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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,959.24+192ドル円158.93-1NASDAQ26,195.71+96S&P 5007,663.84+32SOX 指数11,328.43+409/2終値

東北特殊鋼

Tohoku Steel Co.,Ltd.5484 · Standard · 鉄鋼

多品種・小ロット・短納期で特殊鋼を供給するニッチな鍛鋼メーカー。自動車部品から工作機械、金型まで、産業の基盤を支える。

概要

東北特殊鋼は1937年に仙台市で創業した特殊鋼総合メーカーである。電気炉による溶解技術を基盤に、自動車や産業機械向けの高品質鋼材を小ロット多品種で生産する。2026年3月期の売上高は209億円、営業利益14億円、従業員数572名。本社は仙台市太白区に置く。

特殊鋼と不動産賃貸の二軸収益構造

東北特殊鋼の事業は特殊鋼事業と不動産賃貸事業の二つで構成される。2026年3月期の連結売上高209億円のうち、特殊鋼事業が185億円(構成比88.5%)、不動産賃貸事業が24億円(同11.5%)を占める。特殊鋼事業では鋼材の溶解・鍛造・加工・熱処理まで一貫対応する。不動産賃貸事業は仙台市長町の旧工場跡地に建設したショッピングセンターを西友に賃貸し、安定的な利益を計上する。セグメント利益は特殊鋼事業が3.2億円、不動産賃貸事業が11.0億円と、不動産の収益性が高い。

電気炉溶解と小ロット多品種対応の製造力

同社の核心技術は電気炉による溶解にある。多品種・小ロット・短納期を特色とし、顧客の個別仕様に柔軟に対応する。2006年には国内特殊鋼メーカーとして初めてISO/TS16949(自動車業界向け品質管理)を本社鋼材工場で取得した。また、本社工場は宮城県村田工業団地にあり、溶解から二次加工、熱処理、精密加工までの全工程を集約する。これにより生産リードタイムを短縮し、多様な鋼種の切り替えを効率的に行う。

大同特殊鋼グループとの連携と海外拠点

東北特殊鋼は大同特殊鋼のその他の関係会社に位置づけられ、主要原材料の大半を大同特殊鋼および同社子会社の大同興業から調達する。製品販売も大同特殊鋼を通じるチャネルを持つ。国内完結型の事業に加え、2011年にはタイにTOHOKU Manufacturing (Thailand)を、2017年にはインドにTOHOKU STEEL INDIA PRIVATE LIMITEDを設立し、海外生産を開始した。海外子会社は特殊鋼事業を展開し、グローバルな顧客ニーズに対応する。なお連結子会社には東特興業や東特エステートサービスも含まれる。

業界の中での役割は特殊鋼鋼材の製造・加工サプライヤー。大同特殊鋼グループ内で、多品種小ロット対応の役割を担う。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
209億円
営業利益
14億円
営業利益率
6.7%
純利益
13億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
特殊鋼事業185億円88.5%3億円1.6%
不動産賃貸 事業24億円11.5%11億円45.8%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01特殊鋼事業(自動車・産業機械・金型等)主力

各種特殊鋼鋼材を製造し、機械部品、工具などの加工製品の製造・販売、熱処理加工も行う。多品種、小ロット、短納期対応が特色で、顧客の多様なニーズに応える。主要原材料は大同特殊鋼グループから調達し、販売もその一部を同グループ経由で行う。

主な製品・サービス3
特殊鋼鋼材
工具鋼、ダイス鋼、構造用合金鋼など、多品種の特殊鋼鋼材。
機械部品・工具
特殊鋼を用いた機械部品や工具類の加工製品。
熱処理加工
鋼材・製品への熱処理加工サービス。

02不動産賃貸事業その他

旧長町工場用地を子会社に賃貸し、子会社が商業施設を建設して西友に賃貸している。不動産賃貸やメンテナンス業務から収益を得る。

製品と技術

自動車・産業機械向け特殊鋼鋼材と加工品

主力製品は各種特殊鋼鋼材であり、溶解から鍛造、熱処理、精密加工まで一貫生産する。自動車部品向けではエンジンやトランスミッション用の高強度鋼、産業機械向けでは工具鋼や金型鋼を供給する。主要販売先にはニッタン、愛三工業、佐久間特殊鋼、大同特殊鋼などがあり、それぞれ売上高の6〜10%を占める。また、受注実績は2026年3月期で197億円と堅調で、受注残高も53億円に上る。

電磁ステンレス鋼K-M57と半導体製造装置向け材料

同社の強み製品の一つが高硬度電磁ステンレス鋼「K-M57」である。この材料は2006年に発明協会の賞を受賞し、半導体製造装置や新エネルギー関連の成長産業向けに販売されている。2026年3月期は半導体製造装置市場の在庫調整の影響で販売量が減少したが、新規引き合いは増加傾向にある。また、NEDOグリーンイノベーション基金事業を通じた次世代モーター用素材の開発も進めており、電動車の省エネルギー化に貢献する。

磁歪クラッド材を応用した新事業製品

東北特殊鋼は独自技術である磁歪クラッド材を活用し、新規事業を開拓している。第一弾として、トマト栽培向け害虫防除機器「トマタブル」を開発し、量産化・販売を開始した。これは磁歪材料の振動特性を利用した製品であり、農業関連メディアで反響を呼んだ。第二弾として振動発電によるIoT電源の商品化を計画しており、2026年度中の本格提供を目指す。これらの製品は、既存の特殊鋼事業とは異なるマーケットを創出する試みである。

熱処理・表面処理の受託加工サービス

同社は素材供給だけでなく、特殊熱処理の受託加工も事業の一角を占める。1978年に熱処理サービスを開始し、1980年から本格化した。現在は本社工場(宮城県村田町)と土浦工場(茨城県土浦市)の二拠点で熱処理を提供する。土浦工場は1986年に新設され、2006年に現在の東筑波新治工業団地へ移転した。熱処理工程は顧客の要求する硬度や靭性を実現するために重要であり、品質認証(ISO9001)も取得している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

鉄鋼のなかでの位置

特殊鋼専業で高収益、安定した業績

鉄鋼業界ではニッチな特殊鋼に特化し、同業の日本製鉄やJFEホールディングスといった汎用鋼大手と差別化。売上高は約200億円と小規模ながら、営業利益率5~7%と高水準を維持。業界内で安定したポジションを築いている。

強み

  • 営業利益率5%超と、鉄鋼業界で高い収益性を実現。
  • 過去3期、売上高が210億円前後で安定。
  • 特殊鋼分野で技術・顧客基盤を確立。
  • 汎用鋼大手との直接競合が少なく、安定経営。

課題

  • 売上高約200億円と小さく、成長余地に限界。
  • 特殊鋼需要が減少すれば、業績に直撃。
  • 日本製鉄などが特殊鋼分野に攻め込むリスク。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

