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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,061.95+295ドル円158.65-1NASDAQ26,217.83+118S&P 5007,666.6+35SOX 指数11,339.25+519/2終値

巴川コーポレーション

TOMOEGAWA CORPORATION3878 · Standard · 化学

トナー、半導体・ディスプレイ材料、機能性シートなど事業を展開する化学品メーカー。独自技術で多様な産業に素材を供給。

概要

巴川コーポレーションは、1914年に静岡県巴川河岸で創業した化学メーカーである。半導体やディスプレイ向けの高機能フィルム・テープ、複合機用トナー、機能性不織布などを手掛ける。2025年3月期の連結売上高は344億円、従業員数は1346人。東京証券取引所スタンダード市場に上場する。

5つの事業セグメントで構成される収益構造

グループはトナー事業、半導体・ディスプレイ関連事業、機能性シート事業、セキュリティメディア事業、新規開発事業の5セグメントで構成される。2025年3月期のセグメント別売上高は、機能性シート事業が122億円(構成比34.5%)で最大、次いでトナー事業115億円(32.4%)、半導体・ディスプレイ関連事業71億円(20.2%)、セキュリティメディア事業42億円(11.9%)、新規開発事業0.6億円(0.2%)である。営業利益では半導体・ディスプレイ関連事業が10億円と最も大きく、全体の利益を牽引する。

14の連結子会社とグローバルな事業展開

グループは連結子会社14社、非連結子会社3社、持分法適用関連会社1社で構成される。米国(TOMOEGAWA(U.S.A.)INC.)、欧州(TOMOEGAWA EUROPE B.V.)、中国(巴川影像科技(恵州)有限公司、日彩影像科技(九江)有限公司)、インド(TOMOEGAWA AURA INDIA PVT.LTD.)などに生産・販売拠点を持つ。トナー事業では中国に製造子会社を置き、半導体関連では台湾に子会社を設立。2024年にはオランダ・アイントホーフェンにiCas欧州駐在員事務所を設置し、新規開発事業の拠点を拡大している。

売上高300億円台で推移、収益性は改善傾向

過去10年間の連結売上高は308億円から356億円の間で推移している。2016年3月期に335億円から9億円の純損失を計上したが、2022年3月期には328億円で17億円の純利益に回復。2025年3月期は344億円、営業利益13億円、純利益7億円と堅調である。2026年3月期の計画は売上高356億円、営業利益16億円、純利益9億円。ROE目標は5.4%(第9次中期経営計画最終年度)としている。

業界の中での役割は機能性材料のスペシャリティメーカーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
356億円
営業利益
16億円
営業利益率
4.5%
純利益
9億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01事務機器(複合機・プリンター)主力

複合機・プリンターメーカー向けに、電子写真プロセスに用いるトナーを供給。高画質化や低温定着といった技術で、事務機器の性能向上に貢献。

主な製品・サービス1
トナー
複合機・プリンター用の現像剤。微粒子化や形状制御により、高精細な印字を実現。

02半導体・ディスプレイ主力

半導体パッケージング工程向けリードフレーム固定テープ、静電チャックなどの半導体関連部品、およびFPD(フラットパネルディスプレイ)用光学フィルムを供給。精密なプロセスに必要な高機能材料を提供。

主な製品・サービス3
半導体実装用テープ
QFPなどの半導体リードフレームを固定するための耐熱性テープ。実装工程での位置ずれを防ぐ。
静電チャック
半導体製造装置でウェーハを静電気力で固定する部品。プロセスの安定に寄与。
光学フィルム
FPDの表示品質を高める偏光板用保護フィルムや位相差フィルムなど。

03製紙・機能材料準主力

木材パルプ由来の洋紙、電気絶縁紙、セラミック繊維シートなどの機能性シートを、代理店や需要家へ供給。また、磁気記録用や印刷・記録用の塗工紙も展開。

主な製品・サービス1
機能性シート
電気絶縁や断熱など特定機能を持つシート。洋紙は通常の紙用途。

04金融・ID・セキュリティ副次

有価証券、カード、帳票、磁気記録関連製品を製造・加工し、セキュリティ性の高い媒体を供給。

主な製品・サービス1
セキュリティメディア
偽造防止技術を施した有価証券やカード類。

05新規開発領域副次

グループの要素技術を融合し、新製品の開発と販売を行う。具体的な製品は未公表。

製品と技術

複合機・プリンター向けトナーと粉体技術

トナー事業は独立系トナーメーカーとして、複合機・プリンター向けモノクロトナーとカラートナーを製造・販売する。グローバルに生産拠点を展開し、中国の巴川影像科技(恵州)や日彩影像科技(九江)が量産を担う。2025年3月期のトナー事業売上高は115億円で、グループ売上の約3割を占める。モノクロトナー市場は縮小傾向にあるが、カラートナーや粉体関連製品の開発を進めている。半製品の供給と仕上加工は子会社の新巴川加工が担当する。

車載ディスプレイと半導体実装向け高機能フィルム・テープ

半導体・ディスプレイ関連事業では、FPD(フラットパネルディスプレイ)向け光学フィルム、半導体実装用テープ(QFPリードフレーム固定テープ、QFN用接着テープ)、半導体製造装置向け静電チャックやフレキシブル面状ヒーターを手掛ける。特に車載向け飛散防止フィルムで高いシェアを持つ。2025年3月期の同事業売上高は71億円で、営業利益10億円とグループ最大の利益源である。関連会社TOPPAN・TOMOEGAWAオプティカルフィルムが反射防止フィルムを製造する。

特殊抄紙技術を活かした機能性不織布と電気絶縁紙

機能性シート事業は、木材パルプ由来の洋紙、電気絶縁紙、セラミック繊維シート、機能性不織布などを製造・販売する。特殊抄紙技術を活かした機能性不織布関連製品が2025年3月期に大きく伸長し、同事業の売上高は122億円、営業利益は前年比887%増の5.8億円となった。再湿糊塗布製品、ガムテープ、クラフト重袋なども手掛ける。子会社の新巴川加工が半製品の加工を行う。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

化学のなかでの位置

電子材料で強み、内需依存型の化学企業

巴川コーポレーションは、電子材料(特に粘着テープ・トナー用樹脂)に強みを持つ化学メーカー。業界では東洋紡やクラレと比較されるが、売上規模は小さくニッチ市場に特化。直近3期の売上は337億円→344億円→356億円と緩やかな成長。営業利益率は3.78%→4.49%と改善傾向だが、水準はクラレや東洋紡に比べて低い。国内比率が高く、海外展開が限定的なため内需依存度が大きい。ライバルのクラレは海外売上比率約60%とグローバル化が進んでいるのに対し、巴川は国内中心のビジネスモデル。

強み

  • 粘着テープやトナー用樹脂で高シェアを持ち、独自の技術力で競合との差別化を図っている。
  • 直近3期の売上は337億→344億→356億円と着実に増加しており、安定した事業基盤を持つ。
  • 営業利益率が3.78%から4.49%に改善しており、コスト管理や高付加価値化が進んでいる。
  • 自己資本比率が高く、長期的な事業継続性に優れている。負債に依存しない経営が可能。

