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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,053.44+287ドル円158.79-1NASDAQ26,229.57+130S&P 5007,675.19+44SOX 指数11,376.79+889/2終値

イボキン

5699 · Standard · 鉄鋼

近畿・中国エリアを拠点に、解体から金属リサイクルまでを一貫提供する循環型企業。

概要

イボキンは兵庫県たつの市に本社を置く総合リサイクル企業である。解体事業、環境事業、金属事業の3セグメントで構成され、建築物の解体から産業廃棄物処理、金属スクラップの加工販売までを一貫して提供する「ワンストップ・サービス」を特徴とする。2025年12月期の連結売上高は100億円、営業利益6億円、従業員数189人。1984年に揖保川金属として創業し、都市鉱山開発企業を標榜する。

3セグメントで構成される事業構造

イボキンは連結子会社2社を含むグループで、解体事業、環境事業、金属事業の3セグメントを運営する。解体事業は建築物やプラントの解体工事を請け負い、発生した副産物を自社の環境・金属事業に供給する。環境事業は産業廃棄物の収集運搬・中間処理と再生資源の販売を手掛け、金属事業は鉄・非鉄スクラップを加工し製鋼メーカーに出荷する。これら3事業が連鎖することで、廃棄物の発生から最終処分までをカバーする一貫体制を構築している。2025年12月期のセグメント別売上高は、解体事業34.6億円、環境事業20.3億円、金属事業45.2億円であり、金属事業が全体の約45%を占める最大セグメントである。

解体事業:成長エンジンとしての役割

解体事業は2016年の建設業法改正後、解体工事の分離発注が増加する追い風を受け、イボキンの成長エンジンと位置づけられる。同社は特定建設業許可を取得し、下請け発注額が4500万円以上の大型案件も元請けとして受注可能である。2025年12月期の売上高は34.6億円(前期比36.7%増)と大きく伸びたが、複数案件で原価超過が発生し営業利益は2.0億円(同43.7%減)と減益となった。受注残高は8.3億円。グループ内では株式会社国徳工業(堺市)と株式会社ミツエが解体工事を手掛け、両社のシナジー拡大を図る。

環境事業:処理受託と資源販売の二軸

環境事業は産業廃棄物の処理受託(処理料金収入)と、廃棄物から選別・加工した再生資源の販売の2本柱で成り立つ。2025年12月期の処理受託取扱量は21,395トン、再生資源販売取扱量は17,641トン。売上高は20.3億円(前期比3.4%減)、営業利益2.4億円(同15.6%減)と減収減益となった。減益要因は鉄スクラップ相場の低下と前期の高利益率案件の反動である。同社は使用済小型電子機器等の再資源化事業者の認定を受け、家庭用電気・電子機器のリサイクルも行う。また、処理できない廃棄物については焼却・埋立処分を委託するが、セメント製造会社向けの石炭代替燃料としての出荷比率を高めることが利益向上の鍵と認識している。

金属事業:創業以来の安定基盤

金属事業はイボキンの創業以来の核事業であり、鉄・非鉄スクラップの集荷・加工・販売を担う。2025年12月期のスクラップ取扱量は74,484トン(うち当社工場経由58,642トン)、売上高は45.2億円(前期比10.1%減)と減収となったが、営業利益は2.0億円(同28.8%増)と増益を達成した。増益の背景には非鉄金属相場の伸長や、大型解体案件から発生したスクラップへの加工選別による付加価値販売がある。同社は日本製鉄(旧新日本製鉄)広畑製鉄所の直納業者として長年の取引関係を持ち、安定供給の実績が信頼の基盤となっている。相場変動リスクに対しては、仕入から販売までの加工工数を短縮することで影響を最小化する運営を行う。

業界の中での役割は建設・解体業者、産業廃棄物処理業者、再生資源製造業者にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
100億円
営業利益
6億円
営業利益率
6.0%
純利益
6億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

事業別の売上と利益

2025/12
事業売上構成比利益利益率
金属事業45億円45.0%2億円4.4%
解体事業35億円35.0%2億円5.7%
環境事業20億円20.0%2億円10.0%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01解体事業(建設・解体)主力

建築構造物やプラント・機械設備の解体・撤去工事を請け負います。解体現場で発生する副産物を自社の他セグメントや協力企業に供給し、ワンストップサービスを提供。特定建設業の許可を有し、大型案件も元請として受注できます。

主な製品・サービス1
解体工事
建物やプラント、機械設備の解体・撤去。大型案件では元請として対応。

02環境事業(廃棄物処理・リサイクル)主力

産業廃棄物の収集運搬・中間処理と再生資源販売を展開。製造業や建設業から発生する廃棄物を処理し、選別・加工して再生資源として販売します。使用済小型電子機器のリサイクルも認定事業者として実施。処理受託売上と再生資源販売売上の2つの柱があります。

主な製品・サービス1
産業廃棄物処理サービス
廃棄物の収集・運搬・中間処理(選別・破砕・圧縮など)を行い、再生資源として販売。

03金属事業(金属リサイクル)準主力

鉄・非鉄スクラップを集荷し、選別・加工して製鋼原料として製鋼メーカーに出荷。創業以来の事業で、使用済み自動車の解体も行います。ほぼ100%のリサイクルを達成し、安定供給で信頼を得ています。

主要顧客製鋼メーカー

主な製品・サービス1
金属スクラップ
鉄・非鉄金属のスクラップを選別・加工し、製鋼メーカー向けに供給。

製品と技術

特定建設業許可と監理技術者体制

解体事業においてイボキンは特定建設業許可を有しており、下請け発注額が4500万円以上の大型解体工事も元請けとして受注可能である。この許可には一級国家資格を持つ監理技術者の現場常駐が義務付けられており、グループ全体で2025年12月末時点で10名の一級施工管理技士が在籍する。同社はこの体制を強みに、病院や工場などの大規模施設の解体案件を積極的に受注している。ただし、監理技術者数が同時並行可能な工事数を制限するため、有資格者の増員が売上拡大の課題となっている。

産業廃棄物の中間処理工程と再生資源化

環境事業では、収集した産業廃棄物を自社工場で選別・破砕・圧縮などの中間処理を施し、鉄・非鉄金属、プラスチック、木材などに分類する。処理後の再生資源は素材メーカーなどに販売されるが、最終処分が必要なものは焼却・埋立委託となる。同社は石炭代替燃料としてセメント会社・製紙会社向けにプラスチックや木くずを出荷するルートを持ち、単純焼却よりも低コストで処理できる点を強みとする。また、使用済小型電子機器等の再資源化事業者としての認定を受け、家庭用電化製品からも有用金属を回収している。処理受託と有価物買取の両方の商流を使い分け、収益を最大化する。