鉄鋼の時価総額近傍。太字が東北特殊鋼

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
15541大平洋金属504億円17.6倍
25659日本精線436億円19.9倍
35408中山製鋼所402億円14.0倍
45632三菱製鋼370億円11.7倍
55464モリ工業364億円10.6倍
65484東北特殊鋼336億円25.9倍
75644メタルアート232億円7.8倍
85698エンビプロ・ホールディングス232億円9.3倍
95658日亜鋼業208億円18.1倍
107305新家工業144億円17.4倍
115660神鋼鋼線工業112億円10.0倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 29件

仙台での創業と戦前の基盤形成(1937〜1940年代)

東北特殊鋼は1937年4月、仙台市に資本金500千円で設立された。翌1938年4月には仙台特殊鋼を合併し、1939年9月には仙台市長町に仙台工場を起工した。創業時の目的は「高級特殊鋼を製造し、産業界に貢献する」ことであり、この精神は現在も経営方針の根幹として引き継がれている。戦時体制下で特殊鋼の需要が高まる中、生産体制を整えた。

上場と店頭銘柄への移行(1961〜1997年)

1961年10月、東京証券取引所市場第二部に上場した。しかし1978年7月に上場を廃止し、日本証券業協会の店頭管理銘柄となった。その後1997年9月に店頭登録銘柄となり、2004年12月にはジャスダック証券取引所に上場した。この間、1971年には連結子会社となるキリンサービスを設立、1975年には加工製品の製造販売を開始し、事業領域を拡大した。

旧工場跡地再開発と不動産賃貸事業への参入(1992年)

1992年2月、東北特殊鋼は西友と旧長町工場用地の再開発に関する基本協定を締結した。これにより工場跡地にショッピングセンターが建設され、同社は土地を子会社の東特エステートサービスに賃貸、東特エステートサービスが商業施設を西友に賃貸する体制が整った。1997年6月には東特エステートサービスが不動産賃貸事業を正式に開始し、特殊鋼事業と並ぶ収益の柱へと成長した。

品質認証取得と技術開発の成果(2000年代)

2000年1月に本社工場でISO14001認証を取得、2003年4月に本社鋼材工場でISO9001認証、2004年12月には熱処理工場と土浦工場でもISO9001を取得した。2006年2月には国内特殊鋼メーカー初のISO/TS16949認証を取得。技術面では2005年に「環境調和型鉛フリー快削合金材料」で21世紀発明奨励賞、2006年に高硬度電磁ステンレス鋼「K-M57」で東北経済産業局長賞を受賞するなど、研究開発の成果が表彰された。

タイ・インドへの生産拠点設立と市場区分移行(2011〜2022年)

2011年5月、タイ王国にTOHOKU Manufacturing (Thailand)を設立し、東南アジアでの生産を開始した。2017年5月にはインドにTOHOKU STEEL INDIA PRIVATE LIMITEDを設立し、さらなるグローバル展開を進めた。証券市場では2013年7月の大阪・東京証券取引所合併に伴い東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場、2022年4月の市場区分見直しによりスタンダード市場に移行した。

年表29件を開く

1930年代

  • 1937年4月創業仙台市に資本金500千円をもって東北特殊鋼株式会社を設立。
  • 1938年4月M&A仙台特殊鋼株式会社を合併。
  • 1939年9月仙台市長町字八幡前1番地に仙台工場を起工。

1960年代

  • 1961年10月上場東京証券取引所市場第二部に上場。

1970年代

  • 1971年4月キリンサービス株式会社(現・東特興業株式会社、連結子会社)を設立。
  • 1975年11月当社製造素材使用による加工製品の製造販売開始。
  • 1978年7月上場東京証券取引所市場第二部上場廃止、同日、社団法人日本証券業協会より店頭管理銘柄に指定される。

1980年代

  • 1980年10月特殊熱処理の受託ならびに同製品の販売開始。
  • 1986年5月土浦工場を新設し、特殊熱処理の受託ならびに同製品の販売開始。
  • 1987年7月株式会社児玉工業所(現・東特エステートサービス株式会社、連結子会社)を譲受。

1990年代

  • 1990年5月宮城県村田工業団地へ本社工場を移転。特殊熱処理設備を移転、受託ならびに同製品の販売開始。
  • 1991年8月本社工場へ加工製品製造設備を移設、同製品の製造販売開始。
  • 1992年2月㈱西友と旧長町工場用地の再開発事業に関し、基本協定を締結。
  • 1992年5月本社工場へ本社機構および二次加工製造設備を移設、同製品の製造販売開始。
  • 1993年12月本社工場へ溶解鍛造、冷鍛、工務試験の各設備を移設、同製品の製造販売開始。
  • 1997年6月東特エステートサービス株式会社、不動産賃貸事業開始。
  • 1997年9月日本証券業協会に株式を店頭登録。

2000年代

  • 2000年1月本社工場、ISO14001認証取得。
  • 2003年4月本社鋼材工場、ISO9001認証取得。
  • 2004年6月本社鋼材工場、QS-9000認証取得。
  • 2004年12月上場日本証券業協会への店頭登録を取消し、ジャスダック証券取引所に株式を上場。
  • 2004年12月本社熱処理工場、土浦工場、ISO9001認証取得。
  • 2005年6月本社精密加工工場、ISO9001認証取得。
  • 2005年7月「環境調和型鉛フリー快削合金材料の発明」において社団法人発明協会より21世紀発明奨励賞を受賞。
  • 2006年2月上場茨城県土浦市の東筑波新治工業団地へ土浦工場を移転。本社鋼材工場、ISO/TS16949認証取得(国内特殊鋼事業メーカー初)。高硬度電磁ステンレス鋼「K-M57」の発明に対し、社団法人発明協会より東北経済産業局長賞を受賞。ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所JASDAQに上場。

2010年代

  • 2011年5月タイ王国にTOHOKU Manufacturing (Thailand) Co., Ltd.(現・連結子会社)を設立。
  • 2013年7月上場大阪証券取引所と東京証券取引所の合併に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場。
  • 2017年5月インド共和国にTOHOKU STEEL INDIA PRIVATE LIMITED(現・連結子会社)を設立。

2020年代

  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場に移行。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 連結売上高2027年3月期まで260億円
  • 連結営業利益2027年3月期まで23億円
  • ROS(連結営業利益/連結売上高)2027年3月期まで9%
  • ROE(連結当期純利益/連結純資産)2027年3月期まで6%
  • 研究開発費(特殊鋼事業売上高比)2027年3月期(2024-2026年度各期)まで2.5%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    商品ポートフォリオ改革の断行

    強み商品である電磁ステンレス鋼や特殊合金を半導体製造装置や新エネルギー関連向けに拡販する。トマト栽培向け害虫防除機器「トマタブル」等の磁歪クラッド材活用製品の本格提供を開始し、内燃自動車向け需要減少に備え生産体制見直しや低収益商品の選別を進める。

