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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,085.45+319ドル円158.62-2NASDAQ26,241.86+142S&P 5007,680.46+49SOX 指数11,350.08+619/2終値

クミアイ化学工業

KUMIAI CHEMICAL INDUSTRY CO., LTD.4996 · Prime · 化学

農薬と化成品(クロロトルエン系化学品・精密化学品)を二本柱とする化学メーカー。国内農薬販売は農協系統ルートが強み。

概要

クミアイ化学工業は、1928年に静岡県清水市で農薬製造業として創業した総合農薬メーカーである。除草剤・殺虫剤・殺菌剤の開発・製造・販売を中核とし、全国農業協同組合連合会(JA全農)向けの販売に強みを持つ。2024年10月期の連結売上高は1,610億円、営業利益114億円、従業員数2,153名。国内農業用薬剤でトップクラスのシェアを有し、近年は海外展開や非農薬分野(化成品事業)の拡大も進めている。

農薬事業が売上の8割を占める収益構造

当社グループの売上高は2024年10月期に1,704億62百万円に達し、うち農薬及び農業関連事業が1,356億97百万円(構成比約79.6%)を占める。同事業の営業利益は105億81百万円。主力製品は水稲用除草剤「エフィーダ」や殺菌剤「ディザルタ」、微生物農薬「エコシリーズ」など自社開発品を中心に展開する。原材料の一部は子会社のイハラニッケイ化学工業やケイ・アイ化成から調達し、生産は尾道クミカ工業などグループ内で完結する体制をとる。

JA全農との連携と多様な販売チャネル

国内販売の最大の経路はJA全農であり、2024年10月期の販売高268億3百万円はセグメント全体の約15.7%を占める。さらにゴルフ場など農耕地以外向けの薬剤は子会社の理研グリーン、良地産業、浅田商事を通じて販売。海外では米国(K-I CHEMICAL U.S.A.)、ベルギー(K-I CHEMICAL EUROPE)、インド(PI Kumiai Private)、タイ(T.J.C. CHEMICAL)などの子会社・関連会社が各地域で販売活動を行い、FMC CorporationやBASF AGROCHEMICAL PRODUCTS B.V.への大口販売も確認される。

化成品事業とその他多角化が支える収益基盤

化成品事業は売上高251億円、営業利益15億28百万円(前年同期比97.9%増)。クロロトルエン・クロロキシレン系化学品、医薬中間体やウレタン架橋剤などの精密化学品、産業用薬剤・医療用殺菌剤原体をラインアップする。同事業は子会社のイハラニッケイ化学工業、ケイ・アイ化成が生産・販売を担い、海外は米国・タイの子会社が展開。その他事業には建設、印刷、物流、人材派遣などが含まれ、売上高96億64百万円、営業利益8億65百万円。

業界の中での役割は農薬メーカー兼ファインケミカルメーカーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
1,705億円
営業利益
106億円
営業利益率
6.2%
純利益
44億円
2025/10 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01農薬及び農業関連事業主力

殺虫剤、殺菌剤、除草剤等の農薬を製造し、全国農業協同組合連合会(JA全農)を通じて国内販売。ゴルフ場等向けは子会社が販売。海外は米国、欧州、インド、東南アジア、ブラジルの子会社・関連会社が販売。原材料は子会社・関連会社から調達。

主要顧客全国農業協同組合連合会(JA全農)

主な製品・サービス3
殺虫剤
害虫防除用農薬。水稲・野菜・果樹など幅広く適用。
殺菌剤
植物病害防除用農薬。主要品目にイハラニッケイ化学が製造する原体を使用。
除草剤
雑草防除用農薬。水田・畑作・非農耕地向け。

02化成品事業準主力

クロロトルエン・クロロキシレン系化学品、精密化学品(医薬中間体、ウレタン架橋剤、ポリウレア樹脂原料、アミン類、樹脂原料)、産業薬品(産業用薬剤、環境衛生薬剤、医療用殺菌剤原体)を製造・販売。子会社のイハラニッケイ化学工業、ケイ・アイ化成が生産・販売。海外は米国・タイの子会社が販売。

主な製品・サービス3
クロロトルエン・クロロキシレン系化学品
トルエン・キシレンを塩素化した化学品。農薬・医薬・染料中間体等に使用。
精密化学品(アミン類等)
医薬中間体、ウレタン用架橋剤、ポリウレア樹脂原料等の高付加価値化学品。
産業薬品
産業用薬剤、環境衛生薬剤、医療用殺菌剤原体など。ケイ・アイ化成が製造・販売。

03その他副次

不動産賃貸、発電・売電のほか、子会社が建設業、バイオ関連事業、食品添加物事業、印刷事業、物流事業、人材派遣事業等を営む。

製品と技術

水稲用除草剤「エフィーダ」がけん引する農薬品群

農薬事業の主力は水稲用一発処理除草剤「エフィーダ」であり、国内市場で高いシェアを占める。同じく水稲用除草剤「ベンスルフロンメチル」も基盤製品。殺菌剤「ディザルタ」は水稲用箱処理剤として普及し、園芸分野では「ピリベンカルブ」を推進。環境負荷低減を目的とした微生物農薬「エコシリーズ」や豆つぶ剤も開発・販売しており、みどりの食料システム戦略に対応する。

原体から製剤まで一貫する化学品技術

化成品事業ではクロロトルエン・クロロキシレン系化学品を基盤に、精密化学品として医薬中間体、ウレタン架橋剤、ポリウレア樹脂原料、各種アミン類を製造。産業薬品では産業用薬剤や医療用殺菌剤原体を手がける。原材料の多くはグループ内のイハラニッケイ化学工業やケイ・アイ化成から調達し、原体合成から製剤化までの一貫生産体制を構築。半導体材料など電子材料分野への展開も進めている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

化学のなかでの位置

農薬で国内有数、海外展開も進む

同社は農薬の開発・製造で国内トップクラスのシェアを誇り、売上高は1,700億円規模に達する。同業他社の東洋紡やクラレと比べ、農薬に特化した事業構造が強みである。2025年10月期の営業利益率は約6.2%と安定しており、収益性も良好だ。国内市場に加え、アジアなど海外市場への展開も積極的で、成長性が期待される。競合となるコージンバイオなどと比較しても、規模と技術力で優位に立っている。

強み

  • 農薬分野で国内有数のシェアを誇り、ブランド力が高い。
  • 売上高が安定しており、営業利益率も一桁前半で推移。
  • 新規農薬の研究開発に注力し、製品競争力を維持。
  • アジア市場を中心に海外販売を拡大し、事業成長を促進。

課題

  • 営業利益率が前年から低下し、収益性の改善が課題。
  • 農薬規制の強化に対応するため、コスト増が見込まれる。
  • 海外メーカーとの競争が激しく、シェア維持が難しい。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

機能性化学の時価総額近傍。太字がクミアイ化学工業

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
17995バルカー1,209億円22.2倍
24044セントラル硝子1,167億円13.3倍
34216旭有機材1,133億円32.3倍
44997日本農薬1,068億円14.1倍
54956コニシ1,045億円11.9倍
64996クミアイ化学工業1,040億円13.7倍
74099四国化成ホールディングス996億円16.9倍
85331ノリタケ989億円13.8倍
97917ZACROS967億円11.9倍
104187大阪有機化学工業958億円11.1倍
114212積水樹脂929億円22.4倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(機能性化学)に従っています。

会社の歴史

沿革 39件

柑橘同業組合として創業した1928年

1928年、静岡県清水市(現・静岡市清水区)において柑橘同業組合として農薬製造業を開始。1949年に株式会社組織へ移行し、商号を庵原農薬株式会社とした。創業当初から柑橘栽培に必要な農薬を供給する地元密着型の事業であったが、その後全国規模へ拡大する基盤を築いた。

上場と商号変更が続いた1960年代

1962年1月、イハラ農薬株式会社に商号変更。同年11月に東京証券取引所市場第2部に株式を上場し、資金調達力を高めた。1968年10月には現在のクミアイ化学工業株式会社に改称。続く11月には東亜農薬株式会社を吸収合併し、龍野工場を獲得。同年12月に本社を東京都千代田区へ移転し、経営の全国展開を加速した。

海外拠点の開設と研究体制の強化(1970年代)

1972年に尾道クミカ工業を設立し生産能力を拡充。1974年にはブラジルにIharabens Industria E Comercio Ltda.(現・K-I CHEMICAL DO BRASIL)を設立し、南米市場への足がかりを得た。1978年には米国にAgro Chemical International Inc.(現・K-I CHEMICAL U.S.A.)を設立。研究面では1969年に動物研究所・生物研究所を設置し、1971年に統合して生物科学研究所を設立。1976年に本社を現在の東京都台東区へ移転。

清水工場廃止と経営統合による構造改革(2000年代以降)

2006年10月に清水工場の生産機能を休止し、2010年10月に廃止。生産拠点を集約する一方、2017年5月にイハラケミカル工業株式会社と経営統合し、静岡工場やプロセス化学研究所を承継。同時にイハラニッケイ化学工業やケイ・アイ化成など複数の子会社・関連会社をグループ化し、化成品事業の基盤を強化した。海外では2016年にタイ、2017年にインドに子会社を設立。

年表39件を開く

1920年代

  • 1928年静岡県清水市(現・静岡市清水区)において農薬製造業として柑橘同業組合を開設。

1940年代

  • 1949年6月商号変更株式会社組織に変更、商号を庵原農薬株式会社とする。

1950年代

  • 1954年12月静岡県清水市(現・静岡市清水区)に清水工場、研究所(現・化学研究所 製剤技術研究センター)を設置。
  • 1956年2月全国購買農業協同組合連合会(現・全国農業協同組合連合会)との連携強化。
  • 1958年4月各種印刷物の製造・販売業の日本印刷工業株式会社の株式を取得。(現・連結子会社)

