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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,085.45+319ドル円158.62-2NASDAQ26,241.86+142S&P 5007,680.46+49SOX 指数11,350.08+619/2終値

花王

Kao Corporation4452 · Prime · 化学

日用品・化粧品から化学品まで手掛ける生活総合メーカー。消費財と産業用素材の両軸でグローバル展開

概要

花王は、1887年に創業した日本の家庭用品・化粧品大手である。アタック、メリース、ビオレ、ソフィーナなど多数のブランドを擁し、一般消費者向けコンシューマーケア事業と産業向けケミカル事業の2軸で事業を展開する。2024年12月期の連結売上高は1兆6,284億円、営業利益率は9.0%。国内外に111社の子会社を持ち、従業員数は31,514人。東京証券取引所プライム市場に上場している。

コンシューマーケアとケミカルの二本柱

花王の事業は、グローバルコンシューマーケア事業とケミカル事業の2報告セグメントで構成される。コンシューマーケア事業はさらにハイジーンリビングケア(洗剤・紙おむつ等)、ヘルスビューティケア(スキンケア・ヘアケア等)、化粧品(カネボウ、ニベア花王等)、ビジネスコネクティッド(業務用衛生品)に分かれる。2024年12月期の売上高構成比はコンシューマーケアが約77%、ケミカルが約23%。営業利益ではコンシューマーケアが1,117億円、ケミカルが357億円で、コンシューマーケアが収益の柱である。

海外売上高は約4割、アジアと米欧に広がる生産拠点

2024年12月期の海外売上高は約6,500億円(売上高比約40%)と推定される。花王は1964年にタイ・台湾に初の海外子会社を設立して以降、アジア、北米、欧州に生産・販売拠点を拡大した。主要な海外子会社には花王(中国)投資有限公司、Kao USA Inc.(旧Andrew Jergens)、Kao Germany GmbH(旧Goldwell)、PT Kao Indonesiaなどがある。ケミカル事業でもマレーシアやスペインに工場を持ち、グローバルに事業を展開する。

研究開発と技術基盤——精密界面制御技術

花王は「精密界面制御技術」を中核技術と位置づけ、洗剤・化粧品・化学品に応用する。国内に東京研究所(1967年完成)、栃木研究所(1978年完成)、和歌山研究所(1965年完成)などの研究拠点を持つ。2024年12月期の研究開発費は売上高の約3%と推定される。消費者のニーズを科学的に分析する「科学的マーケティング」も強みで、製品開発に活用している。

グループ会社——111社の子会社で構成されるネットワーク

花王グループは、2024年12月期時点で子会社111社、関連会社7社からなる。国内では花王グループカスタマーマーケティング、花王プロフェッショナル・サービス、ニベア花王、カネボウ化粧品などを傘下に持つ。海外では中国、台湾、タイ、インドネシア、米国、ドイツ、英国などに製造・販売会社を配置。ケミカル事業では花王クエーカー、昭和興産、海外ではKao Chemicals GmbH、Kao Chemicals Europeなどを有する。

業界の中での役割は最終消費財メーカー兼産業用化学品メーカーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
1.7兆円
営業利益
1,641億円
営業利益率
9.7%
純利益
1,201億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

01一般消費者向け(コンシューマーケア)主力

衛生・リビングケア製品、ヘルスケア・ビューティケア製品、化粧品、およびビジネス向け衛生ケア製品を製造・販売。国内外の子会社を通じて幅広いブランドを展開

主な製品・サービス4
ハイジーンリビングケア製品
紙おむつ、生理用ナプキン、洗濯用洗剤、台所用洗剤など家庭用衛生・洗浄製品
ヘルスビューティケア製品
スキンケア、ヘアケア、ボディケア製品など
化粧品
化粧品ブランド(カネボウ、ニベア花王など)の製造販売
ビジネスコネクティッド製品
業務用衛生ケア製品(洗浄剤、衛生用品など)

02産業用化学品(ケミカル)準主力

界面活性剤、油脂化学品、機能性樹脂、フレーバー&フラグランスなど、工業用化学品を製造・販売。自動車、電子、化粧品原料など幅広い産業向けに供給

主な製品・サービス3
油脂化学品
脂肪酸、アルコール、アミンなど油脂由来の基礎化学品
機能性樹脂
電子材料、塗料、接着剤向けの特殊樹脂
フレーバー&フラグランス
食品香料、化粧品香料、工業用香料

製品と技術

アタックやメリーズに代表されるハイジーンリビングケア製品

ハイジーンリビングケア事業の中核製品は、洗濯用洗剤「アタック」、台所用洗剤「キュキュット」、紙おむつ「メリーズ」、生理用ナプキン「ロリエ」など。2024年12月期同事業の売上高は5,493億円、営業利益は813億円でグループ最大の収益源。特に「アタック」シリーズは価格改定と高付加価値化が奏功し、国内シェアを拡大した。サニタリー製品(紙おむつ・ナプキン)は1,602億円だが、市場競争激化で売上が前期比5.0%減少した。

スキンケアとヘアケアを担うヘルスビューティケア事業

同事業はスキンケア「ビオレ」「キュレル」、ヘアケア「メリット」「セグレタ」、ボディケア「ビオレ」などを展開。2024年12月期売上高4,329億円、営業利益391億円。プレミアム価格帯の商品が好調で、売上は実質2.2%増。ヘアケアでは構造改革とブランド再構築が進み、高付加価値品の比率が向上した。

カネボウ化粧品とニベア花王の化粧品事業

化粧品事業では、子会社のカネボウ化粧品とニベア花王が主要ブランドを運営。カネボウは高級ブランド「SENSAI」「KANEBO」「SUQQU」など、ニベア花王は「ニベア」ブランドのスキンケア製品を取り扱う。2024年12月期売上高2,616億円、営業利益104億円(前期は37億円の損失から黒字転換)。注力6ブランドへの投資とグローバル展開が収益改善に寄与した。

自動車・電子向けにも供給するケミカル事業

ケミカル事業は界面活性剤、油脂化学品(脂肪酸・アルコール・アミン)、機能性樹脂、フレーバー&フラグランスを製造。顧客は自動車、電子、化粧品原料など多岐にわたる。2024年12月期売上高4,515億円、営業利益302億円。高付加価値製品の拡販と供給体制強化により安定的に成長。子会社には花王クエーカー(国内)、Kao Chemicals GmbH(ドイツ)、Pilipinas Kao(フィリピン)などがある。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

化学のなかでの位置

日用品化学で国内大手、海外拡大とコスト削減が課題

花王は化学セクターに属し、日用品・化粧品・化学品を幅広く展開する国内大手である。同業のクラレや東洋紡は化学品中心で、花王のように消費財に強みを持つ企業は少ない。売上高は2023年12月期の1兆5326億円から2025年12月期に1兆6886億円へと増加し、営業利益率も9%台に回復しつつある。しかし、国内市場の成熟により成長鈍化が懸念され、海外展開の加速が鍵となる。ライバルであるクラレは機能樹脂などの素材で、東洋紡は繊維・機能材で存在感を示す。花王は独自技術を活かした高付加価値製品で差別化を図っているが、海外競合他社との競争や原材料高が課題である。

強み

  • 紙おむつや洗剤など日常生活に欠かせない製品で国内シェアが高く、安定需要。
  • 「アタック」や「ビオレ」など認知度の高いブランドを多数保有し、信頼性が高い。
  • 界面科学やバイオ技術に強みを持ち、独自成分を配合した製品を開発。
  • 国内の小売店への強固な営業網に加え、海外でも現地法人を展開。

課題

  • 少子高齢化で国内需要が頭打ちとなり、成長には海外市場の開拓が必須。
  • 世界市場では大手競合がひしめき、価格・品質面での競争が厳しい。
  • 石油由来原料の高騰が続き、コスト削減と価格転嫁のバランスが重要。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

小売・消費の時価総額近傍。太字が花王

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
14689LINEヤフー3.7兆円19.2倍
27936アシックス3.1兆円23.6倍
37550ゼンショーホールディングス2.0兆円41.6倍
48113ユニ・チャーム1.8兆円26.4倍
59843ニトリホールディングス1.7兆円19.1倍
64452花王1.6兆円25.6倍
74755楽天グループ1.6兆円
84911資生堂1.4兆円
99021西日本旅客鉄道1.4兆円10.8倍
103099三越伊勢丹ホールディングス1.2兆円15.5倍
117453良品計画1.2兆円37.9倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(小売・消費)に従っています。

会社の歴史

沿革 45件

洋小間物商から花王石鹸誕生へ(1887〜1940年)

1887年6月、長瀬商店として洋小間物商を創業。1890年10月に「花王石鹸」を発売し、石鹸事業に参入。1922年には吾嬬町工場(現東京工場)を完成させ生産能力を高めた。1925年5月に花王石鹸株式会社長瀬商会として法人化。1935年3月には大日本油脂株式会社を分離し、油脂事業を独立させた。1940年5月、日本有機株式会社(現花王)を設立し、酒田工場を完成。石鹸から合成洗剤への布石を打った。

戦後の再編と上場(1944〜1954年)

1944年12月、大日本油脂和歌山工場が完成。1946年10月、花王石鹸株式会社長瀬商会を株式会社花王に改称。1949年5月、日本有機株式会社を花王石鹸株式会社と改称し、東京証券取引所市場第一部に上場。同年12月、大日本油脂と株式会社花王が合併し花王油脂株式会社となる。1954年8月、花王石鹸株式会社が花王油脂を吸収合併し、経営を一本化。この再編により、石鹸・油脂・化学品の一貫体制が整った。

合成洗剤時代と研究所の整備(1957〜1970年)

1957年12月、和歌山工場に合成洗剤工場を完成させ、粉末洗剤の本格生産を開始。1963年3月に川崎工場、1975年12月に栃木工場を完成。1965年4月に和歌山研究所、1967年8月に東京研究所、1978年3月に栃木研究所を開設し、研究開発体制を強化。1970年には花王(香港)有限公司を設立し、アジア展開を本格化。この時期、花王は洗剤と化粧品の両軸で成長基盤を築いた。

海外M&Aで欧米市場に参入(1985〜1992年)

1985年9月、花王化粧品販売会社を全国9ヶ所に設立し、化粧品事業を拡大。同年10月、商号を花王株式会社に変更。1986年にはカナダのDidak Manufacturingを買収し情報関連事業へ進出。1987年には米High Point Chemical、1988年には米The Andrew Jergens Companyを買収し、北米事業を拡大。1989年には独Goldwell AGを買収し、ヘアサロン向け製品市場に参入。1992年には独Chemische Fabrik Chem-Yを買収し、ケミカル事業の欧州拠点を強化した。

中国進出とグローバルブランドの育成(1993〜2010年代)

1993年8月、上海花王有限公司を設立し中国市場に参入。その後、佳麗宝化粧品(中国)有限公司など中国子会社を設立。2000年代には「アタック」「メリーズ」「ビオレ」などのグローバルブランドを育成。2009年には環境宣言を発表し、サステナビリティ経営を強化。2018年にMolton Brown Limitedを買収し、プレミアムパーソナルケアブランドを獲得した。

構造改革と「K27」中期経営計画(2020〜2024年)

2020年以降、花王は中期経営計画「K27」を推進。ROIC経営を導入し、事業ポートフォリオの見直しと構造改革を実行。2024年12月期には売上高1兆6,284億円、営業利益1,466億円、ROICは9.7%と改善。化粧品事業では注力ブランドへの集中投資により収益性が向上し、営業利益率は4.0%に改善。2025年8月には800億円の自己株式取得を決議し、資本効率向上を図った。

年表45件を開く

1880年代

  • 1887年6月創業洋小間物商長瀬商店として発足。 ───(創業)

