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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,959.24+192ドル円158.93-1NASDAQ26,195.71+96S&P 5007,663.84+32SOX 指数11,328.43+409/2終値

エーザイ

Eisai Co., Ltd.4523 · Prime · 医薬品

エーザイは、認知症領域に特化したグローバル製薬企業。抗てんかん薬や消化器治療薬も強み。

概要

エーザイはアルツハイマー病治療薬「レケンビ」(一般名:レカネマブ)を自社開発した研究開発型の製薬企業である。がん領域の「レンビマ」も主力製品で、米国子会社Eisai Inc.を中心にグローバルに事業を展開する。2025年度の売上収益は8,254億円、従業員数は10,543人。患者と生活者のベネフィットを最優先する「hhc(ヒューマン・ヘルスケア)経営」を企業理念に掲げる。

5つの地域セグメントで構成される医薬品事業

エーザイの医薬品事業は、日本、アメリカス(北米・中南米)、中国、EMEA(欧州・中東・アフリカ・ロシア・オセアニア)、イーストアジア・グローバルサウス(韓国・台湾・インド・ASEAN等)の5つの報告セグメントから成る。日本ではEAファーマが販売を担い、米国ではEisai Inc.が主力製品を展開。中国では衛材(中国)薬業有限公司が販売網を持つ。2025年度の医薬品事業売上は8,108億円で、全社売上の98%以上を占める。

収益の3本柱:レンビマ、レケンビ、デエビゴ

2025年度の売上収益8,254億円のうち、抗がん剤「レンビマ」(一般名:レンバチニブ)が3,425億円(前期比4.3%増)で最大の収益源である。アルツハイマー病治療薬「レケンビ」は880億円と前期比98.7%増と急成長。不眠症治療薬「デエビゴ」(一般名:レンボレキサント)は643億円(同19.6%増)で続く。これら3製品で売上の約60%を占める。

hhc理念と未来創造戦略への軸足

エーザイは「患者様と生活者の皆様の喜怒哀楽を第一義に考える」hhc理念を定款に定める。2025年3月には「エーザイの未来創造戦略」を策定し、認知症・がん・グローバルヘルスの3領域で社会善の実現を掲げる。中期経営計画「EWAY Future & Beyond」の下、他産業とのエコシステム構築による「hhceco企業」への進化を目指す。

Deep Human Biology Learningによる研究開発

エーザイは疾患を連続体として捉え、複数のバイオマーカーを用いて病態を理解するDeep Human Biology Learning(DHBL)体制を採用する。アルツハイマー病ではプレクリニカル期からの治療開発を進め、AHEAD 3-45試験(フェーズⅢ)が進行中。がん領域では抗PD-1抗体の導入などパイプライン強化を図る。研究開発費は1,587億円(売上比19.2%)である。

53の国と地域で承認を取得したレケンビの展開

レケンビは2025年度末までに53の国と地域で承認を取得し、6カ国で申請中である。皮下注オートインジェクター製剤は維持療法として米国で新発売され、初期療法でも米国・日本・中国で申請中。血液バイオマーカーによるプレスクリーニングも拡大中。エコナビスタ株式会社の完全子会社化(2025年6月)により、認知症プラットフォームの構築を加速する。

業界の中での役割はグローバル製薬企業(認知症領域に強み)にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
8,254億円
営業利益
441億円
営業利益率
5.3%
純利益
386億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01医薬品事業(日本)主力

日本市場向けに医療用医薬品(認知症薬・抗てんかん薬等)と一般用医薬品の製造販売。EAファーマが主に販売を担う。

主な製品・サービス2
認知症治療薬(アリセプト等)
アルツハイマー型認知症治療薬。世界で広く使用される。後発品の影響を受けつつも基盤製品。
抗てんかん薬(イーケプラ等)
部分発作・全般発作に用いる抗てんかん薬。グローバルで高いシェア。

02医薬品事業(アメリカス)主力

北米・中南米市場向けに医療用医薬品を販売。現地法人Eisai Inc.等が担う。認知症薬(アリセプト、レケンビ)が主力。

主な製品・サービス1
レケンビ(抗アミロイドβ抗体)
アルツハイマー病の進行抑制を目的とした革新的認知症薬。米国で承認・販売。

03医薬品事業(中国)準主力

中国市場向けに医療用医薬品の販売。衛材(中国)薬業有限公司等が展開。アリセプトやイーケプラ等を供給。

04医薬品事業(EMEA)準主力

欧州、中東、アフリカ、ロシア、オセアニア市場向けに医療用医薬品販売。Eisai Europe Ltd.等が拠点。

05医薬品事業(イーストアジア・グローバルサウス)副次

韓国、台湾、インド、ASEAN、中南米等の新興国市場向けに医療用医薬品販売。現地法人が展開。

06その他事業その他

ライセンス収入、医薬品原料販売、業務サービス(子会社サンプラネット)等。

製品と技術

アルツハイマー病治療薬「レケンビ」(レカネマブ)

レケンビは抗アミロイドβモノクローナル抗体で、アルツハイマー病の進行抑制を目的とする。Biogenとの共同開発・共同販促体制をとる。2025年度末までに53の国と地域で承認。点滴静注の維持療法は4週に1回投与が可能。皮下注オートインジェクター製剤は維持療法として米国で発売済みで、初期療法でも申請中。2025年度の売上は880億円。

マルチキナーゼ阻害剤「レンビマ」(レンバチニブ)

レンビマは経口マルチキナーゼ阻害剤で、甲状腺がん、肝細胞がん、腎細胞がん、子宮内膜がんなど複数のがん種に適応を持つ。米メルク社(Merck & Co.)との共同開発・共同販促を実施。2025年度の売上は3,425億円で、エーザイ最大の収益製品。2025年にはベルズチファンとの併用による腎細胞がんセカンドラインを米国・日本で申請した。

オレキシン受容体拮抗薬「デエビゴ」(レンボレキサント)

デエビゴは不眠症治療薬で、オレキシン2受容体に選択的に結合し覚醒シグナルを抑制する。2025年度の売上は643億円(前期比19.6%増)。日本を含む主要市場で販売され、エーザイの成長を牽引する製品の一つである。新規選択的オレキシン2受容体作動薬E2086の開発も進行中。

抗てんかん薬「フィコンパ」(ペランパネル)

フィコンパは非競合的AMPA型グルタミン酸受容体拮抗薬で、部分発作および全般発作に用いられる。2025年度の売上は333億円(前期比11.6%増)。世界で高いシェアを持つ抗てんかん薬で、エーザイの中核製品の一角を占める。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

医薬品のなかでの位置

独自創薬で成長、特許切れ対策が課題

東証プライム上場の独立系製薬企業で、アルツハイマー病治療薬を中心に独自性の高いパイプラインを持つ。売上高は約7900億円で、営業利益率は6%台。同業他社にはベリタスやジーエヌアイグループなどがあるが、当社は規模で大きく上回り、国際展開も進む。ただし、主力製品の特許切れや後発品の台頭による売上減少が懸念される。研究開発費の高さが利益を圧迫しており、生産性向上や新薬の成功が必須。グローバル市場での販売網や提携戦略が成長の鍵を握る。

強み

  • アルツハイマー病などアンメットメディカルニーズの高い領域に強み。
  • 海外売上比率が高く、世界市場での営業基盤を有する。
  • 創薬型企業として研究開発費を積極投資し、長期目線のパイプラインを持つ。
  • 神経領域で世界的な認知度を持つブランドと製品群を保有。

課題

  • 主要薬の特許満了により、後発品との競争で市場シェア低下のリスク。
  • 研究開発費が高く、利益率が低下傾向にあり、費用対効果の改善が急務。
  • 成長が新薬の成功に依存し、開発失敗時の業績への影響が大きい。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

医薬品・バイオの時価総額近傍。太字がエーザイ

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
14901富士フイルムホールディングス4.2兆円14.6倍
22503キリンホールディングス2.7兆円12.2倍
34507塩野義製薬2.7兆円12.4倍
43407旭化成2.3兆円14.1倍
53402東レ1.9兆円24.0倍
64523エーザイ1.4兆円34.5倍
72269明治ホールディングス1.3兆円34.9倍
84528小野薬品工業1.2兆円16.6倍
95201AGC1.2兆円13.2倍
104021日産化学1.1兆円21.7倍
114005住友化学1.0兆円16.6倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(医薬品・バイオ)に従っています。

会社の歴史

沿革 42件

日本衛材株式会社として新出発した1944年

エーザイの起源は1942年に埼玉県本庄町に開設された本庄工場にさかのぼる。1944年12月、日本衛材株式会社と合資会社桜ヶ岡研究所が合併し、存続会社を「日本衛材株式会社」として新出発。本社を東京都小石川区(現文京区)に置いた。1955年5月には社名を現在の「エーザイ株式会社」に変更。1961年9月に東京証券取引所市場第一部に上場した。

国内生産基盤の拡充と研究拠点の整備(1965~1983年)

1965年7月、三生製薬に経営参画。1966年3月に岐阜県川島町に川島工場を開設。1981年11月には埼玉県美里町に美里工場を新設。1982年1月、茨城県つくば市に筑波研究所を開所し、研究開発機能を強化。1983年10月にはエーザイ化学(現鹿島事業所)を設立し、原料薬品の製造体制を整えた。

欧米への研究・販売拠点展開(1987~1996年)

1987年11月、米国ボストンにEisai Research Instituteを設立し、海外研究開発の足がかりを得た。1989年9月にはドイツにEisai Deutschland GmbHを設立。1990年に英国にEisai London Research Laboratoriesを開設。1995年4月、米国に販売子会社Eisai Inc.を設立し、北米市場への本格参入を果たした。1996年には中国・フランスにも現地法人を設立した。

M&Aによるがん領域強化と事業再編(2007~2015年)

2007年4月、米国のMorphotekを買収し抗体医薬技術を獲得。2008年1月にはMGI PHARMAを買収し、がん領域のポートフォリオを拡大。2014年3月に美里工場を武州製薬に譲渡し、生産体制を効率化。2015年12月には診断薬子会社エーディアを積水化学に譲渡。2016年4月、消化器領域事業を味の素製薬と統合しEAファーマを発足。

レケンビの承認とグローバル展開(2021~2025年)

2021年4月、中期経営計画「EWAY Future & Beyond」を開始。アルツハイマー病治療薬レケンビ(レカネマブ)は米国で迅速承認を取得後、日本・中国・欧州など50以上の国と地域で承認を拡大。2025年には皮下注製剤が米国で発売。同年6月、認知症プラットフォーム構築のためエコナビスタを完全子会社化。2025年度売上は8,254億円に成長した。

指名委員会等設置会社への移行と東証プライム上場

2004年6月、エーザイは委員会等設置会社(現指名委員会等設置会社)へ移行し、経営の透明性を高めた。2022年4月の東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、市場第一部からプライム市場へ移行。2024年4月には株式会社カン研究所を吸収合併し、がん診断技術の内部化を進めた。

年表42件を開く

1940年代

  • 1942年6月埼玉県本庄町(現 本庄市)に本庄工場(当時)を開所
  • 1944年12月M&A日本衛材株式会社と合資会社桜ヶ岡研究所を合併し存続会社を「日本衛材株式会社」として新出発。本社を東京都小石川区竹早町(現 文京区小石川)におく

1950年代

  • 1955年5月商号変更社名を現在の「エーザイ株式会社」に変更

1960年代

  • 1961年9月上場東京証券取引所市場第一部に上場
  • 1965年7月三生製薬株式会社(後にサンノーバ株式会社に改称)に経営参画
  • 1966年3月岐阜県川島町(現 各務原市)に川島工場(現 川島工園)を開所

