概要
参天製薬は、1890年に大阪で創業した眼科用医薬品に特化した製薬企業である。緑内障治療薬で国内トップシェアを持ち、処方箋医薬品、一般用医薬品、医療機器を展開する。2026年3月期の売上収益は2,916億円、従業員数は3,968人。日本、中国、アジア、EMEA、米州の60以上の国・地域に製品を提供している。
単一セグメントで展開する眼科専業の事業構造
参天製薬グループは、連結子会社33社と持分法適用関連会社1社で構成され、事業区分は単一セグメントである。医療用医薬品、一般用医薬品、医療機器の3つの事業を柱とし、いずれも眼科領域に特化している。医療用医薬品では緑内障、白内障、アレルギー性結膜炎などの治療薬を開発・販売。一般用医薬品では市販の目薬を、医療機器では手術用顕微鏡や眼内レンズ挿入器具を手掛ける。2026年3月期の売上収益は2,916億円、コア営業利益は551億円、親会社所有者帰属当期利益は374億円である。
日本・中国・アジア・EMEA・米州に広がる販売網
同社の事業は日本、中国、アジア、EMEA(欧州・中東・アフリカ)、米州の5地域で展開される。日本事業は売上の約半数を占め、2026年3月期の日本売上は1,468億円。中国事業は300億円、アジア(中国除く)は333億円。海外事業の売上比率は中期計画で58%を目標とする。主要販売先は株式会社スズケン(12.7%)や株式会社メディセオ(10.3%)などの医薬品卸企業である。
眼科特化型の研究開発とパイプライン戦略
研究開発は眼科領域に集中し、緑内障、ドライアイ、感染症、アレルギー、加齢黄斑変性、近視など幅広い疾患を対象とする。中期経営計画では、近視進行抑制点眼治療市場と眼瞼下垂点眼治療市場の創出を掲げる。2029年度までに売上収益4,000億円、コア営業利益800億円、ROE14%以上を目標とする。新たな点眼薬製剤技術や新規モダリティへの挑戦も進める。
業界の中での役割は眼科領域に特化した医薬品・医療機器メーカーにあたる。
この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。
何をしている会社か
有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より
事業別の売上と利益
2026/3期| 事業 | 売上 | 構成比 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 医療用医薬品 | 2,656億円 | 91.1% | — | — |
| 一般用医薬品 | 122億円 | 4.2% | — | — |
| 医療機器 | 119億円 | 4.1% | — | — |
| その他 | 19億円 | 0.7% | — | — |
有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。
01医療用医薬品(眼科)主力
緑内障・白内障・アレルギー性結膜炎等の眼科疾患を対象とする医療用医薬品の研究開発・製造・販売を日本、中国、アジア、EMEA、米州等のグローバル市場で展開する。
- 医療用眼科医薬品
- 緑内障・高眼圧症治療薬、白内障術後炎症・感染予防薬、アレルギー性結膜炎治療薬等。点眼剤が中心。
02一般用医薬品(眼科)準主力
一般消費者向けの点眼薬等の眼科用OTC医薬品の製造販売。日本及びアジア地域で展開。
- 一般用眼科医薬品
- 市販の目薬等、一般消費者向け眼科用OTC医薬品。
03医療機器(眼科)準主力
眼科手術用の医療機器(例:手術用顕微鏡、眼内レンズ関連機器等)の開発・製造・販売を日本、EMEA、米州で展開。連結子会社のSanten Oy等が担う。
- 眼科医療機器
- 白内障手術等に用いる手術用顕微鏡、眼内レンズ挿入器具等の眼科用医療機器。
製品と技術
緑内障・ドライアイ治療を支える処方箋医薬品
主力製品は緑内障・高眼圧症治療薬とドライアイ治療薬である。具体的には、ジクアスLX点眼液3%(ドライアイ治療)、リジュセアミニ点眼液0.025%(緑内障)、アイリーア8mg硝子体内注射用キット(加齢黄斑変性)、アレジオン眼瞼クリーム0.5%(アレルギー性結膜炎)などがある。これらの製品は日本国内だけでなく、中国やアジア、EMEAでも販売され、収益の中心をなす。
OTC目薬と手術機器で広げる製品ポートフォリオ
一般用医薬品分野では、消費者向けの点眼薬を日本およびアジアで販売し、2026年3月期の一般用医薬品売上は114億円である。医療機器分野では、白内障手術用顕微鏡や眼内レンズ挿入器具などを手掛ける。連結子会社のSanten OyやAdvanced Vision Science, Inc.、InnFocus, Inc.がこれらの事業を担う。製品ポートフォリオの多様化により、眼科領域での総合的なソリューション提供を目指す。
有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。
業界での位置づけ
医薬品のなかでの位置
眼科領域に特化したグローバルニッチトップ