1960年代

  • 1962年1月イハラ農薬株式会社に商号を変更。
  • 1962年5月宮城県遠田郡小牛田町(現・美里町)に小牛田工場を設置。
  • 1962年8月商号変更運送・倉庫業のイハラ自動車株式会社(1987年2月株式会社クミカ物流に商号変更)を設立。(現・連結子会社)
  • 1962年11月上場株式を東京証券取引所市場第2部に上場。
  • 1968年10月クミアイ化学工業株式会社に商号を変更。
  • 1968年11月創業1942年5月創立の東亜農薬株式会社を吸収合併。龍野工場を加える。
  • 1968年12月本社を東京都千代田区に移転。
  • 1969年2月静岡県小笠郡菊川町(現・菊川市)に動物研究所、生物研究所を設置、研究体制を整備。

1970年代

  • 1971年12月M&A動物研究所、生物研究所を統合し生物科学研究所とし、研究体制を強化。
  • 1972年10月農薬等製造・販売業の尾道クミカ工業株式会社を設立。(現・連結子会社)
  • 1974年1月ブラジルにIharabens Industria E Comercio Ltda.を設立。(現・K-I CHEMICAL DO BRASIL LTDA.・連結子会社)
  • 1975年7月創業計算業務受託業の株式会社クミカ計算センターを設立。
  • 1976年2月本社を東京都台東区(現在地)に移転。
  • 1977年4月東京証券取引所市場第1部銘柄に指定。
  • 1978年1月米国にAgro Chemical International Inc.を設立。(現・K-I CHEMICAL U.S.A. INC.・連結子会社)

1990年代

  • 1991年8月静岡県掛川市に生物科学研究所代謝研究棟を設置、代謝、環境研究体制を強化。
  • 1997年7月本社、清水工場、品質マネジメントシステムISO9002の認証を取得。
  • 1998年8月小牛田工場、龍野工場、ISO9002の認証を取得。
  • 1998年11月尾道クミカ工業株式会社、ISO9002の認証を取得。

2000年代

  • 2000年6月清水工場、環境マネジメントシステムISO14001の認証を取得。
  • 2001年6月小牛田工場、龍野工場、ISO14001の認証を取得。
  • 2001年10月尾道クミカ工業株式会社、ISO14001の認証を取得。
  • 2002年10月日本印刷工業株式会社、品質マネジメントシステムISO9001の認証を取得。
  • 2003年6月本社、小牛田工場、清水工場及び龍野工場にて認証取得しているISO9002をISO9001(2000年版)に移行・拡大。
  • 2006年10月清水工場の生産機能を休止。
  • 2007年3月ベルギー王国にK-I CHEMICAL EUROPE SA/NVを設立。(現・連結子会社)

2010年代

  • 2010年10月清水工場を廃止。
  • 2012年11月米国にKUMIKA INTERNATIONAL INC.(現・K-I CHEMICAL U.S.A. INC.・連結子会社)を設立。
  • 2013年2月韓国にKUMIKA KOREA CO., LTD.(100%子会社)を設立。
  • 2016年11月Iharanikkei Chemical (Thailand) Co., Ltd.(現・連結子会社)を設立。
  • 2016年12月M&Aイハラケミカル工業株式会社との間で、当社を吸収合併存続会社、イハラケミカル工業株式会社を吸収合併消滅会社とする吸収合併契約を締結。
  • 2017年5月M&Aイハラケミカル工業株式会社と経営統合。本経営統合により、静岡工場、プロセス化学研究所(現・化学研究所 プロセス化学研究センター)を承継。また、イハラニッケイ化学工業株式会社(現・連結子会社)、ケイ・アイ化成株式会社(現・連結子会社)等の子会社及び関連会社を承継。
  • 2017年7月PI Kumiai Private Ltd.(現・連結子会社)を設立。
  • 2017年10月M&A米国のKUMIKA INTERNATIONAL INC.をK-I CHEMICAL U.S.A. INC.に統合。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/10期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち4項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2026年10月期まで185,000百万円
  • 営業利益2026年10月期まで16,000百万円
  • 自己資本利益率(ROE)2026年10月期まで11.0%以上
  • 温室効果ガス排出量削減率2030年度まで2019年度比30%削減

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    国内販売でのシェア維持と新剤拡販

    水稲用除草剤市場でのシェア1位維持を図り、箱処理剤や園芸剤の自社開発剤を拡販。スマート農業推進にも継続的に取り組む。

  2. 02

    海外販売でのグローバル展開と知財保護

    主力除草剤「アクシーブ」の新規混合剤開発と販売拡大、特許侵害時の提訴対応。韓国や米州等での「エフィーダ」「ディザルタ」の展開も推進。

  3. 03

    研究開発による新製品創出

    化学農薬に加え微生物農薬やバイオスティミュラントを開発。「バネンタ」の国内登録、「エコアーク」の上市準備、グローバル候補化合物の創製研究を加速。

  4. 04

    サステナビリティ経営の推進

    2030年度までに温室効果ガス排出量を2019年度比30%削減、2048年度カーボンニュートラルを目標。TCFD賛同、生物多様性保全活動も実施。

  5. 05

    人事制度改革とDX推進

    2025年11月より新人事制度導入、従業員のチャレンジを後押し。DXによる業務効率化と強靭な企業体質への変革を目指す。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で2,153人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は770万円で、9期前と比べて+9.1%平均年齢は40.3歳、平均勤続年数は14.7年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年10月684
2017年10月1,533
2018年10月1,672
2019年10月70639.013.91,676
2020年10月69639.013.71,716
2021年10月70839.113.91,818
2022年10月72539.814.71,832
2023年10月78039.914.32,124
2024年10月80040.014.02,134534
2025年10月77040.314.72,153492

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年10月期・提出会社(単体)
女性管理職比率2.2%
縦線は目安の30%
男性育休取得率92.9%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)71.6%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社18(国内 12 / 海外 6) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
化学研究所 — 静岡県静岡市清水区7,814百万円
農薬及び 農業関連事業
静岡工場 — 静岡県富士市6,926百万円
農薬及び 農業関連事業・化成品事業
本社 — 静岡県磐田市5,587百万円
農薬及び農業関連事業・化成品事業・その他
本社 — 東京都台東区4,362百万円
全社的 管理業務
生物科学研究所 農薬研究センター、生命・環境研究センター — 静岡県菊川市3,107百万円
農薬及び 農業関連事業
本社 — 静岡県静岡市 清水区2,745百万円
農薬及び農業関連事業・化成品事業
小牛田工場 — 宮城県遠田郡美里町1,977百万円
農薬及び 農業関連事業
龍野工場 — 兵庫県たつの市1,843百万円
農薬及び 農業関連事業
たつの支店 — 兵庫県たつの市1,715百万円
その他
磐田支店 — 静岡県磐田市1,377百万円
その他
ほか17件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    株式会社理研グリーン(注)1
    東京都台東区
    議決権100.0%
  • 国内
    イハラニッケイ化学工業株式会社(注)1
    静岡県静岡市清水区
    議決権73.7%
  • 国内
    ケイ・アイ化成株式会社(注)1
    静岡県磐田市
    議決権100.0%
  • 国内
    イハラ建成工業株式会社(注)1
    静岡県静岡市清水区
    議決権56.1%
  • 国内
    尾道クミカ工業株式会社
    広島県尾道市
    議決権100.0%
  • 国内
    良地産業株式会社
    山口県下関市
    議決権100.0%
  • 国内
    日本印刷工業株式会社
    静岡県静岡市駿河区
    議決権66.0%
  • 国内
    株式会社クミカ物流
    静岡県静岡市清水区
    議決権94.6%
  • 国内
    株式会社ネップ
    東京都台東区
    議決権100.0%
  • 国内
    浅田商事株式会社
    東京都台東区
    議決権100.0%
  • 海外
    K-I CHEMICAL U.S.A. INC. (注)1
    米国 ノースカロライナ州
    議決権100.0%
  • 海外
    K-I CHEMICAL EUROPE SA/NV
    ベルギー王国 ブラッセル市
    議決権100.0%
残りのグループ会社6社を開く
  • K-I CHEMICAL DO BRASIL LTDA. (注)1ブラジル連邦共和国 サンパウロ市100%
  • Iharanikkei Chemical(Thailand)Co., Ltd.(注)1タイ王国ラヨーン県100%
  • T.J.C. CHEMICAL CO., LTD.タイ王国 バンコック市25%
  • IHARABRAS S.A. INDUSTRIAS QUIMICASブラジル連邦共和国 サンパウロ州24%
  • 上海群力化工有限公司中華人民共和国 上海市20%
  • 全国農業協同組合連合会東京都千代田区22%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年10月期の売上高は1,705億円営業利益106億円前期と比べると増収減益で、売上が+5.9%、利益が-7.0%。

売上高
+5.9%
1,705億円
営業利益
-7.0%
106億円
純利益
-67.6%
44億円
営業利益率
6.2%
前期比 -0.9%pt

会社が出している今期の予想2026年10月期

項目会社予想前期実績
売上高1,620億円1,705億円
営業利益72億円106億円
純利益64億円44億円
1株あたり配当¥24¥24

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は1,029億円、営業利益は105億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+7.0%、営業利益は+11.7%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q4285813.634
2023年2Q5266913.168
2023年3Q350144.043
2023年4Q30635
2024年1Q393297.425
2024年2Q4885912.168
2024年4Q729263.643
2025年2Q962949.863
2025年4Q743121.6−19
2026年2Q1,02910510.287

