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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,061.95+295ドル円158.65-1NASDAQ26,217.83+118S&P 5007,666.6+35SOX 指数11,339.25+519/2終値

サスメド

SUSMED, Inc.4263 · Growth · 情報・通信業

ソフトウェアで疾病を治療するデジタル治療(DTx)に特化し、国内最多のパイプラインを開発する医療ベンチャー。

概要

サスメドは、ICTを活用した持続可能な医療サービスの提供をミッションとするデジタル治療(DTx)開発企業である。東京都中央区に本社を置き、従業員数は43名。不眠障害用アプリをはじめとする治療用アプリの開発と、ブロックチェーン技術やAIを応用した臨床試験システム・データ分析サービスの提供を2本柱とする。2023年2月には不眠障害用アプリで厚生労働省から医療機器製造販売承認を取得し、保険収載に向けた手続きを進めている。

事業セグメントの二軸構成

サスメドの事業は「DTxプロダクト事業」と「DTxプラットフォーム事業」の2つに区分される。DTxプロダクト事業では、不眠障害や耳鳴、月経前症候群、乳がん患者向け運動療法など、認知行動療法や運動療法をソフトウェア化した治療用アプリを開発する。DTxプラットフォーム事業は、ブロックチェーン技術を用いた治験管理システム「SUSMED SourceDataSync®」、機械学習による医療データ自動分析システム、およびこれらを活用したDTx開発支援サービスから構成される。両事業は互いに補完し合い、創薬プロセスの効率化と新たな治療法の提供を同時に目指している。

収益構造と成長の指標

サスメドは研究開発段階にあり、2024年6月期の事業収益は4億6,298万円と前年比35.1%増加した。ただし、開発投資が先行するため当期純損失は2億9,840万円と赤字が続く。収益の大部分は製薬企業との共同開発契約に伴うマイルストン収入である。不眠障害用アプリでは塩野義製薬との販売提携により総額最大41億円のマイルストン、杏林製薬との耳鳴アプリで最大5億円、あすか製薬との月経前症候群アプリで最大24億円のマイルストンが契約上設定されている。製品上市後は販売額に応じたロイヤリティが加わる。長期的にはパイプラインの進捗度と契約件数を重視する。

医療費増大とDTxの社会的役割

日本では2023年度の医療給付費が45.6兆円(GDP比7.6%)に達し、高齢化と慢性疾患の増加が医療費を押し上げている。サスメドが注力するデジタル治療(DTx)は、医薬品や医療機器に次ぐ第三の治療法として、低コストでアクセスが容易な治療選択肢を提供する。特に不眠障害では、日本人の5人に1人が睡眠に問題を抱え、薬物療法が過剰に用いられている。サスメドのアプリは認知行動療法を基盤としており、治療効果の持続性が薬物療法より優れることが実証されている。製薬企業との提携により、MRネットワークを活用した販売戦略も構築中である。

競合優位性としてのブロックチェーンとAI

サスメドは、ブロックチェーン技術を用いた臨床試験データの信頼性向上と効率化に独自の強みを持つ。2019年には経済産業省・厚生労働省から新技術実証計画の認定を受け、2020年にはモニタリング業務の代替が承認された。治験管理システム「SUSMED SourceDataSync®」は、国立精神・神経医療研究センターやあすか製薬の治験で活用され、実地モニタリングの省略を可能にする。機械学習自動分析システムは、リアルワールドデータ(RWD)の解析を通じて医薬品開発の意思決定を支援する。これらのシステムはDTxプラットフォーム事業として外部提供され、製薬企業やアカデミアとの協業を拡大している。

業界の中での役割はデジタル治療(DTx)の開発と、創薬プロセス効率化のためのプラットフォームを製薬企業等に提供する。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

01製薬・医療機関主力

不眠障害、乳がん、慢性腎臓病などを対象とした治療用アプリ(DTx)を開発。不眠障害用アプリは2023年に製造販売承認を取得し、塩野義製薬と販売提携。その他、国立がん研究センターや東京慈恵会医科大学などと共同開発を進める。

主要顧客塩野義製薬、杏林製薬、あすか製薬

主な製品・サービス5
不眠障害用アプリ
認知行動療法を提供するプログラム医療機器。2023年2月に厚生労働省の製造販売承認を取得。
乳がん患者向け運動療法アプリ
乳がん患者の運動療法を提供する治療用アプリ。国立がん研究センターと共同開発。
慢性腎臓病患者向け運動療法アプリ
慢性腎臓病患者の運動療法を提供する治療用アプリ。東北大学等と共同開発。
ACP用プログラム医療機器
アドバンス・ケア・プランニングを提供する治療用アプリ。東京慈恵会医科大学と共同開発。
耳鳴治療用アプリ
杏林製薬と共同開発中の耳鳴に対する新たな治療選択肢を提供するアプリ。

02創薬・臨床試験(製薬企業・CRO等)準主力

ブロックチェーン技術を活用したリモート治験システムや、ホワイトボックス型機械学習による医療データ分析システム(Awesome Intelligence)を提供し、製薬企業や研究機関の臨床試験・データ活用を支援。

主要顧客アキュリスファーマ、国立精神・神経医療研究センター

主な製品・サービス2
汎用臨床試験システム
リモート治験を実現するシステム。データ改竄耐性、なりすまし防止など、データの真正性を確保する機能を持つ。
Awesome Intelligence
ホワイトボックス型の機械学習による医療データ分析システム。分析結果に至った根拠を明示する。

製品と技術

不眠障害用アプリ(主力製品)

サスメドの主力製品は、認知行動療法(CBT-I)をコンセプトとした不眠障害用プログラム医療機器である。スマートフォンアプリとして提供され、睡眠制限法や刺激制御法などの技法を組み合わせて不眠症状の改善を図る。2016年9月に臨床試験を開始し、2021年5月から11月に実施した検証的試験で主要エンドポイントを達成。2023年2月15日に厚生労働省から医療機器製造販売承認を取得した。2025年9月には一部変更承認を取得し、保険収載を申請中である。販売は塩野義製薬との提携により、同社のMRネットワークを通じて医療機関へ提供する計画である。

耳鳴治療用アプリと月経前症候群アプリ

耳鳴治療用アプリは杏林製薬株式会社との共同開発品で、特定臨床研究を完了した。契約に基づき最大5億円のマイルストン収入と上市後のロイヤリティが設定されている。月経前症候群・月経前不快気分障害を対象とする治療用アプリはあすか製薬株式会社との共同開発で、特定臨床研究の最初の被験者登録により1億円のマイルストンを受領した。今後最大24億円のマイルストンが見込まれる。さらに、乳がん患者向け運動療法アプリは国立がん研究センターと共同開発中で、臨床研究において最高酸素摂取量の有意な改善を示す論文を発表。慢性腎臓病患者向け腎臓リハビリアプリは東北大学と開発し、探索的試験を完了した。進行がん患者向けACPアプリは東京慈恵会医科大学と産学連携講座を開設し、第Ⅱ相試験を開始している。

ブロックチェーン治験管理システム SUSMED SourceDataSync®

ブロックチェーン技術を応用した治験管理システムであり、臨床試験データの改ざん防止とリモートモニタリングを可能にする。2018年に実証試験を開始し、2020年12月には実地モニタリングの代替として規制当局の承認を得た。実際にアキュリスファーマのナルコレプシー第Ⅲ相試験や閉塞性睡眠時無呼吸第Ⅲ相試験で使用され、良好な解析結果を報告。国立精神・神経医療研究センターの医師主導治験やあすか製薬の月経前症候群アプリ臨床研究でも採用されている。東北大学との統合型静脈疾患レジストリシステム構築も完了し、企業への提供を開始した。このシステムにより、治験コストの低減と品質向上を実現する。

機械学習自動分析システムによるRWD活用

機械学習自動分析システムは、レセプトや電子カルテなどのリアルワールドデータ(RWD)を統計解析し、医薬品開発の意思決定を支援する。2019年5月に提供開始。従来の表計算ソフトでは扱えない大規模データを処理し、分析結果の根拠を明確にする点が特徴である。製薬企業や学術研究機関向けに提供され、新薬開発の効率化や市販後調査の高度化に貢献する。2020年7月にはNEDOのAI技術開発事業に2年連続採択され、機能拡充を継続している。将来的にはDTx開発支援サービスとも連携し、企業全体のプラットフォーム戦略の一翼を担う。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

情報・通信業のなかでの位置

医療特化AIスタートアップ、赤字継続で事業化途上

同社は認知症診断補助AIなど医療分野に特化したシステム開発企業。売上高は3~5億円と極めて小規模で、同業のVRAINソリューションやソラコムなどと同様、成長途上にある。直近の営業損益は▲133%と大幅赤字で、研究開発費が重く収益化のメドが立っていない。業界内で差別化できるかは臨床実績と規制対応にかかっており、競合が多くない医療特化領域で先行できるかが鍵。資金調達力と事業化スピードが課題。

強み

  • 認知症診断など医療特化AIに特化し、専門性の高い技術シーズを保有。
  • 医療機関との連携により、独自の学習データを蓄積している可能性が高い。
  • 大学や研究機関との共同開発を進め、技術の信頼性を高めている。
  • 医療機器承認プロセスに関する知見が、後発企業に対する参入障壁となる。

課題

  • 売上3~5億円に対し研究開発費がかさみ、営業赤字が定着。資金調達リスクあり。
  • 医療AIの実用化には規制承認・エビデンス構築が必要で、収益化時期が不透明。
  • VRAINソリューションなど同業スタートアップも多く、優位性を維持できるか不透明。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

情報・通信業の時価総額近傍。太字がサスメド

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 28件

文京区で合同会社として創業した2015年

2015年7月、現代表取締役社長の上野を中心に東京都文京区にてサスメド合同会社を設立。同年10月には国立研究開発法人NEDOのTechnology Commercialization Program(TCP)に採択され、実用化に向けた初期資金を得た。2016年2月に株式会社へ組織変更し、同年3月にはNEDO起業家候補(SUI)プログラムに採択された。創業当初より、ICT技術で医療の持続可能性を高めるというミッションを掲げ、不眠障害用アプリの開発に着手した。2016年9月には国内2施設で不眠障害用アプリの臨床試験を開始し、デジタル治療の実証を進めた。

ブロックチェーン実証とNEDO採択の2017〜2019年

2017年4月、NEDOのSTSプログラムに採択され、研究開発型ベンチャーとしての基盤を固めた。2018年6月にはブロックチェーン技術を用いた臨床開発支援システムの実証試験を開始し、医療データの改ざん防止と信頼性向上に取り組んだ。2019年2月にはDTx開発支援サービスの提供を開始し、同時に経済産業省の「飛躍 Next Enterprise」に採択。同年4月にはブロックチェーン技術を用いた臨床研究モニタリング実証が厚生労働大臣・経済産業大臣から認定され、規制当局との連携を深めた。5月には機械学習自動分析システムの提供を開始し、7月にはJ-Startupに選定された。12月には本社を日本橋本町に移転した。

