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日経平均64,167.87-158NYダウ53,061.95+295ドル円158.81+0NASDAQ26,217.83+118S&P 5007,666.6+35SOX 指数11,339.25+51毎時更新

参天製薬

SANTEN PHARMACEUTICAL CO.,LTD.4536 · Prime · 医薬品

眼科領域に特化したグローバル製薬企業。医療用・一般用医薬品、医療機器を展開。

概要

参天製薬は、1890年に大阪で創業した眼科用医薬品に特化した製薬企業である。緑内障治療薬で国内トップシェアを持ち、処方箋医薬品、一般用医薬品、医療機器を展開する。2026年3月期の売上収益は2,916億円、従業員数は3,968人。日本、中国、アジア、EMEA、米州の60以上の国・地域に製品を提供している。

単一セグメントで展開する眼科専業の事業構造

参天製薬グループは、連結子会社33社と持分法適用関連会社1社で構成され、事業区分は単一セグメントである。医療用医薬品、一般用医薬品、医療機器の3つの事業を柱とし、いずれも眼科領域に特化している。医療用医薬品では緑内障、白内障、アレルギー性結膜炎などの治療薬を開発・販売。一般用医薬品では市販の目薬を、医療機器では手術用顕微鏡や眼内レンズ挿入器具を手掛ける。2026年3月期の売上収益は2,916億円、コア営業利益は551億円、親会社所有者帰属当期利益は374億円である。

日本・中国・アジア・EMEA・米州に広がる販売網

同社の事業は日本、中国、アジア、EMEA(欧州・中東・アフリカ)、米州の5地域で展開される。日本事業は売上の約半数を占め、2026年3月期の日本売上は1,468億円。中国事業は300億円、アジア(中国除く)は333億円。海外事業の売上比率は中期計画で58%を目標とする。主要販売先は株式会社スズケン(12.7%)や株式会社メディセオ(10.3%)などの医薬品卸企業である。

眼科特化型の研究開発とパイプライン戦略

研究開発は眼科領域に集中し、緑内障、ドライアイ、感染症、アレルギー、加齢黄斑変性、近視など幅広い疾患を対象とする。中期経営計画では、近視進行抑制点眼治療市場と眼瞼下垂点眼治療市場の創出を掲げる。2029年度までに売上収益4,000億円、コア営業利益800億円、ROE14%以上を目標とする。新たな点眼薬製剤技術や新規モダリティへの挑戦も進める。

業界の中での役割は眼科領域に特化した医薬品・医療機器メーカーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
2,916億円
営業利益
478億円
営業利益率
16.4%
純利益
374億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
医療用医薬品2,656億円91.1%
一般用医薬品122億円4.2%
医療機器119億円4.1%
その他19億円0.7%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01医療用医薬品(眼科)主力

緑内障・白内障・アレルギー性結膜炎等の眼科疾患を対象とする医療用医薬品の研究開発・製造・販売を日本、中国、アジア、EMEA、米州等のグローバル市場で展開する。

主な製品・サービス1
医療用眼科医薬品
緑内障・高眼圧症治療薬、白内障術後炎症・感染予防薬、アレルギー性結膜炎治療薬等。点眼剤が中心。

02一般用医薬品(眼科)準主力

一般消費者向けの点眼薬等の眼科用OTC医薬品の製造販売。日本及びアジア地域で展開。

主な製品・サービス1
一般用眼科医薬品
市販の目薬等、一般消費者向け眼科用OTC医薬品。

03医療機器(眼科)準主力

眼科手術用の医療機器(例:手術用顕微鏡、眼内レンズ関連機器等)の開発・製造・販売を日本、EMEA、米州で展開。連結子会社のSanten Oy等が担う。

主な製品・サービス1
眼科医療機器
白内障手術等に用いる手術用顕微鏡、眼内レンズ挿入器具等の眼科用医療機器。

製品と技術

緑内障・ドライアイ治療を支える処方箋医薬品

主力製品は緑内障・高眼圧症治療薬とドライアイ治療薬である。具体的には、ジクアスLX点眼液3%(ドライアイ治療)、リジュセアミニ点眼液0.025%(緑内障)、アイリーア8mg硝子体内注射用キット(加齢黄斑変性)、アレジオン眼瞼クリーム0.5%(アレルギー性結膜炎)などがある。これらの製品は日本国内だけでなく、中国やアジア、EMEAでも販売され、収益の中心をなす。

OTC目薬と手術機器で広げる製品ポートフォリオ

一般用医薬品分野では、消費者向けの点眼薬を日本およびアジアで販売し、2026年3月期の一般用医薬品売上は114億円である。医療機器分野では、白内障手術用顕微鏡や眼内レンズ挿入器具などを手掛ける。連結子会社のSanten OyやAdvanced Vision Science, Inc.、InnFocus, Inc.がこれらの事業を担う。製品ポートフォリオの多様化により、眼科領域での総合的なソリューション提供を目指す。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

医薬品のなかでの位置

眼科領域に特化したグローバルニッチトップ

参天製薬は、眼科用薬の専門企業として世界市場で確固たる地位を確立している。国内では処方箋眼科薬で首位級のシェアを持ち、海外では特にアジア・欧州で販売網を拡大している。ライバルのジーエヌアイグループやVeritas In Silicoはバイオ医薬や新規モダリティに注力するが、参天は眼科に集中することで高い専門性を発揮している。収益は安定しており、2025年3月期は売上高3000億円、営業利益率15.6%と堅調。今後は新興国市場での成長と、緑内障治療などの領域で新薬開発が鍵となる。

強み

  • 眼科用薬に特化し、世界で数少ない専業大手として、処方箋薬と一般用医薬品の両方で強みを持つ。
  • 眼科領域に研究資源を集中し、緑内障やドライアイなどで他社に先駆けた新薬を輩出。
  • 米国・欧州・アジアに販売拠点を持ち、海外売上比率が高く、成長市場への展開に有利。
  • 眼科薬の需要は景気に左右されにくく、特許期間後もジェネリック参入があっても一定の売上を維持。

課題

  • 主力製品の特許が満了し、ジェネリック薬の参入で売上減少のリスクがある。
  • 遺伝子治療や細胞医薬など新技術の台頭で、従来の低分子薬中心の事業モデルに変革が求められる。
  • 後発品やバイオシミラーの登場で価格競争が激化し、収益性の維持が課題。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

医薬品・バイオの時価総額近傍。太字が参天製薬

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
15201AGC1.2兆円13.2倍
24021日産化学1.1兆円21.7倍
34005住友化学1.0兆円16.6倍
44527ロート製薬7,177億円20.9倍
54506住友ファーマ6,500億円6.1倍
64536参天製薬6,019億円16.4倍
74626太陽ホールディングス5,527億円28.8倍
84967小林製薬4,432億円260.6倍
92531宝ホールディングス4,273億円35.8倍
103401帝人3,497億円
114272日本化薬3,320億円12.9倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(医薬品・バイオ)に従っています。

会社の歴史

沿革 0件

1890年に大阪で創業した眼科専門企業

参天製薬は1890年に日本・大阪で創業した。以来135年以上にわたり、眼科領域の医薬品と医療機器の研究開発・製造・販売に専念してきた。基本理念は「天機に参与する」であり、患者中心の姿勢を重視する。創業以来、一貫して眼科に特化することで専門性を高め、緑内障治療薬で国内トップシェアを獲得するに至った。

