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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,020.8+254ドル円158.87-1NASDAQ26,203.91+104S&P 5007,667.95+36SOX 指数11,316.82+289/2終値

オカムラ食品工業

Okamura Foods Co.,Ltd.2938 · Standard · 食料品

サーモン養殖から加工、国内外販売までを垂直統合した水産企業。川上の養殖を強みに、付加価値の高い加工品を世界に供給する。

概要

水産加工品からスタートし、現在はサーモン養殖・加工・海外卸売を展開する青森県発の食品企業。2024年6月期の売上高は327億円、営業利益25億円。2023年9月に東証スタンダードに上場した。

4つの事業で構成される垂直統合型モデル

当社グループは養殖事業、国内加工事業、海外加工事業、海外卸売事業の4セグメントで構成される。サーモンを中心に、卵から成魚の養殖、加工、販売まで一貫して手がける。2024年6月期のセグメント別売上高は、養殖事業92.6億円、国内加工事業93.9億円、海外加工事業140.8億円、海外卸売事業110.4億円。セグメント利益は養殖が12.3億円と最も高い。

青森県に本社、デンマークから東南アジアまで広がる拠点

本社は青森県青森市に置き、国内加工は同市の第一工場と第二工場で行う。養殖はデンマークのMusholm A/Sと青森県深浦町の日本サーモンファームが担う。海外加工はミャンマーの自社工場とベトナムのパートナー工場。海外卸売はシンガポール、マレーシア、台湾、タイに子会社を置き、日本食材を現地に供給する。

売上高327億円、養殖事業と海外卸売が成長を牽引

2024年6月期の連結売上高は353億円(前年比108.2%)、営業利益30億円(同118.6%)。養殖事業は国内養殖量3,476トンと前期比800トン増の増産が寄与し、セグメント利益が60.3%増加。海外卸売事業は東南アジアの日本食マーケット拡大を背景に売上高24.5%増、セグメント利益は237.3%増と大きく伸びた。

2023年9月に東証スタンダード市場に上場

当社は2023年9月、東京証券取引所スタンダード市場に株式を上場した。上場時の調達資金は養殖設備への投資に活用。上場後の2024年6月期には中期経営目標2030を公表し、国内養殖量の拡大と海外卸売事業売上の拡大を最重要課題に位置付けている。

業界の中での役割は水産食品サプライチェーンにおいて、養殖(川上)から加工・販売(川下)までを一貫して担う垂直統合型プレイヤー。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
427億円
営業利益
39億円
営業利益率
9.1%
純利益
28億円
2026/6 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

事業別の売上と利益

2025/6
事業売上構成比利益利益率
海外卸売 事業110億円31.2%6億円5.5%
海外加工 事業96億円27.2%10億円10.4%
国内加工 事業87億円24.6%12億円13.8%
養殖 事業60億円17.0%12億円20.0%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01養殖事業主力

生食用のサーモントラウトを養殖し、国内外に向け販売する事業。デンマークのMusholm A/Sと国内の日本サーモンファームで生産。卵を持つサーモンとして差別化し、一部は自社加工に、他は欧州向けにスモークサーモン原料やイクラとして販売。ASC認証を取得し、持続可能な養殖をアピール。

主な製品・サービス2
サーモントラウト(生食用)
卵を持たせたサーモントラウト。生食用として国内外に販売され、一部は自社加工に使用。
サーモントラウト卵
イクラの原料となる卵。欧州各地に販売され、加工用原料としても供給。

02国内加工事業主力

青森の第一工場と第二工場で、魚卵(数の子、たらこ、イクラ)や養殖サーモンを加工。国内のスーパーマーケットや外食向けが中心だが、アジアの回転寿司チェーンへの輸出も増加。

主な製品・サービス3
数の子
ニシン卵を加工した伝統的な日本の珍味。青森第一工場で製造。
たらこ
スケトウダラの卵を加工した製品。青森第一工場で製造。
イクラ
サーモントラウト卵を使用した製品。第二工場で加工。

03海外加工事業準主力

ミャンマーの自社工場とベトナムのパートナー工場で、サーモンの寿司ネタ加工や焼き魚・煮魚製品を製造。東京事業本部が貿易実務と生産管理を担い、製品は日本向けとアジア販売拠点向けに出荷。

主な製品・サービス2
サーモン寿司ネタ
サーモンを寿司ネタ用に加工した製品。ミャンマーとベトナムで生産。
焼き魚・煮魚製品
サバなどを焼成・調理した製品。ベトナムのパートナー工場で生産。

04海外卸売事業副次

シンガポール、マレーシア、台湾、タイの拠点で、現地の日系スーパーや日本食レストランに日本食材を販売。自社製品に加え、他社からも調達し、ニーズに応じた品揃えを提供。

製品と技術

サーモントラウトの養殖とASC認証

当社グループは生食用のサーモントラウトを養殖する。デンマークのMusholm A/Sは年間約3,500トンを生産し、主にヨーロッパ向けにスモークサーモン原料やイクラを供給。日本国内では日本サーモンファームが2017年から養殖を開始し、2024年には3,476トンを水揚げ。一部の養殖はASC認証を取得し、持続可能性を担保する。

数の子・たらこ・イクラの国内加工

青森本社の第一工場では数の子、たらこ、養殖サーモンを加工。第二工場ではイクラと筋子を扱う。原料は自社養殖に加え、世界各地から調達。国内のスーパーマーケットや外食向けが中心だが、アジアの大手回転寿司チェーンへの輸出も増加している。

海外加工:寿司ネタから焼き魚まで

ミャンマーとベトナムに海外加工拠点を持つ。ミャンマーのOkamura Trading Myanmarではサーモン原料の寿司ネタ加工を実施。ベトナムのパートナー工場では寿司ネタに加え、サバの焼き魚・煮魚製品も生産。製品は日本向け輸出のほか、シンガポールやマレーシアの卸売拠点にも供給される。

海外卸売:東南アジアに日本食材を届ける

シンガポール、マレーシア、台湾、タイの4拠点で日本食材の卸売を展開。自社グループ製品に加え、他社から幅広く調達。現地の日系スーパーや日本食レストラン向けに販売する。2024年6月期の海外卸売事業売上は110.4億円と前期比24.5%増加し、グループ内で最も成長したセグメントである。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

食料品のなかでの位置

小麦粉事業で国内首位級、内需中心の安定型

同社は小麦粉を中心とした食品事業を展開し、国内シェアで業界上位に位置する。ニップンや日清製粉グループ本社などの大手が存在する中で、独自の販路や製品開発で差別化を図っている。近年の売上高は327億円から427億円へと拡大し、営業利益率も7.65%から9.13%へと改善しており、収益性の向上が顕著である。競合他社と比較して規模は小さいものの、特定地域やニッチ市場に強みを持ち、安定した需要に支えられている。内需依存度が高いものの、食品業界の成長とともに持続的な業績拡大が期待される。

強み

  • 営業利益率が9%超と業界平均を上回り、効率的な経営を実現している。
  • 売上高が3期連続で増加し、市場での存在感を高めている。
  • 食品は必需財であり、景気変動の影響を受けにくい特性を持つ。
  • 小麦粉以外の製品も拡充し、収益源の多角化を進めている。

課題

  • ニップンや日清製粉など大手との競争が激しく、シェア拡大が難しい。
  • 輸出比率が低く、国内市場の縮小が成長の制約となる可能性がある。
  • 小麦など原材料価格の変動が利益を圧迫するリスクがある。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

食料品の時価総額近傍。太字がオカムラ食品工業

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
1250Aシマダヤ243億円9.3倍
22882イートアンドホールディングス231億円61.8倍
34404ミヨシ油脂227億円13.1倍
42892日本食品化工225億円19.1倍
52903シノブフーズ207億円11.0倍
62938オカムラ食品工業206億円23.1倍
72612かどや製油206億円22.2倍
82932STIフードホールディングス199億円12.1倍
92204中村屋190億円20.0倍
102929ファーマフーズ175億円
112597ユニカフェ173億円20.4倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 20件

水産加工品製造販売会社として青森に設立

1971年8月、水産加工品の製造販売を目的として青森県青森市に当社を設立。創業時は魚卵や水産加工品が主力であった。1988年5月には西日本への販売拡大を狙い、九州オカムラ食品工業株式会社を設立。1992年9月に同社を青森に移転し、同年11月に事業を当社に譲渡した。

ベトナム進出とデンマーク企業買収で国際化

2003年2月、ベトナムの業務委託先加工場との窓口として東京にオカムラトレーディング株式会社を設立。2005年2月、持続可能なサーモン養殖のノウハウ獲得を目的にデンマークのMusholm A/Sを買収。これにより欧州での養殖事業を開始し、後の国内養殖技術の基盤を得た。

アメリカとシンガポールに拠点設立、海外卸売拡大

2014年5月、北米市場開拓のためアメリカにOkamura USA Inc.を設立(2018年清算)。同年7月、ベトナムの合資会社Nakayama Foodsを設立し、日本食材輸出のために東京に株式会社オカムラを設立。2015年11月にはシンガポールにOkamura Trading Singaporeを設立し、アジアでの卸売事業を本格化した。

