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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

コクヨ

KOKUYO CO.,LTD.7984 · Prime · その他製品

オフィス家具から文具、通販、インテリアまで、働く空間と生活を支える総合オフィス・ライフスタイル企業。

概要

コクヨは、1905年に黒田善太郎が大阪で創業した文具・オフィス家具の総合メーカーである。「キャンパス」ノートや水性ボールペンで知られるステーショナリー事業に加え、オフィス家具の製造販売や空間構築サービス、法人向け通販「カウネット」、インテリアショップ「アクタス」を展開する。2024年12月期の連結売上高は3,388億円、営業利益225億円、従業員数8,079人。東京証券取引所プライム市場に上場。創業120年を超え、働き方改革支援など新領域にも取り組む。

四つの事業セグメントと収益構造

コクヨの事業は、ファニチャー事業、ビジネスサプライ流通事業、ステーショナリー事業、インテリアリテール事業の四つに分かれる。2025年12月期の連結売上高3,598億円のうち、ファニチャー事業が1,721億円(構成比47.8%)と最大で、営業利益も261億円と全体の約67%を占める。次いでビジネスサプライ流通事業が売上高1,083億円(30.1%)、営業利益54億円。ステーショナリー事業は売上高835億円(23.2%)、営業利益70億円。インテリアリテール事業は売上高規模は小さいが、アクタスによるライフスタイル提案型店舗を展開する。ファニチャー事業は日本国内のオフィス移転・リニューアル需要を取り込み、収益の柱である。一方、ステーショナリー事業はキャンパスノートなど定番商品で安定的な収益を上げるが、収益性向上のため売価改定やブランドリニューアルを進めている。各事業は独立しながら、働き方改革関連でシナジーを生み出す取り組みも行われている。

海外事業の地理的広がり

コクヨの海外事業は、1996年にタイに初の海外製造会社コクヨIK(タイランド)を設立したことに始まる。現在、ASEAN(タイ、マレーシア、ベトナム)、中国、インドに製造・販売拠点を持つ。2025年12月期の海外売上高は約468億円(売上高比率13%)で、中期経営計画では20%を目標とする。中国市場では景気減速の影響を受けるが、女子中高生向け文具戦略が奏功し、EC拡大も進む。インドでは、2011年に買収したコクヨカムリンリミテッドが文具事業を展開するが、インフレと競争激化の影響を受ける。ASEANではオフィス家具の需要が堅調で、ミドルハイセグメントへの提案を強化している。また、2013年に買収した香港のKokuyo Hong Kong Limitedを軸に中国市場での家具事業を拡大中。海外事業はファニチャーが中心だが、ステーショナリーのグローバルブランド化も目指している。

グループ企業体制と販売チャネル

コクヨは2004年に持株会社制へ移行し、現在は38の子会社と9の関連会社で構成される。主要事業子会社として、オフィス用品通販のカウネット、インテリア小売のアクタス、物流を担うコクヨサプライロジスティクス、家具製造のコクヨ(マレーシア)などがある。国内販売はコクヨマーケティングが統括し、かつて地域別に存在した販売会社は合併を経て一本化された。これにより、製造から物流、販売までの一貫体制を構築。持分法適用関連会社として、北海道から四国までの地域販売会社が存在し、地域密着の販売網を形成する。グループ全体で、オフィス家具の空間デザインから文具のEC販売まで幅広いチャネルを持つ。この体制は、顧客の働き方に関する多様なニーズにワンストップで応える基盤となっている。

業界の中での役割はオフィス環境と文具・インテリアの総合プロバイダーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
3,599億円
営業利益
262億円
営業利益率
7.3%
純利益
215億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

事業別の売上と利益

2025/12
事業売上構成比利益利益率
ファニチャー 事業1,706億円47.4%262億円15.4%
ビジネス サプライ 流通事業1,026億円28.5%55億円5.4%
ステーショナリー事業628億円17.5%71億円11.3%
インテリア リテール 事業236億円6.6%7億円3.0%
その他(注1)2億円0.1%-5億円-250.0%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01ファニチャー事業主力

オフィス家具・公共家具の製造・販売、空間デザイン・コンサルテーション、施工等を国内外で展開。オフィス空間構築のトータルソリューションを提供する。

主な製品・サービス3
オフィス家具
デスク、チェア、収納、パーティション等のオフィス向け家具を自社ブランドで製造・販売。
公共家具
学校、病院、官公庁等の公共施設向け家具の製造・販売。
オフィス空間構築サービス
レイアウト設計、施工、空間デザインコンサルティングを提供。

02ステーショナリー事業主力

文具の製造・仕入・販売を国内外で展開。ノート、ファイル、筆記具等の定番品に加え、新製品開発も行う。海外販売子会社を通じたグローバル展開も。

主な製品・サービス2
ノート・ファイル
キャンパスノート、バインダー等の主力文具。国内学校・オフィスで広く使用される。
筆記具
ボールペン、シャープペンシル、マーカー等。

03ビジネスサプライ流通事業準主力

オフィス用品の仕入・物流・販売を担う。子会社カウネットが通販(法人向けオンラインストア)を運営し、コクヨサプライロジスティクスが物流を担当。

主な製品・サービス1
オフィスサプライ通販(カウネット)
文房具、OA機器、事務消耗品等の法人向けオンライン販売。多品種を在庫し、翌日配送が強み。

04インテリアリテール事業副次

子会社アクタスがインテリア・生活雑貨の仕入・販売を運営。ライフスタイル提案型の店舗展開。

05その他その他

上記事業に属さないグループ会社(ファイナンス、不動産、人材派遣等)を含む。

製品と技術

キャンパスノートに代表されるステーショナリー製品

コクヨのステーショナリー事業の象徴は「キャンパス」ノートである。学校やオフィスで広く使用され、国内で高いシェアを誇る。ノートのラインナップは多岐にわたり、方眼罫、ドット入り罫線など学習用途に特化した製品が揃う。また、バインダーやファイル、筆記具(ボールペン、シャープペンシル、マーカー)も展開する。海外では、中国市場向けに女子中高生をターゲットとしたデザイン性の高い文具が評価されている。コクヨは「まなびかた」を提供価値の中核に据え、Campusブランドのリブランディングを進めている。また、BtoC向けECチャネルを拡大し、消費者との直接接点を強化。ステーショナリー事業は、売上高835億円(2025年12月期)と安定的な収益源である。

オフィス家具のラインナップと空間構築サービス

コクヨのファニチャー事業は、デスク、チェア、収納、パーティションなどのオフィス家具を自社ブランドで製造・販売する。国内では柏原工場や三重工場で生産し、品質とデザインに定評がある。基本的な製品だけでなく、OA床材や間仕切なども手がける。さらに、オフィス空間のレイアウト設計、施工、空間デザインコンサルティングをトータルで提供する「オフィス空間構築サービス」が強み。ライブオフィスと呼ばれるショールームで顧客が実際に体験できる場を提供している。2025年12月期のファニチャー事業売上高は1,721億円で、グループ収益の約半分を占める。海外ではマレーシアや中国でも家具製造拠点を持ち、現地市場向けに製品を供給する。

カウネットが運営する法人向け通販プラットフォーム

コクヨのビジネスサプライ流通事業は、子会社カウネットが運営する法人向けオンラインストア「カウネット」を中核とする。文房具、OA機器、事務消耗品など多品種を取り扱い、翌日配送を実現する物流網が強み。2000年に設立され、2004年の持株会社制移行後も独立して事業を拡大してきた。近年は「べんりねっと」というプラットフォーム型購買管理システムを基盤に、顧客ごとにパーソナライズされた購買体験を提供。大規模顧客向けソリューションシステムの導入が進み、2025年12月期の売上高は1,083億円に達した。また、同業界での物流停滞時には代替需要を取り込み、供給責任を果たした。事業利益は54億円と、利益率は高くないが、安定的な収益源となっている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

その他製品のなかでの位置

文具・オフィス家具で国内大手、内需中心に安定

文具・オフィス家具を中心とした事業で国内大手の地位を築いており、オフィス需要や教育需要を背景に安定した売上を確保している。ライバル銘柄には三井松島ホールディングスや浅香工業などがあるが、当社は製品ラインアップの広さとブランド力で優位に立つ。直近の売上高は緩やかに増加しており、営業利益率も7%前後と堅調。テレワーク普及によるオフィス需要の変化や、紙媒体需要の減少が課題だが、新商品開発やM&Aで対応を進めている。

強み

  • コクヨブランドは文具・事務用品で国内トップクラスの知名度。
  • 文具からオフィス家具まで幅広い製品群を持ち、ワンストップ提案が可能。
  • オフィス・学校など景気に左右されにくい需要が見込める。
  • 売上高と利益率が上昇傾向で、コスト管理が効果を発揮。

課題

  • デジタル化で紙の文具需要が縮小し、新たな成長分野が必要。
  • テレワーク定着でオフィス向け需要が減少する可能性がある。
  • 低価格品や通販の台頭で、価格競争が激しくなっている。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

