本文へスキップ
超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

アンジェス

AnGes, Inc.4563 · Growth · 医薬品

遺伝子医薬品の開発を手がけるバイオベンチャー。遺伝子治療やゲノム編集に注力し、希少疾患の検査受託も行う。

概要

アンジェスは、大阪府に本社を置く遺伝子治療・核酸医薬に特化したバイオベンチャーである。1999年設立、2002年に東京証券取引所マザーズに上場。主力パイプラインはHGF遺伝子治療薬「コラテジェン」で、2019年に条件付き承認を取得したが、2024年に国内承認を取下げ、米国開発に注力する。2025年12月期の売上高は9億円、営業損失51億円と赤字が続く。従業員56名。

遺伝子医薬に特化したグループ体制

当社グループは、当社および連結子会社3社で構成される。米国子会社AnGes USA, Inc.が米国での開発を、EmendoBio Inc.およびそのイスラエル子会社Emendo Research and Development Ltd.がゲノム編集技術の研究開発を担う。かつて存在したジェノミディア株式会社は2013年に全株式を売却した。グループ全体で遺伝子医薬品の研究開発から販売、希少遺伝性疾患の検査受託サービスまでを手掛ける。

収益の柱は契約金とサービス収入

研究開発段階にあるため、安定的な製品売上は限定的である。収益は他社との提携による契約一時金、開発協力金、マイルストーン、ロイヤルティが主軸だが、近年は早老症治療薬「ゾキンヴィ」の商品販売や、アンジェスクリニカルリサーチラボラトリー(ACRL)における拡大新生児スクリーニングの手数料収入が成長している。2025年12月期の事業収益8.74億円のうち、手数料収入が5.54億円、商品売上高が3.02億円を占めた。

研究開発投資が先行する財務構造

創薬ベンチャー特有の構造として、研究開発費が先行し継続的な赤字が続く。2025年12月期は営業損失51億円、親会社株主帰属当期純損失51億円。資金調達は新株予約権の発行と行使に依存しており、同期には第45回・第46回新株予約権の行使により58.7億円を調達した。総資産54億円に対し純資産30億円と財務基盤は脆弱で、研究開発の継続には追加資金が必要である。

業界の中での役割は遺伝子医薬品の開発における研究開発型ベンチャーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
9億円
営業利益
-51億円
営業利益率
-566.7%
純利益
-51億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

01医薬品開発主力

遺伝子治療用製品や核酸医薬品など、革新的な医薬品の研究開発を進めている。創薬ベンチャーとして研究開発費が先行する構造で、他社との提携や導出により収益化を目指す。

主な製品・サービス2
遺伝子治療用製品
遺伝子の導入や編集により疾患を治療する医薬品の開発。
核酸医薬品
核酸を利用して遺伝子の働きを制御する医薬品の開発。

02希少遺伝性疾患検査準主力

自治体や医療機関から検体を受託し、希少遺伝性疾患のスクリーニング検査を実施。手数料収入を得ている。

主な製品・サービス1
希少遺伝性疾患スクリーニング検査
新生児などを対象にした遺伝性疾患の早期発見を目的とした検査サービス。

03ゲノム編集研究副次

子会社のEmendoBio社が、ゲノム編集技術のプラットフォームを活用した遺伝子治療の研究開発を行っている。

主な製品・サービス1
ゲノム編集製品
ゲノム編集技術を用いた新たな治療法の開発。

製品と技術

HGF遺伝子治療薬「コラテジェン」

コラテジェンは、肝細胞増殖因子(HGF)の遺伝子を搭載したプラスミドDNAを用いる遺伝子治療薬である。慢性動脈閉塞症による潰瘍の改善を適応症として、2019年3月に条件及び期限付承認を取得。2024年に国内承認を取下げたが、米国で実施した後期第II相試験で良好な結果が得られ、FDAからブレイクスルーセラピー指定を受けた。現在、生物製剤認可申請(BLA)に向けた準備中であり、強皮症などへの適応拡大も検討されている。

核酸医薬と導入製品

核酸医薬分野では、NF-κBデコイオリゴDNAをアトピー性皮膚炎治療薬として塩野義製薬と共同開発したが、現在の進捗は不明。また、導入製品として早老症治療薬「ゾキンヴィ」(一般名:ロナファルニブ)を2022年9月にEiger社から導入し、2024年5月より日本で販売している。ムコ多糖症VI型治療薬「ナグラザイム」は2019年にバイオマリン社に承継し、現在は販売していない。

ゲノム編集プラットフォーム「OMNI Platform」

2020年12月に子会社化したEmendoBio社は、独自のCRISPRヌクレアーゼ探索・最適化技術「OMNI Platform」を持つ。イスラエルの子会社で研究開発を実施し、今まで治療法のなかった疾患に対する遺伝子治療の実現を目指す。ゲノム編集は従来の遺伝子補充に加え、異常遺伝子の修復・破壊が可能な次世代技術であり、世界中で競争が激化している。EmendoBio社はAnocca ABとの契約から契約一時金を計上している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

医薬品のなかでの位置

遺伝子治療のパイオニアだが赤字継続

遺伝子治療薬の開発に特化したバイオベンチャー。売上高は数億円と極めて小さく、同業のVeritas In Silicoは創薬AI、ジーエヌアイグループは再生医療等、いずれも売上規模が小さい。営業利益は大幅赤字(営業利益率-1517%)、研究開発費が収益を圧迫する典型的な開発型バイオ。パイプラインの進捗次第で将来性はあるが、現状は承認・上市に至っておらず、資金調達リスクが常に付きまとう。製薬大手との提携が鍵だが、不確実性が高い。

強み

  • 早期から遺伝子治療に取り組み、過去の治験実績や知財を持つ。
  • 自社技術を活用した導出先として、大手製薬企業の関心を集める可能性。
  • 未充足医療ニーズの高い疾患を標的とし、承認時のプレミアムが期待。
  • 売上高は26年12月期に9億円と前期比50%増、収束基調にある。

課題

  • 営業損失が売上高の10倍超、資金消耗が激しく追加調達が必要。
  • 遺伝子治療薬の承認ハードルが高く、上市時期が未定。
  • 国内外で遺伝子治療の開発競争が激化し、優位性が薄れるリスク。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

医薬品の時価総額近傍。太字がアンジェス

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
14538扶桑薬品工業216億円9.7倍
24599ステムリム194億円
3504Aイノバセル191億円
44575キャンバス170億円
54889レナサイエンス158億円
64563アンジェス152億円
74579ラクオリア創薬133億円62.4倍
84574大幸薬品130億円18.8倍
94888ステラファーマ121億円
104512わかもと製薬108億円47.2倍
114570免疫生物研究所96億円29.2倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 28件

遺伝子治療ベンチャーとしての創業(1999-2002)

1999年12月、大阪府和泉市に株式会社メドジーンとして設立。2000年6月にメドジーンバイオサイエンスに商号変更し、遺伝子治療薬と核酸医薬の研究開発を開始。2001年10月にアンジェスエムジーに改名し、同時に米国子会社AnGes USAをメリーランド州に設立。2002年6月には英国子会社を設立し、欧州展開の準備を整えた。2002年9月、東京証券取引所マザーズに上場した。

HVJ-Eベクター事業の集約と製品化への道(2003-2006)

上場翌年の2003年9月、グループ内のHVJ-E非ウイルス性ベクター事業を子会社ジェノミディアに集約。2004年3月にアンジェスMGに商号変更。同年9月、本社と研究所を大阪府茨木市に移転。2006年12月にはバイオマリン社と提携し、ムコ多糖症VI型治療薬「ナグラザイム」の国内販売権を獲得、2008年4月に販売を開始した。

初の承認申請と撤回の挫折(2008-2010)

2008年3月、主力のHGF遺伝子治療用製品を重症虚血肢を対象に国内で承認申請した。しかし、2010年9月に製造販売申請を取下げた。理由は詳細が開示されていないが、後の再申請に繋がる。同年12月には塩野義製薬とNF-κBデコイオリゴDNAのアトピー性皮膚炎分野で共同開発契約を締結したが、その後の進展は限定的である。

田辺三菱製薬との提携とコラテジェンの承認(2012-2019)

2012年10月、田辺三菱製薬とHGF遺伝子治療用製品の米国における独占的販売権許諾契約を締結。2015年6月には国内でも同様の契約を結んだ。2018年1月、慢性動脈閉塞症を対象に条件及び期限付承認制度を活用して再申請。2019年3月、国内初のHGF遺伝子治療用製品「コラテジェン」として条件付き製造販売承認を取得し、同年9月に販売を開始した。同時にナグラザイム事業をバイオマリン社に承継した。

新型コロナワクチン開発とゲノム編集への進出(2020-2022)

