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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

日本フイルコン

NIPPON FILCON CO.,LTD.5942 · Standard · 金属製品

紙・パルプ抄造用網で世界有数のシェアを持つ産業用機能フィルターの専門メーカー。抄紙機の心臓部にあたる網を軸に、特殊網や電子部材まで手がける。

概要

日本フイルコンは、1916年に東京金網株式会社として創業した産業用機能フィルター・コンベアメーカーである。1972年に現在の商号に変更。紙・パルプ抄造用網を中核とし、工業用特殊網、電子部材・フォトマスク、環境・水処理装置、不動産賃貸を手がける。東京都稲城市に本社を置き、従業員数は1,273名。東京証券取引所スタンダード市場に上場(コード5942)。2025年11月期の連結売上高は278億円、営業利益7億円。

四事業で構成される収益構造

当社グループは、産業用機能フィルター・コンベア事業、電子部材・フォトマスク事業、環境・水処理関連事業、不動産賃貸事業の四つを報告セグメントとする。2025年11月期のセグメント別売上高は、産業用機能フィルター・コンベア事業が200億30百万円(全体の72%)、電子部材・フォトマスク事業が45億56百万円(16%)、環境・水処理関連事業が22億23百万円(8%)、不動産賃貸事業が10億31百万円(4%)である。営業利益は、産業用機能フィルター・コンベア事業が7億86百万円、電子部材・フォトマスク事業が3億68百万円、環境・水処理関連事業が0億64百万円(前期は損失)、不動産賃貸事業が7億79百万円。全社費用を控除した連結営業利益は6億68百万円であった。不動産賃貸事業は安定した収益源となっている。

子会社19社によるグローバル生産・販売網

グループは当社と子会社19社、関連会社2社で構成される。産業用機能フィルター・コンベア事業では、タイのFILCON FABRICS & TECHNOLOGY CO., LTD.が低コスト生産拠点として機能し、北米はFilcon America, Inc.、欧州は新設のFILCON Germany GmbHが販売を担当。工業用特殊網では、関西金網㈱、ダイアエンタプライズ㈱、NK工業㈱、タイのSiam Wire Netting Co., Ltd.、中国の関西金属網科技(昆山)有限公司が製造し、シンガポールのInternational Mesh Products Pte.Ltd.やオーストラリアのTMA CORPORATION PTY LTDが販売を担う。電子部材・フォトマスク事業では台湾の徳輝科技股份有限公司が製造、エスデイアイ・エレクトロニクス・ジャパン㈱が輸入販売を行う。環境・水処理関連事業は㈱アクアプロダクトが担当。2025年11月には欧州市場再編のためFILCON EUROPE SARLを解散し、ドイツに新会社を設立した。

国内生産拠点の変遷と集約

創業以来、国内では複数の工場を建設・統合してきた。1916年の創業後、淀橋、世田谷、大阪に工場を設置。1960年にこれらを移設統合し東京工場を竣工。1964年には大阪工場と京都工場を移設し、長岡京市に京都工場を建設。1966年に北海道工場を竣工。1975年には生産部門を東京、狭山、静岡、京都の四工場に集約。1983年に東京、狭山、静岡の三工場に集約。1997年には狭山工場を静岡工場および東京工場に移転統合した。現在の主要生産拠点は東京工場(稲城市)、静岡工場、京都工場(長岡京市)である。また、低コスト化のため静岡工場からタイ子会社への生産移管を進めている。

長期的な収益変動と資本政策

売上高は2012年11月期の216億円から2017年11月期の284億円まで増加したが、2019年11月期に247億円に減少。その後回復し2024年11月期に286億円を記録したが、2025年11月期は278億円と減少。営業利益は2017年11月期に23億円のピークを迎えた後、2019年11月期に損失4億円を計上。2024年11月期に9億円まで回復したが、2025年11月期は7億円に減少。当期純利益も2025年11月期に減損損失1,579百万円や特別退職金により7億26百万円の損失となった。純資産は225億円、負債合計204億円。中期経営計画では2028年度にROE6.0%、配当性向30%以上を目標としている。

業界の中での役割は紙・パルプ・工業用の機能フィルター製造の専業メーカー。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
278億円
営業利益
7億円
営業利益率
2.5%
純利益
-7億円
2025/11 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2025/11
事業売上構成比利益利益率
産業用機能 フィルター・コンベア事業200億円71.9%8億円4.0%
電子部材・フォト マスク事業46億円16.5%4億円8.7%
環境・水処理関連事業22億円7.9%1億円4.5%
不動産賃貸事業10億円3.6%8億円80.0%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01紙・パルプ主力

紙・パルプ抄造用の網(ワイヤーメッシュ)を製造・販売。抄紙機の湿紙を形成する工程で使用され、紙の品質や生産効率を左右する。当社はこの分野で世界をリードする存在。

主な製品・サービス1
紙・パルプ抄造用網世界シェア上位
抄紙機のワイヤーパートに装着され、パルプ繊維を網の上で濾して紙のシートを形成する消耗品。長網、ツインワイヤー、円網など抄紙機の種類に応じた多様な織り方や材質の網を供給。

02工業用特殊網準主力

各種工業用の特殊網(金網)を製造・販売。鉱業、化学、食品、環境など幅広い産業で、濾過や選別、運搬などの用途に使用される。

主な製品・サービス1
各種工業用特殊網
金属や合成繊維で織られた網で、濾過、選別、コンベア用、防虫網など多様な産業用途に合わせて製造される。耐久性や精密さが求められる。

03電子部材・フォトマスク準主力

フォトエッチング等で使用する電子部材とフォトマスクを製造・販売。フォトマスクは半導体・電子部品製造のリソグラフィ工程で使用され、微細なパターンを転写するための原版。

主な製品・サービス2
フォトマスク
半導体や液晶パネルなどの回路パターンを基板に焼き付けるために使用される原版。石英ガラス上にクロムなどの遮光膜でパターンを形成する。
フォトエッチング用電子部材
金属板を薬液で腐食させて精密な部品を成形する際に使用される材料や部品。

04環境・水処理その他

プール本体と水処理装置、およびその他環境関連製品の設計・販売。子会社アクアプロダクトが担う。

主な製品・サービス2
プール本体
家庭用・業務用のプール躯体。FRP製などで耐久性・メンテナンス性を重視。
水処理装置
プール水のろ過・循環・殺菌などを行う装置。

05不動産賃貸その他

当社が保有する不動産の賃貸を行う。

06その他その他

子会社フイルコンサービスがワイン輸入販売等を行う。

製品と技術

紙・パルプ抄造用網(ペーパーメーキングワイヤー)

当社の創業以来の主力製品が、紙を抄く工程で使用される抄造用網である。これは、パルプ繊維を均一に漉き上げ、紙の品質や生産効率を左右する重要な部品。当社は得意先ごとの抄造条件に合わせた豊富な製品群と、長年のノウハウを持つ。製紙製品分野の売上高は2025年11月期で約200億円(産業用機能フィルター・コンベア事業全体の売上)。国内ではペーパーレス化により市場縮小が続くが、板紙や衛生紙など需要の堅調な海外市場向けに拡販を進めている。また、駆動負荷低減や断紙減少など顧客ニーズに対応した戦略品種を揃える。

産業用コンベヤーベルト・フィルター用特殊金網

「ふるい分け」「ろ過」「搬送」の三機能を担う工業用金網は、食品、化学、鉱業、電子部材など幅広い産業で使用される。当社グループは、関西金網、ダイアエンタプライズ、NK工業、タイのSiam Wire Netting、中国の関西金属網科技など複数の子会社で製造し、世界各地の販売ネットワークを通じて供給する。需要は堅調であり、食品用コンベヤーベルトは設備更新を含め安定している。一方、不織布製造向けフィルター需要は伸び悩むが、電子部材市場等でのシェア拡大を目指す。多様な顧客要求に応える製品・サービスが強みである。

半導体・ディスプレイ向けフォトマスクとエッチング加工品

電子部材・フォトマスク事業では、フォトマスクとエッチング加工製品を手がける。フォトマスクは半導体、ディスプレイ、プリント基板、MEMSなどの製造に使われるパターニングの原版である。当社は台湾の徳輝科技股份有限公司で製造し、通信デバイス向けなどが好調。エッチング加工製品は金属材料や複合フィルム材料を精密に加工した部品で、新規量産案件の獲得を進める。2025年11月期の同事業売上高は45億56百万円、営業利益3億68百万円。AI関連需要は旺盛だが、車載・産業機械向けは軟調である。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

