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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

エスイー

SE Corporation3423 · Standard · 金属製品

土木・建築向けの資機材(アンカー、ケーブル、コンクリート製品など)を製造販売し、補修・補強工事も手掛ける総合建設資材メーカー。

概要

株式会社エスイーは、1981年12月にエスイー産業株式会社として設立された建設・建築資材メーカーである。主力製品はアンカー、落橋防止装置、PC用ケーブル、斜材などの土木用ケーブル製品や、KIT受圧板、変位制限装置などの鉄鋼製品、さらに建築用のセパレーターや吊りボルトなどを手掛ける。グループ全体として建設コンサルタント事業や補修・補強工事業も展開し、総売上高は約254億円(2026年3月期)、連結従業員559名。東京証券取引所JASDAQに上場している(2010年4月)。

四つの事業セグメントが支える収益構造

エスイーグループは四つの事業で構成される。「建設用資機材の製造・販売事業」は売上高の約47%を占める最大セグメントで、アンカー、落橋防止装置、PC用ケーブル、斜材などのケーブル製品やKIT受圧板、変位制限装置などの鉄鋼製品、コンクリート製品を扱う。「建築用資材の製造・販売事業」は約39%を占め、セパレーターや吊りボルトなどの建築金物、鉄骨工事を手掛ける。「建設コンサルタント事業」は約3%と小規模だが、海外ODA案件を中心に道路・橋梁の調査設計を提供する。「補修・補強工事業」は残りの約11%で、橋梁やトンネルの補修・補強工事と点検調査を行う。四つの事業が連携し、インフラ整備の全工程に対応する。

売上高250億円台で推移、利益は変動

売上高は2013年3月期の173億円から拡大傾向にあり、2024年3月期には265億円に達した。その後2025年3月期は259億円、2026年3月期は254億円と微減を見込む。営業利益率は概ね3%前後と低水準で、2026年3月期は2.4%(5.99億円)となる見通し。純利益は2022年3月期に16億円のピークを記録したが、2026年3月期には繰延税金資産の取り崩しなどにより4億円の純損失を見込む。収益は公共投資や建設需要に左右されやすく、防災・減災関連の需要が下支えする一方、コスト増や人手不足が利益を圧迫している。

全国に営業所と工場、海外にも拠点

国内では東京本社のほか、仙台(東北)、名古屋、大阪、九州、新潟(北陸)、北海道、四国、中国など主要都市に営業所を配置し、全国の建設現場への販売網を敷く。製造拠点は山口工場が中核で、アンカーやケーブル製品の生産を担う。海外では韓国子会社の株式会社コリアエスイー(2008年KOSDAQ上場)を持ち、ベトナムにも生産拠点の構築を検討する。建設コンサルタント事業ではアフリカ(特にフランス語圏)やアジア・大洋州でODA案件を多く手掛けており、グローバルなインフラ整備に参画している。

6社の連結子会社が役割を分担

エスイーグループは当社と連結子会社6社で構成される。建設用資機材分野ではエスイー鉄建株式会社が鉄鋼製品と鉄骨工事を、株式会社アースデザインエンジニアリングがレンタル事業を担当。建築用資材分野ではA&Kホンシュウ株式会社がセパレーターや吊りボルトの製造販売を行い、同じく鉄骨部門をエスイー鉄建が兼ねる。建設コンサルタントは株式会社アンジェロセックと有限会社日越建設コンサルタント(VJEC)が担い、補修・補強工事はエスイーリペア株式会社と株式会社ランドプランが施工する。各社が専門性を活かし、グループ全体で建設・建築の幅広いニーズに応える。

業界の中での役割は建設資材メーカー・建設サービス企業にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
254億円
営業利益
6億円
営業利益率
2.4%
純利益
-4億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
建設用資機材の製造・販売事業120億円47.2%7億円5.8%
建築用資材の製造・販売事業99億円39.0%4億円4.0%
補修・補強工事業28億円11.0%2億円7.1%
建設コンサルタント事業7億円2.8%0億円0.0%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01土木建設主力

道路、橋梁、斜面対策など土木工事向けに、アンカー、落橋防止装置、PCケーブル、外ケーブル、斜材などのケーブル製品、KIT受圧板などの鉄鋼製品、コンクリート二次製品を供給。

主な製品・サービス7
アンカー
地すべり防止、急傾斜地崩落防止、送電鉄塔補強などに使用される。
落橋防止装置
地震時の橋桁落下を防ぐ装置。ケーブルで桁と橋台をつなぐ。
PC用ケーブル
コンクリートにプレストレスを導入するためのケーブル。
外ケーブル
橋の補強や公共建築物の補強に用いるケーブル。
斜材
斜張橋やアーチ橋のケーブルとして使用。
KIT受圧板
アンカーと併用する受圧板。緑化に適し景観に優れる。
変位制限装置
地震時の橋桁の変位を制限し、支承の破壊を防ぐ装置。

02建築準主力

建築工事向けに、型枠資材のセパレーターや吊りボルトなどの建築金物を製造販売。鉄骨工事や耐震金物も提供。

主な製品・サービス2
セパレーター
基礎工事で型枠同士をつなぐ金物。コンクリート打設後に埋め殺しとなる。
吊りボルト
配管や空調機などの吊下げに用いるボルト。

03建設コンサルタント副次

国内の建設コンサルタント業務に加え、海外のODA事業などで道路、橋梁、水、エネルギー等のコンサルタントサービスを提供。

04補修・補強工事副次

橋梁やトンネルなどの構造物の補修・補強工事および点検・調査業務を実施。

製品と技術

永久グラウンドアンカーとその派生品

アンカー製品はエスイーの基幹技術である。代表的な「SEEE永久グラウンドアンカー工法」は、1994年にタイブルアンカーA型が技術審査証明を取得して以来、U型、M型とバリエーションを拡大してきた。用途は地すべり防止、急傾斜地の崩落防止、送電鉄塔基礎補強、港湾岸壁の耐震補強、宅地盛土の補強など多岐にわたる。2007年には「スーパーフロテックアンカー」を発売し、さらに高い防食性能と施工性を実現。2009年には「岸壁・護岸耐震補強アンカー工法」が沿岸技術研究センターの評価証を取得した。アンカーは受圧板(KIT受圧板)と組み合わせて使用されることが多く、緑化に適した低背設計が特徴である。

橋梁用ケーブル製品:斜材・外ケーブル・PC用

橋梁向けケーブルは創業以来の主力分野である。斜張橋用斜材では1989年のF-PH型(呼子大橋)、1994年のF500PH型(秩父公園橋)、1996年の大型PAC-H型(サンマリンブリッジ)と世代を重ねてきた。2002年にはFUT-H型斜材ケーブルが建設技術審査証明を取得し、標準製品として確立した。外ケーブルは橋梁補強に加え、近年は公共建築物の補強用としても需要が拡大。PC用ケーブルはプレストレストコンクリート橋の内部緊張材として使用され、ひび割れ防止に寄与する。また、控索は港湾・河川護岸や盛土補強に用いる万能引張ケーブルで、防錆性と施工性に優れる。

落橋防止装置と変位制限装置

大地震時の橋桁落下を防ぐ落橋防止装置は、1995年に「新型落橋防止装置」として販売を開始。2000年には「タイブリッジシステム」、2005年には下部工接続具「ユニバーサルシステム」を追加し、多彩な橋梁形式に対応してきた。いずれもエスイーのケーブル技術を応用し、桁と桁または桁と橋台を連結する。一方、変位制限装置は地震による橋桁の水平変位や浮き上がりを抑え、支承の破壊を防止する。衝撃緩和機能と高い防食性を備え、維持管理性に優れる。これらの製品は「防災・減災、国土強靱化」の流れの中で需要が高まっている。

建築金物:セパレーターと吊りボルト

建築用資材分野では、セパレーターと吊りボルトが主要製品である。セパレーターは基礎工事の型枠同士をつなぎ止める仮設材で、コンクリート打設後は埋め殺しとなる。吊りボルトは配管・ダクト・空調機の吊り下げや軽量鉄骨天井下地に用いる両端寸切りボルトで、インサート金物と併用する。これらの製品はA&Kホンシュウ株式会社が製造販売を担当し、都市部の再開発や物流施設建設需要に支えられている。ただし、近年は地方の新築需要減少や工事現場の人手不足により出荷量が減少傾向にあり、同事業の収益性改善が課題となっている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

金属製品のなかでの位置

金属製品加工の専業、内需依存度高め

エスイーは、金属製品業界に属し、主に建築向け金属製品の加工・販売を行う。国内市場が中心であり、海外比率は低い。同業の稲葉製作所やケー・エフ・シーと比較して、売上規模は中規模で、特定セグメントへの特化度が高い。近年は売上高がやや減少傾向にあるが、営業利益率は改善傾向にあり、効率化が進んでいる。業界内ではニッチな需要に対応するポジション。

強み

  • 長年培った金属加工技術により、高品質な製品を提供し、顧客からの信頼を得ている。
  • 国内の建築関連企業との強固な取引関係を構築し、安定した需要を確保している。
  • 生産プロセスの効率化により、営業利益率が改善傾向にあり、収益性が高まっている。
  • 自己資本比率が高く、財務基盤が安定しており、景気変動への耐性がある。

課題

  • 売上の大部分が国内市場に依存しており、国内景気の影響を受けやすい構造。
  • 近年売上高が減少傾向にあり、需要拡大に向けた新規分野開拓が急務。
  • 同業他社との価格競争が激しく、差別化戦略の強化が必要。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

金属製品の時価総額近傍。太字がエスイー

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
15998アドバネクス111億円10.7倍
25967TONE110億円9.4倍
35903シンポ103億円20.1倍
45940不二サッシ95億円4.7倍
53446ジェイテックコーポレーション89億円152.1倍
63423エスイー86億円
75923高田機工78億円
83422J-MAX72億円7.8倍
95966京都機械工具65億円12.7倍
105936東洋シヤッター59億円7.0倍
113440日創グループ59億円13.8倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 39件

