本文へスキップ
超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,085.45+319ドル円158.62-2NASDAQ26,241.86+142S&P 5007,680.46+49SOX 指数11,350.08+619/2終値

クレハ

KUREHA CORPORATION4023 · Prime · 化学

PGA樹脂や炭素繊維など、多様な化学・樹脂製品を持つ総合化学メーカー。食品包装用フィルム「クレハロン」も有名。

概要

クレハは1944年設立の大手化学メーカーで、高機能樹脂、化学製品、樹脂製品を手掛ける。家庭用ラップ「クレラップ」やPGA樹脂、フッ化ビニリデン樹脂などが主力。2026年3月期の売上収益は1,617億円、従業員数は3,941人。東京証券取引所プライム市場に上場(1949年5月)。

4つの報告セグメントで構成される事業ポートフォリオ

クレハグループは機能製品事業、化学製品事業、樹脂製品事業、建設関連事業の4セグメントに分かれる。機能製品事業ではPGA樹脂やPVDF、炭素繊維を、化学製品事業では農薬や医薬品中間体を、樹脂製品事業ではクレラップや熱収縮多層フィルム「クレハロン」を製造販売。建設関連事業はグループ内の設備工事を請け負う。2026年3月期のセグメント別売上は、機能製品612億円、化学製品294億円、樹脂製品367億円、建設関連160億円。

海外子会社を通じたグローバル展開

クレハは米国、欧州、中国、ベトナムなどに製造・販売子会社を有する。米国ではPGA樹脂製造のクレハ・ピージーエーLLCやフォートロン・インダストリーズLLC、中国ではフッ化ビニリデン樹脂製造の呉羽(常熟)フッ素材料有限公司、ベトナムでは食品包装材製造のクレハ・ベトナムを運営。欧州ではクレハGmbH(ドイツ)が販売を担う。2022年には中国の合弁会社南通匯羽豊新材料の全持分を譲渡するなど、事業ポートフォリオの見直しも進む。

収益構造と直近の業績悪化要因

2026年3月期の連結売上収益は1,617億円(前期比0.2%減)、営業損失は186億円と赤字に転落した。主因はリチウムイオン電池向けフッ化ビニリデン樹脂の需要低迷に伴う減損損失、及び球形吸着炭「クレメジン」の市場縮小による減損損失。一方、機能製品事業はPGA樹脂加工品やPPS樹脂の増収で営業利益21億円を計上し、化学製品事業も農薬の増収で営業利益13.5億円と増益。樹脂製品事業は家庭用ラップが堅調だが、熱収縮多層フィルムの販売終了で減収。

業界の中での役割は化学メーカー(機能製品、化学製品、樹脂製品の製造販売)にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
1,617億円
営業利益
-186億円
営業利益率
-11.5%
純利益
-107億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01機能製品事業主力

機能樹脂(ポリグリコール酸PGA、フッ化ビニリデン樹脂等)や炭素製品(炭素繊維、PPS等)を製造・販売。自動車、電子部品、医療など幅広い産業向け。

主な製品・サービス3
PGA(ポリグリコール酸)樹脂
生分解性を有する高機能樹脂。医療用縫合糸、ガスバリア材などに使用。
フッ化ビニリデン樹脂(PVDF)
耐薬品性、耐熱性に優れた樹脂。半導体・化学プラント配管、リチウムイオン電池バインダーなどに使用。
炭素繊維
軽量で高強度な炭素繊維。航空宇宙、自動車、スポーツ用品などに使用。

02化学製品事業準主力

農薬、医薬品、無機薬品、有機薬品の製造・販売。農薬は除草剤・殺虫剤、医薬品は中間体や原体等。

主な製品・サービス3
農薬
除草剤、殺虫剤、殺菌剤など。水稲・野菜・果樹向け。
医薬品
医薬品中間体、原体等。
無機薬品・有機薬品
工業薬品。

03樹脂製品事業準主力

食品包装材(熱収縮多層フィルム等)や家庭用品の製造・販売。業務用包装、一般消費財向け。

主な製品・サービス3
熱収縮多層フィルム「クレハロン」
食品包装用フィルム。酸素遮断性に優れ、食品の鮮度保持に寄与。
家庭用品
ラップ、ゴミ袋等の日用品。
合成繊維
ポリエステル繊維等。

04建設関連事業副次

土木・建築工事の施工請負。グループ会社の設備投資案件等を中心に施工。

製品と技術

生分解性とガスバリア性を両立するPGA樹脂

PGA(ポリグリコール酸)樹脂は、生分解性と高ガスバリア性を特徴とするクレハ独自の高機能樹脂。医療用縫合糸や食品包装のガスバリア材として使用されるほか、シェールオイル・ガス掘削用途では地下深くで分解する一時的な閉塞材としても需要が拡大。米国子会社クレハ・ピージーエーLLCで製造され、2026年3月期は加工品の売上増加が機能製品事業の収益を牽引した。

耐薬品性に優れるフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)

フッ化ビニリデン樹脂(PVDF)は、耐薬品性、耐熱性、耐候性に優れたエンジニアリングプラスチック。半導体・化学プラントの配管やバルブ、リチウムイオン電池のバインダーとして広く用いられる。クレハは1970年から製造を開始し、中国の呉羽(常熟)フッ素材料有限公司でも生産。しかし2025年以降、車載用LIBバインダーの需要減退により減損損失を計上し、事業構造の見直しが進む。

家庭用ラップから業務用包装まで幅広い樹脂製品

樹脂製品事業の柱は家庭用ラップ「クレラップ」と業務用熱収縮多層フィルム「クレハロン」。クレラップは1960年の発売以来、日本国内で高いブランド力を誇る。クレハロンは酸素遮断性に優れ、食肉や水産加工品の鮮度保持に貢献してきたが、2025年上期をもって販売を終了。同事業では他にフッ化ビニリデン釣糸「シーガー」や合成繊維も手掛ける。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

化学のなかでの位置

化学業界で高機能材料に強み、営業赤字に転落

化学メーカーで、高機能材料(樹脂・フィルム等)を主力とする。同業のクラレや東洋紡と比較すると売上規模は中程度だが、収益性で劣後。直近期の営業利益率は5.8%から-11.5%へと悪化し、大幅赤字。特殊化学品の需要変動や競争激化、固定費の重さが課題。事業ポートフォリオの見直しとコスト削減が急務。

強み

  • 独自技術による高付加価値製品(例:耐熱樹脂)で差別化。
  • 自動車・電子部品など幅広い産業に採用され、長期的取引が多い。
  • 海外生産拠点を有し、海外需要を取り込む体制がある。
  • 継続的なR&D投資で新製品開発に注力し、競争力を維持。

課題

  • 大幅な営業赤字からの早期脱却が最重要課題。固定費削減と採算改善が必要。
  • 特定業界向け製品の需要変動が大きく、収益が不安定。
  • 海外メーカーとの競争が激しく、価格競争に巻き込まれるリスク。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

機能性化学の時価総額近傍。太字がクレハ

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
15384フジミインコーポレーテッド2,639億円27.0倍
24634artience2,544億円12.9倍
37826フルヤ金属2,455億円14.9倍
44095日本パーカライジング2,329億円15.0倍
56490PILLAR2,329億円24.0倍
64023クレハ2,312億円
73569セーレン2,201億円12.9倍
85393ニチアス2,105億円20.0倍
97864フジシールインターナショナル1,967億円8.4倍
104617中国塗料1,925億円15.8倍
113106倉敷紡績1,879億円14.1倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(機能性化学)に従っています。

会社の歴史

沿革 44件

呉羽化学工業として創業し、戦後間もなく上場

1944年6月、呉羽化学工業株式会社として設立。1949年5月には東京証券取引所に株式を上場し、資本市場からの資金調達を可能にした。同時期に菊多運輸(現クレハ運輸)や呉羽興業(現クレハ建設)などの子会社も設立され、グループ体制の基盤が構築された。

塩化ビニル樹脂から家庭用ラップへ事業拡大

1953年にクレハロン(塩化ビニリデン樹脂)の製造販売を目的とする呉羽化成を設立。1958年にはデミング実施賞を受賞し品質管理に注力。1960年には家庭用ラップ「クレラップ」の販売を開始し、消費財分野に進出。1962年には呉羽化成を吸収合併し、事業を集約した。

ナフサ分解と新規樹脂の開発で技術基盤を強化

1962年にナフサ熱分解法による塩化ビニル樹脂製造を目的とした呉羽油化を設立。1969年には原油分解技術の企業化に向け呉羽石油化学工業を設立、同年に炭素繊維の製造を開始。1970年にはフッ化ビニリデン樹脂の製造を始め、高機能樹脂分野への本格参入を果たした。これらの事業は後の機能製品事業の核となる。

