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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,965.38+199ドル円158.86-1NASDAQ26,205.58+106S&P 5007,665.62+34SOX 指数11,344.26+569/2終値

日産化学

Nissan Chemical Corporation4021 · Prime · 化学

化学品メーカー。機能性材料(ディスプレイ・半導体材料)と農薬を主力に、無機コロイドやヘルスケア原薬など多角展開。

概要

日産化学は1887年創業の総合化学メーカーで、東京都中央区に本社を置く。連結従業員数は3,411人。機能性材料、農業化学品、基礎化学品、ヘルスケアなど多岐にわたる事業を展開し、2026年3月期の売上高は2,796億円、営業利益636億円、純利益497億円。営業利益率22.75%と高収益体質を誇る。

6つのセグメントで構成される事業ポートフォリオ

日産化学の事業は化学品、機能性材料、農業化学品、ヘルスケア、卸売、その他の6セグメントに区分される。2026年3月期の売上高構成は、機能性材料が1,133億円(全体の40.5%)、農業化学品が962億円(34.4%)、卸売が1,288億円(46.1%)と卸売が最大だが、これはグループ内取引を含むため。営業利益では機能性材料が353億円(55.6%)、農業化学品が260億円(40.9%)と両セグメントで大部分を占める。基礎化学品やヘルスケアはそれぞれ11億円、13億円の利益にとどまる。

半導体材料と農薬が牽引する収益構造

2026年3月期の営業利益636億円のうち、機能性材料の半導体材料(反射防止コーティング材ARCや多層材料OptiStack)が大幅増収となり、同事業の営業利益は前年比60億円増の353億円に達した。農業化学品も国内向け除草剤「アルテア」「ベルダー」や海外向け殺菌剤「ライメイ」、動物薬原薬「フルララネル」が成長し、営業利益260億円を計上。一方、ヘルスケアは減収減益で課題を残す。基礎化学品では高純度硫酸や「アドブルー」が増収した。

研究開発とグローバル展開で未来を準備

同社は2022年度から6ヵ年の中期経営計画Vista2027を推進。StageⅡ(2025~27年度)では売上高2,930億円、営業利益650億円を目標に掲げる。研究開発では、EUV材料やペロブスカイト太陽電池材料、次期水稲用茎葉除草剤「ライゾニック」(2027年上市予定、ピーク時売上150億円目標)など新製品創出に注力。海外拠点はアメリカ、フランス、韓国、台湾、中国、インド、ブラジルなど38カ国以上に広がり、現地生産・販売体制を構築している。

業界の中での役割は化学品の開発・製造・販売を行うスペシャリティケミカルメーカーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
2,796億円
営業利益
636億円
営業利益率
22.7%
純利益
497億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01機能性材料(ディスプレイ・半導体・電子材料)主力

液晶配向材用ポリイミドなどディスプレイ材料、半導体用反射防止コーティング材、電子材料用研磨剤等の無機コロイドを提供。先端エレクトロニクス製造に不可欠な素材を供給。

主な製品・サービス3
液晶配向材用ポリイミド
液晶ディスプレイの配向膜として使用されるポリイミド材料。液晶分子の配向制御に必須。
半導体用反射防止コーティング材
半導体リソグラフィ工程で反射防止膜として使用され、微細加工の精度向上に貢献。
電子材料用研磨剤
シリコンウェーハや電子部品の研磨に用いる無機コロイド系研磨剤。

02農業化学品主力

除草剤、殺虫剤、殺菌剤、植物成長調整剤等の農薬、および動物用医薬品原薬を開発・製造・販売。国内外で幅広い作物保護ソリューションを提供。

主な製品・サービス4
除草剤
水田・畑作向けの選択性除草剤。
殺虫剤
各種害虫防除用の殺虫剤。
殺菌剤
植物病害防除用の殺菌剤。
植物成長調整剤
作物の生育調節や収穫促進に使用。

03基礎化学品準主力

硫酸、硝酸、アンモニア等の基礎化学品を製造・販売。工業用原料として広範な産業に供給。

主な製品・サービス3
硫酸
工業用基礎化学品。肥料・繊維・金属精錬等に使用。
硝酸
工業用基礎化学品。肥料・爆薬・染料等の原料。
アンモニア
工業用基礎化学品。肥料・冷媒・化学原料。

04化学品(ファインケミカル・その他)準主力

封止材用特殊エポキシ、難燃剤、殺菌消毒剤等のファインケミカルを提供。多様な産業向けの高性能化学品。

主な製品・サービス3
封止材用特殊エポキシ
半導体封止用途などに用いられる特殊エポキシ樹脂。
難燃剤
プラスチック等の難燃性を向上させる添加剤。
殺菌消毒剤
医療・衛生向け殺菌消毒用薬剤。

05ヘルスケア副次

高コレステロール血症治療薬の原薬を製造。医療用医薬品の有効成分を供給。

主な製品・サービス1
高コレステロール血症治療薬原薬
脂質異常症治療薬の有効成分。

06その他(卸売・肥料・エンジニアリング等)その他

化学品の卸売、高度化成肥料の製造販売、造園緑化、運送、プラントエンジニアリング、硫酸製造、電子材料の製造販売等を手掛ける多角的事業群。

製品と技術

半導体製造に不可欠な機能性材料

機能性材料セグメントは、液晶配向材用ポリイミド「サンエバー」、半導体用反射防止コーティング材「ARC」、多層材料「OptiStack」、電子材料用研磨剤「スノーテックス」などを提供する。これらの製品はリソグラフィ工程での微細加工やウェーハ研磨に使用され、先端半導体やディスプレイの製造に欠かせない。2026年3月期は半導体材料が顧客の高稼働を背景に大幅増収となり、セグメント売上高1,133億円のうち7割以上を占めた。

水稲用除草剤と動物薬が主力の農業化学品

農業化学品事業は、除草剤、殺虫剤、殺菌剤、動物用医薬品原薬を手掛ける。国内向けでは水稲用除草剤「アルテア」「ベルダー」が米価高騰による需要拡大で伸長。海外向けでは殺菌剤「ライメイ」が好調。動物用医薬品原薬「フルララネル」は米国MSD Animal Health社向けに供給され、増収を達成。2027年には直播栽培にも適用可能な新規水稲用茎葉除草剤「ライゾニック」の上市を計画し、ピーク時売上高150億円を目指す。

基礎からファインまで広がる化学品

基礎化学品分野では硫酸、硝酸、アンモニアを生産。高純度硫酸は半導体用洗浄剤として需要が高く、尿素水「アドブルー」はディーゼル車の排ガス浄化用に販売される。ファインケミカルでは、封止材用特殊エポキシ樹脂、難燃剤、殺菌消毒剤、化粧品原料「ファインオキソコール」などを製造。2026年3月期の化学品セグメント売上高は393億円で、基礎化学品とファインケミカルがともに増収となったが、営業利益は11億円と低調であり、原価低減が課題となっている。

高コレステロール治療薬と受託合成のヘルスケア

ヘルスケアセグメントは、高コレステロール血症治療薬「リバロ」の原薬と、ファインテック(課題解決型受託事業)で構成される。「リバロ」原薬は安定した需要があるが、ファインテックは減収となり、セグメント全体の売上高は52億円(前年比7.7%減)、営業利益13億円(同30.4%減)と低迷。同社はペプチド合成技術を活用した差別化を図り、新規原薬の受託製造販売に取り組む方針である。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

化学のなかでの位置

機能化学品で国内有数、研究開発で差別化

日産化学は、化成品と情報化学品を中心としたスペシャリティ化学メーカーで、特に農薬や電子材料で高い技術力を有する。同社は独自の研究開発により、高収益の製品ポートフォリオを構築し、営業利益率22%超を実現している。同業のクラレや東洋紡は汎用化学や繊維が主体で、製品の専門性が異なるため、直接の競合は限定的である。日産化学は、農薬分野では世界市場で一定の地位を確立し、電子材料では半導体関連需要を取り込む。成長戦略として、M&Aや新規事業開拓を進める一方、市場変動や研究開発の不確実性への対応が課題である。

