本文へスキップ
超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,965.38+199ドル円158.86-1NASDAQ26,205.58+106S&P 5007,665.62+34SOX 指数11,344.26+569/2終値

コスモエネルギーホールディングス

5021 · Prime · 石油・石炭製品

原油の自主開発から精製・販売まで垂直統合。風力発電や石油化学にも展開。

概要

コスモエネルギーホールディングスは、2015年10月にコスモ石油の単独株式移転により設立された持株会社である。傘下にコスモ石油、コスモ石油マーケティング、コスモエネルギー開発など47社の子会社と32社の関連会社を擁し、原油の自主開発から精製、販売までを一貫して手がける。ガソリンスタンド「コスモ石油」のブランドで知られ、千葉・堺・四日市の3製油所を持つ。売上高は約2兆6776億円(2026年3月期)で、従業員数は6675名。再生可能エネルギーや水素ステーションなど脱炭素事業にも取り組む。

石油精製・販売の一貫体制が収益の柱

連結子会社のコスモ石油が3製油所で原油を精製し、コスモ石油マーケティングが系列特約店や大口需要家に販売する。2026年3月期の石油事業の売上高は2兆3856億円で、グループ全体の約89%を占める。セグメント利益は763億円(在庫評価影響除き928億円)。国内石油製品需要は緩やかに減退しているが、安定需要と在庫評価益により収益を確保している。潤滑油はコスモ石油ルブリカンツが製造・販売し、ナフサなどの石油化学原料はグループ内の石油化学事業に供給される。

石油開発事業は中東中心に展開

連結子会社のコスモエネルギー開発とアブダビ石油、持分法適用関連会社の合同石油開発がアブダビなどで原油の自主開発・生産を行う。2021年には全額出資でCosmo E&P Albahriya Limitedを設立し、アブダビ沖合の探鉱活動を開始した。2026年3月期の石油開発事業の売上高は1304億円、セグメント利益は653億円と利益率が高い。原油価格変動の影響を受けるが、既存鉱区の生産量最大化と新規鉱区開発により収益拡大を図っている。

石油化学事業と再生可能エネルギー

石油化学事業はコスモ松山石油、丸善石油化学、京葉エチレンなどがエチレン、プロピレン、ベンゼン、キシレンなどを製造・販売。2026年3月期は製品市況低迷により3328億円の売上高に対し31億円のセグメント損失となった。再生可能エネルギー事業はコスモエコパワーが風力発電を展開。新規サイトの運転開始により売上高165億円、セグメント利益28億円と成長している。その他、不動産売買管理、製油所設備工事、保険代理店などの事業も行う。

業界の中での役割は石油の上流から下流まで一貫したエネルギー供給企業。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
2.7兆円
営業利益
1,448億円
営業利益率
5.4%
純利益
740億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
石油事業2.3兆円85.9%763億円3.3%
石油化学 事業2,883億円10.8%-31億円-1.1%
石油開発 事業452億円1.7%653億円144.5%
その他(注)1292億円1.1%50億円17.1%
再生可能 エネルギー事業161億円0.6%28億円17.4%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01石油開発主力

連結子会社のコスモエネルギー開発等がアブダビなどで原油の自主開発・生産。持分法適用会社の合同石油開発も参画。

主な製品・サービス1
原油
自主開発鉱区から生産される原油。

02石油(精製・販売)主力

コスモ石油が製油所で原油を精製し、コスモ石油マーケティングを通じて系列特約店や大口需要家に販売。潤滑油はコスモ石油ルブリカンツが製造。石油化学原料のナフサ等は関連企業に供給。

主な製品・サービス3
石油製品(ガソリン、軽油、灯油、重油等)
製油所で精製され、系列給油所や需要家に販売。
潤滑油
コスモ石油ルブリカンツが製造・販売。
ナフサ
石油化学原料として関連企業に供給。

03石油化学準主力

コスモ松山石油、CMアロマ、丸善石油化学、京葉エチレン等が石油化学製品の製造・販売。

主な製品・サービス1
石油化学製品
エチレン、プロピレン、ベンゼン、キシレン等。

04再生可能エネルギー副次

コスモエコパワー等が風力発電事業を展開。

05その他(不動産、工事、保険等)その他

不動産売買・管理、製油所設備工事、保険代理店等の事業。

製品と技術

ガソリン・軽油・灯油などの石油製品

コスモ石油の3製油所(千葉、堺、四日市)で精製されるガソリン、軽油、灯油、重油などが主力製品。系列特約店のガソリンスタンドネットワークを通じて全国の一般消費者に販売されるほか、大口需要家へ直接販売も行う。2026年3月期の販売実績は石油事業全体で2兆2988億円。製品価格は原油価格と連動し、在庫評価の影響を受けやすい。

潤滑油と石油化学製品

潤滑油はコスモ石油ルブリカンツが原料油を調達し、加工・販売。自動車用エンジンオイルや工業用潤滑油など多岐にわたる。石油化学製品としては、コスモ松山石油や丸善石油化学、京葉エチレンがエチレン、プロピレン、ベンゼン、キシレンなどを製造。石油化学製品の販売高は2883億円(2026年3月期)。製品市況の低迷によりセグメント損失が継続している。

風力発電と次世代エネルギーへの取り組み

連結子会社のコスモエコパワーが風力発電事業を運営。伊方エコ・パークや秋田ウインドパワー研究所なども含め5社体制。2026年3月期の再生可能エネルギー事業の売上高は165億円、セグメント利益28億円。新規サイトの運転開始により増収増益。また、SAFFAIRE SKY ENERGYを通じて国産SAF(持続可能な航空燃料)の供給を開始し、水素ステーションの展開も進める。脱炭素社会への移行に対応した次世代エネルギー事業を成長領域と位置づけている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

石油・石炭製品のなかでの位置

国内石油元売りで中位、販売網に強み

コスモエネルギーホールディングスは、国内石油業界において中位のポジションを占める。同社は製油所を持ち、ガソリンや軽油などの石油製品を全国に供給しており、特にサービスステーション網と石油化学事業で一定の競争力を持つ。競合他社としては、日本コークス工業やニチレキグループが同じセクターに属するが、規模や事業範囲ではコスモエネルギーが上回る。近年の財務データでは、売上高が2兆7千億円前後で推移し、営業利益率は2025年3月期に4.58%、2026年3月期に5.41%と改善傾向にある。これは原油価格の変動に対応した製品価格の調整やコスト削減が奏功したと見られる。一方で、国内石油需要は長期的に減少しており、脱炭素化の流れも進む中で、燃料油以外の収益源の開拓や石化事業の強化が課題となっている。

強み

  • 国内に複数の製油所を所有し、安定した精製能力と供給体制を構築している点が強み。
  • 全国展開するサービスステーション網を活用し、顧客接点を広く持つことで安定的な販売を確保。
  • 直近の決算で営業利益率が5%台に改善、コスト管理と高付加価値製品の販売が貢献。
  • 石油化学製品も手がけており、燃料油以外の収益源として事業の多角化を推進。

課題

  • 国内の石油製品需要は人口減や燃費向上で減少傾向にあり、販売量の拡大が難しい。
  • 環境規制強化に伴い、化石燃料への依存を減らす必要があり、新エネルギーへの投資が急務。
  • 原油価格の急変動が収益を不安定化させ、為替や需給変動への耐性強化が課題。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

エネルギー・資源の時価総額近傍。太字がコスモエネルギーホールディングス

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
14188三菱ケミカルグループ1.8兆円
25333NGK1.5兆円25.0倍
34183三井化学9,014億円24.5倍
44182三菱瓦斯化学8,139億円
59513電源開発7,609億円12.8倍
65021コスモエネルギーホールディングス7,041億円9.4倍
76302住友重機械工業6,759億円16.2倍
86269三井海洋開発6,301億円8.9倍
98088岩谷産業5,149億円10.6倍
101662石油資源開発4,945億円9.2倍
116508明電舎4,862億円20.5倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(エネルギー・資源)に従っています。

会社の歴史

沿革 8件

コスモ石油の単独株式移転で設立した2015年

2015年10月、コスモ石油が単独株式移転により当社を設立。同時に東京証券取引所市場第一部に上場し、コスモ石油株式は同年9月に上場廃止となった。持株会社体制への移行により、グループ経営の効率化と事業ポートフォリオの最適化を図る。設立直後の2016年3月期は売上高2兆2443億円に対し、502億円の純損失を計上した。

四日市霞パワー設立と丸善石油化学の連結子会社化

2016年2月、日本政策投資銀行との共同出資で四日市霞パワーを設立(現・連結子会社)。同年3月には丸善石油化学の株式を追加取得し連結子会社化した。これにより石油化学事業の基盤を強化。グループの事業範囲が精製・販売から石油化学、電力へと拡大した。2016年度は純利益532億円と黒字転換している。