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2012年10月期からの14期で、売上は441億円から1,705億円へ3.9倍に増えた。直近期の営業利益率は6.2%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
米国にKUMIKA INTERNATIONAL INC.(現・K-I CHEMICAL U.S.A. INC.・連結子会社)を設立。
2012年10月4412821
韓国にKUMIKA KOREA CO., LTD.(100%子会社)を設立。
2013年10月4933424
2014年10月5544331
2015年10月6118166
イハラケミカル工業株式会社との間で、当社を吸収合併存続会社、イハラケミカル工業株式会社を吸収合併消滅会社とする吸収合併契約を締結。
2016年10月6254534
イハラケミカル工業株式会社と経営統合。本経営統合により、静岡工場、プロセス化学研究所(現・化学研究所 プロセス化学研究センター)を承継。また、イハラニッケイ化学工業株式会社(現・連結子会社)、ケイ・アイ化成株式会社(現・連結子会社)等の子会社及び関連会社を承継。
2017年10月7787473
2018年10月9688147
2019年10月1,0349768
2020年10月1,0739966
2021年10月1,18212890
2022年10月1,453236163
2023年10月1,610241180
2024年10月1,6101141837.1136
2025年10月1,7051061346.244

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年10月期

売上高1,705億円のうち、営業利益として残るのは106億円6.2%。営業外の損益と税金を反映した純利益は44億円、売上の2.6%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金79.8%1,361億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金14.0%238億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益6.2%106億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
20.2%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比1.1pt
6.2%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比2.8pt
2.6%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比3.9pt
3.0%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
1.8%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
3.3%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2025年10月期は営業CFが338億円、投資CFが−89億円で、差し引きのフリーCFは249億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は218億円で、売上の1.5ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2012年10月13−15−9−267
2013年10月17−1836−1105
2014年10月52−35−517118
2015年10月22−10450−8289
2016年10月−26−11−2−3744
2017年10月57−11−10346127
2018年10月85−16−5069167
2019年10月−12−6153−73141
2020年10月45−4751−2187
2021年10月45−534−8194
2022年10月−12−7856−90221
2023年10月48−10169−53266
2024年10月−167−88236−255271
2025年10月338−89−278249218

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2025年10月期の総資産は2,482億円。このうち返さなくてよい自己資本が1,511億円で、自己資本比率は58.2%(業種中央値63.4%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2012年10月58643315369.7
2013年10月67948619367.4
2014年10月70349720666.7
2015年10月85156828362.8
2016年10月83657326364.4
2017年10月1,39299439866.7
2018年10月1,32797735067.8
2019年10月1,42799343465.9
2020年10月1,5491,04050963.6
2021年10月1,6921,10059261.4
2022年10月2,0461,22082656.4
2023年10月2,2691,39887158.6
2024年10月2,7551,5291,22553.0
2025年10月2,4821,51197158.2

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年10月期の内訳
現金及び預金
220億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
1,104億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
598億円
在庫として抱えている分
負債合計
971億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
71
/ 100
安定性自己資本比率39 / 40
収益力営業利益率12 / 30
現金創出営業CFの黒字継続20 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

化学 203社との比較

同じ化学の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率203社中46位あたり、逆に低いのはROE203社中178位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
3.0%/中央値 6.9%
P25 4.5%P75 9.9%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
6.2%/中央値 7.3%
P25 4.3%P75 10.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
58.2%/中央値 63.4%
P25 50.5%P75 73.9%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
5.9%/中央値 2.2%
P25 -1.8%P75 5.4%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.1%/中央値 2.7%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥781で、1年前と比べて-6.1%過去52週の値幅のなかでは56%の位置にある。

¥781-1.3%1ヶ月+6.0%1年-6.1%時価総額1,040億円
過去52週の値幅
安値¥665高値¥871

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)13.7倍
PER (会社予想)14.7倍
PBR0.61倍
配当利回り3.07%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は6月末の717円から緩やかな上昇基調にあり、直近は742円で25日移動平均線(728円)を約1.9%上回って推移しています。52週高値871円からは約15%下の水準ですが、52週安値665円からは約12%高い位置にあり、レンジ内での戻り歩調です。出来高は6月に66万株のピークを示した後、7月は25万〜40万株で推移し、直近では39万株とやや増加しており、買い意欲が一定維持されています。75日移動平均線(740円)をほぼ捉えており、上値抵抗として意識される一方、1ヶ月で3.3%上昇するなど堅調な値動きが続いています。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 85/100)

: PERが12.89倍と同業界平均18.29倍を大幅に下回り、PBR0.58倍と1倍割れであり、配当利回り3.23%は平均2.69%を上回る。ROEは3%と低いが、株価純資産倍率が割安で、PERも低い。直近の純利益は2024年に136億円と高水準だったが、2025年は44億円と急減する見込みで、減益が続く可能性がある。割安ではあるが、配当は安定しているものの、業績の悪化が懸念材料。同業界平均と比べても割安感は明確である。

指標この会社業種平均
PER (実績)13.7倍17.8倍
PER (予想)14.7倍
PBR0.61倍1.41倍
ROE3.0%7.4%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

投資論点は、農薬需要の変動と収益性の維持。強気派は、堅調な売上高と高い市場シェア、安定した配当を評価する。また、環境に配慮した製品開発が長期的な需要を取り込むと見る。一方、弱気派は、最近の純利益の減少(2024年10月期は136億円から2025年10月期は44億円)を指摘し、コスト増や競争激化で利益率が低下していると懸念する。また、PBR0.58倍と割安ではあるが、ROE3%と低いことから、資本効率の改善が課題と見る。

プラスに働く材料7
  • 安定した売上規模

    売上高が約1600億円で推移、業界トップクラス

  • 高配当利回り

    配当利回り3.23%と魅力的

  • 環境配慮製品

    持続可能な農業へのシフトで需要拡大の可能性

  • 売上高が前期比95億円増の1705億円2025年10月期影響

    売上高は1610億円から1705億円へ増加、過去最高水準を更新

  • PBR0.58倍と純資産から大きく割安不定影響

    時価総額988億円、純資産約1704億円に対し株価742円、PBR0.5799倍

  • 配当利回り3.23%と高水準通年影響

    株価742円に対し年間配当約24円、利回りは3.23%

  • 実績PER12.89倍と1ケタ台の割安通年影響

    最終利益44億円に対し時価総額988億円、PER12.89倍にとどまる

マイナスに働く材料7
  • 純利益の大幅減

    2025年10月期の純利益が44億円と前年比約7割減

  • 低いROE

    ROE3%と低く、資本効率の悪さが懸念

  • 競争激化

    ジェネリック農薬や海外メーカーとの競争が激しい

  • 最終利益が180億円から44億円へ急減2025年10月期影響

    純利益は2期で136億円減の44億円、減益ペースが加速している

  • 営業利益率が7.08%から6.22%に低下2025年10月期影響

    営業利益は8億円減の106億円、売上高が増えても利益率は悪化

  • 来期予想PER14倍と減益見通し2026年10月期影響

    予想PER14倍は実績12.89倍を上回り、市場はさらなる減益を想定

  • 株価が1年で7.43%下落継続影響

    株価742円、前年比▲7.43%と上値が重く需給は軟調

次の決算で確かめる点
農薬売上高
主力事業の動向を把握するため
営業利益率
価格競争や原価高の影響を確認するため
研究開発費
将来の新製品開発の投資状況を見るため

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり24で、前期から29.4%いまの株価に対する利回りは3.07%。

年間配当
¥24
1株あたり
配当利回り
3.07%
いまの株価に対して
配当性向
52.8%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2016年10月840.4
2017年10月80.011.9
2018年10月1025.058.2
2019年10月1110.026.0
2020年10月110.036.8
2021年10月1318.226.1
2022年10月2269.219.4
2023年10月45104.547.7
2024年10月34−24.476.8
2025年10月24−29.452.8

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥24

株主

有価証券報告書より

2025年10月期末の株主数は延べ52,394人。区分でいちばん多いのは金融機関43.7%。グループ会社や銀行などの安定株主が52.6%を占め、残る47.4%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年10月%2021年10月%2022年10月%2023年10月%2024年10月%2025年10月%
金融機関55.654.452.649.844.643.7
個人・その他17.918.423.627.635.438.8
自己株式6.16.19.89.79.69.6
事業法人8.88.89.19.29.08.9
外国法人16.316.212.211.38.37.1
証券会社1.42.22.52.22.71.5
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01全国農業協同組合連合会19.92
02日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)6.84
03農林中央金庫3.36
04共栄火災海上保険株式会社3.36
05静岡県経済農業協同組合連合会2.08
06株式会社日本カストディ銀行(信託口)1.63
07日本曹達株式会社1.45
08クミアイ化学工業従業員持株会1.40
09第一生命保険株式会社1.25
10日本生命保険相互会社1.20

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+35%、1株純資産は14期で+133%。直近期のROEは3.0%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2012年10月275145.413.434.4
2013年10月305735.524.428.4
2014年10月385876.617.826.4
2015年10月8267213.111.921.4
2016年10月436786.413.840.4
2017年10月707359.910.911.9
2018年10月377195.218.758.2
2019年10月547507.418.626.0
2020年10月537876.918.936.8
2021年10月728308.911.726.1
2022年10月13596114.97.219.4
2023年10月1501,10614.57.347.7
2024年10月1131,2129.77.276.8
2025年10月361,2003.018.752.8

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

14名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は14名。2025/10期の役員報酬は総額341百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約4倍にあたる。

氏名役職年齢
横山優代表取締役 取締役社長62
今井克樹代表取締役 専務執行役員61
吉村巧取締役 専務執行役員67
井川照彦取締役 常務執行役員 生産資材本部長64
山地充洋取締役 常務執行役員 経営管理本部長59
岩田浩一取締役 常務執行役員 国内営業本部長59
西尾忠久取締役76
池田寛二取締役74
山梨智里取締役42
中島隆博常勤監査役61
鈴木富隆監査役56
助川龍二監査役70
残りの役員2名を開く
氏名役職年齢
白鳥三和子監査役56
髙岡幸次68

役員報酬の内訳2025/10

役員の区分人数固定報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)92592628532
社外取締役756568

