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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

日本ハム

NH Foods Ltd.2282 · Prime · 食料品

国内ハム・ソーセージ首位級。食肉の生産・加工から販売まで一貫体制を持ち、海外にも展開する総合食品企業。

概要

日本ハムは、食肉加工業界の最大手の一角を占める企業であり、ハム・ソーセージや加工食品、食肉の生産・販売を中核事業とする。2025年3月期の連結売上高は1兆3,706億円に達し、全国的な販売網と強固なブランド力を持つ。海外では北米やオーストラリアで食肉事業を拡大しており、子会社の北海道日本ハムファイターズを通じたプロ野球興行もグループの特徴的な事業である。

加工と食肉の二本立てで構成される事業構造

日本ハムの事業は加工事業本部と食肉事業本部が二本柱である。加工事業本部はハム・ソーセージ、加工食品、水産物、乳製品を手がけ、2025年度の売上高は5,303億円。食肉事業本部は豚・鶏・牛肉の生産から処理・販売までを一貫して行い、売上高は1兆341億円とグループ全体の約7割を占める。両事業とも国内販売子会社を通じてスーパーやコンビニなどに供給する体制をとる。

海外売上高が2割弱を占めるグローバル展開

海外事業は、1977年の米国Day-Lee Foods買収を皮切りに、オーストラリアやタイなどへ広がった。豪州子会社NH Foods Australiaが牛肉の生産・販売を行い、北米ではLJD Holdingsグループを買収して加工食品の製造能力を増強。2025年度の海外売上高(日本以外)は2,482億円で、連結売上高の約17%を占める。円安や現地需要の拡大が収益を押し上げている。

プロ野球興行がブランド価値を高める独自事業

ボールパーク事業は、子会社の北海道日本ハムファイターズによるプロ野球関連興行と、北海道ボールパークFビレッジの運営が中心。2025年度の売上高は310億円、事業利益は54億円と利益率が高い。チーム成績の好調が観客動員を押し上げ、チケット・グッズ・飲食収入が増加。この事業はグループのブランド力向上にも寄与している。

業界の中での役割は食品メーカー(ハム・ソーセージ・加工食品)/食肉生産・加工業者(畜産・食肉処理)にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
1.5兆円
税引前利益
545億円
利益率
3.7%
純利益
351億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01小売・消費財(ハム・ソーセージ・加工食品)主力

国内向けにハム・ソーセージ、加工食品、惣菜、水産物、乳製品等を製造・販売。全国の販売子会社を通じてスーパー・コンビニ等に供給。海外でも米国・タイ等でハム・ソーセージや加工食品を製造販売。

主な製品・サービス4
ハム・ソーセージ
ポーク・ビーフを原料とした加熱処理済み食肉製品。
加工食品
冷凍食品、レトルト食品、惣菜等。
水産物
子会社㈱宝幸による水産品。
乳製品
子会社日本ルナ㈱による乳製品。

02食肉事業(畜産・食肉処理・卸売)主力

国内で豚・ブロイラーの生産飼育、処理・加工を行い、食肉として販売。海外では豪州子会社が牛肉の生産・販売を手掛ける。自社生産に加え、外部からの仕入れも行い、販売子会社を通じて全国の需要家に供給。

主な製品・サービス3
豚肉
自社農場で生産・処理した豚肉。
ブロイラー(鶏肉)
自社農場で生産・処理した鶏肉。
牛肉
豪州子会社等からの牛肉(生産・販売)。

03プロ野球興行・エンターテイメント副次

子会社の㈱北海道日本ハムファイターズによるプロ野球関連興行、球場運営、北海道ボールパークFビレッジを中心としたマネジメント業務を行う。グループのブランド価値向上に貢献。

製品と技術

ハム・ソーセージの製販一体体制とブランド力

ハム・ソーセージは日本ハムの祖業であり、現在も加工事業の中心製品である。子会社の日本ハムファクトリーなどが製造し、日本ハムマーケティングが全国の小売・業務用チャネルに供給する。主力ブランド「シャウエッセン」は長年にわたり高い認知度を持つ。加熱処理技術と原料調達力が品質の基盤であり、2025年度の加工事業売上は5,303億円にのぼる。

豚・鶏・牛肉を一貫生産する食肉事業

食肉事業では、自社農場で豚とブロイラー(鶏)を生産・処理し、食肉として販売する。子会社の日本ホワイトファームや日本クリーンファームが生産を担い、日本フードパッカーが処理・加工を行う。牛肉は豪州子会社NH Foods Australiaが現地で生産し、日本を含む各国に輸出。2025年度の食肉事業売上は1兆341億円で、グループ収益の7割を占める。

多様な加工食品と水産・乳製品のラインアップ

加工食品では冷凍食品、レトルト食品、惣菜などを展開。子会社の日本ハム食品や日本ハム惣菜が製造する。水産物は子会社宝幸が、乳製品は日本ルナが手がけ、乳酸菌飲料などもラインアップに加わる。これらの製品は加工事業の一部として、家庭用・業務用問わず販売され、グループの品揃えを広げている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

食料品のなかでの位置

食肉加工国内首位、内需依存で海外比率低め

国内食肉加工市場で最大手の一角を占め、ハム・ソーセージ分野でのブランド力が強み。同業のニップンや日清製粉グループ本社は粉製品中心で競合領域が異なるが、総合食品メーカーとしての規模では国内有数。海外展開は限定的で、収益は国内需要に依存。近年は原材料高や人口減少で市場縮小が課題だが、高付加価値製品や海外戦略の強化が求められる。財務データからは売上高は増加傾向にあるものの、利益率の詳細は不明。

強み

  • ハム・ソーセージ等の食肉加工で国内トップクラスの販売網とブランドを確立。
  • 食肉以外にもデリカや冷凍食品など多岐に展開し、安定した収益基盤を持つ。
  • 独自の加工技術と商品開発力で、健康志向の高付加価値商品を市場投入。
  • 売上高は増加基調にあり、堅実な経営で財務の安定性が高い。

課題

  • 海外売上比率が低く、新興国市場でのプレゼンス向上が急務。
  • 飼料や輸入原料の価格変動が利益を圧迫し、価格転嫁が課題。
  • 人口減少で国内需要が減退する中、新規需要の創出が必要。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

食品・飲料の時価総額近傍。太字が日本ハム

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
12267ヤクルト本社8,855億円19.1倍
22212山崎製パン8,402億円17.9倍
33197すかいらーくホールディングス7,644億円40.2倍
42809キユーピー6,782億円26.4倍
52579コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス6,697億円35.5倍
62282日本ハム6,269億円17.5倍
72002日清製粉グループ本社5,824億円18.2倍
82871ニチレイ5,534億円19.7倍
94401ADEKA4,806億円16.7倍
102531宝ホールディングス4,273億円35.8倍
112222寿スピリッツ4,211億円33.3倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(食品・飲料)に従っています。

会社の歴史

沿革 26件

徳島の食肉加工場から法人化した創業期

日本ハムの起源は1942年、徳島市に創業された徳島食肉加工場である。1951年に資本金150万円で徳島ハム株式会社として法人化し、食肉加工事業を本格化させた。当時は地元密着の小規模な加工業者だったが、戦後の食肉需要の高まりを背景に事業基盤を固めた。

上場と合併で全国規模へ拡大した1960年代

1961年10月に大阪証券取引所第二部に上場し、翌年には東京証券取引所にも上場。1963年8月には鳥清ハム株式会社を吸収合併し、資本金7億320万円に増加、商号を日本ハム株式会社に変更した。本店を大阪市に移転し、全国展開の足がかりを築いた。1967年には両証券取引所第一部に指定され、大手食品メーカーへの道を歩み始めた。

海外進出を本格化させた1970年代

1977年3月、米国ロサンゼルスのDay-Lee Foodsを買収し、北米市場に進出。翌1978年にはオーストラリアにNippon Meat Packers Australia(現NH Foods Australia)を設立し、牛肉事業を開始した。同年には長崎日本ハムを設立するなど国内生産拠点も増強。海外と国内の両軸で事業領域を拡大した。

加工食品・水産・乳製品へ多角化した1980〜1990年代

1979年に日本ハム食品を設立し加工食品部門に本格進出。1981年には水産加工事業に参入(2022年に売却)。1992年には関西ルナの事業を承継し乳酸菌飲料事業に進出、乳製品分野を強化した。1985年に決算期を7月から3月に変更し、経営管理の効率化を図った。

グループ再編とブランド統一を進めた2010年代

2010年に長崎日本ハムと静岡日本ハムを合併し日本ハムファクトリーを設立、生産子会社を集約した。2012年に本店を大阪市北区梅田に移転。2014年にはグループブランドロゴを変更し、英文社名をNIPPON MEAT PACKERS, INC.からNH Foods Ltd.に変更。グローバルブランドとしての統一感を打ち出した。

中期経営計画と構造改革で収益力向上に挑む2020年代

2021年に「Vision2030」を策定し、たんぱく質の価値創造を掲げた。2024年から「中期経営計画2026」を開始し、構造改革・成長戦略・風土改革を三位一体で推進。海外事業本部を廃止し加工・食肉の二本部体制に再編。2025年度の売上高は過去最高の1兆4,574億円に達したが、事業利益率は4.1%と目標には届いていない。

年表26件を開く

1940年代

  • 1942年3月徳島市寺島本町に徳島食肉加工場を創設

1950年代

  • 1951年12月資本金150万円をもって徳島ハム株式会社に組織変更

1960年代

  • 1961年10月上場大阪証券取引所市場第二部に上場
  • 1962年2月上場東京証券取引所市場第二部に上場
  • 1963年8月M&A鳥清ハム株式会社(資本金3億円)を吸収合併し、商号を日本ハム株式会社と変更 合併後、資本金7億320万円、本店を大阪市浪速区大国町2丁目7番地に移転
  • 1967年12月大阪・東京両証券取引所市場第一部に指定
  • 1968年5月本店を大阪市中央区南本町三丁目6番14号に移転

