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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

Liberaware

218A · Growth · 精密機器

屋内狭小空間の点検に特化したドローンとデータ解析で、インフラ保守の安全性と効率化を支援するテック企業。

概要

株式会社Liberawareは、2016年8月に千葉県千葉市で設立された産業用ドローンとデジタル技術を組み合わせたインフラDX企業である。2024年7月に東京証券取引所グロース市場に上場し、従業員数は82名(2025年7月末時点)。自社開発の狭小空間点検用ドローン「IBIS」を核に、点検・測量から3次元データ処理、デジタルツインプラットフォームまで一気通貫のソリューションを提供する。2025年7月期の売上高は14億690万円、営業損失16億円だが経常利益4,698万円を計上し、累積赤字は解消途上にある。

インフラDX事業の三本柱:ドローン・デジタルツイン・開発

同社は単一セグメントであるインフラDX事業のもと、三つの事業を展開する。第一は「ドローン事業」で、屋内狭小空間に特化した自社ドローン「IBIS」を用いた点検ソリューション(2025年7月期売上2億8,553万円)と、機体販売・レンタル(同5億2,186万円)からなる。第二は「デジタルツイン事業」で、撮影データの3次元化・解析サービス(同1億5,301万円)と、関連会社CalTaが提供するプラットフォーム「TRANCITY」のライセンス供与(同7,045万円)を手がける。第三は「ソリューション開発事業」で、顧客の課題に応じてハード・ソフト双方をカスタム開発し、同3億7,608万円の売上を計上した。三事業は相互に連携し、データ取得から活用までの循環を形成する。

製鉄・鉄道など重厚長大産業に根差した顧客基盤

同社の主要顧客は製鉄業、鉄道業、建設業、電力・ガス業、官公庁など、大規模な固定資産を抱える重厚長大型産業である。点検ソリューションにおいては、直近2年間の取引金額が合計5,000万円以上の企業を「コアクライアント」と定義し、2025年7月期の継続顧客売上高割合は59%に達する。特に日本製鉄やJR東日本グループとは長年の関係を築き、共同研究や合弁会社設立(CalTa)に発展している。また、2024年11月には韓国に現地子会社Liberaware Koreaを設立し、海外のインフラ点検市場への足がかりを築いた。

赤字からの脱却と成長指標へのこだわり

同社は創業以来、売上高を伸ばしながらも営業赤字が続いている。2020年7月期の売上高1億円から2025年7月期には14億円へ拡大したが、同期間の営業損失は16億円に膨らんだ。ただし、経常利益は4,698万円と黒字化しており、親会社株主に帰属する当期純利益も4,608万円となった。経営指標として売上高・粗利益率・研究開発費を重視し、KPIにはコアクライアント数とその売上高を設定。研究開発には高温環境対応ドローンや防爆認証特化型ドローンなど、新たな市場開拓に向けた投資を続けている。

業界の中での役割は製鉄・鉄道・建設・エネルギー等のインフラ企業向けに、特殊環境の点検・調査サービスとデジタルツインシステムを提供するソリューションプロバイダーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
14億円
営業利益
-16億円
営業利益率
-114.3%
純利益
0億円
2025/7 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

01製鉄・鉄道・建設・発電等(ドローン事業)主力

自社開発の屋内狭小空間点検ドローン「IBIS」を中心に、人が立ち入れない危険な環境の調査・点検サービスを提供。撮影動画を提供する点検ソリューションと機体販売・レンタルのプロダクト提供サービスを展開。製鉄所や鉄道施設などでの実績が強み。

屋内狭小空間点検ドローンで独自の技術と豊富な実績を有する

主要顧客日本製鉄、JR東日本グループ、東京電力グループ

主な製品・サービス1
IBIS
20cm四方程度の屋内専用小型ドローン。防塵性・耐熱性を備え、暗所・狭小空間・高温環境での飛行が可能。

02鉄道・建設・インフラ(デジタルツイン事業)主力

ドローン等で取得したデータを3次元化・デジタルツイン化し、設備維持管理や施工管理を支援。関連会社CalTaのソフトウェア「TRANCITY」や自社クラウド「LAPIS」を提供。時系列データ管理により継続利用が見込まれる。

主要顧客JR東日本

主な製品・サービス2
TRANCITY
JR東日本グループと共同開発したデジタルツインソフトウェア。現場の施工管理・設備維持管理に特化し、時系列データ管理、測量、CAD化、BIM化、差分分析等が可能。
LAPIS
動画データから3次元データを自動生成するクラウドサービス。ユーザーは映像をアップロードするだけ。

03インフラ・建設・プラント(ソリューション開発事業)準主力

ドローン・デジタルツイン事業の基盤となる新規ソリューションの自社開発。顧客の課題に応じた特殊環境対応ドローンの共同開発や、デジタル管理ソフトウェアの開発を提供。

主要顧客日本製鉄、東京電力グループ

製品と技術

狭小空間点検ドローン「IBIS」シリーズの技術的特徴

IBIS(アイビス)は、屋内の非GPS環境、暗所、狭小空間、粉塵や高温環境での飛行を可能にする産業用小型ドローンである。大きさは20cm四方程度で、カメラ・モーター・プロペラ・バッテリーを独自設計し、配管やダクト内など人間が入れない空間への進入を実現する。2018年に初代IBISが開発され、2023年には後継機「IBIS2」がリリースされた。IBIS2は耐熱性・防塵性をさらに向上させ、製鉄所やプラントの過酷な環境でも稼働可能。同機による点検は、転落リスクの高い高所や有毒ガスが存在する空間など、従来は危険で困難だった場所に代わって接近目視同等の調査を行う。2025年7月末時点で累計85セット(機体販売49、レンタル36)が出荷され、製鉄・鉄道・建設・電力など多業種で活用されている。

3次元化クラウド「LAPIS」とデジタルツインプラットフォーム「TRANCITY」

LAPIS(ラピス)は、同社が開発した画像処理・解析用のクラウドソフトウェアである。暗所や粉塵の多い狭小空間で撮影された映像を独自アルゴリズムにより3次元化し、オルソ画像生成、経年変化解析、異常検知などを行う。屋外ドローンやレーザースキャナのデータも統合可能なため、屋内・屋外を問わず一貫したデータ処理を提供する。一方、TRANCITYは同社の関連会社CalTaが提供するデジタルツインソフトウェアで、JR東日本グループの現場ノウハウとLAPISの画像処理技術を基盤に開発された。時系列データ管理、測量、CAD/BIM化、差分分析が特徴で、鉄道・製鉄・通信などインフラ事業者の設備管理に特化したUI/UXを持つ。2025年7月末のライセンス供与数は148件。

顧客ニーズに応じたソリューション開発事業と特殊環境対応

同社のソリューション開発事業は、ドローン事業・デジタルツイン事業を支える原動力である。顧客企業の課題を深く理解し、実証実験から本開発、事業化後の継続開発まで長期にわたり協働する。具体例として、日本製鉄との高温環境対応ドローン開発、東京電力グループとの高放射線環境下ドローン活用、JR東日本グループからのデジタルツイン関連開発(TRANCITYの原型)が挙げられる。また、2023年からは防爆認証特化型ドローンの開発に着手し、化学プラントやガス設備など可燃性雰囲気下での点検需要に対応。2024年にはNEDOのSBIR推進プログラムに採択され、災害時の生存者捜索技術の開発も進める。これらの開発はすべて自社で行い、ハードウェア・ソフトウェア双方の技術力を源泉とする。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

精密機器のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 製鉄・鉄道・建設・発電等(ドローン事業)屋内狭小空間点検ドローンで独自の技術と豊富な実績を有する

有価証券報告書(2025/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

精密機器スタートアップ、赤字拡大

Liberawareは精密機器業界のスタートアップで、ドローン関連事業を展開。直近売上高は4億円(2023/7期)から14億円(2025/7期計画)と急速に成長。しかし営業利益率は2023/7期非開示、2025/7期は▲114.29%と大幅赤字。同業のテルモやリガク・ホールディングスは収益安定しているが、当社は成長フェーズで収益化が課題。

強み

  • 売上高が3期で3.5倍に拡大する高い成長性。
  • ドローン市場の拡大を背景に事業を展開。
  • 精密機器分野で独自の技術を保有している可能性。
  • 赤字だが成長期待から投資家の関心を集める。

課題

  • 営業利益率が▲114%と深刻な赤字。
  • 将来の黒字化計画が明確でない。
  • テルモなど収益安定企業と比較してリスク高い。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

精密機器の時価総額近傍。太字がLiberaware

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
17760IMV336億円14.3倍
27769リズム330億円13.7倍
37779CYBERDYNE298億円297.3倍
47711助川電気工業291億円31.8倍
57743シード240億円21.1倍
6218ALiberaware221億円
77746岡本硝子220億円
87725インターアクション194億円32.7倍
97713シグマ光機177億円20.0倍
107600日本エム・ディ・エム174億円66.1倍
117727オーバル174億円12.8倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 31件

創業から狭小空間ドローンIBISの開発まで(2016~2019年)

同社は2016年8月、千葉県千葉市若葉区にて株式会社Liberawareとして設立された。創業から間もない2018年2月には、三菱地所、丸の内熱供給と共同で非GPS環境の地下トンネル点検実験を実施。同年4月には狭小空間点検用ドローン「IBIS」を開発し、6月にはNEDOのAIチップ関連プロジェクトに採択されるなど、技術開発を加速させた。2019年4月からIBISのレンタルサービスを開始し、11月にはJR東日本スタートアッププログラムに採択され、鉄道インフラ分野への本格参入の足がかりを得た。

実証実験の拡大とパートナーシップの構築(2020~2021年)

2020年3月、千葉県船橋市の図書館でAI蔵書点検システムの試験導入にIBISを活用。5月にはSII補助金に採択され遠隔監視システムの構築を開始し、JR新宿駅の天井裏点検の実証実験も行った。同年10月にはIBISレンタルに3次元化等の画像処理サービスを追加。2021年6月にはセントラル警備保障と設備点検・監視巡回で協業、7月にはJR東日本グループとの合弁会社CalTaを設立し、デジタルツイン事業の基盤を整えた。8月には凸版印刷(現TOPPANホールディングス)と資本業務提携を締結し、情報加工・制御サービスの共同開発に乗り出した。

東京都心への拡大とデジタルツイン事業の本格化(2022~2023年)

2022年5月、東京都港区に東京営業所を新設。同月、CalTaがデジタルツインソフトウェア「TRANCITY」をリリースした。7月には日本製鉄の製鉄所内大型構造設備でIBISの運用を開始。8月にはデジタルツイン事業を本格事業化するとともに、NEDOのReAMoプロジェクトに参画し、性能評価手法構築用ドローンプラットフォームの開発を受託した。2023年6月には後継機「IBIS2」をリリース、8月にはBIMサービスを開始し、図面のない設備のデジタル図面化に対応。さらに防爆認証特化型ドローンの開発にも着手した。

海外展開と災害対応で実績を積む(2023~2024年)

2023年9月、総務省の委託でマレーシアにおけるインフラ点検サービスの実証契約を締結し、海外展開が本格化。12月には国土交通省の中小企業イノベーション創出推進事業に採択され、建設施工・災害情報収集分野での技術開発が進んだ。2024年1月、令和6年能登半島地震では石川県輪島市でドローンによる捜索・被災状況確認を実施。2月には国土交通省の別事業にも採択され、安全・安心な公共交通実現を目指す。また、福島第一原子力発電所1号機格納容器内の内部調査も同社ドローンで実施するなど、極限環境での実績を積み重ねた。

グロース市場上場と韓国子会社設立(2024~2025年)

2024年7月、東京証券取引所グロース市場に株式を上場し、資金調達力を強化。同年11月には韓国に100%子会社Liberaware Koreaを設立し、屋内ドローン点検市場の海外開拓を本格化させた。2025年7月期の連結決算では売上高14億円を達成する一方、研究開発投資の拡大により営業損失16億円を計上。ただし、営業外収益により経常利益は黒字転換した。2025年7月末時点でIBIS2の提供セット数は85セット、TRANCITYのライセンス供与数は148件に増加し、事業の拡大基調が続いている。

年表31件を開く

2010年代

  • 2016年8月創業千葉県千葉市若葉区に株式会社Liberawareを設立
  • 2018年2月三菱地所株式会社、丸の内熱供給株式会社と共に自律飛行ドローンによる非GPS環境かつ狭小空間である地下トンネル内の点検実験を実施
  • 2018年4月狭小空間点検用ドローン「IBIS」を開発
  • 2018年6月NEDO「高効率・高速処理を可能とするAIチップ・次世代コンピューティングの技術開発」に採択「非GPS環境下におけるドローンの群制御技術及びエネルギー効率向上を可能とする要素技術の研究開発」事業を推進
  • 2018年6月NEDO「AIシステム共同開発支援事業」に採択「AIドローンを用いたインフラメンテナンス関連サービス創出」事業を推進
  • 2019年4月IBISのレンタルサービスを開始
  • 2019年11月JR東日本スタートアッププログラム2019に採択

