本文へスキップ
超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

扶桑化学工業

FUSO CHEMICAL CO.,LTD.4368 · Prime · 化学

リンゴ酸など果実酸のトップメーカー。半導体向け高純度コロイダルシリカも強み。

概要

扶桑化学工業は、高純度シリカ(コロイダルシリカ)とリンゴ酸で世界トップシェアを持つ化学メーカーである。1957年の創業以来、食品添加物や半導体研磨材を中心に事業を拡大。2025年度(2026年3月期)の連結売上高は769億円、営業利益率24.5%と高収益を誇る。連結従業員956名の小型ながら、両事業でニッチ市場を席巻する。

2事業で世界シェアトップを占める収益構造

扶桑化学工業は、ライフサイエンス事業と電子材料事業の2セグメントで構成される。ライフサイエンス事業はリンゴ酸やクエン酸などの果実酸類を製造し、食品・工業分野に供給。電子材料事業は半導体のCMP工程に使われる超高純度コロイダルシリカが主力である。2025年度のセグメント別売上高は、ライフサイエンスが354億円(構成比46%)、電子材料が415億円(同54%)とほぼ拮抗する。しかし営業利益は電子材料が159億円と全体の84%を占め、同事業の高収益性が際立つ。両事業とも世界シェア首位であり、競合他社の追随を許さない技術力を有する。

海外売上高比率55%を超えるグローバル展開

扶桑化学工業は、日本国内に加え、中国(青島)、タイ、米国に生産・販売拠点を持つ。2025年度の海外売上高比率は55.1%に達し、中期経営計画の目標50%を達成した。特に電子材料事業では、台湾や韓国などのアジア半導体メーカー向けが成長を牽引。ライフサイエンス事業では、中国市場の低迷に苦戦する一方、米国子会社PMP Fermentation Products, Inc.を通じて北米でのシェア拡大を進めている。連結子会社6社のうち、青島扶桑精製加工有限公司や扶桑化学(青島)有限公司が中国生産の中心であり、現地化を深化させている。

高い収益性と自己資本比率77%の財務体質

扶桑化学工業は、高い収益性と強固な財務基盤を特徴とする。2025年度の営業利益率は24.5%、経常利益率25.4%と、化学業界平均を大きく上回る。過去5年間の売上高は一貫して増加傾向にあり、2022年度に558億円、2025年度には769億円と年平均15%超の成長を遂げた。自己資本比率は2025年度末で77.0%(117,216百万円/152,256百万円)と、負債に依存しない経営を実現。設備投資は鹿島事業所や京都事業所の新工場建設に積極的に投じられ、将来の需要増に備えている。

研究開発と新製品で競争力を維持する体制

扶桑化学工業は、東京研究所や神戸研究所など複数の研究拠点を持ち、新製品開発に注力する。ライフサイエンス事業では、コート果実酸や食品添加物製剤など高付加価値品を開発。電子材料事業では、半導体の微細化・多層化に対応する超高純度コロイダルシリカや、中空シリカなどの次世代材料を研究する。2025年度には東京研究所を増床し、研究開発体制を強化。また、CVCファンド(Future Food FundやUMI)への出資を通じて、外部の技術・ビジネスとの連携も模索している。

業界の中での役割は機能性化学品メーカー(食品添加物・電子材料)にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
769億円
営業利益
189億円
営業利益率
24.6%
純利益
143億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
電子材料事業415億円54.0%159億円38.3%
ライフサイエンス事業354億円46.0%53億円15.0%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01ライフサイエンス事業(食品・工業向け酸味料・有機酸・応用製品)主力

リンゴ酸、クエン酸、グルコン酸等の果実酸類・有機酸を製造・販売。食品分野では酸味料、pH調整剤、酸化防止剤、品質改良剤等として飲料・加工食品に使用。工業分野では洗剤、化粧品、表面処理剤、コンクリート混和剤、電子機器等に広く利用。応用開発商品として麺類の品質改良剤、日持ち向上剤、金属加工改善剤等も提供。

主な製品・サービス3
果実酸類(リンゴ酸・クエン酸・グルコン酸等)
食品の酸味料・pH調整剤、工業用洗剤・化粧品原料等に使用される有機酸。
無水マレイン酸
有機酸の一種で、樹脂・塗料原料等に使用。
応用開発商品(品質改良剤・日持ち向上剤等)
果実酸を原料とした食品・工業用途向け機能性製品。

02電子材料事業(電子材料・機能性化学品)主力

超高純度コロイダルシリカ(研磨剤原料)を中心に製造・販売。半導体のCMP工程向けスラリー用途が主で、微細化・高集積化に対応した製品を提供。併せて樹脂添加剤(プラスチック・塗料添加剤)、香料・化粧品原料等の機能性化学品を製造販売。

主要顧客半導体メーカー

主な製品・サービス3
超高純度コロイダルシリカ
半導体ウェハのCMP研磨工程で使用される高純度シリカ粒子分散液。微細化に対応。
樹脂添加剤
プラスチック・塗料の添加剤、香料・化粧品原料として使用。
ファインケミカル
精密化学技術を活かした高機能化学品。

製品と技術

リンゴ酸・クエン酸など果実酸類が支えるライフサイエンス

ライフサイエンス事業の主力製品はリンゴ酸、クエン酸、グルコン酸などの果実酸類である。リンゴ酸は食品の酸味料やpH調整剤として清涼飲料・菓子に広く使われる。扶桑化学工業は世界最大のリンゴ酸メーカーであり、FDA規格品も製造可能。クエン酸は清涼飲料や調味料に、グルコン酸は洗剤や化粧品に使用される。また、これらを原料とした応用開発商品として、麺類の品質改良剤や日持ち向上剤なども提供。無水マレイン酸は樹脂原料として工業分野に供給される。

半導体研磨に不可欠な超高純度コロイダルシリカ

電子材料事業の中核は超高純度コロイダルシリカである。これはシリカ微粒子を水に分散させたコロイド状の研磨剤で、半導体ウェハのCMP(化学的機械的平坦化)工程で使用される。同社の製品は高純度かつ均一な粒子径を持ち、最先端の3nmプロセス以降の微細配線形成にも対応。2025年度には鹿島事業所の新製造設備が稼働し、供給力を増強。顧客である半導体メーカーからの認証取得を進めており、AI需要の高まりを受けて生産拡大を続けている。

多様な産業に使われる機能性化学品

扶桑化学工業は、樹脂添加剤や香料・化粧品原料などの機能性化学品も手掛ける。樹脂添加剤はプラスチックや塗料に耐候性や加工性を付与する。香料原料は食品や日用品の香り付けに、化粧品原料はスキンケア製品に配合される。これらは精密化学技術を活かしたファインケミカルであり、電子材料事業に分類されるが、半導体関連以外の産業にも広く供給される。2025年度の電子材料事業売上高415億円の一部を構成する。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

化学のなかでの位置

高純度化学品に強み、高収益体質で成長継続

扶桑化学工業は高純度化学品、特に電子材料向けシリカや有機酸で高い競争力を持つ。売上高700億円弱ながら営業利益率23%超と極めて高収益。同業の東洋紡やクラレに比べ、ニッチな高機能材料に特化し、利益率で大きく差をつける。半導体需要の拡大を追い風に成長が続くが、特定製品への依存や顧客集中リスクがある。堅調な財務基盤を活かした事業拡大が期待される。

強み

  • 営業利益率23%超と業界トップクラスの高収益を達成。
  • 半導体向け高純度シリカで世界トップクラスのシェア。
  • 売上高・利益ともに着実に増加し、成長軌道が継続。
  • 長年培った高純度化技術が参入障壁となり競争優位。

課題

  • 高純度シリカなど限られた製品に売上が集中している。
  • 大口顧客への依存度が高く、需要変動の影響を受けやすい。
  • 既存領域以外での成長機会を開拓する必要がある。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

半導体材料の時価総額近傍。太字が扶桑化学工業

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
14461第一工業製薬1,371億円21.2倍
24189KHネオケム1,263億円13.0倍
34971メック1,251億円18.9倍
46810マクセル1,194億円12.6倍
54044セントラル硝子1,167億円13.3倍
64368扶桑化学工業1,007億円20.9倍
75331ノリタケ989億円13.8倍
84369トリケミカル研究所981億円16.0倍
97917ZACROS967億円11.9倍
104187大阪有機化学工業958億円11.1倍
116961エンプラス939億円16.6倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(半導体材料)に従っています。

会社の歴史

沿革 42件

帝國製薬の工場を独立させた1957年の創業

扶桑化学工業は、1957年6月に資本金2,000千円で設立された。前身は帝國製薬株式会社の大阪工場であり、これを独立させる形でスタート。本社は大阪市淀川区に置かれた。創業当初は、医薬品や化学品の製造を受託する企業だったが、やがて独自製品の開発に乗り出す。1962年には神崎川工場を設置、同年9月には食品添加物「リンゴ酸」の製造を開始し、事業の基盤を築いた。

リンゴ酸と樹脂添加剤で事業を拡大した1960~70年代

1962年にリンゴ酸の製造を開始した後、1966年にはイソブチレン誘導体の樹脂添加剤の製造を開始。1971年には研究棟を完成させ、技術開発力を強化。1973年には堺工場(現大阪工場)を建設し、生産能力を拡大した。1975年にはFDA規格に適合したリンゴ酸の製造に成功し、食品添加物としての信頼性を高めた。この時期、食品と工業の両分野で製品ラインアップを拡充し、後の多角化の基盤を固めた。

クエン酸とコロイダルシリカで新分野に進出した1980年代

1984年には福知山工場(現京都第一工場)を稼働。1986年にはクエン酸の製造を開始し、果実酸類の品揃えを強化。1987年には電子材料「コロイダルシリカ」の試験生産を開始し、半導体研磨材市場に参入。これは後の電子材料事業の原点となる。1988年には本社を大阪市中央区に移転し、営業拠点を集約。同年、扶桑興産株式会社を設立するなど、グループ体制を整えた。