エコ・パワーを完全子会社化し再エネ事業を強化

2019年4月、エコ・パワー(後のコスモエコパワー)の株式を追加取得し完全子会社化。これにより風力発電事業がグループの中核事業の一つとなる。2021年1月にはコスモエネルギー開発の全額出資でCosmo E&P Albahriya Limitedを設立し、アブダビでの探鉱に着手。2022年4月の東証市場区分見直しに伴いプライム市場に移行。同年11月には日揮ホールディングスなどと共同出資でSAFFAIRE SKY ENERGYを設立し、国産SAFの供給開始に向けた準備を進めた。

岩谷産業との資本業務提携と本社移転(2024年)

2024年4月、岩谷産業と資本業務提携契約を締結。水素エネルギーの事業化などで協力を強化する。同時に本社を東京都中央区京橋に移転。2026年3月期の売上高は2兆6776億円、営業利益1448億円、最終利益740億円。自己資本比率は約33.5%で、財務健全性を維持しながら成長投資を継続している。

年表8件を開く

2010年代

  • 2015年10月上場コスモ石油㈱が単独株式移転により当社を設立し、当社株式は東京証券取引所市場第一部に上場(コスモ石油㈱株式は2015年9月に上場廃止)。
  • 2016年2月当社及び㈱日本政策投資銀行の共同出資により、四日市霞パワー㈱(現・連結子会社)を設立。
  • 2016年3月丸善石油化学㈱の株式を追加取得し、当社の連結子会社とする。
  • 2019年4月M&Aエコ・パワー㈱(現・連結子会社のコスモエコパワー㈱)の株式を追加取得し、当社の完全子会社とする。

2020年代

  • 2021年1月コスモエネルギー開発㈱の全額出資によりCosmo E&P Albahriya Limited(現・連結子会社)を設立。
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行。
  • 2022年11月コスモ石油㈱、日揮ホールディングス㈱及び㈱レボインターナショナルの共同出資により、合同会社SAFFAIRE SKY ENERGY(現・連結子会社)を設立。
  • 2024年4月岩谷産業㈱と資本業務提携契約を締結。本社を東京都中央区に移転。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち3項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 成長投資額(10年間累計)2035年度まで約8,000億円
  • 在庫影響除き経常利益2035年度まで2,500億円以上
  • ROE2035年度まで15%以上

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    収益力最大化と成長機会追求

    石油・資源開発を収益の柱としつつ、電力や次世代成長分野の収益機会を強化。AI・デジタル活用への投資を拡充し、グループ全体の収益力向上と成長加速を図る。

  2. 02

    石油と次世代エネルギーの一体化推進

    競争力の高い石油事業と次世代エネルギー事業を一体的に展開し、燃料全体の効率性と低炭素化を両立。多様化する顧客ニーズに対応したエネルギー供給を実現する。

  3. 03

    資源開発と電源構成の多様化

    既存鉱区の生産最大化と新規鉱区開発で収益拡大。再生可能エネルギーに加え、LNG火力発電への参入を検討し、経済性と調整力を備えた電源構成を構築する。

  4. 04

    生産性向上と強固な経営体質

    AI・デジタル活用や人材高度化、意識・行動変革を通じて競争力を確立。環境変化に揺るがない経営体質を構築し、グループ全体の価値創出力を高める。

  5. 05

    三位一体の資本政策の継続

    株主還元、財務健全性、資本効率の適切なバランスを追求。増配や機動的な自己株式取得により株主還元を充実させつつ、財務基盤の強化と資本効率向上を両立する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で6,675人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は1,188万円で、9期前と比べて+33.3%平均年齢は42.0歳、平均勤続年数は13.0年。

単体の従業員がグループ全体の1割に満たないため、平均年収は持株会社の本社勤務者の数値です。グループ全体の水準とは異なります。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月6,859
2018年3月6,855
2019年3月89141.016.06,788
2020年3月92940.015.06,846
2021年3月88543.018.07,086
2022年3月90043.018.06,693
2023年3月1,09642.017.06,659
2024年3月1,11943.016.06,530
2025年3月1,15143.014.06,4871,976
2026年3月1,18842.013.06,6752,169

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社45(国内 43 / 海外 2、うち連結子会社 17) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位6)
本社 — 東京都中央区1,232億円
千葉製油所 — 千葉県市原市1,050億円
四日市製油所 — 三重県四日市市915億円
堺製油所 — 大阪府堺市西区862億円
本社他 — 東京都中央区他688億円
本社他 — 東京都中央区他611億円
主な関係会社
  • 国内
    アブダビ石油㈱(注)2
    東京都中央区 · 連結子会社
    議決権64.4%
  • 国内
    伊方エコ・パーク㈱
    愛媛県西宇和郡 · 連結子会社
    議決権90.0%
  • 国内
    カタール石油開発㈱
    東京都中央区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    京葉エチレン㈱(注)2
    東京都中央区 · 連結子会社
    議決権55.0%
  • 国内
    コスモ岩谷水素エンジニアリング合同会社
    東京都品川区 · 連結子会社
    議決権60.0%
  • 国内
    コスモエコパワー㈱(注)2
    東京都品川区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    コスモエネルギー開発㈱
    東京都中央区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    コスモエネルギーソリューションズ㈱
    東京都中央区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    コスモエンジニアリング㈱
    東京都品川区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    コスモ海運㈱
    東京都中央区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    コスモ石油㈱(注)2、4
    東京都中央区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    コスモ石油販売㈱(注)4
    東京都中央区 · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社33社を開く
  • コスモ石油プロパティサービス㈱(注)5東京都中央区100%
  • コスモ石油マーケティング㈱(注)4東京都中央区100%
  • コスモ石油ルブリカンツ㈱東京都中央区100%
  • コスモテクノ四日市㈱三重県四日市市100%
  • ㈱コスモトレードアンドサービス東京都港区100%
  • コスモビジネスアソシエイツ㈱(注)6東京都中央区100%
  • コスモペトロサービス㈱千葉県市原市100%
  • コスモ松山石油㈱愛媛県松山市100%
  • コスモリファイナリーサポート堺㈱大阪府堺市西区100%
  • 坂出コスモ興産㈱香川県坂出市100%
  • CMアロマ㈱東京都中央区100%
  • 北斗興業㈱北海道北斗市100%
  • 丸善石油化学㈱(注)2東京都中央区53%
  • 丸善油化商事㈱東京都中央区100%
  • CEAM合同会社東京都中央区99%
  • 合同会社SAFFAIRE SKY ENERGY神奈川県横浜市西区48%
  • Cosmo E&P Albahriya Limited (注)2ケイマン諸島51%
  • Cosmo E&P USA Inc.アメリカ100%
  • COSMO OIL EUROPE B.V.オランダ100%
  • COSMO OIL INTERNATIONAL PTE.LTD.シンガポール100%
  • COSMO OIL OF U.S.A., INC.アメリカ100%
  • ㈱秋田ウインドパワー研究所秋田県秋田市48%
  • 宇部丸善ポリエチレン㈱東京都港区50%
  • 沖縄石油基地㈱沖縄県うるま市35%
  • キグナス石油㈱東京都千代田区20%
  • 京葉ポリエチレン㈱東京都中央区50%
  • 五井化成㈱千葉県市原市50%
  • 合同石油開発㈱東京都千代田区50%
  • ジクシス㈱東京都港区40%
  • 千葉アルコン製造㈱千葉県市原市49%
  • 千葉ブタジエン工業㈱東京都中央区50%
  • 東西オイルターミナル㈱東京都港区50%
  • 岩谷産業㈱(注)3大阪市中央区22%
国際子会社 (GLEIF登録 3社)
  • JP丸善石油化学株式会社
  • JPコスモ石油マーケティング株式会社
  • JPコスモ石油株式会社

国際的な法人識別子 (LEI) の親子関係データ。金融取引を行う子会社が中心で、全子会社の一覧ではありません。

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は2.7兆円営業利益1,448億円前期と比べると減収増益で、売上が-4.4%、利益が+12.9%。

売上高
-4.4%
2.7兆円
営業利益
+12.9%
1,448億円
純利益
+28.2%
740億円
営業利益率
5.4%
前期比 +0.8%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高2.9兆円2.7兆円
営業利益1,020億円1,448億円
純利益440億円740億円
1株あたり配当¥165¥165

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は7,616億円、営業利益は1,269億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+25.1%、営業利益は+1687.3%。

対象期間売上高兆円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q0.7058
2024年1Q0.61711.2−72
2024年2Q0.706889.8433
2024年3Q0.702583.797
2024年4Q0.72363
2025年2Q1.324123.1206
2025年4Q1.488705.9371
2026年2Q1.336034.5236
2026年4Q1.348456.3504
2027年1Q0.761,26916.7840