2020年3月、阪大と共同で新型コロナウイルス感染症予防DNAワクチンの開発を開始。同年12月、Vasomune社と共同で治療薬AV-001の臨床試験に着手。また、新規ゲノム編集技術を持つEmendoBio社を子会社化した。2021年4月には衛生検査所を開設し、希少遺伝性疾患スクリーニングに参入。2022年4月、東京証券取引所グロース市場に移行した。同年9月、新型コロナDNAワクチンの開発を中止した。

コラテジェン国内販売終了と米国シフト(2023-2025)

2023年5月、コラテジェンの本承認を目指して製造販売承認申請を行ったが、2024年6月に米国臨床試験で良好な結果を得たことを理由に国内申請を取下げた。これに伴い条件付き承認は期限満了となり、国内販売を終了。米国ではFDAよりブレイクスルーセラピー指定を受け、BLA申請準備を進める。早老症治療薬「ゾキンヴィ」の販売を2024年5月から開始し、ACRLの検査受託も拡大している。

年表28件を開く

1990年代

  • 1999年12月創業遺伝子治療薬、核酸医薬及び遺伝子の機能解析を行う研究用試薬の研究開発を目的として、大阪府和泉市に株式会社メドジーンを設立

2000年代

  • 2000年6月商号変更商号をメドジーン バイオサイエンス株式会社に変更
  • 2001年1月東京都港区に東京支社を開設
  • 2001年10月商号変更商号をアンジェス エムジー株式会社に変更
  • 2001年10月米国での臨床開発を目的として、米国メリーランド州にAnGes USA,Inc.(連結子会社、旧社名アンジェス インク)を設立
  • 2002年6月欧州での臨床開発を目的として、英国にアンジェス ユーロ リミテッド(連結子会社)を設立
  • 2002年7月治療用及び診断用遺伝子の発見・創薬を目的として、大阪府豊中市にジェノミディア株式会社(連結子会社)を設立
  • 2002年9月上場東京証券取引所マザーズに上場
  • 2003年9月会社分割制度を用いてグループ内の組織再編を行い、グループ内(当社及び連結子会社のジェノミディア株式会社)に分散するHVJ-E非ウイルス性ベクター事業に関する人材、資産、知的財産権をジェノミディア株式会社に集約化
  • 2004年3月商号変更商号をアンジェス MG株式会社に変更
  • 2004年9月本社及び研究所を大阪府茨木市に移転 ジェノミディア株式会社が本社を大阪府茨木市に移転
  • 2006年12月ムコ多糖症VI型治療薬「ナグラザイム」の国内での販売に関し、バイオマリン ファーマシューティカル インク(米国)と提携
  • 2008年3月HGF遺伝子治療用製品を、重症虚血肢を有する閉塞性動脈硬化症及びバージャー病を適応症として、国内において承認申請
  • 2008年4月ムコ多糖症VI型治療薬「ナグラザイム」の国内での販売開始

2010年代

  • 2010年9月国内におけるHGF遺伝子治療用製品の製造販売申請を取下げ
  • 2010年12月NF-κBデコイオリゴDNAのアトピー性皮膚炎分野において、塩野義製薬株式会社と共同開発するライセンス契約を締結
  • 2012年10月田辺三菱製薬株式会社との間でHGF遺伝子治療用製品の米国における末梢性血管疾患を対象とした独占的販売権許諾契約を締結
  • 2013年1月保有するジェノミディア株式会社の全株式を石原産業株式会社に売却
  • 2015年6月田辺三菱製薬株式会社との間でHGF遺伝子治療用製品の日本国内における末梢性血管疾患を対象とした独占的販売権許諾契約を締結
  • 2017年7月商号変更商号をアンジェス株式会社に変更
  • 2018年1月慢性動脈閉塞症を対象疾患としたHGF遺伝子治療用製品について条件及び期限付承認制度を活用し厚生労働省に対し再生医療等製品の製造販売承認を申請
  • 2019年3月国内初のHGF遺伝子治療用製品「コラテジェン」として慢性動脈閉塞症の潰瘍の改善効果で条件及び期限付の製造販売承認を取得 ムコ多糖症VI型治療薬「ナグラザイム」をバイオマリン ファーマシューティカル ジャパン株式会社へ承継
  • 2019年9月HGF遺伝子治療用製品「コラテジェン」の販売開始

2020年代

  • 2020年3月大阪大学と共同で新型コロナウイルス感染症予防DNAワクチンの開発開始
  • 2020年12月M&AVasomune Therapeutics, Inc.と共同開発のAV-001を新型コロナウイルス感染症治療薬として臨床試験の開始 新規ゲノム編集技術を保有するEmendoBio Inc.を子会社化
  • 2021年4月稀少遺伝性疾患検査を主目的とした衛生検査所(現アンジェスクリニカルリサーチラボラトリー)開設
  • 2022年4月東京証券取引所グロース市場に移行 Eiger BioPharmaceuticals Inc.との早老症治療「ゾキンヴィ」(ロナファルニブ)に関する日本における販売契約締結
  • 2022年9月大阪大学と共同で開発していた新型コロナウイルス感染症予防DNAワクチンの開発を中止

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    HGF遺伝子治療製品の価値最大化

    米国でのブレイクスルー・セラピー指定を受け、早期の生物製剤認可申請・承認を目指す。慢性動脈閉塞症に加え、強皮症などへの適応拡大も追求する。

  2. 02

    グローバル展開の推進

    米国・欧州を中心に遺伝子治療・ゲノム編集技術のグローバル展開を推進。HGF製品以外のパイプラインも米国中心に臨床開発を進め、グローバルパートナーとの提携を活用する。

  3. 03

    創薬プラットフォームの深化と拡大

    プラスミドDNAと核酸の基本プラットフォームを深化。DDS技術向上やゲノム編集技術(OMNI Platform)により、治療が困難だった疾患への応用を目指しパイプラインを拡大する。

  4. 04

    パイプラインの継続的拡大

    自社プラットフォームに加え、国内外の大学・企業からの研究成果や開発品を積極的に導入し、開発パイプラインを継続的に拡大する。

  5. 05

    希少遺伝性疾患への取り組み強化

    子会社ACRLのスクリーニング検査事業拡大と、当社の希少疾患治療薬の販売ノウハウを組み合わせ、ゾキンヴィなどの治療薬販売と検査事業のシナジーを追求する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で56人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は1,054万円で、9期前と比べて17.3%平均年齢は53.7歳、平均勤続年数は7.4年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年12月55
2017年12月48
2018年12月36
2019年12月1,27552.17.236
2020年12月1,15052.47.490
2021年12月1,07852.37.3131
2022年12月1,12153.97.9138
2023年12月1,09353.87.4145
2024年12月1,06853.28.055−16,545
2025年12月1,05453.77.456−9,107

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社3(国内 0 / 海外 3、うち連結子会社 3) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位1)
アンジェスクリニカルリサーチラボラトリー(神奈川県川崎市)(注)2146百万円
医薬品
ほか2件の開示あり
主な関係会社
  • 海外
    AnGes USA, Inc.
    Jersey City, NJ, U.S.A. · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 海外
    EmendoBio Inc. (注)1、2、6
    Jersey City, NJ, U.S.A. · 連結子会社
    議決権92.6%
  • 海外
    Emendo Research and Development Ltd.(注)3、6
    Holtzman, Rehovot, Israel · 連結子会社
    議決権100.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は9億円営業利益-51億円前期と比べると増収で、売上が+50.0%。

売上高
+50.0%
9億円
営業利益
-51億円
純利益
-51億円
営業利益率
-566.7%
前期比 +950.0%pt

会社が出している今期の予想2026年12月期

項目会社予想前期実績
売上高13億円9億円
営業利益-102億円-51億円
純利益-102億円-51億円
1株あたり配当¥0¥0

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は5億円、営業利益は−32億円。前年の2025年2Qと比べると、売上は+25.0%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q0−30−29
2023年2Q1−30−3000.0−19
2023年3Q0−320
2023年4Q1−26
2024年1Q1−25−2500.0−18
2024年2Q2−26−1300.0−17
2024年4Q3−40−1333.3−246
2025年2Q4−24−600.0−40
2025年4Q5−27−540.0−11
2026年2Q5−32−640.0−27

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2012年12月期からの14期で、売上は4億円から9億円へ2.3倍に増えた。直近期の営業利益率は-566.7%。売上は3期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2012年12月4−17−17
2013年12月5−14−14
2014年12月9−24−24
2015年12月4−41−41
2016年12月5−48−48
商号をアンジェス株式会社に変更
2017年12月4−33−38
2018年12月6−31−30
2019年12月3−33−38
Vasomune Therapeutics, Inc.と共同開発のAV-001を新型コロナウイルス感染症治療薬として臨床試験の開始 新規ゲノム編集技術を保有するEmendoBio Inc.を子会社化
2020年12月0−66−42
稀少遺伝性疾患検査を主目的とした衛生検査所(現アンジェスクリニカルリサーチラボラトリー)開設
2021年12月1−136−137
2022年12月1−146−147
2023年12月2−57−74
2024年12月6−91−75−1516.7−281
2025年12月9−51−53−566.7−51

