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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

窪田製薬ホールディングス

Kubota Pharmaceutical Holdings Co., Ltd.4596 · Growth · 医薬品

眼疾患に特化した開発型バイオベンチャー。近視抑制デバイスと網膜疾患治療薬の2本柱で、世界の視力維持に挑む。

概要

窪田製薬ホールディングスは、2015年12月設立の眼科医療ソリューション企業である。東京都港区に本社を置き、従業員8名。2016年12月に東京証券取引所マザーズ市場(現グロース市場)に上場。主力パイプラインは、近視抑制ウェアラブルデバイス「Kubota Glass」、在宅網膜モニタリング機器「eyeMO」、スターガルト病治療薬「エミクススタト塩酸塩」で構成される。2025年12月期の事業収益は21百万円、研究開発費は311百万円、純損失は7百万円と、開発段階にある。

医療機器と低分子化合物の二軸体制

当社グループの事業は、医療機器と低分子化合物の二つの領域で構成される。医療機器部門では、独自のアクティブスティミュレーション技術「クボタメガネ・テクノロジー」を応用したウェアラブル近視デバイス「Kubota Glass」と、超小型モバイルOCT(光干渉断層計)を用いた在宅遠隔医療モニタリングデバイス「eyeMO」を開発している。低分子化合物部門では、視覚サイクルモジュレーション技術に基づく「エミクススタト塩酸塩」をコアとし、スターガルト病や糖尿病網膜症の治療薬開発を進めている。2025年12月期の研究開発費は311百万円で、うち医療機器関連が大半を占める。

研究開発段階にある収益構造

当社グループは、パイプラインの商業化前であるため、収益は限定的である。2025年12月期の事業収益は21百万円(前年比21.5%減)で、主にKubota Glassの販売によるものだが、売上原価26百万円を計上し、売上総損失が生じている。販売費及び一般管理費は271百万円、研究開発費は311百万円と、支出が収益を大きく上回る。2016年度の上場以来、毎期純損失を計上しており、2025年12月期の純損失は7百万円まで縮小したものの、引き続き資金調達や提携による資金確保が課題となっている。

日本を軸にしたグローバルな開発体制

研究開発拠点は2024年7月に米国から日本へ移管され、東京都港区の本社に集約された。米国には子会社「クボタビジョン・インク」(旧アキュセラ・インク)を保有するが、管理機能は日本中心となっている。製品の販売は日本、台湾、中国、米国で展開。中国では2024年にeコマースチャネルを開設し、実店舗網の構築を進める。台湾では2021年に医療機器製造許可を取得、米国では2022年にFDA医療機器登録を完了した。欧州ではEMAがエミクススタト塩酸塩をオーファンドラッグに指定するなど、規制面での連携も行っている。

業界の中での役割は眼科領域の研究開発型企業(開発パイプラインを保有し、自社開発と提携で事業化を目指す)にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
0億円
営業利益
-9億円
純利益
-7億円
2025/12 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

01眼科医療(近視治療)主力

近視抑制を目的としたウェアラブルデバイス「クボタメガネ」を開発・販売。独自のアクティブスティミュレーション技術により、網膜への光刺激で近視進行を抑制する。日本での販売実績を基に、中国・米国・台湾などでの市場展開を進めている。

独自技術による世界初の近視抑制デバイス

主な製品・サービス1
ウェアラブル近視デバイス(クボタメガネ)
網膜に人工的な光刺激を与えることで近視の進行を抑制・治療することを目指す独自技術のウェアラブル機器。

02眼科医療(網膜疾患治療)主力

スターガルト病や糖尿病網膜症などの網膜疾患を対象に、低分子化合物エミクススタト塩酸塩を開発。第3相臨床試験の結果を踏まえ、特定の患者群での有効性が示唆されており、米国FDAと再試験に向けた協議を進めている。コンパッショネート・ユース制度による早期収益化も目指す。

希少疾患スターガルト病に対する独自アプローチ

主な製品・サービス1
エミクススタト塩酸塩
視覚サイクルモジュレーション技術に基づく低分子化合物。スターガルト病や糖尿病網膜症の進行抑制を目的とする。

03在宅・遠隔医療準主力

在宅で網膜の状態を測定できる超小型OCTデバイス「eyeMO」を開発。ウェット型加齢黄斑変性や糖尿病黄斑浮腫などの患者が自宅で自己測定し、医師が遠隔診断できるシステムを目指す。ハーバード大学や信州大学での臨床試験を実施中。

在宅眼科医療機器ソリューションとして独自

主な製品・サービス1
eyeMO(超小型モバイルOCT)
眼科で用いられるOCT(光干渉断層計)を超小型化した在宅医療機器。患者自身が網膜の状態を測定し、遠隔で医師が診断できる。

製品と技術

アクティブスティミュレーション技術「クボタメガネ・テクノロジー」

クボタメガネ・テクノロジーは、網膜に人工的な光刺激(デフォーカス刺激)を与えることで眼軸長の伸展を抑制し、近視の進行を治療・抑制する独自技術である。ウェアラブルデバイス「Kubota Glass」として製品化され、2022年に日本で販売開始。成人を対象とした臨床試験では、1.5時間の刺激を週5回適用することで近視抑制の可能性が示され、Scientific Reportsに論文が掲載された。2021年に台湾で医療機器製造許可、2022年に米国FDA医療機器登録を取得。2024年時点で中国市場への展開を優先し、4社のディストリビューターとの連携やeコマースチャネル開設を進めている。

超小型モバイルOCT「eyeMO」

eyeMOは、網膜の断面画像を取得するOCT(光干渉断層計)を超小型化した携帯型デバイスである。患者が自宅で自身の網膜状態を測定し、インターネット経由で医師が遠隔診断できる在宅医療ソリューションとして開発が進められている。対象疾患はウェット型加齢黄斑変性や糖尿病黄斑浮腫など網膜浮腫を伴う疾患。2023年1月よりハーバード大学医学部付属ジョスリン糖尿病センターで臨床試験を実施し、市販OCTとの比較評価を行っている。国内では信州大学医学部附属病院で特定臨床研究が行われ、患者自宅でのモニタリング可能性が検討された。商業化に向け、パートナー企業との共同開発を模索中である。

視覚サイクルモジュレーション技術「エミクススタト塩酸塩」

エミクススタト塩酸塩は、視覚サイクルを調節する低分子化合物で、スターガルト病や糖尿病網膜症の治療薬として開発されている。2018年11月からスターガルト病を対象に第3相臨床試験を実施し、194名が登録されたが、主要評価項目(黄斑萎縮の進行率)で有意差は示されなかった(p=0.8091)。ただし、ベースライン時の萎縮病巣面積が小さいサブグループでは、エミクススタト投与群で進行率が40.8%抑制された(p=0.0206)。この結果に基づき、新たな第3相試験を計画中であり、米国FDAと協議を継続。同時に、コンパッショネート・ユース制度による早期収益化を目指し、Laboratoires KÔLとのライセンス契約に向けた意向表明書を締結している。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

医薬品のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 眼科医療(近視治療)独自技術による世界初の近視抑制デバイス
  • 眼科医療(網膜疾患治療)希少疾患スターガルト病に対する独自アプローチ
  • 在宅・遠隔医療在宅眼科医療機器ソリューションとして独自

有価証券報告書(2025/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

眼科領域特化の創薬ベンチャー

窪田製薬ホールディングスは、眼科領域に特化したバイオ医薬品開発企業である。主要パイプラインは網膜色素変性症治療薬「SOD1アンチセンス」(米国で第II相試験中)など。同業他社ではジーエヌアイグループ(2160)が核酸医薬プラットフォーム、Veritas In Silico(130A)がAI創薬と異なるアプローチをとる。窪田製薬は自社技術に加え、外部との提携(カナダ・Isis Pharmaceuticals等)を活用し、パイプラインを拡充している。一方で、製品の上市に至った実績がなく、売上は無い。競合が少ない希少疾患領域に集中することで差別化を図るが、開発リスクが高い。

強み

  • 網膜色素変性症など希少眼科疾患に特化し、ニッチ市場で差別化。
  • SOD1アンチセンス等、核酸医薬技術を基盤にした創薬プラットフォーム。
  • 海外バイオ企業との提携でパイプラインを拡充し、リスク分散。
  • 有効な治療法が限られる疾患を標的としており、承認されれば高い価値。

課題

  • 製品上市の実績がなく、財務基盤が脆弱で資金調達リスクあり。
  • 医薬品開発は成功率が低く、パイプラインの進捗次第で業績変動大。
  • 核酸医薬分野の技術進歩や新規参入により競争激化のリスク。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

医薬品の時価総額近傍。太字が窪田製薬ホールディングス

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 31件

旧アキュセラ・インクの完全子会社として設立された2015年

2015年12月、東京都渋谷区に旧アキュセラ・インク(米国)の完全子会社としてアキュセラ・ジャパン株式会社(現窪田製薬ホールディングス)が設立された。翌2016年3月には米国子会社アキュセラ・ノースアメリカ・インクを設立。同年8月、旧アキュセラ・インクを消滅会社、米国子会社を存続会社とする三角合併契約を締結し、10月に株主総会で承認。12月に合併が効力発生し、旧アキュセラ・インクを吸収合併した米国子会社が当社の完全子会社となった。同時に商号を「窪田製薬ホールディングス株式会社」に変更し、東京証券取引所マザーズ市場に上場を果たした。