医薬品事業への参入と海外展開の加速

1977年に抗悪性腫瘍剤「クレスチン」の販売を開始し、医薬品分野に進出。1991年には慢性腎不全用剤「クレメジン」を発売した。海外では1970年に米国子会社、1973年にオランダ子会社、1983年にドイツ子会社を設立。2000年代には中国やベトナムにも製造拠点を設け、グローバル体制を拡大した。

塩化ビニル事業からの撤退と商号変更

2003年1月、塩化ビニル樹脂事業とMBS系耐衝撃強化剤事業の営業権を譲渡し、創業以来の主力事業から撤退。同年には中国で塩化ビニリデン樹脂の合弁会社を設立するなど、高機能樹脂へのシフトを加速。2005年10月には商号を「株式会社クレハ」に変更し、本社を現在の中央区日本橋浜町に移転した。

リチウムイオン電池材料に注力するも、収益計画を修正

2011年にリチウムイオン電池用材料の販売子会社を設立、2016年同事業を継承。しかしEV市場の需要鈍化によりフッ化ビニリデン樹脂の販売が伸び悩み、2026年3月期に多額の減損損失を計上。前中期経営計画の目標を撤回し、2035年度を新たな目標年度とする長期経営計画を策定。ライフサイエンス領域の育成による3事業体制への移行を目指す。

年表44件を開く

1940年代

  • 1944年6月創業呉羽化学工業株式会社(現・株式会社クレハ)設立
  • 1949年4月菊多運輸株式会社(現・クレハ運輸株式会社)設立(現・連結子会社)
  • 1949年5月上場東京証券取引所に株式上場

1950年代

  • 1953年9月創業クレハロンおよび塩化ビニル樹脂の製造販売を目的として呉羽化成株式会社設立
  • 1956年3月呉羽興業株式会社(現・クレハ建設株式会社)設立(現・連結子会社)
  • 1958年11月第8回デミング実施賞受賞

1960年代

  • 1960年7月家庭用ラップ「クレラップ」販売開始
  • 1962年5月M&A呉羽化成株式会社を合併
  • 1962年10月創業ナフサ熱分解・混合ガス法による塩化ビニル樹脂の製造を目的として呉羽油化株式会社設立
  • 1963年4月栃木プラスチックス株式会社(現・クレハ合繊株式会社)設立(現・連結子会社)
  • 1966年7月「クレハBTA」(MBS系耐衝撃強化剤)製造開始
  • 1969年2月創業呉羽プラスチックス株式会社(現・樹脂加工事業所)設立
  • 1969年4月創業原油分解技術を企業化するため呉羽石油化学工業株式会社設立
  • 1969年12月炭素繊維製造開始

1970年代

  • 1970年4月クレハ・コーポレーション・オブ・アメリカ(アメリカ)(現・クレハ・アメリカInc.)設立(現・連結子会社)
  • 1970年5月フッ化ビニリデン樹脂製造開始
  • 1971年12月呉羽梱包株式会社(現・株式会社クレハ環境)設立(現・連結子会社)
  • 1973年5月創業呉羽油化株式会社を設立し、呉羽石油化学工業株式会社から資産一切を引き継ぐ
  • 1973年10月クレハロン・インダストリーB.V.(オランダ)(現・クレハロンB.V.)を合弁で設立(現・連結子会社)
  • 1977年5月「クレスチン」(抗悪性腫瘍剤)販売開始
  • 1979年4月呉羽油化株式会社より営業を継承

1980年代

  • 1983年6月クレハ・ケミカルズGmbH(ドイツ)(現・クレハGmbH)設立(現・連結子会社)
  • 1986年7月茨城研究所(現・樹脂加工研究所)設置
  • 1987年4月「フォートロンKPS」(PPS樹脂)製造開始

1990年代

  • 1991年12月「クレメジン」(慢性腎不全用剤)販売開始
  • 1992年5月「フォートロンKPS」の企業化を目的としてフォートロン・インダストリーズ(アメリカ)(現・フォートロン・インダストリーズLLC)を合弁で設立
  • 1993年7月「メトコナゾール」(農業・園芸用殺菌剤)販売開始
  • 1993年12月「イプコナゾール」(農業・園芸用殺菌剤)販売開始

2000年代

  • 2003年1月塩化ビニル樹脂事業、MBS系耐衝撃強化剤事業の営業権を譲渡
  • 2003年3月塩化ビニリデンレジン・コンパウンドの製造販売を目的として南通匯羽豊新材料有限公司(中国)を合弁で設立
  • 2003年4月炭素繊維製断熱材の製造販売を目的として呉羽(上海)炭繊維材料有限公司(中国)を合弁で設立(現・連結子会社)
  • 2005年10月商号変更商号を「株式会社クレハ」に変更、本店(本社)を中央区日本橋浜町に移転
  • 2006年10月M&Aクレハ建設株式会社と錦興業株式会社を合併(商号・クレハ建設株式会社)
  • 2008年1月PGA(ポリグリコール酸)樹脂の製造販売を目的としてクレハ・ピージーエーLLC(アメリカ)を設立(現・連結子会社)業務用食品包装フィルムの製造販売を目的としてクレハ・ベトナムCo.,Ltd.(ベトナム)を設立(現・連結子会社)

2010年代

  • 2010年7月M&Aクレハプラスチックス株式会社を吸収合併(現・樹脂加工事業所)
  • 2011年4月リチウムイオン電池用材料の販売および関連製造子会社の統括を目的として株式会社クレハ・バッテリー・マテリアルズ・ジャパンを設立
  • 2011年9月持ち株・金融の統括および子会社の管理・支援を目的として呉羽(中国)投資有限公司(中国)を設立(現・連結子会社)
  • 2012年1月フッ化ビニリデン樹脂の製造を目的として呉羽(常熟)フッ素材料有限公司(中国)を設立(現・連結子会社)
  • 2016年4月株式会社クレハ・バッテリー・マテリアルズ・ジャパンより、リチウムイオン電池用材料の製造・販売事業を継承
  • 2016年10月PGA(ポリグリコール酸)樹脂製のオイル・ガス掘削機器販売を目的としてクレハ・エナジー・ソリューションズLLC(アメリカ)を合弁で設立(現・連結子会社)
  • 2018年3月「クレスチン」(抗悪性腫瘍剤)の販売を終了

2020年代

  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分見直しにより、東京証券取引所市場第一部からプライム市場に移行
  • 2022年7月南通匯羽豊新材料有限公司(中国)の全持分を譲渡
  • 2024年11月東京研究所設置

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は3つの方針を掲げている。そのうち1項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • ROE2028年度まで8%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    主力事業の競争力強化

    機能製品事業では既存設備を活用した新製品・新グレード開発により主力樹脂の収益力回復を図る。樹脂製品事業では家庭用品のブランド力強化による収益力向上に取り組む。生産革新プロジェクトで効率化と技術力強化を推進。

  2. 02

    事業ポートフォリオの進化

    機能製品・樹脂製品の2主力事業に加え、化学製品事業のライフサイエンス領域を育成・強化し、3事業体制を確立する。重点領域は農薬、農業資材、医療材料。2035年度までに利益構成のバランスを図る。

  3. 03

    経営基盤の強化

    リスクマネジメントとサステナビリティを経営計画と一体化しPDCAを実施。カーボンニュートラル・資源循環・環境負荷低減に取り組む。人的資本経営を推進し、社員の成長と挑戦を促進する環境を整備。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で3,941人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は742万円で、9期前と比べて+9.0%平均年齢は43.6歳、平均勤続年数は19.8年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月4,120
2018年3月4,374
2019年3月68043.219.34,299
2020年3月71543.420.14,271
2021年3月68443.620.14,293
2022年3月71243.820.34,259
2023年3月74943.920.34,271
2024年3月77043.720.24,217
2025年3月74943.519.94,017234
2026年3月74243.619.83,941−472

