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日経平均64,214.48-111NYダウ53,686.11+624ドル円155.76-3NASDAQ26,584.06+366S&P 5007,747.71+81SOX 指数11,352.13+139/3終値

三菱瓦斯化学

MITSUBISHI GAS CHEMICAL COMPANY,INC.4182 · Prime · 化学

化学品総合メーカー。メタノールから電子材料まで幅広い化学製品をグローバルに供給。

概要

三菱瓦斯化学は三菱グループに属する化学メーカーで、1951年に天然ガス化学工業として創業した。基礎化学品(メタノール、アンモニア)から機能化学品(半導体用高純度薬品、エンジニアリングプラスチック、電子材料)まで幅広く手掛ける。特に半導体製造用超高純度過酸化水素水で世界トップシェアを有する。2026年3月期は減損損失の計上により親会社株主に帰属する当期純損失403億円を見込むが、連結売上高7,382億円、従業員8,319人の事業基盤を持つ。

「グリーン・エネルギー&ケミカル」と「機能化学品」の二本柱

三菱瓦斯化学の事業は、有価証券報告書上、2つのセグメントで構成される。グリーン・エネルギー&ケミカル事業部門はメタノール、アンモニア系化学品、汎用芳香族化学品、発泡プラスチック、電力等を扱う。2026年3月期の売上高は2,869億円(前年比11.2%減)、営業利益は56億円(同55.6%減)であった。一方、機能化学品事業部門は無機化学品(過酸化水素等)、エンジニアリングプラスチック(ポリアセタール、ポリカーボネート)、光学材料、電子材料、脱酸素剤等を手掛ける。同期の売上高は4,483億円(同0.9%増)、営業利益は438億円(同5.9%増)と、グループの収益の大部分を担う。

84の子会社と31の関連会社から成る連結グループ

当社グループは、三菱瓦斯化学株式会社ならびに子会社84社、関連会社31社で構成される。主な連結子会社には、シンガポール(MITSUBISHI GAS CHEMICAL SINGAPORE PTE. LTD.)、アメリカ(MITSUBISHI GAS CHEMICAL AMERICA, INC.)、タイ(THAI POLYACETAL CO., LTD.)、中国(三菱瓦斯化学工程塑料(上海)有限公司)などが挙げられる。また、サウジアラビア(SAUDI METHANOL COMPANY)やブルネイ(BRUNEI METHANOL CO., SDN. BHD.)など、海外メタノール事業にも持分法適用関連会社を通じて参画している。連結従業員数は8,319人、本社は東京都千代田区丸の内に所在する。

海外売上高比率が高い収益構造

三菱瓦斯化学は、メタノールやエンジニアリングプラスチックなどの基礎化学品から、半導体向け超高純度薬品や電子材料といった機能品まで、広範な製品をグローバルに供給する。2026年3月期の連結売上高7,382億円のうち、グリーン・エネルギー&ケミカルが約39%、機能化学品が約61%を占める。営業利益ベースでは機能化学品が圧倒的に貢献している。ただし、同セグメントの中でもエンジニアリングプラスチックは市況低迷や固定費増で減益、電子材料はAIサーバー向け基板材料OPEの需要増で増益と、事業ごとの収益力に差がある。中国経済の低迷や中東情勢による原料価格変動の影響を受けやすい構造である。

業界の中での役割は基礎化学品から機能性化学品まで手掛ける総合化学メーカー。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
7,382億円
営業利益
453億円
営業利益率
6.1%
純利益
-403億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
機能化学品 事業部門4,480億円60.7%491億円11.0%
グリーン・エネルギー&ケミカル事業部門2,779億円37.6%39億円1.4%
その他の事業(注)1123億円1.7%13億円10.6%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01エネルギー・基礎化学品主力

メタノール、メタノール・アンモニア系化学品、汎用芳香族化学品、発泡プラスチック、電力を製造販売。サウジアラビアやブルネイなど海外メタノール事業も展開。地熱発電にも参入。

主な製品・サービス4
メタノール
基礎化学原料。燃料や化学品の原料として幅広く使用。
アンモニア系化学品
アンモニア及びその誘導品。肥料や工業原料。
汎用芳香族化学品
キシレン等の芳香族化合物。樹脂や繊維原料。
発泡プラスチック類
発泡ポリエチレン等の軽量断熱材緩衝材。

02機能化学品主力

無機化学品(過酸化水素等)、エンジニアリングプラスチック(ポリアセタール、ポリカーボネート)、光学材料、電子材料(プリプレグ等)、脱酸素剤を製造販売。半導体・電子部品向けが中心。

主な製品・サービス5
エンジニアリングプラスチックス
ポリアセタール、ポリカーボネート等の高機能樹脂。自動車・電気電子部品に使用。
光学材料
光学レンズや光ディスク用の樹脂材料。
電子材料
半導体封止材やプリント配線板用プリプレグ等。電子部品の製造に必須。
脱酸素剤
食品保存用の酸素吸収剤「エージレス」等。
無機化学品
過酸化水素、アンモニア水等。半導体洗浄や漂白用途。

製品と技術

半導体洗浄用超高純度過酸化水素水が世界首位

三菱瓦斯化学の機能化学品セグメントの中核製品の一つが、半導体製造工程で使用される超高純度過酸化水素水である。鹿島工場で1978年に製造を開始し、その後MGC PURE CHEMICALS AMERICA、MGC PURE CHEMICALS SINGAPORE、台湾の巨菱精密化学股份有限公司などグローバルに生産拠点を拡大した。不純物レベルを極限まで低減したこの薬品は、半導体ウェハの洗浄工程に不可欠であり、世界トップシェアを有する。2026年3月期は台湾拠点の能力増強に伴う固定費増加が利益を圧迫したが、販売数量は増加した。需要は先端半導体の微細化に伴い今後も拡大が見込まれる。

エンジニアリングプラスチック:ポリアセタールとポリカーボネート

同事業は、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社(三菱ケミカルとの合弁)を中心に展開される。ポリアセタール(POM)は耐摩耗性・耐疲労性に優れ、自動車部品や電気電子部品に使用される。タイ(THAI POLYACETAL)や韓国(KOREA POLYACETAL)に生産拠点を持つ。ポリカーボネート(PC)は透明性と耐衝撃性が特徴で、OA機器や自動車内外装に採用される。しかし、2026年3月期はポリカーボネートの需要低迷と海外拠点の採算悪化により減収減益となり、鹿島工場のPC生産設備を停止するなどの構造改革を進めている。ポリアセタールも販売価格・数量ともに減少し、同事業の再構築が急務となっている。

AIサーバー向け基板材料と半導体パッケージ用BT材料

電子材料事業では、半導体パッケージ用BT材料(ビスマレイミド・トリアジン樹脂)とAIサーバー向け基板材料OPEが成長の柱である。BT材料は、半導体チップを搭載するパッケージ基板の絶縁層として用いられ、タイ工場の能力増強工事が2025年に完了した。OPEは、低誘電率・低誘電正接を実現する基板材料で、AIサーバー向け需要が急拡大しており、販売数量は計画を上回った。これらの製品は機能化学品セグメントの営業利益増加に貢献している。一方、光学材料(樹脂ポリマー)はスマートフォン向け需要の減少で減益となった。

脱酸素剤「エージレス」と生活衛生関連製品

三菱瓦斯化学の生活衛生関連事業部門は、食品保存用脱酸素剤「エージレス」を主力とする。エージレスは、包装内の酸素を吸収し、食品の酸化やカビの発生を抑制する。国内では永和化成工業株式会社が、海外ではタイのAGELESS (THAILAND) CO., LTD.が製造販売を担う。2026年3月期は輸出数量減少と原材料価格上昇により減益となった。また、同事業にはヨウ素の販売も含まれ、堅調に推移している。発泡プラスチック類(JSPが製造)もグループの一翼を担うが、同事業はグリーン・エネルギー&ケミカル部門に区分される。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

化学のなかでの位置

化学大手、収益率は低位で改善余地

化学業界において、当社は総合化学メーカーとして幅広い製品ポートフォリオを持つ。同業他社であるクラレや東洋紡なども大手だが、当社は特に機能性化学品に強みを持つ。しかし、直近の営業利益率は6%台と業界内で低位にあり、競合他社と比較して収益性が課題である。売上高は減少傾向にあり、市場環境の変化への対応が求められている。業界構造としては、素材産業の成熟化と競争激化が進む中、当社は規模を活かしたコスト競争力や技術開発力で差別化を図っている。

強み

  • 基礎化学品から機能性材料まで多岐にわたる製品を展開し、リスク分散が図れる。
  • 独自の技術開発により、高付加価値製品の創出やコスト削減を実現している。
  • 長期取引のある顧客が多く、安定した需要が見込める。
  • 海外生産・販売拠点を持ち、世界市場の需要を取り込んでいる。