中国と米国へ生産拠点を広げた1990~2000年代

1994年には中国・青島に合弁会社(青島扶桑精製加工有限公司)を設立し、初の海外生産拠点を確保。1995年には全額出資の貿易会社も設立。2003年には藤沢薬品工業から化成品事業と米国子会社PMP Fermentation Products, Inc.を買収し、有機酸の国際競争力を強化。2008年にはタイにFUSO (THAILAND) CO.,LTD.を設立し、東南アジアへの足がかりを得た。この時期、海外売上高が急増し、グローバル企業へと成長した。

株式上場と事業再編を進めた2000年代半ば

2001年5月に日本証券業協会に店頭登録。2004年12月にはジャスダック証券取引所に上場(現・東京証券取引所JASDAQスタンダード)。2001年には工場名称を変更し、神崎川工場を商品開発センター、堺工場を大阪工場とするなど、機能別に再編。2008年には株式会社エックスワンを買収し、食品分野の応用製品を拡充。2010年には東京支店を東京本社に格上げし、二本社体制を敷いた。

過去最高益を更新した2010年代後半から現在

2010年代後半、半導体市場の拡大に伴い電子材料事業が急成長。2022年度には売上高558億円、純利益109億円と過去最高を更新。2023年度は半導体市況の悪化で一時減収したが、2024年度には持ち直し、2025年度には売上高769億円、営業利益188億円と再び最高益を達成。鹿島事業所や京都事業所にコロイダルシリカの新工場を建設し、AI向け半導体需要を取り込む体制を整えた。

中期経営計画「飛躍2030」でさらなる成長を目指す

2021年に策定した中期経営計画「FUSO VISION 2025」では、売上高目標850億円に対し達成率90.5%と僅かに届かなかったが、営業利益目標はほぼ達成。2026年度からは新たな5カ年計画「飛躍2030」を開始し、最終年度(2030年度)に売上高1,200億円、営業利益360億円を掲げる。2026年度の計画値は売上高858億円、営業利益243億円であり、電子材料事業の拡大が鍵を握る。

年表42件を開く

1950年代

  • 1957年6月創業資本金2,000千円で大阪府大阪市淀川区野中北二丁目10番30号に帝國製薬株式会社大阪工場を独立させ、扶桑化学工業株式会社を設立

1960年代

  • 1962年6月大阪府大阪市淀川区新高二丁目6番6号に神崎川工場を設置
  • 1962年9月食品添加物「リンゴ酸」の製造開始
  • 1966年5月イソブチレン誘導体「樹脂添加剤」の製造開始

1970年代

  • 1971年3月神崎川工場の研究棟が完成
  • 1972年6月大阪府大阪市淀川区新高二丁目6番6号に本社を移転
  • 1973年1月大阪府堺市築港新町三丁27番10号の堺工場第1期工事が完成
  • 1975年6月大阪府大阪市中央区高麗橋四丁目3番10号に大阪営業所を開設
  • 1975年11月FDA規格の「リンゴ酸」の製造に成功
  • 1978年4月東京都中央区日本橋室町四丁目1番7号に東京出張所を開設

1980年代

  • 1981年11月アルコール製剤「アプルコール」を食品業界へ販売
  • 1982年9月海苔の雑藻駆除剤「Wクリーン」を海苔養殖業界へ販売
  • 1984年6月東京出張所を東京営業所に昇格
  • 1984年6月京都府福知山市長田野町一丁目5番地の福知山工場第1期工事が完成
  • 1986年6月「クエン酸」の製造開始
  • 1987年4月「クエン酸ナトリウム」の本格販売開始
  • 1987年8月電子材料「コロイダルシリカ」の試験生産開始
  • 1988年4月大阪府大阪市中央区高麗橋四丁目3番10号に本社を移転、大阪営業所を廃止
  • 1988年5月創業全額出資により扶桑興産株式会社設立

1990年代

  • 1990年9月福岡県山門郡大和町豊原107番3号に福岡営業所を開設
  • 1990年10月創業株式会社扶桑コーポレイションを合併、全額出資により同一商号にて設立
  • 1994年7月創業85%出資により青島扶桑精製加工有限公司を設立
  • 1995年12月創業全額出資により青島扶桑貿易有限公司を設立

2000年代

  • 2001年4月東京営業所を東京支店、福知山工場を京都工場(現 京都第一工場)、神崎川工場を商品開発センター、堺工場を大阪工場にそれぞれ名称を変更
  • 2001年5月日本証券業協会に株式を店頭登録
  • 2002年4月創業扶桑興産株式会社と株式会社扶桑コーポレイションを合併、株式会社扶桑コーポレーションとして発足
  • 2003年12月創業全額出資により青島扶桑第二精製加工有限公司を設立
  • 2003年12月M&A藤沢薬品工業株式会社より国内化成品事業および米国子会社PMP Fermentation Products, Inc.の全株式を買収
  • 2004年3月京都第二工場の倉庫が完成
  • 2004年10月中国上海市に青島扶桑精製加工有限公司上海支店を開設
  • 2004年12月上場日本証券業協会への店頭登録を取消し、ジャスダック証券取引所(現 東京証券取引所JASDAQ(スタンダード))に株式を上場
  • 2005年6月京都工場(現 京都第一工場)の電子材料製造設備を増強
  • 2006年3月東京都中央区日本橋本町二丁目2番5号に東京支店を移転
  • 2007年1月M&A青島扶桑精製加工有限公司を100%子会社化
  • 2007年12月京都第二工場の電子材料製造設備が完成
  • 2008年7月M&A株式会社ヤマノホールディングスより株式会社エックスワンの全株式を買収
  • 2008年8月創業全額出資によりFUSO (THAILAND) CO.,LTD.を設立
  • 2008年11月商号変更青島扶桑第二精製加工有限公司の社名を扶桑化学(青島)有限公司に変更
  • 2008年12月創業株式会社扶桑コーポレーション75%出資により株式会社海洋化学を設立
  • 2009年8月商品開発センターを改め、新大阪事業所を設置

2010年代

  • 2010年4月上場ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所JASDAQ(現 東京証券取引所JASDAQ(スタンダード))に上場
  • 2010年4月東京支店を改め、東京本社を設置

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち4項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2030年度まで120,000百万円
  • 営業利益2030年度まで36,000百万円
  • 償却前営業利益2030年度まで56,700百万円
  • ROIC13%以上

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    グローバルニッチトップとして進化

    2030年度を最終年度とする新中期経営計画「飛躍2030」の長期ビジョンとして、グローバルニッチトップ企業への進化、FUSOの技術で未来を支える、新事業創造への挑戦、そして「FUSOと出会えて良かった」を届けることを掲げ、事業拡大と企業価値向上を目指す。

  2. 02

    ライフサイエンス事業の強化

    果実酸総合メーカーとして、国内では食品・工業・医薬品分野の競争激化に対応し、海外では欧米・中国・東南アジアでの拡販を推進。米国子会社へ設備投資(2027年7月操業開始予定)を行い安定供給体制を構築。新規用途開拓(飼料・農薬等)や東京研究所の拡張による新価値創造にも取り組む。

  3. 03

    電子材料事業の拡大と設備増強

    半導体市場の成長に伴いCMP用超高純度コロイダルシリカの需要拡大に対応。京都・鹿島事業所で積極的な設備投資を実施し、生産能力を現状比2割増強(2029年2月完工予定)。高濃度・高効率生産品目を拡充するとともに、ケイ素化学を基軸に低誘電材・トナー外添剤など新用途向け研究開発を推進。

  4. 04

    資本コストを意識した経営の実現

    ROE10%以上、ROIC13%以上を目指し、収益力向上、市場への適切な情報提供、持続的成長のための投資機会の見極めと資本コストを意識した資金調達を実施。企業価値向上委員会が統括し、サステナビリティ・内部統制を連携させたガバナンス体制を構築。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で956人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は758万円で、9期前と比べて+9.5%平均年齢は41.6歳、平均勤続年数は12.0年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月700
2018年3月755
2019年3月69242.913.3761
2020年3月65242.412.9781
2021年3月65242.312.9794
2022年3月67842.913.3805
2023年3月71642.312.8859
2024年3月71341.912.3892
2025年3月72541.912.39151,770
2026年3月75841.612.09561,977

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率1.7%
縦線は目安の30%
男性育休取得率71.4%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)77.9%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社5(国内 1 / 海外 4、うち連結子会社 5) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位8)
鹿島事業所 — 茨城県神栖市336億円
ライフサイエンス事業 電子材料事業
京都第二工場 — 京都府福知山市130億円
電子材料事業
京都第一工場 — 京都府福知山市3,794百万円
電子材料事業
大阪工場 — 大阪府堺市2,972百万円
ライフサイエンス事業
ライフサイエンス事業 — PMP Fermentation Products, Inc. (アメリカ合衆国イリノイ州ペオリア市)2,850百万円
ライフサイエンス事業 電子材料事業 — 青島扶桑精製加工有限公司(中国山東省青島市)612百万円
ライフサイエンス事業 電子材料事業 — 扶桑化学(青島)有限公司(中国山東省青島市)351百万円
新大阪事業所 — 大阪府大阪市310百万円
ライフサイエンス事業
主な関係会社
  • 海外
    青島扶桑精製加工 有限公司(注)2
    中国山東省 青島市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    青島扶桑貿易 有限公司
    中国山東省 青島市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    扶桑化学(青島)有限公司(注)2
    中国山東省 青島市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    PMP Fermentation Products, Inc. (注)3
    アメリカ イリノイ州 ペオリア市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    FUSO(THAILAND) CO.,LTD.
    タイ バンコク都 · 連結子会社
    議決権100.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は769億円営業利益189億円前期と比べると増収増益で、売上が+10.6%、利益が+16.7%。

売上高
+10.6%
769億円
営業利益
+16.7%
189億円
純利益
+23.3%
143億円
営業利益率
24.6%
前期比 +1.3%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高858億円769億円
営業利益243億円189億円
純利益192億円143億円
1株あたり配当¥28¥28

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は228億円、営業利益は62億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+67.6%、営業利益は+93.8%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q15931
2024年1Q1363223.525
2024年2Q1352417.818
2024年3Q1602616.318
2024年4Q15922
2025年2Q3488123.356
2025年4Q3478123.360
2026年2Q3779725.769
2026年4Q3929223.574
2027年1Q2286227.267

