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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,085.45+319ドル円158.62-2NASDAQ26,241.86+142S&P 5007,680.46+49SOX 指数11,350.08+619/2終値

フルヤ金属

FURUYA METAL CO.,LTD.7826 · Prime · その他製品

プラチナ族金属(PGM)に特化した工業用貴金属製品メーカー。耐熱ルツボ・薄膜ターゲットなど、半導体・光学・医療向けに高機能素材を供給する。

概要

株式会社フルヤ金属は、プラチナ・イリジウムなど白金族金属(PGM)に特化した工業用貴金属製品メーカーである。1951年に貴金属地金販売業として創業し、1975年に工業用分野へ参入。現在は電子部品向けルツボ、磁気記録媒体向けスパッタリングターゲット、半導体製造装置向け熱電対、触媒向け貴金属化合物などを手掛ける。本社は東京都豊島区、従業員は418名。2025年6月期の連結売上高は574億円、営業利益は95億円。

白金族金属に特化した5つの事業セグメント

フルヤ金属は、製品用途に応じて「電子」「薄膜」「サーマル」「ファインケミカル・リサイクル」「サプライチェーン支援」の5つのセグメントで事業を展開する。電子部門ではSAWフィルターや光アイソレーターの製造に使われる酸化物単結晶育成用ルツボを供給。薄膜部門ではHDや半導体の薄膜形成に用いる貴金属スパッタリングターゲットを製造する。サーマル部門はシリコン半導体や化合物半導体の高温工程で使用される熱電対や温度管理機器を提供。ファインケミカル・リサイクル部門は触媒や有機EL向け貴金属化合物と、使用済み製品からの貴金属回収・精製を手掛ける。サプライチェーン支援部門では受注に紐付かない貴金属原材料の販売を行う。全セグメントを通じ、プラチナ・イリジウム・パラジウム・ロジウム・ルテニウムの5元素をコアとしている。

ファインケミカル・リサイクルが売上の過半を占める収益構造

2025年6月期の連結売上高574億円のうち、最も大きいのはファインケミカル・リサイクル部門の263億円で全体の46%を占める。次いで薄膜部門が113億円(20%)、電子部門が59億円(10%)、サーマル部門が49億円(8%)と続く。売上総利益率は全体で24.7%だが、薄膜部門は38.2%と高収益である一方、電子部門は29.3%とやや低い。営業利益は95億円、営業利益率は16.6%。貴金属価格の変動や為替の影響を受けやすく、売上高は貴金属価格連動で増減する特性を持つ。直近5年間では売上高が147億円(2017年6月期)から574億円(2025年6月期)へと約4倍に拡大したが、その大半は貴金属価格上昇によるものである。

国内4工場と韓国子会社で構成される生産体制

生産拠点は茨城県筑西市のつくば工場(1990年稼働)、同県土浦市の土浦工場(2007年稼働)、北海道千歳市の千歳工場(2010年稼働)、そして東京都豊島区の本社工場の4か所。つくば工場には研究開発センターも併設され、最新鋭スパッタリング装置を用いた薄膜プロセス受託も行う。海外では2011年に設立した株式会社韓国フルヤメタルが連結子会社として機能する。また、田中貴金属工業や三菱商事、南アフリカの鉱山会社との資本・取引関係を有し、貴金属の安定調達を図る。グループ全体で従業員418名(単体)と比較的小規模ながら、高い技術力と少量多品種対応でニッチな工業用貴金属市場に特化している。

業界の中での役割は工業用貴金属素材・部品サプライヤーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
1,001億円
営業利益
248億円
営業利益率
24.8%
純利益
160億円
2026/6 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

事業別の売上と利益

2017/6
事業売上構成比利益利益率
電子54億円36.7%13億円24.1%
薄膜46億円31.3%9億円19.6%
その他26億円17.7%2億円7.7%
センサー21億円14.3%5億円23.8%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01電子主力

SAWフィルター、光アイソレーター、LED基板、医療用シンチレーター等の製造に用いる酸化物単結晶育成用のルツボや、光学ガラス溶解・成形用の工業用貴金属製品を供給。顧客業界は電子部品・光学・医療機器メーカー。

主な製品・サービス2
ルツボ(耐熱性容器)
酸化物単結晶育成や光学ガラス溶解に用いるプラチナ族金属製の耐熱容器。高温・腐食環境下で安定した性能を発揮。
工業用貴金属製品(光学ガラス向け)
ディスプレイや各種レンズの光学ガラス溶解・成形工程に使用される白金族金属製品。耐熱性・化学的安定性が要求される。

02薄膜主力

HD等磁気記録媒体や次世代半導体の薄膜形成に使用される貴金属スパッタリングターゲットを製造販売。また、最新鋭スパッタリング装置による薄膜プロセス受託も行う。

主な製品・サービス1
貴金属スパッタリングターゲット
高純度ないし合金の貴金属板材。磁気記録媒体や半導体の薄膜形成に用いられ、均一な膜質を実現する。

03サーマル準主力

シリコン半導体、化合物半導体、ファインセラミックス等の高温工程における温度測定・制御向けに熱電対や半導体製造装置の熱効率向上・温度管理関連製品を提供。

主な製品・サービス2
熱電対
高温工程で温度測定・制御に使用される測温計。耐熱性・精度に優れ、半導体やセラミックス製造工程で不可欠。
半導体製造装置向け温度管理製品
半導体製造装置の熱効率向上や温度管理を実現する部品・関連製品。

04ファインケミカル・リサイクル準主力

各種触媒向け貴金属化合物、有機EL燐光材向け高純度化合物、触媒・電極向け貴金属化合物の製造販売。併せて工業用貴金属のリサイクル・精製受託も行う。

主な製品・サービス2
貴金属化合物
触媒、有機EL、電極用途向けの高純度貴金属化合物。プラチナ族金属の特性を活かした機能性材料。
リサイクル・精製サービス
使用済み工業用貴金属からの貴金属回収・精製受託サービス。資源循環に貢献。

05サプライチェーン支援副次

当社製品の受注に紐付かない主要な貴金属原材料の販売を行い、サプライチェーン全体を支援する。

主な製品・サービス1
貴金属原材料
プラチナ、イリジウム、パラジウム等の貴金属地金・原材料。受注に直接関係しない販売も行う。

製品と技術

酸化物単結晶育成用イリジウムルツボ

フルヤ金属の電子分野における代表的製品がイリジウムルツボである。これは携帯電話のSAWフィルター、光ファイバ増幅器の光アイソレーター、LED基板、医療用PET装置のシンチレーターなどに用いられる酸化物単結晶の育成工程で使用される耐熱容器。イリジウムは融点が約2446℃と高く、高温・腐食環境下で安定した性能を発揮する。同社は1981年に国内初の製造に成功し、以来この分野で高いシェアを維持する。結晶育成装置メーカーや電子部品メーカー向けに供給され、特にデータセンター向け光通信用アイソレーターの需要が近年好調である。

HD・半導体向け貴金属スパッタリングターゲット

薄膜分野の中核製品は貴金属スパッタリングターゲットである。これは高純度の白金族金属またはその合金を板材に加工したもので、真空成膜装置内でスパッタリングされ、磁気記録媒体(HD)や次世代半導体の薄膜形成に使用される。同社のターゲットは、膜質の均一性と高純度が特長。つくば研究開発センターには最新鋭スパッタリング装置が設置され、顧客向けの薄膜プロセス受託も行う。2025年6月期の薄膜部門売上高は113億円で、データセンター投資の旺盛な需要を背景にHD向けが好調。加えて、次世代通信(BAW)向けターゲット材の販売を開始し、新たな用途開拓を進めている。

