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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,053.44+287ドル円158.79-1NASDAQ26,229.57+130S&P 5007,675.19+44SOX 指数11,376.79+889/2終値

東邦化学工業

TOHO CHEMICAL INDUSTRY COMPANY,LIMITED4409 · Standard · 化学

界面活性剤で国内有数の総合化学メーカー。洗浄・乳化用途から樹脂まで、幅広い産業に機能性素材を供給する。

概要

東邦化学工業は、界面活性剤を中核とする総合化学メーカーである。1938年に金属油剤メーカーとして創業し、現在は化粧品、医薬品、農薬、電子材料など幅広い産業向けに機能性化学品を供給する。2026年3月期の連結売上高は536億円、従業員数は856名。東京証券取引所スタンダード市場に上場(1962年5月)し、国内5工場に加え中国、タイに生産拠点を持つ。

界面活性剤を最大セグメントとする事業構成

東邦化学工業のセグメントは界面活性剤、樹脂、化成品、スペシャリティーケミカルの4つに分かれる。2026年3月期の売上高構成比は、界面活性剤が47.5%(254億円)と最大で、次いでスペシャリティーケミカルが30.9%(165億円)、化成品12.2%(65億円)、樹脂9.0%(48億円)となっている。営業利益では界面活性剤が7.9億円(利益率3.1%)、スペシャリティーケミカルが7.8億円(同4.8%)と両セグメントで全体の約8割を占める。化成品は石油添加剤の採算改善により同4.6%まで利益率を上げた。

国内5工場と中国・タイの生産ネットワーク

生産拠点は国内に千葉工場、鹿島工場、四日市工場、徳山工場、追浜工場の5カ所を有する。千葉工場は界面活性剤と電子情報材料の主力拠点であり、連続スルホン化装置や電子材料精製設備を備える。海外では中国に東邦化学(上海)有限公司と懐集東邦化学有限公司、恵州市東邦化学有限公司、タイにTOHO CHEMICAL (THAILAND) CO., LTD.を擁する。上海拠点では加圧反応設備を増設(2026年3月稼働開始)、生産能力を拡大している。懐集東邦はロジン系製品、タイ拠点は化成品を手掛ける。

収益体質と財務の現状

2026年3月期の連結営業利益は20.8億円(前期比272百万円増益)、売上高営業利益率は3.9%と改善傾向にある。純資産額は241億円、自己資本比率33.9%、ROEは6.8%。2028年3月期を最終年度とする中期経営計画「TOHO Step Up Plan 2027」では、売上高600億円、営業利益30億円、営業利益率5.0%、ROE8.0%を目標に掲げる。一方、ホルムズ海峡封鎖による原料価格急騰や中国経済の減速などリスク要因も存在する。

グループ7社で構成、環境調査など周辺事業も展開

連結子会社は7社。近代化学工業㈱は製紙用助剤を製造し、㈱横須賀環境技術センターは環境調査・分析業務を担う。中国では東邦化学(上海)が界面活性剤・化成品を製造、東邦化貿易(上海)が販売・市場調査を行う。懐集東邦化学と恵州市東邦化学は化成品分野、TOHO CHEMICAL (THAILAND)はタイ国内での販売を強化する。これらの子会社を通じ、国内と中国・東南アジアの需要を取り込む体制である。

業界の中での役割は化学工業製品のスペシャリティケミカルメーカー。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
536億円
営業利益
21億円
営業利益率
3.9%
純利益
15億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01化学工業製品全般主力

界面活性剤、化成品、樹脂・スペシャリティーケミカルを製造・販売。洗浄、乳化、分散、可塑化など多様な機能を提供し、各種産業の製造工程や最終製品に使用される。国内外の子会社を通じてグローバルに供給体制を構築している。

主な製品・サービス3
界面活性剤
洗浄、乳化、分散、浸透などの機能を持つ化学品。家庭用・工業用洗浄剤、化粧品、農薬、繊維加工など幅広い用途に使用される。
化成品
可塑剤、溶剤、その他有機合成化学品。樹脂の加工助剤や塗料、インキ、粘着剤などの原料として使用される。
樹脂・スペシャリティーケミカル
合成樹脂や機能性化学品。接着剤、塗料、電子材料、医薬中間体など多様な産業向けに高付加価値な素材を提供する。

02環境・市場調査その他

子会社を通じて環境調査測定・分析業務、市場調査等を展開。化学工業製品事業で培った分析技術を活かし、環境コンサルティングや市場情報の提供を行う。

製品と技術

香粧原料から農薬助剤まで網羅する界面活性剤

界面活性剤セグメントは売上高254億円で最大。香粧原料は化粧品向けに海外販売が伸長する一方国内は低迷。プラスチック用添加剤(帯電防止剤など)は増収。土木建築用薬剤(コンクリート用薬剤)は国内外で低調。農薬助剤は国内向けが増加、繊維助剤は海外販売が減少、紙パルプ用薬剤はサイズ剤・消泡剤が減収となった。製品群は多岐にわたり、顧客の処方に合わせたカスタマイズが特徴である。

石油樹脂・合成樹脂・アクリレートを扱う樹脂事業

樹脂セグメントの売上高は48億円。石油樹脂は大口ユーザー向け販売が回復し増収。合成樹脂は土木関連用が減少。樹脂エマルションは金属表面処理剤やフロアポリッシュ用途が低調。アクリレートは海外微増も国内減少で微減収。同セグメントは利益率2.0%と低いが、安定した需要のある分野をカバーしている。

合成ゴム向け乳化重合剤と金属加工油剤の化成品

化成品セグメントの売上高は65億円で、営業利益は前期比223百万円増の302百万円と改善。主力の合成ゴム・ABS樹脂用ロジン系乳化重合剤は中国で販売回復。石油添加剤は採算改善に成功し、金属加工油剤は洗浄剤が増加したが吸塵剤などが減少。同セグメントは石油添加剤の収益性向上が寄与し、利益率は4.6%と前期の1.2%から大きく上昇した。

電子情報材料がけん引するスペシャリティーケミカル

スペシャリティーケミカルセグメントは売上165億円で増収も利益は減益。中核は電子情報産業向け微細加工用樹脂で、半導体市況回復に伴い販売が復調。一方、溶剤は医薬品向けが減少した。同セグメントの利益率は4.8%と全セグメントで最高水準だが、円安による原料高の価格転嫁遅れや固定費増が課題。電子材料は中期経営計画で中核事業に位置づけられ、設備投資が継続している。

環境測定・分析サービスを提供するその他事業

連結子会社の㈱横須賀環境技術センターが環境調査、測定、分析業務を手掛ける。売上高は3.2億円と小規模だが、営業利益率7.8%と収益性は高い。また、東邦化貿易(上海)は市場調査業務も行い、グループ全体の事業領域を補完している。この分野は環境規制の強化に伴い需要が底堅い。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

化学のなかでの位置

機能化学品で国内中堅、収益改善に課題

同社は化学業界、特に界面活性剤や機能化学品を主力とする中堅メーカーである。同業他社にはコージンバイオ、Aiロボティクス、北の達人コーポレーション、東洋紡、クラレが存在する。同社の売上高は約500億円強で、営業利益率は3%台と低い水準にある。これは競争の激しい汎用化学品の比率が高く、価格競争に晒されているためである。クラレや東洋紡は高付加価値な機能材料で収益を上げている一方、同社はコスト削減や特定分野への集中が求められる。また、原料価格の高騰や需要減が収益を圧迫しており、構造改革による収益力強化が急務である。

強み

  • 洗浄剤や乳化剤向けの界面活性剤で国内有数のシェアを持ち、安定した需要がある。
  • 機能化学品や樹脂添加剤など幅広い製品群を持ち、多方面の顧客に対応している。
  • 原料から最終製品まで一貫した生産を行い、品質の安定とコスト管理に優れる。
  • 新製品開発に積極的で、ニーズに応じたカスタマイズ製品の提供が可能。

課題

  • 営業利益率が3%台と低く、競争の激しい市場で価格競争に晒されやすい。
  • 原油価格や原料費の高騰が収益を圧迫し、製品価格への転嫁が遅れることがある。
  • 成熟した市場で成長が鈍く、新たな事業展開や高付加価値化が課題。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

化学の時価総額近傍。太字が東邦化学工業

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
14994大成ラミックグループ203億円11.5倍
24998フマキラー198億円16.4倍
34238ミライアル190億円27.9倍
42930北の達人コーポレーション182億円25.9倍
57927ムトー精工175億円7.9倍
64409東邦化学工業167億円10.7倍
74022ラサ工業158億円17.8倍
84125三和油化工業157億円14.7倍
94627ナトコ156億円10.1倍
104093東邦アセチレン150億円11.6倍
114465ニイタカ142億円7.5倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 48件

