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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,085.45+319ドル円158.62-2NASDAQ26,241.86+142S&P 5007,680.46+49SOX 指数11,350.08+619/2終値

東ソー

TOSOH CORPORATION4042 · Prime · 化学

石油化学からクロル・アルカリ、機能材料まで幅広くカバーする総合化学メーカー。独自の原料供給網と多角的な製品群で産業基盤を支える。

概要

東ソーは石油化学とクロル・アルカリを基盤とする総合化学メーカーである。1935年に東洋曹達工業として創業し、現在はエチレン・ポリエチレンなどの石油化学製品、苛性ソーダ・塩化ビニルなどの基礎化学品に加え、石英ガラスやスパッタリングターゲットなどの機能材料まで幅広く手掛ける。2025年度の連結売上高は1兆634億円、従業員数は14,850人。本社は山口県周南市に置く。

石油化学・クロル・アルカリを両輪とする事業構造

東ソーの事業は大きく四つのセグメントに分かれる。石油化学事業ではエチレン・プロピレンなどのオレフィン製品、低密度・高密度ポリエチレン、機能性ポリマーを製造する。クロル・アルカリ事業では苛性ソーダ、塩化ビニルモノマー、ウレタン原料、セメントなどを手掛ける。これらの二事業はナフサ分解と食塩電解というプロセスチェーンで結ばれ、相互に原料を供給する統合型の生産体制が特徴である。機能商品事業は石英ガラス、スパッタリングターゲット、臨床診断機器・試薬、電解二酸化マンガンなど先端材料を扱う。エンジニアリング事業は子会社オルガノが水処理装置・純水装置を提供する。

国内大手としての規模と収益の推移

東ソーの連結売上高は2022年度から1兆円を超え、2025年度は1兆634億円、営業利益989億円、親会社株主に帰属する当期純利益580億円であった。2026年度は売上高1兆199億円、営業利益955億円、純利益416億円とやや減益。収益は海外市況と為替に影響される。2025年度の期初計画では営業利益1,070億円を見込んでいたが、中国のデフレ輸出や半導体市場の回復遅れにより計画未達となった。総資産は1兆4,090億円、純資産9,191億円。有利子負債は2,351億円で、財務基盤は安定している。

38の国と地域に広がる生産・販売網

東ソーグループは連結子会社89社、持分法適用会社15社の計104社で構成される。国内では南陽事業所(山口県)を中核に、四日市、酒田などに工場を持つ。海外では中国、インドネシア、フィリピン、ベトナム、ギリシャ、ベルギー、米国などに生産・販売拠点を配置。子会社トーソー・USA,Inc.やトーソー・ヨーロッパN.V.を通じて北米・欧州市場へアクセスする。中国では東曹(広州)化工有限公司や東曹(上海)ポリウレタン有限公司などがPVCやウレタン原料を生産する。アジアではPT.スタンダード・トーヨー・ポリマー(インドネシア)が塩ビ樹脂を製造する。

グループ各社が担う川上から川下までの一貫体制

東ソーは持株会社ではなく、事業会社としてグループ全体を統括する。石油化学では北越化成がポリエチレンフィルムを製造し、当社が原料を供給。クロル・アルカリでは大洋塩ビや東北東ソー化学が塩ビ樹脂やソーダ製品を生産し、販売を委託される。機能商品では東ソー・エスジーエムが石英ガラス素材、東ソー・スペシャリティマテリアルがスパッタリングターゲットを製造し、当社が販売を担う。エンジニアリングのオルガノは水処理機器を手掛ける。物流・販売部門として東ソー物流や東ソー・ニッケミがあり、グループ全体のサプライチェーンを支える。

業界の中での役割は基礎化学品から電子材料、水処理装置まで多様な産業へ素材・装置を供給にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
1.0兆円
営業利益
955億円
営業利益率
9.4%
純利益
416億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01石油化学主力

エチレン・プロピレン等のオレフィン製品、低密度・高密度ポリエチレン、樹脂加工製品、機能性ポリマーの製造販売。子会社北越化成はポリエチレンフィルム等を製造し、当社が原材料を供給。

主な製品・サービス3
オレフィン製品(エチレン、プロピレン)
石油化学の基幹原料。ナフサ分解により製造し、ポリエチレン他各種誘導品の原料となる。
ポリエチレン(低密度・高密度)
汎用樹脂。フィルム、容器、電線被覆等幅広い用途に使用される。
機能性ポリマー
特殊な性能を持つポリマー材料。自動車部品、電子機器等の高機能用途向け。

02クロル・アルカリ主力

苛性ソーダ、塩化ビニルモノマー、無機・有機化学品、セメント、ウレタン原料の製造販売。大洋塩ビ他国内外子会社が塩化ビニル樹脂等を製造し、当社が原材料供給・販売委託を受ける。

主な製品・サービス4
苛性ソーダ
基礎化学品。アルミナ、パルプ、化学繊維、水処理等に使用。
塩化ビニルモノマー
塩化ビニル樹脂の原料。当社が製造し、子会社の大洋塩ビ等に供給。
塩化ビニル樹脂
汎用プラスチック。建材、電線、包装等に広く利用。
ウレタン原料
ポリウレタン樹脂の原料。自動車シート、断熱材、塗料等に使用。

03機能商品準主力

無機・有機ファイン製品、計測診断商品、電子材料(石英ガラス、スパッタリングターゲット)、機能材料の製造販売。子会社東ソー・エスジーエムが石英ガラス、東ソー・スペシャリティマテリアルがスパッタリングターゲット等を担当。

主な製品・サービス6
石英ガラス
高純度シリカから製造。半導体製造装置用部材、光学部品、光ファイバ用母材等に使用。
スパッタリングターゲット
薄膜形成用材料。半導体、フラットパネルディスプレイ、記録メディア等の製造に使用。
臨床診断機器・試薬
体外診断用の分析装置と試薬。医療機関向けに販売。
電解二酸化マンガン
乾電池、リチウムイオン電池の正極材として使用される高純度二酸化マンガン。
ハイシリカゼオライト
吸着剤、触媒として使用される多孔質材料。
エチレンアミン
キレート剤、医薬・農薬中間体、エポキシ硬化剤等に使用されるアミン類。

04エンジニアリング副次

水処理装置やプラント工事を手掛ける。子会社オルガノが水処理装置、純水装置、イオン交換樹脂等を製造販売。東北電機鉄工がプラント電気工事等を担当。

主な製品・サービス2
水処理装置・純水装置
産業用水処理・純水製造システム。半導体、医薬、電力等の設備向け。
イオン交換樹脂
水処理用の樹脂。純水製造や排水処理に使用。

05その他(物流・販売等)その他

グループの物流(東ソー物流)、化学品販売(東ソー・ニッケミ)、酸素・窒素等の製造販売(東邦アセチレン)等。グループ全体のサポート事業。

製品と技術

ナフサ分解で作る石油化学の基幹製品

東ソーの石油化学事業は、ナフサを熱分解してエチレン・プロピレンなどのオレフィン製品を製造する。エチレンは低密度ポリエチレンや高密度ポリエチレンの原料となり、フィルム、容器、電線被覆などに使われる。プロピレンからは機能性ポリマーが作られ、自動車部品や電子機器向けに供給される。中京地区唯一のナフサクラッカーを保有しており、競争力の源泉となっている。子会社北越化成はポリエチレンフィルムを製造し、当社が原料を供給する。2025年度は中国のデフレ輸出の影響でオレフィンの稼働率が低下したが、半導体向け高純度薬液容器用ポリエチレンは安定供給に注力した。

食塩電解から生まれるクロル・アルカリ製品群

クロル・アルカリ事業は、食塩電解により苛性ソーダと塩素を生産する。苛性ソーダはアルミナ精製、パルプ・紙、化学繊維、水処理など広範な産業で使用される。塩素は塩化ビニルモノマーを経て塩化ビニル樹脂(PVC)となり、建材、電線、包装材に利用される。東ソーは塩化ビニルモノマーから樹脂までの一貫生産体制を持ち、子会社大洋塩ビや東曹(広州)化工などがPVCを製造する。また、ウレタン原料(MDI)も製造しており、自動車シートや断熱材向け。2026年度にはベトナムにトーソー・ベトナム・ポリウレタンを設立し、MDI生産能力を拡大中である。

半導体・医療を支える機能材料

機能商品事業は高い技術力を要する製品群で構成される。石英ガラスは東ソー・エスジーエムが手掛け、半導体製造装置用部材や光ファイバ母材として供給される。スパッタリングターゲットはトーソー・SMDや東ソー・スペシャリティマテリアルが製造し、半導体やフラットパネルディスプレイの薄膜形成に使用される。臨床診断機器・試薬はトーソー・ヨーロッパが販売し、医療機関向けの血液検査装置などが含まれる。電解二酸化マンガンはトーソー・ヘラスが生産し、乾電池やリチウムイオン電池の正極材として重要。エチレンアミンはキレート剤や医薬中間体に使われ、デラミンB.V.が製造する。

水処理とプラントエンジニアリング

エンジニアリング事業は子会社オルガノが中核で、水処理装置、純水装置、イオン交換樹脂を製造販売する。半導体工場向け超純水システムや医薬品工場向け用水処理など、高度な水質管理が求められる分野で実績を持つ。2025年度は生成AI関連の半導体需要拡大に伴い水処理プラントの受注が堅調だった。また、東北電機鉄工がプラント電気工事を担当し、グループ内の設備工事を支える。その他事業には東ソー物流(グループ物流)、東ソー・ニッケミ(化学品販売)、東邦アセチレン(酸素・窒素)が含まれ、グループ全体のビジネスをサポートする。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

