概要
スガイ化学工業は、1928年に和歌山で創業した有機合成化学メーカーである。医薬用中間物、農薬用中間物、機能性樹脂用中間物、界面活性剤を製造・販売し、防虫剤「パラゾール」でも知られる。東京証券取引所スタンダード市場に上場(コード4120)。売上高は約64〜76億円で推移し、従業員176名。ニッチな中間物市場に特化し、高い自己資本比率を維持する。
医薬・農薬・機能性中間物に特化した事業ポートフォリオ
当社の事業は単一セグメントで、有機化学合成による中間物の製造販売を中核とする。2025年3月期の総売上高64億3280万円の内訳は、農薬用中間物が43億1604万円(構成比67.1%)と最大で、次いで機能性用中間物11億6756万円(18.1%)、医薬用中間物4億1143万円(6.4%)、界面活性剤3億8129万円(5.9%)となっている。農薬用中間物が前年比19.2%増と伸びた一方、医薬用中間物は75.4%減と大きく落ち込んだ。機能性用中間物は新製品の寄与で46.2%増と成長している。
国内販売主体で輸出比率は7.7%
売上の大半は国内向けで、2025年3月期の国内売上高は59億4000万円(構成比92.3%)、輸出売上高は4億9200万円(7.7%)である。輸出の大部分は欧州向けの医薬中間物であり、在庫調整の影響で大幅に減少した。2026年3月期の予想では輸出売上高8億7400万円(輸出比率13.4%)と回復を見込む。生産拠点は和歌山県の本社工場(宇須)・和歌山西工場、および福井工場の3か所で、研究所も本社所在地に併設されている。
グループは子会社1社で構成
連結グループは当社と子会社スガイケミー株式会社の2社からなる。スガイケミーは1985年に特殊潤滑剤の販売部門を分離して設立され、現在は化学製品の販売および生産補助業務を担う。なお、過去には物流部門を分離したスガイシステムサービス株式会社(1995年設立、2005年清算)や米国子会社SUGAI AMERICA,INC.(1992年設立、2001年清算)を有していたが、いずれも清算されており、現状は国内子会社1社のみで事業を展開している。
安定した収益性と財務体質
売上高はここ数年70億円前後で推移し、2025年3月期は前期比2.9%減の64億円となったが、営業利益4億8900万円、経常利益5億7800万円、当期純利益4億6100万円を計上した。自己資本比率は68.6%と高く、有利子負債は13億8500万円で前年から4億6000万円減少した。営業キャッシュ・フローは16億9800万円のプラスと堅調である。2026年3月期は売上高65億円、営業利益5億円と微増を見込むが、中東情勢の不透明感から利益予測は困難としている。
業界の中での役割はファインケミカル分野における中間体サプライヤー。にあたる。
この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。
何をしている会社か
有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より
事業別の売上と利益
2026/3期| 事業 | 売上 | 構成比 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 農薬用 中間物 | 43億円 | 67.2% | — | — |
| 機能性用 中間物 | 12億円 | 18.8% | — | — |
| 医薬用 中間物 | 4億円 | 6.3% | — | — |
| 界面活性剤 | 4億円 | 6.3% | — | — |
| その他用 中間物 | 1億円 | 1.6% | — | — |
有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。
01医薬・農薬・機能性化学品主力
各種中間物や界面活性剤を製造販売。医薬品原薬や農薬原体の合成中間体として、また産業用の界面活性剤として提供する。
- 中間物
- 医薬・農薬・機能性化学品の製造に用いられる中間体。
- 界面活性剤
- 乳化・分散・洗浄などの用途に使われる化学品。
製品と技術
医薬用中間物:需要変動の大きい高付加価値分野
医薬用中間物は、医薬品の原料となる有機化合物で、当社の有機合成技術が最も活かされる分野である。2025年3月期の生産高は5億9400万円(前年比46.8%減)、販売高は4億1143万円(同75.4%減)と大幅に減少した。これは欧州向けの在庫調整によるもので、2026年3月期には販売復活を見込む。同分野は受注生産が中心で、少量多品種の特性を持つ。
農薬用中間物:売上の7割を占める最大事業
農薬用中間物は当社の主力製品群で、2025年3月期の生産高は32億78万円(前年比24.1%減)であったが、販売高は43億1604万円(同19.2%増)と増収となった。主要顧客には住友化学や日星産業などがおり、総販売実績の約25%を日星産業が占める。農薬用中間物は比較的安定した需要があり、新製品の開発にも注力している。
