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日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

協和日成

KYOWANISSEI CO.,LTD.1981 · Standard · 建設業

東京ガスグループ向けガス工事を中核とする総合設備工事会社。

概要

協和日成は、東京都中央区に本社を置く総合設備工事会社である。1948年に協和管工事株式会社として創業し、主に東京ガスグループ向けにガス導管工事、ガス機器設備工事を手がける。建築設備事業や電設・土木事業も展開し、2026年3月期の売上高は393億円、従業員数は797名。東京証券取引所スタンダード市場に上場している。

3つの主力事業と1社依存の収益構造

収益面では、2026年3月期の売上高393億円に対し営業利益13億円、純利益11億円と、利益率は低い。近年は建築設備事業の成長が顕著で、同事業の売上高は前年比46.6%増の61億円に拡大し、ガス導管事業の減少を補いつつある。一方で、資機材価格や労務費の上昇が採算を圧迫しており、売上高経常利益率4.5%以上を目標とする中期経営計画「Triple"S"」を掲げ、収益性改善に取り組んでいる。

東京圏を中心とした地域展開

子会社としては、車両リースや保険代理店を営む協和ライフサービス、ガス設備工事・床暖房工事を行うガイアテック(2021年完全子会社化)がある。また、関連会社の東京理学検査は配管理化学検査を専門とする。これらのグループ企業もほぼ東京圏に所在し、地域密着型の事業展開を支えている。

業界の中での役割はガス・建築・電気設備工事の専門請負業者。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
394億円
営業利益
14億円
営業利益率
3.6%
純利益
12億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01ガス事業主力

東京ガスグループ向けに、ガス機器設備工事(屋内配管、暖冷房給湯工事など)とガス導管工事(本支管・供給管の埋設)を提供。地域密着で安定した需要を持つ。

主要顧客東京ガス株式会社、東京ガスネットワーク株式会社

主な製品・サービス2
ガス機器設備工事
屋内配管や給湯設備などのガス関連設備の設置工事。
ガス導管工事
ガス導管の埋設や供給管の敷設工事。

02建設業準主力

建築設備工事(建築工事、給排水衛生設備、空気調和設備)や電設・土木工事(電気管路、上下水道、土木工事)を提供し、ガス以外の社会インフラ整備に貢献。

主な製品・サービス2
建築設備工事
建築物の給排水衛生設備や空調設備の設置工事。
電設・土木工事
電気管路の埋設や上下水道、土木工事などのインフラ整備。

製品と技術

ガス導管埋設・取替え工事

ガス導管事業は、協和日成の伝統的な主力業務である。東京ガスネットワークから発注される本支管埋設工事、供給管工事を施工するほか、経年管の取替え工事も手がける。2025年度後半からは新たな経年管取替工事が主流となり、工事内容や施工エリアが変化している。配管材料には鋼管やポリエチレン管を使用し、道路占用許可や交通規制を伴う大規模な現場も多い。この事業の受注量はやや減少傾向にあるが、安定した収益源である。

建築設備におけるGHP・給排水衛生工事

建築設備事業では、集合住宅や学校、工場向けに給排水衛生設備工事、空気調和設備工事を施工する。特にガスヒートポンプエアコン(GHP)工事に強みを持ち、大型物件の受注が好調である。2026年3月期には同事業の売上高が前年比46.6%増の61億円に急伸し、期初手持工事高も前年比2倍超の58億円に拡大した。GHPメンテナンス事業では大規模修繕工事も手がけ、リノベーション工事も順調に推移している。建築設備事業は、ガス導管依存からの脱却を図る中核事業として位置づけられている。

電気管路洞道と上下水道のインフラ工事

電設・土木事業は、東京電力などからの電気管路洞道埋設工事、上下水道工事、一般土木工事を請け負う。1971年に東京電力の管路洞道工事に参入して以来、電力インフラ分野での実績を積んできた。上下水道工事は創業時からの伝統事業で、横浜市や千葉市の水道局指定店として公共工事を継続的に受注している。近年は国土強靭化計画に基づく防災・減災関連のインフラ老朽化対策工事も増加しており、安定した需要が見込まれる。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

建設業のなかでの位置

建設設備で強み、受注競争の激化に直面

協和日成は、建設設備工事を主体とする建設業者で、売上高は359億円から394億円へと堅調に増加している。しかし、営業利益率は4%前後から3.5%へと低下傾向にあり、競争激化が採算を圧迫する。同業のショーボンドホールディングスやミライト・ワンがそれぞれ橋梁補修や通信インフラに強みを持つ一方、当社は大型建設プロジェクトに強く、公共工事からの安定受注が中核である。労務費の高騰や工期遵守のプレッシャーが課題だ。

強み

  • 売上高が359億円から394億円と直近2期で増加
  • 公共工事や大型建築で実績が豊富
  • 幅広い設備工事に対応できる技術力・施工管理力
  • ゼネコンや官公庁との長期的な取引関係を構築

課題

  • 営業利益率が4.0%から3.5%へと低下傾向
  • 建設技能者の不足で労務費が高騰
  • 同業他社と受注競争が激化し、低価格化が進む

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

建設業の時価総額近傍。太字が協和日成

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
11716第一カッター興業165億円9.6倍
21431Lib Work157億円146.5倍
31787ナカボーテック151億円12.0倍
41826佐田建設147億円13.7倍
51848富士ピー・エス145億円13.8倍
61981協和日成144億円11.4倍
71430ファーストコーポレーション138億円6.6倍
85079ノバック136億円11.4倍
91873日本ハウスホールディングス129億円9.6倍
101450TANAKEN128億円8.5倍
111966高田工業所127億円10.1倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 33件

ガス配管工事からスタートした1948年

協和日成の起源は、1948年9月に設立された協和管工事株式会社にある。創業時からガス屋内外配管工事を手がけ、翌1949年12月には建設業法に基づく東京都知事登録を取得し、上下水道工事や空気調和設備工事の設計施工へ事業を拡大した。1950年代前半には川崎営業所、横浜営業所を相次いで開設し、横浜市水道局から給水工事登録店の認可を得るなど、公共インフラ工事の基盤を固めた。

商号変更と本社移転を経た高度成長期

1952年2月、商号を協和建興株式会社に変更。1954年10月には本社を東京都渋谷区神宮前に移転し、同時に静岡営業所を新設した。1969年には千葉営業所、1971年には東京電力の管路洞道工事に参入し、事業領域を電力インフラにも広げた。1972年に本社を渋谷区神南へ再移転し、千葉営業所を支店に昇格。同年には千葉市水道課から水道工事指定店の認可を取得し、首都圏でのプレゼンスを高めた。

1974年の増資と株式公開

1974年3月、資本金を4億円に増資。同年6月には小金井サービス店を新設しガス機器販売を開始、7月には子会社・協和ライフサービスを設立した。1975年9月、日本証券業協会東京地区協会の店頭登録銘柄に指定され、株式公開への道を開いた。1977年には新川通サービス店、1979年には川崎営業所を神奈川支店へ改称するなど、営業網を拡充。1983年には湘南管工の営業を譲り受け、神奈川県内の事業基盤を強化した。

2002年の合併による協和日成の誕生

2002年4月、協和建興は株式会社日成と合併し、商号を株式会社協和日成に変更した。この合併により、両社のガス設備工事のノウハウが統合され、総合設備工事会社としての体制が整った。2004年12月には株式をジャスダック証券取引所に上場。その後、市場統合に伴い大阪証券取引所JASDAQ、東京証券取引所JASDAQと上場市場を変遷し、2022年4月の市場区分見直しで東証スタンダード市場へ移行した。

