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超!企業DB
日経平均64,214.48-111NYダウ53,686.11+624ドル円155.8-3NASDAQ26,584.06+366S&P 5007,747.71+81SOX 指数11,352.13+139/3終値

UBE

UBE Corporation4208 · Prime · 化学

化学・樹脂・機械の多角化メーカー。ナイロン原料・合成ゴムで世界展開し、機能品(ポリイミド・セパレータ)や高機能ウレタンも手掛ける。

概要

UBE(旧宇部興産)は、化学・セメント・機械の3事業を柱とする総合化学メーカーである。基礎化学品のカプロラクタムで世界トップシェアを持ち、セメントは国内有数の生産能力を誇る。2022年4月に商号をUBEに変更し、スペシャリティ化学企業への転換を進めている。2026年3月期の連結売上高は4,623億円、従業員数は7,968人。

4つの報告セグメントで構成される事業ポートフォリオ

UBEの事業は、機能品、高機能ウレタン、医薬、樹脂・化成品、機械、その他、セメント関連の7区分に分かれるが、報告セグメントは機能品、高機能ウレタン、医薬、樹脂・化成品、機械、その他である。セメント関連事業は調整額に含まれ、関連会社のUBE三菱セメントが担う。各セグメントは独立した収益基盤を持ち、多角化によって収益の安定性を確保している。

収益の約6割を樹脂・化成品と機械が占める

2026年3月期のセグメント別売上高(外部顧客)は、樹脂・化成品が約2,200億円、機械が約800億円、高機能ウレタンが約600億円、機能品が約400億円、医薬が約200億円である。樹脂・化成品と機械で全体の6割超を占める。営業利益では樹脂・化成品が100億円超と最大の稼ぎ頭だが、構造改革により同事業の縮小を計画している。

世界5極体制へと拡大する生産・販売網

UBEは日本、アジア、欧州の3極に加え、米州と中国の拠点を整備し世界5極体制を構築している。タイにはカプロラクタムやエラストマーの大型工場を持ち、スペインではUBE CORPORATION EUROPE S.A.U.が樹脂・化成品を製造する。米国ではDMC・EMCの新プラントを建設中であり、2025年にはドイツLANXESSからウレタンシステムズ事業を買収し欧州での足場を強化した。

大型買収と事業ポートフォリオの転換期

2022年4月の商号変更と同時にセメント事業をUBE三菱セメントに承継した。2025年4月にはLANXESSのウレタンシステムズ事業を取得し、高機能ウレタン分野を拡大する一方、アンモニア・カプロラクタム・ナイロンポリマーからの撤退を2028年までに完了させる計画である。機械事業とセメント関連事業の株式上場も視野に入れ、スペシャリティ化学企業への集中を目指す。

業界の中での役割は素材・化学品・機械メーカーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
4,623億円
営業利益
189億円
営業利益率
4.1%
純利益
239億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2024/3
事業売上構成比利益利益率
樹脂・化成品2,328億円49.7%24億円1.0%
機械965億円20.6%72億円7.5%
その他928億円19.8%45億円4.8%
機能品461億円9.8%121億円26.2%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01電子・情報通信関連主力

ポリイミド、分離膜、セラミックス、電子・情報通信関連製品を製造・販売。同社の機能品事業に該当。

主な製品・サービス4
ポリイミド
耐熱性・絶縁性に優れた高分子材料。電子部品・半導体・表示デバイス等に使用。
分離膜
ガス分離・水処理等に用いる膜。化学プラントや環境分野で使用。
セラミックス
耐熱・耐摩耗性に優れたセラミック製品。産業機械・電子部品向け。
セパレータ(リチウムイオン電池材料)
リチウムイオン電池の正負極を分離する絶縁膜。電池の安全性・性能に寄与。

02自動車・工業(塗料・コーティング)主力

高機能ウレタン事業として、高機能コーティング製品(PCD、PUD)やウレタン樹脂中間体(高機能熱硬化性ウレタンエラストマー用プレポリマー)を製造・販売。自動車塗料・工業コーティング向け。

主な製品・サービス2
高機能コーティング製品(PCD、PUD)
ポリカーボネートジオール(PCD)やポリウレタンディスパージョン(PUD)。耐候性・耐薬品性に優れた塗料・コーティング材料。
ウレタン樹脂中間体(プレポリマー)
高機能熱硬化性ウレタンエラストマーの原料。自動車部品・産業機械のシール材等に使用。

03樹脂・化成品(自動車・繊維・肥料等)主力

コンポジット、ナイロンポリマー、カプロラクタム(ナイロン原料)、硫安(肥料)、工業薬品、ポリエチレン製品、エラストマー(合成ゴム)を製造・販売。自動車部品・繊維・肥料・産業資材向け。

主な製品・サービス6
ナイロンポリマー
エンジニアリングプラスチックの一種。自動車部品・電気電子部品等に使用。
カプロラクタム
ナイロン6の原料。繊維や樹脂に加工。
コンポジット
強化繊維と樹脂を組合せた複合材料。軽量・高強度で航空機・自動車部品等に使用。
エラストマー(合成ゴム)
ゴム弾性を持つ高分子材料。自動車タイヤ・工業部品等に使用。
硫安(肥料)
硫安肥料。農業用。
ポリエチレン製品
フィルムやシート等のポリエチレン成形品。包装・資材向け。

04自動車・産業機械(成形機・産業機械)準主力

機械事業として、成形機(ダイカストマシン、押出プレス、射出成形機)、産業機械(窯業機、化学機器、粉砕機、運搬機等)、橋梁・鉄構、舶用機械を製造・販売。アフターサービスも提供。

主な製品・サービス5
ダイカストマシン
溶融金属を金型に射出して成形する機械。自動車部品の量産に使用。
押出プレス
金属や樹脂を押し出して成形するプレス機。建材・産業部品向け。
射出成形機
樹脂を金型に射出して成形する機械。樹脂部品の大量生産に使用。
産業機械(粉砕機、運搬機等)
セメント・化学プラント向けの粉砕機、運搬機、除塵機、破砕機等。
橋梁・鉄構
鋼構造物。橋梁や建築鉄骨等の製造・施工。

05医薬品副次

創薬、医薬品原体・中間体の受託製造(CDMO)を展開。

主な製品・サービス1
医薬品原体・中間体受託製造
医薬品の有効成分(原体)や合成中間体を、顧客の委託に基づき製造するサービス。

06電力・不動産・販売支援副次

その他事業として、電力供給、不動産の賃貸・管理、グループ会社の製品の販売支援(中国・欧州・米国での販売子会社)等を行う。

07セメント関連副次

関連会社のUBE三菱セメント㈱がセメント関連製品の製造・販売を統括。当社への石炭等供給も行う。

主な製品・サービス1
セメント関連製品
セメントやその関連製品。建設向け。

製品と技術

カプロラクタムとナイロンポリマー:ナイロン6の基幹原料

カプロラクタムはナイロン6の原料であり、UBEは世界トップクラスの生産能力を持つ。タイのUBE Chemicals (Asia)やスペインのUBE CORPORATION EUROPEが製造し、繊維やエンジニアリングプラスチック向けに供給する。ナイロンポリマーは自動車部品や電気電子部品に使用される。ただし、事業構造改革により2028年までに生産から撤退する予定である。

ポリイミドと分離膜:電子・環境分野のスペシャリティ素材

ポリイミドは耐熱性と絶縁性に優れた高分子材料で、半導体や表示デバイスの絶縁膜として使用される。同社のポリイミドフィルムは高いシェアを持つ。分離膜は窒素膜やバイオメタン製造向け脱炭酸膜が主力で、化学プラントや環境分野で需要が拡大している。両製品とも機能品セグメントに属し、成長事業として位置づけられている。

ダイカストマシンと射出成形機:自動車産業向けの機械事業

UBEマシナリーはダイカストマシンで国内トップクラスのシェアを持ち、自動車部品の軽量化ニーズに対応する大型マシンも手掛ける。押出プレスや射出成形機も製造し、アルミ・樹脂の成形加工に供される。産業機械では粉砕機や運搬機、橋梁・鉄構も手掛け、アフターサービスも収益の柱となっている。

ウレタンシステムズと高機能コーティング:グローバル展開するウレタン事業

高機能ウレタンセグメントでは、ポリカーボネートジオール(PCD)やポリウレタンディスパージョン(PUD)などのコーティング材料と、熱硬化性ウレタンエラストマー用プレポリマーを製造する。2025年に買収したLANXESSのウレタンシステムズ事業により、欧州・米州・アジアに製造・販売拠点を持つグローバルプレーヤーとなった。

リチウムイオン電池セパレータとセラミックス:EV・半導体向け先端材料

宇部マクセルが製造するセパレータはリチウムイオン電池の安全性と性能を左右する重要部材で、ハイブリッド自動車向けに販売数量が増加している。セラミックス事業では軸受や基板用途の製品を提供するが、電動車市場の成長鈍化により販売は低迷している。両製品とも機能品セグメントに含まれる。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

化学のなかでの位置

国内化合成品で首位級、海外展開遅れ内需依存

化学業界で、収益規模はクラレや東洋紡と並ぶ中堅上位。主力の無機化学品や樹脂で国内シェアが高く、安定した需要基盤を持つ。しかし海外売上比率が低く、成長市場への展開が課題。ライバルであるクラレは海外展開で先行し、東洋紡は繊維・機能材で多角化。当社は国内需要に依存する傾向が強く、海外競争では価格競争力に課題がある。直近の売上は横ばいで、営業利益率も4%前後と中位。内需中心のポートフォリオは景気変動の影響を受けやすい。

強み

  • 無機化学品や樹脂で国内シェアが高く、安定した取引基盤を構築。
  • 樹脂・化学品・セメント等、多様な製品を展開し、リスク分散を実現。
  • 累積利益が堅調で、財務健全性が高く、投資余力がある。
  • クラレや東洋紡との国内協業で、技術力や販路を補完。

課題

  • 海外売上比率が低く、競合に比べ成長市場でのプレゼンスが弱い。
  • 営業利益率が4%前後で、競合と比べ高収益化が課題。
  • 国内需要に依存し、景気後退時に収益が不安定になりやすい。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

機能性化学の時価総額近傍。太字がUBE

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
15301東海カーボン4,111億円20.5倍
24114日本触媒3,978億円23.7倍
34202ダイセル3,956億円38.3倍
44118カネカ3,913億円12.4倍
57966リンテック3,871億円20.2倍
64208UBE3,752億円14.4倍
73401帝人3,520億円
84272日本化薬3,356億円13.0倍
94061デンカ2,889億円17.9倍
104043トクヤマ2,832億円12.7倍
114206アイカ工業2,793億円15.0倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(機能性化学)に従っています。

