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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

熊谷組

Kumagaigumi Co.,Ltd.1861 · Prime · 建設業

総合建設会社。土木・建築の建設事業を中核に、保険代理・事務代行・建設技術商品提供などの周辺事業も展開。

概要

熊谷組は1945年創業の総合建設会社(ゼネコン)である。ビル・マンション・プラント・土木工事など幅広い建設事業を手掛け、特に東海北陸地方に強い事業基盤を持つ。近年は発電所や半導体工場などの大型案件を獲得し、2026年3月期の営業利益は271億円と過去最高を見込む。連結従業員数は4,507人、売上高は約4,877億円(2026年3月期見込み)に達する。

建設事業を中核とするセグメント構成

熊谷組グループの事業は、建設事業とその他事業に大別される。建設事業は当社および連結子会社の㈱ガイアート、テクノス㈱などが請け負う土木・建築工事が主体である。テクノス㈱は建設用資機材の製造販売も手掛ける。その他事業として、㈱テクニカルサポートが保険代理業・事務代行業を、㈱ファテックが建設技術商品の提供を行う。グループ全体の売上高の大部分を建設事業が占め、2026年3月期の連結売上高4,877億円のうち、土木事業が1,159億円、建築事業が2,571億円、子会社が1,263億円を計上した。

東海北陸に根差した地域密着型展開

本店所在地は福井県福井市であるが、実際の業務は東京本社を中心に行う。沿革上、1948年から1950年代にかけて札幌、横浜、名古屋、大阪、広島、福岡、東京に支店を開設し、全国展開を進めた。その後も仙台支店(1962年)、北陸支店(1973年)、神戸支店(1995年)などを設置。現在は首都圏支店、関西支店、北海道支店、東北支店、北関東支店、東関東支店、東京建築支店など、主要エリアをカバーする。特に北陸地方は創業の地であり、伝統的に強い受注基盤を持つ。

財務体質の改善と利益率の向上

2026年3月期の連結業績は、売上高4,877億円(前期比2.2%減)ながら、売上総利益は532億円(同39.0%増)と大幅に改善した。これは建築事業の売上総利益率の向上が寄与した。営業利益は270億円(同89.5%増)、経常利益も270億円(同87.7%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は200億円(同114.5%増)と過去最高水準に達した。自己資本比率は41.8%と前期比2.5ポイント上昇し、財務の健全性が高まっている。また、営業活動によるキャッシュ・フローは250億円のプラスと好調である。

子会社を活用した周辺事業の拡大

建設事業以外の周辺事業もグループ収益を支える。㈱ガイアートは道路舗装などを主力とし、笹島建設㈱など関連会社も存在する。テクノス㈱は建設資機材の製造販売に加え、豊川工場を起源に持つ。㈱テクニカルサポートはグループ内の保険代理・事務代行を担い、㈱ファテックは建設技術商品のソフトウェアやノウハウを提供する。これらの子会社は連結業績において、2026年3月期に売上高1,263億円、営業利益70億円を計上し、グループ全体の多角化に貢献している。

業界の中での役割は建設工事の元請け・サブコントラクターにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
4,877億円
営業利益
271億円
営業利益率
5.6%
純利益
201億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
建築事業2,555億円52.4%142億円5.6%
子会社1,162億円23.8%71億円6.1%
土木事業1,160億円23.8%61億円5.3%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01建設事業(土木・建築)主力

当社及び連結子会社の㈱ガイアート、関連会社の笹島建設㈱等が建設工事を請け負う。テクノス㈱は建設事業のほか建設用資機材の製造販売も行う。国内の公共・民間建設プロジェクトに対応。

主な製品・サービス2
建設工事(土木・建築)
道路、橋梁、建築物などの建設工事を元請けまたは下請けとして施工。
建設用資機材の製造販売
テクノス㈱が建設現場で使用する資材や機械を製造・販売。

02その他事業(保険代理・事務代行・建設技術商品提供)準主力

連結子会社の㈱テクニカルサポートが保険代理業及び事務代行業を、㈱ファテックが建設技術商品の提供事業を営む。グループ内業務の一部を受託し、安定収益源となっている。

主な製品・サービス3
保険代理業
損害保険等の代理店業務を提供。
事務代行業
バックオフィス業務の代行サービス。
建設技術商品の提供
建設技術に関連するソフトウェアやノウハウを商品化して提供。

製品と技術

土木事業:道路・橋梁からインフラまで

熊谷組の土木事業は、道路、橋梁、トンネル、ダム、河川改修など、公共インフラを中心に手掛ける。2026年3月期の土木事業受注高は1,125億円(前期比1.4%増)、売上高は1,159億円(同10.3%増)となった。売上総利益率の改善が進み、営業利益は60億円を計上した。連結子会社の㈱ガイアートは道路舗装工事を専門とし、飛島道路との合併を経て技術力を強化している。また、技術研究所では新材料や施工法の研究開発を継続し、国土強靱化や老朽化インフラ更新に対応する。

建築事業:ビル・マンションから半導体工場まで

建築事業では、オフィスビル、マンション、商業施設、工場、物流倉庫など多様な建築物を施工する。近年は発電所や半導体工場などの大型産業プロジェクトを積極的に受注し、高い利益率を実現している。2026年3月期の建築事業受注高は2,036億円と前期比24.1%減となったが、これは大型案件の反動減であり、売上高は2,571億円と高水準を維持。営業利益は141億円と前期から133億円増加し、建築セグメントの収益性が大きく改善したことが全体の業績を押し上げた。

子会社テクノスが支える建設用資機材

連結子会社テクノス㈱は、建設現場で使用する資材や機械の製造販売を手掛ける。前身は熊谷組の豊川工場で、1996年に分社化され熊谷テクノス㈱として設立、2002年に三豊テクノコンストラクション㈱を吸収合併して現商号となった。同社は建設事業にも参画しており、グループ内でのシナジー効果を発揮している。2026年3月期の子会社セグメント(テクノスを含む)売上高は1,263億円、営業利益は70億円と、安定した収益源となっている。

保険代理と事務代行による安定収益

連結子会社㈱テクニカルサポートは、損害保険代理業と事務代行業を営む。グループ内の保険契約の取りまとめやバックオフィス業務を代行することで、熊谷組本体の業務効率化に貢献している。同事業は建設業の景気変動の影響を受けにくく、安定的な収益をグループにもたらす。売上高は小規模だが、グループ全体のリスク分散の一翼を担っている。

建設技術商品のソフトウェアとノウハウ

㈱ファテックは、建設技術に関連するソフトウェアやノウハウを商品化し、熊谷組本体や外部に提供する。具体的な製品名は開示されていないが、施工管理システムや構造解析ソフトなどが想定される。同社はグループ内の技術開発成果を事業化する役割を担い、建設DXの推進にも寄与している。売上高は連結全体に占める比率は小さいが、将来の成長分野として中期経営計画でも周辺事業の加速が掲げられている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

建設業のなかでの位置

中堅ゼネコン、収益改善途上

当社は中堅総合建設会社で、売上高は約5,000億円。同業のミライト・ワン(約4,700億円)と規模が近く、ショーボンドHD(約2,000億円)より大きい。2025/3期営業利益率2.9%から2026/3期5.6%への改善計画だが、業界平均(5%前後)へのキャッチアップが急務。公共工事や土木分野が強み。

強み

  • 官公庁向け土木工事で豊富な実績を持ち、安定受注が見込める
  • 全国に営業拠点を持ち、広範囲な建設需要に対応可能
  • 高層建築やインフラ整備など高度な施工技術を保有
  • 2026/3期の利益率改善計画が示す通り、収益改善への取り組みを実施

課題

  • 営業利益率が2-5%と業界平均に比べ低く、改善が進んでいない
  • 建設業界全体の人手不足が進行し、労務費上昇や工期遅延リスク
  • 大手ゼネコンや同規模のミライト・ワンとの競争が激しい

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

総合建設 (ゼネコン)の時価総額近傍。太字が熊谷組

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
15233太平洋セメント4,870億円18.1倍
21893五洋建設4,097億円11.4倍
38850スターツコーポレーション2,549億円9.0倍
41820西松建設2,352億円9.2倍
51833奥村組2,231億円11.3倍
61861熊谷組2,220億円11.0倍
74547キッセイ薬品工業1,892億円12.3倍
81885東亜建設工業1,836億円8.4倍
95232住友大阪セメント1,742億円15.5倍
101879新日本建設1,406億円8.8倍
115911横河ブリッジホールディングス1,284億円13.6倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(総合建設 (ゼネコン))に従っています。

会社の歴史

沿革 35件

建築部発足で土木から建築へ進出した1945年

熊谷組は1945年10月、建築部を発足させ、それまでの土木主体から建築部門に本格的に進出した。この判断が現在の総合建設会社(ゼネコン)としての基礎を築いた。当時は戦後復興期であり、建築需要の高まりを見越した戦略的な業容拡大であった。その後1948年から1949年にかけて、札幌、横浜、名古屋、大阪、広島、福岡、東京に支店を開設し、営業拠点を全国に広げた。1949年10月には建設業法に基づく建設大臣登録を完了し、法的にも安定した事業基盤を確保した。

全国支店網と工場を整備した高度成長期

1960年代に入り、熊谷組はさらなる拡大を遂げる。1962年12月に仙台支店を開設し、1963年11月には道路部を分離独立させ熊谷道路㈱(現㈱ガイアート)を設立した。これは道路舗装専門子会社として、グループ内での役割分担を明確にする動きであった。1964年1月に東京営業所を東京本社に改称し、首都圏での体制を強化。1964年12月には北関東支店、1966年12月には四国支店を開設した。さらに1958年に設置した豊川工場を1996年に分社化し熊谷テクノス㈱(現テクノス㈱)とするなど、生産機能も子会社化が進んだ。

