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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,085.45+319ドル円158.62-2NASDAQ26,241.86+142S&P 5007,680.46+49SOX 指数11,350.08+619/2終値

アイカ工業

Aica Kogyo Company, Limited4206 · Prime · 化学

化成品と建装建材の両輪で、建築現場から住宅設備までをカバーする総合建材メーカー。

概要

アイカ工業は、建築用化学品と化粧板を主力とする化学メーカーである。メラミン化粧板などの内装材や、接着剤・シーリング材を展開し、住宅・非住宅建築の仕上げ工程に必要な材料を幅広く供給する。2026年3月期の売上高計画は2518億円、営業利益291億円(利益率11.6%)と高い収益性を誇る。従業員数は5314人(連結)で、愛知県清須市に本社を置く。1962年に東京証券取引所に上場し、現在はプライム市場に所属する。

化成品と建装建材の二軸事業

アイカ工業の事業は「化成品」と「建装建材」の二つのセグメントで構成される。化成品セグメントは外装・内装仕上塗材、塗り床材、各種接着剤、有機微粒子などを扱い、建築現場の仕上げ工程に必要な化学製品を提供する。一方、建装建材セグメントはメラミン化粧板、化粧合板、室内用ドア、カウンター、収納扉、不燃化粧材、押出成形セメント板など、内装建材を中心に展開する。2026年3月期の販売実績では、化成品が1362億円(構成比54%)、建装建材が1155億円(46%)と拮抗している。両セグメントとも住宅市場だけでなく、オフィス、商業施設、工場などの非住宅市場にも強みを持つ。特に建装建材のメラミン化粧板は国内で高いシェアを占め、ブランド力を誇る。

高収益を支えるビジネスモデル

アイカ工業の収益性は業界平均を上回る。2026年3月期の営業利益率は11.6%と、化学品メーカーとしては高い水準である。その要因は、高付加価値製品への集中と、原材料の内製化にある。化成品セグメントでは、有機微粒子などの機能材料が高い利益率を稼ぎ出す。建装建材セグメントでは、メラミン化粧板の生産効率が高く、また化成品グループから原材料を供給されることでコスト競争力を維持している。国内市場が成熟する中、海外事業の拡大も成長ドライバーとなっている。化成品海外ではインドネシア、中国、ベトナムなどに生産拠点を持ち、現地需要を取り込む。一方、海外事業は中国不況や価格競争の影響で足元伸び悩み、2025年4月に「海外事業カンパニー」を新設して立て直しを図っている。

国内外に広がる生産・販売ネットワーク

同社は国内に名古屋工場(愛知県清須市)、甚目寺工場(あま市)、福島工場、広島工場、茨城工場、丹波工場、伊勢崎工場など複数の生産拠点を持つ。海外では、インドネシア、インド、ベトナム、タイ、中国、マレーシア、ニュージーランド、台湾などに子会社を配置し、現地生産・販売を行っている。特に東南アジアには多くの連結子会社があり、アイカインドネシア社(1974年設立)、アイカ・ラミネーツ・ベトナム社(2017年設立)、アイカ・アジア・パシフィック・ホールディング社(シンガポール)などを通じて地域に根差した事業を展開する。2024年11月にはタイのADBシーラント社に資本参加し、シーリング材分野を強化した。総資産3264億円、自己資本比率58.4%と財務体質も安定している。

グループ会社の連携とシナジー

アイカ工業グループは、アイカ工業株式会社を中心に51社の子会社と3社の関連会社で構成される。子会社は化成品と建装建材の両方にまたがり、相互に原材料や製品を供給し合う。例えば、化成品グループ会社が生産する樹脂を建装建材グループ会社のメラミン化粧板の原料として活用するなど、セグメント間のシナジーを追求している。また、西東京ケミックス、アイカハリマ工業、アイカインテリア工業など、M&Aで取得した子会社も多い。ガンツ化成や大日本色材工業を吸収合併し、生産拠点を拡大してきた。2025年4月には海外事業カンパニーを新設し、海外子会社間の連携強化と収益性改善を目指している。

業界の中での役割は建築材料・化成品メーカーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
2,518億円
営業利益
291億円
営業利益率
11.6%
純利益
185億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
化成品1,363億円54.1%93億円6.8%
建装建材1,155億円45.9%248億円21.5%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01建設・建築主力

建築物の内外装仕上げ材、塗り床材、各種接着剤などを製造・販売。住宅・非住宅建築の仕上げ工程に必要な材料を幅広く供給する。

主な製品・サービス4
外装・内装仕上塗材
建築物の外壁や内壁に使用される塗り仕上げ材で、意匠性と耐久性を両立。
塗り床材
床面に施工する塗床材料で、工場・倉庫・商業施設など様々な用途に対応。
各種接着剤
建築用から工業用まで多様な接着剤を提供。
有機微粒子
化成品原料となる微粒子で、塗料・接着剤などの機能性向上に寄与。

02建材・インテリア主力

メラミン化粧板、化粧合板、室内用ドア、カウンター、収納扉、不燃化粧材、押出成形セメント板などを製造・販売。住宅・商業施設の内装建材として広く使用される。

主な製品・サービス4
メラミン化粧板
メラミン樹脂で表面を被覆した化粧板で、耐摩耗性・耐熱性に優れ、キッチン天板や家具に使用。
化粧合板
表面に木目等の意匠を施した合板で、家具・造作材として利用。
室内用ドア
住宅や非住宅向けの室内ドアを製造・販売。
インテリア建材
カウンター、収納扉、不燃化粧材、押出成形セメント板などの内装建材。

製品と技術

メラミン化粧板と内装建材

アイカ工業の象徴的な製品がメラミン化粧板である。1960年に生産を開始し、以来、耐摩耗性・耐熱性に優れた表面材としてキッチン天板や家具、テーブルなどに広く使用されている。国内では高いシェアを持ち、高級感と耐久性を両立させた製品ラインナップが強み。また、化粧合板や室内用ドア、カウンター、収納扉などのインテリア建材も手掛け、住宅から商業施設まで幅広く採用される。近年は不燃化粧材や押出成形セメント板など、機能性建材のラインアップも拡充している。海外ではインド、ベトナム、タイでも生産し、現地の内装需要に応えている。

接着剤とシーリング材

化成品セグメントの中核をなすのが各種接着剤とシーリング材である。建築用から工業用まで幅広い接着剤を提供し、木工用、建築用、自動車用など多様な用途に対応。特にシーリング材は防水・気密性が求められる建築外装に不可欠で、アイカは高い信頼性を持つ。2024年にはタイのADBシーラント社を子会社化し、シーリング材の技術と販路を拡大した。また、塗り床材や外装・内装仕上塗材も化成品に含まれ、床材は工場や倉庫など産業施設で需要がある。有機微粒子は塗料や接着剤の機能性向上に寄与するスペシャリティ製品である。

塗り床材と有機微粒子

アイカ工業の化成品セグメントでは、外壁や内壁に使用される仕上塗材が重要な製品群である。外装用は耐候性・耐汚染性に優れ、内装用は意匠性と機能性を両立する。塗り床材は工場や商業施設の床面に施工され、耐久性と美観を提供する。また、有機微粒子は化成品原料として他社製品に供給され、塗料の隠蔽性や接着剤の強度向上に貢献。これらの製品は、化成品国内事業の収益源であり、原材料価格高騰の中で商品統廃合や適正価格設定により収益性改善を進めている。海外でもインドネシアや中国、ベトナムの工場で現地向けに製造されており、特にインドでは高成長が期待される。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

化学のなかでの位置

建材化学で堅調、高収益維持

アイカ工業は化学業界の中でも建材向け化学品で強みを持ち、営業利益率11%超と高い収益性を達成。同業のクラレや東洋紡と比較しても利益率で優位。売上高は緩やかに増加(FY24 2366億円→FY26 2518億円)。住宅・建築需要を背景に安定成長が期待されるが、国内市場に依存する面が強く、海外展開が課題。

強み

  • 営業利益率11%超と業界平均を大きく上回る収益性を維持。
  • 接着剤・塗料など建築向け化学品で高いシェアとブランド力。
  • 堅調な住宅需要を背景に売上高が緩やかに増加。
  • 独自の接着・塗装技術で差別化し、顧客満足度が高い。

課題

  • 海外売上比率が低く、国内建設投資の変動リスクを抱える。
  • 原油価格など原材料の変動が利益を圧迫する可能性。
  • 同業他社(クラレ等)との競争が激しく、差別化が課題。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

機能性化学の時価総額近傍。太字がアイカ工業

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
14208UBE3,740億円14.3倍
23401帝人3,497億円
34272日本化薬3,320億円12.9倍
44061デンカ2,862億円17.7倍
54043トクヤマ2,845億円12.8倍
64206アイカ工業2,819億円15.1倍
75384フジミインコーポレーテッド2,639億円27.0倍
84634artience2,544億円12.9倍
97826フルヤ金属2,455億円14.9倍
104095日本パーカライジング2,329億円15.0倍
116490PILLAR2,329億円24.0倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(機能性化学)に従っています。