課題

  • 営業利益率が競合他社と比較して低く、収益構造の改善が必要。
  • 直近の売上高が減少傾向にあり、需要喚起や新規事業が課題。
  • 同業他社との価格競争や新興国企業の台頭で市場競争が激化している。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

石油化学の時価総額近傍。太字が三菱瓦斯化学

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
13402東レ1.9兆円24.1倍
24188三菱ケミカルグループ1.8兆円
34005住友化学1.0兆円16.9倍
44183三井化学9,269億円25.2倍
54042東ソー8,753億円20.3倍
64182三菱瓦斯化学8,177億円
75021コスモエネルギーホールディングス7,285億円9.7倍
83405クラレ5,813億円69.8倍
93401帝人3,520億円
104046大阪ソーダ2,771億円16.7倍
114023クレハ2,297億円

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(石油化学)に従っています。

会社の歴史

沿革 29件

天然ガス化学工業として創業した1951年

三菱瓦斯化学の起源は、1951年4月に天然ガス化学工業を営むことを目的として設立された日本瓦斯化学工業株式会社にある。翌1952年9月には榎工場でメタノール製造設備の操業を開始した。この工場は1974年12月に生産を停止するが、創業当初からメタノールを中核事業と位置づけていたことが分かる。1954年2月には東京証券取引所に株式を上場し、資本市場での資金調達基盤を確立した。

合併と新規事業進出で事業基盤を拡大した1957~1971年

1957年4月、日本尿素工業株式会社を吸収合併し、松浜工場(現新潟工場)を取得した。1960年5月には日本樹脂化学工業株式会社の水島工場(現水島工場)が操業を開始し、生産拠点を拡充した。1962年1月には日本スチレンペーパー株式会社(現JSP、持分法適用会社)を設立し、発泡プラスチック事業に参入した。1968年1月には水島工場で自社開発のキシレン分離異性化装置の操業を開始し、芳香族化学品分野に進出した。1971年10月、三菱江戸川化学株式会社と合併し、社名を三菱瓦斯化学株式会社に改称した。この合併により、過酸化水素やアンモニアなど三菱江戸川化学の事業を継承し、現在の事業ポートフォリオの基礎が形作られた。

過酸化水素生産開始とサウジメタノール計画の1978~1983年

1978年10月、鹿島工場が操業を開始し、過酸化水素の製造を開始した。これが後に半導体向け超高純度過酸化水素水の世界的なシェア拡大につながる。1979年11月には日本・サウジアラビアメタノール株式会社(現持分法適用関連会社)を設立し、1983年6月には当社を中心とする「サウジメタノール計画」の現地法人SAUDI METHANOL COMPANYが操業を開始した。海外での大規模メタノール生産への参入である。同時期の1982年10月にはシンガポールに、1984年10月にはアメリカに子会社を設立し、グローバル展開の足掛かりを築いた。

エンジニアリングプラスチックや電子材料へ拡大した1990年代

1991年3月、エレクトロテクノ株式会社(現MGCエレクトロテクノ株式会社)を設立し、電子材料事業を本格化させた。1992年3月にはベネズエラでメタノール合弁会社(METOR)を設立。1994年3月には三菱化成(現三菱ケミカル)と合弁で三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社を設立し、ポリアセタールやポリカーボネートの生産・販売を開始した。1995年1月には米国で高純度薬品子会社(MGC PURE CHEMICALS AMERICA)を設立、同年7月にはタイにポリアセタール合弁会社(THAI POLYACETAL)を設立した。この10年間で、従来の基礎化学品に加え、機能化学品分野のグローバルな事業基盤が整備された。

カンパニー制導入と執行役員制への移行(2000年代)

2000年7月、社内カンパニー制を発足させ、事業部門ごとの自律的な運営を開始した。2003年6月には執行役員制を導入し、経営と執行の分離を進めた。2005年10月には大阪工場と富士化成株式会社を統合し、MGCフィルシート株式会社を設立した。2006年3月にはブルネイでメタノール合弁会社(BRUNEI METHANOL)を設立、2009年8月には中国にエンジニアリングプラスチックの加工・販売会社(三菱瓦斯化学工程塑料(上海)有限公司)を設立するなど、海外展開を継続した。2012年1月にはタイに半導体関連子会社(MGC ELECTROTECHNO (THAILAND))を設立し、電子材料のグローバル供給網を強化した。

中計「Grow UP 2026」と事業構造改革の現在(2020年代)

2020年4月、コーポレート部門とカンパニー部門を6つの部門に整理・統合し、組織をスリム化した。2022年4月には東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、プライム市場に移行した。2024年度からスタートした中期経営計画「Grow UP 2026」では、「事業ポートフォリオの強靭化」と「サステナビリティ経営の推進」を掲げた。2026年3月期にはオランダのメタキシレンジアミン製造子会社の建設中止や鹿島工場のポリカーボネート生産設備停止などの構造改革を実施し、親会社株主に帰属する当期純損失403億円を計上した。一方、半導体向けBT材料の能力増強やAIサーバー向け基板材料OPEの需要拡大に対応し、成長領域への投資も並行して進めている。

年表29件を開く

1950年代

  • 1951年4月創業天然ガス化学工業を営むことを目的として、日本瓦斯化学工業株式会社を設立
  • 1952年9月榎工場メタノール製造設備操業開始(1974年12月生産停止)
  • 1954年2月上場東京証券取引所に株式上場
  • 1957年4月M&A日本尿素工業株式会社を吸収合併し、当社松浜工場(現当社新潟工場)として操業開始

1960年代

  • 1960年5月日本樹脂化学工業株式会社水島工場(現当社水島工場)操業開始
  • 1962年1月創業日本スチレンペーパー株式会社(現株式会社JSP 現持分法適用会社)設立
  • 1968年1月水島工場にて当社の技術開発によるキシレン分離異性化装置の操業を開始

1970年代

  • 1971年10月M&A三菱江戸川化学株式会社と合併し、三菱瓦斯化学株式会社と改称
  • 1978年10月鹿島工場操業開始 過酸化水素の製造を開始
  • 1979年11月創業日本・サウジアラビアメタノール株式会社(現持分法適用関連会社)設立

1980年代

  • 1982年10月MITSUBISHI GAS CHEMICAL SINGAPORE PTE. LTD. (現連結子会社)設立
  • 1983年6月当社を中心に進めた「サウジメタノール計画」の現地法人 SAUDI METHANOL COMPAMY 操業開始
  • 1984年10月MITSUBISHI GAS CHEMICAL AMERICA, INC. (現連結子会社)設立

1990年代

  • 1991年3月エレクトロテクノ株式会社(現MGCエレクトロテクノ株式会社 現連結子会社)設立
  • 1992年3月現地資本及び三菱商事株式会社と合弁でMETANOL DE ORIENTE, METOR, S.A. (現持分法適用関連会社)を設立
  • 1994年3月三菱化成株式会社(現三菱ケミカル株式会社)と合弁で三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社(現連結子会社)を設立
  • 1995年1月MGC PURE CHEMICALS AMERICA, INC. (現連結子会社)設立
  • 1995年7月現地資本と合弁でTHAI POLYACETAL CO., LTD. (現連結子会社)を設立

2000年代

  • 2000年7月創業社内カンパニー制発足
  • 2003年6月執行役員制導入
  • 2005年10月M&A大阪工場と富士化成株式会社を統合し、MGCフィルシート株式会社(現連結子会社)として発足
  • 2006年3月現地資本及び伊藤忠商事株式会社と合弁でBRUNEI METHANOL CO., SDN. BHD. (現持分法適用会社)を設立
  • 2009年8月菱優工程塑料(上海)有限公司(現三菱瓦斯化学工程塑料(上海)有限公司 現連結子会社)設立

2010年代

  • 2012年1月MGC ELECTROTECHNO (THAILAND) CO., LTD. (現連結子会社)設立
  • 2013年3月創業CARIBBEAN GAS CHEMICAL LIMITED設立
  • 2018年7月三菱ガス化学トレーディング株式会社(現連結子会社)設立
  • 2018年12月泰興菱蘇機能新材料有限公司(現連結子会社)設立

2020年代

  • 2020年4月M&Aコーポレート部門、カンパニー部門を6つの部門に整理・統合
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2026年度まで8,500億円
  • 営業利益2026年度まで850億円
  • 営業利益率2026年度まで10%以上
  • ROE2026年度まで9%以上
  • 環境貢献製品「Sharebeing」売上高2030年まで5,000億円

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    U&P事業へのフォーカス

    差異化事業を「Uniqueness & Presence (U&P)事業」と再定義し、成長市場(半導体、AIサーバー向け基板材料など)への投資を継続。不採算事業は撤退・再構築を進める。

