概要
プリントネットは、鹿児島県鹿児島市に本社を置くネット印刷通信販売企業である。1987年に有限会社小田原印刷として創業し、2005年にインターネット受注を開始、2008年に現社名へ変更した。主力事業はWebサイト「プリントネット」「プリントプロ」「プリントネットウェア」を通じた印刷物の受注生産であり、パンフレット、チラシ、封筒、うちわ、選挙ポスター、Tシャツなどを扱う。顧客の大半は印刷業者やデザイン業者からの業務受託(BtoB)である。2025年8月期の売上高は92億円、従業員数256名。東京証券取引所スタンダード市場および名古屋証券取引所メイン市場に上場している。
顧客から完全データを受注して印刷するビジネスモデル
当社は従来の印刷業者と異なり、顧客から印刷用の完成データを受け取ってから業務を開始する。注文はWebサイトを通じて行われ、入稿データのチェック後、複数の案件を一つの印刷版にまとめる「ギャンギング」処理を行う。これにより版数を減らしコストを削減する。印刷後は断裁、加工、梱包、発送までを一貫して行う。発送代行サービスも提供し、最終顧客に当社の存在を知らせずに配送する仕組みを取る。このモデルにより、営業や打ち合わせの工程を省略し、効率的な生産を実現している。
大口取引先とそれ以外の顧客で異なる収益構造
当社の売上は、大きく大口得意先(印刷業者やデザイン業者からの業務受託)と大口以外の得意先に分かれる。2025年8月期、大口得意先の売上高は26億円で前期比5.7億円減少したが、大口以外は64億円で4.7億円増加した。これは利益率を重視する方針に転換したためであり、大口取引の値引きを抑制した結果である。新規顧客獲得数は13,826社、1社当たり広告費は6,437円。利益率は改善し、営業利益は前期比1.1億円増の5.6億円となった。ネット印刷通信販売事業のセグメント利益は7.5億円。
東京と九州に生産拠点を集約
当社の生産拠点は、山梨県上野原市の東京西工場と鹿児島県姶良市の九州工場の2か所である。過去には関西工場(大阪府東大阪市)や東京デジタルセンター(東京都江東区)も運営していたが、2020年4月にこれらを閉鎖し、生産を集約した。東京西工場は2008年8月、九州工場は2019年1月に移転開設。2014年には東京西第2工場も稼働している。大判オフセット印刷機は合計9台を保有。本社機能は鹿児島市にあり、東京本社は東京都千代田区に設置している。拠点の集約により効率化を進めている。
寡占化する印刷通販市場と経営課題
印刷業界全体では紙媒体の需要減退が続く一方、印刷通販市場は1990年代後半に登場以来、インターネット普及とともに成長を続けている。新規参入は2007年頃にピークを迎えた後減少し、現在は上位数社で市場の約4分の3を占める寡占状態になりつつある。当社はこの競争環境の中で、購買力の向上による材料費削減、マーケティング力の強化、人材育成、印刷品質の維持向上(Japan Color認証)、情報セキュリティ対策(ISMS認証、プライバシーマーク)、環境配慮(ノンVOCインキ使用)などを課題として掲げている。2025年8月期の売上高営業利益率は約6.1%。
業界の中での役割は印刷サービス業者(ネット通販型)にあたる。
この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。
何をしている会社か
有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より
01印刷業界(BtoB)主力
印刷業者やデザイン業者からの業務受託が中心。顧客の完全データをもとに印刷・加工・発送を行い、ギャンギング技術によるコスト削減とJapan color認証による品質安定を強みとする。
- プリントネット
- 電話サポート付きの総合ネット印刷サービス。
- プリントプロ
- 低価格を実現したシンプルなネット印刷サービス。
- プリントネットウェア
- オリジナルウェアやグッズを作成できるサービス。
02調剤薬局(その他)副次
調剤薬局を経営。
製品と技術
三つのWebサイトで異なる顧客層をカバー
当社は三つの印刷通販サイトを運営する。「プリントネット」は自社コールセンターでの電話サポートを特徴とし、ビジネスユースの顧客が多い。「プリントプロ」は2018年4月に開始され、印刷品質を維持しつつサービスを簡素化することで低価格を実現し、コスト重視の顧客を獲得している。「プリントネットウェア」は2024年7月開始の新サービスで、Tシャツやタオルなどのオリジナルウェア・グッズをネットで簡単に注文できる。これら三つのサイトで幅広いニーズに対応する。取扱商品はパンフレット、チラシ、封筒、うちわ、選挙ポスター、カレンダーなど多岐にわたる。
ギャンギング処理とJapan Color認証による生産技術
当社の生産プロセスでの中核技術が「ギャンギング」処理である。これは一つの印刷版に複数の異なるデータを効率的に配置する技法で、版の使用枚数を削減しコスト低減に寄与する。また、2012年7月には業界でいち早く「Japan Color標準印刷認証」を取得(東京西工場、九州工場)。これにより安定した印刷色の再現が可能となり、顧客に信頼される品質を提供している。検品体制も強化しており、万全の状態で製品を届ける体制を整えている。大型オフセット印刷機9台を保有し、多品種小ロットから大口注文まで対応する。
環境と情報セキュリティへの配慮
