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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,085.45+319ドル円158.62-2NASDAQ26,241.86+142S&P 5007,680.46+49SOX 指数11,350.08+619/2終値

住友化学

SUMITOMO CHEMICAL COMPANY, LIMITED4005 · Prime · 化学

総合化学メーカー。農薬から医薬、電子材料までをカバーし、石化バリューチェーンと有機合成技術を基盤に多角展開。

概要

住友化学は1925年に住友肥料製造所として発足し、現在は石油化学、農業、エレクトロニクス、医薬にわたる総合化学メーカーである。1949年に東京・大阪証券取引所に上場。2026年3月期の連結売上収益は2兆3,285億円、従業員数は約27,500人。本社は東京都中央区に置く。

5つの事業セグメントで構成される多角経営

住友化学はアグロ&ライフソリューション、ICT&モビリティソリューション、アドバンストメディカルソリューション、エッセンシャル&グリーンマテリアルズ、住友ファーマの5セグメントで事業を展開する。農薬・肥料から半導体材料、医薬品CDMO、合成樹脂までを手掛け、グループ全体で214社を擁する。各セグメントは独立した研究開発と販売網を持ち、業績の変動要因も異なる。住友ファーマは低分子医薬品を製造販売し、2026年3月期に利益貢献が大きかった。

収益構造と業績の変動要因

2024年3月期に当期損失3,118億円を計上したが、2025年3月期は黒字転換し386億円の純利益、2026年3月期は609億円に増加した。コア営業利益は2,084億円。エッセンシャル&グリーンマテリアルズではペトロ・ラービグ社の定期修繕や事業撤退で売上減少があった一方、住友ファーマでは進行性前立腺がん治療剤「オルゴビクス」や過活動膀胱治療剤「ジェムテサ」の売上拡大が収益改善を牽引した。

世界32カ国以上に広がる生産・販売網

グループは日本国内に愛媛、千葉、大阪、大分工場などの主要拠点を持ち、海外では韓国(東友ファインケム)、ブラジル、インド、シンガポール(PCS、ポリオレフィン会社)、サウジアラビア(ラービグ)、米国、スイスなどに生産・販売子会社を配置する。シンガポール石油化学コンビナートやラービグ統合コンプレックスは国際的な競争力の基盤である。

住友グループの事業精神と長期ビジョン

住友化学は住友の事業精神「自利利他 公私一如」を掲げ、長期ビジョンとして「Innovative Solution Provider」を目指す。社会課題として食糧、ICT、ヘルスケア、環境を特定し、GX(グリーントランスフォーメーション)、DX(デジタルトランスフォーメーション)、BX(バイオトランスフォーメーション)を軸に研究開発を推進する。2025年度からの中期経営計画ではROE8%などを目標とする。

業界の中での役割は多角的化学メーカー:農業・医薬・エレクトロニクス・産業向け素材・エネルギーを供給にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
2.3兆円
営業利益
1,517億円
営業利益率
6.5%
純利益
609億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01農業・生活関連(アグロ&ライフソリューション)主力

農薬、肥料、農業資材、家庭用・防疫用殺虫剤、熱帯感染症対策資材、飼料添加物などを製造・販売。農業生産性向上と生活環境衛生に貢献。

主な製品・サービス3
農薬・肥料
除草剤、殺虫剤、殺菌剤など作物保護に用いる農薬と、生育を促進する肥料を供給。
家庭用殺虫剤
蚊取り線香やエアゾールなど一般家庭で使用する殺虫剤を提供。
飼料添加物
家畜の栄養補給や健康維持のための添加物を製造。

02エレクトロニクス・モビリティ(ICT&モビリティソリューション)主力

光学製品、半導体プロセス材料、化合物半導体材料、タッチセンサーパネル、高純度アルミニウム・アルミナ、化成品、添加剤、エンジニアリングプラスチックス、電池部材などを製造・販売。情報通信機器や自動車の高性能化・軽量化に寄与。

主な製品・サービス4
半導体プロセス材料
フォトレジストや研磨材など半導体製造工程に使用される高純度材料を供給。
光学製品
偏光フィルムや位相差フィルムなど液晶ディスプレイに用いる光学フィルムを提供。
エンジニアリングプラスチックス
軽量で耐熱性・強度に優れた樹脂(ポリカーボネート等)を自動車部材や電子機器筐体向けに供給。
電池部材
リチウムイオン電池のセパレーターや電解質など、蓄電デバイス向け材料を提供。

03医薬(アドバンストメディカルソリューション + 住友ファーマ)準主力

アドバンストメディカルソリューションでは高度化低分子医薬、医療用オリゴ核酸、再生・細胞医薬のCDMO(製法開発・製造受託)事業を展開。住友ファーマでは低分子医薬品の製造販売を行う。

主な製品・サービス3
CDMOサービス(低分子医薬)
製薬企業向けに低分子医薬品の原薬・中間体の開発から商業生産までを受託。
CDMOサービス(核酸医薬)
オリゴ核酸医薬品の合成・精製・製剤化を一貫受託。
低分子医薬品(住友ファーマ)
中枢神経系やがん領域などを中心に処方箋医薬品を製造・販売。

04基礎化学品・合成樹脂(エッセンシャル&グリーンマテリアルズ)準主力

合成樹脂(ポリオレフィン等)、合成繊維原料、工業薬品、メタアクリル樹脂、合成樹脂加工製品、アルミナ、合成ゴムなどを製造販売。産業基盤素材を広く供給。

主な製品・サービス3
合成樹脂
ポリエチレン、ポリプロピレンなどの汎用樹脂を自動車部品・包装材向けに供給。
メタアクリル樹脂
透明性・耐候性に優れたアクリル樹脂を建材・看板・照明用途に提供。
合成ゴム
自動車タイヤや工業部品に用いる合成ゴムを供給。

05エネルギー・物流等(その他)副次

電力・蒸気の供給、運送・倉庫業務などをグループ内外に提供。

製品と技術

農薬・家庭用殺虫剤の世界的な品揃え

アグロ&ライフソリューションでは除草剤、殺虫剤、殺菌剤などの農薬と、肥料、農業資材を提供。殺菌剤「インディフリン」は南米の大豆用途に加えインドで水稲向けに販売を開始した。家庭用殺虫剤ではピレスロイド系の蚊取り線香やエアゾールを三沢工場で生産し、フランスのアベンティスから買収した事業も含めてグローバルに展開する。飼料添加物も手掛ける。

半導体材料と光学フィルムの高機能化

ICT&モビリティソリューションでは半導体プロセス材料(フォトレジスト、研磨材)、偏光フィルム、タッチセンサーパネル、高純度アルミナ、電池部材(セパレーター・電解質)を製造。台湾のアジア ユニオン エレクトロニック ケミカル コーポレーション買収により半導体ケミカル拠点を拡大。ディスプレイ向け偏光フィルムは大型LCDからOLED・車載用へシフトを進めている。

CDMO事業と住友ファーマの医薬品

アドバンストメディカルソリューションでは低分子医薬、医療用オリゴ核酸、再生・細胞医薬のCDMO(製法開発・製造受託)を提供。広栄化学が中核子会社である。住友ファーマでは進行性前立腺がん治療剤「オルゴビクス」や過活動膀胱治療剤「ジェムテサ」を販売し、2026年3月期はこれらの売上拡大が利益成長に貢献した。

基礎化学品と合成樹脂の安定供給

エッセンシャル&グリーンマテリアルズではポリエチレン・ポリプロピレンなどの合成樹脂、メタアクリル樹脂、合成ゴム、工業薬品、アルミナなどを製造。シンガポールのポリオレフィン会社やサウジアラビアのラービグ統合コンプレックスが大規模生産拠点として機能する。自動車部品や包装材向けに供給される一方、市況変動の影響を受けやすい事業でもある。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

化学のなかでの位置

総合化学で国内大手、多角化進むも収益力は中位

住友化学は総合化学メーカーとして、石化、情報電子化学、健康・農業関連など幅広い事業を展開する。同業他社のクラレや東洋紡と比べ、売上高は突出して大きく、国内化学業界の中核を担う。しかし、近年の収益性は営業利益率6〜7%程度で、高付加価値製品に強みを持つクラレなどと比較すると劣後する。事業ポートフォリオが多岐にわたるため、景気変動の影響を受けやすく、また基礎化学品の市況変動に収益が左右される構造だ。資源高や円安の恩恵を受けつつも、構造改革の進捗が収益力向上の鍵を握る。

強み

  • 売上高2.4兆円超と国内化学で最大級。多事業を展開し、スケールメリットを発揮できる。
  • 石化から電子材料、健康・農業まで多角化し、特定分野の不振を他事業で補完できる。
  • 情報電子化学や機能材料など成長分野に投資し、新製品創出の基盤を築いている。
  • 海外生産拠点や販売網を有し、需要拡大が見込まれる新興国市場に対応できる。

課題

  • 営業利益率が6%台と低く、競合のクラレに比べ資本効率が悪く、株主還元の余力が限られる。
  • 石化など基礎化学品の市況変動の影響を強く受け、利益が不安定になりやすい。
  • 多角化が裏目に出るケースもあり、不採算事業の整理や選択と集中が課題だ。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

機能性化学の時価総額近傍。太字が住友化学

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
17911TOPPANホールディングス1.5兆円21.7倍
27912大日本印刷1.3兆円12.9倍
35201AGC1.2兆円13.2倍
44204積水化学工業1.1兆円14.2倍
54021日産化学1.1兆円21.7倍
64005住友化学1.0兆円16.6倍
74183三井化学9,014億円24.5倍
84182三菱瓦斯化学8,139億円
95901東洋製罐グループホールディングス6,967億円12.6倍
104403日油6,362億円15.3倍
114203住友ベークライト6,271億円22.3倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(機能性化学)に従っています。