金属スクラップの選別・加工と製鋼原料出荷

金属事業では、鉄スクラップや銅・アルミ等の非鉄スクラップを発生元から仕入れ、自社工場でせん断・破砕・選別などの加工を施す。加工後のスクラップは電炉・高炉メーカーへ製鋼原料として出荷され、ほぼ100%リサイクルを達成している。同社は日本製鉄の直納業者として長年の取引実績を持ち、品質と安定供給で信頼を得ている。また、使用済み自動車(ELV)の解体も行い、鉄・非鉄を分別して資源化する。相場変動の影響を緩和するため、仕入から販売までのリードタイムを短縮する運営を徹底している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

鉄鋼のなかでの位置

鉄鋼専門加工、利益率高いが規模小

鉄鋼業に属し、特殊鋼や厚板などの加工・販売を手掛ける。売上高は2023年12月期87億円から2025年12月期100億円へ増収だが、営業利益率は8.25%→6%と低下。同業の日本製鉄(コード5401)やJFEホールディングス(コード5411)など巨大企業と比較して規模は大幅に小さく、ニッチな専門加工で差別化。価格交渉力は限定的で、原材料価格変動の影響を受けやすい。

強み

  • 特殊鋼・厚板の加工で高い技術力を保有
  • 営業利益率6〜8%と鉄鋼業界で良好
  • 建設・産業機械向け需要で底堅い
  • 売上高が3期連続増収、25期は100億円

課題

  • 売上高100億円と大手との格差大きく
  • 営業利益率が8.25%→6%と悪化傾向
  • 鋼材価格変動が収益に直結

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

鉄鋼の時価総額近傍。太字がイボキン

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
17305新家工業144億円17.4倍
25660神鋼鋼線工業112億円10.0倍
35695パウダーテック89億円21.5倍
45542新報国マテリアル66億円13.2倍
55491日本金属62億円28.1倍
65699イボキン55億円7.5倍
75612日本鋳鉄管53億円56.7倍
85697サンユウ50億円8.2倍
95609日本鋳造44億円3275.0倍
105603虹技44億円9.2倍
115446北越メタル44億円

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 1件

産業廃棄物処理業者として出発した1984年

イボキンの前身である揖保川金属株式会社は1984年8月に設立された。同時に産業廃棄物収集運搬業、中間処理業、最終処分業の許可を取得し、兵庫県揖保川町に最終処分場を設置した。創業当初から廃棄物処理の3つの工程(収集運搬・中間処理・最終処分)を自社で完結できる体制を整え、地域の産業廃棄物処理ニーズに応えた。また、同年には社団法人全国産業廃棄物連合会(現公益社団法人全国産業資源循環連合会)より優良事業所表彰を受けており、早期からコンプライアンスと品質管理に注力したことがうかがえる。

スクラップ専門工場と新日鐵直納指定への道

設立後、イボキンは金属スクラップ事業に本格参入するため、龍野工場をスクラップ専門工場として開設した。この動きは、産業廃棄物処理から派生する金属資源のリサイクルを自社で完結させる狙いがあった。後に同工場は新日本製鐵株式会社広畑製鉄所(現日本製鉄瀬戸内製鉄所広畑地区)の直納業者に指定される。この指定は、スクラップの品質と安定供給能力が製鉄メーカーに認められた証であり、以降の金属事業の基盤となった。また、この時期に一般貨物自動車運送業許可や一般建設業許可も取得し、事業領域を拡大している。

社名変更とリサイクル専門工場の整備

揖保川金属株式会社は、より広範なリサイクル事業を志向して株式会社イボキンに社名を変更した。同時期にプラスチック・マテリアル・リサイクル専門工場としてPMR工場を開設。これは金属以外の素材(プラスチックなど)のリサイクルに特化した設備であり、処理対象を拡大する戦略の一環であった。また、ISO14001の国際認証を取得し、環境マネジメントシステムを構築。これらの取り組みにより、同社は単なる廃棄物処理業者から総合リサイクル企業へと脱皮した。

認定取得と事業エリアの拡大

2000年代以降、イボキンは公的認定や事業所拡大を進めた。兵庫県より産業廃棄物収集運搬業・特別管理産業廃棄物収集運搬業・処理業について「優良認定」を取得。さらに経済産業省・環境省より小型家電リサイクル法に基づく再資源事業者の認定を受け、家庭用電気・電子機器のリサイクル事業に参入した。拠点としては、兵庫県尼崎市に阪神事業所を開設し阪神エリアをカバー、東京都千代田区に東京支店を開設し関東市場への足掛かりを得た。これにより事業エリアは近畿・中国から全国へと広がった。

子会社を通じた解体事業の強化

イボキンは解体事業の拡充を目的に、M&Aを積極的に活用した。日之出開発株式会社を吸収合併し、その後株式会社国徳工業(堺市堺区)の全株式を取得して子会社化。国徳工業は堺市を拠点に解体工事を手掛け、既存の解体事業とシナジーを生み出した。さらに2025年1月には株式会社ミツエの株式を取得し(持株比率90.9%)、グループの解体能力を強化した。これらの子会社により、イボキングループは大型案件の元請け受注や施工管理体制の拡充を進めている。

年表1件を開く

1980年代

  • 1984年8月創業揖保川金属株式会社設立 産業廃棄物収集運搬業許可取得 産業廃棄物中間処理業許可取得 産業廃棄物最終処分場設置 最終処分業許可取得 社団法人全国産業廃棄物連合会(現公益社団法人全国産業資源循環連合会)より優良事業所表彰 ISO14001の国際認証取得 一般貨物自動車運送業許可取得 一般廃棄物処理施設(ごみ処理施設)設置許可取得 スクラップ専門工場として龍野工場を開設 一般建設業許可取得 新日本製鐵株式会社広畑製鉄所(現日本製鉄株式会社瀬戸内製鉄所広畑地区)より直納業者指定 揖保川金属株式会社から株式会社イボキンに改名 特定建設業許可取得 一般社団法人日本マリン事業協会のFRP船リサイクルシステム処理業者指定 プラスチック・マテリアル・リサイクル専門工場としてPMR工場開設 兵庫県より産業廃棄物収集運搬業、特別管理産業廃棄物収集運搬業、産業廃棄物処理業許可証に対し「優良認定」を取得 兵庫県尼崎市に阪神事業所開設 経済産業省・環境省より小型家電リサイクル法に基づく再資源事業者の認定を受ける 東京都千代田区に東京支店開設 日之出開発株式会社を吸収合併 株式会社国徳工業(堺市堺区)の全株式を取得

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    解体事業の拡充

    一級施工管理技士などの有資格者を増員し、特定建設業許可を活かした大型解体工事の元請受注を増加させ、売上高の増加を目指す。

  2. 02

    事業領域の拡充

    金属、プラスチック、木材などのリサイクル技術を高め、廃棄物からの資源回収率と再生資源の付加価値を向上。また、新規仕入先や顧客を開拓し、安定した循環資源の受け入れ体制を強化する。

