本文へスキップ
超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,085.45+319ドル円158.62-2NASDAQ26,241.86+142S&P 5007,680.46+49SOX 指数11,350.08+619/2終値

クオンツ総研ホールディングス

Quants Research Institute Holdings, Inc.9552 · Prime · サービス業

M&A仲介とコンサルティングを展開。テクノロジー活用で効率的なサービスを提供。

概要

クオンツ総研ホールディングスは、AIとDXを活用したM&A仲介サービスを主軸とする持株会社である。2018年10月に設立され、2022年6月に東京証券取引所グロース市場に上場、2023年8月にプライム市場へ市場区分変更を行った。2025年9月期の連結売上収益は166億円、営業利益48億円、従業員数690名。完全成功報酬制によるM&A仲介に加え、コンサルティング事業(クオンツ・コンサルティング)やオペレーティング・リース事業を展開する。グループは計10社の連結子会社で構成される。

M&A仲介事業のAIとDXによる効率化

当社の中核事業は、AIマッチングアルゴリズムと自社開発DXシステムを組み合わせたM&A仲介サービスである。2025年9月期の成約件数は234件、1件あたり平均成約手数料は65百万円。従来、M&Aアドバイザーの属人的知見に依存していたマッチングをAIで自動化し、平均成約期間を7.2ヶ月に短縮した。売上収益は151億円(前期比7.1%減)、セグメント利益は57億円。中小企業の後継者不在問題を背景に需要は拡大しており、同社は完全成功報酬制で譲渡企業の負担を軽減し、案件獲得を促進している。M&Aアドバイザーは78名増員し、採用を積極化している。

完全成功報酬制と収益構造の特徴

同社のM&A仲介は、譲渡企業から着手金や中間報酬を一切収受しない完全成功報酬制を採用する。収益は、買手候補企業からの意向表明時などの中間報酬(成功報酬の10%)と、クロージング時の成功報酬で構成される。成約件数は2021年9月期の25件から2024年9月期に242件まで増加し、平均成約手数料も48百万円から67百万円へ上昇した。2025年9月期は売上収益166億円(前期比0.3%増)と横ばいだが、コンサルティング事業への先行投資により営業利益は48億円(同42.1%減)となった。譲渡企業のコスト負担を下げたことが、案件積み上げの原動力となっている。

コンサルティング事業の急拡大と投資フェーズ

子会社クオンツ・コンサルティングは、テクノロジーコンサルティング(DX/IT戦略、AI活用、PMO、サイバーセキュリティ)と経営戦略コンサルティング(M&A戦略、事業ポートフォリオ見直し)を提供する。2025年9月期の売上収益は前期比485.4%増の14.5億円に急拡大したが、優秀なコンサルタント獲得に向けた積極採用によりセグメント損失は7.9億円(前期は2.5億円の損失)と拡大した。同社はM&A仲介以外の収益源としてコンサルティングを成長させており、組織基盤構築の投資段階にある。

持株会社体制とグループ・拠点の構成

2023年3月に持株会社体制へ移行し、株式会社M&A総研ホールディングス(現クオンツ総研ホールディングス)となった。グループは連結子会社10社で構成され、中核に株式会社M&A総合研究所、クオンツ・コンサルティング、資産運用コンサルティング、シンガポール法人M&A Research Institute Singapore Pte. Ltd.、総研リースなどがある。事業拠点は東京本社(丸の内)、大阪オフィス(北区)、名古屋オフィス(中村区)に加え、2024年にはシンガポールに海外法人を設立し、国際展開を開始した。

業界の中での役割はM&A仲介サービス及び総合コンサルティングの提供者にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
166億円
営業利益
48億円
営業利益率
28.9%
純利益
27億円
2025/9 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01M&A仲介主力

AIとDXを活用したM&A仲介サービス。譲渡・買収希望企業のマッチング、アドバイザリー、成約支援を提供。完全成功報酬制。

主な製品・サービス1
M&A仲介サービス
AIマッチングアルゴリズムとアドバイザー支援による、効率的なM&A仲介。

02コンサルティング準主力

子会社クオンツ・コンサルティングが、テクノロジーコンサルティング(DX/IT戦略、AI活用等)と経営戦略コンサルティング(M&A戦略、事業ポートフォリオ等)を提供。

主な製品・サービス2
テクノロジーコンサルティング
DX/IT戦略、AI活用、PMO、サイバーセキュリティ等のサービス。
経営戦略コンサルティング
M&A戦略、全社/事業戦略策定、事業ポートフォリオ見直し等。

03その他(リース・資産運用)その他

オペレーティング・リース事業及び資産運用コンサルティング事業。

主な製品・サービス2
オペレーティング・リース
各種設備や資産のオペレーティング・リース。
資産運用コンサルティング
資産運用に関するアドバイザリーサービス。

製品と技術

AIマッチングアルゴリズムの開発と精度向上

同社のAIマッチングアルゴリズムは、過去の買収実績、商流や販路の拡大可能性、所在地、売上規模といった項目から企業間の親和性を推定し、買手候補をランク付けする。2021年にはPKSHA Technologyと業務提携し、アルゴリズム開発を加速。自社開発の基幹システムにより12,000回を超える改修を重ね、模倣困難な参入障壁を築いている。精度向上のため、買収実績のアップデートや商材情報の精緻化を継続し、属人的判断に依存しないデータ駆動型のマッチングを実現している。

自社開発DXシステムによる業務プロセス改革

同社はM&A業務の全工程をDXで効率化している。ソーシング工程では、社内システムに様々な切り口での検索機能を組み込み、企業選定時間を短縮。アドバイザリー契約時には、自社開発の稟議決裁システムが契約書ドラフトを即座に作成し、ワークフローに添付する。営業管理では、日報や名刺情報を社内データベースに自動紐付けし、リアルタイムで企業情報を更新。全社員のアポイント数や経費を可視化し、マネジメントを効率化している。これらのシステムは自社開発ゆえに日々のマイナーバージョンアップが可能で、効率化速度を高めている。

コンサルティング事業のサービスメニュー

子会社クオンツ・コンサルティングは、テクノロジーコンサルティングと経営戦略コンサルティングの2軸でサービスを提供する。テクノロジーコンサルティングではDX/IT戦略策定、AI活用支援、PMO(プロジェクト管理オフィス)、サイバーセキュリティ対策などを手掛ける。経営戦略コンサルティングではM&A戦略の策定、全社/事業戦略の立案、事業ポートフォリオの見直しを支援する。「現場・現物・現実主義」を掲げ、クライアントが自ら変革を継続できるよう実益を伴う提案と実行支援で伴走する。2025年9月期の売上収益は14.5億円と急成長中だが、人材投資によりセグメント損失が続いている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

サービス業のなかでの位置

人材サービス業、高収益だが成長鈍化懸念

売上高は166億円と堅調で、営業利益率は28.9%と非常に高い。前期は50.3%とさらに高く、収益性が突出している。同業のジンジブやイシンなどと比較しても利益率はトップクラスだが、売上成長率が前期比ほぼ横ばいであり、市場の成熟や競合の台頭が懸念される。JSHやダイブなども同セクターだが、差別化の程度には疑問が残る。

強み

  • 営業利益率約29%は業界平均を大きく上回り、収益力が極めて高い。
  • 売上高166億円は同業他社と比較して大きい方で、一定の市場シェアを持つ。
  • 高い利益率は効率的なオペレーションや高付加価値サービスを示唆。
  • 継続的な受注が可能な顧客基盤があると推測される。

課題

  • 前期から今期の売上高がほぼ横ばいであり、成長が鈍化している。
  • 前期の50%超から今期29%へ急低下。競争激化やコスト増の兆候。
  • 同業他社との具体的なサービス差別化要因が不明で、価格競争に陥るリスク。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

証券・カード・リースの時価総額近傍。太字がクオンツ総研ホールディングス

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
14765SBIグローバルアセットマネジメント888億円22.7倍
28613丸三証券863億円17.0倍
38771イー・ギャランティ778億円22.3倍
48708アイザワ証券グループ698億円20.0倍
59619イチネンホールディングス641億円8.3倍
69552クオンツ総研ホールディングス632億円20.7倍
78624いちよし証券628億円12.1倍
88706極東証券624億円12.7倍
97322三十三フィナンシャルグループ559億円18.0倍
108614東洋証券532億円12.4倍
117383ネットプロテクションズホールディングス397億円22.9倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(証券・カード・リース)に従っています。

会社の歴史

沿革 16件

2018年10月設立、M&A仲介事業を目的として

2018年10月、東京都渋谷区桜丘町においてM&A仲介業務を目的に当社が設立された。設立から間もない2019年1月に本社を港区赤坂へ移転。同年4月、M&Aに関するメディア運営会社コンタクト株式会社の全株式を取得し子会社化したが、翌月には同社を吸収合併し、事業を一体化した。6月には本社を港区六本木に再移転し、9月にはM&Aマッチングプラットフォームの提供を開始。設立1年余りで事業基盤を整え、サービス提供体制を確立した。