会社の歴史

沿革 31件

住友肥料製造所として独立した1925年

1925年6月、住友肥料製造所として現在の愛媛工場の地で独立発足した。1934年2月、商号を住友化学工業株式会社に改称し総合化学企業への道を歩み始める。当時は肥料が主力であったが、以降、染料や医薬品など事業領域を拡大するきっかけとなった。

染料・医薬品への進出と戦後の商号変更(1944~1952年)

1944年7月、日本染料製造株式会社を合併し染料・医薬品部門に進出(大阪・大分工場の基となる)。1946年2月に日新化学工業株式会社へ商号変更、1949年5月に東京・大阪両証券取引所に上場。同年12月には旧住友アルミニウム製錬の設備を譲り受け、アルミナからアルミニウムの一貫生産を開始した。1952年8月、住友化学工業に商号復帰。

石油化学事業へ参入した1958年

1958年5月、愛媛工場でエチレン及び誘導品の生産を開始し石油化学部門に進出。1965年11月に住友千葉化学工業株式会社を設立し、千葉に石油化学コンビナートを整備(1975年合併、現在の千葉工場)。エチレンプラントを軸に、合成樹脂や合成繊維原料など川下製品の一貫生産体制を構築した。

農薬・医薬の研究体制強化と国際事業の開始(1971~1984年)

1971年7月、宝塚総合研究所(現アグロ&ライフソリューション研究所)を設置し農薬・医薬の研究を強化。1978年には三沢工場が操業開始し、ピレスロイド系家庭用殺虫剤の生産体制を拡充。1982年2月、インドネシア・アサハンアルミニウム事業が操業開始(2013年にインドネシア政府へ譲渡)。1984年3月にはシンガポール石油化学コンビナートが操業開始し、国際事業が本格化した。同年10月、医薬品事業を住友製薬株式会社として分社化。

情報電子化学とグローバルM&Aで成長した2000年代

2001年5月、フランス・アベンティス社から家庭用殺虫剤事業を買収。2002年11月、武田薬品工業から農薬事業を譲り受け、住化武田農薬(後に吸収合併)が営業開始。2003年3月、韓国東友STIで液晶カラーフィルター大型生産設備が操業開始。2004年10月、商号を住友化学株式会社に変更。2005年10月、住友製薬と大日本製薬が合併し大日本住友製薬(現住友ファーマ)が発足した。

ラービグ統合コンプレックスと構造改革の時代(2009年~)

2009年4月、サウジアラムコとの共同事業であるラービグ石油精製・石油化学統合コンプレックスが操業開始。2023年3月、染料事業から撤退。2024年以降は石油化学事業の構造改革を推進し、ペトロ・ラービグ社への持分比率を15%に引き下げ、国内エチレンプラントの運営最適化を進めた。住友ファーマの業績回復もあり、2026年3月期は純利益609億円を達成。

年表31件を開く

1920年代

  • 1925年6月創業株式会社住友肥料製造所として独立新発足(現在の愛媛工場)

1930年代

  • 1934年2月商号を住友化学工業株式会社に改称

1940年代

  • 1944年7月M&A日本染料製造株式会社を合併して、染料、医薬品部門に進出(現在の大阪・大分工場、2023年3月に染料事業から撤退)
  • 1946年2月商号変更日新化学工業株式会社に商号変更
  • 1949年5月上場東京・大阪両証券取引所に株式上場
  • 1949年12月創業旧住友アルミニウム製錬株式会社(1934年6月設立、1949年8月解散)から全設備を譲り受け、アルミナからアルミニウムまでの一貫生産を開始

1950年代

  • 1952年8月住友化学工業株式会社に商号復帰
  • 1958年5月愛媛工場においてエチレン及び誘導品の生産を開始し、石油化学部門へ進出

1960年代

  • 1965年11月中央研究所(高槻)を設置(2003年3月閉鎖)
  • 1965年11月創業住友千葉化学工業株式会社を設立、石油化学コンビナートを整備(1975年1月同社を合併、現在の千葉工場)

1970年代

  • 1971年7月宝塚総合研究所(現在のアグロ&ライフソリューション研究所)を設置し、医薬品、農薬部門の研究体制を強化
  • 1976年7月創業住友アルミニウム製錬株式会社を設立(1976年11月同社にアルミニウム事業を譲渡、なお、1986年12月同社解散)
  • 1978年1月三沢工場の操業開始により、ピレスロイド系家庭用殺虫剤の生産体制を強化

1980年代

  • 1982年2月当社が中心になり進めた日本とインドネシアの経済協力事業である「インドネシア・アサハン・アルミニウム」操業開始(2013年12月、インドネシア政府に株式譲渡)
  • 1983年1月愛媛工場のエチレンプラント及び誘導品設備の一部を休止し、千葉工場へ生産集中
  • 1984年2月創業医薬品事業を独立した専業体制で運営するため稲畑産業株式会社との間で住友製薬株式会社を設立(1984年10月同社に医薬品事業を譲渡、同社営業開始)
  • 1984年3月当社が中心になり進めた日本とシンガポールの経済協力事業である「シンガポール石油化学コンビナート(ペトロケミカル コーポレーション オブ シンガポール(プライベート)リミテッド(現在のPCS(プライベート)リミテッド)及びザ ポリオレフィン カンパニー(シンガポール)プライベート リミテッドほか)」操業開始(1997年4月、第2期増強設備操業開始)
  • 1988年4月M&A米国における農薬の開発・販売を目的に米国シェブロン・ケミカル社との間でベーラントU.S.A. コーポレーション(現在のベーラントU.S.A. LLC)を設立(1991年9月同社を完全子会社化)
  • 1988年6月M&A生物環境科学研究所(現在の先進基盤技術研究所に統合)を宝塚総合研究所(現在のアグロ&ライフソリューション研究所)から分離し、農薬等の安全性評価の研究体制を強化
  • 1989年3月M&A筑波研究所(現在の先進基盤技術研究所に統合)を設置し、新素材の研究体制を強化

1990年代

  • 1994年4月基礎化学、石油化学、精密化学及び農業化学の4事業部門ごとに、生産、販売、研究を一元化した組織に再編成
  • 1998年12月当社が中心になり進めたシンガポールでの「アクリル酸・MMAプロジェクト(現在のスミトモ ケミカル アジア プライベート リミテッドほか)」操業開始

2000年代

  • 2000年1月創業ベーラント バイオサイエンス コーポレーション(現在のスミトモ バイオラショナル カンパニー LLC)を設立(1999年12月)し、米国アボット ラボラトリーズ社から生物農薬関連事業を買収
  • 2001年5月M&Aフランスのアベンティス社(現在のサノフィ社)から家庭用殺虫剤関連事業を買収
  • 2001年10月情報電子関連事業を一層強化、育成するため、情報電子化学部門を新設
  • 2002年11月住化武田農薬株式会社が、武田薬品工業株式会社から農薬関連事業を譲り受け、営業を開始
  • 2003年3月韓国の東友STI株式会社(現在の東友ファインケム株式会社)で液晶ディスプレイ用カラーフィルター大型生産設備の操業開始
  • 2004年10月商号変更商号を住友化学株式会社に、本店所在地を東京都中央区新川二丁目27番1号に変更
  • 2005年10月創業住友製薬株式会社と大日本製薬株式会社が合併し、大日本住友製薬株式会社(現在の住友ファーマ株式会社)が発足
  • 2007年11月M&A住化武田農薬株式会社を吸収合併
  • 2009年4月M&A当社とサウジ・アラムコ社が共同で建設したラービグ(サウジアラビア)における石油精製・石油化学統合コンプレックスの基幹プラントであるエタンクラッカーが操業開始

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • コア営業利益2027年度まで2,000億円
  • ROE2027年度まで8%
  • ROIC2027年度まで6%
  • D/Eレシオ2027年度まで0.8倍台
  • ROE中長期的まで10%以上

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    新成長戦略による事業ポートフォリオ高度化

    有機合成技術を基盤とする「勝ち筋」事業を軸にセグメント横断で競争力を強化し、再生・細胞医薬事業を新たな成長事業として育成する

  2. 02

    構造改革の継続的遂行による強靭化

    石油化学事業ではペトロ・ラービグ社の持分比率引き下げや国内エチレンプラント運営最適化などを推進し、財務基盤の強化を図る

  3. 03

    財務・資本効率の改善

    ROIC志向経営を再徹底し、投資管理プロセスを強化。投資判断の客観性向上とモニタリング強化により投資効率最大化とROIC向上を図る

  4. 04

    3つのXを基軸としたR&D戦略

    全社研究戦略会議の新設や研究企画部の新設により重点分野への戦略的アロケーションと全社横断的な構造改革を推進する

  5. 05

    新成長戦略を支える経営基盤の強化

    生成AIの活用促進・高度化により全社員が日常的にAIを利用する環境を浸透させ、事業競争力の強化につなげる

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で27,491人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は959万円で、9期前と比べて+6.1%平均年齢は42.4歳、平均勤続年数は16.7年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月32,536
2018年3月31,837
2019年3月90440.714.932,542
2020年3月89140.915.333,586
2021年3月85641.015.534,743
2022年3月88441.215.434,703
2023年3月91141.515.533,572
2024年3月84241.615.732,161
2025年3月81842.116.329,279659
2026年3月95942.416.727,491552