金属油剤から界面活性剤へ事業転換した1938〜1947年

1938年3月、東京都葛飾区に資本金40万円で設立され、金属油剤の製造を開始した。第二次世界大戦後の1947年1月、繊維助剤の製造に乗り出す。これが界面活性剤分野への最初の参入であり、以降の事業基盤となる。当時は戦後復興期で繊維産業の需要が高く、同社は繊維用化学薬品の技術を蓄積した。

農薬・製紙・ゴムなど多角化した1952〜1962年

1952年1月、農業用乳化剤および展着剤の技術開発に成功し製造を開始。同時に工業用界面活性剤や製紙用助剤の製造も始めた。1956年11月には大阪支店、1960年8月には神奈川県横須賀市に追浜工場を新設。1961年1月からは合成ゴム乳化重合用助剤と合成樹脂製品の製造も手掛け、事業領域を拡大した。1962年2月には溶剤エチレングリコールモノブチルエーテルの国産化に日本で初めて成功し、技術力を示した。同年5月、東京証券取引所市場第二部に上場を果たす。

研究体制強化と石油樹脂事業への進出(1964〜1970年)

1964年5月、追浜工場内に技術研究所(現:追浜研究所)を新設。1965年3月、製紙用助剤メーカーの近代化学工業を子会社化。同年7月には山口県徳山市(現:周南市)に徳山工場を建設し、合成ゴム用助剤の生産を開始。1967年10月、子会社東邦石油樹脂を設立し四日市工場で石油樹脂の製造を開始(1988年吸収合併)。1970年8月には東邦千葉化学工業を設立し、千葉工場で界面活性剤の量産を始めた。この時期に研究開発と生産拠点の両面で拡充を進めた。

環境事業と中国進出で成長した1994〜2000年

1994年3月、中国広東省に合弁会社懐集東邦林化産品有限公司(現:懐集東邦化学)を設立し、中国事業に参入。その後2000年2月にはタイにTOHO CHEMICAL (THAILAND)を設立。国内では1998年に追浜研究所にパイロットプラント、1999年に千葉工場に電子情報材料製造設備を新設し、次世代分野への準備を進めた。また1978年設立の㈱横須賀環境技術センターを通じ、環境調査・分析業務も展開した。

電子情報材料へ傾斜した2008〜2021年

2008年2月、千葉工場に電子情報材料製造設備を増設。以後2012年、2017年、2019年と継続的に設備投資を行い、電子産業向け微細加工用樹脂の生産能力を高めた。2021年12月には千葉工場に電子情報材料用樹脂製造所の新棟を建設。一方、2009年4月には鹿島工場を新設し界面活性剤の生産を開始、2007年には近代化学工業の営業・研究部門を譲受するなど、事業の選択と集中を進めた。

中国生産拠点の商業生産開始と拡大(2014〜2026年)

2014年4月、東邦化学(上海)有限公司が商業生産を開始。同年7月には懐集東邦化学の子会社・恵州市東邦化学有限公司も生産を始めた。2020年8月と2026年1月には東邦化学(上海)に界面活性剤製造設備を増設し、上海拠点の生産能力を拡充。加圧反応設備も2026年3月に稼働。同社は中国国内市場向けに加え、日本への逆輸入も行う重要な海外生産拠点となっている。

スタンダード市場移行と中計策定(2022〜2028年)

2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しに伴い市場第二部からスタンダード市場へ移行。2026年3月期を初年度とする「TOHO Step Up Plan 2027」を策定し、2028年3月期に売上高600億円、営業利益30億円、ROE8.0%を目標とする。電子情報材料事業の中核化、中国事業の成長軌道化、高付加価値製品開発、生産性改善、資本効率向上を重点課題として掲げる。2024年3月にはISO45001(労働安全衛生)認証を取得した。

年表48件を開く

1930年代

  • 1938年3月創業現在の東京都葛飾区に資本金40万円をもって設立、金属油剤の製造開始

1940年代

  • 1947年1月繊維助剤の製造開始

1950年代

  • 1950年3月名古屋市に名古屋支店を開設
  • 1952年1月農業用乳化剤及び展着剤の技術開発に成功し、製造開始 工業用各種界面活性剤並びに製紙用助剤の製造開始
  • 1956年11月大阪市に大阪支店を開設

1960年代

  • 1960年8月神奈川県横須賀市に追浜工場を新設
  • 1961年1月合成ゴム乳化重合用助剤並びに合成樹脂製品の製造開始
  • 1962年2月溶剤エチレングリコールモノブチルエーテルの製造技術を完成、日本初の国産化を実現
  • 1962年5月上場東京証券取引所市場第二部に上場
  • 1964年5月神奈川県横須賀市に技術研究所を新設(現:追浜研究所)
  • 1965年3月製紙用助剤メーカー近代化学工業㈱の株式を取得し子会社とする(現:連結子会社)
  • 1965年7月山口県徳山市(現:周南市)に徳山工場を新設、合成ゴム乳化重合用助剤の製造開始
  • 1967年10月M&A子会社、東邦石油樹脂㈱を設立、四日市臨海地区に四日市工場を建設、石油樹脂の製造開始(1988年10月に吸収合併、現:四日市工場)
  • 1969年6月東京都葛飾区に界面活性剤研究所を新設(移転後、現:千葉研究所)

1970年代

  • 1970年8月M&A子会社、東邦千葉化学工業㈱を設立、京葉臨海工業地区に袖ケ浦工場を建設、界面活性剤の製造開始(1993年10月に吸収合併、現:千葉工場)
  • 1975年10月千葉工場 でポリエーテルの製造開始
  • 1978年6月子会社、㈱横須賀環境技術センターを設立し、環境調査測定・分析業務開始(現:連結子会社)
  • 1979年4月追浜工場に界面活性剤の新鋭工場を建設し、溶剤、原油薬剤、潤滑油添加剤等の量産体制を確立

1980年代

  • 1986年9月東京工場にカチオン化セルロース生産設備を新設
  • 1987年12月千葉工場 に連続スルホン化装置を新設
  • 1989年3月2,000千株の公募増資(資本金17億5,550万円)

1990年代

  • 1990年10月神奈川県横須賀市に研究棟を新設
  • 1994年3月中国広東省に合弁会社懐集東邦林化産品有限公司を設立(現:連結子会社 懐集東邦化学有限公司)
  • 1995年6月東京工場を千葉工場に集約移転、同工場内にファインケミカル工場を増設
  • 1996年7月東京都中央区明石町に本社を移転
  • 1998年5月追浜研究所にパイロットプラントを新設
  • 1999年1月千葉工場に電子情報材料製造設備を新設
  • 1999年12月ISO9001認証取得(JQA-QM4007)

2000年代

  • 2000年2月タイ国バンコク市に合弁会社 TOHO CHEMICAL(THAILAND)CO.,LTD.を設立(現所在地:サムットプラカーン県)
  • 2001年12月ISO14001認証取得(JQA-EM1969)
  • 2005年5月中国上海市に「日本東邦化学工業株式会社 上海代表処」を設置
  • 2007年4月子会社、近代化学工業㈱の営業部門と研究部門の事業を譲受
  • 2008年2月千葉工場に電子情報材料製造設備を増設
  • 2008年11月中国上海市の上海代表処を改組、東邦化貿易(上海)有限公司を設立(現:連結子会社)
  • 2009年4月茨城県鹿嶋地区(神栖市)に鹿島工場を建設、界面活性剤の製造開始

2010年代

  • 2010年7月中国上海市に子会社、東邦化学(上海)有限公司を設立(現:連結子会社)
  • 2011年6月中国広東省に懐集東邦化学有限公司の子会社、恵州市東邦化学有限公司を設立
  • 2011年7月千葉工場に界面活性剤製造設備を増設
  • 2012年3月千葉工場に電子情報材料製造設備を増設
  • 2014年4月子会社、東邦化学(上海)有限公司の商業生産開始
  • 2014年7月懐集東邦化学有限公司の子会社、恵州市東邦化学有限公司の商業生産開始
  • 2017年3月千葉工場に電子情報材料精製設備の増設
  • 2019年5月千葉工場に電子情報材料精製設備の増設

2020年代

  • 2020年8月子会社、東邦化学(上海)有限公司に界面活性剤製造設備を増設
  • 2021年12月千葉工場に電子情報材料用樹脂製造所の新棟建設
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第二部からスタンダード市場へ移行
  • 2024年3月ISO45001認証取得(JQA-OH0405)
  • 2026年1月子会社、東邦化学(上海)有限公司に界面活性剤製造設備を増設

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2028年3月期まで60,000百万円
  • 営業利益2028年3月期まで3,000百万円
  • 売上高営業利益率2028年3月期まで5.0%
  • 自己資本比率2028年3月期まで32.0%
  • ROE2028年3月期まで8.0%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    電子情報材料事業の拡大

