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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,053.44+287ドル円158.79-1NASDAQ26,229.57+130S&P 5007,675.19+44SOX 指数11,376.79+889/2終値

キャンバス

CanBas Co.,Ltd.4575 · Growth · 医薬品

独自の創薬エンジンで抗がん剤を自社開発する創薬ベンチャー。CBP501とCBS9106の2つの臨床開発パイプラインを軸に、がん免疫領域に特化して研究開発を進める。

概要

キャンバスは2000年に愛知県豊田市で設立された創薬ベンチャーである。独自の細胞表現型スクリーニング技術を基盤に抗がん剤の研究開発と臨床開発を行い、東京証券取引所グロース市場に上場する(2009年9月)。従業員14名、本社は静岡県沼津市。売上はほぼ皆無で創業以来営業損失が続いており、2025年6月期の営業損失は約11億円。主要パイプラインはCBP501(膵臓がん対象第2相試験終了、次相準備中)とCBS9106(ライセンス解消により権利返還)である。

独自の創薬エンジンで候補化合物を自社創出

キャンバスは「創薬企業」を標榜し、自社独自の創薬アプローチ(創薬エンジン)に基づき抗がん剤候補化合物を探索・最適化し、初期臨床開発まで手掛ける。正常細胞とがん細胞の細胞分裂過程の違いに着目した細胞表現型スクリーニングを中軸とし、これまでにCBP501、CBS9106の2つの臨床段階化合物を創出した。後続パイプラインとしてCBT005、CBP-A08、IDO/TDO阻害剤など前臨床段階の化合物も保有する。

開発パイプラインの現状と臨床試験の進捗

最優先パイプラインはCBP501で、シスプラチンと免疫チェックポイント阻害抗体ニボルマブの3剤併用による膵臓がん対象の第2相試験を米国で完了し、次相臨床試験の準備を進めている。2番目のCBS9106は可逆的CRM1阻害剤で、米国Stemline Therapeutics社にライセンスしていたが、2025年6月に全権利がキャンバスに返還された。今後は基礎研究や財務状況を勘案し開発方針を検討する。

売上ゼロが続く財務構造と資金調達の現実

キャンバスは最初の製品が上市するまで安定的な収益源がなく、創業以来営業損失を計上し続けている。2025年6月期の売上はゼロ、研究開発費は8億2千万円、営業損失は11億1千万円。現金及び預金は28億3千万円を保有するが、臨床試験の進行に伴い資金需要は増大する。新株予約権の行使による資金調達(同年17億5千万円)に依存しており、必要に応じて追加調達を実施する方針である。

外部機関との連携体制と知的財産戦略

基礎研究では東京大学医学部附属病院や静岡県立大学との共同研究、化合物合成は外部委託、臨床開発は大手CROとの提携を活用する。科学顧問会議(SAB)を年2回開催し、元全米がん学会会長のダニエル・D・ヴァンホフ教授が議長を務める。特許面ではCBP501につき米国・日本・欧州で物質特許・用途特許を取得し、CBS9106についても日米欧で特許を保有している。

業界の中での役割は抗がん剤の創薬・開発に特化した研究開発型企業。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

01医薬品(抗がん剤)主力

独自の創薬アプローチにより抗がん剤候補化合物を創出し、前臨床試験から臨床開発(第1相〜第2相)を実施しています。現在はCBP501(膵臓がん対象)およびCBS9106(固形がん対象)の臨床開発を進めており、後続パイプラインとしてCBT005やCBP-A08、IDO/TDO阻害剤などの探索研究も実施。開発の各段階で、最適な戦略提携や外部専門機関を活用しています。

主な製品・サービス2
CBP501
独自スクリーニングで獲得した抗がん剤。カルモジュリン制御により免疫コールドがんを免疫ホットに変える作用を持ち、免疫チェックポイント阻害薬との併用で薬効増強が期待される。膵臓がん第2相試験完了。
CBS9106
可逆的CRM1阻害剤。前臨床試験後にStemline社へライセンス供与。米国で第1相試験完了。2025年6月に権利が当社へ返還され、開発方針を検討中。

製品と技術

CBP501:カルモジュリン制御による免疫着火剤

CBP501はキャンバスの独自スクリーニングから見出されたペプチド系抗がん剤で、蛋白質カルモジュリンの制御機能を調整し免疫コールドながんを免疫ホットに変える「免疫着火剤」として作用する。シスプラチンや免疫チェックポイント阻害抗体との併用で抗がん活性が増強され、これまでの試験では膵臓がんへの有効性が示唆されている。現在はシスプラチン・ニボルマブとの3剤併用で第2相試験を完了し、次相試験の準備段階にある。米国・日本・欧州で物質特許および用途特許を取得済みである。

CBS9106:可逆的CRM1阻害剤の開発権利が返還

CBS9106は細胞核外輸送因子CRM1(XPO1)を可逆的に阻害する低分子抗がん剤で、固形がんを対象に開発された。前臨床試験を経て2014年12月にStemline社へライセンス供与され、Stemline社が米国で第1相試験を完了した。しかし2025年6月、キャンバスは同社とのライセンス契約を解消し、開発・商業化に関する全世界の権利を再取得した。今後は基礎研究の成果や財務状況を踏まえ、開発方針を検討する。

後続パイプライン:前臨床段階の複数化合物を展開

キャンバスはCBP501やCBS9106の研究過程で得られた知見を基に、新たな作用機序の抗がん剤候補を複数創出している。免疫スイッチ作動薬CBT005は前臨床試験へ移行する準備を開始。CBP-A08はCBP501関連の新規化合物で探索段階。静岡県立大学との共同研究によるIDO/TDO阻害剤は最適化を進めており、2023年6月に日本で特許を取得した。これらのパイプラインは中長期的な企業価値向上の基盤となる。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

医薬品のなかでの位置

バイオベンチャー、収益化前の研究開発段階

キャンバスは製薬業界のバイオベンチャーであり、現時点では収益化前の研究開発段階にある。同業のVeritas In SilicoやChordia Therapeutics、PRISM BioLab、ジーエヌアイグループなどと同様に、新規医薬品候補の探索・開発に注力している。キャンバスは特にがん免疫領域に特化した創薬プラットフォームを持つが、売上高や営業利益のデータが開示されておらず、パイプラインの進捗状況が評価の鍵となる。大手製薬企業との提携や導出契約が今後の収益化への道筋となり、業界内での競争力はパイプラインの質と進捗に依存する。

強み

  • 独自技術でがん免疫治療薬を開発、差別化されたパイプラインを有する。
  • 効率的な創薬が可能なプラットフォーム技術を保有し、開発速度を向上。
  • 大手製薬企業との提携実績や導出契約の可能性があり、非臨床段階でもバリュエーション創出。
  • 経営資源を研究開発に集中しており、早期段階での技術検証を進めやすい。

課題

  • 現時点で売上高がなく、製品化まで長期間と多額の資金が必要。
  • 同業他社も同様の技術を有し、パイプラインの優位性を示す必要がある。
  • 研究開発継続には追加資金が必要で、調達環境悪化時のリスクがある。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

医薬品の時価総額近傍。太字がキャンバス

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
14593ヘリオス341億円286.4倍
24595ミズホメディー328億円10.2倍
34538扶桑薬品工業216億円9.7倍
44599ステムリム194億円
5504Aイノバセル191億円
64575キャンバス170億円
74889レナサイエンス158億円
84563アンジェス152億円
94579ラクオリア創薬133億円62.4倍
104574大幸薬品130億円18.8倍
114888ステラファーマ121億円

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 33件

新規抗がん剤研究を目的に愛知で設立

2000年1月、キャンバスは新規抗がん剤の研究開発を目的として愛知県豊田市に設立された。翌2001年1月には静岡県沼津工業技術センター内のインキュベーション施設に研究所を開設し、2002年4月には本社・研究所を沼津市通横町に移転、同センター内に動物実験施設を設けた。

CBP501の特許出願と米国での臨床第1相開始

2003年1月、独自ペプチドTAT-S216を最適化した抗がん剤候補CBP501の特許を出願。2005年2月に米国FDAがCBP501単剤の第1相試験開始を承認し、同年5月に米国で試験を開始。2006年2月には米国特許庁からCBP501の物質特許を取得し、同年10月にはシスプラチンとの併用第1相試験を開始した。

武田薬品との共同事業化契約とその解消

2007年3月、キャンバスはCBP501とバックアップ化合物について武田薬品工業と共同事業化契約を締結した。しかし2010年6月、この契約は解消された。以降キャンバスは単独でCBP501の臨床開発を進め、自社リスクで開発を完遂する「創薬パイプライン型」の戦略へと転換した。

上場と第2相試験の進展

2009年9月、東京証券取引所マザーズ市場に株式上場。同年と翌年にかけてCBP501のシスプラチン・ペメトレキセド3剤併用第2相試験を悪性胸膜中皮腫と非小細胞肺がんを対象に米国で開始した。2010年9月には本社・研究所・動物実験施設を沼津市大手町に集約移転した。