1970年代

  • 1979年9月創業シンガポールにアジア持株会社(Eisai Asia Regional Services Pte. Ltd.)を設立

1980年代

  • 1981年11月埼玉県美里村(現 美里町)に美里工場を開所
  • 1982年1月茨城県豊里町(現 つくば市)に筑波研究所を開所
  • 1983年10月創業茨城県波崎町(現 神栖市)にエーザイ化学株式会社(現 鹿島事業所)を設立
  • 1987年11月創業米国にEisai Research Institute of Boston, Inc.(当時)を設立
  • 1989年9月創業ドイツにEisai Deutschland GmbH(現 Eisai GmbH)を設立

1990年代

  • 1990年8月創業英国にEisai London Research Laboratories Ltd.(現 Eisai Ltd.)を設立
  • 1990年10月三光純薬株式会社(後にエーディア株式会社に改称)と診断薬事業での業務提携契約に調印
  • 1992年4月創業米国に米州持株会社(Eisai Corporation of North America)を設立
  • 1995年2月創業米国にEisai Pharmatechnology, Inc.(当時)を設立
  • 1995年4月創業米国にEisai Inc.を設立
  • 1995年10月創業英国にEisai Ltd.を設立
  • 1996年1月創業フランスにEisai S.A. (現 Eisai S.A.S.)を設立
  • 1996年3月創業中国に衛材(蘇州)製薬有限公司(現 衛材(中国)薬業有限公司)を設立
  • 1996年4月創業エルメッド エーザイ株式会社を設立
  • 1997年4月創業株式会社カン研究所を設立(後に当社へ吸収合併)
  • 1997年4月創業韓国にEisai Korea Inc.を設立

2000年代

  • 2002年6月創業米国にEisai Medical Research Inc.(現 Eisai Inc.)を設立
  • 2004年6月委員会等設置会社(現 指名委員会等設置会社)へ移行
  • 2004年10月創業英国に欧州統括・持株会社(Eisai Europe Ltd.)を設立
  • 2007年3月創業英国にEisai Manufacturing Ltd.を設立
  • 2007年3月創業インドにEisai Pharmatechnology & Manufacturing Pvt. Ltd.(現 Eisai Pharmaceuticals India Pvt. Ltd.)を設立
  • 2007年4月M&A米国のMorphotek, Inc.を買収(後にEisai Inc.へ吸収合併)
  • 2007年10月M&A三光純薬株式会社(後にエーディア株式会社に改称)を株式交換により完全子会社化
  • 2008年1月M&A米国のMGI PHARMA, INC.を買収(後にEisai Inc.へ吸収合併)

2010年代

  • 2010年12月創業米国にH3 Biomedicine Inc.を設立(後にEisai Inc.へ吸収合併)
  • 2014年3月美里工場を武州製薬株式会社(埼玉県)に事業譲渡
  • 2014年11月創業中国に中国統括・持株会社(衛材(中国)投資有限公司)を設立
  • 2015年12月エーディア株式会社を積水化学工業株式会社(大阪府)に譲渡
  • 2016年4月創業当社の日本国内の消化器疾患領域に関連する事業の一部を分割し、味の素製薬株式会社(東京都)を承継会社とする吸収分割の方法により、新統合会社「EAファーマ株式会社」を発足
  • 2016年4月サンノーバ株式会社をアルフレッサ ホールディングス株式会社(東京都)に譲渡
  • 2019年4月エルメッド エーザイ株式会社を日医工株式会社(富山県)に譲渡
  • 2019年7月創業米国に探索研究所G2D2(Eisai Center for Genetics Guided Dementia Discovery)を設立し、本格稼働

2020年代

  • 2022年4月東京証券取引所市場区分見直しにより、東京証券取引所市場第一部からプライム市場へ移行
  • 2024年4月M&A当社が株式会社カン研究所(兵庫県)を吸収合併
  • 2025年6月M&Aエコナビスタ株式会社(東京都)を株式取得により完全子会社化

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち2項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • DEC錠の累計供給錠数2026年3月末まで28.1億錠
  • DEC錠供給国数2026年3月末まで33カ国

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    hhc理念に基づく社会善の実現

    患者様と生活者の皆様の「生ききるを支える」ことを使命とし、健康憂慮の解消と医療較差の是正という社会善を効率的に実現することで長期的な企業価値の増大をめざします。

  2. 02

    認知症領域とがん領域への集中

    アルツハイマー病を中心とする神経領域と難治性がんを中心とするがん領域にフォーカスし、Deep Human Biology Learning(DHBL)研究開発体制のもと創薬活動を推進します。

  3. 03

    エコシステム構築による価値創造

    アカデミア、企業、自治体などと連携し、日常から医療までの全ライフステージを支えるエコシステムを構築することで、予防・診断・治療・QOL向上に寄与するソリューションを提供します。

  4. 04

    グローバルヘルス領域での貢献

    リンパ系フィラリア症の治療薬をWHOに無償提供し、マイセトーマやマラリアの新薬開発を官民パートナーシップで推進するなど、開発途上国の医療アクセス課題解決に取り組みます。

  5. 05

    人財価値の最大化

    社員を主要なステークホルダーと位置づけ、安定的な雇用、人権尊重、成長機会の充実、働きやすい環境整備に努め、グローバルHRパーパスに基づく人事制度の統合や組織力強化を進めます。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で10,543人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は1,123万円で、9期前と比べて+2.2%平均年齢は44.5歳、平均勤続年数は18.5年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月10,452
2018年3月10,456
2019年3月1,09945.220.610,683
2020年3月1,03744.419.410,998
2021年3月1,04243.918.511,237
2022年3月92043.017.411,322
2023年3月1,05043.617.911,076
2024年3月1,05444.218.511,067
2025年3月1,05644.618.510,917498
2026年3月1,12344.518.510,543418

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率14.3%
縦線は目安の30%
男性育休取得率97.5%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)74.1%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社49(国内 15 / 海外 34、うち連結子会社 21) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
川島工園 — 岐阜県各務原市308億円
医薬品事業
European Knowledge Centre — 英国ハートフォードシャー196億円
筑波研究所 — 茨城県つくば市174億円
医薬品事業
本社 — 米国ニュー ジャージー州166億円
鹿島事業所 — 茨城県神栖市141億円
医薬品事業
Extonサイト — 米国ペンシルバニア州9,158百万円
蘇州工場 — 中国江蘇省7,489百万円
本社 — 東京都文京区5,699百万円
医薬品事業
Eisai Knowledge Centre India — インド アンドラ・プラデシュ州5,348百万円
福島事業所 — 福島県白河市5,262百万円
ほか3件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    [連結子会社]エーザイ・アール・アンド・ディー・マネジメント株式会社
    東京都 文京区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社サンプラネット
    東京都 文京区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    EAファーマ株式会社
    東京都 中央区 · 連結子会社
    議決権60.0%
  • 国内
    Arteryex株式会社
    東京都 千代田区 · 連結子会社
    議決権71.2%
  • 国内
    テオリア・テクノロジーズ株式会社
    東京都 千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    エコナビスタ株式会社
    東京都 千代田区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Eisai Corporation of North America
    米国 ニュージャージー州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Eisai Inc.
    米国 ニュージャージー州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Eisai Innovation, Inc.
    米国 マサチューセッツ州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    Eisai Ltd.
    カナダ オンタリオ州 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    衛材(中国)投資有限公司
    中国 江蘇省 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    衛材(中国)薬業有限公司
    中国 江蘇省 · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社37社を開く
  • 衛材(蘇州)貿易有限公司中国 江蘇省100%
  • 衛材(遼寧)製薬有限公司中国 遼寧省100%
  • 衛材創拓科技服務(上海)有限公司中国 上海市100%
  • Eisai Europe Ltd.英国 ハートフォードシャー100%
  • Eisai Ltd.英国 ハートフォードシャー100%
  • Eisai Manufacturing Ltd.英国 ハートフォードシャー100%
  • Eisai GmbHドイツ フランクフルト100%
  • Eisai S.A.S.フランス パリ100%
  • Eisai B.V.オランダ アムステルダム100%
  • Eisai Farmacéutica S.A.スペイン マドリッド100%
  • Eisai S.r.l.イタリア ミラノ100%
  • Eisai Pharma AGスイス チューリッヒ100%
  • Eisai ABスウェーデン ストックホルム100%
  • Eisai Farmacêutica, Unipessoal Lda.ポルトガル リスボン100%
  • Eisai SA/NVベルギー ブリュッセル100%
  • Eisai GesmbHオーストリア ウィーン100%
  • Limited Liability Company Eisaiロシア モスクワ100%
  • Eisai Asia Regional Services Pte. Ltd.シンガポール100%
  • Eisai(Singapore)Pte. Ltd.シンガポール100%
  • Eisai Clinical Research Singapore Pte. Ltd.シンガポール100%
  • 衛采製薬股份有限公司台湾 台北100%
  • Eisai(Thailand) Marketing Co., Ltd.タイ バンコク100%
  • PT Eisai Indonesiaインドネシア ジャカルタ100%
  • Eisai(Malaysia)Sdn. Bhd.マレーシア ペタリンジャヤ100%
  • HI-Eisai Pharmaceutical Inc.フィリピン マニラ50%
  • Eisai(Hong Kong)Co., Ltd.香港100%
  • Eisai Korea Inc.韓国 ソウル100%
  • Eisai Pharmaceuticals India Pvt. Ltd.インド アンドラ・プラデシュ州100%
  • Eisai Australia Pty. Ltd.オーストラリア シドニー100%
  • Eisai Laboratórios Ltda.ブラジル サンパウロ100%
  • Eisai Laboratorios S. de R.L. de C.V.メキシコ メキシコシティ100%
  • Eisai New Zealand Ltd.ニュージー ランド オークランド100%
  • Eisai Vietnam Co., Ltd.ベトナム ホーチミン100%
  • Eisai Israel Ltd.イスラエル テルアビブ100%
  • Eisai Pharmaceuticals Africa (Pty) Ltd.南アフリカ ヨハネスブルク100%
  • その他1社
  • [持分法適用会社]京頤衛享(上海)健康産業発展有限公司中国 上海49%
国際子会社 (GLEIF登録 1社)
  • GBEISAI EUROPE LIMITED

国際的な法人識別子 (LEI) の親子関係データ。金融取引を行う子会社が中心で、全子会社の一覧ではありません。

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は8,254億円営業利益441億円前期と比べると増収減益で、売上が+4.6%、利益が-18.9%。

売上高
+4.6%
8,254億円
営業利益
-18.9%
441億円
純利益
-16.8%
386億円
営業利益率
5.3%
前期比 -1.5%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高8,835億円8,254億円
営業利益700億円441億円
純利益523億円386億円
1株あたり配当¥160¥160

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は2,343億円、営業利益は247億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+19.0%、営業利益は−5.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q1,982163
2024年1Q1,96926013.2203
2024年2Q1,767543.128
2024年3Q1,777613.460
2024年4Q1,905133
2025年2Q3,8502787.2217
2025年4Q4,0442666.6247
2026年2Q4,0003448.6246
2026年4Q4,254972.3140
2027年1Q2,34324710.5182

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は5,726億円から8,254億円へ1.4倍に増えた。直近期の営業利益率は5.3%。売上は2期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円税引前利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月5,726656517
中国に中国統括・持株会社(衛材(中国)投資有限公司)を設立
2014年3月5,995649383
2015年3月5,485433
当社の日本国内の消化器疾患領域に関連する事業の一部を分割し、味の素製薬株式会社(東京都)を承継会社とする吸収分割の方法により、新統合会社「EAファーマ株式会社」を発足
2016年3月5,479549
2017年3月5,391394
2018年3月6,001518
米国に探索研究所G2D2(Eisai Center for Genetics Guided Dementia Discovery)を設立し、本格稼働
2019年3月6,428634
2020年3月6,9561,218
2021年3月6,459419
2022年3月7,562480
2023年3月7,444554
当社が株式会社カン研究所(兵庫県)を吸収合併
2024年3月7,418424
エコナビスタ株式会社(東京都)を株式取得により完全子会社化
2025年3月7,8945446.9464
2026年3月8,2544415.3386