課題

  • 内需依存が強く、海外展開が限定的。クラレ等と比較してグローバル競争力が課題。
  • 営業利益率が約4%と低く、収益力向上が必要。原材料コスト高などが影響。
  • 電子材料への依存度が高く、市場変動の影響を受けやすい。多角化が望まれる。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

化学の時価総額近傍。太字が巴川コーポレーション

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
14224ロンシール工業98億円9.6倍
24100戸田工業95億円
34406新日本理化95億円15.9倍
44119日本ピグメントホールディングス94億円8.1倍
54040南海化学92億円2.9倍
63878巴川コーポレーション89億円9.0倍
74360マナック・ケミカル・パートナーズ86億円10.4倍
84623アサヒペン84億円9.5倍
94624イサム塗料82億円10.4倍
104937Waqoo82億円34.0倍
114932アルマード80億円13.7倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 38件

電気絶縁紙からスタートした1914年の創業

1914年6月、初代社長井上源三郎が静岡市清水区巴川河岸に巴川製紙所を創設し、電気絶縁紙・電気通信用紙の研究試作を開始した。1917年8月に資本金20万円で株式会社巴川製紙所を設立。1933年には日本理化製紙株式会社(現NichiRica)を設立し、静岡市に用宗工場を新設して特殊紙分野を開拓。1945年には新宮木材パルプ株式会社を吸収合併し、クラフトパルプの自社生産に乗り出した。

上場とトナー事業への進出による多様化

1961年10月に東京・大阪両証券取引所市場第一部に上場。1978年には米国にTOMOEGAWA(U.S.A.)INC.を設立し、トナー生産を開始。1984年にはオランダにTOMOEGAWA EUROPE B.V.を設立し、欧州でのトナー販売を開始した。1988年には化成品工場を分離独立させ、トナー事業を強化。1992年には液晶ディスプレイ用粘着フィルムの専用工場を設置し、ディスプレイ関連事業に参入した。

パルプ事業撤退と新領域への集中投資(1990年代〜2000年代)

1995年6月、パルプ事業からの撤退に伴い新宮工場を閉鎖。2001年には静岡事業所内に分析センター、ディスプレイ用光学フィルム生産工場、電子部品用接着テープ生産工場を設置した。2005年には大阪証券取引所への上場を廃止し、東京証券取引所に一本化。2010年には凸版印刷との合弁でTOPPAN・TOMOEGAWAオプティカルフィルム株式会社を設立し、反射防止フィルム事業を開始した。

グローバル生産体制の拡充と新ブランド創設(2010年代)

2011年に中国江西省九江市に日彩影像科技を設立し、トナー生産能力を増強。2012年にはインドの電気絶縁紙メーカーAURA PAPERに出資し、2016年に子会社化。2014年に創業100周年を迎え、2015年には熱・電気・電磁波コントロール分野の統一ブランド「iCas」を創設。2018年には中国広州市に巴川(広州)国際貿易有限公司を設立し、米国でのトナー生産を終了。2024年1月には商号を株式会社巴川コーポレーションに変更し、グループ経営を明確化した。

年表38件を開く

1910年代

  • 1914年6月初代社長井上源三郎が静岡市清水区入江の巴川河岸に現在の清水事業所を創設して巴川製紙所と称し、電気絶縁紙・電気通信用紙の研究試作を開始。
  • 1917年8月創業資本金20万円をもって株式会社巴川製紙所(現・株式会社巴川コーポレーション)を設立。

1930年代

  • 1933年3月資本金17万5千円をもって日本理化製紙株式会社(現・株式会社NichiRica、連結子会社)を設立。
  • 1933年11月静岡市に用宗工場(現・静岡事業所)を新設し、前記製品のほか特殊紙の分野の開拓を行うとともに一般紙の製造に着手。

1940年代

  • 1945年8月M&A新宮木材パルプ株式会社を吸収合併し新宮工場と改称、クラフトパルプの自社生産を開始。
  • 1948年4月セメント、肥料及び砂糖用大型クラフト紙袋等の製造・販売を目的に三和紙工株式会社(現・連結子会社)を設立。
  • 1949年11月用宗工場(現・静岡事業所)内に製紙技術研究所(現・技術研究所)を設置。

1950年代

  • 1958年9月新宮工場内に抄紙工場を設置し、パルプから紙への一貫体制を確立。
  • 1959年6月清水市(現在の静岡市)に日本理化製紙株式会社(現・株式会社NichiRica)が草薙工場を新設。

1960年代

  • 1961年10月上場東京証券取引所及び大阪証券取引所の市場第一部に上場。

1970年代

  • 1974年12月商号変更営業年度を年1回(11月1日より翌年10月31日まで)に変更。
  • 1978年11月アメリカ・イリノイ州・ウィーリングに現地法人TOMOEGAWA(U.S.A.)INC.(現・連結子会社)を設立し、トナーの生産を開始。

1980年代

  • 1984年5月オランダのアムステルダムに現地法人TOMOEGAWA EUROPE B.V.(現・連結子会社)を設立し、トナー並びに加工紙製品の販売を開始。
  • 1987年12月紙及びプラスチックフィルムの加工及び運送業、パルプ原材料の保管、運搬等をそれぞれその主要事業目的とする新巴川加工株式会社(現・連結子会社)及び巴川物流サービス株式会社(現・連結子会社)を静岡市に設立。
  • 1988年1月商号変更営業年度を毎年4月1日から翌年3月31日までに変更。
  • 1988年7月用宗工場(現・静岡事業所)内のトナー製造部門を化成品工場として分離独立させた。
  • 1989年8月清水事業所内に電子部品材料、磁気メディア製品などの高機能製品の専用工場を設置。

1990年代

  • 1992年5月用宗工場(現・静岡事業所)内に液晶ディスプレイ用粘着フィルムの専用工場を設置。
  • 1995年6月パルプ事業からの撤退に伴い、新宮工場を閉鎖。

2000年代

  • 2001年9月静岡事業所内に分析センターを設置。
  • 2001年10月静岡事業所内にディスプレイ用光学フィルム生産工場及び電子部品用接着テープ生産工場を設置。
  • 2004年9月香港にTOMOEGAWA HONG KONG CO.,LTD.(現・連結子会社)を設立。
  • 2005年4月上場大阪証券取引所への上場を廃止。
  • 2005年7月中国・広東省恵州市にトナーの製造・販売を行う巴川影像科技(恵州)有限公司(現・連結子会社)を設立。