当社は環境負荷低減のため、2016年10月期から全オフセット印刷でノンVOCインキを使用している。これは石油系溶剤の含有量を1%未満に抑えたインキであり、大気汚染の原因となる揮発性有機化合物の排出を抑制する。また、顧客情報を扱う事業として、情報セキュリティ対策を重要課題と位置づけ、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証とプライバシーマークを取得している。今後も運用レベルの向上と内部統制の強化を進める方針である。これらの取り組みは、持続可能な成長の基盤として経営戦略に組み込まれている。
有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。
業界での位置づけ
その他製品のなかでの位置
印刷通販のニッチトップ、小型
プリントネットはその他製品セクターに属し、名刺やチラシなどの印刷通販を主力とする。売上高は100億円弱と小型だが、営業利益率は2024年8月期4.3%から2025年8月期6.5%に改善。競合の三井松島ホールディングスは石炭事業が主体、イタミアートは美術印刷、テクセンドフォトマスクは半導体マスクと業態が全く異なる。浅香工業は工具、ドリームベッドは寝具。よって同社は印刷通販という独自ポジション。アナログ市場だがデジタル化の遅れが追い風。
強み
- 印刷通販分野で高い認知度と顧客基盤。
- 営業利益率が上昇傾向で、コスト効率向上。
- インターネット受注で中間コストを削減。
- 規模が小さく、迅速な意思決定が可能。
課題
- 印刷市場全体は縮小傾向にある。
- 名刺・チラシのデジタル化で需要減少リスク。
- 多数の印刷通販業者との競争激化。
強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。
同業の企業
その他製品の時価総額近傍。太字がプリントネット
時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。
| # | 企業 | 時価総額 | PER |
|---|---|---|---|
| 1 | 7919野崎印刷紙業 | 48億円 | 10.2倍 |
| 2 | 7957フジコピアン | 47億円 | — |
| 3 | 7847グラファイトデザイン | 45億円 | 29.3倍 |
| 4 | 7975リヒトラブ | 45億円 | 59.0倍 |
| 5 | 7807幸和製作所 | 44億円 | 8.5倍 |
| 6 | 7805プリントネット | 39億円 | 8.3倍 |
| 7 | 7863平賀 | 38億円 | 14.4倍 |
| 8 | 7793イメージ・マジック | 38億円 | 9.9倍 |
| 9 | 7983ミロク | 37億円 | — |
| 10 | 7791ドリームベッド | 35億円 | 7.2倍 |
| 11 | 7986日本アイ・エス・ケイ | 34億円 | 6.0倍 |
時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は東証33業種の分類に従っています。
会社の歴史
沿革 23件
有限会社からネット印刷通販へ舵を切った2005年
1987年7月、有限会社小田原印刷として鹿児島県で創業した。創業当初は通常の印刷業者であったが、2005年2月にインターネットによる集客と受注を開始。同年5月に小田原印刷株式会社へ組織変更し、10月には自社の印刷通販サイトを開設し、通信販売事業を本格化した。このインターネットシフトが後の成長の基盤となる。2008年2月には社名をプリントネット株式会社へ変更し、ネット印刷通販企業としてのアイデンティティを明確にした。
生産能力拡大とラクスル提携(2008~2012年)
社名変更と同時期の2008年8月、山梨県上野原市に東京西工場を完成させ操業を開始。首都圏への配送拠点として機能した。2011年10月には東京支店を新宿区に開設。2012年8月にはラクスル株式会社と業務提携を結び、ネット印刷業界での連携を強化した。さらに2013年8月には本部・カスタマーセンターを鹿児島市城南町に移転し、受注体制を充実。2014年3月には東京西第2工場を稼働させ、生産能力を倍増させた。
上場と新サービス、拠点整理の試行錯誤(2018~2020年)
2018年3月に東京本社を千代田区に開設。同年4月、低価格を売りにした新サービス「プリントプロ」を開始した。そして2018年10月、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場した。2019年には九州工場を姶良市に移転し、関西工場を大阪府東大阪市に新設、東京支店を江東区に移転して東京デジタルセンターとした。しかし2020年4月、関西工場と東京デジタルセンターを閉鎖。需要見通しの変化に対応した拠点整理であった。2020年10月期は売上高81億円に対し純利益0.8億円、翌2021年8月期は72億円に減少し純利益1.3億円と苦戦した。
スタンダード市場移行と名古屋重複上場(2022~2025年)
2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しに伴いスタンダード市場に移行。同年9月、本社を鹿児島市城南町に移転し、経営の効率化を図った。2024年7月には新サービス「プリントネットウェア」を開始し、オリジナルウェアやグッズの作成に対応。2025年8月には名古屋証券取引所メイン市場に株式を重複上場し、資金調達力の向上を狙った。この間、利益率向上を重視する方針に転換し、2025年8月期の売上高は92億円、営業利益6億円と収益性が改善した。従業員数は256名。