1890年代

  • 1890年10月「花王石鹸」を発売。

1920年代

  • 1922年11月吾嬬町工場(現 東京工場(インキュベーションセンター東京))完成。
  • 1925年5月創業花王石鹸株式会社長瀬商会設立。

1930年代

  • 1935年3月大日本油脂株式会社を分離独立。

1940年代

  • 1940年5月創業日本有機株式会社を日本橋馬喰町で設立。 ───(会社設立年月)
  • 1940年9月日本有機株式会社酒田工場(現 酒田工場)完成。
  • 1944年12月大日本油脂株式会社和歌山工場(現 和歌山工場)完成。
  • 1946年10月花王石鹸株式会社長瀬商会を株式会社花王と改称。
  • 1949年5月上場日本有機株式会社を花王石鹸株式会社と改称。東京証券取引所の市場第一部に上場。
  • 1949年12月M&A大日本油脂株式会社と株式会社花王が合併し花王油脂株式会社と改称。

1950年代

  • 1954年8月M&A花王石鹸株式会社が花王油脂株式会社を吸収合併。
  • 1957年12月和歌山工場に合成洗剤工場完成。

1960年代

  • 1960年3月上場大阪証券取引所の市場第一部に上場(2003年3月上場廃止)。
  • 1963年3月川崎工場完成。
  • 1964年9月創業Kao Industrial(Thailand)Co., Ltd.を設立。
  • 1964年12月創業Kao(Taiwan)Corporationを設立。
  • 1965年4月和歌山工場内に産業科学研究所(和歌山研究所)完成。
  • 1965年7月創業Kao(Singapore)Private Limited(現 Kao Singapore Private Limited)を設立。
  • 1967年8月東京工場(現 東京工場(インキュベーションセンター東京))内に東京地区研究所(東京研究所)完成。

1970年代

  • 1970年3月創業花王(香港)有限公司を設立。
  • 1970年11月創業スペインに Sinor-Kao S.A.を設立。
  • 1974年11月花王クエーカー㈱を設立。
  • 1975年3月創業メキシコに Quimi-Kao, S.A. de C.V.を設立。
  • 1975年12月栃木工場完成。
  • 1977年1月創業フィリピンに Pilipinas Kao,Inc.を設立。
  • 1978年2月愛媛サニタリープロダクツ㈱(現 花王サニタリープロダクツ愛媛㈱)を設立。
  • 1978年3月栃木工場内に栃木研究所完成。
  • 1979年5月創業スペインに Molins-Kao S.A.を設立。

1980年代

  • 1980年4月鹿島工場完成。
  • 1984年4月豊橋工場完成。
  • 1985年2月P.T. Dino Indonesia Industrial,Ltd.(現 PT Kao Indonesia)に資本参加。
  • 1985年9月創業花王化粧品販売会社を全国9ヶ所に設立し、化粧品(ソフィーナ)事業を日本全国に展開。
  • 1985年10月商号変更「花王石鹸株式会社」から「花王株式会社」へ商号変更。
  • 1986年5月M&Aカナダの Didak Manufacturing Limitedを買収し、情報関連事業に本格的に進出。
  • 1986年10月創業ドイツに Guhl Ikebana GmbHを設立。
  • 1987年7月M&Aアメリカの High Point Chemical Corporationを買収。
  • 1987年8月創業Sinor-Kao S.A.とMolins-Kao S.A.を合併し、スペインに Kao Corporation, S.A.を設立。
  • 1988年4月創業KAO(Southeast Asia)Pte.Ltd.(現 Kao Singapore Private Limited)を設立。
  • 1988年5月M&AThe Andrew Jergens Company(現 Kao USA Inc.)を買収。
  • 1988年7月創業Fatty Chemical(Malaysia)Sdn. Bhd.を設立。
  • 1989年5月M&AGoldwell AG(現 Kao Germany GmbH)を買収。
  • 1989年10月M&A全国9ヶ所の化粧品販売会社を統合し、花王化粧品販売㈱を設立。

1990年代

  • 1992年10月M&Aドイツの Chemische Fabrik Chem-Y GmbH(現 Kao Chemicals GmbH)を買収。
  • 1993年8月創業上海花王有限公司を設立。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    グローバル・シャープトップ事業への集中

    社会的必要性が高く、独自技術で差別化できる領域に経営資源を集中し、世界No.1の貢献を目指す。精密界面制御技術などを活用し環境負荷低減と高付加価値化を両立する。

  2. 02

    EVA・ROICを軸とする資本効率経営

    EVA(経済的付加価値)とROIC(投下資本利益率)を主指標とし、事業ポートフォリオマネジメントを強化。成長事業への重点投資と資本効率の改善を図る。

  3. 03

    成長ドライバー領域での収益性改善と拡大

    化粧品、スキンケア、ケミカルなど成長ドライバー事業にマーケティング投資を拡大し、高付加価値製品のグローバル展開で売上成長と収益性改善を両立する。

  4. 04

    サステナビリティと経済価値の両立

    循環型ビジネスモデルへの転換を深化させ、環境価値と経済価値の両立を図る。環境に配慮した「よきモノづくり」を通じて生活者に長く愛される製品を提供する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で31,514人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は865万円で、9期前と比べて+6.5%平均年齢は40.6歳、平均勤続年数は16.7年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年12月33,195
2017年12月33,560
2018年12月33,664
2019年12月81240.617.733,603
2020年12月82440.517.433,409
2021年12月78940.517.433,507
2022年12月78740.917.635,411
2023年12月80241.117.634,257
2024年12月81140.817.032,566450
2025年12月86540.616.731,514521

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年12月期・提出会社(単体)
女性管理職比率28.7%
縦線は目安の30%
男性育休取得率90.1%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)90.8%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社17(国内 7 / 海外 10) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
和歌山工場・研究所 — 和歌山県和歌山市490億円
ハイジーンリビングケア事業 ヘルスビューティケア事業 ビジネスコネクティッド事業 ケミカル事業
本社工場 — 米国ノースカロライナ州ハイポイント412億円
ケミカル事業
川崎工場 — 神奈川県川崎市 川崎区358億円
ハイジーンリビングケア事業 ヘルスビューティケア事業 ビジネスコネクティッド事業
本社 — 東京都中央区315億円
ハイジーンリビングケア事業 ヘルスビューティケア事業 化粧品事業 ビジネスコネクティッド事業 全社(共通)
東京工場(インキュベーションセンター東京)・研究所・すみだ事業場 — 東京都墨田区235億円
ヘルスビューティケア事業 化粧品事業 ビジネスコネクティッド事業 ケミカル事業
カラワン工場 — インドネシア カラワン219億円
ハイジーンリビングケア事業 ヘルスビューティケア事業
豊橋工場 — 愛知県豊橋市207億円
ハイジーンリビングケア事業 ヘルスビューティケア事業 化粧品事業
栃木工場・研究所 — 栃木県芳賀郡 市貝町187億円
ハイジーンリビングケア事業 ケミカル事業
鹿島工場 — 茨城県神栖市181億円
ハイジーンリビングケア事業 ビジネスコネクティッド事業 ケミカル事業
本社工場 — マレーシア ペナン161億円
ケミカル事業
ほか19件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    花王グループカスタマー マーケティング㈱
    東京都中央区
    議決権100.0%
  • 国内
    花王プロフェッショナル・サービス㈱
    東京都墨田区
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱カネボウ化粧品
    東京都中央区
    議決権100.0%
  • 国内
    花王ロジスティクス㈱
    東京都墨田区
    議決権2.0%
  • 国内
    Kao (Taiwan) Corporation
    新北市
    議決権92.2%
  • 海外
    Fatty Chemical (Malaysia) Sdn. Bhd.
    マレーシア
    議決権7.0%
  • 海外
    Kao USA Inc.
    米国
    議決権100.0%
  • 海外
    Oribe Hair Care, LLC
    米国
    議決権8.0%
  • 海外
    Kao America Inc.
    米国
    議決権100.0%
  • 海外
    Kao Specialties Americas LLC
    米国
    議決権9.0%
  • 海外
    Washing Systems, LLC
    米国
    議決権10.0%
  • 海外
    Kao Germany GmbH
    ドイツ
    議決権100.0%
残りのグループ会社5社を開く
  • Kao Manufacturing Germany GmbHドイツ100%
  • Kao Chemicals GmbHドイツ11%
  • Molton Brown Limited英国100%
  • ニベア花王㈱東京都中央区40%
  • 昭和興産㈱東京都港区21%
国際子会社 (GLEIF登録 2社)
  • ESKAO CHEMICALS EUROPE S.L. (SOCIEDAD UNIPERSONAL)
  • DEKao Germany GmbH

国際的な法人識別子 (LEI) の親子関係データ。金融取引を行う子会社が中心で、全子会社の一覧ではありません。

公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    太陽光発電主力電源化推進技術開発太陽光発電の新市場創造技術開発壁面設置太陽光発電システム技術開発(ビル壁面開口部向けシースルー太陽電池の開発)
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2020-08-28
    1.1億円
  • 調達
    エネルギー消費の効率化等に資する我が国技術の国際実証事業実証要件適合性等調査 キャッサバ残渣用酵素オンサイト製造システムを用いた非可食バイオノニオン活性剤の製造モデル事業(タイ)
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2022-07-22
    1,936万円
  • 調達
    カーボンリサイクル実現を加速するバイオ由来製品生産技術の開発カーボンリサイクル実現を加速するバイオ由来製品生産技術の開発データ駆動型統合バイオ生産マネジメントシステム(Data-driveniBMS)の研究開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2020-08-07
    701万円
  • 調達
    カーボンリサイクル実現を加速するバイオ由来製品生産技術の開発カーボンリサイクル実現を加速するバイオ由来製品生産技術の開発データベース空間からの新規酵素リソースの創出
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2020-08-05
    680万円
  • 調達
    革新的プラスチック資源循環プロセス技術開発/材料再生プロセス開発/
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2020-09-30
    363万円
  • 調達
    エネルギー・環境新技術先導プログラム 非可食性バイオマスから高機能化学品・材料を製造するバリューチェーン構築のための生産システムの開発 地域バイオマスからの化成品マルチ生産システム開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2017-06-08
    330万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は1.7兆円営業利益1,641億円前期と比べると増収増益で、売上が+3.7%、利益が+11.9%。

売上高
+3.7%
1.7兆円
営業利益
+11.9%
1,641億円
純利益
+11.4%
1,201億円
営業利益率
9.7%
前期比 +0.7%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高1.8兆円1.7兆円
営業利益1,900億円1,641億円
純利益1,350億円1,201億円
1株あたり配当¥77

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は8,719億円、営業利益は958億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+7.8%、営業利益は+37.8%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q3,478732.148
2023年2Q3,9071864.8118
2023年3Q3,8742486.4159
2023年4Q4,067114
2024年1Q3,6582206.0165
2024年2Q4,2223598.5269
2024年4Q8,40488710.6644
2025年2Q8,0906958.6496
2025年4Q8,79694610.8705
2026年2Q8,71995811.0657

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 15期分

2012年3月期からの15期で、売上は1.2兆円から1.7兆円へ1.4倍に増えた。直近期の営業利益率は9.7%。売上は2期、純利益は2期の連続増加。

決算期売上高兆円営業利益億円税引前利益億円営業利益率%純利益億円
2012年3月1.221,100524
2012年12月1.011,042528
2013年12月1.321,281648
2014年12月1.401,388796
2015年12月1.471,6601,052
2016年12月1.461,8341,266
2017年12月1.492,0431,470
2018年12月1.512,0731,537
2019年12月1.502,1061,482
2020年12月1.381,7401,261
2021年12月1.421,5001,096
2022年12月1.551,158860
2023年12月1.53638439
2024年12月1.631,4661,5109.01,078
2025年12月1.691,6411,6989.71,201

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高1.7兆円のうち、営業利益として残るのは1,641億円9.7%。営業外の損益と税金を反映した純利益は1,201億円、売上の7.1%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金60.4%1.0兆円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金29.9%5,051億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益9.7%1,641億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
39.6%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+2.4pt
9.7%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+1.7pt
7.1%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+4.4pt
11.3%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
6.4%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
7.4%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 15期分