参天製薬は、眼科用薬の専門企業として世界市場で確固たる地位を確立している。国内では処方箋眼科薬で首位級のシェアを持ち、海外では特にアジア・欧州で販売網を拡大している。ライバルのジーエヌアイグループやVeritas In Silicoはバイオ医薬や新規モダリティに注力するが、参天は眼科に集中することで高い専門性を発揮している。収益は安定しており、2025年3月期は売上高3000億円、営業利益率15.6%と堅調。今後は新興国市場での成長と、緑内障治療などの領域で新薬開発が鍵となる。
強み
- 眼科用薬に特化し、世界で数少ない専業大手として、処方箋薬と一般用医薬品の両方で強みを持つ。
- 眼科領域に研究資源を集中し、緑内障やドライアイなどで他社に先駆けた新薬を輩出。
- 米国・欧州・アジアに販売拠点を持ち、海外売上比率が高く、成長市場への展開に有利。
- 眼科薬の需要は景気に左右されにくく、特許期間後もジェネリック参入があっても一定の売上を維持。
課題
- 主力製品の特許が満了し、ジェネリック薬の参入で売上減少のリスクがある。
- 遺伝子治療や細胞医薬など新技術の台頭で、従来の低分子薬中心の事業モデルに変革が求められる。
- 後発品やバイオシミラーの登場で価格競争が激化し、収益性の維持が課題。
強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。
同業の企業
医薬品・バイオの時価総額近傍。太字が参天製薬
時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。
| # | 企業 | 時価総額 | PER |
|---|---|---|---|
| 1 | 5201AGC | 1.2兆円 | 13.3倍 |
| 2 | 4021日産化学 | 1.1兆円 | 21.7倍 |
| 3 | 4005住友化学 | 1.0兆円 | 16.9倍 |
| 4 | 4527ロート製薬 | 7,220億円 | 21.0倍 |
| 5 | 4506住友ファーマ | 6,659億円 | 6.2倍 |
| 6 | 4536参天製薬 | 6,030億円 | 16.5倍 |
| 7 | 4626太陽ホールディングス | 5,521億円 | 28.7倍 |
| 8 | 2531宝ホールディングス | 4,468億円 | 37.5倍 |
| 9 | 4967小林製薬 | 4,450億円 | 257.4倍 |
| 10 | 3401帝人 | 3,520億円 | — |
| 11 | 4272日本化薬 | 3,356億円 | 13.0倍 |
時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(医薬品・バイオ)に従っています。
会社の歴史
沿革 0件
1890年に大阪で創業した眼科専門企業
参天製薬は1890年に日本・大阪で創業した。以来135年以上にわたり、眼科領域の医薬品と医療機器の研究開発・製造・販売に専念してきた。基本理念は「天機に参与する」であり、患者中心の姿勢を重視する。創業以来、一貫して眼科に特化することで専門性を高め、緑内障治療薬で国内トップシェアを獲得するに至った。
グローバル展開と子会社ネットワークの形成
同社は日本市場に加え、中国、アジア、EMEA、米州に拠点を置く。2026年3月期末時点で連結子会社33社を擁する。中国では参天製薬(中国)有限公司、アジアでは韓国参天製薬や台湾参天製薬、EMEAではSanten OyやSanten S.A.S.、米州ではSanten Inc.などが事業を担う。医療機器子会社としてAdvanced Vision ScienceやInnFocusも傘下に置く。
有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。
これからの方針
有価証券報告書 2026/3期の経営方針より
会社は5つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。
- 売上収益2029年度まで4,000億円
- コア営業利益2029年度まで800億円 (EBITDA:900億円)
- ROE2029年度まで14%以上
- EPS成長率2029年度まで2桁成長(EPS:160円以上)
- 株主還元(配当下限)38円/年
有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。
- 01
海外事業のリーダーポジション確立
日本事業のリーダーポジションを堅持しつつ、EMEA・アジア・中国地域で市場成長率を上回る収益拡大によりプレゼンスを強化し、2029年度の海外事業売上比率58%を目指す。
- 02
近視・眼瞼下垂の市場創造と海外展開
小児近視に対して進行抑制点眼治療市場を、眼瞼下垂に対して点眼治療市場を確立し、医師や医療機関が積極的に治療提供する環境を地域に即して整備する。
- 03
Rxポートフォリオ・パイプラインの強化
現行パイプラインの承認取得早期化やLCMを推進し、事業開発の強化や新規モダリティへの挑戦により2030年度以降の持続的成長につながるパイプラインを拡充する。
- 04
安定供給・サプライチェーンの整備
新製品の需要増加を見越し、自社生産キャパシティ拡大と生産ネットワーク見直しにより、安定かつ柔軟な供給体制を強化する。
- 05
コストの持続的適正化