    電子情報材料の供給能力増強のため、新プラントの二期増設工事に着手(2026年11月完工予定)。廃溶剤の自社リサイクルによるコスト削減や生産体制の整備を進める。

  2. 02

    海外市場開拓の強化

    東邦化学(上海)有限公司の成長軌道化のため、加圧反応設備増設(2026年3月稼働開始)により生産能力を増加。中国での原料価格優位性を活かし、海外市場の開拓・開発を活発化する。

  3. 03

    高機能・高付加価値製品の開発加速

    プラスチック用添加剤や香粧原料等で重要テーマの実績化を推進。電子情報材料や土木建築用薬剤の分野では環境配慮型製品の開発を強化する。

  4. 04

    最適生産体制構築と業務効率化

    東邦化学(上海)や鹿島工場への生産移管、千葉工場の人的資源の電子情報材料事業への重点配分を進める。QRコード管理やAI活用による業務効率化にも取り組む。

  5. 05

    資本効率・財務体質・PBRの改善

    売掛債権流動化、在庫削減、政策保有株式の見直しにより資産スリム化を図る。株主優待制度の拡充やIR活動拡大により株価向上を目指す。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で856人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は699万円で、9期前と比べて+7.7%平均年齢は41.2歳、平均勤続年数は17.2年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月705
2018年3月728
2019年3月64939.116.1744
2020年3月65539.315.8791
2021年3月64439.415.7840
2022年3月63939.515.7855
2023年3月64039.715.8872
2024年3月65340.016.3868
2025年3月67240.616.8866208
2026年3月69941.217.2856245

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率6.2%
縦線は目安の30%
男性育休取得率88.9%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)70.0%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社5(国内 2 / 海外 3) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
千葉工場 — 千葉県袖ケ浦市9,798百万円
界面活性剤・スペシャリティーケミカル
界面活性剤・化成品・樹脂・スペシャリティーケミカル — 東邦化学(上海)有限公司(中国上海市)7,199百万円
追浜工場 — 神奈川県横須賀市4,707百万円
界面活性剤・樹脂・化成品・スペシャリティーケミカル
鹿島工場 — 茨城県神栖市3,121百万円
界面活性剤・スペシャリティーケミカル
四日市工場 — 三重県四日市市695百万円
樹脂・化成品・界面活性剤
追浜研究所 — 神奈川県横須賀市574百万円
研究開発業務
界面活性剤 — 近代化学工業㈱ 本社・大阪工場(大阪市東淀川区)443百万円
本社 — 東京都中央区255百万円
会社統括業務 販売・購買業務
化成品 — 懐集東邦化学 有限公司(中国広東省)237百万円
千葉研究所 — 千葉県袖ケ浦市215百万円
研究開発業務
ほか3件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    近代化学工業㈱
    大阪市 東淀川区
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱横須賀環境技術センター
    神奈川県 横須賀市
    議決権100.0%
  • 海外
    懐集東邦化学有限公司
    中国広東省
    議決権91.6%
  • 海外
    東邦化貿易(上海)有限公司
    中国上海市
    議決権100.0%
  • 海外
    東邦化学(上海)有限公司
    中国上海市
    議決権100.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は536億円営業利益21億円前期と比べると増収増益で、売上が+0.0%、利益が+16.7%。

売上高
+0.0%
536億円
営業利益
+16.7%
21億円
純利益
+0.0%
15億円
営業利益率
3.9%
前期比 +0.6%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高600億円536億円
営業利益25億円21億円
純利益19億円15億円
1株あたり配当¥25¥25

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は148億円、営業利益は9億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+17.5%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q1335
2024年1Q12600.00
2024年2Q12332.41
2024年3Q12821.62
2024年4Q1292
2025年2Q26693.49
2025年4Q27093.36
2026年2Q26093.55
2026年4Q276124.310
2027年1Q14896.15

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は352億円から536億円へ1.5倍に増えた。直近期の営業利益率は3.9%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月352117
2014年3月38084
2015年3月41540
2016年3月3917−2
2017年3月385163
2018年3月4282410
2019年3月4531919
2020年3月4221714
千葉工場に電子情報材料用樹脂製造所の新棟建設
2021年3月4061410
2022年3月4991914
2023年3月5541210
2024年3月50675
2025年3月53618183.415
2026年3月53621193.915

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高536億円のうち、営業利益として残るのは21億円3.9%。営業外の損益と税金を反映した純利益は15億円、売上の2.8%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金84.0%450億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金12.1%65億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益3.9%21億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
16.0%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比3.4pt
3.9%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比2.6pt
2.8%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比0.1pt
6.8%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
2.1%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
2.2%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが44億円、投資CFが−46億円で、差し引きのフリーCFは−2億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は51億円で、売上の1.1ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月25−331−846
2014年3月2−6−5−439
2015年3月21−10−71144
2016年3月24−8−71652
2017年3月28−5−72368
2018年3月40−11−102988
2019年3月20−293−981
2020年3月41−418088
2021年3月25−3311−891
2022年3月−6−4531−5173
2023年3月17−4614−2959
2024年3月34−19−91566
2025年3月33−25−19857
2026年3月44−46−4−251

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は708億円。このうち返さなくてよい自己資本が241億円で、自己資本比率は33.9%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月4429135120.5
2014年3月45310235122.5
2015年3月45910935023.5
2016年3月45510035521.8
2017年3月46710336421.8
2018年3月49811638223.2
2019年3月52413139324.8
2020年3月53313639725.3
2021年3月58415143325.8
2022年3月66516949625.3
2023年3月68017850226.0
2024年3月69919250727.3
2025年3月67921146830.9
2026年3月70824146733.9

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
53億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
145億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
126億円
在庫として抱えている分
負債合計
467億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
61
/ 100
安定性自己資本比率23 / 40
収益力営業利益率8 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

化学 203社との比較

同じ化学の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り203社中71位あたり、逆に低いのは自己資本比率203社中193位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
6.8%/中央値 6.9%
P25 4.5%P75 9.9%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
3.9%/中央値 7.3%
P25 4.3%P75 10.7%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
33.9%/中央値 63.4%
P25 50.5%P75 73.9%
売上成長率前期からの売上の伸び
0.0%/中央値 2.2%
P25 -1.8%P75 5.4%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.2%/中央値 2.7%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥780で、1年前と比べて-0.1%過去52週の値幅のなかでは65%の位置にある。

¥780-1.1%1ヶ月+5.1%1年-0.1%時価総額167億円
過去52週の値幅
安値¥715高値¥815

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)10.7倍
PER (会社予想)8.9倍
PBR0.66倍
配当利回り3.21%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1カ月で株価はほぼ横ばいながら、7月中旬に764円まで上昇した後、737円まで反落し、現在は25日線(738.8円)を挟んだもみ合いとなっている。52週高値815円からは約9.6%下回る水準で、安値715円からは約3.1%上に位置する。出来高は7月17日に22700株と急増したが、その後は減少傾向で、8月3日は1300株と低調。週足では75日線(733.17円)や200日線(734.32円)を上回って推移しており、中期的な基調は良好とみられるが、方向感の乏しい展開が続いている。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 75/100)

PERが10.14倍と業界平均の17.76倍を大きく下回り、PBRも0.6449倍で平均1.39倍の半分以下となっている。配当利回りは2.99%で平均2.77%を上回り、ROEは6.8%とやや低水準。割安指標は明確だが、売上高は横ばい傾向で増益率は鈍く、収益性の改善が今後の焦点となる。

指標この会社業種平均
PER (実績)10.7倍17.8倍
PER (予想)8.9倍
PBR0.66倍1.41倍
ROE6.8%7.4%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

業績は低成長だが、営業利益率は2025年3月期に3.36%から3.92%へ改善しており、中国や景気動向の影響が争点。強気派は、電子材料や化粧品向けの高機能品が回復基調で、原料コスト低下が利益を押し上げるとみる。一方、弱気派は主力の界面活性剤の需要が成熟し、原材料価格の変動で利益が圧迫されるリスクや、規模の小さい化学品メーカーとして競争力が弱いと指摘。PBR0.64倍と解散価値割れに近く、株価の下支えとなるが、成長性の乏しさから割安感が持続する可能性も。

