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超!企業DB
日経平均64,214.48-111NYダウ53,686.11+624ドル円155.76-3NASDAQ26,584.06+366S&P 5007,747.71+81SOX 指数11,352.13+139/3終値

朝日インテック

ASAHI INTECC CO.,LTD.7747 · Prime · 精密機器

血管内治療のガイドワイヤーで世界トップ。独自のワイヤー技術でカテーテルも手掛ける医療機器スペシャリスト。

概要

朝日インテックは、カテーテル治療に用いるガイドワイヤーやマイクロカテーテルなど、循環器向け医療機器の大手メーカーである。極細のワイヤー加工技術に強みを持ち、経皮的冠動脈形成術(PCI)などで世界シェア上位を占める。2025年6月期の連結売上高は1,200億円、従業員数は9,473人。海外売上高比率が高く、世界121の国と地域に製品を供給する。本社は愛知県瀬戸市に置き、東京証券取引所プライム市場に上場している(2005年上場)。創業以来、低侵襲治療の分野で成長を続けている。

メディカル事業とデバイス事業の二本柱

朝日インテックの事業はメディカル事業とデバイス事業の2セグメントで構成される。メディカル事業は売上高の約90%を占める主力事業で、血管内治療に使用されるガイドワイヤーやカテーテル製品を開発・製造・販売する。製品は冠動脈、末梢血管、脳血管など多岐にわたり、経皮的冠動脈形成術(PCI)の治療用ガイドワイヤーで世界トップクラスのシェアを誇る。一方、デバイス事業は医療機器向け部材や産業機器向けワイヤー部材を供給する。自動車、建築、レジャーなど幅広い分野に展開するが、売上高は全体の約10%である。両事業とも自社のコア技術である伸線、ワイヤーフォーミング、コーティング、トルク技術を応用しており、素材から完成品までの一貫生産が可能である。メディカル事業の販売は、国内は直接販売、海外は代理店を通じた販売が主体だが、米国、フランス、ドイツ、イタリアでは直接販売を行っている。

121の国と地域に広がるグローバル販売網

朝日インテックは世界121の国と地域に製品を供給しており、海外売上高比率は高い。主要市場は米国、欧州、中国、アジア、中近東などである。米国市場では自社ブランド製品の直接販売を行い、循環器・非循環器ともに拡大を目指す。欧州では段階的に直接販売を進め、2019年にフランス、2021年にドイツとイタリアで直接販売を開始した。中国市場では物流プラットフォームを通じた代理店販売が主体で、脳血管系製品の成長が著しい。また、タイ、ベトナム、フィリピンなどに製造拠点を持ち、グローバルな生産体制を構築している。連結子会社は18社あり、タイのASAHI INTECC THAILAND、ベトナムのASAHI INTECC HANOI、米国のASAHI INTECC USAなどが主要な子会社である。さらに、新興国市場の成長を取り込むため、インド、ブラジル、中東にも拠点を設けている。

四つのコア技術が支える製品開発力

朝日インテックの技術基盤は4つのコア技術からなる。第一は伸線技術で、ダイヤモンドダイスを用いてステンレス、プラチナ、チタンなどの合金線を極細線に仕上げる。第二はワイヤーフォーミング技術で、撚り合わせ、圧延、コイル状、編み込みなどミクロンレベルの加工を可能にする。第三はコーティング技術で、ナイロンやポリエチレン、PTFEなどの樹脂を被覆し、潤滑性や機能性を付与する。第四はトルク技術で、ワイヤーに高い回転追従性を持たせ、操作性を向上させる。これらの技術を組み合わせることで、治療用ガイドワイヤーやマイクロカテーテルなど、高度な性能が求められる医療機器を開発している。また、産業機器向けにも精密ワイヤー部材を供給しており、技術の応用範囲は広い。研究開発拠点として大阪R&Dセンターや米国、タイなどに開発拠点を置き、新製品の開発を進めている。

業界の中での役割は低侵襲治療用医療機器メーカーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
1,454億円
営業利益
452億円
営業利益率
31.1%
純利益
321億円
2026/6 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

事業別の売上と利益

2025/6
事業売上構成比利益利益率
メディカル事業1,078億円89.8%334億円31.0%
デバイス事業122億円10.2%46億円37.7%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01メディカル(医療機器)主力

血管内治療(カテーテル治療)に使用されるガイドワイヤーやカテーテル製品の開発・製造・販売。特に冠動脈、末梢血管、脳血管向けの高品質な製品を世界中の病院に供給し、経皮的冠動脈形成術(PCI)など低侵襲治療に貢献。自社のコア技術(伸線、ワイヤーフォーミング、コーティング、トルク技術)を活かした製品開発力が強み。

ガイドワイヤー分野で世界トップクラスのシェア

主な製品・サービス2
ガイドワイヤー
細い血管内にカテーテルを誘導するためのワイヤー。高い操作性と追従性を持ち、PCIなどの治療に不可欠。
カテーテル製品
血管内に挿入して薬剤注入や拡張などを行う細い管。治療用・診断用など多様な種類がある。

02デバイス(産業機器・医療部材)準主力

医療機器分野および産業機器分野向けに、コア技術を応用した部材(ワイヤー、コイル、チューブなど)を開発・製造し、国内外のメーカーに販売。レジャー、建築、自動車など多分野で利用される。

主な製品・サービス1
産業機器用ワイヤー部材
伸線・フォーミング技術を活かした精密ワイヤー製品。自動車部品や建築資材などに使用。

製品と技術

PCI治療に不可欠なガイドワイヤー

朝日インテックの主力製品は経皮的冠動脈形成術(PCI)に用いるガイドワイヤーである。ガイドワイヤーは、細い血管内にカテーテルを誘導するための極細ワイヤーで、高い操作性と追従性が求められる。同社は国内初のPCIガイドワイヤーの製品化に成功し、以来、世界トップクラスのシェアを維持している。製品ラインナップは多様で、冠動脈用をはじめ、末梢血管用、脳血管用など幅広い領域をカバーする。特に、自社のコア技術である伸線技術とトルク技術を駆使し、ミクロンレベルの精度でワイヤーを加工することで、屈曲した血管でもスムーズに通過できる特性を持つ。また、コーティング技術により表面の潤滑性を高め、血管壁へのダメージを低減している。2025年6月期のメディカル事業売上高1,077億円のうち、ガイドワイヤーが大きな割合を占める。

低侵襲治療を支えるカテーテル製品群

カテーテル製品は、血管内に挿入して薬剤注入やバルーン拡張、ステント留置などを行う細い管である。朝日インテックは、マイクロカテーテル、貫通カテーテル、ガイディングカテーテルなど多様な製品を開発している。特に貫通カテーテルは、完全閉塞した血管を通過させるために使用され、同社のトルク技術とワイヤーフォーミング技術の結晶である。これらの製品は、冠動脈疾患だけでなく、末梢動脈疾患や脳血管疾患の治療にも使用され、低侵襲治療の選択肢を広げている。また、診断用カテーテルも製造しており、血管造影などの検査に貢献する。同社は素材から完成品まで一貫生産するため、品質管理とコスト競争力に優れる。2025年6月期には、非循環器領域の製品が好調で、特に米国市場での腹部血管系製品と中国市場での脳血管系製品が成長を牽引した。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

精密機器のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • メディカル(医療機器)ガイドワイヤー分野で世界トップクラスのシェア

有価証券報告書(2025/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

カテーテル分野で世界有数、高い収益性

朝日インテックは、心臓血管治療向けガイドワイヤーやカテーテルで世界的なトップメーカーであり、特に冠動脈インターベンション領域で高いシェアを持ちます。同業他社と比較すると、医療機器専業として特化度が高く、研究開発への積極投資により独自技術を確立しています。ライバルであるリガク・ホールディングスや北里は異なる医療・分析分野に強みを持ちますが、朝日インテックは循環器分野で明確な差別化を実現。売上高は過去3期で1,075億円から1,454億円(2026年6月期)へと急拡大し、営業利益率も20.56%から31.09%へ大幅に改善、非常に高い収益性を誇ります。グローバル展開も進んでおり、成長市場での需要取り込みに成功しています。今後は競争激化や価格圧力への対応が課題です。

強み

  • ガイドワイヤーやカテーテルで世界有数のシェアを確保
  • 営業利益率が31%超、収益力は業界トップクラス
  • 売上高が3期で1.35倍に拡大、成長軌道が続く
  • 独自技術を生む研究開発で競争優位性を維持

課題

  • 循環器への集中は市場変動の影響を受けやすい
  • 新興メーカーとの競争で市場シェア維持が課題
  • 医療費抑制で製品価格への下方圧力が強まる

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

医療機器・介護の時価総額近傍。太字が朝日インテック

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
15334日本特殊陶業1.6兆円13.9倍
26645オムロン1.3兆円35.6倍
36869シスメックス1.2兆円33.2倍
47701島津製作所1.2兆円18.6倍
53088マツキヨココカラ&カンパニー1.1兆円18.5倍
67747朝日インテック9,801億円29.9倍
76856堀場製作所9,490億円22.0倍
82331ALSOK6,186億円17.7倍
94536参天製薬6,030億円16.5倍
106951日本電子3,476億円15.6倍
114902コニカミノルタ3,335億円10.2倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(医療機器・介護)に従っています。

