本文へスキップ
超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

カゴメ

KAGOME CO.,LTD.2811 · Prime · 食料品

トマト加工品で国内トップクラス。野菜飲料「野菜生活100」などのブランドで知られる食品企業。

概要

カゴメは、野菜飲料とトマト加工品で国内トップシェアを占める食品メーカーである。「野菜生活100」や「トマトジュース」「トマトケチャップ」が広く知られ、健康志向の高まりを背景に安定した需要を獲得している。2024年12月期の連結売上高は3069億円、営業利益率は11.8%に達し、従業員数は3253人。名古屋市中区に本社を置き、39の子会社と3の関連会社で構成される。

2つの報告セグメントで構成される事業構造

カゴメグループは「国内加工食品事業」と「国際事業」を主たる事業とし、加えて「その他」区分(農事業・種苗・研究開発・不動産等)を有する。国内加工食品事業は飲料(野菜生活100、トマトジュース)、通販(野菜飲料・サプリメント・スープ)、食品他(トマトケチャップ、調味料、贈答品)に細分化される。国際事業はトマトペーストやダイストマトなどの一次加工品、ピザソースやバーベキューソースなどの二次加工品を海外向けに展開する。2024年12月期のセグメント利益(事業利益)に占める国際事業の比率は41%に達しており、海外事業の成長が収益構造を変化させつつある。

国内加工食品:ブランド力と安定収益の基盤

国内加工食品事業は、長年築かれた「カゴメ」ブランドとスーパー等の小売チャネルを通じて、家庭用・業務用に幅広い製品を供給する。主力の「野菜生活100」は1995年の発売以来、野菜摂取不足を補う飲料として定着。トマトジュースは1933年の発売開始という歴史を持ち、リコピン豊富な健康訴求で支持される。トマトケチャップは1908年から製造され、食卓用・業務用双方で高いシェアを維持する。同事業は国内トマト加工品市場でトップの地位を占め、安定的なキャッシュ・フローを生み出している。

国際事業:北米・欧州・豪州・セネガルに広がる生産拠点

国際事業は1967年に台湾可果美股份有限公司を設立したことに始まる。その後、1998年に米国カリフォルニア州にKAGOME INC.を設立し、現地トマト加工に参入。2010年にはオーストラリアにKagome Australia Pty Ltd.を設立し、連結子会社2社とともに事業を拡大。2017年にはセネガルにKagome Senegal Sarlを設立し、アフリカ市場にも進出した。近年はIngomar Packing Company, LLCの持分を追加取得し連結子会社化するなど、北米での存在感を強めている。これらの拠点はトマトペースト、ダイストマト、ピザソースなどを世界各地の食品メーカーや外食チェーンに供給する。

グループ全体の規模と財務状況

カゴメグループは当社のほか、連結子会社39社、持分法適用関連会社3社で構成される。2024年12月期の連結売上高は3069億円、営業利益362億円、親会社所有者帰属持分当期利益250億円を計上した。営業利益率は11.8%と食品業界で高水準にある。自己資本比率は健全に保たれているが、株主資本コスト(5~6%)に対してROEは9%未満にとどまっており、資本効率の改善が経営課題とされている。2025年12月期の売上高計画は2943億円、営業利益226億円を見込む。

業界の中での役割は食品メーカー(加工食品・飲料)にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
2,943億円
営業利益
226億円
営業利益率
7.7%
純利益
148億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

01国内加工食品事業主力

国内市場向けに飲料(野菜生活100、トマトジュース等)、通販(野菜飲料・サプリメント等)、食品他(トマトケチャップ、調味料、贈答品等)を製造・販売。スーパーなど小売チャネルを通じて広く消費者に提供。

主な製品・サービス4
野菜生活100シリーズ
野菜と果実をブレンドした飲料。1日分の野菜摂取を手軽に補える。
トマトジュース
完熟トマトを原料としたストレートジュース。リコピンが豊富。
トマトケチャップ
食卓用・業務用ケチャップ。素材の旨みを活かした味わい。
野菜一日これ一本
1日分の野菜を使用した飲料。栄養バランスに配慮。

02国際事業主力

海外向けにトマトペースト、ダイストマトなどの一次加工品、ピザソース、バーベキューソースなどの二次加工品を製造・販売。世界各国の食品メーカーや外食チェーンに供給。農業生産や商品開発も海外で展開。

主な製品・サービス3
トマトペースト
濃縮トマトペースト。ソースやスープのベースとして業務用に広く使用。
ピザソース
ピザ用のトマトベースソース。イタリアン等の外食・加工向け。
ダイストマト
カットトマトの缶詰。煮込み料理などに使用。

03その他副次

国内農事業(野菜栽培)、種苗の生産・販売、新品種・栽培技術の研究開発、不動産事業、新規事業(健康食品等)。

主な製品・サービス1
種苗
トマト等の野菜種苗。高品質な品種開発と販売。

製品と技術

野菜生活100:野菜摂取の習慣を変えたロングセラー飲料

1995年に発売された「野菜生活100」は、複数の野菜と果実をバランスよくプレンドした飲料である。1食分(200ml)で1日分の野菜摂取目標(350g)の一部を補える点が支持され、健康志向の消費者に広く受け入れられた。シリーズは定番のほか季節限定品や機能性表示食品などバリエーションが豊富で、国内野菜飲料市場でトップシェアを占める。原料となる野菜は契約農家から安定調達され、品質管理が徹底されている。

トマトジュース:1933年発売の歴史ある主力商品

カゴメのトマトジュースは、1933年に日本で初めて発売されたロングセラー製品である。完熟トマトのみを原料とし、加熱殺菌以外の添加物を使用しないストレートタイプが特徴。リコピンやビタミン類が豊富で、健康飲料としての認知度が高い。家庭用の紙パック・ペットボトルに加え、業務用の大容量缶も展開する。同製品の売上は国内飲料事業の重要な柱の一つであり、海外でも日本食ブームに乗り輸出が増加している。

トマトケチャップ:1908年から続く食卓の定番

1908年に発売されたトマトケチャップは、カゴメを代表する調味料である。トマトの旨味とほどよい酸味が特徴で、食卓用の小瓶から業務用の大容量品まで幅広く供給される。製造工程では独自の加熱技術によりトマトの風味を最大限に引き出す。家庭ではオムライスやナポリタン、ハンバーグなどに使われ、外食産業ではケチャップベースのソース原料としても不可欠な存在である。国内ケチャップ市場でカゴメは長年にわたりトップシェアを維持している。

国際事業の加工品:トマトペースト・ピザソース・ダイストマト

国際事業では、北米・豪州・セネガルの拠点でトマトペースト、ダイストマト、ピザソース、バーベキューソースなどを製造する。トマトペーストは濃縮度が高く、スープやソースのベースとして世界の食品メーカーに供給される。ダイストマトは缶詰でカットトマトを保存し、煮込み料理に使用される。ピザソースはイタリアン・チェーン向けに味付けされたトマトベースソースで、グローバルな外食需要を取り込む。これらの製品は現地のトマト農家と契約し、安定的な原料調達を実現している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

食料品のなかでの位置

トマト加工品で国内首位、野菜飲料も強み

カゴメはトマトケチャップや野菜飲料で国内トップシェアを持つ食品メーカー。2024年12月期の売上高は3069億円と大きく伸びたが、2025年12月期は2943億円と減少見込み。同業のニップン(2001)や日清製粉グループ本社(2002)と比較すると、カゴメは野菜加工品に特化しブランド力が強い。営業利益率も11.8%から7.68%へ低下見込みで、原材料コスト増や競争激化が影響。健康志向を追い風に、新製品開発と海外展開が今後のカギ。

強み

  • 「カゴメ」ブランドは国内で高い認知度を持ち、消費者からの信頼厚い。
  • ケチャップやトマトジュースで圧倒的なシェアを誇る。
  • 野菜摂取促進商品で健康ブームを捉え、需要拡大。
  • トマト品種開発や機能性研究で差別化製品を投入。

課題

  • トマトなど原材料価格の高騰が収益を圧迫。
  • 2025年12月期は減収見込みで、成長鈍化が懸念。
  • プライベートブランドや他社参入で価格競争が激化。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

食品・飲料の時価総額近傍。太字がカゴメ

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
12206江崎グリコ3,514億円51.4倍
23387クリエイト・レストランツ・ホールディングス3,282億円69.6倍
39616共立メンテナンス2,941億円15.7倍
42296伊藤ハム米久ホールディングス2,937億円14.3倍
52001ニップン2,530億円11.6倍
62811カゴメ2,511億円18.9倍
79861吉野家ホールディングス2,504億円53.3倍
84516日本新薬2,457億円7.9倍
92270雪印メグミルク2,435億円7.3倍
107947エフピコ2,419億円15.6倍
117616コロワイド2,254億円135.5倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(食品・飲料)に従っています。

会社の歴史

沿革 38件

西洋野菜の栽培から始まった1899年

1899年、創業者の蟹江一太郎が名古屋近郊で西洋野菜の栽培に着手し、初めてトマトの発芽を確認した。当時の日本ではトマトは観賞用がほとんどで、食用として普及していなかった。蟹江は西洋野菜の価値に着目し、1903年にトマトソース(現在のトマトピューレー)の製造・販売を開始。1908年にはトマトケチャップとウスターソースを発売し、本格的な食品製造へと踏み出した。1914年、愛知トマトソース製造合資会社(後のカゴメ株式会社)を設立し、1917年には「カゴメ印」の商標を登録した。

近代工場の建設と戦前の事業拡大

1919年に完成した上野工場は、最新設備を導入した近代的な製造拠点であった。1923年には組織を株式会社に改め、愛知トマト製造株式会社に改組。1933年には世界に先駆けてトマトジュースを発売し、健康飲料の先駆けとなった。1940年代にかけて工場能力を拡大し、トマト加工品の製造量を増やした。しかし第二次世界大戦の影響で事業は困難に直面し、戦後は再建が必要となった。

5社合併による再建と社名変更の1963年

1949年、愛知トマト製造、愛知海産興業、滋賀罐詰、愛知商事、愛知罐詰興業の5社が合併し、愛知トマト株式会社を設立。これにより経営基盤を強化し、戦後の復興に備えた。1961年には栃木工場(現那須工場)、1962年には茨城工場を竣工し、生産能力を拡大。1963年、社名を「カゴメ株式会社」に変更し、統一ブランドでの展開を本格化させた。同年には研究所を開設し、製品開発の基盤を築いた。

海外進出と株式上場:1967年~1978年

1967年、台湾可果美股份有限公司を合弁で設立し、海外でのトマト原料調達を開始した。1971年には物流子会社を設立し、国内の流通網を整備。1972年に東京本部を開設し、二拠点体制を敷いた。1976年11月、名古屋証券取引所市場第二部に株式を上場。1978年には名古屋証券取引所市場第一部に指定替えされ、同時に東京証券取引所市場第一部にも上場した。これにより資金調達力が向上し、後の事業拡大の原動力となった。

野菜生活100の発売と健康飲料市場の創出

1995年、カゴメは野菜飲料「野菜生活100」を発売。野菜と果実をブレンドし、1日分の野菜摂取を手軽に補える商品として大ヒットした。これによりカゴメは野菜飲料市場で圧倒的な地位を確立した。1998年には米国にKAGOME INC.を設立し、国際事業を本格化。2000年には企業理念(「感謝」「自然」「開かれた企業」)を発表し、ブランド価値の向上に努めた。2001年以降、トマトケチャップや調味料のリニューアルも進め、国内加工食品事業の強化を図った。

グローバル体制の拡充と市場区分移行

2005年に中国で可果美(杭州)食品有限公司を設立したが、2017年に清算。2010年にはオーストラリアにKagome Australia Pty Ltd.を設立し、連結子会社2社を加えた。2017年にはセネガルに子会社を設立し、アフリカ市場へ進出。2019年には国内食品メーカー5社で物流会社F-LINEを設立。2020年にカゴメアグリフレッシュを設立し、国内農事業を強化した。2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しによりプライム市場へ移行。近年は米国Ingomar Packing Companyの連結子会社化や、DXAS Agricultural Technology Ldaの設立により、グローバルなトマト事業を拡大している。

年表38件を開く

1890年代

  • 1899年創業創業者蟹江一太郎西洋野菜の栽培に着手、最初のトマトの発芽を見る

1900年代

  • 1903年トマトソース(現在のトマトピューレー)の製造・販売を開始
  • 1908年トマトケチャップ・ウスターソースの製造・販売を開始

1910年代

  • 1914年12月愛知トマトソース製造合資会社(現カゴメ㈱)設立
  • 1917年4月カゴメ印 商標登録
  • 1919年6月上野工場竣工、製造設備を近代化

1920年代

  • 1923年4月愛知トマト製造株式会社に改組

1930年代

  • 1933年8月トマトジュースを発売

1940年代

  • 1949年4月東京連絡所(現東京支店)開設
  • 1949年7月大阪出張所(現大阪支店)開設
  • 1949年8月M&A愛知トマト製造㈱、愛知海産興業㈱、滋賀罐詰㈱、愛知商事㈱、愛知罐詰興業㈱の関係5社を事業強化目途に合併、愛知トマト株式会社を設立

1960年代

  • 1961年4月カゴメビル㈱(現カゴメアクシス㈱、現連結子会社)を本社ビル管理会社として設立
  • 1961年7月栃木工場(現那須工場)竣工
  • 1962年6月茨城工場竣工
  • 1962年7月本社販売課を分離し、名古屋支店を開設
  • 1962年9月研究所開設
  • 1963年4月商号変更カゴメ株式会社に社名変更
  • 1967年10月台湾可果美股份有限公司(現連結子会社)を合弁・設立、海外トマト原料調達に着手
  • 1968年7月富士見工場竣工