国内養殖事業の強化:日本サーモンファーム設立

2017年6月、Musholm A/Sのノウハウを活用し、青森県深浦町に日本サーモンファーム株式会社を設立。孵化から養殖までの一貫生産体制を構築し、国内養殖量を拡大。同年9月にはミャンマーのティラワ経済特区に加工拠点を設立し、海外加工の分散化を図った。

経営効率化のための子会社統廃合

2019年2月に株式会社ポートを、同年5月にオカムラトレーディングと株式会社オカムラを吸収合併。2020年11月には養殖事業部を分割し日本サーモンファームに統合。2021年3月にNakayama Foodsを売却し、グループの経営効率を高めた。

アジア卸売網の拡充と東京証券取引所上場

2021年10月に台湾、2023年5月にタイに卸売子会社を設立し、アジア販売網を強化。2023年9月、東京証券取引所スタンダード市場に上場。上場後は国内養殖量拡大と海外卸売事業の成長を中長期戦略の柱に掲げる。

年表20件を開く

1970年代

  • 1971年8月創業水産加工品製造販売を目的として青森県青森市に当社を設立

1980年代

  • 1988年5月創業当社製品の西日本への販売拡大を目的として、九州オカムラ食品工業株式会社を設立

1990年代

  • 1992年9月九州オカムラ食品工業株式会社を青森県青森市に移転。同年11月、当社に事業譲渡

2000年代

  • 2003年2月創業ベトナムの業務委託先加工場との輸出入窓口として、東京都中央区にオカムラトレーディング株式会社を設立。その後はベトナムで加工された寿司ネタを主力とする水産加工品の販売会社として成長
  • 2005年2月M&A持続可能なサーモン養殖ビジネスのノウハウを得ることを目的として、デンマークのMusholm A/Sを買収

2010年代

  • 2014年5月創業北米における日本食マーケット拡大に伴い、高品質の日本食材を提供することを目的として、アメリカ合衆国カリフォルニア州にOkamura USA Inc.を設立
  • 2014年7月創業ベトナムで拡大していた日本食マーケットに高品質の日本食材を提供することを目的として、ベトナムの業務委託先加工場との合資にてNakayama Foodsを設立。またNakayama Foodsに日本食材を輸出することを目的とし、東京都中央区に株式会社オカムラを設立
  • 2015年11月創業アジア圏での日本食ブーム拡大を背景に、アジア圏における日本食材卸売会社としてOkamura Trading Singapore Pte., Ltd.を設立
  • 2017年6月創業Musholm A/Sのノウハウを用い、日本産の養殖サーモンを大規模に養殖することを目的として、青森県西津軽郡深浦町に日本サーモンファーム株式会社を設立
  • 2017年9月創業海外加工拠点のベトナム一極集中を解消する目的で、ミャンマーのティラワ経済特区内にOkamura Trading Myanmar Co., Ltd.を設立
  • 2018年7月M&Aアジア圏における卸売事業拡大の一環として、マレーシアでの日本食材販売を目的に、当時Okamura Trading Singapore Pte., Ltd.の顧客であったXenka Trading (M) Sdn. Bhd.を買収
  • 2018年8月Okamura USA Inc. を清算
  • 2019年2月M&A経営効率の向上を目的として、株式会社ポートを吸収合併
  • 2019年5月M&A経営効率の向上を目的として、オカムラトレーディング株式会社ならびに株式会社オカムラを吸収合併

2020年代

  • 2020年2月創業ベトナムの業務委託先加工場の生産管理や品質管理を行う目的でOkamura Trading Vietnam Co., Ltd.を設立
  • 2020年11月経営効率の向上を目的として、当社養殖事業部を分割し日本サーモンファーム株式会社に吸収
  • 2021年3月経営効率の向上を目的として、Nakayama FoodsをTrung Son Corp.へ売却
  • 2021年10月創業台湾での卸売事業拡大の一環として、Okamura Trading Taiwan Co., Ltd.を設立
  • 2023年5月創業タイでの卸売事業拡大の一環として、Okamura Trading (Thailand) Co., Ltd.を設立
  • 2023年9月上場東京証券取引所スタンダード市場に株式を上場

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/6期の経営方針より

会社は3つの方針を掲げている。そのうち1項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 国内養殖水揚げ量2025年4-7月まで3,476トン

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    国内サーモン養殖規模の拡大

    国内養殖場の新設・増強による生産能力向上に注力。中間養殖場の確保を課題とし、中長期的な設備投資を計画的に進める。2025年4-7月期の水揚げ量3,476トンから順次拡大を計画。

  2. 02

    国内養殖の効率性向上

    デンマーク子会社Musholm A/Sの技術を導入し、屋外循環式高密度生産システムや給餌用バージ船を活用。養殖先進国並みの技術確立を目指す。

  3. 03

    海外卸売事業の強化

    アジアの日本食市場成長を取り込み、シンガポール・マレーシア・台湾・タイの子会社を拡大。超低温倉庫や配送網への投資、ハラール食品強化、新規進出先の開拓を推進。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 3期分

グループ全体で806人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は611万円で、2期前と比べて+5.3%平均年齢は39.1歳、平均勤続年数は5.8年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2023年6月58039.56.6830
2024年6月61541.56.6852293
2025年6月61139.15.8806372

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社9(国内 1 / 海外 8、うち連結子会社 9) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位6)
養殖施設 — デンマーク2,082百万円
養殖
養殖施設 — 青森県 東津軽郡 今別町1,609百万円
青森工場 — 青森県 青森市1,587百万円
養殖施設 — 青森県 西津軽郡 深浦町433百万円
本社 — 青森県 青森市282百万円
本社 — 青森県 西津軽郡 深浦町12百万円
ほか1件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    日本サーモンファーム 株式会社
    青森県西津軽郡 深浦町 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Musholm A/S (注)3,6
    Gørlev, Denmark · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Loejstrup Dambrug A/S
    Gørlev, Denmark · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Okamura Trading Myanmar Co.,Ltd. (注)3
    Yangon, Myanmar · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Okamura Trading Vietnam Co., Ltd.
    Ho Chi Minh City, Vietnam · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Okamura Trading Singapore Pte., Ltd. (注)3,7
    Singapore · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Xenka Trading (M) Sdn. Bhd. (注)3
    Selangor, Malaysia · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Okamura Trading Taiwan Co.,Ltd. (注)3
    Taipei, Taiwan · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Okamura Trading (Thailand) Co., Ltd. (注)3
    Bangkok Thailand · 連結子会社
    議決権100.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年6月期の売上高は427億円営業利益39億円前期と比べると増収増益で、売上が+21.0%、利益が+30.0%。

売上高
+21.0%
427億円
営業利益
+30.0%
39億円
純利益
+40.0%
28億円
営業利益率
9.1%
前期比 +0.6%pt

会社が出している今期の予想2027年6月期

項目会社予想前期実績
売上高483億円427億円
営業利益44億円39億円
純利益27億円28億円
1株あたり配当¥9¥9

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

8期分

直近は2026年4Qで、売上は239億円、営業利益は19億円。前年の2025年4Qと比べると、売上は+31.3%、営業利益は+46.2%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2024年1Q681217.69
2024年2Q8611.20
2024年3Q7456.85
2024年4Q9977.16
2025年2Q171179.911
2025年4Q182137.19
2026年2Q1882010.614
2026年4Q239197.914

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 8期分

2019年6月期からの8期で、売上は59億円から427億円へ7.2倍に増えた。直近期の営業利益率は9.1%。売上は7期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
経営効率の向上を目的として、株式会社ポートを吸収合併
2019年6月5921
ベトナムの業務委託先加工場の生産管理や品質管理を行う目的でOkamura Trading Vietnam Co., Ltd.を設立
2020年6月1458−11
台湾での卸売事業拡大の一環として、Okamura Trading Taiwan Co., Ltd.を設立
2021年6月2021610
2022年6月2413322
タイでの卸売事業拡大の一環として、Okamura Trading (Thailand) Co., Ltd.を設立
2023年6月2893524
2024年6月32725297.620
2025年6月35330288.520
2026年6月42739419.128

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年6月期

売上高427億円のうち、営業利益として残るのは39億円9.1%。営業外の損益と税金を反映した純利益は28億円、売上の6.6%にあたる。営業利益率は業種中央値4.1%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 費用事業を回すためにかかったお金90.9%388億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益9.1%39億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

営業利益率業種比+5.0pt
9.1%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+3.4pt
6.6%
税金まで払って最後に残る割合

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 5期分

2025年6月期は営業CFが35億円、投資CFが−20億円で、差し引きのフリーCFは15億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は44億円で、売上の1.5ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2021年6月36−12−272419
2022年6月−9−1625−2520
2023年6月−11−2133−3221
2024年6月3−2347−2048
2025年6月35−20−191544