1970年代

  • 1976年12月上場第1回C.D.R.(大陸預託証券)を発行し、ルクセンブルク証券取引所に上場(2013年1月上場廃止)
  • 1977年3月M&Aアメリカ・ロスアンゼルスのDay-Lee Foods, Inc.(2025年1月にLJD Holdings, Inc.を含む3社の持分を取得、現・連結子会社)を買収
  • 1978年1月商号変更オーストラリア・シドニーにNippon Meat Packers Australia Pty. Ltd. (2014年5月をもってNH Foods Australia Pty. Ltd.に商号変更、現・連結子会社)を設立
  • 1978年3月M&A長崎県東彼杵郡川棚町に長崎日本ハム株式会社(2010年10月をもって静岡日本ハム株式会社に吸収合併し、日本ハムファクトリー株式会社に商号変更、現・連結子会社)を設立
  • 1979年4月三重県桑名郡木曽岬町に日本ハム食品株式会社(現・連結子会社)を設立し、加工食品部門に本格進出

1980年代

  • 1981年6月マリンフーズ株式会社の事業を承継し、水産加工部門に進出(2022年3月に全株式の売却)
  • 1985年2月M&A静岡県榛原郡吉田町に静岡日本ハム株式会社(2010年10月をもって長崎日本ハム株式会社を吸収合併し、日本ハムファクトリー株式会社に商号変更、現・連結子会社)を設立
  • 1985年10月商号変更決算期を7月から3月に変更
  • 1986年5月商号変更イギリス・ロンドンにNippon Meat Packers U.K. Ltd.(2014年6月をもってNH Foods U.K. Ltd.に商号変更、現・連結子会社)を設立
  • 1987年9月上場パリ証券取引所(現・ユーロネクスト・パリ証券取引所)に上場(2006年4月上場廃止)
  • 1989年10月創業オーストラリア・グリーンエーカーにM.Q.F. Pty. Ltd.を設立(2009年12月清算結了)

1990年代

  • 1991年3月中央研究所を茨城県つくば市に新築移転
  • 1992年7月商号変更大阪府東大阪市の関西ルナ株式会社(2001年4月をもって日本ルナ株式会社に商号変更、現・連結子会社)の事業を承継し、乳酸菌飲料事業に進出(現・京都府八幡市に移転)
  • 1995年2月創業アメリカ・テキサス州ペリトンにTexas Farm, Inc.を設立(2003年10月をもってTexas Farm, LLCに吸収合併、2018年2月清算結了)

2000年代

  • 2003年7月M&A東京都港区の株式会社宝幸(現・連結子会社)を買収(現・東京都品川区に移転)

2010年代

  • 2012年8月本店を大阪市北区梅田二丁目4番9号に移転
  • 2012年10月茨城工場、小野工場、兵庫工場、徳島工場における事業を日本ハムファクトリー株式会社(現・連結子会社)に承継
  • 2014年4月当社グループのグループブランドロゴ及び当社のコーポレートブランドロゴを変更
  • 2014年6月商号変更英文社名をNH Foods Ltd.に商号変更(旧社名 NIPPON MEAT PACKERS, INC.)

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 連結売上高2027年3月期まで1兆5,000億円
  • 事業利益2027年3月期まで610億円
  • 事業利益率2027年3月期まで4.1%
  • ROE2027年3月期まで7.2%
  • ROIC2027年3月期まで5.3%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    構造改革による競争力強化

    最適生産体制の構築、低収益事業の見直し、商品ミックスの改善を進め、不透明な環境下でも勝ち残るための競争力を獲得する。

  2. 02

    成長戦略による無形資産の育成

    ブランド強化、グローバル展開の推進、営業横断、R&D強化、ボールパーク事業への取り組みを通じて、価値の源泉となる無形資産を育成・強化する。

  3. 03

    風土改革による挑戦する組織づくり

    変革型経営人財の育成・獲得と多様な人財の活躍推進により、挑戦する組織風土を醸成し、価値を生み出す基盤を構築する。

  4. 04

    サステナビリティ戦略の推進

    食べる喜びの提供、新たな価値の創出、地球環境の保全、レジリエントな事業基盤の強化の4本柱でサステナビリティ活動を進め、社会課題の解決に貢献する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で15,790人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は875万円で、9期前と比べて+2.1%平均年齢は40.1歳、平均勤続年数は15.4年。

単体の従業員がグループ全体の1割に満たないため、平均年収は持株会社の本社勤務者の数値です。グループ全体の水準とは異なります。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数
2017年3月16,383
2018年3月17,359
2019年3月85742.518.817,444
2020年3月84241.117.517,339
2021年3月84040.317.517,168
2022年3月84839.617.816,192
2023年3月84741.717.716,064
2024年3月82241.417.315,429
2025年3月86140.415.815,732
2026年3月87540.115.415,790

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率12.7%
縦線は目安の30%
男性育休取得率84.6%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)73.5%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社10(国内 8 / 海外 2、うち連結子会社 8) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
本社 他1事業所 — 北海道北広島市604億円
本社工場 他96農場 3工場 5事業所 — 青森県横浜町442億円
本社工場 他3工場 — 静岡県吉田町305億円
本社ほか — 大阪市北区282億円
その他
本社 他31農場 4事業所 — 青森県おいらせ町257億円
本社工場 他2工場 — 三重県木曽岬町250億円
本社工場 他5工場 — 青森県おいらせ町221億円
本社 他5工場 — 東京都品川区154億円
本社事業所 他2事業所 — 川崎市川崎区150億円
本社 他27事業所 2工場 — 大阪市北区128億円
ほか14件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    日本ハムファクトリー㈱
    静岡県 榛原郡吉田町 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    南日本ハム㈱
    宮崎県日向市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    日本ハム食品㈱
    三重県 桑名郡木曽岬町 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    日本ハム惣菜㈱
    新潟県三条市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    日本ハムマーケティング㈱ 1
    東京都品川区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    日本ピュアフード㈱
    東京都品川区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱宝幸
    東京都品川区 · 連結子会社
  • 国内
    日本ルナ㈱
    京都府八幡市 · 連結子会社
  • 海外
    Whyalla Beef Pty. Ltd.
    Texas,QLD. Australia
    議決権100.0%
  • 海外
    NH Foods Australia Pty. Ltd. 1
    North Sydney, N.S.W., Australia
    議決権100.0%
国際子会社 (GLEIF登録 2社)
  • CLNH FOODS CHILE Y COMPANIA LIMITADA
  • AUNH FOODS AUSTRALIA PTY LTD

国際的な法人識別子 (LEI) の親子関係データ。金融取引を行う子会社が中心で、全子会社の一覧ではありません。

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は1.5兆円税引前利益545億円前期と比べると増収増益で、売上が+6.3%、利益が+46.5%。

売上高
+6.3%
1.5兆円
税引前利益
+46.5%
545億円
純利益
+32.0%
351億円
利益率
3.7%
前期比 +1.0%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高1.5兆円1.5兆円
純利益380億円351億円
1株あたり配当¥180¥180

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は3,849億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+19.5%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q2,737−26
2024年1Q3,222117
2024年2Q3,29983
2024年3Q3,45995
2024年4Q3,054−14
2025年2Q6,839179
2025年4Q6,86787
2026年2Q7,226232
2026年4Q7,348119
2027年1Q3,849108

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は1.0兆円から1.5兆円へ1.4倍に増えた。税引前利益率は3.0%から3.7%になった。売上は5期連続で増加。

決算期売上高兆円税引前利益億円税引前利益率%純利益億円
2013年3月1.013063.0165
英文社名をNH Foods Ltd.に商号変更(旧社名 NIPPON MEAT PACKERS, INC.)
2014年3月1.113573.2245
この期から会計基準が米国基準からIFRSに変わりました。前後の数値は単純に比較できません
2015年3月1.20
2016年3月1.23
2017年3月1.20
2018年3月1.265284.2376
2019年3月1.233032.5196
2020年3月1.232702.2192
2021年3月1.114764.3326
2022年3月1.155184.5480
2023年3月1.262221.8166
2024年3月1.304063.1281
2025年3月1.373722.7266
2026年3月1.465453.7351

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。この会社の連結損益計算書には営業利益の段がないため、税引前利益を利益として並べています。

利益の構造

2026年3月期

売上高1.5兆円のうち、税引前利益として残るのは545億円3.7%。営業外の損益と税金を反映した純利益は351億円、売上の2.4%にあたる。税引前利益率は業種中央値4.1%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価など作る・仕入れるのにかかったお金83.0%1.2兆円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金13.2%1,930億円
  • 税引前利益費用を引いたあとに残った本業の利益3.7%545億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

税引前利益率業種比0.4pt
3.7%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比0.8pt
2.4%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比0.7pt
6.6%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
3.5%
資産全体がどれだけ利益を生んだか

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 11期分

2026年3月期は営業CFが823億円、投資CFが−340億円で、差し引きのフリーCFは483億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は687億円で、売上の0.6ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月374−224−110150770
2014年3月330−270−9460749
2018年3月533−482−27151583
2019年3月308−45129−143481
2020年3月655−367−31288724
2021年3月825−578−149247838
2022年3月334−228−122106854
2023年3月113−637284−524650
2024年3月866−392−532474655
2025年3月774−427−299347716
2026年3月823−340−560483687

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 12期分

2026年3月期の総資産は9,975億円。このうち返さなくてよい自己資本が5,369億円で、自己資本比率は53.8%(業種中央値56.8%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月6,1032,9343,16948.1
2014年3月6,2723,2103,06251.2
2017年3月7,0183,7863,23253.9
2018年3月7,3454,1803,16556.9
2019年3月7,4144,0103,40454.1
2020年3月7,6894,0443,64552.6
2021年3月8,2544,3363,91852.5
2022年3月9,0924,7914,30152.7
2023年3月9,3724,9294,44352.6
2024年3月9,5825,2754,30755.0
2025年3月9,4935,2434,12255.2
2026年3月9,9755,3694,45853.8

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
687億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
4,141億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
4,458億円
いつか返す必要があるお金