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率8.3%
縦線は目安の30%
男性育休取得率88.5%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)78.7%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社18(国内 11 / 海外 7、うち連結子会社 18) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
いわき事業所 — 福島県いわき市575億円
機能製品事業 化学製品事業 樹脂製品事業
本社・処分場 — 福島県いわき市4,535百万円
その他関連事業
樹脂加工事業所 — 茨城県小美玉市他4,534百万円
機能製品事業 樹脂製品事業
本社・ウェステックいわき — 福島県いわき市4,059百万円
その他関連事業
本社・工場 — 中国3,949百万円
機能製品事業
本社・工場・営業所 — 栃木県下都賀郡他3,101百万円
樹脂製品事業
本社・営業所他 — 東京都中央区他2,300百万円
機能製品事業 化学製品事業 樹脂製品事業
本社・いわき事業所他1,971百万円
樹脂加工研究所 — 茨城県小美玉市1,778百万円
機能製品事業 樹脂製品事業
ウェステック かながわ — 神奈川県川崎市1,721百万円
その他関連事業
主な関係会社
  • 国内
    ㈱クレハトレーディング(注)5
    東京都中央区 · 連結子会社
    議決権73.0%
  • 国内
    クレハエクストロン㈱
    茨城県 かすみがうら市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    クレハGmbH
    ドイツ · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    クレハ・アメリカInc. (注)2
    アメリカ · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    クレハ・ピージーエーLLC (注)2
    アメリカ · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    クレハ・エナジー・ソリューションズLLC
    アメリカ · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    呉羽(上海)炭繊維材料有限公司
    中国 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    呉羽(中国)投資有限公司(注)2
    中国 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    呉羽(常熟)フッ素材料有限公司(注)2
    中国 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    クレハ合繊㈱
    栃木県下都賀郡 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    クレハ・ヨーロッパB.V.
    オランダ · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    クレハロンB.V.
    オランダ · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社6社を開く
  • クレハ・ベトナムCo.,Ltd. (注)2ベトナム100%
  • クレハ建設㈱福島県いわき市100%
  • クレハ運輸㈱福島県いわき市100%
  • クレハサービス㈱東京都中央区100%
  • ㈱クレハ環境福島県いわき市100%
  • 社団医療法人呉羽会福島県いわき市
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    ムーンショット型研究開発事業/地球環境再生に向けた持続可能な資源循環を実現/非可食バイオマスを原料とした海洋分解可能なマルチロック型バイオポリマーの研究開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2020-10-23
    7,967万円
  • 調達
    ムーンショット型研究開発事業/地球環境再生に向けた持続可能な資源循環を実現/非可食バイオマスを原料とした海洋分解可能なマルチロック型バイオポリマーの研究開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2020-11-11
    7,967万円
  • 補助金
    令和3年度基礎素材産業の低炭素化投資促進に向けた設計・実証事業補助金
    経済産業省 · 2022-05-20
    2,483万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は1,617億円営業利益-186億円前期と比べると減収減益で、売上が-0.2%、利益が-297.9%。

売上高
-0.2%
1,617億円
営業利益
-297.9%
-186億円
純利益
-237.2%
-107億円
営業利益率
-11.5%
前期比 -17.3%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高1,730億円1,617億円
営業利益110億円-186億円
純利益75億円-107億円
1株あたり配当¥216¥216

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は421億円、営業利益は58億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は−3.9%、営業利益は+18.4%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q423−8
2024年1Q4384911.232
2024年2Q447429.436
2024年3Q4446414.434
2024年4Q451−5
2025年2Q816708.657
2025年4Q804243.021
2026年2Q7748110.563
2026年4Q843−267−31.7−170
2027年1Q4215813.843

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は1,306億円から1,617億円へ1.2倍に増えた。直近期の営業利益率は-11.5%。

決算期売上高億円営業利益億円税引前利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月1,3066632
2014年3月1,48112274
2015年3月1,50215492
PGA(ポリグリコール酸)樹脂製のオイル・ガス掘削機器販売を目的としてクレハ・エナジー・ソリューションズLLC(アメリカ)を合弁で設立(現・連結子会社)
2016年3月1,4086649
2017年3月1,3239070
2018年3月1,47312797
2019年3月1,483174139
2020年3月1,424179137
2021年3月1,446177135
2022年3月1,683204142
2023年3月1,913230169
2024年3月1,78013997
2025年3月1,620941025.878
2026年3月1,617−186−183−11.5−107

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高1,617億円のうち、営業利益として残るのは-186億円-11.5%。営業外の損益と税金を反映した純利益は-107億円、売上の-6.6%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金71.9%1,162億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金20.0%323億円
  • その他の費用持分法損益などの調整19.7%318億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益-11.5%-186億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
28.1%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比18.8pt
-11.5%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比12.0pt
-6.6%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比12.6pt
-5.7%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
-3.2%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
-4.2%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが280億円、投資CFが−137億円で、差し引きのフリーCFは143億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は297億円で、売上の2.2ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月102−196103−94100
2014年3月141−20447−6387
2015年3月125−18850−6378
2016年3月146−60−998667
2017年3月124−11−11711362
2018年3月202−97−10410565
2019年3月234−84−15515060
2020年3月15255−19420773
2021年3月267−39−125228178
2022年3月286−110−61176306
2023年3月227−111−105116322
2024年3月116−343121−227231
2025年3月295−39484−99215
2026年3月280−137−80143297

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は3,384億円。このうち返さなくてよい自己資本が1,652億円で、自己資本比率は48.8%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月2,0539621,09145.7
2014年3月2,2451,0621,18346.2
2015年3月2,4971,2061,29147.3
2016年3月2,3981,1821,21649.3
2017年3月2,3491,2431,10652.9
2018年3月2,4231,50292162.0
2019年3月2,4741,60686864.9
2020年3月2,4691,65081966.8
2021年3月2,5691,83873171.6
2022年3月2,8261,99283470.5
2023年3月2,9642,15281272.6
2024年3月3,3062,2141,09267.0
2025年3月3,4532,0941,34260.6
2026年3月3,3841,6521,71348.8

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
297億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
1,454億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
1,713億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
63
/ 100
安定性自己資本比率33 / 40
収益力営業利益率0 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

化学 203社との比較

同じ化学の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り203社中16位あたり、逆に低いのは営業利益率203社中202位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
-5.7%/中央値 6.9%
P25 4.5%P75 9.9%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
-11.5%/中央値 7.3%
P25 4.3%P75 10.7%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
48.8%/中央値 63.4%
P25 50.5%P75 73.9%
売上成長率前期からの売上の伸び
-0.2%/中央値 2.2%
P25 -1.8%P75 5.4%
配当利回り上位株価に対して1年で受け取る配当の割合
4.7%/中央値 2.7%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥4,630で、1年前と比べて+26.1%過去52週の値幅のなかでは80%の位置にある。

¥4,630-0.9%1ヶ月+7.4%1年+26.1%時価総額2,312億円
過去52週の値幅
安値¥3,510高値¥4,905

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (会社予想)23.6倍
PBR1.05倍
配当利回り4.67%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1ヶ月で+10.2%上昇し、現在4230円。週足では25日線(4025.6円)を上抜け、上昇トレンド継続。52週高値4905円に迫るも、RSI72と過熱感。出来高は全体的に高水準で、上昇に伴い活発な売買。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 25/100)

PBR 0.98倍は業界平均1.44倍を下回るが、PERは赤字のため評価不能。ROE -5.7%とマイナスで、配当利回り5.05%は高いが減配リスクあり。業績は大幅悪化し2026年3月期の営業赤字、純損失を見込む。割高リスクが高い。

指標この会社業種平均
PER (予想)23.6倍
PBR1.05倍1.41倍
ROE-5.7%7.4%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

2026年3月期に営業赤字転落の見通しだが、株価は前期比34%上昇と市場の期待との乖離が大きい。強気派は、一過性の在庫調整や原料高が原因で、主力の高機能樹脂(PPSなど)の需要回復により業績はV字回復するとみる。弱気派は、赤字予想の深刻さと配当利回り5%を支えにするだけの安定性がないと指摘。PBR1倍割れも割安感を演出するが、業績改善の確証がない。

プラスに働く材料7
  • 高機能樹脂の需要回復期待

    PPS樹脂は自動車電動化で需要増の可能性があり、中長期的成長が期待

  • 配当利回りの高さ

    5%超の配当利回りが株価の下支え要因に

  • PBR1倍割れの割安感

    PBR0.98倍と解散価値近辺で、資産価値に裏付けられた下値不安の小ささ

  • 構造改革による黒字転換期待2027年〜2028年影響

    2026/3期の営業赤字186億円から、固定費削減で2027/3期の黒字化を目指す

  • 配当利回り5%の下支え効果継続影響

    配当利回り5.05%は高水準で、インカムゲイン需要が株価を下支え

  • PBR1倍割れでの自社株買い観測次回株主総会影響

    PBR0.98倍と1倍割れ、過去の自社株買い実績から今後の株主還元に期待

  • 経営陣交代による再建加速2026年Q1影響

    業績悪化を受け、新経営陣による抜本的な事業リストラ策が発表される可能性

マイナスに働く材料7
  • 2026年3月期の営業赤字

    営業利益-186億円(営業利益率-11.5%)と大幅赤字見込み

  • 業績悪化の構造的要因

    原料価格高騰と製品競争激化で収益性が悪化し、回復の明確な兆しなし

  • 配当持続性への疑問

    赤字にもかかわらず高配当維持は負担で、減配リスクがある

  • 主力事業の赤字拡大で自己資本減少2026年Q2影響

    2025/3期営業利益94億円から2026/3期▲186億円、大幅悪化で財務体力低下

  • 配当維持困難な場合の株主離れ2026年上期影響

    2期連続純損失予想で、配当利回り5.05%の維持が困難に

  • ROEマイナス成長が長期化するリスク2027年〜2028年影響

    ROE▲5.7%、赤字継続で資本効率悪化し投資家の銘柄離れ加速

  • 外国人投資家の売り越し継続継続影響

    外国人保有比率12.03%と低水準、業績悪化でさらに減少する可能性

次の決算で確かめる点
PPS樹脂の販売数量
主力高機能樹脂の需要動向を示す重要指標
営業損益の改善度合い
赤字からの脱却時期とペースを確認するため
配当性向
赤字時の配当維持が可能かどうかの財務健全性指標