会社の歴史

沿革 23件

極細ステンレスロープ販売会社として1976年に創業

朝日インテックの前身は、1976年7月に名古屋市守山区で設立された朝日ミニロープ販売株式会社である。創業時の事業は極細ステンレスロープの販売で、ワイヤー加工の基礎を築いた。1988年7月に商号を朝日インテック株式会社に変更し、医療機器分野への進出を模索し始める。1991年10月には愛知県瀬戸市に瀬戸メディカル工場を新設し、医療機器製造の認可を取得する準備を進めた。1992年3月に厚生省から医療用具製造業の許可を受け、国内初の心筋梗塞治療用PCIガイドワイヤーとガイディングカテーテルの製品化に成功。これが同社の医療機器事業の起点となる。創業から16年で、ワイヤー販売から医療機器メーカーへの転換を果たした。

海外生産拠点の開設とグローバル化の推進(1989-2005年)

1989年9月、タイにASAHI INTECC THAILANDを設立し、最初の海外生産拠点を確保した。1994年3月には香港に現地支店を開設し、アジア市場への販路を拡大。2000年10月には米国駐在所を開設(後にASAHI INTECC USAに改組)、2004年6月には欧州駐在所を開設(後にASAHI INTECC EUROPE B.V.に改組)し、主要市場での足場を固めた。2005年6月には東京証券取引所市場第二部と名古屋証券取引所市場第二部に上場し、資本市場からの資金調達を可能にした。同年9月にはベトナムにASAHI INTECC HANOIを設立し、生産能力を拡充。この時期にグローバルな製造・販売体制の基礎が形成された。

子会社買収による技術補完と事業拡大(2006-2015年)

2006年3月、医療機器の販売力強化を目的にコンパスメッドインテグレーション(現朝日インテックJセールス)を設立し、国内販売体制を強化。2010年1月には樹脂技術を持つジーマ株式会社を子会社化(後に吸収合併)し、コーティング技術を補完した。2013年9月にはデバイス事業強化のためトヨフレックス株式会社とその子会社TOYOFLEX CEBU CORPORATIONを子会社化し、フィリピンに製造拠点を獲得。2015年5月にはステンレス加工技術を持つ有限会社明泉を子会社化し、吸収合併。これらの買収により、コア技術の深耕と製品ラインナップの拡充を図った。同時に、2011年に中国に朝日英達科貿(北京)有限公司を設立し、中国市場への直接販売体制を構築した。

新興国市場への進出と販売網の拡充(2013-2017年)

2013年7月、アラブ首長国連邦に中東支店を開設し、中東市場への販売拠点を確保した。2014年1月にはインド支店(後にムンバイ支店)を開設、2015年1月には韓国支店を開設するなど、アジア市場でのプレゼンスを高めた。2017年1月にはブラジルにASAHI INTECC LATINを設立し、南米市場に本格参入。これらの新興国市場では、代理店を通じた販売を主体としつつ、現地のニーズに合わせた製品供給と医師教育を進めた。循環器系製品を中心にシェアを拡大し、特にPCIガイドワイヤーは多くの国で高い評価を得た。この時期、世界121の国と地域への供給体制が整い、グローバルニッチトップ企業としての地位を固めた。

売上高1000億円突破と新たな中期経営計画(2018-2025年)

2018年6月期に売上高500億円を突破し、その後も成長を続けた。2025年6月期には連結売上高1,200億円、営業利益300億円を達成し、営業利益率は25%に達した。これは中期経営計画「ASAHI Going Beyond 1000」の目標を1年前倒しで達成した結果である。特にメディカル事業が国内外で好調で、PCIガイドワイヤーと貫通カテーテルの販売が伸びた。一方、デバイス事業は産業部材の減少があったが、医療部材の増加でカバーした。2025年8月には新中期経営計画「Building the Future 2030」を策定し、2035年に売上高3,000億円、営業利益率30%を目指すことを発表。循環器領域の強化に加え、非循環器領域や新規事業への投資を加速する方針である。

年表23件を開く

1970年代

  • 1976年7月創業名古屋市守山区に極細ステンレスロープの販売を目的とした、朝日ミニロープ販売株式会社を設立。

1980年代

  • 1988年7月商号変更朝日インテック株式会社に商号変更。
  • 1989年9月タイにASAHI INTECC THAILAND CO.,LTD. (現連結子会社)を設立。

1990年代

  • 1991年10月愛知県瀬戸市に瀬戸メディカル工場(医療機器製造認可工場)を新設。
  • 1992年3月厚生省(現厚生労働省)より医療用具製造業の許可を受ける。国内初の心筋梗塞治療用PCIガイドワイヤー及びガイディングカテーテルの製品化に成功。
  • 1994年3月創業香港にASAHI INTECC(HK)LTD.(朝日科技(香港)有限公司)(現香港支店)を設立。
  • 1996年9月大阪府高石市にメディカル製品の製造販売を目的とした、アテック株式会社(現連結子会社 フィルメック株式会社 愛知県瀬戸市)を設立。

2000年代

  • 2000年10月米国に米国駐在所を開設(2004年7月 ASAHI INTECC USA, INC.(現連結子会社)に組織再編)。
  • 2001年12月ASAHI INTECC THAILAND CO.,LTD.にメディカル専用工場を開設。
  • 2004年6月オランダに欧州駐在所を開設(2005年8月 EU支店(現連結子会社 ASAHI INTECC EUROPE B.V.)に組織再編)。
  • 2004年7月上場日本証券業協会に株式を店頭登録(2012年4月 上場廃止)。
  • 2005年6月上場東京証券取引所市場第二部及び名古屋証券取引所市場第二部へ上場。
  • 2005年9月ベトナムにASAHI INTECC HANOI CO.,LTD.(現連結子会社)を設立。
  • 2006年3月シンガポールにシンガポール駐在所を開設(2009年8月シンガポール支店へ組織変更)。東京都新宿区に、医療機器の販売力強化を目的とした、コンパスメッドインテグレーション株式会社(現連結子会社 朝日インテックJセールス株式会社 東京都港区)を設立。
  • 2006年7月大阪府和泉市に、素材研究と次世代の最先端医療デバイスの開発拠点として、大阪R&Dセンターを開設。

2010年代

  • 2010年1月M&A樹脂技術力を強化するため、ジーマ株式会社(静岡県袋井市)を子会社化(2013年10月当社に吸収合併)。
  • 2011年11月中国に朝日英達科貿(北京)有限公司(現連結子会社)を設立。
  • 2013年7月アラブ首長国連邦に中東支店を開設。
  • 2013年9月M&Aデバイス事業の強化と製造拠点の拡充を目的として、トヨフレックス株式会社(2023年7月に当社に吸収合併)及びその子会社TOYOFLEX CEBU CORPORATION(現連結子会社 フィリピン)を子会社化。
  • 2014年1月インドにインド支店を開設(2021年11月に移転し、ムンバイ支店へ名称変更)。
  • 2015年1月韓国に韓国支店を開設。
  • 2015年5月M&Aステンレス加工技術力を強化するため、有限会社明泉(大阪府岸和田市)を子会社化し、同日付けで当社に吸収合併。
  • 2017年1月ブラジルにASAHI INTECC LATIN PROMOCAO DE VENDAS E COMERCIO DE PRODUTOS CIRURGICOS LTDA. (現連結子会社)を設立。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/6期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 連結売上高2035年6月期まで3,000億円
  • 営業利益率2035年6月期まで30%
  • 連結売上高2030年6月期まで1,800億円
  • 営業利益率2030年6月期まで28%
  • ROE2030年6月期まで16.0%超

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    グローバル市場での事業ポートフォリオ構築

    循環器領域でニッチトップを維持・強化し、非循環器領域での販売戦略と製品ポートフォリオを強化。新規事業や高付加価値治療デバイスへの参入を進める。地域ごとに直接販売や代理店を通じた販売体制を充実させ、シェア拡大を図る。

  2. 02

    持続的成長に向けた経営基盤の構築と収益力強化

    グローバル展開に最適な研究開発・生産体制を強化。生産性向上のため、量産品の海外生産移管やBCP対策を進める。事業戦略と連動した財務戦略(ROE・ROIC向上)と非財務戦略(人的資本、DX、ガバナンス等)を推進する。

  3. 03

    ニッチトップ・Only One製品戦略

    循環器主力製品(PCIガイドワイヤー等)のラインナップ充実でナンバーワン地位を盤石化。非循環器領域への技術横展開や事業提携強化により新製品を拡充し、海外での販売体制を強化してグローバルシェア獲得を目指す。

  4. 04

    高付加価値治療デバイスへの参入

    石灰化病変など臨床課題に対し、先端技術を用いた新製品群を開発。自社開発に加え、技術提携・M&A・少数株主投資も活用し、外部技術導入や戦略的提携を検討する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で9,473人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は695万円で、9期前と比べて+14.1%平均年齢は37.1歳、平均勤続年数は7.2年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年6月5,545
2017年6月6,220
2018年6月6,998
2019年6月60936.37.37,810
2020年6月61936.17.08,761
2021年6月61436.47.49,409
2022年6月61636.67.310,435
2023年6月62836.77.310,187
2024年6月65036.97.29,371236
2025年6月69537.17.29,473318

