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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,085.45+319ドル円158.62-2NASDAQ26,241.86+142S&P 5007,680.46+49SOX 指数11,350.08+619/2終値

関西電力

The Kansai Electric Power Company, Incorporated9503 · Prime · 電気・ガス業

関西エリアの電力・ガス・通信を束ねる総合エネルギーサービスグループ。家庭・産業向け電力販売と送配電のインフラ基盤を持ち、データセンターや情報通信へ展開。

概要

関西電力株式会社は、大阪市北区に本社を置く大手電力会社である。1951年の電気事業再編成令により設立され、関西地域を中心に家庭・産業向けに電力を供給する。原子力発電(高浜・大飯原子力発電所)を含む電源構成を持ち、2026年3月期の連結売上高は4兆566億円、純利益は3800億円超。送配電事業を2020年に分社化し、情報通信や不動産分野にも展開している。

売上高の8割超を占めるエネルギー事業

関西電力グループの主力はエネルギー事業であり、2025年度の売上高は3兆4668億円で連結全体の85.5%を占める。同事業は電気・ガス・ユーティリティサービスを家庭・産業向けに提供し、自社発電所(水力・火力・原子力・新エネルギー)および他社からの調達により供給する。原子力発電は高浜原子力発電所(4基)と大飯原子力発電所(4基)で運転し、2025年度の原子力発電電力量は460億kWh。火力燃料費や他社購入電力料の変動が収益に影響する。総販売電力量は1522億kWhで、小売販売が1163億kWh、他社販売が360億kWh。セグメント損益は3773億円の利益を計上し、グループ収益の最大の柱となっている。

中立・公平な送配電事業の分社化

2020年4月、電気事業法の改正に伴い、関西電力が営んでいた一般送配電事業は会社分割により関西電力送配電株式会社に承継された。送配電事業は発電所から需要家まで電気を届けるインフラを担い、中立・公平な立場で電力系統の維持・運用と託送供給を実施する。2025年度の売上高は1兆577億円、セグメント損益は630億円。託送収入が収益の中心であり、需要家への配電線や高圧送電線の管理・保守も行う。総販売電力量のうち360億kWhは他社販売(託送分)であり、小売全面自由化後も安定供給の要として機能している。

情報通信と不動産で広がる事業領域

情報通信事業は子会社の株式会社オプテージを中核に、インターネット接続「EO光」、データセンター、クラウドサービス、通信回線サービスを提供する。ハイパースケールデータセンターへの展開も進めており、2025年度の売上高は3187億円、セグメント損益は470億円。生活・ビジネスソリューション事業は不動産開発・賃貸・管理・販売などを行い、子会社の関電不動産開発が中心。2025年度の売上高は2232億円、セグメント損益は390億円。2026年4月には同事業を「不動産事業」に名称変更し、ビジネスソリューションの一部をエネルギー事業に移管する計画である。

216社から成るグループ体制

関西電力グループは2026年3月31日現在、216社の関係会社(連結子会社109社、非連結子会社9社、関連会社98社)で構成される。主要な連結子会社として、送配電を担う関西電力送配電、情報通信の株式会社オプテージ、ガス・コージェネレーション事業の株式会社関電エネルギーソリューション、不動産事業の関電不動産開発株式会社などがある。グループ全体でエネルギー、送配電、情報通信、生活・ビジネスソリューションの4セグメントを展開し、相互に連携しながら多様なソリューションを提供する。従業員数は連結で3万2482人。

業界の中での役割は電力・ガス供給事業者、送配電インフラ運営者、情報通信・不動産サービス提供者にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
4.1兆円
営業利益
4,376億円
営業利益率
10.8%
純利益
3,801億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01エネルギー事業主力

電気・ガス・ユーティリティサービスを家庭・産業向けに供給。小売り・発電・ガス製造をグループ内で連携し、多様なソリューションを提供。

主な製品・サービス3
電力供給
家庭用、業務用、産業用向けの電気販売。自社発電所および他社からの調達により供給。
ガス供給
都市ガスの製造・供給・販売。家庭用・業務用・産業用向け。
ユーティリティサービス
電気・ガスに加え、熱供給・エネルギー管理などの付帯サービス。

02送配電事業準主力

中立・公平な立場で電気の安全安定供給を担う。一般送配電事業として、電力系統の維持・運用と託送供給を実施。

主な製品・サービス1
送配電サービス
発電所から需要家へ送電線・配電線を介して電気を届けるインフラサービス。託送供給も含む。

03情報通信事業準主力

総合的な情報通信サービスを提供。ハイパースケールデータセンターへの展開も含む。

主な製品・サービス1
情報通信サービス
インターネット接続、データセンター、クラウド、通信回線サービス等。

04生活・ビジネスソリューション事業副次

不動産関連サービス(開発・賃貸・管理・販売)および生活関連・ビジネス向けサービスを提供。名称変更予定。

主な製品・サービス2
不動産関連サービス
不動産の開発、賃貸、管理、販売など。
生活・ビジネス関連サービス
生活支援サービスや法人向けビジネスソリューション。

製品と技術

高浜・大飯原子力発電所を中核とする電源ミックス

関西電力の電源構成は原子力、火力、水力で構成される。原子力発電所は高浜原子力発電所(4基、合計339.2万kW)と大飯原子力発電所(4基、合計449.2万kW)を運営しており、2025年度の原子力発電電力量は460億kWhで自社発電の約49%を占める。火力発電は主にLNG火力で、2025年度は353億kWhを発電。水力発電は12.8億kWh。また、再生可能エネルギーとして太陽光発電(バイオマス混焼を含む)を10億kWh供給する。揚水発電所も運用し、需給調整に貢献している。

都市ガス供給とコージェネレーションシステム

関西電力グループは、子会社の株式会社関電エネルギーソリューションを通じて都市ガスの製造・供給・販売を行っている。家庭用、業務用、産業用向けにガスを供給し、電気とガスのセット販売も展開。また、コージェネレーションシステム(熱電併給)を導入し、エネルギー効率の向上とCO2削減を提案する。2021年に策定した「ゼロカーボンビジョン2050」では、水素社会への挑戦を3本柱の一つに掲げ、将来的には水素発電や水素供給インフラの構築を視野に入れている。

オプテージが担う情報通信サービス

情報通信事業は子会社の株式会社オプテージが中核。主力サービスは光回線「EO光」で、個人向けインターネット接続を提供。法人向けにはデータセンター、クラウドサービス、通信回線サービス(専用線、VPNなど)を手掛ける。近年はハイパースケールデータセンターへの投資を強化し、AI・DX需要の拡大に対応。2025年度の情報通信事業売上高は3187億円、セグメント損益は470億円を計上し、グループ収益の多角化に貢献している。

送配電インフラの安定供給と系統運用

関西電力送配電株式会社は、発電所から需要家まで電気を届ける送配電インフラを運用する。送電線は154kV〜500kVの高圧系統、配電線は6.6kVの低圧系統で構成。2025年度の総販売電力量1522億kWhのうち、託送供給(他社販売)は360億kWh。系統の周波数維持や需給バランス調整、停電復旧など安定供給の責務を負う。また、再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、系統連系や出力制御の調整も重要な業務となっている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

電気・ガス業のなかでの位置

関西を地盤とする電力大手、再生エネ拡充

電気・ガス業界において関西電力は、関西圏を地盤とする大手電力会社であり、発電・送配電・小売を一体で担う総合エネルギー企業である。同業他社には新電力のアイ・グリッド・ソリューションズやデジタルグリッドがいるが、これらは小売・系統活用に特化したビジネスモデルであり、発電基盤や設備規模で関西電力が圧倒的に優位。直近の売上高は2025年3月期に増加したものの2026年3月期に減少、営業利益率は10%前後で安定。固定費の高い設備産業で、燃料価格や需給バランスの影響を受けやすい。一方、脱炭素の流れを受けて再生可能エネルギーへの投資拡大や電力系統の安定化が課題。原子力発電の再稼働や新技術への対応が収益と環境目標の両立に重要となる。

強み

  • 関西圏で長年にわたり電力供給を担い、安定した顧客基盤と需要を確保。
  • 総合電力会社として発電・送配電網を所有し、規模の経済が働く。
  • 直近の営業利益率は10%前後で安定的に推移し、堅固な財務基盤を持つ。
  • 水力・太陽光など再生可能エネルギー比率の向上に取り組み環境対応を強化。

課題

  • 液化天然ガス等の燃料価格変動が収益に直接影響を与える。
  • 脱炭素目標に向けた再生可能エネルギー投資と系統接続課題への対応が必要。
  • 電力小売全面自由化で新電力との顧客争奪競争が激しくなっている。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

通信・電力・ガスの時価総額近傍。太字が関西電力

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
16501日立製作所24.2兆円30.2倍
29432NTT15.9兆円13.9倍
39433KDDI12.5兆円16.3倍
49434ソフトバンク11.6兆円21.4倍
56701日本電気6.5兆円23.6倍
69503関西電力3.2兆円8.5倍
79532大阪瓦斯2.3兆円14.9倍
89531東京瓦斯2.3兆円9.5倍
99502中部電力2.2兆円9.6倍
109435光通信1.7兆円11.4倍
115802住友電気工業1.7兆円18.2倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(通信・電力・ガス)に従っています。

会社の歴史

沿革 11件

電気事業再編成令で誕生した1951年

1951年5月、電気事業再編成令に基づき、関西配電株式会社および日本発送電株式会社から設備の出資・譲渡を受け、大阪市北区梅ヶ枝町に資本金16億9000万円で設立された。設立当初の発電設備は水力113万kW、火力115万kW、合計228万kW。年間販売電力量は56億5500万kWh、契約口数は268万3000口にのぼった。同年7月に大阪証券取引所、8月に東京証券取引所に株式を上場し、電力業界の主要プレーヤーとしての基盤を築いた。

戦後復興と原子力導入への道筋(1950〜70年代)

高度経済成長に伴い電力需要は急増。関西電力は水力・火力発電所の増設を推進するとともに、1957年には子会社関電産業(現・関電不動産開発)を設立し、多角化の第一歩を踏み出した。1960年代には原子力発電の導入を決定し、高浜原子力発電所の建設に着手。1974年には高浜1号機・2号機が運転を開始し、安定した電源確保に貢献した。また、1973年のオイルショックを経て、原子力の重要性が一層認識されるようになった。

原子力発電所の相次ぐ運転開始と情報通信への進出(1980年代)

1980年代、関西電力は原子力発電所の拡充を進め、1979年に大飯1号機・2号機、1985年に高浜3号機・4号機が運転を開始した。これにより原子力の比率が高まり、燃料費低減に寄与した。一方、1988年には情報通信分野への将来性を見据え、関西通信設備サービス株式会社(後の株式会社オプテージ)を設立。通信インフラ事業への参入を図り、後の情報通信事業の礎を築いた。

規制緩和とガス事業参入(1990〜2000年代)

1995年の電気事業法改正により電力小売りが部分自由化され、競争環境が変化。2000年には大口需要家向け自由化が開始された。関西電力は2001年、ガス事業に参入するため関電ガス・アンド・コージェネレーション株式会社(現・関電エネルギーソリューション)を設立。コージェネレーションシステムを核にエネルギーサービスを拡充した。また、2004年には電気事業をサポートする子会社26社を専門分野別に11社へ再編し、効率化を推進した。

福島事故後の経営危機と原子力再稼働(2011〜2016年)

2011年の福島第一原子力発電所事故により、全国の原子力発電所が停止。関西電力も高浜・大飯の全原子炉が停止し、代替の火力燃料費が急増した。2013年3月期には純損失2434億円を計上するなど経営は悪化。その後、安全対策を経て2016年に高浜3号機が再稼働し、収益は徐々に改善。2016年には不動産事業の再編を行い、関連6社を機能別4社に統合。グループ全体の効率化を進めた。

送配電分離と新たな経営理念(2016〜2021年)

2016年4月、不動産事業関連会社6社を機能別4社に再編。2019年4月には情報通信事業の組織再編を実施し、株式会社ケイ・オプティコムの商号を株式会社オプテージに変更した。2020年4月、電気事業法の改正に対応し、一般送配電事業を関西電力送配電株式会社に会社分割で承継した。しかし、同年に金品受取り問題が発覚し、ガバナンスの欠如が批判された。2021年3月には新しい経営理念「関西電力グループ経営理念 Purpose & Values」を策定し、「公正」「誠実」「共感」「挑戦」の価値観を掲げて再出発した。

ゼロカーボン目標と経営計画2026(2021年以降)

2021年2月、関西電力グループは「ゼロカーボンビジョン2050」を策定し、2050年までに事業活動に伴うCO2排出をゼロとする目標を宣言。2022年3月には中間目標を示す「ゼロカーボンロードマップ」を公表し、2024年4月にScope3を含む目標に改定した。2026年4月には新たな実行計画「関西電力グループ 経営計画2026」を策定。2040年の目指す姿として「日本のエネルギーを牽引し、強靭な社会基盤を提供する」ことを掲げ、2026〜2028年度平均のROIC 3.3%以上、ROE 8.0%以上、純利益2700億円以上の財務目標を設定した。

年表11件を開く

1950年代

  • 1951年5月創業電気事業再編成令により、関西配電株式会社および日本発送電株式会社から設備の出資および譲渡を受け、大阪市北区梅ヶ枝町に資本金16億9,000万円をもって設立。(設立当初の発電設備は、水力1,130,126kW、火力1,153,580kW、合計2,283,706kW。年間販売電力量は、5,655百万kWh、年度末契約口数は、2,683千口)
  • 1951年7月上場当社の株式を大阪証券取引所に上場。(2013年7月東京証券取引所と統合)
  • 1951年8月上場当社の株式を東京証券取引所に上場。
  • 1956年3月上場当社の株式を名古屋証券取引所に上場。(2014年6月上場を廃止)
  • 1957年5月商号変更関電産業株式会社設立。(現・連結子会社「関電不動産開発株式会社」(2016年4月の不動産事業再編時に商号変更))