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり216で、前期から+146.8%いまの株価に対する利回りは4.67%。増配か配当維持が2年続いている。

年間配当
¥216
1株あたり
配当利回り
4.67%
いまの株価に対して
配当性向
71.1%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
2年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月3757.1
2018年3月4213.637.3
2019年3月5532.025.2
2020年3月573.019.9
2021年3月570.023.1
2022年3月7023.536.9
2023年3月9028.643.1
2024年3月87−3.747.7
2025年3月870.065.7
2026年3月214146.871.1

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥216

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ28,399人。区分でいちばん多いのは個人・その他50.7%。グループ会社や銀行などの安定株主が34.6%を占め、残る65.4%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
個人・その他17.716.617.727.922.850.7
金融機関48.645.747.338.436.429.3
自己株式6.26.26.26.010.323.5
外国法人27.131.527.626.318.312.0
事業法人5.65.46.26.221.85.3
証券会社1.00.81.11.10.72.7
外国人個人0.00.00.00.10.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01明治安田生命保険相互会社7.28
02日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)7.09
03東京海上日動火災保険株式会社3.30
04株式会社みずほ銀行2.40
05STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)2.32
06みずほ信託銀行株式会社1.60
07株式会社日本カストディ銀行(信託口)1.59
08クレハグループ従業員持株会1.53
09株式会社東邦銀行1.28
10株式会社常陽銀行1.23

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近1
  • 2026-07-07
    株式会社みずほ銀行
    新規の大量保有報告
    2.98%
    +0.93pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で−1528%、1株純資産は14期で+691%。直近期のROEは-5.7%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月195473.517.942.3
2014年3月436047.511.433.1
2015年3月546888.39.629.3
2016年3月2846,8764.112.658.0
2017年3月4077,2335.812.057.1
2018年3月5077,2727.113.737.3
2019年3月6807,9239.09.125.2
2020年3月2312,8188.46.419.9
2021年3月2303,1407.711.123.1
2022年3月2423,4027.413.536.9
2023年3月2883,6758.19.843.1
2024年3月1734,0234.515.747.7
2025年3月1504,2093.618.465.7
2026年3月−2674,323−5.771.1

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

11名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は11名。2026/3期の役員報酬は総額320百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
小林豊代表取締役 会長7454,760
名武克泰代表取締役社長兼CEO648,931
西畑直光取締役専務執行役員 PGA事業管掌、高機能製品事業部長、ライフサイエンス事業部長、新事業推進本部長6110,242
飯田修社外 取締役69
岡藤由美子社外 取締役61
西尾啓治社外 取締役67
林道彦常勤社外 監査役65400
坂根司常勤 監査役634,500
吉田麗子社外 監査役51
赤澤義文58
上山隆久取締役常務執行役員 生産・技術本部長、生産・技術本部生産革新プロジェクト統括マネージャー604,926

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)818924
監査役4565614
社外取締役4414110
社外監査役3343411