事業分割とグループ再編の2010年代

2010年代以降、協和日成は事業の切り離しを進めた。2015年4月、完全子会社の東京ガスライフバル西むさし(エネスタ小金井を分割して設立)が株式移転により東京ガスリテイリングの傘下となり、連結対象から外れた。2019年1月にはエネリア静岡東の機器販売事業を静岡ガスリビングに吸収分割で承継。2020年4月にはガス導管維持管理事業のうち保安関連事業を東京ガスパイプネットワークに承継し、グループ内の役割分担が明確化された。

年表33件を開く

1940年代

  • 1948年9月創業協和管工事株式会社を設立、ガス屋内外配管工事の施工を開始
  • 1949年12月建設業法に基づく東京都知事登録を受け上下水道工事・空気調和設備工事の設計施工を開始

1950年代

  • 1950年5月川崎営業所を新設
  • 1951年3月横浜営業所に横浜市水道局より給水工事登録店の認可を受く
  • 1951年8月建設業法に基づく建設大臣登録を受く
  • 1952年2月商号変更協和建興株式会社と商号変更
  • 1954年10月本社を東京都渋谷区神宮前に移転
  • 1954年10月静岡営業所を新設

1960年代

  • 1969年5月千葉営業所を新設

1970年代

  • 1971年4月東京電力株式会社の管路洞道工事の施工を開始
  • 1972年2月本社を東京都渋谷区神南に移転
  • 1972年10月千葉営業所を千葉支店に改称
  • 1972年10月千葉市水道課より水道工事指定店の認可を受く
  • 1974年3月資本金4億円となる
  • 1974年6月小金井サービス店を新設、ガス機器の販売を開始
  • 1974年7月㈱協和ライフサービスを設立
  • 1975年9月日本証券業協会東京地区協会店頭登録銘柄に指定
  • 1977年6月新川通サービス店を新設
  • 1979年11月川崎営業所を神奈川支店に改称

1980年代

  • 1983年7月湘南管工株式会社の営業の全部を譲受ける
  • 1987年7月静岡営業所を静岡支店に改称

2000年代

  • 2002年4月M&A株式会社日成と合併し、商号を株式会社協和日成に変更
  • 2004年12月上場株式会社ジャスダック証券取引所に株式を上場
  • 2008年10月エネスタ小金井を会社分割し、連結子会社東京ガスライフバル西むさし株式会社を設立

2010年代

  • 2010年4月上場ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所(JASDAQ市場)に株式を上場
  • 2010年10月上場大阪証券取引所ヘラクレス市場、同取引所JASDAQ市場及び同取引所 NEO市場の各市場の統合に伴い、大阪証券取引所JASDAQ(スタンダー ド)に株式を上場
  • 2013年7月上場東京証券取引所と大阪証券取引所の統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場
  • 2015年2月本社を東京都中央区入船(現在地)に移転
  • 2015年4月M&A株式移転による完全親会社(東京ガスリテイリング株式会社)設立により、東京ガスライフバル西むさし株式会社がその完全子会社となったため連結の範囲から除外
  • 2019年1月エネリア静岡東における機器販売事業を静岡ガスリビング株式会社に会社分割(吸収分割)により承継

2020年代

  • 2020年4月ガス導管維持管理事業のうち導管保安関連事業および設備保安関連事業を東京ガスパイプネットワーク株式会社に会社分割(吸収分割)により承継
  • 2021年4月M&Aガイアテック株式会社の株式を取得し、同社を完全子会社化
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場へ移行

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち3項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 売上高2027年度まで400億円以上
  • 売上高経常利益率2027年度まで4.5%以上
  • ROE2027年度まで6.5%以上

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    既存事業の深耕と建築設備の中核化

    ガス導管事業の受注減少を補完するため、建築設備事業を新たな中核事業に育て、給排水・空調・電気などを一括受注・施工する体制を強化し、総合設備工事会社としての価値を高める。

  2. 02

    人的資本の強化と多能工化推進

    高齢化や担い手不足に対応するため、人材の確保・育成や多能工化を推進し、施工力・品質を支える人材基盤を強化する。

  3. 03

    サステナビリティ経営の推進

    ESGマテリアリティとして地球環境保全やインフラメンテナンス、災害に強いまちづくりに取り組み、中長期的な企業価値向上を図る。

  4. 04

    株主還元の強化とIR活動促進

    持続的成長と企業価値向上の観点から株主還元を強化し、株主・投資家との対話やIR活動を充実させる。

  5. 05

    生産性向上と業務効率化

    基幹システムを刷新し、生産性向上と業務効率化を図ることで、経営基盤を強化する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で797人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は700万円で、9期前と比べて+13.9%平均年齢は45.2歳、平均勤続年数は17.0年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月867
2018年3月861
2019年3月61544.816.3836
2020年3月66344.416.4833
2021年3月65244.416.5768
2022年3月64344.316.5777
2023年3月67145.417.6778
2024年3月66345.017.1774
2025年3月68745.317.2775194
2026年3月70045.217.0797176

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率5.4%
縦線は目安の30%
男性育休取得率66.6%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)70.2%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社1(国内 1 / 海外 0) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位9)
本社 — 東京都中央区1,881百万円
神奈川大和営業所 神奈川事業所 — 神奈川県大和市1,612百万円
ガス・機器 設備事業 ガス導管事業
東京東事業所(東京都葛飾区)他都内 9 営業所1,112百万円
ガス・機器 設備事業 ガス導管事業 建築設備事業 電設・土木事業
GHPメンテ営業所 東京西事業所 — 東京都日野市793百万円
建築設備事業 ガス導管事業
札幌支店 — 札幌市東区262百万円
ガス導管事業
千葉出張所 — 千葉市美浜区227百万円
ガス・機器 設備事業
静岡支店 — 静岡市駿河区150百万円
ガス導管事業
さいたま営業所 東京北事業所 — さいたま市中央区36百万円
ガス・機器 設備事業 ガス導管事業
神奈川東営業所 — 川崎市高津区12百万円
ガス・機器 設備事業
主な関係会社
  • 国内
    東京理学検査㈱
    東京都 品川区
    議決権44.4%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は394億円営業利益14億円前期と比べると増収減益で、売上が+5.3%、利益が-6.7%。

売上高
+5.3%
394億円
営業利益
-6.7%
14億円
純利益
+9.1%
12億円
営業利益率
3.6%
前期比 -0.5%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高395億円394億円
営業利益15億円14億円
純利益12億円12億円
1株あたり配当¥52¥52

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は87億円、営業利益は1億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+29.9%、営業利益は+0.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q1085
2024年1Q6711.51
2024年2Q8922.22
2024年3Q9244.33
2024年4Q1115
2025年2Q16521.22
2025年4Q209136.29
2026年2Q18863.25
2026年4Q20683.97
2027年1Q8711.12

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は347億円から394億円へ1.1倍に増えた。直近期の営業利益率は3.6%。売上は4期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
東京証券取引所と大阪証券取引所の統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場
2013年3月347106
2014年3月3711513
株式移転による完全親会社(東京ガスリテイリング株式会社)設立により、東京ガスライフバル西むさし株式会社がその完全子会社となったため連結の範囲から除外
2015年3月379159
2016年3月356149
2017年3月3441311
2018年3月340119
2019年3月344117
2020年3月349139
ガイアテック株式会社の株式を取得し、同社を完全子会社化
2021年3月3451617
2022年3月3421411
2023年3月345139
2024年3月3591511
2025年3月37415174.011
2026年3月39414163.612