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/10期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容1,374字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループの事業に係る位置づけ及びセグメント情報との関連は次のとおりであります。 [農薬及び農業関連事業] 当社は殺虫剤、殺菌剤、除草剤等の農薬を製造し、農協の全国組織であります全国農業協同組合連合会を通じて国内に販売しております。製品の一部は連結子会社の尾道クミカ工業株式会社に生産委託しております。 ゴルフ場等の農耕地以外で使用される薬剤等につきましては、連結子会社の株式会社理研グリーン、良地産業株式会社及び浅田商事株式会社を通じて国内の需要先に販売しております。 農薬原材料は、連結子会社のイハラニッケイ化学工業株式会社及びケイ・アイ化成株式会社ならびに持分法適用関連会社の上海群力化工有限公司より購入しております。 海外販売につきましては、当社の海外営業部が販売活動をする一方、連結子会社のK-I CHEMICAL U.S.A. INC.(米国)、K-I CHEMICAL EUROPE SA/NV(ベルギー)、PI Kumiai Private Ltd.(インド)及びAsiatic Agricultural Industries Pte. Ltd.(シンガポール)ならびに持分法適用関連会社のT.J.C. CHEMICAL CO., LTD.(タイ)及びIHARABRAS S.A. INDUSTRIAS QUIMICAS(ブラジル)がそれぞれの担当地域で販売を行っております。 [化成品事業] 当社はクロロトルエン・クロロキシレン系化学品、精密化学品、産業薬品等を製造し販売しております。 クロロトルエン・クロロキシレン系化学品につきましては、連結子会社のイハラニッケイ化学工業株式会社が製造、販売しております。 精密化学品につきましては、医薬中間体、ウレタン用架橋剤、ポリウレア樹脂原料等のアミン類、樹脂原料を製造、販売しております。当社が製造、販売するほか、連結子会社のイハラニッケイ化学工業株式会社及びケイ・アイ化成株式会社が製造、販売しております。 産業薬品につきましては、産業用薬剤、環境衛生薬剤、医療用殺菌剤原体等の製造、販売をしております。連結子会社のケイ・アイ化成株式会社が製造、販売しております。また、連結子会社の株式会社理研グリーンが販売しております。 海外販売につきましては、連結子会社のK-I CHEMICAL U.S.A. INC.(米国)及びIharanikkei Chemical(Thailand)Co., Ltd.(タイ)が行っております。 連結子会社のイハラ建成工業株式会社が発泡スチロール製造業を営んでおります。 [その他] 当社は不動産賃貸事業ならびに発電及び売電を行っております。 連結子会社の株式会社理研グリーンが建設業、連結子会社のケイ・アイ化成株式会社がバイオ関連事業、連結子会社のイハラ建成工業株式会社が建設業及び不動産業、連結子会社の良地産業株式会社が食品添加物事業、連結子会社の日本印刷工業株式会社が印刷事業、連結子会社の株式会社クミカ物流が物流事業、連結子会社のK-I CHEMICAL DO BRASIL LTDA.(ブラジル)が受託事業、連結子会社の株式会社ネップが人材派遣事業をそれぞれ営んでおります。 事業の系統図は次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題4,556字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)  会社の経営の基本方針 当社グループは、創立当初より安全で環境負荷の少ない農薬の開発に傾注し、国産第1号農薬の開発・製品化以来、国内のみならず、世界各地で自社開発品を中心とした製品の普及を進め、「いのちと自然」を守り育てることをテーマに、世界規模での農作物の生産性向上に貢献できるよう取り組んでおります。 当社グループは、事業の中核をなす農薬の研究開発を根幹として、効率的な経営資源の投入を図ります。また、生産、物流、販売の連携を図り、収益本位の経営に徹底し、売上、利益の確保、増大ができる企業体質を確立することを経営の基本方針としております。 (2)  目標とする経営指標 今後も持続的な成長を続け、収益力の一層の強化を目指し、企業価値の向上につなげていくため、当社グループは、「売上高」、「営業利益」ならびに株主資本及び総資本の運用効率を示す指標である「自己資本利益率(ROE)」等を重要な指標として認識しております。 中期経営計画における2026年10月期の目標は、売上高185,000百万円、営業利益16,000百万円、自己資本利益率(ROE)11.0%以上と設定しております。 (3)  経営環境 農薬を取り巻く環境に関しては、海外の景気減速の可能性や、燃料や原材料価格の高騰などによる物価高、及びウクライナ情勢や中東情勢等の地政学的リスクの高まりや、日中対立の長期化等ににより、先行きは依然として不透明な状況が続くことが予想されます。 国内では農業従事者の高齢化・人手不足による耕作面積の減少など依然として課題が多くありますが、みどりの食料システム法が2022年7月に施工され、環境負荷低減や労働生産性向上に向けた取り組みが活発化しております。原材料価格の高騰や為替相場の変動もあり、今後の動向に注視する必要があります。 (4) 中長期的な経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 中国を中心とした海外の景気減速の可能性、燃料や原材料価格の高騰などによる物価高、及びウクライナ情勢や中東情勢等の地政学的リスクの高まりや、日中対立の長期化等により、先行きは依然として不透明な状況が続くことが予想されます。 当社グループの中核事業である農薬及び農業関連事業は、世界の人口増加に伴う食料及び飼料需要の増加などを背景として今後も拡大するものと考えられますが、上記のような不透明な状況やジェネリック品との市場での競合が激しくなり、市場環境は一層厳しさを増しております。 このような情勢の下、当社グループにおきましては、2024年10月期を初年度とする中期経営計画「KUMI STORY 2026」を策定し、企業価値の向上に向けた重点施策の遂行に全力で取り組んでおります。 国内販売部門におきましては、除草剤「エフィーダ」及び「ベンスルフロンメチル」を含む水稲用除草剤のさらなる普及基盤の拡大により、水稲一発処理除草剤市場におけるシェア1位の維持を図ってまいります。また、殺菌剤「ディザルタ」を含む水稲用箱処理剤の育成と拡販に注力するとともに、スマート農業推進のための継続的な取り組みを進めてまいります。 園芸剤分野では殺菌剤「ピリベンカルブ」など自社開発剤の推進活動を強化するとともに、マーケティング戦略に基づく新規導入剤の早期最大化に取り組んでまいります。 さらに、当社微生物農薬であるエコシリーズのプロモーション、みどりの食料システム戦略技術カタログに掲載された豆つぶ剤により、環境負荷の低減に貢献してまいります。 海外販売部門におきましては、事業の中核をなす除草剤「アクシーブ」について米国等の主要市場において新規混合剤の開発を推進するとともに、適切な販売促進支援等を行い、継続的な販売拡大・維持を図ります。ジェネリック対策としては、当社保有の特許権の侵害が認められた場合には知的財産権の保護のため提訴を含めた対応を継続し、併せて製造コストの削減を図ることで価格競争力の強化等の対策を実施いたします。また、「エフィーダ」の韓国での販売拡大、及び米州、アジア等での開発、「ディザルタ」の韓国での販売拡大、及びアジアを中心とした各国での開発を行います。 今後も自社製品の普及、技術指導を通して、世界の農業の生産性向上と生産者の収入増加へ寄与してまいります。 特販部門におきましては、自社農薬製剤技術及び原体製造技術の有効活用による新規受託加工品目の獲得、「エフィーダ」、「ベンスルフロンメチル」等を含む自社品目の農耕地・非農耕地分野での拡充により、売上・利益の最大化を図ってまいります。また、自社原体製品を農業生産の現場に向けさらに届けるべく、販売ルートの多様性確保を図ってまいります。 化成品部門におきましては、クロロキシレン系化学品と、ビスマレイミド・アミン硬化剤・産業用薬品・発泡スチロール類等の拡販、ならびに市場動向に合わせた受託製造ビジネスの拡大を通じて、売上・利益の最大化に努めてまいります。さらに、半導体材料など電子材料分野への展開を推進し、新たな需要開拓と事業基盤の強化に取り組んでまいります。また、研究開発部門及びグループの化成品事業部門との連携を強化し、高付加価値な新規ビジネスの創出により、化成品事業領域の拡大を図ってまいります。 その他の事業におきましては、建設業では、DXの推進による生産性の向上を図るとともに、業務効率の改善による利益性の向上に取り組んでまいります。また、一般顧客に対する認知度を向上させることでさらなる工事受注量の拡大を図ってまいります。印刷事業では、生産効率の向上やムダ・ロスの削減による原価低減に取り組むとともに、利益管理を重視した販売施策の実施により、利益の確保と拡大を図ってまいります。物流事業では、ホワイト物流推進運動を継続し、物流品質のさらなる向上に取り組んでまいります。また、既存顧客との取引拡大だけでなく新規顧客の獲得を図り、自社倉庫の効率的な活用による収益確保を目指してまいります。さらに、物流データの可視化などデジタル化による業務改善とコスト削減により収益力の向上に努めてまいります。 生産資材部門におきましては、安全操業を前提に原体・製剤の効率的生産、製造条件改善による原価低減、効率的生産のための設備投資と工場機能の強化に取り組んでまいります。また、温室効果ガス排出量削減や廃棄物削減を加速し、よりクリーンな工場の実現を図ってまいります。調達に関しては、海外販売部門と協働し、「アクシーブ」の在庫の適正化に注力するとともに、各種原体及び原材料のコスト低減に向けたサプライヤーとの交渉を進めてまいります。 研究開発部門では、中核事業である農薬及び農業関連事業において、化学農薬に加え微生物農薬やバイオスティミュラント等の開発を進め、「みどりの食料システム戦略」にも対応した、環境にやさしく自然と調和する新製品の創出に取り組んでおります。化学農薬の新規殺ダニ剤「バネンタ」は国内での農薬登録を申請しており、審査が進行しております。また、グローバル市場をターゲットとした化学農薬パイプラインには複数の候補化合物があり、創製研究を加速しております。2025年3月に農薬登録された微生物農薬「エコアーク」は、果樹やバラで問題となっている根頭がんしゅ病の防除剤として上市に向けた準備を進めており、海外での評価も開始しております。農薬事業の中核をなす「アクシーブ」は知財戦略を推進するとともに、新規混合剤や新製剤の開発による差別化を進めてまいります。「エフィーダ」、「ディザルタ」は米国をはじめとするグローバル展開を進めると同時に、原体製造の最適化による収益性改善に取り組み、事業最大化を目指しております。 化成品事業では、電子材料や高耐熱樹脂に使用されるビスマレイミド類などの自社保有技術を活用した半導体分野向け製品の開発を進め、競争力のある製品を創出いたします。また、地球温暖化や人口増加、PFAS等の規制を見据え、社会課題の解決を視野に入れた新技術・製品の研究開発を一層推進してまいります。 