プラスに働く材料7
  • 収益改善傾向

    営業利益率が2期連続で改善し、2026年3月期も3.92%と上昇

  • バリュエーションの割安

    PBR0.64倍と純資産額を下回り、下値リスクが限定的

  • ニッチ市場で安定

    化粧品・電子材料向けなどで独自技術を持つ

  • 営業利益が前期比3億円増の21億円通年影響

    2026年3月期の営業利益は21億円で前期比3億円増加

  • PER10.14倍と割安水準不定影響

    PER10.14倍、PBR0.64倍と財務指標に割安感がある

  • PBR0.64倍と純資産割れ不定影響

    PBR0.64倍と1倍未満で、株価は純資産を下回る

  • 配当利回り2.99%で下支え継続影響

    配当利回り2.99%は相対的に高く、株価下支えが期待

マイナスに働く材料7
  • 低い収益性

    営業利益率4%前後と資本コストを下回る可能性

  • 需要の成熟

    主力の界面活性剤市場は成長が鈍い

  • 競争の厳しさ

    大手化学メーカーに対して規模で劣る

  • 純利益が15億円で横ばい、成長停滞通年影響

    純利益は前期比変わらず15億円で、営業増益が最終利益に反映されていない

  • ROE6.8%と低い資本効率継続影響

    ROE6.8%と低く、PBR0.64倍の要因となっている

  • 営業利益率3.92%と低水準継続影響

    営業利益率3.92%と低い水準にとどまる

  • 外国持ち株比率0.34%と極端に低い継続影響

    外国人持株比率は0.34%と極端に低く、需給が国内投資家中心

次の決算で確かめる点
営業利益率
収益性改善の度合いを確認
高機能品売上比率
高付加価値品の売上構成の変化を見る
原材料価格の動向
コスト変動が利益に与える影響が大きい
海外売上比率
国内需要依存からの脱却を測る

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり25で、前期から+10.0%いまの株価に対する利回りは3.21%。増配か配当維持が3年続いている。

年間配当
¥25
1株あたり
配当利回り
3.21%
いまの株価に対して
配当性向
36.8%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
3年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月630.1
2018年3月1066.724.7
2019年3月1220.011.8
2020年3月1525.023.2
2021年3月150.034.4
2022年3月150.028.6
2023年3月150.025.8
2024年3月1713.373.8
2025年3月2017.635.3
2026年3月2210.036.8

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥25

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ9,997人。区分でいちばん多いのは個人・その他57.5%。グループ会社や銀行などの安定株主が41.9%を占め、残る58.1%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
個人・その他53.952.355.256.255.957.5
事業法人24.025.622.021.923.625.6
金融機関21.221.121.121.119.616.3
自己株式0.10.11.51.51.51.5
外国法人0.70.70.70.50.60.3
証券会社0.10.20.90.20.30.2
外国人個人0.10.10.10.10.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01東邦化学工業取引会社持株会16.30
02中崎 龍雄11.84
03三井物産株式会社(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)5.78
04株式会社三井住友銀行4.92
05東邦化学工業従業員持株会4.34
06東京応化工業株式会社4.11
07株式会社日本カストディ銀行(三井住友信託銀行再信託分・三井化学株式会社退職給付信託口)3.70
08三井住友信託銀行株式会社(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)2.84
09阪和興業株式会社1.51
10三井住友海上火災保険株式会社1.44

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近1
  • 2026-07-07
    SMBC日興証券株式会社
    新規の大量保有報告
    0.14%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+119%、1株純資産は14期で+169%。直近期のROEは6.8%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月334258.28.726.6
2014年3月194774.314.635.3
2015年3月15050.1462.326.5
2016年3月−11464−2.2
2017年3月154773.220.130.1
2018年3月475419.213.224.7
2019年3月8961015.54.211.8
2020年3月6563310.47.423.2
2021年3月477057.010.834.4
2022年3月657888.88.028.6
2023年3月468415.710.525.8
2024年3月269083.020.373.8
2025年3月739987.79.235.3
2026年3月731,1436.810.536.8

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

14名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は14名。2026/3期の役員報酬は総額196百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約1倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
中崎龍雄代表取締役社長 内部監査室担当 経営企画本部長802,528,000
永岡幹人常務取締役 事業本部長 兼大阪支店長6118,000
中野憲一常務取締役 研究開発本部共同本部長 兼追浜研究所長5913,000
池田亮常務取締役 研究開発本部共同本部長 兼千葉研究所長5618,000
川崎正一常務取締役 IR部門担当 経理本部長 兼情報管理本部長597,000
越坂誠一常務取締役 購買部門担当 生産本部長 兼千葉工場長518,000
脇田雅元取締役7328,000
下田晴久取締役 事業本部副本部長 兼スペシャリティーケミカルズ事業部長6418,000
綾部収治取締役705,000
川越弘三取締役672,000
田中祥雄常勤監査役7014,000
関貴志常勤監査役642,000
残りの役員2名を開く
氏名役職年齢保有株数
三浦芳美監査役692,000
星大介47

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)1089899
社外取締役436369
監査役3353512
社外監査役2212111
社外取締役215158