住宅・不動産の時価総額近傍。太字がコクヨ

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
19301三菱倉庫5,479億円9.7倍
25947リンナイ5,120億円14.0倍
37988ニフコ5,060億円14.0倍
45938LIXIL5,056億円62.0倍
59006京浜急行電鉄4,285億円15.3倍
67984コクヨ4,064億円17.7倍
79048名古屋鉄道3,709億円18.1倍
88242エイチ・ツー・オー リテイリング3,667億円11.6倍
98876リログループ3,438億円17.2倍
109045京阪ホールディングス3,425億円9.6倍
119044NANKAI3,362億円13.6倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(住宅・不動産)に従っています。

会社の歴史

沿革 38件

黒田表紙店の創業から株式会社への発展

コクヨの起源は、1905年に故黒田善太郎が大阪市西区で開業した黒田表紙店である。当初は和式帳簿用表紙の製造を手がけ、1913年には洋式帳簿の製造を開始。1914年に店名を黒田国光堂と改め、1936年に現在の大阪市東成区大今里に移転した。1938年には合名会社黒田国光堂に組織変更。戦後の1949年に、傍系会社であるコクヨ商店、東京国誉商店、西部コクヨ商店と合併し、株式会社黒田国光堂が設立された。この合併により資本金10,445千円となり、現在のコクヨの母体が形成された。この時期の事業は帳簿が中心で、後の文具事業の基盤となった。

量産体制の確立と家具事業への進出

1954年、大阪市東成区深江に深江工場を新設し、帳簿やリーフの量産体制を確立した。これにより生産能力が大幅に向上。1960年には鋼製家具とファイリング用品の販売を開始し、事業領域を文具から家具へ拡大した。1961年には社名を株式会社黒田国光堂からコクヨ株式会社に変更。さらに、大阪府八尾市に八尾工場を新設し、便箋や複写簿の製造を自動化。1969年には国誉商事株式会社と合併し、販売機能を強化した。この時期、文具と家具の二つの事業基盤が整備され、後の総合メーカーへの道が開かれた。

株式上場と国内生産ネットワークの拡充

1971年3月、コクヨは東京・大阪両証券取引所市場第二部に上場。同年7月には大阪府柏原市に柏原工場を新設し、家具製品の自家生産体制を確立した。翌1972年には市場第一部に指定替え。1973年には岡山県真備町に間仕切工場(コクヨメーベル)、1982年には千葉工場、1988年には滋賀工場、1992年には三重工場と、次々と生産拠点を拡大した。これにより、デスク、チェア、間仕切り、紙製品などを国内で自社生産する体制が整った。また、1988年には名古屋証券取引所にも上場。1990年代には工場の統廃合も進められ、効率化が図られた。この時期に、コクヨは国内有数のオフィス家具・文具メーカーとしての地位を確立した。

海外生産拠点の建設とグローバル展開の開始

1996年12月、コクヨはタイに初の海外製造会社コクヨIK(タイランド)を設立。翌1997年にはマレーシアにオフィス家具の製造会社を設立した。2005年には中国に国誉商業(上海)有限公司とベトナムにコクヨベトナムを設立し、アジアでの製造拠点を拡大。2011年にはインドの文具・画材メーカーコクヨカムリンリミテッドの株式を過半数取得し、連結子会社化した。また、2013年には中国香港のオフィス家具メーカーHNI Hong Kong Limited(現Kokuyo Hong Kong Limited)を買収。これにより、中国市場でのプレゼンスを強化。海外売上高比率は2024年時点で13%だが、中期経営計画で20%を目標に掲げ、さらなるグローバル化を推進している。

持株会社制移行とグループ再編

2004年10月、コクヨは全事業を会社分割し、持株会社制へ移行した。これにより、各事業の独立性と責任が明確化された。2000年に設立したカウネットがビジネスサプライ流通事業の中核となり、それまで地域ごとにあった販売会社は2007年にコクヨマーケティング株式会社に統合。2010年にはファニチャー関連子会社を統合し、コクヨファニチャー株式会社を存続会社とした。2013年にはコクヨS&Tやコクヨファニチャーと合併し、再び単一法人に戻る形となった。同時に、店舗用什器事業を三協立山に分割し、事業ポートフォリオを見直した。また、グループ内の物流会社やエンジニアリング会社の統合も進めた。これらの再編により、コクヨは効率的な経営基盤を構築した。

年表38件を開く

1900年代

  • 1905年10月故黒田善太郎の個人経営による黒田表紙店を大阪市西区において開業し、和式帳簿用表紙の製造を開始

1910年代

  • 1913年5月洋式帳簿の製造を開始
  • 1914年10月店名を黒田国光堂と改称

1930年代

  • 1936年11月大阪市東成区の現在地に事務所及び工場を移転
  • 1938年1月合名会社黒田国光堂に組織変更

1940年代

  • 1949年5月創業傍系会社である株式会社コクヨ商店、株式会社東京国誉商店、株式会社西部コクヨ商店と合併し、資本金10,445千円の株式会社黒田国光堂を設立

1950年代

  • 1954年1月大阪市東成区深江に深江工場を新設し、帳簿・リーフ等主要製品の量産体制を確立

1960年代

  • 1960年4月鋼製家具及びファイリング用品の販売開始
  • 1961年6月商号変更株式会社黒田国光堂をコクヨ株式会社に社名変更 大阪府八尾市に八尾工場を新設(オートメーション機により、便箋・複写簿等製造の合理化)
  • 1962年12月鳥取県鳥取市に紙製品の製造会社日本事務用品工業株式会社(現株式会社コクヨMVP、現連結子会社)を設立
  • 1969年10月M&A国誉商事株式会社と合併

1970年代

  • 1971年3月上場東京・大阪両証券取引所市場第二部に上場
  • 1971年7月大阪府柏原市に柏原工場を新設(家具製品自家生産体制を確立)
  • 1972年2月東京・大阪両証券取引所市場第一部に指定
  • 1973年2月創業岡山県真備町に間仕切の製造会社コクヨメーベル株式会社を設立

1980年代

  • 1982年11月千葉県八千代市に千葉工場を新設(間仕切の製造)
  • 1988年8月上場名古屋証券取引所市場第一部に上場
  • 1988年10月滋賀県秦荘町に紙製品の製造会社株式会社コクヨ工業滋賀(現連結子会社)を設立

1990年代

  • 1992年10月三重県名張市に三重工場を新設(デスクの製造)
  • 1993年7月千葉県芝山町に芝山工場を新設(OA床材の製造)
  • 1996年12月タイに初の海外製造会社コクヨIK(タイランド)(現連結子会社)を設立
  • 1997年3月マレーシアにオフィス家具の製造会社コクヨ(マレーシア)(現連結子会社)を設立

2000年代

  • 2000年10月株式会社カウネット(現連結子会社)を設立
  • 2000年12月M&A千葉工場を芝山工場に統合
  • 2003年10月M&A岡山工場を芝山工場に統合
  • 2003年12月M&A八尾工場を滋賀工場に統合
  • 2004年10月全事業を会社分割し持株会社制へ移行
  • 2005年3月中国に国誉商業(上海)有限公司(現連結子会社)を設立
  • 2005年11月ベトナムに事務用品の製造会社コクヨベトナム(現連結子会社)を設立
  • 2006年3月中国に国誉家具商貿(上海)有限公司(現連結子会社、現国誉家具(中国)有限公司)を設立
  • 2007年10月M&A東京・名古屋・大阪の各地区を商圏に持つ販売会社を合併等し、コクヨマーケティング株式会社(現連結子会社)を設立

2010年代

  • 2010年5月M&Aコクヨマーケティング株式会社、コクヨ中国販売株式会社及びコクヨ九州販売株式会社がコクヨマーケティング株式会社を存続会社として合併
  • 2010年7月M&Aコクヨファニチャー株式会社及びコクヨオフィスシステム株式会社がコクヨファニチャー株式会社を存続会社として合併
  • 2011年1月M&Aコクヨファニチャー株式会社及びコクヨストアクリエーション株式会社がコクヨファニチャー株式会社を存続会社として合併
  • 2011年10月上場インドの文具・画材メーカーであるコクヨカムリンリミテッドの株式の過半数を取得、同社を連結子会社化 名古屋証券取引所の上場を廃止
  • 2012年7月M&Aコクヨビジネスサービス株式会社と合併
  • 2012年9月中国に国誉商業(上海)有限公司の上海工場を新設(ノートの製造)
  • 2013年7月M&A東京証券取引所と大阪証券取引所の市場統合に伴い、大阪証券取引所市場第一部は、東京証券取引所市場第一部に統合 コクヨS&T株式会社及びコクヨファニチャー株式会社と合併 店舗用什器の製造・販売等を行うストア事業を三協立山株式会社に会社分割 コクヨエンジニアリング&テクノロジー株式会社と合併 東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所市場第一部からプライム市場に移行 中国香港のオフィス家具の製造・販売企業であるHNI Hong Kong Limited(現 Kokuyo Hong Kong Limited)の株式を取得、同社及びその子会社を連結子会社化

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2027年12月期まで4,300億円
  • 海外売上高比率2027年12月期まで20%
  • EBITDA2027年12月期まで430億円
  • 自己資本当期純利益率(ROE)2027年12月期まで9%以上
  • 連結配当性向2027年12月期まで50%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    体験価値拡張戦略の推進