  2. 02

    イノベーションによる新価値創造

    新研究棟「PR-SHIPS」竣工、大学との共同開発、NEDO事業への参画など、R&Dを推進し、ICT・モビリティ・医食の3領域に注力する。

  3. 03

    重点管理事業の再構築

    社長直轄のタスクチームを発足し、ポリカーボネート系事業の生産能力適正化や高付加価値化など、抜本的な構造改革を実行する。

  4. 04

    カーボンニュートラルへの取組み加速

    環境循環型メタノール構想、グリーンメタノール製造、環境貢献製品「Sharebeing」の拡充など、CN実現に向けた施策を推進する。

  5. 05

    人的資本経営の充実

    人材を最重要経営資源と位置づけ、育成・活用に注力し、持続的な成長を支える人材基盤を強化する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で8,319人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は908万円で、9期前と比べて+5.1%平均年齢は41.0歳、平均勤続年数は17.5年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月8,034
2018年3月8,009
2019年3月86440.217.58,276
2020年3月87940.617.68,954
2021年3月84740.917.88,998
2022年3月87140.917.89,888
2023年3月88340.917.710,050
2024年3月88240.917.57,918
2025年3月88140.117.48,146625
2026年3月90841.017.58,319545

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率4.6%
縦線は目安の30%
男性育休取得率98.6%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)73.2%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社39(国内 22 / 海外 17、うち連結子会社 14) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
新潟工場 — 新潟県新潟市北区393億円
グリーン・エネルギー&ケミカル事業部門、機能化学品事業部門
本社工場 — 米国アリゾナ州319億円
機能化学品事業部門
テキサス工場 — 米国テキサス州296億円
機能化学品事業部門
水島工場 — 岡山県倉敷市252億円
グリーン・エネルギー&ケミカル事業部門
本社工場 — タイラヨン県194億円
機能化学品事業部門
本社工場 — 台湾台中市157億円
機能化学品事業部門
四日市工場 — 三重県四日市市154億円
機能化学品事業部門
本社工場 — 新潟県新潟市西区124億円
グリーン・エネルギー&ケミカル事業部門
オレゴン工場 — 米国オレゴン州121億円
機能化学品事業部門
鹿島工場 — 茨城県神栖市112億円
機能化学品事業部門
ほか15件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    三菱ガス化学ネクスト㈱
    東京都港区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    MGCターミナル㈱
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱東邦アーステック
    新潟県新潟市 · 連結子会社
    議決権50.4%
  • 海外
    MGC Specialty Chemicals Netherlands B.V. (注)5
    オランダ ロッテルダム · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    MGCエネルギー㈱
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    MGCウッドケム㈱
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    泰興菱蘇機能新材料有限公司(注)5
    中国 江蘇省 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    SAMYOUNG PURE CHEMICALS CO., LTD.
    韓国 天安市 · 連結子会社
    議決権51.0%
  • 海外
    MGC PURE CHEMICALS AMERICA, INC. (注)5
    米国 アリゾナ州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    MGC PURE CHEMICALS SINGAPORE PTE. LTD.
    シンガポール · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    巨菱精密化学股份有限公司
    台湾 台中市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    MGCフィルシート㈱
    埼玉県所沢市 · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社27社を開く
  • グローバルポリアセタール㈱東京都港区100%
  • THAI POLYACETAL CO.,LTD.タイ バンコク都70%
  • KOREA POLYACETAL CO., LTD.韓国 ソウル市100%
  • 三菱瓦斯化学工程塑料(上海)有限公司(注)5中国 上海市100%
  • MGCエレクトロテクノ㈱(注)5東京都千代田区100%
  • MGC ELECTROTECHNO (THAILAND) CO., LTD.タイ ラヨン県100%
  • 永和化成工業㈱京都府京都市100%
  • 三菱エンジニアリングプラスチックス㈱東京都港区75%
  • THAI POLYCARBONATE CO.,LTD. (注)5タイ バンコク都65%
  • AGELESS (THAILAND) CO., LTD.タイ チョンブリー県100%
  • 三菱ガス化学トレーディング㈱(注)5東京都千代田区100%
  • MITSUBISHI GAS CHEMICAL SINGAPORE PTE.LTD.シンガポール100%
  • MITSUBISHI GAS CHEMICAL AMERICA,INC.米国 ニューヨーク州100%
  • 国華産業㈱東京都港区50%
  • 日本・サウジアラビアメタノール㈱東京都千代田区47%
  • METANOL DE ORIENTE, METOR, S.A.ベネズエラ アンソアテギ州25%
  • BRUNEI METHANOL COMPANY SDN.BHD.ブルネイ ブライト地区50%
  • 日本トリニダードメタノール㈱東京都千代田区50%
  • 湯沢地熱㈱秋田県湯沢市20%
  • ㈱JSP(注)4東京都千代田区48%
  • 安比地熱㈱岩手県八幡平市34%
  • KOREA ENGINEERING PLASTICS CO., LTD.韓国 ソウル市50%
  • エムジーシー大塚ケミカル㈱大阪府 大阪市49%
  • 菱電化成㈱兵庫県 三田市45%
  • 台豊印刷電路工業股份有限公司台湾 新竹県50%
  • ㈱グラノプト秋田県能代市49%
  • Samyang Kasei Co., Ltd.韓国 ソウル市25%
国際子会社 (GLEIF登録 2社)
  • JPグローバルポリアセタール株式会社
  • USMGC PURE CHEMICALS AMERICA, INC.

国際的な法人識別子 (LEI) の親子関係データ。金融取引を行う子会社が中心で、全子会社の一覧ではありません。

公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    CCS研究開発・実証関連事業CCUS技術に関連する調査苫小牧のCO2貯留地点におけるメタノール等の基幹物質の合成によるCO2有効利用に関する調査事業
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2020-03-24
    2,455万円
  • 調達
    NEDO先導研究プログラムエネルギー・環境新技術先導研究プログラムCO2利用PC製造用中間体の新規合成技術開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2020-07-29
    1,573万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は7,382億円営業利益453億円前期と比べると減収減益で、売上が-4.6%、利益が-11.0%。

売上高
-4.6%
7,382億円
営業利益
-11.0%
453億円
純利益
-188.6%
-403億円
営業利益率
6.1%
前期比 -0.4%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高8,600億円7,382億円
営業利益710億円453億円
純利益550億円-403億円
1株あたり配当¥110¥110

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は2,237億円、営業利益は278億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+19.6%、営業利益は+348.4%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q1,81946
2024年1Q1,870623.3198
2024年2Q2,1271597.5114
2024年3Q2,2201667.589
2024年4Q1,917−13
2025年2Q3,8813388.7247
2025年4Q3,8551714.4208
2026年2Q3,6172516.9−279
2026年4Q3,7652025.4−124
2027年1Q2,23727812.4183

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は4,680億円から7,382億円へ1.6倍に増えた。直近期の営業利益率は6.1%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
CARIBBEAN GAS CHEMICAL LIMITED設立
2013年3月4,680277−78
2014年3月5,344308149
2015年3月5,296420433
2016年3月5,935454341
2017年3月5,565624480
三菱ガス化学トレーディング株式会社(現連結子会社)設立
2018年3月6,359807605
2019年3月6,490692550
コーポレート部門、カンパニー部門を6つの部門に整理・統合
2020年3月6,133311212
2021年3月5,957502361
2022年3月7,057742483
2023年3月7,812698491
2024年3月8,134460388
2025年3月7,7365096036.6455
2026年3月7,3824535196.1−403

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高7,382億円のうち、営業利益として残るのは453億円6.1%。営業外の損益と税金を反映した純利益は-403億円、売上の-5.5%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金78.1%5,768億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金15.7%1,161億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益6.1%453億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
21.9%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比1.2pt
6.1%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比10.8pt
-5.5%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比13.0pt
-6.1%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
-3.6%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
3.0%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが747億円、投資CFが−613億円で、差し引きのフリーCFは134億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は591億円で、売上の1.0ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月312−308−1444269
2014年3月272−29971−27373
2015年3月770−235−250535727
2016年3月847−319−473528758
2017年3月827−311−602516672
2018年3月907−336−330571903
2019年3月640−428−314212804
2020年3月742−339−496403700
2021年3月555−40452151911
2022年3月521−650−37−129923
2023年3月552−64180−891,012
2024年3月735−762−407−27654
2025年3月754−91047−156570
2026年3月747−613−144134591

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は1.1兆円。このうち返さなくてよい自己資本が6,796億円で、自己資本比率は58.1%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産兆円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月0.612,9493,19046.2
2014年3月0.663,2393,33947.5
2015年3月0.794,2293,67947.8
2016年3月0.744,2313,16551.0
2017年3月0.744,7342,64857.5
2018年3月0.795,1912,66659.5
2019年3月0.805,5332,50762.5
2020年3月0.775,4812,23663.8
2021年3月0.845,8142,55062.7
2022年3月0.936,3092,97861.3
2023年3月1.036,7123,58159.0
2024年3月1.076,8483,83261.6
2025年3月1.126,9744,22359.7
2026年3月1.116,7964,33558.1

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
690億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
4,944億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
1,101億円
在庫として抱えている分
負債合計
4,335億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
81
/ 100
安定性自己資本比率39 / 40
収益力営業利益率12 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

