本文へスキップ
超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

トリケミカル研究所

Tri Chemical Laboratories Inc.4369 · Prime · 化学

半導体・太陽電池向け高純度CVD・エッチング材料の専業メーカー。独自の高純度化技術と受託合成が強み。

概要

トリケミカル研究所は、半導体および太陽電池の製造工程で使用される高純度化学薬品の開発・製造・販売を専門とする企業である。1978年に設立され、CVD材料、ドライエッチング材料、拡散材料などを提供する。東京証券取引所プライム市場に上場(コード4369)。2026年1月期の売上高は239億円、営業利益59億円、純利益55億円。本社は山梨県上野原市。台湾、韓国、中国にも子会社・関連会社を持ち、アジア市場に展開する。従業員数は313名(連結)。

半導体製造用高純度化学薬品に特化する単一事業構造

トリケミカル研究所グループは、半導体等製造用高純度化学化合物事業の単一セグメントで構成される。CVD(化学気相成長)、ドライエッチング、拡散の3工程に使用される高純度薬品を開発・製造・販売し、受託合成や受託実験(CVD評価等)も手掛ける。グループは当社、連結子会社の三化電子材料股份有限公司(台湾)、持分法適用関連会社のSK Tri Chem Co., Ltd.(韓国)、㈱エッチ・ビー・アール(臭化水素製造)、安徳拓化(安徽)電子材料有限公司(中国)、非連結子会社の上海特李化学科技有限公司(中国)の6社で構成される。各拠点は相互に連携し、半導体メーカー向けに高純度薬品を供給する。

三つの主要製品群と付帯サービスによる差別化

主要製品はCVD材料、ドライエッチング材料、拡散材料の三つである。CVD材料にはlow-k材料やhigh-k材料、金属窒化膜材料が含まれ、半導体の微細化・高性能化に対応する。ドライエッチング材料では、環境問題や微細化に対応した臭化水素(HBr)が主力であり、従来の特定フロンに代わる選択肢として供給される。拡散材料はⅢ族(ホウ素、ガリウム、インジウム)およびⅤ族(リン、ヒ素、アンチモン)の不純物をラインアップし、光ファイバー用のゲルマニウムも扱う。これらに加え、化学薬品用容器の設計販売、受託合成、受託実験といった付帯サービスを提供し、顧客の開発段階から量産まで総合的に支援するのが特徴である。

台湾・韓国・中国に広がるグローバル生産販売網

日本国内の本社工場(山梨県上野原市)と第二工場、南アルプス事業所を基盤に、海外では台湾子会社の三化電子材料が銅鑼工場を運営し、現地生産を拡大している。韓国では関連会社SK Tri Chemが半導体用次世代材料を開発・製造し、グループ全体のシナジー強化を図る。中国では上海特李化学科技が営業拠点として機能し、2025年9月には合肥安德科銘半導体科技との合弁で安徳拓化(安徽)電子材料を設立、中国国内での研究開発・生産・販売を準備中である。2026年1月期の売上高239億円のうち、台湾のTOPCO Scientific向けが22.2%、中国のChangxin Xinqiao Memory向けが10.8%を占めるなど、海外売上の比率が高い。

収益拡大と中期経営計画に基づく成長戦略

財務データによれば、売上高は2013年1月期の32億円から2026年1月期には239億円へと拡大し、同期間の純利益は0億円から55億円に増加した。2026年1月期の営業利益率は24.7%である。第51期(2029年1月期)を最終年度とする中期経営計画では、売上高317億円、営業利益86.5億円、売上高営業利益率25%程度を目標とする。設備投資として南アルプス事業所(2025年3月建設)や台湾銅鑼工場の増強、中国での工場立上げを推進し、半導体需要の拡大に対応する。純資産は361億円、自己資本比率は約85%と財務体質は健全である。

業界の中での役割は半導体製造用高純度化学薬品メーカーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
239億円
営業利益
59億円
営業利益率
24.7%
純利益
55億円
2026/1 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01半導体・太陽電池製造(高純度化学化合物)主力

半導体ウェハプロセスのCVD、ドライエッチング、拡散工程で使用される高純度化学薬品を開発・製造・販売。微細化に伴う新材料変更要求に応え、low-k/ high-k材料、金属窒化膜材料、臭化水素等を提供。受託合成や受託実験を通じて顧客の開発段階から支援し、独自の容器設計・販売も手掛ける。連結子会社・関連会社を通じて台湾・韓国・中国でも事業展開。

主要顧客半導体メーカー、太陽電池メーカー

主な製品・サービス6
CVD材料
化学気相成長法でウェハ上に薄膜を堆積させるための高純度化学材料。絶縁膜・金属膜・半導体膜など多様。low-k/ high-k材料を含む。
ドライエッチング材料
ウェハ上の不要な膜を腐食除去するためのガス・薬品。臭化水素(HBr)など環境・微細化対応品をラインアップ。
拡散材料
ウェハへの不純物注入(イオン打ち込み・熱拡散)に用いる高純度材料。ホウ素・ガリウム・インジウム等Ⅲ族、リン・ヒ素・アンチモン等Ⅴ族の化合物。光ファイバー用不純物も含む。
化学薬品用容器の設計販売
法規制をクリアした高純度薬品輸送用タンクの設計・販売。
受託合成
新規化学薬品の受託合成サービス。
受託実験(CVD評価等)
共同開発品のCVD実験や薬品評価の受託。

製品と技術

微細化対応が鍵を握るCVD材料

CVD(化学気相成長)材料は、ウェハ上に絶縁膜、金属膜、半導体膜などを堆積させるための高純度化学材料である。半導体の微細化・高性能化に伴い、従来の酸化シリコン膜に代わるlow-k材料(低誘電率膜)やhigh-k材料(高誘電率膜)、金属窒化膜材料などが求められる。トリケミカル研究所はこれらの新材料をいち早く開発・提案し、安定供給する点を強みとする。具体的な製品名は入力に記載されていないが、CVD用の多様な前駆体をラインアップする。顧客の要求に応じた受託合成やCVD評価実験も行い、材料選定からプロセス最適化まで支援する。

環境規制と微細化に対応するドライエッチング材料

ドライエッチング材料は、CVD等で形成した不要な膜を腐食除去するためのガスや薬品である。従来は特定フロンが使用されてきたが、オゾン層保護の国際規制や半導体の微細化により代替材料が必要となった。同社が主力とする臭化水素(HBr)は、環境負荷が低く微細化にも対応できるエッチングガスとして注目される。また、薄膜材料の変更に伴いエッチング材料も変化するため、同社は顧客のプロセス変更に合わせた新材料を提供する。ドライエッチング材料のラインナップには臭化水素のほか、三塩化硼素なども含まれる。

拡散材料と受託サービスによるトータルソリューション

拡散材料は、ウェハ内部に不純物を注入してトランジスタ等を形成するために用いられる。同社はⅢ族元素(ホウ素、ガリウム、インジウム)とⅤ族元素(リン、ヒ素、アンチモン)の化合物を多様に取り揃え、イオン打ち込み法や熱拡散法に対応する。また光ファイバー向けのゲルマニウム系不純物も供給する。これらに加えて、化学薬品用容器の設計販売(法規制対応のタンク)、新規薬品の受託合成、顧客の条件でのCVD実験・評価受託といった付帯サービスを展開する。自社製品だけでなく、顧客の開発初期段階から参画し、プロセス全体の最適化を図る点が他社との差別化要因である。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

