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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,980.73+214ドル円158.84-1NASDAQ26,208.82+109S&P 5007,666.58+35SOX 指数11,332.81+449/2終値

クラシコム

7110 · Growth · 小売業

ライフカルチャーを軸にECとコンテンツで収益を生む「北欧、暮らしの道具店」を運営。エンゲージメントを基盤とした独自の事業構造を持つ。

概要

クラシコムは、自社ECサイト「北欧、暮らしの道具店」を中核とするD2C企業である。2007年に北欧ヴィンテージ食器の販売から事業を始め、現在はアパレル・キッチン・インテリア雑貨など暮らし全般の商品を扱う。2025年7月期の連結売上高は85億円、営業利益11億円。東京証券取引所グロース市場に上場(2022年8月)。グループは「北欧、暮らしの道具店」と子会社foufouの2セグメントで構成される。

「北欧、暮らしの道具店」を軸とするライフカルチャープラットフォーム

クラシコムの事業は「ライフカルチャープラットフォーム」と表現される。その中核は2007年開設の自社ECサイト「北欧、暮らしの道具店」であり、同サイトを通じて商品販売(D2Cドメイン)とブランド支援(ブランドソリューションドメイン)の2つの収益源を持つ。D2Cドメインではオリジナルブランド「KURASHI&Trips PUBLISHING」「NORMALLY」を軸にアパレル・キッチン・インテリア雑貨を販売し、売上高の約55%をオリジナル商品が占める。ブランドソリューションドメインでは、他社ブランドのマーケティング支援を提供する。両ドメインとも、ECサイト上で発信する読み物・動画・ラジオなどのコンテンツによってユーザーとのエンゲージメントを高め、購買につなげる仕組みである。

収益の9割超を占めるD2Cセグメントの成長構造

2025年7月期の連結売上高85億円のうち、「北欧、暮らしの道具店」セグメントが82.7億円(構成比97.3%)を占める。同事業は2023年7月期から3か年の中期成長戦略を掲げ、マーケティング投資を拡大。アプリダウンロードを訴求する広告に集中した結果、アプリ累計ダウンロード数は497万件、アプリ経由の注文比率は約73%に達した。売上高は前年比23.8%増と成長を加速し、連結売上高100億円の達成を前倒しで見込む。一方、子会社foufou(アパレルブランド)は2023年にグループ化したが、当期は売上高2.3億円(前年比32.1%減)と苦戦し、EBITDAはマイナスである。

エンゲージメントチャネルとカルチャーアセットの循環

クラシコムの強みは、ユーザーとの関係をコンテンツで構築する点にある。SNS(Instagram、YouTube、LINEなど)や自社アプリ、メールマガジンなどのチャネルを通じて、読み物(月間80本程度)、オリジナルドラマ(「青葉家のテーブル」)、ラジオ(「チャポンと行こう!」)、音楽プレイリストなど多様なコンテンツを無料で提供する。YouTubeチャンネル登録者数は103万人。これらの活動により蓄積されたブランド・データ・コンテンツを「カルチャーアセット」と呼び、ユーザーのエンゲージメントを高め、長期的なLTV(顧客生涯価値)の伸長と低い顧客獲得コストを実現している。広告宣伝費は売上高対比で低く抑えられている。

国内完結型の事業と財務の健全性

事業はすべて日本国内で完結しており、海外拠点は持たない。物流業務は埼玉県戸田市の配送拠点にアウトソーシングしている。2025年7月期の自己資本比率は84.4%と高く、無借金経営に近い(長期借入金は期末残高49百万円)。総資産63億円のうち現金及び預金が47.3億円を占め、財務基盤は極めて安定している。株主還元として当期は配当125百万円を実施した。

業界の中での役割はライフカルチャー共感型ECプラットフォーム運営者にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
85億円
営業利益
11億円
営業利益率
12.9%
純利益
7億円
2025/7 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2025/3期)より

事業別の売上と利益

2025/7
事業売上構成比利益利益率
北欧、暮らしの 道具店83億円97.6%11億円13.3%
foufou2億円2.4%0億円0.0%

有価証券報告書のセグメント情報から、外部顧客への売上とセグメント利益をそのまま掲載しています。全社費用・セグメント間取引の消去は含みません。

01D2C EC主力

「北欧、暮らしの道具店」サイトを通じて、アパレル、キッチン用品、インテリア雑貨などを自社企画商品中心に直接販売。ユーザーとの直接的なつながりを強みに、効率的な顧客獲得と高いLTVを実現している。

主な製品・サービス1
オリジナル商品
自社企画のアパレルや雑貨。売上高の約55%を占める。「KURASHI&Trips PUBLISHING」や「NORMALLY」などのブランドがある。

02ブランドソリューション準主力

「北欧、暮らしの道具店」のブランド力とコンテンツ制作力を活かし、クライアント企業のブランディングを支援。記事や動画の制作、商品同梱など多様なマーケティングソリューションを提供する。

主な製品・サービス3
BRAND NOTE
クライアントの商品を「北欧、暮らしの道具店」の読み物として紹介するコンテンツ。実際の使用感を伝える。
BRAND MOVIE
ブランドを紹介する動画コンテンツ。
BRAND GIFT
商品発送時にクライアントの商品を同梱するプロモーション手法。

03foufou副次

ファッションD2Cブランド「foufou」を展開。自社サイトで直接販売し、ポップアップショップも開催。SNSでのエンゲージメントを重視し、リピーターを生むブランド運営を行う。

主な製品・サービス1
foufou オリジナル商品
洋服や時計、革製品などのファッション雑貨。ブランドコンセプトは「健康的な消費のために」。

製品と技術

オリジナルアパレル・雑貨ブランドの展開

クラシコムは、自社企画のオリジナル商品として「KURASHI&Trips PUBLISHING」と「NORMALLY」の2ブランドを運営する。主力カテゴリはアパレル、キッチン用品、インテリア雑貨で、売上高の約55%を占める。商品は「北欧、暮らしの道具店」サイトでのみ販売される。2024年10月には初のオリジナル基礎スキンケアを発売し、コスメカテゴリが売上高の5%程度に成長した。また、ノリタケやアーバンリサーチ「かぐれ」など外部ブランドとのコラボレーションも積極的に行い、新規顧客の獲得につなげている。

ブランドソリューション:コンテンツ力を活かしたマーケティング支援

ブランドソリューションドメインは、「北欧、暮らしの道具店」の編集力と顧客基盤を活用し、クライアントのブランディングを支援する。主なサービスは、サイト上でブランドを特集記事として紹介する「BRAND NOTE」、動画コンテンツ「BRAND MOVIE」、商品発送時に同梱する「BRAND GIFT」など。近年は商品の共同企画開発やイベントプロデュースなど、より高単価な案件も増えている。ナショナルブランドを中心に多くのクライアントを持つ。

コンテンツパブリッシャーとしての多様なメディア展開

「北欧、暮らしの道具店」はECサイトであると同時に、メディア(コンテンツパブリッシャー)としての性格を持つ。平日毎日3〜4本、月間80本前後の読み物記事を公開。オリジナル短編ドラマ「青葉家のテーブル」(2021年に映画化)や「ひとりごとエプロン」、ドキュメンタリー「モーニングルーティン」などをYouTubeで無料配信。インターネットラジオ「チャポンと行こう!」やエッセイラジオ、音楽プレイリストも提供する。これらのコンテンツはすべて「暮らしを自分らしく」という世界観に基づき、ユーザーのエンゲージメントを高める役割を果たしている。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

小売業のなかでの位置

北欧雑貨ECで急成長、収益好調

同社は北欧雑貨を中心としたEC小売業。業界内ではトライアルホールディングスやまんだらけなどと比べ売上規模は70億円(2024年7月期)と中規模だが、成長率は高い。営業利益率は15.71%と収益性も優れ、2025年7月期も12.94%と高水準を維持見込み。EC特化型で在庫リスクを抑えたビジネスモデルが強み。

強み

  • 営業利益率15%超と、小売業平均を大きく上回る。在庫リスクが低く、固定費抑制。
  • 売上高は61億円→70億円→85億円と2桁成長。市場シェアを拡大中。
  • 北欧雑貨に特化し、ターゲット顧客に支持される商品ラインナップを展開。
  • 「北欧、暮らしの道具店」などブランド認知度が高く、リピート率が高い。

課題

  • 北欧雑貨ブームが一巡すれば、成長鈍化の可能性。新たな需要創出が必要。
  • インターライフなど同業がECに注力すれば、競争激化は避けられない。
  • 急成長に伴い、在庫管理や物流体制の強化が急務。人的リソースも課題。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

小売業の時価総額近傍。太字がクラシコム

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。

会社の歴史

沿革 16件

不動産事業からECサイト運営への転換(2006〜2007年)

クラシコムは2006年9月、東京都港区にて資本金800万円で設立された。当初は不動産関連事業を目的としていたが、翌2007年7月に同事業を閉鎖。同年9月、東京都国立市に移転し、D2Cドメインとして自社ECサイト「北欧、暮らしの道具店」を開設、北欧ヴィンテージ食器の販売を開始した。創業から1年での大幅な方向転換が、現在の事業の原点となる。

商品ライン拡大と販路の取捨選択(2008〜2011年)

