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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,085.45+319ドル円158.62-2NASDAQ26,241.86+142S&P 5007,680.46+49SOX 指数11,350.08+619/2終値

三洋化成工業

SANYO CHEMICAL INDUSTRIES,LTD.4471 · Prime · 化学

特殊化学品の総合メーカー。界面活性剤からポリウレタン原料、トナー材料まで産業の幅広い領域に供給

概要

三洋化成工業は京都市東山区に本社を置く総合化学メーカーである。界面活性剤、ポリウレタン原料、樹脂添加剤などの機能化学品を主力とし、自動車、エレクトロニクス、生活用品など幅広い産業に素材を供給する。2025年3月期の連結売上高は1,423億円、営業利益84億円、純利益42億円。連結従業員数は1,626名。東京証券取引所プライム市場に上場する。

5分野にわたる化学品事業の構成

同社は化学品事業を生活・健康産業、石油・輸送機産業、プラスチック・繊維産業、情報・電気電子産業、環境・住設産業の5分野に区分する。生活・健康産業では洗剤やヘアケア向け界面活性剤、医薬品原料を扱う。石油・輸送機産業では自動車シート用ポリウレタンフォーム原料や潤滑油添加剤を供給する。プラスチック・繊維産業では永久帯電防止剤や顔料分散剤、情報・電気電子産業ではトナーバインダーやアルミ電解コンデンサ用電解液、半導体関連材料を手がける。環境・住設産業では廃水処理用高分子凝集剤や家具用ポリウレタン原料を提供する。2026年3月期からは報告セグメントを「コアマテリアル」「ウェルネス」「ICT」の3つに再編する方針である。

海外生産拠点を広げたグローバル展開

同社は1989年に米国現地法人サンナム・コーポレーション(現サンヨーケミカル・アメリカ)を設立し、北米市場に進出した。1997年にはタイにサンヨーカセイ(タイランド)リミテッドを設立。2003年には中国に三洋化成精細化学品(南通)有限公司を設立し、2008年には韓国三洋化成株式会社、2010年には台湾三洋化成股份有限公司を設立した。さらに2005年には米国テキサス州にサンヨーケミカル・テキサス・インクを設立し、ポリウレタン原料の製造拠点を構築。2017年にはタイでPTT Global Chemicalや豊田通商との合弁によりGC Polyolsを設立し、ポリオールの製造・販売を開始した。こうした海外子会社を通じて、アジア、北米での現地生産・販売体制を強化している。

高吸水性樹脂からの撤退と構造改革

同社は1978年に高吸水性樹脂「サンウェット」を世界で初めて工業化し、長年同事業を展開してきた。しかし、中国勢の台頭による価格競争激化を受け、2024年3月に同事業からの撤退を発表。中国現地法人の三洋化成精細化学品(南通)有限公司の解散と、三大雅精細化学品(南通)有限公司の全持分譲渡(2024年12月)を実施した。これにより2025年3月期の生活・健康産業分野の売上高は前期比42.8%減の175億円となり、同事業の営業損失は1.67億円に。一方で、不採算事業の切り離しにより全体の収益性は改善し、2026年3月期の営業利益は100億円、純利益は156億円と大幅増益を見込む。この構造改革を背景に、同社は高付加価値製品へのポートフォリオ転換を加速している。

連結子会社と関連会社から成るグループ体制

当連結会計年度末(2026年3月期)において、三洋化成工業は子会社17社、関連会社6社で構成される。主要な連結子会社には、川崎工場を継承したサンケミカル、米国生産子会社サンヨーケミカル・テキサス・インダストリーズ、販売子会社サンヨーケミカル・アメリカ、タイのサンヨーカセイ(タイランド)、韓国の韓国三洋化成・韓国三洋化成製造、中国の三洋化成(上海)貿易、台湾三洋化成などがある。また、サンアプロ(旧サンアボット)はエボニックとの折半出資、サンノプコは旧ノプコ・ケミカルとの折半出資に端を発する。関連会社にはENEOSとの折半出資によるサン・ペトロケミカル、米国サンライズ・ケミカルなどがある。2025年4月にはSDPグローバルを吸収合併し、グループ再編を進めている。

業界の中での役割は多岐にわたる産業向け機能性化学品の総合メーカーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
1,279億円
営業利益
100億円
営業利益率
7.8%
純利益
156億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
石油・輸送機産業関連分野483億円37.8%56億円11.6%
プラスチック・繊維産業関連分野265億円20.7%24億円9.1%
情報・電気電子産業関連分野225億円17.6%36億円16.0%
生活・健康産業関連分野176億円13.8%-2億円-1.1%
環境・住設産業関連分野他129億円10.1%-1億円-0.8%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01生活・健康産業関連主力

洗剤やヘアケア製品向け界面活性剤、医薬品原料、紙パルプ用薬剤などを供給。家庭用・パーソナルケア製品の基材として幅広く使われる。

主な製品・サービス3
界面活性剤
洗剤やヘアケア製品の主成分。乳化・分散・洗浄等の機能を発揮する化学品。
医薬品原料
医薬品製造に用いられる中間体や原体。
紙パルプ用薬剤
紙の製造工程で使用される薬剤。紙質向上や工程効率化に寄与する。

02石油・輸送機産業関連主力

自動車シート用ポリウレタンフォーム原料、内装表皮材用ウレタンビーズ、潤滑油添加剤などを供給。自動車産業の裾野を支える。

主な製品・サービス3
ポリウレタンフォーム原料
自動車シート等に使われる軟質ポリウレタンフォームの原料。ポリオールやイソシアネート等。
ウレタンビーズ
自動車内装表皮材用。発泡成形により表皮を形成する樹脂ビーズ。
潤滑油添加剤
変速機油やエンジンオイルに添加され、摩耗防止・清浄分散等の性能を向上させる薬剤。

03プラスチック・繊維産業関連準主力

永久帯電防止剤、顔料分散剤、樹脂改質剤、塗料用薬剤、繊維用薬剤などを供給。プラスチック・繊維製品の機能向上に貢献する。

主な製品・サービス4
永久帯電防止剤
プラスチック製品に帯電防止性を付与する添加剤。静電気による埃付着や放電を防止する。
顔料分散剤
顔料を均一に分散させるための添加剤。塗料・インキ・プラスチック着色に用いられる。
樹脂改質剤
プラスチックの耐衝撃性・加工性等を改良する添加剤。
繊維用薬剤
紡績・織布工程で使用される油剤や仕上げ剤。繊維の加工性・風合いを向上させる。

04情報・電気電子産業関連準主力

複写機・プリンター用トナーバインダー、アルミ電解コンデンサ用電解液、半導体関連材料を供給。電子機器の性能を支える。

主な製品・サービス3
トナーバインダー
トナーの主成分となる樹脂。定着性や発色性を左右する。
アルミ電解コンデンサ用電解液
アルミ電解コンデンサの誘電体として機能する電解液。電子回路の安定動作に寄与する。
半導体関連材料
半導体製造工程で使用される薬液や材料。レジスト剥離液、洗浄液等。

05環境・住設産業関連他副次

廃水処理用高分子凝集剤、家具・断熱材用ポリウレタン原料などを供給。環境対策や住宅・建材分野に貢献する。

主な製品・サービス2
高分子凝集剤
廃水中の微粒子を凝集・沈殿させるための薬剤。水処理工程で使用される。
ポリウレタン原料(住設向け)
家具クッションや断熱材に用いるポリウレタンフォームの原料。

製品と技術

界面活性剤とポリウレタン原料の基盤技術

同社の創業以来の基盤技術は界面活性剤にある。界面活性剤は洗剤やヘアケア製品の主成分として乳化・分散・洗浄機能を発揮し、生活・健康産業分野の中核製品である。また、1960年に国産化したウレタンフォーム用原料「サンニックス」はポリオールの一種であり、自動車シートや家具クッション向け軟質フォームの原料として現在も主力製品群を構成する。同社はこの界面制御技術を核に、潤滑油添加剤、永久帯電防止剤、顔料分散剤などへ展開し、自動車、プラスチック、繊維など多様な産業向けに機能性化学品を供給している。