化学のなかでの位置

半導体材料で高成長、高い収益性

トリケミカル研究所は半導体用高純度化学薬品を製造し、売上高は112億円(2024/1)→189億円(2025/1)→239億円(2026/1見込)と急拡大。営業利益率も28.04%→24.69%と高水準を維持。同業の東洋紡やクラレと比較すると、同社は半導体材料に特化し、高い収益性を誇る。ただし、成長には半導体市況の影響を受けやすく、設備投資や研究開発への資金負担も増加している。

強み

  • 営業利益率が約25%と業界トップクラス。
  • 売上高が2期連続で大幅増加、半導体需要を取り込む。
  • 高純度化学薬品で世界的な競争力を有する。
  • 半導体の微細化に伴い高純度薬品の需要は増加傾向。

課題

  • 半導体サイクルの影響で売上・利益が変動する。
  • 成長維持には大型設備投資が必要で資金負担が大きい。
  • 高い利益率ゆえに他社が参入しやすい。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

半導体材料の時価総額近傍。太字がトリケミカル研究所

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
14971メック1,251億円18.9倍
26810マクセル1,194億円12.6倍
34044セントラル硝子1,167億円13.3倍
44368扶桑化学工業1,007億円20.9倍
55331ノリタケ989億円13.8倍
64369トリケミカル研究所981億円16.0倍
77917ZACROS967億円11.9倍
84187大阪有機化学工業958億円11.1倍
96961エンプラス939億円16.6倍
104109ステラ ケミファ695億円20.7倍
114078堺化学工業611億円24.3倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(半導体材料)に従っています。

会社の歴史

沿革 27件

光ファイバー用材料の開発で創業した1978年

1978年12月、無機化学工業製品の製造・精製・販売を目的として神奈川県相模原市に資本金250万円で設立された。創業直後の1979年12月に光ファイバー用原材料の水分(OH基)除去に成功し供給を開始、1982年8月には光ファイバー用硼素原材料の三塩化硼素の合成に成功する。これらの成果が後の半導体材料事業の基盤となった。設立当初は光ファイバー市場向けの高純度材料に特化し、技術力を蓄積した。

三塩化硼素の量産化で半導体エッチング材料に参入した1983年

1983年2月、三塩化硼素の量産化に成功し、半導体用エッチング材料として半導体業界への供給を開始した。1984年9月には化合物半導体材料の高純度三塩化砒素の供給を開始する。この時期に本社工場を神奈川県愛川町に移転(1984年3月)し生産体制を強化。半導体向けドライエッチング材料の供給者としての地位を築き始めた。1994年1月には日本エア・リキード(当時テイサン)との合弁で関連会社㈱エッチ・ビー・アールを設立し、臭化水素の製造に乗り出す。

本社を山梨に移転しISO認証を取得した2000年代

1994年11月に本社工場を山梨県上野原町に移転。2000年10月にISO9001を取得し品質管理体制を確立。2007年8月には大阪証券取引所ヘラクレスに上場し、資本市場から資金調達を開始する。2008年7月にISO14001を取得、11月には山梨県上野原市に第二工場を建設し生産能力を拡大した。2010年10月の市場統合に伴い大阪証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場。この間、半導体材料の需要増に対応するための設備投資と品質認証取得を進めた。

韓国・台湾への進出でアジア展開を加速した2010年代

2013年7月に東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場。同年12月に韓国事務所を開設し、2016年7月にはSK Materials(現SK Inc.)との合弁でSK Tri Chem Co., Ltd.を韓国世宗特別自治市に設立、半導体用次世代材料の開発・製造・販売を開始する。2017年3月には台湾に100%子会社の三化電子材料股份有限公司を設立し、2020年7月に銅鑼工場を建設。2018年1月には東京証券取引所市場第一部へ市場変更し、上場区分を引き上げた。2020年9月には山梨県上野原市にAnnex棟を建設し研究開発能力を強化。

プライム市場移行と中国市場開拓の2020年代

2022年4月の市場区分見直しに伴い東京証券取引所プライム市場へ移行。同年7月にはISO45001を取得し労働安全衛生の国際規格に対応した。2024年8月に中国上海市に100%子会社の上海特李化学科技有限公司を設立。2025年3月には山梨県南アルプス市に南アルプス事業所を建設し、新規エッチング材料等の量産準備を開始。2025年9月には中国安徽省合肥市に合肥安德科銘半導体科技との合弁で安徳拓化(安徽)電子材料有限公司を設立し、中国現地での研究開発・生産・販売体制を整えつつある。

年表27件を開く

1970年代

  • 1978年12月無機化学工業製品の製造・精製・販売を目的として神奈川県相模原市(現神奈川県相模原市中央区)に㈱トリケミカル研究所(資本金2,500千円)を設立
  • 1979年12月光ファイバー用原材料における水分(OH基)の除去に成功、供給を開始

1980年代

  • 1982年8月光ファイバー用硼素原材料としての三塩化硼素の合成に成功、供給を開始
  • 1983年2月三塩化硼素の量産化に成功、半導体用エッチング材料として半導体業界への供給を開始
  • 1984年3月本社工場を神奈川県愛甲郡愛川町に移転
  • 1984年9月化合物半導体材料としての高純度三塩化砒素の供給を開始

1990年代

  • 1994年1月東京都江東区(後に東京都港区に移転)に臭化水素製造の目的でテイサン㈱(現日本エア・リキード(同))との合弁で関連会社㈱エッチ・ビー・アールを設立
  • 1994年11月本社工場を山梨県北都留郡上野原町(現山梨県上野原市)に移転

2000年代

  • 2000年10月本社工場にて「ISO9001」を取得
  • 2007年8月上場㈱大阪証券取引所 ニッポン・ニュー・マーケット―「ヘラクレス」に上場
  • 2008年7月本社工場にて「ISO14001」を取得
  • 2008年11月山梨県上野原市に上野原第二工場を建設

2010年代

  • 2010年10月上場大阪証券取引所ヘラクレス市場、同取引所JASDAQ市場及び同取引所NEO市場の各市場の統合に伴い、大阪証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場
  • 2011年6月上野原第二工場にて「ISO14001」を取得
  • 2011年11月上野原第二工場にて「ISO9001」を取得
  • 2013年7月上場東京証券取引所と大阪証券取引所の現物市場の統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場
  • 2013年12月大韓民国城南市(後に水原市に移転)に韓国事務所を開設
  • 2016年7月大韓民国世宗特別自治市に同国における半導体用次世代材料の開発、製造及び販売の目的で、SK Materials Co., Ltd.(現SK Inc.)との合弁で関連会社SK Tri Chem Co., Ltd.を設立
  • 2017年3月台湾新竹縣竹北市(後に苗栗縣銅鑼郷に移転)に100%子会社の三化電子材料股份有限公司を設立
  • 2018年1月東京証券取引所市場第一部へ市場変更