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容2,228字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当企業集団は、当社および子会社29社(内、連結子会社26社)、関連会社5社(内、持分法適用会社1社)から構成され、機能製品、化学製品、樹脂製品の製造・販売をその主な事業内容とし、更に各事業に関連する設備の建設・補修、物流、環境対策およびその他のサービス等の事業活動を行っています。 当企業集団の事業に係わる位置付けおよびセグメントとの関連は、次のとおりです。 ① 機能製品事業 ・当社は、機能樹脂、炭素製品の製造・販売を行っています。 ・㈱クレハトレーディングは、機能製品の販売を行っており、当社は製品の一部を同社を通じて販売を行うとともに、原料の一部について同社を通じて購入しています。また、レジナス化成㈱に出資を行っています。 ・クレハエクストロン㈱は、機能製品の製造・販売を行っており、当社は同社に対し原料を供給する一方、同社製品の一部の購入を行っています。 ・クレハGmbH(独)は、欧州において当社の機能製品の販売を行っています。 ・クレハ・アメリカInc.(米)は、当社の機能製品の販売を行っています。また、クレハ・ピージーエーLLC(米)、クレハ・エナジー・ソリューションズLLC(米)およびフォートロン・インダストリーズLLC(米)に出資を行っています。 ・クレハ・ピージーエーLLC(米)は、米国においてPGA(ポリグリコール酸)樹脂の製造を行っており、当社は同社製品の購入を行っています。 ・クレハ・エナジー・ソリューションズLLC(米)は、機能製品の販売および技術サービスを行っており、当社は製品の一部を同社を通じて販売を行っています。 ・呉羽(上海)炭繊維材料有限公司(中)は、中国において炭素製品の製造・販売を行っており、当社は同社に対し原料を供給する一方、同社製品の一部の購入を行っています。 ・呉羽(中国)投資有限公司(中)は、当社に機能製品の販売を行うとともに、当社は同社を通じて機能製品の一部の販売を行っています。また、呉羽(常熟)フッ素材料有限公司(中)に出資を行っています。 ・呉羽(常熟)フッ素材料有限公司(中)は、中国においてフッ化ビニリデン樹脂の製造を行っており、当社は同社製品の購入を行っています。 ② 化学製品事業 ・当社は、農薬、医薬品、無機薬品、有機薬品の製造・販売を行っています。 ・㈱クレハトレーディングは、化学製品の販売を行っており、当社は製品の一部を同社を通じて販売を行うとともに、原料の一部について同社を通じて購入しています。 ③ 樹脂製品事業 ・当社は、食品包装材、家庭用品の製造・販売を行っています。 ・㈱クレハトレーディングは、樹脂製品の販売を行っており、当社は製品の一部を同社を通じて販売を行うとともに、原料の一部について同社を通じて購入しています。 ・クレハ合繊㈱は、合成繊維の製造・販売を行っており、当社は同社に対し原料を供給しています。 ・クレハ・アメリカInc.(米)は、樹脂製品の販売を行っています。 ・クレハ・ヨーロッパB.V.(蘭)は、クレハロンB.V.(蘭)、クレハGmbH(独)およびクレハロン・オーストラリアPty Ltd.(豪)に対する出資を行っています。なお、熱収縮多層フィルム事業の撤退に伴い、クレハロンB.V.(蘭)およびクレハロン・オーストラリアPty Ltd.(豪)は、清算手続を行っています。 ・呉羽(中国)投資有限公司(中)は、樹脂製品の販売を行っています。 ・クレハ・ベトナムCo.,Ltd.(越)は、食品包装材の製造・販売を行っており、当社は同社に対し原料を供給する一方、同社製品の一部の購入を行っています。 ④ 建設関連事業 ・クレハ建設㈱は、土木・建築工事の施工請負を行っており、当社は同社に対して同業務の一部を発注しています。 ⑤ その他関連事業 ・㈱クレハトレーディングは、その他サービスの販売を行っています。 ・クレハ運輸㈱は、運送および倉庫業務を行っており、当社は同社に対して同業務の一部を委託しています。 ・クレハサービス㈱は、土地建物の売買・賃貸・管理、損害保険代理業および生命保険募集業、各種受託事業を行っており、当社は同社に対して福利厚生等の業務の一部を委託しています。 ・㈱クレハ環境は、産業廃棄物の処理および環境関連処理設備の販売を行っており、当社は同社に対して産業廃棄物の処理業務の一部を委託しています。また、ひめゆり総業㈱に出資を行っています。 ・社団医療法人呉羽会は、病院および介護老人保健施設の運営を行っています。 事業の系統図は、次のとおりです。 (注)1 ㈱クレハは、機能・化学・樹脂の各事業セグメントの製品の販売を行っています。 2 ㈱クレハトレーディング、クレハ・アメリカInc.、呉羽(中国)投資有限公司は、複数の事業セグメントにまたがっているため、各セグメントに記載しています。 3 樹脂製品事業のクレハロンB.V.、クレハロン・オーストラリアPty Ltd.は、清算手続きを行っています。 4 クレハ建設㈱は、2026年4月1日付でクレハ工事㈱を吸収合併しています。 5 クレハ電機㈱は、2026年4月1日付でクレハ設備㈱を吸収合併し、商号をクレハテック㈱に変更しています。 6 クレハサービス㈱は、2026年4月1日付で㈱クレハ分析センターを吸収合併しています。
経営方針・対処すべき課題3,284字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものです。 (1) 方針の策定背景―前中長期経営計画『未来創造への挑戦』およびローリングプラン2025の振り返り― 当社グループは「中長期的な企業価値の向上」と「持続可能な社会への貢献」を両立し、サステナビリティ経営を推進して当社グループを一層発展させるべく、『クレハグループ企業理念』、『クレハビジョン』、2030年度に向けた『経営方針』および「クレハグループ中長期経営計画『未来創造への挑戦』」を策定し、当該経営計画の達成に向け取り組んできました。 当社を取り巻く外部環境は、欧米における環境政策の変化、中国製造業のグローバル市場における急速な台頭によって大きく変化しています。前提としていた自動車メーカーのEV化(電気自動車への移行)戦略は大幅に見直され、当社フッ化ビニリデン樹脂事業の販売伸長は著しく鈍化しました。内部要因としては、特定の技術・用途・地域への過度な依存を前提とした事業計画の策定、LFP系リチウムイオン電池の市場成長が拡大したことによる市場変化の見通しの誤り、および新商品開発に要する期間の見込み違いが、計画の達成を阻む要因となりました。結果として、前中期経営計画において掲げた事業目標は大幅な未達に終わり、フッ化ビニリデン樹脂事業においては多額の減損損失を計上するに至りました。 一方で、非財務施策については次のような成果がありました。 ■  経営基盤の強化 コンプライアンス問題撲滅を目標としていましたが、役員の不祥事が発生し、早急にコンプライアンス体制を強化しました。また、積極的なデジタル化投資により、DX基盤となるツール整備や社員教育を行った結果、2025年9月に経済産業省DX認定企業に選出されました。 ■  技術立社の再興 将来の成長が期待される新事業候補が着実に進展するなど、研究・技術開発力の強化を中心とする定性目標についてはおおむね達成しました。 ■  会社と社員の共生 社員のパフォーマンスと働きがいの最大化に向けて、経営層と従業員の対話、キャリア形成支援の強化、より柔軟な勤務制度の導入・拡充などを進めました。エンゲージメント向上施策実施は継続課題です。また、各種の心身健康増進策を推進した結果、健康経営の指標である「健康経営優良法人(大規模部門)」に当社は6年連続で認定されました。 ■  環境負荷の低減 CO₂排出量削減については、2050年度までのカーボンニュートラルの実現およびクレハグループ2030年度目標(2013年度比でCO₂排出量30%以上削減)に向けて、燃料転換の技術検討により、2030年度目標達成へ一定の目途がつきました。 また、クレハ2025年度目標(廃棄物ゼロエミ率1.5%)に向けて、廃棄物の再資源化や有価物化を進め、目標達成の見通しです。 また、資本政策の見直しを実施し、自己資本比率の適正化を図ることで、資本効率の改善に取り組みました。 以上の前中期経営計画の振り返りを踏まえ、新長期経営計画の策定を進めました。 (2) 2035年長期経営計画 - Technology to Value(技術の進化を更なる価値へ)- 前中期経営計画期間中から取り組んできた新事業・新製品の育成には従来想定していた以上の期間が必要であり、これらの収益貢献時期は概ね2030年以降となる見通しであることから、2030年度目標を撤回し、新たに2035年度のありたい姿を設定しました。 機能製品事業および樹脂製品事業の2つの主力事業に加え、化学製品事業におけるライフサイエンス領域を育成・強化することにより、3事業によるポートフォリオ体制を確立し、特定事業への過度な依存を回避しつつ、資本収益性に優れた事業ポートフォリオの構築を目指します。 ■  ライフサイエンス領域の育成・強化 ライフサイエンス領域の各パイプラインについては、いずれも2035年度までに育成し、2035年度には、機能製品事業、樹脂製品事業、およびライフサイエンス領域を含む化学製品事業の利益がバランスの取れた構成となるよう、本領域における事業の育成を図ります。 ■  2035年度に目指すポートフォリオの姿 機能製品事業においては新グレード製品の創出、樹脂製品事業においては家庭用品のブランド力強化、化学製品事業においてはライフサイエンス領域のパイプライン育成を通じて、当社独自の市場創出を追求していきます。事業ポートフォリオを継続的に進化させることにより、外部環境の変化に対して耐性のある経営体質の基礎確立を目指します。 (3) 中期経営計画(2026~2028年度)- Technology to Value 2028 (技術を価値へ) - 2035年度のありたい姿を実現するため、2026年度から2028年度を対象期間とする新中期経営計画を策定しました。本中期経営計画は、種まき・基礎固めの期間と位置づけ、主力事業の競争力強化、事業ポートフォリオの進化、および経営基盤の強化を基本方針としています。 [概要] ■  主力事業の競争力強化 ・  機能製品事業:新製品・新グレード製品の開発により既存設備を有効活用するとともに、主力製品であるフッ化ビニリデン樹脂およびPGA(ポリグリコール酸)樹脂の収益力回復を図ります。 ・  樹脂製品事業:家庭用品のブランド力強化および新ブランドの育成を通じ、収益力の強化を図ります。 ・  2事業共通:生産革新プロジェクトの推進により、生産体制の効率化と技術力強化によるコスト低減・新グレード開発等に取り組みます。 ・  技術部門:人財の選抜と育成による技術開発・マーケティングの高度化、イノベーション創出の基盤となる技術プラットフォームの導入、ならびに生成AIを含むDX技術基盤の整備による開発環境の強化を推進します。 ■  事業ポートフォリオの進化 ・  主力事業の競争力強化を通じた事業ポートフォリオの改善を図ります。 ・  化学製品事業:ライフサイエンス領域における農薬、農業資材および医療材料を重点領域に設定し、既存パイプラインの育成を推進します。 ■  経営基盤の強化 ・  リスクマネジメント・サステナビリティの推進:取締役会の監督のもと、経営層が責任をもってKPIを活用し、リスクマネジメントおよびサステナビリティに関するPDCAを経営計画と一体的に実施します。重要リスクとマテリアリティを統合的に管理することにより、リスク低減と中長期的な成長機会の創出を同時に実現していきます。 ・  低環境負荷社会への貢献:環境リスクの低減と事業機会の最大化を両輪とする観点から、カーボンニュートラルの実現、資源循環への取組み、および環境負荷低減の3テーマに継続的に取り組みます。 ・  人的資本経営の推進:社員の成長と挑戦を促進し、お互いの信頼の下、安心して働ける環境を整備することにより、多様な人財が高いエンゲージメントをもって活躍できる体制を構築します。 ■ 定量目標値(2028年度) 本中期経営計画を種まき・基礎固めの期間と位置づけ、ROE8%を達成し得る事業体制の早期構築を目指します。なお、営業利益から非経常的な要因により発生した損益(減損損失や構造改革費用、補助金収入等)を除いたコア営業利益およびEBITDAを、利益に関する管理指標として新たに採用します。 ・ サステナビリティの推進に関する目標値 目標の詳細は、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。 ■  キャッシュアロケーション 研究開発力の強化、主力事業の競争力強化に向けた投資、長期的な企業価値向上に資する戦略的投資(M&A等を含む)に対して優先的に資金配分しつつ、株主還元に対してもバランスよくキャッシュを配分することを計画しています。