1970年代

  • 1971年3月M&Aカゴメ興業㈱(カゴメ物流サービス㈱)を物流子会社として設立(2019年 F-LINE(株)に統合)
  • 1972年4月東京本部(現東京本社)開設
  • 1976年11月上場名古屋証券取引所市場第二部に株式上場
  • 1978年9月名古屋証券取引所市場第一部に指定替
  • 1978年11月上場東京証券取引所市場第一部に株式上場

1980年代

  • 1983年5月商号変更ブランドマークを に変更

1990年代

  • 1991年6月東京本部を東京本社に改称し、2本社制に移行
  • 1995年2月野菜飲料「野菜生活100」を発売
  • 1998年1月KAGOME INC.(現連結子会社、米国カリフォルニア州)設立
  • 1998年7月現在地(東京都中央区日本橋浜町三丁目21番1号日本橋浜町Fタワー)に東京本社を移転

2000年代

  • 2000年1月企業理念(「感謝」「自然」「開かれた企業」)を発表
  • 2005年8月可果美(杭州)食品有限公司(連結子会社)設立(2017年 清算結了)

2010年代

  • 2010年7月Kagome Australia Pty Ltd.(現連結子会社 オーストラリア ビクトリア州)及びその連結子会社2社を設立
  • 2017年12月Kagome Senegal Sarl(現連結子会社)設立
  • 2019年4月創業当社を含む国内食品メーカー5社により物流会社「F-LINE(株)」(現持分法適用会社)を設立

2020年代

  • 2020年10月カゴメアグリフレッシュ㈱(現連結子会社)設立
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所市場第一部から プライム 市場へ移行
  • DXAS Agricultural Technology Lda(現連結子会社)設立
  • M&AIngomar Packing Company, LLCの持分を追加取得し連結子会社化

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上収益2035年度まで5,000億円
  • 事業利益2035年度まで500億円
  • ROE2035年度まで12%以上
  • 売上収益(中期計画)2028年度まで3,250億円
  • 事業利益(中期計画)2028年度まで270億円

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    農と食のウェルビーイング事業の展開

    農と食を起点としたコミュニティの場やつながりを提供し、心身の健康だけでなく社会的健康ニーズに応える新事業を構築する。2026年度からの3年間でビジネスモデルの原型を作ることを目標とする。

  2. 02

    環境負荷の低いトマトビジネスの開拓

    これまで培った研究開発技術を駆使し、環境負荷の低いトマトビジネスを開拓する。特に海外で進む川上分野の知見を将来的に日本でのノウハウ活用につなげる可能性を探る。

  3. 03

    国際事業の成長加速と国内事業の収益力強化

    国際事業は二次加工を中核に成長を加速し、北米の業務用フードサービス市場などフォーカスエリアに注力。国内加工食品事業は人口減少下でも需要創造と収益獲得力の強化を進める。

  4. 04

    戦略的M&Aと資本効率の向上

    2028年までに500億円程度のM&Aを含む戦略的投資を計画。国内外の新規事業や既存事業拡大に必要なM&Aを検討し、ROIC管理も含めた資本効率の向上を図る。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で3,253人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は904万円で、9期前と比べて+17.8%平均年齢は42.4歳、平均勤続年数は18.0年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年12月2,621
2017年12月2,456
2018年12月2,504
2019年12月76741.216.92,599
2020年12月77441.216.82,684
2021年12月76641.217.12,822
2022年12月75540.417.12,818
2023年12月80041.817.42,921
2024年12月89242.117.73,1841,137
2025年12月90442.418.03,253695

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年12月期・提出会社(単体)
女性管理職比率12.0%
縦線は目安の30%
男性育休取得率79.3%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)67.6%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社21(国内 13 / 海外 8) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
本社及び工場 — 米国カリフォルニア州169億円
国際事業
本社及び工場(ポルトガル共和国 パルメラ市)他2子会社101億円
国際事業
本社及び工場(台湾台南市)他2営業所8,934百万円
国際事業
本社及び工場(米国カリフォルニア州)他1営業所、1子会社8,569百万円
国際事業
本社及び工場(オーストラリア連邦ビクトリア州)他2子会社7,682百万円
国際事業
富士見工場 — 長野県諏訪郡 富士見町6,961百万円
国内加工食品 事業
那須工場 — 栃木県那須塩原市6,237百万円
国内加工食品 事業
本社 — 名古屋市中区3,833百万円
その他
小坂井工場 — 愛知県宝飯郡 小坂井町3,418百万円
国内加工食品 事業
茨城工場 — 茨城県小美玉市2,642百万円
国内加工食品 事業
ほか6件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    カゴメアグリフレッシュ㈱
    東京都中央区
    議決権100.0%
  • 国内
    響灘菜園㈱
    福岡県 北九州市若松区
    議決権66.0%
  • 国内
    いわき小名浜菜園㈱(注4)
    福島県いわき市
    議決権49.0%
  • 国内
    高根ベビーリーフ菜園㈱(注4)
    山梨県北杜市
    議決権39.0%
  • 国内
    小池ベビーリーフ菜園㈱(注4)
    山梨県北杜市
    議決権48.8%
  • 国内
    株式会社八ヶ岳みらい菜園(注4)
    長野県諏訪郡
    議決権44.0%
  • 国内
    カゴメアクシス㈱
    愛知県名古屋市中区
    議決権100.0%
  • 海外
    KAGOME USA HOLDINGS INC. (注2)
    米国 カリフォルニア州 サンカルロス市
    議決権100.0%
  • 海外
    KAGOME INC.
    米国 カリフォルニア州 ロスバノス市
    議決権100.0%
  • 海外
    Ingomar Packing Company, LLC (注2、6)
    米国 カリフォルニア州 ロスバノス市
    議決権70.0%
  • 国内
    Vegitalia S.p.A.
    イタリア共和国 カラブリア州 サンマルコ アルジェンターノ市
    議決権100.0%
  • 国内
    Holding da Industria Transformadora do Tomate,SGPS S.A.
    ポルトガル共和国 パルメラ市
    議決権69.0%
残りのグループ会社9社を開く
  • Kagome Australia Pty Ltd. (注2)オーストラリア連邦 ビクトリア州100%
  • 台湾可果美股份有限公司(注4)台湾台南市50%
  • Global Agricultural Research & Business Center USA LLC米国 カリフォルニア州 サンカルロス市100%
  • United Genetics Holdings LLC (注2)米国 カリフォルニア州 ホリスター市100%
  • DXAS Agricultural Technology Lda.ポルトガル共和国 リスボン市67%
  • Kagome Senegal Sarlセネガル共和国 ダカール州100%
  • 世羅菜園㈱広島県 世羅郡世羅町47%
  • F-LINE㈱東京都中央区22%
  • Kagome Nissin Foods(H.K.) Co., Ltd.中国 香港大埔区30%
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 補助金
    農業支援サービス事業インキュベーション緊急対策事業費補助金/スマート農業機械等導入支援事業
    農林水産省 · 2023-08-08
    1,500万円
  • 補助金
    強い農業づくり総合支援交付金
    農林水産省 · 2022-07-07
    1,500万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は2,943億円営業利益226億円前期と比べると減収減益で、売上が-4.1%、利益が-37.6%。

売上高
-4.1%
2,943億円
営業利益
-37.6%
226億円
純利益
-40.8%
148億円
営業利益率
7.7%
前期比 -4.1%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高3,100億円2,943億円
営業利益195億円226億円
純利益105億円148億円
1株あたり配当¥58¥58

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は1,438億円、営業利益は91億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+3.7%、営業利益は−14.2%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q480347.120
2023年2Q573559.632
2023年3Q5966711.243
2023年4Q5989
2024年1Q67415122.4118
2024年2Q80810212.660
2024年4Q1,5871096.972
2025年2Q1,3871067.662
2025年4Q1,5561207.786
2026年2Q1,438916.347

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 15期分

2012年3月期からの15期で、売上は1,800億円から2,943億円へ1.6倍に増えた。直近期の営業利益率は7.7%。

決算期売上高億円営業利益億円税引前利益億円営業利益率%純利益億円
2012年3月1,8009242
2013年3月1,96210065
2014年3月1,9307551
2014年12月1,5945044
この期から会計基準が日本基準からIFRSに変わりました。前後の数値は単純に比較できません
2015年12月1,9567034
2016年12月2,02511368
Kagome Senegal Sarl(現連結子会社)設立
2017年12月2,142126101
2018年12月1,84612290
当社を含む国内食品メーカー5社により物流会社「F-LINE(株)」(現持分法適用会社)を設立
2019年12月1,808139102
カゴメアグリフレッシュ㈱(現連結子会社)設立
2020年12月1,83010674
2021年12月1,89713998
2022年12月2,05612691
2023年12月2,247165104
2024年12月3,06936233711.8250
2025年12月2,9432262117.7148

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高2,943億円のうち、営業利益として残るのは226億円7.7%。営業外の損益と税金を反映した純利益は148億円、売上の5.0%にあたる。営業利益率は業種中央値4.1%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金67.6%1,989億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金24.8%730億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益7.7%226億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
32.4%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+3.5pt
7.7%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+1.8pt
5.0%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+0.6pt
7.9%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
3.9%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
4.5%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 15期分

2025年12月期は営業CFが269億円、投資CFが−115億円で、差し引きのフリーCFは154億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は268億円で、売上の1.1ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2012年3月118−50−1968175
2013年3月74−181156243
2014年3月−11−3923−50223
2014年12月18−7118−53190
2015年12月120−1101610211
2016年12月188−186692283
2017年12月166173−408339216
2018年12月107−3−17104294
2019年12月122−93−5129273
2020年12月204−34121170568
2021年12月148−142−2776312
2022年12月46−95−55−49214
2023年12月46−61156−15360
2024年12月317−463−6−146213
2025年12月269−115−104154268

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 15期分

2025年12月期の総資産は3,758億円。このうち返さなくてよい自己資本が1,906億円で、自己資本比率は50.7%(業種中央値56.8%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2012年3月1,48292855461.8
2013年3月1,6901,04464660.1
2014年3月1,8361,13070659.1
2014年12月2,0341,24678858.8
2015年12月2,0891,26382657.2
2016年12月2,1989801,21842.1
2017年12月2,0039991,00449.9
2018年12月1,9981,00399550.2
2019年12月2,0121,08392953.9
2020年12月2,2491,1101,13949.3
2021年12月2,1521,17697654.6
2022年12月2,2541,1911,06352.8
2023年12月2,6561,3231,33349.8
2024年12月3,6241,8571,50851.3
2025年12月3,7581,9061,60950.7

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
268億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
1,230億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
1,609億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
79
/ 100
安定性自己資本比率34 / 40
収益力営業利益率15 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

食料品 123社との比較

同じ食料品の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率123社中32位あたり、逆に低いのは売上成長率123社中118位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
7.9%/中央値 7.3%
P25 3.7%P75 11.4%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
7.7%/中央値 4.1%
P25 2.7%P75 7.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
50.7%/中央値 56.8%
P25 46.5%P75 67.3%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-4.1%/中央値 3.4%
P25 0.7%P75 6.3%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.1%/中央値 2.3%
P25 1.5%P75 3.3%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥2,755で、1年前と比べて-5.2%過去52週の値幅のなかでは51%の位置にある。

¥2,755+0.1%1ヶ月+8.2%1年-5.2%時価総額2,511億円
過去52週の値幅
安値¥2,492.5高値¥3,009

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)18.9倍
PER (会社予想)23.7倍
PBR1.29倍
配当利回り2.11%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は7/31に-7.9%と急落し、2,610円。25日線(2702円)を約3.4%下回り、75日線(2635円)も下回る。52週高値(3009円)からは13.3%低く、52週安値(2492.5円)からは+4.7%。出来高は101.77万株と急増、売りが膨らむ。RSI44.6で中立圏、1ヶ月では-1.8%と小幅下落。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 55/100)

PER 17.86倍は業界平均28.05倍を下回るが、予想PER 22.5倍とやや高め。PBR 1.22倍は平均1.61倍を下回る。ROE 7.9%は平均より低く資本効率は平凡。配当利回り2.22%は平均2.29%とほぼ同水準。2024/12期は売上高と営業利益が大幅増加したが、2025/12期は減益予想。総じて妥当な水準だが、成長鈍化が懸念される。

指標この会社業種平均
PER (実績)18.9倍28.6倍
PER (予想)23.7倍
PBR1.29倍1.63倍
ROE7.9%7.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

トマトケチャップ国内シェア約6割と圧倒的なブランド力を持ちます。強気派は、健康志向の高まりで野菜摂取需要が増え、海外展開の成長に期待します。一方、弱気派は、トマト原料価格の変動によるコスト増や、食習慣の変化による国内市場の頭打ちを懸念します。直近の業績は営業利益率が低下しており、収益性改善が焦点です。