2025年12月期は営業CFが1,997億円、投資CFが−698億円で、差し引きのフリーCFは1,299億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は3,233億円で、売上の2.3ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2012年3月1,250−490−8627601,297
2012年12月974−446−3205281,604
2013年12月1,787−578−6751,2092,276
2014年12月1,451−638−8508132,287
2015年12月1,817−741−2081,0763,099
2016年12月1,843−886−9509573,030
2017年12月1,858−961−5328973,431
2018年12月1,956−1,579−1,0863772,660
2019年12月2,445−943−1,2621,5022,897
2020年12月2,147−619−8711,5283,532
2021年12月1,755−672−1,4161,0833,361
2022年12月1,309−749−1,3935602,682
2023年12月2,025−1,093−8009322,917
2024年12月2,016−459−1,0461,5573,577
2025年12月1,997−698−1,7511,2993,233

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 15期分

2025年12月期の総資産は1.9兆円。このうち返さなくてよい自己資本が1.1兆円で、自己資本比率は56.7%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産兆円自己資本兆円負債億円自己資本比率%
2012年3月0.990.554,41654.3
2012年12月1.030.604,34256.6
2013年12月1.130.644,90755.5
2014年12月1.200.675,25854.9
2015年12月1.310.686,30151.9
2016年12月1.340.686,58550.8
2017年12月1.430.816,21056.5
2018年12月1.460.826,38656.3
2019年12月1.650.867,96251.9
2020年12月1.670.927,41955.5
2021年12月1.700.977,38956.6
2022年12月1.730.977,54356.3
2023年12月1.770.987,85855.6
2024年12月1.871.077,68457.1
2025年12月1.881.067,80456.7

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
3,233億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
7,166億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
7,804億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
87
/ 100
安定性自己資本比率38 / 40
収益力営業利益率19 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

化学 203社との比較

同じ化学の企業と並べると、いちばん上に来るのはROE203社中39位あたり、逆に低いのは配当利回り203社中132位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
11.3%/中央値 6.9%
P25 4.5%P75 9.9%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
9.7%/中央値 7.3%
P25 4.3%P75 10.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
56.7%/中央値 63.4%
P25 50.5%P75 73.9%
売上成長率前期からの売上の伸び
3.7%/中央値 2.2%
P25 -1.8%P75 5.4%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.1%/中央値 2.7%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥3,583で、1年前と比べて+7.8%過去52週の値幅のなかでは78%の位置にある。

¥3,583-0.9%1ヶ月+11.4%1年+7.8%時価総額1.6兆円
過去52週の値幅
安値¥2,880高値¥3,782

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)25.6倍
PER (会社予想)24.0倍
PBR2.90倍
配当利回り2.15%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は直近1ヶ月で10.3%上昇し、8月21日に3556円。25日移動平均線(3407.4円)を約4%上回り、75日線(3169.25円)からは約12%乖離している。8月6日に3597円まで急伸、出来高1245万株と活況を呈した。52週高値3782円に接近しており、高値更新も視野。RSIは64.43とやや過熱感があるが、上昇トレンドは継続。週足は明確な上向きで、出来高も増加傾向。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 42/100)

PER25.45倍は同業平均17.76倍を約43%上回り、PBR2.87倍も平均1.4倍の約2倍で割高感が強い。一方ROE11.3%は平均より高く収益性は良好で、配当利回り2.17%は平均2.66%を下回る。業績は増収増益基調にあるが、現在のバリュエーションは業界比較で割高と言える。ただしPBRはROEに見合う水準であり、株主還元は堅実。総合的に割高だが、収益力と成長を考慮すると極端な過大評価ではない。

指標この会社業種平均
PER (実績)25.6倍17.8倍
PER (予想)24.0倍
PBR2.90倍1.41倍
ROE11.3%7.4%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

日用品・化粧品の成熟市場で、値上げ浸透と海外成長の持続性が焦点。強気派は、生活必需品中心の安定需要とブランド力による値上げ耐性、アジア中心の海外市場での中間所得層取り込みに期待する。一方、弱気派は、競争激化によるシェア低下、コスト上昇が利益を圧迫するリスク、海外での現地競合との競争を懸念する。直近の業績回復(2024年営業利益率9%)を今後も維持・拡大できるかが論点。

プラスに働く材料7
  • 値上げ耐性のあるブランド

    アタックなどが値上げ後もシェア維持、生活必需品として需要が安定

  • 海外成長期待

    アジア市場での中間所得層増加で高付加価値品の需要拡大

  • 研究開発力

    新製品が収益を牽引、洗浄技術やスキンケア特許が競争優位

  • 営業利益1,641億円と前期比175億円増益通年影響

    営業利益1,466億円→1,641億円、+175億円

  • 純利益1,201億円と2期連続の増益通年影響

    純利益1,078億円→1,201億円、EPSも増加

  • 実績PER22.27倍と割安感継続影響

    実績PER22.27倍は予想PER24.5倍を下回り、足元収益が強く評価

  • 配当利回り2.11%の株主還元継続影響

    配当利回り2.11%、安定的な還元姿勢

マイナスに働く材料7
  • 市場の成熟

    国内日用品・化粧品市場は人口減で縮小傾向、市場成長率は低い

  • 競争激化

    ユニ・チャーム等との競争で販促費が膨らみコスト圧力

  • 海外コスト

    海外生産・物流コスト増が収益性を悪化させる可能性

  • 予想PER24.5倍はEPS減少示唆決算発表後影響

    実績PER22.27倍→予想PER24.5倍、EPS約164円→149円

  • 売上高増加率が3.7%に鈍化通年影響

    売上高増加率は6.3%から3.7%に低下、成長減速

  • PBR2.95倍とROE11.3%の評価乖離継続影響

    PBR2.95倍、ROE11.3%で株価評価が資本効率を上回る

  • 外国人保有41.61%と高水準の需給変動不定影響

    外国人保有41.61%、相場急変時は売り要因

次の決算で確かめる点
値上げ定着率
値上げ後も販売数量が維持できるか価格転嫁の実効性を確認
海外売上高成長率
海外市場でのシェア拡大と収益貢献度を測る
営業利益率
値上げとコスト管理のバランスで収益性の持続性を見る

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり77で、前期から+1.3%いまの株価に対する利回りは2.15%。増配か配当維持が9年続いている。

年間配当
¥77
1株あたり
配当利回り
2.15%
いまの株価に対して
配当性向
69.1%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
9年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2016年12月4743.6
2017年12月5517.041.0
2018年12月609.148.3
2019年12月658.354.3
2020年12月707.758.0
2021年12月722.967.4
2022年12月742.887.9
2023年12月751.4249.3
2024年12月761.377.1
2025年12月771.369.1

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥77

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ131,570人。区分でいちばん多いのは外国法人41.6%。グループ会社や銀行などの安定株主が38.6%を占め、残る61.4%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年12月%2021年12月%2022年12月%2023年12月%2024年12月%2025年12月%
外国法人40.037.634.835.639.741.6
金融機関39.036.736.636.234.833.9
個人・その他11.213.415.215.513.914.2
証券会社5.87.58.57.86.95.6
事業法人4.04.84.84.94.84.7
外国人個人0.00.00.00.00.00.0
自己株式0.10.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)18.45
02株式会社日本カストディ銀行(信託口)7.04
03ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.65
04ビーエヌワイエム アズ エージーテイ クライアンツ ノン トリーテイー ジヤスデツク(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)1.63
05日本証券金融株式会社1.54
06Oasis Opportunities Fund One SPC - ECHO SP(常任代理人 ゴールドマン・サックス証券株式会社)1.52
07ジェーピー モルガン チェース バンク 385781(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.49
08日本生命保険相互会社(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)1.48
09ビービーエイチルクス フイデリテイ フアンズ グローバル デイビデンド プール(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)1.32
10オアシスジャパンストラテジックファンド リミテッド(常任代理人 ゴールドマン・サックス証券株式会社)1.28

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近9
  • 2026-07-07
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    0.05%
    -0.06pt
  • 2026-07-06
    ブラックロック・ジャパン株式会社
    新規の大量保有報告
    2.24%
    +0.12pt
  • 2026-06-04
    三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
    新規の大量保有報告
    2.84%
    -0.08pt
  • 2026-05-21
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    0.11%
  • 2026-05-20
    オアシス マネジメント カンパニー リミテッド(Oasis Management Company Ltd.)
    新規の大量保有報告
    12.63%
  • 2026-05-13
    オアシス マネジメント カンパニー リミテッド(Oasis Management Company Ltd.)
    新規の大量保有報告
    12.63%
    +0.14pt
  • 2026-05-07
    ブラックロック・ジャパン株式会社
    新規の大量保有報告
    2.12%
    -0.16pt
  • 2026-04-21
    三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
    新規の大量保有報告
    2.92%
    +0.01pt
  • 2026-04-21
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 15期分

1株利益は15期で+159%、1株純資産は15期で+128%。直近期のROEは11.3%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2012年3月1001,0319.821.658.0
2012年12月1011,1179.422.259.4
2013年12月1261,22810.726.344.1
2014年12月1561,31412.430.446.1
2015年12月2101,35816.129.840.3
2016年12月2531,37918.621.943.6
2017年12月2981,63619.825.541.0
2018年12月3141,69018.925.948.3
2019年12月3071,78317.629.454.3
2020年12月2621,92114.230.458.0
2021年12月2312,03711.626.167.4
2022年12月1832,0918.928.787.9
2023年12月942,1164.561.5249.3
2024年12月2322,29710.527.577.1
2025年12月2602,35211.324.169.1

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

16名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は16名。2025/12期の役員報酬は総額1,195百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約9倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
長谷部佳宏代表取締役 社長執行役員6620,500
根来昌一代表取締役 専務執行役員経営財務ユニット総括6614,500
西口徹代表取締役 専務執行役員 グローバルコンシューマーケアビジネス総括6418,600
リサ・マッカラン取締役 エグゼクティブ・フェロー(コーポレートブランディング担当)54
篠辺修取締役733,700
桜井恵理子取締役65700
西井孝明取締役664,000
髙島誠取締役68
サラ・カサノバ取締役61
和田康常勤監査役6714,700
村田真実常勤監査役612,000
岡伸浩監査役636,000
残りの役員4名を開く
氏名役職年齢保有株数
新井佐恵子監査役62400
内藤順也監査役62
奥山眞司取締役60
玉置秀司監査役64

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円賞与百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)1041416713376777
社外取締役914514516
監査役713813820
社外取締役5929218
社外監査役4535313