1981年、前身事業部から分離独立し創業

エスイーの起源は1967年8月設立の新構造技術株式会社にある。同社の一事業部門であったSEEE工法に用いる建設用資機材の販売・賃貸事業を分離し、1981年12月にエスイー産業株式会社として独立した。同時に東京、仙台、名古屋、大阪、九州の5営業所を設置し、全国展開の基盤を築いた。設立当初からアンカー工法やケーブル製品に特化した事業モデルを確立し、後の成長の種をまいた。1991年12月には商号を株式会社エスイーに変更し、現在の社名となった。

1990年代、製品開発と工場新設で事業拡大

1990年代は技術開発と生産能力の増強が進んだ。1989年に斜張橋用斜材「F-PH型」の販売を開始し、呼子大橋に採用。1994年には「F500PH型」を秩父公園橋に納入した。同年、永久グラウンドアンカー工法「タイブルアンカーA型」が砂防・地すべり技術センターの技術審査証明を取得し、アンカー製品の信頼性を高めた。1994年11月には山口工場を新設し、生産拠点を強化。同年12月には韓国子会社コリアエスイーの株式を取得し、海外展開の足がかりを得た。1996年には大型斜材「PAC-H型」をサンマリンブリッジに採用し、斜張橋分野での実績を積んだ。

上場とISO取得、品質管理を国際基準へ

1998年7月に国際規格ISO9001を取得し、品質管理体系を国際水準に引き上げた。1999年6月には日本証券協会に株式を店頭登録し、資金調達の基盤を整えた。2000年代に入ると新工法の開発が加速し、1999年に「FUTシステム」、2000年に「新型落防タイブリッジシステム」を販売開始。2002年には橋梁用斜材ケーブル「FUT-H型」が土木研究センターの建設技術審査証明を取得した。2004年12月にはジャスダック証券取引所に株式を上場し、資本市場での認知度を高めた。2005年8月には環境マネジメントシステムISO14001を取得し、環境配慮型の経営へシフトした。

2000年代後半、M&Aで建築資材分野に進出

2009年4月、朝日興業株式会社(現A&Kホンシュウ株式会社)の株式を取得し、セパレーターを中心とした建築用仮設資材の製造販売事業に参入した。2010年1月には株式会社キョウエイ(現A&Kホンシュウ)を買収し、吊りボルトなど内装資材の事業も加えた。これにより従来の土木向け事業に加え、建築分野の収益源を獲得した。また2007年には有限会社日越建設コンサルタントを設立し、海外建設コンサルタント事業を強化。2008年には韓国子会社コリアエスイーがKOSDAQ市場に上場し、海外での存在感を高めた。

2010年以降、新ビジョンと中期計画で構造改革

2010年4月に大阪証券取引所JASDAQに上場し、現在に至る。2020年3月には2030年を見据えた「2030ビジョン」を策定し、防災・インフラ老朽化対策など社会課題への対応を掲げた。2022年にはビジョンをリニューアルし、「中期経営計画2023-2025」を策定。新事業創出や海外事業再構築、資産効率向上を重点課題に据えた。2026年3月期は売上高254億円、営業利益5.99億円を見込むが、繰延税金資産取り崩しにより親会社株主に帰属する当期純損失4.34億円を計上する見通しであり、収益体質の改善が急務となっている。

年表39件を開く

1980年代

  • 1981年12月創業SEEE工法に要する建設用資機材の販売および賃貸を主な事業目的として、新構造技術株式会社(1967年8月設立)の一事業部門を分離・独立し、エスイー産業株式会社を設立。同時に東京営業所(現・東京支店)、仙台営業所(現・東北支店)、名古屋営業所(現・名古屋支店)、大阪営業所(現・大阪支店)、九州営業所(現・九州支店)を設置
  • 1987年4月新潟県新潟市に新潟営業所(現・北陸営業所)を設置
  • 1989年4月「斜張橋用斜材F-PH型」の販売を開始(呼子大橋に採用)

1990年代

  • 1991年12月商号変更商号を株式会社エスイーに変更
  • 1994年3月「斜張橋用斜材F500PH型」の販売を開始(秩父公園橋に採用)
  • 1994年8月「SEEE永久グラウンドアンカー工法・タイブルアンカーA型」が財団法人砂防・地すべり技術センターの技術審査証明を取得
  • 1994年11月山口県山口市に山口工場を新設
  • 1994年12月M&A株式会社コリアエスイーの株式取得
  • 1995年1月本社を東京都新宿区西新宿六丁目3番1号に移転(登記上の本店所在地を東京都千代田区西神田一丁目3番6号に移転)
  • 1995年10月「新型落橋防止装置」の販売を開始
  • 1996年3月「斜張橋用大型斜材PAC-H型」の販売を開始(サンマリンブリッジに採用)
  • 1997年4月M&A株式の額面金額変更のために形式上の存続会社である株式会社エスイー(東京都中央区)と合併
  • 1998年4月「SEEE永久グラウンドアンカー工法・タイブルアンカーU型」の販売を開始
  • 1998年7月国際規格ISO9001認証取得
  • 1998年11月香川県高松市に四国営業所を設置
  • 1999年6月日本証券業協会に株式を店頭登録
  • 1999年11月国際標準の新定着工法「FUTシステム」の販売を開始

2000年代

  • 2000年9月「新型落防タイ-ブリッジシステム」の販売を開始
  • 2000年10月広島県広島市に中国支店(現・中国営業所)を設置
  • 2001年6月株式会社アンジェロセック(現・連結子会社)を設立
  • 2002年5月橋梁用斜材ケーブル「FUT-H型斜材ケーブル」が財団法人土木研究センターの建設技術審査証明を取得
  • 2002年10月鋼製受圧板「KITフレーム」の販売を開始
  • 2003年5月登記上の本店所在地を東京都千代田区神田駿河台二丁目9番地に移転
  • 2003年12月「SEEE永久グラウンドアンカー工法・タイブルアンカーM型」の販売を開始
  • 2003年12月鋼製受圧板「KIT受圧板」の販売を開始
  • 2004年9月北海道札幌市に北海道営業所を設置
  • 2004年12月上場ジャスダック証券取引所に株式を上場
  • 2005年7月落橋防止装置下部工側接続具「ユニバーサルシステム」の販売を開始
  • 2005年8月環境マネージメントシステムISO14001認証取得(本社・山口工場)
  • 2006年6月登記上の本店所在地を東京都新宿区西新宿六丁目3番1号に移転
  • 2006年10月「伸縮する鉄筋かご」を用いた場所打ち杭施工法を鹿島建設株式会社と協同開発
  • 2007年7月「永久グラウンドアンカー工法・スーパーフロテックアンカー」の販売を開始
  • 2007年12月有限会社日越建設コンサルタント(現・非連結子会社)を設立
  • 2008年7月上場株式会社コリアエスイー韓国KOSDAQ市場に上場
  • 2009年4月M&Aセパレーターを中心とした建築資材(仮設)の製造販売事業に参入(朝日興業株式会社(現・A&Kホンシュウ株式会社)の株式取得)
  • 2009年5月「岸壁・護岸耐震補強アンカー工法」が一般財団法人沿岸技術研究センターの『評価証』を取得

2010年代

  • 2010年1月M&A吊りボルトを中心とした建築資材(内装)の製造販売事業に参入(株式会社キョウエイ(現・A&Kホンシュウ株式会社)の株式取得)
  • 2010年3月登記上の本店所在地を東京都新宿区西新宿六丁目5番1号に移転
  • 2010年4月上場大阪証券取引所JASDAQに上場

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2026/3まで26,500百万円
  • 経常利益2026/3まで438百万円
  • 親会社株主に帰属する当期純利益2026/3まで57百万円
  • 営業利益率2026/3まで1.8%
  • 自己資本当期純利益率(ROE)2026/3まで0.5%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    既存事業の収益力強化と業容拡大

    公共投資や国土強靭化を追い風に、建設用資機材製造販売で着実な業容拡大と利益体質強化を図る。建築資材や補修・補強工事など他の既存事業でも収益力強化に取り組む。

  2. 02

    新事業・新サービスによる新価値創造

    防災・砂防分野への拡大、民需分野(鉄道・電力・通信)への展開、設計事業や維持管理クラウドサービスなど新たなビジネスモデルを構築し、早期収益化を目指す。

  3. 03

    海外事業の再構築と拡大

    ODA・日系案件の建材貿易やベトナム生産拠点に加え、BIM/CIM設計支援を海外事業の出発点と位置付け、業容拡大を図る。

  4. 04

    デジタル活用とエンジニアリングサービスの展開

    メーカーとしての基盤にデジタル技術を活用したエンジニアリングサービスを展開し、国内外の防災・インフラ整備・維持管理に幅広く貢献する企業へ変革する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で559人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は707万円で、9期前と比べて+10.6%平均年齢は44.1歳、平均勤続年数は14.1年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月441
2018年3月490
2019年3月63942.713.1498
2020年3月62742.312.0526
2021年3月61942.512.2526
2022年3月63042.912.3538
2023年3月62943.012.8535
2024年3月65443.313.1558
2025年3月70143.713.5570140
2026年3月70744.114.1559107

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社5(国内 5 / 海外 0、うち連結子会社 4) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
厚木研究所 — 神奈川県厚木市1,387百万円
建設用資機材の製造・販売事業
山口工場 — 山口県山口市1,314百万円
建設用資機材の製造・販売事業
研究所 — 東京都杉並区751百万円
建設用資機材の製造・販売事業
須賀川工場 — 福島県須賀川市709百万円
建設用資機材の製造・販売事業
天栄工場 — 福島県岩瀬郡708百万円
建設用資機材の製造・販売事業
上越事業所 — 新潟県上越市656百万円
建築用資材の製造・販売事業
名古屋事業所 — 愛知県海部郡他452百万円
建築用資材の製造・販売事業
本社 米子事業所 — 鳥取県西伯郡324百万円
建築用資材の製造・販売事業
首都圏支店 埼玉工場 — 埼玉県白岡市272百万円
建築用資材の製造・販売事業
本社 — 福岡県 福岡市231百万円
補修・補強工事業
ほか2件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    株式会社 アンジェロセック
    東京都新宿区 · 連結子会社
    議決権85.0%
  • 国内
    A&Kホンシュウ 株式会社(注)2、3
    福島県 須賀川市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    エスイーリペア 株式会社
    福岡県 福岡市南区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    エスイー鉄建 株式会社(注)2、4
    鳥取県 西伯郡大山町 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    有限会社エヌセック
    東京都杉並区 · その他の関係会社
    議決権36.3%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は254億円営業利益6億円前期と比べると減収減益で、売上が-1.9%、利益が-25.0%。