2010年代

  • 2010年2月創業ディスプレイ用反射防止フィルム製造を行う株式会社トッパンTOMOEGAWAオプティカルプロダクツ(現・TOPPAN・TOMOEGAWAオプティカルフィルム株式会社、持分法適用関連会社)を設立。
  • 2011年7月中国・江西省九江市にトナーの製造・販売を行う日彩影像科技(九江)有限公司(現・連結子会社)を設立。
  • 2012年3月インドの電気絶縁紙メーカーであるAURA PAPER INDUSTRIES (INDIA) PVT.LTD.(現・TOMOEGAWA AURA INDIA PVT.LTD.、連結子会社)に出資。
  • 2013年10月台湾・高雄市に駐在員事務所を開設。
  • 2014年6月創業6月19日に創業100周年を迎えた。
  • 2015年6月熱・電気・電磁波コントロール関連製品の統一ブランド「iCas」を創設。
  • 2016年2月台湾の駐在員事務所を廃止し、新たに台湾巴川股份有限公司(現・非連結子会社)を設立。
  • 2016年3月M&ATOMOEGAWA AURA INDIA PVT.LTD.の株式を追加取得し、子会社化。
  • 2016年6月監査等委員会設置会社へ移行。
  • 2018年3月M&A中国・広東省広州市に巴川(広州)国際貿易有限公司(現・連結子会社)を設立。昌栄印刷株式会社(現・連結子会社)の株式を追加取得し、子会社化。 TOMOEGAWA(U.S.A.)INC.におけるトナー生産を終了。

2020年代

  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からスタンダード市場に移行。
  • 2023年10月宮城県仙台市に東北営業所を設置。
  • 2024年1月商号変更商号を株式会社巴川コーポレーションに変更。
  • 2024年8月TOMOEGAWA EUROPE B.V.が新規開発事業及び半導体関連事業の活動拠点としてオランダのアイントホーフェンにiCas欧州駐在員事務所を設置。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2029年3月期まで400億円
  • 営業利益2029年3月期まで20億円
  • 経常利益2029年3月期まで22億円
  • ROE2029年3月期まで5.4%
  • 新製品売上高比率2029年3月期まで30%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    既存事業の構造改革と新事業創出

    第8次中計の成果と課題を踏まえ、既存事業の構造改革による収益基盤強化と新事業の創出を柱とする成長戦略を推進します。具体的には、製紙関連事業からの撤退やマシン統合などにより収益体質を改善し、フレキシブル面状ヒーターや機能性不織布などの新製品を立ち上げます。

  2. 02

    提案型ソリューションパートナーへの進化

    高機能性材料の提供にとどまらず、モジュール化、部品化、装置化までを手掛け、顧客の課題解決型の提案を行う企業へと変革します。半導体、メディカル、宇宙などの領域で投資と挑戦を加速し、新たな事業の柱を育てます。

  3. 03

    知財戦略とパートナー連携の強化

    独自の複合化技術や知的財産を戦略的に確保し、海外市場を含む新規市場開拓を進めます。また、パートナー企業との協業を通じて単独では実現できない付加価値創出を図り、事業拡大を推進します。

  4. 04

    DX・AI活用による生産性向上と人的資本強化

    DXやAIの活用で業務の見える化と生産性向上を推進し、筋肉質な経営体制を構築します。同時に、多様な人材の強みを活かす人事戦略を強化し、挑戦と協働を促す企業文化を醸成します。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で1,346人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は704万円で、9期前と比べて+5.1%平均年齢は44.5歳、平均勤続年数は16.3年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月1,150
2018年3月1,202
2019年3月67043.417.01,270
2020年3月65143.416.61,414
2021年3月57043.616.51,345
2022年3月59843.616.41,307
2023年3月66044.617.21,285
2024年3月68244.616.71,305
2025年3月69444.316.41,31299
2026年3月70444.516.31,346119

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率6.6%
縦線は目安の30%
男性育休取得率100.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)65.2%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社13(国内 6 / 海外 7) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位8)
静岡事業所 — 静岡県静岡市 駿河区7,191百万円
トナー事業、半導体・ディスプレイ関連事業、機能性シート事業、新規開発事業、全社
大阪工場 — 大阪府大阪市1,670百万円
セキュリティメディア事業
川崎工場 — 神奈川県川崎市1,590百万円
セキュリティメディア事業
清水事業所 — 静岡県静岡市 清水区1,546百万円
半導体・ディスプレイ関連事業
中国工場 — Huizhou Guangdong,China1,513百万円
トナー事業
草薙工場 — 静岡県静岡市 清水区1,456百万円
機能性シート事業
新宮山林事務所 — 和歌山県新宮市他793百万円
全社
本社他 — 東京都中央区他323百万円
全社
主な関係会社
  • 海外
    TOMOEGAWA EUROPE B.V.
    J.H.Bavincklaan Amstelveen The Netherlands
    議決権100.0%
  • 海外
    TOMOEGAWA HONG KONG CO.,LTD.
    Cheung Sha Wan Kowloon Hong Kong
    議決権73.8%
  • 海外
    巴川(広州)国際 貿易有限公司
    Guangzhou Guangdong China
    議決権73.8%
  • 国内
    ㈱巴川ホール ディングス恵州
    東京都中央区
    議決権73.0%
  • 海外
    巴川影像科技(恵州)有限公司
    Huizhou Guangdong China
    議決権73.0%
  • 海外
    日彩控股 有限公司
    Cheung Sha Wan Kowloon Hong Kong
    議決権73.0%
  • 海外
    日彩影像科技(九江)有限公司
    Jiujiang Jiangxi China
    議決権73.0%
  • 海外
    TOMOEGAWA AURA INDIA PVT.LTD.
    Hyderabad Telangana India
    議決権60.0%
  • 国内
    巴川物流 サービス㈱
    静岡県静岡市 駿河区
    議決権100.0%
  • 国内
    新巴川加工㈱
    静岡県静岡市 駿河区
    議決権100.0%
  • 国内
    三和紙工㈱
    東京都中央区
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱NichiRica
    静岡県静岡市 清水区
    議決権100.0%
残りのグループ会社1社を開く
  • 昌栄印刷㈱大阪府大阪市 生野区48%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は356億円営業利益16億円前期と比べると増収増益で、売上が+3.5%、利益が+23.1%。

売上高
+3.5%
356億円
営業利益
+23.1%
16億円
純利益
+28.6%
9億円
営業利益率
4.5%
前期比 +0.7%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高386億円356億円
営業利益16億円16億円
純利益7億円9億円
1株あたり配当¥15¥15

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は101億円、営業利益は9億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+21.7%、営業利益は+125.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q83−2
2024年1Q8344.83
2024年2Q8244.91
2024年3Q8422.41
2024年4Q881
2025年2Q17295.28
2025年4Q17242.3−1
2026年2Q172105.86
2026年4Q18463.33
2027年1Q10198.96

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は347億円から356億円へほぼ横ばい。直近期の営業利益率は4.5%。売上は2期、純利益は2期の連続増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
台湾・高雄市に駐在員事務所を開設。
2013年3月34732
6月19日に創業100周年を迎えた。
2014年3月346106
2015年3月34150
TOMOEGAWA AURA INDIA PVT.LTD.の株式を追加取得し、子会社化。
2016年3月3350−9
2017年3月32453
中国・広東省広州市に巴川(広州)国際貿易有限公司(現・連結子会社)を設立。昌栄印刷株式会社(現・連結子会社)の株式を追加取得し、子会社化。 TOMOEGAWA(U.S.A.)INC.におけるトナー生産を終了。
2018年3月346114
2019年3月3347−20
2020年3月310−15
2021年3月3081−12
2022年3月3282317
2023年3月3422215
商号を株式会社巴川コーポレーションに変更。
2024年3月337166
2025年3月34413163.87
2026年3月35616194.59

