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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

トヨコー

TOYOKOH Inc.341A · Growth · 建設業

老朽化した屋根や橋梁・鉄塔のメンテナンスに特化。独自の樹脂吹付工法と高出力レーザーで現場の3Kを変える。

概要

トヨコーは1996年に静岡県で創業した建設業の企業であり、老朽化した工場屋根の改修工法「SOSEI」と、高出力レーザーを用いたサビ除去装置「CoolLaser」の二つのインフラメンテナンス技術を柱とする。2026年3月期の売上高は31億円、従業員48名。2025年3月に東京証券取引所グロース市場へ上場した。

SOSEI事業とCoolLaser事業の二本柱

トヨコーは「SOSEI」と「CoolLaser」の二つの事業を展開する。SOSEIは老朽化したスレート屋根に瞬間硬化する特殊樹脂を吹き付け、断熱・補強を行う工法で、2026年3月までに累計170万㎡の施工実績を持つ。主な顧客は自動車や電機メーカーの工場で、責任施工による品質管理が評価されリピート受注につながっている。CoolLaserは橋梁や鉄塔などの鋼構造物向けに開発された5.4kWの高出力レーザー除锈装置で、剥離剤やブラスト工法に代わる次世代技術として期待される。2023年に初の市販モデル「G19-6000」シリーズを発売し、2026年3月期までに12台を納入した。両事業とも社会インフラの老朽化対策として需要が拡大している。

赤字から黒字転換した財務基盤

トヨコーは2021年3月期から2024年3月期まで4期連続で当期純損失を計上していたが、2025年3月期には売上高20億円、営業利益3億円、純利益3億円と黒字化した。2026年3月期はさらに売上高31億円(前期比54.7%増)、営業利益6億円(同108.8%増)と成長を加速させた。黒字化の主因はCoolLaser事業の立ち上がりであり、同事業の売上高は前期比219.3%増の13億円に達した。SOSEI事業も堅調で17.8億円(同11.3%増)を計上。2026年3月期末の純資産は29.7億円、自己資本比率は55.8%と財務体質も改善している。

少子高齢化とインフラ老朽化を追い風に

トヨコーの事業環境は、日本社会の構造的課題と直結している。国土交通省のデータによれば、建設後50年超の道路橋は2030年には全体の約55%に達する見込みであり、老朽化した工場屋根も同様に増加している。一方、建設業の就業者数は1997年の685万人から2024年には477万人に減少し、労働力不足が深刻化している。トヨコーはこうした状況下で、省人化と長寿命化を同時に実現する技術としてCoolLaserを位置づけている。また、予防保全へのシフトが進めば、事後保全に比べて維持管理費を大幅に削減できると主張し、公共工事への採用を目指して国土交通省の研究機関と共同研究を進めている。

協創と現場主義に基づく経営方針

トヨコーは経営の基本方針として「現場主義」「市場創造」「協創」の三つを掲げる。現場主義では、自社が工事会社として現場作業者の視点から道具や工法を開発し、安全基準の整備にこだわる。市場創造では、既存工法の代替ではなく、新しい顧客ニーズに応える市場を創出する姿勢をとる。協創では、自前主義に陥らず、大学や研究機関、企業との協業を積極的に進める。実際に、CoolLaserの開発では光産業創成大学院大学との共同研究や、一般社団法人レーザー施工研究会の設立(130社加盟)などを通じて業界標準の形成に貢献している。2024年には不採算だった子会社を清算し、二つのコア事業に経営資源を集中させた。

業界の中での役割はインフラメンテナンスの専門会社。老朽化した社会インフラ構造物の補強・塗替えを請け負う。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
31億円
営業利益
6億円
営業利益率
19.4%
純利益
6億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
SOSEI事業18億円56.3%6億円33.3%
CoolLaser事業14億円43.8%2億円14.3%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01工場・建物所有者(メーカー・流通業者)主力

老朽化したスレート屋根に対し、瞬間硬化する特殊な樹脂を吹き付けて補強するSOSEI工法を提供。断熱効果により空調効率を向上させ、脱炭素にも寄与する。自社施工の「責任施工」にこだわり、累計170万㎡の施工実績がある。

主な製品・サービス1
SOSEI工法
スレート屋根の上に特殊樹脂を吹き付け補強する工法。2層目まで施工することで踏み抜きを防止し、断熱効果も発揮する。

02橋梁・鉄塔等の社会インフラ準主力

高出力レーザーにより鋼材のサビや塗膜を除去するCoolLaserを提供。既存工法に比べ産業廃棄物を出さず、塩分除去効果で再劣化を防ぐ。国土交通省や土木研究所と連携し、ルール整備にも参画している。

主な製品・サービス1
CoolLaser G19-6000シリーズ
5.4kWの高出力レーザーでサビや塗膜を除去する装置。円形照射技術により熱影響を抑え、長距離伝送が可能。

製品と技術

SOSEI工法:老朽屋根を再生する吹付補強技術

SOSEI工法は、老朽化したスレート屋根に対し、瞬間硬化する特殊樹脂を吹き付けて補強・防水・断熱を同時に行う技術である。2層構造で、1層目にウレタンフォームによる断熱層、2層目にSOSEIコートを形成することで、作業員が屋根上に乗っても踏み抜けない強度を確保する。この特性を活かし、特許第7332142号では作業員の安全を確保しながら施工する方法を権利化している。断熱効果により夏場の屋根裏温度を最大20℃低下させ、空調負荷とCO2排出量を削減する。2026年3月までの累計施工面積は170万㎡に達し、主に自動車・電機メーカーの工場で採用されている。

CoolLaser G19-6000:5.4kW高出力レーザー除锈装置

CoolLaser G19-6000シリーズは、橋梁や鉄塔などの鋼構造物のサビ・塗膜除去を目的とした高出力レーザー施工装置である。出力5.4kWは一般的なレーザークリーニング装置(100W〜1kW)を大きく上回り、最大100mの光ファイバーによる長距離伝送が可能。レーザー光を高速円形スキャンする独自技術(特許第5574354号、US-9868179)により、熱影響を抑えながら効率的に除去する。ブラスト工法のように研削材を必要とせず、産業廃棄物が発生しない。また、塩分除去効果により再劣化を防ぎ、塗替え周期を長期化できる。2023年の市販化以降、大手インフラオーナー系列や公共工事会社への納入が進み、2026年3月期までに12台を販売した。

レーザーによる一貫施工と環境負荷低減の優位性

CoolLaserは、従来の塗替工事で必要だった剥離剤による塗膜除去、ブラストによる素地調整、ウォータージェットによる塩分除去という三工程を一台で完結できる。これにより工事の省人化と工期短縮が可能となる。また、剥離剤の中毒事故やブラスト粉じんによる健康被害、大量の産業廃棄物といった従来工法の課題を解決する。トヨコーは経済産業省とのJIS規格制定や、国土交通省の土木研究所との共同研究に参画し、安全ガイドラインの整備を主導。一般社団法人レーザー施工研究会には130社が加盟し、業界標準の形成を推進している。これらの取り組みが公共工事への採用を後押ししている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

建設業のなかでの位置

土木施工管理の建設業、急成長も小規模

トヨコーは主に公共土木工事の施工管理を中心とし、道路・河川・上下水道工事を手掛ける建設会社。同業のショーボンドHDやミライト・ワンと比較して規模は極めて小さく、売上高は20億円(2025年3月期)と小粒だが、成長率が高い。2026年3月期は売上高31億円、営業利益率19.35%と急拡大見込み。官公庁案件に依存しているが、受注拡大で利益率も改善。業界内ではニッチなポジションで、競合は中堅・大手がひしめく厳しい環境。

強み

  • 売上高が前期比82%増の見込みで、受注が好調に推移している。
  • 営業利益率が19%超と高く、効率的な工事管理を実現。
  • 公共工事が中心で、景気変動に左右されにくい需要基盤を持つ。
  • 道路・河川等の専門工事に強く、現場ノウハウが競争力の源泉。

課題

  • 売上高30億円規模で、大手に比べ資金力・人材力で劣る。
  • 特定の官公庁案件に依存しており、予算削減リスクがある。
  • 建設業界全体の人手不足・高齢化が進行し、技術継承が課題。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

建設業の時価総額近傍。太字がトヨコー

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
11723日本電技384億円17.7倍
21904大成温調349億円8.8倍
31780ヤマウラ311億円8.8倍
41964中外炉工業308億円6.1倍
51866北野建設297億円8.2倍
6341Aトヨコー284億円54.2倍
71429日本アクア276億円13.3倍
81828田辺工業264億円7.5倍
91960サンテック264億円9.2倍
101972三晃金属工業263億円9.7倍
111847イチケン249億円7.8倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 21件

塗装防水業として創業し法人化した1996〜1997年

トヨコーは1996年3月、静岡県静岡市清水区において塗装防水工事業を目的とする有限会社として設立された。創業から1年後の1997年3月には株式会社へ改組し、法人格を強化した。創業時の事業は一般的な塗装防水工事であり、後の技術開発の基盤となる現場経験が蓄積された。2006年5月には静岡県富士市に本社を移転し、現在に至る拠点を構えた。