グローバル展開と子会社ネットワークの形成

同社は日本市場に加え、中国、アジア、EMEA、米州に拠点を置く。2026年3月期末時点で連結子会社33社を擁する。中国では参天製薬(中国)有限公司、アジアでは韓国参天製薬や台湾参天製薬、EMEAではSanten OyやSanten S.A.S.、米州ではSanten Inc.などが事業を担う。医療機器子会社としてAdvanced Vision ScienceやInnFocusも傘下に置く。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上収益2029年度まで4,000億円
  • コア営業利益2029年度まで800億円 (EBITDA:900億円)
  • ROE2029年度まで14%以上
  • EPS成長率2029年度まで2桁成長(EPS:160円以上)
  • 株主還元(配当下限)38円/年

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    海外事業のリーダーポジション確立

    日本事業のリーダーポジションを堅持しつつ、EMEA・アジア・中国地域で市場成長率を上回る収益拡大によりプレゼンスを強化し、2029年度の海外事業売上比率58%を目指す。

  2. 02

    近視・眼瞼下垂の市場創造と海外展開

    小児近視に対して進行抑制点眼治療市場を、眼瞼下垂に対して点眼治療市場を確立し、医師や医療機関が積極的に治療提供する環境を地域に即して整備する。

  3. 03

    Rxポートフォリオ・パイプラインの強化

    現行パイプラインの承認取得早期化やLCMを推進し、事業開発の強化や新規モダリティへの挑戦により2030年度以降の持続的成長につながるパイプラインを拡充する。

  4. 04

    安定供給・サプライチェーンの整備

    新製品の需要増加を見越し、自社生産キャパシティ拡大と生産ネットワーク見直しにより、安定かつ柔軟な供給体制を強化する。

  5. 05

    コストの持続的適正化

    多角的な原価最適化施策の推進および業務プロセス改革によるSG&Aの最適化を徹底する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で3,968人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は902万円で、9期前と比べて+10.1%平均年齢は43.0歳、平均勤続年数は15.0年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月3,667
2018年3月3,805
2019年3月81942.015.04,076
2020年3月82242.015.04,111
2021年3月82743.016.04,232
2022年3月85143.016.04,318
2023年3月90244.017.04,144
2024年3月87343.016.03,744
2025年3月92643.016.03,8491,218
2026年3月90243.015.03,9681,205

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率18.2%
縦線は目安の30%
男性育休取得率100.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)80.8%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社32(国内 8 / 海外 24、うち連結子会社 13) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位4)
滋賀プロダクト サプライセンター — 滋賀県犬上郡 多賀町237億円
奈良研究開発 センター — 奈良県生駒市7,472百万円
能登工場 — 石川県羽咋郡 宝達志水町3,768百万円
梅田オフィス — 大阪市北区496百万円
主な関係会社
  • 国内
    株式会社クレール
    滋賀県 犬上郡 多賀町 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    参天アイケア株式会社
    大阪市 北区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    参天投資(中国)有限公司
    中国 上海 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    参天製薬(中国)有限公司
    中国 蘇州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    参天医薬販売(蘇州)有限公司
    中国 蘇州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    重慶参天科瑞製薬有限公司
    中国 重慶 · 連結子会社
    議決権49.0%
  • 海外
    参天製薬(香港)有限公司
    香港 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    韓国参天製薬 株式会社
    韓国 ソウル · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    台湾参天製薬股份有限公司
    台北 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Santen India Private Limited
    インド ムンバイ · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Santen Pharmaceutical Asia Pte. Ltd.
    シンガポール · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    SANTEN (THAILAND) CO., LTD.
    タイ バンコク · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社20社を開く
  • SANTEN PHILIPPINES INC.フィリピン タギッグ100%
  • SANTEN PHARMA MALAYSIA SDN. BHD.マレーシア クアラルンプール100%
  • Santen Pharmaceutical Vietnam Co., Ltd.ベトナム ホーチミン100%
  • Santen Holdings EU B.V.オランダ アムステルダム100%
  • Santen Oyフィンランド タンペレ100%
  • Santen S.A.S.フランス エブリー100%
  • Santen GmbHドイツ ミュンヘン100%
  • Santen SAスイス ジュネーブ100%
  • Santen Italy S.r.l.イタリア ミラノ100%
  • Santen UK Limitedイギリス セント・オールバンズ100%
  • Santen Pharmaceutical Spain, S.L.スペイン マドリード100%
  • SANTEN LIMITED LIABILITY COMPANYロシア モスクワ100%
  • Santen Holdings U.S. Inc.米国 エメリービル100%
  • Santen Inc.米国 エメリービル100%
  • Advanced Vision Science, Inc.米国 ゴリータ100%
  • InnFocus, Inc.米国 マイアミ100%
  • Santen Ventures, Inc.米国 エメリービル100%
  • Santen Canada Inc.カナダ トロント100%
  • Eyevance Pharmaceuticals Holdings Inc.米国 フォートワース100%
  • Eyevance Pharmaceuticals LLC (注)6米国 フォートワース100%
国際子会社 (GLEIF登録 1社)
  • FISanten Oy

国際的な法人識別子 (LEI) の親子関係データ。金融取引を行う子会社が中心で、全子会社の一覧ではありません。

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は2,916億円営業利益478億円前期と比べると減収増益で、売上が-2.8%、利益が+1.9%。

売上高
-2.8%
2,916億円
営業利益
+1.9%
478億円
純利益
+3.0%
374億円
営業利益率
16.4%
前期比 +0.8%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高3,110億円2,916億円
営業利益495億円478億円
純利益400億円374億円
1株あたり配当¥42¥42

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は690億円、営業利益は81億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は−4.7%、営業利益は−36.7%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q79212
2024年1Q72412817.7104
2024年2Q73412316.889
2024年3Q77011114.473
2024年4Q7920
2025年2Q1,46423916.3188
2025年4Q1,53623015.0175
2026年2Q1,37917913.0139
2026年4Q1,53729919.5235
2027年1Q6908111.772

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は1,191億円から2,916億円へ2.4倍に増えた。直近期の営業利益率は16.4%。純利益は3期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円税引前利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月1,191256165
2014年3月1,463304197
2015年3月1,618359240
2016年3月1,953795534
2017年3月1,991301217
2018年3月2,249393352
2019年3月2,340431320
2020年3月2,416321236
2021年3月2,49611793
2022年3月2,663356272
2023年3月2,790−58−149
2024年3月3,020299266
2025年3月3,00046947515.6363
2026年3月2,91647847416.4374

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高2,916億円のうち、営業利益として残るのは478億円16.4%。営業外の損益と税金を反映した純利益は374億円、売上の12.8%にあたる。営業利益率は業種中央値2.9%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金41.8%1,219億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金30.7%896億円
  • その他の費用持分法損益などの調整11.1%323億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益16.4%478億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
58.2%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+13.5pt
16.4%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+10.1pt
12.8%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+6.9pt
12.8%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
8.8%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
9.8%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが435億円、投資CFが−130億円で、差し引きのフリーCFは305億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は809億円で、売上の3.3ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月99−46−21653602
2014年3月267−78−80189724
2015年3月254−617290−363659
2016年3月225371−241596998
2017年3月108−282−287−174523
2018年3月428−83−176345693
2019年3月329−29−281300708
2020年3月399−52−127347914
2021年3月388−534−167−146629
2022年3月460−35256108830
2023年3月371−268−372103579
2024年3月726−61−340665946
2025年3月609−82−533527930
2026年3月435−130−493305809