2008年8月、北欧ヴィンテージ食器に加え、北欧雑貨などの現行品の取り扱いを開始。2009年3月には楽天市場に出店し、外部モールを活用した販路も持った。しかし2011年11月、楽天市場店を閉鎖し、自社ECサイトへの開発資源集中を選択。この決断により、顧客との直接的な関係構築に注力する道を固めた。

オリジナル商品とブランド支援への本格進出(2012〜2017年)

2012年9月、北欧テイスト以外の商品の取り扱いを開始し、扱うカテゴリを拡大。2015年7月にはブランドソリューションドメインを開始し、クライアント企業のブランディング支援に乗り出した。2017年3月、オリジナルブランド「KURASHI&Trips PUBLISHING」のアパレル・雑貨の販売を本格化。これにより、企画・製造から販売まで一貫して手がけるD2Cモデルが確立された。

アプリリリースと上場による飛躍(2019〜2022年)

2019年11月にiOS版、2020年4月にAndroid版の「北欧、暮らしの道具店」アプリをリリース。スマートフォン経由の購買が増加し、2025年7月期には注文の約73%をアプリが占めるまでになる。2022年8月、東京証券取引所グロース市場に上場。上場時の売上高は52億円(2022年7月期)であった。

子会社foufouのグループ化と再編(2023年)

2023年8月、完全子会社株式会社foufouを設立。同時に、アパレルブランド「foufou」の事業を吸収分割により承継した会社の全株式を取得し、完全孫会社化した。同年10月、子会社foufou(存続会社)が孫会社を吸収合併し、グループ内の組織を整理。これにより、クラシコムは「北欧、暮らしの道具店」と「foufou」の2セグメント体制となった。foufouは当期(2025年7月期)売上高が減少し、EBITDAは赤字である。

年表16件を開く

2000年代

  • 2006年9月創業東京都港区において、不動産関連事業を目的として、株式会社クラシコム(資本金800万円)を設立
  • 2007年7月不動産関連事業を閉鎖
  • 2007年9月東京都国立市に移転して、 D2Cドメインとして 自社ECサイト「北欧、暮らしの道具店」を開設し、北欧ヴィンテージ食器の販売を開始
  • 2008年8月北欧ヴィンテージ食器に加えて、北欧雑貨などの現行品の取り扱いを開始
  • 2009年3月楽天市場にECモール店を開店

2010年代

  • 2010年2月物流業務のアウトソーシングを開始し、埼玉県戸田市に配送拠点を設置
  • 2011年11月楽天市場のECモール店を閉店し、自社ECサイトに開発資源投入
  • 2012年9月北欧テイスト以外の商品の取り扱いを開始
  • 2015年7月ブランドソリューションドメインとして、「北欧、暮らしの道具店」上で、クライアント企業のブランディング支援を開始
  • 2017年3月オリジナルブランド(KURASHI&Trips PUBLISHING)のアパレル・雑貨の販売を本格化
  • 2019年11月「北欧、暮らしの道具店」iOS版アプリリリース

2020年代

  • 2020年4月「北欧、暮らしの道具店」Android版アプリリリース
  • 2022年8月上場東京証券取引所グロース市場に株式を上場
  • 2023年8月M&A完全子会社株式会社foufouを設立(現連結子会社)
  • 2023年8月M&A当該完全子会社がアパレルブランド「foufou」事業を吸収分割により承継した会社の全株式を取得し子会社化(当社の完全孫会社化)
  • 2023年10月M&A完全子会社株式会社foufou(存続会社)による完全孫会社(消滅会社)の吸収合併

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2025/7期の経営方針より

会社は4つの方針を掲げている。有価証券報告書には具体的な数値目標の記載がない。

  1. 01

    ビジネスラインの拡大と新規開発

    既存ビジネスラインの成長を図るとともに、新規ビジネスラインの開発に取り組む。D2Cドメインではカバレッジする商品カテゴリを拡充する「カテゴリの花束戦略」で長期成長を目指す。ブランドソリューションドメインでは高単価なメニュー開発とプレゼンス向上で成長する。

  2. 02

    カルチャーアセットへの継続投資

    ユーザーとの世界観による結びつきを強化するため、コンテンツやデザインへ継続的に投資し、魅力的な世界観を醸成・拡大する。これによりブランド価値とデータを蓄積し、プラットフォーム上の事業成長と収益性向上につなげる。

  3. 03

    エンゲージメントチャネルの拡大

    エンゲージメントアカウント数を増やし潜在顧客群を形成する。特にアプリのダウンロードを促進する広告投資を効率性と投資対効果を考慮しながら継続し、中長期の成長を支える新規顧客獲得を図る。

  4. 04

    新規マーケティング投資への挑戦

    これまでほぼ行っていなかったマス広告など資金を活用したマーケティング活動を強化し、幅広い認知拡大と購買動機の提供を通じて購入者数増加と安定成長を目指す。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 4期分

グループ全体で100人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は654万円で、3期前と比べて+11.9%平均年齢は36.6歳、平均勤続年数は5.7年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2022年7月58534.24.179
2023年7月64834.94.687
2024年7月67135.55.11001,100
2025年7月65436.65.71001,100

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

拠点とグループ

設備と関係会社

主要な設備 (帳簿価額 上位1)
本社オフィス — 東京都国立市270百万円

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2025年7月期の売上高は85億円営業利益11億円前期と比べると増収増益で、売上が+21.4%、利益が+0.0%。

売上高
+21.4%
85億円
営業利益
+0.0%
11億円
純利益
-12.5%
7億円
営業利益率
12.9%
前期比 -2.8%pt

会社が出している今期の予想2026年7月期

項目会社予想前期実績
売上高102億円85億円
営業利益15億円11億円
純利益10億円7億円
1株あたり配当¥55¥55

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2026年3Qで、売上は27億円、営業利益は4億円。前年の2024年3Qと比べると、売上は+50.0%、営業利益は+33.3%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年3Q16318.83
2023年4Q151
2024年1Q18316.72
2024年2Q18422.23
2024年3Q18316.72
2024年4Q1616.31
2025年2Q42511.94
2025年4Q43614.03
2026年2Q53917.06
2026年3Q27414.83

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 8期分

2018年7月期からの8期で、売上は22億円から85億円へ3.9倍に増えた。直近期の営業利益率は12.9%。売上は7期連続で増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2018年7月2232
2019年7月2743
2020年7月3564
2021年7月4586
東京証券取引所グロース市場に株式を上場
2022年7月5296
完全子会社株式会社foufouを設立(現連結子会社)
2023年7月61107
2024年7月70111215.78
2025年7月85111112.97

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2025年7月期

売上高85億円のうち、営業利益として残るのは11億円12.9%。営業外の損益と税金を反映した純利益は7億円、売上の8.2%にあたる。営業利益率は業種中央値3.7%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金55.3%47億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金31.8%27億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益12.9%11億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
44.7%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+9.3pt
12.9%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+5.8pt
8.2%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+5.7pt
14.3%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
11.1%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
48.1%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 6期分

2025年7月期は営業CFが7億円、投資CFが0億円で、差し引きのフリーCFは7億円この組み合わせは資産整理型にあたる。本業の稼ぎに加えて資産売却でも現金を作り、負債返済や還元に充てている。事業の入れ替え局面期末の手元現金は47億円で、売上の6.6ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2020年7月501516
2021年7月40−1420
2022年7月5−1−1424
2023年7月7−113643
2024年7月8−5−4342
2025年7月70−2747

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 8期分

2025年7月期の総資産は63億円。このうち返さなくてよい自己資本が53億円で、自己資本比率は84.4%(業種中央値47.4%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2018年7月105554.2
2019年7月148658.7
2020年7月2012859.3
2021年7月2518770.7
2022年7月3023777.5
2023年7月5043785.2
2024年7月5647984.5
2025年7月63531084.4

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2025年7月期の内訳
現金及び預金
47億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
40億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
10億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
96
/ 100
安定性自己資本比率40 / 40
収益力営業利益率26 / 30
現金創出営業CFの黒字継続30 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

小売業 322社との比較

同じ小売業の企業と並べると、いちばん上に来るのは自己資本比率322社中8位あたり、逆に低いのは配当利回り322社中117位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
14.3%/中央値 8.6%
P25 4.9%P75 13.1%
営業利益率上位売上のうち本業の利益として残る割合
12.9%/中央値 3.7%
P25 1.6%P75 6.1%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
84.4%/中央値 47.4%
P25 34.3%P75 62.5%
売上成長率上位前期からの売上の伸び
21.4%/中央値 4.5%
P25 0.1%P75 10.6%
配当利回り株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.7%/中央値 1.9%
P25 1.1%P75 2.8%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥2,015で、1年前と比べて+13.1%過去52週の値幅のなかでは35%の位置にある。

¥2,015-1.2%1ヶ月+0.8%1年+13.1%時価総額149億円
過去52週の値幅
安値¥1,781高値¥2,450

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)15.7倍
PER (会社予想)15.4倍
PBR2.53倍
配当利回り2.73%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

株価は8月21日時点で2,026円と、25日移動平均線(2,005.37円)を約1%上回っています。直近1カ月では1.3%上昇し、緩やかな上昇トレンドにあります。75日線(1,984.29円)や200日線(2,020.06円)とほぼ同水準で、方向感は定まっていません。52週高値2,450円からは約17.3%下回る一方、安値1,693円からは約19.7%上回っており、レンジ内での推移です。出来高は全体的に少なく、個人投資家中心の薄商いです。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 78/100)