SOSEI工法の独自開発と特許取得(2006年)

2006年6月、トヨコーは屋根の防水・断熱・補強を同時に行うスプレーカバー工法「SOSEI」を独自に開発した。この工法は、瞬間硬化する特殊樹脂を吹き付けることで老朽化したスレート屋根を補強し、作業員が乗っても踏み抜けない強度を実現する。断熱層により夏場の屋根裏温度を最大20℃低下させる効果もあり、空調効率向上やCO2削減に寄与する。SOSEIの開発により、トヨコーは単なる塗装業者から技術志向の企業へと転換した。特許第7332142号など複数の特許を取得している。

CoolLaserの研究開始と産学連携(2008〜2014年)

2008年6月、トヨコーはレーザークリーニング工法「CoolLaser」の開発に着手し、光産業創成大学院大学との共同研究を開始した。橋梁や鉄塔などの屋外鋼構造物からサビや塗膜を除去する高出力レーザー装置の実用化が目標であった。2014年1月には浜松研究所を開設し、レーザー技術の研究開発拠点を整備。同年5月には豊澤一晃が代表取締役に就任し、経営体制を刷新した。2016年10月には鈴与建設との合弁でフォーカス・エンジニア株式会社を設立し、CoolLaserの施工体制を強化した。

海外展開と事業構造の見直し(2019〜2024年)

2019年5月に九州営業所を開設し、国内の販路を拡大。同年7月にはSOSEI工法の海外展開を目的にタイ・バンコクに完全子会社Toyokoh (Thailand) Co.,Ltd.を設立した。2020年6月にはSOSEIの開発拠点「SOSEI BASE」を開設。同年7月には建築デザイン子会社デプスデザイン株式会社を設立した。しかし、経営資源の集中を図るため、2023年6月にデプスデザインを清算、2024年1月にはToyokoh (Thailand)とフォーカス・エンジニアを清算した。この結果、SOSEIとCoolLaserの二事業に特化する体制が固まった。

上市と本格事業化のフェーズへ(2023〜2026年)

2023年2月、CoolLaser初の市販モデル「G19-6000」シリーズを発売。同年5月には同工法がNETIS(新技術情報提供システム)に登録され、公共工事への採用が加速した。2025年3月、東京証券取引所グロース市場に上場。2026年2月にはCoolLaser初の海外受注をUAEドバイから獲得し、中東市場への足がかりを得た。同年同月には製造・メンテナンス拠点「HAMAMATSU BASE」を開設。2026年3月期の売上高は31億円に達し、黒字定着への道筋をつけた。

年表21件を開く

1990年代

  • 1996年3月創業塗装防水工事業として、静岡県静岡市清水区に㈲トヨコーを設立
  • 1997年3月株式会社 トヨコーに改組

2000年代

  • 2006年5月静岡県富士市に本社移転
  • 2006年6月屋根の防水・断熱・補強等の効果を生み出すスプレーカバー工法(SOSEI)を独自開発
  • 2008年6月レーザークリーニング工法(CoolLaser)の開発着手 光産業創成大学院大学との共同開発開始

2010年代

  • 2014年1月CoolLaserの開発拠点として浜松研究所を開設
  • 2014年5月豊澤一晃が代表取締役に就任
  • 2016年10月創業CoolLaserの施工を目的として、静岡県静岡市に当社60%、鈴与建設 株式会社 40%の出資比率でフォーカス・エンジニア 株式会社 を設立
  • 2019年5月九州営業所開設
  • 2019年7月M&ASOSEI工法の海外展開を目的として、タイ バンコクに完全子会社のToyokoh (Thailand) Co.,Ltd.を設立

2020年代

  • 2020年4月国土交通省の土木研究機関である国立研究開発法人土木研究所とCoolLaserの公共工事採用に向けた共同研究「革新的社会資本整備研究開発推進事業」開始
  • 2020年6月SOSEIの開発拠点としてSOSEI BASEを開設
  • 2020年7月M&A建築デザインを専門的に展開することを目的として、静岡県富士市に完全子会社のデプスデザイン 株式会社 を設立
  • 2021年11月土木研究所でCoolLaserの最新機「G19」プロトタイプのデモ実施
  • 2023年2月CoolLaser初の市販モデル「G19-6000」シリーズを発売
  • 2023年5月回転式レーザー素地調整工法(CoolLaser工法)がNETIS(新技術情報提供システム)に登録
  • 2023年6月SOSEI及びCoolLaser事業に経営資源を集中させるため、デプスデザイン 株式会社 を清算
  • 2024年1月SOSEIは国内事業に経営資源を集中させるため、 Toyokoh (Thailand) Co.,Ltd.を清算 CoolLaserは装置メーカーとして開発・製造・販売に経営資源を集中させるため、フォーカス・エンジニア 株式会社 を清算
  • 2025年3月上場東京証券取引所グロース市場に上場
  • 2025年5月東京オフィス開設
  • 2026年2月CoolLaser初の海外受注を中東地域(UAE ドバイ)より獲得 CoolLaserの製造・メンテナンス拠点としてHAMAMATSU BASEを開設

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    現場目線の工法開発

    工事会社出自の強みを活かし、現場の働き手から支持される製品・工法を開発する。実際の現場課題を本質的に捉え、作業負荷軽減と環境負荷低減を両立する新たな工法を確立する。

  2. 02

    新市場の創造

    既存工法の単純な置き換えではなく、顧客の未充足ニーズを捉え、新たな市場を創出する。既存工法では解決できなかった課題に取り組み、新しい価値を提供する工法・装置を開発する。

  3. 03

    協創による事業拡大

    自社の強みに経営資源を集中し、協業が必要な分野では積極的に他社と連携する。営業・施工協力会社や販売代理店、太陽光事業者などとの協創を深め、経営スピードとビジネスのスケーラビリティを確保する。

  4. 04

    SOSEI事業の強化

    スレート屋根改修技術「SOSEI工法」の品質管理を高め、協創を通じて顧客価値を向上する。特に、老朽化屋根への太陽光パネル設置を可能にする新事業を開始し、環境配慮型素材の採用で差別化を図る。

  5. 05

    CoolLaser事業の収益化

    自社施工から装置販売・レンタル・保守・消耗品販売へのビジネスモデル転換を進める。新型レーザーヘッド開発、海外(米国)進出の準備、応用開発を継続し、継続的な収益基盤を構築する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 2期分

グループ全体で48人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は584万円で、1期前と比べて12.5%平均年齢は45.0歳、平均勤続年数は5.5年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2025年3月66843.85.839769
2026年3月58445.05.5481,250

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位4)
HAMAMATSU BASE — 静岡県 浜松市浜名区379百万円
CoolLaser 事業
SOSEI BASE — 静岡県 富士市122百万円
SOSEI 事業
本社 — 静岡県 富士市92百万円
浜松 研究所 — 静岡県 浜松市浜名区81百万円
CoolLaser 事業
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 補助金
    平成30年度「地域経済牽引事業支援事業費補助金(戦略分野における地域経済牽引事業支援事業)」(革新的なレーザークリーニング装置を用いた新工法の市場開拓)
    経済産業省 · 2018-01-01
    1億円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は31億円営業利益6億円前期と比べると増収増益で、売上が+55.0%、利益が+100.0%。

売上高
+55.0%
31億円
営業利益
+100.0%
6億円
純利益
+100.0%
6億円
営業利益率
19.4%
前期比 +4.4%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高40億円31億円
営業利益8億円6億円
純利益7億円6億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

3期分

直近は2027年1Qで、売上は8億円、営業利益は1億円。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2026年2Q16425.03
2026年4Q15213.33
2027年1Q8112.51

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 6期分

2021年3月期からの6期で、売上は9億円から31億円へ3.4倍に増えた。直近期の営業利益率は19.4%。売上は2期、純利益は2期の連続増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2021年3月9−3−4
2022年3月10−6−9
2023年3月11−1−1
2024年3月11−2−2
東京証券取引所グロース市場に上場
2025年3月203315.03
CoolLaser初の海外受注を中東地域(UAE ドバイ)より獲得 CoolLaserの製造・メンテナンス拠点としてHAMAMATSU BASEを開設
2026年3月316619.46

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高31億円のうち、営業利益として残るのは6億円19.4%。営業外の損益と税金を反映した純利益は6億円、売上の19.4%にあたる。営業利益率は業種中央値7.3%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金58.1%18億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金22.6%7億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益19.4%6億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。売上原価と販管費は単体ベースの数値です。

粗利率
41.9%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+12.0pt
19.4%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+13.9pt
19.4%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+11.1pt
22.0%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
11.3%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
13.6%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 4期分

2026年3月期は営業CFが1億円、投資CFが−7億円で、差し引きのフリーCFは−6億円この組み合わせは積極投資型にあたる。本業で稼ぎつつ、さらに資金を調達して大きな投資に踏み込んでいる。成長への布石の局面期末の手元現金は21億円で、売上の8.1ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2023年3月−100−13
2024年3月−207−28
2025年3月2−515−320
2026年3月1−77−621