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年6月期・提出会社(単体)
女性管理職比率14.3%
縦線は目安の30%
男性育休取得率68.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)62.2%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社9(国内 2 / 海外 7、うち連結子会社 9) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位9)
グローバル本社・R&Dセンター — 愛知県瀬戸市108億円
メディカル 事業
タイ工場 — タイランド パトゥムタニ県6,889百万円
メディカル事業
大阪R&Dセンター — 大阪府和泉市4,659百万円
デバイス事業
セブ工場 — フィリピン セブ州4,381百万円
メディカル事業
ハノイ工場 — ベトナム ハノイ市2,852百万円
メディカル事業
東北R&Dセンター — 青森県八戸市1,347百万円
デバイス事業
静岡R&Dセンター — 静岡県袋井市1,211百万円
デバイス事業
本社 — 愛知県瀬戸市115百万円
メディカル事業
本社 — 東京都港区76百万円
メディカル事業
主な関係会社
  • 海外
    ASAHI INTECC THAILAND CO.,LTD. (注)1
    タイランド パトゥムタニ県 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    ASAHI INTECC HANOI CO.,LTD. (注)1
    ベトナム ハノイ市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    TOYOFLEX CEBU CORPORATION (注)1
    フィリピン セブ州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    フィルメック㈱
    愛知県瀬戸市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    朝日インテック Jセールス㈱(注)1,4
    東京都港区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    ASAHI INTECC USA,INC. (注)1,4
    米国 カリフォルニア州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Filmecc USA,Inc.
    米国 カリフォルニア州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    朝日英達科貿(北京)有限公司(注)1,4
    中国北京市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    ASAHI INTECC EUROPE B.V. (注)1,4
    オランダ アムステルダム · 連結子会社
    議決権100.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年6月期の売上高は1,454億円営業利益452億円前期と比べると増収増益で、売上が+21.2%、利益が+50.2%。

売上高
+21.2%
1,454億円
営業利益
+50.2%
452億円
純利益
+152.8%
321億円
営業利益率
31.1%
前期比 +6.0%pt

会社が出している今期の予想2027年6月期

項目会社予想前期実績
売上高1,618億円1,454億円
営業利益521億円452億円
純利益378億円321億円
1株あたり配当¥49.91¥49.91

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年4Qで、売上は741億円、営業利益は208億円。前年の2025年4Qと比べると、売上は+26.7%、営業利益は+63.8%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q2446426.245
2023年4Q20311
2024年1Q2878027.961
2024年2Q2565521.537
2024年3Q2646223.542
2024年4Q268249.018
2025年2Q61517428.3123
2025年4Q58512721.74
2026年2Q71324434.2172
2026年4Q74120828.1149

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 15期分

2012年6月期からの15期で、売上は149億円から1,454億円へ9.8倍に増えた。直近期の営業利益率は31.1%。売上は6期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2012年6月1491910
デバイス事業の強化と製造拠点の拡充を目的として、トヨフレックス株式会社(2023年7月に当社に吸収合併)及びその子会社TOYOFLEX CEBU CORPORATION(現連結子会社 フィリピン)を子会社化。
2013年6月2004830
インドにインド支店を開設(2021年11月に移転し、ムンバイ支店へ名称変更)。
2014年6月2816144
ステンレス加工技術力を強化するため、有限会社明泉(大阪府岸和田市)を子会社化し、同日付けで当社に吸収合併。
2015年6月3538458
2016年6月3959569
ブラジルにASAHI INTECC LATIN PROMOCAO DE VENDAS E COMERCIO DE PRODUTOS CIRURGICOS LTDA. (現連結子会社)を設立。
2017年6月42710977
2018年6月501137100
2019年6月572148112
2020年6月56512392
2021年6月615132100
2022年6月777163109
2023年6月901176131
2024年6月1,07522122020.6158
2025年6月1,20030129625.1127
2026年6月1,45445245231.1321

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年6月期

売上高1,454億円のうち、営業利益として残るのは452億円31.1%。営業外の損益と税金を反映した純利益は321億円、売上の22.1%にあたる。営業利益率は業種中央値9.0%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 費用事業を回すためにかかったお金68.9%1,002億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益31.1%452億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

営業利益率業種比+22.1pt
31.1%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+15.2pt
22.1%
税金まで払って最後に残る割合

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2025年6月期は営業CFが405億円、投資CFが−134億円で、差し引きのフリーCFは271億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は532億円で、売上の5.3ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2012年6月8−159−753
2013年6月37−2837999
2014年6月50−11−2939109
2015年6月67−32−1335133
2016年6月86−38−4648129
2017年6月103−531650200
2018年6月117−105−3712175
2019年6月117−10839188
2020年6月112−104−88186
2021年6月89−163101−74214
2022年6月173−187114−14323
2023年6月191−151−2340349
2024年6月347−212−139135357
2025年6月405−134−81271532

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2025年6月期の総資産は1,932億円。このうち返さなくてよい自己資本が1,514億円で、自己資本比率は77.9%(業種中央値66.2%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2012年6月26714112652.2
2013年6月36621914759.6
2014年6月43025717359.9
2015年6月51032618463.8
2016年6月50332318064.1
2017年6月63244718570.6
2018年6月72153618574.3
2019年6月84465518977.6
2020年6月93772021776.8
2021年6月1,15492922580.5
2022年6月1,5511,21134077.0
2023年6月1,7261,34338376.6
2024年6月1,9161,52039778.9
2025年6月1,9321,51441877.9

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年6月期の内訳
現金及び預金
542億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
979億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
94億円
在庫として抱えている分
負債合計
418億円
いつか返す必要があるお金

業界内での比較

精密機器 52社との比較

同じ精密機器の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率52社中1位あたり、逆に低いのは配当利回り52社中43位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
/中央値 9.2%
P25 5.8%P75 12.3%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
31.1%/中央値 9.0%
P25 4.5%P75 14.5%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
/中央値 66.2%
P25 50.8%P75 76.4%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
21.2%/中央値 5.3%
P25 1.7%P75 10.4%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
1.4%/中央値 2.1%
P25 1.5%P75 3.4%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月3日の終値

直近の終値は¥3,608で、1年前と比べて+37.7%過去52週の値幅のなかでは66%の位置にある。

¥3,608+0.2%1ヶ月-0.8%1年+37.7%時価総額9,801億円
過去52週の値幅
安値¥2,272.5高値¥4,282

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)29.9倍
PER (会社予想)25.3倍
PBR5.52倍
配当利回り1.38%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1カ月で+19.02%と上昇し、52週高値4282円に接近。8月17日には4103円まで上昇し、出来高も333万股と急増。25日線(3714.76円)を大きく上回り、75日線(3625.74円)や200日線(3204.58円)も超過。RSIは72.02と買われ過ぎ圏に入り、短期的な過熱感はある。52週安値2272.5円からは大幅高で、トレンドは明らかに上向き。ただし、高値圏での価格変動には注意が必要。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 52/100)

予想PERは28.4倍と業界平均の31.5倍をやや下回り、PBRは6.19倍で業界平均の2.83倍を大きく上回る。ROEは8.4%と低水準で、収益性に対して株価が割高感がある。配当利回りは1.23%で業界平均の2%を下回り、株主還元は控えめ。成長性を考慮すれば、やや割高ながら成長期待を織り込みつつ、収益性の改善が課題。

指標この会社業種平均
PER (実績)29.9倍29.8倍
PER (予想)25.3倍
PBR5.52倍2.51倍
ROE8.4%7.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

今の投資論点は、低侵襲治療の世界的な普及に伴う市場拡大を、同社がどこまで取り込めるかです。強気派は、高い技術力と製品ラインナップを背景に、既存の冠動脈領域でのシェア拡大に加え、末梢・神経・構造心疾患など新領域の成長が利益を牽引すると見ます。直近決算では売上高が過去最高を更新し、営業利益率も30%を超えており、収益性の改善が顕著です。一方で弱気派は、競合他社の追撃や新興企業の登場による競争激化、および既存製品の価格競争による利益率低下を懸念します。また、高いバリュエーション(PER60倍近辺)が成長期待を織り込みすぎと見る向きもあります。規制環境や為替変動の影響も不確実性として挙げられます。

プラスに働く材料7
  • 高収益体質が定着

    直近の営業利益率は31%と業界トップクラスで、収益性が改善傾向にある。

  • 低侵襲治療の追い風

    世界的に低侵襲治療の需要が拡大し、市場そのものが成長している。

  • 新製品・新領域の拡大

    神経血管や構造心疾患などへの展開で、既存事業以外の成長余地がある。

  • 営業利益が452億円と前期比50%増通年影響

    営業利益452億円は前期301億円から+151億円(+50.2%)と、大幅に拡大

  • 営業利益率31.09%と3期連続上昇通年影響

    営業利益率は20.56%→25.08%→31.09%と3期連続で改善

  • 純利益が321億円と約2.5倍に増加通年影響

    純利益321億円は前期比+194億円(+153%)で、EPSの大幅改善が続く

  • 予想PER27.2倍と実績58.3倍から低下余地決算発表後影響

    予想PER27.2倍は実績PER58.26倍を大幅に下回り、成長が続けば割安感

マイナスに働く材料7
  • 競争激化のリスク

    同市場に新興企業や大手参入が相次ぎ、シェアと価格が競争に晒される。

  • バリュエーションの高さ

    PER58倍と成長を大きく織り込み、期待外れの決算で株価が調整する可能性。

  • 外部環境への依存

    医療規制の変更や為替変動が海外売上比率の高い収益に影響する。

  • PBR6.18倍がROE8.4%に対し割高継続影響

    PBR6.18倍はROE8.4%の水準に見合わず、修正圧力がかかりやすい

  • 株価が1年で57%上昇し過熱感継続影響

    1年間の上昇率57.47%と急ピッチで、利食い売りが出やすい

  • 配当利回り1.29%と株主還元が少ない通年影響

    配当利回り1.29%は低位で、下落局面で下支えにならない

  • 外国人持ち株比率38.61%で売りに脆弱継続影響

    外国人所有比率38.61%と高く、海外市場の変動で売られるリスク

次の決算で確かめる点
海外売上高比率
海外展開の進捗と低侵襲治療のグローバル需要を測る重要な指標。
営業利益率
高収益体質が持続するか、製品ミックスと価格競争の影響を確認するため。
研究開発費
新領域・新製品への投資が将来の成長を左右するため。
ガイドワイヤー販売本数
主力製品のシェア動向と市場浸透度を直接示す指標。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり49.91で、前期から+18.9%いまの株価に対する利回りは1.38%。増配か配当維持が5年続いている。