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は4,230億円。このうち返さなくてよい自己資本が2,970億円で、自己資本比率は70.2%(業種中央値69.9%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月2,0681,67938981.2
2014年3月2,3761,87250478.8
2015年3月3,0422,11892469.6
2016年3月3,5542,60095473.2
2017年3月3,5892,5511,03871.1
2018年3月3,8852,8581,02773.6
2019年3月3,9122,9091,00374.4
2020年3月4,0883,0291,05974.1
2021年3月4,0533,10295176.5
2022年3月4,6003,3751,22573.4
2023年3月4,2122,9401,27269.8
2024年3月4,3573,0611,29670.2
2025年3月4,0932,8621,24169.9
2026年3月4,2302,9701,27070.2

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
809億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
2,233億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
1,270億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
100
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率30 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

医薬品 79社との比較

同じ医薬品の企業と並べると、いちばん上に来るのはROE79社中13位あたり、逆に低いのは配当利回り79社中62位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
12.8%/中央値 5.9%
P25 2.0%P75 11.0%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
16.4%/中央値 2.9%
P25 -162.5%P75 11.5%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
70.2%/中央値 69.9%
P25 53.4%P75 84.5%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-2.8%/中央値 2.8%
P25 -1.3%P75 12.0%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.3%/中央値 2.9%
P25 2.3%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,867.5で、1年前と比べて+19.3%過去52週の値幅のなかでは51%の位置にある。

¥1,867.5-2.0%1ヶ月-0.1%1年+19.3%時価総額6,019億円
過去52週の値幅
安値¥1,458高値¥2,254

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)16.4倍
PER (会社予想)15.0倍
PBR2.00倍
配当利回り2.25%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は8月21日に1879.5円となり、前日比3.59%下落。25日移動平均線(1943.1円)や75日線(1953.39円)を下回っており、短期的な上値抵抗が意識される展開。一方、52週高値2254円からは約16.6%下落した水準にあり、年初来では22.03%の上昇を維持。出来高は8月7日に245万1800株と急増したが、その後は減少傾向で様子見姿勢が強まっている。RSIは49.45と中立圏で、方向感に欠ける相場と言える。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 80/100)

予想PER15.1倍は業界平均35.3倍を大きく下回り、PBR2.01倍も平均4.11倍の半分以下。ROE12.8%は高水準で収益性が高い。配当利回り2.23%は平均1.43%を上回る。眼科領域に強みを持ち、新興国市場での成長期待があるが、既存製品の特許切れや競争激化により売上高は横ばい傾向。割安だが、成長鈍化が懸念され、配当性向78.9%と高いため増配余地は限定的。

指標この会社業種平均
PER (実績)16.4倍36.0倍
PER (予想)15.0倍
PBR2.00倍3.53倍
ROE12.8%6.5%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

眼科特化型の製薬会社として安定した需要が見込まれる一方、緑内障治療薬の特許切れや後発品の登場による競争激化が懸念される。成長の鍵は新興国市場でのシェア拡大と新薬開発の進捗。強気派は、眼科領域の成長性とパイプラインの価値を評価し、弱気派は既存製品の売上減少リスクを指摘する。

プラスに働く材料7
  • 眼科領域の成長性

    世界的な高齢化で眼科疾患患者が増加し、市場拡大が見込まれる。

  • パイプラインの充実

    新薬候補が複数あり、今後の承認・上市で成長が期待される。

  • 海外展開の進展

    アジアを中心に販売網を拡大し、売上成長のドライバーとなる。

  • 営業利益率16.39%へ改善し減収下でも増益通年影響

    売上高2,916億円は前年比2.8%減だが、営業利益478億円は前期比9億円増。高収益構造を維持。

  • 純利益374億円と前期比11億円増通年影響

    最終利益363億円→374億円に増加。減収でも増益を達成し、利益の質が高い。

  • 予想PER15.5倍は実績16.98倍を下回る決算発表後影響

    実績PER16.98倍に対し予想PER15.5倍。来期の業績改善を織り込んでなお割安感がある。

  • 外国人保有比率50.24%で売買活発継続影響

    外国人株主比率50.24%と過半。流動性が高く、買い需要が入りやすい。

マイナスに働く材料7
  • 特許切れの影響

    主力製品の特許が切れると後発品との競争で売上減少が避けられない。

  • 研究開発コスト

    新薬開発には多額の投資が必要で、利益を圧迫する可能性がある。

  • 競争激化

    他社も眼科領域に参入し、シェア争いが激しくなる恐れがある。

  • 売上高2,916億円、3期連続の減収通年影響

    売上高3,020億円→3,000億円→2,916億円と減少。市場の競争激化や価格下落を反映。

  • 株価が1年で33.93%上昇、短期的な過熱不定影響

    上昇率33.93%は売上高減収と対照的で、需給悪化時に調整が入りやすい。

  • PBR2.09倍はROE12.8%を考慮しても割高水準不定影響

    PBR2.09倍はPER16.98倍とともに市場平均を上回り、業績悪化時に評価修正のリスク。

  • 配当利回り2.17%は低位で魅力乏しい継続影響

    配当利回り2.17%と低く、減収継続で増配期待が薄いと株価サポートが弱い。

次の決算で確かめる点
緑内障治療薬の売上高
主力製品の動向が業績に直結するため。
海外売上比率
グローバル展開の進捗を測る指標。
研究開発費
将来の成長への投資状況を確認するため。
新薬の承認状況
パイプラインの進捗が成長期待に影響する。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり42で、前期から+5.6%いまの株価に対する利回りは2.25%。増配か配当維持が3年続いている。

年間配当
¥42
1株あたり
配当利回り
2.25%
いまの株価に対して
配当性向
78.9%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
3年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月2642.7
2018年3月260.041.5
2019年3月260.037.7
2020年3月273.839.3
2021年3月283.751.4
2022年3月3214.373.4
2023年3月320.0
2024年3月333.164.9
2025年3月369.170.5
2026年3月385.678.9

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥42

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ21,271人。区分でいちばん多いのは外国法人50.2%。グループ会社や銀行などの安定株主が36.1%を占め、残る63.9%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
外国法人46.546.141.450.350.550.2
金融機関35.737.338.430.630.030.4
個人・その他9.29.010.89.99.99.6
事業法人6.25.75.65.55.85.7
証券会社2.32.03.83.63.84.1
自己株式0.10.10.10.20.20.2
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)16.03
02株式会社日本カストディ銀行(信託口)6.05
03NORTHERN TRUST CO.(AVFC)RE SILCHESTER INTERNATIONAL INVESTORS INTERNATIONAL VALUE EQUITY TRUST (常任代理人 香港上海銀行東京支店)4.17
04日本生命保険相互会社(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)3.31
05NORTHERN TRUST CO. (AVFC) RE U.S. TAX EXEMPTED PENSION FUNDS (常任代理人 香港上海銀行東京支店)2.80
06GOVERNMENT OF NORWAY (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)2.66
07株式会社三菱UFJ銀行2.17
08STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)2.04
09JPモルガン証券株式会社2.00
10小野薬品工業株式会社1.93