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 11期分

2016年3月期からの11期で、売上は2.2兆円から2.7兆円へ1.2倍に増えた。直近期の営業利益率は5.4%。

決算期売上高兆円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
当社及び㈱日本政策投資銀行の共同出資により、四日市霞パワー㈱(現・連結子会社)を設立。
2016年3月2.24−361−502
2017年3月2.29814532
2018年3月2.521,169728
エコ・パワー㈱(現・連結子会社のコスモエコパワー㈱)の株式を追加取得し、当社の完全子会社とする。
2019年3月2.77967531
2020年3月2.74163−282
コスモエネルギー開発㈱の全額出資によりCosmo E&P Albahriya Limited(現・連結子会社)を設立。
2021年3月2.23974859
コスモ石油㈱、日揮ホールディングス㈱及び㈱レボインターナショナルの共同出資により、合同会社SAFFAIRE SKY ENERGY(現・連結子会社)を設立。
2022年3月2.442,3311,389
2023年3月2.791,645679
2024年3月2.731,616821
2025年3月2.801,2821,5084.6577
2026年3月2.681,4481,4925.4740

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高2.7兆円のうち、営業利益として残るのは1,448億円5.4%。営業外の損益と税金を反映した純利益は740億円、売上の2.8%にあたる。営業利益率は業種中央値6.1%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金87.5%2.3兆円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金7.1%1,912億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益5.4%1,448億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
12.6%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比0.7pt
5.4%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比0.8pt
2.8%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+3.0pt
12.4%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
3.4%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
5.0%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 11期分

2026年3月期は営業CFが2,137億円、投資CFが−847億円で、差し引きのフリーCFは1,290億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は818億円で、売上の0.4ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2016年3月184−328325−144894
2017年3月476−1,12096−644361
2018年3月1,926−964−768962551
2019年3月905−845−20560407
2020年3月1,117−842−247275433
2021年3月1,674−846−806828445
2022年3月1,084−675−420409481
2023年3月81−812811−731618
2024年3月1,779−328−1,0421,4511,055
2025年3月1,371−1,457−690−86349
2026年3月2,137−847−8191,290818

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 11期分

2026年3月期の総資産は2.2兆円。このうち返さなくてよい自己資本が7,358億円で、自己資本比率は27.6%(業種中央値37.1%より薄い)

決算期総資産兆円自己資本億円負債兆円自己資本比率%
2016年3月1.412,0271.217.7
2017年3月1.532,7281.2510.8
2018年3月1.693,5611.3314.1
2019年3月1.704,0191.3016.5
2020年3月1.643,6281.2814.6
2021年3月1.714,4911.2619.0
2022年3月1.945,8401.3523.5
2023年3月2.126,6341.4624.9
2024年3月2.217,2741.4927.2
2025年3月2.167,0751.4527.1
2026年3月2.207,3581.4627.6

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
1,659億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
5,079億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
1,957億円
在庫として抱えている分
負債合計
1.5兆円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
59
/ 100
安定性自己資本比率18 / 40
収益力営業利益率11 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

石油・石炭製品 9社との比較

同じ石油・石炭製品の企業と並べると、いちばん上に来るのはROE9社中1位あたり、逆に低いのは自己資本比率9社中7位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
12.4%/中央値 9.4%
P25 6.8%P75 10.5%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
5.4%/中央値 6.1%
P25 4.0%P75 7.8%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
27.6%/中央値 37.1%
P25 27.6%P75 64.9%
売上成長率前期からの売上の伸び
-4.4%/中央値 -4.5%
P25 -7.8%P75 0.3%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.9%/中央値 3.9%
P25 2.5%P75 4.1%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥4,266で、1年前と比べて+22.3%過去52週の値幅のなかでは53%の位置にある。

¥4,266-2.0%1ヶ月+12.7%1年+22.3%時価総額7,041億円
過去52週の値幅
安値¥3,404高値¥5,034

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)9.4倍
PER (会社予想)15.4倍
PBR1.00倍
配当利回り3.87%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は4266円と、25日移動平均線(3997.28円)を6.7%上回り、75日線(3835.91円)も大きく上回る。1ヶ月で+7.32%、年初来では+24.36%の上昇。52週高値(5034円)には約15%の位置。8月18日に4250円と高値を更新し、その後も高値圏で推移。8月21日は+1.23%と上昇し、出来高は62万株。石油製品の価格上昇や需要回復が好感され、上昇トレンドが続く。RSIは63.13で中立やや過熱気味。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 75/100)

PER 9.42倍と業界平均12.4倍を大きく下回り、PBR 1.00倍も平均1.16倍を下回る。ROE 12.4%と収益性は高く、配当利回り3.87%は平均3.05%を上回る。ただし配当性向68.8%で配当は堅実だが成長余地は限定的。業績は安定しており、総合的に見て割安と判断される。

指標この会社業種平均
PER (実績)9.4倍11.6倍
PER (予想)15.4倍
PBR1.00倍1.15倍
ROE12.4%6.1%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

投資論点は、原油価格変動と国内需要構造変化の下で、精製マージンと脱炭素先行投資のバランスが取れるか。強気派は、原油安によるコスト低下と在庫評価益増加、さらに千葉製油所の設備効率改善やマージン拡大で利益が上振れ、低PER・高配当(4%超)が魅力と見る。一方、弱気派は、長期的な石油需要減少と再エネへのシフト、製油所の稼働率低下リスク、原油高でのマージン圧縮を懸念。国内同業との競争や環境規制強化も重荷。また、再生可能エネルギー関連の投資回収が不透明なため、キャッシュフロー悪化の可能性を指摘。

プラスに働く材料7
  • 精製マージン拡大

    原油安局面で製品価格下落が緩やかならマージン増。

  • 在庫評価益の押し上げ

    原油価格上昇時に一時的な利益増加が期待。

  • 株主還元の手厚さ

    配当利回り4%超、自己資本比率も安定的。

  • 26年3月期は営業利益1,448億円へ増益計画決算発表後影響

    前期営業利益1,282億円に対し1,448億円(13%増)を計画。売上高2兆6,776億円と利益率5.41%達成ならEPS改善でPER再評価が進む。

  • PBR1.07倍とROE12.4%の資本効率改善次回株主総会影響

    PBR1.07倍は株価純資産倍率が低く、ROE12.4%を踏まえた自社株買いや増配期待で上昇余地。

  • 配当利回り4.04%の高水準で下値堅い継続影響

    株価4,088円に対して配当利回り4.04%。安定株主優待と合わせて中長期資金の下支え。

  • 石油元売り再編の思惑でセクター物色不定影響

    業界再編が報じられれば需給改善期待で資金が流入し、時価総額6,747億円の小型銘柄は値動きが大きい。

マイナスに働く材料7
  • 石油需要の長期的減少

    電動化や省エネで燃料消費が構造的に縮小。

  • マージン変動リスク

    原油急変で在庫評価損や価格競争が発生。

  • 脱炭素投資の負担

    再エネや水素に投資しても回収期間が長く不透明。

  • 26年3月期は減収計画で市場予想に逆行決算発表後影響

    売上高は前期2兆7,999億円から2兆6,776億円へ4.4%減。原油価格下落で増益計画も達成リスク。

  • 25年3月期は純利益577億円へ30%減通年影響

    前期純利益821億円から577億円へ大きく落ち込み、1株利益の悪化が投資家心理を冷やす。

  • 予想PER14.8倍と逆ざやが重荷決算発表後影響

    実績PER9.03倍に対し市場予想PER14.8倍と逆転。業績下振れを見込む市場の冷ややかな見方。

  • 原油急落で在庫評価損リスク不定影響

    原油価格が急落すると在庫評価損が出やすく、営業利益1,448億円計画が下振れる可能性。

次の決算で確かめる点
製油所稼働率
設備効率と需給バランスの指標。
国内石油製品販売量
需要減少トレンドとシェア動向を確認。
再生可能エネルギー収益
脱炭素投資の進捗と収益貢献を測る。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり165で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは3.87%。

年間配当
¥165
1株あたり
配当利回り
3.87%
いまの株価に対して
配当性向
68.8%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月2564.6
2018年3月250.0112.8
2019年3月4060.035.5
2020年3月400.0
2021年3月400.020.1
2022年3月5025.052.6
2023年3月7550.031.3
2024年3月150100.041.1
2025年3月16510.034.9
2026年3月1650.068.8

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥165

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ29,046人。区分でいちばん多いのは事業法人28.7%。グループ会社や銀行などの安定株主が55.3%を占め、残る44.7%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
事業法人7.512.922.827.527.228.7
金融機関36.035.535.734.631.026.5
外国法人40.431.622.319.916.321.3
個人・その他13.013.515.813.519.217.4
証券会社3.26.53.34.56.36.0
外国人個人0.00.00.00.00.00.0
自己株式0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01岩谷産業㈱21.46
02日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口)11.05
03㈱日本カストディ銀行(信託口)3.98
04関西電力㈱2.25
05コスモエネルギーホールディングス取引先持株会2.11
06JPモルガン証券㈱1.98
07あいおいニッセイ同和損害保険㈱1.91
08三井住友海上火災保険㈱1.51
09THE BANK OF NEW YORK MELLON 1400441.35
10STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 5050011.24

