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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

網屋

4258 · Growth · 情報・通信業

サイバーセキュリティ製品とサービスを自社開発し、ログ管理とネットワーク運用の自動化で中堅・中小企業のセキュリティ課題を解決する総合プロバイダ。

概要

網屋は1996年に設立されたサイバーセキュリティの総合プロバイダである。東京都中央区に本社を置き、2021年12月に東証マザーズ(現グロース市場)に上場。従業員数252名。データセキュリティとネットワークセキュリティの2事業を柱とし、自社開発のログ管理製品「ALog」シリーズやクラウド型ネットワークサービス「Network All Cloud」を提供する。2025年12月期の売上高は59億円、営業利益は11億円に達する。

データセキュリティとネットワークセキュリティの二軸

網屋の事業は大きく二つに分かれる。データセキュリティ事業は、自社開発のログ管理製品「ALog」シリーズを核とし、データの内部不正防止やサイバー攻撃の自動検知を実現する。内訳として、ソフトウェアライセンス販売を行うセキュリティプロダクト事業、運用代行サービス「セキュサポ」を提供するセキュリティサービス事業、人材育成を担うセキュリティ教育事業がある。一方、ネットワークセキュリティ事業は、クラウド型の「Network All Cloud」サービスによるネットワーククラウド事業と、個別設計のインテグレーション事業から成る。各事業ともに自社開発製品をベースに、サブスクリプション型のリカーリング収益を重視している。

リカーリング収益を成長基盤とするビジネスモデル

網屋は売上高成長率とARR(年間定期収益)を重要な経営指標に据える。2025年12月期の売上高は前期比24.5%増の59億円、営業利益は同99.8%増の11億円と急拡大した。特にデータセキュリティ事業では「ALog Cloud」のクラウド版リリースにより、売り切り型から月額利用料への移行を推進。ネットワークセキュリティ事業でもサブスクリプション売上が堅調に推移する。両セグメントともリカーリング比率を高め、安定収益基盤の構築を進めている。また、セキュリティサービス「セキュサポ」は低料金で包括的な対策を提供し、中堅・中小企業のセキュリティ人材不足を解決する役割を担う。

中堅・中小企業を主なターゲットとする市場戦略

網屋は大手企業に比べて予算や人材が限られる中堅・中小企業を主要な顧客層と位置付ける。サイバー攻撃の脅威が高まる中、同社の「ALog Cloud」や「セキュサポ」は導入・運用の簡便さと低コストを強みとする。販売チャネルは、富士通やNetAppなどのハードベンダー、ディストリビュータを通じた間接販売が主力。ネットワークセキュリティ事業では直接販売とOEM提供も行う。2025年にはNTTドコモビジネスと資本業務提携を結び、「ALog」を同社のセキュリティ統合サービスに組み込むなど、大手通信事業者との連携も拡大している。

業界の中での役割はサイバーセキュリティ製品・サービスの提供にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
59億円
営業利益
11億円
営業利益率
18.6%
純利益
8億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

事業別の売上と利益

2025/12
事業売上構成比利益利益率
ネットワーク セキュリティ 事業35億円58.3%10億円28.6%
データ セキュリティ 事業25億円41.7%10億円40.0%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01データセキュリティ主力

自社開発のALogシリーズなどで、企業のITシステムから出力されるログを収集・変換・分析し、内部不正防止やサイバー攻撃の自動検知を支援。セキュリティ対策を包括的に代行する「セキュサポ」や、セキュリティ教育も提供。中堅・中小企業のセキュリティ人材不足と予算制約に対応する。

主な製品・サービス2
ALogシリーズ世界シェア首位
特許取得のログ自動変換技術により、あらゆる機器のログを統一フォーマットに変換し、収集・分析を自動化するセキュリティ製品。内部不正防止やサイバー攻撃の検知に活用。
セキュサポ
ALogシリーズを活用し、サイバー攻撃の監視、脆弱性診断、相談窓口、有事対応、サイバー保険などを月額固定料金で提供する包括的セキュリティサービス。

02ネットワークセキュリティ主力

企業のネットワークインフラをクラウドから構築・運用する「Network All Cloud」や、顧客個別の要件に応じたオーダーメイドのネットワーク設計・構築(インテグレーション)を提供。ゼロトラストネットワークに対応し、建設業や多店舗チェーン、医療機関などで利用される。

主な製品・サービス2
Network All Cloud
企業のLAN/WAN環境をクラウドからリモートで構築・運用するSaaS型サービス。ゼロトラストネットワークに対応し、拠点への出向なしでICT環境を維持できる。
インテグレーションサービス
顧客個別のニーズに合わせたオーダーメイドのネットワーク(LAN/WAN)を設計・構築。医療機関向け院内LANの設計ノウハウが特徴。

製品と技術

「ALog」シリーズ:ログ自動変換とAI解析のSIEM

網屋の主力製品「ALog」シリーズは、サーバやネットワーク機器から出力される多様な形式のログを自動収集・変換・分析するSIEM(セキュリティ情報イベント管理)製品である。最大の特徴は特許取得済みの「ログ自動変換技術」にあり、機器ごとに異なるログ形式を統一フォーマットに変換し、分析作業を簡素化する。2024年にはSIEM製品としてリニューアルし、「AIリスクスコアリング」機能を標準搭載。AI解析によりサイバー攻撃や内部不正を自動検知する。2025年には国産SIEMでNo.1を獲得し、累計契約実績は6,000件超。オンプレミス版のほか、クラウド版「ALog Cloud」も提供し、中堅・中小企業への導入障壁を下げている。

「Network All Cloud」:ゼロトラスト対応のクラウドネットワーク

「Network All Cloud」は、企業内のネットワーク機器をクラウドからリモート管理するSaaS型サービスである。従来は現地出向が必要だったネットワーク構築・運用を遠隔で実現し、工事現場や多店舗チェーンなど開設・撤収の多い業種で採用されている。特徴はゼロトラストネットワークへの対応で、PCにエージェントを導入し、場所を問わず安全なインターネット通信を提供する。これにより社内ネットワークへのトラフィック集中を解消する。構成要素としてクラウドVPN「Verona」やクラウド無線LAN「Hypersonix」を含み、2023年にはSASE(Secure Access Service Edge)対応の「Verona SASE」をリリース。契約実績は5,000件超に達する。

「セキュサポ」:包括的なセキュリティ運用代行サービス

「セキュサポ」は、2022年に開始されたクラウドCSIRT(コンピュータセキュリティインシデント対応チーム)サービスである。同社の「ALog」シリーズが収集したログデータを基に、サイバー攻撃や内部不正の監視を24時間体制で実施。脆弱性診断、セキュリティ相談窓口、インシデント発生時の対処、サイバー保険までも月額固定料金で一括提供する点が特徴である。自社製品を自社エンジニアがリモート運用することで低料金を実現し、セキュリティ人材不足に悩む中堅・中小企業を主なターゲットとする。2023年にはISO/IEC 27017認証を取得し、クラウドサービスとしての信頼性を高めている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 世界シェア首位ALogシリーズログ製品領域で高い市場占有率を保有データセキュリティ

有価証券報告書(2025/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

セキュリティ特化で内需依存、成長軌道

同社は情報・通信業界において、セキュリティソリューションに特化した独立系ベンダーとして位置づけられる。売上高は2023/12期の36億円から2025/12期には59億円へ急成長し、営業利益率も10%超から18%へ改善している。同業のVRAIN Solutionやソラコムも成長中だが、同社は高い収益性と成長率を両立。内需依存度が高いため国内景気の影響を受けやすい一方、セキュリティ需要の拡大を背景に市場での存在感を高めている。

強み

  • サイバーセキュリティに特化し、独立系として顧客に中立な提案が可能。
  • 売上高2年間で1.6倍、営業利益率18%超と高成長・高収益を両立。
  • サブスクリプションモデルや保守契約によりストック収益が堅調。
  • クラウド型サービスのため大規模な設備投資不要でROEが高い。

課題

  • 売上のほとんどが国内向けで、日本経済の減速時に影響を受けやすい。
  • セキュリティ専門人材の需要が高く、採用・育成コストが上昇。
  • 大手セキュリティ企業や新興企業との競争激化で価格競争に直面。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字が網屋