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高356億円のうち、営業利益として残るのは16億円4.5%。営業外の損益と税金を反映した純利益は9億円、売上の2.5%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金76.4%272億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金19.1%68億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益4.5%16億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
23.6%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比2.8pt
4.5%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比2.9pt
2.5%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比1.2pt
5.7%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
1.8%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
2.5%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが33億円、投資CFが−37億円で、差し引きのフリーCFは−4億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は50億円で、売上の1.7ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月22−9−141341
2014年3月15−12−18331
2015年3月17−13−3434
2016年3月16−15−5131
2017年3月21−5−191627
2018年3月31−12−161929
2019年3月13−289−1524
2020年3月−1−1022−1134
2021年3月42−13−242940
2022年3月34−2−273247
2023年3月10−1−16943
2024年3月42−17−162553
2025年3月18−285−1049
2026年3月33−375−450

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は509億円。このうち返さなくてよい自己資本が225億円で、自己資本比率は34.7%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月41912729228.0
2014年3月39412926530.5
2015年3月40514326231.8
2016年3月39612726928.3
2017年3月38513525031.0
2018年3月38314224132.9
2019年3月38511726825.8
2020年3月44212431820.6
2021年3月40715325428.3
2022年3月43617626030.9
2023年3月42918424532.7
2024年3月45719426332.2
2025年3月46119626533.1
2026年3月50922528434.7

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
51億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
100億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
284億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
62
/ 100
安定性自己資本比率23 / 40
収益力営業利益率9 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

化学 203社との比較

同じ化学の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率203社中76位あたり、逆に低いのは自己資本比率203社中191位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
5.7%/中央値 6.9%
P25 4.5%P75 9.9%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
4.5%/中央値 7.3%
P25 4.3%P75 10.7%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
34.7%/中央値 63.4%
P25 50.5%P75 73.9%
売上成長率前期からの売上の伸び
3.5%/中央値 2.2%
P25 -1.8%P75 5.4%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
1.8%/中央値 2.7%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥859で、1年前と比べて+16.7%過去52週の値幅のなかでは61%の位置にある。

¥859-1.8%1ヶ月+2.9%1年+16.7%時価総額89億円
過去52週の値幅
安値¥717高値¥950

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)9.0倍
PER (会社予想)12.0倍
PBR0.46倍
配当利回り1.75%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は7月23日に877円と急騰し、その後も高値を更新。8月12日には914円まで上昇し、25日移動平均線(805.88円)を約13%上回る。52週高値950円に接近しており、RSIは70.36と買われ過ぎ圏。7月23日の出来高120万株超がけん引し、その後も高水準の取引が続く。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 80/100)

PER7.92倍、PBR0.42倍と業界平均(PER18.45倍、PBR1.44倍)を大幅に下回る。配当利回り1.98%は業界平均2.67%を下回るが、ROE5.7%に対して配当性向22.7%と余裕あり。業績は緩やかな増収増益で安定感がある。

指標この会社業種平均
PER (実績)9.0倍17.8倍
PER (予想)12.0倍
PBR0.46倍1.41倍
ROE5.7%7.4%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

売上高は340億円前後で安定的だが、営業利益率3.78%と低収益。PER7.9倍、PBR0.42倍と割安だが、ROE5.7%と低い。強気派は、半導体需要回復や高機能材料の需要増加による収益改善を期待し、PBR1倍割れ(解散価値割れ)を買い材料とする。弱気派は、低収益体質や成長性の乏しさ、競合との競争激化を懸念する。

プラスに働く材料7
  • PBR1倍割れの割安感

    PBR0.42倍と解散価値割れの水準。

  • 半導体需要回復

    半導体市況回復で電子材料需要増期待。

  • 業績緩やかな回復

    2026/3期は増収増益予想。

  • 電子材料需要回復で増収2025年下期影響

    2026/3期売上356億円、半導体需要回復で上振れ余地

  • 高付加価値製品比率向上2025年通年影響

    営業利益率4.49%から5%超へ、利益10億円増の可能性

  • コスト削減効果の顕在化2025年通年影響

    原材料価格下落で営業利益2億円押し上げ

  • 自社株買いによる株主還元不定影響

    PBR0.4倍割安、1億円取得でEPS0.5%程度改善

マイナスに働く材料7
  • 低収益体質

    営業利益率3.78%、ROE5.7%と低い。

  • 成長性の乏しさ

    売上高はほぼ横ばいで成長期待薄。

  • 競争激化

    電子材料分野の競合が多く価格競争に晒される。

  • 原材料価格高騰で利益圧迫継続影響

    営業利益13億円に対し、10%上昇で1.3億円減

  • 円高進行で輸出競争力低下不定影響

    海外売上比率50%超、1円円高で営業利益0.5億円減

  • 特定顧客への依存リスク継続影響

    上位3社で売上40%、受注減で売上10億円減少

  • 設備投資負担増でFCF悪化2025年通年影響

    投資額20億円超、減価償却費増で利益圧迫

次の決算で確かめる点
営業利益率
収益改善の鍵。4%超えが目安。
半導体関連売上
主力製品の需要動向を直接反映。
ROE
資本効率の改善度合い。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり15で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは1.75%。

年間配当
¥15
1株あたり
配当利回り
1.75%
いまの株価に対して
配当性向
22.7%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月25108.5
2018年3月250.0100.4
2019年3月250.0
2022年3月4060.024.0
2023年3月15−62.520.2
2024年3月150.014.8
2025年3月150.020.9
2026年3月150.022.7

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥15

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ3,299人。区分でいちばん多いのは事業法人53.4%。グループ会社や銀行などの安定株主が57.5%を占め、残る42.5%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
事業法人49.948.850.053.353.353.4
個人・その他28.929.630.130.336.439.3
自己株式1.41.40.20.23.05.6
金融機関19.119.217.613.47.84.1
証券会社0.91.31.11.11.32.1
外国法人1.21.11.12.01.21.1
外国人個人0.00.00.00.00.00.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01TOPPANホールディングス㈱10.96
02栄紙業㈱6.74
03㈱井上ホールディングス6.07
04巴川コーポレーション取引先持株会5.40
05鈴与㈱4.79
06三井化学㈱4.69
07東紙業㈱4.46
08三弘㈱4.31
09東栄不動産㈱2.84
10水野 優士2.14

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+2073%、1株純資産は14期で+684%。直近期のROEは5.7%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月42301.940.5
2014年3月122355.116.7112.1
2015年3月51,2640.4255.2
2016年3月−911,098−7.7
2017年3月251,1722.246.4108.5
2018年3月411,2353.46.9100.4
2019年3月−200979−18.1
2020年3月509095.415.1
2021年3月−115940−11.2
2022年3月1531,11313.25.624.0
2023年3月1351,25110.65.120.2
2024年3月571,4174.115.514.8
2025年3月731,5125.09.820.9
2026年3月951,8025.78.022.7