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高8,254億円のうち、営業利益として残るのは441億円5.3%。営業外の損益と税金を反映した純利益は386億円、売上の4.7%にあたる。営業利益率は業種中央値2.9%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金23.2%1,912億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金52.7%4,353億円
  • その他の費用持分法損益などの調整18.8%1,548億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益5.3%441億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
76.8%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+2.4pt
5.3%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+1.9pt
4.7%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比1.5pt
4.4%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
2.7%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
2.6%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが613億円、投資CFが−418億円で、差し引きのフリーCFは195億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は2,454億円で、売上の3.6ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月743209−8219521,425
2014年3月913209−1,1511,1221,539
2015年3月760−188−5975721,733
2016年3月956−67−7298891,793
2017年3月759−286−3544731,868
2018年3月1,496170−8181,6662,705
2019年3月1,037−79−7929582,919
2020年3月1,028−276−1,0357522,542
2021年3月731−361−5593702,487
2022年3月1,176−288−4908883,096
2023年3月−18−227−245−2452,674
2024年3月560−253−2273073,047
2025年3月301−101−5782002,656
2026年3月613−418−6111952,454

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は1.4兆円。このうち返さなくてよい自己資本が8,990億円で、自己資本比率は62.0%(業種中央値69.9%より薄い)

決算期総資産兆円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月1.014,8415,24648.0
2014年3月0.975,2634,47554.0
2015年3月1.055,9874,55156.8
2016年3月0.975,7374,00358.9
2017年3月1.035,8464,46256.7
2018年3月1.055,9364,55456.6
2019年3月1.076,2814,43458.6
2020年3月1.066,7813,84063.8
2021年3月1.097,0163,86864.5
2022年3月1.247,4884,90560.4
2023年3月1.268,0004,63463.3
2024年3月1.398,7565,18262.8
2025年3月1.398,4145,20660.7
2026年3月1.458,9905,24062.0

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
2,454億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
5,109億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
5,240億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
81
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率11 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

医薬品 79社との比較

同じ医薬品の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り79社中27位あたり、逆に低いのは自己資本比率79社中52位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
4.4%/中央値 5.9%
P25 2.0%P75 11.0%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
5.3%/中央値 2.9%
P25 -162.5%P75 11.5%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
62.0%/中央値 69.9%
P25 53.4%P75 84.5%
売上成長率前期からの売上の伸び
4.6%/中央値 2.8%
P25 -1.3%P75 12.0%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.4%/中央値 2.9%
P25 2.3%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥4,732で、1年前と比べて+4.3%過去52週の値幅のなかでは63%の位置にある。

¥4,732-0.5%1ヶ月+2.4%1年+4.3%時価総額1.4兆円
過去52週の値幅
安値¥3,660高値¥5,349

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)34.5倍
PER (会社予想)25.6倍
PBR1.47倍
配当利回り3.38%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1カ月で+6.98%と上昇し、25日移動平均線(4,748円)を3.2%上回る。75日線(4,333円)に対しても+13%と上昇基調が継続。52週高値5,349円には-8%の水準まで回復し、7月29日に3,429株の出来高を記録、買いが優勢だった。RSIは52.79と中立圏で、過熱感はない。年間では+8.25%と緩やかな上昇だが、7月中旬からの上昇で200日線(4,549円)を上抜け、中期的なトレンド転換が示唆される。8月20日には166万株の商いがあり、勢いが続くか。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 35/100)

PERは35.79倍で業界平均35.25倍とほぼ同水準だが、PBRは1.52倍と業界平均4.11倍を大きく下回り割安感がある。一方ROEは4.4%と低く、収益性が課題。配当利回り3.26%は平均1.43%の2倍超で高く、株主還元は厚いが、配当性向が216.4%と利益を超えるため持続性に懸念。直近の営業利益率低下も重しとなり、成長鈍化が価格に織り込み済みかの判断が難しい。

指標この会社業種平均
PER (実績)34.5倍36.0倍
PER (予想)25.6倍
PBR1.47倍3.53倍
ROE4.4%6.5%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

レカネマブの市場浸透が投資の焦点。強気派は、アルツハイマー病の治療ニーズが高く、米国での承認後販売が急拡大すると見る。一方、弱気派は、安全性懸念や販売競争、費用対効果への審査で市場成長が限定的と主張。既存事業の成長率や、研究開発費の高さも争点となる。

プラスに働く材料7
  • レカネマブの市場ポテンシャル

    世界のアルツハイマー病患者は数千万人規模で、初の疾患修飾薬として期待。

  • グローバル展開の進展

    米国で承認済みであり、日本など他地域への展開で売上拡大が見込まれる。

  • がん領域の成長

    抗がん剤の売上が堅調で、収益基盤を支えている。

  • 来期予想PER25.8倍は現値の34.97倍から大幅改善決算発表後影響

    実績PER34.97倍、予想PER25.8倍。来期の増益期待でバリュエーションが改善する。

  • 売上高が3期連続で増加し8,254億円へ通年影響

    売上高7,418億円→7,894億円→8,254億円と拡大、収益基盤は着実に成長。

  • 配当利回り3.35%が株価を支える継続影響

    配当利回り3.35%と安定した株主還元を確保しており、下値を見込む長期資金が入りやすい。

  • 外国人保有比率32.4%で幅広い資金が流入継続影響

    外国人株主比率32.4%と高く、海外投資家の需要が一定の値幅を支える。

マイナスに働く材料7
  • 安全性と副作用

    脳浮腫などの副作用リスクで、市場への浸透が遅れる可能性。

  • 競争と価格圧力

    同種薬の競合や、費用対効果の議論で価格引き下げ要因。

  • 研究開発費の高騰

    収益に対する研究開発費の負担が大きく、利益率を圧迫。

  • 営業利益が前年比103億円減の441億円通年影響

    2026年3月期営業利益441億円は前期544億円から103億円減少、収益力の低下が鮮明。

  • 純利益386億円に減少し減益トレンド通年影響

    純利益464億円→386億円に減少。1株当たり利益も下がり、株価評価が上振れる要因。

  • ROE4.4%が資本効率の低さを示す継続影響

    自己資本利益率4.4%は資本コストを下回る可能性が高く、PBR1.49倍の株価評価に割高感がある。

  • 株価は9.93%上昇も純利益は減少し乖離継続影響

    過去1年の株価上昇率9.93%に対して最終利益は386億円と減益、業績と株価のかい離が懸念。

次の決算で確かめる点
レカネマブ売上高
新薬の市場浸透度と成長の柱を直接示す。
米国売上比率
主要市場での販売動向が全体業績に多大な影響を与える。
研究開発費
将来の成長投資だが、利益率に影響する要因のため。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり160で、前期から+0.0%いまの株価に対する利回りは3.38%。

年間配当
¥160
1株あたり
配当利回り
3.38%
いまの株価に対して
配当性向
216.4%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
0年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月150210.5
2018年3月1500.0128.4
2019年3月1500.091.9
2020年3月1606.738.8
2021年3月1600.0650.6
2022年3月1600.0680.4
2023年3月1600.0150.3
2024年3月1600.0225.9
2025年3月1600.0109.1
2026年3月1600.0216.4

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥160

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ102,503人。区分でいちばん多いのは金融機関34.2%。グループ会社や銀行などの安定株主が38.8%を占め、残る61.2%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
金融機関43.942.740.436.135.934.2
外国法人30.230.333.335.331.632.4
個人・その他16.417.217.119.422.722.6
証券会社3.03.73.34.34.86.2
事業法人6.56.05.94.95.04.6
自己株式3.33.33.33.23.33.3
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)17.94
02株式会社日本カストディ銀行(信託口)9.66
03STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)5.13
04JPモルガン証券株式会社2.58
05日本生命保険相互会社(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)2.23
06ゴールドマン・サックス証券株式会社BNYM (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)1.77
07公益財団法人内藤記念科学振興財団1.44
08JP MORGAN CHASE BANK 385781 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1.34
09STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)0.90
10HSBC HONG KONG-TREASURY SERVICES A/C ASIAN EQUITIES DERIVATIVES (常任代理人 香港上海銀行東京支店)0.90

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近3
  • 2026-07-21
    ブラックロック・ジャパン株式会社
    新規の大量保有報告
    1.92%
  • 2026-07-06
    野村證券株式会社
    新規の大量保有報告
    0.06%
    +0.05pt
  • 2026-05-22
    ブラックロック・ジャパン株式会社
    新規の大量保有報告
    1.92%
    +0.03pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で−25%、1株純資産は14期で+88%。直近期のROEは4.4%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月1811,69811.423.2155.1
2014年3月1341,8457.630.0340.5
2015年3月1522,0967.756.3202.6
2016年3月1922,0069.435.263.8
2017年3月1382,0446.841.9210.5
2018年3月1812,0748.837.4128.4
2019年3月2212,19310.428.191.9
2020年3月4252,36618.618.738.8
2021年3月1462,4476.150.7650.6
2022年3月1672,6126.633.9680.4
2023年3月1932,7897.238.8150.3
2024年3月1483,0535.142.0225.9
2025年3月1642,9855.425.3109.1
2026年3月1373,1894.435.6216.4

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

28名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は28名。2026/3期の役員報酬は総額1,327百万円。

氏名役職年齢保有株数
内藤晴夫取締役78662,418
池史彦取締役議長741,000
三浦亮太取締役522,064
加藤弘之取締役688,462
リチャード・ソーンリー取締役61
森山透取締役722,671
安田結子取締役64333
金井沢治取締役67247
高橋健太取締役6611,101
岡田安史取締役6730,844
上田亮子取締役53332
内藤景介代表執行役専務 COO兼チーフグロースオフィサー381,027
残りの役員16名を開く
氏名役職年齢保有株数
井池輝繁代表執行役専務 チーフビジネスオフィサー兼 内部監査担当兼 国内ネットワーク企業担当兼 COO特命担当6215,128
安野達之常務執行役 アメリカス・リージョン プレジデント兼 エーザイ・インク 会長&CEO587,187
ヤンホイ・フェン常務執行役 衛材(中国)投資有限公司 董事長54
リン・クレイマー執行役 チーフクリニカル オフィサー75
佐々木小夜子執行役 中国事業担当兼 日本・アジア申請登録担当兼 グローバルセーフティ担当578,490
金澤昭兵執行役 イーストアジア・グローバルサウスリージョン プレジデント兼 APIソリューション事業担当618,966
中濵明子執行役 生産・品質・技術担当兼 薬事担当582,324
真坂晃之執行役 チーフHRオフィサー兼 コーポレートコミュニケーション担当兼 サステナビリティ担当兼 総務担当482,228
小阪光生執行役 新サプライチェーン担当495,366
氏家伸執行役 EMEAリージョンプレジデント兼 エーザイ・ヨーロッパ・リミテッド 会長&CEO兼 グローバルバリュー&アクセス担当461,348
浅野俊孝執行役 事業開発担当60
法華津誠執行役 チーフインフォメーション オフィサー58200
加藤晋執行役 ゼネラルカウンセル兼 チーフコンプライアンス オフィサー兼 知的財産担当兼 内部統制担当54
遊佐寿彦執行役 日本事業担当58440
井戸克俊執行役 チーフサイエンティフィック オフィサー48
大山拓也執行役 チーフフィナンシャル オフィサー兼 チーフIRオフィサー494,280

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数株式報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
執行役10001,057
社外取締役5139
取締役(社内)5131