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 11期分

1株利益は11期で+176%、1株純資産は11期で+197%。直近期のROEは12.4%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2016年3月−5951,28631.7
2017年3月6331,95939.03.064.6
2018年3月8662,83836.14.0112.8
2019年3月6313,33420.43.535.5
2020年3月−3352,853
2021年3月1,0263,88330.42.620.1
2022年3月8292,72335.61.652.6
2023年3月4063,02113.85.331.3
2024年3月4693,43214.58.241.1
2025年3月3363,5389.79.534.9
2026年3月4533,81812.49.868.8

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

12名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は12名。2026/3期の役員報酬は総額815百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約6倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
桐山浩取締役会長71175,900
山田茂取締役社長(代表取締役)社長執行役員6059,700
松岡泰助取締役(代表取締役)常務執行役員5617,700
竹田純子取締役5947,300
岩根茂樹取締役(注)373
井上龍子社外取締役(独立)69800
栗田卓也社外取締役(独立)65800
鈴木貴子社外取締役(独立)64
高山靖子社外取締役(監査等委員)(独立)685,000
浅井恵一社外取締役(監査等委員)(独立)71
栗山年弘社外取締役(監査等委員)(独立)69
植松孝之取締役(常勤監査等委員)6384,000

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)825623012561277
監査等委員4979724
社外取締役3595920
社外取締役3474716