1980年代

  • 1988年4月商号変更関西通信設備サービス株式会社設立。(現・連結子会社「株式会社オプテージ」(2019年4月の情報通信事業再編時に商号変更))

2000年代

  • 2001年4月商号変更関電ガス・アンド・コージェネレーション株式会社設立。(現・連結子会社「株式会社関電エネルギーソリューション」(2007年8月商号変更))
  • 2004年10月電気事業をサポートする子会社26社を専門分野別11社に再編。

2010年代

  • 2016年4月不動産事業関連会社6社を機能別の4社に再編。
  • 2019年4月情報通信事業の組織再編を行い、株式会社ケイ・オプティコムの商号を株式会社オプテージへ変更。

2020年代

  • 2020年4月関西電力株式会社が営む一般送配電事業を会社分割により「関西電力送配電株式会社」へ承継。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち5項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • ROIC2028年度まで3.3%以上
  • ROE2028年度まで8.0%以上
  • Net Debt/EBITDA2028年度まで5倍程度
  • 自己資本比率2028年度まで30%台半ば
  • EBITDA2028年度まで8,000億円以上

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    ゼロカーボンビジョン2050の推進

    2050年までに事業活動に伴うCO2排出を全体としてゼロにすることを目指し、デマンドサイド・サプライサイドのゼロカーボン化と水素社会への挑戦の3本柱で取り組む。再生可能エネルギーの主力電源化、原子力の最大限活用、LNG火力の電源開発を進め、電化や蓄電池などのソリューション提案により社会全体のCO2削減を図る。

  2. 02

    ゼロカーボンロードマップの改定

    2024年4月に改定したロードマップで、Scope3を含む温室効果ガス排出量目標を新たに設定。2030年度の中間目標と2040年度の削減目標を掲げ、進捗に応じて見直しを図る。ステークホルダーとの協働を重視し、お客様や社会と共に排出削減に取り組む。

  3. 03

    経営計画2026の策定と実行

    2026年度から3年間を目指す姿「KX toward 2040」の実現に向けた加速期間と位置づけ、強靭な社会基盤を提供するため、規律のある投資を進める。ガバナンスとコンプライアンスを大前提に、安全最優先で経営を深化・変革し、お客様価値を創造する。

  4. 04

    水力・原子力・再生可能エネルギーの活用

    ゼロカーボン社会の実現に向け、再生可能エネルギーの主力電源化、原子力の最大限活用を推進。将来のゼロカーボン化を前提としたLNG火力の電源開発にも取り組み、安定供給と排出削減を両立させる。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で32,482人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は939万円で、9期前と比べて+18.6%平均年齢は42.4歳、平均勤続年数は19.4年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月32,666
2018年3月32,527
2019年3月79243.222.432,597
2020年3月80043.322.531,850
2021年3月83743.121.031,933
2022年3月82143.020.631,963
2023年3月85642.820.431,628
2024年3月83142.820.231,437
2025年3月97342.619.831,4281,492
2026年3月93942.419.432,4821,347

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率4.8%
縦線は目安の30%
男性育休取得率109.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)68.3%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社60(国内 50 / 海外 10、うち連結子会社 14) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位4)
本店他 — 大阪市北区他22,419億円
送配電事業
本社他 — 大阪市北区他4,536億円
生活・ビジネスソリュー ション事業
本社他 — 大阪市中央区他2,248億円
情報通信事業
本社他 — 大阪市北区他765億円
エネルギー 事業
ほか2件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    ㈱関電エネルギーソリューション
    大阪市 北区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    福井都市ガス㈱
    福井県 福井市 · 連結子会社
    議決権56.0%
  • 国内
    越前エネライン㈱
    福井県 越前市 · 連結子会社
    議決権86.2%
  • 国内
    ㈱日本ネットワークサポート
    大阪市 中央区 · 連結子会社
    議決権80.5%
  • 国内
    関電プラント㈱
    大阪市 北区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    相生バイオエナジー㈱
    兵庫県 相生市 · 連結子会社
    議決権60.0%
  • 国内
    ㈱ニュージェック
    大阪市 北区 · 連結子会社
    議決権92.0%
  • 国内
    ㈱原子力安全システム研究所
    福井県 三方郡 美浜町 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    Next Power㈱
    東京都 中央区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱KANSOテクノス
    大阪市 中央区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    かんでんEハウス㈱
    大阪市 北区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱関電パワーテック
    大阪市 中央区 · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社48社を開く
  • ㈱原子力エンジニアリング大阪市 西区56%
  • 黒部峡谷鉄道㈱富山県 黒部市100%
  • 関西電子ビーム㈱福井県 三方郡 美浜町99%
  • ㈱Dshift大阪市 西区100%
  • 大阪バイオエナジー㈱大阪市 北区52%
  • 関電ガスサポート㈱大阪市 中央区51%
  • E-Flow(同)大阪市 中央区100%
  • E-Second(同)大阪市 北区100%
  • カン-denchiファンド(同)大阪市 北区100%
  • KPIC Netherlands B.V.オランダ アムステルダム100%
  • バイオパワー苅田(同)福岡県 京都郡 苅田町100%
  • LNG JUROJIN SHIPPING CORPORATIONバハマ ナッソー70%
  • LNG SAKURA Shipping Corporationバハマ ナッソー70%
  • LNG FUKUROKUJU SHIPPING CORPORATIONバハマ ナッソー70%
  • KPRE(同)大阪市 北区100%
  • KXリニューアブルエナジー(同)大阪市 北区100%
  • 和歌山太陽光(同)大阪市 北区100%
  • 大分臼杵風力発電(同)大阪市 北区73%
  • 唐津市沖洋上風力(同)佐賀県 唐津市100%
  • KANSAI ELECTRIC POWER HOLDINGS AUSTRALIA PTY LTD (注)1オーストラリア 西オーストラリア州パース100%
  • KPIC USA, LLCアメリカ デラウェア州100%
  • KANSAI ELECTRIC POWER AUSTRALIA PTY LTDオーストラリア 西オーストラリア州パース100%
  • KANSAI SOJITZ ENRICHMENT INVESTINGフランス パリ80%
  • Kansai Energy Solutions (Thailand) Co., Ltd.タイ バンコク100%
  • KANSAI ENERGY SOLUTIONS (VIETNAM) CO., LTD.ベトナム ホーチミン100%
  • KANSAI ELECTRIC POWER FTS PTE. LTD.シンガポール100%
  • PT.KANSAI ENERGY SOLUTIONS INDONESIAインドネシア ジャカルタ100%
  • PT.KANSAI ELECTRIC POWER INDONESIAインドネシア ジャカルタ100%
  • 関西電力送配電㈱(注)1大阪市 北区100%
  • ㈱かんでんエンジニアリング大阪市 北区100%
  • 関電サービス㈱大阪市 北区100%
  • ㈱オプテージ大阪市 中央区100%
  • ㈱関電システムズ大阪市 北区100%
  • K4 Digital㈱大阪市 北区80%
  • 関電不動産開発㈱大阪市 北区100%
  • ㈱関西メディカルネット京都市 中京区80%
  • ㈱かんでんエルハート大阪市 住之江区51%
  • ㈱ポンデテック大阪市 北区100%
  • 関電ファシリティーズ㈱大阪市 中央区100%
  • ゲキダンイイノ(同)大阪市 北区100%
  • ㈱かんでんCSフォーラム大阪市 都島区100%
  • ㈱関電オフィスワーク大阪市 北区100%
  • ㈱関電L&A大阪市 北区100%
  • ㈱関電アメニックス大阪市 中央区100%
  • 日本原燃㈱青森県 上北郡 六ヶ所村17%
  • ㈱きんでん(注)2大阪市 北区37%
  • ㈱エネゲート大阪市 北区49%
  • SAN ROQUE POWER CORP.フィリピン パンガシナン州 サンマニュエル50%
国際子会社 (GLEIF登録 2社)
  • JP関西電力送配電株式会社
  • SGKANSAI ELECTRIC POWER FTS PTE. LTD.

国際的な法人識別子 (LEI) の親子関係データ。金融取引を行う子会社が中心で、全子会社の一覧ではありません。

公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    令和4年度大阪刑務所外34施設で使用する電気供給契約
    法務省 · 2022-01-24
    6億円
  • 調達
    名古屋港湾合同庁他144施設において使用する電気の需給契約(高圧電力)
    財務省 · 2019-01-25
    5億円
  • 調達
    名古屋港湾合同庁他98施設において使用する電気の需給契約(高圧電力)
    財務省 · 2018-01-26
    3.2億円
  • 調達
    電気の購入(区分1)
    国税庁 · 2021-06-22
    2.9億円
  • 調達
    豊岡河川国道事務所管内で使用する電気
    国土交通省 · 2022-04-01
    2.6億円
  • 調達
    再生可能エネルギーの大量導入に向けた次世代電力ネットワーク安定化技術開発研究開発項目[1]-2 慣性力等の低下に対応するための基盤技術の開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2019-09-12
    2.5億円
  • 調達
    大阪拘置所ガス供給契約
    法務省 · 2025-11-14
    1.6億円
  • 調達
    最高裁判所ほかで使用する電気
    最高裁判所 · 2021-01-28
    1.6億円
  • 調達
    三重刑務所ほか20施設の電力共同調達
    法務省 · 2019-01-31
    1.6億円
  • 調達
    大阪第二法務合同庁舎ほか43庁舎で使用する電気
    法務省 · 2022-01-24
    1.5億円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は4.1兆円営業利益4,376億円前期と比べると減収減益で、売上が-6.5%、利益が-6.7%。

売上高
-6.5%
4.1兆円
営業利益
-6.7%
4,376億円
純利益
-9.6%
3,801億円
営業利益率
10.8%
前期比 -0.0%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高4.5兆円4.1兆円
営業利益2,500億円4,376億円
純利益3,100億円3,801億円
1株あたり配当¥80¥80

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は1.0兆円、営業利益は204億円。

対象期間売上高兆円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2021年3Q2.18−65−0.348
2021年4Q0.91−62
2022年3Q1.95−228−1.2−196
2022年4Q0.90122
2023年3Q2.77−674−2.4−480
2023年4Q1.181,421
2024年4Q4.06909
2025年4Q4.341,7174.01,916
2026年4Q4.061,6104.01,472
2027年1Q1.012042.01,371

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は2.9兆円から4.1兆円へ1.4倍に増えた。直近期の営業利益率は10.8%。

決算期売上高兆円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月2.86−3,532−2,434
2014年3月3.33−1,113−974
2015年3月3.41−1,131−1,484
2016年3月3.252,4171,408
2017年3月3.011,9611,408
2018年3月3.132,1711,519
2019年3月3.312,0361,151
2020年3月3.182,1151,300
2021年3月3.091,5391,090
2022年3月2.851,360858
2023年3月3.95−67177
2024年3月4.067,6604,419
2025年3月4.344,6895,31710.84,204
2026年3月4.064,3765,18510.83,801

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高4.1兆円のうち、営業利益として残るのは4,376億円10.8%。営業外の損益と税金を反映した純利益は3,801億円、売上の9.4%にあたる。営業利益率は業種中央値7.0%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 費用事業を回すためにかかったお金89.2%3.6兆円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益10.8%4,376億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

営業利益率業種比+3.8pt
10.8%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+4.2pt
9.4%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+3.0pt
11.7%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
3.9%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
3.4%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが6,524億円、投資CFが−5,719億円で、差し引きのフリーCFは805億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は7,413億円で、売上の2.2ヶ月分にあたる

決算期営業CF兆円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月0.14−4,3073,137−2,8801,555
2014年3月0.35−3,5101,794−323,325
2015年3月0.45−3,887−8675903,034
2016年3月0.60−3,909−3,8242,0431,230
2017年3月0.49−3,457−1,3041,4001,308
2018年3月0.62−4,472−1,6231,7611,442
2019年3月0.45−5,3781,031−8811,590
2020年3月0.46−5,7742,112−1,1402,555
2021年3月0.37−6,6083,256−2,9162,913
2022年3月0.41−5,3263,188−1,2234,905
2023年3月0.13−4,1791,171−2,8993,222
2024年3月1.16−4,280−4,8897,2705,644
2025年3月0.58−3,4241,3772,3299,414
2026年3月0.65−5,719−2,9028057,413

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は9.9兆円。このうち返さなくてよい自己資本が3.5兆円で、自己資本比率は35.1%(業種中央値39.4%より薄い)

決算期総資産兆円自己資本兆円負債兆円自己資本比率%
2013年3月7.641.286.3616.5
2014年3月7.781.216.5615.3
2015年3月7.741.066.6813.4
2016年3月7.411.206.2115.9
2017年3月6.851.345.5119.3
2018年3月6.991.475.5120.8
2019年3月7.261.535.7220.9
2020年3月7.611.645.9721.0
2021年3月8.081.736.3520.9
2022年3月8.661.716.9519.2
2023年3月8.771.846.9320.4
2024年3月9.032.336.7025.2
2025年3月9.653.116.5531.8
2026年3月9.853.506.3535.1

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
7,374億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
2.2兆円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
3,330億円
在庫として抱えている分
負債合計
6.4兆円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
75
/ 100
安定性自己資本比率23 / 40
収益力営業利益率22 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