2020年代

  • 2020年7月三化電子材料股份有限公司が台湾苗栗縣銅鑼郷に工場を建設
  • 2020年9月山梨県上野原市にAnnex棟を建設
  • 2022年4月上場東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、東京証券取引所プライム市場に株式を上場
  • 2022年7月当社にて「ISO45001」を取得
  • 2024年8月中華人民共和国上海市に100%子会社の上海特李化学科技有限公司を設立
  • 2025年3月山梨県南アルプス市に南アルプス事業所を建設
  • 2025年9月中華人民共和国安徽省合肥市に同国における先端半導体材料等の研究開発、生産及び販売の目的で、合肥安德科銘半導体科技有限公司との合弁で関連会社安徳拓化(安徽)電子材料有限公司を設立

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/1期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち4項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2029年1月期まで317億円
  • 売上高営業利益率2029年1月期まで25%程度
  • 営業利益2029年1月期まで86.5億円
  • 売上高増加率2029年1月期まで約33%増加

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    高純度化学材料の開発と顧客価値最大化

    開発力向上と生産技術改善により顧客に優れた製品・技術を提供し、顧客満足の最大化を図る。

  2. 02

    東アジア市場での生産拡大と拠点強化

    日本・台湾・中国・韓国で生産能力増強や現地営業推進、グループシナジー強化を継続的に実施する。

  3. 03

    収益力強化とサステナビリティ pursuit

    新規材料投入と既存材料の生産性向上、経費削減を進め、品質・環境・安全面のサステナビリティにも取り組む。

  4. 04

    健全な財務体質とガバナンス強化

    財務体質の健全化を進め、コーポレートガバナンス体制を整備・強化し、透明性・効率性を高める。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で313人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は838万円で、9期前と比べて+10.5%平均年齢は34.5歳、平均勤続年数は9.0年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年1月130
2018年1月134
2019年1月148
2020年1月75834.89.1167
2021年1月74935.410.0179
2022年1月73534.79.1211
2023年1月76534.79.1242
2024年1月69434.89.1256
2025年1月82434.89.12741,934
2026年1月83834.59.03131,885

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年1月期・提出会社(単体)
女性管理職比率9.7%
縦線は目安の30%
男性育休取得率100.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)73.6%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社4(国内 3 / 海外 1、うち連結子会社 1) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位3)
南アルプス 事業所 — 山梨県 南アルプス市7,329百万円
本社・工場 — 山梨県 上野原市6,033百万円
三化電子材料股份有限公司 — 台湾2,902百万円
主な関係会社
  • 海外
    三化電子材料股份有限公司(注)1,2
    台湾 苗栗縣銅鑼郷 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    SK Tri Chem Co., Ltd.
    大韓民国 世宗特別自治市 · 持分法適用会社
    議決権35.0%
  • 国内
    ㈱エッチ・ビー・アール
    東京都港区 · 持分法適用会社
    議決権49.0%
  • 国内
    安徳拓化(安徽)電子材料有限公司
    中華人民共和国 安徽省合肥市 · 持分法適用会社
    議決権33.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年1月期の売上高は239億円営業利益59億円前期と比べると増収増益で、売上が+26.5%、利益が+11.3%。

売上高
+26.5%
239億円
営業利益
+11.3%
59億円
純利益
+10.0%
55億円
営業利益率
24.7%
前期比 -3.4%pt

会社が出している今期の予想2027年1月期

項目会社予想前期実績
売上高295億円239億円
営業利益75億円59億円
純利益66億円55億円
1株あたり配当¥35¥35

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年2Qで、売上は147億円、営業利益は38億円。前年の2026年2Qと比べると、売上は+18.5%、営業利益は+18.8%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2024年1Q32928.110
2024年2Q2428.35
2024年3Q26311.53
2024年4Q307
2025年1Q33721.28
2025年2Q471225.512
2025年4Q1093431.230
2026年2Q1243225.828
2026年4Q1152723.527
2027年2Q1473825.934

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年1月期からの14期で、売上は32億円から239億円へ7.5倍に増えた。直近期の営業利益率は24.7%。売上は2期、純利益は2期の連続増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
東京証券取引所と大阪証券取引所の現物市場の統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場
2013年1月3210
2014年1月3411
2015年1月4144
大韓民国世宗特別自治市に同国における半導体用次世代材料の開発、製造及び販売の目的で、SK Materials Co., Ltd.(現SK Inc.)との合弁で関連会社SK Tri Chem Co., Ltd.を設立
2016年1月5075
台湾新竹縣竹北市(後に苗栗縣銅鑼郷に移転)に100%子会社の三化電子材料股份有限公司を設立
2017年1月55108
2018年1月641611
2019年1月782923
三化電子材料股份有限公司が台湾苗栗縣銅鑼郷に工場を建設
2020年1月833729
2021年1月984334
東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、東京証券取引所プライム市場に株式を上場
2022年1月1165341
2023年1月1386248
中華人民共和国上海市に100%子会社の上海特李化学科技有限公司を設立
2024年1月1123325
中華人民共和国安徽省合肥市に同国における先端半導体材料等の研究開発、生産及び販売の目的で、合肥安德科銘半導体科技有限公司との合弁で関連会社安徳拓化(安徽)電子材料有限公司を設立
2025年1月189536628.050
2026年1月239597124.755

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年1月期

売上高239億円のうち、営業利益として残るのは59億円24.7%。営業外の損益と税金を反映した純利益は55億円、売上の23.0%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金62.3%149億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金13.0%31億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益24.7%59億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
37.7%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+17.4pt
24.7%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+17.6pt
23.0%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+9.4pt
16.3%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
11.6%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
10.3%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年1月期は営業CFが38億円、投資CFが−71億円で、差し引きのフリーCFは−33億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は73億円で、売上の3.7ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年1月2−1017
2014年1月−10−1−14
2015年1月4−3418
2016年1月5−61−18
2017年1月15−102515
2018年1月11−150−411
2019年1月14−123216
2020年1月18−16−2216
2021年1月21−309−917
2022年1月36−9362780
2023年1月64−16−1748111
2024年1月30−18−1912105
2025年1月37−31−16694
2026年1月38−7111−3373

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年1月期の総資産は473億円。このうち返さなくてよい自己資本が361億円で、自己資本比率は76.5%(業種中央値63.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年1月42241857.3
2014年1月42251759.6
2015年1月52292355.5
2016年1月60342656.3
2017年1月71413057.7
2018年1月90513956.3
2019年1月111704163.3
2020年1月151965563.3
2021年1月1991267363.4
2022年1月2832137075.4
2023年1月3212596280.6
2024年1月3192764386.5
2025年1月3693165485.5
2026年1月47336111176.5

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年1月期の内訳
現金及び預金
73億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
287億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
14億円
在庫として抱えている分
負債合計
111億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
100
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率30 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

化学 203社との比較

同じ化学の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率203社中4位あたり、逆に低いのは配当利回り203社中194位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
16.3%/中央値 6.9%
P25 4.5%P75 9.9%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
24.7%/中央値 7.3%
P25 4.3%P75 10.7%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
76.5%/中央値 63.4%
P25 50.5%P75 73.9%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
26.5%/中央値 2.2%
P25 -1.8%P75 5.4%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
1.2%/中央値 2.7%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥3,020で、1年前と比べて+21.7%過去52週の値幅のなかでは28%の位置にある。