2020年、大阪・名古屋拠点開設とAI提携

2020年11月、大阪府大阪市北区に近畿地区の拠点として大阪オフィスを、愛知県名古屋市中村区に東海地区の拠点として名古屋オフィスをそれぞれ開設し、関西・中部地方への営業網を拡大した。2021年1月には、AIアルゴリズム開発において株式会社PKSHA Technologyと業務提携を締結。同社の技術力を活用し、マッチング精度の向上を図った。同年2月には本社を東京都千代田区丸の内(現所在地)へ移転し、事業拡大の体制を整えた。

2022年6月、東京証券取引所グロース市場へ上場

2022年6月、東京証券取引所グロース市場に株式を上場した。これにより公的な資金調達手段を得るとともに、企業としての信用力と知名度が向上。上場後もM&A仲介成約件数は急増し、2022年9月期の成約件数は61件(前期比144%増)、売上収益は39億円(同200%増)と高成長を遂げた。上場はその後の持株会社体制移行やプライム市場昇格への布石となった。

2023年、持株会社体制へ移行しプライム市場に昇格

2023年3月、持株会社体制への移行に伴い商号を株式会社M&A総研ホールディングスへ変更。同年8月には東京証券取引所プライム市場へ市場区分を変更し、投資家層の拡大を図った。さらに10月には株式会社M&Aファイナンシャル(現M&Aプライムグループ)を設立し、グループ内での金融・アドバイザリー機能を強化。同年中に資産運用コンサルティング子会社も設立し、事業ポートフォリオの多角化を進めた。

2024年以降、海外進出とリース事業の新規開拓

2024年10月、シンガポールにM&A Research Institute Singapore Pte. Ltd.を設立し、海外のM&A仲介案件獲得に乗り出した。2025年1月には株式会社総研リースを設立し、オペレーティング・リース事業を新たに開始。これによりM&A仲介・コンサルティングに加え、資産運用とリースの収益源を加えた。2025年9月期の売上収益は166億円、営業利益48億円となり、多角化の一方で利益は前期比で減少した。

年表16件を開く

2010年代

  • 2018年10月創業東京都渋谷区桜丘町において、M&A仲介業務を事業目的として当社設立
  • 2019年1月本社を東京都港区赤坂に移転
  • 2019年4月M&AM&Aに関するメディアを運営するコンタクト株式会社の全株式を取得し、同社を子会社化
  • 2019年5月M&A子会社であるコンタクト株式会社を吸収合併
  • 2019年6月本社を東京都港区六本木に移転
  • 2019年9月M&Aマッチングプラットフォームの提供を開始

2020年代

  • 2020年11月大阪府大阪市北区に近畿地区の拠点として大阪オフィスを開設、愛知県名古屋市中村区に東海地区の拠点として名古屋オフィスを開 設
  • 2021年1月AIアルゴリズムの開発において株式会社PKSHA Technologyと業務提携
  • 2021年2月本社を東京都千代田区丸の内に移転
  • 2022年6月上場東京証券取引所グロース市場に株式を上場
  • 2023年2月株式会社資産運用コンサルティングを設立(現連結子会社)
  • 2023年3月商号変更持株会社体制 移行 に伴い、株式会社M&A総研 ホールディングスへ商号変更
  • 2023年8月東京証券取引所プライム市場への市場区分変更
  • 2023年10月株式会社M&Aファイナンシャル(現株式会社M&Aプライムグループ)を設立(現連結子会社)
  • 2024年10月M&A Research Institute Singapore Pte. Ltd.を設立(現連結子会社)
  • 2025年1月株式会社総研リースを設立(現連結子会社)

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/9期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    AIとDXによるM&Aプロセス革新

    M&A仲介業務のソーシング・マッチング・エグゼキューションを自社開発のAIとDXで効率化し、成約期間短縮と仲介手数料抑制を実現する。過去12,000回以上の改修で構築した参入障壁により、競合との差別化を図る。

  2. 02

    優秀なM&Aアドバイザーの採用と育成

    M&A仲介に必要な専門知識や営業力、多様な業界知見を持つ人材を、ビジョンに共感する者に絞って採用。入社時研修や継続的な勉強会、情報共有を通じて早期成長を支援し、組織拡大に耐える人材基盤を強化する。

  3. 03

    AIマッチングの精度向上とシステム投資

    買手候補企業抽出の精度を高めるため、AIマッチングアルゴリズムの継続的開発に積極投資する。システム投資は競合との差別化を強固にし、企業価値向上に寄与するため、優先的に実施する。

  4. 04

    案件進捗管理と投資家コミュニケーションの強化

    案件ごとの進捗を適時に把握し、業績予想の精度を向上させる。成約希望時期の確認や意思の汲み取りにより見込成約時期の変動を抑制し、大幅変動時は原因と対策を全社共有して改善を進める。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 4期分

グループ全体で690人が働いている。

決算期連結従業員数一人当たり営業利益万円
2022年9月110
2023年9月258
2024年9月4561,820
2025年9月690696

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社7(国内 6 / 海外 1、うち連結子会社 7) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位5)
東京本社 — 東京都千代田区98百万円
大阪オフィス(大阪府大阪市北区)他3オフィス43百万円
東京本社 — 東京都千代田区29百万円
M&A仲介
東京オフィス16百万円
コンサルティング
大阪オフィス(大阪府大阪市北区)他3オフィス7百万円
M&A仲介
主な関係会社
  • 国内
    株式会社M&A 総合研究所(注)2
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社M&Aエグゼクティブパートナーズ(注)2
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社M&Aプライムグループ(注)2
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    M&A Research Institute Singapore Pte. Ltd. (注)2
    シンガポール · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社資産運用 コンサルティング(注)2
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社クオンツ・コンサルティング(注)2
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社総研リース(注)2
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年9月期の売上高は166億円営業利益48億円前期と比べると増収減益で、売上が+0.6%、利益が-42.2%。

売上高
+0.6%
166億円
営業利益
-42.2%
48億円
純利益
-52.6%
27億円
営業利益率
28.9%
前期比 -21.4%pt

会社が出している今期の予想2026年9月期

項目会社予想前期実績
売上高223億円166億円
営業利益58億円48億円
純利益34億円27億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

9期分

直近は2026年3Qで、売上は56億円、営業利益は14億円。前年の2023年3Qと比べると、売上は+133.3%、営業利益は+7.7%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2022年3Q281760.711
2023年1Q211466.710
2023年2Q18950.06
2023年3Q241354.28
2024年1Q493469.422
2024年2Q361541.710
2025年2Q772532.516
2026年2Q1033029.119
2026年3Q561425.07

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 7期分

2019年9月期からの7期で、売上は2億円から166億円へ83.0倍に増えた。直近期の営業利益率は28.9%。売上は6期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円税引前利益億円営業利益率%純利益億円
M&Aに関するメディアを運営するコンタクト株式会社の全株式を取得し、同社を子会社化
2019年9月210
大阪府大阪市北区に近畿地区の拠点として大阪オフィスを開設、愛知県名古屋市中村区に東海地区の拠点として名古屋オフィスを開 設
2020年9月400
この期から会計基準が日本基準からIFRSに変わりました。前後の数値は単純に比較できません
2021年9月1364
東京証券取引所グロース市場に株式を上場
2022年9月392113
持株会社体制 移行 に伴い、株式会社M&A総研 ホールディングスへ商号変更
2023年9月864526
M&A Research Institute Singapore Pte. Ltd.を設立(現連結子会社)
2024年9月165838250.357
株式会社総研リースを設立(現連結子会社)
2025年9月166484828.927

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年9月期

売上高166億円のうち、営業利益として残るのは48億円28.9%。営業外の損益と税金を反映した純利益は27億円、売上の16.3%にあたる。営業利益率は業種中央値7.5%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金39.8%66億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金31.3%52億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益28.9%48億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
60.2%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+21.4pt
28.9%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+11.2pt
16.3%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+27.4pt
39.2%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
33.3%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
84.0%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 6期分

2025年9月期は営業CFが13億円、投資CFが−4億円で、差し引きのフリーCFは9億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は41億円で、売上の3.0ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2020年9月00406
2021年9月7−10612
2022年9月21−182040
2023年9月40−4−13674
2024年9月57−3−2754102
2025年9月13−4−70941

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 7期分

2025年9月期の総資産は81億円。このうち返さなくてよい自己資本が51億円で、自己資本比率は62.8%(業種中央値53.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2019年9月21166.6
2020年9月64266.3
2021年9月148657.5
2022年9月42291369.3
2023年9月86553167.2
2024年9月125893671.2
2025年9月81513062.8

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年9月期の内訳
現金及び預金
41億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
40億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
30億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
100
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率30 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