  2. 02

    環境価値の高い開発商品の拡大

    次世代モーター用素材の開発や磁歪クラッド材の用途開発をNEDOグリーンイノベーション基金事業等を通じて推進し、電動化社会の実現に貢献する商品を拡大する。

  3. 03

    未来工場実現に向けた基盤整備

    多様な人材が活躍できる環境整備とDX推進により、工場の効率稼働や高付加価値・高品質製品の提供を目指す。ITインフラ更新や生成AI活用ガイドライン策定等を実施。

  4. 04

    不動産賃貸事業の収益性長期持続

    仙台市長町エリアの商業施設を中心に、老朽化対応や周辺不動産への追加投資によりエリア全体の価値向上を図り、安定的な収益を確保する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で572人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は577万円で、9期前と比べて5.1%平均年齢は41.1歳、平均勤続年数は15.9年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月413
2018年3月421
2019年3月60838.513.8455
2020年3月58938.513.5470
2021年3月55739.614.0488
2022年3月58239.614.4513
2023年3月57140.413.9570
2024年3月55740.514.2595
2025年3月56540.815.1589204
2026年3月57741.115.9572245

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率3.6%
縦線は目安の30%
男性育休取得率133.3%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)66.1%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社11(国内 7 / 海外 4、うち連結子会社 9) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位6)
本社・本社工場(宮城県柴田郡村田町)(注)14,670百万円
特殊鋼事業
本社及び貸店舗等(仙台市太白区)(注)23,045百万円
不動産賃貸事業
賃貸用不動産 — 仙台市太白区855百万円
不動産賃貸事業
本社・本社工場 — タイ王国 チョンブリ県767百万円
特殊鋼事業
土浦工場 — 茨城県土浦市141百万円
特殊鋼事業
本社・本社工場(インド共和国 アーンドラ・プラデシュ州)(注)384百万円
特殊鋼事業
主な関係会社
  • 国内
    東特エステート サービス㈱(注)1、3、4
    仙台市太白区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    東特エステート サービス㈱(注)1、3、4
    仙台市太白区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    東特エステート サービス㈱(注)1、3、4
    仙台市太白区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    東特興業㈱(注)1
    仙台市太白区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    東特興業㈱(注)1
    仙台市太白区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TOHOKU Manufacturing (Thailand) Co., Ltd. (注)1、3
    タイ王国チョンブリ県 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TOHOKU Manufacturing (Thailand) Co., Ltd. (注)1、3
    タイ王国チョンブリ県 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TOHOKU STEEL INDIA PRIVATE LIMITED (注)1、3
    インド共和国アーンドラ・プラデシュ州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TOHOKU STEEL INDIA PRIVATE LIMITED (注)1、3
    インド共和国アーンドラ・プラデシュ州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    大同特殊鋼㈱(注)5、7
    名古屋市東区 · その他の関係会社
    議決権34.3%
  • 国内
    ㈱光通信(注)2、5、6
    東京都豊島区 · その他の関係会社
    議決権22.0%
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    グリーンイノベーション基金事業/次世代蓄電池・次世代モーターの開発モビリティ向けモーターシステムの高効率化・高出力密度化技術開発高効率電動化システム開発(材料)
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2022-06-17
    4.4億円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は209億円営業利益14億円前期と比べると減収増益で、売上が-1.4%、利益が+16.7%。

売上高
-1.4%
209億円
営業利益
+16.7%
14億円
純利益
+30.0%
13億円
営業利益率
6.7%
前期比 +1.0%pt

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は59億円、営業利益は5億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+7.3%、営業利益は+66.7%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q562
2024年1Q5535.54
2024年2Q5223.82
2024年3Q5335.72
2024年4Q532
2025年2Q10876.55
2025年4Q10454.85
2026年2Q10165.95
2026年4Q10887.48
2027年1Q5958.54

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は167億円から209億円へ1.3倍に増えた。直近期の営業利益率は6.7%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
大阪証券取引所と東京証券取引所の合併に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場。
2013年3月167127
2014年3月169159
2015年3月1862111
2016年3月178154
インド共和国にTOHOKU STEEL INDIA PRIVATE LIMITED(現・連結子会社)を設立。
2017年3月1872316
2018年3月2042719
2019年3月2022316
2020年3月1952015
2021年3月162154
2022年3月1992112
2023年3月2161411
2024年3月2131410
2025年3月21212145.710
2026年3月20914166.713

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高209億円のうち、営業利益として残るのは14億円6.7%。営業外の損益と税金を反映した純利益は13億円、売上の6.2%にあたる。営業利益率は業種中央値5.0%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金82.3%172億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金11.0%23億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益6.7%14億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
17.7%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+1.7pt
6.7%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+2.5pt
6.2%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比0.6pt
4.4%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
3.6%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
3.3%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが24億円、投資CFが1億円で、差し引きのフリーCFは25億円この組み合わせは資産整理型にあたる。本業の稼ぎに加えて資産売却でも現金を作り、負債返済や還元に充てている。事業の入れ替え局面期末の手元現金は106億円で、売上の6.1ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月18−12−4637
2014年3月18−11−1743
2015年3月17−18−1−141
2016年3月17−9−1848
2017年3月26−20−1652
2018年3月26−24−2251
2019年3月16−10−2656
2020年3月24−21−2356
2021年3月16−17−2−154
2022年3月13−8−2558
2023年3月7−11−2−451
2024年3月28−5−22373
2025年3月21−6−51584
2026年3月241−325106

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は364億円。このうち返さなくてよい自己資本が295億円で、自己資本比率は81.0%(業種中央値60.7%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月2231586570.6
2014年3月2321666671.6
2015年3月2541787670.2
2016年3月2481796972.1
2017年3月2681957372.7
2018年3月2662125479.4
2019年3月2762255181.4
2020年3月2882365282.0
2021年3月2982425681.1
2022年3月3122535981.1
2023年3月3272636480.3
2024年3月3482767279.2
2025年3月3402796182.0
2026年3月3642956981.0

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
71億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
267億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
7億円
在庫として抱えている分
負債合計
69億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
83
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率13 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

鉄鋼 38社との比較

同じ鉄鋼の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率38社中6位あたり、逆に低いのは配当利回り38社中37位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
4.4%/中央値 5.0%
P25 2.6%P75 7.3%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
6.7%/中央値 5.0%
P25 2.6%P75 6.7%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
81.0%/中央値 60.7%
P25 52.5%P75 76.0%
売上成長率前期からの売上の伸び
-1.4%/中央値 -4.1%
P25 -8.9%P75 -0.1%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
0.3%/中央値 3.3%
P25 2.4%P75 3.9%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥4,445で、1年前と比べて+125.6%過去52週の値幅のなかでは98%の位置にある。

¥4,445+0.0%1ヶ月-0.2%1年+125.6%時価総額336億円
過去52週の値幅
安値¥1,945高値¥4,485

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)25.9倍
PBR1.10倍
配当利回り0.34%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

AI分析は準備中です。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 70/100)