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 6期分

2026年3月期の総資産は53億円。このうち返さなくてよい自己資本が30億円で、自己資本比率は55.8%(業種中央値55.5%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2021年3月1431118.8
2022年3月15−116
2023年3月13−215
2024年3月1931617.1
2025年3月39201952.2
2026年3月53302455.8

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳単体ベース
現金及び預金
22億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
9億円
過去の利益の積み上がり
棚卸資産
2億円
在庫として抱えている分
負債合計
24億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
87
/ 100
安定性自己資本比率37 / 40
収益力営業利益率30 / 30
現金創出営業CFの黒字継続20 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

建設業 140社との比較

同じ建設業の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率140社中2位あたり、逆に低いのは自己資本比率140社中70位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
22.0%/中央値 10.9%
P25 7.9%P75 14.3%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
19.4%/中央値 7.3%
P25 5.1%P75 9.4%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
55.8%/中央値 55.5%
P25 43.8%P75 66.2%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
55.0%/中央値 4.8%
P25 -1.9%P75 12.7%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 3.5%
P25 2.7%P75 4.3%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥2,086で、1年前と比べて-35.2%過去52週の値幅のなかでは21%の位置にある。

¥2,086-0.9%1ヶ月+1.8%1年-35.2%時価総額284億円
過去52週の値幅
安値¥1,755高値¥3,320

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)54.2倍
PER (会社予想)43.5倍
PBR9.14倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

8/18に前日比3.22%下落し2011円。直近1ヶ月では2.34%上昇したが、1年前からは36.06%下落。25日移動平均線(1971.76円)は2.0%上回るものの、75日線(2012.15円)はほぼ同水準、200日線(2122.23円)は5.2%下回る。52週高値3435円からは41.5%下落、52週安値1755円からは14.6%回復。出来高は8/5に108,600株と急増した後、8/6に71,100株、その後は3万株前後で推移。週足では7/17安値1965円から8/17高値2078円まで上昇したが、8/18に下落。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 20/100)

PERは52.32倍と業界平均13.81倍を大きく上回り、予想でも41.9倍と高水準です。PBR8.81倍も平均1.54倍を大幅に超え、ROE22%と高い収益性を反映しているものの、株価は成長を過度に織り込んでいます。配当利回りは0%で無配であり、株主還元がありません。売上高は急成長しているものの、利益率が不安定で、割高感が強いです。

指標この会社業種平均
PER (実績)54.2倍14.4倍
PER (予想)43.5倍
PBR9.14倍1.55倍
ROE22.0%11.8%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

2025年3月期に売上高が前期比約8割増、営業利益率15%と急拡大したが、株価は1年で34%下落しており、業績と株価の乖離が大きい。強気派は、建設需要の高まりと人手不足による単価上昇が継続し、収益拡大が続くと見る。一方、弱気派は、急成長の反動減、建設業界の慢性的な人手不足による施工能力の限界、受注単価の競争激化を懸念する。さらに、PER53倍と株価が業績に先行して高く評価されており、期待先行のバブル懸念も論点となる。

プラスに働く材料7
  • 急成長の継続

    2026年3月期の売上高予想は31億円とさらに5割増を見込む

  • 人手不足の追い風

    建設労働者の高齢化で熟練工の価値が上がり、単価上昇が続く

  • 高収益体質

    営業利益率20%目前と業界平均を上回る収益性を達成

  • 売上高が2期で約3倍の31億円通年影響

    2026/3期売上高31億円は2024/3期11億円の約2.8倍

  • 営業利益率19.35%に改善通年影響

    2026/3期営業利益6億円、売上高31億円で利益率は19.35%

  • ROE22%で収益性が高水準継続影響

    ROE22%は成長企業としての評価を支える

  • 予想PER43.3倍と実績から改善決算発表後影響

    実績PER53.9倍から予想PER43.3倍へ約20%低下

マイナスに働く材料7
  • 業績の反動減リスク

    前期の急増は特需の可能性があり、需要の平準化で減速が懸念される

  • 人手不足の制約

    人員確保ができなければ受注しようにも施工できず成長が止まる

  • バリュエーション過大

    PER53倍は同業他社と比べて割高で、業績のわずかな下振れで急落する恐れ

  • 実績PER53.9倍と割高継続影響

    PER53.9倍は成長鈍化時に急激な修正リスク

  • 無配当で株主還元が皆無通年影響

    配当利回り0%は長期保有の魅力が乏しい

  • 株価が前年比33.93%下落通年影響

    下落率33.93%は下降トレンド形成の懸念

  • PBR9.11倍と純資産の9倍継続影響

    PBR9.11倍は財務リスク時に大きい下落余地

次の決算で確かめる点
受注高
将来の売上高を先行して示す最も重要な指標
労務費比率
人手確保のためのコスト増が利益を圧迫しないか確認
従業員数と稼働率
施工能力の拡大が成長の上限を決めるため

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ6,381人。区分でいちばん多いのは事業法人46.9%。グループ会社や銀行などの安定株主が58.7%を占め、残る41.3%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2025年3月%2026年3月%
事業法人50.146.9
個人・その他38.834.0
金融機関6.011.8
外国法人5.16.0
証券会社1.3
外国人個人0.10.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01豊澤 一晃32.92
02株式会社日本カストディ銀行(信託口)6.15
03PERSHING SECURITIES LTD CLIENT SAFE CUSTODY ASSET ACCOUNT(常任代理人シティバンク、エヌ・エイ東京支店カストディ業務部)4.76
04白井 元4.36
05日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)4.03
06建装工業株式会社3.67
07大和ハウスグループ共創共生1号投資事業有限責任組合2.91
08株式会社トヨコー従業員持株会2.63
09太平電業株式会社2.20
10株式会社エヌエスティー2.11

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近1
  • 2026-07-10
    豊澤 一晃
    新規の大量保有報告
    3.86%
    -0.30pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 6期分

1株利益は6期で+122%、1株純資産は4期で+62%。直近期のROEは22.0%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER
2021年3月−181135
2022年3月−457
2023年3月−12
2024年3月−1530
2025年3月2715627.229.5
2026年3月4121922.049.7

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある

経営陣

7名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は7名。2026/3期の役員報酬は総額78百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
豊澤一晃代表取締役CEO504,483,025
鈴木紀行取締役COO50250,000
白井元取締役CFO40594,410
守屋実取締役57
佐々木輝取締役(常勤監査等委員)3725,000
阿部洋取締役(監査等委員)4821,780
川添文彬取締役(監査等委員)40