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年12月期

売上高9億円のうち、営業利益として残るのは-51億円-566.7%。営業外の損益と税金を反映した純利益は-51億円、売上の-566.7%にあたる。営業利益率は業種中央値2.9%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価など作る・仕入れるのにかかったお金455.6%41億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金211.1%19億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益-566.7%-51億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

営業利益率業種比569.6pt
-566.7%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比569.4pt
-566.7%
税金まで払って最後に残る割合
ROA
-94.4%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
-102.0%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2025年12月期は営業CFが−58億円、投資CFが0億円で、差し引きのフリーCFは−58億円この組み合わせは立て直し型にあたる。本業の赤字を資産売却と資金調達で補っている。事業転換の途上期末の手元現金は18億円で、売上の24.0ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2012年12月−1604−164
2013年12月−15034−1523
2014年12月−27−164−2860
2015年12月−46−17−4721
2016年12月−50−848−5810
2017年12月−30229−2811
2018年12月−25−173−2658
2019年12月−22−1277−34100
2020年12月−30−70114−100115
2021年12月−114−2174−116178
2022年12月−112−136−113110
2023年12月−87−420−9141
2024年12月−66−142−6716
2025年12月−58059−5818

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2025年12月期の総資産は54億円。このうち返さなくてよい自己資本が31億円で、自己資本比率は55.2%(業種中央値69.9%より薄い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2012年12月2317670.0
2013年12月3935486.4
2014年12月8277593.2
2015年12月4842687.8
2016年12月4539685.0
2017年12月4036485.1
2018年12月8177495.4
2019年12月125121495.5
2020年12月3843275784.8
2021年12月4553866984.8
2022年12月3883048478.1
2023年12月2892612890.0
2024年12月47222544.0
2025年12月54312355.2

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
19億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
-516億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
23億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
37
/ 100
安定性自己資本比率37 / 40
収益力営業利益率0 / 30
現金創出営業CFの黒字継続0 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

医薬品 79社との比較

同じ医薬品の企業と並べると、いちばん上に来るのは売上成長率79社中6位あたり、逆に低いのは営業利益率79社中74位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
/中央値 5.9%
P25 2.0%P75 11.0%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
-566.7%/中央値 2.9%
P25 -162.5%P75 11.5%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
55.2%/中央値 69.9%
P25 53.4%P75 84.5%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
50.0%/中央値 2.8%
P25 -1.3%P75 12.0%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.9%
P25 2.3%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥39で、1年前と比べて-65.2%過去52週の値幅のなかでは2%の位置にある。

¥39-2.5%1ヶ月-17.0%1年-65.2%時価総額152億円
過去52週の値幅
安値¥37高値¥119

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PBR75.88倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

8月21日に前日比7.14%安の39円と急落し、1ヶ月で18.75%下落した。25日移動平均線(47.08円)を約17%下回り、75日線(48.05円)や200日線(57.25円)も大きく乖離。52週高値120円からは67.5%下落し、52週安値37円に接近した。8月19日には603万株の大量出来高を伴って42円まで売られ、その後も出来高が膨らみ、下落トレンドが続いている。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 10/100)

PBRが9.40倍と同業平均3.13倍を大幅に上回り割高。PERは算出不能で赤字継続、配当なし。ROEもマイナス。収益力がなく高PBRは割高と判断。無配で株主還元も脆弱。

指標この会社業種平均
PBR75.88倍3.53倍

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

株主

有価証券報告書より

2025年12月期末の株主数は延べ101,711人。区分でいちばん多いのは個人・その他81.7%。グループ会社や銀行などの安定株主が7.1%を占め、残る92.9%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年12月%2021年12月%2022年12月%2023年12月%2024年12月%2025年12月%
個人・その他83.585.385.593.589.881.7
外国法人10.05.64.31.15.47.2
事業法人3.54.13.53.12.35.1
証券会社2.54.46.12.12.33.6
金融機関0.40.50.50.00.01.9
外国人個人0.10.10.20.20.30.4

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01セントラル短資株式会社2.57
02MSIP CLIENT SECURITIES(常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社)2.48
03日本証券金融株式会社1.90
04INTERACTIVE BROKERS LLC (常任代理人 インタラクティブ・ブローカーズ証券株式会社)1.76
05BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG (FE-AC)(常任代理人 三菱UFJ銀行)1.70
06株式会社SBI証券1.29
07趙 鳳祥0.51
08河合 裕0.46
09望月 高清0.38
10水野 親則0.37

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で+79%、1株純資産は14期で−87%。期末時点の株価にもとづく指標の推移。

決算期EPSBPS
2012年12月−6860
2013年12月−47108
2014年12月−62142
2015年12月−7574
2016年12月−7555
2017年12月−4942
2018年12月−3478
2019年12月−36112
2020年12月−35245
2021年12月−93252
2022年12月−94170
2023年12月−39131
2024年12月−1207
2025年12月−148

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安

経営陣

13名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は13名。2025/12期の役員報酬は総額141百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
山田英代表取締役社長76104,000
佐藤尚哉取締役66
栄木憲和取締役78
原誠取締役75
満倉靖恵取締役52
森郁夫監査役70
林清隆監査役69
山梨秀行監査役66
成松明博79
近藤章取締役81
和田直美取締役59
赤羽悟美取締役64
残りの役員1名を開く
氏名役職年齢
細川健63