    「ワクワク価値創出サイクル」の強みを活かし、既存事業強化による成長とM&Aによるインオーガニック成長を通じて、体験価値の拡張を図る。

  2. 02

    キャッシュ・フロー重視のフレームワーク

    中長期的な利益成長と企業価値向上に向け、EBITDAを重視した経営フレームワークを設定し、2030年アジアNo.1、長期的なグローバルNo.1を目指す。

  3. 03

    経営基盤の強化

    人材やナレッジの充実により事業成長の再現性を高め、リスク(資本コスト)を低減し、中長期的な持続的成長を目指す。

  4. 04

    バランスシートマネジメントと株主還元

    EBITDA成長と資本効率を両立し、ROE目標達成に向けて政策保有株式売却や資本構成改善を推進。累進配当と自己株式取得で株主還元を実施する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で8,079人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は786万円で、9期前と比べて+4.4%平均年齢は41.5歳、平均勤続年数は15.4年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年12月6,596
2017年12月6,699
2018年12月6,784
2019年12月75343.918.76,961
2020年12月73243.818.66,882
2021年12月73844.319.06,825
2022年12月77843.218.06,864
2023年12月76043.117.56,931
2024年12月78242.316.47,647294
2025年12月78641.515.48,079324

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年12月期・提出会社(単体)
女性管理職比率14.5%
縦線は目安の30%
男性育休取得率81.1%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)76.8%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社34(国内 25 / 海外 9、うち連結子会社 26) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
東日本地区(注2)首都圏IDC(東京都江東区)他5ヶ所162億円
ファニチャー事業 ビジネスサプライ流通事業
三重工場 — 三重県名張市5,846百万円
ファニチャー事業
芝山工場 — 千葉県山武郡4,946百万円
ファニチャー事業
東京品川オフィス — 東京都港区4,433百万円
ファニチャー事業 ビジネスサプライ流通事業 ステーショナリー事業 その他 全社(共通)
西日本地区(注2)岡山配送センター(岡山県都窪郡)他4ヶ所3,500百万円
ファニチャー事業 ビジネスサプライ流通事業
本社 — 大阪市東成区3,409百万円
ファニチャー事業 ビジネスサプライ流通事業 ステーショナリー事業 その他 全社(共通)
上海工場 — 中国1,821百万円
ステーショナリー事業
東莞工場 — 中国1,431百万円
ファニチャー事業
パタルガンガ工場 — インド1,191百万円
ステーショナリー事業
鳥取工場 — 鳥取県鳥取市1,044百万円
ステーショナリー事業
ほか7件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    ㈱コクヨロジテム(注2)
    大阪市東成区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    コクヨマーケティング㈱(注2、4)
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    コクヨアンドパートナーズ㈱
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    コクヨ(マレーシア)Sdn.Bhd.(注2)
    マレーシア · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    コクヨインターナショナル(マレーシア)Sdn.Bhd.
    マレーシア · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    国誉装飾技術(上海)有限公司
    中華人民共和国 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    国誉家具(中国)有限公司(注2)
    中華人民共和国 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Kokuyo Hong Kong Limited(注2)
    香港 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    Dongguan Lamex Furniture Co., Ltd.(注2)
    中華人民共和国 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱カウネット(注2、4)
    東京都港区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    コクヨサプライロジスティクス㈱
    大阪市東成区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱コクヨ工業滋賀
    滋賀県愛知郡 · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社22社を開く
  • ㈱コクヨMVP鳥取県鳥取市100%
  • 国誉商業(上海)有限公司(注2)中華人民共和国100%
  • コクヨベトナムCo.,Ltd.(注2)ベトナム社会主義共和国100%
  • コクヨベトナムトレーディングCo.,Ltd.ベトナム社会主義共和国100%
  • コクヨカムリンリミテッドインド74%
  • Kokuyo Workplace India Limitedインド100%
  • ㈱アクタス東京都新宿区95%
  • コクヨファイナンス㈱大阪市東成区100%
  • LmDインターナショナル㈱東京都港区100%
  • 国誉(上海)企業管理有限公司中華人民共和国100%
  • オリジン株式会社徳島県阿波市100%
  • 株式会社エステイツク徳島県名西郡100%
  • コクヨIKタイランドCo.,Ltd.タイ60%
  • コクヨインターナショナル(タイランド)Co.,Ltd.(注3)タイ49%
  • コクヨ北海道販売㈱札幌市白石区34%
  • コクヨ東北販売㈱仙台市青葉区34%
  • コクヨ北関東販売㈱栃木県宇都宮市39%
  • コクヨ北陸新潟販売㈱富山県富山市34%
  • コクヨ東海販売㈱名古屋市中区34%
  • コクヨ山陽四国販売㈱岡山県岡山市34%
  • 中部キスパ㈱名古屋市中区34%
  • ㈱ニッカン新潟県長岡市50%
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    オフィス環境の改善及および働き方の見直しに向けた取組
    防衛省 · 2024-05-27
    2,550万円
  • 調達
    国家公務員の職場環境整備を通じた働き方改革の推進事業
    内閣官房 · 2024-05-08
    1,500万円
  • 調達
    厚生労働省における効率的・創造的働き方の実現に向けた執務環境改善に関する調査研究一式
    厚生労働省 · 2026-05-01
    1,221万円
  • 調達
    職員のオフィス利用状況に関する実態調査・オフィス環境のコンセプトモデルに関する検討
    防衛省 · 2023-12-26
    676万円
  • 調達
    業務改革活動(METIトランスフォーメーション)ネクストステージづくりに向けた調査分析事業
    経済産業省 · 2022-10-14
    600万円
  • 調達
    令和3年度生産性向上や業務効率化を目的とした職員のオフィス利用状況に関する実態調査
    経済産業省 · 2021-10-11
    315万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は3,599億円営業利益262億円前期と比べると増収増益で、売上が+6.2%、利益が+16.4%。

売上高
+6.2%
3,599億円
営業利益
+16.4%
262億円
純利益
-1.4%
215億円
営業利益率
7.3%
前期比 +0.6%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高3,900億円3,599億円
営業利益270億円262億円
純利益203億円215億円
1株あたり配当¥24.5¥24.5

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は2,021億円、営業利益は190億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+9.1%、営業利益は+7.3%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q92610811.777
2023年2Q810506.240
2023年3Q752395.232
2023年4Q80042
2024年1Q95911712.2120
2024年2Q828404.836
2024年4Q1,601684.262
2025年2Q1,8521779.6138
2025年4Q1,747854.977
2026年2Q2,0211909.4147

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2012年12月期からの14期で、売上は2,758億円から3,599億円へ1.3倍に増えた。直近期の営業利益率は7.3%。売上は3期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
コクヨビジネスサービス株式会社と合併
2012年12月2,7586124
東京証券取引所と大阪証券取引所の市場統合に伴い、大阪証券取引所市場第一部は、東京証券取引所市場第一部に統合 コクヨS&T株式会社及びコクヨファニチャー株式会社と合併 店舗用什器の製造・販売等を行うストア事業を三協立山株式会社に会社分割 コクヨエンジニアリング&テクノロジー株式会社と合併 東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所市場第一部からプライム市場に移行 中国香港のオフィス家具の製造・販売企業であるHNI Hong Kong Limited(現 Kokuyo Hong Kong Limited)の株式を取得、同社及びその子会社を連結子会社化
2013年12月2,8818348
2014年12月2,9319651
2015年12月3,04311963
2016年12月3,076157122
2017年12月3,156191150
2018年12月3,152192142
2019年12月3,202182153
2020年12月3,00614283
2021年12月3,202164137
2022年12月3,009212182
2023年12月3,288260191
2024年12月3,3882252446.6218
2025年12月3,5992622727.3215

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高3,599億円のうち、営業利益として残るのは262億円7.3%。営業外の損益と税金を反映した純利益は215億円、売上の6.0%にあたる。営業利益率は業種中央値5.5%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金59.8%2,154億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金32.8%1,182億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益7.3%262億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
40.1%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+1.7pt
7.3%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+1.7pt
6.0%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+1.0pt
8.4%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
6.1%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
6.7%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2025年12月期は営業CFが144億円、投資CFが−46億円で、差し引きのフリーCFは98億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は1,106億円で、売上の3.7ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2012年12月1088−28116356
2013年12月109−22−7687374
2014年12月159−7−91152439
2015年12月121−32−5689470
2016年12月2378−39245673
2017年12月175−17−146158686
2018年12月209−24−46185823
2019年12月167−97−5870835
2020年12月192−61−59131906
2021年12月21826−1512441,006
2022年12月96−33−9063984
2023年12月347−38−1443091,152
2024年12月164123−1562871,321
2025年12月144−46−316981,106

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2025年12月期の総資産は3,550億円。このうち返さなくてよい自己資本が2,555億円で、自己資本比率は70.9%(業種中央値59.3%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2012年12月2,5851,5311,05458.3
2013年12月2,7071,6571,05060.4
2014年12月2,7381,7041,03461.5
2015年12月2,8481,8081,04062.8
2016年12月2,9281,8801,04863.6
2017年12月3,0362,04599166.7
2018年12月3,0372,09094768.2
2019年12月3,1842,21397168.9
2020年12月3,2032,26394070.1
2021年12月3,2462,30194570.4
2022年12月3,3752,39697970.4
2023年12月3,5842,5341,05070.3
2024年12月3,6302,64198971.8
2025年12月3,5502,55599670.9