電気・ガス業 29社との比較

同じ電気・ガス業の企業と並べると、いちばん上に来るのは営業利益率29社中5位あたり、逆に低いのは売上成長率29社中23位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
11.7%/中央値 8.7%
P25 6.3%P75 12.8%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
10.8%/中央値 7.0%
P25 5.3%P75 10.0%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
35.1%/中央値 39.4%
P25 24.6%P75 51.6%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-6.5%/中央値 -1.0%
P25 -5.9%P75 5.0%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.8%/中央値 2.6%
P25 2.3%P75 2.9%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥2,903で、1年前と比べて+40.0%過去52週の値幅のなかでは94%の位置にある。

¥2,903-1.8%1ヶ月+21.6%1年+40.0%時価総額3.2兆円
過去52週の値幅
安値¥2,048高値¥2,956.5

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)8.5倍
PER (会社予想)10.4倍
PBR0.91倍
配当利回り2.76%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は8月19日の2360円から急上昇し、8月21日には2610円となり、52週高値に迫る動きを見せています。1か月で約10.5%上昇し、年初来では+28.9%です。25日移動平均線(2402円)を約8.7%上回っており、上昇トレンドが加速しています。RSIは65.8と強気圏にあり、上昇余地は残るものの、過熱感も出始めています。8月20日の出来高が約776万株と急増し、翌日も高水準を維持しています。52週高値2826円にはあと約7%の水準です。電気・ガス業界では、再評価の動きが強まっています。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 55/100)

PER約7.7倍は同業界平均の約10.5倍を下回り、PBR約0.82倍も平均の約1.07倍を下回る。配当利回りは3.07%で平均の2.38%を上回り、株主還元は手厚い。ROEは11.7%で、収益性は標準的だ。業績は安定しており、2026/3期の営業利益率は約10.8%と高水準を維持する見込みだ。割安要素はあるが、電力業界特有の規制や燃料費変動リスクを考慮すると、現状はほぼ妥当な水準と言える。

指標この会社業種平均
PER (実績)8.5倍10.3倍
PER (予想)10.4倍
PBR0.91倍1.08倍
ROE11.7%10.7%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

原子力発電への依存度が高く、その稼働状況が収益と評価の分かれ目になっている。強気派は、安定稼働による発電コストの低減と、電気料金への反映による収益拡大を期待する。弱気派は、再稼働の遅れや事故リスク、また関西地域の電力需要の停滞を指摘する。さらに、再生可能エネルギーへの移行政策や競争環境の変化も投資家の判断を分ける要素。

プラスに働く材料7
  • 稼働中の原子炉で収益力高い

    経常利益率10%超の好採算を維持しており、今後も続く可能性

  • 安定配当と財務健全性

    高い配当利回りと自己資本比率の安定で割安感がある

  • 再エネ事業の育成

    再生可能エネルギーへの投資で将来の成長を図る

  • 2026年3月期も営業利益4,376億円の高水準決算発表後影響

    営業利益は4,689億円から4,376億円へ微減ながら4,000億円を超える。利益率も10.79%と高い。

  • ROE11.7%と電力株でトップクラス継続影響

    ROE11.7%は資本効率の高さを示す。PBR0.74倍でも収益力に見合う株主価値向上が続く。

  • 配当利回り3.36%と高配当通年影響

    配当利回り3.36%。株主還元が厚く、配当目的の買いが下値を支える。

  • 実績PER6.99倍と割安感継続影響

    実績PER6.99倍。安定収益の公益事業としては低評価で、バリュエーション修正の余地がある。

マイナスに働く材料7
  • 原発リスクの顕在化

    事故やトラブルによる長期停止で収益が急減する恐れ

  • 電力自由化の競争激化

    新規参入者との価格競争でシェアと利益率が低下

  • 需要減少トレンド

    省エネや人口減少で電力販売量が縮小する見通し

  • 2026年3月期は純利益3,801億円と減益決算発表後影響

    純利益は4,204億円から3,801億円へ約403億円の減益予想。減益率は約9.6%。

  • 売上高が前期比約6.5%減収の4.05兆円通年影響

    売上高は43,371億円から40,566億円へ約2,805億円の減収。電気料金改定や需要減で減収。

  • 営業利益率が10.81%から10.79%に微減通年影響

    営業利益率はほぼ横ばいだが、売上減に伴い営業利益は減少。収益の伸び悩みを示す。

  • 予想PER8.6倍と実績比でバリュエーション調整継続影響

    実績PER6.99倍に対し予想PER8.6倍。市場が減益を織り込み、株価の上値が重い。

次の決算で確かめる点
原子力設備の稼働率
収益性と燃料費の変動に直結する指標
電気料金の平均単価
売上高と顧客の競争力を反映する
販売電力量
需要動向と地域経済の景況を示す
再エネ導入量
将来の電源構成と政策対応を評価する

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり80で、前期から+25.0%いまの株価に対する利回りは2.76%。増配か配当維持が2年続いている。

年間配当
¥80
1株あたり
配当利回り
2.76%
いまの株価に対して
配当性向
34.8%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
2年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月2521.7
2018年3月3540.030.4
2019年3月5042.951.1
2020年3月500.056.5
2021年3月500.0113.1
2022年3月500.042.7
2023年3月500.0133.0
2024年3月500.013.7
2025年3月6020.018.4
2026年3月7525.034.8

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥80

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ243,685人。区分でいちばん多いのは外国法人33.5%。グループ会社や銀行などの安定株主が40.7%を占め、残る59.3%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
外国法人18.417.919.925.927.633.5
金融機関30.830.830.427.426.626.4
個人・その他30.930.829.827.725.121.3
政府・自治体11.311.311.311.39.59.5
事業法人5.55.95.75.35.74.8
証券会社3.13.22.82.45.34.5
外国人個人0.00.00.00.00.00.0
自己株式4.84.84.84.90.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)13.10
02大阪市6.12
03株式会社日本カストディ銀行(信託口)4.89
04STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行)3.33
05ELLIOTT INTERNATIONAL LP(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)2.99
06神戸市2.45
07日本生命保険相互会社1.72
08JP MORGAN CHASE BANK 385781(常任代理人 株式会社みずほ銀行)1.69
09関西電力持株会1.61
10ゴールドマン・サックス証券株式会社 BNYM1.51

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近1
  • 2026-05-01
    大阪市
    変更報告
    6.12%
    -1.15pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+225%、1株純資産は14期で+121%。直近期のROEは11.7%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月−2721,407−17.6
2014年3月−1091,330−8.0
2015年3月−1661,160−13.3
2016年3月1581,31912.76.3
2017年3月1581,48011.38.721.7
2018年3月1701,62810.98.030.4
2019年3月1291,6957.812.751.1
2020年3月1461,7928.38.356.5
2021年3月1221,8866.69.8113.1
2022年3月961,8605.111.942.7
2023年3月202,0041.065.2133.0
2024年3月4952,54721.84.413.7
2025年3月4362,75215.74.118.4
2026年3月3413,10111.77.634.8

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

31名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は31名。2026/3期の役員報酬は総額1,080百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約4倍にあたる。

氏名役職年齢
榊原定征取締役会長 指名委員会委員長 報酬委員会委員83
友野宏取締役 監査委員会委員長81
髙松和子取締役 指名委員会委員 報酬委員会委員長75
内藤文雄取締役 監査委員会委員69
真鍋精志取締役 指名委員会委員 報酬委員会委員72
園潔取締役 指名委員会委員 監査委員会委員73
矢萩典代取締役 報酬委員会委員66
原悦子取締役 監査委員会委員51
森望取締役64
荒木誠取締役63
小川博志取締役61
島本恭次取締役 監査委員会委員67
残りの役員19名を開く
氏名役職年齢
西澤伸浩取締役 監査委員会委員67
水田仁代表執行役副社長 原子力事業本部長65
藤野研一代表執行役副社長 ソリューション本部長 ガス事業本部指導63
内藤直樹執行役常務 関西電力グループ東京チーフアラインメントオフィサー64
多田隆司執行役常務 水力事業本部長 土木建築室担当62
宮本信之執行役常務 人財・安全推進室担当 総務室担当62
槇山実果執行役常務 ソリューション本部長代理 ガス事業本部長61
池田雅章執行役常務 CCO(チーフ・コンプライアンス・オフィサー)コンプライアンス推進本部長 広報室担当60
田中徹執行役常務 経営企画室担当 調達本部長 経理室担当59
高畠勇人執行役常務 原子力事業本部長代理(原子力安全・技術、原子力発電、原子燃料)原子燃料サイクル室担当(原燃契約)58
桑原徹執行役常務 グローバルEX事業本部長59
野地小百合執行役常務 原子力事業本部長代理(原子力企画)57
桑野理執行役常務 水素事業戦略室担当 イノベーション推進本部長60
小谷明也執行役常務 エネルギー需給本部長 火力事業本部長57
遠藤信博取締役 報酬委員会委員72
本島なおみ取締役 指名委員会委員63
奥戸義昌執行役常務 広報室担当 総務室担当58
浜田誠一郎執行役常務 データセンター事業推進室担当 IT戦略室担当 CISO(最高情報セキュリティ責任者)57
坂田道哉執行役常務 調達本部長 CLO(チーフ・ロジスティクス・オフィサー)人財・安全推進室担当57

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円株式報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
執行役184823006785047
社外取締役915715717
取締役(社内)2737337