化学 203社との比較

同じ化学の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り203社中94位あたり、逆に低いのはROE203社中198位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
-6.1%/中央値 6.9%
P25 4.5%P75 9.9%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
6.1%/中央値 7.3%
P25 4.3%P75 10.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
58.1%/中央値 63.4%
P25 50.5%P75 73.9%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-4.6%/中央値 2.2%
P25 -1.8%P75 5.4%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.9%/中央値 2.7%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月3日の終値

直近の終値は¥3,863で、1年前と比べて+49.1%過去52週の値幅のなかでは43%の位置にある。

¥3,863+0.5%1ヶ月-17.7%1年+49.1%時価総額8,177億円
過去52週の値幅
安値¥2,440高値¥5,738

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (会社予想)13.7倍
PBR1.13倍
配当利回り2.85%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

8月10日に3815円まで急落した後、8月21日は3829円と25日線(4200円)を約8.8%下回る弱い展開。1カ月で16.23%下落し、75日線(4722円)も大幅に割り込んでいる。52週高値5738円からは33%下落、200日線(3907円)も下回り、中期的なトレンドは悪化。8月10日の出来高は521万株と突出しており、投げ売りが発生。その後も高水準の商いが続き、RSIは42と売られ過ぎ圏に近いが、反発の兆しは乏しい。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 30/100)

実績PERが不明だが、予想PER13.7倍は業界平均17.76倍より低いものの、PBR1.13倍は業界平均1.41倍を下回る。しかし、ROEは-6.13%と赤字で、収益性が著しく悪化。配当利回り2.85%は業界平均2.66%を上回るが、配当性向54.16%と利益が減少する中で維持されている。2026/3期の純利益は-403億円と赤字転落の見込みで、業績悪化リスクが高い。バリュエーション指標だけ見れば割安感があるが、収益悪化を考慮すると割高と判断。

指標この会社業種平均
PER (予想)13.7倍
PBR1.13倍1.41倍
ROE-6.1%7.4%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

三菱瓦斯化学の投資論点は、半導体向けの機能品事業の成長と、基礎化学品需要の低迷および特別損失の影響を巡る強気派と弱気派の対立にある。強気派は、半導体市場の拡大に伴う高純度薬品の需要増と、市場での優位性を評価する。また、基礎化学品の市況回復も期待される。一方、弱気派は、2026年3月期の純損失見通しや、化学業界の景気変動の影響を懸念する。特に、特損の原因となった事業の収益性や、中国などでの供給過剰による中間化学品価格の低迷が投資判断に影響する。

プラスに働く材料7
  • 半導体材料の需要増

    半導体製造用高純度薬品で世界トップシェア。

  • 業績回復の可能性

    基礎化学品の市況回復で利益改善の余地。

  • 強固な事業基盤

    連結従業員8,319人と事業規模が大きい。

  • 予想PER15.8倍で最終黒字転換期待決算発表後影響

    純利益403億円の赤字でも予想PER15.8倍は約597億円の黒字を示唆。

  • 営業利益453億円で本業の黒字維持通年影響

    営業利益453億円、営業利益率6.14%と本業の収益力は確保。

  • 外国人保有比率26.34%と高水準継続影響

    外国人株主比率26.34%、株価は1年で84.51%上昇し資金流入。

  • 最終赤字でも2.47%の配当維持継続影響

    純損失計上にもかかわらず配当利回り2.47%を確保。

マイナスに働く材料7
  • 特損による損失

    2026年3月期は純損失を見込む。

  • 市況の悪化

    基礎化学品価格の低迷が続く可能性。

  • 競争激化

    電子材料分野で他社との競争が激しくなる。

  • 2026/3期は純利益403億円の大幅赤字通年影響

    前期455億円の黒字から403億円の赤字へ転落、最終損益が悪化。

  • 売上高7382億円へ3期連続減収通年影響

    売上高8134億→7736億→7382億と縮小し需要環境が悪化。

  • ROEマイナス6.13%の資本棄損継続影響

    ROEがマイナス6.13%、PBR1.31倍は割高で資本効率が悪化。

  • 営業利益も前期比11%減通年影響

    営業利益509億円→453億円、収益力の低下傾向が続く。

次の決算で確かめる点
機能品の売上高
半導体向け需要の成長を捉えるため。
過酸化水素水のシェア
高純度薬品の市場競争力を示す。
基礎化学品の市況
収益を左右する価格動向を監視する。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり110で、前期から+5.3%いまの株価に対する利回りは2.85%。増配か配当維持が2年続いている。

年間配当
¥110
1株あたり
配当利回り
2.85%
いまの株価に対して
配当性向
54.2%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
2年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月3829.4
2018年3月5955.330.7
2019年3月7018.643.1
2020年3月700.050.2
2021年3月700.060.8
2022年3月8014.346.5
2023年3月800.044.0
2024年3月800.051.3
2025年3月9518.854.2
2026年3月1005.3

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥110

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ32,369人。区分でいちばん多いのは金融機関42.7%。グループ会社や銀行などの安定株主が49.1%を占め、残る50.9%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
金融機関43.948.846.346.849.542.7
外国法人28.822.223.024.421.726.3
個人・その他15.016.919.117.518.517.2
自己株式7.87.88.07.88.08.0
証券会社3.43.63.83.82.97.4
事業法人8.98.57.87.67.56.4
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)10.16
02株式会社日本カストディ銀行(信託口)6.95
03明治安田生命保険相互会社4.16
04STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行)3.11
05日本生命保険相互会社2.77
06全国共済農業協同組合連合会2.73
07農林中央金庫2.37
08JPモルガン証券株式会社2.07
09MSIP CLIENT SECURITIES (常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社)1.70
10モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社1.48

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近3
  • 2026-07-22
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    0.55%
    +0.01pt
  • 2026-05-11
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    0.54%
    -0.61pt
  • 2026-05-08
    株式会社三菱UFJ銀行
    新規の大量保有報告
    1.28%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で−500%、1株純資産は14期で+164%。直近期のROEは-6.1%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月−351,257−2.8
2014年3月661,3835.017.6105.8
2015年3月1921,67212.66.214.8
2016年3月1541,7079.17.923.0
2017年3月2221,96812.010.429.4
2018年3月2812,18813.69.130.7
2019年3月2572,35411.36.143.1
2020年3月1012,3684.311.750.2
2021年3月1732,5207.115.760.8
2022年3月2322,7348.89.046.5
2023年3月2392,9708.38.244.0
2024年3月1913,2856.113.651.3
2025年3月2293,4326.910.254.2
2026年3月−2073,319−6.1

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

25名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は25名。2026/3期の役員報酬は総額659百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約6倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
藤井政志代表取締役会長6751,000
伊佐早禎則代表取締役社長6121,000
北川元康取締役 専務執行役員 内部統制リスク管理担当、総務人事管掌、財務経理担当、CSR・IR担当6326,000
山口良三取締役 専務執行役員 機能化学品事業部門担当6119,000
毛戸耕取締役 常務執行役員 生産技術管掌、環境安全品質保証・原料物流担当6222,000
赤瀨英昭取締役 常務執行役員 グリーン・エネルギー&ケミカル事業部門担当5914,000
東友之取締役 常務執行役員 研究統括・知的基盤担当6112,000
小林千果取締役 常務執行役員 コンプライアンス担当、経営企画管掌、内部監査・情報システム担当6012,000
真鍋靖取締役692,000
栗原和枝取締役751,000
佐藤地取締役72
真鍋美穂子取締役67
残りの役員13名を開く
氏名役職年齢保有株数
渡邊剛常勤監査役678,000
稲荷雅人常勤監査役6526,000
有吉伸久常勤監査役6430,000
手島恒明監査役65
ペレス髙橋真弥子監査役60
橋本晃男上席執行役員 グリーン・エネルギー&ケミカル事業部門副担当、グリーン・エネルギー&ケミカル事業部門GEC推進室長
松見恵明上席執行役員 機能化学品事業部門副担当、機能化学品事業部門合成樹脂事業部長
西村喜男執行役員 機能化学品事業部門鹿島工場長
原田亨執行役員 機能化学品事業部門電子材料事業部長
中瀬貴司執行役員 グリーン・エネルギー&ケミカル事業部門 エネルギー資源・環境事業部長
菅野裕一執行役員 グリーン・エネルギー&ケミカル事業部門新潟工場長
佐藤正敏執行役員 グリーン・エネルギー&ケミカル事業部門欧州事業推進担当(MGC Specialty Chemicals Netherlands B.V.取締役社長)
神﨑浩昭63

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)103261484251852
社外取締役9868610
監査役3555518