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容956字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、連結財務諸表提出会社(以下、「当社」という。)、連結子会社49社および持分法適用会社1社で構成され、その事業内容を医薬品事業とその他事業に区分しています。医薬品事業では、医療用医薬品、一般用医薬品等の研究開発・製造・販売を行っており、医薬品事業を構成する日本、アメリカス(北米)、中国、EMEA(欧州、中東、アフリカ、ロシア、オセアニア)、イーストアジア・グローバルサウス(韓国、台湾、インド、アセアン、中南米等)の5つの事業セグメントを報告セグメントとしています。 事業区分、主要製品等および主要な会社の関係は、次のとおりです。 事業区分   主要製品等   主要な会社 医薬品事業   医療用医薬品 一般用医薬品   (日本) 当社 EAファーマ株式会社 (北米) Eisai Corporation of North America (米国) Eisai Inc. (米国) Eisai Ltd. (カナダ) (中国) 衛材(中国)投資有限公司 衛材(中国)薬業有限公司 衛材(蘇州)貿易有限公司 (欧州) Eisai Europe Ltd. (英国) Eisai Ltd. (英国) Eisai Manufacturing Ltd. (英国) Eisai GmbH (ドイツ) Eisai S.A.S. (フランス) Eisai Farmacéutica S.A. (スペイン) Eisai S.r.l. (イタリア) (アジア他) Eisai Asia Regional Services Pte. Ltd. (シンガポール) 衛采製薬股份有限公司(台湾) Eisai (Thailand) Marketing Co., Ltd. (タイ) Eisai Korea Inc. (韓国) Eisai Pharmaceuticals India Pvt. Ltd. (インド) その他事業   ライセンス 医薬品原料 業務サービス   (日本) 当社 株式会社サンプラネット 上記における事業区分は、「第5  経理の状況、1  連結財務諸表等、(1)連結財務諸表、連結財務諸表注記、5. セグメント情報」における事業区分と同一です。 事業の系統図は、次のとおりです。
経営方針・対処すべき課題7,645字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)企業理念 当社グループは、患者様と生活者の皆様の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上に貢献することを企業理念としています。この理念のもとですべての役員および従業員が一丸となり、世界のヘルスケアの多様なニーズを充足し、いかなる医療システム下においても存在意義のあるヒューマン・ヘルスケア(hhc)企業となることをめざしています。当社グループの使命は、患者様と生活者の皆様の満足の増大であり、他産業との連携によるhhcエコシステムを通じて、日常と医療の領域で生活する人々の「生ききるを支える」ことです。その結果として売上や利益がもたらされ、この使命と結果の順序を重要と考えています。 当社グループは、このhhc理念の実現に向けて、主要なステークホルダーズである患者様と生活者の皆様、株主の皆様および社員との信頼関係の構築に努めるとともに、コンプライアンス(法令と倫理の遵守)を日々実践し、企業価値の向上に取り組んでいます。本企業理念は、定款に定め、株主の皆様と共有化をはかっています。 当社グループは、hhc理念に基づき、人々の「健康憂慮の解消」と「医療較差の是正」という社会善を効率的に実現し、社会的インパクトを創出することで、長期的な企業価値の増大をめざします。 (2)エーザイの未来創造戦略 2025年3月、当社グループは、hhc理念に基づき、すべての人が自分らしく生ききる世界をつくるための「エーザイの未来創造戦略」を策定しました。本戦略を経営の根幹に据え、当社グループの医薬品事業等を通じた患者様や生活者の皆様への貢献と、これを支える基盤としてコーポレートガバナンス強化および地球環境保全や社会課題の解決に中長期的に取り組み、企業としての継続的成長と社会の持続的発展への寄与をめざします。当社グループは、本戦略の実現による中長期的な企業価値向上に向けて、優先的に取り組む重要な課題とその目標を中期経営計画に定め、取り組みを推進します。 (3)経営環境、経営方針・経営戦略、ならびに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題等 ① 中期経営計画「EWAY Future & Beyond」 当社グループは、中期経営計画「EWAY Future & Beyond」を2021年4月よりスタートしました。「EWAY Future & Beyond」では、当社グループが貢献すべき主役を「患者様とそのご家族」から「患者様と生活者の皆様」に拡大しました。患者様と生活者の皆様の「生ききるを支える」という想いとともに、アンメット・メディカルニーズが極めて高く、当社グループが最も強みを持つ認知症を中心とする神経領域とがん領域に立脚したサイエンスとデータに基づくソリューションを創出し、他産業やグループとの連携によるエコシステムの構築を通じて、hhceco(hhc理念+エコシステム)企業へと進化することをめざしています。 当社グループは、認知症領域、がん領域、グローバルヘルス領域における社会善の実現に加え、人財価値の最大化を重要マテリアリティとして特定し、2030年度に向けた長期目標とKPIおよびリスクを設定・特定しました。これらのマテリアリティを羅針盤とし、社会善の効率的な実現に取り組んでいきます。 2026年度より、3カ年単位の数値・実行計画を策定し、ローリング方式で毎年見直しを行います。 ② 中期経営計画「EWAY Future & Beyond」の主な進捗と取り組み 疾患を連続体(Disease Continuum)として捉え、複数のバイオマーカーなどのプロファイリングにより疾患病態生理学的に理解することによって社内に蓄積されるヒューマンバイオロジーエビデンスを最大限活用し創薬研究を実践するDeep Human Biology Learning(DHBL)研究開発体制のもと、当社グループが当該領域のヒューマンバイオロジーに最も早く深くアクセスすることが可能なアルツハイマー病(AD)に代表される認知症を中心とした神経領域、難治性がんを中心としたがん領域にフォーカスし、創薬仮説の構築・検証から承認取得までの創薬活動を推進しています。グローバルヘルス領域においても継続的な貢献を果たしていくことをめざしています。 また、人々の日常領域から医療領域までのすべてのライフステージを支えるエコシステムを、アカデミア、企業、自治体などのパートナーと連携して構築することで、価値創造をめざします。加えて、これらの価値創造を下支えするべく、効率性の追求と収益性の向上に向けた構造改革も推進しています。グローバル全体のオペレーションを最適化し、単なる費用削減ではなく、組織・プロセスを抜本から見直すことで、全社収益構造の変革をはかります。 (a) 認知症を中心とする神経領域 レカネマブ(ブランド名:「レケンビ」)について、早期ADを対象に、米国、日本、中国、欧州、アジア等において53の国と地域で承認を取得し、6カ国で申請中です。18カ月間の2週に1回投与による初期療法完了後に4週に1回の投与を可能とする点滴静注維持療法は、7カ国で承認を取得し、12の国と地域で申請中です。在宅・在所での投与が可能となる皮下注オートインジェクター製剤(SC-AI)について、維持療法として米国で承認を取得し、初期療法では米国、日本、中国などで申請中です。血液バイオマーカーを用いたアミロイドβ蓄積のプレスクリーニングテストの拡大と確定診断の実装に向けた動きも着実に進んでおり、引き続き、複数のパートナー企業との協働により推進をはかります。 ADのDisease Continuumに基づく他のプロジェクトの開発も進行中です。レカネマブについては、プレクリニカル(無症状期)ADを対象とするAHEAD 3-45試験(フェーズⅢ試験)が2028年度中のトップライン取得に向け順調に進行しています。また、抗MTBR(Microtubule binding region: 微小管結合領域)タウ抗体「E2814」については、顕性遺伝アルツハイマーネットワーク試験ユニット(DIAN-TU)が顕性遺伝ADを対象としたTau NexGen試験(フェーズⅡ/Ⅲ試験)をレカネマブとの併用で実施中です。当社グループが実施している孤発性ADを対象としたフェーズⅡ試験も進行中です。さらに、ダメージを受けたコリン作動性神経の機能を回復し、コリン作動性神経の変性を予防することが期待される選択的Tropomyosin receptor kinase A(TrkA)結合シナプス再生剤「E2511」、およびアストロサイト経路を標的としてシナプス機能低下抑制が期待される抗Erythropoietin-producing hepatocellular receptor A4(EphA4)抗体「E2025」については、それぞれフェーズⅠ試験が米国において進行中です。自社創製の脳移行型バイスペシフィック抗体技術である「Evolpath」についても複数のプロジェクトで開発が進行しています。 不眠症治療剤「デエビゴ」の開発を通じて獲得した独自のオレキシンプラットフォームを活用し、創製したオレキシン2受容体アゴニスト「E2086」は、ナルコレプシータイプ1を対象としたフェーズⅠb試験において、患者様の日中の覚醒度を改善する可能性を示唆するデータを示し、現在、フェーズⅡ試験を実施中です。 (b) 認知症エコシステム 認知症エコシステムを通じて、認知症発症前の日常領域における健康状態の維持、疾患啓発、予防から、発症後の医療領域における正確な診断、治療(薬物・非薬物)効果の確認、QOL(Quality of Life)の向上に寄与するソリューションの提供をめざしています。日常領域段階では、子会社であるArteryex株式会社が健康管理サービス(パシャっとカルテ)を提供しています。また、デジタル事業子会社テオリア・テクノロジーズ株式会社が、認知症関連情報のポータルサイト「テヲトル」を運営し総合的な情報・サービスを提供するとともに、健康・高リスク段階から、認知機能低下段階、軽度認知障害(MCI)や認知症段階の各ステージに最適なサービス開発と提供を進めています。介護事業子会社であるエコナビスタ株式会社においても、SaaS型(クラウド型)の高齢者向け見守りシステム「ライフリズムナビ」により、MCIや認知症の早期検知や介護事業者の業務効率化への貢献をめざします。これら子会社との緊密な連携により、疾患啓発活動、介護施設、開業医、専門医の循環型医療連携体制の構築を進めていきます。 また中国においては、日常生活から医療までのワンストップオンライン健康プラットフォームである銀髪通(Yin Fa Tong)を通じてオンライン診療を提供し、デジタル技術を活用した医療較差の是正に取り組んでいます。アジア地域では、他産業や非営利団体とのエコシステム構築を拡大し、認知症の疾患認知率向上、早期発見、早期診断に向けた取り組みを進めています。 (c) がん領域 抗がん剤「レンビマ」(Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA (以下、米メルク社)と共同開発)については、単剤療法としての甲状腺がん、肝細胞がん、胸腺がん(日本)やペムブロリズマブとの併用療法による腎細胞がん、子宮内膜がん等の適応で承認を取得しています。最大市場である米国において2030年6月30日まで独占期間が継続する状況のもと、既存適応症における拡大と新規適応の取得による価値最大化に引き続き取り組みます。米メルク社の抗がん剤ベルズチファンとの併用による腎細胞がん(セカンドライン)については、米国、日本で申請を行いました。 エリブリンをペイロードとした抗体薬物複合体である「MORAb-202」、レンビマ薬剤耐性解除を期待するファーストインクラスの中分子治療薬「E7386」の開発や、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)選択的チロシンキナーゼ阻害剤「タスフィゴ」の適応拡大に向けた臨床試験も進行中です。 オンコロジーパイプラインの強化に向けて、欧州など向けには抗がん剤タレトレクチニブの権利を、日本向けには、抗PD-1抗体serplulimabの権利をそれぞれ取得しました。今後も導入および自社創薬による開発パイプライン強化を進めていきます。 (d) グローバルヘルス領域 グローバルな医薬品アクセスの課題解決への取り組みを、理念が導く当社グループのビジネスであるとともに、将来への長期的な投資であると考え、政府や国際機関、非営利民間団体等との官民パートナーシップのもと、積極的に推進しています。開発途上国および新興国に蔓延する顧みられない熱帯病(NTDs)の一つであるリンパ系フィラリア症を制圧するため、その治療薬である「DEC(一般名:ジエチルカルバマジン)錠」を当社グループのインド・バイザッグ工場で製造し、本剤を必要とするすべての蔓延国において制圧が達成されるまで、世界保健機関(WHO)に「プライス・ゼロ」で提供することにコミットしています。2026年3月末までに33カ国に28.1億錠を供給し、そのうち8カ国でリンパ系フィラリア症制圧が達成されました。