金属製品のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 世界シェア上位紙・パルプ抄造用網世界有数のシェア紙・パルプ

有価証券報告書(2026/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

抄紙ワイヤー専業、内需依存で安定

日本フイルコンは抄紙ワイヤー専業メーカーで、国内市場では高いシェアを持つ。同業の日本調理機や稲葉製作所は金属加工全般に事業を広げるが、当社は抄紙ワイヤーに特化することでニッチ市場で強みを発揮する。売上高は約280億円で安定的だが、営業利益率は3%前後と低く、競争激化や需要変動の影響を受けやすい。海外比率は低く、内需依存度が高いことがリスクとなる。

強み

  • 抄紙ワイヤーに特化し、国内トップシェアを確保。専門性で他社との差別化を図る。
  • 売上高は約280億円で横ばい傾向。需要が安定しており、大きな変動リスクが少ない。
  • 長年の実績により、顧客からの信頼が厚く、リピート受注が見込める。
  • 国内の製紙業界と強固な関係を築き、安定的な受注基盤を持つ。

課題

  • 営業利益率が3%前後と低く、コスト上昇時に利益が圧迫されやすい。
  • 海外売上高比率が低く、グローバルな成長機会を捉えきれていない。
  • 製紙業界全体の需要が減少傾向にあり、市場の縮小リスクがある。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

金属製品の時価総額近傍。太字が日本フイルコン

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
15932三協立山206億円
25941中西製作所174億円7.7倍
35965フジマック171億円3.8倍
45983イワブチ149億円15.3倍
53447信和143億円8.0倍
65942日本フイルコン142億円
72962テクニスコ135億円2408.2倍
85958三洋工業135億円9.5倍
93441山王135億円9.8倍
105921川岸工業131億円10.6倍
113435サンコーテクノ131億円7.4倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 38件

三家の金網メーカーが統合した1916~1936年

1916年4月に東京金網株式会社が創業。続いて1917年7月に日本金網株式会社、1918年9月に東洋金網製造株式会社が設立された。1929年7月に日本金網と東洋金網製造が合併。1936年3月、日本金網と東京金網がそれぞれ解散し、新たに日東金網株式会社(後に日本金網株式会社に商号変更)が設立された。このとき工場を淀橋、世田谷、大阪に置いた。これにより、東京・日本・東洋の三社が一つの企業に統合され、金網製造の基盤が形成された。これが現在の企業グループの源流である。

戦後復興と上場への道(1948~1961年)

1948年1月、日本製釘株式会社(後の日本特殊金属工業株式会社)が設立。1953年6月に静岡工場が竣工。1956年11月には東京店頭売買承認銘柄として株式を公開した。1957年12月には京都金網興業株式会社を合併。1960年7月、淀橋・世田谷工場を移設統合し東京工場を竣工。1961年7月に株式会社狭山製作所設立。同年10月、東京証券取引所市場第二部に株式上場を果たすと同時に、日本特殊金属工業株式会社武蔵工場を竣工。この時期、生産能力を拡大し、公的市場からの資金調達が可能になった。

合併による事業統合と商号変更(1964~1972年)

1964年6月、大阪工場および京都工場(京都市)を移設し、京都工場(長岡京市)を竣工。1966年10月には北海道工場を竣工。1972年12月、日本特殊金属工業株式会社と株式会社狭山製作所を吸収合併し、商号を日本フイルコン株式会社に変更。この合併により、金網製造に加え金属加工の技術が統合され、事業の多角化が進んだ。また、同時にミクロ製品事業部門を新設し、電子精密部品分野へ進出する準備を整えた。

電子精密部品分野への本格参入(1973~1983年)

1973年10月、ミクロ製品事業部門を新設し、電子精密部品分野の生産販売に着手。これにより、従来の金網製造から電子部材へ事業領域を拡大した。1975年5月、生産部門を東京、狭山、静岡、京都の四工場に集約。1983年6月にはさらに東京、狭山、静岡の三工場に集約し、効率化を図った。1980年代にはフォトエッチング技術を応用した製品が登場し、後の電子部材・フォトマスク事業の基盤が固まった。

海外販売網の構築と現地法人化(1989~2005年)

1989年6月、アメリカ駐在事務所を新設。1991年6月にこれを現地法人化し、Filcon America, Inc.を設立。1994年11月、本社を東京事業所に移転。1996年11月にはフイルコンサービス株式会社を設立。1997年6月、台湾の順徳工業股份有限公司との合弁で徳輝科技股份有限公司を設立し、電子部材分野の海外生産を開始。1997年9月、狭山工場を統合。1999年7月、エスデイアイ・エレクトロニクス・ジャパン株式会社設立。2001年5月、東京証券取引所市場第一部に指定替え。2003年3月、関西金網株式会社を完全子会社化。2004年5月、中国に関西金属網科技(昆山)有限公司設立。2005年3月、上海事務所新設。同年10月、タイにFILCON FABRICS & TECHNOLOGY CO., LTD.設立。

M&Aによるグループ拡大と市場再編(2011~2025年)

2011年10月、株式会社OTTOプロダクト(現アクアプロダクト)を完全子会社化し、環境・水処理関連事業を拡大。2021年3月、フジカ濾水機株式会社を完全子会社化。2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しによりスタンダード市場に移行。同年6月、斉藤特殊金網株式会社を完全子会社化。2024年2月、監査等委員会設置会社に移行し、ガバナンス体制を強化。2025年9月、欧州販売会社としてFILCON Germany GmbHを設立。同年11月、FILCON EUROPE SARLを解散し、欧州事業をドイツに集約。この期間、M&Aにより事業ポートフォリオを拡充するとともに、不採算事業の整理も進めた。

年表38件を開く

1910年代

  • 1916年4月創業東京金網株式会社設立(創業)
  • 1917年7月創業日本金網株式会社設立
  • 1918年9月創業東洋金網製造株式会社設立

1920年代

  • 1929年7月M&A日本金網株式会社と東洋金網製造株式会社が合併

1930年代

  • 1936年3月創業日本金網株式会社と東京金網株式会社がそれぞれ解散し、日東金網株式会社(後に日本金網株式会社に商号変更)として設立、工場を淀橋、世田谷、大阪におく

1940年代

  • 1948年1月創業日本製釘株式会社設立(後の日本特殊金属工業株式会社)

1950年代

  • 1953年6月静岡工場竣工
  • 1956年11月東京店頭売買承認銘柄として株式を公開
  • 1957年12月M&A京都金網興業株式会社を合併

1960年代

  • 1960年7月M&A淀橋、世田谷工場を移設統合し東京工場を竣工
  • 1961年7月創業株式会社狭山製作所設立
  • 1961年10月上場東京証券取引所市場第二部に株式上場、日本特殊金属工業株式会社武蔵工場を竣工
  • 1964年6月大阪工場および京都工場(京都市)を移設、京都工場(長岡京市)を竣工
  • 1966年10月北海道工場を竣工

1970年代

  • 1972年12月M&A日本特殊金属工業株式会社、株式会社狭山製作所を吸収合併し、商号を日本フイルコン株式会社に変更
  • 1973年10月ミクロ製品事業部門を新設し、電子精密部品分野の生産販売に着手
  • 1975年5月生産部門を東京、狭山、静岡、京都の四工場に集約

1980年代

  • 1983年6月生産部門を東京、狭山、静岡の三工場に集約
  • 1989年6月アメリカ駐在事務所新設

1990年代

  • 1991年6月アメリカ駐在事務所を現地法人化(商号 Filcon America, Inc.)
  • 1994年11月本社を東京事業所に移転
  • 1996年11月創業フイルコンサービス株式会社設立
  • 1997年6月順徳工業股份有限公司との合弁による徳輝科技股份有限公司を設立
  • 1997年9月M&A狭山工場を静岡工場および東京工場に移転統合
  • 1999年7月創業エスデイアイ・エレクトロニクス・ジャパン株式会社設立

2000年代

  • 2001年5月東京証券取引所市場第一部に指定替え
  • 2003年3月M&A関西金網株式会社を全株式取得により完全子会社化
  • 2004年5月創業関西金属網科技(昆山)有限公司設立
  • 2005年3月上海事務所新設
  • 2005年10月創業FILCON FABRICS & TECHNOLOGY CO., LTD.設立
  • 2008年7月創業FILCON EUROPE SARL設立