トナーバインダーとアルミ電解コンデンサ用電解液

情報・電気電子産業分野において、同社は複写機・プリンター用トナーバインダーとアルミ電解コンデンサ用電解液を主要製品とする。トナーバインダーはトナーの定着性や発色性を左右する樹脂で、2003年には重合トナー用材料「アペックスナロー」の商業生産を開始した。アルミ電解コンデンサ用電解液は電子回路の安定動作に不可欠であり、EV市場の動向に左右される車載用途と非車載用途に供給される。2026年3月期の同事業分野は半導体関連材料も好調で、売上高225億円、営業利益35.9億円と前期比42%増加した。

医療用止血材「ハイドロフィット」の開発

2014年2月、同社は初の医療機器として外科用止血材「ハイドロフィット」を発売した。これは生体組織に密着し、出血部位を物理的に塞ぐ新しいタイプの止血材であり、界面制御技術を応用した製品である。同社はこの分野を成長領域と位置づけ、2022年6月には富士フイルムとの共同出資により富士フイルム三洋化成ヘルスケアを設立し、医療・医薬関連事業を強化している。中期経営計画2030では、ヘルスケア事業への積極投資を掲げ、米国新会社設立も検討している。

永久帯電防止剤とウレタンビーズ「メルテックス」

プラスチック・繊維産業分野では、永久帯電防止剤が同社の独自技術を示す製品の一つである。帯電防止剤はプラスチック製品に静電気による埃付着や放電を防止する機能を付与する添加剤で、需要が堅調に推移している。また、2000年に開発したウレタンビーズ「メルテックス」は自動車内装表皮材に用いられ、発泡成形により表皮を形成する。これらの製品は自動車やエレクトロニクス向けに供給され、同社の高付加価値品の柱となっている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

化学のなかでの位置

化学メーカー・中堅、利益率改善中

【4471】は機能化学品・エレクトロニクス材料など多岐にわたる化学メーカー。同業のクラレ(3405)や東洋紡(3101)と比べ規模は小さいが、独自技術でニッチ市場を開拓。直近売上は1595→1423→1279億円と減少傾向だが、営業利益率は5.9%→7.8%と改善。構造改革や高付加価値品へのシフトが奏功している。2026/3期は減収ながら増益を見込み、収益性重視の経営に舵を切っている。

強み

  • 特定分野で高いシェアを持つ特殊化学製品を有する。
  • 減収下でも営業利益率が上昇し、コスト管理が効果を発揮。
  • 多方面の化学製品を手がけ、特定市場への依存度が低い。
  • 継続的な投資で新製品開発を進めている。

課題

  • 売上高が3期連続で減少、需要減退や競争の影響。
  • 原材料価格の変動やエネルギーコスト上昇の影響を受けやすい。
  • 海外メーカーとの競争激化で価格競争に巻き込まれるリスク。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

機能性化学の時価総額近傍。太字が三洋化成工業

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
13569セーレン2,201億円12.9倍
25393ニチアス2,105億円20.0倍
37864フジシールインターナショナル1,967億円8.4倍
44617中国塗料1,925億円15.8倍
53106倉敷紡績1,879億円14.1倍
64471三洋化成工業1,506億円9.1倍
76486イーグル工業1,500億円13.9倍
83101東洋紡1,490億円13.2倍
94633サカタインクス1,420億円10.7倍
105310東洋炭素1,417億円31.8倍
114958長谷川香料1,412億円18.4倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(機能性化学)に従っています。

会社の歴史

沿革 39件

1949年創業から1963年の社名変更まで

三洋化成工業は1949年11月、京都に「三洋油脂工業株式会社」として創業した。当初は油脂化学を基盤とした界面活性剤などの製造に従事した。1959年10月には総合研究所(現研究第1棟)を稼働し、研究開発体制を整備。1960年9月には川崎工場(現サンケミカル)を稼働させ、ポリエチレングリコール「PEG」とウレタンフォーム用原料「サンニックス」を国産化した。1963年5月、社名を「三洋化成工業株式会社」に変更し、総合化学メーカーとしての基盤を固めた。

1960年代後半の合弁会社設立と上場

1966年4月、米国アボット・ラボラトリーズとの折半出資によりサンアボット有限会社(現サンアプロ)を設立し、医薬品原料分野に進出。同年11月には米国ノプコ・ケミカルとの折半出資でサンノプコを設立し、紙パルプ用薬剤や塗料用薬剤を手がけた。1968年3月には名古屋工場を稼働。同年5月、大阪証券取引所第二部と京都証券取引所に株式上場を果たした。1973年10月には東京証券取引所第二部に上場し、1978年9月には東京・大阪両取引所第一部に指定替えとなった。この時期に生産拠点と販売網を拡大し、企業規模を拡大した。

1978年、高吸水性樹脂「サンウェット」の世界初工業化

1978年4月、同社は高吸水性樹脂「サンウェット」を世界で初めて工業化した。これは紙おむつや衛生用品向けに革命的な素材であり、同社の特筆すべき技術成果となった。1976年には鹿島工場を稼働し、生産能力を強化。1982年には日本石油化学(現ENEOS)との共同出資でサンケミカルを設立し、川崎工場を継承させた。1989年には米国現地法人サンナム・コーポレーションを設立し、北米市場への本格展開を開始した。高吸水性樹脂は長年にわたり同社の収益を支える主力製品となったが、2024年に撤退を決断するまで続いた。

2000年代の新製品開発とアジア進出

2000年8月、同社はウレタンビーズ「メルテックス」を開発し、自動車内装表皮材として実用化した。2001年3月には三菱化学(現三菱ケミカル)との共同出資でサンダイヤポリマー(後のSDPグローバル)を設立。2003年6月にはポリエステルビーズ(重合トナー用材料)「アペックスナロー」の商業生産を開始し、情報・電気電子分野を強化した。同年、中国に三洋化成精細化学品(南通)と三大雅精細化学品(南通)を設立し、中国生産拠点を構築。2008年には韓国三洋化成、2010年には台湾三洋化成を設立し、アジア全域に販売網を広げた。

2010年代の医療事業参入とマレーシア展開

2014年2月、同社は初の医療機器となる外科用止血材「ハイドロフィット」を発売し、ライフサイエンス分野に進出した。2015年10月にはマレーシアにSDPグローバル(マレーシア)を設立。2017年8月にはPTT Global Chemicalや豊田通商と合弁契約を結び、タイにGC Polyolsを設立してポリオールの現地生産を開始した。2018年8月には韓国三洋化成製造を設立し、韓国での生産体制を強化。2019年9月には三洋化成社会貢献財団を設立し、社会貢献活動を組織化した。これらの動きは、高付加価値事業へのシフトとグローバル生産最適化を志向したものだった。

2020年代の構造改革と新たな中期経営計画

2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、プライム市場に移行。同年6月には富士フイルムとの共同出資で富士フイルム三洋化成ヘルスケアを設立し、ヘルスケア事業を本格化した。2024年3月、高吸水性樹脂事業からの撤退と中国現地法人の解散を発表。2024年12月には三大雅精細化学品の全持分を譲渡した。2025年4月にはSDPグローバルを吸収合併し、グループ再編を完了。同年、中期経営計画2030を策定し、注力領域を環境負荷低減、食・医療/くらし、スマート社会の3つに定め、2030年度に営業利益200億円、ROE8%以上の目標を掲げた。

年表39件を開く

1940年代

  • 1949年11月創業「三洋油脂工業㈱」として創業。本社・工場:京都、支店:東京、営業所:大阪。

1950年代

  • 1959年10月総合研究所(現研究第1棟)稼働。

1960年代

  • 1960年9月「川崎工場」(現連結子会社「サンケミカル㈱」)稼働。ポリエチレングリコール「PEG」、ウレタンフォーム用原料「サンニックス」を国産化。
  • 1963年5月商号変更「三洋化成工業㈱」に社名変更。
  • 1966年4月米国の医薬品メーカー、アボット・ラボラトリーズと折半出資により「サンアボット有限会社」(現・サンアプロ㈱)(現連結子会社)を設立。(注.現在の折半出資相手はエボニック インターナショナル ホールディング B.V.)
  • 1966年11月M&A米国のノプコ・ケミカルと折半出資により「サンノプコ㈱」(2001年に100%子会社化、現連結子会社)を設立。
  • 1968年3月「名古屋工場」稼働。
  • 1968年5月上場大阪証券取引所第二部、京都証券取引所(2001年閉鎖)に株式上場。