業界内での比較

食料品 123社との比較

同じ食料品の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率123社中29位あたり、逆に低いのは自己資本比率123社中70位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
6.6%/中央値 7.3%
P25 3.7%P75 11.4%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
/中央値 4.1%
P25 2.7%P75 7.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
53.8%/中央値 56.8%
P25 46.5%P75 67.3%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
6.3%/中央値 3.4%
P25 0.7%P75 6.3%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.9%/中央値 2.3%
P25 1.5%P75 3.3%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥6,326で、1年前と比べて+14.1%過去52週の値幅のなかでは42%の位置にある。

¥6,326-0.7%1ヶ月+9.1%1年+14.1%時価総額6,269億円
過去52週の値幅
安値¥5,547高値¥7,420

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)17.5倍
PER (会社予想)15.7倍
PBR1.11倍
配当利回り2.85%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

1ヶ月で+4.03%と上昇。8月4日に5796円まで下落後、回復し8月21日に6423円。25日線6255円を上回る。52週高値7420円からは約13%下。8月4日の出来高216万株は突出。RSIは56.85とやや強気。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 75/100)

PERが17.76倍と業界平均の28.53倍を大幅に下回り、PBRも1.13倍と平均の1.63倍を下回る。配当利回りは2.81%と平均の2.23%を上回り、ROEは6.61%と低いものの、業界内では相対的に割安感がある。2026年3月期の純利益は351億円と増益予想で、利益成長が期待される。一方、ROEが低いため資本効率は改善の余地があり、割安だが収益性向上が課題。

指標この会社業種平均
PER (実績)17.5倍28.6倍
PER (予想)15.7倍
PBR1.11倍1.63倍
ROE6.6%7.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

国内市場が成熟する中、海外事業の拡大や高付加価値製品へのシフトが成長の鍵となる。強気派は、原料価格高騰の影響が一巡した後の収益回復、海外事業の成長可能性、そして株主還元の充実を評価する。弱気派は、食肉需要の減少や競争激化による利益率の低下、為替変動や飼料価格の高騰リスク、そして原材料依存が経営の不安定要因だと指摘する。

プラスに働く材料7
  • 海外事業の拡大

    アジアを中心に海外売上が伸長し、成長ドライバーとなっている

  • ブランド力の強さ

    「シャウエッセン」などヒット商品を持ち、価格競争に巻き込まれにくい

  • 株主還元の拡充

    安定配当に加え、機動的な自社株買いで株主価値を高めている

  • 26/3期純利益が32%増の351億円決算発表後影響

    266億円→351億円と大幅増益

  • 売上高1兆4574億円と過去最高通年影響

    前期比6.3%の増収

  • 予想PER15.1倍と割安継続影響

    実績16.9倍から15.1倍へ改善

  • 配当利回り2.95%と高い通年影響

    利回り3%近く株主還元厚い

マイナスに働く材料7
  • 国内市場の成熟

    人口減少や食生活の変化で、国内の食肉需要が伸び悩む

  • 原料コストの変動

    飼料価格や海外の食肉価格、為替変動がコストに直結する

  • 競争激化

    プライベートブランドや新興ブランドの台頭でシェアが脅かされる

  • ROE6.6%と低収益性継続影響

    PBR1.07倍でもROE低位で評価伸びず

  • 25/3期は純利益が6%減決算発表後影響

    281億→266億円と減益の時期

  • 営業利益非開示で不透明不定影響

    オペレーティング収益の動向が見えにくい

  • 外国人保有30.9%と売り圧力リスク継続影響

    リスク回避時に売りが出やすい

次の決算で確かめる点
海外売上高比率
成長の柱である海外事業の拡大状況を測るため
営業利益率
原料高に対する収益性の改善度合いを確認するため
食肉価格の動向
原材料コストや商品価格への影響を把握するため
家庭用・業務用別売上
需要の変化と市場での競争力を評価するため

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり180で、前期から+18.5%いまの株価に対する利回りは2.85%。増配か配当維持が6年続いている。

年間配当
¥180
1株あたり
配当利回り
2.85%
いまの株価に対して
配当性向
68.9%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
6年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月10473.6
2018年3月53−49.055.9
2019年3月9069.869.7
2020年3月900.098.0
2021年3月911.1139.1
2022年3月10212.132.7
2023年3月1107.892.1
2024年3月1198.256.1
2025年3月13513.482.9
2026年3月16018.568.9

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥180

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ44,430人。区分でいちばん多いのは金融機関40.9%。グループ会社や銀行などの安定株主が42.9%を占め、残る57.1%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
金融機関56.759.055.054.054.140.9
外国法人24.820.220.323.422.830.9
個人・その他12.514.819.116.617.119.7
証券会社3.53.63.13.93.86.6
自己株式0.00.00.00.00.04.9
事業法人2.42.42.52.12.22.0
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)18.72
02株式会社日本カストディ銀行(信託口)7.20
03STATE STREET BANK AND TRUSTCOMPANY 505001(常任代理人株式会社みずほ銀行)5.29
04株式会社百十四銀行3.74
05明治安田生命保険相互会社3.71
06日本生命保険相互会社2.81
07JPモルガン証券株式会社1.65
08共栄火災海上保険株式会社1.63
09モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社1.41
10JP MORGAN CHASE BANK 385781(常任代理人 株式会社みずほ銀行)1.40

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近1
  • 2026-05-07
    ブラックロック・ジャパン株式会社
    新規の大量保有報告
    1.78%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 12期分

1株利益は11期で+355%、1株純資産は12期で+287%。直近期のROEは6.6%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月791,4755.619.551.3
2014年3月2443,1528.012.656.1
2017年3月3,59173.6
2018年3月3523,8889.412.455.9
2019年3月1833,8974.821.869.7
2020年3月1873,9294.820.298.0
2021年3月3184,2447.814.9139.1
2022年3月4704,68210.58.832.7
2023年3月1624,8093.423.692.1
2024年3月2745,1395.518.656.1
2025年3月2635,3005.119.182.9
2026年3月3615,7046.619.568.9

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

17名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は17名。2026/3期の役員報酬は総額380百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約5倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
井川伸久取締役 会長 取締役会 議長6599
前田文男代表取締役 社長 社長 執行役員60104
秋山光平取締役 専務執行役員 総務部 広報・サステナビリティ部 秘書室 コーポレートコミュニケーションプロジェクト・あるべき経営体制プロジェクト担当6286
木藤哲大取締役66175
河野康子取締役69
山崎徳司取締役65
宮崎裕子取締役567
小山正彦取締役70
田澤信之監査役 常勤6447
小田信夫監査役 常勤6177
北口正幸監査役 非常勤59
西山茂監査役 非常勤64
残りの役員5名を開く
氏名役職年齢保有株数
中村克己監査役 非常勤55
岡﨑聡52
朝山晃行取締役 執行役員 経営戦略部 経理財務部 中計プロジェクト担当552
大谷弘子取締役61
長谷川佳孝監査役 常勤6326

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円株式報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)5144385623848
社外取締役8929212
監査役3505017