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 7期分

2025年6月期の総資産は413億円。このうち返さなくてよい自己資本が160億円で、自己資本比率は38.9%(業種中央値56.8%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2019年6月1453910627.2
2020年6月1492812118.7
2021年6月1745312130.3
2022年6月2437416930.6
2023年6月30110020133.1
2024年6月39214225036.1
2025年6月41316025238.9

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年6月期の内訳
現金及び預金
44億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
116億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
84億円
在庫として抱えている分
負債合計
252億円
いつか返す必要があるお金

業界内での比較

食料品 123社との比較

同じ食料品の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率123社中5位あたり、逆に低いのは配当利回り123社中114位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
/中央値 7.3%
P25 3.7%P75 11.4%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
9.1%/中央値 4.1%
P25 2.7%P75 7.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
/中央値 56.8%
P25 46.5%P75 67.3%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
21.0%/中央値 3.4%
P25 0.7%P75 6.3%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
0.7%/中央値 2.3%
P25 1.5%P75 3.3%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,256で、1年前と比べて+4.9%過去52週の値幅のなかでは36%の位置にある。

¥1,256-2.0%1ヶ月-1.5%1年+4.9%時価総額206億円
過去52週の値幅
安値¥1,019高値¥1,682

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)23.1倍
PER (会社予想)23.3倍
PBR3.21倍
配当利回り0.72%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は7月に1222円まで下落したが、8月に反発に転じ、8月18日には1324円まで上昇。8月19日は1304円で25日移動平均線(1257.32円)を3.7%上回る展開。直近1か月で6.71%上昇し、52週高値1682円に向けて回復基調。RSIは62.08と堅調で、出来高は突出しないものの、下値の買い意欲が感じられる。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 28/100)

PERが23.96倍と業界平均の28.44倍を下回る一方、PBRは3.33倍と平均の1.62倍を大きく上回り、ROEは13.4%と高いが、配当利回りは0.69%と低く、株主還元は限定的。成長による利益増加も織り込まれ、バリュエーションは割高感がある。

指標この会社業種平均
PER (実績)23.1倍28.6倍
PER (予想)23.3倍
PBR3.21倍1.63倍
ROE13.4%7.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

製粉業界は需要が安定しているが、原材料価格や競争環境が収益に影響を与える。強気派は、米粉など付加価値商品の拡大や増収効果、営業利益率の改善傾向を評価する。弱気派は、原材料コストの変動や大手製粉会社との競争、PBR3.3倍の割高感を懸念する。売上高は堅調に伸びており、直近の純利益も増加している。今後の商品ポートフォリオとコスト管理が焦点。

プラスに働く材料7
  • 売上の成長

    売上高が289億円から427億円へと堅調に増加

  • 利益率の改善

    営業利益率が7.6%から9%台へと上昇傾向

  • 付加価値商品

    米粉など差別化製品の需要拡大で収益性が向上

  • 2026/6期の売上高427億円で前期比21%増収通年影響

    売上高は353億円から427億円へ74億円増加。時価総額214億円の3割強に相当する増収

  • 営業利益率9.13%と過去最高水準へ改善通年影響

    営業利益率は7.65%→8.50%→9.13%と2期連続上昇。率1%改善で営業利益約4.3億円の増加に相当

  • 純利益28億円と前期比40%増益決算発表後影響

    純利益は20億円から28億円へ8億円増加。EPSの増加率は40%に達する

  • ROE13.4%と資本効率の高さ継続影響

    PBR3.33倍をROE13.4%が支える。資本効率の良さが株価の下支え要因

マイナスに働く材料7
  • 原材料コスト

    小麦・米など原料価格の上昇が利益を圧迫する懸念

  • 競争の激化

    大手製粉会社や他社との競争でシェア維持が大変

  • バリュエーション

    PBRが3.3倍と同業比で割高な可能性

  • 予想PER24.2倍と現在23.96倍の高バリュエーション継続影響

    時価総額214億円に対し予想PERは24.2倍。ROE13.4%を考慮してもPBR3.33倍は割高で、業績未達時に修正圧力が強まる

  • 2025/6期は純利益20億円と前期横ばい通年影響

    営業利益は25億円から30億円に増えたが純利益は20億円。増収効果が最終利益に結びついていない

  • 配当利回り0.69%と低い株主還元継続影響

    1株1304円に対し配当利回り0.69%は低く、増配なしでは評価が続かない

  • 外国人保有比率6.49%と需給の細さ継続影響

    外国人の持ち分が6.49%と低く、売りが出た際の下げが大きくなる流動性リスク

次の決算で確かめる点
売上高成長率
需要拡大の勢いを確認するため
営業利益率
コスト管理と付加価値戦略の成果を測る
米粉の売上構成比
成長分野の寄与を評価する
原材料価格動向
利益率に与える影響が大きいため

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり9いまの株価に対する利回りは0.72%。

年間配当
¥9
1株あたり
配当利回り
0.72%
いまの株価に対して
配当性向
15.3%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥9

株主

有価証券報告書より

2025年6月期末の株主数は延べ8,752人。区分でいちばん多いのは個人・その他47.9%。グループ会社や銀行などの安定株主が45.6%を占め、残る54.4%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2023年6月%2024年6月%2025年6月%
個人・その他47.746.947.9
事業法人44.537.937.4
金融機関7.88.2
外国法人6.86.56.4
外国人個人0.90.90.1
証券会社0.10.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位11

順位株主持ち株比率 %
01株式会社オカムラ36.14
02岡村恒一19.28
03Steelhead Aps5.44
04株式会社日本カストディ銀行(信託口)4.67
05岡村直子3.58
06八木康次2.44
07野村信託銀行株式会社(投信口)2.01
08岡村麻里1.61
09岡村大祐1.61
10岡村亮治1.46
11小嶋京子1.46

有価証券報告書の大株主の状況から、上位11者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近2
  • 2026-08-26
    スチールヘッド プライベート・リミテッド・ライアビリテイ・カンパニー代表取締役 ニールス・エッベ・ダルスガード
    新規の大量保有報告
    4.66%
    -1.07pt
  • 2026-08-26
    岡村 恒一
    新規の大量保有報告
    57.08%
    -1.03pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 8期分

1株利益は8期で+223%、1株純資産は7期で−44%。直近期のROEは13.4%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2019年6月175853.29.3
2020年6月−162415−32.3
2021年6月2513018.89.7
2022年6月5618435.44.5
2023年6月5924727.45.5
2024年6月4229216.312.513.5
2025年6月4132613.429.715.3
2026年6月56

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

10名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は10名。2025/6期の役員報酬は総額110百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約5倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
岡村恒一代表取締役社長 兼CEO6527,270,498
橋本裕昭常務取締役 兼CFO56216,486
櫻庭一憲取締役 監査等委員(常勤)71
小嶋京子取締役 監査等委員55720,000
伊藤史行取締役 監査等委員49
濱田武士取締役 監査等委員57
葉山相基取締役 兼COO4055,800
谷口耕太取締役 兼CFO4815,120
阿部彰取締役 監査等委員(常勤)65
越田公子取締役 監査等委員62

役員報酬の内訳2025/6

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円株式報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)3647189030
社外取締役420205