年表23件を開く
1980年代
- 1987年7月創業有限会社小田原印刷を設立
2000年代
- 2005年2月インターネットによる集客と受注開始
- 2005年5月小田原印刷株式会社に組織変更
- 2005年10月印刷通販自社サイト開設(通信販売事業本格開始)
- 2008年2月商号変更プリントネット株式会社へ社名変更
- 2008年8月東京西工場完成・操業開始(山梨県上野原市)
2010年代
- 2011年10月東京支店開設(東京都新宿区)
- 2012年8月ラクスル株式会社と業務提携
- 2013年1月東京支店移転(東京都港区)
- 2013年8月本部・カスタマーセンター移転(鹿児島市城南町)
- 2014年3月東京西第2工場 操業開始
- 2017年10月本店移転(姶良市から鹿児島市城南町)
- 2018年3月東京本社開設(東京都千代田区)
- 2018年4月プリントプロサービス開始
- 2018年10月上場東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場
- 2019年1月九州工場移転(鹿児島県姶良市)
- 2019年3月東京支店移転(東京都江東区)、東京デジタルセンターへ変更
- 2019年4月関西工場開設(大阪府東大阪市)
2020年代
- 2020年4月関西工場及び東京デジタルセンターを閉鎖
- 2022年4月東京証券取引所スタンダード市場に移行
- 2022年9月本社を鹿児島市城南町に移転
- 2024年7月プリントネットウェアサービス開始
- 2025年8月上場名古屋証券取引所メイン市場に株式を重複上場
有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。
これからの方針
有価証券報告書 2025/8期の経営方針より
会社は5つの方針を掲げている。そのうち2項目には、達成する数字が明記されている。
- 前期対比売上高成長率前期比増加(具体的数値記載なし)
- 売上高営業利益率維持(具体的数値記載なし)
有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。
- 01
独自マーケティングで売上継続成長
お客様と共に継続成長できる基盤づくりのため、自社サイトの商品構成を常に見直し、新商品開発やラインナップ充実を進める。マーケティング部を中心にプロダクト戦略に注力し、展示会やWebプロモーションを活用して集客し、リピーター化のサイクルを確立する。
- 02
次世代基幹システム構築
ネット通販の一貫管理体制を構築するため、基幹システムを刷新し、受注から生産・出荷までを統合・効率化する。
- 03
強固な財務基盤の構築
固定費抑制と商品構成の見直しにより収益力を向上させる。購買部門の仕入管理強化と仕入業者間の適正競争を促進し、材料費比率を低減して価格競争力を高める。
- 04
人材育成と柔軟な組織づくり
中間層を中心とした総合研修、ジョブローテーション、キャリア支援制度を導入し、社員の定着と育成を図る。多様な専門技術やマネジメント力を持つ人材を確保し、中長期的な成長を支える。
- 05
生産自働化と品質向上
生産管理体制の向上、省力化、正確な資材管理を推進し、Japan Color認証による安定した印刷品質を維持。検品体制を強化し、万全の状態で製品を届ける。
有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。
社員と組織
有価証券報告書 8期分
グループ全体で256人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は426万円で、7期前と比べて+12.2%。平均年齢は38.0歳、平均勤続年数は8.4年。
| 決算期 | 平均年収万円 | 平均年齢歳 | 平均勤続年 | 連結従業員数人 | 一人当たり営業利益万円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2018年10月 | — | — | — | 234 | — |
| 2019年10月 | 380 | 34.8 | 4.3 | 315 | — |
| 2020年10月 | 353 | 34.6 | 5.3 | 279 | — |
| 2021年8月 | 382 | 34.5 | 5.8 | 276 | — |
| 2022年8月 | 404 | 35.8 | 6.7 | 252 | — |
| 2023年8月 | 418 | 36.6 | 6.9 | 265 | — |
| 2024年8月 | 417 | 37.5 | 7.7 | 255 | 157 |
| 2025年8月 | 426 | 38.0 | 8.4 | 256 | 234 |
平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。
拠点とグループ
設備と関係会社
業績のいま
有価証券報告書・決算短信より
2025年8月期の売上高は92億円、営業利益は6億円。前期と比べると減収増益で、売上が-1.1%、利益が+50.0%。
会社が出している今期の予想2026年8月期
| 項目 | 会社予想 | 前期実績 |
|---|---|---|
| 売上高 | 99億円 | 92億円 |