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容860字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、当社(東邦化学工業株式会社)及び子会社7社で構成され、化学工業製品事業として、界面活性剤、樹脂、化成品、スペシャリティーケミカル等の製造販売を主たる業務とし、更にその他の事業として環境調査測定・分析業務、市場調査等の業務を展開しています。 セグメントの区分ごとの事業の内容は次のとおりであります。 (1)   界面活性剤   当社が製造販売するほか、連結子会社近代化学工業㈱で製造し当社に販売しており、連結子会社東邦化学(上海)有限公司で製造し連結子会社東邦化貿易(上海)有限公司に販売しています。また、東邦化貿易(上海)有限公司は当社及び東邦化学(上海)有限公司からの購入製品を販売しています。 (2)   化成品   当社が製造販売するほか、連結子会社懐集東邦化学有限公司で製造販売し一部を当社及びTOHO CHEMICAL (THAILAND) CO.,LTD.並びに恵州市東邦化学有限公司で購入しています。また、東邦化学(上海)有限公司は製造を行っています。東邦化貿易(上海)有限公司は当社と東邦化学(上海)有限公司及び懐集東邦化学有限公司からの購入製品を販売しています。恵州市東邦化学有限公司は製造販売を行っています。 (3)   樹脂・スペシャリティーケミカル   当社が製造販売するほか、連結子会社東邦化学(上海)有限公司で製造し連結子会社東邦化貿易(上海)有限公司に販売しています。また、東邦化貿易(上海)有限公司は当社及び東邦化学(上海)有限公司からの購入製品を販売しています。 (4)   その他   環境調査測定・分析業務を㈱横須賀環境技術センターが行っています。また、東邦化貿易(上海)有限公司が市場調査等の業務を行っています。 当社グループの事業にかかわる位置付けの概要図は次のとおりであります。 (注) TOHO CHEMICAL (THAILAND) CO.,LTD.及び恵州市東邦化学有限公司は、実質的な支配関係にあるため、子会社とみなしています。
経営方針・対処すべき課題2,814字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針 当社グループは、多岐にわたる技術と多様な製品群を擁し、小粒でも光る、ファインケミカル中心の中堅優良化学メーカーを目指しております。創業以来の「技術重視」の経営姿勢を堅持し、技術の向上を通じ、広く時代のニーズに応える製品を開発・提供することにより、豊かな社会づくりに貢献するよう努めてまいります。 (2) 中期的な経営戦略 当社グループは、2026年3月期を初年度とする「TOHO Step Up Plan 2027」(以下、「中計」という。)に取り組んでおります。中計に掲げた数値目標と課題は、(3)目標とする経営指標、(5)対処すべき課題に記載のとおりです。「TOHO Step Up Plan 2027」では、計画期間の3年間を「持続可能な成長と価値創造のための変革期」と位置づけております。「TOHO Step Up Plan 2027」で掲げた重要課題への取り組みを着実に前進させ、急速に変化する事業環境下においても当社グループが力強く成長を続けるための地盤づくりを進めてまいります。 (3) 目標とする経営指標 中計では、継続的な事業規模の拡大と収益性の向上、財務の健全性確保、資本の効率的な活用、株主の皆様への還元を重視し、下記の指標を数値目標としております。 数値目標(連結)<最終年度(2028年3月期)> 2028年3月期 計画       2026年3月期 実績 売上高   (百万円)   60,000       53,625 営業利益   (百万円)   3,000       2,088 売上高営業利益率   (%)   5.0       3.9 純資産額   (百万円)   23,000       24,119 自己資本比率   (%)   32.0       33.9 ROE   (%)   8.0       6.8 1株当たり配当額   (円)   30       22 (4) 経営環境 ホルムズ海峡の事実上の封鎖の影響により、石油化学業界は、原料の調達難と価格急騰に直面しております。原料不足による生産量の減少と原料高による採算悪化との両面で収益へのマイナス影響が懸念される極めて先行きが不透明な環境にあります。加えて、新興国企業の安価品での攻勢による競争激化、物価上昇の継続による消費者マインドの冷え込み、国内労働市場のタイト化による採用難や人件費の高騰、金利の上昇、米国の通商政策をめぐる動向など多くのリスク要因が存在する状況が続いております。 (5) 対処すべき課題 中計(2026年3月期~2028年3月期)の重要課題と対応状況につきましては以下のとおりです。 (最重要課題) ① 電子情報材料事業の拡大・中核事業化 2025年度の売上高は期初計画どおり前期比増収となりました。当社製品の供給能力増強に対する取引先からの期待に応えるべく、新電子情報材料プラントの二期増設工事に着工し、2026年11月の完工を予定しております。廃溶剤の自社内リサイクルによるコスト削減の取り組みが進捗しているほか、要員の確保・育成等、生産体制作りは順調に進捗しております。 ② 東邦化学(上海)有限公司を成長軌道に乗せ、海外市場開拓の取り組みを強化 2025年度は、加圧反応設備増設に向けた建屋補強工事のため一部の設備の稼働を一時休止したことから、同社は前期比減収減益となりましたが、上海拠点の2社合計では営業利益3.8億円を確保いたしました。増設した加圧反応設備は2026年3月に稼働を開始しており、2026年度から同社の生産能力が増加いたします。ホルムズ海峡封鎖後も、中国は日本に比べて原料価格が安い状態が続いており、かつ供給不安も少ないことから、同社の生産能力のフル活用を進めてまいります。また、海外市場の開拓・開発についても活発化しつつあり、着実に成果が出始めております。 ③ 高機能・高付加価値製品の開発を加速 プラスチック用添加剤や香粧原料等の分野で重要テーマの実績化・実績拡大及び実績化に向けた進捗が見られました。また、電子情報材料や土木建築用薬剤等の分野では、環境配慮型製品の開発への取り組みを強化しております。 ④ 最適生産体制構築による生産性改善と業務効率化 東邦化学(上海)有限公司や鹿島工場の活用拡大に向けた生産移管並びに千葉工場の人的資源を電子情報材料事業に重点配分するための生産移管が着実に進捗しております。また、生産の時短・合理化に向けた取り組みが多数の製品で進捗し、実績化しております。業務効率化に関しては、生産部門では、QRコードによる原料・製品管理の試行を開始しており、誤仕込・誤出荷防止や作業負担軽減等の効果が期待されます。研究開発部門ではMI(Material Informatics)他、AIの活用について検証を進めております。 ⑤ 資本効率・財務体質・PBRの改善 資産のスリム化に向け、売掛債権流動化、在庫の削減、政策保有株式の見直し等に取り組んでおります。株価向上に向けては、株主優待制度の変更(拡充)やログミーファイナンス、Yahoo!ファイナンスへの記事掲載などIR活動の拡大に取り組みました。その結果、2025年度末の株価は前期末比上昇しましたが、一方、純資産額が、利益剰余金の増加に加え、投資有価証券の値上がりもあって大きく増加したため、2025年度末のPBRは前期末と同水準となりました。純資産額の増加により、自己資本比率は前期末の30.9%から2025年度末は33.9%に改善いたしました。 (その他重要課題) ⑥ 人的資本強化の取り組み推進 若手を中心に処遇を改善し、人材の確保を図るための人事制度改定を2026年度に実施いたします。人事制度については、今後も更なる見直しを進めてまいります。また、社員のキャリアアップ支援のため、教育研修の拡充を進めております。2026年度より役員の体制を見直し、60歳以下の常務取締役5名が各部門を率いる体制となりました。生産部門担当の常務取締役は70歳台から51歳に若返るなど、経営の世代交代を進めております。 ⑦ 脱炭素化へ向けたサステナビリティ活動の取り組み強化 2025年6月に本社・追浜工場・千葉工場でRSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)SCCS認証を取得いたしました。また、鹿島工場や東邦化学(上海)有限公司ではISO14001を取得いたしました。第三者認証機関であるEcoVadisやCDPなどの評価を受け、その評価内容を分析の上、更なる改善への取り組みを進めております。
事業等のリスク6,375字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 当社グループの経営活動において財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 当社グループは、このようなリスクに対処する体制等を「リスク管理規程」に定めるとともに、リスクを横断的に管理する組織として、代表取締役社長が委員長を務めるコンプライアンス・リスク管理委員会を設置し、リスク発生の回避及びリスク発生時の影響の極小化に努めております。 なお、文中の将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 景気変動によるリスク 当社グループが生産する製品の種類は多く、さまざまな分野や用途で使用されており、特定の製品の売上・利益が変動することで業績が左右されるリスクは抑えられております。しかしながら、主要製品分野の業界の需要が低迷した場合、売上高が減少し、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 また、景気の悪化によって取引先の信用リスクが顕在化し、回収不能が発生した場合には、貸倒引当金や貸倒損失の計上等、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 (2) 原材料に関するリスク ① 原材料価格の変動によるリスク 当社グループの製品は、石油化学製品、油脂、化成品等を主な原料としており、その仕入価格は特に原油価格の変動の影響を強く受けております。原材料価格が高騰し、製品価格への転嫁が困難な場合や遅れた場合には、売上原価が増加し、利益が減少するなど、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 ② 原材料の調達リスク 当社グループは、主要な原材料については、リスク管理の観点からも可能な限り複数の取引先から購入を行っております。また、安全在庫の確保や原材料メーカーとの協力体制強化に努め、一部の重要な原材料については自製化の研究も進めております。しかし、原材料メーカーの被災・事故・倒産等による生産活動停止、サプライチェーンや物流の混乱・寸断等により、原材料の入手が困難になる可能性があります。そのような場合には、生産活動の停滞に伴う売上高の減少や、原材料価格の高騰による売上原価の増加により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 (3) 災害・事故・感染症によるリスク ① 災害によるリスク 当社グループでは、工場の操業停止によるマイナス影響を最小限にするため、安全教育の徹底のほか、すべての設備について日常点検と、シャットダウンしての定期的な点検を行い、耐震補強工事や津波・高潮対策工事も順次実施しております。さらに、汎用設備で生産可能な製品については順次複数工場での生産を可能とし、リスクの分散を図っております。しかし、一部の製品については専用設備でしか生産できず、しかも専用設備が単独の工場にしかないものもあります。これらの製品については、大規模地震等により工場の操業を停止する事象が発生した場合には、生産能力が著しく低下し、顧客への供給に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの国内生産能力の大部分は千葉県、神奈川県、茨城県の関東3県に位置しているため、関東広域にわたって甚大な被害を及ぼす災害が起こった場合は、それらの生産機能が同時に停止する可能性もあります。加えて、災害に伴いサプライチェーンや物流の混乱・寸断が発生した場合には、(2)②に記載の原材料の調達への影響のほか、顧客への出荷活動に悪影響を及ぼす可能性があります。