高温工程を支える熱電対と温度管理製品

サーマル分野では、シリコン半導体・化合物半導体・ファインセラミックスなどの高温製造工程における温度測定・制御用の熱電対を提供する。熱電対は2種の異なる金属線を接合し、温度差による起電力を利用して測温するセンサーで、同社は白金族金属の耐熱性・精度を活かした製品を揃える。1989年には新日本製鐵・旭硝子と共同で溶銑・溶鋼用連続測温温度計を開発。1991年には航空宇宙技術研究所と共同でイリジウム合金製高温用温度センサーを開発した実績がある。近年は半導体製造装置の熱効率向上・温度管理関連製品も手掛け、交換需要を中心に安定した収益を生む。

触媒・有機EL向け貴金属化合物とリサイクルサービス

ファインケミカル・リサイクル分野では、化学プラント向け触媒、有機EL燐光材、電極用途などに用いる高純度貴金属化合物を製造する。プラチナ、イリジウム、パラジウムなどの化合物は、それぞれ触媒活性や発光特性に応じてカスタマイズされる。また、使用済み工業用貴金属製品からの貴金属回収・精製サービスも提供。土浦工場には最新のリサイクルラインを備え、資源循環に貢献する。2025年6月期の部門売上高は263億円と全社の約46%を占め、最も規模が大きい。ただし、売上総利益率は24.5%と他部門に比べ低く、貴金属価格変動の影響を強く受ける。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

その他製品のなかでの位置

イリジウム・白金等高機能金属加工で国内有数、外需依存大

フルヤ金属は、白金、イリジウムなど貴金属・高機能金属のリサイクル・加工を手掛ける。売上高は2024年6月期475億円、営業利益率20.63%と収益性良好。しかし、半導体・電子部品向け貴金属販売が主体のため、市況と顧客設備投資に業績が連動しやすい。同業の三井松島HDは資源採掘、イタミアートはリサイクルと異なるため、直接競合は限定的。外需依存度が高く、為替リスクや地政学リスクに晒される。

強み

  • 調達・リサイクル・加工・販売を一貫。安定供給とコスト競争力を実現。
  • 2024年6月期営業利益率20.63%と、加工業としては高水準。
  • 半導体、自動車、医療など多業界に顧客を有する。
  • リサイクル技術に優れ、サステナビリティ要求に適合。

課題

  • 原料価格の変動が直接業績に影響し、収益が不安定になりがち。
  • 海外売上高比率が高く、為替変動や貿易摩擦のリスクを抱える。
  • 同業他社との技術的差別化や付加価値提案が継続課題。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

半導体材料の時価総額近傍。太字がフルヤ金属

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
1268Aリガク・ホールディングス3,497億円38.0倍
26728アルバック3,493億円20.4倍
34272日本化薬3,320億円12.9倍
44061デンカ2,862億円17.7倍
55384フジミインコーポレーテッド2,639億円27.0倍
67826フルヤ金属2,455億円14.9倍
73569セーレン2,201億円12.9倍
85393ニチアス2,105億円20.0倍
96966三井ハイテック1,815億円53.2倍
107970信越ポリマー1,814億円18.0倍
113445RS Technologies1,482億円15.4倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(半導体材料)に従っています。

会社の歴史

沿革 41件

貴金属装飾品から工業用へ転換した1951~1975年

1951年3月、東京都三鷹市に古屋商店として創業。当初は貴金属地金の販売と貴金属装飾品の製作・販売を手掛けていた。1968年8月に株式会社へ改組し、商号を株式会社フルヤ金属に変更。その後、1975年4月に工業用貴金属の分野へ参入する。この転換が後の事業の方向性を決定づけた。1977年3月には本社・工場を豊島区高田に移転し、生産体制を整備。創業から約20年かけて、装飾品から産業用素材メーカーへの脱皮を果たした時期である。

イリジウムルツボ国産化と独デグサ社との提携(1981~1987年)

1981年10月、フルヤ金属はイリジウムルツボの国内初製造に成功する。ルツボは酸化物単結晶育成に不可欠な耐熱容器であり、それまで輸入に頼っていた製品の国産化は大きな技術的飛躍だった。翌1982年4月には独デグサ社とイリジウムに関する技術・販売提携を締結。さらに1987年10月には同社と強化型白金材料(FKS)についても提携した。これにより、白金族金属の高度な加工技術を獲得し、電子・光学分野への供給基盤を固めた。ただし、これらの提携は1996年2月に解消されている。

つくば工場設立で生産集約と研究開発を強化(1990~1998年)

1990年10月、茨城県下館市(現筑西市)につくば工場を新設し、本社工場と高田工場を集約。生産効率の向上とともに、一貫製造体制を確立した。1991年12月には科学技術庁航空宇宙技術研究所と共同でイリジウム合金を用いた高温用温度センサーを開発。1993年6月には南アフリカのウエスタンプラチナム社から貴金属地金の直接調達を開始し、原料確保ルートを多様化した。1998年4月に本社を現在の豊島区南大塚に移転。同年10月にはつくば工場敷地内に研究開発センターを開設し、製品開発力の強化に乗り出した。

三菱商事との合弁とジャスダック上場(2001~2006年)

2001年4月、三菱商事と共同でイプシロン株式会社を設立。これは貴金属リサイクル事業を目的とした合弁会社だったが、翌2002年7月にフルヤ金属が吸収合併し、リサイクル技術を内部化した。同年6月には三菱商事と英ロンミン社が資本参加し、安定した株主基盤を構築。2005年11月にはロンドン・プラチナパラジウムマーケット(LPPM)に登録認証され、国際的な貴金属取引の信用を得た。2006年9月、ジャスダック証券取引所に株式を上場。上場後も順調に生産能力を拡大し、2007年には土浦工場を取得、2010年には千歳工場を新設した。

田中貴金属との資本提携と韓国子会社設立(2011年~)

2011年2月、田中貴金属工業と資本業務提携契約を締結。同社は貴金属業界の最大手であり、原料調達と販路拡大を目的とした。同年4月には土浦工場に新棟を増設し回収・精製能力を増強。2011年9月には韓国に子会社「株式会社韓国フルヤメタル」を設立し、海外市場への足がかりとした。この時期から売上高が急成長し、2012年6月期の280億円から2025年6月期には574億円へと倍増。ただし、貴金属価格変動の影響を大きく受け、2015~2017年には売上高が減少する局面もあった。

中期計画「KFKビジョン2030」でさらなる成長を目指す

2025年8月、フルヤ金属は2026年6月期から2030年6月期を対象とする中期経営計画「KFKビジョン2030」を策定した。基本戦略は「独自技術で高付加価値を創出」と「不確実な時代を乗り越え未来を切り拓く」こと。5本柱(電子・薄膜・サーマル・ケミカル・回収)の強化に加え、成長分野への投資と新たな事業の柱の構築を掲げる。数値目標として、2030年6月期に売上高1,500億円、経常利益200億円、ROE10%以上、ROIC8%以上を設定。同社はデジタル社会の進展とグリーン社会の実現に貢献する方針で、半導体や再生可能エネルギー関連需要の取り込みを図る。