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

ニュース

AI解説

今日の重要ニュースより

「今日の重要ニュース」でコスモエネルギーホールディングスを取り上げた解説を、新しい順に並べている。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容2,210字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社は持株会社として、子会社等の経営管理及びそれに附帯または関連する業務を行っております。当社グループは、子会社47社及び関連会社32社により構成され(2026年3月31日現在)、原油の自主開発から輸入・精製・貯蔵・販売を主な事業の内容としております。その他、一部の関係会社により石油化学製品製造・販売、風力発電、不動産の売買・管理、石油関連施設の工事、保険代理店等の事業も営んでおります。 なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 当社グループの主要な事業内容のセグメントとの関連及び主要な関係会社の当該事業における位置づけは、次のとおりであります。 セグメント   区分   主要な会社   会社数 (社) 石油開発 事業   原油の開発・生産   コスモエネルギー開発㈱、Cosmo E&P Albahriya Limited、 アブダビ石油㈱、合同石油開発㈱、他3社   7 石油 事業   原油・石油製品の輸出入   COSMO OIL INTERNATIONAL PTE. LTD.、COSMO OIL OF U.S.A. INC.   2 石油精製   コスモ石油㈱、他2社   3 潤滑油製造   コスモ石油ルブリカンツ㈱   1 石油製品の販売   コスモ石油マーケティング㈱、コスモ石油販売㈱、 コスモ石油㈱、コスモエネルギーソリューションズ㈱、他19社   23 原油・石油製品の貯蔵   コスモ松山石油㈱、沖縄石油基地㈱、東西オイルターミナル㈱、他2社   5 荷役・運送   コスモ海運㈱、坂出コスモ興産㈱、 コスモリファイナリーサポート堺㈱、他14社   17 石油化学 事業   石油化学製品製造・販売   コスモ松山石油㈱、CMアロマ㈱、丸善石油化学㈱、 京葉エチレン㈱、他10社   14 再生可能 エネルギー事業   風力発電事業   コスモエコパワー㈱、伊方エコ・パーク㈱、 ㈱秋田ウインドパワー研究所、他2社   5 その他   不動産売買・管理   コスモ石油㈱、コスモビジネスアソシエイツ㈱、他3社   5 工事・保険他   コスモエンジニアリング㈱、㈱コスモトレードアンドサービス、他6社   8 経理、財務、購買、総務、人事関連業務の受託   コスモビジネスアソシエイツ㈱   1 石油開発事業 連結子会社のコスモエネルギー開発㈱、連結子会社のアブダビ石油㈱及び持分法適用関連会社の合同石油開発㈱等は、原油の自主開発及び生産を行っております。 連結子会社のCosmo E&P Albahriya Limitedはアブダビ首長国 Offshore Block4鉱区における原油の探鉱活動を行っております。 石油事業 連結子会社のコスモ石油㈱は産油国、商社、提携先各社及び原油の自主開発を行っている連結子会社のアブダビ石油㈱等から原油を購入し、シンガポールにおいてトレーディング業務を行っている連結子会社のCOSMO OIL INTERNATIONAL PTE. LTD.等を通じて原油及び石油製品を購入しております。 購入した原油をコスモ石油㈱の製油所で石油製品に精製した上で、連結子会社のコスモ石油マーケティング㈱を通じて系列特約店より一般消費者に販売するとともに、一部大口需要家へはコスモ石油㈱及びコスモ石油マーケティング㈱が直接販売しております。販売に伴う国内輸送は、コスモ石油マーケティング㈱及び連結子会社のコスモ海運㈱等が行っております。 なお、石油製品のうち、ナフサ等の石油化学原料に関しては、連結子会社のコスモ松山石油㈱、連結子会社のCMアロマ㈱、連結子会社の丸善石油化学㈱等の石油化学関連企業に販売しております。潤滑油に関しては、コスモ石油㈱が潤滑油の原料油を連結子会社のコスモ石油ルブリカンツ㈱に販売し、当該社が加工し需要家に販売しております。また持分法適用関連会社のジクシス㈱は液化石油ガス(LPG)を販売しております。 この原油開発から輸入、精製、販売といった一連の石油事業を補完するため、石油製品の貯蔵を持分法適用関連会社の東西オイルターミナル㈱及び沖縄石油基地㈱等が行っております。 石油化学事業 連結子会社のコスモ松山石油㈱、連結子会社のCMアロマ㈱、連結子会社の丸善石油化学㈱、連結子会社の京葉エチレン㈱等は、石油化学製品製造及び販売を行っております。 再生可能エネルギー事業 連結子会社のコスモエコパワー㈱等は風力発電事業を行っております。 その他 連結子会社のコスモ石油㈱及び連結子会社のコスモビジネスアソシエイツ㈱等は、不動産売買、管理を行っております。また、コスモビジネスアソシエイツ㈱は、当社グループの経理、財務、購買、総務、人事関連業務を受託しております。 連結子会社のコスモエンジニアリング㈱は、当社グループの製油所設備の建設、維持補修工事を行っております。また、連結子会社の㈱コスモトレードアンドサービスは、系列給油所向けカーケア用品の販売、保険代理店業等の事業を行っております。 事業の系統図は、次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題2,903字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針及び経営戦略 <第7次連結中期経営計画の振り返り> 2023年度から2025年度までの3カ年を対象とする第7次連結中期経営計画においては、「収益力の確保」「成長に向けたNew領域の拡充」「三位一体の資本政策の実現」「経営基盤の変革」を基本方針として掲げ、持続的な企業価値の向上に取り組んできました。 その結果、第7次連結中期経営計画の最終年度である連結会計年度において在庫影響を除く経常利益は1,657億円を達成しROEについても目標である10%を上回る水準を確保する等、収益性及び資本効率の向上を実現しています。一方で、将来投資については、機能化学品の生産能力拡大等の投資を実行した一方、洋上風力等の一部案件において事業環境の変化を踏まえ投資を見送る等、事業環境を踏まえた戦略的な投資を実施しました。 個別施策としては、デジタルプラントの推進、サービスステーション顧客基盤の拡充、ヘイル油田における生産量最大化、基礎化学品事業の構造改善等を実行しております。また、グリーン電力サプライチェーンの拡大、日本初となる国産SAFの供給開始、カーリース事業の拡大、フォトレジスト用樹脂の生産能力増強等を通じ、成長領域の基盤整備を進めました。 三位一体の資本政策においては、増配及び機動的な自己株式の取得により株主還元の充実を図るとともに、財務健全性と資本効率の向上も両立しています。 さらに、人材投資の強化やDX推進に加え、GHG排出削減に向けた取組を進める等、経営基盤の強化も実行いたしました。 <Vision 2035> 当社グループは、外部環境の変化に対応し、2035年を見据えた長期ビジョンとしてVision 2035を策定しています。エネルギー安全保障の重要性の高まり、脱炭素社会への移行の長期化、AI・デジタル化の進展に伴う電力需要の増加等を背景に、当社グループは石油/次世代エネルギー、資源開発及び電力サプライチェーンの3つの柱に注力し、企業価値の向上に取り組みます。 石油/次世代エネルギーにおいては、競争力の高い石油事業と次世代エネルギーを一体的に推進し、燃料全体として効率性と低・脱炭素化の両立を図るとともに、多様化する顧客ニーズに対応したエネルギー供給の実現につなげます。資源開発においては、既存鉱区の生産量最大化及び新規鉱区開発を通じて収益の拡大を図るとともに、天然ガス等の新たな資源領域への展開を検討します。電力サプライチェーンにおいては、再生可能エネルギー電源の拡大に加え、競争力のある安定電源としてLNG火力発電への参入を検討することで、経済性と調整力を備えた電源構成の構築を進めます。さらに、AIや半導体の普及を背景に高い成長率が見込まれる事業を次の成長領域である「NeXTグロース」として、これまで培ってきた技術基盤を活かしながら、事業規模の拡大を通じて成長の加速を図ります。 これらの取組により、10年間で約8,000億円の成長投資を実施し、2035年度における在庫評価を除く経常利益2,500億円以上、ROE15%以上の達成を見据えた経営を推進していきます。 <第8次連結中期経営計画の基本方針> 第8次連結中期経営計画においては、『Oil & New  エネルギーと、その先へ。』をスローガンに、「収益力最大化」「成長機会の追求」「生産性向上」「三位一体の資本政策」を基本方針としています。 「収益力最大化」では、石油・資源開発を柱として収益基盤の最大化を図るとともに、電力やNeXTグロース領域の収益機会を強化し、グループ全体の収益力向上を図ります。「成長機会の追求」では、既存事業を含む成長領域への投資を強化するとともに、重点領域としてAI・デジタル活用への投資を拡充し、投資機会を柔軟かつ積極的に取り込みます。「生産性向上」においては、AI・デジタル活用、人材高度化、意識・行動変革等を通じて競争力の源泉を確立し、グループ全体の価値創出力を高めることで、環境変化に揺るがない強固な経営体質の構築を図ります。 資本政策については、第7次連結中期経営計画で掲げた「三位一体の資本政策」を本計画においても堅持し、株主還元、財務健全性、資本効率の適切なバランスを追求します。 これらの方針のもと、エネルギーの安定供給と持続的な成長による更なる企業価値向上を目指します。 <三位一体の資本政策> 第8次連結中期経営計画の詳細につきましては、当社ウェブサイト上にて開示しておりますので、ご参照ください。 (https://www.cosmo-energy.co.jp/ja/ir/library/consolidated-medium-term-management-plan.html) (2)経営環境 当連結会計年度における日本経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果もあって、景気は緩やかに回復しております。一方で、中東情勢の影響や金融資本市場の変動、米国の政策動向による影響等を注視する必要があります。設備投資、個人消費は持ち直しの動きがみられ、消費者物価は緩やかに上昇しております。こうした中で、石油製品の国内需要は、緩やかに需要減退の傾向がみられます。 原油価格(ドバイ原油)は、期初1バレル75ドル台から、OPECプラスの増産決定及び世界景気悪化懸念等を背景に下落しました。その後、米国の対ロシア制裁の動き等により一時上昇しましたが、OPECプラスの増産継続や米中貿易摩擦への懸念、世界的な石油需給の緩和観測等により下落基調で推移しました。当連結会計年度末には、中東情勢の緊迫化の影響を受けて大幅に上昇し、121ドル台となりました。 為替相場は、期初1ドル149円台から、米国の関税政策による景気悪化への懸念等により一時140円台となりましたが、米国の利下げ観測の後退や日本の財政悪化懸念等を背景に円安に推移しました。年明け以降、米国の利下げ観測の後退及び日銀の利上げ観測の後退に加え、中東情勢の緊迫化等を背景に円安が進行し、当連結会計年度末は159円台となりました。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当連結会計年度末から中東情勢の緊迫化及びホルムズ海峡の封鎖が発生しましたが、このような事業環境下においても、石油事業及び石油化学事業において機動的な対応を進めることで、エネルギーの安定供給を継続しています。また、石油開発事業では、人命の安全確保を最優先事項としたうえで、産油国と連携を図りながら、早期の生産正常化に向けた取組を進めています。 中東情勢の緊迫化によりエネルギーの重要性が社会全体で改めて認識される中、当社グループはエネルギーの安定供給を通じて社会を支えるとともに、厳しい事業環境下においても事業継続と収益性の両立を図ることで、引き続き 企業価値の向上を目指してまいります。