東京・大阪両市場に上場した1970年

1970年4月、熊谷組は東京証券取引所および大阪証券取引所の市場第二部に株式を上場した。わずか1年後の1971年2月には両市場の第一部に指定替えとなり、市場からの信用を急速に高めた。上場を機に、1973年6月には建設業法改正に伴う大臣許可(特-48)第1200号を取得し、以後5年ごとに更新している。また1974年3月には東京本社新社屋が完成し、本社機能を強化した。同年6月には宅地建物取引業者免許も取得し、不動産関連事業への展開も視野に入れた。

技術研究所開設と支店再編の安定化期

1990年代前半、熊谷組は研究開発と組織再編を同時に進めた。1988年3月には筑波技術研究所(現技術研究所)を開設し、施工技術や材料開発の拠点とした。1990年4月には仙台支店を東北支店に、福岡支店を九州支店に改称し、地域区分を明確化。1991年4月には北関東支店と新潟営業所を統合し関越支店とするなど、効率的な営業体制を構築した。1995年2月には神戸支店、同年10月には東関東支店を新設し、阪神大震災後の復興需要も取り込んだ。1997年4月には札幌支店を北海道支店に改称している。

会社分割と不採算事業の切り離しを断行した2000年代

2003年10月、熊谷組は会社分割を実施し、不動産事業、海外PFIに係る投融資事業、債権回収事業を新設会社のニューリアルプロパティ㈱に承継させた。これにより財務リスクの高い事業を分離し、本業の建設事業に集中する体制を整えた。同年12月には大阪証券取引所の上場を廃止し、東京単独上場となった。2004年4月には連結子会社の㈱ガイアートクマガイが飛島道路㈱と合併し、㈱ガイアートT・Kに商号変更。その後2009年4月には広島支店と四国支店を統合し中四国支店とするなど、支店の統廃合を進めた。

プライム市場移行と建築支店新設の近年

2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、熊谷組は市場第一部からプライム市場に移行した。これは上場企業としての高い流動性とガバナンス水準を維持している証左である。2024年4月には東京建築支店を新設し、首都圏の建築需要の取り込みを強化した。2024年5月には「中期経営計画(2024~2026年度)」を策定し、連結経常利益300億円を数値目標に掲げた。2026年3月期の営業利益は271億円と過去最高を記録し、計画は順調に進捗している。

年表35件を開く

1940年代

  • 1945年10月創業建築部を発足、建築部門に進出
  • 1948年2月札幌、横浜、名古屋、大阪、広島、福岡支店を開設
  • 1949年3月東京支店を開設
  • 1949年10月建設業法により、建設大臣登録(イ)第118号の登録完了

1950年代

  • 1958年10月豊川工場を設置

1960年代

  • 1962年12月仙台支店を開設
  • 1963年11月当社道路部を分離独立させ熊谷道路㈱(現 連結子会社)を設立
  • 1964年1月東京営業所を東京本社に改称
  • 1964年12月北関東支店を開設
  • 1966年12月四国支店を開設

1970年代

  • 1970年4月上場東京、大阪証券取引所市場第二部に上場
  • 1971年2月上場東京、大阪証券取引所市場第一部に上場
  • 1973年6月建設業法の改正に伴い、建設大臣許可(特-48)第1200号を取得(以後3年毎に免許更新)
  • 1973年12月北陸支店を開設
  • 1974年3月東京本社新社屋完成
  • 1974年6月宅地建物取引業法により、宅地建物取引業者として建設大臣免許(1)第1842号を取得(以後3年毎に免許更新)

1980年代

  • 1988年3月筑波技術研究所(現 技術研究所)を開設

1990年代

  • 1990年4月仙台支店を東北支店、福岡支店を九州支店に改称
  • 1991年4月M&A北関東支店と新潟営業所を統合し、関越支店に改称
  • 1994年4月関越支店を北関東支店に改称
  • 1995年2月神戸支店を開設
  • 1995年10月東関東支店を開設
  • 1996年4月豊川工場を分社化、熊谷テクノス㈱(現 連結子会社)を設立
  • 1997年4月札幌支店を北海道支店に改称
  • 1997年6月建設業法の改正に伴い、建設大臣許可(特-9)第1200号を取得(以後5年毎に免許更新)

2000年代

  • 2001年2月創業東京、横浜、北関東、東関東支店を統括する首都圏支社及び大阪、神戸、四国支店を統括する関西支社を設立
  • 2002年3月M&A熊谷テクノス㈱が、連結子会社の三豊テクノコンストラクション㈱を吸収合併し、テクノス㈱に商号を変更
  • 2003年7月首都圏支社を首都圏支店及び関西支社を関西支店に改称
  • 2003年10月不動産事業、海外PFI等に係る投融資事業及び債権の回収事業を新設会社のニューリアルプロパティ㈱に承継させる会社分割を実施
  • 2003年12月上場大阪証券取引所上場廃止
  • 2004年4月M&A㈱ガイアートクマガイが飛島道路㈱と合併し、㈱ガイアートT・Kに商号を変更
  • 2009年4月M&A広島支店と四国支店を統合し、中四国支店に改称

2010年代

  • 2016年10月㈱ガイアートT・Kが㈱ガイアートに商号を変更

2020年代

  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行
  • 2024年4月東京建築支店を開設

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。そのうち2項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 連結経常利益(中期経営計画期間目標)2027年3月期まで300億円
  • 連結経常利益(長期構想目標)2036年3月期まで500億円

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    建設事業の強化

    市場環境を踏まえた戦略的受注活動の推進、安全・品質・生産性の向上、及び技術開発・DX推進により「稼ぐ力」「選ばれる力」を徹底的に強化する。

  2. 02

    周辺事業の加速

    再生可能エネルギー事業、都市再生事業など建設以外の分野を拡大し、両利きの経営を目指す。

  3. 03

    経営基盤の充実

    人財育成、働き方改革、サステナビリティ経営の推進により、持続的成長を支える基盤を強化する。

  4. 04

    ESG課題への取組み

    CO2排出抑制、再生可能エネルギー事業、都市再生、人財育成、ステークホルダーとの関係強化など、重要課題(マテリアリティ)に基づき社会課題解決と事業収益拡大を両立する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で4,507人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は918万円で、9期前と比べて+17.2%平均年齢は44.0歳、平均勤続年数は18.6年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月3,798
2018年3月3,892
2019年3月78344.819.84,032
2020年3月80444.519.54,154
2021年3月80244.319.44,259
2022年3月84144.119.24,338
2023年3月84644.019.04,406
2024年3月84844.118.94,432
2025年3月84944.018.74,536315
2026年3月91844.018.64,507601

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率6.5%
縦線は目安の30%
男性育休取得率88.6%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)66.0%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社14(国内 13 / 海外 1、うち連結子会社 9) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位5)
㈱ガイアート 本社及び支店 — 東京都新宿区8,713百万円
子会社
東京本社 — 東京都新宿区7,969百万円
土木事業 建築事業
関西支店 — 大阪市西区85百万円
土木事業 建築事業
華熊営造(股)本社 — 台湾台北市37百万円
子会社
首都圏支店 — 東京都新宿区36百万円
土木事業 建築事業
主な関係会社
  • 国内
    ㈱ガイアート
    東京都新宿区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    テクノス㈱
    愛知県豊川市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ケーアンドイー㈱
    東京都千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱テクニカルサポート
    東京都新宿区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    テクノスペース・クリエイツ㈱
    東京都豊島区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱ファテック
    東京都新宿区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱KGディノ・リゾート
    福井県勝山市 · 連結子会社
    議決権99.2%
  • 国内
    ローカルエナジーシステム㈱
    大阪府大阪市 · 連結子会社
    議決権75.0%
  • 海外
    華熊営造(股)
    台湾 台北市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    笹島建設㈱
    東京都港区 · 持分法適用会社
    議決権35.0%
  • 国内
    ㈱前田工務店
    東京都江東区 · 持分法適用会社
    議決権40.0%
  • 国内
    共栄機械工事㈱
    神奈川県鎌倉市 · 持分法適用会社
    議決権40.2%
残りのグループ会社2社を開く
  • Japan Wind Farm Construction㈱東京都中央区29%
  • 住友林業㈱東京都千代田区15%
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    鳥取地家簡裁庁舎新営建築工事 (再度)
    最高裁判所 · 2025-02-13
    28.2億円
  • 調達
    長野刑務所収容棟等新営(建築)工事
    法務省 · 2021-03-12
    17億円
  • 調達
    令和5年度中間貯蔵飯舘上飯樋地区除去土壌等輸送工事
    環境省 · 2023-04-14
    10.3億円
  • 調達
    長野刑務所収容棟等新営(建築)工事(第4回変更)
    法務省 · 2023-02-16
    2億円
  • 調達
    次世代浮体式洋上風力発電システム実証研究洋上風力発電等技術研究開発次世代浮体式洋上風力発電システム実証研究(浮体式洋上風力発電の導入促進に資する次世代技術の開発)/ダブルドーナツ・スパー型浮体式風力発電システムの研究開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2024-11-08
    1.7億円
  • 調達
    長野刑務所収容棟等新営(建築)工事(第9回変更)
    法務省 · 2023-10-13
    5,700万円
  • 調達
    福井少年鑑別所庁舎棟建具改修等工事
    法務省 · 2019-07-25
    545万円
  • 補助金
    令和3年度アジアグリーン成長プロジェクト推進事業費補助金(アジア各国のカーボンニュートラルに資する調査補助事業のうちベトナム国洋上風力V4プロジェクト風況調査・海底地盤調査等に係る事前検討事業)
    資源エネルギー庁 · 2022-10-11
    1.2億円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は4,877億円営業利益271億円前期と比べると減収増益で、売上が-2.2%、利益が+89.5%。