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は274億円から769億円へ2.8倍に増えた。直近期の営業利益率は24.6%。売上は2期、純利益は2期の連続増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月2743219
2014年3月2933623
2015年3月3225535
2016年3月3537347
2017年3月36210069
2018年3月40210466
2019年3月4219969
2020年3月4139070
2021年3月4229768
2022年3月558155109
2023年3月685197141
2024年3月59011983
2025年3月69516216623.3116
2026年3月76918919624.6143

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高769億円のうち、営業利益として残るのは189億円24.6%。営業外の損益と税金を反映した純利益は143億円、売上の18.6%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金61.9%476億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金13.7%105億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益24.6%189億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
38.1%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+17.3pt
24.6%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+13.2pt
18.6%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+6.0pt
12.9%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
9.4%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
11.9%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが248億円、投資CFが−111億円で、差し引きのフリーCFは137億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は379億円で、売上の5.9ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月43−3−364046
2014年3月36−20−301632
2015年3月64−25−183955
2016年3月81−694812112
2017年3月9450−15144240
2018年3月48−80−17−32189
2019年3月81−154−16−73102
2020年3月119−43−1676161
2021年3月128−26−16102248
2022年3月102−94−298235
2023年3月139−134−215224
2024年3月71−186177−115295
2025年3月227−205−2422292
2026年3月248−111−59137379

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は1,523億円。このうち返さなくてよい自己資本が1,172億円で、自己資本比率は77.0%(業種中央値63.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月33823410469.2
2014年3月3392627777.2
2015年3月3873068179.0
2016年3月4794007983.5
2017年3月56345211180.2
2018年3月64250114178.1
2019年3月6455539285.9
2020年3月6926038987.1
2021年3月7606629887.0
2022年3月92075316781.8
2023年3月1,13587526077.1
2024年3月1,33795038771.0
2025年3月1,4151,04037573.5
2026年3月1,5231,17235077.0

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
410億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
1,029億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
142億円
在庫として抱えている分
負債合計
350億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
100
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率30 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

化学 203社との比較

同じ化学の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率203社中6位あたり、逆に低いのは配当利回り203社中197位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
12.9%/中央値 6.9%
P25 4.5%P75 9.9%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
24.6%/中央値 7.3%
P25 4.3%P75 10.7%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
77.0%/中央値 63.4%
P25 50.5%P75 73.9%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
10.7%/中央値 2.2%
P25 -1.8%P75 5.4%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
1.0%/中央値 2.7%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥2,836で、1年前と比べて+87.4%過去52週の値幅のなかでは38%の位置にある。

¥2,836-3.9%1ヶ月-27.5%1年+87.4%時価総額1,007億円
過去52週の値幅
安値¥1,531.667高値¥4,995

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)20.9倍
PER (会社予想)15.6倍
PBR2.44倍
配当利回り0.99%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1日で-7.09%と急落し3145円。25日線3741円を大幅に下回り、75日線4007円から乖離が拡大。52週高値4995円から37%下落し、52週安値1528円からは106%上昇の位置。出来高は8月10日に211万株と急増し、その後も100万株超。1ヶ月で-20.88%と急落しており、調整が続く。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 40/100)

PERは27.70倍と業界平均の17.77倍を大きく上回り、割高感が顕著。PBRは3.38倍で業界平均の1.39倍を上回るが、ROEは12.94%と高く、収益性は良好。配当利回りは0.73%と業界平均の2.76%を大きく下回り、株主還元が手薄。業績は増収増益で成長しているが、株価には成長期待が織り込み済みで、配当の低さが評価を下げる要因。割高だが、ROEを考慮すれば一定の妥当性もある。

指標この会社業種平均
PER (実績)20.9倍17.8倍
PER (予想)15.6倍
PBR2.44倍1.41倍
ROE12.9%7.4%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

半導体市場の成長を背景に業績は好調で、2026年3月期は増収増益が計画されている。株価は1年で165%上昇し、PERは27倍超と評価が高まっている。強気派は、半導体材料の需要拡大と高収益体質を評価し、さらなる成長を期待する。弱気派は、株価の急騰による割高感や、半導体市況の周期性に伴う需要変動リスクを指摘する。

プラスに働く材料7
  • 半導体需要の拡大

    AI関連などで半導体投資が活発化し、高純度シリカの需要が増加。

  • 高収益体質

    2025年3月期の営業利益率は23.3%と高水準。

  • 今期も増収増益予想

    2026年3月期は売上高769億円、営業利益率24.6%の計画。

  • 営業利益189億円と過去最高2026年3月期影響

    営業利益は162億→189億円(+17%)、売上高も769億円へ拡大

  • 純利益143億円と大幅増益2026年3月期影響

    純利益は116億→143億円(+23%)、EPS成長が続く

  • 外国株主比率25.44%と高い継続影響

    外国人保有は25.44%、機関投資家の選好を反映

  • ROE12.94%と資本効率が高い通年影響

    ROE12.94%と高水準、株主資本を効率的に活用

マイナスに働く材料7
  • 株価急騰による割高感

    PERは27.7倍、PBRは3.4倍と過去5年の平均を上回る。

  • 半導体市況の周期性

    需要変動が大きく、市況悪化時には業績が急減するリスク。

  • 競争激化

    他社の参入により価格競争が激化する可能性。

  • PER27.7倍・PBR3.38倍と割高現在影響

    PER27.7倍、PBR3.38倍、いずれも市場平均を上回り評価が過熱

  • 株価1年で+165%上昇、過熱感過去1年影響

    上昇率が大きく、利益確定売りが出やすい

  • 配当利回り0.73%と低い継続影響

    株主還元が薄く、投資家によっては敬遠

  • 営業利益率24.58%の高水準持続は不透明不定影響

    営業利益率は24.58%と極高、競争激化やコスト増で下振れるリスクがある

次の決算で確かめる点
高純度シリカの販売数量
半導体材料の需要動向を直接反映するため。
営業利益率
高付加価値製品の比率向上による収益性改善を確認するため。
半導体市場の設備投資動向
需要の先行指標となるため。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり28で、前期から+12.3%いまの株価に対する利回りは0.99%。増配か配当維持が5年続いている。

年間配当
¥28
1株あたり
配当利回り
0.99%
いまの株価に対して
配当性向
19.8%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
5年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月1423.1
2018年3月154.724.7
2019年3月152.222.2
2020年3月150.024.2
2021年3月150.025.1
2022年3月1819.619.1
2023年3月2114.617.0
2024年3月224.830.1
2025年3月2410.623.7
2026年3月2712.319.8

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥28

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ4,199人。区分でいちばん多いのは事業法人45.0%。グループ会社や銀行などの安定株主が64.3%を占め、残る35.7%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
事業法人41.240.447.847.445.745.0
外国法人16.217.520.719.524.525.4
金融機関24.323.119.321.618.719.4
個人・その他17.718.210.910.710.29.1
証券会社0.70.81.40.90.91.2
自己株式0.00.80.80.70.70.7
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01株式会社壽世堂15.76
02帝國製薬株式会社9.37
03日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)9.13
04株式会社薫風舎7.38
05株式会社日本カストディ銀行(信託口)6.47
06大阪中小企業投資育成株式会社4.20
07有限会社帝産3.87
08THE BANK OF NEW YORK MELLON 140042 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)2.84
09公益財団法人赤澤記念財団2.82
10US BANK NATIONAL ASSOCIATION JP ACCTS TS (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)1.99

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+124%、1株純資産は14期で+49%。直近期のROEは12.9%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月607428.77.811.6
2014年3月728309.17.210.2
2015年3月11097112.214.617.8
2016年3月1441,12613.411.626.2
2017年3月1941,27216.217.923.1
2018年3月1861,41213.814.824.7
2019年3月1941,55913.19.622.2
2020年3月1981,69812.115.424.2
2021年3月1921,86410.821.225.1
2022年3月10371215.414.619.1
2023年3月13482817.49.417.0
2024年3月798999.119.430.1
2025年3月11098411.710.423.7
2026年3月1351,10812.920.119.8

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

12名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は12名。2026/3期の役員報酬は総額430百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約6倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
藤岡実佐子代表取締役 会長71111,000
杉田真一代表取締役 社長7050,000
政氏晴生専務取締役 ライフサイエンス事業部長5994,000
藤岡篤常務取締役 経営企画部長3874,000
椙本源樹取締役 電子材料事業部長5717,000
伊藤裕之取締役 管理本部長618,000
宮本典和取締役 生産本部長5911,000
百嶋計取締役67
平田文明取締役 監査等委員714,000
江黒早耶香取締役 監査等委員46
武内敬取締役 監査等委員65
富永俊秀取締役 監査等委員69

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円賞与百万円株式報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)81921643338949
社外取締役44014110