PER 25.9倍は業界平均114.2倍を大幅に下回り、PBR 1.12倍は同平均0.71倍を上回るが、ROE 4.4%は低水準で収益性に課題。配当利回り0.34%は平均3.19%を大きく下回り、株主還元が弱い。ただし業績は安定しており、2026/3期の営業利益は増益見込み。

指標この会社業種平均
PER (実績)25.9倍114.6倍
PBR1.10倍0.75倍
ROE4.4%5.2%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり15で、前期から62.5%いまの株価に対する利回りは0.34%。

年間配当
¥15
1株あたり
配当利回り
0.34%
いまの株価に対して
配当性向
14.3%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月2215.7
2018年3月2722.714.0
2019年3月24−11.115.9
2020年3月268.320.9
2021年3月16−38.5
2022年3月2662.527.6
2023年3月3326.938.1
2024年3月26−21.241.3
2025年3月4053.848.4
2026年3月15−62.514.3

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥15

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ685人。区分でいちばん多いのは事業法人59.5%。グループ会社や銀行などの安定株主が66.8%を占め、残る33.2%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
事業法人67.667.968.379.079.859.5
個人・その他8.99.59.19.09.730.6
金融機関10.810.19.88.87.57.4
自己株式0.30.30.30.31.61.6
外国法人12.312.012.12.52.01.5
証券会社0.30.50.70.70.91.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01大同特殊鋼株式会社33.76
02岡谷鋼機株式会社9.96
03東京窯業株式会社8.36
04光通信KK投資事業有限責任組合6.46
05UH Partners 3投資事業有限責任組合6.30
06UH Partners 2投資事業有限責任組合6.28
07株式会社七十七銀行(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)3.97
08三井住友信託銀行株式会社(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)2.65
09芝本産業株式会社2.29
10エスアイエル投資事業有限責任組合1.59

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近9
  • 2026-07-06
    光通信株式会社
    新規の大量保有報告
    6.46%
    -1.00pt
  • 2026-07-03
    大同特殊鋼株式会社
    新規の大量保有報告
    56.99%
    +23.22pt
  • 2026-07-03
    東京窯業株式会社
    新規の大量保有報告
    8.36%
  • 2026-07-03
    岡谷鋼機株式会社
    新規の大量保有報告
    9.96%
  • 2026-05-28
    岡谷鋼機株式会社
    変更報告
    9.96%
  • 2026-05-22
    大同特殊鋼株式会社
    新規の大量保有報告
    33.77%
  • 2026-05-22
    東京窯業株式会社
    新規の大量保有報告
    8.36%
    +0.49pt
  • 2026-05-22
    光通信株式会社
    新規の大量保有報告
    7.46%
  • 2026-05-22
    岡谷鋼機株式会社
    新規の大量保有報告
    9.96%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+86%、1株純資産は14期で+90%。直近期のROEは4.4%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月922,0924.511.423.5
2014年3月1192,2025.59.516.2
2015年3月1442,3706.39.942.6
2016年3月502,3772.119.3
2017年3月2192,5868.86.715.7
2018年3月2532,8109.47.914.0
2019年3月2132,9847.46.615.9
2020年3月1943,1326.36.420.9
2021年3月573,2101.829.0
2022年3月1533,3624.710.927.6
2023年3月1493,4894.311.838.1
2024年3月1293,6623.614.841.3
2025年3月1343,7593.615.348.4
2026年3月1723,9674.412.314.3

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

17名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は17名。2026/3期の役員報酬は総額98百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約2倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
成瀬真司代表取締役社長 社長執行役員6716,959
江幡貴司取締役 常務執行役員 GI推進プロジェクトリーダー 〈担当〉 技術開発部門677,191
尾形仁取締役 執行役員 〈担当〉 生産部門 設備部門646,189
板橋弘昭取締役 執行役員 コミュニケーション推進 プロジェクトリーダー 〈担当〉 本社部門(総務人事部、コミュニケーション推進プロジェクト)営業部門635,511
木村利光取締役 執行役員 経営企画部長 〈担当〉 本社部門(経営企画部、経理部)642,416
牛込進取締役91
羽山暁子取締役47
藤井利光常勤監査役654,952
氏家照彦監査役80
松﨑慎治監査役61
岩崎誠59
野口祐二常務執行役員
残りの役員5名を開く
氏名役職年齢
藤原尚吉執行役員
日下容康執行役員
古瀬泰輔執行役員
大内康秀執行役員
岡村清隆執行役員

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円賞与百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)76397110
監査役417174
社外取締役2663
社外監査役3441

