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超!企業DB
日経平均64,325.64-1,890NYダウ52,959.24+192ドル円158.93-1NASDAQ26,195.71+96S&P 5007,663.84+32SOX 指数11,328.43+409/2終値

カチタス

KATITAS Co., Ltd.8919 · Prime · 不動産業

中古戸建住宅を買取・リフォーム・販売まで一貫。築古物件に強く、住まい選びの第4の選択肢を提供。

概要

カチタスは、中古戸建住宅の買取再販を主力とする不動産会社である。築20~40年の物件を中心に仕入れ、水回り交換や外壁塗装などのリフォームを施し「リフォーム済み中古再生住宅」として販売する。2026年3月期の売上高は1,519億円、販売件数は8,380件。全国に138店舗を展開し、子会社リプライスを通じて築浅物件も扱う。東証プライム上場。

買取再販を一気通貫で行うビジネスモデル

カチタスグループは、中古住宅の仕入れ、リフォーム、販売を一貫して手掛ける。仕入方法は買取仕入が97.8%(2026年3月期)を占め、残りは競売仕入である。買取時には自社、リフォーム協力会社、白蟻調査会社の三者が立会検査を行い、品質を担保する。リフォーム後は自社販売(55.1%)と仲介販売(44.9%)の二つのチャネルで販売する。

地方都市に特化したエリア戦略

カチタスは人口5万人から30万人規模の地方都市を主なターゲットとする。これらの地域は築古物件の流通が少なく、新築供給も限られるため、リフォーム済み中古住宅の需要が高い。一方で、築古戸建に特有のリスク(境界不明瞭、白蟻害など)から競合の参入が難しく、カチタスは25年以上のノウハウと138店舗のネットワークで先行者利益を享受している。

子会社リプライスとの役割分担

連結子会社リプライスは、三大都市圏郊外や地方都市中心部で築浅物件(築10~35年)を扱う。壁紙交換や水回り一部交換などのパッケージリフォームで短期商品化し、在庫回転率を重視する。カチタスとリプライスはエリアや物件特性で棲み分け、販売網の相互活用によるシナジー効果を生んでいる。

収益拡大と中期経営計画

売上高は2014年3月期の397億円から2026年3月期には1,519億円へ約3.8倍に成長。同期間の当期純利益は5億円から125億円へ拡大した。第4次中期経営計画(2026~2028年)では年間販売件数1万件超、営業利益230億円、ROE25%以上を目標に掲げ、営業人員の増強と生産性向上に取り組む。

業界の中での役割は中古住宅再生事業者(買取・リフォーム・販売の一気通貫)。にあたる。

この章の文章は、有価証券報告書と会社の開示をもとにAIが編纂しています。数値は開示のままで、AIには生成させていません。

売上高
1,519億円
営業利益
183億円
営業利益率
12.0%
純利益
125億円
2026/3 通期の連結業績。決算の内訳は最新の決算以降にあります。

何をしている会社か

有価証券報告書「事業の内容」(2026/3期)より

01個人向け住宅販売主力

中古の戸建住宅を買取・競売で仕入れ、リフォーム(水回り交換、壁紙・床張替え、外壁塗装等)を施し、「リフォーム済み中古再生住宅」として個人消費者に販売。地方都市の築20〜40年の物件が中心。自社販売と仲介販売の両チャネルで販売。

中古住宅再生事業におけるパイオニア。累計販売8万件以上の実績。

主要顧客個人(住宅購入者)

主な製品・サービス2
中古再生住宅
中古戸建住宅を買取り、全面リフォーム(水回り交換、内装・外装リフォーム、間取り変更等)して再販売する住宅。清潔・快適で求めやすい価格が特徴。
リフォームサービス
仕入れた物件に対するリフォーム工事。自社で企画し、外部協力会社に発注・管理。

02法人向け不動産流通準主力

子会社リプライスが三大都市圏郊外や地方都市中心部で、比較的築浅の物件を対象に簡易リフォーム(クリーニングリフォーム)を施し、主に仲介販売で法人・個人に販売。当社の販売網を活用したシナジー効果。

主要顧客不動産仲介会社、個人

主な製品・サービス1
中古再生住宅(リプライス)
築浅物件を中心に壁紙交換、水回り一部交換等のパッケージリフォームを施した中古住宅。在庫回転率を重視。

製品と技術

築古物件をフルリフォームするカチタスの再生住宅

カチタスが手掛ける中古再生住宅は、築20~40年の戸建物件を対象に、キッチン・トイレ・ユニットバスなどの水回り交換、壁紙・床張替え、間取り変更、外壁塗装、駐車場拡張などの外構工事までを含むフルリフォームを施す。三者立会検査で品質を確保し、保証付きで提供。累計販売件数8万件以上の実績を持つ。

築浅物件を短期商品化するリプライスの再生住宅

子会社リプライスは、建築後1989年以降の築10~35年の物件を中心に扱う。壁紙交換、水回り一部交換などパッケージ化された簡易リフォーム(クリーニングリフォーム)で早期商品化を実現。在庫回転率を重視し、不動産仲介会社を介した販売が主体。カチタス本体とは異なる築浅・都市部の需要をカバーする。

リフォーム品質を支える協力会社ネットワーク

カチタスグループはリフォーム工事の外注管理に力を入れる。資材はグループ全体で共通化しボリュームディスカウントを活用。協力会社の選定は価格だけでなく品質と施工スピードを総合判断する。定期的な勉強会や表彰制度、会報誌の配付により協力会社のスキル向上と関係強化を図り、クレーム事例の再発防止にも取り組む。

有価証券報告書の事業の記述をもとにAIが編纂しています。

業界での位置づけ

不動産業のなかでの位置

会社が挙げる強い分野

  • 個人向け住宅販売中古住宅再生事業におけるパイオニア。累計販売8万件以上の実績。

有価証券報告書(2026/3期)で会社自身が述べている位置付けです。第三者による調査ではありません。

中古住宅再生で成長、高収益安定

中古住宅を買取・リノベーションして販売するビジネスモデルで急成長。売上高は1,200億円超、営業利益率は10%超と業界平均を上回る。競合の大東建託は新築アパート建設で規模が大きいが、当社は中古戸建に特化。robot homeやタスキホールディングスも同分野で競合するが、当社は仕入・施工・販売の垂直統合で高い収益性を実現。

強み

  • 仕入・リノベーション・販売まで内製化。中間マージンを排除し高収益。
  • 買取後短期間で販売。資金効率が良く、成長資金を生み出す好循環。
  • 「カチタス」ブランドが消費者に浸透。安心感と信頼で販売促進。
  • 全国の不動産会社とのネットワークで安定した物件仕入れを確保。

課題

  • 仕入価格の上昇で利鞘縮小の懸念。販売価格への転嫁が限定的な場合あり。
  • 変動金利型ローンの利用者が多く、金利上昇で需要が冷え込む可能性。
  • 収益の地域偏在が大きく、特定市場の変動に業績が左右される。

強みと課題は、開示資料をもとにAIがまとめた見立てです。

同業の企業

住宅・不動産の時価総額近傍。太字がカチタス

時価総額で並べると、掲載11社のなかで6番目にあたる。

#企業時価総額PER
18242エイチ・ツー・オー リテイリング3,667億円11.6倍
28876リログループ3,438億円17.2倍
39045京阪ホールディングス3,425億円9.6倍
49044NANKAI3,362億円13.6倍
59616共立メンテナンス2,941億円15.7倍
68919カチタス2,906億円23.2倍
79602東宝2,747億円25.5倍
86544ジャパンエレベーターサービスホールディングス2,645億円36.2倍
98850スターツコーポレーション2,549億円9.0倍
109003相鉄ホールディングス2,545億円10.0倍
119031西日本鉄道2,482億円7.4倍

時価総額は直近の終値ベース。同業の範囲は独自の業界分類(住宅・不動産)に従っています。

会社の歴史

沿革 31件

石材業から不動産事業へ転換した1978年~1990年

1978年9月、群馬県桐生市に資本金1,000万円で石材業を目的とした株式会社やすらぎを設立。1988年12月に宅地建物取引業免許を取得し、不動産売買・代理業を開始。1989年1月には建築部及び不動産部を開設し、戸建住宅の販売業に参入。1990年2月には賃貸部を開設し、事業領域を拡大した。

競売物件を活用した中古住宅再生事業の確立(1998年)

1998年8月、民事執行法改正に伴い、不動産競売物件を落札しリフォーム後に販売する中古住宅再生事業の形態を確立。同年、営業店舗を桐生市に開設した。この事業モデルが現在のカチタスグループの基盤となり、以降、買取仕入と競売仕入の二本柱で事業を拡大していく。

名証セントレックス上場とグループ拡大(2004年~2008年)

2004年2月、名古屋証券取引所セントレックス市場に上場。同年8月から2006年にかけて、債権回収会社やローン会社など複数の子会社を設立したが、2008年までにこれらを売却または解散し、事業を中古住宅再生に集中させる方針を取った。2009年には東京本部を中央区新川に移転。

日本住宅再生の子会社化と社名変更(2012年~2013年)

2012年3月、日本住宅再生株式会社による公開買付が実施され、同社の子会社となる。これに伴い2012年7月に名証セントレックス上場廃止。2013年1月には日本住宅再生を吸収合併し、同年7月に社名を株式会社カチタスへ変更。現在のブランド名が誕生した。

リプライス買収と東証一部上場(2016年~2017年)

2016年3月、株式会社リプライス(現・連結子会社)の全株式を取得。同時に同社子会社であった総合都市開発とアークティブも連結子会社化したが、同年9月に両社を売却。2017年4月には株式会社ニトリホールディングスと資本・業務提携を締結。同年12月、東京証券取引所市場第一部に上場を果たした。

プライム市場移行と第4次中期経営計画(2022年以降)

2022年4月、東証の市場区分見直しによりプライム市場に移行。2025年5月には第4次中期経営計画を発表し、2035年には年間販売件数2万件を目指す長期ビジョンを掲げた。2026年3月期には計画を上回る業績を達成し、営業利益182億円、販売件数8,380件を記録している。

年表31件を開く

1970年代

  • 1978年9月創業群馬県桐生市に資本金1,000万円で石材業を目的に株式会社やすらぎを設立

1980年代

  • 1988年12月宅地建物取引業の免許を取得し、不動産の売買、代理業を開始
  • 1989年1月建築部及び不動産部を開設し、戸建住宅の販売業を開始 事業領域の拡大のため不動産事業を開始

1990年代

  • 1990年2月賃貸部を開設し、不動産の賃貸業を開始
  • 1998年8月民事執行法改正に伴い、不動産競売物件を落札し、リフォーム後に販売する事業形態(中古住宅再生事業)を確立 営業店舗を群馬県桐生市に開設
  • 1999年3月高崎支店を開設

2000年代

  • 2001年7月東京本部を中央区八丁堀に開設
  • 2003年6月事務処理能力の拡充のため群馬県みどり市笠懸町にマネジメントセンターを開設
  • 2003年10月創業株式会社プロパティーを設立
  • 2004年2月上場株式会社名古屋証券取引所セントレックス市場に上場
  • 2004年8月創業株式会社YUTORI債権回収を設立
  • 2004年9月創業株式会社バリュー・ローンを設立
  • 2005年4月業容拡大に伴う事務処理能力の更なる拡充のため群馬県桐生市琴平町にマネジメントセンターを移転
  • 2006年2月創業株式会社バンカー及びやすらぎ共済株式会社を設立
  • 2006年11月やすらぎ共済株式会社を解散
  • 2008年3月株式会社YUTORI債権回収を売却
  • 2008年8月株式会社バンカーを解散
  • 2009年7月東京本部を中央区新川に移転
  • 2009年10月M&A株式会社プロパティーを吸収合併

2010年代

  • 2012年3月日本住宅再生株式会社による当社株式に対する公開買付の実施により当社は日本住宅再生株式会社の子会社となる
  • 2012年7月上場株式会社名古屋証券取引所セントレックス市場上場廃止
  • 2012年10月株式会社バリュー・ローンを売却
  • 2013年1月M&A日本住宅再生株式会社を吸収合併
  • 2013年7月商号変更社名を株式会社カチタスへ商号変更
  • 2016年2月経済産業省により「先進的なリフォーム事業者表彰経済産業大臣賞」を受賞
  • 2016年3月M&A株式会社リプライス(現・連結子会社)の株式を全部取得 同社子会社である総合都市開発株式会社及び株式会社アークティブも連結子会社化
  • 2016年9月総合都市開発株式会社及び株式会社アークティブを売却
  • 2017年4月株式会社ニトリホールディングスと資本・業務提携契約を締結
  • 2017年10月第17回「ポーター賞(一橋大学大学院国際企業戦略研究科主催)」を受賞
  • 2017年12月上場東京証券取引所市場第一部に株式を上場