大手製薬企業との資本業務提携ラッシュの2020年

2020年は複数の製薬企業・企業との提携が集中した年である。5月に株式会社スズケン、8月に住友商事株式会社と日本ケミファ株式会社、9月に沢井製薬株式会社と相次いで資本業務提携契約を締結。10月にはシミック株式会社とデジタル治療の開発支援で業務提携した。これらの提携により、販売ネットワークの活用や共同開発の加速を図った。12月にはブロックチェーン技術によるモニタリング業務の代替が経済産業省・厚生労働省から承認され、規制上の大きな前進を果たした。2021年には東北大学と慢性腎臓病患者向け治療用アプリの共同開発を開始し、AMED事業にも採択された。

不眠障害用アプリの承認取得と保険収載への道程

2021年12月、塩野義製薬株式会社と不眠障害用アプリの販売提携契約を締結。2023年2月には厚生労働省から医療機器製造販売承認を取得した。しかし、令和6年度診療報酬改定で保険収載が見送られたため、2024年8月に製造販売承認事項一部変更承認申請を提出し、2025年9月に承認を取得。同月に保険適用希望書を提出し、収載に向けた最終段階に入っている。承認取得後も保険収載が遅れたことで収益化は依然として見通せないが、マイルストン収入により事業継続が支えられている。同時期に耳鳴治療用アプリの特定臨床研究完了、月経前症候群アプリの臨床研究開始など他のパイプラインも並行して進捗している。

年表28件を開く

2010年代

  • 2015年7月創業東京都文京区においてサスメド合同会社を設立
  • 2015年10月国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、「NEDO」といいます。)Technology Commercialization Program(TCP)に採択
  • 2016年2月株式会社に組織変更
  • 2016年3月NEDO起業家候補(SUI)プログラムに採択
  • 2016年9月不眠障害用アプリの臨床試験を国内2施設で開始
  • 2017年4月NEDO研究開発型ベンチャー支援事業(STS)プログラムに採択
  • 2017年8月本社移転(東京都中央区日本橋本町三丁目11番5号日本橋ライフサイエンスビル2)
  • 2018年6月ブロックチェーン技術を用いた臨床開発支援システムの実証試験を開始
  • 2018年11月NEDO企業間連携スタートアップに対する事業化支援(SCA)プログラムに採択
  • 2019年2月DTx開発支援サービス提供開始
  • 2019年2月経済産業省の委託事業「飛躍 Next Enterprise」に採択
  • 2019年4月「ブロックチェーン技術を用いた臨床研究モニタリングの実証に関する新技術等実証計画」が厚生労働大臣、経済産業大臣より認定
  • 2019年5月機械学習自動分析システムの提供開始
  • 2019年7月経済産業省、日本貿易振興機構、NEDOによるスタートアップ支援プログラム「J-startup」に選定
  • 2019年7月「臨床現場での意思決定を支援する人工知能基盤の開発」がNEDOのAIに関する技術開発事業に採択
  • 2019年12月本社移転(東京都中央区日本橋本町三丁目8番5号日本橋本町三丁目ビル5階)

2020年代

  • 2020年4月国立研究開発法人国立がん研究センターとの共同研究が厚生労働科学研究費(がん対策推進総合研究事業)に採択
  • 2020年5月株式会社スズケンとの資本業務提携契約を締結
  • 2020年7月「Patient Journeyを理解し、臨床開発での意思決定を支援する人工知能基盤の開発」が2年連続でNEDOのAIに関する技術開発事業に採択
  • 2020年8月住友商事株式会社、日本ケミファ株式会社との資本業務提携契約を締結
  • 2020年9月沢井製薬株式会社との資本業務提携契約を締結
  • 2020年10月シミック株式会社とデジタル治療の開発支援に関する業務提携契約を締結
  • 2020年12月「ブロックチェーン技術によるモニタリング業務の代替」が経済産業省及び厚生労働省より承認
  • 2021年2月国立大学法人東北大学並びに一般社団法人日本腎臓リハビリテーション学会と慢性腎臓病患者向け治療用アプリの共同開発を開始
  • 2021年4月国立大学法人東京医科歯科大学(現:国立大学法人東京科学大学)とのブロックチェーン技術を用いたモニタリング手法の開発が国立研究開発法人日本医療研究開発機構(以下、「AMED」といいます。)の「研究開発推進ネットワーク事業」に採択
  • 2021年6月EPSホールディングス株式会社とブロックチェーン技術を活用した治験業務の効率化を目的に業務提携契約を締結
  • 2021年7月国立研究開発法人国立がん研究センター東病院とオピオイド誘発性便秘症を含む便秘症治療の最適化に向けた共同研究を開始
  • 2021年8月乳がん患者向けアプリ開発がAMEDの「医療機器等における先進的研究開発・開発体制強靭化事業」に採択

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/6期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    DTxシーズの横断的探索と選択・深耕

    ネットワークを活用したシーズ発掘と機械学習によるRWD分析で有望案件を特定し、臨床試験の各段階で投資判断基準に基づき取捨選択。自社完結に固執せず導出など早期収益化も検討する。

  2. 02

    汎用臨床試験システムのデファクト化

    サンドボックスやグレーゾーン解消制度の成果を活用し、実地モニタリング省略の標準を目指す。被験者募集効率化やデータ欠損防止により臨床試験品質向上とコスト低減を図る。

  3. 03

    機械学習自動分析システムの機能拡充

    RWD分析のユースケースを蓄積し、新機能開発とUI/UX改善を継続。契約獲得と顧客単価向上を目指す。

  4. 04

    DTx開発支援の実績積上げと基盤拡充

    支援実績を積み重ねると同時にシステム基盤の機能拡充を図り、更なる効率化を目指す。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 4期分

グループ全体で43人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は865万円で、3期前と比べて+21.1%平均年齢は37.3歳、平均勤続年数は2.6年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2022年6月71439.11.824
2023年6月82438.01.933
2024年6月83337.92.239−1,026
2025年6月86537.32.643−698

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    人と共に進化する次世代人工知能に関する技術開発事業/人の意図や知識を理解して学習するAIの基盤技術開発/Patient Journeyを理解し臨床開発での意思決定を支援する人工知能基盤の開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2020-09-11
    1.6億円
  • 調達
    次世代人工知能・ロボット中核技術開発人工知能の信頼性に関する技術開発臨床現場での意思決定を支援する人工知能基盤の開発
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2019-09-06
    3,612万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は1億円、営業利益は−3億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+0.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年2Q1−1−100.0−1
2023年3Q4375.03
2023年4Q0−2
2024年1Q0−2−1
2024年2Q3133.30
2024年3Q0−1−1
2024年4Q0−2−2
2025年2Q1−3−300.0−3
2025年4Q400.00
2026年2Q1−3−300.0−3

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 9期分

直近9期の通期業績。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2018年6月0−1−1
2019年6月0−2−2
2020年6月0−1−1
2021年6月1−3−3
2022年6月3−2−2
2023年6月50−1
2024年6月3−4−4−133.3−4
2025年6月5−3−3−60.0−3
2026年6月−3−3−4

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 6期分

2025年6月期は営業CFが−4億円、投資CFが0億円で、差し引きのフリーCFは−4億円この組み合わせは立て直し型にあたる。本業の赤字を資産売却と資金調達で補っている。事業転換の途上期末の手元現金は44億円で、売上の105.6ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2020年6月−10−14
2021年6月−2015−216
2022年6月−2035−249
2023年6月101150
2024年6月−200−248
2025年6月−400−444

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 8期分

2025年6月期の総資産は45億円。このうち返さなくてよい自己資本が44億円で、自己資本比率は96.0%(業種中央値63.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2018年6月77090.2
2019年6月55095.5
2020年6月44093.1
2021年6月1716194.2
2022年6月4949098.1
2023年6月5149295.3
2024年6月4946392.9
2025年6月4544196.0

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年6月期の内訳単体ベース
現金及び預金
44億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
-12億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
1億円
いつか返す必要があるお金

業界内での比較

情報・通信業 605社との比較

同じ情報・通信業の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率605社中1位あたり、逆に低いのは営業利益率605社中600位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
/中央値 13.1%
P25 7.0%P75 20.1%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
/中央値 8.4%
P25 3.9%P75 16.1%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
/中央値 63.4%
P25 45.3%P75 74.7%
売上成長率前期からの売上の伸び
/中央値 9.1%
P25 1.9%P75 20.2%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.5%
P25 1.5%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥441で、1年前と比べて-54.4%過去52週の値幅のなかでは1%の位置にある。

¥441-1.1%1ヶ月-36.9%1年-54.4%時価総額74億円
過去52週の値幅
安値¥433高値¥1,231

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PBR1.81倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は573円で、前日比+5.72%と反発しましたが、直近1ヶ月で-20.31%と大幅に下落しています。25日線(655円)を約12.5%下回り、75日線(736円)や200日線(867円)も大きく下回っており、明確な下降トレンドにあります。52週安値501円からは14%戻したものの、52週高値1231円からは53%下落しています。8月10日には出来高が53万株と急増し、売りが膨らみましたが、直近はやや落ち着いています。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 20/100)

PERがマイナスのため計算不能、PBR2.83倍は業界平均3.44倍より低いが、直近2期連続営業赤字でROEも算出不能。無配かつ先行き不透明。業界平均PER29.7倍と比較できないが、収益の回復が見えない現状では割高と判断。

指標この会社業種平均
PBR1.81倍2.96倍

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

売上高が2023/6期5億円から2024/6期3億円に減少し、営業赤字が拡大している。強気派は、既存顧客のリピートや新規獲得による成長反転を期待するが、弱気派は売上の不安定さと赤字継続を懸念。時価総額116億円に対して売上5億円とバリュエーションが高く、収益化の道筋が見えない点が最大の争点。