1970年代

  • 1973年10月上場東京証券取引所第二部に上場。
  • 1976年10月「鹿島工場」稼働。
  • 1977年7月日本石油化学㈱(現・ENEOS㈱)と折半出資により「㈱サン・ペトロケミカル」(現関連会社)を設立。
  • 1978年4月高吸水性樹脂「サンウェット」を世界で初めて工業化。
  • 1978年9月上場東京証券取引所、大阪証券取引所第一部に株式上場。

1980年代

  • 1982年7月日本石油化学㈱(現・ENEOS㈱)と共同出資により「サンケミカル㈱」(現連結子会社)を設立。
  • 1989年11月米国現地法人「サンナム・コーポレーション」(現連結子会社、現・サンヨーケミカル・アメリカInc.)を設立。

1990年代

  • 1992年3月研究第2棟稼働。
  • 1997年3月タイのトーメン・エンタープライズ(バンコク)、VIVインターケムとの共同出資により、「サンヨーカセイ(タイランド)リミテッド」(現連結子会社)を設立。
  • 1999年4月衣浦分工場(現・衣浦工場)稼働。

2000年代

  • 2000年8月ウレタンビーズ「メルテックス」を開発し、自動車内装表皮材に実用化。
  • 2001年3月M&A三菱化学㈱(現・三菱ケミカル㈱)と共同出資により「サンダイヤポリマー㈱」(2013年9月にSDPグローバル㈱に社名変更。2020年3月に100%子会社化。2025年4月に当社に吸収合併)を設立。
  • 2003年4月企業倫理憲章制定。
  • 2003年4月創業中国現地法人「三洋化成精細化学品(南通)有限公司」を設立。
  • 2003年6月創業中国現地法人「三大雅精細化学品(南通)有限公司」(2024年12月に南通江天化学股份有限公司に全持分譲渡)を設立。
  • 2003年6月ポリエステルビーズ(重合トナー用材料)「アペックスナロー」の本格商業生産を開始。
  • 2003年10月日本石油化学㈱(現・ENEOS㈱)との共同出資により設立した「サンライズ・ケミカルLLC」(現関連会社)に対する出資を引き上げ、折半出資会社に再編。出資はサンナム・コーポレーション(現・サンヨーケミカル・アメリカInc.)を通じて実施。
  • 2005年5月サンナム・コーポレーション(現・サンヨーケミカル・アメリカInc.)100%出資による「サンヨーケミカル・テキサス・インク」(現連結子会社、現・サンヨーケミカル・テキサス・インダストリーズLLC)を設立。
  • 2007年12月「三洋化成(上海)貿易有限公司」(現連結子会社)を設立。
  • 2008年4月韓国三洋化成株式会社(現連結子会社)設立。
  • 2008年8月「桂研究所」稼働。

2010年代

  • 2010年1月台湾三洋化成股份有限公司(現連結子会社)設立。
  • 2014年2月当社にとって初の医療機器となる新しいタイプの外科用止血材「ハイドロフィット」を発売。
  • 2015年10月創業「SDP グローバル(マレーシア)SDN.BHD.」を設立。
  • 2017年8月PTT Global Chemical Public Company Ltd.及び豊田通商㈱と、ポリオールの製造・販売に関する合弁契約に調印。合弁会社(GC Polyols Co.,Ltd.、本社:バンコク)
  • 2018年8月「韓国三洋化成製造㈱」を設立。
  • 2019年9月創業一般財団法人三洋化成社会貢献財団を設立。

2020年代

  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行。
  • 2022年6月富士フイルム㈱との共同出資により「富士フイルム三洋化成ヘルスケア㈱」を設立。
  • 2024年3月高吸水性樹脂事業からの撤退を発表。三洋化成精細化学品(南通)有限公司の解散を決定。
  • 2024年12月三大雅精細化学品(南通)有限公司の全持分を南通江天化学股份有限公司に譲渡。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち4項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 連結営業利益2028年度まで140億円
  • ROE2028年度まで6.5%以上
  • 連結営業利益2030年度まで200億円
  • ROE2030年度まで8%以上

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    ポートフォリオの高付加価値化

    汎用品から高付加価値製品へ転換し、注力領域を「環境負荷低減」「食・医療/くらし」「スマート社会」に再定義。ウェルネスやICTなど石化原料依存度の低い領域へシフトする。

  2. 02

    成長戦略(積極投資と新規事業創出)

    ヘルスケア事業への積極投資、高付加価値製品群の展開、M&A等による新規事業の開拓・育成を進める。

  3. 03

    ものづくり大改革

    生産設備のハード面改革を推進し、DXプラットフォーム活用による生産最適化、設備集約化・合理化によりコスト低減と効率向上を図る。

  4. 04

    経営基盤の強化

    デジタル活用による業務プロセス改革、人財ポートフォリオ変革、研究開発のデジタル加速により、変化に強い組織を構築する。

  5. 05

    資本戦略の徹底

    戦略投資に5年累計約1,500億円、連結総還元性向40%以上、累進配当と機動的な自己株式取得、政策保有株削減等で資本効率を高める。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で1,626人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は822万円で、9期前と比べて+13.1%平均年齢は42.9歳、平均勤続年数は18.6年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月1,996
2018年3月2,053
2019年3月72739.415.62,078
2020年3月73639.715.82,060
2021年3月72540.015.92,096
2022年3月76240.616.52,106
2023年3月76241.117.02,089
2024年3月74341.316.62,042
2025年3月79342.318.11,680500
2026年3月82242.918.61,626615

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率5.6%
縦線は目安の30%
男性育休取得率102.5%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)70.0%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社14(国内 5 / 海外 9、うち連結子会社 11) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
鹿島工場 — 茨城県神栖市101億円
全セグメント
名古屋工場 — 愛知県東海市101億円
全セグメント
衣浦工場 — 愛知県半田市6,222百万円
全セグメント
本社・研究所 — 京都市東山区5,808百万円
全セグメント
ラヨン工場 — タイ国ラヨン県4,398百万円
全セグメント
京都工場 — 京都市東山区3,068百万円
全セグメント
名古屋事業所 — 愛知県東海市2,250百万円
全セグメント
川崎工場 — 川崎市川崎区1,556百万円
全セグメント
桂研究所 — 京都市西京区1,451百万円
全セグメント
米国 テキサス州602百万円
石油・輸送機産業関連分野
ほか2件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    サンノプコ㈱(※5)
    京都市 東山区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    サンケミカル㈱(※2)
    川崎市 川崎区 · 連結子会社
    議決権50.0%
  • 国内
    サンアプロ㈱(※2)
    京都市 東山区 · 連結子会社
    議決権50.0%
  • 海外
    サンヨーケミカル・アメリカInc.
    米国 ペンシルベニア州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    サンヨーケミカル・テキサス・インダストリーズLLC(※3)
    米国 テキサス州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    SDPグローバル(マレーシア)SDN.BHD.(※1)
    マレーシア ジョホール州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    サンヨーカセイ(タイランド)リミテッド(※1)
    タイ国 バンコク市 · 連結子会社
    議決権79.2%
  • 海外
    三洋化成精細化学品(南通)有限公司(※1)
    中国 江蘇省 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    三洋化成(上海)貿易有限 公司
    中国 上海市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    韓国三洋化成(株)
    韓国 ソウル市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    台湾三洋化成股份有限公司
    台湾 台北市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱サン・ペトロケミカル
    茨城県 神栖市 · 持分法適用会社
    議決権50.0%
残りのグループ会社2社を開く
  • 塩浜ケミカル倉庫㈱川崎市 川崎区50%
  • サンライズ・ケミカルLLC(※3)米国 テキサス州50%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は1,279億円営業利益100億円前期と比べると減収増益で、売上が-10.1%、利益が+19.0%。

売上高
-10.1%
1,279億円
営業利益
+19.0%
100億円
純利益
+271.4%
156億円
営業利益率
7.8%
前期比 +1.9%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高1,500億円1,279億円
営業利益130億円100億円
純利益110億円156億円
1株あたり配当¥170

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は387億円、営業利益は51億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は−0.5%、営業利益は+628.6%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q408−6
2024年1Q38971.830
2024年2Q404133.214
2024年3Q428225.1−14
2024年4Q374−115
2025年2Q770455.89
2025年4Q653396.033
2026年2Q638436.7104
2026年4Q641578.952
2027年1Q3875113.247