さらに、日本発のグローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)、NTDsに対する新薬開発の経験豊富な非営利団体/非政府組織、アカデミアとのパートナーシップのもと、マイセトーマ(菌腫)をはじめとするNTDsやマラリアに対する新薬開発を推進しているほか、疾患啓発活動にも取り組んでいます。マイセトーマについては、スーダンにて、抗真菌剤「E1224」(一般名:ホスラブコナゾール)によるフェーズⅡ試験がDNDiおよびスーダンのハルツーム大学菌腫研究センターにより実施され、スーダンにおける承認申請に向けた準備を進めています。マラリアについては、米国のブロード研究所と共同で創出した新規薬剤候補「E1018」のフェーズⅠ試験を当社が実施しています。 (e) 人財価値の最大化 当社は、hhc理念のもとで、人々の「健康憂慮の解消」と「医療較差の是正」という社会善を効率的に実現するため、社員を主要なステークホルダーの一つと定め、「安定的な雇用の確保」に加え、「人権および多様性の尊重」、「自己実現を支える成長機会の充実」、「働きやすい環境の整備」に努めることを定款に明記しています。当社グループは、全社戦略と人事戦略を融合するべく、「社員一人ひとりのエナジーを解き放ち、組織のシナジーを生み出し、社会的インパクトの最大化に貢献する」という「グローバルHRパーパス」を定めました。当社グループにおけるすべてのリージョン・ファンクションは、このグローバルHRパーパスに基づき、組織・人財に関する課題解決に取り組んでいます。 グローバルHRパーパスを実現するために、人事的に重要な取り組みを「グローバルHRイニシアチブ」として設定し、推進しています。具体的には、グローバルに最適で公平なタレントマネジメントを行うべく、基盤となる人事制度・システムのグローバル統合に向けた取り組みを進めています。またhhc理念をはじめとする共通の価値観に基づく一体感ある組織文化を醸成しつつ、様々な異なる意見や価値観を尊重して、課題解決に取り組んでいくことは、当社のイノベーション創出の源泉であるとともに、企業理念の実現に向けた重要なアプローチであり、グローバルにおける組織力強化なども進めています。 2023年度からは「Human Capital Report」を発行し、人事戦略と連動する人的資本に関する取り組みやKPIを開示しています。開示によって得られる社内外からの様々なフィードバックも踏まえ、企業価値を高める本質的資産への当社人財の転換に向けて人的資本経営に継続的に取り組んでいます。 ③ コンプライアンス・リスク管理 当社グループは、コンプライアンスを「法令と倫理の遵守」と定義し、経営の根幹に据えています。また、内部統制を「企業活動を適正かつ効率的に遂行するために、社内に構築され運用されている体制およびプロセス」 と定義し、「ENW内部統制ポリシー」をグループの役員および全従業員で共有しています。 あわせてチーフコンプライアンスオフィサーおよび内部統制担当執行役を任命し、コンプライアンスとリスク管理を推進しています。また、第三者で構成されるコンプライアンス委員会より客観的な評価を受け、継続的な向上をめざしています。 ④ 地政学リスクへの対応 米国をはじめとする各国通商政策の変更や中東情勢の不透明感などによる地政学的、経済的な不確実性の高まりが懸念されます。当社は米国および関係諸国の関税政策の動向を常に注視し、当社事業への影響を精査、最小化するための対応策を検討しています。また、原材料の複数購買体制および複数工場での製品の製造体制を構築するなど、柔軟なサプライチェーン体制の整備に取り組んでいます。中東情勢についても、原油などのエネルギー価格の高騰や原料調達・輸送手段への影響を踏まえ、当社事業への影響の最小化に向けた対応を検討しています。 ⑤ 目標とする経営指標 中長期の企業価値向上に連動する指標として、当社グループの本質的な収益力を表す「コア営業利益」*1および、為替換算差額を控除した自己資本と純有利子負債をベースにした「調整ROIC」*2を新たに設定しました。中長期的に調整ROICは8%~10%を、ROE*3は8%を達成することを目標とし、資本効率性をモニタリングしています。 2026年度より、3カ年単位の数値・実行計画を策定し、ローリング方式で毎年見直しを行います。2026年度と2028年度の経営指標の目標は、以下のとおりです。 2026年度業績予想   2028年度目標 売上収益   8,835億円   10,000億円 営業利益   700億円   900億円 コア営業利益   700億円   900億円 調整ROIC   8.7%   9.0% *1 コア営業利益 営業利益から、将来の収益に直接紐づかない一過性の損益項目(①製品の導出・売却に関わる損益、②有形固定資産売却損益、③事業再編に伴う解雇給付費用、④のれんの減損損失、⑤訴訟等による多額の賠償または和解費用)を除外した指標 *2 調整ROIC(投下資本利益率) = 税引後コア営業利益÷(親会社所有者帰属持分-為替換算差額+純有利子負債) *3 ROE(親会社所有者帰属持分当期利益率) = 親会社の所有者に帰属する当期利益÷親会社の所有者に帰属する持分 (4)資本政策の基本的な方針 当社グループの資本政策は、中長期的な企業価値の向上を企図し、「成長投資」、「健全な財務基盤と効率的なバランスシート運営」、「株主還元」を軸に展開しています。 ① 中長期企業価値向上に資する成長投資 当社グループは、研究開発投資、製品導入など、事業の持続的成長につながる投資に積極的に資金を投入します。投資判断にあたっては、収益性・投資回収性・事業リスクなどを総合的に評価し、短期的な指標に偏らず、中長期的な価値創出に資する案件を選定します。 これにより、将来の収益基盤を強化し、企業価値の持続的な向上を実現していきます。 ② 健全な財務基盤と効率的なバランスシート運営 当社グループは、成長投資に必要な資金を安定的かつ機動的に確保するため、市場環境に応じた多様な調達手段を活用します。市場調達も含めて資金調達基盤を整備することで、財務の柔軟性と健全性を確保していきます。また、負債水準、フリー・キャッシュ・フロー、CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)などの主要指標を適切にモニタリングし、 ・財務健全性の維持 ・資本効率の向上 ・運転資本・在庫水準の最適化 などを通じて、バランスシートマネジメントに取り組みます。 ③ 株主還元 当社グループは、積極的な成長投資と株主の皆様への還元の最適なバランスを追求します。連結業績、配当性向、およびフリー・キャッシュ・フローを総合的に勘案し、持続的・安定的な配当を実施します。また、財務状況、市場環境を踏まえ、総還元性向を勘案し、自己株式の取得についても検討していきます。
事業等のリスク11,373字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクや不確実性は、次のとおりです。ただし、これらは当社グループに係るすべてのリスクや不確実性を網羅したものではなく、現時点において予見できない、あるいは重要とみなされていない他の要因の影響を将来的に受ける可能性があります。 当社グループを取り巻くリスクや不確実性に関して、当社グループではGrowth & Operating Comitteeなどの意思決定機関において定期的に議論し、これらのリスクや不確実性を機会として活かす、あるいは低減するための対応を検討しています。その検討結果は取締役会へ報告・議論されており、以下に記載したリスクや不確実性には執行側だけでなく取締役会における議論も反映しています。 なお、これらは当連結会計年度末現在において判断したものであり、文中の将来に関する事項はその発生あるいは達成を保証するものではありません。 (1)企業理念 企業理念に もとづく経営    当社は、企業理念であるヒューマン・ヘルスケア(hhc)理念の主役を「日常と医療の領域で生活する人々」ととらえ直し、従来の「患者様とそのご家族」から「患者様と生活者の皆様」へと貢献すべき主役を拡大しました。2022年6月に定款の一部を変更し、患者様と生活者の皆様の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上に貢献することを企業理念として定款に規定しステークホルダーズと共有しており、これらを「パーパス」としてとらえています。また、その実現の結果として得られる患者様と生活者の皆様のベネフィット向上が、長期的に当社グループの業績および企業価値の向上につながると考えています。2021年4月からスタートした中期経営計画「EWAY Future & Beyond」の戦略意思ならびに2022年5月に発出したhhceco(hhc理念+エコシステム)宣言における他産業との連携を推進するビジネスモデル構築についても企業理念であるhhcに依拠したものであり、人々の健康憂慮の解消と医療較差の是正という社会善を効率的に実現する企業として患者様の真のニーズを理解することによって生まれる強い動機付けが当社グループのイノベーションの源泉となっています。また、患者様価値を創出するための新薬の研究・開発の更なる推進、高品質な製品の生産・販売、医薬品の安全な使用を実現するための情報の管理・提供等を統制のもとで推進する重要性を「インテグリティ」としてとらえています。リンパ系フィラリア症の治療薬の無償提供をはじめとする医薬品アクセス向上や、認知症と共生する「まちづくり」への取り組みなど、ESGへの取り組みもこの理念を根幹として展開しています。  従って、企業理念の当社グループへの浸透の不徹底と理念実現に向けた経営の実践の停滞など、患者様と生活者の皆様がベネフィット向上を十分に得るうえでの阻害要因が生じた場合には、当社グループの業績のみならず非財務価値を含めた企業価値向上に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (2)事業戦略 レケンビと次世代AD治療剤の価値最大化    当社グループは、中期経営計画「EWAY Future & Beyond」においても、アルツハイマー病(AD)治療剤「レケンビ」(一般名:レカネマブ)と次世代AD治療剤の価値最大化を最重要戦略の一つと定めています。その中で、患者様の受診開始から診断、治療およびモニタリングまでの診断・治療パスウェイの構築を進めています。また、「レケンビ」については血液バイオマーカーの進展や維持療法及び皮下注製剤の開発なども併せ、このパスウェイの効率化をめざしています。米国では、静脈投与による維持療法、皮下注製剤による維持療法が新たな治療選択肢として承認され、さらに他国へも同様に治療選択肢の拡大をめざしています。これらによるパスウェイの変革ができない場合、患者様に「レケンビ」および次世代AD治療剤を十分にお届けできない可能性があり、将来に期待していた収益が得られない可能性があります。  また、当社グループは、「レケンビ」について、米国においてValue-based Pricingのコンセプトに基づき透明性の高い説明を伴った価格を設定するなど、より幅広い当事者様アクセスの促進、経済的負担の軽減および医療システムの持続可能性への貢献をめざしていますが、様々な要因により患者様の「レケンビ」へのアクセスが制限される場合、将来に期待していた収益が得られない可能性があります。 レンビマの 価値最大化    当社グループと米メルク社は、抗がん剤「レンビマ」と抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(一般名)を含む他の治療薬との併用療法に関して複数のがん種を対象とする複数の臨床試験を実施中です。  しかしながら、本併用療法の臨床試験において期待した結果が得られなかった場合、競合品の予期せぬ試験結果や承認タイミングによってポジショニングが変化した場合、並びに当初想定した時期に「レンビマ」が追加の適応症に関する承認を取得できないことで製品の競争力が減弱した場合などに、「レンビマ」の売上計画を達成できない可能性があります。 パートナーシップモデル    当社グループは、ビジネスの効率性・生産性を向上させるうえで、パートナーシップは有効な手段と考えており、最先端のサイエンスやテクノロジーの活用による新薬開発の加速を目的としたパートナーシップや、各リージョンでのリソースの効率的活用と事業価値最大化、協業先との新しいソリューションの共同開発を目的としたパートナーシップを活用しています。  パートナーシップを活用した医薬品および「日常と医療の領域で生活する人々」を対象とした新しいソリューションの研究開発、生産、販売活動において、パートナーとの意見の相違が生じた場合や事業環境の変化等に伴いパートナーの事業継続が困難となった場合、もしくは協業が困難になった場合には、上記活動に遅延や非効率が生じるほか、為替変動の影響などにより予測外のパートナー費用負担が発生することで計画された利益が想定外に減少するなど、事業価値最大化に支障をきたす可能性があります。加えて、各国の、薬価および保険制度の変更は、パートナーシップに重要な影響を及ぼす可能性があります。  また、契約の解釈の相違などが生じた場合には、パートナーとの間で訴訟や仲裁に発展し、最終的にはパートナーシップの解消をもたらす可能性もあります。