サービス業 534社との比較

同じサービス業の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率534社中18位あたり、逆に低いのは配当利回り534社中522位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
39.2%/中央値 11.8%
P25 6.0%P75 18.9%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
28.9%/中央値 7.5%
P25 3.5%P75 12.7%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
62.8%/中央値 53.4%
P25 36.8%P75 69.7%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
0.6%/中央値 7.2%
P25 1.6%P75 16.0%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
0.0%/中央値 3.1%
P25 1.9%P75 4.1%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,169で、1年前と比べて-13.4%過去52週の値幅のなかでは71%の位置にある。

¥1,169-4.4%1ヶ月+19.9%1年-13.4%時価総額632億円
過去52週の値幅
安値¥556高値¥1,414

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)20.7倍
PER (会社予想)18.2倍
PBR15.79倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は7月上旬の838円から8月20日には1105円まで上昇し、1か月で25.9%高。8月20日には前日比+15.7%の急伸。25日移動平均線(942円)を約17%上回り、52週高値1414円に近づく。出来高は8月20日に91.8万株と直近平均の約3倍で、買いが優勢。RSIは75.9と買われすぎ圏だが、勢いは強い。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 35/100)

PER(15.3倍)は業界平均22.4倍を下回り割安感があるが、PBR(6.89倍)は平均3.11倍を大きく上回り高水準。ROE39.2%は極めて高く、成長性を反映したPBRの高さは理解できる。配当利回り0.58%は平均1.71%を下回り、配当政策は消極的。今期業績の減益予想が株価評価の重し。割安と割高の要素が混在。

指標この会社業種平均
PER (実績)20.7倍23.4倍
PER (予想)18.2倍
PBR15.79倍3.51倍
ROE39.2%12.5%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

急成長後の収益鈍化と高ROEの持続可能性が焦点。2024/9期まで増収増益を続け営業利益率50%超を達成したが、2025/9期予想は売上高横ばいで利益半減。過去の高成長が一服し、今後の成長ドライバーや競合との差別化が問われる。強気派は少人数・高効率モデルの再現性を評価するが、弱気派は市場成熟と競争激化で利益率低下は避けられないとみる。

プラスに働く材料7
  • 高収益モデルの再現性

    少人数営業で50%超の営業利益率を達成。スケールメリットが働く

  • 需要構造の安定性

    人材派遣は景気変動に左右されにくいストック型収益

  • バリュエーションの割安感

    PER15倍、ROE39%と成長性を考慮すれば割安

  • 売上高166億円と高水準維持通年影響

    FY2025/9売上高166億円、前期比横ばい、安定収益基盤

  • ROE39%と超高収益、資本効率優秀通年影響

    ROE39.2%、自己資本利益率極めて高く、株主価値創出

  • 事業多角化で新たな収益源期待不定影響

    クオンツ系サービス、AI需要拡大で新規事業可能性

  • PBR6.9倍だが成長プレミアム継続影響

    過去高成長のバリュエーション、再成長期待

マイナスに働く材料7
  • 成長鈍化と利益率低下

    25/9期予想は売上横ばい、営業利益率28.9%へ急低下

  • 競合との差別化困難

    人材派遣業は参入障壁が低く価格競争に陥りやすい

  • 大口顧客依存リスク

    特定顧客への依存が高く、契約終了で業績が大きく変動

  • 営業利益半減、FY2025/9は48億円通年影響

    営業利益83億→48億円、前期比42%減、利益率低下

  • 売上高伸び悩み、前期比横ばい通年影響

    売上高165→166億円、成長鈍化、市場飽和懸念

  • 株価1年で36%下落、期待剥落継続影響

    株価862円、年初比36%安、利益減少を嫌気

  • 配当利回り0.58%と低く魅力乏しい継続影響

    配当利回り0.58%、増配期待薄

次の決算で確かめる点
営業利益率
高収益モデルが維持できるか確認する最重要指標
派遣社員数・稼働率
収益の量的ドライバー。稼働率低下は需要減のシグナル
既存顧客からの受注増減率
ストック収益の安定性を測る

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり0いまの株価に対する利回りは0.00%。

年間配当
¥0
1株あたり
配当利回り
0.00%
いまの株価に対して
配当性向
4.4%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想

株主

有価証券報告書より

2025年9月期末の株主数は延べ15,287人。区分でいちばん多いのは個人・その他73.5%。グループ会社や銀行などの安定株主が7.3%を占め、残る92.7%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2022年9月%2023年9月%2024年9月%2025年9月%
個人・その他81.672.566.973.5
外国法人5.213.616.716.4
金融機関11.69.813.15.3
証券会社1.43.82.02.7
事業法人0.10.21.32.0
外国人個人0.00.10.00.1
自己株式0.01.60.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01佐上 峻作57.91
02日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)4.28
03BROWN BROTHERS HARRIMAN (LUXEMBOURG) SCA CUSTODIAN FOR ARCUS FUND SICAV - ARCUS JAPAN FUND(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)3.67
04UBS AG LONDON A/C IPB SEGREGATED CLIENT ACCOUNT(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京)2.96
05INTERACTIVE BROKERS LLC(常任代理人 インタラクティブ・ブローカーズ証券株式会社)2.34
06BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG (FE-AC)(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)1.06
07塚本 勲0.95
08三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社0.92
09BBH CO FOR ARCUS JAPAN VALUE FUND(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)0.91
10上田八木短資株式会社0.89

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近3
  • 2026-06-09
    アーカス・インベストメント・リミテッド
    新規の大量保有報告
    3.99%
    -1.02pt
  • 2026-04-15
    佐上 峻作
    新規の大量保有報告
    57.91%
    +5.09pt
  • 2026-04-15
    佐上 峻作
    変更報告
    57.91%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 7期分

1株利益は7期で+109%、1株純資産は5期で+1329%。直近期のROEは39.2%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER
2019年9月−528
2020年9月01.7
2021年9月7762.0
2022年9月245171.671.5
2023年9月469747.375.0
2024年9月9715378.330.9
2025年9月489439.227.2

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある

経営陣

9名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は9名。2025/9期の役員報酬は総額106百万円。

氏名役職年齢保有株数
佐上峻作代表取締役 社長3531,328,598
矢吹明大取締役39163,764
鏡弘樹取締役3274,424
水谷亮取締役43
上山亨取締役48
青木美佳取締役45
岡本尚樹常勤監査役53
東陽亮監査役47
熊澤誠監査役45

