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日経平均64,167.87-158NYダウ53,061.95+295ドル円158.81+0NASDAQ26,217.83+118S&P 5007,666.6+35SOX 指数11,339.25+51毎時更新

クラレ

KURARAY CO.,LTD.3405 · Prime · 化学

ビニルアセテート・イソプレン系化学品に強みを持つスペシャリティ化学メーカー。PVBフィルムやEVOH樹脂で世界トップシェア。

概要

クラレは1926年に化学繊維レーヨンの企業化を目的に倉敷絹織として創業し、その後ビニロン、EVOH樹脂〈エバール〉、人工皮革〈クラリーノ〉などの独自素材を次々と実用化してきた総合化学メーカーである。2025年12月期の連結売上高は8084億円、従業員は12,117人。岡山県倉敷市に本社を置き、ビニルアセテート、イソプレン、機能材料、繊維などの6セグメントで事業を展開し、PVAとEVOHでは世界トップクラスのシェアを有する。

6つのセグメントで構成される事業ポートフォリオ

クラレの事業は「ビニルアセテート」「イソプレン」「機能材料」「繊維」「トレーディング」「その他」の6部門に区分される。売上高の約半分を占めるビニルアセテート部門が最大の収益源であり、2025年12月期のセグメント売上高は404,495百万円、営業利益62,545百万円を計上した。次いで機能材料部門が206,939百万円、イソプレン部門が80,378百万円、繊維部門が60,749百万円と続く。トレーディング部門やその他部門を含め、連結子会社は67社、持分法適用関連会社は2社にのぼる。

北米・欧州・アジアに広がるグローバル生産販売網

クラレは1972年の米国Kuraray International Corp.設立を皮切りに、北米、欧州、アジアへ積極的に進出した。現在では米国のKuraray America, Inc.やCalgon Carbon Corporation、欧州のKuraray Europe GmbHやEVAL Europe N.V.、アジアのKuraray Asia Pacific Pte. Ltd.や可楽麗国際貿易(上海)有限公司など、世界38の国と地域に生産拠点を持つ。ビニルアセテート部門ではポバール樹脂、EVOH樹脂、PVBフィルムを各地域で現地生産しており、食品包装や自動車部材などの需要を取り込んでいる。

主力事業の収益構造と2025年12月期の業績

2025年12月期の連結売上高は808,447百万円(前期比2.2%減)、営業利益58,882百万円(同30.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は7,468百万円(同76.5%減)と大幅な減益となった。ビニルアセテート部門では欧州経済の停滞や在庫評価差額の影響で営業利益が前期比28.6%減少。イソプレン部門は営業損失4,864百万円(前期は9,498百万円の損失)と赤字が縮小したものの、減損損失を特別損失に計上した。機能材料部門は米国寒波や生産トラブルで減益。繊維部門は営業利益2,633百万円と増益を確保した。

中期経営計画「PASSION 2026」とサステナビリティへの取り組み

クラレは2022年度からの5か年中期経営計画「PASSION 2026」のもと、サステナビリティを機会と捉え、網絡形成によるイノベーション、人と組織の変革の3つを挑戦として掲げる。最終年度の2026年度には、エバール、ジェネスタ、活性炭、歯科材料などの成長・拡大事業で強みを活かす一方、改善が見込めない事業は譲渡や撤退を進め、事業ポートフォリオの高度化を図るとしている。企業ステートメント「世のため人のため、他人のやれないことをやる」を使命に、持続的成長を目指す。

業界の中での役割は高機能樹脂・化学品・繊維のスペシャリティサプライヤーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
8,084億円
営業利益
589億円
営業利益率
7.3%
純利益
75億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

事業別の売上と利益

2025/12
事業売上構成比利益利益率
ビニル アセテート3,986億円49.3%
機能材料2,056億円25.4%
繊維873億円10.8%
イソプレン769億円9.5%
その他400億円4.9%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01ビニルアセテート主力

ポバール樹脂・フィルム、EVOH樹脂〈エバール〉、PVB樹脂・フィルムなどを製造・販売。ガスバリア性に優れた包装材や自動車用合わせガラス中間膜などに供給。

主な製品・サービス3
ポバール樹脂・フィルム
水溶性・ガスバリア性を持つ樹脂。包装材、繊維糊剤などに使用。
EVOH樹脂〈エバール〉世界シェア上位
エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂。高いガスバリア性で食品包装などに使用。
PVB樹脂・フィルム
ポリビニルブチラール。自動車・建築用合わせガラス中間膜として使用。

02イソプレン主力

イソプレン系化学品・ファインケミカル、耐熱性ポリアミド樹脂〈ジェネスタ〉、熱可塑性エラストマー〈セプトン〉などを製造・販売。自動車部品、電子機器、医療材料などに供給。

主な製品・サービス2
耐熱性ポリアミド樹脂〈ジェネスタ〉
高耐熱性エンジニアリングプラスチック。自動車の吸気系部品などに使用。
熱可塑性エラストマー〈セプトン〉
ゴム弾性を持つ樹脂。自動車部品、家電、スポーツ用品などに使用。

03機能材料準主力

メタクリル樹脂(アクリル板)、活性炭、中空糸水処理膜、歯科材料などを製造・販売。水処理からヘルスケアまで幅広い用途をカバー。

主な製品・サービス3
メタクリル樹脂
アクリル板(MMA樹脂)。看板、水槽、建築部材などに使用。
活性炭
吸着材として水処理、空気浄化、溶媒回収などに使用。
中空糸水処理膜
水処理用の膜モジュール。浄水、排水処理に使用。

04繊維準主力

ビニロン(高強度・耐候性繊維)、人工皮革〈クラリーノ〉、面ファスナー〈マジックテープ〉などを製造・販売。産業資材や衣料などに供給。

主な製品・サービス3
ビニロン
高強度・耐候性を持つ合成繊維。ロープ、魚網、土木資材など産業用。
人工皮革〈クラリーノ〉
高級人工皮革。衣料、靴、バッグ、自動車内装などに使用。
面ファスナー〈マジックテープ〉
着脱可能な留め具。衣料、履物、医療品などに使用。

05トレーディング副次

クラレトレーディングがグループ製品や他社品の販売を担当。ポリエステル等の商社機能を提供。

06その他その他

液晶ポリマーフィルム、ゴム・樹脂加工品、プラント設計施工、物流サービス、ホテル事業など多角化事業を展開。

主な製品・サービス1
液晶ポリマーフィルム
高周波特性に優れたフィルム。電子部品の絶縁材などに使用。

製品と技術

EVOH樹脂〈エバール〉とポバール樹脂:ガスバリア材で世界トップシェア

ビニルアセテート部門の最大の製品群が、ポバール樹脂(PVA)とEVOH樹脂〈エバール〉である。ポバール樹脂は水溶性とガスバリア性を持ち、包装材や繊維糊剤、光学用フィルムに使用される。特に光学用ポバールフィルムは液晶ディスプレイの偏光板に不可欠で、2025年度は中国の家電買替支援策で販売数量が増加した。EVOH樹脂〈エバール〉はエチレン・ビニルアルコール共重合体で、高い酸素バリア性を活かし食品包装や自動車燃料タンクに使われる。世界シェアはトップクラスで、米国、欧州、アジアで現地生産を行っている。2025年度は自動車用途が堅調だったが、食品包装用途は欧州・アジアで想定に届かなかった。

人工皮革〈クラリーノ〉とビニロン:繊維事業の二本柱

繊維部門の主力は人工皮革〈クラリーノ〉と高強力ビニロンである。クラリーノは1964年に世界で初めて工業化された人工皮革で、極細繊維とポリウレタンを用いた独自構造により、天然皮革に近い風合いと耐久性を実現。衣料、靴、バッグ、自動車内装など高級用途に展開している。一方、ビニロンは1950年に生産を開始したクラレ発祥の合成繊維で、高強度・耐候性を活かしロープ、漁網、土木資材など産業用に供給される。2025年度の繊維セグメント売上高は60,749百万円、営業利益2,633百万円と増益を達成した。

耐熱性ポリアミド〈ジェネスタ〉と熱可塑性エラストマー〈セプトン〉

イソプレン部門では、耐熱性ポリアミド樹脂〈ジェネスタ〉と熱可塑性エラストマー〈セプトン〉が成長を牽引する。ジェネスタは高耐熱性エンジニアリングプラスチックで、自動車の吸気系部品や電気・電子部品に採用される。2025年度は電気・電子用途と自動車用途ともに拡販が進み、販売数量が増加した。セプトンはスチレン系の熱可塑性エラストマーで、ゴム弾性と樹脂の加工性を併せ持ち、自動車部品、家電、スポーツ用品に使用される。ただし、2025年度は米国関税政策の影響でアジア競合との競争が激化し、減損損失を計上した。