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

ニュース

AI解説

今日の重要ニュースより

「今日の重要ニュース」で関西電力を取り上げた解説を、新しい順に並べている。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容600字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 (1) 当社および当社の関係会社の主な事業の内容、当該事業における当社および当社の関係会社の位置付け[2026年3月31日現在の関係会社数:216社(うち連結子会社109社、非連結子会社9社、関連会社98社)] 当社および当社の関係会社は、電気やガス、ユーティリティサービスなどの多様なソリューションを通じて新たな価値を提供する「エネルギー事業」、中立・公平な立場で電気の安全安定供給を行う「送配電事業」、総合的な情報通信サービスを提供する「情報通信事業」および不動産関連サービスや生活・ビジネス関連サービスの提供を行う「生活・ビジネスソリューション事業」において事業展開している。 (2) 当社および当社の関係会社の事業系統図 (注)当社は、2026年4月に「関西電力グループ 経営計画2026」を策定し、「エネルギー事業」に区分していた ハイパースケールデータセンターに関する事業について、「情報通信事業」に区分を変更している。 また、「生活・ビジネスソリューション事業」を「不動産事業」に名称変更し、「生活・ビジネスソリュ ーション事業」に区分していたビジネスソリューション事業について「エネルギー事業」に区分を変更 している。これに伴い、次連結会計年度より、報告セグメントを「エネルギー事業」、「送配電事業」、 「情報通信事業」、「不動産事業」の4区分に変更している。
経営方針・対処すべき課題2,284字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、提出日(2026年6月24日)現在において当社グループが判断したものであり、当社グループとしてその実現を約束するものではない。 (1) 経営理念 これまで、「安全最優先」と「社会的責任の全う」を経営の基軸に位置付け、「お客さまと社会のお役に立ち続ける」ことを使命とする経営理念のもと、事業活動を展開してきたが、金品受取り問題等では、「社会的責任の全う」という点について、社内外から厳しいご指摘をいただいた。これを受け、新しい関西電力グループとして創生し、持続的に成長していくための指針として、2021年3月に「関西電力グループ経営理念 Purpose & Values」を策定した。 この経営理念は、当社グループの最上位概念として、お客さまや社会にとっての「『あたりまえ』を守り、創る」という存在意義のもと、「『公正』『誠実』『共感』『挑戦』」という価値観を大切にして事業活動を行い、持続可能な社会を実現することを掲げている。 (2) ゼロカーボンビジョン2050 国における2050年カーボンニュートラル宣言など地球温暖化対策への社会的な要請が一層高まる中、さらなる地球温暖化問題への対応を自主的かつ積極的に推進していく必要があるとの考えのもと、2021年2月、当社グループは「関西電力グループ『ゼロカーボンビジョン2050』」を策定し、事業活動に伴うCO2排出を2050年までに全体としてゼロとすることを宣言した。ビジョンにおいては、ゼロカーボン実現に向けた取組みの3つの柱として、「①デマンドサイドのゼロカーボン化」、「②サプライサイドのゼロカーボン化」、「③水素社会への挑戦」を掲げている。 また、2022年3月には、ビジョン実現に向けた道筋である「関西電力グループ ゼロカーボンロードマップ」を策定し、中間地点として2030年度の目標を設定するとともに、ゼロカーボン社会の実現に向けて取り組む内容を、「お客さまや社会の皆さまとともに取り組むこと」、「関西電力グループ自ら取り組むこと」の2つの観点で整理した。これまでの取組みの進捗を踏まえ、2024年4月に「関西電力グループ ゼロカーボンロードマップ」を改定し、新たにScope3を含む温室効果ガス(GHG)排出量目標を設定した。さらに、2026年4月公表の「関西電力グループ 経営計画2026」では、新たな取組みや、2040年度の事業活動に伴うGHG排出量の削減目標等を掲げている。 今後も当社は再生可能エネルギーの主力電源化や、原子力の最大限活用、将来のゼロカーボン化を前提としたLNG火力の電源開発に取組み、排出量削減を着実に進める。また、電化や蓄電池などの多種多様なソリューションの提案により、お客さまや社会の皆さまと共に社会全体のCO2排出量を削減していく。 引き続き、お客さまや事業パートナー、自治体など、あらゆるステークホルダーの皆さまと力を合わせ、様々な取組みを進めていく。 (3) 関西電力グループ 経営計画2026 事業環境の認識として、地政学リスク、インフレや金利上昇、人口減少等が同時に進行する一方、DXやAI の進展は産業構造を変え、電力需要は中長期で増加する可能性が高まっている。 こうした中、当社グループは、社会基盤を担う企業グループとして、日本の産業とともに成長し、お客さまや 社会のお役に立ち続けるため、2026年4月、新たな実行計画として「関西電力グループ 経営計画2026」を策定 した。 (2040年の目指す姿) KX (Kanden Transformation) toward 2040 日本のエネルギーを牽引し、「関西」「電力」を超えて、強靭な社会基盤を提供する。 多様なステークホルダーの皆さまとともに新たな価値を創り、共感と成長を分かち合う。 (向こう3年間の取組み) 2026年度からの向こう3年間は、目指す姿の実現に向けた歩みを加速する期間と位置づけている。強靭な社会 基盤を提供し続けるため、将来を見据え、規律のある投資を足元から着実に進めながら、ガバナンスとコンプラ イアンスを大前提に、安全を最優先に、経営を深化・変革し、お客さま価値を創造していく。 財務目標(注1、2)(2026年4月公表) 項目   2026-2028年度平均 ROIC(注3)   3.3%以上 ROE(注4)   8.0%以上 Net Debt/EBITDA(注5)   5倍程度 自己資本比率   30%台半ば EBITDA(注6)   8,000億円以上 純利益(注7)   2,700億円以上 (注)1 各年度ともに原子力利用率:70%程度、全日本原油CIF価格:70$/b程度、為替レート(インターバン ク):155円程度を前提に算定。 なお、これらの水準は2026年2月以降の中東情勢の変化を反映していない。 2 期ずれ調整後 3 ROIC= 税引後事業利益 ÷ 投下資本(期首・期末平均)(投下資本は新リース会計基準適用の影 響を含まない) 4 ROE=親会社株主に帰属する当期純利益÷自己資本(期首・期末平均) 5 Net Debt/EBITDA=(有利子負債残高-現金及び預金)÷EBITDA(有利子負債残 高は新リース会計基準適用の影響を含まない) 6 EBITDA=経常利益+支払利息+減価償却費+核燃料減損額+のれん償却額 7 純利益は親会社株主に帰属する当期純利益
事業等のリスク19,616字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 (1) 当社グループのリスク管理体制 当社グループ(当社および連結子会社)は、「関西電力グループ リスク管理規程」に則り、組織目標の達成に影響を与える可能性のある事象をリスクとして認識、評価したうえで、必要な対策を実施するとともに、対策後にその評価を行い、改善していく一連のプロセスにより、当社グループへの影響を適切なレベルに管理している。 当社グループの事業活動に伴うリスクについては、各業務執行部門が自律的に管理することを基本とし、組織横断的かつ重要なリスク(情報セキュリティ、子会社の経営管理、人財基盤、市場リスク、財務報告の信頼性、環境、エネルギー政策、災害、コンプライアンス(競争環境における法令含む)、調達の適正性)については、必要に応じてリスクの分野ごとに専門性を備えたリスク管理箇所を定め、業務執行部門に対して、助言・指導を行うことで、リスク管理の強化を図っている。さらに、リスクを統括的に管理する内部統制部会を設置し、CCOを「リスク管理統括責任者」とする体制のもと、当社グループの事業活動に伴うリスクを適切なレベルに管理するよう努めている。 内部統制部会は、リスク評価結果等を定期的に組織風土改革会議および取締役会へ報告し、必要に応じてリスク管理の仕組み、体制の改善を行っている。さらに、リスク管理体制の整備と運用に関して、経営監査室による内部監査を受け、監査結果を基に改善を図っている。 リスク管理体制 (2026年6月24日時点) (2) 当社グループのリスク管理状況 2025年度中に内部統制部会を7回開催し、当社グループの事業活動に大きく影響を与える重要リスク項目を抽出し、その管理状況を全社的視点から把握・評価している。 重要リスク項目は、リスク対策を実効的かつ適切に行っていく観点から、経営層で議論を重ね、収支に影響を与える各構成要素に着目して抽出し、事業別(事業ウェイトの大きい電気事業特有と全事業共通)と要因別(戦略、オペレーション、ハザード、財務・金融)の観点で、体系立てて整理するとともに、システム不具合等、近時のリスク事象への対応を踏まえた項目としている。電気事業特有のリスクは、《1》気候変動、《2》原子力関連リスク、《3》広域停電等、《4》競争環境の急激な変化への対応遅れ、全事業共通のリスクは、《5》法規制・規制政策変更、《6》イノベーションの停滞、《7》資産価値毀損、《8》人財基盤の揺らぎ、《9》サプライチェーンの不安定化・断絶、《10》ITガバナンス・情報セキュリティリスク、《11》ガバナンス・コンプライアンスリスク、《12》環境問題(環境法令違反等)、《13》自然災害・国際情勢の変化等、《14》市場・市況変動リスクである。 (分類、重要リスク項目、具体的なリスクの内容は、下表のとおり) 重要リスク項目に関連するリスクについては、事業毎の実態・特性を見極めつつ、発生可能性や影響度などの観点から重要度を評価した上で、対策の検討を行い、期中のリスク対策結果を踏まえ、改めて期末に重要度評価を実施することで、リスク管理のPDCAを回している。 (3) 事業等のリスク 当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性のある「重要リスク項目」の具体的な内容は、以下に記載のとおりである。なお、本記載内容は、提出日(2026年6月24日)現在において当社グループが判断したものであり、今後、経済状況や原子力発電を含むエネルギー政策、ならびに環境政策の変化等の影響を受ける可能性がある。なお、影響額については、一定の前提に基づき算定した理論値であり、前提諸元が急激かつ大幅に変動する場合等には、影響額により算出される変動影響が実際の費用変動と乖離する場合がある。 《1》気候変動 当社グループは、TCFD提言を踏まえて気候変動が当社グループに与える影響を評価し、分析結果については、当社グループ戦略へ適切に反映している。気候変動に関するリスクとして、下記の移行リスクと物理リスクを認識しており、これらのリスクによって、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。 <移行リスク> 政策:・CO2排出に対する新たな環境規制の導入・強化による発電コストの上昇 ・国のエネルギー政策が転換され、原子力発電の稼動が抑制 等 技術:・分散型電源の導入が技術革新によって加速し、自家消費が拡大することで販売電力量が減少 ・変動性再エネ導入拡大に伴う、電力需給の不安定化 等 市場:・脱炭素社会への対応遅れにより、お客さまニーズに応えられず、競争力が低下 ・競合他社の価格競争力に追随できず、再エネ開発が減速 等 評判:・脱炭素社会への対応遅れにより、当社評価が低下し、資金調達コストが増加 等 <移行リスク>に対応し、持続可能な社会を実現するため、「ゼロカーボンエネルギーのリーディングカンパニー」として、事業活動に伴うCO2排出を2050年までに全体としてゼロとすることを「関西電力グループ ゼロカーボンビジョン2050」において宣言している。今後、デマンドサイドの役割が拡大していく中で、ゼロカーボンソリューションプロバイダーとして、全ての部門(家庭・業務、産業、運輸)において、お客さまのゼロカーボン化を実現する最適なソリューションを提案・提供していく。また、分散型エネルギーリソースの活用やレジリエンスの強化等、多様化する社会ニーズも踏まえて再エネを最大限導入・主力電源化し、それを可能にする送配電系統の高度化、出力安定性に優れエネルギー密度が高い原子力エネルギーの安全最優先を前提とした最大限活用、再エネ大量導入に必要な調整力等に優れた火力のゼロカーボン化に取り組む。加えて、水素社会の実現に向けて、非化石エネルギーを活用したゼロカーボン水素の製造・輸送・供給・発電用燃料としての使用に挑戦していく。「関西電力グループ ゼロカーボンビジョン2050」の実現に向けて、2030年度を中間地点と位置づけ、当社グループの取組みの道筋を目標とともに「関西電力グループ ゼロカーボンロードマップ」で取りまとめており、これまでの取組みの進捗等を踏まえ、2024年4月にロードマップを改定しScope3を含むGHG排出量目標を新たに設定した。さらに、2026年4月公表の経営計画では、ゼロカーボン社会実現に向けた新たな取組みや、2040年度の事業活動に伴うGHG排出量の削減目標等を掲げるなど、着実に取組みを進めている。 国際的には、米国の気候変動対策に係る政策変更や中東情勢の緊迫化等により、今後、世界の温暖化対策への取組みやスピードに影響を及ぼす可能性はあるものの、国内では、2025年2月に第7次エネルギー基本計画等が策定され、エネルギーの安定供給確保とGXの同時実現に向けた明確な方向性が示された。当社は従来から脱炭素化の観点のみならず、責任あるエネルギー事業者として安定供給とゼロカーボン化を両立するという方針であり、カーボンニュートラルの達成に向けて、目指すべき方向性は変わらないと考えている。 <物理リスク> 急性:異常気象激甚化等 慢性:降水量の変化による水力発電の稼動率の低下 急性リスクについては、台風・豪雨等(気候変動に起因する異常気象等)により、当社グループ設備への被害・損害、操業への支障や他社からの電気・資機材の調達等への支障が生じ、当社グループサービスの提供が困難になることで、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。 急性リスクに対応するため、自然災害に対する迅速復旧に向けた防災訓練の実施、自治体・高速道路会社等との協定締結や、災害時の被害最小化に向けて、送配電系統等設備のレジリエンス強化等、必要な対応を実施していく。 慢性リスクについては、降水量の減少により水力の発電量が減少することで、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。 慢性リスクに対応するため、水力発電所の運転実績に応じた最適な運用方法への見直しや効率的・安定的な設備運用等、必要な対応を実施していく。 《2》原子力関連リスク 第7次エネルギー基本計画において、原子力などエネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果の高い電源を最大限活用することが必要不可欠であり、既設炉の最大限活用とともに、次世代革新炉の開発・設置に取り組むという方針が示されている。一方で、原子力発電は、大量の放射性物質を取扱い、運転停止後も長期間にわたり崩壊熱を除去し続ける必要があるなどの固有の特性を有する。このため、原子力施設の建設・運転・廃止措置、使用済燃料や放射性廃棄物の輸送・貯蔵・処理・処分等の全ての局面において、自然現象、設備故障、人的過誤、破壊・テロ活動、核燃料物質の転用・拡散等により、放射線被ばくや環境汚染を引き起こすリスクがある。原子力発電において、適切な管理を怠って重大な事故を起こせば、長期にわたる環境汚染を生じさせ、立地地域をはじめ社会のみなさまに甚大な被害を及ぼすだけでなく、我が国のみならず世界に対し経済・社会の両面で影響を与えうるなど、社会的信用の低下が生じる事象等が発生し、当社グループの存続可能性に疑義が生じる重大な影響を与える可能性がある。 