強み

  • 営業利益率が22%超と高く、独自の技術に基づく高付加価値製品を展開。
  • 農薬事業はアジアや欧米で販売網を構築し、世界市場で存在感を発揮。
  • 売上高の一定割合を研究開発に投資し、新製品を継続的に市場投入。
  • 売上高は2024/3期の2267億円から2026/3期2796億円へと順調に拡大。

課題

  • 半導体向け材料の需要変動が業績に影響し、市況悪化時には収益が低下。
  • 農薬や化学物質に関する規制強化が事業リスクとなり、適応コストが増大。
  • アジア勢や多国籍企業の参入で価格競争が激化し、マーケットシェアの維持が困難。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

機能性化学の時価総額近傍。太字が日産化学

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
14452花王1.6兆円25.6倍
27911TOPPANホールディングス1.5兆円21.7倍
37912大日本印刷1.3兆円12.9倍
45201AGC1.2兆円13.2倍
54204積水化学工業1.1兆円14.2倍
64021日産化学1.1兆円21.7倍
74005住友化学1.0兆円16.6倍
84183三井化学9,014億円24.5倍
94182三菱瓦斯化学8,139億円
105901東洋製罐グループホールディングス6,967億円12.6倍
114403日油6,362億円15.3倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(機能性化学)に従っています。

会社の歴史

沿革 41件

3つの肥料会社から始まった1887~1937年

日産化学の起源は1887年設立の東京人造肥料会社、1889年の日本舎密製造会社、1895年の合資会社王子製造所の3社に遡る。これらは1923年に大日本人造肥料株式会社へと統合され、1937年には日本化学工業株式会社へ事業譲渡の後、日産化学工業株式会社に改称した。この間、王子工場、小野田工場、富山工場など主要生産拠点が相次いで完成し、化学肥料メーカーとしての基盤を固めた。

戦時統合と戦後の油脂部門分離(1943~1949年)

1943年、日産化学工業は日本鉱業株式会社と合併し、同社の化学部門となる。しかし1945年、日本油脂株式会社が化学部門を譲り受け、再び日産化学工業株式会社が発足。1949年には企業再建整備法に基づき油脂部門(現在の日油株式会社)を分離し、化学専業の体制が確立した。この年、証券取引所の再開に伴い株式を上場。戦後の混乱期に事業の明確化が進められた。

石油化学事業への進出と撤退(1965~1988年)

1965年、日産石油化学株式会社を設立し石油化学事業に参入。1969年には袖ケ浦工場を建設して王子工場を閉鎖するなど生産体制を刷新した。しかし石油化学事業は競争激化により収益性が悪化し、1988年に協和醗酵工業(現在のKHネオケム)他へ事業譲渡し撤退。この失敗から、同社は総合化学から高機能化学品への特化へと戦略を転換する契機となった。

海外拠点の開設と農薬事業の拡大(1989~2010年)

1989年にNissan Chemical America Corporationを米国に設立し、本格的な海外展開を開始。2001年には韓国日産化学、2002年にフランスのNissan Chemical Europe、2005年に韓国農薬子会社を設立。2002年には日本モンサントから国内農薬除草剤事業を買収、2010年には米国Dow AgroSciencesから農薬殺菌剤を買収し、農薬事業を拡大した。同時期に台湾、中国、ブラジル、インドにも進出し、グローバル生産・販売網を構築した。

研究開発組織の再編と商号変更(2001~2018年)

2001年、研究開発組織を物質科学研究所、電子材料研究所、機能材料研究所に再編。2002年には肥料事業を日産アグリ(現サンアグロ)に分社化した。2014年には電子材料研究所と無機材料研究所を統合し材料科学研究所を設置。2018年7月、商号を「日産化学工業株式会社」から「日産化学株式会社」に変更し、現在に至る。これらの組織改革は、機能性材料と農薬への集中を反映している。

中期経営計画Vista2027と半導体材料の急成長(2022年~現在)

2022年度からスタートしたVista2027では、最終年度2027年度に売上高2,930億円、営業利益650億円を目標に掲げる。2025年度の実績は売上高2,796億円、営業利益636億円と順調に推移。特に半導体材料向け製品がAIサーバー需要を追い風に急成長し、機能性材料セグメントの営業利益は353億円と過去最高を更新。農業化学品も海外展開を強化し、新製品「ライゾニック」の上市を控える。

年表41件を開く

1880年代

  • 1887年2月創業東京人造肥料会社(のちの東京人造肥料株式会社)設立
  • 1889年7月創業日本舎密製造会社(のちの日本化学肥料株式会社)設立

1890年代

  • 1891年3月日本舎密製造会社小野田工場(現在の小野田工場)完成
  • 1895年12月創業合資会社王子製造所(のちの関東酸曹株式会社)設立
  • 1897年11月関東酸曹株式会社王子工場(のちの王子工場)完成

1900年代

  • 1907年12月東京人造肥料株式会社小松川工場(のちの東京日産化学株式会社)完成

1910年代

  • 1910年7月東京人造肥料株式会社が大日本人造肥料株式会社と改称
  • 1919年2月M&A株式会社日本人造肥料会社(のちに日本化学肥料株式会社に合併)名古屋工場(現在の名古屋工場)完成

1920年代

  • 1922年6月創業大正運送株式会社(現在の日産物流株式会社)設立
  • 1923年5月M&A大日本人造肥料株式会社が関東酸曹株式会社と日本化学肥料株式会社を合併 研究開発部門として、本社に工務部研究課、王子工場に研究係を設置
  • 1928年4月大日本人造肥料株式会社富山工場(現在の富山工場)完成

1930年代

  • 1931年2月大日本人造肥料株式会社肥料試験場(横浜市)を白岡に移転(現在の生物科学研究所)
  • 1932年10月創業株式会社文化農報社(現在の日星産業株式会社)設立
  • 1937年12月大日本人造肥料株式会社が日本化学工業株式会社に資産等を譲渡したのちに、日本化学工業株式会社は、日産化学工業株式会社と改称

1940年代

  • 1943年4月M&A日本鉱業株式会社と合併、同社の化学部門となる
  • 1945年4月日本油脂株式会社が日本鉱業株式会社から化学部門の営業譲渡を受け、社名を日産化学工業株式会社と改称
  • 1949年5月上場証券取引所の再開に伴い、当社株式上場
  • 1949年7月企業再建整備法により、油脂部門(現在の日油株式会社)を分離

1960年代

  • 1965年1月創業日産石油化学株式会社を設立、石油化学事業へ進出
  • 1968年11月東京日産化学株式会社が埼玉県上里村に工場移設(現在の埼玉工場)
  • 1969年8月王子工場の閉鎖・移転計画に伴い千葉県に現在の袖ケ浦工場を建設
  • 1969年12月王子工場の生産を停止、閉鎖

1980年代

  • 1988年6月協和醗酵工業株式会社(現在のKHネオケム株式会社)他へ石油化学部門を営業譲渡し同事業から撤退
  • 1989年10月創業Nissan Chemical America Corporation(NCA)をアメリカに設立

1990年代

  • 1996年7月創業Nissan Chemical Houston Corporation (NCH)(のちにNCAに合併)をアメリカに設立
  • 1998年4月M&A東京日産化学株式会社を吸収合併し、埼玉工場とする