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容1,182字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループ(当社および連結子会社6社)は、「ライフサイエンス事業」および「電子材料事業」の2分野に関係する事業を行っています。当社グループにおける各事業の位置付けは次のとおりです。なお、次の2部門は「第5  経理の状況  1.連結財務諸表等  (1)連結財務諸表  注記事項」に掲げるセグメントの区分と同じです。 また、当連結会計年度より、従来「電子材料および機能性化学品事業」としていた報告セグメントの名称を「電子材料事業」に変更しております。この変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。 (ライフサイエンス事業) 当セグメントにおいては、(a)果実酸類、有機酸類、(b)応用開発商品の製造・販売を行っています。 (a)果実酸類、有機酸類 リンゴ酸、クエン酸、グルコン酸等の果実酸類および無水マレイン酸等の有機酸を中心に製品構成しています。果実酸類は飲料、加工食品に使用する酸味料、pH調整剤、酸化防止剤等の食品分野での用途を中心に、洗剤、化粧品、表面処理剤、コンクリート用混和剤、電子機器等の工業分野での用途に至るまで幅広く使用されています。 (b)応用開発商品 果実酸等の当社グループ製品を原料として、食品分野、工業分野に幅広く用途開発する商品であり、① 麺食品の品質改良剤、② 加工食品の日持ち向上剤、③食品製造メーカーにおけるトータル・サニテーション、④ 金属加工の改善等に用いられています。 [主な関係会社] 当社(本社、東京本社、新大阪事業所、鹿島事業所、東京研究所、大阪工場)、青島扶桑精製加工有限公司、青島扶桑貿易有限公司、扶桑化学(青島)有限公司、FUSO (THAILAND) CO.,LTD.、PMP Fermentation Products, Inc. (電子材料事業) 当セグメントにおいては、(a)電子材料、(b)機能性化学品の製造・販売を行っています。 (a)電子材料 研磨剤原料用途として利用されている超高純度コロイダルシリカを中心に製品構成しています。この製品は、半導体業界を中心に需要があり、微細化、高集積化される次世代半導体集積回路の製造に必要なCMP(化学的機械的平坦化)スラリーにも対応しています。 (b)機能性化学品 プラスチック、塗料の添加剤および香料、化粧品の原料としての用途に使用される樹脂添加剤や、精密化学薬品製造の技術を活かしたファインケミカルを販売しています。 [主な関係会社] 当社(東京本社、京都事業所、鹿島事業所、神戸研究所、東京研究所)、青島扶桑精製加工有限公司、扶桑化学(青島)有限公司 (事業系統図) 以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりです。 ※株式会社扶桑コーポレーションは、2026年3月31日付で解散しました。
経営方針・対処すべき課題5,327字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)基本方針 当社グループは、下記の社是、経営信条に則り、収益力・人財(材)力・技術力のレベルを高め、継続的発展を遂げる企業を目指すために、「企業価値」および「企業品質」をより高める企業経営をしていきます。 社是 「限りなき進歩と創造」 経営信条 一. 信用を重んじ確実を旨とする 一. 技術を通じて国家社会に貢献し 一. 社業の繁栄によって従業員の豊かさを築く そのために、ニッチな市場のニーズをとらえ、スピード、コスト、クオリティのバランスが高次元で調和している「金メダル製品」の開発を目指し、顧客満足の最大化を目指していきます。 (2)中長期的な会社の経営戦略、経営環境及び対処すべき課題 今後の世界経済および日本経済は、中東情勢の悪化の長期化や為替動向、継続的なインフレの影響などにより、景気の先行きが一層不透明になると考えています。 このような状況を踏まえ、当社グループでは、2030年度を最終年度とする5カ年の新中期経営計画「飛躍2030」を策定し、取り組みを開始しました。最終年度には、売上高120,000百万円、営業利益36,000百万円を目指し、全社員一丸となって事業拡大に努めてまいります。新中期経営計画の詳細については、当社ホームページ(https://fusokk.co.jp/)をご参照ください。 次期の売上高は、主に半導体市場の成長に伴う需要増加を背景に、増収を見込んでいます。営業利益については、継続的な物価上昇に伴う各種コストの増加が想定されるものの、販売数量の増加や販売価格の見直しにより、増益を見込んでいます。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も、営業利益の増加に伴い、それぞれ増加する見込みです。 前述のとおり世界経済の先行きは依然として不透明ですが、原料資材の確保に努めると同時に、原材料や製造コストの上昇に対しては、原価低減や販売価格の適正化を進めることで収益への影響を最小化できるよう取り組んでまいります。 〇連結業績計画および当期実績比較 (単位:百万円) 2025年度実績   2026年度計画   増減額 売上高   76,926   85,800   8,873 営業利益   18,850   24,300   5,449 経常利益   19,573   24,500   4,926 親会社株主に帰属する当期純利益   14,311   16,600   2,288 償却前営業利益   29,787   37,000   7,212 〇ライフサイエンス事業連結業績計画 (単位:百万円) 2025年度実績   2026年度計画   増減額 売上高   35,411   36,400   988 営業利益   5,308   5,500   191 償却前営業利益   6,946   7,300   353 〇電子材料事業連結業績計画 (単位:百万円) 2025年度実績   2026年度計画   増減額 売上高   41,514   49,400   7,885 営業利益   15,926   21,700   5,773 償却前営業利益   25,021   32,400   7,378 <中期経営計画> 当社は、2021年5月に2025年度を最終年度とする中期経営計画 “FUSO VISION 2025”を発表しており、2025年度終了時点における経営方針における成果は、下記のとおりとなりました。 ①既存事業における拡大する需要の取り込み、着実な対応 2021年5月の当初計画の売上高・営業利益等の目標を2022年度に達成したため、2023年5月に最終年度(2025年度)の経営目標を変更しました。変更目標に対する達成率は下記の表のとおりです。 (単位:百万円) 2025年度実績 (最終年度)   FUSO VISION 2025年度目標   達成率   当初計画 売上高   76,926   85,000   90.5%   58,000 営業利益   18,850   19,000   99.2%   14,000 償却前営業利益   29,787   30,000   99.3%   20,000 海外売上高比率   55.1%   50.0%   達成   50.0% 未達成となった原因は、2023年度に半導体市況がパンデミック特需の反動とPC・スマホ需要の低迷などにより世界的にマイナス成長となり、電子材料事業で売上高、営業利益ともに落ち込んだことです。翌年度には市況は回復しましたが影響をカバーしきれず売上高は9.5%の乖離となりましたが、営業利益目標は、ほぼ達成することができました。 ②新規事業・分野への投資・挑戦 2件のCVC(Corporate Venture Capital)ファンドへの出資を通じて、ファンドの理念に基づく各種産業の発展への貢献と、当社の新規事業の開発促進を目指しました。 [CVCファンドへの出資実績] ・食に関連するCVC「Future Food Fund(フューチャーフードファンド)」 ・素材・化学分野に特化した投資活動を行うユニバーサル マテリアルズ インキュベーター株式会社(UMI) ③持続的成長を支える経営基盤の強化 経営基盤の強化に向けて、2024年 5月には東京証券取引所による「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」の要請を踏まえ、①収益力の向上、②市場への的確な情報提供によるβ値の低減、③持続的な成長に向けた投資機会の見極めと資本コストを意識した資金調達の実施に取り組み、継続したROE10%以上の確保を目指す方針としています。中期経営計画の5年間の内2023年度を除き、ROE10%以上を確保しています。 2021年度   2022年度   2023年度   2024年度   2025年度 ROE   15.4%   17.4%   9.1%   11.7%   12.9% <新中期経営計画> 当社は、前中期経営計画において生産体制や組織の見直しや大型の設備投資もおこない、当社の事業分野において大きな成長機会を迎えていることから、2026年5月に2030年度を最終年度とする中期経営計画「飛躍2030」を発表しました。 [長期ビジョン] ・グローバルニッチトップ企業として進化する ・FUSOの技術で未来を支える ・新事業創造に向けて限りなく挑戦する ・「FUSOと出会えて良かった」を届ける [新中期経営計画“飛躍2030”概要] <経営上の目標の達成状況を判断するための指標等> 当社グループは、将来の成長に向けた設備投資を行いながら、設備投資の採算性を考慮したうえで、営業利益と償却前営業利益を重要経営指標としています。 また、「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」として、ROIC13%以上を目指し経営を進めていきます。 (単位:百万円) 2025年度実績   2030年度目標   CAGR 売上高   76,926   120,000   9.3% 営業利益   18,850   36,000   13.8% 償却前営業利益   29,787   56,700   13.7% <事業戦略と価値向上に向けた全体構想> <新中期経営計画のリスクと機会> 新中期経営計画の実現に向けたリスクと機会は下記の通りです。中東情勢などの地政学リスクについては将来予測の全てを織り込むことが難しいため、現時点で織り込んでおりませんが、監視・評価・対策を適時的確におこなうガバナンス体制を構築します。 <新中期経営計画の実現へ向けた管理体制> 新中期経営計画の実現に向けた管理は、経営企画部が主幹となる企業価値向上委員会が統括します。同委員会は下部委員会としてサステナビリティ委員会、内部統制委員会を持ち、下部委員会および各部門から出された計画達成への推進策やリスクの報告を受けます。推進策と報告されたリスクは委員会の中で評価され、課題解決に向けた協議をおこない次回開催の委員会まで管理することにより実効性を高める仕組みとなっています。 [ガバナンス体制図(2026年4月以降)] <対処すべき課題> 当社グループの事業展開において、以下を重点的テーマとして取り組んでいきます。 (ライフサイエンス事業) 国内市場では、食品用途の販売は一定の堅調さは保っているものの、競争は一段と厳しさを増しています。工業用途や日用品用途での需要は一部回復傾向が見られましたが、全体としては低調な結果となりました。またインバウンド需要の落ち込みによりビタミンC類の販売も力強さに欠け、医薬品ビジネスも厳しい状況にあります。海外市場では、欧州向けのリンゴ酸や米国でのグルコン酸類でのシェアが回復したほか、中国を始めとするアジア地域を含め総じて堅調に推移しましたが、海外メーカーとの競争は一層の厳しさを増しています。中東情勢の不安定な状況による原材料の調達や輸送コストなどへの影響には迅速に対応してまいります。 事業部全体でより綿密な連携が取れるよう、2026年度から組織体制を一部刷新し、事業戦略と海外運営における意思決定の迅速化を図り、調達から出荷まで業務の効率化を実現します。また、国内外のお客様や研究機関との連携を深め、新たな価値創造に繋げるために、2026年2月には東京研究所を拡張し、充実した実験・分析スペースとテストキッチンを備えました。 販売面では、既存ビジネスに加えて、飼料や農薬用途などの新規用途開拓を進めます。