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日経平均64,325.64-1,890NYダウ53,053.44+287ドル円158.79-1NASDAQ26,229.57+130S&P 5007,675.19+44SOX 指数11,376.79+889/2終値

ジェイテクト

JTEKT Corporation6473 · Prime · 機械

電動パワステなど自動車部品が中核。軸受・産機と工作機械を併せ持つ複合機械メーカー。

概要

ジェイテクトはトヨタグループに属する自動車部品・工作機械メーカーである。電動パワーステアリングやドライブシャフトなどの操舵・駆動部品、円すいころ軸受などの軸受、研削盤などの工作機械を主力とし、売上高は約1.9兆円、従業員数は4万3233人にのぼる。1949年に東京・大阪・名古屋の各証券取引所に上場し、本社を愛知県刈谷市に置く。

自動車・軸受・工作機械の三本柱

ジェイテクトの事業は、自動車、産機・軸受、工作機械の3セグメントで構成される。自動車部門では電動パワーステアリング(EPS)やステアバイワイヤシステム、電子制御4WD用カップリング(ITCC)などを供給する。産機・軸受部門ではローラーベアリングやボールベアリング、オイルシールを幅広い産業向けに製造する。工作機械部門では研削盤、マシニングセンタ、切削機、制御機器を手がける。3部門が相互に技術を連携させながら事業を展開している。

売上高1.9兆円、世界111社の連結グループ

2026年3月期の連結売上収益は1兆8844億円、事業利益は385億円、当期利益は137億円である。過去10年の売上高は1兆円台前半から増加傾向にあり、2024年3月期には過去最高の1兆8915億円を記録した。グループは連結子会社111社、関連会社14社で構成され、北米、欧州、アジアなど世界全域に生産・販売拠点を持つ。売上の約8割を自動車向けが占め、トヨタ自動車が筆頭株主である。

グローバル生産体制と買収による拡大

ジェイテクトは海外子会社を通じて世界各地に生産拠点を構えてきた。1973年に米国サウスカロライナ州で合弁会社を設立し、1988年には米国テネシー州でTRWとのパートナーシップによりステアリング生産を開始した。英国、フランス、ルーマニアなど欧州にも拠点を置く。2009年にはティムケン社からニードル軸受事業を取得し、2017年にはインドのSONA KOYO STEERING SYSTEMSを子会社化した。これらの買収により製品ラインと地域網を拡充してきた。

第二期中期経営計画とソリューションプロバイダーへの変革

ジェイテクトは2024年度から2026年度を第二期中期経営計画の期間と位置づけ、「既存事業の成長と新規事業の育成」を掲げる。重点施策としてソリューション創出力の強化、競争力の強化、グローバル体制の再構築を挙げる。2025年1月にはソリューション共創センターを設立し、同年7月には研究開発機能を統合したイノベーション本部を発足させた。2030年までに「モノづくりとモノづくり設備でモビリティ社会の未来を創るソリューションプロバイダー」となることを目指す。

業界の中での役割は自動車部品・軸受・工作機械のグローバルサプライヤーにあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
1.9兆円
営業利益
248億円
営業利益率
1.3%
純利益
120億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

事業別の売上と利益

2026/3
事業売上構成比利益利益率
自動車1.4兆円71.0%467億円3.4%
産機・軸受3,471億円18.0%112億円3.2%
工作機械2,109億円11.0%174億円8.3%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01自動車主力

自動車メーカー向けに電動パワーステアリング、ステアバイワイヤシステム、電子制御4WD用カップリング(ITCC)、トルセン(LSD)、FCEV向け減圧弁などを供給。操舵・駆動系の高度化に貢献する。

主な製品・サービス5
電動パワーステアリング(EPS)世界シェア首位
モーターで操舵力をアシストするステアリングシステム。燃費向上や運転支援システムとの親和性が高い。世界トップクラスのシェア。
ステアバイワイヤシステム
ステアリングホイールとタイヤの機械的連結をなくし、電気信号で操舵する次世代システム。軽量化・設計自由度向上に寄与する。
電子制御4WD用カップリング(ITCC)
前後輪の駆動力を電子制御で最適配分するカップリング。悪路走破性や安定性を向上する。
トルセン
機械式の差動制限装置(LSD)。滑りやすい路面での駆動力を確保する。
FCEV向け減圧弁
燃料電池車において、水素タンクからの高圧水素を適切な圧力に減圧するバルブ。

02産機・軸受主力

産業機械メーカーや自動車メーカーなど多岐にわたる顧客向けに、各種軸受(ローラーベアリング、ボールベアリング、ベアリングユニット)やオイルシールを供給。高い回転精度と耐久性が求められる分野で使用される。

主な製品・サービス4
ローラーベアリング
円筒ころ、円すいころ、針状ころなどの軸受。高荷重・高速回転に適し、工作機械や鉄鋼設備などで使用される。
ボールベアリング
深溝玉軸受、アンギュラ玉軸受など。幅広い産業機械で一般的に使用される。
ベアリングユニット
軸受をハウジングに組み込んだユニット品。取り付けが容易で、コンベアや農業機械などに多用される。
オイルシール
回転軸からの潤滑油漏れや異物侵入を防ぐシール部品。

03工作機械準主力

自動車、航空機、金型などの部品加工メーカー向けに、研削盤、マシニングセンタ、切削機、制御機器(IoE関連製品含む)、工業用熱処理炉を供給。高精度な加工ソリューションを提供する。

主な製品・サービス5
研削盤
工作物の表面を高精度に仕上げる研削加工機。円筒研削盤、内面研削盤、センタレス研削盤などがある。
マシニングセンタ
工具を自動交換しながらフライス加工、穴あけ、タップ加工などを複合的に行うNC工作機械。
切削機
旋盤やフライス盤など、切削加工を行う工作機械の総称。
制御機器(IoE関連製品含む)
工作機械や生産ラインを制御するコントローラや、IoT化を実現する通信・監視機器。
工業用熱処理炉
金属部品に焼入れ・焼戻しなどの熱処理を施すための工業炉。

製品と技術

電動パワーステアリングとステアバイワイヤ

ジェイテクトの自動車部門の主力製品は電動パワーステアリング(EPS)で、世界トップクラスのシェアを持つ。モーターで操舵力をアシストし、燃費向上や運転支援システムとの親和性が高い。さらに、ステアリングホイールとタイヤの機械的連結をなくし電気信号で操舵するステアバイワイヤシステム「Syncusteer™」を開発し、2024年にトヨタ自動車のLEXUS RZに初搭載された。このシステムは軽量化と設計自由度の向上に寄与する。また、自動運転と人の操舵を滑らかにつなぐ「PairdriverⓇ」も量産車に採用された。

駆動系と電動化対応部品の品揃え

電子制御4WD用カップリング(ITCC)は前後輪の駆動力を電子制御で最適配分し、悪路走破性を高める。機械式の差動制限装置であるトルセン(LSD)は滑りやすい路面での駆動力確保に貢献する。電動化対応として、燃料電池車(FCEV)向け減圧弁も供給しており、水素タンクからの高圧水素を適切な圧力に減圧する。これらの製品はトヨタをはじめとする世界中の自動車メーカーに納入されている。

高精度加工を支える軸受と工作機械

産機・軸受部門では、円すいころ軸受や深溝玉軸受など多様なベアリングを提供する。第5世代低トルク円すいころ軸受「LFTⓇ-V」は、前世代比で損失トルクを最大15%低減し、2025年に超モノづくり部品大賞を受賞した。工作機械部門では、円筒研削盤や内面研削盤などの研削盤、マシニングセンタ、切削機を製造する。制御機器としてIoE関連製品も手がけ、工業用熱処理炉もグループ会社のジェイテクトサーモシステムが提供する。これらの設備は自動車や航空機の部品加工に用いられる。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

機械のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 世界シェア首位電動パワーステアリング(EPS)世界シェア約3割自動車

有価証券報告書(2026/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

自動車部品大手、収益低迷で構造改革急ぐ

ジェイテクトはトヨタグループ系の自動車部品メーカーで、ステアリングや駆動部品などで世界有数のシェアを誇る。売上高は2024/3期の18915億円から2026/3期には19250億円と微増する一方、営業利益率は2025/3期の2.04%から2026/3期には1.29%まで低下する見通しで、収益性の悪化が深刻だ。同業の日本製鋼所や三浦工業は機械業界ではあるが、自動車部品以外の分野に強みを持ち、収益構造が異なる。同社は原材料高や為替変動、自動車生産の停滞などの影響を受けやすい。また、EVシフトによる部品需要の変化への対応が急務で、非自動車分野や新技術の開発が課題。コスト削減や事業ポートフォリオの見直しが急がれる。

強み

  • ステアリングや駆動部品で世界有数のシェアを持ち、高い技術力で差別化。
  • トヨタグループとの強固な関係により、安定した受注を確保。
  • 世界中に生産・販売拠点を持ち、海外需要を取り込む。
  • 自動車部品以外にも機械・産業機器を展開し、収益源を分散。

課題

  • 営業利益率が1%台まで低下し、収益改善への抜本対策が必要。
  • 鋼材や樹脂などの原材料価格上昇がコストを圧迫している。
  • 電動化の進展で従来部品の需要が減り、新技術開発が急務。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

自動車完成車・大手部品の時価総額近傍。太字がジェイテクト

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
17259アイシン1.7兆円16.2倍
27202いすゞ自動車1.5兆円11.5倍
37201日産自動車1.2兆円
47276小糸製作所8,304億円44.9倍
57261マツダ7,692億円21.9倍
66473ジェイテクト6,834億円57.0倍
77282豊田合成6,325億円10.9倍
85110住友ゴム工業5,682億円9.2倍
96471日本精工5,495億円23.6倍
107211三菱自動車工業5,465億円50.0倍
116770アルプスアルパイン4,695億円16.7倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(自動車完成車・大手部品)に従っています。

