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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,085.45+319ドル円158.62-2NASDAQ26,241.86+142S&P 5007,680.46+49SOX 指数11,350.08+619/2終値

多木化学

Taki Chemical Co., Ltd.4025 · Prime · 化学

肥料と水処理薬剤を柱とする化学品メーカー。石こうボードや石油販売、不動産賃貸など多角化。

概要

多木化学は兵庫県加古川市に本社を置く化学メーカーであり、アグリ事業(肥料)、化学品事業(水処理薬剤・機能性材料)、建材事業(石こうボード)、石油事業、不動産事業、運輸事業の6セグメントで構成される。2025年12月期の連結売上高は420億円、純利益33億円を見込み、半導体洗浄用薬液などで強みを持つ。従業員数は640名。

アグリ・化学品を中核とする6つの事業セグメント

多木化学グループは、アグリ事業、化学品事業、建材事業、石油事業、不動産事業、運輸事業の6セグメントで構成される。連結子会社15社、関連会社4社を有し、持株会社体制ではなく各社が個別の事業を担う。アグリ事業では化学肥料・有機質肥料を製造し、農業生産者向けに土壌改良資材も販売。化学品事業は水処理薬剤(凝集剤・殺菌剤)と機能性材料(電子材料用高純度薬品)の2軸で、同事業が売上高の約48%を占める最大セグメントである。建材事業は連結子会社の多木建材が石こうボードを製造し、新設住宅向けに供給。石油事業はしき島商事がガソリンスタンド運営、不動産事業は別府鉄道とともに商業ビル賃貸、運輸事業は多木商事・多木物流が海上・陸上輸送を担う。

化学品事業がけん引する収益構造と拡大傾向

2025年12月期の連結業績は売上高419億77百万円(前期比7.9%増)、営業利益31億63百万円(同18.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益32億77百万円(同42.5%増)。化学品事業の売上高は202億12百万円で全社の48.2%を占め、営業利益23億12百万円と全社利益の73.1%を稼ぐ最大の収益源。同事業の内訳は水処理薬剤134億円、機能性材料66億円、その他化学品1.75億円。超高塩基度ポリ塩化アルミニウムの販売数量増加と原料価格転嫁が増収要因。アグリ事業も販売数量増と価格是正で売上高118億63百万円(同10.1%増)、営業利益4億85百万円(同110.9%増)と大幅改善。2025年12月期は中期経営計画の上方修正を実施し、最終年度目標を売上高440億円、営業利益35億円、ROE7.0%以上に引き上げた。

地域展開とグループ各社の役割

本社・主力工場は兵庫県加古川市に所在。アグリ事業の肥料製造拠点も同地に集約される。化学品事業は兵庫県内に加え、2025年1月に洛東化成工業(本社:京都府)を子会社化し、関西圏での生産基盤を強化。建材事業の多木建材、石油事業のしき島商事、不動産事業の別府鉄道、運輸事業の多木商事・多木物流はいずれも兵庫県内に本拠を置く。海外拠点は有価証券報告書に明記されていないが、機能性材料の顧客には自動車関連、スマートフォン向けなどグローバル企業が含まれる。グループ全体で国内完結型の事業構造だが、輸出取引も行われている。

子会社化や設備投資で事業基盤を拡充

2025年1月7日、洛東化成工業(決算日10月31日)の株式56.3%を取得し子会社化。同社はバイオスティミュラントや環境配慮型水処理薬剤の開発技術を持ち、アグリ事業・化学品事業とのシナジーが期待される。2024年度の設備投資は固定資産の取得に15億62百万円を投じ、水処理薬剤の生産能力増強を計画。2025年12月期の減価償却費は13億62百万円。中期経営計画では成長事業への積極投資を掲げ、化学品の生産能力増強による増販が2026年度以降の増収要因と見込む。他方、石油事業は需要減退に直面し、化石燃料からの転換圧力が課題。

業界の中での役割は肥料メーカー・水処理薬剤メーカー・建材メーカー・石油販売業者・不動産賃貸業者にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
420億円
営業利益
32億円
営業利益率
7.6%
純利益
33億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

事業別の売上と利益

2025/12
事業売上構成比利益利益率
化学品202億円48.1%23億円11.4%
アグリ119億円28.3%5億円4.2%
建材38億円9.0%2億円5.3%
運輸28億円6.7%3億円10.7%
石油20億円4.8%0億円0.0%
不動産13億円3.1%7億円53.8%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01農業主力

アグリ事業として、肥料(化学肥料・有機質肥料等)の製造・販売、農業関連資材の販売を行う。農業生産者向けに土壌改良や作物生育を支援する製品を供給。

主な製品・サービス2
肥料
化学肥料、有機質肥料など、農作物の生育を促進するための肥料製品。
農業関連資材
農業用の資材(マルチ、育苗培土等)を販売。

02水処理・工業主力

化学品事業として、水処理薬剤(凝集剤、殺菌剤等)や機能性材料(電子材料用薬品等)を製造・販売。上下水道や工場排水処理、工業プロセス向けに供給。

主な製品・サービス2
水処理薬剤
凝集剤、殺菌剤、pH調整剤など、水質浄化や排水処理に用いられる化学品。
機能性材料
電子材料用途や工業用の高機能化学品。

03建材準主力

建材事業として、連結子会社の多木建材(株)が石こうボードを製造・販売。建築物の内装材として供給。

主な製品・サービス1
石こうボード
石膏を主原料とする内装建材。防火性・断熱性に優れる。

04石油副次

石油事業として、連結子会社しき島商事(株)が石油製品の販売を行う。ガソリンスタンド運営等。

主な製品・サービス1
石油製品
ガソリン、軽油、灯油等の販売。

05不動産その他

不動産事業として、当社と連結子会社別府鉄道(株)が商業ビル及び周辺不動産の賃貸を行う。

06運輸その他

運輸事業として、連結子会社多木商事(株)と多木物流(株)が海上及び陸上輸送サービスを提供する。グループ内外の物流を担う。

製品と技術

水処理薬剤:超高塩基度ポリ塩化アルミニウムを主力に

化学品事業の中核製品である水処理薬剤は、上下水道や工場排水の浄化に用いられる。特に同社が開発した超高塩基度ポリ塩化アルミニウムは、従来品比で凝集性能が高く、気候変動による原水水質悪化への対応や環境負荷低減に寄与するとして市場浸透が進む。2025年12月期の販売数量は前期比で増加し、原料価格上昇に伴う販売価格是正も功を奏し、売上高は134億17百万円(前期比11.8%増)に達した。水処理薬剤は化学品事業売上の約66%を占め、同事業の収益基盤を支える。今後は生産能力増強投資によりさらなる増販を計画している。

機能性材料:高純度酸化タンタルと高塩基性塩化アルミニウム

機能性材料分野では、スマートフォン向け高純度酸化タンタルと自動車関連セラミック繊維向け高塩基性塩化アルミニウムが主要製品。高純度酸化タンタルは競争激化により販売数量が減少したが、高塩基性塩化アルミニウムは自動車のEV化トレンドを背景に需要が堅調。2025年12月期の機能性材料売上高は66億19百万円(前期比7.3%増)と増収を確保。同社はアルミニウム化合物やナノ材料なども手掛け、顧客ニーズに応じた開発・拡販を推進する。自動車産業向けはEV化の減速があるものの、中長期的な需要を見据えた技術開発を継続。

