概要
ダイセルは1919年に大日本セルロイドとして創業した化学メーカーである。酢酸セルロースやタバコフィルター用アセテート・トウで世界的なシェアを持ち、自動車エアバッグ用インフレータでも主要サプライヤーの一角を占める。連結子会社58社を擁し、2026年3月期の売上高は5,796億円、営業利益421億円。セイフティ、マテリアル、エンジニアリングプラスチック、スマート、メディカル・ヘルスケアの5事業を柱とする。
5つの事業セグメントで構成される収益構造
ダイセルは報告セグメントとして5事業を開示する。最大はエンジニアリングプラスチック事業で、2026年3月期売上高2,547億円(構成比43.9%)。連結子会社ポリプラスチックスがポリアセタール樹脂や液晶ポリマー(LCP)を製造・販売する。次いでマテリアル事業が1,613億円(27.8%)で、アセテート・トウ(タバコフィルター用)や酢酸、酢酸誘導体を扱う。セイフティ事業は1,042億円(18.0%)で、自動車エアバッグ用インフレータが主力。スマート事業377億円(6.5%)、メディカル・ヘルスケア事業162億円(2.8%)が続く。営業利益はエンジニアリングプラスチックが191億円、マテリアルが150億円、セイフティが61億円である。
世界3極に広がる生産・販売ネットワーク
ダイセルの製造拠点は日本国内(姫路、網干、大竹など)に加え、米国、欧州、アジアに分散する。セイフティ事業では、米国(Daicel Safety Systems Americas)、欧州(ポーランド)、タイ、中国、インドにインフレータ工場を持ち、現地自動車メーカー向けに供給する。マテリアル事業は中国の西安北方恵安化学工業との合弁でアセテート・トウを製造。エンジニアリングプラスチックは台湾(Polyplastics Taiwan)、マレーシア、中国(南通)に生産拠点がある。北米・欧州・アジアに販売子会社を配置し、グローバルな需給に対応する。
連結子会社と合弁事業によるグループ運営
ダイセルグループは58社の連結子会社と11社の関連会社で構成される。中核子会社のポリプラスチックスは、もともと米Celaneseとの合弁で設立され、現在は完全子会社。協同酢酸は三菱瓦斯化学などとの合弁で酢酸を製造する。セイフティ事業はダイセル・セイフティ・システムズが日本での製造を担い、海外は各地域子会社が担当。光学異性体分離カラムではChiral Technologiesグループ(米国、フランス、中国、インド)が販売と技術サービスを行う。グループ全体の統括はDaicel America HoldingsやDaicel (China) Investmentが行う。
環境・ヘルスケアへ軸足を移す長期戦略
2020年度に策定したサステナブル経営方針の下、ダイセルは「健康」「安全・安心」「便利・快適」「環境」の4領域を注力市場に定める。長期ビジョン「DAICEL VISION 4.0」では、既存事業の強化に加え、M&Aや提携による領域拡大、アセットライト化を進める。中期戦略「Accelerate 2030」では、事業ポートフォリオを「成長牽引」「次世代育成」へシフトし、売上高・営業利益に占める比率を高める目標を掲げる。具体的には、生分解性樹脂や水処理膜など環境関連事業の拡大、キラルカラムや健康食品でのヘルスケア事業の成長を計画する。
業界の中での役割は化学製品メーカー(機能材料・自動車安全部品・エンプラ等)にあたる。
この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。
何をしている会社か
有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より
事業別の売上と利益
2022/3期| 事業 | 売上 | 構成比 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|---|
| エンジニアリングプラスチック事業 | 2,123億円 | 45.4% | — | — |
| マテリアル事業 | 1,228億円 | 26.2% | — | — |
| セイフティ事業 | 695億円 | 14.9% | — | — |
| スマート事業 | 325億円 | 6.9% | — | — |
| メディカル・ヘルスケア事業 | 195億円 | 4.2% | — | — |
| その他 | 114億円 | 2.4% | — | — |
有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。
01セイフティ事業主力
自動車エアバッグ用インフレータ(ガス発生器)を主力製品として製造・販売。世界3極(米州、欧州、アジア)で生産・販売体制を構築。
- 自動車エアバッグ用インフレータ
- エアバッグ展開用のガスを瞬時に発生させる装置。自動車乗員保護システムの核心部品。
- インフレータ用イニシエータ
- インフレータの点火装置。
02マテリアル事業主力
アセテート・トウ(タバコフィルター用)、酢酸セルロース、酢酸、酢酸誘導体、化粧品原料などを製造・販売。原料の一酸化炭素・メタノールから酢酸を生産し、さらに誘導品を展開。
- アセテート・トウ
- タバコフィルター用素材。酢酸セルロース繊維の束。
- 酢酸
- 酢酸セルロース、酢酸誘導体の原料。工業用溶剤・中間体。
- 酢酸誘導体
- 酢酸エステル等の酢酸関連化学品。
03エンジニアリングプラスチック事業主力
ポリアセタール樹脂、PBT樹脂、液晶ポリマー(LCP)などのエンプラを製造・販売。連結子会社ポリプラスチックス㈱が中核。液晶ポリマー原料の無水酢酸を当社が供給。水溶性高分子、包装用フィルム等も取り扱う。
- ポリアセタール樹脂
- 高強度・高耐摩耗性のエンジニアリングプラスチック。自動車・電機部品等に使用。
- PBT樹脂
- ポリブチレンテレフタレート樹脂。高耐熱・電気絶縁性に優れ、コネクタ等に使用。
- 液晶ポリマー
- 高耐熱・高強度・薄肉成形が可能なスーパーエンプラ。電子部品・自動車部品向け。
04スマート事業準主力
カプロラクトン誘導体、エポキシ化合物、電子材料向け機能品、高機能フィルムなどを製造・販売。カプロラクトンはポリウレタン・塗料原料、エポキシは半導体封止材等に使用。
- カプロラクトン誘導体
- カプロラクトンから誘導されるポリオール等。ポリウレタン、塗料、接着剤原料。
- エポキシ化合物
- エポキシ樹脂硬化剤等。半導体封止材、電子部品、コーティングに使用。
- 電子材料向け機能品
- 半導体・電子部品製造工程向けの高純度化学品・機能材料。
- 高機能フィルム
- 光学用・表示デバイス向けなどの高機能フィルム。
05メディカル・ヘルスケア事業準主力
健康食品、光学異性体分離カラム(キラルカラム)を製造・販売。キラルカラムは医薬品・化成品の光学分割用途でグローバル展開。
光学異性体分離カラム分野で世界トップクラスのシェア
- 光学異性体分離カラム
