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日経平均64,214.48-111NYダウ53,686.11+624ドル円155.8-3NASDAQ26,584.06+366S&P 5007,747.71+81SOX 指数11,352.13+139/3終値

荒川化学工業

ARAKAWA CHEMICAL INDUSTRIES, LTD.4968 · Prime · 化学

ロジン・テルペン系樹脂から派生した機能性化学品の総合メーカー。印刷インキ、塗料から半導体洗浄まで広い業界に供給。

概要

荒川化学工業は大阪市に本社を置く中堅化学メーカーで、粘着・接着剤用樹脂、印刷インキ用樹脂、製紙用薬品、電子材料用ファインケミカルなどを手掛ける。1956年の改組を機に事業を拡大し、現在は15社の連結子会社で構成される。2026年3月期売上高821億円、営業利益25億円と回復基調にある。

四つの事業セグメントで構成される化学品ポートフォリオ

当社グループは機能性コーティング、製紙・環境、粘接着・バイオマス、ファイン・エレクトロニクスの四事業に加え、保険・不動産管理のその他事業を有する。機能性コーティングでは光硬化型樹脂や印刷インキ用樹脂が主力で、スマートフォンやディスプレイ向け需要が伸びる。製紙・環境では紙力増強剤やサイズ剤を主要顧客である製紙メーカーに供給する。粘接着・バイオマスは水素化石油樹脂やロジン誘導体が柱で、粘着テープ・ラベル用途が中心。ファイン・エレクトロニクスは半導体向け低誘電ポリイミド樹脂や精密研磨剤を提供する。

中国・東南アジアを中心に広がるグローバル生産販売網

連結子会社15社のうち半数以上が海外に所在する。台湾(台湾荒川化学工業、日華荒川化学)、中国(南通荒川化学工業、広西梧州荒川化学工業、荒川化学合成上海)、タイ(荒川ケミカルタイランド)、ベトナム(荒川ケミカルベトナム)、米国(荒川ケミカル米国)、ドイツ(荒川ヨーロッパ)を展開。特に中国では紙力増強剤や水素化石油樹脂の現地生産を進めてきた。欧州の水素化石油樹脂製造は2023年に終了し販売拠点へ移行したが、千葉アルコン製造で国内生産を継続している。

2026年3月期は増収増益、第5次中計の最終年度に黒字回復

2026年3月期の連結売上高は821億円(前期比2.4%増)、営業利益は25億円(同136.4%増)と改善した。前々期には営業赤字を計上していた粘接着・バイオマス事業も損失幅を縮小。ファイン・エレクトロニクス事業はAIサーバー向け需要に支えられ過去最高の販売を記録した。一方、製紙・環境事業は中国での価格競争激化により減収減益。第5次中期経営実行計画の最終年度としてROE3.6%と目標に届かなかったが、第6次中計では2030年度に売上高1,030億円、営業利益70億円を掲げる。

事業構造転換を進める第6次中期計画の戦略

2026年度から2030年度までの第6次中計では、事業ポートフォリオ改革の加速と生産性・資本効率の向上を掲げる。具体的には機能性コーティングとファイン・エレクトロニクスに経営資源を集中し、光硬化型樹脂やファインケミカルの増強投資を継続する。粘接着・バイオマス事業は千葉アルコンの早期安定稼働が課題であり、コスト削減と製品ミックス改善で収益化を目指す。また新たにライフサイエンス領域を追加し、松葉抽出物サプリメント「Pino Fleur」や微細藻類事業など環境配慮型素材の事業化を進める。

業界の中での役割は機能性化学品メーカー(原料から最終製品まで一貫生産、顧客ごとにカスタマイズ)にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
821億円
営業利益
25億円
営業利益率
3.0%
純利益
22億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01コーティング・インキ原料主力

光硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、印刷インキ用樹脂、塗料用樹脂などを供給。主に印刷インキメーカーや塗料メーカー向けに、顔料分散性や耐熱性・速乾性など性能を向上させる樹脂原料を提供する。

主な製品・サービス4
光硬化型樹脂
紫外線などの光で硬化する樹脂。印刷インキや塗料の硬化速度向上に寄与。
熱硬化型樹脂
加熱により硬化する樹脂。塗料や接着剤など耐熱性が求められる用途に使用。
印刷インキ用樹脂
顔料分散性を良好にし、印刷適性と印刷効果などインキの性能を向上させる樹脂。
塗料用樹脂
塗料の耐熱性、速乾性、光沢など用途に応じた特性を向上させる樹脂。

02製紙・環境主力

紙力増強剤、サイズ剤、新規水系ポリマーなどを製紙業界に供給。紙の強度向上や耐水性・印刷適性の付与など、紙の品質改善に寄与する薬品を提供する。

主な製品・サービス3
紙力増強剤
紙の強度を向上させる薬品。
サイズ剤
紙に耐水性や印刷適性を与え、インキがにじむのを防ぐ薬品。
新規水系ポリマー
水を溶媒とする新しいポリマー。環境対応や機能向上を目的に開発。

03粘着・接着・バイオマス準主力

水素化石油樹脂、粘着・接着剤用樹脂、超淡色ロジン、合成ゴム重合用乳化剤などを供給。粘着テープ・ラベル、接着剤、合成ゴムなどの製造に使用される原料で、粘着力や耐熱性など性能を向上させる。

主な製品・サービス4
水素化石油樹脂
石油由来の樹脂を水素化したもの。粘着剤や接着剤の粘着力・耐熱性向上に寄与。
粘着・接着剤用樹脂
粘着・接着剤の粘着力や接着強度、耐熱性を向上させる樹脂。
超淡色ロジン
極めて色の薄いロジン。粘着剤やインキの透明性・品質向上に使用。
合成ゴム重合用乳化剤
合成ゴムの重合工程で使用する乳化剤。乳化重合に必要。

04エレクトロニクス準主力

精密部品洗浄剤・洗浄装置、低誘電ポリイミド樹脂、ファインケミカル製品、電子材料用配合製品、精密研磨剤などを供給。半導体・電子部品の洗浄や絶縁材料、研磨工程など、高精細・高信頼性が求められる電子部品製造プロセス向けの材料を提供する。

主な製品・サービス5
精密部品洗浄剤および洗浄装置
精密部品の汚れを除去する洗浄剤と、それを用いる洗浄装置。電子部品の信頼性向上に寄与。
低誘電ポリイミド樹脂
低誘電率のポリイミド樹脂。半導体パッケージや高周波基板の絶縁材料として使用。
ファインケミカル製品
高純度・高機能な化学製品。電子材料用途などに供給。
電子材料用配合製品
電子材料に調合された製品。多様な電子部品製造に使用。
精密研磨剤
精密な研磨を行うための研磨剤。電子部品の平滑化などに使用。

05その他(保険・不動産管理)その他

連結子会社のカクタマサービス株式会社が損害保険代理業および不動産管理業を運営。グループ内サービスも含む。

製品と技術

光硬化型樹脂:UV硬化技術で電子部品の接着・コーティングに貢献

当社の光硬化型樹脂は紫外線などの光を照射することで瞬時に硬化する樹脂で、主に印刷インキや塗料、電子部品のコーティング用途に使用される。2016年にJSRより譲り受けた「OPSTAR」ブランドを含み、スマートフォンやディスプレイ向けだけでなく、AIサーバー向け材料として需要が拡大している。従来の熱硬化に比べ短時間で硬化するため生産性が高く、微細なパターン形成が可能。新たな量産設備投資も完了し、2026年度後半からの本格生産を予定している。