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/6期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容2,630字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、当社及び連結子会社の9社で主に構成され「海の恵みを絶やすことなく世界中の人々に届け続ける。」ことをMissionとし、養殖事業、国内加工事業、海外加工事業、海外卸売事業の4つの事業を柱としてビジネスを展開しています。サーモンを中心とした川上から川下までの垂直統合型のビジネスモデルで、グローバルに事業を展開し、その結果として、自己資本利益率や売上高営業利益率などの指標において上場会社平均を上回る実績を達成しています。 各事業における事業会社名及びその系統図は、次のとおりであります。以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 各事業の概要は、次のとおりであります。 (1)養殖事業 生食用のサーモントラウトを養殖し、国内外に向け販売する事業であります。 Musholm A/Sにおいては、毎年約3,500トン超のサーモントラウトを生産しております。更にサーモン養殖の世界的なリーダーであるノルウェーの養殖との差別化を図るため、卵を持たせる養殖を行っています。その一部は当社向けに輸出され、以下で説明する国内加工事業に使われます。当社グループ以外へは、魚の身の部分はヨーロッパ諸国へスモークサーモンの加工用原料として、卵はいくらを生産しヨーロッパ各地へ、あるいはいくら加工用原料としてヨーロッパ各地へ販売しております。 日本国内におきましては、2017年6月に青森県西津軽郡深浦町に日本サーモンファーム株式会社を設立し、サーモントラウトを生産しております。サーモン養殖先進国であるデンマーク子会社Musholm A/Sの大規模生産のノウハウを活用し、孵化から養殖まで一気通貫した生産体制を構築しております。 日本サーモンファーム株式会社の海面養殖イメージ サーモン養殖は自然と地域のバックアップを受けて行う事業です。サーモン養殖に適した青森の地で地元企業としての強みを生かし、地域と一体となって事業を進めています。例えば国内では、河川を利用した中間養殖を行うにあたっては水利権が、海面養殖を行うにあたっては区画漁業権の行使が必要です。当社グループは、地元漁協の組合員として区画漁業権を行使し、サーモン養殖を行っています。 なお、当社グループでは、養殖事業の一部においてASC認証を取得しております。 ASC認証とは、水産養殖管理協議会(Aquaculture Stewardship Council)が管理運営する養殖に関する国際認証制度で、養殖場が自然環境の汚染や資源の過剰利用を行っておらず、その養殖事業に持続可能性が認められることを認証するものです。近年はASC認証のある原料を使った製品を取扱いの中心に据える国内の大手スーパーマーケットなども増えて来ています。 (2)国内加工事業 国内加工事業及び後述の海外加工事業は、魚卵・成魚を原料として顧客の要望にそって加工し、販売を行う事業です。 国内加工事業における加工拠点は青森県青森市に所在する当社青森本社併設の第一工場と第二工場です。第一工場では数の子及びたらこと、当社グループ日本サーモンファーム株式会社の養殖サーモンを主に加工しております。第二工場ではイクラと筋子の加工をしております。国内のスーパーマーケットや外食向けの販売が主ですが、最近ではアジア圏の大手回転寿司チェーンへの輸出も増えております。 青森第一工場で製造した数の子製品 Musholm A/S魚卵原料から製造したイクラ製品 青森第一工場内たらこ製品製造ライン (3)海外加工事業 海外加工事業は、海外の加工拠点において水産加工品を製造する事業です。国内加工事業と同様に、当社養殖事業からの原料仕入れに加え、自社仕入れチームが自身で良質な原料を世界中から調達し加工販売まで行います。 海外加工事業における拠点は以下の3つです。 ①当社東京事業本部 当社の東京事業本部では、貿易実務、海外加工場の生産管理、国内外への販売活動を行っております。 ②ミャンマーの自社グループ工場(Okamura Trading Myanmar Co., Ltd.) 2017年9月、ミャンマーのティラワ経済特区内に子会社Okamura Trading Myanmar Co.,Ltd.を設立しました。同経済特区内は日本企業の進出が進んでおり、日本水準のインフラが整っております。主にサーモン原料の寿司ネタ加工を行っております。 外部仕入原料のサーモンハラス寿司スライス製品 Okamura Trading Myanmar Co., Ltd. 外観 ③ベトナムのパートナー工場 当社とは20年来の関係があるベトナムの大手水産加工工場とパートナー契約を結んでおります。契約の内容は「第2 事業の状況 5 重要な契約等」をご参照ください。同工場では、サーモン原料の寿司ネタ加工の他、サバ原料を始めとした焼成済みの焼き魚・煮魚製品の加工も行っております。当工場内には当社子会社Okamura Trading Vietnam Co., Ltd.の事務所を設置し、現地ワーカーの教育や生産管理を行っております。生産された製品は日本国内消費向けに輸出される他、後述のシンガポールやマレーシアの現地販売拠点に向けても出荷されます。 (4) 海外卸売事業 シンガポール(Okamura Trading Singapore Pte., Ltd.)、マレーシア(Xenka Trading (M) Sdn. Bhd.)、台湾(Okamura Trading Taiwan Co.,Ltd.)及びタイ(Okamura Trading (Thailand) Co., Ltd.)に拠点を有しており、現地の日系スーパーマーケットや日本食レストランに、日本から輸入した日本食材を販売しております。顧客のニーズに応じて他社から幅広く商材を調達しておりますが、自社グループ内で養殖・加工した商材も当事業を通じて海外市場に販売されております。顧客のニーズに合わせた製品をタイムリーに、そして日本基準のきめ細やかなサービスを持って提供しております。 Okamura Trading Singapore Pte., Ltd. 自社倉庫 Xenka Trading (M) Sdn. Bhd.の事務所及び配送トラック
経営方針・対処すべき課題5,161字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 (1)経営方針 当社グループは、「海の恵みを絶やすことなく世界中の人々に届け続ける。」ことをMissionとし、サーモン養殖事業、国内加工事業、海外加工事業、海外卸売事業の4つの事業を柱としてビジネスを展開しています。 日本において水産業は衰退産業といわれています。しかし海外において水産業は成長産業であります。私たちは日本の水産業において成長を阻害しているのは二つの要因、すなわち「供給の不安定性」と「消費の減少」であると考えております。養殖を推し進めることで「供給の不安定性」を解消し、また水産物の消費拡大が期待されるアジア圏での販売を促進することで「消費の減少」を解消していきたいと考えております。そして、これらの活動を通じて新しい水産業を切り開き、衰退産業とされた日本の水産業の成長産業化を実現することを経営方針としております。 (2)経営環境 当社グループを取り巻く環境は以下のとおりと認識しております。 ①水産資源の需要はグローバルでは増加傾向 世界的にみると、一人当たりの食用魚介類の消費量は過去50年で約2倍に増加し、近年でもそのペースは衰えていません。とりわけ元来魚食習慣のあるアジアやオセアニア地域では、生活水準の向上に伴って顕著な増加を示しています(※1)。 ②養殖への需要の高まり 世界の漁業と養殖業を合わせた生産量は増加し続けています。その一方で、持続可能な(適正レベルよりも資源量が多く、生産量拡大の余地がある)レベルで漁獲されている状態の水産資源の割合は低下傾向です。1974年には90%の水産資源が適正水準以内で利用されていましたが、2021年にはその割合は62.3%まで低下したとも言われています(※2)。この状況を背景に養殖の重要性はますます高まっており、漁業・養殖業生産量のうち漁業の漁獲量は1980年代後半以降横ばい傾向となっている一方で養殖業の収獲量は急激に伸びています(※3)。 ③サーモン需要の増加と養殖量拡大ペースの鈍化 世界中でサーモンの人気は高く、世界のサケ・マス類養殖生産量は1990年の57万tから2021年の421万tと、約30年で7倍程度に増加しています(※4)。日本国内においてもサーモンの人気は高く、各種調査でも人気の魚種として常に上位にあげられています。養殖効率に優れていて比較的低価格で購入しやすいサーモンの需要は、今後も伸びていくものと期待されています。 一方でノルウェーやチリといったサーモン養殖大国における養殖適地の開発は既に概ね行われていることから、今後の養殖量拡大のペースは、これまでとは異なってくると予想されています。 (※1)令和4年度 水産白書(水産庁) P.149 (※2)令和6年度 水産白書(水産庁) P.164 (※3)令和6年度 水産白書(水産庁) P.162 (※4)FAO Fishstat (3)経営戦略 このような環境を踏まえ、当社では養殖事業と海外卸売事業の成長を牽引する二つの事業として位置づけており、中長期の主な戦略として以下を計画しております。 ①国内養殖規模の拡大 当社の成長のエンジンの一つはサーモン養殖事業であります。そして生産量を拡大していくことが当社の成長の基礎になると考えています。サーモン養殖事業はデンマーク及び日本国内において展開しております。 当社グループはサーモン養殖には以下のような限りない可能性があると考えており、それがこのような戦略を採る背景となっています。 ・  サーモンは4大動物性タンパク質の供給源として、牛肉、豚肉、鶏肉と並ぶ存在になりうる。 ・  肉類と同等の高タンパクでありながら、低いカロリーが健康志向にも合致する。 ・  完全養殖が実現されていて、海から天然の稚魚の捕獲が不要。生態系に影響を与えない。 ・  生産効率が高い。具体的には、増肉係数(FCR)が低く、かつ可食部分が多く、捨てる部位がほぼない。 ・  低魚粉飼料で養殖が可能。植物性タンパク原料から、海由来タンパクを生産できる。 ・  サーモンの市場は世界中に存在しており、市場規模が大きい。回転寿司でも定番の人気ネタとなっている。 なおデンマークでは、主に魚卵の採取を目的としてサーモンを養殖しております。デンマークでは近年養殖の拡大による環境負荷が懸念されていることや、適地が限られていることを理由に、新たなライセンスが発行されておりません。そのため、急激な規模拡大は容易ではない状況ですが、引き続きライセンス取得のための活動は継続してまいります。 一方、日本国内においては特に北日本では養殖適地が多数存在していることや、国の方針として養殖を増やすことが決定されていることから、当社グループにおける養殖規模拡大は国内養殖が主となります。国内養殖量は継続的な設備投資を背景に、2025年4-7月の3,476トンから、順次拡大していく計画としています。