年間配当
¥49.91
1株あたり
配当利回り
1.38%
いまの株価に対して
配当性向
30.4%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
5年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年6月832.0
2018年6月1027.934.3
2019年6月22122.335.4
2020年6月9−59.229.1
2021年6月90.143.7
2022年6月1235.934.2
2023年6月1420.854.4
2024年6月2040.750.8
2025年6月2418.930.4

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥49.91

株主

有価証券報告書より

2025年6月期末の株主数は延べ16,153人。区分でいちばん多いのは外国法人38.6%。グループ会社や銀行などの安定株主が46.4%を占め、残る53.6%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年6月%2021年6月%2022年6月%2023年6月%2024年6月%2025年6月%
外国法人35.534.535.039.137.838.6
金融機関31.030.932.229.628.226.9
事業法人22.621.620.720.620.319.5
個人・その他10.110.510.99.910.610.5
証券会社0.82.41.30.83.14.5
自己株式0.00.00.00.00.00.7
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口)13.92
02ボウエンホールディングス㈱8.50
03㈱日本カストディ銀行(信託口)7.40
04THE CHASE MANHATTAN BANK, N.A. LONDON(常任代理人 ㈱みずほ銀行決済営業部)2.86
05JP MORGAN CHASE BANK 385632 (常任代理人 ㈱みずほ銀行決済営業部)2.81
06アイシーエスピー㈲2.65
07JPモルガン証券㈱2.58
08STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 ㈱みずほ銀行決済営業部)2.55
09㈱ハイレックスコーポレーション2.16
10宮田 昌彦2.14

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 15期分

1株利益は15期で+685%、1株純資産は14期で+147%。直近期のROEは8.4%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2012年6月152266.734.143.1
2013年6月4934316.824.531.2
2014年6月3420118.330.539.5
2015年6月2312720.046.134.4
2016年6月2712721.345.543.5
2017年6月3017320.142.032.0
2018年6月3920720.453.934.3
2019年6月4325118.961.335.4
2020年6月3527613.487.029.1
2021年6月3834912.169.443.7
2022年6月4044010.251.234.2
2023年6月4848710.458.354.4
2024年6月5855711.238.850.8
2025年6月475588.448.730.4
2026年6月121

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

15名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は15名。2025/6期の役員報酬は総額444百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約7倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
宮田昌彦取締役会長595,820,900
宮田憲次代表取締役社長 CEO565,073,700
松本宗近常務取締役 基盤技術研究本部長7185,200
西内誠常務取締役 メディカル事業統括本部長兼 ブランドビジネスユニット長 兼 CDO6247,100
寺井芳徳取締役 新規事業開発本部長62161,200
伊藤瑞穂取締役 CFO 管理本部長 兼 経営戦略室長5237,100
石原和人取締役 メディカル事業統括本部 ブランドビジネスユニット 研究開発副統括 兼 基盤技術研究本部副本部長652,968
伊藤清道取締役7610,000
草刈貴弘取締役47600
田口晶弘取締役68300
富田隆司取締役(監査等委員である取締役)511,700
深谷玲子取締役(監査等委員である取締役)53700
残りの役員3名を開く
氏名役職年齢保有株数
森口茂樹取締役(監査等委員である取締役)69100
清水綾子補欠取締役(監査等委員)54
大谷真二郎取締役 社長室長 兼 人財開発グループマネージャー5016,000