機能性用中間物:新製品が成長を牽引するセグメント
機能性用中間物は、高機能樹脂や電子材料向けなどに使用される中間物である。2025年3月期の生産高は9億7181万円(前年比55.7%増)、販売高は11億6756万円(同46.2%増)と急成長した。現場導入を果たした新製品の機能性中間物が寄与した。同事業は今後も売上拡大が期待される分野であり、生産設備の増強も検討されている。
界面活性剤:補完的な役割を果たす安定事業
界面活性剤は、洗浄剤や乳化剤など多様な用途に用いられる。2025年3月期の生産高は4億2589万円(前年比16.1%増)、販売高は3億8129万円(同6.2%減)と微減であった。売上高全体に占める割合は約6%と小規模だが、安定的な需要がある。当社は界面活性剤の製造販売を長年継続しており、顧客基盤も固い。
有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。
業界での位置づけ
化学のなかでの位置
小型化学専業、高付加価値品で差別化
同社は化学業界の中堅企業で、機能性材料やスペシャリティケミカルに強みを持つ。同業他社の東洋紡やクラレは総合化学メーカーとして規模が大きく、スガイ化学はニッチな高機能製品で対抗している。売上高は2024年3月期の76億円から2025年3月期には66億円へ減少し、2026年3月期も64億円と縮小傾向にある。営業利益率は7%台で安定しているが、売上減が続くのは課題だ。価格競争を避け、独自の技術を活かした製品開発に注力しているが、市場の需要低迷がリスクとなっている。
強み
- 機能性材料の独自技術を有し、競合他社と差別化した製品を提供。
- 営業利益率は7%台を維持し、収益性の安定を見せている。
- 特定分野で高いシェアを持ち、大手と直接競合しない。
- 小規模ながらも、生産効率化によりコスト競争力を確保。
課題
- 最近の売上高は減少傾向で、需要創出が急務となっている。
- 大手化学メーカーに比べ、研究開発投資や販売網で劣る。
- 主要市場の需要が伸び悩み、成長機会が限られている。
強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。
同業の企業
化学の時価総額近傍。太字がスガイ化学工業
時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。
| # | 企業 | 時価総額 | PER |
|---|---|---|---|
| 1 | 4242タカギセイコー | 50億円 | 3.1倍 |
| 2 | 6776天昇電気工業 | 49億円 | 9.7倍 |
| 3 | 4615神東塗料 | 45億円 | — |
| 4 | 177Aコージンバイオ | 43億円 | 17.2倍 |
| 5 | 4274細谷火工 | 43億円 | 20.0倍 |
| 6 | 4120スガイ化学工業 | 40億円 | 8.3倍 |
| 7 | 373Aリップス | 37億円 | 7.3倍 |
| 8 | 4247ポバール興業 | 37億円 | 9.8倍 |
| 9 | 4102丸尾カルシウム | 34億円 | 10.8倍 |
| 10 | 4124大阪油化工業 | 33億円 | 24.8倍 |
| 11 | 7877永大化工 | 32億円 | 8.4倍 |
時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。
会社の歴史
沿革 16件
和歌山で染料製造から始まった1928年
1928年1月、和歌山県和歌山市小雑賀において「菅井化学工場」として創業した。当初は染料の製造を行っていた。1933年10月に現在地(和歌山市宇須)へ移転し、合資会社菅井化学工場に改組した。第二次世界大戦後の1952年4月、株式会社組織に変更し「菅井化学工業株式会社」となった。この間、染料から有機合成中間物へと事業の軸足を移していった。
上場前に資本増強と合併を実施した1962年
1961年1月に和歌山市湊薬種畑に和歌山西工場を建設し生産能力を拡大した。1962年11月には額面変更を目的として、既存のスガイ化学工業株式会社(1948年11月設立)と合併し、資本金1億円とした。この合併により現在の商号「スガイ化学工業株式会社」に統一された。翌1963年2月には大阪証券取引所市場第二部に上場し、資金調達の基盤を整えた。
研究開発と本社機能を整備した1968~1974年
1968年6月、本社所在地に研究所を完成させ、有機合成技術の内製化を進めた。1974年3月には本社事務所を新築し、経営管理機能を集約した。これらの設備投資は、後の医薬・農薬中間物分野への本格展開の基盤となった。当時は高度経済成長期であり、化学製品の需要拡大に対応した。
子会社化による販売・物流の分離(1985~1995年)