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容1,481字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社及び関係会社(子会社111社、関連会社7社により構成)は、グローバルコンシューマーケア事業製品、ケミカル事業製品の製造、販売を主な事業としているほか、これらに附帯するサービス業務等を営んでおります。 事業の内容と当社及び関係会社の当該事業における位置付けは、以下のとおりであります。 なお、下記の事業は「その他」を除き、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記事項 6.セグメント情報」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 また、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記事項 6.セグメント情報」に記載しております。 事業区分   主要な会社 グローバルコンシューマーケア事業   ハイジーンリビングケア事業 ヘルスビューティケア事業 化粧品事業 ビジネスコネクティッド事業    国内   当社、花王グループカスタマーマーケティング㈱、花王プロフェッショナル・サービス㈱、ニベア花王㈱、㈱カネボウ化粧品、㈱エキップ、その他 9社   (計15社) 海外   花王(中国)投資有限公司、上海花王有限公司、 花王(上海)産品服務有限公司、佳麗宝化粧品(中国)有限公司、  Kao(Taiwan)Corporation、Kao Industrial(Thailand)Co., Ltd.、PT Kao Indonesia、Kao USA Inc.、Oribe Hair Care, LLC、 Kao Germany GmbH、Kao Manufacturing Germany GmbH、Molton Brown Limited、その他 45社    (計57社) ケミカル事業   国内   当社、花王クエーカー㈱、昭和興産㈱                 (計3社) 海外   花王(上海)化工有限公司、Kao(Taiwan)Corporation、Pilipinas Kao,Inc.、Kao Industrial(Thailand)Co., Ltd.、Fatty Chemical(Malaysia)Sdn. Bhd.、Kao America Inc.、Kao Specialties Americas LLC、Kao Chemicals GmbH、Kao Chemicals Europe, S.L.、Kao Corporation, S.A.、Washing Systems, LLCその他 22社     (計33社) そ  の  他   国内   花王ロジスティクス㈱、その他 4社    (計5社) 海外   Misamis Oriental Land Development Corporation、その他 9社  (計10社) (注)1.各事業区分の主要製品は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記事項 6.セグメント情報 (1) 報告セグメントの概要」のとおりであります。 2.「その他」に区分されたサービス業務等については、セグメント情報において、そのサービス内容に応じて、グローバルコンシューマーケア事業、ケミカル事業に振り分けております。 3.各事業毎の会社数は、複数の事業を営んでいる場合にはそれぞれに含めて数えております。 以上の状況について事業系統図を示すと、以下のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題3,966字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当社グループが有価証券報告書提出日現在において合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果とは様々な要因により大きく異なる可能性があります。 (1)会社の経営基本方針 当社グループは、「豊かな共生世界の実現」をパーパス(社会における存在意義)に掲げ、生活者・顧客の立場にたって、心をこめた“よきモノづくり”を行い、世界中の人々のこころ豊かな未来と、人と地球が共に生きる持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。 私たちは、企業理念である「花王ウェイ」をグループ全員で共有し、考え方や行動の拠り所として日々実践し、清潔・美・健康の領域を中心に、時代の変化に対応しながら130年余り事業を展開してきました。 その中で、2009年の環境宣言以降においては、自然や社会との調和を重視した経営を継続してきました。また、近年は、社会課題の解決に向けた取り組みを、一層深化させ、将来の競争力と収益性の向上につなげています。 さらに、昨今は、気候変動や地政学的リスクの高まり等を背景に、社会・経済環境の不確実性は一層増しています。このような環境下において、企業には、短期的な成果にとどまらず、将来にわたって価値を創出し続ける力を備えた経営が求められています。 当社グループは、技術、モノづくり、人財への投資を通じて、持続可能な社会の実現を競争力の源泉とし、収益性や資本効率の向上につなげていきます。こうした取り組みは、非財務的な理念にとどまるものではなく、将来の財務成果を生み出す基盤であると考えています。 「きれいを こころに 未来に」をコーポレートスローガンに掲げ、社会にとっての有用性と経済的価値を両立させることで、財務的成果とステークホルダーへの還元を生み出す好循環を確立し、企業価値の継続的な向上を図っていきます。 (2)中長期的な会社の経営戦略と目標とする経営指標 ① 長期経営戦略 当社グループは2030年までにあるべき姿として、持続的な利益ある成長と社会のサステナビリティへの貢献を両立させることで、これまで掲げてきた『グローバルで存在感のある会社「Kao」』から、さらに一歩進んだ『グローバルで存在価値のある企業「Kao」』を目指します。 中期経営計画「K27」においては、構造改革や事業ポートフォリオの見直し、資本効率を重視した経営を通じて、持続的成長に向けた基盤づくりを進めてきました。これらの取り組みにより、当社グループは次の成長を見据えた段階へと移行しつつあります。 今後は、「K27」で築いている経営基盤を土台に、社会的な必要性が高く、当社が最も強みを発揮できる領域に経営資源を集中し、成長を確実に取りにいくフェーズへと進んでいきます。その中核となるのが、社会的有用性に対して、花王ならではの技術力と「よきモノづくり」を通じて差別化された価値を提供する「グローバル・シャープトップ※」の考え方です。 精密界面制御技術をはじめとする独自の技術基盤は、環境負荷低減と高付加価値化の両立を可能にし、グローバル市場における競争優位性の源泉となっています。また、科学的マーケティングやデジタル技術、AIの活用により、研究開発から事業運営に至るまでの意思決定の質とスピードを高め、収益性と資本効率のさらなる向上を図っていきます。 最小限の資源で最大の価値を生み出す「Maximum with minimum」を経営の指針とし、持続可能な社会に欠かすことのできない企業として、長期にわたる成長と企業価値の向上を実現していきます。 ※グローバル・シャープトップ:顧客の重大なニーズに、エッジの効いたソリューションで世界No.1の貢献をすること ② 中期経営計画 ■2025年度の進捗と今後の計画 2025年度は、前年度までに実行してきた大規模な構造改革の成果を基盤として、成長戦略を本格的に展開した一年となりました。2024年度において中期経営計画「K27」の主要指標であるROIC(投下資本利益率)、EVA(経済的付加価値)、営業利益、海外売上高が計画を上回る実績となった流れを受け、2025年度はその成果の定着と持続的成長への転換を進めてまいりました。 成長ドライバー領域※においては、化粧品事業では、注力6ブランドを中心にマーケティング投資を拡大し、高付加価値製品のグローバル展開を進めた結果、売上成長と大幅な収益性改善の両立が進展しました。また、スキンプロテクションは、地域ごとの市場環境や需要動向を踏まえた商品展開が奏功し、ブランド認知の向上やラインアップ拡充が進展しました。ケミカル事業においては、主要市場における供給体制の強化や高付加価値製品の拡販を進めることで、安定的な成長を継続しました。安定収益領域※では、国内市場を中心にハイジーンリビングケア事業が堅調に推移しました。とりわけ、国内におけるファブリック&ホームケアでは市場創造型の新価値提案に加え、継続的な商品改良により顧客基盤も拡大し、売上、シェアを伸ばしました。製品の高付加価値化や強固なブランド力、継続的な商品改良により、高い収益性とキャッシュフロー創出力を維持し、成長ドライバー領域への投資を下支えしています。事業変革領域※では、ヘアケアを中心に構造改革とブランド再構築が進展しました。特に、プレミアム価格帯の商品が生活者から高い支持を獲得し、ブランド価値の向上と収益性改善に寄与しました。DXも活用した開発プロセスの高度化・高速化により、高付加価値商品の継続的な投入が可能となり、売上構成の改善が進んでいます。人的資本投資については、メリハリある投資を継続し、社員の活力と専門性を最大限に引き出すとともに、「スクラム型組織運営」による迅速な意思決定と実行力の強化を図りました。また、他社との共創による事業構築を進め、当社グループが有する技術資産や知見の最大化に取り組んでいます。 今後は、2025年までに積み上げてきた成果を確実に成長へと結びつけ、中期経営計画「K27」の最終年度に向けた取り組みを加速してまいります。グローバル・シャープトップ事業の育成と戦略的なポートフォリオマネジメントを通じて、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現してまいります。 ※安定収益:ファブリックケア、ホームケア、パーソナルヘルス/成長ドライバー:スキンケア、化粧品、ビジネスコネクティッド(業務用衛生製品)、ケミカル/事業変革:サニタリー、ヘアケア ③ 目標とする経営指標 当社グループは、EVA(経済的付加価値)及びROIC(投下資本利益率)を経営の主指標としています。その本質は、株主等の資金提供者の視点を持って、資本を効率的に活用し利益を生み出すことにあります。EVAを継続的に増加させていくことが企業価値の増大につながり、株主だけでなく全てのステークホルダーの長期的な利益とも合致するものと考えています。そして事業規模の拡大を図りながら、EVAを増加させることを事業活動の目標としており、個別事業の評価、設備や買収等の投資評価、年度ごとの業績管理や報酬制度等に活用しています。さらにROICにより事業ポートフォリオマネジメントを強化することで、EVA経営の深化を図っています。ROICは、各事業における資本コストに対する意識を高めるとともに、それぞれの特性や競争環境を踏まえた管理を可能にします。事業別に利益と併せて資本効率も重視することにより、成長事業への重点投資と健全なポートフォリオの改善を実施し、EVAの向上を目指します。 (3)会社の対処すべき課題 2025年にかけて、世界経済は地政学的リスクや国際情勢の変化、為替や物価の動向等、不確実性を伴う状況が続きました。一方で、国内外では消費活動の回復や新たな需要の広がりも見られ、事業機会とリスクが併存する環境となっています。このような事業環境のもと、当社グループには、環境変化を的確に捉えつつ、収益性と成長性の両立を図り、持続的な成長につなげていくことが引き続き求められています。 この要請に応えるため、当社グループは、中期経営計画「K27」に基づく構造改革と成長戦略を推進してまいりました。これまでの取り組みにより、収益性や資本効率の改善、成長ドライバー事業の拡大等、一定の大きな成果が表れていますが、今後は、これらの成果を持続的な成長へと確実につなげることが重要です。そのため、「グローバル・シャープトップ」事業の育成をさらに加速させるとともに、戦略的なポートフォリオマネジメントを基本とした活動を機動的に推進していきます。 また、当社グループは、社会課題の解決を事業活動の軸に据え、環境に配慮した「よきモノづくり」を通じて、生活者に長く愛される高付加価値な製品・サービスを提供してきました。これまで進めてきた循環型ビジネスモデルへの転換は着実に進展しており、今後はその取り組みを一層深化させることで、環境価値と経済価値の両立を図っていくことが重要なテーマとなっています。 さらに、グローバルでの事業展開が進む中で、安定的な収益基盤の強化と、変化への対応力の向上も引き続き重要な課題です。人的資本への投資や組織運営の高度化を通じて、迅速な意思決定と実行力を備えた経営基盤を強化し、当社グループ全体の競争力向上を図ってまいります。 これらの取り組みを通じて、当社グループは中期経営計画「K27」の最終年度、さらにはその先の持続的成長を見据え、長期的な企業価値の向上をめざしてまいります。