活性炭と中空糸水処理膜:環境ソリューション事業の中核

機能材料部門の環境ソリューション事業では、活性炭と中空糸水処理膜が主要製品である。活性炭はCalgon Carbon Corporationを通じて北米・欧州・アジアで製造・販売され、飲料水処理、空気浄化、溶媒回収などに使用される。2025年度は飲料水用途で販売数量が増加したが、米国寒波や生産トラブルで利益を圧迫した。中空糸水処理膜はクラレアクアが手がけ、浄水・排水処理向けに提供。また、2024年12月には珪藻土・パーライト事業を譲渡し、事業の選択と集中を進めている。

PVBフィルムと特殊アイオノマーシート〈セントリグラス〉

ビニルアセテート部門のもう一つの柱が、ポリビニルブチラール(PVB)樹脂・フィルムである。PVBフィルムは自動車や建築用の合わせガラス中間膜として使用され、飛散防止や遮音機能を提供する。クラレはKuraray Europe GmbHやKuraray Europe Moravia s.r.o.、Kuraray Korea Ltd.などでグローバルに生産している。さらに、特殊アイオノマーシート〈セントリグラス〉は建築用構造ガラス向けで、米州を中心に販売が順調だった。しかし、2025年度は欧州・アジアで競争激化により建築用途・自動車用途ともにPVBフィルムの販売数量が減少した。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

化学のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 世界シェア上位EVOH樹脂〈エバール〉世界トップシェアビニルアセテート

有価証券報告書(2025/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

高機能樹脂と繊維で世界展開、多角化

クラレはビニロンやエバール等の高機能樹脂、繊維、医薬品など多角化する化学メーカーで、世界市場で確固たる地位を持つ。同業他社としては、旭化成や東洋紡が競合であり、特に高機能材料分野で切磋琢磨している。売上高は7,809億円から8,084億円へ変動しており、2025年12月期には7,084億円と減少見通し。営業利益率も10.29%から7.29%へ低下見込みで、事業環境の悪化や一部事業の減速が影響している。多角化によりリスク分散を図る一方、海外売上高比率が高く為替や地政学リスクにさらされる。構造改革と新事業の育成が収益回復の鍵となる。

強み

  • 樹脂・繊維・医薬など多分野でバランス.
  • 海外売上比率高く、グローバルに事業展開.
  • ビニロン等で高い世界シェアを有する.
  • 生活関連製品で景気影響が比較的少ない.

課題

  • 2025年12月期に売上・利益とも低下見通し.
  • 海外売上多く、円高で収益が圧迫.
  • 不採算事業の見直しが必要な状況.

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

機能性化学の時価総額近傍。太字がクラレ

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
14183三井化学9,014億円24.5倍
24182三菱瓦斯化学8,139億円
35901東洋製罐グループホールディングス6,967億円12.6倍
44403日油6,362億円15.3倍
54203住友ベークライト6,271億円22.3倍
63405クラレ5,747億円69.0倍
74912ライオン5,260億円18.1倍
84205日本ゼオン5,207億円13.3倍
94980デクセリアルズ5,102億円18.3倍
104613関西ペイント4,985億円18.9倍
114401ADEKA4,806億円16.7倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(機能性化学)に従っています。

会社の歴史

沿革 60件

倉敷絹織として創業しレーヨン事業で成長した1926~1949年

1926年6月、大原孫三郎を社長として「倉敷絹織株式会社」が設立された。目的は化学繊維レーヨンの企業化である。1928年5月に倉敷工場が操業を開始し、1933年11月には東京・大阪両証券取引所に上場。その後西条工場(1936年7月)、岡山工場(1936年8月)と次々に生産拠点を拡大した。1940年12月には中国産業株式会社(後のクラレケミカル)を設立。1943年2月には角一ゴム株式会社(後のクラレプラスチックス)へ出資し、グループの基盤を固めた。1949年4月に社名を「倉敷レイヨン株式会社」に変更し、同年5月に証券取引所再開により上場を再開した。

ビニロンの開発と人工皮革クラリーノへの展開(1950~1969年)

1950年11月、岡山工場で独自開発の合成繊維ビニロンの生産を開始した。これがクラレの技術革新の象徴となる。1956年11月には玉島工場が操業開始。1962年5月には中条工場(現新潟事業所)でポバールの生産を開始し、同年には西条工場でポバールフィルムの生産も始まった。1964年4月には玉島工場でポリエステルステープル「クラレエステル」の生産、同年11月には倉敷工場で人工皮革〈クラリーノ〉の生産を開始。1966年には岡山工場でもクラリーノの生産が始まり、繊維分野での多角化が進んだ。1968年には中央研究所(現くらしき研究センター)を倉敷市に設立し、研究開発体制を強化した。

社名をクラレに変更しEVOH樹脂エバールを上市した1970年代

1970年6月、社名を「株式会社クラレ」に変更。1971年11月にはクラレチコピー株式会社(後のクラフレックス)を設立した。1972年5月、岡山工場でエチレン・ビニルアルコール共重合樹脂〈エバール〉の生産を開始。これは後に世界トップシェアを誇るガスバリア材となる。同年10月には米国Kuraray International Corp.を設立し、国際展開の第一歩を踏み出した。同年12月には鹿島工場が操業開始し、ポリイソプレンゴム〈クラプレン〉の生産を開始。1976年9月には中条工場でイソプレン誘導品の生産を始め、イソプレン事業の基盤を築いた。1977年1月にはクラレエンジニアリング株式会社を設立し、プラント設計施工事業にも進出した。

米国・欧州への生産拠点拡大と光学・電子材料への進出(1980~1990年代)

1983年10月、米国にKuraray America, Inc.とEVAL Company of Americaを設立し、1986年12月には同社でエバール樹脂の生産を開始した。1986年10月には鹿島工場で光ディスク(再生専用レーザーディスク)の生産を開始し、電子材料分野へ進出。1988年6月には中条工場でリアプロジェクションテレビ用光学スクリーンの生産を始めた。1989年10月には協和ガス化学工業を吸収合併。1991年4月にはドイツにKuraray Europe GmbHを設立し、欧州での販売網を構築。1994年4月には筑波研究所(現つくば研究センター)を設立。1996年にはシンガポールにKuraray Singapore Pte. Ltd.を設立し、アジアでの事業を拡大した。1999年には西条工場で耐熱性ポリアミド樹脂〈ジェネスタ〉の生産を開始し、EVAL Europe N.V.でもエバールの生産を開始した。

レーヨン生産終了とClariant事業買収による構造改革(2000年代)

2000年代に入り、クラレは事業の選択と集中を加速した。2001年2月には創業以来の主力事業であったレーヨンの生産を停止。同年4月には各工場を事業所に改称し、倉敷工場と玉島工場を統合して倉敷事業所とした。2001年10月にはメディカル事業を会社分割し、クラレメディカル株式会社に承継。同年12月にはスイスClariant AGからポバール及びPVB事業を買収し、Kuraray Specialities Europe GmbHが運営を開始した。これにより欧州でのポバール・PVB事業の基盤を大幅に強化した。2000年には米国にSEPTON Company of Americaを設立するなど、エラストマー事業のグローバル展開も進めた。

M&Aによるポートフォリオ変革と2025年度の減損処理

2010年代以降、クラレはM&Aを積極的に活用し、事業ポートフォリオの転換を図った。2018年には活性炭大手のCalgon Carbon Corporationを買収し、機能材料部門を強化。また、バイオマス由来ガスバリア材のPlantic Technologies Limitedを買収し、サステナビリティ関連事業を拡充した。しかし2025年12月期には、イソプレンケミカル事業関連資産およびエラストマー事業におけるスチレン系熱可塑性エラストマー関連資産で減損損失を計上し、当期純利益は75億円に留まった。中期経営計画の最終年度を前に、成長事業への集中と不採算事業の撤退が進められている。

年表60件を開く

1920年代

  • 1926年6月創業化学繊維レーヨンの企業化を目的に、「倉敷絹織株式会社」を設立(社長 大原孫三郎)
  • 1928年5月倉敷工場操業開始(レーヨン)