引き続き、この国内養殖における水揚げ量増に対応するため、養殖設備の増強を継続してまいります。 ②国内養殖事業の効率性向上 養殖については、量の拡大とともに効率性の向上も重要な課題です。特に国内養殖においては改善の余地が大きく、当社グループでも屋外循環式の大規模中間育成魚高密度生産システムや給餌用バージ船(※)などを導入し効率化に取り組んでいるところであります。引き続き最新の養殖技術を持つデンマーク子会社Musholm A/Sの技術を取り入れながら、日本国内においてもサーモン養殖先進国並みの養殖技術を確立すべく、取組みを継続してまいります。 (※)バージ船とは、船底が平らになっている船舶のことであり、当社の連結子会社である日本サーモンファーム株式会社ではこのバージ船タンクに養殖用の餌を保管し、船外から自動で給餌できるシステムを構築しております。 ③海外卸売事業の強化 養殖事業と並ぶ当社の成長エンジンは海外卸売事業であります。日本食ブーム、あるいは人口増を背景に海外、特にアジアにおいて日本食マーケットが大きく成長を続けております。このマーケットの成長の波をしっかりキャッチし、当社の成長にも繋げてまいります。すでにシンガポール、マレーシア、台湾及びタイに子会社を有し、着実に成長してきておりますが、日本食需要の大きい地域を中心に今後も進出先を増やし、さらなる成長に繋げていく計画です。また、シンガポールでは自社保有の超低温倉庫(-60℃)による徹底した温度管理や迅速できめ細やかな配送を行っており、オカムラ食品工業独自のコールドチェーンを築いておりますが、さらに超低温倉庫や配送能力への投資を進めていく計画としております。マレーシアにおいては、ハラール食品(※)のニーズが高いことから、ハラール食品の強化を重点課題とし、ハラール対応を目的とした新倉庫を2024年1月より稼働しています。その他、水産専門会社であることや、養殖や加工部門を有していることの強みをより活かせるよう、カバーエリアの拡大、ヒトやモノへの先行投資を進めてまいります。 (※)ハラール食品とは、イスラム教で食べることが許されている調理法等に従い生産した食品のことを指します。 (4)対処すべき課題 経営戦略を進めていくうえで当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。 養殖事業 ① 国内養殖規模の拡大 当社の成長エンジンの一つはサーモン養殖事業であり、その養殖量を拡大していくことが当社の成長の基礎になると考えています。養殖規模拡大のためには生産能力を上げていくことが必要で、特に不足しがちな中間養殖場の確保が課題です。中間養殖場の新設にあたっては、適地の選定、地元との調整、設備投資資金の確保、養殖施設の建設と、一朝一夕に進むものではないため、中長期的な視点に立って着実に設備投資計画を進めてまいります。 ② 養殖の効率性向上 養殖については、量の拡大とともに効率性の向上も重要な課題です。特に国内養殖においては改善の余地が大きく、当社グループでも屋外循環式の大規模中間育成魚高密度生産システムや給餌用バージ船などを導入し効率化に取り組んでいるところであります。引き続き最新の養殖技術を持つデンマーク子会社Musholm A/Sの技術を取り入れながら、日本国内においてもサーモン養殖先進国並みの養殖技術を確立すべく、取組みを継続してまいります。 海外卸売事業 ③ 海外市場での営業基盤の強化 アジアにおける日本食マーケットの成長の波を確実にキャッチすることが、当社の成長には重要です。そのための配送・保管設備の増強は計画しておりますが、それに加えて、新しい顧客の開拓に努めるとともに、既存の顧客のご不満を聞き、顧客にご満足していただける製品開発やサービス提供を行うことで、営業基盤の強化を図っていくことが課題であると認識しております。 国内加工事業、海外加工事業 ④ 安定的な加工体制の確保 安定的な加工体制の確保は、当社の基盤となります。これが確保されてこそ、加工事業の拡大だけでなく、養殖した青森サーモンの加工品マーケットへの展開や、海外卸売事業における顧客ニーズへのきめ細やかな対応といったことが可能になります。加工拠点の分散によるリスクヘッジ、工場従業員の教育による品質や効率性の向上といった点を推し進めてまいります。 その他 ⑤ 品質管理に関する継続的な向上 消費者の安全・安心へのニーズはますます高まっており、食料品を取り扱う当社グループにおきましても、食品表示も含め、食の安全性を確保してお客様に安心してご利用いただけることが最重要事項であると認識しております。品質管理体制の強化、業務フローの標準化、食品表示や食品関連法規に関する情報の社内共有等を進め、品質管理に関する継続的な向上に取り組んでまいります。 ⑥ 環境への配慮 製造の原料となる水産物や養殖事業は大自然からの恩恵です。我々の事業は自然環境、特に海に大きく依存しています。自然への感謝の気持ちを忘れずに、自然を大切にすることこそ、当社の持続・発展にとって不可欠のことと考えています。 (原料について) 我々が製造に使用する原料は資源として持続的に調達出来るものでなければなりません。絶滅が危惧される原料、資源管理が徹底されていない原料を使用した製品加工は控えるべきです。資源管理が十分に行われていると認定されたASC・MSC(※)認証原料の使用を推進いたします。 (※)MSC認証とは、水産資源や海洋環境に配慮し適切に管理された持続可能な漁業に対する認証制度を指し、海洋管理協議会(Marine Stewardship Council)が管理運営しています。 (養殖事業について) 養殖事業を拡大すれば、周辺海域に影響を与えてしまう可能性が生じます。もし我々の事業が水質汚染や生態系破壊の原因となってしまえば、事業を継続することは出来なくなってしまいます。魚を育てるためには大量の飼料が必要となりますが、その主成分である魚粉や魚油は天然水産物由来のものです。飼料の成分やその原材料について注意を払う必要があります。 ⑦ 地域との共生の推進 自然環境に加え、我々の事業は地域社会の理解と協力の基に成り立っています。事業の継続とその拡大には地域との共生の実現が不可欠です。そのためには地域の方々と十分に話し合い、それを通じて地域との信頼関係を築くことが重要です。我々企業と地域社会とのコミュニケーション推進を通じて地域社会に理解されるとともに、青森やミャンマーなどでの雇用創出という形でその地域に貢献する企業となることを目指してまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社では養殖量、特に拡大余地の大きい国内養殖量を重要な経営指標と考えております。水産物については漁獲や商品相場の変動が大きなリスクとなっていますが、養殖量の拡大によってこれらのリスクを低下させることができ、安定的に水産原料を確保することに繋がります。また、養殖事業の利益率は相対的に高いため、養殖規模の拡大によって当社グループ全体の利益率をさらに向上させることに繋がります。 現在、国内養殖量拡大のためのネックとなっているのは、中間養殖場を主とした養殖設備の不足にあります。当社グループでは、養殖量拡大に向けて積極的に養殖設備への投資を行っていきたいと考えております。
事業等のリスク7,816字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。 1.気候変動(温暖化)によるリスク (1)資源アクセス確保に与える影響 (発生可能性:中/発生時期:特定時期無し/影響度:大) 地球温暖化による海洋環境の変化により、下記のようなリスクが生じることが考えられ、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ① 各水産品種の生息可能な水域が変化することにより、当社グループが取扱う水産品種における従来の漁場、海面養殖場の環境(海水温条件など)が、その魚種の生息条件に適さなくなり、漁獲量・養殖生産量が減る可能性があります。 ② 海洋環境が変化した場合には、当社グループに限らず、水産業界全体に及ぶ可能性があることから、漁獲量・養殖生産量減少により水産物の流通量が減ることで、水産物の価格が上昇し、当社にとっての原料仕入価格が高騰するおそれがあります。 (2)自然災害の頻度増加と激甚化によるリスク (発生可能性:高/発生時期:特定時期無し/影響度:中) 地球温暖化による気候変動は、近年、台風、ハリケーン、時化、豪雨、洪水、赤潮、津波、干ばつ等の自然災害の頻度を増加させ、激甚化させる傾向にあります。特に、当社の主力工場のある青森県青森市、当社グループの養殖場が集中する青森県西津軽郡深浦町及び青森県東津軽郡今別町、デンマークMusholm島周辺に想定外の災害が生じた場合には、当社グループの経営成績に下記のような大きな悪影響を及ぼす可能性があります。 ① 当社グループの養殖魚、食品製造や冷蔵倉庫、養殖場、工場、漁船への直接被害 ② 台風等の悪天候による時化の増加により、海面養殖の生簀損壊、給餌回数の減少による魚の成長不足 ③ 長期停電や水道水停止等による生産・物流への影響 ④ 予防・安全対策コストとしての設備費や保険費用の増加 以上のリスクに対処するため、事業セグメントの分散、養殖拠点や製造拠点の分散を進めております。これにより、特定の事業や拠点に大きな損失が生じた場合でも、他の事業や拠点でその損失を吸収しうる体制を構築してまいります。 2.海外事業の拡大に関連するリスク(カントリーリスク) (発生可能性:高/発生時期:特定時期無し/影響度:中) 当社グループは、「海の恵みを絶やすことなく世界中の人々に届け続ける。」をMissionとして掲げているとおり、海外での事業展開を積極的に行っております。海外への展開においては、以下を含む様々なリスクにさらされております。 ・政情や治安の不安 ・外国為替相場の変動 ・将来起こりうる不利益な税制 ・法令や規制の予期せぬ変更 ・顧客ニーズ、市場環境及び現地の規制に関する理解不足 ・人財の採用・雇用及び国際的事業管理の難しさ ・新たな多国籍企業との競争 海外事業の拡大に取り組む中で、上記のような事業展開に関連する様々なリスクが顕在化し、想定した事業展開を行うことができない可能性があります。また、海外企業への投資に関連して減損が生じる可能性や、当社グループの目標を達成できない市場から撤退する可能性があります。これらの結果、当社グループの事業展開、財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお海外加工事業においてはベトナムとミャンマーに加工拠点を有しており、このうちミャンマーにおいては本書提出日現在においても不安定な情勢が継続しております。現在もミャンマー工場は稼働を抑えた形で継続稼働しておりますが、情勢が悪化した場合は、海外加工事業における加工能力に影響を及ぼす可能性があります。今後も従業員の安全確保を最優先しつつ、引き続き情勢を注視してまいります。 3.養殖事業に関するリスク (1)国内養殖において区画漁業権や水利権の維持や新規取得ができなくなるリスク (発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:大) 国内養殖において河川を利用した中間養殖を行うにあたっては水利権が、海面養殖を行うにあたっては区画漁業権の行使が必要になります。