スターガルト病治療薬の規制指定と臨床試験開始

上場直後の2017年1月、FDAがスターガルト病に対するエミクススタト塩酸塩をオーファンドラッグに指定。同年2月には在宅遠隔医療向け眼科機器の自社開発を開始した。2018年1月にはSIRION Biotechと眼科遺伝子療法の共同開発契約を締結し、増殖糖尿病網膜症とスターガルト病の第2相試験結果を発表。11月にはスターガルト病に対する第3相臨床試験を開始し、被験者登録を進めた。2019年6月にはEMAも同薬をオーファンドラッグに指定し、規制当局からの注目を集めた。

NASAとの契約とクボタメガネの概念実証成功

2019年3月、NASAのディープスペースミッション向けに小型OCTの開発受託契約を締結し、宇宙医療分野にも参入。2020年4月には米国子会社の屋号を「クボタビジョン・インク」に変更し、近視治療デバイス「クボタメガネ」のブランド化を推進。同年8月、ウェアラブル近視デバイスの概念実証試験に成功し、FDAはスターガルト病第3相試験をOrphan Products Clinical Trials Grants Programの助成対象に選定した。2021年5月には台湾でクボタメガネの医療機器製造許可を取得し、海外展開の足掛かりを得た。

Kubota Glassの販売開始と米国FDA登録

2021年10月に国際規格ISO13485認証を取得し、品質管理体制を整備。2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しによりマザーズからグロース市場に移行した。同年6月、Kubota Glassが米国FDAに医療機器登録を完了。8月には日本で販売を開始し、12月には直営第1号店を東京都新宿区にオープンした。財務面では、2022年12月期の収益は0百万円、純損失20百万円と赤字は縮小傾向にある。一方、スターガルト病第3相試験のトップラインデータを8月に発表したが、主要評価項目を達成しなかった。

研究開発拠点の日本移管と直営店統合

2023年6月、本社を東京都港区に移転。2024年7月、米国での研究開発及び管理拠点を日本に移管し、経営資源を集約した。12月にはKubota Glass直営第1号店を港区の本社所在地に移転統合した。2025年12月期の研究開発費は311百万円と前年から42.9%減少し、経費削減が進む。同期の純損失は7百万円と上場来最小となり、収支改善の兆しが見える。引き続き、エミクススタト塩酸塩のコンパッショネート・ユース制度活用やKubota Glassの中国市場開拓に注力している。

年表31件を開く

2010年代

  • 2015年12月M&A東京都渋谷区に旧アキュセラ・インクの完全子会社としてアキュセラ・ジャパン株式会社(現 窪田製薬ホールディングス株式会社)を設立。
  • 2016年3月M&A当社の完全子会社として、アキュセラ・ノースアメリカ・インク(米国子会社)を設立。
  • 2016年8月M&A旧アキュセラ・インク及び米国子会社間で旧アキュセラ・インクを消滅会社、米国子会社を存続会社、合併の対価を当社普通株式とする三角合併契約を締結。
  • 2016年10月M&A旧アキュセラ・インクの定時株主総会において、三角合併契約について承認決議。
  • 2016年12月M&A三角合併の効力発生により、旧アキュセラ・インクを吸収合併した米国子会社が当社の完全子会社となる。当社商号を「窪田製薬ホールディングス株式会社」に、米国子会社の商号を「アキュセラ・インク」に変更。
  • 2016年12月上場当社の普通株式を東京証券取引所マザーズ市場に上場。
  • 2017年1月FDA(米国食品医薬品局)がスターガルト病に対するエミクススタト塩酸塩をオーファンドラッグに指定。
  • 2017年2月在宅・遠隔医療分野での眼科医療機器ソリューションの自社開発を開始。
  • 2017年6月東京都千代田区に本社を移転。
  • 2018年1月SIRION Biotech GmbHと眼科遺伝子療法の研究を目的とする遺伝子デリバリー技術の共同開発契約を締結。
  • 2018年1月増殖糖尿病網膜症に対するエミクススタト塩酸塩の第2相臨床試験の結果を発表。
  • 2018年1月スターガルト病に対するエミクススタト塩酸塩の前期第2相臨床試験の結果を発表。
  • 2018年3月眼科在宅・遠隔医療モニタリングデバイス「PBOS」の臨床試験を開始。
  • 2018年11月眼科在宅・遠隔医療モニタリングデバイス「PBOS」の臨床試験の結果を発表。
  • 2018年11月スターガルト病に対するエミクススタト塩酸塩の第3相臨床試験を開始。
  • 2019年3月NASAのディープスペースミッションに向け、小型OCT(光干渉断層計)の開発受託契約を締結。
  • 2019年6月EMA(欧州医薬品庁)がスターガルト病に対するエミクススタト塩酸塩をオーファンドラッグに指定。

2020年代

  • 2020年4月商号変更米国子会社の屋号をクボタビジョン・インクに変更。
  • 2020年8月FDAがスターガルト病に対するエミクススタト塩酸塩の第3相臨床試験をOrphan Products Clinical Trials Grants Programの助成プログラムに選定。
  • 2020年8月近視の進行抑制・治療を目指すウェアラブル近視デバイス「クボタメガネ」、ウェアラブルデバイスを用いた概念実証(POC)試験に成功。
  • 2021年5月近視の進行抑制・治療を目指すウェアラブル近視デバイス「クボタメガネ」、台湾にて医療機器の製造許可を取得。
  • 2021年10月国際規格「ISO 13485:2016」認証を取得。
  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所のマザーズ市場からグロース市場に移行。
  • 2022年6月Kubota Glass、米国FDAにて医療機器登録完了。
  • 2022年8月Kubota Glass、日本で販売開始。
  • 2022年8月スターガルト病に対するエミクススタト塩酸塩の第3相臨床試験トップラインデータを発表。
  • 2022年10月スターガルト病に対するエミクススタト塩酸塩の第3相臨床試験の良好な事後解析を発表。
  • 2022年12月Kubota Glass直営第1号店を東京都新宿区にオープン。
  • 2023年6月東京都港区に本社を移転。
  • 2024年7月米国での研究開発及びその管理拠点を日本に移管。
  • 2024年12月M&AKubota Glass直営第1号店を東京都港区の本社に移転統合。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/12期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    株主価値の創造

    有望なパイプラインへの積極的投資や企業買収を行い、既存医療機器の課題解決適合や市場適合を調査して開発に活かすことで、企業価値と株主価値を高める。

  2. 02

    研究開発投資と事業基盤の確立

    アンメット・メディカル・ニーズに対応する革新的な製品の開発を促進するため、研究開発への先行投資を継続し、事業基盤を整備・確立することでイノベーションと成長を実現する。

  3. 03

    資金調達の多様化と安定化

    株式市場に加え、パートナー企業との提携や収益増加・費用削減戦略を通じて資金を確保し、資金調達の多様化と安定化を図る。

  4. 04

    強力な特許ポートフォリオの維持

    知的財産の創造と保護を重視し、積極的に特許を取得するとともに、営業秘密や秘密保持契約で技術とノウハウを保護する。

  5. 05

    グローバル経営体制の強化

    言語や文化の異なる人材との円滑なコミュニケーションを通じて企業価値最大化に貢献するグローバル人材の確保に努め、経営体制を強化する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で8人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は535万円で、9期前と比べて+4.1%平均年齢は47.6歳、平均勤続年数は1.9年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2016年12月44
2017年12月34
2018年12月20
2019年12月51447.00.312
2020年12月51244.01.18
2021年12月56148.52.38
2022年12月49643.51.97
2023年12月51837.21.512
2024年12月80148.01.419−6,842
2025年12月53547.61.98−11,250

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社2(国内 1 / 海外 1、うち連結子会社 2) を有報から抽出しています。

主な関係会社
  • 海外
    クボタビジョン・インク(注)1、2
    米国ワシントン州 シアトル市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    クボタビジョン・ジャパン株式会社
    東京都港区 · 連結子会社
    議決権100.0%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年12月期の売上高は0億円営業利益-9億円

売上高
0億円
営業利益
-9億円
純利益
-7億円

四半期の推移

10期分

直近は2026年2Qで、売上は0億円、営業利益は−6億円。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年1Q0−4−4
2023年2Q0−3−3
2023年3Q0−3−3
2023年4Q0−5
2024年1Q0−3−3
2024年2Q0−4−4
2024年4Q0−6−6
2025年2Q0−5−4
2025年4Q0−4−3
2026年2Q0−6−6

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 11期分

直近11期の通期業績。純利益は4期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円税引前利益億円営業利益率%純利益億円
東京都渋谷区に旧アキュセラ・インクの完全子会社としてアキュセラ・ジャパン株式会社(現 窪田製薬ホールディングス株式会社)を設立。
2015年12月
当社の普通株式を東京証券取引所マザーズ市場に上場。
2016年12月8−39−39
2017年12月−34−34
2018年12月−30−30
2019年12月−31−31
米国子会社の屋号をクボタビジョン・インクに変更。
2020年12月0−24−24
2021年12月−26−26
2022年12月0−20−20
2023年12月0−15−15
Kubota Glass直営第1号店を東京都港区の本社に移転統合。
2024年12月0−13−13−13
2025年12月0−9−7−7