- 高速液体クロマトグラフィー用カラム。医薬品・化学物質の光学異性体を分離・分析する。
- 健康食品
- 機能性表示食品等の健康志向食品。
製品と技術
タバコフィルター用アセテート・トウと酢酸セルロース
アセテート・トウは酢酸セルロース繊維を束ねたタバコフィルター用素材で、ダイセルのマテリアル事業の柱である。世界市場で高いシェアを持ち、中国の合弁会社西安北方恵安化学工業でも生産する。原料となる酢酸セルロースは網干工場(兵庫県)で製造され、液晶表示向けフィルム用にも供給される。酢酸は協同酢酸が一酸化炭素とメタノールから製造し、酢酸ビニルや酢酸エステルなど誘導品の原料となる。化粧品原料の1,3-ブチレングリコールも同事業の製品である。
自動車エアバッグ用インフレータと世界3極生産
セイフティ事業の主力は自動車エアバッグ用インフレータ(ガス発生器)である。衝突時に瞬時にガスを発生させエアバッグを展開する装置で、乗員保護システムの核心部品。ダイセルは日本(ダイセル・セイフティ・システムズ)、米国、欧州(ポーランド)、タイ、中国、インドに製造拠点を持ち、世界3極体制で自動車メーカーに供給する。インフレータ用イニシエータ(点火装置)も自社生産する。2026年3月期のセイフティ事業売上高は1,042億円で、前年比6.7%増と伸長した。
エンジニアリングプラスチック:ポリアセタール・PBT・液晶ポリマー
エンジニアリングプラスチック事業は、連結子会社ポリプラスチックスが中核である。主力のポリアセタール樹脂(POM)は高強度・高耐摩耗性で自動車や電機部品に使用される。PBT樹脂は高耐熱・電気絶縁性に優れ、コネクタ向け。液晶ポリマー(LCP)はスーパーエンプラに分類され、薄肉成形が可能で電子部品に用いられる。LCP原料の無水酢酸はダイセルが供給。中国・インドでの増強投資を進め、高付加価値領域への展開を強化する。COC(環状オレフィンコポリマー)樹脂の第2プラントの立ち上げも進める。
光学異性体分離カラムと健康食品でヘルスケア市場に参入
メディカル・ヘルスケア事業では、光学異性体分離カラム(キラルカラム)と健康食品を展開する。キラルカラムは高速液体クロマトグラフィー用で、医薬品の光学分割・分析に不可欠。米国、フランス、中国、インドに子会社を持ちグローバルに販売する。健康食品は機能性表示食品向け素材を製造し、サプリメント市場に供給。2026年3月期の同事業売上高は162億円で、前年比12.4%増。キラルカラムの販売数量増加と健康食品素材の販売好調が寄与した。
有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。
業界での位置づけ
化学のなかでの位置
会社が挙げる強い分野
- メディカル・ヘルスケア事業光学異性体分離カラム分野で世界トップクラスのシェア
有価証券報告書(2026/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。
化学のスペシャリティ、セルロースで独自地位
ダイセルは化学業界で、セルロース系製品や酢酸セルロース等のスペシャリティ分野に強みを持つ。ライバルであるクラレは同様に高機能材料を展開するが、ダイセルは自動車部材向け樹脂やフィルター材など独自の技術を有し、ニッチ市場で高いシェアを確保。売上高は2025年3月期まで増加したが、2026年3月期は減少見込みで、営業利益率も10.4%から7.26%へ低下予想。これは自動車生産の変動や原材料価格高騰が影響している。スペシャリティ製品の高付加価値化と新興国での需要開拓が成長の鍵となる。
強み
- セルロースや酢酸セルロースの製造技術で差別化。
- 自動車部品向け材料など限られた領域で高いシェア。
- 2025年まで増収、高付加価値製品の寄与が大きい。
- 常に新製品を開発し、競争優位を維持。
課題
- 2026年に営業利益率が低下、コスト削減が必要。
- 自動車業界の動向に業績が左右されやすい。
- 新興国の追随企業が台頭、技術保護が課題。
強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。
同業の企業
機能性化学の時価総額近傍。太字がダイセル
時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。
| # | 企業 | 時価総額 | PER |
|---|---|---|---|
| 1 | 4613関西ペイント | 4,985億円 | 18.9倍 |
| 2 | 4401ADEKA | 4,806億円 | 16.7倍 |
| 3 | 4631DIC | 4,714億円 | 8.3倍 |
| 4 | 5301東海カーボン | 4,076億円 | 20.4倍 |
| 5 | 4114日本触媒 | 3,986億円 | 23.7倍 |
| 6 | 4202ダイセル | 3,944億円 | 38.1倍 |
| 7 | 4118カネカ | 3,887億円 | 12.4倍 |
| 8 | 7966リンテック | 3,878億円 | 20.2倍 |
| 9 | 4208UBE | 3,740億円 | 14.3倍 |
| 10 | 3401帝人 | 3,497億円 | — |
| 11 | 4272日本化薬 | 3,320億円 | 12.9倍 |
時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(機能性化学)に従っています。
会社の歴史
沿革 31件
セルロイド会社として創業し、セロハン製造へ1919~1930年代
ダイセルは1919年9月、大日本セルロイド株式会社として創立された。資本金1,250万円でセルロイドの製造販売を目的とした。1932年6月には兵庫県の神崎工場でセロハンの製造を開始、包装材分野に進出する。1934年1月、写真フィルム部門を分離し富士写真フイルム(現富士フイルムホールディングス)を設立。この分離により、セルロイド・セロハン事業に特化することとなる。1935年9月には新潟県に新井工場を設置し、有機合成事業へ乗り出した。
戦後再建と酢酸セルロース事業への本格参入1951~1965年
1951年6月、兵庫県の網干工場で酢酸セルロースの製造を開始。これが後の主力事業の基盤となる。1954年1月には播磨工場を設置し、発射薬の製造を始める。1958年8月、堺工場でタバコフィルター用アセテート・トウの生産を開始。1961年1月、大日本化成を設立し石油系有機合成事業に進出。1964年5月、米Celanese Corporationとの合弁でポリプラスチックスを設立し、ポリアセタール樹脂の製造販売に参入。1966年2月、商号をダイセル株式会社に改称した。
事業多角化と合弁拡大で化学メーカーへ1970~1990年