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で−42%、1株純資産は14期で+127%。直近期のROEは12.8%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月19640610.022.747.7
2014年3月4845211.119.241.6
2015年3月5851112.030.140.4
2016年3月12962822.613.120.1
2017年3月536288.430.442.7
2018年3月8770313.019.841.5
2019年3月7972911.121.037.7
2020年3月597598.031.439.3
2021年3月237763.065.451.4
2022年3月688448.418.073.4
2023年3月−39783−4.7
2024年3月738438.921.264.9
2025年3月10483912.213.670.5
2026年3月11492412.815.778.9

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

10名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は10名。2026/3期の役員報酬は総額723百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約16倍にあたる。

氏名役職年齢
伊藤毅代表取締役社長兼CEO67
中島理恵取締役 執行役員 COO48
栗原逸平取締役 執行役員 日本事業統括 兼事業開発担当45
伊香賀正彦取締役71
菊岡稔取締役63
黒田由貴子取締役62
井阪広監査役 常勤63
朝谷純一監査役65
穂高弥生子監査役60
宗像雄一郎監査役66

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円賞与百万円株式報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)422811187116560140
社外取締役5737315
社外監査役3535318
監査役1373737

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容1,355字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 Santenグループは、参天製薬株式会社(以下、当社)と連結子会社33社及び持分法適用関連会社1社(期末現在)により構成されており、「医薬品の研究開発・製造・販売を中心とする医薬品事業」を主な事業として取り組んでいます。 Santenグループの事業区分及び当社と連結子会社に係る位置付けは次のとおりです。 なお、Santenグループは単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しています。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.事業セグメント」に記載のとおりです。 事業区分   主な会社 医療用医薬品   (日本事業) 当社 参天アイケア株式会社 (中国事業) 参天投資(中国)有限公司 参天製薬(中国)有限公司 参天医薬販売(蘇州)有限公司 重慶参天科瑞製薬有限公司 参天製薬(香港)有限公司 (アジア事業) 韓国参天製薬株式会社 台湾参天製薬股份有限公司 Santen India Private Limited Santen Pharmaceutical Asia Pte. Ltd. SANTEN (THAILAND) CO., LTD. SANTEN PHILIPPINES INC. SANTEN PHARMA MALAYSIA SDN. BHD. Santen Pharmaceutical Vietnam Co., Ltd. (EMEA(欧州、中東及びアフリカ)事業) Santen Holdings EU B.V. Santen Oy Santen S.A.S. Santen GmbH Santen SA Santen Italy S.r.l. Santen UK Limited Santen Pharmaceutical Spain, S.L. SANTEN LIMITED LIABILITY COMPANY (その他事業) Santen Holdings U.S. Inc. Santen Inc. Santen Canada Inc. Eyevance Pharmaceuticals Holdings Inc. Eyevance Pharmaceuticals LLC 一般用医薬品   (日本事業) 当社 (アジア事業) 台湾参天製薬股份有限公司 事業区分   主な会社 医療機器   (日本事業) 当社 (EMEA(欧州、中東及びアフリカ)事業) Santen Oy Santen S.A.S. Santen GmbH Santen SA Santen Italy S.r.l. Santen UK Limited Santen Pharmaceutical Spain, S.L. (その他事業) Advanced Vision Science, Inc. InnFocus, Inc. その他   (日本事業) 当社 株式会社クレール (中国事業) 参天医薬販売(蘇州)有限公司 (その他事業) Santen Ventures, Inc. (注)当連結会計年度より、参天製薬(香港)有限公司を「アジア事業」から「中国事業」に変更しています。 以上の事業系統図の概略は次のとおりです。
経営方針・対処すべき課題2,827字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、Santenグループが判断したものです。 (1)会社の経営の基本方針 Santenグループは、眼科領域に特化したグローバル製薬企業として、世界中の人々が「見る」ことを通じて、より豊かで幸せな人生を送れるよう、目の健康の維持・向上に取り組んでいます。1890年に日本・大阪で創業して以来、135年以上にわたり、眼科領域における医薬品及び医療機器の研究開発・製造・販売を通じて、世界中の人々の目の健康をサポートしてきました。Santenグループは眼科領域を専門とし、緑内障、ドライアイ、感染症、アレルギー、加齢黄斑変性、近視など、幅広い疾患領域に対応する製品ポートフォリオを有しています。現在、Santenグループの製品とサービスは世界60以上の国・地域で提供されています。「天機に参与する」という基本理念のもと、Santenグループは、眼科の専門性と患者さん中心の姿勢を大切に、「Happiness with Vision」の実現に向けて取り組んでいます。 (2)中期経営計画及び目標とする経営指標 Santenグループは2025~2029年度までの5年間を対象とした新たな中期経営計画を策定し、2025年5月に公表しました。 1.2035年までに目指す姿と実現に向けた事業の在り方 Santenグループは、長期視点での戦略の展開と収益基盤のさらなる強化を通じた新たな成長軌道への転換を実現すべく、2035年までに目指す姿、及び2029年度までの中期経営計画(2025~2029年度)を策定しました。眼科領域に特化したグローバルカンパニーとして、高い確度での製品開発と確実な収益の確保で堅実なグローバル成長を追求し、製品価値の最大化による最適な眼科医療の提供と眼科医療や患者さんのニーズの深い理解に基づく眼科医療のイノベーションを軸として事業活動を展開します。 <Santenグループのビジネスモデル> 2.成長戦略 2029年度までの5年間において、これまで培ってきた強みを活かして、「Santenグループのビジネスモデル」の展開を全地域でさらに強化します。眼科市場をリードする企業としての信望を集め、持続的な成長基盤を確立するため、6つのイニシアチブを推進します。 <持続的な成長基盤確立に向けた6つのイニシアチブ> ■短中期売上成長 1.海外地域(EMEA・アジア・中国)におけるリーダーポジションの確立: 日本を含む全地域で市場成長率を上回る収益拡大により、プレゼンスを強化します。日本事業のリーダーポジションを堅持しながら、海外事業の力強い成長により、2029年度の海外事業売上比率は58%を目指します。 2.近視・眼瞼下垂疾患の市場創造と海外展開: 新領域となる近視・眼瞼下垂におけるRx市場を創出し、医師や医療機関が積極的に治療提供する環境を地域に即して整備します。近視は、「近視進行抑制点眼治療市場」を確立することで、小児の近視患者さんに対して、近視の進行自体を抑制し、近視による日常生活への負担や将来の目の不安を軽減すること、眼瞼下垂は、点眼薬で治療できる疾患として認知向上と新たな治療概念の普及を促進し、非侵襲的な「眼瞼下垂点眼治療市場」の確立を追求します。 ■中長期売上成長 3.Rxポートフォリオ・パイプラインの強化: 本中期経営計画期間中の売上へ寄与する現行パイプラインの承認取得早期化やLCM(ライフサイクルマネジメント)を継続推進します。加えて、2030年度以降の持続的な成長につながるRxポートフォリオ・パイプラインの拡充に向け、事業開発のターゲット選定と機能・プロセスを強化すると共に、新たな点眼薬製剤技術の開発や新規モダリティにも挑戦します。 ■事業基盤の継続強化 4.安定供給・サプライチェーンの整備: 新製品の需要増加を見越し、自社生産キャパシティ拡大と生産ネットワーク見直しにより、安定かつ柔軟な供給体制を強化します。 5.コストの持続的適正化: 多角的な原価最適化施策の推進、及び業務プロセス改革によるSG&Aの最適化を徹底します。 6.人材・組織とデジタル・ITの強化: 基本理念やビジョンを体現し成長に寄与する人材を最重要のアセットと位置付け、能力向上と人材を活かすことができる生産性の高い組織づくりを推進します。中長期での持続的な成長を見据え、デジタルの効果的活用、また全社のIT・セキュリティ基盤の強化により、事業の生産性と安定性を向上します。 3.2029年度における連結数値目標 ■KPI 売上収益   4,000億円 コア営業利益   800億円 (EBITDA:900億円)1 ROE   14%以上 EPS成長率   2桁成長2 (EPS:160円以上) 株主還元   ・38円/年を配当下限とし、配当性向40%を目安に増配 ・株価と余資の状況を勘案し、機動的に自社株買いを実施3 ・ROE、EPSの更なる上昇を企図 1 参考値 2 2024年度実績-2029年度目標CAGR 3 必要運転資金を450億円と定義し、一定期間留保された余資金を原資に実施 4.資本配分・株主還元 事業から創出されるキャッシュに加え、運転資金圧縮やグループ内の資金活用、資金需要に合わせた調達の活用により投資余力を最大化し、将来に向けた成長投資として、生産能力拡大に向けた設備増強とイノベーションを生み出す研究開発・事業開発へ優先的に資源を投下します。株主還元については、現在の年間38円の配当を下限値として、累進配当を継続することで利益成長に伴う増配により直接還元を行うとともに、機動的な自社株買いを通じた資本水準の最適化をはかり、ひいては、ROE、EPSの向上を企図します。なお、2026年度においては、年間配当予想を42円としています。 5.サステナビリティ Santenグループは、社会への貢献と持続的な成長を実現するため、最重要マテリアリティ4つを含む以下の13のマテリアリティを強力に推進します。具体的な取り組みなどについては、今後、ウェブサイトなどを通じて開示していく予定です。 <社会と事業の持続的成長> ・目の健康に貢献する製品とサービスの創出* ・製品の品質保証と安定供給* ・製品の浸透と市場創造* <事業基盤の強化> ・Santenで働く価値向上と人・組織の能力強化* ・高い倫理観を持った事業運営 ・情報開示の透明性 ・DE&I(ダイバーシティ・エクイティ & インクルージョン)の推進 ・人権の尊重 ・持続可能な調達 ・情報セキュリティの確保 ・デジタル・トランスフォーメーションの推進 ・気候変動対策 ・環境負荷低減 *最重要マテリアリティ
事業等のリスク6,641字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 [リスク管理体制] Santenグループでは、国際情勢・経済が複雑性・不確実性を増す中、グローバルに事業を拡大し、製品の安定供給や品質管理、ITセキュリティの確保及び各種規制の遵守等に係るリスクが一層多様化・複雑化していると認識しています。 これらの外的環境を踏まえ、リスク管理に係る規程に基づき、各地域、部門ごとにリスクの抽出、評価、モニタリングを行い、平時から損失の危険の回避・最小化に努めています。 また、リスクマネジメントの高度化に向け、三線体制に基づき各リスクオーナーへのインタビューを通じて、リスクシナリオの確認及び「固有リスク」の評価を実施し、「内部統制」の評価を行うことで「残余リスク」を算出しています。そして、「残余リスク」が高いものの中から全社重要リスクを特定し、マネジメントによる審議・リスク対応策とその進捗のモニタリング等を通じて、チーフリスクオフィサーの下、予防的及び発見的コントロールの効いた全社的リスクマネジメント体制の整備を行っています。 また、内部監査室は、その独立した立場において、業務監査を通じてリスク管理状況を検証しています。 リスク管理体制 リスク評価プロセス 重大な危機に発展する可能性のある事象が発生又は報告された場合には、代表取締役社長兼CEOを委員長とする「危機管理委員会」を設置し、速やかに事実確認及び対応方針を検討することにより、事態の収拾に努めるとともに、適宜再発防止策を検討・実施します。 当連結会計年度末現在において判断した将来の業績又は財政状態に影響を与えうるリスクや不確実性には、以下のようなものがあります。ただし、将来の業績又は財政状態に影響を与えうるリスクや不確実性は、これらに限定されるものではありません。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、Santenグループが判断したものです。 (主要リスク) (1)サプライチェーン Santenグループでは、品目により生産を一箇所に集中している製品、生産を外部に委託している製品、また、原薬や容器等原材料の供給を特定の取引先に依存している製品があります。これらについて、感染症拡大等のパンデミック、自然災害、火災等により特定の工場や外部委託先の機能又は取引先からの原材料の供給が停止し、生産活動の停滞・遅延が発生した場合や何らかの原因により製品品質に問題が発生した場合には、Santenグループの業績又は財政状態に影響を与える可能性があります。 Santenグループでは、従前よりグローバルな製品供給体制並びに品質保証体制の強化を重要な戦略の一つとして掲げています。具体的には、展開国の拡大や点眼剤以外の多様な製品の増加に対応する体制の構築に取り組んでおり、安定供給及び品質保証を確実なものとするプロセス及びシステム等の仕組みを構築するとともに、計画と実行のモニタリングやリスク評価等により、継続的な実態把握と課題への対応を行っています。また、物流関連の規制が厳しい欧州にも対応した製品の生産・供給体制の構築や、生産計画を含む在庫管理の可視化・グローバルでの一元管理にも取り組んでいます。 また、製品の品質確保及び安定供給を最優先課題と位置付け、製品に関する品質・在庫水準の維持、工場における安全確保を実施しています。 (2)コンプライアンス 社会規範や法令等に違反する事態が発生した場合、Santenグループの社会的信用やブランドイメージの低下、株価下落による企業価値の損失、売上収益の減少や損害賠償の支払い等により、Santenグループの業績悪化や事業継続が困難になる等、企業経営に大きな影響を及ぼす可能性があります。 Santenグループは「天機に参与する」という基本理念のもと、基本理念を社員が遵守すべき基準として具体化した「参天企業倫理綱領」及び「グローバル・コンプライアンス・ポリシー」を制定し、チーフコンプライアンスオフィサーの下、グローバルでのコンプライアンス推進体制を強化するとともに、法令や規制が厳しくなるヘルスケア業界において全従業員へのグローバルでの体系的な教育プログラムを導入し、実施しています。毎年、企業倫理綱領周知月間を設定し、グローバルで共通テーマでのコンプライアンスE-ラーニングの実施や、CEO、地域トップからのコンプライアンスメッセージを発信する等、コンプライアンス意識の醸成及び法令遵守の強化にも努めています。 また、コンプライアンスリスク及びその他の組織課題を的確に把握し、課題の発見及び適切なフォローを確実に実施することを目的として、24時間365日利用可能なグローバル通報システムとして「Santenスピークアップ・ポータル」を導入し、グローバルで統一したリスク管理体制の整備も進めています。 (3)ITセキュリティ及び情報管理 Santenグループでは、各種ITシステムを利用しているため、システムの不備、サイバー攻撃やコンピュータウィルスの感染等により、業績に影響を与える可能性があります。また、個人情報等の機微情報を有しているため、万一の事故等によりその情報が社外流出した場合、信用を大きく失うことで業績に影響を与える可能性があります。 Santenグループでは、情報セキュリティをグローバル社会の進化にとって不可欠な要素と考え、戦略的優先事項と捉えており、日々の業務や規制遵守の継続性維持、及び戦略的な競争優位性の維持に必要な情報の機密性、完全性及び可用性を保証するため、ISO/IEC27001に基づく情報セキュリティマネジメントシステムの実装と維持に取り組んでいます。 