2020年代

  • 2020年3月千葉県船橋市の図書館におけるAI蔵書点検システム試験導入にて、IBISによる書庫自動撮影検証を実施
  • 2020年5月SII「令和2年度補正予算産業保安高度化推進事業費補助金」に採択「巡回点検ドローンによる遠隔監視システムの構築」事業を推進
  • 2020年5月IBISにてJR新宿駅における駅舎天井裏点検の実証実験を実施
  • 2020年10月IBISのレンタルサービスに3次元化等の画像処理サービス等の新たなサービスを追加
  • 2021年6月JISSUI「令和2年度補正予算(3次補正)産業保安高度化推進事業費補助金」に採択「高度センシング技術による狭小空間専用小型ドローンの構築」事業を推進
  • 2021年6月セントラル警備保障株式会社と小型ドローンを活用した設備点検・監視巡回サービスを協業開始
  • 2021年7月鉄道・インフラ業界におけるデジタルツイン(注)の促進を目的として、東京都港区にJR東日本スタートアップ株式会社及びJR東日本コンサルタンツ株式会社との合弁会社であるCalTa株式会社(現持分法適用関連会社)を設立
  • 2021年8月情報加工や制御サービスを掛け合わせた共同ソリューション開発に向け凸版印刷株式会社(現 TOPPANホールディングス株式会社)と資本業務提携契約を締結
  • 2022年5月東京都港区に東京営業所を新設
  • 2022年5月CalTa株式会社がインフラ事業者のDX実現に向けたデジタルツインソフトウェアサービス「TRANCITY」をリリース
  • 2022年7月日本製鉄株式会社の製鉄所内大型構造設備にてIBISの運用を開始
  • 2022年8月多様な顧客ニーズに対応するためにデジタルツイン事業を本格的に事業化
  • 2022年8月NEDO「次世代空モビリティの社会実装に向けた実現(ReAMo)プロジェクト」に参画し「制約環境下におけるドローンの性能評価法の研究開発」に関する「性能評価手法構築用ドローンプラットフォームの開発」を受託
  • 2023年6月狭小空間点検用ドローン「IBIS2」をリリース
  • 2023年8月図面のない建物・設備のデジタル図面化に対応すべくBIMサービスを開始
  • 2023年8月スマート保安導入支援事業費補助金の交付を受け防爆認証特化型ドローンの開発に着手
  • 2023年9月総務省「マレーシアにおけるドローン及びデジタルツイン技術を活用したインフラ点検サービスの実証」に関する契約を締結
  • 2023年12月国土交通省の中小企業イノベーション創出推進事業「建設施工・災害情報収集における高度化(省力化・自動化・脱炭素化)の技術開発・実証」に採択
  • 2024年1月令和6年能登半島地震において石川県輪島市内におけるドローンによる捜索や被災状況確認等の初期災害時支援活動を実施
  • 2024年2月国土交通省の中小企業イノベーション創出推進事業「安全・安心な公共交通等の実現に向けた技術の開発・実証」に採択
  • 福島第一原子力発電所1号機格納容器内の内部調査を当社ドローンにより実施
  • 2024年6月NEDO「SBIR推進プログラム」(連結型)のテーマ「災害時に生き埋めになった生存者を迅速に捜索するセンシング技術やロボティクス技術の開発」に採択
  • 2024年7月上場東京証券取引所グロース市場に株式を上場
  • 2024年11月Liberaware Korea Co., Ltd.(現連結子会社)を設立

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/7期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち2項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • コアクライアント数増加(具体的数値未記載)
  • コアクライアント売上高増加(具体的数値未記載)

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    コアクライアント数の拡大

    製鉄・鉄道・電力等のコアクライアントを増やし、取引量拡大や中間事業者へのサービス浸透により売上規模を拡大する。国内外の有効事例を増やすため、組織体制整備とマーケティング戦略の策定・実行を進める。

  2. 02

    既存サービスの強化と事業連携

    既存顧客ニーズの把握による関係強化と、業務の質的向上・機能拡充により顧客満足度を高める。さらに、事業連携企業やパートナー企業の新規開拓と関係強化を図る。

  3. 03

    認知拡大とユースケース創出

    展示会やWEBマーケティングを通じて屋内ドローン・デジタルツインサービスの認知度向上を図る。ユースケースを創出し、サービスチャネルを拡充して新規顧客獲得につなげる。

  4. 04

    開発体制強化と優秀な人材確保

    ハード・ソフト両面の技術向上のため研究開発投資を継続し、優秀なエンジニアの採用・育成に注力。産学連携や業務提携、共同研究も推進する。

  5. 05

    海外事業展開と情報管理体制強化

    韓国に加え東南アジア各国の規制・ニーズに合わせた効率的な進出を検討。顧客情報の管理強化のためISMS認証を継続し、研修やシステム整備を実施する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 2期分

グループ全体で82人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は686万円で、1期前と比べて8.8%平均年齢は38.8歳、平均勤続年数は2.5年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数
2024年7月75238.32.852
2025年7月68638.82.582

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社1(国内 1 / 海外 0) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位4)
本社 — 千葉県千葉市中央区91百万円
データセンター — 東京都目黒区38百万円
東京営業所 — 東京都港区4百万円
本社 — 韓国ソウル市1百万円
主な関係会社
  • 国内
    CalTa株式会社(注)1,2
    東京都港区
    議決権34.0%
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    高効率・高速処理を可能とするAIチップ・次世代コンピューティングの技術開発高度なIoT社会を実現する横断的技術開発(小規模研究開発)非GPS環境下におけるドローンの群制御技術及びエネルギー効率向上を可能とする要素技術の研究開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2018-07-24
    1,999万円
  • 調達
    05-0049-0192マレーシアにおけるドローン及びデジタルツイン技術を活用したインフラ点検サービスの実証の請負
    総務省 · 2023-09-19
    1,783万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年7月期の売上高は14億円営業利益-16億円前期と比べると増収で、売上が+75.0%。

売上高
+75.0%
14億円
営業利益
-16億円
純利益
0億円
営業利益率
-114.3%
前期比 -64.3%pt

会社が出している今期の予想2026年7月期

項目会社予想前期実績
売上高18億円14億円
営業利益-22億円-16億円
純利益-7億円0億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

4期分

直近は2026年3Qで、売上は5億円、営業利益は−11億円。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2025年2Q6−3−50.0−2
2025年4Q8−13−162.52
2026年2Q7−9−128.6−5
2026年3Q5−11−220.0−8

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 6期分

2020年7月期からの6期で、売上は1億円から14億円へ14.0倍に増えた。直近期の営業利益率は-114.3%。売上は5期、純利益は2期の連続増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2020年7月1−2−2
鉄道・インフラ業界におけるデジタルツイン(注)の促進を目的として、東京都港区にJR東日本スタートアップ株式会社及びJR東日本コンサルタンツ株式会社との合弁会社であるCalTa株式会社(現持分法適用関連会社)を設立
2021年7月2−3−3
2022年7月3−5−5
2023年7月4−6−6
東京証券取引所グロース市場に株式を上場
2024年7月8−4−4
2025年7月14−160−114.30

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年7月期

売上高14億円のうち、営業利益として残るのは-16億円-114.3%。営業外の損益と税金を反映した純利益は0億円、売上の0.0%にあたる。営業利益率は業種中央値9.0%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金50.0%7億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金164.3%23億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益-114.3%-16億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
50.0%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比123.3pt
-114.3%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比6.9pt
0.0%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比4.1pt
5.1%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
0.0%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
-124.4%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 4期分

2025年7月期は営業CFが−4億円、投資CFが−1億円で、差し引きのフリーCFは−5億円この組み合わせは先行投資型にあたる。本業がまだ現金を生まない中、調達した資金で投資を続けている。スタートアップ・再建初期の型期末の手元現金は8億円で、売上の6.9ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2022年7月−5−16−63
2023年7月−6−211−86
2024年7月−307−311
2025年7月−4−11−58

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 6期分

2025年7月期の総資産は17億円。このうち返さなくてよい自己資本が9億円で、自己資本比率は53.6%(業種中央値66.2%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2020年7月43163.2
2021年7月52351.6
2022年7月63347.6
2023年7月116552.4
2024年7月159656.7
2025年7月179853.6

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年7月期の内訳
現金及び預金
8億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
1億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
0億円
在庫として抱えている分
負債合計
8億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
36
/ 100
安定性自己資本比率36 / 40
収益力営業利益率0 / 30
現金創出営業CFの黒字継続0 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

精密機器 52社との比較

同じ精密機器の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率52社中1位あたり、逆に低いのは営業利益率52社中51位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
5.1%/中央値 9.2%
P25 5.8%P75 12.3%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
-114.3%/中央値 9.0%
P25 4.5%P75 14.5%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
53.6%/中央値 66.2%
P25 50.8%P75 76.4%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
75.0%/中央値 5.3%
P25 1.7%P75 10.4%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.1%
P25 1.4%P75 3.4%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,172で、1年前と比べて-47.0%過去52週の値幅のなかでは22%の位置にある。

¥1,172-3.1%1ヶ月+10.5%1年-47.0%時価総額221億円
過去52週の値幅
安値¥705高値¥2,868

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PBR31.57倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は1125円で、25日線(1060円)を約6%上回り、75日線(1143円)を下回る位置にあります。直近1ヶ月で+8.7%上昇しましたが、年初来では-43.8%と大幅下落からの反発局面です。7月9日に310万株の出来高急増があり、8月に入って出来高は低調ですが、株価は底堅く推移しています。RSIは71.43でやや過熱感があり、52週高値2868円からは-61%と大きく下回ったままです。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 15/100)

PBRが29.14倍と業界平均の3.47倍を大幅に上回り、ROEは5.1%と低い水準にある。配当利回りは0%で、収益性・株主還元の面で割高感が強い。売上高は増加傾向にあるが、直近の営業損失など収益化が遅れており、バリュエーションは過大評価と判断する。ただし、成長余地に期待される面もあり、現時点では極端な割高と言える。

指標この会社業種平均
PBR31.57倍2.49倍
ROE5.1%7.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

手術支援ロボット市場は成長期待が大きいが、同社の売上高はまだ年間10億円未満で事業化初期段階。強気派は技術優位性と市場成長の可能性を評価し、弱気派は実績不足と赤字継続のリスクを懸念。PBRは29倍と株式評価が高い。

プラスに働く材料7
  • 市場の成長

    手術用ロボット市場は今後大きく拡大

  • 技術力

    独自技術による差別化が可能

  • 黒字化進展

    直近は赤字縮小、売上高が倍増している

  • 売上高が2期連続で倍増近く成長通年影響

    売上高は2023/7期4億→2024/7期8億→2025/7期14億と拡大。前期比75%増で成長軌道が続く

  • 純損益が-6億から0億に改善通年影響

    純損益は-6億→-4億→0億と2期連続で改善。黒字化目前で利益成長への期待が高まる

  • 過去1年で35%下落からのリバウンド期待不定影響

    株価は1年で-35.5%と大幅下落。売られ過ぎからテクニカルな反発が起こりやすい

  • 黒字転換でROEが大幅上昇の可能性決算発表後影響

    純損益が赤字から0億に改善済み。今後黒字化すればROEは現在の5.1%から大きく上昇しうる

マイナスに働く材料7
  • 収益規模が小

    売上高は年間10億円未満と実績不足

  • 赤字継続

    直近も営業赤字で黒字化には時間がかかる

  • 高い評価

    PBR29倍とバリュエーションが割高

  • 営業損益-16億円の大幅赤字通年影響

    売上高14億円に対し営業損益-16億円、営業利益率-114.29%と本体事業の採算が悪化

  • PBR29倍と資産価値から乖離した高評価継続影響

    PBR29.14倍、ROE5.1%と収益力より評価が先行。株価が資産価値から乖離している

  • 無配当で株主還元がゼロ継続影響

    配当利回り0%でインカムゲインが得られず、株主への利益還元が全くない

  • 売上高は14億円で絶対額が小さい通年影響

    売上高は14億円と小規模で、事業リスク耐性が低く減益時の影響が大きい

次の決算で確かめる点
売上高
事業成長の度合いを測る最優先指標
黒字化時期
投資回収の見通しを判断する上で重要
受注・販売台数
ロボットの市場浸透度を示す

株主

有価証券報告書より

2025年7月期末の株主数は延べ17,553人。区分でいちばん多いのは個人・その他76.1%。グループ会社や銀行などの安定株主が16.4%を占め、残る83.6%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2024年7月%2025年7月%
個人・その他80.376.1
事業法人17.415.4
証券会社1.45.4
外国法人0.32.0
金融機関0.51.0
外国人個人0.00.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01閔 弘圭18.24
02東日本旅客鉄道株式会社11.73
03和田 哲也4.23
04野平 幸佑3.39
05楽天証券株式会社2.37
06池田 慶祐1.13
07小川 祐司1.10
08TOPPANホールディングス株式会社1.01
09株式会社SBI証券0.90
10岡野バルブ製造株式会社0.85