役員報酬の内訳2025/6

役員の区分人数合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)839650
社外取締役7487

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/6期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容3,157字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、当社及び連結子会社18社(ASAHI INTECC THAILAND CO.,LTD.、ASAHI INTECC HANOI CO.,LTD.、ASAHI INTECC USA,INC.、朝日インテックJセールス株式会社、朝日英達科貿(北京)有限公司、フィルメック株式会社、Filmecc USA,Inc.、TOYOFLEX CEBU CORPORATION、ASAHI INTECC LATIN PROMOCAO DE VENDAS LTDA.、ASAHI Medical Technologies, Inc.、ASAHI INTECC EUROPE B.V.、ASAHI INTECC CIS LLC、ASAHI INTECC Deutschland GmbH、朝日サージカルロボティクス株式会社、Rev.1 Engineering, Inc.、Pathways Medical Corporation、KARDIA S.R.L.、朝日英達医療器械(南寧)有限公司) で構成されており、医療機器分野及び産業機器分野における製品の開発・製造・販売を主な事業としております。 なお、当社グループは非連結子会社及び関連会社8社(日本ケミカルコート株式会社、フィカス株式会社、株式会社walkey、レイクR&D株式会社、株式会社マグネア、ニッタモールド株式会社、NITTA M&T(THAILAND)CO.,LTD.、ELDORET HOSPITAL-ASAHI INTECC HEART CENTRE)を有しておりますが、重要性が乏しいため記載を省略しております。 当社及び連結子会社の当該事業に係る位置づけとセグメントとの関連は次のとおりであります。なお、以下の事業区分はセグメント情報における事業区分と同一であります。 (メディカル事業) 当事業は、当社グループの主体事業であり、主に血管内治療に使用される低侵襲治療(注)製品(治療用のガイドワイヤー・カテーテル製品)を開発・製造しており、国内におきましては主に直接販売により、また海外におきましては、大半は販売代理店を通じ、米国、フランス、ドイツ、イタリアは主に直接販売により、病院等へ販売しております。 [会社]   (製造) ASAHI INTECC THAILAND CO.,LTD.、ASAHI INTECC HANOI CO.,LTD.、TOYOFLEX CEBU   CORPORATION、朝日インテック株式会社、フィルメック株式会社、朝日英達医療器械(南寧)有限公司(注1) (販売) 朝日インテック株式会社、朝日インテックJセールス株式会社、ASAHI INTECC USA, INC.、朝日英達科貿(北京)有限公司、ASAHI INTECC LATIN PROMOCAO DE VENDAS LTDA.、フィルメック株式会社、ASAHI INTECC EUROPE B.V.、ASAHI INTECC CIS LLC、ASAHI INTECC Deutschland GmbH、Filmecc USA,Inc.、Rev.1 Engineering, Inc.(注2)、KARDIA S.R.L. (開発)朝日インテック株式会社、ASAHI INTECC THAILAND CO.,LTD.、ASAHI INTECC USA, INC.、ASAHI Medical Technologies, Inc.、朝日サージカルロボティクス株式会社、 Pathways Medical Corporation(注3)、朝日英達医療器械(南寧)有限公司(注1) (デバイス事業) 当事業は、医療機器分野及び産業機器分野における部材について開発・製造し、国内外のメーカーへ販売しております。 [会社]   (製造) ASAHI INTECC THAILAND CO.,LTD.、ASAHI INTECC HANOI CO.,LTD.、TOYOFLEX CEBU CORPORATION、朝日インテック株式会社 (販売) 朝日インテック株式会社、ASAHI INTECC THAILAND CO.,LTD.、Filmecc USA,Inc. (開発) 朝日インテック株式会社、ASAHI INTECC THAILAND CO.,LTD. 注1 朝日英達医療器械(南寧)有限公司は、製造工場建設中(2030年12月生産開始予定)であることから系統図の記載を省略しております。 2 Rev.1 Engineering, Inc.は、医療機器の設計開発に関する受託業務を事業として行っており、当該成果をもって売上を計上していることから、販売拠点として記載しております。 3 Pathways Medical Corporationは、技術の獲得を目的に買収を行っており、事業の実態がないことから、系統図の記載はございません。 〔注釈説明〕 注:低侵襲治療 / 患者の精神的・身体的ダメージを最小限に抑えるために、外科手術をすること無く、大腿や手首などから血管を通じて行う傷口や痛みが少ない治療のことをいいます。通常の外科手術と比較し、患者へのダメージが軽減されるほか、入院期間が短縮される等の利点があり、また付随して患者の経済的負担の軽減や、政府の医療費抑制策にも貢献する治療法といわれております。当社グループは低侵襲治療製品として、循環器・末梢・腹部・脳血管系のカテーテル関連製品を開発・製造・販売しております。 事業の系統図は、次のとおりであります。 当社の技術内容は、次のとおりであります。 当社は、研究開発型メーカーとして、素材から完成品までの一貫した開発・製造が可能であり、お客様からの幅広いご要望にお応えすることが可能となっております。 当社技術のコアテクノロジーである伸線技術、ワイヤーフォーミング技術、コーティング技術、トルク技術を応用した製品は、循環器系のみならず、腹部・末梢・脳血管系など幅広い領域における医療機器製品や、レジャー、建築、自動車など多分野での産業機器製品として活躍しております。 当社技術のコアテクノロジーの詳細は、次のとおりであります。 ①  伸線技術 自社加工によるダイヤモンドダイスを用いて、ステンレス・プラチナ・チタン等の合金線を、目的に応じた硬度・線径の極細線(ワイヤー)に仕上げる技術であります。この技術は、当社のすべての製品の素となる技術であり、この技術により高い抗張力や特殊な特性を備えた高精度の製品の開発・製造が可能となっております。 ②  ワイヤーフォーミング技術 伸線された極細線を、撚り合わせる、平たく圧延する、コイル状に巻く、筒状に編み込む等の技術であります。 この技術は、製品構造による基本技術であり、この技術により、ミクロンレベルで様々に形成された多様な製品の開発・製造が可能となっております。 ③  コーティング技術 ワイヤーロープやコイルの表面に、ナイロン・ポリエチレン等のコーティングを施す技術であります。大別して、熱可塑性樹脂を押出し成形機により製品上に被覆する技術と、PTFE等の高潤滑剤を製品上に被覆する技術があります。この技術により様々な機能性を付与した多層構成を持つ製品の開発・製造が可能となっております。 ④  トルク技術 当社独自の加工設備と高い技術力を駆使し、ワイヤーやワイヤーロープに高度な回転追従性を持たせる技術であります。この技術により、高度な操作性を有した目標到達性の高い製品の開発・製造が可能となっております。
経営方針・対処すべき課題5,186字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2025年6月30日)現在において、当社グループが判断したものであります。将来に関する事項は不確実性を内包しておりますので、将来生じる実際の結果と差異を生じる可能性があります。 (1)経営方針 当社グループは、研究開発型企業として、『医療及び産業機器の分野において、安全と信頼を基盤とする「Only One」技術や「Number One」製品を世界に発信し続けることにより、全てのお客様の「夢」を実現するとともに、広く社会に貢献すること』を企業理念としております。特に、当社グループの医療機器分野事業では、主に傷口が小さく痛みの少ない「低侵襲治療」の製品を開発・製造・販売しており、患者様の肉体的・精神的・経済的負担を軽減し、そして医療費抑制にも貢献できる、大変意義のある事業であると考えています。今後も、社会に貢献できる企業であり続けることで、社会及び市場から評価される企業として、更なる成長を目指してまいります。 (2)中長期的な会社の経営戦略 ① 長期経営ビジョン 当社グループは、「2035年のありたい姿」として、『健康寿命の延伸に貢献することを使命とし、低侵襲治療において、臨床課題を総合的に解決できるグローバルニッチトップ企業』を目指しております。 長期的な目標として、2035年6月期に連結売上高3,000億円、営業利益率30%の達成を掲げております。 ② 中期経営計画 「2035年のありたい姿」の実現に向けて、新中期経営計画「Building the Future 2030」の2026年6月期~2030年6月期の5会計期間は、「成長戦略加速のための5年間」と位置付け、10年後の2035年6月期において連結売上高3,000億円、営業利益率30%を達成するための準備期間として、事業ポートフォリオの構築と、収益力の強化を基本方針とし、以下の重点テーマに取り組みます。新規事業(高付加価値治療デバイス等)の本格的な売上貢献は2031年度以降に期待されるため、当中期経営計画期間は既存事業の収益力強化によって成長を支えてまいります。 中期経営計画に基づく成長戦略を着実に進めていくことにより、2030年6月期において連結売上高1,800億円、営業利益率28%を達成することを目標に掲げ、企業価値の拡大を目指してまいります。 (a)グローバル市場での成長再加速に向けた事業ポートフォリオの構築 ・循環器領域でのグローバルニッチトップの維持・強化 ・非循環器領域でのグローバルニッチトップを目指した販売戦略と製品ポートフォリオ強化 ・新規事業の創出と高付加価値治療デバイスへの参入 当社グループは現在、世界121の国と地域へ製品を供給しております。当社グループの製品が使用される血管内疾患の症例数は、引き続き新興国を中心にグローバル規模で拡大すると予測されております。こうした中、それぞれの地域において販売・マーケティングの機能をより一層充実させることにより、グローバル規模での収益基盤の強化を図る所存であります。 (日本) 日本市場では、病院などに対して自社ブランド製品の直接販売を行い、循環器・非循環器ともに高いシェアを獲得しています。循環器領域では、世界に発信できる医師の方々との関係性をより強固にしていくことで、引き続き高いシェアを保持していくことを目指し、また非循環器領域では、自社ブランド製品に加えて、直接販売体制を活かした他社製品の販売の強化を進めるなどして多面的な販売力向上に努めてまいります。償還価格下落などの厳しい外部環境がある中、引き続き、シェア拡大と収益拡大を目指します。 (米国) 米国市場では、循環器・非循環器ともに自社ブランド製品の直接販売を行っております。 循環器領域の継続的な伸長に加え、非循環器領域の末梢・脳・腹部を重点市場と位置付け、新製品の積極的な投入や、医師に当社製品の技術的優位性と臨床的価値を実感していただける販売体制・活動の強化を通じて、シェア拡大と収益拡大を目指します。 (欧州) 欧州市場では、自社ブランド製品を、直接販売若しくは現場に密着した複数の代理店を通じて販売しており、主に循環器系製品で高いシェアを獲得しています。段階的に、直接販売化を進めており、2019年7月よりフランス、2021年1月よりドイツ、2021年7月よりイタリアで直接販売に移行し、欧州地域の約半分が直接販売地域です。欧州地域は、薬事法改正などにより、新製品投入に時間を要する地域ですが、医師との関係性強化や営業強化を進め、シェア拡大と収益拡大を目指します。 (中国) 中国市場では、主に自社ブランド製品について、物流プラットフォームを通した現地代理店による販売を行い、主に循環器系製品で高いシェアを獲得しています。中国市場は循環器・非循環器ともに、症例数の増加が堅調であり、グローバル市場の中でも特に高い成長と発展が見込まれます。 入札制度などの環境変化が進む中でも、物流プラットフォームを通じた複数の現地代理店との協力的な関係構築や支援体制の強化、医師との関係性強化、新製品の投入、販売活動の充実などにより、更なるシェア拡大と収益拡大を目指します。 (その他地域) アジア・中近東・オセアニア・南米地域などにおいて、潜在成長力のある新興国を中心に、現地代理店を通じて、自社ブランド製品を販売しており、循環器系製品において高いシェアを獲得しております。循環器・非循環器領域ともに、現地代理店支援などの販売活動強化により、更なるシェア拡大と収益拡大を目指します。 (ニッチトップNumber One製品戦略) 循環器領域の主力製品PCIガイドワイヤーや貫通カテーテルについては、引き続き総合的なラインナップの充実などにより、ナンバーワンのポジションを盤石化してまいります。 さらには、循環器領域のみならず、末梢血管・脳血管・腹部血管・消化器、加えて動物治療・ロボティクス(外科)などの非循環器領域への製品展開を強化する施策を継続して進めてまいります。非循環器領域については、循環器領域で培った技術を応用した横展開や、事業提携の強化などにより、新製品の拡充に努めると同時に、特に海外地域における販売体制を強化し、グローバル規模での市場シェアの獲得に努めてまいります。 (Only One製品及び高付加価値品戦略) 戦略製品の拡大の一環として、高付加価値治療製品領域への進出を目指してまいります。