また、海外リンゴ酸ビジネスにおいて、引き続き新規取引先の販売を強化して物量を増やし、事業全体で利益が最大化できるよう事業運営を進めます。 海外では、米国の連結子会社PMP Fermentation Products, Inc.において、設備投資(2027年7月操業開始予定)を行っています。今後も拡大が見込まれる米国内のグルコン酸類の需要に応えられるよう、安定した供給体制を構築していきます。中国では日持ち向上剤や水産加工品向け品質改良剤といった製剤の拡販に努め、タイからは需要の高まる周辺国にもビジネスを展開していきます。 今後も、果実酸総合メーカーとしてこれまで蓄積してきた販売チャネル、製造・開発ノウハウ、およびグローバルなネットワークを最大限に活用し、市場のニーズにいち早く応えることで、さらなる売上および利益の拡大に尽力します。 (電子材料事業) 半導体市場はAIやデータセンター向けの旺盛な需要が全体をけん引し、大きく成長しました。また、従来の微細化の進展や高積層化に加えて、先端パッケージ技術など後工程でも高性能化が進み、CMP(化学的機械的平坦化)の用途拡大が進んでいます。このような背景を踏まえ各社の需要に応えることで、2025年度は当初想定以上の超高純度コロイダルシリカの出荷量を達成しています。 拡大する需要や、新たに創出される需要の増加に対応するため、積極的な設備投資を進めています。2024年10月には京都事業所の新設備、また2025年8月には鹿島事業所に追加設備(Ⅱ期)が完成しました。なお、鹿島事業所の既存設備(Ⅰ期)については、既に高水準で稼働しています。さらに、半導体市況は今後も継続的な成長が見込まれることから、2026年3月には京都事業所に追加の設備増強を実施することを決定いたしました。2029年2月に設備の完工を予定しており、現生産能力の2割増となる見通しです。これら設備増設による生産能力増強に加えて、高濃度・高効率生産品目の拡充を進め、設備面および製品面の両側面から供給能力を強化してまいります。 研究開発では、従来どおりケイ素化学を基軸として多方面への事業展開を推進しています。半導体分野では、微細化や高集積化が一層進展しており、それらのニーズに対応すべく、様々な大きさや硬さ、表面修飾を施した粒子などの製品開発を続けています。また、半導体研磨用途以外にも、低誘電材用途やトナー外添剤用途など、様々な用途に貢献できる特徴的な材料の研究開発を進めています。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、将来の成長に向けた設備投資は不可欠であると考えて、設備投資の採算性を慎重に検討した上で「償却前営業利益」(営業利益に減価償却実施額を加えた金額)を最重要経営指標としています。併せて、総資産回転率等の資産効率、自己資本利益率等の収益性、自己資本比率等の安全性等、複数の指標のバランスを考慮して経営を進めています。
事業等のリスク5,502字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 <経営上のリスク管理体制> 当社は、代表取締役を委員長とするリスクマネジメント委員会を設置し、年2回の委員会で事業リスクの識別・評価・管理をおこなっています。 「リスクの識別」では、物理的、経済的もしくは信用上の損失に係るリスクまたは不利益を生じさせる可能性を指す13のリスクを識別範囲としており、各部門が識別したリスクを報告しています。 リスクの評価では、リスク管理統括部署である総務部が取り纏め、それぞれのリスクとして出された項目を3段階で評価をおこない、対策の緊急度と合わせてリスクマネジメント委員会に提出します。 リスクマネジメント委員会では、識別・評価されたリスクを審議し管理リスクとして登録されます。登録されたリスクは、次回の委員会で取組み結果が報告され、進捗中のものは課題や完了時期の確認がおこなわれる仕組みとなっています。 また、緊急性や重要度が高い「緊急事態」が出現した場合には、対策本部を設置して対応する体制となっています。 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)市場動向の影響について ライフサイエンス事業の製品は、加工食品・飲料等の食品分野が主な用途ですが、金属加工・コンクリート混和剤等の工業分野でも広く使用されています。食品分野では、比較的景気変動の影響は限定的と言われていますが、異常気象・自然災害等により需要が大きく変動する可能性があります。工業分野では、食品分野に比べ、景気変動の影響をより一層受けるリスクが存在します。また、どの用途においても、輸入品等の競合品との価格競争、国内外の市況の変動により販売価格、原価が影響を受ける可能性があります。そのため、ライフサイエンス事業の特定の会計期間の業績に影響を及ぼす可能性があります。 電子材料事業は、半導体業界を中心に製品および商品を販売しており、その半導体業界の特徴として、好況・不況の景気の波が激しいことが挙げられます。そのため、半導体業界の景気変動の波を受けるリスクが存在し、当社グループの電子材料事業の特定の会計期間の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (主なリスクへの対応・取り組み) 両事業とも、特定の分野・地域・ユーザーの依存度を分散するよう、新規用途を獲得するため積極的に情報収集・製品開発を行っています。特に、半導体業界は、短期的な景気の変動はあるものの、中長期的には成長が続くものと想定しています。その想定に沿って、短期的な不況に耐えうる財務体質の強化を目指しています。 (2)自然災害・事故災害の発生について 大規模地震等の自然災害、製造および研究設備等における事故が発生した場合には、生産および物流設備、情報機器、研究機器等への被害により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。上記リスクは、当社グループだけでなく、重要な取引先でも発生する可能性があり、サプライチェーンへの影響により、当社グループの業績に影響を与える可能性もあります。自然災害等の損失最大予想額は、サステナビリティ報告書に記載しています。 (主なリスクへの対応・取り組み) 当社は、一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会より国土強靭化貢献団体認証「レジリエンス認証」を取得しています。グループの生産および物流設備、システムサーバーなどの情報機器、研究設備等が自然災害・事故災害に被災した場合は、当社グループで策定しているBCPの手続きにより、適切な情報収集・対応策を実施することで、最短での復旧を目指します。 また、重要な取引先で被害が発生した場合に備えてBCPの対応状況を含むサプライチェーンアンケートを行い、BCP対策の整備を奨励するとともに、仕入の複数購買等の施策をできる限り実施し、サプライチェーンの維持・管理に努めています。 (3)技術革新の影響について 電子材料事業の主要な納入先である半導体業界は技術革新の激しい業界であり、新規技術の開発・応用がなされた場合、市場が大きく変化する可能性があります。 (主なリスクへの対応・取り組み) 常に半導体業界の最先端の動向・情報を収集し、最先端の技術に対応した製品開発を行い、供給体制を構築しています。また、半導体研磨分野で培った技術を活かし、中空ナノシリカ、トナー市場向けナノパウダー等の製品で半導体以外の市場の開拓を進め、依存度を下げます。 (4)海外事業について 当社グループの事業は世界的に広がっており、当連結会計年度における海外売上高の連結売上高に占める比率は55.1%(北米15.8%、アジア38.4%、ヨーロッパ0.9%、その他0.1%)と海外向けの売上高の重要性が高くなっています。 また、在外の連結子会社は、中国、米国およびタイに合わせて5社あり、子会社を通じて海外においても事業を行っています。海外市場で事業を行う際には、社会的・経済的なカントリーリスク、人事・労務問題の環境の相違、法令等の規制強化等、特有のリスクがあり、それらが当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (主なリスクへの対応・取り組み) 各国固有のカントリーリスクがあり、それを全て無くすことは困難ですが、各子会社へ駐在員を派遣し、専門家、業界団体等を活用し、各種リスクが顕在化する前段階での情報収集を実施し、早期対応に努めます。 (5)原材料の調達について 当社グループの原材料の調達活動において、中国からの調達のウエイトが大きなものとなっています。このため、中国の社会経済情勢の影響を受けた際には、調達が困難となる可能性や調達価格が上昇する可能性があり、特定の会計期間における業績が影響を受ける可能性があります。 (主なリスクへの対応・取り組み) 中国以外の国からの調達も検討する等、分散化によりリスクの軽減を図っています。さらに、当社および現地法人を通じて、仕入れ先との協力関係を強化し、情報収集、早期の対応が可能な体制を構築しています。また、調達価格が上昇した場合は、各種コスト削減や収益構造の見直しに加え、販売価格の改定による対応も図っていきます。 (6)為替変動の影響について (4)海外事業について(5)原材料の調達について、で記載のとおり、海外向けの売上高、海外からの仕入高、在外子会社の財務諸表の換算、また、在外子会社も現地通貨と取引通貨が違う場合、それぞれ為替相場の変動リスクがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (主なリスクへの対応・取り組み) 海外向けの売上高、海外からの仕入高のバランスをとることで、為替リスクの軽減を図っています。また、長期の販売契約を締結する際には、為替予約を利用して、仕入価格の固定化を図るなど、為替リスク軽減に努めています。 在外子会社の財務諸表を換算する際の為替リスクの回避は困難であり、海外子会社については、現地通貨での業績管理を行い、現地通貨ベースでの業績の向上を目指します。在外子会社が現地通貨以外の通貨で取引する場合は、基軸通貨である米ドルで取引を行い、為替の変動幅を最小限に抑えます。 (7)化学品に対する法規制について 世界的に環境問題に対する関心が高まる中、化学品への規制が強まる傾向にあります。このような状況下、当社グループの製品の製造・販売についても法律等により規制される可能性があります。 (主なリスクへの対応・取り組み) 国内外の化学品への規制について、当社・子会社において、常に動向を注視し、情報収集を行い、必要な場合、担当部門において専門家や業界団体の助言等を得て、早期の対応に努めています。 (8)知的財産権について 知的財産権の取得および利用については、常に当社グループのスケジュール通りとなる保証はなく、市場競争力に影響を及ぼす可能性があります。また、予期せぬ訴訟等の当事者になる可能性があり、その際には費用の発生や人的資源の投入を強いられる可能性があります。 (主なリスクへの対応・取り組み) 知的財産権やノウハウ等は、今後の事業展開や競争力に直結するため、非常に重要であると認識しています。これまで自社権利の取得、活用、保護、ならびに他社権利の尊重について各事業部で対応していましたが、その重要性を鑑み、2023年4月1日付で管理本部内に「法務知財室」を設置しました。法務知財室の主導のもと、各事業部と協力して対応しています。また、発明審査委員会を開催し、社内で知的財産権について情報共有を図り、適正な管理運用を行う体制を構築しています。 (9)製造物責任について 当社グループでは、製品が顧客であるユーザーで原料として使用される、BtoBと呼ばれる商流が大部分を占めており、当社グループの製品に問題等が発生した場合には、ユーザーから一般消費者向けの製品へも影響を与えるなど、影響の範囲が大きく広がる可能性があります。その結果、当社グループの業績に対して影響を与えるとともに、企業への信頼についても影響を受ける可能性があります。 (主なリスクへの対応・取り組み) 経営信条の一つに「信用を重んじ確実を旨とする」とあるとおり、メーカーとして品質・信頼の確保が重要であると認識し、行動規範に品質の維持、コンプライアンス活動の推進等必要な事項を定め、社内に周知徹底しています。 また、両事業とも品質保証部門に対する体制の強化を図り、当社グループの製商品に対する品質管理を行うとともに、国内外の関係部門、調達先等に関与し、工程管理による不良の低減等の品質保証活動を推進しています。 (10)設備投資計画について 当社グループは既存設備の更新だけでなく、新規設備投資等により事業の拡大を図っています。しかしながら、当社グループの製品に対する需要が期待どおりに推移しなかった場合は、生産設備の稼働率低下により、収益性が低下し、減損損失の計上・固定費の負担等、当社グループの財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。 (主なリスクへの対応・取り組み) 新規製造設備への投資決定の際に、ユーザーからの要望・市場調査を念入りに行う等、十分な検討を重ねて決定しています。 新規製造設備や設備更新の際は、省人化、省エネルギー化等、コストの最小化、効率化を推進した設備の導入を進め、稼働率の低下にも耐えうる企業体質を目指しています。 (11)棚卸資産について (1)市場動向の影響について、で記載したとおり、景気変動の影響を受けた際に棚卸資産が大きく増加し、陳腐化することで、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、原料価格・為替の変動により棚卸資産の簿価が市場価格より高くなり、低価法が適用されると、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (主なリスクへの対応・取り組み) 適時、販売状況・販売計画を確認し、生産・購買と販売のバランスをとり、タイムリーに生産計画・購買計画を立案・修正し、実行しています。 また、原料価格を販売価格へ転嫁し、適切な利幅を維持出来るよう、契約の見直しを実施しています。 (12)情報セキュリティについて コンピューターウイルスによる感染や外部からの不正アクセス等によって、営業機密や個人情報の漏洩が発生した場合には、取引先からの損害賠償請求や社会的信用の失墜により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (主なリスクへの対応・取り組み) 当社は、全社の情報セキュリティを管理する管理本部領域においてISMS認証を取得しています。災害対策やセキュリティレベルを高めるためにクラウド化等を進めるとともに、ファイアウォールの強化や監視ソフトの導入など、情報セキュリティの強化を状勢変化に対応し進めています。 また、インシデント発生時への対応訓練や社員に対してe-ラーニングを活用した情報セキュリティ教育を行っています。 (13)気候変動について 気候変動の直接的な影響として、自然災害の増加、甚大化が想定されます。このリスクに対しては、(2)自然災害・事故災害の発生について、で記載しています。その他に間接的な影響として、気候変動緩和策へ対応した結果、調達先および販売先が限定される可能性や、温暖化対策の施策によるコスト増加により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (主なリスクへの対応・取り組み) 環境規制や関連法規等を遵守した上で、気候変動などの環境問題への対応を課題として捉えています。省エネの推進、CO2の算定を進め国内の過去3期(2021年度~2023年度)Scope1~3の算出を完了しました。主要製品のカーボンフットプリントの算出も取り組んでおり、2024年度分の算出を完了しています。気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:Task Force on Climate-related Financial Disclosures)が提言している4つの柱(ガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標)に沿って、気候変動が当社グループに与える影響を分析し、政府の進める政策に協調するために対策を検討・実施しています。
経営成績の分析 (MD&A)13,986字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。 ①  財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における世界経済は、インフレ圧力の緩和を背景に全体として緩やかな成長を維持しましたが、金融政策の転換局面や地政学リスクの影響により、回復の足取りには地域差が認められました。米国は企業活動や政府支出に支えられ底堅く推移した一方、高金利の影響から雇用や消費の伸びは鈍化しました。中国は不動産市場の調整により内需が低調となる中、輸出が下支えとなり一定の成長を確保しました。日本は企業収益の改善を背景に緩やかな回復基調を維持しましたが、物価上昇が個人消費に影響を及ぼしました。 このような情勢の下、当社グループは、持続可能な成長を目指し、国内外での事業拡大と効率的な運営体制の構築を推進しました。営業面では、海外拠点との連携強化や製品管理・販売体制の効率化を促進し、現地生産や技術サポートを活用した市場拡大に取組みました。生産面では安全操業・安定生産を継続しつつ、鹿島事業所において超高純度コロイダルシリカの新製造設備の稼働を開始し、新設備の立上げを通じた生産能力の向上に取り組むと同時に、顧客からの認証取得に向けた対応を進めました。また、これらの生産体制強化と並行して、中長期的な事業継続および従業員の就業環境改善を見据え、大阪工場の耐震補強工事ならびに鹿島事業所の分析棟の新設工事を進めました。さらに、今後の需要拡大に備え、京都事業所における超高純度コロイダルシリカの生産設備の新設、ならびに米国子会社PMP Fermentation Products, Inc.におけるグルコン酸ナトリウムの増設投資を決定しました。 研究開発にも一層力を入れ、東京研究所の増床を実施するとともに、研究開発体制の強化を図りました。ライフサイエンス事業部でコート果実酸や食品添加物製剤といった高付加価値品、電子材料事業部で半導体の微細化・多層化・高性能化といった技術的課題に対応できる製品開発、中空シリカ等の新製品開発にそれぞれ注力し、多様な分野での事業展開を進めました。 a. 財政状態 (資産の部) 当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べ11,423百万円増加し、78,476百万円となりました。これは主に、現金及び預金、受取手形及び売掛金、商品及び製品、未収消費税等の増加によるものです。特に現金及び預金の増加が大きく、設備投資や長期借入金の返済等の支出はありますが、収益の増加により大きく増加しました。 固定資産は、前連結会計年度末に比べ669百万円減少し、73,780百万円となりました。これは主に鹿島事業所の超高純度コロイダルシリカ製造設備Ⅱ期建設工事の完成に伴い建物及び構築物、機械装置及び運搬具等が増加しましたが、完成に伴う建設仮勘定の減少、減価償却費の計上が大きく、全体で減少しました。 以上の結果、資産合計は前連結会計年度末に比べ10,754百万円増加し、152,256百万円となりました。 (負債の部) 当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末に比べ1,354百万円増加し、19,844百万円となりました。これは主に、設備関係未払金は減少しましたが、長期借入金の内、1年以内返済予定の金額を固定負債から流動負債へ振替したことによる増加、利益の増加に伴う未払法人税等の増加によるものです。 固定負債は、前連結会計年度末に比べ3,768百万円減少し、15,195百万円となりました。これは主に、前述の長期借入金の流動負債への振替によるものです。 以上の結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ2,413百万円減少し、35,039百万円となりました。 (純資産の部) 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ13,167百万円増加し、117,216百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上、円安に伴う海外子会社の剰余金の換算による為替換算調整勘定の増加によるものです。 b. 経営成績 当連結会計年度の売上高は、76,926百万円(前連結会計年度比10.7%増、7,424百万円増)となりました。利益面では、営業利益は18,850百万円(同16.1%増、2,620百万円増)、経常利益は19,573百万円(同18.2%増、3,011百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は14,311百万円(同23.1%増、2,688百万円増)となりました。売上高、営業利益は、後述の各セグメントの要因により増収増益となりました。経常利益は営業利益の増加に加え、為替差益の増加により増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の増加に加え、投資有価証券売却益の発生により増益となりました。 当社グループの報告セグメントの業績は、次のとおりです。 なお、当連結会計年度より、従来「電子材料および機能性化学品事業」としていた報告セグメントの名称を「電子材料事業」に変更しております。この変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。 (ライフサイエンス事業) ライフサイエンス事業の業績は、外部顧客に対する売上高が35,411百万円(前連結会計年度比2.4%減、876百万円減)、営業利益は5,308百万円(同0.4%増、18百万円増)となりました。 国内市場では食品・飲料用途における果実酸類の需要は堅調に推移しましたが、医薬品や日用品用途の需要が軟化しました。海外市場では中国市場の低迷に伴う厳しい競争環境下、リンゴ酸のシェアアップや米国の市場拡大に取組み、アジアや米国を中心に販売が増加した一方、欧州での販売は伸び悩みました。その結果、売上高は前連結会計年度を下回りました。営業利益は、売上は減少した一方で、前期の鹿島事業所の定期修繕の長期化によるコスト増加要因が解消されたことに加え、原材料価格の低下や海外子会社の収益寄与により、前連結会計年度を上回り減収増益となりました。 (電子材料事業) 電子材料事業の業績は、外部顧客に対する売上高が41,514百万円(前連結会計年度比25.0%増、8,301百万円増)、営業利益は15,926百万円(同20.9%増、2,755百万円増)となりました。 半導体市場の需要は堅調に推移し、特にAI用途を中心に拡大しました。主力製品である超高純度コロイダルシリカは、旺盛な需要に対して安定供給に努めた結果、販売数量が増加しました。売上高は、円高の影響による減少はありましたが、特にアジア向けの販売数量の増加により、前連結会計年度を上回りました。営業利益は、京都事業所や鹿島事業所の新規製造設備の稼働に伴い、減価償却費や立ち上げ費用が増加しましたが、売上増加、生産拡大による効果が寄与し、前連結会計年度を上回り増収増益となりました。 ②  キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益および減価償却費の発生により取得した資金を有形固定資産の取得、法人税等の支払、配当金の支払等に充てた結果、前連結会計年度末に比べ8,659百万円増加し、37,896百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果取得した資金は、24,793百万円(前連結会計年度は22,701百万円の取得)となりました。これは主に、法人税等の支払に対して、税金等調整前当期純利益による収入および減価償却費の発生による収入があったためです。売上債権、仕入債務等の運転資金の増加、法人税等の支払額の増加等、支出は増加しましたが、税金等調整前当期純利益による収入および減価償却費の増加による収入増加が大きく、前連結会計年度に対して収入が増加しました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は、11,069百万円(前連結会計年度は20,538百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得によるものです。継続してきた大型設備投資が完成し、有形固定資産の取得による支出が減少したため、前連結会計年度に対して支出が減少しました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は、5,905百万円(前連結会計年度は2,409百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済、配当金の支払によるものです。