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
808億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
2,119億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
323億円
在庫として抱えている分
負債合計
996億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
85
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率15 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

その他製品 104社との比較

同じその他製品の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率104社中31位あたり、逆に低いのは配当利回り104社中61位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
8.4%/中央値 7.4%
P25 4.0%P75 10.8%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
7.3%/中央値 5.5%
P25 2.1%P75 9.0%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
70.9%/中央値 59.3%
P25 46.8%P75 72.3%
売上成長率前期からの売上の伸び
6.2%/中央値 2.6%
P25 -1.2%P75 8.3%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.7%/中央値 3.0%
P25 2.0%P75 4.0%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥921.5で、1年前と比べて+3.7%過去52週の値幅のなかでは74%の位置にある。

¥921.5-0.3%1ヶ月+5.1%1年+3.7%時価総額4,064億円
過去52週の値幅
安値¥766.4高値¥975

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)17.7倍
PER (会社予想)19.2倍
PBR1.52倍
配当利回り2.66%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1ヶ月で約1.8%上昇しましたが、25日移動平均線(873.21円)を0.3%下回っており、方向感は乏しいです。52週高値975円からは約10.7%下落し、52週安値766.4円からは約13.6%高とレンジ相場です。7月30日に出来高375万株と急増し、その後は60万株前後に減少、需給は落ち着いています。RSIは28.77と売られ過ぎ圏にあり、短期的な反発が期待されます。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 55/100)

PERは16.72倍と業界平均の18.21倍を下回り、PBRは1.44倍で平均の1.39倍をやや上回る。配当利回りは2.81%と平均の2.85%とほぼ同等。ROEは8.4%と中程度。業績は堅調に推移し、予想PERも18.2倍で上昇見込み。割安感はないが、割高でもない。配当性向は58.6%と高く、安定配当が魅力。

指標この会社業種平均
PER (実績)17.7倍18.4倍
PER (予想)19.2倍
PBR1.52倍1.38倍
ROE8.4%6.6%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

文具・オフィス家具市場は国内が成熟し、働き方改革やテレワーク普及で需要構造が変化。強気派は、オフィス回帰や新オフィス需要を取り込む空間提案力と、コスト削減効果による収益改善を評価。一方、弱気派は、競争激化やデジタル化による文具需要の縮小、原材料高が利益を圧迫するリスクを指摘。成長の鍵は海外展開とワークプレイス事業の採算性にあり、両論が対立する構図。

プラスに働く材料7
  • ブランド力と顧客基盤

    長期にわたり文具・オフィス家具で高い認知度を維持

  • 働き方改革への対応

    オフィス空間提案が新規需要を創出し、売上に寄与

  • 収益性の改善

    売上高と営業利益率が上昇傾向で、効率化が進む

  • 営業利益16.4%増の262億円通年影響

    営業利益は225億円から262億円へ増加。増益基調を維持。

  • 売上高伸び率が3%→6.2%に加速通年影響

    売上高は3,388億円から3,599億円へ6.2%増。成長ペースが拡大している。

  • 営業利益率6.64%→7.28%へ改善通年影響

    営業利益率が0.64ポイント改善。収益性改善が続く。

  • 配当利回り2.8%が下支え通年影響

    配当利回り2.8%と高めで、株価の下値を支える要因。

マイナスに働く材料7
  • 市場の成熟

    国内市場が縮小傾向で、成長余地が限定的

  • デジタル化の影響

    ペーパーレス化が文具需要を中長期的に減少させる

  • コスト増のリスク

    原材料や物流費の高騰が利益を圧迫

  • 純利益218→215億円に減少通年影響

    純利益は218億円から215億円へ3億円減。営業増益が最終利益に反映されなかった。

  • 予想PER18.3倍はEPS約8%減示唆決算発表後影響

    実績PER16.81倍に対し予想PER18.3倍。市場は約8%のEPS減益を織り込む。

  • ROE8.4%と低位、PBR1.45倍継続影響

    ROE8.4%と資本効率は低く、PBR1.45倍は割高感がある。

  • 株価1年2.7%下落で相対劣後不定影響

    株価は875.4円と前年比2.7%安。市場平均より弱く、資金が集まりにくい。

次の決算で確かめる点
営業利益率
収益性改善の進捗を測る最も重要な指標
海外売上高比率
国内市場停滞への対応策の成否を判断
ワークプレイス事業売上
新規需要分野の成長性を確認

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり24.5で、前期から+27.3%いまの株価に対する利回りは2.66%。増配か配当維持が5年続いている。

年間配当
¥24.5
1株あたり
配当利回り
2.66%
いまの株価に対して
配当性向
58.6%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
5年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2016年12月623.3
2017年12月731.824.7
2018年12月810.326.6
2019年12月1021.929.2
2020年12月100.049.1
2021年12月1220.545.3
2022年12月1421.343.4
2023年12月1716.746.3
2024年12月1915.842.0
2025年12月2527.358.6

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥24.5

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ22,506人。区分でいちばん多いのは個人・その他37.1%。グループ会社や銀行などの安定株主が38.0%を占め、残る62.0%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年12月%2021年12月%2022年12月%2023年12月%2024年12月%2025年12月%
個人・その他41.942.743.139.135.637.1
外国法人13.013.114.920.221.722.0
金融機関22.622.622.119.621.421.1
事業法人19.919.618.118.318.616.8
証券会社2.52.11.72.82.73.0
自己株式8.19.810.36.12.02.3
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口)12.41
02コクヨ共栄会8.91
03㈱Kuroda&Sons4.01
04(公財)黒田緑化事業団3.27
05㈱日本カストディ銀行(信託口)3.23
06コクヨ共和会2.66
07黒田 章裕1.80
08黒田 耕司1.48
09STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.43
10黒田 康裕1.41

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近1
  • 2026-05-13
    オアシス マネジメント カンパニー リミテッド(Oasis Management Company Ltd.)
    新規の大量保有報告
    10.52%
    +0.61pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+135%、1株純資産は14期で−54%。直近期のROEは8.4%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2012年12月211,2741.630.1267.7
2013年12月411,3833.119.040.9
2014年12月431,4233.121.139.4
2015年12月531,5133.624.645.1
2016年12月1031,5756.713.123.3
2017年12月1271,7137.716.524.7
2018年12月1201,7526.913.326.6
2019年12月1291,8557.212.629.2
2020年12月701,8983.719.949.1
2021年12月294926.014.745.3
2022年12月395157.811.843.4
2023年12月415527.813.946.3
2024年12月485758.514.642.0
2025年12月485858.418.158.6

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

9名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は9名。2025/12期の役員報酬は総額286百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約5倍にあたる。

氏名役職年齢
黒田英邦代表執行役社長50
内藤俊夫執行役64
上釜健宏社外取締役68
大森紳一郎社外取締役70
杉江陸社外取締役55
東葭葉子社外取締役68
五味祐子社外取締役54
齋藤和弘社外取締役69
東條克昭取締役50

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円株式報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
執行役281671716683
社外取締役77668212
取締役(社内)13433838