¥3,020-1.8%1ヶ月-10.5%1年+21.7%時価総額981億円
過去52週の値幅
安値¥2,455高値¥4,455

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)16.0倍
PER (会社予想)14.9倍
PBR2.67倍
配当利回り1.16%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1日で-7.11%と急落し3135円。25日線3313円、75日線3484円を下回り、下落基調。52週高値4455円から30%下落し、52週安値2455円からは28%上昇の位置。出来高は7月29日に93万株と急増し、その後も60万株前後。1ヶ月では-4.27%と軟調で、半導体材料需要の減速懸念が重荷。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

半導体市場の成長と微細化トレンドを背景に需要拡大が期待されるが、顧客の在庫調整や競合の台頭がリスク。強気派は高い技術力と収益性、業績回復基調を評価。弱気派は2024年1月期の減益(売上112億円から189億円に回復したが、純利益は2023年1月期48億円→2024年25億円)や、米中摩擦による需要変動リスクを指摘。PER19倍、PBR2.8倍と割高感はないが、成長持続性が焦点。

プラスに働く材料3
  • 半導体微細化で需要増

    最先端プロセス向けに高付加価値材料の需要が拡大。

  • 高収益体質

    営業利益率28%は化学業界トップクラス。

  • 業績回復基調

    2025年1月期売上189億円と過去最高、増益継続中。

マイナスに働く材料3
  • 業績の変動リスク

    半導体市況や顧客在庫調整で売上・利益が大きく変動。

  • 顧客集中リスク

    大口顧客の生産計画変更が業績に直結。

  • 競争激化

    韓国・台湾メーカーの台頭でシェア低下リスク。

次の決算で確かめる点
売上高成長率
半導体材料需要の捕捉度合いを示す。
営業利益率
高収益性維持が競争力の証。
研究開発費比率
微細化対応への投資姿勢を測る。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり35で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは1.16%。

年間配当
¥35
1株あたり
配当利回り
1.16%
いまの株価に対して
配当性向
26.7%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年1月416.3
2018年1月531.314.3
2019年1月11114.323.9
2020年1月1528.926.5
2021年1月150.022.8
2022年1月2037.920.3
2023年1月3050.014.9
2024年1月300.022.9
2025年1月3516.726.3
2026年1月350.026.7

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥35

株主

有価証券報告書より

2026年1月期末の株主数は延べ13,656人。区分でいちばん多いのは個人・その他44.0%。グループ会社や銀行などの安定株主が33.0%を占め、残る67.0%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年1月%2022年1月%2023年1月%2024年1月%2025年1月%2026年1月%
個人・その他42.944.449.541.941.644.0
金融機関33.333.333.838.233.931.4
外国法人18.917.512.915.821.220.6
証券会社4.63.52.13.22.32.3
事業法人0.31.21.70.91.01.6
外国人個人0.00.00.00.00.10.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01竹中 潤平12.81
02日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口)12.48
03㈱日本カストディ銀行(信託口)10.91
04㈱山梨中央銀行4.31
05MSIP CLIENT SECURITIES(常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券㈱)3.97
06トリケミカル研究所従業員持株会2.22
07野村信託銀行㈱(投信口)1.83
08JP MORGAN CHASE BANK 385781(常任代理人 ㈱みずほ銀行決済営業部)1.24
09BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG (FE-AC)(常任代理人 ㈱三菱UFJ銀行)1.16
10STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 ㈱みずほ銀行決済営業部)1.12

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近20
  • 2026-08-28
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    10.41%
    -0.04pt
  • 2026-08-20
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    10.52%
    +0.12pt
  • 2026-08-10
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    10.40%
    -0.50pt
  • 2026-08-05
    ウエリントン・マネージメント・ジャパン・ピーティーイー・リミテッド(Wellington Management Japan Pte Ltd)
    新規の大量保有報告
    8.73%
    +1.53pt
  • 2026-07-22
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    0.14%
  • 2026-07-21
    ウエリントン・マネージメント・ジャパン・ピーティーイー・リミテッド(Wellington Management Japan Pte Ltd)
    新規の大量保有報告
    6.08%
    +1.25pt
  • 2026-07-10
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    0.14%
    +0.05pt
  • 2026-07-06
    三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
    新規の大量保有報告
    2.85%
    -0.87pt
  • 2026-06-23
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    0.09%
    -0.87pt
  • 2026-06-16
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    0.96%
    +0.86pt
  • 2026-06-15
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    0.10%
    +0.02pt
  • 2026-06-04
    三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
    新規の大量保有報告
    3.72%
    -0.74pt
  • 2026-05-29
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    0.08%
    -0.01pt
  • 2026-05-21
    竹中 潤平
    新規の大量保有報告
    10.66%
    -1.04pt
  • 2026-05-20
    ウエリントン・マネージメント・ジャパン・ピーティーイー・リミテッド(Wellington Management Japan Pte Ltd)
    新規の大量保有報告
    4.83%
  • 2026-05-13
    竹中 潤平
    新規の大量保有報告
    11.70%
    -1.11pt
  • 2026-05-12
    みずほ証券 株式会社
    新規の大量保有報告
    0.06%
    -0.12pt
  • 2026-05-08
    三菱UFJ信託銀行株式会社
    新規の大量保有報告
    2.24%
    -0.97pt
  • 2026-04-20
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    0.09%
    +0.09pt
  • 2026-04-09
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    0.00%
    -0.14pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+7685%、1株純資産は14期で+231%。直近期のROEは16.3%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年1月23360.685.8
2014年1月93452.823.321.3
2015年1月4938413.312.114.2
2016年1月6243415.18.816.2
2017年1月2513020.625.116.3
2018年1月3716325.034.114.3
2019年1月7322537.716.123.9
2020年1月9430735.428.226.5
2021年1月10840330.440.022.8
2022年1月12665624.124.320.3
2023年1月14979620.515.714.9
2024年1月768489.248.522.9
2025年1月15397216.821.426.3
2026年1月1701,11216.319.426.7

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

11名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は11名。2026/1期の役員報酬は総額227百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約5倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
竹中潤平代表取締役 会長864,163,840
太附聖代表取締役 社長執行役員61306,100
大杉宏信取締役 執行役員54115,000
鈴木欣秀取締役 執行役員55135,700
橋本利久取締役(注)148
飯田仁取締役(注)168
加藤京子取締役(注)163
高松基晴常勤監査役6597,500
坂倉宏次監査役(注)261
鄭永吉監査役(注)263
渋谷悟常勤監査役6053,300

役員報酬の内訳2026/1

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)41462517143
社外取締役533337
監査役1232323