事業等のリスク9,060字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 当社グループは、リスクマネジメントをマテリアリティの一つと位置づけ、事業活動を通じて発生するリスクを把握の上、適切な管理体制を整備し、計画・実践・評価・是正措置のサイクルを構築しています。当社グループのマテリアリティについては「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ課題全般について ②戦略(マテリアリティの特定)」をご参照ください。 また、当社グループを取り巻く事業環境の変化や様々なリスクに対し、より適切に対応するため、中長期の視点を持つとともに、リスクを事業機会として捉え、企業価値を最大化しようとする全社的リスクマネジメント (ERM:Enterprise Risk Management)を構築しています。リスク抽出においては、経営によるトップダウン型のアプローチ手法を導入するとともに、リスク管理においてはリスクオーナー設定によるリスクカテゴリ毎のグループ横断的なリスク管理を推進しています。 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)リスク管理体制 当社グループでは、各社の事業を発展的かつ安全に運営するため、グループリスクマネジメント統括部署(サステナビリティ推進部)が各社におけるリスクへの取組状況を集約し、サステナビリティ戦略委員会に報告します。サステナビリティ戦略委員会では、グループ全体に関わるリスクへの対策と進捗を審議し、その結果を経営執行会議、取締役会へ報告するとともに、サステナビリティ連絡会を通じてグループ各社へ展開します。(サステナビリティ戦略委員会については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ課題全般について」をご参照ください。) また、サステナビリティ戦略委員会の実務機能を担う機関として、サステナビリティコミッティを必要に応じて開催しています。 (2)リスク管理の運営 経営層へのヒアリングやアンケートによりトップダウンで抽出した中長期的リスク及び各部門・グループ各社がボトムアップで抽出したリスクのうち、影響度や発生可能性が上位かつ、マテリアリティとの関連性や業界特性上の重要性が高いリスクを選定します。これらのリスクについて、経営層によるサステナビリティ戦略委員会での議論を踏まえ、経営執行会議にてトップリスクを決定し、取締役会へ報告します。これらのプロセスを経て2025年3月にトップリスクとして11項目を選定し、2026年度には第8次連結中期経営計画におけるマテリアリティの達成を阻害する主要な経営リスクとして、外部環境変化や内部要因等を踏まえ10項目へ見直しを行いました。 トップリスクについては、グループ横断的に統制を図るため、当社グループ全体におけるグループリスクオーナーと、中核事業会社におけるリスクオーナーを設定しています。 グループリスクオーナーであるグループ全体の統括責任部署が、トップリスクへの対策の策定並びにKPIの設定を実施した上でモニタリング・レビューを行い、更なる改善活動に繋げます。中核事業会社のリスクオーナーはグループリスクオーナーとの連携のもと、各社において同様のPDCAサイクルを実践します。 また、トップリスクに含まれない、各部門・グループ各社から抽出したリスクについても、全社的リスクマネジメントの中で管理しております。 当社ERMにおけるPDCAサイクル (3)トップリスク 2025年度に選定したトップリスクは、以下に記載のとおりです。トップリスクについては「(2)リスク管理の運営」に記載のとおり決定し、管理しております。 なお、当社グループを取り巻く事業環境の変化等を踏まえ、一部のリスク項目についてカテゴリの見直しを行っております。 カテゴリ   トップリスク   マテリアリティとの関連   想定されるシナリオ・主な対策 外部環境   サプライチェーンの中断   ○   (シナリオ)当社グループのサプライチェーンは広範囲に及ぶため、政治情勢の悪化や取引先における様々な要因等により、原油生産拠点での操業停止、船舶輸送、製油所の整備や給油所の運営等において、サプライチェーンの中断、損失が発生する (対策)調達体制の最適化、運送体制強化等 原料・資材価格の変動   〇   (シナリオ)政情変化や経済変化、各国の政策変更等に伴う原油やLNG等の資源価格のボラティリティ上昇や、世界的な保護主義政策やインフレ(資機材、労務費等の高騰含む)、為替レートの変動により業績が悪化する (対策)業界・政策動向、産油国動向のモニタリング、調達体制の最適化等 自然災害   ○   (シナリオ)地震や津波等の大規模自然災害により当社設備が壊滅的な被害を受け、早期復旧が困難となり巨額の損失を被る (対策)当社グループ全体での災害対策の構築 環境規制・気候変動対策の強化に伴うポートフォリオ・戦略投資への影響   ○   (シナリオ)エネルギー政策や規制変更等により気候変動対策が急激に強化され、ポートフォリオ転換・戦略投資の判断に影響を及ぼす (対策)中長期的な事業環境の変化を適切に捉え、適切なポートフォリオ・事業戦略を構築 戦略   脱炭素化の進展による石油需要の減少・事業資産への影響   ○   (シナリオ)エネルギートランジションの進行等により、想定外のスピードでの石油製品需要減少や、GX-ETS、炭素賦課金等によるコスト増に伴い収益性が低下し、当社グループの事業資産が座礁化する (対策)中長期的な事業環境の変化を適切に捉え、事業方向性を検討 カーボンニュートラル 燃料への対応遅れ   ○   (シナリオ)カーボンニュートラル燃料に関して、上市されている当該燃料の調達が困難となる、あるいは新しい技術開発・導入が遅れる、または失敗することにより、対応が遅れる (対策)業界・政策動向のモニタリング、技術検討等 労働市場の変化による 人材確保・育成の困難化   ○   (シナリオ)労働人口が減少する中で、既存・新規事業の両面で多様性かつ専門性を持った人材の確保・育成が困難になる (対策)経営人材の確保、事業戦略に合わせた人材の確保等 業務   情報セキュリティ   ○   (シナリオ)サイバー攻撃により業務停止や情報漏洩、身代金請求等の被害が発生する 顧客情報管理の委託先に対する指導・監査を適切に行うことができず、個人情報が流出し、顧客からの信頼を失う (対策)ランサムウェアやウイルス対策の強化、個人情報保護等の対策強化等 生産設備における 事故、不具合・故障   ○   (シナリオ)製油所・油田・発電所での事故や不具合・故障により、操業継続が困難となるほか、周辺地域の自然環境・生物に影響を及ぼす等損失が発生し、キャッシュ・フロー創出に影響する (対策)不具合の未然防止(APM(注1)の構築等)及び減災対策の強化、老朽化対策等 品質不正   ○   (シナリオ)品質管理の不備と自浄作用の欠如により、(出荷後に)品質に関する問題が発覚し、製品回収による損失、ステークホルダーからの信用失墜を招く (対策)品質監査の実施、品質管理システムの高度化検討等 カテゴリ   トップリスク   マテリアリティとの関連   想定されるシナリオ・主な対策 コンプライ アンス   内部統制不備による 不正/不適切行為の発生   ○   (シナリオ)内部統制システムが十分に機能せず、事業運営における重大な不備や不正が発生し、行政指導や刑事罰を受けるほか、ステークホルダーからの信用を失う 企業の価値・競争力の源泉となる情報資産が社外へ漏えいすることで、企業価値・競争力が毀損される (対策)CSA(注2)の実施、グループガバナンス強化、知的財産管理強化等 (注1)APM(Asset Performance Management System):グローバルスタンダードの保全・設備信頼性業務プロセスをシステムの活用により、保全のビッグデータを効率的かつ効果的に管理し、網羅性・予見性・管理性を高めることができる。 (注2)CSA(Control Self Assessment - 内部統制自己評価) なお、2026年2月28日の米国・イスラエルによるイランへの大規模攻撃に端を発した中東情勢の緊迫化、それに伴うホルムズ海峡の実質的な封鎖によってトップリスクで想定していたリスクシナリオの一部が顕在化し、原油の代替調達や石油製品の輸入に伴う追加コストが発生する等、当社グループの事業も影響を受ける事態となりました。これらの状況が長期化する場合には、影響がさらに拡大する可能性があります。 この顕在化したリスクに対し、当社では社長を本部長とする危機対策本部を設置し、人の身体生命の安全確保を最優先とする基本方針のもと、現地からの退避方針の決定・周知を行うことに加え、状況に応じた意思決定と情報連携を行いながら、リスク管理において想定・準備していた対策を中心に石油製品の安定供給責任を果たすための取組を実施、継続しています。 カテゴリ毎のトップリスクに関連する顕在化の可能性、影響の内容及び対策については次のとおりであります。 [カテゴリ:外部環境] (サプライチェーンの中断) 昨今のウクライナ紛争の長期化、中東地域や東アジア地域の政情変化、欧米及び中国の経済変化に伴う原油価格の急激な変動、テロ等の不測の事態により原油調達が影響を受ける可能性があります。また、原油生産拠点での操業停止のほか、必要資材の確保が困難になる等の要因により、製油所が操業停止に至る場合や給油所の運営が中断された場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社グループにおける原料、資材確保のために様々な施策を講じてリスクの低減に取り組んでおります。 また、サプライチェーンにおける人権課題等の把握が遅れ、リスク発現時にサプライチェーンの変更が求められるほか、中断を招く可能性があります。人権課題に対しては、2021年に策定した人権方針に基づき、人権デューデリジェンス(サプライヤーの人権課題分析、ステークホルダーエンゲージメント、従業員教育等)を実施しました。 (原料・資材価格の変動) 原油価格は、世界経済や産油国の生産方針等の需給動向に加え、中東産油国の周辺地域を中心とした戦争勃発や政情の不安定化、テロ等の不測の事態を含む多様な要因により変動する恐れがあります。石油開発事業における原油価格に関するリスクに加え、当社グループは、原油在庫の価格を総平均法で評価しているため、原油価格の下落局面では、期初の在庫単価と期中に仕入れた在庫単価が平均され売上原価を押し上げることになり、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの主要な石油製品コストは、国際市況である原油価格や為替レートを反映した形で決定されるのに対し、販売活動は主に国内で行っており、販売価格は国内市況を反映して決定されます。国際市況と国内市況とのギャップやタイムラグが生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります(注)。石油化学製品の価格については、国際市況であるナフサ価格や為替レートの変動、世界的な需要動向等の影響を受ける可能性があります。 また、原油価格の下落により、棚卸資産の期末における正味売却価額が帳簿価額よりも低下し、棚卸資産の収益性が低下したと判断する場合があります。この場合、棚卸資産の収益性の低下を反映するために計上した評価損が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループは原油及び石油製品の輸出入に係る価格変動のリスクをヘッジすることを目的としてデリバティブ取引を利用しています。具体的な取組については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 金融商品関係」をご参照ください。 世界的な保護主義政策やインフレによって資材調達、輸送等のコストが変動し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループはパートナーとの提携や、在庫の適正化等の施策を講じてリスクの低減に取り組んでおります。 資材価格の変動に関して、風力発電設備の工事におけるリードタイムは数年あるため、その間に鋼材や労務費等の上昇が発生した場合、建設費用が増加する可能性があります。また、海外からの資機材搬入の遅延等さまざまな要因により、工事が遅延する可能性があります。建設費増加または工事遅延が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がありますが、当社グループではパートナーとの提携等により、これらのリスクの低減に努めております。 (注)2026年5月12日に公表した2027年3月期通期連結業績予想の経常利益へ与える原油価格変動、為替変動の感応度を測定しております。2026年4月~2027年3月の前提条件は原油価格89ドル/バレル、為替155円/ドルとしており、前提より原油価格+1ドル/バレル当たりの影響額及び為替+1円/ドル当たりの影響額は以下のとおりです。 (自然災害) 自然災害の発生時には、当社グループの設備が被害を受け巨額の損失を被るほか、何らかの要因で操業が停止する可能性があります。 そのため、当社グループでは巨大地震等の自然災害を想定し、その影響を最小限に抑えるため、非常用電源設置、耐震改修、BCP(事業継続計画)マニュアル整備等を行っています。2025年10月に南海トラフ巨大地震を想定したBCP訓練を当社、コスモ石油㈱、コスモ石油マーケティング㈱の3社合同で行いました。