1930年代

  • 1933年11月上場東京及び大阪株式取引所に上場
  • 1936年7月西条工場操業開始(レーヨン)
  • 1936年8月岡山工場操業開始(レーヨン)

1940年代

  • 1940年12月創業中国産業株式会社(1973年4月クラレケミカル株式会社に社名変更)設立
  • 1943年2月商号変更角一ゴム株式会社(1965年12月クラレプラスチックス株式会社に社名変更)へ出資
  • 1949年4月商号変更「倉敷レイヨン株式会社」に社名変更
  • 1949年5月上場証券取引所再開により上場再開

1950年代

  • 1950年11月岡山工場でビニロンの生産開始
  • 1956年11月玉島工場操業開始(レーヨン)

1960年代

  • 1960年11月協和ガス化学工業株式会社へ出資
  • 1961年10月創業大阪合成品株式会社(1983年10月クラレトレーディング株式会社に社名変更)設立
  • 1962年5月中条工場(現新潟事業所)操業開始(ポバール)
  • 西条工場でポバールフィルムの生産開始
  • 1964年3月日本ベルクロ株式会社へ出資
  • 1964年4月玉島工場でポリエステルステープル「クラレエステル」の生産開始
  • 1964年11月倉敷工場で人工皮革〈クラリーノ〉の生産開始
  • 1966年11月岡山工場で人工皮革〈クラリーノ〉の生産開始
  • 1968年6月創業倉敷市に中央研究所(現くらしき研究センター)設立
  • 1969年11月西条工場でポリエステルフィラメント〈クラベラ〉の生産開始

1970年代

  • 1970年6月商号変更株式会社クラレに社名変更
  • 1971年11月創業クラレチコピー株式会社(1982年10月クラフレックス株式会社に社名変更)設立
  • 1972年5月岡山工場でエチレン・ビニルアルコール共重合体〈エバール〉の生産開始
  • 1972年10月創業米国にKuraray International Corp.設立
  • 1972年12月鹿島工場操業開始(ポリイソプレンゴム〈クラプレン〉)
  • 1976年9月中条工場でイソプレン誘導品の生産開始
  • 1977年1月創業クラレエンジニアリング株式会社設立

1980年代

  • 1983年10月創業米国にKuraray America, Inc.(1996年3月 EVAL Company of Americaに社名変更)、及びEVAL Company of America設立
  • 1984年12月M&A日本ベルクロ株式会社を吸収合併
  • 1986年10月鹿島工場で光ディスク(再生専用レーザーディスク)の生産開始
  • 1986年12月米国EVAL Company of America〈エバール〉樹脂の生産開始
  • 1987年10月M&Aクラフレックス株式会社を吸収合併
  • 1988年6月中条工場でRPTV(リア・プロジェクション・TV)用光学スクリーン(オプトスクリーン)の生産開始
  • 1988年12月創業マジックテープ株式会社を設立、面ファスナー〈マジックテープ〉の生産を移管
  • 1989年10月M&A協和ガス化学工業株式会社を吸収合併

1990年代

  • 1991年4月創業ドイツにKuraray Europe GmbH設立
  • 1991年12月商号変更米国Kuraray America, Inc.(1996年3月 EVAL Company of Americaに社名変更)がEVAL Company of Americaを完全所有し、一事業部とした
  • 1994年4月創業つくば市に筑波研究所(現つくば研究センター)設立
  • 1995年12月創業ドイツにKuraray Eval Europe GmbHを設立
  • 創業1973年9月設立のPan Oriental Industry Co., Ltd.を可楽麗香港有限公司に社名変更し増資
  • 1996年4月創業米国に持株会社Kuraray America, Inc.(2000年5月 Kuraray Holdings U.S.A., Inc.に社名変更)を設立
  • 1996年9月創業シンガポールにKuraray Singapore Pte., Ltd.設立
  • 1996年10月シンガポールに日本合成化学工業株式会社との間でポバールの製造を目的とする合弁会社POVAL ASIA PTE LTD設立
  • 1997年10月創業ベルギーにEVAL Europe N.V.設立
  • 1997年11月創業シンガポールにポバールの販売を目的とするKuraray Specialities Asia Pte., Ltd.設立
  • 1998年4月新合成繊維〈クラロンK-Ⅱ〉商業化
  • 1999年4月POVAL ASIA PTE LTDポバール樹脂の生産開始
  • 1999年5月西条工場で耐熱性ポリアミド樹脂〈ジェネスタ〉の生産開始
  • 1999年9月EVAL Europe N.V.〈エバール〉樹脂の生産開始

2000年代

  • 2000年1月創業クラフレックス株式会社を設立、不織布の生産を移管
  • 2000年5月商号変更Kuraray America, Inc.をKuraray Holdings U.S.A., Inc.に社名変更
  • 2000年6月米国にKuraray Holdings U.S.A., Inc.の100%子会社として新会社Kuraray America, Inc.を設立し、製品の輸入販売等の事業を移管
  • 2000年10月創業米国にSEPTON Company of America設立
  • 2001年2月レーヨン生産を停止
  • 2001年4月M&A各「工場」を各「事業所」と改称し、また、「倉敷工場」と「玉島工場」を統合して「倉敷事業所」とした
  • 2001年6月創業クラレメディカル株式会社設立
  • 2001年7月創業ドイツにKuraray Specialities Europe GmbH 設立
  • 2001年10月メディカル事業を会社分割し、クラレメディカル株式会社に承継
  • 2001年12月M&AスイスClariant AGからポバール及びPVB事業を買収し、Kuraray Specialities Europe GmbHが当該事業の運営を開始

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    サステナビリティを機会に捉える

    サステナビリティを成長の機会と位置づけ、グループ全体で推進する。

  2. 02

    ネットワーキングによるイノベーション

    社内外の人・技術をつなげて新たな成長ドライバーを創出する。

  3. 03

    人と組織のトランスフォーメーション

    デジタル化と多様性の活用によって変革を促進する。

  4. 04

    事業ポートフォリオの高度化

    エバール、ジェネスタ等の成長事業で需要拡大に対応し、収益改善事業は着実に改善を進める。

  5. 05

    新規事業創出の加速

    中長期的な成長に向け、引き続き新規事業創出の取り組みを加速する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で12,117人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は809万円で、9期前と比べて+15.7%平均年齢は42.2歳、平均勤続年数は17.8年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年12月8,590
2017年12月9,089
2018年12月10,768
2019年12月69940.917.611,115
2020年12月69241.117.711,219
2021年12月70541.618.111,330
2022年12月72741.918.311,703
2023年12月78441.917.911,906
2024年12月80242.017.711,941713
2025年12月80942.217.812,117486

