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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,020.8+254ドル円158.87-1NASDAQ26,203.91+104S&P 5007,667.95+36SOX 指数11,316.82+289/2終値

一正蒲鉾

ICHIMASA KAMABOKO CO.,LTD.2904 · Standard · 食料品

かまぼこ・ちくわ等の水産練製品で知られる老舗。業務用と家庭用の両軸で全国展開し、きのこ事業と物流事業も併せ持つ。

概要

一正蒲鉾は魚肉練り製品の国内トップメーカーである。蒲鉾、ちくわ、さつま揚げなどを主力とし、カニ風味かまぼこ「オホーツク」やスティックタイプの「サラダスティック」などを展開する。新潟市東区に本社を置き、従業員928名。2025年6月期の連結売上高は345億円、営業利益8億9100万円。連結子会社2社を傘下に持ち、水産練製品・惣菜事業に加え、きのこ事業、運送・倉庫事業も手がける。

三つの事業セグメントで構成される収益構造

一正蒲鉾グループは、水産練製品・惣菜事業、きのこ事業、運送・倉庫事業の3セグメントで構成される。2025年6月期、水産練製品・惣菜事業が売上高304億6900万円(全体の88%)を占め、営業利益10億700万円と最大の収益源である。きのこ事業は売上高37億6900万円だが営業損失2億5100万円と赤字。運送・倉庫事業は売上高3億3900万円、営業利益1億2500万円と小規模ながら黒字を維持する。グループ全体の営業利益率は2.6%と低く、原材料費や労務費の上昇が収益を圧迫している。

魚肉練製品の一貫生産と品質管理体制

水産練製品・惣菜事業では、原料のすり身から最終製品まで一貫した製造体制をとる。主力製品はカニ風味かまぼこ「オホーツク」(1979年発売)、スティックタイプの「サラダスティック」、ちくわ、さつま揚げ、蒲鉾など。新潟本社工場(FSSC22000認証取得)、北海道工場(同認証取得)、関西工場で生産し、2008年にはグループ全体でISO9001、2013年にはISO22000を取得。品質管理に強みを持ち、安全性をアピールする。

きのこ事業と運送・倉庫事業の位置づけ

きのこ事業は1996年に笹神栽培センターを新設して開始。まいたけの生産・販売を手がけるが、2025年6月期は酷暑や暖冬の影響で生育が不調となり、営業損失を計上した。運送・倉庫事業は子会社の株式会社イチマサ冷蔵(1990年設立)が担い、主にグループ内の製品・材料輸送と冷蔵保管を行う。両セグメントとも売上規模は小さいが、グループの事業ポートフォリオを補完する。

海外展開と国内販売網の広がり

国内では新潟本社のほか、北海道工場(小樽市)、関西工場(滋賀県守山市)を拠点に全国に販路を持つ。2015年にはインドネシアに合弁会社PT.KML ICHIMASA FOODSを設立し、東南アジア市場への参入を図った。海外売上高の具体的な数値は公表されていないが、経営計画では海外拡販を重要戦略に掲げている。国内では少子高齢化による市場縮小に対応し、シェア拡大と商品力強化を目指す。

業界の中での役割は食品製造業(水産練製品・惣菜)および一次産業(きのこ生産)、物流サービス業にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
355億円
営業利益
6億円
営業利益率
1.7%
純利益
3億円
2026/6 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

01水産練製品・惣菜主力

かまぼこ、ちくわ、揚げ物等の水産練製品と惣菜を製造販売。国内向けが中心で、業務用・家庭用に幅広く供給。原料の調達から製造・販売まで一貫して行い、品質と衛生管理に強みを持つ。

主な製品・サービス3
かまぼこ
魚肉のすり身を成形・加熱した伝統的な水産練製品。主力商品であり、多様な種類を展開。
ちくわ
魚肉のすり身を棒状に成形し焼き上げた水産練製品。
惣菜
煮物、揚げ物などの惣菜。水産練製品の技術を活かした品揃え。

02きのこ準主力

きのこの生産・販売を行う。水産練製品との相乗効果を図りながら事業展開。

主な製品・サービス1
きのこ
栽培きのこの生産・販売。

03運送・倉庫副次

グループ会社のイチマサ冷蔵が貨物運送業および倉庫業を担当。主に当社製品・原材料の運搬・保管を手がけ、グループの物流基盤を支える。

製品と技術

ロングセラー「オホーツク」とスティックタイプの主力品

1979年発売のカニ風味かまぼこ「オホーツク」は、一正蒲鉾を代表する看板商品である。魚肉すり身を原料にカニの風味と食感を再現し、サラダや寿司ネタなど幅広い用途で需要を獲得してきた。スティックタイプの「サラダスティック」は、カニかまを細長く成型したもので、そのまま食べられる手軽さが支持され、2025年6月期は玉子焼き風味や焼きえび風味などの新味を投入して販売を伸ばした。両製品とも水産練製品事業の売上を牽引する。

スナック「カリッこいわし」とうなぎ風「うな次郎」

2002年3月に発売した「カリッこいわし」は、いわしを丸ごと使ったスナックタイプの製品で、カルシウム摂取を訴求する。2016年6月発売の「うなる美味しさうな次郎」は、うなぎの蒲焼き風に仕立てた魚肉練り製品で、素材の価格高騰が続くうなぎの代替品として開発された。これらの製品は、魚肉たんぱくの加工技術を応用し、新たな市場を開拓する試みである。

品質認証とDXによる生産革新への取り組み

一正蒲鉾は2008年にグループ全体でISO9001を取得し、2013年には食品安全マネジメントシステムISO22000へ移行。北海道工場と本社工場はFSSC22000の認証も取得している。第二次中期経営計画ではDX推進を重点戦略に掲げ、生産データのデジタル化やスマートファクトリー化を進める。工場の合理化・省人化により付加価値向上を図る一方、すり身原料に依存しない商品研究にも取り組んでいる。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

食料品のなかでの位置

練り物専業で国内2位、低収益性

かまぼこ・ちくわ等の水産練り製品専業メーカー。国内シェアはニップンに次ぎ2位だが、売上高345億円と業界規模は小さい。原材料の魚価高騰や競争激化で利益率は低迷し、2025年6月期の営業利益率は2.6%と低水準。同業の日清製粉や昭和産業は製粉事業で規模が大きく、収益構造で劣る。

強み

  • 一正蒲鉾ブランドの認知度は高く、スーパーなどでの販売力が強み。
  • 日常消費財であり、景気変動の影響を受けにくい安定需要がある。
  • 練り製品製造の長年のノウハウと品質管理技術で差別化を図っている。
  • 専業メーカーとして特定カテゴリーで一定のシェアを確保している。

課題

  • 魚価の上昇が利益を直撃し、価格転嫁が難しいため収益が圧迫される。
  • 営業利益率が2.6%と低く、同業他社と比べても劣り事業効率の改善が急務。
  • 和食離れや人口減少で練り物市場の縮小が懸念され、新規需要の創出が必要。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

食料品の時価総額近傍。太字が一正蒲鉾

時価総額で並べると、掲載11社のなかで5番目にあたる。

#企業時価総額PER
12924イフジ産業159億円7.8倍
22935ピックルスホールディングス156億円11.3倍
32884ヨシムラ・フード・ホールディングス151億円16.2倍
42936ベースフード148億円55.4倍
52904一正蒲鉾140億円42.2倍
62816ダイショー140億円30.1倍
72224コモ134億円166.4倍
82818ピエトロ125億円
92927AFC-HDアムスライフサイエンス125億円9.0倍
102883大冷122億円24.6倍
112907あじかん118億円10.5倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 32件

新潟で蒲鉾会社として創業した1965年

1965年1月、新潟市山木戸に資本金200万円で創業者の野崎正平が新潟蒲鉾株式会社を設立し、蒲鉾の製造販売を開始した。翌1966年3月に一正蒲鉾株式会社へ商号変更。創業からわずか6年後の1971年には本社・工場を隣接地に新築移転し、生産能力を拡大。1960年代後半から1970年代前半にかけて、蒲鉾製造の基礎を固めた。

カニ風味かまぼこ「オホーツク」発売と工場拡充の1970年代

1975年に一正食品株式会社を設立し、1976年には北海道小樽市に北海道工場を新設。1979年6月、カニ風味かまぼこ「オホーツク」を新発売し、同月には滋賀県守山市に関西工場を新設。二つの工場を東西に配置し、全国流通体制を整えた。「オホーツク」は後に40年以上にわたって売れ続けるロングセラー商品となる。1985年には本社・本社工場を現在の新潟市津島屋に移転。

株式公開を経て多角化に乗り出した1990年代

1989年2月、株式を日本証券業協会に店頭登録。1990年には冷蔵倉庫業を目的とした株式会社イチマサ冷蔵を設立し、物流事業に参入。同年、事業所内保育園「ちびっこランド」を開園。1993年にはイチマサ冷蔵の資産を買取り、東港工場として稼働開始。1996年には新潟県笹神村(現阿賀野市)に笹神栽培センターを新設し、きのこ事業に進出。水産練製品以外の分野へ多角化を進めた。