CBS9106の創出とStemline社へのライセンス

2008年4月、低分子化合物CBS9100シリーズの特許を出願。2011年12月に米国特許庁からCBS9106の特許を取得した。2014年12月、CBS9106について米国Stemline Therapeutics社とライセンス契約を締結(当初は日本・中国・台湾・韓国を除く全世界対象)。2018年8月には対象地域を全世界に拡大修正した。

免疫チェックポイント併用試験と前期臨床の成果

2017年10月、CBP501・シスプラチン・ニボルマブの3剤併用第1b相試験を米国で開始(終了済)。この試験のデータから膵臓がんを対象に選定し、2021年12月に第2相試験を開始。2024年2月には米国FDAから第2b相試験開始承認を取得した。一方、CBS9106はStemline社が第1相試験を完了した。

ライセンス解消とグロース市場移行を経た現在

2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しによりマザーズからグロース市場に移行。2023年6月にはIDO/TDO阻害剤の特許を日本で取得。2025年6月、Stemline社とのCBS9106ライセンス契約を解消し、全権利をキャンバスが再取得した。現在はCBP501の次相試験準備と後続パイプラインの前臨床研究を進めている。

年表33件を開く

2000年代

  • 2000年1月創業新規抗がん剤の研究開発を目的として愛知県豊田市に設立
  • 2001年1月静岡県沼津市大岡の静岡県沼津工業技術センター付設インキュベーション施設内に研究所を開設
  • 2002年4月本社・研究所を静岡県沼津市通横町に移転、動物実験施設を静岡県沼津工業技術センター内に開設
  • 2003年1月オリジナルペプチドTAT-S216を最適化した抗がん剤候補化合物CBP501について特許出願
  • 2005年2月CBP501単剤の臨床第1相試験開始申請を米国食品医薬品局(FDA)が承認
  • 2005年5月CBP501単剤の臨床第1相試験を米国で開始(終了済)
  • 2006年2月米国特許庁よりCBP501にかかる物質特許を取得
  • 2006年10月CBP501と従来型抗がん剤シスプラチンの併用による臨床第1相試験を米国で開始(終了済)
  • 2007年3月CBP501とそのバックアップ化合物について、武田薬品工業株式会社と共同事業化契約を締結
  • 2007年11月日本国特許庁よりCBP501にかかる物質特許を取得
  • 2008年4月当社の薬剤スクリーニング法によって見出された抗がん剤候補低分子化合物CBS9100シリーズについて特許出願
  • 2008年5月CBP501・シスプラチン・細胞傷害性抗がん剤ペメトレキセドの3剤併用臨床第1/2相試験の第1相パートを米国で開始(終了済)
  • 2008年8月欧州特許庁よりCBP501にかかる物質特許を取得
  • 2008年11月CBP501・シスプラチン・ペメトレキセドの3剤併用臨床第1/2相試験の第2相パート(対象:悪性胸膜中皮腫)を米国で開始(終了済)
  • 2009年6月CBP501・シスプラチン・ペメトレキセドの3剤併用臨床第2相試験(対象:非小細胞肺がん)を米国で開始(終了済)
  • 2009年9月上場東京証券取引所マザーズ市場に株式上場

2010年代

  • 2010年6月CBP501とそのバックアップ化合物にかかる武田薬品工業株式会社との共同事業化契約を解消
  • 2010年9月本社・研究所・動物実験施設を静岡県沼津市大手町に移転・集約
  • 2011年12月米国特許庁よりCBS9106にかかる特許を取得
  • 2014年10月日本国特許庁よりCBS9106にかかる特許を取得
  • 2014年12月CBS9106について、Stemline Therapeutics, Inc.(以下「Stemline社」)とライセンス契約(当初、日本・中国・台湾・韓国を除く全世界対象。2018年8月に修正。)を締結
  • 2015年12月米国特許庁よりCBP501にかかる用途特許を取得
  • 2016年5月CBS9106、臨床第1相試験(対象:固形がん)を米国で開始(終了済)
  • 2016年6月欧州特許庁よりCBS9106にかかる特許を取得
  • 2017年10月CBP501・シスプラチン・免疫チェックポイント阻害抗体ニボルマブの3剤併用臨床第1b相試験を米国で開始(終了済)
  • 2018年8月CBS9106についてStemline社とのライセンス契約を修正し、対象地域を日本・中国・台湾・韓国を含む全世界に拡大
  • 2018年9月日本国特許庁よりCBP501にかかる用途特許を取得
  • 2019年10月欧州特許庁よりCBP501にかかる用途特許を取得

2020年代

  • 2021年12月CBP501・シスプラチン・ニボルマブの3剤併用臨床第2相試験を米国で開始
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所のマザーズ市場からグロース市場に移行
  • 2023年6月日本国特許庁よりIDO/TDO阻害剤にかかる特許を取得
  • 2024年2月米国FDAからCBP501臨床第2b相臨床試験開始承認を取得
  • 2025年6月CBS9106についてStemline社とのライセンス契約を解消、開発及び商品化に関する全権利を当社が再取得

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/6期の経営方針より

会社は3つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    CBP501の臨床試験推進

    免疫チェックポイント阻害抗体とシスプラチンとの3剤併用による臨床開発を加速し、早期の新薬承認と上市を目指す。これが中長期的な企業価値の源泉であり、最重要課題。

  2. 02

    創薬エンジンの改良・充実

    細胞表現型スクリーニングに加え、「がん免疫」「がん幹細胞」など新たな作用機序に着目した創薬基盤を強化。CBT005、CBP-A08等の新規パイプライン獲得を通じ、継続的な競争力向上と企業価値最大化を図る。

  3. 03

    資金調達の推進

    開発資金確保のため、製薬企業との戦略提携や適時の新株発行等を通じた資金調達を実施。創業以来営業損失が継続しており、安定収益源がない中で増加する資金需要に対応する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で14人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は755万円で、9期前と比べて+21.8%平均年齢は47.7歳、平均勤続年数は13.5年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年6月13
2017年6月10
2018年6月13
2019年6月62042.710.113
2020年6月61845.311.711
2021年6月71346.111.712
2022年6月64247.313.711
2023年6月64448.613.512
2024年6月66249.315.711−11,818
2025年6月75547.713.514−7,857

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2025年6月期・提出会社(単体)
女性管理職比率33.3%
縦線は目安の30%
女性の賃金(男性=100)69.2%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

四半期の推移

10期分

直近は2021年4Qで、売上は0億円。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2019年3Q0−2−1
2019年4Q0−2
2020年1Q0−1−1
2020年2Q1−2−200.0−2
2020年3Q0−1−1
2020年4Q0−2
2021年1Q0−2−2
2021年2Q1−1−100.0−1
2021年3Q0−1−1
2021年4Q0−1

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 15期分

直近15期の通期業績。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2012年6月−11−11
2013年6月−6−6
2014年6月−5−4
2015年6月1−3−3
2016年6月1−4−4
2017年6月1−4−4
2018年6月1−5−5
2019年6月1−5−5
2020年6月1−6−6
2021年6月1−6−5
2022年6月−9−9
2023年6月−13−12
2024年6月−13−12−12
2025年6月−11−12−12
2026年6月−14−13−13

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2025年6月期は営業CFが−8億円、投資CFが0億円で、差し引きのフリーCFは−8億円この組み合わせは立て直し型にあたる。本業の赤字を資産売却と資金調達で補っている。事業転換の途上期末の手元現金は28億円

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2012年6月−1070−39
2013年6月−804−85
2014年6月−301−33
2015年6月−309−39
2016年6月−404−48
2017年6月−304−39
2018年6月−400−45
2019年6月−478
2020年6月−609−611
2021年6月−7712
2022年6月−703−77
2023年6月−142316
2024年6月−131519
2025年6月−8017−828

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2025年6月期の総資産は31億円。このうち返さなくてよい自己資本が29億円で、自己資本比率は95.4%(業種中央値69.9%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2012年6月119280.8
2013年6月76189.6
2014年6月43177.5
2015年6月1010094.8
2016年6月109193.3
2017年6月109187.3
2018年6月64259.9
2019年6月97265.7
2020年6月1321112.0
2021年6月134927.2
2022年6月83520.2
2023年6月2119291.0
2024年6月2423194.7
2025年6月3129195.4

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年6月期の内訳単体ベース
現金及び預金
28億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
-140億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
1億円
いつか返す必要があるお金

業界内での比較

医薬品 79社との比較

同じ医薬品の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率79社中4位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
/中央値 5.9%
P25 2.0%P75 11.0%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
/中央値 2.9%
P25 -162.5%P75 11.5%
自己資本比率総資産のうち返済のいらないお金の割合
/中央値 69.9%
P25 53.4%P75 84.5%
売上成長率前期からの売上の伸び
/中央値 2.8%
P25 -1.3%P75 12.0%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.9%
P25 2.3%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥860で、1年前と比べて-37.3%過去52週の値幅のなかでは39%の位置にある。

¥860+0.5%1ヶ月+16.4%1年-37.3%時価総額170億円
過去52週の値幅
安値¥506高値¥1,416

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PBR10.33倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は8月20日に811円と前日比+6.43%と急伸し、直近1ヶ月で+13.59%と上昇基調を強めています。25日線(748円)を約8.4%上回り、75日線(662円)も大きく上抜けています。ただし52週高値1558円からは約48%下の水準であり、戻り相場の途上と見られます。出来高は直近で28万株超と増加しており、買い意欲の強さがうかがえます。RSIは72.7と過熱感が出ており、短期的な調整リスクにも注意が必要です。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 10/100)

