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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,085.45+319ドル円158.62-2NASDAQ26,241.86+142S&P 5007,680.46+49SOX 指数11,350.08+619/2終値

東邦ホールディングス

TOHO HOLDINGS CO.,LTD.8129 · Prime · 卸売業

東邦薬品を核とする医薬品卸大手。調剤薬局・ジェネリック製造・周辺事業も展開するヘルスケアグループ。

概要

東邦ホールディングスは、医薬品卸売業界の大手企業である。医療用医薬品の卸売を中核とし、調剤薬局運営、ジェネリック医薬品製造、臨床試験受託などヘルスケア関連事業を多角的に展開する。売上高は1.5兆円を超え、従業員数は約7,675人。東邦薬品をはじめとする43社の子会社と17社の関連会社で構成される共創未来グループの中核持株会社である。

売上の96%を占める医薬品卸売事業

医薬品卸売事業は、連結子会社4社(東邦薬品、九州東邦、セイエル、幸燿)が製薬会社から医薬品や医療関連商品を仕入れ、病院・診療所・調剤薬局へ販売する。2026年3月期の売上高は1兆4,948億円で、全社売上の96%を占める。新型コロナ関連製品の縮小があったものの、抗がん剤やスペシャリティ医薬品、糖尿病治療薬などが伸長した。配送効率向上のためデジタルツールを導入し、流通コストの可視化にも取り組む。

調剤薬局事業:グループ内の集約を進める

調剤薬局事業は、ファーマダイワやJ.みらいメディカルなど6社の連結子会社が保険調剤薬局を運営する。2024年3月時点で24社あった事業会社を、2026年4月までに4社に集約し、経営効率を高めた。売上高は1,005億円(前期比5.2%増)、セグメント利益は13億円(同64%増)と改善した。処方箋入力業務を集約するセンターを設置し、薬剤師の対人業務充実を図る。

ジェネリック医薬品と注射薬受託の製造販売

医薬品製造販売事業では、共創未来ファーマがジェネリック医薬品の製造販売と注射用医薬品の受託製造を行う。2025年12月には1成分3品目のジェネリックを新発売した。主な供給先はグループ卸の東邦薬品である。品質管理に注力し、安定供給を実現する。関連会社にあゆみ製薬があり、グループ全体で医薬品製造の一端を担う。

ヘルスケア関連の周辺事業を多角展開

その他周辺事業として、臨床試験受託(東京臨床薬理研究所)、福祉用具販売・レンタル(アルフ)、医薬品情報サービス(ネグジット総研)、健康通販(e健康ショップ)、ヘルスケアサービス(eヘルスケア)などを展開する。連結子会社5社と関連会社8社からなり、医薬品卸売・調剤・製造を補完する事業ポートフォリオを形成している。

業界の中での役割は医薬品卸売業者(病院・診療所・調剤薬局向け)、調剤薬局チェーン運営会社、ジェネリック医薬品メーカー。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
1.6兆円
営業利益
166億円
営業利益率
1.1%
純利益
173億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
医薬品 卸売事業1.4兆円93.0%168億円1.2%
調剤薬局 事業1,005億円6.5%14億円1.4%
その他 周辺事業55億円0.4%8億円14.5%
医薬品製造 販売事業27億円0.2%3億円11.1%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01医薬品卸売事業主力

東邦薬品、九州東邦等の子会社が製薬会社から医薬品・医療関連商品を仕入れ、病院・診療所・調剤薬局へ販売。グループ調剤薬局への供給も行う。共創未来グループの中核事業。

02調剤薬局事業主力

ファーマダイワ、J.みらいメディカル等の子会社が保険調剤薬局を運営。院外処方箋に基づく医薬品調剤を提供。グループ会計システム等で管理。

03医薬品製造販売事業準主力

共創未来ファーマがジェネリック医薬品の製造販売及び注射用医薬品受託製造を行う。主に東邦薬品に供給。関連会社にあゆみ製薬。

主な製品・サービス2
ジェネリック医薬品
先発医薬品の特許切れ後に販売される後発品。コスト低減に貢献。
注射用医薬品受託製造
他社から委託され注射剤を製造。無菌充填技術を活かす。

04その他周辺事業その他

臨床試験受託(東京臨床薬理研究所)、福祉用具販売(アルフ)、情報サービス(ネグジット総研)、健康通販(e健康ショップ)、ヘルスケアサービス(eヘルスケア)等、医薬品関連の周辺事業を展開。

主な製品・サービス2
臨床試験受託サービス
医薬品開発における臨床試験の計画・実施・解析を代行。
福祉用具販売・レンタル
車いす・介護ベッド等の福祉用具を販売・レンタル。

製品と技術

医療用医薬品の卸売と配送ネットワーク

中核の医薬品卸売事業では、東邦薬品などが抗がん剤、スペシャリティ医薬品、糖尿病治療薬、帯状疱疹ワクチンなど多様な医療用医薬品を扱う。共創未来ポータルや新配送端末などのデジタルツールを活用し、配送効率を向上させている。医薬品の安定供給を社会的使命と位置付け、物流倉庫の建設や品質管理体制の高度化にも投資を続ける。

ジェネリック医薬品と注射用医薬品の受託製造

共創未来ファーマは、ジェネリック医薬品の製造販売と注射用医薬品の受託製造を行う。2025年12月には新たに1成分3品目を発売した。無菌充填技術を活かした注射剤の受託製造も手掛け、主にグループ卸である東邦薬品に供給する。品質管理には独自の検証システムを導入し、高品質な医薬品の安定供給を実現している。

調剤薬局チェーンと処方箋入力センター

ファーマダイワやJ.みらいメディカルなど4社の子会社が運営する調剤薬局チェーンは、院外処方箋に基づく調剤を提供する。省人化と薬剤師の対人業務充実のため、処方箋入力センターを設置し、各店舗の入力業務を集約した。また、クラウド型ピッキング監査システム「EveryPick」の取り扱いや、薬局DX基盤サービス「N-Bridge」の開発協力も行う。

臨床試験受託と福祉用具サービスの展開

東京臨床薬理研究所は、医薬品開発における臨床試験の計画・実施・解析を代行する受託事業を営む。アルフは車いすや介護ベッドなどの福祉用具の販売・レンタルを行う。これらの周辺事業は、医薬品卸売・調剤・製造に加えて、ヘルスケア領域の総合的なソリューションを提供する一翼を担っている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

卸売業のなかでの位置

医薬品卸大手、低収益性が課題

当社は医薬品卸売業界の大手で、売上高は1.5兆円超と規模が大きい。同業のリョーサン菱洋HDやオルバヘルスケアHDと比較すると、営業利益率は1.24%(2025/3月期)と極めて低く、卸売業の特性上、薄利多売の構造が顕著。売上高は増加傾向にあるが、収益性改善が長年の課題。業界全体として、規制や薬価改定の影響を受けやすく、効率化や付加価値向上による利益率向上が急務。

強み

  • 1.5兆円超の売上高で業界内での存在感は大きい。
  • 全国に物流・販売拠点を持ち、供給力が高い。
  • 多くの医療機関や製薬会社との長期取引関係を有する。
  • 売上高が2024/3月期14767億から2026/3月期15534億へ増加。