多角的な原価最適化施策の推進および業務プロセス改革によるSG&Aの最適化を徹底する。
有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。
社員と組織
有価証券報告書 10期分
グループ全体で3,968人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は902万円で、9期前と比べて+10.1%。平均年齢は43.0歳、平均勤続年数は15.0年。
| 決算期 | 平均年収万円 | 平均年齢歳 | 平均勤続年 | 連結従業員数人 | 一人当たり営業利益万円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2017年3月 | — | — | — | 3,667 | — |
| 2018年3月 | — | — | — | 3,805 | — |
| 2019年3月 | 819 | 42.0 | 15.0 | 4,076 | — |
| 2020年3月 | 822 | 42.0 | 15.0 | 4,111 | — |
| 2021年3月 | 827 | 43.0 | 16.0 | 4,232 | — |
| 2022年3月 | 851 | 43.0 | 16.0 | 4,318 | — |
| 2023年3月 | 902 | 44.0 | 17.0 | 4,144 | — |
| 2024年3月 | 873 | 43.0 | 16.0 | 3,744 | — |
| 2025年3月 | 926 | 43.0 | 16.0 | 3,849 | 1,218 |
| 2026年3月 | 902 | 43.0 | 15.0 | 3,968 | 1,205 |
平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。
拠点とグループ
設備と関係会社
関係会社32社(国内 8 / 海外 24、うち連結子会社 13) を有報から抽出しています。
- 国内株式会社クレール滋賀県 犬上郡 多賀町 · 連結子会社議決権100.0%
- 国内参天アイケア株式会社大阪市 北区 · 連結子会社議決権100.0%
- 海外参天投資(中国)有限公司中国 上海 · 連結子会社議決権100.0%
- 海外参天製薬(中国)有限公司中国 蘇州 · 連結子会社議決権100.0%
- 海外参天医薬販売(蘇州)有限公司中国 蘇州 · 連結子会社議決権100.0%
- 海外重慶参天科瑞製薬有限公司中国 重慶 · 連結子会社議決権49.0%
- 海外参天製薬(香港)有限公司香港 · 連結子会社議決権100.0%
- 海外韓国参天製薬 株式会社韓国 ソウル · 連結子会社議決権100.0%
- 国内台湾参天製薬股份有限公司台北 · 連結子会社議決権100.0%
- 海外Santen India Private Limitedインド ムンバイ · 連結子会社議決権100.0%
- 海外Santen Pharmaceutical Asia Pte. Ltd.シンガポール · 連結子会社議決権100.0%
- 海外SANTEN (THAILAND) CO., LTD.タイ バンコク · 連結子会社議決権100.0%
残りのグループ会社20社を開く
- SANTEN PHILIPPINES INC.フィリピン タギッグ100%
- SANTEN PHARMA MALAYSIA SDN. BHD.マレーシア クアラルンプール100%
- Santen Pharmaceutical Vietnam Co., Ltd.ベトナム ホーチミン100%
- Santen Holdings EU B.V.オランダ アムステルダム100%
- Santen Oyフィンランド タンペレ100%
- Santen S.A.S.フランス エブリー100%
- Santen GmbHドイツ ミュンヘン100%
- Santen SAスイス ジュネーブ100%
- Santen Italy S.r.l.イタリア ミラノ100%
- Santen UK Limitedイギリス セント・オールバンズ100%
- Santen Pharmaceutical Spain, S.L.スペイン マドリード100%
- SANTEN LIMITED LIABILITY COMPANYロシア モスクワ100%
- Santen Holdings U.S. Inc.米国 エメリービル100%
- Santen Inc.米国 エメリービル100%
- Advanced Vision Science, Inc.米国 ゴリータ100%
- InnFocus, Inc.米国 マイアミ100%
- Santen Ventures, Inc.米国 エメリービル100%
- Santen Canada Inc.カナダ トロント100%
- Eyevance Pharmaceuticals Holdings Inc.米国 フォートワース100%
- Eyevance Pharmaceuticals LLC (注)6米国 フォートワース100%
- FISanten Oy
国際的な法人識別子 (LEI) の親子関係データ。金融取引を行う子会社が中心で、全子会社の一覧ではありません。