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)2737337
社外取締役1068687

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容1,295字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、当社及び連結子会社3社より構成され、遺伝子医薬品を中心とする医薬品の開発及び販売を進めております。また、希少遺伝性疾患のスクリーニング検査を中心として、検査受託サービスを実施しております。 さらに当社子会社であるEmendoBio Inc.(以下「EmendoBio社」といいます。)では、今まで治療法のなかった疾患の治療を可能にするゲノム編集製品の研究開発を進めております。 当社グループと各事業における位置付け及び事業系統図は、以下のとおりです。 <当社グループと各事業における位置付け> 名称   主要な事業の内容 当社   遺伝子医薬品(遺伝子治療用製品、核酸医薬品)などの医薬品の研究開発と販売希少遺伝性疾患等の検査受託 AnGes USA, Inc.   米国での遺伝子医薬品などの医薬品開発 EmendoBio Inc.   米国でのゲノム編集技術プラットフォーム及びゲノム編集技術による遺伝子治療の研究開発但し、研究開発はイスラエルの子会社であるEmendo Research and Development Ltd.にて実施 当社グループの事業の系統図は、次のとおりであります。 当社グループのような医薬品開発事業では、新薬開発において候補となる化合物から新薬として上市できる確率は、およそ3万分の1といわれ、その開発期間も10年を超えることも多く、新薬の製品化は大変難しいものであります。そのため、当社グループのような創薬ベンチャーでは、新薬の開発にかかる研究開発費が先行する事業構造となっております。 医薬品の開発では、開発初期から販売までを一貫して行う以外に、他社が開発中の製品を導入して自社品として開発する場合や、その逆で、開発の途中で開発中の製品を他社に導出するなど様々な手法がとられます。これら、他社からの導入や他社への導出にあたっては、契約により、「契約一時金」「開発協力金」「マイルストーン」「ロイヤリティ」などの費用の支払いや、収入が発生します。 当社の研究開発に関する詳細は、「第2 事業の状況 6.研究開発活動」をご覧ください。 さらに当社は、2021年4月にアンジェスクリニカルリサーチラボラトリー(以下、「ACRL」といいます。)を開設し、希少遺伝性疾患検査のスクリーニング検査を自治体や医療機関から受託しており(※)、手数料収入に計上しております。 (※)2021年4月から一般社団法人希少疾患の医療と研究を推進する会(CReARID)が運営する「オプショナルスクリーニング」の検体測定を受託していましたが、2025年4月より、当社が「オプショナルスクリーニング」の運営を引き継いでおります。 <医薬品開発における想定される主な収益> 収益   内容 契約一時金   契約締結時に受ける収益 開発協力金   研究開発に対する経済的援助として受け取る収益 マイルストーン   研究開発の進捗(予め設定されたイベント達成)に応じて受け取る収益 ロイヤリティ   製品上市後に販売額の一定比率を受け取る収益
経営方針・対処すべき課題7,347字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針 ① 経営方針 当社グループは「遺伝子の力を活用し、すべての人に治療の機会を届けます」をミッションとして、あるべき姿「遺伝子医薬のグローバルリーダーとして、未だ有効な治療法が存在しない疾患に革新をもたらし、世界中の人々のQOL向上に貢献します」というビジョンのもと事業活動を行っています。 ② 利益配分に関する基本方針 当社グループの事業のステージは、現時点では創薬における先行投資の段階にあることから、利益配当は実施しておりません。 当社グループは研究開発活動を継続的に実施していく必要があることから、当面は、利益配当は実施せず、研究開発資金の確保を優先する方針です。しかしながら株主への利益還元についても経営課題と認識しており、将来、収益が改善した折には、経営成績及び財政状態を勘案しながら、利益配当も検討する所存です。 ③ 投資単位の引き下げに関する方針 投資単位の引き下げは、個人株主増加や株式流動性向上のために望ましい施策であると考えております。このため、投資単位の引き下げについては、株価の動向を見極めつつ、引き下げによる費用増加、当社株式の出来高、株主数、株主分布状況を考慮しながら、慎重に検討していきたいと考えております。 (2) 経営環境 従来は低分子化合物が中心であった医薬品市場は、創薬ターゲットの枯渇を背景に、抗体などのバイオ医薬品や核酸医薬品などの市場が拡大してモダリティ(※1)の多様化を迎えていますが、研究開発の成功確率は決して高くなく、研究開発費は年々増大する傾向にあります。また、治療技術の向上により再生医療や遺伝子治療など新たな治療法の開発も進み、さらにはゲノム解析技術の進歩による個別化医療の普及、デジタル・IT技術を用いたデジタル医療の登場など、治療の選択肢は広がりを見せています。一方で、難病、希少疾患をはじめ、未だに治療法のない疾患も多数存在し、高いアンメット・メディカル・ニーズ(※2)があります。それら疾患の治療の実現に向けて、世界中のバイオベンチャーや製薬会社が研究開発を加速しています。 ※1 低分子薬、抗体医薬、核酸医薬、細胞治療、遺伝子細胞治療、遺伝子治療などの治療手段のこと ※2 未だ満たされていない医療ニーズ、つまり有効な治療方法がない疾患に対する医療ニーズのこと (3) 目標とする経営指標 当社グループは研究開発型の創薬系バイオベンチャーであり、利益が本格的に拡大するのは、現在開発している複数の新薬が上市され、あるいは提携先からロイヤリティの支払いを受ける時期になる予定です。従って、現段階においては、提携先から契約一時金や開発協力金を受け取り財務リスクの低減を図りながら、研究開発を進め、営業利益をはじめとした各種利益項目の黒字化を目指しております。 (4) 中長期的な会社の経営戦略 具体的には以下の方針に沿って事業を進めてまいります。 ・HGF遺伝子治療用製品の製品価値最大化 HGF遺伝子治療用製品は、2019年3月に条件及び期限付製造販売承認を厚生労働省から取得し、同年9月から販売しておりましたが、2023年5月に本承認に向けた製造販売承認を申請しました。一方、2024年6月に米国における後期第Ⅱ相臨床試験の結果の速報値において、良好な結果が確認されました。このような状況から、当社は2024年6月に戦略的な観点から日本国内における製造販売の承認申請を取下げ、米国での開発を優先することといたしました。日本国内における承認申請の取下げに伴い、条件及び期限付製造販売承認は期限が満了し、販売を終了いたしました。 一方、米国において実施した臨床試験結果が大変良好であったことから、米国食品医薬品局(以下、「FDA」といいます。)よりブレイクスルー・セラピーに指定を受け、その後、FDAとの協議の結果、臨床試験を完了とし、生物製剤認可申請(以下、「BLA申請」といいます。)に向けた準備を進めることとなりました。今後は、米国における早期の申請、承認を目指してまいります。 さらに、適応症についても、慢性動脈閉塞症の他に、HGFの生物活性を生かせる強皮症などの種々疾患への適応拡大の可能性を追求していきます。これらの諸施策により、HGF遺伝子治療用製品の価値最大化をはかります。 ・グローバル展開の推進 遺伝子医薬のグローバルリーダーとして、革新的な医薬品を世界中の患者さんにお届けする当社のミッションに従い、世界最大市場である米国及びこれに続く欧州主要国を中心に医薬品の開発並びに事業化のグローバル展開を推進します。既にグローバル展開に取り組んでいるHGF遺伝子治療用製品以外の開発品やゲノム編集技術についても、米国を中心にグローバル展開を視野に臨床開発を進め、グローバル・パートナーとの提携を活用した展開を進めていきます。 ・創薬プラットフォームの深化と拡大 基本プラットフォームであるプラスミドDNA(※3)及び核酸(※4)について、プラットフォームの深化をはかりながら創薬を推進します。プラスミドDNAは、構造の改変や最適化、標的の臓器・組織に効率よく届ける薬物送達システム(Drug Delivery System:DDS)を組み合わせて、より効率の高い遺伝子発現を目指します。また、プラスミドDNAやウイルスベクター(※5)を用いて遺伝子を補充・付加する従来の遺伝子治療に加え、異常な遺伝子や不要な遺伝子の修復や破壊が可能な、究極の遺伝子治療とも言われるゲノム編集を用いた治療法の開発が世界的に進められ、激しい競争が繰り広げられています。2020年に子会社化したEmendoBio社は、新規CRISPRヌクレアーゼ(※6)を探索・最適化する独自のプラットフォーム技術(以下、「OMNI Platform」といいます。)により疾患に応じて構築するゲノム編集戦略を用いて、これまでゲノム編集では対象とできなかった疾患を含め、様々な疾患に対する安全で有効な治療の開発を進めております。これらの取り組みにより、当社グループとしてパイプラインの拡大につなげていきます。 ・パイプラインの継続的拡大 当社グループの創薬プラットフォームを利用した研究開発によりパイプラインの継続的な拡大をはかりますが、遺伝子医薬、核酸医薬、ゲノム編集を含む遺伝子治療の領域は極めて進歩が速く、多様なモダリティーの開発が進められている技術分野です。そのため、当社グループは、国内外の大学などで生まれた研究成果や、国内外の企業の開発品を積極的に導入し、開発パイプラインの継続的な拡大を図っていきます。 ・希少遺伝性疾患への取り組み強化及び検査事業の活用 2021年に希少遺伝性疾患のスクリーニング検査事業を開始したACRLでは、スクリーニング検査の受託拡大に加え、検査の種類・項目を増やして事業の拡大をはかっていくのと並行して、当社グループの研究開発や事業への活用を推進していきます。 当社グループは、過去に希少遺伝性疾患であるムコ多糖症VI型の治療薬「ナグラザイム」について、国内で承認を取得して販売した実績があり、小児科KOL(※7)とのネットワーク構築など希少遺伝性疾患治療薬を開発、販売するためのノウハウを有しています。これらの実績とノウハウを活用して、希少遺伝性疾患ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群(以下、「HGPS」といいます)及びプロセッシング不全性プロジェロイド・ラミノパチー(以下、「PDPL」といいます)の治療薬である「ゾキンヴィ」について、2022年5月に日本での独占販売権を獲得し、2024年1月に製造販売承認を取得、2024年5月に販売を開始しました。「ゾキンヴィ」の承認取得に合わせ、ACRLにおいて同疾患の検査を受託できる体制を整えました。さらに、「ゾキンヴィ」に続く希少遺伝性疾患治療薬の導入時においてもACRLの検査事業を活用していきます。