会社の歴史

沿革 36件

炭鉱と鉄工所から始まった創業前史(1897〜1942年)

UBEの起源は1897年設立の匿名組合沖ノ山炭鉱にさかのぼる。1914年には宇部新川鉄工所、1923年に宇部セメント製造、1933年に宇部窒素工業が設立され、これら4社が1942年に合併して宇部興産が誕生した。合併により石炭、セメント、化学、機械の多角化基盤が形成された。

石油化学進出と国際展開を開始した高度成長期(1955〜1970年)

1955年に宇部カプロラクタム工場が新設され、ナイロン原料の国産化が始まった。1964年にはニューヨークとデュッセルドルフに駐在員事務所を開設し、海外拠点の第一歩を踏み出す。1967年には堺工場、1969年には宇部アンモニア工業を設立し、石油化学コンビナートへの進出を本格化させた。

自家発電所の完成とタイ生産拠点の形成(1982〜1997年)

1982年に145千KWの石炭専焼自家発電所が完成し、エネルギーの安定確保とコスト競争力の強化を実現した。1994年にはスペインの化学品会社を買収し欧州生産基盤を獲得。1997年にはタイでカプロラクタムとナイロンの生産を開始し、アジア戦略の要となる拠点を築いた。同年6月に創業100周年を迎えた。

セメント事業統合と機械分社化による再編(1998〜2021年)

1998年7月に宇部三菱セメントを設立し、セメント事業を三菱マテリアルとの合弁に移管した。1999年には機械部門を分社化し宇部興産機械(現UBEマシナリー)が発足。2003年には宇部日東化成を完全子会社化し機能品事業を強化した。2021年にはエラストマー事業をUBEエラストマーに承継した。

UBEへの商号変更とスペシャリティ化学への転換宣言(2022年)

2022年4月、商号を「宇部興産」から「UBE」に変更した。同時にセメント関連事業をUBE三菱セメントに承継し、同社を持分法適用関連会社とした。東京証券取引所の市場第一部からプライム市場へ移行。同年12月にはエーピーアイコーポレーションの株式を取得し、医薬事業を拡大した。

LANXESS買収と構造改革の同時進行(2024〜2026年)

2024年12月にエーピーアイコーポレーションを合併。2025年4月にはドイツLANXESSのウレタンシステムズ事業を買収し、高機能ウレタンのグローバル体制を強化した。同年4月には宇部研究開発センターを開設。2026年4月には生産技術研究所を開設し、研究開発体制を刷新した。

アンモニア・カプロラクタムからの撤退と機械・セメントの上場計画

中期経営計画「UBE Vision 2030」のもと、2026年3月までにタイのアンモニア・カプロラクタム・ナイロン設備を縮小・停止し、日本では2027年3月と2028年3月にそれぞれ生産を終了する方針を固めた。また機械事業(UBEマシナリー)とセメント関連事業の株式上場を進め、スペシャリティ化学企業への集中を加速している。

年表36件を開く

1890年代

  • 1897年6月創業匿名組合沖ノ山炭鉱設立。

1910年代

  • 1914年1月創業匿名組合宇部新川鉄工所設立。

1920年代

  • 1923年9月宇部セメント製造㈱設立。

1930年代

  • 1933年4月宇部窒素工業㈱設立。

1940年代

  • 1942年3月M&A宇部興産㈱(現・UBE㈱)設立(上記4社合併)。
  • 1949年5月上場東京証券取引所に上場。

1950年代

  • 1951年1月中央研究所(現・宇部研究所及び医薬研究所)開設。
  • 1955年12月宇部カプロラクタム工場新設。

1960年代

  • 1964年6月ニューヨーク駐在員事務所(現・UBE America Inc.、連結子会社)、デュッセルドルフ駐在員事務所(現・Ube Europe GmbH、連結子会社)開設。
  • 1964年10月千葉石油化学工場(現・UBEエラストマー㈱、連結子会社)新設。
  • 1967年4月堺工場新設。
  • 1968年9月高分子研究所(現・みらい技術研究所)開設。
  • 1969年6月M&A宇部アンモニア工業㈱(宇部アンモニア工業㈲へ商号変更、現・UBE㈱が合併)設立。

1980年代

  • 1982年10月145千KW石炭専焼自家発電所完成。

1990年代

  • 1994年9月Productos Quimicos del Mediterraneo, S.A.(現・UBE CORPORATION EUROPE S.A.U.、連結子会社)の経営権獲得。
  • 1997年5月Thai Caprolactam Public Company Limited(現・UBE Chemicals (Asia) Public Company Limited、連結子会社)、UBE Nylon (Thailand) Limited(現・UBE Chemicals (Asia) Public Company Limited、連結子会社)操業開始。
  • 1997年6月創業創業100周年。
  • 1998年7月宇部三菱セメント㈱(現・UBE三菱セメント㈱)設立。
  • 1999年10月宇部興産機械㈱(現・UBEマシナリー㈱、連結子会社)設立。

2000年代

  • 2003年10月M&A宇部日東化成㈱(現・宇部エクシモ㈱、連結子会社)を株式交換により完全子会社化。
  • 2004年10月宇部丸善ポリエチレン㈱(現・持分法適用関連会社)設立。

2010年代

  • 2010年2月M&AThai Caprolactam Public Company LimitedとUBE Nylon (Thailand) Limitedを合併し、合併新会社UBE Chemicals (Asia) Public Company Limited(現・連結子会社)を設立。
  • 2013年10月M&A宇部興産機械㈱(現・UBEマシナリー㈱)は宇部テクノエンジ㈱を合併。
  • 2016年3月M&AUBE CORPORATION EUROPE S.A.U.(現・連結子会社)はUBE CHEMICAL EUROPE, S.A.U.とUBE ENGINEERING PLASTICS, S.A.U.を合併。
  • 2016年8月大阪研究開発センター開設。

2020年代

  • 2020年8月M&A宇部興産機械㈱(現・UBEマシナリー㈱)はU-MHIプラテック㈱を合併。
  • 2020年10月M&A宇部アンモニア工業㈲を合併。
  • 2021年10月UBEエラストマー㈱(現・連結子会社)設立。
  • 2022年4月商号変更商号をUBE㈱に変更。
  • 2022年4月セメント関連事業をUBE三菱セメント㈱(現・持分法適用関連会社)に承継。
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行。
  • 2022年12月M&A㈱エーピーアイコーポレーションの株式取得。
  • 2024年12月M&A㈱エーピーアイコーポレーションを合併。
  • 2025年4月宇部研究開発センター開設。
  • 2025年4月M&ALANXESS Deutschland GmbHのウレタンシステムズ事業を営む子会社の株式取得。
  • 2026年4月生産技術研究所開設。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で7,968人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は775万円で、9期前と比べて+12.4%平均年齢は43.4歳、平均勤続年数は15.3年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月10,928
2018年3月10,799
2019年3月68941.515.811,010
2020年3月69341.715.910,890
2021年3月69841.716.010,897
2022年3月70042.416.49,849
2023年3月74542.615.38,028
2024年3月75642.916.07,882
2025年3月77443.115.87,563238
2026年3月77543.415.37,968237

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率6.5%
縦線は目安の30%
男性育休取得率96.7%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)79.7%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社25(国内 10 / 海外 15、うち連結子会社 7) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
宇部ケミカル工場 — 山口県宇部市ほか459億円
機能品、高機能ウレタン、医薬、樹脂・化成品、全社(共通)
スペイン216億円
高機能ウレタン、樹脂・化成品
米国146億円
高機能ウレタン
電力部 — 山口県宇部市137億円
その他
宇部地区本社部門 — 山口県宇部市ほか124億円
機能品、高機能ウレタン、医薬、樹脂・化成品、その他、全社(共通)
タイ114億円
樹脂・化成品
堺工場 — 大阪府堺市西区ほか9,482百万円
機能品、樹脂・化成品、全社(共通)
千葉工場 — 千葉県市原市8,734百万円
樹脂・化成品
岐阜工場 — 岐阜県岐阜市ほか8,478百万円
機能品
吉富工場 — 福岡県築上郡吉富町7,019百万円
医薬、全社(共通)
ほか8件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    宇部エクシモ㈱
    東京都中央区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    宇部マクセル㈱
    京都府 乙訓郡大山崎町 · 連結子会社
    議決権66.0%
  • 国内
    UBE URETHANES ITALY S.R.L
    イタリア ラティーナ市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    UBE Fine Chemicals (Asia) Co., Ltd. 1
    タイ バンコック市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    UBE China Holding Company Limited 1
    中国 上海市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    UBE Urethanes Nantong Co., Ltd. 1
    中国 江蘇省 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    UBE URETHANES UK LTD.
    英国 ランカシャー州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    UBE URETHANES USA LLC 1
    米国 ノースカロライナ州
    議決権100.0%
  • 海外
    UBE LATIN AMERICA LTDA.
    ブラジル サンパウロ市
    議決権100.0%
  • 国内
    UBE CORPORATION EUROPE S.A.U. 1、2
    スペイン カステリョン市
    議決権100.0%
  • 国内
    宇部フィルム㈱
    山口県 山陽小野田市
    議決権100.0%
  • 国内
    UBEエラストマー㈱ 1
    東京都港区
    議決権100.0%
残りのグループ会社13社を開く
  • THAI SYNTHETIC RUBBERS COMPANY LIMITEDタイ バンコック市74%
  • UBE Chemicals (Asia) Public Company Limited 1タイ バンコック市74%
  • UBE America Inc.米国 ミシガン州100%
  • UBE C1 CHEMICALS AMERICA, INC. 1米国 ルイジアナ州100%
  • UBE Engineered Composites, Inc.米国 インディアナ州100%
  • UBEマシナリー㈱ 1、3山口県宇部市100%
  • ㈱福島製作所福島県福島市100%
  • UBE MACHINERY INC.米国 ミシガン州100%
  • 宇部興産(上海)有限公司中国 上海市100%
  • Ube Europe GmbHドイツ デュッセルドルフ市100%
  • UBE CORPORATION AMERICA INC. 1米国 ニュージャージー州100%
  • その他23社
  • その他16社
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    経済安全保障重要技術育成プログラム/航空機エンジン向け先進材料技術の開発・実証1400℃級CMC量産実証研究
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2023-08-04
    6億円
  • 調達
    ムーンショット型研究開発事業/地球環境再生に向けた持続可能な資源循環を実現/電気化学プロセスを主体とする革新的CO2大量資源化システムの開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2020-10-30
    7,423万円
  • 調達
    NEDO先導研究プログラムエネルギー・環境新技術先導研究プログラム複合プラスチックの高度分離技術開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2020-07-30
    1,895万円
  • 調達
    NEDO先導研究プログラムエネルギー・環境新技術先導研究プログラム多層プラスチックフィルムの液相ハイブリッドリサイクル技術の開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2020-07-30
    776万円
  • 調達
    ムーンショット型研究開発事業/地球環境再生に向けた持続可能な資源循環を実現/産業活動由来の希薄な窒素化合物の循環技術創出―プラネタリーバウンダリー問題の解決に向けて
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2020-11-09
    338万円
  • 調達
    カーボンリサイクル・次世代火力発電等技術開発カーボンリサイクル・次世代火力推進事業カーボンリサイクル技術の共通基盤技術開発/CO2からのポリカーボネートジオール一段合成プロセスの開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2023-04-12
    309万円
  • 調達
    カーボンリサイクル実現を加速するバイオ由来製品生産技術の開発カーボンリサイクル実現を加速するバイオ由来製品生産技術の開発データ駆動型統合バイオ生産マネジメントシステム(Data-driven iBMS)の研究開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2020-08-07
    121万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は4,623億円営業利益189億円前期と比べると減収増益で、売上が-5.0%、利益が+5.0%。