水素化石油樹脂:粘着テープの粘着力と耐熱性を支える基幹原料

水素化石油樹脂は粘着剤や接着剤の粘着力・耐熱性を向上させる添加樹脂で、粘着テープやラベル、ホットメルト接着剤に広く使われる。当社は千葉アルコン製造で国内生産し、欧州向けは販売拠点に切り替えた。2010年にはダウ・ケミカルから同事業を譲り受けて技術を蓄積。しかし千葉工場の立ち上げに時間を要し、2025年3月期には粘接着・バイオマス事業で22億円のセグメント損失を計上。2026年3月期は損失幅を14億円に縮小し、収益改善への道筋をつけた。

低誘電ポリイミド樹脂:半導体パッケージの高速化を支える電子材料

低誘電ポリイミド樹脂は信号伝搬遅延を抑える低誘電率特性を持ち、半導体パッケージの絶縁層や高周波基板向けに供給される。5G/6G通信やAIサーバー向け半導体の高性能化に伴い需要が増大。ファイン・エレクトロニクス事業のドライバーの一つであり、2026年3月期同事業売上高は147億円と過去最高を記録した。新たに建設した半導体関連先端材料用設備の量産化は2026年度後半から開始予定。

精密研磨剤と洗浄剤:HDD・半導体製造プロセスに不可欠な高精度加工薬品

精密研磨剤はハードディスク(HDD)の基板研磨や半導体ウェハの平坦化工程で使用される。データセンター向けHDDの需要増に支えられ、販売が好調に推移。また精密部品洗浄剤と洗浄装置は電子部品の信頼性確保に寄与し、ファインケミカル製品とともに事業の収益源となっている。これらの製品群は山口精研工業との連携で開発・生産され、特にHDD用研磨剤は顧客との長期的な取引関係を持つ。

ロジン誘導体と天然素材:紙力増強剤からヘルスケアまで広がる応用

ロジンは松やに由来する天然樹脂で、当社の創業以来のコア技術の一つ。紙力増強剤やサイズ剤として製紙工程で使用されるほか、超淡色ロジンは粘着剤やインキの透明性向上に寄与する。近年は新たにヘルスケア分野に進出し、松葉抽出物を配合したサプリメント「Pino Fleur」、農業資材「EcoRosin」をEC販売開始。微細藻類事業の買収も合わせ、ライフサイエンス領域への事業拡大を加速している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

化学のなかでの位置

特殊化学の中堅、収益力は改善途上

当社は合成樹脂や電子材料向け化学品を手掛ける中堅化学メーカー。売上高は800億円超と同業のクラレ(約5,300億円)や東洋紡(約3,500億円)に比べ小規模だが、特定用途で強みを持つ。営業利益率は1-3%と低水準だが、コスト削減と高付加価値品の拡販で収益改善を図る。同業のクラレや東洋紡が総合化学として多角化する一方、当社はニッチ領域に特化。中国市場の不振が影響しているが、電子材料需要の回復が期待される。

強み

  • 印刷インキ用樹脂や半導体封止材で国内トップシェアを有する。
  • 独自の重合技術を活かし、顧客要求に合わせたカスタマイズ製品を提供。
  • 電子材料や包装材など、景気変動の影響を受けにくい分野もカバー。
  • 2025年3月期から営業利益率が改善傾向にあり、収益力が向上。

課題

  • 営業利益率が3%程度と低く、価格競争や原高に脆弱。
  • 中国向け売上比率が高く、同地域の景気減速が直撃しやすい。
  • クラレや東洋紡などの大手に比べ、研究開発投資やスケールメリットで劣る。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

機能性化学の時価総額近傍。太字が荒川化学工業

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
14025多木化学554億円13.1倍
24611大日本塗料463億円26.4倍
34092日本化学工業459億円15.5倍
44275カーリット451億円15.1倍
54462石原ケミカル446億円13.6倍
64968荒川化学工業423億円18.4倍
74229群栄化学工業387億円14.5倍
83104富士紡ホールディングス376億円19.9倍
94112保土谷化学工業372億円11.5倍
104064日本カーバイド工業316億円12.0倍
113580小松マテーレ300億円19.8倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(機能性化学)に従っています。

会社の歴史

沿革 39件

林産化学から工業へ、社名変更を経た創業期

1956年9月、それまでの「荒川林産化学工業」から「荒川林産化学工業株式会社」に改組したことが現在の会社の起点となる。翌1957年には大阪市城東区に研究所を開設し、技術基盤を整えた。1959年には名古屋出張所(現名古屋支店)と静岡県富士市の富士工場を開設し、生産・販売拠点を拡大。1964年には北海道札幌営業所を設け、全国展開の基礎を築いた。1977年4月、社名を「荒川化学工業株式会社」に変更し、化学メーカーとしてのアイデンティティを明確にした。

台湾・米国進出とグループ企業の拡充(1967年~1990年代)

1967年5月、台湾に天立化学工業を設立し初の海外進出を果たす(現・台湾荒川化学工業)。同年8月には大阪市大正区の森田高圧化学(現・高圧化学工業)を子会社化し、粘接着分野を強化。1968年に釧路工場、1970年に鶴崎工場と水島工場を開設し国内生産能力を高めた。1982年には米国に荒川ケミカル(米国)社を設立。1995年に中国梧州荒川化学工業、タイに荒川ケミカルタイランドを設立し、アジア事業を本格化させた。1998年にはドイツに荒川ヨーロッパ社を設立し欧州にも進出した。

株式上場とM&Aによる事業領域の拡大(1999年~2010年代)

1999年11月に大阪証券取引所市場第二部に上場、翌2000年には東京証券取引所第二部に、2003年には両取引所第一部に昇格した。上場後も積極的にM&Aを実施。2003年に神奈川県秦野市の日本ペルノックス(現ペルノックス)を子会社化し、機能性樹脂分野を拡充。2004年には中国南通荒川化学工業、2011年に荒川化学合成上海、2012年に台湾ポミランテクノロジーを設立。2015年には山口精研工業を傘下に加え、ファイン・エレクトロニクス領域の研磨剤技術を獲得した。

JSR事業譲受と水素化石油樹脂の集約(2016年~2020年代)

2016年10月、JSRより機能性コーティング材料「オプスター(OPSTAR)」事業を譲り受け、UV硬化型樹脂のラインアップを強化。2018年2月には千葉アルコン製造を設立し、水素化石油樹脂の国内一貫生産体制を構築した。2019年にベトナム子会社を設立し製紙薬品の需要取り込みを図った。2023年4月には荒川ヨーロッパ社の水素化石油樹脂製造を終了し販売拠点へ転換、生産の効率化を進めた。千葉アルコンは稼働低迷に苦しんだが、2026年3月期には生産量が改善した。

新たな成長領域への投資と東証プライム移行(2020年代~)

2022年4月、東証市場区分の見直しによりプライム市場へ移行。2026年2月には滋賀県大津市のナチュラルウェーブを非連結子会社化、2026年3月にはSoProsより微細藻類事業を譲り受け、ライフサイエンス領域への本格参入を開始した。これらの動きは第6次中期計画に連動し、2030年度に向けて松や微細藻類を活用したヘルスケア・アグリ事業の育成を目指す。創業150周年を迎える2026年度を機に、天然素材を活かした新規事業を成長の柱に据えている。

年表39件を開く

1950年代

  • 1956年9月「荒川林産化学工業株式会社」に改組
  • 1957年1月大阪市城東区に研究所を開設
  • 1959年7月愛知県春日井市に名古屋出張所(現名古屋支店)を開設
  • 1959年12月静岡県富士市に富士工場を開設