2000年代

  • 2001年4月創業韓国日産化学株式会社(現在のNCK Co., Ltd.)を韓国に設立
  • 2001年6月研究開発組織を再編し、物質科学研究所、電子材料研究所、機能材料研究所(のちの無機材料研究所)を設置
  • 2001年10月創業日産アグリ株式会社(現在のサンアグロ株式会社)を設立、肥料事業を分社化するとともに同事業に関連するグループ会社を統合
  • 2002年7月M&A日本モンサント株式会社より国内農薬除草剤事業を買収
  • 2002年12月創業Nissan Chemical Europe S.A.S.をフランスに設立
  • 2005年2月創業Nissan Chemical Agro Korea Ltd.を韓国に設立

2010年代

  • 2010年1月M&AアメリカDow AgroSciences社より農薬殺菌剤を買収
  • 2010年10月創業台湾日産化学股份有限公司を台湾に設立
  • 2013年6月M&AThin Materials GmbH(ドイツ)を買収
  • 2014年1月創業日産化学制品(上海)有限公司を中国に設立
  • 2014年10月電子材料研究所と無機材料研究所を再編し、材料科学研究所を設置
  • 2016年6月創業Nissan Chemical Do Brasilをブラジルに設立
  • 2017年7月創業Nissan Agro Tech India Private Limitedをインドに設立
  • 2017年7月創業日産化学材料科技(蘇州)有限公司を中国に設立
  • 2018年7月商号変更日産化学株式会社に商号変更

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は3つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2027年度まで2,930億円
  • 営業利益2027年度まで650億円
  • 売上高営業利益率20%以上
  • ROE18%以上
  • 温室効果ガス排出量削減(2018年度比)2027年度まで30%以上削減

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    現有事業の利益拡大

    成長が見込まれる機能性材料と農業化学品へ経営資源を集中投下し、M&Aも活用して既存・新製品の販売開発を推進。半導体材料は供給能力強化のための投資を段階的に実施し、農業化学品は海外販売拡大と原薬コスト低減で収益性を高める。

  2. 02

    2030年を見据えた新製品の開発

    情報通信(半導体EUV材料、実装材料等)、ライフサイエンス(核酸医薬、ペプチド合成等)、環境エネルギー(二次電池材料、CCUS材料等)の領域で新たな成長の柱となる製品創出を目指す。水稲用除草剤「ライゾニック」を2027年上市予定。

  3. 03

    事業基盤の強化

    企業理念と2050年のあるべき姿の実現のため、人材育成(仮説検証型研修、10%Challenge制度)とリスクマネジメントを推進。研究テーマ選別やIPランドスケープで競争優位性を高め、複数拠点化によるサプライチェーン強靭化を図る。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で3,411人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は871万円で、9期前と比べて+9.4%平均年齢は40.8歳、平均勤続年数は15.9年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月2,402
2018年3月2,511
2019年3月79640.015.82,583
2020年3月80340.015.72,640
2021年3月80740.015.72,688
2022年3月81540.215.82,737
2023年3月82640.215.72,965
2024年3月84440.415.73,137
2025年3月84540.615.83,2831,730
2026年3月87140.815.93,4111,865

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率5.4%
縦線は目安の30%
男性育休取得率75.4%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)68.2%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社25(国内 21 / 海外 4) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
富山工場 — 富山県富山市182億円
化学品事業 機能性材料事業
小野田工場 — 山口県山陽小野田市104億円
化学品事業 農業化学品事業 ヘルスケア事業
袖ケ浦工場 — 千葉県袖ケ浦市 および市原市6,594百万円
化学品事業 機能性材料事業
材料科学研究所 — 千葉県船橋市、千葉県袖ケ浦市および富山県富山市6,375百万円
機能性材料事業
SAYKHA PLANT — インド6,250百万円
農業化学品事業
本社工場 — 千葉県袖ヶ浦市4,972百万円
その他の事業
唐津工場 — 韓国4,636百万円
機能性材料事業
物質科学研究所 — 千葉県船橋市3,827百万円
化学品事業 農業化学品事業 ヘルスケア事業
平澤工場 — 韓国2,407百万円
機能性材料事業
生物科学研究所 — 埼玉県白岡市2,402百万円
農業化学品事業 ヘルスケア事業
ほか3件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    日星産業㈱(注)3、4
    東京都 中央区
    議決権100.0%
  • 国内
    日産物流㈱
    東京都 台東区
    議決権100.0%
  • 国内
    日産緑化㈱
    東京都 千代田区
    議決権100.0%
  • 国内
    日産エンジニアリング㈱
    富山県 富山市
  • 国内
    日産エンジニアリング㈱
    富山県 富山市
    議決権100.0%
  • 国内
    日産エンジニアリング㈱
    富山県 富山市
  • 国内
    NC東京ベイ㈱(注)3
    千葉県 袖ヶ浦市
  • 国内
    NC東京ベイ㈱(注)3
    千葉県 袖ヶ浦市
    議決権100.0%
  • 国内
    NC東京ベイ㈱(注)3
    千葉県 袖ヶ浦市
  • 国内
    NCアグロ函館㈱
    北海道 函館市
    議決権100.0%
  • 国内
    日本ポリテック㈱
    東京都 八王子市
    議決権100.0%
  • 国内
    日本肥糧㈱
    群馬県 藤岡市
残りのグループ会社13社を開く
  • 日本肥糧㈱群馬県 藤岡市72%
  • 日本肥糧㈱群馬県 藤岡市
  • Nissan Chemical America Corporationアメリカ100%
  • Nissan Chemical Europe S.A.S.フランス100%
  • 台湾日産化学半導体材料股份有限公司台湾100%
  • NCK Co., Ltd. (注)4韓国90%
  • Nissan Bharat Rasayan Pvt., Ltd.インド70%
  • サンアグロ㈱東京都 中央区42%
  • クラリアント触媒㈱東京都 文京区
  • クラリアント触媒㈱東京都 文京区39%
  • クラリアント触媒㈱東京都 文京区
  • Canyon group .LLCアメリカ50%
  • Canyon group .LLC50%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は2,796億円営業利益636億円前期と比べると増収増益で、売上が+11.2%、利益が+12.0%。

売上高
+11.2%
2,796億円
営業利益
+12.0%
636億円
純利益
+15.6%
497億円
営業利益率
22.7%
前期比 +0.2%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高2,897億円2,796億円
営業利益668億円636億円
純利益515億円497億円
1株あたり配当¥212¥212

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は788億円、営業利益は219億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+43.5%、営業利益は+46.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q689103
2024年1Q54915027.3122
2024年2Q5089117.973
2024年3Q4969318.865
2024年4Q714120
2025年2Q1,18228323.9205
2025年4Q1,33228521.4225
2026年2Q1,30129622.8228
2026年4Q1,49534022.7269
2027年1Q78821927.8168

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は1,538億円から2,796億円へ1.8倍に増えた。直近期の営業利益率は22.7%。売上は2期、純利益は2期の連続増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
Thin Materials GmbH(ドイツ)を買収
2013年3月1,538205139
日産化学制品(上海)有限公司を中国に設立
2014年3月1,637237167
2015年3月1,712264182
Nissan Chemical Do Brasilをブラジルに設立
2016年3月1,769295224
Nissan Agro Tech India Private Limitedをインドに設立
2017年3月1,803317240
日産化学株式会社に商号変更
2018年3月1,934362271
2019年3月2,049391294
2020年3月2,068400308
2021年3月2,091439335
2022年3月2,080537388
2023年3月2,281558411
2024年3月2,267516380
2025年3月2,51456858022.6430
2026年3月2,79663665922.7497

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高2,796億円のうち、営業利益として残るのは636億円22.7%。営業外の損益と税金を反映した純利益は497億円、売上の17.8%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金53.2%1,487億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金24.1%674億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益22.7%636億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
46.8%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+15.5pt
22.7%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+12.4pt
17.8%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+13.4pt
20.3%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
14.0%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
13.9%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが642億円、投資CFが−212億円で、差し引きのフリーCFは430億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は357億円で、売上の1.5ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月228−93−101135319
2014年3月238−135−118103308
2015年3月205−81−121124313
2016年3月300−84−173216353
2017年3月325−132−190193357
2018年3月377−152−203225377
2019年3月321−109−226212362
2020年3月356−156−252200306
2021年3月399−129−256270324
2022年3月419−124−279295347
2023年3月352−196−250156296
2024年3月337−187−221150227
2025年3月592−176−356416275
2026年3月642−212−362430357