会社の歴史

沿革 32件

1921年、ベアリングメーカー光洋精工として創業

ジェイテクトの前身の一つである光洋精工社は1921年1月、大阪市生野区で創業され、ベアリングの生産を開始した。1935年1月には株式会社に改組し、光洋精工株式会社を設立した。この会社がのちにベアリング事業の中核となる。同時期、もう一つの前身である豊田工機は1941年5月、トヨタ自動車工業(現トヨタ自動車)から分離独立し、金属工作機械の生産を目的として設立された。この二社が2006年に合併し、現在のジェイテクトが誕生する。

1949年の株式上場と戦後の事業拡大

光洋精工は1949年5月に大阪証券取引所と東京証券取引所に、同年7月に名古屋証券取引所に上場した。1960年4月には国分工場でステアリングの開発・試作を開始し、自動車部品分野に進出した。1961年8月にはミシン・工作機械部門を分離し、光洋機械工業(後のジェイテクトマシンシステム)を設立した。豊田工機は1968年9月に自動車用パワーステアリングの開発に成功し生産を開始し、操舵系事業の基盤を築いた。

1980年、トヨタ自動車が筆頭株主に

1980年8月、光洋精工は減資を実施し、資本の額を4分の3減少させた。続く1980年9月、第三者割当増資(7600万株、発行価格1株600円)により、トヨタ自動車工業(現トヨタ自動車)が筆頭株主となった。この資本関係は現在も続き、ジェイテクトはトヨタグループの中核部品メーカーの一つとして位置づけられている。以降、トヨタ向けのステアリングや駆動部品の供給が事業の大きな柱となる。

2006年、光洋精工と豊田工機が合併しジェイテクト誕生

2005年2月に光洋精工と豊田工機が合併に基本合意し、2006年1月に両社は合併して商号を株式会社ジェイテクトに変更した。この合併により、ベアリングと工作機械、ステアリングの技術が一つの企業に集約された。合併後も海外子会社の統合やブランド統一を進め、2022年4月には事業ブランドを「JTEKT」に統一した。本店所在地も2021年6月に愛知県刈谷市へ移転し、グループ経営の一体性を高めた。

2009年、ティムケン社からニードル軸受事業を取得

2009年7月、ジェイテクトはザ・ティムケン・カンパニーとニードル軸受事業の売買契約を締結し、同年12月に同事業を取得した。この買収により軸受製品ラインが拡充され、産業機械向けの供給力が強化された。また、2017年6月にはインドのSONA KOYO STEERING SYSTEMS LTD.の株式を追加取得し子会社化、同年12月には富士機工(後のジェイテクトコラムシステム)を完全子会社化するなど、グループ再編を継続的に進めた。

2020年代、構造改革と新技術の量産化

2020年以降、ジェイテクトは欧州事業の構造改革に着手し、2025年度には欧州ニードルローラーベアリング事業の譲渡を完了、自動車事業の譲渡に関する基本合意を発表した。同時に、新技術の量産化も進めた。2024年にはリンクレスのステアバイワイヤシステム「Syncusteer™」がトヨタのLEXUS RZに初搭載され、協調操舵技術「PairdriverⓇ」が新型RAV4に採用された。第5世代低トルク円すいころ軸受「LFTⓇ-V」も開発し、燃費向上に貢献している。

年表32件を開く

1920年代

  • 1921年1月光洋精工社(当社前身)を大阪市生野区において創設し、ベアリングの生産を開始。

1930年代

  • 1935年1月株式会社に改組し、光洋精工㈱を設立。

1940年代

  • 1941年5月金属工作機械の生産を目的として、トヨタ自動車工業㈱(現 トヨタ自動車㈱)から分離独立し、豊田工機㈱を設立。
  • 1949年5月上場大阪証券取引所(2013年7月に東京証券取引所と統合)、東京証券取引所に上場。
  • 1949年7月上場名古屋証券取引所に上場。

1960年代

  • 1960年4月国分工場においてステアリングの開発・試作を開始。
  • 1961年8月ミシン、工作機械部門を分離し、光洋機械工業㈱(現 ㈱ジェイテクトマシンシステム(現 連結子会社))を設立。
  • 1968年9月豊田工機㈱において、自動車用パワーステアリングの開発に成功し生産を開始。

1970年代

  • 1973年11月米国サウスカロライナ州に当社とAMERICAN KOYO CORP.との合弁によりAMERICAN KOYO BEARING MANUFACTURING CORP.を設立。
  • 1977年10月豊田工機㈱において、米国イリノイ州に工作機械の販売会社TOYODA MACHINERY USA CORPORATION(現 JTEKT MACHINERY AMERICAS CORPORATION(現 連結子会社))を設立。

1980年代

  • 1980年8月減資(1980年7月末の資本の額を3/4減少)。
  • 1980年9月第三者割当増資(7,600万株の発行、発行価格1株につき600円)により、トヨタ自動車工業㈱(現 トヨタ自動車㈱)が筆頭株主となる。
  • 1981年11月M&AAMERICAN KOYO BEARING MANUFACTURING CORP.とAMERICAN KOYO CORP.が合併し、KOYO CORPORATION OF U.S.A.(現 JTEKT NORTH AMERICA CORPORATION(現 連結子会社))に商号変更。
  • 1988年4月創業米国テネシー州に当社とTRW INC.によりパートナーシップTRW KOYO STEERING SYSTEMS CO.を設立。
  • 1989年10月M&A豊田工機 ㈱において、ステアリングの製造のため、米国テネシー州にTOYODA TRW AUTOMOTIVE,INC.(後にJTEKT AUTOMOTIVE TENNESSEE-MORRISTOWN,INC.に商号変更、2022年4月1日に当社子会社JTEKT AUTOMOTIVE NORTH AMERICA, INC.に吸収合併)を設立。

1990年代

  • 1990年2月英国サウスヨークシャー州にKOYO BEARINGS (EUROPE) LTD.(現 JTEKT AUTOMOTIVE ENGLAND LTD.(現 連結子会社))を設立。
  • 1993年3月フランス・イリニイ市のSOCIETE DE MECANIQUE D'IRIGNY S.A.(現 JTEKT EUROPE S.A.S.(現 連結子会社))の株式を追加取得し、子会社とする。
  • 1998年5月商号変更ルーマニア・アレキサンドリア市のS.C.RULMENTI ALEXANDRIA S.A.の株式を取得し、KOYO ROMANIA S.A.(現 JTEKT BEARINGS ROMANIA S.A.(現 連結子会社))に商号変更。

2000年代

  • 2000年3月M&Aフランス・ディジョン市のKOYO STEERING DIJON SAINT ETIENNE S.A.S.(後にJTEKT AUTOMOTIVE DIJON SAINT-ETIENNE S.A.S.に商号変更)の株式を、当社子会社KOYO STEERING EUROPE S.A.S.(現 JTEKT EUROPE S.A.S.)が取得し、子会社とする(2022年4月1日にJTEKT EUROPE S.A.S.に吸収合併)。
  • 2002年11月電動パワーステアリングの開発・販売会社として、豊田工機㈱、トヨタ自動車㈱、㈱デンソーとの4社による合弁会社 ㈱ファーベスを設立。
  • 2003年9月M&ATRW KOYO STEERING SYSTEMS CO.のパートナーシップ持分を追加取得したことにより子会社とし、TENNESSEE KOYO STEERING SYSTEMS CO.(後にJTEKT AUTOMOTIVE TENNESSEE-VONORE, LLCに商号変更、2022年4月1日に当社子会社JTEKT AUTOMOTIVE NORTH AMERICA, INC.に吸収合併)に商号変更。
  • 2005年2月M&A豊田工機㈱との合併に基本合意。
  • 2006年1月M&A豊田工機㈱と合併し、商号を㈱ジェイテクトとする。
  • 2009年7月ザ・ティムケン・カンパニー(The Timken Company)のニードル軸受事業を取得するための売買契約を締結。
  • 2009年12月ザ・ティムケン・カンパニー(The Timken Company)より、同社のニードル軸受事業を取得。

2010年代

  • 2017年6月インド・ニューデリー市のSONA KOYO STEERING SYSTEMS LTD.(現 JTEKT INDIA LTD.(現 連結子会社))の株式を追加取得し、子会社とする。
  • 2017年12月M&A富士機工㈱(現 ㈱ジェイテクトコラムシステム(現 連結子会社))の株式を追加取得し、完全子会社とする。
  • 2019年1月M&Aダイベア㈱(現 ㈱ジェイテクトプレシジョンベアリング(現 連結子会社))の株式を追加取得し、完全子会社とする。

2020年代

  • 2020年1月M&A豊精密工業㈱(現 ㈱ジェイテクトギヤシステム(現 連結子会社))の株式を取得し、完全子会社とする。
  • 2021年6月本店の所在地を愛知県刈谷市に移転。
  • 2022年4月事業ブランドを「JTEKT」へ統一。
  • 2023年7月M&A㈱ジェイテクトフルードパワーシステム(現 連結子会社)の株式を追加取得し、完全子会社とする。

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    既存事業の成長と新規事業の育成

    第二期中期経営計画(2024~2026年度)のテーマ。既存製品の高付加価値化で成長原資を創出し、新領域へ挑戦する両輪で企業価値向上を目指す。

  2. 02

    ソリューションの創出力強化

    グループ全体の技術や社員一人ひとりの強みを掛け合わせた、ジェイテクトならではのソリューションを創出する仕組みづくりを進め、ソリューションプロバイダーへの変革を目指す。