化学のなかでの位置

基礎化学品で国内有数、塩ビや苛性ソーダに強み

東ソーは、化学業界で塩ビ、苛性ソーダ、ウレタン原料など基礎化学品を中心に事業展開する。売上高は約1兆円で、ライバルのクラレや東洋紡と比較して、収益性は良好で営業利益率は9%超と高水準を維持している。塩ビやウレタン原料は国内シェアが高く、また海外市場にも輸出している。一方で、石化製品の市況変動や原料価格高騰の影響を受けやすい。2026年3月期の売上は微減見込みだが、収益は安定。他社に比べバランスの取れた事業ポートフォリオが強み。

強み

  • 塩ビ・苛性ソーダで国内トップクラスのシェアを持つ
  • 営業利益率9%超と化学業界で高水準、安定した収益力を確保
  • 基礎化学品以外にも電子材料や機能樹脂を展開
  • 原料から製品まで一貫した生産でコスト競争力を発揮

課題

  • 石化製品の国際市況や原料価格の変動に収益が左右される
  • 脱炭素化で石化プロセスの排出削減が必要、投資負担増
  • 国内需要の減少や他社との競争激化で成長が鈍化

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

石油化学の時価総額近傍。太字が東ソー

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
13402東レ1.9兆円24.0倍
25019出光興産1.9兆円10.4倍
34188三菱ケミカルグループ1.8兆円
44005住友化学1.0兆円16.6倍
54183三井化学9,014億円24.5倍
64042東ソー8,719億円20.2倍
74182三菱瓦斯化学8,139億円
85021コスモエネルギーホールディングス7,041億円9.4倍
93405クラレ5,747億円69.0倍
103401帝人3,497億円
114046大阪ソーダ2,784億円16.8倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(石油化学)に従っています。

会社の歴史

沿革 33件

ソーダ灰製造から始まった1935年の創業

東ソーの前身は1935年2月に設立された東洋曹達工業株式会社である。翌1936年5月には南陽事業所にソーダ灰製造設備を新設し、本格的な事業を開始した。当時はソーダ灰がガラスや石鹸の原料として需要が高く、国産化を目指した。その後1942年に臭素、1943年に苛性ソーダの設備を相次いで新設し、基礎化学品の品揃えを広げた。第二次世界大戦後も生産を継続し、1949年5月には東京証券取引所に株式を上場。資金調達力を背景に事業拡大を進める。

石油化学・塩ビ事業への進出と多角化

1960年代に入り、東洋曹達は石油化学分野への進出を加速する。1966年5月に塩化ビニルモノマー設備、同年9月に低密度ポリエチレン設備を新設。1967年10月にはエチレンアミン設備を導入した。これにより基礎化学品から誘導品まで手掛ける一貫体制が整う。同時期に資本参加を積極化し、1955年に日本オルガノ商会(現オルガノ)、1959年に日本シリカ工業(現東ソー・シリカ)をグループ化。1971年には液体クロマトグラフィー用カラムを開発し、科学計測事業に参入した。

鐵興社との合併で7工場体制となった1975年

1975年4月、東洋曹達は株式会社鐵興社と合併した。鐵興社はもともと化学メーカーであり、この合併により東洋曹達は南陽、四日市、酒田、山形、富山、日向、石巻の7工場を保有することになった。事業規模が一気に拡大し、総合化学メーカーとしての基盤が固まる。合併後は海外展開も活発化し、1975年5月にはインドネシアにPT.スタンダード・トーヨー・ポリマーを設立。同年9月には日本ハロン(現東ソー・ファインケム)を設立し、フッ素化学品など高機能分野への布石を打った。

商号を東ソーに変更し機能材料へ舵を切った1987年

1987年10月、東洋曹達工業は東ソー株式会社に商号を変更した。社名変更の背景には、曹達(ソーダ)だけではなく石油化学や機能材料へ事業領域が拡大したことがある。同年5月には米ローム・アンド・ハース社との合弁でトーソー・ハース(現トーソー・バイオサイエンス)を設立し、バイオ分野に参入。1988年6月には米VARIAN社からターゲット部門を買収し、トーソー・SMDを設立してスパッタリングターゲット事業に本格参入した。これらの投資により、後に機能商品事業の中核となる製品群が育っていく。

1980年代から1990年代の海外子会社拡充

1980年代前半から既に海外拠点の設立が進んでいた。1979年に北米トーソーUSA、1983年に東北東ソー化学(国内分離)、1986年にベルギーのユーロ・ジェネティクス(現トーソー・ヨーロッパ)へ資本参加。1980年代末には中国への進出も視野に入れ、1990年代には東曹(中国)投資有限公司や東曹(広州)化工有限公司などを設立した。また、1995年にはフィリピン・レジンズ・インダストリーズへ資本参加。アジア地域での塩ビ樹脂生産体制を強化し、現在に至るグローバルネットワークの基礎を築いた。

2000年以降の構造改革と新規事業育成

2000年代に入ると、東ソーは収益力強化のため事業ポートフォリオの見直しを進めた。不採算事業の整理や子会社再編を実施し、同時に成長分野への投資を加速。2002年にはデラミンB.V.を買収しエチレンアミン事業を拡大。2007年にはトーソー・アドバンスド・マテリアルズをマレーシアに設立し、ハイシリカゼオライトの生産を開始した。2000年代後半には半導体向け材料やバイオ医薬品向け分離精製剤などの高機能製品に注力し、機能商品事業の比率を高めた。

2020年代の大型投資と脱炭素への取り組み

2020年代、東ソーは「成長」と「脱炭素」を両立する中期経営計画を掲げる。2025年度から2027年度の3か年で2,200~2,500億円の設備投資を計画。チェーン事業では南陽事業所にバイオマス発電所を建設し2026年5月に稼働開始。先端事業ではバイオ医薬品向け分離精製剤の能力増強を南陽・四日市で進める。また、クロロプレンゴムの生産能力増強を決定し、2030年春の商業運転を予定。CO2排出量は2018年度比30%削減(2030年度)を目標に掲げる。2025年度の営業利益は955億円と計画に届かなかったが、生成AI関連の水処理プラント受注は堅調だった。

年表33件を開く

1930年代

  • 1935年2月創業東洋曹達工業株式会社を設立(現・山口県周南市)
  • 1936年5月ソーダ灰製造設備新設(南陽事業所)

1940年代

  • 1942年2月臭素製造設備新設(南陽事業所)
  • 1943年2月苛性ソーダ製造設備新設(南陽事業所)
  • 1949年5月上場東京証券取引所に株式上場

1950年代

  • 1951年7月東洋港運株式会社を設立(現・連結子会社 東ソー物流株式会社)
  • 1953年10月セメント製造設備新設(南陽事業所)
  • 1955年6月株式会社日本オルガノ商会に資本参加(現・連結子会社 オルガノ株式会社)
  • 1959年10月日本シリカ工業株式会社を設立(現・連結子会社 東ソー・シリカ株式会社)

1960年代

  • 1962年3月燐酸製造設備新設(南陽事業所)
  • 1965年7月ストウファー・ケミカル社と共同出資にて有限会社東洋ストウファー・ケミカルを設立(現・連結子会社 東ソー・ファインケム株式会社)
  • 1966年5月塩化ビニルモノマー製造設備新設(南陽事業所)
  • 1966年9月低密度ポリエチレン製造設備新設(南陽事業所)
  • 1967年10月エチレンアミン製造設備新設(南陽事業所)
  • 1969年4月日ケミ商事株式会社を設立(現・連結子会社 東ソー・ニッケミ株式会社)

1970年代

  • 1971年4月液体クロマトグラフィー用のカラムを開発し、科学計測事業分野に進出
  • 1971年5月太平化学製品株式会社に資本参加(現・連結子会社)
  • 1971年6月クロロプレンゴム製造設備新設(南陽事業所)
  • 1973年9月プラス・テク株式会社に資本参加(現・連結子会社)
  • 1973年11月三菱商事株式会社と共同出資にてギリシャにテッコウシャ・ヘラスA.B.Eを設立(現・連結子会社 トーソー・ヘラス・シングル・メンバーS.A.)
  • 1975年4月M&A株式会社鐵興社と合併 南陽、四日市、酒田、山形、富山、日向及び石巻の7工場体制となる
  • 1975年5月三井物産株式会社及び現地資本と共同出資にてインドネシアにPT.スタンダード・トーヨー・ポリマーを設立(現・連結子会社)
  • 1975年9月日本ハロン株式会社を設立(現・連結子会社 東ソー・ファインケム株式会社)
  • 1979年6月北米にトーソー・USA,Inc.を設立(現・連結子会社)

1980年代

  • 1981年7月東ソー有機化学株式会社を設立(現・連結子会社 東ソー・ファインケム株式会社)
  • 1983年3月酒田、石巻両工場を分離し、東北東ソー化学株式会社を設立(現・連結子会社)
  • 1983年9月ジルコニア粉末製造設備新設(南陽事業所)
  • 1986年4月日本石英硝子株式会社に資本参加(現・連結子会社 東ソー・クォーツ株式会社)
  • 1986年4月山口日本石英株式会社に資本参加(現・連結子会社 東ソー・エスジーエム株式会社)
  • 1986年4月ベルギーのユーロ・ジェネティクス N.V.へ資本参加(現・連結子会社 トーソー・ヨーロッパ N.V.)
  • 1987年5月ローム・アンド・ハース社と共同出資にて北米にトーソー・ハースを設立(現・連結子会社 トーソー・バイオサイエンス LLC)
  • 1987年10月商号変更東ソー株式会社へ商号変更
  • 1988年6月M&A北米のVARIAN社よりターゲット部門を買収し、トーソー・SMD,Inc.を設立(現・連結子会社)

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち2項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 営業利益2030年度まで1,700億円
  • CO2排出量削減率(2018年度比)2030年度まで30%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    サステナビリティ基本方針の策定と推進

    「地球とヒトがいつまでも幸せで快適に暮らせる社会」を目指し、地球環境保全、事業による社会課題解決、自由闊達な企業風土、安全操業、誠実な企業活動の5つの柱を掲げて活動を推進する。