PBRは7.16倍と業界平均の3.11倍を大きく上回る。PERは算出不能で、ROEもマイナス、配当利回りも不明。直近の業績は赤字続きで、売上高も開示されていないため、収益力は極めて低い。無配で株主還元もなく、バリュエーションは高すぎる。成長への期待だけで支えられている状態で、割高と判断せざるを得ない。

指標この会社業種平均
PBR10.33倍3.53倍

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

この銘柄の論点は、開発パイプラインの進捗と資金繰りの持続性である。強気派は、PBRが7.16倍と市場が成長性を高く評価していることや、時価総額が148億円とバイオベンチャーとしては中規模である点を挙げ、将来のヒット薬への期待が大きいと主張。また、連続赤字ながら赤字額は縮小傾向(-9億→-12億で横ばい)にあり、計画通りに研究開発が進捗していると見る。一方、弱気派は、売上高がゼロであるため、キャッシュは有限であり、増資による希薄化や資金調達リスクを指摘。さらに、創業から時間が経過しても収益化の目処が立たず、医薬品開発の失敗リスクが高いと強く懸念している。株価は1年で約28%下落しており、市場の信頼が揺らいでいることも弱気派の根拠の一つだ。

プラスに働く材料7
  • PBR7倍超の将来価値

    株価純資産倍率が7.16倍と顕著で、市場が将来の医薬品に高い価値を見込む。

  • 赤字幅が安定

    2023/6期から2025/6期まで毎年-12億円と赤字が拡大していない。

  • 株価下落は仕込み場

    1年で27.94%下落した後、値頃感から押し目買いが入る可能性がある。

  • 営業赤字13億→11億円と赤字幅が2億円縮小通年影響

    2025/6期営業損益は-11億円、前期-13億円から2億円改善。赤字縮小でキャッシュ消耗が緩やかに

  • 最終赤字12億円が前期と同額で下振れ回避決算発表後影響

    2025/6期純損益は-12億円、前期と同水準。悪化がなく安心感が広がる

  • 時価総額148億円で機関投資家も参加しやすい継続影響

    時価総額148億円と開発型では大型。売買代金が一定程度あり、好材料時は買いが入りやすい

  • 株価が1年で27.94%下落し反発余地不定影響

    株価は1年間で27.94%下落。失望売りが出尽くせばテクニカルな戻りが期待

マイナスに働く材料7
  • 売上ゼロが継続

    2022/6期から2025/6期まで売上高が記載されておらず、事業化のメドが立たない。

  • 資金調達リスク

    研究開発には多額の資金が必要で、増資による希薄化の懸念が残る。

  • 臨床失敗の可能性

    創薬は失敗確率が高く、重要な試験で失敗すれば株価は大きく下落する。

  • 3期連続の最終赤字12億円で資金が減少通年影響

    2023/6期から3期連続で純損益-12億円。営業赤字11億円もあり自己資本が消耗

  • 営業赤字11億円と収益化メドが立たず継続影響

    2025/6期営業損益-11億円。売上高は非開示で、いつ黒字化するか見通せない

  • PBR7.16倍は高評価で調整リスク不定影響

    PBR7.16倍・時価総額148億円。開発が遅れると評価損で株価が急落

  • 外国人持株0.87%と低流動で下げが加速継続影響

    外国人持株比率0.87%と低い。売買が細く、売りが出ると株価下落が急

次の決算で確かめる点
研究開発費
研究開発への投資額の推移は、将来のパイプライン価値に影響。
現預金残高
赤字が続く中で、資金がいつまで持つかは存続の鍵。
提携・契約ニュース
大手製薬との提携が実現すれば収益化のシグナル。

株主

有価証券報告書より

2025年6月期末の株主数は延べ13,865人。区分でいちばん多いのは個人・その他88.6%。グループ会社や銀行などの安定株主が3.2%を占め、残る96.8%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2020年6月%2021年6月%2022年6月%2023年6月%2024年6月%2025年6月%
個人・その他97.877.583.689.389.488.6
証券会社0.59.86.86.85.27.3
事業法人1.01.41.82.02.52.6
外国法人0.510.77.21.52.40.8
金融機関0.00.50.50.30.40.6
外国人個人0.20.10.20.10.10.1
自己株式0.00.00.00.00.00.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01楽天証券株式会社2.22
02株式会社SBI証券1.19
03マネックス証券株式会社0.91
04西村彰0.86
05株式会社三星住発0.63
06日本証券金融株式会社0.59
07株式会社SBIネオトレード証券0.57
08SMBC日興証券株式会社0.51
09河邊拓己0.43
10安井弘高0.41

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 15期分

1株利益は15期で+83%、1株純資産は14期で−51%。期末時点の株価にもとづく指標の推移。

決算期EPSBPS
2012年6月−385301
2013年6月−199168
2014年6月−10182
2015年6月−63206
2016年6月−86180
2017年6月−83158
2018年6月−9763
2019年6月−7784
2020年6月−8422
2021年6月−7040
2022年6月−8814
2023年6月−83116
2024年6月−68128
2025年6月−61148
2026年6月−66

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安

経営陣

6名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は6名。2025/6期の役員報酬は総額77百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約2倍にあたる。

氏名役職年齢
河邊拓己代表取締役 社長68
加登住眞取締役 最高財務責任者 兼 経営企画室長62
坂本一良取締役 管理部長63
小宮山靖行取締役(監査等委員)67
白川彰朗取締役(監査等委員)70
古田利雄取締役(監査等委員)64

役員報酬の内訳2025/6

役員の区分人数固定報酬百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)458125815
社外取締役3196196