  3. 03

    競争力の強化

    利益率・資本効率にこだわり、AIやデジタルを活用した現場レベルの改善、リードタイム短縮を全員参加で推進。データ経営と業務プロセス改革(J-REBORN)により収益最大化を図る。

  4. 04

    グローバル体制の再構築

    欧州構造改革の推進、北米の生産性改善など地域戦略を着実に実行し、グローバルでの経営資源の最適配分によりグループ全体の競争力強化に注力する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 10期分

グループ全体で43,233人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は773万円で、9期前と比べて+8.6%平均年齢は41.4歳、平均勤続年数は17.2年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2017年3月44,528
2018年3月49,589
2019年3月71239.415.549,693
2020年3月69739.615.649,933
2021年3月64439.916.048,332
2022年3月68140.516.647,167
2023年3月70840.917.246,053
2024年3月72441.217.445,717
2025年3月75341.317.345,01886
2026年3月77341.417.243,23357

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率2.6%
縦線は目安の30%
男性育休取得率84.7%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)76.7%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社35(国内 22 / 海外 13、うち連結子会社 23) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位10)
本社ほか — アメリカ サウスカロライナ州ほか306億円
自動車
花園工場 — 愛知県岡崎市263億円
自動車
本社・刈谷工場 — 愛知県刈谷市183億円
自動車、産機・軸受 工作機械
本社工場 — メキシコ サン・ルイス・ポトシ州181億円
自動車
奈良工場 — 奈良県橿原市162億円
自動車
国分工場(大阪府柏原市) *147億円
産機・軸受
本社工場 — インドハリヤナ州139億円
自動車
田戸岬工場 — 愛知県高浜市137億円
自動車
本社工場ほか — 愛知県瀬戸市135億円
自動車
本社工場 — タイ バンパコン郡132億円
自動車、産機・軸受
ほか11件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    ㈱ジェイテクトマシンシステム
    大阪府八尾市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱ジェイテクトフルードパワーシステム
    愛知県岡崎市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱ジェイテクトシーリングテクノ
    徳島県 板野郡藍住町 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱ジェイテクトコーティング
    愛知県刈谷市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱ジェイテクトサーモシステム
    奈良県天理市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱ジェイテクトエレクトロニクス
    東京都小平市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱ジェイテクトプレシジョンベアリング
    大阪府和泉市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱ジェイテクトファインテック
    栃木県宇都宮市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱ジェイテクトグラインディングシステム
    愛知県 額田郡幸田町 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱ジェイテクトグラインディングツール
    愛知県岡崎市 · 連結子会社
    議決権66.0%
  • 国内
    ㈱ジェイテクトコラムシステム
    静岡県湖西市 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    ㈱ジェイテクトギヤシステム
    愛知県瀬戸市 · 連結子会社
    議決権100.0%
残りのグループ会社23社を開く
  • JTEKT NORTH AMERICA CORPORATIONアメリカ サウスカロライナ州100%
  • JTEKT AUTOMOTIVE NORTH AMERICA, INC. ,4アメリカ サウスカロライナ州100%
  • JTEKT BEARINGS NORTH AMERICA LLCアメリカ サウスカロライナ州100%
  • JTEKT MACHINERY AMERICAS CORPORATIONアメリカ イリノイ州100%
  • JTEKT AUTOMOTIVE MEXICO, S.A. DE C.V.メキシコ サン・ルイス・ポトシ州100%
  • JTEKT EUROPE S.A.S.フランス イリニイ市100%
  • JTEKT BEARINGS ROMANIA S.A.ルーマニア アレキサンドリア市99%
  • JTEKT AUTOMOTIVE ENGLAND LTD.イギリス サウスヨークシャー州100%
  • JTEKT TORSEN HOLDINGS S.A.ベルギー エノー州100%
  • 捷太格特(中国)投資 有限公司中国 上海市100%
  • 捷太格特汽車配件(無錫)有限公司中国 無錫市100%
  • 捷太格特軸承(無錫)有限公司中国 無錫市100%
  • 捷太格特科技研発中心(無錫)有限公司中国 無錫市100%
  • JTEKT (THAILAND) CO., LTD.タイ バンパコン郡96%
  • JTEKT INDIA LTD.インド ハリヤナ州70%
  • JTEKT BEARINGS INDIA PRIVATE LTD.インド ハリヤナ州100%
  • JTEKT PHILIPPINES CORPORATIONフィリピン バタンガス州100%
  • JTEKT BRASIL LTDA.ブラジル パラナ州100%
  • その他 81社
  • 三井精機工業㈱東京都豊島区30%
  • 富奥捷太格特轉向系統(長春)有限公司中国 長春市34%
  • その他 12社
  • トヨタ自動車㈱愛知県豊田市0%
公共調達・補助金 (gBizINFO)
  • 調達
    経済安全保障重要技術育成プログラム/長距離物資輸送用無人航空機技術の開発・実証ハイブリッドVTOL機の技術開発と実証
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2024-06-27
    2.1億円
  • 調達
    戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)自動走行システム/大規模実証実験次世代都市交通次世代都市交通システム正着制御に係るセンシング技術や制御技術の実用化
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 · 2017-09-08
    10,000万円

出典: gBizINFO (経済産業省)

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は1.9兆円営業利益248億円前期と比べると増収減益で、売上が+2.2%、利益が-35.6%。

売上高
+2.2%
1.9兆円
営業利益
-35.6%
248億円
純利益
-12.4%
120億円
営業利益率
1.3%
前期比 -0.8%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高1.9兆円1.9兆円
営業利益750億円248億円
純利益500億円120億円
1株あたり配当¥70¥70

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は4,920億円、営業利益は228億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+10.4%、営業利益は+20.6%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q4,532160
2024年1Q4,4571894.2150
2024年2Q4,7651573.381
2024年3Q4,8962284.7133
2024年4Q4,79739
2025年2Q9,1852552.862
2025年4Q9,6591301.375
2026年2Q9,3022612.8122
2026年4Q9,948−13−0.1−2
2027年1Q4,9202284.6138

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 14期分

2013年3月期からの14期で、売上は1.1兆円から1.9兆円へ1.8倍に増えた。直近期の営業利益率は1.3%。

決算期売上高兆円営業利益億円税引前利益億円営業利益率%純利益億円
2013年3月1.07342139
2014年3月1.26619234
2015年3月1.36794425
この期から会計基準が日本基準からIFRSに変わりました。前後の数値は単純に比較できません
2016年3月1.40813487
富士機工㈱(現 ㈱ジェイテクトコラムシステム(現 連結子会社))の株式を追加取得し、完全子会社とする。
2017年3月1.32781475
2018年3月1.44826497
ダイベア㈱(現 ㈱ジェイテクトプレシジョンベアリング(現 連結子会社))の株式を追加取得し、完全子会社とする。
2019年3月1.52653272
豊精密工業㈱(現 ㈱ジェイテクトギヤシステム(現 連結子会社))の株式を取得し、完全子会社とする。
2020年3月1.42151−38
2021年3月1.251548
2022年3月1.43439207
㈱ジェイテクトフルードパワーシステム(現 連結子会社)の株式を追加取得し、完全子会社とする。
2023年3月1.68559343
2024年3月1.89725403
2025年3月1.883853092.0137
2026年3月1.932482741.3120

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高1.9兆円のうち、営業利益として残るのは248億円1.3%。営業外の損益と税金を反映した純利益は120億円、売上の0.6%にあたる。営業利益率は業種中央値8.6%を下回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金84.6%1.6兆円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金11.5%2,214億円
  • その他の費用持分法損益などの調整2.6%508億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益1.3%248億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
15.4%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比7.3pt
1.3%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比6.4pt
0.6%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比6.2pt
1.6%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
0.8%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
1.2%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 14期分

2026年3月期は営業CFが1,085億円、投資CFが−527億円で、差し引きのフリーCFは558億円この組み合わせは成熟・還元型にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型期末の手元現金は1,376億円で、売上の0.9ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2013年3月499−1,010−58−511939
2014年3月892−871−35421619
2015年3月1,034−621−365413654
2016年3月1,101−599−493502617
2017年3月993−681−221312702
2018年3月1,000−990603101,326
2019年3月1,041−752−2742891,325
2020年3月623−918342−2951,349
2021年3月918−525−5803931,186
2022年3月670−253−4354171,243
2023年3月783−521−2872621,239
2024年3月1,545−714−4728311,670
2025年3月802−759−521431,191
2026年3月1,085−527−4705581,376

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 14期分

2026年3月期の総資産は1.6兆円。このうち返さなくてよい自己資本が7,902億円で、自己資本比率は50.1%(業種中央値65.3%より薄い)

決算期総資産兆円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2013年3月1.033,8426,42735.4
2014年3月1.074,1896,47637.1
2015年3月1.134,9986,26442.0
2016年3月1.084,8015,95742.3
2017年3月1.125,1296,05043.6
2018年3月1.295,4717,47942.3
2019年3月1.305,5087,47342.4
2020年3月1.244,9937,44940.1
2021年3月1.295,5097,40442.7
2022年3月1.396,2407,62545.0
2023年3月1.446,6727,74246.3
2024年3月1.637,8908,39548.5
2025年3月1.577,4507,87947.6
2026年3月1.587,9027,52550.1

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
1,376億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
5,466億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
7,525億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
66
/ 100
安定性自己資本比率33 / 40
収益力営業利益率3 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

機械 209社との比較

同じ機械の企業と並べると、いちばん上に来るのは配当利回り209社中84位あたり、逆に低いのは営業利益率209社中189位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE下位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
1.6%/中央値 7.7%
P25 4.7%P75 11.1%
営業利益率下位売上のうち本業の利益として残る割合
1.3%/中央値 8.6%
P25 4.8%P75 12.6%
自己資本比率下位総資産のうち返済のいらないお金の割合
50.1%/中央値 65.3%
P25 51.4%P75 75.3%
売上成長率前期からの売上の伸び
2.1%/中央値 3.9%
P25 -1.7%P75 9.4%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
3.3%/中央値 2.9%
P25 1.8%P75 3.6%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥2,145で、1年前と比べて+54.3%過去52週の値幅のなかでは86%の位置にある。