上場とグループ再編が進んだ2000年代

2004年12月、ジャスダック証券取引所に株式上場。2006年には株式会社ノザキフーズを設立し、2011年に吸収合併して聖籠工場として稼働。2013年には一正食品株式会社を吸収合併し、グループ体制を簡素化。2014年には旧一正食品の工場を改修し山木戸工場として再稼働。同年、東証市場第一部に銘柄指定され、東証二部から第一部へ昇格。品質認証では2008年にISO9001をグループ全体で取得した。

創業50周年とインドネシア進出の2010年代後半

2015年1月に創業50周年を迎え、同年4月に株式分割を実施。8月にはインドネシアに合弁会社PT.KML ICHIMASA FOODSを設立し、海外生産拠点を獲得。2016年にはうなぎ蒲焼風製品「うなる美味しさうな次郎」を発売。2019年には「オホーツク」発売40周年を迎え、本社工場がFSSC22000認証を取得。老舗ながら新製品開発と海外展開に積極的に取り組んだ。

年表32件を開く

1960年代

  • 1965年1月創業新潟市山木戸に資本金200万円をもって創業者野崎正平が新潟蒲鉾株式会社を設立し、蒲鉾の製造販売を開始。
  • 1966年3月商号変更一正蒲鉾株式会社に商号変更。

1970年代

  • 1971年9月生産体制拡充のため本社並びに本社工場を隣接地に新築移転。
  • 1975年6月創業一正食品株式会社を設立。
  • 1976年4月北海道小樽市に北海道工場を新設。
  • 1979年6月カニ風味かまぼこの製品名「オホーツク」を新発売。
  • 1979年6月滋賀県守山市に関西工場を新設。

1980年代

  • 1985年9月本社並びに本社工場を新潟市津島屋に新築移転。
  • 1988年7月M&A実質上の存続会社である旧一正蒲鉾株式会社の株式の額面変更のため、同社を吸収合併。
  • 1989年2月株式を社団法人日本証券業協会に店頭売買銘柄として登録。

1990年代

  • 1990年1月冷蔵倉庫業を目的として株式会社イチマサ冷蔵(現・連結子会社)を設立。
  • 1990年8月本社敷地内に事業所内保育園「ちびっこランド」開園。
  • 1993年4月株式会社イチマサ冷蔵の資産を買取り、東港工場として稼動。
  • 1996年9月新潟県北蒲原郡笹神村(現・阿賀野市)にきのこの生産販売を目的として笹神栽培センターを新設。

2000年代

  • 2002年3月スナックタイプ、製品名「カリッこいわし」を新発売。
  • 2004年12月上場ジャスダック証券取引所に株式を上場。
  • 2006年2月創業株式会社ノザキフーズを設立。
  • 2008年7月一正グループ全体でISO9001:2008の認証を取得。

2010年代

  • 2011年7月M&A株式会社ノザキフーズを吸収合併し、聖籠工場として稼働。
  • 2012年5月北海道工場を隣接地に新築移転。
  • 2013年1月全社でISO22000:2005の認証を取得。
  • 2013年2月M&A一正食品株式会社を吸収合併。
  • 2014年2月北海道工場がFSSC22000の認証を取得。
  • 2014年7月旧一正食品株式会社の工場を改修し、山木戸工場として稼働。
  • 2014年7月東港工場に太陽光発電設備を設置し、発電を開始。
  • 2014年11月東京証券取引所市場第一部に銘柄指定。
  • 2015年1月創業創業50周年。
  • 2015年4月普通株式1株につき2株の割合で株式分割。
  • 2015年8月インドネシアに市場参入を図るため、合弁会社PT.KML ICHIMASA FOODSを設立出資。
  • 2016年6月うなぎの蒲焼風、製品名「うなる美味しさうな次郎」を新発売。
  • 2019年6月カニ風味かまぼこ「オホーツク」が発売40周年。
  • 2019年8月本社工場がFSSC22000の認証を取得。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/6期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2026年6月期まで362億円
  • 営業利益2026年6月期まで11億円
  • 自己資本利益率(ROE)2026年6月期まで5%
  • 投下資本利益率(ROIC)2026年6月期まで4%
  • 自己資本比率2026年6月期まで50%台

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    品質保証体制の強化と安全・安心な商品提供

    全事業分野で品質保証体制を強化し、お客様に安全で安心な商品・サービスを提供する。特に魚肉たんぱく製品のおいしさや健康機能を追求した高品質商品を国内外に拡販し、水産練製品業界のトップブランドを目指す。

  2. 02

    マーケティング機能強化によるブランド価値向上

    お客様視点のマーケティング、技術研究、商品開発を一気通貫させるマーケティング開発本部を軸に、ニーズ変化や新トレンドを迅速に捉え、主力商品のリニューアルやサステナブル商品開発を継続し、ブランド価値向上と配荷増加を図る。

  3. 03

    DX推進による工場合理化と収益最大化

    全社でデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、工場のFA・AI・IoT活用による省人化・合理化を実現する。生産データのデジタル化や生産管理システムで品質・効率向上を図り、付加価値や生産性向上を通じ収益最大化を目指す。

  4. 04

    きのこ事業の技術研究と事業拡大

    栽培技術の進化による安定栽培と最大収穫量実現、およびおいしさや栄養機能の研究を進め、一正まいたけブランドを確立する。AI・IoTによるスマートファクトリーで環境配慮型の省エネ・循環型ビジネスモデルを構築し、事業規模・領域を拡大。

  5. 05

    海外事業拡大とグローバル企業への成長

    成長する海外市場(特に東南アジア、北米、中東)に向け、水産練製品・惣菜事業、きのこ事業ともに拡販を推進。インドネシア子会社を通じた生産・販売体制を強化し、相互関税等のリスクを注視しつつ、グローバル企業としての基盤を確立する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で928人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は429万円で、9期前と比べて+11.0%平均年齢は40.2歳、平均勤続年数は12.8年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年6月947
2017年6月968
2018年6月971
2019年6月38739.311.6970
2020年6月39039.512.0921
2021年6月40739.611.7943
2022年6月40639.611.8952
2023年6月40640.012.2935
2024年6月42339.912.5928140
2025年6月42940.212.892897

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年6月期・提出会社(単体)
女性管理職比率11.1%
縦線は目安の30%
男性育休取得率100.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)69.1%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社2(国内 1 / 海外 1、うち連結子会社 2) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
本社第二工場 — 新潟市東区6,733百万円
水産練製品・惣菜事業
栽培センター — 新潟県阿賀野市2,377百万円
きのこ事業
本社 — 新潟市東区1,847百万円
水産練製品・惣菜事業
本社工場 — 新潟市東区1,551百万円
水産練製品・惣菜事業
聖籠工場 — 新潟県北蒲原郡 聖籠町1,214百万円
水産練製品・惣菜事業
東港工場 — 新潟市北区1,066百万円
水産練製品・惣菜事業
北海道工場 — 北海道小樽市1,014百万円
水産練製品・惣菜事業
関西工場 — 滋賀県守山市884百万円
水産練製品・惣菜事業
インドネシア西ジャワ州 ボゴール市805百万円
水産練製品・惣菜事業
山木戸工場 — 新潟市東区644百万円
水産練製品・惣菜事業
ほか5件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    ㈱イチマサ冷蔵
    新潟市北区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    PT.KML ICHIMASA FOODS (注)2・3
    インドネシア 西ジャワ州 ボゴール市 · 連結子会社
    議決権75.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年6月期の売上高は355億円営業利益6億円前期と比べると増収減益で、売上が+2.6%、利益が-33.3%。

売上高
+2.6%
355億円
営業利益
-33.3%
6億円
純利益
-57.1%
3億円
営業利益率
1.7%
前期比 -0.9%pt

会社が出している今期の予想2027年6月期

項目会社予想前期実績
売上高386億円355億円
営業利益8億円6億円
純利益5億円3億円
1株あたり配当¥14¥14

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年4Qで、売上は159億円、営業利益は−3億円。前年の2025年4Qと比べると、売上は+2.6%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q76−2−2.6−2
2023年4Q71−1
2024年1Q73−1−1.40
2024年2Q116108.67
2024年3Q8467.14
2024年4Q72−2−2.8−1
2025年2Q191105.210
2025年4Q155−1−0.6−3
2026年2Q19694.66
2026年4Q159−3−1.9−3

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 15期分

2012年6月期からの15期で、売上は308億円から355億円へ1.2倍に増えた。直近期の営業利益率は1.7%。売上は4期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2012年6月308197
一正食品株式会社を吸収合併。
2013年6月313146
2014年6月3341213
創業50周年。
2015年6月34451
2016年6月35052
2017年6月348158
2018年6月350116
2019年6月356137
2020年6月360193
2021年6月3471827
2022年6月31666
2023年6月328−11
2024年6月34513123.810
2025年6月346992.67
2026年6月355651.73

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年6月期

売上高355億円のうち、営業利益として残るのは6億円1.7%。営業外の損益と税金を反映した純利益は3億円、売上の0.8%にあたる。営業利益率は業種中央値4.1%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 費用事業を回すためにかかったお金98.3%349億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益1.7%6億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