2020年代

  • 2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行

有価証券報告書の沿革をもとにAIが通史として編纂しています。年表は沿革の記載そのままです。

これからの方針

有価証券報告書 2026/3期の経営方針より

会社は5つの方針を掲げている。そのうち4項目には、達成する数字が明記されている。

会社が掲げている数値目標
  • 販売件数2029年3月期まで10,000件超
  • 営業利益2029年3月期まで23,000百万円
  • ROE最低20%以上維持、25%を目指す
  • 配当性向50.0%以上かつ累進配当

有価証券報告書の原文に書かれた目標だけを載せています。達成度の評価や推計は加えていません。

  1. 01

    営業人員の増加と育成強化

    新卒採用を増加させるとともにリテンションを強化し、人的資本を強化。未出店地域や小規模・高収益エリアへの出店により取扱可能エリアを拡充する。

  2. 02

    生産性の向上

    システム投資によるアナログ業務の効率化や高回転販売が期待できる物件への戦略的在庫枠設定により、営業人員一人当たりの売買件数を向上させる。

  3. 03

    リフォーム企画の多様化

    顧客ニーズの多様化に対応し、従来のフルリフォームに加え新たなリフォーム企画を展開。リフォーム協力会社の新規発掘により施工能力を確保・拡充する。

  4. 04

    仕入チャネルの多様化

    既存の不動産仲介会社に加え、地方自治体や異業種との連携を推進し、空き家情報の取得チャネルを多様化する。

  5. 05

    リプライスの収益安定化

    当社経由の販売強化や低価格帯商品の販売、利益連動型インセンティブ導入に加え、リフォームコストのコントロール力を高め、市況変動に左右されない収益体質を実現する。

有価証券報告書の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から、AIが項目ごとに整理しています。数値目標は原文に書かれたものだけです。

社員と組織

有価証券報告書 9期分

グループ全体で1,002人が働いている。提出会社(単体)の平均年収は591万円で、8期前と比べて+35.5%平均年齢は32.3歳、平均勤続年数は6.2年。

決算期平均年収万円平均年齢平均勤続連結従業員数一人当たり営業利益万円
2018年3月656
2019年3月43637.86.3715
2020年3月43636.56.3778
2021年3月46336.46.9749
2022年3月49235.46.7783
2023年3月50734.66.6832
2024年3月51533.16.6859
2025年3月54233.76.69221,540
2026年3月59132.36.21,0021,826

平均年収・平均年齢・平均勤続は有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の値、従業員数はグループ全体の値です。一人当たり営業利益は連結営業利益を連結従業員数で割ったもので、給与などの費用を払ったあとに一人あたりいくら残るかの目安になります。

多様性の開示2026年3月期・提出会社(単体)
女性管理職比率7.5%
縦線は目安の30%
男性育休取得率100.0%
縦線は目安の85%
女性の賃金(男性=100)84.2%
100なら男女で差がない状態

拠点とグループ

設備と関係会社

関係会社2(国内 2 / 海外 0、うち連結子会社 1) を有報から抽出しています。

主要な設備 (帳簿価額 上位4)
MSIマネジメントセンター — 群馬県桐生市263百万円
同上
本社 — 群馬県桐生市44百万円
中古住宅再生事業
事業所(東京都港区)ほか7事業所36百万円
同上
本社 — 愛知県名古屋市中区10百万円
中古住宅再生事業
ほか5件の開示あり
主な関係会社
  • 国内
    株式会社リプライス(注)1.2
    愛知県名古屋市中区 · 連結子会社
    議決権100.0%
  • 国内
    株式会社ニトリホールディングス(注)3
    北海道札幌市北区 · その他の関係会社
    議決権34.1%

業績のいま

有価証券報告書・決算短信より

2026年3月期の売上高は1,519億円営業利益183億円前期と比べると増収増益で、売上が+17.3%、利益が+28.9%。

売上高
+17.3%
1,519億円
営業利益
+28.9%
183億円
純利益
+30.2%
125億円
営業利益率
12.0%
前期比 +1.1%pt

会社が出している今期の予想2027年3月期

項目会社予想前期実績
売上高1,774億円1,519億円
営業利益210億円183億円
純利益140億円125億円
1株あたり配当¥90¥90

会社が決算短信で公表した予想です。証券会社の予想ではありません。 短信の原本

四半期の推移

10期分

直近は2027年1Qで、売上は440億円、営業利益は56億円。前年の2024年1Qと比べると、売上は+39.2%、営業利益は+93.1%。

対象期間売上高億円営業利益億円営業利益率%純利益億円
2023年4Q326−11
2024年1Q316299.221
2024年2Q305309.819
2024年3Q3163511.123
2024年4Q33022
2025年2Q6406810.645
2025年4Q6557411.351
2026年2Q7249012.460
2026年4Q7959311.765
2027年1Q4405612.737

期ごとの単独の業績で、期首からの累計ではありません。

業績の推移

有価証券報告書 13期分

2014年3月期からの13期で、売上は397億円から1,519億円へ3.8倍に増えた。直近期の営業利益率は12.0%。売上は11期、純利益は3期の連続増加。

決算期売上高億円営業利益億円経常利益億円営業利益率%純利益億円
2014年3月397145
2015年3月386128
株式会社リプライス(現・連結子会社)の株式を全部取得 同社子会社である総合都市開発株式会社及び株式会社アークティブも連結子会社化
2016年3月3933320
東京証券取引所市場第一部に株式を上場
2017年3月6184835
2018年3月6926845
2019年3月8148759
2020年3月9009952
2021年3月97711174
2022年3月1,01312768
2023年3月1,21313861
2024年3月1,26712385
2025年3月1,29514213911.096
2026年3月1,51918317812.0125

金額は有価証券報告書の連結値をそのまま掲載しています。帯の長さは列ごとの最大値との比です。空欄の期は有価証券報告書からその項目の数値が取れていません(0ではありません)。

利益の構造

2026年3月期

売上高1,519億円のうち、営業利益として残るのは183億円12.0%。営業外の損益と税金を反映した純利益は125億円、売上の8.2%にあたる。営業利益率は業種中央値9.6%を上回る水準。

売上高を100としたときの内訳
  • 売上原価作る・仕入れるのにかかったお金76.7%1,165億円
  • 販売費及び一般管理費売る・管理するのにかかったお金11.3%171億円
  • 営業利益費用を引いたあとに残った本業の利益12.0%183億円

有価証券報告書の損益計算書から、当期の金額をそのまま割り振っています。

粗利率
23.3%
売上から原価を引いて残る割合
営業利益率業種比+2.5pt
12.0%
本業の利益として残る割合
純利益率業種比+2.0pt
8.2%
税金まで払って最後に残る割合
ROE業種比+12.3pt
25.2%
株主のお金がどれだけ利益を生んだか
ROA
13.4%
資産全体がどれだけ利益を生んだか
ROIC
15.1%
事業に使うお金がどれだけ利益を生んだか

ROICは有利子負債の開示がないため、営業利益×0.7÷(総資産−現金)の簡易式で算出しています。

お金の流れ

キャッシュフロー計算書 11期分

2026年3月期は営業CFが−52億円、投資CFが−1億円で、差し引きのフリーCFは−53億円この組み合わせは消耗型にあたる。本業・投資・財務のすべてで現金が出ていっている。手元資金の厚みが生命線期末の手元現金は82億円で、売上の0.6ヶ月分にあたる

決算期営業CF億円投資CF億円財務CF億円フリーCF億円現金残高億円
2016年3月30−8016−5081
2017年3月96−491547
2018年3月−24117−2341
2019年3月210132174
2020年3月240−62491
2021年3月1470−47147191
2022年3月−250−32−25134
2023年3月−15−1−31−1687
2024年3月95−24093220
2025年3月12−2−4310188
2026年3月−52−1−52−5382

本業で稼いだ現金が営業CF、設備や事業への投資が投資CF、借入と返済・配当が財務CF。営業・投資・財務の3列は縦線が0で、右がプラス、左がマイナスです。健全な会社の基本形は営業CFがプラスで投資CFがマイナス。フリーCFは営業CFと投資CFの合計で、手元に残る現金を表します。

資産と負債

貸借対照表 13期分

2026年3月期の総資産は932億円。このうち返さなくてよい自己資本が531億円で、自己資本比率は56.9%(業種中央値32.8%より厚い)

決算期総資産億円自己資本億円負債億円自己資本比率%
2014年3月26815011855.8
2015年3月26415710759.6
2016年3月3369424228.1
2017年3月32111420735.1
2018年3月38415423039.9
2019年3月47419328140.7
2020年3月53422730742.3
2021年3月55528227350.6
2022年3月62632829852.0
2023年3月66335830553.8
2024年3月77440337152.1
2025年3月83345737654.9
2026年3月93253140256.9

自己資本比率は総資産のうち返済のいらないお金の割合で、高いほど借入への依存が小さいことを示します。負債は総資産から自己資本を引いた額です。

2026年3月期の内訳
現金及び預金
82億円
すぐ使えるお金
利益剰余金
456億円
過去の利益の積み上がり
負債合計
402億円
いつか返す必要があるお金
財務の健全性
82
/ 100
安定性自己資本比率38 / 40
収益力営業利益率24 / 30
現金創出営業CFの黒字継続20 / 30

有価証券報告書の数値から機械的に配点した参考値です。自己資本比率60%で満点、営業利益率15%で満点、直近3期の営業CFが黒字だった割合の3つを足しています。業態によって出ない要素があります。

業界内での比較

不動産業 131社との比較

同じ不動産業の企業と並べると、いちばん上に来るのはROE131社中18位あたり、逆に低いのは配当利回り131社中101位あたり帯は左端が業種の最下位、右端が最上位で、縦線が真ん中にあたる。

ROE上位株主の出したお金でどれだけ利益を生んだか
25.2%/中央値 12.9%
P25 7.7%P75 19.5%
営業利益率売上のうち本業の利益として残る割合
12.1%/中央値 9.6%
P25 5.6%P75 15.6%
自己資本比率上位総資産のうち返済のいらないお金の割合
56.9%/中央値 32.8%
P25 26.6%P75 48.5%
売上成長率前期からの売上の伸び
17.3%/中央値 11.4%
P25 3.3%P75 23.1%
配当利回り下位株価に対して1年で受け取る配当の割合
2.4%/中央値 3.5%
P25 2.5%P75 4.5%

有価証券報告書の最新期の数値をもとに、同じ業種の企業の中での順位を毎日計算しています。P25は下から4分の1、P75は上から4分の1の位置にある企業の値です。

株価

9月2日の終値

直近の終値は¥3,695で、1年前と比べて+37.3%過去52週の値幅のなかでは87%の位置にある。

¥3,695-2.9%1ヶ月+15.6%1年+37.3%時価総額2,906億円
過去52週の値幅
安値¥2,424高値¥3,890

チャートの金額は株式分割と配当を反映して調整した終値で、上に出している直近の終値とは一致しないことがあります。

指標
PER (実績)23.2倍
PER (会社予想)20.7倍
PBR5.40倍
配当利回り2.44%

実績値は直近の決算、予想値は会社予想にもとづきます。株価は終値ベースです。

値動きの背景

直近1ヶ月で+18.54%と急上昇。8月21日終値は3805円で、25日移動平均線(3416.4円)を+11.4%上回って推移。週足では8月3日の3240円を底に急伸し、8月20日には3780円まで上昇。52週高値3830円にほぼ到達しており、史上最高値圏で推移。52週安値2424円からは+57%と大幅上昇。出来高は8月10日に46万株超と急増し、買いが優勢。RSIは71.4と買われ過ぎ圏にあり、短期的な過熱感がある。

値動きの背景は、株価と出来高の推移をもとにAIがまとめた見立てです。

AIの評価

AI評価

株価水準の解釈です。売買の推奨ではありません

現在の株価水準を割高と判定しています(スコア 18/100)

PERが23.85倍と業界平均の14.72倍を大きく上回り、PBRも5.56倍と平均1.84倍を大きく上回る。ROEは25.2%と高水準だが、配当利回り2.37%は平均3.01%を下回り、配当性向62.1%と高い。26年3月期の増収増益見込みは織り込み済みで、株価は収益力以上に評価され割高圏。不動産業界の中でバリュエーションが突出しており、割高と判断。