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/6期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容5,743字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社は、抗がん剤の基礎研究(創薬コンセプトの検討、当該コンセプトに基づき構築した手法による医薬品候補化合物の選別、簡易動物実験、既に開発段階に進んだ抗がん剤候補化合物に関する基礎データの収集・解析等。)、早期臨床開発(臨床試験開始申請直前に実施する「前臨床試験」ならびに臨床試験の前半部分。)および後期臨床開発(新薬承認申請を目指す臨床試験の後半部分。)に取り組んでいる創薬企業です。なお、当社は、医薬品事業の単一セグメントです。 (1) 基本戦略 当社は、自社独特の創薬アプローチを活かした抗がん剤の基礎研究および臨床開発に取り組む、創薬ベンチャー企業です。 特定領域に絞り込んだ創薬を自社独自の創薬基盤技術(「創薬エンジン」とも呼ばれます。)を基に実施することで技術とプロダクトの両方を自社で創出するのが「創薬企業」であり、創薬プラットフォームを持たず開発途上の化合物を外部から導入して一定の開発ののち製薬企業へ導出する企業とは大きく異なるビジネスモデルを志向しています。 この付加価値の高いビジネスモデルを完成させ、企業価値の最大化を図るための、当社の基本戦略は次のとおりです。 ・当社独自の創薬アプローチを活かした研究開発に特化集中する。 ・当社の有する薬剤スクリーニング法により創出・獲得した複数の医薬品候補化合物によって、開発パイプラインを構築する。 ・抗がん剤の開発経験が豊富で当社の開発戦略に合致するCRO等の外部専門機関、科学顧問団を活用する。 ・当社の権利を最大限確保するため、開発パイプラインの特性や開発段階、当社の財務体力等に応じ、自社で後期開発段階まで進めるほか、適切な戦略提携を製薬企業等との間で行うことによって、価値連鎖を補完・完結する。 当社は、上記の戦略を適切に実行することにより、医薬品候補化合物の開発を速やかに進め、いち早く上市して当社の企業価値を高めるとともに、当社の開発リスクを分散低減していきたいと考えています。 (2) 創薬事業 一般に創薬(新薬の創出)は、 (ア) 創薬コンセプト(科学的根拠に立脚し、ある方法によって疾患を治療し得ると考え、その作用を有する化合物等が新しい医薬品になり得るとする仮説。)に基づいて候補化合物を探索・選別する「探索」段階 (イ) (ア)で獲得された候補化合物について試験管内や動物での実験を実施し候補化合物の分子構造等を調整する「最適化」段階 (ウ) 臨床試験開始申請に必要なデータを揃える前臨床試験を実施する「前臨床試験」段階 (エ) 規制当局の許可を得て臨床試験(医薬品としての承認を得るために行うヒト試験。)を実施する「臨床試験」段階 の順に進行します。 臨床試験段階はさらに、主に候補化合物の安全性を確認する第1相試験、比較的少数の患者様で候補化合物の有効性・安全性および用法用量を探索的に検討する第2相試験、医薬品として薬効を証明する第3相試験に大別されます。 通常の医薬品において臨床第1相試験は健康なボランティアを被験者としますが、当社が開発を目指す抗がん剤の領域では、抗がん剤に多い重篤な副作用への懸念から、末期がん患者ボランティアの方を被験者として臨床第1相試験を実施します。このため、第1相試験の前半では主に安全性を確認しつつ薬効の手応えのあるがん腫を選定し、当該がん腫に絞り込んで薬効を探る「拡大相試験」を第1相試験の後半に実施する手法が多く採られます。この手法によるCBP501臨床第1b相試験の結果から、膵臓がんをCBP501臨床第2相試験の対象に選定し、現在はCBP501の有効性・安全性および用法用量を検討する臨床第2相試験を成功裏に終え、次相臨床試験の準備を進めています。 (3) 当社の開発パイプライン 「開発パイプライン」とは、創薬製薬領域において、開発中の医薬品候補化合物群を指す語です。 一般に医薬品開発は成功確率が低く、リスク分散の意味でいかに豊富で有望なパイプラインを継続的に有するかが製薬企業や創薬企業の中長期的な企業価値の基本となります。 新たなパイプラインを確保する方法は、当社のような創薬企業にとっては専ら自らの創薬コンセプトに基づいた新規候補化合物の「探索」「最適化」となります。製薬企業等においては、自社による創出のほか、創薬企業等との提携に基づくライセンスによるパイプライン獲得が図られます。 創薬企業の長期的な目的は新薬の承認獲得とその売上による収益獲得です。 しかし、それに至るために必要な長期間かつ莫大な資金(一般にひとつの医薬品を開発するために必要な期間は約15年・必要な資金は数百億円といわれます。)を独力で確保することは難しく、多くの場合、短期中期的な目標として、自社で開発中の候補化合物について製薬企業等との提携を成立させ当該候補化合物を相手方開発パイプラインのひとつとすることによるライセンス収益の獲得と財務基盤の安定・強化を目指すこととなります。 しかしながら、その状況は変わりつつあり、創薬企業が製薬企業等と提携するのでなく投資家や市場から資金を調達して独力で新薬承認獲得まで進む開発戦略が採用されるケースが増加しています。 この変化の要因としては、 ① 製薬企業の多くが「承認されたまたは承認が確実となった超後期開発品」や「新しい作用機序やモダリティ(治療手段)の早期開発品」に集中した提携方針を採用するようになり、最もリスクとリターンの大きな開発途上の候補化合物に関する提携意欲が薄れていること ② 臨床試験の平均的な規模が比較的小さくなったことと、投資家や市場からの資金調達環境が大幅に改善されたこととが相まって、必ずしも製薬企業の資金に頼らずとも新薬承認獲得までの開発が可能になったこと ③ 製薬企業との提携は必ずしも最速かつ成功確率最大の開発進行に寄与せず、むしろ阻害要因にもなりかねないと知られてきたこと などが挙げられます。 したがって現在、創薬企業はこれらの選択肢の中から、各パイプラインに最適な開発戦略を立案することが求められています。 当社の開発パイプラインは次のとおりです。 《CBP501》 CBP501は、当社独自のスクリーニング(薬剤探索)から獲得された、蛋白質カルモジュリンの制御機能を調整し複数の作用により免疫コールド(がんを攻撃するT細胞の乏しい状態。)ながんを免疫ホット(T細胞が存在しがんを攻撃できる状態。)ながんにすることで抗がん活性を示す、独特の抗がん剤(免疫着火剤)です。 過去の試験で得られたデータから、免疫系抗がん剤との併用により薬効を高める効果が期待できることがわかりました。現在は免疫チェックポイント阻害抗体との併用による臨床第2相試験(対象:膵臓がん)を終え、次相臨床試験の準備を進めています。 《CBS9106》 当社が創出した可逆的CRM1(XPO1)阻害剤であるCBS9106は、前臨床試験を終了した段階で、同化合物の開発・製造・商業化にかかる全世界における独占的権利を米国Stemline Therapeutics, Inc.に供与するライセンス契約を締結しました。 その後Stemline社は、CBS9106(felezonexor)の臨床第1相試験を完了しています。 2025年6月、開発及び商品化に関するすべての権利が当社に返還される旨の合意に達し、Stemline社とのライセンス契約を解消しました。今後当社は、追加で実施する基礎研究の成果や会社の財務状況などを勘案して、 開発方針を検討していく方針です。 《後続パイプライン》 上記2つの臨床開発段階のパイプラインのほか、がんの治癒を目指す新しいコンセプトから創出し前臨床試験のための準備を開始したCBT005、CBP501の研究開発過程で新たに得られた知見を踏まえて創出したCBP-A08、静岡県立大学との共同研究により最適化を進めているIDO/TDO阻害剤など、新規候補化合物の創出・開発パイプラインの拡充に向けて、探索研究を実施しています。 化合物   併用   対象   探索 創出   最適化   前臨床 試験   臨床試験   提携・ 共同研究 第1相   第2相   第3相 CBP501   シスプラチン・ ニボルマブ   膵臓がん3次治療   ■■■■   ■■■■   ■■■■   ■■■■   ■■■■ CBS9106   なし   固形がん   ■■■■   ■■■■   ■■■■   ■■■■ CBT005   未定       ■■■■   ■■■■   ■ CBP-A08   未定       ■■■■   ■■■■ IDO/TDO阻害剤   未定       □□□□   ■■                   静岡県立大 ※表中の■は自社による進捗、□は他社による進捗を示す。 (4) 当社事業の当面の課題と施策 当社事業における当面の課題と施策は、概ね優先順位順に次のとおりです。 ① CBP501について開発を加速し、成功確率を最大化する。 当社は現在、最先行の抗がん剤候補化合物CBP501に関して、製薬企業等との提携関係に依存しない「創薬パイプライン型」の開発を志向しています。 ② 基礎研究を継続し、既存パイプラインに関する知見を深め、次世代パイプラインの創出を図る。 当社は、臨床開発段階のプロジェクトのほか、前述のとおり、基礎研究活動を絶えず実施しています。 また、研究開発にかかる知的財産権の管理等の費用も継続的に発生しています。 これらの取組みは、当社の中長期的な収益獲得と企業価値向上に欠かせないものですが、それらの成果による現実の収益を獲得するまでには一定の期間を要することから、間接金融による資金調達は極めて困難です。したがって、これらの課題と施策を可能とするための直接金融による継続的な資金調達も併せて当面の優先的な課題と施策のひとつと位置づけています。 (5) 製薬企業との戦略提携を含む開発体制の選択 医薬品の開発プロセスは、通常、長い期間と莫大な費用を必要とします。 このことから、当社のような創薬企業が、基礎研究・臨床開発・製造・上市・販売および上市後のフォローアップなどを単独で行うことは困難であることから、製薬企業等との間で適切な提携関係を構築し、固定費の増加を回避しつつ将来の継続的な開発・承認・上市に至る体制の確保を図るのが一般的な戦略であるとこれまで一般に言われ、早期臨床開発と後期臨床開発の役割分担の形が世界的な標準となっていると言われてきました。 しかしながら前述のとおり、①製薬企業等の提携方針の変化に伴う開発途上化合物に対する提携意欲の低下、②臨床試験の規模が比較的小さくなったことと創薬企業の資金調達環境が大幅に改善されたことから製薬企業の資金に頼らずとも新薬承認獲得までの開発が可能になったこと、③製薬企業との提携は最速かつ成功確率最大の開発進行に寄与せず、むしろ阻害要因にもなりかねないと知られてきたこと、などの理由から、この状況は大きく変化し、創薬企業は製薬企業等との提携に依存しない各パイプラインに最適な開発戦略を立案・選択することが求められています。 一方で、創薬企業と製薬企業等との戦略提携は、両者のリスク分担や利益配分などの考え方を反映し、特許等の排他的な実施権を供与する対価としてロイヤルティを得る形態(いわゆるライセンスアウト)のみならず、さまざまなバリエーションが存在しており、化合物の特性や開発の状況等に応じてこれらを活用することももちろん考えられます。 