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/1期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容2,968字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループの事業は、半導体等製造用高純度化学化合物事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントであります。 当社グループは、当社、連結子会社(三化電子材料股份有限公司)、持分法適用関連会社(SK Tri Chem Co., Ltd.・㈱エッチ・ビー・アール・安徳拓化 (安徽) 電子材料有限公司)、非連結子会社(上海特李化学科技有限公司)の6社で構成されております。 連結子会社三化電子材料股份有限公司は、台湾での高純度化学化合物の開発・製造・販売を行うことを目的として設立された会社であります。 関連会社SK Tri Chem Co., Ltd.はSK Materials Co., Ltd.(現SK Inc.)との合弁で設立された会社であり、韓国における高純度化学薬品の開発・製造・販売を行っております。 関連会社㈱エッチ・ビー・アールはテイサン㈱(現日本エア・リキード(同))との合弁で設立された会社であり、当社グループの取り扱い製品であります臭化水素の製造・販売を行っております。 関連会社安徳拓化 (安徽) 電子材料有限公司は合肥安德科銘半導体科技有限公司との合弁で設立された会社であり、中国における高純度化学薬品の開発・製造・販売を行う予定であります。 非連結子会社上海特李化学科技有限公司は、中国での円滑な営業活動推進を目的として設立された会社であります。 当社と連結子会社、非連結子会社、及び関連会社3社は相互に連携を保ちながら、主として半導体メーカー向けの高純度化学薬品の開発・製造・販売を行っております。 半導体デバイス製造においては、シリコンのウェハ(注1)上に複雑な電子回路を構成するため、多様な工程を経て作られております。この工程はウェハプロセスと呼ばれておりますが、その中の様々な場面で、化学反応を利用した加工がなされており、当社グループの製品は主にウェハの表面上に薄膜を化学反応を用いて堆積させる「CVD」、薄膜の不必要な部分を腐食させて削り取る「エッチング」、ウェハ上にトランジスタ(注2)やダイオード(注3)等を作るためにウェハの内部に不純物を注入させる「拡散」といった多岐にわたる工程において用いられております。 また、これらに供される材料は、半導体デバイスの微細化に伴い、製造プロセス変更や材料の持つ特性の限界、化学物質を取り巻く法規制の強化等の要因により、それまで使用されていた材料から新しい材料への変遷が行われることもあります。当社グループは、この材料変更の要求に対し、材料工学・応用化学の観点から常に新しい材料の開発・提案を行い新材料の供給を行っております。 設立当初は光ファイバー製造に供される高純度材料の供給を行うことで成長を遂げてまいりましたが、現在では、それに加えて同様な材料を使用し、ニーズの変化が常に起こる半導体製造用材料や、デバイスの原理的に半導体と共通点の多い太陽電池製造用材料の供給を行っております。また、高純度材料や新規化学材料の試作依頼など開発に供される材料の開発・販売も同様に事業の一部となっております。 (注)1:ICチップの製造に使われる半導体でできた薄い基板。シリコン製のものが多く、これを特に「シリコンウェハ」と呼びます。 2:増幅機能を持った半導体素子であります。 3:片方向にのみ電流を流す性質を持った半導体素子であります。 事業系統図は、次のとおりであります。 製品事業 当社グループが、開発・製造・販売している主な半導体・太陽電池向け製品は、主に以下の3種類であり、また、製品製造・開発の過程において、当社グループの得意とする以下の4つの作業を付加することにより製品の高付加価値化を図り、他社との差別化を図ります。 <製品種類> ①  CVD材料 ②  ドライエッチング材料 ③  拡散材料 <付加作業の種類> ①  化学薬品用容器の設計販売(化学関連法規等をクリアーした化学薬品輸送用タンクの設計及び販売) ②  化学薬品の受託合成(新規薬品の受託合成) ③  受託実験(共同開発高純度化学薬品の開発並びに薬品を用いたCVDに関わる受託実験) ④  その他付帯サービス(化学薬品の物性調査や分析等のサービス) ①CVD材料 CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)法とは、化学材料の蒸気を熱等により分解しウェハ上に堆積させる技術であり、CVD材料とはその際に用いられる化学材料を指します。堆積させる薄い膜は絶縁膜や金属・導体膜・半導体膜であり、使用される材料は多岐にわたっております。 また、半導体の微細化・高性能化を進めるために、従来の製法・材料では解決できない電気的な問題を解決するための誘電率の低い膜が得られる(low-k)材料や逆に誘電率の高い膜が得られる(high-k)材料・物理的な問題を解決するための金属窒化膜材料等といった新たなニーズに対応するための材料をいち早く提案し、安定供給するのが当社グループの特長であります。 ②ドライエッチング材料 主に腐食による化学反応により、CVD法で堆積させた膜等の不要な部分を削り取り、ウェハ表面を凹凸に加工する技術であります。このプロセスに供される材料は、従前は特定フロン(注)に代表される材料を使用しておりましたが、環境問題や半導体の微細化により変わりつつあります。微細化が進むとCVD法等で使用される薄膜の材料も変更されることから、ドライエッチングに使用される化学材料も変更されます。当社グループの取り扱い製品の1つである臭化水素(化学式:HBr)は環境問題・微細化といった問題をクリアーする材料であります。 (注):オゾン層保護のため国際条約により規制の対象となっているフロン。 ③拡散材料 ウェハ上等にトランジスタを形成する際、不純物を注入する技術があります。イオン打ち込み法(注1)と熱拡散法(注2)の2種類がありますが、いずれも不純物を注入するということでは同様であります。 ここで使用される材料は、周期律表のⅣ族(注3)元素であるシリコンの持つ性質を変えることが求められるため、性質の異なる不純物である必要があります。具体的にひとつはⅢ族(注3)の元素であるホウ素・ガリウム・インジウム等で、もうひとつはⅤ族(注3)の元素であるリン・ヒ素・アンチモン等であります。 また、光ファイバーでも同様に光の拡散を制御する目的でゲルマニウムに代表される不純物を使用しております。 当社グループでは、これらに関わる材料を多様にラインナップするとともに、材料の性質や顧客の細かな要求に対応した容器に封入し出荷しております。また、既存製品の単なる販売にとどまらず、新規化学薬品の受託合成や、当社グループの製品を顧客が実際に使用する条件下で性質・性能等の評価を行う各種受託実験も行っており、これも当社グループの大きな特長であります。 (注)1:原子をイオン化して加速し、固体中に打ち込む方法。 2:熱的な方法で原子を固体中に注入する方法。 3:元素の周期律表の縦列に並ぶものは概ね性質が類似しており、Ⅰ~Ⅷまでの族に分類されます。
経営方針・対処すべき課題1,590字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社は、1978年12月の設立以来、「科学技術を通じて最先端テクノロジーの発展に貢献し、人々にゆとり創造を実現する」を経営理念として掲げ、以下の内容を役職員一丸となって取り組んでおります。 ① 当社は、開発力の向上及び生産技術の改善に取り組み、顧客により良い製品及び技術を提供することで顧客満足の最大化を目指してまいります。 ② 当社は、持続した健全性・成長性を兼ね備えた事業に取り組み、企業価値の最大化に努めてまいります。 ③ 最先端・高純度化学材料の開発・製造・販売を事業としている当社は、「化学物質が環境に与える影響の大きさ」を正しく認識し、顧客・社員の安全性向上や健康増進を常に念頭に置き、かつ、「環境保全活動への取り組み」を経営の最重要課題の一つと位置づけ、事業活動を行うことといたします。 ④ 当社は、従業員一人ひとりが高い誇りと責任感をもって働くことの出来る公正かつ開かれた企業風土を目指してまいります。 (2) 目標とする経営指標 当社グループは、安定した売上成長を図り、規模の拡大を目指しながらも、経営の効率化を推し進めることで確実に利益をあげられる強靭な企業体質の構築に努めてまいりたいと考えております。そのため売上高及び売上高営業利益率を重視すべき経営指標とし、第51期(2029年1月期)を最終年度とする中期経営計画においては、3年間で売上高を約33%増加させるとともに、売上高営業利益率は25%程度を目標としております。 (3) 経営環境及び対処すべき課題 当社グループの主要な販売先であります半導体市場におきましては、大規模データセンター投資の継続に加え、AI機能搭載端末の増加等による裾野の広がりが半導体需要拡大に寄与すると見込んでおり、半導体製造用化学化合物の需要も増加していくと見込んでおります。 当社グループといたしましては、このような環境下、より一層経費削減に取り組み、新規材料の市場投入と既存の材料の生産性向上を併せて図ることで、将来的な収益力を確固たるものにする必要があると考えております。品質管理体制の強化や環境負荷の軽減、作業安全性の向上等サステナビリティの追求に関する取り組みにつきましても引き続き推進してまいります。 当社グループでは第51期(2029年1月期)を最終年度とする中期経営計画において、売上高営業利益率で25%程度を目標とし、計画最終年度の売上高は317億円としながら、営業利益は86.5億円とする目標の達成を目指してまいります。 また、半導体市場の著しい成長が見込まれる中国を含む東アジア市場における中長期的な成長を達成するため、日本においては、南アルプス事業所を基軸とした生産拡大を図ってまいります。台湾においては、子会社三化電子材料股份有限公司の銅鑼工場における生産体制の更なる増強を図ってまいります。中国においては、子会社上海特李化学科技有限公司にて現地での円滑な営業活動の推進並びに関係会社安徳拓化 (安徽) 電子材料有限公司の工場立上げ準備を推進してまいります。韓国においては、関係会社SK Tri Chem Co., Ltd.と中長期的なグループ全体のシナジーを強化し、事業の効率化、新規顧客の獲得を図ることを継続した戦略の柱としてまいります。 今後も継続的な海外進出や設備増強等を可能とすべく、財務体質の健全化を推し進め、強固な経営基盤の構築に努めていくとともに、コーポレートガバナンス体制をより一層整備・強化し、経営の透明性と効率性を高めることと、企業倫理、法令等の遵守にも誠実に取り組んでいくことで企業価値の向上に努めてまいります。