また、サイバーセキュリティリスクへの対応として、グローバル個人情報保護規程、情報セキュリティ規程、文書管理規程等の社内規程を整備するとともに、セキュリティ研修・訓練を中心とした人的対策、組織対策としてのセキュリティガバナンス強化、並びに技術的対策を行っています。加えて、Santenグループのみならず、サプライチェーンやビジネスパートナーを含めたリスク管理を実施しています。 今後も外部環境の変化を捉え、事業継続性の強化、サイバーセキュリティの高度化、データ保護の強化等の施策を継続的に進めていきます。 (4)自然災害 大規模地震、津波、台風等の自然災害、火災などの要因により生産活動の停滞・遅延・サプライチェーンの寸断等が起こった場合、Santenグループの業績又は財政状態に影響を与える可能性があります。また、品目によっては、生産を一箇所に集中しているものや、生産を外部に委託しているものがあり、特定の工場や外部委託先の機能が停止した場合、製品供給が滞る可能性があります。 Santenグループではこれらのリスクに備え、事業継続計画(BCP)の策定・緊急時の応急対策訓練の実施、安定在庫の確保、製造ラインのバックアップ計画策定、損害保険への加入など、従業員の安全確保及び製品の安定供給が継続できる体制を整備し、リスクの低減に努めています。 (5)地政学リスク 国際情勢の急激な変化や国家間紛争の発生によって、関連する地域において、事業活動への影響やサプライチェーンの寸断等による製品供給等の遅滞等の影響が生じる可能性があります。 Santenグループでは、これらのリスクに対し、外部情報の入手や国内及び海外での事業への影響を分析し、有事に備えた安全管理体制の整備、製品供給確保のためのバックアップ体制の構築など、事業継続体制整備を進めています。また、影響分析と対応策の検討、役員セミナーなどを通じて地政学リスクへのマインド醸成、リスク感度の向上を図っています。 (6)投資に関わるリスク Santenグループでは、医薬品の安定供給やグローバルな事業基盤拡大に必要な設備投資を継続して実施しています。また、眼科領域におけるグローバルでの持続的な成長を目指し、パイプラインの強化、グローバルでの事業展開の加速、新規医療技術・イノベーションの拡充のために、有望な事業開発機会と認められる場合には、他社とのアライアンス・M&A(製品・技術導入、買収及び合弁事業等)を積極的に行っています。これらについては、投資判断を行った時点に想定をしていた水準を超える外部環境の悪化等により、当初想定した効果や利益が実現されない可能性があります。また、このような場合には、投資に伴い計上した有形固定資産や無形資産の減損処理により、Santenグループの業績に影響を与える可能性があります。Santenグループでは、これらの投資について、経営戦略との整合性等定性的な観点に加え、収益性の観点から、資本コストを上回るハードルレートを基礎とした社内の評価基準に基づき投資の判断を行っています。これらの投資判断を含めた意思決定プロセスの透明性・客観性を向上させるため、重要な戦略課題について審議する戦略審議委員会を設置し、中長期戦略及び事業・開発ポートフォリオ議論と取締役会に付議される個別議案の有機的な連携を図ると共に、個別案件の全体戦略における位置づけの明確化、論点整理に取り組んでいます。また、取締役会で決議した投資案件を着実に成果につなげるためのモニタリングを定期的且つ継続的に行う仕組みを導入し、コーポレート・ガバナンスの充実・強化に取り組んでいます。 (7)主力製品への依存 Santenグループにおける売上収益の上位2製品である「アイリーア類(アイリーア硝子体内注射液、アイリーア硝子体内注射用キット、アイリーア8mg硝子体内注射液、アイリーア8mg硝子体内注射用キット、アフリベルセプト硝子体内注射用キット「バイエル」)」及び「コソプト配合点眼液」の連結売上収益に対する比率は、当連結会計年度で32%です。これらの製品が万一、製品の欠陥、予期せぬ副作用等の要因により販売中止となったり、売上収益が大幅に減少した場合、業績又は財政状態に大きな影響を与える可能性があります。 (8)ライセンス製品への依存 Santenグループの製品には、他社から製造販売権、並びに販売権を供与されているものが多くあります。眼科薬における独占的製造販売権の供与を受けている品目には、「クラビット点眼液」、「タプロス点眼液」等があります。国内独占的販売権の供与を受けている品目には、「アイリーア類(アイリーア硝子体内注射液、アイリーア硝子体内注射用キット、アイリーア8mg硝子体内注射液、アイリーア8mg硝子体内注射用キット、アフリベルセプト硝子体内注射用キット「バイエル」)」があります。契約期間満了、契約条件の変更や販売提携の解消等が起こった場合、業績に影響を与える可能性があります。 (その他リスク) (1)グローバルな事業展開に関わるリスク Santenグループでは、医薬品の販売や研究開発活動を世界各国で行っています。 このような世界各国における事業活動は、法令や規則の変更、政情不安、経済動向の不確実性、商習慣の相違その他のリスクに直面する可能性があり、その結果、当初想定した効果や利益が実現されない可能性があります。 (2)販売中止、製品回収等 Santenグループの製品の一部が、製品品質の欠陥、予期せぬ副作用、第三者による異物混入等により、販売中止又は製品回収等の事態となった場合、業績に影響を与える可能性があります。 (3)医薬品行政の動向 医療用医薬品事業については、日本並びにその他各国政府による医療保険制度や薬価に関する規制の影響を受けます。 国内外の薬価改定及び医療保険制度については、現在予測可能な範囲に限り、その影響を業績予想等の見通しに織り込んでいます。予測可能な範囲を超えた薬価改定や、その他の医療保険制度の改定があった場合は、業績又は財政状態に対して中長期的に影響を与える可能性があります。 また、国内外における政府当局や医薬保険制度の後発品使用促進策及びそれを背景にした他社による後発品販売は、Santenグループの業績に影響を与える可能性があります。 (4)為替 Santenグループは世界各国で事業を展開しているため、為替の変動がSantenグループの業績又は財政状態に影響を与えます。当連結会計年度の海外売上収益は、連結売上収益の約49%でした。 (5)新薬開発の不確実性 新製品の創製・開発並びに追加効能・剤形等の開発は将来の成長に必要不可欠であり、Santenグループは毎年多額の研究開発投資を行っていますが、研究開発から承認・発売までは非常に長期間を要し、開発中止、承認申請後の不許可等の不確実性を多く含みます。Santenグループが開発中の新薬あるいは追加効能・剤形等について、販売・製造の許可がおりるかどうか、あるいはいつ承認を得ることができるかを確実に予測することはできません。また、将来、研究開発投資に見合う新薬の売上収益を実現できない可能性があります。 (6)知的財産権 Santenグループの事業は、物質・製法等に関する様々な特許によって保護されています。Santenグループでは、これらの特許権を含む知的財産権を適切に管理し、第三者からの侵害にも注意を払っていますが、第三者からの侵害を受けた場合には、Santenグループの業績に影響を与える可能性があります。また、Santenグループの事業が第三者の知的財産権を侵害しないようにも注意を払っていますが、万一、第三者の知的財産権を侵害した場合、損害賠償を請求される等、業績に影響を与える可能性があります。 (7)訴訟 医療用医薬品の製造・販売を主たる事業とするSantenグループでは、将来、特許、製造物責任(PL)法、独占禁止法、消費者、環境等に関わる訴訟を提起される可能性があり、訴訟が発生した場合、それらの訴訟等の動向は、Santenグループの業績又は財政状態に影響を与える可能性があります。 (8)環境規制・気候変動 環境汚染等の環境保全上に問題が発生した場合や関連法令の改正等により、法的措置や損害賠償責任、対策費用等が発生した場合には、業績に重大な影響を与える可能性があります。また、今後の低炭素エネルギー社会への移行により、エネルギー転換に伴う投資額・費用額が増加するリスク等も想定しています。 Santenグループは、グローバルで環境保全を推進しており、2050年の環境ビジョン「Santen Vision for the Earth 2050」の策定と、CO2排出量削減など2030年環境目標を設定し、気候変動対策と環境負荷低減に取り組んでいます。 (9)人材確保と育成 Santenグループが長期的に持続可能な成長をする上で、基本理念に共感する高度な専門性をもった最適人材を獲得し、多様性を踏まえながら適時・適所に登用できるよう、計画的に育成・登用する必要があります。Santenグループは働く価値とエンゲージメントを向上させるために、「個」の育成プログラムを実行し、サイロのない効果的な組織を構築しています。 しかしながら、これらが戦略的・計画的になされない場合、社内人材の流出や社外優秀人材の獲得機会損失につながり、Santenグループの成長への大きな障害となる可能性があります。 (10)内部統制の整備等 内部統制が有効に機能せず、あるいは予期せぬ内部統制上の問題により、多大な損失が発生した場合、業績に影響を及ぼします。 Santenグループは、会社法及び会社法施行規則に基づき、業務の適正を確保するための体制に関する基本方針(内部統制基本方針)を取締役会で決議しています。執行部門はその整備・運用状況について取締役会に対して定期的な報告を行い、取締役会は適宜指示、軌道修正を行うことで、当該整備・運用の質的向上を図っており、グループ各社における内部統制の構築・浸透を含めた形で取り組んでいます。また、金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに実施基準に準拠して、財務報告に係る内部統制を整備及び運用しています。