PERは15.76倍で業界平均の40.23倍を大きく下回り、予想PERも15.5倍と低水準です。PBRは2.54倍で業界平均3.06倍を下回り、ROEは14.3%と良好です。配当利回りは2.71%で、業界平均12.58%と比べると低いですが、配当性向46.4%と安定しています。売上高は増加傾向にあり、収益性も改善していますが、業績予想はやや減速が見込まれます。総合的にみて、収益性と成長性を考慮すると割安と判断できます。

指標この会社業種平均
PER (実績)15.7倍39.6倍
PER (予想)15.4倍
PBR2.53倍2.44倍
ROE14.3%5.8%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

ECによる自社ブランド小売として成長を続けるが、利益率低下と今後の成長投資が論点。強気派は顧客単価の向上や会員基盤の拡大、新商品投入により売上高成長が持続すると見る。弱気派は競合ECの増加や広告取得コストの上昇、物流費などの固定費増加が収益性を悪化させると懸念。PBRは2.5倍と市場の成長期待は依然高いが、ROEが14%を維持している点は評価材料。今期は純利益の減少見通しで、投資フェーズでの収益管理が焦点。

プラスに働く材料7
  • 会員基盤の拡大

    リピート購入が収益を下支えし顧客単価が上昇

  • ブランド価値の向上

    企画力で差別化し価格競争に巻き込まれにくい

  • EC市場の成長

    通販市場は今後も拡大が見込まれる

  • 売上高が85億円まで3期連続増収通年影響

    売上高は61→70→85億円と拡大。

  • ROE14.3%と高い資本効率継続影響

    ROE14.3%と高い資本効率。

  • 予想PER15.5倍と株価指標は安定決算発表後影響

    実績PER15.76倍、予想PER15.5倍。

  • 配当利回り2.71%の下支え継続影響

    配当利回り2.71%。

マイナスに働く材料7
  • 競合の参入

    EC市場に新規参入が相次ぎ競争環境が激化

  • 広告費の増加

    顧客獲得コスト上昇でマーケティング費用が膨らむ

  • 物流コスト高

    配送費や倉庫費用が利益を圧迫

  • 営業利益が11億円で2期横ばい通年影響

    営業利益は2024年7月期・2025年7月期とも11億円。

  • 純利益が8億円から7億円へ減益通年影響

    純利益は8億円→7億円。

  • PBR2.54倍と割高懸念継続影響

    PBR2.54倍、ROE14.3%に対してやや高い。

  • 株価1年23%高の戻り売り不定影響

    株価は1年で22.96%上昇。

次の決算で確かめる点
会員数と解約率
顧客基盤の健康度とリピート率を測る
顧客単価
収益性を左右する購買動向を確認
広告費用対効果
効率的な成長が出来ているかを監視
営業利益率
コスト増加が収益を圧迫していないか

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり55で、前期から+182.4%いまの株価に対する利回りは2.73%。増配か配当維持が1年続いている。

年間配当
¥55
1株あたり
配当利回り
2.73%
いまの株価に対して
配当性向
46.4%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
1年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2024年7月1716.0
2025年7月48182.446.4

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥55

株主

有価証券報告書より

2025年7月期末の株主数は延べ2,031人。区分でいちばん多いのは個人・その他78.8%。グループ会社や銀行などの安定株主が8.4%を占め、残る91.6%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2022年7月%2023年7月%2024年7月%2025年7月%
個人・その他100.080.678.578.8
外国法人8.311.111.7
金融機関7.28.07.6
証券会社3.51.21.0
事業法人0.41.10.9
外国人個人0.00.00.0
自己株式4.8

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01青木 耕平54.91
02佐藤 友子12.01
03株式会社日本カストディ銀行(信託口)7.15
04GOLDMAN,SACHS & CO.REG (常任代理人 ゴールドマン・サックス証券株式会社)4.25
05GOLDMAN SACHS INTERNATIONAL (常任代理人 ゴールドマン・サックス証券株式会社)3.36
06NORTHERN TRUST CO.(AVFC)RE NON TREATY CLIENTS ACCOUNT (常任代理人 香港上海銀行東京支店 カストディ業務部)2.05
07深井 大0.95
08上田八木短資株式会社0.70
09清板 大亮0.62
10BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG (FE-AC)(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)0.50

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 8期分

1株利益は8期で−100%、1株純資産は8期で−100%。直近期のROEは14.3%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2018年7月273,574643,82554.0
2019年7月365,7141,009,53944.2
2020年7月5918537.7
2021年7月8927438.9
2022年7月8836227.6
2023年7月9558021.116.147.5
2024年7月10764116.613.316.0
2025年7月9772214.317.346.4

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

7名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は7名。2025/7期の役員報酬は総額109百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約3倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
青木耕平代表取締役社長544,047,000
佐藤友子取締役副社長50885,000
山口揚平取締役CFO452,000
倉貫義人取締役CTO52
市川祐子取締役(監査等委員)55200
寺田有美子取締役(監査等委員)49
和田洋一取締役(監査等委員)675,500

役員報酬の内訳2025/7

役員の区分人数固定報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)4909023
社外取締役419195

