本文へスキップ
超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,085.45+319ドル円158.62-2NASDAQ26,241.86+142S&P 5007,680.46+49SOX 指数11,350.08+619/2終値

極東証券

KYOKUTO SECURITIES CO.,LTD.8706 · Prime · 証券、商品先物取引業

中堅証券会社。単一セグメントで投資・金融サービスを総合提供。

概要

極東証券は、1947年に冨士証券として設立され、1949年に現商号へ変更した中堅総合証券会社である。東京都中央区日本橋茅場町に本社を置き、第一種・第二種金融商品取引業を主事業とする。2026年3月期の営業収益は83億円、親会社株主に帰属する当期純利益は47億円、従業員数は238名。子会社に株式会社FEインベスト(投資ファンド運営・自己資金投資)、極東プロパティ株式会社(不動産賃貸)、株式会社極東証券経済研究所(調査研究)を持ち、単一セグメントで事業を展開する。

金融商品取引業を中核とする事業構成

極東証券グループは、極東証券株式会社を中核に、連結子会社3社(株式会社FEインベスト、極東プロパティ株式会社、株式会社極東証券経済研究所)と非連結子会社1組合で構成される。極東証券自身は第一種・第二種金融商品取引業を営み、株式・債券の売買、引受け、募集取扱いを提供する。子会社FEインベストは第二種金融商品取引業者として投資ファンドの組成・運営を行い、同時に自己資金による長期投資を実施する。極東プロパティはグループの不動産を管理し、主に極東証券の本支店店舗を賃貸する。極東証券経済研究所は国内外の経済・金融市場の調査研究を担い、極東証券に情報を提供する。これらの事業は連結財務諸表への影響が僅少であるとして、単一セグメント「投資・金融サービス業」にまとめられている。

収益の源泉と市場環境への依存

極東証券の収益は、証券市場における仲介業者として得られる手数料収入が中心である。具体的には、株式・債券等の売買委託手数料、引受手数料、募集取扱手数料などである。当期の営業収益83.17億円のうち、純営業収益は81.93億円に達した。過去の収益は市場環境に大きく左右されてきた。2013年3月期には122億円の営業収益を計上したが、2020年3月期には37億円にまで落ち込み、当期純損失6億円を記録した。その後、市場回復とともに収益は改善し、2026年3月期には80億円台に戻している。子会社FEインベストの自己資金投資による収益もグループ収益に寄与するが、全体として市場変動の影響を受ける構造は変わらない。経営指標としてROE(自己資本利益率)を重視しており、当期は資本コスト8.9%に対しROE9.2%を達成した。

国内拠点と子会社によるグループ運営

極東証券の営業拠点は、東京都中央区日本橋茅場町の本店を筆頭に、大阪支店(1987年開設)、名古屋支店(1989年開設)の3カ所である。かつては香港に極東証券(亜洲)有限公司、シンガポールにKYOKUTO FUTURES (SINGAPORE) PTE,LTD.を有していたが、2002年と2005年にそれぞれ清算され、現在は海外拠点を持たない。グループ運営においては、子会社3社が異なる機能を分担する。FEインベストは投資ファンド運営と自己資金投資、極東プロパティは不動産賃貸、極東証券経済研究所は調査研究を担当する。これらの子会社は極東証券との連携により、顧客への総合的な金融サービスを支えている。なお、グループ全体の従業員数は238名であり、小規模ながらも機動的な経営が行われている。

Face to Face営業と顧客基盤の特徴

極東証券は創業以来「信は萬事の基と為す」を経営理念とし、Face to Face(対面直接対話型)の営業モデルを堅持している。この方針の下、新規口座開設のうち既存顧客からの紹介による割合が当期実績で65.2%に達し、高い顧客満足度を示している。また、2025年度に実施したCX(顧客体験)指標調査では6.52点(10点満点)を記録し、前回調査の5.51点から改善した。顧客基盤の拡大と預り資産の増加を重要な経営目標としており、当期は投資信託販売の好調により預り資産残高1000万円以上の口座数と総預り資産残高がともに増加した。富裕層向けサービスを中核としつつ、NISA拡充などの政策を追い風に資産形成ニーズに応えている。

業界の中での役割は金融商品取引業者(証券会社)にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
83億円
営業利益
30億円
営業利益率
36.1%
純利益
48億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01投資・金融サービス業主力

有価証券の売買・受託、引受け・売出し、募集・売出しの取扱い等の金融商品取引業が主体。子会社で投資ファンド運営、自己資金投資、不動産賃貸、経済調査研究を実施。単一セグメント。

主な製品・サービス3
金融商品取引業(第一種・第二種)
株式・債券等の売買、引受け、募集取扱い等。機関投資家・個人投資家向け。
投資ファンド運営
子会社FEインベストが組成する投資ファンドの管理・運営。自己資金投資も行う。
不動産賃貸
子会社極東プロパティが自社店舗等を賃貸。グループ内不動産管理。

製品と技術

株式・債券の売買と引受業務

極東証券の核心事業は、第一種金融商品取引業としての有価証券の売買・受託、引受け・売出し、募集・売出しの取扱いである。具体的には、国内外の株式や公社債を対象とし、機関投資家および個人投資家に対して執行サービスを提供する。引受業務では、企業の新株発行や社債発行に際して幹事証券会社として関与する。当期のトレーディング商品残高は、債券が216億円(2026年3月末)、株式が0.9億円、受益証券が12億円となっている。また、デリバティブ取引では為替予約を活用している。市場リスク管理のため、取締役会がポジション・リスク限度額を設定し、日々のリスク状況を経営陣に報告する体制をとっている。

子会社FEインベストによる投資ファンド運営

子会社株式会社FEインベストは、第二種金融商品取引業者として投資ファンドの組成・運営を行う。同社がファンドを組成し、その管理・運用を通じて投資家に投資機会を提供する。また、自己資金を利用した長期投資も行い、安定的な収益の確保を目指している。極東証券グループ全体として、証券仲介業務に加えて、自ら投資家としての顔を持つ点が特徴である。FEインベストは極東証券の連結子会社であり、その業績はグループの収益に貢献する。ただし、ファンドの詳細(名称や規模)は開示されていない。なお、投資事業有限責任組合も非連結子会社として存在する。

グループの不動産賃貸と調査研究

極東プロパティ株式会社は、極東証券グループの不動産賃貸事業を担う子会社である。主に極東証券の本支店の店舗を賃貸し、グループ内の不動産管理を効率化している。また、株式会社極東証券経済研究所は、国内外の経済・金融市場の調査研究を行い、極東証券の営業活動や投資判断に必要な情報を提供する。同研究所は持分法非適用の非連結子会社であるが、グループの知見基盤として重要な役割を果たす。これらの子会社は、金融商品取引業を補完し、グループ全体の安定した事業運営を支えている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

証券、商品先物取引業のなかでの位置

中堅証券、収益開示未で評価困難

極東証券はリテール・法人向け証券業務を手掛ける中堅証券会社。同業他社にはAIフュージョンキャピタルグループ(254A)やUNIVA・Oakホールディングス(3113)などが存在するが、直近の財務データが開示されていないため、現状の収益力や市場ポジションを正確に把握できない。同社は東証スタンダード上場だが、業界内では小規模であり、競合と比べて独自の強みが見えにくい。今後の業績回復や戦略の明確化が待たれる。

強み

  • 証券業界での長い歴史があり、一定の顧客基盤を有する。
  • 東証スタンダード上場企業として信用力がある。
  • 全国に営業拠点を持ち、個人投資家へのアクセスを確保。
  • リテールに加え、法人向け引受・M&A仲介も行い収益源分散。

課題

  • 直近の売上高・営業利益が不明で、収益性の評価が困難。
  • ネット証券や大手に対し、明確な強みを打ち出せていない。
  • 株式市況に業績が左右されやすく、不安定な収益構造。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

証券・カード・リースの時価総額近傍。太字が極東証券

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(証券・カード・リース)に従っています。

会社の歴史

沿革 37件

1947年冨士証券として創業、1949年極東証券へ改称

極東証券の前身は、1947年3月に東京都中央区日本橋茅場町に設立された冨士証券株式会社である。設立後、1948年9月に証券取引法に基づく証券業者として登録し、1949年4月には東京証券取引所の正会員となった。同年9月、前身の経営を継承して新発足し、12月には商号を極東証券株式会社に変更した。この間、本店所在地は日本橋茅場町一丁目2番地に置かれていた。1962年5月には本店を同町一丁目6番地に移転し、1982年1月の住居表示実施により現在の一丁目4番7号となった。創業期から証券取引所会員としての基盤を築き、後の成長の礎とした。

免許制移行と業務多角化の1968年~1988年

1968年4月、証券取引法改正による免許制移行に伴い、極東証券は証券業の免許を取得した。その後、業務範囲を拡大し、1977年6月に引受け及び売出し業務の免許、1980年5月に公社債の払込金受入れ・元利金支払代理業務の承認、1982年4月に累積投資業務の承認、同年8月には証券投資信託受益証券の収益金等支払代理業務の承認を得た。1985年5月には譲渡性預金の売買等の承認、1987年10月には海外証券取引に係る指定証券会社認可、1988年5月には株式事務取次ぎ業務の承認を取得した。この20年間で、証券会社としての業務ラインナップを着実に拡充し、総合証券会社への道を歩んだ。