プラスに働く材料7
  • ブランド力とトップシェアで安定

    ケチャップ国内シェア約6割で価格決定力を持つ

  • 野菜摂取需要の拡大が追い風

    健康志向でトマトジュース・野菜飲料の需要が増加

  • 海外展開の成長余地

    アジア中心に海外売上高が伸びている

  • 売上高3年で31%増加通年影響

    売上高2247→2943億円、事業拡大の成果が定着

  • 純利益148億円と増益通年影響

    純利益104→148億円、過去3年で4割以上の増加

  • 配当利回り2.22%で安定継続影響

    株価2610円で利回り2.22%、下値支援材料

  • PBR1.22倍と割安感継続影響

    純資産に近い水準で、上値期待より下値不安が小さい

マイナスに働く材料7
  • 原料コストの高騰が収益を圧縮

    トマト価格の上昇で利益率が低下

  • 国内市場の成熟

    人口減少と食習慣変化で国内需要は伸び悩む

  • 競争激化と値下げ圧力

    PB商品や他社の参入でシェア維持が困難に

  • 2025年度は大幅減益2025年12月期影響

    営業利益362→226億円、純利益250→148億円と悪化

  • 予想PER22.5倍と悪化次回決算発表後影響

    実績PER17.9倍に対し予想PER22.5倍、市場は減益継続を織り込む

  • 営業利益率が7.68%へ低下通年影響

    営業利益率11.8%→7.68%と4ポイント超低下

  • ROE7.9%と低水準通年影響

    ROE8%未満ではPBR1.22倍も割安感が薄れる

次の決算で確かめる点
トマト原料価格
原材料コストが収益に直結するため
海外売上高成長率
海外展開が成長の鍵となるため
営業利益率
収益性の改善が課題であり、推移を注視

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり58で、前期から15.8%いまの株価に対する利回りは2.11%。

年間配当
¥58
1株あたり
配当利回り
2.11%
いまの株価に対して
配当性向
62.3%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2016年12月2580.4
2017年12月3022.450.0
2018年12月4033.329.2
2019年12月35−12.555.0
2020年12月362.931.0
2021年12月372.846.3
2022年12月382.756.0
2023年12月417.946.8
2024年12月5739.049.4
2025年12月48−15.862.3

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥58

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ241,577人。区分でいちばん多いのは個人・その他63.0%。グループ会社や銀行などの安定株主が27.2%を占め、残る72.8%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年12月%2021年12月%2022年12月%2023年12月%2024年12月%2025年12月%
個人・その他58.662.363.962.859.163.0
金融機関20.417.920.719.419.018.3
外国法人8.28.15.77.410.48.9
事業法人11.19.89.39.19.28.8
証券会社1.61.90.41.32.30.9
自己株式5.26.18.68.60.10.1
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行㈱13.99
02ダイナパック㈱4.26
03㈱日本カストディ銀行2.67
04JP MORGAN CHASE BANK 385781 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.36
05カゴメ社員持株会1.14
06カゴメ取引先持株会1.04
07STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.00
08佐野眞一0.91
09野村信託銀行㈱0.77
10iShares Core MSCI EAFE ETF(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)0.77

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 15期分

1株利益は15期で+281%、1株純資産は15期で+128%。直近期のROEは7.9%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2012年3月429214.738.237.0
2013年3月651,0216.727.432.5
2014年3月511,0944.934.048.1
2014年12月441,2053.841.540.2
2015年12月351,2022.961.167.5
2016年12月681,0446.442.880.4
2017年12月1141,12710.436.750.0
2018年12月1021,1309.028.429.2
2019年12月1151,2199.822.855.0
2020年12月841,2426.843.531.0
2021年12月1091,3288.527.446.3
2022年12月1051,3847.729.156.0
2023年12月1211,5368.325.946.8
2024年12月2791,98315.710.749.4
2025年12月1612,0977.916.762.3

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

11名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は11名。2025/12期の役員報酬は総額292百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約5倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
山口聡取締役会長6525,300
奥谷晴信代表取締役社長583,500
葉色義久取締役常務執行役員 生産調達本部長584,100
佐伯健取締役常務執行役員 CFO 兼 CRO 兼 財務経理部長633,600
荒金久美取締役(非常勤)70900
粂川滋取締役(非常勤)63200
高野仁監査等委員 である取締役(常勤)6214,400
遠藤達也監査等委員 である取締役(非常勤)67800
山神麻子監査等委員 である取締役(非常勤)56
村田守弘804,000
梅辻雅春監査等委員 である取締役(非常勤)68

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円賞与百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)5120603521643
社外取締役544449
取締役(社内)1323232