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2025/7期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容7,415字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3 【事業の内容】 当社グループは、「フィットする暮らし、つくろう」というミッションを掲げ、当社グループが提案する世界観(ライフカルチャー)に共感する人たちのWell-beingを実現することに貢献します。Well-beingに欠かせない要件の一つが「自分の生き方を自分らしいと感じ、満足できること」=「フィットする暮らし」だと考え、事業活動を通じて多くの人の「フィットする暮らし」づくりに貢献し、Well-beingな人が大勢いる「心地よい社会」の実現の一助になることを目指しています。 当社の運営する「北欧、暮らしの道具店」は、2007年にヴィンテージの北欧食器等を扱うECサイトとして始まりました。北欧に関係するものが占める割合は小さくなりましたが、販売する商品だけでなく、ユーザーとのつながりをつくり、深めるために提供しているコンテンツについても、すべて「暮らしを自分らしく、美しいものにすること」、「日常のささやかな幸せを大事にすること」といった、当社が強く共感した北欧カルチャーの本質に根ざしてつくられております。 このような世界観(ライフカルチャー)によってユーザーとつながり、関係を深めることを土台として事業展開を行っていることが特徴であり強みとなっているため、当社グループの活動をライフカルチャープラットフォーム事業と表現しております。連結子会社である株式会社foufouも同様の特徴を持っておりますが、投資判断に資する適切な情報を開示する観点からセグメントは区分し、「北欧、暮らしの道具店」、「foufou」という2つの報告セグメントで開示しております。 (1) 「北欧、暮らしの道具店」セグメント ① ビジネスライン 「北欧、暮らしの道具店」の提供している世界観に共感するユーザーに対し、商品、記事、動画などさまざまなコンテンツを提供することによって、多くの人の「フィットする暮らし」づくりに貢献しております。売上を獲得するビジネスラインとしては「D2Cドメイン」「ブランドソリューションドメイン」を有しております。 D2Cドメインでは、暮らしにフィットする商品を販売しており、当セグメントの収益の大半を生み出しているのは当ドメインであります。ユーザーとの間にはECモールやECプラットフォームが介在しておらず、自社サイトを通じて直接商品を提供しております。このように、ユーザーと直接接点を持ち、直接商品を提供することで関係性を築いている状態であることから、当ドメインの事業活動を「D2C(Direct to Consumer)」と表現しております。 取扱商品は、アパレル、キッチン、インテリア雑貨が主力であり、自社企画のオリジナル商品(※)が売上高の約55%を占めております。現在は、北欧関連商品の割合は少なくなっているものの、「北欧」の価値観に影響を受けて始めた事業であり、今もその精神は受け継がれていることから、サイト名に「北欧」を冠しております。 (※) オリジナル商品:オリジナルブランド「KURASHI&Trips PUBLISHING」「NORMALLY」の商品 ブランドソリューションドメインは、「北欧、暮らしの道具店」の強いブランドとコアな顧客基盤に加え、D2Cドメインのコンテンツパブリッシングで培った高い企画制作能力を活用し、クライアント企業のブランディング上の課題に対する総合的なマーケティング・ソリューションを提供する、ブランディングエージェンシーとしての事業ドメインです。ナショナルブランドを中心に、多くのブランドを継続的に支援しております。 主な取り組みとしては、クライアントのブランドや商品を「北欧、暮らしの道具店」サイト上で、当社の読み物の一つとして掲載する「BRAND NOTE」があります。当社のスタッフ等が実際にブランドの商品を暮らしに取り入れている様子などを紹介するコンテンツを作成しております。その他に、動画コンテンツとしてブランドを紹介する「BRAND MOVIE」や、D2Cドメインの商品発送時に、クライアントの商品を同梱する「BRAND GIFT」などの取り組みを行っております。 また最近では、商品を協働して企画開発する長期プロジェクトやイベントプロデュースなどクライアントの要望に応えるなかで新しい取り組みも増えてきております。このような従来の「北欧、暮らしの道具店」サイトを活用したソリューション以外にも挑戦を続けており、これからもさまざまな形でクライアントの支援をすることで当ドメインの幅も広がっていくと考えております。 ② 「北欧、暮らしの道具店」の強みの源泉 当社は、事業開始以来ユーザーとのダイレクトなつながりを大切にし、「北欧、暮らしの道具店」サイトをはじめとしたさまざまな媒体で、WEB記事、オリジナルドラマやドキュメンタリー、ラジオ番組や音楽プレイリスト、全国劇場公開されたオリジナルの映画など、多様なコンテンツを生み出し、発信し続けており、この活動をコンテンツパブリッシャーと呼んでおります。ライフカルチャー(世界観)の源泉として、「北欧、暮らしの道具店」の世界観を表現する多様なコンテンツを生み出し、さまざまなチャネルから発信し続けるコンテンツパブリッシャーとしての活動が、当社の強みとなっております。 ライフカルチャープラットフォームの構造としては、3つの層で構成されており、「ビジネスライン」は「カルチャーアセット」と「エンゲージメントチャネル」によって支えられております。 カルチャーアセットは、コンテンツパブリッシャーとしての活動を行うことによって生み出されたコンテンツやブランド、データといった形で蓄積される無形資産であり、ライフカルチャープラットフォーム事業を行うために最も重要な資産と考えております。 コンテンツについては後述しますが、ユーザーに当社のライフカルチャー(世界観)を浸透させ、長期にわたるロイヤルティを醸成する強力な資産であります。ブランドとは、当社との関わりを通して、「北欧、暮らしの道具店」を認知する人の頭の中につくり上げられたイメージであります。またデータとは、お買い物をするときのユーザーの行動履歴や購買履歴などのデータであり、あらゆる事業活動の効率を高める羅針盤として意思決定に活用しております。 エンゲージメントチャネルは、SNS(Earnedチャネル)から、アプリ、WEBサイト、メールマガジンといった自社チャネル(Ownedチャネル)にいたる多様なチャネルを指します。上記チャネルを通じて当社とユーザーがダイレクトにつながっております。 「フィットする暮らし」づくりに貢献するようなコンテンツが蓄積され、エンゲージメントチャネルによってユーザーに発信することで、ユーザーからのエンゲージメント(=好きでいてくれること、支持してくれること)が高まり、ユーザーが「フォロー」という形で当社とコミュニケーションする機会を提供してくれます。毎日のようにコンテンツを提供することでエンゲージメントの高まったユーザーがD2Cドメインの商品の購入に至り、収益が生まれます。 ビジネスラインであるD2Cドメイン、ブランドソリューションドメインの2つの事業領域は、幅広いチャネルと蓄積されたカルチャーアセットの土台の上で展開しております。ライフカルチャー(世界観)によってユーザーとつながり、その土台の上でビジネスを展開しているため、当社の事業をライフカルチャープラットフォームと表現しております。 当社がユーザーに提供しているコンテンツは、具体的には下記のとおりであります。 (商品とそれにまつわるユーザー体験) 当社では、「お客様に自分自身のものさしで商品を選んでほしい」という想いを伝え、共感したお客様に、購入した商品を生活に取り入れていただくことが「フィットする暮らし」づくりにつながると考えております。 例えば当店でお気に入りのグラスを見つけて購入する際、お客様自身の生活にどのように取り入れられるのか想像を膨らませてもらう。お買い物をして手元に届いたあとは、単に水を飲むための器としてだけでなく、そのグラスを使う瞬間は特別な気持ちになっている。商品の提供とは、お客様にこのような価値を提供していることと考えており、サイト上でのお買い物体験だけでなく、お買い物いただいた商品をお客様の暮らし、ファッション、インテリアに取り入れていただくという行為も、広義のコンテンツだと考えております。 (読み物) 平日は毎日3~4本程度、月間で80本前後の記事を読み物として「北欧、暮らしの道具店」サイトで提供しております。読み物の内容には、ECで取り扱っている商品について、バイヤーやプランナーが込めた想いを紹介するもの、スタッフが自身の生活で商品を使った様子を綴るコラム、何らかのテーマに沿った特集記事などがあります。特集記事では、生き方にまつわるものや、レシピを紹介するもの、インテリアを取り上げたものなど、「暮らし」を軸にしながら、多岐にわたったテーマを扱っております。記事には当社スタッフが作成するものと、スタッフは記事の企画を行い、外部のライターに指示することで作成するものがあります。「北欧、暮らしの道具店」サイトなどインターネット上の読み物だけではなく、お買い物いただいたお客様に小冊子の提供をすることもあります。 (動画) 少し変わった家族構成の4人のまわりの出来事をドラマにした「青葉家のテーブル」や、一人暮らしの女性がワンルームの部屋を自分のお城のように好きな雑貨でいっぱいにし、テーマミュージックとともに料理をする「ひとりごとエプロン」など、「北欧、暮らしの道具店」の世界観を詰め込んだ短編ドラマを制作しております。また、さまざまな人たちの朝の習慣を動画として収めた「モーニングルーティン」や、生き様に迫る「うんともすんとも日和」などのドキュメンタリーも制作し、公開しております。2023年から始めた長編のトークドキュメンタリー番組「あさってのモノサシ」も数多く視聴されフォロワー獲得にもつながっています。これらの動画はYouTube上に無料で公開されており、2025年7月現在、チャンネル登録者数は103万人に達しております。オリジナルドラマである「青葉家のテーブル」については映画化し、2021年6月に全国の劇場で公開されました。一部動画からは収益を得ております。 (SNS) 当社では、LINE公式アカウント、Instagram、FacebookなどのSNSやメールマガジンの運営を、マーケティングの手段としてだけでなく、コンテンツの形態の一つであると考えております。SNSの投稿内容は、「北欧、暮らしの道具店」のサイト上のコンテンツを、各媒体に合わせた形に編集して紹介しているものや、各媒体独自の記事を作成することもあります。 (ラジオ) 当社取締役で「北欧、暮らしの道具店」店長の佐藤と、スタッフのよしべこと青木がお届けするインターネットラジオ「チャポンと行こう!」や、過去に記事として紹介していたエッセイをスタッフが朗読する「エッセイラジオ」をSpotifyやApple musicなどの音楽サービス上で公開しております。 (音楽) SpotifyやApple music内に提供されている音楽プレイリストの作成機能を利用して、音楽が好きなスタッフが中心となって、「わたしの朝習慣」や「仕事と、音楽と。」などのテーマに即したプレイリストを作成して公開しております。 「北欧、暮らしの道具店」は、独自のライフカルチャー(世界観)があふれる温泉を体験できるリゾートパークのようなプラットフォームです。温泉を楽しむために訪れたお客様に、リゾートパークでさらに素晴らしい体験をしていただくことで、「もっと長く滞在したい」「この体験を持ち帰りたい」というニーズが生まれ、そのニーズに応えるべく旅館やお土産屋さん(ビジネスライン)が賑わい、さらに気軽にお越しいただけるように交通網(エンゲージメントチャネル)が整えられていきます。