年表41件を開く

1950年代

  • 1951年3月創業東京都三鷹市に古屋商店を創立し、貴金属地金販売及び貴金属装飾品の製作、販売を開始

1960年代

  • 1968年8月創業資本金5百万円で株式会社を設立、商号を株式会社フルヤ金属に変更

1970年代

  • 1975年4月工業用貴金属の分野に参入
  • 1977年3月本社、工場を東京都豊島区高田一丁目31番2号に移転

1980年代

  • 1981年10月イリジウムルツボ国内初の製造に成功
  • 1982年4月デグサ社(独)とイリジウムについて技術・販売提携(1996年2月29日付で契約は解消しております)
  • 1982年6月東京都豊島区高田一丁目25番5号に高田工場を新設
  • 1983年4月広島市東区に広島営業所を設置
  • 1986年4月大阪市淀川区に大阪営業所を設置
  • 1986年7月信越化学工業株式会社製PBN(焼成窒化ボロン)ルツボ等の代理販売開始
  • 1987年3月大阪営業所に広島営業所を併合
  • 1987年10月デグサ社(独)とFKS(デグサ社開発の強化型白金材料)について技術・販売提携(1996年2月29日付で契約は解消しております)
  • 1987年11月本社を東京都豊島区南大塚三丁目に移転
  • 1989年7月新日本製鐵株式会社・旭硝子株式会社と共同で溶銑・溶鋼・連続測温用温度計を開発

1990年代

  • 1990年10月茨城県下館市(現 筑西市)につくば工場を設置し、本社工場、高田工場を集約
  • 1991年12月科学技術庁(現文部科学省)航空宇宙技術研究所とIrアロイ(イリジウム合金)素材を使用した高温用温度センサーを共同開発(産学官提携助成事業助成金を受ける)
  • 1992年4月ガスタービン燃焼器の測温プローブを開発
  • 1993年6月鉱山会社ウエスタンプラチナム社(南アフリカ共和国)製貴金属地金の販売開始
  • 1998年4月本社を東京都豊島区南大塚二丁目に移転
  • 1998年10月茨城県下館市(現 筑西市)のつくば工場敷地内に、つくば研究開発センターを開設

2000年代

  • 2000年2月つくば工場において国際品質保証規格「ISO9001」の認証を取得
  • 2001年4月創業三菱商事株式会社と共同出資でイプシロン株式会社を設立
  • 2001年6月三菱商事株式会社及び英国ロンミン社(Lonmin Plc(現 Sibanye UK Limited))が資本参加
  • 2002年7月M&Aイプシロン株式会社を吸収合併
  • 2002年10月仙台市青葉区に仙台営業所を設置
  • 2003年5月茨城県下館市(現筑西市)のつくば工場敷地内に、工場B棟を新設
  • 2005年2月茨城県下館市(現筑西市)のつくば工場敷地内に、工場C棟を新設
  • 2005年11月ロンドン・プラチナパラジウムマーケット(LPPM)に登録認証
  • 2006年1月つくば工場において国際環境規格「ISO14001」の認証を取得
  • 2006年9月上場株式会社ジャスダック証券取引所に上場
  • 2007年2月茨城県土浦市に第二工場用地を取得
  • 2007年3月名古屋営業所及び九州出張所を開所
  • 2007年6月茨城県筑西市(旧下館市)のつくば工場敷地内に、工場D棟を新設
  • 2007年12月土浦工場に工場棟を建設し、貴金属回収・精製ラインを増設
  • 2009年1月土浦工場において国際環境規格「ISO14001」の承認を取得
  • 2009年3月つくば工場において計量法及び国際規格「ISO17025」の要求に基づき校正事業者「JCSS」として登録、JCSS国際MRA対応認定事業者として認定

2010年代

  • 2010年4月上場ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所JASDAQ市場に上場
  • 2010年10月北海道千歳市に千歳工場を新設
  • 2011年2月田中貴金属工業株式会社と資本業務提携契約を締結
  • 2011年4月土浦工場に新棟を増設
  • 2011年9月創業株式会社韓国フルヤメタルを設立

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/6期の経営方針より

会社は3つの方針を掲げている。そのうち4項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2030年6月期まで1,500億円
  • 経常利益2030年6月期まで200億円
  • ROE2030年6月期まで10%以上
  • ROIC2030年6月期まで8%以上

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    稼ぐ力の強化

    不確実な環境でも確実に基礎収益を稼ぎ出す収益力を醸成し、「創って、造って、売る」を高速回転させる。

  2. 02

    新たな柱の創出

    電子・薄膜・サーマル・ケミカル・回収の5本柱をさらに強化し、成長分野を追求して新たな事業の柱を構築する。

  3. 03

    持続可能な成長基盤づくり

    持続可能性の高い適応力を備えた組織づくり、重要課題への取り組み、コンプライアンス徹底により持続可能な成長基盤を構築する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で418人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は748万円で、9期前と比べて+28.4%平均年齢は35.4歳、平均勤続年数は8.8年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年6月303
2017年6月305
2018年6月310
2019年6月58334.47.8318
2020年6月58734.78.1339
2021年6月62534.88.2361
2022年6月64935.18.3369
2023年6月65734.68.1391
2024年6月66134.98.34142,367
2025年6月74835.48.84182,273

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年6月期・提出会社(単体)
女性管理職比率4.6%
縦線は目安の30%
男性育休取得率90.9%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)72.5%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社7(国内 7 / 海外 0、うち連結子会社 4) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位4)
つくば工場 — 茨城県筑西市107億円
土浦工場 — 茨城県土浦市6,091百万円
千歳工場 — 北海道千歳市100百万円
本社 — 東京都豊島区33百万円
主な関係会社
  • 国内
    ㈱韓国フルヤメタル
    大韓民国 ソウル特別市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱米国フルヤメタル
    アメリカ合衆国 ニューハンプシャー州マンチェスター · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱Furuya Eco-Front Technology
    東京都豊島区 · 連結子会社
    議決権60.0%
  • 国内
    ㈱Furuya Eco-Front Technology 上海
    中華人民共和国 上海市 · 非連結子会社
    議決権60.0%
  • 国内
    田中貴金属工業㈱
    東京都中央区 · その他の関係会社
    議決権17.3%
  • 国内
    ㈱田中貴金属グループ(注)1、2
    東京都中央区 · その他の関係会社
    議決権17.3%
  • 国内
    ㈱フィールドインアンドカンパニー(注)1、2
    東京都中央区 · その他の関係会社
    議決権17.3%
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    貴金属(白金及びイリジウム)の売払
    文部科学省 · 2018-03-07
    3,864万円
  • 調達
    NEDO先導研究プログラムマテリアル・バイオ革新技術先導研究プログラム酸化スカンジウム精錬技術の高度化に向けた装置開発と応用
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2022-08-05
    3,545万円
  • 調達
    貴金属の精製等業務 一式
    文部科学省 · 2017-12-27
    271万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年6月期の売上高は1,001億円営業利益248億円前期と比べると増収増益で、売上が+74.4%、利益が+161.1%。

売上高
+74.4%
1,001億円
営業利益
+161.1%
248億円
純利益
+146.2%
160億円
営業利益率
24.8%
前期比 +8.2%pt

会社が出している今期の予想2027年6月期

項目会社予想前期実績
売上高1,010億円1,001億円
営業利益265億円248億円
純利益177億円160億円
1株あたり配当¥180¥180

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年4Qで、売上は562億円、営業利益は174億円。前年の2025年4Qと比べると、売上は+83.7%、営業利益は+383.3%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q1243024.220
2023年4Q11424
2024年1Q1012019.814
2024年2Q1102623.616
2024年3Q1232621.118
2024年4Q1412618.426
2025年2Q2685922.039
2025年4Q3063611.826
2026年2Q4397416.950
2026年4Q56217431.0110