¥2,145-1.9%1ヶ月+2.1%1年+54.3%時価総額6,834億円
過去52週の値幅
安値¥1,391.5高値¥2,264.5

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)57.0倍
PER (会社予想)13.7倍
PBR0.84倍
配当利回り3.26%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

ジェイテクトは8月21日に2077.5円と前日比-0.55%と小幅安。直近1ヶ月では-0.07%とほぼ横ばい。25日移動平均線(2106円)を約1.4%下回り、75日線(2063円)は上回る。RSIは35.25と売られ過ぎ圏に近く、下値では買いも入りやすい。52週高値2264.5円からは約8.3%下、52週安値1391.5円からは約49%高と長期トレンドは上向き。出来高は8月19日に127万株と増加したが、その後は減少傾向。自動車関連需要の変動が影響。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準をやや割高と判定しています(スコア 42/100)

実績PER55.25倍は業界平均23.18倍を大きく上回り割高感が強いが、予想PER13.2倍と将来の収益回復を見込めば平均以下。PBR0.82倍は業界平均1.54倍を下回り割安だが、ROE1.56%は極めて低く、株主資本の有効活用が課題。配当利回り3.37%は平均2.66%を上回るが、営業利益率が2%前後と低く、競争力の弱さが懸念。低ROEと低利益率を考慮すると、PBRの低さは割安に見えても実質的には妥当よりやや割高と判断する。

指標この会社業種平均
PER (実績)57.0倍22.7倍
PER (予想)13.7倍
PBR0.84倍1.50倍
ROE1.6%7.0%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

投資論点は、自動車生産の変動と電動化への対応が収益にどう影響するか。強気派は、トヨタの生産回復や電動化に伴う新製品(電動パワステなど)の需要増で業績が上向くと主張。弱気派は、原材料高や為替変動、自動車メーカーの減産、他部品メーカーとの競争などで利益率が低いまま推移するリスクを指摘。

プラスに働く材料6
  • トヨタの生産回復

    主要顧客の生産が回復し、部品需要が増加。

  • 電動化対応

    電動パワステなどEV向け製品の開発・供給が進む。

  • グローバル展開

    世界各地に生産拠点があり、需要を取り込む。

  • 予想PER13.7倍と現在57.5倍から大幅改善継続影響

    予想PER13.7倍、現在PER57.47倍

  • 配当利回り3.24%と高水準継続影響

    配当利回り3.24%

  • 売上高19250億円と前期比406億円増通年影響

    売上高は前期比406億円増の19250億円

マイナスに働く材料7
  • 利益率の低さ

    売上規模の割に営業利益率が低く、改善が進まない。

  • 原材料高

    鋼材や樹脂など原材料価格の上昇がコストを押し上げる。

  • 電動化による部品減少

    エンジン部品が減り、駆動系の需要が変化する可能性。

  • 2026年3月期営業益248億円、前期比36%減決算発表後影響

    営業利益は前期比137億円減の248億円

  • 営業利益率2.04%→1.29%へ低下通年影響

    営業利益率は2.04%から1.29%へ0.75ポイント低下

  • 純利益120億円と前期比17億円減通年影響

    純利益は前期比17億円減の120億円

  • 株価1年で62.2%上昇し過熱感不定影響

    株価上昇率は62.23%

次の決算で確かめる点
営業利益率
コスト管理と収益性改善の進捗を確認するため。
電動化関連受注
将来の成長を左右するため。
自動車生産台数
需要の基調を把握するため。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり70で、前期から+20.0%いまの株価に対する利回りは3.26%。増配か配当維持が5年続いている。

年間配当
¥70
1株あたり
配当利回り
3.26%
いまの株価に対して
配当性向
67.8%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
5年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月42335.7
2018年3月432.467.0
2019年3月442.337.0
2020年3月38−13.6
2021年3月16−57.933.7
2022年3月1812.519.4
2023年3月3066.724.2
2024年3月3620.022.3
2025年3月5038.932.0
2026年3月6020.067.8

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥70

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ24,811人。区分でいちばん多いのは金融機関34.6%。グループ会社や銀行などの安定株主が62.3%を占め、残る37.7%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
金融機関35.336.936.436.134.634.6
事業法人36.035.835.733.429.427.7
外国法人16.414.814.616.821.424.3
個人・その他10.010.310.310.211.610.2
証券会社2.22.23.03.53.13.1
自己株式0.10.10.10.10.10.1
外国人個人0.00.00.00.00.00.0

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01トヨタ自動車株式会社24.24
02日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)15.73
03株式会社日本カストディ銀行(信託口)8.68
04日本生命保険相互会社3.49
05STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505223(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)2.47
06STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)2.44
07ジェイテクト従業員持株会1.95
08JPモルガン証券株式会社1.68
09野村信託銀行株式会社(投信口)1.25
10株式会社豊田自動織機1.23

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近2
  • 2026-06-04
    三井住友信託銀行株式会社
    新規の大量保有報告
    1.20%
  • 2026-05-13
    トヨタ自動車株式会社
    新規の大量保有報告
    24.24%
    +1.60pt

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 14期分

1株利益は14期で−7%、1株純資産は14期で+133%。直近期のROEは1.6%で、日本株の目安とされる8%を下回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2013年3月411,0644.022.049.3
2014年3月681,1586.222.478.0
2015年3月1241,3819.815.198.0
2016年3月1421,32710.510.375.0
2017年3月1391,42210.112.5335.7
2018年3月1451,5959.710.967.0
2019年3月791,6065.017.137.0
2020年3月−111,456−0.7
2021年3月21,6060.1483.933.7
2022年3月601,8193.516.019.4
2023年3月1001,9455.310.224.2
2024年3月1172,3005.512.222.3
2025年3月402,3411.827.932.0
2026年3月382,4821.643.567.8

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

11名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は11名。2026/3期の役員報酬は総額389百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約7倍にあたる。

氏名役職年齢
近藤禎人(代表取締役)取締役社長63
山中浩一(代表取締役)取締役62
新家俊明(代表取締役)取締役経営役員 生産本部長61
池田育嗣取締役69
櫻井由美子取締役57
中西勇太取締役56
佐野眞琴常勤監査役69
辻田浩一常勤監査役58
松井靖監査役62
宮川明子監査役70
由布節子74

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円業績連動百万円株式報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)5178542625852
監査役2777739
社外取締役54855411