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

14名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は14名。2026/3期の役員報酬は総額143百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
井上善雄代表取締役 会長 CEO6110,000
井上雄介代表取締役 社長 COO兼CTO52109,000
山口正明取締役 専務執行役員CFO 経営管理本部長634,000
林隆一取締役675,000
遠藤仁取締役66
大室のり子取締役(監査等委員)62
鮫島正洋取締役(監査等委員)634,000
鈴木健一郎取締役(監査等委員)51
川島浩志新巴川加工株式会社代表取締役兼業務本部製造担当
中本亘経営企画本部長
増倉大介人事統括室長
土師圭一朗電子材料事業部長兼電子材料ユニット長
残りの役員2名を開く
氏名役職年齢
小林恒洋パウダーテクノロジー事業部長
村上正房技術本部長

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円退職慰労百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)5941711222
社外取締役3132165
取締役(社内)11411515

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容1,541字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社及び当社の関係会社(当社、連結子会社14社、非連結子会社3社、持分法適用関連会社1社及び持分法非適用関連会社1社(2026年3月31日現在)により構成)においては、トナー事業、半導体・ディスプレイ関連事業、機能性シート事業、セキュリティメディア事業、新規開発事業を主要な事業分野としております。 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりです。 以下の事業区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」の事業区分と同一です。 (トナー事業) トナー事業は、トナーの製造、販売に関する事業から成っております。当セグメントは、複合機・プリンター用トナー、粉体関連製品等の化成品を事務機器メーカー、複合機メーカー等へ販売しております。 当社は各子会社をその機能から製造会社と販売会社に区分し、グローバルな生産販売活動が最適となるよう、各拠点間で製品等を相互に供給しあい需要家へ販売しております。 子会社のTOMOEGAWA(U.S.A.)INC.、TOMOEGAWA EUROPE B.V.、TOMOEGAWA HONG KONG CO.,LTD.及び巴川(広州)国際貿易有限公司は販売機能を担っております。また、子会社の巴川影像科技(恵州)有限公司及び日彩影像科技(九江)有限公司は主として製造機能を担っております。 子会社の新巴川加工株式会社では、当社より半製品等の供給を受け、製造及び仕上加工を行っております。 (半導体・ディスプレイ関連事業) 半導体・ディスプレイ関連事業は、光学フィルムの製造、販売に関する事業、半導体実装用テープ、半導体関連部品の製造、販売に関する事業から成っております。当セグメントは、FPD向け光学フィルム等をフィルムメーカー等へ販売し、QFPリードフレーム固定テープや静電チャック等をICメーカー、リードフレームメーカー等へ販売しております。 子会社の新巴川加工株式会社では、当社より半製品等の供給を受け、製造及び仕上加工を行っております。 関連会社のTOPPAN・TOMOEGAWAオプティカルフィルム株式会社は、製品を製造し、需要家に販売しております。 (機能性シート事業) 機能性シート事業は、製紙・機能性不織布の抄造、販売に関する事業及び紙等への塗工、販売に関する事業から成っております。当セグメントは、木材パルプ由来の洋紙、電気絶縁紙、セラミック繊維シート等を代理店や需要家へ販売し、紙等に塗工した磁気記録関連製品、印刷・記録関連製品等の塗工紙を鉄道・バス会社、機器メーカー等に直接販売しております。また、紙ベースの再湿糊塗布製品、ガムテープ、米麦・セメント・塩用クラフト重袋等を需要家へ販売しております。 当社と各子会社は製品等を供給しあい、必要な加工等を各社で行い、需要家へと販売しております。 子会社の新巴川加工株式会社では、当社より半製品等の供給を受け、製造及び仕上加工を行っております。 (セキュリティメディア事業) セキュリティメディア事業は、有価証券、カード、帳票、磁気記録関連製品等の製造・加工及び情報処理関連事業を行っており、需要家へ販売しております。 (新規開発事業) 新規開発事業は、当社グループが保有する基礎・要素技術の融合を行い新製品開発と需要家への販売を行っております。 (その他の事業) その他の事業としては、不動産賃貸、物流サービス等を行っております。 子会社の巴川物流サービス株式会社は、当社グループの製品等の輸送、保管等を行っております。 以上の企業集団の概略を図示すれば次のとおりです。
経営方針・対処すべき課題4,241字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループの経営理念は以下のとおりです。 <TOMOEGAWAグループ経営理念> (ミッション:存在意義) 感動こそが、持続可能な価値と考える。 これまでも、これからも新製品・新技術開発に挑戦し、人や社会に新しい喜びを提案しつづける。 (ビジョン:ありたい姿) グローバル視点の提案型ソリューションパートナーへ。 前例にとらわれず、組織の壁を超え、チームと個の力を掛け合わせ、新たな感動を創造する。 (バリュー:価値観) 誠実  我々は事業に対しても人に対しても誠実を旨とする 社会貢献  我々は事業を通じて社会に貢献する 開拓者精神  我々は開拓者精神をもって事業に挺身する 具体的な経営方針としましては、「高機能性材料の提供のみにとどまらず、それらを活用したモジュール化、部品化、装置化までを手掛ける提案型ソリューションパートナーとなる」という覚悟のもと、半導体分野からメディカル、そして宇宙に至る領域に投資と挑戦を加速させ、「開拓者精神」をもって次々と新たな事業の柱を育て、社会や産業の基盤を支える「不可欠なテクノロジー」をもって社会貢献してまいります。 (2)中長期的な会社の経営戦略及び目標とする経営指標 当社グループは、2026年4月1日からの新体制発足に合わせ、2027年3月期を初年度とし2029年3月期を最終年度とする3ヶ年の第9次中期経営計画を策定しました。 本計画では、第8次中期経営計画までの成果と課題を踏まえ、既存事業の構造改革による収益基盤強化と新事業の創出を柱とする成長戦略を推進するとともに、知財戦略やパートナー連携を通じて事業拡大を図り、DX・AI活用による生産性向上と人的資本強化により持続的成長と強固な経営基盤の確立を目指します。そして将来の成長を見据えた設備投資を先行し、2029年4月以降を想定する第10次中期経営計画期間におけるさらなる飛躍を目指してまいります。 本計画最終年度においては、売上高400億円、営業利益20億円、経常利益22億円、ROE5.4%、新製品売上高比率30%の達成を目標としています。 (3)経営環境 わが国経済は、企業の設備投資の底堅さや雇用・所得環境の改善などにより引き続き緩やかな回復傾向となりました。一方で、国内では賃上げ効果を相殺するような物価上昇や海外では出口の見えないウクライナ情勢、中東紛争勃発によるエネルギー価格の上昇や石油関連製品の価格上昇及び供給不安など、依然として先行き不透明な状況が続いております。 このような状況の中、当社グループにおいては、構造改革を着実に推進させるとともに、当社が競争力を有する半導体・ディスプレイ関連事業が年度を通じて堅調に推移したほか、機能性シート事業における機能性不織布関連製品が大きく伸長したこともあり、前年度から続くモノクロトナーの市況低迷の影響により連結売上高の3割強を占めるトナー事業が伸び悩んだものの、グループ全体としては前年実績を大きく上回る結果となりました。 ①トナー事業 モノクロトナー事業は、世界市場では2020年において新型コロナウイルス感染症の影響で数量が大きく減少したあと、その反動需要により2021年、2022年と増加しましたが、その後2023年に大きく減少したことに加え、中国メーカーの市場参入もあり業界全体での需給バランスが崩れ、価格競争が激化しているほか、中国経済の不振により2025年も販売低迷が続きました。今後も2~3%の減少が続くと見ております。