たとえ、リゾートパークが賑わったとしても、肝心の温泉が枯れてしまっては元も子もありません。一番大切なのは、お客様が入りたいと思えるような温泉を枯らさないことであります。これからも、当社はこの「温泉」=ライフカルチャーを大事に守りながら、よりお客様の日常に寄り添えるよう利便性を強化して、さらに長い時間をともに過ごしたいと思われるリゾートパーク=プラットフォームに成長させていきたいと考えております。 エンゲージメントアカウント数の増加は、多くのユーザーからエンゲージメントを獲得していることを示しております。そのエンゲージメントが、一段深まった形で蓄積されていることが、累積会員数(※)の増加に現れております。そして、会員が購入することにより、D2Cドメインの収益につながります。 (※) 会員:「北欧、暮らしの道具店」での商品購入時に必要なユーザー情報を登録した状態のこと エンゲージメントアカウント数とは、公式SNSのフォロワー数、YouTubeチャンネル登録数、アプリのダウンロード数、メルマガ会員数等の合計であり、定期的に当社がリーチできる状態のユーザー数に相当するものと考えております。なお、一人のユーザーが複数登録している場合は、重複してカウントされます。 「北欧、暮らしの道具店」のエンゲージメントアカウント数推移、累計会員数推移、年間購入者数推移は、それぞれ以下のとおりであります。 [エンゲージメントアカウント数推移] [累計会員数推移] (注) 退会済みのユーザーを除いた累積の会員数となります。 [年間購入者数推移] (注) ユニークの購入者数であり、複数回購入者は1人とカウントしております。 ③ 事業の特徴・強み a 低い顧客創造・リテンションコスト 商品販売や再購入を促すために支払う「広告宣伝費」や「販売促進費」が少なく、自社チャネル(Ownedチャネル)である「北欧、暮らしの道具店」及びSNS等(Earnedチャネル)で発信する各種コンテンツの提供を通じて効率的にユーザーを獲得することができております。なお、当社の広告宣伝費には主にエンゲージメントアカウントの獲得のためのオンライン広告に関連するコストが計上されております。 b 長期に伸長するLTV 「北欧、暮らしの道具店」でのお買い物に限らず、読み物や動画を楽しむためにサイトを訪問するという多様な訪問動機を提供することで、長期にわたってお買い物を継続的にしてもらえております。結果として平均LTV(※)が長期で伸長し続けております。初購入年度が2022年7月期のユーザーについては、3年LTVは1年LTVの約2倍となっております。ユーザーを年齢、性別等の基準で分類しておらず、「フィットする暮らし」の実現を望む全年代のユーザーを対象とした、幅広いユーザーに支持されるエイジレスな「卒業のないブランド」となっております。 (※) LTV:ある会計年度に初購入を行ったユーザー全員について、特定期間の購入金額の平均値から売上総利益を算出したもの c 高い効率性 「北欧、暮らしの道具店」の運営を通じて獲得したデータを活用し、精度の高い商品企画、適正な発注、在庫コントロールが可能となることで、商品回転率8.6回(※)を実現し、効率性の高い経営を実現しております。 (※) 商品回転率=商品仕入高(2025年7月期)÷商品在庫(2025年7月期期中平均) d 独自性の高い事業構造 当社のライフカルチャープラットフォームは、前述のカルチャーアセットとエンゲージメントチャネルを基礎として成立しております。このため、同様の優位性を発揮し得る事業構造は、資金や人的リソースを投じたとしても、容易に手に入れることはできないと考えております。 e 拡張性、可変性 ライフカルチャープラットフォーム上で、多様なビジネスを展開できる拡張性があります。商品の販売に限らず、広告の出稿や動画コンテンツの提供をこれまでに実施してきております。また、特定のエンゲージメントチャネルに依存せず、複数チャネルでユーザーのエンゲージメントを獲得しているため、SNSプラットフォーマーが方針変更等を行った場合にも、変化への対応が容易に可能となります。 f 価格決定を主導 D2Cドメインにおいては、販促負担がなく、注文ごとに基本的に送料を受領し、定価消化率は約98%(2025年7月期実績)を実現しております。ブランドソリューションドメインにおいては、代理店等ではなく当社の設定した価格でサービス提供を行っていることから、高い利益率を実現しております。 g 従業員の大半が元ユーザー ブレないライフカルチャー(世界観)をつくり続けるためには、従業員自らがその文化圏の一員である組織づくりにこだわることが必要であると考えております。採用された従業員が生み出したコンテンツが、さらにユーザーを増やす好循環が生まれ、ライフカルチャープラットフォームの世界観を従業員全員で支える組織づくりを実現しております。 (2) 「foufou」セグメント 2016年にデザイナーのマール・コウサカ氏が設立したファッションD2Cブランド「foufou」を展開するセグメントであり、株式会社foufouが運営を行っております。自社サイトを通じて直接商品を提供・販売するとともに、2025年7月期は各地でのポップアップショップにも精力的に取り組みました。「健康的な消費のために」というブランドコンセプトを掲げ、「foufou」の世界観を表現するコンテンツをSNSで発信して、ユーザーのエンゲージメントを最大化し、購入につなげ、リピーター化する特徴を持つファッションブランドであり、洋服だけでなく、時計や革製品などのファッション雑貨も取り扱っております。 [事業系統図]
経営方針・対処すべき課題4,378字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社経営の基本方針 当社グループは「フィットする暮らし、つくろう。」をミッションとして掲げ、ライフカルチャープラットフォーム事業を展開しております。事業を持続的に成長させることを通じて、より多くのさまざまなステークホルダーの「フィットする暮らし」づくりに貢献することに努めてまいります。 ミッションを果たすために、「自由」「平和」「希望」を十分に獲得した状態を目指しており、これらをマニフェストと呼んでおります。他者に支配されない「自由」を獲得する力、ユニークなポジションを築いて望まない競争に巻き込まれない「平和」を維持する力、未来は今よりも良いものだと無理なく思える「希望」を生み出す力、という三つの力を獲得・維持することにより、ミッションに真っ直ぐに力強く向かうことを経営方針としております。 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、ライフカルチャー(世界観)によってユーザーと結びついており、共感してくださるユーザーがSNSをフォローしてくれたり商品購入といった行動に至ることで収益化できております。そのため、ユーザーとの関係の蓄積を表す指標を重視しており、ビジネスモデルが確立できている「北欧、暮らしの道具店」セグメントにおいては、エンゲージメントアカウント数、累計会員数、及び会計期間において購買に至った結果としての年間購入者数を客観的な指標としております。 また、持続的に成長しミッションを果たしていくためにも財務的に健全な状態であることが重要であると認識しており、各種の財務指標を意識した経営を行っております。収益性指標として特に重視しているものは、資金を生みだす源泉としての売上高、各ステークホルダーや投資などへの分配原資と捉えている売上総利益やEBITDAといった利益、健全な取引やコストコントロールの結果としての売上総利益率やEBITDAマージンといった指標になります。貸借対照表が健全な状態にあることも強く意識しており、安全性指標としての自己資本比率や資産効率を示す在庫回転率などの指標も注視していることによって、適切なキャッシュフローの状態や資本効率につながっていると考えております。 (3) 経営環境 当社グループは、「北欧、暮らしの道具店」と「foufou」という2つのセグメントがありますが、どちらのセグメントも売上高の多くがいわゆるBtoCのECのため経営環境としては区別せずに記載しております。 経済産業省による電子商取引に関する市場調査報告書(※)によりますと、物販系分野のBtoC-EC市場規模は2024年に15.2兆円(前年比3.7%増)となりました。2020年は新型コロナウイルス感染症拡大に伴う巣ごもり需要の影響でECの利用が拡大しましたが、それ以降はスマホの普及が一段落したことや、消費者の実店舗回帰の機運が高まるなどしたことで、物販におけるEC利用の伸びは年々鈍化してきていると報告書では説明されています。成長率は鈍化してきていますが、EC市場は確実に右肩上がりで拡大しており、EC化率はまだ9.8%のため今後も成長が期待されます。また利用端末としては「スマートフォン」が伸び続けており、物販系ECの売上高のスマートフォン比率は61.7%、9.3兆円に達しております。 このような市場環境のもと、当社はライフカルチャープラットフォーム事業としてD2Cドメインを展開し、コンテンツパブリッシャーとしての活動によりユーザーからのエンゲージメントを得ることで市場平均を超える売上高の成長率を続けておりますが、ユーザーの「フィットする暮らし」に貢献するさまざまなコンテンツを提供するとともに広告などのマーケティング活動を組み合わせ顧客基盤を拡大・強化することが必要であると認識しております。 (※) 出典:経済産業省 商務情報政策局 情報経済課「令和6年度 電子商取引に関する市場調査 報告書」 (4) 経営戦略等 当社グループの展開するライフカルチャープラットフォーム事業は、カルチャーアセットとエンゲージメントチャネルによってユーザーと世界観でつながっていることが土台となっており、その上に収益化する複数のビジネスラインが存在することが特徴となっております。 ユーザーに興味をもってもらえる(リーチするに値すると思われる)価値あるコンテンツを提供することにより、エンゲージメントを最大化し、エンゲージしたユーザーに各エンゲージメントチャネルを通じて高頻度にコンテンツを提供することで、購買動機につながる機会を増やすことが可能になります。その結果としてユーザーが購入会員化していくとともに、購入後も毎日のようにエンゲージメントチャネルを通じてコンテンツを提供することでリテンション(再訪問を促すこと)を図っております。このように価値あるコンテンツの提供によってプラットフォームが拡大していく構造となっております。 そのため、ビジネスライン、カルチャーアセット、エンゲージメントチャネルという3つの層ごとに経営戦略を考えております。 ビジネスラインについては、既存ビジネスラインの拡大と新規ビジネスラインの開発を行ってまいります。D2Cドメインでは、引き続きカバレッジする商品カテゴリを拡充すること(当社ではこれを「カテゴリの花束戦略」と呼んでおります。)で、長期的成長を目指します。ブランドソリューションドメインでは、新規サービスやタイアップ等のより高単価なメニューを開発し、さらなる案件単価の向上とプレゼンスの向上で成長を図ります。また、ライフカルチャープラットフォームの拡大に伴って生まれた事業機会を活かし、新たなビジネスラインを開発し、展開することも長期的に取り組んでまいります。 カルチャーアセットについては、継続して投資を続けてまいります。当社グループのプラットフォームにとっての最重要戦略は、ユーザーと当社とを結びつけるライフカルチャー(世界観)に対する強いエンゲージメントを生み出し続けることであります。コンテンツやデザインへ継続的に投資し、魅力的な世界観を醸成し広げることによって、ブランド及びデータも蓄積されていきます。