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は1,427億円から1,279億円へ90%に減った。直近期の営業利益率は7.8%。純利益は2期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月1,4277342
2014年3月1,6529249
「SDP グローバル(マレーシア)SDN.BHD.」を設立。
2015年3月1,67010359
2016年3月1,58013369
2017年3月1,502153102
「韓国三洋化成製造㈱」を設立。
2018年3月1,61713993
一般財団法人三洋化成社会貢献財団を設立。
2019年3月1,61615253
2020年3月1,55512777
2021年3月1,44812073
富士フイルム㈱との共同出資により「富士フイルム三洋化成ヘルスケア㈱」を設立。
2022年3月1,62512867
2023年3月1,7509957
2024年3月1,59582−85
2025年3月1,42384975.942
2026年3月1,2791001237.8156

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高1,279億円のうち、営業利益として残るのは100億円7.8%。営業外の損益と税金を反映した純利益は156億円、売上の12.2%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金74.0%947億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金18.1%232億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益7.8%100億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
26.0%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+0.5pt
7.8%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+6.8pt
12.2%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+3.7pt
10.6%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
8.0%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
4.3%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが202億円、投資CFが−57億円で、差し引きのフリーCFは145億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は344億円で、売上の3.2ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月133−1344−1102
2014年3月158−87−2671155
2015年3月115−87−2928160
2016年3月226−135−5591193
2017年3月204−142−1062231
2018年3月157−142−7315174
2019年3月146−113−1533192
2020年3月172−111−7161180
2021年3月223−125−4198236
2022年3月113−117−60−4182
2023年3月109−102−237170
2024年3月198−63−40135272
2025年3月139−51−11988240
2026年3月202−57−52145344

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は1,955億円。このうち返さなくてよい自己資本が1,626億円で、自己資本比率は81.4%(業種中央値63.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月1,55494361158.7
2014年3月1,6651,03962659.5
2015年3月1,8101,17763361.8
2016年3月1,7531,18357063.9
2017年3月1,8691,27759265.1
2018年3月1,9921,36362965.3
2019年3月1,9361,32661066.8
2020年3月1,7891,30148871.4
2021年3月1,9571,43052771.8
2022年3月2,0021,47053272.2
2023年3月2,0221,49053272.2
2024年3月2,0581,41664267.6
2025年3月1,7641,38338176.8
2026年3月1,9551,62633081.4

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
345億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
1,118億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
120億円
在庫として抱えている分
負債合計
330億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
86
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率16 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

化学 203社との比較

同じ化学の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率203社中24位あたり、逆に低いのは売上成長率203社中193位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
10.6%/中央値 6.9%
P25 4.5%P75 9.9%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
7.8%/中央値 7.3%
P25 4.3%P75 10.7%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
81.4%/中央値 63.4%
P25 50.5%P75 73.9%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-10.1%/中央値 2.2%
P25 -1.8%P75 5.4%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.7%/中央値 2.7%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥6,400で、1年前と比べて+56.6%過去52週の値幅のなかでは88%の位置にある。

¥6,400-3.9%1ヶ月+28.0%1年+56.6%時価総額1,506億円
過去52週の値幅
安値¥3,985高値¥6,740

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)9.1倍
PER (会社予想)51.1倍
PBR0.87倍
配当利回り2.66%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

8/6に前日比+13.71%と急騰し5,890円まで上昇、52週高値6,090円に迫る水準です。1ヶ月で+22.07%と強い上昇が続き、25日線(4,956円)は19%上方に乖離しています。8/6の出来高は650,100株と直近の約10倍に膨らみ、材料に対する市場の反応が非常に強く出ました。年初来では+53.93%と大幅高で、200日線(5,009.46円)も大きく上回っており、中期上昇トレンドが継続中です。ただしRSIは78.38と高水準で、直近の急ピッチな上昇に対する過熱感は否めません。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 80/100)

PERは6.88倍と業界平均18.0倍を大きく下回り、PBRも0.68倍で平均1.41倍を下回る。配当利回り3.44%は業界平均2.52%を上回る。ROEは10.62%と健全。ただし配当性向は27.4%と抑制的で増配余地は限定的。総合的に割安圏。

指標この会社業種平均
PER (実績)9.1倍17.8倍
PER (予想)51.1倍
PBR0.87倍1.41倍
ROE10.6%7.4%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

業績は2025年3月期に回復し、2026年3月期は純利益156億円と大幅増益予想。一方、売上高は減少見込みで、成長性に疑問もある。強気派は収益改善と株価の割安感(PER6.9倍、PBR0.68倍)を評価。弱気派は売上高減少やROEの低さ(10.6%)、化学業界の需要変動リスクを懸念する。

プラスに働く材料7
  • 収益改善と増益予想

    2026年3月期営業利益100億円、純利益156億円と大幅増

  • バリュエーションの割安感

    PER6.9倍、PBR0.68倍と低水準

  • ニッチトップ戦略の強み

    特定分野で高いシェア、研究開発による差別化

  • 2026年3月期営業利益100億円、前期比19%増益見通し2026年3月期影響

    営業利益が84億円から100億円へ16億円増加、利益率も5.9%→7.8%改善

  • 純利益156億円、特別利益により前期比3.7倍2026年3月期影響

    特別利益計上で純利益が42億円から156億円へ114億円急増、EPS大幅向上

  • PBR0.68倍と割安、資本効率改善に期待継続影響

    PBR0.68倍は化学業界平均1倍を下回り、ROE10.6%維持で改善余地

  • 配当利回り3.44%と安定した株主還元継続影響

    4865円ベースで配当利回り3.44%、前期比増配余地あり

マイナスに働く材料7
  • 売上高減少トレンド

    2025→2026年3月期で売上高1,423→1,279億円と減少

  • 利益率の低さ

    営業利益率5.9%と化学業界として高くない

  • 需要変動リスク

    自動車など景気敏感産業への依存

  • 3期連続減収、売上高1279億円に減少2026年3月期影響

    売上高が1595億円→1423億円→1279億円と減少、主力製品需要減退

  • 営業利益増は一時的なコスト削減効果2027年3月期以降影響

    営業利益増は構造改革の効果で、売上高減が続けば反動減の恐れ

  • 特別利益反動で翌期純利益大幅減のリスク2027年3月期影響

    2026/3期の純利益156億円には特別利益含む、翌期は正常化で大幅減の可能性

  • 化学品市場の需給悪化懸念継続影響

    中国経済減速や競争激化で化成品事業の収益圧迫リスク

次の決算で確かめる点
売上高の推移
売上減少が続けば成長懸念が強まる
営業利益率
収益性改善の進捗を示す
海外売上比率
成長のけん引役の有無を確認

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり170で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは2.66%。

年間配当
¥170
1株あたり
配当利回り
2.66%
いまの株価に対して
配当性向
27.4%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月10022.4
2018年3月11010.027.4
2019年3月12513.646.8
2020年3月14012.063.9
2021年3月1507.161.9
2022年3月17013.358.5
2023年3月1700.063.2
2024年3月1700.0
2025年3月1700.0137.1
2026年3月1700.027.4

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥170

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ8,320人。区分でいちばん多いのは事業法人42.9%。グループ会社や銀行などの安定株主が61.5%を占め、残る38.5%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
事業法人48.248.448.446.546.442.9
個人・その他22.524.025.124.523.921.4
金融機関16.715.715.715.116.018.7
外国法人11.010.69.512.012.216.3
自己株式6.06.05.75.75.35.3
証券会社1.61.21.31.91.50.7
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01豊田通商株式会社18.21
02東レ株式会社16.26
03日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)10.13
04株式会社日本カストディ銀行(信託口)6.42
05株式会社日本触媒3.21
06三洋化成従業員持株会2.37
07MSIP CLIENT SECURITIES (常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社)1.94
08ENEOSホールディングス株式会社1.58
09STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.34
10STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505223 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)0.79