営業利益率業種比2.4pt
1.7%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比2.4pt
0.8%
税金まで払って最後に残る割合

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2025年6月期は営業CFが16億円、投資CFが−26億円で、差し引きのフリーCFは−10億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は11億円で、売上の0.4ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2012年6月16−182−26
2013年6月25−18−1712
2014年6月20−3210−1211
2015年6月22−274−511
2016年6月19−2−19178
2017年6月26−9−17178
2018年6月10−70312
2019年6月25−11−16149
2020年6月28−8−172013
2021年6月24−7−181713
2022年6月18−2214−423
2023年6月−10−3941−4914
2024年6月52−17−163532
2025年6月16−26−11−1011

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2025年6月期の総資産は304億円。このうち返さなくてよい自己資本が149億円で、自己資本比率は48.8%(業種中央値56.8%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2012年6月2006713333.4
2013年6月2117513635.6
2014年6月2398815137.0
2015年6月2599716237.3
2016年6月2399514439.9
2017年6月23510313243.7
2018年6月24310913444.9
2019年6月23711012746.6
2020年6月22111210950.7
2021年6月2221368661.2
2022年6月25313911454.8
2023年6月30713617144.3
2024年6月31414516946.2
2025年6月30414915548.8

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年6月期の内訳
現金及び預金
11億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
124億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
9億円
在庫として抱えている分
負債合計
155億円
いつか返す必要があるお金

業界内での比較

食料品 123社との比較

同じ食料品の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り123社中18位あたり、逆に低いのは営業利益率123社中107位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
/中央値 7.3%
P25 3.7%P75 11.4%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
1.7%/中央値 4.1%
P25 2.7%P75 7.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
/中央値 56.8%
P25 46.5%P75 67.3%
売上成長率前期からの売上の伸び
2.6%/中央値 3.4%
P25 0.7%P75 6.3%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
1.9%/中央値 2.3%
P25 1.5%P75 3.3%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥752で、1年前と比べて+2.9%過去52週の値幅のなかでは23%の位置にある。

¥752-0.4%1ヶ月-0.7%1年+2.9%時価総額140億円
過去52週の値幅
安値¥741高値¥789

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)42.2倍
PER (会社予想)28.7倍
PBR0.92倍
配当利回り1.86%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価759円。25日線(762円)をやや下回り、75日線(757円)付近。週足は横ばい。52週高値789円からは-3.8%、52週安値739円からは+2.7%とレンジ内。出来高は減少傾向で閑散。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 35/100)

PER34.6倍は同業平均28.0倍を上回り割高感。PBR0.91倍は同業平均1.62倍を下回り割安。ROE5.1%と低く収益性改善が課題。配当利回り1.84%は同業平均2.23%を下回る。両面ありつつ、PERの高さが支配的でやや割高。

指標この会社業種平均
PER (実績)42.2倍28.6倍
PER (予想)28.7倍
PBR0.92倍1.63倍
ROE5.1%7.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

蒲鉾市場は成熟しており、人口減少で需要は縮小傾向。一正蒲鉾はブランド力と一貫生産で利益率を確保しているが、成長性には限界がある。強気派は、安定した収益基盤と高い配当利回り(1.84%)を評価する一方、弱気派は、売上高の伸び悩みと2025年6月期の営業利益率低下(2.6%)予想を懸念。新商品や海外展開などの成長戦略が描けるかが焦点。

プラスに働く材料7
  • 安定した収益基盤

    売上高345億円、営業利益率3.77%と収益は堅調

  • 高品質ブランド力

    練り製品でトップクラスの知名度、価格交渉力に強み

  • 株主還元は安定

    配当利回り1.84%と安定的、PBR0.91倍と割安

  • 魚粉価格下落による原材料費改善継続影響

    主原料の魚価が10%下落すれば、年間営業利益約3億円の押し上げ(営業利益9億の33%相当)。

  • 自社株買いや増配による株主還元強化次回株主総会影響

    配当性向30%超や自己株式取得でEPS向上、PBR1倍超への期待。還元規模は数億円と想定。

  • 業務用チャネル開拓で販売増加2026年Q2以降影響

    外食需要回復で業務用比率向上、売上5%増で営業利益約1億円増加(売上346億×粗利改善)。

  • 高付加価値新製品投入による粗利率向上2026年下期影響

    高級蒲鉾投入で粗利率1%pt改善、営業利益約3.5億円増加(売上346億×1%)。

マイナスに働く材料7
  • 市場縮小の逆風

    国内人口減少で練り製品市場は中長期的に縮小

  • 売上高成長鈍化

    2024年6月期345億→2025年6月期346億とほぼ横ばい

  • 利益率の低下懸念

    営業利益率3.77%→2.6%と悪化予想

  • グローバル魚肉価格高騰によるコスト増継続影響

    すり身価格20%上昇で年間営業利益約5億円押し下げ(原材料費比率60%、営業利益9億)。

  • 国内需要停滞で売上高伸び悩み2026年通年影響

    人口減少と消費低迷で売上346億横ばい継続、固定費比率上昇で利益率悪化。

  • 競合大手の値下げ競争激化2026年下期影響

    販売単価2%下落で粗利2%pt低下、営業利益約7億円減少(売上346億×2%)。

  • 高いPER水準からの下方修正リスク決算発表後影響

    PER34.6倍が業績減益で業界平均20倍に収斂すれば、株価約40%の下値余地。

次の決算で確かめる点
営業利益率
収益性の維持が課題。3%割れは警戒
売上高成長率
市場縮小の中での成長の有無を確認
新商品比率
新規需要創出への取り組みを測る指標

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり14で、前期から+16.7%いまの株価に対する利回りは1.86%。増配か配当維持が1年続いている。

年間配当
¥14
1株あたり
配当利回り
1.86%
いまの株価に対して
配当性向
45.4%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
1年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年6月6
2018年6月716.725.6
2019年6月70.013.7
2020年6月814.39.4
2021年6月1025.07.1
2022年6月1220.036.4
2023年6月120.0341.3
2024年6月120.021.1
2025年6月1416.745.4

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥14

株主

有価証券報告書より

2025年6月期末の株主数は延べ18,653人。区分でいちばん多いのは事業法人56.2%。グループ会社や銀行などの安定株主が63.0%を占め、残る37.0%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年6月%2021年6月%2022年6月%2023年6月%2024年6月%2025年6月%
事業法人59.257.657.156.856.256.2
個人・その他22.623.626.530.633.936.3
金融機関17.616.515.111.09.06.8
外国法人0.20.40.80.50.50.4
自己株式0.30.30.30.30.30.3
証券会社0.41.90.41.10.30.3
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01有限会社ノザキ30.94
02東京中小企業投資育成株式会社5.86
03野崎正博2.81
04サトウ食品株式会社2.78
05川口栄介1.76
06日本生命保険相互会社1.38
07みずほ信託銀行株式会社 退職給付口信託 亀田製菓口 再信託受託者 株式会社日本カストディ銀行1.36
08日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)1.21
09株式会社日本カストディ銀行(信託E口)1.16
10農林中央金庫1.14

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 15期分

1株利益は15期で−77%、1株純資産は14期で+12%。直近期のROEは5.1%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2012年6月7872211.66.914.5
2013年6月658118.59.612.9
2014年6月6847715.46.17.3
2015年6月75221.4157.416.4
2016年6月135162.679.3
2017年6月465568.529.4
2018年6月305905.344.425.6
2019年6月365996.129.913.7
2020年6月146062.373.39.4
2021年6月14673721.76.47.1
2022年6月317544.126.436.4
2023年6月57390.6163.4341.3
2024年6月527896.814.721.1
2025年6月418105.118.345.4
2026年6月18

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

8名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は8名。2025/6期の役員報酬は総額138百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約5倍にあたる。

氏名役職年齢
野崎正博代表取締役 社長執行役員68
後藤昌幸取締役常務執行役員 バイオ事業統括 本部長67
髙島正樹取締役常務執行役員 コーポレート事業 統括本部長66
小柳啓一取締役(非常勤)65
和田祐樹取締役常務執行役員 食品事業統括本部長 兼マーケティング 戦略部長40
中山正子取締役(非常勤)56
高山佳代子取締役(監査等委員)64
阿部和人取締役(監査等委員)67

役員報酬の内訳2025/6

役員の区分人数固定報酬百万円賞与百万円株式報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)58325511222
社外取締役415154
取締役(社内)1111111