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容1,062字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、子会社38社及び関連会社9社で構成されております。 主な事業内容として、国内外でのオフィス家具・公共家具の製造・販売やオフィス空間構築等を行うファニチャー事業、オフィス関連用品の卸及び通販を行うビジネスサプライ流通事業、国内外で事務用品を製造・販売するステーショナリー事業、並びにインテリアショップを運営するアクタスが属するインテリアリテール事業を展開しております。 当社グループの事業に係わる位置付けは次のとおりであります。 事業区分   主な事業の内容   主な会社 ファニチャー 事業   空間デザイン・コンサルテーション、オフィス家具の製造・仕入・販売、施工等   コクヨ㈱ ※ オリジン㈱ ㈱エステイツク ㈱コクヨロジテム コクヨマーケティング㈱ ※ コクヨアンドパートナーズ㈱ コクヨ(マレーシア)Sdn.Bhd. コクヨインターナショナル(マレーシア)Sdn.Bhd. 国誉装飾技術(上海)有限公司 国誉家具(中国)有限公司 Kokuyo Hong Kong Limited Dongguan Lamex Furniture Co.,Ltd. コクヨインターナショナル(タイランド)Co.,Ltd. Kokuyo Workplace India Limited 他2社 計16社 ビジネスサプライ 流通事業   オフィス用品の仕入、物流、販売   ㈱カウネット コクヨマーケティング㈱ ※ コクヨサプライロジスティクス㈱ 計3社 ステーショナリー 事業   文具の製造、仕入、 販売   コクヨ㈱ ※ ㈱コクヨ工業滋賀 ㈱コクヨMVP 国誉商業(上海)有限公司 コクヨベトナムCo.,Ltd. コクヨベトナムトレーディングCo.,Ltd. コクヨカムリンリミテッド コクヨIKタイランドCo.,Ltd. 計8社 インテリアリテール 事業   インテリア・生活雑貨の仕入、販売   ㈱アクタス 計1社 その他       コクヨ㈱ ※ コクヨファイナンス㈱ LmDインターナショナル㈱ 国誉(上海)企業管理有限公司 計4社 持分法適用関連会社       コクヨ北海道販売㈱ コクヨ東北販売㈱ コクヨ北関東販売㈱ コクヨ北陸新潟販売㈱ コクヨ東海販売㈱ コクヨ山陽四国販売㈱ 中部キスパ㈱ ㈱ニッカン 計8社 持分法非適用関係会社       持分法非適用関係会社 11社 ※複数の事業区分に属している 事業の系統図は次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題3,231字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、2030年に向けた「長期ビジョンCCC2030」において、サステナブルな長期視点での経営をおこなっていくための経営モデルとして「森林経営モデル」を掲げ、「自律協働社会」の実現に向けた自らの役割を「WORK & LIFE STYLE Company」と定め、「働く」「学ぶ・暮らす」の領域で、豊かな生き方を創造する企業となるべく取り組んでおります。 これまで当社グループでは、圧倒的な顧客起点で少し先のワクワクする未来を提案し、ライブオフィスや直営店、Web コミュニティなどを活用して社員と顧客が具体的にワクワク・共感し、モノだけでなくコト視点でワクワクする新たな体験価値を生む、「ワクワク価値創出サイクル」を強みとして事業を発展させてまいりました。 2025年12月期からは、「長期ビジョンCCC2030」達成に向けた第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」を推進しており、既存事業の成長と領域拡張に向けた取組を進めております。これまで培ってきた当社の強みに各事業のナレッジを掛け合わせ、これまで以上に各事業が一体となって事業間シナジーを生み出し、既存事業の成長と領域拡張を進めることで、様々な顧客ニーズに応えながら持続的に成長する売上高5,000億円規模の多様な事業の集合体(森林)へと変化することを目指してまいります。 また、創業から120周年を迎え、当社グループの提供価値を国内だけではなく、グローバルに展開していくことを視野に、大幅なリブランディングを実施しております。ロゴを含むコーポレートアイデンティティをリニューアルすることに加え、自律協働社会の実現を目指す当社グループの新しいコーポレートメッセージとして「好奇心を人生に」を掲げております。 (2)目標とする経営指標 2027年度を最終年度とする第4次中期経営計画の目標数値として、売上高4,300億円、海外売上高比率20%、EBITDA430億円、自己資本当期純利益率(ROE)9%以上の達成を目指します。 (単位:億円) 2024年12月期   2027年12月期 実績   目標   2024年12月期比 主要財務目標   売上高   3,388   4,300   +26.9% 海外売上高比率   13%   20%   +7pt EBITDA (率)   314 (9.3%)   430 (10%)   +36.5% (+0.7pt) ROE   8.5%   9%~   +0.5pt 参考   営業利益 (率)   225 (6.6%)   約300 (約7%)   +33.1% (+0.4pt) (注)EBITDA は、営業利益+減価償却費+のれん償却額+その他償却額で算出 当連結会計年度より、一部の賃貸等不動産に関する損益について、営業外損益に表示する方法から売上高及び売上原価に表示する方法に変更したため、2024年12月期に係る売上高及びEBITDA、営業利益については、当該表示方法の変更を遡って適用した組替え後の数値となっております。 (3)経営環境 当社グループの経営環境については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績」をご参照ください。 (4)中長期的な会社の経営戦略並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループでは、「長期ビジョンCCC2030」の実現に向けた第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」において、これまで培ってきた当社の強みに各事業のナレッジを掛け合わせ、これまで以上に各事業が一体となって事業間シナジーを生み出し、既存事業の成長と領域拡張に向けた取組を進めてまいります。 ・経営戦略 第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」の概要は下記のとおりです。 ①キャッシュ・フローを重視したフレームワーク 中長期的な利益成長と企業価値向上に向け、キャッシュ・フロー(≒EBITDA)を重視したフレームワークを設定いたしました。本フレームワークと「森林経営モデル」に基づき、2030年アジアNo.1、長期的なグローバル No.1を目指すとともに、企業価値の最大化を図ってまいります。 ②体験価値拡張戦略 「ワクワク価値創出サイクル」の強みを活かし、体験価値拡張戦略を実行してまいります。戦略と規律ある投資を実行し、日本・海外における既存事業強化による成長とM&Aによるインオーガニック成長を通じた、EBITDA の持続的成長を追求いたします。 ③経営基盤の強化 人材やナレッジの充実等により事業成長の再現性を高める経営基盤を強化することで、リスク(資本コスト)を低減するとともに中長期的な観点でも持続的成長を目指してまいります。 ・事業戦略 第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」における各事業の戦略の概要は下記のとおりです。 ①ファニチャー事業 働き方の変化に伴う旺盛なオフィス需要を獲得するとともに、中国・香港のリソースや日本での強みである空間デザイン力を活用することで海外事業の成長を推進し、コクヨ全社の業績を牽引することを目指しております。 ②ビジネスサプライ流通事業 プラットフォーム型購買管理サービスである「べんりねっと」を基盤として、テクノロジーの活用により顧客パーソナライズで最適化された購買体験の実現を目指しております。 ③ステーショナリー事業 提供価値の中心を「まなびかた」に据えたCampusブランドにより、グローバルで、前向きなまなびのチャレンジをする機運を盛り上げる事業への転換を目指しております。 ④インテリアリテール事業 既存事業において接客力と提案力を活用した店舗及びECでの成長を推進するとともに、パートナーとの連携強化による法人事業の領域拡張で事業ポートフォリオの変革を進め、持続的成長の実現を目指しております。 ・財務戦略/資本政策 第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」における財務戦略及び資本政策のサマリーは下記のとおりです。 ①バランスシートマネジメント EBITDAの成長と資本効率を両立しつつ、2027年9%以上、2030年10%以上のROE目標の達成に向けて、政策保有株式のさらなる売却を含む非事業資産売却や資本構成の改善等を推進してまいります。 ②キャピタルアロケーション 第4次中期経営計画期間に創出するキャッシュ・フローと手元現金、非事業資産の売却を基に、成長戦略の実現に向けて、890億円(成長投資700億円、定常投資190億円)を投資しつつ、640億円(連結配当性向50%、自己株式取得350億円)の株主還元を実施いたします。 ③株主還元 株主還元方針を以下のとおりといたします。 配当については、原則として年間配当金(特別配当等を除きます。以下同じ。)が前年度の年間配当金を下回らない(いわゆる累進配当)こととし、第4次中期経営計画期間中の連結配当性向50%を目安として算出することを基本方針といたします。ただし、連結配当性向の適用に際し、一過性の損益については、その性質を勘案してこれを除外することがあります。 また、第4次中期経営計画期間累計で総額350億円の自己株式取得を行うとともに、取得した自己株式については、発行済株式総数の2%を超える部分を原則として随時消却する方針です。