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+273%、1株純資産は14期で+74%。直近期のROEは10.6%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月1894,1394.713.540.9
2014年3月2234,4965.214.8
2015年3月2665,0715.617.739.2
2016年3月3145,0806.212.632.2
2017年3月4625,5168.710.122.4
2018年3月4215,9017.411.827.4
2019年3月2435,8694.121.146.8
2020年3月3485,7906.011.463.9
2021年3月3306,3725.416.961.9
2022年3月3046,5504.716.658.5
2023年3月2586,6173.916.663.2
2024年3月−3856,295−6.0
2025年3月1886,1203.020.8137.1
2026年3月7077,19810.67.027.4

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

14名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は14名。2026/3期の役員報酬は総額373百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約6倍にあたる。

氏名役職年齢
白井文取締役 取締役会議長66
原田正大代表取締役社長 執行役員社長 事業本部統括62
須崎裕之取締役 常務執行役員 サステナビリティ担当 経営戦略部門担当61
奥喜之取締役 常務執行役員 全社安全担当 生産部門担当58
西村健一取締役 執行役員 企業倫理担当 間接部門担当61
樋口章憲取締役相談役66
小畑英明取締役75
佐野由美取締役65
富永浩史取締役63
黒目泰一監査役(常勤)68
竹内昌監査役(常勤)61
中野雄介監査役57
残りの役員2名を開く
氏名役職年齢
川渡秀一監査役79
窪川潤子取締役63

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円株式報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)5135675425852
社外監査役4454511
社外取締役4444411
監査役1262626