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 10期分

2025年12月期は営業CFが−6億円、投資CFが0億円で、差し引きのフリーCFは−6億円この組み合わせは立て直し型にあたる。本業の赤字を資産売却と資金調達で補っている。事業転換の途上期末の手元現金は19億円

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2016年12月−32334110
2017年12月−33350212
2018年12月−26337726
2019年12月−344651242
2020年12月−2235−1925
2021年12月−253621140
2022年12月−21514−1640
2023年12月−1301−1328
2024年12月−120−1−1215
2025年12月−6011−619

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 11期分

2025年12月期の総資産は20億円。このうち返さなくてよい自己資本が18億円で、自己資本比率は91.6%(業種中央値69.9%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2015年12月2132011294.6
2016年12月172165796.2
2017年12月134130496.8
2018年12月113105893.4
2019年12月8781692.4
2020年12月6760789.6
2021年12月4842685.9
2022年12月4439589.4
2023年12月3026487.7
2024年12月1514290.1
2025年12月2018291.6

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年12月期の内訳
現金及び預金
19億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
-257億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
2億円
いつか返す必要があるお金

業界内での比較

医薬品 79社との比較

同じ医薬品の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率79社中10位あたり、逆に低いのはROE79社中77位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
-42.2%/中央値 5.9%
P25 2.0%P75 11.0%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
/中央値 2.9%
P25 -162.5%P75 11.5%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
91.6%/中央値 69.9%
P25 53.4%P75 84.5%
売上成長率前期からの売上の伸び
/中央値 2.8%
P25 -1.3%P75 12.0%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
/中央値 2.9%
P25 2.3%P75 3.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥65で、1年前と比べて-18.8%過去52週の値幅のなかでは8%の位置にある。

¥65-4.4%1ヶ月+10.2%1年-18.8%時価総額75億円
過去52週の値幅
安値¥41高値¥350

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PBR6.21倍

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は52週安値41円から反発し、8月21日には68円まで上昇した。直近1ヶ月で+7.94%と堅調で、25日移動平均線(63.92円)を4.9%上回っている。RSIは73.68と買われすぎの水準だが、出来高は8月17日に300万株超と増加しており、資金流入が続いている。ただし、52週高値350円からは-80.6%と大きく乖離しており、上値抵抗は強い。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 18/100)

PERは赤字のため算出不可であるが、PBRが6.5倍と業界平均の4.11倍を約1.6倍上回る。ROEは-42.2%と大幅な赤字で、株主資本を大きく毀損している。配当利回りは0%で配当は行われていない。売上高はほぼゼロで、営業損益・純損益ともに赤字が継続しており、2025年12月期も純損益は-7億円と改善の兆しが見られない。業界平均と比較してもPBRは高く、収益性は全く見込めない。バイオベンチャーとして将来性を織り込んだ株価かもしれないが、現状のファンダメンタルズは極めて悪く、割高と判断せざるを得ない。

指標この会社業種平均
PBR6.21倍3.53倍
ROE-42.2%6.5%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

投資論点は、開発パイプラインの進捗と、資金繰りの持続性。強気派は、難治性の眼疾患に対する遺伝子治療の可能性と、研究開発の進展による企業価値の向上に期待する。一方、弱気派は、売上ゼロで営業赤字が続き、資金調達依存の体質や臨床試験の失敗リスクを懸念する。時価総額78億円と小粒で、ボラティリティも高い。

プラスに働く材料7
  • 遺伝子治療の可能性

    難病である網膜色素変性症などへの治療薬が開発中。

  • 特許と技術

    独自の遺伝子治療技術で競争優位を目指す。

  • 株価上昇率

    過去1年で30%以上上昇し市場の関心が高い。

  • 純損失が-13億円から-7億円へ縮小決算発表後影響

    純損益は-13億→-7億円、赤字幅が4億円改善

  • 営業損失も-13億→-9億円と改善通年影響

    営業損失は-9億円、前期の-13億円から4億円縮小

  • 株価が1年で30.8%上昇し需給改善継続影響

    株価は1年で+30.8%、開発期待で買いが継続

  • PBR6.5倍、成長オプションを評価不定影響

    PBR6.5倍は資産価値以上に将来性を織り込む

マイナスに働く材料7
  • 売上ゼロ

    まだ収益化されておらず、売上高は0億円。

  • 赤字継続

    純損失が続き、資金調達が必要。

  • 開発リスク

    臨床試験の失敗で株価が大きく下落する恐れ。

  • 売上高0億円が3期連続、収益化遠い継続影響

    過去3期とも売上高は0億円、商業化には時間がかかる

  • ROE-42.2%と大幅な資本毀損継続影響

    ROEは-42.2%と赤字で株主資本を削る

  • 無配当で株主への還元がない継続影響

    配当利回り0%と無配、リターンは株価のみ

  • 時価総額78億円と超小型株継続影響

    時価総額78億円と小さく、流動性が乏しい

次の決算で確かめる点
研究開発費
開発活動への投資規模を把握。
臨床試験の進捗
パイプラインの前進が企業価値に影響。
現金及び預金
資金の持ち堪え期間を測る。

株主

有価証券報告書より

グループ会社や銀行などの安定株主が13.9%を占め、残る86.1%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01SBIインキュベーション株式会社38.08
02窪田 良26.95
03株式会社大塚製薬工場3.98
04大和証券株式会社3.50
05日本証券金融株式会社0.82
06株式会社東京ウエルズ0.73
07信越化学工業株式会社0.58
08DNP Holding USA Corporation0.58
09Morgan Stanley Smith Barney LLC Clients Fully Paid SEG Account0.53
10水野 親則0.32

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近12
  • 2026-07-14
    エボ ファンド(Evo Fund)
    新規の大量保有報告
    4.32%
    -3.87pt
  • 2026-07-08
    エボ ファンド(Evo Fund)
    新規の大量保有報告
    8.19%
    +2.01pt
  • 2026-07-06
    エボ ファンド(Evo Fund)
    新規の大量保有報告
    6.18%
    -2.19pt
  • 2026-07-06
    エボ ファンド(Evo Fund)
    変更報告
    8.37%
    -0.36pt
  • 2026-07-02
    エボ ファンド(Evo Fund)
    新規の大量保有報告
    8.37%
    -0.36pt
  • 2026-06-23
    エボ ファンド(Evo Fund)
    新規の大量保有報告
    8.73%
    -1.00pt
  • 2026-06-10
    エボ ファンド(Evo Fund)
    新規の大量保有報告
    9.73%
    -1.10pt
  • 2026-06-01
    エボ ファンド(Evo Fund)
    新規の大量保有報告
    10.83%
    -1.04pt
  • 2026-05-18
    エボ ファンド(Evo Fund)
    新規の大量保有報告
    11.87%
    -1.01pt
  • 2026-05-01
    エボ ファンド(Evo Fund)
    新規の大量保有報告
    12.88%
    -1.05pt
  • 2026-04-23
    エボ ファンド(Evo Fund)
    新規の大量保有報告
    13.93%
    -1.11pt
  • 2026-04-15
    エボ ファンド(Evo Fund)
    新規の大量保有報告
    15.04%
    -1.06pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 11期分

1株利益は10期で+90%、1株純資産は11期で−97%。直近期のROEは-42.2%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%
2015年12月552
2016年12月−105436−21.3
2017年12月−91341−23.4
2018年12月−78261−25.9
2019年12月−73191−32.9
2020年12月−57135−34.6
2021年12月−5791−51.6
2022年12月−4172−49.8
2023年12月−2747−45.2
2024年12月−2424−66.0
2025年12月−1116−42.2

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安

経営陣

4名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は4名。2025/12期の役員報酬は総額53百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
窪田良取締役 代表取締役会長、社長兼最高経営責任者5940,974,954
中川祐輝社外取締役 監査等委員43
藤原正明社外取締役 監査等委員65
澁谷太志社外取締役 監査等委員37

役員報酬の内訳2025/12

役員の区分人数固定報酬百万円ストックオプション百万円その他百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)21225253719
社外取締役61511163