総合証券会社化と拠点拡大の1987年~1990年

1987年4月、極東証券は大阪証券取引所(現大阪取引所)に正会員として加入し、同年10月には大阪支店を開設した。1989年4月には総合証券会社となり、同年7月には名古屋証券取引所に加入し名古屋支店を開設した。これにより、東京・大阪・名古屋の三大市場に拠点を持つ体制が整った。同年10月には香港に極東証券(亜洲)有限公司を設立し、海外進出も開始。11月には株式会社極東証券経済研究所を設立し、調査研究機能を強化した。1990年9月には金地金の売買等の承認を受けるなど、商品ラインも拡大した。この時期、極東証券は国内拠点網と子会社体制を整え、総合証券会社としての地歩を固めた。

上場とグループ再編の1998年~2006年

1998年12月の証券取引法改正による登録制移行に伴い、極東証券は証券業者として登録を受けた。1999年4月にはシンガポールにKYOKUTO FUTURES (SINGAPORE) PTE,LTD.を設立したが、2002年12月には極東証券(亜洲)有限公司を清算、2005年5月にはシンガポール子会社も清算し、海外事業から撤退した。一方、国内では2000年2月に極東プロパティ株式会社を設立、2005年9月には株式会社FEインベストを設立し、グループ体制を強化した。2005年4月、東京証券取引所市場第二部に上場し、2006年3月には市場第一部に指定された。これにより、株式市場からの資金調達が可能となり、企業価値向上への道筋がついた。

プライム市場移行と現在(2022年以降)

2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、極東証券は市場第一部からプライム市場へ移行した。上場企業として資本コストを意識した経営を推進し、当期(2026年3月期)のROEは9.2%と資本コスト8.9%を上回った。経営理念「信は萬事の基と為す」のもと、対面営業を核とするビジネスモデルを継続しつつ、顧客基盤の拡大と収益性向上に取り組んでいる。中期事業計画(2024年度~2026年度)を実行中であり、顧客満足度指標(CX指標)の向上など成果も出ている。プライム市場上場企業として、コーポレート・ガバナンス体制の強化も課題としている。

年表37件を開く

1940年代

  • 1947年3月創業冨士証券株式会社を東京都中央区日本橋茅場町一丁目2番地に設立する。
  • 1948年9月証券取引法に基づく証券業者として登録する。
  • 1949年4月東京証券取引所の正会員となる。
  • 1949年9月創業前身の冨士証券株式会社の経営を継承し、当社新発足する。
  • 1949年12月商号変更商号を極東証券株式会社に変更する。

1960年代

  • 1962年5月本店を東京都中央区日本橋茅場町一丁目6番地に移転する。
  • 1968年4月証券取引法の改正による免許制への移行に伴い証券業の免許を取得する。

1970年代

  • 1977年6月引受け及び売出しを行う業務の免許を受ける。

1980年代

  • 1980年5月公社債の払込金の受入れ及び元利金支払の代理業務の承認を受ける。
  • 1982年1月住居表示の実施により本店所在地は東京都中央区日本橋茅場町一丁目4番7号になる。
  • 1982年4月累積投資業務の承認を受ける。
  • 1982年8月証券投資信託受益証券の収益金、償還金及び一部解約金支払の代理業務の承認を受ける。
  • 1985年5月譲渡性預金の売買、売買の媒介、取次ぎ及び代理業務の承認を受ける。
  • 1987年4月大阪証券取引所(現大阪取引所)に正会員として加入する。
  • 1987年10月海外証券取引に係る外為法上の指定証券会社としての認可を受ける。
  • 1987年10月大阪支店を開設する。
  • 1987年11月常任代理業務の承認を受ける。
  • 1988年5月株式事務の取次ぎ業務の承認を受ける。
  • 1988年10月抵当証券の販売の媒介及び保管業務の承認を受ける。
  • 1989年4月総合証券会社となる。
  • 1989年7月名古屋証券取引所に正会員として加入する。名古屋支店を開設する。
  • 1989年10月創業極東証券(亜洲)有限公司を設立する。
  • 1989年11月創業株式会社極東証券経済研究所を設立する。

1990年代

  • 1990年9月金地金の売買、売買の媒介、取次ぎ及び代理並びに保管業務の承認を受ける。
  • 1993年7月日本銀行と当座預金取引を開始する。
  • 1993年11月MMF・中期国債ファンドのキャッシング業務の承認を受ける。
  • 1998年12月証券取引法の改正による登録制への移行に伴い証券業者として登録を受ける。
  • 1999年4月創業KYOKUTO FUTURES (SINGAPORE) PTE,LTD.を設立する。

2000年代

  • 2000年2月創業極東プロパティ株式会社を設立する。
  • 2000年9月M&A極東不動産株式会社を吸収合併し、自己株式を消却する。
  • 2002年12月極東証券(亜洲)有限公司を清算する。
  • 2005年4月上場東京証券取引所市場第二部に上場する。
  • 2005年5月KYOKUTO FUTURES (SINGAPORE) PTE,LTD.を清算する。
  • 2005年9月創業株式会社FEインベストを設立する。
  • 2006年3月東京証券取引所市場第一部指定となる。
  • 2007年9月金融商品取引法の施行に伴い第一種金融商品取引業者及び第二種金融商品取引業者の登録を受ける。

2020年代

  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分変更に伴い、東京証券取引所第一部からプライム市場に移行する。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち1項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • ROE2026年度まで8%

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    対面営業の深化と品質向上

    お客様との直接対話を重視したFace to Faceのビジネスモデルを堅持・深化させ、営業事務の効率化や顧客データの分析・活用を高度化することで、質の高い提案・アフターフォローを実現する。

  2. 02

    収益基盤の拡大・充実

    顧客基盤と預り資産を収益基盤の柱と位置づけ、量的成長に加え収益力の質的向上を図る。適切なリスク管理のもと有望な投資対象への投資も推進し、収益源の多様化を進める。

  3. 03

    人的資本の充実

    顧客ニーズの多様化に対応できる人材育成を重視し、人材育成プランを通じて社員の対応力・提案力を向上させる。従業員のモチベーション向上と高いパフォーマンスを発揮できる環境を整備する。

  4. 04

    コンプライアンスの徹底

    「お客様本位の業務運営に関する方針」に基づき、法令遵守と高い倫理観に基づく業務遂行環境を整備し、誠実・公正な業務運営を徹底する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で238人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は838万円で、9期前と比べて5.8%平均年齢は44.3歳、平均勤続年数は17.1年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月231
2018年3月230
2019年3月89044.217.3231
2020年3月82043.216.5239
2021年3月85342.916.0244
2022年3月88742.515.7247
2023年3月78942.615.9234
2024年3月80544.216.2236
2025年3月86544.717.12361,144
2026年3月83844.317.12381,261

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率23.6%
縦線は目安の30%
男性育休取得率133.3%
縦線は目安の85%

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社2(国内 2 / 海外 0) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
投資・金融 サービス業 — 東京都中央区1,377百万円
69百万円
66百万円
投資・金融 サービス業 — 東京都中央区43百万円
〃 — 神奈川県平塚市35百万円
〃 — 愛知県名古屋市東区13百万円
〃 — 東京都千代田区11百万円
7百万円
〃 — 東京都新宿区3百万円
〃 — 東京都大田区3百万円
ほか5件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    株式会社FEインベスト
    東京都中央区
    議決権100.0%
  • 国内
    極東プロパティ株式会社
    東京都中央区
    議決権100.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は83億円営業利益30億円前期と比べると増収増益で、売上が+3.8%、利益が+11.1%。

売上高
+3.8%
83億円
営業利益
+11.1%
30億円
純利益
+9.1%
48億円
営業利益率
36.1%
前期比 +2.4%pt

半期ごとの推移

10期分

直近は2026年下期で、営業収益は83億円、営業利益は13億円。前年の2025年下期と比べると、営業収益は+3.8%、営業利益は+30.0%。

対象期間営業収益億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2017年下期1038
2018年下期838
2019年下期657
2020年下期37−14
2021年下期897
2022年下期654
2023年下期439
2024年下期7716
2025年下期801012.518
2026年下期831315.723

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。四半期報告書の廃止(2024年)以降は半期の粒度になります。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、営業収益は122億円から83億円へ68%に減った。直近期の営業利益率は36.1%。営業収益は3期、純利益は3期の連続増加。

決算期営業収益億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月1227252
2014年3月1397580
2015年3月1346357
2016年3月1024329
2017年3月1034747
2018年3月833631
2019年3月651717
2020年3月37−7−6
2021年3月894431
2022年3月651921
2023年3月43512
2024年3月773743
2025年3月80273533.844
2026年3月83304036.148

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

営業収益83億円のうち、営業利益として残るのは30億円36.1%。営業外の損益と税金を反映した純利益は48億円、売上の57.8%にあたる。営業利益率は業種中央値19.6%を上回る水準。

営業収益を100としたときの内訳
  • 売上原価など作る・仕入れるのにかかったお金1.2%1億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金62.7%52億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益36.1%30億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

営業利益率業種比+16.6pt
36.1%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+38.4pt
57.8%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比0.7pt
9.2%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
6.0%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
3.0%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが−24億円、投資CFが60億円で、差し引きのフリーCFは36億円期末の手元現金は115億円