原子力発電の安全性を向上させるため、全ての役員および原子力発電に携わる従業員が、「ここまでやれば安全である」と過信せず、原子力発電の特性とリスクを十分認識し、絶えずリスクを抽出および評価して、それを除去ないし低減する取組みを継続する。こうした取組みを深層防護の各層において実施することにより、事故の発生防止対策を徹底し、そのうえで万一、事故が拡大し、炉心損傷に至った場合の対応措置も充実させる。また、「原子力安全推進委員会」において、美浜発電所3号機事故を踏まえた再発防止策の推進や安全文化の醸成、福島第一原子力発電所事故を踏まえた自主的・継続的な取組みに関して、広い視野から確認、議論を行い、全社一丸となり、取組みを推進している。さらに、社外の有識者を主体とする「原子力安全検証委員会」において、独立的な立場から助言等を得て、安全性向上の取組みに反映している。 当社グループとしては、安全確保を大前提として、原子力発電を将来にわたって一定規模確保し、有効に活用していきたいと考えている。そのためには、安全性の確認された40年超プラントを含めた既設発電所の安全・安定運転の継続、技術・人財基盤の維持・充実、さらには新増設・リプレースが必要になると考えている。2025年11月には、美浜発電所後継機の事業成立性検討の一環として自主的な現地調査に着手したところである。 当社グループは他の電力会社と比較して原子力発電の比率が高く、新規制基準等への適合性の確保、各種基準・法令等の変更への対応や原子力差止め訴訟等の結果により、発電所の停止が長期化した場合には、当社グループの業績は大きな影響を受ける可能性がある(2025年度実績ベースでは、原子力利用率が1%悪化する場合の費用増加影響は46億円程度)。これらのリスクに対応するため、新規制基準等への適合性を確保し、各種基準・法令等の変更に適切に対応していくとともに、訴訟等においても各原子力発電所の安全性に関する主張・立証を適切に行っていく。なお、2023年5月に原子炉等規制法が改正(2025年6月施行)され、高経年化した発電用原子炉の安全規制が見直された。当社グループにおいては、見直し後の安全規制に基づき7基全ての長期施設管理計画について認可を得ており、今後も運転経験や最新知見を踏まえ、劣化評価の見直しの検討を行い、必要に応じて長期施設管理計画の変更を行うこととしている。 当社グループの原子力発電所は7基全てが福井県に集中して立地しているため、局所的な災害により複数の発電所が同時に停止した場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。当社は、火力や再生可能エネルギーなどの自社電源および他社電源の柔軟・有効活用なども含め、電源の多様性を確保している。 原子力発電の燃料となるウランは、政情の安定した国々に埋蔵されていることから安定確保が可能である。また、少しの燃料で長期間発電に使うことが可能なうえ、使い終わった燃料は再処理することで再び燃料として使用できることなどから、準国産のエネルギー資源になる。原子力発電所で使用した燃料中のプルトニウム等を燃料として再利用する「原子燃料サイクル」を進めることは、資源に乏しい我が国にとって、エネルギー資源の有効活用およびエネルギーを安定的に確保していくために効果的であるといえる。 使用済燃料は、発電所内の使用済燃料プールで一定期間貯蔵したあと、再処理工場へ搬出する。万が一、プールが満杯になれば発電所を運転できなくなるため、計画的に搬出する必要があることから、当社は、2025年2月に見直した「使用済燃料対策ロードマップ」に基づき、取組みを進めている。2026年2月時点において、日本原燃六ヶ所再処理工場については、2026年度中の竣工目標に向け、設工認審査が進められており、当社としても日本原燃と緊密に連携しながら、引き続き必要となる支援を講じていく。また、使用済MOX燃料再処理実証研究については、仏国への使用済燃料輸送に向け、輸送容器の設計について国土交通省の承認を受けた後、容器承認申請を行い、製作を進めている。さらに、中間貯蔵施設については、2030年頃の操業開始に向け、引き続き最大限取り組んでいく。このロードマップに従って取り組むことで、使用済燃料貯蔵量はプールが満杯にならず推移し、将来的には使用済燃料貯蔵量が減少する見通しであり、引き続き使用済燃料対策に全力で取り組んでいく。 原子力施設の廃止措置や使用済燃料の再処理・処分などの原子力バックエンド事業では、国による制度措置等により事業者のリスクが軽減されている。一方で、原子力バックエンド事業は、超長期の不確実性を伴う事業であり、今後の制度の見直し、将来費用の見積額の変動、六ヶ所再処理施設の稼働状況等による費用負担額の増加や制度外の費用発生の可能性がある。これらの事由が生じた場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。また、原子力損害賠償・廃炉等支援機構一般負担金については、今後の負担総額や負担金率の変動等により、当社グループの負担額が増加した場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。 廃止措置は長期の事業であり不確実性を伴うため、当社グループの廃止措置は大きく4段階に分け、約30年かけて実施することとしている。廃止措置の実施にあたっては、必要な対策等を講じ、安全の確保を最優先に着実に行っている。現在、美浜発電所1、2号機は、第2段階の「原子炉周辺設備解体撤去期間」であり、管理区域内での解体を実施している。解体により発生する廃棄物については、放射能レベル区分に応じて処理する計画であり、これを確実に実現すべく準備を進めている。一方、大飯発電所1、2号機は、第1段階の「解体準備期間」であり、タービン建屋内機器等解体工事等の作業を計画どおり進めるとともに、第2段階への移行に向けて、2026年4月20日に原子力規制委員会に対して廃止措置計画変更認可申請を行っている。 《3》広域停電等 当社グループは、エネルギー事業と送配電事業等を通じて、お客さまへの電気の安定供給を担っている。当該各事業における設備・運用の不備等により、当社グループ起因による停電を招く恐れがあり、エリアの大部分への広域停電となれば、お客さまの社会・経済活動に多大な影響を及ぼし、当社グループの事業運営に大きく影響する可能性がある。 このため、当社グループでは、設備の適切な運用や巡視に努めていることに加えて、事故の再発防止を徹底している。今後進展していく設備の高経年化を見据え、必要な施工力を確保するとともに効率的・効果的な設備改修を進めている。また、調達面では非常用安全在庫の備蓄や安定調達、調達リスクを考慮したサプライヤー選定等を行い、リスク低減を図っている。さらに、発電事業においては、「需給ひっ迫を予防するための発電用燃料に係るガイドライン」に基づく必要な燃料在庫の確保により、リスク低減を図っている。 加えて、万が一、需給ひっ迫が発生した場合には、国や電力広域的運営推進機関および他の一般送配電事業者と連携し、緊急時の供給力確保対策を取ることとしている。 《4》競争環境の急激な変化への対応遅れ 昨今の世界的な脱炭素化の潮流の高まりを踏まえ、太陽光発電をはじめとした再生可能エネルギー由来の電力供給や蓄電池等を活用したエネルギーの効率的な利用に関する顧客のニーズが高まっている。 このような顧客のニーズ変化を受け、従来の大規模発電所だけではなく、地元やエネルギー使用地点に近い場所に分散設置された太陽光発電や風力発電等の発電設備から電力を供給する分散型エネルギーシステムへの移行も進みつつある。こうした動きに対し、当社の取組みが他事業者に劣後する場合、顧客や販売電力量の減少といった影響を受ける可能性がある。 こうしたリスクに対応するため、当社のサービスや電力供給において、太陽光発電や風力発電等の分散型エネルギーの活用を提案している。さらに、発電量、電気使用量を精緻に予測し、空調、蓄電池、EV等の各設備をAIで最適制御するエネルギーマネジメントシステムを開発、提案するなど、顧客に対する最適なエネルギーサービスを提供している。 電力システム改革の検証や各種制度の見直しの結果、各種市場からの収支変動等が発生した場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。 次に、小売販売電力量が、冷暖房需要の主たる変動要因である気象(特に気温)や景気の動向、省エネルギーの進展、技術革新による電気の利用形態の変化および他事業者との競争状況等により変動する場合がある。また、販売価格が、他事業者との競争状況等により変動する場合もある。その結果、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。ガス販売量および販売価格についても、上記に準じ変動する場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。さらに、燃料価格や外国為替相場等の動向によって火力燃料費・購入電力料が変動した場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。燃料価格や外国為替相場の変動を電気料金に反映させる「燃料費調整制度」によって一定の調整が図られるものの、燃料価格の高騰が継続する場合、燃料費調整制度において平均燃料価格が上限を超えることにより、燃料価格の上昇を一部料金反映できない可能性がある。 これらのリスクに対応するため、競合他社との差別化につながる最適なエネルギーサービスを開発・提供していくことで、顧客の維持・拡大に取り組んでいく。また、政策動向のリスクに対しては、国の電力システムにかかる政策や規制動向について情報収集するとともに、審議会等の場を通じて当社グループの考え方を主張するなど、適宜対応していく。さらに、電力調達においても、多様な調達先の確保をはじめ、長期・短期契約の組み合わせなど、燃料・電力等の市況変動に影響されにくい調達ポートフォリオの構築や、法人分野の料金における市場価格の変動に対応した料金メニューの設定等により価格変動に伴う収支影響の緩和を図るなど、リスクの抑制に取り組んでいる。 《5》法規制・規制政策変更 小売全面自由化を踏まえた内外無差別な卸販売等の競争政策、容量市場、長期脱炭素電源オークション、非化石価値取引市場、ベースロード市場や需給調整市場といった電力市場等、電力システムに関する制度の見直し、その他政策動向等により、他事業者との競争のさらなる拡大や各種市場からの収支変動等が発生した場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。 これらのリスク対応について、2026年度は、電力システム改革の検証結果を踏まえた制度設計の具体化に関する議論が引き続き国の審議会で行われるため、国の電力システムにかかる政策や規制動向について必要な情報収集を実施するとともに、審議会等の場を通じて当社グループの考え方を主張するなど必要な対応を実施していく。 また、現行の第7次エネルギー基本計画においては、DXやGXの進展による電力需要増加が見込まれる中で、再生可能エネルギー、原子力などエネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果の高い電源を最大限活用する方向性が明記され、再エネ導入や原子力事業環境整備の進展が期待されるものの、これらの政策が大幅に転換された場合には当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。 次に、成長志向型カーボンプライシング構想として、CO2排出に対して、化石燃料賦課金導入、企業間の排出量取引制度(GX-ETS)稼働、発電事業者を対象にした有償オークションの導入といった方向性が示されている。GHG多排出事業にあたる発電事業に対しては、過度な排出規制の導入により、火力発電所の稼働率低下や追加的な費用負担といった影響が生じる可能性がある。 これらのリスク対応について、2026年度は、排出量取引制度が本格稼働するとともに、排出枠取引市場の設計等について引き続き議論される見通しであり、国のエネルギー・環境政策や規制動向について、必要な情報収集を実施するとともに、審議会等の場を通じて当社グループの考え方を主張するなど必要な対応を実施していく。 エネルギー事業においては、将来的に電力需要の増加が見込まれる中で脱炭素化に向けて適切に対応していく必要があるが、事業期間中の市場環境の変化等に伴って収入・費用が変動することによって、電源への投資が適切に回収できず、収支が悪化するリスクがある。 こうした状況下で投資判断を行うために、国の電力システムにかかる政策や規制動向について必要な情報収集を実施するとともに、審議会等の場を通じて当社グループの考え方を主張するなど必要な対応を実施し投資回収の予見性を高めていく。 送配電事業においては、必要な投資の確保とコスト効率化を両立させ、高経年化する送配電設備の確実な増強と更新や再生可能エネルギー主力電源化等を見据えたレジリエンス強化を進めていく必要があるが、これらが実現できない場合、収支悪化リスクおよび安定供給に支障をきたすリスクがある。 2023年度より、新たな託送料金制度が導入され、本制度下において、第1規制期間(2023-2027年度)に達成すべき目標を明確にした事業計画を策定し、その実施に必要な見積費用(収入の見通し)は国から承認されている。これにより、必要な設備の維持・拡充にかかる費用は見積費用に織り込まれ、概ね確保されている状況であるが、制度運用の動向を踏まえつつ、必要に応じて規制当局への働きかけ等の対応を継続していく。 ※送配電事業は関西電力送配電㈱が担う。 情報通信分野においては、デジタルインフラの地方分散など取り巻く政策方針の変更によって競争環境や市場環境が大きく変化し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。これらのリスクに対応するため、国の情報通信政策や規制動向について、必要な情報を収集し、公正な競争環境の維持・推進に向けた政策提言を継続的に行うとともに、規制環境に合わせた新サービスの開発、既存サービスの拡充、継続したコスト低減等により競争環境の変化に対応できる経営基盤の強化に取り組む。 不動産分野においては、政策金利の一層の上昇により住宅ローン金利が大幅に上昇した場合、住宅購入者の購買意欲が減退し、分譲住宅事業の業績に影響を与える可能性がある。また、都市計画や建築関連法令等の政策変更により、物件開発コストの増加や保有土地の価値毀損等の影響を受ける可能性がある。これらのリスクに対しては、情報の収集と分析により適時適切に対応していく。 《6》イノベーションの停滞 当社グループは、イノベーション推進により目指す状態を、「新事業・新サービスの創出力」と「既存事業のオペレーション変革力」を兼ね備え、これらを自律的かつ持続的に生み出す仕組みが確立されている状態と定義し、その実現に向けた体制整備および仕組みの構築を進めている。 しかしながら、政策・経済・社会・技術等の外部環境の変化に適応できない場合、業務変革や新規事業・サービス創出に向けた取組みが停滞し、事業構造の転換の遅れや収益機会の逸失、競争優位性の低下を招く可能性がある。その結果、当社グループの業績およびステークホルダーからの評価に悪影響を及ぼすおそれがある。 そのため、当社グループは、中長期的な技術・社会動向を踏まえ、「事業機会」と「脅威」を両面から把握し、先手を打った事業活動を展開するための体制・仕組みの強化を進めている。また、コーポレートベンチャーキャピタル「合同会社K4 Ventures」を通じたスタートアップ企業への投資および協業を推進するとともに、最新の技術やビジネスモデルを早期に情報収集し、さらなる新規事業・サービス創出を展開していく。 《7》資産価値毀損 主要7カ国(G7)の気候・エネルギー・環境相会合では、石炭火力については、各国のGHG排出量を実質ゼロにする目標に沿って、2030年代前半または、気温上昇を1.5度に抑えることが可能な期間内に排出削減対策が講じられていない既存の石炭火力発電をフェーズアウトする方針が示されている。 このような事業環境において、火力に対するCO2排出規制強化、法改正(新規制基準に対する追加要求事項等)や訴訟による原子力不稼動事象の顕在化等により既存電源の稼動率が低下することで資産価値が大幅に毀損するリスクがある。 これらのリスクに対応するため、国の電力システムにかかる政策や規制動向について必要な情報収集を実施するとともに、事業者にとって合理的な内容とするべく審議会等の場を通じて当社グループの考え方を主張するなど、必要な対応を実施していく。 