1960年代

  • 1963年8月静岡県富士市に富士営業所を開設
  • 1964年1月北海道札幌市に札幌営業所を開設
  • 1967年5月台湾に天立化学工業股份有限公司(現台湾荒川化学工業股份有限公司 連結子会社)を設立
  • 1967年8月大阪市大正区の森田高圧化学株式会社(現高圧化学工業株式会社 連結子会社)を傘下に加える
  • 1968年8月北海道釧路市に釧路工場を開設
  • 1969年11月大阪市中央区にカクタマ不動産株式会社(現カクタマサービス株式会社 連結子会社)を設立

1970年代

  • 1970年5月大分県大分市に鶴崎工場を開設
  • 1970年6月岡山県倉敷市に水島工場を開設
  • 1975年5月福岡市博多区に福岡営業所(現九州営業所 大分県大分市)を開設
  • 1977年4月商号変更社名を「荒川化学工業株式会社」に変更

1980年代

  • 1982年5月米国に荒川ケミカル(米国)社(連結子会社)を設立
  • 1989年11月福島県いわき市に小名浜工場を開設

1990年代

  • 1993年4月茨城県つくば市に筑波研究所を開設
  • 1995年6月創業中国に梧州荒川化学工業有限公司(広西梧州荒川化学工業有限公司に吸収合併)を設立
  • 1995年7月タイに荒川ケミカル(タイランド)社(連結子会社)を設立
  • 1998年11月ドイツに荒川ヨーロッパ社(連結子会社)を設立
  • 1999年11月上場大阪証券取引所市場第二部に上場

2000年代

  • 2000年10月上場東京証券取引所市場第二部に上場
  • 2003年3月上場東京証券取引所および大阪証券取引所市場第一部に上場
  • 2003年10月神奈川県秦野市の日本ペルノックス株式会社(現ペルノックス株式会社 連結子会社)を傘下に加える
  • 2004年4月中国に南通荒川化学工業有限公司(連結子会社)を設立
  • 2004年6月創業中国に広西荒川化学工業有限公司(広西梧州荒川化学工業有限公司へ資産譲渡により統合)を設立
  • 2008年12月中国に広西梧州荒川化学工業有限公司(連結子会社)を設立

2010年代

  • 2010年10月荒川ヨーロッパ社がザ ダウ ケミカル カンパニーより水素化石油樹脂事業を譲受
  • 2011年2月中国に荒川化学合成(上海)有限公司(連結子会社)を設立
  • 2012年2月台湾にポミラン・テクノロジー社(連結子会社)を設立
  • 2014年1月台湾に日華荒川化学股份有限公司(連結子会社)を設立
  • 2015年6月名古屋市緑区の山口精研工業株式会社(連結子会社)を傘下に加える
  • 2016年10月JSR株式会社より機能性コーティング材料(OPSTAR®)事業を譲受
  • 2018年2月千葉県市原市に千葉アルコン製造株式会社(連結子会社)を設立
  • 2019年12月ベトナムに荒川ケミカルベトナム社(連結子会社)を設立

2020年代

  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行
  • 2023年4月荒川ヨーロッパ社が水素化石油樹脂の製造を終了し、販売拠点に移行
  • 2026年2月滋賀県大津市のナチュラルウェーブ株式会社(非連結子会社)を傘下に加える
  • 2026年3月SoPros株式会社より微細藻類事業を譲受

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2030年度まで1,030億円
  • 営業利益2030年度まで70億円
  • 経常利益2030年度まで67億円
  • 親会社株主に帰属する当期純利益2030年度まで44億円
  • ROE2030年度まで7%以上

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    第6次中期計画の推進

    2026~2030年度の第6次中計を策定。スローガン「V-ACTION for the Future」の下、5つのV(サステナビリティ、企業価値、多様性、新規事業、活力)を継承し、未来に向けた価値創造に挑戦する。

  2. 02

    事業ポートフォリオ改革の加速

    成長事業への集中投資として、電子材料やライフサイエンス分野に重点経営資源を投入。低収益・非中核事業はROICを考慮した事業評価に基づき継続的に見直す。

  3. 03

    生産性と資本効率の向上

    全社横断プロジェクトによるプロセス変革で生産性・キャッシュ創出力を強化。PBR向上を目指す。また、炭素利益率(ROC)を新指標として導入し、脱炭素と収益向上を連動させる。

  4. 04

    ライフサイエンス領域の事業化加速

    ヘルスケア、アグリ、コスメ分野で事業を展開。微細藻類事業の商用化、サプリメントや化粧品のEC販売、農業資材の実証など、早期収益化を推進する。

  5. 05

    品質・安全体制の強化

    電子材料やライフサイエンス領域の高度化に対応した品質管理体制を確立。安全推進専門委員会を設置し、全社教育と専門人材育成を継続。保安力向上を追求する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で1,684人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は724万円で、9期前と比べて+1.9%平均年齢は44.4歳、平均勤続年数は18.9年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月1,442
2018年3月1,477
2019年3月71041.316.61,532
2020年3月68141.615.71,557
2021年3月68141.917.11,593
2022年3月71942.317.31,615
2023年3月69442.717.51,677
2024年3月67643.218.01,668
2025年3月69844.018.71,66766
2026年3月72444.418.91,684148

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率3.3%
縦線は目安の30%
男性育休取得率122.2%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)59.4%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社15(国内 5 / 海外 10、うち連結子会社 15) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
粘接着・バイオマス — 千葉アルコン製造㈱(千葉県市原市)100億円
水島工場 — 岡山県倉敷市4,125百万円
機能性コーティング 製紙・環境 粘接着・バイオマス ファイン・エレクトロニクス
富士工場 — 静岡県富士市3,556百万円
機能性コーティング 製紙・環境 粘接着・バイオマス ファイン・エレクトロニクス
小名浜工場 — 福島県いわき市2,842百万円
機能性コーティング 製紙・環境 粘接着・バイオマス
機能性コーティングファイン・エレクトロニクス — ペルノックス㈱(神奈川県秦野市)2,453百万円
機能性コーティング 製紙・環境 ファイン・エレクトロニクス — 南通荒川化学工業 有限公司(中国 南通市)1,915百万円
製紙・環境 粘接着・バイオマス — 広西梧州荒川化学工業 有限公司(中国 梧州市)1,898百万円
製紙・環境 — 荒川ケミカル ベトナム社(ベトナム ホーチミン市)1,824百万円
大阪工場 — 大阪市鶴見区1,675百万円
機能性コーティング 製紙・環境 粘接着・バイオマス ファイン・エレクトロニクス
ファイン・エレクトロニクス — 山口精研工業㈱(名古屋市緑区)1,660百万円
ほか8件の開示あり
主な関係会社
  • 海外
    広西梧州荒川化学工業 有限公司
    中国 梧州市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    荒川ケミカルベトナム社
    ベトナム ホーチミン市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    南通荒川化学工業 有限公司
    中国 南通市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    荒川ケミカル(タイランド)社
    タイ ラヨーン県 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ペルノックス㈱
    神奈川県 秦野市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    高圧化学工業㈱
    大阪市 大正区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    山口精研工業㈱
    名古屋市 緑区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    台湾荒川化学工業 股份有限公司
    台湾 基隆市 · 連結子会社
    議決権60.0%
  • 国内
    千葉アルコン製造㈱
    千葉県 市原市 · 連結子会社
    議決権51.0%
  • 海外
    荒川ヨーロッパ社
    ドイツ エシュボーン市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    荒川化学合成(上海)有限公司
    中国 上海市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    荒川ケミカル(米国)社
    米国 シカゴ市 · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社3社を開く
  • カクタマサービス㈱大阪市 中央区100%
  • 日華荒川化学 股份有限公司台湾 台北市100%
  • ポミラン・テクノロジー社台湾 新竹県90%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は821億円営業利益25億円前期と比べると増収増益で、売上が+2.4%、利益が+127.3%。