これらの取り組みにより、当社グループの医薬品の研究開発事業と検査事業を有機的に結び付けてシナジー効果を追求していきます。 ※3 染色体とは別個に存在し、独立して複製する小さなDNA分子 遺伝子工学研究においてプラスミドDNAは必須のツール ※4 細胞核の中に存在している物質でDNAとRNA2つがあり、DNAは「親から子へ、細胞から細胞へ」性質を伝える遺伝子の本体として働いており、RNAはDNAの情報に基づいてタンパク質を合成する働きを担っています ※5 分子生物学研究において遺伝物質を細胞に送達するために使用される遺伝子の運び屋(ベクター)のうち、ウイルスをベースとしたもの ※6 ゲノム編集に使用されるDNAを切断する酵素 ※7 Key Opinion Leader 知識が豊富で権威性があり影響力を兼ね備えた医師などの専門家のこと <当社グループの経営戦略> 医薬品開発には一般に多額の資金と長い期間が必要であり、加えて開発の成功確率の点で大きなリスクを伴います。最先端の技術を使い革新的な医薬品開発に挑戦している当社グループの場合には、特にこれが当てはまります。さらに販売面においても、販売・マーケティング機能を自社で構築するには多額の資金を必要とします。このため、経営資源の限られたベンチャー企業である当社グループは、当社グループが開発中の医薬品の後期臨床開発や販売・マーケティングについては他の製薬企業と積極的に提携することで、提携先が持つ医薬品開発力・販売力を活用し、さらに提携先から契約一時金・マイルストーン及びロイヤリティを受け取ることで、開発・財務面でのリスクを低減することを目指しています。 なお、当社グループは、未だ先行投資の段階にあるため現時点では親会社株主に帰属する当期純損失を計上しておりますが、事業計画に沿って研究開発を着実に進め、将来、医薬品の販売から得られる収益によって損益を改善し、さらには利益を拡大する計画です。 <開発段階と収益構成> <一般的な新薬開発のプロセスと期間> プロセス   期間   内容 基礎研究   2~3年   医薬品ターゲットの同定、候補物質の創製及び絞込み 前臨床試験   3~5年   実験動物を用いた有効性及び安全性の確認試験 臨床試験   3~7年   第Ⅰ相:少数の健康人を対象に、安全性及び薬物動態を確認する試験第Ⅱ相:少数の患者を対象に、有効性及び安全性を確認する試験第Ⅲ相:多数の患者を対象に、有効性及び安全性を最終的に確認する試験 申請・承認   1~2年   国(厚生労働省)による審査 (5) 会社の対処すべき課題 当社グループは、創薬系バイオベンチャーとして、次世代のバイオ医薬品である遺伝子医薬(DNAプラスミド製剤、核酸医薬)などの医薬品開発と製造販売の事業を推進しております。さらに2020年度より、先進のゲノム編集技術を有するEmendoBio社を買収し、事業基盤の拡大を推進してまいりました。 一方で、医薬品事業は、製品化までに多額の資金と長い時間を要する等の特性があり、当社グループは継続的な営業損失の発生及び営業キャッシュ・フローのマイナスを計上している状況にあり、全ての開発投資を補うに足る収益は生じておりません。そのため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。 このような環境のもと、当社グループは、当該状況の解消と継続的な発展を目指し、下記を重要な課題として取り組んでおります。 ① 自社既存プロジェクトの推進 当社グループは、現在開発している医薬品等のプロジェクトを確実に進捗させることが重要な課題と認識しております。 当社グループでは、2019年3月にHGF遺伝子治療用製品の条件及び期限付承認を厚生労働省から取得し、同年9月から販売を開始いたしました。その後、米国で実施された後期第Ⅱ相臨床試験の結果が2024年6月に良好であることが判明したことを踏まえ、戦略的な観点から、同年6月に期限満了に伴い販売も終了いたしました。一方、米国では、2024年9月に米国FDAから画期的新薬(以下、「ブレイクスルー・セラピーといいます。)に指定され、2025年11月に米国心臓学会(AHA)が発行する学術誌「Circulation: Cardiovascular Interventions」に臨床試験結果の論文が掲載されました。これらの状況から、米国での製品化を最優先とし、最短での製造販売承認を目指し米国での開発に注力しております。 椎間板性腰痛症向けの核酸医薬NF-κBデコイオリゴDNAは、米国において後期第Ⅰ相臨床試験を完了し、その結果が北米脊椎学会(NASS)が発行する「The SPINE JOURNAL」に掲載されました。2023年10月からは、日本国内における第Ⅱ相臨床試験を開始し、予定どおり症例登録を実施しております。 これら開発中の医薬品について、今後も優先順位を明確にし、開発速度を最大限に高めながら進めてまいります。 ② 開発パイプラインの拡充と事業基盤の拡大 当社グループの主力事業である医薬品開発において、上記プロジェクトのように遺伝子医薬や核酸医薬等、新しい分野の医薬品開発に取り組んでおりますが、これらの製品化は非常に難易度が高いため、常に開発パイプラインを充実させることが重要な課題と認識しております。そのため、当社グループではアカデミアによる研究成果や他社の開発品について共同開発を行う等、開発パイプラインの拡充に努めております。開発パイプラインの拡充実績として、2018年にカナダのVasomune Therapeutics, Inc.(以下。「Vasomune社」といいます。)との共同開発契約を締結したTie2受容体アゴニストがあり、対象疾患をインフルエンザ等のウイルス性及び細菌性肺炎を含む急性呼吸切迫症候群(ARDS)として現在米国において前期第Ⅱ相臨床試験を実施中です。また、2025年12月にVasomune社と共同開発契約の対象を全ての疾患に拡大する契約を締結いたしました。 今後も、アカデミアとの協業並びに提携先との共同開発等により、開発パイプラインの拡充を目指してまいります。 また、事業基盤の拡大としては、既に海外で販売され、日本国内では販売されていない医薬品を日本において製造販売承認を取得し販売することや、希少遺伝性疾患の治療に必要な各種検査を受託する事業等による実現を目指しております。事業基盤の拡大実績としては、2022年5月に米国のバイオ医薬品企業Eiger社と早老症治療薬ゾキンヴィの日本における独占販売契約を締結し、2023年5月に、厚生労働省に国内製造販売承認申請を行い、2024年1月に同省から製造販売承認を取得し、本治療薬を販売しております。また、希少遺伝性疾患の拡大新生児スクリーニング検査を受託しているACRLでは自治体や民間の検査センター等との連携により受託拡大を進めております。 今後も、ライセンス導入や希少遺伝性疾患への取り組み等による事業基盤の拡大を図り、開発パイプラインの拡充をとおして将来の成長を実現してまいります。 ③ 開発プロジェクトにおける提携先の確保 当社グループでは、製薬会社との提携により、開発リスクを低減するとともに、契約一時金・マイルストーンや開発協力金を受け取ることにより財務リスクを低減しながら開発を進め、上市後にロイヤリティを受領するという提携モデルを事業運営の基本方針としております。 提携状況につきましては、NF-κBデコイオリゴDNAの日本国内における慢性椎間板性腰痛症を対象とした第Ⅱ相臨床試験では、塩野義製薬株式会社から臨床試験費用の一部負担等の協力を受けるとともに、続く第Ⅲ相臨床試験の実施について協議いたします。また、HGF遺伝子治療用製品に関しましては、その高い有効性への期待からFDAからブレイクスルー・セラピーに指定されたことを生かし、欧米地域を中心にグローバル展開を行っていくことができるパートナーとの提携を検討しております。 今後も、製薬会社等との更なる提携を検討するとともに、開発プロジェクトに協力いただける企業を開拓し、事業基盤の強化に努めてまいります。 ④ 資金調達の実施 当社グループにとって、上記①②を実現するために機動的に資金調達を行うことは重要な課題と認識しており、この課題に取り組んでおります。2024年9月にCantor Fitzgerald Europeを割当先とした第45回新株予約権(第三者割当て)を発行し、開始から2025年8月末日までに71億60百万円(新株予約権発行に伴う入金を含む)を調達いたしました。2025年11月にCantor Fitzgerald Europeを割当先とした第46回新株予約権(第三者割当て)を発行し、2025年12月末日までに2億11百万円(新株予約権発行に伴う入金を含む)を調達いたしました。 今後も、研究開発活動推進及び企業活動維持のために必要となる資金調達の可能性を適宜検討してまいります。 しかしながら、現時点において、第46回新株予約権の行使は株価等の動向に左右されることから未確定であり、また上記に記載したプロジェクトを継続的に進めるための更なる資金調達の方法、調達金額、調達時期については確定しておらず、当社は継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在していると判断しております。 なお、連結財務諸表は継続企業を前提としており、上記のような継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表には反映しておりません。
事業等のリスク9,906字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。将来に関する事項については有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 (1) 遺伝子治療について 遺伝子治療とは、遺伝子を用いて病気を治療することです。 遺伝子治療が有効と考えられる対象疾患としてはまず、遺伝子の変異が原因の遺伝子疾患があります。遺伝子疾患では、遺伝子治療により正常な遺伝子を補充することで治療効果が期待しやすいと考えられます。 最近では「ゲノム編集」技術の医療への応用が急速に進歩しています。「ゲノム編集」とは、ヒトゲノムの特定の部位で外因性の遺伝子を追加・挿入、あるいは遺伝子変異を修正・削除できる最新の遺伝子工学技術であり、従来の遺伝子組み換え技術と比べて著しく精度と効率が高いため、今後医療や科学にとって不可欠な技術になるとみられております。 2010年代になり遺伝子を自在に書き換える「ゲノム編集」(Genome Editing)技術が開発され、その技術は今日ますます発展を遂げております。特に遺伝子異常による難病を持つ患者の治療方法として開発が進んでおり、医療・ヘルスケア業界だけでなく、農業・食品分野に革命的な影響を及ぼしており事業性の面からも注目されております。 しかしながら、最新の「ゲノム編集」技術を利用した遺伝子(細胞)治療は新規性が高く有効性が期待されるものの、現段階では未知のリスクを否定できず、幅広い実用化には至らない可能性があります。そのような場合には、当社グループの事業戦略や業績が影響を受ける可能性があります。 (2)医薬品開発及び販売について 一般に新薬の開発には、長期にわたる開発期間と多額の費用が必要です。