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/12期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容5,448字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 (1)事業の概要 当社グループは、世界中で眼疾患に悩む皆さまの視力維持と回復に貢献することを目的として、イノベーションをさまざまな医薬品・医療機器の開発及び実用化に繋げる眼科医療ソリューション・カンパニーです。2024年に研究開発拠点を米国から日本に移し、革新的な治療薬・医療技術の探索及び開発に取り組んでいます。 当社グループのパイプライン(開発品群)については、ウェアラブル近視デバイスや在宅・遠隔医療モニタリング機器といった、今後高い成長が期待されている医療機器の分野に経営リソースを重点的に投下しつつ、エミクススタト塩酸塩を中心とする低分子化合物の分野でも継続的に事業化を模索することにより、パイプラインの価値最大化を図っています。 医療機器については、当社グループ独自のアクティブスティミュレーション技術「クボタメガネ・テクノロジー」を活用して近視を抑制するウェアラブル近視デバイス、及び在宅で網膜の状態の測定を可能にする遠隔眼科医療モニタリングデバイス「eyeMO」の開発を進めています。低分子化合物については、当社グループ独自の視覚サイクルモジュレーション技術に基づくエミクススタト塩酸塩をコア開発品と位置付け、スターガルト病及び糖尿病網膜症の治療薬として開発を進めています。 その他にも、低分子化合物、医療機器において、早期段階の研究開発を行っております。 当社グループのパイプラインの詳細については、「(3)パイプライン」をご参照ください。 なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断されます。 (2)当社グループが研究開発の対象としている眼科疾患 [近視] 近視は、2050年には、世界の約半数の人が陥ると予測されている疾患です(※1)。特に、日本を含む、中国、香港、台湾、韓国、シンガポールといった東アジアの国々で近視が急激に増加しており、ソウルでは、19歳の男性の96.5%が近視というデータも示されています(※2)。新型コロナウイルスの感染抑止策の影響等で近視になった児童の比率が過去4年で最高値を記録しているという報告があり、同報告によれば、特に6歳児の近視については5.7%から2020年には21.5%と急増しているとのことです(※3)。 また、2019年3月に文部科学省が発表した学校保健統計調査によると、小学生~高校生の裸眼視力における1.0以上の割合が過去最低と発表されています(※4)。 近視の進行により、緑内障視野障害、白内障、網膜剥離、黄斑変性などの疾患を合併するリスクが高まることも知られており(※5)、強度近視患者の増加は大きな社会課題の一つですが、未だ本邦で薬事承認を受けた治療法はありません。近視は、屈折性近視、軸性近視、偽近視、核性近視などに区分されますが、その多くは軸性近視と診断され、眼軸が伸展することによりおこるとされています。眼軸長が伸びると、眼球の中で焦点が網膜より手前に位置づけられるために、遠くが見えにくくなります。2024年9月、米国の政策決定をサポートする非営利組織である米国科学技術アカデミーが、近視を病気として正式に分類し、医療診断の必要性を強調する報告書を発表しております(※6)。 ※1 Holden BA,et.al.Ophthalmology.(2016) ※2 Elie Dolgin(2015)『The Myopia Boom』(Nature) ※3 JAMA Ophthalmology(2020) ※4 文部科学省平成30年度学校保健統計(学校保健統計調査報告書)の公表について ※5 Flitcroft D.I. The complex interactions of retinal, optical and environmental factors in myopia aetiology. Progress in Retinal and Eye Research 31 (2012) 622e660 ※6 New Report Recommends Myopia Be Classified as a Disease, Policies for Children to Spend Time(National Academies) [網膜疾患] 網膜変性疾患は、世界の失明の主要原因と言われています。網膜疾患を対象とした医薬品の市場は2024年に180億米ドル、2032年には約350億米ドルに成長すると予想されています(Visiongain, Macular Degeneration and Other Retinal Diseases: World Drug Industry and Market 2017-2027)。網膜とは、何百万もの光受容細胞及び神経細胞を含む眼の奥の内側にある薄い組織の層のことで、視覚情報を受け取り整理します。網膜はこの情報を、視神経を介して脳に送り、その結果モノを見ることができます。網膜疾患は、中心視力を司る網膜の領域(黄斑及び黄斑の中心にある中心窩)に影響を及ぼします。 当社グループが開発対象とする網膜疾患であるスターガルト病は、目の網膜に障害をきたす稀少遺伝性疾患で若年者に発症し、緩やかに視力が低下していきます。スターガルト黄斑ジストロフィーもしくは若年性黄斑変性とも言われます。スターガルト病は若年性黄斑変性の中で最も多く、米国、欧州及び日本で約15万人の患者がいます(Market Scope, 2015 report on the Retinal Pharmaceuticals & Biologics Market; UN World Population Prospects 2015)。スターガルト病の主な要因とされるABCA4遺伝子異常により、徐々に光受容体が損傷し視力が低下します。スターガルト病患者には、視野の欠損、色覚異常、歪み、ぼやけ、中心部が見えにくいといった様々な症状が見られます。典型的なスターガルト病は、小児期から青年期にかけて発症しますが、中には成人期まで視力低下を自覚しない患者もいます。 (3)パイプライン ① 医療機器 (a)ウェアラブル近視デバイス 当社グループが開発中のクボタメガネ・テクノロジーは、網膜に人工的な光刺激を与えて近視の進行の抑制、治療を目指す当社独自のアクティブスティミュレーション技術です。現在は、科学的エビデンスを積み上げつつ、Kubota Glass事業として販売拡大を目指して活動しております。2022年には、成人を対象とした卓上型デバイスの臨床試験の論文を、シュプリンガー・ネイチャー社の刊行するScientific Reports(サイエンティフィック・リポーツ)に発表しました。これは、小児に比較して効果が見えにくい成人においても、1.5時間のデフォーカス刺激を週に5回適用することで近視抑制の可能性を実証できた世界で初めての例であると考えています。2021年には、台湾における医療機器の製造許可を取得し、また、2022年には、米国FDAでの医療機器登録を完了しました。現在、販売拡大に向けた準備を進めるとともに、より多くのエビデンスを得るための臨床試験等を継続しております。また、引き続き主に中国、米国及び台湾において、製造から販売・配送、アフターケアまでのプロセスにおけるトラブルシューティング及びマーケットフィットの検証を目的としたソフトローンチを行う一方で、より広範な市場での商業化を可能にするためのマーケティング活動の強化、及び更にマーケットニーズにフィットした次世代機の開発の準備を進め、逐次着手していく方針です。 今後は既に販売を開始している日本におけるマーケティング活動の強化に加え、グローバル展開に向けた他社とのコラボレーションを積極的に行うことで事業成長につなげていく方針です。中でも中国市場への展開を推進しており、2024年に中国eコマースを通じた販売チャネルを開設し、実際に手に取って体験できるよう実店舗の販売網構築を進めております。同時に製造プロセスの見直しを進めており、より製造原価を効率化し、かつ短期での納品が可能なオペレーション体制の構築を進めております。 (b)在宅・遠隔医療モニタリング機器 当社が開発する超小型モバイルOCT(光干渉断層計)の「eyeMO」は、眼科において網膜の状態の検査に用いられるOCTの超小型モデルのことで、モバイルヘルスを含む在宅・遠隔医療分野での需要を見据えた在宅眼科医療機器ソリューションです。 ウェット型加齢黄斑変性や糖尿病黄斑浮腫等の網膜浮腫による網膜疾患患者が自宅にて患者自身で網膜の状態を測定することを可能にする検査デバイスです。インターネットを介して、網膜の構造や視力の変化といった病状の経過を、医師が遠隔で診断できるシステムを確立することにより、個別の患者に適した眼科治療を実現し、視力の維持向上を目指します。2023年1月よりハーバード大学医学部付属ジョスリン糖尿病センターで、糖尿病網膜症患者のスクリーニング装置として実用可能であるかの評価、及び市販のOCT装置と比較する臨床試験を実施しております。また国内においては信州大学医学部附属病院で実施されている特定臨床研究(2024年5月7日に開示)において、実際に患者自宅で本機器を使用してモニタリングが可能かを検討するステップまで終了しております。今後も理想的な実用モデルを検証しつつ、パートナー企業との共同開発、商業化の可能性を模索しております。 ② 低分子化合物(エミクススタト塩酸塩) エミクススタト塩酸塩は、スターガルト病を対象とする第3相臨床試験として、2018年11月には最初の被験者登録を、最終的には194名の被験者登録を完了し、当第3相臨床試験は終了しました。当該臨床研究のデータベースの集計及び分析の結果、主要評価項目及び副次的評価項目を達成せず、治療群間の有意差も示されませんでした。主要評価項目である黄斑萎縮の進行率は、エミクススタト投与群で1.280mm2/年、プラセボ投与群で1.309mm2/年でした(p=0.8091)。但し、エミクススタトの忍容性は良好で、先行研究と同様の安全性プロファイルが示されております。 その後の更なる分析の結果、ベースライン時の萎縮病巣面積がより小さい被験者グループでのプラセボ投与群と比較したところ、エミクススタト投与群の萎縮病巣の進行率が有意に低いことが示唆され、それを検証するべく、サブグループ解析を実施しました。ベースライン時の萎縮病巣領域が小さい被験者グループに対して変数減少法による単変量と多変量分析を行い、このサブグループにおける萎縮病巣の進行に影響する独立したベースラインの因子を特定しました。この解析の結果、エミクススタト投与群の24カ月目の黄斑萎縮の進行率が、プラセボ投与群に比べ40.8%抑制されました(p=0.0206、エミクススタト投与群n=34、プラセボ群n=21)。上記の結果に基づき、改めて第3相臨床試験を実施すべく、米国FDA(米国食品医薬品局)と協議を重ねております。一方で、未承認薬を人道的な目的で利用可能とするコンパッショネート・ユース制度の活用により早期の収益化を目指しており、グローバルな提携パートナー候補へのアプローチを継続して進めております。 (4)中長期的な会社の経営戦略 当社グループの中長期としての経営目標は、眼疾患に苦しむ人々の負担を軽減するための医薬品及び医療機器を開発し、上市することです。当社グループは、眼科領域の革新的な医薬品や医療機器を開発するために、自社開発を行いますが、経営戦略の一環としてパイプライン拡充のため、外部とのパートナーシップやインライセンス、M&Aの機会も常に追求しています。 この目標に向けて、当社グループはパイプラインの選定に当たり、以下の基準を設けています。 ・製品候補が、患者数や症例数、価格及び還付機会、特許権保護並びに競争の位置づけ等を評価した結果、優れた市場潜在能力を有していること。 ・医薬品及びバイオテクノロジー領域における製品候補が、標的とする疾病の科学的データと密接な関連性を有する分子標的に作用すること。かかる関連性が、科学的な成功可能性を強化するため、外部専門家により証明されていること。医療機器製品候補は、期待される結果を実現するために、工学技術との間に説得力のある関連性及び作用機序を有すること。 ・当社グループが、POC試験(概念実証試験)において、限られた時間と資源を用いて市場価値を生み出せる製品候補の潜在的な医療効果を確立できること。 また、中長期の経営目標を達成するため、当社グループの研究開発の末に生み出した技術を用いた製品については、販売にも経営資源を注ぐ方針としております。国内外において、自社による直接的な販売活動やパートナーとの提携による販売数の増加を目指します。