売上高
-5.0%
4,623億円
営業利益
+5.0%
189億円
純利益
239億円
営業利益率
4.1%
前期比 +0.4%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高4,850億円4,623億円
営業利益235億円189億円
純利益245億円239億円
1株あたり配当¥160¥160

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は1,219億円、営業利益は56億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+11.6%、営業利益は+115.4%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q1,263−58
2024年1Q1,092262.437
2024年2Q1,089262.453
2024年3Q1,148716.2109
2024年4Q1,35391
2025年2Q2,430602.53
2025年4Q2,4381204.9−51
2026年2Q2,127833.9109
2026年4Q2,4961064.2130
2027年1Q1,219564.642

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は6,260億円から4,623億円へ74%に減った。直近期の営業利益率は4.1%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
宇部興産機械㈱(現・UBEマシナリー㈱)は宇部テクノエンジ㈱を合併。
2013年3月6,26028083
2014年3月6,505187126
2015年3月6,418232146
UBE CORPORATION EUROPE S.A.U.(現・連結子会社)はUBE CHEMICAL EUROPE, S.A.U.とUBE ENGINEERING PLASTICS, S.A.U.を合併。
2016年3月6,418396191
2017年3月6,166333242
2018年3月6,956507317
2019年3月7,302479325
宇部興産機械㈱(現・UBEマシナリー㈱)はU-MHIプラテック㈱を合併。
2020年3月6,679357230
UBEエラストマー㈱(現・連結子会社)設立。
2021年3月6,139233229
㈱エーピーアイコーポレーションの株式取得。
2022年3月6,553415245
2023年3月4,947−87−70
㈱エーピーアイコーポレーションを合併。
2024年3月4,682363290
LANXESS Deutschland GmbHのウレタンシステムズ事業を営む子会社の株式取得。
2025年3月4,8681802243.7−48
生産技術研究所開設。
2026年3月4,6231893754.1239

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高4,623億円のうち、営業利益として残るのは189億円4.1%。営業外の損益と税金を反映した純利益は239億円、売上の5.2%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金77.6%3,588億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金18.3%845億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益4.1%189億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
22.4%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比3.2pt
4.1%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比0.2pt
5.2%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比1.2pt
5.7%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
2.5%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
1.5%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが600億円、投資CFが−1,402億円で、差し引きのフリーCFは−802億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は526億円で、売上の1.4ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月461−391−5970360
2014年3月371−407−75−36301
2015年3月622−424−139198370
2016年3月686−337−310349412
2017年3月534−408−177126358
2018年3月734−340−286394485
2019年3月505−427−24078323
2020年3月685−406−189279406
2021年3月661−394109267796
2022年3月327−43484−107788
2023年3月181−26024−79307
2024年3月530−333−157197359
2025年3月358−6321,059−2741,154
2026年3月600−1,402130−802526

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は9,463億円。このうち返さなくてよい自己資本が4,549億円で、自己資本比率は46.2%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月6,8592,5084,35131.4
2014年3月7,0072,6544,35334.5
2015年3月7,1152,8964,21937.0
2016年3月6,7982,8963,90239.2
2017年3月7,0943,1043,99040.4
2018年3月7,4243,3694,05542.5
2019年3月7,4033,5463,85744.5
2020年3月7,2733,5443,72945.7
2021年3月7,6973,8063,89146.6
2022年3月8,3803,9404,44044.1
2023年3月7,3273,8163,51149.4
2024年3月7,8904,2943,59651.8
2025年3月8,6624,1234,53945.6
2026年3月9,4634,5494,91446.2

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
558億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
2,741億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
663億円
在庫として抱えている分
負債合計
4,914億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
69
/ 100
安定性自己資本比率31 / 40
収益力営業利益率8 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

化学 203社との比較

同じ化学の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り203社中20位あたり、逆に低いのは売上成長率203社中177位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
5.7%/中央値 6.9%
P25 4.5%P75 9.9%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
4.1%/中央値 7.3%
P25 4.3%P75 10.7%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
46.2%/中央値 63.4%
P25 50.5%P75 73.9%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-5.0%/中央値 2.2%
P25 -1.8%P75 5.4%
配当利回り上位株価に対して1年で受け取る配当の割合
4.5%/中央値 2.7%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月3日の終値

直近の終値は¥3,533で、1年前と比べて+56.4%過去52週の値幅のなかでは88%の位置にある。

¥3,533+0.3%1ヶ月+9.8%1年+56.4%時価総額3,752億円
過去52週の値幅
安値¥2,185.5高値¥3,713

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)14.4倍
PER (会社予想)14.0倍
PBR0.78倍
配当利回り4.53%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1ヶ月で約9.0%上昇し、25日移動平均線(3366.44円)を6.0%上回って推移しています。52週高値3713円に迫る水準で、52週安値2185.5円からは約63.3%高と上昇トレンドが鮮明です。8月10日に出来高243万株と急増し、その後も高水準が続いており、買い意欲が旺盛です。RSIは73.5と買われ過ぎ圏にあり、短期的な過熱感が強いため注意が必要です。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 70/100)

PERは14.51倍と業界平均17.74倍を下回り、PBRは0.79倍で平均1.41倍を大幅に下回る。配当利回りは4.48%と平均2.66%を大きく上回る。ROEは5.7%と平均より低いが、PBRが1倍未満で株価は割安。今期予想PERも14.1倍と低く、業績回復が期待される。ただし、直近の純損失やROEの低さから、割安だが成長性には注意が必要。

指標この会社業種平均
PER (実績)14.4倍17.8倍
PER (予想)14.0倍
PBR0.78倍1.41倍
ROE5.7%7.4%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

基礎化学品やセメントは景気に左右されやすいが、先端材料へのシフトで成長を目指す。強気派は、世界的なシェアを持つ事業の安定性と、新素材の成長性を評価。弱気派は、石炭事業を含む既存事業の構造的な需要減退や、化学品市況の変動リスクを懸念。決算では、化学品セグメントの利益率と先端材料の売上高が焦点。

プラスに働く材料7
  • 世界トップシェア

    カプロラクタムで世界シェア首位の事業基盤。

  • 先端材料の成長

    電池材料や半導体材料の需要増が期待。

  • 多角化の安定性

    化学・セメント・機械の3本柱が収益変動を緩和。

  • 26/3期純利益239億円と黒字転換決算発表後影響

    純利益は▲48億→239億円と287億円改善。大幅なEPS押し上げ要因

  • PBR0.74倍と解散価値割れの割安継続影響

    PBR0.7411倍と1倍割れ。株価は純資産価値を下回り、下値支援材料

  • 配当利回り4.78%の高利回り継続影響

    配当利回り4.78%は高水準。株主還元姿勢が株価を支える

  • 営業利益率4.09%と前期比改善決算発表後影響

    営業利益率3.70%→4.09%に改善。営業利益も180億→189億円と増加

マイナスに働く材料7
  • 化学品市況変動

    原油価格や需給で収益が変動しやすい。

  • 石炭事業の縮小

    脱炭素の流れで石炭販売が減退。

  • 収益性の低さ

    ROEが低く資本効率の改善が課題。

  • 26/3期売上高4,623億円と前期比245億円減決算発表後影響

    売上高4,868億→4,623億円。減収が続けば収益計画に影響

  • ROE5.7%と資本効率の低さ継続影響

    ROE5.7%は低位。PBR0.74倍は市場が成長期待を持たない表れ

  • 株価1年52.1%上昇で調整余地不定影響

    1年で52.13%上昇した後の利益確定売りが出やすい局面

  • 外国人持ち株比率16.65%と需給の厚み欠く継続影響

    外国株主比率16.65%と相対的に低く、海外資金流入の恩恵を受けにくい

次の決算で確かめる点
化学品セグメント利益
収益の柱であり、市況の影響を占う。
先端材料売上高
成長分野の売上シェアと伸びを確認。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり160で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは4.53%。

年間配当
¥160
1株あたり
配当利回り
4.53%
いまの株価に対して
配当性向
48.1%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月6045.6
2018年3月7525.046.7
2019年3月806.752.6
2020年3月9012.553.5
2021年3月900.068.1
2022年3月955.643.7
2023年3月950.048.2
2024年3月10510.561.7
2025年3月1104.8109.6
2026年3月1100.048.1

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥160

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ77,636人。区分でいちばん多いのは個人・その他40.0%。グループ会社や銀行などの安定株主が41.4%を占め、残る58.6%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
個人・その他26.432.133.333.634.940.0
金融機関40.837.336.935.137.837.1
外国法人26.223.520.622.919.416.6
自己株式4.88.88.68.68.68.5
事業法人4.34.66.44.74.54.3
証券会社2.32.42.93.63.41.9
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)※117.13
02株式会社日本カストディ銀行(信託口)※15.00
03住友生命保険相互会社(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)1.88
04野村信託銀行株式会社(投信口)※11.71
05日本生命保険相互会社(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)1.51
06株式会社山口銀行(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)1.45
07STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.41
08JP MORGAN CHASE BANK 385781 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.29
09BNYM AS AGT/CLTS 10 PERCENT (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)1.23
10農林中央金庫1.17