売上高
-2.2%
4,877億円
営業利益
+89.5%
271億円
純利益
+113.8%
201億円
営業利益率
5.6%
前期比 +2.7%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高4,877億円
営業利益309億円271億円
純利益204億円201億円
1株あたり配当¥50¥50

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年4Qで、売上は2,652億円、営業利益は197億円。前年の2025年4Qと比べると、売上は−5.0%、営業利益は+50.4%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q998303.018
2023年4Q1,17940
2024年1Q90940.41
2024年2Q1,054343.223
2024年3Q1,115554.935
2024年4Q1,35424
2025年2Q2,195120.55
2025年4Q2,7911314.789
2026年2Q2,225743.350
2026年4Q2,6521977.4151

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は2,608億円から4,877億円へ1.9倍に増えた。直近期の営業利益率は5.6%。純利益は3期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月2,6081−11
2014年3月3,2896843
2015年3月3,62115755
2016年3月3,436258121
2017年3月3,447254164
2018年3月3,740227158
2019年3月3,891266133
2020年3月4,362257194
2021年3月4,502284179
2022年3月4,252237159
2023年3月4,03512280
東京建築支店を開設
2024年3月4,43213083
2025年3月4,9861431442.994
2026年3月4,8772712705.6201

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高4,877億円のうち、営業利益として残るのは271億円5.6%。営業外の損益と税金を反映した純利益は201億円、売上の4.1%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価など作る・仕入れるのにかかったお金89.1%4,345億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金5.4%261億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益5.6%271億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

営業利益率業種比1.8pt
5.6%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比1.3pt
4.1%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+0.0pt
10.9%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
4.5%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
4.9%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが250億円、投資CFが−65億円で、差し引きのフリーCFは185億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は647億円で、売上の1.6ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月35−14−3221372
2014年3月218−4−15214576
2015年3月183−30−13153717
2016年3月42−4−2938724
2017年3月86−31−4055739
2018年3月176−140309361,085
2019年3月−124−74−61−198824
2020年3月3−23−54−20752
2021年3月66−43−6123713
2022年3月83−34−9749674
2023年3月−188−855−273410
2024年3月170−10822362701
2025年3月82−120−165−38502
2026年3月250−65−53185647

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は4,489億円。このうち返さなくてよい自己資本が1,879億円で、自己資本比率は41.8%(業種中央値55.5%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月2,0284551,57321.7
2014年3月2,3595051,85420.7
2015年3月2,5555362,01921.0
2016年3月2,5556491,90625.4
2017年3月2,7198031,91629.5
2018年3月3,3371,2642,07337.9
2019年3月3,5371,3492,18838.1
2020年3月3,7481,4802,26839.5
2021年3月3,7961,6382,15843.2
2022年3月3,7111,6932,01845.6
2023年3月3,7671,6992,06845.1
2024年3月4,6721,8002,87238.5
2025年3月4,6251,8182,80739.3
2026年3月4,4891,8792,61141.8

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
647億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
1,344億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
2,611億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
69
/ 100
安定性自己資本比率28 / 40
収益力営業利益率11 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

建設業 140社との比較

同じ建設業の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り140社中50位あたり、逆に低いのは自己資本比率140社中110位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
10.9%/中央値 10.9%
P25 7.9%P75 14.3%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
5.6%/中央値 7.3%
P25 5.1%P75 9.4%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
41.8%/中央値 55.5%
P25 43.8%P75 66.2%
売上成長率下位前期からの売上の伸び
-2.2%/中央値 4.8%
P25 -1.9%P75 12.7%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.9%/中央値 3.5%
P25 2.7%P75 4.3%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,282で、1年前と比べて+11.0%過去52週の値幅のなかでは11%の位置にある。

¥1,282-1.8%1ヶ月-8.6%1年+11.0%時価総額2,220億円
過去52週の値幅
安値¥1,187.5高値¥2,043

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)11.0倍
PER (会社予想)10.7倍
PBR1.18倍
配当利回り3.90%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は直近1ヶ月で-11.1%と大きく下落し、25日移動平均線(1416円)を-7.2%下回る。7月15日に1490円の高値後、8月10日に1291円まで急落。8月17日は1313円で、52週高値2043円からは36%下落、52週安値1152円からは14%上昇。出来高は8月10日に264万株と急増し、その後も高水準。RSIは21.53と売られ過ぎ圏。週足では200日線(1538円)を大きく下回り、下値模索の展開。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をほぼ妥当と判定しています(スコア 55/100)

PERは11.23倍で業界平均14.17倍を下回り、若干割安。PBRは1.21倍で平均1.55倍を下回るが、ROE10.9%と一定の収益性を維持。配当利回り3.81%は平均3.36%を上回り、配当性向も44.6%と余裕がある。ただし、業績は増収増益基調で、特に営業利益率が改善しているが、将来の不確実性も考慮し、ほぼ妥当と判断。割安感はあるが、業界平均との差はそれほど大きくない。

指標この会社業種平均
PER (実績)11.0倍14.4倍
PER (予想)10.7倍
PBR1.18倍1.55倍
ROE10.9%11.8%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

熊谷組は、ゼネコンとして大型案件を獲得し、過去最高の営業利益を見込むなど業績が好調である。強気派は、売上高の増加と利益率の改善、特に半導体工場などの成長分野での需要を評価する。一方、弱気派は、建設市場の競争激化や、大型案件の受注が一過性である可能性を懸念する。また、労務費や資材費の上昇が利益を圧迫するリスクも指摘される。今後の受注の安定性と、建設需要の持続性が投資判断の焦点となる。

プラスに働く材料7
  • 最高益更新

    2026年3月期の営業利益271億円は過去最高見込み。

  • 成長分野の需要

    半導体工場や発電所の建設で受注拡大。

  • 利益率改善

    営業利益率が2024年3月期の1.6%から5.56%に大幅改善。

  • 営業利益271億円、前期比128億円増決算発表後影響

    営業利益は143億円から271億円へ89%増、純利益も201億円と+113%

  • 営業利益率2.87%から5.56%へ改善通年影響

    売上高4877億円、営業利益271億円、営業利益率5.56%と前期を2.69ポイント上回る

  • 配当利回り3.81%の株主還元継続影響

    配当利回り3.81%、予想PER10.9倍と併せて高配当・低PERの妙味がある

  • 純利益201億円、PER11.23倍は割安圏不定影響

    時価総額2273億円、純利益201億円でPER11.23倍、予想PER10.9倍並み

マイナスに働く材料7
  • 受注の不安定性

    大型案件は一過性で、継続的な受注が不透明。

  • コスト上昇

    人件費と資材費の高騰が利益を圧迫。

  • 競争激化

    他ゼネコンとの受注競争で採算が悪化する可能性。

  • 売上高が前期比2.2%減の4877億円決算発表後影響

    売上高は前期4986億円から109億円減の4877億円、増益は採算改善に依存

  • 株価は1年で15.88%上昇、調整余地不定影響

    過去1年の株価上昇率15.88%、増益発表後の材料出尽くしで利食い売りが出やすい

  • 外国人持株35.95%で海外売りに脆弱継続影響

    外国人持株比率35.95%と高く、海外投資家のリスク回避局面で売りが出やすい

  • 営業利益率5.56%はなお低位通年影響

    売上高4877億円に対し営業利益271億円、営業利益率5.56%は高水準ではなく、原価高で利益が圧迫される

次の決算で確かめる点
受注残高
将来の売上高を保証する指標。
営業利益率
コスト上昇を吸収できているか確認。
半導体関連工事の受注高
成長分野の依存度を測るため。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり50で、前期から+44.6%いまの株価に対する利回りは3.90%。増配か配当維持が1年続いている。

年間配当
¥50
1株あたり
配当利回り
3.90%
いまの株価に対して
配当性向
44.6%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
1年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月1818.7
2018年3月2328.628.4
2019年3月2511.133.0
2020年3月3020.037.8
2021年3月300.037.2
2022年3月300.040.6
2023年3月338.382.7
2024年3月330.0106.1
2025年3月330.089.9
2026年3月4744.644.6

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥50

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ24,757人。区分でいちばん多いのは外国法人35.9%。グループ会社や銀行などの安定株主が40.0%を占め、残る60.0%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
外国法人26.024.523.231.230.435.9
金融機関26.925.522.221.224.121.4
個人・その他22.221.724.419.318.221.1
事業法人22.924.325.625.525.018.6
証券会社1.93.94.52.92.33.0
自己株式0.10.10.10.20.21.3
外国人個人0.10.10.10.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01住友林業株式会社15.00
02日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)10.00
03STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行)7.98
04株式会社日本カストディ銀行(信託口)7.95
05熊谷組取引先持株会5.63
06NOMURA PB NOMINEES LIMITED OMNIBUS-MARGIN(CASHPB)(常任代理人 野村證券株式会社)2.56
07STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103 (常任代理人 株式会社みずほ銀行)2.10
08BNP PARIBAS LONDON BRANCH FOR PRIME BROKERAGE CLEARANCE ACC FOR THIRD PARTY (常任代理人 香港上海銀行)1.90
09UBS AG LONDON A/C IPB SEGREGATED CLIENT ACCOUNT (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ)1.81
10JPMSPLC CLIENT ASSETS CL JPY (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ)1.35