課題

  • 営業利益率1%台と薄利で、コスト増加に脆弱。
  • 定期的な薬価引き下げが売上・利益を圧迫する。
  • 同業他社とサービス内容が類似し、競争優位を築きにくい。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

商社・卸売の時価総額近傍。太字が東邦ホールディングス

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
18060キヤノンマーケティングジャパン4,104億円17.5倍
28020兼松3,821億円11.6倍
39987スズケン3,740億円9.5倍
49934因幡電機産業3,475億円14.8倍
58876リログループ3,438億円17.2倍
68129東邦ホールディングス2,921億円15.3倍
78098稲畑産業2,428億円11.7倍
89869加藤産業2,370億円14.0倍
91333Umios1,976億円8.9倍
108130サンゲツ1,888億円12.8倍
117476アズワン1,868億円19.4倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(商社・卸売)に従っています。

会社の歴史

沿革 0件

調剤薬局事業会社を24社から4社に集約した再編

2024年3月末時点で24社存在したファーマクラスター傘下の調剤薬局事業会社を、2026年4月1日時点で4社にまで集約した。これにより、経営資源の集中と管理効率の向上を図った。集約に伴う一時費用が先行したものの、その後のセグメント利益は前期比64%増となる1,397百万円に改善し、再編効果が現れ始めている。

スペシャリティ医薬品領域への積極投資

2025年5月にイシンファーマ株式会社へ出資、2026年1月にはサーブ・バイオファーマ株式会社へ出資した。さらに、スペシャリティ製品の患者宅配送サービス「L1MON」を開始し、再生医療エコシステムへの参画も進めた。これらの投資は、成長分野であるスペシャリティ医薬品のフルラインサービス構築を目的としており、卸売事業との相乗効果を狙う。

中期経営計画「次代を翔ける」を策定

2026年4月、2028年度を最終年度とする中期経営計画「次代を翔ける」を策定した。前中期経営計画で築いた基盤の上に、営業利益の非連続な飛躍を目指す「収益化フェーズ」と位置付ける。コアの卸売事業の収益力強化に加え、アライアンスによる新規事業拡大を通じて「ヘルスケア・トータルソリューション・プロバイダー」への転換を掲げる。

ガバナンス強化とCVCファンド設立

2024年8月に取締役会の諮問機関としてガバナンス強化特別委員会を設置し、その答申に基づきCGO(チーフ・ガバナンス・オフィサー)を新設した。コンプライアンス推進部やグループガバナンス部も設置し、実効的なガバナンス体制を構築した。同時に、CVCファンド「TOHO Ventures」を設立し、海外の先進的スタートアップへの出資(2026年4月にMetaphore Biotechnologies Inc.へ出資)を開始した。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    医薬品卸売事業の収益力強化

    コア事業である医薬品卸売事業の収益力を強化し、安定的な収益基盤を構築する。

  2. 02

    新規事業の早期拡大

    積極的なアライアンスにより新規事業を早期に拡大し、ヘルスケア・トータルソリューション・プロバイダーへの転換を図る。

  3. 03

    自律型人財への転換と価値創造組織への進化

    社員一人ひとりの成長を促す制度改革、適切な人財配置、教育システム導入、心理的安全性を軸とした風土改革により、挑戦を恐れない自律型人財へ転換し、価値創造組織へ進化させる。

  4. 04

    サステナビリティ経営の推進

    温室効果ガス排出量の中長期的な削減目標のもと、配送効率向上や再生可能エネルギーへの切り替え、サプライチェーン全体での環境負荷低減に取り組む。

  5. 05

    ガバナンス体制の強化とリスク管理

    取締役会の監督機能強化、内部統制システムの運用、リスクマネジメント体制の整備により、経営の透明性・健全性を堅持する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で7,675人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は679万円で、9期前と比べて+9.1%平均年齢は48.3歳、平均勤続年数は18.9年。

単体の従業員がグループ全体の1割に満たないため、平均年収は持株会社の本社勤務者の数値です。グループ全体の水準とは異なります。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月7,895
2018年3月7,849
2019年3月62245.416.57,937
2020年3月60846.416.57,847
2021年3月58847.418.57,732
2022年3月60547.418.67,785
2023年3月60147.318.87,699
2024年3月60947.318.47,572
2025年3月61747.318.37,609248
2026年3月67948.318.97,675216

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率18.2%
縦線は目安の30%
男性育休取得率100.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)68.8%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
TBCダイナベース — 東京都大田区7,098百万円
医薬品卸売 事業
TBC広島 — 広島県広島市安佐南区7,024百万円
医薬品卸売 事業
岡山支店(岡山県岡山市北区)他中国地区21営業所5,456百万円
医薬品卸売 事業
熊本営業所(熊本県熊本市南区)他九州地区28営業所4,802百万円
医薬品卸売 事業
TBC阪神 — 兵庫県伊丹市4,659百万円
医薬品卸売 事業
高崎事業所(群馬県高崎市)他北関東甲信越地区24営業所4,305百万円
医薬品卸売 事業
文京事業所(東京都文京区)他東京都内9営業所4,283百万円
医薬品卸売 事業
仙台営業所(宮城県仙台市青葉区)他東北地区27営業所4,116百万円
医薬品卸売 事業
関西ビル(兵庫県尼崎市) ※13,612百万円
医薬品卸売 事業
TBC埼玉 — 埼玉県久喜市3,392百万円
医薬品卸売 事業
ほか52件の開示あり

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は1.6兆円営業利益166億円前期と比べると増収減益で、売上が+2.3%、利益が-12.2%。

売上高
+2.3%
1.6兆円
営業利益
-12.2%
166億円
純利益
-12.6%
173億円
営業利益率
1.1%
前期比 -0.2%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高1.6兆円1.6兆円
営業利益148億円166億円
純利益129億円173億円
1株あたり配当¥180¥180

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は3,978億円、営業利益は25億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+13.3%、営業利益は+31.6%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q3,34341
2024年1Q3,512190.515
2024年2Q3,836461.273
2024年3Q3,847511.347
2024年4Q3,57272
2025年2Q7,550741.054
2025年4Q7,6351151.5144
2026年2Q7,679731.062
2026年4Q7,855931.2111
2027年1Q3,978250.624

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は1.1兆円から1.6兆円へ1.4倍に増えた。直近期の営業利益率は1.1%。売上は5期連続で増加。

決算期売上高兆円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月1.14196115
2014年3月1.19183104
2015年3月1.16159135
2016年3月1.31345218
2017年3月1.23198142
2018年3月1.21250144
2019年3月1.22215139
2020年3月1.26237162
2021年3月1.2110350
2022年3月1.27182134
2023年3月1.39192136
2024年3月1.48218207
2025年3月1.521892071.2198
2026年3月1.551661661.1173