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近2
  • 2026-07-06
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
  • 2026-04-21
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    0.00%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+2890%、1株純資産は14期で+2000%。直近期のROEは5.7%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月82144.022.548.8
2014年3月1222,2855.515.679.1
2015年3月1382,4895.813.663.9
2016年3月1812,5197.211.045.2
2017年3月2292,7088.711.045.6
2018年3月3023,00310.510.346.7
2019年3月3123,26110.17.352.6
2020年3月2273,2886.97.353.5
2021年3月2273,5506.610.468.1
2022年3月2493,8136.78.043.7
2023年3月−733,726−1.948.2
2024年3月2994,2107.59.161.7
2025年3月−504,068−1.2109.6
2026年3月2464,5005.79.948.1

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

27名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は27名。2026/3期の役員報酬は総額812百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約4倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
泉原雅人取締役 会長6565,300
西田祐樹代表取締役 社長6444,200
石川博隆代表取締役6010,800
川村了取締役595,500
福水健文取締役743,700
満岡次郎取締役711,900
藤井正幸取締役(監査等委員)6327,000
山本爲三郎取締役(監査等委員)68
鈴木智子取締役(監査等委員)521,800
田中達也取締役(監査等委員)692,000
横尾尚昭専務執行役員
舩山陽一専務執行役員
残りの役員15名を開く
氏名役職年齢保有株数
髙瀬太常務執行役員
野中裕文常務執行役員
高橋慎弥常務執行役員
星野健治執行役員
Jos é Ignacio Iglesias執行役員
吉田洋一執行役員
Anusara Suthikulavet執行役員
原本充執行役員
西森隆明執行役員
佐賀岡宏司執行役員
亀澤精二郎執行役員
中田詩乃取締役582,700
曽我一仁執行役員
牛越由浩執行役員
神崎夕紀取締役63

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円株式報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)11224205833831
取締役(社内)7143205825737
監査等委員4828321
社外取締役5676713
社外取締役3434314
取締役(社内)2242412