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近5
  • 2026-08-07
    アセットマネジメントOne株式会社
    新規の大量保有報告
    5.71%
    -1.03pt
  • 2026-07-01
    熊谷組取引先持株会 理事長 新妻 尚祐
    新規の大量保有報告
    0.00%
    -5.09pt
  • 2026-07-01
    熊谷組取引先持株会 理事長 片山 篤
    新規の大量保有報告
    5.61%
  • 2026-05-22
    キャピタル・リサーチ・アンド・マネージメント・カンパニー(Capital Research and Management Company)
    新規の大量保有報告
    8.22%
    +1.07pt
  • 2026-05-01
    オアシス マネジメント カンパニー リミテッド(Oasis Management Company Ltd.)
    新規の大量保有報告
    1.49%
    -8.72pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+2079%、1株純資産は14期で+715%。直近期のROEは10.9%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月−6136−2.5
2014年3月201429.312.9
2015年3月1614310.923.810.3
2016年3月3217420.48.814.4
2017年3月4402,15022.66.618.7
2018年3月3902,70815.38.828.4
2019年3月2852,89410.212.133.0
2020年3月4173,17713.76.037.8
2021年3月3853,51611.57.837.2
2022年3月869389.57.940.6
2023年3月459744.714.882.7
2024年3月481,0464.821.7106.1
2025年3月541,0595.218.589.9
2026年3月1171,10610.913.144.6

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

38名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は38名。2026/3期の役員報酬は総額284百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
上田真取締役社長(代表取締役)執行役員社長64254
岡市光司取締役(代表取締役)執行役員副社長 技術担当、新事業担当、国際事業担当66134
谷口弘恭取締役 専務執行役員 管理本部長、コンプライアンス担当、危機管理担当63110
小野哲男取締役 専務執行役員 土木事業本部長、安全担当、品質・環境担当6389
伊藤泰治取締役 専務執行役員 建築事業本部長、住友林業㈱協業推進担当62118
佐藤建取締役70
岡田茂社外取締役73123
桜木君枝社外取締役6730
奈良正哉社外取締役6724
川野輪政浩取締役(常勤監査等委員)6363
山田章雄社外取締役(監査等委員)7149
上田美帆社外取締役(監査等委員)5418
残りの役員26名を開く
氏名役職年齢保有株数
柏原貴彦専務執行役員 首都圏支店長
山下雅人専務執行役員 東京建築支店長
萩田義夫常務執行役員 建築事業本部 副本部長(専任)、建築事業本部 都市開発統括部長、新事業開発本部 新事業企画推進担当
若林誠常務執行役員 安全本部長
平野譲常務執行役員 建築事業本部 設計本部長
増森秀樹常務執行役員 首都圏支店 副支店長、首都圏支店 建築事業部長
林大輔常務執行役員 名古屋支店長
木下剛常務執行役員 北陸支店長、北陸支店 特別プロジェクト室長
久保田泰史常務執行役員 北海道支店長
中山猛執行役員 土木事業本部 副本部長、土木事業本部 土木統括部長
五十嵐智彦執行役員 関西支店長
坂井秀行執行役員 経営戦略本部長
山下正治執行役員 九州支店長
山﨑英樹執行役員 国際本部長
下川智男執行役員 中四国支店長
髙﨑裕執行役員 東京建築支店 副支店長、東京建築支店 建築事業部長
岩崎肇執行役員 土木事業本部 副本部長、土木事業本部 営業統括部長
大本晋士郎執行役員 技術本部長
清水直博執行役員 新事業開発本部長
中村圭執行役員 東北支店長
伊藤潔執行役員 建築事業本部 副本部長、建築事業本部 建築統括部長
新井誠執行役員 新事業開発本部 副本部長、新事業開発本部 新事業企画推進部長
猪野薫社外取締役68
渡辺えりさ社外取締役61
島田和則取締役(常勤監査等委員)5810
俵洋志社外取締役(監査等委員)63

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)7141501921030
社外取締役6575710
取締役(社内)1131313
監査役1444