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高394億円のうち、営業利益として残るのは14億円3.6%。営業外の損益と税金を反映した純利益は12億円、売上の3.0%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金90.9%358億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金5.6%22億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益3.6%14億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。売上原価と販管費は単体ベースの数値です。

粗利率
9.1%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比3.8pt
3.6%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比2.4pt
3.0%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比4.7pt
6.2%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
4.0%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
4.4%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが20億円、投資CFが−5億円で、差し引きのフリーCFは15億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は72億円で、売上の2.2ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月11−2010−942
2014年3月125−41755
2015年3月5−2−4354
2016年3月205−42568
2017年3月4−2−4266
2018年3月16−148275
2019年3月8−8−5070
2020年3月8−5−5368
2021年3月116−51780
2022年3月8−1−6781
2023年3月11−6−10576
2024年3月14−7−4779
2025年3月11−10−12168
2026年3月20−5−101572

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は297億円。このうち返さなくてよい自己資本が198億円で、自己資本比率は66.6%(業種中央値55.5%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月20110110049.6
2014年3月22011310750.5
2015年3月23612311351.5
2016年3月2221279557.1
2017年3月2351379858.2
2018年3月24514410158.5
2019年3月25314710658.1
2020年3月2431529162.3
2021年3月2611699264.7
2022年3月2631768767.1
2023年3月2641768866.8
2024年3月2861889865.6
2025年3月2841899566.5
2026年3月2971989966.6

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳単体ベース
現金及び預金
72億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
183億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
99億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
77
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率7 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

建設業 140社との比較

同じ建設業の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率140社中33位あたり、逆に低いのは営業利益率140社中127位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
6.2%/中央値 10.9%
P25 7.9%P75 14.3%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
3.5%/中央値 7.3%
P25 5.1%P75 9.4%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
66.6%/中央値 55.5%
P25 43.8%P75 66.2%
売上成長率前期からの売上の伸び
5.3%/中央値 4.8%
P25 -1.9%P75 12.7%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.9%/中央値 3.5%
P25 2.7%P75 4.3%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥1,340で、1年前と比べて-15.8%過去52週の値幅のなかでは8%の位置にある。

¥1,340-0.1%1ヶ月-0.2%1年-15.8%時価総額144億円
過去52週の値幅
安値¥1,290高値¥1,947

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)11.4倍
PER (会社予想)11.3倍
PBR1.27倍
配当利回り3.88%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は直近1か月で3.04%上昇し、25日移動平均線を2.2%上回って推移しています。8月6日には1355円と、52週安値1290円から5%上昇し、短期底入れの兆しが見られます。RSIは62.7とやや強気圏ですが、過熱感はありません。出来高は7月31日に14700株と増加し、買いが入った形です。週足では52週高値1947円から30%下落した後の反発局面にあり、上昇トレンドへの転換が期待されます。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 70/100)

PER 11.48倍は業界平均の14.18倍を下回り、予想PER 11.4倍と同水準。PBR 1.28倍は平均の1.52倍を下回り、ROE 6.18%と低め。配当利回り3.84%は平均の3.4%を上回り、株主還元は良好。売上高は増加傾向にあるが、営業利益率は4%前後と低く、収益性は芳しくない。割安だが、利益率の低さが評価を圧迫しており、配当は安定しているものの、成長性は限定的。

指標この会社業種平均
PER (実績)11.4倍14.4倍
PER (予想)11.3倍
PBR1.27倍1.55倍
ROE6.2%11.8%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

建設業界は公共投資や民間設備投資の変動に影響されます。強気派は、関東の再開発需要や既存施設の改修需要が旺盛で、将来の受注が安定成長すると見ます。弱気派は、建設資材価格の高止まりや人手不足によるコスト増が利益を圧迫すると懸念します。実際、営業利益率は低水準です。

プラスに働く材料7
  • 堅調な受注環境

    関東の建設需要は底堅く、売上が増加傾向にある

  • メンテナンス需要

    既存建物の改修・維持工事が安定的な収益源になる

  • 株主還元

    配当利回りが約3.8%と高く、インカムゲインを狙える

  • 売上高394億円へ3期連続増収決算発表後影響

    売上高は359億円→374億円→394億円と3期連続で増収。増収基調が明確。

  • 予想PER11.4倍とPBR1.28倍の割安修正期待継続影響

    予想PER11.4倍・PBR1.28倍と指標面で割安感が強い。

  • 配当利回り3.84%と高水準の株主還元継続影響

    年間配当利回り3.84%は相対的に高く、価格変動の下支えになる。

  • 純利益12億円と前期比1億円の増益予想決算発表後影響

    2026/3期純利益は12億円と前期比1億円増の見込みで、利益成長が魅力。

マイナスに働く材料7
  • 利益率の低さ

    売上は増加するが営業利益率は4%前後と低水準

  • コスト上昇

    資材高騰や人件費増が収益を圧迫する可能性

  • 受注変動リスク

    景気後退で民間設備投資が減少する恐れ

  • 営業利益15億円から14億円へ減益予想決算発表後影響

    2026/3期営業利益は14億円と前期比1億円減、営業利益率も3.55%に低下。

  • ROE6.18%と資本効率の低さが重荷継続影響

    ROE6.18%は低く、PBR1.28倍の改善が進まないリスクがある。

  • 外国人保有0.17%と需給が細い継続影響

    外国人保有比率0.17%と極端に低く、売買が細って下振れしやすい。

  • 営業利益率3.55%は低水準で改善余地なし通年影響

    売上高394億円に対する営業利益14億円、利益率3.55%と低採算。

次の決算で確かめる点
受注高
将来の売上を予測するための先行指標となるため
営業利益率
コスト管理の効率性を測る重要な指標であるため
手元受注残
既に確保した工事量を示し、安定性を判断できるため

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり52で、前期から+19.0%いまの株価に対する利回りは3.88%。増配か配当維持が4年続いている。

年間配当
¥52
1株あたり
配当利回り
3.88%
いまの株価に対して
配当性向
44.1%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
4年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月1515.6
2018年3月2033.325.7
2019年3月17−15.026.5
2020年3月2441.230.4
2021年3月2920.819.9
2022年3月28−3.429.9
2023年3月307.136.9
2024年3月3516.737.9
2025年3月4220.041.8
2026年3月5019.044.1

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥52

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ1,268人。区分でいちばん多いのは事業法人54.2%。グループ会社や銀行などの安定株主が67.2%を占め、残る32.8%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
事業法人49.049.852.052.053.454.2
個人・その他30.930.827.627.729.832.3
金融機関19.119.120.020.016.612.9
自己株式2.42.42.42.42.42.4
証券会社0.10.00.10.10.10.3
外国法人0.80.30.30.10.10.1
外国人個人0.10.10.10.10.10.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01城北興業株式会社22.09
02東京瓦斯株式会社8.64
03株式会社麻生6.79
04朝日生命相互会社5.81
05株式会社ナガワ4.64
06古屋弘志3.73
07株式会社アルファロード3.67
08株式会社日本カストディ銀行(信託E口)3.40
09北村眞隆3.30
10戸田建設株式会社3.13