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近2
  • 2026-08-04
    閔 弘圭
    新規の大量保有報告
    17.55%
    -0.70pt
  • 2026-04-21
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    0.02%
    -0.29pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 6期分

1株利益は6期で+100%、1株純資産は2期で+6%。直近期のROEは5.1%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPS
2020年7月−160,612
2021年7月−305,031
2022年7月−36
2023年7月−47
2024年7月−2646
2025年7月248

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安

経営陣

8名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は8名。2025/7期の役員報酬は総額57百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約1倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
閔弘圭代表取締役413,446,000
林昂平取締役4120,000
市川純也取締役CFO4690,000
和田哲也取締役 技術開発部長 品質保証部長38800,000
守屋実取締役57
人見茂樹常勤監査役6221,000
青木良三監査役67
井上俊介監査役44

役員報酬の内訳2025/7

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)543439
社外取締役414144

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/7期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容15,664字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 (ミッション・ビジョン) 当社グループは、「見えないリスクを可視化する」とのビジョンのもと、ドローン・ロボット(以下「ドローン等」という。)やデータ処理・解析技術を活用し、産業インフラの保守・点検領域における安全性・効率性・持続可能性の向上を支援する各種ソリューションを提供しております。その中でも、屋内のGPSが届かない「狭くて、暗くて、危険な」特殊環境におけるインフラ・設備点検は、当社グループの強みを最も発揮できる領域の一つです。自社開発の屋内狭小空間点検ドローン「IBIS(アイビス)」を用いて、人が立ち入ることが困難な空間からデータを取得し、3次元化クラウド「LAPIS(ラピス)」によるデータ処理やAI解析、クラウド管理などのデジタル化まで一気通貫でサービス提供をしております。 当社グループのソリューションは、老朽化したインフラの増加、人手不足、熟練作業員の高齢化といった喫緊の社会課題に対し、人が入らずに点検できる新たな選択肢を提供するものです。当社グループのソリューションを広めることで、国内の産業基盤の強化と、当社のミッションでもある「誰もが安全な社会を作る」ことの実現につながると考えております。 このように、当社グループでは、ドローン等を軸としたハードウェア技術と、撮影画像・映像等の加工・処理・管理といったソフトウェア技術を用い、インフラ施設・設備等へのDXソリューションを提供するインフラDX事業という単一事業を行っております。 当該事業セグメントにおいて、ドローン等によるインフラ・プラントの調査・点検・測量に資するデータの提供や、ドローンの製造・販売を実施する「ドローン事業」と、ドローン等により取得したデータの画像処理技術等により、映像、3次元データ、異常検知に資する情報等をデジタル上に構築・提供する「デジタルツイン事業」、そして、両事業を支える事業として、当社グループの技術力やノウハウをベースにした新しいソリューションを開発する「ソリューション開発事業」を合わせた3つの事業を展開しております。 (当社グループの事業内容) (1)ドローン事業 「ドローン事業」とは、自社開発した屋内専用の産業用小型ドローン「IBIS」を中心に、その他ドローン等のデバイスを活用し、ユーザーが抱える各種課題の解決に資するソリューションの提供を行う事業であります。 具体的には、調査・点検・測量等を目的としたドローン撮影画像の提供を行う「点検ソリューション」及び当該用途に供されるドローンの機体販売・レンタルを行う「プロダクト提供サービス」を展開しております。特に、ドローン等で撮影した画像は後述のデジタルツイン事業において、3次元化の基礎となる重要なデータとなります。 サービスの中核を構成するIBISは、製鉄業等における実現場での綿密な実証実験のもと開発された、屋内の暗所・狭小空間、鉄粉の舞う環境や高温環境での飛行に耐えうる防塵性・耐熱性を有した、20cm四方程度の大きさの小型ドローンとなります。転落リスクを伴う高所空間、狭小で点検員が進入できない空間、高温あるいは半水没環境、又は有毒性のガスが含まれているような空間といった、危険かつ点検が困難な箇所を人に代わって調査・点検を行うことが可能となります。このような環境は国内外に数多く存在しており、IBISは「狭く、暗く、危険な」環境においても接近目視と同等の調査・点検を実現しております。 「ドローン事業」においては、下記のサービスを展開しております。 点検ソリューション   今まで人が立ち入ることができなかった場所や人が入ると危険な空間にIBIS等が人に代わって調査・点検し、撮影した施設・設備等の動画をユーザーへ提供するサービス プロダクト提供サービス   ドローンで事業展開したい事業者や自社保有施設でドローンを運用したい事業者などへ当社プロダクトIBIS等を販売・レンタルするサービス (機体販売) IBISと必要備品一式を販売するサービス。修理サービスや講習会サービスも提供 (レンタルサービス) IBISと必要備品一式を月額レンタルするサービス。修理サービスや講習会サービスも提供 点検ソリューションの主要顧客は製鉄業・鉄道業・建設業・製造業・官公庁等で、過年度より継続して利用しているエンドユーザーが占める売上高割合(継続顧客の売上高割合※1)は2025年7月期において59%(前事業年度59%)と、リカーリング性が高いという特徴があります。また、プロダクト提供サービスにおける「IBIS2」の提供セット数は2025年7月末時点で85セット(前事業年度末72セット)となっており、そのうち、機体販売は49セット(前事業年度末39セット)、レンタルサービスのレンタルセット数は36セット(前事業年度末33セット)となっております。 (2)デジタルツイン事業 「デジタルツイン事業」とは、当社の関連会社であるCalTa株式会社(以下「CalTa」という。)が提供するソフトウェアTRANCITY(以下「TRANCITY」という。)や、その基幹システムを構成する当社のソフトウェアLAPIS(※2)を用いて、デジタルツインサービスを提供する事業となります。それらのソフトウェアを活用し、映像及び映像以外の周辺情報(例えば、ガス濃度、温度など、ドローン等から取得した情報等)を、デジタルツイン(※3)のプラットフォーム上に構築することで、顧客が設備の維持管理や建設現場の管理などを行う上で必要となる様々な情報の一元管理を支援しております。 TRANCITYの顧客は、鉄道業・建設業が中心で、インフラ及び設備の維持管理のためには時系列でデータを保管することが有用となります。そのため、当社サービスを用いてデータを保管し続けることが想定されることから、他社サービスへスイッチしにくく、継続利用が見込めるサービスであります。 なお、「デジタルツイン事業」においては、下記のサービスを展開しております。 データ処理・解析サービス   IBISを用いて撮影した施設・設備等の動画データ等を基に、LAPISを通じて3次元化・オルソ化(※4)等のデータ加工処理や3次元データの解析(経年変化解析や異常検知等)、BIM(※5)等のデジタル図面化を提供するサービス。また、IBISによる撮影データだけではなく、屋外用ドローンにより撮影した動画データやレーザースキャナによる3次元データを加工、解析するサービスも提供 デジタルツインプラットフォーム   CalTaの提供するTRANCITYの画像処理に関するライセンス提供 (3)ソリューション開発事業 「ドローン事業」「デジタルツイン事業」を展開する上で源泉となる事業であり、インフラ・プラント業界や建設業界等の企業に対し、効率化・省力化・省人化のニーズに応じたドローン等の開発やデジタルツインプラットフォームの開発、ユーザー保有施設のデジタル管理ソフトウェアなど、当社グループの技術力とノウハウを基にハードウェアからソフトウェアまで幅広いソリューションを自社開発にて提供する事業となります。 当事業では、導入にあたり顧客企業からのヒアリングや情報分析を徹底して行うことで課題を深く理解し、当該理解を基に活用方針を明確にし、実証実験や試作開発、本開発、さらには事業化後の継続開発まで、長期にわたり顧客企業と協働し、課題解決に取り組んでおります。 これまでに、日本製鉄株式会社(以下「日本製鉄」という。)との高温環境対応ドローンの開発や、東京電力グループとの高放射線環境下でのドローンの活用といった特殊環境特化型ドローンの共同開発等を行っており、現在も取引を継続しております。また、後述するTRANCITYもJR東日本グループから受託したソリューション開発が発端となっています。ドローンの開発にとどまらず、ロボットやデジタルツインを主とした新たなサービスの源泉となる開発を進めております。 (関連会社の概要) CalTaは、JR東日本スタートアップ株式会社、JR東日本コンサルタンツ株式会社及び当社が出資し、2021年7月に設立された企業となります。東日本旅客鉄道株式会社(以下「JR東日本」という。)をはじめとした鉄道・インフラ業界は、施設・設備の老朽化と労働力減少の背景から建設工事・維持管理などの生産性向上が急務であります。その課題解決のため、IBIS等を用いた施設の撮影サービス事業、IBIS等のドローン・ロボットの技術等により取得した情報をデジタルツインで表現し、施工管理や維持管理に資する情報を提供するソフトウェアサービスTRANCITY事業、及び受託開発事業を展開しております。 TRANCITYは、JR東日本グループが長年研究・蓄積していた施工管理や設備維持管理の現場における技術ノウハウと、当社グループの画像処理技術をベースに構築されたデジタルツインのソフトウェアサービスであり、取得した情報の時系列管理、測量、CAD(※6)化、BIM化、差分分析(※7)等を行えるサービスであります。類似サービスと比較し、より現場業務にフィットしたソフトウェアであり、鉄道業を中心に、製鉄業・通信業などにも活用が広がっております。 当社グループは、CalTaがエンドユーザーから獲得した設備等の調査・点検業務や受託開発案件等の全部または一部の受託、TRANCITYの画像処理に係るライセンス供与や当該ソフトウェアの構築・アップデートを行っております。2025年7月末時点でのライセンスの供与数は148件(前事業年度末115件)であります。 ・TRANCITYの特徴 TRANCITYの特徴としては、鉄道業における現場の建設管理・維持管理に特化したUI/UX(※8)の構築、及び機能性が挙げられます。 UI/UXについては、TRANCITYは、CalTaを通じ実質的にはJR東日本グループが監修したプロダクトであり、建設現場・維持管理現場での利用を念頭に、現場の方が直感的に操作でき、情報の連携が容易で、時系列でのデータ管理・保存を行い、位置情報との紐づけが行える機能を有しております。さらなる利便性の向上に向け、2024年10月に株式会社マップフォーの3次元データ計測システム「SEAMS」と当社グループの画像処理技術を融合したデジタルツインを導入、2025年2月にはGeoJSON(※9)対応した3次元データと地理データの統合を実現しております。 機能性については、現場ではスマートフォンやタブレット等による利用が想定され、それらの端末で使用するために、クラウド上で、低遅延でストレスなく操作できることや、SfM技術(※10)を活用した動画・静止画情報からの3次元化が求められます。TRANCITYは、それらに対応でき、また、SfM技術を応用したBIMサービスの展開もしております。サービスの対象となる業界に特化したプロダクトを作りこむエンジニアの開発力もまた、技術的な強みの一つであります。 (競争力の源泉) (1)ハードウェア、ソフトウェア及びサービスの強み 当社グループは、ハードウェア及びソフトウェアともに自社開発によりサービス構築を行い、顧客ニーズに応じたソリューションを提供することにより、屋内狭小空間での飛行実績及び撮影画像データを積み上げてきたことで、以下のような強みを有しております。 屋内ドローン飛行を可能とする技術力   当社グループのドローンIBISは、「狭く・暗く・危険な」環境における画像データの取得を可能としている屋内狭小空間に特化したドローンであり、そのような環境での飛行・撮影に資する多くの技術を組み合わせることで、機体の優位性を確保できていると考えています。 具体的には、屋内という暗く、粉塵等が舞い、配管やダクト等の障害物の多い空間の飛行は、屋外に比べ様々な制約があることから技術的なハードルが高く、また、下水道や天井裏等のより狭い空間の飛行には小型化が必須であるため、カメラ・モーター・プロペラ・バッテリー等の各部品をそれぞれ独自に設計する技術も必要となりますが、IBISはそれらの技術課題を乗り越え生み出された機体であります。 屋内外の重要設備撮影情報の解析技術と他社連携   狭小空間は、暗く、粉塵等の障害物が多いため、撮影データの3次元化等の画像処理が極めて困難な空間ですが、LAPISは、独自のアルゴリズムを構築することで、当該環境下においても顧客の求める形で画像処理を行うことができます。 また、当該画像処理技術は屋内外等の環境を問わず利用が可能となっており、当社の得意とする狭小空間においては、IBISと当社サービスを用いますが、それ以外の空間においては、他社ドローン等と当社サービスとの連携を積極的に進めております。屋内狭小空間のデータは、画像処理時のノイズ情報である粉塵が舞う空間が多く、また、暗所であることも多く十分な照度を確保できないことから、そのような環境に特化したドローンでなければ情報を得ることは容易ではありません。そのため、屋内外の撮影情報を網羅的に取得できることが、競合他社と比べた当社グループの強みであると考えております。 屋内狭小空間における飛行・画像撮影実績   長年、屋内における小型かつ非GPS環境(※11)下での事業展開を行っているため、屋内におけるドローンの利活用実績を多く有しており、ユーザーとしては、製鉄会社・鉄道会社などの固定資産の多い重厚長大型産業に属する企業が中心です。他の機体では撮影できないプラントやインフラでの豊富な利活用実績を通じて、ハードウェアとソフトウェアの技術開発を進められていること、及び他社が有していない屋内における重要設備のドローン撮影画像データの蓄積及び撮影ノウハウが強みとなっております。 上記に加えて、JR東日本グループや日本製鉄とは、長年にわたり取引関係を築いていることも、当社グループの強みの一つと捉えています。JR東日本グループ及び、他の鉄道事業者に対しては、CalTaを通じて各種サービスの提供をしており、日本製鉄とも設立初期より共同研究等を行い深い関係が構築できております。