しかしながら、以下の理由等により、当社グループが開発、販売する医薬品が計画通り進捗しない可能性があります。そのような場合には、当社グループの事業戦略や業績が影響を受ける可能性があります。 ① 研究開発について 医薬品の開発は計画通りに進行するとは限らず、臨床試験のために必要とされる症例数を適時に確保できないこと、臨床試験の実施に係る各種業務を支援・代行するCRO(医薬品開発業務受託機関)における業務が計画通り進行しないこと等の様々な要因によって遅延する可能性があります。さらに、様々な試験の結果、期待した有効性を確認できなかったり、安全性に関する許容できない問題が生じたりした場合には、研究開発を中止する可能性があります。そのような場合には、当社グループの事業戦略や業績が影響を受ける可能性があります。 ② 製造について 当社グループは、製品及び治験薬等を自社で製造しておらず、他社からの供給に依存しております。従って、製品や治験薬等について、何らかの要因により、品質上の問題が生じたり、若しくは予定通りに必要な数量を確保できない場合には、開発に遅れが生じたり、製品供給の不足になる可能性があります。そのような場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 ③ 販売について 当社グループが開発中の医薬品については、国内、米国及び欧州等の各地域において、将来競合する可能性のある製品及び開発品が存在するものもあります。当社グループは、競争力の高い製品を早期に開発、上市することで、一定の市場シェアの獲得を目指しております。しかしながら、競合他社が当社の想定より早く承認を取得する、あるいは想定以上のシェアを獲得した場合には、当社グループが開発した製品が上市された場合においても期待通りの収益を上げられない可能性があります。 また、日本や欧州においては新薬の価格は原則として政府あるいはそれに準じた公的機関により決定され、また、米国においては保険会社・マネージドケア(健康保険運営団体)及び政府のメディケア・プログラムとの交渉により決定されます。そのため、当社グループが開発した製品について当社グループが想定した薬価とならない場合があり期待通りの収益を上げられない可能性があります。 加えて、当社が販売する医薬品について、予期しない副作用が発生した場合には売上高が減少する可能性があります。そのような場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 ④ 薬事法制による規制について 薬事法制は、医薬品・医療機器等の品質、有効性、安全性確保の観点から、企業が行う開発・製造・販売等に関して必要な規制を行う法律であり、当社グループが実施している医薬品の研究開発は日本をはじめ各国の薬事法制の規制を受けております。 各国において、様々な要因による承認要件の変更、さらに薬事法制度の変更により、承認を計画通りに取得できない可能性があります。そのような場合には、当社グループの事業戦略や業績が影響を受ける可能性があります。 (3) 知的財産権について ① 特許戦略 当社グループが現在開発しているHGF遺伝子治療用製品、NF-κBデコイオリゴDNAの研究開発活動は、主に当社グループが保有する又は当社グループが実施権を有する特許権に基づき実施しております。以下において、それらのうち特に重要なものを記載しております。 しかしながら、当社グループが現在出願中の特許が全て登録されるとは限りません。また、当社グループの研究開発を超える優れた研究開発により当社グループの特許が淘汰される可能性は、常に存在しております。仮に当社グループの研究開発を超える優れた研究開発がなされた場合、当社グループの事業戦略や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 さらに、当社グループの今後の事業展開の中でライセンスを受けることが必要な特許が生じ、そのライセンスが受けられない可能性があります。そのような場合には、当社グループの事業戦略や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 対象   表題   保有者   登録(出願)状況 HGF遺伝子治療用製品   糖尿病性虚血性疾患遺伝子治療   当社   日本において延長登録済 NF-κBデコイオリゴDNA   椎間板の疾患を治療、阻害及び回復するための方法及び組成物   当社ラッシュ大学(米国)   日本、米国、欧州(EP)、カナダにて成立済 キメラデコイ   当社株式会社ジーンデザイン   物質特許。日本、米国、欧州(EP)にて成立済 デコイを含む薬学的組成物の新規な用途   当社   日本国内で出願済み今後、海外へも展開予定 ② 知的財産権に関する訴訟、クレーム 連結会計年度末現在において、当社グループの開発に関連した特許権等の知的財産権について、第三者との間で訴訟やクレームが発生したという事実はありません。 但し、他社が当社グループと同様の研究開発を行っていないという保証はなく、今後とも知的財産について問題が発生しないという保証はありません。 当社グループとしても、このような問題を未然に防止するため、事業展開にあたっては特許調査を実施しており、当社グループ特許が他社の特許に抵触しているという事実は認識しておりません。しかしながら、当社グループのような研究開発型企業にとって、このような知的財産権侵害問題が発生する可能性があります。そのような場合には、当社グループの事業戦略や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4)検査受託サービスについて ACRLの検査事業は、受託先や地域の拡大、検査の種類・項目を増やすことにより、事業の拡大を図る計画です。検査受託サービスの拡大のためには、検査機器等への投資が必要となりますが、他の検査会社の進出による競合の激化やその他の理由により、こうした事業計画が実現しない可能性があります。そのような場合には、当社グループの事業戦略や業績が影響を受ける可能性があります。 (5) 業績の推移について 当社グループの主要な経営指標等の推移は以下のとおりであります。 第23期   第24期   第25期   第26期   第27期 2021年12月期   2022年12月期   2023年12月期   2024年12月期   2025年12月期 (1) 連結経営指標等 事業収益   (千円)   64,148   67,061   152,985   643,638   874,120 経常損失   (千円)   △13,588,973   △14,610,015   △5,651,225   △7,537,856   △5,288,775 親会社株主に帰属する当期純損失   (千円)   △13,675,587   △14,714,772   △7,437,607   △28,128,983   △5,123,269 純資産額   (千円)   38,634,741   30,425,406   26,103,166   2,156,591   3,076,080 総資産額   (千円)   45,455,746   38,820,711   28,892,536   4,668,599   5,405,983 営業活動による キャッシュ・フロー   (千円)   △11,380,546   △11,214,246   △8,745,759   △6,612,875   △5,750,366 投資活動による キャッシュ・フロー   (千円)   △154,873   △97,141   △356,653   △130,801   18,814 財務活動による キャッシュ・フロー   (千円)   17,378,670   3,572,543   2,036,465   4,202,127   5,902,042 現金及び現金同等物の期末残高   (千円)   17,835,704   10,969,684   4,092,160   1,627,669   1,796,068 (2) 個別経営指標等 事業収益   (千円)   64,148   67,061   138,919   567,793   857,662 経常利益又は経常損失(△)   (千円)   △7,932,836   △8,001,351   1,989,979   △3,143,453   △4,509,032 当期純利益又は当期純損失(△)   (千円)   △8,086,792   △8,115,452   1,067,726   △39,305,588   △5,659,293 資本金   (千円)   33,359,568   35,146,368   35,053,890   37,255,887   40,228,661 純資産額   (千円)   38,688,587   34,141,342   37,266,789   2,398,295   2,663,736 総資産額   (千円)   44,879,500   40,718,613   38,691,268   3,746,065   4,425,152 当社グループは、事業のステージが先行投資の段階にあるため、現時点では、上記記載のように、第23期から第27期において親会社株主に帰属する当期純損失を計上しておりますが、現在の研究開発を着実に進め、パイプラインの拡充を図り、将来医薬品の販売から得られる収益によって損益を改善し、さらには利益の拡大を目指してまいります。 但し、現在の事業計画に沿った医薬品の研究開発や販売が実現しない場合には、当社グループが将来においても親会社株主に帰属する当期純利益を計上できない可能性もあります。 また、上記記載のように、第23期から第27期においては、営業活動によるキャッシュ・フローもマイナスであり、現状の事業計画に沿った医薬品の研究開発や販売が実現しない場合には、将来においても営業活動によるキャッシュ・フローがプラスにならない可能性もあります。 (6) 重要な契約等について 当社グループのビジネス展開上重要と思われる契約の内容を本報告書「第2 事業の状況 5 重要な契約等」に記載しております。なお、当社グループは、これらの契約に関して、いずれも当社グループの根幹にかかわる重要な契約であると認識しております。従って、当該契約の解除及び解約が行われた場合、あるいは当社グループにとって不利な契約改定が行われた場合及び契約期間満了後に契約が継続されない等の場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 組織体制について ①  人材の確保 当社グループの競争力は研究開発力にあり、専門性の高い研究及び開発担当者の確保が不可欠です。また、事業の成長拡大を支えるためには事業開発、営業、製造、内部管理等の人材も充実させる必要があります。当社グループは、優秀な人材の確保及び社内人材の教育に努めますが、人材の確保及び社内人材の教育が計画どおりに進まない場合には、当社グループの業務に支障をきたす可能性があります。 