現在、治療が困難とされている石灰化病変については、循環器及び非循環器領域(末梢)ともに、依然として臨床的な課題が残っていると認識しております。 当社グループは、これまで循環器領域を中心としたCTO病変などの難易度の高い治療も可能な製品群を開発し、CTO領域におけるPCI治療選択率の拡大に寄与してきました。 今後も、研究開発型企業として、CTO病変も含む石灰化病変などの臨床課題に対して、先端技術を使った新しい機能を保持した製品群を開発し、低侵襲治療の普及や発展に寄与してまいります。 また、非循環器領域(脳)を中心に、高付加価値品も含めた製品群の拡充を目指し、シナジーを追求してまいります。自社製品での開発に加えて、必要に応じて技術提携、M&A、少数株主投資などを駆使し、外部からの新技術導入や有力パートナーとの戦略的提携も検討してまいります。 事業ポートフォリオの強化に努め、グローバルで持続的に成長する企業を目指してまいります。 (b)持続的成長に向けた強固な経営基盤の構築と収益力の強化 ・グローバル展開に最適な研究開発・生産体制の強化 研究開発体制のグローバル化として、米国の直接販売の拠点である連結子会社ASAHI INTECC USA, INC.において、最終顧客である医師からのニーズや評価をダイレクトに反映でき、試作レベルまでの対応を可能とした研究開発体制を構築しております。また、連結子会社ASAHI INTECC THAILAND CO., LTD.の研究開発拠点を更に拡充させ、製品仕様の検討を含めた既存製品の改良などをより積極的に進めてまいります。 国内においては、当社グループの研究開発拠点の中心であるグローバル本社・R&Dセンター(愛知県瀬戸市)において臨床現場と密に連携した製品開発を行っております。また、基盤技術開発強化を目的とした大阪R&Dセンター、次世代医療機器技術の研究開発を目的とした東京R&Dセンター、樹脂技術開発強化を目的とした静岡R&Dセンター、精密加工技術開発強化を目的とした東北R&Dセンターなど、リスク管理のために開発機能の分散をはかりつつ、国内の研究開発体制についてはより付加価値の高い開発機能にシフトさせながら更なる充実を進めてまいります。 ・生産性向上への取り組み 当社グループでは、現在、日本においては研究開発・試作に特化し、量産品については原則として海外の連結子会社に生産移管しており、素材から完成品までの一貫生産が海外工場(ASAHI INTECC THAILAND CO., LTD.(タイ工場)、ASAHI INTECC HANOI CO., LTD.(ハノイ工場)、及びTOYOFLEX CEBU CORPORATION(セブ工場))で実現できる体制が整っております。その中で、リスク管理や事業継続計画(BCP)の観点から、グループ全体での生産拠点の最適化を図っており、現地事情などにより、一部の工場が操業不能に陥った場合においても、別の工場にて代替生産の大部分を担えるよう体制の構築を進めております。これらの目的に加えて、更なる増産体制を構築するために、ハノイ工場の増設を行っております。 今後も、グローバル展開に最適な研究開発拠点や生産体制の構築・拡充により、当社グループの成長戦略を下支えしていきます。 ・事業戦略と連動した経営基盤の構築 「Building the Future 2030」では、事業戦略を中心に持続的な価値創出の具体策を実行するとともに、それを支える経営基盤の強化に向けて「財務戦略」と「非財務戦略」を推進し、企業価値・株主価値を高めていきます。 当社グループの重要な経営管理指標である売上高、営業利益、営業利益率について、前述の施策などにより、売上高向上や、生産性向上、コストコントロールの適正化などによる体質強化により、当指標の向上に努めることで、キャッシュ創出力や資本効率を持続的に高めていきます。 加えて、財務の健全性を保ちながら、資本コストを踏まえた資本政策を推進することで、重要な財務指標であるROE( 自己資本利益率:Return On Equity)及びROIC(投下資本利益率:Return on Invested Capital)について、2030年6月期において、ROE及びROICともに16.0%を超えることを目途として、引き続きの向上を目指してまいります。これらのKPIの分析やモニタリングを継続して行い、改善施策を立案・実行することで、資本コストを意識した取り組みを強化してまいります。 非財務戦略としては、人的資本の強化、DXの推進、コーポレート・ガバナンスの最適化、サステナビリティの推進などについて取り組んでまいります。 (c)持続的成長に向けた経営基盤の確立 サステナビリティへの取り組みを推進する体制を構築し、各サステナビリティの重要課題につき基本方針をとりまとめ、戦略的に推進しております。 現在、この7つの重要課題を中心に、全社的な取り組みを進めております。サステナビリティに関わる当社の考え方や、取り組みにつきましては、統合報告書やウェブサイトにて随時開示してまいります。 重要課題1 イノベーションを通じた現場の課題解決 重要課題2 環境負荷低減への取り組み 重要課題3 サプライチェーンマネジメント 重要課題4 安全・安心な製品の供給 重要課題5 グローバル人財基盤の強化 重要課題6 リスクマネジメントの強化 重要課題7 コーポレート・ガバナンスの強化 〔注釈説明〕 注:CTO/(慢性完全閉塞) 長期間完全に閉塞した状態の病変のことをいいます。従来は、このような病変は外科手術(バイパス手術)の領域でしたが、当社グループがCTOにも使用可能なPCIガイドワイヤーの開発に成功したことから、現在では、国内においてはPCI治療(カテーテル治療)が主流となっております。
事業等のリスク8,018字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 本有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2025年6月30日)現在において、当社グループが判断したものであります。 ① 医療機器分野について (法的規制について) 当社グループの事業は、厚生労働省、米国食品医薬品局、EU当局、並びに中国当局等による諸規制を受けており、当社グループに関連する主な法的規制は次のとおりであります。 (a) 医薬品医療機器等法及び厚生労働省令 当社グループは、各種の医療機器及びその関連製品の設計・製造・販売を行うに際し、日本国内では医薬品医療機器等法、医薬品医療機器等法施行令、医薬品医療機器等法施行規則及びQMS省令等により規制を受けております。医薬品医療機器等法では、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品の品質、有効性及び安全性の確保のために必要な規制を行うとともに、医療上特にその必要性が高い医薬品、医療機器及び再生医療等製品の研究開発促進のために必要な措置を講ずることにより、保健衛生の向上を図ることが目的とされております。製造販売業者・製造業者は、安全で有用な医療機器を提供するために、品質、有効性及び安全性を確保した継続的な生産体制を維持するためのシステムとしてQMS(Quality Management System:品質マネジメントシステム)を確立し、設計・製造から市販後に至るまで管理する必要があります。 厚生労働省は、国際的な整合性や、科学技術の進歩、企業行動の多様化等、社会情勢の変化を踏まえ、医薬品・医療機器規制及び制度について常に見直しを図っており、承認・許可制度の見直し、市販後安全対策の充実等当該法規制の変更等により、規制が強化された場合には、当社グループが事業展開を行ううえで、影響を受ける可能性があります。 また、今後、医薬品医療機器等法に関連し、当社グループの承認、許可及び登録が認められない場合、取り消された場合、あるいは遅延した場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (b) MDR(Medical Devices Regulation / 医療機器規則)及びMDD(Medical Devices Directive / 医療機器指令) 欧州市場で医療機器を流通させるためには、MDR若しくはMDDに基づく要求事項を満たす必要があり、製造業者は定められた適合性の評価基準を満たさなければなりません。また、これらの法規制に適合していることを証明するCEマーキングが製品に表示されていなければ欧州市場において製品の流通が出来ず、法規制の必須要求事項を満たすための品質システム(EN ISO 13485)の認証維持が条件となります。よって、これらの規制内容や要求事項が変更若しくは強化された場合には、当社グループが事業展開を行ううえで、影響を受ける可能性があります。 また、当社グループは、MDDへの適合を満たしておりますが、新規制であるMDRへの適合に向けた対応を現在進めております。今後、MDRについて、当社グループの品質システムの適合性が認められない場合、認証、登録が認められない場合、あるいは遅延した場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (c) FD&C法(The Federal Food,Drug, and Cosmetic Act / 連邦食品・医薬品・化粧品法) 米国市場で医療機器を流通させるためには、FD&C法に基づき、品質、有効性及び安全性確保が必要になります。この法律は、食品、食品添加物、医薬品、医療機器、化粧品等の規制を目的としており、米国内での流通に際して、必須要求事項であるQSR(Quality System Regulation)に基づく体制の維持・確立が必要であります。当該法規制等が変更若しくは強化され施行された場合には、当社グループが事業展開を行ううえで、影響を受ける可能性があります。 また、今後、FD&C法に関連し、当社グループの登録、認可が認められない場合、取り消された場合、あるいは遅延した場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (d) 医療機器監督管理条例 中国市場で医療機器を流通させるためには、医療機器監督管理条例に基づき、品質、有効性及び安全性の確保が必要になります。医療機器監督管理条例の下に、医療機器の分類、登録、生産監督、経営許可、品質管理システムの審査、ラベリング等に関する規則が定められており、中国国内において医療機器の販売及び使用を行うにあたっては、NMPA(National Medical Products Administration /国家薬品監督管理局)の審査を経て、「医療機器登録証」を取得する必要があります。当該法規制等が変更若しくは強化され施行された場合には、当社グループが事業展開を行ううえで、影響を受ける可能性があります。 また、今後、医療機器監督管理条例に関連し、当社グループの登録、承認が認められない場合、取り消された場合、あるいは遅延した場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (医療制度改革について) 当社グループはグローバル規模にて販売を行っておりますが、日本を含め世界各国では医療制度改革が進められております。今後、予想を超える大規模な医療制度改革が行われた場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また国内では、高齢化の急速な進展等に伴う国民医療費抑制策及び内外価格差問題の解決として、医療制度改革が進められております。2003年4月に特定機能病院において診療報酬包括制が導入されたほか、2002年4月より隔年で保険償還価格の引下げが実施されております。医療制度改革の動向により販売価格が下落する等の影響があった場合は、当社グループの業績も影響を受ける可能性があります。 (品質管理体制について) 当社グループは、人命に関わる高度な技術を要する医療機器を取り扱うことから、社内において徹底した品質管理体制を確立しておりますが、特異な要因による不良品の発生や、臨床現場での不適切な取扱いの可能性は完全に否定出来ません。医療事故が発生した場合には、製造物責任により、係争事件等に発展する可能性があります。また医療機器規制 により、関連する製品の回収責任が生じる事も予測されます。このような場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (特定製品への依存について) 当社グループの主力製品であるPCIガイドワイヤーの、当連結会計年度における連結売上高は578億12百万円となっており、連結売上高全体の48.2%を占めています。従ってPCIガイドワイヤーの売上動向が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (中国向け売上高について) 当社グループの当連結会計年度における連結売上高のうち、メディカル事業の中国売上高は282億83百万円となっており、連結売上高全体の23.6%を占めています。中国市場は、中長期的に高い成長性を有する重要な市場と認識しておりますが、米中貿易摩擦の激化、中国政府・当局による国産優遇策や集中購買の推進など、不確実性が高まっております。 今後の政治情勢や政府・当局の政策・規制の動向などによっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (技術革新への対応について) 医療機器市場では、技術の変革は著しく速く、企業が成長を続けるためには、新技術・新製品の研究開発は必須であります。当社グループにおいても、研究開発型企業として研究開発活動に注力しておりますが、現行の検査及び治療方法を革新する新技術が開発され、当社グループの対応が遅れた場合、あるいは他社から極めて優良又は革新的な製品が販売された場合には、当社グループの提供する製品が陳腐化し、その結果、当社グループシェアが低下する可能性があります。そのような事態が生じた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (特定取引先からの仕入について) 当社グループは、原材料の一部について、特定の仕入先に依存している場合があります。