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円現金残高億円
2013年3月−58−133107
2014年3月−47450129
2015年3月66−744118
2016年3月1095−13784
2017年3月53173−183124
2018年3月6−4−3393
2019年3月106−31−22144
2020年3月73−30−10176
2021年3月88−53−1213
2022年3月−1212−26191
2023年3月0−131186
2024年3月0−40−30121
2025年3月−4147−22105
2026年3月−2460−28115

金融業では預金・貸出・有価証券運用の増減が営業CFと投資CFに含まれます。一般事業会社向けのフリーCFの解釈は当てはまらないため掲載していません。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は806億円。このうち返さなくてよい自己資本が525億円で、自己資本比率は65.1%(業種中央値34.9%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月77840337551.8
2014年3月92146345845.9
2015年3月99250149144.5
2016年3月83045637451.8
2017年3月72346425963.1
2018年3月73047325763.7
2019年3月67945822167.4
2020年3月68542725862.4
2021年3月77946331659.4
2022年3月71846125764.2
2023年3月70947323666.7
2024年3月83553729864.2
2025年3月78651627065.7
2026年3月80652528165.1

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
117億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
419億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
281億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
70
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率30 / 30
現金創出営業CFの黒字継続0 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

証券、商品先物取引業 37社との比較

同じ証券、商品先物取引業の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り37社中6位あたり、逆に低いのは営業収益成長率37社中27位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
9.2%/中央値 9.9%
P25 7.7%P75 15.8%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
36.1%/中央値 19.6%
P25 8.3%P75 34.1%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
65.1%/中央値 34.9%
P25 12.8%P75 58.5%
営業収益成長率前期からの売上の伸び
3.8%/中央値 15.4%
P25 2.9%P75 25.2%
配当利回り上位株価に対して1年で受け取る配当の割合
5.8%/中央値 4.3%
P25 3.3%P75 5.0%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,904で、1年前と比べて+26.3%過去52週の値幅のなかでは88%の位置にある。

¥1,904-2.4%1ヶ月+7.3%1年+26.3%時価総額624億円
過去52週の値幅
安値¥1,435高値¥1,970

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)12.7倍
PBR1.15倍
配当利回り5.78%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は直近1ヶ月で+11.9%上昇し、25日線(1603円)を7.5%上回る1724円と上昇基調。7/15には1759円と高値を更新したが、その後調整。RSIは81.2と買われ過ぎ領域にあり、短期的な過熱感が強い。出来高は7/15に48.9万株と急増した後、減少傾向。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 75/100)

PER11.5倍は業界平均12.1倍を下回り、PBR1.03倍は平均1.38倍に対し割安。配当利回り6.27%は平均2.70%を大きく上回る。ROE9.2%と業績が市況に左右されやすい点には留意が必要だが、指標はいずれも割安を示す。

指標この会社業種平均
PER (実績)12.7倍14.3倍
PBR1.15倍1.43倍
ROE9.2%7.7%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

極東証券の投資論点は、安定した収益基盤と高い配当利回り(約6.3%)を評価するか、成長性の乏しさと証券業界の競争激化を懸念するかにある。強気派は、純利益が40億円台で安定しており、PBR1倍前後、PER11倍台と割安感があり、株主還元も厚い点を評価する。一方、弱気派は、営業収益が非開示で透明性が低く、事業の成長ドライバーが見えにくいこと、業界全体の手数料低下やデジタル化競争で中堅証券の生き残りが厳しい点を問題視する。

プラスに働く材料7
  • 安定収益と割安感

    純利益が過去3年12→43→44億円と安定。PER11倍、PBR1.0倍。

  • 高配当利回り

    配当利回り6.3%と高く、株主還元姿勢が明確。

  • 自己資本利益率改善

    ROEが9.2%と一定水準を確保。

  • 高配当利回り6.27%の魅力継続影響

    配当利回り6.27%は業界平均を上回る。安定配当が株価下支え

  • 純利益3期連続増加2026年3月期影響

    純利益43→44→48億円と緩やかながら増加。EPS成長

  • PBR1.03倍、自己資本比率健全継続影響

    PBR1倍超で割高感はない。自己資本は時価とほぼ同水準

  • 2026年3月期営業利益増加2026年3月期影響

    営業利益27→30億円、+11.1%。手数料収入増など

マイナスに働く材料7
  • 成長性の不透明感

    営業収益非開示で事業実態が見えにくい。

  • 業界競争激化

    ネット証券等の台頭で手数料減少、中堅は淘汰リスク。

  • 収益源の偏り

    引受・自己売買は市況依存度が高く、不安定。

  • 営業利益水準の低さ継続影響

    営業利益30億円程度で時価総額565億円に対し小規模。収益力限定的

  • 外国人保有比率4.5%と低い継続影響

    外国人株主比率4.5%は低水準。海外投資家の関心薄く需給が限定的

  • 市況悪化による業績下方リスク不透明影響

    証券業界は株式市況に依存。大幅下落時は営業利益減少の可能性

  • 配当性向の高さによる増配余地の乏しさ継続影響

    配当利回り6.27%と高いが、増配余地は限られ、減配リスクも

次の決算で確かめる点
純利益
収益の安定性を示す重要な指標。前期比の変動に注目。
ROE
自己資本の有効活用度合い。改善傾向か確認。
配当性向
株主還元の持続性を判断するため。
営業収益(開示時)
開示されれば収益構造の詳細が把握可能。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり110で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは5.78%。

年間配当
¥110
1株あたり
配当利回り
5.78%
いまの株価に対して
配当性向
79.8%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月8072.0
2018年3月70−12.576.3
2019年3月45−35.799.8
2020年3月30−33.3
2021年3月5066.752.7
2022年3月40−20.063.0
2023年3月30−25.097.6
2024年3月110266.786.0
2025年3月1100.087.9
2026年3月1100.079.8

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥110

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ14,928人。区分でいちばん多いのは個人・その他55.3%。グループ会社や銀行などの安定株主が38.7%を占め、残る61.3%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
個人・その他48.549.350.949.052.755.3
金融機関29.929.828.128.926.526.0
事業法人14.414.314.214.514.212.8
外国法人5.75.45.16.25.34.4
自己株式2.72.72.72.72.73.9
証券会社1.41.21.71.41.21.5
外国人個人0.00.00.00.10.10.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)9.12
02有限会社みつる8.05
03株式会社七十七銀行(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)4.93
04株式会社三井住友銀行4.65
05三井住友信託銀行株式会社(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)4.09
06菊池廣之2.99
07菊池一広2.95
08高野満美恵2.23
09菊池久基2.22
10株式会社野村総合研究所1.53

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近2
  • 2026-08-06
    三井住友信託銀行株式会社
    新規の大量保有報告
    6.95%
    -0.08pt
  • 2026-05-11
    三井住友信託銀行株式会社
    新規の大量保有報告
    4.09%
    -0.19pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で−7%、1株純資産は14期で+32%。直近期のROEは9.2%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月1621,26314.19.447.6
2014年3月2511,32419.46.951.7
2015年3月1771,38313.110.054.5
2016年3月901,3486.615.184.8
2017年3月1471,43010.610.972.0
2018年3月961,4576.716.076.3
2019年3月531,4363.619.599.8
2020年3月−181,340−1.3
2021年3月971,4507.08.952.7
2022年3月661,4454.611.063.0
2023年3月371,4822.516.297.6
2024年3月1361,6828.611.586.0
2025年3月1391,6188.410.487.9
2026年3月1501,6679.210.979.8

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

18名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は18名。2026/3期の役員報酬は総額382百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約10倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
菊池廣之取締役会長(代表取締役)84981,000
菊池一広取締役社長(代表取締役)58967,000
後藤昌弘取締役 専務執行役員 営業本部長6443,000
茅沼俊三取締役 専務執行役員 企画管理本部長6921,000
堀川健次郎取締役84
吉野貞雄取締役82
菅谷貴子取締役53
金子弘之監査役(常勤)66
倉井力監査役(常勤)63
津國伸郎監査役(非常勤)723,000
松田達也常務執行役員
西向一浩取締役 専務執行役員 企画管理本部長646,000
残りの役員6名を開く
氏名役職年齢
松本秀夫執行役員
谷崎順章執行役員
佐藤俊郎執行役員
高桑豊執行役員
横尾則幸執行役員
飛山康雄78

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数業績連動百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)46126432581
社外取締役544449
監査役1131313