売上高
+2.4%
821億円
営業利益
+127.3%
25億円
純利益
-15.4%
22億円
営業利益率
3.0%
前期比 +1.7%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高870億円821億円
営業利益33億円25億円
純利益23億円22億円
1株あたり配当¥55¥55

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は223億円、営業利益は16億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+28.9%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q180−22
2024年1Q173−8−4.6−3
2024年2Q174−10−5.7−5
2024年3Q190−1−0.52
2024年4Q185−4
2025年2Q39330.816
2025年4Q40982.010
2026年2Q40492.27
2026年4Q417163.815
2027年1Q223167.213

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は678億円から821億円へ1.2倍に増えた。直近期の営業利益率は3.0%。売上は2期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月6781910
台湾に日華荒川化学股份有限公司(連結子会社)を設立
2014年3月7502715
2015年3月8173422
2016年3月7913923
2017年3月7745334
千葉県市原市に千葉アルコン製造株式会社(連結子会社)を設立
2018年3月8085231
ベトナムに荒川ケミカルベトナム社(連結子会社)を設立
2019年3月7954039
2020年3月7302917
2021年3月7063722
2022年3月8053615
2023年3月794−27−49
2024年3月722−24−10
2025年3月8021191.426
2026年3月82125243.022

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高821億円のうち、営業利益として残るのは25億円3.0%。営業外の損益と税金を反映した純利益は22億円、売上の2.7%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金78.2%642億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金18.8%154億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益3.0%25億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
21.8%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比4.2pt
3.0%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比2.7pt
2.7%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比3.3pt
3.6%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
1.7%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
1.5%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが42億円、投資CFが−21億円で、差し引きのフリーCFは21億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は84億円で、売上の1.2ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月65−25−294069
2014年3月27−19−15866
2015年3月51−18−203381
2016年3月59−42−11796
2017年3月78−27−4551101
2018年3月38−20−361884
2019年3月67−8222−1590
2020年3月75−9021−1595
2021年3月37−7314−3673
2022年3月40−7449−3493
2023年3月−6−6067−6693
2024年3月12−7155−5992
2025年3月51−32−471964
2026年3月42−21−32184

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は1,261億円。このうち返さなくてよい自己資本が592億円で、自己資本比率は49.5%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月78440138349.6
2014年3月82343638751.5
2015年3月85247837454.3
2016年3月83447735755.3
2017年3月83951632359.5
2018年3月89055733360.8
2019年3月92256335959.4
2020年3月90654036658.0
2021年3月1,05858647254.1
2022年3月1,17762655150.3
2023年3月1,19056562545.4
2024年3月1,25456968544.8
2025年3月1,22357265147.8
2026年3月1,26159266849.5

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
106億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
418億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
134億円
在庫として抱えている分
負債合計
668億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
69
/ 100
安定性自己資本比率33 / 40
収益力営業利益率6 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

化学 203社との比較

同じ化学の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率203社中98位あたり、逆に低いのは営業利益率203社中180位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
3.6%/中央値 6.9%
P25 4.5%P75 9.9%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
3.0%/中央値 7.3%
P25 4.3%P75 10.7%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
49.5%/中央値 63.4%
P25 50.5%P75 73.9%
売上成長率前期からの売上の伸び
2.4%/中央値 2.2%
P25 -1.8%P75 5.4%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.7%/中央値 2.7%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月3日の終値

直近の終値は¥2,047で、1年前と比べて+90.0%過去52週の値幅のなかでは62%の位置にある。

¥2,047-2.1%1ヶ月-12.4%1年+90.0%時価総額423億円
過去52週の値幅
安値¥1,040高値¥2,673

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)18.4倍
PER (会社予想)18.0倍
PBR0.63倍
配当利回り2.69%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1カ月で約12%上昇し、株価は2317円。25日移動平均線(2172円)を6.7%上回り、75日線(1880円)を23%上回るなど、上昇トレンドが強く、年初来で約114%上昇と急騰。52週高値2673円には8月頭に接近(2337円)、その後も高値圏で推移。出来高は8月5日に127万株と急増しており、個人投資家の参加が活発。RSIは69.4とやや過熱感があるが、勢いは衰えていない。業績期待や需給が株価を強く押し上げている。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 55/100)

PERは20.89倍で業界平均の17.76倍をやや上回っているが、大きな乖離はない。PBRは0.71倍と平均の1.41倍を大きく下回り割安感があるが、ROEは3.6%と低く収益効率が悪い。配当利回りは2.37%と平均の2.66%をやや下回る。今後は収益改善と配当維持が焦点。

指標この会社業種平均
PER (実績)18.4倍17.8倍
PER (予想)18.0倍
PBR0.63倍1.41倍
ROE3.6%7.4%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

原材料価格の高騰や需要変動で業績が不安定だったが、直近は回復傾向。強気派は、電子材料の需要拡大や収益改善の継続を評価。一方弱気派は、化学品の競争激化や市況悪化による業績変動を懸念。また、過去の赤字からの回復途上であり、利益率の低さが課題。

プラスに働く材料6
  • 業績改善

    2025/3期に黒字転換し、2026/3期も増収増益の見通し

  • 電子材料の成長

    半導体・電子部品向け需要が拡大

  • 営業利益11億→25億、2.3倍増益決算発表後影響

    営業利益は11億から25億へ14億増、2倍超の増益予想。

  • 予想PER20.4倍と実績20.9倍から改善継続影響

    実績PER20.89倍に対し予想PER20.4倍と小幅ながら改善。

  • 営業利益率1.37%→3.05%と倍増決算発表後影響

    営業利益率は1.37%から3.05%へ上昇し、収益構造が転換。

  • 前期に純損益黒字転換-10→26億決算発表後影響

    前期決算で純利益26億と赤字から黒字転換。

マイナスに働く材料7
  • 業績の不安定さ

    過去2期は赤字で、原燃料価格の影響を受けやすい

  • 低収益性

    営業利益率は3%程度で、競争の厳しさがうかがえる

  • 市場の変動

    エレクトロニクス需要のサイクルで業績が左右

  • 株価1年で113%上昇、利益成長超不定影響

    株価は2317円、1年間で113.7%上昇し、業績改善を先取り。

  • 純利益26→22億と減益予想決算発表後影響

    営業増益も純利益は26→22億と減少、税金等負担増。

  • ROE3.6%と資本収益率の低さ継続影響

    ROE3.6%はPBR0.71倍の評価に表れた低収益性。

  • 売上高伸び率2.4%と低成長通年影響

    売上高は821億と前期比2.4%増にとどまり、成長加速は期待薄。

次の決算で確かめる点
営業利益率
収益改善の持続性を確認
電子材料売上
成長分野の伸びを把握
原燃料価格
コスト変動が利益に直結

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり55で、前期から+2.0%いまの株価に対する利回りは2.69%。増配か配当維持が2年続いている。

年間配当
¥55
1株あたり
配当利回り
2.69%
いまの株価に対して
配当性向
72.3%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
2年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月3829.6
2018年3月380.026.9
2019年3月4210.524.7
2020年3月444.846.0
2021年3月440.047.2
2022年3月489.142.7
2023年3月480.0
2024年3月480.0
2025年3月492.1178.2
2026年3月502.072.3