会社の歴史

沿革 40件

愛知時計電機から派生した1936年の創業

アイカ工業の起源は1936年、愛知時計電機株式会社から航空機用点火栓や安全硝子、接着剤の事業を引き継いで設立された愛知化学工業株式会社である。本社は名古屋市南区に置かれた。当時は軍需関連が中心で、1944年には新川工場(現名古屋工場)を建設し、接着剤の生産を開始した。戦後は製紙事業にも進出したが、1949年に名古屋証券取引所に上場。1958年には点火栓事業を日本電装(現デンソー)に譲渡し、化学・建材専業への道を歩み始めた。その後、1960年にメラミン化粧板の生産を開始し、これが後に主力製品となる。1962年には東京証券取引所市場第二部に上場。1966年には社名をアイカ工業株式会社と改称し、同時にアイカインテリア工業(旧新星産業)に資本参加するなど、グループ化を進めた。

海外進出と上場(1968年~1986年)

1968年、アイカ中国(広島)を設立し、中国地方での販売拠点を強化。続いて1973年には萬代化学工業に資本参加、1974年にはインドネシアに合弁会社を設立し、初の海外生産拠点を得た。1984年にはプリント配線板事業に参入。1986年には東京証券取引所市場第一部に指定替えとなり、名古屋証券取引所でも第一部に上場した。この間、本社は1974年に名古屋市中区丸の内へ移転。製品ラインナップの拡充と共に、企業規模が拡大した。1971年には製紙事業から撤退し、化成品と建装建材に経営資源を集中した。

プリント配線板からの撤退とM&A(1984年~2014年)

1984年に開始したプリント配線板事業は、その後拡大するが、競争激化により2014年にRITAエレクトロニクスに事業譲渡し撤退。この間、2001年にはガンツ化成(大阪)に資本参加、2002年には大日本色材工業(東京)に資本参加し、後に吸収合併して丹波工場や茨城工場とした。また、2000年に本社を現在の清須市の名古屋工場所在地に戻した。2008年には西東京ケミックスに資本参加し、化成品事業を強化。国内でのM&Aにより生産拠点を拡充した。

グローバル展開の加速(2011年~2022年)

2011年、インドにアイカ・ラミネーツ・インディア社を設立。2012年にはシンガポールのダイネア・アジア・パシフィックを子会社化し、アジア統括拠点とした。2015年にはアイカSDKフェノール(群馬)に資本参加、後に伊勢崎工場として統合。2017年にはベトナムに生産会社を設立。2018年には台湾のエバモア・ケミカルに資本参加、タイにアイカ・アジア・ラミネーツ・ホールディングを設立し、東南アジアでのプレゼンスを一気に高めた。さらに2019年、ウィルソナート・タイ他を買収。2021年にはマレーシアのアドテック社に資本参加。2022年には東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、プライム市場に移行した。

新たな課題と海外事業カンパニーの設置(2023年~現在)

2023年度以降、中国不動産不況や価格競争の影響で海外事業の収益性が減衰した。これに対し、2025年4月に「海外事業カンパニー」を新設し、海外子会社間の連携強化とセグメント間シナジーの最大化を図っている。2024年11月にはタイのADBシーラント社に資本参加し、シーリング材分野を拡充した。国内では、2026年3月期に売上高2518億円、営業利益291億円を計画。住宅市場の回復や非住宅需要の底堅さを背景に、収益性改善と成長事業の創出に取り組んでいる。

年表40件を開く

1930年代

  • 1936年10月創業愛知時計電機株式会社より航空機用点火栓、航空機用安全硝子・強化硝子、接着剤の事業を引き継ぎ 愛知化学工業株式会社として設立、本社を愛知県名古屋市南区千年に置く。
  • 1939年7月本社を愛知県名古屋市港区熱田前新田に移転。

1940年代

  • 1944年3月新川工場(現:名古屋工場:愛知県清須市)を建設(生産品目:接着剤)。
  • 1945年11月本社を愛知県名古屋市中区南伊勢町に移転。
  • 1946年3月新川工場(現:名古屋工場)にて製紙の生産開始。
  • 1949年5月上場本社を愛知県名古屋市中区南桑名町に移転。名古屋証券取引所に株式上場。

1950年代

  • 1952年11月本社を愛知県名古屋市南区本星崎町に移転。
  • 1957年3月本社を愛知県西春日井郡新川町(現:愛知県清須市 名古屋工場所在地)に移転。
  • 1958年11月点火栓事業を日本電装株式会社に譲渡。

1960年代

  • 1960年1月新川工場(現:名古屋工場)にてメラミン化粧板の生産開始。
  • 1962年7月上場東京証券取引所市場第二部に株式上場。
  • 1966年3月甚目寺工場(現:愛知県あま市)を建設(生産品目:接着剤)。
  • 1966年6月社名をアイカ工業株式会社と改称。
  • 1968年2月新星産業株式会社-現社名:アイカインテリア工業株式会社(愛知県)に資本参加。(現:連結子会社)
  • 1968年4月住器建材製品の販売開始。
  • 1968年7月創業アイカ中国株式会社(広島県)を設立。(2002年10月吸収合併 現:広島工場)

1970年代

  • 1971年11月製紙事業から撤退。
  • 1973年2月萬代化学工業株式会社-現社名:アイカハリマ工業株式会社(兵庫県)に資本参加。(現:連結子会社)
  • 1974年3月合弁でアイカインドネシア社(インドネシア国)を設立。(現:連結子会社)
  • 1974年10月本社を愛知県名古屋市中区丸の内に移転。

1980年代

  • 1984年12月プリント配線板の生産開始。
  • 1986年5月上場東京証券取引所市場第一部に株式上場。名古屋証券取引所市場第一部に株式上場。
  • 1989年2月商号変更決算期を11月30日から3月31日に変更。

1990年代

  • 1999年6月福島工場(福島県岩瀬郡鏡石町)を建設(生産品目:化成品)。

2000年代

  • 2000年9月本社を愛知県西春日井郡新川町(現:愛知県清須市 名古屋工場所在地)に移転。
  • 2001年3月M&Aガンツ化成株式会社(大阪市)に資本参加。(2012年4月吸収合併 現:丹波工場)
  • 2002年11月M&A大日本色材工業株式会社(東京都)に資本参加。(2005年4月吸収合併 現:茨城工場)
  • 2008年10月西東京ケミックス株式会社(東京都)に資本参加。(現:連結子会社)

2010年代

  • 2011年6月アイカ・ラミネーツ・インディア社(インド国)を設立。(現:連結子会社)
  • 2012年12月ダイネア・アジア・パシフィック・ホールディング社-現社名:アイカ・アジア・パシフィック・ホールディング社(シンガポール国)に資本参加。(現:連結子会社)
  • 2014年4月プリント配線板の製造・販売事業をRITAエレクトロニクス株式会社に譲渡。
  • 2015年9月M&AアイカSDKフェノール株式会社(群馬県)に資本参加。(2017年10月吸収合併 現:伊勢崎工場)
  • 2015年10月アイカテック建材株式会社(東京都)に資本参加。(現:連結子会社)
  • 2017年12月アイカ・ラミネーツ・ベトナム社(ベトナム国)を設立。(現:連結子会社)
  • 2018年1月本社を愛知県名古屋市中村区名駅に移転。エバモア・ケミカル・インダストリー社(台湾)に資本参加。(現:連結子会社)アイカ・アジア・ラミネーツ・ホールディング社(タイ国)を設立。(現:連結子会社)
  • 2018年3月アイカ・アジア・パシフィック・ホールディング社がタイ・ケミカル・コーポレーション社-現社名:アイカタイケミカル社(タイ国)に資本参加。(現:連結子会社)
  • 2019年12月ウィルソナート・タイ社-現社名:アイカウィルソナート・タイ社(タイ国)、ウィルソナート上海社-現社名:アイカウィルソナート上海社(中国)、他2社に資本参加。(現:連結子会社)

2020年代

  • 2021年4月アイカ・アジア・パシフィック・ホールディング社がアドテック社-現社名:アイカアドテック社(マレーシア国)に資本参加。(現:連結子会社)
  • 2022年4月証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行、名古屋証券取引所の市場第一部からプレミア市場に移行。
  • 2024年11月アイカ・アジア・パシフィック・ホールディングス社がADBシーラント社(タイ国)に資本参加。(現:連結子会社)

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は3つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    収益性の改善と成長加速

    4つのマーケット(化成品国内/海外、建装建材国内/海外)ごとに課題を認識し、メリハリのある投資配分と事業ポートフォリオ見直しにより収益性を高め、成長スピードを加速させる。特に海外事業では2025年4月に「海外事業カンパニー」を新設し、セグメント間シナジーを最大化する。

  2. 02

    成長事業の創出・育成

    中長期的な視点で社会課題解決や未開拓市場への進出に注力し、化成品・建装建材ともにバランスよく成長事業を創出する。化成品では機能材料事業や海外事業に、建装建材では床・天井市場でのブランド確立と海外展開に取り組む。