これらの会社が当社サービス利用先となっていることに加え、JR東日本グループや日本製鉄等が蓄積してきた設備データやノウハウを基にサービス開発を行えていることも強みの一つと捉えております。 (2)当社グループの技術的な強み 当社グループは、ドローン等を開発するハードウェア技術、及びドローン等のデバイスで取得した映像情報等のデータ処理や解析、デジタルツインプラットフォームといったデジタル管理システムの開発等のソフトウェア技術を合わせ持ち、それらを一気通貫で実行できる開発体制を有しております。そのため、営業やプロダクトマネージャーが得たユーザーニーズを、各技術スペシャリストの検討のもと、正確に開発項目・要件・仕様に落とし込むことで、ユーザーニーズにフィットした製品・サービスを開発することが可能であります。 特に当社グループがターゲットとするユーザーは、インフラやプラント、建設業界等に属する事業者であり、当該ユーザーが従事する環境は「狭く・暗く・危険」であることも多いため、そのような環境に耐えうる仕様の製品・サービスを開発する必要があります。 ①ハードウェア技術 当社グループは、前述のとおり、ハードウェアからソフトウェアまで一気通貫した開発体制を構築していることから、ユーザーに対してユーザビリティの高い製品・サービスを提供できております。特に、当社グループが技術的に強みを有する開発領域は、製品をユーザー各々の環境で使用可能とするために最適化された「機体制御技術」「機体設計技術」であります。 ・「機体制御技術」 当社グループが相対するユーザーニーズで最も多いのは、人による点検が困難な屋内狭小空間でのドローン等による調査・点検等であります。屋内狭小空間での飛行は、施設や設備の破損リスクがあるため、飛行安定性を担保するための「飛行制御アルゴリズム」が重要となります。 また、人手不足に対するニーズも多く、当該ニーズに対しては、人の手を介さずにドローン等が自律的に飛行する自律型ドローンによる点検等であり、そこでは「自律化技術」が重要となります。 ■飛行制御アルゴリズム IBISが利用される環境は、閉鎖環境ゆえ、周囲が壁等で囲まれており、かつ壁や天井までの距離が非常に短い空間となっております。例えば、直径50cm(IBISは縦横20cm四方程度の大きさであり、その2倍程のサイズ)の配管内で利用されることもありますが、閉鎖環境での飛行は、機体自身が吹き下ろす風が壁や床などに反射し、常に風による外乱ノイズに晒されるため、当該外乱ノイズへのフィードバック制御(※12)が重要となります。 IBISの飛行制御に非線形ロバスト制御(※13)を採用しており、一般的に用いられるPID制御(※14)と比較した際、耐風性に優れ、閉鎖環境で安定的に飛行できる優れた性能を有しております。 ■自律化技術 当社グループは、これまで様々な自律飛行技術を基に現場での適用検証を実施しました。特に、自律飛行を実現するために、LiDAR SLAMやVisual SLAM、モーションキャプチャ等の技術により、非GPS環境である屋内空間での自律型ドローンの開発・検証を行いました。他には、オプティカルフローセンシング(※15)やUWB(※16)等のGPSに依存しない位置推定技術の開発・検証を行いました。 これらの技術により、ドローンが屋内空間を自律飛行することが可能となりますが、当社グループはプラントやオフィス等を巡回点検するドローンや、巡回業務を繰り返すための自動充電装置、複数のドローンを遠隔監視・安全運航監視する仕組み、巡回点検データを一括管理する管制システムなどを独自で開発しております。これまでに、上述の自律化技術を組み込んだドローンにより、建設施工現場における施工進捗の遠隔管理や、水力発電所における水漏れや異常発熱、メーター監視など発電設備の巡回監視、などに取り組んでおります。さらに、ドローンが取得したデータにAI解析技術を活用してメーター自動読み取り機能や水漏れ検知する機能など、自動的に異常を検知するシステムも合わせて開発を行っております。当事業年度は、施工中の建築物内において、Visual SLAM技術を活用した自動巡回の実証実験を実施いたしました。本実証実験は、これまで人手による撮影および進捗・品質管理に依存してきた業務プロセスの自動化を目的とした技術開発の一環として行ったものとなります。 ・「機体設計技術」 当社ドローン等が利用される環境は狭小空間や閉鎖空間が多いため、ドローン等の小型化、軽量化が求められます。一方で、人の代替として利用されるためには、ドローン等に搭載する要素部品は高機能、高品質であることが必要となります。そのため、当社グループでは、強度を高く保ちつつ小型で軽量な「機構・筐体」の開発や、粉塵が舞う過酷な環境で故障しないための「モーター」、暗所でも鮮明な撮影データを取得するための「カメラ」といった要素部品の開発にも注力しております。 ■機構・筐体 IBISが利用される環境は、例えば天井裏やボイラー内、配管内などの狭小空間となります。しかしながら、天井裏のような複雑に入り組んだ空間を飛行する際、コンシューマー向けドローンに搭載されている衝突回避機能は、周囲にある配線・配管等の物体に対して常にセンサが反応してしまうため、操縦の障害となり機能しないことから、当社では、機体に衝突回避機能を持たせるのではなく、壁や天井、障害物等に衝突しても安定して飛行を継続できるよう、独自の機体構造を設計しております。 また、万が一墜落が起こった際に、再離陸・再飛行を可能とする強度を保ちながら、人や設備への損傷が限りなく少なくなるよう、小型で軽量な機体設計を実現しております。 なお、プロペラを自社開発するにあたり、プロペラの周囲で発生する気流の解析と試作開発を自社で行うことで機体の密接な解析・検証を行い、IBISに適した高効率なプロペラの開発を実現しております。 ■要素部品 カメラ IBISを利用して点検等を行う環境は、その多くが、照明や日光が届かず暗い空間であります。そのような空間において、より明るく鮮明な映像を撮影するため、当社では、ソニー株式会社製のSTARVISセンサ(※17)を搭載した高感度カメラを開発しております。 さらに、当社開発の高感度カメラは、暗い環境で明るく鮮明に撮影できるだけでなく、画像処理に適した調整が施されており、SfMによる3次元点群(※18)の作成や、ひび割れ腐食等の検出性能向上に寄与しています。 モーター 一般に、多くのドローンに用いられているブラシレスモーター(※19)は、小型かつ高出力を実現するため、動作中は積極的に外部からの空気を取り入れコイルの冷却を行うことから、モーターに冷却用の穴や隙間を有する構造が採用されております。 しかしながら、IBISが利用される発電プラントの設備内部、製鉄所の設備内部、天井裏等の環境は、多くの鉄粉や粉塵が舞う過酷な環境であります。一般的な仕様のモーターでは、鉄粉や粉塵が冷却用の穴や隙間から内部に入り込むため、破損の可能性や動作不良のリスクが高くなります。IBISは、当社とニデック株式会社で共同開発した専用の防塵モーターを採用することにより、そのような過酷な環境においても故障リスクが僅少なため、安定運用が可能な仕様となっております。 また、自社開発の専用プロペラの特性に合わせてモーター開発を行っており、プロペラの空力特性(※20)を最大限に発揮することが可能であり、小型であるにもかかわらず、高出力・高効率を実現しております。 ②ソフトウェア技術 当社グループは、人の進入が困難な天井裏やボイラー内、配管内などの狭小空間や閉鎖空間といった、従来は調査・点検が困難であった多くの環境に係るデータを取得してきております。そして、取得したそれらのデータを基に、3次元化を核とした高度なデータ解析技術を開発することで、インフラやプラント、建設業界等の分野で求められる「狭く、暗く、危険な」作業環境の「見える化」を実現し、ユーザーの課題解決に取り組んでおります。 ・狭小空間、閉鎖空間における画像処理・解析技術 IBISにより、暗く、障害物や粉塵が多い環境のデータを数多く取得、解析することで、そのような環境の画像処理に特化した独自のアルゴリズムを開発し、一般的な画像処理技術と比較し、より鮮明な3次元データを生成する技術を構築しております。また、3次元データを生成するだけでなく、IBISに搭載したサーモカメラやガス検知センサによって取得した温度情報、ガス情報を3次元データと統合することで、視覚情報だけでは検知することが難しい水漏れやガス漏れなどの異常検知を可能としております。 ・3次元解析クラウド「LAPIS」 当社は、独自の画像処理・解析技術を活用して、映像データから3次元データを自動生成するクラウド「LAPIS」を開発しました。ユーザーは映像データを「LAPIS」へアップロードするだけで、手間をかけることなく簡単に3次元データを生成することが可能となります。さらに、蓄積した解析に関する独自のノウハウを基に、例えば、過去と現在の3次元データの差分を検知することで異常箇所を特定する機能や、粉状の在庫の体積を計算する機能などの拡張開発に取り組んでおります。 ・図面がないインフラや設備等のBIMデータ生成技術 竣工から長い時間が経過したインフラや設備等は、図面が残っていないもしくは図面が更新されていないことにより、設備トラブルの原因把握が困難であったり、補修工事が非効率などという課題を抱えていることが多くあります。また、建設済みの設備は天井裏など人が入れない環境も多くあり、建設後の図面作成は容易ではありません。 当社は、IBISとその他データ取得機器を併用して3次元データを生成し、さらにBIMなどの図面データを生成する技術を有しており、狭小空間、閉鎖空間に特化した独自の画像処理技術とBIMデータ生成技術を組み合わせ、人が入れない環境を含む設備全体を図面化することで、上述の課題解決に取り組んでおります。 (3)コア技術に関する知財確保 当社は、企業競争力・事業競争力の確保を企図し、競合他社が市場参入してきた際の防御策として、ドローンを構成する要素の中で、筐体設計に係る耐久性向上技術や、モーターの放熱に係る安全性向上技術に関して、下記の知財を確保しております。 (耐久性向上技術:特許第6554731号 フレーム組立体) 当社の強みである機体等の「小型化」及び「軽量化」を実現するための、ドローンの筐体について特許を取得しております。本特許は、トップフレームとボトムフレームを設け、振動源であるモーターを支えるための剛性と軽量を両立させるための機構であります。また、トップフレームとボトムフレームをサイドフレームで繋ぐことで、衝突時や墜落時の耐衝撃性に強い構造を実現し、なおかつ軽量であるため、墜落時に空気抵抗によって落下速度を減速させる効果も有しております。 (安全性向上技術:特許第6589100号 フレーム組立体) IBISが飛行する環境には、製鉄所等の炉やボイラーの内部といった、非常に高温な環境が多くあります。一方、ドローン等に付属するモーターは、駆動することにより発熱し、一般には空気中に放熱されますが、当該高温環境においては、自然放熱では冷却が追いつかず、モーターの発熱に起因した故障が頻発いたします。本特許は、モーターの発熱時に、ボトムプレートに内包する金属板を通すことにより、放熱面積を増やし、冷却性を高めるものとなります。また、プロペラによって吹き下ろされる風によりボトムプレートの冷却が行われ、放熱のみならず冷却も同時に実現することを可能としております。 (基幹技術:特許第7679125号 無人飛行体) 隣接する回転翼の間に「遮蔽部」を設置することで、ドローンに発生する左右間の気流を遮断して前後方向の気流による旋回トルクの有効活用が実現でき、従来のドローンよりもエネルギー効率の良い旋回飛行が可能となります。また、これによりドローンの飛行時間の延長や機動性の向上が期待できます。 (応用技術:特許第7645000号 飛行体) ドローンが揚力発生部を備えた本体と、本体から分離できる特殊な「離脱可能部」とを有することで、撮影や点検などの観察機能だけでなく、空中で何かを設置したり、飛行安定性を保ちながら作業を行う機能を有することを実現しています。すなわち、ドローンを「撮影するための道具」から「作業する道具」へと進化させることを可能にしています。 そのほかにも、今後は更なる応用技術やAI関連技術の領域においても研究開発を推し進め、知財の確保等を進めてまいります。 (4)大手との取引 ・JR東日本グループ JR東日本のグループ会社が出資し、当社の関連会社でもあるCalTaを通じ、当社は、JR東日本グループ関連の案件を多数受注しております。CalTaへの売上高は、2023年7月期は74百万円、2024年7月期は178百万円、2025年7月期は305百万円であり、2026年7月期以降も継続的な成長を見込んでおります。 CalTaの運営に係り重要となる契約は、同社の株主であるJR東日本コンサルタンツ株式会社・JR東日本スタートアップ株式会社・当社間の合弁契約と、同社と当社間のTRANCITYに係るライセンス契約の2つとなります。 なお、合弁契約においては、CalTaの重要な意思決定に係る協議・決定ルールを定めており、当該契約の定めに従い、当社は社外取締役として代表取締役の閔弘圭、社外監査役として取締役の市川純也を派遣しております。 ・日本製鉄グループ 当社は、機体の開発に着手した2016年より、日本製鉄のフィールドを借り、耐環境性、ユーザビリティの高いドローンの開発を進めてきており、同社とは継続的な取引関係にあります。 当社は、日本製鉄のグループ会社や、製鉄所における協力会社・商社等を通じ、日本製鉄関連の案件を多数受注しております。2025年7月期においては、引き続き日本製鉄の保有するプラントの保守やメンテナンス等を展開する事業者へのIBISの販売に注力しているため、当該事業者へのプロダクト提供サービスの売上が中心となっております。 ・東京電力グループ 当社は、東京電力ホールディングス株式会社の福島第一廃炉カンパニー等をエンドユーザーとした受託開発プロジェクトを過年度より継続して実施しております。 福島第一廃炉カンパニーとは、廃炉内の状況を把握し、今後実施が見込まれる廃炉処理を安全・適切に進めることを最終目的としており、社会的意義の非常に高い事業であると考えております。 (5)産学官連携による研究開発推進及び事業化推進 当社グループが身を置くドローン市場やデジタルツイン市場は、ドローンやそのシステムを構成するハードウェア・ソフトウェアの各関連領域において、めまぐるしい関連技術の発展とサービス創出がなされている状況であります。 このような状況において、「誰もが安全な社会を作る」という大きなミッションに向けて、当社グループが各分野でのリーディングカンパニーとしての地位を獲得するには、最先端の技術を取り入れ、継続的に研究開発を行っていくことが不可欠と考えております。 そのために当社は、省庁、自治体、大学、その他外部の研究機関や民間企業と積極的に産学官連携を行い、研究開発推進並びに事業化推進をしております。 当社が当事業年度に取り組んできた主な産学官連携プロジェクトは以下のとおりであります。 国家プロジェクト案件名   管轄・ 主導先   内容   進捗 「災害時に生き埋めになった生存者を迅速に捜索するセンシング技術やロボティクス技術の開発」   経済産業省 及び警察庁   災害現場にて生き埋めになった生存者を捜索するドローン技術の開発プロジェクト   警察庁が提供する実験設備にて実証実験が成功しプロジェクト終了。