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/6期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容408字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、当社、連結子会社2社で構成され、その事業は、食品の製造販売を主な事業の内容として、当事業に関する物流、サービス等の事業を展開しています。当社グループの事業にかかわる位置づけは、次のとおりです。 また、当連結会計年度より、従来「その他」に含まれていた「運送・倉庫事業」の量的重要性が増したため、報告セグメントを従来の2区分から、「水産練製品・惣菜事業」及び「きのこ事業」、「運送・倉庫事業」の3区分に変更しています。 水産練製品・惣菜事業、きのこ事業 一正蒲鉾㈱   水産練製品・惣菜の製造販売及びきのこの生産販売を行っています。 PT.KML ICHIMASA FOODS   水産練製品の製造販売を行っています。 運送・倉庫事業 ㈱イチマサ冷蔵   貨物運送業及び倉庫業を事業としており、主に当社の製品及び材料の運送・保管を行っています。 事業の系統図は、次のとおりです。
経営方針・対処すべき課題6,127字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)会社の経営の方針 当社グループの社是「人生はやまびこである」のもと、全従業員は「正しきことは正しく報われる」という創業者野崎正平の信念を受け継ぎ、「誠実」「謙虚」「感謝」の心で行動することとしています。また、経営理念「安全・安心を基本として、ユーザーに信頼され、愛され、感動される商品・サービスを提供することで、社会になくてはならない企業として貢献します。」のもと、水産練製品・惣菜の製造販売及びきのこの生産販売を主体とした事業を展開し、常に「安全・安心な品質」と「お客さまに愛されるおいしさ」を追求することで事業の永続的な発展を図っています。 事業の展開に当たっては、法令の遵守、人権の尊重、公正な取引及び商品・サービスの安全・安心に取り組むとともにお客さま、お取引先さま、株主・投資家の皆さま及び従業員並びに地域社会から満足していただけるよう次の基本方針のもと企業価値の向上に努め、当社グループの一層の発展を目指していきます。 ① すべての事業分野において品質保証体制の強化を図り、お客さまに安全で安心な商品・サービスの提供を行っていきます。 ②  水産練製品・惣菜事業のマーケティング機能を強化することにより、お客さまに信頼され、愛され、感動される商品を開発、提供しブランド価値の向上を図っていきます。 ・魚肉たんぱく製品のおいしさや健康機能を追求した「安全・安心で高品質な商品」を国内外に拡販し、水産 練製品業界のトップブランドを目指す。 ・DXによる工場の合理化・少人化を実現し、付加価値や生産性の向上に結びつけ、収益の最大化を図る。 ・原材料の持続可能性を実現する新たな価値を持った食の提供により、一正ブランドの向上を図る。 ③  きのこ事業の技術研究並びに商品開発を強化し、事業規模及び事業領域の拡大を目指していきます。 ・栽培技術の更なる進化による安定栽培の維持と最大収穫量の実現を通し、拡販による収益の最大化を図る。 ・おいしさや栄養機能等の調査・研究を進め、付加価値の向上と一正まいたけブランドの確立を実現する。 ・AI・IoTにより管理、最適化されたスマートファクトリーのもとで、環境に配慮した省エネ・循環型ビジネ スモデルの構築を目指す。 (2)超長期ビジョン 当社グループでは、30年後のありたい姿で ある“ICHIMASA30ビジョン” (2016~2045年度)を次のとおり制定し、30年後のありたい姿から今を変革していくというバックキャスティング思考をもとにグループ経営を行っています。 ①「“安全・安心”に“健康・環境”と “心の豊かさ”をプラスして世界中に日 本の“食”で貢献するグローバル企 業」 ②「常に技術を探求し、未来に向けてあ らゆる“食”の情報を発信する食品バ イオ企業」 ③「あらゆるステークホルダーの皆さま に“食”を中心に“幸せ”と“喜び” をお届けするあたたかい企業」 (3)第二次中期経営計画の総括 当社グループでは、2021年7月から2026年6月までの5か年を第二次中期経営計画「成長軌道への5年」と位置づけ、引き続き収益力、財務基盤の強化に取り組むとともに、海外事業の更なる拡大を図っていきます。 1)経営基本方針 「国内外のマーケットへの果敢なチャレンジを通じ、事業の成長力・収益力基盤を確立し、ファーストステー ジ「成長軌道」を確実に実現する。」 ・国内マーケットは少子高齢化のもと縮小が予想されるが、商品力、生産力、販売力に磨きをかけ、競争優位性を確立しシェア拡大を目指す。 ・海外マーケットでは成長マーケットを分析し、水産練製品・惣菜事業、きのこ事業ともに拡販を推進する。 2)全社戦略と主な戦術・施策 上記の経営基本方針のもと、5つの重要戦略キーワードから全社戦略を設定し、全従業員が戦略実行に向けた戦術を策定し、施策を実行していきます。 全社戦略   主な戦術・施策 ①「変革」と「創造」 持続的成長と働きがい向上のために人財投資を積極的に行うとともに、「変革」と「創造」を基軸とした考動を通じ経営環境の変化を克服する。     ・IWS(いちまさワークスタイル)、新しい働き方の確立・働きやすい・働きがいのある・多様な人財が活躍する会社づくり・風通しが良く誰もが自由に発想し、創造的な意見が飛び交う組織風土への変革・成長する意志ある誰もが成長できる能力開発環境の構築・すり身原料にとらわれない商品の研究開発・魚肉たんぱく、まいたけの機能性共同研究 ②「選択」と「集中」 水産練製品・惣菜事業は商品・市場・生産等の「選択」と「集中」を徹底し、魚肉たんぱく製品の強みを活かした攻めの販売施策を通じ国内において圧倒的な基盤をつくる。    ・魚肉たんぱく製品の強みを活かした主力商品のリニューアル継続やサステナブルな商品の開発強化・主力商品である「サラダスティック」の販売強化と新設する本社第二工場の合理化・省人化・量産体制の確立・販売・廃止の生産アイテム選択を着実に実施し、生産効率化・生産性向上と販売の強化・効率化の両立を実現・販売地域の「選択」と「集中」による海外拡販強化・多様な国際ニーズに対応した商品開発と市場開拓 ③「デジタルトランスフォーメーション(DX)」 全社で「DX」の推進に取り組み、ニューノーマルでの競争優位性を確立し、事業収益の最大化を実現する。     (顧客価値の創出)・DXを活用した市場データの深度ある収集、分析と提供・フードテックによる応用、実現の可能性の探求(生産性向上・働き方改革)・全社業務プロセスの見直しによるデータのデジタル化、業務の自動化・省人化推進・DXによる新しい製造方法の研究開発・スマートファクトリーを目指した生産データのデジタル化とデータの有効活用による生産性向上・生産管理システムによる品質向上と効率化推進・SFA・CRM、オンライン商談などによる営業活動の効率化・ゼロトラストモデルによるサイバーセキュリティ対策構築 ④「新規事業」 「新規事業」への取組みは、第二次中期経営計画 期間中に探索を行い事業化に着手する。   ・水産練製品・惣菜事業+きのこ事業+「第3の事業」の主力3事業の構築を指向・新規専担部署の設置 ⑤「アライアンス」  お取引先さまと強固かつ高品質な「アライアンス」体制を構築し、ともに環境・経済・社会等の変化に対応する   ・品質向上の技術・知的サポート実施・「一正やまびこ会」等を通じたアライアンス活動の実施・「いちまさ通信」による情報提供の継続・運行管理システムの構築・運営 3)第二次中期経営計画最終年度数値目標(連結ベース) 項目   2026年6月期 (当初)   2026年6月期 (変更後)   増減 売上高    400億円    362億円   ▲38億円 営業利益      26億円      11億円   ▲15億円 自己資本利益率(ROE)    10%    5%   ▲ 5% 投下資本利益率(ROIC)    9%    4%   ▲ 5% 自己資本比率    60%台    50%台   ▲10%台 2021年8月に第二次中期経営計画を公表以来、数値目標の達成に意欲的に挑戦してきましたが、世界的な経済・社会情勢の大きな変化、国内水産練製品市場の成長鈍化や原材料費やエネルギー価格の高騰、きのこ事業の業績が当初の想定を大幅に下回るなど、取り巻く環境は非常に厳しい状況で推移しています。 このような状況を踏まえ、2025年8月8日に適時開示のとおり、中期経営計画の最終年度の数値目標を下方修正しました。こうした厳しい経営環境に対応すべく、引続き事業構造の見直しを行い、継続的な企業価値の向上を目指していきます。 当社グループの経営上の目標の達成を判断するための客観的な指標は上記のとおりですが、各数値については有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。 (4)経営環境 ① 国内外の市場環境 2024年の国内出生数、出生率は9年連続で減少、出生数は過去最少の約68万人と初めて60万人台となり、合計特殊出生率も過去最低の1.15となるなど、少子高齢化は加速し、国内市場はこれまで以上に厳しい経営環境が予想されます。 世界的な食料需要の拡大、気候変動を要因とする天候不順、政治的な不安定性や紛争といった地政学的な要因の影響等により、原材料やエネルギー等の価格は、当面、現在の水準に高止まりするものと想定しています。 また、米国のトランプ大統領が2025年4月に打ち出した相互関税が、世界経済に与える影響も注視が必要な状況にあります。 国内では賃上げの動きが中小企業や地方にも広がるなど、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加等を背景に、景気は緩やかな回復基調で推移していますが、米国を中心とする世界経済の動きは円ドル等の為替や金利、株式市場に大きく影響を与えており、原材料やエネルギー等の価格の商品への価格転嫁による国内の物価上昇により、2025年5月まで実質賃金が5か月連続マイナスとなるなど、消費者の生活防衛意識は日増しに強まっています。 2025年の訪日外国人客数は、上半期に過去最速で年間2,000万人を突破し、国内経済はインバウンド効果に よる消費の拡大と地域活性化への効果を期待する声が広がっている一方、外国人観光客数の増加が「オーバーツーリズム」として住民生活に悪影響を及ぼす懸念も報道されています。 海外では、健康志向が高まっている米国や西欧諸国などの先進国、そして成長を続ける東南アジア諸国などの新興国において、水産練製品の需要が拡大しており、市場の成長余地は大きいと考えられます。 また、CO2排出量や食品ロスの削減など、持続可能な社会を実現するために、ESG経営の実践やSDGs目標の達成に向けた社会的な要請は日増しに強まっています。 (5)対処すべき課題 ① 国内水産練製品・惣菜事業 国内では、加速する少子高齢化、未婚率や核家族化による単身世帯の増加、食の多様化とグローバル化などの要因により、水産練製品市場は概ね横ばいで推移しており、国内各メーカーにとって新たな需要を創出するための商品開発が共通の課題となっています。 このような市場の状況に対応するために、水産練製品・惣菜事業においては、お客さまのニーズやライフスタイルの変化に迅速に対応し、新商品を開発するとともに、常に付加価値向上を図るための主力商品のリニューアルを継続し、競争優位性の確立を目指していきます。 特に、地球環境の維持をはじめとする社会的価値の視点で商品を選択するお客さまが今後も増えていくと考えており、これらの状況を踏まえ、当社はサステナビリティへの取組みを強化し、変化するお客さまのニーズに応え、美味しさと社会的価値を兼ね備えた付加価値の高い商品の開発を進めます。 また、原材料であるすり身の価格は世界的な需要拡大による品薄傾向等を背景に高止まっており、そのほか副材料、エネルギー等の価格も高い状況が続いています。 さらに、生産年齢人口の減少による労働力不足は一層深刻になると予想されており、安定した生産を継続し商品供給責任を果たすためにも、生産アイテムの削減を行うことで生産効率化を進め、収益及び競争優位性の確立を図ることとしています。加えて、ファクトリーオートメーションによる省人化が急務であるとの認識のもと、FAシステム部において工場でのAI 、IoT活用を急ピッチで進めています。 商品開発・リニューアルに当たっては、安全・安心・健康・おいしさの観点から、減塩商品のラインナップの充実や簡便・即食タイプの高たんぱく商品、国産原材料にこだわった商品、すり身を使用した代替シーフードの“ネクストシーフード”シリーズなど、新しい発想による、これまでにない商品開発も行っています。健康長寿社会の進展にあわせ、安全・安心・健康へのニーズは引続き根強く推移することが予想され、さらなる健康機能の付加についても検討していきます。 また、2024年7月にマーケティング開発本部を設置し、お客さま視点に基づき、マーケティング・技術研究・商品開発を一気通貫させ、持続可能な成長企業に必要である「お客さま視点での全社連動」を行うことで、これまで以上に、ニーズの変化や新たなトレンドを迅速に把握し、商品力の向上に結び付け、配荷の増加を目指していきます。 ② 海外水産練製品・惣菜事業 国内市場は市場縮小が避けられない一方で、健康志向の高まりから海外での水産練製品需要はカニ風味かまぼこを中心に伸長しており、欧米諸国のほか、アジア各国、中東地域への輸出量も増加しています。当社グループでは、2015年8月にインドネシアに合弁会社を設立し、成長が続く東南アジアを中心に、合弁会社から北米、中東等への輸出を強化してきましたが、“ICHIMASA30ビジョン”(2045年度のありたい姿)のありたい姿のひとつである「世界中に日本の“食”で貢献するグローバル企業」を実現するための施策のひとつとして、2024年12月に追加株式を取得し出資比率を引上げ、連結子会社化しました。今後も海外での生産・販売体制を強化し、企業価値の向上とビジョン実現に向けて取り組んでいきます。 直近の経済情勢では、米国のトランプ大統領が2025年4月に打ち出した相互関税は、当社商品の輸出に少なからず影響を及ぼしており、今後も相互関税の動向に注視が必要な状況にあります。また、2023年から続く中国による日本産水産物の全面輸入停止及び香港の新潟県産品の輸入停止措置は、2025年5月に日中両政府間で再開に必要な要件で合意し、手続きに入ることが明らかになりましたが、原発事故以降続けられている新潟県を含む10都県の食品を対象にした輸入停止措置は、水産物も含め継続される見込みであり、今後も当社商品の輸出に少なからず影響を及ぼすことが考えられます。 ③ 国内きのこ事業 少子高齢化や人口減少の影響により市場は全体的に横ばい傾向にあり、需要と供給のアンバランスによる価格の変化が収益に直接影響を与えるため、需要の見極めが重要となります。そのうえで、デリカ惣菜向けなど業務用需要の取り込みを進め、販売チャネルの拡大を図ります。また、労働力確保が一層困難となる環境を踏まえ、省人化をこれまで以上に推進するとともに、包装効率の高い商品形態へのシフトを進めます。さらに、これまで培ってきた培養技術を応用し、新たな事業領域への展開を目指し、持続的な成長に取り組んでいきます。
事業等のリスク9,406字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、次のようなものがありますが、これらに限られるものではありません。 なお、文中の将来に関する事項については、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。 (1)社会リスク ① 国内人口減少に係るリスク 国内では少子高齢化が加速し、今後も長期的に市場の縮小が予想されるなかで、競合他社の新商品の上市や販売プロモーションの強化などにより、当社グループ商品の競争優位性の低下やシェアの減少が生じ、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 当社グループは、常に消費者ニーズやライフスタイルの変化に迅速に対応し、新商品開発を推進するとともに、新たな消費機会を提供していく戦略を展開しています。また、継続的な商品リニューアルを通じて付加価値を向上させる取組みも行っています。さらに、お取引先さまとの緊密なコミュニケーションによる未導入商品の拡販、若年層・若年家族層へのSNS活用による購買機会を拡大させる取組みを行っています。同時に、海外市場への進出を進め、海外需要の開拓にも力を入れています。 ② 温暖化・気候変動に係るリスク 当社グループは、地球環境の維持が最も重要な課題であるとの認識のもと、「ESG経営宣言」及び「環境方針」を定め、地球温暖化の防止と循環型社会の実現に向けて取組みを行っています。しかしながら、将来的に気候変動のリスクを緩和するために、当社グループの取組みを超えた環境規制強化、カーボンプライシングの導入、環境負荷に対する課金が行われた場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 当社グループは、TCFDの提言への賛同を表明しており、CO2排出量の削減を指標・目標として明示することにあわせ、環境コストの経営に対する影響を多角的な視点からシミュレーションしながら取り組んでいます。生産プロセス及び設備の効率向上、必要なエネルギー使用量の削減を通して、コスト削減と環境への負荷軽減を同時に実現することや太陽光発電システムなどの再生可能エネルギー由来電力などの持続可能なエネルギー利用に関する最新技術の導入を進めています。 ③ お客さまニーズに係るリスク お客さまニーズの変化は、市場環境や競争状況に大きな影響を及ぼす要因の一つであり、常にお客さまの要求や嗜好が変化しており、この変化に対応できないことで当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 当社グループは、お客さまニーズやトレンドを把握するために、継続的な市場調査と競合分析を実施しています。2024年7月にマーケティング開発本部を設置し、お客さま視点に基づき、マーケティング・技術研究・商品開発を一気通貫させ、持続可能な成長企業に必要である「お客さま視点での全社連動」を行うことで、これまで以上に、ニーズの変化や新たなトレンドを迅速に把握し、商品力の向上に結び付け、配荷の増加を目指していきます。 ④ 流通の変化に係るリスク 当社グループの商品は、総合スーパー、食品スーパー、コンビニエンスストア、ドラッグストアなどを通してお客さまにお届けしています。これらの業界動向やお取引先さまの経営状態、販売政策等の変化が、当社グループ商品の販売機会や販売価格に影響を及ぼす可能性があります。加えて、インターネットによる商品販売の増加は、将来的な商品開発、販売政策に大きな影響を及ぼすと考えています。 (リスクへの対応) 当社グループは、お取引先さまの店舗への巡回訪問などの活動を通して、未導入商品の拡販や魅力的な売り場づくりの提案を行っており、商品の認知度や魅力を高める取組みを行っています。また、自社のホームページ、総合スーパーのEC販売サイトを活用して、インターネット販売の増加を図るとともに、お客さまのニーズに柔軟に対応した商品の販売を行っています。また、データ分析で販売ノウハウを蓄積し、販売戦略の最適化に努めています。こうした様々な取組みを通して、変化する流通市場環境に適応し、販売機会の最大化と競争力の向上を図っています。 ⑤ 物流に係るリスク 当社グループは、国内生産拠点で製造、生産した商品を、総合スーパー、食品スーパー、コンビニエンスストア、ドラッグストアなどへ主にトラックで輸送しています。物流業界ではドライバー不足、倉庫内作業者不足や高齢化が深刻な問題となっており、将来的に物流の供給力が不足することで、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。また、近年異常気象により大雨や大雪による交通障害が増えており、さらに今後予測される南海沖地震等による災害時には、一定期間の交通遮断等が業績に影響する可能性があります。 (リスクへの対応) 当社グループは、各地に物流拠点を設置し、これらの拠点を中心にした効率的な物流網の構築を進めています。また、パレット輸送や鉄道コンテナ輸送などの活用により、物流業界への負担を軽減する取組みを行っており、物流供給力の低下によるリスクに対処するだけでなく、より持続可能な物流体制の構築にも努め、将来の物流の変化にも迅速に対応していくことを目指しています。また、災害対応として、東西に業務課を設置し、災害時には一定期間の受給・物流業務を相互に代替できる体制を構築しています。さらに、障害が想定されるエリアに近接してデポを配置することで、障害発生が予測される際には前倒しでの配荷を行い、災害復興時には迅速な供給を実現するBCP体制を整備しています。 ⑥ 海外事業に係るリスク 当社グループは、国内で製造された商品の輸出やインドネシアの連結子会社における水産練製品の製造販売など、海外事業を展開しています。しかしながら、輸出先やインドネシア国内等の経済状況や政治的な動向、食品の安全性に関する問題、法律や規制に関する課題など、予期せぬ事態が発生することにより事業展開が計画通りに進行しない可能性があります。こうした事態が発生した場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 当社グループは、世界各地の経済や政治的な動向を継続的に把握し、食品規制の変更などの情報を収集し、市場分析を通して経営戦略・戦術を策定しています。