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
13843フリービット405億円11.5倍
24725CAC Holdings401億円9.2倍
3135AVRAIN Solution399億円61.3倍
4545Aトランヴィア397億円
5590Aギフティグループ386億円42.6倍
64258網屋372億円41.1倍
73989シェアリングテクノロジー371億円24.6倍
89441ベルパーク367億円7.2倍
99405朝日放送グループホールディングス366億円8.2倍
104375セーフィー365億円79.0倍
114826CIJ361億円16.9倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 42件

ネットワーク構築会社として創業した1996年

1996年12月、東京都港区六本木に企業LAN/WANネットワークの設計・構築を目的として株式会社網屋が設立された。創業時の事業はネットワークインテグレーションが中心であり、この時点ではセキュリティ製品の開発は行っていなかった。1998年には本社を中央区日本橋蛎殻町に移転し、事業拡大の基盤を整えた。翌1999年には米国Lucent社のIPアドレス管理ツール「QIP」の販売を開始し、ネットワーク管理分野での知見を蓄積する。この時期のネットワーク構築ノウハウが、後のクラウド型ネットワークサービスやセキュリティ事業の土台となった。

データセキュリティ事業へ参入した2005年

2005年9月、網屋はサーバアクセスログ製品「ALog ConVerter」を開発・販売開始し、データセキュリティ事業に参入した。これは、ネットワーク構築事業で培った顧客基盤にセキュリティソリューションを追加する転機となった。2006年にはNetAppやEMCのストレージ向け、2010年にはデータベース向けに製品を拡充。同時に、2006年5月には「ALog ConVerter for NetApp/EMC」、2010年5月には「ALog ConVerter for Database」を販売し、ログ管理の適用範囲を広げた。このシリーズが後に同社の主力製品に成長する。

クラウドVPNでネットワークセキュリティを開始した2010年

2010年11月、網屋はクラウドVPNサービス「Verona」の販売を開始し、ネットワークセキュリティ事業を立ち上げた。これは従来のネットワーク構築事業をクラウド型に進化させたもので、リモートアクセス市場の拡大を見据えた戦略だった。2012年には「Verona V-Client」をリリースし、2013年にはクラウド無線LANサービス「Hypersonix」を追加。「Verona」は同年に日本テレワーク協会の優秀賞を受賞した。2013年には「ALog ConVerter」が経済産業大臣表彰を受けるなど、両事業の認知度が高まった。これらのクラウドサービスは後の「Network All Cloud」ブランドに統合される。

「Network All Cloud」による統合と上場

2017年8月、網屋は統合ログ製品「ALog EVA」をリリースし、ログ管理領域を強化。同年10月にはクラウドリモートアクセス「V-Client α」を開始した。2018年10月、サービス全体の総称を「Network All Cloud」とし、トータルソリューションとして販売開始。これによりクラウド型ネットワークサービスがブランド化された。2020年に米国Ubiquiti社のUnifiシリーズ販売を開始し、ラインアップを拡充。2021年12月、東京証券取引所マザーズ市場に上場し、資金調達と知名度向上を果たした。上場時の市場区分はグロース市場へ2022年4月に移行している。

M&Aと提携で事業基盤を拡充した2022年以降

2022年、網屋はクラウドCSIRTサービス「セキュサポ」を開始し、セキュリティサービス事業を本格化。和歌山セキュリティセンターや幕張セキュリティセンターを開設し、監視体制を強化した。2023年には株式会社グローブテック・ジャパンを100%子会社化、グローバルセキュリティエキスパートと資本業務提携を結び、セキュリティ教育事業を拡大。2025年にはNTTドコモビジネスと資本業務提携し、「ALog」を同社の統合ネットワークサービスに提供。同年、株式会社ASネットワークセキュリティの株式取得で子会社化を進め、事業領域を広げた。売上高は2025年12月期に59億円まで成長している。

年表42件を開く

1990年代

  • 1996年12月創業東京都港区六本木に企業LAN/WANネットワークの設計・構築事業を行う「株式会社網屋」を設立
  • 1998年6月事業拡大のため、東京都中央区日本橋蛎殻町へ本社を移転
  • 1999年1月米国Lucent社のIPアドレス管理ツール「QIP「を販売開始(2016年8月 販売終了)

2000年代

  • 2005年9月サーバアクセスログ製品「ALog ConVerter」を開発・販売開始。データセキュリティ事業を開始
  • 2006年2月事業拡大のため、東京都中央区新川へ本社を移転
  • 2006年5月「ALog ConVerter for NetApp/EMC」を販売開始

2010年代

  • 2010年5月「ALog ConVerter for Database」を販売開始
  • 2010年11月クラウドVPNサービス「Verona」を販売開始。ネットワークセキュリティ事業を開始
  • 2011年6月大阪営業所を開設
  • 2012年6月創業台湾網屋股份有限公司を設立
  • 2012年7月リモートアクセス「Verona V-Client」を販売開始
  • 2013年2月「Verona」が日本テレワーク協会主催のテレワーク推進賞の「優秀賞」を受賞
  • 2013年9月クラウド無線LANサービス「Hypersonix」を販売開始
  • 2013年10月経済産業省/内閣府/総務省の情報化月間推進会議で、「ALog ConVerter」が「経済産業大臣表彰」を受賞
  • 2015年8月事業拡大のため、東京都中央区日本橋浜町に本社を移転
  • 2017年8月M&A統合ログ製品「ALog EVA」を販売開始
  • 2017年10月クラウドリモートアクセス「V-Client α」を販売開始
  • 2018年10月サービス全体の総称を「Network All Cloud」とし、トータルソリューションとして販売開始
  • 2019年10月AI機能を搭載した「ALog V8」をリリース

2020年代

  • 2020年5月米国Ubiquiti社のネットワーク製品「Unifiシリーズ」を販売開始
  • 2020年7月研究開発施設として北海道大学構内にさっぽろ研究所を開設
  • 2020年11月台湾網屋股份有限公司を事業集約のため清算
  • 2021年12月上場東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所マザーズ市場からグロース市場に移行 クラウドCSIRTサービス「セキュサポ」を販売開始
  • 2022年7月和歌山県白浜町に「和歌山セキュリティセンター」を開設(営業開始日:2022年12月1日)
  • 2022年9月長崎県立大学との共同研究を開始
  • 2022年12月「Verona」でDNSフィルタリングサービスを販売開始
  • 2023年1月株式会社サイバージムジャパンとのサイバーセキュリティ対策の総合支援に関する戦略的業務提携契約を締結
  • 2023年3月監査等委員会設置会社に移行 ログマネジメントソリューション「ALog」シリーズよりクラウド版「ALog Cloud」をリリース サイバーセキュリティトレーニングアリーナを開設
  • 2023年7月クラウドゼロトラスト「Verona」より「Verona SASE」をリリース
  • 2023年8月M&A株式会社グローブテック・ジャパンを100%子会社化
  • 2023年9月グローバルセキュリティエキスパート株式会社と資本業務提携契約を締結
  • 2023年11月クラウド型SIEM、ALog Cloudが「ISO/IEC 27017」認証を取得
  • 2024年4月「ALog」がSIEM製品としてリニューアル
  • 2024年7月日本サイバーセキュリティファンド1号投資事業有限責任組合にLimited Partnerとして参画
  • 2024年11月「ALog」の標準搭載機能「AI リスクスコアリング」の 特許取得
  • 2025年4月「ALog」が国産SIEMでNo.1を獲得
  • 2025年5月NTTコミュニケーションズ株式会社(現 NTTドコモビジネス株式会社)と資本業務提携に関する契約を締結
  • 2025年6月M&A株式会社ASネットワークセキュリティの株式を取得(連結子会社化)
  • 2025年9月M&ANTTドコモビジネス株式会社のセキュリティ統合型ネットワークサービス「docomo business RINK®」に「ALog」を提供
  • 2025年11月エイチ・シー・ネットワークス株式会社と資本業務提携契約を締結
  • 2025年12月「幕張セキュリティセンター」を開設

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち4項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高記載なし
  • 営業利益記載なし
  • 売上高成長率記載なし
  • ARR(Annual Recurring Revenue)記載なし

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    SaaS版ログ管理製品の販売強化

    クラウド対応したSaaS版ログ管理製品「ALog Cloud」を新たに販売開始し、大手企業だけでなく準大手・中堅・中小企業への導入を拡大する。従来のライセンス販売に加えて、月額サブスクリプション型の顧客基盤を構築する。