今後は警察庁と活用可能性について協議を推進中 「建設施工・災害情報収集における高度化(省力化・自動化・脱炭素化)の技術開発・実証」   国土交通省   建設現場の業務効率化を目的としたドローンを用いたDXソリューション開発プロジェクト 補助金の最大交付額4.7億円   ドローン遠隔運行システムと3次元化システムの連携完了 建設現場に自動充電ポート付きドローンを1年間常設し、現場補助者なしの目視外飛行(レベル3)による週次の遠隔自動測量を継続運用 データ利活用までの一貫ソリューションを構築中 「鉄道施設の維持管理の効率化・省力化に資する技術開発・実証」   国土交通省   鉄道環境に対応したドローンを用いた鉄道点検ソリューションの構築を目指すプロジェクト 補助金の最大交付額52億円   原理試作機の開発及び各システムとの連携試験は完了 現在はフェーズ移行判定の準備段階にあり、承認後に移行する計画 令和7年度応用研究(下水道) 募集テーマ「下水道におけるデータやデジタル技術の活用に資する技術」   国土交通省   デジタルツインと小型ドローンによる下水道管点検のDXソリューションの開発プロジェクト 最大委託予定額26百万円   下水道関連事業者や自治体とのコミュニケーションを実施し、開発を開始 令和5年度補正「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」(我が国企業によるインフラ海外展開促進調査:三次公募)   経済産業省   マレーシア等の新興国に対して、狭小空間点検ドローンとデジタルツイン技術を組み合わせたインフラ・プラント設備点検のDXソリューションを展開することを目的とする 補助金の最大交付額41百万円   マレーシアを中心としたドローン事業者と連携し、マレーシア現地にて当社サービスの展開を推進中 ※国家プロジェクトにおいては、各プロジェクトにおいて発生した研究開発費用について、管轄機関の監査を受けており、認められた金額のみを補助金又は助成金として収受しております。なお、補助金又は助成金に関して、新規技術の研究開発に係るものについては、営業外収益として計上しております。また、既存の当社技術を用いて、委託された研究や実証実験を行うことが主目的となるものについては、売上高として計上しております。 大学連携   目的   概要 国立大学法人千葉大学   研究開発推進   屋内飛行に向けた制御開発と流体解析を加味した機体設計の検討を推進中 自治体連携   目的   概要 東京都   事業化推進   「UPGRADE with TOKYO」スタートアップと東京都で都政課題の解決に向けた協働取組み先として選出され、ドローンと3次元モデルを用いた工事出来形確認手法構築のための取組みを実施 事業化推進   「現場対話型スタートアップ協働プロジェクト」における新事業分野開拓者に認定され、東京都の機関において随意契約による導入が可能に 北九州市   事業化推進   令和6年度「企業変革・スタートアップ・グロースサポート事業」に採択され、港湾桟橋環境における点検手法を開発 ・用語解説 本項「3 事業の内容」において使用しております用語の定義について以下に記しております。 No.   用語   用語の定義 ※1   継続顧客の売上高割合   点検ソリューション(関連するデータ処理・解析サービス含む)において、2期連続で受注のあったエンドユーザーの売上高を、点検ソリューション全体の売上高で除して算定 ※2   LAPIS   当社独自で開発した、屋内点検用小型ドローン「IBIS」で撮影した動画データを管理し、その動画から画像処理された3次元化データも一元管理することができるクラウドサービスを指す ※3   デジタルツイン   IoTセンサなどを用いて物理空間から取得した情報を基に、デジタル空間に物理空間のコピーを再現する技術 ※4   オルソ化   ドローン、ラジコンヘリ、航空機、人工衛星等から中心投影として撮影された空中写真画像を補正し、正射投影された空中写真画像を作成する作業を指す ※5   BIM   「Building Information Modeling」の略称であり、コンピュータ上に作成した3次元の建物のデジタルモデルに、管理情報などの属性データを追加した構築物のデータベースを、建物の設計、施工から維持管理までのあらゆる工程で情報活用を行うためのソリューションを指す ※6   CAD   「Computer Aided Design」の略称であり、コンピュータを用いて設計をすること、又はコンピュータによる設計支援ツールのことを指す ※7   差分分析   量的調査などで用いられる統計的手法のことであり、施策の効果の因果関係を統計的に推理していく分析手法を指す ※8   UI/UX   「ユーザーインターフェースとユーザーエクスペリエンス」の略であり、それぞれ、ウェブサイトやアプリなどのデザインや操作性に関わる部分、そしてそのデザインや操作性がユーザーに与える全体的な印象や感情を指す ※9   GeoJSON   地理空間データ(地図上の点・線・面など)をJSON形式で表現するための標準的なフォーマットであり、主にウェブ地図アプリケーションやGIS(地理情報システム)で広く使われている ※10   SfM技術   「Structure from Motion」の略称であり、3次元構造を2次元のカメラ画像や動画から推定する技術 ※11   非GPS環境   屋内や、構造物の近く、橋梁下において、GPS、GNSSデータが遮断され位置情報を把握することが困難な環境 ※12   フィードバック制御   実際の状況をリアルタイムに取得し、それに基づいて制御入力を決定する制御技術 ※13   非線形ロバスト制御   制御理論、制御技術の一つであり、一般的にPID制御よりも高度な数学が用いられ、制御対象をより正確に制御することが可能な制御技術 ※14   PID制御   比例(P)制御、積分(I)制御、微分(D)制御の組み合わせによって、設定された目標値にフィードバック(検出値)を一致させる制御機能を指す。速度、圧力、流量、温度などの制御に使用される技術 ※15   オプティカルフローセンシング   動画像において、各点の動きをベクトルとして求める技術を指す ※16   UWB   Ultra Wide Bandの略称であり、超広帯域を意味する無線通信技術のことであり、高精度な位置測位を可能とすることが特徴 ※17   STARVISセンサ   可視光線領域に留まらず、沢山の光を集めることができる夜間の撮影にも適した高感度な裏面照射型画素技術を指す ※18   3次元点群   3次元レーザースキャナーなどで物体や地形を計測したデータ(スキャナーからの相対的なX,Y,Z情報やカメラの画像データから得た色の情報)をコンピュータ上で扱う際、物体や地形を「点」の集合体で表現したもの ※19   ブラシレスモーター   整流子やブラシなどの機械的な接触部を取り除いたモーターを指す ※20   空力特性   ドローンが飛行中やプロペラで吹き下ろす空気の流れから受ける様々な影響(機体にかかる力やモーメント、そしてそれらの力やモーメントに起因する機体の安定性や操縦性等の飛行性能)のこと (事業系統図)
経営方針・対処すべき課題4,170字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、「誰もが安全な社会を作る」をミッションとし、「見えないリスクを可視化する」とのビジョンのもと、ハードウェアとソフトウェアを融合させたソリューションを展開しております。特に、製鉄業を中心とした重厚長大系の産業や、鉄道などのインフラ産業への、ドローンとデジタル技術を組み合わせた、革新的なソリューションの提供を進める方針です。また、将来的には当社の得意とする屋内の閉鎖空間(狭く・暗く・危険な空間が多い)を自由に飛行する、自律型ドローンの開発と、日本国内におけるユーザーと同じ課題を抱える海外企業への展開も視野に、事業活動を進めてまいります。 (2)経営環境 当社グループがソリューションを提供している産業インフラの保守・点検領域では、施設・設備の老朽化の進行、技能者の高齢化・人手不足、現場安全の高度化、データ利活用・トレーサビリティの要求が同時進行しております。特に、屋内の狭小・閉鎖・危険環境など、従来の人手中心では困難な箇所に対して、人が入らずにデータを取得することや、3次元化・AI解析などのデータ処理、クラウドでの一元管理といったデジタル化のニーズが年々高まっております。 民間領域においては、製造・エネルギー・鉄道・建設等のアセットを中心に、安全確保、品質の標準化、稼働率向上(停止時間短縮)、保全計画の高度化が導入判断の主因となっており、デジタルツイン/点検DXの導入は、リスク低減と経済合理性(コスト・工期・再現性)の両立手段として位置づけられております。 公共領域では、制度面の整備が進展しております。具体的には、2020年3月のBIM/CIM活用ガイドラインに基づく原則適用の拡大、2023年6月14日のデジタル社会形成基本法等の改正による点検のデジタル化推進、2024年4月1日からの労働時間規制強化(働き方改革関連法)による省人化・省力化ニーズの顕在化などが挙げられます。加えて、2020年9月の内閣府による関係省庁申合せにより、発電施設・ダム・鉄道施設等の生活関連施設においてセキュリティが担保されたドローンの調達方針が確認され、同趣旨の要請は民間調達にも波及する傾向にあります。 海外においては、重要インフラ領域を中心に、安全保障・データ主権・サプライチェーン多様化を意識した調達・運用要件の厳格化が進んでおります。これにより、信頼性やデータガバナンスに配慮した機体・ソフトウェア・運用体制への選好が強まり、インフラ点検のデジタル化は国際的にも拡大基調であります。 こうした産業構造・制度動向を背景に、ドローン市場は2030年に1兆195億円(出典:インプレス総合研究所「ドローンビジネス調査報告書2025」)、DX市場は2030年に2.9兆円(出典:株式会社富士キメラ総研「2025 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望」(製造業市場))への拡大が見込まれております。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標 当社グループは、持続的な利益成長を目指すことが非常に重要だと考えており、特に、経営指標としては、売上高・粗利益率・研究開発費を重視しております。また、経営指標の成果を図るKPIとしては、コアクライアント数(※)及びコアクライアント売上高を挙げております。 ※当社は、売上高1,000億円以上の鉄道業、製鉄業、電力・ガス業、建設業、石油化学業、道路業、プラント業に従事している企業、及び自治体・官公庁を重点顧客と考えていることから、そのうち、エンドユーザーベース(エンドユーザーが企業グループを構成している場合にはグループ会社含む)で直近2年間の当社との取引金額が合計50百万円以上の企業をコアクライアント(エンドユーザーが企業グループを構成している場合にはコアクライアントグループ)と定義しています。 (4)経営戦略 当社グループの戦略は、コアクライアント数を増やすことにより、ドローンとデジタル技術を組み合わせたソリューションを浸透させていくことであり、現在、主要取引先となっている製鉄業・鉄道業・電力業等の各企業以外にも、コアクライアント数を増やし、また、各業種の実業務への定着化・標準化によるコアクライアントと当社の取引量の拡大、コアクライアントをエンドユーザーとする中間の事業者への当社サービスの浸透などにより、売上規模を拡大することを企図しております。 そのためには、国内外での様々な設備・施設での有効な事例を増やすことが重要であり、網羅的に市場ニーズを探求するための組織体制整備・マーケティング戦略の策定・実行と、案件実行に係る事業推進が必要となります。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりです。 ①既存サービスの強化との事業連携 当社グループにおける各種サービスの継続的な成長のためには、既存顧客のニーズを的確に把握すること等による更なる関係強化に加え、より幅広い業種・業態の顧客企業に選ばれる必要があります。そのためには今まで以上に多くのニーズや環境に対応できるよう既存サービスの質的向上や機能拡充を進め、引き続き顧客満足度の向上やそれに伴う販売の拡大に努めます。 また、今後も市場拡大が見込まれる中で、当社グループが更なる成長を実現していくためには、様々な事業との連携やパートナーシップの拡充による既存サービスの利用機会の増大や利用範囲の拡大を進めることが重要と考えており、そのためには事業連携企業やパートナー企業の新規開拓及び既存企業との関係強化を図ってまいります。 ②認知拡大 今後、市場拡大と共にドローン等による業務の代替やアナログ手法のデジタル化がより一層進むことが予測されます。 当社グループは展示会出展やWEBマーケティングを通じて、IBISをはじめ各種サービスの認知度向上に努めてきました。その成果もあり、下水道業界では屋内狭小空間におけるドローン活用が徐々に広まりつつありますが、依然として業界全体での認知拡大と実運用の裾野拡大が必要です。事業拡大と競争優位性の強化のためには、これら屋内ドローンやデジタルツインサービスの更なる認知度向上が重要と考えます。 屋内ドローンの認知が高まり、利活用の機会やユースケースが増えることで、従来のアナログ手法による点検業務の効率化や、人が入ると危険な箇所の代替手段としての活用が期待されます。加えて、本来点検すべきであるが多額のコストや手間から実施を断念していた箇所の点検や、事故・災害など有事の際の探索の一つとして想起されることが社会的な必要性も満たすこととなります。 今後も、当社グループ及びサービスの認知度向上を図るため、広報やマーケティング活動を推進するとともに、ユースケースの創出とサービスチャネルの拡充を進め、新規顧客獲得や新たな領域での利活用につなげてまいります。 ③開発体制の強化及び優秀な人材の確保 当社グループでは、ハードウェアとソフトウェアの両技術の向上を推進しており、当該技術が当社の競争力の源泉の1つであることから、継続的な強化が重要であると認識しております。そのためにも、今後も収益基盤の安定化を前提として研究開発への投資を継続しつつ、卓越した能力を持つエンジニアの採用及び育成に注力していきます。また、必要に応じて大学等との産学連携や新技術を持つ企業との業務提携、共同研究等を進め、更なる技術の向上に努めてまいります。 ④海外での事業展開 当社グループは韓国を中心に海外での事業展開を進めております。今後も、特に東南アジア各国の規制や現地ニーズ等に合わせ、効率的かつ効果的な進出方法を検討し、推進していきたいと考えております。 ⑤情報管理体制の強化 当社グループは、サービス提供やシステム開発・運用の遂行過程において、顧客の機密情報や個人情報を取り扱う可能性があり、その情報管理を強化していくことが重要であると考えております。当社ではISMSの認証を2022年9月に取得し、当該情報セキュリティ等の社内規程に基づいた情報管理を徹底しておりますが、今後も、社内での継続的な研修や情報管理体制強化のためのシステム整備等を継続して実施してまいります。 ⑥内部管理体制の強化 当社グループは、より一層の事業拡大を見込む成長段階にあり、事業拡大・成長に応じた内部管理体制の強化が重要な課題であるものと認識しております。このため、コーポレート機能を充実させ、経営の公正性・透明性確保のためにコーポレート・ガバナンスを強化し、適切な内部統制システムの構築を図ってまいります。 ⑦財務上の課題 当社グループは過年度において、継続的な事業成長を図るため、新製品・新技術の開発に係る研究開発費や人材採用などへの投資、ならびに顧客基盤拡大を目的とした積極的な広告宣伝活動を実施してきました。その結果、利益面で損失を計上し、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスとなる状況が継続しておりましたが、その後の業績拡大により経常利益ベースにて黒字を計上するに至りました。しかしながら、当社グループは更なる企業価値向上のために成長投資を優先する方針を維持しており、得られた利益は引き続き研究開発や人材投資、サービスチャネルの拡充などに充当していきたいと考えております。 一方で、今後の計画が達成できない場合には、赤字及び営業活動によるキャッシュ・フローのマイナスが継続する可能性があります。こうした事態に備え、一定水準の手元流動性を確保するとともに、借入や増資など多様な資金調達手段を検討し、財務体質の一層の強化を図ってまいります。また、必要に応じてコスト管理の徹底や投資の優先順位の見直しも行い、事業継続性と中長期的な成長の両立を目指してまいります。