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率9.2%
縦線は目安の30%
男性育休取得率101.1%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)77.2%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社30(国内 15 / 海外 15) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
愛媛工場 — 愛媛県新居浜市813億円
エッセンシャル&グリーンマテリアルズ等
ICT&モビリティソリューション — (大韓民国)750億円
アグロ&ライフソリューション — (米国)539億円
大阪工場 — 大阪市此花区415億円
ICT&モビリティソリューション等
千葉工場 — 千葉県市原市389億円
エッセンシャル&グリーンマテリアルズ等
ICT&モビリティソリューション — (米国)352億円
壬生川火力 発電所ほか — 愛媛県 西条市ほか350億円
その他
大分工場 — 大分県大分市346億円
アグロ&ライフソリューション等
本社(東京) — 東京都中央区250億円
全社共通等
エッセンシャル&グリーンマテリアルズ — (シンガポール 共和国)221億円
ほか32件の開示あり
主な関係会社
  • 海外
    スミトモ ケミカル ブラジル インダストリア キミカ S.A.
    ブラジル連邦共和国 セアラー州
    議決権100.0%
  • 海外
    スミトモ ケミカル アメリカ インコーポレーテッド
    米国 ニューヨーク州 ニューヨーク市
    議決権100.0%
  • 海外
    スミトモ バイオラショナル カンパニー LLC
    米国 イリノイ州 リバティービル
    議決権100.0%
  • 海外
    ベーラント バイオサイエンス LLC
    米国 イリノイ州 リバティービル
    議決権100.0%
  • 海外
    ベーラント U.S.A. LLC
    米国 カリフォルニア州 サン・ラモン
    議決権100.0%
  • 海外
    スミカ ポリマーズ アメリカ コーポレーション
    米国 ニューヨーク州 ニューヨーク市
    議決権100.0%
  • 海外
    CDT ホールディングス リミテッド
    英国 ケンブリッジシャー
    議決権100.0%
  • 海外
    ケンブリッジ ディスプレイ テクノロジー リミテッド
    英国 ケンブリッジシャー
    議決権100.0%
  • 国内
    東友ファインケム㈱
    大韓民国 ピョンタク市
    議決権100.0%
  • 海外
    スミカ セミコンダクター マテリアルズ テキサス インコーポレーテッド
    米国 テキサス州 ヒューストン
    議決権100.0%
  • 国内
    SSLM㈱
    大韓民国 テグ市
    議決権100.0%
  • 国内
    日本シンガポール石油化学㈱
    東京都中央区
    議決権79.7%
残りのグループ会社18社を開く
  • 住友ファーマ㈱大阪市中央区52%
  • スミトモ ファーマ アメリカ インコーポレーテッド米国 マサチューセッツ州 マールボロ100%
  • スミトモ ファーマ スイス GmbHスイス連邦 バーゼル100%
  • ユーロバント サイエンシズ GmbHスイス連邦 バーゼル100%
  • 住化電子材料科技(無錫)有限公司中華人民共和国 江蘇省無錫市100%
  • 住華科技股份有限公司台湾 台南市85%
  • スミトモ ケミカル アジア プライベート リミテッドシンガポール共和国100%
  • ザ ポリオレフィン カンパニー(シンガポール)プライベート リミテッドシンガポール共和国70%
  • スミトモ ケミカル チリ S.A.チリ共和国 サンティアゴ100%
  • ㈱田中化学研究所福井県福井市100%
  • スミトモ ケミカル インディア リミテッドインド共和国 ムンバイ75%
  • 広栄化学㈱東京都中央区56%
  • 田岡化学工業㈱大阪市淀川区51%
  • その他154社
  • ラービグ リファイニング アンド ペトロケミカル カンパニーサウジアラビア王国 ラービグ15%
  • PCS(プライベート)リミテッドシンガポール共和国50%
  • 住友精化㈱大阪市中央区33%
  • その他32社
国際子会社 (GLEIF登録 5社)
  • AUSUMITOMO CHEMICAL AUSTRALIA PTY. LIMITED
  • JP住化カラー株式会社
  • JP住友ファーマ株式会社
  • INSUMITOMO CHEMICAL INDIA LIMITED
  • USSumitomo Biorational Company LLC

国際的な法人識別子 (LEI) の親子関係データ。金融取引を行う子会社が中心で、全子会社の一覧ではありません。

公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    グリーンイノベーション基金事業/CO2等を用いたプラスチック原料製造技術開発廃プラ・廃ゴムからの化学品製造技術の開発廃プラスチックを原料とするケミカルリサイクル技術の開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2022-03-29
    18.9億円
  • 調達
    グリーンイノベーション基金事業/CO2の分離回収等技術開発低圧・低濃度CO2分離回収の低コスト化技術開発・実証工場排ガス等からの中小規模CO2分離回収技術開発・実証/分離膜を用いた工場排ガス等からのCO2分離回収システムの開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2022-07-07
    7.2億円
  • 調達
    超先端材料超高速開発基盤技術プロジェクト計算機支援次世代ナノ構造設計基盤技術材料データ構造化AIツール開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2019-09-02
    1,675万円
  • 調達
    カーボンリサイクル実現を加速するバイオ由来製品生産技術の開発産業用物質生産システム実証微生物によるグリチルレチン酸および類縁体の生産システム実証
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2021-08-27
    1,088万円
  • 調達
    NEDO先導研究プログラムエネルギー・環境新技術先導研究プログラム排ガス・廃水中希薄有害物質の無害化・利用技術開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2021-07-08
  • 補助金
    化学肥料原料調達支援緊急対策事業
    農林水産省 · 2022-10-06
    2.8億円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は2.3兆円営業利益1,517億円前期と比べると減収減益で、売上が-10.7%、利益が-21.4%。

売上高
-10.7%
2.3兆円
営業利益
-21.4%
1,517億円
純利益
+57.8%
609億円
営業利益率
6.5%
前期比 -0.9%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高2.4兆円2.3兆円
営業利益1,770億円1,517億円
純利益700億円609億円
1株あたり配当¥16¥16

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は5,782億円、営業利益は610億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+2.7%。

対象期間売上高兆円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q0.64−533
2024年1Q0.56−717−12.7−332
2024年2Q0.62−620−9.9−431
2024年3Q0.62−269−4.3−335
2024年4Q0.64−2,020
2025年2Q1.241,2129.8−65
2025年4Q1.367185.3451
2026年2Q1.101,0379.5397
2026年4Q1.234803.9212
2027年1Q0.5861010.5408

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は2.0兆円から2.3兆円へ1.2倍に増えた。直近期の営業利益率は6.5%。純利益は2期連続で増加。

決算期売上高兆円営業利益億円税引前利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月1.95503−511
この期から会計基準が日本基準からIFRSに変わりました。前後の数値は単純に比較できません
2014年3月2.241,111370
2015年3月2.381,574522
2016年3月2.101,712815
2017年3月1.941,223765
2018年3月2.192,4081,338
2019年3月2.321,8841,180
2020年3月2.231,305309
2021年3月2.291,378460
2022年3月2.772,5111,621
2023年3月2.90270
2024年3月2.45−4,628−3,118
2025年3月2.611,9305817.4386
2026年3月2.331,5171,1616.5609

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高2.3兆円のうち、営業利益として残るのは1,517億円6.5%。営業外の損益と税金を反映した純利益は609億円、売上の2.6%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金71.3%1.7兆円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金24.3%5,655億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益6.5%1,517億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
28.7%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比0.8pt
6.5%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比2.8pt
2.6%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比0.5pt
6.4%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
1.8%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
3.3%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが2,348億円、投資CFが−748億円で、差し引きのフリーCFは1,600億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は2,086億円で、売上の1.1ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月1,716−1,658−360581,269
2014年3月1,944−1,352−5915921,323
2015年3月2,609−566−1,5152,0432,020
2016年3月2,612−537−1,7802,0752,156
2017年3月1,858−2,057−5−1991,933
2018年3月2,933−1,545−9431,3882,319
2019年3月2,081−1,808−6092732,017
2020年3月1,060−4,9973,735−3,9371,806
2021年3月3,745−1,774−4001,9713,609
2022年3月1,717−1,154−8145633,654
2023年3月1,116−194−1,7859223,058
2024年3月−513−1,122492−1,6352,174
2025年3月2,330852−3,0083,1822,098
2026年3月2,348−748−1,9911,6002,086

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は3.4兆円。このうち返さなくてよい自己資本が1.0兆円で、自己資本比率は29.6%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産兆円自己資本兆円負債兆円自己資本比率%
2013年3月2.470.751.7220.1
2014年3月2.790.931.8523.1
2015年3月2.881.121.7627.5
2016年3月2.680.751.9327.9
2017年3月2.880.812.0728.2
2018年3月3.070.932.1430.2
2019年3月3.171.002.1731.5
2020年3月3.650.922.7325.3
2021年3月3.991.022.9725.5
2022年3月4.311.223.0928.3
2023年3月4.171.172.9928.1
2024年3月3.930.972.9724.5
2025年3月3.440.902.3726.2
2026年3月3.401.012.1729.6

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
2,086億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
6,554億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
2.2兆円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
53
/ 100
安定性自己資本比率20 / 40
収益力営業利益率13 / 30
現金創出営業CFの黒字継続20 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