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+145%、1株純資産は14期で+125%。直近期のROEは6.2%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月488675.78.619.2
2014年3月11296712.24.613.0
2015年3月741,0557.47.119.6
2016年3月761,0997.16.719.8
2017年3月961,1888.47.615.6
2018年3月781,2476.413.525.7
2019年3月641,2785.111.926.5
2020年3月791,3176.19.330.4
2021年3月1511,46710.87.119.9
2022年3月941,5306.313.929.9
2023年3月811,5835.317.736.9
2024年3月951,6875.813.437.9
2025年3月1041,7926.012.941.8
2026年3月1181,9546.211.844.1

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

15名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は15名。2026/3期の役員報酬は総額265百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約4倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
川野茂代表取締役社長 社長執行役員7232,000
福島博喜取締役専務執行役員 監査部担当役員、エンジニアリング 事業本部担当役員、総合設備事業本部 担当役員兼務5610,000
森川久男取締役常務執行役員 支店統括事業本部 担当役員6514,000
佐々木靖彦取締役常務執行役員 パイプライン事業本部 担当役員633,000
桝田博俊取締役常務執行役員 デジタルイノベーション 推進部担当役員、企画部担当役員、経理部担当役員兼務583,000
加藤宏行取締役常務執行役員 総務部担当役員、安全品質環境部担当役員 兼務616,000
河野文彦取締役執行役員647,000
安田直人取締役72
下鳥正弘取締役62
奥山隆之取締役49
古平光一常勤監査役687,000
森凡浩常勤監査役666,000
残りの役員3名を開く
氏名役職年齢保有株数
舘茜監査役452,000
山内暁監査役67
斉藤彰浩取締役副社長執行役員 監査部担当役員60

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円退職慰労百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)81833121427
監査役3242269
社外取締役725254