1970年7月、独Huels AG(現エボニック)との合弁でダイセル・ヒュルスを設立、ナイロン12樹脂の製造を開始。1977年7月には協同酢酸を設立し、メタノール法による酢酸の大量生産体制を構築。1979年10月、商号をダイセル化学工業株式会社に変更。1984年、米国とドイツに販売拠点を設置。1988年6月、ポリプラスチックスが台湾に合弁会社を設立、アジア展開を加速。同年10月にはダイセル・セイフティ・システムズを設立し、自動車エアバッグ用インフレータ事業に参入。1990年11月、網干工場で液晶表示向けフィルム用酢酸セルロースの生産を開始するとともに、米国にChiral Technologiesを設立した。
グローバル生産体制の確立と新事業創出1992~2002年
1992年7月、中国の西安北方恵安化学工業との合弁でアセテート・トウの現地生産を開始。1993年6月、姫路製造所広畑工場を設置。1995年10月、フランスにChiral Technologies Europeを設立し、キラルカラム事業を欧州に拡大。1997年、ポリプラスチックスがマレーシアに製造子会社を設立。2000年、米国にDaicel Safety Systems Americas(豊田合成との合弁、後に出資解消)を設立。2002年、タイにDaicel Safety Systems (Thailand)を設立し、セイフティ事業のアジア生産拠点を整備した。
エンプラ事業の統合と新中期戦略への移行2001~2026年
2001年、ポリプラスチックスが中国南通に合弁会社を設立。2000年代後半にはポリプラスチックスを完全子会社化し、エンジニアリングプラスチック事業を強化。2011年以降、スマート事業・メディカル事業の育成を進める。2020年度に長期ビジョン「DAICEL VISION 4.0」を策定。2026年3月期には売上高5,796億円、営業利益421億円を計上する一方、COC樹脂第2プラントの減損損失328億円を計上し純利益は102億円に減少。中期戦略「Accelerate 2030」を策定し、事業ポートフォリオの変革を継続する。
年表31件を開く
1910年代
- 1919年9月創業大日本セルロイド㈱として創立。資本金1,250万円。
1930年代
- 1932年6月神崎工場(兵庫県)においてセロハンの製造開始。
- 1934年1月写真フィルム部を分離、富士写真フイルム㈱(現富士フイルムホールディングス㈱)設立。
- 1935年9月新井工場(新潟県)設置、有機合成事業開始。
1940年代
- 1949年5月上場東京証券取引所(現㈱東京証券取引所)に上場。
1950年代
- 1951年6月網干工場(兵庫県、現姫路製造所網干工場)において酢酸セルロース事業開始。
- 1954年1月播磨工場(兵庫県)設置、発射薬の製造開始。
- 1958年8月堺工場(大阪府、2008年3月廃止)において、アセテート・トウの製造開始。
1960年代
- 1961年1月大日本化成㈱設立。(石油系有機合成事業へ進出)
- 1964年5月M&Aポリプラスチックス㈱(注)(米国Celanese Corporationとの合弁会社、現㈱ダイセル完全子会社)設立。(ポリアセタール樹脂他の製造・販売)
- 1966年2月商号をダイセル株式会社と改称。
- 1968年6月M&A大日本化成㈱を吸収合併、同社工場を大竹工場(広島県)とする。
1970年代
- 1970年7月ダイセル・ヒュルス㈱(現ポリプラ・エボニック㈱)、独Huels AG(現エボニック ジャパン㈱)との合弁会社)設立。(ナイロン12樹脂他の製造・販売)
- 1977年7月協同酢酸㈱(三菱瓦斯化学㈱(2016年3月出資解消)および後に参加した電気化学工業㈱(2011年3月出資解消)、協和醗酵工業㈱(現KHネオケム㈱)、チッソ㈱(現JNC㈱(2021年9月出資解消))との合弁会社)設立。(メタノール法による酢酸の製造)
- 1979年10月商号をダイセル化学工業株式会社と改称。
1980年代
- 1980年11月中央研究所(埼玉県)を移転し、総合研究所(兵庫県)設置。
- 1984年4月創業米国にDaicel (U.S.A.), Inc.(現Daicel America Holdings, Inc.)設立。
- 1984年11月創業ドイツにDaicel (Europa) GmbH設立。
- 1988年6月ポリプラスチックス㈱(注)が、Taiwan Engineering Plastics Co., Ltd.(現Polyplastics Taiwan Co., Ltd.、旧Hoechstグループ(1995年6月出資解消)及び長春グループとの合弁会社)設立。(ポリアセタール樹脂他の製造・販売)
- 1988年10月ダイセル・セイフティ・システムズ㈱設立。(自動車エアバッグ用インフレータの製造)
- 1989年5月創業シンガポールにDaicel Chemical (Asia) Pte. Ltd.(現Daicel (Asia) Pte. Ltd.)設立。
1990年代
- 1990年11月創業網干工場(現姫路製造所網干工場)において液晶表示向けフィルム用酢酸セルロース及びアセテート・トウの製造開始。米国にChiral Technologies, Inc.設立。(光学異性体分離カラムの販売)
- 1992年7月中国にXi'an Huida Chemical Industries Co., Ltd.(西安北方恵安化学工業有限公司、陜西中煙工業公司(現陜西中煙投資管理有限公司)との合弁会社)設立。(アセテート・トウの製造・販売)
- 1993年6月姫路製造所広畑工場(兵庫県)設置。
- 1994年5月ダイセン・メンブレン・システムズ㈱(セントラルフィルター工業㈱及びセントラルメインテナンス㈱(現㈱CFEM)との合弁会社)設立。(セパレーション事業の分社)
- 1995年10月創業フランスにChiral Technologies-Europe SARL(現Chiral Technologies Europe S.A.S.)設立。(光学異性体分離カラムの販売)
- 1997年3月ポリプラスチックス㈱(注)が、Polyplastics Asia Pacific Sdn. Bhd.設立。(ポリアセタール樹脂他の製造・販売)
2000年代
- 2000年7月ポリプラスチックス㈱(注)が、ウィンテックポリマー㈱(現ポリプラスチックス㈱、帝人㈱(2016年9月出資解消)との合弁会社)設立。(PBT樹脂、GF-PET樹脂の製造・販売)
- 2000年12月Daicel Safety Systems America, LLC(現Daicel Safety Systems Americas, Inc.、豊田合成㈱(2017年6月出資解消)との合弁会社)設立。(自動車エアバッグ用インフレータの製造・販売)
- 2001年12月ポリプラスチックス㈱(注)が、PTM Engineering Plastics (Nantong) Co., Ltd.(三菱瓦斯化学㈱、韓国Korea Engineering Plastics Co., Ltd.、米国Ticona LLCとの合弁会社)設立。(POM樹脂及びその他のエンジニアリングプラスチックの製造、加工及び販売)