一方、当社グループは、業務遂行体制の充実に努めますが、小規模組織であり、限りある人的資源に依存しているために、社員に業務遂行上の支障が生じた場合、あるいは社員が社外流出した場合には、当社グループの業務に支障をきたす可能性があります。 ②  特定人物への依存 当社グループの事業の推進者は、代表取締役である山田英です。代表取締役山田英は、当社グループの最高責任者として、当社グループの経営戦略の決定、研究開発、事業開発及び管理業務の遂行に大きな影響力を有しております。また、当社メディカルアドバイザーである森下竜一には、研究開発の面でアドバイスを受けておりま す。 当社グループではこれらの特定人物に過度に依存しない体制を構築すべく、経営組織の強化を図っていますが、当面の間はこれらの特定人物への依存度が高い状態で推移すると見込まれます。このような状況の中で、これらの特定人物が何らかの理由により当社グループの業務を継続することが困難になった場合には、当社グループの事業戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 訴訟について 当社グループは、有価証券報告書提出日現在において医薬品の副作用、製造物責任、知的財産権及び労務問題等に関して、訴訟を提起されておりません。但し、将来、当社グループが上記に関して提訴された場合には、その内容次第で当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 (9) 配当政策について 当社グループは、創薬系バイオベンチャーであり、主力の開発品であるHGF遺伝子治療用製品や他のプロジェクトにおいても医薬品の開発段階であり、事業のステージは、先行投資の段階にあります。このため、現時点においては、親会社株主に帰属する当期純損失を計上しており、剰余金の配当は実施しておりません。 但し、株主への利益還元については重要な経営課題と認識しており、将来、現在開発中の新薬が上市され、その販売によって利益が計上され分配可能額が生じる時期においては、経営成績及び財政状態を勘案しながら、剰余金の配当を検討したいと考えております。 しかしながら、開発中の新薬の上市や販売が計画通りに進捗しない場合は配当政策を見直す必要が出る可能性があります。 (10)外国為替変動について 当社グループは、事業活動をグローバルに展開しており、海外での研究開発活動、海外企業とのライセンス、海外からの製品及び治験薬の仕入等において外貨建取引が存在します。また、当社グループが現在開発を行っている製品は、日本のみならず、米国を含む海外市場での販売が見込まれます。そのため、急激な為替変動によって為替リスクが顕在化した場合には、当社グループの事業戦略や業績が影響を受ける可能性があります。 (11)地政学的リスクについて 当社連結子会社EmendoBio社は、イスラエル中部のテルアビブ近郊に研究施設を有しており、今般の中東における紛争の影響で、EmendoBio社のイスラエルにある研究施設(以下、「Emendo R&D」といいます)における研究開発体制の見直しを行いましたが、事業計画を推進するにあたり地政学的リスクを考慮する必要があります。 以上のように、EmendoBio社では人工知能の活用を中心とする研究開発機能を集約し、Emendo R&Dの規模もそれに見合ったものに再編成するとともに、その他の機能を米国に段階的に移管し、米国の拠点化を促進する計画ですが、中東の紛争が拡大する場合には、今後EmendoBio社の研究開発活動の遅延や当社の経営戦略に影響を及ぼす可能性があります。 (12)継続企業の前提に関する重要事象等について 当社グループは、創薬系バイオベンチャーとして、次世代のバイオ医薬品である遺伝子医薬(DNAプラスミド製剤、核酸医薬)などの医薬品開発と製造販売の事業を推進しております。さらに2020年度より、先進のゲノム編集技術を有するEmendoBio社を買収し、事業基盤の拡大を推進してまいりました。 一方で、医薬品事業は、製品化までに多額の資金と長い時間を要する等の特性があり、当社グループは継続的な営業損失の発生及び営業キャッシュ・フローのマイナスを計上している状況にあり、全ての開発投資を補うに足る収益は生じておりません。そのため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。 このような環境のもと、当社グループは、当該状況の解消と継続的な発展を目指し、下記を重要な課題として取り組んでおります。 ① 自社既存プロジェクトの推進 当社グループは、現在開発している医薬品等のプロジェクトを確実に進捗させることが重要な課題と認識しております。 当社グループでは、2019年3月にHGF遺伝子治療用製品の条件及び期限付承認を厚生労働省から取得し、同年9月から販売を開始いたしました。その後、米国で実施された後期第Ⅱ相臨床試験の結果が2024年6月に良好であることが判明したことを踏まえ、戦略的な観点から、同年6月に期限満了に伴い販売も終了いたしました。一方、米国では、2024年9月に米国FDAからブレイクスルー・セラピーに指定され、2025年11月に米国心臓学会(AHA)が発行する学術誌「Circulation: Cardiovascular Interventions」に臨床試験結果の論文が掲載されました。これらの状況から、米国での製品化を最優先とし、最短での製造販売承認を目指し米国での開発に注力しております。 椎間板性腰痛症向けの核酸医薬NF-κBデコイオリゴDNAは、米国において後期第Ⅰ相臨床試験を完了し、その結果が北米脊椎学会(NASS)が発行する「The SPINE JOURNAL」に掲載されました。2023年10月からは、日本国内における第Ⅱ相臨床試験を開始し、予定どおり症例登録を実施しております。 これら開発中の医薬品について、今後も優先順位を明確にし、開発速度を最大限に高めながら進めてまいります。 ② 開発パイプラインの拡充と事業基盤の拡大 当社グループの主力事業である医薬品開発において、上記プロジェクトのように遺伝子医薬や核酸医薬等、新しい分野の医薬品開発に取り組んでおりますが、これらの製品化は非常に難易度が高いため、常に開発パイプラインを充実させることが重要な課題と認識しております。そのため、当社グループではアカデミアによる研究成果や他社の開発品について共同開発を行う等、開発パイプラインの拡充に努めております。開発パイプラインの拡充実績として、2018年にカナダのVasomune社との共同開発契約を締結したTie2受容体アゴニストがあり、対象疾患をインフルエンザ等のウイルス性及び細菌性肺炎を含む急性呼吸切迫症候群(ARDS)として現在米国において前期第Ⅱ相臨床試験を実施中です。また、2025年12月にVasomune社と共同開発契約の対象を全ての疾患に拡大する契約を締結いたしました。 今後も、アカデミアとの協業並びに提携先との共同開発等により、開発パイプラインの拡充を目指してまいります。 また、事業基盤の拡大としては、既に海外で販売され、日本国内では販売されていない医薬品を日本において製造販売承認を取得し販売することや、希少遺伝性疾患の治療に必要な各種検査を受託する事業等による実現を目指しております。事業基盤の拡大実績としては、2022年5月に米国のバイオ医薬品企業Eiger社と早老症治療薬ゾキンヴィの日本における独占販売契約を締結し、2023年5月に、厚生労働省に国内製造販売承認申請を行い、2024年1月に同省から製造販売承認を取得し、本治療薬を販売しております。また、希少遺伝性疾患の拡大新生児スクリーニング検査を受託しているACRLでは自治体や民間の検査センター等との連携により受託拡大を進めております。 今後も、ライセンス導入や希少遺伝性疾患への取り組み等による事業基盤の拡大を図り、開発パイプラインの拡充をとおして将来の成長を実現してまいります。 ③ 開発プロジェクトにおける提携先の確保 当社グループでは、製薬会社との提携により、開発リスクを低減するとともに、契約一時金・マイルストーンや開発協力金を受け取ることにより財務リスクを低減しながら開発を進め、上市後にロイヤリティを受領するという提携モデルを事業運営の基本方針としております。 提携状況につきましては、NF-κBデコイオリゴDNAの日本国内における慢性椎間板性腰痛症を対象とした第Ⅱ相臨床試験では、塩野義製薬株式会社から臨床試験費用の一部負担等の協力を受けるとともに、続く第Ⅲ相臨床試験の実施について協議いたします。また、HGF遺伝子治療用製品に関しましては、その高い有効性への期待からFDAからブレイクスルー・セラピーに指定されたことを生かし、欧米地域を中心にグローバル展開を行っていくことができるパートナーとの提携を検討しております。 今後も、製薬会社等との更なる提携を検討するとともに、開発プロジェクトに協力いただける企業を開拓し、事業基盤の強化に努めてまいります。 ④ 資金調達の実施 当社グループにとって、上記①②を実現するために機動的に資金調達を行うことは重要な課題と認識しており、この課題に取り組んでおります。2024年9月にCantor Fitzgerald Europeを割当先とした第45回新株予約権(第三者割当て)を発行し、開始から2025年8月末日までに71億60百万円(新株予約権発行に伴う入金を含む)を調達いたしました。2025年11月にCantor Fitzgerald Europeを割当先とした第46回新株予約権(第三者割当て)を発行し、2025年12月末日までに2億11百万円(新株予約権発行に伴う入金を含む)を調達いたしました。 今後も、研究開発活動推進及び企業活動維持のために必要となる資金調達の可能性を適宜検討してまいります。 しかしながら、現時点において、第46回新株予約権の行使は株価等の動向に左右されることから未確定であり、また上記に記載したプロジェクトを継続的に進めるための更なる資金調達の方法、調達金額、調達時期については確定しておらず、当社は継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在していると判断しております。 なお、連結財務諸表は継続企業を前提としており、上記のような継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表には反映しておりません。