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容546字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社は、主に東京ガス株式会社、東京ガスネットワーク株式会社(以下、東京ガスグループという)のガス・機器設備事業(屋内配管工事・戸建住宅暖冷房給湯工事・集合住宅暖冷房給湯工事)、ガス導管事業(本支管埋設工事・供給管工事)を主体としておりますが、そのほか建築設備事業(建築工事・給排水衛生設備工事・空気調和設備工事)、電設・土木事業(電気管路洞道埋設工事・上下水道工事・土木工事)を営み、総合設備工事業として事業活動を展開しております。 また、当社には非連結子会社として株式会社協和ライフサービス(車両のリース・整備および損害保険代理店業務)、ガイアテック株式会社(ガス設備工事・床暖房工事・ガス機器設置工事・プロパンガス工事・エクステリア工事)があります。 更に、当社には関連会社として東京理学検査株式会社がありますが、同社は配管に対する理化学機器による検査業務を主として営んでおります。 以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 なお、当事業年度より、報告セグメントの区分方法を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (セグメント情報等) 1 報告セグメントの概要 (報告セグメントの変更)」をご参照ください。
経営方針・対処すべき課題2,487字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針 当社は、「私たちは常に進化する強い意志を持ち、心一つにして一流に向かい羽ばたき続けます。」を企業スローガンとして掲げ、ガス・電気・水といった人々の暮らしや産業に欠かすことのできないライフラインを支えることによって、社会に安心と心地よさを提供し、豊かな未来のために貢献することを社会的使命としております。 その社会的使命を果たすために、協力会社も含めた企業集団として、確かな技術ときめ細かな感性でお客様の信頼にお応えし、お客様から選ばれ続けていただくこと、当社の社員が安心して働ける職場環境を提供し、「感じ・考え・自ら行動する」企業風土を醸成していくことを経営の基本方針としており、健全な経営を継続的に行ない、その利益を適正に還元することが社会的責任を果たすことであると考えております。 (2)目標とする経営指標 当社は、2025年度を初年度とする3か年の中期経営計画「Triple"S"」の最終年度となる2027年度に、売上高400億円以上、売上高経常利益率4.5%以上、ROE6.5%以上の達成を目指しております。 目標達成に向けては、対処すべき課題に対し、中長期的な経営戦略のもと、諸施策を確実に実践するべく取り組んでまいります。 (3)経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題 2026年度の建設市場を取り巻く環境は、住宅分野においては、省エネ基準適合義務化等に伴う駆け込み需要の反動減からの回復が見込まれ、住宅着工戸数が前年度から増加することが予想されております。また、事務所や工場等の非住宅分野についても、企業の設備投資意欲は引き続き底堅く、堅調に推移するものと見込まれております。既築建物の維持管理・更新市場については、住宅分野における政府の省エネキャンペーンによる補助金政策等の後押しに加え、非住宅分野においても、効率的・環境負荷軽減・供給網の強靭性向上を目的とした設備投資が継続することが見込まれており、引き続き安定した需要が期待されております。また、近年の気象災害の激甚化・頻発化、インフラ設備の経年劣化の進行を背景に、「国土強靭化基本計画」に基づき、防災・減災対策の強化や、予防保全型インフラメンテナンスへの転換に向けた老朽化対策が、着実に推進されていくことが見込まれております。 このように、当社を取り巻く事業環境は大きく変化することはないと予想されます。しかしながら、当社の収益面においても重要な位置づけにあるガス導管事業においては、2025年度後半より、新たな経年管取替工事が主流となったことで、工事内容や施工エリアの特性が変化してきており、受注量は若干減少しております。一方で、建築設備事業においては、2019年度より推進している中核事業化へ向けた施策が順調に進捗しており、ガス導管事業の受注の減少を補完するとともに、当社の収益基盤の多角化に寄与し始めております。 このような事業構造の変化を鑑み、各事業部門において、工事内容や施工エリアごとの需要動向の変化に応じて施工体制を柔軟に見直し・再構築しながら、機動的かつ効率的な体制の維持・強化を図ることが重要となってまいります。加えて、2025年問題の顕在化により、建設業界全体として就労者の高齢化や担い手不足が進行することが見込まれております。当社においては、現場における施工力や品質を支える人材こそが事業基盤であるとの認識のもと、こうした外部環境の変化も踏まえ、人材の確保・育成や、多機能化の推進を含む人的資本の強化を、引き続き重要な経営課題として位置づけております。 2026年度は、中期経営計画「Triple "S"」の2年目を迎えます。社会課題解決へ向けて企業への期待が高まる中、前述の事業環境の変化に対応し、社会との共生を図るとともに、「SHINKA(進化・深化・新化)」し続けるために、引き続き、「サステナビリティ経営」を基本方針とし、「株主還元の強化」、「事業戦略」、「サステナビリティの推進」、「経営基盤強化」を推進してまいります。 進化   これまで培ってきたノウハウ、技術を生かし、一括受注・施工体制のさらなる推進を目指す。 深化   既存事業領域の深耕拡大と株主・投資家との良好な対話やIR活動のさらなる強化を目指す。 新化   多機能化などの人材育成強化および生産性向上と基幹システムの刷新による業務効率化を目指す。 「Triple"S"」では、前中期経営計画に引き続き、既存事業領域の深耕拡大に加えて、建物内の設備工事を担う建築設備事業を新たな中核事業の一つに育てあげ、一社依存度の低減を図ることを掲げております。長年、都市ガス供給網の整備などを主力事業としてきた当社は、これまで培ってきた幅広いお客様との信頼関係を生かしながら、給排水衛生設備、空調設備、給湯・暖房、電気等を一括して受注・施工できる体制を強化し、総合設備工事会社としての価値を一層高めてまいります。 一方で、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を図る観点から、株主還元も重要な経営課題であると認識し、一層強化していくこととしております。このほか、サステナビリティ基本方針を掲げ、ESGに関するマテリアリティとして、地球環境の保全等に取り組んでまいります。特に、「災害に対する強靭性の向上とまちづくり」として掲げております、インフラメンテナンスの推進や心地よい住環境の実現に向けた体制の維持・整備といったマテリアリティは、その社会的意義の重要性はもとより、中長期的な企業価値の創出につながる重要な経営課題と位置付けております。なお、前述した人的資本の強化につきましては、「事業戦略」や「サステナビリティの推進」に掲げた施策を着実に遂行していくための「経営基盤強化」における重要施策の一つと位置付け、引き続き注力してまいります。
事業等のリスク6,104字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 当社は、社長を委員長とし、取締役(社外除く)・常勤監査役、執行役員、部長で構成される経営品質委員会を設置しております。経営品質委員会はコーポレート・ガバナンスの基本的な考え方を実現し、企業の社会的責任を果たし「経営品質」を向上することを目的として設置されており、委員会の下に各種会議体を設け、品質管理、内部統制、コンプライアンス、CSR調達、ガバナンスなどについて包括的に検討しております。 経営品質委員会(年2回開催)では、経営に重大な影響を与える可能性のあるリスクの棚卸およびそのリスクのモニタリングならびに統制活動等の審議を行っております。このうち、統制活動が不十分と判断されたものに対しては、執行部門に是正を求めております。 経営品質委員会における審議により、財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、将来に関する事項の記載が含まれておりますが、当事業年度末現在において判断したものであり、将来を含めた当社のリスク全般を網羅するものではありません。 (1) 経営成績等の状況の異常な変動 ① 受注環境の変化リスク 当社は東京ガス株式会社等ガス事業者を主要顧客とするガス工事事業を中核事業とし、建築設備事業、電設・土木事業も展開しており、様々な取引先から工事を受注しておりますが、中でも、主要顧客である東京ガスグループ(東京ガス株式会社、東京ガスネットワーク株式会社)の売上割合は約5割を占めております。当社は新築建物内の設備工事を担う建築設備事業を新たな中核事業とすべく、一括受注・施工体制の更なる整備を行うことにより、将来を見据えた事業ポートフォリオの構築と売上高の集中リスクの低減を図っております。また、四半期に一度、業務執行取締役、常勤監査役、執行役員(生産部門)、部長(生産部門)が出席する計画進捗会議において、業績進捗とともに、取引先の動向やエネルギー・原材料価格の高騰の影響など市場環境の変化を含め、確認しております。しかしながら、主要取引先の事業戦略の大幅な変更、少子高齢化による住宅着工数減少による価格競争の激化、パンデミックや地政学的リスクの顕在化による供給網の混乱が想定を超えた場合には受注量の減少や資機材の供給不足、原材料価格の高騰が発生し、当社の事業展開、財政状態および経営成績が影響を受ける可能性があります。 ② 戦略的投資の未回収リスク 当社は事業基盤確保に向けた戦略的M&Aの実施を掲げ、M&A候補の発掘に取り組んでおります。また、営業上の戦略や、老朽化等による職場環境の改善を目的とした土地建物の取得・事業所の移転、DXの推進に伴うシステム投資など、大規模な投資を行う場合があります。このような大規模な投資を実行する場合には、職務権限規程において職務権限決裁基準を定め、投資回収計画も含め、経営会議における審議と取締役会決議により、適切に判断・実行しております。また、投資実行後は投資回収計画の進捗確認および費用対効果の検証を行い、取締役会に報告することとしております。