業績のいま
有価証券報告書・決算短信より
2026年3月期の売上高は2,916億円、営業利益は478億円。前期と比べると減収増益で、売上が-2.8%、利益が+1.9%。
会社が出している今期の予想2027年3月期
| 項目 | 会社予想 | 前期実績 |
|---|---|---|
| 売上高 | 3,110億円 | 2,916億円 |
| 営業利益 | 495億円 | 478億円 |
| 純利益 | 400億円 | 374億円 |
| 1株あたり配当 | ¥42 | ¥42 |
会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本
四半期の推移
10期分
直近は2027年1Qで、売上は690億円、営業利益は81億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は−4.7%、営業利益は−36.7%。
| 対象期間 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|
| 2023年4Q | 792 | — | — | 12 |
| 2024年1Q | 724 | 128 | 17.7 | 104 |
| 2024年2Q | 734 | 123 | 16.8 | 89 |
| 2024年3Q | 770 | 111 | 14.4 | 73 |
| 2024年4Q | 792 | — | — | 0 |
| 2025年2Q | 1,464 | 239 | 16.3 | 188 |
| 2025年4Q | 1,536 | 230 | 15.0 | 175 |
| 2026年2Q | 1,379 | 179 | 13.0 | 139 |
| 2026年4Q | 1,537 | 299 | 19.5 | 235 |
| 2027年1Q | 690 | 81 | 11.7 | 72 |
期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。
業績の推移
有価証券報告書 14期分
2013年3月期からの14期で、売上は1,191億円から2,916億円へ2.4倍に増えた。直近期の営業利益率は16.4%。純利益は3期連続で増加。
| 決算期 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 税引前利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2013年3月 | 1,191 | — | 256 | — | 165 |
| 2014年3月 | 1,463 | — | 304 | — | 197 |
| 2015年3月 | 1,618 | — | 359 | — | 240 |
| 2016年3月 | 1,953 | — | 795 | — | 534 |
| 2017年3月 | 1,991 | — | 301 | — | 217 |
| 2018年3月 | 2,249 | — | 393 | — | 352 |
| 2019年3月 | 2,340 | — | 431 | — | 320 |
| 2020年3月 | 2,416 | — | 321 | — | 236 |
| 2021年3月 | 2,496 | — | 117 | — | 93 |
| 2022年3月 | 2,663 | — | 356 | — | 272 |
| 2023年3月 | 2,790 | — | −58 | — | −149 |
| 2024年3月 | 3,020 | — | 299 | — | 266 |
| 2025年3月 | 3,000 | 469 | 475 | 15.6 | 363 |
| 2026年3月 | 2,916 | 478 | 474 | 16.4 | 374 |
金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。
利益の構造
2026年3月期
売上高2,916億円のうち、営業利益として残るのは478億円で16.4%。営業外の損益と税金を反映した純利益は374億円、売上の12.8%にあたる。営業利益率は業種中央値2.9%を上回る水準。
- 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金41.8%1,219億円
- 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金30.7%896億円
- その他の費用持分法損益などの調整11.1%323億円
- 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益16.4%478億円
有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。
ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。
お金の流れ
キャッシュフロー計算書 14期分