経営成績の分析 (MD&A)6,727字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度におけるSantenグループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりです。 ①財政状態及び経営成績の状況 (ア)財政状態 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ138億円増加し、4,230億円となりました。 当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末に比べ108億円増加し、2,960億円となりました。 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ29億円増加し、1,270億円となりました。 (イ)経営成績 当連結会計年度の経営成績は、売上収益2,916億円(前年同期比2.8%減)、コア営業利益551億円(前年同期比7.1%減)、営業利益478億円(前年同期比2.0%増)、当期利益376億円(前年同期比4.8%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益374億円(前年同期比3.1%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物は、営業活動の結果得た資金が435億円あったことなどの一方、有形固定資産の取得による支出、自己株式の取得による支出、配当金の支払いなどにより、前連結会計年度末と比べ121億円減少し、809億円となりました。 ③生産、受注及び販売の実績 Santenグループは単一セグメントであり、当連結会計年度における実績は次のとおりです。 (ア)生産実績及び商品仕入実績 金額(百万円)   対前年度増減率(%) 生産実績   219,862   5.3 商品仕入実績   61,155   △17.4 (注)1 生産実績の金額は販売価格によっています。 2 商品仕入実績の金額は仕入価格によっています。 (イ)受注実績 Santenグループは販売計画、在庫状況を基礎として生産計画を立案し、これによって生産を行っていますので受注生産は行っていません。 (ウ)販売実績 金額(百万円)   対前年度増減率(%) 販売実績   291,624   △2.8 (注)最近2連結会計年度における、主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。 前連結会計年度   当連結会計年度 金額(百万円)   割合(%)   金額(百万円)   割合(%) 株式会社スズケン   43,463   14.5   36,978   12.7 株式会社メディセオ   32,759   10.9   29,977   10.3 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点によるSantenグループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 ①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 (ア)経営成績等 ⅰ 財政状態 (単位:億円) 前連結会計年度   当連結会計年度   増減額 資産   4,093   4,230   138 資本   2,852   2,960   108 負債   1,241   1,270   29 親会社所有者帰属持分比率   69.9%   70.2%   0.3ポイント 当連結会計年度末の資産は、4,230億円となりました。営業債権流動化等運転資金の圧縮に取り組んだことに加えて、現金の減少などがあった一方、ジクアスLX点眼液3%出荷再開に伴う製品等の棚卸資産の増加などにより前連結会計年度末と比べ138億円増加しました。 資本は、2,960億円となりました。自己株式の消却に伴う利益剰余金の減少などがあった一方、その他の資本の構成要素の増加などにより前連結会計年度末と比べ108億円増加しました。 負債は、1,270億円となりました。営業債務及びその他の債務の減少などがあった一方、未払法人所得税等の増加及びその他の金融負債の増加などにより29億円増加しました。 以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末と比べ0.3ポイント増加し、70.2%となりました。 SantenグループではROE(親会社所有者帰属持分利益率)を最重要指標に、キャッシュ・フローの最大化と資本コストの低減の両面から株主価値最大化に取り組んでいます。キャッシュの源泉としては営業活動から得られるインフローを基本としつつ、キャッシュ・コンバージョン・サイクル管理により運転資本の効率を高めることでキャッシュ創出力の最大化に取り組みます。その一環として、営業債権の流動化を実施しており、ROIC(投下資本収益率)の改善に取り組んでいます。なお、ROEは前連結会計年度12%から当連結会計年度13%に、ROICは前連結会計年度18%から当連結会計年度19%に改善しています。 ⅱ 経営成績 (単位:億円) 前連結会計年度   当連結会計年度   対前年度増減率 売上収益   3,000   2,916   △2.8% コア営業利益※1   594   551   △7.1% 営業利益   469   478   2.0% 当期利益   359   376   4.8% 親会社の所有者に帰属する 当期利益   363   374   3.1% E  B  I  T  D  A※2   681   636   △6.6% [売上収益] 薬価改定等の影響がありましたが、新製品や主力製品拡大に注力した結果、前連結会計年度と比べ2.8%の減少にとどめ、2,916億円となりました。 ◇日本 1%台後半の薬価改定、主力品の市場拡大再算定や後発医薬品の参入、2024年10月から導入された後発医薬品のある先発医薬品(長期収載品)の選定療養制度の影響等がありましたが、2025年4月に販売を開始したリジュセアミニ点眼液0.025%、2025年5月に販売を開始したアイリーア8mg硝子体内注射用キット114.3mg/mL、アレジオン眼瞼クリーム0.5%、2025年12月より出荷を再開したジクアスLX点眼液3%等の主力製品の拡大に注力した結果、前連結会計年度と比べ11.2%の減少にとどめ、1,468億円となりました。そのうち、一般用医薬品(中国、アジア除く)の売上収益は前連結会計年度と比べ7.1%増加し、114億円となりました。 ◇中国 流通在庫水準調整の影響はあったものの、円換算ベースで前連結会計年度と比べ0.5%増加し(為替影響を除いた成長率は+0.6%)、300億円となりました。なお、当連結会計年度より香港を「アジア」から「中国」に変更しており、対前年度増減率の算定においてもこの変更を反映しています。 ◇アジア(中国除く) 韓国や東南アジア地域で緑内障やドライアイ製品が堅調に推移、またVEGF阻害剤ベオビュ®及びルセンティス®について、韓国における独占的な流通及び販売促進権に関する契約締結の影響もあり、円換算ベースで前連結会計年度と比べ14.0%増加し(為替影響を除いた成長率は+15.2%)、333億円となりました。 ◇EMEA※3 緑内障とドライアイのリーダーシップポジション確立に注力した結果、円換算ベースで前連結会計年度と比べ7.8%増加し(為替影響を除いた成長率は+0.4%)、801億円となりました。 [コア営業利益] 売上総利益は、前連結会計年度と比べ0.8%減少し、1,697億円となりました。 