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容499字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、当社、連結子会社111社及び関連会社14社で構成され、自動車、産機・軸受及び工作機械の各事業に係る製品の製造販売を主な事業としており、当社グループの主な事業内容は以下のとおりであります。(2026年3月31日現在) なお、以下の区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「5.事業セグメント」における事業区分と同一であります。 区分   主要製品等 自動車   電動パワーステアリング、ステアバイワイヤシステム、電子制御4WD用カップリング(ITCC)、トルセン、FCEV向け減圧弁等 産機・軸受   ローラーベアリング、ボールベアリング、ベアリングユニット、その他各種ベアリング、オイルシール等 工作機械   研削盤、マシニングセンタ、切削機、制御機器(IoE関連製品を含む)、工業用熱処理炉等 事業の系統図は以下のとおりであります。 (注) *  JTEKT SALES EUROPE B.V.は、2025年4月22日付でJTEKT EUROPE BEARINGS B.V.が商号変更したものであります。
経営方針・対処すべき課題2,842字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社グループは、培った技術で社会課題の解決に貢献することを企業としての存在意義と考え、「技術をつなぎ、地球と働くすべての人を笑顔にする」ことを企業経営と事業運営の軸としております。これに基づき、「モノづくりとモノづくり設備でモビリティ社会の未来を創るソリューションプロバイダー」となることを2030年までの目指す姿として掲げ、一人ひとりが目標実現のために協力し合い、新たな価値を共創することを目指しております。 さらに、当社グループが掲げる将来像の実現に向け、「Yes for All, by All! みんなのために、みんなでやろう」を共通の価値観として位置づけております。この価値観を日々の判断や行動につなげるため、2026年に「ジェイテクトグループ行動規範」を策定し、MVV(Mission, Vision, Value)の実践と定着に継続的に取り組んでおります。 これからもMVVを企業経営の軸とし、モノづくりとモノづくり設備で培ってきた強みを結集して、グループの総力を最大限発揮する「全員参加」により、社会に最適なソリューションを提供し続けてまいります。 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標 当社グループは、効率性と収益性を重視した経営を実現するため、ROE、PBR、事業利益率を経営上の目標の達成状況を判断するための重要指標と位置づけております。また、経営状況を把握する指標として、売上収益、事業利益、損益分岐点売上比率、棚卸資産回転数、NET DEレシオ、ROA、ROIC等の実績を用いております。 (3) 長期的な会社の経営戦略 社会を取り巻く環境は、地政学リスクの高まり、温暖化等に代表される環境問題やエネルギー資源の枯渇、新興国の経済発展・人口増加に伴う水・食料の不足、先進国での高齢化等、様々な課題が顕在化しております。各産業分野で社会の持続的な成長に向けてテクノロジーにより社会的課題の解決が図られている中で、当社グループの売上収益の約8割を占める自動車産業においても、100年に一度の大変革期と言われているとおり、自動運転や電動化等、CASEに代表される技術革新が急速に進んでおります。また、カーボンニュートラルに向けた再生エネルギーの活用や水素社会の実現に向けた取組みも着実に前進しております。 これらの取り巻く環境の変化に対応し、社会課題の解決を成長につなげていくため、「JTEKT Group 2030 Vision」のもと、第二期中期経営計画(2024~2026年度)に沿った戦略を着実に推進しております。 <中期経営計画> 2021年から2030年までの10か年を、3年、3年、4年の三期に分け、2024年から2026年度を第二期中期経営計画の期間として、「既存事業の成長と新規事業の育成」をテーマに各施策を進めております。既存製品の高付加価値化により成長への原資を生み出し、その原資をもとに新領域へチャレンジするという両輪で、企業価値向上を実現いたします。そのための重点施策と位置付けた「ソリューションの創出力強化」、「競争力の強化」、「グローバル体制の再構築」により、成長への足場固めを図ります。加えて、経営基盤を強化するために、「人と現場中心の経営」、「カーボンニュートラルの推進」、「キャッシュアロケーション・株主還元」にも注力してまいります。 当社は、2030年に目指す姿を実現するためのメインドライバーは「ソリューションプロバイダーへの変革」であると捉えております。ソリューションを創出できる仕組みづくりを着実に進め、グループ全体が持つ技術や社員一人ひとりの強みを掛け合わせたジェイテクトならではのソリューションで社会に貢献してまいります。 (4) 経営環境 当連結会計年度の世界経済は、欧州・中国経済の停滞や地政学リスクの高まりが懸念される中ではありましたが、個人消費や設備投資は堅調に推移し、全体としては緩やかな回復基調を維持いたしました。当社の事業領域においては、米国の関税政策や中国を中心とした競争環境の激化等の厳しさが増す中、付加価値の高い製品の市場投入や、欧州構造改革の断行、原価改善活動の推進により、収益性の改善を図ってまいりました。 (5) 優先的に対処すべき課題 当社は「技術をつなぎ、地球と働くすべての人を笑顔にする」というMissionのもと、中長期的に目指す姿として2030 Vision「モノづくりとモノづくり設備でモビリティ社会の未来を創るソリューションプロバイダー」を掲げております。事業で培った技術を活かして新たな価値を創造し、社会課題の解決に貢献したいと考えております。目指す姿を実現するため、技術やモノづくりを支える多様な人財を活かして稼ぐ力を強化し、ソリューションプロバイダーとしての価値創出に取り組んでまいります。 ① 稼ぐ力の追求 中長期的な収益力を強化するため、利益率・資本効率にこだわった取組みを現場レベルの改善まで落とし込んでまいります。併せてAIやデジタルの活用により、あらゆるプロセスのリードタイム短縮に向け、全員参加で取り組んでまいります。 また、データ経営と業務プロセス改革に向けた取組みであるJ-REBORNを通じ、意思決定に必要なデータの整備を進め、効率的かつ迅速な意思決定を行うことで収益最大化を図ってまいります。 ② ソリューションビジネスの実装 ソリューション提案をビジネスとして成立させ、持続的な企業価値向上を実現してまいります。その一つとして、製造現場へのソリューション提供ビジネスを構想しております。自社で積み重ねてきた技術や設備を掛け合わせ、自動化や工場マネジメント、CNソリューション等のソリューションビジネスにより「稼ぐ力」を強化してまいります。こうした実例を積み重ね、価値創出のプロセスを確立し、ジェイテクトならではのソリューションで社会に貢献してまいります。 ③ グローバルビジネスの最適化 欧州構造改革の推進のほか、生産性低下によるコスト増加が課題であった北米地域では、タスクフォースチーム活動の成果により、生産性改善が進んでおります。地域ごとの戦略は着実に進行しておりますが、さらにグローバルでの経営資源の最適配分を進め、ジェイテクトグループ全体の競争力強化に注力してまいります。 ④ 安全・品質へのこだわり 安全に正しい仕事ができる環境の整備や、不正を起こさない風土の醸成を一段と進め、確かな安全と品質の確保に引き続き努めてまいります。当社では2025年度に休業災害ゼロを達成いたしました。今後はグループ全体に取組みを展開してまいります。
事業等のリスク8,739字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が中・長期的観点も含め連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があると認識している重要なリスクは、次のとおりであります。 なお、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 当社グループは、中期・長期計画の達成を妨げるリスクをグループ全体で統合的に管理することを目的に、リスク管理の最高責任者であるCRO(チーフリスクオフィサー)を議長とするリスク管理委員会を設置しております。具体的には、国内外のグループ会社までを対象とした「リスク管理規則」に基づき、事業軸・機能軸・地域軸の観点から、外部及び内部の環境変化を踏まえたリスクアセスメントを年1回以上実施しております。その中で、以下の5つのカテゴリーに関連するリスクを洗い出しております。 1.法規制・関連違反 2.信用・信頼棄損 3.オペレーション 4.戦略 5.ガバナンス これらのリスクについては、リスク対策を講じていない場合の影響度に、これまでの対策によるリスクの抑制・軽減効果を加味した「重要度」と、リスクの「発生可能性」の2軸で評価を行い、総合的な優先度に基づいて、管理レベルを複数段階に分けて対応しております。評価結果はリスク管理委員会で審議され、特に対応が必要とされるリスクは以下の「(1)最重点リスク」として特定しております。特定した最重点リスクには、それぞれ統括責任者を任命し、組織横断的なリスク対応を推進するとともに、定期的に進捗状況を確認しております。また、最重点リスクの管理にあたっては、①リスク対応の目標・主要施策が明確に定められていること、②全社的にリスク対応方針決定・進捗確認を行う推進体制・会議体・組織が機能していること、の2点を充足基準として設定し、リスクの管理レベルの妥当性を継続的に検証しております。 加えて、「(1)最重点リスク」以外の事業上のリスクについても把握に努め、リスクの低減を図っております。これらのリスクのうち主要なものについては「(2)その他の主要なリスク」として後述しております。 なお、前述の「(1)最重点リスク」と「(2)その他の主要なリスク」に対して、以下に記載する種々の対策を講じておりますが、それらが有効に機能しない場合等には、リスクが解消できず、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 リスクヒートマップ (1) 最重点リスク リスクタイトル   代表的リスク内容   当社グループの対応 ①   人的要因による事業停止/停滞   ・成長戦略実行に必要な特定人財の不足により注力分野に十分な人財を投入できず、目標を達成する力が弱まるリスク・事業/業務停止につながり得る属人化・代替不能 業務の存在(有事の人的BCP)   ・人事情報の一元化と人財ポートフォリオの構築・管理・ソフトウエア等の重点人財の確保・有事の人的BCPリスクの棚卸(属人化・代替不能業務の特定) ②   サイバー攻撃による事業継続への影響   ・事業の中断・事業の中断によるお客様の生産ラインの停止・GDPR違反による制裁金・本社基幹業務(給与支払い・送金・決算等)の停止・お客様の機密情報の盗難・漏洩による信頼喪失   ・グループ全体の次世代セキュリティ基盤への統一・グループ全体で規程・ルール及び推進体制を整備し、啓発活動や教育を推進・経営層を巻き込んだ有事の際の訓練実施・サプライチェーンセキュリティ点検(SCS評価対応) ③   大規模地震による事業停止・供給停止   ・従業員の安全確保と安否確認の困難性・生産拠点、物流拠点の損壊・バリューチェーンの寸断   ・複数パターンの災害シナリオに対応できる初動本部体制の整備・周知・訓練(2年計画の推進) ④   重要仕入先の経営悪化による供給途絶   ・少子高齢化に伴う人手不足、後継者不足・自動車産業の電動化に伴う需要構造変化、価格転嫁難等を背景とした仕入先の経営悪化・廃業・代替困難な仕入先に問題が生じ、供給責任の履行困難、緊急対応コスト増加、製造原価上昇   ・重要仕入先の経営状況の把握・重要仕入先経営層との対話、事業継続性の確認、改善支援の推進・必要に応じた生産面・技術面・人員面での支援体制の整備及び調達先の複数化、代替品/工法の検討 ⑤   支配権市場における信認低下   ・機関投資家の議決権行使基準の厳格化に伴う取締役選任議案をはじめとする重要議案の賛成率の低下・資本市場との対話・情報開示の不足による企業価値評価の毀損・アクティビストの介入や同意なき買収提案による経営の混乱   ・平時からの株主・投資家との建設的な対話(Shareholder Relations 活動)の推進強化・敵対的TOB・ホワイトペーパー受領時等を想定した有事対応体制の整備 (2) その他の主要なリスク ① 市場及び事業に関するリスク (自動車業界及び自動車市場への依存) 当社グループは、ステアリングシステム、駆動部品、ベアリング及び工作機械等の製造販売を主な事業としております。 