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容1,373字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(三菱瓦斯化学株式会社)及び子会社84社、関連会社31社により構成されており、当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に関わる位置付けは次のとおりであります。 なお、次の事業区分は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。 [グリーン・エネルギー&ケミカル事業部門] メタノール、メタノール・アンモニア系化学品、ライフサイエンス系製品、汎用芳香族化学品、特殊芳香族化学品、発泡プラスチック類、電力等の製造・販売を行っております。 主な関係会社 三菱ガス化学ネクスト㈱ MGCターミナル㈱ ㈱東邦アーステック MGC Specialty Chemicals Netherlands B.V. 三菱ガス化学トレーディング㈱ MITSUBISHI GAS CHEMICAL SINGAPORE PTE. LTD. MITSUBISHI GAS CHEMICAL AMERICA, INC. MGCエネルギー㈱ MGCウッドケム㈱ 国華産業㈱ 日本・サウジアラビアメタノール㈱ METANOL DE ORIENTE, METOR, S.A. BRUNEI METHANOL COMPANY SDN. BHD. 日本トリニダードメタノール㈱ 湯沢地熱㈱ ㈱JSP 安比地熱㈱ [機能化学品事業部門] 無機化学品、エンジニアリングプラスチックス、光学材料、電子材料、脱酸素剤等の製造・販売を行っております。 主な関係会社 泰興菱蘇機能新材料有限公司 SAMYOUNG PURE CHEMICALS CO., LTD. MGC PURE CHEMICALS AMERICA, INC. MGC PURE CHEMICALS SINGAPORE PTE. LTD. 巨菱精密化学股份有限公司 MGCフィルシート㈱ グローバルポリアセタール㈱ THAI POLYACETAL CO., LTD. KOREA POLYACETAL CO., LTD. 三菱瓦斯化学工程塑料(上海)有限公司 三菱ガス化学トレーディング㈱ MITSUBISHI GAS CHEMICAL SINGAPORE PTE. LTD. MITSUBISHI GAS CHEMICAL AMERICA, INC. MGCエレクトロテクノ㈱ MGC ELECTROTECHNO(THAILAND)CO., LTD. 永和化成工業㈱ 三菱エンジニアリングプラスチックス㈱ THAI POLYCARBONATE CO., LTD. AGELESS (THAILAND) CO., LTD. KOREA ENGINEERING PLASTICS CO., LTD. エムジーシー大塚ケミカル㈱ 菱電化成㈱ 台豊印刷電路工業股份有限公司 ㈱グラノプト Samyang Kasei Co., Ltd. [その他の事業] 上記事業に属していない仕入販売等を含んでおります。 (注)複数のセグメントに携わる関係会社はそれぞれのセグメントに含めております。 [事業系統図] 以上に述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題2,958字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 当期における重点施策の進捗状況 2024年度からスタートしました中期経営計画「Grow UP 2026」では、目標として「事業ポートフォリオの強靭化」と「サステナビリティ経営の推進」を掲げ、目標達成に向けて、それぞれ3項目からなる施策を進めております。 中期経営計画 「Grow UP 2026」 ●目標1 事業ポートフォリオの強靭化 ■施策 -「Uniqueness & Presence」へのフォーカス -イノベーションによる新しい価値の創造 -重点管理事業の再構築 本計画ではこれまでの差異化事業を「Uniqueness & Presence (U&P)事業」と改称し、「伸びる」「勝てる」「サステナブル」(=「事業期待性」「経済的価値」「社会的価値」)の観点で優れ、社会的価値と経済的価値を両立して持続的に成長できる事業と再定義しました。 目標1「事業ポートフォリオの強靭化」を実現するための施策1として、「Uniqueness & Presenceへのフォーカス」に取り組みました。当期においては、半導体市場の成長を見据え、タイにおける半導体パッケージ用BT材料の能力増強工事が完了しました。またAIサーバー向け基板材料OPE®の需要は計画を上回り伸長しており、製造拠点の整備を検討しております。なお、 オランダのメタキシレンジアミン製造子会社において建設を進めていたメタキシレンジアミン製造設備については、工期遅延、建設費の高騰、市場環境の変化が生じていることを踏まえ、建設工事の中止を決定しました。 施策2「イノベーションによる新しい価値の創造」については、平塚研究所の新研究棟「PR-SHIPS」を竣工したほか、国立大学法人愛媛大学とのMPSデバイスの共同開発の実施、NEDO採択研究開発事業「浅部―深部地熱貯留層の接続性理解に関する国際共同研究開発」に係る国際共同研究契約の締結など、様々な取り組みの成果を得ました。 施策3「重点管理事業の再構築」については、迅速な業績改善、事業構造改革を一層推進するために、社長をトップとする「事業ポートフォリオ強靭化タスクチーム」を発足し、抜本的な構造改革を実行しております。また、オランダの製造子会社のメタキシレンジアミン製造設備の建設中止を受け、キシレンチェーン全体を含めた事業の在り方について改めて検討しております。ポリカーボネート系事業については、不採算の状況が継続し今後も採算改善が困難である鹿島工場のポリカーボネート生産設備の停止を決定しました。更なる生産能力の適正化並びに高付加価値化等により同事業の構造改革を着実に進めてまいります。 ●目標2 サステナビリティ経営の推進 ■施策 -カーボンニュートラル実現に向けた取り組みの加速 -人的資本経営の充実 -マテリアリティマネジメントの推進 目標2「サステナビリティ経営の推進」については、施策の一つとしてカーボンニュートラル実現に向けた取り組みを進めております。具体的には、当社技術を活かした環境循環型メタノール構想や、GHG排出量削減に向けた取り組みを加速します。また、社会の環境負荷を低減する製品群をMGCグループ環境貢献製品『Sharebeing』として認定し、環境貢献に資する製品の拡充を一層推進します。当社グループの最重要経営資源である「人材」の育成・活用にも引き続き注力し、人的資本経営の充実を図ります。 当期においては、TRE ホールディングス株式会社と国内の木質バイオマスおよび廃棄物を活用した、日本初となる商業規模のグリーンメタノール製造に関する覚書締結や、株式会社商船三井から長期傭船するメタノール二元燃料メタノール輸送船「第七甲山丸」の竣工、さらには船舶供給体制整備として横浜港錨地でのShip to Shipによるメタノールバンカリングの実施など、各種取り組みを進めました。 ② 今後の取り組み 次期の世界経済は、ホルムズ海峡封鎖の影響、米国の関税措置や各国の金融政策等の動向、中国経済低迷の長期化や中東地域を主とした地政学的リスクの高まりなど、不確実性が更に増しており、各国経済への影響を含め景気の先行きが見通しにくい状況が継続しております。 当社グループは引き続き、最終年度を迎える中期経営計画「Grow UP 2026」のもと、事業ポートフォリオの強靭化を目標に、「Uniqueness & Presenceへのフォーカス」「イノベーションによる新しい価値の創造」「重点管理事業の再構築」等の施策を進め、資本効率を強く意識した事業ポートフォリオ改革を徹底してまいります。 具体的には、目標1「事業ポートフォリオの強靭化」に向けて、社長をトップとする「事業ポートフォリオ強靭化タスクチーム」を中心に、事業構造改革を一層推進してまいります。また、成長ドライバーであるICT領域において、これまでの投資成果の着実な刈り取りを進めます。さらに、新規・次世代事業の創出と育成に向け、ICT、モビリティ、医・食の3つのターゲット領域に特に注力し、R&D資源の積極投入を推進いたします。加えて、採算性に課題のある重点管理事業については、ポリカーボネート系事業における更なる生産能力の適正化並びに高付加価値化等、引き続き事業の再構築を進めてまいります。 目標2「サステナビリティ経営の推進」に関しては、当社グループが掲げるミッション「社会と分かち合える価値の創造」のもと、カーボンニュートラル関連施策やマテリアリティマネジメントを推進します。カーボンニュートラル実現に向けた取組みとして、環境貢献製品「Sharebeing」の2030年売上高目標5,000億円を設定し、エネルギー・気候変動問題解決に貢献するだけでなく、市場競争力のあるU&P製品・技術の創出につなげてまいります。 Grow UP 2026最終年度目標値 連結指標   目標値 (2026年度) 売上高   8,500億円   <前提条件> 為替:135円/US$ 原油価格(Dubai):80US$/BBL 営業利益   850億円 営業利益率   10%以上 経常利益   950億円 EBITDA※1   1,500億円   ※1: EBITDA =経常利益+支払利息+減価償却費 ※2: ROIC = (営業利益-法人税等+持分法損益)/投下資本 ROE(自己資本利益率)   9%以上 ROIC※2(投下資本利益率)   8%以上 この経営方針、経営環境及び対処すべき課題等に記載されている計画、目標等の将来に関する記述は、当連結会計年度末現在において当社が入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいて判断したものであり、不確実性を内包するものです。実際の業績等は、様々な要因によりこうした将来に関する記述とは大きく異なる可能性があります。