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容3,799字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、当社及び関係会社76社(2026年3月31日現在)から構成され、その主な事業内容と当社及び主要な関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりです。 なお、事業区分は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一です。 また、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しています。詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財 務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりです。 機能品 当社は、ポリイミド、分離膜、セラミックス等の製造・販売を行っています。 宇部エクシモ㈱は当社機能品事業の一環として、電子・情報通信関連製品等の製造・販売を行っています。 宇部マクセル㈱は当社機能品事業の一環として、セパレータ(リチウムイオン電池材料)の製造・販売を行っています。 また、これらの連結子会社2社のほか非連結子会社1社、関連会社4社が機能品事業を営んでいます。 高機能ウレタン 当社は、高機能コーティング製品(PCD、PUD)等の製造・販売を行っています。 UBE URETHANES ITALY S.R.L、UBE Urethanes Nantong Co., Ltd.、UBE URETHANES UK LTD.、UBE URETHANES USA LLC、UBE LATIN AMERICA LTDA.は当社高機能ウレタン事業の一環として、ウレタン樹脂中間体(高機能熱硬化性ウレタンエラストマー用プレポリマー)の製造・販売を行っています。 UBE China Holding Company Limitedは当社高機能ウレタン事業の一環として、UBE Urethanes Nantong Co., Ltd.の統括を行っています。 UBE Fine Chemicals (Asia) Co., Ltd.は当社高機能ウレタン事業の一環として、タイで高機能コーティング製品等の製造・販売を行っています。 また、これらの連結子会社7社のほか連結子会社5社、関連会社1社が高機能ウレタン事業を営んでいます。 医薬 当社は、創薬、医薬品原体・中間体の受託製造・販売を行っています。 また、連結子会社1社が医薬事業を営んでいます。 樹脂・化成品 当社は、コンポジット、ナイロンポリマー、カプロラクタム(ナイロン原料)、硫安(肥料)、工業薬品等の製造・販売を行っています。 UBE CORPORATION EUROPE S.A.U.は当社樹脂・化成品事業の一環として、スペインでコンポジット、ナイロンポリマー、カプロラクタム、硫安等の製造・販売を行っています。また、当社高機能ウレタン事業の一環として、高機能コーティング製品等の製造・販売も行っています。 宇部フィルム㈱は当社樹脂・化成品事業の一環として、ポリエチレン製品の製造・販売を行っています。 UBEエラストマー㈱は、当社樹脂・化成品事業の一環として、エラストマー(合成ゴム)の製造・販売を行っています。 THAI SYNTHETIC RUBBERS COMPANY LIMITEDは当社樹脂・化成品事業の一環として、タイでエラストマーの製造・販売を行っています。 UBE Chemicals (Asia) Public Company Limitedは当社樹脂・化成品事業の一環として、タイでコンポジット、ナイロンポリマー、カプロラクタム、硫安の製造・販売を行っています。 UBE America Inc.は当社及び当社関係会社の製品を米国市場で販売しています。 UBE C1 CHEMICALS AMERICA, INC.は当社樹脂・化成品事業の一環として、米国でDMC、EMCのプラントを建設中です。 UBE Engineered Composites, Inc.は、当社樹脂・化成品事業の一環として、米国でコンポジットの製造・販売・受託加工を行っています。 また、これらの連結子会社8社のほか連結子会社5社、非連結子会社4社、関連会社9社が樹脂・化成品事業を営んでいます。 機械 UBEマシナリー㈱は機械事業を統括するとともに成形機(ダイカストマシン、押出プレス、射出成形機)、産業機械(窯業機、化学機器、粉砕機、運搬機、除塵機、破砕機)、橋梁・鉄構等の製造・販売を行っています。また、成形機及び産業機械のアフターサービスを行っています。 ㈱福島製作所はグループ機械事業の一環として、舶用機械及び産業機械の製造・販売を行っています。 UBE MACHINERY INC.は米国で成形機の販売・アフターサービスを行っており、またUBEマシナリー㈱は同社へ製品及び部品の販売を行っています。 また、これらの連結子会社3社のほか連結子会社3社、非連結子会社3社が機械事業を営んでいます。 その他 当社は、電力供給、不動産の売買・賃貸借及び管理等を行っています。 宇部興産(上海)有限公司は当社及び当社関係会社の製品を中国市場で販売しています。 Ube Europe GmbHは当社及び当社関係会社の製品を欧州市場で販売しています。 UBE CORPORATION AMERICA INC.は米国における子会社の統括を行っています。 また、これらの連結子会社3社のほか連結子会社8社、関連会社6社がその他事業を営んでいます。 セメント関連事業 ※関連会社であるUBE三菱セメント㈱はセメント関連事業を統括するとともにセメント関連製品の製造・販売を行っています。同社は当社に石炭等を供給しています。 また、この持分法適用関連会社1社のほか連結子会社1社、関連会社1社がセメント関連事業を営んでいます。 なお、セメント関連事業はセグメント情報の「調整額」の区分に含めています。 以上に述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりです。 (連結子会社一覧) 機能品 宇部エクシモ㈱       宇部マクセル㈱ 高機能ウレタン UBE URETHANES AUSTRALIA PTY LTD       UBE URETHANES CANADA LTD.       UBE Urethanes Germany GmbH UBE URETHANES INDIA PRIVATE LIMITED       UBE URETHANES ITALY S.R.L       UBE Urethanes Netherlands B.V. UBE Fine Chemicals (Asia) Co., Ltd.       UBE China Holding Company Limited       UBE Urethanes Nantong Co., Ltd. UBE URETHANES UK LTD.       UBE URETHANES USA LLC       UBE LATIN AMERICA LTDA. 医薬 UBE Europe Belgium NV 樹脂・化成品 宇部フィルム㈱       UBEエラストマー㈱       UBE過酸化水素㈱ UBE CORPORATION EUROPE S.A.U.       UBE Composites Europe, S.L.U.       UBE POLYMERS & CHEMICALS EUROPE S.L.U. MANUFACTURAS PAULOWSKY, S.L.       THAI SYNTHETIC RUBBERS COMPANY LIMITED       UBE Chemicals (Asia) Public Company Limited RAYONG FERTILIZER TRADING CO., LTD.       UBE America Inc.       UBE C1 CHEMICALS AMERICA, INC. UBE Engineered Composites, Inc. 機械 UBEマシナリー㈱       ㈱ティーユーエレクトロニクス       ㈱福島製作所 宇部興産機械(上海)有限公司       UBE MACHINERY THAI CO., LTD.       UBE MACHINERY INC. その他 ㈱宇部総合サービス       宇部物流サービス㈱       ㈱UBEアセット&インシュアランス ㈲リベルタス興産       宇部興産(上海)有限公司       UBE (HONG KONG) LIMITED 台湾宇部股份有限公司       Ube Europe GmbH       UBE KOREA CO., LTD. UBE (Thailand) Co., Ltd.       UBE CORPORATION AMERICA INC. セメント関連事業 ウベボード㈱ (注)1.複数のセグメントに係る事業を営んでいる会社は、主たるセグメントに記載しています。 2.セメント関連事業は、セグメント情報の「調整額」の区分に含めています。
経営方針・対処すべき課題3,506字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)経営方針 120年を超える歴史を刻むUBEグループは、地域社会との「共存同栄」と「有限の鉱業から無限の工業へ」という創業の精神を受け継ぎ、当社グループの存在意義を明確化した、パーパス(存在意義)と、企業経営の根幹となる経営理念・経営方針を理念体系としています。UBEグループは、この理念体系に基づき、未来につながる、新たな価値を創造するための事業活動をグローバルに展開するとともに、環境・社会・コーポレートガバナンスに関する取組みの充実に努め、企業価値の更なる向上を目指します。 パーパス(存在意義):「希望ある化学で、難題を打ち破る。」 「創業以来の歴史の中で培ってきたモノづくりの技術を活かし、社会に必要とされている価値を、社会が求める安全で環境負荷を極限まで低減した方法で創り出し、人々に提供していくこと。これにより、人類共通の課題となった地球環境問題の解決に、また人々の生命・健康、そして未来へとつながる豊かな社会に貢献すること。」 UBE経営理念:「技術の探求と革新の心で、未来につながる価値を創出し、社会の発展に貢献します。」 UBE経営方針 (ⅰ)「倫理」 高い倫理観を保ち、法令及び社会規範を遵守します。 (ⅱ)「安全と安心」 地球環境保全に努め、安全・安心なものづくりを行います。 (ⅲ)「品質」 お客様と社会の信頼に応える品質をお届けします。 (ⅳ)「人」 個性と多様性を尊重し、健康で働きやすい職場をつくります。 (2)経営戦略等 当社グループは、2025年度から2030年度までの6ヵ年を対象とする中期経営計画「UBE Vision 2030 Transformation -2nd Stage-」を策定し、以下の行動計画を掲げています。2030年に向けて、当社グループを「スペシャリティ化学企業」へ進化させるとともに、これを実現するための行動計画を着実に実行していきます。 ◆長期ビジョン(2030年)の目指す姿 「地球環境と人々の健康、そして豊かな未来社会に貢献するスペシャリティ化学企業」 ◆中期経営計画の行動計画 2030年の目指す姿を実現するため、パーパス・経営理念、社会課題に対する影響度を踏まえて、次の5つをマテリアリティ(重要課題)として設定しています。これらの課題に対して、DXの推進等により迅速かつ効果的に様々な施策を展開していきます。 <UBEグループのマテリアリティ> (ⅰ) スペシャリティ事業の拡大 (ⅱ) 多様な人財の活躍 (ⅲ) 労働安全・保安防災 (ⅳ) 地球環境問題への対応 (ⅴ) 誠実で公正な企業統治 (3)経営環境 当連結会計年度においては、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化、米中対立、中東情勢の緊迫等により世界経済は不安定さと不透明感を強めました。欧米での物価上昇が続く中、金融引き締め策の継続にもかかわらず財政出動やAI投資の増加により米国景気が堅調に拡大したことで、想定以上の円安が日本の物価をも押し上げました。当社事業においても、米中対立等による世界的な経済情勢の不安定化に伴う需要減退の影響を受けました。これら地政学的リスクの深刻化、物価上昇や金利上昇に伴う需要減退の懸念等から今後も先行きが見通しづらい状況が続くものと予測されます。 こうした状況に加え、地球温暖化、自然災害の増加、インフラの老朽化等、持続可能な社会創出のための諸課題への対応が企業活動に求められており、さらにはDXによる競争優位性の変化、健康や安全・安心についての意識の更なる高まり等、経営環境の変化のスピードも一段と速まっています。 (4)優先的に対処すべき課題等 中期経営計画の初年度となる当連結会計年度は、数値目標は大幅に未達となりましたが、当社独自技術を活かし、競争力を有するポリイミドフィルム、分離膜、セラミックス、セパレータ、DMC・EMC等の製造設備への投資を行ってきました。また、ドイツLANXESS社から取得したウレタンシステムズ事業の統合を着実に進めるなど、将来の成長に向けた施策を進めています。 さらに、損益変動が大きく温室効果ガス(GHG)排出量の多いアンモニア・カプロラクタム・ナイロンポリマーについては、タイの製造設備の縮小・停止を一年前倒して2026年3月までに完了、日本の製造設備の縮小・停止を2027年3月及び2028年3月に予定するなど、事業構造の改革に向けた施策を進めています。 これらの施策を着実に進め、成長を実現することで、スペシャリティ化学企業として一層の成長を目指します。 (ⅰ)スペシャリティ事業の拡大 ポリイミド、分離膜、セラミックス、C1ケミカル等既存スペシャリティ事業の成長に加え、買収したウレタンシステムズ事業の統合を着実に進めることで、グローバルに、かつ既存事業とのシナジー追求により収益を拡大します。自社技術開発による新事業立上げと、既存スペシャリティ化学の周辺事業やスタートアップ企業へのM&A等による新事業領域でのコアコンピタンス獲得を両輪として、新たなスペシャリティ化学事業を創出します。 さらに、2025年1月28日に公表した、アンモニア、カプロラクタム、ナイロンポリマー等の生産撤退・縮小を着実に実行するとともに、機械事業及びセメント関連事業については自立化の最終ステージとして株式上場を進めることで、スペシャリティ化学企業へポートフォリオを転換します。 