事業等のリスク9,534字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 当社グループは、適切なリスクとリターンのバランスのもと、グループ全体のリスクを経営戦略と一体で総合的に管理し、ガバナンスや内部統制と一体的に整備及び運用することを図っています。そして、内部統制の適切な整備、運用を図るため、代表執行役社長を委員長とする「全社内部統制委員会」を設置し、取締役会が定めた内部統制システムに関する基本方針に基づき、同委員会において内部統制システムに関する具体的な全社方針、規程を定めることとするとともに、内部統制システムの整備、運用状況をモニタリングすることとしました。また、グループ経営を取り巻く様々なリスクを網羅的に把握・評価し、経営への影響を適切にコントロール(回避・低減・移転・受容)するリスクマネジメントの推進のため、代表執行役社長の諮問機関として「リスク委員会」を設置し、リスクマネジメントに関わるテーマについて全社的な立場から審議し、代表執行役社長に答申するとともに重要性や緊急性の高いリスクが認められた場合には、取締役会又は監査委員会に報告することとしております。 また、グループ全体のリスクマネジメント体制を強化するために、「リスクマネジメント本部」によるグループ全体のインシデント情報の集約化や発生事象別のリスクレベルに応じた適切な対応方針の策定と実行体制の構築を図っております。 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 また、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 外部環境に関連するリスク 1)経済状況 当社グループの売上は概ね日本国内向けであり、日本国内の景気変動に伴う企業収益や設備投資、公共投資の動向、また国内人口動態の変化が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの販売生産、仕入の一部はアジアをはじめとした世界各地で行っておりますが、当社の主要な海外市場のひとつである中国では、景気の停滞感が続いており、今後の先行きに不透明感があることに加え、米国の政策の影響等、各地域の政治経済・社会情勢の変化や各種規制、ESGを巡る潮流等の影響が増大した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、中東において紛争が発生し、原油価格が上昇しており、今後の原材料価格や物流コストへの影響が懸念される状況にあります。 これに対し当社グループは、持続的成長に向けて事業領域を拡大していく方針であり、国内においては「モノからコト」への事業モデルの変革に取り組むことで、既存事業の領域拡大や新規事業の創出を図っております。 また、海外においては各国各地域のカントリーリスクを注視しており、海外展開のさらなる拡大に伴い、各現地法人と国内関連部門が連携してそれぞれの国、地域の政治、経済情勢等を的確に把握し、適切に対応する体制の一層の強化を図ってまいります。 2)市場環境 当社グループは、顧客にとって付加価値の高い商品開発や提案活動を進めておりますが、事業を展開する市場は景気変動や顧客の購買チャネルの変化等の影響を受けており、分散化やデジタル化の潮流の中にあって、競争はますます激しさを増していることから、当社グループの優位性の維持又は獲得が滞り、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、2025年度に発生したビジネスサプライ流通事業の業界内の他社で発生した不正アクセス事案の反動で、業界内の競争が激化しており、一時的に同事業の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 これに対し当社グループは、市場環境の変化に対応した事業体制の整備を図ってまいります。 また、物流業界や建設業界の中長期的な人手不足予測に対する働き方改革推進等の社会課題解決に向けては、事業の持続性の確保においても避けて通れない継続的な課題として認識し、物流現場においては荷待ち荷役時間短縮や積載率の向上、建設現場においては業務DX化等により、負荷の軽減と事業の維持・成長の両立を図っております。なお、改正物流効率化法の2026年4月施行内容に基づき物流統括管理者(以下、「CLO」という。)を設置するとともに、CLOの諮問組織である「全社物流推進委員会」を設置し、物流効率化に取り組んでまいります。 3)有価証券の時価変動 当社グループは、投資有価証券を保有しております。金融市場等の変動により投資有価証券の時価が悪化し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 これに対し当社グループは、投資有価証券の四半期ごとの時価評価以外に、定期的な検証を行い、売却や購入の検討をしております。特に政策保有株式については、個別銘柄ごとに定量的及び定性的な観点を踏まえた検証結果を取締役会に報告し、保有の意義が乏しいと判断される銘柄については、引き続き売却又は縮減を検討しております。 4)為替、金利の変動 外国為替市場の価格の変動幅(値幅)が拡大しており、また、一般的にリスクフリーレートと考えられている10年国債の利回りに代表される、日本国内の長期金利が上昇傾向にあります。外国為替レートの急激な変動が、外貨建取引に影響を与えるリスクがあります。また、リスクフリーレートの上昇に伴い、コストが上昇しています。中東における紛争が金融市場に与える影響も注視しております。 (2) 事業運営に関連するリスク 当社グループを取り巻く事業環境は急激に変化してきており、また、当社グループでは持続的な成長を目指して、既存事業強化と新規事業への参入による成長と、M&Aによるインオーガニックな成長を図っておりますが、このような事業環境の変化を受けて、当初想定していなかった組織内外の環境の変化や非定型的な取引等が生じる場合があります。既存の内部統制がこのような状況には、必ずしも対応しない場合があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 これに対し、当社グループでは内部統制強化の一環として、業務プロセスの可視化、標準化及び適正化を図ることで、業務の有効性と効率化を高めてまいります。 1)法規制等の遵守 当社グループは、商品の品質、取引関連、環境、労務、安全衛生、会計基準や税務など様々な法規制の適用を受けており、これら法規制等への違反が発見又は認定された場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 販売部門は業績目標達成のプレッシャーを感じる可能性があるほか、一部の事業においては、顧客ニーズにあわせて納入物品や施工内容が随時変更され、売上計上時期や金額、外部パートナーへの発注内容や金額が当初契約時から変更となることが多いことから、意図的な売上計上の前倒しや架空売上の計上、不正取引がなされるリスクが存在します。また、当社グループは製造委託、工事発注を含め外部パートナーとの取引が多数ありますが、特定の人物が同一業務を長期間担当する場合には、外部パートナーとの取引関係が歪められ、不正取引を誘発するリスクがあります。 また、現行の法規制の変更や新たな法規制、今後の事業のグローバル化、事業領域の拡大により、遵守すべき法規制が追加された場合には、適時にその内容を把握し対応する必要があり、その対応のための投資や費用が必要になるなど、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 これに対し当社グループは、法令及び社内規則の遵守はもちろん、高い倫理観を持って誠実に行動することをコクヨグループ行動基準において明確にしており、当社グループにおいてコンプライアンス推進月間を設け、誠実性に対する経営層からの継続的なメッセージ発信や動画視聴をはじめとする教育・研修による啓発活動及び自身の行動の振り返りを通じ、その遵守に努めております。また、法規制の改廃制定などに対して、その対応及び遵守状況の定期的な確認により、法令遵守を図っております。談合等の反競争的行為、贈賄の防止や反社会的勢力の排除等については、「コクヨグループ競争法ポリシー」並びに「コクヨグループ贈収賄・腐敗行為防止ポリシー」を策定し、国内・海外子会社に対して定期的に教育・啓発活動を行っております。コンプライアンス推進体制としては、代表執行役社長の諮問機関である「リスク委員会」を設置して全社的な推進状況の把握を行っております。また、「J-SOX委員会」により財務報告に係る内部統制の有効性評価及びモニタリングを行っております。 2)品質保証 当社グループの製品において、想定が難しい多様な環境での製品の使用などにより、リコールが発生する可能性があります。その結果、当社グループの経営成績及び財政状態、さらに当社グループの社会的評価に悪影響を及ぼす可能性があります。 これに対し当社グループは、「品質マネジメントシステム(QMS ※Quality Management System)グループ規程」を策定し、国際規格であるISO9001に基づいた品質マネジメントシステムを構築し、それに従った製品及びサービスの設計・開発や製造及びサービス提供の管理を行い、品質チェック体制の整備を図り、品質監査を行うなど、製品・サービスの企画・開発からアフターサービスに至るまでバリューチェーン全体で品質の向上に努めております。リコールが発生した場合のリコール費用及び製造物責任賠償については、保険に加入しておりますが、損失額を全て賄える保証はなく、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 3)購買調達及び環境への配慮 当社グループが主に使用する原材料は原紙、樹脂、鋼材等であり、これらは国内外の調達先から購入しております。当社が調達先から購入する原材料や仕入商品の価格は、世界的な需給動向や為替変動による影響を受けており、需給動向や為替レートの変動が長期に及んだ場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、ESG観点に基づく社会的要請により、サプライチェーン上の人権状況のチェックや環境への配慮について、より高度な対応が求められており、調達先に対応の不備があれば、原材料の調達停止による当社グループの経営成績及び財政状態への影響だけでなく、社会的評価に悪影響を及ぼす可能性もあります。 これに対し当社グループは、需給動向や為替レートの変動に関しては、短期的には海外調達先との外貨建取引の一部について為替予約を行うとともに、中期的には原材料の現地調達比率の適正化や調達先の複数化などにより、需給動向や為替レートの変動リスクの低減に取り組んでおります。また、原材料や仕入商品の調達に関しては、調達先との信頼関係を構築し相互発展を目指すために、財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準の改定、また、サステナビリティ等の非財務情報に係る開示の進展やCOSO(Committee of Sponsoring Organizations of the Treadway Commission)報告書の改訂を踏まえ、「コクヨグループサステナブル調達方針に関する規程」及び「コクヨグループサステナブル調達基準に関する規程」を策定し、人権尊重や環境保全などの社会的責任を果たし、社会の発展に寄与することに努めております。そのほかにも「気候危機への対応」「循環型社会への貢献」「自然共生社会への貢献」を当社グループにおける重要な環境課題と特定し、それぞれの課題に対し2030年チャレンジ目標を設定しております。これらを含むサステナブル関連活動については、取締役会の定めるサステナビリティ経営計画に基づき、全執行役員が参加する「サステナブル経営会議」にて定期的に議論が行われ、活動における進捗報告やリスクを確認しながら、推進を図っております。 4)人材及び労務 当社グループは、持続的な成長を実現するために、多様な人材の活躍が重要な経営戦略の一つであると認識し、その採用・育成に努めております。しかしながら、労働市場における獲得競争は激化しており、事業の維持及び成長において必要な人材の獲得・育成を継続的に推進していくことができない場合は、当社グループの将来の成長が阻害される可能性があります。 また、労働環境の維持・向上が経営戦略に重要な影響を及ぼすと認識し、多様性の尊重と、働きやすい職場環境の維持・向上に努めております。しかしながら、各施策が計画通りに進捗せず、労働災害や健康被害、ハラスメント等が発生した場合には、業務パフォーマンスの悪化や労災補償、ブランド価値の毀損が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 これに対し当社グループでは、人材マネジメントポリシーを策定し、従業員のキャリア・能力発揮のために会社として大切にする思想とアクションを宣言しております。