売上高
-1.9%
254億円
営業利益
-25.0%
6億円
純利益
-180.0%
-4億円
営業利益率
2.4%
前期比 -0.7%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高250億円254億円
営業利益6億円6億円
純利益2億円-4億円
1株あたり配当¥12¥12

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は57億円、営業利益は0億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+1.8%、営業利益は−100.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q785
2024年1Q5611.80
2024年2Q6845.93
2024年3Q6957.23
2024年4Q724
2025年2Q11932.52
2025年4Q14053.63
2026年2Q10800.0−1
2026年4Q14664.1−3
2027年1Q5700.00

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は173億円から254億円へ1.5倍に増えた。直近期の営業利益率は2.4%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月173116
2014年3月187138
2015年3月19673
2016年3月19554
2017年3月17774
2018年3月202117
2019年3月224117
2020年3月228113
2021年3月228126
2022年3月2422016
2023年3月255149
2024年3月2651410
2025年3月259893.15
2026年3月254662.4−4

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高254億円のうち、営業利益として残るのは6億円2.4%。営業外の損益と税金を反映した純利益は-4億円、売上の-1.6%にあたる。営業利益率は業種中央値5.3%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金73.2%186億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金24.4%62億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益2.4%6億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
26.8%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比2.9pt
2.4%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比5.8pt
-1.6%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比9.9pt
-4.0%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
-1.6%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
2.1%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが11億円、投資CFが−8億円で、差し引きのフリーCFは3億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は49億円で、売上の2.3ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月10−20844
2014年3月14−3−71147
2015年3月4−2−5245
2016年3月17−101753
2017年3月2−76−554
2018年3月18−12−10651
2019年3月8−2−9648
2020年3月−1−9−7−1031
2021年3月21−7−31442
2022年3月23−4−131949
2023年3月−6−77−1344
2024年3月21−11−31051
2025年3月17−9−10849
2026年3月11−8−4349

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は246億円。このうち返さなくてよい自己資本が105億円で、自己資本比率は42.6%(業種中央値59.8%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月1987012835.5
2014年3月2067712937.6
2015年3月2067812837.7
2016年3月2167713935.5
2017年3月2167813835.9
2018年3月2258314237.0
2019年3月2318714437.6
2020年3月2208313737.6
2021年3月2368814837.2
2022年3月23710013741.9
2023年3月25510415140.7
2024年3月26411015441.6
2025年3月25511214244.0
2026年3月24610514142.6

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
51億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
82億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
7億円
在庫として抱えている分
負債合計
141億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
63
/ 100
安定性自己資本比率28 / 40
収益力営業利益率5 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

金属製品 87社との比較

同じ金属製品の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り87社中15位あたり、逆に低いのはROE87社中84位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
-4.0%/中央値 5.9%
P25 2.5%P75 8.9%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
2.4%/中央値 5.3%
P25 2.5%P75 8.1%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
42.6%/中央値 59.8%
P25 47.8%P75 70.0%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-1.9%/中央値 1.9%
P25 -1.7%P75 3.9%
配当利回り上位株価に対して1年で受け取る配当の割合
4.4%/中央値 3.0%
P25 2.2%P75 4.0%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥274で、1年前と比べて+9.3%過去52週の値幅のなかでは19%の位置にある。

¥274-0.7%1ヶ月-1.4%1年+9.3%時価総額86億円
過去52週の値幅
安値¥260高値¥335

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (会社予想)51.8倍
PBR0.82倍
配当利回り4.38%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は278円で、前日比+1.09%。1カ月で+5.3%と上昇基調が続く。25日線(272.24円)を上回り、75日線(269.52円)も突破。52週高値335円からはまだ約17%下だが、安値260円からは+6.9%。7月29日に出来高を伴って278円まで急伸して以降、高値圏で底堅く推移。8月18日には280円まで上昇したが、その後は278円で小動き。RSIは55.9と上昇余地を示す。週足では上昇トレンドが明確で、8月は高値更新の可能性もある。需給は良好で、買い継続の兆し。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 40/100)

予想PERは52.6倍と高く、同業界平均の19.4倍を大幅に上回る。一方、PBRは0.83倍と1倍を下回り、同業界平均の1.16倍より割安。配当利回りは4.32%と高く、同業界平均の2.87%を上回るが、配当性向が131.2%と高いため、配当の持続性に懸念。ROEはマイナスで収益性が低い。総合的に見ると、成長期待が織り込まれているが、収益悪化が懸念され、やや割高と判断。

指標この会社業種平均
PER (予想)51.8倍
PBR0.82倍1.13倍
ROE-4.0%6.3%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

売上高は高水準で安定しているが、収益性が悪化し、直近では赤字。強気派は、業績悪化は一時的な要因で、コスト削減や市況回復でV字回復すると見る。弱気派は、構造的な需要減や競争激化、価格転嫁力の弱さから、赤字からの脱却が難しいと懸念する。また、配当利回りが高いが、業績悪化で減配リスクがある。

プラスに働く材料7
  • 高配当

    配当利回り4.32%と高い

  • 売上安定

    売上高減が限定的

  • 業績反転

    赤字は一時的、対策進む

  • PBR0.83倍・配当利回り4.32%の割安安心感継続影響

    PBR0.83倍で純資産価格を下回る。配当利回り4.32%と合わせ下値不安が小さい

  • 減収幅が2.3%から1.9%へ縮小通年影響

    売上高は265→259→254億円と減少も、減収率は2.3%→1.9%と改善。底入れ期待

  • 営業利益6億円の黒字維持、純損失との乖離に注目決算発表後影響

    2026/3期は営業利益6億円と黒字。純損益-4億円との乖離が解消されれば収益改善

  • 株価は1年で10.93%上昇、底入れ感継続影響

    株価278円と1年で10.9%上昇。悪材料出尽くしで下値は堅い

マイナスに働く材料7
  • 営業赤字

    2026/3期は営業赤字に転落

  • 構造需要減

    国内建設需要減の可能性

  • 価格競争

    差別化できず低価格競争

  • 売上高が265億円から254億円へ3期連続減収通年影響

    2024/3期265億円、2025/3期259億円、2026/3期254億円と減少。需要減退が続く

  • 営業利益率3.09%から2.36%へ低下通年影響

    2025/3期3.09%、2026/3期2.36%と収益性が悪化。原材料高や価格競争が影響

  • 純損失4億円転落で配当減額リスク決算発表後影響

    2026/3期は純損益-4億円。配当利回り4.32%だが、減配となれば株価下押し

  • 外国人持株比率0.4%とほぼゼロで上値重い継続影響

    外国人持株比率0.4%と極めて低く、海外投資家の買いが入りにくい

次の決算で確かめる点
受注高
需要動向を把握
営業利益率
収益改善の進捗
配当性向
配当の持続可能性

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり12で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは4.38%。

年間配当
¥12
1株あたり
配当利回り
4.38%
いまの株価に対して
配当性向
131.2%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月8197.5
2018年3月912.588.8
2019年3月1011.194.7
2020年3月100.0177.0
2021年3月100.094.9
2022年3月1440.043.6
2023年3月13−7.1109.0
2024年3月130.070.2
2025年3月130.0131.2
2026年3月130.0

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥12

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ6,706人。区分でいちばん多いのは個人・その他58.7%。グループ会社や銀行などの安定株主が40.3%を占め、残る59.7%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
個人・その他55.755.457.454.757.858.7
事業法人39.837.637.539.439.139.0
自己株式3.93.63.33.33.33.4
金融機関3.23.52.82.91.31.3
証券会社0.82.51.31.81.10.6
外国法人0.41.00.81.10.60.3
外国人個人0.10.00.20.10.10.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01有限会社エヌセック35.04
02株式会社麻生3.12
03松本 美枝子2.69
04大津 哲夫2.34
05岡本 みち子1.60
06岡本 美也子1.55
07高橋 謙雄1.34
08佐藤 広幸1.15
09串田 信行0.98
10糸岡 潔史0.97

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で−122%、1株純資産は14期で−26%。直近期のROEは-4.0%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月654699.29.335.8
2014年3月5351710.720.066.5
2015年3月122594.534.198.1
2016年3月122564.622.4342.5
2017年3月142605.616.9197.5
2018年3月232788.514.888.8
2019年3月232908.212.594.7
2020年3月92773.226.7177.0
2021年3月212937.413.994.9
2022年3月5432917.37.143.6
2023年3月293448.611.1109.0
2024年3月323649.111.070.2
2025年3月183714.915.1131.2
2026年3月−14346−4.0

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

13名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は13名。2026/3期の役員報酬は総額277百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約5倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
森元峯夫代表取締役会長 執行役員会長 エスイーグループCEO9374,000
宮原一郎代表取締役社長 執行役員社長 COO72137,000
串田信行取締役 執行役員副社長 グループ統括管掌77306,000
野島久弘取締役 常務執行役員 管理管掌 管理本部長6473,000
小松真彦取締役 常務執行役員 営業管掌 営業本部長5225,000
市川真佐史取締役 執行役員 生産管掌 生産本部長5812,000
岡俊明取締役82
平野尚也取締役75
石野隆之監査役 常勤6512,000
菅澤喜男監査役80
寺石雅英監査役65
金田一広幸64
残りの役員1名を開く
氏名役職年齢保有株数
村山修614,000

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円退職慰労百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)620627123339
社外取締役4240246
監査役118112020