  2. 02

    チェーン事業の強化と高付加価値化

    食塩電解・ナフサ熱分解を起点とするプロダクトチェーンを高度に統合・効率化し、塩素の高付加価値化で収益の安定・拡大を図る。参入障壁の高いユニークな誘導品を多数保有する強みを活かす。

  3. 03

    先端事業の成長と新規事業創出

    医薬・半導体業界での強固なポジションを活かし、成長市場向け製品を拡充。大型の新規事業創出により収益基盤を拡大する。チェーン事業のインフラ・原料を活用し収益性を向上させる。

  4. 04

    脱炭素と成長の両立

    CO2排出削減と収益拡大を両立する事業構造へ変革。経済合理性を重視した削減対応策を選択・実行し、バイオマス発電所建設なども進める。CO2排出量30%削減(2018年度比)を2030年度目標とする。

  5. 05

    安全操業の徹底と設備投資

    プラントの安全操業を全てに優先し、安全基盤の強化と安全文化の深化を継続。2025~2027年度累計で2,200~2,500億円の設備投資を計画し、チェーン事業の強化に重点配分する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で14,850人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は829万円で、9期前と比べて+4.4%平均年齢は38.5歳、平均勤続年数は13.8年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月12,292
2018年3月12,595
2019年3月79439.514.612,955
2020年3月80639.114.613,336
2021年3月76338.814.413,631
2022年3月78638.414.013,858
2023年3月76238.413.514,266
2024年3月74138.413.514,394
2025年3月79638.513.514,813668
2026年3月82938.513.814,850643

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率2.3%
縦線は目安の30%
男性育休取得率100.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)71.5%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社52(国内 34 / 海外 18、うち連結子会社 19) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位9)
南陽事業所 — 山口県周南市他1,169億円
石油化学
四日市事業所 — 三重県四日市市他546億円
石油化学
本社(東京都江東区)工場 — 茨城県つくば市、福島県いわき市他183億円
エンジニアリング
本社 — 山口県周南市他159億円
その他
本社 — アメリカ国オハイオ州8,806百万円
機能商品
本社(山口県周南市)工場 — 山口県周南市6,926百万円
機能商品
本社(山形県山形市)工場 — 山形県山形市、酒田市、米沢市6,852百万円
機能商品
本社(山口県周南市)工場 — 山口県周南市5,758百万円
機能商品
本社 — アメリカ国オレゴン州5,127百万円
機能商品
主な関係会社
  • 国内
    オルガノ㈱
    東京都 江東区 · 連結子会社
    議決権44.5%
  • 国内
    大洋塩ビ㈱
    東京都 中央区 · 連結子会社
    議決権84.0%
  • 国内
    東北東ソー化学㈱
    山形県 酒田市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    東ソー・エスジーエム㈱
    山口県 周南市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    東ソー日向㈱
    宮崎県 日向市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    北越化成㈱
    新潟県 見附市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    太平化学製品㈱
    埼玉県 川口市 · 連結子会社
    議決権81.3%
  • 国内
    東ソー物流㈱
    山口県 周南市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    プラス・テク㈱
    茨城県 稲敷郡 · 連結子会社
    議決権74.8%
  • 国内
    東ソー・スペシャリティ マテリアル㈱
    山形県 山形市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    東ソー・ファインケム㈱
    山口県 周南市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    東ソー・クォーツ㈱
    山形県 山形市 · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社40社を開く
  • 東ソー・シリカ㈱東京都 中央区100%
  • 参共化成工業㈱静岡県 富士市67%
  • 東ソー・ニッケミ㈱東京都 中央区100%
  • 東北電機鉄工㈱山形県 酒田市97%
  • レンソール㈱新潟県 見附市100%
  • 燐化学工業㈱富山県 射水市100%
  • 南九州化学工業㈱宮崎県 児湯郡74%
  • トーソー・ベトナム・ポリウレタン Co.,Ltdベトナム国 ホーチミン市100%
  • トーソー・アメリカ,Inc.アメリカ国 オハイオ州100%
  • フィリピン・レジンズ・インダストリーズ,Inc.フィリピン国 マカティ市80%
  • 東曹(中国)投資 有限公司中国 上海市100%
  • 東曹(広州)化工 有限公司中国 広東省67%
  • トーソー・ヨーロッパ N.V.ベルギー国 テッセンデーロ市100%
  • トーソー・ヘラス・シングル・メンバー S.A.ギリシャ国 テサロニキ市100%
  • PT.スタンダード・トーヨー・ポリマーインドネシア国 ジャカルタ市60%
  • トーソー・アドバンスド・マテリアルズSdn.Bhd.マレーシア国 トレンガヌ州100%
  • 東曹(瑞安)ポリウレタン有限公司中国 浙江省100%
  • マブハイ・ビニル Co.フィリピン国 マカティ市88%
  • トーソー・ SMD,Inc.アメリカ国 オハイオ州100%
  • トーソー・ポリビン Co.フィリピン国 リパ市100%
  • 東曹(上海)ポリウレタン有限公司中国 上海市100%
  • トーソー・クォーツ Co.,Ltd.台湾 台南県100%
  • トーソー・クォーツ,Inc.アメリカ国 オレゴン州100%
  • オルガノ(蘇州)水処理有限公司中国 江蘇省100%
  • オルガノ(タイランド)Co.,Ltd.タイ国 バンコク市100%
  • オルガノUSA,Inc.アメリカ国 オハイオ州100%
  • オルガノ(ベトナム) Co.,Ltd.ベトナム国 ホーチミン市100%
  • トーソー・クォーツ・コリア Co.,Ltd.大韓民国 ソウル100%
  • トーソー・バイオサイエンス SRLイタリア国 トリノ市100%
  • トーソー・バイオサイエンス,Inc.アメリカ国 オハイオ州100%
  • トーソー・ SMD・コリア,Ltd.大韓民国 京畿道100%
  • オルガノ・テクノロジー有限公司台湾 新竹市100%
  • その他45社
  • ロンシール工業㈱東京都 港区38%
  • 東邦アセチレン㈱宮城県 多賀城市25%
  • 徳山積水工業㈱大阪府 大阪市北区30%
  • ㈱マナック・ケミカル・パートナーズ東京都 中央区20%
  • デラミン B.V.オランダ国 アメルス フォールト市50%
  • PT ラウタン・オルガノ・ウォーターインドネシア国 ジャカルタ市30%
  • その他9社
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    カーボンリサイクル・次世代火力発電等技術開発CO2分離・回収技術の研究開発二酸化炭素分離膜システム実用化研究開発/革新的CO2分離膜モジュールによる効率的CO2分離回収プロセスの実用化検討
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2024-07-11
    1.4億円
  • 調達
    CCUS研究開発・実証関連事業CO2分離・回収技術の研究開発二酸化炭素分離膜システム実用化研究開発/革新的CO2分離膜モジュールによる効率的CO2分離回収プロセスの研究開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2022-03-14
    1.4億円
  • 調達
    燃料電池等利用の飛躍的拡大に向けた共通課題解決型産学官連携研究開発事業水素利用等高度化先端技術開発水電解用酸化マンガン系酸素生成(OER)触媒の運転方法・製造方法の確立と大型化へ向けた研究開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2023-07-27
    2,883万円
  • 調達
    NEDO先導研究プログラムエネルギー・環境新技術先導研究プログラム革新的熱回収・量産技術による普及型熱電デバイスの開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2019-09-20
    2,860万円
  • 調達
    革新的プラスチック資源循環プロセス技術開発石油化学原料化プロセス開発複合プラスチックからのモノマー回収液相プロセスの開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2022-01-06
    850万円
  • 調達
    NEDO先導研究プログラム未踏チャレンジ2050排気ガス由来低濃度CO2の有用化製品への直接変換
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2018-11-08
    800万円
  • 調達
    NEDO先導研究プログラムエネルギー・環境新技術先導研究プログラム多層プラスチックフィルムの液相ハイブリッドリサイクル技術の開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2020-07-30
    787万円
  • 調達
    カーボンリサイクル・次世代火力発電等技術開発カーボンリサイクル・次世代火力推進事業産業間連携によるカーボンリサイクル技術実装推進事業/周南コンビナートにおける産業間連携カーボンリサイクル事業の実装に向けた調査
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2024-05-31
    451万円
  • 調達
    NEDO先導研究プログラムエネルギー・環境新技術先導研究プログラム革新的CO2分離膜による省エネルギーCO2分離回収技術の研究開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2020-07-28
    303万円
  • 補助金
    令和3年度基礎素材産業の低炭素化投資促進に向けた設計・実証事業補助金
    経済産業省 · 2022-05-20
    1,140万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は1.0兆円営業利益955億円前期と比べると減収減益で、売上が-4.1%、利益が-3.4%。

売上高
-4.1%
1.0兆円
営業利益
-3.4%
955億円
純利益
-28.3%
416億円
営業利益率
9.4%
前期比 +0.1%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高1.2兆円1.0兆円
営業利益1,050億円955億円
純利益590億円416億円
1株あたり配当¥100¥100

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は2,742億円、営業利益は312億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+14.0%、営業利益は+129.4%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q2,69840
2024年1Q2,4061365.7132
2024年2Q2,4511857.5135
2024年3Q2,62227510.5147
2024年4Q2,577159
2025年2Q5,2764749.0249
2025年4Q5,3585159.6331
2026年2Q4,9914479.074
2026年4Q5,2085089.8342
2027年1Q2,74231211.4195

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は6,685億円から1.0兆円へ1.5倍に増えた。直近期の営業利益率は9.4%。

決算期売上高兆円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月0.67336169
2014年3月0.77495296
2015年3月0.81602623
2016年3月0.75658397
2017年3月0.741,131757
2018年3月0.821,323888
2019年3月0.861,130781
2020年3月0.79860556
2021年3月0.73951633
2022年3月0.921,6051,079
2023年3月1.06900503
2024年3月1.01959573
2025年3月1.069891,0309.3580
2026年3月1.029551,0689.4416