事業等のリスク6,365字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項を記載しております。また、当社グループとしては必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項についても、投資判断、あるいは当社グループの事業内容を理解する上で重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等に与える定量的な影響について、合理的に予見することが困難であるものについては記載しておりません。 (1) 特定の業界に依存していることについて ① 半導体業界への依存について 当連結会計年度の売上高は半導体市場向けが高い割合を占めており、半導体業界の動向に大きく影響される傾向にあります。当連結会計年度において、日本、中国、台湾、韓国の大手半導体デバイスメーカー向け売上高が過半(ディーラー経由での販売も含む)を占めており、これらのメーカーの生産動向が当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、半導体製造前工程のCVD工程及びエッチング工程を得意とする当社グループは、シリコンウェハの生産動向に特に大きく影響を受ける傾向にあります。 当社グループでは、そうしたリスクを防止あるいは分散するため、半導体市場のうち、刻々と変化する先端開発分野における変化を先取りするとともに、市況サイクルの異なる国内市場と海外市場のバランスを取りつつ、他方、これまでの半導体業界依存の軽減のため、新規分野に向けた材料の開発等にも注力し対処していく所存であります。 しかしながら、今後市況が大きく変化し、縮小傾向に転じた場合、又は業界の技術革新に当社グループが追随出来ない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ② 特定の製品への依存について 当連結会計年度における当社グループの売上高については、半導体向け材料の中でも、特に高誘電率絶縁膜材料といわれる分野への依存度が高くなっております。当社グループでは高誘電率絶縁膜材料以外の新規材料の開発、拡販にも努めておりますが、当分野の売上が減少した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与えるおそれがあります。 ③ 競合の状況について 当社グループは、最先端の半導体に用いられる高純度の化学材料において、技術的な優位性やノウハウを保持していることや、ニッチな市場であることから、現状、競争相手となる企業は少ないものと考えております。 しかしながら、今後、新規に当社グループと競合する分野、製品に他企業が参入した場合、競争の激化によって当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ④ 原材料の市況変動について 当社グループの製品は、その原料に市況変動に左右される化学薬品や特殊な金属材料を多く使用し、他方、金属容器については、同様に市況変動に左右されるステンレス材料を使用しております。 当社グループでは、市況及び顧客の需要に基づいた販売計画に基づいて、安定供給を可能とするための在庫水準を適正な価格で確保すべく原料調達を進めておりますが、世界の経済情勢や政治の動向等により、急激に購入価格が変動するとともに入手が困難になる可能性があります。 今後、販売計画を達成するために必要な主要原料が確保できない場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 また、購入価格が急激に上昇した際に販売価格への転嫁ができない場合、もしくは時間を要する場合や、逆に購入価格が急激に下降した際に相当量の在庫を有していた場合等においても当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (2) 事業遂行上のリスクについて ① 為替変動リスクについて 当社グループは、製品等の輸出及び原材料等の輸入において外貨建取引を行っております。当連結会計年度における総売上高に占める海外ユーザー向けの売上高は、概ね80%となっており、その一部は外貨建の決済条件となっております。当社では財務部門において為替相場を継続的にモニタリングしており、適宜必要に応じて為替予約等を行っておりますが、急激な為替変動があった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 また、海外関係会社の業績、資産及び負債につきましては、現地通貨で発生したものは円換算したうえで連結財務諸表を作成しておりますが、当該現地通貨の為替変動があった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ② 品質管理について 当社グループは、ISO9001品質マネジメントシステムの採用で、社内生産に関しては当然のこと、主たる協力会社にも同様の体制整備を要請しながら、総合的な品質保証体制と継続的な改良・改善体制の運用に努めてまいりました。そのことにより、不良品発生の低減に注力しておりますが、クレーム発生の可能性は皆無ではありません。また、製造物賠償に関してはPL保険に加入しており、現時点におきましては、企業の存続やユーザーの事業継続を脅かすような甚大なクレームや製造物責任につながる事態は考えられません。しかしながら、万一そうした事態が発生した場合には、クレームに対する補償、対策が製造原価の上昇を招き、当社グループのブランドの評価、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ③ 人材の確保について 当社グループは刻々変化する市場環境に対応して、常時、高度な研究開発を継続していく必要があり、そのため優秀な人材の確保と維持は事業展開上非常に重要な事項となっております。そのため、当社グループにおいては社内教育の充実、海外派遣やジョブローテーション等による人材育成体制の強化に努めるとともに、役職員全員が安全かつ安心して働ける職場環境の整備に努めておりますが、必要とする人材の獲得に困難が発生したり、あるいは当社グループの人材が社外に流出した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ④ 顧客情報の漏洩及び技術ノウハウの流出について 当社グループは、半導体メーカーの最先端の半導体に係る製造工程や材料の特性等の情報を知った上で、高純度の化学材料の開発、提案を行っております。当社グループでは不正アクセス等への物理的、システム的なセキュリティ対策を講じるとともに、営業秘密や情報セキュリティに関する社内規程を整備し、社員教育を徹底するなど、当社グループの情報管理体制の維持・強化に努めております。しかしながら当社グループの従業員が事業上知り得た顧客の技術情報を外部に漏洩した場合、当社グループの信用の失墜による取引関係の悪化や、技術情報の漏洩による損害に対する賠償を請求されること等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループが製造する高純度化学材料は、創業以来蓄積してきた高純度化や安定生産に係るノウハウが重要な要素となっており、当社グループが保有する高純度化のノウハウ等に係る情報が、何らかの形で社外に流出した場合、技術的な優位性を維持できなくなることにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 仕入先への高い依存度について 当社グループでは高純度化学材料を充填するための容器を外部からの仕入により調達しておりますが、そのうち、当社グループの販売先である半導体メーカー等の半導体製造装置に合わせた特殊仕様の容器については、主に㈱下山工業から仕入れており、同社との取引関係が何らかの理由により解消となった場合、一時的に当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 また、高誘電率絶縁膜材料を含む、当社グループの販売する複数の主要製品の合成に用いられる有機リチウム化合物の約8割を、アジアリチウム㈱から仕入れております。当社グループは安定的に原材料を調達するため、複数仕入先を確保すること及び適切な在庫を保有することに努めておりますが、供給不足、納入の遅延や仕入額の高騰等の問題が発生した場合、当社グループの生産活動の停止等により、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑥ カントリーリスクについて 当社グループは台湾及び中国に子会社、韓国及び中国に合弁会社を有しており、台湾と韓国の最終ユーザー向け販売の増加及び、中国向け販売の増加も今後の成長要因と考えております。特に台湾子会社は工場の稼働も本格的となり、より重要な生産拠点となり、輸送コストの削減や台湾半導体メーカーの期待に寄り添えることができたと認識しております。 