  3. 03

    事業地域の拡大

    全国の優良リサイクル企業約30社とのアライアンス・ネットワークを活用し、全国規模の解体工事で発生する副産物のリサイクルと産業廃棄物の適正処理を一括で請け負う体制を整える。

  4. 04

    内部管理体制の充実と機能向上

    コーポレート・ガバナンス強化のため、内部監査の定期実施と監査役・監査法人との連携を深め、迅速かつ適正な意思決定と業務執行を図る。

  5. 05

    人材の確保と育成

    優秀な人材を継続的に採用し、社内教育の充実や管理職・リーダー育成を強化することで、施工体制や安全衛生管理、環境保全の拡充に対応する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 8期分

グループ全体で189人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は499万円で、7期前と比べて+24.8%平均年齢は40.0歳、平均勤続年数は8.0年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2018年12月132
2019年12月40039.76.0146
2020年12月41039.96.1150
2021年12月45040.36.1149
2022年12月45940.77.0149
2023年12月45940.67.0160
2024年12月48240.88.0163491
2025年12月49940.08.0189317

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年12月期・提出会社(単体)
女性管理職比率10.0%
縦線は目安の30%
男性育休取得率20.0%
縦線は目安の85%

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社1(国内 1 / 海外 0) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位7)
本社工場 — 兵庫県 たつの市1,518百万円
解体事業 環境事業及び全社共通
阪神事業所第2 — 大阪市 住之江区926百万円
環境事業
龍野工場 — 兵庫県 たつの市566百万円
金属事業
阪神事業所 — 兵庫県 尼崎市420百万円
環境事業
本社事務所 — 兵庫県たつの市153百万円
解体事業
最終処分場 — 兵庫県 たつの市87百万円
環境事業
本社事務所 — 堺市堺区14百万円
解体事業
主な関係会社
  • 国内
    ㈱ミツエ(注)2
    兵庫県たつの市
    議決権90.9%
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    加古川刑務所産業廃棄物収集運搬処理委託契約
    法務省 · 2026-04-23
    221万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は100億円営業利益6億円前期と比べると増収減益で、売上が+3.1%、利益が-25.0%。

売上高
+3.1%
100億円
営業利益
-25.0%
6億円
純利益
+20.0%
6億円
営業利益率
6.0%
前期比 -2.2%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高105億円100億円
営業利益8億円6億円
純利益5億円6億円
1株あたり配当¥32¥32

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は49億円、営業利益は4億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+6.5%、営業利益は+100.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q1815.61
2023年2Q2015.01
2023年3Q2328.71
2023年4Q261
2024年1Q2428.31
2024年2Q2627.72
2024年4Q4748.52
2025年2Q4624.32
2025年4Q5447.44
2026年2Q4948.23

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 12期分

2014年12月期からの12期で、売上は59億円から100億円へ1.7倍に増えた。直近期の営業利益率は6.0%。売上は3期、純利益は3期の連続増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2014年12月5920
2015年12月5120
2016年12月4110
2017年12月5732
2018年12月6532
2019年12月6343
2020年12月5543
2021年12月8485
2022年12月8053
2023年12月8764
2024年12月97888.25
2025年12月100676.06

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高100億円のうち、営業利益として残るのは6億円6.0%。営業外の損益と税金を反映した純利益は6億円、売上の6.0%にあたる。営業利益率は業種中央値5.0%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金82.0%82億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金11.0%11億円
  • その他の費用持分法損益などの調整1.0%1億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益6.0%6億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
18.0%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+1.0pt
6.0%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+2.3pt
6.0%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+7.4pt
12.4%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
7.4%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
6.6%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 10期分

2025年12月期は営業CFが1億円、投資CFが−14億円で、差し引きのフリーCFは−13億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は15億円で、売上の1.8ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2016年12月1−1002
2017年12月4−1036
2018年12月4−28217
2019年12月3−5−3−212
2020年12月4−21215
2021年12月8−1−2719
2022年12月3−2−3118
2023年12月6−5−2117
2024年12月9−2−2722
2025年12月1−147−1315

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 12期分

2025年12月期の総資産は81億円。このうち返さなくてよい自己資本が51億円で、自己資本比率は63.2%(業種中央値60.7%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2014年12月27101739.0
2015年12月26111542.9
2016年12月26121445.7
2017年12月36142238.7
2018年12月48262254.7
2019年12月46291762.1
2020年12月52302258.0
2021年12月58362262.8
2022年12月53381571.5
2023年12月57401770.1
2024年12月63451871.5
2025年12月81513063.2

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
17億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
40億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
0億円
在庫として抱えている分
負債合計
30億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
82
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率12 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

鉄鋼 38社との比較

同じ鉄鋼の企業と並べると、いちばん上に来るのはROE38社中2位あたり、逆に低いのは配当利回り38社中34位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
12.4%/中央値 5.0%
P25 2.6%P75 7.3%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
6.0%/中央値 5.0%
P25 2.6%P75 6.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
63.2%/中央値 60.7%
P25 52.5%P75 76.0%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
3.1%/中央値 -4.1%
P25 -8.9%P75 -0.1%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.0%/中央値 3.3%
P25 2.4%P75 3.9%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,615で、1年前と比べて+19.0%過去52週の値幅のなかでは22%の位置にある。

¥1,615-1.8%1ヶ月+12.2%1年+19.0%時価総額55億円
過去52週の値幅
安値¥1,326高値¥2,632

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)7.5倍
PER (会社予想)10.1倍
PBR0.99倍
配当利回り1.98%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は7月に1,400円台で推移していたが、8月に入り上昇。8月17日には1,648円まで上昇し、25日移動平均線の1,483円を11%上回った。52週高値2,632円に対しては37%下、52週安値1,320円に対しては25%上で、中位水準。1ヶ月で11.65%上昇しており、上昇トレンドが続く。RSIは70.66とやや過熱感があるが、出来高は8月10日に47,400株と急増しており、買いの勢いが確認できる。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 80/100)

PERは8.0倍と同業界平均の88.5倍を大幅に下回り極めて割安。PBRは0.92倍と1倍を下回り、業界平均0.72倍より高いが依然割安圏。配当利回り2.17%は業界平均3.35%を下回るが、業績は増収増益基調で収益改善が進んでおり、割安と評価した。

指標この会社業種平均
PER (実績)7.5倍114.6倍
PER (予想)10.1倍
PBR0.99倍0.75倍
ROE12.4%5.2%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