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥55

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ5,570人。区分でいちばん多いのは個人・その他51.5%。グループ会社や銀行などの安定株主が37.6%を占め、残る62.4%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
個人・その他45.447.849.850.849.951.5
金融機関24.324.423.923.124.621.3
事業法人17.117.317.216.416.416.3
外国法人11.79.28.37.77.79.2
自己株式3.93.93.93.93.93.9
証券会社1.51.20.81.91.41.6
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)9.68
02荒川化学従業員持株会6.78
03株式会社三菱UFJ銀行4.55
04株式会社日本カストディ銀行(信託口)2.41
05荒川壽正2.39
06三菱ケミカル株式会社1.97
07株式会社三井住友銀行1.92
08artience株式会社1.42
09BNYM AS AGT/CLTS NON TREATY JASDEC(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)1.41
10王子ホールディングス株式会社1.39

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近1
  • 2026-08-20
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    5.18%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+127%、1株純資産は14期で+63%。直近期のROEは3.6%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月491,9312.616.761.0
2014年3月742,1063.712.438.1
2015年3月1102,2805.011.544.6
2016年3月1132,2485.08.632.0
2017年3月1662,4187.112.329.6
2018年3月1512,6226.012.526.9
2019年3月1892,6537.17.224.7
2020年3月852,6493.214.146.0
2021年3月1092,8854.012.147.2
2022年3月762,9832.614.142.7
2023年3月−2492,726−8.7
2024年3月−532,830−1.9
2025年3月1332,9484.68.3178.2
2026年3月1113,1433.611.472.3

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

10名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は10名。2026/3期の役員報酬は総額220百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約4倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
高木信之代表取締役 社長執行役員 事業本部長6143,200
延廣徹常務取締役 執行役員 管理部門管掌 兼 KIZUNA推進担当6682,700
岡﨑巧取締役執行役員 生産部門担当 兼 研究開発部門担当 兼 品質担当 兼 環境担当 兼 保安担当6423,700
冨宅伸幸取締役執行役員 ライフサイエンス事業担当 兼 経営企画本部長 兼 経営企画部長509,600
正宗エリザベス取締役663,700
小山俊也取締役66800
水家次朗取締役 監査等委員(常勤)6518,400
巳波淳取締役 監査等委員(常勤)625,100
中務正裕取締役 監査等委員(非常勤)616,700
櫻井容子取締役60

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)596332315331
社外取締役44404511
取締役(社内)1222222