指標この会社業種平均
PER (実績)23.2倍14.9倍
PER (予想)20.7倍
PBR5.40倍1.84倍
ROE25.2%11.9%

業種平均は同じ東証33業種に属する銘柄の単純平均です。銘柄数が少ない業種では平均が振れます。

AI評価判定とスコアは公開データをもとにした解釈で、将来の株価を示すものではありません。算出の考え方は編集方針に記載しています。

評価が分かれる点

AI分析

投資家の見方

中古住宅の買取再販市場は、新築に比べて価格競争が激しい一方で、供給戸数が限られる成長市場です。強気派は、住宅ストックの増加とリノベーション需要の拡大を背景に、同社の高い収益性と増収増益基調が続くと見ます。一方弱気派は、同業他社の参入による競争激化や、住宅価格の高止まりによる需要減退、金利上昇による住宅ローン負担増を懸念します。さらに、決算の増収増益見込みが市場の期待に織り込み済みで、成長鈍化リスクも指摘されます。

プラスに働く材料7
  • 増収増益基調

    売上高・利益とも過去3期連続で拡大し、2026年3月期も増収増益見込み。

  • 高い収益性

    ROE25.2%と高く、営業利益率も10%超で推移、資本効率が良い。

  • 市場成長の恩恵

    中古住宅市場の拡大に伴い、リノベーション需要が中長期で増加見込み。

  • 26年3月期の売上高1519億円・純利益125億円へ2026年3月期影響

    26年3月期の売上高は前期比17%増、純利益は30%増。過去1年で株価45.8%上昇し、同規模の増益は株価を強く押し上げる

  • 営業利益率10.97%から12.05%へ改善通年影響

    営業利益183億円、営業利益率12.05%と前期比1.08pt改善。収益性向上はEPSを押し上げる

  • ROE25.2%と高水準、資本効率の良さが再評価継続影響

    ROE25.2%、純利益125億円。高い資本効率がPBR5.53倍のプレミアムを支え、株価の下支えに

  • 予想PER21.1倍とEPS成長30%で割安感決算発表後影響

    現在PER23.7倍に対し、予想PER21.1倍。純利益30%増でPEG約0.7倍と割安

マイナスに働く材料7
  • 競争激化

    同業他社や新規参入が増え、仕入れ価格や販売競争が厳しくなる。

  • 価格高止まり懸念

    中古住宅価格の上昇で、買い手の需要が減退する可能性がある。

  • 金利上昇リスク

    住宅ローン金利の上昇が、購入意欲を冷え込ませる恐れ。

  • PBR5.53倍、純資産対比で割高修正リスク不定影響

    時価総額2973億円に対し簿価純資産約538億円。PBR5.53倍が修正されると株価に大きな下押し圧力

  • 外資保有比率37.3%、売り圧力への反転リスク市場環境次第影響

    外資保有比率37.33%と高く、リスクオフ局面で一斉売りが出れば需給が悪化

  • 26/3期の高い成長率、翌期に反動減の恐れ2027年3月期影響

    25/3期は売上高2%増だったが26/3期は17%増に急拡大。翌期の成長率鈍化で株価修正要因

  • 株価1年で45.8%上昇、短期過熱感不定影響

    1年で株価45.8%上昇。PER23.7倍、PBR5.53倍と評価も膨らみ、外部環境の悪化で調整しやすい

次の決算で確かめる点
販売戸数
需給動向を反映し、増収の源泉を確認。
粗利率
競争環境による販売価格と仕入れコストの変化を確認。
在庫回転日数
仕入れから販売までの期間を示し、資金効率を把握。
保証関連費用
品質問題が収益を圧迫しないか監視。

配当

株主還元

直近の年間配当は1株あたり90で、前期から+42.9%いまの株価に対する利回りは2.44%。増配か配当維持が5年続いている。

年間配当
¥90
1株あたり
配当利回り
2.44%
いまの株価に対して
配当性向
62.1%
利益のうち配当に回した割合
連続増配等
5年
増配か維持が続いた年数
決算期1株あたり配当前期比%配当性向%
2017年3月41127.8
2018年3月13−96.825.1
2019年3月26100.041.0
2020年3月273.851.2
2021年3月270.037.4
2022年3月3424.152.8
2023年3月4946.369.4
2024年3月5410.258.0
2025年3月563.753.0
2026年3月8042.962.1

過去の配当は株式分割にあわせて調整した金額です。配当性向は有価証券報告書に記載された各期の値で、利益のうち配当に回した割合を示します。

次の配当スケジュール
  • 権利付き最終日
  • 権利確定日
  • 支払開始日
  • 今期の会社予想年間予想¥90

株主

有価証券報告書より

2026年3月期末の株主数は延べ5,408人。区分でいちばん多いのは外国法人37.3%。グループ会社や銀行などの安定株主が56.4%を占め、残る43.6%が市場で売買されうる浮動株にあたる。

所有者の区分ごとの比率

所有者の区分2021年3月%2022年3月%2023年3月%2024年3月%2025年3月%2026年3月%
外国法人35.336.534.636.436.037.3
事業法人34.134.034.134.134.134.1
金融機関22.522.124.520.422.122.3
個人・その他7.46.76.27.26.15.3
証券会社0.60.60.61.81.61.0
自己株式2.01.81.20.90.60.5
外国人個人0.10.10.10.10.10.1

発行済株式に対する持ち株比率です。単元未満株の扱いにより、合計が100%にならない期があります。

大株主上位10

順位株主持ち株比率 %
01株式会社ニトリホールディングス33.96
02日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)10.75
03株式会社日本カストディ銀行(信託口)8.62
04STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 みずほ銀行決済営業部)6.75
05STICHTING PENSIOENFONDS ZORG EN WELZIJN (常任代理人 シティバンク エヌ・エイ東京支店カストディ業務部)2.60
06THE BANK OF NEW YORK MELLON 140044 (常任代理人 みずほ銀行決済営業部)2.54
07STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505223 (常任代理人 みずほ銀行決済営業部)2.01
08STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505301 (常任代理人 みずほ銀行決済営業部)1.34
09NORTHERN TRUST CO.(AVFC)RE UKUC UCITS CLIENTS NON LENDING 10PCT TREATY ACCOUNT (常任代理人 香港上海銀行東京支店セキュリティーズ・サービシズ・オペレーションズ部)1.21
10STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103 (常任代理人 みずほ銀行決済営業部)1.04

有価証券報告書の大株主の状況から、上位10者を掲載しています。信託銀行の名義は、実際の保有者ではなく運用を預かる先を指すことがあります。

大量保有報告の動き
5%超の保有者の提出ベース 直近1
  • 2026-06-05
    キャピタル・リサーチ・アンド・マネージメント・カンパニー(Capital Research and Management Company)
    新規の大量保有報告
    5.24%

提出があった時点の記録です。その後5%を割った保有者が一覧に残ることがあります。

株価指標の推移

有価証券報告書 13期分

1株利益は13期で−59%、1株純資産は13期で−94%。直近期のROEは25.2%で、日本株の目安とされる8%を上回る。

決算期EPSBPSROE%PER配当性向%
2014年3月38910,6873.7
2015年3月55011,2385.0
2016年3月2513015.9292.6
2017年3月4815433.827.8
2018年3月6220534.226.325.1
2019年3月7925334.324.141.0
2020年3月6829524.825.551.2
2021年3月9736429.331.737.4
2022年3月8942122.638.152.8
2023年3月7945917.932.869.4
2024年3月10951722.418.358.0
2025年3月12258522.216.253.0
2026年3月15967825.219.662.1

有価証券報告書に記載された各期の値です。PERは期末時点の株価にもとづく実績値で、いまの株価から計算した値とは異なります。

EPS1株利益
1株が1年で稼いだ純利益。伸びていれば株の稼ぐ力が育っている
BPS1株純資産
1株あたりの持ち分。会社に積み上がった蓄えの目安
ROE自己資本利益率
株主のお金でどれだけ稼いだか。日本株では8%が一つの目安
PER期末実績
株価が1年分の利益の何倍か。低いほど割安とは限らず、期待の低さのこともある
配当性向利益からの還元率
利益のうち配当に回した割合。高すぎる場合は無理をしている可能性もある

経営陣

12名 有価証券報告書の提出日現在

有価証券報告書に載っている役員は12名。2026/3期の役員報酬は総額113百万円。社内取締役1人あたりの報酬は、従業員の平均年収の約4倍にあたる。

氏名役職年齢保有株数
新井健資代表取締役 社長57561,853
横田和仁取締役 管理本部長58240,805
牛嶋孝之取締役4256,671
白井俊之取締役70
佃秀昭取締役628,000
須藤実和取締役63
中尾隆一郎取締役622,400
高橋徹郎監査役6060,000
角田朋子監査役55
福島かなえ監査役52
福田述監査役49
永井弘監査役61

役員報酬の内訳2026/3

役員の区分人数固定報酬百万円株式報酬百万円合計百万円1人あたり百万円
取締役(社内)361177826
社外取締役417174
監査役210105
社外監査役3883