この場合、将来に期待されていた新薬の創出や売上収益が実現できないなど、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 デジタルトランスフォーメーション    当社グループは、中期経営計画「EWAY Future & Beyond」において、全ステークホルダーの想いをつなげ、解決スピードを加速させ、データに基づく強固な経営を効率的に実行するため、あらゆる活動でデジタルトランスフォーメーションに取り組むことを大きなテーマとして掲げています。新技術の活用により創薬のスピードと成功確率を飛躍的に向上させるとともに、「日常と医療の領域で生活する人々」に薬剤を含めたソリューションをお届けするまでの全局面におけるパラダイムシフトの実現を企図し、他産業と得意技を持ち寄り協業するエコシステム(hhceco)の構築によりデジタルトランスフォーメーションを実現させることが重要課題です。当社ではCOO & チーフグロースオフィサーとチーフインフォメーションオフィサーを中心に、全社デジタル戦略を加速します。  近年のAIの進展は創薬やバックオフィスを含む業務効率化に大きく寄与すると期待されるため、当社はAI活用を推進しています。一方で、情報セキュリティ・法令・倫理等のリスクを適切に評価・管理しないまま運用を拡大すると、AI活用に起因する情報漏洩や法令・コンプライアンス違反等が生じる恐れがあり、当社グループの業績のみならず非財務価値を含めた企業価値向上に重要な影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社ではAIのガバナンス体制とルールを整備し、リスク評価・管理の下で全社的なAIの導入、普及啓発および人材育成を段階的に推進することで、AIによる業務効率化を図っています。 (3)医薬品の研究開発、生産および販売活動 新薬開発    当社グループは、神経領域やがん領域をはじめとして、多くの新薬開発を行っています。新薬の研究開発には長い期間と多額の投資を必要とします。加えて、有効性や安全性の観点から医薬品候補化合物の開発を中止あるいは中断する可能性があります。過去の例では、米メルク社と当社グループが共同開発を行っている「レンビマ」とペムブロリズマブの併用療法では、転移性非小細胞肺がんに係るフェーズⅢ試験において主要評価項目を達成しませんでした。  また、臨床試験で期待された結果が得られた場合であっても、各国の厳格な承認審査の結果、承認が得られないもしくは追加データの提出を要求され承認が遅延する可能性があります。あるいは、承認が得られた場合でも承認条件として求められた追加臨床試験で安全性・有用性が検証できなかった場合には承認を取り消される可能性があります。  このような新薬開発の不確実性に伴い、当初想定していた開発計画が中止あるいは遅延した場合、将来に期待していた収益が得られない可能性があります。 副作用    医薬品は承認・販売された場合でも、その後のデータ・事象により、医薬品としてのベネフィットとリスクのプロファイルが承認時とは異なってくる場合があります。重大な副作用の発現・集積により、製品の添付文書の変更、販売停止、回収等の措置を実施する場合には、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。  当社は、製品に関するすべての有害事象や安全性に関する情報を科学的・医学的に評価し、規制当局に報告する体制としてすべての地域の安全管理責任者等で編成するセーフティ・エグゼクティブ・コミッティ、および製品毎の安全性医学評価責任者等で編成するグローバル・セーフティ・ボードを設置しています。これらの体制を中心として、新薬も含め製品のグローバルな安全性監視体制を確立し、継続的に製品の適正使用の徹底に努めています。 製品品質および安定供給    高品質な医薬品を患者様へ確実にお届けする必要がありますが、使用する原材料、自社工場あるいは製造委託先での製造プロセス等、何らかの原因により製品品質に問題が生じた場合や、使用原材料の供給停止や製造工程における技術上の問題、パンデミック、国家間の紛争などによる地政学的問題、重大な災害あるいは経済安全保障上の問題等により工場の操業停止やサプライチェーンに問題が生じた場合には、製品の欠品、回収、販売停止などにより患者様の健康に支障をきたす可能性があるほか、業績へ影響を及ぼす可能性があります。また、何らかの原因による急な需要変動により製品の安定供給に影響が及ぶ可能性があります。加えて、現在日本政府や米国政府が取り組んでいる経済安全保障の対応において、法令上の義務を課され、当社グループ製品の安定供給体制をより強化する対応が求められる、あるいはサプライチェーンの変更が求められる可能性があります。さらに、米国に端を発する各国の関税政策変更により製造原価が上昇するリスクがあり、その影響を抑制するため、サプライチェーンを変更する可能性があります。  当社グループは、国内外に自社工場を保有し、安心してご使用いただける高品質な医薬品の供給を可能とする安定供給体制ならびに品質保証体制を構築しており、グローバル基準のGMP(製造管理および品質管理に関する基準)に準拠した製造および品質管理を行っています。製造委託先に対しても、製造委託先における安定供給体制ならびに品質保証体制の確認、定期的なGMP監査に加え技術者派遣による製造現場の確認などを実施しています。あわせて、製造委託先と原材料の取引先に対してサステナビリティ評価を実施するとともに「ビジネス・パートナーのための行動指針」の遵守をお願いすることで、当社グループと同様の人権尊重・腐敗防止への取り組みを求めています。さらに、流通段階での品質確保にも取り組んでいます。また、事業継続計画(BCP)に定めた重要原材料や完成品の適正在庫を確保するとともに、地政学的なリスクを考慮した原材料の複数購買体制および複数工場での製品の製造体制を構築することで、パンデミック、重大な災害、紛争や急な需要変動が発生した場合においても安定供給を確保する体制の整備に取り組んでいます。中東情勢についても、原油などのエネルギー価格の高騰や原料調達・輸送手段への影響を踏まえ、当社事業への影響の最小化に向けた対応を検討しています。 知的財産 (注1)    先発医薬品の特許期間およびデータ保護期間が切れると、通常同一成分のジェネリック医薬品の販売が可能となり、先発医薬品の売上収益が大きく減少する可能性があります。また、特許の不成立や特許成立後の無効審判の結果等により取得した特許権を適切に保護できない場合、想定より早くジェネリック医薬品やバイオシミラー品の市場参入を招き、同様に売上収益が減少する可能性があります。  加えて、特許期間内であっても、米国のようにジェネリック医薬品やバイオシミラー品の申請が可能な国もあり、そのような国では、ジェネリック医薬品やバイオシミラー品の申請を行った企業との間で特許侵害訴訟が起こる可能性があります。それら特許訴訟の結果によっては、ジェネリック医薬品やバイオシミラー品が当該特許期間満了より早期に参入し、当該国内の市場シェアが大幅かつ急速に低下する可能性があります。例えば、米国において「レンビマ」に関する後発品申請に関する訴訟が係属しており、その結果によっては当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの医薬品を保護する物質特許が無効と判断された場合、当該国内における当該医薬品の市場価値が失われ、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。  一方、当社グループでは、第三者の知的財産権を侵害することのないように常に注意を払っていますが、万が一当社グループの事業活動が第三者の知的財産権を侵害した場合、第三者から当該事業活動を中止することを求められたり、損害賠償を請求されたりする可能性があります。 訴訟    当社グループは、その事業運営に関し、製造物責任その他の人身被害等の製品に関する事項、消費者保護、商業規制、証券法、データ保護、契約違反、法令違反、環境規制など様々な事由に関連して、政府を含む第三者の提訴や調査等に起因する訴訟、仲裁その他の法令上や行政上の手続きに関与し、または関与する可能性があります。訴訟等の法的手続きは、その性質上、不確実性を伴います。当社グループはこれらの手続きに適切に対応し、正当な主張を行って参りますが、将来的に当社グループに賠償金支払いを命じる判決や、和解による支払いなどが生じる可能性があり、この結果、当社グループの経営状況、業績、社会的評価に重要な影響を及ぼす可能性があります。 データの信頼性    製薬企業にとって、研究データ、生産データ、市販後調査や医薬品安全性監視等に関するデータのインテグリティ(完全性、一貫性、正確性)の確保は、製品の安全性や信頼性の根拠となるため極めて重要であり、これら重要データのインテグリティが確保できないことにより、新薬開発の遅延・中止や、製品の回収、販売の停止など業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。  当社グループでは、データの記録・検証・承認・保管のシステム化を推進しています。さらに、適切な内部統制の構築・整備、運用等により、製品品質を裏付けるデータ、臨床試験データおよび市販後調査を含む医薬品安全性監視に関するデータのインテグリティの強化をはかるとともに、重要データに携わる社員を対象とした研修を継続して実施しています。また、データのインテグリティ確保にあたり、取引開始前に新規委託候補先におけるデータ管理体制を確認しています。 医療費抑制策    日本、米国、欧州をはじめとした各国政府は、増大する医療費を抑えるため、様々な薬剤費抑制策を導入・検討しています。 米国では、薬剤費抑制策の一環としてメディケア薬価交渉プログラムが導入され、2026年1月には本プログラムの対象薬として「レンビマ」が選定されました。今後、当社グループと連邦政府機関のCMS(Centers for Medicare & Medicaid Services)による、メディケアパートDにおける「レンビマ」価格の交渉が実施され、2026年度中に新価格の公表、2028年1月より新価格が適用される見込みです。 日本では医療用医薬品の薬価引き下げや、ジェネリック医薬品やバイオ後続品の使用促進などの施策がとられています。中国においても、国家医薬品償還リスト収載に伴う大幅な価格引き下げや集中購買制度においてより安価なジェネリック医薬品の使用が促進されており、過去の例においては、「レンビマ」を国家医療保険償還医薬品リストに収載する際、販売価格を引き下げました。また、末梢性神経障害治療剤「メチコバール」は政府集中購買の対象となったことから販売価格を引き下げました。欧州では、新薬承認が得られた製品であっても、期待した価格による保険償還がなされない場合があります。これらの施策の推進ならびに新たな施策の導入により、当初に見込んでいた売上収益が得られない可能性があります。  当社グループでは、各国の制度や政策動向を把握しつつ、有効性や安全性に加え、介護の軽減や対象疾患の重篤度など、薬剤のもつ社会的価値を算出し、イノベーションに対する適切な評価の推進をはかっています。 (注1)米国における「レンビマ」に関する後発品申請に関する訴訟について、2025年5月、米国ニュージャージー州連邦地方裁判所においてShilpa Medicare Limitedに対し勝訴の判決を得ました。Shilpa Medicare Limitedは、本判決について米国連邦高等裁判所に上訴中です。また、これまで当社が提起した「レンビマ」に関する後発品申請 に関する訴訟について、SUN Pharmaceutical Industries Ltd.及びSUN Pharmaceutical Industries Inc.に対しては2024年3月21日に、Dr. Reddy’s Laboratories, Ltd. 及びDr. Reddy’s Laboratories, Inc.に対しては2025年9月22日に、Torrent Pharmaceuticals Ltd.に対しては2025年11月6日に、それぞれ和解契約を締結し、2030年6月30日以前に特定の条件が発生しない場合、2030年6月30日まで「レンビマ」の後発医薬品販売を行わないことが確認されています。 (4)その他 サクセッション    当社グループは、30年以上にわたり、現代表執行役CEOが強いリーダーシップを発揮してグローバルに事業を展開し成長を遂げてきました。代表執行役CEOがサクセッションプランを策定して、将来の代表執行役CEOを育成することに加え、突発的事態に対しても万全な備えを行うこと、および代表執行役CEOの選定においては、取締役会がその客観性や公正性を確保することが重要です。これらができない場合、当社グループの企業理念の実現や経営に大きな影響を及ぼす可能性があります。  このため、当社取締役会は代表執行役CEOの選定を取締役会の最も枢要な意思決定事項のひとつと位置付けるとともに、サクセッションプランに関するルール、手続きを定め、独立社外取締役が将来の代表執行役CEOの育成等のプロセスに関与することで、CEO選定の客観性と公正性を合理的に確保できると考えています。hhcガバナンス委員会では、代表執行役CEOのサクセッションプランを全取締役で議論するとともに突発的事態に対する備えについても上記の検討の中で確認がなされています。  また、当社執行役およびグローバル重要ポジションにおいて、最適の人財を配することができない場合、当社グループの経営へ大きな影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、CEOのサクセッションへの取り組みに加え、執行役を含むグローバルでの重要ポジションにおける計画的なリーダーシップの継承を企図して、後継候補者の選定と育成、リテンション施策などの進捗状況を確認するサクセッションプランニングを年1回実施しています。 