| 営業利益 | 6億円 | 6億円 |
| 純利益 | 4億円 | 4億円 |
| 1株あたり配当 | ¥13 | ¥13 |
会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本
四半期の推移
10期分
直近は2026年3Qで、売上は23億円、営業利益は2億円。前年の2024年3Qと比べると、売上は−4.2%、営業利益は+0.0%。
| 対象期間 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|
| 2023年3Q | 26 | 3 | 11.5 | 1 |
| 2023年4Q | 24 | — | — | 1 |
| 2024年1Q | 25 | 1 | 4.0 | 1 |
| 2024年2Q | 23 | 1 | 4.3 | 0 |
| 2024年3Q | 24 | 2 | 8.3 | 1 |
| 2024年4Q | 21 | 0 | 0.0 | 0 |
| 2025年2Q | 45 | 3 | 6.7 | 2 |
| 2025年4Q | 47 | 3 | 6.4 | 2 |
| 2026年2Q | 46 | 3 | 6.5 | 2 |
| 2026年3Q | 23 | 2 | 8.7 | 1 |
期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。
業績の推移
有価証券報告書 12期分
2014年10月期からの12期で、売上は39億円から92億円へ2.4倍に増えた。直近期の営業利益率は6.5%。
| 決算期 | 売上高億円 | 営業利益億円 | 経常利益億円 | 営業利益率% | 純利益億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2014年10月 | 39 | — | 1 | — | 0 |
| 2015年10月 | 48 | — | 3 | — | 2 |
| 2016年10月 | 59 | — | 5 | — | 4 |
| 2017年10月 | 68 | — | 7 | — | 4 |
| 東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場 | |||||
| 2018年10月 | 74 | — | 8 | — | 5 |
| 関西工場開設(大阪府東大阪市) | |||||
| 2019年10月 | 81 | — | 0 | — | 0 |
| 2020年10月 | 79 | — | −1 | — | −1 |
| 2021年8月 | 72 | — | 2 | — | 1 |
| 2022年8月 | 86 | — | 6 | — | 4 |
| 2023年8月 | 96 | — | 7 | — | 4 |
| 2024年8月 | 93 | 4 | 5 | 4.3 | 2 |
| 名古屋証券取引所メイン市場に株式を重複上場 | |||||
| 2025年8月 | 92 | 6 | 6 | 6.5 | 4 |
金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。
利益の構造
2025年8月期
売上高92億円のうち、営業利益として残るのは6億円で6.5%。営業外の損益と税金を反映した純利益は4億円、売上の4.3%にあたる。営業利益率は業種中央値5.5%を上回る水準。
- 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金77.2%71億円
- 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金16.3%15億円
- 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益6.5%6億円
有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。売上原価と販管費は単体ベースの数値です。
ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。
お金の流れ
キャッシュフロー計算書 10期分
2025年8月期は営業CFが13億円、投資CFが−1億円で、差し引きのフリーCFは12億円。この組み合わせは「成熟・還元型」にあたる。本業で稼ぎ、投資に回し、それでも余る現金を借金返済や株主還元に充てている。最も健全とされる型。期末の手元現金は15億円で、売上の2.0ヶ月分にあたる。
| 決算期 | 営業CF億円 | 投資CF億円 | 財務CF億円 | フリーCF億円 | 現金残高億円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2016年10月 | 9 | −3 | 1 | 6 | 12 |
| 2017年10月 | 8 | −8 | −1 | 0 | 11 |
| 2018年10月 | 9 | −8 | 7 | 1 | 20 |
| 2019年10月 | −6 | −19 | 16 | −25 | 11 |
| 2020年10月 | 12 | −6 | 4 | 6 | 21 |
| 2021年8月 | 8 | −1 | −17 | 7 | 10 |
| 2022年8月 | 6 | −9 | 3 | −3 | 10 |
| 2023年8月 | 9 | −4 | −5 | 5 | 10 |