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高1.6兆円のうち、営業利益として残るのは166億円1.1%。営業外の損益と税金を反映した純利益は173億円、売上の1.1%にあたる。営業利益率は業種中央値3.2%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金92.1%1.4兆円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金6.8%1,058億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益1.1%166億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
7.9%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比2.2pt
1.1%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比1.3pt
1.1%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比1.5pt
6.6%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
2.3%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
1.8%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが192億円、投資CFが8億円で、差し引きのフリーCFは200億円この組み合わせは資産整理型にあたる。本業の稼ぎに加えて資産売却でも現金を作り、負債返済や還元に充てている。事業の入れ替え局面期末の手元現金は833億円で、売上の0.6ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月246−105−160141374
2014年3月−186−8030−266143
2015年3月29335−73328406
2016年3月24−49−101−25279
2017年3月161−63−9998277
2018年3月520−124−38396637
2019年3月134−765358754
2020年3月108−15795−49800
2021年3月887−795889
2022年3月163−110−4553900
2023年3月043−13143818
2024年3月59991−2226901,287
2025年3月−267−42−204−309782
2026年3月1928−163200833

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は7,408億円。このうち返さなくてよい自己資本が2,716億円で、自己資本比率は36.6%(業種中央値50.6%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月5,6271,3434,28423.9
2014年3月5,8011,4724,32925.4
2015年3月5,9901,5744,41626.3
2016年3月6,4191,7474,67227.2
2017年3月5,9821,8834,09931.4
2018年3月6,4582,0784,38032.1
2019年3月6,6372,1384,49932.2
2020年3月6,7082,3104,39834.4
2021年3月6,8322,3744,45834.7
2022年3月7,0242,4134,61134.3
2023年3月7,1532,4294,72433.9
2024年3月7,7342,4945,24032.2
2025年3月7,2282,5694,65935.5
2026年3月7,4082,7164,69236.6

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
874億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
2,304億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
898億円
在庫として抱えている分
負債合計
4,692億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
46
/ 100
安定性自己資本比率24 / 40
収益力営業利益率2 / 30
現金創出営業CFの黒字継続20 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

卸売業 284社との比較

同じ卸売業の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り284社中32位あたり、逆に低いのは営業利益率284社中248位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
6.6%/中央値 8.1%
P25 5.5%P75 11.4%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
1.1%/中央値 3.2%
P25 1.8%P75 5.4%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
36.6%/中央値 50.6%
P25 39.1%P75 62.9%
売上成長率前期からの売上の伸び
2.3%/中央値 4.4%
P25 0.0%P75 9.6%
配当利回り上位株価に対して1年で受け取る配当の割合
4.5%/中央値 3.1%
P25 2.2%P75 4.0%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥4,000で、1年前と比べて-24.6%過去52週の値幅のなかでは20%の位置にある。

¥4,000-0.3%1ヶ月+2.3%1年-24.6%時価総額2,921億円
過去52週の値幅
安値¥3,574高値¥5,726

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)15.3倍
PER (会社予想)20.2倍
PBR0.98倍
配当利回り4.50%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1ヶ月で株価は0.43%上昇とほぼ横ばいも、8月5日に3613円まで急落後は反発基調。25日線(3964.76円)を上抜け、8月21日終値4000円は25日線を0.9%上回る。一方で52週高値5726円からは30%下落、200日線(4394.17円)を大きく下回り、中期的な上値は重い。出来高は8月5日の334,300株をピークに減少傾向で、需給は一服感が出ている。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 55/100)

PER15.33倍は業界平均17.93倍を下回り割安感があるが、予想PER20.2倍とやや高めで、ROE6.56%は低水準だ。PBR0.98倍は業界平均1.23倍を下回り割安で、配当利回り4.5%は業界平均2.93%を大きく上回り魅力的。ただし配当性向72.71%と高く、業績は横ばいで成長性に乏しい。割安指標と低収益性が混在し、総合的にはほぼ妥当な評価と言える。

指標この会社業種平均
PER (実績)15.3倍17.9倍
PER (予想)20.2倍
PBR0.98倍1.24倍
ROE6.6%8.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

医薬品卸売業界は、後発品シェア拡大や薬価改定による価格競争激化で構造的な課題を抱える。強気派は、業界再編で寡占化が進み、大手としての規模の利益が発揮される局面と捉え、物流効率化や共同仕入れで収益性が改善するとみる。一方、弱気派は、売上高の伸びに対して営業利益率が1%台前半と極めて低く、競争激化でさらなるマージン圧縮リスクを懸念する。また、政府の薬価抑制政策が継続することや、災害時の在庫維持義務などコスト増要因も重しとなる。配当利回りは4.5%超と高いが、株価は1年で25%下落しており、割安感の捉え方が分かれる。

プラスに働く材料7
  • 業界再編の恩恵

    シェア拡大で仕入れ交渉力が強化され、マージン率の改善余地がある。

  • 安定需要の強み

    医療用医薬品は需要が景気に左右されにくく、高齢化で市場は拡大基調。

  • 高配当利回り

    利回り4.56%は相対的に魅力的で、株主還元姿勢は維持。

  • PBR0.97倍と1倍割れの割安修正不定影響

    株価純資産倍率は0.97倍と解散価値以下。時価総額が純資産を下回る状態で買い安心感

  • 配当利回り4.56%の高水準で下支え継続影響

    配当利回り4.56%は株価下落で上昇。配当目的の買いが入りやすい

  • 売上高が3期連続で過去最高更新通年影響

    売上高は14,767億円→15,185億円→15,534億円と増加。規模拡大は続く

  • 外国人保有比率38.4%と高く株主構成の多様化継続影響

    外国人の保有比率38.39%は高く、機関投資家の監視が経営規律を促す

マイナスに働く材料7
  • 収益性が低位

    営業利益率1%前後と薄利で、コスト上昇の影響を受けやすい。

  • 薬価改定リスク

    政府の薬価抑制政策が継続すれば、売上総利益率が圧迫される。

  • 株価下落トレンド

    1年で25%下落しており、業績見通しへの不安が根強い。

  • 純利益が3期連続で減益通年影響

    純利益はFY24/3の207億円からFY26/3予想の173億円へ約16%減。減益基調が継続

  • 営業利益率が1.07%まで低下通年影響

    営業利益率はFY25/3の1.24%からFY26/3予想の1.07%へ悪化。収益性の改善が遅れ

  • 予想PER20倍と実績PER15倍から悪化通年影響

    実績PER15.12倍に対し予想PER20倍。株式市場は今後の減益を織り込む

  • 株価が1年で25%下落し弱気トレンド2026年上期影響

    過去1年の株価下落率は25.06%。下げ止まり兆候がなければ売り圧力が続く

次の決算で確かめる点
営業利益率
本業の収益力が改善しているかを測る最重要指標。
医薬品卸売シェア
業界再編で規模の優位性が効いているかを確認する。
配当性向
高配当の持続可能性を判断するため。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり180で、前期から+153.8%いまの株価に対する利回りは4.50%。増配か配当維持が4年続いている。

年間配当
¥180
1株あたり
配当利回り
4.50%
いまの株価に対して
配当性向
72.7%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
4年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月3014.3
2018年3月300.032.8
2019年3月300.019.6
2020年3月4033.328.6
2021年3月30−25.020.6
2022年3月300.052.7
2023年3月326.723.0
2024年3月4025.019.7
2025年3月6562.529.7
2026年3月165153.872.7