有価証券報告書の役員報酬等の総額から、区分ごとの内訳を載せています。人数は当期中に在任した延べ人数のため、期末の人数と一致しない期があります。

有価証券報告書

有価証券報告書 2026/3期

会社自身が書いた有価証券報告書の本文を、章ごとにそのまま収録しています (要約ではありません)。

事業の内容6,173字を開く

何をしている会社か、会社自身の説明

3【事業の内容】 当社グループは、当社(株式会社カチタス)及び連結子会社1社(株式会社リプライス(以下、「リプライス」という。))の計2社で構成されております。 当社グループは、「未来への扉を。『家に価値タス』ことを通じて、地域とお客様に。」という経営理念のもと、「安心・清潔・実用的」な中古住宅を提供すべく、地域に根差した全国153(2026年3月31日時点)の店舗において中古住宅を自ら調査して仕入れ、リフォームし、さらに販売までを一気通貫で行っております。当社グループでの累計販売件数10万件以上の販売実績によって蓄積した中古住宅再生のノウハウを基に、2026年3月期では8,380件の物件を販売しております。このスケールメリットを活かしたリフォームを施すことにより、付加価値の高い中古再生住宅をお客様のお求めやすい価格で販売しております。 これにより、「新築」でも「現況の中古」でも「賃貸」でもない、「リフォーム済みの中古再生住宅」という「住まい選びの第4の選択肢」を社会に提供・提唱しております。 以上のように当社グループは中古の戸建住宅を中心に仕入れ、リフォームを行った上で販売する「中古住宅再生事業」を単一の報告セグメントとしており、その他の事業については量的重要性が乏しいため、セグメント別の記載を省略しております。 (1) 仕入れ 当社グループの物件の仕入方法には、「買取仕入」による方法及び「競売仕入」による方法があります。当社グループでは仕入の安定化と在庫回転率の向上を図るために特に買取仕入に注力しております。「買取仕入」及び「競売仕入」の詳細については以下の通りです。 ① 買取仕入 買取仕入は、主に相続や住み替え等の売却事由に起因して売却ニーズが発生した売主個人が所有する物件を、売主本人から当社グループへの問合せ又は不動産仲介会社から当社グループへの紹介を通じて買い取る仕入れを言います。買取仕入では、事前に物件の内覧を行い、物件を適切に評価した上で仕入価格が決定できる利点と、競売仕入の様に法定の手続きや公告期間をはじめとする法定の期間がないことから、早期に商品化することができるという利点があります。 当社は、買取内覧時に自社だけでなく、リフォーム協力会社及び白蟻調査会社の三者による立会検査を実施しております。これは、仕入後にリフォームを行う過程で想定外の追加工事が発生する事態を未然に防ぎ、さらにリフォーム業者が第三者的な立場から建物の劣化に対する評価を行うことで売主と当社間での査定価格の公平性を保つことを目的としております。2014年1月からこの三者による立会検査を開始した結果、導入前に比して仕入物件の品質が改善され、在庫回転率及び収益性が向上しております。 リプライスは、競合他社に比して査定金額を早期に提示することが仕入れにおける競争力になっています。具体的には物件に関する情報を分析する専門部署(市場戦略推進部)が物件情報を元に迅速に簡易査定を行い、それによって他社より早く内覧の約束を取り付けることで、買取仕入の機会を増やしております。 当社グループの2026年3月期における中古住宅の仕入件数9,804件のうち9,590件(仕入件数に対する割合97.8%)が買取仕入となっております。当社グループでは、安定した中古住宅の仕入れと、リフォーム費用の平準化、安定化のためにも買取仕入を仕入れにおける主たる方針としております。 ② 競売仕入 競売仕入は、各地方裁判所より、競売物件として公告された物件に入札し、落札することによる仕入れを言います。競売物件は、前所有者が金融機関からの住宅ローンの返済遅滞等に起因して、債権者が債権回収のために裁判所に申立てを行い、受理されることで公告されます。各地方裁判所により若干の期間の相違はあるものの、民事執行法に基づいて、「競売情報の公告」、「入札」、「開札」、「代金納付」、「所有権移転登記」の順番に行われ、入札は入札書を郵送する方法で行っております。 競売仕入は買取仕入と比較し、売主への認知向上のための宣伝広告や、仲介訪問による物件情報の取得を行わずとも裁判所の公告によって売りに出される物件情報が入手できます。そのため近年では業者、個人を問わず競売入札に参加するケースが増えております。 当社グループでは、築古物件を内覧しない状態で仕入れると、当初想定していない瑕疵が発見されるリスクが高いことや競落価格が上昇傾向であることから仕入れの方法を買取仕入にシフトしております。 当社グループの仕入物件数の推移は以下のとおりであります。 仕入方法   2025年3月期   2026年3月期 件数(件)   比率(%)   件数(件)   比率(%) 買取仕入   8,184   98.3   9,590   97.8 競売仕入   139   1.7   214   2.2 仕入合計   8,323   100.0   9,804   100.0 (注)上記のグループ合計の件数は、当社及びリプライスの数値を合算しております。 (2) 商品化 当社グループでは、仕入れた中古住宅を、清潔で快適なリフォーム済み中古再生住宅とするために、キッチン・トイレ・洗面台・ユニットバス等の水回り交換や、壁紙や床の張替え、間取り変更、外壁塗装、駐車場拡張等の外構工事までを企画・施工しています。仕入れた中古住宅は、前所有者の退去後に改めて営業担当者が物件の調査を行い、個々の物件の特徴を把握した上で一件毎にリフォーム商品企画を立ててリフォーム協力会社に工事を発注しています。リフォーム完了時には当社グループの営業担当者が工事内容を確認し、社内で定めた基準に基づく品質チェックを行った上で商品化完了としております。 当社グループでは、リフォーム工事に係る担当部署を設け、当社グループで使用する設備・資材の選定、リフォーム業者の調査及び選定、リフォーム内容への相談、過去のクレーム事案を題材とした研修会の実施等を行っております。リフォーム工事担当部署を設置し、工事管理の体制を整備することで、当社グループの中古再生住宅の付加価値向上及び安定的な品質確保に努めています。変化する住まい方の中でお客様のニーズに対応しながら、商品化のコストを削減することが当社グループの売上総利益率の改善に寄与することから、リフォームにおける資材コスト及び施工コストの削減にも取り組んでおります。資材コストに関しては、当社グループ全体で使用する資材を共通化し、資材の定期的な見直しやボリュームディスカウントによって、市場価格よりも安い価格で調達することを実現しています。施工コスト削減に関しては、リフォーム協力会社へ安定的かつ継続的に発注を行うことにより、お客様が個別に住宅リフォームを発注するよりも安価な価格でリフォーム工事を発注しています。 当社グループのリフォーム協力会社の選定では、リフォーム工事の外注価格のみならず、リフォーム工事の品質及び施工のスピード等を総合的に判断しております。 当社は、設立以来累計販売件数8万件以上の中古住宅の再生販売を行ってきたリフォームのノウハウを明文化することで、リフォーム協力会社や担当者に因らずリフォーム工事の品質を確保し、過去にクレームになってしまった事例等の再発防止に努めています。さらに、当社とリフォーム協力会社との勉強会を兼ねた会議も全国で定期的に開催し、質の高い施工を実施したリフォーム協力会社への表彰を制度化し、工事事例を掲載した会報誌を配付する等の取組みによって、当社のビジョンを共有し、リフォーム協力会社のスキル向上とともに関係性の強化に注力しております。 リプライスでは、比較的築浅物件を取り扱うため、水回り交換や壁紙交換というクリーニングリフォームを中心に施工しています。そのためリフォーム内容をパターン化して、企画~発注~施工の期間を短縮化することで早期商品化を図り、在庫回転率の向上を図っております。 (3) 販売 当社グループの中古再生住宅の販売は「自社販売」と「仲介販売」により行っており、その販売方法は、以下のとおりであります。 ① 自社販売 自社販売は、当社又はリプライスの自社ホームページ及び不動産ポータルサイトによるWEB販売活動、現地での販促活動等により買主へ直接アプローチする販売活動を言います。 当社グループのうち、当社は、築年数の古い中古再生住宅を安心してお客様にご購入いただくために、自社ホームページや広告を掲載している不動産ポータルサイトにて物件のリフォーム進捗を週1回のペースで更新するよう努めており、お客様に常に最新の情報を提供するよう心掛けております。WEBサイトで提供する情報量を増やし、リフォーム内容を含めた物件詳細情報の充実化を図ることで当社の中古再生住宅が細部に渡りリフォームされていることをお客様にご納得いただき、購入いただくことが可能となっています。さらに当社は現地に来場されたお客様にアンケートを配付し同日に回収しております。アンケートにご回答いただいたお客様が物件購入に至らないとしても、今後購入いただける見込みのお客様としてリスト化し管理しております。このような取組みによりお客様からの問い合わせを増加させることで、リフォーム中の成約を増加すべく努めております。 ② 仲介販売 仲介販売は、各地域の不動産仲介会社が買主に当社グループの物件を紹介して販売することを言います。全国に宅地建物取引業者は、約13万社あります(出典 国土交通省 令和6年度宅地建物取引業法の施行状況調査結果 - 国土交通省)。全国展開する当社グループは不動産仲介会社に販売協力を依頼することで、潜在顧客に対して幅広く当社の中古再生住宅の販売が可能となっております。 特にリプライスは、三大都市圏の郊外や地方都市の中心部という不動産仲介会社が多い地域の物件の取り扱いが多いことから不動産仲介会社を介した販売が多くなっております。 当社グループの販売物件数の推移は以下のとおりであります。 販売方法   2025年3月期   2026年3月期 件数(件)   比率(%)   件数(件)   比率(%) 仲介販売   3,304   44.8   3,759   44.9 自社販売   4,068   55.2   4,621   55.1 合計   7,372   100.0   8,380   100.0 (注)1.上記のグループ合計の件数は、当社及びリプライスの数値を合算しております。 2.「自社販売」の中には、法人に対して販売している場合も含まれていますが、反復継続して取引を行うのではなく単発的な取引であり、不動産登記の名義が法人名義であるとの認識のため、個人のお客様に合わせて集計を行っております。 なお、当社とリプライスでは、事業展開するエリア及び取り扱い物件等によりビジネスモデルが異なるため、各社で独立して事業運営を行っております。それぞれの事業内容の特徴は、以下の通りであります。 (当社) 当社の中古住宅再生事業の特徴は、地方都市の築20年~築40年という築年数の古い戸建の住宅を中心に安価に取得した上で、耐久性の確保と見栄えを良くすることを目的に外壁の塗り直し等の外装の修繕を行い、間取り変更や設備類の交換等で居室内を住みやすくし、さらに駐車スペースの拡大や庭木の伐採、門扉の刷新などまで含めて現代的な生活スタイルに合うリフォームを実施することで、そのままでは買い手が付かないような中古住宅を魅力ある住宅に蘇らせて販売することであります。 また、ターゲットエリアを人口5万人から30万人規模の地方都市としております。当該エリアは人口流動性が低いことに起因して、築年の浅い良質な中古住宅の流通量が少なく、また新築住宅の供給も少ないことから、リフォーム済み中古住宅の顧客ニーズが高いエリアと言えます。一方、競合他社にとっては、築古の中古住宅、特に戸建住宅に潜む特有のリスク(隣地との境界不明瞭や蟻害の発生等)が大きいこと、取引事例が少なく参考情報が少ないこと等からビジネスリスクが大きく、進出が難しい市場であると認識しています。当社はこの他社が進出することが難しい市場で一定の販売価格を維持しながら事業を展開できているものと認識しております。 このような一般的には事業展開が難しいエリアでも当社が継続的にビジネスを拡大できている理由としましては、全国を網羅する138店舗(2026年3月31日時点)による物件仕入ルートの確保、及び地域に密着した現地従業員によるお客様ニーズの把握、1998年から約25年に渡り中古住宅再生事業を営んできたことによる住宅再生ノウハウの蓄積、設立以来累計販売件数8万件以上の実績、テレビCMを中心としたプロモーション活動による認知度の向上等が挙げられ、いち早く中古住宅再生事業に取り組んだ企業としての先行者利益を最大限に享受してきた結果と考えております。 なお、当社が全国に展開して高度なノウハウが必要な築古物件のリフォームを行い、清潔で快適な付加価値を付けた中古住宅として販売できているのは、時間をかけて全国各地のリフォーム協力会社と信頼関係を築き、強固なネットワークを構築してきたからでもあります。 (リプライス) リプライスの中古住宅再生事業の特徴は、当社と異なり、都市郊外等の比較的築年数の浅い中古住宅を取り扱い、設備類を全面交換したり住宅の構造部分までリフォームを行ったりするのではなく、壁紙や床材交換、水回り設備の一部交換等といったパッケージ化された簡易的なリフォームを行い、清潔で快適なリフォーム済み中古再生住宅として販売することにあります。 リプライスは、1989年以降に建築された築10年~35年の住宅を多く取り扱っているため、比較的築浅ゆえにリフォーム工事の期間を短縮化して在庫回転率を向上させるというビジネスモデルが確立されております。 また、ターゲットエリアを人口30万人から50万人の三大都市圏の郊外や地方都市の中心部としております。リプライスの取扱物件は築浅中心で、かつ、エリアが当社に比して都市部に寄ったエリアであることから、競合他社は多く存在するものの、物件に関する情報を分析する専門部署(市場戦略推進部)を設け、当該部署が独自の不動産売買のデータベースを基に中古住宅再生事業において重要な知見である「仕入・販売における適正な価格の算出」を行うことで、競争優位性を確保しております。 なお、当社の販売力を活かしてリプライスの物件を販売することで、不動産マーケットの影響を受けづらい販売チャネルを構築し、値引き・値下げの抑制と在庫回転率を向上させるというグループとしてのシナジー効果が発現できております。 当社グループの「中古住宅再生事業」の事業系統図は以下のとおりであります。 <事業系統図>
経営方針・対処すべき課題8,734字を開く