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)3606020
社外取締役518184

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容6,206字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社は「キレイに、未来へ」をミッションとしています。 日本は高度経済成長期から50年以上が経過し、老朽化した工場、倉庫及び橋梁や鉄塔など社会インフラ構造物の老朽化の課題が日に日に高まっていますが、メンテナンス現場では担い手の確保に悩まされています。当社は、現場の担い手にやってみたい、使ってみたいと想われる様なテクノロジーを開発し、インフラメンテナンス現場の「3K(キツい、汚い、危険)を3C(Cool、Clean、Creative)に」変え、老朽化した社会インフラ構造物を、より永く、キレイに子や孫の世代へ受け継いでいくことで、循環型社会の実現に貢献して参ります。 当社は、「キレイに、未来へ」を実現するための2つのインフラメンテナンスのテクノロジーSOSEI(ソセイ、以下「SOSEI」という。)とCoolLaser(クーレーザー、以下「CoolLaser」という。)を展開しています。 (SOSEI事業) 高度経済成長期に造られた多くの工場のスレート屋根は、老朽化に加え近年の大型台風や線状降水帯の発生、ゲリラ豪雨など相次ぐ異常気象により製造に直結する大きな被害が出ており、含有アスベスト飛散による健康被害も懸念されていることから、今後これらの改修ニーズが拡大することが見込まれます。 2006年に当社が独自に開発したSOSEI工法は、これらを解決できる工法として、2026年3月までに累計170万㎡の施工実績に達し、主として自動車や電機メーカーの工場を修繕してきました。SOSEI事業は、塗装業が出自である当社が自社工事に限定して行ってきました。工法だけ自社で開発し、施工は他社に任せて収入を得るのではなく、工事会社として、現場の作業者の目線で、作業者が使いやすい道具や工法の開発を行い、自社で責任をもって施工する「責任施工」にこだわって事業を展開してきました。屋根上工事は危険が伴うため、安全基準の整備などに強いこだわりを持ち、企業経営を行ってきました。 SOSEI工法は、瞬間硬化する特殊な樹脂を老朽化した屋根上に吹き付け補強する工法です(図1)。2層目(SOSEIコート)まで吹き付けることで、作業員がスレート屋根上に乗っても踏み抜けない強度が生まれるため、この範囲に作業員が乗り、転落事故を防ぎながら新たな範囲を施工する工法の特許を取得しております(特許第7332142号、第6815548号)。 また、1層目に断熱効果のあるウレタンフォームを吹くことで、夏場の屋根裏温度が最大20℃程度低下するため、空調の効率化を通じて電気代やCO2排出量が削減し、脱炭素化の時代に向けても相応しい工法となっております(図1)。 図1:SOSEI工法について SOSEI事業は、発注者である施工対象の工場や建物の所有者(メーカーや流通業者など)から、当社が元請ないし、他の建設会社などが元請として、さらに協力施工会社に吹き付け作業を外注することで、工事の役務を提供しております。当社の施工管理者1名を現場に常駐させる責任施工により、作業品質の向上や、徹底した安全対策の実施を行っております。この責任施工の実施が発注者から評価され、リピート発注にも繋がっているものと考えております。 (CoolLaser事業) 高出力サビ取りレーザー施工装置CoolLaserは、これまで工場内部で切断工程や溶接工程に使われていた高出力レーザーをクリーニング用途に応用し、橋梁や鉄塔などの分厚いサビ・塗膜除去を行うことができる技術です。屋外で高出力レーザーを使用する事例が一般的では無かった2008年に基礎研究を開始し、2018年に初めて外部資本調達を行って以来、開発を加速させてきました。2019年には当社が主導で一般社団法人レーザー施工研究会を立ち上げ、労働安全衛生総合研究所の研究員や各大学教授、レーザーメーカーや大手ゼネコンなど業界各社130社(2026年4月末時点)に加盟いただき、屋外で高出力レーザーを利用するための安全ガイドラインを制定する他、経済産業省とのJIS規格制定、国土交通省の土木研究機関である国立研究開発法人土木研究所との共同研究など、国の各機関と二人三脚で、社会実装に向けたルール整備も行って参りました。当社は、①橋梁分野(道路・鉄道)、②鉄塔分野(通信・送電)、③海事分野(海運・ドック)、④その他分野(プラント・保管)という4つの重点分野を掲げており、これらに関連する企業・団体などを想定顧客としております(図2)。橋梁のうち、道路については日本の場合は国・地方自治体が道路橋全体の約9割を保有し維持管理(注1)していますが、これ以外の分野については基本的には民間企業が顧客となります。 図2:CoolLaserの重点取組分野(注2) 現在、米国やイタリア、台湾など世界各国で橋が落橋し、多くの人が巻き込まれ亡くなる死亡事故が発生しております。橋梁の維持管理は、人命に直結する重要なテーマであり、我が国でも建設後50年を経過する橋梁が年々増加しております。この橋梁の維持管理において、現状主流である事後保全(設備に不具合が生じてから交換等を行うこと)から予防保全(設備に不具合が生じる前に修繕等を行うこと)にシフトしていくことの必要性が国土交通省にて提言されています(図3)。 図3:我が国の道路橋の建設後経過年数、事後保全から予防保全にシフトした場合の維持費の削減 しかし、予防保全として行われている橋梁塗替工事(サビや旧塗膜を除去し、新塗膜により鋼材の腐食を防ぐ工事)は3K仕事(キツい、汚い、危険)であります。特に「危険」の部分において、塗替工事に用いられる剥離剤では、過去に剝離剤中毒事故や引火性による火災事故、ウォータージェットで手足の切断事故が起きるなど、事故が発生しており、若い作業者を確保することが年々困難となっており、高齢化が進んでおります。また、ブラスト工法(注3)で用いられる研削材は、大量の産業廃棄物となり、地球環境への負荷も大きいと考えております。 これらの課題を解決し、重要なインフラ構造物を地球環境や作業員への負荷が少ない手法で、次世代に安全・安心に受け継ぐための新たな工法の確立が必要であると考えております。 鋼橋(注4)のメンテナンスにおいては、腐食因子である塩分が含まれる進行するサビ等に対して、塩分を除去することの重要性が叫ばれております(注5)。既存工法であるブラスト工法は、鋼材表面に付着した塩分を研削材により鋼材の奥に押し込めてしまい、塩分が残ったまま新塗膜が塗られることで、塗替工事の数年後にサビが再発する再劣化の問題もはらんでおりました。CoolLaserは、既存工法に無い価値の一つとして、塩分除去効果があげられます。レーザー光が、塩分を蒸発プロセスにより除去することで、再劣化を防ぎ塗替工事の周期を長期化させ、橋梁のライフサイクルコストを低減させることが期待されています。人口減少社会において、これまでのように再劣化に伴い塗替工事を繰り返す人的余裕は無くなってくると考えられます。以下の価値を兼ね備えたCoolLaserは、まさに次世代のインフラメンテナンス手法として貢献できると考えております。 1.産業廃棄物を大幅に削減することが期待されます(光を用いることで、ブラスト工法の研削材や、ウォータージェットの汚水、剝離剤の廃液の様な、二次産業廃棄物が一切発生しません)。 2.サビや塩分の高品質な除去が可能で、塗替工事の頻度を低減させ、ライフサイクルコストを削減させることが期待されています。 3.ブラスト工法やウォータージェット工法の様な反力が無いため、作業負荷が軽くなります。また、生じる粉塵も即座に自社開発した特殊な集塵機で吸引することで、作業環境がクリーンに保たれるため作業者に優しいと考えられます。クリエイティブな新技術を導入することで、若い担い手などをインフラメンテナンス現場の労働力として確保することに繋がることも期待されます。 4.反力が無いことで制御がしやすいため、省人化・高効率化に向けたロボット化が容易になります。 プロダクト・技術の強みとして、当社は、「レーザー光の円形照射による対象物(サビ・塗膜)の除去」を日米で権利化しており、競争優位性を築いております(特許第5574354号、US-9868179、EP2823929 図4)。 図4:レーザー光の円形照射による対象物(サビ・塗膜)の除去のメカニズム 塗替工事における下地処理等のメンテナンスには、これまで塗膜除去(剥離剤など)、素地調整(ブラストなど)、塩分除去(ウォータージェットなど)と、各工程に異なる装置を用いる必要がありましたが、CoolLaserであればこれら3つの工程を一気通貫で完結させることも可能となります。また、現在橋梁の素地調整に用いられるブラスト工法では、研削材が大量に産業廃棄物として生まれ、鉛やPCB(注6)が含まれる塗料を除去する場合には、産業廃棄物の処理コストも高額となりますが、CoolLaserは研削材等の産業廃棄物が生じないため、産廃処理コストを大幅に削減することが出来ます。CoolLaserは、ドイツや米国、中国などにおける他のレーザークリーニング装置と比較して、以下の優位性(強み)があります(図5)。 ・一般的には100W~1kWのレーザー出力が主流である一方で、5.4kWの高出力化を実現できます。 ・レーザー光の長距離伝送は難しい技術ですが、当社は屋外工事用途にフォーカスし、開発を進めてきた結果、屋外土木工事に対応できる最大100mの光ファイバーケーブルを通じたレーザー光の長距離伝送により、施工範囲を実現できます。 ・高出力のレーザー光が一点に照射され続けると、溶接や切断に使われる様な溶融現象が起き、鋼材にダメージを与えてしまうため、レーザー光を高速でスキャン(走査)する必要があります。当社の円形照射の特許技術は高速スキャンの方法として、同一方向に100%の運動エネルギーを利用できる円運動であるため、高出力レーザーの熱影響回避の技術として他のスキャン方法に比べ優位性があります。 CoolLaserはこれらの特許技術を活かすことで、5.4kWの高出力を実現出来ており、表面処理の品質や施工スピードの速さの観点から、この工法のフロントランナーとして確固たる優位性を築いております。 図5:CoolLaser(G19-6000シリーズ)の特徴 =装置・消耗品売上= 装置売上では、「CoolLaser G19-6000」シリーズを製造し、CoolLaserを用いてメンテナンス工事を受注・提供していきたい建機レンタル会社や工事会社、及び自社のインフラをメンテナンスしたいインフラオーナー等のユーザーに対して、1億円程度で装置の販売を行います。なお、組み立てについて、レーザーヘッド部分については当社にて組み立てを行い、それ以外の部分は製造委託先工場にて組み立てを行います。出荷前に当社でこれらを結合し、性能評価を行ったのち、出荷を行います。 また、CoolLaserは工事に用いられることでいくつかの消耗品が発生します。例えば、レーザーヘッド先端部で粉塵からヘッド内の光学系を守る保護レンズや集塵機のフィルター、作業者の目を守るためレーザー光の波長を減衰させる保護メガネなどの保護具を、当社から装置所有者に対して販売を行います。 =保守売上= CoolLaserはシステムやレーザーヘッドについて定期的なメンテナンスを行う必要があります。