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容1,278字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、荒川化学工業株式会社(当社)および連結子会社15社で構成されており、機能性コーティング事業、製紙・環境事業、粘接着・バイオマス事業、ファイン・エレクトロニクス事業およびその他事業をおこなっております。当社および当社の関係会社の事業における当社および関係会社の位置付けおよびセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、セグメントと同一の区分であります。 セグメントの名称   主要品目   会社 機能性コーティング事業   光硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、印刷インキ用樹脂、塗料用樹脂等   当社、ペルノックス㈱、南通荒川化学工業有限公司、荒川ケミカル(タイランド)社、台湾荒川化学工業股份有限公司、荒川化学合成(上海)有限公司、日華荒川化学股份有限公司 製紙・環境事業   紙力増強剤、サイズ剤、新規水系ポリマー等   当社、広西梧州荒川化学工業有限公司、荒川ケミカルベトナム社、南通荒川化学工業有限公司、台湾荒川化学工業股份有限公司 粘接着・バイオマス事業   水素化石油樹脂、粘着・接着剤用樹脂、超淡色ロジン、合成ゴム重合用乳化剤等   当社、高圧化学工業㈱、広西梧州荒川化学工業有限公司、荒川ケミカル(タイランド)社、台湾荒川化学工業股份有限公司、千葉アルコン製造㈱、荒川ヨーロッパ社、荒川化学合成(上海)有限公司、荒川ケミカル(米国)社 ファイン・エレクトロニクス事業   精密部品洗浄剤および洗浄装置、低誘電ポリイミド樹脂、ファインケミカル製品、電子材料用配合製品、精密研磨剤等   当社、ペルノックス㈱、高圧化学工業㈱、山口精研工業㈱、南通荒川化学工業有限公司、荒川ケミカル(タイランド)社、台湾荒川化学工業股份有限公司、荒川化学合成(上海)有限公司、日華荒川化学股份有限公司、ポミラン・テクノロジー社 その他事業   損害保険、不動産管理等   カクタマサービス㈱ 機能性コーティング事業については、光硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、印刷インキ用樹脂(顔料分散性を良好にし、印刷適性と印刷効果などインキの性能を向上させる樹脂)、塗料用樹脂(塗料の耐熱性、速乾性、光沢など、用途に応じた特性を向上させる樹脂)等が主力製品であります。 製紙・環境事業については、紙力増強剤(紙の強度を向上させる薬品)、サイズ剤(紙に耐水性や印刷適性を与え、インキがにじむのを防ぐ薬品)、新規水系ポリマー等が主力製品であります。 粘接着・バイオマス事業については、水素化石油樹脂、粘着・接着剤用樹脂(粘着・接着剤の粘着力や接着強度並びに耐熱性を向上させる樹脂)、超淡色ロジン、合成ゴム重合用乳化剤等が主力製品であります。 ファイン・エレクトロニクス事業については、精密部品洗浄剤および洗浄装置、低誘電ポリイミド樹脂、ファインケミカル製品、電子材料用配合製品、精密研磨剤等が主力製品であります。 その他事業は、連結子会社のカクタマサービス㈱がおこなっている損害保険、不動産管理等であります。 事業の系統図は次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題4,361字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針 当社グループは、経営理念「個性を伸ばし 技術とサービスで みんなの夢を実現する」のもと、「つなぐを化学する SPECIALITY CHEMICAL PARTNER」をビジョンとして掲げております。この理念とビジョンの具現化に向け、共有すべき価値観・行動指針である「ARAKAWA WAY 5つのKIZUNA」を全社員で実践し、企業価値の持続的な向上に努めています。 また、2021年には、2030年に向けた「ありたい姿」である『ロジンをはじめとする環境に配慮した素材を活かし、「つなぐ」技術の深化と新たな付加価値の創造に挑戦し続けることで、地球環境と社会の持続可能な未来に貢献する』を設定し、この実現に向け、社会課題の解決と持続的な成長の両立を推進しております。 (2) 目標とする経営指標ならびに中長期的な会社の経営戦略 ①第5次中期5ヵ年経営実行計画(2021~2025年度)の総括 当社は「ありたい姿」の実現を目指し、グループの価値観・行動指針(ARAKAWA WAY 5つのKIZUNA)に基づいた経営(=KIZUNA経営)のもと、「V-ACTION for sustainability」のスローガンを掲げ、第5次中計を推進してまいりました。最終年度(2025年度)の連結業績は、親会社株主に帰属する当期純利益およびROEについては目標を達成いたしましたが、売上高、営業利益、経常利益については、千葉アルコン製造株式会社の稼働低迷の影響が大きく、目標を下回る結果となりました。 一方で、定性的には着実な成果を収めています。「働きがい」を高める施策を通じて組織力の向上が図られ、KIZUNA指標として掲げたイキイキ度(エンゲージメント指数)は高い水準を維持しております。また、設備面においても、成長事業である電子材料領域において、2030年の将来需要に見合う生産能力増強投資を計画通り実施し、第6次中計での飛躍に向けた強固な経営基盤を整えました。 ②第6次中期5ヵ年経営実行計画(2026~2030年度) 第6次中計では、初年度の2026年度に創業150周年を迎え、この大きな節目に、新たな中計スローガン「V-ACTION for the Future ~心と技を磨き いのちと社会に輝きを~」を掲げました。第5次中計で掲げた「V-ACTION」の「5つのV」<Vector 方向・進路(サスティナビリティ)、Value 価値(企業価値)、Variety 変化・多様性(中計最終時の姿)、Venture 冒険的事業(みつける)、Vitality 活力(働きがいと生産性の向上)>を継承し、未来に向けて価値創造に挑戦し続ける強い意志を表しています。社員一人ひとりの意識やマインド(心)と、技術やビジネスモデル(技)を磨き上げ、当社グループの幅広い事業を通じ、より豊かで輝かしい未来社会の実現に貢献してまいります。 中核方針として「事業ポートフォリオ改革の加速」と「生産性および資本効率の向上」を掲げ、挑戦・変革を通じた価値創造力の強化に取り組みます。 2030年度の最終年度においては売上高1,030億円、営業利益70億円、経常利益67億円、親会社株主に帰属する当期純利益44億円、EBITDA105億円、ROE7%以上、ROIC5%以上の達成を目標とします。 表1:連結業績目標 金額:百万円 2025年度   2028年度   2030年度 実績   目標   伸長率   目標   伸長率 売上高   82,135   93,000   +13.2%   103,000   +25.4% 営業利益   2,500   5,000   +100.0%   7,000   +180.0% 経常利益   2,390   4,200   +75.7%   6,700   +180.3% 親会社株主に帰属する当期純利益   2,201   3,000   +36.3%   4,400   +99.9% EBITDA   8,088   9,200   +13.7%   10,500   +29.8% ROE   3.6%   5%以上   ―   7%以上   ― ROIC※1   2.0%   3.5%以上   ―   5%以上   ― 自己資本比率   49.5%   50%程度   ―   54%程度   ― 有利子負債   40,624   39,500   ―   37,000   ― ※1 税率は簡便的に30%として試算 表2:連結業績目標(セグメント別) 金額:百万円 2025年度   2028年度   2030年度 実績   目標   目標 機能性コーティング   売上高   18,206   19,800   21,500 セグメント利益   2,203   2,500   2,800 利益率(%)   12.1   12.6   13.0 製紙・環境   売上高   20,666   24,000   27,000 セグメント利益   1,381   1,300   1,650 利益率(%)   6.7   5.4   6.1 粘接着・バイオマス   売上高   28,435   31,700   33,000 セグメント利益   △1,400   600   1,900 利益率(%)   △4.9   1.9   5.8 ファイン・エレクトロニクス   売上高   14,748   17,000   18,500 セグメント利益   895   1,200   1,400 利益率(%)   6.1   7.1   7.6 ライフサイエンス   売上高   ―   500   3,000 セグメント利益   ―   40   200 利益率(%)   ―   8.0   6.7 合計   売上高   82,135   93,000   103,000 セグメント利益   3,121   5,640   7,950 利益率(%)   3.8   6.1   7.7 (3) 会社の経営環境と優先的に対処すべき課題 第6次中期5ヵ年経営実行計画では、第5次中計でおこなった成長市場に向けた生産能力増強投資の成果を確実に収益・キャッシュに結びつけていきます。そして、当社グループの価値観・行動指針である「5つのKIZUNA」とのつながりを意識しながら、第5次中計の重要課題(マテリアリティ)を再編し、中核方針として掲げた「事業ポートフォリオ改革の加速」と「生産性および資本効率の向上」のもと、以下の施策を進めてまいります。 ・集中投資:電子材料およびライフサイエンスへの重点資源投入 ・グローバル展開:「かせぐ」事業の再構築と、海外市場における成長機会の追求を両立 ・環境経営の深化:EBITDAをCO2排出量で除した「炭素利益率(ROC)」を新たな業績指標として導入し、 収益性向上と脱炭素を連動 ・規律ある資源配分:成長性と収益性に加え、ROICも考慮した事業評価に基づき、低収益・非中核事業を 継続的に見直す ・企業体質の強靭化:全社横断プロジェクトによるプロセス変革をおこない、生産性とキャッシュ創出力 を高め、PBRの向上を目指す 注力事業に位置付けているライフサイエンス領域(ヘルスケア、アグリ、コスメ)では、事業化加速と収益貢献化を推進してまいります。ヘルスケア分野では微細藻類「オーランチオキトリウム」に関する事業を譲受し、これまでの「探索・共同研究」フェーズから「商用化・社会実装」フェーズへと移行し、早期の収益化を目指してまいります。