事業等のリスク7,208字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 (1)方針・基本的な考え方 当社グループでは、クレハグループの経営に悪影響を及ぼすリスクを把握し、その顕在化を未然に防止し、また、リスクが顕在化した場合の影響を軽減して許容範囲に収めるよう、必要な対応策を予め講じ備えておくことを「クレハグループリスクマネジメント基本方針」としています。中長期的かつ継続的な視点に立ち、脅威を網羅的に俯瞰し、包括的・統合的にリスクマネジメントすることが必要不可欠であると考え、全社リスクマネジメント体制を整備しています。また、マネジメントシステムの有効性を定期的にレビューし、継続的に改善を図っています。 (2)体制・責任者 当社グループ全体のリスクマネジメント体制は、取締役会が監督しています。取締役会の監督の下、社長は、当社グループ全体のリスクマネジメントの責任者として、専門委員会である「リスクマネジメント委員会」を設置しています。 各部門長は、自身の所掌・担当する業務領域におけるリスクマネジメントを統括する責任を負い、各部会(人権部会、ITリスク管理部会およびレスポンシブル・ケア部会など)や自身が運営を主管する各会議体(コンプライアンス委員会など)を活用し、リスクマネジメントを以下の体制で取り組んでいます。 ①第1線 各部署長は、自部門の日常的なリスクマネジメントを遂行します。具体的には、リスクに直接関連し実際に対応する「実施部署」として、自部署の担当領域に存在するリスクを適切に認識した上で、当該リスクへの対応策を検討し、実施します。 ②第2線 各部署のリスク管理を確実にするため、専門知識を持つ主管部署長は、専門的見地から担当領域に存在するリスクの特定および分析・評価を行います。当該リスクの管理を統括する「主管部署」として、第1線の各部署(実施部署)、ならびに関係会社によるリスクマネジメントを支援するとともに、対応策の実施状況をモニタリングして必要な指示を行い、グループ横断的なリスクマネジメント施策を実行しています。 ③第3線 内部監査部は、独立的立場から第1線と第2線の両方の業務について、管理体制などの適切性や有効性を評価・検証します。監査結果は、定期的に監査役会および取締役会へ報告します。 ④リスクマネジメント委員会の任務 1. 当社のリスクマネジメントに関する年度計画の策定および進捗管理 2. 当社に存在するリスクの特定および分析・評価 3. 2.の分析・評価に基づき、「重要リスク」と評価されたリスクへの対応策の検討・実施、実施状況のモニタリング 4. 当社のリスクマネジメントシステム(体制、実施プロセスを含むリスクマネジメントの仕組み)の維持、是正・改善の実施 5. 当社グループ各社のリスクマネジメントの支援 6. 当社事業継続計画(BCP) 策定・具備、運用および改善の取組みの検討 7. その他リスクマネジメントに関すること 委員長   代表取締役社長 リスク責任者   委員長が指名した取締役または執行役員 委員   会長、全執行役員、重要リスクの主管部門長および委員長が指名したグループ会社社長 事務局   企画経理本部 (3)リスクマネジメントの実施プロセス 当社グループは、前述したリスクマネジメント体制をグループ全体に展開し、経営計画システムの中でPDCAサイクルを確実に実行する必要のある「最重要リスク」を特定しています。この最重要リスクの設定およびモニタリング状況の確認・改善等を行う一連のプロセス(「全社リスクレビュー」)を次の手順により年2回実行します。 ① リスクマネジメント委員会は、クレハグループリスクマネジメント基本方針に従い、当社グループに存在するESGリスクを含む全てのリスクの分類を行います。 ② リスクの主管部署は、網羅性を確保する観点から当社グループの事業環境等に即したリスク分類表を用いてリスクの抽出を行います。抽出されたリスクに対し、顕在化した場合のシナリオを想定した上で、当社グループの利益への影響額を基に算出する「影響度」と「発生可能性」の二軸で評価を行い、対応の優先度を判定した上で「重要リスク」を特定します。 ③ リスクマネジメント委員会は、主管部署が行ったリスクの分析および評価の結果ならびに特定された「重要リスク」についてレビューを行い、俯瞰的・網羅的な観点から「最重要リスク案」を策定します。 ④ 「最重要リスク案」は、取締役会の決議をもって当社グループの「最重要リスク」として設定されます。設定された「最重要リスク」は、当社グループの経営計画システムに展開され、各実施部署長の責任のもと、各部署が具体的な対応策を実行します。 ⑤ リスクマネジメント委員会は「最重要リスク」への対応状況についてモニタリングを行い、環境変化に伴うリスクの変容に随時対応します。モニタリングの結果は、リスクマネジメント委員会を通じて、定期的に取締役会に報告され、監督を受けています。また、主な「最重要リスク」への対応状況等については、有価証券報告書およびコーポレートサイト等を通じて、適時かつ適切に情報開示を行っています。 (4)リスクマップ (5)最重要リスク 当社グループの経営成績等の状況に重要な影響を与える可能性がある「最重要リスク」は、以下のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項および記載したリスクは、有価証券報告書の提出日現在において判断したものです。 ① 事業環境(地政学、市場環境) 〇リスク 当社グループはグローバルに様々な事業を展開しており、国内外の顧客動向、市場環境の変化、各国の経済政策の転換、または地政学リスクの顕在化等を背景とした原燃料の安定調達に支障が生じた場合、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。また、競合他社による生産能力増強や低価格販売等の事業展開により、当社グループの製品マーケットシェア低下や需給バランスが崩れることによる製品価格の下落が生じた場合は、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 〇対応策 当社グループの事業は5つのセグメントで構成され、様々な事業を展開しており、特定市場の変動に対するリスクの分散と軽減を図っています。また、事業環境の変化をモニタリングし、分析・評価を実施した上で、機動的な対応策の立案と実行に努めています。あわせて、原料調達先の複数購買化を推進することにより調達先の分散を図り、生産に必要な原燃料が十分に確保されるよう努めています。 ② 経営戦略(ポートフォリオ、経営資源配分) 〇ポートフォリオ戦略に係るリスク 当社グループの事業は、特殊化学製品から一般消費者向けの最終製品まで幅広い製品群を有することで、景気変動の影響を受けにくい事業構造となっているものの、国内外の需給環境の変動、代替素材の登場、競合他社の販売戦略等によって、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 特に、セグメント別売上比率が高い機能製品事業は技術競争力が激しい領域であり、継続的な差別化への取り組みが不可欠であり、十分な差別化が図れない場合には、競争力の低下につながる可能性があります。 〇対応策 当社グループは『2035年度長期経営計画』-Technology to Value(技術の進化を更なる価値へ)- において、新事業・新製品の収益化によるバランスの取れた事業ポートフォリオの実現を目指しています。現在の主力である機能製品事業および樹脂製品事業の競争力強化を継続するとともに、ライフサイエンス領域を含む化学製品事業の育成・強化に向けた取り組みを進めています。また成長の加速を目的として、外部企業への出資をすでに実施しており、今後も企業価値の向上に資すると判断される案件に対しては、M&Aや他社との協業・アライアンスを積極的に検討・推進してまいります。 〇経営資源配分に係るリスク 当社グループは、今後の需要予測および損益等を総合的に勘案して、設備投資を含む経営資源の戦略的な投入を行っています。しかしながら、事業環境の著しい悪化等により計画通りの収益が得られないことにより、投資額の回収が見込めず、資産価値もしくは事業価値の下落が生じた場合は、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 〇対応策 設備投資の実施にあたっては、社内で設定した投資採算基準を満たすことを前提条件とし、営業上・技術上のリスクを多角的に検証したうえで、総合的な検討・判断を経て投資を決定しています。また、従来の投資判断プロセスを定期的に見直すことで、投資計画の精度向上および実効性の確保に取り組んでいます。さらに、事業環境の変化および技術革新のスピードが加速するなか、資本収益性向上を図るべくROICを活用した事業採算性の定期的なモニタリングを実施し、適切な経営資源の再配分に努めています。 ③ 研究開発力・技術競争力 〇リスク 当社グループにおいては、持続的な成長に向けて研究開発力および技術競争力の維持・強化が重要でありますが、開発テーマの進捗管理や技術開発の方向性の適切な判断が十分に機能しない場合、新製品の開発遅延や商品開発力の低下を招き、市場競争力の低下につながる可能性があります。また、当社の基盤技術やノウハウの継承・発展、人財育成が適切に行われない場合、中長期的な技術優位性の確保が困難となるリスクがあります。 〇対応策 当社グループでは、中長期経営計画に基づく開発テーマの進捗状況を定期的にモニタリングしています。また、技術会議等を通じて、技術開発の方向性や重要課題の審議を行うとともに、研究開発・生産・技術部門が連携した推進体制のもと、技術開発力の強化を図っています。さらに技術戦略や人財育成方針の共有を通じて、基盤技術の継承および研究開発力の強化を図っています。 ④ 気候変動 〇リスク 当社グループは、世界規模で活発化している脱炭素社会実現への取り組みにより、気候変動における移行リスクと物理リスクの影響を受ける可能性があります。 ・移行リスク 当社グループは、カーボンニュートラルに向けた施策を進めていますが、カーボンプライシングや、原燃料・エネルギー価格の上昇に伴うコストの増加、自社石炭火力発電所からの移行コストの増加、GHG排出削減計画が遅延することでレピュテーションが低下し、製品付加価値の低下・販売の伸び悩み等により、収益の低下が生じる可能性があります。 ・物理リスク 気温の上昇によって異常気象に伴う大雨や洪水などの自然災害の発生、製造工場やライフラインの被災による生産遅延や生産の停止、当社グループの売上低下や製造工場の修繕費などのコストの増加が生じる可能性があります。 〇対応策 当社グループは、「低環境負荷社会への貢献」と「エネルギーの多様化への貢献」をマテリアリティに設定し、『2035年度長期経営計画』-Technology to Value(技術の進化を更なる価値へ)- のもと、サステナビリティ推進委員会とグリーントランスフォーメーション部会を中心に、2050年度までのカーボンニュートラルの実現を目指して、当社グループからのCO₂排出量削減と製品を通じたCO₂排出量削減の両面から、気候変動の緩和に取り組んでいます。 気候変動に関する戦略の詳細は、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。 ⑤ 環境関連規制 〇リスク 当社グループは、気候変動問題や循環型経済への関心が高まる中、事業活動において環境負荷軽減の対策を実施していますが、環境に係る新たな規制等の導入や当社事業活動が環境に対して重大な負荷を発生させた場合、これらへの対応のために当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。特に、当社グループでは、フッ化ビニリデン樹脂を販売していますが、欧州では、1万種類以上に及ぶ有機フッ素化合物(PFAS)を原則一括して規制しようとする提案の審査プロセスが進行中です。当社としては、物質ごとに有害性やリスクが異なるPFASを一律に規制するアプローチは、個別のリスク評価を十分に反映していないと考えており、科学的な根拠に基づいた適切な制度設計となるよう、業界団体等を通じて働きかけを行っています。規制の最終的な対象や内容次第では、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 〇対応策 当社グループでは、不断に事業活動での環境負荷低減に努めるとともに、レスポンシブル・ケア部会を中心に、環境関連情報を収集し諸規制の状況を監視し、事業部門・生産部門・研究開発部門と対応策を立案しリスク軽減を図っています。 ⑥ 人財開発・活用 〇リスク 当社グループにおいては、事業環境の変化や技術革新の進展に対応するため、専門技術に精通した多様な人財および経営戦略やグローバルな組織運営といったマネジメント能力に優れた人材の確保・育成を継続的に推進していくことが重要となっています。しかしながら、日本国内においては、少子高齢化や労働人口の減少等、また海外拠点においても、雇用環境の変化が進んでおり、人財の確保や育成が計画通りに進まない場合、長期的視点から、事業展開、業績および事業の成長に大きな影響を及ぼす可能性があります。 〇対応策 当社グループでは、「人的資本経営の推進」をマテリアリティに設定し、『2035年度長期経営計画』-Technology to Value(技術の進化を更なる価値へ)- のもと、サステナビリティ推進委員会と人的資本部会を中心としたガバナンス体制で取組みを進めています。具体的には、「人財の育成・活用」「挑戦意欲の醸成」「働きやすい社内環境整備」「健康経営の推進」を重要施策として掲げ、これらを通じてエンゲージメントの継続的な向上を図ることを最終的な目標としています。 戦略の詳細は、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。 ⑦ ITリスク、個人情報漏洩 〇リスク 当社グループは、事業活動においてITシステムおよび情報ネットワークを活用しており、サイバー攻撃、不正アクセス、システム障害等が発生した場合、情報漏洩やデータ消失、システム停止により、事業活動や生産活動に支障が生じる可能性があります。また、個人情報や営業秘密の漏洩が発生した場合には、損害賠償や社会的信用低下につながる可能性があります。 〇対応策 当社グループでは、アクセス権管理や操作ログ監視等の基本的なセキュリティ対策を徹底するとともに、クラウドストレージの活用等によりデータの消失防止および操作履歴の可視化を図り、バックアップ・復元体制を整備しています。また、従業員への情報セキュリティ教育や標的型メール訓練の実施、生成AI利用ガイドラインの整備、委託先に対する管理・監査を通じて、情報管理体制の強化を進めています。さらに、製造運転制御システムについてはバックアップ体制の整備や訓練を実施し、障害発生時の迅速な復旧と事業継続の確保に努めています。 ⑧ DX 〇リスク 当社グループにおいては、事業環境の変化や業務の高度化に対応するためDX推進が重要となっていますが、既存システムの継続利用や新技術の導入・活用が進まない場合、業務効率の低下やヒューマンエラーの発生、対応工数の増大等により、生産性向上や競争力強化が実現できない可能性があります。また、DX推進に必要な人財や体制が十分に確保できない場合、有効なサービスの導入・定着が進まず、競争優位性の確保に支障をきたす可能性があります。 〇対応策 当社グループでは、DX実行委員会を中心にDXロードマップの策定・見直しを行うとともに、経営課題と連動した優先施策の明確化および推進体制の整備を進めています。また、生成AI等の新技術については、ガイドラインの整備およびリスク評価を踏まえた導入判断を行い、業務への適用と定着を図っています。さらに、IT人財の採用や外部リソースの活用により推進体制の強化を図るとともに、各部門と連携した活用促進を通じて、DXによる業務効率化と競争力向上に努めています。 ⑨ コンプライアンス 〇リスク 当社グループは、各種業法、独占禁止法、取適法、労働関連法令等の適用を受けており、これらに違反した場合、刑事罰や行政制裁、損害賠償請求等を受ける可能性があります。また、ハラスメント等の不適切な行為が発生した場合には、社会的信用の低下や企業価値の毀損につながる可能性があります。加えて、サプライチェーンにおける人権・コンプライアンス上の問題が発生した場合には、取引停止やレピュテーションの低下につながる可能性があります。 〇対応策 当社グループはコンプライアンス体制のさらなる強化を目的として、2025年10月にコンプライアンス委員会およびコンプライアンス部を新たに設置しました。代表取締役社長を委員長とする同委員会が、法令違反の発生状況のモニタリングおよび是正対応を行っています。また、専門部署であるコンプライアンス部が同委員会の事務局を担い、役員・従業員に対する階層別研修やeラーニング等を通じて、法令遵守およびハラスメント防止に関する意識の向上を図るとともに、相談窓口の整備・運用により不正の未然防止と早期発見に努めています。さらに、サプライヤーに対する調査やフィードバック等を通じて、サプライチェーン全体でのコンプライアンス強化を図っています。
経営成績の分析 (MD&A)6,779字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の経営成績等の状況の概要は次のとおりです。 ① 財政状態および経営成績の状況 (経営成績の状況) 当期のわが国を含む世界経済は、景気の緩やかな回復が続くことが期待される一方、米国の通商政策や中東情勢による影響等が懸念され、先行きが不透明な状況が続きました。 このような状況のなか、当社グループは、「中長期的な企業価値の向上」と「持続可能な社会への貢献」を両立し、サステナビリティ経営を推進して当社グループを一層発展させるべく、『クレハグループ企業理念』、『クレハビジョン』、2030年度に向けた『経営方針』と「クレハグループ中長期経営計画『未来創造への挑戦』」に加えて、事業環境の変化等を踏まえ、『クレハグループ中長期経営計画ローリングプラン2025』を策定し、取り組んできました。 当連結会計年度の売上収益は、PGA(ポリグリコール酸)樹脂加工品の売上げは増加しましたが、熱収縮多層フィルムの販売を前年上期で終了したこと、およびリチウムイオン二次電池用バインダー向けのフッ化ビニリデン樹脂の売上げが減少したことにより、前期比で減少しました。営業利益は、EV(電気自動車)市場の停滞が継続し、フッ化ビニリデン樹脂の主な用途となる車載用リチウムイオン二次電池用バインダーの需要回復に想定以上の時間がかかる見通しとなったことから、将来収益計画を見直し、当該事業に係る固定資産の減損損失を計上したこと、および新規治療薬の台頭による球形吸着炭市場の縮小および毎年の薬価引き下げに伴い慢性腎不全用剤製造設備の減損損失を計上したことにより、前期の営業利益から営業損失となりました。 この結果、売上収益は前期比0.2%減の1,616億88百万円、営業損失は185億92百万円(前期は94億28百万円の営業利益)、税引前損失は183億10百万円(前期は102億18百万円の税引前利益)、当期損失は105億53百万円(前期は78億96百万円の当期利益)、親会社の所有者に帰属する当期損失は106億93百万円(前期は78億円の親会社の所有者に帰属する当期利益)となりました。 セグメントの業績は次のとおりです。 (単位:百万円) 売    上    収   益   営    業    損    益 前期   当期   増減   前期   当期   増減 機能製品事業   57,372   61,279   3,907   △1,991   2,134   4,126 化学製品事業   30,677   29,487   △1,190   592   1,350   758 樹脂製品事業   40,528   36,724   △3,803   7,097   6,913   △183 建設関連事業   14,842   16,013   1,170   1,393   1,533   140 その他関連事業   18,593   18,183   △409   2,911   2,592   △319 セグメント合計   162,015   161,688   △326   10,002   14,524   4,522 調整額 (注)   -   -   -   △574   △33,117   △32,543 連結合計   162,015   161,688   △326   9,428   △18,592   △28,021 (注)営業損益の調整額には、報告セグメントに配分していないその他の収支が含まれています。詳細は、連結財務諸表注記「25.その他の収益」および「26.その他の費用」に記載しています。 機能製品事業 機能樹脂分野では、リチウムイオン二次電池用バインダー向けのフッ化ビニリデン樹脂の売上げは減少したものの、シェールオイル・ガス掘削用途のPGA(ポリグリコール酸)樹脂加工品およびPPS樹脂の売上げが増加したことに加えて原材料価格の下落もあり、この分野での売上げ、営業利益はともに増加しました。 炭素製品分野では、球状活性炭の売上げが増加したことから、この分野での売上げ、営業利益はともに増加しました。 この結果、本セグメントの売上収益は前期比6.8%増の612億79百万円となり、前期19億91百万円の営業損失から21億34百万円の営業利益となりました。 