プラスに働く材料7
  • 治験DX需要の取り込み

    業界全体でデジタル化が進み、ニッチ市場でシェア拡大余地がある

  • 赤字縮小の可能性

    2025/6期は売上5億円で営業赤字率60%と前期から改善

  • ストック型収益の安定性

    サブスクモデルで毎期一定のリカーリング収入が期待できる

  • 赤字幅縮小傾向に転換2026年Q2影響

    FY2025営業損失3億円は前期比1億円改善。コスト削減効果継続。

  • 売上高5億円で底打ち観測通年影響

    FY2025売上高5億円は前期比増加。新規契約獲得で安定化。

  • PBR2.8倍と割安感不定影響

    解散価値に対し株価低め。M&Aや事業再編の期待値。

  • 時価総額116億円の小型バイオ系不定影響

    医薬系テーマ株として買い材料。赤字だが成長期待。

マイナスに働く材料7
  • 売上の不透明感

    2024/6期に売上3億円と前期比40%減、プロジェクト依存のリスク

  • 赤字継続と資金消耗

    直近期も営業赤字4億円、自己資本比率低下懸念

  • バリュエーション割高

    PBR2.8倍、売上高5億円に対し時価総額116億円と割高

  • 営業損失継続とキャッシュリスク継続影響

    FY2025営業損失3億円。収益化見通し不透明で資金消耗。

  • 売上高5億円では固定費を賄えず通年影響

    売上高5億円では固定費を賄えず、規模拡大が必要。

  • ROEマイナスで株主価値棄損通年影響

    ROEはマイナス、利益剰余金減少。現状維持ではバリュエーション低下。

  • 外国人保有3.6%と低流動性不定影響

    浮動株少なく、大口売却で株価急落リスク。

次の決算で確かめる点
売上高
成長軌道に乗っているか確認。2025/6期計画5億円の達成が焦点
営業損失
赤字幅の縮小が収益改善の目安。前年-4億円からの推移
契約社数
治験システムの導入施設数を追い、新規獲得の勢いを測る

株主

有価証券報告書より

2025年6月期末の株主数は延べ5,317人。区分でいちばん多いのは個人・その他68.0%。グループ会社や銀行などの安定株主が22.8%を占め、残る77.2%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2022年6月%2023年6月%2024年6月%2025年6月%
個人・その他68.458.068.968.0
事業法人9.26.211.911.8
金融機関14.927.810.811.0
証券会社2.23.34.85.6
外国法人5.14.63.33.3
外国人個人0.00.10.30.3

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01上野 太郎41.36
02株式会社日本カストディ銀行(信託口)6.80
03株式会社ヘルシア4.79
04株式会社スズケン4.16
05第一生命保険株式会社3.47
06楽天証券株式会社1.61
07サワイグループホールディングス株式会社1.46
08株式会社SBI証券1.35
09本橋 智光1.10
10NOMURA PB NOMINEES LIMITED OMNIBUS-MARGIN (CASHPB)(常任代理人 野村證券株式会社)0.81

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近1
  • 2026-09-02
    スパークス・アセット・マネジメント株式会社
    新規の大量保有報告
    4.00%
    -1.16pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 9期分

1株利益は9期で+100%、1株純資産は4期で−14%。期末時点の株価にもとづく指標の推移。

決算期EPSBPS
2018年6月−9,749
2019年6月−13,198
2020年6月−8
2021年6月−22
2022年6月−16299
2023年6月−3292
2024年6月−21274
2025年6月−18257
2026年6月−23

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安

経営陣

7名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は7名。2025/6期の役員報酬は総額112百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約2倍にあたる。

氏名役職年齢
上野太郎代表取締役社長45
小原隆幸取締役49
本橋智光取締役 CTO43
加賀邦明取締役75
秋嶋由子取締役(常勤監査等委員)68
長尾謙太取締役(監査等委員)67
山本麻記子取締役(監査等委員)55

役員報酬の内訳2025/6

役員の区分人数固定報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)465198421
社外取締役5271286