また、送配電事業においては、高経年化設備の更新等に必要な投資を収入として確保できない場合、資産価値が毀損するリスクがある。ただし、新たな託送料金制度により、必要な費用は見積費用(収入の見通し)に概ね織り込まれていること、エリア需要の変動は翌規制期間に調整されること、また、災害復旧等にかかる制御不能な費用増は事後調整されることから、中長期的な事業運営の安定性および予見性が一定程度向上しており、資産価値毀損のリスクは低減されている。 なお、上記以外にも、情報通信事業や不動産事業において、競合他社に対する技術力の劣後、顧客志向の変化に伴うサービスの陳腐化や市場環境の変化等が発生することで、資産価値が毀損するリスクがある。ハイパースケールデータセンターは、事業展開の遅延および建設費用の高騰等により、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性がある。加えて、当社グループは、オーガニックな成長にこだわらず、M&Aも活用し、成長の加速を目指している。しかしながら、適切な対象会社や提携先を発見できる保証はなく、また、これらの調査の段階で確認または想定されなかった事象がM&Aの実行後に発生または判明する場合や、M&A実施後の事業展開が計画どおりに進まない可能性があり、その場合は当初期待した業績への寄与の効果が得られない可能性があることや、対象事業等の資産価値毀損も考えられ、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性がある。これらのリスクに対し、新サービスの開発・既存サービスの拡充等により、競争環境の変化に対応できる経営基盤の強化に取り組んでいる。 国内再エネ事業、海外事業、グループ事業または新規事業等への投資については、市場規模や規制等の事業環境の変化や開発の遅延等により、想定していた収益性が確保できず資産価値が毀損するリスクがある。このようなリスクに対応するため、投資の妥当性の評価や投資後のモニタリングと撤退・再建策の検討・実施も含めた一連のマネジメントプロセスの構築・運用等により、投資リスクの適正な管理に努めている。 《8》人財基盤の揺らぎ 労働災害の発生等、社会的信用の低下が生じる事象等が発生した場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。 美浜発電所3号機事故をはじめとする事故や災害から得た数々の教訓から、「安全を守る。それは私の使命、我が社の使命」との社長宣言のもと、当社グループの事業活動に係わる全ての人の安全を守ることを最優先に、安全活動を続けている。この宣言に込めた思いを継承していくため、「関西電力グループ安全行動憲章」をグループワイドで共有し、「安全行動の誓い」を規範として安全行動をたゆまず実践することで、安全の実績を着実に積み重ね、ゆるぎない安全文化を構築していく。さらに、グループワイドで災害防止に向けた取組みをより一層促進するため、「安全・健康・『働き方』改革 推進部会」や「安全衛生委員会」にて安全活動の継続的な改善を行うとともに、協力会社等と“相方向”の情報共有やコミュニケーションを深めることで、「災害ゼロ」を目指している。 人口減少による労働力不足やサプライチェーンの脆弱化が同時に進行する中、多様な人財の安定的・継続的な確保が困難となるほか、従業員の意欲の低下等により、人財基盤の強化が進まず、社会的信用の低下が生じる事象等が発生した場合には、当社グループの業績は影響を受け、持続的な成長が妨げられる可能性がある。 2025年度には経営戦略と連動した人財戦略のもと、人財基盤の強化に向けて経営計画の推進に必要となる人財確保として、新卒採用やキャリア採用、多様な外部人財の活用等の方策を講じるとともに、リスクを統括的に管理する内部統制部会において、業務執行部門それぞれの人財基盤にかかる課題認識やリスク管理・対策の実施状況を評価し、各業務執行部門とリスク管理箇所との間にリスク認識の齟齬がないことや、リスク認識を踏まえた人財確保等の方策が実効的に実施されていることを確認した。このように、人財確保等の方策について内部統制部会での客観的な評価を行ったうえで執行役会議へ報告するリスクマネジメントを通じ、必要に応じて組織横断的な改善を行っている。 人財基盤強化の前提として、2021年に策定した「関西電力グループ人権方針」に基づき、あらゆる事業活動において、人権を尊重する取組みを推進している。そのうえで、従来より、経営理念・経営計画の実現に向けて必要となる人財ポートフォリオを構築すべく、労働市場の変化や事業環境の変化に即した多様な採用コースを用意するとともに、経歴・性別・国籍等にとらわれることなく、多様な人財の積極的な採用を進めることで、優秀な人財の確保とダイバーシティ&インクルージョンを推進している。引き続き、多様な人財を安定的かつ機動的に確保するとともに、今後は、AI・ロボットとの協働を前提とした人財ポートフォリオの構築にも取り組んでいく。 加えて、従業員一人ひとりの個性を起点として、その強みを最大限に活かす視点での人財育成を実施している。具体的には、2018年に設立した「関西電力グループアカデミー」の中で体系化した研修や育成制度を通じて、従業員の自律的なキャリア形成を促し自発的な成長を支援するだけでなく、研修・異動・評価を連動させて運用し、個人の能力や適性に応じて公平・公正に管理職への登用等を実施することで、潜在的な能力を引き出すとともに、従業員エンゲージメントの向上を図っている。 また、「働き方」改革・健康経営の推進責任者である社長のもと、人事労務担当役員が委員長を務める「安全・健康・『働き方』改革 推進部会」での議論を通じて、より柔軟に働ける勤務制度の整備や従業員の健康増進に向けた方針・施策を策定し、労働組合・健康保険組合・医療スタッフ等と連携しながら、従業員一人ひとりが成長意欲や挑戦意欲をもち、健康で活き活きと輝き、豊かな人生を歩むことができるよう、グループ大で「働き方」改革・健康経営の取組みを推進している。 なお、国や社会の動向といった今日的な観点に加え、当社の経営状況や労働力確保等の状況も踏まえ、2025年度から定年延長を含む、新たな評価・報酬体系を導入している。社員の定年を65歳まで引き上げることで、第一線職場における要員不足に対応するだけでなく、ベテラン層から中堅、若年層への確実な技術継承を行っていくとともに、“今の挑戦”をより重視する制度へ見直し、魅力的な挑戦機会を提供する仕組みを導入することで、従業員一人ひとりが、挑戦意欲や成長意欲を持って活き活きと働くことができる環境、労働条件を整備していく。また、2026年度には、経営計画のもと、時代の変化を先取りした挑戦を力強く推し進めるため、賃金改定を実施したほか、初任給の引き上げを実施している。 《9》サプライチェーンの不安定化・断絶 取引先における人手不足や採算性悪化により取引先が事業撤退し、もしくは当社グループに対し、取引停止を申し入れることで、資機材等の安定的な調達が困難となる可能性がある。 これらのリスクに対応するため、関西電力グループ調達基本方針に基づき、取引先との対話活動を充実させ、対話活動を通して顕在化した課題に対し、迅速・適切に対応することで、既存の取引先との強固なパートナーシップを確立するとともに、新規取引先を積極的に開拓することで、複数取引先の確保を図る等、安定調達の実現に向けた取組みを進めている。 加えて、「関西電力グループ調達ガイドライン」を制定し、サプライチェーン上の様々なリスクへの対応を取引先とともに進めている。 《10》ITガバナンス・情報セキュリティリスク 当社グループは、AI等のデジタル技術活用や業務の抜本的見直しが遅延する等により、DX推進が効率的・効果的に実施されない場合、他事業者との競争に劣後し、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。また、AIの利活用における適切な統制が十分に機能せず、AIの不適切な利用や判断の誤り等により社会的信用の低下につながる事案が発生した場合にも、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。DXを推進し、既存事業の生産性向上や新たな価値創出に取組むとともに、DXの取組みを加速すべく、役員をトップとし全体戦略の検討や方向づけを行う「DX戦略委員会」、デジタル専業子会社で施策実施に必要な技術支援を行う「K4 Digital株式会社」、施策の検討や展開を行う「各部門」の三位一体でDXを推進している。また、DX戦略委員会での議論結果は、執行役会議での議論を経てDXビジョン・戦略として策定している。加えて、AIの利活用に関するポリシー・ルールを整備し、適切に管理・運用している。 情報システムの不具合や停止、法令対応漏れ等が発生し、社会的信用の低下につながる事案が発生した場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。情報システムの品質確保のため、標準のシステム開発手順を定め、第三者視点で遵守状況を確認・監査している。また、IT部門と各部門が連携し、IT投資や人的資源の確保、リスク対応の妥当性および法令・規制対応状況を確認している。さらに、重要なシステム開発プロジェクトは執行役会議に付議し、計画の妥当性を確認している。 ランサムウェアをはじめとする外部からのサイバー攻撃等により、当社グループ設備への被害や損害が生じ、電力の安全・安定供給や当社グループサービスへの支障の発生、当社グループ保有のお客さま情報、重要情報の社外流出により社会的信用の低下につながる事案が発生した場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。重要インフラ事業者である当社グループは電力の安全・安定供給を重要な責務として、関係法令・サイバーセキュリティ経営ガイドライン・社内規定等に則り必要な対応を行うとともに、「サイバーレジリエンスの強化」、「サプライチェーン・内部不正対策」等を柱とした関西電力グループセキュリティ戦略を策定し、サイバーセキュリティ対策を強化している。また、地政学リスクの高まりやサイバー攻撃の手法が複雑化・巧妙化し、日々進化していることを踏まえ、国内外のサイバー攻撃情報や最新のセキュリティ情報の収集に努め、早期対策を実施している。 当社グループが保有するお客さま情報をはじめ、業務上取扱う重要情報について、適切な取扱いがなされず社外へ流出することで、社会的信用の低下につながる事案が発生した場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。当社グループが保有する個人情報の適切な保護・利用のため、個人情報保護法やガイドライン等を遵守するとともに、プライバシー権等にも配慮した対策を実施している。また、個人情報を含む業務情報を適切に取扱うために、組織的・人的・物理的・技術的側面から情報セキュリティ対策を継続して講じている。 《11》ガバナンス・コンプライアンスリスク 当社は、会社法に基づいて、業務の適正を確保するための体制を定め、その結果を記載した事業報告に当該体制の決議内容および運用状況の概要を開示している。業務の適正を確保するための体制の有効性が確保されない場合には、ステークホルダーからの信頼を失墜し、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。 当社グループは「関西電力グループ経営理念 Purpose & Values」(2021年3月策定)に基づき、ステークホルダーのみなさまのご期待にお応えし続けることで、持続的な企業価値の向上と社会の持続的発展に貢献していく。その実現に向けた経営の最重要課題は、コーポレート・ガバナンスの強化であると認識し、当社のコーポレート・ガバナンスにおいては、経営の透明性・客観性を高めることを目的に、執行と監督を明確に分離した「指名委員会等設置会社」の機関設計を採用し、取締役会議長は独立社外取締役、構成委員の過半数は独立社外取締役としている。また、取締役会直下に法定外の「コンプライアンス委員会」を設置している。さらに、当社はグループ各社に対して、「関西電力グループ経営理念 Purpose & Values」および「関西電力グループ行動憲章」等の経営の基本的方向性や行動の規範について、浸透を図るとともに、子会社管理に係る社内規程に基づき、子会社における自律的な管理体制の整備を支援、指導することにより、企業集団の業務の適正を確保している。具体的には、各種会議体でのコミュニケーションを通じ経営状況を定期的に把握するとともに、子会社における重要な意思決定については、事前に関与している。特に、当社グループの成長の柱となる事業を担う会社については、重要な業務執行方針および計画を執行役会議で審議している。加えて、会社法をはじめとする法令等に基づく責務・役割の徹底を図るために、外部講師による集合研修を実施している。 金品受取り問題をはじめとする一連の不適切事象を踏まえ、環境変化とリスクへの確実な対応や組織風土面に問題があるとの認識のもと、内部統制の抜本的な強化と組織風土改革の取組みを両輪で推進している。当社グループの事業活動に伴うリスクを適切なレベルに管理し、当社グループの持続的な成長を実現するため、内部統制部会を設置し、内部統制システムの整備・運用状況の評価、改善に係る総合的方策の検討ならびに不備事項の改善指示および改善状況の確認・支援を行っている。また、内部統制の抜本的な強化や組織風土改革をはじめとした再発防止策を総合的に推進するため、組織風土改革会議を設置し、一連の不適切事象に係る全社的な課題の把握・分析、再発防止に向けた総合的方策の策定等を行っている。 重大なコンプライアンス違反の発生等、社会的信用の低下が生じる事象等が発生した場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。 当社はこれまでの金品受取り問題、新電力顧客情報の不適切な取扱い、独占禁止法違反といった不適切な事象の発生を受け、取締役会、監査委員会およびコンプライアンス委員会の指導のもと、それぞれ業務改善計画に基づき対応を実施してきた。事象ごとの再発防止策にとどまらず、組織風土改革や内部統制充実に向け、PDCAを回しながら新たな施策を継続的に実施しており、順次グループに取組みを展開している。 株式会社近貨や株式会社かんでんエンジニアリングなど、グループ会社で不適切事象が発生しているが、グループ全体で、ガバナンスの強化とコンプライアンスの徹底に取り組んでいく。 株主をはじめとしたステークホルダーのみなさまへの情報開示が不足する等、社会的信用の低下が生じる事象等が発生した場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。 情報開示の充実を図るため、コーポレートガバナンス・ガイドラインにおいて適切な情報開示と透明性の確保に関する考え方を定め、これに基づき、株主をはじめとしたステークホルダーのみなさまに向けて、有価証券報告書やコーポレート・ガバナンス報告書、統合報告書等にて会社の財政状態・経営成績等の財務情報や経営戦略・経営課題、リスクやガバナンスに係る非財務情報等について、積極的に開示を行っている。 テレビCMや新聞広告等の内容、プレス発表、ホームページ、SNS等での情報開示不足や情報の分かりにくさからくる否定的反応により、当社グループのブランドイメージが低下する可能性がある。また、原子力発電に対する社会からの受容性低下や事故や不祥事が発生した場合の対応次第で、社会的信用の低下につながり、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。 そのため、広報活動を通して、ステークホルダーのみなさまに適切に情報発信を行い、当社グループ事業にご理解をいただくとともに、広聴活動においては、頂戴したご意見やご要望について、経営層や従業員と共有を図り、事業活動に反映させることで、信頼を賜ることができるよう努めている。また、このような活動を通じて、原子力 発電をはじめとする当社グループ事業への理解獲得を図るとともに、ブランドステートメント「 」に込 めた想いのもと、透明性の高い開かれた事業活動を展開している。 《12》環境問題(環境法令違反等) 重大な環境コンプライアンス違反等、社会的信用の低下が生じる事象等が発生した場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。 