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥180

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ3,665人。区分でいちばん多いのは外国法人38.4%。グループ会社や銀行などの安定株主が28.7%を占め、残る71.3%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
外国法人20.522.525.225.833.638.4
個人・その他32.632.336.438.534.631.1
金融機関22.820.418.514.213.215.1
事業法人23.423.018.416.414.213.7
自己株式9.99.914.417.914.311.4
証券会社0.71.81.65.14.41.7

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505018(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)13.21
02日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)10.04
03塩野義製薬株式会社4.79
04GOLDMAN,SACHS & CO.REG(常任代理人 ゴールドマン・サックス証券株式会社)3.84
053D WH OPPORTUNITY MASTER OFC - 3D WH OPP ORTUNITY HOLDINGS(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)3.29
06株式会社日本カストディ銀行(信託口)2.22
07河野 博行1.83
08みずほ信託銀行株式会社 退職給付信託 第一三共口 再信託受託者 株式会社日本カストディ銀行1.82
09GOLDMAN SACHS INTERNATIONAL(常任代理人 ゴールドマン・サックス証券株式会社)1.77
10東邦ホールディングス従業員持株会1.65

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+70%、1株純資産は14期で+120%。直近期のROEは6.6%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月1591,9029.013.723.6
2014年3月1401,9527.415.742.4
2015年3月1822,2478.911.211.1
2016年3月3172,54513.17.631.8
2017年3月2072,7367.811.314.3
2018年3月2103,0317.311.932.8
2019年3月2083,1356.613.319.6
2020年3月2333,2747.39.728.6
2021年3月713,3652.128.720.6
2022年3月1903,4165.69.852.7
2023年3月1973,6245.611.923.0
2024年3月3203,9698.411.419.7
2025年3月3134,1007.814.229.7
2026年3月2714,1936.617.672.7

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

8名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は8名。2026/3期の役員報酬は総額321百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約6倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
枝廣弘巳代表取締役 社長執行役員 CEO7447,000
馬田明取締役 専務執行役員 COO6131,000
芳賀真名子取締役63
加茂谷佳明取締役(監査等委員)70
小谷秀仁取締役(監査等委員)58
齋藤美帆取締役(監査等委員)63
伊藤雅彦取締役69
後藤千惠取締役(監査等委員)67