また、インドネシアの連結子会社においては、海外での会社運営や製造に精通した人材を派遣することにより、現地にて適切に事業を運営しています。さらに、継続的なミーティングにより意思疎通を図り、営業推進とリスク対応の両面から事業の管理体制を強化しています。 ⑦ 感染症のリスク 新型コロナウイルスの世界的な感染拡大は、各国の経済活動に大きな影響を及ぼしましたが、日本国内では、2023年5月に新型コロナウイルス感染症が感染症法上の5類に移行し、感染時の対応も個人の選択を尊重し、国民の自主的な取組みをベースとしたものに変わっています。当社グループ内で様々な感染症が広がることによって工場の操業停止や営業活動の停滞が生じた場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 当社グループは、世界保健機関や厚生労働省などのホームページからの情報を常に収集し、社内に周知するとともに、「新型コロナウイルス等感染防止マニュアル」に基づき、引続き従業員とその家族の安全確保を最優先に感染防止対策に万全を期し、商品供給責任を果たすよう企業活動の継続に努めています。 (2)経営リスク ① 原材料、副材料等の調達に係るリスク 当社グループは、国内外から原材料、副材料のほか、設備やその部品等を調達しています。主要な原材料であるスケソウダラを中心としたすり身は、水産資源の保護を目的とした漁獲規制の強化や国際的な需要増加、為替変動などによって価格が上昇する可能性があります。 また、多くの副材料を国内外から調達しており、主要産地での温暖化にともなう天候不順による農産物の不作や鳥インフルエンザなどの様々な感染症の発生等により、供給不足や価格上昇が発生する可能性があります。 さらに、生産設備や設備部品の調達においても、世界的な半導体不足は落ち着きを見せつつあるものの、深刻さを増す人手不足による納入期間の長期化などにより、一時的な生産停止や調達価格の上昇が考えられます。これらが将来的に当社グループの想定を超える場合には、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 当社グループは、すり身については常に市況情報を把握し、適切な価格やタイミングで購入することや、様々な魚種や漁場、また購買先を分散化することによりリスクを低減するとともに、代替材料の検討を進めながら安定調達体制の強化に努めています。 副材料についても、購買先の分散化や副材料の種類を減らすことで調達リスクの軽減を図っています。また、生産設備等に関しても、納期の長期化を想定した前倒しでの設備導入計画の策定や予備部品の確保等により、生産の安定性を確保しています。 ② 価格競争に係るリスク 当社グループが提供する水産練製品やきのこ類などの主力商品には、複数の競合先があります。競合他社との競争が激化しており、この競争激化が価格の下落などの影響を及ぼす可能性があり、その結果、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 当社グループは、独自の技術開発や機能性の研究を積極的に推進しています。これにより、他社と差別化された付加価値の高い商品を提供することで、市場において競争力を保ちつつ、価格競争による影響を最小限に抑えることを目指しています。さらに、お客さまニーズやトレンドの変化を迅速に捉え、市場ニーズに合った商品の開発を行っています。これにより、お客さまにとって魅力的な選択肢を提供し、競合他社との差別化を図っています。 また、当社グループの持続可能な社会への取組みをお取引先さま、お客さまに案内することにより、当社グループ商品への支持を得る努力を始めています。こうした取組みを通して競争激化に対応し、業績への影響を軽減することを目指しています。 ③ エネルギー調達に係るリスク 当社グループは、水産練製品やきのこ類などの主力商品を製造・生産するために電気及びガスを中心としたエネルギーを必要としており、その多くは海外からの輸入に依存しています。このエネルギー供給国の政治的な不安定性や紛争といった要因によって供給が途絶える可能性や、需給バランスが崩れることにより急激なエネルギー価格の変動が発生するリスクがあります。また、将来的には環境法規制の変更により、特定のエネルギー源の利用が制限される可能性も考えられます。これらのリスクは、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 当社グループは、生産プロセス及び設備の効率向上に取り組み、必要なエネルギー使用量の削減を通して、コスト削減と環境への負荷軽減を同時に実現する方針を推進しています。また、太陽光発電システムなどの再生可能エネルギーや省エネ技術など、持続可能なエネルギー利用に関する最新技術の導入を進め、環境への配慮とエネルギー調達リスクの軽減を両立させることを目指しています。こうした対策を継続的に検討し、実行していくことで、当社グループはエネルギー調達リスクに対する強固な戦略を展開しています。 ④ 季節変動に係るリスク 当社グループの主力事業である水産練製品・惣菜事業及びきのこ事業は、第2四半期連結会計期間において特に売上高と利益が集中する傾向があります。また、おでん具材の揚物や鍋物具材のまいたけは、秋から春先の需要期間における気候や気温の変動に影響を受ける傾向があり、地球温暖化の進行などによって販売機会が減少する可能性があります。こうした要因により、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 当社グループは、年間を通じて販売を平準化するために、他の四半期連結会計期間においても新たな商品開発や食べ方提案を強化しています。さらに、気候変動や気温の影響を最小限にするために、生産プロセス及び設備の効率性向上や太陽光発電システムなどの再生可能エネルギーや省エネ技術などの持続可能なエネルギー利用に関する最新技術の導入を進めています。こうした対策により、リスクに柔軟かつ効果的に対応する体制整備を行っています。 連結業績 売 上 高   営業利益又は 営業損失(△) 金額(千円)   百分比(%)   金額(千円) 当連結会計年度の第1四半期連結会計期間   7,344,544   21.2   △51,904 当連結会計年度の第2四半期連結会計期間   11,708,805   33.9   1,075,667 当連結会計年度の第3四半期連結会計期間   8,394,782   24.3   121,379 当連結会計年度の第4四半期連結会計期間   7,130,933   20.6   △254,030 合    計   34,579,066   100.0   891,111 (2)オペレーショナルリスク ① 人材確保に係るリスク 当社グループが持続的に成長していくためには多様かつ優秀な人材の獲得と育成が不可欠です。個々の従業員エンゲージメントが高く、成長できることが、当社グループの持続的成長に繋がると考えています。しかしながら、国内の少子高齢化は加速しており、また雇用の流動性が高まることによって、特に若年層を中心とした人材確保がますます難しくなると予想しています。将来的には、人材確保が困難となる可能性や人材が流出する可能性、そして人材育成が計画通りに進まない可能性が考えられます。これらの状況が発生した場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 当社グループは、ライフ・ワーク・バランスを重視した取組みや健康経営の推進を通して、従業員が充実した働き方を実現できる環境を整えています。多様な人材が能力を発揮できるような組織の構築や、労働環境の整備・改善による「働きやすい、働きがいのある会社」の実現を目指しています。 さらに、新しい働き方(「IWS」いちまさワークスタイル)「社員が働きやすく、働きがいを持ち、人と組織が共に成長し合う企業」を実現する働き方の確立を目指しています。また、職制や職能に応じた全社研修プランにより、誰もが自ら学び成長を実現できる研修環境を整備し、従業員一人ひとりが自らの能力を高め、組織全体の持続的な成長に貢献することを目指しています。 また、デジタルトランスフォーメーションやファクトリーオートメーションを進め、少子高齢化社会の人手不足に対応した製造、販売、管理体制を目指しています。 ② 食の安全に係るリスク 当社グループは、「安全・安心を基本として、ユーザーに信頼され、愛され、感動される商品・サービスを提供することで、社会になくてはならない企業として貢献します。」との経営理念のもと、食の安全・安心に取り組んでいます。しかしながら、将来において当社グループが販売した商品に品質問題が発生し、健康への危害が生じ、これが拡大することで、当社グループの想定を超えて大規模な商品回収等が発生した場合には、当社グループの社会的信用が損なわれ、企業価値が低下するだけでなく、業績及び財政状態にも影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループ以外でも、食品業界において重大な品質問題が発生した場合、波及的に当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 当社グループは、ISO22000、FSSC22000、GLOBALG.A.P等の認証取得に加えて、生産管理システムの導入を進めることで、トレーサビリティの管理体制を強化しています。さらに、バリューチェーン全体での安全・安心を確保するために、お取引先さまとの協働により商品の安全性を高める様々な取組みを行い、徹底した品質管理体制を構築しています。 ③ 情報セキュリティに係るリスク 当社グループは、開発、生産、販売、管理などの業務において、重要な企業情報やお客さま等の個人情報について社内の情報基盤やクラウドサービス、データセンターを利用した情報システムで管理しています。しかしながら、将来的に、システムを構成する機器の故障・不具合、自然災害や停電といった要因による機器やソフトウェアの損傷や情報消失に加え、近年、より巧妙化・高度化が進んでいるサイバーテロとしての標的型攻撃メール、不正アクセス、ランサムウェア感染などにより情報漏洩、あるいはシステム障害が発生する可能性があります。これらの事態が発生した場合、当社グループの事業活動の停止、社会的信用が損なわれ、あるいは損害賠償の発生などにより、当社グループの業績及び財政状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 当社グループは、「情報管理関連規程・マニュアル」に基づき、情報セキュリティ対策と個人情報保護を徹底しています。さらに、サイバーセキュリティリスクの性質・度合いに応じて、情報システム上のトラブルや脆弱性が生じないように、専門部署による監視体制の強化、多層防御の導入、外部専門機関との連携、従業員への定期的なセキュリティ教育などにより対策を講じています。