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 15期分

2012年6月期からの15期で、売上は280億円から1,001億円へ3.6倍に増えた。直近期の営業利益率は24.8%。売上は2期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2012年6月280189
2013年6月2639−16
2014年6月27412−29
2015年6月2162011
2016年6月17483
2017年6月14795
2018年6月2123524
2019年6月2154527
2020年6月2283825
2021年6月33810669
2022年6月45313391
2023年6月48112494
2024年6月4759810720.674
2025年6月574959416.665
2026年6月1,00124824724.8160

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年6月期

売上高1,001億円のうち、営業利益として残るのは248億円24.8%。営業外の損益と税金を反映した純利益は160億円、売上の16.0%にあたる。営業利益率は業種中央値5.5%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 費用事業を回すためにかかったお金75.2%753億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益24.8%248億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

営業利益率業種比+19.2pt
24.8%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+11.7pt
16.0%
税金まで払って最後に残る割合

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2025年6月期は営業CFが9億円、投資CFが−49億円で、差し引きのフリーCFは−40億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は130億円で、売上の2.7ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2012年6月−12−1014−2235
2013年6月12−11−18117
2014年6月21−9−21127
2015年6月27−3−202412
2016年6月10−2−9810
2017年6月4−1−3311
2018年6月31−5−72631
2019年6月−25−719−3217
2020年6月7−106−321
2021年6月−34−2177−5543
2022年6月−12−1827−3039
2023年6月−5−2320−2831
2024年6月32−228110123
2025年6月9−4948−40130

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2025年6月期の総資産は1,239億円。このうち返さなくてよい自己資本が646億円で、自己資本比率は52.0%(業種中央値59.3%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2012年6月33419414057.9
2013年6月28117310861.5
2014年6月2221418163.3
2015年6月2181506868.5
2016年6月1921504277.7
2017年6月2021534975.2
2018年6月2241735177.2
2019年6月29814015846.8
2020年6月31814417445.0
2021年6月55728527250.7
2022年6月72736736050.2
2023年6月87544443150.4
2024年6月1,12760552253.5
2025年6月1,23964659352.0

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年6月期の内訳
現金及び預金
130億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
427億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
41億円
在庫として抱えている分
負債合計
593億円
いつか返す必要があるお金

業界内での比較

その他製品 104社との比較

同じその他製品の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率104社中2位あたり、逆に低いのは配当利回り104社中40位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
/中央値 7.4%
P25 4.0%P75 10.8%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
24.8%/中央値 5.5%
P25 2.1%P75 9.0%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
/中央値 59.3%
P25 46.8%P75 72.3%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
74.4%/中央値 2.6%
P25 -1.2%P75 8.3%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
1.9%/中央値 3.0%
P25 2.0%P75 4.0%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥9,670で、1年前と比べて+282.6%過去52週の値幅のなかでは84%の位置にある。

¥9,670-1.4%1ヶ月+43.5%1年+282.6%時価総額2,455億円
過去52週の値幅
安値¥2,517高値¥11,010

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)14.9倍
PER (会社予想)13.4倍
PBR3.03倍
配当利回り1.86%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は7月上旬に7210円だったものが、7月29日には5830円まで下落しましたが、その後急速に上昇し、8月17日には9160円まで上昇しました。8月19日には8020円と、前日比-7.18%の急落ですが、月間では+17.08%と高騰。25日線7286.8円を大きく上回り、上昇トレンドは継続しています。52週高値11010円にはまだ及びませんが、年初来安値からは約3.5倍と急騰しており、過熱感が強い。出来高は8月7日に124万株と急増し、その後も高水準。RSI68.65で高水準ですが、勢いは衰えていません。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

貴金属価格高騰と旺盛な電子部品需要が追い風。2024年6月期は減収減益も、2025年6月期は大幅増収見通し。しかし営業利益率は20.6%から16.6%への低下予想。強気派は金価格上昇継続と電子部品需要拡大を評価し更なる成長を期待。弱気派は利益率低下と金価格変動リスク、PER21倍の割高感を懸念。過去1年で株価165%上昇しており、ポジション調整のリスクも。

プラスに働く材料3
  • 金価格の上昇基調

    地政学リスクとインフレで貴金属需要継続。

  • 電子部品需要の拡大

    半導体投資拡大で貴金属材料需要が増加。

  • リサイクル事業の強み

    安定収益基盤が業績下支え。

マイナスに働く材料3
  • 営業利益率低下

    売上増加に伴い利益率が24年20.6%→25年16.6%へ低下。

  • 金価格変動リスク

    商品市況次第で収益が大きく変動。

  • 株価上昇後の割高感

    PER21倍は過去平均より高く、調整リスク。.

次の決算で確かめる点
営業利益率
コスト管理と収益性の変化を確認。
貴金属価格動向
金価格は収益に直結する重要ファクター。
電子部品向け売上
主要需要セクターの成長性を測る。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり180で、前期から16.8%いまの株価に対する利回りは1.86%。

年間配当
¥180
1株あたり
配当利回り
1.86%
いまの株価に対して
配当性向
37.6%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年6月1771.6
2018年6月3399.931.6
2019年6月23−30.018.3
2020年6月2714.318.4
2021年6月3737.514.4
2022年6月85131.819.5
2023年6月850.018.8
2024年6月11535.729.4
2025年6月96−16.837.6

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥180

株主

有価証券報告書より

2025年6月期末の株主数は延べ11,255人。区分でいちばん多いのは個人・その他49.2%。グループ会社や銀行などの安定株主が32.8%を占め、残る67.2%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年6月%2021年6月%2022年6月%2023年6月%2024年6月%2025年6月%
個人・その他49.237.051.644.940.549.2
事業法人19.620.620.221.617.517.8
外国法人15.419.215.617.517.715.2
金融機関15.617.610.713.722.415.0
自己株式21.04.14.03.93.33.2
証券会社0.25.61.72.31.92.7
外国人個人0.00.00.10.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01田中貴金属工業株式会社16.73
02日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)8.18
03古屋 堯民6.70
04Sibanye UK Limited(常任代理人 ハーバート・スミス・フリーヒルズ外国法律弁護士事務所)4.73
05株式会社日本カストディ銀行(信託口)3.09
06古屋 圭紀3.00
07中山 慶一郎2.06
08㈱三菱UFJ銀行1.65
09STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505227(常任代理人 ㈱みずほ銀行決済営業部)1.33
10古屋 陸奥子1.26

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近2
  • 2026-04-28
    株式会社三菱UFJ銀行
    変更報告
    1.65%
  • 2026-04-20
    株式会社三菱UFJ銀行
    新規の大量保有報告
    1.65%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 15期分

1株利益は15期で+410%、1株純資産は14期で−2%。直近期のROEは10.4%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2012年6月1282,6714.824.831.3
2013年6月−2162,416−9.0
2014年6月−4101,965−20.8
2015年6月1582,0837.615.731.6
2016年6月482,0792.330.2105.1
2017年6月702,1193.336.871.6
2018年6月3312,40513.811.931.6
2019年6月4032,25619.48.318.3
2020年6月14583317.714.318.4
2021年6月3421,35032.47.114.4
2022年6月4371,74128.36.519.5
2023年6月4492,10723.38.818.8
2024年6月3222,45514.213.629.4
2025年6月2632,62210.49.637.6
2026年6月652