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年12月期・提出会社(単体)
女性管理職比率7.7%
縦線は目安の30%
男性育休取得率102.7%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)76.9%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社33(国内 14 / 海外 19、うち連結子会社 18) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位9)
機能材料 — Calgon Carbon Corporation 及びその子会社(米国他)1,181億円
イソプレン — Kuraray GC Advanced Materials Co., Ltd. 及び Kuraray Advanced Chemicals (Thailand) Co., Ltd. (タイ)631億円
ビニル アセテート — Kuraray America, Inc. (米国)617億円
イソプレン — Kuraray America, Inc. (米国)617億円
岡山事業所 — 岡山市南区498億円
ビニル アセテート
倉敷事業所 — 岡山県倉敷市338億円
ビニル アセテート
西条事業所 — 愛媛県西条市290億円
ビニル アセテート
鹿島事業所 — 茨城県神栖市169億円
イソプレン
新潟事業所 — 新潟県胎内市147億円
ビニル アセテート
主な関係会社
  • 国内
    クラレトレーディング㈱
    大阪市 北区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    クラレプラスチックス㈱
    大阪市 北区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    クラレエンジニアリング㈱
    岡山市 南区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    クラレテクノ㈱
    大阪市 北区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    クラレアクア㈱
    東京都 千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱テクノソフト
    大阪市 北区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    クラレトラベル・サービス㈱
    大阪市 北区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    クラレ西条㈱
    愛媛県 西条市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    クラレ玉島㈱
    岡山県 倉敷市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱倉敷国際ホテル
    岡山県 倉敷市 · 連結子会社
    議決権92.1%
  • 国内
    クラレファスニング㈱
    大阪市 北区 · 連結子会社
    議決権70.0%
  • 国内
    クラレノリタケデンタル㈱
    岡山県 倉敷市 · 連結子会社
    議決権66.7%
残りのグループ会社21社を開く
  • クラレ岡山スピニング㈱岡山市 南区100%
  • Kuraray Holdings U.S.A., Inc.米国 テキサス州100%
  • Kuraray America, Inc.米国 テキサス州100%
  • MonoSol Holdings, Inc.米国 インディア ナ州100%
  • MonoSol, LLC米国 インディア ナ州100%
  • Calgon Carbon Corporation米国 ペンシルバニア州100%
  • Kuraray Europe GmbHドイツ フランク フルト100%
  • EVAL Europe N.V.ベルギー アントワ ープ100%
  • Kuraray Europe Moravia s.r.o.チェコ ホレショフ100%
  • Kuraray Asia Pacific Pte. Ltd.シンガポ ール100%
  • 可楽麗管理(上海)有限公司中国上海100%
  • 可楽麗国際貿易(上海)有限公司中国上海100%
  • 可楽麗亜克力(張家港)有限公司中国江蘇省100%
  • 可楽麗香港有限公司中国香港100%
  • Kuraray Korea Ltd.韓国蔚山100%
  • Plantic Technologies Limitedオーストラリア ビクトリア州100%
  • Kuraray Specialities (Thailand) Co., Ltd.タイ バンコク100%
  • Kuraray Advanced Chemicals (Thailand) Co., Ltd.タイ バンコク100%
  • Kuraray SC (Thailand) Co., Ltd.タイ バンコク100%
  • Kuraray GC Advanced Materials Co., Ltd.タイ バンコク73%
  • 禾欣可楽麗超繊皮(嘉興)有限公司中国浙江省33%
国際子会社 (GLEIF登録 4社)
  • USKURARAY HOLDINGS U.S.A., INC.
  • AUPlantic Technologies Limited
  • BEEval Europe
  • DEKuraray Europe GmbH

国際的な法人識別子 (LEI) の親子関係データ。金融取引を行う子会社が中心で、全子会社の一覧ではありません。

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は8,084億円営業利益589億円前期と比べると減収減益で、売上が-2.2%、利益が-30.8%。

売上高
-2.2%
8,084億円
営業利益
-30.8%
589億円
純利益
-76.3%
75億円
営業利益率
7.3%
前期比 -3.0%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高8,800億円8,084億円
営業利益700億円589億円
純利益400億円75億円
1株あたり配当¥64¥64

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は4,310億円、営業利益は288億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+7.8%、営業利益は+9.5%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q1,85021311.582
2023年2Q1,96019710.1136
2023年3Q1,93420710.7147
2023年4Q2,06559
2024年1Q1,92228815.0216
2024年2Q2,1901677.688
2024年4Q4,1573969.513
2025年2Q4,0002636.6140
2025年4Q4,0843268.0−65
2026年2Q4,3102886.7142

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 15期分

2012年3月期からの15期で、売上は3,690億円から8,084億円へ2.2倍に増えた。直近期の営業利益率は7.3%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2012年3月3,690539315
2013年3月3,694486288
2014年3月4,135493294
2014年12月4,114401213
2015年12月5,217645357
2016年12月4,852662404
2017年12月5,184742545
2018年12月6,030612336
2019年12月5,758483−20
2020年12月5,41839726
2021年12月6,294688373
2022年12月7,564841543
2023年12月7,809690424
2024年12月8,26985181510.3317
2025年12月8,0845895157.375

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高8,084億円のうち、営業利益として残るのは589億円7.3%。営業外の損益と税金を反映した純利益は75億円、売上の0.9%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%をちょうど並ぶ水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金69.5%5,619億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金23.2%1,876億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益7.3%589億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
30.5%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比0.0pt
7.3%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比4.5pt
0.9%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比5.9pt
1.0%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
0.6%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
3.4%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 15期分

2025年12月期は営業CFが986億円、投資CFが−981億円で、差し引きのフリーCFは5億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は1,083億円で、売上の1.6ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2012年3月426−250−116176348
2013年3月669−636−10233299
2014年3月612223−1548351,006
2014年12月408−1,057−36−649354
2015年12月932−486−244446548
2016年12月939−493−147446834
2017年12月846−799−17247702
2018年12月752−1,8701,141−1,118713
2019年12月956−894−1562760
2020年12月799−6409151591,821
2021年12月782−656−4741261,515
2022年12月517−686−121−1691,276
2023年12月1,293−632−6506611,337
2024年12月1,383−760−8256231,217
2025年12月986−981−16351,083

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 15期分

2025年12月期の総資産は1.3兆円。このうち返さなくてよい自己資本が7,552億円で、自己資本比率は57.0%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産兆円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2012年3月0.523,6631,56968.8
2013年3月0.594,0131,86067.2
2014年3月0.634,5251,81870.3
2014年12月0.694,8182,09768.7
2015年12月0.705,0361,98270.7
2016年12月0.735,2102,04470.7
2017年12月0.785,6552,11271.7
2018年12月0.955,6703,80158.6
2019年12月0.995,3854,52653.0
2020年12月1.055,1555,36147.4
2021年12月1.095,7965,11451.3
2022年12月1.226,6855,53052.9
2023年12月1.257,3625,18356.9
2024年12月1.297,8185,09459.2
2025年12月1.307,5525,48357.0

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
1,041億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
3,869億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
1,780億円
在庫として抱えている分
負債合計
5,483億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
83
/ 100
安定性自己資本比率38 / 40
収益力営業利益率15 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

化学 203社との比較

同じ化学の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り203社中90位あたり、逆に低いのはROE203社中190位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
1.0%/中央値 6.9%
P25 4.5%P75 9.9%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
7.3%/中央値 7.3%
P25 4.3%P75 10.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
57.0%/中央値 63.4%
P25 50.5%P75 73.9%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-2.2%/中央値 2.2%
P25 -1.8%P75 5.4%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.4%/中央値 2.7%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,866で、1年前と比べて+8.1%過去52週の値幅のなかでは63%の位置にある。

¥1,866-2.0%1ヶ月+2.6%1年+8.1%時価総額5,747億円
過去52週の値幅
安値¥1,490.5高値¥2,088

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)69.0倍
PER (会社予想)14.1倍
PBR0.74倍
配当利回り3.43%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1ヶ月で株価は0.4%上昇と小動きながら、25日線(1848円)をやや下回る水準で推移。52週高値2088円に対して11%下の位置にあり、上値は重い。一方、75日線と200日線を上回っており、中長期の基調は強い。出来高は7月下旬に393万株と膨らんだ後、最近は160万株前後に落ち着いており、過熱感は薄れている。RSIは49.9と中立圏。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 22/100)

PERは67.73倍と業界平均の17.76倍を大幅に上回り、予想PERも13.8倍と乖離が大きい。PBRは0.73倍と平均1.41倍を大きく下回り、資産価値に対しては割安だが、ROEは1%と極めて低く、収益性の低迷が株価を押し下げている。配当利回りは3.49%と平均2.66%を上回るが、業績は減益傾向で、2025年12月期の純利益は75億円と前年から大幅減少。配当の持続性にも懸念がある。収益力の回復が見込めず、現在のPERは割高と判断。

指標この会社業種平均
PER (実績)69.0倍17.8倍
PER (予想)14.1倍
PBR0.74倍1.41倍
ROE1.0%7.4%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

半導体や自動車向け機能材料の需要回復への期待と、需要低迷による収益悪化の懸念が対立。2024年12月期は増収も営業利益率低下、2025年は減収・減益予想で、市況回復のタイミングが焦点。強気派はEVOHの環境規制追い風と新製品効果、弱気派は中国需要停滞とコスト増を指摘。