サステナビリティ経営におきましては、当社の中核事業である農薬及び農業関連事業に深く関わる気候変動や環境負荷低減に対する取り組みとして、当社グループで排出する温室効果ガス排出量を2030年度までに2019年度比30%削減とする目標を設定し、CO2フリー電力の導入やCO2排出量の少ない燃料への転換により着実に削減を進めています。さらに100年企業となる2048年度までのカーボンニュートラルの実現に向けて効果的な削減策の検討を継続します。2022年11月には「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言」への賛同を表明しTCFD提言を踏まえた情報開示に取り組んでいます。また、地域の生物多様性、豊かな景観を維持する活動として、北海道福島町の自社保有林(クミカレフュジア福島町)640haの適正な維持・管理や、静岡県菊川市に3,030㎡のビオトープ(クミカレフュジア菊川)を創設し、地域に生息する希少な動植物の保護活動を行っています。環境省が主導する「30by30アライアンス」にも参加し、生態系の維持や回復に向けた活動に取り組んでまいります。 また、企業の持続的成長において人財が最も重要なファクターと捉え、「人財の育成/人的資本の考え方をベースにした人財戦略」を重要方針の一つに掲げ、各種取り組みを進めております。その一つとして、当社は2025年11月より新たな人事制度の導入を決定いたしました。新制度の導入により従業員一人ひとりのチャレンジを後押しする環境を整え、その努力や成果を適正に評価することで、従業員の達成感やエンゲージメントの向上を目指してまいります。 当社では2024年10月期から、中期経営計画「KUMI STORY 2026」をスタートさせました。100年企業としてのあるべき姿の実現に向けて7項目(①持続可能な農業への貢献/高品質な製品・サービスの安定供給、②気候変動・環境負荷の低減、③研究開発力の強化、④事業領域の拡大と新規事業の推進、⑤人財の育成/人的資本の考え方をベースにした人財戦略、⑥コーポレートガバナンスの高度化、⑦DXの推進/デジタル化の実践)を重要課題として位置づけ、取り組みを進めております。流動の激しい現代において、変化をしないことはそれ自体がリスクであり、今後も当社グループが継続的に成長をしていくためには、自ら変化に適応し続けていくことが重要であると考えております。意識改革・組織改革で利益追求への意識を高め、収益力を強化していくとともに、革新的な技術開発により新たな価値を創出してまいります。また、人財戦略ビジョンに基づく人財育成、DXによる業務効率化を推し進め、強靭な企業体質への変革を目指してまいります。
事業等のリスク11,130字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 (1) 当社グループのリスク管理体制 リスク管理については、クミアイ化学グループリスク管理に関する基本方針の下、代表取締役社長が委員長を務めるリスク・コンプライアンス委員会において、リスクの網羅性の確認・評価、リスク管理に関する施策の立案等を行っております。また、サステナビリティ推進委員会及びレスポンシブル・ケア推進委員会では、気候変動や労働安全衛生などの課題への取り組みも進めております。 (2) 当社グループの主要なリスク 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅したものではありません。 ① 農薬及び農業関連事業領域におけるリスク 1) 国内における事業活動 当社グループは、事業環境の定期的な見直しと市場動向の把握に努めて事業活動を行っておりますが、当社グループの主要な製品である農薬の需要は様々な外部環境要因による影響を受けます。天候や自然環境の影響、病害虫や雑草の薬剤耐性・抵抗性の発達、開発段階では予期できなかった農作物への薬害発生、農作物の価格低迷等による農薬需要の減少、新規他社製品との競合、法規制の強化や事故等による製品製造中止や欠品の発生、自然災害に伴う翌年度以降の耕作面積の減少等により、予想を上回る需要減が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。ゴルフ場等の農耕地以外で使用される薬剤等の需要もゴルフ場の減少など様々な外部環境要因による影響を受けます。 また、農薬の再評価(全ての既存登録農薬に対して、最新の科学的知見を基に、国がその安全性を定期的に確認する制度)では、将来の製品の経済性評価、追加の安全性データ作成のための投資判断が必要となります。取扱い製品で他社から原体の供給を受けるものがあり、それら原体の再評価の際に農薬登録が維持されず、原体供給が停止となった場合には売上高や利益が減少し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 かかるリスクへの対応として、当社グループは、農林水産省や各都道府県発表の病害虫発生予察情報、病原菌の薬剤耐性や害虫や雑草の薬剤抵抗性の発生動向、作物の作付け状況などを常に見極めています。また、当社の販売員・普及員からの情報を活用するとともに、法規制の強化にも自社製品を網羅したタイムリーな対応を図っています。 2) 海外における事業活動 当社グループは、海外での事業活動をさらに拡大していく方針でありますが、それぞれの国での法令や規制、政治、経済、農業情勢、各地域における異常気象等による病害虫・雑草の発生量、農作物価格や作付面積の変動等により、事業活動に影響を受ける可能性があります。当社グループの海外売上高は6割近くを占め、主要市場の経済情勢の悪化、農作物の価格下落による農薬需要の減少や販売価格の値下げ要求が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 国家間の貿易協定の失効、優遇税制の適用除外、輸出入に関する経済政策の変更、国家間の対立や交渉等により、輸出入に係る関税が引き上げられるリスクがあります。特に米国の関税政策の変更による影響は大きいと捉えています。これによりコストが上昇し、販売価格に転嫁せざるを得ない場合には、市場での価格競争力の低下により販売数量が減少し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループの主力製品である畑作除草剤「アクシーブ」は、他社除草剤では防除が難しい抵抗性雑草に対して有効という性能面での優位性により販売が拡大しておりますが、世界的な農薬市場の激しい競争の中、「アクシーブ」のシェア低下や強力な競合製品の登場による販売減が起きた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 農薬では医薬品と同様に、物質特許期間満了後にジェネリック品が市場に参入してくることがあります。当社グループは、当社製品のジェネリック品に対して優位を保つため、製品付加価値の向上やコスト低減に努めておりますが、価格競争を克服できない場合には、売上高や利益が減少する可能性があります。 また、当社グループは、農業情勢や市場の解析を進めるとともに、需要予測精度の向上に努めておりますが、需要予測に反する状況に至り、その影響を受ける場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 かかるリスクへの対応として、当社グループは、各国販売提携先、海外子会社との連携、密な情報交換に加え、提携コンサルタントからの情報収集、外部データベースの購入、当局等のWEBサイトの監視等により、市場環境変化の早期把握を図り、売上維持のための対策を実施することで販売計画未達リスクの低減に努めています。 ② 化成品事業領域におけるリスク 当社グループの化成品は、多くが素材の原料及び中間体であることから、市場での需給バランス及び末端製品の需要や在庫状況の影響を受けます。また、中間体や末端製品の仕様変更やニーズの変化への対応が遅れた場合には、販売数量が減少し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、海外販売では、輸出先の規制強化や地政学的リスクなどの影響を受けます。 発泡スチロール事業では、魚箱、梱包材、断熱材及び電化製品の緩衝材等を販売しておりますが、これら用途の性質上、外部環境要因による影響を受けます。 かかるリスクへの対応として、当社グループは、販売提携先と販売予測数量を共有し、変動要因の解析を行い、早期に対策を実施するとともに、製造委託先への定期的な訪問による安全管理状況、品質管理状況の把握及び複数購買による安定調達を実施しています。また、既存製品の市場開拓や用途開発を進めております。 ③ その他の事業領域におけるリスク 建設業では、資材価格などの急激な高騰により建設コストが大幅に増加した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、予期しない重大な事故、労働災害、品質問題などが発生した場合には、社会的信用を失うとともに、受注機会の喪失や工期遅延などにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 かかるリスクへの対応として、安全管理・施工管理を徹底し、安全教育の実施、日常的な安全点検やリスクアセスメントに取り組んでいます。 物流事業では、万一、重大事故が発生した場合には、顧客からの信用低下や行政処分による営業活動の停滞等を招く可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、燃料価格の上昇により運送費用が増加する可能性があります。 かかるリスクへの対応として、安全確保のためのルールの策定や設備・システムの整備、従業員への安全教育及び安全意識の浸透などに取り組んでいます。 建設業や物流事業では、許認可など多くの法的規制があり、各種法令の改正や新たな法令の制定があった場合には、それらに対応するための費用負担が生ずる可能性があります。また、時間外労働の規制強化と技能労働者を含めた人財不足の課題があります。 かかるリスクへの対応として、法令・制度の改正等の情報を適宜且つ早期に把握し、十分な時間を持って準備を行い適切に対処できる体制づくりに取り組むとともに、高い技術と経験を備えた人財の採用及び育成を図りながら、職場環境の改善等にも注力し、多様な人財が活躍できる環境づくりに取り組んでいます。 バイオ関連事業では、競合品の状況や市場ニーズなどの外部環境変化への対応が遅れる場合には、販売量が低下する可能性があります。 かかるリスクへの対応として、市場動向の把握に努めるとともに、新規分野への進出に取り組みます。 ④ 新製品の開発に関するリスク 当社グループの主要な製品である農薬は、各国の法令の下、登録制度による規制がなされ、薬効・薬害、人畜に対する安全性、環境影響等に関する所定の試験成績を提出して厳しい審査を受けて農薬登録を取得する必要があります。新規有望化合物の探索研究から新農薬の製品化までには、人的資源をはじめとして、多額の研究開発経費を必要とし、長期間に亘り各種試験研究を実施することが必要になります。開発段階から多くの試験を重ねて鋭意検討しておりますが、登録に必要な試験の結果、期待通りの有効性が得られない場合や安全性等に疑義が生じた場合には、開発を中止または対象作物や対象病害虫等を制限することも想定され、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、各国の法規制の改正で販売機会を逸する場合や開発期間中の市場の環境変化、技術水準の進歩、競合製品の開発状況等により開発の成否、将来の成長と収益性に影響を受ける場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、自社開発原体や独自製剤技術、有機合成技術を活用する研究開発型企業ですが、顧客ニーズを満足させる新製品を有効に開発できなかった場合には、将来の成長と経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 かかるリスクへの対応として、当社グループは、新しく導入される、または改正される農薬登録に関する法規制を早期に把握し、自社化合物への影響を検証し、対応策を立てています。