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

9名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は9名。2025/6期の役員報酬は総額485百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約10倍にあたる。

氏名役職年齢
古屋堯民代表取締役社長 兼)営業本部長83
丸子智弘取締役 製造・研究開発 本部長 兼)つくば工場長 兼)生産技術開発統制部長60
桑原秀樹取締役 PGMファインケミカル・リサイクル 本部長 兼)貴金属部長65
西村勉取締役 管理本部長 兼)総務・CSR部長 兼)法務・管理 グループ長 兼)システム管理室長61
落合一徳取締役64
若林秀樹取締役64
島﨑一夫取締役 常勤監査等委員71
松林恵子取締役 監査等委員67
中陳道夫取締役 監査等委員51

役員報酬の内訳2025/6

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円株式報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)6229153606044374
社外取締役3261279
取締役(社内)1151515

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/6期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容1,068字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、株式会社フルヤ金属(当社)、連結子会社3社、非連結子会社1社及びその他の関係会社3社で構成されており、工業用貴金属製品の製造及び販売を主たる業務としております。 当社グループ製品のコアとなるプラチナグループメタル(略称=PGM:プラチナ・イリジウム・パラジウム・ロジウム・ルテニウム)を中心とする貴金属は、耐熱性、化学的安定性、良導電性、触媒活性等の優れた特性から、エレクトロニクス・光学ガラス・クリーンエネルギー・環境・医療等各分野の発展を支える極めて重要な素材といえます。当社グループは、貴金属の中でも特に優れた性質を有するプラチナグループメタルに特化し、ルツボ(耐熱性容器)、薄膜素材、熱電対(測温計)等の工業用貴金属製品を製造販売しております。当社グループの製品はその用途ごとに、「電子」「薄膜」「サーマル」「ファインケミカル・リサイクル」「サプライチェーン支援」に大別されます。 (1) 電子 携帯電話のSAWフィルター(必要な周波数信号を取り出すデバイス)、光ファイバ増幅器内で使用される光アイソレーター(通信機器内の異常な反射電波を阻止する電子部品)、LED用基板、癌診断に用いられるポジトロン放射断層撮像法装置のシンチレーター等の製造用に使用される酸化物単結晶(一定の光や電波を通し易い等の機能を持った人工宝石)の育成に用いられるルツボやディスプレイ、各種レンズ等の光学ガラス溶解・成形に用いられる工業用貴金属製品等を製造販売しております。 (2) 薄膜 HD等磁気記録媒体の薄膜形成や次世代半導体に使用される貴金属スパッタリングターゲット(高純度ないし合金の貴金属板材)等の製造販売を行っております。また、つくば研究開発センターの最新鋭スパッタリング装置を使用し、薄膜製造プロセスの受託を行っております。 (3) サーマル シリコン半導体製造、化合物半導体製造、ファインセラミックス製造等、高温工程における継続的な温度の測定・制御に使用される熱電対や半導体製造装置の熱効率向上・温度管理関連製品を製造販売しております。 (4) ファインケミカル・リサイクル 各種触媒向け貴金属化合物や有機EL燐光材向け高純度化合物、触媒・電極向け貴金属化合物の製造販売、工業用貴金属のリサイクル・精製受託を行っております。 (5) サプライチェーン支援 当社製品の受注に紐付かない主要な貴金属原材料の販売を行っております。 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題1,701字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社グループは「科学技術の発展に寄与し、社会の繁栄に貢献する」という企業理念のもと、次のとおり行動指針並びに基幹方針を定めております。 ① 行動指針 ・無限の可能性に、先見力と想像力で対応 ② 基幹方針 ・「人=社員」がフルヤの最重要経営資源と考え、社員を大切にする経営を目指す ・コンプライアンスを重視し、高いモラルとビジョンを持った社員を育成する ・PGMに経営資源を集中する ・受注から出荷までの工程において高い品質意識をもって取り組み、顧客満足の最大化を図る ・顧客、株主に信頼される経営を目指す (2) 中長期的な会社の経営戦略 当社は2025年8月に2026年6月期から2030年6月期の事業運営の指針となる中期経営計画「KFKビジョン2030」を策定いたしました。「独自技術で高付加価値を創出」・「不確実な時代を乗り越え未来を切り拓く」ことを基本戦略として「デジタル社会のさらなる進展」と「グリーン社会の実現」に貢献し、持続的な成長を実現するとともに、顧客・株主に信頼を得るために、次の事柄に取り組んでまいります。 ① 稼ぐ力の強化 ・不確実な環境でも確実に基礎収益を稼ぎ出す収益力を醸成します ・“創って、造って、売る”を高速回転させます ② 新たな柱の創出 ・5本柱(電子・薄膜・サーマル・ケミカル・回収)を更に強化をします ・更なる成長分野の追求と新たな柱を構築します ③ 持続可能な成長基盤づくり ・持続可能性の高い適応力を備えた組織づくりを行います ・重要課題に取り組んでまいります ・コンプライアンスを徹底します 財務指標(2030年6月期) 売上高 1,500億円 経常利益    200億円 ROE(自己資本利益率)   10%以上 ROIC(投下資本利益率)  8%以上 詳細は、当社ウェブサイト(https://ssl4.eir-parts.net/doc/7826/ir_material_for_fiscal_ym5/184528/00.pdf)で公開しております。 (3) 経営環境 半導体、電子機器の高機能化及び多機能化などデジタル産業のさらなる進展に向けた新たな貴金属素材及び貴金属製品の需要や、省エネルギー及び再生可能エネルギーなどグリーン社会の実現に向けた貴金属化合物及び触媒、ならびに回収・精製の新たな需要が予想されており、これらの需要を背景に、当社グループが有する加工技術及び回収・精製技術ならびに貴金属調達力へ寄せられる期待が高まっております。また、天災、地政学リスク等を背景に、サプライチェーンの強靭化による安定供給が求められております。 (4) 事業上及び財務上の対処すべき課題 当社の継続的課題といたしましては、高付加価値製品の開発並びに原価低減の推進、貴金属の安定確保、環境・安全対策ガバナンス体制の構築等がございます。 まず、高付加価値製品の開発並びに原価低減については、需要を的確に捉え、営業・開発・製造の各部門が一体となり他社製品との差別化・高付加価値化を図るとともに、製造工程を標準化し自動化並びに作業の効率化を進め、品質の安定を図ると共に、資産効率を高め原価低減を目指してまいります。 次に、貴金属の安定確保については、貴金属回収技術の向上・新たな技術確立を図り貴金属回収能力増強のための積極的な設備投資を行います。加えて、田中貴金属工業株式会社や鉱山会社との緊密な取引関係の維持・強化を基本方針とし貴金属の安定確保に努めてまいります。 また、当社は継続的な成長・発展と企業価値の増大を図るため、環境・安全対策に真摯に取り組むとともに、ガバナンス体制を強化し、コーポレート・ガバナンスの充実及び内部統制システムの円滑な運用を重要な経営課題と認識し鋭意取り組んでまいります。