  2. 02

    サブスクリプション料金体系への移行

    従来の売り切り型ライセンスから、月額継続課金のサブスクリプションモデルへ移行する。これにより収益の安定化と継続的な収入を確保し、売り切りモデルと比較して長期的な収益性向上を図る。

  3. 03

    包括的セキュリティサービス「セキュサポ」の拡販

    自社製品「ALog」を活用し、リモートでセキュリティ監視・運用を代行する「セキュサポ」を提供する。セキュリティ人材不足や予算課題を抱える中堅・中小企業向けに販売を強化する。

  4. 04

    テレワーク向けVPNサービスの販売強化

    リモートワークの恒常化を見据え、テレワーク用VPNサービス「Verona」の機能拡張と販売促進を行い、事業拡大を図る。

  5. 05

    ゼロトラストネットワークへの対応強化

    オフィスや在宅など場所を問わず安全なインターネット接続を実現するゼロトラストネットワーク技術を強化し、他社との差別化を図る。PCエージェントにより危険な通信を遮断し、通信の安全性とボトルネック解消を両立する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 5期分

グループ全体で252人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は599万円で、4期前と比べて3.5%平均年齢は34.0歳、平均勤続年数は5.2年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2021年12月62137.25.5125
2022年12月57137.25.4130
2023年12月59736.15.4182
2024年12月55935.45.7196255
2025年12月59934.05.2252437

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年12月期・提出会社(単体)
女性管理職比率9.1%
縦線は目安の30%
男性育休取得率100.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)77.3%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社2(国内 2 / 海外 0、うち連結子会社 2) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位5)
本社 — 東京都中央区125百万円
全社(共通)
幕張セキュリティセンター — 千葉県千葉市美浜区9百万円
全社(共通)
本社 — 東京都 千代田区1百万円
データセキュリ ティ事業
大阪営業所 — 大阪府大阪市中央区0百万円
全社(共通)
和歌山セキュリティセンター — 和歌山県西牟婁郡白浜町0百万円
ネットワークセキュリティ事業
ほか7件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    ㈱グローブテック・ジャパン(注)1、2
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱ASネットワークセキュリティ(注)1、2、3
    千葉県千葉市美浜区 · 連結子会社
    議決権80.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は59億円営業利益11億円前期と比べると増収増益で、売上が+22.9%、利益が+120.0%。

売上高
+22.9%
59億円
営業利益
+120.0%
11億円
純利益
+100.0%
8億円
営業利益率
18.6%
前期比 +8.2%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高70億円59億円
営業利益12億円11億円
純利益9億円8億円
1株あたり配当¥20¥20

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は34億円、営業利益は6億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+25.9%、営業利益は+20.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q9222.22
2023年2Q800.00
2023年3Q9111.11
2023年4Q100
2024年1Q12216.72
2024年2Q10110.00
2024年4Q2627.72
2025年2Q27518.53
2025年4Q32618.85
2026年2Q34617.64

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 10期分

2017年3月期からの10期で、売上は16億円から59億円へ3.7倍に増えた。直近期の営業利益率は18.6%。売上は7期、純利益は3期の連続増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
統合ログ製品「ALog EVA」を販売開始
2017年3月1600
2018年3月1700
2018年12月13−1−1
2019年12月2211
研究開発施設として北海道大学構内にさっぽろ研究所を開設
2020年12月2321
東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場
2021年12月2832
和歌山県白浜町に「和歌山セキュリティセンター」を開設(営業開始日:2022年12月1日)
2022年12月3032
株式会社グローブテック・ジャパンを100%子会社化
2023年12月3643
2024年12月485510.44
株式会社ASネットワークセキュリティの株式を取得(連結子会社化)
2025年12月59111018.68

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高59億円のうち、営業利益として残るのは11億円18.6%。営業外の損益と税金を反映した純利益は8億円、売上の13.6%にあたる。営業利益率は業種中央値8.4%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金52.5%31億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金30.5%18億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益18.6%11億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
47.5%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+10.3pt
18.6%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+6.9pt
13.6%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+17.3pt
30.3%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
11.6%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
33.5%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 7期分

2025年12月期は営業CFが13億円、投資CFが−1億円で、差し引きのフリーCFは12億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は45億円で、売上の9.2ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2019年12月2−1015
2020年12月3−1229
2021年12月307319
2022年12月−1−1−3−214
2023年12月5−33219
2024年12月12−161136
2025年12月13−1−21245

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 10期分

2025年12月期の総資産は69億円。このうち返さなくてよい自己資本が28億円で、自己資本比率は40.8%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2017年3月113827.5
2018年3月123927.5
2018年12月112921.3
2019年12月1431123.5
2020年12月1951425.4
2021年12月28141450.4
2022年12月28141450.8
2023年12月38182047.3
2024年12月54213339.4
2025年12月69284140.8

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
46億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
23億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
41億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
87
/ 100
安定性自己資本比率27 / 40
収益力営業利益率30 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのはROE605社中62位あたり、逆に低いのは配当利回り605社中539位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
30.3%/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
18.6%/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
40.8%/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
22.9%/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
0.5%/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥4,210で、1年前と比べて+12.8%過去52週の値幅のなかでは65%の位置にある。

¥4,210-7.5%1ヶ月-3.2%1年+12.8%時価総額372億円
過去52週の値幅
安値¥2,571高値¥5,100

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)41.1倍
PER (会社予想)41.4倍
PBR14.79倍
配当利回り0.48%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1ヶ月で8.85%上昇し、8月20日には9.61%高の4675円。25日線(4489円)を約4%上回り、75日線(3798.41円)からは23%乖離。52週高値5100円には約8%届かず、高値圏での調整が続く。出来高は8月12日に8万8600株、8月13日には14万株と増加し、その後も高水準。8月18日に4360円まで下げた後、19日4265円を底に反発。RSIは56.46で中立圏にあり、上値余地が残る。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 30/100)

PERは53.02倍と業界平均31.11倍を大きく上回り、予想PERも45.9倍と高水準です。PBRは19.14倍と非常に高く、業界平均3.64倍を大きく超過しています。ROEは30.3%と高いですが、配当利回り0.43%は極めて低く、配当の魅力は乏しいです。成長期待を反映し、割高と判断します。

指標この会社業種平均
PER (実績)41.1倍47.9倍
PER (予想)41.4倍
PBR14.79倍2.96倍
ROE30.3%12.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

サイバー攻撃の高度化を背景にセキュリティ需要は拡大しており、強気派はサブスクリプション型の収益基盤と売上高の持続的成長に注目する。一方、弱気派は高いPERやPBRから割高感を指摘し、競争激化による価格低下や利益率の悪化を懸念する。また、直近の業績拡大が一時的でないか、顧客の解約率や追加契約の動向に注目が集まる。

プラスに働く材料7
  • 成長続く売上高

    2022/12期から2025/12期まで売上高が30→59億円へ増加。

  • 利益率改善

    営業利益率が2024/12期10%から2025/12期18.6%へ急改善。

  • 高い株主資本利益率

    ROEは30.3%と高く、自己資本の効率的活用が評価される。

  • 売上高の高成長が継続2026年Q2影響

    売上高は36→59億円と2年で64%増、成長持続なら上方修正も

  • 営業利益率の改善トレンド通年影響

    営業利益率は10.42%→18.64%へ8.22ポイント改善

  • 予想PERと実績PERのかい離決算発表後影響

    予想PER44.7倍は実績PER51.3倍を下回り、増益で評価が引き下がる

  • ROE30%超の資本効率継続影響

    ROE30.3%と高く、成長投資の成果が株価に反映されやすい

マイナスに働く材料7
  • 割高なバリュエーション

    PERは51倍超、PBRは18倍超と市場平均を大きく上回る。

  • 競争激化

    セキュリティ市場は新興企業や大手が参入し、価格競争が激しい。

  • 利益率の持続性疑問

    営業利益率の急改善は一時的なコスト削減や売上構成の変化が要因の可能性。

  • 高PER・高PBRの巻き戻し継続影響

    PER51.3倍・PBR18.6倍まで買われ、決算で失望すれば急落も

  • 外国人保有率の低さ継続影響

    外国人保有4.9%と低く、新規需要が限定的になるリスク

  • 低配当による魅力不足次回株主総会影響

    配当利回り0.44%と低く、株主還元が乏しいと売られやすい

  • 成長減速による割高感2026年12月期影響

    前期比成長率は33%→23%へ減速、評価修正の恐れ

次の決算で確かめる点
ARR(年間経常収益)
サブスクリプション型の収益基盤の成長を示し、将来の売上の確実性につながる。
解約率
顧客の継続性を測る指標で、収益の安定性に直結する。
売上総利益率
競争による価格圧力やサービス原価の変動を反映するため。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり20いまの株価に対する利回りは0.48%。