事業等のリスク13,581字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 文中の将来に関する事項は、当社グループが当連結会計年度末において合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果とは様々な要因により大きく異なる可能性があります。 (1)リスクと危機の管理体制 花王グループ中期経営計画「K27」では、基本方針として、1.持続可能な社会に欠かせない企業になる、2.投資して強くなる事業への変革、3.社員活力の最大化を掲げて取り組んでいます。詳細については「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」を参照ください。 気候変動や国際情勢の変化等を背景に、社会・経済環境の不確実性は一層増しています。また、グローバルでの事業展開の進展や事業ポートフォリオの見直しが進む中で、事業を取り巻くリスクは多様化・複雑化しています。こうしたリスクの変化に対して迅速かつ適切に対応することが求められています。このような事業環境に対して、当社グループは、次のようなリスクと危機の管理を進めています。 リスクとは経営目標の達成や事業活動の遂行に対し、不確かさがもたらす影響のことです。内部統制委員会の下の関連委員会の一つであるリスク・危機管理委員会が、「リスク及び危機管理に関する基本方針」に基づいて、脅威をもたらす「リスク」並びにリスクが顕在化した状態である「危機」の管理体制と活動方針を定めています。そして、部門、子会社、関連会社は、この活動方針に基づいて、リスクを把握、評価し、対応策を策定、実行することでリスクを管理しています。また、危機発生時には、緊急事態のレベルに応じた対策組織を立ち上げ、迅速かつ適切に対応することで、被害、損害の最小化を図ります。リスクと危機の管理活動は、経営会議が定期的(年1回)及び必要に応じて適時確認し、取締役会が承認しています。内部統制委員会はリスクと危機の管理状況をモニタリングし、管理の有効性を確認しています。詳細については「第4 提出会社の状況4 コーポレート・ガバナンスの状況等」を参照ください。 持続的な利益ある成長と社会のサステナビリティへの貢献に悪影響を与えるリスクのうち、特に重要な14の主要リスクを、リスク・危機管理委員会、経営会議の審議の下で選定しています。また、少なくとも半期に一度、その時の事業環境の変化を踏まえた主要リスクの見直し(追加等の検討)を行っています。なお、「主要リスク」については、主管部門が対策方針を策定し、進捗管理を行っています。そして、これら主要リスクの中で、経営への影響が特に大きく、対応の強化が必要なリスクを「コーポレートリスク」としてテーマを決めて取り組んでいます。コーポレートリスクのテーマは、年1回、社内リスク調査の結果分析、外部環境の分析、経営幹部ヒアリングをもとに、リスク・危機管理委員会で検討を行い、経営会議でリスクテーマとリスクオーナー(各リスクテーマの責任者:執行役員)を決定しています。リスクオーナーは対策チームを立ち上げて、対応計画の策定、リスクのモニタリング、並びにリスク顕在化時の対応を実施し、年4回開催するリスク・危機管理委員会が進捗管理を行っています。 リスクと危機の管理活動のプロセス これら主要リスクは、5年以内に顕在化する可能性があるリスクです。なお、主要リスクの記載順は重要性を反映しており、当連結会計年度末における認識です。記載されたリスク以外のリスクも存在し、それらが投資家の判断に影響を与える可能性があります。 (2)主要リスク 14の主要リスクのうち、「コーポレートリスク」として取り組んでいるものについては○を表示しています。また、主要リスクのリスク評価(影響・蓋然性の認識)の変化を対前期で三段階(上昇、状態が変わらない、低下)で示しています。 主要リスクの名称   コーポレートリスク としての取り組み   リスク評価の変化 大地震・自然災害・事故   〇 デジタルトラスト   〇 地政学   〇 原材料調達 市場・競争環境の変化 製品等の品質   〇 コンプライアンス 人財確保   〇 パンデミック   〇 社会課題への対応 レピュテーション   〇 為替変動 事業投資 訴訟 リスク評価(影響、蓋然性の認識)の変化 :上昇 :状態が変わらない :低下 大地震・自然災害・事故 (背景)化学プラントでの事故や、自然災害が多く発生している昨今、大規模化学プラントを有する企業への安全操業に対する要求はますます高まってきています。 (リスクと影響)  ・大地震や気候変動に伴う大型台風、洪水等の自然災害により、従業員、設備、サプライチェーン等の被害で、市    場への製品供給に大きな支障をきたした場合、経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。  ・当社グループの工場で、火災・爆発事故等により従業員や周辺地域に大きな被害が発生した場合、経営成績に重    大な影響を及ぼすとともに、社会の信用を失う可能性があります。 (対応)火災、爆発及び化学物質漏えいを防止し、安全で安定な操業を維持するために社内監査に加えて外部機関による定期的な評価を通じて保安力の強化に努めています。大地震、大型台風、洪水等をはじめとする自然災害の発生を想定した対応体制の整備、設備対応並びに社員の教育・啓発、定期訓練を行い、緊急事態に備えています。コーポレートリスクテーマ「大地震・自然災害・BCP対応」として、日本の長期操業停止を想定した首都直下地震、南海トラフ地震、富士山噴火等に対する影響分析と対応検討を進めています。また、海外拠点のBCP強化に取り組んでいます。 デジタルトラスト (背景)当社グループは、ITやAIを活用した事業運営や業務の効率化を進めるとともに、SNSや様々なデータを活かしたビジネスを展開しています。こうしたデジタル技術の普及に伴い、生活者/顧客/従業員が安心してデジタル環境を利用できる“デジタルトラスト”の確立が重要です。デジタル化の進展に伴い、様々な情報資産を扱う中で、その適切な保護は不可欠です。当社では、研究開発・生産・マーケティング・販売等に関する機密情報や多くのお客様の個人情報等を取り扱っており、情報セキュリティポリシーに基づき、情報資産の保護を徹底しています。加えて、主要システムの安定稼働及び事業継続の観点から、サイバー攻撃等への対策強化に取り組んでいます。 (リスクと影響)  ・ランサムウェアや標的型メール等によるサイバー攻撃は多様化・巧妙化しています。これらのサイバー攻撃によ    り、当社グループの社内システムが影響を受け、事業活動が一時的に停止又は遅延する可能性があります。ま    た、当社グループが保有する機密情報や個人情報等が不正に取得される・漏えいするリスクがあります。  ・取引先や委託先等がサイバー攻撃を受けた場合にも、その影響が当社グループに及ぶおそれがあります。 これらの事象が発生した場合、システム停止等による事業活動の中断、復旧対応や損害賠償等の費用の発生、並 びに社会的信用の低下が生じる可能性があります。その結果、目標とする売上高及び利益を確保できず、当社グ ループの経営成績、財政状態及び企業価値に影響を及ぼす可能性があります。 (対応)当社グループは、人的・組織的対策及び技術的対策を組み合わせ、サイバーセキュリティの継続的な強化に取り組んでいます。人的・組織的対策として、日本及び海外の情報セキュリティ委員会を通じ、当社グループ全体で規程・ルール及び推進体制を整備し、啓発活動や教育等を進めています。技術的対策として、セキュリティ強化に関するロードマップに基づき、アクセス制御・認証(多要素認証等)、監視・検知、脆弱性管理等の対策を強化しています。加えて、ランサムウェア等に備え、隔離(オフライン)環境へのバックアップ取得及び復旧計画を整備し、事業継続性の確保に努めています。サプライチェーンのセキュリティリスクを把握し低減するため、サプライヤー・製造委託先等を対象にセキュリティ対策状況の確認を実施しています。その結果を踏まえ、必要に応じて改善に向けた働きかけを行うなど、サプライチェーン全体としてのセキュリティの強化に取り組んでいます。また、インシデント対応に関する手順を整備し、発生時に迅速かつ適切に対応できる体制の強化に取り組んでいます。重大なインシデントに備え、サイバー保険にも加入しています。重要なリスクや対応状況については、経営層に定期的に報告しています。なお「サイバー攻撃対応」は、コーポレートリスクテーマとして取り組んでいます。機密情報/個人情報保護ならびにAIやSNS活用に伴うリスク対策の強化を加えたデジタルトラスト全般を確立することを目指しています。 地政学 (背景)当社グループが事業展開している複数の国・地域において地政学リスクが高い状態にあります。また、原材料調達を実施している国・地域においても、地政学リスクが高まる可能性があります。 (リスクと影響) ・地政学リスクが高まっている国・地域において、政治的・社会的情勢の不安定化、外交関係の緊迫化、そして、    紛争等により、事業を取り巻く環境が悪化し、人的被害の発生、サプライチェーンの寸断による操業の一時停   止、生活者の購買行動の変化が発生した場合、目標とする売上高、利益が得られない可能性があります。 (対応)地政学リスクが高まっている国・地域においてリスクシナリオを作成し、特に注意すべき国・地域に対しては、対応体制を整備し、政治的・社会的状況をモニタリングしています。社員の安全確保に関するガイドラインを策定し、また、原材料調達等のサプライチェーン寸断に伴う事業への影響を確認してサプライチェーンネットワークの強化を進めています。なお、「地政学リスク対応」は、コーポレートリスクテーマとして取り組んでいます。 原材料調達 (背景) 当社グループで使用している天然油脂や石油関連の原料の市場価格は、世界景気、地政学的リスク、需給バランス、異常気象、為替の変動等の影響を受けます。   また、原材料はパーム油や紙・パルプ等の自然資本に大きく依存しており、省資源、地球温暖化防止、生物多様性 保全等の環境側面、安全・衛生、労働環境、人権等の社会側面に十分配慮し、持続可能な調達を実現することで、企 業としての社会的責任を果たしていく必要があります。 (リスクと影響) ・原材料の市場価格に急激な変動が生じた場合、目標とする利益が得られない可能性があります。 ・原材料には、調達上希少な原材料も一部含まれており、安定調達に関わるリスクがあります。需給の変動等によ   る市況の急激な変化や、サプライヤーのトラブル発生により製品の市場への供給に支障をきたした場合、目標と   する売上高、利益が得られないだけでなく、当社グループの信用の低下につながる可能性があります。 ・サプライチェーン上の何らかの理由で、持続可能で責任ある調達への取り組みが不十分と見なされた場合、当社   グループのブランドイメージ、信用の低下につながる可能性があります。  (対応)    当社グループは、原材料価格の上昇に対して、原価低減や売価への転嫁等の施策を行い、その影響の軽減を図っ  ています。安定調達に関わるリスクに対しては、主力サプライヤーでの設備増強と、リスク分散のためのセカンド  サプライヤーの確保を進めています。また、サプライヤーとの契約見直しや協働を積極的に行い、リスクの低減を 進めています。    一方、持続可能で責任ある調達の実践に向けて、“お取引先とのESG推進活動”ガイドラインを公表し、サプライ  チェーン上での人権保護や環境保全の確認を進めています。特にリスクの高いサプライチェーンをハイリスクサプ  ライチェーンと定義し、本質的な課題解決に向けて、サプライヤー並びにNGOとの連携の下、取り組んでいます。ま  た、原材料の使用量削減や、非可食バイオマス由来の原材料等への転換にも取り組んでいます。   Sedexによるサプライヤーのモニタリング、サプライヤーのコンプライアンス違反ゼロに向けた監査体制の整備、  CDPサプライチェーンプログラムの取り組み、また、"お取引先に求めるパートナーシップ要件”ガイドラインを定  め、サプライヤーとの連携を強化しています。    ハイリスクサプライチェーンとして位置づけているパーム油の持続可能な調達を目指し、インドネシアの小規模  農園に対し、「生産性向上と持続可能なパーム油に対する認証取得を支援するプログラム」を現地のパートナーと  協働で実施しています。    これらの取り組みを積極的かつ透明性をもってステークホルダーに公開しています。 市場・競争環境の変化 (背景)   「日本を起点としたビジネスモデル」から、「グローバルを軸とするビジネスモデル」への転換を進めています。 ヘルスビューティケア・化粧品事業を中心に、注力ブランドへ経営資源を重点的に配分することで、グローバルに  おける競争力の強化を図っています。一方、グローバル市場では、グローバル大手企業による積極的なブランド投  資や新興・地場メーカーの台頭により、競争環境は一層激化しています。 また、顧客のブランドや商品に対する認知・購買・推奨に至るまでのカスタマージャーニーにおける接点は、デ ジタルを中心としたものへと大きく変化し、広告宣伝をしっかりとターゲットにリーチできるメディア戦略がより 重要になってきています。さらに、各国・地域ごとに市場構造や競争環境は異なり、中国市場における需要変動や ASEAN市場での中間層拡大等、事業環境は引き続き変化しています。こうした状況の下、事業ポートフォリオやブラ ンド戦略に加え、取引先との共創を通じた販売・流通のあり方についても、各地域の特性を踏まえた柔軟かつ迅速 な対応が求められています。 (リスクと影響)  ・デジタルを起点とした顧客接点の変化によりカスタマージャーニーは大きく変化・多様化し、従来のマスメディ    アではリーチできない生活者が増えてきています。更には、プライバシー規制の強化やデジタルプラットフォー    ム(EC・SNS等)による顧客データへのアクセス制約、並びにEC/D2C等を中心としたチャネル構造の急速な変化    により、顧客ニーズや購買行動の変化を十分かつタイムリーに把握することが困難となり、その結果、それらを    商品開発、マーケティング等に的確に反映できず、ブランド競争力の低下につながる可能性があります。  ・各国・地域ごとに異なる市場特性、競争環境が急激に変化し、事業ポートフォリオやブランド戦略、販売・流通    の見直しが適切かつタイムリーに行えない場合、事業計画を達成できない可能性があります。 (対応)こうした激化する市場・競争環境の変化に対応するため、注力すべき事業・ブランドを明確化し、経営資源を重点的に配分しています。注力ブランドを軸として、グローバル全体でのブランド一体運営体制の整備を進めることで、ブランド価値の一貫性を確保しつつ、各市場における競争力の向上に取り組んでいます。