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は3,551億円。このうち返さなくてよい自己資本が2,591億円で、自己資本比率は71.9%(業種中央値63.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月1,9921,26772563.0
2014年3月2,0801,37870265.7
2015年3月2,2391,51372666.9
2016年3月2,2821,56971368.1
2017年3月2,3171,63768069.9
2018年3月2,4601,76469671.0
2019年3月2,4701,82164973.0
2020年3月2,4951,85564073.7
2021年3月2,6552,00664974.9
2022年3月2,7972,08171673.6
2023年3月2,9882,21677273.1
2024年3月3,2352,31092570.3
2025年3月3,3082,36294670.5
2026年3月3,5512,59196071.9

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
357億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
2,096億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
570億円
在庫として抱えている分
負債合計
960億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
100
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率30 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

化学 203社との比較

同じ化学の企業と並べると、いちばん上に来るのはROE203社中8位あたり、逆に低いのは配当利回り203社中110位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
20.3%/中央値 6.9%
P25 4.5%P75 9.9%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
22.8%/中央値 7.3%
P25 4.3%P75 10.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
71.9%/中央値 63.4%
P25 50.5%P75 73.9%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
11.2%/中央値 2.2%
P25 -1.8%P75 5.4%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.7%/中央値 2.7%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥7,968で、1年前と比べて+56.8%過去52週の値幅のなかでは81%の位置にある。

¥7,968-4.3%1ヶ月+5.1%1年+56.8%時価総額1.1兆円
過去52週の値幅
安値¥4,864高値¥8,707

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)21.7倍
PER (会社予想)20.6倍
PBR4.23倍
配当利回り2.66%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1カ月で+1.81%と上昇傾向。8月20日には8162円と52週高値8707円に接近したが、8月21日は7978円と反落。25日線(7752.68円)を上回り、75日線(7723.76円)も超過、200日線(6477.37円)は大きく上回る。中期は強気形状。RSIは59.88で中立。出来高は8月19日に117万股と増加したが、全体量は減少傾向で、上値は追いにくい。安値4864円からのV字回復は継続中。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 38/100)

PERが21.67倍と業界平均の17.74倍を上回り、PBRも4.24倍と平均1.41倍を大きく上回る。一方ROEは20.3%と高水準で、配当利回り2.66%は業界平均と同水準、配当性向63%と安定。26年3月期も増収増益見込みで、収益力は高いが株価は先行して割高感がある。成長性を考慮してもPER・PBRとも割高圏であり、やや割高と判断。

指標この会社業種平均
PER (実績)21.7倍17.8倍
PER (予想)20.6倍
PBR4.23倍1.41倍
ROE20.3%7.4%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

投資論点は、高収益な化学品事業の持続性と成長余地。強気派は、農薬と電子材料の需要拡大と新製品開発による増収増益継続を期待。弱気派は、農業市況の変動や競争激化による収益率低下、特定製品依存のリスクを懸念。

プラスに働く材料7
  • 農薬需要の安定成長

    世界人口増加と食料需要拡大で農薬市場は成長が続く

  • 高収益体質の持続

    営業利益率20%超えの高水準で、安定した収益力が維持

  • 電子材料の成長

    半導体やディスプレイ向け材料で需要が増加

  • ROE20.3%と高い資本効率が継続通年影響

    ROE20.3%は高収益の証し、PBR3.94倍を支える

  • 2026/3期は営業利益636億円と増益決算発表後影響

    営業利益568億円→636億円、売上高2,796億円も増収

  • 予想PER19.4倍で割高感が緩和決算発表後影響

    実績PER20.37倍から予想PER19.4倍へ、利益成長で低下

  • 配当利回り2.83%と安定感継続影響

    配当利回り2.83%、純利益増加で減配懸念が少ない

マイナスに働く材料7
  • 農薬市況の変動

    天候や農作物価格に左右され、収益が変動するリスク

  • 競争激化

    他社の参入や類似品で価格競争が発生

  • 依存リスク

    主力製品への依存度が高く、需要減が大きく響く

  • 実績PER20.37倍は割高水準継続影響

    PER20.37倍、PBR3.94倍と高く、成長鈍化で調整リスク

  • 営業利益率は0.16pt改善にとどまる通年影響

    2026/3期営業利益率22.75%は前期22.59%からほぼ横ばい

  • 純利益増加は67億円にとどまる決算発表後影響

    純利益430億円→497億円、増益幅は限定的

  • 外国人保有28.02%の売り要因継続影響

    外国人保有比率28.02%、リスクオフで売られる

次の決算で確かめる点
農薬売上高
主力事業の動向を示し、収益の核を確認するため
電子材料売上高
成長分野の進捗を測り、将来の収益源を評価するため
営業利益率
高収益体質が維持されているかを確認するため

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり212で、前期から+16.1%いまの株価に対する利回りは2.66%。増配か配当維持が2年続いている。

年間配当
¥212
1株あたり
配当利回り
2.66%
いまの株価に対して
配当性向
63.0%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
2年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月5235.9
2018年3月6830.840.2
2019年3月8220.643.6
2020年3月909.844.6
2021年3月988.948.9
2022年3月12224.550.6
2023年3月16434.463.9
2024年3月1640.066.1
2025年3月1746.165.3
2026年3月20216.163.0

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥212

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ15,693人。区分でいちばん多いのは金融機関48.8%。グループ会社や銀行などの安定株主が56.5%を占め、残る43.5%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
金融機関51.953.751.146.147.548.8
外国法人24.223.224.830.325.628.0
個人・その他11.311.111.211.012.212.2
事業法人9.79.29.18.98.17.7
証券会社2.92.83.83.76.53.2
自己株式0.80.80.60.00.30.4
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)24.83
02株式会社日本カストディ銀行(信託口)11.95
03みずほ信託銀行株式会社 退職給付信託 みずほ銀行口 再信託受託者 株式会社日本カストディ銀行4.06
04日産化学 取引先持株会2.79
05STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.39
06明治安田生命保険相互会社1.38
07JP MORGAN CHASE BANK 385781(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.36
08STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.34
09HSBC HONG KONG-TREASURY SERVICES A/C ASIAN EQUITIES DERIVATIVES(常任代理人 香港上海銀行東京支店セキュリティーズ・サービシズ・オペレーションズ)1.28
10JPモルガン証券株式会社1.25

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近1
  • 2026-04-21
    三井住友信託銀行株式会社
    新規の大量保有報告
    0.85%
    -0.09pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+340%、1株純資産は14期で+148%。直近期のROEは20.3%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月8476711.413.536.7
2014年3月10285112.715.232.7
2015年3月11495012.721.834.8
2016年3月1431,00714.620.235.0
2017年3月1571,06815.120.635.9
2018年3月1801,16816.124.540.2
2019年3月1981,22016.625.643.6
2020年3月2101,26416.918.844.6
2021年3月2321,38417.525.548.9
2022年3月2721,45419.226.650.6
2023年3月2911,55719.420.663.9
2024年3月2731,64117.121.066.1
2025年3月3131,71218.714.265.3
2026年3月3681,90320.316.363.0

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

16名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は16名。2026/3期の役員報酬は総額559百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約7倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
木下小次郎取締役会長(代表取締役)78101,000
八木晋介取締役社長(代表取締役)6414,000
大門秀樹取締役 副社長624,000
石川元明取締役 専務執行役員 機能性材料 事業部長628,000
佐藤祐二取締役 専務執行役員 農業化学品 事業部長604,000
松岡健取締役 常務執行役員 経営企画部長616,000
片岡一則取締役75
中川深雪取締役61
竹岡裕子取締役52
濱逸夫取締役72
生頼一彦常勤監査役6413,000
片山典之監査役611,000
残りの役員4名を開く
氏名役職年齢保有株数
高濱滋監査役62
絹川幸恵監査役61
川島渡常勤監査役586,000
尾関幸美監査役55