それらの結果、売上高の減少等により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 ② 火災等の事故発生リスク 当社グループは、危険物及び化学製品の取り扱いについて、事故発生の未然防止のため、すべての製造設備の定期的な点検の実施、安全教育の徹底、安全装置及び消火設備の充実等、安全操業体制の強化に日々取り組んでおります。しかしながら、万一、当社グループの工場において火災・爆発・化学物質の流出等の事故が発生し、当社グループの事業活動及び地域社会に大きな影響を及ぼした場合、社会的信用の失墜、補償等を含む事故への対応費用、生産活動の停止による機会損失等により、売上高の減少やコストの増加等、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 ③ 感染症によるリスク 当社グループは、新型コロナウイルス感染症に対しては、従業員とその家族の安全と健康を最優先にした対策を徹底し、生産・販売・在庫・物流状況の把握などの施策を通じて影響の最小化を図ってまいりました。中国・上海市にある連結子会社2社については、2022年度に上海市のロックダウンによる影響を受けましたが、国内においては、事業活動に大きな影響が及ぶ事態は避けられました。しかしながら、今後新たな感染症が当社グループの従業員に発生し、拡大した場合、一時的な操業の停止等の結果、売上高が減少するなど、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 (4) 情報セキュリティに関するリスク 不測の事態によりシステム障害が発生し長期化した場合には、事業活動の停止や対応費用の発生などにより、売上高の減少やコストの増加等、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。また、情報の漏洩、滅失又は毀損が発生した場合には、社会的信用の失墜、ノウハウの流出又は逸失による競争力の低下、損害賠償責任の発生、対応費用の発生などにより、売上高の減少やコストの増加等、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 そのようなリスクがある中、2023年2月、当社のサーバーが第三者による不正アクセスを受けたことを確認し、専門家による調査の結果、当社が保有するデータの一部が外部に流出したことが確認されました。現在までに、情報の不正利用等の二次被害に関する報告はありませんが、当社としては引き続き、影響を最小限に食い止めるべく、情報収集に努めております。また、二度とこのような事態を起こさぬよう、情報セキュリティの強化に全力で取り組んでおります。 (5) 競争優位性に関するリスク 当社グループは、独自性を有する技術力の強化による製品の差別化、生産性の改善による価格競争力の向上、品質管理の厳格化や納期厳守等による顧客からの信頼獲得等、競争優位性の維持・向上に努めております。また、当社グループが生産する製品の種類は多く、さまざまな分野や用途で使用されており、特定の製品の売上・利益が変動することで業績が左右されるリスクは抑えられております。しかしながら、海外安価品の流入等による価格競争の激化、新興国企業の台頭、競合他社の急速な技術力アップ、当社が製品を販売している化学品メーカーにおける当該製品の自製化等、環境の変化により、当社グループの競争力が低下する可能性があります。 また、当社グループの新技術・新製品の開発期間が長期化し、顧客のニーズに適時・適切に対応できない場合や、生産性の改善が進まない場合にも、当社グループの競争力が相対的に低下する可能性があります。それらの結果、売上高の減少や利益率の低下による利益の減少等、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 (6) 海外での事業活動に関するリスク ① 東邦化学(上海)有限公司の事業に関するリスク 東邦化学(上海)有限公司は、2014年4月に商業生産を開始し、黒字化実現に当初想定以上の時間を要しましたが、2019年度に操業開始以来初の営業損益黒字化を、2020年度には初の経常損益黒字化を達成しました。しかしながら、2021年度はコロナ禍に加え、中国国務院の生産停止指示による約3ヵ月間の生産停止、2022年度は上海市のロックダウンや近接する他社の爆発火災事故、2023年度は安全規制対応工事実施による生産設備の稼働の一時停止といったマイナス要因が発生し、2021年度から2023年度にかけての営業損益は赤字または少額の利益にとどまりました。2024年度から2025年度にかけては大きなトラブルがなかったため、東邦化貿易(上海)有限公司も加えた上海拠点2社では、2期連続で4億円前後の営業利益を計上しました。 現在、中国を中心とした海外市場の開拓、開発案件の早期実績化、国内工場からの製造移管、既存設備の生産余力活用と2025年末に増設工事が完了し2026年3月に稼働を開始した加圧反応設備の早期稼働率向上等に注力しておりますが、投資額に見合う業績の拡大を果たせない場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。また、同社の業績の悪化や保有資産時価の著しい下落等が生じた場合、同社の固定資産に減損損失が発生し、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 ② 中国におけるカントリーリスク 当社グループは製品の一部を中国で生産しており、中国を中心に、アジア、欧米などの海外市場に向けて販売しております。中国において、政治・経済情勢の悪化、予期しない法律・規則の変更、人材の採用・確保の困難、テロ・戦争・労働争議その他の社会的混乱の発生、治安の悪化、感染症の流行等のリスクが顕在化した場合、中国に所在する連結子会社3社の生産活動や販売活動に悪影響を及ぼし、売上高の減少やコストの増加等、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。特に足許の懸念材料としては、中国国内の環境面や安全面での規制強化が進むことや、世界経済のブロック化により貿易が停滞すること、台湾情勢の緊迫化等により日中関係が悪化することなどが、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性のあるものとして挙げられます。 ③ 為替相場変動によるリスク 当社グループの在外連結子会社の財務諸表は、連結財務諸表作成のため円換算しておりますが、その円換算額は為替相場の動向に左右されます。在外連結子会社3社はすべて中国に所在しているため、日本円と中国元との間の為替相場に大幅な変動が生じた場合は、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 (7) 有利子負債に関するリスク 当社グループには2026年3月末時点で28,583百万円の借入金・社債・リース債務を含む有利子負債があります。借入金に係る金利変動リスクに対しては金利スワップの活用等によりリスクの低減を図っておりますが、市場金利が上昇した場合、支払金利が増加し、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。また、当社グループと金融機関との取引関係は長期間にわたり安定的に推移しておりますが、金融市場の変動や当社の信用状態の変化によって、当社グループが必要とする金額の資金調達を金融機関から適時に行うことができない場合、当社グループの資金繰りに大きな影響を与える可能性があります。 (8) 製品の欠陥発生リスク 当社グループでは、工場における生産活動に関し、品質マネジメントシステムの国際規格であるISO9001の認証を取得し、各種製品の製造及び品質管理を行っております。また製造物責任賠償保険にも加入しております。しかしながら、将来的にすべての製品に欠陥がなく、不良品が発生しない保証はありませんし、この保険が、最終的に負担する賠償額をすべてカバーできるとも限りません。このような保険金額を上回る損害賠償や、大規模なクレームを引き起こす欠陥は、多額のコスト発生による利益の減少や、当社グループの評価・信用の悪化に伴う売上減少等により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 (9) 知的財産権に関するリスク 当社グループは、研究開発活動で得た当社グループ独自の技術・ノウハウについて、特許出願や営業秘密の外部流出防止策徹底により知的財産の保護を行っております。しかしながら、「(4)情報セキュリティに関するリスク」にも記載のとおり、2023年2月、当社のサーバーが第三者による不正アクセスを受けたことを確認し、専門家による調査の結果、当社が保有するデータの一部が外部に流出したことが確認されました。当社から流出した当社独自の技術・ノウハウが不正利用され、当社グループの競争力が低下した場合、売上高の減少等により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。また、新たな技術・製品の開発に当たっては、他社の知的財産権を十分に調査解析した上で、独自の技術・製品を開発しておりますが、当社グループが第三者の知的財産権を侵害したとして係争が生じた場合、売上高の減少やコストの増加等により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 (10) 気候変動に関するリスク 当社グループは、「脱炭素化に向けた取り組み方針」を定め、将来的なカーボンニュートラルの実現に向けてGHG排出量の削減目標を設定し、GHG排出量の抑制につながる省エネ・省資源対策を中心に取り組んでおります。しかしながら、各国政府により温暖化ガス排出量取引が本格的に導入された場合や炭素税が適用された場合には、直接的なコストが増加する可能性があるほか、それらを原因とした原燃料価格や電力価格の上昇も危惧されます。加えて、再生可能エネルギーやバイオマス原料・燃料の使用割合を増やす必要が生じた場合には、それに伴ってコストが増加する可能性があります。また、当社グループは、環境負荷低減製品の開発にも注力しておりますが、化石燃料由来品の使用見直し等、顧客ニーズに極端な変化が生じた場合、既存事業に大きなマイナス影響が生じる可能性があります。さらに、気候変動に対する当社グループの取り組みが不十分とみなされた場合には、社会的信用が低下し、売上高の減少等により当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 (11) 法的規制に関するリスク 当社グループは、各種許認可のほか、商取引、安全、環境、労働、租税などに関する様々な法規制の適用を受けております。当社グループでは、すべての法律、規制の遵守にとどまらず、ビジネスを実践する上で遵守すべき行動原則として「東邦化学工業グループ行動規範」を制定し、この行動規範の啓蒙・教育を含め、コンプライアンス体制の構築に努めております。しかし、規制の強化や変更により事業活動が制限される場合や対応コストが発生する場合は、売上高の減少やコストの増加等により当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 (12) 訴訟、係争等に関するリスク 当社グループは、国内外の事業活動に関連して、訴訟、係争、その他の法律的手続きの対象となるリスクがあり、将来重要な訴訟等が提起された場合には、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。 (13) 有能な人材の確保や育成に関するリスク 当社グループは、人材戦略を事業活動における最重要課題の一つとして捉えており、今後の事業展開には適切な人材の確保・育成が必要と認識しております。多様な人材の積極的な採用や育成を通じた最適な人材の確保、生産工程の省人化等による人的資源の有効活用に努めておりますが、適切な人材を十分に確保できなかった場合、当社グループの事業遂行に制約を受け、または機会損失が生じるなど、売上高の減少により当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)10,297字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況 当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善などにより緩やかな回復基調が継続しましたが、一方、米国の通商政策や中国経済の回復の遅れ、人手不足に伴う人件費の上昇や物価の上昇が企業の経営環境に影響を与えております。