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容846字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、当社と子会社65社、関連会社5社及び共同支配企業2社で構成され、各事業を管轄する事業本部とその位置付けは以下のとおりです。 〔加工事業本部〕 加工事業本部は、主に国内においてハム・ソーセージ及び加工食品の製造・販売を行っております。当社及び製造子会社の日本ハムファクトリー㈱、南日本ハム㈱、日本ハム食品㈱及び日本ハム惣菜㈱等が製造を行い、当社及び全国に販売拠点を有する販売子会社の日本ハムマーケティング㈱等を通じて販売を行っております。また、子会社の㈱宝幸及び日本ルナ㈱によって、主に国内において水産物及び乳製品の製造・販売を行っております。また、海外において、子会社のDay-Lee Foods, Inc.及びThai Nippon Foods Co., Ltd.等が、主にハム・ソーセージ、加工食品及び食肉の製造・販売を行っております。 〔食肉事業本部〕 食肉事業本部は、主に国内において食肉の生産・販売を行っております。子会社の日本ホワイトファーム㈱、日本クリーンファーム㈱等が豚及びブロイラーの生産飼育を行い、子会社の日本フードパッカー㈱等が処理・加工を行った食肉製品と、海外事業本部管轄の食肉販売子会社や外部から仕入れた食肉商品を、当社及び全国に販売拠点を有する販売子会社の東日本フード㈱、関東日本フード㈱、中日本フード㈱及び西日本フード㈱等を通じて販売しております。また、海外において、子会社のNH Foods Australia Pty. Ltd.、Whyalla Beef Pty. Ltd.等が食肉の生産・販売を行っております。 〔ボールパーク事業〕 ボールパーク事業は、㈱北海道日本ハムファイターズ及び㈱ファイターズ スポーツ&エンターテイメント等で構成され、主にプロ野球関連興行、球場運営、北海道ボールパークFビレッジを中心としたマネジメント業務を行っております。 以上に述べた事項を事業系統図によって示すと次ページのとおりです。
経営方針・対処すべき課題5,829字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、「わが社は、「食べる喜び」を基本のテーマとし、時代を画する文化を創造し、社会に貢献する。」「わが社は、従業員が真の幸せと生き甲斐を求める場として存在する。」という2つの企業理念を掲げております。「食べる喜び」とは、「食」を通してもたらされる「おいしさの感動」と「健康の喜び」を表しており、このことは人々の幸せな生活の原点であると考えます。「食べる喜び」をお届けすることで、人々の楽しく健やかな暮らしに貢献することが私たちの使命です。また当社グループは従業員全てが生涯を託すに足る企業グループを目指しております。自分自身のため、会社のため、社会のために全力を尽くすことが、全ての従業員に幸福をもたらすとともに、ニッポンハムグループの経営の基盤となります。 2021年4月に、企業理念を追求する上でのマイルストーンとしてニッポンハムグループ「Vision2030」を策定しました。また、「Vision2030」の実現に向けて取り組むべき重要な社会課題を、ニッポンハムグループ「5つのマテリアリティ」として特定しました。企業理念に掲げている「食べる喜び」をお届けするために、当社グループは事業戦略とマテリアリティの実践を通したサステナビリティ戦略を両輪で進め、事業を通した社会課題の解決に努めていきます。 (2)目標とする経営指標 当社グループは、2024年4月1日から2027年3月31日の3年間を「中期経営計画2026」とし、当初の最終年度2027年3月期の経営指標として連結売上高1兆3,800億円、事業利益610億円、事業利益率4.4%、ROE7.0~8.0%、ROIC5.0~6.0%の目標を掲げて事業計画を策定しました。「中期経営計画2026」最終年度となる2027年3月期において、連結売上高につきましては「中期経営計画2026」策定時の想定を上回る食肉相場の高騰の影響を踏まえ1兆5,000億円に修正しております。事業利益につきましては仕入価格の上昇に加え中東情勢の不確実性から事業利益610億円として当初目標を据置いております。これを受けて事業利益率4.1%、ROE7.2%、ROIC5.3%を経営目標とし、達成を目指してまいります。 (注) 1 事業利益は、売上高から売上原価、販売費及び一般管理費を控除し、当社グループが定める為替差損益を加味するとともにIFRS会計基準への調整及び非経常項目を除外して算出しております。 2 「中期経営計画2026」並びにその見直し・修正計画等(以下、「当中期経営計画」)は、現時点で入手可能な情報や、合理的と判断した一定の前提に基づいて策定した計画・目標であり、潜在的なリスクや不確実性等を含んでいることから、その達成や将来の業績を保証するものではありません。また実際の業績等も当中期経営計画とは大きく異なる結果となる可能性がありますので、当中期経営計画のみに依拠して投資判断をくだすことはお控えください。なお、将来における情報・事象及びそれらに起因する結果にかかわらず、当社グループは当中期経営計画を見直すとは限らず、またその義務を負うものではありません。 (3)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題 当社グループは企業理念である「食べる喜び」をお届けし続けるために、2030年のありたい姿として定めた「Vision2030」“たんぱく質を、もっと自由に。”の実現に向け、2024年4月に「中期経営計画2026」を策定しました。 「中期経営計画2026」は、「たんぱく質の価値を共に創る企業へ」をテーマに掲げ、「Vision2030」で示した新たなステージへ到達するため、バックキャストで特定したビジネスモデル変革に向けた課題に対し、構造改革と成長戦略、風土改革を三位一体で進め、価値創造企業に進化する3年間と位置付けております。 また、2021年からの当社ビジネス環境とサステナビリティに関するステークホルダーからの期待の変化を鑑み、マテリアリティの見直しを行いました。これまでの食のインフラを担う企業としてたんぱく質を安定的にお届けすることに加え、様々なパートナーと力を掛け合わせ、たんぱく質の新たな価値創造に取り組むことで、社会課題の解決に努めてまいります。 加えて、資本コストを上回るリターンの追求と株主還元の強化等の資本最適化施策の推進により企業価値の向上に努めてまいります。 <ニッポンハムグループ「Vision2030」>“たんぱく質を、もっと自由に。” ニッポンハムグループ「Vision2030」は、これまでの提供価値である「安全・安心」「おいしさ」に加え、常識にとらわれない「自由」な発想で「たんぱく質」の可能性を広げることで、社会環境や人々のライフスタイルの変化に対応する多様な食シーンを創出し、毎日の幸せな食生活を支え続けたいという当社グループの想いを「2030年におけるありたい姿」として表現しております。 <全社戦略> 新たなステージに向け、挑戦と共創をキーワードに取り組む「中期経営計画2026」では、構造改革と成長戦略、風土改革を通し、環境変化への対応力を身に付け、より高い価値を生み出す力を獲得していきます。構造改革では、「最適生産体制」、「低収益事業見直し」、「商品ミックス改善」への取組みを通し、不透明な環境下を勝ち残る競争力を獲得します。成長戦略では、「ブランド強化」、「グローバル強化」、「営業横断」、「R&D強化」、「ボールパーク」への取組みを通し、価値の源泉となる無形資産の育成・強化を図ります。風土改革を通して、目指す「挑戦する組織風土の醸成」に向け、「変革型経営人財の育成・獲得」と「多様な人財の活躍推進」に取り組むことで、価値を生み出す基盤を構築してまいります。 ニッポンハムグループ 「中期経営計画2026」全体構想 <会社の対処すべき課題> 日本国内では所得環境の改善による個人消費の底堅さが期待される一方、海外では中東における地政学リスクの高まりが世界経済の大きな攪乱要因となっております。特にホルムズ海峡の事実上の封鎖に伴うエネルギー価格の記録的な高騰は、物流コストの増大や世界的なインフレ再燃を招いており、原燃料価格の不安定化を加速させております。米国の通商政策による不透明感と相まって、食のサプライチェーン全体を取り巻く環境は、かつてないほど予断を許さない状況が続いております。 このような状況のもと、当社グループでは、「中期経営計画2026」に掲げる「構造改革」「成長戦略」「風土改革」の三位一体の戦略を着実に推進してまいります。当社の唯一無二の強みを最大限に活かし、次のステージを見据えた「攻めの経営」を通じて新たな未来を切り開くとともに、将来の飛躍に向けた成長基盤を構築してまいります。 加えて2026年度より、ボールパーク事業の成長加速に向け、「スポーツ・エンターテイメント事業部」を新設しました。これにより、Fビレッジを起点とした更なる街づくりの進展や食とスポーツの連動による価値拡大を図り、持続的な企業価値向上に取り組んでまいります。 加工事業につきましては、前年までの構造改革により商品構成が改善し収益力は向上したものの、トップライン(売上高)低下が利益拡大を阻む結果となりました。2026年度はトップラインの拡大にこだわり、重点カテゴリ―の強化や製販連携による新商品創出で成長を牽引します。またライン統廃合や基幹システム導入の効果を確実に刈り取るとともに、海外では北米LJD Holdingsグループの稼働率の改善やアセアンでのCP Foodsとの共創深化を通じ、売上拡大と収益化を強力に取り組んでまいります。 食肉事業につきましては、外部環境に適応し、バリューチェーン利益を最大化する組織へ再構築してまいります。全社一体での数量拡大に向け、安定生産とブランド食肉(桜姫、麦小町、大麦牛ANGUS)の拡販に加え、全国拠点を活用した販売・物流の優位性を確立します。国内鶏は日本ホワイトファーム知床食品工場の火災に伴う供給影響を他工場での増産や外部調達の拡充により補完し、国内豚は生産性向上とJA全農等との連携を推進してまいります。輸入食肉は戦略的調達とブランディングで攻めに転じ、好調な豪州事業は収益の安定化と更なる拡大を図ります。 スポーツ・エンターテイメント事業につきましては、従来のボールパーク事業を昇華させ、野球観戦にとどまらない「体験価値」を創出します。2028年の新駅開業やファーム移転を好機として成長を加速させるとともに、加工・食肉事業とのシナジーによる利益の相乗効果を追求し、グループ独自の企業価値を最大化してまいります。 さらに未来に向けた成長戦略として、R&D戦略「Proteinnovation(プロテイノベーション)」により食領域と新領域で新たな価値の創出を目指すとともに、当社基幹システム刷新及びAI活用によりデジタル変革・業務改革を推進してまいります。 「中期経営計画2026」の最終年度として掲げた目標を完遂し、総仕上げを図ります。併せて次期中期経営計画の策定に着手し、新たなステージに向けた長期的な「ありたい姿」と成長ロードマップを構築してまいります。 <ニッポンハムグループのサステナビリティ戦略とマテリアリティ> 2024年4月に「中期経営計画2026」の策定に合わせて、事業活動を通じて社会課題を解決し、人々の楽しく健やかな生活に貢献し、地球環境との調和を目指すために、サステナビリティ戦略を策定しました。この戦略では、「食べる喜びの提供」、「新たな価値の創出」、「地球環境の保全」、「レジリエントな事業基盤の強化」の4つの柱を設定しました。また、当社を取り巻くビジネス環境の変化やステークホルダーからの期待に応えるため、当社グループの重要課題をマテリアリティとして特定し、サステナビリティ活動を進めております。 「サステナビリティ戦略」 「マテリアリティ」 たんぱく質の安定調達・供給 畜産業が抱える課題に真摯に向き合い、人が生きる上で欠かせないたんぱく質を将来にわたり安定的に提供し続けます。 