現在当社は、CBP501に関しては、2010年6月に武田薬品工業株式会社との共同事業化契約を解消した後、臨床試験を当社単独で進めてきました。現在は、承認申請までの臨床試験完遂を目指す資金調達を実施するとともに、すべての臨床試験を当社のリスク負担で実施し中長期的な企業価値の最大化を図る「創薬パイプライン型」開発を志向しています。これと並行して、地域等を区切った部分的な新規提携パートナーの獲得を目指す活動も進めています。 また、CBS9106については、2014年12月から継続していたStemline社へのライセンス契約を解消しました。今後当社は、Stemline社が完了しているCBS9106(felezonexor)の臨床第1相試験の成果と、追加で実施する基礎研究の成果や会社の財務状況などを勘案して、開発方針を検討していく方針です。 (6) 研究開発における外部機関との連携 当社は、がん領域に絞り込んだ創薬を自社独自の創薬エンジンを基に実施する創薬企業として、基礎研究から臨床開発・上市に至る各ステップにおいて、外部との提携関係(委受託関係を含みます。)を活用しています。 基礎研究および最適化の段階においては、最適化の過程で必要となる新規候補化合物の合成業務を、この領域において経験豊富な企業に委託しています。また前述の次世代化合物の創出に向けて、東京大学医学部附属病院およびファルマバレープロジェクト(一般財団法人ふじのくに医療城下町推進機構、静岡県立大学)との共同研究を進めています。 臨床開発においては、抗がん剤の臨床開発に専門性を持つ大手CROとの緊密な提携関係を構築しています。 また、当社は、抗がん剤の臨床開発にかかる経験を豊富に持つなど当社の研究開発への貢献が期待できる科学者による科学顧問会議(SAB)を組成しています。SABのチェアマンであるダニエル・D・ヴァンホフ教授は、全米がん学会会長・米国がん治療学会会長を歴任した著名ながん臨床研究者で、これまで20年以上にわたり多数の抗がん剤の臨床試験に携わっています。同氏を議長とするSABミーティングは、2002年3月の発足以来、概ね年2回定期的に開催され、当社の研究開発全般に関する情報交換や議論を行っています。
経営方針・対処すべき課題2,399字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 (1) 経営方針と経営環境 当社は、独自の創薬エンジンを基に基礎研究および臨床開発を実施することにより、技術とプロダクトの両方を自社で創出する「創薬企業」として、付加価値の獲得を目指すビジネスモデルを志向しています。 臨床上の治療満足度に改善の余地がみられるがん領域は、引き続き新薬開発のターゲットとして有望な領域の一つとして考えられており、世界の製薬会社やバイオベンチャーが研究開発力の強化に取り組んでいます。 当社は、これまでに蓄積してきた研究成果を生かし、世界のがん領域の市場のニーズに合致した抗がん剤を開発することを目指しています。当社の属する抗がん剤開発の領域では近年、開発競争の中心が免疫チェックポイント阻害抗体およびその併用療法に移行しています。この薬剤は画期的な薬効を発揮する一方で、恩恵を受ける患者さんの比率が小さいことから、これを拡大するための多様な試みがなされています。そのひとつは併用であると目されており、各社がさまざまな併用の組み合わせによる臨床試験を繰り広げています。 当社は、これまでに実施した臨床試験結果ならびにそのデータの詳細な解析によって、CBP501とシスプラチンを免疫チェックポイント阻害抗体と併用することによって薬効が増強される知見を獲得しました。これを踏まえ、当面のCBP501開発の主軸を当該併用に置く方針です。 なお、文中の将来に関する記載は当事業年度末現在において当社が判断したものです。当社の経営陣は、当社が行っている事業の環境について、入手可能な情報と経験に基づいた仮定により、経営判断を行っています。 (2) 優先的に対処すべき課題と対応方針・具体的な取組状況 ① 事業活動において優先的に対処すべき課題と対応方針・具体的な取組状況 (a) CBP501の臨床試験推進 後続化合物で構成されるパイプライン戦略などにより開発リスクの分散や低減は図っているものの、CBP501は当社の将来の事業計画において最初の上市品と想定している化合物であり、この開発の成否が当社事業計画の実現の鍵を握っていると言えます。失敗・遅延のリスクを最小限に抑え、かつ、最も早期に適切な適応による新薬承認を受け、CBP501の上市を実現することが、当社の中長期的な企業価値の源泉であり、事業活動において最も重要な課題です。 現在、抗がん剤開発競争の中心的存在は免疫チェックポイント阻害抗体です。この薬剤は画期的な薬効を発揮する一方で、恩恵を受ける患者さんの比率が小さいことから、これを拡大するための多様な試みがなされています。そのひとつは他の抗がん剤や抗がん治療との併用であると目されており、各社がさまざまな併用の組み合わせによる臨床試験を繰り広げています。 当社は、これまでに実施した臨床試験結果ならびにそのデータの詳細な解析によって得られた知見に基づき、CBP501とシスプラチンを免疫チェックポイント阻害抗体と併用することによって薬効を増強するデータを獲得しました。現在、当該3剤併用による臨床第2相試験を成功裏に終え、次相臨床試験の準備を進めています。 (b) 創薬エンジンの改良・充実と新規化合物パイプライン獲得 当社のような創薬企業にとって、新規の開発候補化合物パイプラインを継続的に創出・獲得し候補化合物の最適化を実施する創薬エンジンは競争力の源泉であり、その改良と充実は将来の継続的な成長のために必須のものです。 当社ではこれまで、正常細胞とがん細胞の細胞分裂過程の違いに着目した独自の細胞表現型スクリーニングを中軸とする創薬エンジンから、臨床開発段階の抗がん剤候補化合物CBP501、CBS9106を創出してきました。 これら化合物の臨床試験進捗や提携獲得により、当社の創薬エンジンは、外部第三者の評価を経てコンセプトの確立を図ることができたと考えています。 また最近では、CBP501臨床試験データから得られた知見に基づき、創業以来の細胞表現型スクリーニングとは別に、「がん免疫」「がん幹細胞」など個別の作用に着目した候補化合物創出を実施しています。この取り組みから当社は、近い将来の新規パイプライン候補となるCBT005、CBP-A08を獲得し、さらに次世代のパイプラインとなるべき新たな基礎研究を進めています。 これらの取り組みによって当社は、将来的な継続性ある競争力の強化と企業価値の最大化を図っていきます。 ② 経営基盤において優先的に対処すべき課題と対応方針・具体的な取組状況 (開発戦略推進のための資金調達) 当社は、CBP501に関して、これまでの臨床試験結果ならびにそのデータの詳細な解析によって得られた知見に基づき、臨床試験を進めています。 一方、当社のような創薬企業は、最初の製品が上市するまでは安定的な収益源がなく、候補化合物の研究開発費用の負担により、長期に亘って先行投資の期間が続きます。この先行投資期間においては、継続的に営業損失を計上し、営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなる傾向があります。当社も創業以来継続的に営業損失を計上しており、営業活動によるキャッシュ・フローは大半の期にマイナスを計上しています。また、当社は、当事業年度末において現金及び預金を2,827,879千円保有しているものの、現時点において安定的な収益源を有していません。 この現状を踏まえて当社は、それぞれの開発プロジェクトの進展および開発ポートフォリオの拡充に伴い増加する資金需要に対応するため、さらには抗がん剤の開発体制の強化のため、プロジェクト毎に製薬企業との戦略提携の実現に向けた活動を展開しています。また、必要に応じて適切な時期に新株発行等による資金調達を実施しています。
事業等のリスク11,050字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 以下において、経営者が当社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に関してリスク要因と考える主な事項を記載しています。 また、当社として必ずしも重要なリスクとは考えていない事項、他の事項と比してリスク顕在化のおそれが低い事項、リスクが顕在化した場合の影響が他の事項と比して軽微な事項についても、投資判断の上で、あるいは当社の事業活動を理解する上で必要と考えられる事項については、投資家および株主に対する積極的な情報開示の観点から開示しています。これらに該当する事項には、項目名の末尾に注を付しています。 当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の事項および本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクの全部を網羅したものではないことにご留意いただく必要があります。 なお、文中の将来に関する記載は当事業年度末現在において当社が判断したものです。 (1) 創薬事業全般に関するリスク 当社は、自社創出の候補化合物群を医薬品として開発する事業を主業務としています。 医薬品の研究開発の分野は、巨大製薬企業をはじめとする多数の強力な競合が存在し、さらに当社を含むいわゆる創薬ベンチャー企業が技術革新の質とスピードを競い合う業界です。また、開発から製造および販売に至る過程では、多くの規制に従って、長期間にわたり多額の資金を投入して事業活動を推進する必要があります。その将来性は不確実性を伴うものであり、当社の現在および将来における事業についてもこのようなリスクが附随しています。 ① 医薬品開発の不確実性について 製品上市に至る医薬品開発の過程は長期かつ多額の費用を要するもので、開発が成功する確率は決して高くなく、開発のいずれの段階においても中止や遅延の判断をすることは稀ではありません。医薬品開発においては、様々な開発過程を段階的に進めていく必要があり、それぞれの段階において、開発続行の可否が判断されます。一般的に、その開発途上で中止の決定を行うことは稀なことではなく、開発が順調に進み製品化される確率は低いものとされています。 このリスクを低減・分散するため、一般には開発パイプラインに医薬品候補化合物を複数保有し、かつ、それぞれの候補化合物にバックアップ化合物を保有することによって、ひとつの候補化合物の開発において何らかの障害が発生した場合の対応策とすることが行われています。 当社においては、互いに独立した複数の候補化合物を開発パイプラインに持ち、それぞれについてバックアップ化合物を保有することによって、開発過程において何らかの障害が発生した場合の事業遂行上のロスを最小限に留めるよう努めています。 しかしながら、当社のような規模の創薬企業にとって、ひとつの医薬品候補化合物が開発から脱落することはきわめて大きな影響があります。また、バックアップの類似化合物といえども医薬品開発上は新規の化合物として取り扱われることから、当該化合物の開発には遅延が生じることとなります。