強気派は、2024年12月期の営業利益率8.25%と収益性が向上している点、及び2026年12月期まで増益が見込まれる業績トレンドを評価。PBR0.92倍と純資産を下回る水準で割安感があり、配当利回り2.17%も安定。弱気派は、売上高が100億円規模で成長が緩やかであり、鉄鋼市況の変動により利益が大きく振れるリスクを指摘。同業大手との競合や、顧客の価格交渉力の強さから、値上げが難しい構造。

プラスに働く材料7
  • 収益性改善

    2024年12月期営業利益率8.25%と前期から上昇

  • 増益基調

    純利益が2022→2025年で3→6億円と倍増見込み

  • 割安バリュエーション

    PBR0.92倍、PER8.0倍と割安水準

  • 純利益の増加基調FY2025/12影響

    純利益4→5→6億円と増加、堅調

  • PBR0.92倍の割安水準不定影響

    PBR1倍割れで割安、株価上昇余地

  • 鉄鋼需要の回復2026年影響

    国内建設需要の回復で売上高増加の可能性

  • 原価低減による利益率改善2026年下期影響

    コスト削減で営業利益率6%から8%への回復余地

マイナスに働く材料7
  • 市況依存

    鋼材価格下落時は売上・利益が大きく減少するリスク

  • 低成長

    売上高成長率が鈍く、規模拡大の展望が見えにくい

  • 競争劣位

    大手との規模格差から価格競争で不利になりがち

  • 営業利益の減少FY2025/12影響

    営業利益8→6億円、減少率25%

  • 売上高成長の鈍化2026/12期影響

    売上高伸び率は前期比3%と低成長

  • 鉄鋼価格の下落リスク継続影響

    市況悪化で売上高・利益が大きく減少する可能性

  • 低流動性・小型株リスク継続影響

    時価総額48億円、外国人保有低く需給脆弱

次の決算で確かめる点
営業利益率
市況変動時の収益耐性を確認
鋼材販売数量
需要の実勢を測る直接指標
在庫評価損益
鋼材在庫の価格変動リスクを把握

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり32で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは1.98%。

年間配当
¥32
1株あたり
配当利回り
1.98%
いまの株価に対して
配当性向
24.6%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2019年12月1526.7
2020年12月150.026.2
2021年12月2350.016.2
2022年12月230.021.3
2023年12月2822.223.6
2024年12月3216.420.2
2025年12月320.024.6

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥32

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ1,912人。区分でいちばん多いのは個人・その他54.4%。グループ会社や銀行などの安定株主が40.5%を占め、残る59.5%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年12月%2021年12月%2022年12月%2023年12月%2024年12月%2025年12月%
個人・その他56.649.053.654.557.054.4
事業法人40.340.840.641.140.040.3
自己株式1.11.12.33.44.04.1
証券会社2.44.92.62.02.03.9
外国法人0.53.71.70.90.71.2
金融機関0.11.61.61.50.20.2
外国人個人0.10.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01HS興産株式会社37.35
02高橋克実10.62
03内藤征吾2.95
04イボキン従業員持株会2.42
05株式会社SBI証券2.39
06川島敏邦1.37
07高橋完治1.34
08吉田茂1.17
09山崎喜博1.17
10三河榮子1.08

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 12期分

1株利益は12期で−100%、1株純資産は12期で−100%。直近期のROEは12.4%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2014年12月43,7421,309,2873.4
2015年12月491,4123.6
2016年12月411,0424.0
2017年12月8861415.5
2018年12月8276811.89.126.6
2019年12月8283610.317.226.7
2020年12月848849.812.926.2
2021年12月1501,06715.412.216.2
2022年12月1031,1379.313.821.3
2023年12月1191,21710.19.423.6
2024年12月1581,37812.28.220.2
2025年12月1821,55812.47.824.6

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

8名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は8名。2025/12期の役員報酬は総額113百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約5倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
高橋克実代表取締役社長57
髙橋守取締役 金属事業部長65
永津洋之取締役55
橋本法知取締役72
戸塚いづみ常勤監査役62
井上利夫監査役78
長濱晋監査役58
松原大佑取締役 解体事業部長4616,700

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円賞与百万円退職慰労百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)3653158227
社外取締役52703316