経営陣が考える方向性と課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社は、以下の経営理念を掲げ、経営の基本方針としております。 経営理念 未来への扉を。『くらしに価値タス』ことを通じて、地域とお客様に。 事業に取り組む基本姿勢及び事業を通じて実現したいこと ・私たちは、お客様の顕在ニーズと潜在ニーズを把握することに努め、リフォームの企画と仕上がりにこだわり続けることにより、持ち家を望むすべての人に、手の届く価格で、安心・清潔・実用的な住まいを提供する。 ・私たちは、十分に活用されず地域に埋もれてしまっている家や、一般的な中古住宅市場では売りにくい家に対しても、潜在的な価値と需要を見出し、自ら買い取って付加価値を加えることで、中古住宅に新たな生命を吹き込む。 ・私たちは、『くらしに価値タス』活動を通じて、地域とそこに暮らす人々の生活にひとつでも多くの『未来への扉』を提供し、土地開発を前提とした新築中心の日本の住まい方から、既存の家を再生して住みつなげるという新しい住まい方を提唱して、地域の活性化・発展を支援し続けていく。 (2) 経営戦略等 当社グループは、長期ビジョンとして「日本で一番、ひとびとの暮らしを豊かにする会社」を目指し、その中間目標として2035年には年間販売件数2万件への成長を実現すべく、第4次中期経営計画(2026年3月期から2028年3月期、以下「第4次中計」という。)を策定し、2025年5月に発表いたしました。第4次中計期間においては、「家を売るならカチタス。家を買うならカチタス」という世界観を実現すべく、年間販売件数1万件を目指しております。 当社グループを取り巻く環境は、少子高齢化や都市への人口集中を背景に多数の空き家が発生し続けていること、生活コスト上昇や多様化する世帯構成の変化を背景に低価格で高品質な住宅に対する需要が底堅いことから、仕入面・販売面ともにこれまで以上に大きな成長余地が存在すると判断しております。また、築古の中古の戸建住宅は、雨漏り、白蟻、隣地との権利関係等の特有のビジネスリスクを有しているため品質の担保が難しく、新規参入する会社は多いものの成長せずに撤退しております。このことから、地方・築古・戸建の領域では当社グループの競争優位性は引き続き高いものと判断しております。そのような外部環境の認識のもと、当社グループは、提供する住まいの品質と価値を維持・向上させるために引き続き急速な成長を志向せず、安定的に良質なリフォーム済み中古住宅を供給する能力を着実に拡充することが重要な課題であると認識しております。 そのような環境の中で、当社グループは第4次中計の策定時より「低価格で高品質の住宅に住みたい」というお客様のニーズは底堅く、また、空き家を中心とした当社グループの仕入対象となる物件も数多く存在していることから、当社グループの供給能力を向上させることで成長を実現できるものと判断しておりました。そのために、営業人員数の増加と育成、生産性の向上、リフォーム企画や仕入チャネルの多様化等の当社グループの各種基本戦略を推進してまいりました。その結果、2026年3月期の経営成績が期初計画を上回る進捗となったことから、今後も安定的な成長を実現するための営業人員数の増加と育成、生産性の向上等の各種基本戦略を力強く推進できるものと判断し、第4次中計の財務KGIを以下のとおり上方修正することといたしました。 修正前   修正後 販売件数(平均成長率(CAGR))   10,000件(10.7%)   10,000件超(10.7%超) 営業利益(平均成長率(CAGR))   20,000百万円(12.0%)   23,000百万円(17.4%) ROE(*)   20%以上   最低20%以上を維持。25%を目指す 配当性向   50.0%以上かつ累進配当   50.0%以上かつ累進配当 * 直近12カ月の親会社株主に帰属する当期純利益÷株主資本(期首及び期末における連結純資産(新株予約権及び非支配株主持分控除後))の平均 第4次中計での基本戦略は以下の通りです。 ① 営業人員数の増加と育成強化 当社グループの事業成長には、営業人員数の増加と育成の強化が重要だと考えております。 営業人員数の増加については、新卒採用出身の店長の増加に伴い、育成キャパシティが充実したことを背景に新卒採用数を増加させるとともに、リテンションを強化することで加速を図ってまいります。育成とリテンションについては、課題のある店舗をサポートする目的で部門横断的にサポートする部門を設置し、若手社員の育成の促進と離職のリスクを低減する取組みを行ってまいります。 上記のような取組みにより人的資本の強化を図り、現在は展開ができていない未出店の地域や小規模・高収益エリアへの出店により国内における中古住宅の取扱可能エリアを拡充してまいります。 ② 生産性の向上 当社グループの事業拡大には営業人員数の増加に加えて、生産性(営業人員一人当たりの売買件数)の向上が重要だと考えております。そのためにも、紙媒体や手作業などのアナログ作業が多い不動産業界においても各種システム関連への投資を通じて生産性の向上に努めてまいります。また、高回転での販売を期待できる物件に限定した戦略的な在庫枠を設けることで取扱件数の増加を図ってまいります。 ③ リフォーム企画の多様化 住宅業界を取り巻く環境は、新築住宅の取得コストの上昇やインフレによる生活コストの上昇により低価格帯の住宅へのニーズが高まっております。また、ファミリー世帯減少による世帯構成の変化からお客様のニーズも多様化しております。そのため、従来のフルリフォーム企画以外にも、お客様の多様化するニーズに対応したリフォーム企画を行うことにより、新たな顧客層を獲得することを図ってまいります。 また、当社グループは、中古住宅のリフォームをリフォーム協力会社に外注して施工しております。そのため、リフォーム協力会社の新規発掘を継続的に行い、リフォーム工事の施工能力の確保と拡充に取り組んでまいります。 ④ 仕入チャネルの多様化 当社グループの仕入チャネルは主に不動産仲介会社からの紹介による仕入れとなっております。既存の不動産仲介会社からの仕入れに加えて、地方自治体が抱える空き家問題に対する解決手段として、地方自治体経由で物件情報を紹介いただいたり、異業種の会社から、顧客の保有する不動産処分ニーズを紹介いただく等の連携を推進し、空き家情報を取得するチャネルの多様化に取り組んでまいります。 ⑤ M&A 当社グループは、中古住宅再生事業でNo.1にポジショニングしており、当社グループ独自のビジネスモデルの強みとノウハウを有していると自負しております。一方、上述の仕入チャネルの多様化に記載の通り、アプローチできていない中古住宅は依然として多くあると認識しております。当社グループの強みとノウハウを活用した取扱件数の増加と仕入チャネルの多様化により中古住宅再生事業の成長を加速させるためのM&Aを検討してまいります。 ⑥ リプライスの収益の安定性アップ リプライスは、主に不動産仲介会社を経由した仕入・販売のチャネルを構築しております。効率的な販売が実現できる一方で、市況の変化の影響を受けやすく業績に変動が生じやすい構造となっております。第3次中期経営計画期間中も市況変動の影響を低減するために、当社を経由した販売活動、リプライスにおける低価格帯商品の販売、利益に連動するインセンティブ制度の導入等の各種施策を講じてまいりました。 これらの取組みをより推進することに加えて、リフォーム協力会社の新規開拓等を通じてリフォームコストのコントロール力を強化することで、市況の影響に左右されない安定した収益体質の実現を図ってまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 販売件数、営業利益、ROE及び配当性向を経営目標の達成状況を判断するための客観的な指標等とし、これらの向上を図ってまいります。達成状況につきましては、月次の取締役会及び経営会議、週次での商況モニタリング会議等で定期的にモニタリングを行ってまいります。 (4) 経営環境 わが国経済の雇用や所得環境は緩やかに回復の見込みがあるものの、物価上昇、金融資本市場の変動の影響及び中東地域をめぐる情勢の長期化懸念など、景気の先行きは依然として不透明な状況が続くものと想定されております。 当社グループが展開する中古住宅再生事業におきましては、中長期的な視点では政府による中古住宅取得支援策の一層の充実等により伸長していくと見通しておりますが、国内の経済動向及び雇用・所得環境の先行き不透明感、食料品・エネルギー価格の高騰に伴う生活コストの上昇により可処分所得が減少し、短期的には住宅購入意欲の減退も懸念されております。 当社グループの仕入対象物件となる空き家におきましては、1978年には空き家数は268万戸、空き家率は7.6%であったものの、2023年には空き家数は900万戸、空き家率は13.8%となり、空き家数及び空き家率ともに年々増加しており、今後も増加されるものと見込まれることから、当社グループの仕入対象物件についても十分な供給量が確保できると見通しております。(出典:総務省資料「令和5年住宅・土地統計調査 速報集計」) また、2026年3月27日に国土交通省が発表した「住生活基本計画(全国計画)」において既存住宅流通及びリフォームの市場規模を2023年時点の16.9兆円から2050年までに20兆円にすることを国家戦略として掲げていることからも、中古住宅再生事業は今後の成長産業として期待されております。実際に、日本における既存住宅の流通シェアは約16.2%(2023年)と、米国の74.3%、英国(イングランドのみ)82.4%、仏国74.5%と欧米諸国と比べて少ない状況であり、市場規模の拡大余地は十分にある市場となっております(出典:国土交通省「住宅の利用活用機関と既存住宅の流通」(2024年9月25日))。加えて、首都圏のマンション販売戸数は、新築マンションは前年比30.9%、中古マンションは69.1%であり、中古マンションが新築マンションを上回っております(出典:公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2025年)」(2026年1月20日)、不動産経済研究所「全国新築分譲マンション市場動向2025年(年間のまとめ)」(2026年2月25日))。これは、住宅購入者は新築か中古という基準で住宅を購入するのではなく、安心、清潔、実用的な住宅を供給することができれば中古住宅の流通比率は向上できる余地があるという先行指標であると判断しております。 一方、三大都市圏への人口の集中と地方都市の高齢化が懸念されておりますが、中古住宅再生事業を行う競合他社や新築分譲会社、ホームビルダーが三大都市圏に集中する中で、当社グループは全国に事業展開を行い各地方都市で継続的に販売を行い成長しております。これは、三大都市圏に不動産会社が集中した結果、地方都市での住宅購入の需要に対して供給が不足するという状況が生じていることが背景にあり、今後も地方都市における中古再生住宅のニーズは拡大すると見立てております。新卒採用を中心に、優秀な人材の採用と育成により生産性を高めつつ、店舗あたり人員を増やすことでエリア展開のメッシュを細かくし、未開拓エリアへの進出を継続的に実行することで、今後も三大都市圏に依存せず、地方都市を中心とした事業展開によって一層の事業拡大を図ってまいります。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ① サステナビリティ経営 近年、サステナビリティ経営が企業の社会的責任として求められ、社会課題解決の取組みにおいて企業が果たす役割がますます重要となっております。当社グループの中古住宅再生事業は、新築住宅建築と比較してCO₂ 排出量や木材使用量を大幅に抑えていることから環境保護に寄与し、循環型経済の一翼を担う事業であると認識しております。現在においても、住宅の断熱性能の向上を図るために、一部の物件については内窓の設置、断熱材の充填や、床下断熱材の吹付などのリフォーム工事を実施しております。しかしながら、このような断熱性能を向上させるリフォームは、寒冷地を中心とした当社グループの一部の住宅に対しての取組みであり、今後、より多くの住宅に対して断熱性能向上のリフォームを実施するとともに、低コストで実現可能な住宅の省エネ性能向上のためのリフォーム工法を検討し、CO₂排出量の削減に一層努めてまいります。 社会面においては地方都市を中心に増加する空き家を再生して流通させることで、社会課題である全国の空き家問題の解決を図りながら、地域の活性化にも貢献できるものと考えております。また、当社の販売する住宅の平均販売価格は同エリアの新築の半額程度となっております。そのため、生活コストが上昇する中において、従来持ち家に手が届かなかったお客様にも清潔・安心かつ、手ごろな価格の住宅を提供しております。 ガバナンス面に関しましては、少数株主利益の保護を意識し、お客様視点・経済合理性の観点からの経営判断に努めております。なお、2026年3月期のニトリとの取引金額は62百万円で、販促活用で利用するニトリ商品券が48百万円を占めております。2022年4月にはサステナビリティ委員会を設置しており、同委員会を中心に今後も社会課題の解決を堅実に図りながら持続可能な成長の実現を目指すことをテーマに取り組んでまいります。 ② 人材の確保と育成の強化 当社グループでは、仕入物件の選定・調査・仕入、リフォームの企画、販売活動といった一連の工程を従業員が一気通貫で行う独自の体制を取っており、優秀な人材を確保・育成していくことが成長に向けたドライバーであると認識しております。また、全国各地の販売網に人材を供給するため、優秀な人材を全国的に採用する必要があります。継続して新卒の定期採用活動を行っている結果、2026年3月31日時点で在籍する新卒入社の従業員数は671名とグループ全体のうち半数以上が新卒定期採用により入社した社員となっております。また、社内教育・研修制度、業績評価に連動した報酬制度、リフレッシュ休暇制度、定期的なエンゲージメントサーベイの実施によるコンディションの測定等を実施することで、従業員個々人の能力向上を促し、従業員一人一人の長所を活かし、モチベーションを高めながら成長をサポートできる仕組みの強化を図ってまいります。 なお、このような取組みの結果、当社は、OpenWork(運営:オープンワーク株式会社)が公表した「働きがいのある企業ランキング2026」における部門別「20代成長環境」にて、第4位に選出されました。また、当社は、「Best Motivation Company 2026」(運営:株式会社リンクアンドモチベーション)にて、中堅企業部門(1,000名未満)において「Motivation Company」を2年連続で受賞いたしました。 ③ 生産性(従業員一人当たりの売買件数)の向上 当社グループでは、上記のとおり一連の工程を従業員が一気通貫で行う独自の体制を取っております。そのため、従業員一人当たりの売買件数を生産性と定義し、この件数の維持向上が成長に向けた経営課題であると認識しております。 また当社グループは仕入後にリフォーム工事を行い、販売を行うことから、販売用不動産等の仕入計上から売上計上までに一定の期間を要しております。物件取得からお客様への引渡しまでの期間が長期化することは資金効率の悪化を招くとともに生産性を低下させる可能性があります。そのため、ビジネスフローにおいて各種システムへの投資を実施し、生産性向上のための取組みを継続して実施してまいります。 また、当社グループは保有物件が地理的に散在しているために、従業員の物件に移動する時間を短縮することが生産性向上の課題となります。そのため、未出店エリアへの出店や小型店舗を出店することを通じて、移動効率の向上を図ってまいります。 ④ 商品力の向上・管理の徹底 当社は、仕入前に当社独自のチェックリストに基づいて営業担当者がリフォーム協力会社及び白蟻調査会社も交えた三者立会いによる入念な調査を可能な限り実施し、品質の良いリフォーム済み中古住宅の販売を行っております。また、当社は事業展開地域における旧耐震物件について新耐震への適合化を目的としたリフォームを推進することで、お客様に安心してお住まいいただく取組みや、世帯の小規模化、多様化する住まい方など変化するお客様のニーズに対応したリフォーム企画を行っております。 このような取組みを通じて、当社グループは、中古住宅も適切な調査とリフォームにより安心してお住まいいただけるという社会的認知度・お客様満足度を高め、既存住宅流通を活性化させるという社会的責任を担っていると自負しております。商品力を更に高めるためには、住宅という商品作りの担い手であるパートナー工務店ネットワークの維持・拡充が重要であるとの認識から、定期的な事例研究の場を設け、品質の高いリフォーム済み住宅の安定的な提供に全力を傾けてまいります。 ⑤ 当社グループの認知度の向上 当社は「買取りのカチタス」としてブランディング戦略を立て、2013年7月より地方部を中心にテレビCMやラジオCMを行っており、2013年10月以降、3ヶ月に一度継続的に社名認知度調査(毎回、テレビCM実施エリアを中心とした10道県をローテーションして1,100件に対しWEBアンケートにて実施)を実施しております。 2026年2月調査では、テレビCM実施エリアに限れば49.0%の社名認知を獲得するに至りました。さらに「『家を売る先の会社』と言われてどこが思い浮かびますか?」との設問(選択肢を提示しない純粋想起による回答)に対しては、大手不動産会社を抑えて当社が12.7%と1位の想起を得ております。引き続き認知度向上のため地方エリアにおけるCMを始めとするプロモーションを継続的に強化してまいります。 ⑥ 金融機関との安定した取引 当社グループは、不動産仕入等に要する運転資金調達のため金融機関からの融資を必要としております。また、現状、当社グループの借入は主にシンジケートローンによる借入であることから、シンジケートを構成する各金融機関との良好な関係維持が重要であります。当社グループは過去の実績により金融機関からの信用力が向上した結果、銀行借入の無担保化を実現し、機動的な仕入れが可能となっております。継続して健全な財務状況の確保と迅速かつ正確な適時開示を行うことで金融機関との強固かつ良好なパートナーシップを築き、安定的かつ継続的な融資取引を図ってまいります。 ⑦ 内部管理体制とコンプライアンスの強化 当社グループは、取締役会による内部統制の構築及び監査役による業務監査を行うことで、常に法令等を遵守するとともに適切な経営が行われる管理体制を構築しております。しかし、多様化・複雑化する法令・制度及び社内規程等に抵触するケースが生じる可能性は否定できません。これらの違反等に対応するために、代表取締役社長、管理本部長、営業部長、常勤監査役、内部監査室長、管理部長、顧問弁護士等が出席し、原則として毎月1回コンプライアンス委員会を開催しております。また管理担当役員をコンプライアンス担当役員に任命し、コンプライアンス担当役員、常勤監査役を中心に法令等の遵守状況を定期的に確認するためのセミナーや業界団体の勉強会に参加してまいります。また、社内に向けても定期的にコンプライアンス事例の共有等を図りながら注意喚起を行うことで、企業全体としてコンプライアンス意識を醸成し、倫理観の高い組織風土を継続的に構築してまいります。 ⑧ ニトリとの業務提携 当社は、2017年4月に、ニトリとの間で、それぞれが有する技術、ノウハウ、商流・物流ネットワークその他経営資源を相互に利用し、両社の事業価値の最大化を図ることを目的に業務提携契約を締結しております。これまでの取組みとしてニトリ製エアコンを設置した住宅の販売や販売活動におけるニトリ商品券の活用等を行ってまいりました。また、当社グループの販売用不動産に付加価値を付けるとともに、お客様が購入後の生活空間をイメージし易くすることを目的として、ヴァーチャルでニトリの家具を設置し、その様子をWEB上でお客様が確認できるヴァーチャルホームステージングを実施しており、実際にお客様からのお問い合わせの増加並びに成約率向上等の効果が得られています。今後も、ニトリとの業務提携を通じたシナジー効果を発揮すべく、お客様の利便性向上及び両社のコストダウンに資する施策の具体化を進めてまいります。
事業等のリスク11,329字を開く