当社グループではこうした特定仕入先との関係を密接に保ちながら、安定的な調達に努めております。需要の急増による原材料不足や天災地変、品質問題、特定仕入先の政策変更や倒産・経営破綻・合併等により調達に重大な支障をきたした場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 産業機器分野について (客先仕様である事について) 当社グループの産業機器分野の製品は、レジャー、建築、自動車、OA機器等広範囲にわたって使用されております。今後も新素材及び新製品の開発体制の充実を図り、新規分野の需要開拓に注力する所存ですが、大半が客先仕様に基づく部材レベルの製品であるため、客先の仕様変更等により当社グループの製品に替わる他社の製品が採用された場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (競合状況について) 当社グループの産業機器分野の新たな競合先として、近年、韓国・中国等のメーカーなどが存在しております。 当社グループは、新素材及び新製品の開発体制の充実を図り、新規分野の需要開拓に注力する所存ですが、これらの競合先メーカーが、当社グループと同品質で、なおかつ低価格の製品を供給できる体制に成長した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ③ 各事業共通事項について (海外事業展開について) 当社グループは現在、世界121の国と地域へ製品を供給しており、当連結会計年度の連結売上高に占める海外売上の割合は84.3%となっておりますが、今後、当社グループがさらに飛躍するために、海外販売をより積極的に展開する方針であり、今後は需要拡大に備え、海外生産拠点の強化・拡充を引続き進めていく所存であります。当社グループが引続き成長を続けるためには、新たな市場における販売ルートの確立や設備投資を引続き慎重に進めていく所存ですが、海外環境の動向等により、海外事業が計画どおりに展開されない可能性があります。仮にこのような事態が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (海外生産への依存について) 当社グループは、日本国内施設は主に研究開発拠点と位置付ける一方、連結子会社のASAHI INTECC THAILAND CO.,LTD.、ASAHI INTECC HANOI CO.,LTD.及びTOYOFLEX CEBU CORPORATIONは重要な生産拠点として位置付け、現在、量産品については、原則として当該連結子会社に生産移管しております。 一番の主力の生産拠点であるASAHI INTECC THAILAND CO.,LTD.より、第二の生産拠点であるASAHI INTECC HANOI CO.,LTD.に継続的に生産移管を行い、また第三の生産拠点であるTOYOFLEX CEBU CORPORATIONにおいても医療機器分野の生産を可能にする体制構築を進めるなどし、リスク分散を図っておりますが、これら3つの連結子会社が洪水、地震等の天災や政治、経済、法律、文化、ビジネス慣習、労働力不足や労働賃金水準の上昇、その他様々な現地事情等により操業低迷や不能に陥った場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (原材料価格の高騰について) 当社グループが製造する製品の多くは、原材料の一部に、ステンレス及びプラチナを使用しております。売上高に対しての原材料比率は比較的低いものの、これら原材料の価格の高騰が予想を上回る状況で進行した場合、特にプラチナ価格の高騰については、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (知的財産権について) 当社グループは製品の開発・製造・販売に関し、知的財産権の確保に努めておりますが、他社から当該権利を侵害される可能性は完全に否定できず、当該権利期間経過後は、他社による同一製品の新規参入の可能性も予測されます。 また、製品に関連し得る他社の知的財産権の侵害防止に努めておりますが、万一、侵害の事実が発生した場合は、係争事件に発展することも含めて、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (自然災害や大規模災害等について) 当社グループはグローバル規模にて販売を行っております。当社グループが事業を展開している地域において、自然災害、戦争、テロ等が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (疫病や感染症による影響について) 当社グループは、グローバル規模にて製品の販売を行っております。昨今の新型コロナウイルス感染症の発生より、全世界的にカテーテル治療の症例数は減少しておりましたが、現在、症例数は回復基調にあります。 また、当社グループの製造工場はタイ・ベトナム・フィリピンにありますが、これらの製造工場の稼働に関しては、新型コロナウイルス感染症による大きな問題は無く、製品供給について問題は生じておりません。 ただし今後において、疫病や感染症の拡大の影響によって、症例数の大幅な減少、生産工場の大幅な稼働の縮小、当社グループの従業員への感染が拡大するなどした場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (気候変動によるリスク) 年々激甚化する自然災害や生物種の喪失などを受けて、気候変動への取組みは大きな社会課題となっており、顧客を含むステークホルダーからのサステナビリティに関する要求は増加しています。また、欧米をはじめとして、気候変動対応や環境政策に関する法規制やそれらへの取組みの開示が強化されるなどもしております。 よって、これらのステークホルダーからの要請に応えられない場合には、顧客取引の停止や入札に参加できないなどの事業機会損失や、投資家からの投資が制限されるなどのリスクがあります。 また、需給バランスの変化や地政学的な影響等に伴うエネルギー価格の上昇や、脱炭素対応のための追加設備投資、炭素税導入、化学物質管理などの規制が強化されることにより、事業コストが増加する可能性があります。 ④ 全社的な事項について (為替リスクについて) 当社は、日本に本社を置き事業運営を行っているため、連結財務諸表作成等のために、海外子会社の現地通貨建て財務諸表を円換算しています。従って換算の為替レートに変動があると、円換算後の損益に影響を及ぼすこととなります。大きな変動が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 当連結会計年度の連結売上高に占める海外売上の割合は84.3%であり、その大半は米ドル建てですが、ユーロや元などの外貨についても、取引量の増加に比例し、増加しつつあります。一方、当社グループの主要な生産拠点はタイ、ベトナム、フィリピンにあり、連結子会社のASAHI INTECC THAILAND CO.,LTD.(タイバーツ建決算)、ASAHI INTECC HANOI CO.,LTD.(米ドル建決算)及びTOYOFLEX CEBU CORPORATION(円建決算)との取引は、原則的に全て円建てで取引をしております。したがって、為替が円高米ドル安タイバーツ安に進んだ場合、海外売上高の円換算額が目減りするとともに、タイ及びベトナムの連結子会社の業績変動を通じて主に売上原価等の円換算額が減少します。また逆に、為替が円安米ドル高タイバーツ高に進んだ場合、海外売上高の円換算金額が増加するとともに、タイ及びベトナムの連結子会社の業績変動を通じて売上原価の円換算額が増加いたします。 米ドルとタイバーツが連動すれば、為替変動によるメリット・デメリットは概ね相殺されますが、円に対し米ドル安タイバーツ高に進んだ場合には収益が圧迫されるなど、当社グループの業績にマイナスの影響を与える可能性があります。 また、前述の通り米ドルの流入量が多く、タイ及びベトナムの連結子会社においては円の流入量が多いため、急激な為替相場の変動時には、これらの決算通貨への交換時に発生する為替差損益が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (保有株式に関するリスクについて) 当社は、原則として、取引先や業務提携先とのさらなる事業発展やシナジー効果等を目的として保有しております。したがって、将来、株式相場の悪化や投資先の業績不振等により、大幅な株価下落が発生した場合には、保有株式に減損が発生し、当社の業績と財務状況に影響を与える可能性があります。 (減損・評価損に係るリスクについて) 当社は、中長期の成長戦略に基づき、各事業における効率的な経営資源の活用、投資回収の最大化に努めています。しかしながら、当初見込まれた成長を実現できなかった場合、固定資産や投資などの資産の減損により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (企業買収に関するリスクについて) 当社グループは、企業価値を向上させるために必要な技術やその他の要素の外部からの獲得が、事業の成長を加速させる上で有効な手段となる場合や、市場における優位性の確立に資するといった効果が見込める場合には、必要に応じて、企業買収を実施しております。企業買収の実施にあたっては、市場動向や、当該企業の財務内容、契約内容、技術優位性や市場競争力、当社グループの事業ポートフォリオ並びに企業買収に伴うリスクなどについてデューデリジェンスを行い、事前にリスク回避するように努めております。しかしながら、事前の調査・検討にも関わらず、買収後の事業環境に急激な変化が生じた場合、不測の事態が発生した場合、買収した事業が計画通りに展開することができず投下した資金が回収できない場合、追加的費用が発生した場合や、のれんやその他無形固定資産等の減損が必要となった場合などにおいて、当社グループの事業展開、経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。 (情報セキュリティについて) 当社グループは、事業全般においてITシステムを活用しております。コンピューターウイルス対策などの外部攻撃に対する対応や、セキュリティ遵守に関する従業員教育などにより、リスクの低減に努めておりますが、ITシステムへの不正アクセスやサイバー攻撃、又は自然災害などの不測の事態により、ITシステムの長期間の停止、個人情報や機密情報の流出などが発生した場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (人材確保に関わるリスクについて) グローバル規模にて、多様で優秀な人材の獲得競争は激化しております。当社グループが今後も高い成長性を持続するためには、多様で優秀な人材を確保し、育成し続けることが重要です。しかしながら、そのような人材の獲得が困難となり、高い専門性や豊富な経験を持つ多様な人材が計画とおりに採用、定着化できない場合、または成長に必要な機会、教育、リソースを提供できない場合、競争力低下につながり当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)7,293字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2025年6月30日)現在において判断したものであります。 (1) 経営成績 当社グループは、中期経営計画「ASAHI Going Beyond 1000」(2021年7月~5カ年)において、2026年6月期に連結売上高1,100億円、営業利益率23~25%を達成することを定量目標として掲げ、以下の4つの基本方針を定めておりました。 ①グローバル市場の戦略的な開拓と患部・治療領域の拡大 ②グローバルニッチ市場における新規事業の創出 ③グローバル展開に最適な研究開発・生産体制の構築 ④持続的成長に向けた経営基盤の確立 これらの方針のもと事業を推進した結果、2025年6月期に当初の計画より1年前倒しで中期経営計画の売上高・営業利益率の目標を達成することができました。 なお、今後の新たな中期経営計画につきましては、2025年8月14日付け開示の『新中期経営計画「Building the Future 2030」策定に関するお知らせ』の通りです。当計画における成長戦略を着実に推進することで、今後もさらなる企業価値の向上を目指してまいります。 上記戦略に基づき事業を推進した結果、当社グループの当連結会計年度の業績は下記のとおりとなりました。 売上高は、継続的な市場シェアの拡大などにより、主にメディカル事業が国内外共に好調に推移し、1,200億25百万円(前年同期比11.6%増)となりました。 売上総利益は、タイバーツ高などのマイナス要因がありましたが、売上高の増加や生産性向上に伴う売上総利益率の上昇により、812億35百万円(同17.6%増)となりました。 営業利益は、米国の非循環器領域及び国内の新領域における販売強化を目的とした営業関連費用や、研究開発費の増加などにより、販売費及び一般管理費が増加したものの、300億79百万円(同35.9%増)となりました。 経常利益は、為替差損の増加などがあったものの、補助金収入の増加などにより295億63百万円(同34.6%増)となりました。 親会社株主に帰属する当期純利益は、減損損失などの特別損失の計上により、127億37百万円(同19.4%減)となりました。 なお、当連結会計年度における外国為替レート実績は、下記となります。 1米ドル=149.72円(前年同期149.39円、比0.2%増) 1ユーロ=162.83円(前年同期161.48円、比0.8%増) 1中国元=20.73円(前年同期20.64円、比0.4%増) 1タイバーツ=4.41円(前年同期4.17円、比5.8%増) セグメントごとの経営業績は、次のとおりであります。 当連結会計年度の期首より、報告セグメントの利益又は損失の測定方法を変更しております。 