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容2,615字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、親会社である当社(株式会社エスイー)および連結子会社6社、非連結子会社2社、関連会社1社により構成されており、「建設用資機材の製造・販売事業」、「建築用資材の製造・販売事業」、「建設コンサルタント事業」、「補修・補強工事業」の4つを主たる事業としております。 「建設用資機材の製造・販売事業」は、土木建設資材である「アンカー」、「落橋防止装置」、「PC用ケーブル」、「外ケーブル」、「斜材」などのケーブル製品、土木分野での鉄鋼製品である「KIT受圧板」、「変位制限装置」、土木耐震金物等の鉄鋼製品、ならびにESCONを含むコンクリート製品を製造・販売しております。 「建築用資材の製造・販売事業」は、建物に用いられる建築資材である「セパレーター」、「吊りボルト」等の製造・販売、ならびに鉄骨工事および建築部材・建築耐震金物等を製造・販売しております。 「建設コンサルタント事業」は、国内建設コンサルタント業務および海外での道路、橋梁、建機、水、エネルギー、開発調査等に係るODA市場他での幅広い建設コンサルタントサービスの提供を行っております。 「補修・補強工事業」は、補修・補強工事(橋梁構造物・トンネル等)を中心とした「土木・建築請負業」の施工及び点検・調査業務を行っております。 (注) その他の関係会社である有限会社エヌセックは資産管理等を行っておりますが、当社グループとの事実上の関 係はないため、事業の系統図への記載を省略しております。 当社グループの事業内容と事業の系統図は次のとおりであります。 (1)事業内容 セグメント    区 分   主な事業内容・製品等   会 社 名 建設用資機材の 製造・販売事業   ケーブル製品分野   「アンカー」「落橋防止装置」 「PC用ケーブル」「外ケーブル」 「斜材」「控索」等のケーブル製品(付属品)の製造・販売(注) 建設用機材のレンタル   当社 株式会社アースデザインエンジニアリング 鉄鋼製品分野等   「KIT受圧板」「変位制限装置」等の製造・販売(注) 建設商材の販売、土木耐震金物等の鉄鋼製品   当社 エスイー鉄建株式会社 コンクリート 製品分野   コンクリート二次製品の製造・販売 ESCON材料、二次製品の製造・販売   当社 A&Kホンシュウ株式会社 株式会社北都運輸 建築用資材の 製造・販売事業   建築金物分野   「セパレーター」・「吊りボルト」等の建築用資材の製造・販売(注)   A&Kホンシュウ株式会社 鉄骨工事分野   鉄骨工事および建築部材・建築耐震金物等の製造・販売   エスイー鉄建株式会社 建設コンサルタント事業   ―   国内建設コンサルタント事業、海外での建設コンサルタントサービス   株式会社アンジェロセック 有限会社日越建設コンサルタント(VJEC) 補修・補強 工事業   ―   補修・補強工事 (橋梁構造物・トンネル等)の施工及び点検・調査業務   エスイーリペア株式会社 株式会社ランドプラン (注)主な製品の使用用途は次のとおりであります。 ○アンカー 使用目的により次のような用途に大別されます。 ①地すべり防止用 斜面の地すべり防止対策工として、法枠(コンクリート)や受圧板(KIT受圧板)と併用してアンカーにより抑止し、安定させます。 ②急傾斜地用 民家や道路などの背面の急傾斜面の崩落防止として上記、地すべり防止対策工と同様にアンカーにより抑止します。 ③送電用鉄塔の補強用 送電用鉄塔の安定の為に、基礎をアンカーにより補強します。 ④港湾岸壁の耐震補強用 既設岸壁(コンクリートケーソン)などを耐震性向上(滑動、転倒防止)の目的の為に、アンカーで補強します。 ⑤宅地盛土の耐震補強用 宅地造成地の地震災害を軽減することを目的として、斜面をアンカーで抑止します。 ○落橋防止装置 大きな地震により橋桁が落下するのを防ぐことを目的として当社ケーブルを使用し、「桁と桁」あるいは「桁と橋台」をつなぐ装置です。 ○PC用ケーブル コンクリートにプレストレスを導入するために、あらかじめコンクリートの橋桁内にPC用ケーブルを配置しておき、コンクリート打設が完了してからケーブルを緊張(引っ張ること)しますと、コンクリートに圧縮力が働き、ひび割れが生じにくい強固な橋桁を作り出すことができます。 ○外ケーブル プレストレストコンクリートのプレストレスを導入するためのケーブル配置には、コンクリート内部に配置する内ケーブル方式と外側に配置する外ケーブル方式があり、外ケーブル方式は橋の補強工法のひとつとして使用されるほか、近年では、施工しやすい、点検しやすい、交換しやすいなどの観点から公共建築物の補強用ケーブルとしても使用されております。 ○斜     材 橋の形式のひとつに斜張橋がありますが、これは塔から斜めに張ったケーブルで橋桁を直接つなぎ支える構造です。また弓のように反ったアーチの形をしたアーチ橋には、アーチ部分と橋桁との間に斜めにケーブルを張った形式もあります。これらの斜張橋やアーチ橋に使用されるケーブルに当社のケーブルが使用されております。 ○控     索 施工性が高く、防錆性に優れた万能引張ケーブルで、港湾・漁港、河川の護岸や鉄道・道路盛土の補強等、様々な分野に使用されております。 ○KIT受圧板 斜面の地すべり防止や安定を目的とし、アンカーと併用して使用します。高さが低いことで緑化に適しており、より景観に優れております。 ○変位制限装置 大きな地震による橋桁の水平力や浮き上がりに抵抗し、支承の破壊を防止する装置です。 また、衝撃的な地震力の緩和機能、高い防食・防錆性を有し、維持管理性にも優れております。 ○セパレーター 建物の基礎工事に用いられる型枠資材で型枠同士をつなぎとめる役割をし、通常はコンクリートを注ぎ込んだ後は埋め殺しとなります。 ○吊りボルト 建物の建築資材で配管やダクト、空調機などの機器の吊下げや、軽量鉄骨天井下地(LGS)などを吊るすために用いるボルトです。吊りボルト(両端寸切りボルト)は、コンクリートのスラブ下より吊り下げる場合には、インサート金物などの吊下げ金物と併用して用います。 (2)事業の系統図
経営方針・対処すべき課題4,678字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループでは、世界的な視野で建設・建築技術の高性能化を図りながら、市場ニーズに呼応した社会資本の充実、貢献に努めております。 当社は、21世紀のスタート、2001年4月1日に新しい経営理念を掲げました。 変化と新しい価値の創造 顧客に満足される新しい機能の創造 社会、自然環境との調和 社員の個性尊重 -意欲と能力の発揮による各人の豊かさの実現- Making Changes, Creation of New Values for the Next Stage 当社の製品は、創業以来日本の社会資本の形成に大きく寄与してきたと認識しておりますが、日本経済における社会資本の形成が一段落し、プロダクト・サイクルが成熟期に入ったとの認識のもと、新しい理念は、変化と新しい価値の創造により重点を置くものとなっています。 この理念には、日常生活に身近な社会資本も常に人々の新しい要求に対し変化させなければならない、エスイーグループはコアテクノロジーをもとに長年培ってきた経験を活かし、これからも変化を先取りしながら新しい価値を創造し提供し続けていきたいとの想いが込められています。 (2)経営環境及び中長期的な会社の経営戦略 当社グループの主力事業である建設用資機材の製造・販売事業は、公共投資や建設業界の動向に大きく左右されます。中長期的には、「防災・減災、国土強靭化」、高速道路リニューアル、インフラ老朽化対応等需要面での好環境が続くことが予想されます。反面、これらの好環境の期間は、その終焉後に必要とされる新たな収益の柱となる新事業の創出及び既存事業の収益力の強化のために残された限りある準備期間と考えられます。 そのため、2020年3月には、2030年頃までの環境変化についての洞察を基に、2030年での「ありたい姿」「提供価値」について、「2030ビジョン」を策定しました。「2030ビジョン」実現のため、経営資源の戦略的投入・既存事業基盤の再構築と新たな価値の創造を骨子とした中期経営計画2020-2022を策定し、経営課題の解決に取り組みました。 しかしながら、中期経営計画2020-2022の3ヶ年は、新型コロナウイルス感染症拡大やウクライナ情勢等計画策定時には全く想定していない環境変化が生じ、期間中はそれらの環境変化が計画の遂行に大きな影響を与えました。財務上の数値面での計画比未達以上に、質的な変化を十分果たせなかったことが、大きな課題として残りました。 2022年度後半に、ありたい姿の抽象度が高かった「2030ビジョン」を、具体的な事業開発に結び付くようリニューアルする作業を開始し、その新ビジョンをもとに「中期経営計画2023-2025」を策定し、戦略的資源投入をより強化する計画としました。 [2030ビジョン(改訂後)] 《2030年度にエスイーグループがありたい姿》 エンジニアリングがつなぐ人とインフラ Engineering With You. 私たちエスイーグループは、 1967年の創業以来、耐久性が高く、現場での調整が容易なインフラ資材を開発し、その土地の課題に寄り添い、最適なインフラの構造・資材・施工の組み合わせの実現に貢献してきました。橋をつなぐ、道路をつなぐだけでなく、その場所を周りの地域社会に、人々の暮らしを明日につなぐことにも通じるものでした。 時代は、「気候変動と自然災害」「インフラ老朽化」「少子高齢化や地域間格差」などの社会課題が深刻化し、耐久性の高さや維持管理性は、「サステナブルな社会」の仕組みとして意識されるようになりました。 今まで培った技術とエンジニアリングの力に新しい技術を積極的にクロスさせ、ときには、国内外の技術をオーガナイズし、これからも新たな価値の創造に挑戦し、内外のそこに住む人々のサステナビリティに貢献します。 サステナブルな社会へエスイーがつないでいきます。 [具体的な事業の姿(株式会社エスイー)] これまでメーカーとして築いてきた事業基盤の上に、デジタルを活用したエンジニアリングサービスを展開し、国内外の防災、インフラの整備・維持管理に向けた幅広い貢献を担う企業となる。 ・製品の開発による新分野開拓 官公需の分野内では、土木建設関係・道路・防災から砂防・農水等防災分野の拡大、土木建設関係以外の施設増強まで拡大。 官公需の分野を超えて、民需(交通・インフラ・建築)の鉄道・電力・通信等まで拡大。 ・新しいビジネスモデルによる新事業 現在のモノ・製品の製造販売から、労役・サービスの提供(設計事業・施工維持管理支援)、更にはソリューションの提供(維持管理クラウドサービス等の新ビジネスモデル構築)まで拡大。 ・海外事業 従来のODA・日系民間案件の建材貿易・ベトナム生産拠点構築に加え、海外事業の出発点としてBIM/CIM設計支援を位置付ける。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 長期ビジョンの実現、その前提となる環境変化に優先的に対処するための中期的な課題は以下のように認識しております。 ①国土強靭化等の公共事業予算の追い風のある建設用資機材の製造・販売事業での着実な業容拡大と利益体質の強化 ②今後の成長を牽引する新事業、新製品・新サービスなどの新しい価値の創造と早期収益化 ③海外関連の事業再構築による業容を拡大 ④企業価値向上のための資産効率の向上と経営基盤の強化 ⑤建設用資機材の製造・販売事業以外では、 ・建築用資材の製造・販売業での利益体質の強化 ・建設コンサルタント事業の新たな収益の柱の育成 ・補修・補強工事業においては抜本的な拡大策の展開 (4)中期経営計画2023-2025 以上の課題に対処するため、2022年度の後半より「中期経営計画2023-2025」の作成に取り掛かり、2023年5月に公表しております。 ①中期経営計画の位置付け この「中期経営計画2023-2025」の期間は、「2030ビジョン」のありたい姿実現に向けて、「既存事業の土台を盤石にしつつ、未来に向けた種まきをする期間」と位置づけております。 ②基本方針 a)思い切った経営資源の戦略的投入の継続・強化 ・・・前中期経営計画期間中に十分に実施できなかった戦略的な資源投入を強化します。先行投資により、本中期経営計画期間中の利益水準は2023年3月期に比較し低水準となりますが、戦略的な資源投入により2026年3月期以降の飛躍的な成長を遂げることを狙っていきます。 b)未来に向けた種蒔き ・・・従来より実証試験に注力してきた発電事業への先行投資を継続・強化します。 ESCON事業は、本中期経営計画期間中に橋梁大規模修繕関連の収益化を図り、利用分野を拡大します。新たに実施するBIM/CIM設計支援事業は本中期経営計画期間中にビジネスモデルを定着させ、 拡大を図っていきます。既存事業領域から展開する新規事業等については開発体制の確立に注力し、抜本的に新規事業開発体制を改編していきます。 c)既存業務の土台固め ・・・既存事業の持続可能性を確実なものとし、上記の事業の展開に結び付けるために、生産業務の効率化・技術伝承対策、人材の定着・確保に向けた教育・評価制度改革等を実施していきます。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 経営指標につきましては、先行投資により、中期経営計画2023-2025の期間中の利益水準は2023年3月期と比べ低い水準となります。2023年5月に公表した時点においては、2026年3月期には報告セグメントに属さない研究開発費(その多くは発電事業に係るもの)を除いたレベルでは増益になる目標を掲げておりました。 そして、2024年3月期を終えた時点での事業環境を踏まえ、2024年5月に売上高・利益を見直し、下方に修正しております。その時点では、2026年3月期の利益については、報告セグメントに属さない研究開発部門の人件費・経費(その多くは発電事業に係るもの)を除いたレベルにおいても増益になる計画としておりました(下表をご参照)。 前連結会計年度を終えた時点で改めて計画を見直し、その結果、2026年3月期には、報告セグメントに属さない研究開発費(その多くは発電事業に係るもの)を除いたレベルでも減益の計画となりました。具体的には、建設用資機材の製造・販売事業における事業環境は好調なものの大型案件の端境期となることを主な要因として、売上高・利益を下方に修正しました。 資本効率の向上に係る目標の指標は、自己資本当期純利益率(ROE)としておりますが、上記の利益目標と同様に2023年3月期に比し、大幅な低下となります。 株主還元につきましては、前中期経営計画と同様の方針のもと、株主資本配当率(DOE)(*)としております。 (*)株主資本配当率=配当金総額÷期末株主資本(新株式払込金を除く)×100 基本財務目標       2023年3月期       2026年3月期 (当初計画)   2026年3月期 (2024年度 見直し)   当初計画比   2026年3月期 (2025年度 見直し)   当初計画比 A   B   B-A   C   C-A 売上高   (百万円)   25,452       28,500   27,955   △545   26,500   △2,000 経常利益   (百万円)   1,376       1,205   1,010   △194   438   △767 親会社株主に帰属する当期純利益   (百万円)   870       743   546   △197   57   △685 経常利益 (報告セグメントに帰属しない研 究開発部門の人件費・経費を除く)   (百万円)   1,770       1,893   1,777   △115   1,537   △356 収益性・配当 営業利益率   (%)   5.3       4.2   3.6   △0.6   1.8   △2.4 自己資本当期純利益率(ROE)   (%)   8.6       7.0以上   5.0   △2.0   0.5   △6.5 株主資本配当率(DOE)   (%)   3.8       3.5以上目安   3.5以上目安   ―   3.5以上目安   ― 当連結会計年度は、本中期経営計画の最終年度に当たります。結果につきましては、「4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。 (6)中期経営計画2030 2026年度より新しい中期経営計画である「中期経営計画2030」を実施しております。 「中期経営計画2030」では、新規事業開発への戦略的な資源投入を継続・拡大し、2030年度には複数の新規事業の収益化を図ることとしており、具体的な目標数値を以下のように設定しております。
事業等のリスク3,496字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 当社グループの経営成績、財務状況および株価等に影響を及ぼす可能性のあるリスクのうち、外部環境・内部環境それぞれにおいて、経営方針・経営戦略を実施していく上で重要度の高いものは以下のものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 外部環境に起因するリスク ①建設投資減少に関するリスク 当社グループの売上高の約6割が、土木を中心とした国内建設市場向けへの販売等によるものであります。「中期経営計画2030」の期間中においては、国土強靭化・インフラ老朽化対策を進めていくために公共投資予算が割り当てられるとみておりますが、長期的には公共投資は漸減傾向となることが予想されます。また、財政健全化等を目的として公共投資が急減する場合や景気後退による民間の設備投資が縮小する可能性があります。度重なる台風災害や地震による災害の影響の激甚化が見られる状況下、これらのリスクが急激に顕在化する可能性は低いとみておりますが、以下の懸念材料より政府の一時的な政策の優先順位の変更等がないとは言えません。これらは当社グループの業績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。 ・日本政府の財政政策に対する不振による国債発行余地の低下 ・金利上昇による国債利払い費の増加による財政圧迫 ・円安・物価高等に対する景気対策、社会保障に関連する予算の比重増大 ・日本を取り巻く国際情勢の変化に対する安全保障政策(防衛費の増強) リスクの影響を軽減する方策:新しい収益の柱となる事業の構築、製品種類の分散化、海外展開 ②原材料高騰に関するリスク 当社グループの主力製品群は、製造原価の約7割は原材料費となっております。その中でも鉄や鉄を素材とするPC鋼線・線材等市況により大きく価格が変動するものを多く使用しております。 今後、原材料が急騰した場合には、原材料費の上昇により当社の業績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、「原材料高騰に関するリスク」につきましては、鋼材等の一部の原材料の価格が高騰しており、仕入価格への影響が出ております。「中期経営計画2030」には作成時に合理的に見込まれる影響については対応策とともに織り込んでおります。このリスクの影響を受ける可能性のある当社セグメントは、建設用資機材の製造・販売事業、建築用資材の製造・販売事業、補修・補強工事業であります。 リスクの影響を軽減する方策:販売価格への適正な反映、調達ルートの多様化 ③災害に関するリスク 当社グループの製造拠点は全国に点在しております。また、主力のケーブル製品においては製造拠点が山口工場のみとなっております。近年頻発しています集中豪雨や今後発生が想定されています南海トラフ地震等の災害発生が考えられ、いずれかの工場が被災した場合には、操業に支障が生じ、当社グループの業績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。 リスクの影響を軽減する方策:拠点の分散化、BCPの更新 ④海外事業展開に関するリスク 「2030ビジョン」の実現のために、海外での事業展開を積極的に実施していくことにしております。特にベトナムではこれまでもエンジニアリング事業を展開してきましたが、建材市場の開拓、グループ企業の連携による設計支援事業の展開にも注力しています。また長期的にはベトナム以外のアジア市場向けの販売拡大にも注力していきます。海外展開においては、言語、地理的要因、法制度・税制度等各種規制、当局の監督、政情、商慣習の違い等の様々な潜在的リスクが存在します。これらのリスクに対処できない場合、当社グループの業績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。 リスクの影響を軽減する方策:情報収集機能の強化、海外管理体系の整備 ⑤気候温暖化への対応に関するリスク 「中期経営計画2030」では、発電事業等気候温暖化への対応は新たな事業機会としてこれまでも注視してきております。2020年度に入り各国がCO2の排出目標を引き上げ又は早期化する動きが顕著になり、企業としてもより意識的にサステナビリティに向けた対応が必要となります。各国の具体的な規制・制限次第では、企業の持続可能性を維持するための負担に大きな影響を与えることになります。また、機関投資家は投資対象のメルクマールに気候温暖化対応を入れる動きや対応状況の開示を求める動きを活発化させております。機関投資家等の開示をめぐる国際的な動きを背景に日本でも開示制度の改訂が進んできております。気候温暖化における事業環境の変化に適切に対応が出来なければ、企業の持続可能性に大きな影響を与えることになります。一方、長期的なトレンドに変化はないものの、人工知能の進化、エネルギー安全保障の重視、グローバル世界の多極化が想定以上に進展し、わが国及び米国をはじめとした主要国の経済・産業政策も短期的には変化していると考えています。「中期経営計画2030」においても、内外のサステナビリティの議論の動向、限りある経営資源を前提とした優先順位を意識したメリハリのある対応を実施していきます。 リスクの影響を軽減する方策:情報収集と定量的な対応策の検討・実施、適切な開示 ⑥感染症の発生・拡大に関するリスク 当社グループは、感染防止策の徹底や在宅勤務を可能にする規程を導入し、感染機会の抑制策を講じております。しかしながら、想定を超える感染症の拡大等により事業活動の停止や生活様式に変化をもたらすような事態が発生した場合は、当社グループの業績及び事業活動の継続に悪影響を及ぼす可能性があります。 リスクの影響を軽減する方策:感染の抑制、在宅勤務の実施 内部環境に起因するリスク ①新規事業投資に関するリスク 長期的な公共投資予算の削減に対応すべく、これまでも新規事業の研究開発に積極的に投資してきました。 「中期経営計画2030」においても、新しい価値の創造に積極的に投資していく計画になっております。当社グループの期待する成果が得られない場合、又は想定しなかった重大な問題が生じた場合等には当社グループの業績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。 リスクを軽減する方策:事業化のステージに応じた投資効率の点検 リスクの影響を軽減する方策:財務的なリスクバッファーとしての自己資本の充実 ②人材の確保に関するリスク 当社グループの持続的成長は、土木建築等に係る専門性の高い知識・技術に基づく人材の確保・育成に大きく影響されます。