役員報酬の内訳2025/9

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)3818127
社外取締役625254

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/9期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容6,578字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、当社、連結子会社10社(株式会社M&A総合研究所、株式会社資産運用コンサルティング、株式会社クオンツ・コンサルティング、M&A Research Institute Singapore Pte. Ltd.、株式会社総研リース、他5社)で構成されており、M&A仲介事業、コンサルティング事業の他、オペレーティング・リース事業を展開しております。 なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については、連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。 以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」をご参照ください。 区分   概要 M&A仲介事業   ・テクノロジーを用いたM&A仲介サービスの提供 コンサルティング事業   ・戦略/IT/DX等の総合コンサルティング事業 その他   ・資産運用コンサルティング事業及びオペレーティング・リース事業 (M&A仲介事業) (1)事業の特徴 当社グループのM&A仲介事業は、「M&A Techにより未来のM&A市場を創造する」を企業理念に掲げ、AIを中心としたテクノロジーとM&AアドバイザーのサポートによるハイブリッドなM&A仲介サービスを提供しております。 従来のM&A仲介サービスにテクノロジーを組み込み、効率化を推し進めることでマッチング相手を探索するスピードや成約までのスピードを短縮化し、1社でも多くの企業のM&Aの成約をサポートすることを目標としております。 M&A仲介サービスは、譲渡希望企業もしくは買手候補企業との間でアドバイザリー契約を締結し、マッチング相手探索や、マッチング後のディール進行過程における利害関係者との各種調整業務等のサポートを行い、両者が円満に成約できるよう取引をリードするものであります。M&A成約時に仲介手数料を収受することが主な収益となります。 M&A仲介事業では、AIの活用とDXの推進によりM&Aの効率化を図っており、それぞれ以下のように業務に組み込んでおります。 ①   AIの活用 M&Aを実施する際には無数に存在する企業の中から譲渡希望企業もしくは買手候補企業と親和性の高い企業を探す必要があり、従来はM&Aアドバイザーの属人的な知見によるところが大きかったため、候補先が自然と限定されてしまうおそれや抜け漏れの発生、マッチングに時間を要することがありました。このような問題を解消すべく、当社は候補先企業のリストアップにAIを導入し、提案スピード及び質の向上、また、ヒューマンエラーの防止に活かしております。 ②   DXの推進 M&Aをスピーディーに進めるため、自社内でシステム開発を行うことで徹底的に社内業務の効率化を進めております。自社開発環境を整えることにより、システムベンダーに外注する際とは異なり、日々タイムリーにマイナーバージョンアップを繰り返すことが可能となっており、効率化の速度を高めております。各業務における主なDX事例は以下のとおりとなります。 ⅰソーシング(案件探索) ダイレクトメールや手紙を送付してアプローチする企業を選定する際に、これまでは各M&Aアドバイザーが手作業で選定していましたが、様々な切り口での検索を可能にしたソーシング機能を社内システムに組み込んでおります。これにより企業選定にかかる時間を短縮しております。 ⅱアドバイザリー契約受託・案件化 譲渡希望企業もしくは買手候補企業と秘密保持契約やアドバイザリー契約を締結する際には社内での稟議が必要となりますが、当社グループでは稟議決裁システムも自社開発しており、従来は各担当者が手入力して作成していた契約書ドラフトが即座に作成、ワークフローに添付される仕組みを構築しております。これにより日々生じる各種稟議申請にかかる時間を短縮することを実現しました。 ⅲその他 M&Aアドバイザー各個人のアポイント数、アドバイザリー契約締結数、営業経費金額等を社内システムで随時集計しており、全社員の営業活動が社内システムの画面上で把握できる状態となっております。これにより効率的な営業活動が行われているか、常にマネジメント可能にしております。 また、営業日報に記載される営業情報や入手した名刺情報等を社内システム内の企業データベースに自動で紐づけ、リアルタイムで企業情報をアップデートすることにより、効率的な営業活動のモニタリングが可能となっております。 (2)事業フロー ①ソーシング(譲渡希望企業の探索からアドバイザリー契約締結まで) 当社グループではアウトバウンド、インバウンドという2種類のソーシングルートから案件を獲得しております。 ⅰアウトバウンド 企業に対し当社グループからダイレクトメールや手紙を送付し、反応があった企業について、M&Aアドバイザーが面談を行いM&Aに対するニーズや財務状況等をヒアリングします。当社グループではダイレクトメールや手紙の文面や封筒のデザイン等についても徹底して改良を続けており、開封率や返信率を向上させるべく種々のテストを繰り返し実施しております。 ⅱインバウンド 当社グループWEBサイトからお問合せを頂く、もしくは直接お電話にてお問合せを頂いた企業に対し、M&Aアドバイザーが面談を行いM&Aに対するニーズや財務状況等をヒアリングします。当社グループはWEBサイトからの集客に強みをもっており、当社グループが運営するM&A情報サイトのオーガニック検索数は国内M&A仲介事業者の中でも高水準であります。WEBサイトへの流入がそのまま問い合わせに繋がるケースも多く、インバウンドでの案件獲得に寄与しております。 譲渡希望企業と秘密保持契約を締結し、譲渡希望企業の事業内容や財務内容、M&Aを希望する経緯等を確認し、企業価値評価を行ったうえで譲渡可能性等を検討します。譲渡可能性が高い場合には当該企業とのアドバイザリー契約受託の可否について社内で審査を行います。 当社グループは譲渡希望企業とのアドバイザリー契約の締結時に着手金を収受しておらず、ディールの進行時にも中間報酬を収受しない完全成功報酬制を採っております。競合他社ではこれらの報酬を収受するケースが一般的であり、当社グループは料金体系において競合優位性を築いております。 ②マッチング(案件化から買手候補企業と譲渡希望企業がトップ面談を行うところまで) 譲渡希望企業とアドバイザリー契約を締結した後、買手候補企業に対する提案書となる企業概要書を作成します。この業務は「案件化」といわれます。譲渡希望企業の事業内容や財務内容、事業エリア等、複数の情報をAⅠマッチングアルゴリズムに登録することにより、親和性の高い買手候補企業をAⅠが自動で抽出し、ロングリストを作成します。 AIマッチングアルゴリズムは当社グループのAI事業部にて開発し、主に以下の項目を用いて企業間の親和性を推定し、ランク付けを行っています。 (a) 過去の買収実績 (b) 商流や販路の拡大可能性、商材 (c) 所在地 (d) 売上規模 なお、精度向上のため、買収実績のアップデートや商流や商材に関する情報の精緻化を続けております。 M&Aアドバイザーは自動作成されたロングリストに加え、社内に蓄積されたM&A情報等を鑑みアプローチ先を100件程度に絞り込み、メール、電話、訪問等による営業活動を実施しております。買手候補企業が興味を示し、譲渡希望企業と正式にM&Aに関する話を進めることになった場合、当社グループと買手候補企業の間でアドバイザリー契約を締結します。当社グループではAIマッチングアルゴリズムを利用することにより、マッチング業務の効率化、品質の底上げに取り組んでおります。 従来のM&A仲介業務におけるマッチングは属人性が高く、担当者の経験に基づいて買手候補企業をピックアップしていました。この場合、適切なマッチングが行われないおそれや、ヒューマンエラーによりピックアップ時に漏れが生じるおそれがありますが、全員が同じAIマッチングアルゴリズムを利用しシステマチックに買手候補企業を抽出し、アプローチすることにより、それらの課題を改善しました。M&A仲介の経験者と未経験者の間に生じる提案品質の差を埋めることも可能となっております。 買手候補企業と当社グループの間でアドバイザリー契約を締結した後は買手候補企業と譲渡希望企業との間でトップ面談や条件交渉が行われます。 ③エグゼキューション(意向表明の提出から成約まで) 買手候補企業から譲渡希望企業に対し買収の意向表明書が提出された時点、もしくは基本合意の締結、買収監査の実施時点で、買手候補企業から中間報酬を収受します。中間報酬額は、原則として買手候補企業が当社グループに支払う仲介手数料想定額の10%になります。この際においても譲渡希望企業からは中間報酬は収受いたしません。 買手候補企業と譲渡希望企業の間で株式譲渡契約が締結され、クロージング条項等が全て満たされた時点で仲介手数料が発生し、双方から収受します。これらを表で示すと以下のようになります。 アドバイザリー契約締結   以下のいずれかの時点・意向表明書の提出・基本合意の締結・買収監査の実施   クロージング 譲渡希望企業   -   -   成功報酬 買手候補企業   -   中間報酬   成功報酬 (3)各種指標の推移 当社グループにおけるM&A仲介での2020年10月以降の成約件数、1件あたりの平均成約手数料、及び合計成約手数料の推移は以下のとおりであります。 期   年月   成約件数(件)   1件あたり平均成約手数料(百万円)   合計成約手数料(百万円) 2021年9月期   第1四半期   5   43   218 第2四半期   3   64   192 第3四半期   7   40   280 第4四半期   10   51   515 通期   25   48   1,207 2022年9月期   第1四半期   17   58   992 第2四半期   9   78   702 第3四半期   17   59   1,004 第4四半期   18   58   1,050 通期   61   61   3,749 2023年9月期   第1四半期   33   61   1,958 第2四半期   29   62   1,674 第3四半期   43   53   2,295 第4四半期   31   68   2,120 通期   136   60   8,048 2024年9月期   第1四半期   66    ※ 74   4,892 第2四半期   57   63   3,590 第3四半期   64   65   4,189 第4四半期   55   66   3,629 通期   242   67   16,301 2025年9月期   第1四半期   65   61   3,956 第2四半期   49   64   3,139 第3四半期   61   59   3,629 第4四半期   59   75   4,422 通期   234   65   15,146 ※ 同業他社との比較を可能にするために、2024年9月期第1四半期から成約単価の計算方法を変更し、M&A仲介事業売上高÷成約件数で算定しております。 (用語の解説) 本書記載内容に対する理解を容易にするため、また、正しく理解していただくために、本書で使用する用語の解説を以下に記載しております。 M&Aアドバイザー   顧客の相談に乗って適切なM&Aの相手を探し、提携条件等に関する必要なアドバイスや契約書類の起案を行うことを通して、顧客のM&Aを支援するアドバイザー。 