事業等のリスク13,139字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 本書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性がある事項及びその他の投資者の判断に影響を及ぼすと考えられる事項には、以下のようなものがあります。 また、リスク要因に該当しない事項についても、投資者の判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。具体的には、当該リスクを把握し、管理する体制・枠組みとして当社内にリスク・コンプライアンス委員会を設置して対応しております。詳しくは「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等(1)コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照ください。 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。また、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 <経営環境に関するリスク> (1) ドローンの安全性について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:中) 2022年12月5日の改正航空法の施行により、住宅街や都市部などの「有人地帯」においても「目視外」でドローンを飛行できる「レベル4飛行」が解禁となりました。これに伴いドローンの社会実装はより一層進むことが予測されますが、合わせて飛行への信頼性や安全性も強く求められます。そのため、当社グループに限らず、ドローンに関する重大な墜落事故が発生した場合には、ドローンの安全性に対する社会的信用が低下することにより、顧客からの需要低下、規制の強化等により市場の成長が減速する可能性があり、その場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 一方、自社開発の屋内狭小空間に特化した産業用小型ドローン「IBIS」は、屋外にて人が居る上空を飛行することを想定した屋外用ドローンと異なり、人が入ることが困難であったり、人が入るには危険を伴う場所へ、人に代わって入ることを用途としているため、人への影響は限りなく低いと考えております。また、大きさ幅約20cm、重量約240gと小型化・軽量化をしていることから、仮に墜落した場合でも、人や設備等財産に損害を与える可能性は低いと考えております。 しかしながら、これらの前提をもってしても、万が一、当社グループの製造した機体が墜落すること等により人や財産等に損害を与えた場合には、製造物責任賠償やリコールによる多額の支払や費用発生、及び社会的信用の失墜等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 当社事業が対象とする市場について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:長期、影響度:重) 当社グループの展開する事業が属するドローン市場は年々拡大しておりますが、ドローン市場の環境整備や新たな法的規制の導入、その他何らかの要因によってドローン市場の発展が阻害される場合には、当社グループの事業活動が制限される可能性があります。 当社グループは、屋内狭小空間に特化した国産の小型ドローンを自社開発することで他社との差別化を図り当該リスクの低減を図っておりますが、当該リスクの発生によって、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 インフラDX市場におけるデジタルツインの領域については、インフラ業界や建設業界のDX化推進に伴い、革新的な画像解析技術やAI等の技術発展により今までの処理技術より高品質な3次元データをより効率的に作成できる3Dスキャニング技術が出現した場合、当社グループの事業活動が制限される可能性があります。 当社グループは、他社が容易に獲得できない狭く、暗く、危険な環境の3次元化や画像解析を通じて技術の向上とノウハウの獲得を進めています。また、どのような環境でも簡易に有用な解析データを生成できるよう、新たな技術の研究開発を推進することで当該リスクの低減を図っておりますが、当該リスクの発生によって、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 技術革新について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:長期、影響度:重) 当社グループの事業を展開しているドローン市場及びインフラDX市場は、市場が未成熟であり、日本国内及びグローバル市場においても技術革新のスピードやビジネスモデルの移り変わりが激しい環境となっています。当社グループでは新技術及び新サービスの開発を継続的に行うとともに、エンジニアの採用や大学との連携による最新の技術やノウハウの獲得等によりこのような環境への対応を進めております。 しかしながら、これらの対応に困難が生じ、技術革新に対する当社グループの対応が遅れた場合には、当社グループの技術力低下、それに伴う製品・サービスの質の低下を招き、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 競争優位性について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:中) 当社グループはハードウェアとソフトウェアの両技術に力を入れ、この両技術を用いた一気通貫したサービスを提供することで、他社との差別化を図っております。具体的には、IBISは長年に渡り屋内小型ドローンの研究と実証実験を繰り返し、当該研究結果や飛行データをもとに開発され、また、当該ノウハウを元に各種サービスを提供しています。同時に、IBISで撮影した狭く、暗く、危険な環境の3次元化や画像解析を行っているため、このような環境下の画像処理に関する独自のアルゴリズムの確立とノウハウを有しています。 このように当社サービスはハードとソフトを掛け合わせ、相互補完するように構築していること、また、両者とも高い技術力と多岐に渡るノウハウに裏付けられたものであるため、参入障壁は高いと考えております。しかしながら、インフラDX市場やドローン市場は将来を期待される市場であるため、関連市場の拡大に伴い、新たな競合他社の出現、競合他社による新たな付加価値サービスの提供等がなされた場合には、価格競争の激化や他社サービスへの乗り換え等が発生すること等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 国家プロジェクトに係る補助金・助成金収入について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:重) 当社グループでは、産学官連携で様々なプロジェクトに参画し、最先端の技術開発に取り組むとともに、国からの補助金や助成金を受領することで、研究開発費の一部を賄っております。また、当該補助金等の受領は、一定の期間を区切って管轄機関による監査が行われ、当該期間の金額が確定した後の入金となりますが、研究開発活動を行うための資金は研究開発を実施する都度発生するため、補助金等の受領に対して先行して支出することとなります。当社グループではキャッシュ・フロー管理の徹底と安定した財務基盤確保のために各金融機関と密な連携を行っておりますが、今後、当社グループの事業に関連する国家プロジェクトそのものの規模が縮小する場合や補助金等の受領前の期間において研究開発資金が不足する場合には、必要な研究開発活動が進められず、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループが参画している国家プロジェクトについて大きなウエイトを占めるものは、所轄行政官庁より予算枠、存続期間が定められたものであり、制度そのものの存続性についての懸念は限定的であると考えられます。 (6) 通信インフラ環境やネットワーク環境について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期、影響度:軽) 当社グループが展開するデジタルツイン事業は、サーバー等のインフラ環境やネットワーク環境に依存しております。当社グループは、安定的なサービス提供のため、データセンターの利用、サーバーの冗長化/負荷分散及び監視強化、障害が発生した際に早急に復旧するための体制整備等を進めております。 しかしながら、自然災害や事故、サイバー攻撃、その他何らかの事由によって当該環境に障害が発生し、サービスを停止せざるを得ない状況となった場合は、機会損失、顧客への損害の発生、サービスに対する信頼性の低下等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 海外に事業を展開していること(政治や規制など)(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:軽) 当社グループは、日本国内のほか、韓国を中心に海外でも事業を展開しております。当社グループにおいては、機体製造やデータサービス全般を国内にて対応しているため、各国の情勢の変化等の影響は限定的ではありますが、万が一、政治的・経済的要因により、予期できない投資規制、移転価格税制を含む税制や法的規制の変更等が行われた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 自然災害等について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:短期、影響度:中) 地震、台風、津波等の自然災害や火災、停電、未知の感染症の拡大等(以下「自然災害等」という。)が発生した場合、当社グループの事業所等が深刻な損害を受ける可能性があります。 このような自然災害等に備え、従業員安否確認手段の整備、防災品の確保等に努めておりますが、想定を超える自然災害等が発生する場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、自然災害等によりドローン等の製造物が破損したり、サーバーの停止等により画像解析が行えなくなるなど、一時的にサービスの提供が困難となった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 風評被害について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:短期、影響度:軽) 当社グループの事業運営に関し、悪意を持った第三者が、意図的に噂や憶測、悪評やあいまいな情報を流す、又は何らかの事件や事故等の発生に伴う風評により、当社グループに対する誤解、誤認、誇大解釈等が生じた場合は、顧客マインドにマイナスの影響を与え、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、企業倫理規程の周知やコンプライアンス研修の実施により役職員のコンプライアンス意識の醸成を図り健全な企業経営を推進してまいります。また、悪意のある風評等には毅然とした姿勢で対応する方針であります。 <経営戦略に関するリスク> (10) JR東日本グループとの関係性について(発生可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:中) 当社の関連会社であるCalTaは、JR東日本グループと設立したジョイントベンチャーであります。 現在、JR東日本グループと当社の関係は良好であり、鉄道業界を始めとしたインフラ業界のDX化に向けた各種サービスを展開し、更なる業務拡大に向けて連携を強化しておりますが、何らかの要因による合弁関係の悪化等が生じた場合、CalTaの運営及び当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、関連会社であるCalTaに対するモニタリングは、当社の関係会社管理規程に則り適時適切に行っており、また、CalTaとの取引にあたっては、関連当事者取引管理規程に則り、適切に実施しております。さらに、CalTaへ役員等を派遣し、経営内容を迅速かつ的確に把握する体制を構築しております。 (11)特定の販売先への依存について(発生可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:中) 当社におけるCalTaに対する売上高は高い水準にあります。 CalTaは当社の関連会社であり、複数年にわたり安定的な取引を行っており、拡大傾向にあります。 当社とCalTaとは、現時点においては緊密かつ良好な関係にあり、今後もこれまでの取引関係を維持・発展させていく方針でありますが、特定の取引先の今後の経営方針等が当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクを低減させるため、各事業の拡大や新規顧客の開拓など上記主要顧客以外の顧客との間の取引比率増加や提供サービスの多様化等を推進し、収益基盤の安定化と上記主要顧客への依存度の低減に努めております。 (12)資金使途について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:中) 当社が上場時の公募増資により調達した資金は、サーバー等設備の購入費用、韓国進出に係る新規拠点の設立費用、ドローンによる調査・点検の更なる省人化のための自律型ドローンの開発やIBISの次世代機開発のための研究開発費用、売上規模拡大に応じた営業人員等増強のための費用、認知度及びブランド力の向上を目的とした広告宣伝費用、及び借入金の返済に充当する計画であります。 しかしながら、経営環境等の変化に対応するため、調達資金を計画以外の使途に充当する可能性があります。また、当初の計画どおりに資金が使用された場合でも、想定どおりの成果をあげられない可能性があり、その場合当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクを踏まえ、当社グループを取り巻く外部環境や経営環境の変化については適時その動向を注視するとともに、公募増資による資金調達の使途に変更が生じた場合には、適時適切に開示を行います。 <組織に関するリスク> (13)内部管理体制について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:中) 当社グループは少人数であり、現段階の事業規模にあわせた内部管理体制をとっております。今後、事業規模の拡大に伴い、内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しており、業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を整備、運用しております。しかしながら、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の整備、運用が追いつかないという状況が生じる場合には、適切な事業運営が困難となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (14)有能な人材の確保・育成について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:長期、影響度:中) 当社グループの事業においては、ドローンや3次元化技術など、ハードウェア及びソフトウェアの各業務分野において専門性を有する人材が必要であり、今後とも業容拡大に応じて継続した人材の確保が必要であると考えております。 