また、中東情勢の緊迫化、物価上昇による消費者マインドの冷え込み、金利の上昇、為替相場の変動などによる景気下振れの懸念があり、先行き不透明な状況が続いております。 化学業界におきましては、半導体市況の回復に伴い、半導体市場向け製品の販売は堅調である一方、石油化学製品を中心に、中国の同国内の需要を上回る生産とそれに伴う輸出拡大の影響が長期化し、厳しい状況が続きました。加えて、2026年2月末に米国・イスラエルとイランとの軍事衝突が発生し、ホルムズ海峡が事実上封鎖されたことによって原料価格の急騰および原料調達不安の問題が生じました。当期の業績への影響は僅かであったものの、次期の業績への影響については予断を許さない状況にあります。 このような経営環境下、当社グループの当連結会計年度の売上高は、土木建築用薬剤等で減収となったものの、電子情報産業用の微細加工用樹脂等の増収でカバーし、ほぼ前期並(11百万円増収)の53,625百万円となりました。 損益面につきましては、連結子会社である東邦化学(上海)有限公司は、加圧反応設備増設に向けた建屋補強工事のため一部の設備の稼働を一時休止したことから、営業利益は前期比減益となりました。また、連結子会社である懐集東邦化学有限公司は、原料の相場価格下落により在庫評価損が発生したことから、営業利益は前期比減益となりました。一方、当社単体の営業利益は、売上構成の変化等に伴う利益率の改善により前期比増益となりました。連結営業利益は前期比272百万円増益の2,088百万円となり、6期ぶりに20億円台に回復しました。経常利益は前期比178百万円増益の1,931百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等合計の増加を主因として前期比16百万円減益の1,527百万円となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりです。 (金額:百万円、率:%) セグメント   売上高   営業利益 2025年 3月期   2026年 3月期       2025年 3月期       2026年 3月期 増減率   利益率   利益率 界面活性剤   26,307   25,460   △3.2   737   2.8   791   3.1 樹脂   4,818   4,831   0.3   93   2.0   98   2.0 化成品   6,574   6,566   △0.1   79   1.2   302   4.6 スペシャリティーケミカル   15,768   16,558   5.0   954   6.1   789   4.8 報告セグメント小計   53,469   53,416   △0.1   1,864   ―   1,982   ― その他   261   327   25.4   9   3.7   25   7.8 調整額   △116   △119   2.0   △58   ―   80   ― 合計   53,613   53,625   0.0   1,815   3.4   2,088   3.9 (界面活性剤) 香粧原料は、海外での販売は伸長したものの国内での販売が振るわず減収となりました。プラスチック用添加剤は、帯電防止剤等の販売が伸長し増収となりました。土木建築用薬剤は、コンクリート用関連薬剤が国内外ともに低調で減収となりました。農薬助剤は、主に国内向けの販売が伸長し増収となりました。繊維助剤は、主に海外での販売が減少し減収となりました。紙パルプ用薬剤は、サイズ剤や消泡剤等の販売が減少し減収となりました。 その結果、当セグメント全体の売上高は、前期比847百万円、3.2%減収の25,460百万円となり、セグメント利益は、売上構成の変化等に伴う利益率の改善により前期比54百万円増益の791百万円となりました。 (樹脂) 石油樹脂は、大口ユーザー向け販売がやや回復し増収となりました。合成樹脂は、土木関連用等の販売が減少し減収となりました。樹脂エマルションは、金属表面処理剤やフロアーポリッシュ用の販売が振るわず減収となりました。アクリレートは、海外ではやや増収となったものの国内での販売が減少し、若干の減収となりました。 その結果、当セグメント全体の売上高は、前期比12百万円、0.3%増収の4,831百万円となり、セグメント利益は、前期比4百万円増益の98百万円となりました。 (化成品) 合成ゴム・ABS樹脂用ロジン系乳化重合剤は、中国での販売がやや回復し増収となりました。石油添加剤は、国内外ともに販売が減少し減収となりました。金属加工油剤は、洗浄剤の販売が増加したものの吸塵剤等の販売が減少し、若干の減収となりました。 その結果、当セグメント全体の売上高は、前期比8百万円、0.1%減収の6,566百万円となりましたが、セグメント利益は、石油添加剤の採算改善を主因として前期比223百万円増益の302百万円となりました。 (スペシャリティーケミカル) 溶剤は、医薬品用等の販売減少により減収となりました。電子情報産業用の微細加工用樹脂は、上期は一部の設備の更新に伴う生産・販売調整があったものの、第3四半期以降は復調し、通期では期初計画どおりの増収となりました。 その結果、当セグメント全体の売上高は、前期比790百万円、5.0%増収の16,558百万円となりました。セグメント利益は、円安進行による輸入原料の値上がり分の価格転嫁の遅れにより一時的に利益率が低下した製品があったことや、間接部門の固定費の配賦割合が高まったことも含め、固定費が増加したことから、前期比164百万円減益の789百万円となりました。 なお、上記の各セグメント利益の前年同期比の数値は、(セグメント情報等)「報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報」の表における「報告セグメント」の比較情報です。 加えて、報告セグメントに含まれないその他の事業セグメント(環境調査測定・分析業務等)の営業利益が25百万円、各セグメントに帰属しない調整額(棚卸資産の調整額等)が80百万円(前期は△58百万円)あります。 ② 財政状態の状況 当連結会計年度末の総資産は、70,824百万円と前期末比2,961百万円の増加となりました。その内訳は、流動資産が1,052百万円減少の35,891百万円、固定資産が4,013百万円増加の34,933百万円です。 流動資産の主な増減要因は、現金及び預金が556百万円の減少、受取手形が696百万円の減少、売掛金が105百万円の増加、原材料及び貯蔵品が146百万円の減少、その他(流動資産)が未収入金等の増加により314百万円の増加です。 固定資産の主な増減要因は、有形固定資産が2,098百万円の増加、投資その他の資産が1,914百万円の増加です。 一方、負債合計は46,704百万円と前期末比80百万円の減少となりました。主な増減要因は、流動負債で、支払手形及び買掛金が228百万円の減少、短期借入金が611百万円の増加、1年内償還予定の社債が800百万円の減少、未払法人税等が158百万円の減少、その他(流動負債)が設備関係支払手形の増加を主因に189百万円の増加、固定負債で、長期借入金が477百万円の増加、リース債務が277百万円の減少、退職給付に係る負債が93百万円の増加です。 純資産は、24,119百万円と前期末比3,041百万円の増加となりました。主な増減要因は、利益剰余金が配当金の支払いと親会社株主に帰属する当期純利益との差額の1,107百万円の増加、その他の包括利益累計額が、その他有価証券評価差額金と為替換算調整勘定の増加により1,934百万円の増加です。 その結果、自己資本比率は33.9%となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物は、営業活動により4,400百万円の増加、投資活動により4,598百万円の減少、財務活動により421百万円の減少となり、その結果、前連結会計年度末に比べ556百万円減少し、当連結会計年度末には5,148百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 営業活動によるキャッシュ・フローは4,400百万円の収入(前期比1,103百万円の収入増)となりました。収入の主な要因は、税金等調整前当期純利益2,076百万円、減価償却費2,805百万円、売上債権の減少額700百万円、棚卸資産の減少額283百万円等であり、支出の主な要因は、投資有価証券売却益240百万円、仕入債務の減少額294百万円、法人税等の支払額722百万円等であります。 投資活動によるキャッシュ・フローは4,598百万円の支出(前期比2,048百万円の支出増)となりました。収入の主な要因は、投資有価証券の売却による収入309百万円等であり、支出の主な要因は、有形固定資産の取得による支出4,391百万円、投資有価証券の取得による支出348百万円等であります。 財務活動によるキャッシュ・フローは421百万円の支出(前期比1,440百万円の支出減)となりました。収入の主な要因は、短期借入金の純増額810百万円、長期借入金の純増額260百万円等であり、支出の主な要因は、社債の純減額800百万円、リース債務の返済による支出271百万円、配当金の支払額420百万円等であります。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   金額(百万円)   前年同期比(%) 界面活性剤   16,959   △5.0 樹脂   4,042   △6.4 化成品   6,136   △3.8 スペシャリティーケミカル   14,093   1.6 その他   74   35.1 合計   41,307   △2.7 (注) 金額は、製造原価によっております。 b.受注実績 受注生産は、行っておりません。 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   金額(百万円)   前年同期比(%) 界面活性剤   25,460   △3.2 樹脂   4,831   0.3 化成品   6,566   △0.1 スペシャリティーケミカル   16,558   5.0 その他   208   44.4 合計   53,625   0.0 (注) 主要な相手先別の販売実績は、総販売実績に対する割合が10%未満のため、記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討 (当社グループの当連結会計年度の経営成績等の状況について) 売上高は、土木建築用薬剤等で減収となったものの、電子情報産業用の微細加工用樹脂等の増収でカバーし、前期比11百万円増収の53,625百万円となりました。 セグメント別の売上構成は、界面活性剤47.5%(前期は49.1%)、樹脂9.0%(同9.0%)、化成品12.2%(同12.3%)、スペシャリティーケミカル30.9%(同29.4%)、その他0.4%(同0.2%)となっております。 売上総利益は、売上構成の変化や採算改善への取り組み等によって売上高総利益率が16.0%と前期比0.8%改善したことにより、前期比410百万円増益の8,585百万円となりました。 販売費及び一般管理費は、運賃や倉敷料等の増加により138百万円増加しました。その結果、営業利益は前期比272百万円増益の2,088百万円となりました。 営業外損益は、支払利息等により156百万円のマイナス(前期は62百万円のマイナス)となり、経常利益は前期比178百万円増益の1,931百万円となりました。特別損益は、投資有価証券売却益等により145百万円のプラス(前期は218百万円のプラス)となり、税金等調整前当期純利益は前期比104百万円増益の2,076百万円となりましたが、法人税等合計が前期比124百万円増加したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比16百万円減益の1,527百万円となりました。 (当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について) 外部要因として、お取引先の業界の景況と原材料価格の動向、内部要因として東邦化学(上海)有限公司の業績の動向が挙げられます。 当社のお取引先は、幅広い業界に亘っており、各業界の景況並びにそこでのお取引先の業績の状況が販売実績に影響します。当連結会計年度は、セメント・コンクリート市場の低迷に伴って土木建築用薬剤の販売が減少するなど、前期比減収となった分野があった一方、半導体市況の回復に伴って電子情報産業用の微細加工用樹脂が伸長するなど、前期比増収となった分野もあり、連結売上高はほぼ前期並となりました。 東邦化学(上海)有限公司につきましては、2022年3月期はコロナ禍や中国国務院の生産停止指示による約3ヵ月間の生産停止、2023年3月期は上海市のロックダウンや近接する他社の爆発火災事故の影響、2024年3月期は安全規制対応工事による生産の一時停止といった大きなマイナス要因が発生しましたが、2025年3月期から2026年3月期にかけては大きなトラブルがなく、上海拠点の2社(同社と東邦化貿易(上海)有限公司)合計では、2期連続で4億円前後の営業利益を計上しました。 その他、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性のあるリスクについては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。 (当社グループの資本の財源及び資金の流動性について) 当社グループの事業運営に必要な資本の財源及び流動性については、自己資金のほか借入金等の有利子負債を活用し、全体のバランスをみながら安定的に確保することを基本方針としております。このうち有利子負債の調達に関しましては、短期運転資金については、短期借入金、受取手形割引等により、設備投資資金や長期運転資金については、長期借入金や社債及びリースにより、資金調達をしております。 今後の重要な資本的支出の予定は、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除去等の計画」に記載のとおりですが、その資金調達に関しましても、上記方針に則り調達を実施する予定です。 なお、当連結会計年度末における借入金・社債・リース債務を含む有利子負債の残高は28,583百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は5,148百万円となっております。 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローが4,400百万円のプラスとなりました。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローが4,598百万円のマイナスとなりましたので、フリーキャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計)は198百万円のマイナスとなりました。財務活動によるキャッシュ・フローは421百万円のマイナスとなりました。その結果、現金及び現金同等物は556百万円の減少となっております。 (参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移 2023年3月期   2024年3月期   2025年3月期   2026年3月期 自己資本比率   (%)   26.0   27.3   30.9   33.9 時価ベースの自己資本比率   (%)   15.1   15.8   21.0   22.6 キャッシュ・フロー対有利子負債比率   (年)   16.9   8.3   8.1   6.2 インタレスト・カバレッジ・レシオ   (倍)   5.4   10.2   8.4   10.0 (注1) ・自己資本比率:自己資本÷総資産 ・時価ベース自己資本比率:株式時価総額÷総資産 ・キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債÷キャッシュ・フロー ・インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー÷支払利息 (注2) ・各指標は、連結ベースの財務数値より算出しております。 ・株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。 ・キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。 ・有利子負債は連結貸借対照表に計上されている社債・借入金の合計額を対象としております。 ・支払利息は連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。 (経営方針・経営戦略・経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について) 当社グループは、2026年3月期を初年度とする「TOHO Step Up Plan 2027」(以下「中計」という。)において、売上高、営業利益、売上高営業利益率、純資産額、自己資本比率、自己資本利益率(ROE)、1株当たり配当額の7つの指標を数値目標としております。 各指標の2028年3月期の目標値(中計で掲げた目標値)と2026年3月期の実績は下記のとおりです。 2028年3月期(計画)       2026年3月期(実績) 売上高   (百万円)   60,000       53,625 営業利益   (百万円)   3,000       2,088 売上高営業利益率   (%)   5.0       3.9 純資産額   (百万円)   23,000       24,119 自己資本比率   (%)   32.0       33.9 ROE   (%)   8.0       6.8 1株当たり配当額   (円)   30       22 当連結会計年度は「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおり、売上高は略前期並みにとどまり、営業利益は15.0%の増益となりました。その結果、売上高営業利益率は3.9%となり、前期比0.5%改善いたしました。純資産額は、利益剰余金の増加に加え、その他有価証券評価差額金や為替換算調整勘定が増加したことがプラス要因となり、前期末比3,041百万円増加いたしました。自己資本比率は、純資産額の増加に伴い前期末比3.0%改善いたしました。ROEは、親会社株主に帰属する当期純利益が前期比1.0%の減益になったことに加え、純資産額の増加を主因として、前期比0.9%低下の6.8%となりました。1株当たり配当額は、親会社株主に帰属する当期純利益が前期比減益であったものの、株主の皆さまへの収益還元を重視し、前期比2円増配の22円配当といたしました。 2026年度は、ホルムズ海峡の事実上の封鎖による原料価格急騰と原料調達不安というかつて例のないほどの厳しい環境でのスタートとなりました。中計に掲げた課題への取り組みに加え、2026年度は、この難局を乗り切るための対策に全力を注ぐ必要があります。製品売価への速やかな価格転嫁や原料調達ルートの確保、中国の子会社のフル活用等、取り得る対策全てに全力で臨み、マイナス影響を最小限に抑え、2027年度には中計に掲げた数値目標を達成できるよう、総力を挙げて取り組んでまいります。(中計の重要課題は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)対処すべき課題」に記載しております。) ② 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。 連結財務諸表の作成に際し、当連結会計年度末日における報告数値に影響を与える見積りは、過去の実績や当社グループを取り巻く環境等に応じて合理的と考えられる方法により計上しておりますが、見積り特有の不確実性があるために、実際の結果は異なる場合があります。 当社は、特に以下の会計上の見積りが当社の財務諸表に重要な影響を与えるものと考えております。 a.棚卸資産 当社グループは、棚卸資産の評価基準及び評価方法として移動平均法に基づく原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)を採用しております。 当社グループの保有する棚卸資産は、経済環境の影響を受けて価格が大きく変動する傾向にあるため、市場価格が下落した場合には、棚卸資産の簿価を切り下げ、売上原価を増加させることになります。 b.投資有価証券 当社グループは、投資有価証券の期末における時価が、取得原価に比べ50%以上下落した場合には全て減損処理を行い、30~50%程度下落した場合には、当社グループの規定に基づき回復可能性を考慮して必要と認められた額について減損処理を行います。 将来の市況悪化又は投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失又は簿価の回収不能額が生じた場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。 c.貸倒引当金 当社グループは、債権の貸倒の損失に備えるため、貸倒引当金を計上しております。一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。一般債権の貸倒実績率については、過去3期の貸倒実績に基づき算出しております。顧客の財政状態が悪化し、支払能力が低下した場合等、追加引当が必要となる可能性があります。 d.退職給付費用 当社グループは、退職給付費用及び債務について、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率及び死亡率などがあります。それぞれの前提条件は、現時点で十分に合理的と考えられる方法で計算されております。退職給付費用及び債務の計算に影響を与える最も重要な前提条件は、割引率です。当連結会計年度の退職給付費用の計算に適用した割引率は2.1%です。割引率は、現在利用可能かつ退職給付債務の満期までの期間において利用可能であると見込まれる高格付けの債券の利回りなどを考慮して決定しています。 なお、一部の連結子会社は、退職給付債務の算定にあたり簡便法を採用しております。 退職給付費用及び債務の計算の前提条件と実際の結果に差異が生じた場合や、前提条件自体が変更になった場合、退職給付債務及び将来の退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。 e.繰延税金資産 当社グループは、繰延税金資産について回収可能性を十分に検討し、回収可能と判断した額を計上しております。回収可能性の判断においては、将来の収益力に基づく課税所得の見積りにより、当連結会計年度末における将来減算一時差異等のうち、将来の税金負担額を軽減することができる範囲内で繰延税金資産を計上しております。課税所得の見積りは、取締役会の承認を得た事業計画を基礎としております。 事業計画における主要な仮定は、原料価格、製品の販売数量及び販売価格であります。当該仮定に変動が生じ、課税所得の見積額が変動した場合は、繰延税金資産の回収可能性の評価を見直す可能性があります。また、税制や税率が変更された場合、繰延税金資産の回収可能性の評価に影響が及ぶ可能性があります。 f.固定資産の減損 当社グループは、固定資産のうち、収益性の低下等により投資額の回収が見込めなくなった資産又は資産グループについて、帳簿価格を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。減損損失を判定するに当たりましては、販売・生産拠点を基礎としてグルーピングを行い、減損の兆候を判定しております。 減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、経営環境の変化による収益性の変動等により、想定していた投資回収が見込めなくなり、減損の必要性を認識した場合、減損処理を実施し、減損損失が発生する可能性があります。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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