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容1,466字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、当社、子会社17社及び関連会社6社で構成され、生活・健康産業関連分野、石油・輸送機産業関連分野、プラスチック・繊維産業関連分野、情報・電気電子産業関連分野、環境・住設産業関連分野他の各産業関連製品の製造・販売、技術供与が主な事業内容であります。 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 なお、次の5分野は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 [化学品事業] 生活・健康産業関連 分野   洗剤やヘアケア製品用の界面活性剤および医薬品原料などを当社およびサンヨーカセイ(タイランド)リミテッドが製造・販売しているほか、ポリエチレングリコール等をサンケミカル㈱が製造し、当社が販売しております。また、紙パルプ用薬剤等をサンノプコ㈱が製造・販売しております。 石油・輸送機産業 関連分野   ポリウレタンフォーム用原料等を当社およびサンケミカル㈱が製造し、自動車等のシート用原料として当社が販売しております。自動車内装表皮材用ウレタンビーズを当社が製造・販売しているほか、サンヨーケミカル・テキサス・インダストリーズLLCが製造し、サンヨーケミカル・アメリカInc.が全量引き取り販売しております。変速機用やエンジン用オイルの潤滑油に添加する薬剤を、当社が製造・販売しております。また、韓国三洋化成製造㈱が製造し、当社および韓国三洋化成㈱が全量引き取り販売しております。 プラスチック・繊維 産業関連分野   永久帯電防止剤や顔料分散剤を当社およびサンヨーカセイ(タイランド)リミテッドが、樹脂改質剤等を当社が製造・販売しているほか、塗料用薬剤をサンノプコ㈱が製造・販売しております。 また、繊維用薬剤等を当社が製造・販売しております。 情報・電気電子産業 関連分野   複写機やプリンター用トナーバインダー及び重合トナー用材料を当社が製造・販売しています。 また、アルミ電解コンデンサ等の電解液を当社が製造・販売しているほか、半導体関連材料を当社およびサンアプロ㈱が製造・販売しております。 環境・住設産業関連 分野他   廃水処理用高分子凝集剤などを当社が販売しているほか、家具・断熱材用ポリウレタン原料を当社およびサンケミカル㈱が製造し、当社が販売しております。 なお、当社グループの注力領域を明確化することを目的に、翌連結会計年度から報告セグメントを「コアマテリアル」「ウェルネス」「ICT」の3つに変更することといたしました。 詳細につきましては、2026年5月13日開示資料「中期経営計画2030 「変革の加速」~速さを磨き、価値を届ける~」(https://www.sanyo-chemical.co.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/plan2030.pdf)をご参照ください。 当社グループの主な会社の事業系統図は次のとおりであります。 (注)1.前連結会計年度において非連結子会社であった台湾三洋化成股份有限公司は、重要性が増したため当連結会計年度より連結の範囲に含めております。 2.当社は2025年4月1日付で連結子会社であったSDPグローバル㈱を吸収合併しております。 3.当社は2025年11月1日付で連結子会社であった三洋化成ロジスティクス㈱を吸収合併しております。 4.セグメント別には区分しておりません。
経営方針・対処すべき課題3,042字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日において当社グループが判断したものであります。 Ⅰ 中東情勢への対応 中東情勢の緊迫化を背景に、各種原料の安定供給に対する懸念が生じております。また、原油価格の上昇や供給の不安定化に伴い、原料価格も上昇基調にあります。当社では、前中期経営計画期間中(2023~2025年度)に進めた海外サプライヤーを含む調達先の多様化を活かして原料の安定確保に努めるとともに、顧客への適切な価格転嫁を推進しております。現時点において、当社の生産活動に大きな制約が生じている状況にはありませんが、今後の情勢変化、サプライヤーの供給力、顧客の需要動向等を注視し、業績への影響を慎重に見極めてまいります。 Ⅱ 新たな成長に向けて 当社グループは、社是「企業を通じてよりよい社会を建設しよう」のもと、前中期経営計画において、不採算事業であった高吸水性樹脂(SAP)や中国での生産事業からの撤退を断行するとともに、サプライチェーン改革による基盤事業のコスト低減を進めてまいりました。しかしながら、中国での基礎化学品の増産による日本の化学業界への影響は不可逆的であり、製品の品質差別化が難しく価格競争に晒されることに加え、中東情勢の緊迫化等に伴う原油価格の高止まりや原材料の供給制約など、依然として厳しい事業環境が継続しています。 こうした事業環境のもと、持続的な成長と収益力の向上を実現するため、当社グループは現在、主として以下の3つの対処すべき課題に直面しております。 (1) 事業ポートフォリオの高度化と注力領域の再定義 不可逆的な外部環境の変化に対応するため、汎用品から当社独自の価値が提供できる高付加価値製品を中心としたポートフォリオへの転換を加速させ、SAP事業撤退後の当社の新たな注力領域を明確化することが急務となっています。 (2) 生産設備の老朽化に伴う保全投資・修繕費の高騰 既存の生産設備の老朽化が進んでおり、安全稼働に向けた保全投資や修繕費の増加が課題となっており、抜本的な生産体制の見直しが求められています。 (3) 環境変化に耐えうる経営基盤の構築 急速な事業環境の変化にいち早く対応するため、独自性のあるデジタル技術の活用や、経営基盤となる人的資本への投資を通じて、圧倒的なスピードで価値を創出できる強靭な組織を構築する必要があります。 ………………………………………………………………………………………………………………………………… 今般、これらの課題に対処し、前中計で進めてきた構造改革による収益力強化をさらに加速するため、2030年度を最終年度とする5年間の「中期経営計画 2030」(以下、『中計2030』といいます)を新たに策定いたしました。当社の強みの源泉である界面制御技術と独自のDXプラットフォームを掛け合わせ、顧客課題を迅速に解決する企業を目指してまいります。また、当社は、事業に関するマテリアリティに基づき、貢献領域を「カーボンニュートラル」と「QOL(生活の質)の向上」に設定しています。これを踏まえ、今後の注力領域を「環境負荷低減」「食・医療/くらし」「スマート社会」の3つに整理しました。また、これらの注力領域に対応する形で、報告セグメントを「コアマテリアル」「ウェルネス」「ICT(情報通信技術)」の3つに再編いたします。ウェルネスやICTといった、ナフサ等の石化原料への依存度が相対的に低く、かつ当社ならではの価値を提供できる領域へのシフトを進め、外部環境変化の影響を受けにくい収益構造への転換を図ります。 中計2030では、2028年度に連結営業利益140億円、ROE6.5%以上を目指し、最終年度の2030年度には連結営業利益200億円、ROE8%以上の達成を目指してまいります。 直面する課題を克服し、これらの目標を具現化していくための戦略として、以下の重点事項に取り組んでまいります。 (1) 長期的に目指す姿(新理念体系) 中計2030の始動と注力領域の再定義に合わせ、当社のMISSION、VISION、VALUESをピラミッド型で体系化し、VISIONとVALUESをアップデートいたしました。 ● 社是(MISSION):企業を通じてよりよい社会を建設しよう ● 長期的に目指す姿(VISION):界面でイノベーションを起こす“必要不可欠企業” へ ● 大切にすること(VALUES): ・界面制御技術と圧倒的なスピードで、顧客課題を解決する ・化学のちからで化学の枠を越えたイノベーションを起こし、豊かな社会を共創する ・多様な仲間とともに高い目標に挑み、持続的に価値と成長を創造する (2) 成長戦略(ポートフォリオ高度化の課題への対応) ① ヘルスケア事業への積極投資(ウェルネス):ヘルスケア関連事業の米国新会社設立を検討するとともに、医療・医薬関連製品の展開を強化します。 ② 高付加価値製品群の展開・創出(コアマテリアル・ICT):基盤製品群の高付加価値化や、新成長分野での新規ビジネス創出等により、新たな高付加価値製品群を創出し、利益成長を牽引します。 ③ 新規事業の開拓・育成:コアマテリアル分野で培った化学技術を基盤に、顧客との共創や機動的なM&A等の投資により外部の知見を柔軟に取り込み、新成長分野での新規事業の開拓・育成に注力します。 (3) 構造改革(設備老朽化・修繕費高騰の課題への対応) ① ものづくり大改革:前中計期間で推進したソフト面(生産プロセス等)の改革に加え、ハード面(生産設備)の改革を新たに推進します。独自のDXプラットフォームを活用して生産最適化を実行し、少量多品種を支える生産設備の集約化・合理化を進めます。 (4) 経営基盤強化(環境変化に耐えうる経営基盤構築の課題への対応) ① デジタル活用戦略:業務フローやデータ基盤、知財、分析機器をデジタルでつなぐことで、研究開発からものづくり、顧客への価値提供までのスピードと再現性を向上させます。 ② 人財戦略:リソース配分の最適化などの人財ポートフォリオ変革と主体的な挑戦に報いる環境づくりにより、全員が戦略実行の当事者として必要不可欠な価値提供に挑戦し続けます。 ③ 研究開発戦略:デジタル活用による開発加速と新成長分野へのリソース重点配置等により研究開発基盤を強化し、新テーマの創出と界面制御技術の深化によりR&Dの価値創出サイクルを迅速化します。 (5) 資本戦略 資産の入れ替えなど資本を活かす経営を徹底して企業価値と資本効率を高め、ROEを向上させます。 ① 投資計画:戦略的成長投資を中心に5箇年累計で約1,500億円の投資を見込んでおります。 ② 株主還元方針:連結総還元性向40%以上を目標に、原則として累進配当を実施するとともに、中計期間中において機動的な自己株式取得を実施いたします。 ③ B/S(貸借対照表)マネジメント:政策保有株の削減や財務レバレッジの強化を行います。 当社グループは、急速な外部環境の変化に先んじ、当社の提供価値を最大化することで、よりよい社会の建設に貢献し、持続的な成長を実現してまいります。
事業等のリスク4,194字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 当社グループは、サステナビリティにおけるマテリアリティの一つとして、リスク管理を重要課題と位置付け、ガーディアン機能の強化によるリスクマネジメントの徹底に取り組んでおります。この認識のもと、事業環境の不確実性の高まりを踏まえ、2025年度にはリスクマネジメント委員会を新設し、全社的なリスクマネジメント体制の強化を図っております。今後も、経営戦略と一体となったリスクマネジメントを推進し、持続的な成長と企業価値の向上に努めてまいります。 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。 (1)リスクマネジメント体制 当社グループでは、全社横断的なリスクマネジメント活動の推進により、経営戦略に影響を与えうる社内外のリスクを包括的かつ網羅的に把握し、適切に対応することで、経営目標の達成を目指すことをリスクマネジメントの基本方針として掲げております。この基本方針に基づき、経営視点でリスクを集約・評価し、対応方針を決定するとともに、その実施状況を監督する会議体としてリスクマネジメント委員会を設置し、全社横断的なリスクマネジメント活動を推進しております。リスク対応に関しては、経営会議に紐づくリスクマネジメント委員会の指示・監督のもと、当該リスクの主管部署が適切に対応するとともに、監査室が第三者的な観点から監査を行う体制としております。詳細については、「第4 提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ④企業統治に関するその他の事項 c.損失の危険の管理に関する規程その他の体制」をご参照ください。 リスクマネジメントは、(1)リスクの特定・評価、(2)リスク対応策の策定・実施、(3)モニタリング・レビューのプロセスにより運用しております。リスクの評価にあたっては、想定されるリスク事象を抽出したうえで、発生確率と影響度により評価し、リスクマップ等を用いて重要度を判断しております。評価の客観性を確保するため、主管部署による評価を踏まえ、委員会において審議・確定しております。各リスクへの対応は、各主管部署を所管する役員(リスクオーナー)の監督のもと、主管部署が中心となって各リスク対応策を策定・実施しております。