また、各国の農薬登録要件や審査方法を把握するとともに、農薬登録に特化した専門のコンサルタントを起用し、登録可能性の試算を早期段階から行っております。 一方で、研究開発型企業の強みを活かして、当社グループが革新的な農薬原体を創製し、「みどりの食料システム戦略」などの持続可能な食料システムに合致した新製品の開発を実現した場合には市場優位性獲得が期待されます。 ⑤ 為替変動に関するリスク 当社グループの海外売上高比率は高く、さらに、海外に連結子会社6社及び持分法適用会社3社を有しております。急激な為替レートの変動は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、農薬原体を含む原材料や化成品の原材料を輸入しているため、為替変動は調達コストに影響を及ぼす可能性があります。 海外子会社や持分法適用会社の経営成績は、連結財務諸表作成のために円換算されていることから、換算時の為替レートにより、円換算後の計上額が影響を受ける可能性があります。 かかるリスクへの対応として、当社グループは、先物為替予約の実施や、三国間貿易における仕入と売上の決済通貨を統一することで為替リスクをヘッジするとともに、市場動向を注視し、為替変動を織り込んだ経営計画を作成しています。 ⑥ コンプライアンス及び法令等の変更に関するリスク 当社グループは、コンプライアンスに対するステークホルダーからの要求が多様化・高度化する中、コンプライアンスに基盤を置いた企業文化の醸成が必須であると考えております。 企業間の競争が激化する中で、製品の差別化要求、販売スケジュールや製品納期の遵守、業績目標達成の圧力などに起因した不正などの重大なコンプライアンス違反事案が発生した場合、その対応に要するコストに加え、顧客からの信頼を失い、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 かかるリスクへの対応として、役職員に対する定期的なコンプライアンス意識調査を実施し、その結果に基づく課題を反映させながら、実効性のあるコンプライアンス啓発活動に努めるとともに、内部公益通報を含む内部通報制度の的確な運用などを行い、不正リスクの発見的統制に努めております。 一方で、当社グループがコンプライアンス体制の強化を進め、攻めのコンプライアンスに転じることで、ステークホルダーからの信頼を得ることや市場社会での評価を高めることにつながることが期待されます。 当社グループは、化学物質の取扱いに関する国内外の法令による規制を受けております。環境問題に関する世界的な意識の高まりなどから、化学製品に対する規制は強化される傾向にあります。当社グループにおいてはレスポンシブル・ケア活動により「環境・健康・安全」の確保に努めておりますが、将来において環境に関する規制が予想を超えて厳しくなり、新たに多額の対策コストが必要になった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 かかるリスクへの対応として、当社グループは、環境関連法令改正の情報収集及び改正に伴う対応を実施しています。環境事故が発生した場合、会社に与える有事の対応コスト及び風評被害の影響は大きいため、未然防止のための先取対応(設備、人財等)への投資も行っています。 ⑦ 製品の品質に関するリスク 当社グループは、各工場において品質マネジメントシステムを導入し、品質保証体制の充実に努めて原料調達管理及び製造・品質管理に万全を期しております。しかしながら、これらの取り組みの範囲を超えた予期しない品質欠陥や瑕疵、偶発的なトラブル等が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。なお、製造物責任に基づく損害賠償については保険に加入しているものの、賠償額を十分にカバーできない可能性があります。 かかるリスクへの対応として、当社グループでは、顧客からのフィードバックや生産工程で発見された品質異常の根本原因を特定し、是正処置及び改善活動を通じて品質の継続的な向上に努めております。さらに、クミアイ化学の全工場及び一部グループ会社の工場ではISO9001認証を取得し、第三者による外部審査を受けることで、品質マネジメントシステムの適正な運用を保証しています。 ⑧ 生産・原料調達に関するリスク 当社グループは、代替調達先の確保に努めておりますが、海外からの輸入に頼る原材料や、製造技術のノウハウや製造コスト面から原材料の一部に調達先が限定されている原材料があります。当該調達先が生産設備の故障・事故や所在国の法規制等の理由により供給契約の履行ができない場合には、必要な原材料が確保できず、製造が遅延・停止し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、生産拠点の分散化やグローバル展開に対応する生産体制の強化を進めておりますが、予想を上回る需要増等により、製品の安定供給に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループが調達を行う国・地域において、世界のパワーバランスの多様化が進む中、政治的・社会的情勢の不安定化、外交関係の緊迫化、テロ・紛争などの政治的混乱や自国第一主義の政策など、地政学的リスクが高まり、事業を取り巻く環境が悪化し、サプライチェーンが分断された場合や、経済安全保障に関し他国・地域から経済的威圧を被るなどした場合には、原材料が確保できず、当社グループでの製造が遅延・停止するリスクや予想を上回る原材料コストの増加が利益を圧迫するリスクがあります。このような影響で、当社グループや調達先の事業活動が制限を受けた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループの生産設備では、安全確保のため定期的な保守・点検を行っております。しかしながら、予期しない故障・事故等により生産が一時的に停止し出荷が遅延した場合や役職員や周辺地域に大きな被害や環境汚染等が発生した場合には、当社グループの製品販売の機会損失や社会的信用の失墜等が発生する可能性があります。また、生産再開に長時間を要する場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループ製品の製造は、当社グループの自社工場だけでなく、他社に製造委託をしております。委託先の工場において、予期しない故障・事故等により生産に影響が生じたり、環境や生命に損害を与えた場合には、当社グループの販売の機会損失や補償等が発生する可能性があります。 かかるリスクへの対応として、当社グループは、海外など調達先においては、原材料の早期発注による在庫確保と代替品の手配、供給元の多元化などを進めています。また、当社グループにおいては、生産設備の定期点検、修繕により生産機能を維持するとともに、新技術の導入も図りながら老朽化設備の計画的な更新を進めています。 ⑨ 人財の確保・育成に関するリスク 当社グループが研究開発型企業の強みを活かして、企業理念の実現と経営計画を実行するためには、高度な専門性を持つ人財や組織運営、経営戦略を企画推進するマネジメント人財などの確保・育成を着実に行う必要があります。しかしながら、人財の確保及び育成が想定どおりに進まない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 かかるリスクへの対応として、当社グループは、目指す人財像に必要なスペックを明確化し、計画的、かつ効率的に人財の獲得を進めるとともに、人財の育成を強化、働き甲斐のある制度の構築や働きやすい職場づくり、ワークライフバランスの充実を図っています。 当社グループは、中期経営計画の重要方針に「人財の育成/人的資本の考え方をベースにした人財戦略」を掲げ、目指す人財像として、「新しい分野にチャレンジし、イノベーション・新規事業を創出できる人財」、「リーダーシップを発揮し、経営感覚を持つゼネラリスト人財」、「組織の同質性を打破する女性・外国・シニア人財」を設定し、人財の育成と確保に取り組んでいます。 ⑩ 減損会計適用に関するリスク 当社グループは、事業の維持・成長や新たな事業機会の獲得のために、継続的な設備やM&Aへの投資を必要としていますが、当社グループの事業資産の価値が大幅に下落した場合、あるいは収益性の低下等により投資額の回収が見込めなくなった場合、減損処理を行うことにより当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 かかるリスクへの対応として、当社グループは、グループ各社の経営状況の的確な把握に加えて、重要案件の進捗や課題の共有化などを行っています。また、政策保有株式については、時価のモニタリングを行い、減損の要否を判断しています。 ⑪ 知的財産に関するリスク 当社グループは、保有する知的財産権を厳正に管理しておりますが、一部の国では知的財産権が完全には保護されておらず、第三者による侵害を防止できない場合には、当社グループの製品の売上高や利益が減少する可能性があります。また、予期しない事態により技術情報・ノウハウが漏洩し、第三者が類似製品を製造・販売する可能性があります。 さらに、他社の知的財産権を十分に調査・解析した上で事業活動を行っておりますが、他社から知的財産権の侵害を訴えられた場合には、製品の製造・販売等の差し止めや損害賠償金等が発生して、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 農薬の研究開発では、有効性や安全性の確認のための開発期間が長期にわたることから、販売開始に至るまでの間に物質特許の残続期間が短くなる場合があります。当社グループの主力製品である「アクシーブ」の物質特許が満了したため、他社のジェネリック品が参入して売上高や利益が減少し、他地域での「アクシーブ」や他製品の売上増で補填できない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 かかるリスクへの対応として、当社グループは、各国におけるジェネリック品の登録・生産状況を確認するとともに、様々な対抗策を構築することでアクシーブの市場シェアの維持に努めております。また、第三者が当社グループの保有する知的財産権を侵害して類似製品を製造、販売した場合、当社製品の売上やレピュテーションに影響を及ぼす可能性があります。当該第三者に対しては、法的な手段も含め、厳正な態度で対応していきます。 ⑫ 情報セキュリティに関するリスク 当社グループは、事業活動を行ううえで、顧客及び取引先、株主、役職員等のすべての個人情報及び研究開発、生産などに関する機密情報の適切な管理に努めております。また、事業活動に関わる情報を財産と考え、継続的に情報セキュリティ体制の構築・強化を図っております。しかしながら、想定を超えるサイバー攻撃やその他の不測の事態による情報セキュリティ事故、地震等の自然災害の発生による情報システムの停止または一時的な混乱に伴う事業への影響が発生した場合、当社グループの社会的信用の失墜、訴訟の提起、社会的制裁等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、各国の個人情報・データ保護法の制定・改定や運用の強化が行われる中、事業運営において違反が発生した場合には、社会的信頼を喪失し、事業が行えなくなったり、多額の罰金が課されたりする可能性があります。 