アグリ事業:化学肥料・有機質肥料と農業資材

アグリ事業は化学肥料と有機質肥料を製造・販売。主な顧客は農業生産者で、土壌改良や作物生育を支援する。2025年12月期は肥料販売数量の増加と原料高に伴う価格転嫁が奏功し、売上高118億63百万円(前期比10.1%増)、営業利益4億85百万円(同110.9%増)。生産方式の合理化も利益改善に寄与。しかし、農業従事者の高齢化・減少や「みどりの食料システム戦略」による化成肥料使用量削減圧力など構造的な課題に直面。同社は洛東化成との連携によるバイオスティミュラント(植物成長促進剤)の開発など、新たなソリューションを模索している。

建材事業とその他セグメントの製品

建材事業では連結子会社の多木建材が石こうボードを製造。石膏を主原料とする内装建材で、防火性・断熱性に優れる。2025年12月期は新設住宅着工戸数の漸減により販売数量は減少したが、価格改定とエネルギーコスト減少により売上高37億97百万円(前期比2.5%増)、営業利益1億52百万円(同178.7%増)。石油事業はしき島商事がガソリン・軽油・灯油を販売、需要減退に直面しつつも価格上昇で売上高19億63百万円と横ばい。不動産事業はショッピングセンター賃貸、運輸事業は海上・陸上輸送を提供し、それぞれ安定した収益を上げている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

化学のなかでの位置

無機薬品・肥料で国内ニッチ首位

多木化学は無機薬品や肥料を手掛ける中堅化学メーカー。クラレや東洋紡などの総合化学企業と比べ、事業規模は小さいが、特定の無機化学品で国内シェアが高い。クラレは高機能樹脂や繊維でグローバル展開しており、東洋紡はフィルムや機能素材に強み。一方、多木化学は食品添加物や水処理薬品など生活関連分野に注力しており、内需依存度が高い。直近の売上高は増収基調で、営業利益率も改善傾向にあるが、収益規模は限定的。

強み

  • 無機薬品や肥料の特定品目で国内シェアが高く、競合が少ない領域で安定収益を確保。
  • 食品添加物や水処理薬品など生活必需分野が中心で、需要変動が小さく安定成長。
  • 長年の研究開発で培われた無機化学技術により、高品質な製品を提供。
  • 2023年12月期から2025年12月期にかけて売上高が349億円→420億円と増加傾向。

課題

  • 売上の大半が国内向けで、グローバル化が進んでおらず成長の機会を逸している。
  • 同業のクラレや東洋紡に比べ売上高が小さく、スケールメリットを活かしにくい。
  • 営業利益率7%程度と化学業界平均と比べ低く、原価低減や高付加価値化が必要。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

機能性化学の時価総額近傍。太字が多木化学

時価総額で並べると、掲載11社のなかで5番目にあたる。

#企業時価総額PER
14082第一稀元素化学工業604億円23.8倍
25563新日本電工603億円
35302日本カーボン596億円14.3倍
44027テイカ571億円
54025多木化学562億円13.3倍
61663K&Oエナジーグループ562億円14.4倍
74092日本化学工業467億円15.8倍
84611大日本塗料466億円26.7倍
94275カーリット465億円15.5倍
104462石原ケミカル441億円13.4倍
114968荒川化学工業432億円18.8倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(機能性化学)に従っています。

会社の歴史

沿革 0件

令和6年にスタートした中期経営計画2028

多木化学グループは令和6年(2024年)を初年度とする5カ年の「中期経営計画2028」を策定した。基本方針は①成長事業への積極的投資と新事業の創出、②既存事業の深化による収益力向上、③サステナビリティ・トランスフォーメーションの実践、④GRC(ガバナンス・リスク・コンプライアンス)の推進。計画初年度の2024年12月期は売上高389億円、営業利益27億円、ROE6.8%を達成。2年目の2025年12月期は売上高419億77百万円、営業利益31億63百万円、ROE8.1%と目標を上回り、計画最終年度(2028年)の目標を売上高440億円、営業利益35億円、ROE7.0%以上に上方修正した。

令和7年の洛東化成工業の子会社化

令和7年1月7日、多木化学は洛東化成工業(本社:京都府、決算日10月31日)の株式56.3%を取得し連結子会社とした。取得価格は公表されていないが、グループの成長戦略の一環。洛東化成はバイオスティミュラント分野や環境配慮型水処理薬剤の開発に強みを持ち、多木化学のアグリ事業・化学品事業との技術・販売シナジーが期待される。同社の業績は2025年12月期の連結決算に2月から10月の9カ月間を反映。この子会社化により、化学品事業セグメントの売上高は前期比10.3%増の202億12百万円に拡大した。

2012年から2025年にかけての売上高と利益の推移

財務データが開示されている2012年12月期から2025年12月期にかけて、多木化学の連結売上高は概ね増加傾向にある。2012年は333億円、その後2016年には324億円まで減少したが、2018年331億円、2020年302億円と変動し、2022年358億円、2023年349億円、2024年389億円、2025年420億円(計画)と拡大。当期純利益は2012年13億円、2013年14億円、2017年19億円、2022年21億円、2024年23億円、2025年33億円(計画)と増加基調。営業利益は2024年27億円、2025年32億円(計画)。2025年は特にアグリ事業と化学品事業の増収が寄与し、過去最高水準の利益を見込む。

長期ビジョン2050とサステナビリティビジョン2030の策定

多木化学は先行き不透明な経営環境に対応するため、長期ビジョン2050を策定し、「環境、社会、地域に配慮した持続可能な事業戦略の実践」を将来像に掲げる。また、政府の温室効果ガス削減目標を踏まえたサステナビリティビジョン2030を策定し、ESG経営を推進。具体的には、アグリ事業では「みどりの食料システム戦略」に対応した化成肥料使用量削減や未利用資源活用、化学品事業では超高塩基度ポリ塩化アルミニウムの普及による環境負荷低減などに取り組む。これらのビジョンは中期経営計画とも連動し、非財務目標と財務目標の両立を図る。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち3項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 連結売上高中期経営計画2028最終年度まで440億円
  • 連結営業利益中期経営計画2028最終年度まで35億円
  • ROE中期経営計画2028最終年度まで7.0%以上

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    成長事業への積極的投資と新事業創出

    メディカル材料、コラーゲン材料、機能性材料など成長事業に積極投資し早期拡大を図る。自社開発に加え、産官学連携、M&A、海外進出も検討。バカマツタケの事業化推進。

  2. 02

    既存事業の深化による収益力向上

    アグリ事業では生産合理化・物流効率化と周辺領域開拓で事業拡大。水処理薬剤は環境配慮型の市場浸透を進め、気候変動に対応した新薬剤開発で収益機会獲得。不動産はコンパクトシティ化を推進。