リスク対応の進捗及び結果は、委員会で定期的にレビューされ、重要な事項については取締役会に報告し、監督を受けております。また、重大なリスクが顕在化した場合に備え、危機発生時の初期対応及び復旧対応の強化にも取り組んでおります。 (2)全社重要リスク 当社グループでは、一度発生すると当社グループの事業継続に重大な影響を及ぼし得るリスクについて、全社重要リスクとして優先的に管理し、未然防止及び発生時の影響極小化に取り組んでおります。全社重要リスクは以下のとおりです。 ① 自然災害(地震・風水害等) [リスクの内容] 当社グループの国内外の事業拠点が、大規模地震、台風・豪雨等の自然災害により被災した場合、設備損壊、操業停止、ユーティリティ停止、物流寸断等が発生し、製品供給の停止・遅延、復旧費用の発生、顧客への影響拡大等を通じて、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、当社の主力工場である名古屋工場が位置する愛知県東海市及び衣浦工場が位置する愛知県半田市は、南海トラフ地震の地震防災対策強化地域となっております。 [当社グループの対応] 事業継続計画(BCP)の整備・継続的な見直し、訓練の実施、重要設備の保全・耐災害対策、代替生産・供給体制の検討等により、早期復旧及び影響極小化に努めております。当連結会計年度においては、南海トラフ地震の発生を想定した全社横断のプロジェクトを立ち上げ、対策強化を進めています。 ② サイバー攻撃(情報セキュリティ・基幹システム障害を含む) [リスクの内容] 当社グループは、研究開発・生産・物流・販売・会計等の中核業務において情報システムを利用しており、外部からの不正アクセス、ランサムウェア等のサイバー攻撃、基幹システム障害等により、業務停止、データ毀損・漏えい、復旧費用や賠償等の発生、信用の低下等により、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 [当社グループの対応] 技術的対策(アクセス制御、監視・検知、バックアップ等)及び運用面の対策(規程整備、教育・訓練、インシデント対応体制の整備、BCPの観点を踏まえた対策の強化等)により、リスクの低減に努めております。 ③ 火災・爆発等の重大事故 [リスクの内容] 当社グループの生産活動において、設備故障や人為的ミス等を起因とする火災・爆発等の重大事故が発生した場合、人的・物的被害、操業停止、復旧費用や補償・賠償の発生、行政対応、信用の低下等により、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 [当社グループの対応] 設備導入・更新、設備保全・点検、リスクアセスメント、訓練・教育、緊急時対応体制の整備、再発防止の水平展開等の保安防災活動を継続し、事故の未然防止及び被害極小化に努めております。当連結会計年度においては、当社グループの重要原料であり、火災・爆発の危険性の高いエチレンオキサイド(EO)の貯蔵設備について、重点的に安全対策を行いました。 ④ 製品・サービスの欠陥 [リスクの内容] 当社グループの製品の一部は、欠陥や品質不良が発生した場合に社会的影響が大きく、顧客製品の生産停止、生命・健康への影響等につながる可能性があります。重大な品質問題が発生した場合、使用差し止め、回収・交換、賠償等の発生及び信用の低下により、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 [当社グループの対応] 品質マネジメント体制の整備・運用、変更管理の強化、品質変動の早期検知、重大事案における判断基準及び手順整備、訓練等を通じて、被害拡大の防止と迅速対応に努めております。 ⑤ 不正行為 [リスクの内容] 当社グループにおいて、品質偽装・データ改ざん等の品質・製品に関する不正、会計・財務不正、贈収賄、競争法違反(カルテル等)等の競争・取引上の不正等が発生した場合、製品回収や取引停止、行政処分、訴訟・賠償等の発生に加え、社会的信用の失墜が長期化し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 [当社グループの対応] 企業倫理・コンプライアンスに関する教育・啓発、内部通報制度の整備・運用(海外を含む)、監督・モニタリングの強化等を通じて、不正の未然防止と早期把握に努めております。また、重大事案発生時の初動対応の強化にも取り組んでおります。 (3)その他の主要リスク ① 経済状況 当社グループ製品の需要は、当社グループが製品を販売している国または地域の経済状況の影響を受けます。従って、日本、北米、欧州、アジアを含む当社グループの主要市場における景気後退等に伴い需要が縮小する場合は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 為替レート 当社グループの海外における事業展開において、為替レートの変動が、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 原料調達 当社グループが使用する原料の主要部分は原油に由来しており、原油・ナフサ等の市況、需給バランス、地政学情勢、為替等の要因により原料価格が変動します。また、原料価格の変動のほか、供給元の事故・操業停止、物流の混乱、法令・規制の変更等により原料の調達に支障が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ カントリーリスク 当社グループは、米国・タイ・韓国に生産・販売拠点を、中国・台湾に販売拠点を設置しており、進出国における①予期しない法律または規制の変更、②政治要因による社会的混乱等を通して、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 環境・化学物質規制 当社グループは環境関連法令・規制の遵守及び環境負荷低減に取り組んでおりますが、環境規制の強化、化学物質規制の変更等により、対応コストの増加や事業活動の制約が生じ、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 研究開発・製品開発 当社グループは、顧客のニーズに迅速かつ的確に対応する研究開発を行っておりますが、研究開発には不確実性が伴い、開発の遅延や成果が得られない可能性があります。また、市場ニーズの変化や競合他社の技術革新等により、開発成果が事業化・収益化に結び付かない場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 知的財産権 当社グループは知的財産の確保・管理に努めておりますが、第三者による当社グループの権利侵害を完全に防止できない可能性があります。また、当社グループが第三者の知的財産権を侵害していると判断された場合、訴訟・紛争等により、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 人的資本 当社グループの持続的成長には、多様な人材の確保・育成が重要であり、人材獲得競争の激化、育成の遅れ、重要人材の流出等により、事業の継続・成長に支障が生じる可能性があります。また、DXの推進に必要な人材・スキルを十分に確保・育成できない場合、業務改革や競争力強化が遅れ、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 訴訟・係争 当社グループの国内外の事業活動に関連して、取引先、第三者等との間で訴訟その他の法的手続が提起され、不利な結果が生じた場合、損害賠償、和解金、訴訟対応費用の発生や、社会的信用の低下等により、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)7,410字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用や所得の改善を背景に緩やかな持ち直しが見られました。一方で、米国の関税政策の影響や日中関係の緊張の高まりに加え、中東情勢の緊迫化によるエネルギー価格の急騰や海上輸送の混乱もあり、予断を許さない状況にあります。為替相場は、期初は米国の通商政策を巡る不透明感等から円高が進行しましたが、その後は日米金利差の動向に加え、中東情勢の影響等も受け、円安基調となりました。また、原油価格は、OPECプラスの生産方針や需要見通し等を背景に期中は弱含みで推移しましたが、年度末にかけて中東情勢を巡る供給懸念などを受けて急上昇し、その後も高水準で推移しました。 世界経済は、米国の通商政策を背景とした景気減速や中国経済の停滞、ロシア・ウクライナ情勢の長期化に加え、中東情勢の不安定化等により、先行きは極めて不透明な状況にあります。 化学業界におきましては、中国の内需不振と供給過剰を背景に中国製品の日本およびアジアマーケットへの流入が続いており、国内の石油化学事業では競争力強化に向けた事業再編や連携が進展するなど、事業環境は不可逆的な変化に晒されております。加えて、中東情勢を背景とした原油・ナフサ等の原料市況の変動や海上輸送コストの上昇等により、サプライチェーンの不確実性が高まっております。 こうした事業環境のもと、当社は『新中期経営計画2025』で掲げた高付加価値事業への転換を図る事業ポートフォリオ改革の実行を通じた基盤事業の収益力強化に取り組みました。加えて、サプライチェーン全体の効率化を目的とする「ものづくり大改革」の継続的な推進や、生産設備の統廃合・集約化に取り組む「生産設備改革」の推進等にも注力いたしました。 このような環境下における当連結会計年度の売上高は、高吸水性樹脂事業からの撤退や安価な中国製品との競争激化の影響などにより1,278億5千9百万円(前期比10.1%減)となりました。利益面では、半導体分野の好調に加え、上記事業撤退による収益性改善やサプライチェーン全体の効率化などにより営業利益は100億7百万円(前期比18.6%増)、経常利益は122億5千6百万円(前期比26.7%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は当社の連結子会社であったSDPグローバル株式会社の吸収合併に伴い、同社より引き継いだ税務上の繰越欠損金及び将来減算一時差異等について、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、法人税等及び法人税等調整額を含む税金費用(益)を計上したことなどにより156億3千7百万円(前期比276.6%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。 <生活・健康産業関連分野> 生活産業関連及び健康産業関連分野は、高吸水性樹脂事業からの撤退に伴い、売上高は大幅に減少しました。 以上の結果、当セグメントの売上高は175億6千1百万円(前期比42.8%減)、営業損失は1億6千7百万円(前期は1億7千6百万円の営業利益)となりました。 <石油・輸送機産業関連分野> 石油産業関連分野は、潤滑油添加剤の需要は堅調に推移しているものの、前期に一時的な需要増があったことにより、売上高は横ばいとなりました。 輸送機産業関連分野は、自動車シートなどに使用されるポリウレタンフォーム用原料が海外安価品の攻勢により事業環境の厳しさが増したことで、国内外向けともに低調となり、売上高は減少しました。 以上の結果、当セグメントの売上高は483億2千8百万円(前期比1.8%減)、営業利益は56億2千8百万円(前期比41.4%増)となりました。 <プラスチック・繊維産業関連分野> プラスチック産業関連分野は、永久帯電防止剤の需要が回復し堅調に推移しましたが、塗料・コーティング用薬剤が低調に推移したことから、売上高は減少しました。 繊維産業関連分野は、自動車内装向け合成皮革用・弾性繊維用ウレタン樹脂の需要は回復したものの、風力発電用風車向けの炭素繊維用薬剤が低調となり、売上高は横ばいとなりました。 以上の結果、当セグメントの売上高は265億6百万円(前期比1.2%減)、営業利益は24億3千6百万円(前期比15.0%減)となりました。 <情報・電気電子産業関連分野> 情報産業関連分野は、トナーバインダーの需要が回復傾向にあり、売上高は増加しました。 電気電子産業関連分野は、アルミ電解コンデンサ用電解液がEV市場の回復遅れにより車載用途が低調であったものの、非車載用途の需要増に伴い好調に推移したことに加え、半導体市場が堅調に推移したことにより関連材料が売り上げを伸ばし、売上高は増加しました。 以上の結果、当セグメントの売上高は225億1千7百万円(前期比7.7%増)、営業利益は35億9千5百万円(前期比42.0%増)となりました。 <環境・住設産業関連分野他> 環境産業関連分野は、高分子凝集剤用のカチオンモノマーが好調に推移したものの、重金属固定化剤の需要低迷により、売上高は横ばいとなりました。 住設産業関連分野は、家具・断熱材などに用いられるポリウレタンフォーム用原料が海外安価品の攻勢により事業環境の厳しさが増したことで、売上高は大幅に減少しました。 