増配による配当金の支払額の増加、長期借入金の返済が始まり、前連結会計年度に対して支出が増加しました。 ③  生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自  2025年4月1日 至  2026年3月31日)   前年同期比 ライフサイエンス   25,240,828千円   △2.8% 電子材料   45,070,615   29.0 合計   70,311,443   15.4 (注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっています。 b.受注実績 当社グループは、見込み生産を行っているため、受注高および受注残高を把握していません。 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自  2025年4月1日 至  2026年3月31日)   前年同期比 ライフサイエンス   35,411,140千円   △2.4% 電子材料   41,514,883   25.0 合計   76,926,023   10.7 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。 2.最近2連結会計年度の主要な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりです。 相手先   前連結会計年度 (自  2024年4月1日 至  2025年3月31日)   当連結会計年度 (自  2025年4月1日 至  2026年3月31日) 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) FUJIFILM Electronic Materials Taiwan Co.,Ltd.   8,994,254   12.9   10,674,924   13.9 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 ①   重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。 当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額および収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断および仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断および仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っています。しかしながら、これらの見積り、判断および仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。 なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計方針等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりです。 ②  連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりです。 a. 経営成績等の状況 経営成績の分析 (ライフサイエンス事業) 「Ⅰ.海外ビジネス拡大」「Ⅱ.国内シェア確保」「Ⅲ.新生産体制・効率化」「Ⅳ.FFAビジネスの面拡大」の各テーマに取り組みました。 Ⅰ.海外ビジネス拡大 Ⅰ-1.リンゴ酸類 前連結会計年度比25%以上の物量増加、アジア市場でのシェア拡大、エジプト、ポルトガル、北欧、メキシコ等の新規取引先への販売強化、物量増加による操業度向上によるコストダウンによる収益性向上を目標として取り組みを進めました。その結果、新規顧客の獲得、既存市場でのシェアアップにより前連結会計年度比20%物量が増加しました。また、時間当たりの生産量増加への取り組みを進めコストダウンによる競争力強化に努めました。 Ⅰ-2.グルコン酸類(PMP Fermentation Products, Inc.) 米国子会社PMP Fermentation Products, Inc.において、2023年度に完成した設備増強による製造能力を活用し、安定供給体制の構築、顧客とのアライアンス強化により、米国内でのさらなるシェア拡大、物量の3%増加を目指しました。その結果、新主発酵槽を活用した交互運転の開始による安定操業、コストダウン効果に加え、農業用途への営業強化等の施策も行い、前年比10%物量が増加しました。今後、さらなる需要の拡大が見込まれるため、結晶缶等を増設する設備投資を決定し、引き続き供給能力の強化を行ってまいります。 Ⅰ-3.アジア(海外子会社) 中国市場においては、中国子会社である青島扶桑精製加工有限公司において、FFA製品※の製造ラインを拡充し供給力を拡大するとともに、顧客ニーズに応じた新製品の上市、積極的な展示会の出展、情報発信を行いFFA製品※の販売拡大を目指しました。その結果、FFA製品※の生産能力は約1.5倍に拡大し、米飯向け等の新製品の上市、展示会を通した新規案件も約200件獲得し、中国市場において販売は増加しました。 東南アジア市場においては、タイ子会社であるFUSO(THAILAND) CO., LTD.を中心に日本、中国との連携を深め、有機酸類の販売強化、ベトナム市場で果実酸販売増、FFA製品※を含めて、機能性製品やコート果実酸等の拡販を目指しました。その結果、飲料用途では大口先の不振はありましたが、リンゴ酸の販売は前連結会計年度比増加し、グルコン酸亜鉛の販売も好調に推移し、東南アジア市場の販売は増加しました。 ※食品添加物製剤(Formulation of Food Additives)、食品素材・食品添加物製剤(Formulation of Food Materials and Food Additives)、機能性食品素材・食品添加物(Functional Food Material and Food Additive)、機能性果実酸(Functional Fruits Acid)の商品群をFFAと総称しています。 Ⅱ.国内シェア確保 Ⅱ-1.果実酸類 リンゴ酸においては、タイムリーな価格改定とシェアの最適化を行い、利益の最大化を目指すとともに、飼料、農業用途等の新規用途の開拓を行いました。その結果、価格改定は浸透し、販売物量も増加しました。原料価格の低下や稼働率向上による原価低下の効果もあり、利益率は改善しました。 クエン酸においては、大手飲料メーカーの入札案件を確実に獲得し、物量の増加を目指すとともに、顧客ごとの競争優位性を分析、把握し、利益率の向上を目指しました。その結果、販売価格は軟調に推移しましたが、販売物量は大手家庭用品向けを中心に増加しました。 Ⅱ-2.ビタミンC類他 ビタミンCにおいては、需要増に対応できる安定的な供給体制の構築を進めるとともに、メインユーザーへの販売強化、その他用途の需要取り込み、一般用・医療用医薬品への提案促進による販売増加を目指しました。その結果、サプリ向けの新規顧客は獲得できましたが、大手顧客において販売物量が減少し、前年に対して売上高が減少しました。 フマル酸においては、主要用途において需要減少が見込まれる中、価格対応によって物量の確保を目指しました。その結果、海外向けの販路の開拓を進めるとともに、国内大口顧客において物量を確保することができました。 Ⅲ.新生産体制・効率化 安全・環境対応、安定操業、保全体制の充実により、供給体制の強化を図りました。 Ⅲ-1.大阪工場 リンゴ酸設備の耐震補強工事の実施、新事務所棟の建設準備を進め、設備の老朽化対応を行い、供給体制の強化を目指すとともに、多能工化を進め省力化による効率化、コストダウンを目指しました。その結果、リンゴ酸設備の耐震工事は予定通り完成し、新事務所棟の建設も決定しました。また、各製造ラインにおいて研修、教育を実施し多能工化を推進しました。 Ⅲ-2.鹿島事業所 マレイン酸タンク等の定期修繕対応、有機酸設備の老朽化対応に取り組むとともに、拡大する電子材料事業対応と合わせて新分析棟の建設準備を進めました。その結果、定期修繕は予定通り完了し、リンゴ酸、フマル酸の生産量は増加しました。老朽化対応はコンディションベースで優先順位をつけて年度を分散して実施していきます。また、新規保全システムの導入により、設備保全体制のDX化を推進しました。新分析棟は建設を決定し、今後の両事業の生産拡大に対応できる体制構築を進めます。 Ⅳ.FFAビジネスの面拡大 営業開発強化とグローバル展開により販売強化を行いました。 営業開発強化においては、コート果実酸、米飯向け製剤、酸化防止製造、褐変防止製剤等の製品力を活かして、顧客ニーズを捉えて採用数の加速を目指しました。また、高純度有機酸「アプリシャス」の内製化が完了し、本格採用に向けた活動を始動しました。その結果、一部用途において需要の減退の影響があった製品はありましたが、着実に数量の増加につなげています。高純度有機酸「アプリシャス」は、2026年度本格稼働の目途をつけて販売拡大を目指す体制構築を実施しました。 グローバル展開においては、中国市場、タイ市場において現地子会社を中心に日本を含めた連携を強化し、中国市場においては、日持ち向上剤、無リン保水剤等、タイ市場においては日持ち向上剤、歩留まり向上剤等、各市場、ユーザーニーズの特性に合わせた商品群の開発、販売を強化しました。その結果、中国市場、タイ市場ともに新規採用が大きく増加し、着実に販売を増加させています。 ライフサイエンス事業の経営成績は、外部顧客に対する売上高は、前連結会計年度に比べ876百万円減少し35,411百万円となりました。営業利益は、前連結会計年度に比べ18百万円増加し、5,308百万円となりました。 売上高は、リンゴ酸の国内外の売上増加、海外子会社の円安効果を含めた増収の増加要因はありますが、日本においては、日用品、医薬品用途の需要減少、原料価格低下に伴う販売価格低下、シェア確保のための価格対応等の減少要因、海外市場においては中国経済の低迷の影響による競争環境激化の影響による価格対応等により、前連結会計年度比で減少しました。 営業利益は、売上減少の影響はあるものの、前期の鹿島事業所の定期修繕の長期化によるコストアップの影響が解消されたこと、原料価格低下によるコストダウン、海外子会社の収益が円安効果を含めて貢献し、前連結会計年度比で増加し、減収増益となりました。 引き続き、既存製商品では特に海外市場での販売力の強化、拡大を図り、シェアの拡大に努め、新商品の開発、拡販を世界的に進めるとともに、生産効率の向上を図り、業績の拡大を目指します。 (電子材料事業) 「Ⅰ.半導体市場需要回復への対応」「Ⅱ.新生産体制の早期確立」「Ⅲ.外部環境変化への迅速・柔軟な対応」「Ⅳ.次世代製品開発」の各テーマに取り組みました。 Ⅰ.半導体市場需要回復への対応 Ⅰ-1.最先端技術への対応、新規需要の取り込み 半導体の最先端技術は、ナノメートルからオングストロームへ進化し、顧客の要求事項の高度化は継続し、より高純度な製品が求められています。また、AI半導体等によるプロセス構造の変化により新たな半導体製造プロセスにおける新規の需要が増加し、当社製品である「超高純度コロイダルシリカ」の必要性も高まっています。加えて、中国市場において国家戦略に基づき半導体市場の成長は継続し、需要は大きく増加しています。 このような状況下、当社は品質向上への技術的取り組みを進め、粒度分布制御技術により、粗大粒子や微粒子を低減した製品ラインナップの拡充、新規製造プロセスに対応した製品開発を行いました。その結果、重要なユーザー向けの最先端製造プロセスで採用されました。引き続き、次期製造プロセスにおける要求事項の確認を進め、最先端技術への対応を継続して取り組んでまいります。また、中国市場においては、拡大する需要に対し、情報収集を継続するとともに、営業を強化し、売上は増加しました。 Ⅰ-2.各顧客の需要予測に基づく生産・在庫・出荷調整 半導体市場の2025年度の需要は、2024年度を上回って推移することが予測され、2030年度まで拡大が継続することを見込んでいました。このような状況下、当社主力製品の「超高純度コロイダルシリカ」の半導体市場での需要予測の調査を進めるとともに、顧客各社の需要を確認し需要量の確定を行い、次期の投資判断、費用負担について顧客との合意形成を進めました。