会社が自認するリスクの一覧

3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 また、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、必ずしもリスク要因に該当しない事項でも積極的に開示しております。なお、当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の損失最小化に努めておりますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。以下の記載は、当社株式への投資に関する全てのリスクを網羅するものではありませんので、ご留意ください。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅するものではなく、実際の結果とは異なる場合があります。 (1) 経済情勢と不動産市況の動向について 当社グループの属する不動産業界は、経済情勢、地価動向、金利動向、住宅税制等の影響を受けやすいという特性があります。一般に、経済情勢の悪化や所得の低下等により将来設計の先行き不安等の状況が生じた場合には、お客様の住宅購入意欲の減退につながり、不動産市況全体の販売価格が下落することで、当社グループの中古再生住宅も当初計画した販売価格よりも値下げして販売する可能性があります。当社グループの中古再生住宅は、市場価格の影響を受けにくい地方での取り扱いが多いものの、市況の影響により値下げ販売を行う物件が増加した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は地方都市、リプライスは三大都市圏の郊外及び地方都市の中心部をターゲットエリアとしていますが、ターゲットとする地域の経済環境の悪化や、地方都市から都市部への人口流入や少子高齢化等による日本全体の人口動態、中古再生住宅に対する消費者志向の変化等の影響を受けます。当社グループの属する既存住宅流通市場の全体規模が、当社グループが見込むほどに成長しない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 消費税等の増税について 当社グループが取り扱う商品である中古再生住宅は、一般家庭で購入する最も高額な耐久消費財と言われていることから、消費税率の動向により需要が大きく左右される特性があります。消費税等は、住宅の土地・建物の建物部分に課されることから、経年により建物価格が償却された中古再生住宅は、新築住宅に比して消費税増税の影響は小さくなっております。しかしながら、消費税率が引き上げられた場合、家計の実質所得の目減りとなることから個人消費を抑制する要因として、お客様の住宅購入意欲の減退につながり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 住宅ローン金利の変動について 当社グループの中古再生住宅を取得・保有するにあたっては、約8割のお客様が住宅ローンを利用されております。住宅ローンの金利は、経済情勢の変動や日銀の政策的な金利調整により大幅に変動する可能性があります。住宅ローンの金利が大幅に上昇した場合には、月々の住宅ローン支払い負担の増加や金利変動への不安感から、お客様の住宅購入意欲の減退につながる可能性や、金融機関からの住宅ローンの貸し付け条件が厳しくなる可能性があります。これらの事象が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 不動産に係る税制について 当社グループの中古再生住宅を取得・保有するにあたって不動産取得税、固定資産税等の各種の租税公課が発生します。現在、国策として住宅の取得を推進しているため、不動産取得税の税率軽減措置や固定資産税の負担調整措置等の税負担の軽減措置が講じられております。しかしながら、上記の税負担の軽減措置が行われなくなった場合、住宅の取得・保有にかかる負担が増加することから、お客様の住宅購入意欲の減退につながり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 自然災害及び人為的災害等について 当社グループの中古再生住宅は、地震・火災・水害等の自然災害や大規模な事故やテロ行為等による人為的災害により滅失又は毀損した場合には、販売不能になる又は販売価値が著しく低下する可能性があります。また、大規模地震対策特別措置法第3条第1項に定める地震防災対策強化地域として指定された地域での営業を行っていることから、当該地域にて自然災害が発生した場合には当社グループの中古再生住宅が販売不能又は販売価値が著しく低下する可能性があります。当社グループは、全国に事業展開を行っており、保有在庫を分散しているため在庫1件の損壊による影響は少ないと考えております。しかしながら、災害による損害が甚大に発生した場合や、災害等によりリフォーム協力会社・不動産仲介会社において事業を停止せざるを得ない状況が生じた場合等には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 感染症や伝染病等の流行による影響について 感染症や伝染病等の流行により、本部機能の停止、店舗の営業活動の停止及び国内外での流通制限等により当社グループの事業活動に制限が生じる可能性があります。当社グループは、地方都市及び三大都市圏の郊外をターゲットエリアとしているため、人口密度や人の流れが都心部に比べて少ないため伝染病等の流行による影響は相対的に限定されるものと判断しております。しかしながら、感染者の拡大により社会的・政治的混乱の発生による経済活動に著しい停滞等が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 競合他社の参入について 当社グループの属する不動産業界における主な法的規制は宅地建物取引業法であり、宅地建物取引業免許を有していれば参入することができます。そのため、過去には、大手のハウスメーカーと不動産仲介会社、パワービルダー等が中古住宅再生事業に参入してまいりました。しかし、築古の戸建住宅の品質コントロールや販売力のある不動産仲介の少ない地方での販売チャネルの課題があり、これらの競合が大きく成長せずに撤退しております。他方、リプライスがターゲットエリアとする三大都市圏の郊外及び地方都市の中心部については、比較的築浅の物件も多く、また販売力のある不動産仲介も存在するため競争が激しくなりやすい市場といえます。今後、当社グループより知名度や資金力等の経営資源に優れた競合他社が参入した場合、当社グループの優位性が低下し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 中古住宅の仕入について 当社グループが営む中古住宅再生事業においては、中古住宅を安価に仕入れることが重要となります。当社グループは、地方部での築年数の古い物件から都市部での築年数の浅い物件まで幅広い仕入とリフォームを行うノウハウを有しているものの、不動産市況や競争激化等による価格の変動、資金調達余力や労働力の不足、災害、風評被害等、何らかの事由により安定的に中古住宅の仕入が行えなくなる可能性や買取価格が上昇する可能性があります。当社グループは、安定的な中古住宅の仕入のために認知度の向上や不動産仲介会社との緊密な関係の構築を図っているものの、安定的な中古住宅の確保が困難になった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 棚卸資産の保有期間の長期化について 当社グループでは、中古住宅の仕入前に周辺の住環境の調査や不動産仲介会社へのヒアリングによるニーズ調査等を実施して、住宅購入ニーズがあるとの調査を行った上で仕入を行っているものの、不動産市況が悪化した場合、価格や立地等のニーズ調査の認識を誤った場合、商品化の過程で当初想定していない瑕疵が発見された場合、リフォーム中に事故等が生じた場合、リフォーム協力会社が倒産した場合等において、棚卸資産の保有期間が長期化する可能性があります。当社グループは、長期化した棚卸資産について、販売可能見込価格までの低価損の計上や経過期間に応じた評価損の計上により未然に会計上の手当てを行っているものの、長期化した棚卸資産の保有比率が高まる場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 訴訟等について 当社グループには、現段階において業績に重大な影響を及ぼす可能性のあるお客様との大きなトラブルはありません。また、物件1件当たりの住宅の価格は少額であり、訴訟となった場合でも訴額の金額的重要性は低いものと判断しております。しかしながら、当社グループの中古再生住宅は、中古住宅にリフォーム工事を行って販売するという商品特性から、契約不適合となる事由等により購入されたお客様とのトラブルが発生する可能性を内包しています。当社グループは、今後も継続して中古再生住宅の仕入前の物件の徹底した調査とリフォーム品質の徹底した管理によりお客様満足度の向上を図ってまいります。しかしながら、訴訟等が発生することで当社グループの信用を大きく毀損する可能性もあり、また、これに対応するための費用が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 会計及び税制について 当社グループは、日本における会計基準及び法人税をはじめとした各種の税制が適用されております。日本における新たな会計基準の適用や新たな税制の導入又は既存の税制の廃止・変更によって、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (12) 人材の確保と育成について 当社グループは全国展開を行っていることから全国での人材採用が必要となります。また当社グループの属する不動産業界での競争優位性を維持・向上させるためには不動産に関する専門的な知識を有し、事業成長のためにチームマネジメントを行うことのできる人材の確保が必要です。さらに仕入対象となる物件情報を入手するための不動産仲介会社への訪問から仕入対象物件の調査と選定、リフォームの企画、販売活動と一連の工程を当社グループの社員が一気通貫で行っていることから、確保した人材に対して一連の工程を高いレベルで実施する能力の育成が重要となっております。こうした観点から、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」にも記載のとおり、当社グループは、2013年4月採用以降、継続して新卒の定期採用活動を行っており、今後も安定した新卒採用と即戦力となる中途採用を並行して行うことにより、さらなる事業規模の拡大を図ってまいります。しかしながら、計画に基づく採用ができなかった場合、教育研修の成果が発揮されなかった場合及び短期間に多くの人材が流出してしまった場合等には、競争力が低下する可能性、人材を確保するための採用コストや報酬額の増加等が生じる可能性があり、その結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (13) 経営陣への依存について 当社グループの戦略決定及び事業運営は、事業に関する豊富な経験と知識及びノウハウを有する現在の代表取締役及び業務執行取締役を中心とした経営陣による討議の結果、意思決定され、運営されております。当社グループでは組織的な経営体制の構築や人材育成を進めているものの、当該経営陣が当社グループから離脱する場合、代替的人材を迅速に確保することができない場合又は同水準のコストで確保できない可能性があり、その結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (14) 法的規制や免許・許認可事項について 当社グループの単一セグメントにおいては、以下のような法令等に基づいて事業を運営しており、これらの法的規制を受けております。 セグメントの名称   主な適用法令 中古住宅再生事業   宅地建物取引業法、建築基準法、都市計画法、不当景品類及び不当表示防止法、不動産の表示に関する公正競争規約、住宅の品質確保の促進等に関する法律、個人情報の保護に関する法律、民法等。 当社グループは、上記の法令等を遵守し、現時点において法令違反等の事象は発生しておりません。当社グループでは、コンプライアンス担当役員及び管理本部を中心に研修等を行うことで、役職員に対するコンプライアンスの徹底を図っております。しかしながら、将来に何らかの理由により、法令違反の事象が発生した場合や、規制の強化や費用負担を招きかねない法令等の大幅改正が行われた場合、何らかの理由により免許、登録、許可の取消等の処分を受けた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、法的規制について、その有効期間が法令等により定められているものは下表のとおりであります。 (許認可等の状況) 会社名   免許・許可等   有効期間   関係法令   取消条項 株式会社カチタス   宅地建物取引業者免許 国土交通大臣(7)第5475号   自 2024年3月29日 至 2029年3月28日   宅地建物 取引業法   同法第5条 及び第66条 株式会社リプライス   宅地建物取引業免許 国土交通大臣(4)第7920号   自 2024年10月21日 至 2029年10月20日   宅地建物 取引業法   同法第5条 及び第66条 (15) 契約不適合責任について 当社グループでは販売する中古再生住宅に対し、民法及び宅地建物取引業法の規定に基づき、引渡し後2年間の契約不適合責任を負っております。