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容765字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社及び関係会社は、有価証券の売買等及び売買等の受託、有価証券の引受け及び売出し、有価証券の募集及び売出しの取扱い等を主たる業務としております。 当社及び関係会社の事業内容及び位置付けは以下のとおりであります。なお、当社及び関係会社は、(1)金融商品取引業、(2)投資業、(3)不動産業及び(4)調査・研究業を事業内容としておりますが、当社が行う事業以外において当社及び連結子会社の連結財務諸表への影響が僅少なため、「投資・金融サービス業」という単一セグメントとみなしております。 主な関係会社は、当社の子会社「株式会社FEインベスト(連結)、極東プロパティ株式会社(連結)、株式会社極東証券経済研究所(非連結)」の3社であります。 (1)金融商品取引業 ① 極東証券株式会社は、国内において第一種金融商品取引業及び第二種金融商品取引業を営んでおります。 ② 株式会社FEインベストは、国内において第二種金融商品取引業を営んでおり、同社が組成する投資ファンド の運営・管理を行っております。 (2)投資業 株式会社FEインベストは、自己資金を利用して、主に長期投資による安定的収益の確保を目的とした投資業を行っております。 (3)不動産業 極東プロパティ株式会社は、不動産業を営み、主として極東証券株式会社の本支店の店舗等を賃貸しております。 (4)調査・研究業 株式会社極東証券経済研究所は、主として極東証券株式会社の委託に基づき、国内外における経済、金融市場の調査・研究業を営んでおります。 〔当社及び関係会社の事業系統図〕 (注)1.上記、株式会社極東証券経済研究所は持分法非適用会社であります。 2.上記以外に非連結子会社として投資事業有限責任組合が1組合あり、当該組合は持分法非適用会社であります。
経営方針・対処すべき課題4,424字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社及びグループ会社(以下「当社グループ」という。)の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度(以下第2 事業の状況において「当期」という。)末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営の基本方針 当社グループは、創立以来、「信は萬事の基と為す」を経営の基本理念として、信頼を原点としたFace to Face(お客さまとの対面での直接対話型)のビジネスモデルと健全経営による安定的成長確保を経営の基本方針としております。 この基本方針を堅持しながら、市場環境や規制環境の変化にも柔軟に対応し、持続的な成長を可能とする収益基盤を構築していくことが、当社グループの対処すべき課題と認識しております。 こうした課題認識の下、中期事業計画(2024年度~2026年度)を着実に実行することで、企業価値・株主価値の最大化を図ってまいります。また、当社グループの事業活動を通じて、お客さまを含め国民全体の資産形成に資することで社会全体に付加価値をもたらし、ひいては、国民経済全体の発展に貢献することを念頭に置きながら、持続可能な事業を展開してまいります。 (2)中長期の基本戦略 当社グループは、経営の基本理念に則り、独自のビジネスモデルを堅持し持続的な成長を目指してまいります。そのため、当社グループは、以下に掲げるサステナビリティ基本方針に基づき、全てのステークホルダーをこれまで以上に意識しつつ、当社グループの企業価値の向上及び金融・資本市場を通じた持続可能性への貢献を行ってまいります。 また、東京証券取引所プライム市場上場企業として、企業価値の向上に向けた資本コストや株価を意識した経営及び株主との対話の推進に取り組むとともに、より高い水準のコーポレート・ガバナンス体制の構築に努めてまいります。 (サステナビリティ基本方針) 当社グループは、企業理念に基づき、金融商品取引業者としての事業を通じて、サステナビリティ(持続可能性)の向上に取り組んでまいります。 (3)経営環境及び中期事業計画、対処すべき課題 ① 経営環境 諸外国における経済・金利の動向や地政学的なリスクなど、わが国経済や金融市場は引き続き不確実な動きを示すことが予想され、当社事業の持続的成長の脅威となる要因は多く存在すると考えております。 わが国では、政府の「資産運用立国」の実現に向けた政策の下、NISAの抜本的拡充・恒久化、金融経済教育の充実及び暗号資産を活用した新たな金融商品の開発等の様々な施策が実施されており、国民の安定的な資産形成へのニーズが高まっております。こうした環境において、富裕層向けの金融サービスを中核事業としてきた当社グループは、独自のビジネスモデルを更に追求することで、その存在意義が高まり、厳しい競争環境下においても、持続可能な成長が可能であると考えております。 ② 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 イ.顧客基盤・預り資産の拡大 当社グループは、国内外の証券市場で売買される金融商品の販売をその事業基盤としており、その顧客基盤や預り資産についても、市場環境によって大きく左右されると考えております。当期においては、投資信託の販売が好調に推移したことから、預り資産残高1,000万円以上の顧客口座数、総預り資産残高ともに増加いたしました。顧客基盤や預り資産について、単にその水準をもって経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標とすることは困難でありますが、それらを当社グループの収益基盤の大きな柱として認識しつつ、加えて、お客さまの属性や投資行動等を詳細に分析し活用する方法を更に検討してまいります。 ロ.顧客満足度の向上 当社グループの持続的な成長のためには、提供する商品やサービスに対するお客さまの評価や満足度の向上が不可欠であります。お客さまの満足度を測る指標としては、お客さまの投資パフォーマンスや営業員の対応力・提案力の評価など様々な観点が挙げられますが、当社グループでは「既存のお客さまによる新規顧客のご紹介」を重要な指標として継続的に採用してまいりました。 その結果、新規に口座を開設いただいたお客さまのうち、既存のお客さまからのご紹介を契機とする割合は、当期実績で65.2%と引き続き高い水準を維持しております。これは、お客さまからの信頼と評価の表れであると認識しております。また、2025年度には、お客さま満足度(CX指標(注))の調査も実施し、その結果、CX指標は6.52となり、前回調査(2022年度:5.51)から着実に向上しております。 当社が重視してきたFace to Faceのビジネスモデルを堅持・深化させ、更なるお客さま満足度の向上に努めてまいります。 (注)CX指標は、お客さまアンケートにより、当社サービスに対する「継続意向」「取引意向」「推奨意向」の3項目を0点から10点で評価いただき、その平均値により算出するお客さまロイヤルティ指標です。なお、本指標は株式会社野村総合研究所のCXMM®に基づき算出しております。(CXMM®は株式会社野村総合研究所の登録商標です。) ハ.収益性 当社グループの収益性を評価する指標として考えられるものは、以下のとおりであります。 a. 資本コストと資本利益率 当社グループは、Face to Face のビジネスモデルを堅持しながらお客さま向けビジネスの拡大に努めるとともに、健全な財務基盤のもと自己資本による積極的な投資も行うことで、持続的な成長を図ることを目指しております。このような収益構造の独自性に鑑み、当社グループはROE(自己資本利益率)を重要な経営指標と位置付けております。資本コストを上回るROEを実現するため、収益力向上に取り組んでまいります。当期の実績につきましては、資本コスト8.9%に対し、ROEは9.2%となりました。 b. 各収益源の利益への貢献度合(安定性) 当社グループの収益構造は、お客さま向けビジネスによる収益と自己資本による投資から得られる収益から成り立っております。市場環境に大きく影響を受けない安定した収益構造を確保するために、収益構造の多様化を図ってまいります。その成果を判断する指標としては、手数料収入、トレーディング収益、金融収支、営業外収益、特別利益等のキャッシュ・フローが全体収益にバランスよく貢献していることを検証することとしております。なお、当期においては、投資信託の販売が好調に推移したことから受入手数料が増加するなど、バランスの良い収益構造を実現しております。 ③ 中期事業計画、対処すべき課題 当社グループを取り巻く内外の環境の変化を踏まえ、中期事業計画(2024年度~2026年度)の見直しを行い、「収益基盤の拡大・充実」、「人的資本の充実」及び「コンプライアンスの徹底」を対処すべき課題に設定しました。中期事業計画を着実に実行しながら、ROE8%の達成を目標として、当社グループ独自のビジネスモデルを強化し、収益力の向上に取り組んでまいります。 イ.収益基盤の拡大・充実 当社グループは、国内外の金融・資本市場で取引される金融商品の販売を中核事業とし、お客さまからの預り資産を収益基盤の重要な柱として位置づけております。このため、お客さまとの関係性の強化が持続的成長の鍵であると認識し、2025年度にお客さま満足度(CX指標)調査を実施いたしました。その結果、CX指標は、前回調査から着実に向上し、特に当社の対面営業における「親切・丁寧な対応」が高い評価を得ました。 こうした評価を支えているのが、創業以来一貫して堅持してきた、お客さまとの直接対話を重視した対面営業であります。当社グループは、この取組みを通じてお客さまから厚い信頼と高い評価を獲得してまいりました。 この当社グループの強みである「親切・丁寧な対応」を更に推進し、顧客数や販売金額の拡大といった量的成長に加え、収益力の質的向上にも取り組んでまいります。 具体的には、営業事務の効率化により営業員が付加価値の高い提案活動やアフターフォローに専念できる環境を整備するとともに、お客さまデータの分析・活用を高度化することにより、提案からアフターフォローに至るまで一貫して質の高いサービスの提供を目指してまいります。 また、株主資本の効率的な運用という観点から、当社グループを取り巻く環境の変化を的確に捉えながら、適切なリスク管理の下、有望な投資対象への投資を推進することで、お客さま向けビジネスによる収益以外の収益拡大にも取り組んでまいります。 ロ.人的資本の充実 当社グループの企業価値を他社と差別化している要因は、「お客さまからの信頼」というブランドとお客さまのニーズを的確に捉えた「旬の商品の提供」というノウハウであると考えております。これらの強みを最大限に活かし、環境変化に柔軟に対応しながら持続的な収益力向上を実現するためには、人的資本の充実が最も重要な経営課題であると考えております。 こうした認識のもと、当社グループでは、お客さまのニーズの多様化・高度化に的確に対応できる人材の育成を重要な施策として位置づけ、人材育成プランを策定しております。人材育成プランの実行を通じて、社員一人ひとりの対応力・提案力の向上を図るとともに、当社グループ独自の金融サービスを支える中核人材の育成に継続的に取り組んでまいります。 また、従業員のモチベーション向上につながる社内体制の整備等を実施し、社員全員が高いパフォーマンスを発揮できる環境を整備してまいります。更に、時代や環境変化に合わせて当社グループが持続的な成長・発展ができるよう、中長期的に必要な人材を適切に確保・育成していくための取組みを推進してまいります。 ハ.コンプライアンスの徹底 当社グループは、経営の基本理念に則り、お客さまと「誠実・公正」に向き合い、金融サービスを提供することが、お客さまの満足度を高め、当社グループの収益力の向上に寄与すると考えております。 そのため、「お客さま本位の業務運営に関する方針」に基づき、「誠実・公正」な業務運営の徹底を図ってまいります。その一環として、当社グループにおいて、法令・諸規則の遵守を徹底するとともに、高い倫理観に基づいて業務を遂行できる環境整備を継続的に推進してまいります。 これらの取組みを通じて、お客さま本位のコンプライアンスを重視したFace to Faceのビジネスモデルの更なる推進を図ってまいります。 <中期事業計画の概要>