その結果、半導体市場は好調なAI需要に牽引され、先端半導体の生産量が増加し、当社顧客においても使用量、在庫量の増加により、当社製品の販売量が増加しています。今後も、AI需要、CMPプロセスの継続的な増加、微細化が牽引してさらなる需要の増加を予測しています。当社顧客の需要予測においても、2030年度まで年平均8~10%の成長率が予測されています。その需要予測に対応するため、2026年3月に投資額400億円の超高純度コロイダルシリカ新規設備投資を京都事業所に建設することを決定しました。2029年2月操業開始を予定しており、稼働後には2025年度比で生産能力が2割増加する予定です。また、各顧客に対して長期信頼関係の構築を継続するとともに、新規設備投資に対する費用負担について合意を得て、2026年度以降は5~10%の価格改定を予定しています。 Ⅱ.新生産体制の早期確立 Ⅱ-1.鹿島(Ⅰ期・Ⅱ期)京都新ライン稼働・認定 当社は増加する需要に対応するため、超高純度コロイダルシリカの新設備の建設を行ってきました。2023年度には鹿島事業所に鹿島Ⅰ期設備が完成、2024年度には京都事業所に新製造ラインが完成、2025年度には鹿島事業所に鹿島Ⅱ期設備が完成しました。新製造設備の製品の採用に際しては、顧客の認定が必要のため、早期認定に努めてまいりました。その結果、鹿島Ⅰ期設備に関しては、認定が完了し2024年度末よりフル稼働となり、稼働率向上が2025年度の利益増に貢献しています。京都事業所新製造ラインに関しては、想定より早期に認定が進捗し、2025年度末よりフル操業を行える体制に移行しています。鹿島Ⅱ期設備に関しては、早期認定に向けて活動を開始しています。引き続き、新設備をフル活用して、安定供給を継続してまいります。また、2026年3月に京都事業所に新設備の建設を決定し、さらなる供給力の強化を進めてまいります。 Ⅱ-2.高濃度化及び高生産性製品の拡充 半導体需要の増加に伴う当社製品の需要増加に対応するため新製造設備の建設を進めるとともに、より効率的な生産品目への移行により、さらなる供給力の向上に努めました。高濃度化、生産性の高い品目の開発を進め、ラインナップを拡充し、顧客への提案、認定を継続しました。その結果、全生産量に占める比率が向上し、効率化が進展しました。引き続き、開発を進め製品ラインナップを拡充し、既存品目から移行を進め、さらなる効率化を目指します。 Ⅲ.外部環境変化への迅速・柔軟な対応 半導体市場が成長する中、日本経済は、円安、インフレが継続しています。また、サプライチェーンの安定化、米中対立の影響等の各課題に対して取り組みました。 円安、インフレに伴うコストアップに対しては、生産の効率化や購入量増加に伴うコストダウン等の自助努力によるコストアップの吸収を図るとともに、各顧客に対して価格転嫁を実施してきました。2025年度に関しては、大きな価格変動が少なく、価格をほぼ維持することができました。次期設備投資に関する価格転嫁に対しては、顧客の合意を得て、着実に設備投資を実施してまいります。 サプライチェーンリスクへの対応としましては、超高純度コロイダルシリカの主原料である金属ケイ素の安定調達のため購入国の分散に取り組みました。複数の国からテスト購入を実施し、使用可能性について検証を実施しました。その結果、購入先を複数化することができました。引き続き、必要量の安定調達、価格の安定に取り組んでまいります。 米中の貿易摩擦等の外部環境の影響は、相互関税の直接的な影響はなく、半導体製品の輸出入規制による直接的な影響もありませんでした。今後も、米中の貿易摩擦、中東情勢等の外部環境のリスクに対して、情報収集に努め、早期の対応の実施により業績への影響を最小化できるよう努めてまいります。 Ⅳ.次世代製品開発 超高純度コロイダルシリカのCMP用途の開発としては、半導体の次世代製造プロセスであるA16、A14世代向けの要求事項に適した開発を継続し、認定活動、サンプルワークを継続するとともに、最先端品、高レート・高生産性品の開発を進めました。また、新規材料、新規用途品の開発を行い、複数社からの引き合いを獲得するとともに用途探索を継続しています。中空サブミクロンシリカ(ミラリカ™)は低誘電剤用途向け中心に複数社のサンプルワークを継続し、2026年度量産化に向けて、製造ラインの構築を進めています。また、展示会への出展を通じて、新規製品のアピール、新規顧客の開拓を進めています。 電子材料事業の経営成績は、外部顧客に対する売上高は前連結会計年度に比べ8,301百万円増加し、41,514百万円となりました。営業利益は前連結会計年度に比べ2,755百万円増加し、15,926百万円となりました。 半導体市場は、PC・スマートフォン向け等の需要は低調に推移しましたが、引き続きAI半導体向けの需要が好調に推移しました。加えて、中国市場の需要も大きく伸び、超高純度コロイダルシリカの販売数量は大幅に増加し、売上高は前連結会計年度比で増加しました。 営業利益は、鹿島事業所、京都事業所の新設備稼働に伴う減価償却費の増加、製造ライン増加に伴う固定費の増加、資材価格の上昇等のコストアップ要因はありましたが、売上高増加の効果に加え、新規設備を含む製造稼働率上昇による増産効果、生産効率化によるコストダウン効果により、前連結会計年度比で増加し、増収増益となりました。 半導体の需要は、中長期的に成長が続くことが予測されています。最先端半導体への技術対応、需要の増加に対応した製販体制の早期構築に対応する必要があります。引き続き、最先端分野へ対応した製品開発、供給能力の強化等、各課題への対応を継続し、業績の拡大を目指します。 (売上高) 前述のとおり、前連結会計年度に比べライフサイエンス事業は減少しましたが、電子材料事業の増加が大きく、7,424百万円増加し、76,926百万円となりました。 (営業利益) 前述のとおり、前連結会計年度に比べライフサイエンス事業は微増、電子材料事業の増加が大きく、2,620百万円増加し、18,850百万円となりました。 (経常利益) 当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に比べ402百万円増加し、879百万円となりました。これは主に、受取利息の増加に加え、為替差益が前連結会計年度に比べ338百万円増加したためです。営業外費用は、前連結会計年度に比べ11百万円増加し、156百万円となりました。これは主に、投資事業組合運用損が増加したためです。 経常利益は、営業利益の増加に加え、上記要因により前連結会計年度に比べ3,011百万円増加し、19,573百万円となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益) 当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度に比べ96百万円増加し、193百万円となりました。これは主に、固定資産売却益は減少しましたが、政策保有株式の売却に伴う投資有価証券売却益が184百万円増加したためです。特別損失は、前連結会計年度に比べ153百万円減少し、238百万円となりました。これは主に、固定資産除却損が減少したためです。法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額は、税金等調整前当期純利益の増加により法人税等合計で前連結会計年度に比べ571百万円増加し、5,216百万円となりました。 経常利益の増加に加え、特別損益の増加により、税金等調整前当期純利益は増加しました。法人税等は増加しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べて2,688百万円増加し、14,311百万円となりました。 財政状態の分析 財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a.財政状態」に記載のとおりです。 キャッシュ・フローの分析 キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。 b. 資本の財源および資金の流動性についての分析 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、棚卸資産の購入費用、製造経費、販売費及び一般管理費等の営業費用です。運転資金の財源は、自己資金および金融機関からの短期借入等を基本としています。当連結会計年度は、新たな短期借入は行っておらず、当連結会計年度末に短期借入金の残高はありません。 投資を目的とした資金需要のうち主なものは、設備投資、事業買収等によるものです。投資資金の財源は主に、自己資金および金融機関からの長期借入等によります。当連結会計年度において新たな長期借入は行っていません。当連結会計年度末の長期借入金の残高は、2025年度に完成した鹿島事業所超高純度コロイダルシリカ製造設備の投資資金約200億円に対し、2023年度に銀行より長期借入で調達した200億円の内、31億円を返済した残り169億円です。当連結会計年度に実施した設備投資に係る資金の財源は、前述の長期借入金と自己資金を充当しています。 当社グループの成長のためには、増加が見込まれる需要に対応した継続した設備投資、最先端技術に対応した研究開発投資が重要と認識しています。投資に関しては、自己資金を中心に、必要に応じて外部調達により実行いたします。株主還元についても重要と認識しています。今後の成長投資と株主還元のバランスを取り、最適な資本構成による資本コストの最適化を考慮して、資金の配分を決定してまいります。 c. 経営成績に重要な影響を与える要因 「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。 d. 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当連結会計年度における当社の最重要指標である「償却前営業利益」(営業利益に減価償却実施額を加えた金額)は、前連結会計年度に比べ5,247百万円増加し、29,787百万円となりました。減価償却費は、前連結会計年度に比べライフサイエンス事業、電子材料事業ともに増加し、全体で増加しました。ライフサイエンス事業においては、大阪工場のリンゴ酸設備の耐震工事、その他の更新工事によるものです。電子材料事業においては2024年度途中に完成した京都事業所の新規製造設備の償却が通年で影響したこと、2025年度に完成した新規製造設備の償却開始によるものです。営業利益は、前述のとおりライフサイエンス事業、電子材料事業で減価償却費の増加額以上に増加したため、全体で償却前営業利益が前連結会計年度比で増加しました。 総資産回転率は0.52回で、前連結会計年度に比べ僅かですが向上しました。総資産は、進めてきた大型設備投資が完成し、固定資産は前連結会計年度末に比べ微減でしたが、好調な収益による現金及び預金の増加により流動資産が増加し、全体で増加しました。総資産は増加しましたが、売上高の増加が上回り、総資産回転率は向上しました。 ROE(自己資本利益率)は12.9%で、前連結会計年度に比べて向上しました(前連結会計年度は11.7%)。分母である純資産は利益の計上により増加しましたが、分子である親会社株主に帰属する当期純利益が増加したためです。今後も新規製造設備の本稼働に伴い、減価償却費の増加によるコストアップが想定されていますが、収益性の向上により、継続的にROE(自己資本利益率)の向上を目指します。 自己資本比率は77.0%で前連結会計年度より向上し、引き続き水準以上の安全性は確保できています。利益の増加により純資産が増加し、自己資本比率は向上しました。今後も、増加が見込まれる需要に対応するための継続的な大型設備投資や研究開発投資が成長の源泉であり、投資を継続するためにも、一定水準以上の純資産の厚みが必要であると考えています。最適な資本のバランスの維持を意識しつつ、資本コストを意識した最適な資金調達の検討を行います。投資計画、還元政策を考慮し、効率性、収益性のより一層の向上を目指します。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。

関連する企業

関連企業

本ページは公的開示と市場データに、群青で示した解釈を重ねて構成しています。財務・株価の数値は開示・市場データをそのまま表示し、AIには生成させていません。 AI評価 (割安判定・スコア) は解釈です — 詳しくは編集方針をご覧ください。