また、日本・アジア・欧州の従来の3極に加え、新たに米州・中国拠点を整備し世界5極体制を構築します。各拠点は、新規事業のグローバル展開やグローバル企業(事業)の買収等についても円滑に進めることができるよう、マネジメント体制(資本、指揮命令、人財、バックオフィス等)を強化します。 (ⅱ)多様な人財の活躍 スペシャリティ化学をグローバルに展開するため、経験・知識・能力等多様な人財を広く採用するとともに、既存の人財と一体となって活躍するための新しい人事制度を2026年度より開始します。全ての人財に活躍する場を提供するなどワークエンゲージメントの改善を通じ、ウェルビーイングの向上を図ります。これらを通じて、技術革新のパートナーとして自ら仕掛け、顧客をドアノックしていく社風を醸成します。 (ⅲ)労働安全・保安防災 ものづくりの会社の責務として、従業員が健康で働きやすい職場環境を確保するとともに、安全・安心な設備で安定操業を継続します。 (ⅳ)地球環境問題への対応 これまで注力してきた地球温暖化問題(カーボンニュートラル)に加えて、サーキュラーエコノミー、ネイチャーポジティブの3つの課題に取組みます。GHG排出量に関しては、2030年度50%削減、2035年度70%削減(いずれも対2013年度比)の達成を目指します。 (ⅴ)誠実で公正な企業統治 取締役会の実効性の一層の向上に努めるとともに、コンプライアンス確保やリスクマネジメント等内部統制を強化します。 スペシャリティ事業の拡大に必要となる資金を確保するため、利益・キャッシュフロー創出力と有利子負債のバランスを意識して適切な財務運営を継続し、健全な財務規律と市場からの信頼を維持します。UBEグループ内にROIC経営を浸透・徹底し資本効率を向上させます。 <事業ポートフォリオ> 市場の成長期待、UBEグループの強み、収益性、資本効率等を踏まえて策定した現時点での事業ポートフォリオです。これに基づき経営資源を配分します。ただし、事業ポートフォリオ内の各事業領域の位置づけは適宜見直します。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 新中期経営計画「UBE Vision 2030 Transformation -2nd Stage-」においては、最終年度となる2030年度の数値計画及び目標を次のとおり設定しています。 <数値計画主要項目> 2030年度目標 売上高   5,500億円 営業利益   600億円 <2030年度目標主要項目> 2030年度目標 EBITDA   1,000億円以上 売上高営業利益率(ROS)   10%以上 自己資本利益率(ROE)   8%以上 投下資本利益率(ROIC)   6%以上
事業等のリスク9,043字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を下記のとおり記載します。 これらの事項は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性がありますが、当社グループは、リスク管理委員会を設置し、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、リスクの回避・分散及び発生した場合の対応、リスクの移転、危機管理対策等に最大限努力する方針です。 下記事項には、将来に関するものが含まれますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであり、また、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。 (1)各事業の経営成績に影響を与える変動要因 当社グループは、化学及び機械の事業分野で様々な製品を製造・販売しており、各事業分野において想定されるリスクは以下のとおりです。 ①化学事業 構造改革事業については、同業他社の生産能力増強により当該製品の供給が大幅に増加した場合やベンゼン等の主原料価格が国際的な需給バランスや原油等のエネルギー価格の変動により急激に変動した場合には、製品と主原料の価格差(スプレッド)が著しく縮小することで業績に悪影響を与える可能性があります。また、原料の一部については特定の地域や供給元に依存しているため、供給元の事故等により必要な原料を確保できない場合があります。スペシャリティ事業については、情報技術やデジタル家電関連分野のように製品の世代交代が速い市場において、顧客要求にタイムリーに応じられない場合、販売量の減少や競争激化に伴う価格低下により業績に悪影響を与える可能性があります。 以上のようなリスクに対して、(一)原料市況動向の注視と価格高騰時の製品価格への迅速な転嫁による適正スプレッドの確保、(二)工場におけるコストダウンや不採算事業の能力縮小・撤退、(三)経営資源の重点投入によるスペシャリティ事業の成長加速等、収益基盤の強化に積極的に取り組んでいます。 ②機械事業 機械事業の主力製品は、ダイカストマシン、射出成形機、運搬機、除塵機、化学機器、粉砕機等であり、内燃エンジン系自動車販売台数の伸び悩みや公共事業の減少、原燃料価格高騰による各社の回復の遅れに加え、脱炭素社会に向けた設備投資や補修予算が控えられた場合には、受注や出荷、サービス提供の減少といった影響を受ける可能性があります。また、グローバル化する市場においては、各国の景気の減速、貿易摩擦、中東情勢、競合メーカーの台頭等で販売が減少する可能性があります。また洋上風力発電設備や造船業再生など政府主導の設備投資喚起施策により生産能力・設備能力を超える案件に対し機会損失が生じる可能性があります。 以上のようなリスクに対して(一)他社製品を含めたアフターサービス事業の拡充による収益拡大・安定化、(二)コストダウンの強化、(三)カーボンニュートラル・DX・リサイクル事業・政府主導の設備投資喚起施策・EV化に伴うダイカストマシン・射出成形機の大型化等の成長市場における顧客ニーズへの対応力強化、サプライチェーン強化、収益基盤強化に積極的に取り組んでいます。 (2)地球環境問題 気候変動問題については、当社グループはこれまで石炭を有効活用しつつ事業の拡大を図ってきました。2026年度から開始される排出量取引制度や2028年度導入予定の化石燃料賦課金などの規制が強化され、賦課金等によりコストが増加することが予想されています。また、環境意識の高まりが脱炭素社会への移行を加速させることにより、ステークホルダーから気候変動問題への対応が遅れている企業と評価された場合、製品の販売が低迷するなど、企業価値に悪影響を与える可能性があります。さらに、地球環境の変化により自然災害が激甚化・高頻度化する場合、製造拠点の設備被害、物流網の遮断、原材料等の入手困難等により生産活動に悪影響を与える可能性があります。 また、サーキュラーエコノミーやネイチャーポジティブ等の地球環境に関する関心の高まりを背景に、顧客等から当社グループ製品に対する要求が変化する可能性があり、この問題への対応が遅れることにより製品の販売が低迷するなど、企業価値に悪影響を与えることが予測されます。 以上のようなリスクに対して当社グループは、これらの地球環境問題を経営の最重点課題と定め、中長期的な戦略及び対策方針を検討・審議する地球環境問題対策委員会を設置しています。また、省エネ推進・プロセス改善、再生可能エネルギー利用の最大化、事業構造改革及び革新的な技術開発によりGHG排出量の削減に注力しています。さらに、当社グループの強みを生かした環境貢献型製品・技術及び環境製品ブランドの販売拡大と開発を推し進めることにより、持続可能な社会の実現に貢献していきます。これらの実現に向けた製品・開発品として、再生材利用化学製品(複合樹脂リサイクル等)、バイオマス材利用化学製品、CO2を原料とする化学品製造(CO2電解)等があります。 (3)製品品質・製造物責任 当社グループの製品は、自動車部品やデジタル家電、医薬品、家庭用品等の身近なものから、社会インフラの整備まで多くの分野で使用されます。そのため、品質に瑕疵のある製品が出荷された場合、その波及範囲は広範囲にわたり、安全上や健康上他の問題に至らない場合であっても、当該製品の回収や顧客への損害賠償等、多額の費用が発生し、さらに、社会的な信用失墜により事業活動が低迷する可能性があります。 以上のようなリスクに対して当社グループは、工程管理を確実に行うための設備の維持や適切な測定機器の設置、作業マニュアルの整備、従業員の教育等に努め、万一の不良品発生及び流出を防止できる体制を構築するとともに、国内外を対象とした生産物賠償責任保険に加入しています。さらに、当社グループでは、過去に判明した品質検査に関わる不適切事案の対策として、品質保証委員会を設置し、毎年の品質大会開催等、ガバナンスの強化、全従業員に対する継続的な教育の実施等、再発防止と風化防止に努めています。 (4)大規模事故(爆発・火災・漏洩事故) 当社グループの製造事業所、特に化学製品の製造工場では、多種、大量の高圧ガスや危険物等の原材料、電気、スチーム等のエネルギーを使用しており、設備故障、人為的ミス、自然災害により大規模な爆発・火災・漏洩が発生する可能性があります。その場合には、従業員・地域住民等の生命・身体・財産並びに環境へ重大な影響を与えることとなり、事故対応や復旧の費用、生産活動の停止による機会損失及び顧客・地域住民に対する補償が生じることで、業績に深刻な影響を与える可能性があります。 以上のようなリスクに対して当社グループは、「安全はすべてに優先する」を環境安全共通の価値観として、環境安全委員会の設置、基本行動の徹底、関連法令の遵守の徹底、設備の定期点検及び適切な維持補修、教育・経験を積んだ従業員の確保、管理マニュアルの整備、HAZOP(Hazard and Operability Study)等リスクアセスメントの実施、DXを活用したスマートファクトリー化、防災訓練の定期実施、環境安全監査、毎年の安全衛生大会開催等により、爆発・火災・漏洩等の事故の予防に取り組んでいます。 (5)研究開発 当社グループは、需要家のニーズに合わせた新技術・新製品をタイムリーに上市するために、あるいは次世代の事業の創出のために探索研究を含む研究開発に取り組んでいます。研究開発は長期間にわたることもあり、研究開発テーマが計画どおり進まず、新製品の開発が著しく遅延することや開発を断念した場合、あるいは医薬事業においては新薬の承認見送りや承認取り消しがなされた場合には、事業における競争力が低下し業績に悪影響を与える可能性があります。 以上のようなリスクに対して当社グループは、将来の市場ニーズを見据え、事業ポートフォリオの強化・拡充を図るため、新たに研究所を設置するなど、重点的に経営資源を投入しています。これにより研究開発成果の早期実現と精度の向上を図ることにより、スペシャリティ事業の更なる成長に取り組んでいます。 (6)自然災害 当社グループは、国内外に製造拠点や営業拠点を有しており、これらの施設が、想定を超えた大規模な地震、台風、集中豪雨、津波等の自然災害により甚大な被害を受け、製造拠点における生産停止や営業拠点の活動休止等が発生する可能性があります。その場合には、建物・製造設備の復旧、棚卸資産の廃棄、設備の再稼働や原料調達・製品出荷の遅延等により、多額の費用及び機会損失が発生し業績に悪影響を与える可能性があります。 以上のようなリスクに対して当社グループは、危機対応委員会及び自然災害対策委員会を設置し、災害発生時の対応規準を明確化するとともに対応マニュアル等の整備、建物・製造設備の計画的な改修・強化、定期的な防災訓練、教育、リスクマネジメント制度を活用した個別リスクの抽出と対策等を実施しています。また、早期に事業復旧を図る仕組みとして、自然災害発生時における事業継続計画(BCP)を策定し、定期的な見直しと訓練を行っています。 (7)情報セキュリティ(サイバーセキュリティ) 当社グループは、各種業務システムやプラント制御システムを利用しており、年々高度化しているサイバー攻撃や不測の事態によるシステム停止、重要情報の漏洩や破壊等の被害が発生した場合、生産活動の停止、損害賠償や信用の失墜により、業績に悪影響を与える可能性があります。 以上のようなリスクに対して当社グループは、サイバーセキュリティを重要な経営リスクの一つとして捉え、情報セキュリティ委員会の設置、関連規程の整備と周知、不正侵入探知・防御等の技術的な対策、IT-BCPの整備・訓練、当社グループの全役員・従業員に対するセキュリティ教育と訓練等を実施するとともに、CSIRT(Computer Security Incident Response Team)を設置するなどのセキュリティインシデント発生時の被害を最小化するための体制を構築しています。また、これら対策状況を定期的に評価、改善を行いリスクの低減に努めています。 加えて、サプライチェーン全体のセキュリティを向上させる取組みとして取引先やパートナー企業等のセキュリティ対策状況を把握、内部不正行為の早期発見と防止策として従業員の情報取扱いの監視、有事発生時の体制強化として外部SOC(Security Operation Center)による24時間365日のインシデント監視及び専門家の支援体制を整備するなどセキュリティ対策の強化に努めています。 (8)法令・規制 当社グループは、国内外に製造拠点や営業拠点を有し、様々な国々・地域に製品を供給していることから、各国・地域における製造・営業活動に関わる法令・規制を遵守する必要があり、これらが改定された場合には、製造設備等の改修や変更、労働環境の整備等で費用が発生する可能性があります。また、法令・規制に違反した場合には、多額の罰金・制裁金・賠償金、従業員の収監等を受けるだけでなく、事業活動の制約や社会的信用に悪影響を与える可能性があります。 以上のようなリスクに対して当社グループは、コンプライアンスの確保・推進及び市場における公正で自由な競争を損なう行為を防止し、企業活動の健全性確保のためコンプライアンス・オフィサーを置き、その諮問機関として顧問弁護士を加えたコンプライアンス委員会を設置しています。また、コンプライアンスに関わる問題を迅速に察知・是正するため、職制ルートによらず役員・従業員が直接連絡できる通報窓口(UBE C-Line)を設けています。 事業活動に関わる国内外の主な法規制をリスト化し、当該法令等の主幹部署と関連する部署において法規制の改廃の情報を漏れなく共有する体制を整備するとともに、リスクマネジメント制度において法規制に関わるリスクを洗い出し、各々のリスクに対する対策を実施しています。また、当社グループの全役員・従業員を対象にしたe-ラーニング・研修の定期実施等によって法規制の遵守とそれを堅持する企業風土を醸成しています。 