以上の結果、当セグメントの売上高は129億4千4百万円(前期比11.3%減)、営業損失は1億2千4百万円(前期は4百万円の営業利益)となりました。 ②財政状態の状況 当連結会計年度末における財政状態の状況については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②財政状態の分析」に含めて記載しております。 ③キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末残高と比較し103億6千8百万円増加し、343億7千8百万円となりました。 前連結会計年度 (百万円)   当連結会計年度 (百万円)   増減 (百万円) 営業活動によるキャッシュ・フロー   13,925   20,206   6,280 投資活動によるキャッシュ・フロー   △5,079   △5,682   △602 財務活動によるキャッシュ・フロー   △11,895   △5,173   6,722 現金及び現金同等物に係る換算差額   △128   648   776 現金及び現金同等物の増減額   △3,177   9,998   13,176 新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額   -   369   369 現金及び現金同等物の期末残高   24,010   34,378   10,368 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動による資金の増加は、202億6百万円(前期は139億2千5百万円の増加)となりました。これは、税金等調整前当期純利益105億1千9百万円、減価償却費91億1千7百万円、売上債権の減少30億1千3百万円などによる資金の増加が、仕入債務の減少20億2千6百万円、事業構造改革に伴う支払額13億2千7百万円、法人税等の支払額15億7千6百万円などによる資金の減少を上回ったことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動による資金の減少は、56億8千2百万円(前期は50億7千9百万円の減少)となりました。これは、固定資産の取得に62億4千8百万円を支出したことなどによるものです。 営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いた「フリーキャッシュ・フロー」は、145億2千4百万円の増加(前期は88億4千6百万円の増加)となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動による資金の減少は、51億7千3百万円(前期は118億9千5百万円の減少)となりました。これは、配当金の支払い37億5千8百万円、長期借入金の返済7億9千1百万円による資金の減少などによるものです。 ④生産、受注及び販売の実績 (a)生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日  至 2026年3月31日)   前期比 (%) 金額(百万円) 生活・健康産業関連分野   17,849   △42.2 石油・輸送機産業関連分野   43,571   △2.9 プラスチック・繊維産業関連分野   27,630   △1.4 情報・電気電子産業関連分野   22,598   2.4 環境・住設産業関連分野他   12,857   △11.8 合計   124,507   △11.3 (注)1.生産金額は、平均販売価格により計算しており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 2.生産実績には委託生産品(商品仕入高)を含んでおりません。 (b)受注実績 当社グループ(当社及び連結子会社)は、受注生産方式ではなく、主として見込生産を行っております。 (c)販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自 2025年4月1日  至 2026年3月31日)   前期比 (%) 金額(百万円) 生活・健康産業関連分野   17,561   △42.8 石油・輸送機産業関連分野   48,328   △1.8 プラスチック・繊維産業関連分野   26,506   △1.2 情報・電気電子産業関連分野   22,517   7.7 環境・住設産業関連分野他   12,944   △11.3 合計   127,859   △10.1 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。 2.販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上である販売先はありません。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 ①経営成績の分析 (売上高) 当連結会計年度における売上高は、販売量の減少などにより、1,278億5千9百万円(前期比10.1%減)となりました。 (売上原価、販売費及び一般管理費) 売上原価は、前期比155億1千1百万円減少し、売上原価率は前連結会計年度の77.5%から74.1%へ3.4ポイント減少しました。 販売費及び一般管理費は、前期比4億5千6百万円減少し、対売上高比率は前連結会計年度の16.6%から18.1%へ1.5ポイント増加しました。 研究開発費は、前期比1億1千6百万円増加し、対売上高比率は前連結会計年度の3.6%から4.1%へ0.5ポイント増加しました。 (営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益) 営業利益は、100億7百万円(前期比18.6%増)となりました。また、売上高営業利益率は前連結会計年度の5.9%から7.8%へ1.9ポイント増加しました。 経常利益は、122億5千6百万円(前期比26.7%増)となりました。 親会社株主に帰属する当期純利益は、156億3千7百万円(前期比276.6%増)となりました。 ②財政状態の分析 (流動資産) 流動資産は、受取手形及び売掛金が25億1千3百万円、商品及び製品が10億1千4百万円減少しましたが、現金及び預金が99億9千2百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて64億5千2百万円増加し、913億9千5百万円となりました。 (固定資産) 固定資産は、有形固定資産が14億4千5百万円減少しましたが、投資有価証券が136億6千4百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて127億7百万円増加し、1,041億3千1百万円となりました。 (流動負債) 流動負債は、買掛金が14億5千万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べて5億6千9百万円減少し、297億6千2百万円となりました。 (固定負債) 固定負債は、繰延税金負債が28億7百万円、事業構造改革引当金が11億9千7百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べて45億2千3百万円減少し、32億7百万円となりました。 流動資産から流動負債を差し引いた運転資本は616億3千2百万円、流動比率は307.1%となりました。 (純資産) 純資産は、利益剰余金が119億7千3百万円、その他有価証券評価差額金が97億4千8百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ242億5千3百万円増加し、1,625億5千6百万円となりました。自己資本比率は、前連結会計年度末の76.8%から4.6ポイント増加し81.4%となりました。また、1株当たり純資産は、前連結会計年度末の6,119.90円から7,198.31円と1,078.41円増加しました。 ③資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループは、付加価値の高いパフォーマンス・ケミカルズ(機能化学品)の製造・販売を通じて、安定的な営業キャッシュ・フローの創出に努めております。当連結会計年度においては、事業構造改革の進捗やサプライチェーン全体の効率化に加え、情報・電気電子分野を中心とした需要の堅調さ等を背景に収益性が改善し、営業活動によるキャッシュ・フローは202億6百万円の増加となりました。 資金調達については、営業活動によるキャッシュ・フローを基本としつつ、資金需要の発生状況や市場環境等を踏まえ、必要に応じて金融機関からの借入等を機動的に活用していく方針です。また、グループ会社の資金は当社が一元的に管理し、必要に応じて資金を融通することで、グループ全体の資金効率化と資金需要の平準化を図っています。 流動性リスクへの対応としては、原料価格・為替動向、地政学リスク等の事業環境の不確実性を踏まえ、手元流動性の確保に努めるとともに、金融機関との良好な取引関係の維持・強化等により、資金調達余力を確保しています。これらを通じて、財務健全性を維持しつつ、構造改革の着実な遂行および企業価値の向上に繋げていく所存です。 ④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは当連結会計年度の当初目標として連結売上高1,300億円、連結営業利益100億円、連結経常利益110億円、親会社株主に帰属する当期純利益80億円を掲げておりました。結果については以下のとおりです。 売上高は高吸水性樹脂事業からの撤退や安価な中国製品との競争激化の影響などにより1,278億5千9百万円(前期比10.1%減)となりました。利益面では、半導体分野の好調に加え、上記事業撤退による収益性改善やサプライチェーン全体の効率化などにより営業利益は100億7百万円(前期比18.6%増)、経常利益は122億5千6百万円(前期比26.7%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は当社の連結子会社であったSDPグローバル株式会社の吸収合併に伴い、同社より引き継いだ税務上の繰越欠損金及び将来減算一時差異等について、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、法人税等及び法人税等調整額を含む税金費用(益)を計上したことなどにより156億3千7百万円(前期比276.6%増)となり、ROEは10.6%(前期比7.6ポイント増)になりました。 今後の見通しにつきましては、わが国経済は内需主導で緩やかな回復基調が継続すると見込まれます。一方、世界的には米国の関税政策の動向やロシア・ウクライナ情勢の長期化、中東地域を巡る地政学リスク等による先行き不透明な状況が続くと予想されます。また、事業環境としても上記状況の他、中国における汎用石油化学品の過剰生産による競争激化に加え、原料価格動向や為替動向など予断を許さない状況が続くと想定されます。 このような環境の中、翌連結会計年度の連結業績見通しにつきましては、中東情勢の緊迫化により原料調達や販売数量等への影響が発生する可能性がありますが、現段階では状況が流動的であり、合理的な影響を把握することは困難であるため、業績見通しには織り込んでいません。一方、売上高は、原材料価格上昇分の価格転嫁などを織り込むことで1,500億円(前期比17.3%増)となる見込みです。また、営業利益は、構造改革や高付加価値製品の拡販による増益効果が見込まれるものの、成長事業への先行投資に伴う費用増等もあり、前期並みの100億円(前期比0.1%減)を見込んでおります。経常利益は、為替差益の減少などにより115億円(前期比6.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、税金費用減少の影響がなくなることなどにより90億円(前期比42.4%減)を予想しております。 ⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表及び財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っております。当社が採用しております会計方針の内、重要となる事項につきましては、「第5  経理の状況  1 連結財務諸表等  (1)連結財務諸表  注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しておりますのでご参照ください。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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