化学製品事業 農薬・医薬分野では、慢性腎不全用剤「クレメジン」の売上げは減少したものの、農業・園芸用殺菌剤の売上げが増加したことから、この分野での売上げ、営業利益はともに増加しました。 工業薬品分野では、有機薬品類の売上げが減少したことから、この分野での売上げは減少しましたが、原材料価格の下落により営業利益は増加しました。 この結果、本セグメントの売上収益は前期比3.9%減の294億87百万円となり、営業利益は前期比128.0%増の13億50百万円となりました。 樹脂製品事業 コンシューマー・グッズ分野では、家庭用ラップ「NEWクレラップ」およびフッ化ビニリデン釣糸「シーガー」の売上げが増加し、この分野での売上げ、営業利益はともに増加しました。 業務用食品包装材分野では、熱収縮多層フィルムの販売を前年上期で終了したことにより、売上げ、営業利益はともに減少しました。 この結果、本セグメントの売上収益は前期比9.4%減の367億24百万円となり、営業利益は前期比2.6%減の69億13百万円となりました。 建設関連事業 公共工事、民間工事ともに大型案件が順調に進行したことにより、売上げ、営業利益はともに増加しました。 この結果、本セグメントの売上収益は前期比7.9%増の160億13百万円となり、営業利益は前期比10.1%増の15億33百万円となりました。 その他関連事業 環境事業では、廃棄物処理数量の減少により、売上げ、営業利益はともに減少しました。 その他の事業では、売上げ、営業利益はともに減少しました。 この結果、本セグメントの売上収益は前期比2.2%減の181億83百万円となり、営業利益は前期比11.0%減の25億92百万円となりました。 (財政状態の状況) 当期末の資産合計につきましては、前期末比68億53百万円減の3,384億44百万円となりました。流動資産は、棚卸資産は減少したものの、現金及び現金同等物が増加したことにより、前期末比60億84百万円増の1,108億58百万円となりました。非流動資産は、退職給付に係る資産および繰延税金資産が増加したものの、減損損失を計上したことにより有形固定資産が減少し、前期末比129億38百万円減の2,275億86百万円となりました。 負債合計につきましては、前期末比371億6百万円増の1,712億65百万円となりました。これは、繰延税金負債が減少した一方で、有利子負債が借入金の増加等により前期末比382億14百万円増の1,242億25百万円となったこと等によるものです。 資本合計につきましては、前期末比439億60百万円減の1,671億79百万円となりました。これは、投資有価証券の評価額の増加や為替市場での円安の影響によりその他の資本の構成要素が増加した一方で、親会社の所有者に帰属する当期損失を106億93百万円計上し、自己株式の取得を390億57百万円、剰余金の配当を63億41百万円実施したことによるものです。 ② キャッシュ・フローの状況 営業活動によるキャッシュ・フローは280億9百万円の収入となり、前期に比べ15億15百万円収入が減少しました。これは、法人所得税の支払額が増加したこと等によるものです。 投資活動によるキャッシュ・フローは137億23百万円の支出となり、前期に比べ257億12百万円支出が減少しました。これは、有形固定資産及び無形資産の取得による支出が減少したこと、有形固定資産及び無形資産の売却による収入が増加したこと等によるものです。 財務活動によるキャッシュ・フローは前期84億37百万円の収入から、当期は79億59百万円の支出となりました。これは、短期借入金及びコマーシャル・ペーパーの増減による収入が増加した一方、自己株式の取得による支出が増加したこと等によるものです。 以上の結果、現金及び現金同等物の当期末残高は、前期末に比べ82億26百万円増加し297億26百万円となりました。 ③ 生産、受注および販売の実績 a. 生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称   生産高(百万円)   前期比(%) 機能製品事業   53,072   +6.4 化学製品事業   16,639   △5.3 樹脂製品事業   30,319   △3.7 合計   100,032   +1.1 (注)金額は平均販売単価によっています。 b. 受注実績 当連結会計年度における土木・建築工事の施工請負等の受注実績は次のとおりです。なお、これ以外の製品については見込生産を行っています。 セグメントの名称   受注高(百万円)   前期比(%)   受注残高(百万円)   前期比(%) 建設関連事業   21,608   +21.6   16,510   +51.3 その他関連事業   2,390   +173.7   2,247   +276.6 合計   23,998   +28.7   18,757   +62.9 c. 販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称   販売高(百万円)   前期比(%) 機能製品事業   61,279   +6.8 化学製品事業   29,487   △3.9 樹脂製品事業   36,724   △9.4 建設関連事業   16,013   +7.9 その他関連事業   18,183   △2.2 合計   161,688   △0.2 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 ① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容 (経営成績) 当社グループは、「中長期的な企業価値の向上」と、「持続可能な社会への貢献」を両立させるサステナビリティ経営を推進し当社グループを一層発展させるべく、『クレハグループ企業理念』、『クレハビジョン』、2030年度に向けた『経営方針』と「クレハグループ中長期経営計画『未来創造への挑戦』」を策定し、また、2025年度までの計画を見直した『クレハグループ中長期経営計画ローリングプラン2025』に基づき、事業活動を推進してきました。 当連結会計年度は、セグメント別営業利益は包装材事業の熱収縮多層フィルム事業撤退により減収となったものの、PPS樹脂の堅調な販売およびフッ化ビニリデン樹脂の棚卸資産評価減の戻入益計上により増益となりました。しかしながら、欧米における環境政策の変化による電気自動車市場低迷、市場変化の見通しの誤りにより、リチウムイオン二次電池用バインダー向けフッ化ビニリデン樹脂において多額の減損損失を計上したことが当社グループ業績に大きく影響し、営業利益は減益となりました。 米国第二次トランプ政権による大幅かつ急激な政策転換、中国経済の減速やウクライナ情勢に加え、中東情勢の影響によるエネルギー価格高騰と原材料調達リスク等による影響が懸念され、先行きが不透明な状況ではありますが、各セグメントにおいて事業への影響を注意深くモニタリングし、適時適切な対応を図り、安定した事業運営を図ってまいります。 なお、経営成績の分析については、「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要①財政状態および経営成績の状況」に記載しています。 (経営成績に重要な影響を与える要因) 当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。 (セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容) 機能製品事業 フッ化ビニリデン樹脂は、欧米における環境政策の変化により電気自動車の普及が遅れていること、また販売構成の変化により、リチウムイオン二次電池用バインダー向け売上げが減少しましたが、棚卸資産評価減の戻入益を計上したことにより、利益は増加しました。PGA(ポリグリコール酸)樹脂加工品は、当社が現在主力とする中高温鉱区向けの販売が増加したことにより、売上げ・利益ともに増加しました。PPS樹脂は、国内および米国持分法適用会社ともに、増益となりました。 化学製品事業 農薬は、販売数量は前年並みとなりましたが、円安の影響等により増収増益となりました。工業薬品は、価格フォーミュラによる販売単価の下落および苛性ソーダの販売数量減少等により減収となりましたが、経費減少等により増益となりました。 樹脂製品事業 コンシューマー・グッズ分野では、家庭用ラップ「NEWクレラップ」の販売数量は増加し、増収となったものの、販促費等の増加により減益となりました。フッ化ビニリデン釣糸「シーガー」は、中国市場での販促活動の積極展開や新製品の販売等と合わせ、原材料価格も低下したことにより、前年比増収増益となりました。 業務用食品包装材分野では、熱収縮多層フィルムの事業撤退により、大きく売上げが減少したため、前年比で減収減益となりました。 建設関連事業 建設事業では、公共・民間工事ともに売上が増加したことにより、増収増益となりました。 その他関連事業 環境事業については、廃棄物の処理数量減少により、減収減益となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に関する情報 (キャッシュ・フロー) 「4. 経営者による財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。 (資本の財源および資金の流動性) 当社グループは、必要な資金を金融機関からの借入、社債およびコマーシャル・ペーパーの発行により調達しています。また、当社グループとしての資金の効率的な活用と金融費用の削減を目的として、キャッシュ・マネジメント・システムを導入しています。資金の流動性については、現金及び現金同等物に加え、コマーシャル・ペーパーの発行枠の確保、金融機関とのコミットメントライン契約、当座貸越契約等の活用により、流動性を確保できています。 当社グループは、計画利益の確保と資産の効率化による営業キャッシュ・フローの最大化を図り、優先的に新規事業および既存事業拡大のための設備投資、投融資、研究開発投資、および株主への配当等に資金を配分することを基本方針としています。その上で、長期的な資金の確保を第一としながら、長短借入金のバランスについても考慮し、必要な資金調達を実施しています。 重要な資本的支出の予定およびその資金の調達源については、フッ化ビニリデン樹脂生産設備(当社)の増強をはじめとした機能製品事業を中心に設備投資を予定し、その資金調達は自己資金、社債及び借入金を考えています。 ③ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しています。 なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3 重要性がある会計方針 4 重要な会計上の見積りおよび判断」に記載しています。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は IFRS

リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。

関連する企業

関連企業

本ページは公的開示と市場データに、群青で示した解釈を重ねて構成しています。財務・株価の数値は開示・市場データをそのまま表示し、AIには生成させていません。 AI評価 (割安判定・スコア) は解釈です — 詳しくは編集方針をご覧ください。