当社グループは、事業展開をしている各国・各地域におけるカントリーリスクに係る情報を収集するとともにモニタリングを実施しており、地政学要素を見極めながら、安定的な事業運営に向けて取り組んでおりますが、上記地域において、法律や規制の変更、テロ・戦争・その他の要因による社会的混乱等が生じた場合、当社グループの事業活動に支障が生じ、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑦ 関係会社の業績変動について 当社グル―プは、当社と連結子会社1社、非連結子会社1社、関連会社3社で構成されております。当社グループではグループ間の人的・物的な連携や情報共有等によりグループ各社の事業リスクの軽減や対応に努めておりますが、グループ各社の事業の遂行が順調に進まない場合や、予期せぬ事象等により、これら関係会社の業績に大きな変動が生じた場合、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑧ 物流リスクについて 当社グループは、事業を営むに当たり、直接及び間接的に原材料・部材等の輸入を行っているとともに、海外顧客への輸出により販売を行っておりますが、現在、輸出入に際しては、燃料費の上昇等を背景とした輸送費の増加が生じております。今後、物流環境がさらに悪化し、輸送費等の関連費用が増加した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (3) 研究開発について 当社グループは、既存製品の改良や新規製品の研究開発等により、研究開発費、それに関連する設備投資が先行して発生しております。そうしたリスクを防止あるいは分散するため、研究開発段階でのマーケティングに注力してリスクを分散するとともに、研究開発プロジェクト管理の徹底を図り、他企業との提携を積極的に推進しております。 しかしながら、多大な研究開発費や設備投資費用を投入したにもかかわらず、製品開発等が軌道に乗らなかった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (4) 法的規制等について 当社グループの製造する製品には、毒物・劇物が含まれ、またそれらの製品を製造する際に使用する材料にも毒物・劇物が含まれております。また、当社グループは国内での営業取引のみならず、外国企業との輸出入取引を行っている関係上、日本及び諸外国の法令等による諸規制を受けております。それらの製品及び材料取扱を規制する法律・法令等の主なものとしましては、「毒物及び劇物取締法」、「消防法」、「高圧ガス保安法」、「土壌汚染対策法」、「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」、「化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する法律」等があります。 当社グループでは、国内外の法令等の遵守並びに運用状況・改訂動向に関する情報収集に努めており、また、当社グループにおきましてはISO14001環境マネジメントシステムにより、周辺環境への配慮を行っていることで、現在のところ主要な事業活動の前提となる事項についてその継続に支障を来す要因は発生しておりませんが、現在又は将来の法律及び諸規制を遵守できなかった場合には、当社グループが債務を負ったり、免許・届出・認可等の取り消しや一定期間の停止を含む罰則の適用を受けたり、事業の中断を含む公的命令を受けたり、その後の事業の継続に障害となる信用の低下を被ったりすること等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (主な許認可の状況) 許認可等の名称   有効期限   規制法令   法令違反の要件及び主な許認可取消事由 危険物設備の設置許可(製造所及び貯蔵所)   なし   消防法   許可なく製造所、貯蔵所又は取扱所の位置、構造又は設備を変更した場合、定める技術上の基準を満たしていない場合等には、製造所、貯蔵所又は取扱所の許可を取り消し、又は期間を定めて、その使用を停止させられる。(消防法第12条第2項) 毒物劇物一般販売業登録   2027年12月20日   毒物及び劇物取締法   登録業者が、その有する設備を法令に定める基準に適合させるために監督官庁等から命じられた措置を取らない場合や、規制法令に違反した場合等には、毒物劇物の販売業、製造業、輸入業の登録を取り消し、又は期間を定めて、業務の全部若しくは一部を停止させられる。(毒物及び劇物取締法第19条) 毒物劇物製造業登録   2029年12月20日 毒物劇物輸入業登録   2030年7月9日 また、将来において法的規制の強化等がなされ、その対応のための生産コスト等が増大した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (5) 知的財産権等について 当社グループの事業分野に関する知的財産権については、特許権を取得しております。当該知的財産については、製品化に至る種々のノウハウと密接不可分の関係にあり、知的財産権を利用されることにより当社グループの業績が重大な影響を受ける可能性は少ないと考えております。しかしながら、万が一類似製品が登場した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 他方、当社グループは第三者の知的財産権を侵害しないよう入念な事前調査を行っておりますが、当社グループの認識の範囲外のことで、これを侵害する可能性があり、これにより、当社グループが第三者と知的財産権をめぐって損害賠償、対価の支払あるいは使用差し止め等を請求され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (6) 災害等について 当社グループの生産拠点である本社工場及び上野原第二工場は、山梨県上野原市の工業団地に集中しております。当社グループでは、山梨県南アルプス市に南アルプス事業所及び台湾子会社である三化電子材料股份有限公司において工場を建設する等、生産拠点の分散化に努めておりますが、地震等の自然災害や火災等の事故によって、本社工場と上野原第二工場が同時に被害を受け、設備が壊滅的な損害を被る可能性があります。この場合は当社グループの操業が中断し、生産及び出荷が遅延することにより売上高が低下し、さらに生産拠点等の修復のために多額の費用を要することとなる場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)5,625字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 イ.財政状態の状況 (流動資産) 当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末比1,796,896千円増加し、23,253,287千円となりました。その主な要因は、現金及び預金が減少した一方で商品及び製品、原材料及び貯蔵品、受取手形及び売掛金、未収消費税等を含む流動資産のその他が増加したこと等によるものであります。 (固定資産) 当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末比8,533,480千円増加し、24,021,677千円となりました。その主な要因は、南アルプス事業所等の設備投資に伴う有形固定資産の増加、及び持分法による投資利益の計上等により投資有価証券が増加したこと等によるものであります。 (流動負債) 当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末比3,422,395千円増加し、7,604,585千円となりました。その主な要因は、南アルプス事業所等の設備投資に伴う未払金の増加、及び買掛金が増加したこと等によるものであります。 (固定負債) 当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末比2,346,115千円増加し、3,520,829千円となりました。その主な要因は、長期借入金が増加したこと等によるものであります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末比4,561,866千円増加し、36,149,551千円となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したこと等によるものであります。 ロ.経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、賃上げの広がりや政府の物価高対策等により緩やかな回復基調で推移しましたが、為替変動に伴う輸入コストの不確実性や、米国の通商政策・対中規制の動向、地政学リスク等の影響により、依然として先行き不透明な状況が継続しました。 当社グループの主要な販売先であります半導体業界におきましては、生成AIの普及に伴うデータセンター投資の拡大や、先端ロジック・メモリ向けを中心とした投資意欲が堅調であったこと、AI搭載端末や自動車向け需要も底堅く推移し、先端領域での設備投資・稼働が継続されました。それに伴い半導体製造用高純度化学化合物の需要も増加いたしました。 このような状況下、当社グループといたしましては、中期経営計画に基づき、生産性の向上や生産開発能力強化へ注力し、新規エッチング材料等の生産拠点である南アルプス事業所での大量生産に向けた各種評価、設備増強、認証取得等の取り組みを推進いたしました。品質管理体制の継続的な強化、環境負荷低減・作業安全性向上、サステナビリティの追求、事業継続計画の改善等にも引き続き取り組みました。 利益面では、原材料価格やエネルギー価格の変動等の影響を軽減するため、全社一丸となった経費削減に加え、コスト上昇局面を踏まえた販売価格改定、グループ会社・部門間連携の深化により一層の収益向上を図ってまいりました。 