| 2024年8月 | 6 | −4 | −3 | 2 | 10 |
| 2025年8月 | 13 | −1 | −7 | 12 | 15 |
本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。
資産と負債
貸借対照表 12期分
2025年8月期の総資産は75億円。このうち返さなくてよい自己資本が42億円で、自己資本比率は55.6%(業種中央値59.3%より薄い)。
| 決算期 | 総資産億円 | 自己資本億円 | 負債億円 | 自己資本比率% |
|---|---|---|---|---|
| 2014年10月 | 27 | 2 | 25 | 6.5 |
| 2015年10月 | 33 | 4 | 29 | 11.2 |
| 2016年10月 | 42 | 9 | 33 | 21.5 |
| 2017年10月 | 46 | 15 | 31 | 32.2 |
| 2018年10月 | 61 | 33 | 28 | 53.5 |
| 2019年10月 | 77 | 33 | 44 | 42.2 |
| 2020年10月 | 82 | 30 | 52 | 36.8 |
| 2021年8月 | 67 | 30 | 37 | 45.2 |
| 2022年8月 | 75 | 34 | 41 | 45.3 |
| 2023年8月 | 74 | 36 | 38 | 48.9 |
| 2024年8月 | 72 | 38 | 34 | 52.7 |
| 2025年8月 | 75 | 42 | 33 | 55.6 |
自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。
有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。
業界内での比較
その他製品 104社との比較
同じその他製品の企業と並べると、いちばん上に来るのはROEで104社中26位あたり、逆に低いのは配当利回りで104社中86位あたり。帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。
有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。
株価
9月2日の終値
直近の終値は¥714で、1年前と比べて+7.7%。過去52週の値幅のなかでは53%の位置にある。
チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。
| 指標 | 値 |
|---|---|
| PER (実績) | 8.3倍 |
| PER (会社予想) | 9.2倍 |
| PBR | 0.77倍 |
| 配当利回り | 1.82% |
実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。
値動きの背景
株価は6月初旬の754円から緩やかに上昇し、7月13日には777円と52週高値である786円に接近。週足では25日線(744円)及び75日線(740円)を上回って推移。出来高は6月後半から増加傾向にあり、7月13日には9,600株と活況。
値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。
AIの評価
AI評価株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません
現在の株価水準を割安と判定しています(スコア 70/100)。
PER9.0倍は同業平均18.2倍を大きく下回り割安。PBR0.85倍も平均1.37倍を下回り解散価値割れ。ROE10.9%と収益性は中程度だが、無配かつ配当性向14.5%で配当は伸び悩み。割安だがインカム面では劣る。
| 指標 | この会社 | 業種平均 |
|---|---|---|
| PER (実績) | 8.3倍 | 18.4倍 |
| PER (予想) | 9.2倍 | — |
| PBR | 0.77倍 | 1.38倍 |
| ROE | 10.9% | 6.6% |
業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。
AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。
評価が分かれる点
AI分析投資家の見方
堅調な業績だが、成長性と収益性に課題。強気派は、オンデマンド印刷市場の拡大とデジタル化による効率化で、利益率が改善すると期待する(2025年8月期営業利益率6.52%予想)。また、無借金経営や配当性向の低さから、将来的な株主還元拡大の可能性を指摘。弱気派は、市場の成熟による競争激化で価格競争に陥りやすく、持続的な成長は難しいとみる。PER9倍と割安だが、成長期待の低さがバリュエーションの重石となっている。
- 利益率の改善期待
2025年8月期営業利益率6.52%と前期比2.2pt上昇見込み
- 株主還元の余地
無配だが、利益剰余金を考慮すると将来的な配当再開の可能性
- 割安バリュエーション
PER9倍と同業他社対比で割安感がある
- 営業利益50%増、コスト改革効果2025年8月期実績影響中
営業利益4→6億円、利益率4.3%→6.5%に改善
- PBR0.85倍、ROE10.9%で割安感継続影響中
PBR1倍割れ、ROE10%超で株価是正余地