  3. 03

    サステナビリティ・トランスフォーメーションの実践

    サステナビリティビジョン2030の4つのマテリアリティに取り組み、気候変動対策、人的資本経営、DX推進により持続的成長と企業価値向上を図る。

  4. 04

    GRCの推進

    ガバナンス、リスク管理、コンプライアンスを一体的に捉え、複雑化する経営環境に対応し責任ある企業活動を推進する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で640人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は665万円で、9期前と比べて+6.6%平均年齢は45.8歳、平均勤続年数は17.0年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年12月575
2017年12月584
2018年12月594
2019年12月62444.017.6598
2020年12月61044.718.0612
2021年12月64944.718.2598
2022年12月64644.717.4599
2023年12月63344.616.9609
2024年12月60044.616.7604447
2025年12月66545.817.0640500

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年12月期・提出会社(単体)
女性管理職比率4.5%
縦線は目安の30%
男性育休取得率70.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)68.5%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社6(国内 6 / 海外 0) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位9)
本社不動産事業 — 兵庫県加古川市他4,360百万円
不動産
本社・研究所 — 兵庫県加古川市2,820百万円
アグリ 化学品 全社(管理間接・研究開発)
本社他 — 兵庫県加古川市他2,077百万円
運輸
本社工場 — 兵庫県加古郡播磨町1,742百万円
アグリ
本社他 — 兵庫県加古川市612百万円
石油
本社・工場 — 滋賀県大津市606百万円
化学品
工場 — 兵庫県加古郡播磨町422百万円
建材
九州工場 — 福岡県北九州市若松区319百万円
化学品
千葉工場 — 千葉県市原市194百万円
化学品
主な関係会社
  • 国内
    しき島商事㈱
    兵庫県 加古川市
    議決権100.0%
  • 国内
    多木建材㈱
    兵庫県 加古川市
    議決権90.1%
  • 国内
    多木商事㈱
    兵庫県 加古川市
    議決権100.0%
  • 国内
    別府鉄道㈱
    兵庫県 加古川市
    議決権100.0%
  • 国内
    多木物流㈱
    兵庫県 加古川市
    議決権100.0%
  • 国内
    洛東化成工業㈱
    滋賀県 大津市
    議決権56.3%
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 補助金
    化学肥料原料調達支援緊急対策事業
    農林水産省 · 2022-10-06
    2.1億円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は420億円営業利益32億円前期と比べると増収増益で、売上が+8.0%、利益が+18.5%。

売上高
+8.0%
420億円
営業利益
+18.5%
32億円
純利益
+43.5%
33億円
営業利益率
7.6%
前期比 +0.7%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高453億円420億円
営業利益35億円32億円
純利益35億円33億円
1株あたり配当¥105¥105

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は235億円、営業利益は23億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+11.9%、営業利益は+35.3%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q8822.33
2023年2Q8833.43
2023年3Q7411.41
2023年4Q997
2024年1Q9355.44
2024年2Q10276.96
2024年4Q194157.713
2025年2Q210178.114
2025年4Q210157.119
2026年2Q235239.819

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2012年12月期からの14期で、売上は333億円から420億円へ1.3倍に増えた。直近期の営業利益率は7.6%。売上は2期、純利益は2期の連続増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2012年12月3332013
2013年12月3412314
2014年12月3392013
2015年12月3362113
2016年12月3241710
2017年12月3222819
2018年12月3312517
2019年12月3271914
2020年12月3022216
2021年12月3283019
2022年12月3583121
2023年12月3491314
2024年12月38927326.923
2025年12月42032387.633

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高420億円のうち、営業利益として残るのは32億円7.6%。営業外の損益と税金を反映した純利益は33億円、売上の7.9%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金75.7%318億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金16.9%71億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益7.6%32億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
24.3%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+0.3pt
7.6%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+2.5pt
7.9%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+1.2pt
8.1%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
5.0%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
3.8%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2025年12月期は営業CFが23億円、投資CFが−11億円で、差し引きのフリーCFは12億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は73億円で、売上の2.1ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2012年12月20−5−151516
2013年12月27−5−232215
2014年12月17−8−8916
2015年12月17−10−4719
2016年12月24−14−21026
2017年12月32−18−71433
2018年12月21−11−51037
2019年12月29−12−51750
2020年12月30−10−62064
2021年12月28−23−5564
2022年12月14−11−5363
2023年12月16−16−12051
2024年12月43−16−42775
2025年12月23−11−151273

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2025年12月期の総資産は657億円。このうち返さなくてよい自己資本が433億円で、自己資本比率は65.3%(業種中央値63.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2012年12月35317817549.7
2013年12月37120516654.4
2014年12月37321116255.7
2015年12月38622216456.5
2016年12月39023215858.5
2017年12月42125616560.6
2018年12月41625216460.1
2019年12月42626316361.5
2020年12月42927115862.7
2021年12月46029416663.5
2022年12月50332118263.5
2023年12月51333917465.9
2024年12月58438020464.9
2025年12月65743322365.3

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
72億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
311億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
48億円
在庫として抱えている分
負債合計
223億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
85
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率15 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

化学 203社との比較

同じ化学の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率203社中33位あたり、逆に低いのは配当利回り203社中158位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
8.1%/中央値 6.9%
P25 4.5%P75 9.9%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
7.6%/中央値 7.3%
P25 4.3%P75 10.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
65.3%/中央値 63.4%
P25 50.5%P75 73.9%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
8.0%/中央値 2.2%
P25 -1.8%P75 5.4%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
1.8%/中央値 2.7%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥5,940で、1年前と比べて+60.6%過去52週の値幅のなかでは85%の位置にある。

¥5,940+1.5%1ヶ月+16.2%1年+60.6%時価総額562億円
過去52週の値幅
安値¥3,480高値¥6,380

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)13.3倍
PER (会社予想)14.2倍
PBR1.05倍
配当利回り1.77%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1か月で18.79%上昇、200日線を37.9%上回る。52週高値6320円に接近し、8月7日に6140円まで上げたが、その後は高値圏で揉み合う。RSIは69.8とやや過熱だが、上昇トレンドは継続。出来高は8月6日に8.8万株と増加、需給は良好。週足で連続陽線となり、強い上昇基調。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 48/100)

PERは13.56倍で業界平均17.74倍を下回るが、PBR1.08倍は平均1.41倍を下回る。配当利回り1.73%は平均2.66%を下回り、収益性ROE8.1%は平均並み。今期予想PER14.5倍とやや上昇する見込みで、割安感は限定的。両面では配当利回りの低さがネック。

指標この会社業種平均
PER (実績)13.3倍17.8倍
PER (予想)14.2倍
PBR1.05倍1.41倍
ROE8.1%7.4%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

半導体材料市場の成長を追い風に、業績は拡大傾向にある。強気派は、半導体の微細化や3D化に伴い高純度薬液の需要が増加し、同社の技術力が評価されるとみる。また、業績予想の増益率の高さやPERの割安感を指摘する。一方、弱気派は半導体市況の変動リスクや、競争激化による価格低下を懸念する。さらに、原材料価格の高騰が収益を圧迫する可能性があり、ROEの低さも課題とみる。