当社グループにおいては、品質管理を徹底するためにリフォーム工事が完工した際には、必ず独自のチェックリストを用いてリフォーム完了チェックを行っており、在庫1件当たりの契約不適合箇所の補修金額は少額となっております。また、工事保証引当金を計上することで契約不適合箇所の補修を含む将来の瑕疵の補修に要する費用を見込んでおります。しかしながら、新築時には他社が施工を行った物件を仕入れていることから初期施工の不具合や経年劣化による不具合等が潜んでいる可能性があります。当社グループから販売・引渡し後に多額の補修費用を要する契約不適合箇所が発見された場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (16) ブランドイメージの毀損による影響について 当社グループのブランドは、当社グループの事業の成功にとって重要な要素です。当社グループのブランドイメージは、提供する中古再生住宅の欠陥・品質不良又はその風評、顧客からの苦情及び当社グループの従業員やリフォーム協力会社・不動産仲介会社等の第三者が関与する不適切行為その他事故等が生じた場合に損なわれる可能性があります。また、ネガティブなイメージは、従業員の就労状況への不満等、メディア報道又はインターネット若しくはSNSサイトへの不適切な書き込み等によっても生じる可能性があります。 当社グループにとって好意的でない評判によりブランドイメージが毀損した場合には、その真偽にかかわらず、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (17) 国が進める中古住宅に関する各種施策による影響について 当社グループの中古再生住宅は、自社で仕入前及び商品化後のチェックを重点的に行う等、品質の維持・向上に努めているとともに、引渡し後2年間の契約不適合責任を負っていることからも第三者によるリフォーム・耐震診断は一律には実施しておりません。特に当社は、買取内覧時に自社だけでなく、リフォーム協力会社及び白蟻調査会社の三者による立会検査を行っており、リフォームの際にもグループ累計販売戸数10万件以上の中古住宅の再生販売を行ってきたリフォームのノウハウを明文化してリフォーム協力会社に開示し、リフォーム工事の品質を確保し、自社基準のインスペクションを実施しております。しかしながら、国が進める中古住宅に対する施策が、当社グループが想定する施策を超える内容となった場合等(例えば、中古住宅の流通時に全ての住宅に国が認定した第三者によるインスペクションの実施が義務化された場合、耐震診断の実施が義務化された場合、長期優良住宅制度や中古住宅の性能表示制度が義務化された場合、長期優良住宅制度や中古住宅の性能表示制度で求める品質基準が当社グループで標準としている中古再生住宅の品質基準と大幅に異なる基準に変更された場合、中古住宅の省エネ対策等が新築住宅と同等程度の省エネ基準を求められた場合、その他国が進める住宅取得促進の政策の中で中古住宅が除かれた場合等)は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (18) 気候変動について 近年、気候変動が原因の一つとされる異常気象や自然災害が頻発しており、持続可能な社会の実現に向けて気候変動問題への取組みが重要な経営課題であると認識しております。当社グループは、日本の社会的なストック資源である中古住宅を、リフォーム済みの再生済み住宅として有効活用することを通じて、持続可能な社会の実現に貢献していると自負しております。しかしながら、全世界的な気候変動問題に対応するために、当社グループを取り巻く環境は大きく変化する可能性があります。 移行リスクにおいては、省エネルギー規制や廃棄物処理に関する規制等の政策的な規制、炭素税導入等による炭素集約度の高い建材や部材等の調達コストの上昇や水道光熱費の上昇のリスクがあると判断しております。 物理的リスクにおいては、高温多湿による住宅寿命の低下による中古住宅の仕入機会の減少、リフォーム協力会社が屋外で作業する際の作業効率の低下、空調コストの増加、自然災害の増加等のリスクがあると判断しております。 当社グループでは、中古住宅再生事業そのものが気候変動問題の解決に寄与するビジネスモデルであると判断しているものの、これに加えて当社グループにおける直接排出(Scope1)及び間接排出(Scope2)を削減すべく非化石証書付き実質再生可能エネルギーの電力への切り替え等により気候変動リスクに対応を行っております。 しかしながら、将来において環境規制の変更や気候変動の影響等により、さらに多くの対策コストが必要になった場合、あるいは想定外の経済・社会環境の変化が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (19) 個人情報等の管理について 当社グループは、個人情報等、重要な情報を多数取り扱っております。当社グループにおいては、「個人情報の保護に関する法律」に基づき、社内規程の整備、管理体制の構築、外部からの侵入防止対策の実施等を講じるとともに、役職員等に対して個人情報保護に係る研修を定期的に実施することで情報漏洩と不正使用を未然に防止するように努めております。しかしながら、人為的なミスや内外からの何らかの不正な方法で当社グループが保有する個人情報が漏洩したことにより、当社グループの信用力が低下した場合や多額の賠償責任を負った場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (20) リフォーム工事について 当社グループの中古再生住宅は、リフォーム協力会社にリフォーム工事を外注して施工を行っております。これは、当社グループが全国に事業展開していることから、自社でリフォーム工事の施工部署を設けることによる人的コストや物件までの移動コストと外注コストを比較考量した結果です。当社は、リフォーム協力会社のリフォーム工事の品質管理のために「当社の求めるリフォーム品質の明文化」、「独自に制定したリフォーム発注フォーマットに則った工事発注」、当社及びリプライスでは、「工事担当部署の設置」及び「独自のチェックリストでのリフォーム完了チェック」を行うことでリフォーム協力会社のリフォーム工事の品質を確保しております。また、リフォーム工事担当部署及び営業現場である各店舗において、特定のリフォーム協力会社が業務過多で工期を遵守できないといった状況を未然に防止する目的から、新規のリフォーム協力会社の発掘を積極的に行っております。しかしながら、リフォーム工事を外注先に依存していることから、大工不足等により外注コストが増加した場合や、リフォーム工事の品質管理を十分に行わなかったこと等によりリフォームの品質すなわち販売物件の品質が低下した場合、工期が大幅に遅延した場合等には当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (21) 木材等の調達について 当社グループの中古再生住宅のリフォーム工事では、柱、梁、羽柄材、ベニヤ、構造用合板等の木材等を利用しております。当社が行うリフォーム工事は、上述の柱や梁といった構造部分に対する工事は限定的なため、新築住宅の竣工に用いる木材使用量に比して当社のリフォーム工事で用いる木材使用量は約1/7程度となっております。 上述の通り木材使用量が新築住宅の竣工に比して少ないことから、木材等の調達は当社グループでは行っておらず、リフォーム工事を発注するリフォーム協力会社が地元の木材店やホームセンター等の大手量販店で購入しております。そのため、リフォーム協力会社における木材等の調達が著しく遅延した場合や調達価格が著しく上昇した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (22) 資材等の調達について 当社グループの中古再生住宅のリフォームに用いる資材(例えば、システムキッチン、トイレ、洗面台及びユニットバス、給湯器等の水回り資材、床材、クロス、木材及び接着剤等の内装資材、ペンキ、コンクリート及び敷石等の住宅外部用の資材)は、外部調達による方法で仕入れております。調達先の選定は、複数のメーカーと取引を行うことで特定少数の調達先に依存しないように努めております。しかしながら、調達先が何らかの事象により同時に受注・生産が停止して資材の調達が困難になった場合や資材の調達コストが著しく上昇して販売価格へ転嫁することが難しい場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (23) 多額の借入金、金利の変動及び財務制限条項への抵触について 当社グループの負債純資産合計の内、外部金融機関からの借入金額が占める割合は2026年3月末時点で28.4%となっております。当社グループは、外部金融機関からの調達に過度に依存しない財務体質にすべく在庫回転率の向上を図るとともに、金利交渉を行い、市場金利の変動により支払利息が増加することを可能な限り低減することに努めております。しかしながら、当社グループの財政状態が悪化した場合等、何らかの理由により取引金融機関の融資姿勢が変更され取引が行われなくなった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの借入金は変動金利であるため、経済情勢の変化等により市場金利が上昇した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。加えて、多額の負債は円滑な資金調達を妨げ、また事業への十分な支出を困難にする等、当社グループの事業に重要な影響を与える可能性があります。 さらに、当社が締結している金銭消費貸借契約の中には、後記「5 重要な契約等」に記載した財務制限条項があり、これらに違反又は抵触する場合には、貸付人は当社の期限の利益を喪失させることができ、その場合、当社グループの財政状態及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。 (24) 親会社等との関係について 当社は、2017年5月31日付でニトリから出資を受け入れ、2026年3月末時点でニトリは当社発行済株式総数の34.1%(議決権比率ベースでは34.2%)を保有するその他の関係会社に該当しております。また、当社はニトリの持分法適用関連会社となり、当社の取締役である白井俊之氏及び監査役である福田述氏はニトリから招聘しております。 また、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」にも記載のとおり、当社とニトリは、業務提携契約を締結し、同契約に基づき、業務提携を開始しております。なお、ニトリとの取引については、他の企業の取引条件との比較等により取引条件の適正性等を確保する方針です。 当社グループの経営方針、事業展開等の重要事項の意思決定について事前の承諾又は協議を要する事項が含まれており、当社の経営意思決定に一定の影響を及ぼし得るものの、一方で、重要事項については取締役会における十分な審議及び独立社外取締役による監督を経て決定しており、経営の独立性及び少数株主利益の保護の観点から適切に管理しております。また、ニトリは当社株式を中長期にわたって保有する意向であると認識しておりますが、将来において、当社株式の保有比率に大きな変動があった場合、あるいはニトリの事業戦略が変更された場合やニトリとの業務提携が成功しなかった場合等には、当社株式の流動性及び株価形成、並びに当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの経営その他の事項に関するニトリの利益は、他の株主の利益とは異なる可能性があります。 (25) 買収(M&A)及び事業提携等について 当社グループは、買収(M&A)や事業提携等の戦略投資を成長のための経営戦略の1つとして位置付けており、新規市場への参入や新領域事業の拡大等のために買収や事業提携等の戦略投資を実施する可能性があります。これらを行う際には、対象企業の詳細な調査を行い、十分にリスクを検討することとしておりますが、費用削減を含むシナジー効果が実現できない可能性、統合作業や費用等の増加、顧客・人材維持の失敗、対象企業の過大評価又は提携先へのノウハウ流出等、事前に十分把握できなかった問題が顕在化する可能性や、事業展開が計画どおりに進まない可能性があり、かかる場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (26) 中期経営計画について 当社グループは2025年5月に第4次中計(2025年度から2027年度)を発表し、2026年5月に財務KGIの目標値を上方修正いたしました。第4次中計の基本戦略としては、①営業人員数増加と育成強化、②生産性の向上、③リフォーム企画の多様化、④仕入チャネルの多様化、⑤M&A及び⑥リプライスの収益の安定性アップを掲げています。 しかしながら、当社グループがかかる目標を達成することができるかは、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載された事項を含む多くのリスクや課題の影響を受けます。 中期経営計画を策定するための各種の前提が変化した際に、当社グループが当該変化に対応した成長戦略の立案及び事業運営の実行を適切に行うことができない場合には、中期経営計画を達成できない可能性があります。
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業績がなぜこうなったかの経営陣の説明