アドバイザリー契約   M&A仲介会社と譲渡先企業(買収先企業)との間でM&Aに関するアドバイスや手続きの支援を実施することを目的として締結する契約。一般的には専任契約であり、アドバイザリー契約書において、業務範囲、秘密保持、仲介手数料、免責等に関する事項が記載される。 秘密保持契約(NDA)   公開情報ではない情報を入手した場合に、当該秘密情報の守秘義務を遵守することを約する契約。M&A仲介上、譲渡希望企業及び買収先企業の経営戦略等に関する機密情報が第三者に漏洩することを防止する目的で秘密保持契約を締結する。Non Disclosure Agreementの頭文字からNDAと表記することが多い。 企業概要書   譲渡希望企業の事業内容、財務内容、非財務内容や希望する譲渡条件等を要約した資料。 ロングリスト   譲渡希望企業に対するM&Aを検討している買手候補企業を列挙したリスト。 トップ面談   譲渡先企業と買収先企業双方の経営者(トップ)が面談を実施すること。経営者の価値観や経営理念等、書類では確認できない部分に関して、相互理解を深める目的で実施される。 基本合意書   買収監査前のタイミングで提携条件の大枠を譲渡先企業と買収先企業が相互に確認するために締結する契約書。一般的には取引金額、役員の処遇等の基本的な条件、M&A実行までのスケジュール、独占交渉権、守秘義務などの条項が盛り込まれる。 買収監査(デューデリジェンス)   買収先企業が公認会計士や弁護士に依頼し、譲渡先企業の財務情報の正確性や法的なリスクを確認することを目的とした調査。 成功報酬   M&Aが実現した際に、アドバイザリー契約に基づきM&A仲介会社へ支払う報酬。 (事業系統図) (コンサルティング事業) (1)事業の特徴 株式会社クオンツ・コンサルティングは、戦略/IT/DX等の総合コンサルティング事業を行っております。「テクノロジーにより、未来の日本を創造する」をスローガンに、徹底した現場・現物・現実主義で、日本企業の歴史と旧き良き組織風土を重んじながらも、クライアントが自ら変革を断続的に起こせるように、実益を伴う施策の提案・実行力をもって徹底的に伴走支援を行います。テクノロジーの力を最大限に活用し、柔軟かつ適切に多様に変革を続け、不確実・リスクの時代を生き抜く経営の実現に寄与しています。 ①テクノロジーコンサルティング DX/IT戦略、AI等の最先端技術活用、PMOやリスク・ITガバナンス変革、サイバーセキュリティ対策等のサービスを提供しています。 ②経営戦略コンサルティング M&A戦略~PMI、全社/事業戦略策定、事業ポートフォリオ見直し、全社BPRやESG、知財/無形資産ガバナンス等のサービスを提供しています。 (2)組織・育成体制の特徴 ①ワンプール制による多様な成長機会の創出 特に若手のコンサルタントの多様なキャリア形成や、案件特性およびスキルに応じて柔軟にプロジェクトにアサインできるよう、部門や業界ごとに固定せず、全社的に一元管理された人材プールを設けています。 ②多種多様な研修プログラムによる人材育成 コンサルタントのランクに応じた階層型研修に加え、メンター制度、360度評価、金融知見を活かして本質的に企業価値向上に資する仕組みや経営効率の向上を志向する勉強会や各種研修を定期的に実施しています。 ③自社開発システムによる効率化 稼働率・案件・ナレッジを一元的に管理し、全社員が再現性ある形で効率的に成果創出に集中できる環境を実現しています。 (その他) その他の事業として、株式会社総研リースがオぺレーティング・リース事業を行っております。 当社グループの事業の系統図は、次のとおりであります。
経営方針・対処すべき課題4,558字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは「M&A Techにより未来のM&A市場を創造する」という企業理念のもと、従来のM&A仲介サービスに存在するアナログな手法をテクノロジーにより刷新することにより、「成約スピードの向上」と「価格の抑制」を実現し、多くの会社がM&Aという選択肢を検討できる社会を創ることを目指しております。これらの取り組みを通じ、企業価値の最大化を図ることを経営方針としております。 (2)経営環境 ①市場動向及び当社グループの取り組み 現在の日本では、企業規模によっては後継者対策が進まず、2025年における後継者不在企業の割合は50.1%と、依然として高い後継者不在率で推移しております。中小企業基本法に基づく企業規模別でみると、「大企業」では24.9%、「中小企業」では51.2%、中小企業のうち「小規模企業」では57.3%となっております。また、社長の年代別では30代未満が最も高く83.2%、50代は58.3%、80代以上は22.2%となっており、高齢化に伴う後継者不在問題を背景に中小企業の統合・再編促進が不可欠であることから、M&Aは引き続き不可欠な手段となっております(出典:帝国データバンク全国「後継者不在率」動向調査(2025年))。 また、休廃業・解散企業件数は、2024年が62,695件とコロナ禍を経て3年連続の増加となっており、休廃業企業の代表者の約4割が70代、60代以上でみると8割(構成比87.6%)を超えており、代表者の高齢化が休廃業・解散を加速する要因になっております(出典:㈱東京商工リサーチ 2024年「休廃業・解散」企業 動向調査)。 これらの問題に対する解決策としてM&Aによる第三者への事業承継が挙げられます。しかしながら、M&Aは成約するまでの時間的ハードルや、着手金等の金銭的ハードルがあります。また、M&A仲介業は専門性が高い業務であるため、M&Aアドバイザーの絶対数が少なく、遅々としてM&Aが進んでおりません。休廃業・解散企業数に比べると圧倒的に少ないことから、今後もM&Aの件数が増加していくと予測しております。 中小企業庁も事業承継を促進するため、種々の施策を実施しており、2029年頃に官民合わせて年間6万社のM&Aが行われることを目標としております(出典:中小企業庁 第三者承継支援総合パッケージ2019年) 。 当社グループは「M&A Techにより未来のM&A市場を創造する」という企業理念のもと、AIの開発やDXの推進により従来のM&Aを効率的に進めることで成約期間の短縮化、仲介手数料の抑制、仲介件数の増加に取り組んでおります。M&A仲介事業者として適切な事業承継を支援することにより、当事者企業のみならず社会全体に貢献すべく取り組んでおります。 ②競合優位性 当社グループでは、譲渡希望企業と買手候補企業のマッチングにおいてAIマッチングアルゴリズムを使用しております。 これにより、以下の競合優位性が生じております。 ・完全成功報酬制の料金体系 当社グループはM&Aが成約するまで譲渡企業から報酬を頂きません。競合他社ではアドバイザリー契約の締結時に着手金を収受し、成約までの途中段階で中間報酬(成功報酬の内金)を収受する報酬体系が採用されることがあります。そのため、譲渡企業からすると当社グループとアドバイザリー契約を締結するハードルが下がり、結果として多くの譲渡企業からM&Aに関する依頼を請け負うことが可能となっております。 ・7.2ヶ月の平均成約期間 当社グループはM&A仲介業務における「ソーシング」「マッチング」「エグゼキューション」の非効率な作業をAIやDXにより効率化しております。特に、マッチングフェーズにおいては、従来はM&Aアドバイザーが自身の経験をベースに買手候補企業のリストを作成し、該当企業に対し電話や手紙、メールによる営業を行うことでマッチングを行っておりました。当社グループではマッチング可能性の高い買手候補企業のリストをAIマッチングアルゴリズムが自動作成するため、リストの作成から営業活動までの時間が大幅に短縮され、かつ、マッチング可能性が高い企業のみに打診することができるためマッチングに要する時間を短縮できています。 AI及びDXシステムは全て自社開発であり、すでに12,000回を超える改修を行い参入障壁を築いております。業務の効率化を推し進めた結果として、2025年9月期に成約した全案件の平均成約期間(譲渡企業とアドバイザリー契約を締結してからM&Aがクロージングするまでの期間)は7.2ヶ月となり、業務時間の削減を可能にしたことで採用上の強みにも繋がっております。 ・AIならではのマッチング提案 AIマッチングアルゴリズムは過去のM&A事例や当社グループが独自で蓄積したデータを学習し、譲渡希望企業を買収する可能性が高いと判断した企業を提案するため、属人的な判断に依存することなく、データに基づいて買手候補企業を抽出することを可能にしております。 このアルゴリズムの開発のためには膨大な企業情報の適切なデータベース化が重要であり、当社グループはデータベースを構築するため、基幹業務システムをゼロベースで開発しました。従前は市販のパッケージソフトを使用しておりましたが、カスタマイズの柔軟性やスピード感において自社開発に劣る部分が大きく、データの突合が適切に行われなかったため社内で開発いたしました。競合他社が同様のアルゴリズムを構築するには、情報を集約している基幹業務システムの抜本的な改修もしくは新規システムへの移行が必要であると考えており、模倣困難性が高いと判断しております。 ・高い採用力 M&A仲介事業は継続的に優秀な人材を獲得することが事業成長のドライバーとなります。AIやDXにより効率化は平均成約期間の短縮化に繋がり、入社した人材が早期に成長することで新たに入社した人材を指導することができ、組織の拡大に耐えうる設計となっております。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について 当社グループは顧客に対するサービス品質向上と投資家との適切なコミュニケーションが企業価値向上において重要であると考えており、主な課題として以下を認識しております。なお、当社グループのビジネスモデル上、キャッシュ・フローは安定しているため優先的に対処すべき財務上の課題は無いものと判断しておりますが、今後多額の投資アクションを起こす場合にはデット、もしくはエクイティによる資金調達により対処する方針です。 ①案件の進捗管理(投資家との適切なコミュニケーション) 適切な業績管理、また、業績予想の精度向上のため、案件ごとの進捗を適時に把握し、管理することが重要であると認識しております。しかしながら、M&Aの案件進捗は当事者企業における意思決定手続等による影響を受けるため当社グループが掌握しきれない面があります。当社グループにおきましては、案件の開始時に譲渡希望企業と買手候補企業それぞれの成約希望時期を確認し、M&Aアドバイザーが随時両社の意思を適切に汲み取りながら案件をコントロールすることにより、見込成約時期が大幅に変動しないように努めております。成約時期が大幅に変動した案件については原因と対策を全社で共有し、さらなる改善を進めてまいります。 ②システム開発への積極的な投資(顧客に対するサービス品質向上) 当社グループの競争力の源泉であるAⅠマッチングアルゴリズムが確度の高い買手候補企業を抽出することで、効率的にM&Aを成約させることが重要であります。そのため、AIマッチングアルゴリズムの継続的な開発を行うことで、買手候補企業の精度を向上させることが必要であると認識しております。システム投資は競合他社との差別化をより一層強固なものとし、当社グループの企業価値の向上に寄与するものであるため、積極的に行っていく方針であります。 ③情報管理体制の強化(顧客に対するサービス品質向上) 当社グループは多くの企業の機密情報を預かるため、人員増加局面において情報漏洩やデータの紛失等の事故が起きないように社内の管理体制を強固にする必要があると認識しております。情報管理規則の徹底に加え、運用状況を内部監査により詳細に確認することにより対処してまいります。 (4)今後の成長戦略 M&A仲介事業の売上を拡大させるため、売上収益の構成要素を分解し、各要素に対して継続的に改善施策を繰り返すことで急成長を図ります。 ①M&Aアドバイザーの採用及び教育体制の強化 当社グループが持続的な成長をするにあたり、優秀なM&Aアドバイザーを中心とした人材を採用し、育成していくことが最重要であります。 