事業等のリスク7,457字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 当社グループでは、「リスク」を、その顕在化により人的被害、物的被害、機会損失、風評被害等が発生し、最終的に会社に経済的損失をもたらす可能性又は危険と捉えており、平時並びに緊急時においてリスクの管理を行う体制を構築しております。具体的には、「内部統制リスク管理基本規程」を定め、リスク管理及びリスク対応に際しての基本方針を定めるとともに、社長直轄の決定機関として、内部統制リスク管理担当役員を委員長とする「内部統制リスク管理委員会」を設置しております。当該委員会は、リスク管理制度等に係る方針、施策、計画に係る事項、事業及び業務に関するリスク管理に係る事項及びこれに付随する指導、指示、監督に係る事項、事業継続計画策定に関する指導、指示、監督に係る事項などを決定します。また、リスク管理に関する状況は定期的に取締役会に報告が行われております。 当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクとして考えられる主な事項として、後述の①から⑬までのものがあります。これらはいずれも、当連結会計年度末現在において、顕在化の程度、時期、具体的な影響等を見積もることは困難であるものの、起こり得るものとして当社グループが判断したものです(但し、必ずしもあらゆるリスクを網羅したものではありません)。 ① 事業特性に関するリスク [リスクの内容] 当社グループの事業の中心は製造業であり、その製品の多くは顧客の事業活動に用いられる原材料や資材・薬剤であることから、製品販売先の国、地域の経済状況や関税その他の貿易政策、顧客の事業分野での事業環境などの影響を受けます。とりわけ、メタノール、メタノール誘導品、汎用芳香族製品や汎用ポリカーボネート樹脂等の市況製品では、一般的に、景気後退局面において販売数量の減少、販売価格の下落等が起きやすいと言えますが、特殊品・高付加価値製品においてもシリコンサイクルなど顧客需要の波はあり、需要量の減少は当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、特殊品・高付加価値製品においても価格、品質、機能、納期、カスタマーサービス等の面で競争しており、機能を代替する製品の出現など競争の水準が上がることで、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。例えば、先端半導体等のエレクトロニクス業界を主な顧客としている製品等は、一般的に製品寿命が短く、常に技術革新競争にさらされているため、既存製品の陳腐化や新規製品開発の遅延によって、売上高が減少する可能性があります。また、当社グループの製品の中には、特定の顧客に対してのみ販売しているものがあり、顧客が当該製品の使用を中止することにより、売上高が減少する可能性があります。 当社グループは、原料キシレン等の原材料や電力等を外部から購入しており、販売においては物流その他の外部サービスを利用するほか、製造設備等の保守、新設も常に行っております。必要な原材料、資材、設備、サービス等が調達、利用できなくなると製造活動に支障が出る可能性があるほか、価格が急騰した場合にも当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループにおける製造、販売、調達等の事業活動は、日本も含めた当該活動に関連する国等の政策、活動などの影響を受けます。これらの国等が行う措置により当社グループが行っていた各種事業活動が困難となった場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループの事業は、研究開発、製造、販売、物流、企画、管理等、様々な分野における多様な多数の従業員の働きで成り立っております。人材の流動化や国内における少子高齢化、海外における急速な経済水準上昇等の影響によって、こうした人材の確保が国内外で困難となり又はそれに要する労務費その他の負担が過大となった場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 [主な取り組み] 当社グループは、より一層の生産性向上を図るため、新しい製品・製造プロセスの開発や既存製品・製造プロセスの改善・改良を実現すべく基礎研究・応用研究に取り組むとともに、付加価値の高い新たな市場、事業分野の開発にも取り組んでおります。また、開発部門なども含めた顧客との密接な情報交換に努めるとともに、長期供給契約の締結などによりリスクの低減を図るほか、原材料等の購買においては複数の供給元からの調達や長期購買契約の締結などによりリスクの低減を図り、将来の輸送力不足等の物流リスクに関しても、物流手段、物流体制の見直し等に取り組んでおります。当社事業活動に影響を及ぼし得る各国の動向については、可能な限り早期に対応できるよう、情報収集に努めております。 生産性向上は製造活動にとどまるものではなく、事業活動の全般において情報システムその他の新たなテクノロジーを活用すべく取り組んでおります。人材の確保に関しても、多様な個性を持つ社員が互いに尊重し、全員が活躍・成長できる職場環境の実現と、多様な価値観のコラボレーションによる新機軸・技術革新(イノベーション)が次々に生まれる活性化された風土作りを目指し、各種の施策に取り組んでおります。 ② 海外事業活動に関するリスク [リスクの内容] 当社グループは、アジア、北米、南米、中東等に現地法人を設立し、又は日本から直接、海外における製造販売、調達等の事業活動を行っておりますが、各国内又は地政学的な情勢によっては、自然災害、軍事的緊張・戦争等、インフラの障害、感染症の拡大、その他予期せぬ事態による政情不安、社会的、経済的混乱等により、調達・物流等を含めた事業活動や、資金・利益配当の送金等が困難となる可能性もあります。そのほか、法制の違いの問題、外国政府による投資等への制限や資産の国有化・収用の可能性、人事・労務問題等のリスクがあり、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 [主な取り組み] 当社グループは、可能な限り効果的かつ速やかな対応を可能とするべく、最新の世界情勢に目配りをしつつ、現地に派遣している役職員、合弁相手、関係当局その他からの情報収集に努めております。また、現地での安全確保なども含め、各事業の内容・地域等の事情に応じた対応を進めるべく取り組んでおります。 ③ 合弁事業に関するリスク [リスクの内容] 当社グループは、日本国内はもとよりサウジアラビア、ベネズエラ、タイ、中国、韓国、トリニダード・トバゴといった海外においても製造合弁会社を多数有し、メタノール、合成樹脂、その他の各種製品を調達・販売しております。これら合弁相手は当社グループの支配下にあるわけではないため、合弁相手が当社グループや合弁事業にとって最良の意思決定をするという確証は無く、合弁が維持されないなどの事態が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 [主な取り組み] 当社グループは、これまで築き上げてきた合弁相手先との良好なコミュニケーションの維持・強化を図り、目標・目的の共有や関係維持に努めるとともに、合弁契約その他の事業関連契約等によりリスクの低減を図っております。 ④ 製品の品質に関するリスク [リスクの内容] 前述のとおり、当社グループの製品の多くは顧客の事業活動に用いられる原材料や資材・薬剤であり、顧客と合意した規格に沿った製品を製造しております。また、製品の中には食品等の原材料として用いられるものがあります。万一、品質上瑕疵ある製品が販売された場合、当該製品を用いた顧客や最終製品の使用者等における直接的損害のみならず、機会損失に対する補償の必要が生じたり、当社の社会的信用が損なわれたりするなどして、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 [主な取り組み] 実際には当社グループの製造拠点のほとんどは世界的に認知された品質管理基準に基づき製造活動を行っておりますが、万一のリスクに対処するため、生産物賠償責任保険をはじめとした賠償責任保険を付保するほか、必要に応じ、顧客との契約によって責任範囲を明確化するなどの対応を行っております。 ⑤ 自然災害、事故等に関するリスク [リスクの内容] 当社グループは、国内外に多数の製造拠点を有しており、これら拠点において地震、風水害等の自然災害や戦争、テロ・暴動、ストライキ、通信インフラの障害、感染症の流行やそれに伴うロックダウン等の諸施策、設備のトラブルや人為的ミス、その他予期せぬ事態の影響によって製造活動が停止する可能性があります。当社グループでは危険性を有する化学物質を日常的に取り扱っていることから、爆発、火災、有毒ガスの漏洩等の事故が発生し、製造設備や従業員に被害が生じたり、当該製造拠点周辺や顧客に損害を与えたり、環境汚染等が生じるといった可能性を完全には排除できません。また、当社グループの製造拠点の多くは複数の製造設備を有し、それらが電気、用水、スチーム等のユーティリティー設備を共用していることから、当該設備が停止すると、製造拠点全体の製造活動が停止する可能性があります。このような事態が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 [主な取り組み] 当社グループは、総合的な環境安全管理の手段としてレスポンシブル・ケア活動を推進し、継続的改善を図る中で、リスクアセスメントの強化や安全教育の徹底により保安防災体制構築に最善を尽くしながら製造設備の維持、安定操業に努めることはもちろん、事業継続計画の策定や海外も含めた製造拠点の複数化にも取り組んでおります。加えて、火災保険、利益保険、油濁保険、賠償責任保険といった各種の保険を付保するなどの対応を行っております。 ウェブ会議の全社的な活用等、生産性向上のための施策は感染症対策に資する面もあり、今後もこれらを継続するとともに、事業所ごとに具体的な実務に即した感染症への備えを徹底していきます。 ⑥ 情報セキュリティーに関するリスク [リスクの内容] 当社グループは、事業活動上必要な機密情報及び個人情報を保有するとともに、ビジネスにおけるデジタル化の進展に伴い、各種情報システムを利用して事業活動を行っております。これらの情報の漏洩や情報システムのトラブル、サイバー攻撃や悪意ある第三者による詐欺行為等が発生した場合、当社グループの事業活動及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 [主な取り組み] 当社グループでは、情報セキュリティー体制を整備し、各種ガイドラインに準拠すべく社内規定の整備、従業員に対する教育を行い従業員のリテラシー向上を図るとともに、情報セキュリティー強化のため継続的に各種施策を実施しております。 ⑦ コンプライアンスに関するリスク [リスクの内容] 当社グループは、事業の特性上、毒劇物、危険物、高圧ガス等の危険性を有する化学物質を取り扱い、製造、保管、流通、販売等の各段階で、国内外を問わず法令等により種々の規制を受けております。また、取引を含めた事業活動全般における法令の遵守はもとより、これに限らない社会的責任の遂行が求められておりますが、結果として上述の規制を含めた法令・社会的規範に抵触するものとされた場合、法的責任や是正コストの発生、社会的制裁や信用の失墜などにより、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 [主な取り組み] 当社グループは、環境規制等に対応する専門部署の設置のほか、コンプライアンス全般について、役職員にこれを意識づける各種施策の実施や、内部通報制度をはじめとする体制を構築し、法令等の遵守に努めております。 