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円株式報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)72932112343863
社外取締役98929110
監査役12193030

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容881字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループ(当社および当社の関係会社)は、連結財務諸表提出会社(以下「当社」という。)および子会社36社、関連会社9社により構成されております。 事業の内容の区分とセグメント区分は同一であり、当社および関係会社の当該事業に係る位置付けならびに各セグメントの関連は、次のとおりであります。 区分   主要製品・事業   事業を構成する会社 化学品事業   基礎化学品   当社、 (硫酸、硝酸、アンモニア等)   その他会社 1社 ファインケミカル (封止材用等特殊エポキシ、難燃剤、殺菌 消毒剤等) (会社総数 2社) 機能性材料事業   ディスプレイ材料   当社、 (液晶配向材用ポリイミド等)   NCK Co., Ltd.、 半導体材料   Nissan Chemical America Corporation、 (半導体用反射防止コーティング材等)   台湾日産化学半導体材料股份有限公司、 無機コロイド   その他会社 2社 (電子材料用研磨剤、各種表面処理剤等) (会社総数 6社) 農業化学品事業   農薬   当社、 (除草剤、殺虫剤、殺菌剤、殺虫殺菌剤、   Nissan Chemical Europe S.A.S.、 植物成長調整剤)    Nissan Bharat Rasayan Pvt., Ltd.、 動物用医薬品原薬   NCアグロ函館㈱、その他会社 7社 (会社総数 11社) ヘルスケア事業   高コレステロール血症治療薬原薬   当社 ファインテック(課題解決型受託事業) (会社総数 1社) 卸売事業   化学品の卸売等    日星産業㈱、その他会社 12社(会社総数 13社) その他の事業   肥料(高度化成等)、造園緑化、運送、プラントエンジニアリング、硫酸の製造、電子材料の製造販売等   日本肥糧㈱、日産物流㈱、日産緑化㈱、日産エンジニアリング㈱、NC東京ベイ㈱、日本ポリテック㈱ その他会社 10社 (会社総数 16社) 以上の当社グループについて図示すると、次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題3,331字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 中長期的な会社の経営戦略並びに会社の対処すべき課題 当社グループは、2022年度に6ヵ年の中期経営計画Vista2027を始動しました。 後半3ヵ年(2025年度~2027年度)のStageⅡにおいて、2025年度は機能性材料セグメントの半導体材料が全体を牽引し、営業利益636億円(前年比+12%)、経常利益659億円といずれも過去最高値を更新しました。しかしながら、機能性材料以外のセグメント合計では営業利益は前年比で2%程度の増加に止まりました。その要因を踏まえた対処すべき主要課題は、新製品・新事業創出の加速、既存事業の収益性改善、DXなどを通じた業務変革と認識しております。 これらの解決に向け、新技術の導入やコストダウンにより事業基盤の強化を推し進めながら、M&A(合併・買収)を含めた成長分野への戦略投資、不採算事業の見極めを積極的に行うことで、事業ポートフォリオの拡充と切れ目の無い成長軌道の堅持を目指します。 Vista2027の後半3ヵ年(2025年度~2027年度)のStageⅡでは、最終年度(2027年度)の数値目標を売上高2,930億円、営業利益650億円と定め、最重要課題を新製品の創出としたうえで、基本戦略として次の3つを掲げております。 (1)「現有事業の利益拡大」 (2)「2030年を見据えた新製品の開発」 (3)「事業基盤の強化」 第1の戦略「現有事業の利益拡大」では、成長が見込まれる機能性材料および農業化学品セグメントへM&Aを含めて経営資源を集中的に投下し、既存製品や新製品の販売・開発を進め、利益の最大化を図ります。 機能性材料セグメントでは、AIサーバー向けなどの最先端・先端世代向けに使用量が増加している半導体材料の売上高は、今後も高いレベルの成長率を維持すると見込んでおります。これら旺盛な需要に対応する供給能力確保のため、研究開発から製造販売に至るバリューチェーン全体の強化と拡大に向けた投資を段階的に実施します。2025年度は富山工場において、半導体材料の技術開発、解析・検査能力増強のため「第2分析棟」を建設して運用を開始しました。 農業化学品セグメントでは、国内販売出荷金額ベースシェア1位を堅持することに加え、既存剤の適用拡大、新規国上市の増加、混合剤開発と導出を含む提携先協業強化などにより、海外向け既存剤の販売を更に拡大します。動物薬フルララネルは、米国MSD Animal Health社の新製品による市場拡大を見据え、原薬製造コストの低減により競争力を高めます。 化学品セグメントでは、2024年度にサブセグメントであるファインケミカルの固定資産の減損を実施しましたが、今後も外部製造委託の活用、製造工程の見直しなどの原価低減を徹底し、存続事業の拡大と高収益化を図ります。ヘルスケアセグメントではファインテック事業での原薬増販および新規原薬の受託製造販売に取り組みます。 第2の戦略「2030年を見据えた新製品の開発」では、2028年度以降を視野に入れ、新たな成長の柱となる製品創出を目指します。 情報通信領域では、ターゲット材料を明確化し、半導体向けのEUV材料や実装材料、ディスプレイ向けの位相差フィルム用配向材、CMOSイメージセンサー(高屈レンズ)材料、メタマテリアル材料、光学機能性付与や研磨用途の新規無機材料の開発を加速します。 ライフサイエンス領域の創薬分野では、製薬メーカーとの戦略的提携による新規核酸医薬候補化合物の創出、当社独自の創薬支援技術導出による新たな収益基盤の構築に加え、高活性および中分子モダリティの需要が引き続き拡大することを踏まえ、当社独自のペプチド合成力などを活用してファインテック事業を差別化します。 同領域の農薬分野では、直播栽培にも適用可能な次期水稲用茎葉除草剤「ライゾニック」を2027年に上市予定であり、ピーク時売上高目標を150億円に設定しております。また、外資系他社が創製して国内共同開発中の新規殺虫剤1種を2028年に上市予定であり、StageⅡでは、これらに続く新規殺虫剤、殺菌剤を初期開発から本格開発へ移行させる計画です。バイオ分野については、化学保護殺菌剤と同等以上の効果を有するバイオ資材の開発を目指しており、2025年のブラジルINNOVA社への出資を足掛かりに、南米における複数製品ラインナップの商業生産化と販売チャネルの獲得を推進します。 環境エネルギー領域では、EV向けに拡大が見込まれる二次電池材料の拡販の他、CCUS(二酸化炭素回収・利用・貯留)材料、水素エネルギー材料やペロブスカイト太陽電池用材料などの創出に注力します。 第3の戦略「事業基盤の強化」では、当社グループの企業理念および2050年のあるべき姿の実現のため、人材育成やリスクマネジメントを推進します。 人材育成では、組織のあるべき姿を「強い情熱で変革に挑む共創者集団」と掲げ、価値向上に「挑戦」し続ける牽引人材、領域を超えた「共創」人材、目利き力を備えた人材の輩出を重要項目として、仮説検証・提案型研修や10%Challenge制度を取り入れております。研究開発面では、研究テーマの選別、IPランドスケープを用いた知的財産戦略などを通じて、競争優位性の高い技術基盤を強化しております。製造・供給面では、レスポンシブル・ケア活動を基盤に、無事故・無災害、生産品質の継続的改善を推進するとともに、複数拠点化などのリスク分散によるサプライチェーン強靭化を図っております。 StageⅡでは、前述の基本戦略の遂行に加えて、サステナビリティ経営を強く意識し、「スマート社会への貢献」、「食料問題への貢献」、「健康問題への貢献」といったマテリアリティ(重要課題)要素別に2027年度の目標(2021年度比売上高伸長率)を定めております。また、「気候変動の緩和」に資する温室効果ガス排出量削減においては、硝酸プラントから排出する亜酸化窒素の削減設備を完工し、2027年度までに2018年度比で30%以上の削減を実現します。 当社グループは、これまで安定的な収益の確保と積極的な株主還元を通じて、資本市場から一定の評価を得てきたものと認識しております。