事業等のリスク8,383字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重大な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重大であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合への対応を図るため、全社的なリスク管理体制を整備しております。また、当社グループの事業リスクの網羅的な把握、その評価・分析及び対策について協議し、今後の方向性を定めることその他のリスク管理のために必要となる事項を取り扱うため、リスク管理委員会を設置しております。なお、委員会における審議内容は、代表取締役社長及び取締役会に報告することとなっております。 本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当期末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)一般的なリスク ① 事業会社としてのリスク イ.単一事業を営んでいることのリスク 当社グループは、単一領域(金融商品取引業)で事業を行っているため、その業績は金融資本市場の変貌や環境変化によって多大な影響を受けることとなります。金融資本市場の縮小等によって、当社グループの収益が縮小した場合、それを補完する他の事業を行っていないことから、経営成績や財政状態が急激に悪化する可能性があります。 ロ.テクノロジーを活用しないことのリスク 当社グループは、Face to Faceのビジネスモデルに基づいて対面営業を行っていることから、オンライン取引等を行うために必要とされるシステム等は構築しておりません。しかしながら、将来的には顧客又は投資者からフィンテック分野での技術を活用したサービスの提供を求められる可能性があります。その際、これまでテクノロジーを有効に活用してこなかったことにより、高度にシステム化されたお客さま向けサービスのためのインフラ構築の遅延により収益機会を逃す可能性があります。また、業務効率性向上の遅延、費用削減の限界等により、当社グループの市場競争力そのものが低下する可能性もあります。これらを原因として、将来にわたって当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ハ.業容拡大や収益多様化の遅延に伴うリスク お客さまからの手数料収入に極端に頼らない収益構造を構築するためには、新しい収益分野への進出による業容拡大や収益源の確保が必要でありますが、業容拡大や収益源確保のための経験やリソースが伴わないことにより、また、それらの施策実施のタイミングに遅れが出ることにより、収益機会を逃してしまう可能性があり、結果として、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ニ.新規事業への参入に係るリスク 収益源の多様化を目的として金融商品取引業以外の新規事業に直接又はグループ会社を通じて参入することを決定した場合は、当該事業を管轄する法令等の遵守が必要となります。したがって、法令遵守について不適切な対応や違反行為を行うことで、それらの業務が制限されることとなり、収益拡大につながらない可能性があります。 ホ.訴訟等に係るリスク 当社グループは、お客さまからの信頼確保を経営の基本理念として、日頃よりコンプライアンスの徹底とお客さま本位の業務運営を実行しております。しかしながら、お客さまに多額の損失が発生した場合、お客さま等から訴訟の提起やあっせんの申立てが行われる可能性があります。仮に、これらの訴訟等の結果が当社グループにとって不利なものとなった場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ヘ.法令遵守、内部統制に係るリスク 当社グループは、法令遵守やリスク管理の視点から内部統制システムの整備を図り、より充実した社内管理態勢の確立と役職員におけるコンプライアンス意識の徹底に努めております。しかしながら、業務執行のプロセスにおいてそれらに関与する役職員の故意又は過失により法令違反若しくはそれらに準ずる行為がなされる可能性があります。内部統制システムの整備やコンプライアンス研修の実施は役職員による違法行為を未然防止するための有効な方策ではありますが、違法行為の全てを排除できるものではありません。また、役職員による意図的な違法行為は、周到に隠蔽され、長期間にわたって発覚しない場合もあります。更には、業務執行に関わり未公開情報を取り扱うこととなった場合に、それらの未公開情報の不適切な利用や漏洩、又は情報受領者との共謀など、不正行為が行われる可能性もあります。これらの違法行為は、当社グループの経営成績や財政状態に直接又は間接に影響を与える可能性があると同時に、会社に対しての使用者責任や法的責任等を問われる可能性があります。 ト.オペレーションに係るリスク 当社グループは、規則やマニュアルの整備など、役職員によるオペレーションに係るリスク軽減に努めておりますが、リスクの原因を全て排除することは極めて困難であります。役職員による事務処理上のミス等に起因する事故や不正等によって損失が発生した場合、損害賠償や社会的信用力の低下によって、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 チ.災害等に起因するリスク 当社グループは、地震等の大規模な自然災害の発生やそれに伴うインフラ障害、又は新型コロナウイルス感染症などの病原性感染症の拡大(パンデミック)等を想定し、あらかじめ様々な対策を講じております。しかしながら、これら災害等に起因するリスクを全て回避することは困難であり、想定を超える規模でリスクが発現し、事業規模の縮小を余儀なくされる場合や事業継続計画の不備により事業の維持が不可能となった場合には、それらの事象に起因する直接的な損害に加えて、将来の収益の減少を引き起こすこととなり、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 リ.風評リスク 当社グループの事業はお客さまや投資者の信頼の上に成り立っております。仮に、お客さまや投資者の信頼を損ねるような不祥事が発生したり、お客さまに提供するサービスの内容が低下することにより、お客さまの評価が悪化した場合、お客さまが離散し、顧客基盤が脆弱となり、収益力の低下を引き起こします。また、その真偽にかかわりなく、当社グループにとって不利な報道や風評が流された場合にも、事業の縮小を招くことになります。これらの風評リスクの発現は、結果として当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ヌ.気候変動リスク 当社グループの事業は、気候変動に関するリスクにより様々な影響を受ける可能性があります。例えば、気候変動への対応において脱炭素化によりエネルギー価格の上昇や供給量の不足が生じ、事業継続に支障をきたすことで事業コストの増加につながる可能性があります。また、気候変動の深刻化によって、保有する金融商品の価格やお客さま向け商品の販売に悪影響が生じ収益が悪化する可能性があります。グリーン投資を志向する顧客ニーズの変化への対応の遅れにより、当社の市場競争力(商品・サービス)の低下が発生する可能性もあります。気温上昇による屋外での活動制限等の物理的な制約を受ける可能性もあります。当社グループでは、中長期の経営成績や財政状態に影響が生じ得ることを踏まえ、気候変動を経営の重要な課題の一つとして認識し、その対策を検討してまいります。 ② 財務活動に係るリスク イ.資金流動性に係るリスク 当社グループは、銀行借入れのほか、コールマネーによる市場での資金調達を行っております。金融引締めや金融市場の混乱又は当社の信用格付けの低下により、必要な資金調達が困難となる、又は不利な条件での資金調達を強いられる場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。このような流動性に係るリスクを回避すべく、コミットメントライン契約に基づくシンジケートローン、換金性の高い資産の保有、手許流動性の確保、流動性コンティンジェンシープランの整備、等の諸施策を講じております。 ロ.外貨調達に係るリスク 当社グループは、外貨建ての有価証券をお客さまに販売、又は自己勘定で取引しておりますが、取引の決済通貨として利用する外貨については、複数の外国為替取扱銀行との取引ラインを維持することで流動性の確保に努めております。しかしながら、外国為替市場の混乱等により外貨調達が困難になり、結果として決済が履行できなくなった場合には、決済の相手方に対する信用の毀損又は決済遅延等による金銭的な損失が発生することとなり、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ハ.デリバティブ取引に係るリスク 当社グループは、保有する外貨や外貨建て有価証券の為替リスクを回避するために行うデリバティブ取引を活用しております。しかし、これらの取引が、その本来の役割(リスク管理)を果たさない可能性があります。また、信用格付け等の悪化によりデリバティブ取引を行う能力が低下する場合も想定されます。これらは、デリバティブ取引により多額の損失を被る場合を含め、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ニ.会計基準や税制の改正に係るリスク 当社グループの事業内容が変わらない場合であっても、会計制度や会計基準が改正されることによって、当社グループの経営成績や財政状態を標記する方法が変更される可能性があります。また、繰延税金資産の計上につきましては、現行の法定実効税率を使用しておりますが、税制の改正によって税率が変更された場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ③ 投資活動に係るリスク 投資有価証券等の固定資産に係る減損リスク 当社グループは、関係会社への投資に加えて、純投資目的の有価証券を保有するとともに、不動産等の固定資産も保有しております。