このようにカルチャーアセットを積み重ねることがプラットフォーム上で取り組む事業の成長と収益性の向上にもつながります。 エンゲージメントチャネルについても、引き続き拡大を図ります。エンゲージメントアカウント数を増やすことによって潜在顧客群を形成することが、将来の新規顧客を作ることになり、当社の中長期の成長を支える要因の1つでもあるため、エンゲージメントアカウント拡大のための投資を行っております。現在は主にアプリがエンゲージメントアカウント数の増加を牽引しており、さらなる伸長の余地があると考えているため、アプリのダウンロードを訴求する広告投資については引き続き一定の効率性と投資対効果のなかで継続してまいります。 新規購入者の増加や既存顧客のリテンションを促すことを通じて購入者数を伸ばす活動も状況に応じて行ってまいります。マス広告などの新規のマーケティング投資やセールスプロモーションなどにも挑戦することによって、幅広い層への認知を広げるとともに既存会員も含め購買動機をより多く提供することが可能であると考えております。現状では、このようなマーケティング活動をほぼ行わずに成長を実現してきておりますが、中長期的な成長を支える未開拓の分野の一つとして捉えております。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループの優先的に対処すべき主な課題は以下のとおりであります。なお、優先的に対処すべき財務上の課題につきましては、資金需要は自己資金及び営業活動によるキャッシュ・フローを源泉とした手元資金にて対応してまいりましたので、現時点ではございません。 ① 提供するコンテンツ、商品などの強化 当社グループは、「北欧、暮らしの道具店」や「foufou」に来店していただいたユーザーに、良質なコンテンツや商品を提供することを通して収益機会を得ております。お客様の本質的なニーズを捉えながら、提供するコンテンツの品質を高めるとともに映像コンテンツなど幅を広げる取り組みも継続しております。商品についても、オリジナル商品の開発や著名ブランドとのコラボ、限定品企画などに挑戦し、これからも魅力的な商品を戦略的に揃えてまいります。商品とそれにまつわるユーザー体験をはじめとした提供する全てのコンテンツを通して、多くの人のフィットする暮らしづくりに貢献できるよう努めてまいります。 ② 集客方法の強化と購入者数の拡大 当社グループは、各種SNS、メルマガ、アプリといったさまざまな導線をつくり、それを活用することで効率的な集客を実現しております。既存チャネルにおいて使用する広告素材(クリエイティブ)の改善などによる効率化をさらに進めるとともに、消費者の行動変化を見通しながら新たなチャネルの開発にも取り組むことで、集客力の強化と効率性の維持に努めてまいります。また、広告など資金を活用したマーケティング活動も成長戦略の重要な一つとして強化しております。より多くの方に認知を広げ新たな購買動機を提供することで購入者数が増えれば、より安定した成長につながると考えております。 ③ 有能な人材確保 ミッションを実現し、今後の健やかな成長を目指す上で、有能な人材の獲得が重要であると考えております。当社グループのミッションなど経営方針に共感し、今後の事業に必要な能力や求める資質を有する人材を惹きつけられるように、外部ノウハウの活用にも積極的に取り組み、採用活動を強化することで中長期での企業価値向上に必要となる適切な人材リソースの確保に努めてまいります。また、外部パートナーとの協働も推進し、社内外を問わない安定的なリソース基盤の構築を図ってまいります。 ④ ステークホルダーの期待に応えるコーポレート・ガバナンスの実現 事業の継続的な発展を実現させるためには各方面のステークホルダーの期待に応えられるよう、コーポレート・ガバナンス機能の強化は必須であると認識しております。そのために、常にミッション及びマニフェストを念頭に置きながら経営状況を捉え、ステークホルダーとの対話の機会を通じて、自らのガバナンス上の課題の有無を十分に把握した上で、適切に対応してまいります。
事業等のリスク8,108字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3 【事業等のリスク】 当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を与えると認識している事項を記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社グループ株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 当社グループのリスク管理体制については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ④ 企業統治に関するその他の事項 a 内部統制システム及びリスクマネジメント体制の整備の状況」に記載のとおりであります。 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 (1) 事業環境に関するリスク ① 業界動向について BtoC-ECやインターネットメディアの市場規模は今後も拡大傾向であると認識しておりますが、インターネットの利用を制約するような法規制、電子商取引やオンライン決済への新たな規制やユーザーからの信頼性の棄損、個人情報管理の安全性を中心としたプライバシーに対する問題意識の拡がり等の外部要因、景気動向、過度な競争等により、当社グループの事業と関係のある市場の成長が鈍化した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。 顕在化に備え収益性や健全性を確保するとともに、業界動向の把握に努め、必要な対応を適時に取れる体制を構築してまいります。 ② ライフカルチャープラットフォームの優位性について 当社グループは、ライフカルチャープラットフォーム事業という事業を展開しており、北欧、暮らしの道具店と、foufouの2つセグメントを有しております。 当社グループでは、各種コンテンツの発信、商品の品質管理や法規制への対応、リスク管理の実施、内部統制の充実などあらゆる企業活動においてステークホルダーからの信頼に応えられるように努めております。しかしながら予測できない事象により、ブランド価値をはじめとするカルチャーアセットが毀損され、ユーザーのエンゲージメントを失うことによって、ライフカルチャープラットフォームが有効に機能しない状況になった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるため、特に重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。 今後も経営方針、成長戦略に従って、プラットフォームの強化や拡充、ユーザーのエンゲージメントを高めるための施策を行ってまいります。 ③ 特定ドメインへの高い依存度について 「北欧、暮らしの道具店」のユーザーに対して生活雑貨等をインターネットで直接販売するD2Cドメインの売上高が、当社グループの売上高の大半を占めております。国内EC市場が拡大していることに加え、ユーザー数の増加や注文件数の増加、取扱商品の拡充等により、今後もD2Cドメインは拡大していくものと考えております。しかしながら、ユーザーの減少や市場規模の縮小等の要因によりD2Cドメインの売上高が減少した場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、特に重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。 当社グループの重要な収益基盤であるユーザーからのエンゲージメントをさらに高めるため、ニーズを捉えた各種コンテンツの提供や商品展開を進めてまいります。またブランドソリューションドメインなど、D2Cドメイン以外による収益獲得方法の開発・成長に継続的に取り組んでまいります。 ④ 競合について 当社グループの売上高の大半を占めるD2Cドメインについては、多くの企業がアパレルや生活雑貨等のECをサービス展開している状況にあります。今後も、資本力や知名度、新規サービスの開発力等を有する企業等が新規参入又はサービス規模の拡大をする可能性はあり、その場合には競争の激化やその対策のためのコスト負担等によって、売上高の減少や広告宣伝費等のコスト増加など当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。 今後も当社グループの特徴であるライフカルチャープラットフォームの強化や拡充を行うことで、単なるEC事業者ではない立ち位置を守り競争力を維持できるよう努めてまいります。 ⑤ ユーザーの獲得について 当社グループの大きな収益源であるD2Cドメインの売上高は、「北欧、暮らしの道具店」の購入者数及び一人当たり売上高により変動し、事業の成長はこれらに影響されます。当社グループは、自社リソースによるSNSなどを活用した施策に加え、アプリのダウンロードを訴求するオンライン広告など複数の活動を組み合わせた有機的かつ複合的なマーケティングを行い、効率的にユーザーの集客をしております。上述の各種KPIについてはこれまで安定的に推移・改善してきておりますが、社会・経済情勢によるユーザーニーズの変化、他の事業者との競争の激化、広告費の高騰、新たなユーザーとの接点となるデバイスや技術への対応が遅れ集客力が低下するなどの要因によって、訪れるユーザー数が従来と比べて少なくなった場合には、売上高の増加ペースが鈍ること、もしくはマーケティング費用が上昇することにより、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、特に重要なリスクと認識しております。 ユーザーニーズの深掘りを行い、コンテンツなどの供給面及びアプリやSNSなどの集客面の両方において、新たな取り組みに継続してチャレンジすることで今後も効果的・効率的なマーケティングを行うことに努めてまいります。 ⑥ システムトラブルについて 当社グループの事業の大部分はインターネットを介して行われており、そのサービス基盤および業務システムはインターネットに接続するための通信ネットワークに依存をしております。アクセスの急激な増加等による負荷の拡大、地震等の自然災害や事故、サイバー攻撃等の予期せぬトラブルが発生し、大規模なシステム障害が起こった場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、特に重要なリスクと認識しております。 安定的なサービス運営を行うために、サーバー設備等の強化や社内体制の構築、障害発生時対応への備えを行い、さらなるリスク低減に努めてまいります。 ⑦ 配送コストについて 当社グループの主力であるD2Cドメインでは、商品販売に際し運送会社に商品配送業務を委託しており、購入者からは固定の配送料を受け取っております。今後配送コストが上昇し、その価格転嫁が行える環境でない場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しております。 引き続き配送業務効率化のための投資や業務プロセスの改善を進めるなど、配送コストの上昇に備えた対策に努めてまいります。 (2) 事業体制に関するリスク ① 特定経営者への依存リスクについて 当社グループの設立者である、代表取締役社長青木耕平は経営方針や経営戦略において、取締役副社長佐藤友子は事業推進の中心人物として、当社グループの事業活動全般における重要な役割を果たしており、何らかの理由によって退任、退職し、後任者の採用が困難となった場合、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。