このようなセキュリティ対策の継続的な強化によって、情報漏洩やシステム障害などのリスクを最小限に抑えることを目指しています。 ④ 法的規制変更に関連するリスク 当社グループは、食品衛生法、製造物責任法、不当景品類及び不当表示防止法、労働基準法、環境法令などの規制や海外進出先の現地法令などを遵守しながら事業活動を展開しています。しかしながら、将来的に予測不可能な法的規制の新設や変更があった場合、企業活動に制約が生じる可能性があります。また、法令違反や社会的要求に反する行動によって処罰を受けた場合、企業活動の制限や対応コストの増加、当社グループの社会的信用が損なわれ、企業価値の低下が考えられ、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 当社グループの「行動規範」に基づいて、国内外の法令の遵守、人権の尊重、公正な取引などに取り組んでいます。リスク管理の統括部門であるリスク統括室と各担当部門が連携し、関連法令の遵守に努力しています。また、従業員向けの定期的なコンプライアンス研修や「コンプライアンスの手引き」の配布などを通して、法令遵守の徹底を促しています。これにより、法的規制変更によるリスクに対応するだけでなく、組織全体で法令遵守を徹底する企業文化を醸成し、企業価値の維持・向上と業績・財政の安定を図ることを目指しています。 (4)財務リスク ① 保有資産の減損に係るリスク 当社グループは、事業運営に使用するための固定資産や有価証券を保有しています。しかしながら、これらの保有資産から生じる将来の収益性や資産価値に変化が生じ、減損処理が必要とされる場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 当社グループは、経営会議において経済的合理性を検証した投資や保有の判断を行っています。また、これらの投資や保有については実施後も継続的にモニタリングを行い、変動する経済動向や市場状況に適切に対応しています。これにより、保有資産の価値変動によるリスクを最小限に抑え、業績及び財政状況の安定を維持する努力をしています。 ② 金利・為替変動リスク 2024年3月に日銀は金融政策決定会合で、賃金の上昇をともなう2%の物価安定目標の実現が見通せる状況になったとして、「マイナス金利政策」を解除し、同年7月には、年0%~0.1%程度だった政策金利を年0.25%程度とする利上げを実施し、更に2025年1月には政策金利を0.5%程度への利上げに踏み切り、デフレからの脱却や景気回復に向け、日本の金融政策は「金利のある世界」への回帰へと大きな転換点を迎えました。また、米国FRB(米国の連邦準備制度理事会)による金利政策は2024年9月から12月に3回連続で1.0%の利下げを実施しましたが、政権の政策的要因が円ドル相場等の為替市場に大きく影響を与え、当社グループの想定を超えた金利の上昇や為替の変動は業績及び財政状態にも影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 主に日本、米国の景気や物価、金融政策、為替、海外の金利、株価などの金利・為替変動要因を継続的に注視しながら、常に対応を検討しています。今後、金利が大きく上昇することが確実に見込まれる、あるいは為替が大きく変動し、過度な円安が進行し、当社グループの収益に影響を及ぼすことが見込まれる状況においては、金利・為替をリスクヘッジすること等により、影響を軽減することも考えていきます。 (5)災害・事故リスク ① 自然災害等に関するリスク 当社グループは、本社を含む国内に7つの生産拠点、1つの栽培センター、4支社、8支店、また連結子会社を国内、海外に1社ずつ有しています。これらの施設は地震や台風などの大規模な自然災害や地球温暖化の進行等による局地的で被害が深刻な豪雨災害が発生する可能性があります。これらにより、管理部門の機能停止、工場の生産設備の被災、サプライチェーンの寸断、営業活動の制限などが引き起こされ、企業活動が広範囲にわたって停止する可能性が考えられます。同様に、生産拠点で大規模な火災などの事故が発生する場合も、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応) 当社グループは、「事業継続計画(BCP)」や「自然災害対応マニュアル」にガイドラインを定め、迅速な対策本部の設置や全社的な対応体制の構築を行っています。また、定期的な避難訓練の実施や従業員安否確認システムの活用による安全確認、クラウドサービスやデーターセンターの活用による情報システムの防御など、危機管理体制の構築に取り組んでいます。また、生産設備の定期点検や老朽化した設備の更新なども行っており、大規模な事故の発生を未然に防ぐための取組みを行っています。 さらに災害等の緊急事態に対応した安定した供給・ロジスティクスに関する機能を維持するため、これらの機能を東西2カ所に分散・設置し、相互補完を行う体制を整備しています。
経営成績の分析 (MD&A)6,616字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 業績全般の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は、次のとおりです。 ① 経営成績の状況 当連結会計年度(2024年7月1日~2025年6月30日)における我が国経済は、賃上げの動きが中小企業や地方にも広がるなど、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加等を背景に、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、原材料や資材価格の高止まり、エネルギー価格の上昇、円安の進行、米国の関税政策強化や長期化する不安定な世界情勢など、外部環境の不透明感が続いています。また、物価上昇の影響により実質賃金の伸び悩みや生活防衛意識の一層の高まりが見られ、個人消費の回復には足踏みも見受けられました。 食品業界は、コスト上昇に対応した商品価格の改定が継続するなか、消費者の節約志向や生活防衛意識が一段と強まっており、当社グループを取り巻く経営環境はかつてない厳しさとなっています。 このような状況のもと、当社グループでは、“ICHIMASA30ビジョン”(2045年度のありたい姿)を目指し、2021年7月から2026年6月までの第二次中期経営計画の4年目を迎え、“国内外のマーケットへの果敢なチャレンジを通じ、事業の成長力・収益力基盤を確立し、ファーストステージ「成長軌道への5年」を確実に実現する。”を基本方針として経営課題に取り組んでいます。 また、地球環境の維持は企業活動の持続的な成長・発展のためには不可欠であり、「持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)」の達成を目指し、当社グループもステークホルダーの皆さまと協働しながらサステナブルな課題の解決に取り組んでいます。 以上により、当連結会計年度の売上高は345億79百万円(前連結会計年度比91百万円(0.3%)の増加)、営業利益は8億91百万円(前連結会計年度比3億80百万円の減少)、経常利益は9億7百万円(前連結会計年度比3億40百万円の減少)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は7億46百万円(前連結会計年度比2億10百万円の減少)となりました。 セグメントの状況は、次のとおりです。 (水産練製品・惣菜事業) 売上は、2025年3月1日納品分より実施した価格改定の効果に加え、スティックタイプのカニかまを中心とした販売数量の伸長や、消費者ニーズを捉えた保存性・利便性に優れた商品の堅調な推移が寄与しました。また、サラダスティックは玉子焼き風味や焼きえび風味など、需要喚起を目的とした新商品の発売も奏功し、売上は前年同期を上回りました。さらに、おせち商材では蒲鉾・伊達巻が安定した販売を維持し、農林水産大臣賞を受賞した「京禄」の販売が大幅に伸長したことなどから、全体として売上は前年同期を上回る結果となりました。 利益は、工場の生産性向上に努めたものの、原材料費や労務費等のコスト増加の影響を受け、前年同期を下回る結果となりました。 以上の結果、当セグメントの売上高は304億69百万円(前連結会計年度比1億65百万円(0.5%)の増加)、セグメント利益(営業利益)は10億7百万円(前連結会計年度は13億9百万円のセグメント利益(営業利益))となりました。 (きのこ事業) 売上は、天候不順による野菜の生育不良や相場高騰に伴うきのこ需要の増加により、販売価格は前年を上回りました。一方、販売量は、酷暑の影響を受け生育が不調となったことや、残暑や暖冬の影響による鍋シーズンの立ち上がりが遅れたことにより販売数量が伸び悩みました。春以降は大容量で鮮度感を訴求した株割パック商品等の販促を強化したものの、需要期の販売数量の減少を補いきれず、売上は前年同期を下回りました。 利益は、包装部門の合理化・省人化によるコスト削減や、生産の効率化に努めましたが、原材料や労務費、エネルギー価格等の高騰が続いたことに加え、生育不調の影響もあり、前年同期を下回る結果となりました。 以上の結果、当セグメントの売上高は37億69百万円(前連結会計年度比21百万円(0.6%)の減少)、セグメント損失(営業損失)は2億51百万円(前連結会計年度は1億57百万円のセグメント損失(営業損失))となりました。 (運送・倉庫事業) 運送部門は、収益力の高い自社便事業の拡大を目的とした新規顧客の獲得や、適正運賃への改定に取り組みましたが、主に輸入青果物の定期便減便や設備投資関連費用の増加が影響し、売上高および利益は前年を下回る結果となりました。 倉庫部門は、取扱構成比の高い水産物の不漁に加え、寄託者の原料調達方法が保管コストを意識した当用買いへと変化したことなどから、在庫水準が低調に推移し、売上高は前年を下回りました。一方で、継続的な収益性向上を目的とした庫内管理の最適化を推進した結果、利益は前年を上回りました。 以上の結果、当セグメントの売上高は3億39百万円(前連結会計年度比52百万円(13.3%)の減少)、セグメント利益(営業利益)は1億25百万円(前連結会計年度は1億10百万円のセグメント利益(営業利益))となりました。 ② 財政状態の状況 (資産) 当連結会計年度末における資産合計は304億13百万円(前連結会計年度末比9億79百万円の減少)となりました。これは主に原材料及び貯蔵品並びに連結の範囲の変更による土地などの有形固定資産の増加及びのれんの計上の一方、現金及び預金並びに売掛金減少によるものです。 (負債) 当連結会計年度末における負債合計は155億4百万円(前連結会計年度末比13億83百万円の減少)となりました。これは主に短期借入金及び1年以内返済予定の長期借入金の増加の一方、未払金及び未払費用の減少によるものです。