年間配当
¥20
1株あたり
配当利回り
0.48%
いまの株価に対して
配当性向
17.6%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥20

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ3,254人。区分でいちばん多いのは個人・その他48.6%。グループ会社や銀行などの安定株主が44.5%を占め、残る55.5%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年12月%2022年12月%2023年12月%2024年12月%2025年12月%
個人・その他45.959.852.247.548.6
事業法人40.336.634.833.234.0
金融機関0.90.11.111.010.5
外国法人2.10.88.26.54.9
自己株式4.53.64.13.6
証券会社10.62.53.61.82.0
外国人個人0.00.10.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01株式会社チャクル26.37
02石田 晃太12.64
03株式会社日本カストディ銀行(信託口)5.45
04日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)4.16
05グローバルセキュリティエキスパート株式会社3.99
06伊藤 整一3.43
07網屋従業員持株会2.87
08新納 隆広1.83
09山崎 勝巳1.61
10NTTドコモビジネス株式会社1.57

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近4
  • 2026-07-22
    三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
    新規の大量保有報告
    0.64%
  • 2026-06-22
    アセットマネジメントOne株式会社
    新規の大量保有報告
    6.41%
    +1.19pt
  • 2026-06-01
    シンプレクス・アセット・マネジメント株式会社
    新規の大量保有報告
    0.14%
  • 2026-04-16
    石田 晃太
    新規の大量保有報告
    12.64%
    -0.40pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 10期分

1株利益は10期で−98%、1株純資産は10期で−100%。直近期のROEは30.3%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER
2017年3月3,67072,9865.1
2018年3月7,71880,66310.0
2018年12月−20,40660,258
2019年12月239626.2
2020年12月3613231.1
2021年12月2617919.335.5
2022年12月2917916.117.8
2023年12月4021618.228.7
2024年12月4725819.639.1
2025年12月9133230.334.0

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある

経営陣

6名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は6名。2025/12期の役員報酬は総額119百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約4倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
石田晃太代表取締役 社長531,116,456
佐久間貴取締役 セキュリティ プロダクト事業部長5054,228
寺園雄記取締役 セキュリティサービス 事業部長4954,230
森雅司取締役(監査等委員)51
権浩子取締役(監査等委員)43
森詩絵里取締役(監査等委員)37200

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)4679710627
社外監査役512122
取締役(社内)1111