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)6192302724942
社外取締役5727214

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容1,160字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社と子会社43社及び関連会社17社により構成されており、主な事業内容、当該事業に係る位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりであります。 なお、次の4部門は、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 (1)医薬品卸売事業 連結子会社4社(東邦薬品株式会社、九州東邦株式会社、株式会社セイエル、株式会社幸燿)、非連結子会社5社及び関連会社4社(酒井薬品株式会社、他3社)は、製薬会社等から医薬品及び医療関連商品を仕入れ、病院・診療所・調剤薬局等へ販売しております。 製薬会社等の商品については上記の連結子会社から調剤薬局事業の子会社10社(株式会社ファーマダイワ、株式会社J.みらいメディカル、株式会社ファーマみらい、株式会社ストレチア、株式会社青葉堂、株式会社ケイ・クリエイト、他4社)及び関連会社3社へ供給しております。 なお、株式会社東邦システムサービス(連結子会社)は、共創未来グループ(当社及び医薬品卸売業を主とする関係会社、業務提携会社)のデータ処理等の基幹システムの業務を主として請負っております。また、株式会社スクウェア・ワン(連結子会社)は、不動産賃貸業を行っております。 (2)調剤薬局事業 連結子会社6社(株式会社ファーマダイワ、株式会社J.みらいメディカル、株式会社ファーマみらい、株式会社ストレチア、株式会社青葉堂、株式会社ケイ・クリエイト)、非連結子会社4社及び関連会社3社は、主に保険調剤薬局事業を行なっております。 なお、ファーマクラスター株式会社(連結子会社)は、調剤薬局事業の管理事業を行っております。 (3)医薬品製造販売事業 連結子会社1社(共創未来ファーマ株式会社)及び関連会社2社(あゆみ製薬ホールディングス株式会社及びあゆみ製薬株式会社)は、医薬品の製造・販売を行っております。 共創未来ファーマ株式会社(連結子会社)は、ジェネリック医薬品の製造販売および注射用医薬品の受託製造を行っており、ジェネリック医薬品は、主に東邦薬品株式会社(連結子会社)に供給しております。 (4)その他周辺事業 連結子会社5社(株式会社東京臨床薬理研究所、株式会社アルフ、株式会社ネグジット総研、株式会社e健康ショップ、株式会社eヘルスケア)、非連結子会社15社、関連会社8社は、上記事業に関連する周辺事業を行っております。 なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。 当社と関係会社の事業系統図は次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題2,024字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 当社グループは、「全ては健康を願う人々のために」をグループスローガンとして掲げ、「わたしたちは社会・顧客と共生し、独創的なサービスの提供を通じて新しい価値を共創し、世界の人々の医療と健康に貢献します。」との経営理念のもと、常に健康を願う人々を第一に考え、その満足度を高めるべく顧客価値の創造に取り組むことで、持続的な成長による中長期的な企業価値の向上とコーポレートブランドの確立を目指しております。 現在、わが国では、国民の健康寿命の延伸と超高齢社会、総人口の減少における持続可能な社会保障制度の構築・維持を目的に、薬価の毎年改定や長期収載品への選定療養の導入、OTC類似薬の追加負担の検討など医療費抑制のための様々な施策が導入されております。あわせて、質の高い医療・ケアを提供するための医療DXの推進や、「地域包括ケアシステム」の構築に向けた取り組みも加速しております。さらに、近年は、遺伝子治療医薬品や再生医療等製品をはじめとした、高額かつ厳密な管理を要する医薬品の登場によりモダリティ(注)が多様化しており、これらに対応し得る営業・物流体制の構築が急務となっております。 このように医療ならびに医薬品業界の環境変化がますます加速している中、医療機関・健康を願う人々をはじめとするステークホルダーへの付加価値を提供し、社会に貢献する企業であり続けるべく、本年4月に2028年度を最終年度とする、中期経営計画2026-2028「次代を翔ける」を新たに策定いたしました。当中期経営計画は、前中期経営計画期間で築き上げた次代に向けての「基盤」を土台にし、成長を目指した更なる投資による「収益化フェーズ」として営業利益の非連続な飛躍の実現にフォーカスした戦略、施策を実行する期間と位置付けております。コア事業である医薬品卸売事業の収益力強化とともに、積極的なアライアンスの実行による新規事業の早期拡大を通して、ヘルスケアビジネスに関わるあらゆるステークホルダーの皆様に新たな価値を創造し、提供する「ヘルスケア・トータルソリューション・プロバイダー」へと転換いたします。挑戦を恐れない自律型の社員がリードする価値創造組織への進化を通して、変化の激しい次代を力強く飛躍し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現してまいります。 当社グループは企業の安定的かつ長期的な成長と、持続可能な社会の実現に向けて、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)、およびコンプライアンスのそれぞれの領域における課題を洗いだし、その解決に向けて取り組むサステナビリティ経営を推進しております。医薬品流通を担う社会的責任として、環境保全と事業活動の両立を最重要課題の一つと位置づけ、温室効果ガス排出量の中長期的な削減目標のもと、配送効率の向上による走行距離の削減や事業拠点への太陽光パネルの設置をはじめとした再生可能エネルギーへの切り替えを強力に進めてまいります。こうした自社の取り組みに加え、他社との協業によるサプライチェーン全体での環境負荷低減にも取り組んでまいります。 人財活用に関しては、社員は会社の財産、すなわち「人財」であるとの考えのもと、性別・国籍・障がい・年齢・価値観等を問わない幅広い登用を行っております。社員一人ひとりの成長と組織強化を促す制度改革、経営戦略を見据えた適切な人財配置と教育システムの導入、心理的安全性を軸とした企業風土改革を実践し、挑戦を恐れない自律型人財への転換をはかり、価値創造組織へと進化させてまいります。 また、経営の透明性と公正性を担保すべく、取締役会による監督機能の強化や、実効性の高い内部統制システムの運用を通じて、高度なガバナンス体制を確立してまいります。リスクの的確な把握と評価を行うリスクマネジメント体制を整備し、損失の未然防止と影響の最小化を図ることで、経営の健全性を堅持してまいります。そして、全ての役職員が「関連法規の遵守」を最優先事項として行動し、ステークホルダーからの確固たる信頼を築くべく、規律ある経営を実践いたします。 加えて、医療および健康関連企業としての公共性と社会インフラとしての使命を認識し、非常時においても医療提供体制を維持するため、震災・パンデミック対策など医薬品の安定供給に必要な投資を各ステークホルダーからの信頼と共感をベースに進めてまいります。 このような取り組みを推進することで、健康を願う人々、顧客、地域社会、株主、社員など全てのステークホルダーから必要とされ、継続して支持される企業集団を目指してまいります。 (注)モダリティとは、創薬技術や手法等の治療手段の種別のことであります。
事業等のリスク6,304字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 基本的な考え方 当社グループでは、企業経営にとって好ましくない、またはマイナスの影響を与えるものを特に「リスク」として認識し、影響度と発生頻度の2軸で評価・特定しております。そして、平時においてリスクの発生に対する予防策を講じるとともに、万一リスクが顕在化しクライシスに至った際にも、そのマイナスの影響が最小になるように平時からリスクヘッジを行う、またはクライシスマネジメントへの円滑な移行ができるように備えております。 当社グループのリスクマネジメントの詳細につきましては、当社ホームページに記載しております。 (https://www.tohohd.co.jp/sustainability/governance/risk-management/) ●リスク管理体制 当社は、当社グループの経営における多様なリスクを網羅的かつ客観的に把握し、その未然防止と発生時の迅速かつ適切な対応を図るため、リスク管理委員会を設置し、当社グループにおける重要リスクの選定、評価、管理体制のモニタリングを行っています。リスク管理委員会の委員長は取締役 常務執行役員CGO(チーフ・ガバナンス・オフィサー)が務め、リスク管理の全社的な統轄責任を担っております。 ●重要リスクの特定 当社は、当社グループの各事業部門におけるリスクを抽出し、リスク管理委員会において影響度および発生頻度に基づきリスクを評価した上で、重要リスクを特定しております。 当社および当社グループの事業その他に関する主なリスクは以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであり、当社および当社グループの事業その他に関する全てのリスクを網羅したものではありません。なお、気候変動ならびに人的資本に関するリスクはサステナビリティのページに掲載しております。 (1)法的規制等について ● リスク当社グループの主な事業、取り扱い品目は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)および関連法規等の規則により、必要な許可、登録、指定または免許を受け、販売を行っております。これらの規則から逸脱し監督官庁による指導・処分の対象となる事例が確認された場合や、許認可の状況により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。調剤薬局事業の運営においても、医薬品医療機器等法や健康保険法等の法的規制によって、遵守事項が厳格に定められており、関連する法令に違反した場合、またはこれらの法令が改正された場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ● 対応:当社グループでは、事業運営にあたり関係する各種法令の遵守をめざし、役職員が遵守すべき規範として倫理綱領を制定しております。