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容2,956字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは当社及び連結子会社2社で構成されており、解体事業、環境事業、金属事業の三つの事業セグメントを中心として、資源循環型社会形成のための総合リサイクル事業を営んでおります。 1960年代以降の高度経済成長期を経て機械設備や建築構造物など日本の社会資本ストックは急激に増加しました。また、地球温暖化をはじめとする環境・社会問題の解決が焦眉の課題であるほか、「もったいない」の心を原点に、それらの社会インフラに眠る莫大な都市資源を採掘・開発し、再生資源を加工・製造して社会に還元することが当社グループの事業内容です。 事業地域は、近畿及び中国エリアをカバーするとともに、全国的なアライアンス・ネットワークを展開し日本全域を視野に入れた事業展開を目指しています。 当社グループの事業内容は、以下のとおりであります。なお、以下の事業区分は本書「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント区分と同一であります。 (1)解体事業 解体事業は、資源の発生元となる顧客並びに排出事業者から建築構造物やプラント・機械設備の解体・撤去工事を請負います。また、解体工事現場で発生する副産物の再生資源を当社グループの他セグメント及び協力企業へ供給することにより静脈産業における「ワンストップ・サービス」を提供し、有機的なリサイクル・ループを形成します。 具体的には、建物を単に解体する工事だけに留まらず、解体工事現場で発生する瓦礫などの産業廃棄物を自社の中間処理工場に持ち帰って選別・加工を施すことによって建築資材などの再生資源として蘇らせてリサイクルするほか、鉄や非鉄などの金属類は別途当社の金属加工工場に持ち帰って選別・加工を行い、金属再生資源として循環させています。 このようにバックアップとしての環境保全機能を持つことによって、顧客に対する広範な安心・安全という付加価値を提供しています。 また、「特定建設業」の許可を取得していますので、下請け会社に対する発注金額が4千5百万円以上の大型解体案件に関しましても、元請会社として施主である顧客からの直接受注が可能になっています。 当社は、2025年1月に株式会社ミツエを子会社化いたしました。同社は多年にわたり当社と解体工事の協力関係にあり、2017年に子会社化した株式会社国徳工業とともに、シナジーを活かした事業を展開しています。 (2)環境事業 当社の環境事業は、主として、産業廃棄物収集運搬及び中間処理並びに再生資源販売を中心に事業を展開しています。 顧客としては、製造業、建設業を中心に、生産工程や建設現場から発生する廃棄物や使用済みになった機械類などを自社運送部門が収集するほか、当社工場にて受け入れを行い、選別・加工を施した後、再生資源として販売します。 産業廃棄物処理においては、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下、「廃棄物処理法」という。)により厳しい規制があり、コンプライアンスが最重要な位置づけとなります。顧客である排出事業者においても、今後ますますコンプライアンスに則った事業者との取引が重要視されています。 その前提をもとに、産業活動による資源有効利用促進と環境負荷低減が企業の社会的責任、道義的責任に対して重要となっております。 環境事業の売上は大きく二つに分類されます。売上の一つは、図-Aに示す廃棄物処理受託売上となります。これは製造工場の生産工程や物流倉庫から発生する産業廃棄物及びビルやプラントなどの建設工事で発生する建設系産業廃棄物など、あらゆる事業活動に伴って生じる廃棄物の中間処理受託業務に基づくものです。ここでは、廃棄物は当社に入荷し、廃棄物排出事業者からは処理料金を貰い受けております。 もう一つの売上は、図-Bに示すとおり、当社に入荷した様々な産業廃棄物を選別、分解、破砕、圧縮などの製造工程を経て、鉄や非鉄金属類、プラスチックや木材などの素材ごとに分類して再生資源として出荷、販売することです。当社は使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律に基づく再資源化事業者の認定を受けており、様々な家庭用電気・電子機器類のリサイクルも行っております。 他方、図-Cのとおり、当社に入荷はいたしますが、処理受託ではなく、売買契約として代金を支払って仕入れるものもあります。この分類に属するものは、主として金属類を多く含む自動販売機、ATMなどの電子機器類、厨房用大型冷蔵・冷凍設備や空調装置などが使用済みになったものなどです。 また、A及びCで入荷したものを選別、分解、破砕、圧縮などの中間処理工程を経た後、Bとして販売できないものについては、他の事業者に対して焼却や埋め立てなどの最終処分を委託する目的で出荷いたします(図-D)。ここでは委託料金が発生します。ただし、その中には、焼却や埋立処分以外に、セメント製造会社や製紙会社など向けにプラスチックや木くずなどを石炭代替燃料として出荷するものもあり、焼却や埋立処分に比較して大幅に廉価での処理が可能になりますので、これらの比率を高めることが重要であると認識しております。 即ち、AとCで入荷したものの中から、如何に多くの再生資源をBとして出荷するかが再生資源製造業者としての当社のミッションです。また、上述のとおりDへの流れの中でも石炭代替燃料としての出荷は、単純な焼却や埋立処分に比較して処理料金を大幅に低減できることから、そちらへの流れを多く作ることも利益に貢献します。 また、AからDへの商流において、当社が有している許可対象外の廃棄物や排出場所が遠方に位置する場合など、当社の中間処理施設には持ち込まずに、当社が仲介することで、当社以外の処理業者へ直接搬入する業務も行っています。この業務も顧客に対する重要なサービスの一つとなっております。 (3)金属事業 鉄・非鉄などの金属類のみを集荷して加工し、製鋼原料などの金属系再生資源として主として製鋼メーカーなどに出荷・販売します。また、使用済み自動車(ELV=End of Life Vehicle)を解体し、再生資源として出荷します。 金属事業は、当社創業以来半世紀余に亘る事業であり、当社の安定基盤となっています。 様々な産業活動から発生する鉄や非鉄の金属スクラップを発生元から仕入れて、自社工場にて選別・加工し、付加価値を高めて電炉や高炉など製鋼メーカーに出荷することで、ほぼ100%のリサイクルを達成しています。 金属事業の売上は、鉄、非鉄スクラップともに、相場変動による影響を受けます。相場変動により販売単価は変動しますが、仕入単価も同時に連動して変動しますので、仕入から販売までの加工工数を短縮することによって、利益に対する相場変動の影響を最小限に抑える事業運営を心がけております。 このことは、販売先のニーズである「製鋼原料の安定供給」を満たすことでもあり、顧客である製鋼メーカーからの多年にわたる信頼を得ることにつながり、安定基盤の所以となっております。 当社グループの事業系統図は次のとおりであります。 (フロー図)
経営方針・対処すべき課題4,766字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、「明るく積極堅実経営」を経営理念として掲げ、持続可能な開発目標(SDGs)の実現に向けて、資源循環型社会の形成を通じて豊かな住・生活環境を提供することを目的に、都市に埋蔵された資源を解体・収集し、再生のための多様なソリューションを提供する「都市鉱山開発企業」として、お客様から信頼される質の高いサービスを提供し、関係する行政、企業、地域との共生を図り、永続的な発展を目指して、株主と社員をはじめ全てのステークホルダーを大切にすることを経営方針としております。 (2)経営戦略等 リサイクルビジネスを展開していく上では、トータルソリューションの実現によるサービスの向上が経営戦略上の重要な課題であると認識しております。当社グループは、解体事業、環境事業及び金属事業が三位一体となった「ワンストップ・サービス」を提供することにより、お客様の工場や倉庫の解体及び設備や在庫の撤去・処分、並びに、有価物の買取り、廃棄物の再資源化及び適正処理に至るまでの統合的なサービスを提供しております。このように、当社グループでは解体事業を成長エンジンとして、金属事業と環境事業とのシナジーを活かしつつ、あらゆるニーズに対してきめ細かく効率的なサービスを提供することにより、売上高の増加を目指してまいります。 解体事業は専門性の高い分野として建設業の中では成長性が見込まれる事業です。従来は、建築一式工事として解体から新築までを総合建設業者(ゼネコン)が一括受注し、その下請けで解体工事業者が施工するという形態でした。しかし、2016年の建設業法改正後は解体工事のみを分離発注される機会が増加しつつあります。当社グループといたしましても、こうした社会的なニーズを追い風に、株式会社国徳工業、および2025年12月に子会社化した株式会社ミツエを含む解体事業セグメントの陣容を拡充し、事業を拡大してまいります。 (3)経営環境 少子高齢化と、DX(デジタルトランスフォーメーション)に向けた技術革新と相まって生じる社会構造の変化は、都市鉱山から排出される都市資源の排出元や内容にも変化をもたらしつつあります。 わが国の高度経済成長期の波に乗って1960年代以降に建設されたビルや倉庫、工場など膨大な量の建築物が更新・撤去の時期を迎えており、適正・適法な解体工事を実施するとともに、解体時に発生するスクラップや産業廃棄物などの都市資源を効率よく再資源化することが求められております。 また、技術革新は人々の働き方や生活様式を変容させ、効率化を重視した経済への転換を促進させています。 このように、当社グループを取り巻く経営環境は、高度経済成長期から成熟循環型社会へ移行するために不可欠である資源循環を安全かつ環境保全に配慮しながら効率的に実現しなければならないという、いわば、安心できる統合された静脈産業の磐石な基盤の形成に対する潜在的な要求であって、そのニーズは今後ますます高まってくるものと認識しております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 上述の経営方針・経営戦略及び経営環境を踏まえ、対処すべき課題を以下のように認識しております。 ① 解体事業の拡充 高度経済成長期に建設されたビルやプラントなどの建築構造物は50年以上が経過し、膨大な数の建築構造物が順次更新されることになるため、安全で環境保全にも配慮した適正な解体工事に対する社会的なニーズは、全国的に広範囲な規模で今後急速に高まってくるものと予想されます。 国土交通省では、適正・適法な解体工事が施工される施策として1971年に制定された建設業の許可に係る28業種区分を見直し「解体工事業」が新設されました。2019年には完全許可制度となり、2021年には一定の要件を満たす技術者制度が導入されました。 下請に対する発注金額が4千5百万円以上の解体工事は特定建設業許可を取得することが義務付けられており、一級国家資格を持つ監督員(監理技術者)が現場に常駐する必要がありますので、大型工事1件の元請受注に対し1名の監理技術者が必要となります。即ち会社に所属する監理技術者数が同時並行して施工できる工事数になります。従来の解体工事業界は下請体質であり、施工技術を有してはいるものの工事管理能力のある工事業者は少なく、多くの業者は「一般建設業」で営業しており、数少ない特定建設業許可業者でも一般的には一級国家資格者が多く在籍する企業は多くないのが実状であります。 このような中、当社は特定建設業許可を取得し、また当社グループにおいて2025年12月末時点で10名の一級施工管理技士が在籍しておりますが、今後も有資格者並びに施工管理体制を拡充し、大型工事の元請受注件数を増加させていくことで売上高の増加を目指してまいります。 ② 事業領域の拡充 当社グループは、ビルやプラントなどの建築物、産業機械や電子機器類等都市に埋蔵された様々な資源を解体・収集し、再生のための多様なソリューションを提供する「都市鉱山開発企業」として、お客様から信頼される質の高いサービスを提供しています。 DXに向けた技術革新が相まって生じる社会構造の変化は、都市鉱山から排出される都市資源の排出元や内容にも変化をもたらし、リサイクルに対する社会的ニーズはますます多様化することが予想されます。このような変化に対して機敏に反応し、柔軟に対応する体制を構築することが課題となります。 当社グループが現在行っている金属やプラスチック、木材などのリサイクル事業を深掘りし、リサイクル技術を高めることで、廃棄物から有用金属、プラスチックなどのリサイクル資源の回収率を高めるとともに、リサイクル過程で発生する廃棄物及び外部から受け入れた廃棄物からリサイクル資源を製造する事業を強化し、リサイクル率と再生資源の付加価値を高めてまいります。これらに加えて、ビルやプラントなど建築物を解体する解体事業においては、工事現場で発生する副産物としての鉄スクラップや木材などの有用資源のリサイクル率を高めるとともに、同時に発生する産業廃棄物を環境保全に配慮したうえで、適正・適法に処理を行うことが重要な課題です。 また、循環資源を継続的に安定して受け入れることも重要な課題であると認識しております。金属事業は、1973年創業以来50年余に亘る事業であり地域における安定的な集荷基盤を有しておりますが、変化に応じた積極的な営業展開を行うことにより、新規仕入先の開拓に努めてまいります。環境事業につきましては、ゼネコンやハウスメーカー等の建設業及び厨房用冷凍・冷蔵機器メーカーや自動販売機等の複合素材並びにMRI等の医療機器メーカーとも多年に亘る信頼関係を元にした安定的な循環資源の受け入れ態勢は整っておりますが、家電量販店やネット通販企業等大規模な排出元となる大手企業に対する積極的な営業展開を行い、新規顧客の開拓に努めてまいります。 大手リース会社やアセットマネジメント関連企業とのタイアップにより排出元の企業におけるリース資産の除却や廃棄に際して、当社グループのトータルソリューションを提供するリサイクルビジネスを展開しておりますが、今後とも物流倉庫や工場の閉鎖等に関する案件情報を共有し、循環資源の調達の幅を拡げ売上高の増加を目指してまいります。 ③ 事業地域の拡大 解体工事を全国規模で展開していく中において、工事現場で副産物として発生する有用金属や産業廃棄物のリサイクル及び適正処理が重要な課題であることは前述のとおりですが、これらの静脈産業で取り扱う金属スクラップや産業廃棄物の付加価値は、自動車や電気製品などプロダクトアウトされる動脈産業の製品に比較すると格段に低い傾向にあります。従って、広範な地域をまたがって移動させる経済合理性は望めませんので、それらを取り扱うスクラップや産業廃棄物処理業者も全国に点在しているのが実状です。 一方、当社グループの顧客となる大手企業は、事業拠点を全国に展開していることから、全国規模で施工される解体工事や、それに伴って発生する廃棄物を一括して安心できる一企業グループに委託したいという潜在的なニーズが存在します。このニーズは、広域での廃棄物処理の場合、煩雑な処理委託先管理の合理化、処理品質、コンプライアンス、価格の合理性といったものとなります。 当社グループは、全国の優良なリサイクル企業約30社とアライアンス・ネットワークを形成しており、今後当社グループが全国規模で解体事業を展開する過程で発生する副産物のリサイクル資源の販売先及び産業廃棄物の適正な処理委託先として相互の業務提携活動を積極的に推進し、上述のニーズに対応してまいります。 ④ 内部管理体制の充実と機能向上 当社グループは、企業価値の向上を図るため、コーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であると認識し、業務の適正性、財務報告の信頼性確保及び法令順守の徹底を進め、その整備を実施いたしました。 コーポレート・ガバナンスに関しては、内部監査により定期的なモニタリングの実施と内部監査室と監査役や監査法人との連携を図ることにより適切に運用しておりますが、当社グループは、経営環境や市場の変化、顧客の動向に対応するために、迅速かつ適正な意思決定及び業務執行の遂行を図るとともに、事業活動に関する監査を強化することにより、取締役会及び監査役会の機能向上を図ってまいります。 また、当社グループは、今後も一層の事業拡大を見込んでおりますので、更なる内部管理体制の強化を図ることで、より一層のコーポレート・ガバナンスの充実に努めてまいります。 ⑤ 人材の確保と育成 当社グループは、今後の事業拡大に合わせ、優秀な人材を継続的に確保し、育成することが、当社グループの施工体制や生産工程の拡充並びに安全衛生管理体制及び環境保全体制強化の観点からも、重要な経営課題であると認識しております。 この課題を克服するために、当社グループは社内教育を充実させ社員の資質向上を図り、社員一人ひとりがレベルアップするとともに、管理職及びリーダーの育成を強化し、事業拡大に伴う組織体制の整備を進めてまいります。 ⑥ 先端技術の導入 わが国では今後、少子高齢化が進行することによる深刻な人材難が予想され、その傾向は地方都市により顕著となると見込まれます。当社グループを含むリサイクル業界は都市部の郊外から地方にかけての地域に位置することが多く、特に影響が大きいことから業務の効率化が急務となっています。また同時に、より安全、快適で効率的な職場環境を整備する必要があると認識しております。そのために機器の自動化や重機の遠隔操作などの先端技術を導入するなど、研究開発を進めてまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは、「解体事業」、「環境事業」、「金属事業」の3つの事業を柱として、資源循環型社会の形成のための一翼を担うリサイクル事業を創造し、かつ、長期にわたってお客様から信頼されるサービスを提供することを基本方針とし、事業規模の拡大と収益性の向上が当面の重要な課題と認識しております。従いまして、連結売上高及び連結営業利益が重要な経営指標になると認識し、これを最も重要な指標として位置づけております。