こうした人材の確保・育成が想定通りに進まない場合は当社グループの業績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。 リスクを軽減する方策:人材採用力の強化、働き甲斐の向上 ③仕入製品の減少に関するリスク 当社グループでは、販売する製品付属品の一部を外注業者にて製造しております。外注業者への発注量や財務状況は常時管理しておりますが、これら外注先において信用不安や後継者不足による倒産・廃業が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 リスクを軽減する方策:発注数量の安定化、外注先数の増強 [米国トランプ政権の関税政策について] 当社グループでは米国への製品輸出はいまのところ予定をしておりません。ただし、米国関税が経済全体に与える影響は現時点では合理的に見通すことは困難であるため、現状では計画に織り込んではおりませんが、今後計画等の修正を行う必要が発生した場合は速やかに公表いたします。 [中東情勢の緊迫化による業績への影響について] 中東情勢の緊迫化により、原油価格上昇や石油製品の調達難等の価格面・数量面双方での供給制約、幅広い国・地域への輸出の減少等の物流面・経済活動での制約、それらの内需への影響等日本経済に対する幅広い影響が考えられます。その影響により、上記「外部環境に起因するリスク」、特に、①建設投資減少に関するリスク、②原材料高騰に関するリスク、④海外事業展開に関するリスク、⑤気候温暖化への対応に関するリスクに大きな影響を及ぼすと考えております。しかしながら、現時点で合理的に見通すことは困難であるため、「中期経営計画2030」及び2027年3月期の業績予想には織り込んでおりません。 今後業績予想の修正を行う必要が発生した場合には速やかに公表いたします。
経営成績の分析 (MD&A)14,652字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の高まり、企業収益の改善等から景気の緩やかな回復基調が続きました。世界経済においては、米国は堅調に推移したものの、欧州・中国では減速の傾向が続きました。一方、今後の景気の先行きについては、全世界的に、イラン情勢の緊迫化・長期化による原油価格の高騰、原材料不足や物流の混乱、消費マインドの悪化等景気の下押し圧力が強まっております。加えて、米国トランプ政権の政策とその影響、高市政権の施策の国内経済への影響及び日中関係の悪化懸念等、国内及び各国経済においても景気減速の懸念が高まり、先行きに対する警戒感が強まる状況となっており、引き続き不透明な状況にあります。 当社グループと関係の深い建築・土木市場においては、「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」のもと公共投資が底堅く推移するとともに、都市部の再開発や物流施設、データセンター等の民間設備投資も堅調に推移しました。一方で、エネルギー・原材料価格の上昇や資材の供給制約、建設労働者の不足・労働時間の制約により、コスト増加や施工面への影響が生じております。 このような経営環境のもと、当社グループでは2023年5月に公表した「中期経営計画2023-2025」に基づき、2030年度を見据え、既存事業の土台固めに向けた生産を含むサプライチェーンの効率化に取り組むとともに、未来に向けた種まきのための実行体制を整え、各施策を着実に推進しております。また、「中期経営計画2020-2022」において実施してきた戦略的資源投入については、エネルギー関連事業が次の研究ステージへと移行したほか、海外分野においても新たな事業展開に着手するなど、新規事業分野への基盤強化を目的とした先行投資を一層拡充してまいりました。さらに、足元における原材料価格の上昇に対しては、営業部門と生産部門の連携を強化し、調達の最適化および販売価格への適切な転嫁を進めることで、計画利益の確保に努めております。 a.財政状態 当連結会計年度末の資産合計は前連結会計年度末に比べ9億9百万円減少し245億61百万円となりました。内訳は、流動資産が前連結会計年度末に比べ2億74百万円減少し158億20百万円、有形固定資産が前連結会計年度末に比べ2億53百万円減少し76億26百万円、無形固定資産が前連結会計年度末に比べ10百万円増加し1億62百万円、投資その他の資産が前連結会計年度末に比べ3億91百万円減少し9億52百万円となりました。 当連結会計年度末の負債合計は前連結会計年度末に比べ1億77百万円減少し140億71百万円となりました。内訳は、流動負債が前連結会計年度末に比べ1億39百万円減少し89億36百万円、固定負債が前連結会計年度末に比べ38百万円減少し51億34百万円となりました。 当連結会計年度末の純資産合計は前連結会計年度末に比べ7億32百万円減少し104億89百万円となりました。 b.経営成績 当連結会計年度は、案件の一時的な端境期による需要減に加え、現場の労働力不足等による工期の見直しにより、資材需要の減少が顕著になりました。これらの結果、売上高は254億1百万円(前期比1.9%減)と減収となりました。 利益面では、減収要因に加え、研究開発部門の人件費・経費の増加により、営業利益5億99百万円(前期比29.5%減)、経常利益は5億91百万円(前期比33.2%減)、繰延税金資産の取崩しにより、親会社株主に帰属する当期純損失は4億34百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益5億43百万円)となりました。 2025年3月期   2026年3月期   前期比       公表期初予想   実績と予想 の差異 売上高 (百万円)   25,887   25,401   △486       26,500   △1,098 営業利益 (百万円)   849   599   △250       472   +126 営業利益率 (%)   3.3%   2.4%   △0.9       1.8%   +0.6 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。 (建設用資機材の製造・販売事業) この事業では、「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」への対応が進められている中、橋梁更新 工事や豪雨災害などの対策工事が進められております。 当連結会計年度におきましては、全般的に、案件の一時的な端境期による需要減に加え、現場の労働力不足等による工期の見直しが見られました。年度後半にかけては、コンクリート分野の施工量が大きく落ち込む一方で、能登震災をはじめとする復興・災害関連案件に復調の兆しが見られ、高速道路リニューアル関連工事でも駆け込み需要の影響で若干持ち直しましたが、総じて、売上高は伸び悩みました。利益面では、減収の影響によって営業利益は減少しました。 この結果、この事業の売上高は120億19百万円(前期比3.8%減)、営業利益7億17百万円(前期比10.3%減)となりました。 (建築用資材の製造・販売事業) この事業では、都市部を中心とした再開発や、大型物流施設、工事建設需要に下支えされる一方で、地方においては人口減少や既存ストックの有効活用志向から再開発、新築需要は限定的となっております。 当連結会計年度におきましては、建築金物分野では内装関連の需要が停滞しており、仮設建材関連は、労働時間短縮・働き方改革・人手不足等による工事現場の施工量減少の影響で出荷額も減少しました。鉄骨工事分野では工事進捗の遅れ等の影響で、案件の次期繰越が発生しました。 この結果、この事業の売上高は98億60百万円(前期比4.9%減)、営業利益4億14百万円(前期比23.6%減)となりました。 (建設コンサルタント事業) この事業では、アフリカ諸国をはじめ、アジア圏・大洋州地域等の各国において、道路・橋梁建設や設備機材整備等のプロジェクトに関わるコンサルタント事業を展開しております。特にフランス語圏のアフリカ諸国では強みをもっており、数多くの実績を残してきております。また、新規分野として国内外におけるBIM/CIM関連技術を活用した業務への参画に取り組んでおります。 当連結会計年度におきましては、期初受注残の消化が下半期に持ち直し、受注金額の高い案件の消化が進む中、消化案件に利益率の高い案件が含まれたことから採算は改善いたしました。 この結果、この事業の売上高は6億87百万円(前期比8.0%増)、営業利益は36百万円(前期は営業損失1億円)となりました。 (補修・補強工事業) この事業では、社会インフラ老朽化対策における橋梁、トンネルの補修・補強工事を推し進めております。国土強靱化対策等が進捗しており、受注環境は引き続き良好に推移しております。 当連結会計年度におきましては、期中受注案件の増加および案件消化の順調な進捗により増収となりました。増収効果により増益となる一方で、案件の小規模化や外部委託の増加により、利益率は低下しました。 この結果、この事業の売上高は28億34百万円(前期比19.1%増)、営業利益2億49百万円(前期比3.8%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、以下に記載したキャッシュ・フローにより48億68百万円となり、前連結会計年度末に比べ12百万円減少いたしました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、11億46百万円の収入(前連結会計年度は17億5百万円の収入)となりました。主な資金の増加は、税金等調整前当期純利益が5億86百万円、減価償却費及びのれん償却額が7億79百万円、主な資金の減少は、法人税等の支払額が3億56百万円などであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、7億93百万円の支出(前連結会計年度は8億97百万円の支出)となりました。主な資金の減少は、有形固定資産の取得による支出が7億40百万円などであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、3億67百万円の支出(前連結会計年度は10億39百万円の支出)となりました。主な資金の増加は、長期借入れによる収入が13億90百万円、主な資金の減少は、長期借入金の返済による支出14億27百万円、配当金の支払額3億91百万円などであります。 ③生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年同期増減(%) 建設用資機材の製造・販売事業 (千円)   13,433,625   △0.91 建築用資材の製造・販売事業 (千円)   6,147,549   △7.72 建設コンサルタント事業 (千円)   -   - 補修・補強工事業 (千円)   -   - 合計             (千円)   19,581,174   △3.15 (注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 b.