化学 203社との比較

同じ化学の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り203社中114位あたり、逆に低いのは自己資本比率203社中198位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
6.4%/中央値 6.9%
P25 4.5%P75 9.9%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
6.5%/中央値 7.3%
P25 4.3%P75 10.7%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
29.6%/中央値 63.4%
P25 50.5%P75 73.9%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-10.7%/中央値 2.2%
P25 -1.8%P75 5.4%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.6%/中央値 2.7%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥617.3で、1年前と比べて+38.8%過去52週の値幅のなかでは94%の位置にある。

¥617.3-0.5%1ヶ月+28.0%1年+38.8%時価総額1.0兆円
過去52週の値幅
安値¥419高値¥629.2

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)16.6倍
PER (会社予想)14.6倍
PBR0.92倍
配当利回り2.59%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

8月21日に前日比7.18%高の559.8円と急伸し、1ヶ月で1.27%上昇した。25日移動平均線(525.14円)を約6.6%上回り、75日線(546.83円)も突破した。52週高値625円に接近し、52週安値416.1円からは34.6%高い。8月4日に54,875,400株の大量の出来高を伴って482.2円まで下落したが、その後は切り返し、上昇トレンドに転じた。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 70/100)

PER15.07倍は同業界平均17.74倍を下回り、PBR0.84倍は平均1.41倍の半分以下で大きく割安。配当利回り2.86%は平均2.66%を上回り、ROE6.4%は低水準で収益性に課題。業績は2025年3月期に黒字転換したものの、純利益は386億円と低く、配当性向69%と高いが配当維持には懸念。2026年3月期も利益成長が見込まれるが、ROE改善が鍵。割安ではあるが、収益力の弱さがリスク。

指標この会社業種平均
PER (実績)16.6倍17.8倍
PER (予想)14.6倍
PBR0.92倍1.41倍
ROE6.4%7.4%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

この銘柄の投資論点は、赤字からの回復過程にある業績が持続的な成長軌道に乗るかどうか。強気派は、2025年3月期の黒字転換や、医薬・農業などの安定事業の価値再評価、市況回復による石化事業の収益改善を期待する。弱気派は、過去の大型減損やリストラの影響が残る中で、事業ポートフォリオの選択と集中が進まず、再度の業績悪化リスクを指摘。特に、情報電子化学の需要変動や石化のマージン悪化が懸念材料。

プラスに働く材料7
  • 黒字転換で収益改善期待

    2025年3月期に純損益が黒字化し、市況回復でさらなる増益が見込める。

  • 安定事業の再評価

    医薬や農業部門は好調で、ポートフォリオの下支えとなる。

  • 株価は割安水準

    PBR0.76倍と解散価値割れで、資産価値の観点から下値は限定的。

  • PBR0.76倍から1倍への是正余地継続影響

    PBR0.76倍を1倍に是正で時価総額約2,600億円増

  • 2026/3期は純利益609億円と増益決算発表後影響

    純利益386億円→609億円、最終損益は改善基調

  • 予想PER12倍と実績13.7倍の差決算発表後影響

    株価509.4円、予想PER12倍は実績13.72倍を下回り割安感

  • 配当利回り3.14%が下値支え継続影響

    配当利回り3.14%は高く、利回り目的の買いが入りやすい

マイナスに働く材料7
  • 石化市況の不透明感

    世界的な供給過剰で石化マージンが圧縮され、収益が悪化する恐れ。

  • 過去の減損の教訓

    2024年3月期の大赤字の要因が残り、追加損失のリスクは拭えない。

  • 事業再編の遅れ

    赤字事業の整理が進まず、資本効率が低い状態が続く。

  • 2026/3期は営業利益413億円減益通年影響

    営業利益1,930億円→1,517億円、収益力低下で株価重石

  • 売上高が2,778億円減少通年影響

    売上高2兆6,063億円→2兆3,285億円、減収基調

  • ROE6.4%と低い資本効率継続影響

    ROE6.4%は資本コストを意識する水準、PBR改善にはROE向上が必要

  • 外国人保有31.8%の売り圧力継続影響

    外国人保有比率31.8%、リスク回避時に売りが出やすい

次の決算で確かめる点
石化セグメントの営業損益
業績の変動要因であり、市況感を反映する重要な指標。
情報電子化学の売上高
半導体市況の影響を受け、高成長が期待される分野の動向を確認。
医薬・農業の利益率
安定事業の収益貢献度を測り、ポートフォリオの質を評価する。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり16で、前期から+50.0%いまの株価に対する利回りは2.59%。増配か配当維持が1年続いている。

年間配当
¥16
1株あたり
配当利回り
2.59%
いまの株価に対して
配当性向
69.0%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
1年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月1462.1
2018年3月2257.164.4
2019年3月220.053.7
2020年3月17−22.7122.0
2021年3月12−29.458.8
2022年3月24100.063.6
2023年3月18−25.058.4
2024年3月9−50.0169.1
2025年3月90.060.9
2026年3月1450.069.0

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥16

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ230,711人。区分でいちばん多いのは金融機関32.2%。グループ会社や銀行などの安定株主が35.8%を占め、残る64.2%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
金融機関44.542.040.537.634.732.2
外国法人26.829.926.519.423.831.7
個人・その他20.720.524.033.632.227.8
証券会社4.13.65.15.25.14.7
事業法人3.83.93.84.14.13.6
自己株式1.21.21.21.21.20.4
外国人個人0.00.00.00.10.10.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)14.24
02株式会社日本カストディ銀行(信託口)5.54
03住友生命保険相互会社4.29
04日本生命保険相互会社2.47
05STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)2.06
06住友化学社員持株会1.88
07JPモルガン証券株式会社1.83
08株式会社日本カストディ銀行(三井住友信託銀行再信託分・住友生命保険相互会社退職給付信託口)1.75
09STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.57
10JP MORGAN CHASE BANK 3857811.32

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近1
  • 2026-07-06
    ブラックロック・ジャパン株式会社
    新規の大量保有報告
    1.85%
    -0.16pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+219%、1株純資産は14期で+101%。直近期のROEは6.4%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月−31304−10.4
2014年3月233946.516.882.0
2015年3月324847.319.440.4
2016年3月5045710.510.261.1
2017年3月474979.813.362.1
2018年3月8256715.47.664.4
2019年3月7261112.37.153.7
2020年3月195653.217.0122.0
2021年3月286234.720.458.8
2022年3月9974514.55.763.6
2023年3月47160.6104.258.4
2024年3月−191590−29.2169.1
2025年3月245504.115.360.9
2026年3月376116.413.469.0

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

15名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は15名。2026/3期の役員報酬は総額1,742百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約5倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
岩田圭一代表取締役 会長68463,000
水戸信彰代表取締役 社長66231,000
佐々木啓吾代表取締役63133,000
新沼宏取締役68250,000
山口登造取締役64135,000
伊藤元重取締役74
村木厚子取締役70
市川晃取締役71
野田由美子取締役66
野崎邦夫取締役 監査等委員(常勤)69101,000
大野顕司取締役 監査等委員(常勤)6297,000
加藤義孝取締役 監査等委員74
残りの役員3名を開く
氏名役職年齢保有株数
米田道生取締役 監査等委員772,000
神村昌通取締役 監査等委員65
坂田信以取締役693,000

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円株式報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
その他役員2353317110180535
取締役(社内)1338917110166151
監査等委員511311323
社外取締役5767615
社外取締役3464615
監査役530306
社外監査役311114