課題   施策   目指す姿 畜肉の安定調達・供給   畜肉の安定した供給量の拡大   国内産畜肉の販売数量伸長率2023年度比 104%(2026年度) 疾病発生の未然防止への継続的取組み 持続可能な畜産の実現   農家への支援・共創・PIG LABO®、鶏生産事業における技術 指導 ・スマート畜産等の新たな技術の開発 と活用 食を通した豊かな生活への貢献 世の中の変化を的確に捉えて、お客様の期待を超える商品やサービスを提供します。潜在的なニーズを掘り起こし、常識にとらわれない自由な発想で、新たな「食べる喜び」を創出します。 課題   施策   目指す姿 多様化するライフスタイルや価値観への対応   多様なニーズに合わせた商品の開発、提供   ハム・ソーセージ、加工食品の主要コンシューマ商品のうちMealin’Good対象製品を50%(2026年度)※海外加工品事業売上伸長率2023年度比 200%(2026年度) 笑顔あふれる食体験の提供 日本で培った知見を各国・地域に浸透 食課題解決への貢献   健やかなからだづくりに貢献する商品の開発、提供 ※「Mealin’Good」はフィーリングッドにミールを掛け合わせ「人も地球も心地よく、より良い毎日へ。」という想いを込めた当社のブランドです。様々な倫理観や価値観に対し選択肢を増やしていくこと、今までの取組みを大切にしながら、もっと人と地球に良いものを提供することを目指しております。 持続可能な地域環境への貢献 自然の恵みや生命の恵みに感謝するとともに、将来世代に豊かな地球環境をつないでいくために、サプライチェーンを通して環境課題の解決に向けて積極的に取り組みます。 課題   施策   目指す姿 気候変動への対応   化石燃料由来のCO2削減(Scope1、Scope2)   化石燃料由来のCO2削減(Scope1、Scope2)国内 2013年比△ 46%(2030年度)海外 2021年比△ 24%(2030年度)国内 2013年比△ 29%(2026年度)海外 2021年比△ 17%(2026年度) ・家畜由来温室効果ガスの削減・自社農場での施策展開 省資源の推進   プラスチック使用量削減※   2013年比△ 20%(2030年度)2013年比△ 17%(2026年度) ※対象範囲:容器包装リサイクル法対象商品のうち、化石燃料由来の包装資材 新たな価値の創出 前例にとらわれず、様々なパートナーとともに、今までにない商品やサービス、体験等新たな価値を創出します。 課題   施策   目指す姿 食とスポーツによる新たな価値の提供   北海道ボールパークFビレッジにおける、食品事業とスポーツ事業を核とした街づくりへの取組み   Fビレッジ内の施設・サービスの充実による来場者数及び定住人口の増加(2030年度) たんぱく質の可能性を広げる事業の創造   R&D強化による価値創造   事業立ち上げと収益化(2030年度)商品化に向けての技術確立(2030年度) 様々なたんぱく質の可能性の探索 挑戦する組織風土の醸成 多様な従業員一人ひとりが主体性を持ち、変革に向かって挑戦し続けることのできる組織風土を醸成します。 課題   施策   目指す姿 変革型経営人財の育成、獲得   役員評価項目の見直し、経営者サクセッションプランの強化   変革、挑戦、従業員エンゲージメントの取組み進捗(2030年度) 多様な人財の活躍推進   一人ひとりの挑戦を促し認める仕組みの強化、浸透   重点管理項目の進捗(2030年度) 多様な個が尊重され、生き生きと活躍できる環境づくり
事業等のリスク8,395字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、本項においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、特段の断りがない限り当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) リスクマネジメントに関する体制 当社は、リスクマネジメントに関する基本方針や管理体制の概要を定める「リスクマネジメント規程」に基づき、代表取締役社長を最高責任者とするリスクマネジメント体制を採用しております。 「リスクマネジメント委員会」では、全社的なリスクを一元的にカバーしており、各種リスクの識別、評価、重点リスクの特定及び対応方針の検討に努めております。同委員会の方針を踏まえ、各事業部門及び各部署は自らの事業領域や職掌に関するリスクの統制活動を実施しており、これらの結果は同委員会を通じて取締役会に報告、提言されます。取締役会では、同委員会の報告、提言を踏まえ、当社グループの経営活動に大きな影響を及ぼす可能性のある重要なリスクについて審議及び決議を行っております。また、重大なリスクの顕在化を認識した際には、有事のリスク対応として危機対策本部を設置します。クライシスの内容や想定される影響度に応じた対策機関を組成し、迅速かつ適切な対応に努めております。 なお、日常的な事業活動から生じる商品市況リスクへの対処は各事業部門、財務リスクへの対処は経理財務部及び関係する各事業部門が実施しております。 重大なリスクの検討スキーム (2) 事業遂行上のリスク リスクマネジメント年間スケジュール 当社では、リスクマネジメント委員会においてグループで対応すべき重点リスクを特定し、優先順位をつけ年間を通じてリスク対応を行っております。 当連結会計年度は、大規模自然災害やサイバー攻撃等の災害に限定せず、様々な事象に対応するためのBCP強化を行い、危機発生時の対応力及び復旧力の向上に取り組みました。 グループを取り巻くリスク全般から大きな影響を及ぼす可能性があるリスクを抽出しプロットしたリスクマップを掲載します(下図)。 当社グループで取り組む重点リスクを特定する際には、本リスクマップや社会状況、当社グループの状況を勘案し決定します。その他、グループ各社別のリスクマネジメントの状況を監督し、適時顕在化してきたリスクをリスクマネジメント委員会で取り上げ、必要に応じてグループ全体でリスク対応を実施します。 なお、リスクマップ中のリスク項目について、以下に記載しますが、これらは、当連結会計年度末現在の状況に基づき、当社グループにて判断したものになります。 リスクマップ リスク項目   生産・供給体制に関するリスク 発生可能性 中   影響度 大 リスク内容 当社グループは、食肉の生産・調達から加工、物流、販売に至るまで、国内外において事業を展開しております。このため、生産拠点、製造拠点、物流拠点等において、自然災害、火災、停電・断水等のインフラ障害、システム障害、原材料・包装資材等の供給逼迫、感染症の流行、家畜疾病の発生等の事象が生じた場合には、生産能力の低下、操業停止、配送遅延等が発生し、製品の安定供給に支障を来す可能性があります。その結果、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 リスク対応 当社グループは、商品、原材料及び飼料の調達ルート分散化、代替生産体制の整備、食肉の適正在庫維持等により、生産・供給体制の安定化に努めております。加えて、事業継続計画(BCP)の整備・見直し、衛生管理及び防疫体制の徹底等により、供給途絶リスクの低減を図っております。しかしながら、想定を超える大規模災害や社会的混乱、長期的な供給制約等が発生した場合には、影響を完全に回避できる保証はありません。 リスク項目   原材料価格の高騰・原料調達難 発生可能性 中   影響度 大 リスク内容 当社グループは食肉及び食肉関連加工品を中心に取り扱っており、販売用食肉はもとより、ハム・ソーセージ、加工食品等の原材料にも食肉を使用しているため、畜産物の相場変動によるリスクがあります。これらの食肉を供給する国内及び海外の生産飼育事業においては、商品市況はもちろん、飼料価格や原油価格の変動にも影響を受けることとなります。加えて、当社グループが取り扱う乳製品及び加工食品副原料(小麦、水産物等)についても、商品市況や原材料の価格変動リスクがあります。また、家畜の疾病(BSE、鳥インフルエンザ、口蹄疫、豚流行性下痢、豚熱、アフリカ豚熱等)の発生やセーフガード(緊急輸入制限措置)が発動された場合等には、畜産市場全体並びに当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 リスク対応 これらのリスクは、世界的な需給動向や景気の変動等、当社グループにとって制御不能な要因が大きく、正負両面において常時顕在化していきます。想定を超える負の影響を可能な限り軽減するため、商品、原材料及び飼料の調達ルート分散化、高付加価値商品の開発やブランド化等に努めており、商品需要の変動を見越した安定的な原材料の確保、生産飼育事業における防疫体制の強化と生産性の向上、食肉の適正在庫水準の維持等にも取り組んでおりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目   人財確保 発生可能性 高   影響度 中 リスク内容 生産年齢人口の減少、労働観や生活スタイルの多様化、人財流動性の高まり等を受け、企業の人財確保はますます難しくなっております。事業ニーズに応じた多様な人財の獲得、育成、定着は、新たな価値創造やイノベーション創出に必要不可欠であり、計画どおりに進まない場合は、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 リスク対応 当社グループでは、人財戦略に基づき、個の成長、組織の成長、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを柱とする人事施策を展開しております。新卒採用及びキャリア採用による多様な人財の獲得とオンボーディングの取組み、体系的な教育プログラムやサクセッションプランによる育成、一人ひとりの挑戦を後押しする仕組みやキャリア自律支援等による人財定着に取り組んでおります。また、時代に即した柔軟な働き方や誰もが働きやすい職場環境づくりも推進しておりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目   商品の品質事故(健康危害発生) 発生可能性 中   影響度 中 リスク内容 当社グループは、食肉及び食肉関連加工品を始め、乳製品及び水産物等幅広い食品を取り扱っており、異物混入や不適切な表示等に起因する商品の品質や安全性の毀損、また、食品衛生法等関連法令への未対応等による回収費用や損害賠償、事業活動の制約等が生じ、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 リスク対応 こうしたリスクを可能な限り予防及び軽減することを目的とし、当社グループ全体で品質保証体制を構築し、表示・規格の法令への適合を審査、国内外の製造工場等を監査、有害微生物や残留動物用医薬品等を検査、そして品質保証教育を継続的に実施しております。製造工場では食品安全に関する第三者認証を取得し、食品安全の取組みの向上を図っております。また、当連結会計年度では、食品関連法令をはじめとする様々な法令改正への対応を進める一方で、新たなリスクについてはアセスメントを通じて適切な管理を行っております。万が一当社グループが提供する商品等に問題が生じた場合は、速やかな情報開示と拡大防止策の徹底を行い、お客様の安全を第一に考えた対応と、レピュテーションリスクの軽減を図ります。しかしながら、これらの取組みを超えた事象や、食の安全を脅かすような社会全般にわたる問題が発生した場合等、当該リスクが顕在化する可能性の程度、時期及び影響度を予見することは困難であり、完全に回避できる保証はありません。 リスク項目   大規模自然災害、感染症 発生可能性 中   影響度 大 リスク内容 当社グループは、生産・製造・物流・販売・研究開発等の拠点を国内外に置き、グローバルに事業活動を展開しております。地震、火災、気候変動に伴う大規模自然災害や新型コロナウイルスのような大規模感染症が発生した場合、設備が損害を受けたり要員確保に支障をきたしたりすることにより、操業停止や生産及び出荷の遅延、販売活動の制約等が生じ、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 リスク対応 当社グループは、定期的に防災マニュアルとBCPマニュアルを整備・改編し、危機的な状況下に置かれた場合にも、従業員の安全を最優先とし、重要な業務が継続できるように対策を講じております。