障害発生までに獲得した類似化合物での知見を活用することにより遅延の幅や遅延に伴う追加費用を縮小できる可能性はあるものの、研究開発に当初予想以上の期間および費用がかかることは否めず、その場合には当社の財政状態や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ② 将来収益の不確実性について 当社が開発を進めている製品の販売から収益を得るには、当社が単独または第三者と共同で、市場性のある医薬品の開発、許認可当局からの承認、製造および販売のすべての段階において成功を収めることが必要です。当社は、これらの活動において成功しない可能性があり、また、成功したとしても、当社の事業活動を継続するために必要な採算性を確保する十分な収益を得ることができない可能性もあります。 当社は現在、臨床試験段階の候補化合物を有し、これらの開発を推進し製品上市に至ることによって製品売上高またはロイヤルティ等による事業収益を獲得するべく事業活動を行っています。しかしながら、現時点において製品販売に関する売上高はなく、現実に製品として上市するまでには相当の期間を要すると予想され、また、現実に製品として上市される保証はありません。 なお、当社は、現時点で想定している適応疾患の選定や提携手法・マーケティング手法等について、既承認の抗がん剤の市場規模やマーケティング実績等をもとに十分に将来の採算性を見込めるものと判断していますが、万一この判断が誤っていた場合、あるいはこの判断の基礎となる状況に変化が発生し当社がその変化に迅速に対応できなかった場合には、当社の財政状態や経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 ③ 遵守すべき法的規制等および医療保険制度等の不確実性について 当社の事業計画は、現行の法的規制および医療保険制度、それらに基づく医薬品の価格設定動向等を前提としています。 しかしながら、当社が開発を進めている製品が現実に製品として上市されるまでには相当の期間を要し、その間これらの規制や制度・価格設定動向等が変動しない保証はありません。もしこれらに大きな変動が発生した場合には、当社の計画する経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 潜在的な競合について 当社の潜在的な競合相手は、主要な製薬企業、バイオ関連企業、大学、その他の研究機関等多岐にわたります。それら競合相手の中には、技術力、マーケティング力、財務状況等について当社と比較して優位にある企業が多数あり、当社開発品と競合する医薬品について、有効性の高い製品を効率よく生産および販売する可能性があります。 したがって、許認可当局によって当社の製品候補の販売承認が得られた場合であっても、これら競合相手との競争次第で、当社の計画する経営成績に影響をきたす可能性があります。 ⑤ 賠償問題発生リスクについて(※現時点において本リスクの重要度は比較的小さいと考えています。) 医薬品の臨床試験を実施する際には、薬剤による副作用などに伴う賠償問題が発生するリスクが伴います。これに関し当社は、必要と認める損害保険への加入などによって、このような事態が発生した場合の財政的負担を最小限にするべく対応しています。しかしながら、賠償額が当該保険により補償される範囲を超える可能性は否定できず、その場合には財政状態や経営成績に影響が及ぶ可能性があります。 また、医薬品の開発および製造には、製造物責任賠償のリスクが内在します。当社は将来、開発したいずれかの医薬品が健康被害を引き起こし、または臨床試験、製造、営業もしくは販売において不適当な点が発見された場合には、製造物責任を負い、当社の業務および経営成績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、製造物責任賠償請求がなされることによるイメージ低下により、当社および当社の医薬品に対する信頼が損なわれ、当社の事業に影響を与える可能性があります。 (2) 当社事業遂行上のリスク ① 開発資金の確保について 当社のような創薬ベンチャー企業が基礎研究・臨床開発・製造・上市・販売および上市後のフォローアップ等をすべて単独で行うためには、資本市場からの資金調達によるか、もしくは、製薬企業等との間で適切な提携関係を構築し開発費の多くを提携先製薬企業等が負担する戦略提携による必要があります。 当社は、最先行化合物CBP501に関し、2010年6月に武田薬品工業株式会社との共同事業化契約を解消し、以来現在に至るまで、提携パートナーを有しない状態で臨床開発をはじめとする事業活動を継続してきました。 CBP501の今後の臨床試験については、資本市場からの資金調達による「創薬パイプライン型」開発を志向しつつ、必要に応じて提携パートナーの獲得も模索していきます。 しかしながら、資本市場からの資金調達には不確実性が伴います。また、提携パートナー獲得活動はその候補となる製薬企業等との交渉によるものであり、成立の不確実性が存在するほか、必ずしもその後の開発推進に十分な資金の確保をもたらすものではありません。 これらのリスクが顕在化し、開発資金の確保が大幅に遅れもしくはできなかった場合には、臨床試験スケジュールの遅延により当社の事業戦略や経営成績、財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ② 臨床試験データについて 当社は、これまでに実施した臨床試験等から、CBP501およびCBS9106についてはいずれも、医薬品開発を進めるうえで有望な有効性および安全性データが得られていると判断しています。また、これらの開発計画および当社の事業計画についても、当該判断に基づいて作成されています。 しかしながら、これら開発化合物の有効性および安全性等が許認可当局に確認され新薬承認および上市に至るまでには、将来のピボタル試験(新薬承認申請のための最終的な検証試験)を経る必要があります。本剤に限らず一般的な医薬品開発に共通することですが、これら今後の臨床試験においては、有効性が確認されず、または重要な安全上の懸念事項が発生するなどの問題が生じる可能性があります。 こうした場合には、CBP501・CBS9106の開発計画の変更もしくは開発中止により、当社の事業計画の実現が困難となり、当社の財政状態や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ③ 開発パイプラインの拡充について 当社は、自社で臨床開発を続けている最先行化合物CBP501、ライセンス先Stemline社が臨床第1相試験を完了したCBS9106に続き、今後も新規医薬品候補化合物を自社で獲得・創出しパイプラインを拡充していくことを基本戦略としています。 この戦略を確実に推進するために当社は現在も、創薬アプローチの見直し、スクリーニング法の改良など、新規候補化合物の獲得・創出の可能性を高める努力を続けています。この成果として現在、CBT005をはじめとするいくつかの開発候補化合物を獲得しています。 しかしながら、当社の創薬アプローチやスクリーニング法によって現在すでに開発途中にあるもの以外の候補化合物を探索創出できる保証はありません。 今後の研究において新たな候補化合物が創出されず、または何らかの理由で当社のスクリーニング法による新規医薬品候補化合物の獲得・創出に支障が生じた場合には、当社の研究開発の基本戦略の変更を余儀なくされ、当社の事業戦略や経営成績に影響が及ぶ可能性があります。 (3) 会社組織に関するリスク ① 業歴が浅いことについて(※現時点において本リスクの重要度は比較的小さいと考えています。) 当社は、2000年1月に設立された、業歴の浅い企業です。また当社は、事業領域をいわゆる創薬領域に特化した特異な企業であり、将来は当社が開発した抗がん剤上市により事業収益を計上し利益を確保する計画ですが、現時点までに製品売上による事業収益がありません。 今後、未だ経験していない事業上のトラブルが社内外で発生する可能性は否定できず、当社の業績に影響を及ぼすと考えられる様々な事項について網羅的に予想し予め対処しておくことは現状においては困難です。 ② 小規模組織であることについて(※本リスク顕在化のおそれは比較的小さいと考えています。) 当社の研究開発活動は比較的少人数による体制を敷いています。 また、既存パイプラインの開発推進および今後の新規医薬品候補化合物のパイプライン化に伴い、さらなる研究開発人員の増加を計画しています。 しかしながら、何らかの理由により、計画どおりの人員の確保が出来ない場合、あるいは既存人員の大量の流出等が生じた場合には、当社の事業活動に支障が生じ、当社の財政状態や経営成績に影響が及ぶ可能性があります。 ③ 少数の事業推進者への依存について 当社の事業戦略を成し遂げるには、当社事業戦略を推進する各部門の責任者と研究開発員に強く依存するところがあります。今後も当社は優秀な人材の確保および社内教育に努めていきますが、人材の確保および社内人材の教育が計画どおりに進まない場合、ならびに人材の流出が生じた場合には、当社の事業戦略や研究開発の推進に支障をきたす可能性があります。 また、当社はこれまで、創業科学者であり当社の競争力の源泉となっている技術の創出者・発明者でもある河邊拓己を中心として基礎研究・研究開発をはじめとする事業の全般を推進してきました。河邊は現在も代表取締役社長として当社の意思決定および事業運営にあたって広範かつ中心的な役割を担っています。 当社は、少数の事業推進者に過度に依存しない体制を構築すべく経営組織の強化を図っていますが、当面は河邊への依存度が高い状態で推移することが見込まれるため、何らかの理由により河邊が当社の業務を遂行するにあたって困難をきたした場合には、当社の事業戦略や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ④ 科学顧問会議(SAB)について(※本リスクの重要度は比較的小さいと考えています。) 当社は、社長の諮問機関として、抗がん剤の臨床開発にかかる経験を豊富に持つなど当社の研究開発への貢献が期待できる科学者による科学顧問会議(SAB)を組成しています。SABミーティングは、2002年3月の発足以来概ね定期的に開催され、基礎研究から臨床開発に至る情報交換や議論を行っています。 今後も当社は優秀なSABメンバーの確保に努めていきますが、現在のメンバーとの間の契約が更新されないなど、何らかの理由によりメンバーの確保が困難となった場合またはメンバーの流出が生じた場合には、当社の研究開発の推進に何らかの支障をきたす可能性があります。 ⑤ 研究開発の主要部分に関するアウトソーシングについて(※現時点において本リスクの顕在化のおそれは比較的小さいと考えています。) 当社は、自社を少人数体制で運用しつつ機動的な事業運営を図るため、広く社外に有能な専門家の参加を求め、以下に掲げる研究開発の主要な部分についてはアウトソーシング契約に基づく外部委託に依存しています。 ・化合物の最適化およびこれに関連する化合物合成業務 ・前臨床試験および臨床試験に用いる、GMP(Good Manufacturing Practice:医薬品の製造設備およびその品質管理・製造管理に関する規則)に準拠した原薬製造業務 ・臨床試験のコーディネート(CRO) これらの契約につき、当社にとって不利な契約条件変更が行われた場合、または契約期間満了、解除、その他何らかの理由によりこれらの契約が終了した場合は、当社の研究開発の推進に支障をきたし、財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 自然災害について 当社は、事業活動の中心となる設備や人員が本社周辺に集中しており、地理的なリスク分散ができていません。データの分散バックアップやリモート業務体制の拡充等によってリスクの低減は図っているものの、本社周辺地域において地震等の大規模な災害が発生した場合には、設備等の損壊、事業活動の停滞によって、当社の財政状態や経営成績は影響を受ける可能性があります。 (4) 知的財産権に関するリスク ① 特許の状況について 当社の研究開発に関する特許は、すべて自社保有のものです。その主要な特許は以下のとおりです。 対象   発明の名称   所有者   国際公開番号   登録状況 CBP501およびそのバックアップ化合物群   ペプチド及びペプチド模倣物の併用投与並びにがん患者の部分母集団に対する治療   当社   2014/207556   米国、欧州主要国および日本において成立しています。 ペプチド及びペプチド模倣物並びにT細胞活性化及び/又は免疫チェックポイント阻害剤の併用によるがん治療   当社   2017/069291   米国、日本において成立しています。 CBS9106をはじめとするCBS9100シリーズ   DNA傷害を増強することによる抗がん活性をもつ化合物   当社   2009/031040   米国、欧州主要国および日本において成立しています。 CBT005   ホスファチジルセリン複合体   当社   2023/126885   米国において成立しています。 IDO/TDO阻害剤   IDO/TDO阻害剤   (注)2   2019/078246   日本、米国において成立しています。 (注)1.欧州主要国とは、欧州特許庁加盟国のうち、当社の特許戦略上有意義と判断し得る国を指します。具体的には、ドイツ、スイス、英国、フランス、ベルギー、イタリアなどです。 2.当社と公益財団ふじのくに医療城下町推進機構((旧)一般社団法人ファルマバレープロジェクト支援機構)の共有特許です。 出願中の各特許については、特許出願時に特許性等に関する十分な調査を行ってはいますが、すべての特許出願について特許を受けられるとは限りません。当社の出願中の特許が成立しなかった場合、他社の競合品に対して特許権を行使することができず、当社の事業戦略や経営成績に影響を及ぼすおそれがあります。 さらに、当社事業領域を包含するバイオテクノロジー関連産業においては、日々熾烈な研究開発競争が繰り広げられており、当社の特許が成立し当社技術を保護できたとしても、当社の研究開発を超える優れた開発力により、当社の特許が淘汰または無力化されるおそれは常に存在しています。仮にそのような研究開発が他社によりなされた場合には、当社の事業戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、これらの特許が発行された場合にも、これらの権利を維持していくための費用が今後当社の負担になる可能性もあります。 なお、本項に記載した事項については、現在、これらの状況に支障もしくは支障の発生を懸念される事項は存在していません。 ② 訴訟およびクレームについて(※本リスクの顕在化のおそれは比較的小さいと考えています。) 当事業年度末現在において、当社の開発に関連した特許権等の知的財産権について、第三者との間で訴訟およびクレームが発生した事実はありません。 また、当社は、今後発生し得るこのような問題を未然に防止するため、事業展開にあたっては弁護士との相談や特許事務所を通じた特許調査を適宜実施しており、現時点において、当社事業が第三者の特許権等に抵触する可能性は低いものと認識しています。 しかしながら、当社のような研究開発型の企業にとって、差止請求、損害賠償請求、実施料請求等の知的財産権侵害問題の可能性を完全に排除することは困難です。また、当社が第三者との間の法的紛争に巻き込まれた場合、解決に時間および多大の費用を要する可能性があり、さらに、当社が第三者の特許権等を侵害していた場合、当該第三者から差止請求権や損害賠償請求権を行使されたり、高額な実施料を請求されたりすることにより、当社の事業戦略、経営成績や財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ③ 特許の確保に関するリスクについて(※現時点において本リスクの顕在化のおそれは比較的小さいと考えています。) 当社が職務発明の発明者である役員・従業員等から特許を受ける権利を譲り受けた場合、当社は発明者に対して特許法第35条第3項に定める「相当の対価」を支払わなければなりません。これまでに対価の支払について発明者との間で問題が生じたことはありませんが、対価の相当性につき紛争が発生する可能性を将来にわたり完全に排除することはできません。紛争が生じた場合や、発明者に追加の対価を支払わなければならない場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼすおそれがあります。 また、当社が過去に譲り受けた特許および出願特許について、当社または前保有者が第三者により使用権や担保権の主張を受ける可能性を完全に排除することはできず、かかる主張を受けた場合には、当社の事業戦略、財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 情報管理について 当社が研究もしくは開発している途上の知見、技術、ノウハウ等、重要な機密情報が流出した場合には、当社の事業戦略、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 このリスクを低減するために当社は、役職員、SABメンバー、取引先等との間で、守秘義務等を定めた契約を締結するとともに、個別の事情に応じた情報開示を行うなど、厳重な情報管理に努めています。 しかしながら、役職員、SABメンバー、取引先等によりこれが遵守されなかった場合には、重要な機密情報が漏洩する可能性があり、かかる場合には当社の事業に影響を与える可能性があります。 (5) 経営成績の推移について ① 過年度における業績推移について 当社の主要な経営指標等の推移は以下のとおりです。 回次   第22期   第23期   第24期   第25期   第26期 決算年月   2021年6月   2022年6月   2023年6月   2024年6月   2025年6月 事業収益(千円)   108,945   -   -   -   - 営業利益(千円)   △547,671   △846,438   △965,965   △1,262,041   △1,109,563 経常利益(千円)   △555,112   △854,327   △1,283,062   △1,208,349   △1,156,668 当社の現在までの事業収益は、過去に受託した委託研究の対価ならびに提携契約に基づく収益のみであり、当社が開発した抗がん剤の製品売上による事業収益は未だ計上していません。 また、現在まで、抗がん剤開発のための研究開発活動に伴う費用計上が収益を上回り、営業損失、経常損失を計上する状態が続いています。 このため、過年度の財務経営指標は期間業績比較を行うための材料としては不十分であると考えられ、今後の当社業績を予測する材料としては不十分な面があります。 ② 資金繰りについて 当社のような創薬企業の財務上の特徴は、最初の製品が上市するまでは安定的な収益源がなく、候補化合物の研究開発費用の負担により、長期に亘って先行投資の期間が続くことです。この先行投資期間においては、継続的に営業損失を計上し、営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなる傾向があります。当社も創業以来継続的に営業損失を計上しており、営業活動によるキャッシュ・フローは大半の期にマイナスを計上しています。また、当社は、当事業年度末において当面の事業活動の継続に影響のない水準の現金及び預金を有しているものの、現時点において安定的な収益源を有していません。 このため、先行投資期間においては、現在進めているアライアンス活動で獲得する新規提携パートナーからの契約一時金やマイルストーン、受取研究開発費等の形で営業活動によるキャッシュ・フローの確保に努めるほか、必要に応じて適切な時期に資金調達等を実施し、財務活動によるキャッシュ・フローのプラスにより補填する方針ですが、必要なタイミングで資金を確保できなかった場合には、当社事業の継続に重大な懸念が生じる可能性があります。 (6) 為替変動リスクについて(※本リスクの重要度は比較的小さいと考えています。) 当社が実施する海外での臨床試験においては、研究開発費等の支出に外貨建取引が含まれる場合があります。その場合、当社は、外貨建取引の計画時と決済時の間の為替変動リスクを回避するために外貨建取引の支出計画に基づき外貨を事前購入するなどの方法でリスク回避を図る場合がありますが、この為替変動リスクを完全に回避できるとは限らず、この為替変動リスクが顕在化した場合には当社の経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また為替変動に伴う当社保有外貨評価額の変動により、四半期会計期間および事業年度において為替差損益を計上し、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 潜在株式の行使による当社株式価値の希薄化について 当社は、当社取締役(監査等委員を含む。)、従業員および社外協力者等の業績向上に対する意欲や士気を高め、また優秀な人材を確保する観点から、ストック・オプション制度を導入しており、会社法の規定に基づき新株予約権を従業員に対して付与しています。 その総量は、当事業年度末現在における当社の発行済株式総数の0.2%にあたります。 今後についても優秀な人材確保のために、同様のインセンティブプランを継続して実施する可能性があります。また、新株予約権を活用した資金調達を実施する可能性もあります。このため、既に付与された、もしくは今後付与される当該新株予約権の行使が行われた場合には、当社の1株あたりの株式価値は希薄化する可能性があります。 (8) 継続企業の前提に関する重要事象等について 当社が手がける創薬事業は、医薬品として承認された製品の売上による事業収益の計上までに多額の資金と長い時間を要する等の特色があります。当社は創業以来現時点まで製品の売上による事業収益を計上しておらず、また、現時点において、医薬品として承認された製品、承認が確実となっている開発品のいずれも有していません。 現在開発を進めている医薬品候補化合物は、CBP501については、膵臓がんを対象とした次相臨床試験の準備段階、CBS9106については臨床第1相試験を終了し次相臨床試験の計画段階にあります。これらの候補化合物の開発が今後順調に進捗し医薬品として承認され事業収益に寄与する保証はなく、また、順調に進捗した場合にはさらに多額の資金を投入して開発を進める必要があり、この資金の源泉となる製薬企業等との提携等が必要となるところ、当社は現時点において、製薬企業等との提携関係を有していません。この状況により当社には、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しています。 当該状況を解消するべく、当社は、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析、⑤ 資本の財源および資金の流動性についての分析」に記載のとおり、必要に応じて資金調達等を実施するほか、CBP501にかかる追加的な戦略提携などによる収益の獲得に努めます。あわせて後続のパイプラインに関しても、その開発状況に応じて早期アライアンスの獲得活動あるいは資金調達を進めていきます。