経営方針・対処すべき課題1,677字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来の見通しに関する記述は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社グループは、世界中で眼疾患に悩む皆さまの視力維持と回復に貢献することを目的としております。①最先端のサイエンスにより有効な治療法がない眼疾患に医療革新をもたらすこと、②社会に貢献する企業であり続けること、③イノベーションを生み出す職場環境を構築し、その職場で働く社員の生活向上を目指すことを指針として掲げております。 (2) 経営環境 一般的に医薬品や医療機器の開発には多額の先行投資が必要とされ、長期間にわたり、かつ開発が成功する保証はなく、計画の遅延や追加的な費用の発生が生じるものです。当社グループが注力している眼科領域は急速に成長している市場であり、数多くの大手企業や新興企業が、優れた製品への研究開発に多大な投資を行っております。世界では、多くの患者が失明や視覚障害に悩まされており、有効な治療法がない眼疾患に対する画期的な治療法の開発が期待されています。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ① 株主価値の創造 医薬品や医療機器の開発は、新しい市場や社会的価値を生み出すことに繋がります。これを実現するためには、有望なパイプラインへの積極的な投資のほか、企業買収等を行うことが重要と考えております。また、すでに販売を開始している医療機器をプロブレムソリューションフィット及びプロダクトマーケットフィットに到達させるべく調査を進め、開発に活かすことも同時に重要と考えております。当社グループは、財務状況を鑑みながらこれらの投資を行い、企業価値を高め、株主価値の創造に繋げてまいります。 ② 研究開発投資及び事業基盤の整備・確立によるイノベーションと成長の実現 成長を維持し、将来の収益を生み出すためには、研究開発活動への先行投資を継続し、アンメット・メディカル・ニーズに対応する革新的な製品の開発を促進することが重要であります。当社グループが開発中のパイプラインは、革新的な作用メカニズム、あるいは、治療効果を高めるソリューションとなる可能性を秘めております。一日も早く研究開発成果を達成するとともに、事業基盤を整備・確立することでイノベーションと成長の実現に繋げてまいります。 ③ 資金調達の多様化と安定化 当社グループは事業基盤を強化するために、株式市場からの資金調達だけでなく、パートナー企業との提携を通じた資金の確保、収益の増加と費用削減に焦点を当てた戦略を実施し、必要に応じて資金調達の多様化と安定化を図ってまいります。 ④ 強力な特許ポートフォリオの維持 当社グループは、知的財産の創造と保護が事業の成功に不可欠であると考えており、市場で選択した上で積極的に特許保護を求めております。特許を取得しない状況においても営業秘密や秘密保持契約に基づき独占的な技術とノウハウを保護してまいります。 ⑤ グローバルな経営体制の強化 当社グループはグローバルに事業展開をしております。当社グループの事業にとって、言語や文化、価値観の異なる人々と円滑なコミュニケーションを図り、企業価値の最大化に貢献できる人材が必要不可欠ですが、このようなグローバル人材のニーズは年々高まっており、人材獲得競争は激しくなっています。当社グループは優秀な人材の確保に努め、グローバルな経営体制を強化してまいります。 ⑥ 継続的な情報収集 医薬品・医療機器に関連する開発技術は日進月歩で向上しております。そうした最先端技術や各国の法規制の変化、世界の市場の動きなどを常に把握し続ける必要があります。当社グループは多国籍であることの強みを活かし、日本、米国、欧州における独自の情報網を構築しております。そこから得る情報をグループ内で共有し、開発方針や事業戦略に活かしてまいります。
事業等のリスク10,078字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。ただし、これらは当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。このようなリスクが現実化した場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。 なお、リスク要因における将来の見通しに関する記述は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、不確実性が内在しているため、実際の結果とは異なる可能性があります。 また、当社は、中間連結会計期間に係る半期報告書において、東京証券取引所グロース市場の上場維持基準(時価総額基準)に関するリスクを記載しておりましたが、2025年12月末時点の時価総額が基準を上回り、当該基準へ適合いたしました。これに伴い、当該リスクは解消しております。 (特に重要なリスク) (1) 研究開発に関するリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社グループは、眼科領域向けの医薬品、医療機器の研究開発を行うスペシャリティ・ファーマです。医薬品は所轄官庁の定めた有効性と安全性に関する厳格な審査により承認されてはじめて上市(販売)が可能となります。また、医療機器についても、申請するカテゴリーに応じて所轄官庁の定めた有効性と安全性に関する審査により承認されてはじめて販売が可能となります。 研究開発のプロセスにおいて、医薬候補物質や医療機器の有効性や安全性が、所轄官庁の定める承認に必要な要件を充たさないことが判明した場合、またはその懸念があると審査当局が判断した場合、これらの医薬候補物質や医療機器の研究開発を中止、或いは追加の臨床試験、非臨床試験を実施せざるを得ず、その結果、それまでに投じた研究開発費を回収できなくなるリスク、製品の上市が遅れるリスク、開発候補品の減少により企業価値の源泉であるパイプライン価値が棄損するリスク、及び事業の継続性に重大な影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] 当社グループは、自社の研究開発機能の向上に加え、製薬企業、バイオテクノロジー企業、医療機器メーカーまたは大学等の社外パートナーとの提携により、研究開発パイプラインの拡充に努めています。 経営資源の制約により研究開発パイプラインのプロジェクトの数には限りがありますが、近年はパイプライン戦略の見直しを行い、早期段階の低分子化合物や遺伝子治療の研究開発の優先順位を下げると同時に、医療機器の研究開発プロジェクトを加えることにより、研究開発パイプラインの多様化を図っています。更に、研究開発後期ステージのプロジェクトの比率を高めることで、研究開発リスクの低減も図っています。 (2) 副作用(製造物責任)に関するリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社グループが実施する臨床試験においては、当初は予期していなかった副作用が確認されることがあります。この副作用が被検者の人体に与える影響の度合いによっては、当社グループが実施する臨床試験が中止、或いは開発計画の見直しが必要となる可能性があります。 また、このような場合において、当社グループは製造物責任を負うとともに、金銭的、法的及び社会的信頼に関する損害を負う可能性があります。 なお、当社グループが開発した製品の上市後に副作用が確認された場合には、添付文書の「使用上の注意」へ記載を行う、使用する対象患者を制限する、使用方法を制限するなどの処置が必要となるほか、重篤なケースが認められた場合には、販売中止・回収等を余儀なくされる可能性があります。 [リスクへの対応策] 当社グループは、臨床試験において安全性情報を常にモニターし、被検者に副作用のリスクが確認された場合には直ちに投薬を中止、または投与量を低減することで、副作用に関するリスクの回避と受けうる影響の低減に努めています。 また、臨床試験に参加する被験者に対しては、事前に附随するリスクについて十分に説明を行うとともに、必ず書面にて同意を得るよう徹底しています。加えて、当社グループは年間総額10百万米ドルまで補償する生産物賠償責任保険に加入しています。なお、今後、当社グループの開発品が上市された場合、その製品を含めるよう被保険対象を拡大していく予定です。 (3) 知的財産権に関するリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社グループの企業価値は、当社グループが保有する特許及び営業秘密を含む独自の知的財産権に依存しています。しかしながら、当社グループが出願した特許権が取得に至らない、または特許の範囲が当初の見込みよりも狭くなった場合、或いは当社グループが保有する知的財産権が第三者から侵害を受けた場合には、期待される収益が失われる可能性があります。 また、当社グループの製品等が第三者の知的財産権を侵害した場合には、製造販売の差し止めや損害賠償等を請求される可能性があるほか、多額の訴訟費用が発生する可能性があります。 [リスクへの対応策] 当社グループは、知的財産権に関する豊富な知識、経験を有する外部専門家も活用し、特許権を含む知的財産権を厳しく管理しております。具体的には、当社グループが事業を行う市場における知的財産権や第三者からの侵害状況を継続的にモニタリングするとともに、これらを評価、分析することで、知的財産権に関するリスクの回避と受けうる影響の低減を図っています。 (4) 研究開発資金の調達に関するリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 一般的に医薬品・医療機器の研究開発には多額の資金を必要とします。