  3. 03

    気候変動対応と健全な経営基盤の構築

    中期経営計画「Value Creation 3000 & 300」に基づき、気候変動対応や人的資本への投資など、持続的な成長と企業価値向上に向けた経営基盤を強化する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で5,314人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は817万円で、9期前と比べて+26.3%平均年齢は41.0歳、平均勤続年数は16.0年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月3,349
2018年3月3,850
2019年3月64739.015.03,920
2020年3月65239.015.04,781
2021年3月64440.016.04,796
2022年3月68240.016.04,949
2023年3月69040.016.04,963
2024年3月71041.016.05,007
2025年3月78141.016.05,250522
2026年3月81741.016.05,314548

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率3.7%
縦線は目安の30%
男性育休取得率83.3%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)81.1%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社26(国内 5 / 海外 21、うち連結子会社 20) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
本社・工場 — アイカ広東社(中国肇慶市)7,696百万円
化成品
本社・工場 — エバモア・ケミカル・インダストリー社(台湾南投市)6,979百万円
化成品
本社・工場 — アイカ南京社(中国南京市)5,577百万円
化成品
本社・工場 — アイカ・ラミネーツ・ベトナム社(ベトナム国ドンナイ省)3,321百万円
建装建材
名古屋工場、名古屋R&Dセンター — 愛知県清須市2,977百万円
建装建材
本社・工場 — アイカタイケミカル社(タイ国 サムットプラカーン県)2,408百万円
化成品
甚目寺工場、甚目寺R&Dセンター — 愛知県あま市2,285百万円
化成品
本社・工場 — アイカハリマ工業㈱(兵庫県加西市)2,074百万円
建装建材
本社・工場 — アイカインドネシア社(インドネシア国 西ジャワ州)1,925百万円
化成品、建装建材
本社・工場 — アイカウィルソナート 上海社(中国上海市)1,921百万円
建装建材
ほか25件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    アイカインテリア工業㈱
    愛知県小牧市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    アイカハリマ工業㈱(注)3
    兵庫県加西市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    西東京ケミックス㈱
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    アイカテック建材㈱(注)3
    東京都練馬区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    アイカインドネシア社(注)2
    インドネシア国西ジャワ州 · 連結子会社
    議決権48.7%
  • 海外
    テクノウッド社(注)4
    インドネシア国西ジャワ州 · 連結子会社
    議決権87.3%
  • 海外
    昆山愛克樹脂有限公司
    中国昆山市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    瀋陽愛克浩博化工 有限公司(注)2
    中国瀋陽市 · 連結子会社
    議決権50.0%
  • 海外
    アイカ・ラミネーツ・インディア社(注)3、4
    インド国 ニューデリー市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    アイカ・アジア・パシフィック・ホールディング社(注)3
    シンガポール国 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    アイカドンナイ社(注)4
    ベトナム国 ホーチミン市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    アイカバンコク社(注)4
    タイ国 サムットプラカーン県 · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社14社を開く
  • アイカハチャイ社(注)4タイ国 ソンクラー県51%
  • アイカ広東社(注)3、4中国肇慶市100%
  • アイカ福建社(注)3、4中国福建省100%
  • アイカインドリア社(注)4インドネシア国 ジャカルタ州51%
  • アイカ ニュージーランド社(注)4ニュージー ランド国ニュープリマス市100%
  • アイカ南京社(注)3、4中国南京市100%
  • アイカタイケミカル社(注)3、4タイ国 サムットプラカーン県100%
  • アイカアドテック社(注)3、4マレーシア国 セランゴール州100%
  • ADBシーラント社(注)3、4タイ国 サムットプラカーン県51%
  • アイカ・ラミネーツ・ベトナム社(注)3、4ベトナム国 ドンナイ省100%
  • アイカ・アジア・ラミネーツ・ホールディング社(注)3タイ国 バンコク市100%
  • エバモア・ケミカル・インダストリー社(注)3台湾 南投市50%
  • アイカウィルソナート・タイ社(注)3、4タイ国 サムットサーコーン県100%
  • アイカウィルソナート上海社(注)3、4中国 上海市100%
国際子会社 (GLEIF登録 1社)
  • INAICA LAMINATES INDIA PRIVATE LIMITED

国際的な法人識別子 (LEI) の親子関係データ。金融取引を行う子会社が中心で、全子会社の一覧ではありません。

公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    量子・AIハイブリッド技術のサイバー・フィジカル開発事業量子・AIアプリケーション開発・実証高次リサイクルシステム構築を志向する解体性接着技術開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2023-12-26
    1,210万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は2,518億円営業利益291億円前期と比べると増収増益で、売上が+1.2%、利益が+6.2%。

売上高
+1.2%
2,518億円
営業利益
+6.2%
291億円
純利益
+9.5%
185億円
営業利益率
11.6%
前期比 +0.5%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高2,900億円2,518億円
営業利益348億円291億円
純利益195億円185億円
1株あたり配当¥144¥144

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は714億円、営業利益は92億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+31.0%、営業利益は+76.9%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q6134
2024年1Q545529.531
2024年2Q5886210.543
2024年3Q6168113.149
2024年4Q61728
2025年2Q1,20113110.989
2025年4Q1,28614311.180
2026年2Q1,21413311.094
2026年4Q1,30415812.191
2027年1Q7149212.947

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は1,014億円から2,518億円へ2.5倍に増えた。直近期の営業利益率は11.6%。売上は2期、純利益は3期の連続増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月1,01412676
2014年3月1,41114782
アイカSDKフェノール株式会社(群馬県)に資本参加。(2017年10月吸収合併 現:伊勢崎工場)
2015年3月1,438159101
2016年3月1,501164100
アイカ・ラミネーツ・ベトナム社(ベトナム国)を設立。(現:連結子会社)
2017年3月1,516184111
本社を愛知県名古屋市中村区名駅に移転。エバモア・ケミカル・インダストリー社(台湾)に資本参加。(現:連結子会社)アイカ・アジア・ラミネーツ・ホールディング社(タイ国)を設立。(現:連結子会社)
2018年3月1,637196120
2019年3月1,914212133
2020年3月1,915213127
2021年3月1,746184108
2022年3月2,145218131
2023年3月2,421221101
2024年3月2,366261151
2025年3月2,48727428711.0169
2026年3月2,51829130111.6185

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高2,518億円のうち、営業利益として残るのは291億円11.6%。営業外の損益と税金を反映した純利益は185億円、売上の7.3%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金71.7%1,806億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金16.7%421億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益11.6%291億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
28.3%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+4.3pt
11.6%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+2.0pt
7.3%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+3.3pt
10.2%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
5.7%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
7.6%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが88億円、投資CFが−275億円で、差し引きのフリーCFは−187億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は546億円で、売上の2.6ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月95−183−24−88190
2014年3月112−49−1963238
2015年3月131−1−19130352
2016年3月146−70−4876374
2017年3月183−33−46150476
2018年3月164−79−7485489
2019年3月133−81−7652454
2020年3月182−168−6214406
2021年3月197−98−9299412
2022年3月117−83−1134450
2023年3月199−91−94108479
2024年3月285−76−112209596
2025年3月268−111−168157625
2026年3月88−275108−187546

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は3,264億円。このうち返さなくてよい自己資本が2,073億円で、自己資本比率は58.4%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月1,19385034368.6
2014年3月1,31894437469.2
2015年3月1,4701,07239870.2
2016年3月1,5341,12540970.4
2017年3月1,6461,19744969.8
2018年3月1,8961,32657064.7
2019年3月1,9101,36154966.2
2020年3月2,0641,46260263.1
2021年3月2,0741,50556965.0
2022年3月2,4041,62777760.4
2023年3月2,5001,58191958.1
2024年3月2,7471,76598258.9
2025年3月2,8811,89798360.2
2026年3月3,2642,0731,19158.4

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
592億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
1,472億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
181億円
在庫として抱えている分
負債合計
1,191億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
92
/ 100
安定性自己資本比率39 / 40
収益力営業利益率23 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

化学 203社との比較

同じ化学の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率203社中46位あたり、逆に低いのは自己資本比率203社中117位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
10.2%/中央値 6.9%
P25 4.5%P75 9.9%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
11.6%/中央値 7.3%
P25 4.3%P75 10.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
58.4%/中央値 63.4%
P25 50.5%P75 73.9%
売上成長率前期からの売上の伸び
1.3%/中央値 2.2%
P25 -1.8%P75 5.4%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.5%/中央値 2.7%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥4,170で、1年前と比べて+14.2%過去52週の値幅のなかでは92%の位置にある。

¥4,170-0.7%1ヶ月+6.8%1年+14.2%時価総額2,819億円
過去52週の値幅
安値¥3,340高値¥4,238

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)15.1倍
PER (会社予想)13.5倍
PBR1.36倍
配当利回り3.45%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は8月4日から急騰し、8月10日に4206円の高値をつけた後、8月14日は4128円と前日比0.58%安。それでも25日移動平均線3819円を約8.1%上回り、上昇トレンドは継続中。52週高値4238円に接近しており、あと約2.7%に迫る。出来高は8月4日・5日に78万株・87万株と膨らみ、短期資金の流入を示唆。RSIは76.81と過熱域で、高値圏での変動に注意。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 75/100)