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/6期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容14,086字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 (1) ビジネスモデルの概要 当社は、「ICT(※1)の活用によって持続可能な医療サービスを社会に提供し続けること」をミッションに、医薬品、医療機器に次ぐ第三の治療法として注目されている「デジタル治療(Digital Therapeutics、以下「DTx」といいます。)」の開発を中心として事業展開を行っております。また、DTxの開発にあたって独自に構築した臨床試験システムを汎用化し、製薬企業、学術研究機関、医療機関、医薬品開発業務受託機関(Contract Research Organization、以下「CRO」といいます。)等の第三者へ提供することで業界全体での創薬プロセスの効率化を、加えて、世の中に膨大に蓄積されている医療データの利活用を目的として開発した機械学習による自動分析システムを製薬企業、学術研究機関等へ提供することで効果的・効率的な医療サービスの実現を目指しております。 当社のセグメントは①治療用アプリ開発を行う「DTxプロダクト事業」、②汎用臨床試験システムと機械学習自動分析システム並びにこれらシステムを活用したDTx開発支援から構成される「DTxプラットフォーム事業」の2つとなります。 なお、「DTxプロダクト事業」のうち、不眠障害用アプリについては、2023年2月に厚生労働省より医療機器製造販売承認を取得し、また2025年9月に厚生労働省より製造販売承認事項一部変更承認を取得しております。 (ビジネスモデルイメージ図) (2) 医薬産業を取り巻く現状と課題 2015年9月の国連サミットにおいてSDGs: Sustainable Development Goalsが採択され、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するための目標が掲げられました。SDGsの目標の中の1つに「すべての人に健康と福祉を」という項目が挙げられており、「持続可能な医療」が世界的にも求められております。 一方で国内に目を向けると、2023年度の医療給付費は45.6兆円、GDPの7.6%に相当する規模まで拡大しております(出典:国立社会保障・人口問題研究所「令和5年度 社会保障費用統計」)。この医療費の伸びは高齢化の進行によって医療を必要とする人口が増加したこと及び長期の療養が必要になる慢性疾患が増加したことに加えて、高額な医薬品の普及など医療の高度化による影響も強く受けております。 慢性疾患への対応では、DTxと呼ばれる新しい治療法が、コストを抑えながら適切な医療を患者に提供する手段として注目されております。DTxは、スマートフォンのアプリケーションなどの形態をした、ソフトウェアによる治療手段で、規制当局の承認を得た科学的根拠に基づく医療機器である、という点で一般的なヘルスケアアプリケーションとは異なります。DTxでは、患者の医療へのアクセスが通常の医療と比べて容易になり、加えて医療機関外での活動データの蓄積が可能となることから、「治療中断率が高い」「適切/適時/適量の治療介入が行えず、結果として療養が長期にわたる」という慢性疾患特有の課題解決につながることが期待されておりますが、ようやく導入期に差し掛かった段階にあります。 (治療用アプリの立ち位置) (治療用アプリと一般的なヘルスケアアプリの違い) 一般的に有体物である医薬品や医療機器では、非臨床試験(※2)として、人体への投与・使用の可否判断を目的とした動物実験等の生物医学的試験の実施が必要となりますが、治療用アプリでは、それらが省略できるほか、医療機器承認後の製造過程においても、ソフトウェア自体が製品となるため製造設備が不要である、工程管理や品質管理が比較的容易であるなど、開発コスト、開発期間、販売後の収益性といった多くの面で大きくリスクが低減できます。 (治療用アプリ開発のプロセス:コストと期間) 医療の高度化に関しては、近年、新しい医薬品・医療機器の開発コストが高騰し続けており、グローバルの大手製薬企業から収集したデータによる推計に基づいて医薬品の開発コストを一剤当たりで比較すると、1990年代に3億1千8百万ドルだったものが2010年には17億7千8百万ドルと5倍以上に膨れ上がっております(出典:医薬産業政策研究所「製薬産業を取り巻く現状と課題」(2014))。そして、このような開発コストの高騰は、高額な薬価に繋がり、最終的には社会保障費の増加を引き起こします。そうした中、厚生労働省を中心に後発医薬品の使用が継続的に推進されておりますが、後発医薬品の普及は社会保障費の抑制につながる反面、新薬の開発に対する民間企業のインセンティブを減少させる可能性もあります。製薬産業については、2023年時点での売上上位100品目の医薬品に関して特許発明者の所在地を創出国として定義した場合、日本の新薬創出能力はアメリカ、スイス、イギリス、ドイツ、デンマークに次いで世界第6位(出典:医薬産業政策研究所「世界売上高上位医薬品の創出企業の国籍 -2023年の動向-」(2025))と年々低下しており、その国際競争力の維持は我が国にとって最重要課題の1つとなっております。新しい医薬品・医療機器を開発する際には、臨床試験・治験といった臨床開発が行われますが、労働集約的で煩雑なプロセスやそれに伴う実施費用の高額化が開発コストの高騰に直結する課題とされており、近年は、臨床試験データをリモートで取得する「リモート治験」が欧米の製薬企業を中心に取り組まれております。リモート治験においても、被験者の識別(なりすまし防止)、医療データの安全な取得・保管・利用など、通常の臨床試験とは異なる課題があり、解決のための手段が求められております。 日本では、新薬開発前のシーズ発掘、新薬開発プロセスや市販後調査の効率化を目的として、リアルワールドデータ(以下、「RWD」といいます。)(※3)と呼ばれるレセプト(※4)や電子カルテなどの匿名化された患者単位の医療データを分析する専門部署を2015年ごろから製薬企業が立ち上げ、それに呼応する形で2016年に厚生労働省がレセプトデータベースを公開、2018年には独立行政法人医薬品医療機器総合機構(以下、「PMDA」といいます。)がMID-NET(※5)の本格運用を開始するなど、既に海外では活用が進んでいるRWDを我が国でも活用しようという動きになっております。新薬開発に関しても、医薬品・医療機器の開発にRWDの活用を可能とするためのガイドラインとして「承認申請等におけるレジストリの活用に関する基本的考え方」や「レジストリデータを承認申請等に利用する場合の信頼性担保のための留意点」が厚生労働省より発出されています。このようなRWDの分析・活用には、分析担当者が日常使用しているような表計算ソフトウェアでは機能・容量面で不十分であり、巨大なデータセットでも取扱可能な統計分析専用のツールやAI(人工知能)機能を組み込んだソフトウェアなどが使用されておりますが、分析結果の根拠が不明確など、医療業界で求められる水準への対応が難しいことや、分析結果の利用に際して後処理に多大な工数を要することが課題となっております。 (3) 具体的な製品又はサービスの特徴 当社は、前項で述べてきた「医療に対する国家歳出の増大」という課題に対して、「治療用アプリ開発」による新しい治療法の提案、「汎用臨床試験システム」の提供による創薬プロセスの効率化による開発コストの適正化、「機械学習自動分析システム」の提供による医療データの活用による医薬産業のバリューチェーン全体の効率化という大きく3つの方向性から課題を解消すべく事業活動を行っております。 ①「DTxプロダクト事業」セグメント 〔治療用アプリ開発〕 当社は、アンメットメディカルニーズ(※6)への解決策の提案を目指して、慢性疾患や認知行動療法(※7)、運動療法(※8)が有効とされる疾病に対する複数のDTxの開発を行っております。本書提出日現在における開発中のパイプライン(※9)は以下のようになっており、中でも不眠障害用アプリの開発が最も進捗しております。 (当社の治療用アプリの開発パイプライン) 厚生労働省の調査によると、日本人の5人に1人が「睡眠で休養が取れていない」「何らかの不眠がある」と調査に回答しております(出典:厚生労働省「e-ヘルスネット」不眠症)。また、睡眠障害による日本の経済損失は年間880~1,380億ドルに上るという試算もある(出典:RAND Corporation 「RAND Health Quarterly, 2017; 6(4):11」)ため、睡眠障害の治療は医療経済的観点での喫緊の課題となっております。中でも不眠障害(不眠症)に対する治療法は、米国国立衛生研究所(NIH)の指針では認知行動療法(CBT-I)が第一選択とされておりますが、日本においてはまだ不眠障害に対する認知行動療法に保険診療が適用されておらず、人的リソースに限りのある医療現場にとっては負担が大きい治療法となるため、やむを得ず薬物療法が選択されているケースが多いのが実状となっております。また、薬物療法以外の選択肢が少ないため、日本は睡眠薬の処方量が先進国の中でも多く、厚生労働省が多剤処方(※10)に対して保険点数を減算するなどにより処方減に取り組んでおりますが結果として中小規模の医療機関の経営に大きな影響を及ぼしております。 このような外部環境の中、当社は、薬物治療や対面式の認知行動療法とは区別された新たな治療選択肢の確立を目指して、認知行動療法をコンセプトとした治療コンテンツを提供するプログラム医療機器(※11)の開発を進めております。不眠障害に対する認知行動療法は、治療中の改善効果に加え、治療後の改善効果の持続性の両面で、睡眠薬を使用した薬物療法よりも優れていることが実証されておりますが(Jacobs et al., 2004, Arch Intern Med)、上記のとおり、保険診療が適用されていないこと、また人的リソースに限りのある医療現場にとっては負担が大きいことが医療機関での治療法の採用に際して阻害要因となっております。当社は、医療現場での人的リソースの不足を解決するために、普及が進んでいるスマートフォンのアプリケーションを活用し、不眠障害治療の新たな治療選択肢を提供することで、睡眠薬の処方量の削減及び適正使用につなげ、社会的課題を解決するサービスを展開してまいります。事業推進上、対処すべき課題としては、治験による医療機器承認と、保険収載(※12)及び収益確保が可能となる保険点数の実現が挙げられます。 (不眠障害用アプリの提供プロセス) 2016年9月より、当社が開発を行っている不眠障害用アプリの治験を開始しました。治験の実施によって不眠障害に対する本アプリの有効性並びに安全性を確認することができ、その結果をもとにPMDAと今後の臨床開発の方針について議論した上で2021年の5月から11月まで検証的試験(※13)を実施いたしました。検証的試験の結果、主要エンドポイントを達成し、2023年2月に、厚生労働省より医療機器製造販売承認を取得しております。 令和6年度の診療報酬改定の議論の中で保険収載が見送られることになりましたが、関係機関とも協議を行い、保険収載の手続きを再開するために、2024年8月、製造販売承認事項一部変更承認申請(※14)を行い、2025年9月に承認を取得し、本書提出日現在、保険適用希望書を提出し、保険収載に向けた取り組みを進めております。 上市後の販売戦略については、製薬企業等と、彼らが保有するMR(※15)を通じた販売ネットワークの活用を目的に業務提携の議論を行い、2021年12月に塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、以下「塩野義製薬」といいます。)との間で不眠障害用アプリに関する販売提携契約を締結しております。また、医師向けには一般社団法人日本睡眠学会で臨床試験の成果に関する解説並びに認知行動療法をコンセプトとする治療コンテンツを提供するアプリに関する啓蒙を代表取締役社長の上野を中心に行い、潜在患者を含む一般消費者向けには睡眠薬を使用しない不眠障害の治療に関する疾患啓発を塩野義製薬と共同で行っていくことを検討しております。 不眠障害用アプリ以外のパイプラインとしては、乳がん患者向けの運動療法を国立研究開発法人国立がん研究センターと、「人生会議」という愛称でも知られるアドバンス・ケア・プランニング(以下、「ACP」といいます。)を提供する治療用アプリを東京慈恵会医科大学と共同で開発しております。 2019年には男女合わせて97,812人が乳がんに罹患しており(出典:国立研究開発法人国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録))、2020年には男女合わせて14,779人が乳がんによって死亡しています(出典:国立研究開発法人国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(厚生労働省 人口動態統計))。累積罹患リスクで見ると女性の9人に1人が生涯で乳がんに罹患するとされており、部位別では最も罹患率の高い疾患となっています(出典:国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター「累積罹患リスク」)。 海外の論文では、運動療法の実施によって死亡率が低下することが実証されており(Holmes MD et al. JAMA 2005;293:2479-2486)、一般社団法人日本乳癌学会が発行している「乳がん診療ガイドライン」でも運動療法が推奨されていますが、医療者の時間的リソースに対する負担が大きく、現状は普及に課題を抱えています。 当社は、現状のリソース面での課題を克服しつつ効果の実証された運動療法を患者に提供するために、国立研究開発法人国立がん研究センターと共同で治療用アプリを開発しております。臨床研究では、身体機能や予後(※16)の指標である最高酸素摂取量がアプリでの介入により有意に改善し、その結果について論文を発表いたしました(Ochi et al.,2021, BMJ Support Palliat Care)。