そこでは、「人材を社会の財産と捉え、一人ひとりの可能性に伴走しながら、事業成長と社会に貢献できる人材を輩出する」ことを経営陣・従業員全員の共通認識としております。このポリシーに基づき、全事業部門で「人材育成会議」を開催し、一人ひとりのキャリア・ポテンシャルについて役職者が複眼で討議し、特に今後グローバルで活躍できる人材の発掘育成に努めています。また、OJTだけではない育成のための人材育成機関「コクヨアカデミア」の設置等の取組により人材育成への投資を加速させております。これらの具体的な取組は、『2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (6)人的資本に関する取組』を参照ください。 また、「コクヨグループ人権方針に関する規程」及び「コクヨグループ健康経営宣言に関する規程」を策定し、カスタマーハラスメントやSOGIハラスメント項目を加えたハラスメント研修や、障がい者の安全な職場環境整備のための介護福祉士事務所の健康管理室設置等、ダイバーシティ&インクルージョンの推進に取り組んでおります。 また、安心・安全で快適な職場づくりや災害時の安全対策などは、社員が生き生きと働き、能力を発揮するための基盤であると考え、「コクヨグループ安全衛生方針に関する規程」を策定し、安全衛生のグループ統括機能である「コクヨグループ中央安全衛生委員会」が中心となり、各事業所の安全衛生委員会を結び、社員と活発な意見交換をしながら、国内・海外共通のグローバル安全基準マニュアル策定に取り組んでおります。併せて、「グローバルH&C推進室」により、グループ各社の人材採用・定着に関わる課題解決の施策について横串での共有と解決支援に取り組むとともに、海外拠点勤務者及び出張者の安全確保施策を推進しております。一方、設備の保全に関しては、築年数が古い施設から順に、事業戦略との整合を取りながら大規模修繕・移転・改築等の対処を進めることで、予防に努めております。そのほかにも、全社を挙げて残業時間の短縮に取り組むことで、従業員の健康への配慮とキャリア形成のための可処分時間の捻出に向けた施策を推進しております。 また、職場内では相談・解決し難い企業倫理・コンプライアンス違反について通報できる窓口として「コクヨグループホットライン」を設置しております。日本国内においては外部の専門会社に受付窓口を委託することで通報者保護を高めるとともに、2024年6月からはお取引先様にも利用範囲を拡大し、健全な関係構築と相互発展を図っており、海外拠点のコクヨグループ社員は当社内に設置した受付窓口へ通報できることとしております。なお、当連結会計年度における「コクヨグループホットライン」への内部通報件数は55件であります。 5)ITリスク 当社グループは、事業上の機密情報や事業の過程で入手した顧客情報や個人情報を保有しております。それらの情報に関して、当社グループの想定を超えるウィルス感染やサイバー攻撃等により、重要データの破壊、改ざん、流出、システム停止等を引き起こす可能性があり、また在宅やリモートワークなど多様な働き方により、その脅威は年々高まっております。その結果、これらが発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、事業内容の変化拡大に伴う現場での実業務と当社グループで運用する基幹システムのカバー範囲の乖離拡大による業務生産性や内部統制への影響が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 これに対し当社グループは、「リスク委員会」の「ITリスク分科会」において、高度化する社外からの脅威に備え、ウィルス感染やサイバー攻撃への検知及び防御の強化、定期的なバックアップの取得等の対策を行っております。また、サイバー攻撃等による情報セキュリティインシデントが発生した際に被害を最小化することを目的にCSIRT(Computer Security Incident Response Team)を構築しており、有効に機能しております。顧客情報や個人情報などの管理については、情報の取扱いに関するルールを整備し、従業員に対するe-ラーニングによる情報セキュリティ意識の啓発、個人データの取扱いの定期点検と不要なデータの削除など、安全管理措置を講じております。 また、基幹システムの導入から相応の期間が経過していること、及び成長に伴い事業内容と業務プロセスが変化していることから、業務プロセスの見直しと基幹システムの刷新を行う計画です。他社において基幹システムの更新に伴う財務報告に係る内部統制の不備や予期せぬ追加費用の発生の事例が報告されており、このようなリスクを踏まえて慎重に基幹システムの更新を計画していきます。 6)AIリスク 当社グループでは業務効率化やサービス向上を目的に、生成AIを含むAI技術の活用を推進しております。AIの利用においては、適切なデータが入力されることが必要であり、データ汚染等による誤った出力のリスクがあるほか、秘密情報や個人情報の漏洩、プライバシーの侵害等のリスクに加え、これまでの想定を超える活用が可能となることに起因して倫理的課題を生ずるリスクが存在しています。 これに対し、当社グループでは、AIの適正な利用を確保するため、現在、AI活用に関する社内運用ポリシーの制定及びガバナンス体制の構築の検討を進めております。 7)企業に対する出資等 当社グループは、持続的に企業価値を向上させていくために企業に対するM&Aや出資等を行っております。第4次中期経営計画において、M&Aを含む約700億円の成長投資(M&Aは案件次第で一層の投資も視野に入れております。)を計画しており、その実施にあたっては、「投融資審議会」において事前に対象企業の財務内容や契約内容等の審査を行い、リスクと期待リターンのバランスを検討した上で決定しております。また、出資後は利益計画等の達成状況や、資産価値についての定期的なモニタリングを実施しております。しかしながら、事業環境の変化等により、当初想定していた成果が得られないと判断された場合には、有形固定資産やのれん等の無形固定資産、投資有価証券の減損損失等を認識することにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 これに対し当社グループは、損失の発生リスクを低減するために、外部アドバイザーからの知見も取り入れながら、投資案件の審査プロセスやモニタリングプロセスを運用し、その継続的な改善に取り組んでおります。また、投資推進に関連する組織へのM&Aや出資に係る知見の蓄積、及び一般社員への教育・啓発活動を通じて、投資に係る能力の向上に努めております。 8)不動産資産の有効活用 当社グループは、従来の不動産資産保有に加え、不動産の企画からリノベーション、運営までを自社にて行う既存ビルの再生収益化プロジェクトを開始しましたが、事業環境の変化により資産価値が低下し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 これに対し当社グループは、非事業資産の売却検討等、不動産、ネットキャッシュの効率運用に取り組んでおります。 また、当社グループは、長期視点でサステナブルな経営に舵を切るために策定した「長期ビジョンCCC2030」の実現に向け、2025年度より新たな第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」をスタートさせております。第4次中期経営計画では、「森林経営モデル」のアップデートのもと、「ワクワク価値創造サイクル」の強みを活かした体験価値提供や事業成長の再現性を高める「経営基盤強化」により、事業領域拡張や海外への拡張を通じた事業価値向上及び企業価値向上を実現することを想定しております。その具体的な施策のひとつとして、本社移転を行う事を決定し、働きやすい職場環境作りや多様なステークホルダーとのコミュニケーションの活性化により、当社らしいクリエイティビティの発揮に取り組んでまいります。なお、本社移転に伴い空室となる現本社土地及び建屋の資産につきましては、売却を行う方針です。 (3) その他リスク 1)自然災害、感染症等 当社グループは、国内外に事業所や工場を有しております。近年の気候変動に伴う自然災害の大規模化や、これまでに類を見ない感染症の発生などによる想定を超える規模の被害や、広域での社会インフラの停止なども考えられます。自然災害や感染症などが発生した場合のリスク全てを回避することは困難であるため、これらが発生した場合、事業活動の一部停止や縮小など、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 これに対し当社グループは、このような自然災害や感染症などの発生に備え、事業の継続や早期復旧を図るために必要な対策・手順について計画を立て、危機管理の徹底に取り組んでおります。また、計画内容は継続的に精査・見直しを行い、その実効性を担保するようにしております。自然災害については、施設・業務に安全対策を講じることで危機の事前回避と災害対策品の備蓄・保険等の付保により危機発生時における対応力の向上に努めております。今年移転する本社オフィスは最先端の耐震機能を備えており、東日本エリアで有事が発生した際の代替ヘッドクオーター機能としての運用を想定しております。感染症については、顧客と社員の安全を図りつつ、事業活動への影響を最小限にとどめるよう努めております。 当社グループは社員の安全確保のガイドラインを策定し、働く場所やコミュニケーション方法を柔軟に使い分けることで政府・社会からの要請に応えるとともに、引き続き顧客及び社員・パートナーの安心安全を第一に、社会インフラを提供する企業として事業継続との両立を目指し取り組んでおります。
経営成績の分析 (MD&A)5,784字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループ(当社及び当社の関係会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)経営成績 (単位:百万円) 2024年12月期   2025年12月期   増減率(%) 売上高   338,837   359,876   +6.2 営業利益   22,531   26,247   +16.5 経常利益   24,410   27,222   +11.5 親会社株主に帰属する当期純利益   21,787   21,473   △1.4 当連結会計年度(2025年1月1日から2025年12月31日まで)におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善により緩やかな回復基調にあるものの、中国経済の先行き懸念やアメリカの政策動向による影響、インフレ圧力の増大等により、先行き不透明な状況が続いております。 このような状況のもと、当社グループは、「長期ビジョンCCC2030」実現に向けて、第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」を推進しております。これまで培ってきた当社グループの強みに各事業のナレッジを掛け合わせ、各事業が一体となって事業間シナジーを生み出すことで、既存事業の成長と領域拡張に取り組んでおります。 当社グループを取り巻く経営環境は大きく変化しておりますが、事業環境や顧客ニーズの変化に柔軟に対応することで、引き続き強い競争力を発揮できているものと考えております。 売上高は、ファニチャー事業においてオフィス移転案件やリニューアル案件の獲得が進捗したことで、前期比6.2%増の3,598億円となりました。