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容354字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、建設事業及びその周辺関連事業を主たる事業としている。事業の内容及び当該事業に係わる位置づけは次のとおりである。 なお、以下は主要な事業の内容により区分しており、セグメント情報におけるセグメント区分と同一ではない。 建設事業 当社及び連結子会社である㈱ガイアート、関連会社である笹島建設㈱他が建設事業を営んでいる。 また、連結子会社であるテクノス㈱は建設事業のほか、建設用資機材の製造販売等を行っている。 その他の事業 連結子会社である㈱テクニカルサポートは保険事業及び事務代行事業を営んでおり、当社は事務業務の一部を委託している。 また、連結子会社である㈱ファテックは建設技術商品の提供事業を営んでおり、当社はその一部の提供を受けている。 事業の系統図は次のとおりである。
経営方針・対処すべき課題2,474字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりである。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。 (1) 経営方針 熊谷組グループビジョンのもと持続的成長と企業価値向上を目指し、2024年5月に前「中期経営計画(2021~2023年度)」において掲げた「長期構想」を踏襲した『熊谷組グループ 中期経営計画(2024~2026年度)~持続的成長への新たな挑戦~』を策定した。「社会から求められる建設サービス業の担い手」という役割のもと、時代を問わず社会課題と真摯に向き合い、目指す社会の実現を図っていく。 ■熊谷組グループビジョン〈熊谷組グループが目指す企業像〉 「高める、つくる、そして、支える。」 独自の現場力(優れた技術力を豊かな人間力で活かす現場力)を高め、独自の価値であるしあわせ品質(建造物の外形的・機能的な品質に加え、そこに集う人、そこを使う人が満足し続けられる品質)をつくり、時代を超えてお客様と社会を支え続ける。 ■長期構想〈2030年以降を見据えた経営方針〉 社会から求められる建設サービス業の担い手として、限りある資源が循環し、ひと・社会・自然が豊かであり続ける社会の実現に貢献する。 ■中期経営計画〈2024~2026年度の方針・戦略・目標〉 「持続的成長への新たな挑戦」をスローガンとして掲げ、これまでの取組みを継続させ「稼ぐ力」「選ばれる力」を徹底的に強化するとともに、周辺事業を加速させ、両利きの経営を目指す。 (2) 経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 我が国経済は、所得環境の改善が続くなかで景気の緩やかな回復が期待されるものの、米国の関税政策の進展による輸出・生産への影響をはじめ、ウクライナ情勢及び中東情勢の緊迫化といった地政学リスクを背景にした原材料やエネルギー価格の高止まりのほかサプライチェーンへの懸念など、下振れリスクには十分に警戒する必要がある。また、これらに端を発する金融資本市場の変動や物価動向が個人消費に及ぼす影響を注視する必要がある。 建設業界においては、民間投資は、企業収益の改善等を背景に増加基調が持続する見通しであり、また、公共投資については、2026年度から5か年にわたる「第1次国土強靱化実施中期計画」が本格始動し、事業規模が大幅に拡大されることから、防災・減災、老朽化インフラ更新等への計画的な投資が継続すると見込まれている。一方で、労働時間規制への対応や建設現場の安全管理の強化、環境に配慮した持続可能な工法や資材調達及びDXの推進など、業界全体での連携や技術革新が求められている。 なお、2025年8月に合意された米国関税に関しては、当社グループは米国との輸出入取引がないため、事業及び業績への直接的な影響はない。間接的な影響としては、米国への輸出高が多い自動車や関連部品、半導体製造装置等のメーカーによる国内での設備投資が手控えられ、生産分野の受注高が減少することが考えられる。また、中東情勢が沈静化せず、長期化した場合は、建設物価の高騰やサプライチェーンの混乱リスク、物流コストの上昇が懸念され、それに起因した民間顧客の設備投資計画の中止や先送りが考えられるが、現時点において影響は限定的であり、間接的なリスクに留まるものと認識している。一方で、原材料費の上昇継続は懸念事項ではあるものの、請負金額への価格転嫁が浸透しつつあるほか、物価スライド条項の活用に係る法的整備がされたことは、適正な利益確保に向けた大きな前進であり、事業環境の安定化に寄与するものと考えている。 (3) 経営戦略 当社グループは2024年度を初年度とする「中期経営計画(2024~2026年度)」を策定した。今般策定した計画は、前「中期経営計画(2021~2023年度)」において掲げた「長期構想」を踏襲し、当社グループが目指す「限りある資源が循環し、ひと・社会・自然が豊かであり続ける社会」の実現に向けた取組みを示しており、「目指す将来の姿」として掲げていた2030年度の“連結経常利益500億円”を、改めて2035年度の長期構想上の目標とした。また、本計画のスローガンとして「持続的成長への新たな挑戦」を掲げ、①建設事業の強化、②周辺事業の加速、③経営基盤の充実を基本方針として、計画期間中の“連結経常利益300億円”を数値目標と定めた。 (4) ESG課題への取組み 熊谷組グループビジョンのもと事業活動を通じて社会課題解決に貢献するとともに持続的成長による企業価値向上を目指していくため、2019年4月に「ESG取組方針」を策定し、CO2排出抑制、再生可能エネルギー事業、都市再生事業、人財育成、ステークホルダーとの関係強化などに全社を挙げて取り組んでいる。 なお、2024年5月に重要課題(マテリアリティ)の改定と個別課題の見直しを行った。 「ESG取組方針」 ■当社は、環境(Environment)・社会(Social)・企業統治(Governance)の視点から解決すべき重要課題(マテリアリティ)を特定し、持続可能な事業活動を追求していく。 ■当社は、グループが保有する技術・経験・ノウハウを活用して新たな価値を創造し、SDGsに代表される社会課題の解決に貢献する事業活動を展開していく。 ■当社は、事業活動を通じてステークホルダーとのコミュニケーションによる信頼関係の構築に努め、企業価値の向上を目指していく。 「ESG取組方針」のもと、持続可能な社会の形成と自らの持続的な成長のため、ステークホルダーにとって重要と考えられる課題をESG視点で特定し、事業活動を通して社会課題の解決(社会価値)と事業収益の拡大(経済価値)の双方を追求する。 ※計画期間中に達成した項目については、必要に応じて新たな目標の設定を行っている
事業等のリスク5,761字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 1 リスク管理の体制 当社は、業務遂行上のリスク発生の防止及び低減のために、2025年4月に社長を委員長とするリスクマネジメント委員会を設立した。本委員会は、リスクに対する統括責任の明確化を図り、各部門が抱えるリスク及びその対策を一元管理することを目的としており、企業活動における全社的なリスクマネジメントの強化を推進するものである。主な活動内容としては、事業における潜在的リスクに対する予防的措置や、顕在化したリスクへの対応策の検討及び指示を行うことや、モニタリング等に基づくリスクマネジメント報告の確認を通じて、リスクの把握と管理を徹底することである。また、当社グループ全体におけるリスク価値観の共有・統一と一体運用の確立に向け、報告ラインの明確化、グループ共通規程の浸透及びモニタリングの実施といったグループガバナンス体制の強化に取り組んでいる。 2 主要なリスク 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりである。ただし、当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、現時点では重要性が高くないと判断したリスクもあり、予見し難いリスクも存在し得る。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。 (1) 建設投資の動向 当社グループの建設事業は、官公庁及び民間企業が主な顧客であるが、官公庁は財政状況や施策等、民間企業は経済環境や消費動向等により中長期的に建設投資の動向が変動する。我が国の建設投資は増加傾向で推移しているが、縮小に向かった場合は、状況により競合他社との受注競争が激化し、受注高が減少するほか工事採算が低下する可能性がある。 当社グループは、建設市場の質的・量的変化に柔軟に対応できる企業体質を確立すべく、長期構想“2030年以降を見据えた経営方針”を定めるとともに、本方針に基づき策定した中期経営計画における各種施策に取り組んでいる。なお、長期構想及び中期経営計画については、「第2 事業の状況」の「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりである。 (2) 建設資材市況及び労務単価の変動 建設工事請負契約にあたり、建設資材及び労務単価等について適正価格での契約に努めているが、契約締結後に建設資材市況や労務単価が高騰する場合がある。当該コスト増加分について、公共工事においては契約条項により一定の工事代金の変更を請求できるが、民間工事においては発注者との協議となり、状況によりコスト増加に見合う工事代金の追加を獲得できない可能性がある。このため市況等の上昇局面では、予め単価上昇を織り込んで工事価格を見積もることや資材の調達を早期に行うなどの対応が必要となる。 (3) 建設技能労働者の不足 建設業界における技能労働者は、高齢化が進むとともに若年層の入職率・定着率が伸びず、減少傾向にある。中長期的に高齢者の大量離職が見込まれるなか、技術継承へ向けた将来の担い手の確保・育成が喫緊の課題となっている。今後、技能労働者の減少がさらに進んだ場合、他社との人財獲得競争が激化し労務費が高騰するとともに、人員を確保できないことに伴う施工能力の縮小により、受注高が減少する可能性がある。 当社グループは、専門工事会社を中心とした施工協力業者で組織された「熊栄協力会」と連携し、安定した施工体制を確立するとともに、技能労働者不足の解消及び優秀な人財の確保に向けた取組みを行っている。現在の建設業界の命題である「技能労働者給与水準の全産業労働者平均までの向上」を目指した労務単価の引上げを軸に、手当の支給を含む優良技能労務者認定制度の運用、能力や経験に応じた処遇を受けられる環境を整備するための建設キャリアアップシステムの導入などを進めているほか、施工現場における完全週休二日への移行といった処遇改善施策を推進している。 (4) 人財の確保 建設業界では、建設投資が増加基調となっている一方で、建設技術者の減少が課題となっており、当社グループにおいても、収益及び品質の向上のために優れた人財の確保と育成が急務であると認識している。その対応として、新卒者に加え施工管理経験がある人財の中途採用をジョブ・リターン制度の整備等により拡大するとともに、ダイバーシティ推進の取組みもあり、高齢者、女性及び外国人等を積極的に活用している。 また、建設工事の入札や施工管理においては、担当技術者に工種毎の施工経験や特定資格の保有を求められることがあり、適任者が不足した場合は受注機会を逸し、受注高の減少につながる可能性がある。すでに一部の工種についてその発注時期によっては担当者を確保出来ず、入札参加を断念するケースも発生している。このため将来的な案件を見据え、技術者に計画的に多様な施工経験を積ませているほか、分野別や階層別に社内研修を実施し、専門知識を修得させている。また、技術士や一級建築士等の公的資格について受験者を対象に社内講習や模試を実施するなど資格取得の支援、促進に努めている。 (5) 海外における事業展開 当社グループの海外事業は、現在アジア諸国において建設事業を中心に展開している。海外における事業は、進出国において政治、経済、社会情勢の著しい混乱が生じた場合や法規制が強化された場合等は、事業が遅延する又は遂行不能に陥る可能性がある。また、未成熟な法制度、社会制度、文化や商慣習の違い等により正当な工事代金の請求及び回収が困難となる場合や想定外のコストを負担するリスクが内在している。