加えて、近年、安全保障の観点に立った貿易管理の必要性が高まる中、これに対応すべく、安全保障輸出管理委員会を設置し関連する法令への違反リスクを回避する体制を構築しています。 (9)人的資本・人権 当社グループは、競争の激しい市場において、製品やサービスの提供を継続し企業価値を向上させるため、新規性のある製品や市場の創出、付加価値の高いビジネスモデルの構築等が不可欠であり、その実現に向けて多様な技術・知識・視点を融合し、イノベーションを生み出すことができる高い専門性を持つ人財を獲得する必要があります。また、OJTや教育訓練の観点から、経験豊富な人財並びに業務やプラント運転操作等のノウハウを持った人財の確保も重要になります。こうした優秀な人財の獲得が困難となる場合や、重要な人財の社外流出が生じた場合には、企業活動に悪影響を与える可能性があります。 これらのリスクに対して当社グループは、経営方針に「個性と多様性の尊重と働きやすい職場環境の整備」を掲げ、「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン」を推進しています。女性活躍推進をはじめ、外国人やシニア人財の活躍支援、障がい者雇用とその能力開発に取り組み、働きがいのある職場を提供するとともに、賃金を含む待遇改善や、多様な人財一人ひとりが活躍できる柔軟な働き方の整備、労働時間の短縮を推進しています。 一方、当社グループやサプライチェーンにおいては、国際的な「ビジネスと人権」に関する意識の高まりを背景に、人権に関する高度な対応が求められており、適切な対応が講じられていない場合には、企業価値に悪影響を及ぼす可能性があります。 このような人権に関するリスクに対して当社グループは、UBEグループ人権基本指針のもと、取引先とともにサプライチェーン全体の人権尊重に取り組むとともに、人権デューデリジェンスの体制整備を推進しています。また、社内の人権教育体制を整え、人権教育を実施し、当社グループの全役員・従業員が人権について正しい理解と認識を持ち行動できるよう取り組んでいます。 また、上記の取組みに加え、人的資本に関するリスクへの対応として、健康投資を推進しています。健康推進委員会を設置し、疾病管理に加え健康増進施策を展開し、当社の中長期的企業価値の向上に取り組んでいます。併せて、人財・人権委員会を設置し、当社グループ全体で経営戦略と連動した人財戦略の推進と人権の尊重に向けて、関連リスクを特定し、方針及び目標を設定する体制を整えています。 (10)金融市場 当社グループは、金融機関からの借入や社債の発行等による資金調達を行っています。主要金融市場において著しい混乱が発生する場合、あるいは当社に対する信用格付が大幅に引き下げられるなどの信用力が著しく低下した場合には、好ましい条件で資金調達ができず、成長投資等のために必要な資金を十分に確保できない可能性があります。 以上のようなリスクに対して当社グループは、キャッシュ・フローを重視した経営を行い健全な財務体質を確保・維持するとともに、現預金、コミットメントライン等において十分な流動性を確保しながら、返済(償還)期限の分散、調達手段の多様化を図ることで、資金調達環境変動の影響を低減するよう取り組んでいます。また、当社グループは、外貨建てによる原材料等の輸入や製品等の輸出に伴い、外国為替相場の変動による影響を受ける可能性がありますが、債権債務を概ね均衡させるとともに、適宜為替予約等を実施することで、その影響の低減に取り組んでいます。 (11)海外事業展開(カントリーリスク) 当社グループは、化学製品並びに機械製品については、海外に生産、開発、サービス拠点を有しており、主にアジア、北中南米、欧州等で事業活動を展開しています。2025年度の海外売上高は、連結売上高の約55%を占めています。これらの事業活動には、海外の政治・経済情勢の悪化、戦争・紛争・テロ等に伴う社会的混乱、進出先の外資に対する規制強化、経済・通商政策の変更、環境関連の規制強化、労働争議の発生等のリスクが内在しており、これらが顕在化した場合は業績に悪影響を与える可能性があります。 以上のようなリスクに対して当社グループは、海外事業展開における緊急事態に速やかに対処するため、情報の集約や緊急時の対応等のマニュアルを整備し、専門コンサルタントを有効活用するとともに、海外危機対応部会が主体となり、必要な情報の収集及び現地の各拠点との適時・適切な情報共有を実施できる体制を整えています。さらに、有事の際には対策本部を設置し、従業員の安全を最優先事項として迅速・的確な対応を図っていきます。 (12)知的財産権 当社グループは、知的財産権が重要な資産であることを認識し、事業競争力の強化を図っていますが、当社グループの重要な技術やノウハウが予期せぬ事態により外部に流出する可能性や当社グループの知的財産権が侵害される可能性があります。他方、将来的に他社との間で知的財産を巡って紛争が生じた際に当社グループに不利な判断がなされる可能性があります。このような場合には、事業における競争力が低下し業績に悪影響を与える可能性があります。 以上のようなリスクに対して当社グループは、国内外において知的財産権の取得・管理、さらに、技術ノウハウ等の適正な情報管理等により知的財産の保護を図るとともに、第三者が保有する知的財産権についてもその権利を尊重し、特許クリアランスの確保に万全を期しています。 (13)買収・資本提携 当社グループは、事業拡大、技術獲得、又は競争力強化等を目的として、国内外において企業買収・資本提携等を実施しています。このような買収や資本提携等においては、当初の期待を下回るシナジー効果、コスト改善の失敗、想定外の瑕疵の発覚や債務の拡大、出資先企業の経営成績や財政状態の悪化による企業価値の低下等によって業績に悪影響を与える可能性があります。 以上のようなリスクに対して当社グループは、買収・資本提携実施前において事前段階の適切な市場調査やデューデリジェンス、慎重な事業評価と契約交渉、十分な社内審議等のプロセスを経ることに加え、買収・資本提携実施後は当社グループへの円滑な融合・協力関係を実現するべく十分な経営資源を投入するとともに、適切にモニタリングを行うことによって、リスクを極力低減させることに努めています。 (14)訴訟 当社グループは、国内外で行う広範な事業活動の中で訴訟、その他の法的手続に関わる場合があります。将来の帰趨を予測することは困難ですが、訴訟等において不利益な決定や判決がなされる場合には、業績に悪影響を与える可能性があります。なお、現在係争中の主な訴訟事件は次のとおりです。 2008年5月以降、建設作業等従事者及びその遺族らが国及びウベボード㈱(当社連結子会社)を含む建材メーカー40社余に対して、建設現場で使用されていた石綿含有建材の石綿粉じんを吸引して石綿関連疾患に罹患したとして、連帯して損害を賠償するように求めて訴えを順次提起していますが、これまでの判決において、ウベボード㈱に対する請求はいずれも棄却されました。現在、全国の裁判所に16件の訴訟が係属中で、その請求額は最大で83億円です。 以上のような訴訟リスクに対しては、業務に関連する法令情報の収集や法令遵守に関する研修等を継続的に実施し、紛争発生を予防するとともに、訴訟の発生後も弁護士等と適切に連携を取りながら訴訟活動を行うことによって、会社業績への影響の低減等に努めています。 (注)上記の請求額は、ウベボード㈱を被告とする訴えの請求額を合計したもので、国及び他の建材メーカーと連帯して請求を受けているものです。 (15)サプライチェーン 当社グループは、国内外から原燃料、資材等を調達し、国内外に製品を出荷しています。調達においては、関連企業の倒産、戦争・紛争・テロ、国際情勢の変化、自然災害、地球環境問題、人権問題等により、原燃料価格の上昇や調達ルートの寸断が発生する可能性があります。また、物流においては、ドライバー不足や時間外労働規制の強化、燃料費の高騰等により、物流コストの上昇や輸送の遅延・寸断が生じ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 近年では、中東地域を中心とした地政学的リスクの高まりにより、重油等の燃料価格の上昇や、ナフサの供給制約を起点とする石油化学関連原料の調達環境が不安定化する可能性があります。一方、各国における通商政策や関税制度の変更については、当社グループのサプライチェーン全体に与える重大な影響は現時点では限定的であると認識しています。 これらのリスクに対し、当社グループではサプライチェーンマネジメント委員会を設置し、調達基本指針やガイドライン等に基づくサステナブル調達を推進しています。原燃料及び資材価格の上昇に対しては、取引適正化法(下請法からの改正を含む)等の関連法規に適宜対応しつつ、適切な交渉によるパートナーシップ構築や、製品価格への転嫁、製造コスト削減等により、損益影響の軽減に努めています。 調達ルートの寸断に対しては、調達先や生産拠点の分散、適正な在庫確保等の平時対策に加え、リスク顕在化時には社内関係部門及び取引先との密な情報共有を通じて、事業影響の最小化を図っています。また、物流においては、物流効率化法等の関連法規に適宜対応しつつ、モーダルシフトの推進や輸送手段の多様化、荷待ち・荷役時間の削減等を通じ、安定した輸送体制の確保とホワイト物流の推進に取り組んでいます。
経営成績の分析 (MD&A)8,468字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容は次のとおりです。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前連結会計年度との比較については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しています。また、将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 ①経営成績の状況 (一)当社グループ全体 当社グループは、2025年度からスタートした6カ年の中期経営計画「UBE Vision 2030 Transformation -2nd Stage-」を策定し、2030年の目指す姿「地球環境と人々の健康、そして豊かな未来社会に貢献するスペシャリティ化学企業」を掲げ、成長の実現に向けた取組みを推進しています。 当連結会計年度においては、売上高は、2025年4月1日付でドイツLANXESS社からウレタンシステムズ事業を取得したことによる効果はあったものの、樹脂・化成品セグメントにおいてナイロンポリマー、カプロラクタム等の販売が低迷したことに加え、機械セグメントでは前連結会計年度に製鋼事業の経営権を他社へ譲渡し連結対象から除外した影響もあり、減収となりました。 営業利益は、医薬セグメント、機能品セグメント、機械セグメント、高機能ウレタンセグメントにおいて販売が低調に推移したものの、樹脂・化成品セグメントにおいて前連結会計年度にアンモニア・カプロラクタム・ナイロンポリマーの事業構造改革の決定に伴う減損損失を計上したことにより減価償却費が減少したこと、アンモニア工場における隔年実施の定期修理が当連結会計年度はなかったこと、エラストマーの原料価格が下落したことなどから、増益となりました。 経常利益は、営業利益の増益に加えて、前連結会計年度に計上したエラストマー事業を営む持分法適用関連会社の解散決議に伴う持分法投資損失が当連結会計年度は発生しなかったこと、さらに為替差益が増加したことなどから、増益となりました。 親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度にアンモニア・カプロラクタム・ナイロンポリマーの事業構造改革を決定したことに伴う特別損失が、当連結会計年度は発生しなかった影響が大きく、増益となりました。 この結果、当社グループの売上高は前連結会計年度と比べ244億5千9百万円減の4,623億4千3百万円、営業利益は8億9千9百万円増の189億4千1百万円、経常利益は151億3千7百万円増の375億6百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は238億7千2百万円となりました。 項   目   売上高   営業利益   経常利益   親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純 損失(△) 当連結会計年度   462,343百万円   18,941百万円   37,506百万円   23,872百万円 前連結会計年度   486,802百万円   18,042百万円   22,369百万円   △4,816百万円 増 減   △24,459百万円   899百万円   15,137百万円   28,688百万円 増 減 率   △5.0%   5.0%   67.7%   - (二)セグメント別 機能品セグメント ポリイミド事業は、フィルムの販売は前連結会計年度並みを維持したものの、ワニスの販売は、当社品が採用されているスマートフォンの販売減少の影響等もあり低調に推移したことから、減収となりました。 分離膜事業は、窒素膜は堅調であったものの、バイオメタン製造向け脱炭酸膜が一部顧客で在庫調整等の影響が継続したことから、減収となりました。なお、バイオメタン製造向け脱炭酸膜の中長期的な需要拡大トレンドは持続しています。 セラミックス事業は、電動車市場の成長鈍化に伴い軸受や基板用途の販売が低迷したことから、減収となりました。 セパレータ事業は、ハイブリッド自動車向けの需要増加等に伴い販売数量が増加したことにより、増収となりました。 機能品セグメント全体としては、セパレータ事業は堅調であったものの、ポリイミド事業、分離膜事業、セラミックス事業が低調に推移したことにより、減収減益となりました。 高機能ウレタンセグメント ウレタンシステムズ事業は、2025年4月1日付でドイツLANXESS社から取得しました。なお、当事業を担う各社は12月決算であるため、4-12月の9ヵ月間の業績が当連結会計年度の損益に反映されています。 高機能コーティング事業は、海外での販売が低調に推移したことなどから、減収となりました。 高機能ウレタンセグメント全体としては、ウレタンシステムズ事業取得による増収効果があり、また米国市場を中心に半導体製造装置向け等が堅調に推移したものの、高機能コーティング事業の低調な販売に加え、ウレタンシステムズ事業取得後の統合費用が生じたことから、増収減益となりました。 医薬セグメント 医薬セグメントは、受託品事業の販売数量の減少により、減収減益となりました。 樹脂・化成品セグメント ■パフォーマンスポリマー&ケミカルズ事業 コンポジット事業は、自動車向けの国内需要が回復基調にあることから販売数量が増加し、また前連結会計年度に欧州のマテリアルリサイクル樹脂製造会社を取得したことから、増収となりました。 