また、松葉抽出物により、心と身体の健康とめぐりをサポートするサプリメント「Pino Fleur®(ピノフルール)」のEC販売を開始し、さらに機能性表示食品(サプリメント)やスキンケア化粧品を販売するナチュラルウェーブ株式会社を子会社化いたしました。アグリ分野では収量の向上や猛暑などの環境ストレス耐性の強化などに効果がある農業資材「EcoRosin®(エコロジン)」のEC販売を開始し、実証試験を積み重ねながら持続可能な農業の発展に貢献してまいります。これらの取り組みを通じて、BtoBを見据えた事業展開につなげてまいります。 品質保証に関しましては、従来の品質業務に加えて、成長事業と位置付ける電子材料領域において業務の高度化・複雑化が進み、注力事業であるライフサイエンス領域では、提供する製品・サービスの特性に合わせた専門性の高い品質管理・保証体制の確立が求められています。こうした状況を踏まえ、専門知見を備えた人材の育成と品質管理・保証体制のさらなる充実により、「顧客の信頼と満足が得られる製品とサービスの提供」をサスティナブルに実現してまいります。 安全につきましては、2017年12月1日の富士工場での爆発・火災事故の教訓を風化させないため、安全文化の醸成に注力し、安全を経営の最優先事項としています。2026年4月からは、グループ全体の総合的な「保安力」のさらなる向上を目的に、従来の「安全文化醸成専門委員会」を発展的に解消し、新たに「安全推進専門委員会」を設置しました。新委員会は保安委員会の実行部隊として、「安全文化(意識)」と「安全基盤(仕組み)」の連動を高め、経営方針と現場の実行施策を直結させる安全推進の役割を担います。富士工場の「荒川安全伝承館」や小名浜工場の「保安道場」での全社員教育、加えて高度専門人財である「安全技術者」の育成を継続し、積極的に外部による評価も活用するなど、保安力向上に向けた取り組みを追求してまいります。 詳細については、当社ウェブサイトに掲載しておりますのでご参照ください。 ・第6次中期5ヵ年経営実行計画 https://www.arakawachem.co.jp/jp/ir/strategy.html ・サスティナビリティ https://www.arakawachem.co.jp/jp/csr/ ・KIZUNA指標 https://www.arakawachem.co.jp/jp/csr/sdgs.html#KIZUNAindex ・サステナビリティ・リンク・ボンド https://www.arakawachem.co.jp/jp/ir/slb.html
事業等のリスク2,828字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 政治・経済状況および需要の動向について 当社グループは、日本、アジア、南北アメリカおよびヨーロッパ等の各地域において事業活動を展開しております。したがいまして、当社グループにおける生産・販売等の事業活動は、これらの国や地域における政治・経済状況や政策の影響を受けます。また、当社グループ製品の主な販売先である製紙、印刷インキ、塗料、粘着・接着剤および電子工業等の各業界が受ける景気後退等による需要減少は、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこうした状況に対して、特定の政治動向によるリスクを分散させるとともに、需要動向などの影響を受け難い収益構造とするため、事業の新陳代謝を促し、いかなる環境変化にも迅速かつ柔軟に対応しつつ、長期的な視野を持って、集中的、効率的に経営資源を投入していくことでリスクの最小化を図っております。 (2) 法的規制について 当社グループは、事業活動を展開している国内外の地域において各種許認可や規制等の様々な法令の適用を受けております。したがいまして、炭素税の導入など法規制の大幅な変更や強化、ならびに海外の進出地域における予期せぬ法令の変更等により事業活動が制限される場合や、規制遵守のための費用の増大、また、環境問題や製造物責任、知的財産侵害等による訴訟や紛争による費用の増大で経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこうした状況に対して、取締役会の下部組織であるリスク・コンプライアンス委員会が、事業目的を阻害するさまざまなリスクの発生を未然に防止するとともに、リスクが顕在化した場合、損害の拡大防止や当社グループの社会的信用の維持を図るため、適切な対応をおこなう体制を整備・構築しております。 (3) 災害・事故・感染症について 当社グループは、国内外の拠点において生産活動を行っております。したがいまして、万一、気候変動などによる大規模な自然災害や火災事故、感染症の大流行等が発生した場合には、当社グループを含めたサプライチェーンにおける生産活動の停止等により当社グループの経営成績等に悪影響を与えることがあります。当社グループではこうした状況に対して、災害・事故等による事業活動への悪影響を最小限に留めるために、リスク発生の可能性や結果の重大性に応じた製造設備の定期点検や従業員の教育・訓練等の保安活動、災害防止策の強化に努めるとともに、BCP(事業継続計画)を策定し、定期的な訓練をおこなうことによりリスクの最小化を図っております。また、感染症による事業活動全体への悪影響を最小限に留めるべく、感染防止策を徹底するとともに、テレワークや時差出勤、Web会議の積極活用や生産拠点での入場前チェックなどの対策を必要に応じて実施いたします。 (4) 原材料について 当社グループの主要原材料は、石油化学製品およびガムロジンであります。ガムロジンは、松の木に溝を切りつけて滲み出てくる生松脂を蒸留して製造したもので、当社グループは、ガムロジンの調達の多くを最大の生産国である中国に依存しておりますが、中国におけるガムロジンの生産量は年々減少しております。したがいまして、ガムロジンの需給バランスの変動により購入価格が高騰した場合は、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、石油化学製品におきましても、グローバルな環境規制や安全規制による需給バランスの変動ならびに地政学リスクの高まり等により原材料購入価格の高騰や供給の不安定化が生じた場合は、同様に当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこうした状況に対して、購入価格の変動に見合った販売価格の見直しをおこなうとともに、主要原材料の調達地域の多様化を進めることによりリスクの最小化を図っております。 (5) 為替レートの変動について 当社グループは、アジア、南北アメリカおよびヨーロッパ等の各地域において事業活動を展開しております。したがいまして、外貨建ての取引におきましては、為替レートの変動は当社グループの経営成績等に影響を与えることがあります。当社グループではこうした状況に対して、収入と費用の通貨を一致させる施策を進めること等によりリスクの最小化を図っております。また、当社グループの連結財務諸表作成にあたっては、海外の連結子会社の財務諸表を円換算しており、為替レートが変動した場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 減損会計について 当社グループの資産の時価が著しく下落した場合や事業資産の収益性が著しく悪化し、回復の可能性が見込めない場合には、減損会計の適用により固定資産の減損処理をおこないます。これらの減損損失の発生は、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこうした状況に対して、各事業の事業採算を的確に把握し、採算悪化の兆候がみられる場合には、速やかに対策を講じて事業採算を改善させることによりリスクの最小化を図っております。 (7) 海外での事業活動について 当社グループは、アジア、南北アメリカおよびヨーロッパ等の各地域において事業活動を展開しております。当社グループにおける事業活動のグローバル化には、進出地域における政治・経済情勢の悪化、治安の悪化、予期せぬ法律または規制、戦争・テロ・感染症等のリスクが潜在しておりますが、当社グループが進出している地域でこれら事象が顕在化した場合には、当該地域での事業活動に支障が生じ、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこうした状況に対して、現地における優秀な人財の確保と育成を進め、いち早く正確な情報を入手し、的確に対応することによりリスクの最小化を図っております。 (8) 情報セキュリティについて 当社グループは、事業活動において顧客情報、個人情報、技術情報などの秘密情報を保有・管理しております。当社グループ内においては、規定や情報インフラ(基盤)などを整備し、加えて情報漏洩防止に関する研修や訓練などの対策を講じ、情報セキュリティ強化に努めております。しかしながら、第三者による不正アクセスやコンピューターウィルスの感染などにより、情報の漏洩や改ざんなどが発生した場合は、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)6,083字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度の国内経済は、雇用・所得環境が改善し、緩やかな回復基調が続く一方で、世界経済は、一部の地域において弱さがみられ、中東情勢等を背景とする地政学リスクの高まりや、中国における景気の減速、米国の通商政策をめぐる動向などにより、依然として先行きは不透明な状況が続いております。 このような環境のもと、当社グループにおきましては、最終年度を迎えた第5次中期5ヵ年経営実行計画(以下「第5次中計」)「V-ACTION for sustainability」のもと、重点施策に取り組んでまいりました。生産能力増強をおこなった光硬化型樹脂およびファインケミカル製品においては、将来的な需要増に向けた量産化体制の構築を完了しました。特に光硬化型樹脂については、従来のスマートフォンやディスプレイ関連分野に加え、AIサーバー向け材料での需要も伸長しております。また、ライフサイエンス領域(ヘルスケア、アグリ、コスメ)での事業化に向け、松や微細藻類などの天然素材を活かした新規事業の展開にも注力しており、ヘルスケア分野では松葉抽出物により心と身体の健康とめぐりをサポートするサプリメント「Pino Fleur®(ピノフルール)」、アグリ分野では収量の向上や猛暑などの環境ストレス耐性の強化などに効果がある農業資材「EcoRosin®(エコロジン)」のEC販売をそれぞれ開始しました。水素化石油樹脂につきましては、千葉アルコン製造株式会社の安定稼働を重要な全社課題と認識し、「アルコン特別委員会」を中心に課題解決に向けた体制を強化したことにより、前年度から稼働率が改善しました。 業績面では、半導体、生成AI、データセンターなどの注力分野に関連し、機能性コーティング材料用の光硬化型樹脂、ファインケミカル製品、ハードディスク用精密研磨剤の販売は過去最高となりました。 その結果、当連結会計年度の売上高は821億35百万円(前年同期比2.4%増)、営業利益は25億円(同136.4%増)、経常利益は23億90百万円(同179.