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容4,529字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、サイバーセキュリティ(注1)製品やサービスを自ら開発し製造・販売するセキュリティの総合プロバイダです。 サイバー攻撃(注2)は日々巧妙化し、その脅威はかつてないほどの高まりをみせ、サイバーセキュリティは経営上の最重要課題の一つとなっております。大手企業はセキュリティ対策に多額の予算を投じることができますが、中堅・中小企業は、予算上の制限があり深刻なセキュリティ人材不足という情勢も重なり、セキュリティ対策の最適化が図れていないという問題があります。サイバー攻撃の脅威から中堅・中小企業含め誰でも安全を享受できることは社会的ニーズになっているとも言えます。 当社グループは、「セキュリティの自動化」によって、高水準のセキュリティを誰にでも提供できる社会を創ることをビジョンに掲げております。 当社グループの特徴は、「製品やサービスを自社で開発し、提供できる」「企画から開発、販売までワンストップで提供できる」「セキュリティとネットワークの両視点から対応できるサイバー集団である」の3点が挙げられます。 企業が取り組むべきセキュリティ対策は、幅広く、専門性の高いものです。 全体方針としてまとめる「方針の決定」から始まり、脆弱性を把握し設備を改善する「環境の改善」、セキュリティエンジニア(注3)を養成訓練する「教育/自衛」、サイバー攻撃を監視する「防御の実践」といった多岐に渡る対策が必要です。 当社グループは、このようなお客様が抱えているすべてのセキュリティ課題に対して、その解決策を供給できる「セキュリティの総合プロバイダ事業者」を目指しています。 当社グループの事業セグメントは、大別するとデータの安全を自動化する「データセキュリティ」とネットワークの安全を自動化する「ネットワークセキュリティ」の大きく二つの事業領域で構成されています。 「データセキュリティ」事業には、 ・自社開発のセキュリティ製品を販売する「セキュリティプロダクト事業」 ・サイバー攻撃対策をサービスとして提供する「セキュリティサービス事業」 ・セキュリティエンジニアや各階層向け教育・訓練を提供する「セキュリティ教育事業」 があります。 「ネットワークセキュリティ」事業には、 ・ネットワークインフラをすべてクラウドで提供する「ネットワーククラウド事業」 ・お客様の要件に沿ったネットワークインフラを個別設計する「インテグレーション事業」 があります。 <データセキュリティ事業> ① セキュリティプロダクト事業 セキュリティプロダクト事業は、自社開発製品であるALogシリーズを提供する事業です。 ITシステムを構成するあらゆる機器やソフトウエアは、操作や稼働の履歴を「ログ」として出力します。当製品は、これらのログを集め、内部不正防止やサイバー攻撃の自動検知などに活用します。 ALogシリーズの特徴は、特許を取得している「ログ自動変換技術」です。ログは機器ごとに独自の形式で出力されるので、分析時には複雑多岐にわたるフォーマットを確認する必要があるため多大な時間を要します。あらゆる独自形式のログを一元的に集約して統一フォーマットに変換する技術が自動変換特許技術です。統一フォーマットには、いつ、だれが、どのファイルに、何をしたかという情報を整理して記録するため、記録情報の分析作業が飛躍的に簡素化できるほか、AI解析(注4)のデータセットとしても活用できます。 ALogシリーズは、このようなあらゆる機器のログに対する、収集、変換、整理、集計、AI解析の一連の処理を自動化します。当社は、このようなログ製品領域で高い市場占有率と、累計6,000件超の契約実績を保有しています。 ② セキュリティサービス事業 セキュリティサービス事業は、お客様企業のセキュリティ対策を包括的に代行する「セキュサポ」の提供を中心とした事業です。 「セキュサポ」は、ログデータを管理する自社製品であるALogシリーズの強みを生かし、サイバー攻撃や内部不正の監視を行うほか、脆弱性診断(注5)やセキュリティ相談窓口、更にはサイバー攻撃があった際の有事の対応やサイバー保険といった企業が必要な一連のセキュリティ対策を月額固定料金で提供します。 自社製品を活用し、当社エンジニアがリモートで代行提供することにより、低料金で包括的なサービス提供が可能になります。セキュリティ人材が不足する日本では、優秀なセキュリティエンジニアを確保することは難しく、高い人件費も企業の課題の一つになっています。「セキュサポ」は、このようなセキュリティ人材不足や、セキュリティ対策は高額で実施可能な企業が限られるという社会課題を解決するサービスです。 ③ セキュリティ教育事業 セキュリティ教育事業は、お客様企業の一般社員、経営者、セキュリティエンジニアなどへセキュリティの教育または養成を行う事業です。 現在国内では、このようなセキュリティエンジニアを育成する機関は少なく、セキュリティ人材不足が深刻化する状況を踏まえ、お客様企業のセキュリティエンジニアを育成し、お客様企業自身でセキュリティ対策が行える環境整備が急がれています。当社は、セキュリティ教育事業を推進するにあたり、サイバーセキュリティ教育カンパニーとして豊富なノウハウを持つ「グローバルセキュリティエキスパート株式会社」と提携し、セキュリティ教育事業を行っています。 <ネットワークセキュリティ事業> ① クラウドネットワーク事業 企業内LAN/WAN(注6)で構成されるICT(注7)インフラ環境をクラウドから運用代行するSaaS(注8)サービスです。 企業内にはサーバやパソコンなどの間に、あらゆるネットワーク通信機器がありますが、そのすべての通信機器をクラウド管理センターからリモートコントロール(注9)することができるという新しい分野のソリューションです。従来までは技術者が拠点に出向き、現地で設計・構築作業を行ってきました。 当社の「Network All Cloud」サービスでは、当社がリモートでネットワークを構築・運用するため、技術者が拠点に出向くことなく、ICT環境を構築し、維持できます。 工事現場など開設・撤収頻度が高い建設業様や、出店頻度が高い多店舗チェーンの飲食業様でご活用いただいているほか、テレワーク環境の運用管理としても多くのお客様にご採用いただき5,000件超の契約実績があります。 「Network All Cloud」の特徴は、ゼロトラストネットワーク(注10)に対応していることです。いままでのネットワークは社内のシステムを一度経由することで通信の安全を確保していました。そのため、社内から社外ネットワークへの通信が集中しボトルネックになってしまう問題がありました。ゼロトラストネットワークではオフィスや在宅、外出先など、どこでもインターネットが安全な状態で使えるように、パソコンの中にエージェント(注11)を入れ、危険なインターネット通信をさせないようにします。これにより、通信の安全とボトルネックの解消が両立し、安全で安定したネットワーク環境を提供することができます。 ② インテグレーション事業 インテグレーション(注12)事業は、お客様個別のニーズに合わせて、オーダーメイドの企業LAN/WANネットワークを提供します。オフィスのサーバ・ネットワーク構築、拠点間接続、テレワーク用のリモートツールなどICT通信インフラネットワークを設計・構築します。主に医療機関関連の実績が多く、院内LANの設計ノウハウを多く所有していることが特徴です。 [用語解説] 注1 サイバーセキュリティ 企業や団体の情報資産である機密情報や個人情報のデータなどを悪意のある攻撃者から防御するために講じる対策のこと。 注2 サイバー攻撃 コンピューター・システムへの不正なアクセスによって情報の窃盗、流出、改ざん、無効化、破棄を企てる攻撃のこと。 注3 セキュリティエンジニア ネットワークやシステムをサイバー攻撃から守るエンジニアのこと。 注4 AI解析 継続的な商品やサービスの提供を通じて、継続的に収益を得るビジネスモデルのこと。 注5 脆弱性診断 ネットワークやシステムに弱点となり得るところがないかチェックし、セキュリティ状態を確認すること。 注6 LAN/WAN LANはLocal Area Network、WANはWide Area Networkの略称。LANは企業内や家庭内などある一定の限定されたエリアにおいて、接続可能なネットワークのこと。WANは、インターネットなど物理的、地理的に離れた地点間をつなぐネットワークのこと。 注7 ICT(情報通信技術) Information and Communication Technologyの略称。インターネットに代表される、人々がコミュニケーションを図るための通信に関する技術。 注8 SaaS Software as a Serviceの略称で、「サーズ」または、「サース」と読む。ソフトウエアを利用者側に導入するのではなく、サービス提供者側で導入・稼働しているソフトウエアを利用者がインターネット等を介してその機能を利用するサービス形態のこと。 注9 リモートコントロール パソコンなどの機器から地理的に別の場所にあるサーバやパソコンを操作すること。 注10 ゼロトラストネットワーク 社内ネットワークと社外ネットワークに区分してセキュリティ対策を講じるのではなく、「何も信頼しない」という前提のもとセキュリティ対策を講じるという考え方のこと。 注11 エージェント エージェントは、「代理人」を意味し、IT分野では、利用者や他のシステムに代わって、指定された情報を自動的に取得するなど、代理で動作するソフトウエアのこと。 注12 インテグレーション 企業や団体などが利用する通信ネットワークやシステムの設計や構築、運用、保守などの業務を行うサービスのこと。 [事業系統図] <データセキュリティ事業> 当事業で販売する製品は、富士通株式会社、NetApp合同会社、デル・テクノロジーズ株式会社などのサーバハードに付帯するセキュリティソフトウエアとしての販売が多く、そのようなハードベンダー、またはそれらを再販売するディストリビュータ(流通業者)などが、主な販売代理店です。 <ネットワークセキュリティ事業> 当事業では、機器販売売上とクラウドサービス売上があります。初期にネットワーク機器を販売し、その機器を含めた運用をクラウド上から行います。クラウドサービスはサブスクリプション型で毎年継続して契約を必要とします。販売系統は、直接お客様に販売する「直接販売」と販売代理店を経由した「間接販売」があります。間接販売にはOEMもあり、名称を変更して大手ベンダー商品として販売されております。