人材の採用については、様々なバックグラウンドを持つ方々のうち、M&A仲介に必要な専門知識を有する人材、優れた営業力を有する人材、多種多様な業界やビジネスモデルに精通した人材を発掘し、その中で「AI・DXを駆使したテクノロジーによりM&A業界を変革する。」という当社グループのビジョンに共感する方に絞って採用することとしており、今後もその方針に沿って採用活動を継続してまいります。当社グループの強みであるAIを用いた買手候補企業の抽出により、M&A未経験者においても効率的に買手候補企業へアプローチすることで案件を成約に導くことが可能なため、未経験者であっても優秀な人材と判断した場合には、積極的に採用することとしております。 既存の人材紹介会社との関係、ダイレクトリクルーティングプロセスのPDCA、新卒採用及び採用広報の4つの点を強化していくことにより優秀な人材を採用してまいります。 人材の教育については、入社時の研修に加え、継続的な勉強会を開催し、また、M&Aに関する情報を全社に共有することにより、M&Aアドバイザーに求められる能力の開発を続けております。 ②1人あたり売上収益の向上 M&A仲介事業の1人あたり売上収益は受託案件数、成約率、成約単価の3つに分解されます。受託案件数についてはM&Aアドバイザーの教育制度のシステム化を進めることで譲渡希望企業とのアポイントからアドバイザリー契約受託率の改善を図ります。成約率についてはAIマッチングの精度を向上させること及びマッチングを担当する部署である法人部の人数を増加させることにより対処してまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として売上収益と営業利益を重視しております。また、これらの経営指標に影響する成約件数、1件あたり平均成約手数料、M&Aアドバイザー数の推移を把握しており、これらの指標につきましては今後も継続的に増加させるよう努めてまいります。
事業等のリスク4,491字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に取り組む方針でありますが、当社グループの経営状況及び将来の事業についての判断は、以下の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 当社グループのリスク管理体制としては、リスク管理規程を定めるとともに、日常的に発生するリスクについては取締役会において報告・検討され、未然防止及び早期対応を図るよう努めております。例外的又は突発的なリスクに関しては、代表取締役社長がリスク対応体制を発動し、対応を図る予定としております。 なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクを全て網羅しているものではありませんので、この点にご留意下さい。 (1)事業環境に関するリスク (M&A市場の低迷) 発生可能性:低 影響度:大 M&A市場は、後継者不在企業の増加に伴う事業承継型M&Aやノンコア事業を切り離す戦略型のM&A、中長期の成長戦略手法としてのM&Aといったニーズの拡大を受け、今後も成長していくものと考えております。しかしながら、景気の悪化や自然災害等により、買収ニーズが縮小する場合や後継者不在企業が減少する場合には、M&A市場が低迷し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (同業他社との競合) 発生可能性:高 影響度:大 M&A仲介業務は許認可や資格、大規模な設備投資が不要であるため、参入障壁は比較的低いと考えております。当社グループでは、これまでの経験により蓄積されたナレッジやノウハウを社内で共有するためのシステムを自社開発することにより、新入社員が成果を出すスピードを上げるなど、種々の施策を講じて対応を図っておりますが、同業他社との競争が激化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (法的規制) 発生可能性:中 影響度:大 現状、M&A仲介業務を直接的に規制する法令等は存在せず、許認可や資格も不要であります。しかしながら、今後、法令等の制定・改定により、M&A仲介業務に対して何らかの規制がなされることになった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 一方で、中小企業庁がM&A支援機関登録制度を発足し、一定の要件を満たす仲介事業者やアドバイザリー業者が公開されています。当社グループも登録事業者となっておりますが、今後、登録要件の変更や制度の改定等により登録事業者でなくなった場合には当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、M&Aに関連する法改正が行われた場合には、社会におけるM&Aニーズも変化する可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 その他、M&Aの取引やスキームに関連する会社法、金融商品取引法、税法等の法改正がM&A取引の推進に影響する場合、当社グループの経営成績及び財政状態にも影響を及ぼす可能性があります。 現在においてはリスクが顕在化するような具体的な法改正は行われていないと認識しておりますが、リスクが顕在化する可能性が生じた場合、早急に必要な対応を図る予定としております。 (2)事業内容に関するリスク (業績の変動) 発生可能性:中 影響度:大 当社グループの提供するM&A仲介サービスは、譲渡希望企業に対しては完全成功報酬制であるため、成約時に報酬の大部分を受領することとなります。そのため、案件の成約時期によって業績が大きく変動する可能性があります。 また、受託する案件の規模により、成功報酬も異なるため、受託案件数を増やすことにより、業績が大きく変動しないよう取り組んでおりますが、案件成約数の一時的な変動や成約案件規模の大小により、業績が大きく変動する可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (技術革新) 発生可能性:低 影響度:中 当社グループの事業に関連するAI技術は、日々研究開発が進んでおり技術革新の速度が非常に速い分野であります。当社グループもこのような技術革新に対応し、AIを活用した事業基盤の強化に努めていきますが、技術革新への対応が遅れた場合には競争力が低下し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (訴訟) 発生可能性:低 影響度:中 当社グループは、サービス品質の向上とコンプライアンス体制の構築に努めており、本書提出日現在において業績に重大な影響を及ぼす訴訟等は発生しておりません。しかしながら、今後、何らかの要因により訴訟を提起された場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (M&A仲介事業への依存) 発生可能性:低 影響度:中 当社グループは、収益の大部分をM&A仲介事業に依存しております。事業承継ニーズや成長戦略のためのM&Aニーズの高まりによりM&A市場は今後も拡大していくものと考えておりますが、経済情勢の変動や社会問題の発生等によりM&A市場に著しい変化が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (自然災害等) 発生可能性:低 影響度:大 当社グループは、保有するデータの多くを外部サーバー上に保管しているため、自然災害等に起因してこれらに保管しているデータが利用できなくなった場合や、当社グループ自体に甚大な被害が発生し、事業活動の遂行が困難になった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3)組織体制に関するリスク (人材の採用・育成) 発生可能性:低 影響度:大 M&A仲介業務は、人材に依る部分が大きく、人材の獲得と育成は、最も重要な経営課題の一つであると考えております。しかしながら、雇用情勢の変化等により人材を適時に獲得できない場合、人材が大量に社外流出してしまった場合、育成が計画通り進展しない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (情報セキュリティ管理) 発生可能性:低 影響度:大 当社グループは、法人の機密情報を扱うことが多いため、顧客との間で秘密保持契約を締結しており、守秘義務を負っております。当社グループでは、顧客情報が漏洩しないように社内規程を整備し、情報管理を徹底しております。しかしながら、不測の事態によって守秘義務の対象となる顧客情報が漏洩した場合、損害賠償請求や信用の失墜により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、M&Aに関連するニーズやメールマガジンの登録時に、個人情報を取得する場合があります。当社グループでは、個人情報の保護に関する法律及びその関連法令に基づき、個人情報保護に関する規程等を定めることで、個人情報を厳正に管理しております。しかしながら、このような対策にも関わらず、不測の事態により、個人情報の漏洩や不正利用等が生じた場合には、当社グループの信用の失墜により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (代表取締役社長への依存) 発生可能性:低 影響度:中 当社代表取締役である佐上峻作は、当社グループの創業者及び経営の最高責任者であり、2025年9月30日時点で当社株式の58.0%を所有する大株主であるとともに、経営方針や事業戦略の立案・決定及びその遂行において重要な役割を果たしております。当社グループでは、過度な依存を回避すべく、取締役会、経営会議等における役員及び幹部社員の情報共有を行い、経営管理体制の強化、経営幹部の育成等を図ることにより、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、現時点において当該役員に対する依存度は高い状況にあるといえます。そのため、何らかの理由により同氏が当社グループの経営を行うことが困難な状態となり、また、後任となる経営層の採用・育成が進展していなかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (急速な組織の拡大) 発生可能性:低 影響度:中 2025年9月30日時点で、当社は取締役6名、監査役3名、当社グループの従業員は690名で事業を運営しておりますが、引き続き積極的に採用活動を行い、組織を拡大させていく方針です。今後の人員構成において最適と考えられる内部管理体制及び業務執行体制を構築するための人材の採用や育成を行う方針でありますが、これらの施策が適切なタイミングで実施できなかった場合、又は人材が社外に流出した場合は、内部管理体制及び業務執行体制が有効に機能せず、当社グループの事業展開に支障が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)その他のリスク (新株予約権の行使による株式価値の希薄化について) 発生可能性:高 影響度:低 当社グループは役員及び従業員等に対し、長期的な企業価値向上に対するインセンティブを目的として、上場後5年間に渡るベスティングを付したストック・オプションを付与しております。また、今後の優秀な人材確保のため信託型ストック・オプションを発行しております。新株予約権について行使が行われた場合には、当社グループの1株当たりの株式価値は希薄化し、株価形成に影響を与える可能性があります。なお、2025年9月30日現在における新株予約権による潜在株式数は4,025,889株であり、発行済株式総数54,101,335株の7.4%に相当しております。 新株予約権の詳細は「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」をご参照下さい。 (大株主との関係について) 発生可能性:中 影響度:中 当社の代表取締役社長である佐上峻作は、当社の大株主であり、2025年9月30日時点で発行済株式総数の58.0%の議決権を所有しております。同氏は、安定株主として引続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。また、当社グループと致しましても、同氏は安定株主であると認識しておりますが、将来的に何らかの事情により、大株主である同氏の株式が減少した場合には、当社株式の市場価格、議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)9,403字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 ※当社グループは当連結会計年度(2024年10月1日から2025年9月30日まで)より、従来の日本基準に替えてIFRS会計基準を適用しており、前連結会計年度の数値をIFRS会計基準に組み替えて比較分析を行っております。 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績 ①経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用、所得環境の改善やインバウンド需要の増加等により緩やかな回復が見られる一方で、不安定な国際情勢、円安や物価上昇に加え、金融政策の影響等、先行きについては依然として不透明な状況が続いております。 当社グループの主要な事業ドメインである日本国内の中小企業によるM&A市場は、経営者の高齢化及び後継者不在企業の増加という実態と、M&Aによる事業承継を推進する行政の政策により拡大を続けております。当社グループは1社でも多くの企業の事業承継を支援すべく、AIマッチングアルゴリズムの精度向上、業務のDⅩ推進という2軸で効率的なM&Aの実現に取り組んでおります。 その他、2023年3月にホールディングス体制に移行し、前連結会計年度において子会社3社を新規設立しております。そのうち1社はコンサルティング事業の新規立ち上げを目的としており、M&A仲介事業以外にも業容を拡大させております。 当連結会計年度においては、海外のM&A仲介案件を獲得するため、シンガポールに現地法人を設立しております。さらに、顧客基盤の多角化及び収益機会の拡大を図るため、新たにオペレーティング・リース事業を推進する新規子会社を設立いたしました。 この結果、当連結会計年度における売上収益は16,602,585千円(前期比0.3%増)、営業利益は4,778,240千円(前期比42.1%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,747,339千円(前期比51.4%減)となりました。 (売上収益) 当連結会計年度の売上収益は16,602,585千円(前期比0.3%増)となりました。これはM&A仲介事業が減収となった一方、コンサルティング事業の拡大が寄与したことによるものであります。 (営業利益) 当連結会計年度の営業利益は4,778,240千円(前期比42.1%減)となりました。これは主にコンサルティング事業等の先行投資が増加したことに対し、売上収益の伸長が限定的だったことによるものであります。 (税引前当期利益) 当連結会計年度の税引前当期利益は4,773,136千円(前期比42.1%減)となりました。 (親会社の所有者に帰属する当期利益) 当連結会計年度の法人所得税費用は2,025,796千円(前期比21.8%減)となりました。 この結果、当連結会計年度の親会社の所有者に帰属する当期利益は2,747,339千円(前期比51.4%減)となりました。 セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。 なお、当社グループは従来、主たる事業である「M&A仲介事業」を報告セグメントとし、報告セグメントに含まれない事業セグメントであるコンサルティング事業、資産運用コンサルティング事業、オペレーティング・リース事業を「その他」の区分に表示しておりましたが、当該コンサルティング事業が事業規模の拡大に伴い経営上の重要性が増したことから、当連結会計年度より新たに「コンサルティング事業」を独立した報告セグメントとして追加いたしました。 なお、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成した組替後の数値を記載しております 詳細は、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記の「6.セグメント情報」に記載のとおりであります。 (M&A仲介) M&A仲介事業におきましては、着実にM&A仲介案件を進捗させた結果、成約件数は234件となっております。 また、今後の業績拡大を図るため引き続き積極的な採用を進めており、当連結会計年度においてM&Aアドバイザーを78名増員しております。 この結果、売上収益は15,146,556千円(前期比7.1%減)、セグメント利益は5,748,408千円(前期比32.8%減)となりました。 (コンサルティング) コンサルティング事業におきましては、旺盛なクライアント需要を背景に売上収益は順調に推移いたしました。 一方で、今後の更なる事業拡大を見据え、優秀なコンサルタント人材の獲得に向けた採用活動を積極的に推進しております。 この結果、売上収益は1,451,529千円(前期比485.4%増)、セグメント損失は786,248千円(前期は248,880千円のセグメント損失)となりました。 (その他) その他につきましては、資産運用コンサルティング事業、オペレーティング・リース事業であり、売上収益は4,500千円(前期は売上収益なし)、セグメント損失は133,473千円(前期は43,241千円のセグメント損失)となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。 a 生産実績 該当事項はありません。 b 受注実績 該当事項はありません。 C 販売実績 当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。 セグメントの名称   販売高(千円)   前期比(%) M&A仲介   15,146,556   △7.1 コンサルティング   1,451,529   485.4 その他   4,500   - 合計   16,602,585   0.3 (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。 2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。 ②経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について 当社グループは、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として、全社の売上収益と営業損益に加え、「M&A仲介事業」及び当連結会計年度より報告セグメントとしております「コンサルティング事業」のセグメント別売上収益及びセグメント損益を重視しております。 各事業の成長性及び進捗を測るための主要なKPIとして、M&A仲介事業においては成約件数、1件あたり平均成約手数料、M&Aアドバイザー数を、コンサルティング事業においては組織基盤の構築を示すコンサルタント数をそれぞれ把握しております。 当連結会計年度における売上収益は16,602,585千円、営業利益は4,778,240千円となりました。セグメント別の状況は、M&A仲介事業の売上収益は15,146,556千円、セグメント利益は5,748,408千円であった一方、コンサルティング事業の売上収益は1,451,529千円、セグメント損失は786,248千円となりました。 各事業の主要KPIの状況は以下のとおりです。 (M&A仲介) 成約件数は234件、1件あたり平均成約手数料は64.7百万円となり、期末のM&Aアドバイザー数は390名となりました。 (コンサルティング) 組織基盤の強化やブランディングに注力する先行投資フェーズであり、期末のコンサルタント数は138名となりました。 今後の各指標の向上の施策については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)今後の成長戦略」に記載しております。 ③経営成績に重要な影響を与える要因について 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境等の様々な要因が変動することによる影響を受ける可能性があると認識しております。そのため、当社グループを取り巻く外部環境と内部環境の変化に留意しつつ、内部統制の強化や人材の確保と育成等により、経営成績に重要な影響を与えるリスクの発生を抑え、適切な対応を図ってまいります。 (2) 財政状態 (資産の部) 当連結会計年度末における流動資産は、6,258,412千円となり、前連結会計年度末に比べ4,762,598千円減少いたしました。これは主に、現金及び現金同等物が6,055,931千円減少したことによるものであります。 当連結会計年度末における非流動資産は、1,864,707千円となり、前連結会計年度末に比べ361,721千円増加いたしました。これは主に、使用権資産が312,379千円増加したことによるものであります。 (負債の部) 当連結会計年度末における流動負債は、2,673,485千円となり、前連結会計年度末に比べ634,098千円減少いたしました。これは主に、未払法人所得税が750,499千円減少したことによるものであります。 当連結会計年度末における非流動負債は、345,061千円となり、前連結会計年度末に比べ42,132千円増加いたしました。これは主に、リース負債が24,783千円増加したことによるものであります。 (資本の部) 当連結会計年度末における資本合計は、5,104,573千円となり、前連結会計年度末に比べ3,808,910千円減少いたしました。これは主に、親会社の所有者に帰属する当期利益を2,747,339千円計上した一方で、自己株式の取得及び消却に伴う利益剰余金から資本剰余金への振替を行ったことで利益剰余金が5,677,193千円減少したことによるものであります。自己株式の取得及び消却については、自己株式を5,080,930株取得したことで自己株式が6,707,356千円増加し、自己株式5,211,458株を消却したことで資本剰余金及び自己株式がそれぞれ7,750,253千円減少いたしました。 (3) キャッシュ・フロー 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、4,118,742千円となり、前連結会計年度末と比べ6,055,931千円の減少となりました。 当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は1,302,778千円(前期は5,718,115千円の資金獲得)となりました。これは主に、税引前当期利益4,773,136千円を計上した一方で、法人所得税の支払額が2,528,555千円、預け金の増加が788,310千円、営業債権及びその他の債権の増加が611,161千円あったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は351,204千円(前期は308,340千円の資金使用)となりました。これは主に、敷金及び保証金の差入による支出が325,970千円あったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は7,009,095千円(前期は2,665,529千円の資金使用)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出が6,711,380千円、リース負債の返済による支出が329,300千円あったことによるものであります。 