- 2002年9月創業Daicel Safety Systems (Thailand) Co., Ltd.設立。(自動車エアバッグ用インフレータの製造・販売)
有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。
これからの方針
有価証券報告書 2026/3期の経営方針より
会社は5つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。
- 売上高2028年度まで6,750億円
- 営業利益2028年度まで630億円
- 親会社株主に帰属する当期純利益2028年度まで440億円
- EBITDA2028年度まで1,200億円
- 営業利益率2028年度まで9.3%
有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。
- 01
クロスバリューチェーン推進
バリューチェーンの垂直方向・水平方向との連携を推進し、柔軟に組み替え可能なバーチャルカンパニーの実現を目指す。
- 02
注力ドメインへの事業シフト加速
「健康」「安全・安心」「便利・快適」「環境」の4領域で価値提供型事業へのシフトを加速。最適な資源配分により次世代育成事業と成長牽引事業のシェアを高める。
- 03
収益基盤強化と成長事業の確実な実行
セルロース事業の強化、エンジニアリングプラスチックス事業の成長、COC第2プラントの安定立ち上げなど、各事業戦略を実行して企業価値向上を図る。
- 04
機能別戦略の高度化
研究開発の自立・相互作用促進、生産面での安全・品質追求とアセットライト化、DXによる業務改革、新人事制度の導入など、経営基盤を強化する。
- 05
カーボンニュートラル/ネガティブの実現
生産効率向上、新プロセス開発、CO2有効利用を推進し、エコノミーとエコロジーを両立した循環型社会への貢献を目指す。
有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。
社員と組織
有価証券報告書 10期分
グループ全体で11,034人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は866万円で、9期前と比べて+12.5%。平均年齢は41.9歳、平均勤続年数は15.3年。
| 決算期 | 平均年収万円 | 平均年齢歳 | 平均勤続年 | 連結従業員数人 | 一人当たり営業利益万円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2017年3月 | — | — | — | 11,556 | — |
| 2018年3月 | — | — | — | 12,309 | — |
| 2019年3月 | 769 | 41.3 | 16.2 | 12,319 | — |
| 2020年3月 | 743 | 41.3 | 16.0 | 11,606 | — |
| 2021年3月 | 715 | 41.8 | 16.5 | 11,142 | — |
| 2022年3月 | 739 | 41.9 | 16.2 | 11,104 | — |
| 2023年3月 | 796 | 42.1 | 16.2 | 11,207 | — |
| 2024年3月 | 814 | 42.2 | 16.1 | 11,134 | — |
| 2025年3月 | 859 | 42.2 | 15.9 | 11,178 | 546 |
| 2026年3月 | 866 | 41.9 | 15.3 | 11,034 | 382 |
平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。
拠点とグループ
設備と関係会社
関係会社15社(国内 6 / 海外 9、うち連結子会社 12) を有報から抽出しています。
- 国内ポリプラスチックス㈱東京都港区 · 連結子会社議決権100.0%
- 国内協同酢酸㈱東京都港区 · 連結子会社議決権92.0%
- 国内ダイセル物流㈱大阪府大阪市北区 · 連結子会社議決権100.0%
- 国内ダイセルミライズ㈱東京都港区 · 連結子会社議決権100.0%
- 国内ダイセル・セイフティ・システムズ㈱兵庫県たつの市 · 連結子会社議決権100.0%
- 海外Daicel Safety Systems Americas, Inc.米国アリゾナ州 · 連結子会社議決権100.0%
- 海外Daicel Safety Systems(Thailand)Co., Ltd.タイ国 プラチンブリ県 · 連結子会社議決権100.0%
- 海外Daicel Safety Systems(Jiangsu)Co., Ltd.中国江蘇省 · 連結子会社議決権100.0%
- 海外Daicel (China) Investment Co., Ltd.中国上海市 · 連結子会社議決権100.0%
- 海外Polyplastics Taiwan Co., Ltd.台湾台北市 · 連結子会社議決権75.0%
- 海外Polyplastics Asia Pacific Sdn.Bhd.マレーシア国 クアラルンプール市 · 連結子会社議決権100.0%
- 海外DP Engineering Plastics (Nantong) Co.,Ltd中国江蘇省 · 連結子会社議決権70.0%
残りのグループ会社3社を開く
- ポリプラ・エボニック㈱東京都新宿区50%
- Xi'an Huida Chemical Industries Co., Ltd.中国陝西省30%
- Ningbo Da-An Chemical Industries Co., Ltd.中国浙江省30%
- JPダイセルミライズ株式会社
国際的な法人識別子 (LEI) の親子関係データ。金融取引を行う子会社が中心で、全子会社の一覧ではありません。
- 調達2億円グリーンイノベーション基金事業/バイオものづくり技術によるCO2を直接原料としたカーボンリサイクルの推進CO2を原料に物質生産できる微生物等の開発・改良、CO2を原料に物質生産できる微生物等による製造技術等の開発・実証水素細菌によるCO2とH2を原料とする革新的なものづくり技術の開発国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2023-07-12
- 調達1.2億円ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業先導研究(委託)ミリ波・テラヘルツ帯向け高機能材料・測定の研究開発国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2020-12-24