当社グループにおいては、通常の採用手法に加え優秀な人材を採用するためにリファラル採用を積極的に取り入れることで安定的な人材の確保に努めておりますが、今後、各業務分野における人材獲得競争の激化や市場ニーズの変化等により、優秀な人材の獲得が困難となる場合又は在職する人材の社外流出が生じた場合には、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (15)特定の人物に対する依存について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:長期、影響度:中) 当社の創業者は、当社代表取締役の閔弘圭であります。閔弘圭は、ロボット開発を専門として、ロボットの機械工学に精通しております。さらに、当社設立以来、経営方針や経営戦略の決定等の事業運営においては、重要な役割を果たしております。当社グループとしては、経営幹部の拡充や採用・育成、及び権限委譲による業務分掌の推進などにより、特定の役職員に依存しない組織的な経営体制の構築に努めております。 しかしながら、専門的な知識、技術及び経験を有する閔弘圭に、何らかの理由によって不測の事態が生じた場合には、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 <事業運営に関するリスク> (16)製品の品質について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期、影響度:中) 当社グループでは、小型ドローン等の開発・製造及び3次元化等画像解析サービスを行っており、このような製品やサービスを適切に管理するため、品質マネジメントシステム(QMS)の国際規格である「JIS Q9001(ISO9001)」の認証を2022年9月に取得しました。当該規格に基づき、品質管理規程等のルールを定期的な社内研修の実施等により周知徹底し、また、定期に開催する品質保証委員会によるフィードバックを通じて改善を図る等、品質の保持、向上に努めております。さらに、これらの品質マネジメントに対する取組み全体を、社内に設置したリスク・コンプライアンス委員会においてモニタリングすることで、不具合等の発生防止に最大限の注意を払っております。 しかしながら、万が一、製品の欠陥が発生した場合には、その欠陥内容によっては多額のコスト発生や信用の失墜を招き、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (17)部品・部材等の調達及び価格、在庫について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:軽) 当社グループは、生産活動や研究開発活動に必要な部品・部材等の多くを外部の取引先から調達しております。その中で、いくつかの部材については特定の取引先から調達を行っておりますが、取引先からの供給が中断した場合や製品需要の急増などによる供給不足が発生した場合には諸活動が制限され、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、調達にあたっては、信頼できる仕入先、外注先を選定し、品質確認等の受入検品を慎重に実施しておりますが、万が一、欠陥のある部品・部材等が納入され、当社製品の信頼性及び評判に悪影響を及ぼした場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、在庫については、製品計画、売上規模にあわせ最適量を維持してまいりますが、当初想定よりも需要が異なることで発生する、在庫不足による機会損失や逸失利益若しくは在庫過多による在庫管理費用や評価損等の追加費用が発生する可能性があります。さらに、既存製品の次世代品がローンチする際に、前世代品の在庫調整が適切に行われない場合には、棚卸評価損等の追加費用が発生する可能性があります。 (18)情報セキュリティについて(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:短期、影響度:重) 当社グループにおいては、顧客の有している設備内部画像等の機密情報が含まれているデータを取り扱っております。当社は、このような機密性の高い情報を適切に管理するため、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格「ISO/IEC27001」の認証を2022年9月に取得し、情報セキュリティ等の社内規程に基づいた情報管理に関する社内ルールの周知徹底を図る等、セキュリティ対策には万全の措置を講じております。 しかしながら、万が一これらの情報が漏洩した場合、当社グループの信用やブランド価値が毀損し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 <規制等に関するリスク> (19)法的規制について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:重) 当社グループの事業を規制する主な法規制は、以下のとおりであります。 ① 航空法 航空法については、ドローンを同法の対象空域で飛行させる場合には、同法に基づく許可・承認を得ております。一方、当社グループの主要サービスに利用しているIBISは原則として屋内にて利用していることから、同法の対象外であります。万が一、機体がコントロールを失い屋外へ飛び出してしまった場合には、法的には、速やかに引き返すか、緊急停止が求められていますが、IBISは緊急停止機能を有しているため、緊急時には当該対応を行う想定です。 しかしながら、航空法が改正され、当社グループのサービスに影響のある法改正が行われた場合には、事業活動が制限され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、顧問弁護士との定期的な連携やドローンにかかる関連諸団体への加入を通じて法改正等の情報収集と、必要に応じて法令の解釈等について随時相談を行っております。 ② 電波法 電波法については、ドローン操縦時における5.7GHz帯画像伝送に関して、同法に基づき業務用の無線局(携帯局)の免許を取得しております。 当社グループは、すべての当社事業で使用している機体に関して当該免許を取得して業務を運営しており、同法を厳格に順守しております。 しかしながら、万が一、何らかの理由により、電波法違反と認定された場合には、事業活動が制限され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 製造物責任法 製造物責任法については、当社グループはドローン等の製品を製造しているため、当社製品の欠陥等が生じたことによって身体又は損害を被ったことを被害者が証明した場合、損害賠償請求される可能性があります。当該リスク軽減に向け、品質マネジメントシステムの認証取得や製造物責任賠償保険への加入を進めてまいりました。 当社グループの製品は当該法律の基準に適合しており、製造にあたっては厳格な品質管理体制を整備・運用しておりますが、万が一製造・検品の工程に重大な欠陥があった場合や予見できない不具合等が生じた場合、また、製造した製品が将来の法改正等によって当該基準に不適合となった場合は、事業活動が制限され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 外国為替及び外国貿易法 外国為替及び外国貿易法については、当社グループが販売する製品及び部品の一部は、規制の対象となる可能性があります。そのため、当社グループが海外に向けてドローンを輸出、又は関連する技術の提供をする場合は、同法を遵守して適切な輸出管理に努めております。また、法令遵守を徹底するために、顧問弁護士等社外の専門家も含めたチェック体制を構築しております。しかしながら、関連各国により予期せぬ規制の改廃や政策変更が行われた場合、事業活動が制限され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (20)海外における許認可について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:軽) 当社グループは、海外にてドローンを利用するための製品規格に関する認証等様々な許認可を取得しており、かかる許認可に基づく基準を遵守する取り組みを行っております。そのため、将来において、法令の変更等により、更なる認証取得等の追加費用が生ずる可能性があります。また、将来の事業領域の拡大の際に新たな許認可取得の必要性が生ずる場合には、当該許認可取得のための対策費用が生ずる可能性があります。さらに、何らかの原因で許認可の更新が適切に行われない場合、当社グループの事業運営に支障をきたす可能性があります。当社グループでは、許認可取得について外部の専門機関に委託する等、これら法令を遵守する体制を整備するとともに、規制当局の動向及び既存の法規制の改正動向等を踏まえ、適切に対応していく予定でありますが、当該リスクの発生によって、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (21)知的財産権について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:短期、影響度:中) 当社グループで開発・設計しているドローン等やソフトウェア、アプリケーション・プログラムは、当社グループが独自に開発・設計したものであり、当社グループの独自技術について特許出願等を行い、知的財産権の獲得に努めております。また、第三者の知的財産権についても、顧問弁護士や顧問弁理士に相談しながら権利侵害がないように特許権等の調査を行い、適切に管理できるよう進めております。 これまで第三者より知的財産権の侵害に関する指摘等を受けた事実はなく、今後も上述の体制を強化し、管理を行っていく方針であります。しかしながら、第三者の知的財産権の完全な把握はその性質上困難であるため、当社グループが認識せずに他社の特許を侵害してしまう可能性があります。その結果、損害賠償請求や知的財産権の使用に係る対価の支払い等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 <会計税務に関するリスク> (22)固定資産の減損について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:中期、影響度:中) 当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しており、回収可能性が見込めなくなった固定資産については減損処理を実施する方針であります。 当社グループは、主にドローン事業で使用しているドローン機体やエクステンダー、サーバーを固定資産に計上しておりますが、当該資産から得られるキャッシュ・フローの状況等が悪化し、それらの回収可能性が著しく低下した場合には減損処理が必要となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (23)税務上の繰越欠損金について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:長期、影響度:中) 当社は、事業拡大のための積極的な研究開発投資等を行ってきたことから、創業以来当期純損失を計上しており、当事業年度末日現在において1,914,097千円の繰越欠損金が存在しております。繰越欠損金は、一般的に将来の課税所得から控除することが可能であるため、繰越欠損金を利用することにより将来の税額を減額することができます。 しかしながら、繰越欠損金の利用額と利用期間には、税務上、一定の制限が設けられております。そのため、計画どおりに課税所得が発生しない場合、繰越欠損金の一部が利用できないこととなるため、通常の税率に基づく法人税等が課税されることになり、当期純利益やキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 <株主に関するリスク> (24)配当政策について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期、影響度:軽) 当社は、創業以来配当を実施しておりません。株主に対する利益還元を経営上の重要課題の一つとして位置づけておりますが、現状では、持続的成長と事業拡大に向けた積極的な投資に充当していくことが株主に対する最大の利益還元につながると考えております。将来的には、内部留保の充実状況及び企業を取り巻く事業環境を勘案した上で、株主に対して利益還元策を実施していく方針ではありますが、現時点において配当実施の可能性及びその時期等については未定であります。 <その他のリスクについて> (25)業績の季節変動に係るリスクについて(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期、影響度:軽) 当社グループは、売上高の一部について大企業向けにドローンの販売や受託開発サービスの提供を行っているため、多くの大企業等の決算月である3月に売上高が集中する傾向にあり、四半期会計期間毎の業績について、第3四半期会計期間の比重が高くなる傾向にあります。 第3四半期会計期間に比重が高くなる背景としては、当社の顧客企業の予算消化サイクルと連動していること、及びソリューション開発案件の完了時期が2月及び3月となるものが多く、かかる季節変動により、当社グループの経営成績の四半期毎の比較は当社の経営成績の推移を判断するための参考にはならない可能性があります。 なお、2024年7月期及び2025年7月期に係る当社売上高の四半期会計期間毎の推移は以下のとおりとなります。 2024年7月期 第1四半期   2024年7月期 第2四半期   2024年7月期 第3四半期   2024年7月期 第4四半期 売上高(千円)   73,472   191,770   344,279   205,785 2025年7月期 第1四半期   2025年7月期 第2四半期   2025年7月期 第3四半期   2025年7月期 第4四半期 売上高(千円)   225,425   389,708   364,974   426,840 (注)2025年7月期第1四半期及び第3四半期の会計期間に係る売上高は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づくESネクスト有限責任監査法人の期中レビューを受けたものではありません。 (26)過年度における継続的な損失計上について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:中) 当社グループは、過年度において、継続的な事業成長を図るため、新製品又は新技術の開発に係る研究開発費や積極的な人材採用等への投資、顧客基盤拡大のための広告宣伝活動を実施してきたことから、「第1 企業の概況 1主要な経営指標等の推移」に記載のとおり、継続的な売上高拡大が図られたものの、創業以来営業赤字を継続して計上しております。 今後も更なる事業成長のために継続して研究開発活動や広告宣伝活動等を促進していく方針でありますが、市場の拡大と共に、各サービスにおける案件の積上げによる売上高の伸長によって、粗利率の改善を図ってまいります。この点において、今後、複数年にわたり「中小企業イノベーション創出推進事業」に係る多額の研究開発費が計上されるため、その間は営業赤字となる見込みではありますが、当該研究開発費については補助金にて補填されることから、当事業年度においては経常利益ベースでの黒字化を達成しました。なお、「(5)国家プロジェクトに係る補助金・助成金収入について」に記載の通り、国家プロジェクトに係る研究開発費は先行して支出され、その後補助金を受領することから、国家プロジェクトに係る研究開発費と補助金収入を除くと経常黒字であっても、研究開発費が先行支出した期と補助金を受領する期が異なる場合には経常赤字となる可能性があります。 上記の点を踏まえても、当社グループが属する市場は新しい市場であることから、想定どおりに顧客開拓が進まない場合や当社事業に対する需要が想定どおりに集まらない場合、また、研究開発活動の効果が十分に得られない場合やコスト上昇等想定外の費用が生じた場合等には、計画どおりのタイミングで利益を上げることができず、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (27)事業歴が浅いことについて(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:中) 当社は、2016年8月に設立されており、設立後の経過期間は9年程度と社歴の浅い会社であります。そのため、当社はIR・広報活動等を通じて積極的に経営状況を開示していく方針でありますが、当社の過年度の経営成績は期間比較を行うための十分な材料とはならず、過年度の業績のみでは今後の業績を判断する情報としては不十分な可能性があります。また、当社グループが提供しているサービスは、屋内狭小空間を主としたドローン事業と、狭小空間や暗所などで撮影された画像の3次元化など難易度の高いサービスであり、市場が未成熟で成長過程にあることから、今後も積極的な成長投資等により一定期間業績が安定しない可能性があります。 (28)訴訟について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期:長期、影響度:中) 当社グループは、本書提出日現在において、訴訟を提起されている事実はありません。 しかしながら、販売した機体の不具合や当社が提供するサービスの不備、顧客情報の漏洩等が発生した場合又は取引先との関係に何かしらの問題が生じた場合等、これらに起因した損害賠償の請求、訴訟を提起される可能性があります。その場合、損害賠償の金額、訴訟内容及び結果によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