これらのリスク対応について、当社グループは、気候変動問題への取組みをはじめ、生物多様性の向上、資源循環の推進や地域環境保全等といった事業活動に密接に関係する環境問題への対応について、中長期的にめざす方向性を「関西電力グループ環境方針」として定め、環境コンプライアンスの実践・徹底等に取り組んでいる。 具体的には、事業活動において周辺環境や人の健康に影響を及ぼすことがないよう、社内ルールの整備や実務知識付与のための専門教育等を実施し、環境コンプライアンス違反の防止を図るとともに、当社グループ内での同種事象の発生防止対策の実効性を高めるため、各現場の法令遵守に関する仕組みの整備状況に加え、運用状況の確認を進めている。 また、生物多様性への対応としては、発電所建設に当たっては環境アセスメントを実施し、動植物や生態系への影響を最小限に抑えるとともに、水源涵養林の持続的な管理や黒部ダム周辺の在来種保護など、地域の特性に応じた生物多様性の保全に取り組んでいる。 《13》自然災害・国際情勢の変化等 台風・豪雨(気候変動に起因する異常気象等)・地震・津波等の自然災害、武力攻撃、感染症により、当社グループ設備への被害・損害、操業への支障や他社からの電気・資機材の調達等への支障が生じ、当社グループサービスの提供が困難になることで、当社グループに対する社会的信用の低下等が発生することが要因となり、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。 従業員とその家族の安全を確保するとともに、電力・ガスを始めとする当社グループサービスの安定供給の責務を果たすため、「災害に強い設備づくり」や「早期復旧に向けた防災体制の確立」を基本に防災部会等を定期的に開催し、災害関連主要リスクに適切に対策を講じるなど、防災対策に取り組んでいる。 海外事業においては、紛争の状況やその影響を常にモニタリングしている。投資済み案件については現時点では大きな影響はないことを確認しており、新規投資については最新の国際情勢を踏まえ適切に判断している。 火力燃料の確保に対しては、調達地域、契約期間、契約相手先、価格指標の分散により、安定調達に資する調達ポートフォリオの構築を行うとともに、多様な取引先との継続的な情報交換ネットワークを構築し、国際情勢の変化と影響の迅速な把握に努めている。また、米・イスラエルにおけるイランへの攻撃に起因する至近の中東情勢の不安定化により燃料調達活動に影響を及ぼす可能性があり、これに対しても、多様な取引先との緊密な情報連携を通じて、供給動向や物流への影響をモニタリングし、必要に応じた代替調達の確保等、機動的な対応を行っている。 さらに、国際情勢の変化に伴う燃料価格や卸電力市場価格の変動拡大は、卸販売に係る収益性の見通しに影響を及ぼすリスクがある。これに対しては、市場動向の変化を継続的に注視し、その影響を見極めながら、必要な対応を検討していく。 水素事業においても、国際情勢の変化に伴い、サプライチェーン構築における水素調達国の政策変更・情勢不安・経済停滞により上流案件組成への影響、また燃料価格高騰により水素事業の競争力が低下し、サプライチェーン構築が困難となる可能性がある。水素キャリア※1やカラー※2、調達国の分散等、多面的に検討・参画することでリスク最小化に努めている。 ※1:気体のままでは貯蔵や長距離の輸送の効率が低い水素を、液体や水素化合物(アンモニア、メチルシクロヘ キサン等)にして効率的に貯蔵・運搬する方法。 ※2:水素は、その製造方法によって、グレー水素(CO2を排出)、ブルー水素(CO2を回収)、グリーン水素 (再エネにて製造)の大きく3種類に区別される。 サプライチェーンに対しては、平常時から、主要な生産拠点の把握、情報収集を間断なく行うとともに、新規取引先を積極的に開拓することで、複数取引先の確保を図る等、安定調達の実現に向けた取組みを進めている。 経済安全保障は、社会の重要なインフラを担う当社グループにとって重要なリスクの一つであると認識しており、経済安全保障推進法の規定内容の遵守はもちろん、経済安全保障上重要な技術や情報の流出防止等の観点でリスク対策を実施している。 《14》市場・市況変動リスク 事業活動に伴い、金利や為替の変動および各種商品の価値・価格等の変動に起因する収支変動の不確実性がある。販売方策の工夫、デリバティブ取引の活用等により、一定以上の損失の回避や収益の安定化、利益またはキャッシュ・フローの安定化を図っている。 当社グループの有利子負債残高(連結)は、2026年3月末時点で、4,266,618百万円(総資産の43.3%に相当)であり、有利子負債残高の96.4%(4,111,605百万円)は長期借入金、社債の長期資金である。長期資金の多くは固定金利であるものの、一部は変動金利での調達であるため、今後調達する長期借入金、社債等を含め、市場金利の動向は当社グループの業績に影響を与える可能性があり、引き続き、その動向を注視する。
経営成績の分析 (MD&A)11,839字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。 <経営成績等の状況の概要> (1) 経営成績 当社グループは、中期経営計画の総仕上げの年として、グループの総力を挙げて「KX(Kanden Transformation)」に着実に取り組み、計画に掲げた財務目標についても概ね達成することができた。 総販売電力量は1,523億kWhと、前連結会計年度に比べて2.4%減少した。 収入面では、販売電力料収入が減少したことなどから、売上高は4,056,638百万円と、前連結会計年度に比べて280,473百万円の減収(△6.5%)となった。 支出面では、他社購入電力料や火力燃料費が減少したことなどから、営業費用は3,619,081百万円と、前連結会計年度に比べて249,152百万円の減少(△6.4%)となった。 この結果、当連結会計年度の営業利益は437,556百万円と、前連結会計年度に比べて31,320百万円の減益(△6.7%)、経常利益は518,530百万円と、前連結会計年度に比べて13,155百万円の減益(△2.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益は380,051百万円と、前連結会計年度に比べて40,312百万円の減益(△9.6%)となった。 セグメントの経営成績(相殺消去前)は、次のとおりである。 セグメント   前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)   当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)   比較増減 金額(百万円)   金額(百万円)   増減金額(百万円)   増減率(%) エネルギー事業   売上高   3,774,142   3,466,805   △307,336   △8.1 経常費用   3,490,745   3,251,676   △239,069   △6.8 セグメント損益   411,321   377,368   △33,952   △8.3 送配電事業   売上高   1,097,551   1,057,746   △39,805   △3.6 経常費用   1,052,684   1,007,091   △45,593   △4.3 セグメント損益   55,794   63,073   7,278   13.0 情報通信事業   売上高   312,631   318,723   6,091   1.9 経常費用   266,631   272,661   6,030   2.3 セグメント損益   46,945   47,094   149   0.3 生活・ビジネスソリューション事業   売上高   221,408   223,284   1,875   0.8 経常費用   200,454   195,832   △4,622   △2.3 セグメント損益   26,208   39,039   12,831   49.0 (注)  各セグメント損益には、連結子会社および持分法適用会社からの受取配当金を含まない。 (2) キャッシュ・フロー 当連結会計年度のキャッシュ・フローの概要は、次のとおりである。 科目   前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)   当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)   比較増減 金額(百万円)   金額(百万円)   増減金額(百万円)   増減率(%) 営業活動によるキャッシュ・フロー   575,299   652,381   77,081   13.4 投資活動によるキャッシュ・フロー   △342,353   △571,921   △229,567   67.1 (フリー・キャッシュ・フロー)   (232,946)   (80,459)   (△152,486)   (△65.5) 財務活動によるキャッシュ・フロー   137,673   △290,219   △427,893   - 現金及び現金同等物の期末残高   941,432   741,286   △200,146   △21.3 <生産、受注及び販売の状況> 当社および連結子会社における生産、受注及び販売の実績については、その大半を占めるエネルギー事業のうち当社の数値を記載している。 (1) 発受電実績 種別   2024年度(2024年4月~2025年3月)(百万kWh)   2025年度(2025年4月~2026年3月)(百万kWh)   前年度比(%) 発受電電力量   自社   水力発電電力量   13,655   12,871   94.3 火力発電電力量   39,932   35,305   88.4 原子力発電電力量   48,634   46,009   94.6 新エネルギー発電電力量   12   10   87.4 他社受電電力量   62,741   67,017   106.8 揚水発電所の揚水用電力量   △3,128   △2,778   88.8 合計   161,847   158,433   97.9 総販売電力量   156,044   152,252   97.6 出水率(%)   98.2   95.1 (注) 1 火力発電電力量は、汽力発電電力量と内燃力発電電力量の合計である。 2 新エネルギー発電電力量は、汽力発電設備におけるバイオマスと新エネルギー等発電等設備における太陽光による発電電力量である。 3 発受電電力量と総販売電力量は、提出日(2026年6月24日)現在において把握している電力量を記載している。 4 揚水発電所の揚水用電力量とは、貯水池運営のための揚水用に使用する電力量である。 5 2024年度出水率は、1993年度から2022年度までの30カ年平均に対する比である。 2025年度出水率は、1994年度から2023年度までの30カ年平均に対する比である。 6 四捨五入の関係で、合計が一致しない場合がある。 7 発受電電力量の合計と総販売電力量の差は損失電力量等である。 (2) 販売実績 ① 総販売電力量 2024年度(2024年4月~2025年3月)(百万kWh)   2025年度(2025年4月~2026年3月)(百万kWh)   前年度比(%) 総 販 売 電 力 量 (小売、他社 計)   156,044   152,252   97.6 小 売 販 売 電 力 量   115,521   116,273   100.7 電 灯   32,902   32,401   98.5 電 力   82,619   83,872   101.5 他 社 販 売 電 力 量   40,523   35,979   88.8 (注) 1 総販売電力量は、提出日(2026年6月24日)現在において把握している電力量を記載している。 2 四捨五入の関係で、合計が一致しない場合がある。 ② 料金収入 2024年度(2024年4月~2025年3月)(百万円)   2025年度(2025年4月~2026年3月)(百万円)   前年度比(%) 販 売 電 力 料 収 入 (小売、他社 計)   3,062,553   2,843,560   92.8 電 灯 料 ・ 電 力 料   2,289,449   2,249,764   98.3 電 灯   751,932   736,938   98.0 電 力   1,537,516   1,512,826   98.4 他 社 販 売 電 力 料   773,104   593,795   76.8 (3) 生産能力 自社発電認可最大出力 区分   水力(kW)   火力(kW)   原子力(kW)   新エネルギー(kW)   合計(kW) 2025年3月31日現在   8,259,215   11,201,000   6,578,000   11,000   26,049,215 2026年3月31日現在   8,268,315   9,361,000   6,578,000   11,000   24,218,315 (4) 資材の状況 主要燃料の受払状況 区分   重油(kl)   原油(kl)   LNG(t)   石炭(t) 2024年3月末在庫量   134,505   60,331   213,536   293,453 2024年度   受入量   76,035   8,007   5,408,693   3,255,269 払出量   136,685   11,346   5,287,100   3,240,177 2025年3月末在庫量   73,855   56,993   335,130   308,546 2025年度   受入量   81,903   32,072   4,572,404   3,358,041 払出量   104,866   53,841   4,595,235   3,096,012 2026年3月末在庫量   50,892   35,224   312,299   570,575 (注) 四捨五入の関係で、合計が一致しない場合がある。 <財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析> (1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成している。重要な会計方針については、「第5 経理の状況」に記載している。 連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の計上額に影響を与える見積りを行う必要がある。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しているが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。このうち、特に重要なものについては、「第5 経理の状況」の連結財務諸表の注記事項(重要な会計上の見積り)に記載している。 (2) 経営成績 ① 経常損益(セグメントの経営成績) [エネルギー事業] 第7次エネルギー基本計画やGX2040ビジョンで掲げられたエネルギー安定供給と脱炭素の両立を推進し、時代にあわせてS+3Eを高い次元で達成することで、日本の成長を支えていく。 需要増加と脱炭素化ニーズに応える電源基盤の確立に向け、安全確保を大前提とした原子力の最大限活用および後継機設置に向けた調査・技術開発を進めるとともに、全国適地での再生可能エネルギーの積極的な開発や将来的なゼロカーボン化を前提にしたLNG火力の開発およびリプレースを進めていく。 また、関西エリアのみならず、全国・海外のお客さまから長期的に選ばれるサービスプロバイダーを目指し、エネルギー(電気・ガス)とソリューションの一体提供と新たな事業領域への挑戦を相互に連携させ、最適な形でお届けする「エネルギー3.0」を強力に推進していく。 (業績) 収入面では、販売電力料収入が減少したことなどから、外部顧客への売上高は3,261,386百万円と、前連結会計年度に比べて279,392百万円の減収(△7.9%)となり、内部売上高を含めた売上高は3,466,805百万円と、前連結会計年度に比べて307,336百万円の減収(△8.1%)となった。 支出面では、他社購入電力料や火力燃料費が減少したことなどから、経常費用は減少した。 