顧客起点の考え方に基づき、多様化したカスタマージャーニーに対して効果的かつ効率的なコミュニケーション戦略を立案するとともに、社内ナレッジの蓄積を推進しています。さらに、顧客データや市場情報を活用した顧客理解の高度化を進め、顧客ニーズや購買行動の変化を的確かつ迅速に把握し、その知見をマーケティング・販売活動や製品・サービスの改善へ反映することで、ブランド価値の向上を図っています。事業戦略や販売・流通のあり方について、事業とエリアの視点を組み合わせた意思決定により、地域特性に応じた見直しと経営資源配分の最適化を柔軟かつ迅速に進めて行くことを目指しています。 製品等の品質 (背景)当社グループの品質保証活動の基本は、「花王ウェイ」で示された生活者・顧客起点の心を込めた“よきモノづくり”です。原材料から研究開発、生産、輸送、販売までのすべての段階において、徹底した生活者・顧客視点で、高いレベルで製品の安全性を追求し、絶えざる品質向上に努めています。社会においては、生活者の品質価値の多様化、化学物質の安全性への懸念や環境問題への意識の高まり、さらには、企業の透明性を促す情報開示要求等の変化が起こっており、また、クロスボーダーのモノづくりや商流がグローバルに進展しています。一方、各国・地域は、持続可能な社会や生活者保護の強化を目指して、新たな法規制の枠組み作りに動き出しています。そのような中、当社グループは、市場の多様化と価値観の変化を機会と捉え、新規技術開発に挑戦し、新規分野への事業展開も計画しています。 (リスクと影響)  ・重大な品質問題の発生はブランドの問題だけではなく当社グループ全体の信用低下につながる可能性がありま    す。また、新たな安全性や環境問題の発生や各国・地域の急激な法規制の変更に対して適切かつ迅速に対応でき    ない場合には、タイムリーな商品提供機会を失う可能性があります。 (対応)当社グループでは、製品関連法規の遵守並びに自主的に設定した厳しい基準に従って、設計、製造を行っています。発売前の開発段階では、徹底的に試験、調査研究を行い、品質と安全性を確認しています。発売後には、生活者相談窓口を通じて、商品への意見、要望等をくみ上げ、さらなる品質向上に努めています。化学物質の安全性懸念や環境問題に対する要求に先回りした商品開発の推進、積極的な情報開示による品質保証活動の見える化とステークホルダーとのコミュニケーション強化に取り組んでいます。さらには、各国・地域の新たな法規制に対する影響分析、法規制への適合性を迅速に確認できるシステムの構築に取り組んでいます。また、コーポレートリスクテーマ「重大品質問題対応」として、品質問題により重篤な被害が生じた場合に被害を最小化するための全社対応の強化と、重大品質問題発生防止に向けた社内啓発の強化を進めています。 コンプライアンス (背景)事業活動を行う上で、製品の品質・安全性、知的財産、環境保全、保安防災、労働安全、化学物質管理、取引管理、情報開示等の法規制等に対する企業の取り組みの強化が求められています。 (リスクと影響)  ・世界的競争が激化する中で、差別化、販売スケジュールや製品納期の順守、業績目標達成等の圧力により不正リ     スクが高まることが懸念されます。  ・在宅勤務と出社を組み合わせたハイブリッドワークが普及し、働き方の多様化が進む中で、職場での接点が減少    しています。加えて、コンプライアンスに対する過剰な警戒が職場のコミュニケーションを希薄化させ、人間関    係や職場環境に悪影響を及ぼすことがあり、ハラスメントや労務管理上のコンプライアンスリスクが増加する可    能性があります。  ・当社グループ及び委託先等が重篤なコンプライアンス違反を起こした場合は、当社グループの信用、財政状態及    び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (対応)  当社グループは、「正道を歩む」(法と倫理に則って行動し、誠実で清廉な事業活動を行う)をコンプライアンスの原点と位置づけ、すべてのステークホルダーの支持と信頼にこたえていくための指針とし、行動規範である「花王ビジネスコンダクトガイドライン」の継続的な教育やコンプライアンス通報・相談への適切な対応等の活動を進めています。ハラスメントや労務管理上のコンプライアンスリスクについては、トップメッセージやケーススタディ等を通じて気づきを与えています。さらに、職場での相互理解を深めるための取り組みとして、対話促進活動「対話フェス」も行っています。また、重篤なコンプライアンスリスクの低減にフォーカスした活動として、事業に適用される法令遵守推進を計画的に実施し、特に重要な法令についてはその実施状況をコンプライアンス委員会がモニタリングしています。重篤なコンプライアンス違反を発見した場合、すぐに経営陣に報告され適切な対応を行えるよう、風通しの良い職場の実現を目指した活動を推進しています。 人財確保 (背景)当社グループの「グローバル・シャープトップ」戦略を支える重要テーマは、最大の強みであり資産でもある「人財」の活力最大化です。しかし、グローバルでの人財の獲得競争は激化しており、また、個人のキャリアや働き方に対する価値観がこれまで以上に多様化しています。 (リスクと影響)  ・大きな環境の変化を先取りし、各分野で必要とする高度な専門性を持つ人財や、変化を先導するリーダーとなる    人財の獲得と育成が推進できない場合には、中期経営計画「K27」の遂行に影響を及ぼす可能性があります。 (対応)社員活力の最大化に向けて、多様なバックグラウンドや専門性を持つ人財が、大きな挑戦と国や地域、組織を超えた共創により、能力と個性を最大限に発揮するための取り組みを推進しています。多様な人財が集い、活躍できる場を整備(フレキシブルな働き方の推進、DE&I推進、社内公募制度等)することで、人財獲得においての優位性を維持できると考えています。また、自学共生の機会の提供(業務を通した経験の拡大、DX等の先端教育を自律的に学べるプログラムの導入等)や自律的なキャリア形成を促進することで社員のさらなる成長が期待できます。これらの取り組みに加えて、持続的な成長を支える人財の配置・育成や効果的な組織運営については、コーポレートリスクテーマとしても認識し、経営トップをメンバーとする人財企画委員会で毎月議論し、推進しています。 パンデミック (背景)感染症を取り巻く環境は常に変化しており、耐性菌による治療困難な感染症の再拡大を含む新興・再興感染症の出現により、パンデミックの発生が引き続き懸念されています。こうした感染症は拡大の時期や規模を予測しにくいことから、平時から有事を想定した準備や対応策を整えておくことが重要です。 (リスクと影響)  ・パンデミックが発生すると、当社グループの拠点やサプライチェーン上での集団感染の発生やロックダウン等に    より、製品やサービス提供に支障が生じる可能性があります。  ・パンデミックにより外出等の日常生活ができなくなると購買行動にも変化をもたらし、化粧品市場等が縮小する    可能性があります。このような事態が発生した場合、目標とする売上高、利益から大きな乖離が生じる可能性が    あります。  ・パンデミックにより社員の日常生活が制限され、出社制限や感染予防策の必要、医療へのアクセス制限等が生じ    る可能性があります。これにより、社員の健康管理や就労継続に影響が生じ、当社グループの事業活動の安定的    な運営が困難となる可能性があります。 (対応)コーポレートリスクテーマ「パンデミック対応」として、新型コロナウイルス感染症時の経験もふまえ、ガイドラインの改訂や各国行動計画の策定・更新、備蓄品の見直し等を通じて、社員の安全確保と事業継続の両立を図る体制整備を進めています。 社会課題への対応 (背景)   気候変動、プラスチックごみ問題、水資源の枯渇、生物多様性の損失、有害化学物質による汚染、原材料調達を含 むバリューチェーン全体における環境や人権問題、そして、高齢化社会の進行や衛生問題等の社会課題の増大は、健 康、安全、環境等に対する生活者の意識を高め、エシカル消費の潮流やサステナビリティに対する顧客ニーズの高ま りをもたらしています。   これら社会課題の解決に向けて、中期経営計画「K27」とESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」(KLP)を統合的に推 進しています。原材料の調達から生産、製品の使用、廃棄に至るあらゆる段階でのイノベーションを目指すととも に、社会・環境の両視点から花王が優先的に取り組むべき19の重点取り組みテーマについて目標(KPI)を設定し、 全社全部門が取り組み、社会のサステナビリティへの貢献を目指すと同時に、活動内容を積極的にステークホルダー に開示し透明性の高いエンゲージメントに努めています。 (リスクと影響)  ・社会課題の解決に向けた取り組みが目標に対して不十分である、あるいは不十分と見なされた場合、製品やサー    ビスを生活者や顧客に受け入れていただけず、目標とする売上高、市場シェアが得られない可能性があります。  ・KLPでコミットメントしたKPIの進捗状況を十分に示せないと、「グリーンウォッシュ」※1 と捉えられる等企業    価値の低下につながる可能性があります。一方、グリーンウォッシュを恐れ、積極的なESGに関する情報開示や発    信を控えると、「グリーンハッシング」※2 として、社会、顧客からの信頼低下のリスクにもつながります。  ・気候変動については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)気候変動への対応(TCFD提言へ    の取組)」で示した「主な事業リスクと機会」に記載している移行リスク(炭素税の導入・引上げ、プラスチッ    ク規制の導入、エネルギー価格の上昇、原材料価格の上昇)と物理リスク(異常気象の激甚化)があります。  ・バリューチェーン全体での人権侵害や人権への配慮不足と見なされた場合、社会、顧客からの信頼低下を招き、    事業活動に支障をきたす可能性があります。  ・化学物質に関する規制変更に対して適切かつ迅速に対応できない場合、事業活動への影響だけでなく、社会、顧    客からの信頼低下を招くリスクがあります。  ・サステナビリティに関する情報開示は、日本をはじめグローバル各国・地域で法令や規制等に基づく開示の義務    化が進んでおり、これら法規制を遵守できないと取引機会の損失、企業価値の低下につながる可能性がありま    す。 (対応)  事業の成長と社会への貢献の両輪の実現を目指して、ESGコミッティのもとに、重点的に取り組むべきテーマを推 進する4つのESGステアリングコミッティを発足させ、ガバナンス体制を強化しています。ESGステアリングコミッテ ィは「脱炭素」「プラスチック包装容器」「人権・DE&I」「化学物質管理」からなり、テーマごとに執行役員クラス の責任者を置いています。テーマに関する機会とリスクを社会・環境・事業インパクトの面から分析・把握し、対応 計画を立案・推進することで、“ESGよきモノづくり”の実施を確実に進めています。   気候変動に関する対応は、上記ガバナンス体制の下で実施しており、各リスクへの対応策は、「2 サステナビリ ティに関する考え方及び取組 (2)気候変動への対応(TCFD提言への取組)」で示した「主な事業リスクと機会」 の「花王の対応状況」に記載しています。人権を尊重するため、バリューチェーン上のリスクアセスメントを実施し、人権リスクと悪影響を特定・優先順位付け・予防・軽減するとともに、従業員の意識向上と対応プロセスの強化を図っています。 サステナビリティに関する情報開示については、必要な情報を正確に迅速に収集できる体制づくりを進め、事業展 開国の法規制を遵守しています。 ※1 グリーンウォッシュ 企業が、製品やサービスについて、環境及びサステナビリティに関する特徴を誇張もしくは大げさに主張したり、それらに関する活動について十分な根拠なく訴求すること。 ※2 グリーンハッシング 企業が、グリーンウォッシュを恐れ、自社の環境に関する取り組みや気候変動対策についての開示や発信を控えること。 レピュテーション (背景)ソーシャルメディアの発展により、企業と生活者のコミュニケーションは多様化し、情報が迅速かつ広範囲に伝わる環境が一般化しています。当社グループにおいても、ソーシャルメディアを活用した多様なマーケティング活動を通じて、生活者とのエンゲージメントの向上を図っています。企業は、エンゲージメント機会を拡大できる一方で、レピュテーション(評判・信用)の形成に関わるリスクが顕在化しやすい状況にあります。 (リスクと影響)  ・当社グループは、様々な情報発信やマーケティング活動を行っていますが、これらの活動において不適切又は不    用意な表現が使用された場合、ソーシャルメディア等を通じてネガティブな評判や誤解が拡散され、ブランド価    値や企業の信用を損なう可能性があります。  ・また、事業活動には様々なリスクが内在しており、これらのリスクが顕在化した場合には、当該リスクそのもの    への対応に加え、当該リスクに起因して生じるレピュテーションリスクへの対応も必要となります。顕在化した    リスクへの対応や、レピュテーションリスクへの対応が不十分である場合には、ソーシャルメディア等を通じて    企業の対応や姿勢が厳しく評価され、ブランド価値や企業の信用に悪影響を及ぼす可能性があります。  (対応)  当社グループでは、広告等における不適切な表現を防止するため、ESG等の観点を踏まえた事前チェック体制を整 備するとともに、社内教育を実施しています。また、ソーシャルメディアのモニタリングを通じて、リスクの早期発 見に努めています。さらに、リスクが顕在化した場合には、正確な情報や当社グループの考え方・姿勢を適時適切に 公表することで、レピュテーションの維持に努めています。なお、「レピュテーションリスク対応」は、コーポレー トリスクテーマとして取り組んでいます。 為替変動 (背景)為替相場の変動は、外国通貨建ての売上高や原材料の調達コストに影響を及ぼします。