売上総利益は、原材料価格の高騰影響を受けたものの、売価改定の浸透等の取組により、前期比8.3%増の1,444億円、売上総利益率は、前期比0.8ポイント上昇の40.1%となりました。事業領域拡大のために戦略的な経費支出や体制強化等を行った結果、販売費及び一般管理費は、前期比6.6%増の1,182億円、売上高販管費率は、前期比0.1ポイント上昇の32.9%となりました。 以上により、営業利益は、前期比16.5%増の262億円となりました。経常利益は、前期比11.5%増の272億円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に固定資産売却益を計上していたことによる反動等により、前期比1.4%減の214億円となりました。 セグメントごとの経営成績は、以下のとおりであります。 当社グループは、「長期ビジョンCCC2030」の実現に向けて、自らの社会における役割を「WORK & LIFE STYLE Company」と再定義し、「働く」「学ぶ・暮らす」のドメインで、文具や家具だけにとらわれない豊かな生き方を創造する企業となることを目指しております。 なお、当社グループの強みを十分に発揮し各事業のナレッジを最大限に活用するため、従来のワークスタイル領域及びライフスタイル領域という区分を見直しましたが、ファニチャー事業、ビジネスサプライ流通事業、ステーショナリー事業、インテリアリテール事業という4つのセグメント区分に変更はありません。 ・ファニチャー事業 ファニチャー事業は、働き方の変化に伴う旺盛なオフィス需要を獲得するとともに、中国・香港のリソースや日本での強みである空間デザイン力を活用することで海外事業の成長を推進し、コクヨ全社の業績を牽引することを目指しております。 日本では、新築オフィス移転需要とオフィスリニューアル需要が旺盛な状況が続いており、顧客の戦略課題に対応したワークスタイル提案の強化及び業務プロセスの効率化等に取り組むことで、業績拡大や収益改善が進捗しております。 中国では、景気の減速による市場低迷が続いております。 ASEANでは、ミドルハイセグメント顧客を中心に提案の強化に取り組み、案件獲得が進捗いたしました。 このような状況のもと、売上高は、前期比6.0%増の1,721億円となりました。営業利益は、前期比11.6%増の261億円となりました。 なお、当連結会計年度より、表示方法の変更を実施しております。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(表示方法の変更)」をご覧ください。 ・ビジネスサプライ流通事業 ビジネスサプライ流通事業は、プラットフォーム型購買管理システムである「べんりねっと」を基盤として、テクノロジーの活用により顧客パーソナライズで最適化された購買体験の実現を目指しております。 当連結会計年度においては、大規模顧客向けソリューションシステムの導入が着実に進むとともに、第4四半期連結会計期間(10月~12月)において、同業界内における物流・システム稼働の停滞に起因した代替需要の流入が一時的に発生いたしました。 当社グループとしては、社会インフラとしての供給責任を果たすべく、配送体制の確保や在庫の拡充に努め、これらの需要に柔軟に対応いたしました。 このような状況のもと、売上高は、前期比9.5%増の1,083億円となりました。営業利益は、急激な物量増加に伴う物流関連費用の増加やシステム投資による償却費用の増加等はあったものの、増収効果が寄与し、前期比22.2%増の54億円となりました。 ・ステーショナリー事業 ステーショナリー事業は、提供価値の中心を「まなびかた」に据えたCampusブランドにより、グローバルで、前向きなまなびのチャレンジをする機運を盛り上げる事業への転換を目指しております。 日本では、売価改定の浸透が進むほか、CampusブランドのリブランディングやBtoC向けECの拡大が順調に進捗しております。また、オフィス通販業界内において発生した物流・システム稼働停滞等の動向を受けた代替需要がBtoCチャネルへ流入いたしました。これにより、相対的に収益性の高いナショナルブランド(NB)商品の販売が伸長し、期末にかけて想定を上回る推移となりました。 中国では、景気の減速による影響を受けておりますが、女子中高生をターゲットとした女子文具戦略は奏功しており、新製品の継続的な上市とそれによる店舗開拓の推進やECの拡大、ファン獲得が進捗いたしました。 インドでは、インド経済におけるインフレ進行や競争激化による影響を受けておりますが、新商品の拡大、付加価値商品の投入等に取り組んでおります。 このような状況のもと、売上高は、前期比ほぼ横ばいの835億円となりました。営業利益は、前期比18.3%増の70億円となりました。 ・インテリアリテール事業 インテリアリテール事業は、既存事業において接客力と提案力を活用した店舗及びECでの成長を推進するとともに、パートナーとの連携強化による法人事業の領域拡張で事業ポートフォリオの変革を進め、持続的成長の実現を目指しております。 当連結会計年度は、店舗及びECの双方が順調に推移したほか、法人事業においても案件獲得が進捗いたしました。 このような状況のもと、売上高は、前期比11.5%増の236億円となりました。営業利益は、前期比37.7%増の7億円となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。 ①生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   生産高(百万円)   前期比(%) ファニチャー事業   28,658   107.6 ステーショナリー事業   31,182   96.5 合計   59,840   101.5 (注)1 金額の表示は製造原価による。 2 ビジネスサプライ流通事業及びインテリアリテール事業は生産活動を行っていないため、記載を省略している。 ②受注実績 当社グループは、主に見込生産を行っておりますが、ファニチャー事業の一部について受注生産を行っております。 セグメントの名称   受注高(百万円)   前期比(%)   受注残高(百万円)   前期比(%) ファニチャー事業   21,965   122.2   4,688   151.9 (注) 金額の表示は販売価格による。 ③販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   販売高(百万円)   前期比(%) ファニチャー事業   170,635   106.3 ビジネスサプライ流通事業   102,618   110.2 ステーショナリー事業   62,770   98.5 インテリアリテール事業   23,609   111.5 その他   242   99.8 合計   359,876   106.2 (注)1 セグメント間取引については、相殺消去している。 2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略している。 3 「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(表示方法の変更)」に記載のとおり、従来、賃貸等不動産に関する主な賃貸収益は「不動産賃貸料」として「営業外収益」に、主な賃貸費用は「不動産賃貸費用」として「営業外費用」に計上していたが、当連結会計年度より、一部の賃貸等不動産に関しては、「売上高」及び「売上原価」に計上する方法に変更している。これに伴い、前期比については、当該表示方法を反映した組替え後の数値で比較している。 (2)財政状態 当連結会計年度末の総資産は3,550億円となり、前連結会計年度末に比べ79億円減少しました。 流動資産は2,428億円となり、前連結会計年度末に比べ99億円減少しました。主な要因として、受取手形、売掛金及び契約資産が67億円、商品及び製品が23億円、仕掛販売用不動産が19億円、それぞれ増加した一方、現金及び預金が214億円減少したためであります。 固定資産は1,121億円となり、前連結会計年度末に比べ20億円増加しました。主な要因として、有形固定資産が23億円、無形固定資産が21億円、退職給付に係る資産が14億円、それぞれ増加した一方、投資有価証券が43億円減少したためであります。 当連結会計年度末の負債は995億円となり、前連結会計年度末に比べ6億円増加しました。主な要因として、支払手形及び買掛金が39億円増加した一方、未払法人税等が45億円減少したためであります。 当連結会計年度末の純資産は2,554億円となり、前連結会計年度末に比べ86億円減少しました。主な要因として、親会社株主に帰属する当期純利益214億円の計上等による増加の一方、自己株式の取得により200億円、剰余金の配当により95億円、それぞれ減少したためであります。 (3)キャッシュ・フロー 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、1,106億円であり、前連結会計年度末に比べ214億円の資金減となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動により獲得した資金は143億円(前期比20億円の収入減)となりました。これは、主として312億円の税金等調整前当期純利益を計上したこと、減価償却費81億円等の非資金損益の調整、仕入債務の増加35億円等による資金の増加があった一方、法人税等の支払額141億円、売上債権の増加54億円、棚卸資産の増加22億円、販売用不動産の増加19億円等の資金の減少、営業活動によるキャッシュ・フローに算入されない投資有価証券売却益34億円、固定資産売却益10億円等があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動により支出した資金は46億円(前期は122億円の収入)となりました。これは、主として投資有価証券の売却及び償還による収入57億円、有形固定資産の売却による収入20億円の資金収入等があった一方、設備投資による支出112億円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出8億円の資金支出等があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動により支出した資金は316億円(前期比160億円の支出増)となりました。これは、主として自己株式の取得による支出200億円、配当金の支払額95億円、リース債務の返済による支出12億円の資金支出等があったことによるものであります。 (資本の財源及び資金の流動性) 運転資金及び投資資金につきましては、内部留保のほか金融機関からの借入により調達しております。また、当社グループにおいてキャッシュ・マネジメント・システムを導入し、グループ内資金の効率化を図るとともに緊急時の資金調達手段の確保を目的として、取引銀行10行と130億円の貸出コミットメント契約の締結により資金の流動性を確保しております。 資金需要の動向につきましては、主な使途として、事業領域拡大に向けた戦略投資、原価低減のための設備改善並びに新製品開発投資、製品の製造・販売に係る費用及び製品の品質向上等となります。 (4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 (5)経営成績に重要な影響を与える要因について 「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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