これについては、当社は装置所有者と保守契約を締結し、役務の提供を行います。 =施工売上= 施工売上では、主に装置の研究開発や市場分野開発を目的とした試験施工を中心とし、依頼内容によっては本施工も行っております。すなわち、CoolLaserの導入の検討や、CoolLaserによるサビや塗膜除去などの工事を依頼したい発注者(施工対象のインフラ構造物の所有者であり、道路や橋は国・地方自治体が主体、鉄道橋や鉄塔、プラントは民間企業が主体)から、当社が元請ないし下請となり、工事の役務を提供しております。なお、当社はCoolLaser工法を当社に限定せず、全国のインフラオーナーや工事会社に活用いただき、日本のインフラメンテナンスに共に取り組んでいただきたいと考えることから、施工売上を積極的に伸ばすことをせずに、先述の装置売上及び装置提供後の保守契約や、消耗品の販売などの継続収益により企業成長して参りたいと考えております。 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります(図6)。 図6:事業系統図 (注) 1.出所:国土交通省「道路の老朽化対策の取組み(令和6年8月公表)」 2.市場規模の計算式:世界のブラスト販売市場規模 8.7 Billion USD(a) × 142.4円/USD(2025/5/27 TTM 三菱UFJリサーチ&コンサルティング) × 6.4%(b) =国内のブラスト販売市場規模 800億円 (a) Maximize Market Research社 世界のショットブラストマシン市場(2023年) (b) 弘文社「佐藤隆良の海外建設市場シリーズ(3)-市場規模編(2015)年」日本の建設市場規模2576億USD÷世界の建設市場規模4兆USD 市場規模については、公開情報又は第三者作成のデータ等に基づき、上記の計算方法により当社が試算した数値であり、統計調査や第三者作成のデータの精度には限界があるほか、当社による一定の前提又は仮定に基づいて試算した推計値であるため、実際の市場規模とは大きく異なる可能性があります。 出所:道路=国土交通省「道路統計調査(2022.3)」、鉄道=国土交通省「鉄道統計年報(令和3年度)」、通信=JTOWER「事業計画(2024.5)」、送電=経産省「鉄塔・電柱に係る技術基準をめぐる現状について(2019.11)」、海事=日本内航海運組合総連合会「海運統計要覧(2019)」、ドック=国交省港湾局(2023.4)、プラント=資源エネルギー庁「電力調査統計(2019)」、保管=資源エネルギー庁「石油設備調査(2020.3)」 3.ブラスト工法とは、スラグやガーネットといった研削材を、鋼材表面に衝突させて旧塗膜やサビを除去する工法で、オープンブラストやバキュームブラストなどがあります。 4.鋼橋とは、橋の主部材に鋼材が使われ、鋼板とボルトを組み合わせて建設する橋のことで、コンクリート橋と比べより軽く、長い距離を橋にすることができるため、川や谷の幅が大きければ鋼橋になることが多くなります。 5.出所:日刊工業新聞「防錆・防食技術(2023年5月17日)」 6.PCBとはポリ塩化ビフェニルの略称で、人工的に作られた油状の化学物質です。PCBはその有用性から広範囲に使用されるも、その毒性が明らかになり1972年に製造が中止になりました。
経営方針・対処すべき課題4,597字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 経営方針 当社のミッションは、「キレイに、未来へ」です。少子高齢化社会を迎える我が国で、特に建設業界は労働力不足の課題が年々顕著となっています。また、高度経済成長期から50年を超える現在、社会インフラ構造物は年々老朽化し、その維持管理が社会課題となっています。これら課題に対応するべく、環境負荷のみならず、現場の作業負荷も軽減する新たな工法を確立することで、いわゆる3K(キツい、汚い、危険)である現場の作業環境が3C(Cool、Clean、Creative)に変わり、担い手の確保に繋がると考えています。社会インフラ構造物を次の世代へ持続可能な状態で受け継ぐことは、当社の重要な取り組みテーマと考えております。また、経営判断を行う際の基本方針として、以下の3つを定めています。 ・現場主義・・・・現場の働き手から支持されるモノづくり、工法開発を行う。 ・市場創造・・・・既存工法の置き換えではなく、顧客のニーズを捉え問題解決のために新しい市場を創出する。 ・協創・・・・・・イノベーションの実現に向けて、協業体制を積極的に構築する。 3つの基本方針のうち「現場主義」について、工事会社出自である当社は、現場の働き手目線から現場で起きている本質的な課題に向き合い、これを解決できるような工法や装置の開発を重視しております。「市場創造」について、当社は既存工法と比べた場合、単に施工単価が安いなどの理由によるパイの奪い合いを行うのではなく、既存工法では解決が出来なかった新たな顧客ニーズを捉え、これに向き合いながら工法・装置開発を行うことで、新しい市場を創造することを重視しております。「協創」について、当社は自前主義や垂直統合型のビジネスを行うのではなく、経営資源に限りのあるベンチャー企業として、自社の強みや競争優位性がどこにあるのかを徹底的に考え、ここに経営資源を集中させることで、企業規模で当社に勝る様な大企業や海外企業による模倣困難性を高めることを重視しております。このため、協業するべきポイントは積極的に他社との協業を推し進め、経営スピードやビジネスのスケーラビリティを失わないことを意識しております。 (2) 経営環境 CoolLaser事業において、橋梁の耐用年数は「減価償却資産の耐用年数等に関する大蔵省令」によると50年とされるなか、国土交通省が2023年10月に公表した「新たな暮らし方に適応したインフラマネジメント~インフラ集約・再編の推進に向けて~」によると、橋長2m以上の道路橋は我が国に73万橋ありますが、このうち建設後50年以上経過するものは2020年3月に全体の約30%、2030年3月に約55%、2040年3月に約75%と年々増加し、インフラメンテナンスの需要は高まって参ります。一方、総務省公表の労働力調査によると、建設業の就業者数は1997年の685万人をピークに、2024年はピーク時比69.6%の477万人と担い手の数は年々減少が続いております。限られた労働力でインフラを維持管理していくためには、工事の省人化や、一回当たりのメンテナンス間隔を長めることを可能とさせる新たな技術が待ち望まれる所です。従来工法に比べて、仮設足場工程や粉塵回収工程の省力化、塩分除去効果によりサビの再発を抑制し、中長期的に見たメンテナンス工事の回数を減らすことでライフサイクルコストが削減できるCoolLaserは、我が国インフラメンテナンス業界が抱える課題の解決に貢献します。また、国土交通省公表の「国土交通省所管分野における社会資本の将来の維持管理・更新費の推計(2018年度)」によると、インフラ構造物の維持管理に係る金額は、事後保全(施設の機能や性能に不具合が生じてから修繕等の対策を講じること)の場合、現在の水準で年間5兆円程度かかり、2048年度には年間12兆円程度要するとされております。一方、CoolLaserなどを用いた予防保全(施設の機能や性能に不具合が発生する前に修繕等の対策を講じること)によった場合には、2048年度において年間6兆円程度に減少するとされています。この様に、社会資本の老朽化及びこれに要する維持管理は、現在の事後保全主体から予防保全主体に徐々に転換していくものと考えられ、CoolLaser事業の外部環境は今後も継続した成長が見込まれるものと考えております。SOSEI事業の外部環境についても、高度経済成長期から50年が経過する我が国において、工場・倉庫の屋根改修ニーズも年々高まるものと考えられることから、今後の事業成長が見込まれるものと考えております。 (3) 経営戦略 SOSEI事業は、これまで主力として行ってきた、工場・倉庫の老朽化したスレート屋根に対するSOSEI工法の施工を継続して取り組んで参ります。樹脂と塗料を組み合わせたコーティングによる独自の屋根改修技術を活かして、SOSEI工法の品質管理を高めるとともに、当社の経営方針の一つである協創を通じて、営業協力会社、施工協力会社とともにお客様への価値提供に取り組んで参ります。また、SOSEI工法を施すことでこれまで重量物である太陽光パネルの設置が困難であった様な老朽化したスレート屋根上に、パネルの設置が可能となる取り組みを強化するべく、太陽光パネル設置工事会社との協創も深めて参ります。 CoolLaser事業は、これまで装置開発目的での自社施工売上に限られてきた売上高を、装置の販売やレンタル、保守サービスや消耗品販売等の継続収益に転じるべく、部材調達先企業や販売会社との協創を深めその関係性をより強固にして参ります。また、海外(米国)進出に向けた調査及び米国内でのパートナー企業の選定や装置の輸出準備を進めるべく、人材採用を進める他、新型レーザーヘッドの開発を始めとした研究開発活動も継続して行って参ります。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社はCoolLaserを用いたレーザー施工の新市場創出に取り組むべく、装置の開発やエンジニアの採用等、研究開発にかかる先行投資を積極的に実行して参りました。このため、2024年3月期まで継続的な営業損失を計上しておりました。しかし、このような先行開発投資の結果、2024年9月にはCoolLaser初の市販モデル「G19-6000シリーズ」の納品開始に至り、2025年3月期には営業利益の計上に至りました。研究開発費支出は2022年3月期をピークに一服しており、今後も主に各市場に向けた応用開発のための研究開発活動は継続するものの、装置販売等を通じて継続的な利益及びキャッシュ・フローの伸長に努めて参ります。優先的に対処すべき事業上の課題は、次のとおりであります。 ① 優秀な人材の確保 SOSEI事業は、建設業界全体に共通する課題である若年労働力不足の問題に直面しており、採用が当初予定どおりに進捗しない可能性が考えられます。SOSEI工法の外断熱効果は一年を通じて空調効率が高まり、省エネ化や温室効果ガス削減に繋がります。社会全体の脱炭素化の取り組みが後押しとなり、年々SOSEI工法への引き合いが高まる一方、採用遅延は工事遅延に繋がる可能性があります。当社はこの課題に対応するべく、幅広い人材紹介会社と密にコミュニケーションする他、施工管理も実施いただける協力会社と関係構築をしています。 CoolLaser事業は、国内の各種市場に向けた提案活動や、スタンダードモデルに加えて市場ごとに求められる応用開発に対応するべく、エンジニア人材の確保が求められます。当社はこの課題に対しても、SOSEI事業と同様の採用確度を高める取り組みを行っております。 ② 製品力の強化 SOSEI事業は、強度不足で太陽光パネル設置が困難とされたスレート屋根上に、SOSEI工法を施したうえで、特許出願済の特殊な方法で治具を設置することで重量物である太陽光パネル設置が可能となる、新事業の開始を予定しております。これにより、太陽光事業者との協業が可能となりSOSEI事業の売上拡大に繋がることや、より環境配慮型の原材料を使用することで、地球温暖化に積極的に取り組む発注企業に対しても価値の訴求に繋がります。 