当社グループの運転資金需要の主なものは、人材の獲得、維持にかかる人件費、業容拡大に伴う物件維持費、将来の顧客獲得のため又は顧客の利便性や当社グループのサービス向上のための広告宣伝費及びシステム改良費等の営業費用であります。 当社グループとしては、不測の事態も想定し、十分な資金を自己資金で確保しながら、必要に応じて銀行借入による調達を行う方針であります。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積に用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定によりIFRS会計基準に準拠して作成しております。 その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を合理的に勘案し判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。 (繰延税金資産の回収可能性) 当社グループの繰延税金資産は、将来の課税所得が生じると見込まれる範囲に基づいて、将来の税金負担額を軽減することができる範囲内で計上しております。当該課税所得が生じる可能性の判断においては、将来獲得しうる課税所得の時期及び金額を合理的に見積り、金額を算定しております。 当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価にあたり実施している見積りは合理的であると判断しております。なお、見積りの基礎となる仮定は、当連結会計年度の成約件数や直近の受託残高等から最新の見通しを用いております。 繰延税金資産の回収可能性の評価は、経営者による最善の見積りにより行っておりますが、当社グループの主要市場における景気低迷による受託件数の減少等の結果によって、翌連結会計年度の連結財務諸表において繰延税金資産を回収可能額まで取り崩す可能性があります。 なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しています。 (5) 並行開示情報 「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(第3編から第6編までを除く。以下「日本基準」という。)により作成した要約連結財務諸表、要約連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更は、次のとおりであります。 なお、日本基準により作成した要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。 また、日本基準により作成した要約連結財務諸表については、千円未満を切捨てして記載しております。 ① 要約連結貸借対照表 (単位:千円) 前連結会計年度 (2024年9月30日)   当連結会計年度 (2025年9月30日) 資産の部 流動資産   11,029,888   6,293,857 固定資産 有形固定資産   169,173   198,126 無形固定資産   9,079   6,018 投資その他の資産   791,734   794,942 固定資産合計   969,987   999,086 資産合計   11,999,875   7,292,944 負債の部 流動負債   2,959,219   1,954,590 固定負債   21,507   17,875 負債合計   2,980,726   1,972,465 純資産の部 株主資本   9,013,955   5,266,437 その他の包括利益累計額   -   2,556 新株予約権   5,193   51,484 純資産合計   9,019,149   5,320,478 負債純資産合計   11,999,875   7,292,944 ② 要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書 要約連結損益計算書 (単位:千円) 前連結会計年度(自 2023年10月1日至 2024年9月30日)   当連結会計年度(自 2024年10月1日至 2025年9月30日) 売上高   16,549,607   16,602,585 売上原価   4,531,986   6,482,471 売上総利益   12,017,621   10,120,114 販売費及び一般管理費   3,608,947   5,155,394 営業利益   8,408,673   4,964,720 営業外収益   10,661   34,350 営業外費用   13,717   28,175 経常利益   8,405,617   4,970,895 特別利益   -   8,114 特別損失   1,597   28,167 税金等調整前当期純利益   8,404,020   4,950,842 法人税等   2,615,375   2,056,469 当期純利益   5,788,644   2,894,372 親会社株主に帰属する当期純利益   5,788,644   2,894,372 要約連結包括利益計算書 (単位:千円) 前連結会計年度(自 2023年10月1日至 2024年9月30日)   当連結会計年度(自 2024年10月1日至 2025年9月30日) 当期純利益   5,788,644   2,894,372 その他の包括利益   -   2,556 包括利益   5,788,644   2,896,928 (内訳) 親会社株主に係る包括利益   5,788,644   2,896,928 非支配株主に係る包括利益   -   - ③ 要約連結株主資本等変動計算書 前連結会計年度(自 2023年10月1日 至 2024年9月30日) (単位:千円) 株主資本   その他の包括利益累計額   新株予約権   純資産合計 当期首残高   5,598,708   -   924   5,599,632 当期変動額   3,415,247   -   4,269   3,419,516 当期末残高   9,013,955   -   5,193   9,019,149 当連結会計年度(自 2024年10月1日 至 2025年9月30日) (単位:千円) 株主資本   その他の包括利益累計額   新株予約権   純資産合計 当期首残高   9,013,955   -   5,193   9,019,149 当期変動額   △3,747,518   2,556   46,291   △3,698,670 当期末残高   5,266,437   2,556   51,484   5,320,478 ④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書 (単位:千円) 前連結会計年度(自 2023年10月1日至 2024年9月30日)   当連結会計年度(自 2024年10月1日至 2025年9月30日) 営業活動によるキャッシュ・フロー   5,479,018   976,596 投資活動によるキャッシュ・フロー   △308,340   △351,204 財務活動によるキャッシュ・フロー   △2,426,432   △6,682,913 現金及び現金同等物に係る換算差額   -   1,590 現金及び現金同等物の増減額(△は減少)   2,744,246   △6,055,931 現金及び現金同等物の期首残高   7,430,428   10,174,674 現金及び現金同等物の期末残高   10,174,674   4,118,742 ⑤ 要約連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更 前連結会計年度(自 2023年10月1日 至 2024年9月30日) (連結の範囲の変更) 株式会社M&Aエグゼクティブパートナーズ及び株式会社M&Aプライムグループ並びに株式会社クオンツ・コンサルティングを新たに設立したため、連結の範囲に含めております。 当連結会計年度(自 2024年10月1日 至 2025年9月30日) (連結の範囲の変更) 株式会社総研リース、M&A Research Institute Singapore Pte.Ltd.、他2社を新たに設立したため、連結の範囲に含めております。 (会計方針の変更) (「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用) 「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。 法人税等の計上区分(その他の包括利益に対する課税)に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱い及び「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日。以下「2022年改正適用指針」という。)第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いに従っております。なお、これによる要約連結財務諸表に与える影響はありません。 (6) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報 前連結会計年度(自 2023年10月1日 至 2024年9月30日) 「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「34.初度適用」をご参照ください。 当連結会計年度(自 2024年10月1日 至 2025年9月30日) (株式報酬) 日本基準ではストック・オプションを本源的価値に基づいて測定しておりましたが、IFRS会計基準では公正価値に基づいて測定しており、権利確定期間にわたって株式報酬費用を認識しております。この結果、IFRS会計基準では日本基準に比べて、「販売費及び一般管理費」が28,678千円増加しております。 (未消化の有給休暇) 日本基準では会計処理が求められていなかった未消化の有給休暇について、IFRS会計基準では未払有給休暇として計上し、「その他の流動負債」として表示しております。この結果、IFRS会計基準では日本基準に比べて、「その他の流動負債」が236,140千円増加しております。 (リース) 日本基準では借手のリースはファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類し、オペレーティング・リースについては通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行っておりました。IFRS会計基準では借手のリースについて当該分類を行わず、短期リース及び原資産が少額であるリースを除くすべてのリースについて使用権資産及びリース負債を認識することが求められております。この結果、IFRS会計基準では日本基準に比べて、「使用権資産」及び「リース負債」がそれぞれ1,166,741千円及び685,424千円増加しております。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は IFRS

リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。

IR資料の開示履歴 (TDnet)

TDnetのPDFは掲載後約1ヶ月で削除されるため、古い開示はタイトルのみの記録です。

関連する企業

関連企業

本ページは公的開示と市場データに、群青で示した解釈を重ねて構成しています。財務・株価の数値は開示・市場データをそのまま表示し、AIには生成させていません。 AI評価 (割安判定・スコア) は解釈です — 詳しくは編集方針をご覧ください。