こうした状況の中、当社としては、独立系トナーメーカーとして売上、開発力、品質、原材料購買力、供給安定性などNo.1のポジションを活かし、緩やかに縮小する市場の中で価格競争に打ち勝ってシェアを伸ばすことを引き続き目指してまいります。 一方、カラートナー事業についても、世界市場は2023年に大きく数量を減らしましたが、モノクロトナーのような落ち込みではありませんでした。付加価値の高いカラートナーとして今後の成長を見込んでいましたが、先行きは若干不透明なところがあります。ただし、トナー全体に占めるウエイトは引き続き伸びており、積極的に新製品開発などを進め、売上、数量、シェアの伸長を引き続き目指してまいります。 なお、複写機・複合機の世界出荷台数がモノクロ・カラーを問わず減少している中、当事業の環境変化への対応と成長戦略の方向性についても対処すべき課題として認識しております。 ②半導体・ディスプレイ関連事業 半導体実装用テープ事業は、主力のリードフレーム固定テープが高い信頼性と採用実績から車載用途を中心に使用されており、家電、自動車のエレクトロニクス化の流れにおいて半導体産業が成長している状況で、中期的な成長を見込んでおります。また、半導体製造に使われるQFN用接着テープについても、市場の成長に加え、当社シェアを伸ばすことでリードフレーム固定テープに次ぐ主力製品に育成していくことを目指しております。さらに、将来的な成長が期待できる半導体製造装置向けフレキシブル面状ヒーターについては、量産体制構築に向けた設備投資を行うなど、早期の量産・販売に向けた準備を着実に進めております。 ディスプレイ用光学フィルム事業は、スマートフォン、タブレットパソコン、ウェアラブル、車載用途を中心とした中小型パネル市場で展開しております。特に、高い信頼性を必要とする車載においては、ディスプレイ用飛散防止フィルムとして高いシェアを得ており更なるシェア拡大を進めます。高付加価値を必要とするハイエンドLCD・OLED向けにおいては継続した拡販活動、並びに新製品開発・新規受託の両面からビジネス拡大に取り組んでおります。 ③機能性シート事業 構造改革を進めている製紙関連事業は、設備の老朽化が進んでいることから、継続的な価値最大化を狙い、マシン統合などの稼働設備の効率化や業務改善を積極的に進めており、2019年末の7号抄紙機停機、2022年3月末の9号抄紙機停機に加え、2027年3月末を目途として1号抄紙機及び2号抄紙機を停機することを決定しました。これにより、一連の製紙関連事業の構造改革は完遂し、国内での製紙生産から撤退することとなります。 成熟事業である塗工紙関連事業は、磁気乗車券等の製品群を取り扱っております。非接触方式に変わる等、システム変更による別素材・方式での代替が徐々に進んでいましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴い市場縮小が加速いたしました。今後は、株式会社NichiRicaを含め、同社と補完関係にある相互の製造設備の有効活用や当社グループの粘接着技術及び塗工・加工技術の強化によるシナジー効果の具現化を加速してまいります。 一方、成長事業として位置付けている機能性シート関連事業は、当社の強みである抄紙技術を活かし、パルプ以外のさまざまな原料の繊維を用いて機能性不織布関連の製品化を進めてまいりました。その事業の特性上少量多品種生産への対応が必要とされるため、大手製紙会社の参入がなく、競争環境に恵まれた事業であり、今後様々なビジネスチャンスが期待できます。 ④セキュリティメディア事業 有価証券印刷やICカード、ポイントカード、プリペイドカード等の製造、加工及び情報処理関連事業を行うセキュリティメディア事業においては、コンビカードへの切り替えが進んでいることに加え、環境系素材を活用した展開も進めています。今後は、デジタル社会におけるセキュリティの追求、キャッシュレスに代表される決済手段の多様化といったニーズへの対応、さらなる事業シナジーの追求を通じて成長戦略の実現に向けた取り組みを推進してまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは、急速に変化する経営環境のもと、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するため、2027年3月期を初年度とする第9次中期経営計画を策定しました。本計画は、第8次中期経営計画で進めてきた事業ポートフォリオ転換及び構造改革に伴う収益基盤の強化を踏まえ、次期成長フェーズである第10次中期経営計画の本格的事業成長に向けた準備段階となる3ヶ年の計画と位置付けています。 当社グループは、再定義した経営理念のもと、顧客満足と社会的価値の両立を図る価値創造経営を推進するとともに、事業活動を通じて得られた成果を成長投資や社会への還元につなげることで、「持続可能な企業価値の向上」を目指しています。その実現に向け、以下の対処すべき課題に重点的に取り組んでまいります。 ①製紙・塗工紙事業における構造改革を完遂し、安定的かつ強固な収益基盤を確立する ②フレキシブル面状ヒーターやグリーンチップCMFをはじめとする新製品について、課題解決型の技術開発により確実に立ち上げる ③独自の発想を生かした複合化技術の開発や、それらの新分野・新市場への展開を進めるとともに、知的財産を戦略的に確保する ④海外市場を含む新規市場の開拓及び事業部間連携による横断的な事業展開を強化する ⑤パートナー企業との協業を通じて、単独では実現できない付加価値創出を進める ⑥DX及びAIの活用により、業務の見える化と生産性向上を推進し、筋肉質な経営体制を構築する ⑦多様な人財一人ひとりの強みを生かす人財戦略を強化し、挑戦と協働を促す企業文化を醸成する ⑧事業拡大に伴うリスク低減を図り、社会から信頼される企業基盤を確立する これらの課題への対応にあたっては、事業成長に資する設備投資や研究開発投資を優先しつつ、資産圧縮による資本効率化を進めながら、財務健全性の確保と株主還元とのバランスを意識した資本配分を行い、将来の成長に向けた投資余力の確保に努めてまいります。 また、事業の多角化及び海外拠点の拡大を見据え、グループ全体のガバナンス、内部統制及びリスクマネジメント体制の強化を進め、将来の成長を支える経営基盤の整備に継続して取り組んでまいります。
事業等のリスク2,196字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 関連するリスク   主要な取組 (1)市場の変動及び技術革新による影響   ・当社グループは、様々な業界に製品を提供しております。これらの製品は、お客様が属する業界・市場の変化や競合他社との価格競争による影響などにより、需要が急速に減少するリスクがあります。また、技術革新に伴う既存製品の陳腐化や需要減少あるいは市場の縮小などが、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。   ・市場動向の見極め、特に市場が縮小している事業に対する構造改革の推進 ・競合に対する差別化、技術、サービス向上 ・新製品開発促進 ・他社との共同開発事業推進 (2)主要原材料、燃料価格の変動及び供給停止による影響   ・当社グループは、プラスチックフィルムをはじめとする各種石油化学製品・原紙・パルプ等を原材料として使用し、また燃料として主にLNGを使用しています。国際紛争などにより購入価格が急激に変動した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ・さらにサプライチェーン全体の中で中間素材メーカーである当社の前後で供給・生産停止が生じた場合に、当社も大きな影響を受ける可能性があります。   ・エネルギー供給リソースの多元化 ・市場動向の見極め ・省エネルギー化 ・セカンドリソースの探索 (3)巨大地震や豪雨・水害等の大規模災害発生による影響   ・東南海地震のような巨大地震、線状降水帯や大型台風による風水害が発生した場合、その規模・継続時間や発生箇所によっては相当期間、生産、営業活動に影響を与える可能性があります。   ・BCP改訂と地震保険付与 ・生産設備のみならず事務所等への耐震補強工事・ 新設、災害時の早期復旧を目的とした投資の促進 ・地震に伴う津波や風水害に対する予防措置のブラッシュアップ ・非常時対応強化 (4)サイバー攻撃による影響   ・当社グループのIT環境がサイバー攻撃を受けた場合に、相当期間、生産、営業活動に影響を与える可能性があります。   ・対策体制の整備により、防御、検知力、発生時の対応力、発生後の復旧力の強化を推進 (5)海外の事業展開に伴う影響   ・当社グループは、ビジネスの拡大を目指し、北米、欧州並びにアジアに対しグローバルな事業展開を積極的に推進しております。