同倫理綱領では、独占禁止法および医薬品医療機器等法を遵守すべき重要関連法規と位置づけ、全役職員に規範の実践を周知徹底しております。また、コンプライアンス推進部を設置し、内部通報制度の充実を図ることで、不正発生の抑止・早期発見に努めております。さらに、全役職員に対し独占禁止法をはじめとする重要関連法規遵守のためのコンプライアンス関連研修を実施するとともに、医薬品医療機器等法などの理解が特に必要とされる職務に従事する役職員には、その分野の専門研修の受講を義務付けるなど、コンプライアンスの徹底に努めております。 (2)薬価基準改定および医療保険制度改革の影響について ● リスク当社グループの主要取扱商品である医療用医薬品は、薬価基準に収載されております。薬価基準は医療保険で使用できる医薬品の範囲と医療機関が使用した医薬品等の請求価格を定めたものであり、販売価格の上限として機能しております。この薬価基準については、厚生労働省が市場における医療用医薬品の実勢価格調査(以下「薬価調査」といいます。)を行い、その結果を薬価基準に反映させるために2年毎の本改定が行われております。また、2018年4月の薬価制度の抜本改革により2021年4月より中間年における薬価調査・薬価改定が導入されております。今後の薬価基準改定および医療保険制度の改正の内容によっては売上への影響に加え、医療機関への納入価格やメーカーの仕切価格や割戻金、販売報奨金にも影響し、その結果、利益にも影響を与えるなど、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ● 対応:市場拡大が見込まれるスペシャリティ製品の取り扱いを拡大するとともに、成長が期待できる医療関連領域・製品への積極的な投資による新たな事業の構築に努めております。また、医療機関に対しては流通改善ガイドラインを遵守し、製品価値と流通コストに見合った価格提示を行うことで適正利益の確保に努めております。 (3)特有の商慣習について ● リスク当社グループが主に事業展開する医療用医薬品卸売業界においては、医薬品が生命関連商品であり納入停滞が許されないという性質上、医薬品を価格未決定のまま医療機関・調剤薬局に納入し、その後に価格交渉を始めるという特異な取引形態が旧来より続いております。官民挙げてかかる流通慣行の改善に継続して取り組んでいるところではありますが、当社グループでは交渉が難航した場合に合理的な見積もりにより決定予想価格を算出して売上計上しております。価格交渉に長時間を要する場合や当初予想と異なる価格での決定となる場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ● 対応:当社では、製品価値に応じて単品ごとに価格設定を行い、設定した価格を下回る場合は本社のみに承認権限を付与する価格ロックシステムを運用することで、適正な価格での販売に努めております。 (4)販売情報提供活動ガイドラインについて ● リスク2019年4月1日より、不適切な販売情報提供活動を規制する「医療用医薬品の販売情報提供活動ガイドライン」が運用されております。当ガイドラインに違反するような行為が行われた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ● 対応:当社グループでは監督部門として東邦薬品株式会社をはじめとする医薬品卸事業子会社に当ガイドライン遵守を管理監督する専門部署を設置し、活動を適切に行うための各種マニュアルの整備や、営業担当者の業務記録の作成・保管等の指導にあたるなど、ガイドラインの遵守に努めております。 (5) 調剤薬局事業について ● リスク医療用医薬品の性格上調剤過誤が生じた場合、人体に損害を生じさせる可能性があります。人的過失等の事由により調剤過誤が発生したときは、多額の賠償金の請求を受けるだけではなく、既存顧客の信用および社会的信用の低下を招くおそれがあります。この場合、その内容によっては当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、厚生労働省令によって薬局の薬剤師配置に人数が厳しく規制されており、薬剤師の必要人数が確保されない場合には当社グループの業績に影響を与える可能性があります。さらに調剤薬局事業は、薬価基準に基づく医療用医薬品販売収入ならびに健康保険法に定められた調剤報酬点数に基づく調剤料および薬学管理料等が主要な収入となります。したがって、薬価改定や調剤報酬改定の内容や医療保険制度改革による制度改正の内容によっては当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ● 対応:当グループの薬局では社員教育の他、調剤過誤防止機器の導入を積極的に行い安全性の向上に努めております。また、調剤事故に対する保険に加入することで、万が一の事故発生時の補償体制も整えております。人員配置については店舗特性に応じた最適人員数を規定し、人員の増減をリアルタイムに把握することで速やかに調整や採用ができる体制を整えております。また、年間の退職・休職のトレンド数、出店計画等を踏まえた新卒採用を行っております。薬価改定・調剤報酬改定については、これまでの改定トレンド、医療保険財政の状況等より増減が想定される項目について情報収集を行い、速やかに対応を進める体制を整備しております。 (6) 医薬品製造販売事業について ● リスク医薬品製造販売事業ではジェネリック医薬品の製造および販売ならびに注射用医薬品の受託製造を行っています。予期せぬ副作用の発生や調達・製造プロセスにおいて品質や安全性の問題が生じたことにより、製品回収や販売中止、製造中止等の事態となった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、製造または原材料の調達・製造プロセスにおいて、災害・流行性疾病等の発生により停滞・遅延が発生した場合にはその影響を受ける可能性があります。 ● 対応:当社の医薬品製造販売事業子会社である共創未来ファーマ株式会社では、調達する原料・資材から製造の各工程、出荷に至る過程において、GMP省令(「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令」)、GQP省令(「医薬品、医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品の品質管理に関する省令」、GVP省令(「医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品の製造販売後安全管理の基準に関する省令」)、GCTP省令(再生医療等製品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令)、その他関連する法令に則り、製造管理および品質管理ならびに安全性確保に努めております。また、BCP(事業継続計画書)の策定により災害・流行性疾病等が発生した際の影響を最小限に抑えるよう取り組んでおります。 (7)減損損失について ● リスク固定資産の減損会計は、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として当期の損失とすることとされております。このため、保有する固定資産の収益性の低下や市場価値が著しく下落したなどの場合には、固定資産の減損会計の適用により特別損失の計上が必要となり、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。また、市場価格のない投資有価証券は、1株当たり純資産額と取得価額とを比較して1株当たり純資産額が取得価額の50%を下回り、合理的期間内に取得価額まで回復可能性があると判断できない場合には、当該減少額を投資有価証券評価損等として当期の損失とすることとされております。なお、将来の超過収益力等を反映した価額を実質価額とすることが合理的と判断される場合には、当該金額を純資産額に代えて減損処理の要否を検討しております。このため、市場環境や商品・製品開発の状況、競合他社の状況の変化等により、保有する株式発行会社の事業計画等が達成されず、1株当たり純資産額または実質価額の回復可能性が見込まれないと判断された場合は、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 ● 対応: 設備投資に際しては、投資によって得られる収益、発生するコストなど投資回収の採算性を十分に検討し、投資の意思決定を行うことでリスクを低減するように努めております。また、設備投資後は、業績進捗について定期的にモニタリングしております。出資に際しては、出資先の正味現在価格、財政状態、事業計画の実現可能性、投資リターン、中期経営計画目標への貢献等を調査、分析、検証し、投資委員会等で十分な検討の上、客観的かつ透明な審議プロセスを経て出資の意思決定を行うことでリスクを低減するように努めております。さらに、出資後は、出資先の財政状態、事業計画の進捗を定期的にモニタリングしております。 (8)債権管理について ● リスク取引先や顧客に対する債権については、回収不能見込額を見積もり貸倒引当金として計上しておりますが、取引先や顧客の経営状況の悪化や経営破綻等により、予想を上回る回収不能が発生した場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 ● 対応:当社グループでは、与信情報等を参考に、営業現場からの定性的情報も加味することで、顧客の与信リスクを定期的に見直すなど、与信管理体制の強化と債権保全の徹底に努めております。 (9)システムトラブルについて ● リスク当社グループは、その事業運営をコンピュータシステムおよびそのネットワークに依拠しております。したがって、大規模なシステムトラブルや、外部からの予期せぬ不正アクセス等によるシステム障害が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ● 対応:上記の事態に備えるため、当社グループでは基幹システムおよび周辺システムの完全二重化によるバックアップ体制を構築しております。外部からの不正アクセス等については、グループの外部との接続口を集約し、その監視と対処を外部専門ベンダーに委託しております。サイバーセキュリティ対策については、定期的に外部ITベンダーのネットワークとアプリケーションの脆弱性診断を受け、指摘された問題に対して適時改善を図っております。 (10)自然災害・パンデミックについて ● リスク想定外の大規模災害やパンデミックが発生し、事業所や物流センター、店舗の閉鎖など、事業活動に支障をきたした場合、売上高の低下や、復旧にともなう期間や費用の状況によって、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症をはじめとする、感染症の流行拡大の状況によっては感染リスクを警戒した患者の受診抑制による処方箋枚数の減少や、販売・物流機能への影響など、当社グループの営業活動や業績に影響を与える可能性があります。 ● 対応:当社グループは、自然災害やパンデミック等に備え、共創未来グループ災害等対策委員会を設置し、有事における対策方針の立案、整備を行っております。具体的には、危機管理体制の構築や基幹システムおよび周辺システムの完全二重化、物流センターの自動化、自家発電機の設置、定期的な訓練等を実施しております。また、災害等対策マニュアルおよび事業継続計画を策定し、大規模災害においても社員等の安全確保と安定供給の継続ができる体制を構築しています。 (11)情報の管理について ● リスク当社グループは特別な配慮を要する機微な情報を含む医療従事者や患者などの個人情報や、様々な経営情報等の内部情報を多数取り扱っております。これらの情報については、情報セキュリティマネジメント体制を構築し、厳重な管理を行っておりますが、その取り扱いに不備があった場合や、サイバー攻撃等の不測の事態により漏洩が生じた場合、重大な社会的信頼の低下や賠償責任が生じる可能性があります。 ● 対応:当社グループは、情報セキュリティ基本規程を定め、情報セキュリティマネジメントの確立と、情報資産の適切な管理に努めております。また、情報セキュリティマネジメントの企画および計画立案、ならびにその遂行と、リスクアセスメント、リスクマネジメントの実施、および従業員への普及・啓発を行う組織として、情報セキュリティ委員会を設置しております。また、個人情報保護の重要性に鑑み、「個人情報保護法」およびその他の法令を遵守し、当社が定める倫理綱領および個人情報取扱規程にもとづいて、個人データの管理体制を確立し、その保護に努めております。
経営成績の分析 (MD&A)8,010字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績 当連結会計年度の医薬品業界においては、2025年4月に全品目の53%を対象とした薬価の中間年改定が実施されたことに加え、不採算品再算定の特例的適用や最低薬価の引き上げなどが行われました。また、5月に薬機法が改正され、市販薬の販売規制緩和や医療用医薬品の安定供給体制の強化、調剤業務の一部外部委託をはじめとする薬局機能の強化などが段階的に施行されることとなり、医療提供体制・医薬品流通の変革がさらに加速するものと予想されます。医療用医薬品市場は、コロナ関連製品が引き続き縮小したものの、抗がん剤やスペシャリティ医薬品、糖尿病治療薬、帯状疱疹ワクチンなどが伸長し、前年を上回る成長となりました。 このような状況の中、当社グループは中期経営計画2023-2025「次代を創る」の最終年度として、2024年11月に発表した実行計画に基づき、以下の施策を推進いたしました。 ・事業変革への取り組み 医薬と検査薬の融合を通じた医薬MSによる検査薬市場の開拓に注力するとともに、DXによる経営管理機能の高度化、流通コストの可視化による適正な配送体制の確立、および収益性の高い領域への戦略的アプローチの推進などにより、事業基盤のさらなる強化を図りました。この4月からは中期経営計画期間中に構築した基盤を軸に、機動力のある組織体制へと移行しております。 ・物流機能およびスペシャリティ領域の強化 メーカー物流倉庫と卸物流倉庫を併設した複合型物流センター「TBC(注1)東海」(2027年度稼働予定)の建設に着手したほか、品質管理体制のさらなる高度化を目的としたISO9001の新規認証取得、GDP(Good Distribution Practice:適正流通基準)に関する社内教育の徹底・強化を実施いたしました。また、成長分野であるスペシャリティ領域への対応として、医薬品二次包装施設「羽田パッケージングセンター」の稼働準備を進めるとともに、帝人リジェネット株式会社・伊藤忠商事株式会社との協業による再生医療エコシステムを活用した新規案件への参画も進んでおります。さらに、2025年5月にはイシンファーマ株式会社、2026年1月にはサーブ・バイオファーマ株式会社への出資を行うとともに、スペシャリティ製品の患者宅配送サービス「L1MON」を開始するなど、スペシャリティ製品フルラインサービスの構築を進めました。 ・顧客支援ビジネスの進化 2025年6月に株式会社ファルモと資本業務提携契約を締結し、同社のクラウド型ピッキング監査システム『EveryPick』の取り扱いを開始いたしました。また、同社と公益社団法人日本薬剤師会が提供する薬局DX基盤サービス『N-Bridge』および処方箋情報送信端末『NB station』の開発に向けた協力を行っております。さらに、診療予約システムにおいては、『LXMATE HeLios cloud』を新たにリリースし、販売促進活動に注力いたしました。他にも、既存システムへのAI機能の搭載、プロモーションの強化を進めております。 ・成長投資 オープンイノベーションを推進することで既存事業の強化に加えて、次世代を担う新たな事業創出を目的とし、CVCファンド「TOHO Ventures」を設立いたしました。創薬・バイオテクノロジー領域および医療DXを中心に、主に海外の先進的スタートアップ企業の選定を進め、本年4月には「Metaphore Biotechnologies Inc.」への出資を行いました。 ・ガバナンスの強化 2024年8月に取締役会の諮問機関として設置された「ガバナンス強化特別委員会」からの最終答申に基づき、ガバナンスの一層の強化に努めました。具体的には当社グループのコーポレートガバナンス改善を遂行する執行責任者として、CGO(チーフ・ガバナンス・オフィサー)を新たに設置し、実効的なガバナンスを推進するとともに、コンプライアンス推進部やグループガバナンス部を設置するなど推進体制の構築を行っております。 ・資本効率の改善と株主還元の向上 「DOE(株主資本配当率)2%以上」との配当方針に沿って、前年度より100円増配し、年間配当を165円とするとともに、100億円の自己株式の取得および政策保有株式の継続的な売却も進めました。 当連結会計年度の経営成績は、売上高1,553,364百万円(前期比2.3%増)、営業利益16,601百万円(前期比12.3%減)、経常利益16,631百万円(前期比19.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益17,327百万円(前期比12.7%減)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 医薬品卸売事業においては、新型コロナウイルス関連製品が引き続き縮小したものの、抗がん剤やスペシャリティ医薬品をはじめとする取扱卸限定製品、糖尿病治療薬、帯状疱疹ワクチンなどの売上が伸長しました。施策面では、営業と配送の役割の明確化や、共創未来ポータル・新配送端末などのデジタルツールの導入により生産性を向上するとともに、営業担当者のスキル向上のため、顧客支援ビジネスをはじめとする各種研修にも注力しました。さらに、厚生労働省が定める「医療用医薬品の流通改善に向けて流通関係者が遵守すべきガイドライン」に沿った価格交渉を引き続き進めるとともに、製品・お得意先ごとの流通コストの見える化と適正化に取り組みました。 その一方で、医薬品の仕入原価の上昇の影響を受けた結果、当連結会計年度の業績は、売上高1,494,868百万円(前期比2.1%増)、セグメント利益(営業利益)16,820百万円(前期比11.6%減)となりました。 調剤薬局事業においては、事業会社の再編を進め、2024年3月末時点で24社あったファーマクラスター株式会社傘下の調剤薬局事業会社を、2026年4月1日時点で4社にまで集約しました。また、調剤報酬改定への対応を進めるとともに、省人化と薬剤師の対人業務の充実を図るため、処方箋入力センターを設置し、各店舗の処方箋入力業務を集約化しております。 当連結会計年度の業績は、事業会社再編に伴う費用が先行しましたが、売上高は100,538百万円(前期比5.2%増)、セグメント利益(営業利益)は1,397百万円(前期比64.0%増)となりました。 医薬品製造販売事業においては、2025年12月にジェネリック医薬品1成分3品目を新たに発売しました。また、独自の検証システムに基づく徹底した品質管理と、計画的な生産・調達体制の構築により、高品質・高付加価値な医薬品の安定供給に取り組みました。TBCダイナベースと同一施設内に開設した医療用医薬品二次包装施設「羽田パッケージングセンター」では、2026年度内での受託開始に向けて準備を進めております。 当連結会計年度の経営成績は、売上高11,564百万円(前期比0.9%増)、セグメント利益(営業利益)282百万円(前期比61.3%減)となりました。 その他周辺事業における当連結会計年度の経営成績は、売上高7,048百万円(前期比2.9%増)、セグメント利益(営業利益)832百万円(前期比26.9%増)となりました。 (注)1.TBCとは、Toho Butsuryu Center(東邦物流センター)の略称であります 2.セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高を含んでおります。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。 ①  生産実績及び受注実績 当社グループの生産実績及び受注実績は、金額的重要性が乏しいため、記載を省略しております。 ②  仕入実績 当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)   前年同期比(%) 医薬品卸売事業(百万円)   1,400,976   102.0 調剤薬局事業(百万円)   16,036   106.1 医薬品製造販売事業(百万円)   8,503   101.7 その他周辺事業(百万円)   1,504   106.4 合計(百万円)   1,427,021   102.1 (注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。 ③  販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)   前年同期比(%) 医薬品卸売事業(百万円)   1,444,698   102.1 調剤薬局事業(百万円)   100,535   105.2 医薬品製造販売事業(百万円)   2,654   101.5 その他周辺事業(百万円)   5,475   108.2 合計(百万円)   1,553,364   102.3 (注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。 2.前連結会計年度及び当連結会計年度における「主な相手先別販売実績」については、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先はありませんので記載を省略しております。 (2) 財政状態 ①  総資産 当連結会計年度末における当社グループの総資産は、前連結会計年度末に比べて17,975百万円増加し、740,781百万円となりました。 流動資産は、前連結会計年度末に比べて22,097百万円増加し、571,044百万円となりました。これは、売掛金が14,826百万円、有価証券が7,000百万円それぞれ増加したこと等によります。 固定資産は、前連結会計年度末に比べて4,121百万円減少し、169,737百万円となりました。これは、建物及び構築物が2,862百万円増加し、投資有価証券が4,796百万円減少したこと等によります。 セグメントごとの資産は、次のとおりであります。 医薬品卸売事業のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べて12,621百万円増加し、597,950百万円となりました。これは、売掛金が増加したこと等によります。 調剤薬局事業のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べて2,441百万円増加し、61,132百万円となりました。これは、現金及び預金、売掛金がそれぞれ増加し、非連結子会社株式が減少したこと等によります。 医薬品製造販売事業のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べて1,985百万円減少し、17,460百万円となりました。これは、関係会社株式が減少したこと等によります。 その他周辺事業のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べて255百万円増加し、6,118百万円となりました。 ②  負債 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べて3,313百万円増加し、469,221百万円となりました。 流動負債は、前連結会計年度末に比べて17,911百万円増加し、441,920百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が16,520百万円増加したこと等によります。 固定負債は、前連結会計年度末に比べて14,598百万円減少し、27,300百万円となりました。これは、社債が11,327百万円減少したこと等によります。 ③  純資産 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて14,662百万円増加し、271,560百万円となりました。これは、利益剰余金が11,445百万円増加し、自己株式が2,044百万円減少したこと等によります。 (3) キャッシュ・フロー 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較し5,059百万円増加しました。その結果、当連結会計年度末の資金残高は83,286百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 ①  営業活動によるキャッシュ・フロー 営業活動の結果獲得した資金は、19,243百万円(営業活動によるキャッシュ・フローが前期比45,919百万円増加)となりました。これは資金増加要因として、税金等調整前当期純利益26,141百万円を計上、減価償却費6,056百万円、仕入債務の増加額15,764百万円がありましたが、資金減少要因として、売上債権の増加額14,014百万円、法人税等の支払額7,528百万円があったこと等によるものであります。 ②  投資活動によるキャッシュ・フロー 投資活動の結果獲得した資金は、822百万円(投資活動によるキャッシュ・フローが前期比5,002百万円増加)となりました。これは資金増加要因として、定期預金の払戻による収入9,490百万円、有価証券の売却及び償還による収入3,000百万円、有形固定資産の売却による収入2,219百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入14,826百万円がありましたが、資金減少要因として、定期預金の預入による支出4,642百万円、有価証券の取得による支出10,000百万円、有形固定資産の取得による支出6,221百万円があったこと等によるものであります。 ③  財務活動によるキャッシュ・フロー 財務活動の結果支出した資金は、16,346百万円(財務活動によるキャッシュ・フローが前期比4,018百万円増加)となりました。これは、資金減少要因として、自己株式の取得による支出10,002百万円、配当金の支払額5,449百万円があったこと等によるものであります。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性について 当社グループの主要な資金需要は、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに当社グループの設備新設、改修等に係る投資であります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、必要に応じて金融機関からの借入及び社債発行等による資金調達にて対応していくこととしております。 手許の運転資金につきましては、当社及び一部の連結子会社等においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入することにより、各社における余剰資金を当社に集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。また、突発的な資金需要に対しては、迅速かつ確実に資金を調達できるようコミットメントライン契約を締結しております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。 ① 市場価格のないその他有価証券の評価 当社グループは、市場価格のないその他有価証券は移動平均法による原価法を採用し、その評価は1株当たり純資産額と取得価額とを比較して1株当たり純資産額が50%を下回っている場合に減損処理の要否を検討しております。減損処理の要否を検討するに当たっては、投資先から事業計画等を入手し、これまでの実績等を勘案してその実質価額が合理的な期間内に回復可能であるか判断しております。 なお、将来の超過収益力等を反映した価額を実質価額とすることが合理的と判断される場合には、当該金額を純資産額に代えて減損処理の要否を検討しております。減損処理の要否を検討するに当たっては、投資先から事業計画等を入手し、これまでの実績等を勘案して、超過収益力等の毀損が生じていないか、または当社グループの投資価値回復計画を作成し、実質価額が取得価額に比して50%超下回るものの、実行可能で合理的な投資価値回復計画があり回復可能性が十分な証拠によって裏付けられるかにより判断しております。 従って、事業計画等が達成されない場合、投資有価証券の減損処理を実施し当社グループの業績を悪化させる可能性があります。 市場価格のないその他有価証券の評価のうち、市場価格のない非連結子会社株式の評価は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ②  繰延税金資産の回収可能性の判断 当社グループは、繰延税金資産について四半期毎に回収可能性を検討し、回収可能性がないと考えられる金額に対しては評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断は、業績を踏まえた将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」の企業分類が分類2、分類3に該当する会社は、繰延税金資産の回収可能性を判断する際に、課税所得見込額やタックス・プランニングは予測不能な前提条件の変化など見積り特有な不確実性があるため、見積可能期間は3年でスケジューリングを行っております。 将来の課税所得見込額は業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、繰延税金資産の見直しを行うため法人税等調整額の金額に影響を与える可能性があります。 ③ 固定資産の減損 当社グループは、固定資産の評価にあたり、各社ごとに資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損処理を実施することとしております。回収可能価額の算定において用いられる資産グループごとの割引前将来キャッシュ・フローは事業計画に基づいて見積りを実施しており、当該事業計画は予測不能な前提条件の変化など見積り特有な不確実性があるため長期的な売上成長率を見込まずに作成しております。固定資産の回収可能価額の評価にあたっては、見積った将来キャッシュ・フローに貨幣の時間価値等を考慮した割引率を用いて算出した割引後将来キャッシュフローもしくは正味売却価額を用いております。 これらの主要な仮定について、市場環境の変化等により見直しが必要となる場合、固定資産の減損が発生し、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。 ④ 貸倒引当金の見積り 当社グループは、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については過去3年間の貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。 相手先の財政状態が悪化しその支払能力が低下した場合、追加引当処理が必要となり、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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