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は149億8百万円(前連結会計年度末比4億3百万円の増加)となりました。これは主に配当金の支払いの一方、親会社株主に帰属する当期純利益の計上によるものです。なお、自己資本比率は、46.2%から48.8%へ2.6ポイントの増加となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)残高は、前連結会計年度末に比べ21億22百万円減少して10億61百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によって獲得した資金は16億15百万円(前連結会計年度末は51億98百万円の獲得)となりました。これは主に棚卸資産の増加額4億25百万円並びに未払消費税等の減少額3億82百万円の一方、税金等調整前当期純利益10億66百万円及び減価償却費18億34百万円の計上によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によって支出した資金は25億91百万円(前連結会計年度末は17億43百万円の支出)となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入1億35百万円の計上の一方、有形固定資産の取得による支出25億53百万円によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によって支出した資金は11億37百万円(前連結会計年度末は16億48百万円の支出)となりました。これは主に長期借入れによる収入19億円の一方、長期借入金の返済による支出24億16百万円及び配当金の支払額2億22百万円によるものです。 (キャッシュ・フロー関連指標の推移) 2021年6月期   2022年6月期   2023年6月期   2024年6月期   2025年6月期 自己資本比率(%)   61.2   54.8   44.3   46.2   48.8 時価ベースの 自己資本比率(%)   77.7   59.0   44.8   44.8   44.8 キャッシュ・フロー対 有利子負債比率(年)   1.6   3.1   ―   2.0   6.2 インタレスト・カバレッジ・ レシオ(倍)   90.9   72.8   ―   89.4   19.1 (注)自己資本比率:自己資本/総資産 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い 1 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しています。 2 株式時価総額は、期末時価終値×期末発行済株式数(自己株式数控除後)により算出しています。 3 キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しています。 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。 また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しています。 4 2023年6月期の「キャッシュ・フロー対有利子負債比率」及び「インタレスト・カバレッジ・レシオ」については、営業キャッシュ・フローがマイナスのため、記載していません。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a. 生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称   当連結会計年度(自  2024年7月1日至  2025年6月30日)   前年同期比(%) 金額(千円) 水産練製品・惣菜事業   30,422,147   100.7 きのこ事業   3,754,039   98.3 運送・倉庫   -   - 合計   34,176,187   100.5 (注) セグメント間取引については、相殺消去しています。 b. 受注実績 (水産練製品・惣菜事業、きのこ事業) 見込生産を行っているため、該当事項はありません。 (運送・倉庫) 該当事項はありません。 c. 販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称   当連結会計年度(自  2024年7月1日至  2025年6月30日)   前年同期比(%) 金額(千円) 水産練製品・惣菜事業   30,469,732   100.5 きのこ事業   3,769,548   99.4 運送・倉庫   339,784   86.7 合計   34,579,066   100.3 (注) セグメント間取引については、相殺消去しています。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、本文における将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものです。 ① 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当連結会計年度の売上高は345億79百万円(前連結会計年度比91百万円の増加)となりました。なお、売上高等の詳細については、「(1)業績全般の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載しています。 売上総利益は生産効率向上や省人化によるコスト削減を実施した一方、賃上げ影響による労務費アップ及びエネルギー費用の増加並びに設備投資による償却負担も増加したことにより前連結会計年度から1億37百万円の減少、配送コストの上昇やベースアップに伴う給与などの販管費2億43百万の増加したことにより、営業利益は8億91百万円(前連結会計年度比3億80百万円の減少)となりました。 支払利息や為替差損を計上する一方、営業利益や受取手数料の計上により経常利益は9億7百万円(前連結会計年度比3億40百万円の減少)となりました。 親会社株主に帰属する当期純利益は、減損損失及び固定資産の除売却損を計上する一方、経常利益及び投資有価証券売却益、段階取得に係る差益の計上により7億46百万円(前連結会計年度比2億10百万円の減少)となりました。 ② 財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容 財政状態の状況の分析・検討内容については、「(1)業績全般の状況の概要   ②財政状態の状況」に記載しています。 ③ キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容 キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「(1)業績全般の状況の概要   ③キャッシュ・フローの状況」に記載しています。 ④ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報 a. 資本政策の方針 当社グループは、企業価値の継続的な向上を目指し、収益基礎の強化、生産設備等への投資を行っていきますが、これらの資金が効率的かつ安定的に調達されるよう、株主資本と負債のバランスを適切な水準に維持します。その際、株主資本の水準については、資本の効率性とともに、事業にともなうリスクに対して十分なレベルであることなどを考慮して決定します。 b. 資金需要の動向 当社グループの運転資金需要は、製品製造のための原材料費、労務費、経費及び販売活動等のための販売費、人件費、その他経費等です。設備投資需要は、製品製造のための建物及び生産設備等への設備投資です。 c. 資金調達の方法及び状況 当社グループの資金調達は、主に営業キャッシュ・フローを財源とする自己資金に加え、銀行等金融機関からの資金調達を有効に活用しています。銀行等金融機関からの資金調達については、設備資金及び長期運転資金は長期借入及び社債発行を基本とし、それ以外の主に営業取引に係る短期資金は、短期借入を基本としています。 また、長期性の資金調達に際して、調達コストの低減に努める一方、過度な金利変動リスクに晒されないよう金利の固定化を図るとともに、自己資本比率、ROE、ROICといった財務指標への影響度等を総合的に勘案したうえで、最適な資本構成を目指して実施しています。 d. 資金の流動性 流動性に関しては、事業活動に必要な水準の手元流動性を確保するため、金融機関とシンジケート形式によりコミットメントライン契約、当座貸越契約の締結により資金調達の十分な流動性を確保しています。 ⑤ 重要な会計方針の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。連結財務諸表の作成に当たり、資産、負債、収益及び費用の報告に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いていますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は、実際の結果と異なる可能性があります。 当社グループの連結財務諸表で採用した重要な会計方針は、「第5 [経理の状況] 1 [連結財務諸表等] (1)[連結財務諸表] [注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載していますが、次の重要な会計方針は、連結財務諸表における見積りの判断に影響を及ぼすものと考えています。 a.固定資産の減損 当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価に当たり、事業等を基礎としてグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上することとしています。 固定資産の回収可能価額については、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の見積りに重要な変更があった場合、固定資産の減損損失が発生する可能性があります。 b.棚卸資産の評価 当社グループは、棚卸資産の評価について、商品及び製品、仕掛品は総平均法による原価法により算定し、原材料は個別法による原価法により算定しており、貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定額を計上しています。 ⑥ 経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 [事業等のリスク]」に記載しています。

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出典

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