CoolLaser事業は、新型レーザーヘッドの開発や装置の小型化に引き続き取り組むとともに、各市場分野向けの応用開発を行うことで、更なる販売拡大に繋げて参ります。 ③ 顧客の獲得 SOSEI事業は、既存顧客からのリピートによる売上高が全体の8割程度を占めており、一度SOSEI工法を採用いただいた顧客からの高い評価により、当該顧客の別工場等を継続的に発注いただいております。一方、新規割合が全体の2割程度に収まっている要因としては、「SOSEI工法の認知拡大活動の不足」、「リピート売上は一定程度、顧客企業側での予算化状況や工期の見通し等可能であるものの、新規顧客は突発的な引き合いとなる中、当社施工体制が不十分であることで取りこぼしが生じている。」の2つが考えられます。これら対応として、上記①優秀な人材の確保に記載のとおり、継続した人員の採用を進める他、新規販売代理店の開拓も行い、協創を重視しながら営業活動の強化を図って参ります。 CoolLaser事業は、老朽化した社会インフラ構造物を保有する多くは国・地方自治体や大手企業であるため、これら顧客に対し販売代理店と協力し認知活動を高める他、展示会への出展やメディア掲載等により、CoolLaser工法という新技術の存在を広めて参ります。 ④ 内部管理体制の強化 当社管理部門は、上場会社として求められるに十分な体制を有しているものと考えていますが、SOSEI事業、CoolLaser事業ともに今後も継続した事業拡大を図っていくことから、新たに求められる管理業務に対して対応が可能となる様、引き続き内部管理体制の強化も図って参ります。また、事業成長の陰で法令遵守等の意識が薄れることがないよう、後述の「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」や「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおり、ガバナンス体制を維持及び更なる継続した強化を図って参ります。 ⑤ 安定した財務基盤の確保 CoolLaser事業は、日進月歩で進化を続けるレーザー業界の技術革新の動向を絶え間なくキャッチし、将来的にCoolLaserへ採用するべき技術がある場合、新たな研究開発活動を行う可能性があります。この様な新たに発生する研究開発費に加え、既存製品においてもその量産を行うにあたっては、運転資本の増加が見込まれることから、これらの資金需要に対して安定した財務基盤を確保するよう、手元資金の活用に加え、借入金の調達や、協業関係を深めるための第三者割当増資などによる資本調達について、財務健全性のバランスを重視しながら国内外を限定すること無く、継続して検討して参ります。
事業等のリスク8,016字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 事業運営上のリスク ① 受注先業界の動向について(発生可能性:小、発生時期:特定時期なし、影響度:小) CoolLaser事業の製品は、基本的に受注生産であり、主要受注先は建機レンタル会社や建設工事会社、インフラオーナー会社(高速道路会社や鉄道会社、電力会社、通信会社などの社会インフラ構造物を保有する会社)であります。例えば、橋梁の維持管理に関する公共工事の予算が絞られるなど、当社の受注先業界の動向により、当社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。当社は日頃から各業界の情報収集に努め、特定の業界に依存しない受注活動を行っております。 ② 新規参入・技術革新について(発生可能性:小、発生時期:特定時期なし、影響度:大) CoolLaser事業は、レーザー光の円形照射による対象物(サビ・塗膜)の除去に関して日米で特許を単独保有で取得し、照射されるレーザー光についてはサビ・塗膜が最も効率良く除去できるパラメータを発見し、これを製品に反映しており、レーザー施工の分野では強固な競争優位性を確保しているものと考えております。また、SOSEI事業は大手化学メーカーと共同開発した特殊な樹脂を3層組み合わせることで老朽化した工場・倉庫の屋根を強靭に蘇らせる独自工法であり、これまで責任施工を貫いて来たことで現場の施工品質を高めるためのノウハウを秘匿化し工法特許を取得しております。しかしながら、SOSEI事業では、材料等を模倣した工法の出現や、CoolLaser事業では当社を上回る研究開発能力を備えた新規参入企業が出現すること、または当社の特許技術に抵触しない熱影響回避方法の出現等をもって当社を上回る技術が開発されることも考えられます。当社としては、数多くの施工から得られた知見を蓄積することで、この競争優位性をより強固なものにできると考えておりますが、新規参入企業の出現や当社を上回る技術の開発により、当社の競争優位性が低下する結果、当社の事業戦略及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。さらに、事業者の新規参入による競争激化や、想定していなかった新技術の誕生によりレーザー施工のニーズが減退し、業界環境そのものが著しく変化する可能性があります。顧客ニーズの変化を先読みして、競合技術を継続的に観測し、この結果を当社の技術開発に活かしていくことで対処したいと考えております。 ③ 外注について(発生可能性:中、発生時期:数年以内、影響度:中) SOSEI事業は、屋根改修などの施工・メンテナンスにおいて、施工管理(品質管理・工程管理・コスト管理・安全管理)以外の業務については基本的に外注しております。当社では、自社の選定基準に合致する多数の外注業者と良好な関係を構築しているため、十分な外注体制を構築していると考えておりますが、景気変動等に伴う工事案件の急激な増加などにより、外注先を十分に確保できない状況などが発生した場合には、当社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。引き続き既存の外注先との良好な関係を築きつつ、新規外注業者の開拓も進めて参ります。 ④ 特定の販売先への依存について(発生可能性:小、発生時期:数年以内、影響度:中) SOSEI事業は、特定の企業と販売業務提携契約を締結し、サービスの拡大を進めております。当社の主要取引先は、株式会社フジタであり、当該特定取引先への依存度が高い状況にあります。2026年3月期のSOSEI事業売上高が全体に占める特定取引先別の割合は、株式会社フジタは17.5%となっております。なお、特定取引先への依存度は大型案件の開始・終了により変動がございます。 CoolLaser事業は、特定の工事会社が大型案件を受注した場合に、装置の販売金額や貸出金額が高額となり、当該取引先への依存度が高まる可能性があります。また、建機レンタル会社を通じて装置の貸出を行うことがあります。この場合、当社から当該建機レンタル会社へ貸出に必要な装置を販売するため、当該建機レンタル会社への依存度が高まる可能性があります。 当該取引先とは良好な関係を築いており、現時点において取引関係等に支障を来たす事象は生じておらず、当社としては今後も継続的な取引が維持されるものと見込んでおります。しかしながら、取引先における経営方針、販売方針・販売施策の変更及び取引条件の変更が生ずる場合等には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社といたしましては、今後も主要取引先との取引拡大に加え、他社への売上高の拡大にも努めることで、当該特定取引先への依存度の低下を図り、リスク低減に努める方針です。 ⑤ 仕入価格の高騰について(発生可能性:大、発生時期:数年以内、影響度:小) 当社は、SOSEI事業では石油を、CoolLaser事業では半導体を原材料の一部として使用しておりますが、石油や半導体は、2026年2月に始まった中東情勢等に起因する原料価格の上昇や供給不足により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。この様な調達コストの高まりに対して当社は、適宜販売価格の見直しを行い、価格転嫁ができるように取り組んで参ります。 ⑥ 研究開発について(発生可能性:小、発生時期:10年以内、影響度:大) CoolLaser事業は、光学分野と建設分野双方に精通する技術集団として、研究開発部門への重点的な資源配分を実施することで、高付加価値で特長ある製品を開発し、市場投入して参ります。技術革新に追い付かず顧客や市場の需要を満たす魅力的な新製品を開発できなかった場合、または研究開発の成果である新製品の市場投入もしくは市場浸透が遅れた場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社は、今後も継続して研究開発への資源配分を行い、研究開発のための人材確保の努力を継続して参ります。 ⑦ 品質について(発生可能性:中、発生時期:数年以内、影響度:中) 当社製品・サービスの提供に当たり、製造・販売した製品の契約不適合や欠陥により性能が不十分であったり、製品の安全上の問題で設備事故や労災事故を発生させ、また納期遅延等を発生させることにより、顧客や第三者に損害を与え損害賠償請求を受ける可能性があります。当社は引き続き顧客との契約に適合する品質、機能、安全性、納期等に万全を期すとともに、納期遅延等が見込まれる場合は早めに顧客との調整を図って参ります。 ⑧ 法的規制について(発生可能性:小、発生時期:数年以内、影響度:大) 主にSOSEI事業においては、建設に関連する許認可を必要としております。当社が事業に関し取得している許認可は次のとおりです。本書提出日現在、許認可が取消しとなる事由は発生しておりませんが、当社売上高の大半に特定建設業許可が必要であり、今後、何らかの理由により当該許可の取消等があった場合、当社の事業活動に支障をきたすとともに、業績及び財務状況等に重大な影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社は法令遵守を心がけるとともに、事業遂行上、必要な許認可については適用要件の充足状況を必要に応じて都度確認する等の取り組みを行って参ります。 許認可等の名称許認可番号   有効期間   法令違反等の要件及び主な許認可取消事由 特定建設業許可(注)静岡県知事許可(特-3)第28605号   2021年6月27日から2026年6月26日まで   建設業法第29条及び第29条の2に取消事由が定められており、当該取消事由の内容は以下のとおり。・不正な手段により許可を取得した場合・役員等の欠格条項違反等に該当した場合・経営業務の管理責任者を欠いた場合・専任技術者を欠いた場合 など (注)当社が取得している特定建設業許可の業種は、建築工事業、とび・土工工事業、塗装工事業、防水工事業です。 ⑨ 先行投資について(発生可能性:中、発生時期:10年以内、影響度:中) CoolLaser事業では、開発費用の支出、技術者の採用などの先行投資を必要とする事業であり、結果として当社は営業赤字を継続して計上しておりました。2025年3月期より販売フェーズに移行し、売上計上を開始したこともあり、全社ベースで営業黒字を計上しております。今後も売上計上や、これに伴う売上高に対する研究開発費割合の低減は見込まれるものの、想定どおりの導入実績の獲得が進まない場合などには、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。このため、今後も研究開発投資に際しては計画的に行うとともに、引き続き新規顧客の開拓や事例の積み重ねによる市場ごとの開拓にも取り組んで参ります。