このため、当社グループは、各々の情勢等に精通した国・地域にのみ進出することとし、当社が請け負う建設工事については、原則として我が国ODA(政府開発援助)や日系企業による事業に限定している。 なお、海外事業においては、事業拠点の現地通貨や米ドル等による外貨建取引のほか、外貨建の資産、負債、収益、費用を一定の基準により円換算する。現在の当社グループの海外事業の規模では為替レートの変動による影響は小さいが、取引の収入と支出の通貨構成や入出金のタイミングを概ね一致させること、又は為替予約取引等を行うことにより為替リスクを軽減している。 (6) 建設事業における自然条件及び自然災害の影響 工事施工において、地質や地盤、天候等の自然条件に特殊性がある場合、事前にそれを把握できなかったことにより工法の変更や手戻りなどが生じ工事コストが増加する可能性がある。また、事業の特性として施工現場が地震や台風・豪雨等の自然災害に見舞われた場合、工事が中断するほか復旧に多大なコストと時間を要するなど著しい損害を被るおそれがある。 当社グループは、事前調査、工法検討等を徹底し、自然条件面における予期せぬ事象等により工事の採算が低下しないよう努めるとともに、自然災害に対しては、各種保険に加入するなど損失を極小化するよう対策を講じている。 (7) パンデミック 感染症が世界的に大流行した場合、工事中断や資機材の納入が滞ること等に伴う工程遅延や感染症対策に係るコストの発生などにより採算が低下することが見込まれ、また、民間企業を中心に設備投資が停滞することにより受注高が減少する可能性がある。 (8) 工事の施工不良 工事施工にあたっては、建設物の仕様や施工条件が多岐にわたり、また、想定を超えて外的要素から影響を受けることがある。このような状況のもと、施工不良の発生可能性を完全に排除することは困難であるため、是正費用に充てるべく一定金額を引当計上している。しかし、万が一、施工した建設物に重大な施工不良があった場合、引当額を上回る多大な修復費用や損害賠償責任が生じる可能性がある。また、当社グループの社会的信用が低下し、受注高の減少につながるおそれがある。 当社グループは、建設物の設計・施工にあたり、品質マネジメントシステムの適切な運用及び継続的な改善により、高品質な製品・サービスの提供に努めている。 (9) 建設事業における労働災害及び事故 建設事業は、作業内容や作業環境などの特性により、他の産業と比較して重篤度の高い労働災害が発生するおそれがあり、また、第三者に対し損害を与える事故が発生する可能性が高い。万が一、重大な労働災害もしくは事故が発生した場合、多大な補償費等の負担が生じるとともに、社会的信用が低下し、関係諸官庁等の工事入札において指名停止になるなど、受注高の減少につながる可能性がある。 当社グループは、労働災害及び事故への対策を最優先課題と位置付け、安全教育の実施、日常的な安全点検、施工部門と安全部門との連携強化、入念な施工計画の策定といった安全衛生マネジメントシステムの厳格な運用により労働災害及び事故の撲滅に努めている。 (10) 固定資産及び投資有価証券の減損 当社グループは、都市再生・再開発事業といった新事業創出への取組みの一環として不動産の取得を進めているが、経営環境の著しい悪化などにより保有資産の収益性が低下又は市場価格が下落した場合、固定資産の減損損失が発生するおそれがある。また、収益機会の獲得や関係強化を図るため顧客や提携先等の有価証券を保有しているが、投資先の業績が悪化又は市場価格が下落した場合も同様に減損損失が発生する可能性がある。 当社は、各種資産の評価方法と投融資活動に係るリスクを定量的に管理するための投融資基準を定め、財政的影響が大きい案件については、経営会議及び取締役会において経営指標の見通しや財務規律の維持の観点を踏まえて取得の検討を行っている。取得後は、採算性検証のためのモニタリングによって採算悪化が見込まれ、将来的な収益率等が目標とする基準値を上回る可能性が極めて低いと判断された場合、また有価証券については、保有が当社グループの事業遂行上有用ではないと判断された場合は売却等を検討するなど、損失の最小化に努めている。 (11) 顧客及び取引先の信用 建設事業において、工事着工後に発注者が信用不安や経営破綻などに陥った場合、売掛金や受取手形などの債権が回収不能となるおそれがある。また、施工協力業者等の取引先が同様な状況となった場合、工程が遅延し工事コストが増加する可能性がある。 当社グループは、顧客の信用については、会議体及び専門部署により、顧客の与信判定、契約内容の審査、債権保全方法の検討等を実施している。また、債権管理規程、工事契約締結に向けた与信限度額設定基準等の社内規程を整備し、与信管理の徹底に努めている。取引先の信用については、新規に取引を開始する場合、直近の財務諸表をもとに審査を実施している。また、取引高が一定の規模以上の施工協力業者に対しては、財務面の評価に加え、ヒアリング等による経営全般の評価を年1回実施している。 (12) コンプライアンス違反 事業の運営に際しては、建設業法、独占禁止法、金融商品取引法等、様々な法律により規制を受けている。品質偽装や不正会計といった法的規制違反や社会的要請に反した行動等は、法令等による刑事罰、行政処分、損害賠償責任等が課せられるほか、顧客、株主、取引先等の会社を取り巻くステークホルダーからの信用失墜につながる。 当社グループではこれらのリスクを払拭するため、「行動指針」「コンプライアンス行動ルール」をはじめとする各種規程を定め、社内通報窓口の設置や日常業務の牽制機能強化といった内部機能におけるコンプライアンス体制を構築するとともに、経営から独立した組織として「法遵守監査委員会」を設け、外部有識者による評価・勧告体制を執っている。また、このほかコンプライアンス研修等の教育を通じ、全役職員に対するコンプライアンス意識の向上、周知徹底を図っている。 (13) 環境問題 世界的な人口増加と産業活動の急拡大によって生じる資源の枯渇や地球温暖化等の環境問題は、世界共通の解決すべき社会課題として認識されている。社会資本の整備を担う建設業においては、工事施工時等に排出される CO2をはじめ、建設廃棄物や建設発生土などによる環境への負荷を社会的責務として積極的に削減する必要があり、そのためには継続的に一定の対策費用が発生する。また、工事施工にあたっては様々な環境関連法令等の規制を受けているが、土壌汚染や水質汚染等の環境事故が発生した場合は、復旧費用や損害賠償金、補償金等の負担が生じるほか、当社グループの社会的信用が低下し、受注高の減少につながるおそれがある。 当社では、環境マネジメントシステムの適切な運用及び継続的な改善により、環境負荷の低減及びより良い環境の創出を図っている。また、「エコファーストの約束」においてCO2排出量の削減や、工事現場における混合廃棄物排出量の削減、グリーン購入対象資機材の購入など低炭素社会の構築や循環型社会の形成を推進するとともに、環境基準遵守のもと、環境事故の防止に努めている。 (14) 情報セキュリティ 当社グループにおいては、第三者による不正アクセスなどのサイバー攻撃により、システムダウンが発生し業務が停滞する事態となった場合や、設計、施工などの各種サービスを提供するにあたり取得した個人や顧客の情報、施工中物件の情報等が漏洩した場合には、信用の毀損による顧客の喪失や損害賠償等の損失が発生し、業績や事業継続性等に影響を及ぼす可能性がある。 当社グループは、これらのリスクに対応するため情報セキュリティ基本方針と情報セキュリティ対策基準で構成する情報セキュリティポリシーを定め、重点的な管理を行うとともに、情報セキュリティインシデントの未然防止活動及び発生時の体制を強化するため、熊谷組グループCSIRT「KUMA-CSIRT」を設立している。
経営成績の分析 (MD&A)12,444字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における我が国経済は、米国の通商政策や中東情勢の緊迫化に伴う物価上昇の影響を一部受けたものの、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が継続するなか、個人消費は持ち直しの動きがみられ、設備投資もソフトウェア投資を中心に底堅さを保つなど、景気は緩やかな回復基調を辿った。 建設業界においては、住宅投資は弱含みながらも、緩やかな改善傾向となった。民間企業の建設投資は、米国の通商政策等により先行きの不透明感が意識されたものの、企業収益の改善を背景にしたDX・GX関連投資やサプライチェーン強靱化などの設備投資を中心に、引き続き高い水準を維持した。また、公共投資も関連予算の執行により堅調に推移し、総じて良好な受注環境が持続した。 このような経営環境のもと、当社グループは、2024年5月に策定した「中期経営計画(2024~2026年度)」の2年目として、①建設事業の強化、②周辺事業の加速、③経営基盤の充実を基本方針に掲げ、グループ一丸となって持続的成長への挑戦を続けてきた。 この結果、当社グループの当連結会計年度における財政状態及び経営成績は以下のとおりとなった。 a 財政状態 ・資産 総資産は、前連結会計年度末に比べ136億円(前期比2.9%)減少し、4,489億円となった。 流動資産は、前連結会計年度末に比べ194億円(同5.5%)減少し、3,379億円となった。工事債権の回収が進んだことに加え、債権流動化等により受取手形・完成工事未収入金等が238億円減少している。 固定資産は、前連結会計年度末に比べ58億円(同5.6%)増加し、1,109億円となった。子会社における工場などの建設の進捗等により、建設仮勘定が54億円増加している。 ・負債 負債は、前連結会計年度末に比べ196億円(同7.0%)減少し、2,610億円となった。 流動負債は、前連結会計年度末に比べ216億円(同9.4%)減少し、2,077億円となった。支払手形・工事未払金等が239億円減少している。 固定負債は、前連結会計年度末に比べ20億円(同3.9%)増加し、533億円となった。社債85億円を計上している。 ・純資産 純資産は、前連結会計年度末に比べ60億円(同3.3%)増加し、1,878億円となった。利益剰余金は、配当により90億円減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益200億円の計上等により105億円増加している。なお、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ2.5ポイント向上し、41.8%となっている。 b 経営成績 ・売上高(完成工事高) 売上高は、一部子会社において、手持ち工事の減少や前期の大型工事進捗の反動もあり、前連結会計年度に比べ108億円(2.2%)減少し、4,876億円となった。 なお、当社グループの事業内容は、建設事業とその他の事業に大別されるが、その他の事業に重要性がないため、連結損益計算書上は区分していない。 ・売上総利益(完成工事総利益) 売上総利益は、建築事業の売上総利益率(完成工事総利益率)の改善等により、前連結会計年度に比べ149億円(39.0%)増加し、532億円となった。 ・販売費及び一般管理費 販売費及び一般管理費は、社員の処遇改善に伴う人件費の増加や本社ビル拡張に伴う賃借料の増加等により、前連結会計年度に比べ21億円(8.9%)増加し、261億円となった。 ・営業利益 営業利益は、売上総利益の増加により、前連結会計年度に比べ127億円(89.5%)増加し、270億円となった。 ・営業外損益 営業外収益は、円安による外貨建て資産の換算差益の計上や受取利息及び受取配当金の増加等により、前連結会計年度に比べ6億円増加し、20億円となった。 営業外費用は、有利子負債の期中平均残高の増加等に伴う支払利息の増加及び投資事業組合運用損の増加等により、前連結会計年度に比べ7億円増加し、21億円となった。 ・経常利益 これにより、経常利益は、前連結会計年度に比べ126億円(87.7%)増加し、270億円となった。 ・特別損益 特別利益は、投資有価証券売却益など42億円を計上した。 特別損失は、減損損失7億円や訴訟関連損失4億円など合計13億円を計上した。 ・法人税等 法人税、住民税及び事業税97億円、評価性引当額の増加により法人税等調整額1億円を計上した。 ・親会社株主に帰属する当期純利益 以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ107億円(114.5%)増加し、200億円となった。 セグメントごとの経営成績(セグメント間取引消去前)は次のとおりである。 