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業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較・分析は行っておりません。 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 財政状態の状況 (資産) 当連結会計年度末における総資産の残高は1,700,752千円となりました。主な内訳は、現金及び預金が751,988千円、受取手形及び売掛金が323,009千円、原材料及び貯蔵品が108,977千円、有形固定資産が129,397千円、未収消費税等が107,766千円、関係会社株式が73,018千円となっております。 (負債) 当連結会計年度末における負債の残高は768,149千円となりました。主な内訳は、長期借入金(1年内返済予定を含む)が292,690千円、短期借入金が200,000千円、未払費用が122,185千円、契約負債が66,093千円となっております。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産の残高は932,603千円となりました。主な内訳は、資本剰余金852,063千円となっております。 この結果、自己資本比率は53.6%となりました。 ② 経営成績の状況 当社グループがソリューションを提供している産業インフラの保守・点検領域では、施設・設備の老朽化の進行、技能者の高齢化・人手不足、現場安全の高度化、データ利活用・トレーサビリティの要求が同時進行しております。特に、屋内の狭小・閉鎖・危険環境など、従来の人手中心では困難な箇所に対して、人が入らずにデータを取得することや、3次元化・AI解析などのデータ処理、クラウドでの一元管理といったデジタル化のニーズが年々高まっております。 民間領域においては、製造・エネルギー・鉄道・建設等のアセットを中心に、安全確保、品質の標準化、稼働率向上(停止時間短縮)、保全計画の高度化が導入判断の主因となっており、デジタルツイン/点検DXの導入は、リスク低減と経済合理性(コスト・工期・再現性)の両立手段として位置づけられております。 公共領域では、制度面の整備が進展しております。具体的には、2020年3月のBIM/CIM活用ガイドラインに基づく原則適用の拡大、2023年6月14日のデジタル社会形成基本法等の改正による点検のデジタル化推進、2024年4月1日からの労働時間規制強化(働き方改革関連法)による省人化・省力化ニーズの顕在化などが挙げられます。加えて、2020年9月の内閣府による関係省庁申合せにより、発電施設・ダム・鉄道施設等の生活関連施設においてセキュリティが担保されたドローンの調達方針が確認され、同趣旨の要請は民間調達にも波及する傾向にあります。 海外においては、重要インフラ領域を中心に、安全保障・データ主権・サプライチェーン多様化を意識した調達・運用要件の厳格化が進んでおります。これにより、信頼性やデータガバナンスに配慮した機体・ソフトウェア・運用体制への選好が強まり、インフラ点検のデジタル化は国際的にも拡大基調であります。 こうした産業構造・制度動向を背景に、ドローン市場は2030年に1兆195億円(出典:インプレス総合研究所「ドローンビジネス調査報告書2025」)、DX市場は2030年に2.9兆円(出典:株式会社富士キメラ総研「2025 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望」(製造業市場))への拡大が見込まれております。 このような環境のもと、当社グループはインフラ業界のDX推進に向けて、屋内狭小空間におけるドローン点検の社会実装や、従来のアナログ手法による設備点検・調査のデジタル化に取り組んでいます。特に、2025年1月に発生した埼玉県八潮市の道路陥没事故をきっかけに下水道分野での対策が進められ、国土交通省の資料でも下水道領域におけるドローン活用のロードマップが示されました。これを受け、当社グループは、下水道領域におけるドローン利活用の拡大を目指し、活動を推進しました。 具体的には、北九州市、神戸市、千葉市、秋田市などの自治体と連携し、同様の事故防止を目指した下水管等インフラの調査を実施しました。また、下水道分野でのドローン利用の標準化に向けて、自治体や下水道事業者と協議を重ね、連携体制の強化に努めました。 また、海外に関する活動としては、2024年11月1日付で韓国に当社の100%子会社であるLiberaware Korea Co., Ltd.を設立しており、屋内ドローン点検市場確立に向けたユースケース創出と認知拡大を進めております。 その他、屋内狭小空間における自律型ドローンをはじめとした次世代IBISや次世代ソフトウェア等のプロダクト開発に係る研究開発活動も順調に進捗いたしました。 以上の活動の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高1,406,949千円、営業損失1,588,703千円、経常利益46,978千円、親会社株主に帰属する当期純利益46,081千円となりました。 なお、当社グループはインフラDX事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。当社グループの主なサービス別に区分した売上高の状況は次のとおりであります。 (単位:千円) 事業別名称   当連結会計年度 (自 2024年8月1日  至 2025年7月31日) ドローン事業   点検ソリューション   285,532 プロダクト提供サービス   521,867 小計   807,399 デジタルツイン 事業   データ処理・解析サービス   153,013 デジタルツインプラットフォーム   70,455 小計   223,468 ソリューション開発事業   376,081 合計   1,406,949 (ドローン事業) ・点検ソリューション 点検ソリューションは、既存顧客の継続的な利用と新規顧客拡大を要因として、実績285,532千円となりました。 ・プロダクト提供サービス プロダクト提供サービスは、機体販売売上高実績383,255千円及びレンタル会員の継続的な利用により、合計で実績521,867千円となりました。 (デジタルツイン事業) ・データ処理・解析サービス データ処理・解析サービスは、点検ソリューションの成長と共に点検ソリューションに紐づくデータ処理・解析の需要が多くあったこと、屋外ドローンをはじめとしたIBIS以外で取得した画像のデータ処理やBIMサービス等の需要増により、実績153,013千円となりました。 ・デジタルツインプラットフォーム デジタルツインプラットフォームは、既存顧客の継続利用と新規顧客拡大によるライセンス数の増加により、実績70,455千円となりました。 (ソリューション開発事業) ソリューション開発事業は、エンドユーザーが主にJR東日本グループとなるデジタルツイン関連の開発案件や、福島第一原子力発電所の継続的な原子炉調査案件等の受注により、実績376,081千円となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、751,988千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果使用した資金は363,332千円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益46,978千円、売上債権の増加額181,307千円、未収消費税等の増加額107,783千円等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は61,354千円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出47,838千円、敷金及び保証金の差入による支出19,515千円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果得られた資金は122,317千円となりました。これは主に、短期借入金の純増加額200,000千円、長期借入金の返済による支出77,520千円等によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当連結会計年度の生産実績は、次のとおりであります。なお、当社グループはインフラDX事業の単一セグメントであるため、セグメント別の生産実績の記載は省略しております。 セグメント名称   当連結会計年度 (自 2024年8月1日  至 2025年7月31日) 生産高(千円)   前年同期比(%) インフラDX事業   88,114   - (注)金額は製品製造原価によっております。 b.受注実績 当社グループが提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループはインフラDX事業の単一セグメントであるため、セグメント別の販売実績の記載は省略しております。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2024年8月1日  至 2025年7月31日) 販売高(千円)   前年同期比(%) インフラDX事業   1,406,949   - (注)当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先   当連結会計年度 (自 2024年8月1日 至 2025年7月31日) 金額(千円)   割合(%) CalTa株式会社   305,975   21.7 東京電力ホールディングス株式会社   159,520   11.3 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.財政状態の分析 財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。 b.経営成績の分析 主な当該内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」に記載のとおりであります。 (売上高) 当連結会計年度の売上高は、1,406,949千円となりました。これは主に、既存顧客の継続利用や新規顧客拡大等によるものであります。 (売上原価、売上総利益) 当連結会計年度の売上原価は、736,959千円となりました。これは主に、売上高が増加したことによるものでありますが、高付加価値の機体販売が増加したこと、及び点検ソリューションやデータ処理・解析サービスの案件に係る人件費やサーバー償却費等の固定費に比して、当該サービスの案件数が増加したことにより、売上総利益率が改善しております。この結果、売上総利益は669,989千円となりました。 (販売費及び一般管理費、営業損失) 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、2,258,692千円となりました。これは主に、事業拡大に伴う人員増加により人件費を353,839千円、SBIR研究開発費を1,514,385千円計上したこと等によるものであります。この結果、営業損失は1,588,703千円となりました。 (営業外収益、営業外費用、経常利益) 当連結会計年度の営業外収益は、1,647,529千円となりました。これは主に、補助金収入を1,603,384千円計上したことによるものであります。営業外費用は、11,848千円となりました。この結果、経常利益は46,978千円となりました。 (特別利益、特別損失、税金等調整前当期純利益) 当連結会計年度において、特別利益及び特別損失は発生しておりません。この結果、税金等調整前当期純利益は46,978千円となりました。 (法人税等、親会社株主に帰属する当期純利益) 法人税等は897千円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は46,081千円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社の主な資金需要は、ドローン等開発のための研究開発費や販売費及び一般管理費等の事業費用であり、これら事業上必要な資金は手許資金で賄う方針でありますが、事業収益から得られる資金だけでなく、エクイティファイナンスや金融機関から必要な資金の獲得により調達しております。また、資金の流動性については、資金効率を考慮しながら、現金及び現金同等物で確保するよう図っております。現預金保有残高については、2025年7月期末における現金及び現金同等物が751,988千円であり、十分な流動性を確保しております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。 ④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりですが、当社においては、コアクライアントと当社の取引量を拡大することが、売上規模の拡大に寄与することから、コアクライアント数及びコアクライアント売上高を特に重視しております。 当該指標について、当連結会計年度のコアクライアント数は3グループとなっております。また、コアクライアントとの深耕により当連結会計年度におけるコアクライアント売上高は503,115千円となっております。 (単位:千円) 当連結会計年度 (自 2024年8月1日 至 2025年7月31日) コアクライアント売上高   503,115 (注)コアクライアント売上高は、コアクライアント及びコアクライアントが構成している企業グループに対する売上高を当社が集計したものであります。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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