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容688字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、当社および連結子会社4社により構成されており、その主な事業内容は次のとおりであります。 (1)当社および当社の関係会社の事業における当社および関係会社の位置付けおよびセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、セグメントと同一の区分であります。 特殊鋼事業………………… 当社は、特殊鋼メーカーとして各種特殊鋼鋼材を製造しているほか、機械部品、工具などの加工製品ならびに熱処理加工を行っており、多品種、小ロット、短納期対応を当社の特色としております。 当社は、主要原材料の大半をその他の関係会社である大同特殊鋼㈱およびその子会社の大同興業㈱を通じて仕入れており、大同特殊鋼㈱および大同興業㈱を通じて当社製品の一部の販売を行っております。 子会社である東特エステートサービス㈱からは工場用地の賃借および清掃・警備業務の支援を受けております。また、原材料の一部の購入および製品の一部の販売を子会社である東特興業㈱を通じて行っております。海外子会社であるTOHOKU Manufacturing(Thailand) Co.,Ltd.およびTOHOKU STEEL INDIA PRIVATE LIMITEDは、タイ、インドにおいて特殊鋼事業を展開しております。 不動産賃貸事業…………… 当社の旧長町工場用地は、再開発のため子会社東特エステートサービス㈱に賃貸しております。東特エステートサービス㈱は、商業施設として建設したショッピングセンターを㈱西友に賃貸し、メンテナンス業務を請負っております。 (2)事業の系統図は次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題4,224字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社は、創立の精神である『高級特殊鋼を製造し、産業界に貢献する』に基づき、特殊鋼素材開発、製造、精密部品加工、熱処理、表面処理から成るバリューチェーンを活かした特徴ある商品をお客様に提供しております。また、お客様とのコラボレーションによる新たな商品開発も含め、多方面で新しい技術開発に取組んでおります。さらに、海外での生産活動も積極的に進め、タイとインドの生産拠点と連携し、グローバルに広がるお客様の多様なニーズに応えております。 2026年度は、前年度から続く厳しい経営環境の下、「潮目は今! 総力挙げて漕ぎ出せ 新海路」をスローガンに掲げました。全社一丸で事業ポートフォリオ改革や収益性向上などの事業改革を推進し、これからも産業界の発展ならびに人々の豊かな暮らしに貢献できるよう挑戦し続けてまいります。 (2)中期経営計画の実績 当社グループは2024年に「2026中期経営計画」を策定・公表しました。当中期経営計画において、当連結会計年度は、売上高250億円、営業利益20億円、ROS(売上高営業利益率)8%、ROE(自己資本利益率)5%を目標として掲げましたが、実績は売上高209億円、営業利益14億円、ROS 6.8%、ROE 4.4%となり、いずれの数値目標も未達となりました。 当社グループは前回の中期経営計画において、2030年に目指す姿として「東北特殊鋼 2030 VISION」を策定し、「迫り来る革新的モビリティ・エネルギー・デジタル社会 その激流に流されず、変化を御してよりよい社会づくりのために高機能材を提供し続ける」ことを掲げました。「2026中期経営計画」は、このビジョンの実現に向け、前中期経営計画のコンセプトを踏襲しつつ、「『開発機能会社』への前進と柔軟な事業の転進」を基本コンセプトとして定めています。 当社グループは、特殊鋼事業と不動産賃貸事業が相互に連携しながら価値創出と成長を目指しており、「未来への成長投資」の強化とともに、厳しい事業環境下においても安定的に利益を確保する「収益性の改善」に取り組んでいます。主なアクションプランと当連結会計年度の取り組み状況は以下の通りです。 特殊鋼事業アクションプラン①「商品ポートフォリオ改革の断行」 第一に、当社グループの強み商品である電磁ステンレス鋼および特殊合金について、半導体製造装置や新エネルギー関連などの成長産業向け領域での販売拡大を図っています。過年度に実施した設備投資の成果を最大限活用し、安定した供給体制の構築を進めるとともに、マーケティングおよび営業活動の強化にも努めています。当連結会計年度においては、国内外の半導体製造装置向け市場において在庫調整が継続した影響を受け、強み商品の販売量は前連結会計年度比で減少しました。一方で、拡販活動を強化した結果、新規の引き合いは増加しており、その一部は受注に結びついています。 第二に、新たなビジネスモデルの構築として、トマト栽培向け害虫防除機器「トマタブル」の量産化および販売開始、振動発電によるIoT電源の商品化を計画しています。これらはいずれも当社が開発した磁歪クラッド材を活用した製品です。当連結会計年度においては、農業関連メディアへの掲載等を通じてトマト農家や自治体から大きな反響をいただきました。社内リソースを集約し、2026年度中の本格提供に向けた体制整備を進めています。 第三に、内燃自動車向けの既存主力商品および海外事業については、今後の需要減少局面においても収益性を維持・確保することを目的に、生産体制の見直しや低収益商品の選別を進めています。需要環境の変化を前提とした設備稼働の集約や人員配置の最適化に取り組むとともに、当連結会計年度においては、内燃自動車向け需要減少への備えとして、海外においても半導体製造装置向け製品の拡販活動を推進しました。 特殊鋼事業アクションプラン②「環境価値の優れた開発商品拡大」 当社グループは、社会課題や顧客ニーズに応える環境価値の高い開発商品の拡大に取り組んでいます。具体的には、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業を通じた次世代モーター用素材の開発、および磁歪クラッド材の用途開発を進めています。これらは、電動車の省エネルギー化や振動発電による新たなエネルギー獲得など、電動化社会の実現に貢献する取組みです。 当連結会計年度においては、次世代モーター用素材の性能向上に向けた研究を継続するとともに、将来の量産化を見据えたサプライチェーンおよび製造プロセスの検討を進めました。また、磁歪クラッド材については、害虫防除機器に加え、IoT電源や微小荷重センサー等への応用可能性を検討しました。 特殊鋼事業アクションプラン③「未来工場実現に向けた基盤整備」 前述のアクションプランを支える基盤として、多様な人材が活躍できる環境の整備およびDXの推進に取り組んでいます。生産設備や基幹システムの更新を通じて、工場の効率稼働に加え、将来の成長に資する生産技術の蓄積や高付加価値・高品質製品の提供を目指しています。 当連結会計年度においては、ITインフラの更新および生成AI利用に関する社内ガイドラインの策定を実施しました。RPAによる業務自動化や生成AI活用の社内浸透により、業務DXは着実に進展しています。今後も、デジタル技術と製造現場の融合による未来工場の実現に向け、部門横断的な取組みを継続していきます。 不動産賃貸事業アクションプラン「収益性の長期持続性確保」 当社グループの不動産賃貸事業は、仙台市長町エリアの旧工場跡地に建設した商業施設を中心とした賃貸事業であり、特殊鋼事業と並ぶ収益の柱として安定的な利益を創出しています。「2026中期経営計画」においては、商業施設の老朽化対応を進めつつ、周辺不動産への追加投資等を通じて、エリア全体の価値向上を図る方針としています。 当連結会計年度においては、商業施設を安全・快適に利用いただくための計画的な予防保全を継続し、不動産価値の維持・向上に努めました。 (3)経営環境及び対処すべき課題 当社を取り巻く環境は、自動車の電動化、カーボンニュートラル、IT技術の進化、そして爆発的なAIの普及等、これまで経験したことがないスピードで変化しています。また、それぞれの分野で国際的な競争が激化しており、各種コストが高騰する中で、より良いものを需要環境に応じて柔軟に生産しお客様へ提供することが求められてきています。このような環境の中で、当社グループが策定した中期経営計画に沿って以下の活動を実施してまいります。 ①特殊鋼事業 a.本業での収益力強化 近年の原材料や人件費等の上昇により、当社では製造コストの上昇分を原価低減活動で吸収することが困難になってきております。併せて、事業の継続的な成長のため、研究開発活動や人的資本への投資を続けながら設備の維持更新も必要となります。また、半導体製造装置産業を中心とした慢性的な需要変動により理想的な操業水準が予測困難な状況となっており、コストの固定費負担が大きくなっています。 