- 調達1,452万円NEDO先導研究プログラムエネルギー・環境新技術先導研究プログラム窒素資源循環のための膜分離を利用した廃水からのアンモニア高効率分離回収の研究開発国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2020-07-30
- 調達859万円植物等の生物を用いた高機能品生産技術の開発スマートセル関連技術の社会実装推進に向けて解決すべき新規課題の検討C4化成品の原料転換と出口の多様化に関する調査研究国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2018-09-21
- 調達267万円NEDO先導研究プログラム新産業創出新技術先導研究プログラム分子触媒システムによる木質バイオマス変換プロセスの研究開発国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2018-08-27
出典: gBizINFO (経済産業省)
業績のいま
有価証券報告書・決算短信より
2026年3月期の売上高は5,796億円、営業利益は421億円。前期と比べると減収減益で、売上が-1.2%、利益が-31.0%。
会社が出している今期の予想2027年3月期
| 項目 | 会社予想 | 前期実績 |
|---|---|---|
| 売上高 | 5,950億円 | 5,796億円 |
| 営業利益 | 425億円 | 421億円 |
| 純利益 | 320億円 | 102億円 |
| 1株あたり配当 | ¥70 | ¥70 |
会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本
四半期の推移
10期分
直近は2027年1Qで、売上は1,524億円、営業利益は140億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+16.5%、営業利益は+53.8%。
| 対象期間 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|
| 2023年4Q | 1,335 | — | — | 112 |
| 2024年1Q | 1,308 | 91 | 7.0 | 150 |
| 2024年2Q | 1,402 | 175 | 12.5 | 148 |
| 2024年3Q | 1,433 | 179 | 12.5 | 144 |
| 2024年4Q | 1,438 | — | — | 116 |
| 2025年2Q | 2,897 | 316 | 10.9 | 321 |
| 2025年4Q | 2,968 | 294 | 9.9 | 174 |
| 2026年2Q | 2,771 | 201 | 7.3 | 188 |
| 2026年4Q | 3,025 | 220 | 7.3 | −86 |
| 2027年1Q | 1,524 | 140 | 9.2 | 94 |
期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。
業績の推移
有価証券報告書 14期分
2013年3月期からの14期で、売上は3,585億円から5,796億円へ1.6倍に増えた。直近期の営業利益率は7.3%。
| 決算期 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 経常利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2013年3月 | 3,585 | — | 286 | — | 154 |
| 2014年3月 | 4,138 | — | 414 | — | 228 |
| 2015年3月 | 4,438 | — | 551 | — | 313 |
| 2016年3月 | 4,499 | — | 654 | — | 403 |
| 2017年3月 | 4,401 | — | 662 | — | 432 |
| 2018年3月 | 4,630 | — | 611 | — | 371 |
| 2019年3月 | 4,649 | — | 534 | — | 353 |
| 2020年3月 | 4,128 | — | 318 | — | 50 |
| 2021年3月 | 3,936 | — | 347 | — | 197 |
| 2022年3月 | 4,679 | — | 573 | — | 313 |
| 2023年3月 | 5,380 | — | 520 | — | 407 |
| 2024年3月 | 5,581 | — | 684 | — | 558 |
| 2025年3月 | 5,865 | 610 | 623 | 10.4 | 495 |
| 2026年3月 | 5,796 | 421 | 451 | 7.3 | 102 |
金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。
利益の構造
2026年3月期
売上高5,796億円のうち、営業利益として残るのは421億円で7.3%。営業外の損益と税金を反映した純利益は102億円、売上の1.8%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%をちょうど並ぶ水準。
- 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金74.8%4,333億円
- 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金18.0%1,042億円
- 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益7.3%421億円
有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。
ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。
お金の流れ
キャッシュフロー計算書 14期分
2026年3月期は営業CFが678億円、投資CFが−477億円で、差し引きのフリーCFは201億円。この組み合わせは「成熟・還元型」にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型。期末の手元現金は668億円で、売上の1.4ヶ月分にあたる。
| 決算期 | 営業CF億円 | 投資CF億円 | 財務CF億円 | フリーCF億円 | 現金残高億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2013年3月 | 445 | −353 | 57 | 92 | 532 |
| 2014年3月 | 448 | −350 | −45 | 98 | 626 |
| 2015年3月 | 574 | −303 | −292 | 271 | 667 |
| 2016年3月 | 654 | −314 | −315 | 340 | 652 |