プラスに働く材料7
  • EVOH需要回復

    食品包装向け高機能材は環境規制で長期的成長が見込まれる。

  • 素材高付加価値化

    自動車軽量化や電子部品向けに高機能製品を拡充中。

  • コスト削減効果

    生産プロセス改善で収益率改善の余地がある。

  • 予想PER14.7倍と収益回復期待継続影響

    現在PER71.94倍に対し来期予想14.7倍と大幅低下

  • PBR0.78倍と純資産割れ継続影響

    解散価値に対して株価が22%安い水準

  • 配当利回り3.27%と高水準通年影響

    株価に対して3.27%の利回りは相対的に高い

  • 2024/12期の営業利益率10%超の実績不定影響

    前期は851億円の営業利益、その回復余地が期待

マイナスに働く材料7
  • 需要低迷続く

    2025年予想は減収減益で、半導体・自動車の回復が遅れ。

  • 中国競争激化

    中国メーカーの低価格攻勢でPVA市況が下落。

  • コスト高

    原材料高とエネルギー費が収益を圧迫。

  • 2025/12期の純利益75億円と76%減決算発表後影響

    前期317億円から75億円へ大幅減益

  • 営業利益は前期比30.8%減の589億円決算発表後影響

    851億円から589億円へ減少、収益力の低下

  • 売上高も8,084億円と前期比2.2%減通年影響

    8,269億円から8,084億円へ、需要減を背景

  • 営業利益率が7.29%に急低下通年影響

    10.29%から3.0ポイント悪化

次の決算で確かめる点
営業利益率
収益性の回復度合いを示す主要指標。
EVOH販売量
高機能材の需要動向を直接反映。
中国売上高
最大市場の需要回復の先行指標。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり64で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは3.43%。

年間配当
¥64
1株あたり
配当利回り
3.43%
いまの株価に対して
配当性向
44.6%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2016年12月4154.4
2017年12月422.436.2
2018年12月420.070.1
2019年12月420.060.5
2020年12月40−4.887.3
2021年12月400.048.6
2022年12月4410.052.9
2023年12月5013.6197.8
2024年12月548.026.5
2025年12月540.044.6

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥64

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ73,208人。区分でいちばん多いのは金融機関40.1%。グループ会社や銀行などの安定株主が43.8%を占め、残る56.2%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年12月%2021年12月%2022年12月%2023年12月%2024年12月%2025年12月%
金融機関47.744.843.843.546.040.1
外国法人24.918.817.720.825.629.5
個人・その他18.426.529.125.418.722.0
証券会社5.46.25.76.86.14.7
事業法人3.53.73.73.53.63.7
自己株式3.13.15.75.70.30.3
外国人個人0.10.10.10.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口)18.00
02㈱日本カストディ銀行(信託口)6.82
03全国共済農業協同組合連合会3.53
04日本生命保険相互会社3.52
05クラレ従業員持株会1.97
06BNYMSANV AS AGENT/CLIENTS LUX UCITS NON TREATY 1(常任代理人 ㈱三菱UFJ銀行)1.96
07JPモルガン証券㈱1.90
08明治安田生命保険相互会社1.74
09THE BANK OF NEW YORK MELLON 140042(常任代理人 ㈱みずほ銀行決済営業部)1.73
10クラレ持株会1.53

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近2
  • 2026-07-21
    ブラックロック・ジャパン株式会社
    新規の大量保有報告
    1.74%
  • 2026-07-06
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    0.40%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 15期分

1株利益は15期で−74%、1株純資産は15期で+134%。直近期のROEは1.0%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2012年3月901,0339.013.050.0
2013年3月831,1327.617.070.0
2014年3月841,2737.014.157.3
2014年12月611,3544.622.764.7
2015年12月1021,4127.414.455.0
2016年12月1151,4598.015.354.4
2017年12月1551,58810.213.736.2
2018年12月961,5936.016.170.1
2019年12月−61,528−0.460.5
2020年12月71,4500.5146.887.3
2021年12月1081,6287.09.248.6
2022年12月1611,9329.06.652.9
2023年12月1272,1346.211.2197.8
2024年12月962,3594.323.726.5
2025年12月242,4191.067.244.6

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

17名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は17名。2025/12期の役員報酬は総額519百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約6倍にあたる。

氏名役職年齢
川原仁代表取締役社長64
多賀敬治代表取締役・専務執行役員 サステナビリティ推進本部 担当、人事本部担当、購買・物流本部担当64
伊藤正明取締役会長69
マティアス・グトヴァイラー取締役・常務執行役員68
髙井信彦取締役・常務執行役員 機能材料カンパニー長66
渡邊知行取締役・常務執行役員 ビニルアセテート樹脂 カンパニー長、ビニルアセテートフィルム カンパニー長63
池森洋二取締役・常務執行役員 イソプレンカンパニー長62
村田啓子取締役64
田中聡取締役68
三上直子取締役65
三箇山俊文取締役69
早瀬博章監査役(常勤)70
残りの役員5名を開く
氏名役職年齢
大井秀雄監査役(常勤)66
永濱光弘監査役(非常勤)72
谷津朋美監査役(非常勤)66
小松健次監査役(非常勤)73
藤井信行監査役(非常勤)67

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数業績連動百万円株式報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)8546225236746
社外取締役8959512
監査役3575719