自動車産業では生産台数が回復基調、かつ半導体製造装置産業では日本国内で半導体企業の進出が増えている状況ですが、サプライチェーンの上流における特殊鋼の需要はまだ先行きが不透明です。既存商品に係る特殊鋼の需要が低位な状況でも、当社は収益を確保するため、高付加価値商品を中心とした拡販活動を強化してまいります。 b.ポートフォリオ改革 特殊鋼事業の売上高の約7割は自動車産業向けであり、その大部分はエンジンバルブ用耐熱鋼や燃料噴射装置用電磁ステンレス鋼の特殊鋼鋼材並びに自動車燃料系統用途の精密加工商品が占めています。今後、これらエンジン用商品の需要は縮小すると見込んでおりますが、その他の用途で需要がある電磁ステンレス鋼等の高機能材料について、市場シェアの拡大を図ります。 また、現在当社グループの中で磁歪クラッド材や拡散接合技術の収益貢献はわずかではありますが、マーケティングの結果潜在的な需要があることがわかりました。これらの商品や技術が将来の収益に貢献できるよう、個々の需要を捉えて事業成長を図ります。 c.研究開発活動 2024年度から2026年度の3年間は、毎期特殊鋼事業の売上高の2.5%を目標として研究開発活動に割り当てていきます。次世代モーター用素材の開発、及び磁歪クラッド材を用いた振動発電デバイスの開発を推進します。 ②不動産賃貸事業 旧長町工場用地に建設した商業施設である「ザ・モール仙台長町」を中心とした不動産価値の最大化が課題です。インターネット通信販売の普及や人口減少により、実店舗での販売は減少傾向が見られますが、これからも「安全・安心・快適」な施設作りとビルメンテナンスの提供を行い、集客力の維持・向上を図ります。また、地域や近隣店舗との連携を強化し、仙台市長町エリアの活性化を目指します。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、産業のグローバル化を背景に厳しい価格競争を強いられる事業環境のなか、さらなる経営基盤の強化・持続的発展に向けた戦略投資に向けて積極的に資源配分しつつ、収益確保を目指しております。 2026中期経営計画では、最終年度の2027年3月期において連結売上高260億円、連結営業利益23億円を目標としております。 実績   中期経営計画 2025年度   2024年度   2025年度   2026年度 連結売上高(億円)   209   230   250   260 連結営業利益(億円)   14   14   20   23 ROS(連結営業利益/連結売上高)   6.8%   6%   8%   9% ROE(連結当期純利益/連結純資産)   4.4%   4%   5%   6%
事業等のリスク4,637字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 (1)当社のリスクマネジメント体制 当社はリスクマネジメント基本方針の中で、「リスクマネジメントおよびコンプライアンスが当社グループの持続的な発展に不可欠なものであると認識し、リスクマネジメントおよびコンプライアンスを最重要課題の一つとして重視する経営を実践する」ことと定めております。この基本的な考え方のもと、代表取締役社長が委員長を務めるサステナビリティ・リスクマネジメント委員会を設置しています。サステナビリティ担当役員、リスクマネジメント担当役員およびコンプライアンス担当役員のもと、当社グループの持続的な発展の実現と社会の持続可能な発展への貢献を目指して、社会の中で責任ある存在としての役割や企業活動、発生が予想されるリスクおよび潜在的なリスクのマネジメントについて審議します。サステナビリティ・リスクマネジメント委員会で審議した内容、及び個別リスクへの対応等については取締役会へ報告しております。 (2)リスクマネジメントプロセス ・リスクの総合的、統一的把握・評価 当社にとって不利な影響を与え得る事象をリスクと定義し、各事業部門でリスクを抽出します。サステナビリティ・リスクマネジメント委員会では、抽出した各リスクを統合・分割した上で、当社グループへの影響度と発生頻度を評価しリスクマップを作成します。その中で重点管理すべきリスクを個別リスクとして特定します。 ・各個別リスクへの対応計画の決定と実行 サステナビリティ・リスクマネジメント委員会では、各個別リスクに対して主管部門(個別リスク主管部門)を割り当てます。個別リスク主管部門は各個別リスクへの全社対応計画(発生抑制策、危機発生時の対応策、教育・啓発等)を策定します。全社対応計画に従い、各事業部門では個別の対応計画を策定し実行します。 ・活動のモニタリング 個別リスク主管部門は、各事業部門の活動をモニタリングし、その結果をサステナビリティ・リスクマネジメント委員会へ報告します。サステナビリティ・リスクマネジメント委員会では報告の結果を受け、必要に応じて個別リスク主管部門へ対応方針の見直しを指示します。 (3)個別リスク 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。 ①収益性の維持   影響度:大   発生確率:大 ○リスク 当社グループの特殊鋼事業では特殊鋼鋼材、特殊合金及び精密加工製品の製造販売、並びに熱処理加工の受託加工を行っております。各商品の製造原価に占める割合が最も高いものは原材料で、鉄だけではなくクロムやニッケル及びその他の希少元素が含まれており、これらの市況価格によって原材料価格が変動します。次に割合が高いものは各生産工程において使用する電気とLPGによるエネルギー費用で、原油価格や為替変動によって変動します。このように、特殊鋼事業の製造原価の大部分が、市場の需給バランスや世界情勢の影響を受けやすいものとなっております。 次に、特殊鋼事業では、お客様の要求に応え高品質・高機能な商品を安定供給するため、加工が難しい特殊鋼の製造に特化した設備を一定の規模で揃える必要があります。併せて、当社は特殊鋼鋼材や特殊合金の金属材料の製造販売を主な収益源としており、価値のある新しい機能材料を生み出し社会に供給し続けるため、材料の開発活動を継続しなければなりません。よって、特殊鋼事業では、設備の減価償却費や研究開発費等の固定費の負担割合が高くなっております。 近年は、コロナ禍を発端とした世界的なサプライチェーンの混乱、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化、及び中東情勢の悪化等、原材料や電力費用等の製造コストが高騰する可能性が高まってきています。また、米国の関税政策による自動車生産の変動を受け、特殊鋼需要は不安定な状況となっています。特殊鋼事業の売上減少により、減価償却費や研究開発費等の固定費が回収できない場合、当社グループの業績に重要な影響を及ぼします。 ○対応 当社グループでは、原材料や電力等の製造コストの高騰について、お客様に丁寧な説明を行い、適正に販売価格に反映できるよう値上げ活動を実施していきます。しかしながら、高騰した製造コストを全て販売価格に反映することは困難であることから、高付加価値商品を中心とした拡販活動を強化してまいります。特に、過年度までに投資を実行した真空誘導溶解炉や磁気焼鈍炉を最大限活用し、電磁ステンレス鋼などの高機能材料を拡販していきます。これまで取り組んできた企業風土改革やDX推進活動をさらに進め、DXによって生まれた人的リソースを柔軟に値上げ活動や拡販活動の営業活動に投入していきます。 ②エンジン用商品市場の縮小   影響度:大   発生確率:大 ○リスク 特殊鋼事業の主要な需要先である自動車産業では電動化が進み、エンジン用商品の市場は縮小すると見込んでおります。当社グループの売上高の約7割は自動車産業向けであり、その大部分をエンジンバルブ用耐熱鋼や燃料噴射装置用電磁ステンレス鋼の特殊鋼鋼材並びに自動車燃料系統用途の精密加工製品が占めています。エンジン搭載車の販売台数が減少する等した場合、当社グループの業績に重要な影響を及ぼします。 ○対応 当社グループは、これまでバッテリー式電気自動車(BEV)を含めた次世代自動車向けの需要探索をしてきました。その中で電磁ステンレス鋼は、エンジン廃熱が利用できないBEVのエアコン用途として需要があることが判明しました。今後も関連する部品メーカーと情報を共有し、当社商品の需要補足を図ります。 次に、水素等の新エネルギーに関して、当社商品の燃料電池自動車や水素燃料自動車の燃料系統の材料としての需要も見えてきました。水素やアンモニア環境下での材料特性を調査し、顧客に対して当社商品の優位性を訴求してまいります。 自動車産業以外では、半導体製造装置等の新しい分野での需要の創出、新規用途の拡大を目指した取り組みも進めてまいります。今後のシリコンサイクルの回復による受注拡大の機会を逃さないよう、在庫の適正管理及び社内の生産能力の検証を実施します。併せて、既存商品以外についても半導体製造装置での用途調査を行い、拡販アイテムや顧客の選定を進めてまいります。 上記の他にも、錆びにくい電磁石である電磁ステンレス鋼等の電磁材料は電動化社会の中で利用領域が広がると見込んでおります。 