プラスに働く材料7
  • 半導体需要拡大

    半導体洗浄用薬液など電子材料向けが成長、売上高は2024年度に増収

  • 高付加価値品比率

    精密化学品は高収益で、全体の収益性を押し上げる

  • 業績予想の増益

    2025年12月期は純利益33億円と前期比約43%増の見込み

  • 2025年12月期の営業利益32億円と最高益決算発表後影響

    営業利益は27億円から32億円へ増加し、売上高も420億円と過去最高。

  • 売上高が349→389→420億円と拡大通年影響

    3期連続で売上高が増加し、2025年12月期は420億円。

  • 営業利益率が7.62%へ改善通年影響

    営業利益率は6.94%から7.62%へ0.68ポイント改善。

  • 株価は1年で64.95%上昇過去実績影響

    株価が1年間で約65%上昇し、上昇トレンドが続いている。

マイナスに働く材料7
  • 半導体市況変動

    需要サイクルの影響を受け、業績が乱高下するリスク

  • 競争激化

    同業他社との価格競争が激しく、利益率の低下懸念

  • ROEの低さ

    ROEは8%台と資本効率が高くなく、株主還元余地に疑問

  • 予想PER14.5倍は現行13.56倍から悪化決算発表後影響

    予想PERが14.5倍と現行の13.56倍を上回り、割高感。

  • 売上高の伸び率が11%→8%に減速通年影響

    2024年12月期は前年比11%増、2025年12月期は8%増と増収率が鈍化。

  • ROE8.1%と資本効率は限定的継続影響

    ROE8.1%は2桁に届かず、資本効率の改善が課題。

  • 配当利回り1.73%と低水準継続影響

    配当利回りは1.73%と相対的に低く、インカム需要には不十分。

次の決算で確かめる点
半導体向け売上高
成長の核となる分野で、需要動向を直接反映する
営業利益率
高付加価値品の構成比や価格競争の影響を測る
研究開発費
新製品開発が今後の競争力を左右する

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり105で、前期から+36.4%いまの株価に対する利回りは1.77%。増配か配当維持が2年続いている。

年間配当
¥105
1株あたり
配当利回り
1.77%
いまの株価に対して
配当性向
21.7%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
2年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2016年12月3546.5
2017年12月387.121.2
2018年12月80113.324.4
2019年12月40−50.027.7
2020年12月4512.529.4
2021年12月5011.125.2
2022年12月500.020.7
2023年12月500.030.5
2024年12月5510.023.9
2025年12月7536.421.7

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥105

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ5,416人。区分でいちばん多いのは個人・その他43.0%。グループ会社や銀行などの安定株主が49.0%を占め、残る51.0%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年12月%2021年12月%2022年12月%2023年12月%2024年12月%2025年12月%
個人・その他33.634.336.440.141.143.0
金融機関34.934.033.630.930.826.8
事業法人28.628.227.826.523.322.2
自己株式8.68.58.410.510.411.8
外国法人2.22.61.31.41.85.3
証券会社0.70.90.91.13.02.7
外国人個人0.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行 株式会社(信託口)6.57
02三菱UFJ信託銀行株式会社3.19
03株式会社中国銀行3.02
04株式会社百十四銀行2.51
05日本マタイ株式会社2.36
06株式会社イトーヨーカ堂2.11
07有限会社フォレスト企画1.98
08あいおいニッセイ同和損害保険株式会社1.88
09株式会社三井住友銀行1.79
10損害保険ジャパン株式会社1.71

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近2
  • 2026-08-17
    アセット・バリュー・インベスターズ・リミテッド(Asset Value Investors Limited)
    新規の大量保有報告
    6.08%
    +1.08pt
  • 2026-07-21
    アセット・バリュー・インベスターズ・リミテッド (Asset Value Investors Limited)
    新規の大量保有報告
    5.00%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+533%、1株純資産は14期で+533%。直近期のROEは8.1%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2012年12月628127.97.823.0
2013年12月3294,6717.511.623.5
2014年12月1472,4006.212.433.4
2015年12月1532,5236.212.028.0
2016年12月1212,6374.716.346.5
2017年12月2202,9527.913.021.2
2018年12月2022,8976.927.724.4
2019年12月1583,0345.329.727.7
2020年12月1803,1155.936.129.4
2021年12月2213,3786.826.225.2
2022年12月2383,6896.719.220.7
2023年12月1573,9954.120.530.5
2024年12月2714,4686.412.723.9
2025年12月3895,1438.19.821.7

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

2025/12期の役員報酬は総額276百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約5倍にあたる。

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円株式報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)7176421823734
社外取締役523235
取締役(社内)1161616