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高1.0兆円のうち、営業利益として残るのは955億円9.4%。営業外の損益と税金を反映した純利益は416億円、売上の4.1%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金74.4%7,589億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金16.2%1,655億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益9.4%955億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
25.6%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+2.1pt
9.4%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比1.3pt
4.1%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比1.9pt
5.0%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
3.0%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
5.4%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが1,146億円、投資CFが−721億円で、差し引きのフリーCFは425億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は1,766億円で、売上の2.1ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月361−234−245127574
2014年3月672−261−455411551
2015年3月541−341−207200557
2016年3月999−279−508720749
2017年3月1,157−347−688810855
2018年3月1,154−431−5177231,062
2019年3月775−633−270142921
2020年3月999−703−240296972
2021年3月951−464164871,484
2022年3月1,086−435−5796511,608
2023年3月−162−787502−9491,194
2024年3月1,170−599−3125711,490
2025年3月1,062−816−3792461,388
2026年3月1,146−721−974251,766

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は1.4兆円。このうち返さなくてよい自己資本が9,191億円で、自己資本比率は59.0%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産兆円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月0.742,1935,15825.7
2014年3月0.722,4984,71930.4
2015年3月0.763,2084,39438.0
2016年3月0.733,7373,59446.4
2017年3月0.784,4833,30453.1
2018年3月0.855,2813,17658.0
2019年3月0.885,7952,98761.6
2020年3月0.896,0972,76964.0
2021年3月0.986,6173,21162.6
2022年3月1.097,5973,28065.2
2023年3月1.197,9424,00161.9
2024年3月1.298,5884,31161.6
2025年3月1.339,0244,24962.3
2026年3月1.419,1914,89859.0

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
1,796億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
6,925億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
1,484億円
在庫として抱えている分
負債合計
4,898億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
88
/ 100
安定性自己資本比率39 / 40
収益力営業利益率19 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

化学 203社との比較

同じ化学の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り203社中46位あたり、逆に低いのは売上成長率203社中173位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
5.0%/中央値 6.9%
P25 4.5%P75 9.9%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
9.4%/中央値 7.3%
P25 4.3%P75 10.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
59.0%/中央値 63.4%
P25 50.5%P75 73.9%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-4.1%/中央値 2.2%
P25 -1.8%P75 5.4%
配当利回り上位株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.7%/中央値 2.7%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥2,682で、1年前と比べて+18.4%過去52週の値幅のなかでは57%の位置にある。

¥2,682-1.6%1ヶ月+1.1%1年+18.4%時価総額8,719億円
過去52週の値幅
安値¥2,139.5高値¥3,086

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)20.2倍
PER (会社予想)14.0倍
PBR0.98倍
配当利回り3.73%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は8月21日に2656円と前日比-0.08%と小動きですが、1ヶ月で-6.58%と調整が続いています。25日移動平均線(2727.32円)を-2.6%下回り、75日線(2760.95円)も下にあり、短中期トレンドは弱含みです。ただし200日線(2517.98円)は上回っており、長期トレンドは維持しています。52週高値3086円からは-13.9%、RSIは43.07と中立圏です。出来高は88万株と低調で、方向感に欠けます。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 55/100)

実績PER20.08倍は業界平均の17.76倍を上回るが、予想PER13.9倍は割安感がある。PBR0.97倍は1倍を下回り、業界平均1.41倍より低い。配当利回り3.76%は業界平均2.66%を上回り、株主還元は厚い。ただし、ROE5%は低水準で、資本効率の改善余地がある。配当性向77.7%と高く、今後の増配余地は限定的。総合的に見て、予想ベースでは割安だが、実績ベースではやや割高感があり、ほぼ妥当と判断する。

指標この会社業種平均
PER (実績)20.2倍17.8倍
PER (予想)14.0倍
PBR0.98倍1.41倍
ROE5.0%7.4%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

投資論点は、基礎化学品と石油化学の市況変動に対する収益の安定性と、成長投資による構造転換の成否。強気派は、2025年3月期の利益率改善や配当利回りの高さを評価し、市況回復局面での収益拡大を期待する。弱気派は、競争が激化する中で、石油化学の需要減退や中国の設備増強による供給過剰を懸念し、中期的な収益性の低下を警戒する。また、ROEが5%と資本効率が低い点や、将来の成長投資のための財務体力も議論の対象。

プラスに働く材料7
  • 市況回復で収益変動が上振れ

    2025年3月期の営業利益率9.3%と改善、一時的な市況低迷からの回復で増益余地。

  • 高配当利回りが下支え

    配当利回り3.67%と相対的に高く、株主還元姿勢が評価される。

  • 機能性材料が成長牽引

    半導体や自動車向けの高機能製品は需要成長が期待され、収益構造を変える可能性。

  • 予想PER14.2倍、来期純利益は623億円決算発表後影響

    時価総額8,849億円÷予想PER14.2倍=約623億円、前期416億円から増益

  • PBR1.01倍とほぼ解散価値継続影響

    PBR1.01倍は1倍近く、下値不安の少なさ

  • 配当利回り3.67%の高利回り継続影響

    配当利回り3.67%は高く、インカム需要で支え

  • 営業利益率9.36%と高水準維持通年影響

    営業利益955億円、売上高1兆199億円で利益率9.36%

マイナスに働く材料7
  • 石油化学の需要減退懸念

    環境規制やリサイクル推進で長期的に石化需要が縮小する可能性がある。

  • 供給過剰による価格下落

    中国の設備増強で基礎化学品の需給が緩み、マージンが圧迫されかねない。

  • 資本効率の低さが重荷

    ROEが5%と資本コストを下回る状態で、企業価値改善の明確な策が見えない。

  • 2026/3期の純利益は164億円減決算発表後影響

    純利益580億円→416億円、減益でEPS低下

  • 営業利益も989億円から955億円へ減少通年影響

    営業利益と売上高が前年割れ、市況回復待ち

  • ROE5%と低い資本効率継続影響

    ROE5%は資本コストを下回り、PBR改善には不十分

  • 外国人保有25.09%でリスク時売り継続影響

    外国人保有比率25.09%、世界株安時に売り

次の決算で確かめる点
塩ビ・ソーダの需給バランス
基礎化学品の市況は収益を左右するため、価格と稼働率を確認する。
機能性材料の売上比率
高付加価値事業の構成比上昇が収益性改善につながるか確認する。
エチレンクラッカーの稼働率
石化市況の強弱を反映し、収益の先行指標となる。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり100で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは3.73%。

年間配当
¥100
1株あたり
配当利回り
3.73%
いまの株価に対して
配当性向
77.7%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月4824.4
2018年3月5616.722.9
2019年3月560.028.4
2020年3月560.039.8
2021年3月560.037.2
2022年3月8042.926.8
2023年3月800.076.0
2024年3月856.359.3
2025年3月10017.665.1
2026年3月1000.077.7

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥100

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ88,370人。区分でいちばん多いのは金融機関41.0%。グループ会社や銀行などの安定株主が48.6%を占め、残る51.4%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
金融機関43.543.642.943.643.541.0
外国法人31.831.028.825.326.025.1
個人・その他12.613.215.116.718.621.8
事業法人9.38.98.28.18.07.6
自己株式2.12.12.12.02.05.3
証券会社2.83.34.96.34.04.5
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)15.39
02株式会社日本カストディ銀行(信託口)6.39
03NORTHERN TRUST CO. (AVFC) RE SILCHESTER INTERNATIONAL INVESTORS INTERNATIONAL VALUE EQUITY TRUST(常任代理人 香港上海銀行)2.53
04株式会社みずほ銀行2.17
05日本生命保険相互会社2.06
06三井住友信託銀行株式会社1.82
07東ソー共和会1.76
08三井住友海上火災保険株式会社1.69
09株式会社山口銀行1.53
10NORTHERN TRUST CO. (AVFC) RE U.S. TAX EXEMPTED PENSION FUNDS(常任代理人 香港上海銀行)1.52

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+370%、1株純資産は14期で+757%。直近期のROEは5.0%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月283159.49.324.3
2014年3月9973214.58.114.2
2015年3月20896524.55.89.2
2016年3月1251,04812.67.626.5
2017年3月2331,27320.18.424.4
2018年3月2731,51219.67.622.9
2019年3月2411,66515.17.228.4
2020年3月1711,74710.07.239.8
2021年3月1981,93510.710.737.2
2022年3月3392,22816.35.326.8
2023年3月1582,3217.011.476.0
2024年3月1802,4957.511.559.3
2025年3月1822,5977.211.365.1
2026年3月1322,7015.017.577.7

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

19名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は19名。2026/3期の役員報酬は総額541百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約8倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
桒田守代表取締役社長 社長執行役員6561,000
安達徹代表取締役 専務執行役員6535,000
吉水昭広取締役 常務執行役員 技術本部長 エンジニアリングセクター長6245,000
亀崎尊彦取締役 常務執行役員 石油化学セクター長 購買・物流部長6313,000
大道信勝取締役 常務執行役員 機能商品セクター長6017,000
本坊吉博取締役(社外)694,000
日高真理子取締役(社外)655,000
中野幸正取締役(社外)691,000
橋寺由紀子取締役(社外)592,000
米澤啓常勤監査役6419,000
眞武尚史常勤監査役(社外)63
寺本哲也監査役(社外)78
残りの役員7名を開く
氏名役職年齢保有株数
尾﨑恒康監査役(社外)57
河本浩爾6948,000
長尾謙太67
木内孝文代表取締役 常務執行役員 チェーン事業本部長 TVPプロジェクトチーム・リーダー6216,000
堀谷宏志取締役 上席執行役員 経営企画・連結経営部長573,000
山田尚義監査役(社外)68
河合優子監査役(社外)49

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円株式報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)6190144616139566
社外取締役811611615
監査役1303030