1985年3月、特殊潤滑剤の販売部門を分離してスガイケミー株式会社を設立した(現・非連結子会社)。1992年1月には福井県福井市に福井工場を建設し、生産拠点を西日本に拡大した。同年10月には米国にSUGAI AMERICA,INC.を設立し、海外営業・開発活動を開始した。1995年10月には物流部門を分離してスガイシステムサービス株式会社を設立し、グループ分業体制を強化した。
海外子会社と物流子会社の清算(2001~2005年)
2001年12月、SUGAI AMERICA,INC.を清算し、米国での直接事業から撤退した。2005年3月にはスガイシステムサービス株式会社も清算され、物流機能を再び内部化した。これによりグループはスガイケミーのみとなり、事業の選択と集中が進んだ。2013年7月には大阪証券取引所と東京証券取引所の統合に伴い、東京証券取引所市場第二部に上場した。
スタンダード市場へ移行した2022年
2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しにより、市場第二部からスタンダード市場に移行した。この時点で創業から94年が経過しており、上場後も一貫して有機合成中間物事業に特化し、小規模ながら安定した経営を続けている。2025年3月期の時点で時価ベースの純資産は83億6500万円、自己資本比率68.6%と財務基盤は強固である。
年表16件を開く
1920年代
- 1928年1月創業和歌山県和歌山市小雑賀に、菅井化学工場として創業。染料の製造を開始。
1930年代
- 1933年10月和歌山県和歌山市宇須(現在地)に移転。合資会社菅井化学工場に改組。
1950年代
- 1952年4月菅井化学工業株式会社に改組。
1960年代
- 1961年1月和歌山県和歌山市湊薬種畑に和歌山西工場を建設。
- 1962年11月創業額面変更の目的でスガイ化学工業株式会社(1948年11月設立)と合併し、資本金1億円となる。
- 1963年2月上場大阪証券取引所市場第二部に上場。
- 1968年6月研究所完成(現在地)。
1970年代
- 1974年3月本社事務所新築(現在地)。
1980年代
- 1985年3月特殊潤滑剤の販売部門を分離しスガイケミー株式会社(現、非連結子会社)を設立。
1990年代
- 1992年1月福井県福井市石橋町に福井工場を建設。
- 1992年10月創業米国での営業及び開発活動の拠点としてSUGAI AMERICA,INC.を設立。
- 1995年10月創業物流部門を分離しスガイシステムサービス株式会社を設立。
2000年代
- 2001年12月SUGAI AMERICA,INC.を清算。
- 2005年3月スガイシステムサービス株式会社を清算。
2010年代
- 2013年7月上場東京証券取引所と大阪証券取引所の統合に伴い、東京証券取引所市場第二部に上場。
2020年代
- 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第二部からスタンダード市場に移行。
有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。
これからの方針
有価証券報告書 2026/3期の経営方針より
会社は5つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。
- 01
有機合成技術の活用とコストダウン
長年にわたり培ってきた有機合成の技術とノウハウを最大限に活用し、徹底的なコストダウンによる原価改善と採算性の是正を進める。生産性向上により各分野の競争力を強化する。
- 02
新製品開発と生産設備の増強
医薬用中間物、農薬用中間物、高機能性樹脂用中間物などの新製品開発を進め、生産設備の増強を図ることで売上高の増加を目指す。
- 03
原材料の安定確保と供給源の多元化
原材料の安定確保問題に対応するため、供給ソースの多元化を迅速かつ確実に進める。
- 04
労働環境改善と工場安定稼働
労働条件や作業環境の改善を積極的に行い、工場の安定稼働と生産高の増加に努める。
- 05
環境・安全対策と防災強化
環境・健康・安全(EHS)への取り組みや自然災害に対する防災対策を強化し、循環型社会への貢献と安全な工場運営を推進する。
有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。
社員と組織
有価証券報告書 10期分
グループ全体で176人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は618万円で、9期前と比べて+21.8%。平均年齢は41.0歳、平均勤続年数は18.0年。
| 決算期 | 平均年収万円 | 平均年齢歳 | 平均勤続年 | 連結従業員数人 | 一人当たり営業利益万円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2017年3月 | — | — | — | 177 | — |
| 2018年3月 | — | — | — | 175 | — |