これらの市場環境を踏まえ、戦略製品拡販WGを立上げ、商品ポートフォリオ改革、戦略製品の拡販強化、新たなビジネス獲得へ向けた活動を推進してまいります。 ③重要設備トラブル   影響度:大   発生確率:中 ○リスク 当社の本社工場は1990年に現在の宮城県村田町に移転し、35年以上が経過しております。これまでも定期的な設備修繕や更新を実施してきましたが、大型の工場インフラや設備では老朽化が進み、生産活動の停止や有害物質の漏洩等の可能性があります。 工場インフラや主要な設備で故障が発生した場合、生産停止の長期化による売上高の減少と修繕費用の増加により当社業績に影響を及ぼします。また、当社の製造工程には酸洗処理や有機溶剤での洗浄処理がありますが、これら工程の設備では老朽化により薬液槽から薬液漏洩の重要設備トラブルの可能性があり、漏洩した場合には薬液除去費用が発生します。 ○対応 当社グループの工場保全活動では、法定点検だけではなく独自の課題抽出と補修計画の策定により、不具合の早期発見と重大な設備故障や事故の防止に努めております。大型の工場インフラと主要設備については、個別に保全スケジュールを策定し、計画的な修繕・更新を実施してまいります。 長期の工場停止に対しては、設備稼働中のトラブル予兆を適時に検知できるよう、従業員向けの点検、異常検知、簡易復旧の各手法の教育を進めてまいります。 生産活動の停止を伴う大規模な修繕や更新については、生産調整や外注加工を活用し商品出荷への影響を最小限に抑えるよう努めております。 また、故障診断や消耗品の劣化検知のためのIoT化並びに重要な消耗品管理のデジタル化等を積極的に進め、管理の効率化、省力化を図りトラブルの早期発見に努めてまいります。 ④客先への不正データ提出   影響度:大   発生確率:中 ○リスク 当社では品質マネジメントシステムを導入しております。その中で、お客様と商品の仕様について取り決め、その仕様に合致するよう品質検査を行うことになっております。原則、品質検査に合格した商品のみをお客様へ納入しております。品質検査の結果は検査証明書としてお客様へ商品納入時に発行しております。品質検査の合否については当社基幹システム内で判定されており、不合格品は出荷できないよう制限されています。なお、不合格の内容によってはお客様の承認を得た場合のみ出荷制限が解除可能となっておりますが、出荷制限の解除には独立した品質管理部門の承認を必要としております。しかし、一般的に組織的な不正を完全に防止することは困難であり、お客様へ不正データを提出する可能性があります。 品質結果の合否は基幹システムで判定することになっておりますが、その基となる情報は各種分析・検査装置で作成したものとなります。すべての装置について、基幹システムとのデータ連携を構築していないため、一部の情報は手入力で行っております。そのため、誤入力の恐れがあり、結果的にお客様へ不正データを提出する可能性があります。 お客様へ不正データを提出してしまった場合、商品の返品、交換、損害賠償請求等の費用が発生し業績に重要な影響を及ぼします。また、対象の商品が市場へ流出し重大な事故が発生した場合は、当社グループの信用力低下や取引量減少及び売上高減少の影響があります。 ○対応 当社では基幹システムで商品品質の合否判定の後、品質管理担当者による検査証明書のダブルチェックを実施しており、誤入力した情報の外部流出を防いでおります。 品質マネジメントシステムは毎期外部の認証機関による外部監査を実施しております。外部監査では、品質検査で不合格となった商品の出荷手続も含めて品質マネジメントシステム全体の各種手続に不正がないことを確認しております。 ⑤客先からの重大品質クレーム   影響度:大   発生確率:中 ○リスク 当社グループでは、徹底した品質検査・保証管理体制を構築し、安定した品質の維持に努めております。しかしながら、すべての商品に不良がなく、製造物責任賠償が発生しないという保証はないことから、予期せぬ事情により品質不適合品がお客様へ納入される可能性があります。その場合、商品の返品、交換、損害賠償請求等の費用が発生し業績に重要な影響を及ぼします。 ○対応 当社グループでは商品の品質リスクを排除し、お客様のニーズにお応えするため、製造部門において定期的に品質検討会を開催し、顧客ニーズや品質課題に関する情報の共有、課題に対する対処を行っております。
経営成績の分析 (MD&A)5,828字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 ⑴経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における世界経済は、地政学的リスクの高まりと通商摩擦の顕在化により不透明感が増しております。わが国経済は、主要企業における賃上げにより名目賃金が上昇しましたが、インフレーションや円安による物価高騰で実質賃金は減少しており、個人消費を中心に内需は停滞しております。 特殊鋼業界の主要な需要先である自動車産業においては、部品メーカーの在庫調整が部分的に進展し、需要回復の兆しが見えてきました。しかしながら、半導体製造装置産業においては在庫調整局面が長引き、特殊鋼の需要は当初の計画を下回りました。 このような環境の中、当連結会計年度における財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,332百万円増加し、36,363百万円となりました。 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ787百万円増加し、6,898百万円となりました。 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,544百万円増加し、29,465百万円となりました。 b.経営成績 当連結会計年度における売上高は前連結会計年度比246百万円減の20,931百万円となりました。経常利益は前連結会計年度比237百万円増の1,610百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比267百万円増の1,275百万円となりました。 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。 ○特殊鋼事業 売上高は前連結会計年度比306百万円減の18,515百万円、セグメント利益(営業利益)は132百万円増の320百万円となりました。 ○不動産賃貸事業 売上高は前連結会計年度比59百万円増の2,415百万円、セグメント利益(営業利益)は36百万円増の1,098百万円となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ2,255百万円増加し、10,609百万円となりました。 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における営業活動による資金収支は、2,371百万円の増加(前連結会計年度は2,131百万円の増加)となりました。これは、税金等調整前当期純利益1,713百万円に、プラス要因として、減価償却費920百万円、利息及び配当金の受取額98百万円、マイナス要因として、法人税等の支払額205百万円、未払消費税等の減少額170百万円等を調整した結果によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動による資金収支は、108百万円の増加(前連結会計年度は589百万円の減少)となりました。これは、プラス要因として、有価証券の償還による収入350百万円、投資有価証券の売却による収入307百万円、マイナス要因として、投資有価証券の取得による支出293百万円、有形固定資産の取得による支出289百万円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における財務活動による資金収支は、270百万円の減少(前連結会計年度は485百万円の減少)となりました。これは、配当金の支払額259百万円等によるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   金額(千円)   前年同期比(%) 特殊鋼事業   18,235,614   101.3 不動産賃貸事業   -   - (注)金額は、販売価額により算出しております。 b.受注実績 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   受注高(千円)   前年同期比(%)   受注残高(千円)   前年同期比(%) 特殊鋼事業   19,675,001   106.1   5,276,268   128.2 不動産賃貸事業   -   -   -   - (注)金額は、販売価額により算出しております。 