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容2,479字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、当社、子会社95社及び関連会社16社で構成され、石油化学、クロル・アルカリ、機能商品、エンジニアリングを主な事業内容とし、さらに各事業に関連する物流、その他の事業活動を展開しております。 なお、当社グループの連結決算対象会社数は104社(連結子会社89社、持分法適用会社15社)であります。また、事業に係る位置づけ及び事業の種類別セグメントとの関連は次のとおりであります。 石油化学事業 ☆当社は、エチレン・プロピレン等オレフィン製品、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン及び樹脂加工製品、機能性ポリマー等の製造・販売を行っております。 ◇北越化成㈱はポリエチレンフィルム等の製造・販売を行っており、当社は同社に原材料の一部を供給しております。 クロル・アルカリ事業 ☆当社は、苛性ソーダ、塩化ビニルモノマー、無機・有機化学品、セメント、ウレタン原料等の製造・販売を行っております。 ◇大洋塩ビ㈱は塩化ビニル樹脂の製造・販売を行っており、当社は同社に原材料の一部を供給しております。 ◇東北東ソー化学㈱はソーダ工業製品等の製造・販売を行っており、当社は同社から一部の製品を除き販売を委託されております。 ◇太平化学製品㈱は硬質塩ビフィルム・シート、カラーチップ等の製造・販売を行っております。 ◇プラス・テク㈱は塩ビコンパウンド及び各種プラスチック製品の製造・販売を行っております。 ◇東曹(中国)投資有限公司は東曹(広州)化工有限公司他の中国関係会社への投資を行っております。 ◇東曹(広州)化工有限公司は塩化ビニル樹脂の製造・販売を行っており、当社は同社に原材料の一部を供給しております。 ◇フィリピン・レジンズ・インダストリーズ,Inc.は塩化ビニル樹脂の製造・販売を行っており、当社は同社に原材料の一部を供給しております。 ◇PT.スタンダード・トーヨー・ポリマーは塩化ビニル樹脂の製造・販売を行っており、当社は同社に原材料の一部を供給しております。 ◇東曹(瑞安)ポリウレタン有限公司はウレタン原料の製造・販売を行っており、当社は同社に原材料の一部を供給しております。 ◇トーソー・ポリビン Co.は塩ビコンパウンドの製造・販売を行っております。 ◇マブハイ・ビニル Co.はソーダ工業製品の製造・販売を行っており、当社は同社に製品の販売を行っております。 ◇東曹(上海)ポリウレタン有限公司はポリウレタン原料の製造・販売を行っており、当社は同社に原材料の一部を供給しております。 ◇ロンシール工業㈱はプラスチック製品の製造・販売を行っており、当社は同社に原材料の一部を供給しておりま す。 機能商品事業 ☆当社は無機・有機ファイン製品、計測・診断商品、電子材料(石英ガラス、スパッタリングターゲット)、機能材料等の製造・販売を行っております。 ◇東ソー・エスジーエム㈱は石英ガラス素材、光学用石英ガラス及び石英チューブの製造を行っており、当社は同社に原材料の一部を供給し、また同社から販売を委託されております。 ◇東ソー日向㈱は電解二酸化マンガン、フェライト原料の製造を行っており、当社は同社に原材料の一部を供給し、また同社から製品の販売を委託されております。 ◇東ソー・スペシャリティマテリアル㈱はスパッタリングターゲットの製造を行っており、当社は同社から販売を委託されております。 ◇東ソー・ファインケム㈱は触媒、有機電子材料、各種有機フッ素・臭素化合物等の製造・販売を行っており、当社は同社に原材料の一部を供給、生産を委託し、また同社から原材料の一部を購入しております。 ◇東ソー・クォーツ㈱は石英ガラス加工製品の製造・販売を行っており、当社は同社から製品の一部の販売を委託されております。 ◇東ソー・シリカ㈱はホワイト・カーボン及び珪酸化合物の製造・販売を行っており、当社は同社に原材料の一部を供給し、また同社から原材料の一部を購入しております。 ◇トーソー・アメリカ,Inc.はトーソー・USA,Inc.他の北米地区関係会社への投資を行っております。 ◇トーソー・ヨーロッパN.V.は臨床診断機器・試薬の販売を行っており、当社製品の販売先であります。 ◇トーソー・ヘラス・シングル・メンバー S.A.は電解二酸化マンガンの製造・販売を行っております。 ◇トーソー・SMD,Inc.はスパッタリングターゲットの製造・販売を行っており、当社は同社から製品を購入しております。 ◇トーソー・クォーツ,Inc.は石英ガラス加工製品の製造・販売を行っております。 ◇トーソー・クォーツCo.,Ltd.は石英ガラス加工製品の製造・販売を行っております。 ◇トーソー・アドバンスド・マテリアルズSdn.Bhd.はハイシリカゼオライトの製造を行っており、当社は同社に生産を委託しております。 ◇㈱マナック・ケミカル・パートナーズはマナック㈱他への投資を行っております。 ◇デラミン B.V.はエチレンアミンの製造・販売を行っております。 エンジニアリング事業 ◇オルガノ㈱は水処理装置、純水装置、イオン交換樹脂等の製造・販売を行っており、当社は同社に原材料の一部を供給しております。 ◇東北電機鉄工㈱は主に各種プラント工事、電気工事の設計・製作・取付・施工を行っており、当社は同社に当社設備の工事の一部を発注しております。 その他事業 ◇東ソー物流㈱は主に当社グループの製品・原材料の運送・荷役、保険代理の業務を行っており、当社は同社に製品・原材料等の運送・荷役を委託しております。 ◇東ソー・ニッケミ㈱は石油化学製品、工業薬品等の販売を行っており、当社は同社に製品の販売を行い、また同社から原材料の一部を購入しております。 ◇東邦アセチレン㈱は酸素、窒素、炭酸ガス等の製造・販売を行っており、当社は同社に製品の販売を行っております。 以上の企業集団について事業系統図を示すと次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題3,004字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、「化学の革新を通して、幸せを実現し、社会に貢献する」という企業理念のもと、事業を通じた社会価値の創出や社会課題解決に取り組んでいます。当社グループが目指す持続可能な社会と、その社会における存在意義(パーパス)を定義し、2025年5月に「東ソーグループサステナビリティ基本方針」を策定しました。 この「東ソーグループサステナビリティ基本方針」のもと、サステナビリティ経営及び持続可能な社会の実現に向けた活動を推進してまいります。 「東ソーグループサステナビリティ基本方針」 東ソーグループは、「地球とヒトがいつまでも幸せで快適に暮らせる社会」の実現にむけて、「地球とヒトの快適な暮らしのパートナー」としての存在意義を発揮していくことで、社会課題の解決により持続的な成長を目指します。 そのために、化学の革新を通じて、また、その価値創出を実現できる組織へ進化しながら、盤石な経営基盤の構築と責任ある経営を推進していきます。 1.地球環境の保全と持続可能な社会の実現 気候変動対応をはじめ、事業活動が地球環境に及ぼす環境負荷の最小化にバリューチェーン全体 で継続的に取り組むことで、地球とヒトがいつまでも幸せで快適に暮らせる社会を実現します。 2.事業を通じた社会課題解決と持続可能な企業成長 化学を基盤とした独自の技術を深め、世界の事業パートナーとの協創を通じて社会課題を解決し、 人々の幸福に貢献する革新的で信頼性のある製品・サービスの提供により東ソーグループの持続 的な成長を目指します。 3.自由闊達な企業風土の継承・発展 従業員の挑戦を応援し、働きがいがあり活力にあふれる企業風土と、風通しが良く人権及び多様性 を尊重した職場環境を実現します。 4.安全・安定操業の確保 事業活動にかかわる人々の安全・健康と安定操業が、経営の大前提であることを認識し、安全文化 の醸成と安全基盤の強化に真摯に取り組みます。 5.誠実な企業活動の追求 コンプライアンスを徹底し、対話と協働を基本とする誠実で透明性の高い企業活動を通じて、ステ ークホルダーから信頼されるグローバルな企業グループを実現します。 (2)経営環境及び対処すべき課題 [2025~2027年度 中期経営計画] 当社は、2025年5月に、2027年度を最終年度とする3ヶ年の中期経営計画を公表いたしました。当該計画の概要につきましては以下のとおりです。 1.事業ポートフォリオ 当社の事業構造・戦略をより的確に示す目的から、当社グループの事業を以下の2つの区分へ定義しております。 1)チェーン事業 概要: 食塩電解・ナフサ熱分解を起点としたプロダクトチェーンで構成される事業群 強み: 高度に統合された高効率なプロダクトチェーンが強みであり、また塩素を原料とした 参入障壁の高いユニークな誘導品を多数保有 2)先端事業 概要: 他の事業と設備上は直接のつながりがない事業群で、先端的な技術や製品を取り扱う 強み: 成長市場である医薬・半導体業界での強固なポジションが強みであり、またチェーン事業のインフラ・原料等の利用により収益性を向上 2.2030年度に向けた中長期での経営課題と目標 1)経営課題 ・「成長」と「脱炭素」 の両立 - CO2の排出を抑えつつ、収益を拡大できる事業構造への変革を進める ・チェーン事業: 塩素の高付加価値化による収益の安定・拡大 ・先端事業 : 大型の新規事業創出による収益基盤の拡大 2)2030年度数値目標 ・営業利益1,700億円 ・CO2排出量30%削減(2018年度比) 3.2025~2027年度 中期経営計画 1)経営基本方針 ・   チェーン事業   :   脱炭素や世界経済の動向を見極め、サステナブルな事業運営体制への変革を進める ・   先端事業   :   前中計の投資成果の刈り取りに注力しつつ、2030年度を見据えた能力増強にも着手 ・   脱炭素   :   脱炭素は全方位で取り組み、経済合理性を重視したCO2削減対応策を選択・実行 ・   安全   :   プラントの安全操業は全てに優先、安全基盤の強化・安全文化の深化を継続 2)数値目標 ≪事業別業績目標≫                                    (億円) 3)設備投資計画 2025~2027年度3ヵ年累計で2,200~2,500億円(支払いベース)の設備投資を計画しております。本中計期間は、チェーン事業の強化に重点的に資金を配分する計画です。 4)株主還元 ・総還元性向50%を基本とする。 -年間1株100円(下限)配当を実施し、配当性向が50%未満であれば自己株式取得により総還元性向を50%にする。 ・追加的株主還元として、3ヶ年で500億円の自己株式を取得する。 2025~2027年度 中期経営計画の詳細につきましては、当社ウェブサイトに掲載の説明資料をご参照ください。 ≪注意事項≫ 本資料の計画は、現時点で入手可能な情報に基づき判断した予想です。従いまして、今後の国内外の経済情勢や予測不可能な要素等により、実際の業績は計画値と大幅に異なる可能性があります。 [中期経営計画の進捗] 3ヶ年中期経営計画の初年度にあたる2025年度は、生成AI関連需要の急拡大を背景に先端半導体向け水処理プラント(水処理エンジニアリング事業)の受注は堅調に推移いたしました。一方、中国のデフレ輸出増加による海外市況の低迷や、先端分野を除く半導体市場の回復遅れなどの影響により、クロル・アルカリ製品(チェーン事業・基礎素材)や電子材料製品(先端事業・高機能材料)は厳しい事業環境に直面しました。このような状況のなか、2025年度の営業利益は955億円にとどまりました。 2026年度は、2025年度末に発生した中東情勢の緊迫化が世界経済に影響を及ぼすことから、先行きは依然として不透明な状況が続くものと予想されます。しかしながら、当社は中長期での成長を見据え、中期経営計画で掲げた成長戦略の着実な実行に努めてまいります。 設備投資は、3ヶ年累計で当初計画通り2,200~2,500億円を見込んでおります。チェーン事業では、市場成長が期待されるクロロプレンゴムの生産能力増強に着手し、2030年の商業運転開始を目指しております。先端事業においては、バイオ医薬品製造の精製工程等に使用される分離精製剤製造設備の能力増強を段階的に進めており、成長著しいバイオ医薬分野の需要を積極的に取り込んでまいります。また、成長と脱炭素の両立を目指し、CO2削減に寄与するバイオマス発電所の建設を2026年5月に完工いたしました。 株主還元は、中期経営計画の方針に基づき、2025年度は自己株式を250億円取得するとともに、年間配当は前年度と同額の1株当たり100円といたしました。その結果、総還元性向は135.0%となりました。今後も、株主の皆様への安定的かつ継続的な還元に努めてまいります。