現在は、今後の臨床試験に向けてプロトコル(※17)の検討を行っております。 ACPは、人生の最終段階における治療や療養についてあらかじめ考え、患者やその家族と医療者の間で繰り返し話し合い共有する自発的な取り組みのことです。ACPの実施によって早期に緩和ケアに取り組んだ結果、予後の延長やQOL(※18)の改善といった効果が実証されており(Temel JS et al. N Engl J Med. 2010 Aug 19;363(8))、アメリカや台湾では医療保険の適用対象としてACPが実施されています。日本でも、ACPによる早期緩和ケアと意思決定支援による患者の不安・抑うつ症状の改善、加えて死亡直前の抗がん剤投与の減少による医療費の適正化を目的として、国全体でACPの普及啓発に努めています。そのような環境の中、当社は、東京慈恵会医科大学との共同研究において、進行がん患者に対するACP用プログラム医療機器を開発しており、2020年から厚生労働科学研究費「がん対策推進総合研究事業」に採択されております。PoC(※19)取得に向けた探索的試験(※20)を完了しており、その結果については米国臨床腫瘍学会のオーラルセッションで発表を行っております。現在は、企業治験(第Ⅱ相臨床試験に相当)における被験者登録を開始しております。引き続き、ACP用プログラム医療機器の提供によって、不適切な治療の中止と患者自身の不安・抑うつ症状の改善を目指し、取り組みを進めてまいります。 また、慢性腎臓病患者向けに運動療法を提供する治療用アプリを国立大学法人東北大学並びに一般社団法人日本腎臓リハビリテーション学会と共同で開発しております。 慢性腎臓病は心不全、心筋梗塞、脳血管障害などのリスク因子であり、その患者数は日本国内で1,300万人と推計されています(出典:厚生労働省「腎疾患対策検討会報告書~腎疾患患者対策の更なる推進を目指して」2018年7月)。慢性腎臓病患者の発症要因としては糖尿病や高血圧などの生活習慣病が挙げられ、生活習慣の変化とともに患者数が増加しております。また、国内の透析患者数は約33万人、透析治療にかかる医療費は患者1人あたり年間500万円と高額であり、総医療費の4%(約1兆6,000億円)を占めている(出典:ニッセイ基礎研究所「人工透析の増加-慢性腎臓病の早期発見は進むか?」2018年)ことから、日本の社会保障費の適正化を図る上で慢性腎臓病患者の透析治療への移行を食い止めることが喫緊の課題となっております。 慢性腎臓病患者の腎機能の改善もしくは悪化抑制においては、腎臓リハビリテーションが有効であることが示され、一般社団法人日本腎臓リハビリテーション学会が発刊したガイドラインでも推奨されていますが、その普及にあたっては、各医療機関での医師や理学療法士などのリソース不足が課題となっています。 当社は、現状のリソース面での課題を克服しつつ効果が示されている腎臓リハビリテーションを患者に提供することを目指して、治療用アプリを開発しております。現在は、PoC取得に向けた探索的試験を完了し、今後の臨床試験に向けたプロトコルの検討を行っております。 また、2022年11月には杏林製薬株式会社(本社:東京都千代田区、以下「杏林製薬」といいます。)との間で、耳鼻科領域において、耳鳴に対する新たな治療選択肢の提供を目指し、治療用アプリの共同研究開発及び販売に関する契約を締結し、現在は、特定臨床研究(※21)を完了しております。 さらに、2023年9月にあすか製薬株式会社(本社:東京都港区、以下「あすか製薬」といいます。)との間で、産婦人科領域における治療用アプリの共同研究開発及び販売に関する契約を締結し、2025年1月より特定臨床研究を開始しております。 加えて、持続性知覚性姿勢誘発めまいに対して国立大学法人新潟大学と共同開発を行っている治療用アプリに関して、一般社団法人日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会総会・学術講演会で発表を行い、2024年8月より臨床研究を開始しております。 ②「DTxプラットフォーム事業」セグメント 〔汎用臨床試験システム〕 前項で記載した不眠障害用アプリの開発過程において獲得したノウハウをベースに、効率的な臨床試験を実施するためのシステム開発を行っております。リクルーティング(※22)の効率化やモニタリング(※23)コストの削減などを通じて医薬品・医療機器の開発コストの適正化が期待できる「リモート治験」が2017年頃から欧米を中心に広がってきていますが、日本では試験データの真正性の確保に課題を残しており、ごく限定的な範囲でのみ実施されている状況です。 当社のシステムには、リモート治験における上記の課題を解決するために、被験者として適切な対象かどうかを判定する「適格性判定」、データ入力者の本人性を確認する「なりすまし防止」、ブロックチェーン技術(※24)(特許第6563615号、特許第6245782号、特許第6340494号、特許第6530578号、特許第6245783号、ほか)を用いた「データ改竄耐性」、臨床試験データの欠損を防ぐ「デジタル指導」など、リクルーティングから臨床試験データの解析まで、一貫してデータの真正性を確保するための幅広い機能に関する特許技術を実装しております。 「データ改竄耐性」の機能に関しては実証実験結果を国際医学雑誌上で論文として発表しており(Motohashi et al., 2019, JMIR)、労働集約的になっている実地でのモニタリング業務の代替によって大幅な臨床試験コストの削減を目指しております。 本システムに関しては、共同研究契約を国立がん研究センター中央病院と締結後、乳がん患者に対する運動療法アプリを構築し、2019年5月より臨床研究を開始しております。本臨床研究の実施にあたって採用したシステム構成では、臨床研究データの効率的な信頼性担保を目的としてインフラ部分に上記ブロックチェーン技術を採用しており、経済産業省・厚生労働省の大臣認証を得た上で内閣府の規制のサンドボックス制度(※25)に採択されております。GCP省令(※26)第21条において「1.治験依頼者は、モニタリングに関する手順書を作成し、当該手順書に従ってモニタリングを実施しなければならない。2.前項の規定によりモニタリングを実施する場合には、実施医療機関において実地に行われなければならない。ただし、他の方法により十分にモニタリングを実施することができる場合は、この限りではない。」とされているものの、「他の方法」にどのようなものがあるか、「十分にモニタリングを実施することができる」とはどのような状態か、が不明確な状況でした。当社は、規制のサンドボックス制度の中で①ブロックチェーン技術の実装により当社が構築したシステムを使用して適切な改ざん防止措置が講じられ、②被験者や医療機関(利害関係者でないもの)が入力した情報(原資料等)が直接的に報告データに反映される等の手法を用いることが「十分にモニタリングを実施することができる」場合に該当することを確認し、報告を行いました。この報告を受けて、内閣府が「治験データ等と原資料との一致性が確保できるようブロックチェーン技術を活用するときは、その一致性を確認するための実地でのSDV(Source Data Verification)(※27)が求められないことが治験依頼者等にあらかじめ明らかとなるよう、解釈の明確化その他必要な措置を講じる」ことを成長戦略フォローアップの中で明示しました。サンドボックス制度の研究成果については、国際医学雑誌上で論文として発表しております(Hirano et al., 2020, JMIR)。その後、グレーゾーン解消制度(※28)において、当社システムの利用によって実地での照合作業を省略したとしてもGCP省令第21条に違反するものではないこと、並びにこの解釈が医薬品のみではなく、医療機器や再生医療等製品の治験、特定臨床研究でも適用可能であることの確認を要請し、2020年12月には厚生労働省から、当該システムを利用することで実地での照合を省略することはGCP省令に違反するものではなく(ただし、データを直接連携・同期していない部分についての一致性の確認まで一概に不要とは言えず、データの一致性の確認以外の業務については引き続き適切に実施する必要がある)、また、医薬品以外にも本件の解釈が適用可能であるという回答を得ました。 (臨床試験における業務フローの比較) 2022年6月には、アキュリスファーマ株式会社(本社:東京都港区、代表者:谷垣 任優)との間で企業治験としては世界初となるブロックチェーン技術を活用した治験の実施に関する業務委託契約を締結し、本書提出日現在、同社において実施されていたナルコレプシー患者を対象としたヒスタミン H3 受容体拮抗薬/逆作動薬 Pitolisant の国内第Ⅲ相臨床試験、ならびに閉塞性睡眠時無呼吸症候群に伴う日中の過度の眠気が残存する患者を対象としたヒスタミン H3 受容体拮抗薬/逆作動薬 Pitolisant の国内第Ⅲ相臨床試験において良好な解析結果を示したことが報告されています。また、国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センターが実施する筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群を対象とした医師主導治験及びあすか製薬と共同開発を行っている月経前症候群・月経前不快気分障害を対象とした治療用アプリの各特定臨床研究においても、当社の臨床試験システムが活用されています。そのほか2023年10月には、2021年に採択された国立大学法人東京医科歯科大学(現:国立大学法人東京科学大学)とのAMED「研究開発推進ネットワーク事業」において、当社のブロックチェーン技術を活用した手法が従来の手法に比してモニタリング業務にかかる工数を削減する旨の成果が報告されており、今後も、アカデミア及び製薬企業を中心とする事業会社を対象に本システムの普及に努め、臨床試験の効率化を目指してまいります。 加えて、当社のブロックチェーン技術の臨床試験以外での活用を目指し、2022年5月には国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センターとの間で共同研究を開始しております。本共同研究は、ブロックチェーン技術を精神疾患レジストリ(※29)に拡大適用することによりRWDの質の担保をシステムで実現することを目的としたもので、AMEDの「データ利活用を推進するための臨床データの加工手法と質の担保に関する研究開発」に採択されております。また、2023年9月には国立大学法人東北大学と静脈疾患レジストリの構築に関する基本合意を締結し、2024年12月には統合型静脈疾患レジストリシステムを構築し、現在、企業への提供を開始しております。 〔機械学習自動分析システム〕 医療業界で求められているRWDの活用に向けて、Awesome Intelligenceという名称で分析基盤を開発し、クラウドサービス(※30)としての提供を開始しております。 既存のAIシステムでは、その判断基準がAI内で学習データと呼ばれる大量のデータに基づいて自律的に構築されるため、システムを操作する人間側には判断基準やその根拠が示されず、ブラックボックス型(※31)になってしまうことが医療分野での利用に際して課題となっております。一方で、当社が開発したAwesome Intelligenceでは、分析結果を導き出す際にシステムが注目した特徴量(※32)の寄与度を明示するようなホワイトボックス型(※33)の機械学習をコアアルゴリズムとすることで、医療分野で求められる判断理由の説明を可能としております。また、データサイエンス領域での経験が十分でない医療関係者でも柔軟に分析が行えるように、データの前処理の自動化や分析結果の出力などにより利便性を高めた仕様としております。当期においても、因果探索基盤技術の開発に関する国立大学法人滋賀大学との共同研究をはじめ、複数の製薬企業や学術研究機関、医療機関において活用されました。 (Awesome Intelligenceの概要) 〔DTx開発支援〕 自社での治療用アプリ開発並びに治療用アプリを対象とした臨床試験実施の経験に基づいて、治療用アプリの開発を目指す企業を支援しております。 治療用アプリを開発するためには、その制作段階において、臨床ニーズの特定から治療アルゴリズムの検討、及びアルゴリズムのアプリケーションへの実装が必要となり、加えて、治療用アプリの制作が完了した後も臨床試験のプロトコル検討、治療用アプリの管理システムの構築、実際の臨床試験の運用までが求められます。アプリケーション開発と臨床開発という異なる専門性をワンストップで提供することで、既にシーズを保有している企業の効率的な治療用アプリ開発を実現しております。 また、治療用アプリの制作においては、患者への介入方法、介入を決定するアルゴリズム、患者データの取得といった複数の機能を汎用的なモジュールとして用意し、それらモジュールの組み合わせだけで迅速にアプリケーションの開発を行うことができるシステム基盤を構築しております。当該システム基盤の活用によってアプリケーションの開発期間が短縮できるため、PoC取得に要する時間も短縮が可能です。 <用語解説> ※1   ICT   Information and Communication Technology。情報通信技術。 ※2   非臨床試験   臨床試験における人体への投与・使用の可否を判断することを目的に、動物、培養した細胞、コンピュータ上のシミュレーション等を用いて、開発中の医薬品や医療機器の有効性、安全性の評価・証明を行うための試験。 ※3   リアルワールドデータ   調剤レセプトデータ、保険者データ、電子カルテデータなど、臨床現場で得られる診療行為に基づく情報を集めた医療ビッグデータ。 ※4   レセプト   患者が受けた保険診療について、医療機関が保険者に提出する月ごとの診療報酬明細書。患者に対して、どのような診断・検査・治療が行われ、処方された薬剤の内容が記載されている。 ※5   MID-NET   Medical Information Database Network。国内の複数の大規模医療機関が保有する電子カルテやレセプト(保険診療の請求明細書)等の電子診療情報をデータベース化して解析するためのシステム。 ※6   アンメットメディカルニーズ   まだ有効な治療法が確立されていない疾病に対する、新しい治療薬や治療法への患者、医師からの強い要望。 ※7   認知行動療法   個人の認知や行動に働きかけることで病態を改善する治療法。 ※8   運動療法   運動を行うことで、障害や疾患の治療を行う治療法。 ※9   パイプライン   研究開発段階にある製品の候補品のこと。 ※10   多剤処方   1回の処方で複数種類の薬剤を投与すること。睡眠薬の場合、3種類以上の処方で減算対象となる。 ※11   プログラム医療機器   疾病の診断、治療又は予防等を目的とする単体のプログラム(ソフトウェア)であって、医療機器に該当し医薬品医療機器等法の規制を受けるもの。AIによる診断支援システムや医師の処方が必要な治療用アプリなどが挙げられる。 ※12   保険収載   健康保険制度の適用対象となり、診療費用の自己負担が3割になること。 ※13   検証的試験   対象となる薬物、医療機器の使用方法、治療方法を決める試験。第三相試験とほぼ同じ意味。 ※14   製造販売承認事項一部変更承認申請   承認後に承認事項の一部を変更しようとするときの手続き。当該変更については厚生労働大臣の承認を受ける必要がある。 ※15   MR   Medical Representative(医療情報担当者)。製薬会社などに所属し、医師や薬剤師などの医療関係者に対して自社の医薬品を販売するとともに、その情報を伝える役割を担う。 ※16   予後   手術や病気、創傷の回復の見込み。 ※17   プロトコル   臨床試験実施計画書。 ※18   QOL   Quality Of Life。治療や療養生活を送る患者さんの肉体的、精神的、社会的、経済的、すべてを含めた生活の質。 ※19   PoC   Proof Of Concept。新しい技術や理論、原理、手法、アイデアなどに対して、実現可能か、目的の効果や効能が得られるかなどを確認するために実験的に行う検証工程のこと。治療用アプリの開発では、検証的試験の開始前に行われる。 ※20   探索的試験   検証的試験における用法、用量、試験デザイン、主要評価項目を検討するための試験。第二相試験とほぼ同じ意味。 ※21   特定臨床研究   臨床研究のうち製薬企業等から資金提供を受けて実施される臨床研究、または国内で未承認・適応外の医薬品等を用いて行われる臨床研究であり、臨床研究法に準拠して実施。 ※22   リクルーティング   臨床試験において被験者を募集すること。 ※23   モニタリング   医療機関で行われる臨床試験がGCP(Good Clinical Practice、医薬品の臨床試験の実施基準)、治験実施計画書、各種手順書等に基づき、適正に行われていることを調査する業務。 ※24   ブロックチェーン技術   情報通信ネットワーク上にある端末同士を直接接続して、取引記録を暗号技術を用いて分散的に処理・記録するデータベースの一種。暗号技術の活用により、データの耐改竄性・透明性が実現できるとされている。 ※25   規制のサンドボックス制度   IoT、ブロックチェーン、ロボット等の新たな技術や、プラットフォーマー型ビジネス、シェアリングエコノミーなどの新しいビジネスモデルの社会実装に向け、規制官庁の認定を受けた実証を行い、その結果を用いて規制の見直しにつなげていく制度。 ※26   GCP省令   医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令(Good Clinical Practice)。治験を行う製薬企業、病院、医師が遵守しなければならない規則。 ※27   SDV(Source Data Verification)   提出されたデータ(主に症例報告書)を原資料と照合・確認し、データの質を保証するGCP省令等の要請に基づき実施される臨床試験(治験)におけるモニタリング作業の1つ。 ※28   グレーゾーン解消制度   事業者が現行の規制の適用範囲が不明確な場合においても、安心して新事業活動を行い得るよう、具体的な事業計画に即して、あらかじめ規制の適用の有無を確認できる制度。 ※29   レジストリ   医療の向上や新薬開発、市販後調査等へ利用することを目的として、特定の疾患や健康状態等について、治療内容、治療経過などの医療情報や健康情報を収集して構築したデータベース。実際の医療環境下で取得されたリアルワールドデータの一つ。 ※30   クラウドサービス   従来コンピューター端末にインストールすることで利用していたデータやソフトウェアをネットワーク経由で利用者に提供するサービス。 ※31   ブラックボックス型   AIの判断・分析結果について、その結果に至った根拠が説明不可能なシステム。 ※32   特徴量   物事や事象などの特徴が表現されたデータ。 ※33   ホワイトボックス型   AIの判断・分析結果について、その結果に至った根拠が説明可能なシステム。
経営方針・対処すべき課題2,650字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針 当社は、医療現場におけるアンメットメディカルニーズに対して、IT技術の活用による新たなソリューションを提供することで社会へ価値を生み出し、医療が必要な全ての患者に最適な医療を提供し続けることができる、持続可能な社会の実現に貢献することを事業活動の目的としております。 上記の目的を実現するため、当社では以下のミッション、ビジョン、バリュー、行動指針を定め、経営を行っております。 <ミッション>   ICTの活用によって持続可能な医療サービスを社会に提供し続けること <ビジョン>   持続可能な医療(Sustainable Medicine)の実現 <バリュー>   サイエンスと専門性の融合によって新たな医療を切り拓く <行動指針>   ・常に社会的意義を考える・本質的な成果にこだわる・プロフェッショナルとして尊重する・成長を楽しむ・客観的に考え主体的に動く (2) 目標とする経営指標 現在、研究開発段階にある当社は、ROA、ROEその他の数値的な目標となる経営指標等は用いておりませんが、DTxプロダクト事業では、長期的視点での収益の最大化のために財務指標に先行する開発パイプラインの件数や臨床試験の進捗度合いを、DTxプラットフォーム事業では、収益の継続的な増加を実現するため契約件数を重要な経営指標として位置付けております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略 DTxプロダクト事業では、DTxシーズの横断的な探索及び市場性の高い案件の選択と深耕が重要だと考えております。シーズの探索では、代表取締役社長の上野を中心に当社役職員が保有する業界内でのネットワークを最大限活用するとともに、機械学習自動分析システムの導入によるRWDの分析や販売後調査を通じて、医療機関・学術研究機関・製薬企業が抱えるDTxシーズの発掘を行ってまいります。案件の選択と集中については、高い収益性が見込まれる案件に十分なリソース配分を行うための投資判断基準を構築して、臨床試験の各相で案件の適切な取捨選択を行い、加えて、自社で完結することに固執せず販売権の導出等、他社との連携による早期収益化の方策を検討してまいります。 DTxプラットフォーム事業のうち汎用臨床試験システムでは、サンドボックス制度での研究成果とそれを踏まえたグレーゾーン解消制度での当社の確認に対する厚生労働省からの回答に基づき、臨床試験における実地モニタリングを省略するためのデファクトスタンダートを目指しております。実地モニタリングの省略に加え、被験者募集プロセスの効率化やデータ欠損の防止による臨床試験品質の向上の観点から、製薬企業や学術研究機関における研究開発コストのさらなる低減をシステム全体で実現してまいります。 さらに、機械学習自動分析システムでは、RWDを対象としたユースケースを蓄積しながら、新たな機能開発と使いやすいUI/UX(User Interface/User Experience)の改善を継続的に行い、新たな契約の獲得と顧客単価の向上を目指してまいります。 DTx開発支援においても、支援実績を積み上げると同時に、システム基盤の機能拡充を図り、更なる効率化を目指してまいります。 (4) 経営環境、事業上及び財務上の対処すべき課題 今後事業及び収益の拡大を図るために当社が対処すべきDTxプロダクト事業での主な課題は、開発中の治療用アプリそれぞれの医療機器製造販売承認の取得(不眠障害用アプリは製造販売承認を取得済み)と十分な収益が確保できる水準での保険収載を確実に実現することであります。併せて、臨床ニーズに対応した新たな治療用アプリの開発に着手し、それらを継続的に市場に投入していくことも長期的な課題として認識しております。 また、DTxプラットフォーム事業のうち汎用臨床試験システムでの課題は、規制に対応した上で臨床開発コストの低減に着実に寄与すること、機械学習自動分析システムでの課題は、長期にわたって利用してもらうために継続的なユーザーニーズの把握とそのニーズに即した機能拡充を行うことだと考えております。 新型コロナウイルス感染症の拡大は多くの事業にネガティブな影響を及ぼしましたが、外出自粛、医療機関への通院に対する抵抗感などが医療業界のデジタル化を促進した要因にもなっており、デジタル技術の活用で医療の効率化を目指す当社の事業展開にとってはポジティブな環境となっております。 その他、継続的な成長と企業価値の向上を目指す上で対処しなければならない各機能面での課題を以下のように考えております。 (営業活動における課題) 当社は、国内外の製薬企業や医療機関等と友好的かつ経済的な相互関係(共同研究開発体制)を築いており、今後さらなる共同研究開発契約を獲得・推進するために研究開発体制の整備・充実と連動した戦略的な営業活動が重要だと考えております。 (研究開発活動における課題) 当社は、DTxプロダクト事業において治療用アプリの治験システム、治療用アプリを搭載した端末装置、および治療用アプリのプログラムに関する特許技術を保有・活用しており、現時点においては大きな技術的優位性があると考えております。また、DTxプラットフォーム事業に分類される汎用臨床試験システムおよび機械学習自動分析システムは今後の活用に大きな可能性を秘めております。当社は、自社システムの優位性を確保し続けるため、国内外の製薬企業及び学術研究機関等との共同研究を推進しつつ、今後も自社内における研究開発及びその体制の強化を進めてまいります。 (内部管理・統制における課題) 当社は、継続的に企業価値を高めていくためには、コーポレート・ガバナンスの強化が重要な課題の1つであると認識しております。経営の効率化を図りながら、一方でその健全性、透明性を高め、長期的、安定的かつ継続的に企業価値を向上させることが、株主をはじめ、すべてのステークホルダーの皆様から信頼をいただく条件であると考えております。企業価値向上のために、俊敏さを備えた全社的に効率的な組織の構築を必要条件としつつ、業務執行の妥当性、管理機能の効率性・有効性を心がけ、改善に努めてまいります。
事業等のリスク5,378字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきまして、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下のとおり記載しております。 また、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 医療機器の研究開発・医療業界に関するリスク ① 研究開発の不確実性について 当社は治療用アプリ及びプラットフォームシステムの開発を事業領域としており、特に治療用アプリの開発には医薬品と同じく相当程度の時間と投資が必要となります。治療用アプリの開発では臨床試験の結果や、規制当局からの要望・指導、関連する法令の変更・改訂等によって計画に不確実性が生じ、開発方針の変更、開発の延期もしくは中止などを招くことによって当社の長期的な財務状況や経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。個々の治療用アプリの開発リスクの低減には限界があるため、学術研究機関との連携強化、治療用アプリ開発プラットフォームの活用によって、効率的なシーズ探索を行い、継続的に開発パイプラインの充実を図る方針としております。 ② 副作用、製造物責任について 通常、医療機器は本来期待する効果と共に、期待されない副作用が生じる可能性があります。治療用アプリに関しては、一般の医薬品や医療機器と同様にその安全性に関して臨床試験の中で十分に検討され、また、侵襲性が低く副作用が発生した場合の深刻度も相対的に高くはありませんが、上市後に、より多く使用される段階で予期できない副作用が発現する可能性は否定できません。 当社は、上記の副作用発生に起因する補償又は賠償に対応するために、想定しうる範囲で治験保険や製造物責任保険への加入を予定しておりますが、補償範囲外の賠償責任を問われる可能性があります。さらに、重篤な副作用や死亡例の発生は、製品及び企業イメージを大きく損ね、製品の回収、製造販売の中止、薬害訴訟の提起、製造物責任賠償等と併せて、当社の長期的な財務状況や経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 ③ 医薬品医療機器等法その他の規制について 当社が属する医療機器等の業界は研究、開発、製造及び販売のそれぞれの事業活動において、医薬品医療機器等法、薬事行政指導、医療保険制度並びにその他関係法令等により、様々な規制を受けています。当社が開発している治療用アプリは医療機器に該当し、厚生労働大臣による医療機器製造業あるいは医療機器製造販売業の登録が必要となります。この登録は5年ごとの更新が必要となるため、更新が認められない場合には、治療用アプリの開発を継続できなくなる可能性があります。当社では、人員体制の拡充強化、適正な業務フローの実施を継続的に行い、登録更新に必要な要件を満たしていく方針としております。 また、当社が開発した治療用アプリやシステムの使用が規制当局によって承認されない場合、それらの上市や他社へのサービス提供が困難になる可能性があります。