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容974字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社の企業集団は、当社、子会社39社及び関連会社3社で構成され、国内外での食品の製造、仕入及び販売を主な事業内容としております。 当社グループ各社の事業に係る位置付けは、次のとおりであります。 当社グループは、国内において、飲料や調味料の製造・販売を行っている国内加工食品事業、また海外において農業生産、商品開発、加工、販売事業を展開する国際事業の2つを主たる事業としております。なお、当社グループは製品、顧客等の要素及び経済的特徴の類似性を考慮し、飲料、通販及び食品他については事業セグメントを集約して「国内加工食品事業」、トマト他一次加工、トマト他二次加工(※1)についても集約の上「国際事業」を報告セグメントとしております。 したがって、当社グループは「国内加工食品事業」、「国際事業」及び「その他」の3つを報告セグメントとしております。また、セグメント利益は、「事業利益(※2)」であり、取締役会は事業利益に基づいて事業セグメントの業績を評価しております。 ※1 トマト他一次加工…農作物を加工した、ペーストなどの製造・販売 トマト他二次加工…主に、農作物の一次加工品に調味料などを加えて加工した、ピザソースなどの製造・販売 ※2「事業利益」は、「売上収益」から「売上原価」、「販売費及び一般管理費」を控除し、「持分法による投資損益」を加えた、経常的な事業の業績を測る利益指標です。 各報告セグメントの主要な製品は、以下の通りであります。 セグメントの名称   主要製品及び商品等 飲料   野菜生活100シリーズ、トマトジュース、野菜一日これ一本、他 通販   野菜飲料、サプリメント、スープ、他 食品他   トマトケチャップ、トマト調味料、ソース、贈答品、他 国内加工食品事業 トマト他一次加工   トマトペースト、ダイストマト、にんじん汁、冷凍地中海野菜、他 トマト他二次加工   ピザソース、バーベキューソース、トマトケチャップ、他 ※3 国際事業 その他   国内農事業、種苗の生産・販売、新品種・栽培技術などの研究開発、不動産事業、新規事業、他 ※3国際事業のうち、一次加工及び二次加工に属さない事業は「トマト他二次加工」に含めております。 主要な関係会社の事業系統図は、次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題17,253字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) トップメッセージ 独自の強みで、  持続可能な成長と  価値を生み出す企業へ <就任にあたって> 2026年1月に代表取締役社長に就任しました奥谷晴信です。創業127年の歴史を受け継ぎ、日本及び海外関係会社を含めたカゴメグループのトップとして当社を率いていく立場となり、大変身が引き締まる思いです。まずは私自身の信念や決意、経営にかける想いについて、お話しします。 1990年に入社して以来、国内外の実に様々な部門で経験を積んできました。最初の10年間は工場勤務や農産加工原材料の調達業務に携わり、その後は国際事業の開発とイタリア子会社への出向、国際事業本部での戦略立案や収益構造改革及びグループ会社のマネジメントを担当、直近の5年間は、2024年のIngomar Packing Company, LLCとのM&A推進をはじめとする事業拡大やカゴメグループ全体のコーポレート企画業務等を担ってきました。 社内でもユニークなキャリアを積んできた方ですが、いずれの経験からも他に代えがたい学びを得られました。中でも特に印象深いのは、ものづくりの現場である工場での勤務と国際事業に関する業務です。入社直後の工場での勤務は、カゴメが最も大事にしている「品質第一」「現場・現物・現実」といったものづくりへの考え方や、安心・安全へのこだわりについて触れる経験となり、その後の様々な判断や意思決定における拠り所となっています。国際事業に関しては、日本と異なる文化や利害関係の中で物事を前に進める力を養えたこと、また、社内外・国内外の様々な人と接することで、多様な考え方への理解が深まったことが大きな財産です。また、2度の出向を通して、カゴメの特徴や課題を客観的に見ることができたという経験も、今後の経営に活かしていきたいと思っています。 カゴメの歴史を振り返ってみると、当社の歴代の社長たちには「見えないものを見えるようにしてきた」という共通点があります。例えば「食を通じた社会課題の解決」、「農からの価値形成」など、カゴメが元来有している強みを言語化し、社会貢献と企業成長を両立させてきたのがカゴメのリーダーであり、このようにして生まれた強みが、現在のカゴメの「企業文化」になっています。また、当社が持つブランド、人材、知的財産、お客様・お取引先様との信頼関係などの「無形資産」はかけがえのない財産です。 当社の強みである「企業文化」をさらに醸成しグローバルに広げていくこと、そして「無形資産」を拡充し、新たな価値創造に取り組み、さらなる成長と社会課題の解決を実現していくこと、それこそが今後のカゴメの経営を担う私の使命だと認識しています。 また、グループ経営体制のマネジメントについても解決すべき重要な課題だと思っています。今や当社の事業利益における国際事業の比率は41%を占める構造となってきていますので、経営体制もそれに対応させていく必要があります。既存の国際・国内加工食品事業と新しいチャレンジ領域の事業において、各部門の責任者との役割分担を明確にし、社長としてやるべきこと、決めるべきことに注力していきたいと思っています。 <新理念体系で目指すカゴメグループの姿とは> 農から始まり、自然と向き合い続けてきたカゴメの原点 2026年2月に、カゴメグループ新理念体系を発表しました。これまでも長期ビジョンは定期的に改訂してきましたが、今回は既存の企業理念や行動規範、ブランドステートメントなどを含む全てを体系的に考え直し、新たに「ミッション・ビジョン・バリューズ(以下、MVV)」として再整理をしています。2024年から約2年にわたり、経営陣や従業員、社外取締役、お得意先など、様々な方との議論や意見交換を繰り返して作り上げていきました。トップの一声で決めてしまうのでなく、ステークホルダーも含めたグループ全体で作っていくという姿勢は、非常にカゴメらしさが表れていたと感じます。カゴメ内部では「大切にする軸はこれまでと同じで良いのか」「もっと変わらなければいけないのではないか」という2つの考えの間で非常に悩む局面もありましたが、社外の方から「今持っている素晴らしい価値をもっと伸ばしていってほしい」など、非常にサポーティブなご意見をいただき、それらも取り入れながら考え方の軸を定めていったという印象です。ミッションでは「循環」という言葉が、重要なキーワードになっています。これは、私たちカゴメの原点である農業と自然の関係性を改めて定義した言葉で、人が自然に働きかけることで、自然が豊かさをもたらし、さらに人々の健康や社会の持続性に貢献していくという「相互作用」を表現しています。また、「人が自然を、自然が人を」という表現については、経営陣の間で興味深い議論がなされました。西洋と日本における自然との向き合い方の違いは何か、という視点に立つと、日本の自然との向き合い方は「共生」なのだろう。そして、自然との一方的な関係性ではなく共生していくこと、それはこれまでもこれからもカゴメの使命なのだという想いが、この表現に込められています。私たちは農業から始まった会社です。カゴメの価値の中心には、常に農や自然があり、その領域をどれだけグローバルに広げていけるのかがチャレンジであると考えています。2035ビジョンは、2035年までの地球環境の変化や食糧問題、個人の価値観の多様化等、環境予測をもとに「よりよく進化した未来とはどういった状態か」というカゴメなりの定義を構築し、それをどう実現していくのかというバックキャスト型で考えています。定義した未来に対してカゴメができる価値提供は何か、その問いに対する答えを「農から食にわたる技術革新」という言葉に込めています。バリューズについては、社内での共感値が非常に高かったことが印象的でした。全く新しいことをバリューズとして伝えたのではなく、カゴメに既に存在していた「企業文化」を言語化できた、まさに「見えないものを見えるように」したということです。語尾の表現は、社員一人ひとりの積極性に働きかけ、日々の業務の中での前向きな行動を促す言葉となるよう「~しよう」で統一しました。バリューズのもと、カゴメグループのメンバー一人ひとりが、新しいことへ果敢にチャレンジしてくれることを期待しています。今後は、MVVを社内にどう浸透させていくかが課題です。経営陣・従業員、海外を含めたカゴメグループの皆がMVVを理解し合うこと、目指す先の共有と浸透、そして対話が肝になっていきます。1回掲げたら終わりではなく、繰り返し対話して伝えていくこと、特に海外グループ会社においては、まずは各グループ会社の経営陣と、現地で顔を合わせて共有を深めていくことから始めたいと思っています。グループ経営の基本は、同じカルチャー・同じ思想に立つことというのが私の考えです。カゴメのグループ会社は、自然の恵みから価値を生み出すという点でベースとなるカルチャーはそもそも近いのですが、MVVによってそれがよりクリアになり、グループ経営の進化に向けたさらなる一歩を踏み出すことができると思っています。 2035ビジョン実現のカギ 2035ビジョンにおいて「ビジョン実現をドライブする2つの構想」として「農と食のウェルビーイング事業の展開」と「環境負荷の低いトマトビジネスの開拓」を掲げました。 2035ビジョン策定にあたって想定した「よりよく進化した未来」を、私たちは「個人個人の関心事に対して、社会課題を解決するイノベーションが浸透・普及し、社会や地球環境、個人の身体を含めた健全性が保たれ、よい影響をもたらしている未来」と定義しました。その実現に向けて、カゴメが既に持っている知見や持たなければならない経営資源を融合した結果、この2つの領域にたどり着いたという経緯です。 「農と食のウェルビーイング事業」では、農と食を起点としたコミュニティの場や、つながりを提供し、心身の健康だけでなく、社会的健康ニーズに応える新しい事業の構築を目指します。2026年度からの3年間でビジネスモデルの原型を作ることを目標としています。私たちが持つ無形資産(ブランド、商品、人材、知的財産、お客様・お取引先との関係など)と、新たな資源とを掛け合わせて価値を生み出していくべく、10年後の事業規模を見据えながら、まずは事業基盤づくりに注力していきます。 「環境負荷の低いトマトビジネス」は、当社の特徴的な価値創造の仕組みを最大限に活かした事業構想であると言えます。当社は農での実証や研究に基づくエビデンスを起点としたバリューチェーンを展開しており、これまで培ってきた研究開発技術を駆使しながら、環境負荷の低いトマトビジネスの開拓を目指していきます。特に海外では、トマトに特化した川上分野での取り組みがかなり進んでいるため、将来的に日本でのノウハウ活用につなげていける可能性も秘めていると考えています。 この2つの構想は、既存の国内加工食品事業・国際事業と別の事業ではなく、あくまで既存事業で培った「無形資産」を最大限活用するとともに、新たな資源を取り込んで価値創造に挑むものです。各事業ポートフォリオの戦略の明確化とグループ経営の推進、適切な資源投下などマネジメントの徹底に励み、将来の成長を担う事業の育成を実現していきます。 <Kagome Group Plan 2028の実現に向けて> 2035ビジョン実現に向けた10年方針は、3つの期間ごとの中期経営計画(以下、中計)にて展開・推進し、2026年~2028年は「Kagome Group Plan 2028」に基づいて、取り組みを進めていきます。2035ビジョンの実現を通じて目指す2035年度の定量目標は、売上収益5,000億円、事業利益500億円、ROE12%以上、2028年の定量計画は売上収益3,250億円、事業利益270億円にインオーガニック成長を加え、ROE9%以上を見込んでいます。10年方針の定量目標は、社会に対してカゴメが提供できる価値の規模感として設定しており、前中後期の各中計で着実に成果を積み上げることで達成を目指していきます。国際事業においては、二次加工を中核とした成長を加速させ、国内加工食品事業は、人口減少という逆風の中でも、収益獲得力の強化を進めていきます。さらに、2028年までに500億円程度のM&Aを含む戦略的な投資を計画しています。 中計の達成に向けては、各事業の多方面からの施策とチャレンジが重要になると考えています。国際事業は、商品・サービスの競争優位性や独自性を磨いていくこと、国内加工食品事業は、人口減少を乗り越えつついかに需要創造を実現できるかが課題です。また、近年のインオーガニックの取り組みは、国際事業を拡大するためという考え方でしたが、今後は国内も対象として考えています。国内における新規事業や農と食のウェルビーイング事業、既存事業のさらなる拡大、収益率の向上など、事業の新旧や国内外の線引きをせずに、必要なM&Aは検討していく方針のもと、事業成長を図っていきます。ROEについては、2028年度に9%、2035年度に12%達成を目標としています。これらの実現に向けては、収益性の高い事業への資源配分の最適化と、ROIC管理も含めた資本効率の向上が特に重要だと考えています。現在の国内加工食品事業の中で、成長性があり資本効率も良い領域はそう多くありません。この実態を冷静に判断・分析し、今ある領域の底上げを図るのか、全く新しいサービスを創造するのか等、適切な事業ポートフォリオマネジメントを推進していくことが重要です。当社の事業の性質上、市況の変化によるボラティリティは避けられない側面がありますが、その影響のレベルを低く抑えることは可能だと考えています。国内外で培ったノウハウを活用した徹底的な原価マネジメントや生産性の向上に加えて、農業技術開発分野への資源投下による収穫の安定性向上と収量増加は、農から価値を形成する私たちだからこそできる取り組みです。また、変動影響を許容できる幅に収めることが可能な事業ポートフォリオを構築していくことを含めて、「我々自身の努力で実現できること」を着実に進めていきます。 <国際事業・国内加工食品事業の方向性> 国際事業の戦略のポイントは、フォーカスエリアの特定です。限られた経営資源の中で成長市場を見極めて、自社で担う範囲と他社と協力する範囲の区分をこれまで以上に考える必要があります。例えば、北米はフォーカスエリアの1つですが、品種開発から二次加工までカバーしている中で、それぞれの結びつきをどう強くしていくかが課題と捉えています。その他の国においても、事業チャンスがある地域へは貪欲に参入していきたいと考えています。 従来公言している北米を中心とした業務用フードサービス市場については、これまで以上にアグレッシブに挑戦していく意向です。このエリアはトマト加工産業がある程度完成されていますので、どこで競争優位性を確保するかが勝敗の分かれ目になってきます。需要創造が重要とは言え、フードサービスである以上、商品そのものに価値がなければ話になりません。一定のコスト競争力を有していることは大前提として、私たちが取り組むべきは、お客様のニーズに即座に対応できるソリューション提供力を強化し、それを真の優位性に高めていくことだろうと思います。例えばR&Dやイノベーティブな商品の開発、精緻なマーケティングによる店頭の課題解決などもソリューション対応力の1つです。日本では既に実践していますので、海外でもチャレンジしていく必要があります。ほかには、グループ間の情報やノウハウを管理・共有・活用していくためのプラットフォームを持つことも有用です。 また、トマト加工産業がまだ黎明期にあるインドにおいては、将来的なポテンシャルを注意深く見極めていきます。当社がインドで競争力と必要な品質を確保するためには、川上(品種開発・栽培)から川下(消費者)までをカバーして、バリューチェーンに深く関与するビジネスモデルを作らなければなりません。関与の度合いについては、市場環境や事業のステータスに応じて段階的になると考えています。この活動には当社がこれまで行ってきた農から始まるバリューチェーンの構築に関する知見が活きると考えています。 インドにはトマトを食材としてカレーを作るなど、トマトを調理して食べる食文化があり、レストランの厨房では生のトマトから調理している所もまだまだ多いです。一方でトマト加工品を使用する世界的なピザチェーンも急増しています。人手から加工品に変わるタイミングをタイムリーにキャッチし、レストランに商品を置いてもらう営業機会を探るなど、市場を見極めながら事業拡大のチャンスを的確につかんでいきます。 現在のカゴメの国際事業に足りないのは、海外においても「カゴメでなくてはダメ」と言われるほどの競争力です。