| 2019年3月 | 508 | 40.0 | 15.0 | 170 | — |
| 2020年3月 | 524 | 40.0 | 15.0 | 172 | — |
| 2021年3月 | 544 | 39.0 | 16.0 | 174 | — |
| 2022年3月 | 567 | 39.0 | 16.0 | 179 | — |
| 2023年3月 | 586 | 40.0 | 16.0 | 183 | — |
| 2024年3月 | 594 | 40.0 | 17.0 | 182 | — |
| 2025年3月 | 612 | 41.0 | 18.0 | 177 | 282 |
| 2026年3月 | 618 | 41.0 | 18.0 | 176 | 284 |
平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。
拠点とグループ
設備と関係会社
業績のいま
有価証券報告書・決算短信より
2026年3月期の売上高は64億円、営業利益は5億円。前期と比べると減収増益で、売上が-3.0%、利益が+0.0%。
会社が出している今期の予想2027年3月期
| 項目 | 会社予想 | 前期実績 |
|---|---|---|
| 売上高 | 65億円 | 64億円 |
| 営業利益 | — | 5億円 |
| 純利益 | — | 5億円 |
| 1株あたり配当 | ¥90 | ¥90 |
会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本
四半期の推移
10期分
直近は2027年1Qで、売上は9億円、営業利益は0億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は−47.1%、営業利益は−100.0%。
| 対象期間 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|
| 2023年4Q | 24 | — | — | 3 |
| 2024年1Q | 17 | 3 | 17.6 | 2 |
| 2024年2Q | 19 | 1 | 5.3 | 1 |
| 2024年3Q | 19 | 3 | 15.8 | 2 |
| 2024年4Q | 21 | — | — | 0 |
| 2025年2Q | 25 | 1 | 4.0 | 1 |
| 2025年4Q | 41 | 4 | 9.8 | 3 |
| 2026年2Q | 26 | 2 | 7.7 | 2 |
| 2026年4Q | 38 | 3 | 7.9 | 3 |
| 2027年1Q | 9 | 0 | 0.0 | 0 |
期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。
業績の推移
有価証券報告書 14期分
2013年3月期からの14期で、売上は63億円から64億円へほぼ横ばい。直近期の営業利益率は7.8%。
| 決算期 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 経常利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 東京証券取引所と大阪証券取引所の統合に伴い、東京証券取引所市場第二部に上場。 | |||||
| 2013年3月 | 63 | — | 2 | — | 2 |
| 2014年3月 | 65 | — | 3 | — | 3 |
| 2015年3月 | 64 | — | 0 | — | 0 |
| 2016年3月 | 57 | — | −1 | — | −1 |
| 2017年3月 | 50 | — | −1 | — | 0 |
| 2018年3月 | 53 | — | 1 | — | 1 |
| 2019年3月 | 55 | — | 2 | — | 2 |
| 2020年3月 | 55 | — | 2 | — | 2 |
| 2021年3月 | 60 | — | 5 | — | 3 |
| 2022年3月 | 62 | — | 6 | — | 4 |
| 2023年3月 | 71 | — | 7 | — | 6 |
| 2024年3月 | 76 | — | 7 | — | 5 |
| 2025年3月 | 66 | 5 | 6 | 7.6 | 4 |
| 2026年3月 | 64 | 5 | 6 | 7.8 | 5 |
金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。
利益の構造
2026年3月期
売上高64億円のうち、営業利益として残るのは5億円で7.8%。営業外の損益と税金を反映した純利益は5億円、売上の7.8%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%を上回る水準。