当社グループは、主に2014年の株式上場等で調達した資金を活用して研究開発を行っていますが、開発品の上市やパートナー企業との業務提携契約締結に遅れが生じる、または有価証券の発行等による資金調達が困難となり、研究開発に必要な資金を調達できない場合は、パイプラインを縮小(開発品数の削減)しなければならず、その結果、将来の期待収益が失われる(企業価値が低下する)可能性があります。 [リスクへの対応策] 当社グループは、手持ちの現預金残高等をベースに、今後3年から4年程度の期間において、毎年使用できる現金の上限に関してガイダンスを定めることで、事業及び研究開発の継続性を担保しています。このガイダンスで使用が許容される現金の範囲内で、パイプラインバリュー(企業価値)を最大化するために、常にポートフォリオの見直しを行っています。具体的には、リスクの高い早期段階の研究プロジェクトの優先順位を下げ、より成功確率の高い開発後期ステージの開発品に経営資源を集中しています。また、近年は医薬品に比べて相対的に開発リスク、開発コストが低く、また開発期間の短い医療機器の研究開発に注力しています。 (重要なリスク) (5) 製造に関するリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社グループは、医薬品、医療機器の製造施設を有していません。このため、当社グループが現在臨床試験で使用している医薬品及び開発中の医療機器は、社外のパートナー企業に製造を委託しています。また、当社グループの開発品が上市された場合は、かかる製品の製造については社外のパートナー企業に委託する方針です。 従って、製造委託先の選定に時間を要した場合には開発計画や製品の発売時期が遅延する可能性があります。また、製造委託先の製造施設や物流施設等において、技術上もしくは法規制上の問題、原材料不足、地震、火災その他の災害や感染症等により、製品の供給に支障が出る可能性があります。その結果、当社グループの業績、財務状況及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] 当社グループは、これまで培ってきた経験・ノウハウやグローバルなネットワークを活かし、臨床試験で使用する医薬品の製造委託先や、医療機器の開発委託先の選定を行っています。 今後上市する製品の製造・供給については、自社若しくは社外のパートナー企業と協業により、適切な時期に製造委託先の選定を含む製品供給ネットワークと品質保証体制を構築する方針です。これには、高品質の製品を安定的に供給するための戦略の策定、代替製造委託先の選定、危機管理体制の構築、製造委託先の管理体制の構築等が含まれます。 (6) 商業化に関するリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社グループは、現在開発中の製品が製造販売承認を取得し、販売が可能となった場合には、新たに販売及びマーケティング体制を構築する必要があります。しかしながら、販売及びマーケティング体制の構築に想定以上に時間を要するまたは構築ができない場合は、製品の発売遅延等により当社グループの業績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] 当社グループはベンチャー企業であるが故に、活用できる経営資源には自ずと限りがあります。従いまして、自社単独で販売及びマーケティング体制を構築することが困難な場合には、その分野で経験・ノウハウを有する社外のパートナー企業と提携することにより、早期の市場浸透を図る方針です。 (7) 業績等に関するリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社グループは当期損失が先行して発生する研究開発型のベンチャー企業です。2025年12月期においては676百万円の当期損失を計上し、2025年12月31日現在の累積損失(利益剰余金のマイナス)は25,733百万円となっております。当社グループは、今後数年間はパイプラインの開発を継続するため当期損失を計上するものと見込んでおり、また、開発の進捗状況やポートフォリオへの見直し次第では、当期損失を計上する期間が更に長くなる可能性があります。 [リスクへの対応策] 当社グループは、開発品の早期の収益化を図るためポートフォリオの見直しを行い、医薬品、医療機器共に開発後期ステージの開発品に経営資源を優先的に投入しています。また、当社グループの研究開発費を抑制するため、パートナー企業との共同開発等の業務提携も積極的に進める方針です。 (8) 人材の獲得・育成に関するリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社グループは少数精鋭でグローバルに組織を運営しているため、そのパフォーマンスは経営陣、各部門の責任者や構成員等に依存しています。しかしながら、これらの人材の獲得競争は激しく、当社グループは当社グループが必要とする有能な人材を維持、または採用することができない可能性があります。このようなリスクが顕在化した場合、事業計画を遂行することが困難となり、当社グループの業績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] 優秀な人材を維持、獲得するためには、競争力ある報酬パッケージを提示することが極めて重要となります。そのため、当社グループは人事専門のコンサルタントが作成する競合他社分析を参照し、毎年報酬パッケージの見直しを行っています。しかしながら、当社グループはベンチャー企業であるため、大手企業に比べて許容しうる現金報酬には限りがあります。そのため、当社グループは現金支出を伴わないストックオプションを報酬パッケージにおける重要なインセンティブ施策として位置付けています。 (その他のリスク) (9) 為替変動に関するリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社グループは、研究開発拠点を日本に移管しておりますが、海外取引先との継続取引があるため、引き続き為替変動の影響を受ける可能性があります。特に、当社グループが保有する現預金等の一部は外国通貨建てで保有されており、また、海外の取引先との決済も外国通貨で行われる場合があります。このような状況において、当社グループの連結財務諸表は円建てで作成されるため、大幅な為替相場の変動があった場合には、当社グループの連結業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 [リスクへの対応策] 当社グループは、為替相場の変動が連結業績や財政状況に与える影響を常にモニターしております。必要と判断される場合は適宜為替ヘッジ等を活用し、外貨建取引に係る取引リスクをヘッジする方針です。 (10)無配継続に関するリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 「(7) 業績等に関するリスク」に記載のとおり、当社グループは2025年12月31日現在で25,733百万円の累積損失を計上しており、今後も研究開発への先行投資により当期損失を計上する見込みです。従って、当社は当面の間、現金配当を行う予定はありません。 [リスクへの対応策] 当社グループは、前述のとおり当面の間現金配当を行う予定はありませんが、パイプライン価値(=企業価値)の向上を通じてステークホルダーの皆様のご期待にお応えしていきたいと考えています。それを実現するために、引き続きパイプラインの研究開発を進めてまいります。 (11)株式価値の希薄化に関するリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社グループは、優秀な人材確保のためのインセンティブプランとしてストックオプション制度を採用し、当社及び当社子会社の取締役、従業員及びコンサルタントに対して新株予約権を付与しており、今後も付与する方針です。ストックオプションとして発行済みの新株予約権の目的となる株式数(以下、潜在株式数)の合計は、当連結会計年度末現在において12,475,000株(発行済株式数及び潜在株式数の合計の9.76%。但し、退職により失効したものを除く)であり、これらの新株予約権が行使された場合や将来付与する新株予約権が権利行使された場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 また、当社グループは、研究開発費や運転資金等を確保することを目的として、株式や新株予約権等の有価証券を発行する可能性があります。これらの株式を発行した場合や発行した新株予約権が行使された場合にも、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 [リスクへの対応策] 当社グループは、株式価値の希薄化を伴う有価証券の発行を行う場合は、それらから期待される将来の株式価値の向上が、希薄化による株式価値の減少を下回ることがないよう、独立した社外取締役を含む取締役会において慎重に検討する方針です。 (12)コンピューターシステムの故障・セキュリティに関するリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当社グループは社外の専門業者を活用しITシステムを管理していますが、当社グループの従業員、アウトソーシング企業の不注意または故意、あるいは悪意を持った第三者による攻撃(サイバーアタック)により、システム障害や情報漏洩等のセキュリティ上の問題が生じる可能性があります。このようなリスクが生じた場合、当社グループの事業活動への悪影響、知的財産等の重要な機密情報の流出や喪失、業績及び財務状況の悪化、法的な存在並びに信用失墜等を招く可能性があります。 [リスクへの対応策] 当社グループは、システム障害の発生や情報漏洩等のリスクを低減するため、情報セキュリティポリシーを策定し、機密情報管理の徹底を図っています。また、社外のIT専門業を活用することにより、ITシステムのセキュリティ対策アップデートを随時行っています。 (13)世界情勢不安定化に関するリスク [リスクの内容と顕在化した際の影響] 当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の新規感染者が抑えられてきたことによる経済の持ち直しが期待されておりましたが、いまだ予断を許さない状況が継続していることに加え、ウクライナ情勢の長期化によるエネルギー問題等による原材料や輸送コストの高騰、急激な為替変動等により、依然として先行き不透明な状況が続いております。 当社グループの事業に対するウクライナ情勢の長期化によるエネルギー問題等による原材料や輸送コストの高騰、急激な為替変動等の影響は、現時点(有価証券報告書提出日現在)においては軽微でありますが、今後その影響が長期化または深刻化した場合には、臨床試験や医療機器開発の遅延、商業化の遅延等、これらに限定されず、当社事業に影響が及ぶ可能性があり、情勢次第では当社グループの連結業績及び財政状態に長期にわたり影響を与える可能性があります。 (本社機能移転取引について) 1. 