2010年代

  • 2011年10月M&A株式会社OTTOプロダクト(現 株式会社アクアプロダクト)を全株式取得により完全子会社化

2020年代

  • 2021年3月M&Aフジカ濾水機株式会社を全株式取得により完全子会社化
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分見直しにより、スタンダード市場に移行
  • 2022年6月M&A斉藤特殊金網株式会社を全株式取得により完全子会社化
  • 2024年2月監査等委員会設置会社に移行
  • 2025年9月創業FILCON Germany GmbH設立
  • 2025年11月FILCON EUROPE SARLを解散

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/11期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち4項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • グループ売上高2028年度まで28,869百万円
  • グループ営業利益2028年度まで1,500百万円
  • ROE2028年度まで6.0%
  • 配当性向2028年度まで30%以上かつDOE2.4%以上

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    収益力の回復

    売上高の規模拡大ではなく、稼ぐ力の向上に注力する。現在の事業運営状況を抜本から見直し、失敗を恐れずに策を実行する。生産性向上(原価低減・工数削減・在庫削減・納期短縮)のため、仕様数削減、省人化設備導入、歩留まり改善に取り組む。

  2. 02

    人的資本の開発

    人を活かす経営に向け、与えられた仕事をこなすだけでなく、自ら考えて動ける人材を育成し、チャレンジできる機会を提供する。

  3. 03

    グループガバナンスの強化

    会議体の運営見直しや任意の指名・報酬委員会の設置によりガバナンスを強化。子会社管理についても収益力向上と内部統制の両面から最適な体制を再検討する。

  4. 04

    製紙・コンベヤ分野の戦略転換

    製紙製品分野では海外販売で利益を稼ぐ体制に転換し、高収益エリアに注力。欧州では需要の大きいドイツに販売子会社を新設。国内では駆動負荷低減等のニーズに対応した戦略品種でシェア拡大。生産をタイ子会社に移管しコスト低減を進める。産業用コンベヤーベルトでは国内の販売網を活かし、海外子会社製品を活用してアジア地域で拡販する。

  5. 05

    電子部材・フォトマスク事業の強化

    エッチング加工分野では試作から量産までの一貫体制を活かし、需要獲得に邁進。フォトマスク分野では高周波デバイス・センサー向け需要を捉え、光学設計体制を構築して拡販する。設備老朽化に対応しフォトマスク主要設備を順次更新する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で1,273人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は560万円で、9期前と比べて8.4%平均年齢は44.6歳、平均勤続年数は20.3年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年11月1,192
2017年11月1,246
2018年11月1,251
2019年11月61143.520.21,260
2020年11月58343.720.31,282
2021年11月59844.120.61,280
2022年11月59044.220.81,299
2023年11月60344.420.91,281
2024年11月56844.020.11,31269
2025年11月56044.620.31,27355

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年11月期・提出会社(単体)
女性管理職比率9.5%
縦線は目安の30%
男性育休取得率111.1%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)74.2%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社13(国内 8 / 海外 5、うち連結子会社 12) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
本社 — タイ王国 プラチンブリ県3,825百万円
産業用機能 フィルター・コンベア事業
賃貸事業用設備 若狭北ビル他 — 埼玉県所沢市他2,847百万円
不動産賃貸事業
静岡事業所 — 静岡県富士市2,105百万円
産業用機能 フィルター・コンベア事業
坂東工場 — 茨城県 坂東市820百万円
産業用機能 フィルター・コンベア事業
本社 東京事業所 — 東京都稲城市780百万円
産業用機能 フィルター・コンベア事業 電子部材・フォトマスク事業
尼崎工場 — 兵庫県 尼崎市540百万円
産業用機能 フィルター・コンベア事業
大阪工場 — 兵庫県 川西市524百万円
産業用機能 フィルター・コンベア事業
本社 — 中華人民共和国 江蘇省489百万円
産業用機能 フィルター・コンベア事業
本社他 — オーストラリア連邦 西オーストラリア州 他479百万円
産業用機能 フィルター・コンベア事業
本社 — 大阪府 大阪市 浪速区395百万円
産業用機能 フィルター・コンベア事業
ほか3件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    関西金網株式会社(注)2、(注)5
    大阪府大阪市浪速区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Siam Wire Netting Co.,Ltd. (注)2
    タイ王国 ランプーン県 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TMA CORPORATION PTY LTD (注)2
    オーストラリア連邦 西オーストラリア州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ターミメッシュジャパン株式会社(注)3
    大阪府大阪市浪速区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    その他5社(注)4
    ― · 連結子会社
  • 国内
    関西金属網科技(昆山)有限公司
    中華人民共和国 江蘇省 · 連結子会社
    議決権68.0%
  • 海外
    FILCON FABRICS & TECHNOLOGY CO.,LTD.(注)2
    タイ王国 プラチンブリ県 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    Filcon America,Inc.
    アメリカ合衆国 オレゴン州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    斉藤特殊金網株式会社
    東京都稲城市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    FILCON Germany GmbH
    ドイツ連邦共和国 デュッセルドルフ市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    エスデイアイ・エレクトロニクス・ジャパン株式会社
    東京都稲城市 · 連結子会社
    議決権85.0%
  • 国内
    株式会社アクアプロダクト
    東京都稲城市 · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社1社を開く
  • 徳輝科技股份有限公司台湾省南投市45%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年11月期の売上高は278億円営業利益7億円前期と比べると減収減益で、売上が-2.8%、利益が-22.2%。

売上高
-2.8%
278億円
営業利益
-22.2%
7億円
純利益
-216.7%
-7億円
営業利益率
2.5%
前期比 -0.6%pt

会社が出している今期の予想2026年11月期

項目会社予想前期実績
売上高285億円278億円
営業利益14億円7億円
純利益8億円-7億円
1株あたり配当¥28¥28

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は144億円、営業利益は8億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+7.5%、営業利益は+166.7%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q6111.62
2023年2Q7322.78
2023年3Q7422.73
2023年4Q720
2024年1Q6911.41
2024年2Q7222.84
2024年4Q14564.11
2025年2Q13432.23
2025年4Q14442.8−10
2026年2Q14485.65

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2012年11月期からの14期で、売上は216億円から278億円へ1.3倍に増えた。直近期の営業利益率は2.5%。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2012年11月2161−14
2013年11月2301311
2014年11月2421512
2015年11月2541615
2016年11月2731917
2017年11月2842023
2018年11月271179
2019年11月2477−4
2020年11月2176−1
フジカ濾水機株式会社を全株式取得により完全子会社化
2021年11月2481611
斉藤特殊金網株式会社を全株式取得により完全子会社化
2022年11月2601711
2023年11月2801013
2024年11月2869113.16
FILCON Germany GmbH設立
2025年11月278792.5−7

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年11月期

売上高278億円のうち、営業利益として残るのは7億円2.5%。営業外の損益と税金を反映した純利益は-7億円、売上の-2.5%にあたる。営業利益率は業種中央値5.3%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金65.8%183億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金32.0%89億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益2.5%7億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
34.2%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比2.7pt
2.5%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比6.7pt
-2.5%
税金まで払って最後に残る割合
ROA
-1.6%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
1.3%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2025年11月期は営業CFが30億円、投資CFが−24億円で、差し引きのフリーCFは6億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は51億円で、売上の2.2ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2012年11月14−15−3−126
2013年11月10−125−230
2014年11月21−11−201021
2015年11月18−197−129
2016年11月35−15−52041
2017年11月26−26−4040
2018年11月24−22−3239
2019年11月13−247−1135
2020年11月30−13−131739
2021年11月21−170444
2022年11月8−114−347
2023年11月18−5−161344
2024年11月20−10−61048
2025年11月30−24−3651

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2025年11月期の総資産は430億円。このうち返さなくてよい自己資本が226億円で、自己資本比率は51.6%(業種中央値59.8%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2012年11月29111018137.3
2013年11月32113618541.8
2014年11月31915116846.6
2015年11月35217018247.5
2016年11月36117218946.9
2017年11月40021318752.6
2018年11月39221617654.4
2019年11月37820317553.0
2020年11月37019717352.4
2021年11月41121919252.5
2022年11月43522720851.3
2023年11月42823219653.1
2024年11月43223320052.8
2025年11月43022620451.6

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年11月期の内訳
現金及び預金
52億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
152億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
37億円
在庫として抱えている分
負債合計
204億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
69
/ 100
安定性自己資本比率34 / 40
収益力営業利益率5 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