経営方針・対処すべき課題5,482字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する記載は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社グループは、「顧客が抱えるあらゆるセキュリティへの課題」を包括的に請け負う「総合セキュリティプロバイダ」を目指し、独自の技術力によって製造した「セキュリティの自動化」で社会に貢献することを経営方針としております。 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標 当社グループは、既存事業を着実に成長させ、セキュリティの総合プロバイダ企業として事業規模の拡大を中期経営計画の目標としていることから、売上高と営業利益に加え、前年度からの売上高成長率を重要な経営指標と考えております。 また、当社グループのビジネスモデルは、データセキュリティ事業におけるログ管理クラウド利用料やセキュリティサービス利用料、ネットワークセキュリティ事業におけるクラウドネットワークサービス利用料など、毎年継続した収益となるリカーリングモデルが当社グループ事業の成長基盤となることから、年間定期収益を示すARR(Annual Recurring Revenue)についても重要な経営指標と考えております。 (3) 経営環境 サイバー攻撃は日々巧妙化し、その脅威はかつてないほどの高まりをみせ、サイバーセキュリティは社会的な重要課題の一つとなっております。また、東京都が2022年12月に実施した都内企業(従業員30人以上)に対するテレワーク実施率調査では、52.4%の企業がテレワークを導入しており、このような働き方改革のための新たなコミュニケーション手段に対しても「サイバーセキュリティ対策」の必要性が一層高まっております。警視庁が発表した「令和6年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」によれば、警視庁が把握するランサムウエア被害件数は、2022年の年間230件から、2023年は197件、2024年は222件と高止まりしており、今後においても、高度化を続けるサイバー攻撃の脅威の増加、また、インターネットに接続するデバイスの多様化/数量増加などを背景に、セキュリティビジネスの市場は長期的に伸長することが予測されております。当社グループを取り巻くこのような環境は、安全保障上の観点からも更なる拡大が見込まれます。 <データセキュリティ事業> DX(デジタルトランスフォーメーション)による組織のデジタル化推進により、サイバー攻撃や内部不正への対策としてログ解析を行うSIEM(注1)製品や、働き方改革の促進などの目的で、様々なシステムのログから行動や統計を分析する統合ログ管理製品の市場は今後更に拡大することが予測されており、これらの機能を有する、当社が提供するログ管理製品の需要も更に拡大することが見込まれます。また、このログ管理製品を運用代行した包括的セキュリティ対策サービスも、予算的制約がありセキュリティ人材不足の中堅・中小企業向けに需要が拡大することが見込まれます。 <ネットワークセキュリティ事業> 少子化による国内人口の減少に伴い、「ITエンジニアの慢性的な不足」が顕著になっており、企業がエンジニアを自社で雇用できなくなることで、外部業者への委託やクラウドの利用が今後一層必要とされます。このような環境下において、マネージド型(注2)やクラウド型のセキュリティサービスの市場は、高い伸長率で拡大していくことが予測されており、当社グループ「ネットワークセキュリティ事業」が提供するクラウド型サービスの需要も今後更に拡大することが見込まれます。 [用語解説] 注1 SIEM Security Information and Event Managementの略称。セキュリティ機器やネットワーク機器、サーバ機器などあらゆる機器から出力されるログやデータを一元的に集約し、それらのログやデータを組み合わせて分析することで、サイバー攻撃やマルウエア感染などのセキュリティ事象を検知し、通知することなどを目的とした仕組みのこと。 注2 マネージド型 利用するサービスだけでなく、そのサービスに必要となる機器やソフトウエアの導入、運用、保守などの業務についても一体的に提供するサービスのこと。 (4) 経営戦略等 セグメントごとの経営戦略は、以下のとおりであります。 <データセキュリティ事業> ① 「ALog Cloud」の販売開始 当社のログ管理製品「ALog」がクラウド対応したSaaS版「ALog Cloud」を販売開始しました。今までは、お客様が「ALog」ソフトウエアライセンスと「ALog」を稼働させるサーバを購入し、さらにお客様自身が「ALog」を運用してログ管理を行なっていました。そのため、「ALog」はシステム運用スキルを持つ大手企業が主要な販売領域になっていました。「ALog Cloud」は、インターネット上のSaaSサービスとして提供するため、お客様によるサーバの購入やシステム運用を行う必要がなくなり、導入と運用が飛躍的に簡便化されたことにより、準大手・中堅・中小企業でも導入が可能となります。この「ALog Cloud」を大手企業に比べ圧倒的に企業数が多い、準大手・中堅・中小企業に向けて販売を強化していきます。 ② サブスク料金体系への移行拡大 今までの料金体系は、ライセンスを販売し、次年度以降は保守料金をいただく売り切りモデルでしたが、「ALog Cloud」の登場により月額でクラウド利用料を継続していただく体系に移行しました。これに加えて、従来売り切りモデルであった、オンプレ版の「ALog」についても月額で利用料を継続していただく体系に移行することで、抜本的な収益構造の転換を図ります。また、「ALog Cloud」ではクラウド上にログが集約されるため、当社がお客様のログを管理代行するマネージドサービスを追加で販売することができ、月額単価の向上に寄与します。このように月額単価を向上させ、さらに次年度以降も同額の収入を得られるサブスクリプション料金体系に移行させ、加速度的に収益性の向上を図っていきます。 ③ セキュリティサービスの包括代行サービス強化 セキュリティ人材が不足する日本では、優秀なセキュリティエンジニアを確保することは難しく、高い人件費も企業の課題の一つになっています。当社は、自社製品の「ALog」を活用し、当社エンジニアがリモートで代行提供することにより、低料金で包括的なセキュリティサービス「セキュサポ」を開発、提供を開始しました。これによりセキュリティ人材不足や、セキュリティ対策は高額で予算不足という課題を抱える多くの企業に販売促進を行い事業の拡大を図ってまいります。 ④ セキュリティ教育事業の開始 サイバー攻撃の脅威が高まる一方で、これに対処する人手不足が継続し深刻化する状況を踏まえ、セキュリティ専門人材の高度セキュリティトレーニングや一般社員や役員の階層別トレーニングなど、お客様企業のセキュリティリテラシー強化を支援する教育事業を開始しました。これによりお客様企業が必要とするセキュリティ課題に対し広範囲に対応できることで他社と差別化を図ってまいります。 <ネットワークセキュリティ事業> ① テレワーク用VPNの販売強化 新型コロナウイルス感染症の発生を皮切りに、総務省のテレワークの普及促進も後押しし、在宅での労働体系が一般化しました。それにより、セキュリティレベルの高いリモートアクセス(テレワーク/モバイル用の遠隔暗号通信ネットワーク)の需要が急速に増え、当社「Verona」サービスの契約数も順調に伸長いたしました。 今後も恒常的なリモートワークの流れは変わらないと予想され、当社も更なるサービスの機能拡張と販売促進を行い、事業の拡張を図ってまいります。 ② 無線LANサービスの販売強化 我が国において少しずつ浸透し始めていた在宅勤務のスタイルが、新型コロナウイルス感染症をきっかけに急速に広まりました。それに伴い、企業の「オフィスのあり方」も見直しが進み、よりフレキシブルな勤務体系が要求されたことで、有線ケーブルを敷設せずに構築できる「無線LAN」の設備導入が加速しております。当社のクラウド無線LAN「Hypersonix」に対する需要は継続し、ネットワークセキュリティ事業の成長を牽引いたしました。今後も恒常的にニューノーマルオフィス体系が継続すると予想されますので、「Hypersonix」の販売促進を強化します。 ③ 運用代行サービスの強化 少子化による国内人口の減少と比例する形で、ITエンジニア人材の不足も顕著になっております。経済産業省の推計によると、2030年までに約45万人のIT人材が不足すると言われており、企業は社内エンジニアの不足から、ネットワークセキュリティベンダーによる運用・監視への委託需要が一層強まると思われます。 企業のIT投資が、人材派遣型の労働集約モデルから、社内に人材や資産を持たないクラウドサービスにシフトする可能性は今後も高く、お客様の情報システム業務全般を代行/支援するサービス「Running Supporter」の需要は一層高まると考え、更なるサービス体制の強化、効率化に取り組み、事業を拡大してまいります。 ④ ゼロトラストネットワーク対応の強化 いままでのネットワークは社内のシステムに一度アクセスをすることで通信の安全を確保していました。そのため、通信の負荷が集中しボトルネックになってしまう問題がありました。ゼロトラストネットワークではオフィスや在宅、外出先など、どこでもインターネットが安全な状態で使えるように、パソコンの中にエージェントを入れ、危険なインターネット通信をさせないようにします。これにより、通信の安全とボトルネックの解消が両立し、安全で安定したネットワーク環境が提供できることを強みに、他社との差別化を図っていきます。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループが対処すべき課題は以下のとおりです。 ① 人材採用と育成 当社グループは、事業規模の拡大に伴う業務量の増加に伴い、優秀な人材を確保・育成することが重要な経営課題であると認識しております。しかしながら、サイバーセキュリティエンジニア、セキュリティコンサルタント及びセキュリティシステムの開発者やネットワークエンジニア及び新規事業の企画者等については、技術革新のスピードが著しく、また、人材市場にAI等新技術の経験者の絶対数も少ないことから、即戦力の人材の確保は容易ではないと認識しております。当社では学生インターンや長期アルバイトからの正社員採用、大学との共同研究による人材交流で、積極的にIT技術者を採用していく方針であります。また、サイバーセキュリティ対策のための知識、AIスキルやプログラム開発の教育の受講及び関連資格取得を促進して高い技術力を獲得させ、そのうえで透明性・公平性を担保する人事評価制度によって従業員のモチベーションを高める施策を取ってまいります。 ② 研究開発 日々進化する技術や製品展開の発展のために、積極的に研究開発活動に取り組んでおり、本社における開発部門と札幌市に拠点を置く「さっぽろ研究所」において研究開発を行っております。また、国立大学法人北海道大学、長崎県立大学、富山高等専門学校等と連携し、AIやセキュリティデータ分析などの先端技術の共同研究も進めております。各拠点における成果を当社の新サービスとして成長させるべく、研究開発に取り組んでまいります。 ③ 内部管理体制の強化 当社グループの継続的な発展のために業務運営の効率化やリスク管理のための内部管理体制の強化が重要な課題であると認識しております。経営の公正性及び透明性確保のためにコーポレート・ガバナンス体制及び内部管理体制の強化を進めております。 ④ 情報管理体制の更なる強化 当社は情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)(注1)の国際規格であるISO/IEC 27001:2022(注2)及びISO/IEC 27017:2015(注3)の認証を取得しております。情報セキュリティの管理・運営に関して継続的に充実を図り、お客様に高品質の製品・サービスを安全に、安定的に提供していくことが重要だと考えております。また、内部環境においても情報セキュリティに対して管理体制の強化を進めております。 [用語解説] 注1 情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS) 個々の問題の技術対策の他に、組織のマネジメントとして、自らのリスクアセスメントにより必要なセキュリティレベルを決め、プランを持ち、資源を配分して、体系的に運用すること。 注2 ISO/IEC 27001:2022 情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)を構築することを目的に、その構築に必要な要求事項や管理策などを記載した国際規格。 注3 ISO/IEC 27017:2015 マネジメントシステム規格であるISO/IEC 27001をベースにクラウドサービス固有の情報管理策及び実施の手引きを追加するガイドライン規格。