事業等のリスク5,030字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 製品・原燃料の国際市況の変動 当社グループでは、石油化学事業、クロル・アルカリ事業を中心に、ナフサや製品等の市況変動の影響を受ける製品を有しており、それらは製品価格変動リスクに晒され、ナフサ、石炭等の原燃料についても多くが市況変動に伴う購入価格変動リスクに晒されております。また、中東情勢の悪化により、ナフサをはじめとする原燃料の高騰が継続している状況であります。これらの急激な原燃料価格の高騰に対し、製品市況が連動して上昇しない場合や製品価格の是正が適切に行われない場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。 (2) 在庫評価の影響 当社グループは、棚卸資産の評価方法及び評価基準について、主として総平均法による原価法を採用しております。そのため、ナフサや石炭等の原燃料価格が在庫単価に比べて下落する局面においては、期初の相対的に高価な在庫の影響により売上原価が押上げられるなど、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、収益性の低下に基づく簿価切下げを行った場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (3) 国内外の経済情勢・需要変動、競合 国内外の顧客や市場の動向、経済情勢の変動により、当社グループの製品マーケットの縮小や市況の下落が生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、競合他社による生産能力増強や低価格販売などの事業展開により、当社グループの製品マーケットのシェア低下や需給バランスが崩れることによる製品価格の下落が生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (4) 企業買収・資本提携及び事業再編 当社グループは、事業の拡大・効率化や競争力強化を目的として国内外における企業買収、資本提携を実施しております。当社グループ及び出資先企業を取り巻く事業環境の変化により、活動が円滑に進まない、あるいは当初期待した効果が得られないなどの場合には、のれんの減損処理を行う必要が生じる等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 また、不採算事業からの撤退や関係会社の整理等の事業再編を行った場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (5) 為替レートの変動 当社グループは、国内で製造した製品の一部を海外へ輸出しており、原燃料の大半は海外から輸入しております。大幅な為替レートの変動は、外貨建取引、外貨建資産・負債、更には海外グループ会社の財務諸表の円換算額にも影響を及ぼすこととなり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (6) 海外での事業活動 当社グループは、製品の輸出及び海外における現地生産等、幅広く海外での事業活動を行っております。しかしながら、戦争・テロ・その他の要因による社会的又は政治的混乱、社会インフラの未整備、人材の採用・確保の困難といったリスクが存在しており、このようなリスクが顕在化し海外での事業活動に支障が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (7) 原燃料の調達 当社グループは、生産活動に必要な原燃料を国内外から調達しており、原燃料の調達先の多様化、中長期的契約の締結、あるいはスポット市場からの購入により長期的、安定的な調達に取り組んでおります。しかしながら、特定の地域やサプライヤーに依存している原燃料もあるため、その供給者における災害・事故等による調達への支障が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 また、中東情勢の悪化により、ナフサをはじめとする原燃料の調達に支障が生じた場合、当社グループの生産及び販売数量が減少し、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (8) 金利変動 当社グループは、大型投資・M&Aをタイムリーに実行できる健全な財務基盤を維持することを財務方針としておりますが、今後金利が上昇した場合には支払利息が増加し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (9) 環境関連等法的規制 当社グループは、環境保全と安全及び健康の確保が経営の最重要課題であると認識し、事業活動を行っております。しかしながら、今後環境等に関する国内外の法的規制の強化あるいは社会的責任の要請等により、事業活動の制限、若しくは追加の設備投資や新たな費用が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (10) 気候変動 パリ協定が採択されたのを機に気候変動や地球温暖化の原因とされる温室効果ガスの排出削減を目的とした取り組みが世界的に進められております。当社グループは、「CO2削減・有効利用推進委員会」を立ち上げ、CO2の削減や有効利用に向けた技術改善を推進しておりますが、今後CO2等の排出や化石燃料の利用に関連して数量規制や税の賦課が導入された場合や化石燃料由来ではない代替品の出現等で石油関連製品の需要が減少した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 また、気候変動による極端な気象現象(台風、洪水等)の発生で生産設備や輸送に使用する道路等が被害を受けた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (11) 事故・災害・感染症 当社グループは、日常的及び定期的な設備の点検・保守、安全関連投資等を実施し、設備事故等の発生の未然防止に努めております。しかしながら、自然災害、不慮の事故などの影響を完全に防止し、軽減することは出来ません。万一、事故・災害により、製造設備停止に伴う損失、工場周辺地域への被害補償に伴う費用、多額の設備補修費等が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 また、当社グループが事業活動を展開する国や地域において、新型コロナウイルスやインフルエンザ等の感染症が発生・拡大し、生産や営業活動を停止せざるを得なくなった場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (12) 設備投資 当社グループは、今後の需要予測、損益等を総合的に勘案して、戦略的に設備投資を実施しております。しかしながら、人手不足による建設費・物流費の高騰などにより実際の投資額が予定額を大幅に上回った場合や、製品・原燃料市況の変化等により計画通りの収益が得られなかった場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (13) 品質問題 当社グループは、製品の品質保証体制を確立し、製造物賠償責任保険も付保しております。しかしながら、製品に予期せぬ欠陥が発生した場合には、社会的信用の低下や製品の販売中止等に繋がり、更に訴訟が提起される事態に発展することも想定されます。このような場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (14) 訴訟 当社グループは、東ソーグループ行動指針の制定を行い、国内外の法令遵守に努めております。しかしながら、広範な事業活動を行う中、訴訟、その他の法律的手続きの対象となるリスクがあり、重要な訴訟等の提起を受ける可能性があります。現在及び将来の事件での帰趨を予測することは困難でありますが、裁判等において不利益な決定や判決がなされた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (15) 知的財産 当社グループは、知的財産権の重要性を認識し、国内外において、知的財産の権利化、第三者が保有する知的財産権の侵害防止に取り組んでおります。しかしながら、広範囲に事業を展開する中で、当社グループの知的財産権が侵害される可能性や第三者が保有する知的財産権を侵害する可能性があり、こうした場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (16) 技術革新 当社グループは、急激な国内産業構造の変化及び国際的な社会課題が変化する中、基盤事業の強化・拡大と当社の持続的成長への新規事業の創出に向けて、積極的な研究開発を展開しております。特に機能商品事業においては、技術革新のスピードが著しく、タイムリーに新製品を開発・提供していく必要があると考えております。しかしながら、顧客ニーズに適合して継続的に新製品の開発・提供ができない場合、あるいは他社において画期的な技術革新がなされた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (17) 情報セキュリティ 当社グループは、サイバー攻撃に対し様々な防御策を講じておりますが、事業所のプラント制御系システムや基幹システムに問題が発生した場合には、重要な業務の中断を余儀なくされ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 また、機密情報や個人情報の適切な管理に努めており、EU一般データ保護規則(GDPR)に対しても適切に対応しております。しかしながら、不測の事態により外部へ情報が漏洩した場合には、社会的信用や競争力の低下を招き、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (18) 固定資産の減損 当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準を適用しておりますが、今後各製品において事業収益性の大幅な悪化や不動産価格の下落等があった場合には減損損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (19) 有価証券の評価 当社グループは、主に取引関係の維持・発展などを目的に取引先の有価証券を保有しておりますが、当社グループが保有する有価証券の大幅な市場価格の下落、又は株式保有先の財政状態の悪化により有価証券の評価が著しく下落した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (20) 繰延税金資産の取崩し 当社グループは、税務上の繰越欠損金及び将来減算一時差異に対して、将来の課税所得を合理的に見積もり回収可能性を検討した上で繰延税金資産を計上しておりますが、実際の課税所得が見積りと異なり回収可能性の見直しが必要となった場合、又は税率変更を含む税制の改正等があった場合には、繰延税金資産の取崩しが必要となり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (21) 退職給付関係 当社グループの退職給付債務及び退職給付費用は、年金数理計算上使用される各種の基礎率と年金資産の運用利回り等に基づき算出されております。