金属製品 87社との比較

同じ金属製品の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り87社中17位あたり、逆に低いのは売上成長率87社中73位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
/中央値 5.9%
P25 2.5%P75 8.9%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
2.5%/中央値 5.3%
P25 2.5%P75 8.1%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
51.6%/中央値 59.8%
P25 47.8%P75 70.0%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-2.8%/中央値 1.9%
P25 -1.7%P75 3.9%
配当利回り上位株価に対して1年で受け取る配当の割合
4.4%/中央値 3.0%
P25 2.2%P75 4.0%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥642で、1年前と比べて+27.1%過去52週の値幅のなかでは64%の位置にある。

¥642-1.4%1ヶ月-1.2%1年+27.1%時価総額142億円
過去52週の値幅
安値¥513高値¥715

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (会社予想)15.5倍
PBR0.54倍
配当利回り4.36%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は6月末の599円から上昇し、7月1日には715円まで急騰(前日比+16%)。その後は調整し、8月7日には649円。25日移動平均線(651円)をほぼ横ばいで、75日線(611円)を上回る。52週高値715円からは約9%低いが、52週安値508円からは約28%高い。出来高は7月1日~3日に急増したが、その後は減少傾向。RSIは55.88と中立。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 65/100)

PBRが0.5453倍と業界平均の1.14倍を大きく下回り、配当利回りは4.31%と平均の3.71%を上回る。ただし、PERが実績ベースで算出できず、予想PERが15.7倍と業界平均の18.09倍を下回るが、ROEは2.7%と低く、最終損益も2025/11期に赤字転落。配当性向は117.3%と利益を超える配当で、持続性に懸念。割安指標はあるが、収益悪化と配当の持続性リスクを考慮し、割安度は中程度と評価。

指標この会社業種平均
PER (予想)15.5倍
PBR0.54倍1.13倍
ROE2.7%6.3%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

売上高は横ばい圏で推移する一方、2025/11期は純損失に転落し、収益性の悪化が焦点。従来の主力市場である紙パルプ需要は構造的に減少しており、減収と価格競争が続く。強気派は、環境関連や半導体向けなど新規分野の成長と、リストラ効果による利益回復を期待する。弱気派は、需要減が構造的なものであり、コスト削減だけではカバーしきれないとみる。ROEは2.7%と低く、資本効率の改善も課題。配当利回りは4%を超え、株主還元は手厚いが、業績連動で減配リスクも。

プラスに働く材料7
  • 新規分野の成長性

    環境・半導体向け製品が拡大し、売上構成が多様化しつつある。

  • リストラ効果

    コスト削減により、収益性の改善が見込まれる。

  • 高配当利回り

    配当利回り4.31%と利回りが高く、下支えになる。

  • 来期予想PER15.7倍、黒字転換期待決算発表後影響

    今期は純損失7億円だが、来期は黒字化の見通しで予想PER15.7倍と収益回復が織り込まれている。

  • PBR0.55倍と純資産から4割以上安い継続影響

    PBR0.5453倍と、資産価値に対して株価が半分程度であり、下値が限定的。

  • 営業利益7億円の黒字は維持されている通年影響

    売上高278億円、営業利益7億円と本業は黒字を確保し、財務の信用力が保たれる。

  • 株価が1年で33%上昇し上昇トレンド継続影響

    過去1年で33.01%上昇、業績悪化を織り込みつつ相対的に強い。

マイナスに働く材料7
  • 市場縮小への懸念

    紙パルプ需要の減退で市場が構造的に縮小している。

  • 収益悪化の継続

    2025/11期は純損失となり、回復のめどが立たない。

  • 減配リスク

    業績悪化で配当の持続性が不安視される。

  • 純損益が6億円黒字から7億円赤字に転落決算発表後影響

    当期純利益は前年6億円から当期純損失7億円へ13億円悪化し、赤字転落が嫌気される。

  • 売上高と営業利益の減少が鮮明通年影響

    売上高は286→278億円、営業利益は9→7億円に減少し、本業も縮小傾向。

  • 純損失で配当4.31%の原資が不足次回株主総会影響

    配当利回り4.31%に対し当期純損失7億円、配当の持続性に疑問符が付く。

  • 外国法人所有比率1.33%と需給が細い継続影響

    外国人持ち分1.33%と低く、大口売りが出た際の受け皿が乏しい。

次の決算で確かめる点
売上高の構成比
環境・半導体など新規分野の比率が上がっているか確認する。
営業利益率
コスト削減の効果と採算性の改善度合いを測る。
配当性向
減配リスクを評価するため、利益に対する配当の割合を見る。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり28で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは4.36%。

年間配当
¥28
1株あたり
配当利回り
4.36%
いまの株価に対して
配当性向
117.3%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2016年11月1632.4
2017年11月1918.821.2
2018年11月12−36.842.2
2019年11月120.0
2020年11月120.0
2021年11月1633.350.2
2022年11月160.037.3
2023年11月2768.859.7
2024年11月283.7117.3
2025年11月280.0

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥28

株主

有価証券報告書より

2025年11月期末の株主数は延べ21,167人。区分でいちばん多いのは個人・その他67.2%。グループ会社や銀行などの安定株主が30.8%を占め、残る69.2%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年11月%2021年11月%2022年11月%2023年11月%2024年11月%2025年11月%
個人・その他43.745.352.557.862.467.2
事業法人33.132.631.930.629.628.9
自己株式2.42.15.07.99.912.0
金融機関20.918.113.910.05.81.8
外国法人1.41.30.81.01.41.3
証券会社0.92.60.80.50.80.7
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01王子ホールディングス株式会社12.18
02大王製紙株式会社8.19
03日本フイルコングループ従業員持株会6.67
04日本製紙株式会社4.99
05日本フエルト株式会社1.35
06竹田昌弘1.14
07明治安田生命保険相互会社0.90
08名倉宏之0.62
09齋藤芳治0.48
10東京海上日動火災保険株式会社0.48

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近1
  • 2026-07-08
    王子ホールディングス株式会社
    新規の大量保有報告
    10.96%
    -1.22pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+41%、1株純資産は14期で+133%。直近期のROEは2.7%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2012年11月−63491
2013年11月516069.48.818.4
2014年11月546838.49.422.2
2015年11月707639.77.521.4
2016年11月767679.97.632.4
2017年11月10296311.97.321.2
2018年11月429704.314.142.2
2019年11月−21929
2020年11月−4912
2021年11月511,0045.310.250.2
2022年11月511,0624.99.137.3
2023年11月631,1405.67.559.7
2024年11月321,1582.716.0117.3
2025年11月−371,143

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

10名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は10名。2025/11期の役員報酬は総額264百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約8倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
名倉宏之代表取締役社長 社長執行役員671,371
齋藤芳治専務取締役 専務執行役員管理・経営企画管掌641,072
佐野明宣常務取締役 常務執行役員製紙・機能ファブリック事業管掌60614
野村国大常務取締役 常務執行役員総合研究開発室・ファインエレクトロニクス事業管掌兼イノベーション成長戦略担当60556
久慈健仁取締役 上席執行役員ファインエレクトロニクス事業担当兼ファインエレクトロニクスカンパニー長61356
阿部稔取締役67
伊能優子取締役58
青木豊取締役 監査等委員(常勤)63268
佐々木章浩取締役 監査等委員62
木村尚子取締役 監査等委員65

役員報酬の内訳2025/11

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)5173162521443
社外取締役429297
取締役(社内)1212121