- 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金78.1%50億円
- 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金14.1%9億円
- 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益7.8%5億円
有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。売上原価と販管費は単体ベースの数値です。
ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。
お金の流れ
キャッシュフロー計算書 14期分
2026年3月期は営業CFが17億円、投資CFが−6億円で、差し引きのフリーCFは11億円。この組み合わせは「成熟・還元型」にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型。期末の手元現金は9億円で、売上の1.7ヶ月分にあたる。
| 決算期 | 営業CF億円 | 投資CF億円 | 財務CF億円 | フリーCF億円 | 現金残高億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2013年3月 | 10 | −3 | −4 | 7 | 11 |
| 2014年3月 | 4 | −3 | −4 | 1 | 8 |
| 2015年3月 | 4 | −4 | −1 | 0 | 8 |
| 2016年3月 | 2 | −3 | −4 | −1 | 3 |
| 2017年3月 | 10 | −3 | −6 | 7 | 4 |
| 2018年3月 | 10 | −6 | −5 | 4 | 3 |
| 2019年3月 | 11 | −4 | −2 | 7 | 8 |
| 2020年3月 | −1 | −4 | 2 | −5 | 6 |
| 2021年3月 | 2 | −6 | 6 | −4 | 8 |
| 2022年3月 | 14 | −9 | −6 | 5 | 7 |
| 2023年3月 | 9 | −7 | −5 | 2 | 4 |
| 2024年3月 | 12 | −5 | −4 | 7 | 7 |
| 2025年3月 | 1 | −5 | 1 | −4 | 4 |
| 2026年3月 | 17 | −6 | −6 | 11 | 9 |
本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。
資産と負債
貸借対照表 14期分
2026年3月期の総資産は122億円。このうち返さなくてよい自己資本が84億円で、自己資本比率は68.6%(業種中央値63.4%より厚い)。
| 決算期 | 総資産億円 | 自己資本億円 | 負債億円 | 自己資本比率% |
|---|---|---|---|---|
| 2013年3月 | 105 | 47 | 58 | 45.4 |
| 2014年3月 | 103 | 50 | 53 | 48.5 |
| 2015年3月 | 107 | 53 | 54 | 49.4 |
| 2016年3月 | 99 | 51 | 48 | 51.2 |
| 2017年3月 | 95 | 52 | 43 | 54.0 |
| 2018年3月 | 97 | 55 | 42 | 57.3 |
| 2019年3月 | 97 | 58 | 39 | 59.6 |
| 2020年3月 | 98 | 56 | 42 | 57.3 |
| 2021年3月 | 116 | 60 | 56 | 51.8 |
| 2022年3月 | 112 | 64 | 48 | 56.9 |
| 2023年3月 | 113 | 67 | 46 | 59.5 |
| 2024年3月 | 114 | 73 | 41 | 63.8 |
| 2025年3月 | 115 | 75 | 40 | 64.9 |
| 2026年3月 | 122 | 84 | 38 | 68.6 |
自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。
有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。
業界内での比較
化学 203社との比較
同じ化学の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率で203社中73位あたり、逆に低いのは売上成長率で203社中167位あたり。帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。
有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。
株価
9月2日の終値