2026年3月期は営業CFが435億円、投資CFが−130億円で、差し引きのフリーCFは305億円。この組み合わせは「成熟・還元型」にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型。期末の手元現金は809億円で、売上の3.3ヶ月分にあたる。
| 決算期 | 営業CF億円 | 投資CF億円 | 財務CF億円 | フリーCF億円 | 現金残高億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2013年3月 | 99 | −46 | −216 | 53 | 602 |
| 2014年3月 | 267 | −78 | −80 | 189 | 724 |
| 2015年3月 | 254 | −617 | 290 | −363 | 659 |
| 2016年3月 | 225 | 371 | −241 | 596 | 998 |
| 2017年3月 | 108 | −282 | −287 | −174 | 523 |
| 2018年3月 | 428 | −83 | −176 | 345 | 693 |
| 2019年3月 | 329 | −29 | −281 | 300 | 708 |
| 2020年3月 | 399 | −52 | −127 | 347 | 914 |
| 2021年3月 | 388 | −534 | −167 | −146 | 629 |
| 2022年3月 | 460 | −352 | 56 | 108 | 830 |
| 2023年3月 | 371 | −268 | −372 | 103 | 579 |
| 2024年3月 | 726 | −61 | −340 | 665 | 946 |
| 2025年3月 | 609 | −82 | −533 | 527 | 930 |
| 2026年3月 | 435 | −130 | −493 | 305 | 809 |
本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。
資産と負債
貸借対照表 14期分
2026年3月期の総資産は4,230億円。このうち返さなくてよい自己資本が2,970億円で、自己資本比率は70.2%(業種中央値69.9%より厚い)。
| 決算期 | 総資産億円 | 自己資本億円 | 負債億円 | 自己資本比率% |
|---|---|---|---|---|
| 2013年3月 | 2,068 | 1,679 | 389 | 81.2 |
| 2014年3月 | 2,376 | 1,872 | 504 | 78.8 |
| 2015年3月 | 3,042 | 2,118 | 924 | 69.6 |
| 2016年3月 | 3,554 | 2,600 | 954 | 73.2 |
| 2017年3月 | 3,589 | 2,551 | 1,038 | 71.1 |
| 2018年3月 | 3,885 | 2,858 | 1,027 | 73.6 |
| 2019年3月 | 3,912 | 2,909 | 1,003 | 74.4 |
| 2020年3月 | 4,088 | 3,029 | 1,059 | 74.1 |
| 2021年3月 | 4,053 | 3,102 | 951 | 76.5 |
| 2022年3月 | 4,600 | 3,375 | 1,225 | 73.4 |
| 2023年3月 | 4,212 | 2,940 | 1,272 | 69.8 |
| 2024年3月 | 4,357 | 3,061 | 1,296 | 70.2 |
| 2025年3月 | 4,093 | 2,862 | 1,241 | 69.9 |
| 2026年3月 | 4,230 | 2,970 | 1,270 | 70.2 |
自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。
有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。
業界内での比較
医薬品 79社との比較
同じ医薬品の企業と並べると、いちばん上に来るのはROEで79社中13位あたり、逆に低いのは配当利回りで79社中62位あたり。帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。
有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。
株価
9月3日の終値
直近の終値は¥1,871で、1年前と比べて+19.0%。過去52週の値幅のなかでは52%の位置にある。
チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。
| 指標 | 値 |
|---|---|
| PER (実績) | 16.5倍 |
| PER (会社予想) | 15.0倍 |
| PBR | 2.00倍 |
| 配当利回り | 2.24% |
実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。
値動きの背景