事業等のリスク3,574字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。また、将来において発生する可能性のある全てのリスクを網羅するものではありません。 (1)法的規制のリスク 当社グループの事業活動においては、建設業法に基づく特定建設業許可、廃棄物処理法に基づく産業廃棄物収集運搬業及び産業廃棄物中間処理業の許可やその他関連する多くの許認可が必要であります。現在は当該基準に適合しておりますので、許認可が更新されない事由はありませんが、万が一、当該基準に当社グループが適合しなくなった場合には、許認可の取消となる可能性がありますので、そのような場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、コンプライアンスの重要性を強く認識し、既存法規等の規制はもとより、規制の改廃や新たな法規制が生じた場合も適切な対応が取れる体制の構築を推進してまいります。 ① 遵守すべき法令について 当社グループが事業を行う上で配慮すべき主要な法的規制に抵触することになった場合には、事業の停止命令や許認可の取消し等の行政処分を受ける可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ② 許認可の更新と取消し要件について 当社グループでは、現在主要な許認可として、解体事業における特定建設業、環境事業における産業廃棄物収集運搬業及び処分業等、金属事業における金属くず商及び古物商等であります。 (2)労働災害のリスク 当社グループでは、多くの生産設備や重機等を使用して業務を行っており、万一重大な事故・労働災害等が発生した場合、一時的な復旧費用、補償金等の負担が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるため、充実した安全管理が不可欠であると認識しております。 当社グループでは、安全衛生委員会を設置し、従業員への安全教育、危険予知活動といった啓発活動並びに点検パトロールの継続的実施を通じ、事故を防止するための安全管理を徹底しております。 (3)原材料の相場変動リスク 当社グループの金属事業では、鉄・非鉄等の金属スクラップを原材料として取扱っており、売上高及び売上原価については、相場変動の影響を受けます。販売価格は仕入価格と同時に相場に連動して変動するため、利益は相場変動による影響を受けにくい仕組みになっています。ただし、仕入から販売までの加工に日数を要するため、相場が短期間に急激に変動した場合には損益が大きく変動することとなります。 当社グループでは、独自の分析及び商社等の取引先との情報共有をもとに相場の変動を監視しており、金属スクラップの仕入、生産、出荷のタイミングを調整することで、相場の変動の影響を最小化しています。 (4)工事原価に係るリスク 当社グループの解体事業は、請負契約による案件が中心であります。解体工事の性質上、有価物の価値を正確に見積ることができず、実際の売却額と見積り額が大きく乖離した場合や当初の見積りと異なる作業工数が必要となる場合があり、案件の採算性に不確実性があります。 当社グループでは、解体工事案件の採算性等に十分留意しつつ受注活動を行い、また、工期中の案件ごとの進捗管理を徹底し、遅延を適時に認識して工法を適宜適切に変更することなどにより、採算性を向上させるための対応を行っております。 (5)人材の確保と育成に関するリスク 当社グループにおける建築物の解体工事並びに産業廃棄物等の処理及び加工に際しましては高度な技術を要しますので、それらの技術を継承し、業容を維持、拡大していくためには優秀な人材の採用・育成が重要な経営課題と認識しております。しかしながら、そうした人材の確保・育成ができなかった場合、または、優秀な人材が社外に流出した場合には、当社グループの長期的な経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 そのため、当社グループは社員に対する資格取得の際の支援や研修、有資格者の中途採用等を積極的に実施しております。 (6)環境汚染に関するリスク 当社グループは、産業廃棄物等を取扱っており、解体工事現場や中間処理過程で騒音、振動、粉塵、排水が発生するため、環境責任を負うリスクを抱えております。これらに細心の注意を払いつつ環境負荷の低減に努めておりますが、不測の事態により流出漏洩等の事態が生じた場合及び将来、環境に関する規制がより厳しくなり、環境負荷をより低減させる義務が追加された場合には、これらに係る費用や補償が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、1999年にISO14001の国際認証を取得して以降、毎年、環境目標を設定し、環境の維持・改善活動、モニタリング等を通じて環境マネジメントを実施しています。 また、当社グループが管理運営する安定型最終処分場においては、埋立処分の品質基準を守るために、一定の基準を満たした廃棄物のみを厳格な監視の下に受け入れております。また、施設の点検、水質検査等を実施し、環境への影響を定期的に監視しております。 (7)反社会的勢力との取引に関するリスク 反社会的勢力を含む犯罪集団との取引を実行してしまった場合、詐欺や違法性のある取引に巻き込まれる可能性があり、当社グループの社会的な評価が失墜することにより当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、反社会的勢力を排除するため、新規の取引に際しては、反社会的勢力との関係の有無についての確認や、反社会的勢力ではないことを各種契約書に記載し締結するなどの手続きを行っております。また、当社グループは、兵庫県企業防衛対策協議会に参加し、警察や近隣企業と連携して情報共有や実践的な対応の研修等を実施し、継続的に反社会的勢力排除の活動を推進しています。 (8)個人情報等の漏洩等に関するリスク 当社グループは、多数のお客様の個人情報をお預かりしているほか、様々な経営情報等を保有しております。これらの重要な情報が外部に漏洩した場合には、当社グループの社会的信用の失墜による売上減少や損害賠償に対応するための費用の発生等により当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社では2021年にISO27001の国際認証を取得し、情報管理に関するポリシーや事務手続等を策定し役職員等に対する教育・研修等により情報管理の重要性の周知徹底、セキュリティ対策等を行っております。 (9)自然災害等のリスク 地震等の自然災害や火災等の事故によって、当社グループの生産拠点等の設備が壊滅的な損害を被る可能性があります。この場合は当社グループの操業が中断し、生産及び出荷が遅延することにより売上高が減少し、生産拠点等の修復のために多額の費用を要することとなる可能性があります。さらに、廃棄物の処理を委託する外部業者が、自然災害による廃棄物の受入れによって、処理費用が高騰した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、約30社とのアライアンス・ネットワークを形成しており、万一災害が発生した際には、スクラップ及び廃棄物の処理を、当該ネットワークを通じて継続させることで、損害を最小限に抑える対策をとっております。 (10)感染症の世界的流行のリスク 感染症の世界的流行が起こり、感染拡大を防ぐための施策が実行された結果として経済活動が停滞すると、解体工事に着工の延期や完工の遅れが生じ、当社グループの解体事業セグメントの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、廃棄物及び再生資源の取扱量が減少すると、環境事業セグメントの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。さらに鉄スクラップ価格等の資源価格が急落した場合、一時的に適正な利幅がとれないこととなり金属事業セグメントの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、十分な自己資本と資金を確保し、また不測の事態に備え堅実な経営戦略を実行することで、安定した経営を心掛けております。