しかしながら、想定したシナジー効果や期待通りの成果をもたらさなかった場合には、当社の事業展開、財政状態および経営成績が影響を受ける可能性があります。 (2) 法的規制・取引慣行 ① 法的規制リスク 当社では、事業活動にあたり会社法、金融商品取引法、建設業法、民法、労働基準法などさまざまな法令の規制を受けております。法改正およびそれに伴う作業内容の改定に関しては、都度社員・協力会社への周知・教育を行っており、管理者の現場巡視において遵守状況を確認しております。また、法令、規則等の遵守状況については、会社法に則った業務・コンプライアンス監査や金融商品取引法に係る内部統制監査を毎年実施し、その結果について取締役会に報告する仕組みとなっております。しかしながら、社会情勢の厳格化による法的規制の急激な強化、法規制に関する認識不足に起因する法律違反が顕在化した場合、それに対応するための追加費用の増加や社会的信用の失墜などにより、当社の事業展開、財政状態および経営成績が影響を受ける可能性があります。 ② 不採算工事の発生リスク 当社では、工事見積時および受注時に職務権限決裁基準で定めた金額に応じた決裁者による決裁を受けております。受注した物件については工種毎に一定のルールを設けて抽出した件名について、物件管理表を作成し現場の進捗と収支状況をチェックしているほか、毎月経理部において、一定のルールに従って抽出した不採算物件について調査し、役員に回覧するなど、不採算工事の早期把握と抑制に努めております。また、システム導入による営業部門と施工部門における情報共有および連携強化を図り、営業担当者と管理者による協議を経て適正価格での入札を推進しております。加えて、近年の原材料価格等の高騰に際しては、定期的な単価改定や、個別の件名に関しての発注者との協議の実施等により、不採算工事の発生抑制に努めております。しかしながら、受注環境の悪化に伴う競合他社との価格競争の激化や当初想定していた見積りからの乖離、工事の施工段階における想定外の原価等の発生や工期遅延に伴う損害に対する賠償金の支払い等により不採算工事が発生した場合は、当社の事業展開、財政状態および経営成績が影響を受ける可能性があります。 (3) その他投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項 ① 自然災害リスク 地震、大雨、洪水などの自然災害・異常気象やパンデミックが発生した場合、社員や所有建物・設備など事業継続のリソースに対する被害が発生し、事業活動が停止することなどにより、当社または取引先が被害を受ける可能性があります。当社は自然災害などの重大災害に備え、BCP(事業継続計画)を策定し、全役職員に周知するとともに、BCPに基づいた防災訓練の実施や必要物資の備蓄、拠点や関係会社との連携・情報共有などの対策を講じております。また、ライフラインを支える設備工事会社として、災害が発生した場合、二次災害の防止とライフラインの復旧のために社員・協力会社の職員が一定期間活動を行うために十分な現預金を確保するとともに、社員の安否を確認する安否確認システムの導入や建物・設備・システム等の耐震対策(データ等のバックアップを含む)を実施するなど各種災害に備えております。加えて、災害に対する都市の強靭性向上に寄与すべく、当社の事業であるライフラインのメンテナンスや耐震化工事を推進しております。しかしながら、全ての被害や影響を回避できるとは限らず、これに伴う役職員の被災、営業拠点の修復または代替のための費用発生等により、当社の事業展開、財政状態および経営成績が影響を受ける可能性があります。 ② 組織力の低下リスク 当社は、中長期の事業展開を見据え、「求められる人材像」を定め、新卒だけではなく中途採用を強化するとともに、これまで男性主体であった職種、業務への女性の配置拡大など、多様性の確保も意識し、各部において育成計画や各種研修、資格取得支援等の充実化を図り、将来を担う優秀な人材の採用・育成に努めております。本人の希望と適性を踏まえたキャリアパスの選択や成果に応じたメリハリのある処遇の設定、適材適所な人材配置の実施、本人の希望と能力に応じた定年後再雇用制度の運用により、多機能人材の育成や働きがいのある職場作りに取り組んでおります。加えて、年1回エンゲージメントサーベイを実施し、業務に影響を与える指標の分析を行っております。また、メンタルヘルス不調発生防止を目的に新入社員を対象とした体験カウンセリング(日本産業カウンセラー協会のカウンセラーによる職場の悩み等に関する相談体験)など、心の健康を含む健康経営施策を実施しております。さらに、従業員ならびに就職希望者にとってより魅力的な企業となるよう、従業員の労働環境の改善を図るために、長時間労働抑制に向けた施策の立案、実施に加えて、管理者が労務管理を正確に行うツールとして、勤怠システムを改善するなどのITを活用した環境整備を実施しております。また、2025年4月、従来の基幹システムを刷新いたしました。新システムを活用し、業務管理の見直し・高度化・効率化を目指してまいります。しかしながら、少子化の影響や景気拡大に伴う大手企業の採用数増加などにより、必要な人材を継続的に確保できなかった場合、ならびに人材の多機能化および働き方改革への対応が遅延した場合、当社の事業展開、財政状態および経営成績が影響を受ける可能性があります。 ③ 施工力の確保リスク 当社では、受注した工事等を協力会社に発注しております。少子高齢化による人手不足、後継者難は建設業界に共通する難しい問題ですが、協力会社を含めたCSR調達方針・ガイドラインおよび推進の枠組みを定め、年1回CSR調達アンケートを実施し、その結果を基にヒアリング等を行っております。2025年度の実施結果では、大きな問題は確認されませんでしたが、寄せられた要望や意見に基づき、当社の業務改善や、協力会社への経営指導・働き方改革を推進することで協力会社従業員の労働環境の改善を行い、魅力ある仕事となるよう可能な限りの支援策を講じてまいります。しかしながら、後継者難、経営状態の悪化、若年層の採用難や若年層の退職増加等により、主要な協力会社に不測の事態が発生した場合、施工能力が低下するなど、当社の事業展開、財政状態および経営成績が影響を受ける可能性があります。 ④ 不良工事の発生リスク ISO9001:2015規格で培ったノウハウを進化させ、当社独自に策定した品質管理システム「QP(Quality Plus)マネジメントシステム」に基づいて各部・拠点の事業所監査を行い、クレーム処理、是正処置、予防処置を実施するとともに、代表取締役を委員長とした品質マネジメント会議を設置し、品質の向上に取り組んでおります。また、不良工事等の事象が発生した際には傾向分析、原因究明、再発防止策を検討することとしておりますが、特に経営に重大な影響を及ぼす可能性がある事象が発生した際は再発防止検討会を開催し、全社的な対応を検討することとしております。また、安全品質環境部における安全パトロールにおいて、この再発防止策が実施されているかを確認し、必要に応じて指導を行っております。加えて、業務・コンプライアンス監査を定期的に実施し、各部・各拠点において法令、規則等を遵守した業務遂行が行われているかチェックしております。しかしながら、工事施工上の問題、各種法令やルールの理解あるいは確認不足等に起因する品質の不備もしくは事故等が発生した場合、発注元や監督官庁からの工事施工資格や入札参加資格の停止、受注済み件名の発注取り消しといった処分を受けることにより、当社の事業展開、財政状態および経営成績が影響を受ける可能性があります。 ⑤ 交通事故・労働災害の発生リスク 当社は、安全運転管理規程および安全衛生管理規程を定め、定例勉強会や再発防止策の教育を実施するとともに、本社においては、年4回、安全衛生中央委員会、拠点においては毎月安全衛生委員会を開催し、事故・災害事例の共有と再発防止策の共有に努めております。また、事故・災害が発生した際には傾向分析、原因究明、再発防止策を検討することとしておりますが、特に経営に重大な影響を及ぼす可能性がある事象が発生した際は再発防止検討会を開催し、全社的な対応を検討することとしております。加えて、毎年10月に交通安全強調月間を開催し、安全運転意識を高めるとともに、事故惹起者への運転訓練や全車両へ通信型ドライブレコーダーの設置による運転状況の把握に努めているほか、年に1度、社員、協力会社を集めた安全大会を開催するなど安全管理活動の推進に努めております。しかしながら、予期せぬ事由による事故・災害の発生や基本作業の逸脱による重大事故等の発生による人的被害・物的被害・社会的信用の失墜などにより当社の事業展開、財政状態および経営成績が影響を受ける可能性があります。 ⑥ コンプライアンスリスク 当社では、コンプライアンス規程を定め、各部門の長を委員としたコンプライアンス推進会議において定めた年度実施計画の基本方針に基づき、各部門で強化策を展開するとともに、2か月に1度、役員からのコンプライアンスメッセージの配信やコンプライアンスに関する研修等を実施することによって「協和日成グループ行動基準」の浸透とコンプライアンスマインドの継続的な高揚を図っております。特に、反社会的な勢力・団体との関係の遮断を「協和日成グループ行動基準」で明文化するとともに、本社地区特殊暴力防止対策協議会への加盟、本社・各拠点に不当要求防止責任者を選任し、反社会的な勢力・団体に関する情報の収集・管理や対応マニュアルの整備等、体制構築に向けての検討を行い、積極的に全社展開を推進しております。また、業務・コンプライアンス監査により、コンプライアンスを逸脱した業務遂行が行われていないかを確認しております。しかしながら、このような施策を講じてもコンプライアンス上のリスクは完全に回避できない可能性があり、法令・規則・関係マニュアル・企業倫理に反する行為等が発生した場合には、対応に要する直接的な費用に止まらず、社会的責任の発生等有形無形の損害が発生する可能性があります。 ⑦ 情報セキュリティスリスク 当社では、情報管理規程、情報システム利用規程、個人情報管理規程、特定個人情報取扱規程といった各種規程を整備しており、セキュリティソフトの配備、PCデータ・記録媒体・メールの添付ファイル等の暗号化を行い、全社員を対象とした情報セキュリティ教育を実施するとともに、各組織における情報管理責任者のもとで情報システム運用を補佐するITリーダーを設置し、ITリーダーを通じた各種情報共有や各組織の要望に合わせたIT教育を行っております。