株価は8月21日に1879.5円となり、前日比3.59%下落。25日移動平均線(1943.1円)や75日線(1953.39円)を下回っており、短期的な上値抵抗が意識される展開。一方、52週高値2254円からは約16.6%下落した水準にあり、年初来では22.03%の上昇を維持。出来高は8月7日に245万1800株と急増したが、その後は減少傾向で様子見姿勢が強まっている。RSIは49.45と中立圏で、方向感に欠ける相場と言える。
値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。
AIの評価
AI評価株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません
現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 80/100)。
予想PER15.1倍は業界平均35.3倍を大きく下回り、PBR2.01倍も平均4.11倍の半分以下。ROE12.8%は高水準で収益性が高い。配当利回り2.23%は平均1.43%を上回る。眼科領域に強みを持ち、新興国市場での成長期待があるが、既存製品の特許切れや競争激化により売上高は横ばい傾向。割安だが、成長鈍化が懸念され、配当性向78.9%と高いため増配余地は限定的。
| 指標 | この会社 | 業種平均 |
|---|---|---|
| PER (実績) | 16.5倍 | 35.8倍 |
| PER (予想) | 15.0倍 | — |
| PBR | 2.00倍 | 3.53倍 |
| ROE | 12.8% | 6.5% |
業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。
AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。
評価が分かれる点
AI分析投資家の見方
眼科特化型の製薬会社として安定した需要が見込まれる一方、緑内障治療薬の特許切れや後発品の登場による競争激化が懸念される。成長の鍵は新興国市場でのシェア拡大と新薬開発の進捗。強気派は、眼科領域の成長性とパイプラインの価値を評価し、弱気派は既存製品の売上減少リスクを指摘する。
- 眼科領域の成長性
世界的な高齢化で眼科疾患患者が増加し、市場拡大が見込まれる。
- パイプラインの充実
新薬候補が複数あり、今後の承認・上市で成長が期待される。
- 海外展開の進展
アジアを中心に販売網を拡大し、売上成長のドライバーとなる。
- 営業利益率16.39%へ改善し減収下でも増益通年影響中
売上高2,916億円は前年比2.8%減だが、営業利益478億円は前期比9億円増。高収益構造を維持。
- 純利益374億円と前期比11億円増通年影響中
最終利益363億円→374億円に増加。減収でも増益を達成し、利益の質が高い。
- 予想PER15.5倍は実績16.98倍を下回る決算発表後影響弱
実績PER16.98倍に対し予想PER15.5倍。来期の業績改善を織り込んでなお割安感がある。
- 外国人保有比率50.24%で売買活発継続影響弱
外国人株主比率50.24%と過半。流動性が高く、買い需要が入りやすい。
- 特許切れの影響
主力製品の特許が切れると後発品との競争で売上減少が避けられない。
- 研究開発コスト
新薬開発には多額の投資が必要で、利益を圧迫する可能性がある。
- 競争激化
他社も眼科領域に参入し、シェア争いが激しくなる恐れがある。
- 売上高2,916億円、3期連続の減収通年影響中
売上高3,020億円→3,000億円→2,916億円と減少。市場の競争激化や価格下落を反映。
- 株価が1年で33.93%上昇、短期的な過熱不定影響中
上昇率33.93%は売上高減収と対照的で、需給悪化時に調整が入りやすい。
- PBR2.09倍はROE12.8%を考慮しても割高水準不定影響中
PBR2.09倍はPER16.98倍とともに市場平均を上回り、業績悪化時に評価修正のリスク。
- 配当利回り2.17%は低位で魅力乏しい継続影響弱
配当利回り2.17%と低く、減収継続で増配期待が薄いと株価サポートが弱い。
- 緑内障治療薬の売上高
- 主力製品の動向が業績に直結するため。
- 海外売上比率
- グローバル展開の進捗を測る指標。
- 研究開発費
- 将来の成長への投資状況を確認するため。
- 新薬の承認状況
- パイプラインの進捗が成長期待に影響する。
配当
株主還元
直近の年間配当は1株あたり42円で、前期から+5.6%。いまの株価に対する利回りは2.24%。増配か配当維持が3年続いている。
| 決算期 | 1株あたり配当円 | 前期比% | 配当性向% |
|---|---|---|---|
| 2017年3月 | 26 | — | 42.7 |
| 2018年3月 | 26 | 0.0 | 41.5 |
| 2019年3月 | 26 | 0.0 | 37.7 |
| 2020年3月 | 27 | 3.8 | 39.3 |
| 2021年3月 | 28 | 3.7 | 51.4 |
| 2022年3月 | 32 | 14.3 | 73.4 |
| 2023年3月 | 32 | 0.0 | — |
| 2024年3月 | 33 | 3.1 | 64.9 |
| 2025年3月 | 36 | 9.1 | 70.5 |