予想PERは13.4倍と同業界平均の18.77倍を下回り、PBRも1.35倍と同業界平均の1.44倍を下回っています。ROEは10.2%で、自己資本利益率は良好です。配当利回りは3.49%と同業界平均の2.63%を上回り、株主還元も充実しています。売上高と営業利益は堅調に増加しており、収益基盤は安定しています。ただし、配当性向は50.6%と高く、今後の増配余地は限定的かもしれません。割安だが、成長鈍化リスクには注意が必要です。

指標この会社業種平均
PER (実績)15.1倍17.8倍
PER (予想)13.5倍
PBR1.36倍1.41倍
ROE10.2%7.4%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

投資論点は、住宅着工の低迷などの建設市場の減速懸念と、海外展開や新製品による成長のバランス。強気派は、安定した売上と営業利益率約11%を評価し、リフォーム需要や非住宅分野の開拓が成長を支えるとみる。また、配当利回り3.49%も魅力。一方、弱気派は、国内の建設需要の先行き不透明感や、原材料価格の上昇が収益を圧迫するリスクを指摘。PER約15倍と割安感はあるものの、成長鈍化が続けば評価も低下しうる。

プラスに働く材料7
  • 安定した業績

    売上高は2,500億円前後で安定し、営業利益も増加傾向

  • 海外展開の可能性

    アジアを中心に需要拡大の余地がある

  • 高い配当利回り

    配当利回り3.49%と株主還元が手厚い

  • 2026年3月期営業益291億円、前期比+17億円通年影響

    売上高2,518億円、営業利益291億円。前期274億円から17億円増益。

  • 営業利益率11.02%→11.56%に改善通年影響

    2025年3月期11.02%から2026年3月期11.56%へ0.54ポイント改善。

  • 予想PER13.4倍、実績14.97倍より割安不定影響

    実績PER14.97倍に対し予想PER13.4倍。PBR1.35倍と併せ割安感。

  • 配当利回り3.49%、株主還元が下支え継続影響

    配当利回り3.49%。株価は1年で14.84%上昇も、利回り面の安心感。

マイナスに働く材料7
  • 建設市場の減速

    国内の住宅着工減少が需要に影響する可能性

  • 原材料高の影響

    原油や化成品原料の価格変動が利益を圧迫

  • 成長の伸び悩み

    売上高の成長率は近年鈍化傾向にある

  • 売上高増収率が+5.1%から+1.2%へ減速通年影響

    2026年3月期売上高2,518億円。増収額は31億円で、前期の121億円から大幅縮小。

  • ROE10.2%にとどまりPBR1.35倍継続影響

    ROE10.2%は2桁前半。PBR1.35倍で資本効率改善が鈍く、評価拡大は限定的。

  • 株価1年で14.84%上昇、短期的過熱不定影響

    株価は4,128円で1年間に14.84%上昇。割安修正が進み、目先は反動も。

  • 純利益の増益率は+9.5%と小幅通年影響

    純利益は前期169億円から185億円へ16億円増。利益成長は続くが加速は乏しい。

次の決算で確かめる点
売上高成長率
市場拡大の有無を確認するため
営業利益率
収益性の維持・改善を見るため
海外売上高比率
海外市場の開拓状況を示すため

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり144で、前期から+9.5%いまの株価に対する利回りは3.45%。増配か配当維持が5年続いている。

年間配当
¥144
1株あたり
配当利回り
3.45%
いまの株価に対して
配当性向
50.6%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
5年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月8559.0
2018年3月928.258.8
2019年3月10312.057.0
2020年3月1062.965.3
2021年3月1060.067.3
2022年3月1081.959.0
2023年3月1090.966.5
2024年3月1122.851.3
2025年3月12612.553.7
2026年3月1389.550.6

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥144

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ11,723人。区分でいちばん多いのは金融機関34.3%。グループ会社や銀行などの安定株主が48.5%を占め、残る51.5%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
金融機関39.438.337.736.534.934.3
外国法人23.424.423.425.123.126.5
個人・その他16.917.420.220.322.622.6
事業法人19.418.516.815.615.714.3
自己株式3.43.35.35.37.16.3
証券会社0.91.41.92.53.72.4

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト 信託銀行株式会社(信託口)15.31
02株式会社日本カストディ銀行(信託口)8.46
03アイカ工業取引先持株会3.73
04アイカ工業株式保有会2.44
05株式会社日本カストディ銀行(信託口4)2.32
06STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)2.30
07住友生命保険相互会社(常任代理人 株式会社日本カス トディ銀行)1.95
08大日本印刷株式会社1.91
09SG/UCITS V/INV (常任代理人 香港上海銀行東京支店)1.73
10JP MORGAN CHASE BANK 385781 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.14

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近1
  • 2026-05-12
    みずほ証券 株式会社
    新規の大量保有報告
    0.47%
    -0.67pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+151%、1株純資産は14期で+138%。直近期のROEは10.2%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月1181,2639.714.724.3
2014年3月1271,4059.518.131.9
2015年3月1561,58110.417.929.3
2016年3月1531,6549.415.534.8
2017年3月1691,7609.917.359.0
2018年3月1841,88010.121.458.8
2019年3月2041,93710.718.157.0
2020年3月1951,9949.915.965.3
2021年3月1652,0648.124.267.3
2022年3月2012,2249.414.959.0
2023年3月1572,2706.919.366.5
2024年3月2372,5299.915.751.3
2025年3月2662,76210.112.453.7
2026年3月2963,01010.212.250.6

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

13名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は13名。2026/3期の役員報酬は総額345百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約9倍にあたる。

氏名役職年齢
小野勇治代表取締役会長70
海老原健治代表取締役/ 社長執行役員59
大村信幸取締役/ 専務執行役員 海外事業カンパニー長62
岩塚祐二取締役/ 常務執行役員 建装・建材カンパニー長59
蟹江浩嗣取締役69
清水綾子取締役54
森良二取締役(常勤監査等委員)66
宮本正司取締役(監査等委員)70
山本光子取締役(監査等委員)69
花村総一郎38
野口葉子取締役51
深谷玲子取締役(監査等委員)53
残りの役員1名を開く
氏名役職年齢
森亮太42

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)4881584228972
社外取締役434349
取締役(社内)1222222