また、日常的なサーバー監視や、内部統制のひとつであるIT統制監査、個人情報の保有状況・保管状況チェック等を通じて、情報セキュリティリスクの低減を図っております。また、2025年4月より、新基幹システムの稼働を開始いたしました。実稼働段階において想定し得ない不具合が発生する可能性もあり、モニタリングを強化しております。しかしながら、このような施策を講じても情報セキュリティリスクは完全に回避できない可能性があり、情報漏洩や情報システムの稼働停止が発生した場合には、対応に要する直接的な費用に止まらず、社会的責任の発生等有形無形の損害が発生する可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)8,385字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 (1) 財政状態 当事業年度末における総資産は、前事業年度末の28,357百万円に比べて1,334百万円増加し、29,691百万円となりました。 (流動資産) 当事業年度末における流動資産は、前事業年度末の17,002百万円に比べて455百万円増加し、17,458百万円となりました。これは、未成工事支出金が780百万円減少しましたが、現金及び預金が404百万円、完成工事未収入金及び契約資産が540百万円、また満期までの期間が1年以内となった投資有価証券を流動資産へ区分変更したことにより有価証券が298百万円増加したことが、主な要因であります。 (固定資産) 当事業年度末における固定資産は、前事業年度末の11,355百万円に比べて878百万円増加し、12,233百万円となりました。 当事業年度末における固定資産のうち有形固定資産は、前事業年度末の6,160百万円に比べて187百万円減少し、5,972百万円となりました。これは、建物及び構築物を一部取得したものの、減価償却、除却により137百万円減少したことが、主な要因であります。 無形固定資産は、前事業年度末の477百万円に比べて89百万円減少し、387百万円となりました。主な要因は減価償却によるソフトウェアの減少によるものです。 投資その他の資産は、前事業年度末の4,718百万円に比べて1,155百万円増加し、5,873百万円となりました。これは、保有株式の時価評価額の上昇および、新たに取得した債券の計上により、投資有価証券が1,146百万円増加したことが、主な要因であります。 当事業年度末における負債合計は、前事業年度末の9,487百万円に比べて424百万円増加し、9,911百万円となりました。 (流動負債) 当事業年度末における流動負債は、前事業年度末の8,940百万円に比べて81百万円増加し、9,021百万円となりました。これは、未払法人税等が153百万円減少しましたが、工事未払金が227百万円増加したことが、主な要因であります。 (固定負債) 当事業年度末における固定負債は、前事業年度末の547百万円に比べて342百万円増加し、890百万円となりました。これは、繰延税金負債が312百万円増加したことが、主な要因であります。 (純資産) 当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末の18,869百万円に比べて910百万円増加し、19,779百万円となりました。これは、配当金に係る利益剰余金が457百万円、自己株式の取得により567百万円減少しましたが、当期純利益を1,194百万円計上したことに加え、その他有価証券評価差額金が716百万円増加したことが、主な要因であります。 (2) 経営成績 当事業年度におけるわが国の経済は、緩やかな持ち直しの動きが続きました。食料品を中心とした物価高による家計の節約志向が根強く、個人消費の回復テンポには鈍さも見られましたが、雇用・所得環境の改善に伴い、年度後半にかけて持ち直しの動きが見られました。設備投資についても、企業の底堅い投資意欲や、省力化・デジタル投資を背景に、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、米国の通商政策を巡る動向や中東情勢の緊迫化の影響により、海外経済の不透明感が続く中、資源価格や物価動向、人手不足に伴う人件費の上昇、資機材価格の高止まりなどが、景気を下押しするリスクとして引き続き懸念されております。 このような状況の中、不動産・建設業界におきましては、「国土強靭化基本計画」に基づくインフラ設備の老朽化対策や、予防保全型インフラメンテナンス、防災・減災関連の取り組みが引き続き堅調に推移いたしました。また、事務所等の非住宅分野においても、設備投資の持ち直しを背景に、概ね堅調な動きとなりました。しかしながら、住宅分野につきましては、省エネ基準適合義務化等に伴う駆け込み需要の反動減を受け、3年連続の減少となりました。また、慢性的な技術者不足や資機材価格・労務費の上昇も相まって、採算面への影響が懸念される状況が続いております。こうした環境下、事業環境や需要動向を的確に捉えつつ、生産性向上や施工体制の確保を進め、柔軟な対応を図っていくことが引き続き重要となっております。 エネルギー業界におきましては、エネルギー事業者間の競争激化に伴い、電力・ガスともにコスト削減の動きが継続しており、取引先の事業運営方針の変化等に伴う受注環境の変化に関するリスクも、引き続き懸念されております。一方で、世界情勢が緊迫化する中、エネルギーの安定供給確保や脱炭素化の実現に向けた取り組みが進められており、グリーントランスフォーメーションを背景とした関連投資は引き続き底堅く推移しております。 このような経済環境のもと当社におきましては、ガス導管事業において、一部の取引先における設備投資計画に伴う工事の受注が低調に推移したことや、前事業年度と比べ大規模物件の完成が減少したことなどにより、売上高が減少いたしました。一方で、建築設備事業およびガス・機器設備事業においては、給排水、空調、給湯・暖房等の設備工事を中心に受注が堅調に推移し、工事の完成も増加いたしました。この結果、売上高は39,384百万円(前年同期比5.3%増)となりました。 利益面では、ガス導管事業、電設・土木事業の一部の工事において利益率の低い物件の完成が多かったことに加え、販売費および一般管理費の増加などもあり、営業利益1,369百万円(同7.7%減)、経常利益1,627百万円(同2.8%減)、当期純利益1,194百万円(同5.4%増)となりました。 セグメント別の状況は次のとおりであります。 当事業年度より、報告セグメントの区分方法を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (セグメント情報等) 1 報告セグメントの概要 (報告セグメントの変更)」をご参照ください。 ① 建築設備事業 集合住宅等における給排水衛生設備工事や学校等のGHP工事(ガスヒートポンプエアコン工事)において、受注が非常に好調に推移したことに加え、工場における営繕工事では大規模物件の完成が増加いたしました。また、GHPメンテナンス事業では大規模な修繕工事が完成したほか、リノベーション工事も順調に推移いたしました。この結果、売上高は6,132百万円(前年同期比46.6%増)、経常利益337百万円(前年同期は6百万円の経常損失)となりました。 なお、2026年度の期初手持工事高は5,781百万円(前年同期比102.3%増)となりました。住宅着工戸数における省エネ基準適合義務化等に伴う駆け込み需要の反動減からの回復や企業の底堅い設備投資意欲を背景に、集合住宅等に関連した給排水衛生設備工事や工場における営繕工事を中心として、概ね堅調に推移するものと見込んでおります。一方で、2025年度はGHP工事(ガスヒートポンプエアコン工事)において比較的大規模な工事の完成があったことから、2026年度は当該工事の反動減を見込んでおります。受注・施工体制の強化に向けては、積算要員や現場代理人の継続的な増員および育成を図るとともに、ベテラン社員から若手社員への技術伝承を促進し、より安定した施工体制の構築に取り組んでまいります。また、資材価格の高騰や労務単価の上昇など、建設コストを取り巻く環境は引き続き厳しい状況が見込まれることから、適正な原価の把握に努めるとともに収支管理を徹底し、業務の効率化や生産性の向上に努めてまいります。 ② ガス・機器設備事業 主力のガス設備工事や集合住宅の給湯・暖房工事において、受注が好調に推移したことに加え、前事業年度は取引先の着工数減少の影響を受けておりました戸建住宅の給排水設備工事が回復基調で推移いたしました。また、環境商材の拡販等により戸建住宅における給湯・暖房工事も堅調に推移いたしました。この結果、売上高は14,251百万円(前年同期比10.8%増)、経常利益642百万円(同81.3%増)となりました。 なお、2026年度の期初手持工事高は6,547百万円(同5.4%減)となりました。住宅着工戸数の回復が見込まれていることもあり、ガス設備工事や給湯・暖房工事を中心として、概ね堅調に推移するものと見込んでおります。また、脱炭素社会へ向け、引き続き太陽光発電・蓄電池等の環境商材の需要が見込まれるほか、戸建住宅における給排水設備工事や電気工事についても一定の需要を見込んでおり、体制の整備を進めながら受注拡大に努めてまいります。旺盛な工事量に対し、若手社員の育成と施工体制の効率化を推進し、品質向上にも努めてまいります。 ③ ガス導管事業 当事業年度後半より、東京ガスネットワーク株式会社における経年管取替工事において新たな管種の工事が主流となり、工事内容や施工エリアの特性が変化したことなどを背景として、同社の設備投資計画に伴う工事の受注が減少いたしました。また、静岡ガス株式会社や北海道ガス株式会社の設備投資計画に伴う工事についても受注が低調に推移いたしました。この結果、売上高は16,931百万円(前年同期比7.3%減)となりました。利益面につきましては、売上高の減少に加え、一部の工事において利益率の低い件名が複数完成したことにより、経常利益603百万円(同49.3%減)となりました。 なお、2026年度の期初手持工事高は6,989百万円(同10.7%減)となりました。2025年度後半より首都圏の経年管入取替工事において新たな管種の工事が主流となり、工事内容や施工エリアの特性が変化してきておりますが、東京ガスネットワーク株式会社の設備投資計画に基づく工事の受注水準については、概ね2025年度並みを見込んでおります。一方、静岡・北海道エリアにおきましては、各ガス事業者の設備投資計画に基づく工事の受注は2025年度と比べて若干低調に推移するものと見込んでおります。