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容1,171字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 住友化学グループは、当社及び関係会社214社から構成され、その主な事業内容と当社及び主な関係会社の当該事業における位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、当連結会計年度における主な事業内容を記載しております。 (1) アグロ&ライフソリューション 当セグメントにおいては、農薬、肥料、農業資材、家庭用・防疫用殺虫剤、熱帯感染症対策資材、飼料添加物等の製造・販売を行っております。 [主な関係会社] スミトモ バイオラショナル カンパニー LLC、ベーラント バイオサイエンス LLC、ベーラント U.S.A. LLC、スミトモ ケミカル ブラジル インダストリア キミカ S.A.、スミトモ ケミカル チリ S.A.、スミトモ ケミカル インディア リミテッド (2) ICT&モビリティソリューション 当セグメントにおいては、光学製品、半導体プロセス材料、化合物半導体材料、タッチセンサーパネル、高純度アルミニウム・アルミナ、化成品、添加剤、エンジニアリングプラスチックス、電池部材等の製造・販売を行っております。 [主な関係会社] 東友ファインケム㈱、スミカ セミコンダクター マテリアルズ テキサス インコーポレーテッド、SSLM㈱、住化電子材料科技(無錫)有限公司、住華科技股份有限公司、㈱田中化学研究所、田岡化学工業㈱ (3) アドバンストメディカルソリューション 当セグメントにおいては、高度化低分子医薬分野、医療用オリゴ核酸分野、再生・細胞医薬分野のCDMO(製法開発、製造受託)事業等を行っております。 [主な関係会社] 広栄化学㈱ (4) エッセンシャル&グリーンマテリアルズ 当セグメントにおいては、合成樹脂、合成繊維原料、各種工業薬品、メタアクリル、合成樹脂加工製品、普通アルミナ、合成ゴム等の製造・販売を行っております。 [主な関係会社] 日本シンガポール石油化学㈱、PCS(プライベート)リミテッド、ザ ポリオレフィン カンパニー(シンガポール)プライベート リミテッド、ラービグ リファイニング アンド ペトロケミカル カンパニー、スミトモ ケミカル アメリカ インコーポレーテッド、スミカ ポリマーズ アメリカ コーポレーション、スミトモ ケミカル アジア プライベート リミテッド (5) 住友ファーマ 当セグメントにおいては、低分子医薬品の製造・販売を行っております。 [主な関係会社] 住友ファーマ㈱、スミトモ ファーマ アメリカ インコーポレーテッド、スミトモ ファーマ スイス GmbH、ユーロバント サイエンシズ GmbH (6) その他 上記5セグメント以外に、電力・蒸気の供給、運送・倉庫業務等を行っております。 [主な関係会社] 住友精化㈱
経営方針・対処すべき課題3,637字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。なお、業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現時点で入手している情報や合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。 (1) 長期的に目指す姿 当社は、創業以来、住友の事業精神「自利利他 公私一如」(住友の事業は、住友自身を利するとともに、国家を利し、かつ社会を利するものでなければならない)のもと、自らの成長と社会への貢献を実現してきました。そして、この考え方を基に長期的に目指す企業像を「Innovative Solution Provider」と定めております。 この目指す企業像に向け、当社が強みを持つ技術や事業のアセットから、取り組むべき社会課題を「食糧」「ICT」「ヘルスケア」「環境」に定めております。 各課題に対応したそれぞれの事業部門において、これまで培ってきた当社固有の6つのコア技術と、そこから生まれた3領域(GX・DX・BX)を切り口とした重要アセットを活用することで、革新的なソリューションを生み出し、広く社会へ提供してまいります。 そして、この先もグローバルに存在感のある会社であり続けるとともに、持続的な企業価値向上を目指してまいります。 (2) 2025-2027年度中期経営計画:全社方針 当社グループは、2025年度を初年度とする中期経営計画に取り組んでおります。基本方針として、「新成長戦略による事業ポートフォリオ高度化」、「構造改革の継続的な遂行による強靭化」、「財務・資本効率の改善」などの5つを掲げました。 2027年度の財務目標に関しては、コア営業利益2,000億円、ROE8%、ROIC6%、D/Eレシオ0.8倍台としております。 (3) 中期経営計画の進捗 基本方針01 新成長戦略による事業ポートフォリオ高度化 当社の強みである有機合成技術をベースとした「勝ち筋」事業を軸に、セグメント横断での競争力強化及び事業ポートフォリオの高度化を推進するとともに、長年の技術蓄積により競争優位性を有する再生・細胞医薬事業を新たな成長事業として育成する方針に基づき、各種施策に取り組みました。 基本方針02 構造改革の継続的な遂行による強靭化 ラービグ リファイニング アンド ペトロケミカル カンパニー(以下「ペトロ・ラービグ社」という。)に対する当社持分比率の15%への引き下げ、国内における既存エチレンプラントの運営最適化やポリオレフィン事業の統合に関する合意など、石油化学事業の構造改革を着実に推進しました。また、住友ファーマ株式会社(以下「住友ファーマ社」という。)は構造改革を経て業績が好転しました。今後の成長に必要な資金の確保と財務基盤の強化のため資本を増強しました。なお、住友ファーマ社に対する当社持分比率は低下しますが、連結子会社である点に変更は生じません。 基本方針03 財務・資本効率の改善 ROIC志向経営の再徹底に向け、投資管理プロセスを強化しました。データに基づくリスクの定量化や外部知見の活用等により投資判断の客観性を高め、徹底したリスク管理のもとで投資判断を実施しました。さらに投資後のモニタリング体制を強化し、環境変化に機動的に対応することで、投資効率の最大化及びROIC向上に向けた取り組みを推進しました。 基本方針04 3つのXを基軸としたR&D戦略 全社視点で研究開発効率を高め戦略的な投資を実現するため、研究体制を再編しました。全社研究戦略会議の新設による重点分野への戦略的アロケーション決定と全社のモニタリング強化、研究企画部の新設による全社横断的な構造改革のリード、並びに技術ロードマップ策定による機動的な研究開発の実現を狙いとしております。 基本方針05 新成長戦略を支える経営基盤の強化 経営基盤強化の一環として、生成AIの活用促進と高度化を推進しました。活用状況のモニタリングや教育により利用定着を図るとともに、専門業務に応じて社内データ活用をカスタマイズできる機能を実装し社内ナレッジの活用を深化しました。全社員が日常的にAIを活用する環境を浸透させ、事業競争力の強化につなげております。 (4) 2025年度 各事業部門の取り組み アグロ&ライフソリューション部門 農薬事業では、次世代のブロックバスターを目指す製品に関する取り組みが主要市場で前進しました。例えば、殺菌剤インディフリンは、南米の大豆用途に加え、インドで水稲向けに販売を開始しました。また、バイオラショナル事業のさらなる強化・成長に向け、北米で同事業を担うグループ会社を統合し、研究・製造・販売等の機能を一体運営するグローバル中核拠点として新体制を整備することとしました。一方、南米では足元の厳しい事業環境を踏まえ、主力製品の真の付加価値に根差したマーケティング方針のもと、流通チャネル別販売戦略強化と、適用拡大による使用場面の拡大等を通して、販売回復とプレミアム価格の維持を図ってまいります。 ICT&モビリティソリューション部門 半導体関連事業では、台湾のアジア ユニオン エレクトロニック ケミカル コーポレーションの買収により、台湾・米国の半導体用ケミカル拠点を獲得しました。AI需要の急拡大に牽引される先端半導体市場の成長を捉え、経営資源を最大かつ効率的に投入し、先端材料の開発・拡販と安定供給体制の強化を進めてまいります。ディスプレイ関連事業では、大型LCD用偏光フィルムの構造改革を実施し、OLED・車載用など高機能分野へのシフトを推進しました。また、モビリティ関連事業では、耐熱セパレータの製造拠点を集約しました。これらの構造改革を通じ、ディスプレイ関連事業、モビリティ関連事業の収益最大化とさらなる拡大を目指してまいります。 アドバンストメディカルソリューション部門 CDMO事業を成長の中核に位置づけ、開発から製造・品質までの総合対応力を活用し、事業拡大を推進しております。特に医療用オリゴ核酸では、米国拠点を活用した顧客対応体制を強化し、新規受注の拡大に取り組んでおります。再生・細胞医薬事業では、日本において、世界初のiPS細胞由来パーキンソン病治療用製品「アムシェプリ®」の条件及び期限付き承認を取得したことを踏まえ、本承認と米国承認に向けて開発・製造・品質・事業の各体制を強化してまいります。また、後続の眼科2製品、脊椎損傷治療用製品の治験、開発を進め、革新的治療法を患者様に届けるべく取り組みを進めてまいります。 エッセンシャル&グリーンマテリアルズ部門 石油化学事業では、2025年10月よりペトロ・ラービグ社の当社持分比率を15%へ引き下げました。国内においては既存エチレンプラントの運営最適化及びポリオレフィン事業の統合に関して関係先と合意に至るなど構造改革を加速させました。また、他社との協働を通じてライセンス・触媒事業の基盤を強化し、主力事業への成長を図ります。環境負荷低減ソリューションの提供に向けては、ケミカルリサイクルに関するパイロット設備の建設を完了するなど、2030年代の事業化を見据え、環境負荷低減技術の開発を推進しております。 (5) 2025年度実績 2025年度は、オルゴビクス拡販を中心とした住友ファーマ社の利益貢献、ペトロ・ラービグ社の持分譲渡や、ノンコア事業売却などの構造改革の成果が実を結び、コア営業利益は2,084億円となりました。このため、2025年度の年間配当は、2024年度の9円と比べ4.5円増配となる1株当たり13.5円といたしました。また、有利子負債の返済を進め、D/Eレシオは2024年度末の1.20倍から2025年度末は0.93倍となり、財務体質が改善しました。 (6) 2026年度以降の見通し 2026年度の業績見通しについては、住友ファーマ社の収益改善並びにペトロ・ラービグ社の財務改善・持分変更等が全社業績に貢献し、コア営業利益2,150億円となる予想です。収益力が着実に改善し、実力ベースでの大きな伸長を見込んでおります。2027年度以降に向けては、先行投資の成果最大化を通じて成長ドライバーであるアグロ&ライフソリューション部門及びICT&モビリティソリューション部門による全社業績の牽引を図ります。あわせて、エッセンシャル&グリーンマテリアルズ部門の収益力改善、アドバンストメディカルソリューション部門の早期育成に向けた取り組みを着実に進めます。 そして、中長期的にはROE10%以上、ROIC7%以上、D/Eレシオ0.7倍程度等の財務指標を安定的に達成することを目指します。