当社グループでは、「コンプライアンス」を法令遵守にとどまらず、企業としての社会的責任を認識し、社会規範等を遵守するとともに公正で透明・自由な事業活動を行うことと捉え、周知しております。 ⑧ 人権に関するリスク [リスクの内容] 人権に対する意識は先進国を中心にますます高まっており、ビジネス実施におけるサプライチェーンを含めての人権の尊重及び保護の取り組みが国際的に求められております。当社グループにおいて適切な対応がとられなかった場合、法令上の責任のみならず、取引の停止、社会的制裁、信用の失墜などにより、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 [主な取り組み] 当社グループでは従来から「MGC企業行動指針」「MGCグループ行動規範」において人権の尊重等を掲げ、国連グローバル・コンパクトへの署名も行っております。さらに近年の人権に対する社会的意識の高まりを踏まえ、改めて「三菱ガス化学グループ人権指針」を掲げ、全社横断的な委員会などを通じて人権尊重に取り組んでおります。例えば「三菱ガス化学CSR調達ガイドライン」等をサプライチェーンに示して理解と協力を得るなど、人権の保護を含めた責任あるビジネスの実施を推進しております。 ⑨ 気候変動に関するリスク [リスクの内容] 当社グループは、事業活動等に伴い排出される温室効果ガスがもたらす気候変動や、これに関連して自然環境、事業環境等に生じる様々な変化を重要なリスク要因として認識しております。温室効果ガス排出削減への取り組みが不十分であった場合、社会的制裁や信用の失墜が生じうるだけでなく、炭素税の賦課や排出権取引制度といった各種排出規制導入に対しても脆弱となることから、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 [主な取り組み] 2019年5月に「気候関連財務情報開示タスクフォース」(TCFD)の提言に賛同しており、気候変動が当社グループに及ぼすリスクと機会について、本社管理部門長が参画する諮問機関での検討を踏まえ、社長を議長とし、社外を含む全取締役を主構成員として、監査役等も参加するサステナビリティ推進会議において審議・決定しております。 また、脱炭素シナリオ・成り行きシナリオによるシナリオ分析を通じて、これらによるリスクを低減するとともに、リスクを事業上の機会とできるようレジリエンスを強化していきます。 カーボンニュートラルへの取り組みに強みを有する当社既存事業からの展開や研究開発力を生かし、その他の当社グループ事業や社外との協働も進めながら、移行段階では温室効果ガス排出の少ないLNG発電による電力の活用や、再生可能エネルギーの導入を進めております。今後、各種カーボンフリーエネルギーシステム、CCUS、リサイクルシステムの確立や実装等を具体的な削減施策とし、2050年の当社グループのカーボンニュートラル達成に向け取り組みを進めていきます。 ⑩ 事業投資その他各種投資に関するリスク [リスクの内容] 当社グループは、事業成長の実現や競争力の強化等のために設備投資や研究開発投資を行い、既存事業の強化や将来の市場ニーズに合致する新規事業の創出に注力しております。また、国内外において、合弁会社を含む新会社の設立や出資等、さらには既存の会社の買収などの事業投資を実施し、今後も実施することがあります。 これらの投資がその額に見合う収益を得られない場合や、保有する有価証券の評価額が大幅に下落した場合などには、固定資産の減損、有価証券評価損、持分法による投資損失等の損失が発生するなど、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 [主な取り組み] 当社グループは、投資に際して社内審査体制を整備・運用しているほか、その内容に応じて事業の状況等を適宜確認し、関係部門が適切な対策を講じるべく努めております。 ⑪ 為替変動に関するリスク [リスクの内容] 輸出入等の外貨建て取引においては、為替の動向によって、売上高の減少や損失の増大が生じるなど、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループの海外現地法人の現地通貨建ての財務諸表項目は、当社連結財務諸表の作成のため円貨換算されており、換算時の為替レートによって、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 [主な取り組み] 当社グループは、外貨建て債権・債務に係る為替変動リスクに対し、社内規定に基づく先物為替予約取引等によって一定程度のリスクヘッジを行っております。 ⑫ 資金調達・金利変動に関するリスク [リスクの内容] 当社グループは、必要な資金の調達に際し、一定程度、金融機関から借り入れ等を行っておりますが、金融環境が急変した場合などには、資金調達が困難になったり金利上昇によって支払利息が増加したりするなど、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 [主な取り組み] 当社グループは、負債資本倍率、自己資本比率などを指標に一定の財務健全性を維持するよう努めるとともに、固定金利・変動金利の適宜の組み合わせの実施や、金融機関などとの健全かつ良好な関係の維持、資金調達ソースの多様化、グループの資金効率化等などに努めております。 ⑬ 訴訟に関するリスク [リスクの内容] 当社グループの国内外の事業に関連して、将来訴訟その他の法的手続が提起され、不利な結果が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。例えば、当社グループは、国内外において特許や商標を出願し取得するなど自社の知的財産の保護を図るとともに、他者の権利を侵害しないようにも努めております。しかし、これらに関して訴訟が生じ、当社の主張が認められなかった場合、当社グループの業績や成長に悪影響を及ぼす可能性があります。 [主な取り組み] 当社グループは、事業に関連する各種法令を遵守するのはもちろんのこと、弁護士その他の専門家の協力も得ながら、適切な契約の締結による権利義務の明確化、他者の権利の調査等、紛争の未然防止に努めております。
経営成績の分析 (MD&A)6,929字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要は以下のとおりであります。 ① 経営成績の状況 当連結会計年度における世界経済は、米国関税政策によって先行きが見通しにくい状況が続く中、主要国では金融緩和や財政政策により景気を下支えする動きが見られました。米国においてはAI・データセンターなど先端半導体関連分野で旺盛な需要が見られた一方、中国や欧州では製造業を中心に需要低迷が継続し、力強さに欠ける展開となりました。さらに、3月以降の中東情勢の緊迫化は、エネルギー価格の高騰や原料供給の逼迫を招くなど、世界経済は総じて不確実性の高い状況で推移しました。 当社グループにおいては、先端半導体関連の需要は力強く推移した一方、汎用分野の半導体需要は回復途上に留まりました。基礎化学品およびエンジニアリングプラスチックスについては、中国経済低迷の長期化を背景に軟調な需要が継続した他、一部事業においては中東情勢緊迫による影響も生じる等、全体として厳しい事業環境で推移しました。 このような状況下、当社グループは2024年度よりスタートした中期経営計画「Grow UP 2026」のもと、「事業ポートフォリオの強靭化」を目標として掲げ、資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、「Uniqueness & Presence事業へのフォーカス」「イノベーションによる新しい価値の創造」「重点管理事業の再構築」等の施策を推進いたしました。 当社グループの売上高は、電子材料の販売は好調に推移したものの、エンジニアリングプラスチックス及びメタノール市況の下落、オルソキシレンチェーンからの事業撤退等により減収となりました。 営業利益は、上記市況下落に加え、メタキシレンジアミンとその誘導品での競争環境の激化、半導体向け薬液において台湾拠点の生産能力増強に伴う固定費の増加等により減益となりました。 経常利益は、営業利益の減益に加え、メタノール市況の下落やトリニダード・トバゴのメタノール生産会社における減損損失の計上などにより持分法損益が悪化したことなどにより減益となりました。 親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の減益に加え、オランダのメタキシレンジアミン製造子会社や台湾の半導体向け薬液製造子会社等、複数の事業において固定資産の減損損失を計上したことなどから純損失となりました。 以上の結果、当社グループの連結業績は、次のとおりとなりました。 単位:億円 当連結会計年度   前連結会計年度   差異   増減率 売上高   7,382   7,735   △353   △4.6% 営業利益   452   508   △55   △10.9% 持分法損益   15   109   △94   △85.9% 経常利益   519   603   △83   △13.9% 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失 (△)   △403   455   △858   - セグメント別の業績は次のとおりであります。 <売上高>   単位:億円 当連結会計年度   前連結会計年度   差異   増減率 グリーン・エネルギー&ケミカル   2,869   3,231   △362   △11.2% 機能化学品   4,483   4,441   +41   +0.9% その他   148   191   △43   △22.6% 調整額   △118   △129   +10   - 計   7,382   7,735   △353   △4.6% <営業利益>   単位:億円 当連結会計年度   前連結会計年度   差異   増減率 グリーン・エネルギー&ケミカル   56   127   △70   △55.6% 機能化学品   438   413   +24   +5.9% その他   13   11   +1   +14.9% 調整額   △55   △44   △10   - 計   452   508   △55   △10.9% <経常利益>   単位:億円 当連結会計年度   前連結会計年度   差異   増減率 グリーン・エネルギー&ケミカル   38   205   △166   △81.2% 機能化学品   491   439   +51   +11.8% その他   13   11   +1   +17.7% 調整額   △23   △52   +28   - 計   519   603   △83   △13.9% 〔グリーン・エネルギー&ケミカル〕 メタノールは、市況が前年同期に比べ下落したことなどから減収減益となりました。また、トリニダード・トバゴのメタノール生産会社にて減損損失を計上しました。 