需要動向の変化に応じて施工体制を柔軟に見直し・再構築しながら、効率的かつ機動的な施工体制の維持・強化に努めるとともに、各工事における採算管理を徹底し、施工品質の確保・向上に努めてまいります。 ④ 電設・土木事業 ゴルフ場のイリゲーション工事においては、コース散水設備工事等を中心に、ゴルフ場における設備投資が堅調に推移し、複数の大規模物件が完成したほか、東京電力パワーグリッド株式会社の設備投資計画に伴う管路埋設工事の受注も堅調に推移いたしました。一方で、東京都水道局関連工事の受注が低調に推移した結果、売上高は2,003百万円(前年同期比1.2%減)となりました。利益面につきましては、進捗中の管路埋設工事において先行して工事原価が発生したことなどにより、経常利益44百万円(同67.6%減)となりました。 なお、2026年度の期初手持工事高は1,392百万円(同124.6%増)となりました。東京電力パワーグリッド株式会社の設備投資計画に伴う管路埋設工事の期初手持工事は十分な水準を確保しており、堅調に推移することが見込まれております。加えて、イリゲーション工事も、引き続き主要取引先における設備の更新計画が見込まれております。利益面につきましては、管路埋設工事において発注者側の徹底したコスト管理施策が続くことが予想されますが、各工事における採算管理を徹底し、綿密な工事計画と適切な要員配置による効率的な施工体制の整備を推進してまいります。 (3)キャッシュ・フローの状況 (現金及び現金同等物) 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、7,182百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度末の営業活動による資金は1,958百万円の収入(前年同期は1,108百万円の収入)となりました。主なプラス要因は、税引前当期純利益1,623百万円、減価償却費369百万円、未成工事支出金の減少780百万円、仕入債務の増加227百万円などであり、主なマイナス要因は、売上債権の増加512百万円、法人税の支払額580百万円などであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度末の投資活動による資金は516百万円の支出(前年同期は1,035百万円の支出)となりました。主なプラス要因は投資有価証券の売却による収入300百万円であり、主なマイナス要因は投資有価証券の取得による支出709百万円などであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度末の財務活動による資金は1,037百万円の支出(前年同期は1,221百万円の支出)となりました。これは、自己株式の取得による支出567百万円、配当金の支払額455百万円などが主な要因であります。 (資本の財源及び資金の流動性に係る情報) 資本の財源については、収益力及び資産効率の向上によることを基本としており、健全な財務基盤、営業活動で生み出されるキャッシュ・フローにより、通常に必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えております。資金の流動性については、活動に伴う資金の需要に応じた現金及び現金同等物の適正額を維持することとしております。また、突発的な資金需要に対しては、主要取引銀行と締結しているコミットメントライン契約を活用することで手許流動性を確保しております。なお、当事業年度末の借入実行残高はありません。 当社のキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。 第74期   第75期   第76期   第77期   第78期 自己資本比率(%)   67.1   66.8   65.6   66.5   66.6 時価ベースの自己資本比率(%)   57.3   60.6   49.8   51.7   47.19 キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)   0.2   0.0   0.0   0.0   0.0 インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)   424.9   4,483.8   0.0   0.0   0.0 (注)1 自己資本比率:自己資本/総資産 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い 2 キャッシュ・フローは営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。 3 株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。 4 有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。 (4) 重要な会計方針及び見積り 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成しております。この財務諸表の作成にあたり、決算日における資産、負債の報告数値及び報告期間における収入、費用の報告数値に影響を与える見積りを行わなければなりません。 経営陣は、貸倒債権、棚卸資産、投資、引当金、退職給付債務、繰延税金資産、資産除去債務、法人税等及び財務活動等に関する見積り及び判断に対して継続して評価を行っております。また、過去の実績や状況に応じて合理的だと考えられる見積りおよび判断を行いますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。 重要な会計上の見積りについては、第5 [経理の状況]1 [財務諸表等](1)[注記事項](重要な会計方針)」に記載しております。 (5) 生産、受注及び販売の実績 建設業を営んでいる当社は、生産実績を定義することが困難であるため、「生産の状況」は記載しておりません。 受注高、売上高、繰越高及び施工高 種類別   前期繰越高 (千円)   当期受注高 (千円)   計 (千円)   当期売上高 (千円)   次期繰越高   当期施工高 (千円) 手持高 (千円)   うち施工高 割合(%)   金額 (千円) 第77期(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)   建築設備事業   2,798,824   4,242,176   7,041,000   4,182,970   2,858,030   10.6   303,501   4,345,678 ガス・機器設備事業   6,259,557   13,521,094   19,780,651   12,862,939   6,917,712   14.0   965,198   12,897,434 ガス導管事業   9,126,498   16,974,938   26,101,436   18,272,399   7,829,036   12.2   957,667   18,013,943 電設・土木事業   855,822   1,792,719   2,648,541   2,028,497   620,044   17.8   110,412   2,062,041 その他   -   69,809   69,809   69,809   -   -   -   69,809 合計   19,040,703   36,600,737   55,641,440   37,416,616   18,224,823   12.8   2,336,779   37,388,908 第78期(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)   建築設備事業   2,858,030   9,055,612   11,913,642   6,132,504   5,781,137   1.5   85,389   5,914,392 ガス・機器設備事業   6,917,712   13,880,842   20,798,555   14,251,070   6,547,484   12.6   826,352   14,112,225 ガス導管事業   7,829,036   16,092,391   23,921,428   16,931,914   6,989,514   10.1   706,962   16,681,210 電設・土木事業   620,044   2,775,734   3,395,778   2,003,203   1,392,575   1.7   23,158   1,915,948 その他   -   66,306   66,306   66,306   -   -   -   66,306 合計   18,224,823   41,870,887   60,095,710   39,384,999   20,710,711   7.9   1,641,863   38,690,082 (注) 1 前期以前に受注した工事で契約の更改により請負額に変更のあるものについては、当期受注工事高にその増減額を含みます。従って、当期売上高にも当該増減額が含まれています。 2 次期繰越高の施工高は手持工事高における支出金により推定したものです。 3 セグメント間取引については、相殺消去しております。 4 その他の売上は、工材販売手数料等であります。 5 主な相手先別の売上実績及び割合 相手先   前事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)   当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日) 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) 東京ガスグループ   21,563,419   57.63   21,229,880   53.90 6 上記のほか売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。

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開示資料

出典

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