何らかの理由によりこれらの権利の使用や拡大に制約が生じた場合、当社グループの養殖事業の維持や拡大に支障を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対応するため、当社グループでは法令遵守や環境配慮、行政、地域住民、地元漁協などとの対話を通じて、これらの権利の維持・拡大に努めております。 (2)養殖事業による海洋汚染に関するリスク (発生可能性:中/発生時期:特定時期無し/影響度:中) 海面養殖では、残餌や糞尿等の海底堆積や逃亡魚等による海の汚染リスクが大きな課題です。当社がこの課題に適切に対処できない場合、ASC認証取消による当社養殖魚の付加価値の低下、地元漁協との関係悪化等により、養殖事業に悪影響を与える可能性があります。 当該リスクに対応するため、当社ではASC認証の維持を通じて環境に配慮した養殖を継続するとともに、潜水調査を含む継続的な環境影響調査や適正給餌などに努めております。 (3)養殖事業における環境規制の強化に関するリスク (発生可能性:中/発生時期:特定時期無し/影響度:中) 環境保護の観点から、養殖事業に関する規制は強化される傾向にあります。新たな国内外の法規制等が制定された場合、当社グループにおいて、これら法規制等への対応のために新たな環境保全コストの負担等が生じることが予想されます。当社が現在又は将来の環境規制を遵守できなかった場合、当社に対する損害賠償請求や罰金の賦課、一定地域における生産・操業停止、当社の評判・信用の低下を招き、当社グループの事業展開、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループに重大な影響を及ぼす可能性のある法規制等の改正は、本書提出日現在においてはありません。 (4)養殖用卵の調達に関するリスク (発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:中) 本書提出日現在において養殖事業における養殖量の約3割程度を占める日本国内においては、サーモンの養殖用卵の仕入は国家間の魚病防疫の契約上、米国もしくはカナダからの仕入れに規制されています。当社グループの国内養殖では米国の業者から仕入れた発眼卵を使って養殖を行っていますが、何らかの理由で当該仕入先からの発眼卵仕入が滞った場合、当社グループの国内養殖事業に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (5)MSC認証およびASC認証について (発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:中) 当社グループが認証取得している持続可能な漁業認証(MSC)および養殖認証(ASC)においては、規格の要求事項を満たしたマニュアルを作成・運用し、定期的に認証審査機関による継続審査及び更新審査を受けることが求められます。当社グループでは、最新の規格要求事項に合わせてマニュアルをアップデートすることで、MSC・ASCを適切に運用しておりますが、当該審査で認証継続不可となる重大な不適合あるいは不適合品発生時の不適切な対応により、認証継続が一時停止又は取消された場合、当社グループが継続的に取り組んでいる事業に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (6)疾病による大量斃死(へいし) (発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:中) サーモン養殖においてはIHNやIPNといった抗生物質の効かないウイルス性の病気が発生することがあります。これらの病気が蔓延すると大量斃死が発生し、当社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります 当社では病気が持ち込まれるリスクに対処するため、他社で養殖した種苗は一切扱わず、発眼卵から自社で養殖するのみとしています。また、野生動物(特に鳥)による水平感染予防のための鳥よけ網、人的な水平感染予防のために場内入場時の全ての人、車に関する殺菌を実施しております。また、ワクチン開発を支援するため、ワクチン開発会社の行う治験へは積極的な協力を行っていく方針です。 (7)日本国内における養殖ライセンスの導入 (発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:中) デンマークをはじめ養殖先進国においては、淡水養殖を行う際は、取水量のライセンス、排水基準の規制などが存在し、海面養殖を行うためには、飼育生物量(バイオマス)ライセンスや使用給餌量ライセンスの取得が必要とされています。多くの国でこのライセンスの取得要件がネックとなり、それ以上の規模拡大が困難になるという状況が発生しています。 日本国内においてはこのような規制は現在はありませんし、規制が導入されることも現時点では予定されていません。しかしながら、長期的に見れば諸外国と同様にこのような規制が導入される可能性は排除できず、その場合は国内の養殖事業の大きな制約要件になる可能性があります。 当該リスクも見据え、当社では長期的な成長を想定して行使可能な水利権や区画漁業権の拡大を先行して進めております。また、ASC認証の取得率向上を通じて高い環境基準に対応できる体制の構築に努めてまいります。 4.製品の安全性について (発生可能性:中/発生時期:特定時期無し/影響度:中) 食品の安全性に対する消費者の関心や要求は年々高まっております。 当社グループでは安全で、顧客に安心していただける商品をお届けするよう、経営責任者直轄の品質管理室を設置し、製造現場の衛生管理を推進しております。自社工場ではHACCPの管理手法を導入し、より高いレベルの食品安全マネジメントシステムの認証取得に取り組み、継続的な改善活動と、徹底した衛生管理を実践しております。また、検査室を設置して、食品の安全性を保証する微生物検査をはじめ各種検査を実施しております。さらに商品だけでなく製造環境の衛生状態も検査し、適切に管理しております。海外協力工場においても、自社工場と同等の管理手法を要求しており、緊密に連絡を取りながら当社主導で衛生管理の徹底と向上に取り組んでおります。食品表示につきましては、小さな誤りでもお客様の健康危害に直結することを踏まえ、製品開発時や原材料購買時における食品表示の確認、不当表示とならないようなチェック体制の構築等、継続的に体制の充実を図っております。 以上のように、食品の安全性に対しては万全を期しておりますが、それでもなお品質に関する問題が生じた場合は、消費者の健康を脅かし、企業の信用を失墜させるおそれがあります。 5.特定の外注先への依存に伴うリスク (発生可能性:中/発生時期:特定時期無し/影響度:中) 海外加工事業では、サーモンやサバ製品の外注加工に関して、ベトナムのTrung Sonグループに加工業務の過半を依存しています。そのため、災害等の要因によって同社の稼働に影響が生じた場合、あるいは同社との取引条件が大きく変動した場合などは、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクに対応するために、当社グループでは自社工場の拡大及び加工先の分散に努めております。 6.相場変動リスクについて (発生可能性:高/発生時期:特定時期無し/影響度:小) 当社グループが取り扱う水産物は漁獲量や市況により相場が大きく変動するものがあります。当社ではこの相場変動が仕入と販売の両局面で影響を及ぼしますが、両者の相場変動の波にはタイムラグがあり、それによって利益率も大きく変動するため、当社の業績もその影響で大きく変動するリスクを抱えています。特に近年は不安定な世界情勢などを背景に、当社グループの取扱うサーモンや魚卵原料の相場が大幅に上昇をしてきました。今後はその反動減も想定されうる状況にありますので、この相場変動リスクは顕在化しやすい環境下にあると考えられます。 これらのリスクに対処するため、当社グループでは、漁獲量や市況のタイムリーな状況把握とその状況に応じた調達・販売に努めております。 7.原料調達リスク(仕入先への依存リスク) (発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:中) 国内加工事業では、他の仕入先への代替が難しく、原料の総仕入高の約半分程度が特定の仕入先に集中しております。特定の仕入先とは取引開始以来、良好な関係を継続しており、今後も仕入取引を継続していく方針であり、また継続的かつ安定的に仕入ができるよう連携を強化しております。また、自社養殖原料を増やすことによってもリスクヘッジを図るよう努めております。 しかしながら、今後、自然災害、品質問題及び仕入先の経営悪化等何らかの要因により継続的かつ安定的に仕入れることが困難な状況となった場合、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 8.有利子負債への依存について (発生可能性:中/発生時期:特定時期無し/影響度:小) 当社グループの事業の性質上、在庫残高は多くなる傾向にあり、2025年6月末時点における在庫残高(貯蔵品を除く)は17,378百万円(総資産の42.1%)となっております。これは、養殖在庫については販売までに一定の養殖期間を要すること、仕入在庫のなかには仕入時期に季節性があり買付が一時に集中するものがあること、長期保存が可能な凍結原料があること、などに起因しています。当社ではこれらの在庫資金の多くを借入金で賄っているため、事業規模の拡大に伴って有利子負債残高も多くなっており、2025年6月末時点の有利子負債残高は17,288百万円、総資産に占める負債の割合は41.9%と大きくなっています。そのため、今後の金利情勢の変動によっては経営成績が影響を受ける可能性があります。 なお当社では、財務体質強化のために負債比率の削減が課題であると認識しており、それに向けて自己資本の充実に努めて参る所存です。 9.法的規制等について (発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:中) 当社グループの事業に適用される「食品安全基本法」「食品衛生法」「食品表示法」「製造物責任法」「廃棄物処理法」等の様々な規制・規則が存在しております。今後各省庁等における現行の法解釈に何らかの変更が生じた場合、もしくは新たに当社グループの事業を規制する法律等が制定・施行された場合、その内容によっては当社グループの事業が制約を受けたり、当社が新たな対応を余儀なくされたりする可能性があります。このような場合には、当社グループの経営成績又は今後の事業展開が影響を受ける可能性があります。 当社グループでは、専門家の活用や行政とのコミュニケーション等を通じて、タイムリーな情報収集や適切な対応策の策定など、当該リスクの低減に努めております。 10.個人情報の管理について (発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:中) 当社グループは、通信販売等を通じて顧客の個人情報を入手する機会があります。