事業等のリスク8,039字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 事業等のリスクのうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると当社グループが認識している主要なリスクを以下に記載しております。ただし、投資家の判断に影響を及ぼす可能性のあるリスクは、これらに限定されるものではありません。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 当社グループではこのようなリスクを最小化するとともに、これらを機会として活かすためのリスク管理体制の整備・充実に努めております。詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③企業統治に関するその他の事項 (ハ)リスク管理体制の整備の状況」に記載しております。 1.経営戦略に関わるリスク (1) 短期的なリスク ① 市場に係るリスク 当社グループは、総合化学メーカーとして様々な事業を行っており、事業に関わるリスクは多種多様であります。事業に係る市場リスクについては、主に以下のようなものがあります。 (価格競争) 当社グループの事業は価格競争に晒されております。海外企業の国内市場参入、関税引き下げ等による輸入品の流入、ジェネリック品の台頭等、様々な理由により当社グループの製品群は今後も厳しい価格競争に晒されるものと予想されます。当社グループはコストの低減に努めておりますが、価格競争を克服できない場合、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 経営環境の著しい悪化等による収益性の低下や市場価格の下落等により、当社グループの保有する有形固定資産等について減損損失が発生し、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 経営環境の著しい悪化等による将来の課税所得に関する予測・仮定の変更や税制改正による税率変更等により繰延税金資産の一部ないしは全部が回収できないと判断された場合、繰延税金資産は減額され、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (海外マーケット) 当社グループの海外売上収益は売上収益の7割程度を占め、特にアジア市場での販売が多く、近年では南米等でも事業を拡大しております。そのため、特定の地域での経済情勢の悪化、あるいは顧客企業の業績状況の変化等による値下げ要求が発生した場合、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (アグロ&ライフソリューション) アグロ&ライフソリューションセグメントの農薬や家庭用殺虫剤の出荷は、世界各地域における異常気象等の理由による作物の生育状況や病害虫の発生状況に左右されます。また、飼料添加物は急激な価格変動を起こすことがあります。作物の生育状況が悪くなった場合、病害虫の発生が少なくなった場合、あるいは急激な価格変動が起こった場合、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (ICT&モビリティソリューション) ICT&モビリティソリューションセグメントの製品は、技術革新のスピードが速く、タイムリーに新製品を開発・提供していく必要があります。当社グループが顧客ニーズを満足させる新規製品を有効に開発できない場合、また他社において画期的な技術革新がなされた場合、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (アドバンストメディカルソリューション) アドバンストメディカルソリューションセグメントでは高度化低分子医薬原薬・中間体、医療用オリゴ核酸、並びに再生・細胞医薬に関する生産プロセスの開発や製造を受託するCDMO事業を行っています。顧客となる製薬企業のニーズに対応できず失注した場合、また顧客の経営環境の変化により新薬開発が延期ないし中止された場合、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (エッセンシャル&グリーンマテリアルズ) エッセンシャル&グリーンマテリアルズセグメントの主要原料であるナフサは、中東地域の治安や世界の経済情勢に多大な影響を受け、時に急激な価格変動を起こすことがあります。ナフサの価格が急激に上昇した場合、製品価格への転嫁が遅れること等により、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ナフサやその他の原料品の一部については、特定の地域や購入先に依存しております。購入先を複数にする等、主要原料が購入できないリスクを低減するように努めておりますが、時に主要原料の不足が生じないという保証はありません。必要な主要原料が確保できない場合には、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (住友ファーマ) 住友ファーマセグメントでは、新薬開発の難度が高まる中、開発が今後計画どおりに進み承認・発売に至るとは限らず、また、有効性や安全性の観点から開発が遅延または開発を中止しなければならない事態も起こり得ます。そのような事態が発生した場合には、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 国内においては、少子高齢化の急速な進展等により国家財政が悪化する中、先発医薬品の価格抑制や長期収載品の選定療養の導入、毎年の薬価改定などの薬剤費抑制策が図られ、あわせて医療制度改革の論議も続けられています。また、米国においては、先発医薬品の価格抑制に関する新たな規則や政策が提案されており、今後これらが実施される可能性があります。さらに、中国においては国家医療保険償還医薬品リスト収載による価格引き下げや集中購買制度による安価な後発医薬品の使用が推進されています。医薬品市場は各国の政策による様々な規制を受けており、これら各国の薬価・医療制度改革の方向性によっては、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (為替レート変動) 当社グループは、国内で製造した製品を海外に輸出するとともに海外から原料品を輸入しておりますが、製品輸出高は原料品輸入高を上回っております。外国通貨に対して円高が進行した場合、海外で生産された製品に対する価格競争力が低下することに加え、輸出手取額の減少が輸入支払額の減少を上回ることになります。さらに、近年では南米やインド等海外での事業活動の拡大とともに、それぞれの地域の通貨で米ドルやその他通貨に対する為替レートの変動影響も大きくなっています。このようなリスクに対し、為替予約等の通貨ヘッジ取引や、円建輸出取引を行うこと等により、為替レートの短期的な変動によるリスクを最小限にするように努めておりますが、中長期的な為替レートの変動によるリスク等を完全にヘッジすることはできないため、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、海外の関係会社の経営成績は、連結財務諸表作成のために円換算されております。換算時の為替レートにより、円換算後の価値が影響を受ける可能性があり、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 為替レート変動がコア営業利益に与える影響は、米ドルに対して円が1円の円高となった場合、年間25億円程度の減益と試算しております。 (金利変動) 当社グループは、資金需要に対してその内容や財政状態及び金融環境を考慮し、調達の金額・期間・方法等を判断しております。今後の金利の変動に備え、固定金利・変動金利を適宜組み合わせて調達を行っておりますが、金利が上昇した場合には支払利息が増加し、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (株式相場変動) 当社グループが保有する市場性のある有価証券の価格が、株式相場の変動により大幅に下落した場合、当社グループの財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 海外事業展開 当社グループは、世界各国に生産・販売の拠点を持ち、海外売上比率は7割程度を占めております。そのため、貿易摩擦等による関税の引き上げ、地域紛争によるサプライチェーン分断等、地政学的問題が発生した場合には、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、海外における事業活動には法律や規制の変更、労務環境の違いによる争議等の発生、人材の採用と確保の難しさ、テロ・戦争・その他の要因による社会的混乱等のリスクが内在しており、これらのリスクが顕在化した場合は、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社とサウジアラビアン オイル カンパニー社(以下「サウジ・アラムコ社」という。)が共同で設立したペトロ・ラービグ社は、サウジアラビアのラービグにおいて、石油精製・石油化学の統合コンプレックス事業(「ラービグ第1期計画」及び「ラービグ第2期計画」)を運営しております。当社は、プロジェクト総投資額に対し、不測の事態による損害に備え、独立行政法人日本貿易保険(現:株式会社日本貿易保険)の規約に従い、海外投資保険等に加入しております。また、当社はペトロ・ラービグ社に対しA種普通株式及びB種普通株式による投資を行っているほか、同社の銀行借入の一部に対して債務保証を行っております。将来の不確実な経済条件の変動の結果によって、投資の回収可能価額が大きく減少した場合及び債務保証が履行された場合には、当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 企業買収・資本提携 当社グループは、事業拡大や競争力強化等を目的として、国内外において企業買収・資本提携等を実施しておりますが、当社グループ及び出資先企業を取り巻く事業環境の変化等により、当初期待していたシナジー等の買収効果を得られない可能性があります。事業環境や競合状況の変化等により期待する成果が得られないと判断された場合、あるいは適用される割引率が高くなった場合にはのれん等の減損損失が発生し、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 技術・研究開発 当社グループは、需要家のニーズに合わせた新技術・新製品をスピーディーに上市するため、積極的に研究開発を行っております。当社グループの研究開発は、次世代事業の創生のための探索研究を含んでいるため研究開発期間が長期間にわたる場合があり、また、研究開発テーマが実用化されず、新製品の開発が著しく遅延または断念される場合には、競争力が低下し、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、研究開発現場へのAI/MIの実装とその徹底活用、アカデミアやスタートアップとの連携(オープンイノベーション)強化により研究開発を推進してまいります。 ⑤ DXによる事業環境の急変 当社グループでは、DXによる「事業の競争力強化」及び「新たな価値創造」を加速させております。しかしながら、当社において、デジタル技術の適用が著しく遅延した場合や、他社がデジタル技術を活用して生産性や競争力を向上させる、あるいは新たなビジネスモデルを創造するなど事業環境の急変により、当社グループの競争力が相対的に低下することで経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2) 中長期的なリスク ① 気候変動問題 当社グループは、気候変動問題を社会が直面する重要課題の一つと捉えており、その解決に向け、総合化学企業として培ってきた技術力を活かし、当社グループの温室効果ガス(GHG)排出量をゼロに近づけるという「責務」と当社グループの製品・技術を通じて、世界のGHGを削減するという「貢献」の両面から積極的に取り組んでおります。この問題に適切な対応ができない場合、当社グループの事業活動に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、地球規模で私たちの生活に大きな影響を及ぼしている気候変動問題の解決に向け、引き続き「責務」と「貢献」の両面から取り組んでまいります。 ② プラスチック廃棄物問題 プラスチックは、自動車や航空機から電子機器、生活用品、各種包装材に至るまで、様々な用途に用いられる素材として人々の生活を支えていますが、使用後の適切な処理・再利用が十分に行われていないために環境汚染を引き起こしているという問題があります。この問題に適切な対応ができない場合、当社グループの事業活動に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、技術開発等を通じて、プラスチックを含む炭素資源循環の実現に取り組むことで、循環社会実現後のプラスチック市場において有利な地位に立つ可能性があります。 2.事業継続の基盤に関わるリスク ① 事故・災害 当社グループは、製造設備等に起因する事故・災害の潜在的なリスクを最小化するため、関係法令への対応は勿論のこと、リスクに基づいて、設備の定期的な点検や安全諸施策を実施しております。しかしながら、リスクは常に一定ではなく、台風や地震等の自然災害による影響を含め、製造設備等で発生する事故・災害を完全に防止・軽減できる保証はありません。 事故・災害により、工場周辺に物的・人的被害を及ぼした場合、事業活動に支障をきたすほか、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を与え、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、事故・災害に至る可能性のあるリスクについて、適宜情報共有を図り、対応事項の改善見直しを実施しております。 ② 製品の品質 当社グループは、国際的な規格・基準に準拠した品質管理体制の下、各種製品を製造しております。しかしながら、すべての製品について欠陥を完全に排除すること並びに将来にわたり製品事故やリコールの発生を防止することを保証するものではありません。特に大規模な製品事故が発生した場合には、多額のコストが発生するほか、当社グループの評価に重大な影響を与え、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を与える可能性があります。 また、農薬や医薬品等の製品は、各国の厳格な審査を経て承認されておりますが、科学技術の進歩や市販後の知見の蓄積により、新たな問題や副作用が判明する場合があります。上市後に予期せぬ問題や副作用が発見された場合には、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を与える可能性があります。 当社グループは、製品品質(製品安全を含む)を管理するための仕組み・体制を整備し、新製品開発時のリスク評価やリスク低減対策の実施、日々の品質管理の徹底、並びに製品の取扱いに関する指導等に継続的に取り組んでおります。今後もこれらの活動を通じて、製品事故や品質問題の未然防止に努めてまいります。 ③ サイバーセキュリティ ITの活用を通じて、業務の生産性向上や事業競争力の確保、新たなビジネスモデルの創出を目指すデジタル革新が加速する一方、サイバー攻撃の巧妙化等により情報システムに関するリスクは一層高まっており、事業運営に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、情報、情報システム及び情報通信ネットワークを適切に管理し、情報の漏えい又は紛失を未然に防止するための対策並びにセキュリティインシデント発生時の影響を最小限に抑えるための対策を講じることで、サイバーセキュリティを経営上の重要課題として捉え、適切に対応してまいります。 ④ コンプライアンスに関するリスク 当社グループでは、コンプライアンスを企業経営の根幹と位置づけ、当社コンプライアンス委員会の指導・監督の下、グループ全体でのコンプライアンス推進体制を構築・運用しております。また、当社コンプライアンス委員会傘下の地域法務・コンプライアンス統括(RLCO)からのグループ会社に対する指導・支援を強化する等、グループ全体でのコンプライアンスの徹底に注力しております。しかしながら、このような施策を講じても、コンプライアンス上のリスクを完全には排除することはできない可能性があり、国内外の法令等に抵触する等のコンプライアンス違反が発生した場合には、当社グループの社会的な信用が低下し、また損害賠償責任や罰金が課される等、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 規制変更 当社グループは、事業展開する各国の規制に従い、業務を遂行しております。将来における法律、規則、政策、実務慣行、解釈及びその他の政策変更並びにそれらによって発生する事態が、当社グループの業務遂行や経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、将来的に環境及び化学品安全等に対する法的規制が強化され、新たな対策コストが発生する可能性があります。 ⑥ 人権問題 当社グループは、人権尊重を事業継続のための基盤の一つと位置付けており、「住友化学グループ 人権の尊重に関する基本方針」を制定するとともに、推進体制として「人権尊重推進委員会」を設置し、人権デュー・デリジェンス等の人権尊重の取り組みをグループ一体となって行っております。しかしながら、このような施策を講じても、人権問題に関するリスクを完全には排除することができない可能性があり、当社グループのバリューチェーン上で人権問題が発生した場合、当社グループの事業活動に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ ハラスメント 当社グループでは、ハラスメントの発生に対し、社員教育の徹底、スピークアップ通報窓口の設置等により、リスクの低減に取り組んでおります。しかしながら、このような施策を講じても、ハラスメントリスクを完全には排除することができない可能性があり、ハラスメントに起因した、マスコミや労働局への告発による企業イメージの毀損、賠償責任等が発生した場合、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 知的財産 当社グループは、他社と差別化できる技術とノウハウを蓄積し事業の競争力を強化してきましたが、当社グループ独自の技術・製品とノウハウの一部は、厳正な管理を行っているものの、予期せぬ事態により外部に流出する可能性に加え、特定の地域ではこれらの知的財産の完全な保護が不可能なため、第三者が当社グループの知的財産を使用して類似製品を製造することを効果的に防止できない可能性があります。また、将来的に知的財産に係る紛争が生じ、当社グループに不利な判断がなされる可能性があります。そのような事態が生じた場合には、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 感染症の蔓延 世界的な感染症の流行が発生した場合、当社グループの事業運営や経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループはこのようなグループ全体に影響を及ぼすリスクに対し、リスク・クライシスマネジメント委員会を設置し、対処方針を審議しております。また、事業継続計画を策定し毎年見直しを行うとともに、新型コロナウイルスへの対応を踏まえて、感染状況の段階に応じた事業運営のあり方の見直しも実施し、将来起こり得る感染症危機に備えております。 ⑩ 訴訟 当社グループは、国内及び海外事業に関連して、訴訟、係争、その他の法律的手続きの対象となるリスクがあり、将来重要な訴訟等が提起された場合には、当社グループの経営成績並びに財政状態に重要な悪影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)7,742字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。 (1) 重要性がある会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しております。 連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」に記載しております。 連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り、判断及び仮定を行っておりますが、実際の結果は、見積り及び仮定に関する不確実性があるために、翌連結会計年度に係る連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。 当社グループの財政状態または経営成績等に重要な影響を及ぼす会計上の見積り、判断及び仮定は、以下のとおりであります。 ・非金融資産の減損 有形固定資産、のれん及び無形資産の減損テストにおいて、資金生成単位を判別したうえで、当該資金生成単位における使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうちいずれか高い方を回収可能価額として測定しております。当該処分コスト控除後の公正価値算定上の仮定、あるいは使用価値算定の基礎となる資金生成単位の使用期間中及び使用後の処分により見込まれる将来キャッシュ・フロー、割引率等の仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、有形固定資産、のれん及び無形資産に係る減損損失額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。 ・関連会社に対する投資の評価 当社は、当社の持分法適用会社であるペトロ・ラービグ社に対する投資(A種普通株式)について、減損の兆候の有無を判断しており、減損の兆候が存在する場合には減損テストを実施しております。回収可能価額は公正価値で算定しており、公正価値は市場価格を用いております。回収可能価額は将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、持分法で会計処理されている投資の金額に重要な影響を生じさせる可能性を有しております。 ・繰延税金資産の回収可能性 繰延税金資産については、将来減算一時差異等を利用できる将来課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しております。当該回収可能性の判断は、当社グループの事業計画に基づいて決定した将来の各事業年度の課税所得の見積りを前提としております。当該将来の課税所得の見積りは、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、繰延税金資産の計上額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。 ・引当金の測定 引当金は、将来において債務の決済に要すると見込まれるキャッシュ・フローの期末日における最善の見積りに基づいて測定しております。将来において債務の決済に要すると見込まれるキャッシュ・フローは、将来の起こりうる結果を総合的に勘案して算定しております。これら引当金の測定において使用される仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、引当金の測定額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。 ・金融商品の公正価値 特定の金融商品の公正価値を評価する際に、市場で観察可能ではないインプットを利用する評価技法を用いております。当該観察不能インプットは、将来の不確実な経済条件の変動の結果によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。 ペトロ・ラービグ社が発行するB種普通株式については議決権が無く、発行当初から数年間の配当猶予期間が設定されており、2028年以降、年ごとに異なる配当率が設定されております。またB種普通株式には、一定の累積配当や買戻しに関する定めがあります。B種普通株式はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産(FVTOCIの金融資産)に分類し、公正価値ヒエラルキーレベル3に区分するとともに、割引キャッシュ・フロー法により公正価値を算定しております。公正価値の算定にあたっては、重要な観察不能インプットとして将来キャッシュ・フローの総額及び割引率を使用しております。当社は、ペトロ・ラービグ社の事業計画を基礎とした資金繰りの見積りを行い、その結果生じうる手元資金の範囲内でB種普通株式に対する配当等の将来キャッシュ・フローを見積っております。その見積りにあたっては主要製品の将来の販売価格・マージン等の仮定を置いております。これらの仮定や割引率は、将来の不確実な経済条件の変動の結果によって影響を受ける可能性があります。 なお、中東地域における地政学的リスクの高まりに起因する原材料価格の高騰やサプライチェーンへの影響については先行き不透明感が高い状況にありますが、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づき、会計上の見積りを行っております。 (2) 経営成績 当連結会計年度の世界経済は、地政学リスクの高まりや通商政策の不確実性が続くなかでも、各国の財政・金融政策や好調なAI関連投資等により、全体として底堅い成長を維持しました。また、国内経済についても、原油価格の上昇等による物価高の影響を受けつつも所得環境の改善によって個人消費が増加したことに加え、企業による省力化やデジタル関連の堅調な設備投資が内需を下支えし、景気はゆるやかな回復基調が継続しました。 この結果、当連結会計年度の売上収益は、前連結会計年度に比べ2,778億円減少し、2兆3,285億円となりました。損益面では、コア営業利益は2,084億円となり前連結会計年度を上回りましたが、営業利益は1,517億円となり前連結会計年度を下回りました。親会社の所有者に帰属する当期利益は609億円となり、前連結会計年度を上回りました。 (売上収益) 売上収益については、エッセンシャル&グリーンマテリアルズセグメントにおいて、持分法適用会社であるペトロ・ラービグ社の定期修繕に伴う販売子会社の出荷減少や、前連結会計年度の事業撤退に伴うアルミニウム等の出荷減少、及び当連結会計年度の事業譲渡に伴う合成樹脂の出荷減少がありました。 この結果、売上収益は、前連結会計年度の2兆6,063億円に比べ2,778億円減少し、2兆3,285億円となりました。 (コア営業利益/営業利益) コア営業利益については、住友ファーマセグメントにおいて、北米における進行性前立腺がん治療剤「オルゴビクス」及び過活動膀胱治療剤「ジェムテサ」の売上が拡大したことに加え、事業構造改善効果の発現等により研究開発費を含む販売費及び一般管理費が減少しました。また、アジア事業の一部持分を譲渡したことによる利益も計上しました。エッセンシャル&グリーンマテリアルズセグメントにおいては、ペトロ・ラービグ社の一部株式売却による売却益の計上に加え、ペトロ・ラービグ社や合成樹脂等の交易条件の改善がありました。 この結果、コア営業利益は、前連結会計年度の1,405億円に比べ679億円増加し、2,084億円となりました。 コア営業損益の算出にあたり営業損益から控除した、非経常的な要因により発生した損益は、前連結会計年度においてペトロ・ラービグ社に対する貸付金の債務免除に伴う持分法による投資利益(非経常要因)等を計上していたことから、前連結会計年度の525億円の利益に比べ1,091億円悪化し、566億円の損失となりました。以上の結果、営業利益は、前連結会計年度の1,930億円に比べ413億円減少し、1,517億円となりました。 (金融収益及び金融費用/税引前利益) 金融収益及び金融費用は357億円の損失となりましたが、前連結会計年度にペトロ・ラービグ社に対する貸付金の債権放棄に伴う損失を計上していたことから、前連結会計年度の1,349億円の損失に比べ993億円改善しました。この結果、税引前利益は、前連結会計年度の581億円に比べ580億円増加し、1,161億円となりました。 (法人所得税費用/親会社の所有者に帰属する当期損益及び非支配持分に帰属する当期利益) 法人所得税費用は7億円となり、税引前利益から法人所得税費用を控除した当期利益は、1,154億円となりました。 非支配持分に帰属する当期損益は、主として住友ファーマ社等の連結子会社の非支配持分に帰属する損益からなり、前連結会計年度の41億円に比べ504億円増加し、545億円となりました。 以上の結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度の386億円に比べ224億円増加し、609億円となりました。 当連結会計年度のセグメント別の業績の概況は、次のとおりであります。 なお、セグメント損益は、持分法による投資損益を含む営業損益から非経常的な要因により発生した損益を控除した経常的な収益力を表す損益概念であります。 (アグロ&ライフソリューション)農薬は国内外で出荷が堅調に推移しました。メチオニン(飼料添加物)は出荷数量が減少しました。この結果、売上収益は前連結会計年度に比べ、210億円減少し5,193億円となった一方、コア営業利益は上記の堅調な国内農薬出荷などに支えられて、前連結会計年度に比べ14億円増加し563億円となりました。また、生産規模は、約2,560億円となりました。(販売価格ベース) (ICT&モビリティソリューション)ディスプレイ関連材料は価格競争の激化により売価が下落したことに加え、大型液晶ディスプレイ(LCD)用偏光フィルム事業の抜本的構造改革実施の影響もありました。半導体プロセス材料は市況のゆるやかな回復が継続しており、出荷数量は増加しましたが、固定費の増加がありました。また、円高に伴う輸出手取りの減少や、在外子会社の邦貨換算差の影響もありました。この結果、売上収益は前連結会計年度に比べ、328億円減少し5,742億円となり、コア営業利益は前連結会計年度に比べ、175億円減少し530億円となりました。また、生産規模は、約5,240億円となりました。(販売価格ベース) (アドバンストメディカルソリューション)オリゴ核酸の生産が本格化し出荷が増加した一方、医薬品原薬・中間体では製品構成の違いから、売上収益は前連結会計年度に比べ、35億円減少し586億円となり、コア営業利益は前連結会計年度に比べ、11億円減少し28億円となりました。また、生産規模は、約600億円となりました。(販売価格ベース) (エッセンシャル&グリーンマテリアルズ)持分法適用会社であるペトロ・ラービグ社の定期修繕に伴う販売子会社の出荷減少に加え、前連結会計年度の事業撤退に伴うアルミニウム等の出荷減少、及び当連結会計年度の事業譲渡に伴う合成樹脂の出荷減少がありました。この結果、売上収益は前連結会計年度に比べ、2,202億円減少し6,788億円となりました。コア営業利益はペトロ・ラービグ社の一部株式売却による売却益に加え、ペトロ・ラービグ社や合成樹脂等の交易条件改善により、前連結会計年度に比べ、729億円改善し144億円となりました。また、生産規模は、約4,580億円となりました。(販売価格ベース) (住友ファーマ)日本及びアジアは減収となりましたが、北米において進行性前立腺がん治療剤「オルゴビクス」及び過活動膀胱治療剤「ジェムテサ」の売上が拡大したことに加え、「オルゴビクス」の販売マイルストン収入を計上したこと等により増収となりました。この結果、売上収益は前連結会計年度に比べ、539億円増加し4,519億円となりました。コア営業利益は、増収に加え、事業構造改善効果の発現等により研究開発費を含む販売費及び一般管理費が減少したこと、アジア事業の一部持分を譲渡したことによる利益を計上したことから、前連結会計年度に比べ、731億円増加し1,084億円となりました。なお、再生・細胞医薬のCDMO(製法開発・製造受託)事業は本セグメントに属さないことや当社連結決算処理の影響等により、本セグメントの売上収益及びコア営業利益は、連結子会社である住友ファーマ社の売上収益及びコア営業利益と異なります。また、生産規模は、約4,080億円となりました。(販売価格ベース) (その他) 上記5セグメント以外に、電力・蒸気の供給、運送・倉庫業務等を行っております。前連結会計年度に放射性診断薬事業等を売却したことにより、売上収益は前連結会計年度に比べ、541億円減少し458億円となりました。コア営業利益は上記放射性診断薬事業等の売却に伴う一過性の利益がなくなったことに加え、当社の連結から除外されたため、前連結会計年度に比べ625億円減少し44億円となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。 ① 生産実績及び受注状況 当社グループ(当社及び連結子会社)の生産品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産製品の規模は小さいため、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。 このため生産の状況については、セグメントごとの経営成績に関連付けて示しております。 ② 販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   金額(百万円)   前連結会計年度比(%) アグロ&ライフソリューション   519,256   △3.9 ICT&モビリティソリューション   574,162   △5.4 アドバンストメディカルソリューション   58,601   △5.7 エッセンシャル&グリーンマテリアルズ   678,800   △24.5 住友ファーマ   451,933   13.6 その他   45,763   △54.2 合計   2,328,515   △10.7 (注) 1 上記販売実績は、外部顧客への売上収益を示しております。 2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。 (3) 財政状態 当連結会計年度末の資産合計は、売却目的で保有する資産や棚卸資産の減少により前連結会計年度末に比べ347億円減少し3兆4,050億円となりました。 負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,970億円減少し、2兆1,684億円となりました。有利子負債は、前連結会計年度末に比べ1,347億円減少し、1兆1,515億円となりました。 資本合計(非支配持分を含む)は、その他の資本の構成要素や非支配持分が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ1,623億円増加し、1兆2,367億円となりました。親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末に比べて3.4ポイント増加し、29.6%となりました。 (4) キャッシュ・フロー 当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益が前連結会計年度を上回った一方で、運転資金の増加等により、前連結会計年度並みの2,348億円の収入となりました。 投資活動によるキャッシュ・フローは、投資の取得による支出の増加により、前連結会計年度に比べ1,601億円減少し、748億円の支出となりました。 この結果、フリー・キャッシュ・フローは、前連結会計年度の3,183億円の収入に対して、当連結会計年度は1,599億円の収入となりました。 財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債の減少等により1,991億円の支出となりました。また、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は、売却目的で保有する資産への振替額も加味すると、前連結会計年度末に比べ12億円減少し、2,086億円となりました。 当社グループの資金需要及び資本の財源並びに資金の流動性は、次のとおりであります。 当社グループの資金需要には、通常の営業活動に必要となる運転資金や既存設備の定期修理のための資金に加え、中期経営計画(2025-2027年度)の基本方針の一つである「新成長戦略による事業ポートフォリオ高度化」を推進するための投資に必要となる資金があります。成長への目配りもしながら案件を徹底的に厳選するとともに、資産売却やCCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)短縮等により財務体質の改善に努めてまいります。 また、当社グループは株主還元についても、経営上の最重要課題の一つと考えております。各期の業績、配当性向並びに将来の事業展開に必要な内部留保の水準等を総合的に勘案の上、安定的な配当を継続することを基本とし、中長期的に配当性向30%程度を安定して達成することを目指しております。 当社グループの財務活動の方針は、低利かつ中長期にわたり安定的な資金調達を行うこと、及び十分な流動性を確保することです。D/Eレシオ(有利子負債/純資産)については、フレキシブルな資金調達が可能な現在の当社格付を維持することを考慮し、中長期的に0.7倍程度を目安としております。当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、銀行借入、資本市場における社債及びコマーシャル・ペーパー(当連結会計年度末の当社発行枠2,500億円)の発行等により、必要資金を調達しております。 当社グループは、キャッシュマネジメントシステム及びグループファイナンス等により手元資金の最大活用を図っており、現金及び現金同等物の保有額は事業遂行上必要な水準に維持することを目指しております。当連結会計年度末の現金及び現金同等物は2,086億円であり、流動比率(流動資産/流動負債)は150.6%であります。 また、大手邦銀のシンジケート団による1,300億円のコミットメント・ライン及び大手外銀のシンジケート団による200億円のマルチカレンシー(円・米ドル・ユーロ建)によるコミットメント・ラインを有しており、事業等のリスクの顕在化等による突発的な資金需要に備え、手元流動性を確保しております。 (5) 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況 「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

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開示資料

出典

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