事業等のリスク5,368字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1) 事業環境に関するリスク ① 事業環境の変化について 顕在化の可能性:中、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 当社事業のセキュリティソフトウエア製品の開発と販売は、発売から十数年で急速にシェアが拡大いたしましたが、ITソフトウエア販売は、一般的に景気動向の影響を受けやすい傾向があります。当社では、データセキュリティ事業、ネットワークセキュリティ事業の複数事業を有する他、研究開発等を通じて、新たな製品・サービスを開発し、他社との差別化を図り、継続的な事業成長に努めております。しかしながら、国内の経済情勢の変化や景気の悪化等により、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ② 競合について 顕在化の可能性:中、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 サイバーセキュリティ市場は、成長業界であることから競合他社が多く存在しており、通信メガキャリアなど、巨大企業とも競合しております。この状況下において、当社ではサービスの開発、販売力の拡充、技術力の強化により、他社との差別化を図っておりますが、競争環境の激化により当社の製品またはサービスが他社に劣後する場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ③ 技術革新への対応について 顕在化の可能性:中、顕在化する可能性のある時期:中長期、影響度:大 当社の主力のデータセキュリティ事業及びネットワークセキュリティ事業の事業領域は技術革新が著しい市場であり、当社ではこうした技術革新に対応し、競争力を維持するため、継続的に研究開発を行っております。しかしながら、研究開発の遅れ、あるいは当社想定を上回る速度での技術革新などにより、当社既存製品やサービスの陳腐化を招く可能性があります。この場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (2) 事業内容に関するリスク ① 販売会社の依存について 顕在化の可能性:中、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 当社事業は、半数以上が再販事業者を経由した間接販売による売上です。再販事業者は、大手ITベンダーや大手流通サプライヤであり、多くが信用性の高い取引となります。その一方で、当社はエンドユーザーの購買決定及び購入時期において直接の関与度が低いため、再販事業者との定期的なミーティングを開催し、案件状況や購買確度、購入時期等の情報を収集し、受注予測に反映するとともに、営業同行等、再販事業社のサポートを通じて、予測どおりに受注できるよう努めておりますが、月度の受注予測において、再販事業者の売上計上遅延や想定外の増減等が発生した場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ② システムトラブルについて 顕在化の可能性:小、顕在化する可能性のある時期:短期、影響度:中 当社のネットワークセキュリティ事業は、インターネットを介してサービス提供を行うクラウドモデルの事業であり、また、データセキュリティ事業では、ログ管理のクラウドサービスを展開しており、これらクラウドサービスの提供において、地震等の自然災害、火災等の地域災害、コンピュータウイルス、電力供給の停止、通信障害、通信事業者に起因するサービスの中断や停止等、予測不可能な事由によりシステムがダウンした場合には、お客様へのサービスの提供が困難となることがあります。また、アクセス数の増加等の一時的な過剰負荷によって当社あるいはクラウドサービス事業者のサーバが作動不能となった場合や、誤作動が発生した場合等には、システムが停止する可能性があります。さらに、外部からの不正な手段によるコンピュータ内への侵入等の犯罪や役職員の過誤等によって、サービスの改竄や、重要なデータの消失又は流出が発生する恐れがあります。 当社は、このような事態の発生を事前に防ぐべく、セキュリティを重視したシステム構成、ネットワークの負荷分散、サービスの異なるクラウドサービス事業者への冗長化等、安全性を重視した体制作りに取り組んでおります。このような対応にも拘らず大規模なシステムトラブルが発生した場合には、当社に直接的な損害が生じる他、当社システム自体への信頼性の低下等が想定され、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ③ 情報等の漏洩について 顕在化の可能性:中、顕在化する可能性のある時期:中長期、影響度:大 当社は事業活動を通じ、取引先の重要情報や個人情報に接する機会を有しており、継続した情報資産の適切な管理は、セキュリティ事業を展開する当社の重要課題と認識しております。当社ではこのような顧客情報資産の漏洩、紛失、破壊のリスクに対処するために、国際規格であるISO/IEC 27001:2022及び、ISO/IEC 27017:2015の認証取得に加えて、管理者で構成する情報セキュリティ委員会と各部門担当者で構成する事務局を設置し、従業員教育及び各種の情報セキュリティ対策を講じております。しかしながら、当社からお客様の重要情報等が漏洩するような事態が生じた場合、社会的信用の失墜により、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ④ 外注先の確保について 顕在化の可能性:小、顕在化する可能性のある時期:中長期、影響度:中 当社の事業では、必要に応じて、システムインテグレーション、サポートセンター等について協力会社に外注しております。現状では、有力な協力会社と長期的かつ安定的な取引関係を保っておりますが、適切な技術者、外注先が確保できない場合及び外注コストが高騰した場合、サービスの円滑な提供及び積極的な受注活動が阻害され、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑤ 海外での事業展開について 顕在化の可能性:中、顕在化する可能性のある時期:中長期、影響度:小 当社では、日本のほか、台湾を始めとした東南アジアに対してセキュリティ製品の販売を展開しておりますが、輸出入に関する規制、関連法令等に基づく勧告や手続の執行、または行政による命令や指導を受けた結果、当該事業の遂行が制約された場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑥ 新規事業について 顕在化の可能性:中、顕在化する可能性のある時期:中長期、影響度:中 当社は、データセキュリティ、ネットワークセキュリティを主たる事業としておりますが、事業規模の拡大及び収益源の多様化を実現するために、当社のリスクを慎重に検討し、新規事業に取り組んでいく方針であります。しかしながら、新規事業の開発が、人員不足その他の要因により計画どおりに進捗しなかった場合及び新規事業の収益化が想定どおりに進まなかった場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (3) 事業運営体制に関するリスク ① 内部管理体制について 顕在化の可能性:小、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 当社は、内部関係者の不正行為等が発生しないよう、法令遵守に係る規程等を制定し、国内外の法令・ルール等の遵守を徹底しております。また、代表取締役社長直轄の独立した組織として経営企画部配下に内部監査部門を設置し、法令・ルール等の遵守状況の確認等を行い、内部管理体制の充実に努めております。しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為等、不測の事態が発生した場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ② 人材の確保・育成について 顕在化の可能性:小、顕在化する可能性のある時期:短期、影響度:中 当社は、事業規模の拡大に伴う業務量の増加に伴い、優秀な人材を確保・育成することは重要な経営課題であると認識しており、積極的に人材の採用活動を行っております。しかしながら、セキュリティシステムの開発者やネットワークを担当するシステムエンジニア等については、人材市場に経験保有者の絶対数も少ないことから、優秀な人材の確保は容易ではないと認識しております。当社では、優秀な人材の確保を継続していく方針ですが、今後適時適切な人材確保及び人材配置が奏功しない場合、又は人材が流出した場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ③ 特定経営者への依存について 顕在化の可能性:小、顕在化する可能性のある時期:短期、影響度:中 当社代表取締役社長の石田晃太は、当社の経営方針及び経営戦略全般の決定、事業運営において極めて重要な役割を果たしております。現在当社では同氏に依存しないよう経営体制の整備及び人材育成を進め、安定的な経営体制の構築に努めておりますが、同氏が何らかの理由により業務執行が困難となった場合は、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (4) 法的規制及び知的財産権に関するリスク ① 法的規制について 顕在化の可能性:小、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 当社は事業運営を行う上で、下請代金支払遅延等防止法、製造物責任法、労働基準法等の一般的な法規制を受けております。当社は法令を遵守し事業運営を行っておりますが、今後既存法令等の改正や新たに当社事業を規制する法的規制が適用された場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社が事業活動を行うに際し以下に記載の許認可を得ており、現在、許認可が取消となる事由は発生しておりません。しかしながら、将来何らかの理由により、法令違反の事象が発生し、監督官庁より業務停止や免許の取り消し等の処分を受けた場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 許認可等の名称   所管官庁等   許認可(登録)番号   有効期間   主な取消事由 一般建設業許可(電気通信工事業)   東京都   (般-4)第127807号   2022年4月20日から2027年4月19日まで   建設業法第29条 古物商許可   東京都公安委員会   第301051605291号   ―   古物営業法第6条 労働者派遣事業許可   厚生労働省   派13-302,679   2025年5月1日から2030年4月30日まで   労働者派遣法第6条 ② 知的財産権について 顕在化の可能性:中、顕在化する可能性のある時期:中長期、影響度:大 当社は、知的財産権の保護や管理についてその重要性を認識しており、各事業の運営にあたっては、第三者の知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払っております。しかしながら、手続き上の何らかの不備や役職員の過失等により第三者の知的財産権を侵害した場合、損害賠償や使用差し止めの請求を受け、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 一方で、当社が提供するサービスやコンテンツに関する知的財産権が第三者から侵害されないよう、その適切な保護に努めておりますが、何らか事情により当社の知的財産権が侵害された場合、競争優位性の低下等により、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (5) その他のリスク ① 自然災害について 顕在化の可能性:中、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 当社では、従業員の安全に配慮するとともに、安否確認のための環境が整備されております。また、テレワークを推進し、在宅にて業務遂行できる環境も整備されております。システムについては、バックアップや冗長化、DRサイトの構築により可用性を高めております。しかしながら、地震、火災等の自然災害や、戦争、テロ、感染症の流行等により、当社において人的被害または物的被害が生じた場合、または外部通信インフラ、コンピュータネットワークに障害が生じた場合等の事由によって当社業務の遂行に支障が生じた場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ② 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について 顕在化の可能性:大、顕在化する可能性のある時期:短期、影響度:小 当社は、当社の役員及び従業員に対するインセンティブを目的として、新株予約権を付与しており、発行済株式総数に対する潜在株式数の割合は0.15%となっております。