年金資産の時価の変動、金利の変動、退職金・年金制度の変更等に伴う退職給付債務及び退職給付費用の変動が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (22) 工事契約に係る一定期間にわたり収益を認識する取引の収益計上 当社グループのエンジニアリング事業の工事契約において、財又はサービスに対する支配が顧客に一定の期間にわたり移転する場合には、財又はサービスを顧客に移転する履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しておりますが、工事収益総額、工事原価総額及び連結会計年度末における進捗度を合理的に見積もる必要があります。工事案件ごとに継続的に見積総原価や予定工事期間の見直しを実施する等適切な原価管理に取り組んでおりますが、それらの見直しが必要になった場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)9,710字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)財政状態の状況 (単位:億円) 科目   前連結会計年度末   当連結会計年度末   増減 資産の部 流動資産 現金及び預金   1,415   1,796   381 売上債権及び契約資産   2,959   2,906   △53 棚卸資産   2,478   2,435   △44 その他流動資産   691   844   153 固定資産 有形・無形固定資産   4,317   4,383   66 投資有価証券   701   806   104 その他投資等   711   920   210 資産合計   13,273   14,090   817 負債の部 支払手形及び買掛金   1,175   1,089   △87 有利子負債   1,858   2,351   493 その他負債   1,215   1,459   243 負債合計   4,249   4,898   649 純資産の部 株主資本   7,725   7,577   △148 非支配株主持分   753   873   120 その他   546   741   195 純資産合計   9,024   9,191   167 負債純資産合計   13,273   14,090   817 ※有利子負債はリース債務を含んでおります。 総資産は、現金及び預金の増加等により、前連結会計年度末に比べ817億円増加し1兆4,090億円となりました。現金及び預金の増加は、銀行からの借入の増加等によるものです。 負債は、有利子負債の増加等により、前連結会計年度末に比べ649億円増加し4,898億円となりました。有利子負債の増加は、運転資金調達のため、銀行から借入を行ったこと等によるものです。 純資産は、配当金の支払い等がありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に加え、非支配株主持分、退職給付に係る調整累計額の増加等により、前連結会計年度末に比べ167億円増加し9,191億円となりました。 (2)経営成績の状況 ① 事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況 (単位:億円) 前連結会計年度   当連結会計年度   増減 売上高   10,634   10,199   △435 営業利益   989   955   △34 経常利益   1,030   1,068   37 親会社株主に帰属する 当期純利益   580   416   △164 〈参考〉為替、海外製品市況 単位   前連結会計年度   当連結会計年度   増減 為替レート   円/$   152.6   150.7   △1.9 円/EUR   163.9   174.6   10.8 国産ナフサ   円/KL   75,650   65,225   △10,425 ベンゼン   $/t   953   737   △216 PVC   $/t   745   637   △108 VCM   $/t   595   493   △102 液体苛性   $/t   479   430   △49 MDI(Monomeric)   $/t   1,930   1,754   △176 MDI(Polymeric)   $/t   1,893   1,637   △256 当連結会計年度の世界経済は、インフレの沈静化や安定した雇用・所得環境を背景に底堅く推移しましたが、米国の関税政策の影響などにより、先行き不透明な状況が続きました。米国では、AI関連投資や個人消費を中心に内需は堅調でしたが、追加関税によるコスト増や高金利の長期化への懸念が家計と企業マインドの重しとなりました。中国では、政府の景気刺激策が下支えしたものの、米中関係の不透明感や不動産市場の低迷もあり、成長は減速しました。欧州及び日本では、個人消費やサービス需要が堅調な一方、米国の関税政策や中国のデフレ輸出の影響を受け、製造業の業況は下押しされました。さらに足元では、中東情勢の悪化を受けたエネルギー価格の高騰が世界経済に大きな影響を及ぼしております。 このような情勢下、当社グループは、経営課題である「成長」と「脱炭素」の両立の実現に向けて、成長が期待できる製品の生産設備増強とエネルギー転換とCO2回収など、その取り組みを着実に進めております。 石油化学事業では、安定操業・安定供給を最優先課題として取り組み、ポリマー製品の差別化・高付加価値化を追求し、GHG排出量削減の技術開発に取り組みました。オレフィン製品においては、中国での新増設とデフレ輸出による海外市況の悪化を受け、従来よりも稼働率が低下しましたが、中京地区唯一となるナフサクラッカーを将来にわたって勝ち残るための事業基盤強化の取り組みを行っています。ポリマー製品においては、自動車や半導体、メディカル、食品向けなど幅広い需要があります。競争が激化する中、ポリエチレン製品では半導体生産に欠かせない高純度薬液容器向けの安定供給に注力するとともに、モノマテリアル包材、樹脂薄膜包材など環境課題解決に向けた開発に取り組んでいます。機能性ポリマー製品では、中長期的な市場の成長が想定されているクロロプレンゴムの生産能力増強を決定し、2030年春の商業運転開始を予定しております。 クロル・アルカリ事業では、中国の需要低迷がアジア全域に波及し市場が停滞しております。化学品(苛性ソーダや塩素、塩ビ関連等)の製品は、エネルギー多消費型産業であることから、再生可能エネルギーの利用や省エネルギーを進め、CO2排出量削減に取り組んでいます。その一環として南陽事業所においてバイオマス発電所を建設し、2026年5月から稼働を開始しました。ウレタン製品では、東南アジアでの需要が拡大しているジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)は、ベトナムにトーソー・ベトナム・ポリウレタン Co.,Ltdを設立し、粗MDIスプリッターの建設を進めております。また、需要の伸長が見込まれているヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)誘導品の生産能力増強投資を進めています。 機能商品事業では、成長分野かつ競争優位にある製品への能力増強投資を行うとともに、新規事業の育成を通じて収益基盤の拡充を図っています。有機化成品分野では、エチレンアミンにおいては、需給がタイトに推移すると見込まれるハイアミン中心の事業展開を進める中、能力増強を検討しています。臭素については、堅調な需要増加が見込まれるため、投資のタイミングを見極めながら、更なる能力増強を検討していきます。バイオサイエンスの分野では、南陽事業所で能力増強工事を進めていた分離精製剤製造設備は2026年5月に商業運転を開始しました。あわせてバイオ医薬品向け需要の拡大に対応するため、四日市事業所での分離精製剤製造設備新設を進めており、2027年春の商業運転開始を見込んでおります。また、連続クロマトグラフィーやプレパックカラムによるバイオ医薬品製造工程の革新的な技術開発にも注力しております。高機能材料分野では、半導体製造装置に使われる石英ガラスや半導体配線用の薄膜材料については、需要増に備え先行して能力増強を実施しており、半導体市場の在庫調整に時間を要したものの、今後の市場回復と需要拡大に合わせて現有能力を最大限活用できるよう新規顧客獲得や生産性の改善に取り組んでいます。 エンジニアリング事業では、電気自動車の需要低迷などにより車載向け半導体は需要の回復が遅れているものの、人工知能関連の最先端半導体は需要が拡大しており、半導体製造工場での水処理装置の需要は堅調に推移しています。エンジニアリング事業の中核であるオルガノ株式会社は、国内外で大型プロジェクトの受注・納入活動を進めるとともに、グローバルでのエンジニアの採用・育成などを通じた生産・納入キャパシティの拡充、デジタルを活用した業務効率化によるエンジニアリング体制の強化、事業戦略と連動した技術開発や知財戦略の推進、顧客接点の強化にむけた国内外拠点・ネットワークの再整備など、各種施策を進めております。 当社グループの連結業績につきましては、売上高は、ナフサ価格や主要製品の海外市況下落に伴い販売価格が下落したことなどから、1兆199億円と前連結会計年度に比べ435億円(4.1%)の減収となりました。営業利益は、エンジニアリング事業の売上拡大や、ナフサ・石炭等の原燃料価格下落の影響が販売価格下落の影響を上回ったことによる交易条件の改善がありましたが、在庫受払差の悪化や固定費の増加により、955億円と前連結会計年度に比べ34億円(3.4%)の減益となりました。為替相場の変動により為替差益を計上したことで営業外損益が改善し、経常利益は1,068億円と前連結会計年度に比べ37億円(3.6%)の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、米国でスパッタリングターゲットの製造・販売を行っている連結子会社トーソー・SMD, Inc. の固定資産に係る減損損失を計上したことにより、416億円と前連結会計年度に比べ164億円(28.3%)の減益となりました。 セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。 <売上高分析>    (単位:億円) 前連結会計年度   当連結会計年度   増減       増減要因 数量差   価格差 石油化学事業   2,048   1,697   △350       △136   △214 クロル・アルカリ事業   3,734   3,460   △275       △15   △260 機能商品事業   2,705   2,729   24       43   △19 エンジニアリング事業   1,693   1,864   171       161   10 その他事業   454   449   △5       △4   0 合計   10,634   10,199   △435       49   △484 <営業利益分析>    (単位:億円) 前連結会計年度   当連結会計年度   増減       増減要因 数量差   交易条件   固定費差他 石油化学事業   143   97   △46       △21   0   △24 クロル・アルカリ事業   95   19   △76       △24   9   △60 機能商品事業   386   399   13       21   29   △37 エンジニアリング事業   336   404   67       67   0   0 その他事業   29   36   7       7   0   0 合計   989   955   △34       49   38   △121 石 油 化 学 事 業 エチレン及びプロピレンは、コンビナート内の需要減少により出荷が減少し、ナフサ価格の下落により販売価格が下落しました。