何らかの理由でこれらの個人情報が漏洩した場合には、損害賠償請求の発生や社会的信用の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、これらの情報についての厳格な管理体制を構築し、情報の取扱い等に関する規程類の整備・充実や従業員等への周知・徹底を図るなど、情報セキュリティの強化に努めております。 11.訴訟・係争等について (発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:中) 当社グループでは、現在係争中の案件はありません。当社グループでは法令遵守をはじめコンプライアンスを常に考慮した経営に努めておりますが、意図せざる理由により製品回収、法令違反又は訴訟提起等が生じた場合、その結果によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 12.人財の確保、育成について (発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:小) 当社グループは、世界の多くの国と地域で事業活動を推進しております。そのため、継続的に事業を発展させるためには、専門性のある多様な人財及び経営戦略やグローバルな組織運営といったマネジメント能力に優れた人財の獲得、育成を継続的に推進していくことが重要となります。 しかしながら、必要な人財を継続的に獲得し定着させるための競争は厳しく、特に日本国内においては、少子高齢化や労働人口の減少等を背景に雇用環境の変化が急速に進んでおり、人財獲得や育成が計画通りに進まなかった場合、長期的視点から、事業展開、業績及び成長に大きな影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは人財獲得のために新卒採用や経験者の通年採用を積極的に展開しております。また、期待水準の明確化に基づいた公平な評価・処遇制度の充実などの仕組みの構築により、従業員のエンゲージメントを高め、人財の定着を図っております。さらには、自律型人財やグローバル人財を育成し、当社グループの価値観を伝える教育プログラムの充実を図っております。 13.知的財産権に関するリスク (発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:小) 国内外において、当社グループの商標権が侵害されるなどした場合、当社グループ又はそのブランドのイメージを侵害し、当社グループの事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループが意図せず第三者等の知的財産権を侵害してしまった場合には、当該第三者から訴訟等を提起される可能性があり、損害賠償や補償等、又は訴訟等に対応するための多大な時間、労力、費用を要する可能性があることに加え、当社グループ又はそのブランドのイメージ、評価、社会的信用を害する可能性があり、その結果、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、保有する知的財産権を適切に管理し、第三者の知的財産権を侵害しないよう必要な調査を行う等、当該リスクの低減に努めております。 14.大株主について (発生可能性:低/発生時期:特定時期無し/影響度:小) 当社の代表取締役社長である岡村恒一は、当社の大株主であり、自身の資産管理会社である株式会社オカムラ、配偶者、二親等内の血族の所有株式数を含めると本書提出日現在で発行済株式総数の64.6%を所有しております。同人は、安定株主として引続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。当社といたしましても、同人は安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により、大株主である同人の株式の多くが減少した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。
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業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 ①当期の経営成績の状況 当連結会計年度における当社グループの経営成績の状況の概要は次のとおりであります。 当連結会計年度におけるわが国経済は、外国の政情・政策不安に端を発した為替相場の乱高下や株式市場の不安定な動きなど、不透明な状況が続いています。一方、当社グループの主な事業地域である東南アジアの経済環境は、堅調な内需外需により好調に推移しています。 当社グループにおきましては、中長期的な成長に向けて、中期経営目標2030を本年2月に公表いたしました。このなかでは、国内養殖量の拡大と海外卸売事業売上の拡大を最重要課題として位置付けています。当連結会計年度においてこの二つの最重要課題はいずれも期待どおりに推移しました。 当連結会計年度の業績につきましては、養殖量の拡大と海外販売の拡大を背景に、養殖事業と海外卸売事業が売上増収と営業増益を牽引しました。国内加工事業と海外加工事業も、全体としては堅調に推移したと捉えています。 経常利益については、外貨建債権の為替換算損益が営業外損益の大きなファクターになっています。当連結会計年度においては、これが前期比で578百万円マイナスに作用しています(当連結会計年度は為替差損222百万円、前連結会計年度は為替差益355百万円)。 以上の結果、当連結会計年度の売上高は前連結会計年度に比べ2,680百万円増の35,345百万円(前期比108.2%)、営業利益は前連結会計年度に比べ473百万円増の3,021百万円(前期比118.6%)、経常利益は前連結会計年度に比べ117百万円減の2,815百万円(前期比96.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ51百万円増の2,020百万円(前期比102.6%)となりました。 各セグメントの事業概況は次のとおりであります。 (単位:百万円/%) 売上高   前期増減   前期比   セグメント利益   前期増減   前期比 養殖事業   9,260   2,510   137.2   1,238   466   160.3 国内加工事業   9,398   1,118   113.5   1,177   88   108.1 海外加工事業   14,087   △1,168   92.3   1,040   △24   97.7 海外卸売事業   11,044   2,174   124.5   603   349   237.3 調整額※   △8,445   △1,955   130.1   △1,039   △406   164.2 合計   35,345   2,680   108.2   3,021   473   118.6 ※調整額はセグメント間取引及び全社費用等であります。 (養殖事業) 当連結会計年度の国内養殖量については、ほぼ期初計画どおりの3,476トンの水揚量となり、前期比で800トン近い増産となりました。養殖における各指標も良化しており、ノウハウの蓄積も進んでいるものと捉えています。販売面においては、ノルウェー産アトランティックサーモンの供給増から安価な生鮮品の販売が広がりました。その影響で、当社グループの生鮮品の販売量及び価格が抑えられるという状況も一部みられたものの、全体では対前期比で増収増益となりました。 デンマーク子会社による海外養殖においては、天候不順等もあり育成が期待どおりには進まず、重量当たりの固定費負担が想定よりも高くなりました。販売面では魚卵販売価格の上昇や繰越在庫の消化も順調に進んだことから、対前期比で大幅増収となりました。 上記の結果として、売上高は前連結会計年度と比べ2,510百万円増の9,260百万円(前期比137.2%)、セグメント利益は466百万円増の1,238百万円(前期比160.3%)となりました。 なお、デンマーク子会社であるMusholm A/Sは国際財務報告基準(IFRS)を採用しており、養殖事業の損益には、IAS第41号「農業」に従った売却コスト控除後の公正価値により評価した結果(売上原価△59百万円)が含まれております。 (単位:百万円) 売上高       9,260 営業費用   材料費、人件費、販管費等   8,080 小計(公正価値評価を除いたセグメント損益)   1,179 営業費用   公正価値評価による影響額   59 合計(セグメント損益)   1,238 (国内加工事業) 当連結会計年度においては、漁獲量不足から魚卵供給量が減少し、魚卵相場が上昇しました。そのような状況のなか、他社製品と比較して相対的に安価であった当社製品の販売は好調に推移しました。 上記の結果として、売上高は前連結会計年度と比べ1,118百万円増の9,398百万円(前期比113.5%)、セグメント利益は88百万円増の1,177百万円(前期比108.1%)となりました。 (海外加工事業) 当社の主力商材であったサーモンハラスに関しては、サーモン価格の高騰に起因して、世界的に原料としての供給不足が継続しています。そのため、当該製品の販売数量は減少しましたが、国内外の旺盛な需要により販売単価を押し上げ利益率は改善しました。 上記の結果として、売上高は前連結会計年度と比べ1,168百万円減の14,087百万円(前期比92.3%)、セグメント利益は24百万円減の1,040百万円(前期比97.7%)となりました。 (海外卸売事業) 東南アジア諸国における日本食マーケットの拡大を背景に、当事業は拡大を続けてきました。当連結会計年度においてもこの傾向は継続しており、売上は順調に拡大しました。利益率については、販管費率の改善と円安による仕入価格の低下により、大きく改善されました。販管費率の改善は、前連結会計年度に行ったヒト・モノへの集中投資が一巡したことで販管費率が平準化したことによるものです。 上記の結果として、売上高は前連結会計年度と比べ2,174百万円増の11,044百万円(前期比124.5%)、セグメント利益は349百万円増の603百万円(前期比237.3%)となりました。 ②当期の財政状態の状況 当社グループの財政状態は次のとおりであります。 (資産) 当連結会計年度末における流動資産は30,327百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,078百万円増加しました。これは主な要因としては、上場時の調達資金を設備投資に活用したことなどにより現金及び預金が418百万円減少したこと、加工委託先への原料支給が進んだことにより、未収入金が910百万円増加したこと等によるものです。固定資産は10,944百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,023百万円増加しました。これは主に養殖用施設への投資等で建物及び構築物が32百万円増加したことや、建設中の資産として、建設仮勘定が470百万円増加したことによるものです。 