これらにつき、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。 両氏に過度に依存しない経営体制を構築すべく、他の取締役や従業員への権限委譲を進め育成を図ることで依存を薄めることに努めてまいります。 ② 人材確保に係るリスクについて 当社グループは、ミッションにフィットした人材採用を重要な経営課題と位置づけております。事業の成長に合わせた採用とフィットした人材の確保という両面を叶えるために、人材採用に関する各種施策を継続的に講じております。しかしながら、十分な人材確保が困難となった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 各職種に合わせた最適な採用方法の模索による採用強化と当社グループに合った働き方や人事制度の運用により定着を進めてまいります。 ③ 商品の品質管理について 当社グループの提供する商品については、関連法規の遵守及びその品質向上に取り組み安全な商品の供給に努めております。しかしながら、販売した商品及びその広告表現等において、安全上の問題や表示上の問題が発生する可能性はあります。このような問題が発生した場合、大規模な返品、多額の対応費用の発生や当社グループのイメージ低下による売上高の減少等が想定され、当社の業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。 仕入先や製造委託先の選定における基準、個々の商品に関する検査基準につき、安全性や消費者の要求水準を考慮して必要な対応を行っていくことに努めてまいります。 ④ 物流機能の強化について 当社グループの商品取扱量の増加に応じて、業務システムの改善、委託先である倉庫業者における当社グループ利用スペースの拡大や在庫管理スタッフを確保する必要があります。また将来的には効率的かつ安定的な物流機能を確保するために拠点の分散化も含めた物流機能強化に取り組む必要が出てくる可能性があります。これらの対応が商品取扱量の増加に追いつかない場合には、意図的に商品在庫数や「北欧、暮らしの道具店」で紹介するアイテム数を物流が対応可能な業務量に合わせてコントロールする必要があります。これらが販売機会のロスにつながる場合には、当社グループの成長を阻害し経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。 中期的な商品取扱量の予測に基づく物流機能の強化を今後も継続するとともに、事業規模の見通しや物流環境などを考慮しつつ大規模な投資も含めた長期的な対応の検討にも今後取り組んでいく予定であります。 ⑤ 内部管理体制の構築について 当社グループの継続的な成長のためには、コーポレート・ガバナンスが適切に機能することが必要不可欠であると認識しております。業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、各社内規程及び法令の遵守を徹底してまいりますが、事業の拡大・変化に対応した内部管理体制を適時に構築することができず、コーポレート・ガバナンスが有効に機能しない場合には、適切な業務運営を行うことができず、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。 ガバナンスの重要性をグループ内で共通認識とし、今後の事業規模の拡大に応じて管理、内部監査の体制を強化するなど、内部管理体制の一層の充実を図っていく方針であります。 ⑥ 新商品開発、新規事業等について 当社グループでは、ユーザー拡大と収益源の多様化を図るため、新商品の開発、新規事業に取り組んでいくとともに、新たなユーザーとの接点となるメディア開発を継続してまいります。これにより人材、システム投資等の先行投資が発生し、経営成績が悪化する可能性があります。また、新商品の開発や新規事業を開始した際には、想定とは異なる状況・リスクが発生することにより当初の計画通りに進まない場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。これらについて重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。 新たな取り組みについては、リスクを許容可能なレベルに抑えた上で迅速かつ可逆的に進めることを基本方針としており、今後もその方針のもとで持続的な成長のため積極的に取り組んでまいります。 ⑦ 固定資産の減損リスクについて 当社グループは、株式取得による会社の買収に伴いのれん等の固定資産を有しておりますが、「固定資産の減損に係る会計基準」及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」の適用により、当社グループが保有する固定資産が、収益状況の悪化等の事由によって減損処理が必要となった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しております。 なお、今後についても継続的に適切な収益コントロールを行いながら、固定資産の簿価について回収可能性の判断を適切に行ってまいります。 (3) 法的規制に関するリスク ① ECに関連する法的規制について 当社グループは、主にインターネットでユーザーに商品を直接販売するD2Cドメインから収益を得ております。そのため、「特定商取引に関する法律」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、「家庭用品品質表示法」等の販売に関する法規制に基づいて事業を運営しております。管理体制の構築によりこれら法令を遵守する体制を整備しておりますが、これらの法令に違反する行為が行われた場合、法令の改正又は新たな法令の制定が行われた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクとして認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。 必要に応じて顧問弁護士からの助言を受けながら、法務担当による、社内運用ルールの法令適合性の確認、契約書の法務チェック等を行い、コンプライアンス体制の強化に努めてまいります。 ② 個人情報の保護について 当社グループは、会員登録情報をはじめとする個人情報を保有しており、「個人情報の保護に関する法律」の適用を受けております。これらの個人情報については、個人情報保護に関する基本方針及び個人情報保護基本規程を定めており、社内教育と管理体制の構築を行っております。しかしながら、何らかの理由でこれらの個人情報が外部に流出し、悪用されるといった事態が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績並びに企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があるため、特に重要なリスクと認識しております。 個人情報保護に関する基本方針を定め、適正な入手と入手情報の管理体制を構築しております。また、個人情報保護法の改正動向やユーザーの個人情報に関する意識などを見極めながら、適切な運用が行えるよう社内体制の整備と教育を行ってまいります。 なお、当社は2023年8月16日にプライバシーマークを取得しており、2年毎に審査を受けて更新を実施しております。 ③ 知的財産権について 当社グループは、当社グループが運営する事業やコンテンツに関する知的財産権を確保するとともに、「著作権法」等を遵守し、第三者の知的財産権を侵害しない体制の構築に努めております。しかしながら、当社グループの認識していない知的財産権が既に成立していることにより当社グループの事業運営が制約を受ける場合や、第三者の知的財産権侵害が発覚した場合においては、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。 知的財産権の生じる契約では必要に応じて顧問弁護士からの助言を受けた上で、当社グループの事業運営に必要な権利を確保するよう努めております。またコンテンツ等の制作時には第三者の知的財産権侵害を回避するための対策を実施しております。 (4) その他 ① 気候変動及び自然災害等について 当社グループの本社及び物流拠点は首都圏にあり、当地域内において地震、水害等の大規模災害が発生することにより拠点が被害を受けた場合、当社グループ施設内や取引先において、パンデミックが発生した場合等、当社グループの想定を超える異常事態が発生した場合には、商品の調達に影響が出る可能性、物流機能が停滞する可能性、通常勤務が困難になることによるサービスレベルが低下する可能性等があり、その内容及び結果によっては当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しております。 仕入先や勤務場所の分散化、リモートワーク時における安否確認方法の確立など異常事態が生じた場合でもできる限り業務への影響を低減することに引き続き努めてまいります。 ② カントリーリスクについて 当社グループが取り扱う商品の一部は生産国が中国など日本国外となっており、諸外国政府による規制や法令の改正、政治的、経済的な不安定さ等に起因したカントリーリスクが存在します。これらカントリーリスクは回避が困難であり、リスクが顕在化した場合には、為替変動による商品の仕入れ価格への影響や納品が遅延するなど商品調達に支障が出ることにより当社グループの業績が影響を受ける可能性があるため、重要なリスクと認識しております。 既に仕入先を分散することでリスクヘッジしておりますが、今後新たに主要な仕入先が生じる場合には、当該リスクについても充分考慮した上で仕入先の選定を行ってまいります。 ③ 風評について 当社グループは広報、IRなどあらゆる情報発信において、適時かつ慎重な発信を心がけることで、情報の信頼性の維持・向上を図り、風評リスク顕在化の未然防止に努めております。しかしながら、正確な情報に基づかない、又は憶測に基づいた情報の流布が、インターネット上の書き込みや報道で広まった場合、それらの内容の正確性や当社の該当有無に関わらず、当社グループサービス利用者や投資者等の認識又は行動に影響を及ぼす可能性が考えられます。これらの報道や情報の流布の内容、規模等によっては、当社グループの事業、経営成績及び株価に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。 日頃から風評の発見及び影響の極小化に努めており、当社グループ又は当社グループサービスについて否定的な風評が拡大した場合には、代表取締役社長が必要な関係者を集め対応にあたる方針となっております。 ④ 大株主について 当社の設立者である代表取締役社長青木耕平及び取締役副社長佐藤友子は当社の大株主であり、当連結会計年度末現在で発行済株式総数の66.9%を所有しております。 両氏は、中長期的に安定株主として引き続き一定の議決権比率を維持するとともに、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。 当社グループは両氏が安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により大株主である両氏の議決権比率が低下した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。さらに、特定の相手先へ当社株式の譲渡を行った場合には、当該譲渡先の方針により、当社グループの事業戦略等に影響を与える可能性があります。
経営成績の分析 (MD&A)6,823字を開く