世界各地でトマト事業を展開し、安定した品質と供給力、さらにはお客様にソリューションを提供する能力をさらに強化し発揮することで、選ばれる商品・サービスの創出を実現していきます。 国内加工食品事業においては、リスクの1つとして、農業の担い手の減少が挙げられます。当社の強みは安定した原材料調達力と契約農家との関係性ですが、気候変動の影響などにより、現在の状態を維持し続けられるのかは不透明であり、バリューチェーンのさらなる強化の必要性を感じています。今後は、一次加工より前の川上領域への参入とその方法について考えるとともに、国内の農業の持続性にどう関わっていくのかという、大きな視点で検討していかなければなりません。現在、北海道での国産加工用トマトの一次加工拠点の新設も予定しています。これにより、輸送効率の向上と環境負荷の低減を図るとともに、安定的な調達を確保し、ひいては国内のトマト加工産業の持続的な発展に貢献できると考えています。 国内は成熟市場ではありますが、カゴメのブランド力やお客様との深い信頼関係は、現在でも着実に成長していると認識しています。野菜飲料の需要喚起策にも引き続き取り組み、商品そのものが発信する価値や、商品のポテンシャルを引き出し、深掘りしていくことで、さらなる需要創造に取り組んでいきます。 <価値創造を支える事業基盤の展望> 新たなビジョンの制定に伴い、マテリアリティも見直しました。社会課題のロングリストを出発点に、自社とステークホルダー双方の視点で重要度を評価し、7つの重要課題を再特定しています。新たなマテリアリティはこれまで以上に社会とカゴメとの関係性を鮮明にする表現に見直しています。事業を通じて社会課題の解決に挑戦していくことはこれまでと変わりません。人的資本の強化においては、経営戦略と人材戦略の連動を図りながら、人材価値の最大化に取り組んでいきます。当社はこれまでも人的資本経営には特に力を入れて取り組んできました。根底にある「当社を好きで働いてくれる人たちの成長が、カゴメの成長につながっていく」という基本の考え方は変えていませんが、今後の経営を考えたときに重要なことは、多様な人材集団を形成することだと考えています。ここでいう「多様」とは、ジェンダーや国籍はもちろん、DXやグローバル、サステナビリティなどのスキル面での専門性の深化も意味しています。幸い、働き方改革や心理的安全性の確保など、以前から注力してきた取り組みが既に社内に浸透していますので、私はその土壌の上で人材価値の最大化に励んでいきたいと思います。「経営は舞台を準備して、そこで人を育てていくことが(会社の)役割である」という7代目社長である喜岡の言葉があるのですが、私も従業員が最大限に力を発揮できる「舞台」を整えて、皆さんの活躍を後押ししていきたいと思います。また、各人の役割を明確にし、誰かの指示を待つことなく自らオーナーシップを発揮して取り組んでいける仕組みづくりにも、グループ経営の観点から取り組んでいきます。 コーポレート・ガバナンスに関しては、取締役会の役割が長期視点の企業価値向上に資するものに変化している潮流を踏まえ、執行側と経営側の役割分担をよりクリアにしていくことの重要性を感じています。国際事業については2023年に社内カンパニー化し、戦略は経営側が策定し、意思決定の権限は両者合意の上でカンパニー側へ委譲する構造ができています。今後はこれを事業ポートフォリオや戦略単位に対応できるものに広げていく必要があると考えています。かねてより推進していることではありますが、適切な情報開示も含めてクリアな運営体制をどう維持していくのかが重要だと認識しています。多様な経験とカゴメ以外の企業文化に関する知見を持つ社外取締役の方々からの意見を引き続きいただきながら、取締役会の実効性向上に努めていきます。 また、投資家の方々とのコミュニケーションについては、適切かつタイムリーな情報開示と、情報を丁寧に伝えていく対話型の機会を積極的に持つことを重要視しています。2025年はセルサイドアナリストの方々を米国にお招きし、畑や工場の生産現場を見ていただく機会を作りました。こういったリアルな場での対話を引き続き大切にし、国内外の投資家の方々との接点を拡大していくことで、当社の独自の強みをご理解いただくとともに、対話から得られる貴重なご意見を経営に反映していきたいと考えています。そして、24万人を超える個人株主の方々との関係性についても重要視しながら取り組んでいきます。 <ステークホルダーの皆様へ> 127年の歴史を持つ当社の経営を引き継いだ今、守らなければならない価値と、変化・進化させるべきところをどう見極めて、未来へのさらなる成長につなげていくのか、それが私に課せられた大きなチャレンジであるとの想いを新たにしています。 新たに設定したMVVのもと、経済価値と社会価値の両面から成長を図り、企業価値を高めていくため、まずは足元のKagome Group Plan 2028で成果を出すことに最大限力を注いでいく所存です。 安心・安全やブランドへの信頼、従業員の働きがい、社会とのつながりや共助の取り組みといった定性的な価値を、私は「多面的なカゴメの魅力」と呼んでいます。これを、カゴメならではの企業価値として今まで以上に高めていくことを究極的な私自身の使命とし邁進していきますので、引き続きのご支援をお願いいたします。 代表取締役社長 (2) 会社の経営の基本方針 1.カゴメグループ理念体系 カゴメグループは、「感謝」「自然」「開かれた企業」を企業理念としております。これは、創業100周年にあたる1999年を機に、カゴメグループの更なる発展を目指して、創業者や歴代経営者の信条を受け継ぎ、カゴメの商品と提供価値の源泉、人や社会に対し公正でオープンな企業を目指す決意を込めて、2000年1月に制定したものです。 また、カゴメグループは今後も「自然を、おいしく、楽しく。KAGOME」をお客様と約束するブランドメッセージとして商品をお届けしてまいります。 当社の企業理念、ブランドメッセージや長期ビジョンを含めたカゴメグループ理念体系は以下のとおりです。 2.Mission・Vision・Values制定の背景 カゴメグループは社会の変化が急速に進み、技術の進化がさらに加速する環境において、長期的な視点を持って経営を行うため、企業理念や行動規範、これまでのブランドステートメントなど、全てを含めて体系的に考え直し、新たにミッション・ビジョン・バリューズを設計しました。カゴメグループが一貫して進む方向性を明確にすることで、持続的成長と企業価値向上を実現します。 Mission 私達の使命 カゴメグループは、人が自然を、自然が人を豊かにする循環を生み出し続けます 農家を原点とする当社は、創業以来、自然の恵みである野菜や果物のおいしさと栄養を、お客様にとって価値ある飲料や食品という形に変え、食卓へ届けてきました。 その背景には、食を通じて人々の健康と豊かな生活に貢献したいという想いがあります。自然との共生を大切にしながら、品種改良や栽培技術の研究、加工技術の開発、野菜の機能価値情報発信など、自然を豊かにする活動にも取り組んできました。これらの創意工夫や挑戦の積み重ねが、人が自然を、自然が人を豊かにする循環となり、カゴメの長い歴史を築いてきました。 しかし、気候変動などの環境変化が自然の恵みを育む農の営みに深刻な影響をもたらしています。この課題に対応するため、「人から自然」への豊かさを育む働きかけを広げながら、「自然から人」への恵みを一層大切にして、双方をつなぐ循環の輪をより太く、大きくしていきます。 2035 Vision 2035年にカゴメグループが目指す姿 ~Cultivating Nature's Potential~ 農から食にわたる技術革新をリードし、自然の可能性を共に拓く会社へ 気候変動などの環境変化により、持続可能な農の営みを守り、食の基盤を維持することがますます困難になっています。 一方で、生活者のニーズに目を向けると、心身の健康に加え、人や地域とのつながりも重視され、ウェルビーイングの重要性が一層高まっています。 こうした変化の中で、農家を原点に自然の恵みの価値を届けてきた当社は、社会においてどのような存在となり、どのような価値を創造し、未来を築くのか。それを示すのが「2035ビジョン」です。 自然との共生を大切にしながら、農から食にわたる革新的な技術で、畑などの農地を中心とした自然の豊かさを育んでいきます。そこから生まれる恵みの価値を最大限に引き出し、人々に届け、持続可能な未来を創り続けます。 2035 Values 2035ビジョンを実現するための価値観 Explore 探究しよう   Advance先進しよう   Cooperate協創しよう 「2035バリューズ」は、「2035ビジョン」を実現するために従業員一人ひとりが大切にする価値観です。これらは企業文化を育み挑戦を支えてきた歴代トップの言葉、そして「企業理念」「ブランドメッセージ」「行動規範」に根差しています。 このバリューズは従業員だけでなく、社外のステークホルダーへの呼びかけでもあります。ビジョンの達成には、カゴメが積み重ねてきた知見や技術に加え、新しい発想や技術を持つパートナー、そして志を共にするステークホルダーとの連携が欠かせません。私たちは共に、新しい価値を生み出し、未来をより豊かにしていきたいと考えています。 (3) カゴメの価値創造プロセス 当社は、「企業理念」をゆるぎない価値観、「ブランドメッセージ」を社会やお客様への約束として経営の根底に据え、組織全体が一貫した行動をとっています。また環境変化の予測と、リスク認識を行い、カゴメグループの重要な経営課題であるマテリアリティを継続的にアップデートしています。 その上で、企業価値向上を支える経営資源を活かし、「農から価値を形成するグローバル・バリューチェーン」を多様なステークホルダーとの協業により進化させてきました。このバリューチェーンを通じて、自然やその恵みを活かし人々の食と健康に貢献するとともに、品種改良や土壌改善、環境保全など、自然の持続可能性を高める取り組みを続けています。農から価値を創出し、人々の健康を支える。そして、農を持続可能にする研究や技術開発を継続することで、自然をさらに豊かにする商品・サービスを提供します。この活動を通じて、人と自然の循環を生み出し続け、社会価値と経済価値の創出により、企業価値を向上させていきます。 (4) 農から価値を形成するグローバル・バリューチェーン 当社は、原材料となるトマトや野菜の品種や栽培技術の開発など、農の領域から携わり、栽培、生産、開発、販売までのバリューチェーンをグローバルで展開しています。創業時から「畑は第一の工場」という思想を持ち、農業視点開発から各プロセスの知見を培ってきました。川上から川下まで各プロセスの強みを強化するとともに、農を起点とした一連のつながりや相乗効果を最大限に発揮することで、新たな価値提案や社会課題解決の取り組みを実行していきます。 事例01 カゴメ×トマトが環境のためにできることGARBiC 戦略開発室 石岡 大輔 カゴメの売上や収益において、トマト・トマト製品は大きな割合を占めますが、環境負荷に関してもその割合が非常に高いです。地球環境への貢献や、ビジネスの永続性のためにも、トマトでの環境負荷低減への取り組みは避けられません。 カゴメにはもともと農場での生産から加工に至るまでの工程での世界規模のネットワーク、そしてそれを支える遺伝資源や栽培技術を有しています。それらを最大限に活用し、カゴメグループを横断したプロジェクト体制で、独自のトマトによる環境貢献にチャレンジしています。既に、各地の農場においてGHG排出や水使用量を減らす取り組みをいくつかスタートさせていますので、今後の成果にご期待ください。 事例02 インドにおけるバリューチェーン構築への挑戦KFICグローバルトマト事業部 柳川 慎弥 トマト生産量世界第2位のインドは、当社の国際事業が飛躍的な成長を遂げる上で重要な戦略拠点です。巨大で伸長著しいフードサービス市場の潜在力を踏まえ、長期視点で基盤強化のための成長投資を進めています。2016年にはピザソースなどの二次加工品を製造・販売するKagome Foods India Pvt.Ltd.を設立し、レストランやケータリング会社での加工品需要の高まりに応えることで事業を拡大してきました。 一方、主要原材料となるトマト及び一次加工品であるトマトペーストの価格・品質・調達量の不安定さは、競争が激しいインド市場において成長の足枷となる重要課題です。まずはトマト栽培から携わる体制を整備し、原材料の安定調達と品質向上を実現するバリューチェーン構築を進めています。 今後、インド市場における競争力の強化を図るとともに、中東・東南アジア等の周辺国への供給も視野に入れた広域な供給網構築を目指します。これまで当社グループがトマトの垂直統合型ビジネス(種子から食卓まで)で蓄積してきた知見を最大限に活用し、現地ステークホルダーとの協働を通じて持続的な成長を実現していきます。 インドの契約農家を訪問 事例03 農の想いを受け止め、生活者へつなぐ。恵みがめぐる国産バリューチェーンマーケティング本部 ウェルビーイング事業部 中津隈 哲郎 カゴメは農家の集まりから生まれた会社であり、その原点は今も私たちの価値観の中心にあります。野菜や果実は植えてすぐに実るものではなく、収穫には長い時間と多くの手間が必要です。加えて、気候変動や後継者不足など、国産原材料の調達環境は一段と厳しくなっています。だからこそ私たちは短期的な成果にとらわれず、産地が直面する現実に真摯に向き合い、持続的に農を育み続けられる体制づくりを大切にしています。こうした姿勢は、農の未来を支える企業として果たすべき責任だと考えています。 一方、家庭用・業務用・ギフト・通販向けなど多様な商品ラインアップを持つことは、カゴメの価値創造を支える重要な要素です。幅広い出口があることで、豊作・不作といった収量の変動を柔軟に受け止め、生産者の努力を確かな価値へとつなげることができます。これからも商品の背景や物語を丁寧に届け、おいしさや安心に加えて「そのひと口が日本の農の未来につながる」という視点を広く共有することを通じて、生活者と農をつなぐ新たな循環を育んでいきます。 トマトを育てる契約農家を訪問 (5) 第3次中期経営計画の振り返り カゴメグループは、2016年に「2025年のありたい姿」「ビジョン」を掲げました。その実現に向けて10年間を3つの中期経営計画に分け、「健康寿命の延伸」「農業振興・地方創生」「持続可能な地球環境」の3つの社会課題解決に取り組んできました。この10年間の成果と課題を踏まえ、次なる成長ステージである2035ビジョンへの歩みを進めます。ここではまず、前中期経営計画(2022年~2025年)(以下、前中計)を振り返ります。 1.前中計 基本戦略10年間の最終フェーズにあたる前中計では、「4つのアクションの有機的連携による持続的成長の実現」を基本戦略に掲げ、オーガニック・インオーガニック両面での成長を目指して、グループ一体での取り組みを推進してきました。4つのアクションそれぞれの主な取り組みは以下の通りです。これらを有機的に連携させ、持続的な成長を追求しました。 4つのアクション    活動内容   結果 1   野菜摂取に対する行動変容の促進   ベジチェック®の展開   測定回数(累計、延べ人数):2,400万回以上 ※2025年12月時点企業・自治体などでの導入実績(累計):8,400台 野菜摂取推進プロジェクト   情報発信対象人数:1.8億人  ※中計期間4年間、累計、延べ人数 2   ファンベースドマーケティングへの変革   生活者接点の多様化   植物性ミルク・スープなど新領域への挑戦 3   オーガニック・インオーガニックでの成長   オーガニック売上収益成長   年平均成長率4.9%  ※中計期間(4年)、為替影響除く インオーガニック成長   M&A投資額:約360億円 ROE(2025年)   7.9% 4   グループ経営基盤の強化と、挑戦する風土の醸成   農業研究基盤の構築   農業研究に特化した研究開発組織GARBiC(※1)及びCVCの設立 調達基盤の強化   調達拠点分散、Ingomarの連結子会社化 環境取り組み   CDP気候変動Aリスト(2024年)/CDP水Aリスト(2025年) エンゲージメントサーベイスコア   73 ※2021年度:70 ※1 GARBiC:Global Agricultural Research & Business Center 2.連結売上収益・事業利益推移4つのアクションの有機的な連携により、国内加工食品事業の着実な成長に加え、国際事業におけるフードサービス企業向けの販売を拡大しました。その結果、為替影響を除いたオーガニック年平均成長率は4.9%となりました。インオーガニック成長においては、2024年1月のIngomar連結子会社により、国際事業の規模が拡大するとともに、付加価値創出に向けた強固な基盤が整理されました。    売上収益・事業利益推移 3.