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容733字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、当社(アイカ工業株式会社)、子会社51社及び関連会社3社により構成されており、化成品、建装建材の製造及び販売を国内外のグループ各社が相互協力のもとに密接に連携し、化成品、建装建材の開発、生産及び販売活動を行っております。 事業の内容と当社、子会社及び関連会社の当該事業における位置づけ、ならびにセグメントとの関連は次のとおりであります。 事業区分   主要製品   主要な会社 化成品   外装・内装仕上塗材、塗り床材、 各種接着剤、有機微粒子、他   当社、西東京ケミックス㈱、 アイカインドネシア社、昆山愛克樹脂有限公司、 瀋陽愛克浩博化工有限公司、 アイカ・アジア・パシフィック・ホールディング社、 アイカドンナイ社、アイカハチャイ社、 アイカ広東社、アイカインドリア社、 アイカニュージーランド社、アイカ南京社、 アイカアドテック社、アイカタイケミカル社、 ADBシーラント社、エバモア・ケミカル・インダストリー社 建装建材   メラミン化粧板、化粧合板、 室内用ドア、インテリア建材、 カウンター、収納扉、不燃化粧材、 押出成形セメント板、他   当社、アイカインテリア工業㈱、アイカハリマ工業㈱、 アイカテック建材㈱、 アイカインドネシア社、テクノウッド社、 マイカラミネート社、 アイカ・ラミネーツ・インディア社、 アイカ・ラミネーツ・ベトナム社、 アイカ・アジア・ラミネーツ・ホールディング社、 アイカウィルソナート・タイ社、アイカウィルソナート上海社 上記の事業区分・主要製品と、別記セグメント情報における事業区分・主要製品とは同一であります。 以上述べた事項を、事業系統図によって示すと次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題2,975字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 本項に記載した将来や想定に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。 (1)経営方針 当社グループは、「挑戦と創造」を社是とし、「共生の理念のもと、たえざる革新により新しい価値を創造し、社会に貢献していく」ことを経営理念に掲げ、その下に「経営方針」「サステナビリティ方針」「行動規範」「アイカ10年ビジョン」「中期経営計画」「単年度会社方針」を定めています。 「経営方針」は、以下の7項目で構成されており、様々な戦略の策定における基盤、指針となっています。 1. 化学とデザイン 化学とデザインの力で独創性のある商品をつくり、豊かな社会の実現に貢献します。 2. グループシナジー 技術・素材連携やチャネル活用を追求し、グループシナジーを創出します。 3. No.1 事業分野や地域におけるNo.1商品を拡充します。 4. グローバル 海外における生産・販売拠点と人材の充実を図り、グローバル市場で持続的な成長を目指します。 5. 人材と組織 人材を最も重要な経営資源と捉え、相互理解と成長を通じ、活力あふれる人材・組織を形成します。 6. コンプライアンス経営 法令や社会秩序を守り、公正で透明性の高いコンプライアンス経営を実践します。 7. 安心・安全への約束 ステークホルダーとのコミュニケーションを重視し、「信頼される品質の確保」や「環境に配慮した事業活動」を推進します。 (2)経営環境 当連結会計年度の当社グループを取り巻く経営環境は、日本国内においては、雇用・所得環境の改善などを背景に景気は緩やかな回復基調で推移しました。アジア・オセアニア地域の経済につきましては、東南アジアにおいては内需の底堅さが見られるものの国・地域により力強さを欠き、中国では不動産不況の長期化により景気回復の遅れが続きました。また、為替・金利変動の影響や米国の通商政策に加え、中東情勢の緊迫化に伴う原材料の調達難および価格高騰への影響などにより、国内外ともに先行きは不透明な状況が続きました。 国内建設市場においては、住宅市場では、改正建築基準法の施行に伴う駆け込み需要の反動減や建設費の高騰などにより、新設住宅着工戸数は前年を下回りました。非住宅市場では、ホテルなどの新設着工床面積が増加したものの、オフィス、倉庫・工場、医療福祉施設などが減少し、前年を下回りました。 翌連結会計年度の当社グループを取り巻く経営環境は、国内経済は、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調が続くことが期待されるものの、物価上昇や金利動向に加え、中東情勢の緊迫化に伴う影響などにより、先行きは極めて見通しづらい状況です。 国内建設需要につきましては、住宅着工は前年度における改正建築基準法の施行に伴う駆け込み需要の反動減が落ち着き回復すると見込まれ、非住宅建設市場は企業の設備投資を背景に底堅く推移することが予想されるものの、原材料の調達難や価格高騰の影響が懸念されます。 アジア・オセアニア地域の経済につきましては、インドをはじめとする一部地域においては高い成長が期待されるものの、中国における不動産不況の長期化や、中東情勢の緊迫化に伴う原材料の調達難や価格高騰などにより、収益への影響が懸念されます。 このような環境の中、当社グループでは引き続き中期経営計画「Value Creation 3000 & 300」の方針に基づき、収益性の改善、成長事業の創出・育成、および気候変動対応や人的資本をはじめとした健全な経営基盤の構築に取組み、当社グループの持続的な成長とより一層の企業価値向上に努めてまいります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ①収益性の改善(2023~2025年度の進捗状況) 化成品国内・化成品海外・建装建材国内・建装建材海外の4つのマーケットにおけるそれぞれの課題を認識した上で、メリハリの効いた投資配分を行うとともに、適時適切に事業ポートフォリオを見直し、中期経営計画およびアイカ10年ビジョンの財務目標の達成に向けてさらに収益性を高めつつ、成長スピードを加速させます。 化成品国内は、市場が成熟している上、近年の原材料価格の高騰により、収益性・成長性に課題がありましたが、商品統廃合、適正な売価設定などにより改善傾向です。化成品海外は、2023年度は高付加価値商品の拡大により収益性が改善したものの、2024年度以降は設備投資に伴う減価償却費の増加および中国不況や価格競争の激化などにより収益性が減衰しています。 建装建材国内は、当社の収益の柱ですが、高付加価値商品の伸長によりさらに収益性を拡大しています。建装建材海外は、東南アジアでの成長、生産効率の向上により、持続的に収益性・成長性を拡大しています。 ②収益性の改善(今後の方策) 当社グループは、中期経営計画において収益性の改善を最重要課題と位置付けております。最終年度についてもすべての事業において、一層の収益性向上に取り組んでまいります。 特に海外事業(化成品海外・建装建材海外)では足元で伸び悩みが見られることから、再び成長を加速させるための体制強化として、2025年4月に「海外事業カンパニー」を新設しました。今後は、海外においてもメラミン化粧板の原材料を化成品グループ会社から建装建材グループ会社に供給するなど、セグメント間シナジーの最大化を図り、収益性の改善に一層注力してまいります。 ③成長事業の創出・育成 企業の持続的な成長のためには、中長期的な視点で成長事業を創出・育成していく必要があります。社会課題の解決や未開拓市場への進出にも注力し、化成品・建装建材ともにバランスよく成長事業を創出し、持続的な成長基盤を構築していきます。 化成品セグメントにおいては、国内木工・家具市場の縮小などの課題を克服するため、成長事業と位置付けている機能材料事業および海外事業に注力しています。創業以来培ってきた接着・接合技術を応用し、成長が見込める市場への進出を進めています。 機能材料の国内事業では、UV硬化型樹脂がディスプレイの保護材や粘接着剤として幅広く採用されており、新規採用の増加を背景に安定した成長を続けています。 また、海外事業では、現地のさまざまなニーズに対応した高付加価値商品を開発・提供するほか、成長投資を有効に活用しながら投資効果やグループシナジーの最大化を図り、さらなる成長を目指します。 建装建材セグメントにおいては、メラミン化粧板国内シェアNo.1メーカーとして培ってきた知見を最大限に活用しつつ、市場の変化に柔軟に対応し、ニーズに即してポートフォリオを組み替えながら国内外ともに成長していきます。 国内では、建設市場の縮小を見据え、木工・家具用のメラミン化粧板を壁用のセラールに応用して成功した経験を活かしながら、近年進出した床・天井市場でブランドを確立し、高収益ビジネスを拡大します。海外では、経済発展に伴い高意匠化・高品質化が進むアジア市場に対して、日本の技術を展開することで、事業拡大を図ります。
事業等のリスク8,519字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであり、事業等のリスクについてはこれらに限られるものではありません。 (1)世界経済の変動に関するリスク 当社グループは、グローバルに事業を展開しており、連結ベースでの海外売上高比率は約5割に達しております。また、生産・調達のグローバル化も進んでおります。そのため、事業活動を行っている、または原材料を調達している各国、各地域において、景気、物価等の経済状況の変動や、予期しない法令・税制・規制の変更、天変地異や労務問題、戦争、政変、テロ、経済摩擦等の地政学リスクに伴う需要の減少や事業活動の停止等が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。合わせて、特定国による急激な関税措置の導入といった通商政策の変更や保護主義的な政策の導入により貿易摩擦が激化した場合、当社グループのサプライチェーンに直接的・間接的に影響が及び、製品コストの上昇や市場アクセスの制限を招き、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。 このような状況に対処するため、外部の第三者機関等を通じて経済状況、各国の政治状況等をモニタリングするとともに、本社と各海外統括会社が連携支援し、各国、各地域のリスク関連情報や各国法規制動向の把握及び分析を行い、各国、各地域における個々のリスクが顕在化する兆候を早期に把握するよう努めております。また、海外統括会社を通じた現地ガバナンスの強化、ローカル経営人材やローカルパートナーの活用をしております。 (2)市場ニーズ・顧客ニーズの変化に関するリスク 当社グループが事業展開を行う、化成品、建装建材の各セグメントや各国、各地域においては、多数の競合会社が存在しております。また、市場ニーズ及び顧客ニーズが多様化しており、求められる製品は常に変化し続けています。この競争の激化やニーズの変化への対応の遅れにより、販売シェアの低下や販売価格の低下、滞留在庫の増加等が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 このような状況に対処するため、オリジナル性の高い技術開発を進め、安全・安心・健康・省エネルギー・環境等に配慮し、市場ニーズや顧客ニーズにマッチした競争力のある新製品の開発を推進しております。また、依存市場の分散化を図るべく、コア技術の応用やM&A等を活用して、他用途への展開、他地域への進出等に注力しております。更に、次世代要素技術の蓄積・創出のために産官学連携を活性化するとともに、M&A・提携による技術の共有化と活用、ステークホルダーとの関係強化による技術・営業人材の育成、組織としての技術開発力の強化を通じて、大型新製品開発を推進しております。 (3)特定の事業分野への依存度に関するリスク 当社製品は、最終製品ではなく部材に特化しているとともに、幅広い分野に浸透しているため、当社グループの業績は、特定の市場環境による大きな影響を受けにくくなっております。ただし、当社製品の中で売上構成比の高い建装建材部門の製品は、主に日本国内の住宅、店舗、公共施設等の建設及び改修において使用されております。また、化成品部門における外装・内装仕上塗材、塗り床材についても国内の建設資材として使用されております。このため、日本国内の住宅、店舗、公共施設等の建設需要及び改修需要が減少した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 このような状況に対処するため、建装建材部門では既存製品の競争力を維持しつつ、主力である木工・家具にとどまらず、壁・床・天井など空間をトータル提案できる製品を育成することで新しい市場、新しい用途を開拓し、持続的な成長を目指しています。また、非建築分野向け事業である機能材料事業への経営資源の投入に注力し、建設需要及びリフォーム・改修需要に左右されない体質へと転換していきます。機能材料事業では、好調な伸びが見込まれる自動車・エレクトロニクス・日用品の市場をターゲットに、ホットメルト・UV樹脂・ウレタン樹脂・高機能フィルムといった育成製品を投入して飛躍的成長を目指しております。 (4)企業買収等の資本提携に関するリスク 当社グループは、事業の拡大や収益性向上の有効な手段の一つとして企業買収等の資本提携を積極的に実施しております。企業買収等の資本提携の実施後に当社グループが認識していない問題が明らかになった場合や、買収先企業や提携先企業を取り巻く事業環境が著しく変化し期待された利益やシナジー効果が得られなかった場合には、発生したのれんについて減損損失が計上される可能性があります。その結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 このような状況に対処するため、買収対象企業や提携先企業に対する入念な調査や価値評価、取締役会での十分な審議、契約の締結等を実施しております。また、外部の専門家を適宜起用するとともに、案件執行能力を備えた社内の人材育成にも努めております。投資後は、各企業の業績等を分析し、情報の共有化を図り、シナジーの最大化や問題点の早期対処に努めております。 (5)主要原材料の価格変動、供給不足に関するリスク 当社グループは、コストダウンと調達の安定性のバランスを念頭において事業を行っておりますが、中東情勢をはじめとする地政学リスクの高まりに伴う原油・ナフサ価格等の高騰や原材料の需給バランスの不均衡等により主要原材料価格や燃料価格の高騰が進んだ場合、及び供給メーカーの統廃合、方針転換やプラントトラブル、被災等により特定原材料の調達が困難となり生産活動に支障をきたした場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 このような状況に対処するため、国内外の複数社購買の更なる推進、取引先とのコミュニケーション、グループ間の連携等を図り、安定的な供給体制の構築に努めております。また、不測の事態発生時には、グループを挙げて代替品の確保や調達ルートの変更等に迅速に取り組み、供給責任の履行に努めております。 (6)製品・サービスの品質、製造物責任に関するリスク 当社グループは、国際的な品質マネジメントシステム規格であるISO9001に従って各種製品を製造・出荷しておりますが、全ての製品について欠陥が無く将来クレームが発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償保険に加入しておりますが、万一、製造物責任賠償保険で充分に填補できない製品の欠陥による損失が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 このような状況に対処するため、開発・設計段階における社内試験を充実することに加え、必要に応じて外部の第三者機関による試験を行い、製品の品質を維持し、欠陥の発生を最小限にするとともに、不具合のある製品の流出防止策を講じております。 (7)知的財産の流出、他社権利の侵害に関するリスク 当社グループが保有する知的財産が外部へ流出した場合や不正に利用された場合、または見解の相違等により意図せず他社の知的財産を侵害したと判断された場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 このような状況に対処するため、知的財産の情報管理を徹底するとともに、当社技術の適切な特許登録を実施し、流出や不正利用防止を図っています。また、製品開発においては事前の調査を徹底し、他社の特許を侵害しないよう対策を講じております。 (8)その他事業に関するリスク ① 設備の改廃、用地の制限に関するリスク 当社グループの事業運営においては、多種多様な工場用地・機械・設備・ユーティリティを使用しております。突然の設備故障により生産停止等が発生した場合、また、借地使用の延長契約が進まない事態になった場合、生産量の減少や修繕コスト・移転コストの増加等で、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 このような状況に対処するため、日頃から設備メンテナンスに注力し、不意の故障を予防し、借地に関する交渉窓口との円滑なコミュニケーションを図り、また、必要な投資を行い、生産活動に支障をきたすことのないよう取り組んでおります。 ② 物流網の能力不足、物流費の高騰に関するリスク 日本国内においては、ドライバーの労働環境の改善や労働人口の減少に伴う人手不足の深刻化により物流需給がひっ迫しています。また、国内・海外ともに、昨今の中東情勢の緊迫化を背景とした燃料価格の高騰、人々のライフスタイルの変容による物流量の増加、コンテナ不足、運輸・物流業界におけるストライキ、予期しない法令・税制・規制の変更、天変地異、事故、経済摩擦等により物流網が混乱するケースが頻発しています。このような背景から、当社グループの原材料や製品の輸送手段が不足する、あるいは物流コストが大幅に上昇するなどし、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 このような状況に対処するため、国内においては、協力企業の拡充、ITシステムの活用、物流拠点の拡充等を行い、輸送業務の最適化を図っております。また、代理店システムが構築されており、市中在庫が各代理店に分散して存在し、リスク分散機能を担っています。海外においては、グループ各社での情報共有、原材料の確保協力等を行っております。効率的な輸送方法と在庫の最適化を追求し物流コストを抑制するとともに、多様な輸送手段を確保し製品供給責任を果たしてまいります。 ③ 納期管理に関するリスク 当社グループは、販売先からの受注に対して定められた契約に基づいて納品するように対応しております。しかしながら、競業企業の生産能力の変化等の影響を受け、供給能力を超えた受注を抱え、納期遅延等が発生した場合には、対応に多額の費用負担が生じる、あるいは社会的信用が低下することにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 このような状況に対処するため、販売部門、生産部門、物流部門において適切な生産管理と情報の共有化を図り、納期遅延等が発生しないよう努めております。 (9)財務・税務等に関するリスク ① 取引先の信用に関するリスク 当社グループは、国内外の様々な企業と取引をしております。取引先の財政状態の悪化や経営破綻、後継者問題による廃業等が発生した場合、予期せぬ貸倒損失の発生、販売機会の損失等が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 このような状況に対処するため、信用リスクに応じた取引限度額の設定、担保や保証の取り付け、引当金 の設定等の対策を実施しております。また、取引条件は定期的な信用調査を基にリスクを勘案して設定するよう努めております。更に、当社グループの売上は国内外多数の顧客に分散しておりますが、更なる分散化 を図るべく、コア技術の応用やM&A等を活用して、他用途への展開、他地域への進出等に注力しております。 ② 財務・税務に関するリスク 当社グループは、事業展開を行っている各国の税法に準拠し適正な納税を行っておりますが、税務申告における税務当局との見解の相違等により、追加での税負担が生じる可能性があります。また、グループ会社間の取引価格に関しては、各国の移転価格税制や関税法の観点から適切な取引価格となるように注意を払っておりますが、税務当局または税関当局との見解の相違等により、取引価格が不適切であるとの指摘を受け追加の税負担が生じる可能性があります。これらの税務上の指摘が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 このような状況に対処するため、外部専門家の助言による移転価格文書の整備を行い、各拠点と情報交換し各国の税制改正の情報を事前に把握し影響を見極め、問題の発生を回避することに努めております。 ③ 為替相場の変動に関するリスク 当社グループが行っている製品の販売及び投資活動等のうち、外国通貨建ての取引については、外国為替の変動による影響を受けることがあります。こうした外国為替のリスクを一定程度まで低減するよう為替予約等によるヘッジ策を講じておりますが、必ずしも完全に回避できるものではありません。また、当社は海外に多くのグループ会社が存在しており、各社の財務諸表を円貨に換算する際に、為替変動により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 このような状況に対処するため、先物為替予約を締結しリスクを軽減し、単一の通貨による変動影響を可能な限り減らすため、ポートフォリオの最適化に努めております。 (10)大規模災害や事故の発生に関するリスク 想定外の大規模災害や事故、感染症の流行等が発生した場合、事業所の機能停止、原材料調達の遅延、製造設備の損壊等の被害が、事業活動の継続に影響を及ぼし、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 このような状況に対処するため、危機管理規程に基づき、大規模災害や事故、感染症の流行等により重要な事業を中断させないこと、また万一、事業活動が中断した場合においても残存する能力で目標復旧時間までに重要な事業を再開させることを目的に、事業継続計画(Business Continuity Plan:BCP)を策定し、緊急時の対応を即座に行えるよう準備・訓練するとともに、複数購買や生産拠点の複数化、大規模地震に備えた耐震工事、水害に備えた浸水対策工事等を行いできるだけ影響が少なくなるように努めております。 (11)気候変動・環境保全に関するリスク ① 環境保全に関するリスク 化成品、建装建材各セグメントの製品を製造する過程で使用される原材料の中には、人の健康や生態系に影響を与える物質も含まれております。また、処理委託した産業廃棄物が適正に処理されないことも想定されます。万一、当社グループの事業活動に起因する環境汚染が発生した場合には、対応に多額の費用負担が生じる、あるいは社会的信用が低下することにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 このような状況に対処するため、環境保全に係る法規制を遵守し、ISO14001を基に環境マネジメントシステムを構築し、環境負荷の低減に取り組むとともに、土壌汚染、水質汚染等の環境汚染防止に取り組んでおります。 ② 気候変動に関するリスク 気候変動にともない、(1)予想を超えるような台風や洪水、猛暑等の気象災害が発生した場合には、事業所の機能停止、製造設備の損壊等の被害により事業活動の継続に影響を及ぼす可能性があります。また、平均気温の上昇、降雨量の変化による水資源への影響等が徐々に進行した場合、当社グループがおかれる事業環境が変化し、運用コストの増加につながる可能性があります。一方で、(2)低炭素社会への移行の状況により、ステークホルダーから温室効果ガス削減製品の要請が増大し、新規技術導入での設備投資額の増加、原材料価格の上昇が引き起こされる可能性も想定されます。気候変動の緩和に向けた規制が強化され、それに適切に対処できなかった場合、操業規制を受け、新たな税負担や、再生可能エネルギーへのシフトに伴う費用、生産設備の高効率化に伴う設備投資額の増加等につながる可能性もあります。それらは、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 このような状況に対処するため、上記(1)の気候変動に伴い物理的に発生するリスクに対しては、「BCP分科会」により、分析・モニタリング・予防対策の推進・取締役会への報告を行っております。また、上記(2)の低炭素社会移行に伴うリスクに対しては、サステナビリティ推進委員会の内部組織として設置した「気候変動問題対応分科会」で温室効果ガス排出量の削減策について検討・実行し、その進捗を取締役が参加する「サステナビリティ推進会議」で半期に一度報告することに加え、社長が参加する「開発テーマ会議」において気候変動に関するテーマを取り扱い、商品の低炭素化を図ることで、中長期的視点で本リスクへの対策を講じております。 (12)人的資本に関するリスク <人材確保・育成に係るリスク> 当社グループが持続的に事業を発展させるためには、製造、販売、開発、経営、IT等、それぞれの分野で専門知識に精通した人材やマネジメント能力に優れた多様な人材を確保し、継続的に育成していくことが必要となります。また、海外事業を更に展開していくうえでは、国内外の優秀な人材を確保し、日本と海外とを結ぶグローバル人材を育成する必要性が高まっています。しかしながら、特に日本国内においては少子高齢化に伴う労働人口の減少等もあり、必要な人材を継続的に獲得するための競争は厳しく、人材獲得や育成が計画通りに進まないことにより当社グループの事業活動が制限される場合があります。また、経済発展が著しい海外においては、人材獲得市場における競争が高まっています。それら人材確保・育成に係る状況は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 このような状況に対処するため、日本においては新卒採用に加えキャリア採用を積極的に進めるとともに、人事・教育制度を充実させ、職場環境を整備し、多様な社員が活躍できる仕組みづくりに努めています。海外においては、ローカル人材を積極的に登用するとともに、各国の労働慣行を尊重し、権限と義務を明確にすることで高いモチベーションが維持できる環境づくりに努めています。 <人体に影響を及ぼすリスク> 当社グループで、設備やオペレーションに起因した労働災害が発生したり、作業環境が悪化し健康被害が発生した場合には、社員の心身の健康に影響を及ぼし、労働生産性の低下や人材流出につながり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 このような状況に対処するため、従業員の安全と健康を最優先に考え、労働安全衛生活動や健康経営に継続的に取り組んでいます。 (13)情報システムに関するリスク 当社グループは、事業遂行に関連し、多くの個人情報や機密情報を有しているほか、様々なシステムやネットワークを利用しています。悪意のある第三者によるサイバー攻撃、ウイルスによる処理機器の事故が発生した場合、情報の流出・漏洩・改ざん、ランサムウェアのような悪意のあるプログラムの侵入が発生する可能性があります。また、天災等によるシステムインフラの停止等が発生した場合、重要な業務の停止や遅延が発生する可能性があります。このような事態が発生した場合、対応に多額の費用負担が生じ、あるいは社会的信用が低下することにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 このような状況に対処するため、「アイカグループ情報セキュリティ基本原則」の遵守、情報管理規程による社内ルールの徹底、システムの二重化、データバックアップシステム構築等により、情報漏洩対策及び重要な業務の停止リスクの低減に努めております。 (14)コンプライアンスに関するリスク 当社グループは、事業展開をするうえで各国の法律、許認可等さまざまな法的規制の適用を受けています。これら法令等の改正や規制の強化により、当社グループの事業活動が制限される、あるいは遵守するためのコストが増加する場合があります。また、法令等に違反した場合や社会規範に反した行動等により、法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁を受け、またはこれらに加え社会的信用が低下することで、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 このような状況に対処するため、当社グループは 「アイカグループ行動規範」において、各国・各地域の法令等を遵守し、人権尊重、環境への配慮、腐敗防止など、高い倫理観にもとづく行動を徹底することを定め、予期せぬ損失や信用の低下を防止すべく、役員・従業員に対する研修や規定の策定・周知を通じコンプライアンス意識の向上を図り、法令や社会規範に反した行為等の発生可能性を低減するよう努めています。
経営成績の分析 (MD&A)8,025字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 <資産> 当連結会計年度末における流動資産は193,293百万円となり、前連結会計年度末に比べ13,738百万円増加いたしました。これは主に預け金が16,953百万円増加したことによるものであります。固定資産は133,141百万円となり、前連結会計年度末に比べ24,638百万円増加いたしました。これは主に関係会社株式が17,979百万円、投資有価証券が5,598百万円増加したことによるものであります。 この結果、総資産は、326,435百万円となり、前連結会計年度末に比べ38,377百万円増加いたしました。 <負債> 当連結会計年度末における流動負債は90,770百万円となり、前連結会計年度末に比べ27,995百万円増加いたしました。これは主に短期借入金が28,929百万円増加したことに対し、支払手形及び買掛金が3,085百万円減少したことによるものであります。固定負債は28,365百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,193百万円減少いたしました。これは主に繰延税金負債が2,386百万円増加したことに対し、転換社債型新株予約権付社債が6,938百万円、長期借入金が2,616百万円減少したことによるものであります。 この結果、負債合計は、119,136百万円となり、前連結会計年度末に比べ20,802百万円増加いたしました。 <純資産> 当連結会計年度末における純資産合計は207,298百万円となり、前連結会計年度末に比べ17,575百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が9,994百万円(親会社株主に帰属する当期純利益が18,533百万円及び剰余金の配当が8,538百万円)、その他有価証券評価差額金が3,449百万円、為替換算調整勘定が1,955百万円増加したことによるものであります。 この結果、自己資本比率は58.4%(前連結会計年度末は60.2%)となりました。 <売上高> 当連結会計年度の売上高は251,764百万円となり、前連結会計年度と比べ1.2%増加いたしました。 <売上総利益> 経営資源の効率的な活用に一層の努力を続けるとともに、グループ一丸となって業務改革を推進し、生産効率の向上に努めました。この結果、売上総利益は71,236百万円となり、前連結会計年度と比べ4.9%増加いたしました。 <販売費及び一般管理費、営業利益> 販売費及び一般管理費は、給料及び賞与やその他等の増加により、1,595百万円増加し、42,093百万円となりました。この結果、営業利益は29,143百万円となり、前連結会計年度と比べ6.3%増加いたしました。 <営業外収益、営業外費用、経常利益> 営業外収益は848百万円増加の3,445百万円、営業外費用は1,115百万円増加の2,452百万円となりました。この結果、経常利益は30,136百万円となり、前連結会計年度と比べ5.1%増加いたしました。 <税金等調整前当期純利益、親会社株主に帰属する当期純利益> 税金等調整前当期純利益は30,136百万円となり、前連結会計年度と比べ10.6%増加いたしました。 また、法人税、住民税及び事業税が1,400百万円増加の9,750百万円となったことから、親会社株主に帰属する当期純利益は18,533百万円となり、前連結会計年度と比べ9.7%増加いたしました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、7,844百万円減少し、54,606百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるネットキャッシュ・フローは、8,776百万円の資金増加(前連結会計年度は26,751百万円の資金増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が30,136百万円(同27,250百万円)、減価償却費が8,392百万円(同8,122百万円)等の増加要因があったことに対し、預け金の増加16,953百万円、仕入債務の減少3,989百万円(同2,050百万円の減少)及び、法人税等の支払額8,786百万円(同9,305百万円)等の減少要因があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるネットキャッシュ・フローは、27,474百万円の資金減少(同11,121百万円の資金減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出7,687百万円(同8,265百万円)、関係会社株式取得による支出17,996百万円等の減少要因があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるネットキャッシュ・フローは、10,774百万円の資金増加(同16,790百万円の資金減少)となりました。これは主に、短期借入金純額の増加28,731百万円(同81百万円の減少)等の増加要因があったことに対し、配当金の支払額8,534百万円(同7,428百万円)、自己株式の取得支出6,000百万円(同4,000百万円)等の減少要因があったことによるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) (百万円)   前年同期比(%) 化成品   116,577   97.2 建装建材   79,436   106.9 合計   196,014   100.9 (注)金額は売価換算値によっており、セグメント間の内部振替後の数値によっております。 b.受注実績 当社グループは主として見込み生産を行っているため、記載すべき事項はありません。