かかるリスクへの対応として、当社グループは、従業員一人ひとりの情報セキュリティに対する意識向上を目的とした情報セキュリティ教育を進めるとともに、各種情報セキュリティインシデントが発生した際の迅速な対応を可能とする体制を構築しております。 ⑬ 人権に関するリスク 当社は国連グローバル・コンパクトの人権、労働、環境、腐敗防止の4分野に関わる10原則を支持し、実践することで、グローバル企業として持続可能な社会の実現を目指しています。加えて当社グループは、「人権尊重」をサステナビリティ経営の基盤であると考え、「クミアイ化学グループ人権に関する基本方針」を制定しています。また、「人権デュー・ディリジェンスのためのガイドライン」を制定し、同ガイドラインに基づき、人権デュー・ディリジェンスを行うとともに、当社グループの全ての役職員をはじめステークホルダーの皆さまと協働して、人権の尊重を推進しています。しかしながら、欧米を中心とした人権に関する法規制の強化などの国際的な潮流の中、当社グループのサプライチェーン上で人権問題が発生した場合、社会的信頼の低下や取引停止などにつながり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、職場においてハラスメント行為が発生した場合には、従業員の健康の悪化やモチベーションの低下、離職率の増加などにつながる可能性があります。 かかるリスクへの対応として、「人権デュー・ディリジェンスのためのガイドライン」に基づき、主要サプライヤーを対象にアンケート調査を実施しています。加えて、人権やハラスメントに関わる研修を実施し、人権尊重の啓発を図っています。 ⑭ DXに関するリスク デジタル技術の進化により、ビジネスにおける様々な側面で変化のスピードが高まっていますが、ITインフラの整備やデジタル人財の確保・育成が継続的に行われないことにより、DXの推進やデジタル技術の効果的な活用ができない場合、新たな市場機会を失う可能性や業務変革や開発力の強化が進まない可能性があります。 かかるリスクへの対応として、中期経営計画に「DXの推進/デジタル化の実践」を掲げ、AI等の新規技術を活用した研究開発や生産性向上を目指しております。 一方で、当社グループがDXを推進することで、経営効率の向上や新規市場創出につなげることが期待できます。 ⑮ 気候変動、生物多様性・自然資本に関するリスク 気候変動の緩和のため温室効果ガス(GHG)の排出規制や脱炭素社会に向けた動きが加速する中、各国の法規制の強化に伴うエネルギー価格の上昇や炭素税導入、GHG排出削減のための追加設備投資などの影響により事業コストが増加する可能性があります。また、気候変動の影響により農耕地面積や農産物の収穫量が減少した場合には、農薬需要が低下し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 かかるリスクへの対応として、当社グループは、各国の法規制の動向を把握し、効果的な対応計画を策定するとともに、GHG排出量の削減に資する製造工程の見直しや効率性の高い設備導入、製品や技術の開発に取り組んでいます。また、当社グループは気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に賛同し、気候変動の緩和のための対応策を実施し情報開示を推進しています。 また、自然環境への関心が高まり、生物多様性や自然資本の保全・回復への注目が高まっている中、生物多様性や自然資本の保全への不十分な取り組みが企業の評価や価値を低下させる可能性があります。加えて、当社グループは、事業活動において生物多様性や自然資本に依存、また影響を与えていることから、生物多様性の喪失や自然資本の枯渇がコスト増加や事業の不安定化を招き、当社グループの経営成績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 かかるリスクへの対応として、当社グループは、企業理念として「いのちと自然を守り育てる」を掲げ、「気候変動・環境負荷の低減」「生物多様性への貢献」をマテリアリティとしており、水資源や廃棄物の適正管理、環境負荷低減製品の普及、ビオトープの造成、森林の環境保全等に取り組み、これら取り組みに関する情報を開示しています。 一方、環境負荷低減製品の普及を促進することで、売上の増加につながることが期待できます。 ⑯ 自然災害・感染症に関するリスク 当社グループは、防災管理体制を整備し事業継続計画(BCP)を策定していますが、当社グループの重要な製品である農薬は製造場所の登録が必要になるため、突発的な地震等の自然災害や感染症が発生した場合には、緊急に代替生産場所を確保することが難しく、生産・供給が一時的に停止する可能性があります。 最近の自然災害の大規模化や新たな感染症の発生等を考慮した場合、想定していない規模の災害や感染症の拡大に伴って、広域での社会機能の停止、事業活動の停止や事業所等の閉鎖、サプライチェーンの分断等が起こる可能性があります。当社グループは、本社・工場の施設・設備の利用不能対応BCP、役職員の出社困難対応BCPに加え、役職員の安否確認システムを運用する等、有事への備えに努めておりますが、万一想定を超える災害等が発生し、生産・販売活動等において甚大な影響を受ける場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 かかるリスクへの対応として、当社グループは、災害を想定した各事業所での定期訓練、BCPの結果事象アプローチへの更新を通じて、有事の際に確実な対応を取ることにより、生産体制・供給体制や販売活動などの実被害を最小限に抑えることができるよう備えています。
経営成績の分析 (MD&A)7,393字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループの経営成績及びキャッシュ・フローならびに財政状態(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)  経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況 中国を中心とした海外の景気減速の可能性、燃料や原材料価格の高騰などによる物価高、及びウクライナ情勢や中東情勢等の地政学的リスクの高まりや、日中対立の長期化等により、先行きは依然として不透明な状況が続くことが予想されます。 当社グループの中核事業である農薬及び農業関連事業は、世界の人口増加に伴う食料及び飼料需要の増加などを背景として今後も拡大するものと考えられますが、上記のような不透明な状況やジェネリック品との市場での競合が激しくなり、市場環境は一層厳しさを増しております。 このような情勢の下、当社グループにおきましては、2024年10月期を初年度とする中期経営計画「KUMI STORY 2026」を策定し、企業価値の向上に向けた重点施策の遂行に全力で取り組んでおります。 この結果、売上高は、170,462百万円となり、前連結会計年度と比べて9,413百万円(5.8%)の増加となりました。 また、利益面では、次のとおりとなりました。 営業利益は、10,567百万円となり、前連結会計年度と比べて783百万円(6.9%)の減少となりました。経常利益は、13,363百万円となり、前連結会計年度と比べて4,936百万円(27.0%)の減少となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、4,381百万円となり、前連結会計年度と比べて9,209百万円(67.8%)の減少となりました。 各セグメントの業績は次のとおりであります。 1) 農薬及び農業関連事業 農薬及び農業関連事業の売上高は135,697百万円となり、前連結会計年度と比べて7,563百万円(5.9%)の増加となりました。営業利益は10,581百万円となり、前連結会計年度と比べて1,566百万円(12.9%)の減少となりました。 2) 化成品事業 化成品事業の売上高は25,100百万円となり、前連結会計年度と比べて135百万円(0.5%)の増加となりました。営業利益は1,528百万円となり、前連結会計年度と比べて756百万円(97.9%)の増加となりました。 3) その他 その他全体の売上高は9,664百万円となり、前連結会計年度と比べて1,715百万円(21.6%)の増加となりました。営業利益は865百万円となり、前連結会計年度と比べて17百万円(2.0%)の増加となりました。 ② 財政状態の状況 当連結会計年度末の総資産は248,205百万円で、前連結会計年度末と比べ27,269百万円の減少となりました。流動資産が24,178百万円減少し、固定資産が3,091百万円減少しました。流動資産の減少は商品及び製品ならびに受取手形、売掛金及び契約資産の減少等によるもの、固定資産の減少は建設仮勘定の減少等によるものです。 負債は97,098百万円で、前連結会計年度末と比べ25,434百万円の減少となりました。流動負債が22,005百万円減少し、固定負債が3,430百万円減少しました。流動負債の減少は短期借入金ならびに支払手形及び買掛金の減少等によるもの、固定負債の減少は長期借入金の減少等によるものです。 純資産は151,107百万円で、前連結会計年度末と比べ1,834百万円の減少となりました。 この結果、自己資本比率は58.2%、1株当たり純資産額は1,199円81銭となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況 営業活動によるキャッシュ・フローは、33,803百万円の増加(前年同期は16,725百万円の減少)となりました。これは、棚卸資産の減少11,642百万円、税金等調整前当期純利益9,087百万円及び売上債権の減少7,031百万円等の資金の増加によるものです。 投資活動によるキャッシュ・フローは、8,929百万円の減少(前年同期は8,756百万円の減少)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出8,277百万円等の資金の減少によるものです。 財務活動によるキャッシュ・フローは、27,850百万円の減少(前年同期は23,608百万円の増加)となりました。短期借入金の減少17,017百万円、長期借入金の返済による支出8,302百万円及び配当金の支払額4,079百万円等の資金の減少によるものです。 以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末残高に比べ5,243百万円減少し、21,845百万円となりました。 ④生産、受注及び販売の状況 1) 生産実績 当連結会計年度における生産実績を各セグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   生産高(百万円)   前年同期比(%) 農薬及び農業関連事業   47,065   105.5 化成品事業   19,903   100.8 その他   1,934   99.2 合計   68,902   103.9 (注)1.生産金額は販売価格をもって算出しております。 2.各セグメントの区分に基づき開示しております。 