直近の終値は¥2,923で、1年前と比べて+38.6%。過去52週の値幅のなかでは66%の位置にある。
チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。
| 指標 | 値 |
|---|---|
| PER (実績) | 8.3倍 |
| PBR | 0.44倍 |
| 配当利回り | 3.08% |
実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。
値動きの背景
株価は直近1ヶ月で6.08%下落し、8月14日に2888円と前日比0.41%安。25日移動平均線3063円を約5.7%下回り、75日線・200日線は上回っているが、上値の重さが目立つ。52週高値3345円から約13.7%下落し、調整局面にある。出来高は8月6日に4800株と増加した後、8月14日には600株と低調。RSIは38.11と中立圏で、売り一巡後の底打ち感があるものの、トレンド転換にはまだ時間が必要。
値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。
AIの評価
AI評価株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません
現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 85/100)。
PERは8.18倍と業界平均18.77倍を大きく下回り、PBRも0.43倍と解散価値以下で割安感が強い。配当利回り3.12%は平均2.63%を上回るものの、ROE5.8%と低く収益性には課題が残る。売上高は減少傾向で、利益も横ばいであり、成長性の乏しさがバリュエーションの低さの一因とみられる。割安ではあるが、業績の伸び悩みには注意が必要だ。
| 指標 | この会社 | 業種平均 |
|---|---|---|
| PER (実績) | 8.3倍 | 17.8倍 |
| PBR | 0.44倍 | 1.41倍 |
| ROE | 5.8% | 7.4% |
業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。
AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。
評価が分かれる点
AI分析投資家の見方
投資論点は、ニッチ市場での高いシェアと安定収益を評価するか、市場の縮小や原材料高による収益悪化を懸念するか。強気派は、防虫剤の需要が生活に密着していて安定していること、ROEは低いもののPBR0.43倍と割安で、配当利回り3.12%を魅力的とみる。一方、弱気派は、売上高が2025年3月期から減少傾向にあり、市場の成長が期待できないこと、営業利益率も7%台と低く、採算性の改善が見込めないことなどを挙げる。
- ブランド力とシェア
「パラゾール」の防虫剤シェアが高く、安定した需要がある
- 割安な株価指標
PBR0.43倍と解散価値以下で、配当利回りも3%超
- 配当の安定性
連続配当の実績があり、株主還元に積極的
- PBR0.43倍と純資産の半値以下継続影響強
PBR0.43倍は株価が純資産の半分以下。割安修正の流れが続く
- 配当利回り3.12%と安定配当継続影響中
配当利回り3.12%を確保。減配が続かない限り下支え期待
- 純利益が4→5億円へ増益2026年3月期影響中
最終利益は前期比25%増の5億円。収益改善が株価を後押し
- 営業利益率が7.58%→7.81%に改善2026年3月期影響弱
売上減でも営業利益率は0.23ポイント改善。採算管理が徹底
- 市場の縮小
売上高が2025年3月期の76億円から2026年3月期は64億円と減少
- 低い収益性
営業利益率7.8%と低く、原材料高の影響を受けやすい
- 成長性の欠如
ニッチ市場で成長余地が限定的で、ROEも5.8%と低い
- 売上高が76→64億円と3期連続減収2026年3月期影響強
直近2期で売上高が約15.8%減。需要減が続けば収益も圧迫
- 予想PERが未公表で見通し不透明不定影響中
PER実績は8.18倍だが会社予想がなく、業績計画の不透明感が残る
- 営業利益5億円で3期横ばい継続影響中
営業利益は5億円で推移。成長性が見えず、株価の上値を抑える
- 外国持株比率1.01%と低流動性継続影響弱
外国人保有は1.01%と極めて低く、売り注文で下振れしやすい
- 売上高
- 需要の減少傾向が続くか確認するため
- 営業利益率
- 収益性の改善・悪化を見るため
- 原材料価格
- 防虫剤の原燃料価格が業績に直結するため
配当
株主還元
直近の年間配当は1株あたり90円で、前期から+28.6%。いまの株価に対する利回りは3.08%。増配か配当維持が5年続いている。
| 決算期 | 1株あたり配当円 | 前期比% | 配当性向% |
|---|---|---|---|
| 2020年3月 | 30 | — | 26.5 |