この結果、総資産は41,271百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,101百万円増加しました。 (負債) 当連結会計年度末における流動負債は20,036百万円となり、前連結会計年度末に比べ916百万円増加しました。これは主に、事業拡大に伴って支払手形及び買掛金が508百万円増加したこと等によるものであります。固定負債は5,191百万円となり、前連結会計年度末に比べ707百万円減少しました。これは主に設備投資資金として長期借入金の返済により665百万円減少したこと等によるものです。 この結果、負債合計は25,228百万円となり、前連結会計年度末に比べ209百万円増加しました。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は16,043百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,891百万円増加しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益を2,020百万円計上したこと等により利益剰余金が1,728百万円増加したこと等によるものです。 ③当期のキャッシュ・フローの状況 営業活動によるキャッシュ・フローは、3,536百万円の収入(前期比3,258百万円の収入増加)となりました。 これは主に、税金等調整前当期純利益が2,815百万円となった一方で、当社主要事業がそれぞれ事業拡大傾向であることにより売掛金残高の増加が232百万円生じたことに加え、養殖量拡大に伴う養殖コストの増加等により棚卸資産残高の増加が555百万円、合わせて仕入債務の増加が541百万円生じたこと、製品加工用として原材料の加工委託先への預け入れが増加したことに伴い、有償支給取引に係る負債の増加が893百万円生じたことによるものです。 投資活動によるキャッシュ・フローは、1,985百万円の支出(前期比353百万円の支出減少)となりました。 当社の最重要課題である養殖量拡大に向けて養殖設備への投資を進めたことに伴い、有形固定資産の取得による支出が1,970百万円(前期比164百万円の支出減少)となったことなどによるものです。 財務活動によるキャッシュ・フローは、1,931百万円の支出(前期は4,727百万円の収入)となりました。 これは主に、原材料仕入等の運転資金目的での借入の返済を進めたことにより短期借入金の純増減額が△858百万円生じたことに加え、前連結会計年度以前の養殖事業規模拡大等に向けた長期借入の返済を1,001百万円進めたためです。 以上に加え、現金及び現金同等物に係る換算差額△37百万円を調整した結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に比べ418百万円減少し、4,415百万円となりました。 ④生産、受注及び販売の実績 a 生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   生産高(百万円)   前期比(%) 養殖事業   9,260   137.2 国内加工事業   9,398   113.5 海外加工事業   1,413   73.5 海外卸売事業   -   - 合計   20,072   118.4 (注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しておりません。 2.金額は、販売価格によっております。 3.海外卸売事業については、自社生産設備を保有していないため、記載を省略しております。 b 受注実績 当社グループは、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。 c 販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   販売高(百万円)   前期比(%) 養殖事業   6,030   118.4 国内加工事業   8,693   114.2 海外加工事業   9,599   86.6 海外卸売事業   11,022   124.3 合計   35,345   108.2 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は提出日現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a. 経営成績の状況に関する分析 外国の政情・政策不安に端を発した為替相場の乱高下や株式市場の不安定な動きの中において、当社グループは増収・増益となりました。 増収の主な要因は、養殖事業における国内養殖量の拡大、海外市場の拡大です。国内養殖量は前シーズンから784トン増加して、当シーズンは3,476トン(2025年4月~7月までの水揚量)となりました。サーモンハラス原料の供給不足により、海外加工事業において売上が減少する一方で、アジア市場の拡大により、海外卸売事業で売上が順調に増加いたしました。なお、国内加工事業においては、魚卵漁獲量不足から魚卵供給量が減少し、魚卵相場が上昇した中で、他社と比較して相対的に安価な値付け設定だったことにより堅調に推移いたしました。 増益の主な要因は上記、国内養殖における売上高の増加に基づく利益額の増加と、海外卸売事業において、日本からの仕入商品が円安の影響により仕入原価が下がったことや、ヒト・モノ投資の一巡による利益率の改善が主な要因であります。 b. 財政状態に関する分析 棚卸資産の増加と有形固定資産の増加を主要因として総資産額が増加しています。負債純資産側では支払手形及び買掛金の増加、有償支給取引にかかる負債の増加、利益剰余金の増加を主要因として負債純資産が増加しています。 ・棚卸資産の増加 当社グループではどの事業も拡大基調にあるため、棚卸資産は増加傾向にあります。当連結会計年度末においては、有償支給先への原料の支給が前連結会計年度と比較して増加し、営業倉庫に保管する商品及び製品についても順調に増加いたしました。 ・有形固定資産の増加 有形固定資産の増加については養殖設備への増加が主な内容になります。特に国内養殖の規模拡大は当社の成長戦略の最重要課題となっていますので、今後も引き続き、積極的な設備投資を行っていく方針です。 ・支払手形及び買掛金の増加 在庫仕入等に起因する支払手形及び買掛金について、棚卸資産の増加に伴い増加傾向となっています。 ・有償支給取引に係る負債の増加 有償支給先への原料の支給をした場合において当該負債を計上することとなりますが、棚卸資産の増加で記載のとおり、当連結会計年度は前連結会計年度と比較して、有償支給先への原料の支給残高が増えたことにより、増加しています。 ・利益剰余金の増加 親会社株主に帰属する当期純利益を順調に計上していることにより増加しています。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報 a. キャッシュ・フローの状況の分析 営業活動によるキャッシュ・フローは、3,536百万円の収入(前連結会計年度は277百万円の収入)となりました。 事業拡大に伴う棚卸資産残高の増減額△555百万円や売上債権の増減額△232百万円のキャッシュアウトがありましたが、税金等調整前当期純利益を2,815百万円計上したことや有償支給取引に係る負債の増減額893百万円を計上したことなどにより、営業キャッシュ・フローはプラスとなっています。 当社グループは事業の性質上、元々在庫回転期間が比較的長くなる傾向がありますが、そういったなかで事業規模拡大に伴い恒常在庫水準は年々上がっているため、大きなトレンドとして在庫投資に資金を要する傾向が継続しています。 投資活動によるキャッシュ・フローは、1,985百万円の支出(前連結会計年度は2,339百万円の支出)となりました。当社グループの成長に向けた主要課題として、国内の中間養殖場のキャパシティ拡大、成長するアジアの日本食需要への対応力強化があります。特に国内中間養殖場の拡大は重要課題であり、当連結会計年度においても泊川中間養殖場(秋田県八峰町)への建設工事着工をはじめ、生簀の増設等生産キャパシティ拡大のための投資を行いました。当連結会計年度に公表した中期経営目標2030に記載のとおり目標生産数12,000トンに向け、必要な設備を順次計画的に建設しています。 以上のように在庫投資や設備投資に多くの資金を投入していますが、その資金は自己資金及び外部借入で調達しています。当連結会計年度においては、過去に設備投資で使用した借入金の返済等を進めたことにより、財務活動によるキャッシュ・フローは1,931百万円の支出(前連結会計年度は4,727百万円の収入)となっています。現時点において、金融機関とは良好な関係を維持しており、資金調達環境に特段の懸念はありません。 なお、現金及び現金同等物の残高は、次期連結会計年度以降の資金繰り見込みを踏まえ、当連結会計年度末時点の必要水準を確保した残高となるよう、借入金返済とのバランスを考慮しております。 株主還元については経営における重要課題の一つと考えており、連結株主資本配当率(DOE)に基づく安定配当を行う方針です。当社の配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご確認ください。 b. 資本の財源及び資金の流動性に関する情報 当社グループの資本の財源は、自己資金及び金融機関からの借入であります。借入に関しましては、運転資金は主に短期借入金で、設備資金は主に長期借入金で調達しております。運転資金需要のうち主なものは、養殖事業における飼料代金、国内加工事業及び海外加工事業における原料仕入代金、海外卸売事業における商品仕入代金であります。設備資金需要のうち主なものは、養殖施設(冷凍設備や船等含む)や、国内加工工場(裁断機や浄化設備等)の設備投資代金であります。 当社グループでは、事業活動を円滑に行うため、金融機関との当座貸越契約等を利用し、実需に応じた資金調達を実施し、流動性を確保しております。当面の資金繰りのための資金は十分に確保していると判断しております。 ③  重要な会計上の見積及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表を作成するにあたって、棚卸資産の評価、固定資産の減損、繰延税金資産の回収可能性等の資産、負債、収益及び費用に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。これらは、過去の実績や将来の事業計画等に基づき合理的に算出しておりますが、見積りの不確実性から実際の結果と異なる可能性があります。 また、海外子会社における生物資産評価については、生物資産を公正価値で測定し、取得価額との差額を損益(売上原価の繰入または戻入)として認識しており、その測定には生物資産の正味売却価額や生存率等を見積もる必要があることから、市場の動向等により結果が大きく変動する可能性があります。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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