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/11期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容965字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社の企業集団は、当社、子会社19社および関連会社2社で構成されております。主要な事業活動は、産業用機能フィルター・コンベア事業(紙・パルプ抄造用網、各種工業用特殊網)、電子部材・フォトマスク事業であります。 2025年11月30日現在の当社グループの事業に係る位置づけは次の通りであります。 なお、FILCON EUROPE SARLは2025年11月22日付で解散し、新たに欧州地区の販売会社としてFILCON Germany GmbHを設立しております。 (産業用機能フィルター・ コンベア事業)   紙・パルプ抄造用網の製造・販売は、主として当社、FILCON FABRICS & TECHNOLOGY CO.,LTD.(タイ王国)、斉藤特殊金網㈱が行っておりますが、北米地区の販売については、Filcon America,Inc.が行っております。また、欧州地区の販売については、FILCON Germany GmbHが行っております。また、各種工業用特殊網の製造は、当社、関西金網㈱、ダイアエンタプライズ㈱、NK工業㈱、Siam Wire Netting Co.,Ltd.、関西金属網科技(昆山)有限公司が行っており、販売は主として当社、関西金網㈱、ターミメッシュジャパン㈱が行っておりますが、海外については、International Mesh Products Pte.Ltd.(シンガポール)、TMA CORPORATION PTY LTD(オーストラリア)、関西金属網科技(昆山)有限公司(中国)等が行っております。 (電子部材・ フォトマスク事業)   フォトエッチング等電子部材・フォトマスク事業での製造・販売は、当社および徳輝科技股份有限公司が行っております。また、エスデイアイ・エレクトロニクス・ジャパン㈱は電子部品の輸入販売業務を行っております。 (環境・水処理関連事業)   プール本体および水処理装置、その他環境関連製品等の設計・販売は㈱アクアプロダクトが行っております。 (不動産賃貸事業)   不動産賃貸事業は当社が行っております。 (その他)   フイルコンサービス㈱はワイン輸入販売等を行っております。 2025年11月30日現在の事業の系統図は次の通りであります。
経営方針・対処すべき課題4,596字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループの企業理念である、「夢を持ち一生懸命を楽しもう」、「総力で一歩先行くものづくり」、「感謝と誠意をかたちで社会へ」を基本に置き、行動指針や行動規範のもと、グループをあげて事業活動に邁進し、適正な収益を確保しつつ、株主・投資家、顧客や取引先、従業員、地域社会等のあらゆるステークホルダーの皆様に対して、企業としての社会的責任を全うできるよう努力を継続してまいります。 また、社会から信任される企業たることを目指し、内部統制システムの効果的・効率的運用に引き続き務め、コーポレート・ガバナンスのさらなる強化、コンプライアンスの徹底、リスク管理体制の充実、環境活動への積極的取り組み等を継続してまいる方針であります。 (2)事業ポートフォリオに関する基本的な方針 当社グループは、産業用機能フィルター・コンベア事業、電子部材・フォトマスク事業、環境・水処理関連事業、不動産賃貸事業と、多方面で事業を展開しております。当社グループでは、「グループ長期ビジョンと整合性ある事業」、「自社としてガバナンスできる事業」、「特定の領域でリーダーの地位を得られる事業」、「中長期的に資本コストを上回るリターンを継続できる事業」という観点から原則として中期経営計画策定時に事業ポートフォリオの見直しを実施いたします。 (3)2026年度~2028年度中期経営計画(対処すべき課題) 次期中期経営計画2026年度~2028年度について グループ長期ビジョン 「100年超え企業として、次の100年も社会が必要とする製品・サービスを生み出し続ける企業集団」 マテリアリティ ・生活に不可欠な製品群の提供による社会の利便性向上および環境負荷低減 ・顧客ニーズに応える営業力と高品質な製品 ・人的資本の開発 ・グループガバナンスの強化 経営重点課題 長期ビジョンの達成に向け、マテリアリティに基づき、次期中期経営計画の期間で取り組むべき課題は以下のとおりであります。 ① 収益力の回復 前中期経営計画から引き続き最優先課題として認識しております。売上高などの規模拡大ではなく、稼ぐ力の向上に注力するため、現在の事業運営状況を抜本から見直し、失敗を恐れず、策を実行してみることを重視いたします。 ② 人的資本の開発 人を活かす経営に向け、与えられた仕事をこなすだけではなく、自ら考えて動ける人材を育て、チャレンジできる機会も提供してまいります。 ③ グループガバナンスの強化 グループ全体としては、会議体の運営見直しや、新たに設置する任意の指名・報酬委員会による活動によりガバナンスをさらに強化してまいります。グループ内の子会社管理につきましても、収益力向上と内部統制の両面から最適なガバナンス体制を再検討してまいります。 2028年度の中期目標 2028年度の中期目標を以下のとおり設定いたしました。 ・グループ定量目標      (単位:百万円) 産業用機能フィルター・コンベア事業   電子部材・フォトマスク事業   環境・水処理関連事業   不動産賃貸事業   本社部門等にかかる全社費用   合計 売上高   19,030   5,504   3,310   1,025   ―   28,869 営業利益   1,305   733   259   733   △1,529   1,500 ・グループ資本効率目標 ROE6.0% ・グループ株主還元目標 配当性向30%以上かつDOE2.4%以上 各事業の目標値、事業環境、強み、戦略は以下のとおりであります。 産業用機能フィルター・コンベア事業 目標値 2028年度 売上高19,030百万円、営業利益1,305百万円 事業環境 製紙製品分野では、国内はペーパーレス化が進み市場の縮小が継続しており、今後もその流れは変わらないと想定しております。海外は緩やかに市場が成長していくことが見込まれます。そのような状況下、環境配慮・サステナブル製品への関心は高まっており、得意先のマシンの駆動負荷低減への貢献や再生可能資源への対応が求められております。 産業用コンベヤーベルト・フィルター分野では、食品用コンベヤーベルトの需要は堅調であり、設備更新を含めた需要は安定して推移すると想定しております。フィルターにつきましては、国内の不織布業界が苦境にあるなかで不織布製造向けの需要は伸び悩んでいますが、電子部材をはじめとするその他の市場における今後のシェア拡大に向けて販売強化に努めてまいります。 強み 製紙製品分野では、得意先毎の抄造条件にあわせた豊富な製品群とその知見を有しております。 産業用コンベヤーベルト・フィルター分野では、幅広い業界に張り巡らされた販売網で得意先の状況・変化をいち早くつかみ、豊富で顧客要求に応じた製品・サービス・品質の提供で得意先の多様なニーズに応えることができます。 戦略 製紙製品分野では、海外販売で利益を稼ぐ体制への転換を図ってまいります。海外はエリア毎に収益性を評価し、より販売単価が高く収益性の高いエリアでの拡販に注力してまいります。また、日本と同様に需要が低迷している欧州につきましては、人員体制の見直しや不織布向け製品をターゲットとした拡販に注力するため、フランスの販売子会社を清算し、需要の大きいドイツに新たに販売子会社を設置いたしました。なお、減少が続く国内では、駆動負荷低減や断紙減少、汚れ減少などといった得意先のニーズを捉えた戦略品種を取り揃え、シェアアップを図ってまいります。 また、生産性向上による収益力回復に向けた取り組みも進めており、静岡工場から低コストのタイ子会社へ生産の移管を実施中であります。生産性向上、すなわち原価低減・工数削減・在庫削減・納期短縮を実現していくために、多様化により増加してきた仕様数の削減、省人化設備の導入、歩留まり改善に具体的に取り組んでまいります。なお、当分野では次期中期経営計画の期間で大型の設備投資は計画しておりません。 産業用コンベヤーベルト・フィルター分野では、国内工業用金網の最大手で幅広い業界に販売網を持っている強みを活かし、国内の得意先の多様なニーズ・品質要求に応える製品・サービスを提供するとともに、海外においては、海外子会社製コンベヤーベルトを活用してアジア地域を中心に拡販に注力してまいります。 また、国内における主力工場であります大阪工場(兵庫県川西市)の建屋老朽化が進んでおり、2028年度末の完成を目指して現敷地内で建て替えを予定しております。この投資につきましては、当分野の基幹製品の製造に関わるものであり、実施は不可欠であると経営判断いたしました。 電子部材・フォトマスク事業 目標値 2028年度 売上高5,504百万円、営業利益733百万円 事業環境 エッチング加工製品分野およびフォトマスク製品分野では、電子部品業界のなかで特にAIの急速な普及やデータセンターの建設ラッシュに伴う、省エネ・高集積製品需要が増大し続けております。そのような状況下、他社より優れた開発力・生産技術力を保有し付加価値のある市場・製品の獲得や、試作認定品の短納期対応とタイムリーな量産化体制の整備が重要となっております。 なお、近年のインフレや円安の影響により、生産設備の取得価額や保守サービス料の値上げ・高騰が進んでおり、減価償却負担や保守費が増加し、損益にも影響を与えております。競合先が複数存在する市場であり、販売価格への転嫁は失注に繋がるリスクも高い状況ではありますが、コスト上昇要因を定量的に示し、得意先との価格交渉を進めてまいります。 強み 多様な設備を保有しているため試作から量産までを手掛け、得意先の多様なニーズに応えることができます。 戦略 エッチング加工製品分野では、前中期経営計画まで積極的に実施してきた設備投資により技術力と生産力を向上してまいりました。得意先からの試作依頼から認定、量産に至るまで期間は年単位で要するうえに、途中で開発が中止となり、案件が消失してしまうことも多い業界でありますが、従来対応できなかった得意先からの需要を捉え、量産獲得に邁進いたします。 