| 2026年3月 | 38 | 5.6 | 78.9 |
過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。
- 権利付き最終日—
- 権利確定日—
- 支払開始日—
- 今期の会社予想年間予想¥42
株主
有価証券報告書より
2026年3月期末の株主数は延べ21,271人。区分でいちばん多いのは外国法人で50.2%。グループ会社や銀行などの安定株主が36.1%を占め、残る63.9%が市場で売買されうる浮動株にあたる。
所有者の区分ごとの比率
| 所有者の区分 | 2021年3月% | 2022年3月% | 2023年3月% | 2024年3月% | 2025年3月% | 2026年3月% |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 外国法人 | 46.5 | 46.1 | 41.4 | 50.3 | 50.5 | 50.2 |
| 金融機関 | 35.7 | 37.3 | 38.4 | 30.6 | 30.0 | 30.4 |
| 個人・その他 | 9.2 | 9.0 | 10.8 | 9.9 | 9.9 | 9.6 |
| 事業法人 | 6.2 | 5.7 | 5.6 | 5.5 | 5.8 | 5.7 |
| 証券会社 | 2.3 | 2.0 | 3.8 | 3.6 | 3.8 | 4.1 |
| 自己株式 | 0.1 | 0.1 | 0.1 | 0.2 | 0.2 | 0.2 |
| 外国人個人 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。
大株主上位10者
| 順位 | 株主 | 持ち株比率 % |
|---|---|---|
| 01 | 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 16.03 |
| 02 | 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 6.05 |
| 03 | NORTHERN TRUST CO.(AVFC)RE SILCHESTER INTERNATIONAL INVESTORS INTERNATIONAL VALUE EQUITY TRUST (常任代理人 香港上海銀行東京支店) | 4.17 |
| 04 | 日本生命保険相互会社(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社) | 3.31 |
| 05 | NORTHERN TRUST CO. (AVFC) RE U.S. TAX EXEMPTED PENSION FUNDS (常任代理人 香港上海銀行東京支店) | 2.80 |
| 06 | GOVERNMENT OF NORWAY (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店) | 2.66 |
| 07 | 株式会社三菱UFJ銀行 | 2.17 |
| 08 | STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部) | 2.04 |
| 09 | JPモルガン証券株式会社 | 2.00 |
| 10 | 小野薬品工業株式会社 | 1.93 |
有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。
株価指標の推移
有価証券報告書 14期分
1株利益は14期で−42%、1株純資産は14期で+127%。直近期のROEは12.8%で、日本株の目安とされる8%を上回る。
| 決算期 | EPS円 | BPS円 | ROE% | PER倍 | 配当性向% |
|---|---|---|---|---|---|
| 2013年3月 | 196 | 406 | 10.0 | 22.7 | 47.7 |
| 2014年3月 | 48 | 452 | 11.1 | 19.2 | 41.6 |
| 2015年3月 | 58 | 511 | 12.0 | 30.1 | 40.4 |
| 2016年3月 | 129 | 628 | 22.6 | 13.1 | 20.1 |
| 2017年3月 | 53 | 628 | 8.4 | 30.4 | 42.7 |
| 2018年3月 | 87 | 703 | 13.0 | 19.8 | 41.5 |
| 2019年3月 | 79 | 729 | 11.1 | 21.0 | 37.7 |
| 2020年3月 | 59 | 759 | 8.0 | 31.4 | 39.3 |
| 2021年3月 | 23 | 776 | 3.0 | 65.4 | 51.4 |
| 2022年3月 | 68 | 844 | 8.4 | 18.0 | 73.4 |
| 2023年3月 | −39 | 783 | −4.7 | — | — |
| 2024年3月 | 73 | 843 | 8.9 | 21.2 | 64.9 |
| 2025年3月 | 104 | 839 | 12.2 | 13.6 | 70.5 |
| 2026年3月 | 114 | 924 | 12.8 | 15.7 | 78.9 |