現行のBCPでは、事業に大きな影響を及ぼすシナリオを策定し、優先業務選定による初動対応を整備し、確実な事業復旧施策につなげる体制を構築しております。しかしながら、これらの取組みを超えた事象が発生した場合等、当該リスクが顕在化する可能性の程度、時期及び影響度を予見することは困難であり、完全に回避できる保証はありません。 リスク項目   カントリーリスク 発生可能性 低   影響度 大 リスク内容 当社グループ海外進出国では、異常気象による自然災害、感染症の発生、地政学的な緊張の高まりや経済環境の激変等、事業継続が危ぶまれるようなリスクが想定されます。また、海外進出国や輸出入対象国における急激な法制度の変更が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 リスク対応 海外有事発生の際には、従業員の安全を優先した上で、事業継続判断にまで及ぶ初動対応について取りまとめております。また、海外進出国や輸出入対象国での法制度の急激な変化があった場合には、所在国のグループ会社及び当社において速やかに情報収集及び対策を検討実行してまいりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目   家畜の疾病 発生可能性 中   影響度 大 リスク内容 当社グループでは、国内外において家畜の生産や調達を実施しており、家畜の疾病(BSE、鳥インフルエンザ、口蹄疫、豚流行性下痢、豚熱、アフリカ豚熱等)が発生した場合には、当社グループの食肉事業並びに加工事業の業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 リスク対応 当社グループは、生産飼育事業における防疫体制の強化に努めておりますが、制御不能な要因が大きく、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。また、国内外からの調達については、想定を超える負の影響を可能な限り軽減するため、仕入先の地域を分散し調達ルートの多様性確保に努めております。国内外で家畜の疾病が発生し、輸入原料の調達が困難になった場合には国産原料で補い、国産原料の調達が困難になった場合には輸入原料での代替に努めております。 リスク項目   為替リスク・金利変動リスク 発生可能性 中   影響度 中 リスク内容 当社グループが行う外貨建取引から生ずる費用・収益及び外貨建債権・債務の円換算額は、為替相場の変動の影響を受ける場合があり、正負両面において常時顕在化していきます。また、外貨建で作成されている海外連結子会社の財務諸表を円貨に換算する際の換算差額によって、連結財務諸表の親会社の所有者に帰属する持分が在外営業活動体の換算差額を通じて変動するリスクがあり、その他の包括利益を通じて当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、当社グループは、必要資金の大部分を外部からの借入金等の有利子負債により調達しております。2026年3月末時点での有利子負債額2,285億円の大部分は固定金利であり、金利上昇による直接的な影響については当面軽微であると判断されますが、将来的な金利上昇局面においては資金調達における利息負担の増加により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 リスク対応 当社グループはこれらの外貨建取引にかかわるリスクヘッジを行うための「為替リスク管理規程」を定め、為替相場を継続的に監視し、為替相場の変動リスクを定期的に評価しております。先物外国為替契約等、デリバティブを用いた全てのヘッジ取引は、当該「為替リスク管理規程」、取引権限及び取引限度額を定めた社内規程に基づいて行っております。為替相場の変動により外貨建取引から発生する将来のキャッシュ・フローが変動するリスクを軽減するため、先物外国為替契約等のデリバティブを用いたヘッジ取引を利用しておりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。また、当該リスクを軽減するためのヘッジ取引についても、想定した範囲を超えて為替相場が変動した場合には、機会損失等の別のリスクが発生する可能性があります。調達コストとリスク分散の観点から、直接金融と間接金融を組み合わせ、長期と短期のバランスを勘案しながら、低コストかつ安定的な資金を確保するよう努めております。また、調達環境の急変時に当面の運転資金を確保できるよう、コミットメントラインを設定しております。併せて、グループ全体の資金効率の向上と金融費用の削減を目的として、日本国内及び海外においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しております。しかしながら、金融危機の発生等により、想定を超えて調達環境が悪化した場合、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目   非流動資産の減損リスク 発生可能性 低   影響度 大 リスク内容 当社グループが保有する非流動資産の価値が収益性の低下や経済情勢等の変化により下落した場合には、必要な減損処理を実施することになります。2026年3月末時点における有形固定資産、使用権資産、無形資産及びのれん並びにその他の非流動資産に含まれる投資不動産の帳簿価額の合計は4,622億円で、減損処理を実施した金額はその他の費用に計上され、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 リスク対応 当社グループにおける一定額以上の投資案件については、定められた金額基準や重要性に応じた経営会議において前提条件や想定されるリスクの分析、収支計画の妥当性や回収可能性に関する審議を実施し、投資採算性の精度向上に努めております。投資実行後は、承認会議体に対する定期的な進捗報告が定められており、計画に対する下方乖離が大きい場合は改善施策に関する審議がなされ、その実行を通じて当該リスクの軽減に努めております。しかしながら、想定を超える事業環境の悪化や経済情勢等の変化が生じた場合、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目   情報セキュリティ 発生可能性 高   影響度 大 リスク内容 当社グループは、事業を営む上において生産、販売、会計等の情報システムを利用しております。これらの情報システムは、地震その他の自然災害、機器の故障、高度なサイバー攻撃、その他セキュリティ上の問題等により個人情報や機密情報の漏洩、情報システムの一定期間の停止等が生じる可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 リスク対応 情報セキュリティは経営に関する重大な課題と認識しており、グループ全体を対象にリスクを評価し、適切な情報セキュリティ対策を計画的に実施しております。ファイアウォール、不正侵入防止システム、ウイルス対策等の技術的対策の導入や従業員へのセキュリティ教育・訓練を実施しております。また、不正アクセスを受けた際の早期発見・早期対応の仕組みづくりやマルウェア感染でも復旧可能なバックアップ方式の見直し等、継続的にセキュリティ強化を図っております。しかし、これらの取組みを超えた事象や、社会全般にわたる問題が発生した場合等、サイバー攻撃を含めた脅威を100%防ぐことは困難であり、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目   人権リスク 発生可能性 中   影響度 中 リスク内容 当社グループは、事業及びサプライチェーン上における人権問題を重要なリスクと認識しております。事業及びサプライチェーン上において人権問題が発生し、適切に対応できなかった場合には、当社グループの社会的な信用が低下し、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 リスク対応 当社グループは、人権デュー・デリジェンスを実施し、救済へアクセスする権利、サプライチェーン上の人権問題を重点リスクとして特定しております。これらのリスクに対して、救済窓口の拡充とサステナブル調達の取組みを通じたサプライヤーとのエンゲージメント強化を推進しております。また、これらのリスクが顕在化した場合には、迅速な対処はもとより、優先的に再発防止に努めております。こうした活動を通じて人権問題顕在化の予防に努めておりますが、想定を超える事態が発生した場合には、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。 リスク項目   役職員の重大な違反行為 発生可能性 低   影響度 中 リスク内容 当社グループは、透明性のある誠実な企業グループを目指し、コンプライアンス意識の徹底と定着に継続的に取り組んでおります。しかしながら、役職員個人による法令違反を含むコンプライアンス上の問題が発生した場合には、法令による処罰等や社会的制裁を受けることによりグループブランドの失墜を招き、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 リスク対応 コンプライアンス問題については、代表取締役社長が指名する取締役、執行役員等で構成されるリスクマネジメント委員会が当社グループ全体を統括し、当社リスクマネジメント部が当社グループ全役職員のコンプライアンス意識を高める施策を継続的に行っております。また、国内外に内部通報窓口を整備し、適正な処理の仕組み及び通報者の保護に関する事項を定めることにより、不正行為等の早期発見と是正を図っております。贈賄防止については、国内では「ニッポンハムグループ行動基準(日本版)」、海外グループ各社は「ニッポンハムグループ海外ガバナンスポリシー」にて公務員への接待や贈答を禁止しております。 リスク項目   生物多様性 発生可能性 中   影響度 中 リスク内容 事業活動の遂行にあたり、飼料原料、農畜産物、水資源その他の自然資本に一定程度依存しております。このため、森林減少、水資源の制約、土地利用の変化等が進行した場合、原材料調達や生産活動に制約が生じる可能性があります。また、当社グループ又はサプライチェーンにおける生物多様性への影響に関し、法規制の強化、顧客要求の高度化、社会的評価の低下等が生じた場合、対応及び調達コストの増加、供給不安定化等を通じて、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 リスク対応 当社グループは、TNFDのフレームワークに従い、自然資本の依存と影響を評価し現状の把握に努めています。持続可能な調達の推進、トレーサビリティの向上、取引先との連携を強化し持続可能な調達を推進するとともに、水使用及び排水管理の適正化等により、当該リスクの低減に努めております。 リスク項目   気候変動 発生可能性 中   影響度 大 リスク内容 干ばつや豪雨、気温上昇等の異常気象による生産・製造活動の停滞、あるいは関係法令の改正による環境投資が大幅に増加する可能性があります。その場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 リスク対応 当社グループは気候変動による飼料価格の上昇を重要なリスクと認識し、飼料要求率(家畜の増体重量あたりの必要飼料量)の向上や、飼料会社との連携強化、国産飼料の活用等を通じて影響緩和を図っております。詳しくは、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) 気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への取組」をご覧ください。