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   金額(千円)   前年同期比(%) 特殊鋼事業   18,515,491   98.4 不動産賃貸事業   2,415,788   102.5 合計   20,931,280   98.8 (注)主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。 相手先   前連結会計年度   当連結会計年度 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) ㈱NITTAN   2,256,187   10.7   2,203,644   10.5 ㈱西友   2,140,560   10.1   2,173,516   10.4 愛三工業㈱   1,535,385   7.2   1,650,886   7.9 佐久間特殊鋼㈱   1,612,227   7.6   1,564,006   7.5 大同特殊鋼㈱   1,662,591   7.9   1,274,206   6.1 ⑵経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.経営成績等 1)財政状態 (流動資産) 当連結会計年度末における流動資産の残高は19,320百万円(前連結会計年度末17,413百万円)となり、1,907百万円の増加となりました。主な要因は以下のとおりであります。 ・合同運用指定金銭信託を取得したこと等により有価証券が3,050百万円増加しております。 (固定資産) 当連結会計年度末における固定資産の残高は17,043百万円(前連結会計年度末16,618百万円)となり、425百万円の増加となりました。主な要因は以下のとおりであります。 ・時価上昇等により投資有価証券が586百万円増加しております。 ・特別高圧受変電設備の更新等によりリース資産(有形固定資産その他)が267百万円増加しております。 (流動負債) 当連結会計年度末における流動負債の残高は4,296百万円(前連結会計年度末3,955百万円)となり、341百万円の増加となりました。主な要因は以下のとおりであります。 ・課税所得の増加等により未払法人税等が209百万円増加しております。 (固定負債) 当連結会計年度末における固定負債の残高は2,601百万円(前連結会計年度末2,155百万円)となり、446百万円の増加となりました。主な要因は以下のとおりであります。 ・特別高圧受変電設備の更新等により長期リース債務(固定負債その他)が279百万円増加しております。 (純資産の部) 当連結会計年度末における純資産の残高は29,465百万円(前連結会計年度末27,920百万円)となり、1,544百万円の増加となりました。主な要因は以下のとおりであります。 ・親会社株主に帰属する当期純利益等により利益剰余金が1,015百万円増加しております。 当社グループは、持続的発展を図るためには安定した財務基盤が必要であると考えており、今後も積極的に戦略投資を行いつつも、安定した財務基盤の維持に努めてまいります。 2)経営成績 当連結会計年度における売上高は20,931百万円(前連結会計年度21,178百万円)であり、246百万円の減少となりました。また、営業利益は1,418百万円(前連結会計年度1,249百万円)で168百万円の増加、経常利益は1,610百万円(前連結会計年度1,372百万円)で237百万円の増加、親会社株主に帰属する当期純利益は1,275百万円(前連結会計年度1,008百万円)で267百万円の増加となりました。 当社グループの特殊鋼事業につきましては、自動車向けの特殊合金や海外向け耐熱鋼の販売量が減少したことで、売上高は前年実績を下回りました。その一方で、ITインフラの更新や研究開発活動などの将来成長に向けた投資を積極的に進めながら原価低減活動を推進することで、利益面では前年実績上回り、減収増益となりました。不動産賃貸事業につきましては、商業施設における店舗入れ替えに伴う改装工事の増加等により売上高と利益は前年実績を上回り、増収増益となりました。 b.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは2024年に「2026中期経営計画」を策定し公表しました。当計画の2年度目である当連結会計年度は、売上高250億円、営業利益20億円、ROS(売上高営業利益率)8%、ROE(自己資本利益率)5%の目標を掲げましたが、売上高209億円、営業利益14億円、ROS 6.8%、ROE 4.4%の実績となりました。 不動産賃貸事業は安定した売上高を計上し、当社グループの利益に貢献しました。一方、特殊鋼事業においては、国内自動車産業向けおよび半導体製造装置産業向けで需要回復の兆しが見られたものの、地政学的リスクの高まりや通商摩擦の顕在化により不安定な事業環境が継続しました。このような中、当連結会計年度においては、特殊鋼事業の販売量減少により売上高は減少し、結果として売上高、営業利益、ROSおよびROEのいずれも目標を達成することができませんでした。 c.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 ○特殊鋼事業 売上高は、半導体製造装置向けの特殊鋼鋼材が在庫調整により出荷量が減少したことで、前連結会計年度比306百万円減の18,515百万円となりました。 セグメント利益(営業利益)は、販売価格の値上げや原価低減活動を推進してきたことで、前連結会計年度比132百万円増の320百万円となりました。 セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ80百万円減少の15,636百万円となりました。 ○不動産賃貸事業 売上高は、商業施設の警備サービスや清掃サービスの値上げにより前連結会計年度比59百万円増の2,415百万円となりました。 セグメント利益(営業利益)は、商業施設の修繕工事減少や長期修繕計画の見直しに伴う修繕引当金の戻し入れ等により前連結会計年度比36百万円増の1,098百万円となりました。 セグメント資産は、有価証券の増加等により前連結会計年度末に比べ778百万円増加の12,808百万円となりました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループは、不動産賃貸事業が毎期安定的な利益を上げており、営業キャッシュ・フローが継続してプラスとなっております。投資活動によるキャッシュ・フローは、特殊鋼事業への合理化投資及び戦略投資等により継続してマイナス傾向となっておりましたが、当連結会計年度においては投資有価証券の取得額の減少等により資金流出が抑制されプラスとなっております。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、その大半が配当金の支払いであります。当社グループは、今後も収益拡大につとめ、営業キャッシュ・フローの最大化を図ってまいります。 当社グループの資金需要のうち主なものは、生産活動に必要な運転資金(材料、外注費及び人件費等)、販売費及び一般管理費等の営業費用、設備の増強、更新及び改造のための設備投資資金、新製品・新技術開発のための研究開発費であります。当社グループは、これらの資金需要に対して、まず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分については、銀行借入(当座借越)により資金を調達することとしております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループの会計方針のうち、見積り等の重要性が高いものは以下のとおりであります。 a.固定資産の減損損失 当社グループは、固定資産の減損会計の適用に際して、独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位でグルーピングし、各グループの単位で将来キャッシュ・フローを見積っております。将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った場合、回収可能価額まで帳簿価額を減額しております。将来この回収可能価額が減少した場合、減損損失が発生し、損益に影響を与える可能性があります。 b.繰延税金資産の回収可能性の評価 当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積っております。しかし、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用を計上する可能性があります。 当社グループは、これらについては過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。

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