| 2017年3月 | 862 | −347 | −199 | 515 | 963 |
| 2018年3月 | 669 | −332 | −20 | 337 | 1,283 |
| 2019年3月 | 585 | −411 | −256 | 174 | 1,200 |
| 2020年3月 | 572 | −459 | −479 | 113 | 807 |
| 2021年3月 | 579 | −342 | −170 | 237 | 907 |
| 2022年3月 | 430 | −465 | −55 | −35 | 880 |
| 2023年3月 | 268 | −441 | 200 | −173 | 935 |
| 2024年3月 | 767 | −554 | −524 | 213 | 684 |
| 2025年3月 | 934 | −479 | −489 | 455 | 648 |
| 2026年3月 | 678 | −477 | −228 | 201 | 668 |
本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。
資産と負債
貸借対照表 14期分
2026年3月期の総資産は8,339億円。このうち返さなくてよい自己資本が3,704億円で、自己資本比率は42.6%(業種中央値63.4%より薄い)。
| 決算期 | 総資産億円 | 自己資本億円 | 負債億円 | 自己資本比率% |
|---|---|---|---|---|
| 2013年3月 | 4,615 | 2,629 | 1,986 | 52.2 |
| 2014年3月 | 5,098 | 2,958 | 2,140 | 52.7 |
| 2015年3月 | 5,653 | 3,562 | 2,091 | 57.3 |
| 2016年3月 | 5,602 | 3,687 | 1,915 | 60.2 |
| 2017年3月 | 5,997 | 3,994 | 2,003 | 61.6 |
| 2018年3月 | 6,403 | 4,135 | 2,268 | 60.1 |
| 2019年3月 | 6,548 | 4,232 | 2,316 | 60.1 |
| 2020年3月 | 5,980 | 3,926 | 2,054 | 60.6 |
| 2021年3月 | 6,404 | 2,450 | 3,954 | 37.1 |
| 2022年3月 | 6,988 | 2,795 | 4,193 | 38.9 |
| 2023年3月 | 7,656 | 3,104 | 4,552 | 38.6 |
| 2024年3月 | 8,392 | 3,754 | 4,638 | 42.8 |
| 2025年3月 | 8,138 | 3,750 | 4,388 | 44.2 |
| 2026年3月 | 8,339 | 3,704 | 4,635 | 42.6 |
自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。
有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。
業界内での比較
化学 203社との比較
同じ化学の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回りで203社中12位あたり、逆に低いのはROEで203社中180位あたり。帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。
有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。
株価
9月2日の終値
直近の終値は¥1,477.5で、1年前と比べて+11.9%。過去52週の値幅のなかでは67%の位置にある。
チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。
| 指標 | 値 |
|---|---|
| PER (実績) | 38.1倍 |
| PER (会社予想) | 11.8倍 |
| PBR | 1.03倍 |
| 配当利回り | 4.74% |
実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。
値動きの背景
株価は8月21日に1465.5円と、前日比-0.61%で小幅下落。1ヶ月では-1.91%と方向感に欠けますが、25日線(1465.96円)にはほぼ張り付いています。75日線(1360.55円)は上回っており、中期的なトレンドは維持されています。52週高値1658円からは12%下落し、52週安値1112.5円からは+32%の水準です。RSIは52.93と中立圏で、方向感は乏しいものの、底固めの様相です。出来高は直近で70万株前後と低調です。
値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。
AIの評価
AI評価株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません
現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 40/100)。
実績PERが38.07倍と同業界平均の17.76倍を大きく上回り、PBRは1.02倍と平均の1.41倍を下回る。予想PERは11.8倍で割安感がある。配当利回りは4.75%と高水準だが、配当性向258.5%は持続性に懸念。ROEは2.85%と低く、収益性は低い。割高な実績評価に対し、将来の改善期待が反映されている可能性がある。
| 指標 | この会社 | 業種平均 |
|---|---|---|
| PER (実績) | 38.1倍 | 17.8倍 |
| PER (予想) | 11.8倍 | — |
| PBR | 1.03倍 | 1.41倍 |
| ROE | 2.9% | 7.4% |
業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。
AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。
評価が分かれる点
AI分析投資家の見方
同社の投資論点は、主力のタバコ関連需要の先行きと、非タバコ分野への事業ポートフォリオ転換が収益成長につながるかどうかだ。強気派は、世界的な喫煙規制強化の中でもタバコ需要は依然大きく、シェアと安定収益が保たれるとみる。また、環境対応製品やヘルスケア分野の育成により中長期的な成長を期待する。一方、弱気派は、喫煙人口の減少に伴う需要減退で将来の売上減少は避けられず、新規事業の収益化が遅れていると指摘。2026年3月期の営業利益率7%台への低下がその兆候だとして、成長性に懐疑的。
- タバコ市場の底堅さ
世界のタバコ需要は依然大きく、フィルター素材の需要は当面安定