今後は、成長が見込まれる領域に経営資源を集中投下し、競争力のある事業ポートフォリオの構築を進めるとともに、経営の透明性・健全性の一層の向上を図ってまいります。あわせて、意思決定の迅速化、リスク管理および内部統制の強化、コンプライアンスの徹底を推進し、社会・環境課題に配慮した事業活動を実践することで、すべてのステークホルダーから信頼され、持続的に成長する企業グループの実現を目指します。 (2)目標とする経営指標 当社グループは、株主からの受託資本の運用効率を示す指標である「自己資本当期純利益率(ROE)」、高付加価値企業としての指標となる「売上高営業利益率」を最重要指標と認識し、今後も収益力の一層の強化に向けた事業展開を推進してまいります。 なお、2025年4月に始動した中期経営計画「Vista2027 StageⅡ」では、数値目標を以下のように定めております。 非財務指標 気候変動の緩和   温室効果ガス(GHG)排出量2018年度比30%以上削減 ダイバーシティの推進   研究員に占める女性総合職比率18%以上 人々の豊かな暮らしに役立つ新たな価値の提供   連結売上高に占める社会課題解決に貢献する製品・サービスの合計売上高60%以上 人材の確保・育成   社員意識調査の設問、人材育成に対する肯定回答者65%以上 経営指標 売上高営業利益率   ROE   配当性向   総還元性向 20%以上   18%以上   55%以上   75%以上
事業等のリスク6,961字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 体制 リスクマネジメント活動全般について継続的改善を推進する専門組織として、経営企画部リスク・コンプライアンス室を設置しています。 また、リスクマネジメントの実効性を高めるとともに、コンプライアンスを維持向上、推進するための機関として、リスク・コンプライアンス委員会を設置し、年2回定期的に開催しています。 本委員会は取締役会が指名するCRO(チーフ・リスクマネジメント・オフィサー)を委員長とし、CROが指名する各部門、箇所および国内連結子会社のリスク・コンプライアンス責任者から構成されています。リスク・コンプライアンス責任者は、定期的に、リスクの洗い出し・評価・対策計画立案、リスク対策実施状況、課題の自己評価、改善案の策定を行う他、計画的に各部門、箇所および国内連結子会社にて教育、訓練等を行います。 リスクマネジメントに関する重要事項、対策計画等は本委員会の審議を経て、取締役会で決議します。 (2) リスクアセスメント 各部門の事業特性やグローバルな政治・経済・社会情勢等、ビジネスを取り巻く環境を考慮してリスクを洗い出し、各部門、各箇所および国内連結子会社のリスク・コンプライアンス責任者からの意見集約などを通じて、発生可能性と事業への影響度を評価、その後当社取締役へのヒアリングを実施した上で、リスクマップを作成し、「グループ重要リスク」を選定しました。その内容はリスク・コンプライアンス委員会での審議を経て、取締役会で決議しています。 (3) グループ重要リスク 当社グループの経営成績、財政状態等につき、投資者の判断に重大な影響を及ぼす可能性のある事項は以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、以下に記載したリスクは主要なものであり、これに限られるものではありません。 1) 事業ポートフォリオ戦略の失敗 ①化学品事業部 工業薬品類などの基礎化学品をさまざまな産業に提供する一方で、先端分野に対応する製品の生産・供給にも努めており、限界まで不純物を除去した高純度薬品、さらには電子材料用途で需要が伸びていますシアヌル酸由来の高機能化学品などを市場に投入しています。 これら製品は、天然ガスを出発原料とするアンモニアの誘導品であることから、原燃料の供給制約や価格変動の影響を受けるほか、中国市況等の変化により、世界の需給バランスが崩れ、当社販売にも影響が波及する可能性があります。 また、IoT、AIなどのデジタル技術導入による工場保全技術の高度化に努めてまいりますが、近年、設備老朽化に伴うプラントトラブルが発生し、一定期間の操業停止および損失が生じています。 ②機能性材料事業部 「ディスプレイ材料」「半導体材料」「無機コロイド」事業を通じて、スマート社会の実現に貢献しています。 ディスプレイ材料は、液晶分子を一定方向に揃えるための配向材を主幹材料とし、現在は主にスマートフォン、タブレット向けに供給していますが、今後はTVなどの大型ディスプレイ向けにも展開してまいります。一方で、液晶より薄型軽量で高速応答などの特長を有し、フレキシブル化などの意匠性にも優れた有機ELが、スマートフォン、高画質・大型のテレビなどに採用されるケースが増えてきました。当社は、有機EL関連材料、有機ELに続く次世代自発光ディスプレイ向け材料の開発も進めておりますが、開発状況、企業間競争の激化などによっては、採用未達となるおそれがあります。 半導体材料は、光照射によりフォトレジストを微細加工する際に、光の乱反射や干渉、塗布不良などのトラブルを防止するコーティング材料からスタートし、半導体回路幅のさらなる微細化に対応する材料を開発、現在はEUV(極端紫外線)露光技術の実需化、微細化の限界に備え、それぞれEUV用材料、三次元実装用材料にも注力しています。しかし、開発状況、企業間競争の激化などによっては、採用未達、シェア喪失のおそれがあります。 無機コロイドは、ナノシリカの水分散液を販売して以来、現在では有機溶媒分散液、無溶剤で使用できる製品を提供し、光学フィルムのコーティング材、電子記録媒体の研磨剤などに使用されています。最近では、オイル&ガス事業などへの用途展開を図っておりますが、原油価格の変動によりシェールオイル需要に変化が生じ、当社剤の販売にも影響が及ぶ可能性があります。 ③農業化学品事業部 新規薬剤の探索から開発・製造・販売までの一貫した事業活動と、他社剤の買収や共同開発による幅広い製品ラインアップの拡充を通じて、安定した食料の供給に貢献しています。2018年には殺虫剤、2025年には水稲用除草剤を上市・発売、2019年、2020年には殺菌剤を他社より買収し、製品ポートフォリオを充実させました。また、農業用殺虫剤の開発を進めるなかで、農作物の害虫だけでなく、イヌ・ネコに寄生するノミ・マダニの駆除にも効果がある化合物を発見し、動物用医薬品分野にも進出しました。現在は殺虫剤・水稲用除草剤の開発、次製品の研究を続けています。増加する原体ラインナップ・需要増に対応すべく、生産・供給にまつわる各種対策を実施しておりますが、完了までに時間を要した場合、一時的に販売機会を逸する可能性があります。 ④ヘルスケア事業部 当社化合物を原薬とする高コレステロール血症治療剤は、現在世界30ヵ国以上で承認を受け販売されていますが、国内の物質特許が2013年8月に満了となり、ジェネリック医薬品によるシェア低下、薬価改定の影響を受け、国内では厳しい状況が続いています。新薬創出が急務となっているなか、低分子医薬ではAIの活用に取り組むとともに、核酸医薬に注力、さらにはヘルスケアという総合的な視点で、生体界面制御材料や化粧品材料などの医療材料の実需化や拡販を進めます。また、顧客のニーズに合わせて医薬品原薬開発をトータルにサポートする課題解決型受託事業および共同開発型事業では、海外でのビジネスおよびペプチド事業への展開を図ります。しかし、自社創薬の成果獲得には研究開発費と時間を要することから、その結果次第では、中長期的に経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 2) 新製品の開発、外部の技術革新 当社グループは、これまで培ってきた「精密有機合成」「機能性高分子設計」「微粒子制御」「生物評価」「光制御」の5つのコア技術に、「微生物制御」、「情報科学」という新技術を育成することで、「情報通信」「ライフサイエンス」「環境エネルギー」「素材・サービス」の事業領域で、社会課題の解決に貢献すべく、新製品の開発を積極的に進めています。新製品の開発には、高度な技術と多くの資金、人的資源が必要であり、長い時間を要します。当社では、近年、年間売上高の7~9%を研究開発費に投じるとともに、総合職人員の約40%を研究に従事させるなど、研究開発に経営資源を傾斜配分、さらには最新技術情報を踏まえた研究テーマの設定、定期的評価に基づく継続または改廃などを行っておりますが、当社がターゲットとする市場環境や技術動向の急激な変化が生じ、開発の成否、ひいては経営成績および財務状況に影響を受ける可能性があります。 3) 原料調達、製品供給 当社は、原料および資材の調達に関する方針(購買方針)を定め、重要な原料、中間体、製品の製造などを委託する際は事前に、またその他新規および既存のサプライヤーに対しても必要に応じ、サステナビリティ調査票への回答を求め、当社の基準を満たす企業との取引を優先的に進めるとともに、取引先に対する啓蒙・改善活動を行っています。 