| 2021年3月 | 30 | 0.0 | 12.9 |
| 2022年3月 | 35 | 16.7 | 11.5 |
| 2023年3月 | 45 | 28.6 | 10.2 |
| 2024年3月 | 60 | 33.3 | 16.0 |
| 2025年3月 | 70 | 16.7 | 25.2 |
| 2026年3月 | 90 | 28.6 | 25.5 |
過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。
- 権利付き最終日—
- 権利確定日—
- 支払開始日—
- 今期の会社予想年間予想¥90
株主
有価証券報告書より
2026年3月期末の株主数は延べ1,173人。区分でいちばん多いのは個人・その他で51.6%。グループ会社や銀行などの安定株主が37.5%を占め、残る62.5%が市場で売買されうる浮動株にあたる。
所有者の区分ごとの比率
| 所有者の区分 | 2021年3月% | 2022年3月% | 2023年3月% | 2024年3月% | 2025年3月% | 2026年3月% |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 個人・その他 | 52.0 | 53.1 | 49.8 | 48.8 | 48.0 | 51.6 |
| 事業法人 | 21.9 | 23.3 | 21.3 | 21.3 | 24.1 | 21.7 |
| 金融機関 | 19.9 | 17.2 | 16.5 | 16.1 | 16.0 | 15.8 |
| 証券会社 | 3.1 | 4.2 | 10.2 | 12.0 | 10.6 | 9.9 |
| 自己株式 | 0.2 | 3.1 | 4.8 | 4.8 | 4.8 | 4.8 |
| 外国法人 | 1.3 | 0.6 | 1.0 | 1.1 | 1.0 | 1.0 |
| 外国人個人 | 1.8 | 1.7 | 1.2 | 0.7 | 0.2 | — |
発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。
大株主上位10者
| 順位 | 株主 | 持ち株比率 % |
|---|---|---|
| 01 | GMOクリック証券株式会社 | 5.05 |
| 02 | 株式会社三菱UFJ銀行 | 4.66 |
| 03 | 株式会社紀陽銀行(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社) | 4.03 |
| 04 | 菅井 博 | 2.94 |
| 05 | 花光 雅丸 | 2.91 |
| 06 | 中村 英樹 | 2.66 |
| 07 | 三木産業株式会社 | 2.60 |
| 08 | 金本 重徳 | 2.55 |
| 09 | 株式会社マナック・ケミカル・パートナーズ | 2.48 |
| 10 | 日本生命保険相互会社(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社) | 2.44 |
有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。
株価指標の推移
有価証券報告書 14期分
1株利益は14期で+2999%、1株純資産は14期で+1748%。直近期のROEは5.8%で、日本株の目安とされる8%を下回る。
| 決算期 | EPS円 | BPS円 | ROE% | PER倍 | 配当性向% |
|---|---|---|---|---|---|
| 2013年3月 | 11 | 347 | 3.4 | 10.7 | — |
| 2014年3月 | 18 | 366 | 5.2 | 8.1 | 16.3 |
| 2015年3月 | 9 | 3,849 | 0.2 | 174.1 | 350.9 |
| 2016年3月 | −91 | 3,721 | — | — | — |
| 2017年3月 | −8 | 3,760 | — | — | — |
| 2018年3月 | 78 | 4,041 | 2.0 | 21.3 | — |
| 2019年3月 | 168 | 4,218 | 4.1 | 8.1 | 17.8 |
| 2020年3月 | 113 | 4,105 | 2.7 | 10.0 | 26.5 |
| 2021年3月 | 232 | 4,387 | 5.5 | 6.9 | 12.9 |
| 2022年3月 | 296 | 4,793 | 6.5 | 5.0 | 11.5 |
| 2023年3月 | 442 | 5,144 | 8.8 | 5.1 | 10.2 |
| 2024年3月 | 374 | 5,556 | 7.0 | 8.1 | 16.0 |
| 2025年3月 | 278 | 5,705 | 4.9 | 8.6 | 25.2 |
| 2026年3月 | 353 | 6,403 | 5.8 | 6.3 | 25.5 |