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、原材料価格や輸入物価上昇を販売価格に転嫁した企業の業績が改善し、所得や雇用環境も改善する中で、景気動向は緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、前述の物価上昇による消費者の生活コストの上昇、金融資本市場の変動の影響及び、中東地域をめぐる情勢の動向など、依然として景気の先行きは不透明な状態が続いております。 このような状況の中、当社グループは、中低所得者層を主な顧客層として「新築」「中古」「賃貸」に代わる「第四の選択肢」を提供することを目指し、商品化が難しい築古の戸建物件を取扱い、そのままでは住むことができない状態の物件にリフォームで価値を足して販売しております。 販売面においては、多様化する世帯構成の変化を背景に「低価格で高品質の住宅に住みたい」というニーズに対応した商品を提供することで好調に推移いたしました。具体的には、低価格帯の住宅をファミリー層以外へ提供することや、新築住宅を検討する顧客層向けの商品ラインナップの拡充などにより、お客様のニーズに合わせた住宅を提供することで反響数は堅調に推移いたしました。また、構造的な要因として、新築住宅が物価上昇及び環境規制の強化に対応するための建設コスト上昇を背景に販売価格が高騰しているため、当社グループが提供する中古住宅の価格競争力が上昇した結果、販売件数は8,380件となり前連結会計年度比13.7%増加となりました。 仕入面においては、中古住宅のリスクを見極め、再生可能かつ利益を確保できる物件を厳選して仕入れる方針としております。そのような中、今期から開始した第4次中計で掲げる以上の成長率の実現に向けて買取りの行動量を増やした結果、仕入件数は9,804件と前連結会計年度比で17.8%の増加となりました。その結果、販売用不動産及び仕掛販売用不動産は前連結会計年度末と比較して32.0%増加し、安定的な成長に向けた十分な量と質の在庫を確保いたしました。 利益面においては、前述の低価格帯の住宅を提供する施策をはじめとした粗利向上施策が継続的に寄与いたしました。一方、2025年5月13日に「当社が提起していた消費税の更正処分等の取消請求訴訟に係る上告不受理の決定に関するお知らせ」にて開示したとおり、販売費及び一般管理費に計上していた消費税等差額を上告不受理決定日以降、売上高より控除して計算をしております。当該計算方法の変更により、売上高及び売上総利益については減少し、売上総利益率は前連結会計年度比0.4ポイント下落いたしました。なお、前述の計算方法の変更による営業利益以下の段階損益に与える影響は一切ありません。また、当該消費税等差額による影響を除いた調整後売上総利益率は24.4%であり、前連結会計年度比0.7ポイント上昇いたしました。 販売費及び一般管理費は、今後の安定成長に向けた人材投資を継続したことに加え、社員のモチベーション向上を図るために当社グループで決算特別賞与513百万円の支給を決定したことにより人件費が増加した結果、前連結会計年度比3.7%増加となりました。 (財政状態) 当連結会計年度の資産合計は、93,245百万円となり、前連結会計年度末の83,329百万円から9,916百万円増加、負債合計は、40,186百万円となり、前連結会計年度末の37,610百万円から2,576百万円増加、純資産合計は、53,059百万円となり、前連結会計年度末の45,719百万円から7,340百万円増加となりました。 (経営成績) 当連結会計年度の経営成績については、販売件数は8,380件(前連結会計年度比13.7%増)、売上高は151,851百万円(前連結会計年度比17.2%増)、営業利益は18,279百万円(前連結会計年度比28.5%増)、経常利益は17,809百万円(前連結会計年度比28.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は12,470百万円(前連結会計年度比30.6%増)となりました。 なお、当社グループは中古住宅再生事業を単一の報告セグメントとしており、その他の事業については量的重要性が乏しいため、記載を省略しております。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて10,538百万円減少して8,228百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度の営業活動の結果使用した資金は5,197百万円(前連結会計年度は1,162百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益を17,802百万円計上した一方、棚卸資産の増加額が19,670百万円、未払消費税等の減少額12百万円及び法人税等の支払額4,789百万円がそれぞれあったことによります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度の投資活動の結果使用した資金は108百万円(前連結会計年度比28.7%減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出73百万円、無形固定資産の取得による支出35百万円がそれぞれあったことによります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度の財務活動により使用した資金は5,232百万円(前連結会計年度比22.5%増)となりました。これは主に、配当金の支払額が5,232百万円あったことによります。 ③ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。 b.仕入実績 当連結会計年度の仕入実績は、次のとおりであります。 当社グループは中古住宅再生事業を単一の報告セグメントとしていることから、買取仕入と競売仕入の仕入方法別に記載を行っております。 セグメントの名称   仕入方法   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年同期比(%) 仕入件数(件)   仕入高(百万円) 中古住宅再生事業   買取仕入   9,590   87,261   127.1 競売仕入   214   2,897   150.8 合計   9,804   90,158   127.7 (注)1.上記金額には、外注加工費は含まれておりません。 2.前年同期比は、仕入高の金額で比較を行っております。 c.受注実績 当社グループは受注活動を行っておりませんので、該当事項はありません。 d.販売実績 当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。 当社グループは中古住宅再生事業を単一の報告セグメントとしていることから、地域別の販売実績に分けて記載を行っております。 地域別   当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)   前年同期比(%) 販売件数(件)   販売高(百万円) 東京圏   1,142   26,165   123.7 名古屋圏   946   18,063   118.6 大阪圏   548   12,694   120.2 北海道   536   8,694   126.6 東北   1,086   17,158   120.9 関東   693   10,604   111.0 中部   1,309   21,286   118.5 関西   103   1,884   94.7 中国   591   9,561   106.7 四国   384   6,125   107.7 九州   1,042   17,736   111.3 その他   -   1,877   130.0 合計   8,380   151,851   117.2 (注)1.総販売実績に対する割合が10%以上の相手先はありません。 2.上記は、総務省で定める地域区分の三大都市圏、都道府県毎に集計を行っており、当社グループの店舗別販売実績とは異なります。 3.前年同期比は、販売高の金額で比較を行っております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績等は、次のとおりであります。 (経営成績) a.売上高、売上原価及び売上総利益 当連結会計年度の売上高は、151,851百万円となり、前連結会計年度の129,537百万円から22,314百万円の増加(前連結会計年度比17.2%増)となりました。その主な要因は、新築住宅の環境規制強化やインフレによる影響で新築住宅の価格が上昇した結果、新築住宅より割安な中古住宅へのニーズが増加したことで販売件数が増加したことによります。 当連結会計年度の売上原価は、116,480百万円となり、前連結会計年度の98,835百万円から17,645百万円の増加(前連結会計年度比17.9%増)となりました。その主な要因は、上記のとおり販売件数が増加したことによります。 以上の結果により、当連結会計年度の売上総利益は、35,371百万円(前連結会計年度比15.2%増)となりました。 b.販売費及び一般管理費、営業利益 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、17,091百万円となり、前連結会計年度の16,479百万円から612百万円の増加(前連結会計年度比3.7%増)となりました。その主な要因は、将来の成長に向けた人的資源への投資により給料手当、賞与及び賞与引当金繰入並びに採用募集費等が1,107百万円増加した一方、2025年5月12日の上告不受理決定日以降、販売費及び一般管理費に計上していた消費税等差額を売上高から控除することにより、租税公課が1,645百万円減少したことによります。 以上の結果により、当連結会計年度の営業利益は、18,279百万円(前連結会計年度比28.5%増)となりました。 c.営業外損益、経常利益 当連結会計年度の営業外収益は、受取手数料32百万円、受取保険金8百万円及び受取割引料4百万円等の計上により、65百万円となりました。また、当連結会計年度の営業外費用は、支払利息453百万円及びシンジケートローン手数料36百万円等の計上により、535百万円となりました。 以上の結果により、当連結会計年度の経常利益は、17,809百万円(前連結会計年度比28.3%増)となりました。 d.特別損益、税金等調整前当期純利益 当連結会計年度の特別損失は、減損損失6百万円となりました。 以上の結果により、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、17,802百万円(前連結会計年度比28.4%増)となりました。 e.親会社株主に帰属する当期純利益 当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、12,470百万円(前連結会計年度比30.6%増)となりました。 (財政状態) a.流動資産 当連結会計年度末における流動資産は、90,620百万円となり、前連結会計年度末の81,050百万円から9,570百万円の増加となりました。これは主に、販売用不動産及び仕掛販売用不動産が19,667百万円増加した一方、現金及び預金が10,538百万円減少したことによります。 b.固定資産 当連結会計年度末における固定資産は、2,624百万円となり、前連結会計年度末の2,278百万円から346百万円の増加となりました。これは主に、有形固定資産が10百万円、繰延税金資産が290百万円それぞれ増加したことによります。 c.流動負債 当連結会計年度末における流動負債は、32,108百万円となり、前連結会計年度末の11,028百万円から21,079百万円の増加となりました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が18,500百万円、未払法人税等が860百万円増加した一方、未払消費税等が12百万円減少したことによります。 d.固定負債 当連結会計年度末における固定負債は、8,077百万円となり、前連結会計年度末の26,581百万円から18,503百万円の減少となりました。これは主に、長期借入金が18,500百万円減少したことによります。 e.純資産 当連結会計年度末における純資産は、53,059百万円となり、前連結会計年度末の45,719百万円から7,340百万円の増加となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益を12,470百万円計上した一方、剰余金の配当を5,240百万円行ったことによります。この結果、自己資本比率は56.9%となりました。 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。 (経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況) 当連結会計年度(2026年3月期)の事業計画について。 指標   2026年3月期 期初計画   2025年11月7日 修正計画   実績   修正計画比 (達成率(%)) 売上高   146,000百万円   147,500百万円   151,851百万円   4,351百万円 (103.0%) 営業利益   16,200百万円   17,800百万円   18,279百万円   479百万円 (102.7%) 当連結会計年度は、2025年4月の新築住宅の環境規制の強化やインフレによる影響で新築住宅の価格が上昇した結果、新築住宅より割安な中古住宅へのニーズが増加した結果、販売件数が増加いたしました。また、低価格商品の販売や値引き値下げの抑制などの利益向上施策の実施により1物件当たりの粗利単価が上昇いたしました。その結果、第2四半期連結会計期間における業績が期初計画に比して超過して推移したため、期初計画を上方修正いたしました。その後も、販売環境が好調に推移するとともに、1物件の当たりの粗利単価も修正計画以上で推移した結果、当社グループの重要目標達成指標(財務KGI)である営業利益は、期初に公表した16,200百万円から17,800百万円へと上方修正しただけでなく、従業員への決算特別賞与513百万円を支給したうえで18,279百万円(前連結会計年度比28.5%増)と超過達成することができました。 その結果、販売件数は修正計画8,250件に対して8,380件と130件増(達成率101.6%)、売上高は修正計画比4,351百万円増(達成率103.0%)、営業利益は修正計画比479百万円(達成率102.7%)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 (キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容) キャッシュ・フローについては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 (資本の財源及び資金の流動性) 当社グループの運転資金につきましては、内部資金または借入により資金調達しております。このうち、借入による資金調達は、限度額12,000百万円のコミットメントラインを含む総額38,500百万円のシンジケートローンを組成して調達しております。 当連結会計年度末における1年内長期借入金の残高は18,500百万円、長期借入金の残高は8,000百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は8,228百万円となっております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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開示資料

出典

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