a 土木事業 受注高は、前連結会計年度比1.4%増の1,125億円であった。 売上高は、同10.3%増の1,159億円、営業利益は、同12.8%減の60億円となった。 b 建築事業 受注高は、前連結会計年度比24.1%減の2,036億円であった。 売上高は、同3.8%減の2,571億円、営業利益は、同133億円増の141億円となった。 c 子会社 売上高は、前連結会計年度比7.0%減の1,263億円、営業利益は、同9.4%増の70億円となった。 なお、当該セグメントにおいては、受注生産形態をとっていない子会社もあるため受注実績を示すことはできない。 ② キャッシュ・フローの状況 営業活動によるキャッシュ・フローは、250億円のプラス(前連結会計年度は82億円のプラス)となった。 投資活動によるキャッシュ・フローは、64億円のマイナス(前連結会計年度は119億円のマイナス)となった。 財務活動によるキャッシュ・フローは、52億円のマイナス(前連結会計年度は164億円のマイナス)となった。 為替換算等による増加を含め、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は前連結会計年度末に比べ145億円(29.0%)増加し、646億円となった。 ③ 生産、受注及び販売の実績 当社グループが営んでいる事業の大部分を占める建設事業では「生産」を定義することが困難であり、子会社が営んでいる事業には「受注」生産形態をとっていない事業もあるため、グループとしての生産実績及び受注実績を示すことはできない。また、建設事業では請負形態を取っているため「販売」という定義は実態にそぐわない。このため、生産、受注及び販売の実績については、可能な限り「① 財政状態及び経営成績の状況」において報告セグメントの種類に関連付けて記載している。 なお、参考のため、提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。 a 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高 期別   区分   前期繰越 工事高 (百万円)   当期受注 工事高 (百万円)   計 (百万円)   当期完成 工事高 (百万円)   次期繰越 工事高 (百万円) 第88期   (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)   土木工事   201,270   110,971   312,242   105,107   (207,134) 206,822 建築工事   381,142   268,392   649,535   267,186   (382,349) 382,084 計   582,413   379,364   961,778   372,294   (589,484) 588,907 第89期   (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   土木工事   206,822   112,527   319,350   115,978   (203,371) 203,538 建築工事   382,084   203,668   585,753   257,106   (328,646) 328,778 計   588,907   316,196   905,103   373,085   (532,018) 532,317 (注) 1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。 2 次期繰越工事高の下段表示額は、当事業年度末の外国為替相場に基づき外貨建工事の繰越工事高を修正したものであり、上段( )内は修正前である。 b 受注工事高の受注方法別比率 工事の受注方法は、特命と競争に大別される。 期別   区分   特命(%)   競争(%)   計(%) 第88期 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)   土木工事   28.7   71.3   100 建築工事   48.6   51.4   100 第89期 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   土木工事   34.8   65.2   100 建築工事   48.6   51.4   100 (注) 百分比は請負金額比である。 c 完成工事高 期別   区分   官公庁 (百万円)   民間 (百万円)   合計 (百万円) 第88期 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)   土木工事   62,947   42,160   105,107 建築工事   30,725   236,460   267,186 計   93,672   278,621   372,294 第89期 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   土木工事   75,672   40,306   115,978 建築工事   34,542   222,564   257,106 計   110,214   262,870   373,085 (注) 1 完成工事のうち主なものは次のとおりである。 第88期 農林水産省   信濃川左岸流域農業水利事業 1号幹線用水路1号トンネル建設工事 国土交通省   一般国道452号 芦別市 鏡トンネル工事 三井不動産株式会社   (仮称)安城市大東町商業施設計画新築工事 西新宿五丁目中央南地区市街地再開発組合   西新宿五丁目中央南地区第一種市街地再開発事業 施設建築物等新築工事 アパホーム株式会社・アパマンション株式会社   (仮称)アパホテル&リゾート〈大阪難波駅タワー〉新築工事 第89期 旭化成株式会社   水ヶ崎発電所土木設備更新工事 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構   九州新幹線(西九州)、17k5・44k2間線路諸設備他 三井不動産レジデンシャル株式会社・野村不動産株式会社・三菱地所レジデンス株式会社・伊藤忠都市開発株式会社・東方地所株式会社・株式会社富士見地所・袖ヶ浦興業株式会社   (仮称)幕張新都心若葉住宅地区計画(B-4街区) JX金属株式会社   ひたちなか C2 棟建屋建設工事 茨木3ロジスティック特定目的会社   GLP ALFALINK茨木3プロジェクト 2 第88期及び第89期ともに、完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はない。 d 次期繰越工事高(2026年3月31日現在) 区分   官公庁 (百万円)   民間 (百万円)   合計 (百万円) 土木工事   81,211   122,327   203,538 建築工事   33,089   295,689   328,778 計   114,301   418,016   532,317 (注) 次期繰越工事のうち主なものは次のとおりである。 東日本高速道路株式会社   東京外かく環状道路 本線トンネル(南行)大泉南工事 中日本高速道路株式会社   東名高速道路(特定更新等)酒匂川橋他2橋床版取替工事 東急不動産株式会社・京浜急行電鉄株式会社・第一生命保険株式会社   (仮称)北仲通北地区B-1地区計画新築工事 三井不動産レジデンシャル株式会社・野村不動産株式会社・三菱地所レジデンス株式会社・伊藤忠都市開発株式会社・東方地所株式会社・株式会社富士見地所・袖ヶ浦興業株式会社   (仮称)幕張新都心若葉住宅計画(B-6街区)新築工事 三井不動産レジデンシャル株式会社   柏の葉キャンパス149街区計画(A棟) (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。 ① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a 経営成績の分析 当社グループの売上高については、単体は前連結会計年度と同水準を維持したものの子会社群が減少したため前連結会計年度実績、期首計画値をともに下回った。 利益については、売上高は減少したものの、建築事業における受注時粗利益の向上や不採算工事の影響減少等に伴う利益率の改善等により、営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度実績、期首計画値をともに上回る結果となった。 自己資本比率は、仕入債務の減少等により総資産が減少したことに加え、利益剰余金の増加等により自己資本が増加したため、41.8%と前連結会計年度と比べ2.5ポイント向上した。ROEは、親会社株主に帰属する当期純利益が前連結会計年度を上回ったため、10.9%と前連結会計年度と比べ5.7ポイント向上した。 受注高は、建築事業の民間分野が大幅に減少したこと等により前連結会計年度実績、期首計画値をともに下回った。 b セグメントごとの経営成績の分析 ・土木事業 受注高は、随意契約による大型工事の受注や設計変更の獲得等により、前連結会計年度比1.4%増の1,125億円となった。 売上高は、設計変更の獲得に伴う出来高の増加等により、同10.3%増の1,159億円となった。営業利益は、前連結会計年度における高採算工事の反動により、同12.8%減の60億円となった。 ・建築事業 受注高は、施工体制を鑑みた計画的受注抑制や建設コストの上昇を起因とした工事発注時期の期ずれ等により、同24.1%減の2,036億円となった。 売上高は、前連結会計年度の大型工事進捗の反動及び当連結会計年度の受注高の減少等により、同3.8%減の2,571億円となった。営業利益は、コロナ禍において受注した不採算工事の影響が減少し、受注時採算の改善した工事が順調に進捗したこと等により、同133億円増の141億円となった。 ・子会社 売上高は、ケーアンドイー株式会社における期首繰越工事高の減少や華熊営造股份有限公司における前連結会計年度の大型工事進捗の反動等により、同7.0%減の1,263億円となった。営業利益は、株式会社ガイアートにおいて利益率の改善が進んだこと等により、同9.4%増の70億円となった。 c 中期経営計画の達成状況 『熊谷組グループ 中期経営計画(2024~2026年度)~持続的成長への新たな挑戦~』で掲げた指標の計画値及び経営戦略に対する達成状況は次のとおりである。 指標   2026年度(計画値)   2025年度(実績値)   差異 連結売上高 (百万円)   500,000   487,698   △12,301 連結経常利益 (百万円)   30,000   27,049   △2,950 ROE (%)   10.0   10.9   0.9 自己資本比率 (%)   45.0   41.8   △3.2 配当性向 (%)   40.0   40.2   0.2 基本方針1:建設事業の強化 ■国内土木事業 ・インフラ大更新分野 高速道路の大規模リニューアルやトンネル・橋梁の補修工事を重点領域として取組みを進めている。BIM/CIMの活用を促進し、設計・施工の効率化を進めている。老朽化インフラの長寿命化ニーズを的確に捉え、安定的な受注を維持している。 ・再生可能エネルギー分野 陸上風力発電においては、北陸エリアで1件のプロジェクトが進行しており、今後同エリアで新たな案件の着工も予定している。事業の拡大に合わせ、2026年度には「陸上風力エネルギー部」を新設し、事業の推進体制を強化していく。 水力発電では、施設の老朽化に伴う改修需要に対応するため、ダムや導水路トンネル、発電所などのリニューアル工事に取り組んでいる。 ・防災・減災、国土強靱化分野 激甚化する自然災害に対して、ダムの再開発や無人化施工技術を用いた迅速な復旧・整備を行っている。AIによる自動施工やリモート技術を現場へ導入することで安全性と効率性を両立させ、強靱な国土づくりを支える施工実績を積み上げている。 ・資源循環分野 2026年に「エコ・ファーストの約束」を更新し、サーキュラーエコノミーへの移行を加速。WWFジャパン等の外部機関とも連携し、環境負荷低減を経営の核に捉えている。 ■国内建築事業 ・環境配慮型建築分野 建築物の設計・施工・運用各段階での環境負荷を最小限に抑える提案を積極的に進めている。グリーン鋼材等の低炭素建材の使用、再生可能エネルギーの利用、廃棄物の削減、引渡後のエネルギー効率の向上等に取り組んでいる。 ・各種プラント分野 生活基盤インフラである焼却場・火葬場等のプラントに加えて、輸出基準に適合した食肉処理施設の増設も予定している。これまで培った施工実績やノウハウを活かし社会インフラ整備に取り組んでいる。 ・中大規模木造建築分野 当社の技術である「環境配慮型λ-WOODⅡ® 1.5時間・CLT 1~2時間耐火床」を採用した木造と鉄骨造のハイブリッド構造のオフィスビル「KiGi AKIHABARA」等をはじめ、中大規模木造建築は、市場から高い評価を得ており、受注を牽引する成長分野となっている。 ・市街地再開発分野 都心及び地方都市において、再開発事業の施工や事業参画の実績を着実に積み上げている。これまでの知見を活かし、変化する都市ニーズを的確に捉え、取組みを進めている。 ・データセンター分野 AI普及による成長が顕著な分野であることから継続した受注があり、施工を進めている。 ■海外建設事業 ・東南アジアにおけるインフラ整備分野 ジャカルタ下水道整備事業は、普及率向上を担う重要案件として工期の半分以上が経過した。激しい交通渋滞や地下埋設物といった厳しい制約下で、高度な推進技術を活かし進捗している。若手技術者も現場に加わり、施工ノウハウを次世代へ継承しながら地域の生活基盤向上に貢献している。 ・ベトナムにおける商業施設分野 人口ボーナスと経済成長により購買意欲が旺盛なベトナムでは、ハノイ近郊の商業施設プロジェクトを推進中であり、2026年度中のオープンに向け施工を進めている。環境認証「LOTUS」等の取得も目指し、付加価値の高い建設に取り組んでいる。 ・台湾における建築事業分野 設立50周年を迎えた華熊営造股份有限公司では、台北駅前の超高層ツインタワー等のランドマーク案件や高級住宅の施工を通じ、現地での強力なブランド力と信頼を背景に海外収益基盤を築いている。 基本方針2:周辺事業の加速 ■不動産開発事業 ・地域創生プロジェクト 福井県勝山市におけるかつやま恐竜の森(長尾山総合公園)再整備・管理運営事業(Park-PFI事業)は2025年4月よりホテル棟新築工事が着工した。2027年秋のホテル開業を目指して施工中である。 ・飯田橋プロジェクト 下宮比町地区では、2027年度中の都市計画決定に向け、権利者から同意書を取得している。取得率は、行政機関の認可に必要とされる一般的な基準を満たしており、多くの権利者より賛同をいただいている。 ・海外不動産ファンド投資 住友林業株式会社の100%子会社が運用する「米国不動産開発私募ファンド」※に参画している。Beach Park、14th street、Tuner Lake、River Districtの計4案件が進行し、建設の着実な進捗やリーシング(賃貸募集)の開始等、順調に推移している。成長性の高いサンベルトエリアを中心に、安定した収益基盤の構築と環境価値の提供を両立し、海外事業の持続的な成長を牽引している。 ※有力都市圏で環境配慮型の賃貸集合住宅を開発・運用するESG配慮型商品 ■再生可能エネルギー事業 ・保有SEP船を活用した洋上風力発電事業 当社が共同保有している大型SEPの改造も進んでおり、2027年夏季には日本へ曳航予定である。国内の着床式洋上風力の建設工事参入を目指すとともに、次世代技術である浮体式洋上風力についても技術開発を進めている。 ・小水力発電 2026年度中に第一弾の事業化を目指し、地元関係者の協力のもと、当社としては初となる小水力発電の検討を進めている。小水力発電は燃料調達が不要であり、長期間、安定的な運転が可能である。今後近接した複数の発電所を建設することで運営を効率化し、収益の拡大を図る。 ・バイオマス発電 東京電力ホールディングス株式会社、株式会社神鋼環境ソリューション、東京パワーテクノロジー株式会社、当社の4社で飯舘バイオパートナーズ株式会社を設立している。2024年9月、同社が福島県相馬郡飯舘村に建設した飯舘みらい発電所(出力7.5MW)が営業運転を開始した。飯舘村等のバーク(樹皮)と間伐材を燃料とすることで福島復興につながる里山再生・林業振興も促進している。 ■技術商品事業 ・脱炭素バイオマス燃料の製造・販売事業 2023年より脱炭素バイオマス燃料「ブラックバークペレット(BBP)」の製造・販売事業に着手している。2025年2月には、BBP製造拠点となる「西条ペレット工場」が着工した。2026年6月から試運転を経て同年10月より製造、販売の開始を予定している。 ・コッター式継手の販売事業 当社と株式会社ガイアートを含む4社で開発したコッター式継手は、2025年度までの累計26,000組を外販し、着実に実績を伸ばしている。さらに、品質管理アプリやプレキャスト壁高欄等の関連技術の外販にも、継続して取り組んでいる。 ■新事業創出・その他事業 ・再エネ電源供給&EMSパッケージ事業 再エネ電源の自社開発については継続的に取組みを進めている。なかでも、2026年度は、小売電気事業としてのライセンス取得と小規模であるが太陽光発電所の建設を進める。また、再エネ由来の電源供給とPPA・蓄電池等の活用による電力事業では、2025年2月に太陽光発電オンサイトPPA事業が稼働し、順調に電力販売事業を進めている。 ・PPP/PFI事業 2025年度の実績については落札1件(狭山市ふれあい健康センター)、着工1件(新岡山給食センター)、供用開始1件(周南地区衛生施設組合新斎場)となった。今後は供用開始後も含めた事業全体の管理運営や資金調達も含めた代表企業としての取組み、当社だけでなくケーアンドイー株式会社や株式会社ガイアートを含めた熊谷組グループとしての取組みを強化する。 ・道路トンネルMOM事業 現在、香港において4件の道路トンネルのMOM(Management,Operation and Maintenance)事業を行っており、今後さらに東南アジアにおけるインフラ維持管理業務の拡大を目指していく。 基本方針3:経営基盤の充実 ■DX ・DX人財マネジメント 当社は、全社員のIT・DX知識向上とツール活用スキル向上を目的として2025年度からは「デジタルに関する最低限の知識を習得し、自らの業務においてデジタルサービスを活用できる人財」すなわちデジタル利活用人財の育成として、グループ会社を含む全役職員に、資格「ITパスポート」の取得を推奨している。教材等学習環境の整備にも注力し、2028年度の取得率目標を90%以上としている。また、DXサポーター人財の育成について、グループ会社を含めて推進している。サポーター人財を増やすことで、デジタル化の定着や業務改善支援を加速させていく。 ・DX情報基盤の構築 当社グループは、中長期的な企業価値向上の根幹として、社内のあらゆる情報を統合・活用する戦略的インフラ「KDP(Kumagaigumi Digital Platform)」の構築を推進している。 建設業界の課題である熟練者の技術継承に対し、KDPは現場の暗黙知を、人事・安全・財務等の経営情報と融合させ、組織の形式知へと変換する。2025年度には新基幹システム「建設WAO」の導入を実施し、情報の自動収集と蓄積の仕組みが強固なものとなったことにより、データに基づく迅速な意思決定を可能にすべく取組みを進めている。 2026年度のKDPの計画は安全と人事の領域でAI活用の実効性を検証している。過去の事故要因分析による災害発生の未然防止や対話型AIを用いた適材適所の人財マッチングを通じ、現場の安全性向上と組織的な生産性向上を計画している。 d 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況」の「3 事業等のリスク」に記載のとおりである。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 a キャッシュ・フローの状況の分析 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益299億円の計上等により、250億円のプラス(前連結会計年度は82億円のプラス)となった。 投資活動によるキャッシュ・フローは、関係会社である住友林業株式や政策保有株式の売却を進めた一方、設備投資や米国及びベトナムにおける不動産事業への投資等により、64億円のマイナス(前連結会計年度は119億円のマイナス)となった。 財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の発行等があった一方、配当金の支払いや自己株式の取得等により、52億円のマイナス(前連結会計年度は164億円のマイナス)となった。 為替換算等による増加を含め、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は前連結会計年度末に比べ145億円増加し、646億円となった。 b 資本の財源及び資金の流動性 ・資本政策の基本方針 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保し、財務健全性を保つことを基本方針としている。当連結会計年度末において現金預金は646億円保有しており、自己資本比率も41.8%と一定水準を保っていることから、現状では財務健全性に大きな懸念はない。 短期運転資金は、自己資金、金融機関からの短期借入及びコマーシャル・ペーパーの発行を基本としており、設備投資に係る資金や長期運転資金は、自己資金、金融機関からの長期借入及び社債の発行を基本としている。当連結会計年度末における流動比率は162.7%、固定長期適合率は46.0%と高い安全性を保っている。 ・資金需要 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、建設事業に係る外注費や資機材費等の工事費、人件費を中心とした販売費及び一般管理費の営業費用である。大型工事における支出先行及び従業員の処遇改善等により営業費用に対する資金需要は増加傾向にある。また、中期経営計画に掲げている基本方針に基づき、周辺事業における確固たる収益源創出のための400億円規模の投資のほか、90億円規模の設備投資を計画している。 なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は497億円となっている。 ・株主還元 2024年5月に策定した「中期経営計画(2024~2026年度)」では、適正かつ安定的に利益還元していくことを基本方針とし、連結配当性向40%目途を財務目標に掲げている。また、事業環境の変化や各事業戦略・投資の進捗に応じて、自己株式の取得を含め機動的に追加還元を検討する方針である。 ・資金調達 当社グループは、資金調達の手段として金融機関からの借入、コマーシャル・ペーパー及び社債の発行等を活用している。資金調達のより一層の安定化並びに効率化を図るため、シンジケートローン契約を締結しており、そのうち長期のターム・ローンの当連結会計年度末の契約総額は289億円、コミットメントラインの当連結会計年度末の契約総額は200億円(借入実行残高0円)である。 安定的な資金調達手段を確保しており、突発的な資金需要の発生にも十分対処可能な状況である。 また、成長投資等の資金需要への対応にあたり、今後は財務規律を維持しつつ、資金調達手段の多様化を進めることなどにより調達コストの削減に努めていく。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における資産、負債並びに収益、費用の金額に影響する見積り、判断及び仮定が必要となり、これらは継続した評価、過去の実績、経済等の事象、状況及びその他の要因に基づき算定を行っているが、本質的に不確実性を内包しており、実際の結果とは異なる場合がある。 当社グループの重要な会計方針のうち見積り、判断及び仮定による算定が含まれる主な項目は、貸倒引当金、完成工事補償引当金、工事損失引当金、賞与引当金、株式給付引当金、退職給付費用、一定の期間にわたり収益を認識する方法(いわゆる旧工事進行基準)による収益認識、繰延税金資産の回収可能性等があり、当該見積り、判断及び仮定と実際の結果に重要な差異が生じた場合は、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性がある。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりである。

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開示資料

出典

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