また、連結決算における在外子会社の財務諸表の円貨換算額にも影響を及ぼします。 (リスクと影響)  ・当社グループの機能通貨である円に対して外貨の為替変動が想定以上となった場合、財政状態及び経営成績に影    響を及ぼす可能性があります。 (対応)外国通貨建て取引については、外貨預金口座を通じての決済、為替予約や通貨スワップ等のデリバティブ取引により為替変動リスクをヘッジすることで、経営成績に与える影響を軽減しています。なお、投機的なデリバティブ取引は行っていません。また、主要通貨の変動と事業への影響をモニタリングし、適時、経営会議に報告しています。そして、必要に応じて経営陣指示のもと、関係部門は事業への影響を軽減する対策を検討しています。 事業投資 (背景)当社グループは、企業価値と相関関係の高いEVAによる投資判断のもと、事業成長やサステナビリティのために積極的な設備投資、M&A等を進めています。これら投資を今後も進めるとともに、継続的なEVA改善を通して企業価値の向上に努めていきます。 (リスクと影響)  ・投資判断時に想定していなかった水準で、市場環境や経営環境が悪化し、計画との乖離等により期待される効果    が生み出せない場合、設備投資により計上した有形固定資産や、M&Aにより計上したのれんや無形資産の減損処理    により、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (対応)当社グループは、重要な投資に対して、期待される効果が計画から大きく乖離していないかを四半期決算毎に確認し、経営会議で報告しています。乖離した場合には、関係部門が必要に応じて今後の方向性や業績改善のための対策を検討しています。 訴訟 (背景)当社グループは、グローバルで多岐にわたる事業展開をしており、様々な訴訟等を受ける可能性があります。 (リスクと影響)  ・当連結会計年度において、当社グループに重要な影響を及ぼす訴訟等は提起されていません。しかしながら、訴    訟等が提起された場合、その動向によっては、当社グループの信用、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能    性があります。 (対応)当社グループは、事業に関わる各種法令を遵守するとともに、安全・安心な製品の提供、知的財産権の適正な取得・使用、契約条件の明確化、相手方との協議の実施等により紛争の発生を未然に防ぐよう努めています。また、グローバルで、重要な訴訟の提起や状況に関する報告が迅速かつ確実になされる仕組みを構築するとともに、当社グループ各国の担当者及び弁護士事務所等と連携し、訴訟等に対応する体制を整備しています。 (3)主要リスクの中期経営計画「K27」との関連性 14の主要リスクのうち、「原材料調達」、「市場・競争環境の変化」、「製品等の品質」、「人財確保」、「社 会課題への対応」、「事業投資」を中期経営計画「K27」との関連性が特に大きいリスクと認識して対応しています。
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業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等)の状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものです。 (1)経営成績の分析 注:以下、「実質」とは為替変動の影響を除く増減率を表示しています。また、数量等には製品構成差を含んでいます。 売上高(億円)   営業利益(億円)   営業利益率(%)   税引前利益(億円)   当期利益(億円)   親会社の 所有者に 帰属する 当期利益(億円)   基本的 1株当たり 当期利益(円) 2025年12月期   16,886   1,641   9.7   1,698   1,206   1,201   260.30 2024年12月期   16,284   1,466   9.0   1,510   1,104   1,078   231.94 増減率   3.7%   11.9%   -   12.5%   9.3%   11.4%   12.2% 実質3.7% 当期の世界経済は、関税政策の転換に伴う国際的なサプライチェーンの混乱や調達コストの上昇、欧州や中東を中心とした地政学リスクの長期化により不透明な状況が続く中、各地域において物価上昇下でも生活関連消費は底堅く推移しました。日本経済は賃上げの動きが見られるものの、物価高の影響が消費マインドを抑制しており、内需は緩やかな回復基調となりました。 当社グループの主要市場である日本のトイレタリー及び化粧品市場は、小売店の販売実績や消費者購入調査データによると前期を上回りました。 このような経営環境の中、当社グループは花王グループ中期経営計画「K27」達成のため、稼ぐ力を向上させながら、利益ある成長に向け、グローバル売り上げ拡大の基盤作りを推進しました。 売上高は、前期に対して3.7%増の1兆6,886億円(為替0.0%増、実質3.7%増(内訳:数量等0.5%増、価格3.2%増))となりました。営業利益は、1,641億円(対前期174億円増)、営業利益率は9.7%となりました。税引前利益は1,698億円(対前期188億円増)、当期利益は、1,206億円(対前期102億円増)となりました。 基本的1株当たり当期利益は260.30円となり、前期の231.94円より28.36円増加(前期比12.2%増)しました。 当社グループが経営指標としているROIC(投下資本利益率)は9.7%となり、EVA(経済的付加価値)は、NOPAT(税引後営業利益)が大幅に増加する中、前期を79億円上回り411億円となりました。 なお、2025年8月6日開催の取締役会において、資本効率の向上と株主への一層の利益還元のため、自己株式の取得を決議し、総額800億円の自己株式を取得しました。また、2025年12月26日に1,230万株を消却しました。 当期の海外連結子会社等の財務諸表項目(収益及び費用)の主な為替の換算レートは、次のとおりです。 第1四半期(1-3月)   第2四半期(4-6月)   第3四半期(7-9月)   第4四半期(10-12月) 米ドル   152.65   円[   148.22円]   144.49   円[   155.72円]   147.41   円[   149.44円]   154.04   円[   152.30円] ユーロ   160.48   円[   160.99円]   163.73   円[   167.68円]   172.30   円[   164.04円]   179.33   円[   162.55円] 中国元   20.98   円[   20.63円]   19.98   円[   21.51円]   20.59   円[   20.84円]   21.73   円[   21.19円] 注:[ ]内は前期の換算レート 〔セグメント別の概況〕 第1四半期で実施した報告セグメントの変更の概要は以下のとおりです。(参照113ページ 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記事項 6. セグメント情報)。 1.コンシューマープロダクツ事業をグローバルコンシューマーケア事業に、ハイジーン&リビングケア事業をハイジーンリビングケア事業に、ヘルス&ビューティケア事業をヘルスビューティケア事業に改称しています。 2.グローバルコンシューマーケア事業の中にビジネスコネクティッド事業を新設します。この事業は、業務用衛生製品(Washing Systems, LLCを除く)とライフケア製品等で構成しています。 3.Washing Systems, LLCはケミカル事業に組み入れています。 4.上記1~3のセグメントの再編により、前期の売上高及び営業利益を組み替えて表示しています。 セグメントの業績 売上高   営業利益 通期   増減率   通期   増減(億円) 2024年 12月期 (億円)   2025年 12月期 (億円)   (%)   実質 (%)   2024年12月期   2025年12月期 (億円)   利益率 (%)   (億円)   利益率 (%) ファブリック&ホームケア製品   3,757   3,891   3.6   3.4   684   18.2   741   19.1   57 サニタリー製品   1,686   1,602   (5.0)   (4.0)   73   4.4   71   4.5   (2) ハイジーンリビングケア事業   5,443   5,493   0.9   1.1   758   13.9   813   14.8   55 ヘルスビューティケア事業   4,240   4,329   2.1   2.2   344   8.1   391   9.0   47 化粧品事業   2,441   2,616   7.2   6.9   (37)   (1.5)   104   4.0   141 ビジネスコネクティッド事業   405   392   (3.2)   (3.2)   52   12.9   23   5.8   (30) グローバルコンシューマーケア事業   12,528   12,830   2.4   2.5   1,117   8.9   1,331   10.4   213 ケミカル事業   4,213   4,515   7.2   6.9   357   8.5   302   6.7   (55) 小 計   16,741   17,345   3.6   3.6   1,475   -   1,633   -   158 セグメント間消去又は調整   (457)   (458)   -   -   (8)   -   8   -   16 合 計   16,284   16,886   3.7   3.7   1,466   9.0   1,641   9.7   174 販売実績 (億円、増減率%) 通期   日本   アジア   米州   欧州   合計 ファブリック&ホームケア製品   2024年   3,279   443   35   -   3,757 2025年   3,460   401   30   -   3,891 増減率   5.5   (9.5)   (12.4)   -   3.6 実質   5.5   (11.3)   (9.3)   -   3.4 サニタリー製品   2024年   765   921   -   -   1,686 2025年   716   886   -   -   1,602 増減率   (6.3)   (3.8)   -   -   (5.0) 実質   (6.3)   (2.1)   -   -   (4.0) ハイジーンリビングケア事業   2024年   4,044   1,364   35   -   5,443 2025年   4,176   1,286   30   -   5,493 増減率   3.3   (5.7)   (12.4)   -   0.9 実質   3.3   (5.1)   (9.3)   -   1.1 ヘルスビューティケア事業   2024年   2,121   367   1,125   627   4,240 2025年   2,250   365   1,091   623   4,329 増減率   6.1   (0.6)   (3.1)   (0.6)   2.1 実質   6.1   (0.1)   (1.4)   (3.4)   2.2 化粧品事業   2024年   1,665   391   79   306   2,441 2025年   1,770   453   77   315   2,616 増減率   6.3   15.8   (1.9)   2.9   7.2 実質   6.3   16.2   (1.0)   (0.0)   6.9 ビジネスコネクティッド事業   2024年   402   2   -   -   405 2025年   388   4   -   -   392 増減率   (3.5)   47.4   -   -   (3.2) 実質   (3.5)   47.7   -   -   (3.2) グローバルコンシューマーケア事業   2024年   8,232   2,125   1,239   933   12,528 2025年   8,585   2,108   1,199   938   12,830 増減率   4.3   (0.8)   (3.2)   0.6   2.4 実質   4.3   (0.2)   (1.6)   (2.3)   2.5 ケミカル事業   2024年   1,384   1,050   836   944   4,213 2025年   1,446   1,208   869   993   4,515 増減率   4.5   15.1   3.9   5.2   7.2 実質   4.5   14.2   6.7   2.3   6.9 セグメント間売上高の消去   2024年   (386)   (37)   (1)   (32)   (457) 2025年   (397)   (32)   (2)   (27)   (458) 売上高   2024年   9,230   3,137   2,073   1,845   16,284 2025年   9,634   3,283   2,065   1,904   16,886 増減率   4.4   4.7   (0.4)   3.2   3.7 実質   4.4   4.8   1.7   0.3   3.7 注:グローバルコンシューマーケア事業は、外部顧客への売上高を記載しており、ケミカル事業では、グローバルコンシューマーケア事業に対する売上高を含めています。地域別の売上高は、販売元の所在地に基づき分類しています。 