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容2,025字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社及び当社の関係会社においては、「ビニルアセテート」、「イソプレン」、「機能材料」、「繊維」、「トレーディング」、「その他」の6部門に関係する事業を行っており、その製品は多岐にわたっています。関係会社のうち、連結子会社は67社、持分法を適用している関連会社は2社です。各事業における当社及び関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりです。 ビニルアセテート   :当社はポバール樹脂・フィルム、EVOH樹脂〈エバール〉・フィルム等の製造・販売を行っています。Kuraray America, Inc.は、北米でポバール樹脂、ポリビニルブチラール(PVB)樹脂・フィルム、〈エバール〉の製造・販売を行っています。Kuraray Europe GmbHは、欧州でポバール樹脂及びPVB樹脂・フィルムの製造・販売を行っています。EVAL Europe N.V.は、欧州で〈エバール〉の製造・販売を行っています。Kuraray Asia Pacific Pte. Ltd.は、アジアでポバール樹脂の製造・販売を行っています。MonoSol, LLC及びその子会社は、北米及び欧州で産業用ポバールフィルムの製造・販売を行っています。可楽麗国際貿易(上海)有限公司は、アジアで当社グループからポバール樹脂、〈エバール〉、PVBフィルム等の供給を受け、販売を行っています。Kuraray Specialities (Thailand) Co., Ltd.は、アジアで当社グループから〈エバール〉、PVBフィルム等の供給を受け、販売を行っています。Kuraray Europe Moravia s.r.o.は、欧州でPVBフィルムの製造を行っています。Kuraray Korea Ltd.は、アジアでPVBフィルムの製造・販売を行っています。Plantic Technologies Limitedは、豪州でバイオマス由来のガスバリア材〈PLANTIC〉フィルムの製造・販売を行っています。 イソプレン   :当社はイソプレン系化学品・ファインケミカル、耐熱性ポリアミド樹脂〈ジェネスタ〉、熱可塑性エラストマー〈セプトン〉等の製造・販売を行っています。Kuraray America, Inc.は、〈セプトン〉等の製造・販売を行っています。Kuraray Advanced Chemicals (Thailand) Co., Ltd.は、イソプレン系化学品の製造・販売を行っています。Kuraray GC Advanced Materials Co., Ltd.は、〈ジェネスタ〉、〈セプトン〉の製造・販売を行っています。 機能材料   :当社はメタクリル樹脂及び樹脂加工品、活性炭、中空糸水処理膜等の製造・販売を行っています。可楽麗亜克力(張家港)有限公司は、アジアでメタクリル樹脂シートの製造・販売を行っています。クラレノリタケデンタル㈱は、歯科材料の製造・販売を行っています。Calgon Carbon Corporation及びその子会社は、北米・欧州・アジアなどで、活性炭及び水処理機器の製造・販売を行っています。クラレアクア㈱は水処理設備の設計・施工等を行っています。 繊維   :当社はビニロン、人工皮革〈クラリーノ〉の製造・販売を行っています。可楽麗香港有限公司は、アジアで当社グループから人工皮革等の供給を受け、販売を行っています。クラレファスニング㈱は、面ファスナー〈マジックテープ〉等の製造・販売を行っています。クラレ玉島㈱は、ポリエステルの製造を行っています。クラレ岡山スピニング㈱は、ビニロンの加工を行っています。 トレーディング   :クラレトレーディング㈱は、クラレ西条㈱が製造しているポリエステル等当社グループ製品及び他社品、加工品の販売を行っています。 その他   :当社は液晶ポリマーフィルム等の製造・販売を行っています。クラレプラスチックス㈱は、ゴム・樹脂加工品などの製造・販売を行っています。クラレエンジニアリング㈱は、各種プラントの設計・施工を行っています。クラレテクノ㈱は、生産付帯業務・物流サービスの受託等を行っています。㈱テクノソフトは、ISО取得支援のコンサルティング等を行っています。クラレトラベル・サービス㈱は、保険・旅行等の業務サービスを行っています。㈱倉敷国際ホテルは、ホテル事業を行っています。 事業の系統図は以下のとおりです。 (注)1.図中の会社名で、{ }は「持分法適用会社」を表しています。 2.丸角四角で囲った会社は複数のセグメントにまたがっています。 3.Kuraray Holdings U.S.A., Inc.は、Kuraray America, Inc.、MonoSol, LLC及びCalgon Carbon Corporationの持株会社です。
経営方針・対処すべき課題788字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 クラレグループは、企業ステートメントの使命「世のため人のため、他人(ひと)のやれないことをやる」のもと、創立100周年となる2026年度に向けた長期ビジョン『Kuraray Vision 2026』で掲げる「独自の技術に新たな要素を取り込み、顧客、社会、地球に貢献し、持続的に成長するスペシャリティ化学企業」を目指しています。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2025年12月31日)現在において当社が判断したものです。 当社グループは、この長期ビジョン『Kuraray Vision 2026』の実現に向けて、2022年度から始まった5か年の中期経営計画「PASSION 2026」で以下3つの挑戦を設定しています。 ① 機会としてのサステナビリティ サステナビリティを機会としてとらえ、グループ一丸となって推進します。 ② ネットワーキングから始めるイノベーション 社外・社内を問わず、人と人、技術と技術をつなげることで、新たな成長のドライバーを生み出します。 ③ 人と組織のトランスフォーメーション デジタルでプロセスを変え、多様性で発想の幅を広げ、人と組織に変革をもたらします。 中期経営計画「PASSION 2026」の最終年度となる2026年度は、エバール、ジェネスタ、活性炭、歯科材料等の「成長・拡大事業」では強みを生かして拡大する需要に対応するとともに、「最適化・体質改善事業」の収益改善を着実に進め、事業ポートフォリオの高度化を一層推進していきます。また、当社グループの中長期的な成長のために、引き続き新規事業創出に向けた取り組みを加速していきます。当社グループは、2026年度の創立100周年とその先の未来を見据え、持続的に成長するスペシャリティ化学企業として今後も挑戦し続けます。
事業等のリスク5,658字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 当社グループは、重大な経営リスクの適切な管理、法令遵守・企業倫理の徹底、公正な企業活動の実践を目的に、社長直轄のリスク・コンプライアンス委員会を設置しています。グループリスク管理規定に基づき、国内外の各組織においてリスクの自己評価を実施し、リスク・コンプライアンス委員会での審議を経て、社長が重大な経営リスクを特定、リスク毎に統括責任者を選定し、リスクの回避・軽減のための対策を進め、取締役会は対策の進捗を確認しています。 <リスク管理体制概要図> 当社グループにおけるリスク管理方針に則り、かつ近年の社会情勢及び産業界の動向に鑑み、以下を2025年度の「重点課題」とし、それぞれ対策を実施しました。 (課題1)機密情報漏洩・破壊リスク低減のため、グローバルで統一した情報セキュリティシステムを導入するとともに、機密情報管理ルールの徹底と運用状況のモニタリング結果に基づく改善策の着実な実行により、機密情報管理レベルの向上を図る。 (対策) 機密情報管理の継続的強化を図るため、2024年度に運用を開始した大量ダウンロード検知システム、大量ダウンロード自動停止システムについて検知精度の向上施策を推進するとともに、海外グループ会社における機密情報管理体制の整備を進めました。 (課題2)保安事故の発生リスク低減を目指し、全世界のプラントにおいて運転・設備管理の強化策を継続して実施する。組織横断的メンバーで構成するグローバルPSM(プロセス・セーフティ・マネジメント)監査チームの現地監査により保安管理上の課題を客観的に抽出し、その改善を支援するとともに、発見された課題についてグローバルに水平展開を実施しグループ全体の保安事故発生リスクの低減を図る。 (対策) 2019年度から開始した海外化学プラントに対する当該カンパニー・事業部によるこれまでの安全監査等に加えて、2022年度からはグローバルな社内専門家で編成した PSM監査チームの活動を立ち上げ、海外保安リスクの把握と対策を推進しています。2025年度は、PSM監査チームが4生産拠点の現地監査を行い課題把握と改善推奨を行いました。 (課題3)原燃料の調達リスクに対するリスク回避・低減対策を、サプライチェーン上流の最新動向を踏まえて修正し、各事業のBCP(事業継続計画)上優先度の高い製品にかかる原燃料から着実に実行する。 (対策) サプライチェーン上流の最新動向を踏まえて原燃料供給停止リスク及びリスク回避・低減策を修正し、各事業の優先生産銘柄及び原燃料供給停止リスクの分析結果に基づき、優先度の高いものから順次リスク低減策の策定・実施を進めました。 上記の重点課題を含め、有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクには、以下のような項目があります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2025年12月31日)現在において当社グループが判断したものです。当社グループは、これら事業運営全体に関わるリスクに対して日々の事業活動の中でリスク低減に努めています。 ① 事業環境の変化に関わるリスク 当社グループは、多様な事業ポートフォリオを有しており、グローバルかつ様々な用途分野に展開しています。さらに、当社グループの製品は特殊化学品が多く、商品市況の影響を受けにくい構成になっていますが、近年、自動車(フロントガラス用PVBフィルム、ブレーキホース補強用ビニロン等)、電気・電子(液晶パネル用ポバールフィルム、コネクタ用耐熱性ポリアミド樹脂〈ジェネスタ〉等)、環境(食品包装用EVOH樹脂〈エバール〉、水処理・空気浄化用活性炭等)、医療(歯科材料等)などの成長分野へシフトさせつつあり、業績の依存度も高まっています。また、自然環境・生活環境貢献製品等の優位性のある製品の開発や、IoT活用によるビジネスモデルの改革や業務プロセスのデジタル化等のデジタルトランスフォーメーション、社内外のリソースを結び付けることによるイノベーションの創出等に取り組んでいますが、最終製品における業界標準の転換、製品の短寿命化、グローバルな開発競争の激化等の環境変化により、重要な事業が縮小・撤退を余儀なくされたり、固定資産の減損損失等の大規模な損失を計上する可能性があります。 ② 原材料に関わるリスク 当社グループの製品である化成品、合成樹脂、合成繊維の主原料は、原油、天然ガスの市況に影響を受けるエチレン等の石油化学製品です。このため、予想を超える市況変動が生じた場合、製品価格への転嫁が遅れること等により、当社グループの業績に悪影響が生じる可能性があります。 また、長期購買契約の締結や購入先を複数にするなど、主要原料が購入できないリスクを低減するように努めていますが、重要な原材料の提供を担っているサプライヤーにおける事故・災害の発生、物流の混乱、日本や諸外国における経済制裁や各種規制等により、当社グループの製品供給に悪影響が生じる可能性があります。 ③ 海外事業展開に関わるリスク 当社グループは、グローバルな事業展開を行っており、海外売上高比率が7割を超えています。当社グループは、米国、ドイツ、中国、香港、シンガポール、タイ、インド、ブラジルに設置している地域会社にて、各国・各地域のリスク情報収集及びビジネス動向の分析を常時行い、当該地域を越えて対応が必要となる場合は地域会社、カンパニー所管会社、本社の該当部署が連携する体制を構築しています。しかしながら、各国・各地域での大規模な伝染病の流行、戦争・暴動・テロ等、偶発的な要因や、国家や地域の対立による貿易戦争、予期せぬ法律、規制、税制などの変更によって、当社グループの業績に悪影響が生じる可能性があります。 ロシア・ウクライナ情勢や中東情勢、中台関係を始めとする東アジア情勢の緊張化などのグローバルな地政学リスクの高まりにより、需要の低迷やサプライチェーンの混乱、原燃料の価格高騰や調達難など、当社グループの業績に悪影響が生じる可能性があります。 ④ 情報セキュリティに関わるリスク 当社グループは、事業活動の基盤である情報システム・ネットワークに様々なセキュリティ対策を実施するとともに、情報管理体制のさらなる強化を図っていますが、災害、サイバー攻撃、不正アクセス等により情報システム等に障害が生じた場合や、企業情報及び個人情報等が社外に流出した場合は、事業活動の停滞や信用の低下等により、当社グループの業績に悪影響が生じる可能性があります。 ⑤ 事故・災害に関わるリスク 当社グループは、日本、欧州、北米、アジア及び豪州に生産拠点を設けており、これらの多くは大規模な化学工場です。当社グループは、安全に関する行動原則「安全は全ての礎」に従い、安全のマネジメントシステムを構築・運用し、爆発、火災、有害物質の漏洩などの事故・災害の未然防止、及び災害発生時の被害の極小化に努めるとともに、重要な生産設備については拠点分散や損害保険によるリスク対応を行っている他、気候変動に起因する激甚災害に対するリスク評価を実施し、その対策を進めています。しかしながら、重大な保安事故、環境汚染、自然災害、大規模な伝染病の流行等が発生すれば、従業員や第三者への人的・物的な損害、事業資産の毀損、長期の生産停止が生じる可能性があります。 また、原燃料、設備・メンテナンス部品やサービスの提供などを担っているサプライヤーにおける事故・災害の発生により、当社グループの製品供給に悪影響が生じる可能性があります。 ⑥ 製造物責任に関わるリスク 当社グループは、自動車、電気・電子材料、医療(歯科材料等)、食品包装(〈エバール〉、バイオマス由来のガスバリア材〈PLANTIC〉等)など、最終製品の品質に対して重要な役割を担う製品を数多く供給しています。当社グループでは主に製造拠点単位で品質マネジメントシステムを導入し品質の向上に努めていますが、品質の欠陥に起因する大規模な製品回収が発生すると、PL保険でカバーできない損害賠償等の損失の発生、顧客からの信頼や社会的信用の失墜等の可能性があります。 ⑦ 人権に関わるリスク 近年、自社のみならずサプライチェーン等も含めた人権の尊重への取り組みが求められています。当社グループは、「私たちの信条」において、企業活動に関わる全ての人々を個人として尊重し、その人格と自律を認め合うことを理念の1つとして掲げています。また、人権の尊重に対する当社グループの姿勢及び責任を明確に示すため「クラレグループ人権方針」を制定し、人権侵害リスクの特定・軽減・防止・是正に向けた取り組みを進めていますが、当社グループの事業活動により直接または間接的に人権に負の影響が生じた場合、顧客からの信頼や社会的信用の失墜等により当社グループの業績に悪影響が生じる可能性があります。 ⑧ 法規制・コンプライアンスに関わるリスク 当社グループは、多様な社会との接点において遵守すべき事項を「私たちの誓約」として、またこれを企業活動の中で具体的に実践するためのガイドラインを「行動規範」として定めています。そして、法令及び「私たちの誓約」を厳守することを経営トップが宣言しています。この宣言を明記し、「行動規範」をわかりやすく解説したコンプライアンス・ハンドブックを、世界中の当社グループ社員全員に配布し周知徹底を図っています。また、当社各地域拠点及びグループ各社において、コンプライアンス統括者を選任するとともに地域別にコンプライアンス委員会を設け、全社的なテーマの他、地域特有のテーマについても取り組んでいます。 独占禁止法遵守に向けた取り組みとしては、グローバルなコンプライアンスプログラムを構築しています。具体的には、独占禁止法遵守指針の定期的見直し、競合他社との接触に関するガイドラインの制定、競合他社との取引・会合の事前審査、役員・従業員向けセミナーの開催、遵守状況に関する社内聴取、入札情報の管理及び入札部署を対象とした法務部監査等の様々な施策を行っています。 以上のとおり、コンプライアンスの徹底を図っていますが、重大な法令違反を起こした場合、顧客からの信頼や社会的信用の失墜に加え、損害賠償責任や罰金が課されることなどにより、当社グループの業績に悪影響が生じる可能性があります。 当社グループは、グローバルに事業を展開しており、各国の様々な法規制の適用を受けています。将来的に法規制の大幅な変更や規制強化がなされた場合には、新たな対策コストの発生や事業活動の制約につながり、当社グループの業績に悪影響が生じる可能性があります。 ⑨ 訴訟に関わるリスク 当社グループは、国内及び海外事業に関連して、取引先や第三者との間で、訴訟その他法的手続きが発生するリスクがあります。重要な訴訟等が提起された場合、当社グループの業績に悪影響が生じる可能性があります。 ⑩ 環境に関わるリスク 当社グループは、「クラレグループ環境基本方針」を定め、環境に関する各種法規制を遵守するとともに、GHG排出量削減等の地球温暖化対策の推進、化学物質の排出抑制、資源の有効利用等の環境改善に継続して取り組んでいます。また、気候変動がもたらす異常気象や激甚災害へのリスク評価及び対策を強化しています。これらに加え、当社グループは「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言への賛同を表明し、TCFD提言が推奨する4つの開示項目に沿って当社グループにおける気候変動への取り組みについて開示しています。しかしながら、予期せぬ事故や自然災害等により環境汚染が生じた場合や、環境に関する規制が強化された場合は、事業活動の制限や対策費用の増加等により、当社グループの業績に悪影響が生じる可能性があります。 ⑪ 知的財産に関わるリスク 当社グループは、独自技術による事業・製品を数多く有しています。当社グループの知的財産権への重大な侵害や当社の権利に対する係争が発生した場合、また当社グループが他社の知的財産権を侵害した場合、当社グループの業績に悪影響が生じる可能性があります。 ⑫ 人材の確保に関わるリスク 当社グループにとって、人材は当社グループの事業推進及び持続的成長・発展のために重要かつ不可欠な経営資源であると考えています。ダイバーシティとインクルージョンを推進しつつ、国内外グループ会社を対象としたエンゲージメントサーベイの定期的実施、職場環境及び人事制度・報酬の継続的な見直し、多様な教育・研修の実施等により、従業員にとっても自己成長・実現が可能で働きがいのある魅力的な会社であり続けられるよう努めていますが、少子・高齢化に伴う労働人口の減少や雇用流動化の進展等を背景として、採用難や流出、必要な人材を確保できない場合は、事業活動の停滞等により、当社グループの業績に悪影響が生じる可能性があります。 ⑬ 為替の変動に関わるリスク 当社グループは、日本、欧州、北米、アジア及び豪州などの海外諸地域で生産、販売を行っています。当社グループが国内で生産し、海外へ輸出する事業では製品の輸出価格が為替変動の影響を受けます。一方、海外の事業拠点で生産、販売する事業では、異なる通貨圏との間の調達・販売価格及び外貨建て資産・負債の価額が為替変動の影響を受けます。為替予約等によるリスク軽減措置を講じていますが、想定を超える為替変動により、当社グループの業績に悪影響が生じる可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)5,976字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析内容は以下のとおりです。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2025年12月31日)現在において当社が判断したものです。 (1) 経営成績の概況及び分析 当連結会計年度における世界経済は、各国の貿易政策により先行きが見通しにくい状況が続きました。日本経済は内需に支えられ、緩やかに回復しました。米国経済は、AI関連分野は好調だったものの、その他分野は低調に推移しました。欧州経済は緩やかな拡大基調を維持したものの、低成長が継続しました。中国経済は不動産市況の低迷に加え、政府の景気刺激策に支えられてきた個人消費が減速し、低成長となりました。 かかる環境下、当社グループは、2022年度からスタートした中期経営計画「PASSION 2026」に掲げる3つの挑戦、①機会としてのサステナビリティ、②ネットワーキングから始めるイノベーション、③人と組織のトランスフォーメーション、を推進するとともに、事業ポートフォリオの高度化を進め、成長性、競争力の高い事業・製品のさらなる強化を図りました。「成長・拡大事業」「基盤事業」と位置づけた事業・製品では、新たな設備投資や買収など将来の成長に向けた意思決定を行いました。一方で、将来に向けて改善が見込めない一部の事業・製品においては、事業譲渡あるいは縮小・撤退といった判断を行いました。 その結果、当社グループの業績は、売上高は前期比18,447百万円(2.2%)減の808,447百万円、営業利益は26,198百万円(30.8%)減の58,882百万円、経常利益は29,964百万円(36.8%)減の51,515百万円となりました。なお、イソプレンケミカル事業関連資産及びエラストマー事業におけるスチレン系熱可塑性エラストマー関連資産での減損損失などを特別損失に計上したため、親会社株主に帰属する当期純利益は24,256百万円(76.5%)減の7,468百万円となりました。 (単位:百万円) 2024年度   2025年度   増減 売上高   営業利益   売上高   営業利益   売上高   営業利益 ビニルアセテート   414,907   87,630   404,495   62,545   △10,412   △25,084 イソプレン   76,365   △9,498   80,378   △4,864   4,012   4,633 機能材料   207,981   12,946   206,939   10,826   △1,042   △2,120 繊維   62,674   1,207   60,749   2,633   △1,925   1,425 トレーディング   67,625   5,915   68,766   6,039   1,141   124 その他   50,863   2,295   40,794   1,795   △10,069   △500 消去又は全社   △53,523   △15,416   △53,675   △20,092   △151   △4,676 合計   826,895   85,081   808,447   58,882   △18,447   △26,198 [ビニルアセテート] 当セグメントの売上高は404,495百万円(前期比2.5%減)、営業利益は62,545百万円(同28.6%減)となりました。欧州経済の停滞等により想定したほど販売数量は増えず、また利益面では在庫評価差額や原燃料価格上昇によるマイナス影響がありました。 ポバール樹脂:販売数量は前年の欧州向け物流の混乱に起因した特需が一巡したことに加えて、欧米中心に需要が低調となったことから減少しました。利益面では原燃料価格上昇によるマイナス影響がありました。なお、米国工場において、外部購入ユーティリティの供給停止や一部製造設備の不具合が発生し、製造を一時停止しました。 光学用ポバールフィルム:販売数量は中国の家電買替支援策や国際的なスポーツイベントに向けたテレビの買い替え需要に支えられ増加しました。利益面では在庫評価差額によるマイナス影響がありました。 高機能中間膜:特殊アイオノマーシート〈セントリグラス〉は米州を中心に販売が順調に推移しましたが、PVBフィルムは欧州・アジアを中心に競争環境の厳しさが増しており、建築用途及び自動車用途ともに販売数量が減少しました。 水溶性ポバールフィルム:個包装洗剤の需要増加により販売数量は増加しました。 EVOH樹脂〈エバール〉:食品包装用途は欧州・アジアで想定したほど販売数量が増えませんでしたが、自動車用途は堅調に推移し、全体として販売数量は増加しました。一方で、利益面では在庫評価差額や原燃料価格の上昇によるマイナス影響がありました。 [イソプレン] 当セグメントの売上高は80,378百万円(前期比5.3%増)となりました。営業損失は4,864百万円(前期は営業損失9,498百万円)となりました。タイ拠点の稼働が安定し、当該拠点を活用した拡販を進めました。なお、事業環境の悪化に伴い、当第4四半期においてイソプレンケミカル事業関連資産及びエラストマー事業におけるスチレン系熱可塑性エラストマー関連資産に係る減損損失を特別損失に計上しました。 イソプレンケミカル・エラストマー:イソプレンケミカルは中国の建築用途需要低迷に加え、上期に米国関税政策の影響により需要が前倒しとなった結果、第3四半期以降はその反動で需要が落ち込みました。エラストマーは販売数量が増加したものの、米国関税政策により欧州市場等においてアジアの競合メーカーとの競争が激化しました。 耐熱性ポリアミド樹脂〈ジェネスタ〉:電気・電子用途、自動車用途とも拡販が進み、販売数量が増加しました。 [機能材料] 当セグメントの売上高は206,939百万円(前期比0.5%減)、営業利益は10,826百万円(同16.4%減)となりました。米国寒波に加え、生産トラブル等による業績へのマイナス影響がありました。 メタアクリル:2025年7月からメタクリル酸メチル及び一部の川下製品の生産能力を縮小したことに加えて、一時的な生産トラブルがあり販売数量が減少しました。 メディカル:審美治療用歯科材料の販売が欧米を中心に引き続き好調に推移しており、今後の拡販に向けたマーケティング強化を進めました。 環境ソリューション:活性炭の販売数量は飲料水用途を中心に増加したものの、米国関税政策や景気の先行き不透明感から一部顧客において購入時期を見直す動きがみられ、想定数量には届きませんでした。加えて、2024年12月に珪藻土、パーライト事業を譲渡したことによる減収影響がありました。利益面では米国寒波や生産トラブルによるマイナス影響がありました。 [繊維] 当セグメントの売上高は60,749百万円(前期比3.1%減)、営業利益は2,633百万円(同118.1%増)となりました。欧州経済の停滞やEVの生産調整等による影響を受けたものの、販売構成の改善等による寄与がありました。 人工皮革〈クラリーノ〉:靴用途は新規採用の効果により堅調に推移しましたが、欧州市場での需要低迷や中国経済の成長鈍化、EVの生産調整の影響等により、ラグジュアリー用途及び自動車用途を中心に販売数量が減少しました。 繊維資材:欧州の建材用途は低調が続いたものの、液晶ポリマー繊維〈ベクトラン〉の拡販などにより販売構成の改善が進みました。 [トレーディング] 当セグメントの売上高は68,766百万円(前期比1.7%増)、営業利益は6,039百万円(同2.1%増)となりました。 繊維関連事業:スポーツ・アウトドア衣料用途が順調に推移しました。また、高機能原糸や環境対応商品といった高付加価値品の拡販を進めました。 樹脂・化成品関連事業:アジア市場を中心に樹脂及び加工品の販売が拡大しました。 [その他] その他事業の売上高は40,794百万円(前期比19.8%減)、営業利益は1,795百万円(同21.8%減)となりました。 (2) 当期の財政状態の概況 総資産は、現金及び預金の減少13,965百万円等の一方、受取手形、売掛金及び契約資産の増加11,740百万円及び棚卸資産の増加11,605百万円等により、前連結会計年度末比12,272百万円増の1,303,511百万円となりました。負債は、有利子負債の増加40,637百万円等により、前連結会計年度末比38,887百万円増の548,335百万円となりました。 純資産は、資本剰余金の減少等により、前連結会計年度末比26,614百万円減の755,175百万円となりました。自己資本は742,620百万円となり、自己資本比率は57.0%となりました。 (3) 当期のキャッシュ・フローの概況 [営業活動によるキャッシュ・フロー] 税金等調整前当期純利益19,821百万円に対して、減価償却費84,702百万円、減損損失29,626百万円及び法人税等の支払額22,799百万円等により、営業活動によるキャッシュ・フローは98,591百万円の収入となりました。 [投資活動によるキャッシュ・フロー] 有形及び無形固定資産の取得94,177百万円等の支出により、投資活動によるキャッシュ・フローは98,129百万円の支出となりました。 [財務活動によるキャッシュ・フロー] 有利子負債の増加額39,245百万円、自己株式の取得30,004百万円及び配当金の支払額17,367百万円等の支出により、財務活動によるキャッシュ・フローは16,305百万円の支出となりました。 以上の要因に加え、現金及び現金同等物に係る換算差額等により、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末より13,378百万円減少して、108,314百万円となりました。 (単位:百万円) 2024年12月期   2025年12月期 営業活動によるキャッシュ・フロー   138,294   98,591 投資活動によるキャッシュ・フロー   △76,008   △98,129 財務活動によるキャッシュ・フロー   △82,504   △16,305 現金及び現金同等物に係る換算差額   8,848   2,464 現金及び現金同等物の増減額   △11,369   △13,378 現金及び現金同等物の期首残高   133,663   121,692 連結除外に伴う現金及び現金同等物の減少額   △601   - 現金及び現金同等物の期末残高   121,692   108,314 なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標は以下のとおりです。 2021年12月期   2022年12月期   2023年12月期   2024年12月期   2025年12月期 自己資本比率(%)   51.3   52.9   56.9   59.2   57.0 時価ベースの自己資本比率(%)   31.5   29.0   38.0   57.2   37.4 キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)   3.9   6.3   2.2   1.8   2.9 インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)   50.9   43.6   57.3   66.2   54.2 (注)自己資本比率:自己資本/総資産 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い 1.各指標は、いずれも連結ベースの財務諸表数値により計算しています。 2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しています。 3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しています。 4.有利子負債は、短期借入金、コマーシャル・ペーパー、長期借入金及び社債の合計額を使用しています。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しています。 (4) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの資金需要は、営業活動に必要となる運転資金や設備投資、M&A等に係る投資資金が主なものです。これらの資金需要に対しては、自己資金のほか、必要に応じ、金融機関からの借入やコマーシャル・ペーパー、社債の発行等により資金調達を行っています。 また、資金需要に応じて柔軟に資金調達ができるよう、信用格付けの維持向上や金融機関、資本市場との良好な関係維持に努めるとともに、緊急に資金が必要となる場合や金融市場の混乱に備え、金融機関とコミットメントライン契約を締結しています。 (5) 生産、受注及び販売の状況 当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品が多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。 このため生産、受注及び販売の状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績の概況及び分析」における各セグメントの業績に関連付けて示しています。 (6) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いていますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。

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