事業等のリスク6,435字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。 当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の予防又は回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項目以外の記載事項を併せて慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 また、以下の記載は本株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありませんのでご留意下さい。 なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 業績の変動要因について 当社グループの業績は、携帯電話、液晶ディスプレイ、電子部品及び電子デバイス関連等の電子機器メーカーや半導体、光学ガラス及び触媒関連業界における設備投資動向及び生産活動の影響を受ける傾向があります。したがって、今後これらの業界動向が悪化した場合には、当社グループの業績及び財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、米国の関税問題においては当社では大きな影響はございません。 (2) 貴金属の価格について 当社グループ製品の原材料は高価な貴金属が大半を占めており、また市場需要に機動的に対応し安定的に供給を果たすために必要な貴金属を保有していることから、種々貴金属価格の変動は当社グループの業績に影響を与えます。特に、プラチナグループメタル(PGM)のうち当社グループで取扱いの多いイリジウム・ルテニウムの取引価格は、主要な貴金属取扱業者の公表する価格を指標として決定されており、これらを主原料とする製品需要動向や投機的要因のほか、供給国及び需要国の政治経済動向、為替相場等、世界のさまざまな要因により、その価格は変動しております。また、プラチナやパラジウム等は国際商品市場で活発に取引されており、同じ要因によりその価格は変動しております。その価格の変動は直接売上高に影響するとともに利益にも少なからず影響を与えます。 これらのリスクに対応するため、当社グループは、海外鉱山会社と緊密な関係維持、原材料調達ルートの複線化、リサイクル原料の使用比率の向上に取り組む等、原材料価格の変動による影響の低減に努めておりますが、全量に対する原材料価格変動リスクの回避は困難であるため、製造及び在庫期間における貴金属価格の動向によっては、価格変動が当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 貴金属の調達について 当社グループ製品は、産出地や生産量が限定されるイリジウム・ルテニウム等といった稀少な金属を原材料としております。当社グループでは、原材料の調達リスクに備え一定の原材料在庫を保有しております。しかし、これら稀少金属の産出国における政治・経済情勢等の変化・法律の改正又は世界的な需給逼迫等により産出量・流通量が減少した場合、当社グループの業績及び財務状態に影響を与える可能性があります。 (4) 為替変動の影響について 当社グループは、原材料及び製品の一部の輸出入取引を外貨建で行っており、また、海外連結子会社の財務諸表は外貨建で作成されております。従いまして、当社グループは外国為替相場の変動に係るリスクを有しております。 外国為替相場の変動は、当社グループの輸出入取引に係る収益費用及び外貨建債権債務の円換算額に影響を与え、海外連結子会社の財務諸表の円貨への換算において当社グループの業績及び財務状態に影響を与えます。 当社グループは、外国為替相場の変動による輸出入取引に係る影響を軽減するため、為替予約及び債権流動化を行っておりますが、為替変動の状況によっては、軽減の効果が十分に得られない可能性があります。 (5) 「主要株主」及び「その他の関係会社」の異動等によるリスク 田中貴金属工業株式会社は、当社の当事業年度末日現在の総議決権の17.32%を占めており、当社グループの「主要株主」及び「その他の関係会社」であり、同社の親会社である株式会社田中貴金属グループならびに株式会社フィールドインアンドカンパニーも「その他の関係会社」に該当しております。また、「5.重要な契約等 (2) その他経営上の重要な契約」において記載のとおり、田中貴金属工業株式会社と資本業務提携契約を締結しております。 主要株主である田中貴金属工業株式会社の当社経営方針への考え方・議決権行使等が当社の事業運営及びコーポレート・ガバナンスに影響を与える可能性があり、同社または株式会社田中貴金属グループならびに株式会社フィールドインアンドカンパニーが、当社の経営方針についての考え方や株式の継続保有方針について変更した場合には、当社の株価や業績及び財務状態、キャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 大株主との関係について 田中貴金属工業株式会社との関係について 当連結会計年度末日現在、田中貴金属工業株式会社は当社発行済株式総数(自己株式数を除く。)の17.29%を所有する大株主であります。 取引関係について 当社は、2011年2月7日開催の取締役会におきまして、田中貴金属工業株式会社との間でイリジウム地金の安定供給等を目的として資本業務提携契約を締結いたしましたが、それに基づき、当社の主要原材料であるイリジウム等について、田中貴金属工業株式会社と仕入取引を行っております。同社からの仕入高及び総仕入高に占める比率と期末買掛金残高は次表のとおりであります。 2025年6月期 仕入高(百万円)   166 総仕入高に占める比率(%)   0.4 期末買掛金残高(百万円)   132 また、田中貴金属工業株式会社への売上高及び総売上高に占める比率と期末売掛金残高は、次表のとおりであります。 2025年6月期 売上高(百万円)   139 総売上高に占める比率(%)   0.2 期末売掛金残高(百万円)   23 以上のとおり、原材料の仕入及び製品の販売等において、当社は田中貴金属工業株式会社の持つ安定調達力や多様な販売ルートを活用しております。これは、同社の優れた調達力や販売力を活用することにより、拡大する工業用貴金属製品の需要に応えることができると考えるためであります。当社といたしましては、今後とも同社との良好な関係の維持、取引の継続に努めていく所存ではありますが、同社との関係に変化が生じた場合には、原材料の仕入及び製品の販売量の変化等を通じて当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 人的関係について 田中貴金属工業株式会社との資本業務提携契約に基づき、取締役候補として同社の常勤顧問落合一徳氏が推薦され、指名・報酬諮問委員会の答申、取締役会での選任議案承認、株主総会での承認を経て、社外取締役に就任しております。 独立性の確保について 田中貴金属工業株式会社との資本業務提携契約に基づき、取締役候補として同社の常勤顧問落合一徳氏が推薦され、指名・報酬委員会の答申、取締役会での選任議案承認、株主総会での承認を経て、社外取締役に就任しておりますが、当社の経営上の決定事項について、同社や株式会社田中貴金属グループならびに株式会社フィールドインアンドカンパニーの事前承認事項や事前協議事項はありません。このように、当社は自らの意思決定により独立した事業展開を行っており、同社や株式会社田中貴金属グループならびに株式会社フィールドインアンドカンパニーによって当社における事業活動や経営判断が阻害されるような状況は生じておりません。しかしながら、前述のとおり同社とは重要な取引関係があることから、同社や株式会社田中貴金属グループならびに株式会社フィールドインアンドカンパニーとの関係に変化が生じた場合には、当社の株価や財政状態、経営成績、キャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 人材の確保及び育成について 当社グループが引き続き事業を拡大するにあたっては、貴金属加工にかかわる技術に精通した人材が不可欠であり、このような人材の確保と育成を重要な経営課題として捉えております。 当社グループとしては、中途採用や新規採用を通じて、優秀な人材を採用していく方針であります。今後とも採用活動の強化や教育・研修制度の充実に努めていく方針でありますが、当社が必要とする優秀な人材の育成・確保が当社グループの事業展開に対応して進まない場合、あるいは、何らかの理由により人材が大量に社外流出した場合には、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 同業他社との競争の激化による業績への影響 当社グループの販売する製品のなかには、ルテニウムターゲット、各種ターゲット、熱電対及び理化学用器具等、競合が激しく、価格競争も厳しい品目がありますが、当社グループは、「競合を制して、極端な価格競争に勝つこと」を目標とはしておらず、顧客ニーズを第一に提案型営業を目指して参りました。今後もこの方針に則り経営諸活動に注力いたしますが、結果として競合や価格競争に晒され、売上及び収益の低下により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (9) 製品の開発等について 当社グループは顧客や外部機関等からの情報を分析することにより、製品のライフサイクルや市場動向の変化を見極めると共に、新製品及び新素材の開発、新市場及び新用途の開拓に取り組んでおります。しかしながら、市場動向について、当社グループが予想する以上の変化があった場合、又は当社グループにおいてこれら開発等の活動が見込みどおりに進捗しない場合、当社グループの製品は競争力を喪失し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 製品の品質について 当社グループの製品は、顧客より個別製品毎の仕様に基づく厳しい品質が要求されております。