- 自己資本充実、株主還元の可能性次回株主総会影響弱
無配当だが、利益拡大で配当再開の余地
- 業績底打ち、増収転換の期待不透明影響弱
3期連続減収だが、利益改善で新規開拓に期待
- 成長性の低さ
売上高が90億円台で停滞し、大幅な成長が見込めない
- 業界競争の激化
低価格競争に陥りやすく、収益性が圧迫されるリスク
- 無配継続リスク
配当がないため、インカムゲインを期待する投資家には不向き
- 売上高減少トレンド継続継続影響強
売上高96→93→92億円、需要減退で減収基調
- 無配当政策による投資家離れ継続影響中
配当利回り0%、株主還元不足で評価圧迫
- 小規模企業特有の経営リスク継続影響中
時価総額42億円、業績変動が株価に直撃
- 外国人保有率低く需給脆弱継続影響弱
外国人保有0.37%、売買高少なく価格変動リスク
- 売上高成長率
- 市場シェア拡大や需要動向を把握する基本指標
- 営業利益率
- 価格競争やコスト管理の成果を測る
- 受注件数
- オンライン受注の動向と顧客基盤の拡大を確認
配当
株主還元
直近の年間配当は1株あたり13円で、前期から+0.0%。いまの株価に対する利回りは1.82%。
| 決算期 | 1株あたり配当円 | 前期比% | 配当性向% |
|---|---|---|---|
| 2021年8月 | 10 | — | 35.3 |
| 2022年8月 | 10 | 0.0 | 12.3 |
| 2023年8月 | 12 | 20.0 | 13.9 |
| 2024年8月 | 13 | 8.3 | 29.8 |
| 2025年8月 | 13 | 0.0 | 14.5 |
過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。
- 権利付き最終日—
- 権利確定日—
- 支払開始日—
- 今期の会社予想年間予想¥13
株主
有価証券報告書より
2025年8月期末の株主数は延べ3,206人。区分でいちばん多いのは個人・その他で49.4%。グループ会社や銀行などの安定株主が50.1%を占め、残る49.9%が市場で売買されうる浮動株にあたる。
所有者の区分ごとの比率
| 所有者の区分 | 2020年10月% | 2021年8月% | 2022年8月% | 2023年8月% | 2024年8月% | 2025年8月% |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 個人・その他 | 45.6 | 50.8 | 51.1 | 51.8 | 53.5 | 49.4 |
| 事業法人 | 48.1 | 48.0 | 48.0 | 45.1 | 42.9 | 42.9 |
| 金融機関 | 0.0 | — | — | 2.2 | 3.0 | 7.3 |
| 自己株式 | 4.7 | 9.1 | 9.3 | 11.6 | 11.5 | 6.9 |
| 外国法人 | 3.9 | 0.9 | 0.7 | 0.7 | 0.4 | 0.3 |
| 証券会社 | 2.3 | 0.3 | 0.2 | 0.1 | 0.1 | 0.1 |
| 外国人個人 | 0.1 | 0.0 | 0.0 | 0.1 | 0.1 | 0.1 |
発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。
大株主上位10者
| 順位 | 株主 | 持ち株比率 % |
|---|---|---|
| 01 | PNコーポレーション株式会社 | 36.63 |
| 02 | 小田原 洋一 | 13.53 |
| 03 | 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 7.29 |
| 04 | 森田 樹里 | 2.66 |
| 05 | 金 大鉱 | 1.64 |
| 06 | 株式会社小森コーポレーション | 0.92 |
| 07 | ラクスル株式会社 | 0.73 |
| 08 | 株式会社桂紙業 | 0.73 |
| 09 | 株式会社紙藤原 | 0.73 |
| 10 | 日商岩井紙パルプ株式会社 | 0.73 |
有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。
- 2026-06-09小田原 洋一新規の大量保有報告14.70%+1.17pt
提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。
株価指標の推移
有価証券報告書 12期分
1株利益は12期で−100%、1株純資産は12期で−100%。直近期のROEは10.9%で、日本株の目安とされる8%を上回る。
| 決算期 | EPS円 | BPS円 | ROE% | PER倍 | 配当性向% |
|---|---|---|---|---|---|
| 2014年10月 | 26,321 | 436,202 | 6.2 | — | — |
| 2015年10月 | 5,010 | 9,372 | 73.0 | — | — |
| 2016年10月 | 97 | 214 | 60.3 | — | — |
| 2017年10月 | 92 | 333 | 34.1 | — | — |
| 2018年10月 | 112 | 598 | 21.1 | 16.5 | — |
| 2019年10月 | 0 | 598 | 0.1 | 1200.0 | — |