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容449字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)が営んでいる主な事業内容(セグメント情報の事業区分)と事業を構成する当社及び関係会社(子会社15社、関連会社4社)の当該事業に係わる位置づけは次のとおりであります。 アグリ事業 当社が肥料を製造・販売、農業関連資材などを販売しております。 化学品事業 当社が水処理薬剤、機能性材料などを製造・販売しております。 なお、令和7年1月7日に洛東化成工業㈱(決算日10月31日)を株式取得により子会社化し、化学品事業に加えました。 建材事業 連結子会社である多木建材㈱が石こうボードを製造・販売しております。 石油事業 連結子会社であるしき島商事㈱が石油の販売などをしております。 不動産事業 当社と連結子会社である別府鉄道㈱が商業ビル及びその近隣などの不動産を賃貸しております。 運輸事業 連結子会社である多木商事㈱と多木物流㈱が海上及び陸上輸送などをしております。 [事業系統図] 以上述べた事項を事業系統図に示すと、次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題3,172字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社グループは、グループ理念「創業者精神に則り、自然と環境を守り、確かな価値の創造を通じて、豊かな社会の実現に貢献」のもと、企業の持続的発展と企業価値の向上を図り、株主、取引先、従業員、地域社会等からの信頼と期待に応えるとともに、法令その他の社会的規範を遵守し、公正で健全な企業活動を行い、社会の発展に貢献することを経営の基本方針としております。また、先行きが不透明で予測が困難な状況下、将来のありたい姿を「環境、社会、地域に配慮した持続可能な事業戦略の実践」と明確化した「長期ビジョン2050」を構築し、長期的な成長に向けた取り組みを進めることとしております。 政府の掲げる温室効果ガス削減目標を踏まえた非財務に関する取り組みについては「サステナビリティビジョン2030」を策定し、持続可能な社会の実現に貢献していくこととしております。ESGに配慮し、社会課題の解決と企業価値の向上を両立すべくグループ一丸となって取り組んでまいります。 (2) 経営環境 当社グループを取り巻く経営環境は、製品需要は概ね堅調に推移しているものの、資源価格の高騰や為替レートの影響による原燃料価格の変動などによる事業活動への影響が懸念されます。また、気候変動への対応をはじめとするサステナビリティの取り組みについては、新たなリスク及び収益機会について適時・適切に対処していくことで、当社グループの持続的成長につなげていく必要があります。なお、事業別の経営環境については以下のとおりです。 アグリ事業は、農業従事者の高齢化と減少に歯止めがかからない中、令和6年改正の「食料・農業・農村基本法」による「食料安全保障」と「環境と調和のとれた食料システムの確立」の基本理念のもと、2050年に向けた「みどりの食料システム戦略」に基づく化成肥料の使用量削減や国内未利用資源の活用などがさらに推し進められ、アグリ事業を取り巻く環境は重要な転換期を迎えています。このような中、肥料をはじめとした国内のアグリ事業は将来を見据えた収益構造の改革が求められています。 化学品事業の水処理薬剤は、国際的な需給バランスの変動や円安に伴う原料高、働き方改革に伴う物流運賃の上昇などコストの上昇が懸念される中、国内需要は好調に推移し、気候変動などによる原水の水質悪化、環境負荷低減の観点から、当社が開発した超高塩基度ポリ塩化アルミニウムの市場への浸透が進んできております。 化学品事業の機能性材料は、自動車産業においてEV化への流れはやや減速したものの、将来にわたるEV化のトレンドは継続しており、またスマートフォンなど移動体通信の技術革新も予想され、先行きは依然不透明であります。 建材事業は、石こうボード出荷量と関連性の高い新設住宅着工戸数の漸減が予想されているほか、将来にわたり燃料価格をはじめとした製造コストの上昇が懸念されます。 石油事業は、自動車のEV化、気候変動への対応強化に伴う化石燃料からの燃料転換等により、需要の減退が予想されています。 不動産事業は、ショッピングセンターが堅調に推移しているものの、電子商取引が台頭する中、実店舗販売を取り巻く環境は厳しさを増しております。 運輸事業は、景気の先行きが不透明な中、荷動きの動向にも不確実性があります。 (3) 経営戦略等 当社グループにおいては令和6年を初年度とする5カ年の「中期経営計画2028」の2年目が終了いたしました。「中期経営計画2028」では、①成長事業への積極的投資と新事業の創出、②既存事業の深化による収益力向上、③サステナビリティ・トランスフォーメーションの実践、④GRCの推進、を基本方針としております。令和7年度は、肥料及び水処理薬剤の販売数量の増加、原料価格の上昇に伴う販売価格の値上がりが進んだことに加え、各セグメントの事業が堅調に推移しました。その結果、当社グループの業績は、連結売上高419億77百万円、連結営業利益31億63百万円、ROE8.1%となりました。令和8年度は、成長戦略の一環である「水処理薬剤の生産能力増強」に伴う増販などが寄与し、当初目標を上回る見通しにあります。 また「中期経営計画2028」の最終年度の経営目標につきましては、連結売上高440億円、連結営業利益35億円、ROE7.0%以上に上方修正しております。引き続き積極的な成長投資と適切な資本政策を両立させ、持続的な企業価値向上に邁進してまいります。 なお、令和7年1月7日に洛東化成工業株式会社の株式の56.3%を取得して子会社化しました。同社の株式取得は、当社グループの主要セグメントであるアグリ事業におけるバイオスティミュラントや化学品事業における環境に配慮した水処理薬剤の開発、さらに新たな研究開発において事業シナジーを発揮することが期待されており、長期ビジョンの達成に向けて強力な推進力の一つとなると考えております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 企業が持続的に成長するためには、事業の競争力を高めて収益を確保するとともに、社会や環境の問題に真摯に向き合い、課題解決に貢献することは、企業価値を本質的に高める上で必要な要素であります。「中期経営計画2028」では4つの基本方針を掲げ、財務・非財務の両面から企業価値の向上に取り組んでまいります。 ① 成長事業への積極的投資と新事業の創出 成長事業に対しては、積極的な投資によって事業の早期拡大を実現していきます。メディカル材料、コラーゲン材料は、品質や機能の向上によりライフサイエンス分野への展開を推進します。アルミニウム化合物やナノ材料などの機能性材料は顧客ニーズや技術動向を踏まえ開発と拡販に取り組みます。完全人工栽培に成功した「バカマツタケ」は、引き続き事業化に向け課題解決に取り組んでまいります。また、新事業・新商品の創出に関しては、自社開発に加え、産官学連携、M&A、海外進出などについても積極的に検討してまいります。 ② 既存事業の深化による収益力向上 アグリ事業は、国内需要のさらなる縮小が予想される中、生産の合理化、物流の効率化などの取り組みの徹底に加え、農業関連の周辺領域の開拓により事業の拡大に努めます。化学品事業の水処理薬剤は、環境配慮型の水処理薬剤の市場浸透が進んできており、引き続き拡販に努めるとともに、気候変動に伴う水質の変化に対応した薬剤の開発等により新たな収益機会の獲得を目指します。不動産事業は、事業拡大と地域社会への貢献の両立を目指し、自社開発エリアを中心としたコンパクトシティ化に取り組んでまいります。 ③ サステナビリティ・トランスフォーメーションの実践 「サステナビリティビジョン2030」で定めた4つのマテリアリティ、重要課題への取り組みを推進します。 特に温室効果ガス削減を含む気候変動への対応、人的資本経営の推進、DXの推進など、当社グループの持続的な成長、発展に向けた取り組みにより企業価値の向上を図ります。 ④ GRCの推進 進展するビジネスのグローバル化、ICTの急速な発達など、企業を取り巻く経営環境の変化がますます激しくなる中、対応すべきリスクや要求されるコンプライアンスも複雑化・多様化してきております。ガバナンス(G)、リスク管理(R)、コンプライアンス(C)を一体的に捉え、責任ある企業活動を推進します。
事業等のリスク7,296字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 当社グループにおけるリスク管理の体制と枠組みは、「危機管理方針」に基づいており、危機管理委員会において、当社グループに関する経営リスクの抽出・評価を行い、重大リスクの未然防止策や危機発生時の対応策等を策定するなど、グループ各社が連携してリスク管理やリスク対応力の向上に努めています。そして、経営会議及び取締役会において、事業及び投資に係るリスクの総合的かつ多面的な検討のほか、重点的に管理すべきリスクの評価・管理などをそれぞれ行っております。 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下「経営成績等」という。)に重要な影響を与える可能性があると当社グループが認識しているリスクのうち、投資者の判断に重要な影響を与える可能性があると考えられる主な事項は、以下のとおりです。ただし、これらのリスクは必ずしもそれぞれ独立して存在するものではなく、ある事象の発生に伴って、ほかの様々なリスクが増大する可能性があります。また、記載したリスク以外にも投資者の判断に重要な影響を与える事項が発生する可能性があります。 なお、以下の(1)から(5)までの各区分に記載のリスクの順序は、当該リスクが現実化した場合の影響度やその蓋然性をそれぞれ5段階評価(下図参照)の上、経営会議及び取締役会において総合的に評価した結果に応じた順序としております。