売上高に占める海外の割合は、前期の43.3%から42.9%となりました。なお、第1四半期より販売元の所在地に基づいた割合を開示しています。前期も同様の方法で算出しています。 売上高 対前期分析 増減率(%) 為替(%)   実質(%) 数量等 (%)   価格 (%) ファブリック&ホームケア製品   3.6   0.2   3.4   1.4   2.0 サニタリー製品   (5.0)   (1.0)   (4.0)   (3.0)   (1.1) ハイジーンリビングケア事業   0.9   (0.2)   1.1   0.1   1.0 ヘルスビューティケア事業   2.1   (0.1)   2.2   2.0   0.2 化粧品事業   7.2   0.3   6.9   5.9   1.0 ビジネスコネクティッド事業   (3.2)   (0.0)   (3.2)   (4.6)   1.4 グローバルコンシューマーケア事業   2.4   (0.0)   2.5   1.7   0.8 ケミカル事業   7.2   0.3   6.9   (3.2)   10.1 合 計   3.7   0.0   3.7   0.5   3.2 注:ケミカル事業の売上高は、セグメント間取引を含んでいます。 グローバルコンシューマーケア事業 売上高は、前期に対して2.4%増の1兆2,830億円(為替0.0%減、実質2.5%増(内訳:数量等1.7%増、価格0.8%増))となりました。 世界では、引き続き生活者の低価格志向が見られる一方、実用性や付加価値の高い製品への需要は依然として堅調に推移しています。同様に、日本でも生活者の消費行動の二極化が見られる中、個人消費の落ち込みは緩やかな持ち直しを見せているものの、物価上昇の影響はなお続いています。このような中、引き続き、高付加価値製品の提案やその価値に見合った価格改定等により、稼ぐ力を向上させながら利益ある成長に向け、グローバル売り上げ拡大の基盤作りに取り組みました。 以上の結果、日本の売上高は、前期に対して、4.3%増の8,585億円となりました。 アジアの売上高は、0.8%減の2,108億円(実質0.2%減)となりました。 米州の売上高は、3.2%減の1,199億円(実質1.6%減)となり、欧州の売上高は、0.6%増の938億円(実質2.3%減)となりました。 営業利益は、原材料価格上昇の影響がある中、販売数量の増加と稼ぐ力の向上が寄与し1,331億円(対前期213億円増)となりました。 当社は、〔ハイジーンリビングケア事業〕、〔ヘルスビューティケア事業〕、〔化粧品事業〕、〔ビジネスコネクティッド事業〕を総称して、グローバルコンシューマーケア事業としております。 〔ハイジーンリビングケア事業〕 売上高は、前期に対し0.9%増の5,493億円(為替0.2%減、実質1.1%増(内訳:数量等0.1%増、価格1.0%増)、なお、2024年6月に実施したペットケア事業譲渡の影響を実質からさらに除くと1.6%増)となりました。 ファブリック&ホームケア製品の売り上げは、前期に対して3.6%増の3,891億円(為替0.2%増、実質3.4%増(内訳:数量等1.4%増、価格2.0%増))となりました。 ファブリックケア製品の売り上げは、前期を上回りました。日本では、衣料用洗剤「アタック抗菌EX」シリーズの改良品等が、市場の伸長に加え高付加価値化に伴う価格改定の効果もあり、売り上げ増とともにシェア拡大に寄与しました。柔軟仕上げ剤は、計画通りに推移しました。 ホームケア製品の売り上げは、前期を上回りました。日本では、食器用洗剤、台所用洗剤等が好調に推移し、11月に販売を再開した「クイックル洗面ボウルクリーナー」も順調に推移しました。 ファブリック&ホームケア製品の営業利益は、741億円(対前期57億円増)となりました。 サニタリー製品の売り上げは、前期に対して5.0%減の1,602億円(為替1.0%減、実質4.0%減(内訳:数量等3.0%減、価格1.1%減)、なお、2024年6月に実施したペットケア事業譲渡の影響を実質からさらに除くと2.4%減)となりました。生理用品「ロリエ」の売り上げは、前期を上回りました。中国ではロイヤルティマーケティングが奏功し、「スーパースリムガード」等の売り上げが好調に推移しました。ベビー用紙おむつ「メリーズ」の売り上げは、アジアにおける競合の攻勢等を受け、前期を下回りました。 サニタリー製品の営業利益は、71億円(対前期2億円減、なお、2024年6月に実施したペットケア事業譲渡の影響を除くと41億円増)となりました。 ハイジーンリビングケア事業の営業利益は、813億円(対前期55億円増、なお、2024年6月に実施したペットケア事業譲渡の影響を除くと98億円増)となりました。 〔ヘルスビューティケア事業〕 売上高は、前期に対して2.1%増の4,329億円(為替0.1%減、実質2.2%増(内訳:数量等2.0%増、価格0.2%増))となりました。 スキンケア製品の売り上げは、前期を上回りました。日本では、UVケア製品やシート関連のシーズン品が好調に推移し、前期を上回りました。米州の売り上げは、前期を下回りました。「Bioré UV Aqua Rich」の展開強化や「JERGENS」の新製品が好調に推移しましたが、競合からの攻勢を受けました。 ヘアケア製品の売り上げは、前期を大幅に上回りました。日本では、昨年発売した高価格帯のヘアケアブランド「melt」、「THE ANSWER」が増収に大きく寄与しました。欧米のヘアサロン向け製品の売り上げは、前期を下回りました。「ORIBE」はEコマースを中心に好調に推移しましたが、「GOLDWELL」が米国や欧州の景況感悪化等の影響を受けました。 パーソナルヘルス製品の売り上げは、前期を上回りました。日本では「ピュオーラ炭酸ハミガキ」が好調に推移し、日本と中国では「めぐりズム」のアイマスクの改良品が伸長しました。 営業利益は、391億円(対前期47億円増、なお、前期に実施した欧米子会社の構造改革費用の影響を除くと13億円増)となりました。 〔化粧品事業〕 売上高は、前期に対して7.2%増の2,616億円(為替0.3%増、実質6.9%増(内訳:数量等5.9%増、価格1.0%増))となりました。 日本の売り上げは、前期を上回りました。注力6ブランドにおいては、好調を継続している「Curél」、「KANEBO」、SOFINA iP等の新製品が大きく貢献した「SOFINA」、インバウンド需要を捉えた「SENSAI」等が増収に寄与しました。その他のブランドについても堅調に推移しました。アジアの売り上げは、前期を大幅に上回りました。中国の売り上げは、現地生産の拡大や製品価値の適切な訴求による競争力強化に加え、昨年は流通在庫の適正化に伴う出荷抑制実施もあり、前期を大幅に上回りました。また、注力しているタイでは、「KANEBO」や「KATE」が計画を上回る進捗を示しました。欧州では、「SENSAI」が好調に推移したほか、「Curél」についても展開を強化しました。 営業利益は、注力6ブランドへの集中投資や稼ぐ力の強化、事業のスリム化が利益改善に大きく寄与し、104億円(対前期141億円増)となりました。 〔ビジネスコネクティッド事業〕 売上高は、前期に対して3.2%減の392億円(為替0.0%減、実質3.2%減(内訳:数量等4.6%減、価格1.4%増、なお、2024年8月に実施した飲料事業譲渡の影響を実質からさらに除くと1.5%増)となりました。 業務用衛生製品の売り上げは、前期を上回りました。メディカル、介護分野は競合との価格競争の影響を受け前年並みの伸長でしたが、フードサービス、宿泊・レジャー分野においては、堅調な市況に伴い厨房用洗浄剤や客室消耗品の需要が引き続き高まりました。 営業利益は、23億円(対前期30億円減、なお、2024年8月に事業譲渡を実施した飲料事業の影響を除くと対前期34億円増)となりました。 ケミカル事業 売上高は、前期に対して7.2%増の4,515億円(為替0.3%増、実質6.9%増(内訳:数量等3.2%減、価格10.1%増))となりました。 油脂製品は、地域毎の需要の状況には違いが出たものの、油脂原料価格の上昇を受けて実施した販売価格改定の貢献が大きく、売り上げは前期を上回りました。 機能材料製品は、自動車関連分野等の対象市場の停滞の影響を受けた一方で、販売価格改定の効果の寄与もあり、売り上げは前期並みになりました。 情報材料製品は、半導体関連やハードディスク等の対象分野の需要が堅調に推移し、その着実な取り込みを通じて、売り上げは伸長しました。 営業利益は、一部の対象分野での需要の減少に原料価格変動等の影響が加わり、302億円(対前期55億円減)となりました。 (2)財政状態の分析 (連結財政状態) 前連結会計年度2024年12月末   当連結会計年度2025年12月末   増減 資産合計(億円)   18,672   18,751   78 負債合計(億円)   7,684   7,804   120 資本合計(億円)   10,988   10,947   (41) 親会社所有者帰属持分比率   57.1%   56.7%   - 1株当たり親会社所有者帰属持分(円)   2,296.69   2,352.49   55.80 社債及び借入金(億円)   1,311   1,317   6 資産合計は、前期末に比べ78億円増加し、1兆8,751億円となりました。主な増加は、有形固定資産198億円、棚卸資産177億円、主な減少は、現金及び現金同等物344億円です。 負債合計は、前期末に比べ120億円増加し、7,804億円となりました。主な増加は、営業債務及びその他の債務121億円、未払法人所得税等108億円です。 資本合計は、前期末に比べ41億円減少し、1兆947億円となりました。主な増加は、当期利益1,206億円、在外営業活動体の換算差額265億円であり、主な減少は、2025年8月6日開催の取締役会決議に基づく自己株式の取得800億円、配当金727億円です。また、2025年12月26日に自己株式の消却1,230万株を実施しました。 なお、親会社所有者帰属持分比率は、前期末の57.1%から56.7%となりました。親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)は11.3%となりました。 (3)キャッシュ・フローの分析 (連結キャッシュ・フローの状況) 通期   増減(億円) 2024年12月期(億円)   2025年12月期(億円) 営業活動によるキャッシュ・フロー   2,016   1,997   (19) 投資活動によるキャッシュ・フロー   (459)   (698)   (239) フリー・キャッシュ・フロー(営業活動+投資活動)   1,557   1,299   (258) 財務活動によるキャッシュ・フロー   (1,046)   (1,751)   (706) 営業活動によるキャッシュ・フローは、1,997億円となりました。主な増加は、税引前利益1,698億円、減価償却費及び償却費858億円であり、主な減少は、法人所得税等の支払額310億円、棚卸資産の増減額101億円です。 投資活動によるキャッシュ・フローは、△698億円となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出612億円です。 営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは、1,299億円となりました。 財務活動によるキャッシュ・フローは、△1,751億円となりました。安定的かつ継続的な配当を重視しており、またEVA及びROIC視点から資本効率の向上を目的として、自己株式の取得及び消却も弾力的に行っていきます。当期の主な内訳は、2025年8月6日開催の取締役会決議に基づく自己株式の取得800億円、非支配持分への支払いを含めた支払配当金728億円、リース負債の返済による支出223億円です。 当期末の現金及び現金同等物の残高は、為替変動による影響を含めて前期末に比べ344億円減少し、3,233億円となりました。 (4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。以下、「連結財務諸表規則」)第312条の規定により、国際会計基準(以下、「IFRS会計基準」)に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、採用している重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記事項 3.重要性がある会計方針」及び「4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載のとおりであります。 (5)資本の財源及び資金の流動性についての分析 使用権資産を含む重要な資本的支出の2026年度の予定額は、約910億円であり、主に当社グループ内の資金を有効活用する予定であります。なお、計画については「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。 (6)生産、受注及び販売の実績 当社グループの生産・販売品目は、産業界向けのケミカル製品から一般消費者向けのコンシューマー製品まで極めて多種多様であり、それら製品の在庫をほぼ一定の必要水準に保つように、主として見込み生産を行っております。従って、生産実績は販売実績に類似しております。生産及び販売の実績については、「(1) 経営成績の分析」に記載のとおりであります。 (7)経営成績に重要な影響を与える要因 経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 (8)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」、達成状況は、「(1) 経営成績の分析」に記載のとおりであります。

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