さらに、国内外のサプライヤーおよび業務委託先を訪問監査し、サステナブル活動、とくに、環境・健康・安全(EHS)への取り組みを詳細に確認し、サステナブル調達の推進を図るなど、コスト・品質等を考慮の上、安定的な調達先の確保に努めております。しかし、高度な技術により合成された化合物など、供給元が限定されている原料があることに加え、中国をはじめ、海外からの輸入に頼る原料もあり、何らかのトラブル、国際紛争の発生、調達先所在国における突如とした法規制の強化等により、調達先からの供給が滞った場合、製品の安定的な製造・販売体制に支障をきたし、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 4) 法的規制、法令違反 当社グループは、事業の特性上、化学物質の取り扱いに関する国内外の法令等により規制を受けています。近年の環境問題、生体への影響に対する世界的な意識の高まりなどから、各種規制はますます強まる傾向にあり、現行規制の改正や強化等がなされた場合、事業活動が制限される、その対応のための費用を要する、あるいは当該製品が対象国にて販売できなくなるなど、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループでは、コンプライアンスを法令および広く社会規範に従うことと認識し、コンプライアンス規則を策定し、コンプライアンス基本方針を定めています。さらに、内部通報制度を設置し、コンプライアンス違反の未然防止、早期解決のための体制を整えるとともに、役員・社員等に対し、各種研修、コンプライアンスマニュアルの周知などを通じて、知識向上、啓蒙に努めておりますが、法令等に違反した場合や社会的要請に反した行動等を取った場合、法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁を受ける可能性があります。 5) 労働災害、事故災害、自然災害 当社グループは、化学物質の開発から製造、物流、使用、最終消費を経て廃棄・リサイクルに至る全ての過程において、自主的に「環境・健康・安全(EHS)」を確保し、活動の成果を公表し社会との対話・コミュニケーションを行うレスポンシブル・ケア(RC)活動に、取り組んでいます。 RCマネジメントシステムを通じて、化学製品の研究開発、製造、販売、変更などに至る各段階で、リスク評価(事前評価)を実施し、その結果に基づき、法規制順守対応、製造現場での作業者ばく露低減のための設備改良、作業方法の改善、手順の明確化・文書化や教育訓練などの適切な対策を講じるなど、労働災害の防止、労働者の健康増進、快適な職場環境の形成に努め、各事業所の安全衛生レベルの向上を図っています。また、安全確保と安定操業、保安力向上を目指し、製造事前評価によるリスクの洗い出し、プロセスKY(危険予知)、設備KYを実施し、必要な設備投資を行うとともに、毎年の各種訓練等を通じ、緊急時あるいは事故発生時に確実な対応が取れるように備えております。 地震をはじめとする自然災害に対しては、工場および主要な事業拠点を対象に災害対策、事業継続計画(BCP)を策定しており、今後も強化と充実を図ってまいります。 しかしながら、不測の大規模地震や台風等の自然災害による生産設備への被害、工場における事故、輸送・外部保管中の事故等により、工場の操業や顧客への供給に支障が生じることで、当社グループの信用、経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 6) 製品品質 当社グループは、各工場で品質マネジメントシステムの認証取得および維持・更新を行うとともに、製造部門とは独立した品質保証部門の設置、顧客の商品に関する声(苦情情報)を迅速に収集、評価し、必要な是正を実施するための社内ネットワークを構築するなど、品質保証体制の確立に努めています。また、昨今大きな社会問題となりました品質管理に関わる不正・改ざんに対しても、防止ガイドラインを策定・運用を開始、監査を実施し、潜在リスクが発見された場合は改善を行ってきました。しかし、製造・輸送・保管等の過程において予期せぬトラブルが発生、品質への影響が生じ、顧客または当社材料が使用された製品ユーザーにて人的・物的損害が起こった場合、損害賠償請求を提起され、経営成績および財務状態のみならず、当社グループへの社会的信用が失墜し、事業に悪影響を及ぼす可能性があります。 7) 知的財産 当社は、研究成果と知的財産が事業の根幹であるとの考えのもと、知的財産権保護は極めて重要な経営課題と認識し、知的財産の取得にとどまらず、訴訟による権利行使も実施しています。当社は国内外で事業を展開し、世界各国で特許を出願・申請、取得していることから、グローバルに知的財産の権利確保を図り、侵害を監視する体制を強化しております。 しかし、他社との間で知的財産を巡って係争が生じた場合や、他社が当社の知的財産権を侵害した場合において、当事者間での和解交渉、法定での係争結果次第では、賠償金の支払いや売上計画の見直しを余儀なくされ、経営成績および財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 8) 情報セキュリティ 当社グループは、研究開発、生産などに関する機密情報、販売促進等に用いるお客様の個人情報を保有しています。また、将来的に予想される労働力不足に備え、IoT、AIなどのデジタル技術を工場に導入することで、生産性の引き上げ、保全体制の確立を進めています。 当社グループでは、情報管理規則、各種ガイドラインを定めるとともに、定期的な研修を実施して社員のセキュリティ意識を高めるなど、ハード、ソフト双方のセキュリティ対策を実施しておりますが、外部からのサイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウィルスの感染等により、制御系・基幹システムの障害、保有する機密情報・個人情報の漏洩が発生した場合、当社グループへの信用、経営成績および財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 9) 人材確保 当社グループでは、多様化・高度化する市場の要求への対応力を高めるために、研究開発力の強化や製品品質の向上に取り組むとともに、多様で優秀な人材の確保・育成や働きやすい職場づくりなどの取り組みを通じて、事業基盤の強化を目指しています。 人材開発の本質は「社員一人ひとりが自発的に自己研鑽を積み、自己の成長を図ること」にあるとの考えのもと、望む社員のために、さまざまな人材育成制度を整備しています。 また、多様な人材が、生産性の高い働き方を実現し、仕事と生活の調整(ワーク・ライフ・バランス)を図るとともに、職場で多様な意見を発信し、才能を最大限に発揮できるよう、各種取り組みを推進しています。 しかしながら、雇用情勢の悪化等により、必要な人材を確保できない場合、経営成績および財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 10) 海外展開 当社グループは、各事業分野において、アジア、欧州、北米などを中心に世界各地に生産・販売拠点を設け、より市場に密着した形での事業展開を進めていることから、進出先の政治、経済、社会情勢の変化などにより、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、各拠点において有効な内部統制システムの構築に努めているものの、従業員等の故意または重大な過失による行為、もしくはシステムが十分に機能しなかったことに伴い、将来的に法令違反等の問題が発生し、行政処分による課徴金、刑事・民事訴訟による罰金、損害賠償金等の支払いに加え、当社グループへの社会的信用が失墜し、事業に悪影響が生ずる可能性があります。 11)環境保全 温室効果ガスの排出量削減や自然資本・生物多様性保全対策への取り組みについて、投資家等ステークホルダーからの関心が高まっています。 当社は、パリ協定を支持し、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に賛同、インターナルカーボンプライシングを導入し、温室効果ガス(GHG)排出量削減および省エネルギー化を考慮した脱炭素投資を推進するほか、環境・健康・安全に配慮するレスポンシブル・ケア活動を通じて、環境負荷低減に努めるとともに、事業を通して環境課題の解決に貢献します。また、当社の事業活動が生物多様性の恩恵に依存していることや、生物多様性に影響を与えていることを認識しています。「社会が求める価値を提供し、地球環境の保護、人類の生存と発展に貢献する」という企業理念のもと、生物多様性保全を重要な経営課題と位置付け、地球環境の保全に寄与するため、生物多様性に配慮した事業活動を展開します。 しかし、温室効果ガスの排出量削減や自然資本・生物多様性保全対策への取り組みが十分ではない場合、当社ステークホルダーからの評判が低下するリスクがあります。