初動対応から被災地へ向けた石油製品の供給・販売方針の策定に重点を置き、災害情報を視覚的に表示するダッシュボードシステム等を活用しオンラインでの情報連携や共有を行う等、より実践的な訓練とすることで、BCPの実効性や課題を確認しました。さらに2025年11月には、首都直下地震により当社グループの本社機能が麻痺した状態を想定し、臨時危機対策本部をコスモ石油㈱堺製油所及びコスモ石油マーケティング㈱大阪オフィスに設置し、災害対応に関する意思決定の権限を委譲した前提のBCP訓練を実施しました。訓練を通じて抽出されたBCPの体制や訓練運営上の課題に対して、対策を進めております。 (環境規制・気候変動対策の強化に伴うポートフォリオ・戦略投資への影響) エネルギー政策や規制変更等により気候変動対策が急激に強化され、ポートフォリオ転換・戦略投資の判断に影響を及ぼす可能性があります。 風力発電事業では、開発段階において各種許認可の取得に加え、風況観測及び環境アセスメントが必要となるため、建設工事着工前から一定程度の先行的な投資が発生します。開発段階で事業化を断念しなければならない事象が発生し、投資額が回収できない場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、資材、建設費等の高騰、競争の激化等から、収益性が低下する可能性があります。 これらのリスクに対し、当社グループでは事業候補地におけるフィージビリティスタディ等を実施し、リスク低減に取り組んでおります。 なお、当社グループにおける気候変動に関するリスク及び取組については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)気候変動への対応」をご参照ください。 [カテゴリ:戦略] (脱炭素化の進展による石油需要の減少・事業資産への影響) 当社グループの売上高のうち主要な部分を占めるガソリン・灯油・軽油は、一般消費者の需要動向の影響を強く受け、ナフサは石油化学業界の需要動向に影響されます。燃料油の国内需要は、少子高齢化や人口減少、自動車ハイブリッド化等による燃費改善や燃料転換等の構造的要因から減少傾向が継続するものと想定しております。また、油価の下落、産油国の政策変更による供給先変更及び国内のみならず海外も含めた経済や政治の動向等で石油及び石油化学製品の需要が変動した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 そのため、当社グループは、需要減少に備え国内販路の確保や需要構造の変化に対応した生産体制の構築等に取り組んでおります。また、新たな取組としては、日本初の国産SAF(持続可能な航空燃料。カーボンニュートラル燃料に関するリスクについては(カーボンニュートラル燃料への対応遅れ)に記載)の大規模生産、グリーン電力販売の拡大、蓄電事業の実証の着実な推進、水素事業の推進等に取り組んでおります。 (カーボンニュートラル燃料への対応遅れ) カーボンニュートラル燃料は、既存の石油製品サプライチェーンの活用が可能であること等から脱炭素社会の実現へ向け期待は大きくなっています。一方で、現状では生産効率やコスト等が課題であり、普及に向けて技術開発に取り組む必要があります。脱炭素社会が到来し、カーボンニュートラル燃料が主流となった環境において、技術開発の失敗等によりカーボンニュートラル燃料を扱えない場合には製品の供給が困難となり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、脱炭素社会に向けた様々な技術開発・検討を行っており、リスク低減に取り組んでおります。 (労働市場の変化による人材確保・育成の困難化) 近年、労働人口が減少する中で有能な人材の確保をめぐる競争は激化しています。在籍している社員の流出防止や、経営戦略の推進に必要な人材の確保・育成ができない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が悪影響を受ける可能性があります。 そのため、当社グループは、事業成長の源泉及び組織活力の維持を担う人材の継続的な確保と育成に努めています。既存・新規事業の両面で多様性かつ専門性を持った人材の確保・育成に対応するため、処遇制度の見直し、自律的キャリア形成強化、人材育成への投資強化、 女性・キャリア採用強化に取り組んでおります。具体的には、自己啓発制度の拡充、経営人材・女性社員・事業部門の育成強化、採用手法の多様化等を実施しています。これら当社グループの取組については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)人的資本」をご参照ください。 [カテゴリ:業務] (情報セキュリティ) サイバー攻撃によって、事業活動の混乱、秘密情報の喪失、個人情報の漏洩等が発生する可能性があり、近年そのリスクは高まっております。個人情報を含む秘密情報の消失、漏洩、改ざん等のリスクが顕在化した場合には、事業運営に支障をきたす恐れがあるほか、顧客からの信頼を失い、ブランドイメージが低下し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社グループではランサムウエアへの対応手順の整備、ウイルス対策や個人情報保護等の対策強化を実施しております。さらに、顧客情報を含む機密情報の管理、取扱いにつきましては、社内体制、社内規程等を整備し、外部への委託先に対して監督管理を実施しております。 (生産設備における事故、不具合・故障) 設備の老朽化や人為的なミスを原因とする事故や労働災害によって、製油所、物流基地及び油槽所等の操業が停止する可能性があります。また、製油所、物流基地及び油槽所等以外でも給油所、タンカー及びローリーでの事故で事業運営に支障をきたす場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、事故を未然に防止するために、OMS(注1)の仕組みを強化、千葉製油所・四日市製油所のスーパー認定に続き堺製油所のA認定(注2)を取得しました。加えて、APMの導入範囲拡大やデジタルツイン構築、各種データ連携、VRデータ整備等DX強化に取り組むことで、トラブルの低減及び更なる稼働率の向上を目指しております。 (注1)OMS(Operations Management System):「あるべき姿(世界トップレベルの安全安定操業)」と現状のギャップを洗い出し、「規則・マニュアル化」、「教育・訓練」、「定着・実践」、「継続的改善」を繰り返すことで、「あるべき姿」を目指す操業マネジメントシステム。 (注2)A認定:認定高度保安実施者制度。従来のスーパー認定制度に、テクノロジー活用やサイバーセキュリティの要件等が追加された高圧ガス保安法における認定制度。 (品質不正) 当社グループは、日々製品・サービスの品質管理体制の強化に努めておりますが、(出荷後に)品質に関する問題が発覚し、広域にわたり製品回収を行うことにより多額の損失を被るだけでなく、顧客からの信頼喪失やブランドイメージの低下により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループにおいて、過去に一部製品における不適正な検査が顕在化した事案を踏まえ、教育の徹底、試験法管理の見直し、監査の強化等の対策を継続して実施し、リスク低減に取り組んでおります。 [カテゴリ:コンプライアンス] (内部統制不備による不正/不適切行為の発生) 当社グループが構築した内部統制システムが有効に機能せず、コンプライアンス違反等が発生した場合、当該違反による事業の停止や、ステークホルダーからの信頼を失い、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社グループでは、当社グループ全社員を対象とした企業倫理人権研修の継続的な実施をはじめ、法令等の遵守のために財務報告に係る内部統制を含む、有効な内部統制システムの整備、運用及び強化を図っております。また、内部通報制度について、周知並びに教育の強化を引き続き実施いたしました。
経営成績の分析 (MD&A)7,483字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当社グループは、第7次連結中期経営計画において、スローガンを『Oil&New ~Next Stage~』として、「収益力の確保」「成長に向けたNew領域の拡充」「三位一体の資本政策実現」「経営基盤の変革」の4点を基本方針に、収益力の向上、資本政策の充実、成長事業の拡大を図り、3ヶ年平均でPBR1倍水準を達成いたしました。 こうした経営活動の結果、当連結会計年度の連結経営成績は、売上高は2兆6,776億円(前期比△1,223億円)、営業利益は1,448億円(前期比+166億円)、経常利益は1,492億円(前期比△16億円)、親会社株主に帰属する当期純利益は740億円(前期比+163億円)となりました。 各セグメントの業績を示すと次のとおりであります。 (石油事業) 石油事業につきましては、原油価格の変動の影響等により、売上高は2兆3,856億円(前期比△1,213億円)、セグメント利益は763億円(前期比+145億円)となりました。なお、在庫評価の影響を除くセグメント利益は928億円(前期比+2億円)となっております。 (石油化学事業) 石油化学事業につきましては、引き続き製品市況が低迷したこと等により、売上高は3,328億円(前期比△74億円)、セグメント損失は31億円(前期はセグメント損失50億円)となりました。 (石油開発事業) 石油開発事業につきましては、前期比で原油価格が下落したこと等により、売上高は1,304億円(前期比△42億円)、セグメント利益は653億円(前期比△171億円)となりました。 (再生可能エネルギー事業) 再生可能エネルギー事業につきましては、新規サイトの運転を開始したこと等により、売上高は165億円(前期比+32億円)、セグメント利益は28億円(前期比+15億円)となりました。 当連結会計年度末の連結財政状態は、総資産は2兆1,966億円となり、前連結会計年度末に比べ400億円増加しております。負債合計は1兆4,608億円となり、前連結会計年度末に比べ117億円増加しております。純資産合計は7,358億円となり、前連結会計年度末に比べ283億円増加しております。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は818億円となり、前連結会計年度末に比べ469億円増加しております。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果、資金の増加は2,137億円(前期は1,371億円の資金の増加)となり、これは主に、税金等調整前当期純利益を計上したこと等によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果、資金の減少は847億円(前期は1,457億円の資金の減少)となり、これは主に、有形固定資産の取得による支出等によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果、資金の減少は819億円(前期は690億円の資金の減少)となり、これは主に、長期借入金の返済による支出等によるものです。 ③生産、受注及び販売の実績 a生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   生産高(百万円)   前年同期比(%) 石油事業       1,486,890   91.6 石油化学事業       400,960   99.7 石油開発事業       14,700   110.5 合計   1,902,551   93.3 (注)1 自家燃料は除いております。 2 委託処理分を含み、受託処理分は除いております。 3 上記の金額にセグメント間の生産高は含まれておりません。 b受注実績 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   受注高(百万円)   前年同期比(%)   受注残高(百万円)   前年同期比(%) その他   12,615   86.2   15,020   108.8 c販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   販売高(百万円)   前年同期比(%) 石油事業       2,298,768   95.1 石油化学事業       288,277   97.1 石油開発事業       45,224   103.7 再生可能エネルギー事業       16,138   122.7 その他       29,173   99.9 合計   2,677,582   95.6 (注)1 上記の金額にセグメント間の販売高は含まれておりません。 