有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。
- EPS1株利益
- 1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
- BPS1株純資産
- 1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
- ROE自己資本利益率
- 株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
- PER期末実績
- 株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
- 配当性向利益からの還元率
- 利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある
経営陣
10名 有価証券報告書の提出日現在
有価証券報告書に載っている役員は10名。2026/3期の役員報酬は総額723百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約16倍にあたる。
| 氏名 | 役職 | 年齢 |
|---|---|---|
| 伊藤毅 | 代表取締役社長兼CEO | 67 |
| 中島理恵 | 取締役 執行役員 COO | 48 |
| 栗原逸平 | 取締役 執行役員 日本事業統括 兼事業開発担当 | 45 |
| 伊香賀正彦 | 取締役 | 71 |
| 菊岡稔 | 取締役 | 63 |
| 黒田由貴子 | 取締役 | 62 |
| 井阪広 | 監査役 常勤 | 63 |
| 朝谷純一 | 監査役 | 65 |
| 穂高弥生子 | 監査役 | 60 |
| 宗像雄一郎 | 監査役 | 66 |
役員報酬の内訳2026/3期
| 役員の区分 | 人数名 | 固定報酬百万円 | 賞与百万円 | 株式報酬百万円 | その他百万円 | 合計百万円 | 1人あたり百万円 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 取締役(社内) | 4 | 228 | 111 | 87 | 116 | 560 | 140 |
| 社外取締役 | 5 | 73 | — | — | — | 73 | 15 |
| 社外監査役 | 3 | 53 | — | — | — | 53 | 18 |
| 監査役 | 1 | 37 | — | — | — | 37 | 37 |
有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。
有価証券報告書
有価証券報告書 2026/3期
会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。
事業の内容1,355字を開く
何をしている会社か、会社自身の説明
経営方針・対処すべき課題2,827字を開く
経営陣が考える方向性と課題
事業等のリスク6,641字を開く
会社が自認するリスクの一覧
経営成績の分析 (MD&A)6,727字を開く
業績がなぜこうなったかの経営陣の説明
EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。
開示資料
出典
このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は IFRS。
- 有価証券報告書有価証券報告書-第114期(2025/04/01-2026/03/31)2026-06-18
- 半期報告書半期報告書-第114期(2025/04/01-2026/03/31)2025-11-10
- 有価証券報告書有価証券報告書-第113期(2024/04/01-2025/03/31)2025-06-23
- 半期報告書半期報告書-第113期(2024/04/01-2025/03/31)2024-11-11
- 有価証券報告書有価証券報告書-第112期(2023/04/01-2024/03/31)2024-06-25
- 四半期報告書四半期報告書-第112期第3四半期(2023/10/01-2023/12/31)2024-02-13
- 四半期報告書四半期報告書-第112期第2四半期(2023/07/01-2023/09/30)2023-11-09
- 四半期報告書四半期報告書-第112期第1四半期(2023/04/01-2023/06/30)2023-08-07
- 有価証券報告書有価証券報告書-第111期(2022/04/01-2023/03/31)2023-06-27
- 四半期報告書四半期報告書-第111期第3四半期(2022/10/01-2022/12/31)2023-02-09
- 四半期報告書四半期報告書-第111期第2四半期(令和4年7月1日-令和4年9月30日)2022-11-10
- 四半期報告書四半期報告書-第111期第1四半期(令和4年4月1日-令和4年6月30日)2022-08-08
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