| 2020年10月 | −19 | 582 | −3.2 | — | — |
| 2021年8月 | 28 | 611 | 4.7 | 26.3 | 35.3 |
| 2022年8月 | 81 | 682 | 12.6 | 7.5 | 12.3 |
| 2023年8月 | 86 | 751 | 12.0 | 8.6 | 13.9 |
| 2024年8月 | 44 | 782 | 5.7 | 14.0 | 29.8 |
| 2025年8月 | 90 | 861 | 10.9 | 7.8 | 14.5 |
有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。
- EPS1株利益
- 1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
- BPS1株純資産
- 1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
- ROE自己資本利益率
- 株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
- PER期末実績
- 株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
- 配当性向利益からの還元率
- 利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある
経営陣
5名 有価証券報告書の提出日現在
有価証券報告書に載っている役員は5名。2025/8期の役員報酬は総額39百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約7倍にあたる。
| 氏名 | 役職 | 年齢 | 保有株数 |
|---|---|---|---|
| 小田原洋一 | 代表取締役 CEO | 60 | 738,900 |
| 小田原一誠 | 取締役COO | 39 | 10,000 |
| 佐藤清一 | 取締役(監査等委員) | 73 | — |
| 大久保範俊 | 取締役(監査等委員) | 58 | — |
| 上釜明大 | 取締役(監査等委員) | 50 | — |
役員報酬の内訳2025/8期
| 役員の区分 | 人数名 | 固定報酬百万円 | 株式報酬百万円 | 合計百万円 | 1人あたり百万円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 取締役(社内) | 1 | 30 | 1 | 31 | 31 |
| 社外取締役 | 3 | 8 | — | 8 | 3 |
有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。
有価証券報告書
有価証券報告書 2025/8期
会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。
事業の内容1,805字を開く
何をしている会社か、会社自身の説明
経営方針・対処すべき課題2,289字を開く
経営陣が考える方向性と課題
事業等のリスク4,827字を開く
会社が自認するリスクの一覧
経営成績の分析 (MD&A)4,633字を開く
業績がなぜこうなったかの経営陣の説明
EDINET提出の有価証券報告書から自動抽出。表は文字起こしのため崩れることがあります。
開示資料
出典
このページの財務・役員・株主等のデータは、金融庁EDINETに提出された開示書類から自動抽出しています。会計基準は JapanGAAP。
- 半期報告書半期報告書-第41期(2025/09/01-2026/08/31)2026-04-14
- 有価証券報告書有価証券報告書-第40期(2024/09/01-2025/08/31)2025-11-26
- 半期報告書半期報告書-第40期(2024/09/01-2025/08/31)2025-04-14
- 有価証券報告書有価証券報告書-第39期(2023/09/01-2024/08/31)2024-11-26
- 四半期報告書四半期報告書-第39期第3四半期(2024/03/01-2024/05/31)2024-07-12
- 四半期報告書四半期報告書-第39期第2四半期(2023/12/01-2024/02/29)2024-04-12
- 四半期報告書四半期報告書-第39期第1四半期(2023/09/01-2023/11/30)2024-01-12
- 有価証券報告書有価証券報告書-第38期(2022/09/01-2023/08/31)2023-11-28
- 四半期報告書四半期報告書-第38期第3四半期(2023/03/01-2023/05/31)2023-07-14
- 四半期報告書四半期報告書-第38期第2四半期(2022/12/01-2023/02/28)2023-04-14
- 四半期報告書四半期報告書-第38期第1四半期(2022/09/01-2022/11/30)2023-01-13
- 有価証券報告書有価証券報告書-第37期(令和3年9月1日-令和4年8月31日)2022-11-25
リンク先はEDINET (金融庁) の書類閲覧ページです。
- 決算説明資料2026年8月期第3四半期 決算補足説明資料2026-07-14
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