経営成績の分析 (MD&A)10,701字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概況は以下のとおりです。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における食品業界は、円安や原燃料価格の高止まり、物流・人件費の上昇を背景に各社が値上げを余儀なくされる一方、インバウンド需要の回復が消費を下支えしました。しかし、生活防衛意識は依然として強く、選別消費の傾向が継続しております。さらに米国の保護主義的な通商政策(いわゆるトランプ関税)への警戒感が金融市場や貿易に影を落とし、厳しい収益環境が続きました。2026年度は、所得環境の着実な改善や経済政策の効果により個人消費の緩やかな回復が見込まれますが、米国の通商動向に伴う世界経済の減速懸念に加え、中東紛争の長期化・拡大がもたらす原油価格の高騰が最大のリスク要因となります。これにより原燃料費や物流費が一段と押し上げられる懸念があり、景気の力強い回復を阻む大きな不安材料となっております。 このような中、当期は「中期経営計画2026」の2年目として、挑戦と共創をキーワードに「構造改革」、「成長戦略」及び「風土改革」を着実に推進し、収益基盤の強化と資本効率の向上を図るとともに、企業価値を高め、持続的な成長を実現する企業体への変革に向け取り組んでまいりました。また海外事業本部を、加工・食肉の両事業本部に統合することで、全社視点で「バリューチェーン価値最大化」及び「グロ-バル強化」を加速させました。 以上の結果、当連結会計年度の売上高は、主として食肉事業における豪州牛肉の販売伸長や国産鶏肉の単価上昇等により、対前年同期比6.3%増の1,457,391百万円となりました。事業利益は、前述の要因による売上伸長に加えて、ボールパーク事業における来場者が増加したこと等から、対前年同期比60.7%増の68,342百万円、税引前当期利益は対前年同期比46.6%増の54,545百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は対前年同期比31.9%増の35,066百万円となりました。 (注) 事業利益は、売上高から売上原価、販売費及び一般管理費を控除し、当社グループが定める為替差損益を加味するとともにIFRS会計基準への調整及び非経常項目を除外して算出しております。 セグメントの概況 当社グループは、2025年4月に「海外事業本部」を廃止し、加工事業本部と食肉事業本部の二事業本部体制に組織再編を行いました。これに伴い、当連結会計年度より、海外事業本部管轄下にあった全ての海外子会社及び海外関連会社を、それぞれ加工事業本部及び食肉事業本部に移管しております。そのため、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の報告セグメント区分に組替えて、比較分析を行っております。 (単位:百万円) 対前年実績   売 上 高   事 業 利 益 当連結会計年度   増減   増減率(%)   当連結会計年度   増減   増減率(%) 加工事業本部   530,339   △3,003   △0.6   7,183   △2,877   △28.6 食肉事業本部   1,034,133   77,287   8.1   61,296   27,345   80.5 ボールパーク事業   31,027   4,051   15.0   5,418   2,071   61.9 〔加工事業本部〕 売上高は、前連結会計年度に取得した北米LJD Holdingsグループによる製造数量増加があったものの、上期のシャウエッセン、チルドベーカリー群を除く各種品目の販売数量減少が影響し、対前年同期比0.6%減の530,339百万円となりました。事業利益は、下期は販売数量回復によりハム・ソーセージ、加工品においては回復基調にあったものの、工場の稼働率低下に伴う製造経費の高止まりが影響し、対前年同期比28.6%減の7,183百万円となりました。 〔食肉事業本部〕 売上高は、国産鶏肉及び豪州牛肉事業における販売環境の改善や販売数量の増加に加えて、販売部門における適切な価格転嫁が奏功し、対前年同期比8.1%増の1,034,133百万円となりました。事業利益は、国産鶏の相場上昇に伴う生産部門での利益確保に加え、豪州産牛肉における販売施策の推進及び豪州内販売が好調に推移したこと等により、対前年同期比80.5%増の61,296百万円となりました。 〔ボールパーク事業〕 チーム成績の好調により観客動員数が過去最高を記録したことに加え、オフシーズンにおいても各種イベントを実施したことにより、「北海道ボールパークFビレッジ」の来場者数が堅調に推移し、チケット・グッズ・飲食収入が増加したことから、売上高は対前年同期比15.0%増の31,027百万円、事業利益は対前年同期比61.9%増の5,418百万円となりました。 地域別売上高の状況は以下のとおりです。 ① 日本 日本では、食肉及び加工食品の販売単価が上昇したことにより、売上高(外部顧客に対する売上高)は、対前年同期比2.8%増の1,209,122百万円となりました。 ② その他の地域 その他の地域では、主に食肉の販売単価が上昇したことにより、売上高(外部顧客に対する売上高)は、対前年同期比28.0%増の248,269百万円となりました。 当連結会計年度末の総資産は、前年同期末比5.1%増の997,477百万円となりました。流動資産は、現金及び現金同等物が前年同期末比4.0%減の68,679百万円となりましたが、豪州の牛肉事業における販売数量増加等により営業債権及びその他の債権が前年同期末比10.8%増の157,430百万円、主に輸入品を中心とした食肉在庫の増加により棚卸資産が前年同期末比7.7%増の153,504百万円となったこと等から、前年同期末比7.9%増の438,302百万円となりました。非流動資産は、生物資産が前年同期末比13.2%減の1,412百万円となりましたが、その他の非流動資産が前年同期末比21.9%増の24,906百万円となったこと等により、前年同期末比3.0%増の559,175百万円となりました。 負債につきましては、その他の金融負債が前年同期末比11.8%減の12,412百万円となりましたが、その他の流動負債が前年同期末比22.0%増の58,245百万円となったこと等から、前年同期末比8.1%増の445,785百万円となりました。 親会社の所有者に帰属する持分につきましては、現金配当13,354百万円により減少しましたが、当期利益35,066百万円による増加、在外営業活動体の換算差額13,505百万円の増加等により、前年同期末比2.4%増の536,940百万円となりました。 以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は1.4ポイント減の53.8%となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物残高は、前年同期末に比べ2,878百万円減少し、68,679百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 82,344百万円の純キャッシュ増 営業活動によるキャッシュ・フローは、営業債権及びその他の債権の増加13,847百万円等がありましたが、税引前当期利益54,545百万円、減価償却費及び償却費45,046百万円、その他の負債の増加12,861百万円等により、82,344百万円の純キャッシュ増となりました。(前期は、77,441百万円の純キャッシュ増) (投資活動によるキャッシュ・フロー) 34,044百万円の純キャッシュ減 投資活動によるキャッシュ・フローは、その他の金融資産の売却及び償還3,866百万円等がありましたが、固定資産等の取得34,470百万円等により、34,044百万円の純キャッシュ減となりました。(前期は、42,717百万円の純キャッシュ減) (財務活動によるキャッシュ・フロー) 56,004百万円の純キャッシュ減 財務活動によるキャッシュ・フローは、借入債務による調達68,154百万円等がありましたが、借入債務の返済75,284百万円、自己株式の取得のための支出30,007百万円等により、56,004百万円の純キャッシュ減となりました。(前期は、29,851百万円の純キャッシュ減) ③生産、受注及び販売の状況 a. 生産実績(製造原価ベース) 区分   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年同期比(%) ハム・ソーセージ(百万円)   100,513   97.3   % 加 工 食 品(百万円)   218,080   105.0   % (注) 主に加工事業本部の生産実績であります。当社グループでは、生産飼育から処理・加工・販売までの全てを一貫して行っており、その生産・販売品目も主として食肉に関連した広範囲かつ多種多様なものとなっております。また、同種の品目についても容量、形態、包装等も一様でなく、食肉等については、販売用とハム・ソーセージ、加工食品等の原料用にも使用されており食肉等の生産実績を金額あるいは数量で示すことが困難であります。 b. 受注実績 当社グループは、主に需要予測に基づく予定生産を行っております。一部、当社の子会社プレミアムキッチン㈱は受注生産を行っておりますが、受注当日ないし翌日に製造、出荷しているため、受注高並びに受注残高の記載を省略しております。 c. 販売実績 販売実績については、「(1)① 財政状態及び経営成績の状況」において記載しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要性がある会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、IFRS会計基準に準拠して作成しております。従って、当連結財務諸表の作成にあたっては、主として我が国の会計慣行に準拠して作成された会計帳簿に記帳された数値に対していくつかの修正を加えております。IFRS会計基準に準拠した財務諸表の作成にあたり、連結会計年度末日現在の資産・負債の金額、偶発的な資産・負債の開示及び報告対象期間の収益・費用の金額に影響を与える様々な見積りや仮定を用いております。実際の結果は、これらの見積り等と異なる場合があります。 なお、重要性がある会計方針及び見積りの内容については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 及び 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a. 経営者の問題認識と今後の方針について 当社グループは企業理念である「食べる喜び」をお届けし続けるために、2030年のありたい姿として定めた「Vision2030」“たんぱく質を、もっと自由に。”の実現に向け、2024年4月に「中期経営計画2026」を策定いたしました。「中期経営計画2026」は、「たんぱく質の価値を共に創る企業へ」をテーマに掲げ、「Vision2030」で示した新たなステージへ到達するため、バックキャストで特定したビジネスモデル変革に向けた課題に対し、構造改革と成長戦略、風土改革を三位一体で進め、価値創造企業に進化する3年間と位置付けております。また、2021年からの当社ビジネス環境とサステナビリティに関するステークホルダーからの期待の変化を鑑み、マテリアリティの見直しを行いました。これまでの食のインフラを担う企業としてたんぱく質を安定的にお届けすることに加え、様々なパートナーと力を掛け合わせ、たんぱく質の新たな価値創造に取り組むことで、社会課題の解決に努めてまいります。 当連結会計年度の取り組み成果としては、加工事業に関しては、低収益商品の削減や上期の主力ブランドのシャウエッセンやチルドベーカリー群の回復の遅れと前事業年度に買収した北米LJD Holdingsグループの稼働遅れの影響により減益となりました。食肉事業に関しては、国産鶏肉の相場上昇により生産部門での利益の確保、販売部門においては各畜種の単価上昇に合わせて価格転嫁を進め販売数量を維持し、豪州牛肉事業においてもフィードロット(牛肥育施設)拡充等で生産力向上に加えて適切な販売先国への販売施策や豪州内販売が好調により増収増益となりました。ボールパーク事業に関しては、チーム成績が好調であったことから、プロ野球公式戦において過去最高の観客動員数を更新しました。また、非試合日やプロ野球オフシーズンにおいても様々なイベントを実施したことにより「北海道ボールパークFビレッジ」の来場者数が堅調に推移し、チケット・グッズ・飲食収入が増加したことで、増収増益となりました。 