販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比べ1.7%増加し(為替影響を除いた対前年度増減率は△0.9%)、890億円となりました。 研究開発費は、前連結会計年度と比べ6.1%増加し(為替影響を除いた対前年度増減率は+4.5%)、256億円となりました。 以上により、コアベースでの営業利益は、前連結会計年度と比べ7.1%減少し(為替影響を除いた対前年度増減率は△7.9%)、551億円となりました。 [営業利益] コアベースから調整されたノンコア費用として、合理化に関する費用が前連結会計年度に販売費及び一般管理費に4億円発生し、当連結会計年度に販売費及び一般管理費に5億円、研究開発費に6億円それぞれ発生しました。 製品に係る無形資産償却費は、前連結会計年度と比べ0.4%減少し(為替影響を除いた対前年度増減率は△1.8%)、88億円となりました。これは主に、2014年にMerck & Co., Inc.(米国)から譲り受けた眼科製品、2019年より欧州で販売を開始した「プリザーフロ マイクロシャント」、2015年より欧州で販売を開始した「Ikervis(アイケルビス)」及び、2023年より欧州で、2024年よりアジアで販売を開始した「Rocklatan / Roclanda(ロクラタン/ロクランダ)」に関するものです。 その他の収益は、70億円となりました。これは主に、在外営業活動体に関連した換算差額の累計額を純損益に振り替えたことによるものです。 その他の費用は、44億円となりました。これは主に、フックス角膜内皮ジストロフィを対象とするSTN1010904*(一般名:シロリムス)及びマイボーム腺機能不全を対象とするSTN1010905(一般名:シロリムス)の製品に係る無形資産について、開発中止に伴い収益が見込めなくなったため減損損失を計上したことによるものです。(*開発コード(STN1010904)は、第Ⅱ相試験終了時に当社が独占的実施権を獲得した後に附番を予定していたコードです。) これらにより、IFRS(フル)ベースの営業利益は前連結会計年度と比べ2.0%増加し(為替影響を除いた対前年度増減率は+1.5%)、478億円となりました。 [当期利益] 金融収益は、16億円となりました。 金融費用は、20億円となりました。 法人所得税費用は、前連結会計年度から17億円減少し、99億円となりました。これは主に、課税所得の減少によるものです。 これらにより、当期利益は前連結会計年度と比べ4.8%増加し、376億円となりました。 [親会社の所有者に帰属する当期利益] 親会社の所有者に帰属する当期利益は前連結会計年度と比べ3.1%増加し、374億円となりました。売上収益に対するその比率は12.8%となりました。 ※1 Santenグループでは2015年3月期のIFRS適用を機に、IFRSによる業績(「IFRS(フル)ベース」)から一部の収益及び費用を控除した「コアベース」での財務情報を事業活動自体の収益性を示す指標として開示しています。IFRS(フル)ベースによる業績から以下の収益及び費用(ノンコア収益及びノンコア費用)を控除し、コアベースの業績を算出しています。 ・製品に係る無形資産償却費 ・その他の収益 ・その他の費用 ・企業買収に係る費用、並びに再成長のための生産性向上及び合理化等に係る費用 ※2 EBITDA=〔営業利益〕-〔その他の収益〕+〔その他の費用〕+〔減価償却費〕で算出しています。 ※3 欧州、中東及びアフリカです。 (イ)キャッシュ・フローの状況及び資本の財源及び資金の流動性についての分析 ⅰ 財務戦略 財務戦略は眼科領域で競争優位を構築することで収益性を高め、キャッシュ創出力、ひいては株主価値の最大化を追求することを基本としています。 中期経営計画(2025~2029年度)においては以下の財務戦略に基づき営業キャッシュ・フロー、ROE及びEPSの成長を財務戦略の中核に、積極的な成長投資と株主還元を両立し、結果としてPER・株主価値の最大化を図ります。 ① 売上成長とコストの持続的適正化を通じて、事業から創出されるキャッシュに加え、運転資金圧縮、グループ内余資活用、及び資金調達により投資余力を最大化する ② 創出したキャッシュは、将来の成長投資として、生産能力拡大に向けた設備増強と、イノベーションを生み出す研究開発・事業開発へ優先的に投資する ③ 累進配当を継続し、利益成長に伴う増配により直接還元を行うとともに、投資機会や株価の状況に応じ、自社株買いによる追加還元も実施する 当連結会計年度は、業績及び財務状況などを総合的に勘案した結果、中間配当は1株につき19円としました。また、期末配当は2026年6月23日開催予定の第114期定時株主総会での承認を条件に1株につき19円とさせていただく予定です。 ⅱ キャッシュ・フロー (単位:億円) 前連結会計年度   当連結会計年度   増減額 営業活動による キャッシュ・フロー   609   435   △174 投資活動による キャッシュ・フロー   △82   △130   △48 財務活動による キャッシュ・フロー   △533   △493   40 現金及び現金同等物の 期末残高   930   809   △121 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ121億円減少し、809億円となりました。 当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、435億円の収入(前連結会計年度は609億円の収入)となりました。当期利益376億円、減価償却費及び償却費184億円、棚卸資産の増加100億円、並びに法人所得税の支払額74億円などによるものです。 投資活動によるキャッシュ・フローは、130億円の支出(前連結会計年度は82億円の支出)となりました。有形固定資産の取得による支出68億円及び無形資産の取得による支出74億円などによるものです。また政策保有株式の見直しを継続して実施しており、当連結会計年度は2銘柄の投資の売却による収入が6億円ありました。 財務活動によるキャッシュ・フローは、493億円の支出(前連結会計年度は533億円の支出)となりました。自己株式の取得による支出328億円及び配当金の支払額126億円などによるものです。 当連結会計年度の設備投資額は、73億円となりました。日本の製造設備及び研究開発用機器の更新に加え、中国では、拡大を続ける需要に対し、安定供給のための生産能力確保を目的として、現地法人「参天製薬(中国)有限公司」の新工場に係る投資を継続しています。今後、見込まれる市場成長に対して、生産キャパシティを構築し、供給能力を確保することで、グローバルでの競争優位を確立し、さらなる事業の成長に繋げていきます。 資金調達については、日本の設備投資を目的として、2026年3月に株式会社三菱UFJ銀行をアレンジャーとし、複数の金融機関が参加する総額300億円のシンジケーション方式による実行可能期間付タームローン契約を締結しました。当該資金調達により事業開発活動における投資機会の最大化を追求します。なお、当連結会計年度の借入実行額はありません。 (ウ)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標 詳細については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)中期経営計画及び目標とする経営指標」をご参照ください。 ②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 Santenグループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しています。 Santenグループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」に記載しています。 Santenグループの連結財務諸表の作成において、経営者は会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用に関する報告金額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行っています。 Santenグループの財政状態又は経営成績に対して特に重大な影響を与え得る会計上の見積り及び判断が必要となる項目は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の判断、見積り及び仮定」に記載しています。

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開示資料

出典

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