ナイロンポリマー事業は、海外において食品包装フィルム用途等の需要が低迷したことにより販売数量が減少し、販売価格も下落したことから、減収となりました。 カプロラクタム・硫安事業は、競争激化により販売数量が減少し、販売価格も下落したことから、減収となりました。 工業薬品事業は、アンモニア工場における隔年実施の定期修理がなく販売数量が増加したことから、増収となりました。 ■エラストマー事業 製品販売は堅調に推移したものの、主原料ブタジエンの価格下落に連動し製品市況も下落したことなどにより、減収となりました。 樹脂・化成品セグメント全体としては、ナイロンポリマー・カプロラクタム等の販売が低調に推移したものの、前連結会計年度にアンモニア・カプロラクタム・ナイロンポリマーの構造改革の決定に伴う減損損失の計上により減価償却費が減少したこと、アンモニア工場における隔年実施の定期修理がなかったこと、エラストマー事業の原料価格が下落したことなどから、減収増益となりました。 機械セグメント 成形機事業は、アフターサービスは概ね堅調に推移したものの、自動車産業向けの製品販売が低調に推移したことから、減収となりました。 産機事業は、アフターサービスは堅調に推移したものの、製品販売において大型案件が前連結会計年度と比較して少なかったことから、減収となりました。 機械セグメント全体としては、製鋼事業の経営権を前連結会計年度に他社へ譲渡した影響に加え、産機事業における製品販売が減少し、また成形機事業においても製品販売が低調に推移したことから、減収減益となりました。 その他セグメント 電力事業において、石炭価格の下落により売電価格が低下したことなどから売上高は減収となったものの、自家発電所における隔年実施の定期修理がなかった効果があり、営業利益は前連結会計年度並みとなりました。 <セグメント別売上高> 前連結会計年度   当連結会計年度   増 減   増減率 機能品   66,157百万円   61,900百万円   △4,257百万円   △6.4% 高機能ウレタン   15,616百万円   46,549百万円   30,933百万円   198.1% 医薬   31,490百万円   21,004百万円   △10,486百万円   △33.3% 樹脂・化成品   273,558百万円   251,237百万円   △22,321百万円   △8.2% 機械   86,876百万円   68,414百万円   △18,462百万円   △21.3% その他   39,204百万円   34,483百万円   △4,721百万円   △12.0% 調整額   △26,099百万円   △21,244百万円   4,855百万円   - 合計   486,802百万円   462,343百万円   △24,459百万円   △5.0% <セグメント別営業利益> 前連結会計年度   当連結会計年度   増 減   増減率 機能品   11,668百万円   9,758百万円   △1,910百万円   △16.4% 高機能ウレタン   △200百万円   △548百万円   △348百万円   - 医薬   1,151百万円   △1,255百万円   △2,406百万円   - 樹脂・化成品   △713百万円   8,189百万円   8,902百万円   - 機械   7,883百万円   6,242百万円   △1,641百万円   △20.8% その他   2,057百万円   1,916百万円   △141百万円   △6.9% 調整額   △3,804百万円   △5,361百万円   △1,557百万円   - 合計   18,042百万円   18,941百万円   899百万円   5.0% ②経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況 2025年度を初年度とする中期経営計画における数値目標と進捗状況は以下のとおりです。 <主要項目・経営指標> 2025年度 (原計画)   2025年度 実績   2026年度 (原計画)   2027年度 (原計画)   2030年度 (原計画) 売上高   4,900億円   4,623億円   5,450億円   5,450億円   5,500億円 営業利益   250億円   189億円   320億円   400億円   600億円 経常利益   375億円   375億円   415億円   450億円   650億円 親会社株主に帰属する 当期純利益   275億円   239億円   300億円   370億円   450億円 売上高営業利益率 (ROS)   5.1%   4.1%   5.9%   7.3%   11.0% 自己資本利益率 (ROE)   6.8%   5.7%   7.1%   8.4%   9.0% ③生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称   金額(百万円)   前年同期比(%) 機能品   60,338   △1.0 高機能ウレタン   45,252   201.4 医薬   14,245   △42.5 樹脂・化成品   255,331   △4.8 機械   60,576   △20.3 その他   9,256   △9.5 合計   444,998   △2.2 (注)金額は平均販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去前の数値によっています。 b.受注実績 当連結会計年度における機械の受注実績を示すと、次のとおりです。 なお、機械を除くセグメントの製品については、受注生産は行っていません。 セグメントの名称   受注高(百万円)   前年同期比(%)   受注残高(百万円)   前年同期比(%) 機械   82,484   9.8   57,786   13.7 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称   金額(百万円)   前年同期比(%) 機能品   61,900   △6.4 高機能ウレタン   46,549   198.1 医薬   21,004   △33.3 樹脂・化成品   251,237   △8.2 機械   68,414   △21.3 その他   34,483   △12.0 消去   △21,244   - 合計   462,343   △5.0 (注)セグメント間の取引については相殺消去前の数値によっています。 ④財政状態 総資産 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ801億3千3百万円(9.3%)増加し、9,463億1千3百万円となりました。 流動資産は、商品及び製品等の棚卸資産が増加したものの、現金及び預金が減少したことなどにより500億8千5百万円(△14.0%)減少し、3,082億9千2百万円となりました。 固定資産は、有形固定資産や無形固定資産が増加したことなどにより1,302億4千7百万円(25.7%)増加し、6,378億2千6百万円となりました。 繰延資産は、社債発行費が減少したことにより2千9百万円(△12.9%)減少し、1億9千5百万円となりました。 負債 当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ374億9千1百万円(8.3%)増加し、4,913億7千9百万円となりました。 有利子負債は276億3千6百万円(8.4%)増加し、3,581億7千2百万円となりました。流動負債は、コマーシャル・ペーパーが減少したものの、支払手形及び買掛金や短期借入金が増加したことなどにより61億8千9百万円(3.1%)増加し、2,039億8百万円となりました。 固定負債は、長期借入金が増加したことなどにより313億2百万円(12.2%)増加し、2,874億7千1百万円となりました。 純資産 当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ426億4千2百万円(10.3%)増加し、4,549億3千4百万円となりました。 株主資本は、利益剰余金が配当により106億8千4百万円減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益により238億7千2百万円増加したことなどにより132億3千7百万円(3.9%)増加し、3,514億6千3百万円となりました。 その他の包括利益累計額は、その他有価証券評価差額金、為替換算調整勘定及び退職給付に係る調整累計額が増加したことなどにより288億8千5百万円(50.8%)増加し、857億3千7百万円となりました。 非支配株主持分は、5億3千1百万円(3.1%)増加し、177億2千1百万円となりました。 この結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ0.6ポイント増加し、46.2%となりました。 前連結会計年度   当連結会計年度   増 減 総資産   866,180百万円    946,313百万円   80,133百万円 負債   453,888百万円    491,379百万円   37,491百万円 純資産   412,292百万円   454,934百万円   42,642百万円 ⑤キャッシュ・フローの状況 営業活動によるキャッシュ・フロー 営業活動により得られた資金は599億8千4百万円(前連結会計年度に比べ241億4千7百万円の増加)となりました。これは税金等調整前当期純利益、減価償却費、運転資金の増減等から法人税等の支払額を控除した結果となります。 投資活動によるキャッシュ・フロー 投資活動の結果使用した資金は1,402億3千2百万円(前連結会計年度に比べ770億8千万円の増加)となりました。これは設備投資による支出、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出等によるものです。 財務活動によるキャッシュ・フロー 財務活動により得られた資金は130億2千7百万円(前連結会計年度は1,058億5千1百万円の収入)となりました。これは有利子負債の借入から配当金の支払い等を控除した結果となります。 この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、現金及び現金同等物に係る換算差額を含め、前連結会計年度末に比べ628億5千9百万円(△54.5%)減少し、525億8千3百万円となりました。 前連結会計年度   当連結会計年度   増 減 営業活動によるキャッシュ・フロー   35,837百万円    59,984百万円   24,147百万円 投資活動によるキャッシュ・フロー   △63,152百万円   △140,232百万円   △77,080百万円 財務活動によるキャッシュ・フロー   105,851百万円   13,027百万円   △92,824百万円 ⑥資本の財源及び資金の流動性に関する情報 (財務の基本方針) 当社グループは、財務構造の健全性の維持及び資金の効率的な調達・運用を基本方針として財務活動を行っており、取締役会がその状況を監督しています。資金調達については、自己資金に加え、金融機関からの借入、社債及びコマーシャル・ペーパー(電子CP)の発行等により行っています。また、資金の流動性の確保にあたっては、現金及び現金同等物の保有に加え、緊急時の資金調達手段の確保等を目的として、一部の取引金融機関との間でコミットメントライン契約を締結しています。 (資本の財源及び資金の流動性) 当社グループは、スペシャリティ化学企業としての成長を目指し、事業ポートフォリオの転換を進めるとともに、収益の安定化と資本効率の改善に取り組んでいます。市況依存度の高い事業構造から脱却し、収益性と安定性に優れたスペシャリティ事業へと事業ポートフォリオを転換することで、安定的にキャッシュ・フローを創出できる体制の構築を進めています。また、当社グループは、中長期的な視点に立ち、成長投資・株主還元・負債返済のバランスを踏まえた戦略的な資源配分を基本方針としています。 中期経営計画(6カ年)においては、営業キャッシュ・フロー4,600億円及び資産売却等による1,750億円のキャッシュインに加え、配分可能総額は約7,500億円となる見通しです。これらのキャッシュの使途としては、設備投資3,250億円、投融資1,350億円、研究開発850億円等の成長投資に重点的に充当するほか、株主還元1,000億円、負債返済650億円を予定しています。 成長投資については、資本効率を重視し、ROICが資本コスト(WACC)を上回る案件に厳選することで、投資の質を高める方針としています。また、これまで実施してきた大型投資(北米におけるC1ケミカル(DMC・EMC)プラント新設、ポリイミドフィルム・分離膜・セパレータの能力増強、ウレタンシステムズ事業の取得等)は、2026年度以降、順次投資の回収フェーズに移行するため、PMIや設備建設を着実に進めることで早期に収益貢献を最大化することに注力します。 株主還元については、安定配当を基本方針とし、株主資本配当率(DOE)をKPIとして累進配当を目指しており、2026年度以降はDOEを3.5%以上へ引き上げ、将来的には4.0%への引き上げを目指しています。 一方、有利子負債については、大型投資に伴い一時的に増加することが見込まれるものの、投資の回収により得られるキャッシュを負債返済に充当することで、適切な水準へコントロールしていく方針です。 財務の健全性については、D/Eレシオを0.6倍程度を目安としつつ、上限を1.0倍に抑制することを基本方針とし、財務規律を維持していきます。 (2)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成に当たり、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発資産・負債の開示、並びに報告年度における収益・費用の数値に影響を与える将来に関する見積り及び仮定が必要であり、過去の実績やその他の様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っています。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。

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