「中期経営計画2026」2年目としては、売上高1兆4,000億円、事業利益540億円、事業利益率3.9%、ROE5.8%、ROIC4.9%を掲げておりました。当連結会計年度の結果としては、売上高1兆4,574億円、事業利益683億円、事業利益率4.7%、ROE6.6%、ROIC6.1%となりました。「中期経営計画2026」2年目は、良好な外部環境の寄与に加え、自律的な収益基盤の強化策が奏効し過去最高益を達成となりました。今後止まらない物価上昇、人口減少といった国内購買環境の変化や中東情勢といった地政学リスクの増大や恒常的な円安、生産コスト上昇により調達等の不確実性の増大といった激変する外部環境を織り込み減益計画としておりますが、時代に合った事業ポートフォリオの追求し、マーケティング戦略の深化による市場獲得、変動リスクを跳ね返すバリューチェーン再構築や調達の安定化と川上事業の強化といった新たな経営課題を成長の機会と捉えて真摯に向き合い、持続的な価値創出を実現するニッポンハムグループを構築してまいります。 「中期経営計画2026」全体戦略 KPI FY26/03進捗結果 (構造改革) 部門   FY27/03 KPI   FY26/03 結果 商品ミックス改善   加工   ハム・ソーセージ、デリ商品の 重点カテゴリー比率:70%※ハム・ソーセージ・デリ商品(コンシューマ)に占める割合   低収益商品の削減や見直しが進み、72.5%となり目標達成 食肉   ブランド牛肉の販売強化による利益安定化 ブランド牛肉比率:60%   フィードロット拡充や販売戦略が順調に進み、ブランド牛肉比率66.1%と達成 最適生産体制/低収益事業見直し   加工   ハム・ソーセージ、デリ商品の最適生産体制(拠点再編)水産/乳製品/チーズ一次加工事業等の低収益ライン見直し生産ライン数:20%削減   生産ライン数14.2%削減し、計画通り進捗 食肉   国内豚事業の再編10億円以上の効果発現   荷受部門の利益は大きく改善も生産部門の生産頭数が目標に未達 利益の最大化(新商品の投入及びライン稼働率の向上)   加工   新商品投入(高収益な新商品/リニューアル品)社外売上高:240億円 (推定小売ベース)   リニューアルを中心に販売戦略が奏効 350億円を超える売上高 加工   重点ラインの稼働率向上最適生産数量 目標比:100% (FY24/03比109%の販売数量)   下期以降回復基調にあるものの、目標値79.5%未達 バリューチェーン最適化   食肉   次期中期経営計画以降の食肉事業本部ERP導入に備え社内外共創の強化とシステム最適化を通じた効率的組織の構築(輸入食肉の利益安定化、ERP導入、バリューチェーン最適化による生産性向上) ・輸入食肉の利益安定化-グループ海外各社との調達・販売体制確立-在庫回転日数をKPI設定し、マーケットニーズに合わせた調達実行   2028年のERP導入に向けた仕組み作りを進展 輸入食肉事業の利益最大化に向けたマネジメントが進展し、在庫回転日数低減 (成長戦略) 部門   FY27/03 KPI   FY26/03 結果 ブランド強化   加工   主力ブランド伸長 シャウエッセン目標:900億円※推定小売りベース(自社調べ)   前年比は102%とFY26/03目標には若干未達も、FY27/03目標の900億円は計画線で推移 食肉   主力ブランド伸長桜姫販売数量目標120%   目標比:荷受89%※知床食品工場火災の影響で計画未達 グローバル強化   加工   北米・アセアンの加工事業拡大 海外社外売上目標:2,000億円   加工事業の計画が未達シャウエッセンのグローバル展開も含めた売上拡大を図る 営業横断   食肉   加工品販売拡大加工品販売目標:300億円   目標値は未達も、販売金額250億円を超え、来期300億円に向けては計画線で推移 米州事業の強化   加工   Tamarack Foods,の稼働最大化工場稼働率:100%   下期に入り稼働率は徐々に改善しつつあるが、立ち上げ計画の遅延が影響し計画未達 アセアン事業の成長   加工   アセアンエリアの収益改善利益改善額:10億円(FY24/03比)   利益改善 △ 7億円 →タイにおける日本向けの製造数量が回復せず計画未達 国内鶏事業拡大   食肉   国産鶏生産・社外調達量の拡大日本ホワイトファーム出荷高:103%日本ハム荷受部門社外調達量:110%   日本ホワイトファーム知床食品工場火災の影響で計画未達日本ハム荷受部門社外調達量は目標値を上回る 食肉事業の営業力強化   食肉   人口動態を踏まえたルート販売戦略フード会社ルート販売数量:103%   エリア毎の販売体制の見直し等組織変革は進むも、目標値には96% R&D強化   R&D   Proteinnovationによる事業創造R&D領域での共創案件:5件   新規共創案件:4件 ボールパーク   BP   ボールパークの更なる魅力向上チーム力強化400万人以上の来場者   好調なチーム成績やボールパークの魅力向上で466万人来場 セグメントごとの見通しは、以下のとおりであります。 ※スポーツ関連事業を包括的に推進し、企業価値を向上させることを目的として、2026年4月に「スポーツ・エンターテイメント事業部」を新設し、従来のボールパーク事業をその傘下とする組織再編を行っております。 〔加工事業本部〕 加工事業につきましては、シャウエッセン群や中華名菜群等の高収益ブランドの数量拡大といった継続的な構造改革や北米LJD Holdingsグループの生産数量の平準化、タイのCP Foodsとの共創による現地販売強化によって、売上高の拡大を目指してまいります。また、トップライン拡大、商品ミックス改善による利益創出力を向上させ、海外工場の稼働率向上や製造効率化を推進し、継続的な収益性の向上を図ります。 <事業戦略> 国内加工:収益性を追求したトップライン拡大(事業利益120億円) (構造改革) ・KPI目標の完遂(最適生産体制) ・組織のスリム化とリソースの再配分による固定費削減 (成長戦略) ・現場への権限委譲で、市場変化に即応した販売戦略 ・成長牽引企業と製販連携による顧客起点の商品開発 海外加工:再成長への礎を構築(海外販売金額900億円) (構造改革) ・タイ:労働生産性の向上及びライン集約による固定費削減 ・北米:生産性改善(稼働日数拡大、ダウンタイム削減) (成長戦略) ・アセアン:CP Foods連携による販路拡大とシャウエッセンの現地製造拡大で製販一体となった収益拡大 ・北米:日本の技術活用による新商品開発&ブランド強化 〔食肉事業本部〕 食肉事業につきましては、豪州産牛肉及び輸入食肉全般の単価上昇に加え、販売数量の好調な推移により、売上高の増加を見込んでおります。一方で、人件費、物流費の高騰や、豪州の牛肉事業における仕入コストの増加により、厳しい事業環境となることが見込まれますが、販売部門において適切に価格転嫁することにより安定的な利益確保を目指してまいります。 <事業戦略> 国内食肉:不安定な事業環境下でも安定収益を確保する体制構築(事業利益430億) (構造改革) ・社外共創の効果発現 ・システム最適化を通じた効率的組織の構築 (成長戦略) ・鶏肉生産体制再構築及び社外共創による調達拡大 ・マーケティング力を高め、加工品販売やブランド戦略を推進 ・エリア、チャネル特性に合わせた販売戦略 豪州牛肉:グローバル市場を見据えた生産・販売体制構築(事業利益70億) (構造改革) ・次期中期経営計画を見据えたフィードロット拡充 (成長戦略) ・機動的な販売先ポートフォリオの構築 ・豪州国内での販売シェアの更なる拡大 〔スポーツ・エンターテイメント事業〕 スポーツ・エンターテイメント事業につきましては、「エスコンフィールドHOKKAIDO」の来場者数は過去最高を記録した当連結会計年度と同水準となることを見込んでおります。球場内への大規模なLEDラインビジョンの導入によりスタジアム一体となった演出空間の提供が可能となり、今まで以上にボールパークの魅力度を向上させ来場者の満足度を高めることで、持続的な集客力の強化に取り組んでまいります。また、開業後に確立した収益基盤(共同創造空間)を土台に体験価値を最大化させて安定収益を確保し、隣接する新駅開業後の飛躍に向け、周辺開発を進めてまいります。 「中期経営計画2026」全体戦略 KPI見直し FY26/03の実績検証と、新方針等を踏まえ、対外公表しているKPIを実行管理に即した指標へ見直しております。 主な変更点 ・北米加工事業を次期中期経営計画での飛躍に向け戦略的再構築 ・日本ホワイトファーム知床食品工場火災の影響を織り込み、主力ブランド伸長(桜姫販売量)と国内鶏生産・社外調達量の拡大の目標水準を更新 (構造改革) 部門   FY27/03 KPI   目標 事業ポートフォリオ見直しによる経営資源最適化   加工   ハム・ソーセージ、デリ商品の最適生産体制(拠点再編)水産/乳製品/チーズ一次加工事業等の低収益ライン見直し   生産ライン数:20%削減 北米事業立て直し   加工   Tamarack Foods,の製造体制構築   [新規目標]年間製造数量:前年比228% 加工   Day-Lee Foods,におけるローカルセールス収益性改善   [新規目標]利益率:2.8%改善 Thai Nippon Foods Co.,事業立て直し   加工   販売数量の拡大(日本との連携強化、現地パートナー共創)   [新規目標]年間販売数量:前年比130% 商品ミックス改善   食肉   ブランド牛肉の販売強化による利益安定化   ブランド牛肉比率:60% 最適生産体制   食肉   国内豚事業の再編等   10億円以上の効果発現 バリューチェーン最適化   食肉   次期中期経営計画以降の食肉事業本部ERP導入に備え社内外共創の強化とシステム最適化を通じた効率的組織の構築 (輸入食肉の利益安定化、ERP導入、バリューチェーン最適化による生産性向上)   ・輸入食肉の利益安定化-グループ海外各社との調達・販売体制確立-在庫回転日数をKPI設定し、マーケットニーズに合わせた調達実行 (成長戦略) 部門   FY27/03 KPI   目標 トップライン拡大   加工   新商品販売を中心としたトップライン拡大   [新規目標]売上高:前年比107% 加工   主力ブランド伸長   シャウエッセン:900億円※推定小売ベース(自社調べ) グローバル強化   加工   海外でのシャウエッセン売上   [新規目標]販売数量:前年比295% ブランド強化   食肉   主力ブランド伸長   [見直し目標]桜姫販売数量目標:120%改善 → 102%改善へ変更 営業横断   食肉   加工品販売拡大   加工品販売目標:300億円 国内鶏事業拡大   食肉   国産鶏生産・社外調達量の拡大   [見直し目標]日本ホワイトファーム出荷高:103% → 85%へ変更日本ハム荷受部門社外調達量:110% → 115%へ変更 食肉事業の営業力強化   食肉   人口動態を踏まえたルート販売戦略   フード会社ルート販売数量:103% R&D強化   R&D   Proteinnovationによる事業創造   R&D領域での共創案件:5件 ボールパーク   BP   ボールパークの更なる魅力向上とチーム力強化   400万人以上の来場者 b. 資本の財源及び資金の流動性について 当社グループの主な資金需要は、「中期経営計画2026」における「構造改革」「成長戦略」「風土改革」をテーマとした戦略実行に必要な設備投資、成長・R&D投資、株主還元のほか、運転資金、借入金の返済及び利息の支払等であります。 資金調達については、調達コストの適正化とリスク分散を意識し、直接金融と間接金融を組み合わせ、長期と短期のバランスを勘案しながら、低コストかつ安定的な資金を確保するよう努めております。また、グループ全体の資金効率の向上と金融費用の削減を目的として、日本国内及び海外においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しております。

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開示資料

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