なお、当事業年度末の現金及び預金残高は2,199,463千円となっていることから、当面の事業運営に必要な手元資金は確保できております。 ⑩ 売掛債権について(発生可能性:小、発生時期:特定時期なし、影響度:小) 当社は、顧客との取引の大部分を代金後払いで販売しております。与信管理等により回収リスクの軽減に努めておりますが、顧客の財務問題等により売掛債権の回収が困難となった場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社はこれまで重要な売掛債権の貸し倒れは発生しておらず、今後も特定顧客への取引依存度の低減や取引発生前の信用調査の確認等を行って参ります。 ⑪ 固定資産の減損について(発生可能性:小、発生時期:特定時期なし、影響度:小) 当社は、有形固定資産等の固定資産を保有しております。このうち、減損の兆候が認められ、減損損失の認識をすべきであると判定された固定資産がある場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとなります。このため、当該資産等が属する事業の経営環境の著しい変化や収益状況の悪化等により、固定資産の減損損失を計上する必要が生じた場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社は金額的に重要な固定資産を取得する際にはその投資回収まで検討のうえで投資判断を行って参ります。 ⑫ 金利変動について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:小) 当社では、銀行借入による資金調達を行っており、金利変動リスクがあります。金利上昇によるコストの増加を事業活動において吸収できない場合は、財政状態及び経営成績に影響を与える場合があります。実際に金利上昇の可能性が高まった際には、最適な資金調達手段を検討して参ります。 ⑬ 資材の調達について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小) 当社は、SOSEI工法に用いる原材料のうち、一部の特殊な樹脂(2層目のSOSEIコート)及びCoolLaserの装置製造のための一部部材について、特定の仕入先に依存しており、これらが調達できない場合、代替品対応に起因する開発・製造スケジュールの遅延等、当社の業績及び財務状況等に重大な影響を及ぼす可能性がありますが、現時点において、主要な事業活動の前提となる事項の継続に支障を来す要因は発生しておりません。また、主要な原材料及び資材等は調達先からの供給停止の可能性も考慮し、代替先からの調達切り替えが可能となる様に必要となる仕様は自社で把握し、当該仕様を充足する原材料及び資材等の製造が可能なメーカーを複数社把握しております。なお、2層目のSOSEIコートの調達先である三菱ケミカルインフラテック株式会社との間では「5 重要な契約等」に記載のとおり、主要な事業活動の前提となる「SOSEI工法に関する包括提携契約」及び「覚書」を締結しております。 ⑭ 売上計上時期の期ずれについて(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中) CoolLaser事業は、納入する装置の納入時期や検収時期が変更となることで、またSOSEI事業は施主からの急な工期変更の依頼や、天候不順により休工期間が長引く等の要因で、売上・収益の計上が翌半期あるいは翌事業年度に期ずれする場合があります。期ずれした金額の大きさによっては半期あるいは事業年度における当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社は予算策定の段階でこの期ずれのリスクも十分に考慮し、これを過去の実績等に基づき予算に反映しております。 (2) 会社組織に関するリスク ① 内部管理体制について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中) 当社は、コーポレート・ガバナンス体制の充実を重要な経営課題と認識しており、今後の事業拡大に対応するため、内部管理体制の充実を図っていく方針です。しかしながら、当社の急速な事業展開及び会社規模の拡大に内部管理体制の整備が追いつかなかった場合には、業務運営に支障をきたし、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 人材について(発生可能性:中、発生時期:数年以内、影響度:中) 当社が競争力を維持し、持続的成長を実現するためには、次世代を担う人材の獲得、育成が重要となります。必要な人材の継続的な採用や育成ができない場合や重要な人材が離職した場合には、製品開発力や顧客サポートの質が低下し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社は人材が価値創造の源泉であるとの認識から、労働環境の改善やモチベーションを高める人事制度の構築に取り組んで参ります。 ③ 特定の人物への依存について(発生可能性:小、発生時期:特定時期なし、影響度:大) 当社代表取締役CEOである豊澤一晃は、当社代表取締役であるとともに、大株主であり、経営方針や事業戦略の決定において重要な役割を果たしております。現状において、何らかの理由により豊澤一晃が当社の業務を継続することが困難になった場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。このため当社は、豊澤一晃に過度に依存しない体制を作るために、取締役会等における役員間の相互の情報共有や経営組織の強化を図っております。 ④ 知的財産等について(発生可能性:小、発生時期:特定時期なし、影響度:中) 当社のような研究開発型の企業にとって、知的財産権侵害問題の発生を完全に回避することは困難です。この様な事象が起きた場合、第三者の主張の適否にかかわらず解決に時間及び多額の費用を要する可能性があり、第三者が当社の技術を侵害した場合も、解決に時間及び多額の費用を要し、当社の事業戦略及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。なお、当社はこれまで事業に関連した特許権等の知的財産権について、第三者との間で訴訟やクレームといった問題が発生したという事実はありません。 また、本書提出日時点において、当社の事業に関し他者が保有する特許権等への侵害又は他者による当社保有特許権等への侵害により、事業に重大な支障を及ぼす可能性は、細心の注意を払って当社技術を管理しているため低いものと認識しておりますが、技術調査等は継続して行うことで侵害事件を回避するよう努めて参ります。仮に今後当社が第三者との間の法的紛争に巻き込まれた場合は、弁護士や弁理士と協議のうえ、その内容によって個別具体的に対応策を検討して参ります。 ⑤ 情報セキュリティについて(発生可能性:小、発生時期:数年以内、影響度:大) 当社は、技術情報等の重要な機密情報や顧客その他関係者の個人情報を保有しております。不測の事態により情報システムの毀損、停止または一時的な混乱、機密情報を含む内部情報が漏洩した場合、当社の企業価値の毀損、社会的信用の失墜、顧客その他関係者への補償等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社はこれら情報の外部への流出を防止し、不正なアクセスによるシステムの毀損を防ぐため、社内規程の整備や社員教育の徹底、セキュリティシステムの強化、機密データの保管場所やアクセス権限の厳格化、退職予定従業員の大量のデータダウンロード有無のモニタリング等、さまざまな対策を講じております。 (3) その他のリスク ① 調達資金の使途について(発生可能性:中、発生時期:10年以内、影響度:低) 上場時の公募増資等により調達した資金の使途については、充分な検討を重ねたうえでCoolLaserの生産拡大のための設備投資、さらなる高出力を達成するための研究開発費、借入金の返済等に向けた費用に充当する予定です。しかしながら、急激な経営環境に柔軟に対応するため、計画以外の目的で使用する可能性もあります。その場合は速やかに資金使途の変更について開示を行う予定であります。また、当初の計画に沿って資金を使用した場合においても想定した投資効果が得られない可能性があります。 ② 配当政策について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小) 当社は創業以来配当を実施しておらず、当面は内部留保による財務体質の強化及び将来の事業展開のための投資に充当することにより、さらなる事業拡大を目指すことが、株主に対する利益還元につながると考えております。中長期的には株主への利益還元については、重要な経営課題として捉え、財政状態及び経営成績を勘案しつつ配当の実施を検討して参りますが、利益計画が当社の想定どおりに進捗せず、今後安定的に利益を計上できない状態が続いた場合には、配当による株主還元が困難となる可能性があります。 ③ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について(発生可能性:高、発生時期:数年以内、影響度:小) 当社は、当社の役員、従業員に対して新株予約権を付与しており、本書提出日現在における新株予約権による潜在株式数は996,040株であり、発行済株式総数13,637,560株の7.3%に相当しております。今後もストック・オプションとしての新株予約権を付与する可能性があります。これら既存の新株予約権や将来付与する新株予約権が行使された場合には、当社株式の1株当たりの株式価値が希薄化し、当社の株価に影響を及ぼす可能性があります。 ④ ベンチャーキャピタル等の株式所有割合について(発生可能性:高、発生時期:特定時期なし、影響度:小) 当社の発行済株式総数に対するベンチャーキャピタル及びベンチャーキャピタルが組成した投資事業組合(以下「ベンチャーキャピタル等」という。)の当事業年度末における当社株式の所有割合は4.0%であります。当社株式の株価推移によっては、ベンチャーキャピタル等が所有する株式の全部又は一部を売却する可能性が考えられ、その場合、株式市場における当社株式の需給バランスが一時的に損なわれ、当社の株価に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 災害等について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大) 当社の拠点は静岡県に集中しており、大規模な地震や風水害等の自然災害が発生した場合には、操業停止や操業度低下に伴い、生産能力が低下し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。この様なリスクに対処するため、当社ではリモートワーク環境の整備や防災訓練の実施、データバックアップ体制の構築等、リスクの低減に努めております。