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 影響度評価   蓋然性評価 5   高い   高い 4   やや高い   やや高い 3   中   中 2   やや低い   やや低い 1   低い   低い (1) 経営環境に関するリスク ① 事業環境の変動(影響度評価:4、蓋然性評価:4) 当社グループを取り巻く事業環境において、国内外の経済情勢や業界再編等の変動が、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。 特に、化学品事業のうち機能性材料の製品群は、中間原材料であり、最終製品の市況の変化により、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、各担当部門において、業界、市況及びユーザーの動向を可能な限り確認し、速やかに必要な情報を関係部門と共有することなどにより、それぞれの対応に遅れが出ないよう注力しております。 また、不動産事業では、経済情勢や事業環境の変化等に伴うテナントからの賃料収入の減少により、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、リニューアルやリノベーションを行うことで常に商業施設としての価値の維持・強化に努めております。 ② エネルギーコスト(影響度評価:4、蓋然性評価:5) 当社グループが生産・販売にあたって購入する石油・ガスの価格は、中東情勢や世界経済の変動の影響を受け、急激な価格変動を起こすことがあります。これらの価格が急激に上昇することによりエネルギーコストが高騰した場合、製品価格への転嫁が遅れることなどにより、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。また中長期的には、気候変動問題解決のため環境規制の強化策として、炭素税等が導入された場合、エネルギーコストの上昇につながる可能性があります。当該リスクへの対応策として、エネルギー管理の徹底・強化及びエネルギーのベストミックスに関する取り組みなどを行っておりますが、状況によっては当社グループの生産・販売活動への影響を十分に回避できない可能性があります。なお、当社グループは、脱炭素社会・カーボンニュートラルの実現に貢献するため、TCFD提言に基づいた情報開示を行っております。今後、シナリオ分析を進め情報開示を拡充していくとともに、策定したロードマップに沿って、脱炭素エネルギーの調達や省エネルギー施策などへの投資・資源配分などを通じて気候変動問題への対応に努めてまいります。 ③ 為替レートの変動(影響度評価:3、蓋然性評価:4) 当社グループが購入する主要原料の多くが輸入品であるため、為替レートの変動の影響を受ける場合があります。当該リスクへの対応策として、為替レートの動向・見通しを確認しつつ、購入の時期、数量を見極め、適宜調整するなどしております。また、一部の原料購入分については為替予約を行い、変動リスクを抑えるよう努めております。しかし、これにより当該リスクを完全に回避できる保証はなく、為替レートが大きく円安に振れ、それが継続した場合、コスト上昇分を吸収しきれないことや競争激化などで価格転嫁できないことにより、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。 ④ 原材料の確保(影響度評価:4、蓋然性評価:4) 当社グループが購入する原料、資材、燃料等は、海外の需給バランスの影響を受けるものが多くあり、当該リスクへの対応策として、国内外の複数の取引先からの購入を行い、当社工場や国内の外部倉庫等に需要に応じた一定量の在庫を維持するなど、原材料価格の変動リスクを低減するための調整、及び原材料の安定調達に努めております。しかし、各国の政策変更、情勢悪化や輸出規制による供給不足、需要拡大による原材料価格の高騰が発生した場合や戦争、暴動、テロ、自然災害、感染症や伝染病等の蔓延、気候変動その他環境規制、ストライキ等により供給が中断及び制限された場合は、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。 ⑤ 風評等(影響度評価:1、蓋然性評価:1) 当社グループの商品・サービス等に関連した、悪意のある風評・風説(以下、「風評等」という。)や、不正確または不十分な情報に基づくネガティブな報道等に起因する風評等が、それが事実であるか否かにかかわらず、当該商品・サービス等に対する信頼を毀損し、それが当社グループ全体に対する社会的信用にも影響を与えるような場合には、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、風評被害への対応マニュアル等を定めておりますほか、平時から関係部門が風評等に関する情報の把握に努めております。 (2) 経営戦略に関するリスク ① 技術革新(影響度評価:5、蓋然性評価:4) 当社グループの製品のうち、機能性材料の主要販売先は、技術革新の激しい業界であり、新規技術が開発されることにより、市場構造が急速に変化する場合があります。それに伴って、当社製品の競争力が著しく低下し、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。また、水処理薬剤など、上記以外の業界向け製品についても、競争力の高い代替製品の出現が、同様の影響を与える可能性があります。これらのリスクへの対応策として、将来の技術革新の方向性を注視し、次世代の技術に必要とされる機能性材料の開発などを進めてまいります。 ② 研究開発(影響度評価:4、蓋然性評価:3) 当社グループは、「研究開発は企業価値向上の原動力」と位置づけ、新製品・新技術の研究開発に注力しております。しかしながら、当社グループの研究開発は、新規事業の創出のための研究を含んでいるため、研究開発期間が長期間にわたる場合があり、また、研究開発活動の結果が目標と大きく乖離するような場合には、競争力が低下し、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、研究マネジメントの徹底により、研究開発の案件ごとに進捗状況や見通しを厳しく管理し、必要に応じて当該研究開発案件の継続可否、方向修正等の判断を行うこととしております。 (3) 事業運営に関するリスク ① 自然災害及び感染症(影響度評価:5、蓋然性評価:5) 当社グループでは、自然災害及び感染症に関するリスクへの対応策として、自然災害や新型インフルエンザ等の感染症への対策等を定めておりますが、事業継続計画(BCP)の想定を超える大規模な地震や大雨、高潮等の自然災害や新型インフルエンザ等の未知の感染症による製造の中断、物流ルートの寸断などにより、製品の供給が長期間にわたって滞った場合、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。 ② 事故等による操業停止(影響度評価:5、蓋然性評価:2) 当社グループは、組織的な労働安全衛生体制及び保安防災管理体制の構築・運用並びに設備の保全・保守等の対応策により、労働災害及び生産設備等の事故防止に取り組んでおります。しかしながら、重篤な労働災害や重大な火災・爆発・漏洩事故等の不測の事態が発生することを完全に防止することはできません。また、重大な事故等に至らない状況においても、安全、環境、製品の品質等を確保するために操業を停止しなければならない場合があります。これらのリスクが顕在化し、当社グループのいずれかの設備における一時的または長期にわたる操業の停止があった場合、製品によっては代替生産が難しいものもあるため、供給に支障をきたす可能性があり、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。 ③ 情報セキュリティ(影響度評価:4、蓋然性評価:3) 当社グループの事業活動における情報システム・ネットワークへの依存度は年々高まっており、その対応策として、シンクライアント化、クラウドの利用等、セキュリティの高度化等により、システムやデータの保護に努めておりますが、自然災害等に伴う停電やコンピューターウイルスへの感染、ハッキング等により、ネットワーク障害、情報漏洩が発生する可能性があります。これらのリスクが顕在化した場合、事業活動に支障をきたし、当社グループに対する社会的信用に影響を与える場合があるほか、多額のコストが発生し、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。また、当社グループは、システムの運用やメンテナンス等の一部を第三者に委託しているため、システムの不具合等について、当社グループのみでは対処できない可能性があります。加えて、情報インフラの構築、運用、拡張に係るシステム投資や維持費用が、将来大幅に増加する可能性があります。 ④ 製造物責任(影響度評価:4、蓋然性評価:2) 当社グループでは、製造する各種製品の販売にあたり、製造物責任に関するリスク検討を確実に実施することで、製造物責任に関する問題の未然防止を図っております。しかしながら、すべての製品について欠陥がなく、製造物責任に関する問題が発生しないという保証はありません。製造物責任に基づく損害賠償については、PL保険に加入し、万一の事態に備えておりますが、賠償額が保険の補償範囲を超える大規模な製造物責任につながるような製品の欠陥が発生した場合には、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、品質保証体制を整備し、品質方針に基づく品質管理を徹底しておりますほか、関係部門が平時から潜在的なリスクの把握に努めております。 ⑤ 内部統制(影響度評価:2、蓋然性評価:1) 当社グループは、財務報告の信頼性を確保するための体制を整備・運用するとともに、継続的な改善により内部統制システムの強化に努めております。しかしながら、内部統制システムが有効なものであっても、役職員の悪意または重大な過失に基づく行動など、様々な要因により機能しなくなる可能性があります。 