これらの新株予約権が行使された場合には、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権行使割合が希薄化する可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)5,309字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 a 経営成績 当連結会計年度においては、大手飲料メーカーや大手通販企業に対するランサムウェア攻撃が相次いで発生しました。これらの攻撃により、受注・出荷システムや物流関連機能が停止するなどのシステム障害が生じ、全国の小売店、飲食店における商品並びに企業の備品等の調達に大きな混乱が発生しました。 また、膨大な個人情報流出のリスクが現実のものとなり、企業の信用にも深刻な影響を及ぼしました。これらの事象を通じて、サイバー攻撃が及ぼす影響は単一の企業にとどまらず、サプライチェーン全体、ひいては業界や社会全体へ波及するものであることが改めて浮き彫りになりました。 このような事業環境の変化を背景に、当社のランサムウェア対策製品およびサービスに対する需要は堅調に推移し、当連結会計年度の売上高は前期比24.5%増の5,936,430千円、営業利益は前期比99.8%増の1,051,604千円、経常利益は前期比93.6%増の1,048,861千円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期95.3%増の751,735千円となりました。 セグメント別の経営成績は次のとおりであります。 データセキュリティ事業 当連結会計年度におけるデータセキュリティ事業は、前連結会計年度に引き続き「ALogシリーズ」が、ランサムウェア対策製品として、またサイバーセキュリティガイドライン対応製品として、製造業および情報通信業を中心に堅調に売上を伸ばしました。 この結果、当連結会計年度における売上高は前期比29.5%増の2,480,738千円、セグメント利益は前期比44.5%増の1,023,511千円となりました。 ネットワークセキュリティ事業 当連結会計年度におけるネットワークセキュリティ事業では、ランサムウェア対策やフィッシング対策としてネットワークセキュリティサービス「Network All Cloudシリーズ」のサブスクリプション売上が堅調に推移したほか、低い利益率が課題であったネットワークインテグレーションにおいても、高利益帯の製品物販や役務案件の増加が利益率改善に寄与しました。 この結果、当連結会計年度における売上高は前期比21.2%増の3,455,691千円、セグメント利益は前期比51.1%増の1,007,783千円となりました。 b 財政状態 (資産) 当連結会計年度末における流動資産の合計は6,125,902千円となりました。前連結会計年度末と比較して1,428,859千円増加しました。これは主に、取扱い案件の増加による売上が増加した結果、現金及び預金が982,888千円増加したこと及び売掛金が259,057千円増加したこと等によるものです。 (負債) 当連結会計年度末における負債の合計は4,107,036千円となりました。前連結会計年度末と比較して823,862千円増加しました。これは主に、「ALogシリーズ」のサブスクリプション売上が堅調に推移したことにより、契約負債が569,166千円増加したこと等によるものです。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産の合計は2,833,597千円となりました。前連結会計年度末と比較して701,531千円増加しました。これは主に、利益剰余金が751,735千円増加し、自己株式の価額の増加により245,467千円減少したこと等によるものです。 セグメント別の財政状態は、取締役会が経営の意思決定上、当該情報をセグメントに配分していないことから記載しておりません。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、 4,549,867千円となり、前連結会計年度末と比較して982,888千円増加しました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度の営業活動におけるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して125,203千円増加し、1,301,692千円の収入となりました。 これは、主に税金等調整前当期純利益1,027,377千円の計上による収入、減価償却費の計上91,779千円、売上債権が224,263千円、前渡金が115,407千円並びに契約負債が569,166千円増加したこと等によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度の投資活動におけるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して40,386千円増加し、85,725千円の支出となりました。 これは、主に有形固定資産の取得による支出14,987千円、無形固定資産の取得による支出30,043千円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出38,586千円があったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度の財務活動におけるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して852,085千円減少し、233,599千円の支出となりました。 これは、主に自己株式の処分による収入462,874千円があった一方で、長期借入金の返済による支出154,018千円及び自己株式の取得による支出550,109千円があったことによるものです。 ③ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。 b.受注実績 概ね受注から役務提供の開始までの期間が短いため、受注実績に関する記載を省略しております。 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)   前期比(%) データセキュリティ事業(千円)   2,480,738   29.5 ネットワークセキュリティ事業(千円)   3,455,691   21.2 合計(千円)   5,936,430   24.5 (注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。 2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成に当たり、資産及び負債または損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、特に重要なものは次のとおりであります。 (市場販売目的のソフトウエア及び収益獲得のための自社利用目的のソフトウエアの減価償却費方法) 当社グループは、市場販売目的のソフトウエア及び収益獲得のための自社利用目的のソフトウエアについて、見込販売収益及び販売可能な見込有効期間に基づき、残存有効期間(3年以内)に基づく均等配分額を減価償却費として計上しております。 見込販売収益は売上成長率及び受注金額等を基礎として見積り、見込有効期間は製品及びサービスの販売予定期間を踏まえ上限を3年として決定しております。見込販売収益及び見込有効期間は将来の経済状況等によって影響を受ける可能性があり、翌連結会計年度の市場販売目的のソフトウエア及び収益獲得のための自社利用目的のソフトウエアの減価償却費の金額に重要な影響を与える可能性があります。 ② 経営成績の分析 a 売上高 当連結会計年度における売上高は前期比24.5%増の5,936,430千円となりました。 セグメント別の内訳は次のとおりとなります。 データセキュリティ事業では、SIEM製品「ALog」のサブスクリプション化後も、ランサムウェア対策、またサイバーセキュリティガイドライン対応製品としての需要が堅調であったことに加え、緊急インシデント対応やセキュリティコンサルティングなどの各種支援サービスが予測を上回り伸長いたしました。この結果、当連結会計年度の売上高は前期比29.5%増の2,480,738千円となりました。 ネットワークセキュリティ事業では、ランサムウェア及びフィッシング対策として、サブスクリプション型のネットワークセキュリティサービス「Network All Cloudシリーズ」が堅調に推移し、新サービスである「Verona SASE」の受注件数も順調に伸長いたしました。 この結果、当連結会計年度における売上高は前期比21.2%増の3,455,691千円となりました。 b 売上原価、売上総利益 当連結会計年度における売上原価は、前期比10.3%増の3,094,043千円となりました。これはデータセキュリティ事業における緊急インシデント対応やセキュリティコンサルティングなどの各種支援サービスの好調な受注に伴う労務費、外注加工費によるものです。この結果、売上総利益は前期比44.9%増の2,842,386千円となりました。 c 販売費及び一般管理費、営業利益 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前期比24.7%増の1,790,782千円となりました。これは主に、事業拡大に伴い人件費が増加したこと及び研究開発費が増加したこと等によるものです。この結果、営業利益は前期比99.8%増の1,051,604千円となりました。 d 営業外損益、経常利益 当連結会計年度における営業外損益は、保険解約返戻金の減少等により営業外収益が前期比14.1%減の20,106千円となりました。また営業外費用は、増加運転資金を目的とする短期借入金及び長期借入金の利息の増加及び為替相場の変動による為替差損の計上等により前期比183.8%増の22,849千円となりました。この結果、経常利益は前期比93.6%増の1,048,861千円となりました。 e 特別損益、当期純利益 当連結会計年度における特別損益は、特別損失が前期比7252.2%増の21,983千円となりました。これは主に、セキュリティトレーニング事業の計画見直しに伴い発生した固定資産除却損の計上によるものであります。また法人税等は前期比75.8%増の275,192千円となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比95.3%増の751,735千円となりました。 ③ 財政状態の分析 当連結会計年度の財政状態の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 b 財政状態」に記載の通りであります。 ④ キャッシュ・フローの分析 前述の「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、製造・開発活動に係る人件費及び外注費、販売費及び一般管理費の広告宣伝費用等による運転資金であります。これらの資金につきましては、営業活動によって得られる資金でまかなうことを基本として、必要に応じて金融機関から調達を実施する方針であります。 また、資金の流動性については、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、4,549,867千円あり、事業運営上、必要な資金は確保されていますが、今後も十分な流動性を維持していく考えであります。 ⑥ 経営成績に重要な影響を与える要因について 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ⑦ 経営者の問題意識と今後の方針について 経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載のとおりであります。

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