人財の確保と育成    当社の強みは「企業理念の深い浸透」です。当社は企業理念(hhc理念)への深い理解と共感を根幹とし、全社員が主体的に取り組む自律したプロフェッショナルとして活躍することをめざしています。また当社は、定款において、社員をhhc理念の実現に向けた社の重要なステークホルダーと定め、その基本的な考え方として、「安定的な雇用の確保」、「人権および多様性の尊重」、「自己実現を支える成長機会の充実」、「働きやすい環境の整備」を掲げています。  hhc理念に共感する多様な人財を獲得し、社員一人ひとりがhhc理念実現に向け、様々な環境下において個性や強みを発揮し、中長期的に取り組むことができない場合、イノベーションの創出と企業理念の実現に大きな影響を及ぼす可能性があります。  当社の人財育成の基本は、社員一人ひとりが患者様とともに時間を過ごす共同化によって患者様の真のニーズを理解することであり、この共同化が社員一人ひとりの動機付けとなります。グローバルリーダー育成プログラム等、様々な社内研修プログラムに患者様との共同化のセッションを盛り込み、hhc理念の浸透をはかることで人財育成を強化しています。また、当社の健康宣言で掲げる「Work とLifeの健康」を実現すべく、社員の健康管理、タイムマネジメント、長時間労働の是正を進めるとともに、多様な社員が様々な環境下でも生産性高く、健康的に、自分らしく仕事へ取り組むことができる就業環境を整備しています。社員の健康と多様な働き方を支援する各種制度の導入や職場環境の整備を進めており、より魅力ある企業となることで、人財の確保を図っています。 情報セキュリティ    IT・デジタルの活用が進展する一方、サイバー攻撃は、日々高度化・巧妙化しており、ランサムウェアや標的型メール攻撃、さらには外部委託先といったサプライチェーンを経由した攻撃などにより、操業停止等、事業活動への影響が生じるリスクが高まっています。当社グループは、個人情報や未公開情報、パートナー企業との機密情報など、多様かつ重要な情報資産を多く保有しています。これらの重要情報が漏えい・改ざん・消失した場合、法的責任の発生や競争優位性の喪失、さらには企業としての信頼失墜につながるおそれがあります。特に、グローバルでの個人情報保護規制への適切な対応が求められるとともに、創薬段階の未公開構造式などの流出は特許の申請・取得に対して直接的な影響を及ぼす可能性があります。  これらのリスクに関する当社グループの対応については「2 サステナビリティに関する考え方及び取組(2)サステナビリティに関する「戦略」と「指標と目標」⑨情報セキュリティへの取り組み」をご参照ください。 気候変動    気候変動は、企業活動に影響を与える重要な課題であると認識しています。当社グループは、2019年6月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明し、当提言が推奨する気候シナリオ分析を行い、2020年度に結果を開示しました。その後、気候変動に関連するリスク・機会の当社グループに及ぼしうる影響を再評価するため、複数の気候シナリオを考慮した分析を再度実施し、結果を2023年度に開示しました。  分析の結果、物理的リスクとして、気候変動に伴う感染症リスク増加により医薬品アクセス維持・向上のために必要な投資・コストが増加する可能性があるほか、自然災害により生産活動の停滞や資産・従業員への被害が生じる可能性を再認識しました。これらのリスクに対して、熱帯感染症に対する医薬品の開発や蔓延地域への医薬品供給による医薬品アクセスの維持・向上に努めているほか、生産拠点のバックアップ体制導入や製品・原料の在庫確保、生産拠点・倉庫における自然災害リスクの確認と予防策の実施といった対策を講じています。移行リスクでは、温室効果ガス排出削減ならびにその開示が不十分な場合のステークホルダーズからの信頼性低下や、炭素税価格上昇に伴うエネルギーコスト・調達品価格上昇のリスクを再確認しました。また、温室効果ガス排出削減のための追加的な設備投資や、包装材等を温室効果ガス排出量の少ない製品に切り替えるために追加的なコストが発生する可能性をリスクとして認識しました。これらのリスクに対しては、ネットゼロ達成に向けたロードマップに則り、2030年を目標年とするRE100の達成を視野に入れた再生可能エネルギー電力の積極的導入、インターナル・カーボンプライシングの導入による温室効果ガス削減投資の推進、一部製品の包装容器でのバイオプラスチック採用やその他製品での低環境負荷包材導入検討といった対策を講じています。  当社グループは、2023年11月にSBT1.5℃目標の承認を取得し、かつ同12月には「気候変動イニシアティブ(JCI)」より2050年までのネットゼロ達成にコミットするJCI Race to Zero Circleへの参加承認を取得し、各目標達成に向けた取り組みを進めています。2025年度は、取り組みを加速させるべく、「気候変動緩和のための移行計画」を精緻化し、GHG排出削減に向けた戦略とロードマップの構築、財務・投資計画との連動などより具体的かつ実効性ある計画としました。この移行計画に影響を与えるような急激な気候変動、規制の強化等の新興リスクの有無についても継続して監視していきます。  これらのリスクに関する当社グループへの財務影響と対策状況は、「2 サステナビリティに関する考え方及び取り組み (2)サステナビリティに関する「戦略」と「指標と目標」④ 気候変動に関する取り組み」に記載しています。 のれんや 無形資産の減損    当社グループは、企業買収や製品・開発品の導入を通じて獲得したのれんおよび無形資産を計上しています。これらの資産については、計画と実績の乖離や市場の変化等により回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には減損処理をする必要があり、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。  例えば、当社グループにおけるのれん(2025年度末残高:2,592億円)の多くはアメリカス医薬品事業に配分しています。その回収可能価額は、経営者により承認された事業計画を基礎としたアメリカス医薬品事業の将来キャッシュ・フローや成長率等の仮定を用いて算定しており、それらの仮定は、将来における新薬の承認取得・適応追加の有無および時期、上市後の薬価および販売数量、競合品の状況や金利の変化等の影響を受けます。
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業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)事業の概況 ○ 当社グループは2021年4月よりスタートした中期経営計画「EWAY Future & Beyond」に基づき、「患者様とそのご家族」から「患者様と生活者の皆様」に視点を拡大し、人々の健康憂慮の解消と医療較差の是正に向けたソリューションをお届けすべく、他産業との協業によるエコシステムの構築をめざしています。また、持続的な企業価値向上のため、人財の価値を最大限に引き出すべく人的資本経営を推進しています。企業理念・経営戦略と連動した人事戦略を策定し、国籍・性別・年齢などを問わず多様な価値観を持つ人財が活躍できる風土づくりを進め、イノベーションの創出を目指しています。 ○ 疾患を連続体(Disease Continuum)として捉え、複数のバイオマーカーなどのプロファイリングにより疾患病態生理学的に理解することによって社内に蓄積されるヒューマンバイオロジーエビデンスを最大限活用し創薬研究を実践するDeep Human Biology Learning(DHBL)研究開発体制のもと、当社グループが当該領域のヒューマンバイオロジーに最も早く深くアクセスすることが可能なアルツハイマー病(AD)に代表される認知症を中心とした神経領域、難治性がんを中心としたがん領域に加えて、顧みられない熱帯病(Neglected Tropical Diseases: NTDs)をはじめとするグローバルヘルス分野における創薬を推進しています。 ○ 認知症領域では、アルツハイマー病(AD)治療剤「レケンビ」についてBiogen Inc.(米国)との共同開発・共同販促による価値最大化に取り組んでいます。「レケンビ」は2025年度末までに50以上の国と地域で承認を取得しました。2025年10月には、当事者様の利便性向上が期待できる皮下注オートインジェクター製剤について、早期ADの治療における維持投与として米国で新発売しました。2026年度には、初期療法での承認、上市を米国ならびに日本で予定しています。さらには、プレクリニカル期(無症状期)ADを対象とする臨床試験も進行しています。また、すべての当事者様の健康憂慮の解消と医療較差の是正に貢献すべく、中国における認知症を対象としたワンストップオンライン健康プラットフォームの構築や、日本、アジアにおける他産業や非営利団体との提携といったソリューションを備えたエコシステムの構築を進めています。2025年5月には、エコナビスタ株式会社へのTOB(株式公開買付け)が成立し、認知症プラットフォームをベースとしたさらなるソリューション構築を進めています。 ○ がん領域では、抗がん剤「レンビマ」について、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(以下 米メルク社)との共同開発・共同販促による価値最大化に取り組んでいます。2025年度には、米メルク社の抗がん剤ベルズチファンとの併用による腎細胞がん(セカンドライン)について、米国、日本で申請を行いました。また、オンコロジーパイプラインの強化に向けて、欧州など向けには抗がん剤タレトレクチニブの権利を、日本向けには、抗PD-1抗体serplulimabの権利をそれぞれ取得しました。 ○ これらの活動の結果、2025年度の売上収益は8,254億円(前期比4.6%増)となりました。うち、「レンビマ」は3,425億円(同4.3%増)、「レケンビ」は880億円(同98.7%増)、不眠症治療剤「デエビゴ」は643億円(同19.6%増)となり、前年度から大幅な成長を遂げました。営業利益は、前期に一部製品の権利の譲渡に係る一時金、戦略的提携の終結に伴う一過性の利益等を計上した影響、ならびに「レケンビ」への積極的な資源投入や欧州の構造改革を進めたことで販売費及び一般管理費が増加した影響などにより、441億円と前期から102億円減少しました。一過性の損益を除外したコア営業利益については、前期の238億円から501億円へと大幅に伸長しました。 (2)経営成績の状況 ○ 当期(2025年4月1日~2026年3月31日)の連結業績は、次のとおりです。 (単位:億円、%) 2024年度   2025年度   増減率 売上収益   7,894   8,254   +4.6% 売上原価   1,688   1,912   +13.3% 売上総利益   6,206   6,342   +2.2% 販売費及び一般管理費   4,080   4,353   +6.7% 研究開発費   1,716   1,587   △7.6% その他の収益   172   53   △69.2% 営業利益   544   441   △18.8% 税引前当期利益   611   510   △16.5% 当期利益   481   405   △15.7% 親会社の所有者に帰属する当期利益   464   386   △17.0% 当期包括利益   432   1,053   +143.9% 基本的1株当たり当期利益   163円76銭   136円78銭   △16.5% (参考情報)コア営業利益   238   501   +110.7% ○ 売上収益は、「レケンビ」、「レンビマ」および「デエビゴ」が引き続き伸長したことにより、前期に一部製品の権利の譲渡に係る一時金を計上した影響を吸収して増収となり、過去最高となりました。医薬品事業の売上収益は8,108億円(前期比8.2%増)となりました。 ○ 主要品目の売上収益は、「レンビマ」が3,425億円(前期比4.3%増)と拡大しました。「レケンビ」が880億円(同98.7%増)、「デエビゴ」が643億円(同19.6%増)、抗てんかん剤「フィコンパ」が333億円(同11.6%増)といずれも大幅に拡大しました。 ○ 売上原価は、主要品目の伸長により増加しました。売上原価率は、製品ミックスの変化に伴う影響や前期に一時金を売上収益として計上していた影響により、上昇しました。なお、一部製品の販売マイルストンの達成による費用、ならびに抗がん剤「タズベリク」(一般名:タゼメトスタット)の販売中止に伴い保有する在庫に係る評価損等を計上しました。 ○ 販売費及び一般管理費は、「レケンビ」への積極的な資源投入や欧州の構造改革に係る費用の計上等により、増加となりました。 ○ 研究開発費は、「レケンビ」や抗MTBRタウ抗体「E2814」、新規選択的オレキシン2受容体作動薬「E2086」などの重要プロジェクトへの積極的な資源投入を継続した一方で、開発テーマの見直しや費用効率化の追求により、減少となりました。 ○ その他の収益は、前期に戦略的提携の終結に伴う一過性の利益59億円を計上したこと等により減少となりました。 ○ 営業利益は、主要品目の売上が大幅に伸長した一方で、前期に一部製品の権利の譲渡に係る一時金、戦略的提携の終結に伴う一過性の利益等を計上した影響、ならびに「レケンビ」への積極的な資源投入や欧州の構造改革を進めたことで販売費及び一般管理費が増加した影響などにより、減益となりました。