経済環境の悪化によって不動産価格の下落や不動産の陳腐化によって保有資産の減損を強いられる可能性があります。また、有価証券については、それらの市場価格等が下落することによって多額の評価損(減損)が発生することも考えられます。それらは、結果的に当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (2)金融商品取引業に係る固有のリスク ① 金融商品取引業の登録取消し、業務停止処分に係るリスク 当社は、金融商品取引業を営むために金融商品取引法第29条に基づく金融商品取引業の登録を受け、金融商品取引法及び同法施行令等の関係法令を遵守することが求められております。また、当社は東京証券取引所、大阪取引所及び名古屋証券取引所の取引参加者であるとともに、自主規制機関である日本証券業協会及び第二種金融商品取引業協会の会員であり、これら諸団体が定める諸規則を遵守することも求められております。将来何らかの事由(会社又はその役職員の法令違反行為)により、金融商品取引業の登録の取消しや業務停止処分を受けた場合、又は金融商品取引所や自主規制機関から処分を受けた場合は、事業活動を行うことが困難となり、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ② 自己資本規制比率に係るリスク 第一種金融商品取引業者は法令に基づいて、固定化されていない自己資本金額のリスク相当額に対する比率を自己資本規制比率として算出しております。この自己資本規制比率が法令で定める一定比率(120%又は100%)を下回ることによって、業務方法の変更命令、業務の停止命令、更には登録の取消しが行われることとなります。また、この自己資本規制比率の届出を怠った場合又は虚偽の内容の届出を行った場合は行政処分等を受けることがあります。これらの処分等が行われた場合は、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ③ 顧客資産の分別保管に関するリスク 金融商品取引業者は、お客さまから預託された資産を円滑かつ安全に返還できるように、預託された有価証券及び金銭については自己の財産とは区別して保管することが義務付けられております。また、お客さまから預託された外貨による金銭は、その円貨相当額を分別保管しており、仮に当社が経営破綻した場合は、当該預託された外貨ではなく分別保管されている円貨相当額を返還することになります。ただし、お客さまが信用取引を行った際に、当社が預かる信用取引買付け株券又は信用取引売付け代金については分別保管の対象とはなっておりませんが、これらの株券又は金銭は、社内で厳格に分別管理されております。しかし、これらの分別保管が適正に行われていなかった場合には、お客さまへ返還の遅延等が発生する可能性があり、それによって何らかの賠償責任が発生することも想定され、これらは当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ④ 投資者保護基金に関するリスク 当社が加入する日本投資者保護基金は、会員が破綻した際に、投資者が当該破綻業者に預託した証券及び金銭について一人当たり10百万円を上限として保護することとしております。しかしながら、会員となっている金融商品取引業者の破綻に際して、投資者保護のために支払う総額が基金の積立総額を上回る場合は、当社を含む会員に対して、臨時拠出を求める可能性があります。この場合、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ⑤ 自己勘定によるトレーディングに伴うリスク 当社グループは、自己勘定で株券及び債券等の取引を行っておりますが、市場流動性が減少する、又は多額の損失が発生する可能性があります。また、これらのポジションの市場リスクを低減させるために、ヘッジ取引やポジション管理を行っておりますが、想定以上に市場価格が変動した場合には、これらの機能がうまく発揮されない可能性があります。このような場合は、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ⑥ 市場の縮小に伴うリスク 経済情勢の悪化等により、株式市場や債券市場が低迷・縮小した結果、投資者の投資意欲が減退し、売買注文が減少することによって、委託手数料をはじめとする各種手数料収入が減少する可能性があります。また、新規上場企業の減少や株券発行市場の縮小によって引受手数料等が減少する可能性もあります。これらは、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ⑦ 競合によるリスク 規制緩和の影響で金融商品取引業への参入が容易になるとともに、情報技術を利用した新たな商品やサービスを提供する業者の進出が可能となってきております。競争が激化する環境下で、当社グループがその競争力を維持できない場合には、競合他社へビジネスが流出してしまい、収益力を維持できなくなる可能性があります。この場合、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ⑧ 信用取引における信用供与に係るリスク 信用取引を行うお客さまへ当社自らが信用供与を行い、それによって得られる収益は、当社グループの収益源の一つであります。しかし、信用取引による損失がお客さまに発生した場合、又は、代用有価証券の担保価値が下落することでお客さまの預託する担保価値が減少した場合において、担保の追加差し入れができなかった結果、当社が何らかの損失を被る可能性があります。その場合、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ⑨ カウンターパーティに関するリスク 当社グループは、保有する外貨建てポジションの為替変動リスクをヘッジする目的で店頭デリバティブ取引を行っておりますが、取引の相手方(カウンターパーティ)の業務が継続できなくなることによって、当該取引の清算決済の履行が行われないカウンターパーティ・リスクがあります。仮に決済履行が行われなかった場合、何らかの損失が発生する可能性もあり、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ⑩ 反社会的勢力及びマネー・ロンダリングに係るリスク 当社グループは、反社会的勢力との取引関係を排除するための必要な方策をとるとともに、マネー・ロンダリングやテロ資金供与に関しても当社が不正に利用されないための対策をとっております。しかし、万全の体制をとっていたとしても、これらを全て排除することができない可能性があります。そのため、当局からの是正命令等を受ける、又は社会的な信用力が低下する可能性があります。この場合、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ⑪ 法令や会計基準の施行・改正に係るリスク 当社グループによる業務遂行の根幹となる金融商品取引法等の関係法令について、新たな法令の施行や改正が行われた場合、当社グループの事業に多大な影響を及ぼす可能性があります。また、金融商品取引業者に係る会計基準の新規適用や改正により、事業内容に変更がなくても、当社グループの経営成績や財政状態に関する開示内容が大幅に変更される可能性があります。 (3)その他リスク ① 年金債務の増加リスク 当社グループの従業員に係る退職給付費用及び退職給付債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件等に基づいて算定されております。実際の運用結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ② システム障害に係るリスク 当社グループが業務執行のために利用するコンピュータのハードウエア若しくはソフトウエア、又はネットワークが、人為的ミス、品質不良、外部からの不正アクセス、コンピュータウイルス、災害や停電等の諸要因によって障害を起こす場合があります。当社グループ及び業務委託先はこれらシステム障害リスクに備えて、システムの監視、二重化、バックアップ構築などの措置を講じておりますが、それらが不十分又は想定を超える大規模な障害であった場合には、損失や損害賠償責任が発生する可能性があります。この場合、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ③ 情報資産に係るリスク 当社グループは、保有する全ての情報資産を重要な資産として位置付け、「情報セキュリティ方針」に基づいて、情報管理態勢を整備するとともに、それぞれの情報資産を保全するためのセキュリティ対策を施しております。しかし、何らかの理由で重要な顧客データや個人情報が漏洩又は破壊される可能性があることは否めません。このような場合は、お客さまをはじめ全てのステークホルダーの信頼を失墜するのみならず、賠償責任を負う場合もあります。これによって、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ④ サイバー攻撃を受けるリスク 当社グループは、サイバーセキュリティに関する対応方針を定め、高度なサイバー攻撃の標的とされる蓋然性の高い業務領域を特定するとともに、サイバー攻撃を想定したセキュリティ対策やサイバー攻撃緊急時対応計画を策定するなど、体制整備に努めております。しかし、これらの対策にもかかわらず、想定しなかった攻撃を受けることによって、重要な情報資産の漏洩や破壊が起きる可能性があります。これによって、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ⑤ 人材育成や人材確保に係るリスク 当社グループは、お客さまのライフステージに応じた多様なニーズに対し、従業員一人ひとりが高い対応力・提案力を発揮し、付加価値の高い提案活動やアフターフォローを実践することで、お客さま満足度の向上を図っております。したがって、それらを達成できる人材の確保及び育成は重要な経営課題の一つであります。そのために、有能な人材を通年で積極的に採用するとともに、社員教育制度の充実を図っております。しかし、人材確保や人材育成が進まなかった場合には、将来の事業展開に支障をきたし、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)9,947字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当期における当社グループの経営成績等の状況の概要は以下のとおりであります。 ① 経営成績の状況 当期の国内外の経済は、米国による相互関税の影響が一部にありましたが、緩やかな回復基調をたどりました。一方で、2026年2月末に米国とイスラエルがイランを軍事攻撃したことにより、中東の地政学的リスクが急激に高まりました。こうした中、日本銀行は国内の物価上昇に対応し2025年12月に政策金利の引上げを実施しましたが、2026年3月の金融政策決定会合では据え置きました。他方、米国連邦準備制度理事会(FRB)は、米国雇用情勢の悪化やインフレ率の鈍化を受けて利下げを再開し、2025年後半に3度の利下げを実施しましたが、2026年に入り政策金利を据え置きました。