フォトマスク製品分野では、現在得意先からの需要が旺盛な高周波デバイス・各種センサー向けフォトマスクの販売活動を強化いたします。また、ガラス加工品などの応用製品について、得意先の開発段階から対応すべく社内で光学設計ができる体制を構築し、拡販に注力してまいります。 なお、2025年度にエッチング加工製品分野およびフォトマスク製品分野ともに減損損失を計上しており、次期中期目標の営業利益は減価償却費の減少を織り込んだ数値となっております。次期中期経営計画の期間におきましても、現有する装置の老朽化が進み、装置メーカーによる保守の継続が困難となりつつあるリスクへの対応として、また今後もフォトマスク製品の需要は拡大していくことが見込まれるため、フォトマスク製品分野の主要設備を順次更新していく計画としております。 環境・水処理関連事業 目標値 2028年度 売上高3,310百万円、営業利益259百万円 事業環境 国内の少子化による学校数の減少や猛暑によるプール利用の減少、水泳授業の民間委託などにより、学校プール市場は全体として減少しており、今後もその傾向は継続していくと想定しております。ただし、学校プール市場において圧倒的なシェアを有していた競合が事業から撤退したことにより、市場が縮小するよりも当社グループへの引き合いが多くなる状況は当面継続する見込みであります。また、プールが設置されるアッパークラスも含めホテルの建設需要は好調であり、今後も需要は途切れることが無いと想定しております。 強み プールとろ過装置の双方を自社で取り扱う国内唯一のプール総合メーカーとして得意先の様々なニーズに応えることができます。特に各種材質のプールを取りそろえていることや、排水処理装置・ガス絶縁継手での海外メーカーとの協業など、競争力のある商品群を有しております。 戦略 次期中期経営計画期間におきましては、学校プールの需要取り込みに注力してまいります。同時に、長期的には学校プールから民間のホテル・マンションプールへと注力すべき需要(市場)が移っていくことを見越し、プールとろ過装置のセット販売という強みを活かした営業強化や、生産・施工能力の拡大に努めてまいります。 不動産賃貸事業 目標値 2028年度 売上高1,025百万円、営業利益733百万円 不動産賃貸事業では、当社の工場や社宅の跡地の有効活用を目的として運営しております。都心部に複数の物件を有し、商業施設やマンションなどとして賃貸しております。次期中期経営計画の期間においても、物件の老朽化対策としての大規模修繕を計画的に実施し、賃料維持や契約更新時の賃料アップ交渉に努めてまいります。
事業等のリスク5,260字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 当社におけるリスクマネジメント活動は主にリスクマップの作成・リスクの優先順位付け・リスクオーナーの決定・対策の進捗確認であります。実際にリスク管理を行う部署は、事業計画の策定時に取締役会に対してリスク管理状況の報告を行います。また、各部署からの報告をもとに経営企画室で当社グループ全体のリスクの洗い出しと対応策を検討し、取締役会に報告いたします。これを受けて取締役会では、毎年リスクマネジメント活動のモニタリングおよびリスク管理体制の見直しを実施しております。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)市場リスク 当社グループは世界各地で事業を展開しておりますが、全売上高に占める国内売上高は依然として高い水準にあり、業績は国内の各種需要に大きく左右されます。今後、国内では人口減少が続くと予想されております。人口減少は消費需要を中心とする国内市場の縮小要因となり、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループが取り扱う製品に係る技術の進化や変化への対応の遅れ、競合先による競争力のある新製品の発売、価格競争の激化、低価格品などへの需要シフト、競合先同士の提携による規模拡大などの事象は当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当連結会計年度は、産業用機能フィルター・コンベア事業におきましては、国内および欧州の紙の需要は回復しておりません。また、環境・水処理関連事業におきましては、学校でのプール利用廃止・民間プールの利用の動きが加速しております。 このような状況下、産業用機能フィルター・コンベア事業では、国内市場に対しては現在シェアの低いターゲットマシンに駆動負荷低減などの付加価値製品を投入し、シェアアップを図ってまいります。海外市場に対しては、エリアごとの損益管理を徹底し、低利益率のエリアから高利益率のエリアへと注力領域をシフトしてまいります。 環境・水処理関連事業では、最大手競合先の撤退により、この先数年間は需要増加が見込める学校プールに注力すると同時に、中長期的に需要が増加しているホテル・マンションプールの取り込みに向け、生産能力や技術対応力の増強に注力してまいります。 (2)為替の変動に関するリスク 当社グループは、製品販売、原材料調達等の事業活動において、様々な通貨を用いて取引を行っており、為替レートの変動は、当社グループの財政状態および経営成績に対して影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは外国為替取引について、必要に応じて為替レートの変動リスクを回避し、将来の費用、収益、キャッシュ・フローを固定化することをヘッジ方針としております。 当連結会計年度は、米ドル円相場で円安の状況が継続しており、当社グループの収益に好影響がございました。将来的に円高の局面となった場合でも収益を毀損しないために、原価低減などの取り組みに注力してまいります。 また、海外からの資材輸入に際しては、為替予約を検討するとともに、為替の変動を織り込んだうえで得意先と契約を締結してまいります。 (3)資源・エネルギーの高騰リスク 資源・エネルギーの高騰をはじめとするインフレが世界的に発生しており、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、物流の混乱や一部部材・原材料の調達が遅れるリスクがございます。 当社グループでは原材料メーカーや設備購入先との日常的なコンタクトにより信頼関係を築いており、早期に在庫を確保しております。また、物流の混乱に備え、得意先とも協議して緊急の出荷を減少させ、運送の効率化も実施しております。 当連結会計年度は、資源・エネルギーに限らず、物価が全体的に上昇しており、収益にも影響しております。また、当社グループは設備産業であり、インフレや円安の進行による生産設備の購入価額・保守費用の高騰が継続しております。 当社グループでは、全ての事業・製品で販売価格を見直しできている状況ではなく、今後も得意先と丁寧な対話を通じて適切な販売価格実現に向けた取り組みを実施してまいります。 (4)災害・事故リスク 当社グループは、生産拠点および販売拠点を国内外に展開しており、大規模地震・洪水等予測不能の自然災害等により甚大な被害を受けた場合、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの工場で火災・爆発事故等により従業員や周辺地域に被害が発生した場合、経営成績に影響を及ぼすとともに、社会の信用を失う可能性があります。 当社グループでは、工場の操業にあたっては安全第一を掲げ、定期的に職場のパトロールを実施して事故防止を図っております。また、災害対応基準やBCPを制定しており、自然災害や火災を想定した定期訓練を毎年実施することなどにより緊急事態に備えております。 当連結会計年度も継続して当社工場の老朽化設備の更新を実施しております。また、製紙製品分野においては、日本よりも相対的に災害リスクの低いタイでの生産能力向上のための設備投資も実施しております。 (5)事業投資リスク 当社グループは、事業成長のために積極的な設備投資やM&Aを進めております。しかしながら、投資判断時に想定していなかった市場環境や技術の変化により、期待されるキャッシュ・フローを生み出せない場合は、設備投資により計上した固定資産やM&Aにより計上したのれんなどの減損処理により、経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、重要な投資の際には内部収益率(IRR)が社内で算出した加重平均資本コスト(WACC)を上回っているかを重要な基準とし、その他のシナジー効果を含めた総合的な観点から可否を判断しております。投資後は経営会議などにおいて業績の進捗や設備の使用状況報告を実施しております。 当連結会計年度も、個別案件ごとに投資リスクについて検討しております。なお、老朽化した生産設備の更新も常に必要となっておりますが、近年のインフレ・円安進行に伴い、償却負担が増加しつつあります。設備の老朽化による更新では大幅な増収は見込めないこともあり、投資の効果判断はより慎重に行ってまいります。 (6)人材確保関連リスク 当社グループは、継続的な事業運営のために人材の確保が重要であると認識しておりますが、国内における少子高齢化や働き方の価値観が変化しつつあり、社員の高齢化や離職、新規採用の困難化などの状況により、事業活動が停滞し経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは人材の多様性確保に努めるとともに、従業員自らが考え、行動することで成長を促すことを人事制度の基本方針としております。また、人権の尊重や従業員の健康管理、教育制度の充実による人材の確保に努めてまいります。 具体的な課題に対する取り組みとして、①新卒採用の困難化については、通年採用・中途採用へのシフトを進めてまいります。②若手の離職率上昇については、チャレンジする機会の創出、面談を含めたコミュニケーションの質を高める取り組み、当社の良さを積極的にアピールする施策などに取り組んでまいります。③情報セキュリティ人材およびDX推進人材不足については、情報システム部の積極的参画および情報集約、最新デジタル技術研修の充実や専門人材の中途採用、現行社員のリカレント教育を進めてまいります。④高齢化については、シニア社員活用、健康促進、求める資格一覧の整備とリカレント教育に取り組んでまいります。 (7)環境関連リスク 当社グループは、事業活動により発生する廃棄物や有害物質等について、環境関連法令の適用を受け、これらの規制を順守するとともに、ISO14001の認証を取得する等して環境に配慮した事業活動を展開しております。