- ポートフォリオ転換
環境・ヘルスケア分野へのシフトで長期的な成長基盤を構築中
- 株主還元
高い配当利回りは下支え要因となり、下落局面でも投資家を引き寄せる
- 来期予想PER11.8倍、収益回復期待決算発表後影響中
予想PER11.8倍(実績38.17倍)まで低下
- 配当利回り4.74%の高利回り通年影響中
配当利回り4.74%、PBR1.06倍
- 売上高5,796億円と高水準維持通年影響弱
売上高5,796億円、営業利益率7.26%
- 需要構造の衰え
世界的な禁煙運動と規制強化でタバコ需要は長期的に減少傾向
- 新規事業の不確実性
非タバコ分野への投資が収益貢献するには時間がかかる
- 利益率の低下
2026年3月期予想の営業利益率7.3%は前期から大幅低下
- 2026/3期は営業利益421億円へ減益決算発表後影響中
営業利益610億円→421億円、純利益495億円→102億円
- 実績PER38.17倍、割高懸念不定影響中
実績PER38.17倍、予想PER11.8倍との乖離大
- 売上高が微減、需要減速2026年下期影響弱
売上高5,865億円→5,796億円、前期比1.2%減
- タバコフィルターの販売数量
- 主力事業の需要動向を直接反映するため
- 非タバコ事業の売上比率
- ポートフォリオ転換の進捗と成長性を測る指標
- 営業利益率
- 収益性の維持・改善が投資判断の鍵となるため
配当
株主還元
直近の年間配当は1株あたり70円で、前期から+0.0%。いまの株価に対する利回りは4.74%。
| 決算期 | 1株あたり配当円 | 前期比% | 配当性向% |
|---|---|---|---|
| 2017年3月 | 30 | — | 31.8 |
| 2018年3月 | 32 | 6.7 | 40.6 |
| 2019年3月 | 32 | 0.0 | 59.3 |
| 2020年3月 | 34 | 6.3 | 132.7 |
| 2021年3月 | 32 | −5.9 | 41.7 |
| 2022年3月 | 34 | 6.3 | 35.9 |
| 2023年3月 | 38 | 11.8 | 39.7 |
| 2024年3月 | 50 | 31.6 | 20.8 |
| 2025年3月 | 60 | 20.0 | 27.8 |
| 2026年3月 | 60 | 0.0 | 258.5 |
過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。
- 権利付き最終日—
- 権利確定日—
- 支払開始日—
- 今期の会社予想年間予想¥70
株主
有価証券報告書より
2026年3月期末の株主数は延べ37,666人。区分でいちばん多いのは金融機関で35.8%。グループ会社や銀行などの安定株主が43.1%を占め、残る56.9%が市場で売買されうる浮動株にあたる。
所有者の区分ごとの比率
| 所有者の区分 | 2021年3月% | 2022年3月% | 2023年3月% | 2024年3月% | 2025年3月% | 2026年3月% |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 金融機関 | 36.8 | 36.7 | 35.0 | 38.8 | 38.3 | 35.8 |
| 外国法人 | 38.0 | 38.1 | 36.7 | 31.8 | 29.9 | 32.4 |
| 個人・その他 | 14.2 | 16.0 | 19.5 | 18.1 | 19.9 | 21.8 |
| 事業法人 | 8.1 | 7.3 | 6.8 | 7.5 | 7.6 | 7.3 |
| 自己株式 | 0.5 | 2.4 | 5.7 | 3.9 | 4.3 | 4.3 |
| 証券会社 | 2.8 | 1.8 | 1.8 | 3.6 | 4.0 | 2.5 |
| 外国人個人 | 0.2 | 0.2 | 0.2 | 0.2 | 0.2 | 0.2 |
発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。
大株主上位10者
| 順位 | 株主 | 持ち株比率 % |
|---|---|---|
| 01 | 日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口) | 13.22 |
| 02 | ㈱日本カストディ銀行(信託口) | 9.92 |
| 03 | 日本生命保険(相) | 6.52 |
| 04 | NORTHERN TRUST CO. (AVFC) RE SILCHESTER INTERNATIONAL INVESTORS INTERNATIONAL VALUE EQUITY TRUST(常任代理人 香港上海銀行東京支店) | 3.63 |
| 05 | 富士フイルムホールディングス㈱ | 3.14 |
| 06 | ダイセルグループ従業員持株会 | 2.54 |
| 07 | NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE U.S. TAX EXEMPTED PENSION FUNDS(常任代理人 香港上海銀行東京支店) | 2.38 |
| 08 | ダイセル持株会 | 2.29 |
| 09 | STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505223 (常任代理人 ㈱みずほ銀行決済営業部) | 2.13 |
| 10 | ㈱三井住友銀行 | 1.99 |
有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。
- 2026-08-06野村證券株式会社新規の大量保有報告4.36%-1.36pt
- 2026-06-09シルチェスター・インターナショナル・インベスターズ・エルエルピー (Silchester International Investors LLP)新規の大量保有報告9.21%+1.33pt
- 2026-05-22三井住友DSアセットマネジメント株式会社新規の大量保有報告3.97%-1.16pt
提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。
株価指標の推移
有価証券報告書 14期分
1株利益は14期で−11%、1株純資産は14期で+103%。直近期のROEは2.9%で、日本株の目安とされる8%を下回る。
| 決算期 | EPS円 | BPS円 | ROE% | PER倍 | 配当性向% |
|---|---|---|---|---|---|
| 2013年3月 | 44 | 685 | 6.7 | 17.1 | 43.5 |
| 2014年3月 | 65 | 765 | 9.0 | 13.0 | 30.1 |
| 2015年3月 | 89 | 923 | 10.5 | 16.1 | 36.2 |