経営成績の分析 (MD&A)5,046字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社3社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 ① 経営成績及び財政状態の概要 当社グループでは、提携企業からの契約一時金、マイルストーンを研究開発事業収益に計上しております。早老症治療薬「ゾキンヴィ」につきまして商品売上高に計上しております。ACRLにおいて拡大新生児スクリーニングを実施しており、手数料収入に計上しております。 この結果、当連結会計年度における事業収益は8億74百万円(前期比2億30百万円(+35.8%)の増収)、経常損失は52億88百万円(前年同期の経常損失は75億37百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は51億23百万円(前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は281億28百万円)となっております。 財政状態につきましては、当連結会計年度末の総資産は54億5百万円(前連結会計年度末比7億37百万円の増加)となりました。現金及び預金は18億82百万円(前連結会計年度末比1億74百万円の増加)となりました。負債は23億29百万円(前連結会計年度末比1億82百万円の減少)となりました。純資産は30億76百万円(前連結会計年度末比9億19百万円の増加)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ1億68百万円増加し、17億96百万円となりました。当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における営業活動による資金の減少は、57億50百万円(前年同期は66億12百万円の減少)となりました。仕入債務が2億32百万円増加しましたが、税金等調整前当期純損失52億36百万円に加え、棚卸資産が3億17百万円増加、前渡金が2億92百万円増加しております。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動による資金の増加は、18百万円(前年同期は1億30百万円の減少)となりました。EmendoBio社において、有形固定資産の売却による収入47百万円が発生しております。長期貸付による支出15百万円、有形固定資産の取得による支出14百万円が発生しております。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における財務活動による資金の増加は、59億2百万円(前年同期は42億2百万円の増加)となりました。Cantor Fitzgerald Europeを割当先とする第46回新株予約権の発行により、新株予約権の発行による収入が31百万円ありました。Cantor Fitzgerald Europeを割当先とする第45回新株予約権及び第46回新株予約権の行使により、新株予約権の行使による株式の発行による収入が58億70百万円となっております。 ③ 生産、受注及び販売の実績 a. 生産実績 当連結会計年度の生産実績はありませんでした。 b. 仕入実績 当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   金額(千円)   前年同期比(%) 医薬品   235,289   △38.9 合計   235,289   △38.9 (注)金額は、仕入価格によっております。 c. 受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   受注高(千円)   前年同期比(%)   受注残高(千円)   前年同期比(%) 医薬品   874,120   35.8   ―   ― 合計   874,120   35.8   ―   ― d. 販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   金額(千円)   前年同期比(%) 医薬品   874,120   35.8 合計   874,120   35.8 (注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。 相手先   前連結会計年度   当連結会計年度 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) 株式会社エス・ディ・コラボ   244,237   37.9   302,845   34.6 一般社団法人希少疾患の医療と研究を推進する会   245,594   38.2   53,514   6.1 Anocca AB   75,845   11.8   14,962   1.7 2.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、ゾキンヴィの販売及び拡大新生児スクリーニングの受託が増加したことによるものです。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、本報告書「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。連結財務諸表及び注記事項等の作成上、必要な会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当連結会計年度の事業収益は前年同期に比べ2億30百万円増加し8億74百万円(前年同期比35.8%増)となりました。当社グループでは、2024年5月より早老症治療薬「ゾキンヴィ」の販売を開始しており、当期において3億2百万円の商品売上高を計上しております(同58百万円の増加)。ACRLにおいては、拡大新生児スクリーニングの受託数が前年同期に比べ順調に増加していることから、手数料収入として5億54百万円(同2億42百万円の増加)を計上いたしました。EmendoBio社において、Anocca ABとの契約締結に伴う契約一時金を計上したこと等により、研究開発事業収益を16百万円計上しております(同59百万円の減少)。 当連結会計年度における事業費用は、前年同期に比べ37億33百万円減少し、60億19百万円(同38.3%減)となりました。 売上原価は、前年同期に比べ1億57百万円増加し、5億53百万円(同39.9%増)となりました。ゾキンヴィにかかる商品売上原価は、商品売上高の増加に伴い前年同期に比べ65百万円増加し、2億26百万円となっております(同40.9%増)。ACRLにおける拡大新生児スクリーニング検査にかかる原価は、受託数の増加に伴い前年同期に比べ1億円増加し、3億27百万円(同44.1%増)となりました。 研究開発費は、前年同期に比べ2億30百万円減少し、35億53百万円(同6.1%減)となりました。前年同期に計上していた使用期限切れによる廃棄が見込まれる材料及び製品にかかる評価損の計上が当期では無くなったため、研究用材料費が5億26百万円減少しております。HGF遺伝子治療用製品の米国における開発費用及び申請準備にかかる費用の増加により、外注費が3億25百万円増加しております。 当社グループのような研究開発型バイオベンチャー企業は先行投資が続きますが、提携戦略等により財務リスクの低減を図りながら、今後も研究開発投資を行っていく予定です。研究開発の詳細については、本報告書「第2 事業の状況 6 研究開発活動」をご参照ください。 販売費及び一般管理費は前年同期に比べ36億61百万円減少し、19億12百万円(同65.7%減)となりました。前年同期においてはEmendoBio社買収にかかるのれん償却額を33億22百万円計上しておりましたが、前年度において当該のれんを減損したことにより、のれん償却額の計上がなくなりました。EmendoBio社において、事業再編成に伴う人員の減少により役員報酬が52百万円、給料手当が1億26百万円、法定福利費が23百万円減少しました。EmendoBio社における弁護士等専門家及びコンサルタントへの報酬が減少したため、支払手数料が前年同期より1億40百万円減少しております。 この結果、当連結会計年度の営業損失は51億45百万円(前年同期の営業損失は91億9百万円)となりました。 営業外損益においては、EmendoBio社社屋のリース契約の一部解約によりリース解約益を1億2百万円計上しております。EmendoBio社への米ドル建貸付金の評価替の影響により、為替差損2億20百万円を計上しております(前年同期は為替差益15億91百万円)。 この結果、当連結会計年度の経常損失は52億88百万円(前年同期の経常損失は75億37百万円)となりました。 特別損失においては、前年同期にEmendoBio社にかかるのれん及び使用権資産の減損損失200億48百万円を計上しておりましたが、当期においては特別損失の計上がありませんでした。 法人税等においては、前年同期にEmendoBio社の過年度法人税の修正額を計上しておりましたが、金額の確定により過年度法人税等戻入額を2億77百万円計上しております。 これらの結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は51億23百万円(前年同期の親会社株主に帰属する当期純損失は281億28百万円)となりました。 当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ7億37百万円増加し、54億5百万円となりました。 流動資産は前連結会計年度末に比べ8億43百万円増加し、43億86百万円となっております。Cantor Fitzgerald Europeを割当先とする2024年9月17日発行の第45回新株予約権及び2025年11月25日発行の第46回新株予約権につき、当連結会計年度に59億39百万円を調達しました。現金及び預金は前連結会計年度末に比べ1億74百万円増加して18億82百万円となりました。HGF遺伝子治療用製品の原薬の購入により、原材料及び貯蔵品が3億8百万円増加しております。HGF遺伝子治療用製品の原薬の製造委託費用を前払いしたことにより、前渡金が2億92百万円増加しております。 当連結会計年度末の固定資産は前連結会計年度末に比べ1億6百万円減少し、10億19百万円となっております。 当連結会計年度末の負債は前連結会計年度末に比べ1億82百万円減少し、23億29百万円となりました。棚卸資産の購入により、買掛金が2億35百万円増加しております。EmendoBio社社屋のリース契約の一部解約により、リース債務が流動負債で1億9百万円、固定負債で1億8百万円減少しております。 当連結会計年度末の純資産は前連結会計年度末に比べ9億19百万円増加し、30億76百万円となりました。Cantor Fitzgerald Europeを割当先とする第45回新株予約権及び第46回新株予約権の行使により、資本金が29億72百万円、資本剰余金が29億73百万円増加しております。親会社株主に帰属する当期純損失の計上により、利益剰余金が51億23百万円減少しております。 ③ 資本の財源及び資金の流動性 当社グループの事業活動における資金需要は、プロジェクト推進のための研究開発費需要と会社運営のための運転資金需要があります。これらの資金需要に対して、主に新株予約権によるエクイティファイナンスによって資金調達を行っております。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。

関連する企業

関連企業

本ページは公的開示と市場データに、群青で示した解釈を重ねて構成しています。財務・株価の数値は開示・市場データをそのまま表示し、AIには生成させていません。 AI評価 (割安判定・スコア) は解釈です — 詳しくは編集方針をご覧ください。