国税局の対応について 第2期連結会計年度に実施した本社機能移転取引は、日本の税制目的における適格合併として扱われるため、日本の居住者である株主に対して重大な納税義務を生じさせるものではないと当社は考えております。しかしながら、国税局がかかる見解に異議を唱えた場合、本社機能移転取引の結果として、高額な日本の所得税または法人税が日本の株主に課される可能性があります。 2. 二重課税の可能性について 本社機能移転取引後、当社は、米国法人と日本法人の双方として扱われ、米国と日本の課税の対象となりました。租税の目的における当社の二重ステータスは、重大な追加的法人税を生じることはないと当社は考えておりますが、税務当局が異議を唱えた場合、当社グループは多大な追加的法人税が課される可能性があります。 3. 将来の組織再編について 当社が買収される場合、取得者は、当社の二重ステータスを承継しなければならないため、当社が取得対象となる可能性が減少し、または取得における当社の評価額が低下する可能性があります。 当社によりクボタビジョン・インクが売却される場合、取得者は、当社の二重ステータスを承継する必要はありません。しかしながら、かかる場合、当社はクボタビジョン・インクの売却益に対する米国及び日本の双方の課税の対象となる可能性があり、当社の株主もさらにかかる売却益の分配について課税の対象となる可能性があります。 4. 配当に対する二重課税について 当社普通株式に関し、米国の居住者である株主に対して支払われる配当の総額は、一般的に米国連邦法人税の目的で、受取配当金として総所得に含まれます。かかる配当は一般的に日本の源泉徴収税の対象にもなります。当社は日本で設立された株式会社であるものの、米国の連邦法人税の目的上は米国会社として扱われるため、かかる配当は、米国の外国税額控除制度における国外源泉所得と認められません。したがって、米国の居住者である株主は、その他の国外源泉所得を十分に有しない限り、当社から受領した配当に対する日本の源泉徴収税に関し、外国税額控除を主張することができません。 また当社普通株式に関し、日本の居住者である株主に対して支払われる配当の総額は、日本の租税の目的上、(法人株主に対する一部の例外を除き)一般的に課税の対象となります。かかる配当は一般的に米国の源泉徴収税の対象にもなります。日本の外国税額控除制度においては、租税条約に基づく締約国により徴収されることが認められる外国税額のみが原則的に控除されるため、米国の源泉徴収税は、日本の課税を相殺するために控除される税金として認められない可能性があります。さらに、仮に米国の源泉徴収税が控除される税金として認められたとしても、当社は日本の会社であるため、支払われた配当は日本の税控除の目的上国外源泉所得と認められず、米国の源泉徴収税は控除されない可能性があります。 米国または日本の株主以外の当社の普通株式の保有者は、通常米国と日本の双方の源泉徴収税の対象となります。 当社が配当の支払いを決定した場合、配当に対する二重課税を避けるための手段を講じる可能性がありますが、特定の当社の普通株式の保有者に関する二重課税が回避できるという保証はありません。 (重要事象等について) 当社グループは眼科領域に特化し、グローバルに医薬品・医療機器等の研究開発・販売を行う眼科医療ソリューション・カンパニーであり、研究開発段階においては先行投資が必要となる事業ポートフォリオから構成されております。 既に商業化しております、ウェアラブル近視デバイス Kubota Glass®に関しましては、既に販売を開始しております日本市場に加え、近視関連製品の大市場である中国をはじめ、台湾及びシンガポールを重点市場として位置付け進出を進めております。第4四半期に新たに販売特約店契約及び売買契約を締結した契約先各社や契約候補先と共に、中国全土及び台湾南部を中心とする中華圏市場における販路拡大の基盤整備、並びに医療機関及び眼鏡販売店への展開を通じた市場導入の加速を予定しているものの、本格的な事業収益の立ち上がりは翌連結会計年度以降にずれ込む見込みです。 在宅・遠隔眼科医療用網膜モニタリング機器 eyeMO®につきましても、早期に収益化を図るべく、開発品のライセンスアウト及び業務提携に取り組んでおり、これまで複数企業と契約協議を行ってまいりましたが、現時点では、パートナー企業が見つかっておりません。 エミクススタト塩酸塩に関しましては、早急な上市に向けて早期承認制度や緊急承認制度の利用について当局と協議しているものの、現時点では、日本や米国等で薬事承認を得るためには第3相試験を改めて実施することが必要となっております。そのため引き続き1対2のピボタル試験要件の確認及び研究開発パートナー探しを進めるとともに、スターガルト病を対象とする第3相臨床試験の事後解析であるサブグループ解析の結果をもとに、主に欧州でコンパッショネート・ユース・プログラムを利用した早期収益化に向けた事業活動を推進しておりましたが、当連結会計年度終了後に、提携パートナー企業との間で販売契約を締結いたしました。 有価証券の発行による資金調達に関しては、2025年12月期は新株予約権(行使価額修正条項付)の行使と第三者割当増資による払込金額がそれぞれ772百万円及び315百万円となっており、2024年12月期の48百万円と比較すると増加傾向にあるものの、上記のとおり、既に商業化されているウェアラブル近視デバイス Kubota Glass®の海外からの売上の立ち上がりがずれ込んでおり、営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスが継続していることから、現金及び現金同等物の残高は2025年12月期末が1,919百万円、2024年12月期末が1,455百万円となっており、2023年12月期末の2,768百万円、2022年12月期末の4,049百万円から減少しております。これらのことから継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在していると認識しております。 このような状況を鑑み、当社グループは以下のような施策の実行に向けて取り組んでおります。 1.ウェアラブル近視デバイス Kubota Glass®の複数社との販売特約店契約及び売買契約を通じた中国主要都市をカバーする販売ネットワークの拡充による事業収益の早期立ち上げ。 2.ウェアラブル近視デバイス Kubota Glass®の中国での販売拡大を後押しする小児近視予防を目的とした臨床試験の早期開始。 3.ウェアラブル近視デバイス Kubota Glass®の台湾、シンガポールにおける販売特約店契約及び売買契約による販売ネットワークの拡充による事業収益の早期立ち上げ。 4.ウェアラブル近視デバイス Kubota Glass®の生産体制合理化による品質改善と製造原価低減。 5.エミクススタト塩酸塩の主に欧州でのコンパッショネート・ユース・プログラムを利用した早期収益化。 6.社内要員体制の見直しによる人件費の削減。 7.企業との資本業務提携等、新株予約権(行使価額修正条項付)以外の資金調達。 以上の施策により、事業収入増加、コストの削減並びに資金調達の可能性を高めることで継続企業の前提に対する疑義の解消に努めてまいります。 各施策の成果についての不確実性を考慮してもなお当連結会計年度末現在において、翌連結会計年度の事業展開に必要な資金を十分に確保しており、当社グループは継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
経営成績の分析 (MD&A)6,184字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 当社グループは、眼科領域に特化しグローバルに医療用医薬品、医療機器の研究開発を行う眼科医療ソリューション・カンパニーです。 当連結会計年度におきましては、ウクライナ情勢の長期化に伴うエネルギー価格や主要原材料費の高騰、輸送コストの上昇など、先行き不透明な状況が依然として続きました。アジア経済は、中国において製造業を中心に一部持ち直しの動きが見られたものの、内需回復の遅れや不動産市場の調整局面が継続しており、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。その他の地域においても景気回復のペースが緩やかになる傾向が見られました。日本経済においては国内外の金利差が影響を受け、円安基調が継続しました。このような事業環境のもと、当社グループは以下のとおり事業展開及び研究開発を推進しました。 [医療機器] (ウェアラブル近視デバイス(Kubota Glass)) 現在、当社は Kubota Glass の事業拡大に向けて、地域ごとの市場特性を踏まえた戦略的な展開を進めております。 中でも中国市場においては、複数のディストリビューター(現在4社)と連携し、役割や取り組みフェーズを明確にしたうえで販路開拓を本格的に推進しており、これまでの市場探索・仮説検証の段階から、具体的な実行フェーズへと進展しています。これらの取り組みを通じて、事業面における初期の成果も徐々に顕在化し始めています。 また、中国・上海においては臨床試験を新たに開始しており、現在までのところ順調に進捗しています。これらの活動を通じて、製品価値の検証及び将来的な事業展開に向けた基盤整備を着実に進めています。 併せて、今後の持続的な成長と展開拡大を見据え、製造、供給、オペレーション全体における最適化に向けた継続的な投資及び体制整備を行っております。 今後は、既に販売を開始している日本国内におけるマーケティング活動の強化に加え、グローバル展開を見据えた外部パートナーとの協業や新たな事業機会の探索を進めることで、中長期的な事業成長につなげていく方針です。 具体的には、海外市場における認知拡大及び将来的な事業機会の創出を目的として、英国で開催される国際展示会「100% Optical」への出展準備を進めているほか、台湾市場においては販売体制構築に向けた取引開始の可能性を視野に入れた準備・調整を行っております。また、南アジア地域においては、複数の可能性を視野に入れつつ、現地パートナーとの間で市場性や事業性を慎重に見極めるための協議を継続しており、現時点では観察・検討段階に位置付けています。 加えて、日本国内においては、Kubota Glassの提供価値をより多様かつ継続的に届けることを目的として、新たな販売手法の可能性について検討・準備を進めております。 中国市場については、過去に一時的にクローズしていたeコマースチャネルに関し、市場環境や運営体制を踏まえつつ、将来的な再開を視野に入れた準備を進めております。 これらの取り組みはいずれも、今後の市場環境、パートナーとの協議内容及び社内検討の進捗等を踏まえながら、段階的に判断していく予定です。当社は引き続き、事業リスクを適切に管理しつつ、持続的な成長機会の創出に取り組んでまいります。 (在宅・遠隔医療モニタリング機器) 当社が開発する超小型モバイルOCT(光干渉断層計)の「eyeMO」は、眼科において網膜の状態の検査に用いられるOCTの超小型モデルのことで、モバイルヘルスを含む在宅・遠隔医療分野での需要を見据えた在宅眼科医療機器ソリューションです。 ウェット型加齢黄斑変性や糖尿病黄斑浮腫等の網膜浮腫による網膜疾患患者が自宅にて患者自身で網膜の状態を測定することを可能にする検査デバイスです。