2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先   前連結会計年度 (自  2024年4月1日 至  2025年3月31日)   当連結会計年度 (自  2025年4月1日 至  2026年3月31日) 金額(百万円)   割合(%)   金額(百万円)   割合(%) キグナス石油㈱   369,045   13.2   331,890   12.4 ※販売実績には、当該顧客と同一の企業集団に属する顧客に対する販売実績を含めております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり採用した会計方針及びその適用方法並びに見積りの評価については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」、財務諸表の作成にあたり採用した会計方針及びその適用方法並びに見積りの評価については、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりです。 なお、連結財務諸表の作成に関して、認識している重要な見積りを伴う項目については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」を参照ください。 ②経営成績の分析 a売上高 売上高は、前連結会計年度に比べ1,223億円減少し、2兆6,776億円となりました。これは主に、原油価格の変動の影響等によるものです。 b売上原価、販売費及び一般管理費 売上原価は、前連結会計年度に比べ1,515億円減少し、2兆3,416億円となりました。売上高に対する売上原価の比率は、1.5ポイント減少して、87.5%となりました。 販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ126億円増加し、1,912億円となりました。売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は、0.7ポイント増加して、7.1%となりました。 c営業利益 営業利益は、前連結会計年度に比べ166億円増加し、1,448億円となりました。これは主に、原油価格の変動の影響等によるものです。 d営業外損益 営業外損益は、前連結会計年度に比べ180億円悪化し、45億円の利益となりました。これは主に、為替差益が130億円減少したこと等によるものです。 e特別損益 特別損益は、前連結会計年度に比べ221億円改善し、37億円の損失となりました。これは主に、前連結会計年度に比べ事業構造改善費用や投資有価証券評価損が減少したこと等によるものです。 f親会社株主に帰属する当期純利益 親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ163億円増加し、740億円となりました。これは主に、法人税等が前連結会計年度に比べ27億円減少し633億円となったこと及び非支配株主に帰属する当期純利益が前連結会計年度に比べ69億円増加し82億円となったこと等によるものです。なお、1株当たりの当期純利益は、453.06円となりました。 なお、セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 (石油事業) 原油価格の変動の影響等により、セグメント利益は前連結会計年度に比べ145億円増加し、763億円となりました。 2026年度は、原油価格の変動等により当連結会計年度比で減益となる見通しとなっております。 (石油化学事業) 引き続き製品市況が低迷したこと等により、セグメント損失は31億円(前連結会計年度はセグメント損失50億円)となりました。 2026年度は、輸出数量の減少等により収益の改善を見込んでおり、当連結会計年度比で増益となる見通しとなっております。 (石油開発事業) 前期比で原油価格が下落したこと等により、セグメント利益は前連結会計年度に比べ171億円減少し、653億円となりました。 2026年度は、ホルムズ海峡封鎖に起因する生産制約により販売数量の減少等を見込んでおり、当連結会計年度比で減益となる見通しとなっております。 (再生可能エネルギー事業) 新規サイトの運転を開始したこと等により、セグメント利益は前連結会計年度に比べ15億円増加し、28億円となりました。 2026年度は、陸上風力を中心とした安定収益により当連結会計年度比で増益となる見通しとなっております。 ③資本の財源及び資金の流動性に関する分析 a資金需要 当社グループの資金需要は主に運転資金と設備投資に関するものです。 運転資金需要は製品製造のための原材料仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等によるものであり、設備投資需要は競争力強化を目的とした石油・石油化学製品の製造設備、サービスステーション設備や販売促進のためのシステム投資、原油の生産設備、風力発電設備等の取得や維持更新等によるものです。 b財務政策 2023年4月より開始された第7次連結中期経営計画では、株主還元、財務健全性、資本効率を三位一体で実行することで企業価値の最大化を目指してまいりました。財務健全性においては、資産に内在するリスク、求められる資本効率、柔軟な資金調達といった観点を総合的に精査し、自己資本並びにネットD/Eレシオの目標値を設定し、当該目標を達成いたしました。 当社は、財務の安全性と効率性を両立させる財務運営を目指しており、短期並びに長期社債による直接金融と金融機関からの借入等の間接金融を機動的に行うことで効率的な資金調達を行っております。また、原油備蓄資金の制度融資も活用しており、市中の金融機関のみならず政府系金融機関とも関係を維持し、調達先の多様化を行っております。また、持株会社である当社が一括して資金を調達し、グループ会社に融通するグループファイナンスを実行しており、資金の集中化並びに効率化を行っております。 当社は、円滑な資金調達を行うために日本格付研究所(JCR)並びに格付け投資情報センター(R&I)から格付を取得しております。当連結会計年度末において当社の格付は、JCR、R&IともにA(安定的)となります。 (特定融資枠契約) 平時における十分な流動性の確保と災害発生等の緊急時に円滑な資金調達を行うために取引金融機関と特定融資枠契約(コミットメントライン契約)を締結しております。なお、当連結会計年度末における当該契約の極度額は800億円です。 c株主還元方針 当社グループは、株主の皆様への利益還元を重要な課題の一つとして認識しております。 第7次連結中期経営計画では、株主還元、財務健全性、資本効率のいずれも欠けることなく、三位一体で実行していくことを資本政策として掲げ、企業価値の最大化を図っており、株主還元方針としましては、総還元性向60%以上(3ヵ年累計、在庫影響を除く純利益に対する比率)、配当1株当たり165円以上(注1)としております。当連結会計年度は1株当たり165円(注2)の配当に加えて取得総額250億円の自己株式の取得を実施したことで、当連結会計年度の総還元性向は61%となりました。 なお、当連結会計年度の1株当たり配当額165円のうち、期末配当額90円については、2026年6月25日開催予定の定時株主総会の決議事項になっております。 注1 当社は、2025年10月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。1株当たり165円の配当は、分割実施前の配当方針(1株につき330円)から実質的に変更はありません。 2 2025年9月30日を基準日としてお支払いした中間配当(1株につき150円)は、当該株式分割後の1株当たり配当金に換算すると75円に相当しますので、予定している期末配当(1株につき90円)と合わせた当事業年度の年間配当額は1株当たり165円となります。 d財政状態 当社グループは、自己資本やネットD/Eレシオといった財務健全性の指標向上を重要な課題の一つとして認識しております。財務健全性に加え、株主還元、資本効率を三位一体で実行することで企業価値の最大化を目指してまいります。 (資産) 当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末と同水準の1兆809億円となりました。固定資産は1兆1,155億円となり、前連結会計年度末に比べ381億円増加しております。これは主に、有形固定資産が326億円増加したこと等によるものです。 この結果、総資産は2兆1,966億円となり、前連結会計年度末に比べ400億円増加しております。 (負債) 当連結会計年度末における流動負債は9,949億円となり、前連結会計年度末に比べ494億円増加しております。これは主に、短期借入金が293億円増加したこと等によるものです。固定負債は4,659億円となり、前連結会計年度末に比べ378億円減少しております。これは主に、長期借入金が744億円減少したこと等によるものです。 この結果、負債合計は1兆4,608億円となり、前連結会計年度末に比べ117億円増加しております。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は7,358億円となり、前連結会計年度末に比べ283億円増加しております。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益740億円を計上したこと及び自己株式を297億円取得したこと等によるものです。 この結果、自己資本比率は27.6%(前連結会計年度末は27.1%)となりました。 eキャッシュ・フロー 当連結会計年度の各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。営業活動は税金等調整前当期純利益を計上したこと等により2,137億円の増加となりました。投資活動は有形固定資産の取得による支出等により847億円の減少となりました。財務活動は長期借入金の返済による支出等により819億円の減少となりました。 以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ469億円増加の818億円となりました。 なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。 2022年3月期   2023年3月期   2024年3月期   2025年3月期   2026年3月期 自己資本比率   23.5%   24.9%   27.2%   27.1%   27.6% 時価ベースの自己資本比率   11.4%   17.7%   30.4%   24.5%   32.0% キャッシュ・フロー対有利子負債比率   5.4年   84.5年   3.5年   4.5年   2.8年 インタレスト・カバレッジ・レシオ   16.7倍   1.3倍   38.3倍   27.6倍   43.0倍 (注)1 各指標は、以下の計算式によっております。 自己資本比率:自己資本/総資産 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い 2 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。 3 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により計算しております。 4 営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている借入金、コマーシャル・ペーパー、社債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。 5 「第1 企業の概況 1 主要な経営指標等の推移」に記載のとおり、第10期における会計方針の変更は遡及適用され、第9期の各指標については、遡及適用後の数値となっております。 ④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、当該連結会計年度が最終年度となる第7次連結中期経営計画にて中期的な経営の方向性を目標値として定めております。第7次連結中期経営計画の評価として、収益性や資本効率性、株主還元等、多くの指標で経営目標を達成いたしました。なお、目標値の1つである当連結会計年度の1株当たり配当額165円のうち、期末配当額90円については、2026年6月25日開催予定の定時株主総会の決議事項になっております。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。

関連する企業

関連企業

本ページは公的開示と市場データに、群青で示した解釈を重ねて構成しています。財務・株価の数値は開示・市場データをそのまま表示し、AIには生成させていません。 AI評価 (割安判定・スコア) は解釈です — 詳しくは編集方針をご覧ください。