経営成績の分析 (MD&A)4,198字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 業績等の概要 ① 業績 当社は、独自の創薬アプローチに基づき、抗がん剤の基礎研究および臨床開発に取り組んでいます。 当社の開発パイプライン中で最も先行している化合物CBP501は、非小細胞肺がん(扁平上皮がんを除く。)および悪性胸膜中皮腫を対象とした臨床第2相試験を過去に終了し、当該臨床試験のデータの詳細解析から、「がん微小環境」「がん免疫」「がん幹細胞」などに関わるCBP501の多様な作用がわかってきました。この知見は、後続パイプラインとなる新規候補化合物の創出・探索のみならず、現在進めている臨床試験(現在は臨床第2相試験を成功裏に終了し次相臨床試験の準備中です。)にも活かされています。 CBP501に関しては、提携パートナーに依存せず自社で新薬承認まで進める「創薬パイプライン型」開発を志向する傍ら、当面の事業収益源となる提携パートナーの確保を目指した活動も積極的に展開しています。しかしながら、当事業年度中の提携パートナーの確保には至りませんでした。 2つ目の候補化合物CBS9106については、提携パートナーである米国 Stemline社が進行固形がん患者を対象とし主に安全性の評価を目的とした臨床第1相試験を完了した状態で、2025年6月、すべての権利が当社に返還されました。今後当社は、追加で実施する基礎研究の成果や会社の財務状況などを勘案して、次相臨床試験の計画など開発方針を検討していく方針です。 さらに当社は、これら2つの候補化合物の開発を推進すると共に、これらの開発の過程で新たに得られた知見を踏まえて創出した免疫スイッチ作動薬CBT005、CBP-A08、静岡県立大学との共同研究により最適化を進めているIDO/TDO阻害剤、AI(人工知能)を利用した創薬研究など、新規候補化合物の創出・開発パイプラインの拡充に向けて、探索研究と開発準備を実施しています。これらのうちCBT005については、開発の初期段階である前臨床試験(臨床試験開始申請のために必要なデータを揃えるための非臨床試験)へ進めることを決定し、そのための準備を行っています。 以上の結果、当事業年度の研究開発費は、例年水準の基礎研究費支出に次相臨床試験準備を含むCBP501臨床試験費用ならびに次世代プロジェクト関連支出が加わり、前年度比163,492千円減少の820,000千円となりました。販売費及び一般管理費は、前年度比11,014千円増加の289,562千円となり、研究開発費と合わせた事業費用は、前年度比152,478千円減少し、1,109,563千円となりました。 この結果、営業損失は1,109,563千円(前事業年度営業損失1,262,041千円)となり、営業外費用として為替差損42,342千円を計上したことなどにより経常損失は1,156,668千円(前事業年度経常損失1,208,349千円)、当期純損失は1,157,918千円(前事業年度当期純損失1,209,599千円)となりました。 なお、当社は医薬品事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しています。 ② キャッシュ・フロー 当事業年度のキャッシュ・フローの状況は、以下のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、日常的な研究費ならびに販売費及び一般管理費の支出、CBP501臨床試験関連費用(現在は臨床第2相試験を終了し次相臨床試験の準備中)支出ならびに次世代プロジェクト関連の支出等により、771,454千円の減少(前事業年度1,280,192千円の減少)となりました。過去に、欧州における臨床第3相試験開始が困難となった場合には速やかに米国臨床第2b相試験を開始できるよう米国臨床試験のCRO(臨床試験実施期間)に対して計上してきた前渡金の未回収分として前事業年度から繰り越された未収入金が全額回収されたこと等により、未収入金が252,430千円減少(営業キャッシュ・フローは増加)しました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローには特筆すべき変動はありませんでした(前事業年度も変動なし。)。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、新株予約権の行使に伴う株式の発行による収入により、1,748,929千円の増加(前事業年度1,538,270千円の増加)となりました。 これらに加え、外貨建預金について現金及び現金同等物に係る換算差額△37,918千円を計上した結果、当事業年度末の現金及び現金同等物は、前事業年度末と比べ939,678千円増加し、2,827,879千円となりました。 (2) 生産、受注および販売の実績 ① 生産実績 当社は研究開発を主体としており、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしていません。 ② 受注実績 当社は受注生産を行っていませんので、受注実績の記載はしていません。 ③ 販売実績 当事業年度の販売実績はありません。 (3) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。 ① 重要な会計方針および見積り 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。この財務諸表の作成にあたりましては、決算日における資産および負債、会計期間における収益および費用について会計上の見積りを必要としています。この見積りに関しては、過去の実績、適切な仮定に基づいて合理的に計算していますが、実際の結果と相違する場合があります。 当社の重要な会計方針は、財務諸表の注記事項(重要な会計方針)に記載しています。 ② 当事業年度の財政状態の分析 当事業年度末の総資産は3,050,766千円となり、前年度末比617,911千円の増加となりました。純資産の部においては、新株予約権の行使により資本金および資本準備金がそれぞれ882,324千円増加する一方で当期純損失の計上により繰越利益剰余金が1,157,918千円減少しました。資産の部においては、流動資産の現金及び預金が939,678千円増加しました。CBP501の製造・製剤化の進捗により、前渡金が47,574千円減少しました。また、過去に、欧州における臨床第3相試験開始が困難となった場合には速やかに米国臨床第2b相試験を開始できるよう米国臨床試験のCRO(臨床試験実施期間)に対して計上してきた前渡金の未回収分として前事業年度から繰り越された未収入金が全額回収された結果、未収入金が252,430千円減少しました。 ③ 当事業年度の経営成績の分析 当事業年度においては、当社の主要プロダクトであるCBP501について製薬企業等との提携獲得活動により収益確保に努めてきましたが、当事業年度内の契約締結には至りませんでした。また、研究開発費については、例年水準の基礎研究費支出の他、次相臨床試験準備を含むCBP501臨床試験関連の支出および次世代プロジェクト関連の支出により、前年度比163,492千円減少の820,000千円となりました。販売費及び一般管理費は、前年度比11,014千円増加の289,562千円となり、研究開発費と合わせた事業費用は、前年度比152,478千円減少し、1,109,563千円となりました。 この結果、営業損失は前年度比152,478千円損失減の1,109,563千円となり、営業外収益として為替差益-千円を計上したことにより経常損失は前年度比51,681千円損失減の1,156,668千円、当期純損失は前年度比51,681千円損失減の1,157,918千円となりました。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因について 当社は、研究開発型ベンチャーであり、将来は当社開発の抗がん剤の上市後において製品売上高の計上により利益を確保する計画ですが、それまでの先行投資期間においては抗がん剤の研究開発費負担等から損失を計上する予定です。なお、先行投資期間においては、主に提携製薬会社からの収入が損益改善に寄与する可能性があります。 当社が新たに提携パートナーを確保した場合には、契約一時金やマイルストーン、受取研究開発費等の収入を受取る可能性があり、当面は開発の進捗状況および当該提携獲得活動の状況が当社の損益に大きな影響を与えます。 ⑤ 資本の財源および資金の流動性についての分析 当社は、研究開発型ベンチャーであり、将来は当社開発の抗がん剤の上市後に製品販売による収入を計上する計画ですが、それまでの先行投資期間においては研究開発費の支出等から営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスを計上する計画です。 先行投資期間における営業活動によるキャッシュ・フローのマイナスについては、必要に応じて適切な時期に資金調達等を実施し、財務活動によるキャッシュ・フローのプラスにより補填するほか、新規提携パートナーからの契約一時金やマイルストーン、受取研究開発費等の形で営業活動によるキャッシュ・フローの確保に努める方針です。 当事業年度の資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、次相臨床試験準備を含むCBP501臨床試験関連の支出ならびに次世代プロジェクト関連の支出等により、771,454千円の減少(前事業年度1,280,192千円の減少)となりました。 投資活動によるキャッシュ・フローには特筆すべき変動はありませんでした(前事業年度も変動なし。)。 財務活動によるキャッシュ・フローは、新株予約権の行使に伴う株式の発行による収入により、1,748,929千円の増加(前事業年度1,538,270千円の増加)となりました。 これらに加え、外貨建預金について現金及び現金同等物に係る換算差額△37,918千円を計上した結果、当事業年度末の現金及び現金同等物は、前事業年度末と比べ939,678千円増加し、2,827,879千円となりました。

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出典

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