詳細は、「第5経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (セグメント情報等)2  報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法(報告セグメントの利益又は損失の測定方法の変更)」をご参照ください。 なお、セグメントごとの比較情報については、前連結会計年度の数値を測定方法変更後のセグメント情報に組み替えた数値で比較しております。 (メディカル事業) メディカル事業においては、全地域で市場シェアの継続的な拡大などにより、売上高が好調に推移し、増加いたしました。 国内市場では、循環器領域の堅調な推移に加え、非循環器領域においても末梢血管系製品(輸入仕入品)や脳血管系製品が高く評価され、好調に推移したことから、売上高が増加いたしました。 海外市場においては、循環器領域・非循環器領域のいずれも売上高が増加いたしました。循環器領域については、全地域でPCIガイドワイヤーや貫通カテーテルを中心に売上高が大変好調に推移いたしました。非循環器領域では、米国でOEM取引が減少したものの、中国市場の脳血管系製品や米国市場の腹部血管系製品が好調に推移したことなどから、売上高は増加いたしました。 以上の結果、売上高は1,077億79百万円(前年同期比12.7%増)となりました。 また、セグメント利益は、334億45百万円(同36.9%増)となりました。 (デバイス事業) デバイス事業は、産業部材が減少したものの、医療部材が増加したことにより、売上高は増加いたしました。 医療部材については、アジア向け循環器系検査用カテーテル部材の取引が増加したことなどから、売上高は増加いたしました。 産業部材については、国内外の機械や建築関係の取引が増加した一方、海外市場のレジャー関係の取引が減少したことなどにより、売上高は減少いたしました。 以上の結果、売上高は、122億45百万円(前年同期比3.0%増)となりました。 また、セグメント利益は、セグメント間の売上高の減少などにより、46億24百万円(同12.5%減)となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。 ① 生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   金額(百万円)   前年同期比(%) メディカル事業   81,175   19.3 デバイス事業   39,872   7.4 合計   121,047   15.1 (注) 1  セグメント間取引については、相殺消去しております。 2  金額は販売価格によっております。 ② 受注実績 当社グループの製品は、見込み生産を主体としているため、受注状況の記載を省略しております。 ③ 販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   金額(百万円)   前年同期比(%) メディカル事業   107,779   12.7 デバイス事業   12,245   3.0 合計   120,025   11.6 (注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。 2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合 相手先   前連結会計年度   当連結会計年度 金額(百万円)   割合(%)   金額(百万円)   割合(%) 北京嘉事唯衆医療器械有限公司   ―   ―   16,865   14.1 (2) 財政状態 当連結会計年度末の資産につきましては、総資産額が1,931億87百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億73百万円増加しております。主な要因は、有価証券が30億円、仕掛品が35億12百万円、のれんが68億円それぞれ減少した一方で、現金及び預金が185億42百万円増加したことによるものであります。 負債につきましては、負債合計額が418億33百万円となり、前連結会計年度末に比べ21億80百万円増加しております。主な要因は、未払法人税等が21億6百万円増加したこと等によるものであります。 純資産につきましては、純資産合計額が1,513億54百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億7百万円減少しております。主な要因は、利益剰余金が72億4百万円増加した一方、自己株式の買付を44億46百万円行ったこと、為替換算調整勘定が28億26百万円減少したことによるものであります。 (3) キャッシュ・フロー 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、532億円(前年同期比49.2%増)となっております。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動により得られた資金は、405億43百万円(前年同期比58億35百万円増)となりました。これは主に、法人税等の支払額が62億13百万円であったものの、税金等調整前当期純利益が186億55百万円、減価償却費が91億90百万円であったことに加え、売上債権が11億66百万円減少し、棚卸資産が35億40百万円減少し、前受金が16億79百万円増加したこと及び投資有価証券評価損を10億68百万円、減損損失を92億44百万円計上したことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動により使用した資金は、134億34百万円(前年同期比77億87百万円減)となりました。これは主に、有価証券の償還による収入が30億円、投資有価証券の売却による収入が80億41百万円あったものの、投資有価証券の取得による支出が143億25百万円、有形固定資産の取得による支出が80億96百万円であったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動により使用した資金は、81億7百万円(前年同期比57億70百万円減)となりました。これは主に、長期借入による収入が85億円あったものの、長期借入金の返済による支出が51億82百万円、配当金の支払額が55億33百万円、自己株式の取得による支出が44億46百万円であったことによるものであります。 (4) 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。 これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴い、実際の結果と異なる場合があります。 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。 (繰延税金資産の回収可能性) 当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、スケジューリングの結果に基づき回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ課税所得が減少した場合、繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に影響を与える可能性があります。 (固定資産の減損処理) 当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、継続的に損益の把握を実施している単位ごとに資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについては、回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。回収可能価額の算定にあたっては、外部の情報源に基づく情報等を含む決算時点で入手可能な情報や資料に基づき合理的に判断しております。 当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において減損損失が発生する可能性があります。 (のれん及びその他の無形固定資産の評価) 資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがあるものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 (5)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2025年6月30日)現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 (a) 今後の見通し 2026年6月期を初年度とする新たな中期経営計画につきましては、2025年8月14日付け開示の『新中期経営計画「Building the Future 2030」策定に関するお知らせ』の通りです。当計画における成長戦略を着実に推進することで、2026年6月期においても、高い成長性を維持・拡大してまいる所存です。 (単位:百万円) 2025年6月期 実績   2026年6月期 予測   増減額   増減率 売上高   120,025   130,870   10,844   9.0 売上総利益   81,235   86,786   5,550   6.8 (率)   67.7   66.3   △1.4   ― 営業利益   30,079   32,642   2,562   8.5 (率)   25.1   24.9   △0.1   ― 親会社株主に帰属 する当期純利益   12,737   23,811   11,073   86.9 なお、本業績予想において、主な外国為替レートは、下記を見込んでおります。 (単位:円)   US$   EURO   中国元   BAHT 2026年6月期 予想前提   143.00   165.00   20.00   4.60 2025年6月期 実績   149.72   162.83   20.73   4.41 (ご参考)前期と同条件の為替レートの場合 (単位:百万円) 2025年6月期 実績   2026年6月期 予測   増減額   増減率 売上高   120,025   133,631   13,606   11.3 売上総利益   81,235   89,785   8,549   10.5 (率)   67.7   67.2   △0.5   ― 営業利益   30,079   35,173   5,093   16.9 (率)   25.1   26.3   1.3   ― <売上高> (メディカル事業) メディカル事業においては、為替レートを円高の前提で計画しているため、為替によるマイナス影響があるものの、特に海外売上高の成長が高く、増収となる見込みです。 <自社ブランド> 国内市場では、非循環器領域において、仕入商品の販売強化に伴う末梢血管系製品の増加などにより、売上高は増加する見込みです。 海外市場では、円高影響があるものの、シェア拡大を引き続き推し進めることなどにより、全海外地域において、循環器領域及び非循環器領域共に増加する見込みです。循環器領域においては、特に中国市場において、症例数の拡大が著しく、シェア拡大も含めて引き続き着実に売上拡大を目指してまいります。非循環器領域においては、末梢・脳・腹部血管系ともに増加する予定です。末梢血管系及び脳血管系については米国を中心に、腹部血管系については中国及び米国を中心に拡販を進めてまいります。 <OEM> 取引先の動向などにより、海外を中心に売上高が減少し推移する予定です。 (デバイス事業) デバイス事業は、為替レートを円高の前提で計画しているため、為替によるマイナス影響があるものの、医療部材・産業部材ともに売上高が増加し、増収となる見込みです。 医療部材については、米国向けの取引増加などにより、売上高は増加する見込みです。 産業部材については、ニッタモールド社の連結子会社化(2025年7月~)による増加に加えて、レジャー関連の取引が好調に推移することなどにより、売上高は増加する見込みです。 <売上総利益> 売上総利益は、売上高の増加に伴い増加する見込みです。なお、売上総利益率については、生産性改善などに伴う上昇があるものの、米国関税の影響を受けることにより、低下する予定です。なお、米国関税の影響を除けば売上総利益率は上昇しています。 <販売費及び一般管理費> 販売費及び一般管理費は、将来の成長性を持続し、更に伸張させるための先行的な費用を引き続き積極的に投下することを予定しております。 研究開発費は、売上高比率は9.9%となる見込みです。 販売関連費用は、米国を中心とした販売・マーケティングなどの費用の増強を引き続き予定しており、増加する見込みです。 上記以外の費用としては、経営基盤強化のため人件費の増加などを見込んでおります。 <営業外損益・特別損益> 営業外損益及び特別損益におきましては、影響額の大きな取引などは、現在のところ見込んでおりません。 (b) 経営成績に重要な影響を与える要因について 当社グループを取り巻く事業環境に関連して経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2  事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 (c) 当社グループの資本の財源及び資金の流動性についての分析 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(3)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。 また、資本の財源及び資金の流動性について、運転資金の確保は自己資金でまかない、事業成長するための設備投資・株式投資は手元資金のほか、金額規模が著しく大きい場合等を除き、原則、銀行借入にて対応することとしております。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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