業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態 (資産) 当連結会計年度末における資産総額は、前連結会計年度末に比べ700,191千円増加し、6,296,980千円となりました。これは主に、現金及び預金が532,711千円、売掛金が89,063千円、商品が124,266千円増加したことによるものであります。 (負債) 当連結会計年度末における負債総額は、前連結会計年度末に比べ109,399千円増加し、979,344千円となりました。これは主に、買掛金が167,199千円増加したものの、未払法人税等が27,160千円、長期借入金(1年内返済予定を含む。)が49,434千円減少したことによるものであります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ590,791千円増加し、5,317,636千円となりました。これは主に、剰余金の配当125,296千円を実施したものの、親会社株主に帰属する当期純利益716,164千円を計上したことにより利益剰余金が590,868千円増加したことによるものであります。 自己資本比率は84.4%と財務的健全性を維持しております。 ② 経営成績の状況 当連結会計年度は、食料や光熱費などの物価上昇が続いており国内消費者物価指数は前年同月を上回る状況が続いております。それを受けて実質賃金は引き続き伸び悩んでおり、家計の購買力の回復には至っていないと判断しておりますが、家計調査によると二人以上の世帯の実質消費支出の合計は前年同月を下回って推移していたものの2025年5月以降は3か月連続で前年同月を上回り状況に変化も出てきております。当社グループの取扱商品に近いカテゴリである「家具・家事用品」「被服及び履物」については前年同月を上回る月もあるものの、前年同月を下回る月の方が多く厳しい状況が続いております。このように国内消費環境は予断を許さない状況にあり、海外のさまざまな情勢から各国の経済成長や為替相場の見通しも難しく、経済の先行きについては不透明な状況が続いていると捉えております。 このような経済環境のなか「北欧、暮らしの道具店」は、昨年に引き続き新商品を積極的に展開するとともに、新しい商品カテゴリの開発にも継続的に取り組んでおります。また、新規顧客の獲得などを目的にしたマーケティング投資の拡大に取り組んでおりますが、投資対効果に関する規律を守りながら広告運用しており、結果としてエンゲージメントアカウント数や新規会員数を大きく伸ばすことができました。 以上の理由から、当連結会計年度における売上高は8,490,727千円(前年同期比21.1%増)、売上総利益は3,812,567千円(前年同期比24.1%増)、EBITDAは(※)1,163,442千円(前年同期比1.3%増)、営業利益は1,090,997千円(前年同期比0.7%増)、経常利益は1,111,521千円(前年同期比3.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は716,164千円(前年同期比8.9%減)となりました。 (※)EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額 セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。 (北欧、暮らしの道具店) 「北欧、暮らしの道具店」は、2025年7月期より、売上成長率の再加速を目指す3か年の中期成長戦略を掲げ、マーケティング投資の拡大を推進しております。マーケティング戦略の基盤づくりのための検証を着実に進めるなかで、アプリダウンロードを訴求するオンライン広告はエンゲージメントアカウント獲得効率が高く、売上貢献とそれによる短期での投資回収を確認できております。そのため、当該オンライン広告に投資を集中する方針とし、当期は、アプリダウンロードを訴求するオンライン広告等のマーケティング投資を積極的に行いました。その結果、アプリダウンロード数は大きく伸長し、新規アプリダウンロードユーザーの購入転換が進んでいることなどによって新規会員数、購入者数は前年から大きく増加しました。その結果、想定を超える売上成長の再加速を実現でき、当期売上高は過去最高を記録、当セグメントの牽引により中期成長戦略で想定していた年間100億円規模の連結売上高は、1年前倒しで達成できる見込みです。カテゴリの花束戦略においては、ノリタケ㈱が展開する120年以上の歴史を誇る老舗テーブルウェアブランドとコラボした限定復刻商品や㈱アーバンリサーチが展開するコンセプトショップ「かぐれ」とコラボしたアパレル商品など、他ブランドとのさまざまなカテゴリにおけるコラボレーションが実現し、新たな顧客を呼び込む重要な成長戦略となっています。2024年10月に発売した初のオリジナル基礎スキンケアも好調で、コスメカテゴリの売上高構成比は5%程度の規模に成長しました。 これらの取り組みやエンゲージメントチャネルへの継続投資によって、エンゲージメントアカウント数は順調に増加し、公式スマートフォンアプリ(iOS/Android)は、当連結会計年度末日現在、累計約497万ダウンロードとなりました。当連結会計年度におけるアプリ経由の注文数は既に「北欧、暮らしの道具店」全体の約73%を占めております。 以上の結果、当連結会計年度における「北欧、暮らしの道具店」セグメントの売上高は8,269,466千円(前年同期比23.8%増)、EBITDAは1,179,010千円(前年同期比6.4%増)となりました。 (foufou) 「foufou」は、グループジョイン2年目となる当期は中長期的な成長に向けた取り組みを具体的に進めてまいりました。価格戦略の見直しと商品ラインナップの戦略的な計画(MD改革)を同時に進めながら、新規顧客や販売チャネルの開拓を見据えたポップアップショップを複数回開催し、2025年2月に行った伊勢丹新宿店でのポップアップは大盛況となりました。「foufou」のインスタグラムフォロワー数も今期に入り大きく増加しており、新規顧客の獲得につながっていると考えております。また、「北欧、暮らしの道具店」と「foufou」による初のグループ内でのコラボ商品となった「hopeと名付けた、ジレにもなるワンピース / with foufou」は半日で完売いたしました。これからも商品販売におけるシナジーも模索してまいります。上述のMD改革に加え、在庫の圧縮や従業員数の適正化等の次年度以降の成長に向けた土台づくりは完了し、来期は攻めの経営に転じてまいります。 以上の結果、当連結会計年度における「foufou」セグメントの売上高は227,832千円(前年同期比32.1%減)、EBITDAは△15,568千円(前年同期は40,599千円のプラス)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、4,728,421千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は、729,486千円(前連結会計年度は784,059千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上1,105,779千円、仕入債務の増加額167,199千円等による増加要因と、法人税等の支払額415,214千円、売上債権の増加額89,063千円、棚卸資産の増加額138,532千円等による減少要因によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果支出した資金は、21,968千円(前連結会計年度は530,090千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出14,506千円、敷金及び保証金の差入による支出6,237千円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果支出した資金は、174,806千円(前連結会計年度は394,997千円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額125,296千円、長期借入金の返済による支出49,434千円によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a 生産実績 当社グループで行う事業は、提供する商品・サービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 b 受注実績 当社グループで行う事業は、提供する商品・サービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 c 販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称   販売高(千円)   前期増減率(%) 北欧、暮らしの道具店   8,269,466   23.8 foufou   221,260   △34.0 合計   8,490,727   21.1 (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。 2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、見積り、判断及び仮定を用いることが必要となりますが、これらは期末日における資産・負債の金額、開示期間の収益・費用の金額及び開示情報に影響を与えます。ただし、これらの見積り、判断及び仮定は、実際の結果とは異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループは、ライフカルチャープラットフォーム事業という、世界観でユーザーとつながるユニークな事業を展開し、「北欧、暮らしの道具店」「foufou」という2つの報告セグメントを有しております。 セグメント別の経営成績の状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載のとおりであります。 (売上高) 当連結会計年度における売上高は、8,490,727千円となりました。分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」に記載のとおりであります。 (売上総利益) 「北欧、暮らしの道具店」セグメントにおいてはさまざまなカテゴリの商品を扱っておりますが、カテゴリによって平均的な原価率の水準には差があり、相対的に原価率の低いカテゴリの割合が増加していること、及びセール規模が前期よりも縮小したことから連結損益計算書上での原価率は改善し、売上総利益率が44.9%となりました。 そのため、当連結会計年度における売上総利益は3,812,567千円となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益) 2025年7月期より、売上成長率の再加速を目指す3か年の中期成長戦略を掲げ、主に「北欧、暮らしの道具店」セグメントにおいてアプリダウンロードを訴求するオンライン広告等のマーケティング投資を積極的に行い広告宣伝費を1,042,101千円計上しました。その他、給料手当及び賞与を609,465千円、減価償却費を50,901千円、のれん償却額を21,543千円計上し、事業規模の拡大に合わせた健全な体制、環境の整備を図ったことで、販売費及び一般管理費は2,721,569千円となりました。 そのため、当連結会計年度における営業利益は1,090,997千円となりました。 (経常利益、法人税等、親会社株主に帰属する当期純利益) YouTubeコンテンツ等の配信料収入15,691千円の計上等により経常利益は1,111,521千円となりました。 法人税等を389,615千円計上したことにより、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は716,164千円となりました。 ③ 財政状態に関する認識及び分析・検討内容 財政状態の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態」に記載のとおりであります。 ④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容 キャッシュ・フローの状況の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループは、事業運営上、必要な流動性と資金を安定的に確保することを基本方針としております。 主な資金需要は、仕入資金、事業規模の拡大に係る人件費、物流費及び広告宣伝費に係る運転資金となります。これらの資金需要につきましては、自己資金によることを基本としておりますが、必要に応じて銀行借入で調達する方針であります。 成長投資については、2025年7月期より3年間、アプリダウンロード広告、WEB広告、マス広告等へのマーケティング投資として広告宣伝費を拡大していく方針であります。2024年9月9日より、テレビCMの実験的なトライアル放映を関西地方で実施いたしました。3年をかけてマーケティング投資の効果的な組み合わせ、規模、内容等のノウハウを積み上げ、マーケティング戦略の土台づくりを目指してまいります。 また、株主還元については、安定した経営に必要なキャッシュポジションの観点から還元可否及び還元規模の判断を行っております。株主還元方針の詳細については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご参照ください。 ⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、今後収益を中長期的に拡大するためには、既存の事業のさらなる拡大、知名度向上のための広告活動の展開、新規事業及び新サービスの開発が必要であると認識しております。 優秀な人材の確保や組織体制の整備を引き続き行い、これらの課題に対して最善の事業戦略を立案するよう、努めていく所存であります。 ⑥ 経営方針、経営戦略又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析 「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、「北欧、暮らしの道具店」セグメントにおいては、ユーザーとの関係の蓄積を判断するための指標として、エンゲージメントアカウント数及び累積会員数を、会計期間において購買に至った結果を示す指標として、年間購入者数を客観的な指標としております。2025年7月末時点における各種指標については、エンゲージメントアカウント数996万人(前期比26.8%増)、累積会員数78万人(前期比15.0%増)、年間購入者数24万人(前期比19.1%増)となっております。 また、当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、売上高、売上総利益、EBITDA、売上総利益率、EBITDAマージンといった収益指標とともに、安全性指標としての商品回転率や自己資本比率なども重要指標と位置付けております。当連結会計年度における当社グループの収益指標については、売上高8,490,727千円、売上総利益3,812,567千円、EBITDA1,163,442千円、売上総利益率は44.9%、EBITDAマージン13.7%となり、安全性指標については、商品回転率は7.9回、自己資本比率は84.4%となっております。これらの指標は、堅調に推移しているものと認識しております。

EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。

開示資料

出典

このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP

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