経営成績の分析 (MD&A)3,878字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 (1) 経営成績 当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)の世界経済は、人工知能を含むテクノロジー分野への投資拡大や各国の財政・金融政策を背景に回復基調を示したものの、2026年2月の中東における軍事衝突以降、原燃料価格の高騰やサプライチェーンの混乱などの影響を受け、不透明感が高まりました。このような状況のもと、当社グループの事業につきましては、化学品セグメントは、基礎化学品、ファインケミカルともに増収となりました。機能性材料セグメントは、半導体材料が好調に推移し、大幅な増収となりました。農業化学品セグメントは、国内、海外向け農薬ともに増収となりました。ヘルスケアセグメントは、減収となりました。 この結果、当期間における業績は以下の結果となり、売上高、各利益ともに前年同期及び業績予想を上回りました。 (単位:百万円、百万円未満切捨て) 2025年3月期(実績)   2026年3月期(実績)   前年比増減       2026年3月期(業績予想)   業績予想比増減 売上高   251,365   279,586   +28,221       272,200   +7,386 営業利益   56,833   63,552   +6,719       59,000   +4,552 経常利益   58,018   65,897   +7,878       59,000   +6,897 親会社株主に帰属する当期純利益   43,043   49,707   +6,664       44,000   +5,707 セグメント別概況は以下のとおりであります。 化学品セグメント 基礎化学品では、高純度硫酸(半導体用洗浄剤)、尿素・「アドブルー®*」(高品位尿素水)が増収となりました。ファインケミカルでは、ファインオキソコール(化粧品原料等)が増収となりました。 この結果、当セグメントの売上高は393億13百万円(前年同期比14億78百万円増)、営業利益は11億7百万円(同7億37百万円増)となりました。業績予想比では、売上高は3億円の下ぶれ、営業利益は3億円の上ぶれとなりました。なお、基礎素材であるアンモニアの生産量は前連結会計年度を下回りました。 * アドブルー®はドイツ自動車工業会(VDA)の登録商標です。 機能性材料セグメント ディスプレイ材料では、「サンエバー」(液晶配向材用ポリイミド)が減収となりました。半導体材料では、半導体用反射防止コーティング材(ARC®*)及び多層材料(OptiStack®*)が顧客の稼働好調を受けて大幅な増収となりました。無機コロイドでは、「スノーテックス」(電子材料用研磨剤、各種表面処理剤等)やオイル&ガス材料(シェールオイル・ガス採掘効率向上材)が増収となりました。 この結果、当セグメントの売上高は1,133億77百万円(前年同期比132億79百万円増)、営業利益は353億31百万円(同60億9百万円増)となりました。業績予想比では、売上高は37億円の上ぶれ、営業利益は32億円の上ぶれとなりました。 * ARC®、OptiStack®はBrewer Science, Inc.の登録商標です。 農業化学品セグメント フルララネル(動物用医薬品原薬)は増収となりました。国内向け農薬は、米価高騰に伴う需要の高まりを背景に、「アルテア」(水稲用除草剤)や「ベルダー」(水稲用除草剤)が伸長しました。海外向け農薬は、「ライメイ」(殺菌剤)が好調に推移しました。 この結果、当セグメントの売上高は962億43百万円(前年同期比100億17百万円増)、営業利益は260億43百万円(同1億18百万円増)となりました。業績予想比では、売上高は3億円の上ぶれ、営業利益は予想通りとなりました。 ヘルスケアセグメント 「リバロ」(高コレステロール血症治療薬)原薬は前年並みの売上となりました。「ファインテック」(課題解決型受託事業および共同開発型事業)は減収となりました。 この結果、当セグメントの売上高は52億24百万円(前年同期比7億69百万円減)、営業利益は13億52百万円(同5億91百万円減)となりました。業績予想比では、売上高は1億円の下ぶれ、営業利益は1億円の下ぶれとなりました。 卸売セグメント 当セグメントの売上高は1,288億99百万円(前年同期比117億43百万円増)、営業利益は38億13百万円(同2億76百万円減)となりました。業績予想比では、売上高は73億円の上ぶれ、営業利益は2億円の上ぶれとなりました。 その他のセグメント 当セグメントの売上高は317億55百万円(前年同期比25億80百万円増)、営業利益は20億38百万円(同14億43百万円増)となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。 ① 生産実績 当社グループの生産品目は、広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため、生産実績については、「(1) 経営成績」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。 ② 受注実績 当社グループは原則として、受注生産方式を採用しておりません。 ③ 販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)   前連結会計年度比 (%) 金額(百万円) 化学品セグメント   39,313   3.9 機能性材料セグメント   113,377   13.3 農業化学品セグメント   96,243   11.6 ヘルスケアセグメント   5,224   △12.8 卸売セグメント   128,899   10.0 その他のセグメント   31,755   8.8 セグメント間の内部売上高(消去)   △135,227   8.1 合計   279,586   11.2 (注) 上記の金額は外部顧客に対する売上高とセグメント間の内部売上高の合計であります。 (2) 財政状態 当連結会計年度末の総資産は、現金及び預金、売上債権、投資有価証券が増加したことなどにより、前連結会計年度末比243億14百万円増の3,550億78百万円となりました。 負債は、買入債務、繰延税金負債が増加したことなどにより、前連結会計年度末比14億44百万円増の960億26百万円となりました。 また、純資産は前連結会計年度末比228億70百万円増の2,590億51百万円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末比1.4ポイント増加し、71.9%になりました。 (3) キャッシュ・フロー 当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益、減価償却費、運転資金の増減などから法人税等の支払額を控除した結果、641億64百万円の収入(前連結会計年度は591億78百万円の収入)となりました。 投資活動によるキャッシュ・フローは、工場などの設備投資を中心に211億78百万円の支出(前連結会計年度は176億12百万円の支出)となりました。 また、財務活動によるキャッシュ・フローでは、配当金の支払、自己株式の取得による支出などにより361億62百万円の支出(前連結会計年度は356億50百万円の支出)となりました。 現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、換算差額の増加額14億51百万円を調整した結果、前連結会計年度末に比較し82億74百万円増加しており、357億29百万円(前連結会計年度末は274億54百万円)となりました。 以上の営業活動・施策により、中期経営計画「Vista2027」の後半3ヵ年(2025年度~2027年度)のStageⅡにて掲げた以下の経営目標に対し、各指標は順調に推移しました。 経営目標   2025年度実績 売上高営業利益率   20%以上   22.7% ROE   18%以上   20.3% 配当性向   55%以上   54.9% 株主総還元性向   75%以上   75.7% (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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