しかしながら、過去、現在および将来の当社グループの事業活動に関して、環境に関する法的、社会的責任を負う事態が生じた場合には、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、環境関連法令を順守しており、適宜社内においても監視・検査体制を構築しております。また、社内で省エネ委員会を立ち上げており、今後もその活動を通じてエネルギー、電力の省力化に取り組んでまいります。 (8)コンプライアンスリスク 当社グループは、事業活動を行う上で様々な法規制の適用を受けており、その遵守に努めておりますが、価値観の変化に伴うハラスメントのリスクや不正の機会も増加しつつあります。当社グループが重大なコンプライアンス違反を起こした場合には、社会的信用の失墜や経営成績へ影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、日本フイルコングループコンプライアンス推進委員会を設置し、従業員の判断・行動の拠り所である「日本フイルコングループ行動規範」の実践に向けて、階層別の集合研修やe-learningによる教育・啓発を継続的に実施しております。 当連結会計年度も継続してコンプライアンス推進委員会からの「コンプライアンス便り」を毎月配信し、3ヶ月ごとに小集団による教育活動を実施しております。また、当期は特にハラスメント(セクハラ・パワハラ)防止に注力し、管理職への研修を実施しております。 今後は、内部通報制度の充実、よろず相談窓口の運営継続など、今までより相談しやすいデジタル活用などを検討しております。 (9)情報セキュリティリスク 当社グループは、業務効率向上のため、受注・生産・販売や人事・会計等の情報システムを有しており、これらの情報システムと機密情報の運用管理について、情報セキュリティに関する基本方針を制定し、その順守とセキュリティレベルの確保に継続的に取り組んでおります。しかしながら、このような取り組みにもかかわらず予期せぬ外部からのサイバー攻撃や不正アクセス、コンピュータウイルスの感染その他の不測の事態により、機密情報の滅失、社外漏洩ならびに情報システムの一定期間停止等のリスクを完全に排除できるものではありません。そのような事態が発生した場合、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、近年脅威を増している標的型攻撃メール対策として、定期的に従業員に訓練を実施するなど、リスクの低減に注力しております。 今後は、ファイアウォール機能クラウド化検討や、基幹系システムのクラウド利用時のサービス選定基準の明確化、メールZIP添付の代替え検討を進めてまいります。 また、サイバー攻撃やウイルス感染によるデータ消滅・遺失・改ざん等に備え、主要サプライチェーンの対策を把握することや、緊急時のバックアップ体制見直し(オンライン・オフライン双方での備え)に取り組んでまいります。 (10)訴訟等のリスク 当社グループは、国内外に事業活動を展開しており、それらが訴訟その他法的手続きの対象となる可能性があります。また、新製品の開発にあたり、事前に調査は実施するものの、他社特許権・商標権を侵害する可能性があります。これらの事態が発生した場合には、その結果により当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、事業活動にあたっては各種法令を遵守するとともに、他社特許の侵害回避のために、特許調査や知財に係る教育を今後も充実させてまいります。 (11)海外展開に伴うリスク 当社グループは、日本国内にとどまらず、アジア、オセアニア、北米、ヨーロッパ等海外に生産・販売活動を展開しております。グローバルな事業活動を展開するうえで、現地の法的規制、政情不安や事業環境等の変動は、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、各国の状況については、適宜現地より必要な情報を収集し対応を行っております。 また、日本フイルコングループ人権方針に則った取り組みとしまして、児童労働や長時間労働のリスクを把握するための調査を継続して実施しております。また、グループへのコンプライアンス研修の展開、現地会計基準と国際会計基準の差異分析などに取り組んでまいります。 なお、グループ内ガバナンスの強化も次期中期経営計画では重点課題として検討しております。
経営成績の分析 (MD&A)7,061字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (経営成績等の状況の概要) 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。 (1) 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、物価の上昇が続くなか、個人消費や設備投資は緩やかに持ち直しはじめている状況となっております。海外経済は通商政策などアメリカの政策動向による影響が大きく、先行き不透明な状況が継続しております。 このような状況下、当社グループの当連結会計年度における業績は、売上高は27,842百万円(前期比2.8%減)、営業利益は668百万円(前期比27.8%減)、経常利益は944百万円(前期比16.5%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は、減損損失や特別退職金を特別損失として計上したため726百万円(前期親会社株主に帰属する当期純利益622百万円)となりました。 セグメントの業績は次のとおりであります。 ①産業用機能フィルター・コンベア事業 産業用機能フィルター・コンベア事業は以下の分野で構成されます。 製紙製品分野   紙を抄くために使われる網(ワイヤー)の製造・販売 産業用コンベヤーベルト・フィルター分野※   「ふるい分け」・「ろ過」・「搬送」用の工業用金網の製造・販売 ※その他産業用フィルター・コンベア分野から名称のみ変更。 製紙製品分野では、国内は紙の需要が減少するなか、製紙会社の生産能力削減の動きも顕著になっております。海外は板紙や衛生紙、不織布などの需要は堅調ですが、特に欧州で景気後退により減少した需要が回復しておりません。このような状況下、国内および海外の売上高は前期と比べ減少いたしました。 産業用コンベヤーベルト・フィルター分野では、需要が堅調であり売上高は国内海外ともに前期並みとなりました。 結果、当セグメントの外部顧客への売上高は20,030百万円(前期比0.3%減)、営業利益は人件費や製造費の上昇の影響もあり786百万円(前期比30.7%減)となりました。 ②電子部材・フォトマスク事業 電子部材・フォトマスク事業は以下の分野で構成されます。 エッチング加工製品分野   金属材料・複合フィルム材料をエッチング加工した製品の製造・販売 フォトマスク製品分野   半導体・ディスプレイ・プリント基板・MEMSなどを製造するときに使用されるツールで、パターニングの原版となるフォトマスクの製造・販売 電子部品業界は、AI関連の最先端製品の需要は旺盛でありますが、車載や産業機械向けの需要は軟調となっております。 そのような状況下、エッチング加工製品分野につきましては、新規量産案件の獲得に向け努めておりますが、試作から量産に至るまでに時間を要しており、売上高は前期と比べ減少いたしました。フォトマスク製品分野は通信デバイス向けなどが好調であり、売上高は前期と比べ増加いたしました。 結果、当セグメントの外部顧客への売上高は4,556百万円(前期比4.4%増)、営業利益は製造経費が増加したことにより368百万円(前期比26.3%減)となりました。 ③環境・水処理関連事業 環境・水処理関連事業は、プールおよびろ過装置の設計・販売、天然ガスパイプラインの腐食・ガス漏れを防ぐ絶縁継手の販売などを行っております。 前期まで不採算の案件を抱えており、新たな大型案件の受注については慎重に検討し控えていた影響により、当連結会計年度の外部顧客への売上高は2,223百万円(前期比29.5%減)、営業利益は64百万円(前期営業損失62百万円)となりました。 ④不動産賃貸事業 不動産賃貸事業は、当社が保有する不動産を店舗・マンション・駐車場等として賃貸しております。 既存の賃貸物件が順調に稼働した結果、当セグメントの外部顧客への売上高は1,031百万円(前期比0.1%減)、営業利益は779百万円(前期比0.2%減)となりました。 (注)各セグメントの営業利益の合計額と連結業績における営業利益との差異1,329百万円(前期比6.9%減)は、主として各セグメントに配分していない全社費用であります。 流動資産は、前連結会計年度末に比べ2百万円増加し、21,443百万円となりました。これは主として受取手形、売掛金及び契約資産が306百万円、商品及び製品が305百万円それぞれ減少した一方で、現金及び預金が293百万円、仕掛品が166百万円それぞれ増加したことによるものであります。 固定資産は、前連結会計年度末に比べ264百万円減少し、21,513百万円となりました。これは主として、投資有価証券が330百万円、退職給付に係る資産が345百万円それぞれ増加した一方で、建設仮勘定が632百万円、機械装置及び運搬具が233百万円それぞれ減少したことによるものであります。 この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べ262百万円減少し、42,957百万円となりました。 流動負債は、前連結会計年度末に比べ752百万円増加し、14,776百万円となりました。これは主として、短期借入金が371百万円、1年内返済予定の長期借入金が301百万円それぞれ増加したことによるものであります。 固定負債は、前連結会計年度末に比べ308百万円減少し、5,627百万円となりました。これは主として、その他固定負債が124百万円、長期借入金が103百万円それぞれ減少したことによるものであります。 この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ443百万円増加し、20,404百万円となりました。 純資産合計は、前連結会計年度末に比べ706百万円減少し、22,552百万円となりました。これは主として、為替換算調整勘定が548百万円、その他有価証券評価差額金が224百万円それぞれ増加した一方で、利益剰余金が1,298百万円減少したことによるものであります。 (2) キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ291百万円増加し、5,113百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、減価償却費1,904百万円、減損損失1,579百万円などにより、2,994百万円の収入(前連結会計年度に比べ1,022百万円の収入増)となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出2,932百万円などにより2,439百万円の支出(前連結会計年度に比べ1,425百万円の支出増)となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入1,900百万円などがあった一方、長期借入金の返済による支出1,714百万円、配当金の支払額572百万円などにより、345百万円の支出(前連結会計年度に比べ233百万円の支出減)となりました。 (3) 生産、受注及び販売の状況 ① 生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   生産高(千円)   前期比(%) 産業用機能フィルター・コンベア事業   11,472,568   0.2 電子部材・フォトマスク事業   3,630,156   7.3 合計   15,102,725   1.8 (注)  金額は製造原価によっております。 ② 受注実績 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   受注高(千円)   前期比(%)   受注残高(千円)   前期比(%) 産業用機能フィルター・ コンベア事業   20,465,378   5.2   6,648,906   7.3 電子部材・フォトマスク事業   4,508,396   3.5   286,841   △14.5 環境・水処理関連事業   3,188,710   59.9   2,037,445   90.1 合計   28,162,485   9.1   8,973,193   18.0 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。 2 当連結会計年度において、環境・水処理関連事業の受注高および受注残高が増加しております。これは主に、ホテル・マンションやレジャープール等の大型案件の受注が増加したことによります。 ③ 販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   販売高(千円)   前期比(%) 産業用機能フィルター・コンベア事業   20,030,658   △0.3 電子部材・フォトマスク事業   4,556,913   4.4 環境・水処理関連事業   2,223,071   △29.5 不動産賃貸事業   1,031,501   △0.1 合計   27,842,145   △2.8 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。 2 当連結会計年度において、環境・水処理関連事業の販売高が減少しております。これは主に、前期まで不採算の案件を抱えており、新たな大型案件の受注について慎重に検討し控えていた影響であります。 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容) 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループは、2023年度~2025年度中期経営計画を策定しております。最終年度である当連結会計年度の実績と目標の達成度は下記のとおりとなりました。 (百万円) 産業用機能フィルター・コンベア事業   電子部材・フォトマスク事業   環境・水処理関連事業   不動産賃貸事業   本社部門等にかかる全社費用   合計 目標   実績   目標   実績   目標   実績   目標   実績   目標   実績   目標   実績 売上高   20,580   20,030   4,660   4,556   3,040   2,223   1,010   1,031   ―   ―   29,290   27,842 営業利益   1,514   786   287   368   213   64   732   779   △1,471   △1,329   1,275   668 当社グループでは前中期経営計画策定時、コロナ禍から徐々に市況が回復するという予測に基づき、経営重点課題の筆頭に収益力の回復を掲げました。同時に、ESG経営への取り組みや個人の自律意識向上といった、サステナビリティや人的資本を意識した経営にも注力してまいりました。 結果として、収益力の回復につきましては、特に製紙製品分野での市場縮小が想定を超えて進行したため達成が困難となりました。当社グループでは2019年度に中長期的なありたい姿(2028年度にありたい姿)を社内で設定し、それに向けた取り組みを進めてまいりましたが、足元の大きな環境変化を踏まえ、改めて中長期的なありたい姿を再設定し、その達成に向けた取り組みを検討し直すことにいたしました。2025年1月10日に開示した「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応(進捗状況)について」のなかで触れております、2034年度にありたい姿(営業利益23億円・ROE8%以上)の設定がその端緒であります。そこから次期中期経営計画に向けて収益力の回復を実現すべく、喫緊の課題である事業構造の見直しに取り組んだ結果として、当社静岡工場における早期退職優遇措置制度の時限的拡充や欧州事業拠点の再編、電子部材・フォトマスク事業における減損損失の計上などを実施いたしました。 サステナビリティや人的資本への取り組みといたしましては、日本フイルコングループサステナビリティ委員会の設置や人権方針をはじめとする各種方針を策定して土台を整備し、マテリアリティの特定から価値創造ストーリーの作成まで実施いたしました。これらの取り組みは統合報告書にまとめ、当社ホームページにて開示しております。 セグメント別の状況は以下のとおりであります。 産業用機能フィルター・コンベア事業につきましては、製紙製品分野における需要減少により売上高・営業利益ともに目標を達成することができませんでした。なお、産業用コンベヤーベルト・フィルター分野につきましては、国内での需要が堅調であり、目標に近い実績となりました。 電子部材・フォトマスク事業につきましては、通信デバイス向け需要などが好調であり、営業利益は目標を達成いたしました。ただし、フォトマスク製品分野では、描画装置や検査装置などが老朽化しており、その更新が事業継続の課題となっております。2025年度までに各工程の主要な装置を1台更新しており、その減価償却費負担が重くなっております。この先を見据えますと、老朽化した装置はメーカーによる保守サービスが終了してしまうリスクがあり、主要な設備の更新を続けていくことが事業継続には不可欠となります。2025年度に減損損失を計上したものの、中長期では需要増加への期待と事業の成長像を描くことができるため、事業と投資を継続するべきであると経営判断いたしました。 環境・水処理関連事業につきましては、2024年度までコロナ禍で工事が遅れた大型案件を多数同時期に施工しなければならなくなったことにより、工賃の大幅な上昇や業務の逼迫が発生いたしました。一部競技用プールの施工においては、海外からの資材輸入があり、円安に伴う資材の急騰も発生し、当セグメントの利益を圧迫いたしました。これらの対応に追われた結果、2025年度には不採算の大型案件の影響は無くなりましたが、業務逼迫に伴う積極的な新規案件の営業活動も一時停滞したため、売上高・営業利益は目標を達成することができませんでした。 不動産賃貸事業につきましては、物件の老朽化対策としての大規模修繕を計画的に実施しつつ、安定した収益を維持することができました。 なお、グループ資本効率目標であるROE5%以上につきましては、2023年度は達成できましたが、2024年度以降は5%以上の維持に課題を残しました。 また、グループ株主還元目標である配当性向30%以上かつDOE2.4%以上につきましては、目標どおりの状況を維持できております。 (2) 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき継続的にこれを行っております。 個々の項目につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4 会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。 (3) 資本の源泉及び資金の流動性についての分析 当社グループの資金需要の主なものは、原材料等の仕入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用や設備投資等によるものであり、営業活動により獲得した資金及び金融機関からの借入によりまかなわれております。 資金の配分方針については、当社グループでは常に生産設備に係る設備投資が必要であり、その資金需要に備えた手許現金及び現金同等物を確保しております。設備投資につきまして2025年度は2,460百万円、2026年度は2,030百万円を見込んでおります。設備投資計画における重要な設備の詳細については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」をご参照ください。 株主還元につきましては、経営における重要課題の一つと考えており連結配当性向30%以上、かつDOE2.4%以上を目標としております。配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご確認ください。 資金の流動性につきましては、予測不能な事態が生じない限り、安定的な資金運用が可能であると認識しております。なお、資金の流動性保持の観点から主要取引銀行と特定融資枠契約等を締結しております。特定融資枠等の総額は13,443百万円であり、当連結会計年度末の借入実行残高は6,175百万円であります。 (4) 経営成績に重要な影響を与える要因について 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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