本質的な収益性を示すコア営業利益は501億円(前期比110.7%増)となりました。 [セグメントの状況] (各セグメントの売上収益は外部顧客に対するものです) 当社グループは、セグメントを医薬品事業とその他事業に区分しており、医薬品事業を構成する日本、アメリカス(北米)、中国、EMEA(欧州、中東、アフリカ、ロシア、オセアニア)、イーストアジア・グローバルサウス(韓国、台湾、インド、アセアン、中南米、南アフリカ等)の5つの事業セグメントを報告セグメントとしています。 <日本医薬品事業> ○ 売上収益は2,292億円(前期比6.0%増)、セグメント利益は730億円(同1.8%増)となりました。売上収益の主な内訳は、医療用医薬品が2,067億円(同6.7%増)、一般用医薬品等が225億円(同0.2%増)でした。 ○ 品目別売上収益については、ニューロロジー領域で、「レケンビ」が244億円(前期比91.3%増)と大幅に伸長し、「デエビゴ」は465億円(同4.4%増)、「フィコンパ」は82億円(同6.5%増)と伸長しました。オンコロジー領域では、「レンビマ」が141億円(同1.3%増)と伸長しました。ヤヌスキナーゼ阻害剤「ジセレカ」は184億円(同24.9%増)、慢性便秘症治療剤「グーフィス」は88億円(同12.1%増)、慢性便秘症治療剤「モビコール」は87億円(同13.1%増)と大幅に伸長しました。一般用医薬品等では、チョコラBBグループの売上収益が159億円(同4.4%増)と伸長しました。 ○ 2025年6月、OTC医薬品プロトンポンプ阻害薬「パリエットS」を新発売しました。 <アメリカス医薬品事業> ○ 売上収益は3,004億円(前期比8.0%増)、セグメント利益は1,744億円(同10.2%増)となりました。 ○ 品目別売上収益については、ニューロロジー領域で、「レケンビ」が446億円(前期比70.7%増)、「デエビゴ」が105億円(同53.5%増)と大幅に伸長しました。オンコロジー領域では、「レンビマ」が2,372億円(同2.1%増)と伸長しました。 ○ 2025年10月、米国において、皮下注オートインジェクター製剤「LEQEMBI IQLIK」を新発売しました。 ○ 2025年12月、カナダにおいて、「レケンビ」を新発売しました。 <中国医薬品事業> ○ 売上収益は1,307億円(前期比13.2%増)、セグメント利益は593億円(同3.7%増)となりました。 ○ 品目別売上収益については、「レンビマ」が250億円(前期比1.0%増)と伸長しました。「レケンビ」は需要の拡大により124億円(同163.1%増)と大幅に伸長しました。末梢性神経障害治療剤「メチコバール」は126億円(同9.1%増)と伸長しました。めまい・平衡障害治療剤「メリスロン」は125億円(同11.6%減)となりました。 ○ 2025年7月、中国において、痛風治療剤「URECE」を新発売しました。 ○ 2025年8月、中国において、「デエビゴ」を新発売しました。 <EMEA医薬品事業> ○ 売上収益は815億円(前期比2.7%増)、セグメント利益は構造改革を進めた影響により304億円(同15.4%減)となりました。 ○ 品目別売上収益については、ニューロロジー領域で、「フィコンパ」が173億円(前期比10.6%増)と大幅に伸長し、「レケンビ」は16億円(同419.2%増)となりました。オンコロジー領域では、「レンビマ/Kisplyx」が492億円(同17.4%増)と大幅に伸長しました。 ○ 2025年8月にオーストリア、同年9月にドイツおよびサウジアラビア、同年10月にフィンランド、2026年1月にポルトガルにおいて、「レケンビ」を新発売しました。 <イーストアジア・グローバルサウス医薬品事業> ○ 売上収益は688億円(前期比15.6%増)、セグメント利益は302億円(同10.5%増)となりました。 ○ 品目別売上収益については、「レンビマ」が171億円(前期比9.1%増)、アルツハイマー型認知症治療剤「アリセプト」は146億円(同2.7%増)と伸長しました。「レケンビ」は50億円(前期は4億円)となりました。 ○ 2025年6月に台湾およびシンガポール、同年9月にメキシコ、同年11月にタイにおいて、「レケンビ」を新発売しました。 ○ 2025年7月、タイにおいて、過活動膀胱治療剤「ベオーバ」を新発売しました。 ○ 2025年9月、タイにおいて、痛風・高尿酸血症治療剤「URECE」を新発売しました。 (3)財政状態の状況 ○ 資産合計は、1兆4,491億円(前期末より626億円増)となりました。「レケンビ」等の生産を進めたことにより棚卸資産が増加したほか、為替の影響により海外連結子会社の資産が増加しました。 ○ 負債合計は、5,240億円(前期末より34億円増)となりました。主として売上割戻に係る引当金が増加しました。 ○ 資本合計は、9,251億円(前期末より592億円増)となりました。為替の影響により在外営業活動体の換算差額が増加しました。 ○ 以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は62.0%(前期末より1.4ポイント増)となりました。 (4)キャッシュ・フローの状況 ○ 営業活動によるキャッシュ・フローは、613億円の収入(前期より312億円の収入増)となりました。運転資本が棚卸資産の増加や買掛金の減少などにより増加となった一方で、退職給付信託の返還を受けたことに伴う退職後給付に係る資産の減少により増加しました。 ○ 投資活動によるキャッシュ・フローは、418億円の支出(前期より317億円の支出増)となりました。金融資産の売却による収入があった一方で、無形資産の取得および子会社の取得などの資本的支出が増加しました。 ○ 財務活動によるキャッシュ・フローは、611億円の支出(前期より33億円の支出増)となりました。主に配当金の支払いによるものです。 ○ 以上の結果、現金及び現金同等物の残高は2,454億円(前期より201億円減)、営業活動によるキャッシュ・フローから資本的支出等を差し引いたフリー・キャッシュ・フローは196億円の収入となりました。 (5)生産、受注および販売の実績 ① 生産実績 (a) 生産実績 当期における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称   金額(百万円)   前期比(%) 日本医薬品事業   229,797   104.7 アメリカス医薬品事業   527,324   134.5 中国医薬品事業   127,425   117.6 EMEA医薬品事業   119,145   96.1 イーストアジア・グローバルサウス医薬品事業   78,409   110.4 報告セグメント計   1,082,100   118.3 その他事業   4,768   137.0 合計   1,086,867   118.3 (注1) 金額は販売見込価格により算出し、セグメント間の取引については相殺消去しています。 (b) 商品仕入実績 当期における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称   金額(百万円)   前期比(%) 日本医薬品事業   19,814   107.2 中国医薬品事業   7,405   123.7 イーストアジア・グローバルサウス医薬品事業   2,200   100.1 報告セグメント計   29,419   110.2 その他事業   512   70.8 合計   29,931   109.1 (注1) 金額は仕入価格により算出し、セグメント間の取引については相殺消去しています。 (注2) 当期においてアメリカス医薬品事業、EMEA医薬品事業の商品仕入実績はありませんでした。 ② 受注実績 当社グループは販売計画に基づいた生産を行っているため、該当事項はありません。 ③ 販売実績 当期における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称   金額(百万円)   前期比(%) 日本医薬品事業   229,238   106.0 アメリカス医薬品事業   300,440   108.0 中国医薬品事業   130,745   113.2 EMEA医薬品事業   81,532   102.7 イーストアジア・グローバルサウス医薬品事業   68,823   115.6 報告セグメント計   810,779   108.2 その他事業   14,599   36.2 合計   825,378   104.6 (注1) セグメント間の取引については相殺消去しています。 (注2) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。 相手先    前連結会計年度 (自 2024年4月 1日 至 2025年3月31日)   当連結会計年度 (自 2025年4月 1日 至 2026年3月31日) 金額(百万円)   割合(%)   金額(百万円)   割合(%) McKesson Corporation   73,532   9.31   86,034   10.42 (6)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 重要な会計方針及び見積り 連結財務諸表作成にあたり、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しています。重要な会計方針及び見積りの詳細については、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  (1)連結財務諸表  連結財務諸表注記  3. 重要性のある会計方針、 4. 重要な会計上の見積り及び判断」に記載のとおりです。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)事業の概況、(2)経営成績の状況、 (3)財政状態の状況、(4)キャッシュ・フローの状況」に記載しています。 ③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループは、研究開発投資、製品導入など、事業の持続的成長につながる投資に積極的に資金を投入します。中長期の成長に向けた投資資金を安定的かつ機動的に確保するため、市場環境に応じた多様な調達手段を活用します。市場調達も含めて資金調達基盤を整備することで、財務の柔軟性と健全性を確保していきます。 また、CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)管理による運転資本のコントロール、投資有価証券を含む資産売却などによるバランスシートマネジメントを推進しています。 資金の流動性については、2025年度末における現金及び現金同等物残高2,454億円であり、十分な流動性を確保しています。さらに、コマーシャル・ペーパーや当座借越・コミットメントラインなどの流動性補完、機動的な社債発行を可能とする社債発行登録などにより、流動性を一層強化しています。また、グループ内資金の効率的な活用を企図したキャッシュ・マネジメント・システムを導入しています。 2025年度末時点での実質的なキャッシュ残高である有利子負債控除後のネットキャッシュは801億円と、実質無借金を維持しています。引き続き、負債水準、フリー・キャッシュ・フロー、CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)などの主要指標を適切にモニタリングし、財務の健全性を確保していきます。 ④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)経営環境、経営方針・経営戦略、ならびに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題等 ⑤目標とする経営指標」に記載のとおり、中長期の企業価値向上に連動する指標として、当社グループの本質的な収益力を表す「コア営業利益」および、為替換算差額を控除した自己資本と純有利子負債をベースにした「調整ROIC」を新たに設定しました。中長期的に調整ROICは8%~10%を、ROEは8%を達成することを目標とし、資本効率性をモニタリングしています。 2025年度業績予想(売上収益:7,900億円 営業利益:545億円 親会社の所有者に帰属する当期利益:415億円 ROE:5.0%、2024年度有価証券報告書提出日時点)との比較では、売上収益は8,254億円(対業績予想比4.5%増)、営業利益は441億円(同比19.0%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は386億円(同比7.1%減)、ROE4.4%(同差0.6ポイント減)となりました。 売上収益は、グローバルブランドである「レンビマ」、「デエビゴ」、「レケンビ」が伸長したことにより業績予想を上回りました。営業利益およびROEについては、製品導出・売却の見送り、欧州における構造改革費用の計上、タズベリクの販売中止に伴う在庫評価損を計上した結果、業績予想を下回りました。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は IFRS

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