キュメンは、需要減少により出荷が減少し、海外市況下落の影響を受けて販売価格が下落しました。 ポリエチレン樹脂は、半導体分野向けHDPE樹脂やラミネート用LDPE樹脂の出荷が堅調に推移しましたが、太陽電池封止膜用EVA樹脂の需要減が大きく、全体としては出荷が減少しました。また、ナフサ価格の下落により、ポリエチレン樹脂の販売価格は下落しました。クロロプレンゴムは、需要回復の遅れなどにより出荷が減少しましたが、価格是正により販売価格は上昇しました。 この結果、売上高は前連結会計年度に比べ350億円(17.1%)減少し1,697億円となり、営業利益は、クロロプレンゴムやキュメン等の出荷の減少、在庫受払差の悪化、固定費の増加により、前連結会計年度に比べ46億円(32.0%)減少し97億円となりました。 ク ロ ル ・ ア ル カ リ 事 業 苛性ソーダは、南陽事業所の定期修繕規模の違いによる生産量の減少に伴い出荷が減少し、海外市況も下落しました。塩化ビニルモノマーは、南陽事業所の定期修繕規模の違いによる生産量の減少に伴い出荷が減少しました。塩化ビニル樹脂は、海外出荷が増加しました。また、海外市況の下落により塩ビ製品の海外向け販売価格は下落しました。 セメントは、需要低調により出荷が減少しましたが、国内販売価格は上昇しました。 MDIは、前連結会計年度並みの出荷となり、海外市況の下落及び為替の影響により販売価格は下落しました。HDI系硬化剤は、市況の低迷に伴い販売価格が下落しました。 この結果、売上高は前連結会計年度に比べ275億円(7.4%)減少し3,460億円となり、営業利益は、塩化ビニルモノマーや苛性ソーダの出荷の減少、在庫受払差の悪化、固定費の増加により、前連結会計年度に比べ76億円(79.8%)減少し19億円となりました。 機 能 商 品 事 業 エチレンアミンは、前連結会計年度並みの出荷となり、海外市況の下落や為替の影響により販売価格は下落しました。 計測関連商品は、米国で液体クロマトグラフィー用充填剤の出荷が増加しました。診断関連商品は、国内及び中国で体外診断用医薬品の出荷が減少しました。 ハイシリカゼオライトは、北米向け石油化学用途や中国・インド向け自動車用途の出荷が増加しましたが、構成差により販売価格は下落しました。ジルコニアは、装飾用途や東アジア向け歯科用途の出荷が増加しました。石英ガラスは、海外において半導体用途の出荷が減少しましたが、液晶用途の設備事故の影響が解消したため全体としては出荷が増加しました。スパッタリングターゲットは、海外において出荷が増加しましたが、構成差や為替の影響により販売価格は下落しました。電解二酸化マンガンは、欧州地域での出荷が増加しましたが、アジア地域での出荷が減少し、全体としては出荷が減少しました。 この結果、売上高は前連結会計年度に比べ24億円(0.9%)増加し2,729億円となり、営業利益は、在庫受払差の悪化や固定費の増加があるものの、ハイシリカゼオライトやジルコニアの出荷の増加、臭素市況の上昇や原燃料価格の下落による交易条件の改善により、前連結会計年度に比べ13億円(3.4%)増加し399億円となりました。 エ ン ジ ニ ア リ ン グ 事 業 水処理エンジニアリング事業は、日本や台湾、米国において半導体関連のプラント案件が順調に進捗したことに加えて、設備保有型サービスや各種のメンテナンスなどソリューション案件も好調に推移したことから、売上高が増加しました。 建設子会社の売上高は増加しました。 この結果、売上高は前連結会計年度に比べ171億円(10.1%)増加し1,864億円となり、営業利益は前連結会計年度に比べ67億円(20.1%)増加し404億円となりました。 そ の 他 事 業 運送・倉庫、検査・分析、情報処理等その他事業会社の売上高は減少しました。 この結果、売上高は前連結会計年度に比べ5億円(1.0%)減少し449億円となりましたが、営業利益は前連結会計年度に比べ7億円(24.1%)増加し36億円となりました。 ② 目標とする経営指標の達成状況等 目標とする経営指標の達成状況等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。 ③ 生産、受注及び販売の状況 (1) 生産実績 (単位:百万円) セグメントの名称   当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)   前年同期比(%) 石油化学事業   196,332   83.6 クロル・アルカリ事業   353,189   92.3 機能商品事業   236,274   104.4 エンジニアリング事業   182,051   115.7 その他事業   -   - 合計   967,848   96.7 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。 2 原則として、生産金額は、生産総量から自家使用量を差引いた販売向け生産量に、当連結会計年度中の平均販売単価を乗じて算出しております。 (2) 受注実績 主として見込み生産であります。 (3) 販売実績 (単位:百万円) セグメントの名称   当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)   前年同期比(%) 石油化学事業   169,740   82.9 クロル・アルカリ事業   345,967   92.6 機能商品事業   272,858   100.9 エンジニアリング事業   186,412   110.1 その他事業   44,938   99.0 合計   1,019,917   95.9 (注) セグメント間取引については、相殺消去しております。 (3)キャッシュ・フローの状況 ①当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況 (単位:億円) 前連結会計年度   当連結会計年度   増減 営業キャッシュ・フロー   税引前当期純利益   1,014   893   △121 減価償却費   475   481   6 法人税等   △320   △221   100 その他   △107   △8   99 計   1,062   1,146   83 投資キャッシュ・フロー   △816   △721   94 フリー・キャッシュ・フロー   247   424   178 財務キャッシュ・フロー   借入金   △25   524   549 配当金   △302   △317   △15 その他   △53   △305   △252 計   △379   △97   282 現金及び現金同等物に係る換算差額   31   50   19 現金及び現金同等物(期首)   1,490   1,388   △101 増減   △101   377   478 現金及び現金同等物(期末)   1,388   1,766   377 現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ377億円増加し、1,766億円となりました。 営業活動によるキャッシュ・フローは、1,146億円の収入となりました。税金等調整前当期純利益が減少したものの、法人税等の支払額の減少等により、前連結会計年度に比べ83億円収入が増加いたしました。 投資活動によるキャッシュ・フローは、721億円の支出となりました。設備投資による支出の減少等により、前連結会計年度に比べ94億円支出が減少いたしました。 この結果、フリー・キャッシュ・フローは前連結会計年度に比べ、178億円収入が増加し、424億円の収入となりました。 財務活動によるキャッシュ・フローは、97億円の支出となりました。自己株式の取得があったものの、短期借入金、長期借入金の増加により、前連結会計年度に比べ282億円支出が減少いたしました。 なお、当連結会計年度の設備投資の資金調達は主に自己資金及び借入金により賄っております。 ②資金の主要な使途を含む資金需要の動向 事業から創出される営業キャッシュ・フローを主な財源とし、設備投資、M&A等の戦略投資、更には株主への還元等に資金を配分してまいります。 2027年度を最終年度とする中期経営計画においては、3ヶ年累計で2,200~2,500 億円の設備投資を計画しており、チェーン事業の収益基盤強化に重点的に配分する予定です。また、株主還元は総還元性向50%を基本とし、追加的株主還元として3ヶ年で500億円の自己株式取得を実施してまいります。 なお、当連結会計年度末現在における今後1年間の資本的支出の予定及びその資金の調達源等については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載しております。 ③フリー・キャッシュ・フロー 当社は、フリー・キャッシュ・フローを営業活動により獲得されたキャッシュ・フローと投資活動に支出されたキャッシュ・フローの合計として定義しております。当社はこの指標を戦略的投資又は負債返済に充当可能な資金の純額、あるいは、資金調達にあたって外部借入への依存度合を測る目的から、投資家に有用な指標と考えており、次の図のとおりフリー・キャッシュ・フローを算出しております。 ④財務の方針及び資金調達の状況 当社は、事業の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金と金融機関からの外部借入を活用しております。今後大型の設備投資やM&Aが発生する場合には、資金調達の多様化や資本効率の向上を踏まえ負債の活用を進めてまいりますが、タイムリーな資金調達が実行できるよう強固な財務基盤の維持に努めてまいります。 また当社は、資金需要に対する機動的な対応と金融情勢変化やチェーン事業における原料や製品の市況変動の影響による財務の悪化に備え、一定程度の現預金の保有は必要と考えております。なお、中東情勢悪化による原料価格の高騰や生産制限など不測の事態に備えるため、銀行借入を実行し十分な手元流動性を確保しております。 2025年度末時点で当社の自己資本比率は59.0%、有利子負債は2,351億円、現金及び預金は1,796億円、ネットDEレシオは0.07、信用格付けは「AA-」となっております。 ※有利子負債はリース債務を含んでおります。 ⑤株主還元の方針 株主還元の方針については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご参照ください。 (参考) 2016年   2017年   2018年   2019年   2020年   2021年   2022年   2023年   2024年   2025年 1株当たり配当額(円)   48   56   56   56   60   80   80   85   100   100 配当性向(%)   20.6%   20.5%   23.3%   32.7%   30.3%   23.6%   50.6%   47.2%   54.9%   75.5% (注)1株当たり配当金は、併合後(2→1株)の金額に置換え (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 4 会計方針に関する事項」に記載しております。 「第2 事業の状況  3 事業等のリスク」に記載している在庫評価の影響、固定資産の減損、有価証券の評価、繰延税金資産の取崩し、退職給付関係、工事契約に係る一定期間にわたり収益を認識する取引の収益計上に関して、過去の実績や状況に応じて合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果を資産・負債の帳簿価額及び収益・費用の金額に反映しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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