投資実績 前中計期間中における新商品導入、品質の維持・向上、生産性向上を主な目的とした投資額は、4年間で約400億円となりました。このうち約6割が国際事業への投資です。主な事業投資は、2024年のIngomar買収に伴う約360億円となります。 4.国内加工食品事業 コスト上昇が継続する環境下において、機動的な価格改定に加え、原価低減活動、野菜の健康価値の訴求、ファンベースドマーケティング、需要創造活動といった当社の強みを掛け合わせることで、売上収益の成長と事業利益水準の回復に取り組みました。今後に向けては、コスト高が継続する事業環境下において、持続的に利益を創出できる事業構造への変革と、新たな成長の柱の育成が引き続き重要な課題です。 売上収益推移 事業利益推移 5.国際事業 米国を中心に、バリューチェーンの強化とフードサービス向け販売の拡大に取り組みました。米国ではIngomar連結子会社化により、一次加工の調達基盤を強化するとともに、農業研究基盤の拡充を進めました。二次加工はトマトペースト市況の影響により販売単価は低下したものの、フードサービス企業向け商品を中心に販売数量は増加しました。トマトペースト市場変動を前提とした業績変動幅の抑制と、グローバル・バリューチェーンを活かした競争優位性の確立が今後の課題です。 売上収益推移 事業利益推移 6.主な経営指標国内加工食品事業の収益の回復、国際事業の拡大により、EPS(1株当たり当期利益)は2021年度109.3円から、2025年度161.4円へと52.1円増加しました。一方で、ROEは2021年度対比で低下しており、目標の9%に届かず課題を残しています。特に、当期利益率(親会社の所有者に帰属する当期利益)及び総資産回転率が低下しています。獲得した資産を確実に利益に結び付ける力の強化が今後の課題です。    EPS・ROE・ROICの2021年度・2025年度の比較 ※ ROIC:事業利益×(1-税率)/(株主資本+有利子負債) (6) 中期経営計画 「Kagome Group Plan 2028」について 1.概要 カゴメの価値の中心には、創業以来一貫して「農」と「自然」があります。当社は農を起点に、品種・栽培技術開発、調達、加工、そしてお客様のもとに価値を届けるまでのバリューチェーンを構築してきました。 このバリューチェーンを構成するそれぞれの強みを掛け合わせることで、カゴメグループ全体としての強さを磨き、持続的な成長を加速します。 農からの価値形成力、バリューチェーン全体で培った技術や知見、国内外の自社拠点に加え、サプライヤーや顧客と築いてきたグローバルネットワーク。これらは、長年の事業活動を通じて積み重ねてきたカゴメ独自の強みです。 事業構造や市場環境が大きく変化する現在においては、個々の強みを単独で発揮するだけでなく、グループ各社が持つ強みを有機的に掛け合わせ、その相乗効果を最大化することが重要になります。カゴメグループは農から価値を形成するバリューチェーンの強みを掛け合わせることで、競争優位となる価値の創出に挑み続けます。 2.位置付けと定量目標 2035ビジョンの実現を目指して、2026年から2028年までのKagome Group Plan 2028では「『農から価値を形成するバリューチェーン』を進化させ、国内外における競争優位性を築く~独自の強み『農・技術・グローバルネットワーク』の相乗効果の最大化~」をテーマに掲げました。2029年以降に、国際事業及び新規価値領域が成長を大きく牽引していくためには、本中計期間における成長基盤の構築と競争力の強化が極めて重要となります。 Kagome Group Plan 2028では、経営指標としてROE9%以上を目標に設定しています。また、期初の事業ポートフォリオを前提とした成長目標として、売上収益3,250億円、事業利益は270億円を掲げました。これに加え、約500億円規模の戦略投資予算枠を確保し、インオーガニック成長を含む将来に向けた成長機会の創出を推進していきます。 3.基本戦略 Kagome Group Plan 2028の基本戦略は、「収益獲得力の向上と、成長・新規価値領域への資源投下による競争力強化」です。この実現のため、4つの戦略を実行します。 ① 独自の強みの最大化による、収益獲得力の向上と、国際事業の二次加工を中核とした成長の加速 イ 収益基盤 | 国内加工食品事業 野菜と健康の価値提供を起点としたバリューチェーン最適化による、収益獲得力の強化 日本市場は、人口の減少、高齢化率の上昇などの環境変化に加え、様々なコストの上昇が継続しています。一方で、健康への関心の高まりや、食に対する価値観の変化といった新たな需要も確実に生まれています。このような需要を捉え、野菜と健康の価値提供を強化するとともに、バリューチェーンの最適化を通じて、成長と利益獲得を両立する国内加工食品事業へと進化を図ります。日本国内においては、生産者との強い信頼関係や、機能性研究など、川上からの価値開発が進んでいます。ここから創出した価値を多様な商品へと展開し、需要創造を図るとともに、生産拠点・在庫・チャネルの最適化を推進していきます。 ロ 収益基盤 | 国際事業:トマト他一次加工 バリューチェーンの相互連携の強化による、トマト他一次加工の安定的な収益の創出 トマト他一次加工は、加工用トマトやトマトペーストの市況の影響を受けやすく、業績の変動幅が拡大しやすい特性を有しています。このため、市況変動を前提としながらも、適切な利益を安定的に創出できる事業構造への変革が課題です。これに対し、当社の強みを掛け合わせた一連の施策を通じて対応していきます。具体的には、GARBiCや契約農家との連携による加工用トマトの付加価値化に加え、製造工程における品質向上や原価低減活動の展開、さらにトマト他二次加工の顧客ニーズに対応した商品開発を進めます。これらは、一連のバリューチェーンを有する当社ならではの一貫した取り組みであり、収益基盤の強化と安定化につながるものと考えています。 ハ 成長領域 | 国際事業:トマト他二次加工 ソリューション提案力強化による、フードサービス向け事業の成長と、インドの基盤構築 主に、フードサービス企業向けのピザソースやオイルソースなどを販売しています。フードサービス市場規模が大きい米国、ヨーロッパ、及び成長率の高いインドを重点エリアとしています。フードサービス業態はトレンドの変化が速く、顧客の要望に即時に対応できる提案力とQCD(品質・コスト・供給力)が勝敗を分けます。日本、米国で培った知見を相互に活用し、ソリューション提案力の高度化、QCDの仕組みづくり、グローバルネットワークの連動を一体で進め、トマト他二次加工をこれからの成長エンジンにしていきます。 ② 未来の柱をつくる、新規価値領域の創造 2035ビジョンの実現に向けて、今後確実に拡大すると予想されるウェルビーイングとサステナビリティの2つの市場に対し、カゴメらしく価値創造に取り組むことで、未来の成長の柱を創造します。取り組みの1つ目は「農と食のウェルビーイング事業」、2つ目は「環境負荷の低いトマトビジネス」です。これらを未来の成長の柱に位置付け、2028年までを価値開発フェーズとして、2029年以降の事業化へとつなげていきます。 ③ 成長投資と株主還元の最適化による資本効率の向上 「4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)CFO/CROメッセージ」をご参照ください。 ④ 価値創造の原動力となる経営基盤(人材・研究開発・DX・サステナビリティ)の進化 カゴメグループが独自の強みを築き、持続的な価値創造を実現する原動力は、人材・研究開発・DX・サステナビリティの4つの経営基盤です。 4.Kagome Group Plan 2028 主な経営指標 Kagome Group Plan 2028では、事業の成長を示す指標として売上収益と事業利益を、経営成果を測る指標としてROEと株主還元を設定しています。主要指標を以下に示します。 事業の成長目標(中計期初の事業ポートフォリオを前提)(億円)     2025年度実績   2028年度目標   増分 売上収益   2,942   3,250   +307 事業利益   226   270   +43 経営の成果目標(インオーガニック含む) () 2025年度実績   2028年度目標   増分 ROE   7.9%   9%以上   +1.1pt 株主還元(中計期間累計)   総還元性向 41.3%   総還元性向 50%   +8.7pt
事業等のリスク5,538字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 (1) カゴメグループリスクマネジメント方針 私たちは「農から食にわたる技術革新をリードし、自然の可能性を共に拓く会社へ」の2035ビジョンのもと、「人が自然を、自然が人を豊かにする循環を生み出し続ける」ことで社会的使命を果たしていきたいと考えています。そのために、常に変化する外的環境及び事業上発生しうる様々なリスクを的確に把握・評価し、適切な対応をとっていきます。 また、重大事案が発生した場合に備え、被害の拡大防止と損害・損失の極小化を可能とする体制を確立するなどリスクに対する対応力を高めていきます。 (2) リスクマネジメント活動 当社におけるリスクマネジメント活動は、リスクの顕在化の予防及び顕在化したリスクへの対応のための活動を主な内容とします。 リスクの顕在化の予防と、顕在化したリスクへの対応のための取り組みいずれについても、具体的な活動は、経営計画や事業目標を踏まえたリスクマネジメント活動のPDCAサイクルに基づき実施されます。 1.リスクの顕在化の予防 ① 基本枠組み 当社は、リスクの性質・内容を踏まえた適切な管理を実現するため、企業活動に関するリスクを次の3つに分類しています。 ●戦略リスク 中長期的な経営戦略を踏まえ、重大な影響が認められるものとして当社が指定するリスク ●社会・環境リスク 社会・経済環境や自然災害などの外部要因によるリスクのうち、特に顕在化した場合には不可抗力であると一般的に認識されるもの ●オペレーショナルリスク 戦略リスク、社会・環境リスクを除く全てのリスク 以上3つのリスクの分類を基礎として、リスクの企業経営への影響度に鑑み、個別に認識されたリスクを次の2つのリスクに区別します。 会社の重点リスク課題 戦略リスク、社会・環境リスク、オペレーショナルリスクのうち、企業経営への影響が大きいと評価されるものです。経営会議やリスクマネジメント統括委員会が戦略リスクの指定、重点リスク課題の決定並びに改善事項の指摘などを行い、リスクマネジメント活動のPDCAサイクルを管理します。重点リスクには、法令違反リスク(行動規範逸脱や贈収賄、不正経理を含む幅広い腐敗・汚職を含みます)や環境、安全リスク等のESG要素も含まれています。重点リスク課題については、取締役会や監査等委員会に報告され、取締役会等による監督がなされています。 各組織のリスク課題 「会社の重点リスク課題」以外のリスクです。各組織がリスクオーナーとなり、リスクマネジメント活動のPDCAサイクルを実施します。 ② 2026年度の「会社の重点リスク課題」 当社は、次のリスクを「会社の重点リスク課題」と認識し、重点的な管理活動の対象としています。リスクの性質・内容を踏まえた適切な管理を実現するため、戦略リスク(①~③)、社会・環境リスク(④~⑦)、オペレーショナルリスク(⑧~⑫)の3つに分類し開示しています。 リスク分類   重点リスク課題   主管組織、報告会議体 等 主管組織   報告会議体(頻度)   備考(報告内容等) 戦略リスク   ①経営戦略・予実乖離の発生による利益の悪化・新規事業、M&Aの失敗や遅れによる業績悪化や収益機会の喪失・保有資産の価値下落による収益性の悪化や財政状態への影響   ■予実:経営企画室 財務経理部■新規事業:投資委員会■保有資産:財務経理部   取締役会(毎月)経営会議(年1回)取締役会、経営会議(年1回、適宜)   ・事業戦略の成長に当たっての進捗管理等・投資委員会での定期的モニタリング内容等・政策保有株式の状況、減損検討対象となる固定資産の報告等 ②人材戦略・成長分野、新規事業、海外事業領域拡大に対する人材不足・特定の専門領域(DX、財務経理等)の人材不足・人材育成策の不足・ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンに関する目標未達   ■人材開発委員会■人事部   人材開発委員会(適宜)経営会議(適宜)   ・中期経営計画実現に向けて必要な人材の質(スキル)と量(人数)・人材不足の業務領域を改善するための採用、育成、キャリア形成などの人事施策・経営人材育成計画・戦略的アサイメント等のプロセス設計・実施・定年年齢延長に関する制度改正案・ダイバーシティに関する現状と今後の課題 ③適正なガバナンス体制の構築・取締役会および監査等委員会の実効性の不備・経営者による内部統制の無効化   ■取締役会■監査等委員会   取締役会(年1回)監査等委員会(適宜)   ・第3者によるアセスメント等・海外子会社売上比率増加に伴う子会社ガバンス体制の強化 社会・環境リスク    ④消費者・広報・不適切な広告や顧客対応の失敗による訴訟や不買運動、ブランドイメージの棄損・情報開示、メディア対応不備によるSNSでの拡散・炎上、ブランドイメージの毀損   ■客相、経営企画室(広報G)   リスクマネジメント統括委員会(隔月)メディア対応訓練(広報G)   ・不満、苦情件数、ネガティブ報道のモニタリング内容等・リスクコミュニケーション体制の整備/見直しと強化(定期的訓練の実施) ⑤社会情勢・顧客ニーズ・日本国内における景気の後退や需要の減少または消費者ニーズへの対応の遅れによる売上の減少・原材料/資材価格高騰に伴う商品供給・収益減少   ■マーケティング本部、営業本部■KFIC、GARBiC    商品企画会議(適宜)経営会議(適宜)   ・競合環境や消費者動向の分析。支店別、カテゴリー別の売上動向等・原材料調達の中長期的安定化策の実施 ⑥金融市場 ・為替変動や金利変動による資金調達コストの増加や資金繰りの悪化    ■財務経理部   取締役会(四半期毎)   ・リスクヘッジ取引とモニタリング内容等 ⑦天災・不可抗力・地震・水不足・集中豪雨等の自然災害、感染症や紛争等による工場操業やその他事業活動の停止(BCP)・異常気象による原材料調達の滞り   ■BCP:リスクマネジメント統括委員会事務局■異常気象:調達部   経営会議(年1回)執行役員会(適宜)   ・BCP活動の進捗等・主要原材料のシーズン毎の調達進捗・その他原材料の調達戦略課題等 リスク分類   重点リスク課題   主管組織、報告会議体 等 主管組織   報告会議体(頻度)   備考(報告内容等) オペレ❘ショナルリスク   ⑧情報管理・サイバーセキュリティ・サイバー攻撃による操業停止や情報改竄、機密情報・個人情報の漏洩・不適切な情報管理による操業停止や情報改竄、機密情報・個人情報の漏洩、社会的信用の失墜   ■情報セキュリティ委員会   リスクマネジメント統括委員会(隔月)   ・PCウイルス感染、IT機器紛失、外部攻撃件数のモニタリング内容等・IT機器紛失件数のモニタリング内容、定期的な従業員向け情報漏洩対策教育の実施等 ⑨安全・衛生・職場における労働災害、長時間労働、感染症等の発生による従業員の健康被害   ■労働安全衛生委員会   リスクマネジメント統括委員会(隔月)   ・労災、感染症等発生状況のモニタリング内容等 ⑩製品・サービスの安全性・異物混入、表示の誤り、品質検査の不備、種子の異品種コンタミ、非食品に関する品質検査の不備等による品質不良品の出荷や健康被害及び賠償責任に係る費用の発生の可能性   ■品質保証部、生産調達本部    品質保証委員会、リスクマネジメント統括委員会(毎月、隔月)   ・不適合/重大品質事故の発生件数、内容等 ⑪サプライチェーン(調達、生産、物流)・突発的な需要増や、種子・原材料不足等による原材料の不足・自動倉庫、物流システムの障害等による生産や出荷の滞り・物流業界の労務管理の厳格化等に起因する輸送能力低下による製品供給の不安定化・天災、紛争等による原材料の急騰・供給不足、通信・物流インフラの停止・制限・業務委託先(物流・通販・新規ビジネス等)での長期障害発生に伴う事業影響   ■生産調達本部、SCM本部   執行役員会(隔月)経営会議(適宜)   ・課題進捗等・突発的な事象の発生時の適切な対応方法の整備(含.