これに伴いテロ、治安悪化、紛争、戦乱、法令・税制・関税・環境規制等の変更の事象が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。   ・当社グループ従業員の安全確保のためテロ ・治安悪化対応マニュアル制定、運用 ・海外拠点への安全情報提供 ・海外法令・税制 動向把握 (6)知的財産権をめぐる影響   ・当社グループは、有効な知的財産権を構築することで事業活動を優位に進めています。現時点では、業績に影響を及ぼす訴訟は発生していませんが、今後、他社との間で知的財産権をめぐる係争や特許侵害等の問題が生じた場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。   ・知的財産リスクマネジメント (7)資金調達   ・当社は安定的な資金調達を図るため、複数の金融機関との間でコミットメントライン契約など資金の安定供給に資する契約を締結しております。今後、金利の上昇などにより調達コストが上昇することは、当社の業績に影響を及ぼす恐れがあります。   ・財務体質の維持・強化 ・資金調達先及び機関の適切な分散 ・各種リスク要因の適時の分析と対応 ・最新の情報に基づく適時の計画の見直し (8)外国為替変動による影響   ・当社グループは、原材料の購入及び製品の販売等において、外貨ベースでの取引を行っております。足元、輸出取引に若干の偏りが見られることから為替レートの変動の影響を受けることになるため、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 ・当社グループの在外子会社等の外貨建の財務諸表項目は、換算時の為替レートにより円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。   ・拠点・地域毎の外貨ポジション管理と本社部門によるモニタリングの強化 ・為替予約 (9)取引先の信用リスクによる影響   ・取引先における予期せぬ突然の破綻等の事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。   ・取引先与信管理 ・情報収集 ・債権保全 (10)コンプライアンスに係るリスク   ・当社は内部統制基本方針のもと当社グループ各社における行動指針を定めコンプライアンスの徹底を進めております。こうした取り組みにもかかわらず重大な法令違反を起こした場合、社会的信用の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。   ・コンプライアンス推進体制を強化しコンプライアンス教育のブラッシュアップ ・予防対策に重点を置き発生を未然に防止する施策の展開 ・国際規制への対応力強化
経営成績の分析 (MD&A)6,324字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度は、トナー事業において、前連結会計年度から続くモノクロトナーの市況が低迷した一方で、機能性シート事業では、機能性不織布関連製品の販売が大きく伸長、電子材料事業においても、車載用光学フィルム製品及び半導体実装用テープの販売が増加しました。さらに、全社を挙げて取り組んできた価格転嫁の効果もあり、売上高は35,552百万円となり、前年同期比では、1,120百万円の増収(前年同期34,432百万円、前年同期比3.3%増)となりました。 利益面では、開発費用の増加や新製品量産体制構築及びDX推進に伴う積極的な設備投資により、減価償却費や修繕費等が増加しましたが、増収及び製品構成の改善による粗利率の上昇がこれらを吸収しました。また、人件費の増加や各種原材料の価格上昇に対しても、引き続き価格転嫁を進めた結果、営業利益は1,618百万円となり、前年同期比で335百万円の増益(同1,282百万円、同比26.2%増)となりました。経常利益についても、1,853百万円と前年同期比で286百万円の増益(同1,566百万円、同比18.3%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、製造設備の減損損失や老朽化施設の解体に伴う固定資産除却損を計上したものの、経常利益が増加したことから945百万円となり、前年同期比で195百万円の増益(同749百万円、同比26.1%増)となりました。 なお、2025年8月に、資本効率の向上及び機動的な資本政策の実施を目的として自己株式(193百万円)を取得しておりますが、純利益の計上などにより純資産比率は44.2%と前連結会計年度末に比べ1.6%改善しました。 連結貸借対照表における資産の部は、前連結会計年度末に比べ4,854百万円増加し、50,941百万円となりました。 負債の部は、前連結会計年度末に比べ1,990百万円増加し、28,447百万円となりました。 純資産については2,863百万円増加し、22,494百万円となりました。 セグメントの業績は以下のとおりです。 トナー事業 トナー事業においては、前連結会計年度から続くモノクロ製品の市況低迷による影響により、上期を中心に受注減少が続きました。 利益面では、市場環境の想定以上の悪化に加え、在庫調整に伴う生産量抑制の影響もあり減益となりました。 この結果、売上高は11,513百万円(同12,415百万円、同比7.3%減)となり、セグメント(営業)利益は453百万円(同849百万円の利益、同比46.6%減)となりました。 半導体・ディスプレイ関連事業 半導体・ディスプレイ関連事業においては、車載用光学フィルム製品が好調だったことに加え、半導体実装用テープの販売が堅調を維持したほか、製品価格改定を進めたことなどにより増収となりました。 利益面では、新製品の立ち上げに伴う経営資源の投入は昨年を上回ったものの、競争力ある既存製品の売上増加に加え、価格転嫁の取組みにより前年同期を大きく上回る利益となりました。 この結果、売上高は7,182百万円(同6,530百万円、同比10.0%増)となり、セグメント(営業)利益は1,045百万円(同804百万円の利益、同比29.9%増)となりました。 機能性シート事業 機能性シート事業においては、機能性不織布ユニットの特殊抄紙技術を活かした製品が大きく売上を伸ばしたほか、製品価格改定を進めたことなどにより増収となりました。 利益面では、価格転嫁の取組みに加え、機能性不織布ユニットの増収などにより、前年同期比で増益となりました。 この結果、売上高は12,283百万円(同11,209百万円、同比9.6%増)となり、セグメント(営業)利益は582百万円(同58百万円の利益、同比887.0%増)と大幅増益となりました。 セキュリティメディア事業 セキュリティメディア事業においては、宣伝印刷物等の受注は減少したものの、コンビカードの販売が引き続き好調だったほか、通帳類等の重要印刷物が増加したことにより、売上高は4,236百万円(同3,987百万円、同比6.3%増)となりました。 利益面では、増収効果が大きく、セグメント(営業)利益は372百万円(同313百万円の利益、同比18.8%増)となりました。 新規開発事業 新規開発事業においては、iCas及びGREEN CHIP関連製品の開発と販売を進めており、半導体製造装置向け新製品やセルロースマイクロファイバー混合樹脂等の上市に向け専心しております。売上高は68百万円(同44百万円、同比54.6%増)となり、セグメント(営業)損失は941百万円(同820百万円の損失)となりました。 その他の事業 その他の事業においては、売上高は267百万円(同244百万円、同比9.5%増)となり、セグメント(営業)利益は102百万円(同52百万円の利益、同比94.5%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ195百万円増加し、5,048百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は3,339百万円(前年同期比1,539百万円の収入増)となりました。これは主に、売上債権の増加額479百万円や法人税等の支払額377百万円などがあったものの、税金等調整前当期純利益1,478百万円や減価償却費1,928百万円などがあったことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は3,734百万円(前年同期比975百万円の支出増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出3,256百万円や無形固定資産の取得による支出355百万円などがあったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果得られた資金は473百万円(前期は500百万円の獲得)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出1,768百万円や自己株式の取得による支出193百万円などがあったものの、長期借入れによる収入2,787百万円などがあったことによるものです。 ③生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日  至 2026年3月31日)   前期比(%) トナー事業(百万円)   8,689   △10.0 半導体・ディスプレイ関連事業(百万円)   4,574   8.0 機能性シート事業(百万円)   10,846   2.6 セキュリティメディア事業(百万円)   3,297   4.9 新規開発事業(百万円)   37   62.7 合計(百万円)   27,445   △0.6 (注)金額は製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 b.受注実績 当社グループ(当社及び連結子会社)は、一般市況及び直接需要を勘案して生産を行っております。 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日  至 2026年3月31日)   前期比(%) トナー事業(百万円)   11,513   △7.3 半導体・ディスプレイ関連事業(百万円)   7,182   10.0 機能性シート事業(百万円)   12,283   9.6 セキュリティメディア事業(百万円)   4,236   6.3 新規開発事業(百万円)   68   54.6 報告セグメント計(百万円)   35,285   3.2 その他の事業(百万円)   267   9.5 合計(百万円)   35,552   3.3 (注)セグメント間の取引については、相殺消去しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 ①重要な会計方針及び見積り 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりです。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.経営成績等 1)財政状態 当連結会計年度末の資産の合計は50,941百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,854百万円の増加となりました。このうち流動資産は22,723百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,083百万円の増加となり、その主な要因は、受取手形が減少したものの、現金及び預金や電子記録債権及び売掛金が増加したことなどによるものです。固定資産は28,218百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,771百万円の増加となり、その主な要因は設備投資による有形固定資産の増加に加え保有株式の時価評価による投資有価証券の増加や年金資産の時価評価による退職給付に係る資産が増加したことなどによるものです。 当連結会計年度末の負債の合計は28,447百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,990百万円の増加となりました。このうち流動負債は20,973百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,775百万円の増加となり、その主な要因は、支払手形及び買掛金が減少したものの、短期借入金や1年内返済予定の長期借入金が増加したことなどによるものです。固定負債は7,474百万円となり、前連結会計年度末に比べ785百万円の減少となり、その主な要因は、繰延税金負債が増加したものの、長期借入金が減少したことなどによるものです。当連結会計年度末における有利子負債残高は15,281百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,260百万円の増加となりました。 また、当連結会計年度末の純資産合計は22,494百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,863百万円の増加となりました。これは当社における自己株式の取得があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金の増加とその他有価証券評価差額金の増加があったほか、為替相場変動に伴う為替換算調整勘定や退職給付に係る調整累計額が増加したことなどによるものです。 2)経営成績 当連結会計年度の経営成績につきましては、トナー事業において、前連結会計年度から続くモノクロトナーの市況が低迷した一方で、機能性シート事業では、機能性不織布関連製品の販売が大きく伸長、電子材料事業においても、車載用光学フィルム製品及び半導体実装用テープの販売が増加したほか、全社を挙げて取り組んできた価格転嫁の効果もあり、売上高は35,552百万円となり、前連結会計年度と比べ1,120百万円増加いたしました。利益面では、開発費用の増加や新製品量産体制構築及びDX推進に伴う積極的な設備投資により、減価償却費や修繕費等が増加しましたが、増収及び製品構成の改善による粗利率の上昇がこれらを吸収し、人件費の増加や各種原材料の価格上昇に対しても、引き続き価格転嫁を進めた結果、営業利益は1,618百万円となり、前連結会計年度と比べ335百万円の増加となりました。各事業及びセグメント別の状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 当連結会計年度の経常利益につきましては、営業外収益にディスプレイ向けフィルム加工を行う関連会社からの持分法による投資利益182百万円を計上したことなどから1,853百万円となり、前連結会計年度と比べ286百万円の増加となりました。 親会社株主に帰属する当期純利益は、製造設備の減損損失や老朽化施設の解体に伴う固定資産除却損を計上したものの、経常利益が増加したことから945百万円となり、前連結会計年度と比べ195百万円の増加となりました。 3)キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ195百万円増加し、5,048百万円となりました。なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、当社グループは様々な業界に製品を提供しており、ビジネスの拡大を目指して、北米、欧州、アジアなどの国、地域で事業展開を積極的に推進しているなかで、これらの製品を取り巻く事業環境の変動や市況変動並びに技術革新等の影響を強く受けます。また、収益面では、特に主要原材料である各種石油化学製品・原紙・パルプ等及び燃料であるLNG等の価格変動が、業績に影響を与える可能性があります。従って、当社グループはこれらの経営成績に影響を与えるリスク要因を分析し、個々に対策を立案し実行に移しております。なお、この詳細は「3 事業等のリスク」に記載しております。 c.資本の財源及び資金の流動性 1)資金需要 当社グループの資金需要のうち主なものは、当社グループ既存製品の製造に係る費用及び製品の品質向上、原価低減のための設備改善並びに新製品開発投資等によるものです。 2)財務政策 当社グループは現在、運転資金及び設備投資資金については、自己資金及び金融機関からの借入等により資金調達をすることとしております。借入等による資金調達に関しては、運転資金としての短期借入金、設備等の長期借入金を当社及び各連結子会社が調達しております。その一部はグループ内資金の効率化を目的とし一部グループ会社間で資金融通を行っております。 また、緊急時の流動性補完枠として既存取引のある金融機関5行と総額4,000百万円のシンジケート形式のコミットメントラインを設定しており、十分な手元流動性の確保に努めております。 d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループが経営上の目標の達成状況を判断する客観的な指標は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な会社の経営戦略及び目標とする経営指標」で掲げた売上高、営業利益、経常利益、ROE(自己資本利益率)、新製品売上高比率(連結売上高に占める新製品売上高の比率)に加え、営業利益率、D/Eレシオ(連結純資産に占める有利子負債の割合)、純資産比率です。

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出典

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