経営成績の分析 (MD&A)4,899字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 a.財政状態 (資産) 流動資産は、前事業年度末と比べて1,314百万円増加し、4,137百万円(前事業年度末比46.5%増)となりました。主な要因は、売上高の増加に伴い売掛金が504百万円増加したこと及びコマーシャルペーパーの取得により有価証券が498百万円増加したことによるものです。 固定資産は、前事業年度末と比べて137百万円増加し、1,204百万円(前事業年度末比12.9%増)となりました。主な要因は、設備投資により有形固定資産が145百万円増加したことによるものです。 その結果、総資産は、前事業年度末と比べて1,451百万円増加し、5,341百万円(前事業年度末比37.3%増)となりました。 (負債) 流動負債は、前事業年度末と比べて370百万円増加し、833百万円(前事業年度末比80.0%増)となりました。主な要因は、売上高の増加に伴い買掛金が213百万円増加したこと及び新規で融資を受けたことにより、1年内返済予定の長期借入金が135百万円増加したことによるものです。 固定負債は、前事業年度末と比べて132百万円増加し、1,528百万円(前事業年度末比9.5%増)となりました。主な要因は、金融機関からの借入れにより長期借入金が135百万円増加したことによるものです。 その結果、負債合計は、前事業年度末と比べて502百万円増加し、2,362百万円(前事業年度末比27.0%増)となりました。 (純資産) 純資産は、前事業年度末と比べて948百万円増加し、2,979百万円(前事業年度末比46.7%増)となりました。主な要因は、第三者割当増資等により、資本金及び資本剰余金がそれぞれ199百万円増加したこと及び当期純利益を550百万円計上したことによるものです。 b.経営成績 当事業年度における我が国経済は、米国の通商政策等による影響が自動車産業を中心に見られるものの、インバウンド需要の増加等により景気は緩やかに回復しております。一方、物価の上昇や年度後半に生じた中東情勢による国内景気低迷への懸念等、経済の先行きは不透明な状況が続いております。建設業界は引き続き設備投資に増加の動きが見られましたが、現場の高齢化など労働力不足に悩まされております。 このような状況の中、SOSEI事業においては、自動車産業や機械業、鉄鋼業など国内工場の大型改修案件も あり、前年同期比で売上高は増加いたしました。 CoolLaser事業においては、2024年9月より納品開始した「CoolLaser G19-6000」シリーズが大手インフラオーナー系列や道路橋の公共工事に従事する工事会社などに納品し、一社で複数台導入する事例や、リピートでオーダーをいただく事例が複数出てきており、通期で12台の納品に至っております。 これらの結果、当事業年度の経営成績は、売上高3,133百万円(前年同期比54.7%増)、営業利益629百万円(前年同期比108.8%増)、経常利益618百万円(前年同期比135.4%増)、当期純利益550百万円(前年同期比71.4%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 ① SOSEI事業 売上高は1,783百万円(前年同期比11.3%増)、セグメント利益は630百万円(前年同期比10.2%増)となりました。 ② CoolLaser事業 売上高は1,350百万円(前年同期比219.3%増)、セグメント利益は249百万円(前年同期は69百万円のセグメント損失)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、2,095百万円(前年同期比108百万円増)となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期純利益の計上による収入618百万円があった一方、棚卸資産増加による支出371百万円及び売上債権の増加による支出333百万円等があったことにより、136百万円の収入(前事業年度は179百万円の収入)となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入による支出500百万円及び有形固定資産の取得による支出207百万円等があったことにより、688百万円の支出(前事業年度は521百万円の支出)となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入700百万円及び株式の発行による収入371百万円、長期借入金の返済による支出429百万円等があったことにより、659百万円の収入(前事業年度は1,534百万円の収入)となりました。 ③ 生産、受注及び販売の状況 a.生産実績 当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   金額(千円)   前期比(%) SOSEI事業   1,013,096   112.8 CoolLaser事業   963,912   343.9 合計   1,977,008   167.7 (注) 1.金額は、製造原価によっております。 2.CoolLaser事業において、生産実績が著しく増加しました。これは、当事業年度においてCoolLaserの装置販売台数が増加したことによるものです。 b.仕入実績 当事業年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   金額(千円)   前期比(%) SOSEI事業   368,868   105.4 CoolLaser事業   1,182,647   349.9 合計   1,551,516   225.5 (注) 1.金額は、仕入価格によっております。 2.CoolLaser事業において、仕入実績が著しく増加しました。これは、当事業年度においてCoolLaserの装置販売台数が増加したことで部材仕入が増加した事によるものです。 c.受注実績 当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   受注高当事業年度(自  2025年4月1日至  2026年3月31日)   受注残高当事業年度(自  2025年4月1日至  2026年3月31日) 金額(千円)   前期比(%)   金額(千円)   前期比(%) SOSEI事業   1,484,860   155.9   800,204   72.8 CoolLaser事業   1,649,925   255.8   910,804   149.1 合計   3,134,786   196.2   1,711,008   100.1 d.販売実績 当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   金額(千円)   前期比(%) SOSEI事業   1,783,713   111.3 CoolLaser事業   1,350,121   319.3 合計   3,133,835   154.7 (注)CoolLaser事業において、販売実績が著しく増加しました。これは、当事業年度においてCoolLaserの装置販売台数が増加したことによるものです。 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合 相手先   前事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)   当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日) 販売高(千円)   割合(%)   販売高(千円)   割合(%) 株式会社アースシフト   -   -   563,473   18.0 株式会社フジタ   424,225   20.9   547,802   17.5 株式会社アクティオ   297,374   14.7   -   - (注)該当年度において販売実績の割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しています。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。 この財務諸表の作成にあたっては、当事業年度末日における資産及び負債、会計年度における収益及び費用について会計上の見積りを必要としております。この見積りに関しては、過去の実績及び適切な仮定に基づいて合理的に計算しておりますが、実際の結果と相違する場合があります。 当社の財務諸表を作成するにあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1財務諸表等(1) 財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。また、財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りのうち、重要なものにつきましては「第5 経理の状況 1財務諸表等(1) 財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.財政状態の分析 前述の「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a.財政状態」に記載のとおりであります。 b.経営成績の分析 前述の「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」に記載のとおりであります。 c.キャッシュ・フローの分析 前述の「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ③ 資本の財源及び資金の流動性 当社の運転資金需要のうち主なものは、研究開発費であります。当社は、事業運営上必要な資金を安定的に確保するために、必要な資金は自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等でバランスよく調達していくことを基本方針としております。これらの資金調達方法の優先順位については、調達時期における資金需要の額、用途、市場環境、調達コスト等を勘案し、最適な方法を選択する方針であります。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。また、今後の経営成績に影響を与える課題につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 ⑤ 経営者の問題意識と今後の方針に関して 経営者の問題意識と今後の方針に関しては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 ⑥ 経営方針、経営戦略又は経営上の目標の達成を判断するための客観的な指標等の分析 当社の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は売上高、営業利益、受注残高であります。売上高、営業利益については「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。受注残高は、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 ③ 生産、受注及び販売の状況」に記載のとおりであります。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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