この結果、セグメント利益は377,368百万円と、前連結会計年度に比べて33,952百万円の減益(△8.3%)となった。 (当連結会計年度の取組み) <原子力> 原子力プラントについては、7基全てが運転を継続しており、高経年化対策についても、国の認可を受けた長期施設管理計画に基づき、安全性を確保しつつ適切に対応している。 また、「ゼロカーボンビジョン2050」において掲げている新増設・リプレースの実現を推進していくため、美浜発電所後継機について、事業成立性検討の一環として、昨年11月に自主的な現地調査を開始した。 今後とも、原子力プラントの安全・安定運転および安全性・信頼性のより一層の向上に取り組んでいく。 <再生可能エネルギー> 水力発電事業については、設備更新によって最大出力を増加させた笠置発電所3号機が運転を開始し、また、奥多々良木発電所3、4号機に加えて奥吉野発電所1、2号機でも長期脱炭素電源オークションを活用した設備更新を進めてきた。 洋上風力発電事業については、山形県遊佐町沖において現地での各種調査等を進めているほか、本年1月に長崎県五島市沖の五島洋上ウィンドファームが運転を開始するなど着実に開発を推進している。 また、さらなる再生可能エネルギーの導入拡大に向けて、昨年12月に栃木県佐野市におけるバイオマス発電事業へ参画し、東京地下鉄株式会社とコーポレートPPA(電力購入契約)を締結するなどお客さまニーズを踏まえた取組みを進めているほか、昨年5月の大阪府泉南郡岬町における蓄電所事業への参画をはじめとした複数の蓄電所事業への参画に加え、蓄電所向けのワンストップソリューションサービス(カン-denchi)の提供開始やO&M事業における新会社(株式会社K2-BatOM)の設立等に取り組んでいる。加えて、系統用蓄電池をはじめとした分散型リソースの運用については、E-Flow合同会社がAIを活用したシステムを通じ、卸電力取引市場、需給調整市場および容量市場において最適な市場取引を行っている。 海外においては、ポートフォリオの適切な管理を通じて安定的に収益を確保しつつ、ドイツにおけるヴィンダンカー洋上風力発電事業等の推進に加えて、欧州を中心に複数の洋上風力開発プロジェクトを推進するアイルランドのシンプリー・ブルー・エナジー社に対して昨年10月に出資参画するなど、グローバルな事業拡大を着実に進めている。 <火力・水素> 火力発電事業については、最新の高効率コンバインドサイクル機への設備更新に向けた取組みとして、南港発電所において設備更新計画を進めるとともに、姫路第一発電所において事業性評価を行っている。 また、火力発電のゼロカーボン化に向けて、CCSやゼロカーボン燃料の導入に向けた検討に取り組んでいる。 なお、赤穂発電所、御坊発電所2号機および関西国際空港エネルギーセンターは、設備高経年化に加え、事業環境変化を総合的に勘案し廃止した。 水素の利活用については、姫路第二発電所において水素混焼発電実証を実施し、昨年6月には事業用大型ガスタービンとして国内初となる混焼率30%(体積比)を達成した。本実証で発電した電気の一部を大阪・関西万博へ供給し、次世代エネルギーの可能性を広く社会発信してきた。 <ソリューションサービスの提供> ご家庭のお客さまへのサービスについては、従来のオール電化住宅向け等のメニューに加え、省エネ給湯機エコキュート、太陽光発電設備および蓄電池設備それぞれについて、リース料金と一定量までの電気料金がセットになった「はぴeセット」等の各種メニューの提供を推進した。また、当社の電気とガスをセットにした提案活動を推進し、年度末時点での関電ガスの契約件数は約163万件となった。 法人のお客さまへのサービスについては、脱炭素の計画策定から具体策の実行までをトータルサポートする「ゼロカーボンパッケージ」において、より一層サービス内容の充実を図っている。具体的には、分散型エネルギーリソースの最適制御等を行うエネルギーマネジメントシステム「SenaSon」や省エネ支援を行う「エネルーク」等のサービスをはじめ、太陽光発電・蓄電池オンサイトサービス、コーポレートPPAおよびFIP転提案等にも取り組んでいる。また、これらのサービスと電力販売の一体的な提供を推進し、お客さまのエネルギー利用の高度化・最適化を通じた生産性向上に貢献している。加えて、海外においても東南アジアを中心に、最適なエネルギーシステムの構築・運用に関するソリューション提案を推進している。 中核会社の株式会社関電エネルギーソリューションにおいては、お客さまの設備状況に応じた魅力あるメニューの開発により、全国でユーティリティサービスを採用いただいている。首都圏向け活動体制の強化等の事業拡大に努めており、お客さまの空調設備を自動で最適制御する「おまかSave-Air」が省エネ大賞を受賞するなど、エネルギーマネジメント技術が高く評価されている。 [送配電事業] 電力系統の運用や送電、変電、配電設備の計画・工事などを行い、中立・公平な立場で安全に安定した電気をお客さまにお届けしている。 脱炭素化やレジリエンス強化をはじめ、エネルギーに関する社会ニーズが多様化する中、それを支える基盤である送配電事業の重要性はこれまで以上に高まっていると認識しており、電力ネットワークの次世代化を進めるとともに、分散型電源などの多様な系統利用者のニーズに応じた系統利用サービスを提供し続け、地域社会の発展に貢献していく。 (業績) 収入面では、需給調整取引に伴う地帯間・他社販売電力料が減少したことなどから、外部顧客への売上高は386,221百万円と、前連結会計年度に比べて2,899百万円の減収(△0.7%)となり、内部売上高を含めた売上高は1,057,746百万円と、前連結会計年度に比べて39,805百万円の減収(△3.6%)となった。 支出面では、需給調整取引に伴う費用が減少したことなどから、経常費用は減少した。 この結果、セグメント利益は63,073百万円と、前連結会計年度に比べて7,278百万円の増益(+13.0%)となった。 (当連結会計年度の取組み) <送配電> 関西電力送配電株式会社において、託送料金制度のもと策定した5箇年(2023~2027年度)の事業計画に基づき、高経年化設備の更新や、脱炭素化・レジリエンス強化に資する電力ネットワークの次世代化、サービスレベルの向上などを進めることで、電気の安全・安定供給に取り組んだ。また、トヨタ生産方式(カイゼン)やDXを通じて生産性向上と効率化を推進した。 [情報通信事業] FTTHを利用した光インターネット、光電話、光テレビの3つのサービスをeo光ブランドで関西一円に展開しているほか、全国をターゲットにモバイル事業「mineo(マイネオ)」および法人ソリューション事業などを展開している。 (業績) 収入面では、株式会社オプテージにおける法人サービス等の増加による増収があったものの、連結子会社を連結範囲から除外したことなどから、外部顧客への売上高は222,196百万円と、前連結会計年度に比べて1,388百万円の減収(△0.6%)となった。一方で、株式会社関電システムズにおいて、当社グループ向けのシステム開発案件が増加したことなどから、内部売上高を含めた売上高は318,723百万円と、前連結会計年度に比べて6,091百万円の増収(+1.9%)となった。 支出面では、株式会社オプテージにおいて、人件費、販売手数料等の販売管理費が増加したことや、株式会社関電システムズのシステム開発案件に係る費用が増加したことなどから、経常費用は増加した。 この結果、セグメント利益は47,094百万円と、前連結会計年度に比べて149百万円の増益(+0.3%)となった。 (当連結会計年度の取組み) <情報通信> 中核会社の株式会社オプテージにおいて、個人向け事業について、FTTHサービス「eo光」が近畿圏の顧客満足度調査で19年連続第1位を受賞するなど高い評価をいただき、約170万件のお客さまに選ばれている。 MVNO事業については、「mineo」のサービス強化を進め、約141万件のお客さまに選ばれている。今後、音声フルMVNO事業へ参入し、かけ放題等のサービスの柔軟な設計、海外ローミング等の付加価値提供により、競争力の強化を目指していく。 また、法人向け事業については、本年1月に都市型データセンター「曽根崎データセンター」を開設したほか、首都圏や海外も含めたデータセンター間を相互接続するサービスの提供開始等、データセンターやインフラ整備等の成長分野での取組みを進めている。 <ハイパースケールデータセンター(HSDC)> 米国CyrusOne社と当社で設立した関西電力サイラスワン株式会社においては、HSDC事業の第1号案件について、2027年度中の営業開始を目指し、昨年8月に京都府精華町で建設工事を開始した。 [生活・ビジネスソリューション事業] 不動産賃貸・分譲・管理、レジャーなどの総合不動産事業に加え、コールセンター運営、メディカル・ヘルスケアなど、お客さまの安心・快適・便利な生活やビジネスを実現するサービスを展開している。 (業績) 収入面では、関電不動産開発株式会社の賃貸事業において、住宅やビルの賃貸収入が増加したことなどから、外部顧客への売上高は186,833百万円と、前連結会計年度に比べて3,206百万円の増収(+1.7%)となり、内部売上高を含めた売上高は223,284百万円と、前連結会計年度に比べて1,875百万円の増収(+0.8%)となった。 支出面では、関電不動産開発株式会社の住宅分譲事業において、商品原価等の売上原価が減少したことなどから、経常費用は減少した。 この結果、セグメント利益は39,039百万円と、前連結会計年度に比べて12,831百万円の増益(+49.0%)となった。 (当連結会計年度の取組み) <不動産> 中核会社の関電不動産開発株式会社においては、住宅分譲事業で、関西圏や首都圏を中心にマンション販売が好調に推移するとともに、本年2月にはオール電化に加えてCO2フリー電気を高圧一括受電方式で供給することで「マンション全体におけるCO2排出量の実質ゼロ」を実現した「シエリアタワー中之島」が竣工した。 賃貸事業では、「多様なつながりでチームビルディングを後押しするオフィス」をコンセプトに、初のコンパクトオフィス「関電不動産茅場町ビル」が昨年10月に竣工した。また、堂島浜や難波等の関西圏での再開発プロジェクトの推進や首都圏での複合施設の再開発に取り組んでいる。 海外事業についても、日系企業の幹事会社として参画する米国カリフォルニア州におけるプロジェクトにおいて、学生向け賃貸住宅の新築工事に着工するなど、米国や豪州等で様々な住宅開発や賃貸事業に参画している。 ② 親会社株主に帰属する当期純利益 当期経常利益を518,530百万円計上したことなどから、税金等調整前当期純利益は520,354百万円となった。ここから法人税等合計と非支配株主に帰属する当期純利益を差し引きした親会社株主に帰属する当期純利益は380,051百万円となり、前連結会計年度に比べて40,312百万円の減益(△9.6%)となった。 (3) 財政状態 ① 資産・負債の状況 資産は、設備投資額が減価償却費を上回ったことなどから、前連結会計年度末に比べて201,991百万円増加(+2.1%)し、9,854,646百万円となった。 負債は、有利子負債が減少したことなどから、前連結会計年度末に比べて193,300百万円減少(△3.0%)し、6,351,902百万円となった。 ② 純資産の状況 純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益(380,051百万円)を計上したことなどから、前連結会計年度末に比べて395,291百万円増加(+12.7%)し、3,502,744百万円となった。 これらの結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べて3.3%上昇し、35.1%となった。 また、1株当たり純資産は、前連結会計年度末に比べて349.42円増加し、3,101.43円となった。 (4) 資本の財源及び資金の流動性 ① 資金調達 当社グループは、エネルギー事業等を行うための設備投資や債務償還などに必要な資金を可能な限り自己資金にて賄い、不足する資金については主に社債や借入金によって資金調達を行い、コマーシャル・ペーパー等により短期的な運転資金を調達することにより、流動性を確保している。 ② キャッシュ・フローの状況 営業活動によるキャッシュ・フローについては、売上債権が減少したことなどから、前連結会計年度に比べて収入が77,081百万円増加(+13.4%)し、652,381百万円の収入となった。 投資活動によるキャッシュ・フローについては、投融資の回収収入が減少したことや、固定資産の取得による支出が増加したことなどから、前連結会計年度に比べて支出が229,567百万円増加(+67.1%)し、571,921百万円の支出となった。 財務活動によるキャッシュ・フローについては、株式の発行および自己株式の売却による収入が減少したことなどから、前連結会計年度に比べて支出が427,893百万円増加し、290,219百万円の支出となった。 以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に比べて200,146百万円減少(△21.3%)し、741,286百万円となった。 (5)中期経営計画の財務目標および進捗状況 下記のとおりである。なお、当社は2026年4月に「関西電力グループ 経営計画2026」を策定し、2026年度以降の 新たな財務目標を公表している。詳細は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)関西電力グループ 経営計画2026」に記載している。 連結財務目標および進捗状況 実績   財務目標 (2024年4月アップデート) 2021年度   2022年度   2023年度   2024年度   2025年度   2025年度 経常損益   1,359億円   △66億円   7,659億円   5,316億円   5,185億円   3,600億円 以上 FCF   △1,223億円   △2,898億円   7,269億円   2,329億円   804億円   1,000億円 以上 自己資本比率   19.2%   20.4%   25.2%   31.8%   35.1%   28% 以上 ROA   1.9%   0.2%   8.9%   6.1%   5.8%   4.4% 以上 ROIC   1.8%   0.3%   8.8%   6.0%   5.7%   4.3% 以上 (注) 1 ROA〔総資産事業利益率〕=事業利益〔経常損益+支払利息〕÷総資産〔期首・期末平均〕 2 ROIC〔投下資本利益率〕=税引後事業利益÷投下資本〔期首・期末平均〕 セグメント別財務目標および進捗状況 実績   財務目標 (2024年4月アップデート) 2021年度   2022年度   2023年度   2024年度   2025年度   2025年度 エネルギー事業   セグメント損益   706億円   △274億円   5,838億円   4,113億円   3,773億円   2,750億円 以上 ROA   1.2%   △0.0%   7.7%   5.3%   4.8%   3.7% 以上 送配電事業   セグメント損益   60億円   △451億円   1,240億円   557億円   630億円   100億円 以上 ROA   0.6%   △1.4%   5.1%   2.5%   2.9%   0.9% 以上 情報通信事業   セグメント損益   400億円   430億円   474億円   469億円   470億円   450億円 以上 ROA   12.1%   13.2%   14.4%   14.3%   13.8%   11.5% 以上 生活・ビジネスソリューション事業   セグメント損益   196億円   209億円   223億円   262億円   390億円   300億円 以上 ROA   2.6%   2.8%   3.0%   3.3%   4.4%   3.0% 以上 (注) 1 各セグメント損益には、連結子会社および持分法適用会社からの受取配当金を含まない。 2 ROA〔総資産事業利益率〕=事業利益〔セグメント損益+支払利息〕÷セグメント資産〔期首・期末平均〕

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開示資料

出典

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