このうち、ステアリングシステム及び駆動部品は、ともに大半を自動車業界向けに製造販売しております。ベアリングは各産業において広く使用される部品でありますが、当社グループでは、その売上収益の過半が自動車業界向けであります。また、工作機械につきましても、その受注は自動車業界からのものが中心であります。なお、当社の筆頭株主であるトヨタ自動車株式会社との取引金額は、連結売上収益の21.2%を占めております。このような当社グループの事業構造から、当社の売上収益及び事業利益は自動車市場の需要動向によって影響を受ける関係にあります。 当社グループは、日本をはじめグローバルな自動車の需要見通し及び顧客より提示される自動車の販売見通し等を総合的に検討・判断した上で経営資源の効率的な投入を行っております。また、ベアリング及び工作機械における自動車業界以外の幅広い顧客層の維持に努めているほか、現代において解決が求められる社会課題に対し、当社グループがこれまで培ってきた技術の活用を提案するために、様々な新規事業を企画し、自動車以外の業界に対しても展開しております。しかし、これらの取組みが必ず功を奏する保証はなく、当社グループの売上収益減少や投下資本の回収の遅れにつながることがあります。 これらのことから自動車業界及び自動車市場の動向は、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (価格競争) 当社グループ製品の市場における価格競争は大変厳しいものとなっております。特に中国自動車メーカーの車両の過剰生産や低価格攻勢は、世界市場における価格競争を一段と激化させております。 このような状況下でも、当社グループは、「JTEKT Group 2030 Vision」のもと、既存製品の高付加価値化や、新領域への挑戦を推進し、技術開発力とコスト競争力の両立に努めております。また、当社グループが大切にする価値観である「本気」と「対話」を通じて顧客の「潜在ニーズ」を発掘し、絶え間ない技術革新と製造原価低減を図っております。 また、自動車業界においては、電動車の普及速度やパワートレーン構成(BEV、HEV、PHEV、FCEV、内燃機関車等)が、各国の政策、環境規制、エネルギー価格、顧客ニーズ等により地域ごとに異なる様相を見せております。こうしたパワートレーン構成の変化は、当社グループの製品ごとの需要量、販売価格及び収益構成に影響を及ぼし、価格競争の激化又は採算性の低下につながる可能性があります。 加えて、自動車業界における車両の電動化の進展や環境規制の強化、関税政策の変動、新興メーカーの台頭等、外部環境の変化は当社グループの競争力に更なる影響を及ぼす可能性があり、当社グループが競争力を維持できない場合、市場シェアの喪失や収益性の低下に直結する可能性があります。 (新製品開発) 当社グループは、斬新で魅力ある新製品・新技術の開発に邁進し、顧客からの支持をいただいてまいりました。今後も製品開発力の強化はもちろんのこと、生産準備期間の短縮、コストの低減、品質の向上等、様々な面から施策を講じて顧客の要求を満たすために努力してまいります。 しかし、これら開発には多くの資金と資源を投入する必要がある一方で、顧客からの支持を得て売上につながる確実な保証はありません。また、顧客からは一層の技術の高度化、開発期間の短縮等を求められ、当社グループは同種製品を扱う競合先との激しい開発競争に晒されております。そのため、当社の施策が将来にわたって常に競合先を上回る競争力を保持し続けることができるという保証はありません。 当社グループが業界と市場の変化に対応しきれず、あるいは必要十分な資源を投入することができないことにより、競合先よりも魅力ある新製品を開発できない場合には、中長期的な市場シェアの縮減や製品の売上減少につながり、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (原材料や部品の調達) 当社グループは、製品の製造に使用する原材料や部品その他の多くを外部の事業者からの供給に頼っております。なお、代替困難な重要仕入先の経営悪化・廃業に起因する供給途絶リスクについては、「(1) 最重点リスク ④重要仕入先の経営悪化による供給途絶」に記載のとおり別途管理しております。 ここでは、それ以外の広範な調達リスクとして、市況の変化等による価格の高騰や品不足、供給元の生産能力不足、工場火災のような事故や地震のような自然災害の発生等の様々な要因により、半導体その他の主要な原材料や部品の調達に支障をきたすことがあります。 このようなリスクを回避するため、当社グループでは、各種の原材料や部品等を複数の事業者から調達し、安定的な供給の維持を図っております。 しかし、供給元の選択肢は限定的である場合もあり、供給が不安定となるリスクを完全に払拭できるものではありません。このようなリスクが顕在化した場合、製品の生産不能による売上収益の減少や顧客に対する供給責任の履行困難、製造原価の上昇による収益性の低下等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (品質問題) 当社グループは、「品質」を経営の最重要事項の一つとして掲げ、顧客から認められた世界水準を満足する品質管理基準に則って製品を製造しております。また、品質問題の発生に備え、製品保証引当金による会計上の手当、保険加入による製造物責任等のリスクヘッジも行っております。 しかしながら、製品の開発・製造等における品質上のリスクの全てを将来にわたって完全に排除することは困難であり、また、リスクヘッジのための諸施策をもってしても、大規模なリコール等への対応や製造物責任等に基づく高額の賠償請求に対して、その全てをカバーできないことも想定されます。さらには、製品の品質不良が原因となって災害や人身事故等が発生した場合には製品、ひいては当社グループ自体の社会的信頼の低下を招き、顧客との取引停止等につながることがあります。 これらに伴う支出及び品質問題に起因する社会的信頼の低下や顧客との取引停止等は、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (知的財産権) 当社グループは、これまでの製品開発において蓄積してきた技術・ノウハウを当社の知的財産権として適切に保全、活用しております。しかしながら、これらの技術・ノウハウは、特定の国・地域においてはその法制度上の制限等により、知的財産権としての完全な保護を受けることが困難な場合があります。このような場合には、第三者が当社グループの知的財産権を使って類似した製品を製造する等の行為を十分に阻止できない可能性があります。 また、当社グループは第三者の知的財産権を尊重し、紛争等に巻き込まれることを防止するため、第三者知的財産権の事前調査等の対策を行っております。しかしながら、全世界の全ての権利を完璧に把握することは困難であり、将来的に当社グループの製品において第三者の知的財産権が発見され、製品の製造販売に支障をきたす可能性は排除できません。 これら知的財産権に内在する問題に起因する、製品販売の機会喪失や、第三者からの損害賠償請求等に基づく支出によって、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (戦略的提携及び企業買収) 当社グループは、事業拡大や競争力の強化等を目的として、M&Aや資本参加、資本提携等を行うことがあります。これらの企画においては事業戦略上の意義を確認し、リスクを踏まえた慎重な検討により最善と考える方法を選択し、また、実現した後は当初の目的を達成できるよう努めておりますが、その全てが計画通りに成功を収める保証はありません。 これら企画の目標達成が遅延、不可能となった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ② 経済のリスク (海外事業展開) 当社グループは、多様な顧客のニーズに対応し、また、事業活動上のリスクを分散するため、グローバルな事業展開を行っており、連結売上収益に占める海外売上収益の割合は60.5%を占めております。米州、欧州、アジア等多くの国・地域で製品の生産と販売活動を行っており、また、取引先も多岐の産業分野に属しているため、グローバルベースの経済状況変化は勿論のこと、当社グループが生産、販売を行っている特定の国・地域の経済状況の変動や、取引先の属する産業の景気変動が、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (為替レートの変動) 連結財務諸表作成にあたり、現地通貨で作成される海外関係会社の財務諸表を円換算しているため、現地通貨における価値が変わらなくとも、当社グループの連結財務諸表は為替レートの変動による影響を受けます。 また、当社グループが日本で生産し、輸出する事業においては、円高の進行により価格競争力の低下を招く可能性があります。一方、急激な円安進行は、原材料や物流、エネルギー等の調達コスト高騰を招く可能性があります。海外で使用する原材料等の現地調達比率の向上や為替予約等により当該リスクの軽減を図っておりますが、全てのリスクを排除することは困難であります。従いまして、当社グループの財政状態及び経営成績等は、為替レートの変動による影響を受ける可能性があります。 ③ 政治・規制・法的手続・災害等に関するイベント性のリスク (災害・地域紛争等) 当社グループは、東海・東南海・南海地震や暴風、豪雨等の大規模自然災害、世界規模の感染症拡大(パンデミック)の発生等の可能性に備え、これらの災害による被害を最小限に抑えるため、事業活動への影響を考慮し、異常事態への対応体制や緊急時の事業継続計画(BCP)策定・見直し、サプライチェーンの強化、ITインフラの強化等の施策を継続的に講じております。 しかしながら、これら施策によっても災害発生によるリスクを完全に排除することは困難であります。また、顧客又は供給元の罹災等、当社グループによる施策のみでは回避しきれない事象も存在します。 これら災害が当社グループに与える影響は多岐にわたり、顧客の生産停止等による需要の停滞、労働力及び原材料等の不足による供給停止又は世界景気の後退等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 加えて、近年は、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化、中東情勢の不安定化、台湾海峡を巡る緊張の高まり、米中間の対立及び各国の保護主義的政策の強化等、国際的な政治・経済情勢の不確実性が高まっております。これらの事象が拡大又は長期化した場合には、原油・天然ガスをはじめとするエネルギー価格や原材料価格の高騰、国際物流の停滞、輸出入規制・経済制裁の強化、為替・金利・金融市場の変動、又はサプライチェーンの寸断等を通じて、当社グループの生産・販売・調達活動に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、各地域における政治・経済情勢、自然災害、感染症、物流及び調達環境等に関する情報の把握に努めるとともに、必要に応じて調達先の複数化、代替輸送手段の検討、在庫水準の見直し、BCPの実効性向上等の施策を講じております。しかしながら、これらのリスクが顕在化した場合には、自動車業界をはじめとする産業全体の需要停滞、部品・原材料等の調達遅延、製品供給の停止又はコスト上昇等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。なお、これらのリスクによる具体的な影響額の算定は、現時点では困難であります。 (環境規制) 当社グループは、大気汚染、水質汚濁、廃棄物処理、有害物質の排除、土壌・地下水汚染等に関する日本及び諸外国の環境に関する規制を受けており、それらを遵守するために必要な経営資源を投入しております。