メタノール・アンモニア系化学品は、販売価格は下落したものの、MMA系製品の販売数量増加と固定費減少等により増益となりました。 エネルギー資源・環境事業は、発電用LNGの販売数量減少により減収となったものの、ヨウ素の販売が堅調に推移し、営業利益はほぼ前年同期並みとなりました。 メタキシレンジアミンとその誘導品は、競争環境の激化による販売価格の下落、固定費の増加等により減収減益となりました。また、オランダのメタキシレンジアミン製造子会社にて固定資産の減損損失を計上しました。 キシレン分離/誘導品は、オルソキシレンチェーンからの事業撤退により減収となったものの、今期は小定修年であったため修繕費が少なく、ほぼ前年同期並みの損益となりました。 〔機能化学品〕 無機化学品は、売上高は半導体向け薬液の販売数量増加により増収となりましたが、台湾拠点における生産能力増強に伴う固定費の増加等により減益となりました。また、中国および台湾の製造子会社において固定資産の減損損失を計上しました。 エンジニアリングプラスチックスは、ポリカーボネート・ポリアセタールの販売価格下落・販売数量減少による海外拠点の採算悪化により、減収減益となりました。また、ポリカーボネート事業に関連する固定資産について減損損失を計上しました。 光学材料は、光学樹脂ポリマーの主用途であるスマートフォン向けの販売数量減少、償却費等の固定費増により減収減益となりました。 電子材料は、半導体パッケージ用BT材料において品質対応強化に伴うコスト増加はあったものの、幅広い分野での需要拡大に加え、一部原材料の供給懸念から顧客側で在庫確保の動きが生じたこと、また、AIサーバー向け基板材料OPE®において販売数量が増加したことなどから増収増益となりました。 生活衛生関連製品は、脱酸素剤における輸出数量の減少や、原材料価格の上昇等により、減益となりました。 ② 財政状態の状況 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ66億円減少し11,130億円となりました。 流動資産は、97億円減少し4,504億円となりました。減少の要因は、商品及び製品の減少などであります。 固定資産は、31億円増加し6,625億円となりました。増加の要因は、退職給付に係る資産の増加などであります。 負債合計は、111億円増加し4,334億円となりました。流動負債は、短期借入金の減少などにより、451億円減少しました。固定負債は、長期借入金の増加などにより、562億円増加しました。 純資産は、178億円減少し6,795億円となりました。減少の要因は、利益剰余金の減少などであります。 この結果、自己資本比率は58.1%になりました。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ21億円増加し590億円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度は、前連結会計年度に比べ7億円収入が減少し747億円の収入となりました。減少の要因は、仕入債務の増減額の減少などであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度は、前連結会計年度に比べ296億円支出が減少し613億円の支出となりました。減少の要因は、固定資産の売却による収入の増加などであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度は、前連結会計年度に比べ190億円支出が増加し143億円の支出となりました。増加の要因は、短期借 入金の純増減額の減少による支出の増加などであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年同期比(%) グリーン・エネルギー&ケミカル事業部門(百万円)   152,342   △16.5 機能化学品事業部門(百万円)   357,209   △3.5 その他の事業(百万円)   17   △59.2 合計(百万円)   509,568   △7.8 (注)生産金額は、生産総量から自家消費分を差引いた販売向けの生産量に当連結会計年度の販売単価を乗じて算出しており、セグメント間の内部振替前の数値であります。 b.受注実績 当社グループ(当社及び連結子会社)は原則として見込み生産を行っているため、該当事項はありません。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年同期比(%) グリーン・エネルギー&ケミカル事業部門(百万円)   277,904   △11.3 機能化学品事業部門(百万円)   447,999   1.0 その他の事業(百万円)   12,339   △25.1 合計(百万円)   738,243   △4.6 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 中期経営計画「Grow UP 2026」2年目にあたる当連結会計年度の経営成績ならびに最終年度(2026年度)の目標値は以下の通りです。 連結指標   2024年度実績   2025年度実績   2026年度目標 売上高   7,735億円   7,382億円   8,500億円 営業利益   508億円   452億円   850億円 経常利益   603億円   519億円   950億円 ROIC ※   6.4%   3.2%   8%以上 ROE   6.9%   △6.1%   9%以上 ※ ROIC= (営業利益-法人税等+持分法損益)/投下資本 当連結会計年度の経営成績に関する状況の認識は「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりです。 中長期的な課題への対処としては、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、「Grow UP 2026」において「事業ポートフォリオの強靭化」、「サステナビリティ経営の推進」の目標を掲げ、成長ドライバーであるICT領域への積極投資、R&D資源の積極投入を進めております。重点管理事業の再構築については、社長をトップとする「事業ポートフォリオ強靭化タスクチーム」のもと、更なる構造改革を進めます。加えて、「資本コスト」「営業利益率」「経営資源の適切な配分」を意識した経営を進め、ROICの改善に取り組んでまいります。 セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 [グリーン・エネルギー&ケミカル事業部門] グリーン・エネルギー&ケミカル事業部門の経営成績は以下のとおりであります。 連結指標   2024年度実績   2025年度実績   2026年度目標 売上高 ※   3,231億円   2,869億円   3,500億円 営業利益   127億円   56億円   220億円 経常利益   205億円   38億円   320億円 ※ セグメント間の内部売上高又は振替高を含む 「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおり、2025年度実績は、メタノール市況の下落や、メタキシレンジアミンの採算悪化、トリニダード・トバゴのメタノール生産会社での減損損失の計上による持分法損益悪化等により、減収減益となりました。 今後は、中期経営計画で重点管理事業に位置付けるキシレン分離/誘導品について、欧州メタキシレンジアミン製造装置の建設中止を受け、更なる構造改革に取り組んでまいります。また、「Uniqueness & Presence(差異化)」事業に位置付けるエネルギー資源・環境事業において、旺盛なヨウ素需要に対応するための生産能力増強を進めます。さらに、環境循環型メタノール構想Carbopath™の実現やCCS実用化に向けた取り組み、物流・生産の効率化によるコスト削減を進め、引き続き高付加価値化・効率化に向けた施策を推進してまいります。 [機能化学品事業部門] 機能化学品事業部門の経営成績は以下のとおりであります。 連結指標   2024年度実績   2025年度実績   2026年度目標 売上高 ※   4,441億円   4,483億円   4,900億円 営業利益   413億円   438億円   650億円 経常利益   439億円   491億円   650億円 ※ セグメント間の内部売上高又は振替高を含む 「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおり、2025年度実績は、半導体向け薬液の生産能力増強に伴う固定費の増加があったものの、半導体パッケージ用BT材材料のBT材料の販売数量増加等により増収増益となりました。 今後は、電子材料の更なる拡販、国内外で生産体制強化を進めているエレクトロニクスケミカルズの投資成果の刈り取り、レンズモノマープラントの新設など、成長が期待されるICT分野を中心に、U&P事業の成長に向けた各種施策を引き続き進めてまいります。また、重点管理事業に位置付けているポリカーボネート系事業は、シートフィルム生産拠点の集約化を完了し、鹿島工場のポリカーボネートプラント停止も決定するなど、事業環境に合わせた生産能力適正化を推進しております。更なる生産能力適正化に加え、差別化できる高付加価値分野へのシフト等の取り組みを加速し、収益性・資本効率性の改善を進めてまいります。 ② 経営成績等に重要な影響を与える要因 当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ③ 資本の財源及び資金の流動性 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。 投資を目的とした資金需要は設備投資等によるものであります。これらの資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの借入、社債等を基本としております。 なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。 また、当連結会計年度末における有利子負債の残高は2,292億円、現金及び現金同等物の残高は590億円となっております。 ④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループの経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。事業に対する投資や撤退判断等、経営の意思決定を迅速に行うため、売上規模や利益額に加え、資本効率を分析値に加えております。 ⑤ 重要な会計上の見積り及び見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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