| 2016年3月 | 115 | 966 | 12.2 | 13.4 | 26.6 |
| 2017年3月 | 125 | 1,068 | 12.2 | 10.8 | 31.8 |
| 2018年3月 | 108 | 1,136 | 9.8 | 10.8 | 40.6 |
| 2019年3月 | 105 | 1,199 | 9.1 | 11.4 | 59.3 |
| 2020年3月 | 15 | 1,167 | 1.3 | 50.9 | 132.7 |
| 2021年3月 | 65 | 789 | 6.6 | 13.1 | 41.7 |
| 2022年3月 | 104 | 920 | 12.3 | 7.8 | 35.9 |
| 2023年3月 | 139 | 1,034 | 14.3 | 7.2 | 39.7 |
| 2024年3月 | 198 | 1,303 | 17.1 | 7.7 | 20.8 |
| 2025年3月 | 181 | 1,358 | 13.8 | 7.2 | 27.8 |
| 2026年3月 | 39 | 1,392 | 2.9 | 31.6 | 258.5 |
有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。
- EPS1株利益
- 1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
- BPS1株純資産
- 1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
- ROE自己資本利益率
- 株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
- PER期末実績
- 株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
- 配当性向利益からの還元率
- 利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある
経営陣
18名 有価証券報告書の提出日現在
有価証券報告書に載っている役員は18名。2026/3期の役員報酬は総額550百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約9倍にあたる。
| 氏名 | 役職 | 年齢 | 保有株数 |
|---|---|---|---|
| 小河義美 | 取締役会長 役員人事・報酬委員会委員 | 66 | 179,000 |
| 榊康裕 | 代表取締役社長 社長執行役員 役員人事・報酬委員会委員 経営戦略室管掌、役員室担当、LSインキュベーション室担当、愛せる未来研究所担当 | 64 | 100,000 |
| 杉本幸太郎 | 代表取締役 専務執行役員 役員人事・報酬委員会委員 事業支援本部長、企業倫理室担当、サステナブル経営推進室担当、デジタル戦略推進センター担当、マテリアルSBU管掌 | 65 | 96,000 |
| 塩飽俊雄 | 取締役 専務執行役員 アセスメント本部長、研究開発本部長、知的財産センター担当 | 63 | 58,000 |
| 川口尚孝 | 取締役 専務執行役員 生産本部長、エンジニアリングセンター担当、安全と品質を確かなものにする本部担当、生産技術本部担当、セイフティSBU管掌 | 64 | 70,000 |
| 北山禎介 | 取締役 役員人事・報酬委員会委員 | 79 | — |
| 浅野敏雄 | 取締役 役員人事・報酬委員会委員長 | 73 | — |
| 小松百合弥 | 取締役 役員人事・報酬委員会委員 | 63 | — |
| 岡島眞理 | 取締役 役員人事・報酬委員会委員 | 65 | — |
| 西山圭太 | 取締役 役員人事・報酬委員会委員 | 63 | — |
| 鬼頭誠司 | 取締役 役員人事・報酬委員会委員 | 63 | — |
| 八木幹夫 | 常勤監査役 | 65 | 23,000 |
残りの役員6名を開く
| 氏名 | 役職 | 年齢 | 保有株数 |
|---|---|---|---|
| 水尾順一 | 監査役 | 79 | — |
| 幕田英雄 | 監査役 | 73 | — |
| 北山久恵 | 監査役 | 69 | — |
| 上野佐有 | 取締役 役員人事・報酬委員会委員 | 64 | — |
| 立川真治 | 常勤監査役 | 63 | 10,000 |
| 長谷川浩司 | 監査役 | 59 | — |
役員報酬の内訳2026/3期
| 役員の区分 | 人数名 | その他百万円 | 合計百万円 | 1人あたり百万円 |
|---|---|---|---|---|
| 取締役(社内) | 5 | 270 | 375 | 75 |
| 社外取締役 | 7 | 87 | 87 | 12 |
| 監査役 | 2 | 45 | 45 | 23 |
| 社外監査役 | 3 | 43 | 43 | 14 |
有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。
有価証券報告書
有価証券報告書 2026/3期
会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。
事業の内容2,069字を開く
何をしている会社か、会社自身の説明
経営方針・対処すべき課題4,932字を開く
経営陣が考える方向性と課題
事業等のリスク7,953字を開く
会社が自認するリスクの一覧
経営成績の分析 (MD&A)6,512字を開く
業績がなぜこうなったかの経営陣の説明
EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。
開示資料
出典
このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP。
- 有価証券報告書有価証券報告書-第160期(2025/04/01-2026/03/31)2026-06-17
- 半期報告書半期報告書-第160期(2025/04/01-2026/03/31)2025-11-10
- 有価証券報告書有価証券報告書-第159期(2024/04/01-2025/03/31)2025-06-18
- 半期報告書半期報告書-第159期(2024/04/01-2025/03/31)2024-11-11
- 有価証券報告書有価証券報告書-第158期(2023/04/01-2024/03/31)2024-06-24
- 四半期報告書四半期報告書-第158期第3四半期(2023/10/01-2023/12/31)2024-02-09
- 四半期報告書四半期報告書-第158期第2四半期(2023/07/01-2023/09/30)2023-11-10
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