また気候変動をはじめとした地球環境問題は、その課題の解決に貢献できれば好影響を及ぼす可能性がある一方、対応を誤れば将来にわたり当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性もあります。 当社グループは、製品の生産工程において、温室効果ガス、産業廃棄物、環境負荷物質等の発生を極力抑えるよう設計・製造の各段階で対策を講じておりますが、これらの対策により、現在及び過去の生産活動に関わる環境への影響を完全に排除することは困難であり、規制や市場の要求が厳格化した場合や、当社グループの活動に起因して環境への悪影響が発生したと判明した場合には、必要な対策を講じるために費用負担が増加することが見込まれます。 特にカーボンニュートラルへの対応が不十分と評価された場合には取引の継続にも関わる可能性があり、これらの事態が、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (法的手続・訴訟紛争) 当社グループは、事業運営に関連して各国の法令の適用を受けており、これらを遵守しつつ企業価値の向上に努めることを責務と考えております。また、事業遂行の過程で関わる顧客をはじめとする第三者との間では、公正で相互利益を基礎とした関係の構築を重視しております。当社グループでは、このような企業としてのあり方の実践のため、法令違反を未然に防止するための仕組みづくり、定期的な社内点検や役職員に対する教育等を継続して実施しております。 しかしながら、これらの取組みをもってしても、当社グループの事業活動に伴い、各国各種の法令等への違反や利害の対立に起因する訴訟紛争が発生する可能性を、完全に排除することはできません。 既存又は将来の法令違反に対する処分及び訴訟紛争により、制裁金等又は損害賠償責任等を負担するに至った場合の支出、さらには法令等に違反したことによる社会的信用の低下に起因する様々な結果は、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (安全保障・貿易管理) 当社グループの工作機械をはじめとする製品は、多くの国と地域での輸出関連法規により規制される貨物に該当しており、これらの法規制への適切な対応が不可欠となっております。近年、米中対立の激化や経済安全保障政策の強化、半導体・先端技術の輸出管理強化等に加え、米国を含む各国において、関税措置、輸出入規制、経済制裁等の通商政策が見直される動きが強まっております。これらの政策変更により、自動車・自動車部品、鉄・アルミ等の原材料及びその派生品、工作機械その他の当社グループ製品又は部品に対する追加関税、輸出入規制、取引制限等が導入又は強化された場合、当社グループの調達コスト、販売価格、取引条件、サプライチェーン及び顧客需要に影響を及ぼす可能性があります。加えて、レアアース等の重要鉱物資源は特定国への供給依存度が高く、輸出規制の強化や供給制約が生じた場合には、当社グループの製品に使用されるモーター、センサー、電子部品等の調達にも支障をきたすおそれがあります。 当社グループは、法令遵守の徹底を最優先とし、社内外の専門リソースを活用して最新の規制動向及び通商政策の変更を継続的にモニタリングするとともに、グループ内での情報共有・教育、輸出管理体制の見直し、リスクアセスメントの実施、取引先への適切な指導・協力体制の構築、必要に応じた調達・生産・販売体制の見直し等に努めております。 しかしながら、国際情勢の急激な変化や、各国政府による予期し得ない規制強化・新規制の導入、関税措置の変更、又は特定国・地域への輸出入制限措置等が発生した場合、当社グループの事業活動やサプライチェーンに影響が及ぶ可能性があります。これにより一部製品の輸出停止や納期遅延、受注減少、調達コスト又は販売価格の上昇等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)8,670字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (経営成績等の状況の概要) (1) 財政状態及び経営成績の状況 当社グループは「JTEKT Group 2030 Vision」の達成に向け、第二期中期経営計画(2024〜2026年度)に基づき、ソリューションプロバイダーへの変革を進めております。当連結会計年度は第二期中期経営計画の中間年度として、本計画に沿った戦略を具現化させてまいりました。 ① ソリューション創出力の強化 (a) Mission、Vision、Valueを発表し、浸透活動に注力 2025年5月に、企業経営と事業運営の軸となる考え方として、ジェイテクトグループのMission、Vision、Value(以下「MVV」)を発表いたしました。社内においては、対外発表前からMVVの意義や考え方への理解を深める活動を行っておりましたが、発表後も職場での対話型の「MVV浸透月間」の実施や研修プログラムへの組み入れ等、定着に向けた取組みを強化してまいりました。社員一人ひとりがMVVを日々の業務に落とし込み、活用できるよう継続的に浸透活動に努めてまいります。 (b) イノベーション本部を設立 ソリューションプロバイダーへの変革を実現させるため、その基盤となる体制づくりを着実に進めてまいりました。2025年1月には、ソリューションビジネスの確立をリードする組織としてソリューション共創センターを立ち上げておりましたが、2025年7月に、これに研究開発機能を統合し、イノベーション本部を設立いたしました。イノベーション本部には幅広い技術や高度な専門知識を有する人財を集結させており、これらの人財が中心となって社内外の技術をつなぐことで、新たな価値創造を加速させてまいります。 ② 競争力の強化 (a) Syncusteer™及びPairdriverⓇが量産車に初採用 当社が開発した、次世代のステアリングシステムであるリンクレスのステアバイワイヤシステムSyncusteer™が、トヨタ自動車株式会社(以下「トヨタ自動車」)が発売したLEXUS初のBEV専用モデル「RZ」に搭載されました。操舵ユニットと転舵ユニットの機械的な接続構造がない同システムは、運転の快適性と車両設計の柔軟性に優れ、モビリティの可能性を向上させる製品であります。 また、自動運転システムと人の操舵を自然につなぐ協調操舵技術であるPairdriverⓇがトヨタ自動車の「新型RAV4」の操舵制御機能として初めて量産車に搭載されました。PairdriverⓇは、高精度な舵角制御により、目標軌道への高い追従性と滑らかな操舵介入を実現いたしました。今後PairdriverⓇは「人とシステムの直感的なコミュニケーション」による新しい運転支援体験を通じて、これまでにない安全・安心、快適な運転環境を提供してまいります。 今後も、ジェイテクトグループが持つコンピタンスを掛け合わせ、モビリティ社会の未来に貢献してまいります。 (b) 第5世代低トルク円すいころ軸受が2025年超モノづくり部品大賞「モビリティー関連部品賞」を受賞 第5世代低トルク円すいころ軸受「LFTⓇ-V」が、日刊工業新聞社主催2025年超モノづくり部品大賞において「モビリティー関連部品賞」を受賞いたしました。LFTⓇ-Vは、自動車のトランスミッションやデファレンシャル等に使用され、損失トルクを前世代製品比最大15%低減させた低トルク化と軽量化により、燃費向上とCO₂排出量削減に貢献いたします。大きな社会課題であるカーボンニュートラルの実現を支える製品としてお客様や外部機関から高く評価されております。 (c) ジェイテクトサーモシステム、先端半導体に貢献する熱処理装置を発売 グループ会社のジェイテクトサーモシステムが、先端半導体パッケージ用熱処理装置の新製品として「SO2-60-F」を発売いたしました。本製品は、今後ニーズが広がるAIや5G通信に用いられる大型基板向けの熱処理装置であります。今後もジェイテクトグループ各社が持つ豊富なコンピタンスを掛け合わせ、更なる成長が期待される半導体産業にグループ一体となって貢献してまいります。 (d) 市販ビジネス強化のためベトナムに新拠点を開設 近年、産機分野及びアフターマーケットにおけるベアリング需要が伸長しているベトナムでの販売網強化を目的に、ベトナムのハノイとホーチミンに市販ビジネスの新拠点を開設いたしました。アフターマーケット事業においては、迅速かつ的確な対応を可能とするため、販売ネットワークの拡大を進めるとともにベアリングに加え自動車部品等の市販品の拡大を進めております。新拠点を活用し、グローバル市場でのお客様のニーズに応えてまいります。 (e) 専門知識不要でAI活用機会を広げる「AIエージェント構想」を発表 誰もがAIを業務アシスタントとして当たり前に活用できる「AIエージェント構想」を発表し、デジタルを活用した業務効率向上や、新たな技術や製品の開発を推進しております。 「AIエージェント構想」は、第二期中期経営計画で掲げるデジタルモノづくりの取組みの一つであり、2つのフェーズで構成されております。第1フェーズの「AI活用プラットフォームの構築」では、ユーザーがノーコードで、画像認識や生成AI等を組み合わせて活用できる環境を整備いたします。第2フェーズでは、ユーザーの指示に応じてAIエージェントが必要なアプリケーションやデータを自律的に選定する「AIエージェントの実装」を目指し、2027年4月までに誰もが専門知識不要でAIを活用して業務効率を高め、画期的なソリューションを提供できる体制を構築してまいります。 ③ グローバル体制の再構築 (a) 欧州構造改革を着実に実行 市場低迷が続き収益体質改善が急務である欧州地域では構造改革を推進しており、2025年度には、欧州ニードルローラーベアリング事業の譲渡手続きを完了させたほか、欧州顧客向け自動車事業の譲渡に関する基本合意を発表いたしました。これら欧州構造改革の効果により、将来的な欧州地域の収益体質は大きく改善が見込まれます。残りの構造改革も着実にやり切り、2027年度の黒字化を目指してまいります。 ④ 人と現場中心の経営 (a)生産現場等でデジタル活用が活発化、生産性改善に貢献 社員のITリテラシーの向上と、デジタルによる業務効率化を目指し、「デジタル祭り」と銘打った全員参加のデジタル化促進活動を進めております。この活動は、製造現場でも活発に取り組まれており、デジタルに強みを持つ人財が現場をリードし、各工程にデジタルやAIを取り入れる動きが広がっております。デジタルの活用事例は社内の専用サイトや展示会イベントを通じて横断的に広がっており、現場発のデジタル改善が会社全体の生産性向上に寄与する好循環につながっております。 ⑤ カーボンニュートラルの推進 (a) 花園工場にCNプラントを新設、水素の地産地消でカーボンニュートラル実現を加速 カーボンニュートラル実現に向け、花園工場に再生可能エネルギー由来の水素を生成・供給する「CNプラント」を新設いたしました。併せて、水素を燃料とする「水素バーナー式アルミ溶解保持炉」を設置し、2026年夏頃の運用開始に向けた準備を進めております。これにより「CNプラント」では太陽光発電を用いた水電解でグリーン水素を製造し、工場内に整備した専用配管設備を通じて供給された水素を製造工程で使用する水素の地産地消が実現いたします。今後は効果を検証し、他工場のアルミ鋳造工程等へ展開することで、Scope 1、2におけるCO₂排出削減を更に加速させてまいります。 (b) タイ現地法人がタイ王国エネルギー省から表彰 タイの現地法人であるJTEKT (THAILAND) CO., LTD.(以下「JTC」)は、再生可能エネルギー導入の取組みが評価され、タイ王国エネルギー省より再生可能エネルギー分野において表彰を受けました。JTCでは、2017年から太陽光発電設備を導入し、同拠点内で使用する電力の約15%を賄うことで、CO₂排出量削減に貢献しております。グループ一丸となって、カーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーの課題に取り組み、持続可能な社会の実現を目指してまいります。 当連結会計年度の連結業績につきましては、次のとおりであります。 円安効果や日本・北米で販売が増加したこと等により、前連結会計年度に比べ、売上収益は405億53百万円(2.2%)増収の1兆9,249億50百万円となりました。事業利益は、円安や増収、原価改善の効果等により107億41百万円(16.5%)増益の756億79百万円となりましたが、中期経営計画に沿って推進した欧米の構造改革に係る費用の計上等により、営業利益は136億5百万円(35.4%)減益の248億47百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は17億38百万円(12.7%)減益の119億74百万円となりました。 