早期事業影響引き当て) ⑫法令・規則違反、規制・重大な法令、規則違反(会社法、税法、金商法、東証ルール等)・食品安全関連規制違反、個人の不正行為や関係会社の不祥事・環境問題(GHG排出量削減、水資源問題、プラスチック問題等)への対応の遅れによる、株主や投資家からの否定的な評価・当社及び取引先における人権問題(強制労働、ハラスメント等)の発生による、社会的信頼の低下・事業展開国における重大な法令、規則、慣習(宗教・文化慣習を含む)違反   ■会社法、金商法等:財務経理部■食品安全法関連:品質保証部■不正行為:コンプライアンス委員会■環境:経営企画室(サステナビリティG)■人権:経営企画室(サステナビリティG)、法務部■海外子会社:KFIC、GARBiC   取締役会(四半期毎)品質保証委員会、リスクマネジメント統括委員会(毎月、隔月)コンプライアンス委員会、リスクマネジメント統括委員会(隔月)経営会議(年2回)サステナビリティ委員会(適宜)コンプライアンス委員会、リスクマネジメント統括委員会(隔月)   ・法令・規則違反のモニタリング内容等・法改正情報、対応等・不正行為のモニタリング内容等・環境マネジメントレビュー等・人権方針の策定、人権デューディリジェンスの進捗等・ホットライン通報内容等 2.顕在化したリスクへの対応 ① 基本骨子 当社では、リスク顕在化事象に対して実効的かつ効率的に対応するため、その影響度の評価に基づきリスク顕在化事象を分類し、事業継続計画やその他のリスク顕在化に応じた対応計画の整備を進めています。 ② 事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan) 当社では、今後想定されるいくつかの個別的な緊急事態におけるシナリオを想定し、事業継続計画を作成しています。 事業継続計画は、事業を単位として作成されることが一般的です。しかし、当社においては、複数の事業間でバリューチェーンが重複または近似していることから、重要な商品及び機能を単位として事業継続計画を作成しています。 重要な商品とともにカゴメの事業継続計画において単位となっている重要な機能は、調達、サプライチェーンマネジメント(SCM:Supply Chain Management)、財務経理及び広報の4機能です。調達及びサプライチェーンマネジメントは、食品メーカーとして生産活動を行うための不可欠な機能です。また、財務経理は、自社の企業としての存続、サプライチェーンの維持、従業員の生活の確保、その他の企業における事業としての生産活動を行うための基盤となる機能です。そして、広報は、当社の企業理念の1つである「開かれた企業」に照らして重要と考えている機能です。社内外のステークホルダーに対する説明責任を果たすことは、とりわけ緊急時において強く求められるところであり、広報はそのための不可欠な機能と考えられるためです。 こうした事業継続計画により、緊急時においてもカゴメの事業活動を継続し、または停止からの速やかな復旧を行い、企業価値の保全を図ります。 ③ その他のリスク顕在化への対応のための取り組み 現在、当社では、事業継続計画を含む個別的なリスクの顕在化への対応計画を整備し、首都直下地震などの大規模災害を想定したシナリオを作成した上で、内閣府「事業継続ガイドライン」に沿って、個別的な計画を体系的に整理し、統合的な対応計画を策定しています。こうした取り組みでは、カゴメグループ内部の関係者の主体的関与を確保し、外部専門家の支援も活用しています。また、重要機能ごとに机上訓練やシミュレーション(予行演習)を行い、対応計画の有効性を評価・改善し、PDCAサイクルを確立することで、リスク顕在化時の対応力を継続的に向上させています。 〈事例〉リスク顕在化への対応のための取り組み 当社では、リスク事象が顕在化した場合に備え、事業継続計画の整備を進めています。その際重要なことは、絵に描いた餅とならないよう立案した計画を効率的で実効性のあるものとすることです。そのためには、事業継続計画の整備→訓練の実施→実施結果に基づく検証→事業継続計画への反映のPDCAサイクルを確立することが大切だと考えています。 この考えのもと、2023年には重要商品及び4機能(調達、サプライチェーンマネジメント、財務経理及び広報)の事業継続計画の有効性確認を目的とした机上訓練を、2025年には生産部門、営業部門、システム部門等で首都直下地震、南海トラフ地震等震度6強程度を想定したシナリオに基づく机上訓練を行いました。併せて、効果的な訓練のあり方についても検証しました。 具体的には、訓練は災害発生時の初動対応のみとはせず、地震発生直後、地震発生3日後(初動対応が一定完了する時期)、地震発生7日後(社会インフラが復旧し始め、詳細な被害情報が集まり始める時期)の3局面における状況変化を想定し、各局面で事業継続計画が機能するかについての検証を行いました。 訓練を通して得られた結果は、今後各事業計画に反映し高度化を図るとともに今後の訓練計画自体にも活かし、リスク顕在化時の対応力向上を目指します。
経営成績の分析 (MD&A)12,364字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (重要な会計方針及び見積り) 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りは、過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。 採用している重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況」における「3.重要性がある会計方針」及び「4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。 (1) CFO/CROメッセージ 財務基盤の安定を維持し、資本効率を重視した成長の実現へ 取締役常務執行役員CFO 兼 CRO 兼 財務経理部長佐伯 健 ① 日本株式市場全体が上昇傾向にある一方で、当社の株価は低迷しています。 前中期経営計画の取り組みが十分な評価につながらなかった要因分析と、Kagome Group Plan 2028へ向けた改善ポイントを教えてください。 日本株式市場全体が堅調な中で、当社株価が低迷している現状を極めて重く受け止めています。これは、資本コストを上回る価値を十分に創出できていないという市場からの評価であり、早急に改善すべき最重要課題と認識しています。 成長ドライバーと位置付けた国際事業(トマト他二次加工)において、想定していた成長に届かなかったこと、またトマトペースト市況の低迷に伴い、Ingomarの利益が伸び悩んだこと。この2つが前中期経営計画(以下、前中計)で掲げたROE(※1)9%を達成できなかった要因です。 Kagome Group Plan 2028(以下、Plan 2028)では、ROIC(※2)経営とポートフォリオマネジメントをより進化させ、従来の延長線上にとどまらない経営改革に取り組みます。 ※1 ROE: 自己資本利益率のこと。 資金(自己資本または純資産)を有効活用し、それによってどれだけ収益を上げているかを表す指標 ※2 ROIC: カゴメROICのこと。EBITDA÷投下資本で算出 株価推移(※3) 当社株価とTOPIX(東証株価指数)   ROEの推移 ※3 2021年12月末を100とした月末の相対株価   ※4 Ingomarの連結子会社化に伴う、一時的な利益93億円を含む※5 当社認識の株主資本コスト。CAPM及び投資家との対話を踏ま えて推定 ② 前中計で未達となったROE9%以上の目標を、Plan 2028でも据え置いています。 この水準は、当社が認識する資本コストに対して十分なスプレッドを確保できるものなのでしょうか。また、ROIC経営の深化に向けて、事業ポートフォリオマネジメントをどのように加速させるか、ROE目標達成に向けた具体的な道筋と決意をお聞かせください。 当社の現在の株主資本コスト(※5)は約5~6%と認識しています。したがって、Plan 2028で掲げるROE9%は、最低限達成すべき水準であり通過点にすぎません。将来的にはさらなる改善を目指します。 ROE向上のためにはROIC経営をより前進させることが必要です。前中計期間中はROICの可視化に取り組みました。本中計では、売上収益利益率の向上と総資産回転率の向上の両面から改善を推進します。 もう1つは、ポートフォリオマネジメント(※6)です。取締役会の監督・意思決定体制をより明確にし、最適な仕組みを構築していきます。 ※6 ポートフォリオマネジメント:複数の事業やプロジェクト、資産等を適切に管理し、リスクとリターンの最適化や企業価値の 向上を図るマネジメント手法 ③ Plan 2028における財務方針は「『資本コストを意識した経営の実践』と、『成長投資と株主還元の両立』」を 掲げています。 持続的成長に向けたキャッシュ・アロケーションの優先順位と、M&A等のインオーガニック戦略を含む投資の方向性を教えてください。 持続的な企業価値向上のためには、安定的な営業キャッシュ・フローの創出が前提となります。営業キャッシュ・フローは、株主還元と既存事業の成長・維持投資の源泉とします。株主還元については、Plan 2028期間で総還元性向(※7) 50%以上を目標とします。また、配当水準も引き上げ、株主の皆様との信頼関係をより強固なものにします。成長・維持投資の対象は、国際事業における北米・ヨーロッパ拠点の生産性の向上やインドにおける垂直統合型トマト事業の確立、国内加工食品事業における国産トマト拠点の整備や飲料容器バリエーション拡充など収益基盤の強化と、農と食のウェルビーイング事業など新規価値領域への挑戦です。その他、戦略投資枠として500億円を計画しています。これはインオーガニック成長のためのM&Aなどへの投資であり、主に借り入れによる資金調達を予定しています。 Plan 2028 キャッシュ・アロケーション ※7 総還元性向: 企業が得た当期利益に対し、配当金と自社株買いの合計額が占める割合を示す指標。 (配当金+自社株買い)/当期利益で求めることができる ④ 企業価値最大化には、財務健全性を維持しつつ、資本効率を高めるバランスが重要です。 最適資本構成の観点から、現状の財務レバレッジや自己資本比率(※8)をどのように評価していますか。 当社の財務基盤は健全だと評価していますが、成長を促進するためには、資本効率を高める必要があると認識しています。Plan 2028では、信用格付の維持を前提とし、D/Eレシオ0.6程度を視野に入れ、成長投資に必要な負債を積極的に活用していきます。バランスシートのスリム化にも取り組みます。具体的には、適正在庫水準の徹底した見極め、稼働率の低い資産や遊休資産の売却、政策保有株式の縮減などを継続して進めていきます。   資産合計/自己資本比率 ※8 自己資本比率:親会社所有者帰属持分比率 ⑤ 株主還元方針について、Plan 2028では大きく変化しています。どのようにお考えですか。 前中計期間の総還元性向は41.3%と、目標の40%を上回る水準を実現しました。また、2025年度は1株当たり配当金を48円としました。Plan 2028では、資本市場とより誠実に向き合う姿勢を明確にするため、総還元性向目標を10ポイント引き上げ50%とします。さらに、2026年度の配当金額は58円とし、累進配当とします。    1株当たり配当金額の推移 ⑥ 当社の成長戦略や独自の強みが資本市場に十分に浸透しておらず、情報の非対称性が存在することが、株価低迷 の一因とも考えられます。 「開かれた企業」を企業理念の1つとするカゴメとして、このギャップを埋めるために、IR・SR活動や非財務情報を含む情報開示をどのように強化・改善していく方針でしょうか。 当社の成長戦略や強みを資本市場に十分浸透させられていない点は真摯に受け止めています。情報の非対称性を解消することはCFOとしての重要な責務です。 特に、急速に成長した国際事業については、開示情報の充実や現地視察の受け入れなどを通じて理解促進に努めます。 投資家との対話は、当社の現在地を映す鏡です。対話を通じて事業の方向性を磨き上げ、確実に実行していくことが私たちの使命だと考えています。このことは「開かれた企業」という理念をこれまで以上に体現していくことにほかなりません。 〈財務戦略〉 Kagome Group Plan 2028(以下、Plan 2028)の事業戦略実行に向けて、健全な財務基盤を基に、成長投資と株主還元を両立します。 ROIC向上へのアクション ① 前中期経営計画(2022年~2025年)の取り組み カゴメROICによる管理基盤の確立、及びセグメントのカゴメROIC(※)の可視化に取り組みました。またこれに基づくROICツリーの展開によりブレイクダウンしたB/S指標を、各部門のKPIに落とし込み、各社・各部門にて指標の改善を図りました。 2025年度のカゴメROICはEBITDAマージンが1.0ポイント悪化、投下資本の増加により0.8ポイント悪化し、10.6%となりました。2026年度はEBITDAマージンの0.3ポイント悪化、投下資本回転日数の改善0.1ポイントにより、10.4%を見込んでいます。 ※ カゴメROIC:EBITDA÷投下資本 ROIC:事業利益×(1-税率)/(株主資本+有利子負債)WACC:3.5~5%程度 ② Plan 2028におけるROIC向上へのアクション 2025年度のROEは7.9%となり、前中期経営計画で掲げた目標値(9%)には届きませんでした。これは、親会社の所有者に帰属する当期利益の伸び悩みと、総資産回転率の改善不足が主な要因と認識しています。Plan 2028で掲げるROE9%以上の達成には、ROICの向上、すなわち「事業の稼ぐ力」と「資産の効率的な活用」の両面での改善が不可欠です。この実現に向け、右記の2つの重点アクションを推進します。 (2) 経営成績の分析 当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、次の通りであります。 ①  売上収益 売上収益は、2,942億64百万円となり、前連結会計年度の3,068億69百万円に比べ、126億5百万円の減少(4.1%減)となりました。 国内加工食品事業は、植物性ミルクの新領域の挑戦に加え、各カテゴリーの需要拡大に注力し増収となりました。一方国際事業においては、トマトペーストの国際的な市況が下降に転じたことに伴い、同商品を主に扱うトマト他一次加工、トマト他二次加工の販売価格を引き下げたことにより減収となりました。 ② 事業利益 事業利益は、226億94百万円となり、前連結会計年度の270億94百万円に比べ、44億円の減少(16.2%減)となりました。 国内加工食品事業は、売上収益は増収となったものの、原材料などの製造費用の継続的な上昇などにより前年同水準となりました。国際事業においては、販売価格の引き下げや製造工程の不具合などにより減益となりました。 ③ 営業利益 営業利益は、226億38百万円となり、前連結会計年度の362億21百万円に比べ、135億83百万円の減少(37.5%減)となりました。 事業利益の減益に加え、前連結会計年度において、Ingomarの連結子会社化に伴い、従前から保有していた20%出資持分を50%の追加取得日における公正価値で再測定した結果、段階取得に係る差益93億23百万円をその他の収益として計上していた反動により、減益となりました。 ④  親会社の所有者に帰属する当期利益 親会社の所有者に帰属する当期利益は、148億円となり、前連結会計年度の250億15百万円に比べ102億15百万円の減少(40.8%減)となりました。 減益に伴う法人所得税費用の減少などにより、営業利益と比べて減益幅は縮小しました。 以上により、当連結会計年度の売上収益は、前期比4.1%減の2,942億64百万円、事業利益は前期比16.2%減の226億94百万円、営業利益は前期比37.5%減の226億38百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は前期比40.8%減の148億円となりました。 セグメント別の業績の概況は次の通りであります。 (単位:百万円) セグメントの名称   売上収益   事業利益(△は損失) 前連結会計年度   当連結会計年度   増減   前連結会計年度   当連結会計年度   増減 飲料   82,721   84,185   1,463   9,102   8,616   △486 通販   13,361   13,993   631   239   990   750 食品他   59,628   59,145   △482   6,233   5,900   △332 国内加工食品事業 計   155,711   157,324   1,612   15,575   15,507   △68 トマト他一次加工※1   82,267   69,639   △12,627   8,399   5,376   △3,022 トマト他二次加工※2   70,543   63,617   △6,925   7,000   4,419   △2,580 調整額   △3,507   △3,419   87   △1,467   △512   954 国際事業 計   149,303   129,837   △19,465   13,932   9,283   △4,649 その他   21,861   22,361   499   605   455   △150 調整額   △20,007   △15,259   4,747   △3,019   △2,552   467 合計   306,869   294,264   △12,605   27,094   22,694   △4,400 ※1トマト他一次加工:農作物を加工した、ペーストなどの製造・販売 ※2トマト他二次加工:主に、農作物の一次加工品に調味料などを加えて加工した、ピザソースなどの製造・販売 各セグメントの概要及び成果については以下の通りです。 <国内加工食品事業> トマト、にんじん、その他の多様な野菜を使用した野菜飲料や食品などの商品を展開しています。お子様からご高齢の方まで、幅広い世代の方々に、日常生活の様々な場面においてご利用いただくことで、野菜の摂取量を増やし、健康寿命の延伸に貢献します。 当事業における売上収益は、前期比1.0%増の1,573億24百万円、事業利益は、前期比0.4%減の155億7百万円となりました。 ① SWOT分析 SWOT分析 STRENGTH 強み   WEAKNESS 弱み ● 原材料調達における、海外ネットワーク力と 品質保証力● 127年の歴史で培われたブランド力● 素材の力を活かした機能性研究、商品開発力● 多様な販路と、顧客に応じた商品提案力   ● 環境変化へ対応できるバリューチェーンの柔軟性● 幅広いカテゴリー対応維持のための資源分散● コモディティ市場における価格競争力● 若年層への浸透 OPPORTUNITY 機会   THREAT 脅威 ● 生活者の健康、自然素材、環境意識のさらなる高まり● 生活者の購買行動・ブランド選択基準の多様化● 生活者との新たな情報、購買接点の拡大● 体験を含めた新たなサービス領域の顕在化   ● 継続的な原材料価格上昇● 健康関連商品・サービス多様化による既存領域の相対的地位低下● 各分野でのイノベーションによる異業種からの競合参入● 日本国内における人口減少、高齢化による市場の縮小 ② 第3次中期経営計画の振り返り 成果   課題 第3次中期経営計画では、利益の回復と挑戦の継続を基本方針として、既存商品群のバリューアップとともに、新規領域への挑戦に取り組み、ベジチェック®などを活用した野菜摂取を推進する需要創造活動や食育などによるファン化促進、トマトや野菜の機能性訴求を進めてきました。期中、想定外の原材料価格の急騰に見舞われ、数度の価格改訂を余儀なくされましたが、商品価値強化並びに需要創造プランを推し進め、計画を概ね達成することができました。その結果、売上収益1,573億円、事業利益155億円と、2021年度対比でそれぞれ、+205億円(+15.1%)、+23億円(+18.1%)となりました。特に、トマトジュースは、機能性訴求を全面的に進め、2025年度売上収益が2021年度対比で、+118億円(2.0倍)と大きく成長しました。   国内の人口減少の影響が顕在化するとともに、製造コストが継続的に上昇している環境下においても持続的に利益を生み続ける構造へ変革することが大きなテーマです。また、次の成長の柱づくりとして、野菜スープや、植物性食品・飲料など新領域への挑戦をさらに加速する必要があります。まだ売上規模としてはわずかですが、リピート率は増加しており、手ごたえをつかみつつあります。2025年度より本格展開を開始した「アーモンド・ブリーズ」についても市場定着に向けて引き続き活動していきます。 ③ Kagome Group Plan 2028 事業戦略 国内人口は減少する一方で、高齢者率の上昇などにより健康への関心は高まっています。また、農家数の減少などにより、国産野菜や果実を安定的に確保することが年々難しくなってきています。国内加工食品事業はこの構造的な課題と向き合い、カゴメらしい野菜と健康の価値提供を起点としたバリューチェーン最適化による収益獲得力の強化を進めます。中長期的な取り組みの一例として、「めぐみめぐるAction!」を開始しました。この取り組みは、地域ならではの野菜や果実の恵みや生産者の想いを発信・訴求するとともに、消費者が産地を応援し、生産者支援につながる循環を創出するものです。また、バリューチェーンの最適化として北海道に新たな国産トマト工場を新設します(2028年稼働開始予定)。農産原材料費を含む製造コストの継続的な上昇に対しては、2026年2月に家庭用・業務用飲料を中心に価格改定を実施しました。併せて、需要喚起策の1つとして「野菜生活100オリジナル」をリニューアルし(2026年3月中旬より順次切り替え)、飲みやすいおいしさはそのままに、野菜配合率を70%から88%へ高め、バリューアップします。これらの取り組みに加え、野菜スープや植物性の新領域への挑戦を加速し、収益獲得力の強化と持続可能な価値創造を目指していきます。 <国際事業> 国際事業は、農業生産、加工、販売事業などを展開しています。加工はトマトペーストなどを製造する一次加工と、トマトペーストを原材料としてトマトソース、ピザソースなどを製造する二次加工に大別されます。国際事業の主な顧客は調味料メーカーや外食企業などで、米国、ヨーロッパ、オーストラリアなどでBtoBビジネスを展開しています。 当事業における売上収益は、前期比13.0%減の1,298億37百万円、事業利益は、前期比33.4%減の92億83百万円となりました。 ① SWOT分析 SWOT分析 STRENGTH 強み   WEAKNESS 弱み ● フードサービス企業に向けた商品開発提案によるソリューション力● グローバルに展開するグループ会社による トマト原材料の安定した供給力● グループ会社共通の品質管理基準の展開による品質力とESG課題の推進   ● トマトペースト市況の変動に伴う収益 ボラティリティ● 購入額の大きい特定顧客への依存度の高さ● BtoCにおけるブランド認知の不足 OPPORTUNITY 機会   THREAT 脅威 ● 米国・ヨーロッパ・インドなどを中心としたフードサービス市場の成長ポテンシャル● 原材料となる加工用トマトの生産性向上技術に対するニーズの高まり● 原価・運営コスト高騰に伴うフードサービス企業からのソリューションニーズの高まり   ● トマトペースト市況下落による収益の悪化● 異常気象などの天候リスクによる事業活動への影響● サプライチェーンの分断による原材料・製品供給不足 ● 各国拠点の従業員の確保難、労務費の高騰 ② 第3次中期経営計画の振り返り 成果   課題 国際事業は2023年にカゴメ・フード・インターナショナルカンパニーとしてカンパニー化し、一部の権限を委譲して事業運営の迅速化を図ってきました。トマト他一次加工においては、2021年~2023年にかけてトマトペーストの世界的な需給逼迫を背景に市況が高騰したほか、2024年に当時世界第4位のトマト一次加工会社、Ingomarを連結子会社化し業績が拡大しました。トマト他二次加工においても、トマトペースト価格に連動した価格改定を実施したほか、米国を中心に外食需要が堅調に推移したことを背景に業績が拡大しました。この結果、2025年度の国際事業は2021年度対比で売上収益は2.6倍、事業利益3.9倍となりました。   価格が高騰したトマトペースト市況は世界的な加工用トマトの増産などにより、需給緩和が進み、2024年以降、下落に転じました。製造効率を高めていくとともに、トマト他一次加工においては、新規顧客の開拓を進めて長期契約比率を伸ばすことなどにより、トマト他二次加工においてはソリューション提案力を強化し、新規案件を獲得することにより、市況に左右されない安定的な利益獲得ができる体質を目指します。 ③ Kagome Group Plan 2028 事業戦略 カゴメグループの成長をドライブする二次加工の成長を目指していきます。特にフードサービスの市場規模が大きい北米・ヨーロッパ並びに潜在的な成長率が高いと期待できるインドを重点エリアとします。北米においては、ソリューション開発力を強化し顧客に寄り添った営業を推進するとともに、ピザソースなどのトマトベースソースを中心に、より付加価値が高いオイルソースやアジアンメニューソースの開発にも注力し、新規案件の獲得を目指します。 インドはトマト生産量世界2位の生産国であり、大半が生鮮トマトから調理され、国内で消費されます。インドのトマト加工産業の成長力を見極め、競争力を確保するために川上から川下まで広く関与することを検討していきます。 トマト他一次加工においては、Ingomarとの連携をより深め、品質・製造・販売・管理・財務の5つの領域でさらなるシナジーの創出に注力するとともに、新規顧客の開拓を進めることにより国際事業全体の利益水準の底上げと収益安定化を図ります。 その他、DX推進やグローバル人材育成を加速し、品質・コスト・納期を徹底することで、顧客信頼の最大化と持続的な成長基盤の構築を図ります。 なお、今後の見通しにつきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りであります。 また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載の通りであります。 (3)財政状態の分析 当連結会計年度末は、資産合計につきましては、前期末に比べ134億4百万円増加いたしました。 流動資産につきましては、前期末に比べ68億20百万円増加いたしました。 これは、主に借入の増加などにより「現金及び現金同等物」が55億70百万円、「営業債権及びその他の債権」が11億26百万円増加したことなどによります。 非流動資産につきましては、前期末に比べ65億83百万円増加いたしました。 これは、主に有価証券の時価評価差額により「その他の金融資産」が46億81百万円、設備投資の進捗に伴い「有形固定資産」が27億6百万円増加したことなどによります。 負債につきましては、前期末に比べ101億55百万円増加いたしました。 これは、主に資金需要の高まりにより、「借入金」が77億52百万円、「長期借入金」が20億26百万円、それぞれ増加したことなどによります。 資本につきましては、前期末に比べ32億49百万円増加いたしました。これは「自己株式」の取得により82億35百万円、剰余金の配当により53億44百万円、それぞれ減少した一方で、「親会社の所有者に帰属する当期利益」により148億円、主に有価証券の時価評価差額の影響により、「その他の資本の構成要素」が31億92百万円増加したことなどによるものです。 この結果、親会社所有者帰属持分比率は50.7%、1株当たり親会社所有者帰属持分は2,097円10銭となりました。 (4)連結キャッシュ・フローの状況の分析 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、268億44百万円となり、前期末に比べ55億70百万円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況は次の通りであります。 営業活動によるキャッシュ・フローは、269億30百万円の純収入(前期は316億92百万円の純収入)となりました。この主要因は、税引前利益が211億18百万円となったこと、減価償却費及び償却費が118億14百万円となったこと、棚卸資産が21億17百万円減少したこと(以上、キャッシュの純収入)、法人所得税等の支払いにより47億23百万円支出したこと、利息の支払いにより24億30百万円支出したこと(以上、キャッシュの純支出)などによります。 投資活動によるキャッシュ・フローは、114億85百万円の純支出(前期は463億25百万円の純支出)となりました。これは、主に有形固定資産及び無形資産の取得により113億93百万円支出したことなどによります。 財務活動によるキャッシュ・フローは、103億94百万円の純支出(前期は5億71百万円の純支出)となりました。これは、主に長期借入金の収入が103億82百万円あったものの、自己株式の取得等により81億84百万円、長期借入金の返済により57億53百万円、配当金の支払いにより53億35百万円支出したことなどによります。 (生産、受注及び販売の状況) a. 生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメント毎に示すと、次の通りであります。 セグメントの名称   金額(百万円)   前期比(%) 飲料   43,385   4.3 通販   662   △4.4 食品他   20,965   △4.3 国内加工食品事業 計   65,013   1.3 トマト他一次加工(注)3   57,494   △44.8 トマト他二次加工   50,948   △11.4 国際事業 計(注)3   108,442   △32.9 その他   5,296   7.8 合計(注)3   178,752   △22.6 (注) 1  金額は製造原価によっております。 2  金額は消費税等を含めておりません。 3  前期比の著しい変動につきましては、前期はIngomar社を連結子会社化したことから、同社の連結時保有在庫分も含めて生産実績額を算定している一方で、当期は単年の生産実績額が集計されていることによるものです。前期に当期と同様の集計方法を適用した場合、「トマト他一次加工」の前期比は△6.6%、「国際事業 計」の前期比は△8.9%、合計の前期比は△5.0%となります。 b. 受注状況 主要製品の受注生産は行っておりません。 c. 販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメント毎に示すと、次の通りであります。 セグメントの名称   金額(百万円)   構成比(%)   前期比(%) 飲料   外部顧客に対するもの   84,185       1.8 セグメント間取引   -       - 計   84,185   28.6   1.8 通販   外部顧客に対するもの   13,993       4.7 セグメント間取引   -       - 計   13,993   4.8   4.7 食品他   外部顧客に対するもの   59,145       △0.8 セグメント間取引   -       - 計   59,145   20.1   △0.8 国内加工食品事業 計   外部顧客に対するもの   157,324       1.0 セグメント間取引   -       - 計   157,324   53.5   1.0 トマト他一次加工   外部顧客に対するもの   61,071       △14.7 セグメント間取引   8,567       △20.0 計   69,639   23.7   △15.3 トマト他二次加工   外部顧客に対するもの   57,177       △7.0 セグメント間取引   6,440       △28.9 計   63,617   21.6   △9.8 調整額   外部顧客に対するもの   △3,419       △2.5 セグメント間取引   -       - 計   △3,419   △1.2   △2.5 国際事業 計   外部顧客に対するもの   114,829       △11.4 セグメント間取引   15,007       △24.1 計   129,837   44.1   △13.0 その他   外部顧客に対するもの   22,109       2.3 セグメント間取引   251       5.4 計   22,361   7.6   2.3 調整額   △15,259   △5.2   △23.7 連結売上収益   294,264   100.0   △4.1 (注) 1 各セグメント間のセグメント売上収益を消去しております。 2  主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであります。 相手先   前連結会計年度   当連結会計年度 金額(百万円)   割合(%)   金額(百万円)   割合(%) 株式会社日本アクセス   35,216   11.5   37,271   12.7

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は IFRS

リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。

IR資料の開示履歴 (TDnet)
  • 決算説明資料2026年12月期 上期(中間期)決算説明会資料2026-07-30

TDnetのPDFは掲載後約1ヶ月で削除されるため、古い開示はタイトルのみの記録です。

関連する企業

関連企業

本ページは公的開示と市場データに、群青で示した解釈を重ねて構成しています。財務・株価の数値は開示・市場データをそのまま表示し、AIには生成させていません。 AI評価 (割安判定・スコア) は解釈です — 詳しくは編集方針をご覧ください。