当社グループでは、ISO9001に基づく製造プロセス管理及び品質管理システムを導入する等、品質の維持・向上を進めております。しかしながら、当社グループが顧客に納入した製品について、顧客の要求規格及び仕様等を充足しなかった場合又は不適合等が生じた場合には重大な品質クレームを引き起こす可能性があります。その際に、当社グループの製品に何らかの瑕疵が存在した場合には代替品の納入に留まらず、代金弁済や損害賠償、さらには取引(納入)停止等が生ずる可能性があります。これらの事象が生じた場合には、製品納入先との取引が停止するほか、当社グループの製品に対する信頼性が損なわれ、他の製品納入先との取引にも影響を及ぼす可能性があります。このような場合、特にそれが大口の製品納入先である場合には、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 生産拠点の集中について 当社グループは、1990年に工場を茨城県下館市(現筑西市)のつくば工場に移転・集約して以来、一貫してこの地で生産活動を行ってまいりましたが、生産拠点の集中が生産活動の効率化に寄与してきたものと考えております。一方では、2007年12月に精製・回収の主力ラインとして土浦工場を、2010年10月に北海道千歳市に石英保護管内製化のための千歳工場を立ち上げたほか、2011年4月には土浦工場(第二期)を立ち上げ、イリジウム製品の回収精製ラインを増設いたしましたが、生産拠点の分散化は一部にとどまっております。今後、自然災害等の外的要因により生産活動の停止が余儀なくされた場合、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 (12) 事故による操業への影響 プラズマ熔解炉、高周波溶解炉など主要設備では高温、高圧での操業を行なっており、貴金属の精製設備においては大量の薬品類を使用しております。これらを原因とする事故の防止対策には万全を期しておりますが、万一重大な事故が発生した場合には、当社の生産活動に支障をきたし、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (13) 環境リスクについて 当社グループは、環境リスクに対して予防の大切さを認識し、つくば工場及び土浦工場においては、環境マネジメントシステムISO14001の運用を通じて、リスクの低減を図っておりますが、自然災害、工場における設備の劣化、又は原材料、薬品の人的な取扱いのミス等により、薬品の漏洩等、環境へ悪影響を与える事象が発生する危険性があります。この事象が大規模なものとなり新たな費用負担等が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 (14) 知的財産に係るリスクについて 当社グループは、他社と差別化できる技術とノウハウを蓄積し、自社が保有する技術等については特許権等の取得による保護を図るほか、他社の知的財産権に対する侵害のないよう、研究開発部門を中心に、顧問弁護士や弁理士などの外部専門家の協力を得ながらリスク管理に取り組んでおります。しかしながら、当社グループが現在販売している製品、或いは今後販売する製品が第三者の知的財産権に抵触する可能性を的確・適切に判断できない可能性があり、また、当社グループが認識していない特許権等が成立することにより、当該第三者より損害賠償等の訴えを起こされる可能性があります。そのような場合、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 (15) 借入金依存度について 当社グループは、原材料である貴金属の調達、設備投資等に必要とする資金を主として金融機関からの借入により調達し、当連結会計年度末の借入金残高は28,600百万円となりました。なお借入金依存度は23.1%となりました。また、当社グループの売上高に対する支払利息の比率は当連結会計年度において2.2%となっております。今後、営業キャッシュ・フローの拡大から生み出される余剰資金や増資による資金調達により、財務体質の強化に努めて参りますが、原材料である貴金属の仕入増加による借入金増加や、市場金利の上昇等があれば支払金利の負担増が生じ、当社の業績は影響を受ける可能性があります。 また、借入金のうちには財務制限条項が付された借入があることから、将来において業績の悪化等により財務制限条項に抵触した場合等も含めて、新たな資金調達に障害が生じれば、事業の展開に影響を及ぼす可能性があります。 (16) 繰延税金資産に関するリスクについて 当社グループは、現行の会計基準に基づき、会社分類の妥当性、将来の課税所得の十分性、将来減算一時差異の将来解消見込年度のスケジューリング等を検討した上で繰延税金資産を計上しております。 この中で、特に原材料の精製回収費用に関連する繰延税金資産の計上については、将来の精製回収の実行計画に基づきスケジューリングしておりますが、当該実行計画は将来の製品の受注や原材料である貴金属の国際商品市場価格に影響を受ける可能性があります。 また、当社グループの業績や経営環境の著しい変化等により、繰延税金資産の全部または一部に回収可能性がないと判断した場合や税率の変更を含む税制改正、会計基準等の改正等により、当該繰延税金資産は減額され、当社グループの業績及び財務状態に影響を与える可能性があります。
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業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。 (2) 経営成績 当連結会計年度における連結経営成績は以下のとおりであります。 当連結会計年度(2024年7月1日から2025年6月30日)における世界経済につきましては、全体として緩やかな回復基調が継続したものの、地域ごとの政策動向や地政学リスクにより、不透明感が強まる局面も見られました。米国では高金利政策の継続下でも個人消費が堅調に推移し、底堅い経済運営が維持されました。欧州ではインフレ長期化と金利高止まりの影響を受け、景気の減速傾向が続いております。中国においては不動産市場の調整や個人消費の停滞が見られる一方、自動車や電子機器を中心とした大手製造業の回復により、景気減速に歯止めの兆しも現れています。日本国内経済につきましては、インバウンド需要や企業の設備投資の持ち直しにより、緩やかな回復傾向を維持しましたが、エネルギー・原材料価格の高止まりや為替変動など、先行き不透明な経営環境が継続しております。 なお、2025年4月に米国政府は全世界からの輸入品に対して一律10%の関税を課すとともに、追加的な 「相互関税」導入について各国と協議に入っております。同措置は国際的な供給網ならびに貴金属価格及び為替水準などの市場環境に不確実性をもたらし、当社を含めた企業のサプライチェーン戦略に影響を与える可能性があることから、その動向に引き続き注視しております。 当社グループが関連する情報通信、半導体、エレクトロニクスなどの「デジタル関連市場」については、高度情報化社会への進展を背景に、今後も中長期的に成長することが見込まれております。他方、脱炭素社会の実現をめざす「グリーン関連市場」については、世界的な水素プロジェクトの投資見直しや慎重化の変化を勘案し、技術成熟度や各国の政策動向を見極めながら中長期的に取り組んでおります。なお、当社が取り扱う主要貴金属価格につきましては、依然高い水準にあるものの緩やかに下落が続いており、当連結会計年度における売上、利益に影響しております。 このような状況のもと、当連結会計年度において、売上高57,379百万円(前期比20.7%増)、売上総利益14,188百万円(前期比3.3%減)、営業利益9,538百万円(前期比2.8%減)、経常利益9,389百万円(前期比12.2%減)、特別損失に、連結子会社㈱Furuya Eco-Front Technologyにおける固定資産の減損損失58百万円及び同社子会社㈱Furuya Eco-Front Technology 上海における関係会社株式評価損116百万円を計上いたしました。これにより、親会社株主に帰属する当期純利益6,468百万円(前期比12.7%減)となりました。 また、当社単体における当事業年度では、特別損失として㈱Furuya Eco-Front Technologyの関係会社株式評価損300百万円を計上しております。 (売上高) 当連結会計年度の売上高は前期比20.7%増の57,379百万円となりました。 (売上総利益) 当連結会計年度の売上原価は、前期比31.4%増の43,191百万円となり、売上総利益は前期比3.3%減の14,188百万円となりました。また、売上高総利益率は6.1ポイント下落し24.7%となりました。 (販売費及び一般管理費) 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は前期比4.3%減の4,650百万円となりました。これは主に研究開発費が272百万円減少したことによるものです。 (営業利益) 当連結会計年度の営業利益は前期比2.8%減の9,538百万円となり、売上高営業利益率は前期比4.0ポイント下落し16.6%となりました。 (営業外収益・費用) 当連結会計年度の営業外収益は前期比63.0%増の3,009百万円となりました。これは主に為替差益が2,173百万円増加したことによるものです。また、営業外費用は前期比225.9%増の3,158百万円となりました。これは主にデリバティブ評価損が1,719百万円増加したことによるものです。 (経常利益) 当連結会計年度の経常利益は前期比12.2%減の9,389百万円となり、売上高経常利益率は前期比6.1ポイント下落し16.4%となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益) 当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計が2,825百万円となった結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比12.7%減の6,468百万円となり、売上高当期純利益率は前期比4.3ポイント下落し11.3%となりました。 セグメントごとの経営成績は以下のとおりであります。 (電子) 医療用シンチレーター(放射線にあたると、蛍光を発する物質)の単結晶育成装置向けイリジウムルツボの受注が堅調に推移するとともに、データセンター間の光通信用アイソレーター(順方向に進む光のみ透過し、逆方向の光を遮断する部品)の光学結晶育成装置向けイリジウムルツボの受注が好調に推移しましたが、スマートフォン用SAWデバイスのリチウムタンタレート単結晶育成装置向けイリジウムルツボの受注回復の足取りは依然重く、売上高5,904百万円(前期比6.8%減)、売上総利益1,729百万円(前期比25.2%減)となりました。 (薄膜) 旺盛なデータセンター投資を背景に、記憶媒体として使用されるHD(ハードディスク)向けスパッタリングターゲットの受注は引き続き好調に推移するとともに、次世代通信(BAW)用のターゲット材を新たに販売開始したことにより、売上高11,271百万円(前期比21.2%増)、売上総利益4,305百万円(前期比23.7%増)となりました。 (サーマル) 半導体製造向けの底堅い交換需要があるものの、半導体製造装置メーカーや海外半導体メーカーの新規投資の抑制や遅れや在庫調整から本格的な受注回復への足取りが重く、売上高4,860百万円(前期比12.1%減)、売上総利益1,548百万円(前期比27.0%減)となりました。 (ファインケミカル・リサイクル) 顧客の在庫調整を背景に有機EL向け化合物の受注回復の足取りは依然重いものの、化学プラント向け化合物の受注回復や、苛性ソーダ製造等に使用される電極向け貴金属化合物の受注が好調に推移したことにより、売上高26,328百万円(前期比30.1%増)、売上総利益6,458百万円(前期比1.9%増)となりました。 (サプライチェーン支援) グローバルなサプライチェーンの不安定さが意識される中、当社製品の受注に関係しない貴金属原材料の需要が高まり、売上高7,653百万円(前期比34.5%増)、売上総利益40百万円(前期比88.5%減)となりました。 海外売上情報は以下のとおりであります。 当連結会計年度における海外売上高は35,307百万円(総売上高に占める割合は61.5%)となりました。地域別には、アジア向け輸出売上高14,387百万円(海外売上高に占める割合は40.7%)、北米向け輸出売上高9,078百万円(海外売上高に占める割合は25.7%)、欧州向け輸出売上高11,842百万円(海外売上高に占める割合は33.5%)となりました。 (3) 生産、受注及び販売の実績 ① 生産実績及び受注実績 当社グループの生産・販売品目はリサイクル製品も多く、受注生産実態を正確に把握することが困難なため、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。 ② 販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度(自 2024年7月1日至 2025年6月30日)   対前期増減率(%) 電子(百万円)   5,904   △6.8 薄膜(百万円)   11,271   21.2 サーマル(百万円)   4,860   △12.1 ファインケミカル・リサイクル(百万円)   26,328   30.1 サプライチェーン支援(百万円)   7,653   34.5 その他(百万円)   1,361   208.8 合計(百万円)   57,379   20.7 (注) 1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先   前連結会計年度(自 2023年7月1日至 2024年6月30日)   当連結会計年度(自 2024年7月1日至 2025年6月30日) 金額(百万円)   割合(%)   金額(百万円)   割合(%) デノラ・ペルメレック株式会社   11,271   23.7   8,780   15.3 De Nora Deutschland GmbH   3,690   7.8   9,159   16.0 (4) 財政状態 (流動資産) 当連結会計年度末における流動資産は99,708百万円となり、前連結会計年度末比8,279百万円増加しました。これは主に、原材料及び貯蔵品11,346百万円が増加したことによるものです。 (固定資産) 当連結会計年度末における固定資産は24,156百万円となり、前連結会計年度末比2,863百万円増加しました。これは主に、土地が1,049百万円、建設仮勘定が1,381百万円、ソフトウエア仮勘定が995百万円増加したことによるものです。 (流動負債) 当連結会計年度末における流動負債は46,552百万円となり、前連結会計年度末比1,604百万円増加しました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が1,082百万円増加したことによるものです。 (固定負債) 当連結会計年度末における固定負債は12,731百万円となり、前連結会計年度末比5,470百万円増加しました。これは主に、長期借入金が5,525百万円増加したことによるものです。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産は64,580百万円となり、前連結会計年度末比4,067百万円増加しました。これは主に、利益剰余金が4,127百万円増加したことによるものです。 (5) キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は13,044百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動により獲得した資金は921百万円となりました。 これは主に、棚卸資産の増加が12,179百万円ありましたが、税金等調整前当期純利益が9,214百万円、売上債権の減少が2,655百万円、デリバティブ評価損が1,719百万円あったことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動に使用した資金は4,935百万円となりました。 これは主に、有形固定資産の取得による支出が3,909百万円、無形固定資産の取得による支出が1,005百万円あったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動により獲得した資金は4,785百万円となりました。 これは主に、配当金の支払額が2,351百万円、長期借入金の返済による支出が4,391百万円ありましたが、長期借入金による収入が11,000百万円あったことによるものです。 (6) 資本の財源及び資金の流動性 当社グループの資金需要は、運転資金及び設備投資資金であり、主として営業活動、金融機関からの借入及び資本調達により必要とする資金を調達しております。また当連結会計年度末の現金及び預金は13,047百万円であり、流動比率(流動資産/流動負債)は214.18%となっており、十分な流動性を確保できているものと認識しております。また、中長期的な資金需要に対応するため、300億円の銀行融資枠(コミットメントライン)を有しております。 (7) 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況 経営方針・経営戦略、経営上の目標は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。当社は「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 中長期的な会社の経営戦略」に従い、人材の育成や設備投資を行い、その達成に向け順調に推移していると考えており、引き続き諸施策に取り組んで参ります。

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