その結果、売上高は23,883,175千円(前年同期比26.3%増)、営業利益は5,902,226千円(同12.3%増)となり、また、韓国関係会社SK Tri Chem Co., Ltd.に係る持分法による投資利益の計上等により、経常利益は7,090,219千円(同7.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,515,240千円(同11.1%増)となりました。 なお、当社グループの事業は、半導体等製造用高純度化学化合物事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,159,350千円減少し、7,279,978千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は3,795,166千円(前年同期比120,056千円の収入の増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上7,090,219千円、減価償却費1,917,499千円等のプラス要因が、法人税等の支払額2,109,289千円、棚卸資産の増加額1,878,171千円、持分法による投資利益1,277,729千円等のマイナス要因を上回ったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果支出した資金は7,054,145千円(同3,938,079千円の支出の増加)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出6,286,235千円、関係会社株式の取得による支出718,080千円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果得られた資金は1,088,296千円(前年同期は1,620,462千円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の収支のプラス2,346,880千円が、配当金の支払額1,136,649千円等を上回ったことによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の状況 当社グループの事業は、半導体等製造用高純度化学化合物事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントであります。 イ.生産実績 当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式、用途等は必ずしも一様ではないことから、記載しておりません。 ロ.受注状況 生産実績と同様の理由に加え、受注生産形態をとらない製品が多いことから、記載しておりません。 ハ.販売実績 当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。 セグメントの名称   金額(千円)   前年同期比(%) 高純度化学化合物事業   23,883,175   +26.3 (注)  主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。 相手先   前連結会計年度   当連結会計年度 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) TOPCO Scientific Co., Ltd.   3,731,729   19.7   5,293,683   22.2 日本エア・リキード(同)   2,889,785   15.3   3,456,067   14.5 Changxin Xinqiao Memory Technologies, Inc.   2,301,149   12.2   2,589,337   10.8 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 5 会計方針に関する事項」に記載しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、不確実性が内在しているため、将来生じる実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 イ.経営成績の分析 (売上高) 売上高は、前連結会計年度に比べ26.3%増の23,883,175千円となりました。その主な要因は、当社グループの主要な販売先であります半導体業界の稼働におきまして、中国市場における一部顧客の生産効率化による材料の需要減はあったものの、生成AIの普及に伴う先端ロジック・メモリ半導体の高い需要や、データセンター投資の拡大等を受け、好調に推移した結果、当社グループの化学材料の出荷が増加したこと等によるものであります。 (売上総利益) 売上総利益は、売上高の増加等に伴い同12.6%増の9,019,010千円となりました。売上総利益率は減価償却費の増加に伴い製造経費等が増加したこともあり、前連結会計年度の42.4%から当連結会計年度は37.8%となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益) 販売費及び一般管理費は、同13.1%増の3,116,784千円となりました。その主な要因は、荷造運賃費が増加したこと等によるものであります。その結果、営業利益は同12.3%増の5,902,226千円となりました。 (営業外損益、経常利益) 営業外収益は、同0.6%減の1,343,992千円となりました。その主な要因は、受取利息が増加した一方で、持分法による投資利益が減少したこと等によるものであります。 営業外費用は、シンジケートローン手数料の増加等により、同507.2%増の155,999千円となりました。その結果、経常利益は同7.7%増の7,090,219千円となりました。 (特別損益、税金等調整前当期純利益) 特別損益は、特別利益及び特別損失ともに計上がありませんでした。その結果、税金等調整前当期純利益は同7.7%増の7,090,219千円となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益) 法人税、住民税及び事業税に法人税等調整額を加えた税金費用は1,574,979千円となりました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は同11.1%増の5,515,240千円となりました。 ロ.財政状態の分析 当社グループの財政状態の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 イ.財政状態の状況」に記載しております。 ハ.経営成績に重要な影響を与える要因 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。 ニ.資本の財源及び資金の流動性 当社グループの主な資金需要は事業上必要な運転資金や設備投資であり、これらの資金は主に自己資金のほか、必要に応じて銀行等金融機関の借入によって調達する方針としております。 また、運転資金の効率的な調達を行うことを目的として、取引銀行と当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を締結しております。 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 なお、重要な設備の新設等の計画については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載しております。 ホ.経営方針・経営戦略・経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは、最新の外部、内部環境を反映させた、今後の3年間の中期経営計画(毎年見直すローリング方式)を策定し、事業に取り組んでおります。2026年1月期の計画値と実績値の結果は以下のとおりであります。 2026年1月期計画   2026年1月期実績   計画比 売上高   (百万円)   26,000   23,883   △2,116 営業利益   (百万円)   6,050   5,902   △147 経常利益   (百万円)   6,900   7,090   +190 親会社株主に帰属する当期純利益   (百万円)   5,000   5,515   +515 売上高営業利益率   (%)   23.3   24.7   +1.4 売上高及び営業利益につきましては、中国市場において一部顧客の生産効率化による材料の需要減少の影響等を受けた結果、当初の予測を下回り、当社グループの化学材料の出荷が減少し、期初計画を下回る結果となりました。 一方で、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、韓国関連会社SK Tri Chem Co., Ltd.の業績が、当初想定していたよりも堅調に推移したこと等により、期初計画を上回る結果となりました。 当社グループでは、安定した売上成長を図り、規模の拡大を目指しながらも、経営の効率化を推し進めることで確実に利益をあげられる強靭な企業体質の構築に努めてまいりたいと考えていることから、特に、売上高及び売上高営業利益率を重視すべき経営指標としております。なお、売上高営業利益率に関しては25%程度への回復・維持を目標としております。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。

関連する企業

関連企業

本ページは公的開示と市場データに、群青で示した解釈を重ねて構成しています。財務・株価の数値は開示・市場データをそのまま表示し、AIには生成させていません。 AI評価 (割安判定・スコア) は解釈です — 詳しくは編集方針をご覧ください。