なお、事業利益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出したものであります。また、売上収益事業利益率は3.9%と前連結会計年度より0.5ポイント上昇しております。 セグメントの業績につきましては、次のとおりであります。 ① 自動車 売上収益は、欧州・中国での販売減少があったものの、円安の効果に加え、日本や北米等で販売が増加したこと等により、前連結会計年度に比べ338億54百万円(2.5%)増収の1兆3,670億5百万円となりました。事業利益は、米国での関税の影響はあるものの、販売増加に加え、円安や原価改善の効果等により、前連結会計年度に比べ83億73百万円(21.8%)増益の467億17百万円となりました。 ② 産機・軸受 売上収益は、北米やアジア等で販売が増加したものの、欧州ニードルローラーベアリング事業の譲渡手続きが完了したこと等により、前連結会計年度に比べ52億円(1.5%)減収の3,470億67百万円となりました。事業利益は、米国での関税の影響はあるものの、円安や原価改善、構造改革の効果等により、前連結会計年度に比べ25億61百万円(29.6%)増益の112億10百万円となりました。 ③ 工作機械 売上収益は、日本や北米を中心に販売が増加し、前連結会計年度に比べ118億99百万円(6.0%)増収の2,108億77百万円となりました。事業利益は、販売増加の効果はあるものの、費用の増加等により、前連結会計年度並みの174億40百万円となりました。 財政状態につきましては、次のとおりであります。 当連結会計年度末における資産は、その他の金融資産の減少等があったものの、有形固定資産や現金及び現金同等物の増加等により、1兆5,776億96百万円と前連結会計年度末に比べ123億4百万円の増加となりました。 負債につきましては、売却目的で保有する資産に直接関連する負債の増加等があったものの、営業債務及びその他の債務や社債及び借入金の減少等により、7,524億65百万円と前連結会計年度末に比べ354億56百万円の減少となりました。 また、資本につきましては、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上やその他の資本の構成要素の増加等により、8,252億30百万円と前連結会計年度末に比べ477億61百万円の増加となりました。 なお、1株当たり親会社所有者帰属持分は前連結会計年度の2,340円55銭から2,482円33銭に増加いたしました。 また、社債及び借入金につきましては、2,171億22百万円と前連結会計年度末に比べて233億52百万円減少しました。 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の「(3) 長期的な会社の経営戦略」や「(5) 優先的に対処すべき課題」に記載しております様々な取組みにより、第二期中期経営計画の目標達成につなげてまいります。 (2) キャッシュ・フローの状況 連結キャッシュ・フローにつきましては、次のとおりであります。 営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益の計上の他、棚卸資産や営業債権及びその他の債権の減少等により、当連結会計年度は1,084億95百万円の資金の増加となりました。(前連結会計年度は802億38百万円の資金の増加) 投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入等があったものの、有形固定資産の取得による支出等により、当連結会計年度は527億4百万円の資金の減少となりました。(前連結会計年度は759億36百万円の資金の減少) 財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済や配当金の支払等により、当連結会計年度は469億77百万円の資金の減少となりました。(前連結会計年度は520億76百万円の資金の減少) これらに換算差額を加算した結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は1,375億50百万円となりました。 (生産、受注及び販売の実績) (1) 生産実績 セグメントの名称   当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日) 生産高(百万円)   前年同期比(%) 自動車   1,107,917   101.5 産機・軸受   333,417   96.3 工作機械   103,274   105.9 合計   1,544,609   100.6 (注) 1 金額は平均販売価格によっております。 2 上記の金額には、外注加工費及び購入部品費が含まれております。 (2) 受注実績 当社グループの販売高の大部分を占める、自動車業界向け部品については、納入先から提示される生産計画を基に、当社グループの生産能力等を勘案して生産を行っております。 なお、工作機械の受注実績は以下のとおりであります。 セグメントの名称   当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日) 受注高(百万円)   前年同期比(%)   受注残高(百万円)   前年同期比(%) 工作機械   100,544   85.9   45,951   76.4 (3) 販売実績 セグメントの名称   当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日) 販売高(百万円)   前年同期比(%) 自動車   1,367,005   102.5 産機・軸受   347,067   98.5 工作機械   210,877   106.0 合計   1,924,950   102.2 (注) 主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。 相手先   前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)   当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日) 販売高(百万円)   割合(%)   販売高(百万円)   割合(%) トヨタ自動車㈱   382,124   20.3   408,556   21.2 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容) 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 重要性がある会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。 なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針及び、将来に関する仮定及び報告期間末における見積りの不確実性の要因となる事項は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「2.作成の基礎 (4)重要な会計上の判断、見積り及び仮定」及び「3.重要性がある会計方針」に記載しております。 (2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 ① 売上収益 当連結会計年度の売上収益は、前連結会計年度に比べ405億53百万円(2.2%)増収の1兆9,249億50百万円となりました。 セグメント別に見ると次のとおりであります。 「自動車」は前連結会計年度に比べ338億54百万円(2.5%)増収の1兆3,670億5百万円となりました。地域別の主な内訳は、日本5,289億41百万円(168億7百万円、3.3%の増収)、北米3,230億88百万円(285億75百万円、9.7%の増収)、アジア・オセアニア3,211億31百万円(85億7百万円、2.6%の減収)であります。 「産機・軸受」は前連結会計年度に比べ52億円(1.5%)減収の3,470億67百万円となりました。地域別の主な内訳は、日本1,496億74百万円(95百万円、0.1%の増収)、北米935億66百万円(22億64百万円、2.5%の増収)、アジア・オセアニア594億45百万円(25億86百万円、4.5%の増収)、欧州323億56百万円(104億10百万円、24.3%の減収)であります。 「工作機械」は前連結会計年度に比べ118億99百万円(6.0%)増収の2,108億77百万円となりました。地域別の主な内訳は、北米1,087億62百万円(91億97百万円、9.2%の増収)、日本813億60百万円(40億20百万円、5.2%の増収)、アジア・オセアニア192億85百万円(13億94百万円、6.7%の減収)であります。 ② 事業利益 当連結会計年度の事業利益は、前連結会計年度に比べ107億41百万円(16.5%)増益の756億79百万円となりました。 セグメント別に見ると次のとおりであります。 「自動車」は、米国での関税の影響はあるものの、販売増加に加え、円安や原価改善の効果等により、前連結会計年度に比べ83億73百万円(21.8%)増益の467億17百万円となりました。 「産機・軸受」は、米国での関税の影響はあるものの、円安や原価改善、構造改革の効果等により、前連結会計年度に比べ25億61百万円(29.6%)増益の112億10百万円となりました。 「工作機械」は、販売増加の効果はあるものの、費用の増加等により、前連結会計年度に比べ30百万円(0.2%)増益の174億40百万円となりました。 ③ その他の収益・その他の費用 その他の収益は、固定資産売却益及び受取保険料の減少により、前連結会計年度に比べ20億47百万円(25.6%)減少の59億49百万円となりました。 その他の費用は、事業構造改善費用の増加等により、前連結会計年度に比べ222億99百万円(64.7%)増加の567億82百万円となりました。 ④ 金融収益・金融費用 主に為替影響により、金融収益は、前連結会計年度に比べ80億16百万円(93.8%)増加の165億63百万円となり、金融費用は、前連結会計年度に比べ25億86百万円(15.1%)減少の145億53百万円となりました。 ⑤ 親会社の所有者に帰属する当期利益 上記の要因等により、親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ17億38百万円(12.7%)減益の119億74百万円となりました。 当社グループは、2030年の目指す姿を達成するための第二期中期経営計画期間の目標を以下のとおりとしております。 第二期中期経営計画(期間:2024~2026年度)の目標及び実績 実績(2024年度)   実績(2025年度)   目標(2026年度) ROE   1.8%   1.6%   7-8% PBR   0.48倍   0.66倍   1倍 事業利益率   3.4%   3.9%   5-6% なお、これらの目標につきましては、達成を保証するものではありません。 (3) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。 当社グループの資金需要の主なものは、設備投資、投融資、研究開発費等の長期資金需要と、当社製品製造のための材料及び部品購入等の運転資金需要であります。 当社グループは、事業活動のための適切な資金確保、適切な流動性の維持及び健全な財政状態の維持を財務方針としております。 現金及び現金同等物等の流動性資産に加え、営業活動によるキャッシュ・フロー、市場あるいは金融機関からの資金調達を通じ、現行事業の推進と事業拡大に必要となる資金を確保できる状況と考えております。 また、グループ各社に偏在する余剰資金の相互融通を図る等、資金効率の向上に努めております。

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開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は IFRS

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