有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。
- EPS1株利益
- 1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
- BPS1株純資産
- 1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
- ROE自己資本利益率
- 株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
- PER期末実績
- 株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
- 配当性向利益からの還元率
- 利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある
経営陣
8名 有価証券報告書の提出日現在
有価証券報告書に載っている役員は8名。2026/3期の役員報酬は総額96百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。
| 氏名 | 役職 | 年齢 | 保有株数 |
|---|---|---|---|
| 野間修 | 代表取締役 社長 営業管掌 | 72 | 73 |
| 武田晴夫 | 取締役 会長 監査室担当 | 79 | 114 |
| 種治崇 | 常務取締役 管理本部長 環境安全部担当 | 57 | 16 |
| 井田泰敬 | 取締役 生産本部長 企画管理部長 | 54 | 17 |
| 石戸良典 | 取締役(監査等委員)(常勤) | 69 | 28 |
| 内川真由美 | 取締役(監査等委員) | 50 | — |
| 日根野谷正人 | 取締役(監査等委員) | 71 | — |
| 山邉賢 | 取締役 管理本部長 経理部長 | 59 | 66 |
役員報酬の内訳2026/3期
| 役員の区分 | 人数名 | 固定報酬百万円 | 合計百万円 | 1人あたり百万円 |
|---|---|---|---|---|
| 取締役(社内) | 4 | 75 | 75 | 19 |
| 取締役(社内) | 1 | 15 | 15 | 15 |
| 社外取締役 | 2 | 6 | 6 | 3 |
有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。
有価証券報告書
有価証券報告書 2026/3期
会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。
事業の内容170字を開く
何をしている会社か、会社自身の説明
経営方針・対処すべき課題1,484字を開く
経営陣が考える方向性と課題
事業等のリスク2,577字を開く
会社が自認するリスクの一覧
経営成績の分析 (MD&A)4,484字を開く
業績がなぜこうなったかの経営陣の説明
EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。
開示資料
出典
このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP。
- 有価証券報告書有価証券報告書-第75期(2025/04/01-2026/03/31)2026-06-16
- 半期報告書半期報告書-第75期(2025/04/01-2026/03/31)2025-11-11
- 有価証券報告書有価証券報告書-第74期(2024/04/01-2025/03/31)2025-06-17
- 半期報告書半期報告書-第74期(2024/04/01-2025/03/31)2024-11-12
- 有価証券報告書有価証券報告書-第73期(2023/04/01-2024/03/31)2024-06-21
- 四半期報告書四半期報告書-第73期第3四半期(2023/10/01-2023/12/31)2024-02-13
- 四半期報告書四半期報告書-第73期第2四半期(2023/07/01-2023/09/30)2023-11-14
- 四半期報告書四半期報告書-第73期第1四半期(2023/04/01-2023/06/30)2023-08-10
- 有価証券報告書有価証券報告書-第72期(2022/04/01-2023/03/31)2023-06-23
- 四半期報告書四半期報告書-第72期第3四半期(2022/10/01-2022/12/31)2023-02-10
- 四半期報告書四半期報告書-第72期第2四半期(令和4年7月1日-令和4年9月30日)2022-11-11
- 四半期報告書四半期報告書-第72期第1四半期(令和4年4月1日-令和4年6月30日)2022-08-10
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