インターネットを介して、網膜の構造や視力の変化といった病状の経過を、医師が遠隔で診断できるシステムを確立することにより、個別の患者に適した眼科治療を実現し、視力の維持向上を目指します。2023年1月より、ハーバード大学医学部付属ジョスリン糖尿病センターで、糖尿病網膜症患者のスクリーニング装置として実用可能であるかの評価、及び市販のOCT装置と比較する臨床試験を実施しております。今後も理想的な実用モデルを検証しつつ、パートナー企業との共同開発、商業化の可能性を模索しております。 [低分子化合物] エミクススタト塩酸塩については、主にスターガルト病を適応症とした治療薬としての承認・上市を目標に開発を進めております。2018年11月に開始した第3相臨床試験では主要評価項目及び副次的評価項目を達成せず、治療群間の有意差も確認できなかったものの、その後のサブグループ解析において、ベースライン時の萎縮病巣領域が小さい被験者グループに対して変数減少法による単変量と多変量分析を行い、このサブグループにおける萎縮病巣の進行に影響する独立したベースラインの因子を特定しました。この解析の結果、エミクススタト投与群の24カ月目の黄斑萎縮の進行率が、プラセボ投与群に比べ40.8%抑制されたことを確認しました(p=0.0206、エミクススタト投与群 n=34、プラセボ群 n=21)。上記の結果にもとづき、改めて第3相臨床試験を実施すべく、米国FDA(米国食品医薬品局)と協議を重ねております。一方で、未承認薬を人道的な目的で利用可能とするコンパッショネート・ユース制度(CUP)の活用により早期の収益化を目指しており、グローバルな提携パートナー候補へのアプローチを継続して進めております。当連結会計年度においては、潜在的な提携の可能性(商業化協業を含む)について協議・検討するため、Laboratoires KÔL(本社:フランス・クレルモン=フェラン、Founder and CEO; Sophie Momège)との間で、意向表明書(Letter of Intent、以下「LOI」)を締結しました。現在は、当該LOIに基づき、エミクススタト塩酸塩の販売権及び独占権に関するライセンス契約について、先方から受領した契約書ドラフトの精査を実施し、速やかな契約締結に向けて実務的な詳細事項について協議中です。 a.経営成績 当連結会計年度の事業収益は21百万円(前年度比21.5%減)、売上原価は26百万円(前年度比406.8%増)となりました。研究開発費、販売費及び一般管理費については以下のとおりです。 (研究開発費) 当連結会計年度の研究開発費は、前連結会計年度と比較して233百万円減少(前年度比△42.9%)し、311百万円となりました。これは、エミクススタト塩酸塩、及びウェアラブル近視デバイスの開発費用が減少したことが主な要因です。 (単位:%を除き、千円) 2024年12月期   2025年12月期   増減額   増減率(%) 研究開発費   543,835   310,546   △233,289   △42.9 (販売費及び一般管理費) 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して168百万円減少(前年度比△23.6%)し、543百万円となりました。これは、ウェアラブル近視デバイス Kubota Glassに関する支払報酬、及び特許関連費用が減少したことが主な要因です。 (単位:%を除き、千円) 2024年12月期   2025年12月期   増減額   増減率(%) 販売費及び一般管理費   710,515   542,991   △167,524   △23.6 b.財政状態 (流動資産) 当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末と比べて438百万円増加し、1,969百万円となりました。これは、現金及び現金同等物が増加したことが主な要因です。 (非流動資産) 当連結会計年度末の非流動資産は、前連結会計年度末と比べて0百万円減少し10百万円となり、大きな変動はありませんでした。 (流動負債) 当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末と比べて6百万円増加し、157百万円となりました。これは、未払債務が増加したことが主な要因です。 (非流動負債) 当連結会計年度末の非流動負債は、前連結会計年度末と比べて7百万円増加し8百万円となり、大きな変動はありませんでした。 (資本) 当連結会計年度末の資本は、前連結会計年度末と比べて424百万円増加し、1,814百万円となりました。これは、当期損失の計上により繰越損失(利益剰余金のマイナス)が拡大した一方、普通株式の発行により資本金及び資本剰余金が増加したことが主な要因です。 ② キャッシュ・フローの状況 現金及び現金同等物は、取得日後3ヶ月以内に満期が到来する短期の流動性の高いすべての投資を含み、現金同等物はマネー・マーケット・ファンドで構成されております。取得日現在の満期が3ヶ月から1年の間である投資は、短期投資に分類されます。 当社グループが保有する現金、現金同等物及び短期・長期の金融商品は、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、それぞれ1,455百万円及び1,919百万円でありました。第三者金融機関への預金額は、連邦預金保険公社及び証券投資家保護公社の適用ある保証上限を超える可能性があります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 前連結会計年度及び当連結会計年度における営業活動に使用した現金及び現金同等物(以下、資金)は、それぞれ1,195百万円及び583百万円となりました。使用した資金が612百万円減少した主な要因は、前連結会計年度に比べ、当連結会計年度は研究開発及び一般管理費等の支払いに関する資金が減少したことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 前連結会計年度及び当連結会計年度における投資活動により使用した資金は、それぞれ43百万円及び4百万円となりました。使用した資金が39百万円減少した主な要因は、前連結会計年度に比べ、当連結会計年度は有形固定資産の取得に関する支払いが減少したことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 前連結会計年度における財務活動に使用した資金は88百万円、当連結会計年度に得られた資金は1,066百万円となりました。これは、前連結会計年度に比べ、当連結会計年度は普通株式の発行による収入が増加したことによるものです。 ③ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当社グループは、生産活動を行っていないため、該当事項はありません。 b.商品(製品)仕入実績 当社グループは、医療用医薬品・医療機器事業及びこれらに関連する事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の記載を行っておりません。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自  2025年1月1日 至  2025年12月31日)   前年同期比(%) 医療用医薬品・医療機器事業及びこれらに関連する事業(千円)   35,747   185.9 (注) 中国市場向け商品具材購入のため、前年同期比で増加しております。 c.受注実績 当社グループは、医療用医薬品・医療機器事業及びこれらに関連する事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の記載を行っておりません。 セグメントの名称   受注高(千円)   前年同期比(%)   受注残高(千円)   前年同期比(%) 医療用医薬品・医療機器事業及びこれらに関連する事業   21,335   94.8   -   - (注) 市場調査・販売チャネル検討等に注力したため、受注高が前年同期比で減少しております。 d.販売実績 当社グループは、医療用医薬品・医療機器事業及びこれらに関連する事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の記載を行っておりません。 セグメントの名称   当連結会計年度 (自  2025年1月1日 至  2025年12月31日)   前年同期比(%) 医療用医薬品・医療機器事業及びこれらに関連する事業(千円)   21,335   78.5 (注)1.市場調査・販売チャネル検討等に注力したため、前年同期比で減少しております。 2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先   前連結会計年度 (自  2024年1月1日 至  2024年12月31日)   当連結会計年度 (自  2025年1月1日 至  2025年12月31日) 金額(千円)   割合(%)   金額(千円)   割合(%) IQVIAサービシーズ ジャパン合同会社   5,500   20.2   3,750   17.6 3.日本市場での広告宣伝費減の影響を受け、前年同期比で減少しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、IFRS会計基準を適用しております。重要性がある会計方針、重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断については、本報告書「第一部 企業情報 第5 経理の状況」に記載のとおりであります。 当社経営陣は連結財務諸表及び添付の注記で報告された数値に影響を与える見積り及び仮定を行わなければなりません。実際の結果はこれらの見積りと相違する場合があります。 ② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」及び「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 また、経営成績に重要な影響を与える要因については、本報告書「第一部 企業情報 第1 企業の概況 3 事業の内容 (3)パイプライン」をご参照ください。 (3)資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループの資金需要は、研究開発投資が中心となります。当社グループでは流動資産が流動負債を大きく上回っており、資金の源泉については内部資金の充当を基本と致しますが、市場環境を考慮して株式市場からも機動的に資金調達するとともに、パートナー企業との提携を通じた資金確保も検討し、財務の健全性や安全性の確保を目指してまいります。 当連結会計年度末の流動資産が1,969百万円(うち、現金及び現金同等物は1,919百万円)がある一方で、流動負債は157百万円であり、当連結会計年度末現在において必要な流動性は十分に満たしていると認識しています。

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