経営成績の分析 (MD&A)4,742字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国の経済は、一部に弱めの動きがみられるものの、緩やかに回復しています。雇用・所得環境は緩やかに改善し、設備投資も増加していますが、物価の高止まりが継続しています。また、中国の景気動向、および米国の今後の外交・通商政策等により、依然として先行き不透明な状況が続いています。当連結会計年度における鉄スクラップ価格は、上半期は概ね横這いで推移し、2025年10月ごろから緩やかに上昇しましたが、期中平均価格は前年を下回りました。銅スクラップ等の非鉄金属の価格は一時急落しましたが、その後は上昇基調となり、期中平均価格は前年を上回りました。 このような経済情勢の下、当社グループは、解体・環境・金属の各事業が総合的にニーズを探り出し、解体工事や設備撤去、スクラップの買取り、産業廃棄物収集運搬・中間処理を経て素材メーカー等に再生資源を提供する「ワンストップ・サービス」をさらに推進させております。 これらの結果、当連結会計年度における売上高は10,005,640千円(前期比3.6%増)、営業利益は643,117千円(同19.5%減)、経常利益は665,589千円(同19.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は598,469千円(同15.0%増)となりました。 各セグメント別の状況は以下のとおりです。 <解体事業> 解体工事については、大規模な工場や医療施設の解体案件が進捗し、増収となりました。しかしながら複数の案件において実績原価が見積原価を大きく超過し、減益となりました。また、株式会社ミツエを株式取得(当社の持株比率90.9%)により子会社化したことに伴う負ののれん発生益62,581千円を特別利益に計上しております。 これらの結果、売上高は3,461,199千円(前期比36.7%増)、営業利益は202,861千円(同43.7%減)となりました。受注残高については、工事の進行度に応じてすでに売上計上された部分を除き828,688千円となりました。 <環境事業> 産業廃棄物処理受託の取扱量は21,395トンと堅調でした。再生資源販売の取扱量は17,641トンと軟調に推移しました。設備等の撤去案件がスポット的に発生したことや、有価物を多く含む廃棄品の取り扱いがありましたが、鉄スクラップ相場が前期より低水準となったことや前期の高利益率案件の反動により再生資源販売が伸び悩んだ結果、減収、減益となりました。 これらの結果、売上高は2,025,580千円(前期比3.4%減)、営業利益は237,033千円(同15.6%減)となりました。 <金属事業> 金属スクラップ取扱量は74,484トン(うち当社工場でのスクラップの取扱量は58,642トン、残りは当社工場を介しない直送取引)となりました。鉄スクラップ相場の期中平均価格が前期を下回る水準となり減収となりましたが、非鉄金属相場の伸長や大型解体案件や設備撤去案件等から発生したスクラップに加工選別による付加価値をつけての販売が寄与し、増益となりました。 これらの結果、売上高は4,518,860千円(前期比10.1%減)、営業利益は203,222千円(同28.8%増)となりました。 当連結会計年度末における財政状態は、以下のとおりです。 (資産) 当連結会計年度末における総資産は8,105,242千円となり、前連結会計年度末に比べて1,768,140千円増加しました。流動資産は、受取手形、売掛金及び契約資産の増加等により、前連結会計年度末に比べて86,691千円増加の3,647,206千円となりました。固定資産は、土地の増加等により、前連結会計年度末に比べて1,681,448千円増加の4,458,035千円となりました。 (負債) 当連結会計年度末における負債は2,957,663千円となり、前連結会計年度末に比べて1,154,753千円増加しました。流動負債は、未払法人税等が減少したこと等により、前連結会計年度末に比べて30,041千円減少の1,358,659千円となりました。固定負債は、長期借入金の増加等により、前連結会計年度末に比べて1,184,794千円増加の1,599,003千円となりました。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産は、利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べて613,386千円増加し、5,147,578千円となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ653,463千円減少し1,529,575千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果、得られた資金は71,726千円となりました。これは主に、資金の増加として、税金等調整前当期純利益795,817千円、減価償却費343,936千円等があった一方、資金の減少として、売上債権の増加額614,686千円、法人税等の支払額342,424千円等があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果、支出した資金は1,443,388千円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,436,992千円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果、得られた資金は718,198千円となりました。これは、長期借入金の借入による収入900,000千円等によるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称     当連結会計年度 (自 2025年1月1日  至 2025年12月31日)   前年同期比(%) 環境事業(千円)   1,469,510   101.4 金属事業(千円)   2,895,060   82.2 合計   4,364,571   87.8 (注)1.金額は製造原価によっております。 2.解体事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載しておりません。 b.受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称     当連結会計年度 (自 2025年1月1日  至 2025年12月31日)   前年同期比(%) 解体事業 受注高(千円)   2,624,052   77.1 受注残高(千円)   828,688   49.7 (注)環境事業及び金属事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載しておりません。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称     当連結会計年度 (自 2025年1月1日  至 2025年12月31日)   前年同期比(%) 解体事業(千円)   3,461,199   136.7 環境事業(千円)   2,025,580   96.6 金属事業(千円)   4,518,860   89.9 合計   10,005,640   103.6 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。 2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりです。 相手先   前連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)   当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) 株式会社ナベショー   2,161,562   22.38   -   - (注)株式会社ナベショーは、当連結会計年度においては、相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであ ります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、必要な見積りを行っており、それらは資産・負債及び収益・費用の計上金額に影響を与えております。これらの見積りについては、過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 ②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき継続的に見積りを行っております。 工事請負契約について、期間がごく短い工事を除き、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき、一定の期間にわたり収益を認識しています。当該収益の認識にあたり適切に見積りを行っていますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 なお、詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。 ③経営成績の分析 イ.当連結会計年度の経営成績の分析 当連結会計年度の経営成績の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。 ロ.経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 ①重要な会計方針及び見積り」をご参照ください。 ハ.資本の財源及び資金の流動性についての分析 (キャッシュ・フロー) 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 (資金需要) 運転資金、設備投資、借入金の返済及び利息の支払い並びに配当金の支払い等に資金を充当しており、必要とする資金は、営業活動によるキャッシュ・フローにより調達しております。 当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入により、成長を維持するために将来必要な資金を調達することが可能と考えております。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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