欧州中央銀行(ECB)は2025年4月と6月に2度の追加利下げを実施しましたが、景気の持直しにより、その後は政策金利を据え置きました。 株式市場では、2025年4月に相互関税の影響を懸念し株価は世界的に急落しましたが、相互関税率が引き下げられたことなどにより回復しました。2026年に入っても主要各国の株価指数は史上最高値を更新するなど順調に推移しました。日経平均株価は高市政権の積極財政政策への期待や堅調な企業業績を背景に5万円の大台を突破し、2026年2月には59,332円の最高値をつけました。その後、イランによるホルムズ海峡の閉鎖など中東情勢が更に悪化したことで急落しましたが、それまでの大幅な株価上昇もあり、当期末の日経平均株価は51,063円と前連結会計年度(以下「前期」という。)末比で43%上昇しました。 米国株式市場でも、NYダウ平均株価は、関税交渉進展や堅調な企業業績及びFRBの利下げを受けて2026年2月まで順調に上昇し、史上最高値を更新しました。その後、イラン戦争を受けて2026年3月に下落しましたが、当期末は46,341ドルと前期末比10%の上昇となりました。 債券市場では、日本の10年国債利回りは2025年4月に1.1%台まで低下しましたが、関税交渉進展などを経て上昇に転じました。国内の物価上昇継続や、高市政権の積極財政による財政悪化懸念及び日本銀行の利上げなどを背景に2%の大台を超え、当期末の10年国債利回りは2.345%と前期末比で0.86%の上昇となりました。米国の10年国債利回りは、2025年4月に4%割れまで低下した後に上昇しましたが、上昇は長期化せず再度低下傾向となりました。2026年2月に再び4%を割り込んだ後は原油価格の高騰によるインフレ懸念で利回りは上昇し、当期末は4.323%と前期末比で0.115%の上昇となりました。 外国為替市場では、2025年4月に1ドル=140円割れまで円高ドル安になった後は円安歩調となりました。高市政権の積極財政によるインフレ懸念で更に円安が進行し、2026年3月には1ドル=160.46円をつけましたが、当期末は1ドル=158.75円と前期末比8.82円の円安となりました。ユーロ円については2025年後半にECBが利下げを停止したことに加えて円安が進行したことから、当期末は1ユーロ=183.43円と前期末比21.21円の円安となりました。 こうした環境の中、当社及び連結子会社は、お客さまの多様なニーズにお応えするため、「特色ある旬の商品」の提供に努めました。また、株主資本の効率的運用の観点から、積極的な財務運営も行ってまいりました。 当期の業績につきましては、営業収益83億17百万円(前期比4.1%増)、純営業収益81億93百万円(前期比3.6%増)、営業利益30億39百万円(前期比12.9%増)、経常利益40億6百万円(前期比16.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益47億90百万円(前期比7.7%増)となりました。 ② 財政状態の状況 当期末の資産合計は、信用取引貸付金や現金・預金の増加等により、806億円と前期末に比べ20億2百万円増加いたしました。 当期末の負債合計は、短期借入金や預り金の増加等により、280億90百万円と前期末に比べ11億2百万円増加いたしました。 当期末の純資産合計は、利益剰余金やその他有価証券評価差額金の増加等により、525億9百万円と前期末に比べ9億円増加いたしました。 ③ キャッシュ・フローの状況 キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報」に記載しております。 ④ トレーディング業務の状況 トレーディング商品:連結会計年度末のトレーディング商品の残高は以下のとおりです。 商品有価証券等(売買目的有価証券) 種類   2025年3月31日現在   2026年3月31日現在 資産(百万円)   負債(百万円)   資産(百万円)   負債(百万円) 株式   569   -   93   - 債券   20,986   -   21,667   - 受益証券   1,229   -   1,233   - その他   -   -   -   - デリバティブ取引の契約額等及び時価 種類   2025年3月31日現在   2026年3月31日現在 契約額 (百万円)   契約額の うち1年超 (百万円)   時価 (百万円)   評価損益 (百万円)   契約額 (百万円)   契約額の うち1年超 (百万円)   時価 (百万円)   評価損益 (百万円) 株価指数先物取引 売建   -   -   -   -   -   -   -   - 買建   -   -   -   -   -   -   -   - 為替予約取引 売建   752   -   6   6   2,062   -   0   0 買建   -   -   -   -   -   -   -   - 市場リスクについては、取締役会が半期ごとにポジション・リスク限度額を各トレーディング部門に配分し、各トレーディング部門は、その範囲内で運用することとしております。リスク管理体制としては、各部門が、日々のポジション・リスク額及び損益の状況をチェックのうえ、経営陣に報告しております。更に、総合的な牽制機能として、リスク管理部が、適正な自己資本規制比率維持の観点から、全社的なリスクの状況を把握し、日々、取締役、執行役員及び監査役に報告するほか、毎月末の自己資本規制比率及びその詳細を取締役会に報告しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当期末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 (経営成績の分析) 当社グループの収益の中心は、証券市場における仲介業者として得られる手数料収入等でありますが、これらは市場環境の変化の影響を大きく受けやすいものとなっております。そのため、当社グループは、健全な財務基盤のもと自己資本による積極的な投資も行うことで、持続的な成長を図ることを目指しております。 当期における経営成績は、お客さま向け外国債券販売が伸び悩んだことや自己保有債券の時価が下落したことなどから債券トレーディング損益が減少した一方で、株式市場における売買高が増加したことや投資信託の販売が好調であったことから受入手数料が増加しました。これらの結果、前期に比べ増収となりました。それらの内訳及び要因は、以下のとおりであります。 営業収益 当期の株式市場では、2025年4月に相互関税の影響を懸念し株価は世界的に急落しましたが、相互関税率が引き下げられたことなどにより回復しました。2026年に入っても主要各国の株価指数は史上最高値を更新するなど順調に推移しました。日経平均株価は高市政権の積極財政政策への期待や堅調な企業業績を背景に5万円の大台を突破し、2026年2月には59,332円の最高値をつけました。その後、イランによるホルムズ海峡の閉鎖など中東情勢が更に悪化したことで急落しましたが、それまでの大幅な株価上昇もあり、当期末の日経平均株価は51,063円と前期末比で43%上昇しました。これらに伴い、株式市場における売買取引も活況となりました。また、投資信託の顧客販売については年間を通じて好調でありました。その結果、「受入手数料」は、41億55百万円(前期比35.0%増、10億77百万円増加)となりました。その内訳は以下のとおりであります。 「株券委託手数料」は、18億16百万円(前期比55.7%増、6億49百万円増加)となり、「受益証券(上場投資信託)委託手数料」を加えた「委託手数料」は、18億50百万円(前期比55.1%増、6億57百万円増加)となりました。 主にアンダーライティング(引受)業務に係る手数料で構成される「引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料」は、当社が参入したIPO件数が減少したことから、14百万円(前期比20.1%減、3百万円減少)となりました。 投資信託受益証券の募集・売出しの取扱手数料などによって構成される「募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料」は、受益証券(投資信託)の販売の増加により、14億12百万円(前期比15.9%増、1億93百万円増加)となりました。 「その他の受入手数料」は、主に受益証券(投資信託)の信託報酬の増加により、8億78百万円(前期比35.4%増、2億29百万円増加)となりました。 「トレーディング損益」につきましては、「債券等トレーディング損益」が減少したことから、23億6百万円の利益(前期比29.0%減、9億42百万円減少)となりました。内訳は以下のとおりであります。 「株券等トレーディング損益」は、株式先物取引を中心に88百万円の損失(前期は92百万円の損失)となりました。 「債券等トレーディング損益」は、「多様な商品によるマーケット変化を捉えた機動的な運用提案」を行うことで、お客さまからの信頼を獲得するとともに、お客さまの投資パフォーマンスの向上を目指しましたが、お客さま向け外国債券販売が伸び悩んだことなどから、25億45百万円の利益(前期比27.2%減、9億50百万円減少)となりました。 外貨建債券の為替ヘッジ目的で行っている為替デリバティブ取引を中心とした「その他のトレーディング損益」は1億50百万円の損失(前期は1億53百万円の損失)となりました。 「金融収益」につきましては、主にトレーディング商品として保有する債券等から得られる受取債券利子や収益分配金で構成されます。「金融収益」は18億36百万円(前期比10.3%増、1億71百万円増加)となりました。 「その他の営業収入」は、17百万円の利益(前期は4百万円の損失)となりました。 以上の結果、「営業収益」は、83億17百万円(前期比4.1%増、3億27百万円増加)となりました。 純営業収益 「金融費用」は支払利息が増加したことにより、1億23百万円(前期比53.0%増、42百万円増加)となりました。「営業収益」からこの「金融費用」を差し引いた「純営業収益」は81億93百万円(前期比3.6%増、2億85百万円増加)となりました。 営業損益 「販売費・一般管理費」は、主に取引関係費、人件費、不動産関係費、租税公課の減少により、51億54百万円(前期比1.2%減、62百万円減少)となりました。 「純営業収益」から「販売費・一般管理費」を控除した「営業損益」は、30億39百万円の利益(前期比12.9%増、3億47百万円増加)となりました。 経常損益 「営業外収益」は、受取配当金等合計で10億38百万円(前期比4.8%増、47百万円増加)、「営業外費用」は、70百万円(前期比69.2%減、1億57百万円減少)を計上いたしました。 この結果、「営業外損益」は、9億67百万円の利益(前期比26.9%増、2億5百万円増加)となりました。 「営業利益」に当該利益を加味した「経常損益」は、40億6百万円の利益(前期比16.0%増、5億53百万円増加)となりました。 税金等調整前当期純損益 「特別利益」は、投資有価証券売却益で31億28百万円(前期比13.3%減、4億80百万円減少)、「特別損失」は、投資有価証券売却損等合計で61百万円(前期比89.2%減、5億2百万円減少)を計上いたしました。 