2) 受注状況 当連結会計年度におけるその他事業の受注状況を示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   受注高(百万円)   前期比(%)   受注残高(百万円)   前年同期比(%) その他   3,685   79.8   2,011   69.8 3) 販売実績 当連結会計年度における販売実績を各セグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   販売高(百万円)   前年同期比(%) 農薬及び農業関連事業   135,697   105.9 化成品事業   25,100   100.5 その他   9,664   121.6 合計   170,462   105.8 (注)1.各セグメントの区分に基づき開示しております。 2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先   前連結会計年度   当連結会計年度 販売高(百万円)   割合(%)   販売高(百万円)   割合(%) 全国農業協同組合連合会   24,908   15.5   26,803   15.7 FMC Corporation   16,752   10.4   24,365   14.3 BASF AGROCHEMICAL PRODUCTS B.V.   22,356   13.9   21,785   12.8 (2)  経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 1) 経営成績 (売上高) 売上高は、いずれのセグメントも上回ったことから、170,462百万円(前連結会計年度比5.8%の増加)となりました。 (営業利益) 売上総利益は農薬及び農業関連事業が前年を下回ったことにより34,366百万円(前連結会計年度比2.9%の減少)となりました。 また、販売費及び一般管理費は、アクシーブの特許侵害品対策としての訴訟関連費用、試験研究費の増加等があったものの、運賃や貸倒引当金繰入額等の減少により23,799百万円(前連結会計年度比1.0%の減少)となりました。 以上の結果、営業利益は10,567百万円(前連結会計年度比6.9%の減少)となり、減益となりました。なお、営業利益率は6.2%で前連結会計年度比0.8ポイントの減少となりました。 (経常利益) 経常利益は、持分法による投資利益の減少に加え、為替差損を計上したことにより、13,363百万円(前連結会計年度比27.0%の減少)となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益) 親会社株主に帰属する当期純利益は、4,381百万円(前連結会計年度比67.8%の減少)となりました。 (セグメント別の状況) (農薬及び農業関連事業) 国内向けは、殺菌剤「ディザルタ」を含む水稲用箱処理剤、除草剤「エフィーダ」を含む水稲用除草剤の販売が好調に推移したことなどから、前連結会計年度を上回りました。 海外向けは、除草剤「アクシーブ」においてアルゼンチン向け出荷が減少した一方、米国向けは流通在庫の消化が進んだことに加え、販促支援の強化により出荷増となりました。また、オーストラリア向けは特許侵害品に対する法対応が奏功して出荷が増加しました。 以上の結果、農薬及び農業関連事業の売上高は135,697百万円、前連結会計年度比7,563百万円(5.9%)の増加となりました。営業利益は、除草剤「アクシーブ」のジェネリック対策としての価格対応等により10,581百万円、前連結会計年度比1,566百万円(12.9%)の減少となりました。 (化成品事業) 生成AIサーバー向け電子材料分野の需要が好調に推移し、ビスマレイミド類の出荷が増加したことに加え、アミン類の出荷も堅調に推移しました。 その結果、化成品事業の売上高は25,100百万円、前連結会計年度比135百万円(0.5%)の増加となりました。営業利益は、品目構成の改善が進み1,528百万円、前連結会計年度比756百万円(97.9%)の増加となりました。 (その他) 建設業における新規工事の順調な受注等により、その他全体の売上高は、9,664百万円、前連結会計年度比1,715百万円(21.6%)の増加となりました。営業利益は、865百万円、前連結会計年度比17百万円(2.0%)の増加となりました。 2) 財政状態 当連結会計年度末の総資産は248,205百万円で、前連結会計年度末に比べ27,269百万円の減少となりました。流動資産が24,178百万円減少し、固定資産が3,091百万円減少しました。流動資産の減少は商品及び製品ならびに受取手形、売掛金及び契約資産の減少等によるもの、固定資産の減少は建設仮勘定の減少等によるものです。 負債は97,098百万円で、前連結会計年度末に比べ25,434百万円の減少となりました。流動負債が22,005百万円減少し、固定負債が3,430百万円減少しました。流動負債の減少は短期借入金ならびに支払手形及び買掛金の減少等によるもの、固定負債の減少は長期借入金の減少等によるものです。 純資産は151,107百万円で、前連結会計年度末に比べ1,834百万円の減少となりました。 この結果、自己資本比率は58.2%、1株当たり純資産額は1,199円81銭となりました。 3) キャッシュ・フロー 営業活動によるキャッシュ・フローは、33,803百万円の増加(前年同期は16,725百万円の減少)となりました。これは、棚卸資産の減少11,642百万円、税金等調整前当期純利益9,087百万円及び売上債権の減少7,031百万円等の資金の増加によるものです。 投資活動によるキャッシュ・フローは、8,929百万円の減少(前年同期は8,756百万円の減少)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出8,277百万円等の資金の減少によるものです。 財務活動によるキャッシュ・フローは、27,850百万円の減少(前年同期は23,608百万円の増加)となりました。短期借入金の減少17,017百万円、長期借入金の返済による支出8,302百万円及び配当金の支払額4,079百万円等の資金の減少によるものです。 以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末残高に比べ5,243百万円減少し、21,845百万円となりました。 4) 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、原燃料調達や価格の動向、為替動向、市場動向、国内外の法令や政治・経済動向、ESG課題への対応、人的資本に係る対応の影響等があります。 資材調達につきましては、サプライチェーンの安定化と適正な在庫管理、委託先・調達先との関係強化等、生産と販売のバランスの調整、物流体制の最適化に努め、為替の影響によるリスクヘッジを含めた安定的な調達に取り組んでおります。また、当社グループをはじめサプライチェーン全体のホワイト物流推進運動への協力のため、発注の早期化を含めた資材調達計画の立案、実行を進めます。 市場の変化に対しましては、国内販売部門において、市場動向の把握によるマーケティング戦略に基づく新規導入剤の早期最大化を行うとともに、「エフィーダ剤」や「ディザルタ剤」等の自社原体含有剤の拡販を進めます。海外販売部門においては、畑作用除草剤「アクシーブ剤」の混合剤開発支援による販売拡大に取り組むとともに、ジェネリック対策として当社保有の特許権を侵害する違法品に対しては、知的財産権の保護のため提訴を含めた対応を継続します。またジェネリック品の参入に対しては製造コストの削減を図ることで価格競争力の強化等の対応を実施いたします。研究開発部門では、新規高性能殺ダニ剤「バネンタ剤」、果樹やバラの根頭がんしゅ病防除用の微生物農薬「エコアーク」の開発のほか、「バイオスティミュラント」の開発等を推進しております。また、「みどりの食料システム戦略」をはじめとする各国の政策への対応として、環境や省力化に配慮した新たな製品・パッケージの開発や技術の創出に取り組んでおります。化成品の開発では、グループ化成品事業の連携強化による高付加価値の新規事業の創生と新技術の事業化に取り組んでおります。 国内外の法令や政治・経済動向等につきましては、情報入手に努めるとともに、関係会社や開発・販売提携会社と連携し情報共有を図ることで対応を行っております。 ESG課題への対応につきましては、気候変動・環境負荷の低減のため、当社グループの温室効果ガス排出量を2030年度に2019年度比30%減とし、創業100年の2048年度までにカーボンニュートラルを実現することを目標に取り組んでおります。 人的資本に係る対応につきましては、期待する人財像を確保するための人事課題を深掘りし、人財戦略ビジョンを明確に打ち出すとともに、課題別に人事施策を策定し、取り組みを進めております。 なお、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える主要なリスクにつきましては、「第2 事業の状況 3事業等のリスク」に記載のとおりであります。 5) 資本の財源及び資金の流動性 当社グループの資金需要のうち主なものは、新剤開発・登録等に係る研究開発費や開発途中の剤の生産設備の設置及び既存剤の生産効率化に係る設備投資であります。これらを主に自己資金ならびに金融機関からの借入金により調達しております。 金融機関からの借入金については、取引金融機関との間でコミットメントライン契約(シンジケート方式)を締結し、安定的な資金調達の体制を構築しております。 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は、51,901百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は21,845百万円であり、資金の流動性を確保しております。 6) 目標とする経営指標の達成状況等 当社グループは、2024年10月期を初年度とする中期経営計画「KUMI STORY 2026」(2024年10月期~2026年10月期)を策定し、本中期経営計画を100年企業としての「あるべき姿」の実現に向け、経営基本方針「革新的な技術開発、事業領域の拡大により、環境変化に対応可能な経営基盤を構築し人々の暮らしを豊かにする製品・サービスの提供を通じて、サステナブルな社会の実現に貢献できる企業集団を目指す」を掲げております。これに向け、各事業において「持続可能な農業への貢献/高品質な製品・サービスの安定供給」、「気候変動・環境負荷の低減」、「研究開発力の強化」、「事業領域の拡大と新規事業の推進」、「人財の育成/人的資本の考え方をベースにした人財戦略」、「コーポレートガバナンスの高度化」、「DXの推進/デジタル化の実践」の7つの重要方針に基づく重点施策の遂行に取り組んでいます。 中期経営計画の2年目となる当連結会計年度の事業に関しては、中期経営計画最終年度の目標値、売上高1,850億円、営業利益160億円、親会社株主に帰属する当期純利益150億円、自己資本利益率(ROE)11.0%以上、売上高営業利益率(ROS)8.5%以上に対し、売上高1,705億円、営業利益106億円、親会社株主に帰属する当期純利益44億円、ROE 3.0%、ROS 6.2%の進捗となりました。 2026年10月期は、中期経営計画の重要方針に基づく重点施策を着実に実行することで、経営基本方針にある「サステナブルな社会の実現に貢献できる企業集団」を目指してまいります。

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開示資料

出典

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