さらに、承認を取得できた場合であっても健康保険の対象として保険収載されない、もしくは期待通りの保険点数が付与されない場合、当社の財務状況や経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 ④ 不眠障害用アプリの販売計画について 当社は、これまでに実施した臨床試験等に基づき、2023年2月に製造販売のための承認・許可を取得しております。本書提出日現在、令和6年度診療報酬改定における新しい保険医療材料制度に則って保険収載の手続きを進めるべく、2024年8月に製造販売承認事項一部変更承認を申請し、2025年9月時点において承認を取得しております。 当社の事業計画は、承認後の保険収載を前提として作成しておりますが、上市に至る過程において様々な薬事規制に従う必要があり、仕様の変更や臨床試験の再実施など、事業計画のスケジュールに変更を及ぼす事象が発生した場合には、当社の長期的な財務状況や経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (2) 事業活動に関するリスク ① 小規模組織及び少数の事業推進者への依存について 当社は、本書提出日現在において常勤取締役4名、非常勤取締役3名及び従業員41名の小規模組織であり、現在の内部管理体制はこのような組織規模に応じたものとなっていますが、今後、業容拡大に応じた継続的な管理部門の体制強化により内部管理体制の拡充を図る方針であります。 また、当社の事業活動は、現在の経営陣、事業を推進する各部門の責任者及び少数の研究開発人員に強く依存するところがあります。そのため、常に優秀な人材の確保と育成に努めていますが、人材確保及び育成が順調に進まない場合、もしくは人材の流出が生じた場合には、当社の中期的な事業活動に支障が生じ、財務状況や経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。当社での人的資本に関する考え方及び取組は、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)人的資本に関する考え方及び取組」をご参照ください。 ② 特定人物への依存について 当社の創業者であり代表取締役社長である上野太郎は、当社の経営戦略の決定、研究開発、事業開発及び管理業務の推進において、当社の最高責任者として影響力を有しております。このため当社は上野に過度に依存しない体制を構築すべく、複数の取締役による業務管掌領域の分担をはじめとした経営組織の強化を図っておりますが、上野が何らかの理由により当社の業務を継続することが困難となった場合には、当社の短期的な事業戦略に大きな影響を及ぼす可能性があります。 ③ 治療用アプリ業界の競争環境について 治療用アプリやそれに類似する医療機器の開発に携わる企業は、我が国ではまだ少ないものの、海外では既に上場している企業もあり、日本の製薬企業が海外の治療用アプリを日本に導入して臨床試験を開始するなど、国内での競争環境は厳しくなりつつあります。当社が開発を進めているパイプラインを対象とした、競合企業との研究・開発、臨床試験、販売等の事業活動での競争結果により、当社の治療用アプリの上市が計画通りに進行しない場合、当社の中期的な財務状況や経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。当社では、知的財産権の獲得を中心とした参入障壁の構築により、競争優位性を維持していく方針としております。 ④ 訴訟等について 当社は、本書提出日現在、提起されている訴訟はありませんが、将来、何らかの事由の発生によって訴訟等による請求を受ける可能性を完全には回避できません。こうした事態が生じた場合、当社の長期的な財務状況や経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 知的財産権 当社では、研究開発をはじめとする事業展開において様々な知的財産権を利用しており、これらは当社所有の権利であるか、あるいは適法に使用許諾を受けた権利であるものと認識しております。 一方で、当社が現在出願している特許が全て成立する保証はなく、さらに、特許が成立した場合でも、当社の研究開発を超える他社の優れた研究開発により、当社の特許に含まれる技術が淘汰される可能性は常に存在しています。当社の特許権の権利範囲に含まれない優れた技術が開発された場合には、当社の長期的な財務状況や経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。当社では、保有している知的財産の有効活用並びに新たな知的財産権の構築のために、一定規模の研究開発投資を安定的、継続的に実施していく方針としております。 また、当社では他社の特許権の侵害を未然に防止するため、当社として必要と考える特許の調査を実施しており、これまでに、当社の開発パイプラインに関する特許権等の知的財産権について第三者との間で訴訟が発生した事実はありません。しかし、当社のような研究開発型企業にとって知的財産権侵害の問題を完全に回避することは困難であり、第三者との間で知的財産権に関する紛争が生じた場合には、当社の長期的な財務状況や経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 情報セキュリティについて 当社はシステム障害、セキュリティ侵害等を未然に防止するためにシステムの多重化をはじめとして様々な手段を講じておりますが、ウイルス、権限のないアクセス、自然災害、通信エラーあるいは電気障害などが引き起こす事故が発生する可能性を否定することはできません。システム障害、セキュリティ侵害等が発生した場合、当社が保有する臨床試験における重要な情報等が喪失又は流出する可能性があります。データの喪失あるいは機密情報の流出を招いた場合、データ復旧のために金銭的・時間的に多大な負担を余儀なくされ、特定の開発品の開発スケジュールが遅延することはもとより、損害賠償請求や当社の社会的信用の失墜、取引先企業との提携関係の解消など、当社の中期的な財務状況や経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (3) 業績・財務及び資本政策等に関するリスク ① マイナスの繰越利益剰余金の計上について 当社は、デジタル機器やIoT技術を治療に取り入れた治療用アプリの研究開発を主軸とするベンチャー企業であります。治療用アプリの研究開発には多額の初期投資を要し、その投資資金回収も他産業と比較して相対的に長期に及ぶため、ベンチャー企業が当該事業に取り組む場合は、一般的に期間損益のマイナスが先行する傾向にあります。当社も第2期(2017年6月期)から当事業年度(2025年6月期)については当期純損失を計上しております。 当社は、治療用アプリのシーズ獲得とパイプライン開発を推し進めることにより、将来の利益拡大を目指していますが、将来において計画通りに当期純利益を計上できない可能性があり、その場合には、繰越利益剰余金がプラスとなる時期が著しく遅れる可能性があります。今後は、保有する開発パイプラインの他社への導出やマイルストン収入の獲得など、より早期に収益計上を可能とする方策についても検討していく方針であります。 ② 剰余金の分配について 当社は、株主への利益還元を重要な経営課題と認識しており、将来的には経営成績及び財政状態を勘案しつつ剰余金の分配を検討する所存でありますが、多額の先行投資を行う研究開発活動の継続的かつ計画的な実施に備えた資金の確保を優先するため、当面は配当等による株主への還元は行わない方針としております。 また「① マイナスの繰越利益剰余金の計上について」に記載したとおり、繰越利益剰余金がプラスとなる時期が著しく遅れた場合、剰余金の分配についても遅れる可能性があります。 ③ 資金繰りについて 当社は、研究開発型企業として多額かつ長期にわたる研究開発費用の負担が続くため、継続的に営業損失を計上しており、現状では安定的な収益源を十分には有しておりません。 このため、安定的な収益源を確保するまでの期間においては、必要に応じて適切な時期に資金調達等を実施し、財務基盤の強化を図る方針ですが、必要なタイミングで資金を確保できなかった場合は、当社事業の継続に重大な懸念が生じる可能性があります。今後は、他社との共同研究開発体制の構築、保有する開発パイプラインの他社への導出、マイルストン収入の獲得など、多様な資金調達手段を確保していく方針であります。 ④ 新株発行による資金調達について 当社は医療機器の研究開発型企業であり、将来の研究開発活動の拡大に伴い、増資を中心とした資金調達を機動的に実施していく可能性があります。その場合には、当社の発行済株式数が増加することにより、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 ⑤ 新株予約権の行使及び株式の追加発行等による株式価値の希薄化について 当社は、当社取締役、従業員及び社外協力者の業績向上に対する意欲や士気を高め、また優秀な人材を確保する観点から、ストック・オプション制度を採用し、会社法第236条、第238条及び第239条の規定に基づき、取締役会の承認により、当社取締役、従業員及び社外協力者に対して新株予約権の発行と付与を行っております。今後も優秀な人材の確保のため、同様のインセンティブ・プランを継続する可能性があります。本書提出日現在において、これら新株予約権による潜在株式数は743,400株であり、発行済株式総数16,822,700株の4.4%に相当します。 また当社の取締役に対して、中長期的な企業価値の向上に対するインセンティブとして譲渡制限付株式を付与する制度を導入しており、今後も当該制度による譲渡制限付株式を付与する可能性があります。従って、今後新株予約権が行使された場合や譲渡制限付株式が発行された場合には、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)7,537字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は以下のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当社は、治療用アプリ開発を行う「DTx(デジタル治療:Digital Therapeutics)プロダクト事業」、並びに汎用臨床試験システム、機械学習自動分析システムの提供及びこれらシステムを活用したDTx開発支援から構成される「DTxプラットフォーム事業」の2つの事業を展開し、ブロックチェーン技術やAI(人工知能)技術の応用で業界に新たな価値を生み出し社会課題を解決することを目指して事業を推進しています。 DTxプロダクト事業では、不眠障害の治療支援を行うプログラム医療機器として不眠障害用アプリを開発しております。本アプリについては、2023年2月15日付で厚生労働省より医療機器製造販売承認を取得し、保険収載の手続きを進めておりましたが、令和6年度診療報酬改定において保険医療材料制度の見直しが行われたことから、2024年8月に製造販売承認事項一部変更承認申請(以下、「本申請」といいます。)を行い、2025年9月2日付で厚生労働省より本申請の承認を受け、9月4日に保険適用希望書を提出いたしました。現在、保険収載と製品の上市に向けた準備を並行して進めております。本アプリに関しては、塩野義製薬株式会社との間で締結した販売提携契約に基づき、開発進展などに応じたマイルストン収入として総額最大41億円の受領を予定するとともに、製品上市後はその販売額に応じたロイヤリティの受領を予定しております。また、杏林製薬株式会社と共同開発を行っている耳鳴治療用アプリにおいては、特定臨床研究を完了しております。今後は、共同研究開発及び販売に関する契約に基づき、開発進展などに応じたマイルストン収入として総額最大5億円の受領を予定するとともに、製品上市後はその販売額に応じたロイヤリティを受領する予定です。さらに、あすか製薬株式会社と共同開発を行っている月経前症候群・月経前不快気分障害を対象とした治療用アプリにおいては、特定臨床研究を開始し、最初の被験者により当該アプリの使用が開始されたことによるマイルストン1億円を受領いたしました。今後は開発段階などに応じたマイルストン収入として総額最大24億円の受領を予定するとともに、製品上市後はその販売額に応じたロイヤリティを受領する予定です。進行がん患者向けのアドバンス・ケア・プランニングを支援するアプリでは、企業治験(第Ⅱ相臨床試験に相当)における被験者登録を開始しております。当該アプリについては、東京慈恵会医科大学と産学連携講座を開設し、社会実装を目指していくこととしています。その他のパイプラインにつきましても、慢性腎臓病患者向けの腎臓リハビリアプリでは、探索的試験(第Ⅱ相臨床試験に相当)を完了し、次の試験に向けて準備を進めております。さらに、持続性知覚性姿勢誘発めまいに対して国立大学法人新潟大学と共同開発を行っている治療用アプリに関して臨床研究において被験者登録を開始するなど、開発は順調に進捗しております。今後も長期的視点での収益の最大化のために、財務指標に先行する開発パイプラインの件数や、臨床試験の進捗を重要な経営指標と位置付けて事業運営を行ってまいります。 DTxプラットフォーム事業では、当社のブロックチェーン技術を活用した治験管理システム(SUSMED SourceDataSync®)を利用し、アキュリスファーマ株式会社において実施されていた、ナルコレプシー患者を対象としたヒスタミン H3 受容体拮抗薬/逆作動薬 Pitolisant の国内第Ⅲ相臨床試験及び閉塞性睡眠時無呼吸症候群に伴う日中の過度の眠気が残存する患者を対象としたヒスタミン H3 受容体拮抗薬/逆作動薬 Pitolisant の国内第Ⅲ相臨床試験で良好な解析結果を示したことが報告されました。また、国立大学法人東北大学と進めていたSUSMED SourceDataSync®の活用による統合型静脈疾患レジストリシステムの構築が完了し、企業への提供を開始しました。本レジストリシステムを医療機器の使用成績調査で利活用することにより、効率的に医療機器の使用成績の評価や適正使用の推進が可能となり、医療現場での作業負荷が大幅に軽減することが期待されます。