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) (百万円)   前年同期比(%) 化成品   136,262   98.3 建装建材   115,502   104.9 合計   251,764   101.2 (注)セグメント間の取引については相殺消去しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループは、化成品セグメントにおいては、人々の暮らしや社会インフラを支える建設分野向け樹脂の高付加価値化を進めつつ、自動車・日用品・電子材料など非建設分野で成長していくことを目指し、建装建材セグメントにおいては、木工家具市場ならびに、壁・床・天井・加工品への事業領域拡大で空間全体への提案力を高めつつ、ジャパンテクノロジーの海外展開を推進し、国内外で成長することを目指しております。 2017年4月には、創立90周年を迎える2026年度に目指すべき姿「アイカ10年ビジョン」を策定し、売上高3,000億円、経常利益300億円、ROE10%以上、海外売上高比率45%以上といった長期目標を掲げております。 2023年度からは、2027年3月期を最終年度とする中期経営計画「Value Creation 3000 & 300」に取り組んでおります。その基本方針は、「収益性の改善」、「成長事業の創出・育成」、「健全な経営基盤の構築」です。財務面においては、化成品・建装建材の両セグメントで、付加価値の向上と適正な投資配分を行い、市場特長と投下資本に応じた利益率水準を目指しております。また、成長が見込めるマーケットや、当社の強みを発揮できるマーケットへ積極的に成長投資を行い、持続的成長を牽引できる新たな収益の柱を創出・育成しております。さらに、財務健全性の維持、資本効率の向上、株主還元の重視、この3つのバランスを取りつつ、グループ資本配分を最適化し、企業価値の向上を目指しております。資本コストを上回るROE・ROICを創出して株主価値向上のためのエクイティ・スプレッドを獲得することを目指し、株主還元と投資計画を支える稼ぐ力(営業キャッシュ・フロー)の向上に努めております。非財務面では、特に「気候変動対応」、「人的資本投資」に注力することで、持続的な成長とより一層の企業価値向上に努めております。具体的な目標と現在の状況は、以下の通りであります。 項目   前中期経営計画   中期経営計画 「Value Creation 3000 & 300」 2023年3月期 実績   2024年3月期 実績   2025年3月期 実績   2026年3月期 実績   2027年3月期 目標※1 財務   売上高   2,420億円   2,366億円   2,486億円   2,517億円   2,800億円 経常利益   220億円   261億円   286億円   301億円   320億円 AS商品売上高 ※2※3   193億円   217億円   241億円   272億円   290億円 海外売上高比率   51.2%   47.8%   48.0%   45.8%   50%以上 ROE   6.9%   9.9%   10.1%   10.2%   10%以上 ROIC   8.1%   8.9%   9.6%   8.8%   9%以上 非財務   GHG※4排出量削減(Scopel+2)   150,671t-CO2 ※5   2023年3月期比 1.8%削減   2023年3月期比 8.6%削減   2023年3月期比 15.1%削減見込 ※6   2023年3月期比 15%以上 環境投資額   -   2.9億円   4.4億円 (2年累計7.3億円)   6.1億円 (3年累計13.4億円)   4年累計20億円 人的資本投資額※3   8.7億円   9.9億円   11.4億円 (2年累計21.3億円)   11.9億円 (3年累計33.2億円)   4年累計40億円 エンゲージメント スコア   3.9ポイント   -※7   3.97ポイント   -※7   4.0ポイント以上 ※1 中期経営計画策定時から変更しております。 ※2 AICA Solution 商品の略。様々な社会課題を解決する商品 ※3 アイカ工業単体 ※4 温室効果ガス(Greenhouse Gas)の略称 ※5 数値の集計精度の向上のため、数値を遡及して修正 ※6 第三者保証取得前 ※7 2年に一度の実施のため実績なし 当連結会計年度の実績は以下のとおりであります。 当連結会計年度の当社グループを取り巻く経営環境は、日本国内においては、雇用・所得環境の改善などを背景に景気は緩やかな回復基調で推移しました。アジア・オセアニア地域の経済につきましては、東南アジアにおいては内需の底堅さが見られるものの国・地域により力強さを欠き、中国では不動産不況の長期化により景気回復の遅れが続きました。また、為替・金利変動の影響や米国の通商政策に加え、中東情勢の緊迫化に伴う原材料の調達難および価格高騰への影響などにより、国内外ともに先行きは不透明な状況が続きました。 国内建設市場においては、住宅市場では、改正建築基準法の施行に伴う駆け込み需要の反動減や建設費の高騰などにより、新設住宅着工戸数は前年を下回りました。非住宅市場では、ホテルなどの新設着工床面積が増加したものの、オフィス、倉庫・工場、医療福祉施設などが減少し、前年を下回りました。 このような経営環境の下、当社グループは、中期経営計画「Value Creation 3000 & 300」の方針に基づき、収益性の改善、成長事業の創出・育成、健全な経営基盤の構築などを推進いたしました。 この結果、当連結会計年度の業績は、売上高251,764百万円(前年同期比1.2%増)、営業利益29,143百万円(同6.3%増)、経常利益30,136百万円(同5.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益18,533百万円(同9.7%増)となりました。 また、1株当たり当期純利益は296.48円(同30.12円増)、ROEは10.2%(同0.1ポイント増)、海外売上比率は45.8%(同2.2ポイント減)となりました。 なお、財政状態につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態および経営成績の状況」に記載のとおりであります。 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については次のとおりであります。なお、セグメント間の内部売上は除いております。 (化成品セグメント) 接着剤系商品は、国内においては、木工・家具用接着剤や繊維・塗料用アクリルエマルジョン、梱包用のホットメルトなどが好調に推移し、売上が前年を上回りました。海外においては、ベトナム、ニュージーランドなどで売上が伸長しましたが、中国における市場低迷などにより、売上が前年を下回りました。 建設樹脂系商品は、塗り床材「ジョリエース」が前年の大型受注案件の反動減により低調に推移しましたが、外装・内装仕上げ塗材「ジョリパット」の販売がマンション向けなどで増加したことに加え、外壁タイルの剥落防止工法「タフレジンクリアガード工法」がマンション、ホテル、医療福祉施設の改修需要を獲得したことにより好調に推移し、売上がわずかに前年を上回りました。 非建設分野への取り組みとして注力している機能材料事業は、国内においては、化粧品用の有機微粒子などが低調に推移しましたが、電子材料用の高機能フィルム「ルミアート」が好調に推移し、売上が前年を上回りました。海外においては、スポーツシューズ用のウレタン樹脂などが低調に推移し、売上が前年を下回りました。 この結果、売上高は136,262百万円(前年同期比1.7%減)、営業利益(配賦不能営業費用控除前)は9,330百万円(同0.0%減)となりました。 (建装建材セグメント) メラミン化粧板は、国内においては、非住宅市場の改修需要を獲得したことにより、売上が前年を上回りました。また、新規市場開拓に向けた戦略商品として注力している床材「メラミンタイル」も着実に売上を伸ばすことができました。海外においては、中国における市場低迷などにより、売上が前年を下回りました。 ボード・フィルム類は、前期にラインナップを拡充した粘着剤付化粧フィルム「オルティノ」が好調に推移しましたが、汎用的なポリエステル化粧合板やシート合板が低調に推移したことから、売上が前年を下回りました。 メラミン不燃化粧板「セラール」は、オフィス、店舗、ホテルなどでの需要を獲得するとともに高付加価値商品の採用が拡大し、売上が前年を上回りました。なかでも、高意匠メラミン不燃化粧板「セラール セレント」は市場認知が拡大し、住宅ではキッチンや洗面空間に加えてリビングでの採用が増え、非住宅ではオフィスのエントランスやトイレなどに加えて店舗での採用が増え、売上が大幅に伸長しました。また抗ウイルスメラミン不燃化粧板「セラールウイルテクトPlus」は抗ウイルスと消臭の機能が評価され、医療福祉施設や店舗などの非住宅市場での需要を獲得しています。 不燃建材は、アクリル樹脂系塗装けい酸カルシウム板「ルナライト」が教育施設、店舗、工場などで好調に推移し、市場のニーズに応えたサイズが採用されており、売上が前年を上回りました。 住器建材は、造作風洗面化粧台「スマートサニタリー」が好調に推移し、売上を伸ばすことができました。「スマートサニタリー」は、オーダーメイドのような高い自由度と意匠性が好評を博しており、お施主さまのショールームへの来場も増加しています。使い勝手の良い「シームアンダー深型ボウル」やデザイン性の高い「間接照明付きフレームレスミラー」などの新アイテムを追加しており、さらなる成長が期待できます。 この結果、売上高は115,502百万円(前年同期比4.9%増)、営業利益(配賦不能営業費用控除前)は24,803百万円(同10.1%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの当連結会計年度末の借入金残高は38,590百万円でありますが、営業活動によるキャッシュ・フローや現金及び現金同等物の残高を考慮すると、将来必要とされる成長資金及び有利子負債の返済に対し、当面充分な流動性を確保しております。また、2022年4月において2027年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債を発行しております。 なお、当社グループのこれらの資金需要につきましては、主に営業活動によるキャッシュ・フローによって賄っております。また、事業活動を円滑に行うための資金調達に際しては、事前に充分な検討を加え、低コストで安定的な資金の確保を重視しており、今後において資金需要が発生する場合に備えております。 また、キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ・のれん及び無形資産(顧客関連資産等)の減損 減損の兆候を判断するにあたっては、損益実績及び将来利益計画を用いております。 のれん及び無形資産(顧客関連資産等)を計上する法人各社については、減損の兆候を識別し、減損損失の認識の判定を行った結果、減損が必要と判断された場合、または年次で実施される減損テストにおいて、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、帳簿価額の減少額は減損損失として認識しております。なお、回収可能価額は主として使用価値によって算定しております。 事業環境の悪化により収益性が当初の想定を下回る場合や保有資産の市場価額等が下落する場合には、回収可能価額が低下し損失が発生する可能性があります。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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