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は22億1百万円(同16.8%減)となりました。 セグメントの業績は次のとおりであります。なお、セグメント区分の売上高はセグメント間の内部売上高を含んでおりません。また、報告セグメントに含まれないその他事業は、売上高は79百万円(前年同期比15.1%減)、セグメント利益は40百万円(同29.2%減)となりました。 <機能性コーティング事業> 電機・精密機器関連業界は、電子部品などの需要が堅調に推移しています。このような環境のもと、当事業におきましては、機能性コーティング材料用の光硬化型樹脂は、AIサーバーやスマートフォン、ディスプレイ関連分野での需要が伸長し販売が増加しました。また、フィルムコーティングを中心に各種用途で使用される熱硬化型樹脂も新規採用や拡販により販売が増加しました。 その結果、売上高は182億6百万円(前年同期比8.1%増)、セグメント利益は22億3百万円(同80.6%増)となりました。 <製紙・環境事業> 製紙業界は、国内の紙・板紙生産量は前年を下回る水準が続いております。また中国では、依然として供給過剰が続いており、他のアジア地域の市況に影響を与えるなど厳しい状況にあります。このような環境のもと、当事業におきましては、海外での紙力増強剤も価格競争の激化により、利益を押し下げました。 その結果、売上高は206億66百万円(前年同期比6.2%減)、セグメント利益は13億81百万円(同25.3%減)となりました。 <粘接着・バイオマス事業> 粘着・接着剤業界は、米国関税政策の影響が自動車関連分野を中心に見られ、テープやシート類用途の需要は弱含みとなりました。このような環境のもと、当事業におきましては、ロジン系の粘着・接着剤用樹脂は、製造拠点の統廃合によって収益性を押し上げ、またアジア地域を中心に販売が堅調に推移しました。また、水素化石油樹脂につきましては、欧州につづき米国向けにも安定的な供給を開始した千葉アルコン製造株式会社は、目標には届かなかったものの稼働率は改善し生産量は増加しました。 その結果、売上高は284億35百万円(前年同期比2.3%増)、セグメント損失は14億円(前年同期はセグメント損失22億41百万円)となりました。 <ファイン・エレクトロニクス事業> 電子工業業界は、電子部品などの需要は堅調に推移しており、加えて生成AIの需要増加に伴うデータセンターへの投資が活発化しております。このような環境のもと、当事業におきましては、半導体関連先端材料のファインケミカル製品の販売が増加し、データセンター向けのハードディスク用精密研磨剤は、旺盛な需要により、販売が好調に推移しました。また、増強した半導体関連先端材料用の新設備については顧客での認証取得後、2026年度後半からの量産化を予定しております。 その結果、売上高は147億48百万円(前年同期比9.6%増)、セグメント利益は8億95百万円(同5.7%増)となりました。 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ37億62百万円増加し、1,260億59百万円となりました。主な要因は、有形固定資産が18億71百万円減少したものの、現金及び預金が11億64百万円、棚卸資産が12億51百万円、投資有価証券が10億80百万円、退職給付に係る資産が24億72百万円増加したことによります。 負債は、支払手形及び買掛金が5億54百万円、長期借入金が31億53百万円減少した一方で、短期借入金が43億97百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ17億59百万円増加し、668億19百万円となりました。 純資産は、利益剰余金、その他有価証券評価差額金が増加したことにより前連結会計年度末に比べ20億3百万円増加し、592億40百万円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ19億78百万円増加し、84億13百万円となりました。 営業活動によるキャッシュ・フローは、41億76百万円の増加となりました。これは税金等調整前当期純利益(24億4百万円)、減価償却費(55億88百万円)などによるものです。 投資活動によるキャッシュ・フローは、21億3百万円の減少となりました。これは、投資有価証券の売却による収入(13億31百万円)などにより資金が増加した一方、固定資産の取得による支出(37億95百万円)などにより資金が減少した結果であります。 財務活動によるキャッシュ・フローは、2億86百万円の減少となりました。これは、借入金が純増加(11億48百万円)した一方、配当金の支払額(9億91百万円)などにより資金が減少した結果であります。 ③ 生産、受注及び販売の実績 a 生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   数量(トン)   前年同期比(%) 機能性コーティング事業   17,334   +7.6 製紙・環境事業   226,063   +2.2 粘接着・バイオマス事業   85,904   +1.1 ファイン・エレクトロニクス事業   13,384   +4.5 合計   342,685   +2.3 (注) その他事業においては、生産をおこなっておりません。 b 受注実績 当社グループは過去の販売実績と将来の予測に基づいて見込生産方式をとっております。 c 販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   金額(百万円)   前年同期比(%) 機能性コーティング事業   18,206   +8.1 製紙・環境事業   20,666   △6.2 粘接着・バイオマス事業   28,435   +2.3 ファイン・エレクトロニクス事業   14,748   +9.6 その他事業   79   △15.1 合計   82,135   +2.4 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。 2 主な相手先別の販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社は「ありたい姿」の実現を目指し、グループの価値観・行動指針(ARAKAWA WAY 5つのKIZUNA)に基づいた経営(=KIZUNA経営)のもと、「V-ACTION for sustainability」のスローガンを掲げ、第5次中期5ヵ年経営実行計画(2021年度~2025年度)を推進してまいりました。途中、当社グループを取り巻く事業環境の変化等を踏まえ最終年度の計数目標と施策の見直しも行いましたが、最終年度の連結業績は、親会社株主に帰属する当期純利益およびROEについては目標を達成したものの、売上高、営業利益、経常利益については、千葉アルコン製造株式会社の稼働低迷の影響が大きく、目標を下回る結果となりました。 (単位:百万円) 2025年度(実績)   2025年度(期初予想)   2025年度(修正中計目標) 売上高   82,135   85,000   90,000 営業利益   2,500   2,800   3,500 経常利益   2,390   2,400   3,000 当期純利益   2,201   1,800   2,100 EBITDA   8,088   8,300   8,700 ROE(%)   3.6   3.0   3.6 *EBITDA:償却前営業利益=営業利益+減価償却費+のれん償却額 第5次中計の重点施策の主なものは、次のとおりであります。 生産能力増強をおこなった光硬化型樹脂およびファインケミカル製品においては、将来的な需要増に向けた量産化体制の構築を完了しました。 ライフサイエンス領域(ヘルスケア、アグリ、コスメ)での事業化に向け、松や微細藻類などの天然素材を活かした新規事業の展開にも注力しており、ヘルスケア分野では松葉抽出物により心と 身体の健康とめぐりをサポートするサプリメント「Pino Fleur®(ピノフルール)」、アグリ分野では収量の向上や猛暑などの環境ストレス耐性の強化などに効果がある農業資材「EcoRosin®(エコロジン)」のEC販売をそれぞれ開始しました。 水素化石油樹脂につきましては、千葉アルコン製造株式会社の安定稼働を重要な全社課題と認識し、「アルコン特別委員会」を中心に課題解決に向けた体制を強化したことにより、前年度から稼働率が改善しました。 なお、第5次中計最終年度におけるセグメント別の実績および経営目標は以下のとおりであります。 (単位:百万円) 2025年度(実績)   2025年度(期初予想)   2025年度(修正中計目標) 機能性コーティング事業   売上高   18,206   18,500   20,000 セグメント利益   2,203   1,600   1,600 製紙・環境事業   売上高   20,666   22,400   23,500 セグメント利益   1,381   1,600   1,600 粘接着・バイオマス事業   売上高   28,435   29,000   30,500 セグメント利益   △1,400   △700   400 ファイン・エレクトロニクス事業   売上高   14,748   15,000   15,500 セグメント利益   895   1,000   700 このような経営環境のもと、当社グループにおきましては、2026年4月より第6次中期5ヵ年経営実行計画がスタートしました。「事業ポートフォリオ改革の加速」と「生産性および資本効率の向上」を中核とし、挑戦・変革を通じた価値創造力の強化に取り組みます。また、キャッシュ創出を変革の軸とし、成長投資・ 人的投資・財務健全性・株主還元の好循環の確立により、中長期的な企業価値の最大化を目指してまいります。 資本の財源および資金の流動性につきましては、次のとおりであります。 短期運転資金は自己資金および金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資等の長期的な資金需要に関しては、金融機関からの長期借入や社債の発行により調達しております。 また、グループ会社の資金調達につきましては、当社において一元管理しております。 なお、当社は格付を取得しており、本報告書提出日時点において、日本格付研究所「BBB+」となっております。また、金融機関には充分な借入枠を有しており、当社グループの事業の維持・拡大、設備資金の調達は今後も可能であると考えております。 なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因および対応策につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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