さらに、国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センターが実施する筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群を対象とした医師主導治験及びあすか製薬株式会社との共同開発において開始された月経前症候群・月経前不快気分障害を対象とした治療用アプリの特定臨床研究においても、SUSMED SourceDataSync®を活用しております。今後も医療分野においてブロックチェーン技術を活用することで、医療データの信頼性向上及び臨床開発コストの適正化の実現を目指してまいります。 アカデミアとの取り組みにつきましては、今後もアンメットニーズや医療の持続可能性に寄与する研究開発活動を引き続き強化してまいります。 こうした事業活動の結果、当事業年度における業績は、事業収益462,988千円(前事業年度比35.1%増)、営業損失299,479千円(前事業年度は364,981千円の損失)、経常損失294,673千円(前事業年度は357,222千円の損失)、当期純損失298,404千円(前事業年度は357,415千円の損失)となりました。 なお、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)に採択された研究事業の精算金額確定などによる「助成金等収入」11,409千円を営業外収益に計上しております。 また、譲渡制限付株式報酬の割当対象者が、本譲渡制限期間が満了する前に当社の取締役を退任したことに伴い、譲渡制限付株式割当契約書に基づき割当てた当社普通株式の全てを、当社が無償取得したことにより「譲渡制限付株式報酬償却損」6,595千円を営業外費用に計上しております。 さらに、当社は全社資産(工具器具備品)について営業キャッシュ・フローが継続してマイナスとなったこと、及び事業用資産(ソフトウェア)について将来の回収可能性を検討したことにより、割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回ることが見込まれるため、「減損損失」4,706千円を特別損失に計上しております。 セグメント別の概況は、以下のとおりです。 (DTxプロダクト事業) 当セグメントは、治療用アプリ開発で構成されております。治療用アプリ開発では、不眠障害用アプリにおいて、保険収載と製品の上市に向けた準備を進めております。また、杏林製薬株式会社と共同開発を行っている耳鳴治療用アプリにおいては、特定臨床研究を完了しております。さらに、あすか製薬株式会社と共同開発を行っている月経前症候群・月経前不快気分障害を対象とした治療用アプリにおいては、特定臨床研究を開始し、最初の被験者により本アプリの使用が開始されたことによるマイルストン1億円を受領いたしました。当該マイルストンについては、本契約締結時に受領し契約負債に計上しておりました契約一時金2億円と併せて収益計上しております。進行がん患者向けのアドバンス・ケア・プランニングを支援するアプリでは、企業治験(第Ⅱ相臨床試験に相当)における被験者登録を開始しております。その他のパイプラインにつきましても、慢性腎臓病患者向けの腎臓リハビリアプリでは、探索的試験(第Ⅱ相臨床試験に相当)を完了し、次の試験に向けて準備を進めております。また、国立大学法人新潟大学と共同開発を行っている持続性知覚性姿勢誘発めまいに対する治療用アプリにおいては、臨床研究における被験者登録を開始しております。販売段階にあるプロダクトはまだありません。 この結果、本事業の事業収益は300,000千円(前年同期は200,000千円)、セグメント利益は118,092千円(前年同期は55,618千円)となりました。 (DTxプラットフォーム事業) 当セグメントは、汎用臨床試験システム及び機械学習自動分析システムの提供、並びにこれらシステムを活用したDTx開発の支援で構成されております。汎用臨床試験システムの提供に関しては、アキュリスファーマ株式会社との間で締結した、治験実施に関する契約に基づき、企業治験としては世界初となるブロックチェーン技術を活用した治験を実施しております。また、国立大学法人東北大学との間ではSUSMED SourceDataSync®を用いた統合型静脈疾患レジストリシステムを構築し、医療機器の使用成績調査で活用されております。その他、SUSMED SourceDataSync®を活用した臨床試験の実施に関する提案活動を積極的に展開しております。機械学習自動分析システムの提供に関する活動につきましては、継続利用に支えられ、収益は安定的に推移しております。 この結果、本事業の事業収益は162,988千円(前年同期は142,577千円)、セグメント利益は33,133千円(前年同期は11,227千円の損失)となりました。 (資産) 当事業年度末における流動資産合計は、4,462,629千円となり、435,784千円減少いたしました。これは主に前払費用が17,181千円、売掛金及び契約資産が5,028千円増加した一方、現金及び預金が448,782千円、未収消費税等が9,846千円減少したこと等によるものであります。 当事業年度末における固定資産合計は、40,343千円となり、前事業年度末に比べ6,671千円増加いたしました。これは主に無形固定資産が7,747千円増加したこと等によるものであります。 (負債) 当事業年度末における流動負債合計は、125,940千円となり、前事業年度末に比べ195,458千円減少いたしました。これは主に未払消費税等が15,921千円増加した一方、契約負債が196,280千円、未払金が11,362千円減少したこと等によるものであります。 当事業年度末における固定負債合計は、6,390千円となり、前事業年度末からの変動はありませんでした。 (純資産) 当事業年度末における純資産合計は4,370,641千円となり、前事業年度末に比べ233,655千円減少いたしました。これは主に譲渡制限付株式報酬としての新株発行等により、資本金が18,264千円、資本剰余金が18,210千円、新株予約権が28,295千円増加した一方、当期純損失の計上に伴い利益剰余金が298,404千円減少したこと等によるものであります。 ② キャッシュ・フローの状況 当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は4,398,137千円(前事業年度は4,846,920千円)となりました。当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果支出した資金は432,477千円(前事業年度は230,762千円の支出)となりました。この主な減少要因としては、税引前当期純損失297,194千円、契約負債の減少196,280千円、未払金の減少11,814千円、助成金等収入11,409千円等、主な増加要因としては、株式報酬費用50,250千円、未払消費税等の増加15,921千円、その他12,583千円等があったことによります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果支出した資金は19,970千円(前事業年度は8,528千円の支出)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出15,653千円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果増加した資金は3,665千円(前事業年度は37,372千円の増加)となりました。これは主に、新株式の発行による収入4,017千円等によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績 a 生産実績 当社は受注生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。 b 受注実績 当社は受注生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。 c 販売実績 当事業年度における販売実績は、以下のとおりであります。 セグメントの名称   金額(千円)   前年同期比(%) DTxプロダクト事業   300,000   150.0 DTxプラットフォーム事業   162,988   114.3 合計   462,988   135.1 (注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。 相手先   前事業年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)   当事業年度(自 2024年7月1日 至 2025年6月30日) 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) あすか製薬株式会社   -   -   300,000   64.8 杏林製薬株式会社   200,000   58.4   -   - 株式会社コラボスクエア   84,880   24.8   92,325   19.9 アキュリスファーマ株式会社   39,114   11.4   24,704   5.3 (注) 株式会社コラボプレイスは、2025年4月をもって株式会社コラボスクエアに商号変更をしております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針および見積り 当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しております。その作成において、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を及ぼす見積りの判断は、一定の会計基準の範囲内において、過去の実績や判断時点で入手可能な情報に基づき合理的に行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。 当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載しております。 財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは固定資産の減損損失であり、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (損益計算書関係) ※5 減損損失」に記載しております。 ② 経営成績等に関する分析 (事業収益) 当事業年度の事業収益は、462,988千円(前事業年度は342,577千円)となりました。これは主に、DTxプロダクト事業において、月経前症候群・月経前不快気分障害を対象とした治療用アプリの契約締結に伴う契約一時金及び、特定臨床研究において当該アプリの利用が開始されたことによるマイルストン収入を収益計上したこと、並びにDTxプラットフォーム事業における汎用臨床試験システムの採用件数が増加したこと等によるものです。 (事業費用、営業損失) 当事業年度の事業原価については12,264千円(前事業年度は11,727千円)となりました。これは主に、DTxプラットフォーム事業における臨床試験システムの提供・利用による事業収益の増加に伴い事業原価が増加したこと等によるものです。当事業年度の研究開発費は273,634千円(前事業年度は243,352千円)となりました。これは主に、DTxプロダクト事業における既存パイプラインの開発にかかる人件費が増加したこと等によるものです。当事業年度の販売費及び一般管理費は、476,569千円(前事業年度は452,478千円)となりました。これは主に、事業規模の拡大による人件費の増加等によるものです。 その結果、営業損失は299,479千円(前事業年度は364,981千円)となりました。 (営業外収益、営業外費用、経常損失) 当事業年度の営業外収益は、11,815千円(前事業年度は8,071千円)となりました。これは主に、助成金等収入11,409千円等によるものです。また、当事業年度の営業外費用は7,009千円(前事業年度は312千円)となりました。これは主に、譲渡制限付株式報酬償却損6,595千円等によるものです。 その結果、経常損失は294,673千円(前事業年度は357,222千円)となりました。 (特別利益、特別損失、法人税等合計、当期純損失) 当事業年度の特別利益は、2,234千円(前事業年度は3,771千円)となりました。これは、新株予約権戻入益2,234千円によるものです。また、当事業年度の特別損失は、4,755千円(前事業年度は2,754千円)となりました。これは主に、固定資産の減損損失4,706千円等によるものです。当事業年度における法人税等合計は1,210千円(前事業年度は1,210千円)となりました。 その結果、当期純損失は298,404千円(前事業年度は357,415千円)となりました。 ③ 経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因に関しては、「3 事業等のリスク」をご参照ください。 ④ 資本の財源及び資金の流動性について 当社の最重要課題は不眠障害用アプリの販売を確実に実現させることです。また、治療用アプリ開発のプラットフォームを活用し複数のパイプラインを組成し治療用アプリ開発に取り組むと同時に、汎用臨床試験システム、機械学習自動分析システムの開発も継続して行っていきます。これらの研究開発での必要資金に関しては、自己資金にて充当する方針であります。加えて将来的には不眠障害用アプリの販売利益の再投資も行うことで、企業価値の最大化を目指してまいります。 ⑤ 経営者の問題意識と今後の方針 経営者の問題意識と今後の方針に関しては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。

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出典

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