受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   受注高(千円)   前年同期増減(%)   受注残高(千円)   前年同期増減(%) 建設用資機材の製造・販売事業   12,696,127   5.38   2,414,706   38.92 建築用資材の製造・販売事業   9,984,476   △17.11   2,422,758   5.40 建設コンサルタント事業   394,062   △40.51   617,394   △32.19 補修・補強工事業   2,938,163   30.97   607,053   20.71 合計   26,012,829   △3.65   6,061,911   11.23 (注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年同期増減(%) 建設用資機材の製造・販売事業 (千円)   12,019,559   △3.84 建築用資材の製造・販売事業 (千円)   9,860,310   △4.93 建設コンサルタント事業 (千円)   687,161   8.04 補修・補強工事業 (千円)   2,834,007   19.10 合計  (千円)   25,401,038   △1.88 (注)セグメント間の取引については相殺消去しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営成績等 1)財政状態 当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ9億9百万円減少しましたが、その内訳は、流動資産が2億74百万円の減少、固定資産が6億35百万円の減少となっております。 流動資産の減少は、売上高の減少等によって売上債権(受取手形、売掛金及び契約資産・電子記録債権)が1億26百万円、原材料及び貯蔵品が1億20百万円減少したことによります。 固定資産の減少は、有形固定資産2億53百万円、繰延税金資産5億15百万円の減少によるものです。 資産の残高ベースのリスク許容度(リスク資産に対して十分なエコノミック・キャピタルを有しているか)については、有形固定資産と投資有価証券の合計額80億40百万円に対し、自己資本(純資産-非支配株主持分)が104億58百万円あることにより、リスク資産に対するバッファー(エコノミック・キャピタル)は十分にある状態になっていると考えております。また、有利子負債は、前連結会計年度末55億2百万円から92百万円増加し、自己資本比率は44.0%から1.4ポイント減少し42.6%となり、D/Eレシオは0.49から0.04上昇し0.53となりました。 (*)運転資本(売上債権+棚卸資産-仕入債務)は、49億43百万円から51億70百万円と2億27百万円増加しました。 (単位:百万円) 資産   負債 2025年   2026年   増減   2025年   2026年   増減 3月末   3月末   3月末   3月末 25,470   24,561           (主な内訳)       14,248   14,071           (主な内訳) △515   繰延税金資産               △420   仕入債務 △179   建設仮勘定               +112   借入金 △126   売上債権               +90   工事損失引当金 △120   原材料及び貯蔵品 △177 純資産 2025年   2026年   増減 3月末   3月末 11,221   10,489           (主な内訳) △434   親会社株主帰属 当期純損失 △392   株主配当金支払い △909                   △732 リスクバッファーとしての自己資本が問題のない水準と考えられる一方で、資本の効率性の観点では、財務レバレッジを上げる余地についての分析も必要と考えております(後述「当連結会計年度の資本効率の状況」の項をご参照下さい)。当連結会計年度末での財務レバレッジは2.31であり、前連結会計年度末の2.33から0.02減少しております。今後実際に機動的な資金調達(大型の設備投資やM&A)を実施していくためには、平時には有利子負債による調達余地を残しておく必要があり、外部格付機関が発表している格付別財務指標を鑑みれば自己資本比率は望ましい水準の範囲内と考えております。従って、財務レバレッジを現時点で大きく引き上げることは優先度としては高くなく、当連結会計年度末の水準は妥当な水準と考えております。 2)経営成績 前連結会計年度との比較では下記のように分析しております。 連結売上高は4億86百万円減少しました。セグメント別の内訳は、補修・補強工事業のセグメントで4億54百万円増加しましたが、建築用資材の製造・販売事業のセグメントで5億11百万円、建設用資機材の製造・販売事業のセグメントにおいて4億80百万円と大きく減少しました。減少の主な要因は、建築用資材の製造・販売事業では、労働時間短縮・働き方改革・人手不足等による工事現場の施工量減少や工事進捗の遅れ等の影響があり、建設用資機材の製造・販売事業では、全般的に、案件の一時的な端境期による需要減に加え、現場の労働力不足等による工期の見直しが見られたことなどによるものです。 連結売上総利益は1億14百万円減少しましたが、売上高総利益率は0.1%増加しました。減少の主な要因は、減収分の減益効果や建築用資材の製造・販売事業の鉄骨工事分野における手戻りがあり追加原価が発生したことによるものです。 販売費及び一般管理費は、中期経営計画関連施策の推進を中心とした人件費・経費の増加などにより1億36百万円の増加となりました。 以上の結果、営業利益は2億50百万円の減少、経常利益は2億94百万円の減少、親会社株主に帰属する当期純損失は、更に繰延税金資産の取崩しにより、9億78百万円の減少となりました。 当連結会計年度は、「中期経営計画2023-2025」の最終年度に当たります。当連結会計年度の売上高は10億98百万円の計画未達で終わりました。セグメント別では、主要セグメントである建設用資機材の製造・販売事業が8億90百万円の未達となり、その主な要因は、案件の一時的な端境期による需要減に加え、現場の労働力不足等による工期見直しになどによるものです。 連結売上総利益は3億84百万円の未達、売上高総利益率は計画を0.3%下回りました。建設用資機材の製造・販売事業および建築用資材の製造・販売事業において施工量の減少や、工期見直し等により、売上高が減少したことが計画未達の主な要因です。 販売費及び一般管理費は、計画では戦略的な先行投資を大胆に実施していくことを織り込み、前連結会計年度比で5億27百万円増加する計画でしたが、物価上昇を考慮した計画ほど販売運賃が積み上がらなかったこと、人材の採用が予定通り進まなかったこと等により前連結会計年度比1億36百万円の増加に止まり、期初予想比では5億11百万円少なくなりました。その中には戦略的な先行投資の位置付けである報告セグメントに帰属しない研究開発部門の人件費・経費の未達3億円が含まれております。 以上の結果、連結営業利益は期初予想比1億26百万円の超過となりました。期初予想比増益とは言え、戦略的な先行投資の研究開発及び人材の調達が遅れるなど、将来を見据えた先行投資の面では課題を残す結果となりました。 (単位:百万円) 2026年3月期 (実績)       2025年3月比       期初予想(*)比 売上高           25,401       △486       △1,098 建設用資機材           12,019       △480       △890 上記以外           13,381       △5       △208 売上総利益           6,802       △114       △384 売上高総利益率           26.8%       0.1%       △0.3% 先行投資(研究開発)           799       197       △300 販売管理費           6,203       136       △511 営業利益           599       △250       126 売上高営業利益率           2.4%       △0.9%       0.6% 経常利益           591       △294       153 売上高経常利益率           2.3%       △1.1%       0.7% 親会社株主に帰属する当期純損失       △434       △978       △492 売上高当期純利益率           △1.7%       △3.8%       △1.9% 建設用資機材の 製造・販売事業   売上高       12,019       △480       △890 営業利益       717       △82       4 利益率       6.0%       △0.4%       0.4% 建築用資材の 製造・販売事業   売上高       9,860       △511       △644 営業利益       414       △127       △185 利益率       4.2%       △1.0%       △1.5% 建設コンサルタント事業   売上高       687       51       △67 営業利益       36       137       14 利益率       5.3%       21.1%       2.4% 補修・補強工事業   売上高       2,834       454       504 営業利益       249       9       31 利益率       8.8%       △1.3%       △0.5% (※)2025年5月公表 各セグメント別の課題解決状況を踏まえた分析は以下のとおりです。 (建設用資機材の製造・販売事業) 国土強靭化、高速道路耐震化、インフラ老朽化対応に伴う需要拡大を背景に、営業活動を推進しましたが、案件の一時的な案件の端境期、現場の労働力不足等による工期の見直し、コンクリート分野の施工量の大幅な減少等により、売上高および営業利益は伸び悩み、当連結会計年度の売上高は前期比4億80百万円の減収、営業利益は前期比82百万円の減益となりました。また、能登震災復興案件は、見込以上に工事が進捗した一方で、ESCON事業の収益化の遅延やコンクリート製品分野の需要の落ち込みにより、期初予想比では売上高は8億90百万円の減収となりました。営業利益は予想されていた配送運賃上昇の遅れ、採用計画の未達等による販売管理費の圧縮等により期初予想比4百万円の増益となりました。 翌連結会計年度においては、鉄鋼製品分野やコンクリート製品分野等では、当連結会計年度と同様に施工量が伸び悩む見込みですが、ケーブル製品分野につきましては良好な事業環境のもと順調に推移することを想定し、当連結会計年度と同水準の売上高を見込んでおります。また、費用面では物価上昇に伴うコストアップや人材採用をはじめとした戦略的資源投入を継続していくことを踏まえ減益を想定しております。 (建築用資材の製造・販売事業) 建築金物分野において内装関連の需要が停滞しており、仮設建材関連は、労働時間短縮・働き方改革・人手不足等による工事現場の施工量減少の影響で出荷額も減少しました。鉄骨工事分野では工事進捗の遅れ等の影響で案件の次期繰越が発生しました。その結果、売上高は前期比5億11百万円の減収、期初予想比6億44百万円の減収、鉄骨事業分野で一部案件における手戻りが発生し追加原価が発生したことにより、営業利益は前期比1億27百万円の減益、期初予想比1億85百万円の減益となりました。 翌連結会計年度は、需要の回復が課題であり、価格転嫁や販路の拡張、大型案件の受注拡大に取り組むことで、売上高は若干の減収、営業利益は増益を想定しております。 (建設コンサルタント事業) 当連結会計年度につきましては、受注残高は低調であるものの、期初受注残の消化が下半期に持ち直し、合わせて受注金額の高い案件の消化が進んだことにより、売上高は前期比では51百万円の増収、一方で計画していた新規分野の開拓に遅れが生じたことにより、期初予想比67百万円の減収となりました。利益面では、高粗利率案件の消化により採算性が改善し、営業利益は前期比1億37百万円、期初予想比14百万円の増益となりました。 翌連結会計年度は、独立行政法人国際協力機構(JICA)からの案件の深化と安定基盤の構築、海外ドナー案件の挑戦、政府機関および民間案件への戦略的展開を進めてまいります。 (補修・補強工事業) この事業では、社会インフラ老朽化対策における橋梁、トンネルの補修・補強工事を推し進めております。国土強靱化対策等が進捗しており、受注環境は引き続き良好に推移しております。当連結会計年度は、期中受注案件が増加し、順調に消化が進んだことにより、増収増益となった一方で、案件の小規模化や外部委託の増加により利益率が低下いたしました。この結果、売上高は前期比4億54百万円の増収、営業利益は前期比9百万円の増益となりました。期初予想比も同様の理由により、売上高は5億4百万円の増収となり、営業利益は31百万円の増益となりました。 本事業の規模の拡大は保有する現場管理者の人数による制約を受けるため、採用活動と工事職員のスキルアップを強化することにより、案件消化体制の強化を図ります。また、地場企業への営業強化と元請受注の拡充を図ってまいります。 以上の4つの報告セグメントのセグメント利益の合計額は、連結財務諸表上の営業利益と一致しません。差異は調整額となりますが、調整額のうち特に大きな金額となっているのが、報告セグメントに帰属しない研究開発部門の人件費・経費です。公共投資の予算規模に大きな影響を受ける建設用資機材の製造・販売事業に代わる収益事業を創造していくため、当社グループは、研究開発に特に注力しております。当連結会計年度の実績は7億99百万円、売上高の3.1%となっております。 2022年 3月期   2023年 3月期   2024年 3月期   2025年 3月期   2026年 3月期   増減   増減率 報告セグメントに帰属しない 研究開発部門の人件費・経費(百万円)   353   394   531   601   799   197   32.9% 売上高比率 (%)   1.5   1.5   2.0   2.3   3.1   -   - ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、基礎営業キャッシュ・フロー(営業キャッシュ・フローから運転資本の増減を除いたもの)と資産売却により合計12億34百万円のインフローに対し、投資(ほとんどが製造設備等に対する固定資産投資)8億14百万円と株主還元(配当金)3億91百万円に配分しました。余剰額28百万円、運転資本の増加により生じた67百万円及び有利子負債の増加による23百万円により、現金及び現金同等物等は14百万円減少しました。 中期経営計画の最終年度において、企業価値向上のための設備投資等に重点的に投資した後においても、フリーキャッシュ・フロー(ここでは、運転資本と定期預金の増減を含まず、株主還元への配分後)はプラスになりました。翌連結会計年度においても、キャッシュのインフローを成長投資に重点的に配分していく方針であります。 (百万円) 2025年3月期   2026年3月期 基礎営業キャッシュ・フロー   1,313   1,213 資産処分等       8   20 ①インフロー           1,322   1,234 投資   固定資産   △886   △760 有価証券他   △17   △53 △903   △814 株主還元       △391   △391 ②アウトフロー       △1,294   △1,205 ③ネット資金(①+②)       27   28 ④運転資本           392   △67 ⑤有利子負債           △648   23 ⑥現金及び現金同等物、定期預金等からの調達   △229   △14 b.財務戦略 資本コストや株価を意識した経営が求められるなか、2024年3月期に財務戦略を見直し、財務フレームワークを刷新しました。 経営資本の適正配分により、将来キャッシュ・フローの創出力と資本効率を高め、持続的な成長と企業価値の向上に資する財務運営を目指します。 当社グループの企業価値の持続的な向上を図っていく財務運営の基本方針は、以下のとおりです。 ・資本コストを上回るキャッシュ・リターンの確保 ・財務の健全性と成長投資を両立させる投下資本のコントロール(最適資本構成) ・キャピタル・アロケーション (資本コストを上回るキャッシュ・リターンの確保) ・企業価値を真に向上させるには、会計上の利益を積み上げるだけでなく、フリーキャッシュ・フローの創出力を高める必要があり、利益の質の向上を意識していきます。 ・具体的には、キャッシュ・フローの源泉となる利益については、既存事業の資産収益性による評価を実施し、成長投資を除いたベースで資本コストを上回るリターンを得ているかを見ていきます。 ・事業利益による営業キャッシュ・フローの創出だけではなく、運転資本の効率化等も意識し、キャッシュ・フローの最大化を目指します。 ・現預金は、資本コストがかかっている投下資本の運用先でもあり、資産効率性に大きな影響を与えます。適正な現預金の水準についても一定の目線を設定しております。 (適正な現預金の水準) ・現預金の保有目的は、「定常的資金」と「突発的資金」とに分けて考えております。更に「突発的資金」は「突発的な大規模投資資金(突然の大型投資資金需要にも対応しうる資金)」と「突発的な危機対応資金(突然の不測の事態にも困らないだけの安全資金)」に分けられます。 ・「定常的資金」は、日々の運転資金として保有すべき現預金と定めており、連結売上高の月商をもとに決めております。この部分については、グループ企業間でのキャッシュ・マネジメント・システムの運用を開始しており、資金の効率性は向上していると考えております。 ・「突発的資金」は、「突発的な大規模投資資金」と「突発的な危機対応資金」を合わせて定額を設定しております。「危機対応」と「大規模な投資」は同時に発生することは稀有であること、別々に金額を設定すると多額の現預金が必要となることにより、オールタナティブな資金として設定しました。 ・この目線を運用しながら、適正な現預金の水準の実現を図っていきたいと考えております。 (運転資本) ・営業キャッシュ・フローの水準は、毎年運転資本の増減に大きく左右される状況となっております。より適切な管理を目指し、方向性を見出していきたいと考えております。 (財務の健全性と成長投資を両立させる投下資本のコントロール(最適資本構成)) ・最適資本構成は、事業リスクに見合う有利子負債/自己資本の構成比であり、成長戦略をバランスシートでどう支えるか、成長投資を財務の観点からどう規律付けるか、デット・キャパシティをどのようにコントロールするかは、最適資本構成の水準によって決まってくると考えております。 ・今回の財務フレームワークでは、想定格付、事業リスクを踏まえた必要自己資本の水準より、最適資本構成としてのD/Eレシオの目線を設定しました。 ・当連結会計年度のD/Eレシオは0.53となっており、目線に沿った運用がなされていると評価しております。 (キャピタル・アロケーション) ・当社グループは、「中期経営計画2030」の期間を、「2030ビジョン」のありたい姿実現に向けて、国内外の防災、インフラの整備・維持管理に向けた幅広い貢献を担う企業を実現する期間と位置づけており、中期経営計画期間中に獲得したキャッシュ・フローは重点的に成長投資に配分していきます。 ・また、「中期経営計画2030」では新たに3事業を立ち上げたため、今後の成長投資に備えた資金調達余力の確保が重要であると考えております。そのため、一定のデット・キャパシティを維持していくことを考えており、今回設定したD/Eレシオ、自己資本比率の目線に沿うかたちで財務の健全性を向上させていく予定です。 ・ただし、M&A等により突発的に資金が必要になった場合や新規事業が予定より早く立ち上がる場合等には、その後のキャッシュ・フローを慎重に精査した上で、D/Eレシオの一時的な大幅悪化を許容する場合もあります。 ・キャピタルのアロケーションとしての株主還元につきましては、安定配当を重視してまいります。 (株主還元) ・株主還元・配当政策は経営の最重要課題の一つと認識しております。直接的な利益還元(配当)と成長投資による中長期的な株価上昇によるトータルリターンの向上を基本としています。「中期経営計画2030」においても、これまでの中期経営計画の方針は変わらず、中長期の成長に向けた投資を優先し、長期に亘る成長を確実に配当還元する方針としております。配当につきましては、短期の業績に左右されず、株主資本の成長に合わせ配当金額が増加する株主資本配当率(*)を配当の水準を決定する際の指標としていきます。具体的には、株主資本配当率3.5%を目安としていきます。 (*)株主資本配当率=配当金総額÷期末株主資本(新株式払込金を除く)×100 2024年3月期   2025年3月期   2026年3月期 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失   (百万円)   969   543   △434 株主資本   (百万円)   10,897   11,049   10,221 1株当たり配当金   (円)   13   13   13 配当金総額   (百万円)   392   392   392 配当性向(連結)   (%)   40.5   72.2   - 株主資本配当率   (%)   3.60   3.55   3.84 (当連結会計年度の資本効率の状況) ・中長期的な企業価値向上を実現するために、資本効率の向上が不可欠だと考えておりますが、当連結会計年度末のROEは△4.0%と前連結会計年度の4.9%より大幅に減少しました。売上高当期純利益率(ROS)の減少が要因です。ROEの改善のためにはROSの向上が必要と考えており、財務運営としては、投資を急ぐあまり総資産回転率が悪化したり、有利子負債が平時に極端に増えることのないよう設定した目線に基づいて運営していく必要がある(財務レバレッジを大きく上げる段階にはない)と考えております。 (%、倍) 2023年3月期   2024年3月期   2025年3月期   2026年3月期 自己資本当期純利益率(ROE)       純利益/自己資本   8.6   9.1   4.9   △4.0 売上高当期純利益率(ROS)       純利益/売上高   3.4   3.7   2.1   △1.7 総資産回転率(分母平均)   売上高/総資産   1.04   1.02   1.00   1.02 財務レバレッジ       総資産/自己資本   2.42   2.43   2.33   2.31 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計基準は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。 当社グループの連結財務諸表の作成において、損益又は資産の状況に影響を与える見積り、判断は、過去の実績や入手可能な情報に基づいておりますが、見積りは不確実性を伴うため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。

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出典

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