この結果、「特別損益」は、30億67百万円の利益(前期比0.7%増、22百万円増加)となりました。 「経常利益」に当該利益を加味した「税金等調整前当期純損益」は、70億74百万円の利益(前期比8.8%増、5億75百万円増加)となりました。 親会社株主に帰属する当期純損益 「法人税等合計」は、法人税、住民税及び事業税は減少しましたが、法人税等調整額の増加により、22億84百万円(前期比11.3%増、2億31百万円増加)となりました。 この結果、「親会社株主に帰属する当期純損益」は、47億90百万円の利益(前期比7.7%増、3億43百万円増加)となりました。 (財政状態の分析) 当期末の財政状態は、前期末に比べ資産、負債及び純資産が増加いたしました。これらの内訳及び要因は、以下のとおりであります。 資産 「流動資産」は、509億23百万円となり、前期末に比べ46億28百万円増加いたしました。これは主に、信用取引貸付金が25億59百万円増加(当期末47億40百万円)、現金・預金が9億23百万円増加(当期末116億91百万円)、顧客預り金の分別保管を主な目的とする預託金が4億47百万円増加(当期末100億21百万円)したことによるものであります。 「固定資産」は、296億76百万円となり、前期末に比べ26億25百万円減少いたしました。これは主に、長期純投資のために保有する投資有価証券が27億14百万円減少(当期末261億88百万円)したことによるものであります。 この結果、「資産合計」は、806億円となり、前期末に比べ20億2百万円増加いたしました。 負債 「流動負債」は、256億97百万円となり、前期末に比べ11億55百万円増加いたしました。これは主に、約定見返勘定が4億94百万円減少(当期末-百万円)、未払金が4億48百万円減少(当期末1億92百万円)、未払法人税等が3億99百万円減少(当期末8億91百万円)した一方で、短期借入金が19億円増加(当期末129億円)、お客さまからの現金の預りを中心とした預り金が7億91百万円増加(当期末108億70百万円)したことによるものであります。 「固定負債」は、23億66百万円となり、前期末に比べ58百万円減少いたしました。これは主に、繰延税金負債が4億34百万円増加(当期末13億26百万円)した一方で、長期借入金が5億円減少(当期末5億円)したことによるものであります。 この結果、「負債合計」は、280億90百万円となり、前期末に比べ11億2百万円増加いたしました。 純資産 「純資産」は、主に、自己株式の買い付けにより7億19百万円減少(当期末△15億83百万円)した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、「利益剰余金」が12億80百万円増加(当期末418億56百万円)、投資有価証券の時価の上昇により、「その他有価証券評価差額金」が3億39百万円増加(当期末22億13百万円)いたしました。 この結果、「純資産合計」は、525億9百万円となり、前期末に比べ9億円増加いたしました。 (経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等) 「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境及び中期事業計画、対処すべき課題 ②経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載しております。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 (キャッシュ・フローの状況) 当期における営業活動によるキャッシュ・フローは、23億62百万円の使用(前期は40億98百万円の使用)となりました。これは主に、信用取引貸付金を中心とした信用取引資産及び信用取引負債の増減額(26億69百万円の使用)等によるものであります。 当期における投資活動によるキャッシュ・フローは、60億13百万円の獲得(前期は46億87百万円の獲得)となりました。これは主に、純投資目的で保有している投資有価証券の売買等に伴う増加(57億25百万円の獲得)等によるものであります。 当期における財務活動によるキャッシュ・フローは、28億27百万円の使用(前期は22億24百万円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払い(35億7百万円の使用)等によるものであります。 これらの結果、当期末における現金及び現金同等物は、前期末に比べ10億62百万円増加し、115億31百万円となりました。 (財務戦略の基本的な考え方) 当社グループの財務戦略の基本的な考え方は、自己資本を充実させることにより強固な財務基盤を構築するとともに、自己資本を効率的に運用することによって収益性を高め、企業価値の向上を目指すものであります。 金融商品取引業者は、その業務の性格上、自己勘定に基づいて有価証券等の保有や売買取引を行う場合があります。それら保有有価証券の価格変動リスクなどの各種リスクを十分にカバーできる「固定化されていない自己資本の額」を維持し、財務の健全性を表す「自己資本規制比率」を一定の水準以上に維持することが法令等により義務付けられております。当社は、「自己資本規制比率」を高水準に維持することを経営の基本方針といたしますが、上記のとおり、自己資本を効率的に活用して、収益性を高めるために一定のリスク(主に市場リスク)をとる必要もあると考えております。このため、これらリスク額及び自己資本規制比率につきましては、適切なリスク管理体制の下で監視しております。 当社は、財務体質や収益性を測る指標として「信用格付け」を取得しております。当社グループとして、近い将来に新株式や債券の発行による資金調達を行うことは想定しておりませんが、運転資金の安定的な調達を可能とするため、「信用格付け」の水準を安定的に維持することに努めることといたします。 (手許流動性) 当社は、半期ごとに実施する流動性コンティンジェンシープランの検証過程において、緊急事態発生時に、借入金等の返済やお客さまへの預り金の返還などを円滑に行うために当初必要と考えられる手許現預金の水準を決定しております。また、その後必要となる現金需要を賄うために、短期間で現金化が可能となる市場性のある有価証券の保有に努めております。 また、当社グループはお客さま向け販売や自己勘定での取引を目的として、外貨建て有価証券を取り扱っております。これら外貨建て有価証券取引の清算決済においては、期限までに当該外貨を遅滞なく支払う必要があります。しかしながら、外国為替市場の動向によっては決済のための外貨調達が困難になることも想定されます。このような外貨調達リスクを避けるため、市場の状況や取引高を勘案しながら、必要と思われる外貨の種別及び金額をその都度検証し、十分な金額を手許に維持するよう心がけております。 (成長分野への投資活動) 上記目的で必要とされる手許流動性の水準を超える現預金については成長分野や有望市場への投資活動に振り向けることが可能な資金と位置付け、積極的に投資活動を行ってまいります。これによって、新たな収益源の開拓や収益性が向上し、企業価値向上につながると考えております。 (株主還元-利益配分に関する基本方針及び当期の配当) 当社は、株主価値向上の一環として、株主の皆さまに対し積極的な利益還元を図ることを経営の重要な政策の一つとしております。配当金額は、連結配当性向70%及び連結純資産配当率(DOE)2%の両基準で算出した数値のいずれか高い金額を基準とし、当社の自己資本の水準及び中長期的な業績動向並びに株価等を総合的に判断し、決定する旨を基本方針としております。 当期の期末配当につきましては、上記の連結配当性向基準で算出した金額に基づき総合的に判断し、1株当たり60円の普通配当(年間110円)を支払うことといたしました。なお、配当原資は利益剰余金であります。 配当政策につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。 (資金需要と資金調達) 当社グループの資金需要につきまして、営業活動に係る資金利用といたしましては、お客さま向け販売商品等のトレーディング商品の買付け、信用取引に係るお客さま向けの融資、証券取引サービスを提供するためのインフラ維持に係る費用、人件費などがあります。また、投資活動に係る資金利用といたしましては、投資有価証券の買付け、お客さま向けサービスの向上と取引の安全性を確保するために必要なシステム投資、金融商品取引業者として法令遵守のために必要な制度整備やシステム投資などがあります。 一方、当社グループの運転資金につきましては、自己資金の利用又は借入による資金調達によって賄っております。自己勘定によるトレーディング商品や投資有価証券の買付けにつきましては、原則として自己資金を利用することとしております。借入による資金調達に関しましては、短期借入金及び長期借入金で調達しております。短期借入金については、銀行借入に加えて、コールマネーの調達も行っております。また、当社は運転資金の効率的な調達を行うため取引銀行を含む合計7行との間で、総額46億円のシンジケート方式によるコミットメントライン契約を締結しております。この契約に基づく当期末の借入実行残高は25億円であります。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において、一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、有価証券の評価、固定資産の減損、繰延税金資産の計上、減価償却資産の償却、貸倒引当金、賞与引当金、退職給付等の会計処理については、会計関連諸法規をベースに、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる基準により見積り及び判断を行っております。会計処理については、真実性の原則は勿論のこと、特に健全性と継続性の原則に配慮しております。しかしながら、実際の結果は、見積り作成時点での不確実性があることから、これらの見積りと異なる場合があります。 当社の連結営業収益は、証券市場に係る受入手数料及びトレーディング損益を柱としており、その大半が株式市場及び債券市場を源泉としております。株式・債券市場の好・不調による業績への影響を緩和するため、収益源の多様化を通じて収益の安定性確保に努めておりますが、それでもなお、業績が証券市場の動向に左右され、大きく変動する可能性があります。また、国内外の金融商品市場の急激な変動により、当社が保有している金融商品の評価損益が多額になる可能性もあります。 一般的に、証券市場や外国為替市場は、内外の政治・経済情勢、金利、企業収益等、様々な要因を反映して変動します。したがって、当社グループの連結経営成績についても、証券市場に係るこれらの要因が多大な影響を及ぼす可能性があります。 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。

関連する企業

関連企業

本ページは公的開示と市場データに、群青で示した解釈を重ねて構成しています。財務・株価の数値は開示・市場データをそのまま表示し、AIには生成させていません。 AI評価 (割安判定・スコア) は解釈です — 詳しくは編集方針をご覧ください。