また当社グループは、業務の有効性と効率性を確保するための体制についても整備・運用するとともに、継続的な改善を図っております。しかしながら、内部統制システム構築時点では想定していなかった非定型な取引や事業・社会環境等の変化に、当社グループ内の組織・機能が適切に対応できず、構築された業務プロセスが十分に機能しない可能性があります。 これらの事象に適切に対処できない場合、将来的に法令違反等の問題が発生する可能性があり、それに伴い、当社グループの社会的信用の失墜により事業に影響が生じる、または課徴金や罰金、損害賠償等の支払いが生じることにより、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 以上のとおり、内部統制システムには本質的に内在する固有のリスク把握には限界があるため、その目的が完全に達成されることを保証するものではありませんが、これらのリスクへの対応策として、コンプライアンス教育を含む不正防止策の強化・徹底及びその不断の見直しによる改善のほか、平時より業務プロセスの機能不全につながるような潜在的リスクの把握に努めております。 (4) 経理・財務に関するリスク ① 棚卸資産(影響度評価:2、蓋然性評価:4) 当社グループの棚卸資産の評価方法は、総平均法による原価法(収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)であります。当社グループが保有する棚卸資産について、市場価格の下落等により多額の簿価切下げが発生し、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、各担当部門において販売計画、製品在庫、原料在庫及び原料購入の適正化等をそれぞれ実施しております。 ② 有価証券の減損(影響度評価:2、蓋然性評価:3) 当社グループは、株式市場の変動の影響を受ける有価証券を保有しております。当社グループが保有する有価証券の市場価格の大幅な下落等により、減損損失が発生し、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、保有目的が純投資目的である株式については、株式市場の変動を踏まえ機動的に売却できる体制としているほか、保有目的が純投資目的以外である投資株式については、定期的に保有の合理性を検証し、適宜縮減する方針としております。 ③ 固定資産の減損(影響度評価:3、蓋然性評価:2) 当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。将来、当社グループが保有する固定資産について、経営環境の著しい悪化等による収益性の低下や市場価格の下落等により減損損失が発生し、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、定期的に減損テストを実施することにより、潜在的な減損リスクの把握や販売計画の適正化、減損が必要な事態となる前の売却等の見極めに努めております。また、必要に応じて不動産鑑定評価などを実施しております。 ④ 繰延税金資産(影響度評価:2、蓋然性評価:2) 当社グループは、将来の課税所得に関する予測・仮定に基づき、繰延税金資産の回収可能性の判断を行っております。将来の課税所得の予測・仮定を変更した場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。また、税制改正に伴い、税率変更等が実施された場合は、繰延税金資産の計算の見直しが必要となり、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、関係部門が平時から監査法人と十分にコミュニケーションをとり、潜在的な税務リスクの把握に努めております。 (5) 法務・知財に関するリスク ① 訴訟等(影響度評価:3、蓋然性評価:2) 当社グループは、国内及び海外における事業活動の中で、訴訟、係争、その他の法的手続きの対象となる可能性があり、将来重要な訴訟等が提起された場合、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、コンプライアンス研修を定期的に実施するほか、関係部門が平時から潜在的な訴訟リスクの把握に努め、必要に応じて外部専門家と連携するなどしております。 ② 知的財産(影響度評価:3、蓋然性評価:1) 当社グループは、独自の技術やノウハウを蓄積し、競争力の強化を図ってまいりましたが、係る技術やノウハウは、厳正な管理を行っているものの、予期しない事態により外部へ流出する可能性があります。加えて、第三者が当社グループの知的財産を不正に使用して類似商品を製造する可能性があります。また将来、知的財産に係る紛争が生じ、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応策として、関係部門が平時から潜在的な知財紛争リスクの把握に努め、必要に応じて外部専門家と連携するなどしております。また、役職員の退職にあたっては、係る技術やノウハウが社外に流出することを防ぐため、秘密保持契約を締結するなどしております。さらに、これらのリスクへの対応策の実効性を上げるため、知的財産保護についての教育を継続して行っております。 ③ 法規制等(影響度評価:3、蓋然性評価:3) 当社グループに関連する法令等に関しては、国内外において大幅な変更や規制の強化等が行われる可能性があります。特に、温室効果ガス排出の規制強化や炭素税などの新しい法規制・政策が導入される可能性があり、係る法令の改変が、当社グループの事業活動に支障をきたす場合があります。また、諸法令に基づき当社グループが受けている許認可等について、現時点においては、それら法規制等に基づく許認可等が取消しとなるような事由は発生しておりませんが、将来、何らかの理由により取消事由等に該当し、事業活動の制限や新たなコストが発生した場合、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。 これらのリスクへの対応策として、関係部門が係る法令の改変に関する最新の情報を収集し、また許認可等の状況を定期的に確認することにより、必要に応じて迅速に対応できる体制としております。
経営成績の分析 (MD&A)5,924字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、経済社会活動の正常化が進む中で、各種政策の効果もあって、緩やかに回復しているものの、物価の上昇や通商政策などアメリカの政策動向、金融資本市場の変動による下振れリスクの影響など不透明な状況で推移しました。 このような環境の中、当社グループにおいては令和6年1月から推進している「中期経営計画2028」に基づいて、既存事業の収益力向上などに努めた結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。 a.財政状態 当連結会計年度末における資産合計は、656億53百万円となり、前連結会計年度末に比べ72億50百万円増加いたしました。 当連結会計年度末における負債合計は、223億24百万円となり、前連結会計年度末に比べ18億81百万円増加いたしました。 当連結会計年度末における純資産合計は、433億28百万円となり、前連結会計年度末に比べ53億68百万円増加いたしました。 b.経営成績 当連結会計年度の売上高は419億77百万円(前期比7.9%増)、営業利益は31億63百万円(前期比18.6%増)、経常利益は37億80百万円(前期比19.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は32億77百万円(前期比42.5%増)となりました。 なお、洛東化成工業株式会社(決算日10月31日)が当社連結子会社となったことを受けて、当社グループ化学品事業として、同社の令和7年2月から10月の9カ月間の業績を反映させております。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。 (アグリ) 肥料の販売数量が増加したことや、販売価格が原料価格の上昇により値上がりし、売上高は118億63百万円と前期に比べ10.1%の大幅な増加となり、加えて生産方式の合理化などにより、営業利益は4億85百万円と前期に比べ110.9%の大幅な増加となりました。 (化学品) 水処理薬剤は、超高塩基度ポリ塩化アルミニウムの販売数量が増加したことに加え、原料価格の上昇に伴う販売価格の是正に努めたことにより、売上高は134億17百万円と前期に比べ11.8%の大幅な増加となりました。 機能性材料は、スマートフォン向け高純度酸化タンタルの販売数量が競争の激化により減少したものの、自動車関連セラミック繊維向け高塩基性塩化アルミニウム等の販売数量が好調に推移し、売上高は66億19百万円と前期に比べ7.3%の増加となりました。 その他化学品の売上高は1億75百万円と前期に比べ11.4%の増加となりました。 それらの結果、売上高は202億12百万円と前期に比べ10.3%の大幅な増加となり、営業利益は23億12百万円と前期に比べ10.8%の大幅な増加となりました。 (建材) 石こうボードの販売数量は減少したものの、販売価格が上昇したことにより、売上高は37億97百万円と前期に比べ2.5%の増加となり、加えてエネルギーコストの減少などにより、営業利益は1億52百万円と前期に比べ178.7%の大幅な増加となりました。 (石油) 燃料油の販売数量は需要の減退により減少したものの、販売価格が値上がりしたことにより、売上高は19億63百万円と前期に比べ0.3%の増加となり、加えて販売費及び一般管理費の削減などにより、営業利益は16百万円と前期に比べ28.1%の大幅な増加となりました。 (不動産) ショッピングセンターの賃料収入は前期並みに推移したものの、賃貸物件の減少などにより、売上高は13億15百万円と前期に比べ1.8%の減少となり、営業利益は7億21百万円と前期に比べ2.0%の減少となりました。 (運輸) 物品販売は減少したものの、貨物輸送量や荷役量が増加したことにより、売上高は28億26百万円と前期に比べ0.5%の増加となり、営業利益は3億8百万円と前期に比べ3.9%の増加となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは23億10百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは10億56百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは14億55百万円の支出となり、その結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末残高に比べ2億2百万円減少し、72億56百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 売上債権の増加による資金の減少が9億68百万円、棚卸資産の増加による資金の減少が9億63百万円、その他の資産の増加による資金の減少が3億33百万円、法人税等の支払が12億79百万円ありましたが、税金等調整前当期純利益43億74百万円、減価償却費13億62百万円、仕入債務の増加による資金の増加が7億52百万円あったことなどにより、23億10百万円の資金の増加(前年同期は43億43百万円の増加)となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資有価証券の売却による収入が8億40百万円ありましたが、固定資産の取得による支出が15億62百万円あったことなどにより、10億56百万円の資金の減少(前年同期は16億13百万円の減少)となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 自己株式の取得による支出が7億円、配当金の支払による支出が4億66百万円あったことなどにより、14億55百万円の資金の減少(前年同期は3億52百万円の減少)となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称     当連結会計年度 (自 令和7年1月1日  至 令和7年12月31日)     前年同期比(%) アグリ(百万円)   11,539   107.4 化学品(百万円)   20,425   113.3 建材(百万円)   3,783   102.3 石油(百万円)   1,927   100.2 不動産(百万円)   1   30.9 運輸(百万円)   412   84.2 合計(百万円)   38,089   109.2 (注)1.金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。 2.上記の金額には、外注製品受入高が含まれております。 b.受注実績 製品の大部分について、需要予測をもとに見込生産方式を採用しております。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称     当連結会計年度 (自 令和7年1月1日  至 令和7年12月31日)     前年同期比(%) アグリ(百万円)   11,863   110.1 化学品(百万円)   20,212   110.3 建材(百万円)   3,797   102.5 石油(百万円)   1,963   100.3 不動産(百万円)   1,315   98.2 運輸(百万円)   2,826   100.5 合計(百万円)   41,977   107.9 (注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。 2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.経営成績等 1) 財政状態 (資産合計) 当連結会計年度末の総資産は、656億53百万円(前期比72億50百万円増)となりました。流動資産は、現金及び預金が2億92百万円減少しましたが、受取手形及び売掛金が7億16百万円、電子記録債権が3億94百万円、商品及び製品が7億99百万円、原材料及び貯蔵品が2億73百万円、流動資産のその他が3億70百万円それぞれ増加したことなどにより、298億16百万円(前期比25億42百万円増)となりました。固定資産は、有形固定資産が7億80百万円、投資有価証券が35億85百万円それぞれ増加したことなどにより、358億36百万円(前期比47億7百万円増)となりました。 (負債合計) 負債の部は、退職給付に係る負債が3億50百万円減少しましたが、支払手形及び買掛金が7億75百万円、繰延税金負債が15億29百万円それぞれ増加したことなどにより、223億24百万円(前期比18億81百万円増)となりました。 (純資産合計) 純資産の部は、自己株式の取得などにより6億11百万円減少しましたが、利益剰余金が28億11百万円、その他有価証券評価差額金が24億38百万円、退職給付に係る調整累計額が2億70百万円、洛東化成工業株式会社を新たに連結子会社化したことなどにより、非支配株主持分が3億62百万円それぞれ増加したことなどにより、433億28百万円(前期比53億68百万円増)となりました。 2) 経営成績 (売上高及び営業利益) 売上高は419億77百万円(前期は389億16百万円)、営業利益は31億63百万円(前期は26億68百万円)となりました。 (経常利益) 営業外収益は6億51百万円と前連結会計年度に比べ1億30百万円の増加、営業外費用は34百万円と前連結会計年度に比べ6百万円の増加となり、経常利益は37億80百万円(前期は31億61百万円)となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益) 特別利益は6億97百万円と前連結会計年度に比べ1億9百万円の減少、特別損失は1億4百万円と前連結会計年度に比べ6億2百万円の減少、法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合わせた税金費用は10億81百万円と前連結会計年度に比べ1億17百万円増加し、親会社株主に帰属する当期純利益は32億77百万円(前期は22億99百万円)となりました。 b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの経営に影響を及ぼす可能性のある要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。これらのリスクの回避に努めるとともに発生した場合の対応に万全を期してまいります。 c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは、企業の持続的発展と企業価値の向上を実現するためには、株主資本の有効活用が不可欠であると考え、売上高、営業利益に加えてRОEを重要な指標の一つとして位置づけております。 当社グループでは、令和6年から5カ年を対象とする「中期経営計画2028」をスタートさせ、①成長事業への積極的投資と新事業の創出、②既存事業の深化による収益力向上、③サステナビリティ・トランスフォーメーションの実践、④GRCの推進、を基本方針とし、連結売上高440億円、連結営業利益35億円、ROE7.0%以上を最終年度の経営目標として定めております。 d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 a.キャッシュ・フローの状況 当社グループは、営業活動によって得られた資金を、市場環境や資本効率等を総合的に勘案し、更新投資及び成長投資、手元資金、株主還元等に適切なバランスで配分し、また必要に応じて追加の資金を財務活動によって調達することをキャッシュ・フローの基本方針としております。なお、更新投資は生産設備の更新及び合理化に、成長投資は研究開発及びそれに伴う設備投資並びに人材獲得・育成等に、手元資金は運転資金、財務基盤の強化等に、株主還元は配当金の支払等に充当しております。 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 同期間における営業活動によるキャッシュ・フローは23億10百万円の収入であり、投資活動によるキャッシュ・フローは固定資産の取得等により10億56百万円の支出及び財務活動によるキャッシュ・フローは自己株式の取得による支出、配当金の支払等により14億55百万円の支出となったことから、当連結会計年度における連結ベースの資金は、前連結会計年度から2億2百万円減少し、72億56百万円となっております。 b.資本の財源及び資金の流動性 当社グループは、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、設備投資資金については長期借入金での調達をしております。また、多額の資金需要が発生した場合には、これらに加えエクイティファイナンス等による調達手段についても検討することとしております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間の収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを行っております。ただし、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っておりますので、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。 なお、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものはありません。

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出典

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